(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-16
(54)【発明の名称】容器を移動および充填するためのユニットおよび方法ならびにそのユニットを有する装置
(51)【国際特許分類】
B65B 1/12 20060101AFI20230808BHJP
【FI】
B65B1/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569061
(86)(22)【出願日】2021-07-26
(85)【翻訳文提出日】2023-01-06
(86)【国際出願番号】 IB2021056709
(87)【国際公開番号】W WO2022023925
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】102020000018850
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592033493
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビオンディ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】カヴァッツァ,ルカ
(72)【発明者】
【氏名】ザネッティ,ウンベルト
(72)【発明者】
【氏名】カンパニョーリ,エンリコ
(72)【発明者】
【氏名】ジガンテ,アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】ノフェリーニ,ジャコモ
(72)【発明者】
【氏名】ダケッシアン,クリスティアン
【テーマコード(参考)】
3E118
【Fターム(参考)】
3E118AA02
3E118AB05
3E118BA01
3E118BB14
3E118CA01
3E118CA08
3E118DA03
(57)【要約】
容器(10)の移動および充填ユニット(100)であって、フレーム(2)と、放出開口(51)によって充填製品の所定の用量(59)を放出するように構成された計量部材(50)と、フレーム(2)に対して移動することができるように固定された移動装置(30)と、移動装置(30)に固定され、少なくとも1つのシート(41)を備えるハウジング(40)と、を備え、移動装置(30)は、少なくとも1つのシート(41)を移動軌道に沿って移動させるよう構成され、当該移動軌道においては、容器(10)が少なくとも1つのシート(41)内に収容される取り外し位置(Pp)と、シート(41)が放出開口(51)の下の位置で垂直方向に整合される充填位置(Pr)と、充填製品が収容された容器(10)が、少なくとも1つのシート(41)から取り外される解放位置(Pri)と、を画定することができる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(10)を移動および充填するための移動および充填ユニット(100)であって、
移動および充填装置(1)を備え、
前記移動および充填装置(1)は、
・ フレーム(2)と、
・ 放出開口(51)によって充填製品の所定の用量(59)を放出するように構成された計量部材(50)と、
・ 前記フレーム(2)に対して移動可能に固定された移動装置(30)と、
・ 前記移動装置(30)に固定され、少なくとも1つのシート(41)を備えるハウジング(40)と、を備え、
・ 前記移動装置(30)は、前記少なくとも1つのシート(41)を移動軌道に沿って移動させるように構成され、
前記移動軌道においては、
・ 前記容器(10)が、前記少なくとも1つのシート(41)内に収容される取り外し位置(Pp)、
・ 前記少なくとも1つのシート(41)が、前記放出開口(51)の下の位置で垂直に整合される充填位置(Pr)、
・ 前記充填製品を充填した前記容器(10)が、前記少なくとも1つのシート(41)から取り出される解放位置(Pri)、
を画定することができる、
移動および充填ユニット(100)。
【請求項2】
・ 前記移動装置(30)は、前記フレーム(2)に対して回転することができるように前記フレームに固定され、垂直回転軸(Z)を有する回転運動機構(31)を備え、
・ 前記ハウジング(40)は、前記回転運動機構(31)に一体的に固定され、
・ 前記少なくとも1つのシート(41)は、前記回転軸(Z)から所定の半径方向間隔(Dr)で位置決めされ、
・ 前記ハウジング(40)は、前記回転運動機構(31)が前記回転軸(Z)を中心に回転する間に、前記少なくとも1つのシート(41)が前記移動軌道を湾曲軌道として画定するように構成され、
前記湾曲軌道においては、
・ 前記取り外し位置(Pp)、
・ 前記充填位置(Pr)、
・ 前記解放位置(Pri)、
を画定することができる、
請求項1に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項3】
前記移動装置(30)は、円周方向の円弧に沿って移動可能であるように構成される、
請求項1または2に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項4】
前記充填製品は、粉末または顆粒の形態である、
請求項1~3のいずれか一項に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項5】
前記充填製品は、粉末コーヒーの形態である、
請求項4に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項6】
前記計量部材(50)が、送りねじを含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項7】
前記ハウジング(40)が、複数のシート(41)を含む、
請求項1~6のいずれか一項に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項8】
前記複数のシート(41)が、2に等しい、
請求項7に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項9】
前記移動装置(30)が、前記回転運動機構(31)を時計回りおよび反時計回り方向に回転させることを可能にする第1のモータ要素を備える、
請求項1~8のいずれか一項に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項10】
前記移動装置(30)は、前記少なくとも1つのシート(41)と前記放出開口(51)との間の第1の最大垂直間隔位置と、前記シート(41)と前記放出開口(51)との間の第2の最小垂直間隔位置とを画定する前記少なくとも1つのシート(41)の移動が生じるように、前記ハウジング(40)を並進移動で垂直方向に移動させるのに適した第2のモータ要素を備える、
請求項1~9のいずれか一項に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項11】
前記第2のモータ要素は、前記回転軸(Z)に沿って並進移動するように前記回転運動機構(31)および/または前記ハウジング(40)を可逆的に移動させるのに適しており、それにより、前記少なくとも1つのシート(41)と前記放出開口(51)との間の第1の最大間隔位置と、前記シート(41)と前記放出開口(51)との間の第2の最小間隔位置とを画定する、前記回転軸(Z)に対する前記少なくとも1つのシート(41)の全体的な回転-並進移動が生じる、
請求項2に従属する場合の請求項10に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項12】
前記移動および充填装置(1)が受容される回転カルーセルである運搬装置(200)を含む、
請求項1~11のいずれか一項に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項13】
前記シート(41)および前記容器(10)は、前記シート(41)に収容されたとき、前記運搬装置(200)によって連続的に運動する、1~12のいずれか一項に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項14】
前記取り外し位置(Pp)と前記解放位置(Pri)との間の少なくとも1つが、前記回転カルーセル(200)の回転軸に対して前記充填位置(Pr)よりも半径方向に遠位であるように画定される、
請求項11~13のいずれか一項に記載の移動および充填ユニット(100)。
【請求項15】
容器(10)を移動および充填するための方法であって
以下の移動および充填装置(1)を備える移動および充填ユニット(100)を提供し、
前記移動および充填装置(1)は、
・ フレーム(2)と、
・ 放出開口(51)によって充填製品の所定の用量(59)を放出するように構成された計量部材(50)と、
・ 前記フレーム(2)に対して移動可能に固定された移動装置(30)と、
・ 前記移動装置(30)に固定され、少なくとも1つのシート(41)を備えるハウジング(40)と、を備え、
・ 前記移動装置(30)は、前記少なくとも1つのシート(41)を移動軌道に沿って移動させるように構成され、
前記移動軌道においては、
・ 前記容器(10)が前記少なくとも1つのシート(41)内に収容される取り外し位置(Pp)、
・ 前記少なくとも1つのシート(41)が、前記放出開口(51)の下の位置で垂直方向に整合される充填位置(Pr)、
・ 前記充填製品を充填した前記容器(10)が、前記少なくとも1つのシート(41)から取り出される解放位置(Pri)、
を画定することができ、
前記ハウジング(40)を、前記容器が前記少なくとも1つのシート(41)の各々のために配置される取り外し位置(Pr)に位置させることによって、前記ハウジング(40)を移動させ、
前記シート(41)を前記充填位置(Pr)に移動させることによって、前記ハウジング(40)を移動させ、前記前記充填位置(Pr)においては、前記移動および充填装置(1)に含まれる前記計量部材(50)の前記放出開口(51)の下の位置に前記シート(41)が垂直方向に整合され、
前記計量部材(50)によって、所望の用量の充填製品を前記容器(10)内に放出し、
前記少なくとも1つのシート(41)を前記移動軌道に沿って移動させることにより、前記少なくとも1つのシート(41)を解放位置(Pri)に移動させる、
方法。
【請求項16】
移動および充填ユニット(100)を提供し、
・ 前記移動装置(30)は、垂直回転軸(Z)を有する前記フレーム(2)に対して回転可能に固定される回転運動機構(31)を備え、
・ 前記ハウジング(40)は、前記回転運動機構(31)に一体的に固定され、
・ 前記少なくとも1つのシート(41)は、前記回転軸(Z)から所定の半径方向間隔(Dr)で位置決めされ、
・ 前記ハウジング(40)は、前記回転運動機構(31)が前記回転軸(Z)を中心に回転する間に、前記少なくとも1つのシート(41)が前記移動軌道を湾曲軌道として画定するように構成され、
前記湾曲軌道においては、
・ 前記取り外し位置(Pp)、
・ 前記充填位置(Pr)、
・ 前記解放位置(Pri)、
を画定することができ、
前記取り外し位置(Pr)における前記ハウジング(40)の前記運動は、前記回転運動機構(31)によってそれに一体的に固定される前記ハウジング(40)を回転させることによって実行され、
前記少なくとも1つのシート(41)の前記充填位置(Pr)への移動は、前記回転運動機構(31)の前記回転軸(Z)を中心に前記少なくとも1つのシート(41)を回転させることによって行われ、
前記少なくとも1つのシート(41)の前記解放位置(Pri)への移動は、前記回転運動機構(31)の前記回転軸(Z)を中心に前記少なくとも1つのシート(41)を回転させることによって実行される、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのシート(41)を前記回転軸(Z)に沿って上方に並進移動させ、前記容器(10)内に分配される前記充填製品を圧縮することを含む、
請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記移動および充填ユニット(100)が、前記移動および充填装置(1)を受け入れる運搬装置(200)を備える、請求項15~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのシート(41)が、連続運動で移動される、
請求項15~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記ハウジング(40)が複数のシート(41)を含む、
請求項15~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記回転運動機構(31)は、前記複数のシート(41)を前記取り外し位置(Pp)に移動させるために第1の方向に回転し、第2のシート(41b)の前記充填位置(Pr)においては、次いで、第1のシート(41a)を前記充填位置(Pr)に導くために反対方向に回転し、前記回転方向を継続することによって、前記複数のシート(41a、41b)をそれぞれの解放位置(Pri)に導く、
請求項15~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
請求項1~14のいずれか一項に従って構成された少なくとも1つの移動および充填ユニット(100)を備える物品製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を移動および充填するための移動および充填装置、および容器を移動および充填するための移動および充填方法、ならびにそれに関連する物品製造装置に関する。
【0002】
特に、検討中の容器はまた、個別にばらばらになった物品として使用されるように構成される。
【0003】
本発明は、排他的ではないが、浸出型製品、例えばコーヒーのカプセルのような個別にばらばらになった物品のための容器を実現する分野であって、一般性を失うことなく以下に言及することができる分野において、好ましい用途を見出すものである。
【0004】
移動および充填ユニットは、一般に、関心対象を移動させるのに適した装置と、それを充填する計量部材とを備える。
【背景技術】
【0005】
典型的には、この技術分野に関連する容器は、カプセル形状を有し(すなわち、最も広い部分が上方に向けられた実質的に円錐台形)、ポリマー材料で作られた半完成製品である。
【0006】
一般に、カプセルの移動ステップは、例えば、充填ステーションを含む様々なステーションに間欠的に到達するように運搬装置と一体的に移動する装置によって実行される。
【0007】
典型的には、想定される様々な単一の別個のプロセス工程は、カプセルが運搬装置によって運ばれる単一のステーションで実施される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この文脈において、プロセスは、各時間において、容器を移動させる運搬装置がゼロ以外の速度を有するとき、「連続ないし継続(continuous)」と呼ばれる。この考えられる速度は、固定された基準システムに対する容器との構成要素の結合につながる任意の処理ステップ中の運搬装置の速度であり、全体として運搬装置の速度として意図される。
【0009】
この文脈において、用語「容器(container)」は、内部に材料を収容することができ、特に少なくとも側方に材料を閉じ込めることができるように形成された構造を特定する。この意味で、材料は、容器の形状が使用者によるその通常の使用状態において、容器が所定の角度だけ支持平面に対して傾斜しているときでさえ、容器内に材料を保持するようなものであるとき、「側面方向に閉じ込められている(laterally confined)」と考えられる。
【0010】
この容器は、その内容物に応じて、または特定の審美的もしくは機能的理由に応じて、1つ以上の壁によって形成することができる。例えば、容器は、粉末、液体、ゲル、または同様の製品を内部に受け入れることができる箱形の本体であってもよい。
【0011】
別の例によれば、容器は、カップ状または半球状であってもよく、したがって、湾曲した壁のみによって構成されてもよい。この場合、この湾曲壁は、好ましくは支持面として働くことができる中央基部と、上記基部から半径方向に延在し、想定される充填または使用操作中に製品を容器内に閉じ込めるように成形された側面方向クラウンとを備える。
【0012】
この文脈において、用語「容器」は、より広くより一般的な語句であると考えられる用語「カプセル」と相関し得る。
【0013】
この文脈において、第1の要素は、第1の要素が第2の要素の位置決めを決定することができるように、2つの要素の間に相互作用が確立されるとき、第2の要素と「係合する」と定義される。この相互作用は、例えば、機械的、磁気的、または他の性質のものであってもよい。
【0014】
配向は、本発明のユニット対象物が設置される接地面に平行であるとき、「水平(horozontal)」と呼ばれる。
【0015】
一貫して、「垂直(vertical)」という用語は、水平面に垂直な方向を特定し、したがって、「より高い、より低い、上向きまたは下向き」の位置または垂直方向に沿った配向を示す運動に関する用語を理解しなければならない。
【0016】
この文脈において、用語「選択的に(selectively)」は、好みに応じて、また、複数の使用可能なデバイスが存在する場合、どのデバイスを同時に作動させるかを選択するために、デバイスまたは同様の技術的要素を自由に作動または非作動にすることを可能にする、デバイスまたは同様の技術的要素を使用するための方法を示す。
【0017】
この文脈において、用語「安定した(stable)」は、この対象物がこのように保持されている間、この対象物がその空間位置を変化させない拘束要素に対する対象物の係合を示す。
【0018】
本出願人は、カプセルの移動および充填装置によって一般に実行される方法が特殊な計量部材を含む外部装置によって実行される充填工程を提供することに着目した。
【0019】
したがって、この条件は、容器を移動させている装置が、所望の処理ステップを実行するために、この処理用の外部装置において断続的に移動することを意味する。
【0020】
装置の様々な単一のモーメントおよび位置への想定されるステップのこの必然的な断片化は、要求される加工時間の全体の結果が高く、またはいずれにせよ含まれないことを意味する。
【0021】
本出願人は、このプロセス方法が容器の非最適な処理時間および非常に不均一な移動速度を伴うことに注目した。
【0022】
加えて、本出願人は、容器を移動させるこれらの全ての別個のステップは、充填製品が容器内に存在するときにさらに問題があり、これは、その揮発性のために、意図せず容器からこぼれる可能性があることに注目した。
【0023】
本出願人はまた、通常使用される計量部材は、変動および動きに対して非常に敏感な装置であり、空間におけるそれらの可能な加速または減速は予測不可能な方法で分配される充填製品の量を修正する高いリスクを誘発し、したがって、使用されるプロセスの再現性を損なうことを指摘している。
【0024】
したがって、本出願人は、容器の全体の動きを最小限に抑え、同時に充填製品の偶発的な動きを低減することを試みることによって、従来技術の断片的かつ断続的なアプローチを克服しようとする容器の動きおよび充填プロセスを開始することが有利であることを認識した。
【0025】
本出願人は最終的に、前述のプロセスの所望の最適化が容器を効果的に移動させることができる容器のための移動および充填ユニットを生成することによって達成され、必要な移動を最小限にし、したがって、想定される処理ステップ中の充填製品の潜在的な望ましくない損失も最小限にすることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0026】
特に、その第1の態様において、本発明は、移動および充填装置を備える容器のための移動および充填ユニットに関する。
【0027】
好ましくは、前記移動および充填装置は、フレームを備える。
【0028】
好ましくは、前記運動および充填装置は、放出開口によって充填製品の所定の用量を放出するように構成された計量部材を備える。
【0029】
好ましくは、前記移動および充填装置は、前記フレームに対して移動可能に固定された移動装置を備える。
【0030】
好ましくは、前記移動および充填装置は、前記移動装置に固定されるハウジングを備える。
【0031】
好ましくは、前記ハウジングは、少なくとも1つのシートを備える。
【0032】
好ましくは、前記移動装置は、前記容器が前記少なくとも1つのシート内に収容される取り外し位置が規定され得る移動軌道に沿って前記少なくとも1つのシートを移動させるように構成される。
【0033】
好ましくは、前記移動装置は、前記少なくとも1つのシートを、前記少なくとも1つのシートが前記放出開口の下の位置で垂直方向に整合する充填位置が画定され得る移動軌道に沿って移動させるように構成される。
【0034】
好ましくは、前記移動装置は、前記充填製品が提供された前記容器が前記少なくとも1つのシートから取り外される解放位置が規定され得る移動軌道に沿って前記少なくとも1つのシートを移動させるように構成される。
【0035】
このようにして、単一の移動装置によって、同じ所定の移動軌道の一部である取外し位置および充填位置および解放位置の両方に達するように、容器を移動させることができる。
【0036】
この技術的解決策のおかげで、プロセス時間の全体は、最新技術の実施形態に関して低減され、したがって、使用されるシステムの生産性の増加を決定する。
【0037】
その第2の態様では、本発明は、移動および充填ユニットを提供することを含む、容器を移動および充填するための移動および充填方法に関する。
【0038】
好ましくは、前記移動および充填ユニットは、フレームを備える移動および充填装置を備える。
【0039】
好ましくは、前記運動および充填装置は、放出開口によって充填製品の所定の用量を放出するように構成された計量部材を備える。
【0040】
好ましくは、前記移動および充填装置は、前記フレームに対して移動可能に固定された移動装置を備える。
【0041】
好ましくは、前記移動および充填装置は、前記移動装置に固定され、少なくとも1つのシートを備えるハウジングを備える。
【0042】
好ましくは、前記移動装置は、前記少なくとも1つのシートを、前記容器が前記少なくとも1つのシートに収容される取り外し位置と、前記シートが前記放出開口の下の位置で垂直方向に整合される充填位置と、前記充填製品を有する前記容器が前記少なくとも1つのシートから取り外される解放位置とが規定され得る移動軌道に沿って移動させるように構成される。
【0043】
好ましくは、容器を移動および充填するための前記移動および充填方法は、容器が前記少なくとも1つのシートの各々のために配置される取り外しシートに前記ハウジングを配置することによって前記ハウジングを移動させることを含む。
【0044】
好ましくは、容器を移動および充填するための前記方法は、前記ハウジングを、前記移動および充填装置に含まれる計量部材の放出開口の下の位置で前記シートが垂直方向に整合される充填位置に動かすことによって移動させることを含む。
【0045】
好ましくは、容器を移動および充填するための前記移動および充填方法は、前記計量部材によって、前記容器内の所望の用量の充填製品を放出することを含む。
【0046】
好ましくは、容器を移動および充填するための前記移動および充填方法は、前記少なくとも1つのシートを解放位置に移動させる前記移動軌道に沿って前記少なくとも1つのシートを移動させることを含む。
【0047】
このようにして、装置は、充填動作を自律的に実行し、想定される動作を実行する必要な位置に移動することができるように、単一の移動軌道において3つの所望の作業位置(すなわち、取り外し、充填、および解放位置)を有することを可能にする、簡略化された非常に効率的な作業プロセスを実行することが可能である。
【0048】
その第3の態様では、本発明は、前述の第1の態様に従って構成された少なくとも1つの移動および充填ユニットを備える物品製造装置に関する。
【0049】
上記態様の少なくとも1つにおいて、本発明は、以下に記載する好ましい特徴の少なくとも1つを有していてもよい。
【0050】
好ましくは、前記移動装置は、前記フレームに対して回転することができるように前記フレームに固定され、垂直回転軸を有する回転運動機構を備える。
【0051】
好ましくは、前記ハウジングは、前記回転運動機構に一体的に固定される。
【0052】
好ましくは、前記少なくとも1つのシートは、前記回転軸から所定の半径方向間隔で位置決めされる。
【0053】
好ましくは、前記ハウジングは、前記ピンが前記回転軸を中心に回転する間、前記少なくとも1つのシートが前記移動軌道を湾曲軌道として画定し、前記移動軌道において、前記取り外し位置、前記充填位置、および前記解放位置が画定され得るように構成される。
【0054】
このようにして、単一の種類の回転運動によって、ハウジングが所望の作業位置に到達することを可能にする運動装置を容易かつ効率的に実現することができる。
【0055】
この意味で、この装備は、使用および管理が容易であり、高いプロセス信頼性および正確な動作制御を保証する。
【0056】
提供される大きな技術的利点は、偏心要素、すなわち、その対称軸ではない軸の周りを回転するデバイスの存在にも関連する。言い換えると、シートと前記回転運動機構の回転軸との間の半径方向間隔は、湾曲軌道に沿ってシートを移動させる可能性を決定し、したがって、例えば、前述の半径方向間隔の定義は、必要な作業位置(すなわち、取り外し、充填、および解放位置)を、高い自由度およびプロセス機能性で位置決めする可能性を定義する。
【0057】
よって、シート、したがってその中に収容された容器を単純に移動させることができ、取り外しを実行し、移動部材自体にすでに含まれている計量部材を通して充填し、後続の解放を行うことができることは、これらの処理ステップの処理時間の全体の大幅な低減ももたらすことが明らかである。
【0058】
好ましくは、前記移動装置は、円周方向の円弧に沿って移動可能であるように構成される。
【0059】
これは、追従すべき軌道の単純で非常に効果的なバージョンを提供する。
【0060】
この運動は例えば、ピンまたは軸受を使用することによって達成することができる。好ましくは、そのような回転運動機構はまた、カム型機構によって作製または操作することができる。
【0061】
この技術的解決策のおかげで、制限された保証された自由度を有する非常に有効なタイプの可動拘束を適用することによって、高い安定性および信頼性を移動装置に提供する効果も得られる。
【0062】
さらに、回転運動機構の回転軸が垂直であるという事実は、移動軌道に沿って生成される回転が前記垂直回転軸に垂直な水平面上にあること、およびこの解決策および充填製品に作用する重力によって生成される一定の制約のおかげで、想定される移動中に不注意に容器から出る可能性がある充填製品の量を最小限にすることが可能であることを意味する。
【0063】
好ましくは、前記充填製品は、粉末または顆粒の形態である。
【0064】
これは、所望の充填製品の貯蔵と、同じ充填製品での容器の充填との両方を容易にする。
【0065】
好ましくは、前記充填製品は、粉末コーヒーの形態である。
【0066】
これは、計量部材による充填と、運動工程との両方を特に効果的にする。
【0067】
好ましくは、前記計量部材は、供給スクリューを含む。
【0068】
このようにして、供給スクリューを単に回転させることによって、特に充填製品が粉末または顆粒の形態である場合、正確かつ所定量の充填製品を放出することが可能である。
【0069】
好ましくは、前記ハウジングは、前記移動軌道に沿って整合された複数のシートを備える。
【0070】
これにより、単一の移動および充填装置によって、単一のプロセスの間に2つ以上の容器を充填することができる。
【0071】
この技術的解決策は、加工可能なシートの増加によってもたらされる生産性の増加が先行技術で使用されているものよりも低速で、移動および充填方法全体を前進させることを可能にし、高い生産歩留まりを保証することを考慮すると、特に興味深く、有利になる。
【0072】
これは、充填製品が一旦容器内に配置されると、充填製品の非常に望ましくない動きを回避または制限することをさらに保証するために有用であり、容器はまだ上部が開いており、したがって、充填製品の内容物をこの方向に閉じ込めない。
好ましくは、前記複数のシートは、2に等しい。
【0073】
この条件は、装置の立体的な全体空間と生産性の増加との間の理想的なバランスの取れた解決策を表す。
【0074】
好ましくは、前記移動装置は、前記回転運動機構が時計回り方向および反時計回り方向に回転することを可能にする第1のモータ要素を備える。
【0075】
本出願人は、この技術的解決策のおかげで、存在する全てのシートが計量部材の放出開口の下を通過することを確実にするために必要であり、したがって効果的に充填され得る運動を理想的に低減することが可能であることを見出した。
【0076】
さらに、この技術的解決策のおかげで、移動装置の個々の回転軸を中心に完全に360°回転させる必要がないので、前記移動および充填装置を使用するのに必要な空間を減らすことが可能であるが、すでに取られた経路を再び移動させることによって戻すことが可能であり、したがって、覆われるべき曲線の延長を制限する。
【0077】
好ましくは、前記移動および充填装置は、複数の計量部材を備える。
【0078】
出願人は、この技術的解決策のおかげで、複数のシートがある場合に充填時間を短縮することが可能であることに注目した。
【0079】
あるいは、この技術的解決策のおかげで、単一の計量部材で複数の容器を充填することも可能であり、したがってユニットのコストを低減する。
【0080】
好ましくは、複数の計量部材は、移動軌道に沿って、それぞれの容器が収容されるそれぞれのシートに配置することができる。
【0081】
好ましくは、前記移動装置は、前記少なくとも1つのシートと前記放出開口との間の第1の最大垂直間隔位置と、前記シートと前記放出開口との間の第2の最小垂直間隔位置とを画定する前記少なくとも1つのシートの移動が生じるように、前記ハウジングを並進移動させるのに適した第2のモータ要素を備える。
【0082】
この解決策のおかげで、シートを計量部材に効果的に近づけることが可能であり、容器内で容器内のみの充填製品のより効果的な放出を達成し、計量部材自体によって計量された粉末に所定の圧力をかけることも可能にするという利点を生み出す。
【0083】
実際、前記シートと前記放出開口との間の最小垂直間隔の延長を決定することによって、容器内に分配される粉末にどのような力を与えるかを決定することが可能である。
【0084】
あるいは、この最小間隔は、容器の基部から計量部材の放出開口まで考慮することもできる。
【0085】
好ましくは、この放出開口は、前記計量部材に含まれ、実質的に円筒形の形状を有する充填要素内に画定される。
【0086】
好ましくは、前記充填要素は、前記放出開口がその中に画定される円形クラウンとして作用する下縁を備える。
【0087】
好ましくは、前記放出開口は、前記容器の最大直径よりも小さい直径を有する。
【0088】
さらにより好ましくは、前記放出開口は、前記容器の最大直径の0.4~0.8倍、さらに好ましくは0.6~0.7倍の直径を有する。
【0089】
好ましくは、充填要素は、容器内に収容された粉末にも所望の圧力を及ぼすように、前記放出開口を可逆的かつ選択的に閉鎖することができるシャッタを備える。
【0090】
好ましくは、前記移動装置は、前記回転運動機構および/または前記ハウジングを前記回転軸に沿って並進移動させるのに適した第2のモータ要素を備え、それにより、前記少なくとも1つのシートと前記放出開口との間の第1の最大間隔位置と、前記シートと前記放出開口との間の第2の最小間隔位置とを画定する、前記回転軸に対する前記少なくとも1つのシートの一般的な回転-並進移動が生じる。
【0091】
本出願人は、この技術的解決策は、並進運動において所望の垂直運動を生成し、したがって、所望の移動軌道をカバーすることができる効果的かつ単純な方法であることを見出した。
【0092】
好ましくは、前記第2のモータ要素は、ベルトまたは同様の技術的解決手段に接続されたピストンまたは電気モータである。
【0093】
好ましくは、前記ハウジングは、前記少なくとも1つのシートと、前記本体に接続され、前記回転運動機構に一体的に固定される層状領域とを含む、実質的に箱形の展開部を有する本体を備える。
【0094】
このようにして、垂直回転軸に対するシートの所望の偏心運動は、ハウジングの重量を最小限に抑え、したがって、使用される装置をより使用可能で、有益性があり、耐久性があるものにすることによって、実行することができる。
【0095】
好ましくは、前記移動および充填ユニットは、その上に前記移動および充填装置が受容される運搬装置を備える。
【0096】
このようにして、移動および充填装置を空間内にさらに移動させることができ、容器と他の処理装置との交換が容易になる位置に移動させることができる。
【0097】
好ましくは、前記運搬装置は、回転カルーセルである。
【0098】
このようにして、使用された運搬装置は、360°回転した後、同じ基準位置に戻る。
【0099】
この技術的解決策のおかげで、所望の製品で充填された容器を迅速に、効果的に、かつ相対移動時間を最小限に抑えて取り外し、解放するカルーセルを実現することが可能である。
【0100】
好ましくは、前記運搬装置は、複数の移動および充填装置を備える。
【0101】
このようにして、移動および充填ユニットの生産性をさらに高めることができる。
【0102】
好ましくは、前記シートおよび前記容器は、前記容器が前記シート内に受容されると、前記運搬装置によって、連続運動で動く。
【0103】
好ましくは、前記運搬装置は、一定速度で運動する。
【0104】
本出願人は、この技術的解決策のおかげで、所望の作業プロセスを連続的な方法で、すなわち、装置によって生成される動作が運搬装置によるその制約に従って空間内で均一に移動しながら実行されるように、システムを常に動作状態に保つことによって実行することが可能であることを見出した。
【0105】
実際、このようにして、プロセスによって想定されるすべての装置が移動部材に含まれ、それと一貫して運動するので、関連する運動機構を、最新技術において必要とされるものよりも低い加速度および減速度で作動させることが可能である。
【0106】
この技術的解決策は、運動および充填工程の単一のステップの時間の合計が間欠的に動作する公知の技術で得られるものよりも短いことを意味し、それらが急激な加速および減速を受けないので、使用される機械部品の平均寿命も増大させる。
【0107】
実際には、本出願人によってこの場合に採用されるアプローチは、粉末分配誤差を最小限に抑えるために、計量部材が常に固定位置にあることを想定するアプローチとは反対であるように見えることに留意することが重要である。この動作条件は、空間内を移動する計量部材が一定の速度で正しくかつ再現可能に動作することができ、したがって、著しい加速または減速を受けないことを検証することを目的とした、標的化され、かつ詳細な研究を本出願人が行ったという事実から生じるものである。
【0108】
好ましくは、前記取外し位置と前記解放位置との間の少なくとも1つは、前記回転カルーセルの回転軸に対して前記充填位置よりも半径方向に遠位であるように画定される。
【0109】
好ましくは、この取り外しまたは解放位置は、前記回転カルーセルの最大直径よりも半径方向に遠位にあるように画定される。
【0110】
本出願人は、前記取り外しおよび/または解放位置が回転カルーセル自体の中心に対して半径方向より遠位の位置で、移動および充填装置および回転カルーセルによって占有される容積の外側に実現されるとき、この条件は、先行および/または後続の処理デバイスとのより容易かつより効率的な交換を可能にすることを見出した。
【0111】
実際、この技術的解決策は、前述の装置間の可動部品の衝突のリスクを低減することを可能にし、採用されるプロセスの安全性を著しく増大させる。
【0112】
好ましくは、移動および充填のための前記移動および充填方法は、前記移動および充填ユニットを提供することを含み、前記移動装置は、前記フレームに対して許容される回転で固定され、垂直回転軸を有する回転運動機構を備える。
【0113】
好ましくは、前記ハウジングは、前記回転運動機構に一体的に固定される。
【0114】
好ましくは、前記少なくとも1つのシートは、前記回転軸から所定の半径方向間隔で位置決めされる。
【0115】
好ましくは、前記ハウジングは、前記回転運動機構が前記回転軸を中心に回転するときに、前記少なくとも1つのシートが前記移動軌道を湾曲軌道として画定し、前記湾曲軌道において、前記取り外し位置、前記充填位置、および前記解放位置が画定され得るように構成される。
【0116】
好ましくは、前記取外し位置における前記ハウジングの前記運動は、前記回転運動機構によって前記ハウジングに一体的に固定された前記ハウジングを回転させることによって実行される。
【0117】
好ましくは、前記少なくとも1つのシートの前記充填位置への前記移動は、前記回転運動機構の前記回転軸の周りで前記少なくとも1つのシートを回転させることによって実行される。
【0118】
好ましくは、前記少なくとも1つのシートの前記解放位置への前記移動は、前記回転運動機構の前記回転軸の周りで前記少なくとも1つのシートを回転させることによって行われる。
【0119】
この技術的解決策のおかげで、安定で信頼性のある運動装置によって、効果的で機能的な移動軌道を実現することができる。
【0120】
好ましくは、前記充填製品は、粉末または顆粒の形態である。
【0121】
好ましくは、前記方法は、前記少なくとも1つのシートを前記回転軸に沿って上方に並進移動させることを含む。
【0122】
このようにして、容器のより正確かつ効果的な充填を実施すること、および放出された粉末に所望の圧力を生じさせることの両方が可能である。
【0123】
好ましくは、前記移動および充填ユニットは、その上に前記移動および充填装置が受容される運搬装置を備える。
【0124】
好ましくは、前記方法は、前記少なくとも1つのシートが連続運動で移動されるという事実を含む。
【0125】
好ましくは、前記方法は、前記ハウジングが前記移動軌道に沿って全て配置された複数のシートを備えるという事実を含む。
【0126】
好ましくは、前記方法は、前記回転運動機構が選択的に交互に時計回りおよび反時計回りの両方向に回転するように構成されるという事実を含む。
【0127】
このようにして、異なるタイプの移動および充填シーケンスを実現することができる。
【0128】
好ましくは、前記方法は、前記回転運動機構が前記複数のシートを、前記取外し位置に、第1のシートを充填するための前記位置に、第2のシートを充填するための前記位置に、それぞれ移動させるために、第1の方向に回転し、次いで、前記複数のシートをそれぞれの解放位置に移動させるために、反対方向に回転するという事実を含む。
【0129】
本出願人は、この技術的解決策のおかげで、理想的には前記計量部材が所定量の充填製品を放出する充填位置に存在する全てのシートが通過することを確実にするために必要な運動を低減することが可能であることを見出した。
【0130】
さらに、この技術的解決策のおかげで、移動装置の完全な回転を行う必要がないので、前記移動および充填装置を使用するのに必要な空間を減らすことが可能であるが、すでに取られた経路を再度移動させることによって戻ることが可能であり、したがって、カバーされるべき曲線の延長を制限する。
【0131】
あるいは、前記回転運動機構は、前記複数のシートを前記取外し位置、第2のシートを充填するための前記位置に移動させるために第1の方向に回転し、次いで、第1のシートを前記充填位置に移動させるために反対方向に回転し、前記回転方向を継続することによって、前記複数のシートをそれぞれの解放位置に移動させる。
【0132】
この実施形態では、前記第1のシートは、前記移動および充填装置が回転カルーセルと接線方向に整合されるときに、回転カルーセルの中心に対して半径方向に最も近位のシートである。
【0133】
この技術的解決策のおかげで、コーヒーで満たされた両方のカプセルが解放位置に到達する前に、可能な限り最小限の運動をすることを確実にすることが可能である。したがって、このようにして、カプセルの内部に配置された一部のコーヒーが不注意に流出する可能性が最小限に抑えられる。
【0134】
本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として示される実施形態の詳細な説明からより明らかになるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【
図1】
図1は、本発明に従って作製された移動および充填ユニットの概略斜視図である。
【
図2】
図2は、異なる動作位置における
図1の移動および充填ユニットの概略斜視図である。
【
図3】
図3は、異なる動作位置における
図1の移動および充填ユニットの概略斜視図である。
【
図4】
図4は、異なる動作位置における
図1の移動および充填ユニットの概略斜視図である。
【
図5】
図5は、異なる動作位置における
図1の移動および充填ユニットの概略斜視図である。
【
図6】
図6は、異なる動作位置における
図1の移動および充填ユニットの概略斜視図である。
【
図7】
図7は、複数の移動および充填装置を備える
図1の移動および充填ユニットの概略斜視図を表す。
【
図8】
図8は、
図1の移動および充填ユニットによって使用される容器の概略斜視図である。
【
図9】
図9は、
図1の移動および充填ユニットを備える物品製造装置の上方からの概略図である。
【0136】
最初に
図9を参照すると、800は、容器を形成し、所望の製品を充填するために提供され、包装または使用の準備が整った完成容器を得る物品製造装置を示す。
【0137】
以下に説明する実施形態例は、所望の製品が充填されたカプセルの形態の容器10を示す。
【0138】
本明細書に記載の特定の場合、容器10は、注入用飲料、特にコーヒーカプセルを調製するためのカプセル型要素である。より具体的には、カプセル内に配置された充填製品は、コーヒー粉末である。
【0139】
本実施例では、
図8に示すように、カプセル10は、側壁12が横方向に突出する実質的に平坦かつ円形のベース11を呈する実質的に上向きの切頭円錐形状を有する。
【0140】
この側壁12は、基部11の直径が小さく、上部開口13の直径が大きい方の垂直線に対して傾斜している。
【0141】
再び
図8を参照すると、カプセル10が、その内部に一体的に固定されたフィルタ20をどのように備えるかに留意することができる。
【0142】
本明細書に示される実施例では、充填製品は、カプセル10の内側、より正確には、フィルタ20の内側に配置される。
【0143】
装置800は、その最も一般的なラインにおいて、カプセル10のための供給ユニット801と、空の状態で、カプセル10に結合されるフィルタ20を成形するための成形ユニット802と、フィルタ20をカプセル10に結合するための結合ユニット803と、カプセル10を移動および充填するための移動および充填ユニット100と、最後に、カプセル10を閉鎖膜で閉鎖するための閉鎖ユニット804とを備える。
【0144】
図1~7に詳述される容器10の移動および充填ユニット100は、移動および充填装置1を備え、次に、フレーム2と、放出開口51によって充填製品の1回分の所定の用量59を放出するように構成された計量部材50とを備える。
【0145】
このような計量部材50は、好ましくは送りねじ(図示せず)を備え、この送りねじは、その所定の回動によって、所望の量の充填製品を放出することを可能にする。
非限定的な例として、コーヒー粉末の1回分の用量59は、5~18グラムであることが報告されている。
【0146】
供給スクリューは、回転ユニットと一体に配置され、充填製品の予期せぬ放出を生じ得る望ましくない不必要な振動を最小限に抑えるために、相対運動を行わない。
【0147】
再び
図1~
図7を参照すると、移動および充填装置1は、前記フレーム2に対して移動可能に固定された移動装置30と、少なくとも1つのシート41を備え、移動装置30に固定されたハウジング40とを備える。
【0148】
このシート41は、好ましくは円形断面を有する中空の形状と、カプセルの基部11の最小直径と上部開口部13の最大直径との間の直径とを有し、少なくとも部分的にカプセル10を内部に収容することができ、少なくとも実質的に水平面に沿って行われる運動に従って安定した方法で固定することができる。
【0149】
図6を参照すると、移動装置30は、少なくとも1つのシート41を、そこに定義することができる移動軌道に沿って移動させるように構成され、この移動軌道においては、以下の位置を画定できる。
- 前記容器10が、前記少なくとも1つのシート41に収容される取り外し位置Pp(
図7参照)、
- 前記シート41が、計量部材50の前記放出開口51の下の位置に垂直方向に整合される充填位置Pr(
図3、4、および7参照)、
- 前記製品を有する前記容器10が、前記少なくとも1つのシート41から取り外される解放位置Pri(
図7参照)。
【0150】
図5に示すように、移動装置30は、フレーム2に対して許容される回転で固定され、垂直回転軸Zを有する回転運動機構31を備える。
【0151】
好ましくは、この回転運動機構31は、ピン、ベアリング、またはカム型機構である。あるいは、そのような移動装置30は、レール上を摺動するスライドとすることができる。
【0152】
したがって、この意味で、移動装置30は、上述の3つのプロセス位置Pp、Pr、Priを通る直線または曲線のいずれかに沿って移動することができる。
【0153】
より具体的には、移動装置30が直線に沿って移動する場合、両方向に移動し、したがって所望の位置に到達することができるが、曲線の場合、この移動は、簡単な回転(したがって、たとえば、円弧に従って)または複雑な回転(たとえば、楕円運動などを生成するレバーまたはカムによって)によって行うことができる。
【0154】
再び
図5を参照すると、ハウジング40は、ピン31に一体的に固定されて示されている。
【0155】
さらに、少なくとも1つのシート41は、前記回転軸Zから所定の半径方向間隔Drで位置決めされることに留意されたい。
【0156】
好ましくは、ハウジング40は、ピン31が回転軸Zを中心に回転する間、少なくとも1つのハウジング41が移動軌道を湾曲軌道として画定し、ここで、画定された取り外し位置Pp、充填位置Pr、および解放位置Priが存在し得るように構成される。
【0157】
この構成のおかげで、カプセル10は、回転軸Zの周りを回転することができ、その中に堆積された粉末コーヒーをこぼす可能性を最小限にする。
【0158】
図1~
図7を考慮すると、移動および充填ユニット100は、回転カルーセルの形状を有する運搬装置200を備えることに留意されたい。
【0159】
特に、
図7を参照すると、取り外し位置Ppおよび解放位置Priは、充填位置Prに対して半径方向により遠位であり、回転カルーセルに対して外側であることに留意されたい。このような構成は、運動充填ユニット100の基部の垂直突出部の外側に少なくとも1つのシート41を移動させるように画定された半径方向間隔Drを有するハウジング40の検討された形状のおかげで可能になり、したがって、更なる相互作用デバイスとのカプセルの交換を容易にする。
【0160】
実際、カプセル10は、所望のプロセス位置を覆うようにピン31を回転させるのに十分であることが明確に注目される。
【0161】
再び
図5を参照すると、ハウジング40は、少なくとも1つのシート41と、本体45に接続され、ピン31に堅固に固定される層状領域46とを含む、実質的に箱形の展開部を有する本体45を備えることに留意されたい。
【0162】
この層状領域46は、その第1の端部46aにおいて、層状領域46の第1の端部46aに対向する第2の端部46bが終わる高さよりも高い高さに本体45の基部45bを位置決めするように、鉛直面に対して傾斜した側面部45aによって、本体45に接続される。
【0163】
このように、複数の移動および充填装置1が設けられている場合、第1の装置1の箱形本体45の基部45bが、第2の隣接する後続装置1のピン31上に配置された第2の端部46bの上方を通過するにつれて、それらを互いに非常に近接して配置することが可能である。この解決策は、様々なデバイスによって占有される空間を最適化し、必要とされる全体的な空間を最小化することを可能にする。
【0164】
図7に具体的に示されるように、移動および充填装置1は、複数のシート41を備える。各移動および充填装置1の例として示される場合、シートは、2つのシート41a、41bに等しい。
【0165】
この解決策のおかげで、両方のシート41a、41bは、それぞれ移動軌道に従い、したがって、取り外し位置Pp、充填位置Pr、および解放位置Priに達する。
【0166】
特に、一実施形態によれば、ピン31は、2つのカプセル10が同時に取り外される取り外し位置Ppで最初に回転するように回転し、次いで、第1のシート41aを、計量部材50の下に整合して位置合わせされた位置に移動させて充填製品を受け入れるようにし、次いで、第2のシート41bを、計量部材50の下に整合して位置合わせされた位置に移動させて充填製品をさらに受け入れるようにし、最後に、両方のシート41a、41bを解放位置Priに移動させる。
【0167】
より詳細に、
図7を参照すると、装置1は、回転カルーセル200と接線方向に整合して位置合わせされるとき、シート41bは、シート41aよりも半径方向に遠位に配置されるものであることに留意されたい。
【0168】
図7では1つの計量部材50のみが示されているが、代替的に、全てのカプセル10が充填製品で同時に充填され得るように、移動軌道に従って配置された複数の計量部材50を設けることも可能である。
【0169】
さらにより有利には、移動装置30は、ピン31を時計回りおよび/または反時計回り方向に回転させることを可能にする、図には示されていない第1のモータ要素を備える。
この第1のモータ要素は、例えば、電気モータまたは同様の技術的解決手段である。
【0170】
一実施形態によれば、再び
図7を参照すると、2つのカプセル10を取り外す取り外し位置Ppから始まる移動および充填装置1は、シート41bを放出開口51の下に移動させる反時計回り方向(上から見て)に回転し、充填位置Prで1回分の所定用量のコーヒーを充填する。
【0171】
その後、移動および充填装置1は、回転方向を逆転させ、時計回り方向に回転させることによって、シート41aを放出開口51の下に移動させて、充填位置Prで所定用量のコーヒーを充填する。この時点で、移動および充填装置1は、シート41a、41bを解放位置Priにする時計回り方向の回転を続ける。
【0172】
この場合も、移動および充填装置1は、取り外し位置Ppに戻るまで、時計回り方向に回転し続ける。この時点で、2つのカプセル10を取り除いた後、再び充填位置Prに向かって反時計方向に移動し始め、この方向に反復的に進むことによって、回転方向を逆転させる。
【0173】
図1~
図7を参照すると、移動装置30は、ハウジング40を垂直方向に移動させるのに適した第2のモータ要素(図には示されていない)を備え、少なくとも1つのシート41の移動が生じ、それが、少なくとも1つのシート41と放出開口51との間の第1の最大垂直間隔位置と、シート41と放出開口51との間の第2の最小垂直間隔位置とを画定する。
【0174】
より詳細には、第2のモータ要素は、回転軸Zに対して少なくとも1つのシート41の一般的な回転-並進運動が生じるように、回転軸Zに沿ってピン31および/またはハウジング40を可逆的に移動させるのに適している。
【0175】
このタイプの複雑な回転-並進運動は、螺旋状の回転である。
【0176】
このようにして、充填製品の放出ステップ中にカプセル10の基部11を計量部材51の開口部に近づけること、粉末がカプセルから出る可能性を低減すること、および、カプセル10に注がれた粉末に計量部材50によってわずかな圧力をかけることの両方が可能であり、それにより、以下のプロセスステップにおいて、よりコンパクトになり、より効果的に運搬可能になる。
【0177】
この第2のモータ要素は、所望のニーズに応じて可逆的に上方に持ち上げることができるように、前記ピン31の下部に固定されたピストンである。
【0178】
再度、
図1~
図7に関連して、移動および充填ユニットは連続運動で移動するものであり、移動装置30は、充填位置Prで停止するが、運搬装置200の移動は、カプセル10およびユニット自身が移動および充填ユニット100の外部にある基準点に対して決して静止しないように、決して一定の方法で停止および進行しないことを意味する。
【0179】
ハウジング40のための少なくとも2つのシート41a、41bの存在を提供する実施形態は、回転カルーセル200の回転が制限されることを確実にし、一方、いずれの場合も、毎分約1500カプセルまでの加工性を保証する。
図7に示す例では、移動および充填ユニット100のための複数の移動および充填装置1は、32に等しい。
【0180】
実際、このような解決策のおかげで、本出願人は、毎分15~30回、好ましくは20~25回の回転数を実行することによって、移動および充填ユニット100を回転させることが可能であり、したがって、0.9G未満、より好ましくは0.3~0.8G(例えば、0.45G)のカプセルに作用する遠心力を与え、理想的には、カプセル10の外側への粉末の移動を低減することが可能であることを見出した。
【国際調査報告】