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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-15
(54)【発明の名称】非接触自動充填分注
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20230807BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
A47J31/44 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023503062
(86)(22)【出願日】2021-06-15
(85)【翻訳文提出日】2023-01-16
(86)【国際出願番号】 US2021037480
(87)【国際公開番号】W WO2022015451
(87)【国際公開日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】16/931,245
(32)【優先日】2020-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】カーン,カジム エイ
(72)【発明者】
【氏名】チョン,テリー テイル
【テーマコード(参考)】
3E082
4B104
【Fターム(参考)】
3E082BB01
3E082CC01
3E082DD03
3E082FF09
4B104AA30
4B104CA08
4B104DA15
4B104DA41
4B104EA09
(57)【要約】
非接触自動充填ディスペンサは、ハウジングと、カップを受けるための分注領域とを含む。ディスペンサは、ハウジング内に配置された消耗製品の供給部を含む。ディスペンサは、消耗製品をカップ内に分注するために、供給部に接続され、ハウジングから分注領域内に延在する出口を含む。ディスペンサは、ハウジング内に配置され、供給部に接続されたコントローラを含み、コントローラは、出口からの消耗製品の分注を制御するように構成される。ディスペンサは、分注領域に取り付けられた、又は分注領域への直接視線を有し、コントローラに接続された飛行時間センサを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
カップを受け入れるための分注領域と、
前記ハウジング内に配置された消耗製品の供給部と、
前記供給部に接続され、前記消耗製品を前記カップ内に分注するために前記ハウジングから前記分注領域内に延在する出口と、
前記ハウジング内に配置され、前記供給部に接続されたコントローラであって、前記コントローラが、前記出口からの前記消耗製品の分注を制御するように構成される、コントローラと、
前記分注領域への直接視線を有し、前記コントローラに接続された飛行時間センサと、
を備える、非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項2】
前記飛行時間センサが、自動的に及びユーザからの接触なしに、
前記カップの存在を感知することと、前記カップの特徴を決定することと、
前記カップの前記存在及び前記カップの前記特徴に基づいて、前記消耗製品の分注を開始するように前記コントローラに自動的に命令することと、
前記カップ内の前記消耗製品の充填レベルを連続的に監視することと、
前記カップの前記特徴及び前記カップ内の前記消耗製品の前記充填レベルに基づいて前記消耗製品の分注を終了するように前記コントローラに自動的に命令することと、
を実行するように構成される、請求項1に記載の非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項3】
前記飛行時間センサが、
前記カップに向けて信号を放射するように構成されたエミッタと、
前記カップから反射された前記信号を受信するように構成された受信機と、
前記コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに自動的に、
前記信号を放射するように前記エミッタを制御することと、
前記カップから反射された前記信号を受信するように前記受信機を制御することと、
前記カップから反射された前記信号に基づいて分注を制御するように前記コントローラに自動的に命令することと、を実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータと、
を備える、請求項2に記載の非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項4】
前記命令が、前記コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、前記分注領域内の前記カップの存在を自動的に感知させ、前記カップから反射された前記信号に基づいて分注を開始するように前記コントローラに自動的に命令させる、請求項3に記載の非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項5】
前記命令が、前記コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、前記エミッタによる前記信号の放射と前記カップから反射された前記信号の受信との間の時間に基づいて、前記飛行時間センサと前記カップとの間の距離を自動的に計算させる、請求項3に記載の非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項6】
前記命令が、前記コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、前記飛行時間センサと前記カップとの間の前記距離に基づいて前記カップの特徴を決定させる、請求項5に記載の非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項7】
前記特徴が容量であり、前記コンピュータが、前記容量に基づいて分注を制御するように前記コントローラに自動的に命令する、請求項6に記載の非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項8】
前記信号が赤外線レーザ光である、請求項3に記載の非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項9】
前記カップから反射された前記信号に基づいて分注を制御するように前記ディスペンサのコントローラに自動的に命令することが、前記カップ内の消耗製品の充填レベルを連続的に監視することと、前記充填レベルが所定の閾値に到達したと判定すると、分注を終了するように前記コントローラに命令することとを含む、請求項3に記載の非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項10】
前記飛行時間センサが、
前記カップを保持するため前記分注領域の底部への直接視線を有する、前記出口に隣接して前記ディスペンサに取り付けられた第1の飛行時間センサと、
前記カップの側部を観察するため、前記分注領域を横切る直接視線を有する、前記出口と前記分注の前記底部との間で前記ディスペンサに取り付けられた第2の飛行時間センサと、
を備える、請求項1に記載の非接触自動充填飲料ディスペンサ。
【請求項11】
ハウジングと、
カップを受け入れるための分注領域と、
前記ハウジング内に配置された消耗製品の供給部と、
前記供給部に接続され、前記消耗製品を前記カップ内に分注するために前記ハウジングから前記分注領域内に延在する出口と、
前記ハウジング内に配置され、前記供給部に接続されたコントローラであって、前記コントローラが、前記出口からの前記消耗製品の分注を制御するように構成される、コントローラと、
非接触分注を可能にするための飛行時間センサであって、前記飛行時間センサが、
前記カップに向けて赤外線レーザ光を放射するように構成されたエミッタと、
前記カップから反射された前記赤外線信号を受信するように構成された受信機と、
前記コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに自動的に、
前記赤外線レーザ光を放射するように前記エミッタを制御することと、
前記カップから反射された前記赤外線信号を受信するように前記受信機を制御することと、
前記カップから反射された前記赤外線信号に基づいて分注を制御するように前記コントローラに自動的に命令することと、を実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータと、を備える、飛行時間センサと、
を備える、非接触ディスペンサ。
【請求項12】
分注を制御するように前記コントローラに自動的に命令することが、前記赤外線レーザ光が前記エミッタから前記カップに移動し、前記受信機に戻る時間に基づいて前記飛行時間センサによって計算される前記カップと前記飛行時間センサとの間の距離に更に基づいている、請求項11に記載の飛行時間センサ。
【請求項13】
ディスペンサから非接触分注する方法であって、
前記ディスペンサの飛行時間センサを用いて、カップの存在を自動的に感知することと、
前記飛行時間センサを用いて、前記カップの前記感知された存在に応じて前記カップの特徴を自動的に決定することと、
前記カップの前記存在及び前記カップの前記特徴に基づいて、前記ディスペンサから消耗製品を分注することと、
前記飛行時間センサを用いて、前記カップ内の分注された消耗製品の充填レベルを連続的に監視することと、
前記連続的に監視された充填レベルに基づいて、前記充填レベルが所定の閾値に到達したことを判定することと、
前記充填レベルが前記所定の閾値に到達したという前記判定に基づいて、前記消耗製品の分注を終了することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記飛行時間センサが、第1の飛行時間センサ及び第2の飛行時間センサを備え、
前記カップの前記存在を自動的に感知ことと、前記カップの特徴を自動的に決定することとが、前記第1の飛行時間センサによって実施され、
前記充填レベルを連続的に監視することが、前記第2の飛行時間センサによって実施される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記カップの特徴を自動的に決定することが、赤外線レーザ光が前記飛行時間センサから前記カップに移動し、前記飛行時間センサに戻る時間に基づいて、前記カップと前記飛行時間センサとの間の距離を計算することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記カップの前記特徴が、前記カップの容積である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記カップ内に分注された消耗製品の前記充填レベルを連続的に監視することが、赤外線レーザ光が前記飛行時間センサから前記カップに移動し、前記飛行時間センサに戻る時間に基づいて、前記カップと前記飛行時間センサとの間の距離を計算することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記充填レベルが前記所定の閾値に到達したと判定した後、前記消耗製品の分注を終了する前に、前記消耗製品の自動充填を実施することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記方法の全体が、ユーザが前記ディスペンサに直接触れることなく実施される、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
ユーザが前記ディスペンサに直接接触することなく、前記ディスペンサの分注領域内にカップを配置することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される実施形態は、概して、飲料分注に関する。詳細には、本明細書に記載される実施形態は、飛行時間センサを使用する非接触自動充填飲料分注に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスペンサは、ディスペンサとの直接的なユーザ相互作用に応じて、飲料、氷、又は固形食品を分注することができる。例えば、ユーザは、作動ボタン又はレバーを押して分注を開始することができる。ユーザ相互作用は、将来のユーザに健康被害をもたらす細菌をディスペンサに移す可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、ハウジングと、カップを受けるための分注領域と、ハウジング内に配置された消耗製品の供給部と、供給部に接続され、消耗製品をカップ内に分注するためにハウジングから分注領域内に延在する出口と、ハウジング内に配置され、供給部に接続されたコントローラであって、出口からの消耗製品の分注を制御するように構成される、コントローラと、分注領域内への直接視線を有し、コントローラに接続された飛行時間センサと、を含む非接触自動充填飲料ディスペンサに関する。
【0004】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、命令は、コンピュータによって実行されると、コンピュータに、分注領域内のカップの存在を自動的に感知させ、カップから反射された信号に基づいて分注を開始するようにコントローラに自動的に命令させる。
【0005】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、命令は、コンピュータによって実行されると、コンピュータに、エミッタによる信号の放出とカップから反射された信号の受信との間の時間に基づいて、飛行時間センサとカップとの間の距離を自動的に計算させる。
【0006】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、命令は、コンピュータによって実行されると、コンピュータに、飛行時間センサとカップとの間の距離に基づいてカップの特徴を決定させる。
【0007】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、特徴は容積であり、コンピュータは、容積に基づいて分注を制御するようにコントローラに自動的に命令する。
【0008】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、信号は赤外線レーザ光である。
【0009】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、カップから反射された信号に基づいて分注を制御するようにディスペンサのコントローラに自動的に命令することは、カップ内の消耗製品の充填レベルを連続的に監視することと、充填レベルが所定の閾値に到達したと判定すると分注を終了するようにコントローラに命令することとを含む。
【0010】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、飛行時間センサは、カップを保持するため分注領域の底部への直接視線を有する出口に隣接してディスペンサに取り付けられた第1の飛行時間センサと、カップの側面を観察するため分注領域を横切る直接視線を有する出口と分注の底部との間でディスペンサに取り付けられた第2の飛行時間センサとを含む。
【0011】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、ハウジングと、カップを受けるための分注領域と、ハウジング内に配置された消耗製品の供給部と、供給部に接続され、消耗製品をカップ内に分注するためにハウジングから分注領域内に延在する出口と、ハウジング内に配置され、供給部に接続されたコントローラであって、出口からの消耗製品の分注を制御するように構成される、コントローラと、非接触分注を可能にするための飛行時間センサと、を有する非接触ディスペンサに関する。飛行時間センサは、カップに向かって赤外線レーザ光を放射するように構成されたエミッタと、標的物体から反射された赤外線信号を受信するように構成された受信機と、コンピュータによって実行されると、コンピュータに、赤外線レーザ光を放射するようにエミッタを自動的に制御させ、標的物体から反射された赤外線信号を受信するための受信機を制御させ、標的物体から反射された赤外線信号に基づいて分注を制御するようにコントローラに自動的に命令させる、命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータと、を有する。
【0012】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、分注を制御するようにコントローラに自動的に命令することは、赤外線レーザ光がエミッタからカップに移動し、受信機に戻る時間に基づいて飛行時間センサによって計算される、カップと飛行時間センサとの間の距離に更に基づく。
【0013】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、ディスペンサから非接触分注する方法に関する。方法は、ディスペンサの飛行時間センサを用いて、カップの存在を自動的に感知することと、飛行時間センサを用いて、感知されたカップの存在に応じてカップの特徴を自動的に決定することと、カップの存在及びカップの特徴に基づいて、ディスペンサから消耗製品を分注することと、飛行時間センサを用いて、カップ内の分注された消耗製品の充填レベルを連続的に監視することと、連続的に監視された充填レベルに基づいて、充填レベルが所定の閾値に到達したことを判定することと、充填レベルが所定の閾値に到達したという判定に基づいて、消耗製品の分注を終了することと、を含む。
【0014】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、飛行時間センサは、第1の飛行時間センサ及び第2の飛行時間センサを備え、カップの存在を自動的に感知すること及びカップの特徴を自動的に決定することは、第1の飛行時間センサによって実施され、充填レベルを連続的に監視することは、第2の飛行時間センサによって実施される。
【0015】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、カップの特徴を自動的に決定することは、赤外線レーザ光が、飛行時間センサからカップに移動し、飛行時間センサに戻る時間に基づいて、カップと飛行時間センサとの間の距離を計算することを含む。
【0016】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、カップの特徴は、カップの容積である。
【0017】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、カップ内に分注された消耗製品の充填レベルを連続的に監視することは、赤外線レーザ光が飛行時間センサからカップに移動し、飛行時間センサに戻る時間に基づいて、カップと飛行時間センサとの間の距離を計算することを含む。
【0018】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、方法は更に、充填レベルが所定の閾値に到達したことを判定した後、消耗製品の分注を終了する前に、消耗製品の自動充填を実施することを含む。
【0019】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、方法の全ては、ユーザがディスペンサに直接触れることなく実施される。
【0020】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれにおいても、方法は、ユーザがディスペンサに直接接触することなく、ディスペンサの分注領域にカップを配置することを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示を例解するものであり、説明と合わせて、本開示の原理を更に説明し、当業者が本開示を作製及び使用することを可能にする役割を果たす。
【0022】
図1】一実施形態による例示的な飲料ディスペンサの図を示す。
図2】一実施形態による、例示的なディスペンサの概略図を示す。
図3】別の実施形態による、例示的なディスペンサの概略図を示す。
図4】一実施形態による、例示的な飛行時間センサの概略図を示す。
図5】一実施形態による、非接触分注の例示的なプロセスを示す。
図6】一実施形態による例示的なコンピュータの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面に例示される代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、複数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。それに対して、本発明は、特許請求の範囲によって定義される実施形態の趣旨及び範囲の範囲内に含まれ得る代替物、変形物、及び均等物を包含することを意図している。
【0024】
従来の飲料及び氷ディスペンサは、分注を開始又は終了するために、ユーザ相互作用(例えば、ディスペンサとの直接又は間接接触)を必要とする。例えば、ディスペンサは、飲料又は氷を分注するために、ユーザが作動ボタンを押すか又はカップを作動レバーに対して押すことを必要とする場合がある。従来の飲料ディスペンサに対するこのユーザ相互作用は、いくつかの理由で望ましくない。
【0025】
第1に、従来のディスペンサによってもたらされる健康の安全性の問題があり得る。ユーザが飲料又は氷を分注するためにディスペンサのボタンを押すか又はレバーを作動させると、ユーザからの(例えば、洗浄されていない手の上の)細菌がディスペンサに伝達される可能性がある。多くの従来のディスペンサ上のノズルは、多くの場合、レバーのわずか数インチ下又はユーザ相互作用を必要とするディスペンサの他の領域に位置する。ユーザからの細菌は、これらのノズル開口部に移動して繁殖し、それによって将来の気づかないユーザの飲料又は氷を汚染する可能性がある。
【0026】
ディスペンサのユーザ汚染の問題は、多くの場合ディスペンサが設置される環境によって悪化される。例えば、ヘルプユアセルフ式又はセルフサービス式のディスペンサを備えたレストランでは、ユーザは、注文カウンタにおいて、既知の汚染物質である金銭を扱った直後にディスペンサと接することが多い。更に、ユーザは、しばしば、そのような環境において、食品を取り扱うか又は食べた直後に飲料を補充し、汚染にとってうってつけの機会を提供する。
【0027】
ディスペンサとの間接的なユーザ接触であっても、重大な消費者の安全問題を提示する可能性がある。保健所は、ユーザが直接触れなくても、分注中にカップに接触する作動レバーによってもたらされる衛生上の懸念を認識している。カップ上の唾液及び付随する細菌は、例えば、作動レバーを上方に移動することによってディスペンサに伝達され得る。
【0028】
いくつかのディスペンサは、分注の態様を自動化することによってユーザ相互作用を制限しようと試みてきた。例えば、いくつかのディスペンサは、分注の少なくともいくつかの態様が自動化されることを可能にする自動充填技術、例えば、仮想平面がカップによって破られたときに分注を開始及び停止する仮想作動レバーを用いて可能にされる。そのようなディスペンサは、ユーザ相互作用を制限することができるが、現在の自動充填技術は、一貫性がなく、カップの過剰充填又は過少充填をもたらし得る。過剰充填は、無駄であるとともに汚いため、特に受け入れられない結果である。一貫性のない性能は、特に、ディスペンサと直接相互作用し、充填レベルを手動で制御する数十年からの消費者の期待を考慮すると、消費者の満足を著しく妨げる可能性がある。
【0029】
超音波ベースの自動充填技術を備えたディスペンサは、一貫性のない自動充填技術の一例である。従来の超音波ベースの自動充填技術は、超音波近接センサを使用して分注を監視することができるように、ノズルの下の特定の場所(例えば、ドレイングリル上)にカップを配置することを必要とする場合がある。そのような超音波近接センサは、急速な温度変化の間、例えば、ディスペンサが配備される環境内に存在する加熱及び冷却通気孔の近傍にあるとき、不規則に動作することが知られている。不規則な動作はまた、隣接するカップ、こぼれた氷又は飲料等から跳ね返る超音波信号から生じ得る。不規則な動作はまた、超音波ベースの自動充填技術の機能性を妨害する超音波信号を放射する超音波害虫駆除デバイスによって引き起こされ得る。
【0030】
本明細書に記載される実施形態は、1つ以上の飛行時間(ToF)センサを利用して、分注の態様を自動化し、それによって、既存の自動充填ディスペンサに対して改善された性能の一貫性を伴って、ディスペンサとのユーザ相互作用を制限する。
【0031】
実施形態は、飲料、氷、又はその両方を分注するための非接触自動充填飲料ディスペンサを含む。ディスペンサは、ToFセンサを含むことができる。ToFセンサは、標的物体(例えば、カップ、飲料、氷等)に向かって信号(例えば、赤外線レーザ光)を放射することができるエミッタを含むことができる。ToFセンサは、標的物体から反射して戻ってきた信号を受信する受信機を含むことができる。ToFセンサは、カップの正確な非接触自動充填のためのToF分注を可能にすることができる。
【0032】
実施形態では、ToF分注は、カップの存在を感知することを含み得る。例えば、ToFセンサは、カップから反射してカップの存在を示す信号を放射することができる。
【0033】
実施形態では、ToF分注は、カップの特徴を決定することを含み得る。特徴は、例えば、カップのサイズ、形状、又は容積を含むことができる。
【0034】
カップの特徴を決定することは、ToFセンサとカップとの間の距離を計算することを含み得る。計算された距離は、カップの態様をモデル化する(例えば、標的物体の深度マップ又は3次元(3D)表示を作成する)ために、カップの存在を感知するために、又はカップ内の飲料又は氷の充填レベルを連続的に監視するために処理され得る。
【0035】
実施形態では、ToFセンサとカップとの間の距離を計算することは、ToFセンサからカップに向かって赤外線レーザ光を放射することを含み得る。赤外線レーザ光は、カップから跳ね返ることができ、反射された赤外線レーザ光は、ToFセンサによって受信され得る。信号の発信と物体から反射された戻り信号の受信との間の往復時間を測定することができる。赤外線レーザ光の既知の速度及び測定された往復時間に基づいて、カップの点とToFセンサの点との間の距離を計算することができる。
【0036】
実施形態では、ToF分注は、飲料又は氷の分注を開始することと、カップ内の飲料又は氷の充填レベルを連続的に監視することとを含むことができる。充填レベルを連続的に監視することは、ToFセンサとカップ内の飲料又は氷との間の距離を計算することを含み得る。実施形態では、充填レベルを監視することは、計算された距離を使用して、カップ内の飲料又は氷をモデル化することを含み得る。
【0037】
実施形態では、ToF分注は、充填レベルが所定の閾値に達したことを判定することと、分注を終了することとを含むことができる。
【0038】
実施形態では、ディスペンサは、単一のToFセンサのみを含むことができる。そのような実施形態は、コストを制御するのに役立ち得る。
【0039】
代替的な実施形態では、ディスペンサは、複数のToFセンサ、例えば、第1のToFセンサ及び第2のToFセンサを含んでもよい。そのような実施形態は、ToF分注の精度を向上させ得る。例えば、第1のToFセンサは、カップの特徴を決定するために最適化されることができ、例えば、第1のToFセンサは、カップの上方の位置で、カップの特徴、例えば、カップのサイズ、形状、又は容積を決定するカップ内への直接視線を伴って、ディスペンサ上に取り付けることができる。第2のToFセンサは、カップ内の飲料又は氷の充填レベルを決定するために最適化され得る。例えば、第2のToFセンサは、カップ内の飲料又は氷の充填レベルの観察を最適化するために、カップの側部の位置でディスペンサに取り付けることができる。
【0040】
実施形態では、ToF分注は、完全に自動であり得る。
【0041】
実施形態では、ToF分注は、ハンズフリーであり、完全に非接触であり得る。
【0042】
実施形態では、ToFセンサは、ToF分注の任意の又は全ての態様を制御するためのコンピュータを含むことができる。
【0043】
代替的な実施形態では、ToF分注の任意の又は全ての態様は、ディスペンサに組み込まれたコンピュータ、例えばコントローラによって実施され得る。いくつかの実施形態では、全ての態様をディスペンサのコントローラによって実施することができ、ToFセンサをコンピュータなしで提供することができる。
【0044】
実施形態では、ToFセンサは、赤外線レーザ光を放射し、標的物体から反射された赤外線を検出するように構成された赤外線センサであってもよい。
【0045】
実施形態では、ToFセンサは、補助的な発光源なしで機能することができる。
【0046】
実施形態では、カップのモデルは、計算された距離のみから、標的物体の任意の光学画像を分析することなく、作成されることができる。
【0047】
実施形態では、ToFセンサは、既存のディスペンサに後付けされ得る。
【0048】
実施形態で採用されるToFセンサは、特に既存の超音波センサと比較した場合、分注を正確かつ迅速に自動化するために使用され得る。ToFセンサのこれらの正確かつ高速な動作は、カップの高解像度3D画像の迅速な作成を可能にする。更に、ToFセンサは、湿度、気圧、及び温度の影響を受けずに動作することができ、測定の精度を改善し、非接触ディスペンサを屋外及び屋内使用に適したものにする。
【0049】
実施形態で採用されたToFセンサは、異なる用途のために容易にカスタマイズされ得る。例えば、ToFセンサは、様々な形状及びサイズの物体を、ToFセンサからいくつかの距離で検出することができる。更に、視野は、特定の分注用途に応じてカスタマイズ可能であり得る。
【0050】
実施形態で採用されるToFセンサは安全であり得る。例えば、実施形態では、ToFセンサは、人間の目に安全な変調パルスによって駆動される低出力赤外線レーザ光を使用する。
【0051】
実施形態で採用されるToFセンサは、小型であり、新規又は既存のディスペンサに容易に組み込むことができる。
【0052】
実施形態で採用されるToFセンサは、様々な光条件において堅牢に機能することができる。
【0053】
実施形態で採用されるToFセンサは、新規又は既存のディスペンサに容易に機械的及び電気的に統合され得る。
【0054】
実施形態は、非接触自動充填ディスペンサを使用してカップを自動的に充填するプロセスを更に含む。実施形態では、プロセスは、上述のディスペンサの実施形態のいずれかを採用することができる。
【0055】
プロセスは、ディスペンサが分注するための消耗製品の選択を受信することを含み得る。プロセスは、ディスペンサのToFセンサを用いて、カップの存在を感知することと、カップの特徴(例えば、サイズ、形状、容積)を自動的に決定することとを更に含むことができる。プロセスは、カップの決定された特徴に基づいて、ディスペンサからの分注を制御することを更に含むことができる。プロセスは、ToFセンサを使用して、カップ内の分注された飲料又は氷の充填レベルを連続的に監視することを更に含むことができる。プロセスは、カップ内の分注された飲料又は氷のレベルの連続モニタリングに基づいて、カップが所定のレベルまで充填されたことを判定すること、及びカップが満杯であるという判定に基づいて分注を自動的に終了することを更に含むことができる。
【0056】
実施形態では、同じ単一のToFセンサをプロセス全体にわたって使用することができる。
【0057】
そのような実施形態は、レンジ撮像システムに関連するコストを制限することができる。
【0058】
代替の実施形態では、複数のToFセンサをプロセスで使用することができる。そのような実施形態は、ToF測定の精度を改善することができる。例えば、第1のToFセンサは、カップの存在を感知し、カップの特徴(例えば、サイズ、形状、容積)を自動的に決定することができ、第2のToFセンサは、カップ内の分注された飲料又は氷のレベルを連続的に監視することができる。
【0059】
実施形態では、プロセスは、カップが所定のレベルまで充填されたことを判定した後、分注を自動的に終了する前に、自動時限充填分注を実施することができる。
【0060】
これらの及び他の実施形態を図1図4を参照して以下で論じる。当業者であれば、これらの図に関して本明細書に与えられる詳細な説明は、単に説明上のものであり、限定として解釈されるべきではないことを容易に理解するであろう。
【0061】
図1図3は、例示的な非接触自動充填ディスペンサ100の実施形態を示す。ディスペンサ100は、ToF分注制御を可能にするための少なくとも1つのToFセンサ102を含むことができる。ToF分注は、ToFセンサ102から受信されたカップ103に関する情報に基づく分注を含むことができる。本明細書で使用される「カップ」という用語は、カップ、容器、ボトル、ピッチャー、バッグなどを含む、ディスペンサ100から分注される消耗製品を保持することができる任意の貯蔵所を意味することができる。情報は、ToFセンサ102から放射され、標的物体T、例えばカップ103から反射された光信号104がToFセンサ102に戻るのに必要な往復時間を含むことができる。ToF分注制御は、感知されたカップ103からの情報に基づくことができる。ToF分注制御は、ユーザがディスペンサ100に直接接触する必要なく、分注を自動的に制御することができる。例えば、ToF分注制御は、ディスペンサ100に、カップ103の存在を自動的に感知させ、カップ103の特徴を決定させ、カップ103内の消耗製品の分注を連続的に監視させ、分注を自動的に開始及び停止させることができる。
【0062】
図4は、例示的なToFセンサ102を示す。ToFセンサ102は、光信号104を放射することができるエミッタ106を含むことができる。ToFセンサ102は、光信号104がカップ103などの標的物体Tから反射された後に光信号104を受信する受信機108を含むことができる。光信号104の放射と受信との間の往復時間を使用して、ToFセンサ102と標的物体Tとの間の距離dを計算することができる。
【0063】
実施形態では、エミッタ106は、能動的に変調され得る光源であり得る。
【0064】
実施形態では、光源は、赤外線レーザ光信号104を生成し得る。赤外線レーザ光信号104は、ディスペンサ100付近の太陽光に典型的な波長とは異なる波長で放射されて、ToFセンサ102との太陽光干渉を低減することができる。
【0065】
実施形態では、受信機108は、相補型金属酸化膜半導体アレイ(CMOS)又は同様のアレイなどのピクセルのアレイを含み得る。各ピクセルは、エミッタ106から放射された光信号104を検出し、光信号104を処理のために電気信号に変換することができる光検出器を含むことができる。受信機108は、任意の数のピクセルを有することができる。受信機108と標的物体Tとの間の距離測定値は、ピクセルごとに計算され得る。したがって、アレイの異なるピクセルを使用して複数の距離測定値を同時に収集することができ、その結果、カップ103の迅速で高い情報解像度が得られる。
【0066】
実施形態では、ToFセンサ102は、パルス飛行時間カメラであり得る。パルス飛行時間カメラは、ワンショットで2次元(2D)及び3Dデータを有するマルチパート画像を提供することができる近赤外LEDを含むことができる。光源(例えば、エミッタ106)及び画像取得(例えば、受信機108)の両方は、距離(例えば、ToFセンサ102とカップ103との間)が、2D及び3Dデータを有するマルチパート画像から抽出及び計算され得るように同期され得る。
【0067】
実施形態では、ToFセンサ102は、光電3Dセンサであり得る。光電3Dセンサは、ToF技法を使用して、(例えば、カップ103の)最も近い表面までの距離を点ごとに測定することができる。例えば、光電3Dセンサは、本明細書で後述する分注領域116を内部赤外線で照明し、(例えば、カップ103の)表面から反射された光を使用して(例えば、ToFセンサ102とカップ103との間の)距離を計算することができる。
【0068】
実施形態では、ToFセンサ102は、本明細書で後述するように、ToFセンサ102の特徴を制御することができるToFセンサコンピュータ110を含むことができる。
【0069】
図1及び図2に示すように、実施形態では、ディスペンサ100は、単一のToFセンサ102のみを含むことができる。ToFセンサ102は、本明細書で後述する分注領域116内の任意の数の位置に、又は分注領域内への直接視線を有する任意の数の位置に取り付けることができる。例えば、ToFセンサ102は、カップ103の特徴、例えば、カップ103のサイズ、形状、又は容積を正確に決定し、その中に分注される分注製品を監視するために、カップ103の上方の位置で、カップ103の中への直接視線を伴って、ディスペンサ100上に取り付けることができる。そのような実施形態は、コストを制御するのに役立ち得る。
【0070】
図3に示すように、代替的な実施形態では、ディスペンサ100は、複数のToFセンサ、例えば、第1のToFセンサ102a及び第2のToFセンサ102bを含んでもよい。そのような実施形態は、ToF分注制御の精度を向上させ得る。
【0071】
実施形態では、第1のToFセンサ102aは、カップ103の特徴を決定するために最適化され得る。例えば、第1のToFセンサ102aは、カップ103の特徴、例えば、カップ103のサイズ、形状、又は容積を正確に決定するために、カップ103の上方の位置で、カップ103の中への直接視線を伴って、ディスペンサ100上に取り付けることができる。
【0072】
実施形態では、第2のToFセンサ102bセンサは、カップ103内の消耗製品の充填レベルを決定するために最適化され得る。例えば、第2のToFセンサ102bは、カップ103内の消耗製品の充填レベルの観察を最適化するために、カップ103の側部の位置でディスペンサ100に取り付けることができる。
【0073】
ディスペンサ100は、ハウジング112を含むことができる。ディスペンサ100は、カップ103を受けるための分注領域116を更に含むことができる。
【0074】
ディスペンサ100は、ハウジング112内に配置され得る供給部118を含むことができる。供給部118は、消耗製品を収容することができる。本明細書で使用される「消耗製品」という用語は、少なくとも飲料、氷、及び/又は固形食品を含む、ディスペンサ100から分注可能な任意の摂取可能な物質を意味することができる。本明細書で使用される場合、「飲料」という用語は、とりわけ、水などの任意の自由流動性消耗液体、又は牛乳などの乳製品系飲料を指してもよい。飲料は、炭酸化の有無にかかわらず提供され得る。飲料は、とりわけ、コーラ、ブドウ、オレンジ、レモンライム、サクランボ、又はバニラなどの特定の香味料などの添加成分を伴って、又は伴わずに提供することができ、あるいは液体、シロップ、又は濃縮物の形態であるか、又は他の形態であるかにかかわらず、エンハンサー(例えば、マルチビタミン複合体、ミネラル、及びエネルギーブースター)、甘味料、又は着色料を指すことができる。本明細書で使用される場合、「固形食品」という用語は、例えば、ナッツ、オートミール、チップなどのバルク固形食品を指すことができる。
【0075】
供給部118は、ディスペンサ100のハウジング112全体にわたって消耗製品を貯蔵及び搬送するための貯蔵所、ポンプ、経路、導管、弁、ライン、冷蔵などの任意の組合せを含むことができる。
【0076】
ディスペンサ100は、供給部118に接続することができ、消耗製品を分注するために分注領域116内に延在することができる出口120を含むことができる。
【0077】
実施形態では、出口120は、飲料を分注するためのノズルを含むことができる。実施形態では、出口は、氷又は固形食品を分注するためのシュートを含むことができる。
【0078】
実施形態では、ディスペンサ100は、複数の出口120を含むことができる。図1に示すように、ディスペンサ100は、飲料を分注するためのノズル120aと、氷を分注するためのシュート120bとの両方を含むことができる。
【0079】
図1に描くように、実施形態では、ディスペンサ100は、単一のノズル120aから複数の異なる飲料を分注することができる。
【0080】
実施形態では、ディスペンサ100は、複数のノズルを含むことができる。複数のノズルのいずれかは、1つ以上の飲料をそこから分注してもよい。
【0081】
実施形態では、ディスペンサ100は、複数のノズルを含むことができる。複数のノズルの各々は、単一の専用飲料を分注することができる。
【0082】
実施形態では、ディスペンサ100は、氷又は固形食品を分注するために、1つ以上のノズルを有するか又は有さない1つ以上のシュートを含むことができる。
【0083】
実施形態では、ディスペンサ100は、複数のシュートを含むことができ、複数のシュートはそれぞれ、専用の固形食品を分注することができる。
【0084】
ディスペンサ100は、ハウジング112内に配置することができ、ディスペンサ100からの消耗製品の分注を制御することができるコントローラ122を含むことができる。コントローラ122はコンピュータであってもよい。例えば、コントローラ122は、供給部118の弁の開閉を制御して分注を開始又は終了させることができる弁制御盤を含むことができる。
【0085】
実施形態では、コントローラ122は、グラフィックユーザインターフェース(GUI)を含むことができる。GUIは、ユーザにメッセージを表示することができる。例えば、GUIは、ディスペンサ100がカップ103を自動的に充填していることを示すメッセージ、例えば、「自動充填カップ」などを表示することができる。
【0086】
代替的な実施形態では、コントローラ122は、GUIなしで提供され得る。
【0087】
追加的又は代替的に、コントローラ122は、マイク及びスピーカを含むことができる。マイクは、本明細書で後述するToF分注制御で使用するために処理することができる音声コマンドをユーザから受信することができる。スピーカは、ディスペンサ100の状態、ToF分注制御の状態などの更新をユーザに提供することができる。マイク及びスピーカは、ディスペンサ100がユーザからの直接的な物理的接触なしに操作され得るように、ToF分注制御において使用され得る。
【0088】
追加的又は代替的に、コントローラ122はカメラを含むことができる。カメラは、ディスペンサ100の近くの動き(例えば、ユーザからのジェスチャ)を検出することができる。検出された動きは、ディスペンサ100がユーザからの直接的な物理的接触なしに操作され得るように、ToF分注制御において使用され得る。
【0089】
ToF分注制御
以下は、ディスペンサ100によって採用され得るToF分注制御の例を含む。実施形態では、ToF分注制御は、ToFセンサコンピュータ110によって独立して、コントローラ122によって独立して実装することができ、又はToF分注制御の態様は、ToFセンサコンピュータ110及びコントローラ122によって共有され得る。
【0090】
ToF分注制御は、分注領域116内のカップ103の存在を自動的に検出することを含み得る。カップ103の存在は、ユーザがディスペンサ100に直接触れることなく、ToFセンサ102によって検出され得る。例えば、光信号104は、ToFセンサ102によって放射することができ、カップ103から反射された光信号104の戻りは、処理することができ、結果は、カップ103が分注領域116内に存在することを示すことができる。
【0091】
実施形態では、ToFセンサ102は、カップ103の存在が、ユーザ相互作用なしで検出され得るように所定の時間間隔でカップ103を自動的にスキャンすることができる。
【0092】
実施形態では、顧客又は従業員などのユーザは、ユーザがディスペンサ100に直接触れることなく、コントローラ122に消耗製品の選択を遠隔で伝達することができる。選択は、例えば、音声通信を使用して、又は携帯電話もしくはスマートキャッシュレジスタなどのコントローラ122にネットワーク接続されたコンピューティングデバイスを用いて、遠隔で伝達され得る。
【0093】
ToF分注制御は、サイズ、形状、容積などのカップ103の特徴を決定することを含み得る。特徴の決定は、感知されたカップ103の存在に応じて自動的に実施され得る。特徴は、光信号104の放射と物体から反射された戻り光信号104の受信との間の往復時間を測定することによって決定され得る。光信号104の既知の速度及び測定された往復時間に基づいて、カップ103の点とToFセンサ102の点との間の距離を計算することができる。カップ103の特徴は、カップ103の点とToFセンサ102の点との間の距離に基づいて決定され得る。実施形態では、カップ103の点とToFセンサ102の点との間の距離は、カップ103の深度マップ又は3Dモデルに処理され得る。
【0094】
実施形態では、1つのセンサ(例えば、第1のToFセンサ102a)のみを採用して、カップ103の特徴を決定することができる。
【0095】
代替的な実施形態では、2つ以上のセンサ(例えば、第1のToFセンサ102a及び第2のToFセンサ102b)を一緒に採用して、カップ103の特徴を決定することができる。
【0096】
ToF分注制御は、消耗製品の分注を開始することを含み得る。実施形態では、分注は、カップ103の存在を感知すること、及びカップ103の特徴を決定することのいずれか又は両方に応じて自動的に開始され得る。
【0097】
実施形態では、分注を開始することは、カップ103の特徴に応じてディスペンサ100の自動停止期間を設定することを含み得る。自動停止期間は、消耗製品がToFセンサ102上に跳ね返り、付着するときなど、ToFセンサ102上の付着物によって引き起こされ得るカップ103の過充填を軽減することができる。
【0098】
実施形態では、自動停止期間は、カップ103とは独立したデフォルト設定であり得る。
【0099】
代替的な実施形態では、自動停止期間は、例えば、カップ103の容積及び消耗製品の分注の既知の速度に基づくことができる。
【0100】
実施形態では、ディスペンサ100又はToF分注制御は、付着物からのセンサ干渉を軽減又は排除するため追加的又は代替的な特徴を含むことができる。例えば、ToF感知制御は、設定された間隔で時限洗浄を実施するための自動オペレータ警報を含むことができる。ToF感知制御は、ToFセンサが正常限界内で動作していないことを早期に検出するための自己診断能力を含むことができる。更に、出口120に対するToFセンサ102の位置は、跳ね返りの影響を最小限に抑えるように最適化され得る。
【0101】
ToF分注制御は、カップ103内の消耗製品の充填レベルを監視することを含み得る。充填レベルを監視することは、光信号104の放射と、カップ103から反射された戻り光信号104の受信との間の往復時間を測定することを含み得る。光信号104がカップ103を介して伝播する度合いを監視して、カップ103内の充填レベルを決定し得る。追加的又は代替的に、光信号104は、消耗製品から直接反射して、カップ103内の充填レベルを直接測定することができる。光信号104の既知の速度及び測定された往復時間に基づいて、カップ103の点とToFセンサ102の点との間の距離を計算することができる。充填レベルは、カップ103の点とToFセンサ102の点との間の距離に基づいて決定され得る。実施形態では、カップ103の点とToFセンサ102の点との間の距離は、カップ103内の消耗製品の充填レベルの深度マップ又は3Dモデルに処理され得る。
【0102】
実施形態では、充填レベルは、設定された間隔で監視され得る。
【0103】
実施形態では、充填レベルは、連続的に、すなわち、リアルタイムで、かつToFセンサ102及び処理能力が許す限り迅速に監視され得る。
【0104】
実施形態では、1つのセンサ(例えば、第2のToFセンサ102b)のみが、充填レベルを監視するために採用され得る。
【0105】
代替的な実施形態では、2つ以上のセンサ(例えば、第1のToFセンサ102a及び第2のToFセンサ102b)を一緒に採用して、充填レベルを監視することができる。
【0106】
ToF分注制御は、充填レベルが所定の閾値に到達したことを判定することと、分注を終了することとを含むことができる。すなわち、監視された充填レベルを閾値と比較することができ、監視された充填レベルが閾値に近づくか又はそれを超えたときに分注を終了することができる。
【0107】
実施形態では、閾値はカップ103の特徴に基づくことができる。
【0108】
例えば、閾値は、カップ103の閾値容積であり得る。
【0109】
実施形態では、カップ103の閾値容積は、カップ103の全容積未満とすることができ、ディスペンサ100は、カップ103の残りの容積を充填するために自動充填を実施することができる。
【0110】
図5は、非接触分注の例示的なプロセス500を示す。プロセス500の実施形態は、上述した任意のディスペンサ100の実施形態を使用して実施され得る。プロセス500は、上述したToF分注制御の実施形態のいずれか又は全ての態様を実装し得る。
【0111】
例えば、実施形態では、プロセス500は、第1のステップ501において、ディスペンサ100が分注する消耗製品(例えば、氷を伴う又は伴わない飲料)の選択を受信することを含み得る。
【0112】
実施形態では、ステップ501で消耗製品の選択を受信することは、顧客又は従業員などのユーザが、ユーザがディスペンサ100に直接触れることなく、消耗製品の選択をコントローラ122に遠隔で伝達することを含み得る。例えば、ユーザは、ディスペンサ100が分注するように構成された複数の飲料のうちの1つを選択することができる。選択は、例えば、音声通信を使用して、又は携帯電話もしくはスマートキャッシュレジスタなどのコントローラ122にネットワーク接続されたコンピューティングデバイスを用いて、遠隔で伝達され得る。
【0113】
実施形態では、ステップ501で消耗製品の選択を受信することは、ユーザがカップ103を分注領域116内に配置することを含み得る。
【0114】
ステップ502で、プロセス500は、カップ103の存在を感知することを含み得る。ステップ502は、ToF分注制御の説明において前述されたカップ103の存在を感知する任意の実施形態を含むことができる。
【0115】
ステップ503で、プロセス500は、カップ103の特徴を決定することを含み得る。ステップ503は、ToF分注制御の説明において前述されたカップ103の特徴を決定する任意の実施形態を含むことができる。
【0116】
ステップ504で、プロセス500は、ディスペンサ100からの消耗製品の分注を開始することを含み得る。ステップ504は、ToF分注制御の説明において前述された消耗製品の分注を開始する任意の実施形態を含むことができる。
【0117】
ステップ505で、プロセス500は、カップ103内に分注された消耗製品の充填レベルを監視することを含み得る。ステップ505は、ToF分注制御の説明において前述された消耗製品の充填レベルを監視する任意の実施形態を含むことができる。
【0118】
ステップ506で、プロセス500は、充填レベルが所定の閾値に到達したことを判定することを含み得る。ステップ506は、ToF分注制御の説明において前述された充填レベルが所定の閾値に到達したことを判定する任意の実施形態を含むことができる。
【0119】
ステップ507で、プロセス500は、消耗製品の分注を終了することを含み得る。ステップ507は、ToF分注制御の説明において前述された消耗製品の分注を終了する任意の実施形態を含むことができる。
【0120】
実施形態では、ステップ501~507の各々は、ユーザがディスペンサ100に直接接触することなく、ディスペンサ100によって自動的に実施される。
【0121】
前述したように、ToFセンサコンピュータ110及びコントローラ122はそれぞれコンピュータを含むことができる。図6は、例示的なコンピュータ600を示し、その態様は、ToFセンサコンピュータ110及びコントローラ122の実施形態に組み込まれ得る。
【0122】
実施形態では、コンピュータ600は、コンピュータ可読コードとして実装され得る。
【0123】
プログラマブルロジックが使用される場合、このようなロジックは、市販の処理プラットフォーム又は特定の目的のデバイス上で実行することができる。当業者であれば、開示された主題の実施形態が、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、及びメインフレームコンピュータ、分散された機能とリンクされた又はクラスタ化されたコンピュータ、並びに、仮想的に任意のデバイスに埋め込まれ得る普及型又は小型コンピュータを含む、様々なコンピュータシステム構成により実践され得ることを理解することができる。
【0124】
例えば、少なくとも1つのプロセッサデバイス及びメモリは、上記の実施形態を実装するために使用されてもよい。プロセッサデバイスは、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、又はこれらの組合わせであってもよい。プロセッサデバイスは、1つ以上のプロセッサ「コア」を有してもよい。
【0125】
本発明の様々な実施形態は、この例示的なコンピュータシステム600に関して実装されてもよい。この説明を読んだ後に、他のコンピュータ又はコンピュータアーキテクチャを使用する本発明の1つ以上を実装する方法が、当業者には明らかとなるであろう。動作は連続的なプロセスとして記載され得るが、動作の一部は、実際に、平行して、同時に、又は分散環境において、及び単一又はマルチプロセッサマシンによるアクセスに対してローカルに又はリモートに格納されたプログラムコードにより実施されてもよい。更に、いくつかの実施形態では、動作順序は、開示された主題の趣旨から逸脱することなく、再調整されてもよい。
【0126】
プロセッサ604は、専用又は汎用プロセッサデバイスであってもよい。当業者に理解されるように、プロセッサ604はまた、マルチコア/マルチプロセッサシステムにおける単一プロセッサであってもよく、こうしたシステムは、単独で動作するか、又はクラスタもしくはサーバファームにおいて動作するコンピューティングデバイスのクラスタで動作する。プロセッサ604は、通信インフラストラクチャ606、例えば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、又はマルチコアメッセージ受け渡しスキームに接続される。
【0127】
コンピュータ600は、メインメモリ608、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含み、また、二次メモリ610を含んでもよい。二次メモリ610としては、例えば、ハードディスクドライブ612又は取り外し可能な記憶ドライブ614が挙げられ得る。取り外し可能な記憶ドライブ614としては、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光学ディスクドライブ、フラッシュメモリ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブなどを挙げることができる。取り外し可能な記憶ドライブ614は、周知の様式で、取り外し可能な記憶ユニット618との間で読み出し又は書き込みを行う。取り外し可能な記憶ユニット618としては、取り外し可能な記憶ドライブ614により読み出し及び書き込みを実行されるフロッピーディスク、磁気テープ、光学ディスなどを挙げることができる。当業者によって理解されるように、取り外し可能な記憶ユニット618としては、コンピュータソフトウェア又はデータが格納されたコンピュータ使用可能記憶媒体が挙げられる。
【0128】
コンピュータ600は、ディスプレイユニット630上での表示のため、通信インフラストラクチャ606から(又は、図示されていないフレームバッファから)グラフィック、テキスト、及びその他のデータを転送するディスプレイインターフェース602(キーボード、マウスなどの入力及び出力デバイスを含んでもよい)を含み得る。
【0129】
実装形態では、二次メモリ610は、コンピュータプログラム又は他の命令がコンピュータ600にロードされることを可能にするための他の同様の手段を含み得る。こうした手段は、例えば、取り外し可能な記憶ユニット622及びインターフェース620を含んでもよい。
【0130】
こうした手段の例として、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスに見られるようなものなど)、取り外し可能なメモリチップ(EPROM又はPROMなど)及び関連するソケット、並びに、ソフトウェア及びデータを取り外し可能な記憶ユニット622からコンピュータ600に伝送することができる他の取り外し可能な記憶ユニット622及びインターフェース620が挙げられ得る。
【0131】
コンピュータシステム600はまた、通信インターフェース624を含んでもよい。通信インターフェース624は、ToFセンサコンピュータ110とコントローラ122との間の通信、又はディスペンサに直接接触することなく分注を開始するために使用される遠隔デバイス間の通信など、ソフトウェア及びデータが、コンピュータ600と他のデバイスとの間で伝送されることを可能にする。通信インターフェース624は、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカードなどを含み得る。通信インターフェース624を介して伝送されるソフトウェア及びデータは、信号の形態であってもよく、これは、電子的信号、電磁気的信号、光学的信号、又は通信インターフェース624により受信されることができる他の信号であってもよい。これらの信号は、通信経路626を介して通信インターフェース624に提供されてもよい。通信経路626は、信号を搬送し、ワイヤもしくはケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、又は他の通信チャネルを使用して実装されてもよい。
【0132】
本明細書では、「非一時的コンピュータ可読媒体」、「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータ使用可能媒体」という用語は、取り外し可能な記憶ユニット618、取り外し可能な記憶ユニット622、及びハードディスクドライブ612内にインストールされたハードディスクなどの媒体を指すことができる。コンピュータプログラム媒体及びコンピュータ使用可能媒体はまた、メモリ半導体(例えば、DRAMなど)であってもよい、メインメモリ608及び二次メモリ610などのメモリを指してもよい。
【0133】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)又はデータベースは、メインメモリ608又は二次メモリ610内に格納される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース624を介して受信されてもよい。こうしたコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステム600が、本明細書に記述する実施形態を実装することが可能となる。具体的には、このコンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサデバイス604が、本明細書に記述する実施形態のプロセスを実装することが可能となる。したがって、こうしたコンピュータプログラムは、コンピュータシステム600のコントローラを表す。実施形態がソフトウェアを使用して実装される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品内に格納され、取り外し可能な記憶ドライブ614、インターフェース620、及びハードディスクドライブ612、又は通信インターフェース624を使用してコンピュータ600にロードされてもよい。
【0134】
本発明の実施形態はまた、任意のコンピュータ使用可能媒体に格納されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品も対象とすることができる。このようなソフトウェアは、1つ以上のデータ処理デバイスにおいて実行されると、データ処理デバイスに、本明細書で記載されたように動作させる。本発明の実施形態は、任意のコンピュータ使用可能又は読取可能媒体を利用してもよい。コンピュータ使用可能媒体の例としては、一次記憶デバイス(例えば、任意の種類のランダムアクセスメモリ)、二次記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD ROM、ZIPディスク、テープ、磁気記憶デバイス、及び光学記憶デバイス、MEMS、ナノ技術記憶デバイスなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0135】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。発明の概要及び要約の項は、本発明者らによって想到されるような、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得、ひいては、本発明及び添付の特許請求の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0136】
特定の機能の実装形態及びそれらの関係を例解する機能的ビルディングブロックの助けにより、本発明を上で説明してきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義することができる。
【0137】
特定実施形態の前述の記載により、本発明の全般的な性質が完全に明らかになり、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明の全般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法又は表現法は、本明細書の教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0138】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記特許請求の範囲及びこれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】