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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-16
(54)【発明の名称】物品のための供給ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/08 20060101AFI20230808BHJP
   B65G 47/14 20060101ALI20230808BHJP
   B65G 11/06 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
B65G47/08 Z
B65G47/14 X
B65G11/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569057
(86)(22)【出願日】2021-07-26
(85)【翻訳文提出日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 IB2021056704
(87)【国際公開番号】W WO2022023921
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】102020000018430
(32)【優先日】2020-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592033493
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビオンディ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】カヴァッツァ,ルカ
(72)【発明者】
【氏名】ザネッティ,ウンベルト
(72)【発明者】
【氏名】カンパニョーリ,エンリコ
(72)【発明者】
【氏名】ジガンテ,アントニオ
【テーマコード(参考)】
3F011
3F080
【Fターム(参考)】
3F011AA07
3F011BC07
3F080AA02
3F080AA03
3F080BA01
3F080BE04
3F080BF05
3F080CB11
3F080CF12
3F080CF23
3F080DA18
(57)【要約】
物品(2)のための供給ユニット(1)は、長手方向軸(X)に延在して該物品(2)のための線状の供給経路を画定するガイド(3)を備える。ガイド(3)は、1列に次々に配置された複数の物品(2)を収容するように、および線状の供給経路に沿ってそれらの物品を案内するように設けられる。物品(2)は、長手方向軸(X)に沿った大きさに対応する特徴的な長さ(D)を有し、ガイド(3)の少なくとも1つのセグメントは、180°よりも大きい全体角度で、且つ線形測定値の単位あたりの角度変化で長手方向軸(X)を中心に漸進的に回転される。これにより、物品の特徴的な長さ(D)に等しい線状の供給経路の実質的に各部分について、ガイド(3)が4°よりも大きい角度(A)で長手方向軸(X)を中心に回転される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品(2)のための供給ユニット(1)であって、前記物品(2)のための線状の供給経路を画定する、その長手方向軸(X)に沿って延在するガイド(3)を備え、前記ガイド(3)は、1列に次々に配置された複数の前記物品(2)を収容するように、および前記線状の供給経路に沿って移動する前記物品を案内するように設けられ、前記物品(2)は、前記長手方向軸(X)に沿って測定された前記物品(2)のそれぞれのサイズに対応する特徴的な長さ(D)を有し、前記ガイド(3)の少なくとも1つのセグメントは、180°よりも大きい全体角度で、且つ線形測定値の単位あたりの角度変化で前記長手方向軸(X)を中心に漸進的に回転され、これにより、前記セグメントの実質的に全体において、前記特徴的な長さ(D)に等しい前記線状の供給経路の各部分について、前記ガイド(3)が4°よりも大きい角度(A)で前記長手方向軸(X)を中心に回転される、供給ユニット。
【請求項2】
前記特徴的な長さ(D)に等しい前記線状の経路の部分ごとに、前記ガイド(3)は、その少なくとも1つの前記セグメントについて、30°未満の角度で前記長手方向軸(X)を中心に回転される、請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項3】
前記特徴的な長さ(D)に等しい前記線状の経路の部分ごとに、前記ガイド(3)は、その少なくとも1つの前記セグメントについて、4°~20°の角度、より好ましくは5°~10°の角度で前記長手方向軸(X)を中心に回転される、請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項4】
前記ガイド(3)の前記少なくとも1つのセグメントは、360°よりも大きい全体角度で前記長手方向軸(X)を中心に漸進的に回転される、請求項1~3のいずれか1項に記載の供給ユニット。
【請求項5】
前記線形測定値の単位あたりの角度変化は、前記ガイド(3)の前記少なくとも1つのセグメント内で一定である、請求項1~4のいずれか1項に記載の供給ユニット。
【請求項6】
前記ガイド(3)の前記少なくとも1つのセグメントは、前記線状の供給経路の少なくとも1つの湾曲部(5a,5c)を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の供給ユニット。
【請求項7】
前記ガイド(3)上には、前記線状の供給経路に沿って前記物品(2)を押すように意図された移動装置が設けられる、請求項1~6のいずれか1項に記載の供給ユニット。
【請求項8】
前記移動装置は、複数のノズル(9)を備え、前記複数のノズル(9)は、空気圧回路(10)に接続され、前記線状の供給経路に沿って配置されて前記物品(2)に空気の噴射を送る、請求項7に記載の供給ユニット。
【請求項9】
ガイド(3)に沿って導かれた物品(2)の詰まりの状態を回避する方法であって、前記ガイド(3)は、前記物品(2)のための線状の供給経路を画定する長手方向軸(X)に沿って延在し、前記方法は、
1列に次々に配置された複数の前記物品(2)を前記ガイド(3)内に提供するステップと、
前記長手方向軸(X)に沿って測定された前記物品(2)のそれぞれのサイズに対応する、前記物品(2)の特徴的な長さ(D)を特定するステップと、
線形測定値の単位あたりの角度変化で、前記ガイド(3)がその少なくとも1つのセグメントについて、前記長手方向軸(X)を中心に漸進的に回転されるステップであって、これにより、前記セグメントの実質的に全体において、前記物品の前記特徴的な長さ(D)に等しい前記線状の経路の各部分について、前記ガイド(3)が4°よりも大きい角度(A)で前記長手方向軸(X)を中心に回転される、ステップと、
前記ガイド(3)内で前記物品(2)を移動するステップと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記ガイド(3)は、前記少なくとも1つのセグメントについて、180°よりも大きい全体角度で前記長手方向軸(X)を中心に漸進的に回転される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記特徴的な長さ(D)に等しい前記線状の経路の部分ごとに、前記ガイド(3)は、前記少なくとも1つのセグメントについて、4°~20°の角度、より好ましくは5°~10°の角度で前記長手方向軸(X)を中心に回転される、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記ガイド(3)の前記少なくとも1つのセグメントにおいて、前記線状の供給経路は、湾曲部(5a,5c)を含む、請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記物品(2)は、平板形状を有し、前記物品(2)の長さと幅を定義する2つの主要寸法と、前記2つの寸法よりも実質的に小さい、前記物品(2)の総厚さ(S1)を定義する第3の寸法を有し、前記長手方向軸(X)が前記第3の寸法に実質的に垂直であるように前記ガイド(3)内に配置される、請求項9~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記物品(2)は、実質的に一定の厚さ(S)の湾曲形状を有する、請求項9~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
食品を準備するための装置であって、複数の容器と、前記容器に結合するように意図された物品(2)のための供給ユニット(1)と、を備え、前記供給ユニット(1)は、請求項1~8のいずれか1項に従って構築される、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガイド内に導かれる物品のための供給ユニットに関する。また、本発明は、ガイド内に導かれた物品の詰まりを回避する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、例えばコーヒーなどの浸出式飲料のためのカプセルのような食品および非食品を準備および梱包するための分野で好ましく適用されるが、これに限定されるものではない。この分野への参照は、以下の本明細書では一般性を損なうことなくなされ得る。
【0003】
特に、当該技術分野において、複数の容器が、例えばコーヒーの粉などの梱包対象製品で個別に満たされ、特殊な膜によって閉鎖され、箱詰めおよび梱包の最終段階に送られるように構成された梱包装置が知られている。
【0004】
カプセルの種類によっては、容器の下部と梱包対象製品(例えばコーヒーの粉)を内包するフィルタとの間に、飲料を準備するステップ中にフィルタに誤って穴が開けられないように、保護ディスクを設けるのが一般的である。
【0005】
これらの保護ディスクは、通常、フィルタが挿入されて梱包対象製品で満たされる前の空の容器に挿入される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
添付の特許請求の範囲および本明細書においては、いくつかの用語および表現は、別途明示されている場合を除き、以下に記載の定義で表現される意味を有するとみなす。
【0007】
「物品」という用語は、ガイドに沿って移動されるのに適したあらゆる物体を意味する。
【0008】
物品は、互いに同一であってもよいし、他の梱包対象物品に対する形態、組成、または色などの特徴について互いに異なっていてもよい。
【0009】
物品の形状は、「平板形状」である。この場合、物品は、物品の長さと幅として定義することができる2つの主要寸法と、他の2つの寸法よりも実質的に小さい、物品の厚さとして定義することができる第3の寸法と、を有する。平板形状の物品は、平らであってもよく、湾曲していてもよい。
【0010】
物品は、実質的に中断なしに1列に配置された場合、ガイド内に「次々に」配置される。換言すると、物品は、一般に、ガイドに沿って移動中に、物品同士のわずかで一時的な離間の可能性を排除することなく、互いに接触して1つの列に隣接するように配置される。
【0011】
「ガイド」とは、機械的部材であり、その内部の物品が、実質的に線状の経路に沿って出発部と到着部との間を摺動することができるように設けられる。ここで線状の経路は、直線状または曲線状であり得、3次元空間内で展開することができる。
【0012】
好ましくは、ガイドは、主要な長手方向に沿って延在する。これにより、ガイドの長手方向軸を定義することができ、出発部と到着部との間の物品の線状の経路を定義することができる。
【0013】
好ましくは、ガイドは、物品が線状の経路に沿って摺動している間、物品を所定の空間的な向きに維持するように設けられる。
【0014】
ガイドのセグメントは、そのセグメントにおいてガイドがその長手方向軸に沿って実質的に漸進的に回転するときに、「ねじれている」といえる。換言すると、このセグメントにおいて、その長手方向軸に沿った位置が変化するとガイドの断面の向きが変化するので、各断面は、その直前または直後の断面に対して角度をもってオフセットされている。
【0015】
長手方向軸を中心としたガイドの回転は、その長手方向軸の展開に沿って一定であってもよい。すなわち、断面間で角度をもつオフセットは、長手方向軸に沿った同じ間隔に対して一定のままであり、すなわち、変化することができる。特に、ガイドの回転は、ガイドの方向を変えることもでき、また、ガイドの小さな部分については、ゼロにすることもできる。
【0016】
特定の特性がガイドまたはそのセグメントの範囲の少なくとも90%、より好ましくは95%、さらにより好ましくは99%で存在する場合、その特性がガイドまたはそのセグメントの「実質的に全体」に存在するといえる。
【0017】
ガイドに沿った「物品の詰まり」とは、物品の摺動が制限されている状態を示している。これは、ガイドの壁で詰まる傾向、さらにはガイド内で詰まる傾向がある2つの物品の部分的な並置によって引き起こされて、その結果、後続の物品も詰まってしまう。
【0018】
本出願人は、線状の進行経路に沿ってガイド内で次々に導かれる物品が、詰まり現象を引き起こす可能性があることを観察した。この欠点は、ガイドの障害となり、その結果、ガイドに沿った物品の摺動がブロックされる。
【0019】
また、本出願人は、この望ましくない現象が、一般に、2つの連続する物品の少なくとも部分的な並置によって引き起こされ、これにより、それらがガイドの壁の間に詰まることを観察した。
【0020】
さらに、本出願人は、供給ユニットに高い生産性が要求される場合、すなわち、単位時間あたりに多くの物品を供給することが要求される場合、この欠点が特に顕著になることを確認した。
【0021】
実際、本出願人は、この場合、物品がガイドに沿って高速で導かれ、また、ガイド内の物品の数を多くして適切な期間の供給継続性を確保する必要があることに留意している。さらに、本出願人は、これらの条件の両方が、先行する物品とガイドの壁との間に物品が挟まれて詰まり、ガイドに沿った摺動のブロックを引き起こす可能性があることに留意している。
【0022】
この問題を解決するために、本出願人は、ガイドの壁とそれに沿って移動する必要がある物品との間のクリアランスを最小限に抑えることを以前に試みた。
【0023】
しかしながら、この解決策には、いくつかの重要な場合におけるその有効な適用を損なう多くの制限があることを、本出願人は確認した。特に、本出願人は、ガイドの湾曲部において、一般に硬い物品が詰まることなく湾曲部に沿うことができるように、物品と壁との間の間隔を十分に高い測定値に維持することが必要であることを確認した。
【0024】
また、クリアランスが小さすぎると、寸法公差があるような物品をガイドに供給することができない。
【0025】
したがって、本出願人は、ガイド上の供給における詰まり現象の主な原因である、連続する物品間の少なくとも部分的な並置の可能性は、1つの物品をその前後の物品に対して適切に向けることで回避され得ることを認識した。
【0026】
最後に、本出願人は、その少なくとも1つのセグメントにおいて、適切な角度変化を伴ってその長手方向軸を中心にねじられているガイドが、このセグメント上に導かれた連続する物品を千鳥状に配置することができることを見出した。これにより、後続の物品が先行する物品と部分的にでも並置される可能性を排除することができる。
【0027】
換言すると、本出願人は、このように設けられたガイドにより、ガイドの長手方向軸から見た各物品が、先行する物品に対して特定の角度で回転することで、2つの連続する物品の断面の全体寸法が必然的に大きくなることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0028】
したがって、その第1の態様において、本発明は、物品のための供給ユニットに関する。供給ユニットは、物品のための線状の供給経路を画定する、その長手方向軸に沿って延在するガイドを備える。
【0029】
好ましくは、ガイドは、1列で次々に配置された複数の物品を収容するように、および線状の供給経路に沿って移動する物品を案内するように設けられる。
【0030】
好ましくは、物品は、長手方向軸に沿って測定された物品のそれぞれのサイズに対応する特徴的な長さを有する。
【0031】
好ましくは、ガイドの少なくとも1つのセグメントは、180°よりも大きい全体角度で長手方向軸を中心に漸進的に回転される。
【0032】
好ましくは、ガイドの少なくとも1つのセグメントは、線形測定値の単位あたりの角度変化で、長手方向軸を中心に漸進的に回転される。これにより、そのセグメントの実質的に全体において、特徴的な長さに等しい線状の経路の各部分について、ガイドが4°よりも大きい角度で長手方向軸を中心に回転される。
【0033】
これらの特徴により、物品の各々は、先行する物品からずらされるように向けられて、物品を部分的にでも並置させるために必要な空間が、物品の厚さよりも著しく大きくなる。
【0034】
このようにして、連続する物品間の詰まりを防止することができ、また、ガイドに沿った物品の詰まりの可能性を完全に排除しないまでも、強く制限することができる。
【0035】
その第2の態様において、本発明は、ガイドに沿って導かれた物品の詰まりの状態を回避する方法に関する。
【0036】
好ましくは、ガイドは、物品のための線状の供給経路を画定する長手方向軸に沿って延在する。
【0037】
好ましくは、該方法は、1列に次々に配置された複数の物品をガイド内に提供するステップを含む。
【0038】
好ましくは、該方法は、長手方向軸に沿って測定された物品のそれぞれのサイズに対応する、物品の特徴的な長さを特定するステップを含む。
【0039】
好ましくは、該方法は、線形測定値の単位あたりの角度変化で、ガイドがその少なくとも1つのセグメントについて、長手方向軸を中心に漸進的に回転されるステップを含む。これにより、そのセグメントの実質的に全体において、特徴的な長さに等しい線状の経路の各部分について、ガイドが4°よりも大きい角度で長手方向軸を中心に回転される。
【0040】
好ましくは、該方法は、ガイド内で物品を移動するステップを含む。
【0041】
本発明の方法のこれらの特徴により、物品は、望ましくない詰まりを生じさせることなくガイドに沿って案内され、その結果、供給プロセスの信頼性を高めることができる。
【0042】
その第3の態様において、本発明は、複数の容器と、容器に結合するように意図された物品のための供給ユニットと、を備える、食品を準備するための装置に関する。ここで、供給ユニットは、第1の態様に従って構築される。
【0043】
上述した態様のうちの少なくとも1つにおいて、本発明は、以下の好ましい特徴のうちの少なくとも1つをさらに有してもよい。
【0044】
一部の実施形態において、特徴的な長さに等しい線状の経路の部分ごとに、ガイドは、その少なくとも1つのセグメントについて、30°未満の角度で長手方向軸を中心に回転される。
【0045】
このようにして、特に物品の移動速度が速い場合に、制限の要因となる、ガイドに沿った物品の摺動に対する過度の抵抗を回避することができる。
【0046】
また、本出願人は、線形測定値の単位あたりの角度変化が大きくなると、物品に対するガイドのセグメントを大きくする必要があり、その結果、クリアランスが増加し、特に高速で物品が摺動するときに、物品の安定性が低下することに留意している。
【0047】
好ましくは、特徴的な長さに等しい線状の経路の部分ごとに、ガイドは、その少なくとも1つのセグメントについて、4°~20°の角度、より好ましくは5°~10°の角度で長手方向軸を中心に回転される。
【0048】
これらの線形測定値の単位あたりの角度変化の範囲内で、摺動中のガイドの安定性と
連続する物品間の有効な千鳥状配置の動作という相反する要求を最適にバランスさせることが可能である。
【0049】
一実施形態において、ガイドの少なくとも1つのセグメントは、360°よりも大きい全体角度、より好ましくは540°よりも大きい全体角度で長手方向軸を中心に漸進的に回転される。
【0050】
好ましい実施形態において、線形測定値の単位あたりの角度変化は、ガイドの少なくとも1つのセグメント内で一定である。
【0051】
好ましい実施形態において、ガイドの少なくとも1つのセグメントは、ガイドの長さの90%超を占め、より好ましくはガイドの長さの95%超を占める。
【0052】
一実施形態において、ガイドの少なくとも1つのセグメントは、少なくとも1メートルの長さを有し、より好ましくは少なくとも2メートルの長さを有する。
【0053】
好ましくは、ガイドの少なくとも1つのセグメントは、物品の特徴的な長さの30倍超の長さを有する。
【0054】
好ましくは、ガイドにおいて、物品の入口ステーションと出口ステーションの高さの差は、20cm超である。
【0055】
一実施形態において、ガイドは、ガイド内に物品を保持するのに適した保持壁を備える。
【0056】
このようにして、物品は、ガイドによって画定された線状の経路に沿って摺動しながらガイド内に維持される。
【0057】
好ましくは、保持壁は、0.5mm~5mmの範囲の物品とのクリアランスを有する。
【0058】
一実施形態において、ガイドの少なくとも1つのセグメントは、線状の供給経路の少なくとも1つの湾曲部を含む。
【0059】
好ましくは、少なくとも1つの湾曲部は、20cm~50cmの範囲の曲率半径を有する。
【0060】
一実施形態において、ガイド上には、線状の供給経路に沿って物品を押すように構成された移動装置が設けられる。
【0061】
好ましくは、移動装置は、複数のノズルを備える。ノズルは、空気圧回路に接続され、線状の供給経路に沿って配置されて物品に空気の噴射を送る。
【0062】
一実施形態において、物品は、平板形状を有する。ここで、物品は、物品の長さと幅を定義する2つの主要寸法と、これら2つの寸法よりも実質的に小さい、物品の総厚さを定義する第3の寸法と、を有する。
【0063】
好ましくは、物品は、長手方向軸が2つの主要寸法のうちの一方と実質的に平行であるように、ガイド内に配置される。
【0064】
一部の実施形態において、物品の特徴的な長さ、例えば主要寸法の一方は、10mm~100mmの範囲、好ましくは20mm~70mmの範囲、さらにより好ましくは30mm~40mmの範囲である。
【0065】
好ましくは、物品は、実質的に一定の厚さの湾曲形状を有する。
【0066】
一実施形態において、物品の厚さは、1mm~3mmの範囲である。
【0067】
好ましくは、物品は、毎分500個よりも速い速度、より好ましくは毎分1000個よりも速い速度、さらにより好ましくは毎分1200個よりも速い速度で供給される。
【0068】
好ましくは、ガイド内で1列に次々に配置された物品の数は、50個よりも多く、より好ましくは80個よりも多い。
【0069】
好ましくは、物品は、容器内に置かれる保護ディスクである。
【0070】
別の実施形態において、物品は、容器を閉鎖するための蓋である。
【0071】
好ましくは、容器は、浸出式飲料用カプセルである。
【図面の簡単な説明】
【0072】
本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照して非限定的に例示された実施形態に関する以下の詳細な説明からより明確になるであろう。
図1】本発明に従って作製された、物品のための供給ユニットを模式的に示す側面図である。
図2図1における供給ユニットを上から見た模式図である。
図3図2の供給ユニット内に導かれた物品の配置を模式的に示す図である。
図4図3に示す物品の一部を拡大して示す側面図である。
図5図4における物品の正面図である。
図6図1の供給ユニットの詳細を示す模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0073】
添付の図面を参照すると、参照符号1は、本発明に従って構築された物品2のための供給ユニットを全体として示している。
【0074】
本明細書に記載の実施形態において、供給ユニット1は、特にコーヒーである浸出式飲料のためのカプセルを準備および梱包するための装置内に挿入される。供給ユニット1は、コーヒーの粉で満たす前の空のカプセルの下部において複数の保護ディスクを供給するように設けられる。
【0075】
次いで、物品2は、保護ディスクによって成形される。
【0076】
後者は平板形状を有し、中央に大きな孔と、表面の残りの部分には複数の小さな孔が均等に分布している。保護ディスクは互いに同一であり、約30mm~40mmの直径Dと、約1mm~3mmで実質的に一定である厚さSを有する円形状である。
【0077】
また、ディスクは、わずかに凸状の形状を有しており、物品2の総厚さS1は、約3mm~6mmのフットプリントを画定する。
【0078】
したがって、物品2では直径Dに等しい2つの主要寸法と、物品の総厚さS1に対応する、主要寸法よりも著しく小さい第3の寸法を有する。
【0079】
供給ユニット1は、物品2が1列に次々に配置されるガイド3を備える。これにより、物品2は、入口ステーション4aと出口ステーション4bとの間を移動して案内される。
【0080】
特に、入口ステーション4a(図1にのみ模式的に示す)は、バルクで導入された物品2が整然と且つ所定の向きでガイド3に供給される第1の送達装置(例えばボールフィーダ型のもの)を備え、出口ステーション4bは、物品2を作業ユニットへ供給するように設けられた第2の送達装置を備える。作業ユニットでは、物品が空のカプセルにそれぞれ挿入される。
【0081】
ガイド3は、その長手方向軸Xに沿って延在しており、物品2のための線状の供給経路を画定する。供給経路は、約3メートル~4メートルの長さにわたって延在しており、約20cmの高さの差を有し、半径が広い1対の湾曲部5a、実質的に直線的な中央セグメント5b、および半径が短い湾曲部5cを通過する。特に後者は、約30cmの曲率半径を有する。これは、物品2の直径の約10倍である。
【0082】
ガイド3は、下部壁6、下部壁6の側面から立ち上がる1対の側壁7、および下部6の両側で側壁7と平行に延在するバー8によって区切られている。これらは共にガイド3に収容される物品2のための保持壁を構成する。特に、保持壁は、実質的に長方形の断面を有するチャンバを区切る。チャンバには、物品2が0.5mm~5mmの範囲のクリアランスで収容される。
【0083】
物品2は、その直径が長手方向軸Xと実質的に平行になるように、下部6に載った状態でガイド3内に配置される。この配置において、物品2は、特徴的な長さを有する。すなわち、物品2は、その直径に実質的に等しい、長手方向軸Xと平行に測定される長さを有する。
【0084】
物品2は、重力と、複数のノズル9とによりガイド3に沿って摺動しながら導かれる。複数のノズル9は、ガイド3の下部において段状に配置された空気圧回路10に接続されて、物品2に向けて空気の噴射を送り、線状の供給経路に沿って物品2を押す(図6参照)。
【0085】
ガイド3に収容された物品2の数は約100個であり、これらの物品2は、その内部で摺動しながら毎分1500個の速度と同じ速度で導かれる。
【0086】
物品2の詰まりの現象を回避するために、ならびにそれらの形状、線状の供給経路の構成、および経路に沿って案内される速度により、ガイド3は、螺旋状の構成をとるように、長手方向軸Xに関して有利にねじられる。
【0087】
特に、ガイド3全体は、長手方向軸Xを中心に、線形測定値の単位あたり実質的に一定の角度変化で連続的に回転され、物品2の直径に等しい長さ(すなわち、その特徴的な長さ)の各ガイドセグメントについて、ガイドは、7°の角度Aで回転される。
【0088】
このようにして、ガイド3に沿って導かれた物品2の各々は、図5に明確に示すように、先行する物品に対して約7°、後続する物品に対してさらに7°の角度的な千鳥配置となっている。
【0089】
この特徴により、特定の物品2が、先行する物品2と部分的にでも並べて置かれることが実質的に防止される。
【0090】
ガイド3の長さおよび上述した線形測定値の単位あたりの角度変化を考慮すると、ガイド3は、180°よりもはるかに大きい、約650°に等しい全体角度だけ、その長手方向軸を中心に回転される。当然のことながら、線形測定値の単位あたりの角度変化を同じに保つことで、回転の合計角度は、ガイド3の全長の関数として変化する。
【0091】
次いで、供給ユニット1は、入口ステーション4aにおいて物品2を連続的に受け取り、ガイド3内で受容する。ここで、物品2は、1列に次々に配置され、重力とノズル9の作用で押されて、出口ステーション4bに向けて迅速に摺動する。
【0092】
線状の供給経路に沿って、物品2は下降部、直線部および湾曲部を常に移動し、ねじれたガイド3によって画定された螺旋状の軌道に沿って長手方向軸Xを中心に回転し続ける。
【0093】
これらの特徴により、経路に沿った詰まりを生じさせることなく、ガイド3に沿って物品2を安全且つ連続的に導くことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】