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特表2023-534992SERCAを調節するキノリン及び疾患を処置するためのその使用
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  • 特表-SERCAを調節するキノリン及び疾患を処置するためのその使用 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-15
(54)【発明の名称】SERCAを調節するキノリン及び疾患を処置するためのその使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4706 20060101AFI20230807BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20230807BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20230807BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20230807BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
A61K31/4706
A61P25/16
A61P25/28
A61P3/10
A61P43/00 111
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504102
(86)(22)【出願日】2021-07-19
(85)【翻訳文提出日】2023-03-01
(86)【国際出願番号】 US2021042235
(87)【国際公開番号】W WO2022020261
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】16/932,832
(32)【優先日】2020-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】523020729
【氏名又は名称】ニューロドン コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳徳
(74)【代理人】
【識別番号】100187850
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】ダール,ラッセル
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC28
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA34
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA16
4C086ZC02
4C086ZC35
4C086ZC41
(57)【要約】
本明細書では、式(I)の化合物、その薬学的組成物、及び神経疾患、神経変性障害、または糖尿病の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するためのそれらの使用方法が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬学的組成物であって、
i)式Iの化合物:
【化1】
またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物(式中、
は、(a)水素または(b)C1-3アルキルであり;
は、フェニル、2-チエニル、2-フリル、2-ベンゾチエニル、または2-ベンゾフリルであり、Rは、-N(CHまたは-NH-(C-Cアルキル)で任意に置換されており;
は、CHまたはHであり;
、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、(a)水素、シアノ、またはハロ;(b)C1-4アルキル、-O-(C-Cアルキル)、または-N(CHである);及び
ii)薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤
を含む、前記薬学的組成物。
【請求項2】
は、-N(CHまたは-NH-(C-Cアルキル)で任意に置換されたフェニルである、請求項1に記載の薬学的組成物。
【請求項3】
前記化合物は、以下の構造式:
【化2】
;またはその薬学的に許容可能な塩によって表される、請求項1に記載の薬学的組成物。
【請求項4】
前記化合物は、以下の構造式:
【化3】
;またはその薬学的に許容可能な塩によって表される、請求項1に記載の薬学的組成物。
【請求項5】
前記化合物は、以下の構造式:
【化4】
;またはその薬学的に許容可能な塩によって表される、請求項1に記載の薬学的組成物。
【請求項6】
前記薬学的組成物は、固体形態である、請求項1に記載の薬学的組成物。
【請求項7】
対象におけるアルツハイマー病またはパーキンソン病を処置するための方法であって、有効量の式Iの化合物:
【化5】
またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物(式中、
は、(a)水素または(b)C1-3アルキルであり;
は、フェニル、2-チエニル、2-フリル、2-ベンゾチエニル、または2-ベンゾフリルであり、Rは、-N(CHまたは-NH-(C-Cアルキル)で任意に置換されており;
は、CHまたはHであり;
、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、(a)水素、シアノ、またはハロ;(b)C1-4アルキル、-O-(C-Cアルキル)、または-N(CHである)
を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項8】
は、-N(CHまたは-NH-(C-Cアルキル)で任意に置換されたフェニルである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記化合物は、以下の構造式:
【化6】
;またはその薬学的に許容可能な塩によって表される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記化合物は、以下の構造式:
【化7】
;またはその薬学的に許容可能な塩によって表される、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記化合物は、以下の構造式:
【化8】
;またはその薬学的に許容可能な塩によって表される、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
糖尿病の1つ以上の症状の処置を、それを必要とする対象において行うための方法であって、有効量の式Iの化合物:
【化9】
またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物(式中、
は、(a)水素または(b)C1-3アルキルであり;
は、フェニル、2-チエニル、2-フリル、2-ベンゾチエニル、または2-ベンゾフリルであり、Rは、-N(CHまたは-NH-(C-Cアルキル)で任意に置換されており;
は、CHまたはHであり;
、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、(a)水素、シアノ、またはハロ;(b)C1-4アルキル、-O-(C-Cアルキル)、または-N(CHである)
を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項13】
前記糖尿病は、1型である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記糖尿病は、2型である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
は、-N(CHまたは-NH-(C-Cアルキル)で任意に置換されたフェニルである、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記化合物は、以下の構造式:
【化10】
;またはその薬学的に許容可能な塩によって表される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記化合物は、以下の構造式:
【化11】
;またはその薬学的に許容可能な塩によって表される、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記化合物は、以下の構造式:
【化12】
;またはその薬学的に許容可能な塩によって表される、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年7月20日に出願された米国特許出願整理番号16/932,832(係属中)(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)の利益を主張する。
【0002】
本明細書では、キノリン、その薬学的組成物、及び神経または神経変性障害または糖尿病の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するためのそれらの使用方法が提供される。また、本明細書では、筋小胞体/小胞体Ca2+ATPase(SERCA)の活性を調節するためのそれらの使用方法が提供される。
【背景技術】
【0003】
小胞体(ER)は、細胞生存及び正常な細胞機能のために重要な複数の細胞プロセスにおいて必須の役割を果たす細胞小器官である。それらの肝要なプロセスには、細胞内カルシウムホメオスタシス、タンパク質分泌、及び脂質生合成が含まれる。Anelli et al.,EMBO J.2008,27,315-327;Pizzo et al.,Trends Cell Biol.2007,17,511-517;Ma et al.,J.Chem.Neuroanat.2004,28,51-65。
【0004】
ERホメオスタシスの動揺は、ERにおける折り畳まれていないタンパク質の蓄積につながり、折り畳まれていないタンパク質反応(UPR)として知られている進化的に保存された反応を引き起こす。Ron et al.,Nat.Rev.Mol.Cell Biol.2007,8,519-529;Malhotra et al.,Semin.Cell Dev.Biol.2007,18,716-731。ERストレスをもたらす撹乱には、例えば、細胞酸化還元制御における撹乱、グルコース欠乏、ERにおけるカルシウム制御の異常、ウイルス性感染症、高脂肪食、タンパク質封入体病(例えば、慢性神経変性疾患)、及び封入体筋炎が含まれる。Kim et al.,Nat.Rev.Drug Dis.2008,7,1013-1030;Ma et al.,J.Chem.Neuroanat.2004,28,51-65;Ozcan et al.,Science 2004,306,457-461;Frand et al.,Trends Cell Biol.2000,10,203-310。ERストレスは、神経変性(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ポリグルタミン病、及びプリオン病)、脳卒中、双極性障害、心臓疾患、アテローム性動脈硬化症、がん、糖尿病(1及び2型)、筋肉変性、炎症性疾患、及び自己免疫疾患を含む広範囲の疾患と関連している。Kim et al.,Nat.Rev.Drug Dis.2008,7,1013-1030;Oyadomari et al.,Cell Death Differ.2004,11,381-389。
【0005】
筋小胞体/小胞体Ca2+ATPase(SERCA)は、肥満におけるERストレス及びグルコースホメオスタシスの主要な制御因子である。Park et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2010,107,19320-19325。肥満は、細胞内Ca2+ホメオスタシスを破壊し、ERストレスを誘導する。Fu et al.,Nature 2011,473,528-531。ERストレスの慢性活性化は、肥満におけるインスリン抵抗性及び糖尿病の発症に関与している。Hotamisligil,Cell 2010,140,900-917;Kim et al.Nat.Rev.Drug Discov.2008,7,1013-1030。ER Ca2+-ホメオスタシスは、小細胞及び非小細胞肺がん細胞株において変化することが見出されている。Bergner et al.,J.Exp.Clin.Cancer Res.2009,28,25。SERCA活性化を介するCa2+ホメオスタシスの回復は、パーキンソン病のモデルにおいてジスキネジアを軽減することが示された。Dahl,Bioorg.Med.Chem.2017,25,53-57。SERCA活性化はまた、アルツハイマー病のトランスジェニックマウスモデルにおいて記憶力及び協調を改善することが示されている。Krajnak & Dahl,Bioorg.Med.Chem Lett.2018,28,1591-1594。そのため、ERストレスで引き起こされる疾患を処置するためにERストレスを減少させることまたはERホメオスタシスを回復することが可能な治療剤が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本明細書では、SERCA調節剤が開示される。所定のSERCA調節剤、例えば、化合物C18、C19及びC20は、CMAX、AUC及びF(%)によって測定される場合、他のSERCA調節剤、例えば、式Iの化合物(式中、Rは、アミノ置換フェニル基である)、例えば、C18~C20と比較して有意に改善された薬物動態特性を有する(表6を参照されたい)。
【0007】
本明細書では、対象における小胞体ストレスで引き起こされる疾患の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、式Iの化合物:
【化1】
またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ(式中、
及びRは、
i.Rが、(a)水素;(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;または
(c)-C(O)R1a、-C(O)OR1a、-C(O)NR1b1c、-C(NR1a)NR1b1c、-OR1a、-OC(O)R1a、-OC(O)OR1a、-OC(O)NR1b1c、-OC(=NR1a)NR1b1c、-OS(O)R1a、-OS(O)1a、-OS(O)NR1b1c、-OS(O)NR1b1c、-NR1b1c、-NR1aC(O)R1d、-NR1aC(O)OR1d、-NR1aC(O)NR1b1c、-NR1aC(=NR1d)NR1b1c、-NR1aS(O)R1d、-NR1aS(O)1d、-NR1aS(O)NR1b1c、-NR1aS(O)NR1b1c、-S(O)R1a、-S(O)1a、-S(O)NR1b1c、または-S(O)NR1b1cであり;
が、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルである;または
ii.R及びRが、それらが直接的に結合するC及びN原子と一緒にヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成する;
であり、
、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、またはニトロ;(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;または(c)-C(O)R1a、-C(O)OR1a、-C(O)NR1b1c、-C(NR1a)NR1b1c、-OR1a、-OC(O)R1a、-OC(O)OR1a、-OC(O)NR1b1c、-OC(=NR1a)NR1b1c、-OS(O)R1a、-OS(O)1a、-OS(O)NR1b1c、-OS(O)NR1b1c、-NR1b1c、-NR1aC(O)R1d、-NR1aC(O)OR1d、-NR1aC(O)NR1b1c、-NR1aC(=NR1d)NR1b1c、-NR1aS(O)R1d、-NR1aS(O)1d、-NR1aS(O)NR1b1c、-NR1aS(O)NR1b1c、-SR1a、-S(O)R1a、-S(O)1a、-S(O)NR1b1c、または
-S(O)NR1b1cであり;
Xは、結合、-O-、-NR1a-、C1-6アルキレン、C2-6アルケニレン、C2-6アルキニレン、C3-10シクロアルキレン、C6-14アリーレン、ヘテロアリーレン、またはヘテロシクリレンであり;
各R1a、R1b、R1c、及びR1dは、独立して、(i)水素;(ii)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;または(iii)R1b及びR1cは、それらが結合するN原子と一緒にヘテロシクリルを形成し;
各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、アルキニル、アルキニレン、シクロアルキル、シクロアルキレン、アリール、アリーレン、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリレンは、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qで任意に置換されており、各置換基Qは、独立して、(a)オキソ、シアノ、ハロ、及びニトロ;(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル(これらの各々は、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qでさらに任意に置換されている);及び(c)-C(O)R、-C(O)OR
-C(O)NR、-C(NR)NR、-OR、-OC(O)R、-OC(O)OR、-OC(O)NR、-OC(=NR)NR、-OS(O)R、-OS(O)、-OS(O)NR、-OS(O)NR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-NRC(O)NR、-NRC(=NR)NR、-NRS(O)R、-NRS(O)、-NRS(O)NR、-NRS(O)NR、-SR、-S(O)R、-S(O)、-S(O)NR、及び-S(O)NRから選択され、各R、R、R、及びRは、独立して、(i)水素;(ii)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、これらの各々は、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qでさらに任意に置換されており;または(iii)R及びRは、それらが結合するN原子と一緒に、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qでさらに任意に置換されているヘテロシクリルを形成し;
各Qは、独立して、(a)オキソ、シアノ、ハロ、及びニトロ;(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;及び(c)-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(NR)NR、-OR、-OC(O)R、-OC(O)OR、-OC(O)NR、-OC(=NR)NR、-OS(O)R、-OS(O)、-OS(O)NR、-OS(O)NR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-NRC(O)NR、-NRC(=NR)NR、-NRS(O)R、-NRS(O)、-NRS(O)NR、-NRS(O)NR、-SR、-S(O)R、-S(O)、-S(O)NR、及び-S(O)NRからなる群から選択され;各R、R、R、及びRは、独立して、(i)水素;(ii)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;または(iii)R及びRは、それらが結合するN原子と一緒にヘテロシクリルを形成する)
を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0008】
また、本明細書では、対象における小胞体ストレスで引き起こされる疾患の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ(式中、Rは、(a)水素または(b)C1-3アルキルであり;Rは、フェニル、2-チエニル、2-フリル、2-ベンゾチエニル、または2-ベンゾフリルであり、Rは、F及びNOを除き、ハロ、シアノ、-O-(C-Cアルキルまたはハロアルキル)、C-Cアルキルまたはハロアルキル、-N(CH、及び-NH-(C-Cアルキル)から独立して選択される1~2個の置換基で任意に置換されており;Rは、CHまたはHであり;R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、(a)水素、シアノ、またはハロ;(b)C1-4アルキル、-O-(C-Cアルキル)、または-N(CHである)を対象に投与することを含む、方法が提供される。別の態様は、Rは、フェニル、2-チエニル、2-フリル、2-ベンゾチエニル、または2-ベンゾフリルであり、Rは、-N(CHまたは-NH-(C-Cアルキル)で任意に置換されており、可変要素の残りは、この段落にちょうど記載されているとおりである。別の態様では、Rは、-N(CHまたは-NH-(C-Cアルキル)で任意に置換されたフェニルであり;可変要素の残りは、この段落にちょうど記載されているとおりである。
【0009】
また、本明細書では、対象における小胞体ストレスで引き起こされる疾患の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、式Vの化合物:
【化2】
またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ(式中、
は、(a)水素;(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;または(c)-C(O)R1a、-C(O)OR1a、-C(O)NR1b1c、-C(NR1a)NR1b1c、-OR1a、-OC(O)R1a、-OC(O)OR1a、-OC(O)NR1b1c、-OC(=NR1a)NR1b1c、-OS(O)R1a、-OS(O)1a、-OS(O)NR1b1c、-OS(O)NR1b1c、-NR1b1c、-NR1aC(O)R1d、-NR1aC(O)OR1d、-NR1aC(O)NR1b1c、-NR1aC(=NR1d)NR1b1c、-NR1aS(O)R1d、-NR1aS(O)1d、-NR1aS(O)NR1b1c、-NR1aS(O)NR1b1c、-S(O)R1a、-S(O)1a、-S(O)NR1b1c、または-S(O)NR1b1cであり;
、R、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、またはニトロ;(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;または(c)-C(O)R1a、-C(O)OR1a、-C(O)NR1b1c、-C(NR1a)NR1b1c、-OR1a、-OC(O)R1a、-OC(O)OR1a、-OC(O)NR1b1c、-OC(=NR1a)NR1b1c、-OS(O)R1a、-OS(O)1a、-OS(O)NR1b1c、-OS(O)NR1b1c、-NR1b1c、-NR1aC(O)R1d、-NR1aC(O)OR1d、-NR1aC(O)NR1b1c、-NR1aC(=NR1d)NR1b1c、-NR1aS(O)R1d、-NR1aS(O)1d、-NR1aS(O)NR1b1c、-NR1aS(O)NR1b1c、-SR1a、-S(O)R1a、-S(O)1a、-S(O)NR1b1c、または-S(O)NR1b1cであり;
各R1a、R1b、R1c、及びR1dは、独立して、(i)水素;(ii)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;または(iii)R1b及びR1cは、それらが結合するN原子と一緒にヘテロシクリルを形成し;
nは、0、1、2、3、4、または5の整数であり;
各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルは、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qで任意に置換されており、各置換基Qは、独立して、(a)オキソ、シアノ、ハロ、及びニトロ;(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル(これらの各々は、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qでさらに任意に置換されている);及び(c)-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(NR)NR、-OR、-OC(O)R、-OC(O)OR、-OC(O)NR、-OC(=NR)NR、-OS(O)R、-OS(O)、-OS(O)NR、-OS(O)NR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-NRC(O)NR、-NRC(=NR)NR、-NRS(O)R、-NRS(O)、-NRS(O)NR、-NRS(O)NR、-SR、-S(O)R、-S(O)、-S(O)NR、及び-S(O)NRから選択され、各R、R、R、及びRは、独立して、(i)水素;(ii)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、これらの各々は、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qでさらに任意に置換されており;または(iii)R及びRは、それらが結合するN原子と一緒に、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qでさらに任意に置換されているヘテロシクリルを形成し;
各Qは、独立して、(a)オキソ、シアノ、ハロ、及びニトロ;(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;及び(c)-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(NR)NR、-OR、-OC(O)R、-OC(O)OR、-OC(O)NR、-OC(=NR)NR、-OS(O)R、-OS(O)、-OS(O)NR、-OS(O)NR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-NRC(O)NR、-NRC(=NR)NR、-NRS(O)R、-NRS(O)、-NRS(O)NR、-NRS(O)NR、-SR、-S(O)R、-S(O)、-S(O)NR、及び-S(O)NRからなる群から選択され;各R、R、R、及びRは、独立して、(i)水素;(ii)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;または(iii)R及びRは、それらが結合するN原子と一緒にヘテロシクリルを形成する)
を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0010】
さらに、本明細書では、対象における筋小胞体/小胞体カルシウムATP-ase(SERCA)によって媒介される障害、疾患、または病態の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0011】
本明細書では、対象における糖尿病の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0012】
本明細書では、対象におけるグルコース耐性を増加させるための方法であって、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0013】
本明細書では、対象におけるアルツハイマー病の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0014】
本明細書では、対象におけるパーキンソン病の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0015】
本明細書では、ERにおけるストレスを減少させるための方法であって、ERを、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む、方法が提供される。
【0016】
本明細書では、ERにおけるホメオスタシスを回復または維持するための方法であって、ERを、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む、方法が提供される。
【0017】
本明細書では、ERのCa2+濃度を増加させるための方法であって、ERを、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む、方法が提供される。
【0018】
本明細書では、SERCAの活性を調節するための方法であって、SERCAを、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む、方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】1日(A)及び21日(B)後の50mg/kg及び75mg/kgの化合物A12で処置されたob/obマウスにおける血液グルコースレベルに対する化合物A12の効果を示している。
図2】4週間50mg/kgの化合物A12またはB1で毎日処置されたob/obマウスにおける血液グルコースレベルに対する化合物A12及びB1の効果を示している(〇-ビヒクル;●-化合物A12;▲-化合物B1)。
図3】糖尿病マウスに対する本明細書で提供される化合物の効果を評価するためのプロトコルを示している。
図4】(A)生理食塩水処置PS1/APPマウス、化合物A12(RD163)処置PS1/APPマウス、及びNon-Tg-生理食塩水処置マウスのCA1錐体ニューロンについてのカフェイン(10mM、60秒)に対するCa2+反応を示す疑似着色2-光子画像;及び(B)生理食塩水処置PS1/APPマウス、化合物A12処置PS1/APPマウス、及びNon-Tg-生理食塩水処置マウスのCA1錐体ニューロンについての正規化されたRyR-Ca2+反応を示している。
図5】PP-PS1マウスにおけるアミロイド斑形成に対する化合物A12の効果を示している。
図6】アルツハイマー病のAPP-PS1マウスモデルにおいて、それぞれ、モリス水迷路(A)及びロータロッド(B)試験を使用することによって記憶力及び協調に対する化合物A12での処置の効果を実証している。
図7】6-OHDA病変化ラットにおけるジスキネジアに対するA12の処置の効果を示している。データは、初期時間試験(A)、ステッピング試験(B)、及びシリンダー試験(C)を示している。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書に示される本開示の理解を容易化するために、多数の用語が以下に定義される。
【0021】
通常、本明細書で使用される命名法及び本明細書に記載の有機化学、医薬化学、及び薬理学における実験手順は、当該技術分野でよく知られており、一般的に用いられるものである。別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は通常、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
【0022】
用語「対象」は、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、またはマウスを含むがこれらに限定されない動物を指す。用語「対象」及び「患者」は、例えば、哺乳動物対象に対する言及において本明細書で互換的に使用される。一実施形態では、対象は、ヒトである。
【0023】
用語「処置する」、「処置すること」及び「処置」は、障害、疾患、もしくは病態、または障害、疾患、もしくは病態の1つ以上の症状を軽減または消滅させること;または障害、疾患、もしくは病態自体の原因(複数可)を軽減または除去することすることを含むことを意味する。
【0024】
用語「予防する」、「予防すること」、及び「予防」は、障害、疾患、または病態、及び/またはその付随症状の発症を遅延させ及び/または起きないようにし;対象が障害、疾患、または病態を獲得することを妨げ;または対象が障害、疾患、または病態を獲得するリスクを減少させる方法を含むことを意味する。
【0025】
用語「治療的有効量」は、投与された場合、処置されている障害、疾患、または病態の1つ以上の症状の発症を予防し、またはその症状をある程度軽減するのに十分な化合物の量を含むことを意味する。用語「治療的有効量」はまた、研究者、獣医師、医師、または臨床医によって模索されている、生物学的分子(例えば、タンパク質、酵素、RNA、またはDNA)、細胞、組織、系、動物、またはヒトの生物学的または医学的反応を引き起こすのに十分な化合物の量を指す。
【0026】
用語「薬学的に許容可能な担体」、「薬学的に許容可能な賦形剤」、「生理的に許容可能な担体」、または「生理的に許容可能な賦形剤」は、薬学的に許容可能な物質、組成物、またはビヒクル、例えば、液体または固体充填剤、希釈剤、溶媒、または封入物質を指す。一実施形態では、各成分は、薬学的製剤の他の成分と適合性があり、合理的な利益/リスク比に見合った、過度な毒性、刺激、アレルギー反応、免疫原性、または他の問題もしくは合併症を伴うことなくヒト及び動物の組織または器官と接触して使用するのに好適であるという意味で「薬学的に許容可能」である。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,Lippincott Williams & Wilkins:Philadelphia,PA,2005;Handbook of Pharmaceutical Excipients,7th Edition,Rowe et al.,Eds.,The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association:2012;Handbook of Pharmaceutical Additives,3rd Edition,Ash and Ash Eds.,Gower Publishing Company:2007;及びPharmaceutical Preformulation and Formulation,2nd Edition,Gibson Ed.,CRC Press LLC:Boca Raton,FL,2009を参照されたい。
【0027】
用語「約」または「およそ」は、値がどのように測定または決定されるかに部分的に依存する、当業者によって決定される特定の値についての許容可能な誤差を意味する。所定の実施形態では、用語「約」または「およそ」は、1、2、3、または4標準偏差以内を意味する。所定の実施形態では、用語「約」または「およそ」は、所与の値または範囲の50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、または0.05%以内を意味する。
【0028】
用語「活性成分」及び「活性物質」は、単独でまたは1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と組み合わせて、障害、疾患、または病態の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するために対象に投与される化合物を指す。本明細書で使用される場合、「活性成分」及び「活性物質」は、本明細書に記載の化合物の光学的に活性な異性体であり得る。
【0029】
用語「薬物」、「治療剤」、及び「化学療法剤」は、障害、疾患、または病態の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するために対象に投与される化合物またはその薬学的組成物を指す。
【0030】
用語「小胞体ストレス」または「ERストレス」は、小胞体ホメオスタシスの動揺、例えば、小胞体のタンパク質折り畳み機能性の動揺を指す。
【0031】
用語「ERストレス障害、疾患、または病態」、「ERストレスで引き起こされる障害、疾患、または病態」、「ERストレスによって引き起こされる障害、疾患、または病態」、または「ERストレスに関連する障害、疾患、または病態」は、ERホメオスタシスの動揺に起因する障害、疾患、または病態を指す。特に、ERストレス障害、疾患、または病態は、ERストレスの減少が、根底にある障害、疾患、または病態に対していくらかの効果をもたらし、例えば、ERストレス調節剤が、処置されている患者の少なくとも一部においていくらかの改善をもたらすものである。
【0032】
用語「天然に存在する」または「ネイティブ」は、生物学的物質、例えば、核酸(例えば、DNAまたはRNA)、ポリペプチド、及び宿主細胞と組み合わせて使用される場合、天然に見られ、人によって操作されていない物質を指す。同様に、「天然に存在しない」または「非ネイティブ」は、天然に見られない、または人によって構造的に修飾または合成された物質を指す。
【0033】
用語「SERCA」または「筋小胞体(小胞体)Ca2+ATPase」は、筋小胞体/小胞体Ca2+ATPaseまたはそのバリアントを指す。用語「SERCAバリアント」は、ネイティブSERCAと実質的に相同なタンパク質、すなわち、ネイティブSERCAのアミノ酸配列と比較して、1つ以上の天然に存在するまたは天然に存在しないアミノ酸欠失、挿入、または置換を有するタンパク質(例えば、SERCA誘導体、ホモログ、及び断片)を含むことが意図される。SERCAバリアントのアミノ酸配列は、ネイティブSERCAと少なくとも約80%同一、少なくとも約90%同一、または少なくとも約95%同一である。SERCA酵素は、少なくとも3つのクラス:SERCA1、SERCA2、及びSERCA3に分類される。Stutzmann et al.,Pharmacol.Rev.2011,63,700-727;Andersen et al.,Acta Physiol.Scand.Suppl.1998,643,45-54。クラスIには、SERCA1a及びSERCA1bが含まれる。クラスIIには、SERCA2a及びSERCA2bが含まれる。クラスIIIには、SERCA3a、SERCA3b、及びSERCA3cが含まれる。
【0034】
用語「SERCA媒介障害、疾患、または病態」及び「SERCAによって媒介される障害、疾患、または病態」は、SERCA活性の調節が、根底にある障害、疾患、または病態に対していくらかの効果をもたらす、例えば、SERCAアゴニストが、処置されている患者の少なくともの一部においていくらかの改善をもたらす障害、疾患、または病態を指す。
【0035】
用語「アルキル」は、線状または分枝状の飽和一価炭化水素ラジカルであって、アルキルが、本明細書に記載される1つ以上の置換基Qで任意に置換されているものを指す。用語「アルキル」はまた、別途特定されない限り、線状及び分枝状アルキルの両方を包含する。所定の実施形態では、アルキルは、1~20(C1-20)、1~15(C1-15)、1~10(C1-10)、または1~6(C1-6)個の炭素原子を有する線状飽和一価炭化水素ラジカル、または3~20(C3-20)、3~15(C3-15)、3~10(C3-10)、または3~6(C3-6)個の炭素原子を有する分枝状飽和一価炭化水素ラジカルである。本明細書で使用される場合、線状C1-6及び分枝状C3-6アルキル基は、「低級アルキル」とも称される。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル(すべての異性体形態を含む)、n-プロピル、イソプロピル、ブチル(すべての異性体形態を含む)、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル(すべての異性体形態を含む)、及びヘキシル(すべての異性体形態を含む)が含まれるがこれらに限定されない。例えば、C1-6アルキルは、1~6個の炭素原子の線状飽和一価炭化水素ラジカルまたは3~6個の炭素原子の分枝状飽和一価炭化水素ラジカルを指す。
【0036】
用語「アルケニル」は、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、4、または5つ、別の実施形態では、1つの炭素-炭素二重結合(複数可)を含有する線状または分枝状一価炭化水素ラジカルを指す。所定の実施形態では、アルケニルは、本明細書に記載される1つ以上の置換基Qで任意に置換される。用語「アルケニル」はまた、当業者によって理解されるように、「cis」及び「trans」構成、または代替的に、「Z」及び「E」構成を有するラジカルを包含する。本明細書で使用される場合、用語「アルケニル」は、別途特定されない限り、線状及び分枝状アルケニルの両方を包含する。例えば、C2-6アルケニルは、2~6個の炭素原子の線状不飽和一価炭化水素ラジカルまたは3~6個の炭素原子の分枝状不飽和一価炭化水素ラジカルを指す。所定の実施形態では、アルケニルは、2~20(C2-20)、2~15(C2-15)、2~10(C2-10)、または2~6(C2-6)個の炭素原子の線状一価炭化水素ラジカル、または3~20(C3-20)、3~15(C3-15)、3~10(C3-10)、または3~6(C3-6)個の炭素原子の分枝状一価炭化水素ラジカルである。アルケニル基の例には、エテニル、プロペン-1-イル、プロペン-2-イル、アリル、ブテニル、及び4-メチルブテニルが含まれるがこれらに限定されない。
【0037】
用語「アルキニル」は、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、4、または5つ、別の実施形態では、1つの炭素-炭素三重結合(複数可)を含有する線状または分枝状一価炭化水素ラジカルを指す。所定の実施形態では、アルキニルは、本明細書に記載される1つ以上の置換基Qで任意に置換される。用語「アルキニル」はまた、別途特定されない限り、線状及び分枝状アルキニルの両方を包含する。所定の実施形態では、アルキニルは、2~20(C2-20)、2~15(C2-15)、2~10(C2-10)、または2~6(C2-6)個の炭素原子の線状一価炭化水素ラジカル、または3~20(C3-20)、3~15(C3-15)、3~10(C3-10)、または3~6(C3-6)個の炭素原子の分枝状一価炭化水素ラジカルである。アルキニル基の例には、エチニル(-C≡CH)及びプロパルギル(-CHC≡CH)が含まれるがこれらに限定されない。例えば、C2-6アルキニルは、2~6個の炭素原子の線状不飽和一価炭化水素ラジカルまたは3~6個の炭素原子の分枝状不飽和一価炭化水素ラジカルを指す。
【0038】
用語「シクロアルキル」は、本明細書に記載される1つ以上の置換基Qで任意に置換された環状飽和または非芳香族不飽和、架橋または非架橋一価炭化水素ラジカルを指す。所定の実施形態では、シクロアルキルは、環状飽和架橋または非架橋一価炭化水素ラジカルである。所定の実施形態では、シクロアルキルは、3~20(C3-20)、3~15(C3-15)、3~10(C3-10)、または3~7(C3-7)個の炭素原子を有する。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、デカリニル、及びアダマンチルが含まれるがこれらに限定されない。
【0039】
用語「アリール」は、少なくとも1つの芳香族炭化水素環を含有する単環式芳香族基及び/または多環式一価芳香族基を指す。所定の実施形態では、アリールは、6~20(C6-20)、6~15(C6-15)、または6~10(C6-10)個の環原子を有する。アリール基の例には、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アズレニル、アントリル、フェナントリル、ピレニル、ビフェニル、及びテルフェニルが含まれるがこれらに限定されない。所定の実施形態では、用語「アリール」は、二環式または三環式炭素環であって、環の1つ以上が、芳香族であり、他のものが、飽和、部分的に不飽和、または芳香族であるもの、例えば、ジヒドロナフチル、インデニル、インダニル、またはテトラヒドロナフチル(テトラリニル)を指す。所定の実施形態では、アリールは、本明細書に記載される1つ以上の置換基Qで任意に置換される。
【0040】
用語「アラルキル」または「アリールアルキル」は、1つ以上のアリール基で置換された一価アルキル基を指す。所定の実施形態では、アラルキルは、7~30(C7-30)、7~20(C7-20)、または7~16(C7-16)個の炭素原子を有する。アラルキル基の例には、ベンジル、1-フェニルエチル、2-フェニルエチル、及び3-フェニルプロピルが含まれるがこれらに限定されない。所定の実施形態では、アラルキルは、本明細書に記載される1つ以上の置換基Qで任意に置換される。
【0041】
用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの芳香族環を含有する一価単環式芳香族基または一価多環式芳香族基であって、少なくとも1つの芳香族環が、1つ以上のヘテロ原子を含有し、その各々が、独立して、環中のO、S、N、及びPから選択されるものを指す。ヘテロアリール基は、その芳香族環を介して分子の残部に結合される。ヘテロアリール基の各環は、各環におけるヘテロ原子の総数が4以下であり、各環が少なくとも1つの炭素原子を含有することを条件として、1または2個のO原子、1または2個のS原子、1~4個のN原子、及び/または1または2個のP原子を含有し得る。所定の実施形態では、ヘテロアリールは、5~20、5~15、または5~10個の環原子を有する。単環式ヘテロアリール基の例には、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル、及びトリアゾリルが含まれるがこれらに限定されない。二環式ヘテロアリール基の例には、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾキサゾリル、フロピリジル、イミダゾピリジニル、イミダゾチアゾリル、インドリジニル、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロピリジル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、チアジアゾロピリミジル、及びチエノピリジルが含まれるがこれらに限定されない。三環式ヘテロアリール基の例には、アクリジニル、ベンズインドリル、カルバゾリル、ジベンゾフラニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナントリジニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、及びキサンテニルが含まれるがこれらに限定されない。所定の実施形態では、ヘテロアリールは、本明細書に記載される1つ以上の置換基Qで任意に置換される。
【0042】
用語「ヘテロシクリル」または「複素環式」は、少なくとも1つの非芳香族環を含有する一価単環式非芳香族環系または一価多環式環系であって、非芳香族環原子の1つ以上がヘテロ原子であり、その各々が、独立して、O、S、N、及びPから選択され;残りの環原子が炭素原子であるものを指す。所定の実施形態では、ヘテロシクリルまたは複素環式基は、3~20、3~15、3~10、3~8、4~7、または5~6個の環原子を有する。ヘテロシクリル基は、その非芳香族環を介して分子の残部に結合される。所定の実施形態では、ヘテロシクリルは、スピロであってもよく、縮合されていてもよく、または架橋されていてもよい単環式、二環式、三環式、または四環式環系であって、窒素または硫黄原子が任意に酸化されていてもよく、窒素原子が任意に四級化されていてもよく、いくつかの環が部分的にまたは完全に飽和、または芳香族であり得るものである。ヘテロシクリルは、安定な化合物の生成をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子で主要構造に結合され得る。複素環式基の例には、アゼピニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラノニル、ベンゾピラノニル、ベンゾピラニル、ベンゾテトラヒドロフラニル、ベンゾテトラヒドロチエニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾキサジニル、β-カルボリニル、クロマニル、クロモニル、シノリニル、クマリニル、デカヒドロイソキノリニル、ジヒドロベンズイソチアジニル、ジヒドロベンズイソキサジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジオキソラニル、1,4-ジチアニル、フラノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、インドリニル、イソベンゾテトラヒドロフラニル、イソベンゾテトラヒドロチエニル、イソクロマニル、イソクマリニル、イソインドリニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、オキサゾリジノニル、オキサゾリジニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、4-ピペリドニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピロリジニル、ピロリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロチエニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロキノリニル、及び1,3,5-トリチアニルが含まれるがこれらに限定されない。所定の実施形態では、ヘテロシクリルは、本明細書に記載される1つ以上の置換基Qで任意に置換される。
【0043】
用語「ハロゲン」、「ハライド」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、及び/またはヨウ素を指す。
【0044】
用語「任意に置換された」は、基または置換基、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル基が、1つ以上の置換基Q(その各々は、独立して、例えば、(a)オキソ(=O)、シアノ(-CN)、ハロ、及びニトロ(-NO);(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル(これらの各々は、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、4、または5つの置換基Qでさらに任意に置換されている);及び(c)-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(NR)NR、-OR、-OC(O)R、-OC(O)OR、-OC(O)NR、-OC(=NR)NR、-OS(O)R、-OS(O)、-OS(O)NR、-OS(O)NR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-NRC(O)NR、-NRC(=NR)NR、-NRS(O)R、-NRS(O)、-NRS(O)NR、-NRS(O)NR、-P(O)R、-P(O)(OR)R、-P(O)(OR)(OR)、-SR、-S(O)R、-S(O)、-S(O)NR、及び-S(O)NRから選択され、各R、R、R、及びRは、独立して、(i)水素;(ii)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、これらの各々は、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qで任意に置換されており;または(iii)R及びRは、それらが結合するN原子と一緒にヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成し、これらの各々は、1つ以上、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qで任意に置換されている)で置換されていてもよいことを意味することが意図されている。本明細書で使用される場合、置換されていてもよい本明細書に記載のすべての基は、別途特定されない限り、「任意に置換される」。
【0045】
一実施形態では、各置換基Qは、独立して、(a)オキソ、シアノ、ハロ、及びニトロ;及び(b)C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;及び(c)-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(NR)NR、-OR、-OC(O)R、-OC(O)OR、-OC(O)NR、-OC(=NR)NR、-OS(O)R、-OS(O)、-OS(O)NR、-OS(O)NR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-NRC(O)NR、-NRC(=NR)NR、-NRS(O)R、-NRS(O)、-NRS(O)NR、-NRS(O)NR、-P(O)R、-P(O)(OR)R、-P(O)(OR)(OR)、-SR、-S(O)R、-S(O)、-S(O)NR、及び-S(O)NRからなる群から選択され;各R、R、R、及びRは、独立して、(i)水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;または(ii)R及びRは、それらが結合するN原子と一緒にヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成する。
【0046】
所定の実施形態では、「光学的に活性」及び「鏡像異性的に活性」は、約50%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、約91%以上、約92%以上、約93%以上、約94%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、約99%以上、約99.5%以上、または約99.8%以上の鏡像異性的過剰を有する分子の集合を指す。所定の実施形態では、化合物は、対象となる2つのエナンチオマーの総重量を基準として約95%以上の所望のエナンチオマー及び約5%以下のあまり好ましくないエナンチオマーを含む。
【0047】
光学的に活性な化合物を記載する際、接頭辞R及びSは、そのキラル中心(複数可)について光学的に活性な化合物の絶対構成を示すために使用される。(+)及び(-)は、光学的に活性な化合物の旋光度、すなわち、偏光面が光学的に活性な化合物によって回転する方向を示すために使用される。(-)接頭辞は、光学的に活性な化合物が左旋性であること、すなわち、化合物が偏光面を左または反時計回りに回転させること示す。(-)接頭辞は、光学的に活性な化合物が右旋性であること、すなわち、化合物が偏光面を右または時計回りに回転させること示す。しかしながら、光学回転の表示(+)及び(-)は、化合物の絶対構成R及びSとは関連しない。
【0048】
用語「同位体バリアント」は、そのような化合物を構成する原子の1つ以上で非天然割合の同位体を含有する化合物を指す。所定の実施形態では、化合物の「同位体バリアント」は、水素(H)、重水素(H)、トリチウム(H)、炭素-11(11C)、炭素-12(12C)、炭素-13(13C)、炭素-14(14C)、窒素-13(13N)、窒素-14(14N)、窒素-15(15N)、酸素-14(14O)、酸素-15(15O)、酸素-16(16O)、酸素-17(17O)、酸素-18(18O)、フッ素-17(17F)、フッ素-18(18F)、リン-31(31P)、リン-32(32P)、リン-33(33P)、硫黄-32(32S)、硫黄-33(33S)、硫黄-34(34S)、硫黄-35(35S)、硫黄-36(36S)、塩素-35(35Cl)、塩素-36(36Cl)、塩素-37(37Cl)、臭素-79(79Br)、臭素-81(81Br)、ヨウ素-123(123I)、ヨウ素-125(125I)、ヨウ素-127(127I)、ヨウ素-129(129I)、及びヨウ素-131(131I)を含むがこれらに限定されない非天然割合の1つ以上の同位体を含有する。所定の実施形態では、化合物の「同位体バリアント」のは、安定な形態、すなわち、非放射性である。所定の実施形態では、化合物の「同位体バリアント」は、水素(H)、重水素(H)、炭素-12(12C)、炭素-13(13C)、窒素-14(14N)、窒素-15(15N)、酸素-16(16O)、酸素-17(17O)、酸素-18(18O)、フッ素-17(17F)、リン-31(31P)、硫黄-32(32S)、硫黄-33(33S)、硫黄-34(34S)、硫黄-36(36S)、塩素-35(35Cl)、塩素-37(37Cl)、臭素-79(79Br)、臭素-81(81Br)、及びヨウ素-127(127I)を含むがこれらに限定されない非天然割合の1つ以上の同位体を含有する。所定の実施形態では、化合物の「同位体バリアント」は、不安定な形態、すなわち、放射性である。所定の実施形態では、化合物の「同位体バリアント」は、トリチウム(H)、炭素-11(11C)、炭素-14(14C)、窒素-13(13N)、酸素-14(14O)、酸素-15(15O)、フッ素-18(18F)、リン-32(32P)、リン-33(33P)、硫黄-35(35S)、塩素-36(36Cl)、ヨウ素-123(123I)、ヨウ素-125(125I)、ヨウ素-129(129I)、及びヨウ素-131(131I)を含むがこれらに限定されない非天然割合の1つ以上の同位体を含有する。本明細書で提供される化合物において、任意の水素は、例えば、Hであり得、または任意の炭素は、例えば、13Cであり得、または任意の窒素は、例えば、15Nであり得、または任意の酸素は、例えば、18Oであり得、当業者の判断に従って実現可能であることが理解される。所定の実施形態では、化合物の「同位体バリアント」は、非天然割合の重水素(D)を含有する。
【0049】
用語「溶媒和物」は、溶質、例えば、本明細書で提供される化合物の1つ以上の分子、及び化学量論または非化学量論量で存在する溶媒の1つ以上の分子によって形成される複合体または凝集体を指す。好適な溶媒には、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、及び酢酸が含まれるがこれらに限定されない。所定の実施形態では、溶媒は、薬学的に許容可能である。一実施形態では、複合体または凝集体は、結晶形態である。別の実施形態では、複合体または凝集体は、非結晶形態である。溶媒が水である場合、溶媒和物は、水和物である。水和物の例には、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、及び五水和物が含まれるがこれらに限定されない。
【0050】
語句「そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ」は、語句「(i)そこで言及される化合物のエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、または同位体バリアント;(ii)そこで言及される化合物の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;または(iii)そこで言及される化合物のエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、または同位体バリアントの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ」と同じ意味を有する。
【0051】
一実施形態では、本明細書では、式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ(式中、可変要素は、上述されているとおりである)が提供される。別の実施形態では、本明細書では、式(V)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ(式中、可変要素は、上述されているとおりである)が提供される。さらに別の実施形態では、本明細書では、
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
及びそれらの同位体バリアント;ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、及びプロドラッグからなる群から選択される化合物が提供される。
【0052】
別の実施形態では、本明細書では、
【表2】
及びそれらの同位体バリアント;ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、及びプロドラッグからなる群から選択される化合物が提供される。
【0053】
さらに別の実施形態では、本明細書では、
【表3-1】
【表3-2】
及びそれらの同位体バリアント;ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、及びプロドラッグからなる群から選択される化合物が提供される。
【0054】
さらに別の実施形態では、本明細書では、
【表4】
及びそれらの同位体バリアント;ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、及びプロドラッグからなる群から選択される化合物が提供される。
【0055】
さらに別の実施形態では、本明細書では、
【表5】
及びそれらの同位体バリアント;ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、及びプロドラッグからなる群から選択される化合物が提供される。
【0056】
さらに別の実施形態では、本明細書では、
【表6】
及びそれらの同位体バリアント;ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、及びプロドラッグからなる群から選択される化合物が提供される。
【0057】
また別の実施形態では、本明細書では、
【表7】
及びそれらの同位体バリアント;ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、及びプロドラッグからなる群から選択される化合物が提供される。
【0058】
所定の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、SERCAのアゴニストとして活性を示す。所定の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、アロステリックなSERCA調節剤として活性を示す。所定の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、SERCA2bのアゴニストとして活性を示す。所定の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、アロステリックなSERCA2b調節剤として活性を示す。
【0059】
所定の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、ERストレスの減少において活性を示す。所定の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、ERのCa2+濃度の増加において活性を示す。
【0060】
本明細書で提供される化合物は、特定の立体化学が特定されない限り、すべての可能性のある立体異性体を包含することが意図される。本明細書で提供される化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含有する場合、化合物は、幾何cis/trans(またはZ/E)異性体の1つまたは混合物として存在し得る。構造異性体が相互転換可能である場合、化合物は、単一の互変異性体または互変異性体の混合物として存在し得る。これは、例えば、イミノ、ケト、またはオキシム基を含有する化合物におけるプロトン互変異性;または芳香族部位を含有する化合物におけるいわゆる原子価互変異性の形態を取り得る。単一の化合物は、複数のタイプの異性を示し得ることになる。
【0061】
本明細書で提供される化合物は、鏡像異性的に純粋であり、例えば、単一のエナンチオマーまたは単一のジアステレオマーであり得、または立体異性混合物、例えば、エナンチオマーの混合物、例えば、2つのエナンチオマーのラセミ混合物;または2つ以上のジアステレオマーの混合物であり得る。このように、当業者は、その(R)形態の化合物の投与が、in vivoでエピマー化を受ける化合物について、その(S)形態の化合物の投与と同等であることを認識する。個々のエナンチオマーの調製/単離のための従来の技術には、好適な光学的に純粋な前駆体からの合成、アキラル出発物質からの不斉合成、またはエナンチオマー混合物の分割、例えば、キラルクロマトグラフィー、再結晶化、分割、ジアステレオマー塩形成、またはジアステレオマー付加物への誘導体化とそれに続く分離が含まれる。
【0062】
本明細書で提供される化合物が酸性または塩基性部位を含有する、それはまた、薬学的に許容可能な塩として提供され得る(Berge et al.,J.Pharm.Sci.1977,66,1-19;及び“Handbook of Pharmaceutical Salts,Properties,and Use,” Stahl and Wermuth,Ed.;Wiley-VCH and VHCA,Zurich,2002を参照されたい)。
【0063】
薬学的に許容可能な塩の調製において使用するための好適な酸には、酢酸、2,2-ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L-アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、-アセトアミド安息香酸、ホウ酸、(+)-ショウノウ酸、カンファースルホン酸、(+)-(1S)-カンファー-10-スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、D-グルコン酸、D-グルクロン酸、L-グルタミン酸、α-オキソグルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、(+)-L-乳酸、(±)-DL-乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、(-)-L-リンゴ酸、マロン酸、(±)-DL-マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモン酸、過塩素酸、リン酸、L-ピログルタミン酸、糖酸、サリチル酸、4-アミノ-サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)-L-酒石酸、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデシレン酸、及び吉草酸が含まれるがこれらに限定されない。
【0064】
薬学的に許容可能な塩の調製において使用するための好適な塩基には、無機塩基、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化亜鉛、または水酸化ナトリウム;及び有機塩基、例えば、L-アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、2-(ジエチルアミノ)-エタノール、エタノールアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、イソプロピルアミン、N-メチル-グルカミン、ヒドラバミン、1H-イミダゾール、L-リジン、モルホリン、4-(2-ヒドロキシエチル)-モルホリン、メチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、プロピルアミン、ピロリジン、1-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン、ピリジン、キヌクリジン、キノリン、イソキノリン、第2級アミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N-メチル-D-グルカミン、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、及びトロメタミンを含むがこれらに限定されない第1級、第2級、第3級、及び第4級脂肪族及び芳香族アミンが含まれるがこれらに限定されない。
【0065】
本明細書で提供される化合物はまた、例えば、式Vの化合物の機能性誘導体であり、かつin vivoで親化合物に容易に変換可能なプロドラッグとして提供され得る。プロドラッグは、いくつかの状況では、親化合物よりも容易に投与し得るので、しばしば有用である。それらは、例えば、経口投与によって生物学的に利用可能であり得る一方で、親化合物はそうではない。プロドラッグはまた、親化合物よりも薬学的組成物において向上した溶解性を有し得る。プロドラッグは、酵素プロセス及び代謝加水分解を含む、様々なメカニズムによって親薬物に変換され得る。Harper,Progress in Drug Research 1962,4,221-294;Morozowich et al.in “Design of Biopharmaceutical Properties through Prodrugs and Analogs,” Roche Ed.,APHA Acad.Pharm.Sci.1977;“Bioreversible Carriers in Drug in Drug Design,Theory and Application,” Roche Ed.,APHA Acad.Pharm.Sci.1987;“Design of Prodrugs,” Bundgaard,Elsevier,1985;Wang et al.,Curr.Pharm.Design 1999,5,265-287;Pauletti et al.,Adv.Drug.Delivery Rev.1997,27,235-256;Mizen et al.,Pharm.Biotech.1998,11,345-365;Gaignault et al.,Pract.Med.Chem.1996,671-696;Asgharnejad in “Transport Processes in Pharmaceutical Systems,” Amidon et al.,Ed.,Marcell Dekker,185-218,2000;Balant et al.,Eur.J.Drug Metab.Pharmacokinet.1990,15,143-53;Balimane and Sinko,Adv.Drug Delivery Rev.1999,39,183-209;Browne,Clin.Neuropharmacol.1997,20,1-12;Bundgaard,Arch.Pharm.Chem.1979,86,1-39;Bundgaard,Controlled Drug Delivery 1987,17,179-96;Bundgaard,Adv.Drug Delivery Rev.1992,8,1-38;Fleisher et al.,Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,115-130;Fleisher et al.,Methods Enzymol.1985,112,360-381;Farquhar et al.,J.Pharm.Sci.1983,72,324-325;Freeman et al.,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1991,875-877;Friis and Bundgaard,Eur.J.Pharm.Sci.1996,4,49-59;Gangwar et al.,Des.Biopharm.Prop.Prodrugs Analogs,1977,409-421;Nathwani and Wood,Drugs 1993,45,866-94;Sinhababu and Thakker,Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,241-273;Stella et al.,Drugs 1985,29,455-73;Tan et al.,Adv.Drug Delivery Rev.1999,39,117-151;Taylor,Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,131-148;Valentino and Borchardt,Drug Discovery Today 1997,2,148-155;Wiebe and Knaus,Adv.Drug Delivery Rev.1999,39,63-80;及びWaller et al.,Br.J.Clin.Pharmac.1989,28,497-507を参照されたい。
【0066】
本明細書で提供される化合物は、当業者に知られている任意の方法によって調製され、単離され、または得られ得、以下の例は、代表にすぎず、他の関連する手順を除外しない。
【0067】
一実施形態では、例えば、式Iの化合物は、スキームIに示されているように、任意にカップリング試薬の存在下で、化合物Iを形成するためのアミンI-1と脱離基Lを有する化合物I-2とのカップリング反応を介して調製される。所定の実施形態では、Lは、ヒドロキシルまたはハロである。所定の実施形態では、Lは、ヒドロキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。
【化3】
【0068】
別の実施形態では、例えば、式Vの化合物は、スキームIaに示されているように、任意にカップリング試薬の存在下で、化合物Vを形成するためのアミンI-1と脱離基Lを有する化合物V-2とのカップリング反応を介して調製される。所定の実施形態では、Lは、ヒドロキシルまたはハロである。所定の実施形態では、Lは、ヒドロキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。
【化4】
【0069】
好適なカップリング試薬の例には、カルボジイミド(例えば、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド(EDC)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC塩酸塩)、1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミドメチオジド(EDCメチオジド)、1-シクロヘキシル-3-(2-モルホリノエチル)カルボジイミドメト-p-トルエンスルホネート、N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、及び1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC))、1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BOP-Cl)、2-クロロ-1,3-ジメチルイミジウムヘキサフルオロホスフェート(CIP)、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBroP)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TATU)、(7-アザベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyAOP)、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP試薬)、N,N,N’,N’-テトラメチル-O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-ビス(テトラメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBPyU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-ビス(ペンタメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート、無水酢酸、SOCl、PCl、POCl、PCl、及びそれらの混合物が含まれるがこれらに限定されない。
【0070】
一実施形態では、本明細書では、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを含む、本明細書で提供される化合物;及び薬学的に許容可能な賦形剤を含む薬学的組成物が提供される。
【0071】
開示される化合物は、当業者によって理解されるように、選択された投与経路に応じて多様な形態で患者に投与され得る。開示される化合物は、例えば、経口、非経口、口腔内、舌下、鼻、直腸、パッチ、ポンプまたは経皮投与及びそれに応じて製剤化された薬学的組成物によって投与され得る。非経口投与には、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、経上皮、鼻、肺内、髄腔内、直腸及び局所投与様式が含まれる。非経口投与は、選択された期間にわたる連続注入によるものであり得る。
【0072】
開示される化合物は、対象への投与のための薬学的組成物に好適に製剤化され得る。本教示の薬学的組成物には、1つ以上の薬学的に許容可能な担体及び/またはそのための希釈剤、例えば、ラクトース、デンプン、セルロース及びデキストロースが任意に含まれる。他の賦形剤、例えば、香味剤;甘味料;及び防腐剤、例えば、メチル、エチル、プロピル及びブチルパラベンも含まれ得る。好適な賦形剤のより完全なリストは、the Handbook of Pharmaceutical Excipients(5th Ed.,Pharmaceutical Press(2005))で見ることができる。当業者は、様々なタイプの投与経路に好適な製剤を調製する仕方を知っているであろう。好適な製剤の選択及び調製のための従来の手順及び成分は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(2003-20th edition)及び1999年に出版されたThe United States Pharmacopeia:The National Formulary(USP 24 NF19)に記載されている。担体、希釈剤及び/または賦形剤は、薬学的組成物の他の成分と適合性があり、そのレシピエントに有害ではないという意味で「許容可能」である。
【0073】
典型的には、経口治療投与のため、開示される化合物は、賦形剤を用いて組み込まれ、摂取可能な錠剤、口腔内錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウェハ等の形態で使用され得る。
【0074】
典型的には、非経口投与のため、開示される方法において使用される化合物の溶液は、通常、界面活性剤、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースと好適に混合される水中で調製され得る。分散液もまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、DMSO及びアルコールを有するまたは有しないそれらの混合物中で、及び油中で調製され得る。保存及び使用の通常の条件下で、これらの調製物は、微生物の成長を防止するための防腐剤を含有する。
【0075】
典型的には、注射可能な使用のため、滅菌注射可能溶液または分散液の即席調製のための開示される方法において使用される化合物の滅菌水溶液または分散液、及び滅菌粉末が適切である。
【0076】
本明細書で提供される薬学的組成物は、皮膚、開口部、または粘膜に局所に投与され得る。局所投与には、本明細書で使用される場合、皮膚(内)、結膜、角膜内、眼内、眼、耳、経皮、鼻、膣、尿道、呼吸器、及び直腸投与が含まれる。
【0077】
本明細書で提供される薬学的組成物は、エマルション、溶液、懸濁液、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、軟膏、散布剤、包帯、エリキシル、ローション、懸濁液、チンキ剤、ペースト、フォーム、フィルム、エアロゾル、潅注剤、スプレー、座剤、包帯、及び皮膚パッチを含む、局所または全身効果のための局所投与に好適な任意の投薬形態で製剤化され得る。本明細書で提供される薬学的組成物の局所製剤はまた、リポソーム、ミセル、マイクロスフィア、ナノシステム、及びそれらの混合物を含み得る。
【0078】
本明細書で提供される局所製剤において使用するのに好適な薬学的に許容可能な担体及び賦形剤には、水性ビヒクル、水混和性ビヒクル、非水性ビヒクル、微生物の成長に対する抗菌剤または防腐剤、安定化剤、溶解性向上剤、等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔剤、懸濁及び分散剤、浸潤または乳化剤、錯化剤、封鎖またはキレート剤、浸透向上剤、抗凍結剤、凍結乾燥保護剤、増粘剤、及び不活性ガスが含まれるがこれらに限定されない。
【0079】
本明細書で提供される薬学的組成物は、軟膏、クリーム、及びゲルの形態で提供され得る。好適な軟膏ビヒクルには、ラード、安息香豚脂、オリーブ油、綿実油、及び他の油、白色ワセリンを含む油性または炭化水素ビヒクル;乳化性または吸収ビヒクル、例えば、親水性ペトロラタム、ヒドロキシステアリンスルフェート、及び無水ラノリン;水除去可能なビヒクル、例えば、親水性軟膏;様々な分子量のポリエチレングリコールを含む水溶性軟膏ビヒクル;セチルアルコール、グリセリルモノステアレート、ラノリン、及びステアリン酸を含むエマルションビヒクル(油中水(W/O)エマルションまたは水中油(O/W)エマルションのいずれか)(Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上掲)を参照されたい)が含まれる。これらのビヒクルは、軟化剤であるが、通常は、抗酸化剤及び防腐剤の添加を必要とする。
【0080】
好適なクリームベースは、水中油または油中水であり得る。好適なクリームビヒクルは、水洗浄可能であり、油相、乳化剤、及び水相を含有し得る。油相は、「内部」相とも呼ばれ、通常は、ペトロラタム及び脂肪アルコール、例えば、セチルまたはステアリルアルコールを含む。水相は通常、かならずしもそうではないが、量的に油相を超え、通常は保湿剤を含有する。クリーム製剤における乳化剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、または両性界面活性剤であり得る。
【0081】
ゲルは、半固体の懸濁型系である。単一相ゲルは、液体担体全体にわたって実質的に均一に分布した有機マクロ分子を含有する。好適なゲル化剤には、架橋アクリル酸ポリマー、例えば、カルボマー、カルボキシポリアルキレン、及びCARBOPOL(登録商標);親水性ポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマー、及びポリビニルアルコール;セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、及びメチルセルロース;ゴム、例えば、トラガカント及びキサンタンゴム;アルギン酸ナトリウム;ならびにゼラチンが含まれるがこれらに限定されない。均一なゲルを調製するために、分散剤、例えば、アルコールまたはグリセリンが添加され得、またはゲル化剤がトリチュレーション、機械的混合、及び/または撹拌によって分散され得る。
【0082】
一実施形態では、本明細書では、対象におけるSERCAによって媒介される障害、疾患、または病態の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、治療的有効量の本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0083】
所定の実施形態では、SERCAによって媒介される障害、疾患、または病態は、SERCA2aによって媒介される障害、疾患、または病態である。所定の実施形態では、SERCAによって媒介される障害、疾患、または病態は、SERCA2bによって媒介される障害、疾患、または病態である。
【0084】
所定の実施形態では、SERCAによって媒介される障害、疾患、及び病態は、心臓血管疾患、がん、糖尿病、炎症性疾患、代謝疾患、または神経疾患である。所定の実施形態では、SERCAによって媒介される障害、疾患、及び病態は、心臓疾患、脳卒中、狭窄、再狭窄、血管平滑筋細胞増殖に関連する疾患、新生内膜形成に関連する疾患、カルシニューリンPP2Bに関連する疾患、NFATに関連する疾患、動静脈瘻不全、心臓疾患、心臓疾患に関連する疾患、尿失禁、がん、喘息、肺高血圧、慢性閉塞性肺疾患、糖尿病、神経変性疾患、双極性障害、アテローム性動脈硬化症、筋肉変性、または自己免疫疾患である。
【0085】
さらに別の実施形態では、対象における糖尿病の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、治療的有効量の本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。一実施形態では、糖尿病は、1型である。一実施形態では、糖尿病は、2型である。
【0086】
さらに別の実施形態では、対象におけるグルコース耐性を増加させるための方法であって、治療的有効量の本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0087】
さらに別の実施形態では、対象における脂肪肝の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、治療的有効量の本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0088】
さらに別の実施形態では、対象における肥満の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するための方法であって、本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0089】
また別の実施形態では、対象における熱発生を促進するための方法であって、本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0090】
所定の実施形態では、対象は、哺乳動物である。所定の実施形態では、対象は、ヒトである。所定の実施形態では、対象は、ヒト以外の霊長類、牧場動物、例えば、ウシ、スポーツ動物、またはペット、例えば、ウマ、イヌ、またはネコである。
【0091】
本明細書で提供される化合物で処置可能な障害、疾患、または病態には、(1)全身性アナフィラキシー及び過敏症障害、アトピー性皮膚炎、じんましん、薬物アレルギー、虫刺されアレルギー、食物アレルギー(セリアック病等を含む)、及び肥満細胞症を含む炎症性またはアレルギー性疾患;(2)クローン病、潰瘍性大腸炎、回腸炎、及び腸炎を含む炎症性腸疾患;(3)血管炎、及びベーチェット症候群;(4)乾癬ならびに皮膚炎、湿疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、じんましん、ヒトパピローマウイルスに由来するものを含むウイルス性皮膚病変、HIVまたはRLV感染症、細菌、真菌、及び他の寄生生物の皮膚病変、及び皮膚エリテマトーデスを含む炎症性皮膚病;(5)喘息及びアレルギー性喘息を含む呼吸器アレルギー疾患、運動誘導喘息、アレルギー鼻炎、中耳炎、アレルギー性結膜炎、過敏症肺疾患、及び慢性閉塞性肺疾患;(6)関節炎(リウマチ及び乾癬性を含む)、全身性エリテマトーデス、I型糖尿病、重症筋無力症、多発性硬化症、グレーブス病、及び糸球体腎炎を含む自己免疫疾患;(7)移植片拒絶反応(同種移植拒絶反応及び移植片対宿主病を含む)、例えば、皮膚移植片拒絶反応、固体器官移植拒絶反応、骨髄移植拒絶反応;(8)発熱;(9)急性心不全、低血圧、高血圧、狭心症、心筋梗塞、心筋症、鬱血性心不全、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患、再狭窄、及び血管狭窄を含む心臓血管障害;(10)外傷性脳損傷、脳卒中、虚血性再かん流傷害及び動脈瘤を含む脳血管障害;(11)乳房、皮膚、前立腺、子宮頸部、子宮、卵巣、精巣、膀胱、肺、肝臓、喉頭、口腔、結腸及び消化管(例えば、食道、胃、膵臓)、脳、甲状腺、血液、及びリンパ系のがん;(12)線維症、結合組織病、及びサルコイドーシス、(13)勃起不全を含む生殖器及び生殖病態;(14)胃炎、潰瘍、吐き気、膵炎、及び嘔吐を含む胃腸障害;(15)アルツハイマー病を含む神経障害;(16)不眠症、ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群、及びピックウィック症候群を含む睡眠障害;(17)疼痛;(18)腎臓障害;(19)緑内障を含む眼障害;ならびに(20)HIVを含む感染性疾患が含まれるがこれらに限定されない。
【0092】
処置される障害、疾患、または病態、及び対象の状態に応じて、本明細書で提供される化合物または薬学的組成物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、嚢内注射または注入、皮下注射、または埋込)、吸入、鼻、膣、直腸、舌下、または局所(例えば、経皮または部分的)投与経路によって投与され得、単独でまたは一緒に、各投与経路のために適切な薬学的に許容可能な賦形剤、担体、アジュバント、及びビヒクルを有する好適な投薬量単位で製剤化され得る。また、活性成分が既定の期間にわたって放出されるデポ製剤での本明細書で提供される化合物または薬学的組成物の投与が提供される。
【0093】
本明細書に記載の障害、疾患、または病態の1つ以上の症状の処置、予防、または改善において、適切な投薬量レベルは通常、1日当たり対象体重kg当たり約0.001~100mg(1日当たりのmg/kg)、1日当たり約0.01~約75mg/kg、1日当たり約0.1~約50mg/kg、1日当たり約0.5~約25mg/kg、または1日当たり約1~約20mg/kgの範囲であり、これは、単一または複数の用量で投与され得る。この範囲内で、投薬量は、1日当たり約0.005~約0.05、約0.05~約0.5、約0.5~約5.0、約1~約15、約1~約20、または約1~約50mg/kgであり得る。
【0094】
経口投与の場合、本明細書で提供される薬学的組成物は、約1.0~約1,000mgの活性成分、一実施形態では、処置される患者に対する投薬量の対症調整のために約1、約5、約10、約15、約20、約25、約50、約75、約100、約150、約200、約250、約300、約400、約500、約600、約750、約800、約900、及び約1,000mgの活性成分を含有する錠剤の形態で製剤化され得る。薬学的組成物は、1日当たり1回、2回、3回、及び4回を含む、1日当たり1~4回のレジメンで投与され得る。
【0095】
しかしながら、任意の特定の患者のための投薬量の特定の用量レベル及び頻度は様々であり得、用いられる特定の化合物の活性、その化合物の作用の代謝安定性及び長さ、年齢、体重、全般的健康状態、性別、食餌、投与の態様及び時間、排泄速度、薬物の組み合わせ、特定の病態の重症度、及び療法を受けている宿主を含む多様な要素に依存することが理解される。
【0096】
一実施形態では、本明細書では、ERにおけるストレスを減少させるための方法であって、ERを、有効量の本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む、方法が提供される。一実施形態では、ERストレスは、ERのCa2+ホメオスタシスの動揺に起因する。
【0097】
さらに別の実施形態では、本明細書では、ERにおけるホメオスタシスを回復または維持するための方法であって、ERを、有効量の本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む、方法が提供される。
【0098】
さらに別の実施形態では、本明細書では、ERのCa2+濃度を増加させるための方法であって、ERを、有効量の本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む、方法が提供される。
【0099】
さらに別の実施形態では、本明細書では、SERCAの活性を調節するための方法であって、SERCAを、有効量の本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグと接触させることを含む、方法が提供される。
【0100】
所定の実施形態では、SERCAは、SERCA1である。所定の実施形態では、SERCAは、SERCA2である。所定の実施形態では、SERCAは、SERCA3である。
【0101】
所定の実施形態では、SERCAは、SERCA1aである。所定の実施形態では、SERCAは、SERCA1bである。所定の実施形態では、SERCAは、SERCA2aである。所定の実施形態では、SERCAは、SERCA2bである。所定の実施形態では、SERCAは、SERCA3aである。所定の実施形態では、SERCAは、SERCA3bである。所定の実施形態では、SERCAは、SERCA3cである。
【0102】
本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグはまた、本明細書で提供される化合物が有用である障害、疾患、または病態の1つ以上の症状の処置、予防、または改善において有用な他の薬剤または療法と組み合わされ、または組み合わせて使用され得る。
【0103】
好適な他の治療剤には、(1)アルファ-アドレナリン作動剤;(2)抗不整脈剤;(3)抗アテローム性動脈硬化剤、例えば、ACAT阻害剤;(4)抗生物質、例えば、アントラサイクリン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ダクチノマイシン、及びプリカマイシン;(5)抗がん剤及び細胞傷害剤、例えば、アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタード、アルキルスルホネート、ニトロソウレア、エチレンイミン、及びトリアゼン;(6)抗凝固剤、例えば、アセノクマロール、アルガトロバン、ビバリルジン、レピルジン、フォンダパリヌクス、ヘパリン、フェニンジオン、ワルファリン、及びキシメラガトラン;(7)抗糖尿病剤、例えば、ビグアニド(例えば、メトホルミン)、グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アカルボース)、インスリン、メグリチニド(例えば、レパグリニド)、スルホニルウレア(例えば、グリメピリド、グリブリド、及びグリピジド)、チアゾリジンジオン(例えば、トログリタゾン、ロシグリタゾン、及びピオグリタゾン)、及びPPAR-ガンマアゴニスト;(8)抗真菌剤、例えば、アモロルフィン、アンフォテリシンB、アニデュラファンギン、ビホナゾール、ブテナフィン、ブトコナゾール、カスポファンギン、シクロピロクス、クロトリマゾール、エコナゾール、フェンチコナゾール、フィリピン、フルコナゾール、イソコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミカファンギン、ミコナゾール、ナフチフィン、ナタマイシン、ナイスタチン、オキシコナゾール、ラブコナゾール、ポサコナゾール、リモシジン、セルタコナゾール、スルコナゾール、テルビナフィン、テルコナゾール、チコナゾール、及びボリコナゾール;(9)抗炎症剤、例えば、非ステロイド性抗炎症剤、例えば、アセクロフェナク、アセメタシン、アモキシプリン、アスピリン、アザプロパゾン、ベノリラート、ブロムフェナク、カルプロフェン、セレコキシブ、コリンマグネシウムサリチル酸塩、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、エトリコキシブ、ファイスラミン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロルノキシカム、ロキソプロフェン、ルミラコキシブ、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、メタミゾール、サリチル酸メチル、サリチル酸マグネシウム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、オキシフェンブタゾン、パレコキシブ、フェニルブタゾン、ピロキシカム、サリチルサリチレート、スリンダク、スルフィンピラゾン、スプロフェン、テノキシカム、チアプロフェン酸、及びトルメチン;(10)代謝拮抗剤、例えば、葉酸アンタゴニスト、プリンアナログ、及びピリミジンアナログ;(11)抗血小板剤、例えば、GPIIb/IIIaブロッカー(例えば、アブシキシマブ、エプチフィバチド、及びチロフィバン)、P2Y(AC)アンタゴニスト(例えば、クロピドグレル、チクロピジン及びCS-747)、シロスタゾール、ジピリダモール、及びアスピリン;(12)抗増殖剤、例えば、メトトレキサート、FK506(タクロリムス)、及びミコフェノール酸モフェチル;(13)抗TNF抗体または可溶性TNF受容体、例えば、エタネルセプト、ラパマイシン、及びレフルノミド;(14)aP2阻害剤;(15)ベータ-アドレナリン作動剤、例えば、カルベジロール及びメトプロロール;(16)胆汁酸吸着剤、例えば、クエストラン;(17)カルシウムチャネルブロッカー、例えば、ベジル酸アムロジピン;(18)化学療法剤;(19)シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤、例えば、セレコキシブ及びロフェコキシブ;(20)シクロスポリン;(21)細胞傷害薬、例えば、アザチオプリン及びシクロホスファミド;(22)利尿剤、例えば、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、フルメチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチルクロロチアジド、トリクロロメチアジド、ポリチアジド、ベンゾチアジド、エタクリン酸、チクリナフェン、クロルタリドン、フロセニド、ムゾリミン、ブメタニド、トリアムテレン、アミロライド、及びスピロノラクトン;(23)エンドセリン変換酵素(ECE)阻害剤、例えば、ホスホラミドン;(24)酵素、例えば、L-アスパラギナーゼ;(25)第VIIa因子阻害剤及び第Xa因子阻害剤;(26)ファルネシル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;(27)フィブラート;(28)成長因子阻害剤、例えば、PDGF活性の調節剤;(29)成長ホルモン分泌促進剤;(30)HMG CoA還元酵素阻害剤、例えば、プラバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、NK-104(イタバスタチン、ニスヴァスタチン、またはニスバスタチンとしても知られている)、及びZD-4522(ロスバスタチン、アタバスタチン、またはビサスタチンとしても知られている);中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤;(31)ホルモン剤、例えば、グルココルチコイド(例えば、コルチゾン)、エストロゲン/抗エストロゲン剤、アンドロゲン/抗アンドロゲン剤、プロゲスチン、及び黄体形成ホルモン放出ホルモンアンタゴニスト、及び酢酸オクトレオチド;(32)免疫抑制剤;(33)鉱質コルチコイド受容体アンタゴニスト、例えば、スピロノラクトン及びエプレレノン;(34)微小管破壊剤、例えば、エクテインアシジン;(35)微小管安定化剤、例えば、パシタキセル、ドセタキセル、及びエポチロンA-F;(36)MTP阻害剤;(37)ナイアシン;(38)ホスホジエステラーゼ阻害剤、例えば、PDEIII阻害剤(例えば、シロスタゾール)及びPDE V阻害剤(例えば、シルデナフィル、タダラフィル、及びバルデナフィル);(39)植物由来生成物、例えば、ビンカアルカロイド、エピポドフィロトキシン、及びタキサン;(40)血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト;(41)白金配位錯体、例えば、シスプラチン、サトラプラチン、及びカルボプラチン;(42)カリウムチャネル開口剤;(43)プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;(44)タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤;(45)レニン阻害剤;(46)スクアレンシンテターゼ阻害剤;(47)ステロイド、例えば、アルドステロン、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、酢酸デオキシコルチコステロン、フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン(コルチゾール)、プレドニゾロン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、及びトリアムシノロン;(48)TNF-アルファ阻害剤、例えば、テニダップ;(49)トロンビン阻害剤、例えば、ヒルジン;(50)血栓溶解剤、例えば、アニストレプラーゼ、レテプラーゼ、テネクテプラーゼ、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)、組換えtPA、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼ、及びアニソイル化プラスミノーゲンストレプトキナーゼ活性化因子複合体(APSAC);(51)トロンボキサン受容体アンタゴニスト、例えば、イフェトロバン;(52)トポイソメラーゼ阻害剤;(53)バソペプチダーゼ阻害剤(二重NEP-ACE阻害剤)、例えば、オマパトリラート及びゲモパトリラート;ならびに(54)他の様々な薬剤、例えば、ヒドロキシウレア、プロカルバジン、ミトタン、ヘキサメチルメラミン、及び金化合物が含まれ得るがこれらに限定されない。
【0104】
所定の実施形態では、本明細書で提供される化合物と組み合わせて使用され得る他の療法には、手術、内分泌療法、生物学的反応修飾剤(例えば、インターフェロン、インターロイキン、及び腫瘍壊死因子(TNF))、温熱療法及び凍結療法、ならびに任意の有害作用を減弱させるための薬剤(例えば、制吐剤)が含まれるがこれらに限定されない。
【0105】
そのような他の薬剤、または薬物は、そのために一般的に使用される経路及び量で、本明細書で提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、もしくは同位体バリアント;またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグと同時または順次に投与され得る。本明細書で提供される化合物が1つ以上の他の薬物と同時に使用される場合、本明細書で提供される化合物に加えてそのような他の薬物を含有する薬学的組成物が利用され得るが、必須ではない。したがって、本明細書で提供される薬学的組成物には、本明細書で提供される化合物に加えて、1つ以上の他の活性成分または治療剤も含有するものが含まれる。
【実施例
【0106】
本開示は、以下の非限定的な例によってさらに理解される。
【0107】
本明細書で使用される場合、これらのプロセス、スキーム及び例において使用される記号及び慣例は、特定の略語が具体的に定義されるかどうかにかかわらず、現代の科学文献、例えば、Journal of the American Chemical SocietyまたはJournal of Biological Chemistryにおいて使用されるものと一貫する。具体的には、限定されないが、以下の略語が実施例において及び明細書全体にわたって使用され得る:g(グラム);mg(ミリグラム);mL(ミリリットル);μL(マイクロリットル);M(モル濃度);mM(ミリモル濃度);μM(マイクロモル濃度);mol(モル);mmol(ミリモル);hrまたはhrs(時間(hour)または時間(hours));及びmin(分)。
【0108】
以下の例のすべてのため、当業者に知られている標準的な手順及び方法が利用され得る。別途示されない限り、すべての温度は、℃(セルシウス度)で表される。すべての手順は、別途記述されない限り、室温で行われる。
【0109】
生物学的アッセイ
ERストレス細胞生存アッセイ
CSM14.1細胞を32℃で完全培地において維持した;完全培地は、10%ウシ胎仔血清(FSB)、1%L-グルタミン、100IU/mLペニシリン、及び100μg/mLストレプトマイシンを有するダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)を含有していた。次いで細胞をトリプシン処理によって培養物から回収し、384ウェルプレート(Greiner#781098)において1,000細胞/ウェルの濃度で20μLのDMEMアッセイ培地中に播種した。DMEMアッセイ培地は、2%FBS、100IU/mLペニシリン、及び100μg/mLストレプトマイシンを含有していた。播種は、MultiDrop Combi試薬ブロードキャスターを使用して実施した。プレートを32℃で一晩インキュベートした。
【0110】
BIOMEK(登録商標)2000液体ハンドラー(Beckman Coulter)を使用して100%DMSO中で2倍段階希釈によって試験化合物を調製した。10種の濃度の試験化合物を含有する用量反応曲線を得た。BIOMEK(登録商標)FX液体ハンドラー(Beckman Coulter)を使用して、2.5μLの試験化合物を、100%DMSO段階希釈プレートから2%FBS、100IU/mLペニシリン、及び100μg/mLストレプトマイシンを含有する47.5μLのDMEMアッセイ培地を含有する中間体プレートに移し、混合した。化合物の沈殿からの干渉を減少または排除するために、6μLの希釈化合物を直ちにアッセイプレートに移して、99%DMEMアッセイ培地及び1%DMSO中で100μMの高い化合物濃度を達成した。アッセイプレートを2時間インキュベートした後、4μLの112.5μMのタプシガルギン(TG)(アッセイTC培地に希釈されたDMSOストック)を、約15μMのTGの最終濃度のためにMultiDrop Combi試薬ブロードキャスターで各試験ウェルに分配した。ビヒクルのみを含有する組織培地(4μL)を、16チャネル電子ピペットを使用して各対照細胞に手動で移した。プレートを一晩(約16~24時間)インキュベートした後、CELLTITER-GLO(登録商標)(Promega)(16μL)をすべてのウェルに添加し、発光を測定した。高い発光は、細胞生存を示す。
【0111】
代替的には、試験化合物を単一の化合物濃度(例えば、2μM)で試験して、ビヒクルと比較した細胞生存に対する化合物の効果を決定した。
【0112】
各化合物を2μMで試験した生物学的結果が表1にまとめられており、Aは、50%を超える値を表し、Bは、10%~50%の値を表し、Cは、1%~10%の値を表し、Dは、1%以下の値を表す。
【表8】
【0113】
細胞回復アッセイ
タプシガルギン(TG)誘導細胞死に対する保護。ヒト胎児腎臓(HEK293)細胞を、10%FBS及び1%抗生物抗真菌溶液(ABAM)を有するダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)において増殖させた。マウス神経芽腫(N2a)細胞を、5%FBS及び1%ABAMを有する1:1のDMEM:OPTI-MEM(登録商標)において増殖させた。すべての細胞を、インキュベーターの加湿環境において10%CO中で増殖させた。96ウェルプレートにおいて増殖した細胞を試験化合物(20μM)に2時間曝露してから、タプシガルギン(HEK293細胞の場合は15μM及びN2a細胞の場合は1μM)を添加してERストレスを誘導した。細胞培養インキュベーターにおいて24時間インキュベートした後、ALAMARBLUE(登録商標)試薬(10%v/v)をウェルに添加した。蛍光読み取りをALAMARBLUE(登録商標)試薬の添加から2時間後に取得した。対照と比較した相対蛍光単位(RFU)のパーセンテージとして細胞生存性を計算した。ビヒクル処置対照細胞は、未処置細胞のものと同様の生存性を示した。
【0114】
過酸化水素誘導細胞死に対する保護。96ウェルプレートにおいて増殖したN2a細胞を試験化合物(40μM)に2時間曝露してから、過酸化水素(200μM)を添加した。過酸化水素との40分のインキュベート後、ALAMARBLUE(登録商標)試薬(10%v/v)をウェルに添加した。蛍光読み取りをALAMARBLUE(登録商標)試薬の添加から2時間後に取得した。対照と比較した相対蛍光単位(RFU)のパーセンテージとして細胞生存性を計算した。ビヒクル処置対照細胞は、未処置細胞のものと同様の生存性を示した。
【0115】
結果が表2にまとめられており、Aは、50%を超える細胞回復の値を表し、Bは、10%~50%の細胞回復の値を表し、Cは、1%~10%の細胞回復の値を表し、Dは、1%以下の細胞回復の値を表す。
【0116】
Ca2+-ATPaseアッセイ
対照に対して、生理的範囲に対応する一連のカルシウム濃度でHEK293細胞からのミクロソーム調製物を使用してCa2+-ATPaseアッセイを実施した。96ウェルマイクロプレートについて適応されたNADH連結酵素結合ATPaseアッセイを使用して試験化合物の存在下で様々なカルシウム濃度にわたってATP加水分解速度を測定すると共に、ATPaseカルシウム依存性をHill機能にフィッティングすることによってVmaxを決定した。各ウェルは、2μgまたは7μgのSRベシクル(骨格または心臓SRについてそれぞれ最適化した)、50mMのMOPS(pH7.0)、100mMのKCl、5mMのMgCl、1mMのEGTA、0.2mMのNADH、1mMのピルビン酸ホスホエノール、5IUのピルビン酸キナーゼ、5IUの乳酸脱水素酵素、及び3.5μg/mLのA23187(カルシウムイオノフォア)を含有していた。CaClを添加して遊離[Ca2+]を特定の値に設定した。アッセイを5mMの最終濃度でATPを添加して開始させ、SpectraMax Plusマイクロプレート分光光度計で読み取った。化合物A12、A13、及びC19は、ベースラインのATPase活性を10~15%増加させた;化合物C18及びC20は、ATPase活性を15%超増加させた。
【表9】
【0117】
[Ca2+ERに対するSERCAアゴニストの効果の決定
糖尿病状態を模倣し、減少した[Ca2+ERを有するBI-1を発現するHeLa細胞において[Ca2+ERに対する試験化合物である化合物A12の効果を評価した。ER Ca2+含有量を直接的に測定するために、遺伝子的にコードされたCa2+指示薬であるERカメレオンを使用した。HeLa細胞を分析前にER-カメレオンをコードするプラスミドで2日間トランスフェクションした。細胞を試験化合物で24時間処置し、ER保存を枯渇させるためのタプシガルギンを添加してからCa2+フリーHBSSで画像化した。430/24励起フィルター、450-nmダイクロイックミラー、及び2つの放射フィルター(CFPの場合は475/40及びYFPの場合は535/25)を使用してERカメレオンの放射比画像化を達成した。YFP/CFPの蛍光比は、相対ERCa2+レベルの指標である。化合物A12は、[Ca2+ERを有意に回復させた。
【0118】
血液グルコースのレベルに対するSERCAアゴニストの効果の決定
ob/obマウス(10週齢、n=3)に、0(ビヒクル)、10または50mg/kgの試験化合物(化合物A12、C18、C19、またはC20から選択される)を含有する100μLの溶液を合計で5日間1日1回腹腔内(i.p.)注射した。試験化合物の効果を評価するためのプロトコルが図3に示されている。空腹時グルコースをベースライン及び試験化合物の投与から10時間後に測定した。OneTouch Ultra 2 Meter(LifeScan,Inc.)を使用して尾静脈から採取された血液サンプルにおいてグルコースレベルを測定した。化合物A12、C18、C19、及びC20は、2日目に早くも血液グルコースを有意に低下させた;ob/obマウスは、試験化合物の最後の注射後1週間を超えて痩せたマウスと同一のレベルまでより低いグルコースレベルを維持した。
【0119】
グルコース及びインスリン耐性の改善に対するSERCAアゴニストの効果の決定
試験の開始前にベースライン血液グルコース測定を行うと共に、10時間の絶食及びA12注射後の追加の2時間の後にグルコース(GTT)及びインスリン(ITT)耐性試験の両方を実施した。GTTのため、0.9%NaClに溶解したD-グルコースを1g/kgの用量で腹腔内に送達した。グルコース投与から0、15、30、60、90、及び120分後に血液グルコースレベルを測定した。ITTのため、インスリンを1IU/kgの用量で腹腔内に投与した。インスリン投与から0、15、30、60、90、及び120分後に血液グルコースレベルを測定した。OneTouch Ultra 2 Meter(LifeScan,Inc.)を使用して尾静脈から採取された血液サンプルにおいてグルコースレベルを測定した。ob/obマウスの注射後7日目でのグルコース耐性試験(GTT)は、i.p.グルコース負荷に対する高血糖反応がビヒクルと比較して化合物A12処置ob/obマウスにおいて有意に減少したことを示し;注射後10日目でのインスリン耐性試験(ITT)は、インスリンで刺激されたグルコース排除が、ビヒクルと比較して化合物A12処置ob/obマウスにおいて強力に向上したことを示した。
【0120】
グルコース及び脂質代謝の改善に対するSERCAアゴニストの効果の決定
糖新生及び脂質生成に関与する重要な遺伝子の発現を測定した。RNAをob/obマウスの肝臓サンプルから単離し、マウス特異的プライマーを使用して7500 Real-Time PCRシステム(Applied Biosystems)においてiTaq Fast SYBR Green Supermix with ROX(Bio-Rad)を使用してリアルタイムPCRによって示された遺伝子のmRNA発現を定量した。遺伝子発現を18sに対して正規化する。RNAをTrizol(Invitrogen)を使用して単離した。High Capacity cDNA Reverse Transcriptionキット(Applied Biosystems)を使用してcDNAを生成した。マウス特異的プライマーを使用して7500 Real-Time PCRシステム(Applied Biosystems)においてiTaq Fast SYBR Green Supermix with ROX(Bio-Rad)でリアルタイムPCRを実施した。遺伝子発現を18sに対して正規化した。単離された肝臓組織を、プロテアーゼ阻害剤及びホスファターゼ阻害剤を含有するRIPA緩衝液(Roche)中でホモジナイズした。タンパク質サンプルをそれらのタンパク質濃度について一致させ、30マイクログラムの各サンプルをSDS-PASEに適用し、ニトロセルロース膜上に移した。次いで膜を、所望のタンパク質に特異的な対応する蛍光または総一次抗体とインキュベートし、続いて西洋ワサビペルオキシダーゼにコンジュゲートされた適切な二次抗体(Pierce)とインキュベートし、シグナル強度を化学発光(Pierce)によって可視化した。少なくとも4つの独立した実験からの膜をスキャンし、免疫反応性バンドの密度をNIH Imageソフトウエアを使用して評価した。GAPDH(Santa Cruz Biotechnology)をロード対照として使用した。
【0121】
化合物A12は、グルコースホメオスタシスに関与する既知の候補であるグルコース6ホスファターゼ(G6PAse)及びホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)のmRNA発現を有意に減少させた。化合物A12はまた、多数の脂質合成遺伝子、例えば、ステアロイル-CoAデサチュラーゼ-1(SCD1)、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2(DGAT2)、脂肪酸シンターゼ(FASn)、ならびにアセチルco-A及びステロール制御要素結合タンパク質1c(SREBP1c)のmRNA発現を有意に減少させた。化合物A12は、脂質酸化及びミトコンドリア生合成に関与することが知られている、転写因子ペルオキシソーム増殖因子-活性化受容体α(PPARα)及びその標的ペルオキシソーム増殖因子-活性化受容体γ共活性化-1α(PGC1α)の発現を増加させた。これらのデータは、化合物A12が、グルコース及び脂質ホメオスタシスに影響を及ぼし、よって、肥満マウスの肝臓におけるエネルギーホメオスタシスを媒介する際に化合物を関与させることを実証している。
【0122】
1型糖尿病関連ストレス下でのヒト膵島の保護
in vitroで1型糖尿病の病態をモデル化するためにサイトカインで処置されたヒト膵島マイクロ組織を使用した。この研究は、サイトカインストレス下でヒト膵島におけるβ-細胞生存性に対する化合物の効果を試験した。モデルは、96ウェルプレート(ウェル当たり1つのマイクロ組織)において成長及び分離されたHLA-A2陽性ドナーからのヒト膵島マイクロ組織からなっていた。マイクロ組織をサイトカイン(IL1-β 5ng/mL、IFN-γ 25ng/mL、TNF-α 25ng/mL)及び化合物(5μM)またはビヒクルのカクテルで7日間処置した。化合物またはビヒクル当たり6つのマイクロ組織が処置された。7日目に、総ATP含有量をCellTiter-Glo(Promega)を使用して測定した。化合物A17は、生存性をベースラインよりも10~20%増加させた;化合物A12、A13、A19、C19、及びC20は、生存性を20~50%増加させた;化合物C18は、生存性を50%超増加させた。
【0123】
ERストレスの減少に対するSERCAアゴニストの効果の決定
ビヒクル(ob)で処置されたob/obまたは50mg/kgの試験化合物(化合物A12)で処置されたob/obマウスの肝臓からタンパク質サンプルを調製した。タンパク質をウェスタンブロットによって分析し、定量した。バンドをGAPDHに対して正規化し、ob/ob+ビヒクル(ob)の100%として表した。肝臓組織を氷冷組織溶解緩衝液中で卓上ホモジナイザーでホモジナイズした。ホモジナイズされたサンプルを8,000×gで20分間4℃で遠心分離した。脂質層を除去し、上清をEppendorfチューブに移した。16,000×gで60分間4℃で遠心分離した後、上清を同じ濃度に対して正規化し、100℃で1×Laemmli緩衝液中で5分間煮沸した。ライセートをウェスタンブロット分析のためにロードする前に室温に冷却した。タンパク質ライセートをSDSポリアクリルアミドゲル上で分解し、100Vの電圧で2時間4℃でPVDF膜上に移した。膜を10%ブロッキング試薬中でブロッキングし、トリス緩衝生理食塩水溶液/Tween(TBST)/10%ブロッキング試薬中で4℃で一次抗体と一晩インキュベートした。インキュベート後、膜をTBSTで20分間3回洗浄し、TBST/10%ブロッキング試薬中で1時間二次抗体と室温でインキュベートした。膜を20分間3回洗浄し、化学発光アッセイシステムを使用して展開した。別の一次抗体についての膜を剥がすために、膜をストリッピング緩衝液(TBS、pH7.5中の2%SDS及び100mMの2-メルカプトエタノール)を用いてボックス中で50℃で20分間撹拌した。ブロッキング及び一次抗体とのインキュベートの前に膜を20分間3回洗浄した。
【0124】
SERCAアゴニストとしての試験化合物の投与は、ERストレスの発現タンパク質マーカーによって証明されるように、ER機能の改善をもたらした。化合物A12及びC18は、PKR様ERキナーゼ(PERK)及びelF2αのリン酸化を有意に減少させた。PERK及びelF2αの脱リン酸化は、ERストレス反応の軽減を示す。試験化合物はまた、プロアポトーシス転写因子C/EBPホモログタンパク質(CHOP)の発現を有意に減少させ、試験化合物がまた、ERストレス誘導アポトーシスの減弱に関与し得ることを示唆している。
【0125】
SERCAの活性化
試験化合物を、NADH連結酵素結合ATPaseアッセイを使用して様々な濃度にわたって特性化した。各ウェルは、2mgまたは7mgのSRベシクル(骨格または心臓SRについてそれぞれ最適化した)、50mMのMOPS(pH7.0)、100mMのKCl、5mMのMgCl、1mMのEGTA、0.2mMのNADH、1mMのピルビン酸ホスホエノール、5IUのピルビン酸キナーゼ、5IUの乳酸脱水素酵素、及び3.5mg/mLのA23187(カルシウムイオノフォア)を含有し、CaClを添加して遊離[Ca2+]を特定の値に設定した。アッセイを5mMの最終濃度でATPを添加して開始させ、SpectraMax Plusマイクロプレート分光光度計で読み取り、ATPase活性をHill機能を使用してフィッティングした。最大Vmaxの50%活性化に必要とされた試験化合物の濃度としてEC50値を決定した。
【0126】
生物学的結果が表3にまとめられており、EC50値について、Aは、20μM未満の値を表し、Bは、20μM~100μMの値を表し、Cは、100μMを超える値を表す;10μMでのVmaxの増加について、A’は、50%を超える増加を表し、B’は、20~50%の増加を表し、C’は、20%以下の増加を表す。
【0127】
選択性決定
薬学及びバイオテクノロジー産業において一般的に試験される164種の生物学的標的のパネルに対して化合物A12を10μMで二連で試験した。各標的についてここで使用した方法は、信頼性及び再現性を最大化するために科学文献から適応した。得られた結果の妥当性を確保するために参照標準を各アッセイの不可欠な部分として実行した。164種の標的のうち、化合物A12は、ヒトアデノシンA2A、ヒトセロトニン(5-ヒドロキシトリプタミン)5-HT2B、ウサギモノアミントランスポーター、及びヒトノルエピネフリン(NET)トランスポーターに対してのみ有意な反応を示した。
【表10】
【0128】
アルツハイマー病(AD)及びパーキンソン病(PD)の処置
マウスモデル:PS1/APPマウス(PS1M146V及びAPPSWE)(Howlett et al.,Brain Res.2004,1017,130-136)を使用した。歳が一致するNTg対照が同じバックグラウンド系統(C57bl6/J9)であった。
【0129】
薬物投薬:(2)TASTPMのために5ヶ月(適度な斑形成及び認知障害の開始と一致する)で開始して4週間の毎日の注射でAD-Tg及びNonTgマウスに腹腔内に(IP、滅菌水中10mg/kg)化合物A12を投与した。対照マウスに0.9%生理食塩水を毎日投与した。
【0130】
脳切片調製:マウスをハロタンで深く麻酔し、迅速に頭部を除去した。脳を迅速に抽出し、300または400μm厚の横断海馬切片を、以下の組成(mM):125 NaCl、2.5 KCl、1.25 KHPO、1.2 MgSO、2 CaCl、10デキストロース、及び25 NaHCOを有する氷冷酸素化人工脳脊髄液(aCSF)中に振動ミクロトームを用いて切断した。
【0131】
アルツハイマー病モデル行動試験:化合物A12を、4ヶ月で開始して4週間毎日の注射(毎週5日間)で、APPSWE/PSEN1dE9二重トランスジェニックマウスに腹腔内(IP、10mg/kg)投与した。投薬スケジュールに従ったA12またはビヒクル溶液の最後の投与の後にマウスを試験した。簡潔には、マウスに可視プラットフォームを見せ、これをその後除去した。マウスがプラットフォームを探して泳ぐ距離を測定した。より短い距離は増加した記憶力を示す。図6(A)に示されているように、隠されたプラットフォーム試験において、A12で処置されたマウスは、ビヒクルで処置されたマウスと比較して総距離の減少を示した。運動協調、強度、及びバランスをロータロッド試験(図6、B)を使用して評価した。マウスをまず、3回連続の120秒のトライアルで16rpmで回転するロータロッド上に留まることができるまで訓練した。翌日、マウスを、18rpmで単一のトライアルのためにロータロッド上に戻した(最大継続期間120秒)。マウスがロータロッド上で留まることができた期間を記録し、次いでマウスをそのホームケージに戻した。次いでロータロッドの速度を21rpmに増加させ、すべてのマウスを別の試験トライアルに供した。このプロセスを24、27、30、33、及び36rpmのロータロッド速度について繰り返した。すべての速度を異なる群におけるマウスについて毎回30分の間隔で2回繰り返した。2つの試験の平均値を分析した。マウスは、運動協調、強度及びバランスのより多くの能力を伴ってロータロッド上でより長い時間維持された。
【0132】
Ca2+画像化:直立Olympus BX51顕微鏡フレームに基づいて特注のビデオレート多光子画像化システムを使用して脳切片調製物において個々のニューロン内のCa2+画像化を実施した。個々のニューロンをパッチピペットを介してCa2+指示薬bis-fura-2(50μM)で満たした。Ti:サファイアレーザー(Mai Tai Broadband,Spectra-Physics)から780nm(80MHz)で100fsパルスによってレーザー励起を提供した。30フレーム/sのフルフレームスキャン速度を提供するために、x軸で急速(7.9 kHz)2方向スキャンを可能とする共鳴検流計(General Scanning Lumonics)によって、及びy軸で従来の線形検流計によってレーザービームをスキャンした。レーザービームをOlympus40x水浸対物レンズ(開口数0.8)を介して組織にフォーカスした。放射された蛍光を広視野光電子増倍管(Electron Tubes)によって検出してビデオ信号を誘導し、これをVideo Savant 5.0ソフトウエア(IO Industries)によって捕捉及び分析した。バックグラウンド補正画像のさらなる分析をMetaMorphソフトウエアを使用して実施した。明確性のため、結果は、[Ca2+]の増加が増加比と対応するように逆比として表される。%変化は、[(F/ΔF)-1]x100(式中、Fは、ベースラインでの平均静止(resting)蛍光であり、ΔFは、Ca放出を反映する蛍光の減少である)として計算される。薬物処置群と生理食塩水処置群との間の差を、有意性(p<0.05)について二元配置ANOVA及びシェッフェ事後分析を使用して評価した。体細胞Ca2+反応を測定するデータセットのため、核を除外した。
【0133】
Aβ沈着
マウスに氷冷PBS(3mL)と、それに続く4%パラホルムアルデヒド(5mL)を経心的にかん流させた。脳を抽出し、30%スクロース-抗凍結剤溶液中で一晩固定した。冠状海馬切片40μm厚をクライオスタット上で切断し、TBS(0.1Mトリス、0.9%生理食塩水、pH7.4)中に収集した。
【0134】
チオフラビンS染色:浮遊海馬切片をTBSで洗浄した(4×3分)。切片を0.5%チオフラビンS(50/50エチルアルコール/蒸留水、Sigma-Aldrich)中で10分間浸漬し、続いて50%エチルアルコールで2×3分洗浄した。切片をTBSで再度洗浄し(2×3分)、最小限の乾燥をして封入し、顕微鏡検査のために抗退色封入剤PVA-DABCOでカバースリップをした。
【0135】
Olympus Fluoview共焦点顕微鏡で4X及び10X対物レンズを使用して免疫標識された組織の共焦点画像を得た。MetaMorphソフトウエア(Molecular Devices)を使用して各実験動物からの3~5切片からの海馬及び皮質内の染色陽性面積率(ソフトウエアパラメータ及び実験者の確認によって決定されるバックグラウンド染色を超える閾値)を平均することによってアミロイド斑の密度を定量した。動物系統または処置条件を通してバックグラウンド閾値の強度の有意な差はなかった(p>0.05)。実験者は、動物系統及び処置条件について知らなかった。
【0136】
化合物A12でのin vivo処置は、ADマウスにおけるER Ca2+シグナル伝達を回復させた。A).疑似着色2-光子画像は、生理食塩水処置PS1/APP(下の図、左)及び化合物A12処置PS1/APP(中央)CA1錐体ニューロンについてのカフェイン(10mM、60秒)に対するCa2+反応を示している。右の画像は、NonTg対照ニューロンからのカフェイン反応である。B).(A)からのピークCa2+反応の棒グラフは、生理食塩水処置PS1/APP(黒色)及びNonTg-生理食塩水処置ニューロンと比較した化合物A12処置PS1/APP(赤色)における正規化されたRyR-Ca2+反応を示している。
【0137】
結果が図4及び5に示されている。図4は、化合物A12(RD163)でのin vivo処置がADマウスにおけるER Ca2+シグナル伝達を回復させたことを示している。図5は、チオフラビンSで染色されたアミロイド斑が、生理食塩水処置APP-PS1マウスと比較して、4週間(10mg/kg、ip)化合物A12(RD163)で処置されたAPP-PS1マウスにおいて減少することを示している。マウスは、約6ヶ月齢であった。
【0138】
パーキンソン病の6-ヒドロキシドーパミン(6-OHDA)病変化ラットモデルにおける行動試験。6-OHDAまたはNaClでの処置の6日前(-6日目)にステッピング試験及び初期時間(IT)試験の両方について雄のWistarラットを訓練した。6-OHDAでの処置の5日前に、群1~3からの動物にビヒクル[NaClまたはDMSO(10%)/tween80(10%)/水(80%)の混合物]を1日1回16日間与えた。群4からの動物にA12(10mg/kg)を1日1回投与した。すべての処置は、IP経路を介して、日曜日を除き1日1回与えた。手術をケタミン(50mg/kg)及びキシラジン(10mg/kg)下でD0で実施した。動物は、左黒質緻密部において6-OHDA、6μl(sigma Aldrich)の片側注射を受けた。手術中、局所無痛法をリドカインの皮下注射を使用して達成した。手術の最後に、動物をブプレノルフィン(0.05mg/kg、S.C.)で処置した。D11に、動物にL-DOPA+ベンセラジドまたはA12を与えてから無動試験を実施した。IT試験のため、2本の前肢のうちの一方のみを動くように自由にしたままとし、180秒をブレークオフポイントとして使用して、平面方向への移動を開始させるのに必要な時間を記録した。図7(A)で見られるように、6-OHDAで病変した動物は、A12によって減少した初期時間の増加を有していた。ステッピング試験において、ラットを実験者によって保持し、2本の前肢のうちの一方のみを平面上で動くように自由にしたままとした。他方の手は、一方の肢をテーブルに触れさせながら、モニタリングされない前肢を固定した。次いで実験者が動物をゆっくりと前方に移動させた。調整ステップの数を右肢についてカウントした。図7(B)は、L-DOPA及びA12でのステッピング試験の結果を示している。病変した動物は、A12によって増加した調整ステップの数の劇的な減少を有していた。シリンダー試験において、動物をPlexiglasシリンダー内に配置し、即座に、15分間ビデオ撮影した。この時間中に、同側の肢、対側の肢、及び2本の肢が同時に(二重接触)シリンダーの壁と接触した数を記録し、次いで接触の総数のパーセンテージとして表した。図7(C)は、シリンダー試験におけるA12の処置の結果を詳述している。6-OHDA動物は、A12によって増加する接触の減少した数を示す。
【0139】
Sprague Dawleyラットにおける薬物動態
試験化合物である化合物A12の薬物動態をDawleyラットにおいて評価した。化合物をDMSO/Tween80/水(10/10/80、vol/vol/vol)中で1mg/mLで製剤化し、1mg/kgで静脈内(i.v.)または2mg/kgで経口摂取(P.O.)で三連で投薬した。血液を5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、6時間、及び8時間の時点でEDTA含有チューブに採血し、血漿を遠心分離によって採取した。血漿(25μL)を内部標準を含有するアセトニトリル(125μL)で処置した。次いでサンプルを卓上遠心分離機において5分間4,000rpmで遠心分離し、濾液を収集した。濾液をThermo Betasil C18 HPLCカラム5μ(50×2.1mm)に注入した。移動相Aは、0.1%ギ酸を有する水であった。移動相Bは、0.1%ギ酸を有するアセトニトリルであった。7分にわたる90%A/10%Bから5%A/95%Bへのグラジエントを使用して分離を達成した。ターボイオンスプレー源を備えるAPI Sciex 4000をすべての分析測定のために使用した。陽イオンMRM法を展開した。生成物イオンのピーク面積を、内部標準のピーク面積に対して測定した。データをWinNonLin(Pharsight Corporation,Mountain View,CA)を使用してフィッティングした。化合物A12の経口薬物動態特性は、T1/2:1.17hr;Cmax:0.26μM;AUClast0.41μM・hr;CLobs:251mL/分/kg;及びF%:13.22である。
【0140】
化合物A12の脳障壁透過もまた、マウスにおいて用量10mg/kgのIPで同様に決定した。マウスの脳を投薬から1時間後に採取した。脳/血漿比は、2.6であった。
【0141】
化合物A13、A17、及びA19の薬物動態をSprague Dawleyラットにおいて評価した。化合物A13を0.2%DMA/0.5%SOLUTOL(登録商標)/99.3%生理食塩水中で製剤化した。化合物A17及びA18を0.2%DMA/2%SOLUTOL(登録商標)/97.8%生理食塩水中で製剤化した。結果が表4にまとめられている。
【0142】
化合物A13の薬物動態をイヌにおいて評価した。化合物A13を0.2%DMA/0.5%SOLUTOL(登録商標)/99.3%生理食塩水中で製剤化した。結果が表5にまとめられている。薬物動態評価のため、3匹の雄ビーグルイヌに試験化合物を静脈内に(IV)投薬し(1mg/kg体重)、3匹の雄ビーグルイヌに経口で(PO)投薬した(10mg/kg体重)。投薬から0、0.017、0.083、0.5、1、2、4、6、8、及び24時間後にKEDTA抗凝固剤を含有するチューブに大腿静脈を介して血液(およそ1.0mL)を収集した。血漿サンプルをLC-MS/MSによって分析した。アッセイ内変動のために質対照サンプルを使用して分析結果を確認した。質対照サンプルの>66%の精度は、既知の値(複数可)の80~120%の間であった。濃度データから、曲線下面積(AUC0-t及びAUC0-inf)、消失半減期、クリアランス、分布の体積及びバイオアベイラビリティ(AUC0-tに基づく)、最大血漿濃度(C;Cmax)、ならびに最大血漿濃度に到達するまでの時間(Tmax)を含む薬物動態パラメータの標準的なセットを生成した。
【表11】
【表12】
【0143】
CD-1マウスにおける薬物動態
試験化合物の薬物動態をCD-1マウスにおいて評価した。化合物をDMSO/Tween80/水(10/10/80、vol/vol/vol)中で1mg/mLで製剤化し、2mg/kgで静脈内(i.v.)または10mg/kgで経口摂取(P.O.)で三連で投薬した。血液を0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、8時間、及び24時間の時点でEDTA含有チューブに採血し、血漿を遠心分離によって採取した。水(5μL)中の50%アセトニトリルを含有する血漿(10μL)を内部標準を含有する200μLのACNに添加した。サンプルを30秒間ボルテックスした。4℃及び4,000rpmで15分間遠心分離した後、上清を水で3回希釈した。次いで、20μLの希釈した上清を定量分析のためにLC/MS/MSシステムに注入した。サンプルをAgilent ZORBAX XDB-フェニル5μカラム(50×2.10mm)に注入した。移動相Aは、0.1%ギ酸を有する水であった。移動相Bは、0.1%ギ酸を有するアセトニトリルであった。2.10分にわたる70%A/30%Bから0%A/100%Bへのグラジエントを使用して分離を達成した。ターボイオンスプレー源を備えるShimadzu LCMS-8050をすべての分析測定のために使用した。陽イオンMRM法を展開した。生成物イオンのピーク面積を、内部標準のピーク面積に対して測定した。データをWinNonLin(Pharsight Corporation,Mountain View,CA)を使用してフィッティングした。結果が表6に示されている。
【表13】
【0144】
化合物合成
3-メチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ブタンアミドA1
3-メチルブタノイルクロリド(120mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A1を得た。ESI-MS:m/z243[M+H]
【0145】
N-(2-メチルキノリン-8-イル)ピバルアミドA2
2,2-ジメチルプロパノイルクロリド(120mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A2を得た。ESI-MS:m/z243[M+H]
【0146】
3,3-ジメチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ブタンアミドA3
3,3-ジメチルブチリルクロリド(134mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A3を得た。ESI-MS:m/z257[M+H]
【0147】
4-(tert-ブチル)-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA4
4-tert-ブチルベンゾイルクロリド(197mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A4を得た。ESI-MS:m/z319[M+H]
【0148】
4-ブチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA5
4-ブチルベンゾイルクロリド(197mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A5を得た。ESI-MS:m/z319[M+H]
【0149】
4-フルオロ-N-(キノリン-8-イル)ベンズアミドA6
4-フルオロベンゾイルクロリド(158mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキノリン(144mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A6を得た。ESI-MS:m/z267[M+H]
【0150】
3-フルオロ-N-(キノリン-8-イル)ベンズアミドA7
3-フルオロベンゾイルクロリド(158mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキノリン(144mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A7を得た。ESI-MS:m/z267[M+H]
【0151】
4-メトキシ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA8
4-メトキシベンゾイルクロリド(171mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A8を得た。ESI-MS:m/z293[M+H]
【0152】
2-メトキシ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA9
2-メトキシベンゾイルクロリド(171mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A9を得た。ESI-MS:m/z293[M+H]
【0153】
2-エトキシ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA10
2-エトキシベンゾイルクロリド(185mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A10を得た。ESI-MS:m/z307[M+H]
【0154】
4-イソプロポキシ-N-(キノリン-8-イル)ベンズアミドA11
4-イソプロポキシ安息香酸(180mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキノリン(144mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A11を得た。ESI-MS:m/z307[M+H]
【0155】
4-イソプロポキシ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA12
4-イソプロポキシ安息香酸(180mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A12を得た。ESI-MS:m/z321[M+H]
【0156】
3-イソプロポキシ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA13
3-イソプロポキシ安息香酸(180mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A13を得た。ESI-MS:m/z321[M+H]
【0157】
2-((5-メトキシキノリン-8-イル)カルバモイル)安息香酸A14
無水フタル酸(148mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の5-メトキシキノリン-8-アミン(174mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A14を得た。ESI-MS:m/z323[M+H]
【0158】
2,6-ジフルオロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA15
2,6-ジフルオロベンゾイルクロリド(177mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液をジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A15を得た。ESI-MS:m/z299[M+H]
【0159】
4-シアノ-2-フルオロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA16
4-シアノ-2-フルオロ安息香酸(165mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A16を得た。ESI-MS:m/z306[M+H]
【0160】
2-クロロ-4-メチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA17
2-クロロ-4-メチル安息香酸(171mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A17を得た。ESI-MS:m/z311[M+H]
【0161】
3-クロロ-4-メトキシ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA18
3-クロロ-4-メトキシ安息香酸(187mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A18を得た。ESI-MS:m/z327[M+H]
【0162】
2-メトキシ-3-メチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA19
2-メトキシ-3-メチル安息香酸(166mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A19を得た。ESI-MS:m/z307[M+H]
【0163】
2,3,4-トリフルオロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドA20
2,3,4-トリフルオロベンゾイルクロリド(195mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A20を得た。ESI-MS:m/z317[M+H]
【0164】
N-(キノリン-8-イル)-1-ナフトアミドA21
1-ナフトイルクロリド(191mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキノリン(144mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A21を得た。ESI-MS:m/z299[M+H]
【0165】
2-(4-クロロフェニル)-N-(2-メチルキノリン-8-イル)アセトアミドA22
4-クロロフェニルアセチルクロリド(189mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A22を得た。ESI-MS:m/z311[M+H]
【0166】
3-(4-メトキシフェニル)-N-(2-メチルキノリン-8-イル)プロパンアミドA23
3-(4-メトキシフェニル)プロピオニルクロリド(199mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A23を得た。ESI-MS:m/z321[M+H]
【0167】
5-(4-メトキシフェニル)-N-(2-メチルキノリン-8-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミドA24
5-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾール-3-カルボン酸(219mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A24を得た。ESI-MS:m/z360[M+H]
【0168】
6-クロロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ニコチンアミドA25
6-クロロニコチノイルクロリド(176mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A25を得た。ESI-MS:m/z298[M+H]
【0169】
3-クロロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミドA26
3-クロロベンゾチオフェン-2-カルボニルクロリド(231mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A26を得た。ESI-MS:m/z353[M+H]
【0170】
N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンゾフラン-2-カルボキサミドA27
方法1.ベンゾフラン-2-カルボニルクロリド(181mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A27を得た。ESI-MS:m/z303[M+H]
【0171】
方法2.ベンゾフラン-2-カルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物A27を得た。ESI-MS:m/z303[M+H]
【0172】
2-(キノリン-8-イル)-2,3-ジヒドロフタラジン-1,4-ジオンA28
無水フタル酸(148mg、1.0mmol)を酢酸(5mL)に溶解した。この溶液にキノリン-8-イル-ヒドラジン(159mg、1.0mmol)を添加し、溶液を80℃に加熱した。8時間撹拌しながら加熱した後、混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A28を得た。ESI-MS:m/z290[M+H]
【0173】
2-(キノリン-8-イル)イソインドリン-1,3-ジオンA29
無水フタル酸(148mg、1.0mmol)を酢酸(5mL)に溶解した。この溶液に8-アミノキノリン(144mg、1.0mmol)を添加し、溶液を110℃に加熱した。20時間撹拌しながら加熱した後、混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物A29を得た。ESI-MS:m/z275[M+H]
【0174】
5-ブロモ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドB1
方法1.5-ブロモ-2-チオフェンカルボニルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物B1を得た。ESI-MS:m/z348[M+H]
【0175】
方法2.5-ブロモ-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物B1を得た。ESI-MS:m/z348[M+H]
【0176】
N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミドB2
方法1.ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニルクロリド(196mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物B2を得た。ESI-MS:m/z319[M+H]
【0177】
方法2.1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物B2を得た。ESI-MS:m/z319[M+H]
【0178】
3-シアノ-N-(キノリン-8-イル)ベンズアミドB3
3-シアノベンゾイルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキノリン(144mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物B3を得た。ESI-MS:m/z274[M+H]+。
【0179】
4-シアノ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドB4
4-シアノベンゾイルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物B4を得た。ESI-MS:m/z288[M+H]
【0180】
4-ブロモ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC1
4-ブロモベンゾイルクロリド(219mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C1を得た。ESI-MS:m/z342[M+H]
【0181】
2-フルオロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC2
2-フルオロベンゾイルクロリド(159mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C2を得た。ESI-MS:m/z281[M+H]
【0182】
2-ニトロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC3
2-ニトロベンゾイルクロリド(186mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C3を得た。ESI-MS:m/z308[M+H]
【0183】
3-トリフルオロメトキシ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC4
3-トリフルオロメトキシベンゾイルクロリド(225mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C4を得た。ESI-MS:m/z347[M+H]
【0184】
2-トリフルオロメチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC5
2-トリフルオロメチルベンゾイルクロリド(209mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C5を得た。ESI-MS:m/z331[M+H]
【0185】
3-フルオロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC6
3-フルオロベンゾイルクロリド(159mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C6を得た。ESI-MS:m/z281[M+H]
【0186】
3-ニトロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC7
3-ニトロベンゾイルクロリド(186mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C7を得た。ESI-MS:m/z308[M+H]
【0187】
4-ニトロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC8
4-ニトロベンゾイルクロリド(186mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C8を得た。ESI-MS:m/z308[M+H]
【0188】
2-クロロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC9
2-クロロベンゾイルクロリド(175mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C9を得た。ESI-MS:m/z297[M+H]
【0189】
4-トリフルオロメチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC10
4-トリフルオロメチルベンゾイルクロリド(209mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C10を得た。ESI-MS:m/z331[M+H]
【0190】
4-トリフルオロメトキシ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC11
4-トリフルオロメトキシベンゾイルクロリド(225mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C11を得た。ESI-MS:m/z347[M+H]
【0191】
3-トリフルオロメチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC12
3-トリフルオロメチルベンゾイルクロリド(209mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C12を得た。ESI-MS:m/z331[M+H]
【0192】
4-エトキシ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC13
4-エトキシベンゾイルクロリド(185mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C13を得た。ESI-MS:m/z307[M+H]
【0193】
4-フルオロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC14
4-フルオロベンゾイルクロリド(159mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C14を得た。ESI-MS:m/z281[M+H]
【0194】
3-クロロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC15
3-クロロベンゾイルクロリド(175mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C15を得た。ESI-MS:m/z297[M+H]
【0195】
3-ブロモ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC16
3-ブロモベンゾイルクロリド(219mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C16を得た。ESI-MS:m/z342[M+H]
【0196】
4-クロロ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC17
4-クロロベンゾイルクロリド(175mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C17を得た。ESI-MS:m/z297[M+H]
【0197】
4-N,N-ジメチルアミノ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC18
N,N-ジメチルアミノベンゾイルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C18を得た。ESI-MS:m/z306[M+H]
【0198】
4-(エチルアミノ)-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC19
4-(エチルアミノ)ベンゾイルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C19を得た。ESI-MS:m/z306[M+H]
【0199】
4-(イソプロピルアミノ)-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC20
4-(イソプロピルアミノ)ベンゾイルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C20を得た。ESI-MS:m/z320[M+H]
【0200】
4-(イソプロピルチオ)-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC21
4-(イソプロピルチオ)ベンゾイルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C21を得た。ESI-MS:m/z337[M+H]
【0201】
4-(エチルチオ)-N-(2-メチルキノリン-8-イル)ベンズアミドC22
4-(エチルチオ)ベンゾイルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキナルジン(158mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物C22を得た。ESI-MS:m/z323[M+H]
【0202】
8-(4-イソプロポキシベンズアミド)キノリン-2-カルボン酸E1
4-イソプロポキシ安息香酸(180mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキノリン-2-カルボン酸(188mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物E1を得た。ESI-MS:m/z351[M+H]
【0203】
8-(3-イソプロポキシベンズアミド)キノリン-2-カルボン酸E2
3-イソプロポキシ安息香酸(180mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に8-アミノキノリン-2-カルボン酸(188mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物E2を得た。ESI-MS:m/z351[M+H]
【0204】
8-(5-ブロモチオフェン-2-カルボキサミド)キノリン-2-カルボン酸E3
5-ブロモ-2-チオフェンカルボニルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキノリン-2-カルボン酸(188mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物E3を得た。ESI-MS:m/z378[M+H]
【0205】
8-(ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド)キノリン-2-カルボン酸E4
ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニルクロリド(196mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の8-アミノキノリン-2-カルボン酸(188mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物E4を得た。ESI-MS:m/z349[M+H]
【0206】
N-(2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)キノリン-8-イル)-3-イソプロポキシベンズアミドF1
3-イソプロポキシ安息香酸(180mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)キノリン-8-アミン(238mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物F1を得た。ESI-MS:m/z401[M+H]
【0207】
N-(2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)キノリン-8-イル)-4-イソプロポキシベンズアミドF2
4-イソプロポキシ安息香酸(180mg、1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)キノリン-8-アミン(238mg、1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物F2を得た。ESI-MS:m/z401[M+H]
【0208】
5-ブロモ-N-(2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドF3
5-ブロモ-2-チオフェンカルボニルクロリド(1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)キノリン-8-アミン(238mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加した。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物F3を得た。ESI-MS:m/z428[M+H]
【0209】
N-(2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)キノリン-8-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミドF4
ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニルクロリド(196mg、1.0mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液を、ジクロロメタン(5mL)中の2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)キノリン-8-アミン(238mg、1.0mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(260μL、1.5mmol)の冷却された(0℃)溶液に滴下して添加する。添加が完了した後、混合物を室温に温め、2.5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積のジクロロメタンで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して化合物F4を得た。ESI-MS:m/z399[M+H]
【0210】
N-(2-メチルキノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドG1
2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物G1を得た。ESI-MS:m/z269[M+H]
【0211】
5-メチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドG2
5-メチル-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物G2を得た。ESI-MS:m/z283[M+H]
【0212】
3-メチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドG3
3-メチル-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物G3を得た。ESI-MS:m/z283[M+H]
【0213】
5-クロロ-N-(2_メチルキノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドG4
5-クロロ-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物G4を得た。ESI-MS:m/z303[M+H]
【0214】
5-アセチル-N-(2-メチルキノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドG5
5-アセチル-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物G5を得た。ESI-MS:m/z311[M+H]
【0215】
3,5-ジブロモ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドG6
3,5-ジブロモチオフェン-2-カルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物G6を得た。ESI-MS:m/z427[M+H]
【0216】
4,5-ジブロモ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドG7
4,5-ジブロモチオフェン-2-カルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物G7を得た。ESI-MS:m/z427[M+H]
【0217】
4-ブロモ-N-(2-メチルキノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドG8
4-ブロモ-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物G8を得る。ESI-MS:m/z348[M+H]
【0218】
5-ブロモ-N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH1
5-ブロモ-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、6-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H1を得た。ESI-MS:m/z334[M+H]
【0219】
N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH2
2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H2を得た。ESI-MS:m/z255[M+H]
【0220】
5-メチル-N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH3
5-メチル-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキナルジン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H3を得た。ESI-MS:m/z269[M+H]
【0221】
3-メチル-N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH4
3-メチル-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H4を得た。ESI-MS:m/z269[M+H]
【0222】
5-クロロ-N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH5
5-クロロ-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H5を得た。ESI-MS:m/z289[M+H]
【0223】
5-アセチル-N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH6
5-アセチル-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H6を得た。ESI-MS:m/z297[M+H]
【0224】
N-(キノリン-8-イル)ベンゾフラン-2-カルボキサミドH7
ベンゾフラン-2-カルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H7を得た。ESI-MS:m/z289[M+H]
【0225】
5-ニトロ-N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH8
5-ニトロ-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、6-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H8を得た。ESI-MS:m/z300[M+H]
【0226】
4-ブロモ-N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH9
4-ブロモ-2-チオフェンカルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H9を得た。ESI-MS:m/z334[M+H]
【0227】
3,5-ジブロモ-N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH10
3,5-ジブロモチオフェン-2-カルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H10を得た。ESI-MS:m/z413[M+H]
【0228】
4,5-ジブロモ-N-(キノリン-8-イル)チオフェン-2-カルボキサミドH11
4,5-ジブロモチオフェン-2-カルボン酸(1.0mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を添加し、溶液を10分間撹拌した。この溶液に、8-アミノキノリン(1.0mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。混合物を水で希釈し、2体積の酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣を水-アセトニトリルグラジエントを使用して分取逆相HPLCによって精製して所望の生成物H11を得た。ESI-MS:m/z413[M+H]
* * * * *
【0229】
上で示される例は、特許請求された実施形態をどのように作製し、使用するかの完全な開示及び説明を当業者に与えるために提供され、本明細書に開示されるものの範囲を限定することは意図されていない。当業者に明らかな改変は、以下の特許請求の範囲の範囲内であることが意図されている。本明細書で引用されるすべての刊行物、特許、及び特許出願は、各々のそのような刊行物、特許または特許出願が具体的かつ個別に参照により本明細書に組み込まれることが示されているかのように参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】