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特表2023-535116少なくとも1つの構成部品および少なくとも1つの容器を保持および移動するためのユニットおよび方法、ならびにそれに関連付けられた物品のための製造装置
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  • 特表-少なくとも1つの構成部品および少なくとも1つの容器を保持および移動するためのユニットおよび方法、ならびにそれに関連付けられた物品のための製造装置 図1a
  • 特表-少なくとも1つの構成部品および少なくとも1つの容器を保持および移動するためのユニットおよび方法、ならびにそれに関連付けられた物品のための製造装置 図1b
  • 特表-少なくとも1つの構成部品および少なくとも1つの容器を保持および移動するためのユニットおよび方法、ならびにそれに関連付けられた物品のための製造装置 図2
  • 特表-少なくとも1つの構成部品および少なくとも1つの容器を保持および移動するためのユニットおよび方法、ならびにそれに関連付けられた物品のための製造装置 図3
  • 特表-少なくとも1つの構成部品および少なくとも1つの容器を保持および移動するためのユニットおよび方法、ならびにそれに関連付けられた物品のための製造装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-16
(54)【発明の名称】少なくとも1つの構成部品および少なくとも1つの容器を保持および移動するためのユニットおよび方法、ならびにそれに関連付けられた物品のための製造装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/86 20060101AFI20230808BHJP
【FI】
B65G47/86 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569063
(86)(22)【出願日】2021-07-26
(85)【翻訳文提出日】2023-01-19
(86)【国際出願番号】 IB2021056712
(87)【国際公開番号】W WO2022023927
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】102020000018799
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592033493
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビオンディ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】カヴァッツァ,ルカ
(72)【発明者】
【氏名】ザネッティ,ウンベルト
(72)【発明者】
【氏名】カンパニョーリ,エンリコ
(72)【発明者】
【氏名】ジガンテ,アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】ノフェリーニ,ジャコモ
(72)【発明者】
【氏名】ダケッシアン,クリスティアン
【テーマコード(参考)】
3F072
【Fターム(参考)】
3F072AA07
3F072KC01
3F072KC06
3F072KC07
3F072KD12
(57)【要約】
少なくとも1つの構成部品(20)および少なくとも1つの容器(10)の保持および移動のための保持および移動ユニット(100)であって、フレーム(2)と、代替的に、前記フレーム(2)に固定された第1の把持装置(30)とを備え、第1の保持要素(31)を備え、前記第2の構成(C2)をとることができるように構成された第2の保持要素(41)を備え、前記第1の構成(C1)は、前記第1の構成(C1)とは異なり、前記第1の保持要素(31)および前記第2の構成(C2)によって前記少なくとも1つの構成部品(20)を選択的に保持するのに適しており、前記少なくとも1つの容器(10)を選択的に保持するのに適している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの構成部品(20)および少なくとも1つの容器(10)の保持および移動のための保持および移動ユニット(100)であって、
移動保持部材(1)を備え、
前記移動保持部材(1)は、以下を有する:
- フレーム(2)、
- 前記フレーム(2)に固定され、第1の保持要素(31)を備える第1の把持装置(30)であって、前記第1の保持要素(31)によって前記少なくとも1つの構成部品(20)を選択的に保持するのに適した第1の構成(C1)と、前記第1の構成(C1)とは異なり、前記少なくとも1つの容器(10)を選択的に保持するのに適した第2の構成(C2)とをとることができるように構成された第1の把持装置(30)、
- または、前記フレーム(2)に固定され、前記第1の構成(C1)をとることができるよう構成された前記第1の保持要素(31)を備える前記第1の把持装置(30)、および前記フレーム(2)に固定され、前記第2の構成(C2)をとることができるように構成された第2の保持要素(41)を備える第2の把持装置(40)であって、前記第1の構成(C1)は、前記第1の保持要素(31)および前記第2の構成(C2)によって前記少なくとも1つの構成部品(20)を選択的に保持するのに適しており、前記第2の構成(C2)は、前記第1の構成(C1)とは異なり、前記少なくとも1つの容器(10)を選択的に保持するのに適している第2の把持装置(40)
【請求項2】
前記第1の保持要素(31)および/または前記第2の保持要素(41)は、減圧下で動作する、
請求項1に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項3】
前記第1の保持要素(31)が減圧下で作動し、前記第2の保持要素(41)は、選択的に作動可能なピンサである、
請求項1に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項4】
前記ピンサ(41)は、少なくとも1つの可動爪(51)を備え、
前記該可動爪は、更なる当接要素(52b)から最小の間隔にある把持構成と、前記更なる当接要素から最大の間隔にある解放構成との間で可逆的に移動されるのに適している、
請求項3に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項5】
前記可動爪(51)は、水平方向の第2の回転軸(Z1)を中心とした回転によって移動する、
請求項4に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの可動爪(51)は、実質的に層状の領域を有し、かつ把持縁部(57)を備え、
前記把持縁部(57)は、前記更なる当接要素(52b)に面し、かつ前記更なる当接要素(52b)とともに、前記容器(10)のための少なくとも1つのシート(61)を画定するように形成された少なくとも1つの凹部を備える、
請求項4または請求項5のいずれかに記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項7】
前記ピンサ(41)は、互いに協働する一対の可動爪(51、52)を備え、互いが互いに対して前記別の当接要素(52b)として作用し、互いが個々の水平方向の第2の回転軸(Z1)の周りに回転可能である、
請求項5または請求項6のいずれかに記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項8】
前記一対の可動爪(51、52)の前記可動爪(51、52)はそれぞれ、前記第2の回転軸(Z1)の領域ではなく、そこから所定の間隔を置いてそれぞれの基部(53、54)上に取り付けられ、各可動爪(51、52)が回転によって移動されるときに、湾曲軌道に沿って移動する、
請求項7に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項9】
前記第2の保持要素(41)は、それが存在するとき、前記第1の保持要素(31)と垂直方向に整合して位置合わせされる、
請求項1~8のいずれか一項に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項10】
前記保持および移動ユニット(100)を閉ループ処理軌道に沿って移動させるための搬送装置(200)を備える、
請求項1~9のいずれか一項に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項11】
前記移動保持部材(1)が受容される搬送装置(200)を備え、前記搬送装置(200)は、回転カルーセルである、
請求項1~10のいずれか一項に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項12】
一定の角度間隔で離間された複数の機器(1)が、前記回転カルーセル(200)内に収容される、
請求項11に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項13】
前記複数の機器(1)の各々が、前記回転カルーセル(200)と半径方向に整合して配置された複数の前記シート(61)を含む、
請求項12に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項14】
前記第1の保持要素(31)および前記第2の保持要素(41)が、連続運動で移動する、
請求項11~13のいずれか一項に記載の保持および移動ユニット(100)。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の保持および移動ユニット(100)と、
前記保持および移動ユニット(100)と動作可能に相互作用する第2のユニット(1
00’)と、を備え、
第2のユニット(100’)は、前記保持および移動ユニット(100)の所定の移送領域(Zt)において、前記保持および移動ユニット(100)から、少なくとも1つの構成部品(20)を受け取り、かつ、前記保持および移動ユニット(100)の所定の受け取り領域(Zr)において、少なくとも1つの容器(10)を前記保持および移動ユニット(100)に与えるように構成された、
物品製造装置(800)。
【請求項16】
前記移送領域(Zt)と前記受け取り領域(Zr)とが実質的に一致する、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記保持および移動ユニット(100)に含まれる出口移送ライン(110)に動作可能に接続される第3のユニット(100”)を備え、前記第3のユニット(100”)が、前記保持および移動ユニット(100)の前記移動方向に従って前記受け取り領域(Zr)の下流に接続される、
請求項15または請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第3のユニット(100”)は、ベルトまたは回転カルーセルを備える、
請求項15~17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
構成部品(20)および容器(10)を保持および移動させるための方法であっ
・ 移動保持部材(1)を備える保持および移動ユニット(100)を提供し、
- 前記移動保持部材(1)は、
・ 前記少なくとも1つの構成部品(20)のための第1の構成(C1)、および前記少なくとも1つの容器(10)のための、前記第1の構成(C1)とは異なる第2の構成(C2)をとることができるように構成された第1の把持装置(30)、または、前記少なくとも1つの構成部品(20)のための前記第1の構成(C1)をとることができるように構成された第1の保持要素(31)を備える前記第1の把持装置(30)、および前記少なくとも1つの容器(10)のための、前記第1の構成(C1)とは異なる前記第2の構成(C2)をとることができるように構成された第2の保持要素(41)を備える第2の把持装置(40)、および
・ 移送領域(Zt)、受け取り領域(Zr)、解放領域(Zri)を規定することができる搬送装置(200)を含み、
・ 前記第1の把持装置(30)によって前記少なくとも1つの構成部品(20)を持ち上げ、
・ 前記第1の把持装置(30)を前記移送領域(Zt)の範囲内で移動させるように、前記保持および移動ユニット(100)を前記搬送装置(200)によって移動させ、
・ 前記第1の構成(C1)による前記第1の把持装置(30)によって、前記少なくとも1つの構成部品(20)を前記保持および移動ユニット(100)と動作可能に相互作用する第2のユニット(100’)に移送し、
・ 前記保持および移動ユニット(100)を前記搬送装置(200)によって移動させて、前記第1の把持装置(30)または第2の把持装置(40)を前記受付領域(Zr)において移動させ、かつ、前記第1の把持装置(30)または前記第2の把持装置(40)内の前記少なくとも1つの容器(10)を前記第2の構成(C2)によって受け取り、
・ 前記保持および移動ユニット(100)を前記搬送装置(200)によって移動させて、前記第1の把持装置(30)または第2の把持装置(40)を前記解放領域(Zri)において移動させ、
・ 前記第1の把持装置(30)または第2の把持装置(40)によって、前記解放領域(Zr)において前記保持および移動ユニット(100)と動作可能に相互作用する第3のユニット(100”)で、前記容器(10)を解放する、
方法。
【請求項20】
前記保持および移動ユニット(100)を移動させることは、前記保持および移動ユニット(100)を、前記移動領域(Zt)、前記受信領域(Zr)、前記解放領域(Zri)が画定されている閉ループ処理軌道に沿って移動することを含む、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記搬送装置(200)は、回転カルーセルであり、前記回転カルーセル(200)が回転軸(Z)を中心に回転することによって、意図された運動が実行される、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの構成部品(20)の前記移送および前記少なくとも1つの容器(10)の前記受け取りが、実質的に同時に行われる、
請求項19~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第3のユニット(100)への前記移送は、前記保持および移動ユニット(100)の前記搬送装置(200)の移動の方向に従って、前記移送領域(Zt)に対して後段に配置された出口移送ライン(110)によって実行される、請求項19~22のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの構成部品および少なくとも1つの容器を保持および移動するためのユニットおよび方法、ならびにそれに関連付けられた物品の製造装置に関する。
【0002】
特に、検討中の容器はまた、個別にばらばらになった物品として使用されるように構成される。
【0003】
本発明は、排他的ではないが、注入型の製品、例えばコーヒーのカプセルのような個別にばらばらになった物品のための容器を実現する分野であって、一般性を失うことなく以下に言及することができる分野において、好ましい用途を見出すものである。
【0004】
要素の保持および移動ユニットは一般に、保持装置と、所与の処理チェーン内で関係の対象物の所望の移動を実行するのに適した移動装置とを備える。
【背景技術】
【0005】
典型的には、この技術分野に関連する容器は、カプセル形状(すなわち、最も広い部分が上方に向けられた実質的に円錐台形の形状)を有し、ポリマー材料で作られた半完成品である。
【0006】
一般に、カプセルの移動ステップは、例えば、充填ステーションを含む様々なステーションに間欠的に到達するように搬送装置と一体的に移動する装置によって実行される。
【0007】
典型的には、想定される様々な単一の別個のプロセスステップは、カプセルが搬送装置によって運ばれる単一のステーションで実施される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この文脈において、プロセスは、各時間において、容器を移動させる搬送装置がゼロ以外の速度を有するとき、「連続(continuous)」と呼ばれる。この考えられる速度は、固定された基準システムに対する容器との構成部品の結合につながる任意の処理ステップ中の搬送装置の速度であり、全体として搬送装置の速度として意図される。
【0009】
この文脈において、用語「容器(container)」は、内部に材料を収容することができ、特に少なくとも側面方向に材料を閉じ込めることができるように形成された構造を特定する。この意味で、材料は、容器の形状が使用者によるその通常の使用状態において、容器が所定の角度だけ支持平面に対して傾斜しているときでさえ、容器内に材料を保持するようなものであるとき、「側面方向に閉じ込められている(laterally confined)」と考えられる。
【0010】
この容器は、その内容物に応じて、または特定の審美的もしくは機能的理由に応じて、1つ以上の壁によって形成することができる。例えば、容器は、粉末、液体、ゲル、または同様の製品を内部に受け入れることができる箱形の本体であってもよい。
【0011】
別の例によれば、容器は、カップ状または半球状であってもよく、したがって、湾曲した壁のみによって構成されてもよい。この場合、この湾曲壁は、好ましくは支持面として働くことができる中央基部と、前記中央基部から半径方向に延在し、想定される充填または使用操作中に製品を容器内に閉じ込めるように成形された側面方向のクラウン(crown)とを備える。
【0012】
この文脈において、用語「容器」は、より広くより一般的な語句であると考えられる用語「カプセル(capsule)」と相関し得る。
【0013】
この文脈において、第1の要素は、第1の要素が第2の要素の位置決めを決定することができるように、2つの要素の間に相互作用が確立されるとき、第2の要素と「係合する(enngaged)」と定義される。この相互作用は、例えば、機械的、磁気的、または他の性質のものであってもよい。
【0014】
配向は、本発明のユニット対象物が設置される接地面に平行であるとき、「水平(horozontal)」と呼ばれる。
【0015】
一貫して、「垂直(vertical)」という用語は、水平面に垂直な方向を特定し、したがって、「より高い、より低い、上向きまたは下向き」の位置または垂直方向に沿った配向を示す運動に関する用語を理解しなければならない。
【0016】
この文脈において、用語「選択的に(selectively)」は、好みに応じて、また、複数の使用可能な装置が存在する場合、どの装置を同時に作動させるかを選択するために、装置または同様の技術的要素を自由に作動または非作動にすることを可能にする、装置または同様の技術的要素を使用するための方法を示す。
【0017】
この文脈において、用語「安定した(stable)」は、この対象物がこのように保持されている間、この対象物がその空間位置を変化させない拘束要素に対する対象物の係合を示す。
【0018】
この文脈において、「拘束された(onstrained)」という用語は、特定の動きを依然として可能にし得る、2つの部分の間の安定した係合を指す。言い換えれば、制約条件という用語は例えば、許可された移動を伴う制約、許可された回転を伴う制約、許可された並進を伴う制約、許可された回転-並進を伴う制約などを含む、制約条件のセットを定義する。
【0019】
これに関連して、「回転(rotation)」という用語は、少なくとも1つの回転、すなわち空間的トライアド(spacial triad)の3つのベクトルのうちの2つの変化を含む一組の対称的な動作を意味する。
【0020】
したがって、この意味では、「回転」という用語は、剛体の純粋な回転、より複雑なタイプの回転-並進および回転を含む。
【0021】
これと一致して、用語「湾曲軌道(curved trajectory)」は、純粋に回転軌道を示すだけでなく、少なくとも1つの回転を伴う複雑な対称動作から生じ得、例えば、カム機構、リンク機構、ヒンジなどによって実現され得る曲線を示す。
【0022】
この文脈において、「重ねられた(superimposed)」という用語は、第1の要素の基準面上の投影が第2の要素の同じ基準面上の投影と少なくとも部分的に同じ領域を占めることが分かる条件を示す。
【0023】
この文脈において、用語「構成(configuration)」は、所定の動作が実行されることを可能にするのに適した、装置またはその部分の空間的配置を指す。
【0024】
この意味で、例えば、構成は、特定の係合を作動または非作動にするための可動部品の動きに関連してもよく、または所定の動作位置における装置全体の動きであってもよく、または上述のようないくつかの動作の複雑な組み合わせであってもよい。
【0025】
用語「偏心(eccentric)」は、展開の主軸を有し、その回転軌道が、前記主軸と一致しない回転軸の周りに実現される回転要素を特定するものである。
【0026】
「移送領域(transfer zone)」は、互いに相互作用し、第1の装置から第2の装置への物品の移送を実行するのに適した把持装置の閉じた移送経路の一部を意味する。次いで、この物品は、第2の装置によって第1の装置に再び移送されてもよく、第1の装置は、同じ物品に対して新しい動作を実行してもよい。
【0027】
「受け取り領域(reception zone)」は、互いに相互作用し、第1の装置から第2の装置への物品の移送を実行するのに適した把持装置の閉じた移送経路の一部を意味する。
【0028】
「解放領域(release zone)」は、互いに相互作用し、第1の装置によって物品を再度処理することができずに、第1の装置から第2の装置へ物品を解放するのに適した把持装置およびシートの閉じた移送経路の一部を意味する。
【0029】
「同じ期間(same time span)」という用語は、考慮される同じ期間を意味する。この間隔は、例えば、10秒に等しくてもよい。この意味で、同じ期間に発生する動作は、必ずしも同時に発生するわけではなく、同じ時間隔内で開始および終了する。
【0030】
これに関連して、「ピンサ(pincer)」という語は、少なくとも1つの可動爪を備える保持または把持装置を意味する。実際、ピンサによって安定した拘束を作り出すために、2つの相互にヒンジ結合された回転爪またはアームを有することは厳密に必須ではないが、固定された当接要素と、前記当接要素との間で回転および/または並進運動することができる爪とを有することで十分であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0031】
本出願人は、包装プロセスにおいて、物品の移送の速度は、より少ない包装装置で高い生産量を達成することができるので、プロセスの全体的な経済性にとって重要であることに留意した。
【0032】
さらに、本出願人は、可能な限り迅速に進行する必要性に加えて、別の重要かつ不可避の要件は、移送される物品の脆弱性によって表され、そのことは、その物品が損傷された場合、またはその内容が最小限の部品であっても不注意に変更され、または損なわれた場合、廃棄されなければならない場合があることを観察したことによるものである。
【0033】
さらに、柔軟性の必要性も無視することができず、このことは、包装装置において、異なる形状の物品、または物品の高さに伴って変化する直径などの不規則性を有する形状の物品の移送が保証されることを必要とする。
【0034】
これらの必要性は、目標位置における物品の正確かつ正確な移動が製造プロセスの経済性にとって重要な要因である場合に、特に高い移動速度で感じられる。
【0035】
さらに、この必要性は、包装装置において、プロセス速度の増加が必要とされ、不都合またはエラーなしに管理されなければならないときに強化される。
【0036】
加えて、装置はまた、毎回包装装置に適応介入を必要とすることなく、異なるフォーマットの物品を管理することができなければならない。
【0037】
さらに、本出願人は、使用される技術が一般に、特定の動作シーケンスに従って配置された異なる処理ステーションに処理される製品を移動させるための移動保持部材を提供することに留意した。
【0038】
しかしながら、このアプローチは、非常に断片化されており、使用される全処理時間の最適な低減を可能にせず、また、必要とされる全ての単一ステーションによる立体空間の効果的な節約を可能にしない。
【0039】
本出願人はまた、物品の連続的な移送が包装装置において高い全体的な生産性速度を得ることを可能にし、したがって、単位時間当たりの収率の増加を伴うことを検証した。
【0040】
本出願人は、処理時間を短縮し、寸法を短縮し、プロセスフローを最適化するこの必要性が生じ、連続転写においても、ステップの前進においても、とりわけ、この問題は、物品の適切な処理を得るための適切な手段の採用を必要とする高速での転写においても生じることを理解した。
【0041】
したがって、本出願人は、物品を損傷することなく処理するのに有用な特定の技術的特徴の採用が同時に、または同じ時間で、他の操作に対して相補的な方法で行われる、異なるプロセスに供される2つ以上の物品を少なくとも1つの装置を通して把持するのに利用され得ることを認識した。
【0042】
したがって、本出願人は、複数の物品の同時移動のための効果的な適応性および能力が特に同様のまたは相互に相関するプロセスに供される製品について、プロセス収率を著しく増加させ得ることを知見した。
【0043】
最後に、本出願人は、把持装置を適切に修正して、2つ以上のタイプの物品を同じ時間で処理できるようにすることによって、必要な処理時間の短縮と必要な適応性の増大の両方を得ることができることを見出した。
【0044】
特に、その第1の態様では、本発明は、少なくとも1つの構成部品の保持および移動ユニットと、移動する保持部材を備える少なくとも1つの容器とに関する。
【0045】
好ましくは、前記可動保持部材は、フレームを備える。
【0046】
好ましくは、前記移動保持部材は、前記フレームに固定される第1の把持装置を備える。
【0047】
好ましくは、前記第1の把持装置は、第1の保持要素を備える。
【0048】
好ましくは、前記第1の把持装置は、前記第1の保持要素によって前記少なくとも1つの構成部品を選択的に保持するのに適した第1の構成をとることができるように構成される。
【0049】
好ましくは、前記第1の把持装置は、前記第1の構成とは異なり、前記少なくとも1つの容器を選択的に保持するのに適した第2の構成をとることができるように構成される。
【0050】
あるいは、前記第1の把持装置は、前記フレームに固定される。
【0051】
好ましくは、前記第1の把持装置は、前記第1の構成をとることができるように構成された前記第1の保持要素を備える。
【0052】
好ましくは、前記移動保持部材は、前記フレームに固定される第2の把持装置を備える。
【0053】
好ましくは、前記第2の把持装置は、前記第2の構成をとることができるように構成された第2の保持要素を備える。
【0054】
好ましくは、前記第1の構成は、前記第1の保持要素によって前記少なくとも1つの構成部品を選択的に保持するのに適している。
【0055】
好ましくは、前記第2の構成は、前記第1の構成とは異なり、前記少なくとも1つの容器を選択的に保持するのに適している。
【0056】
この技術的解決策のおかげで、本出願人は、正確で、効果的で、制御され、良好に再現可能な様式で、構成部品および容器の両方を同じ時間で保持し、移動させることができることを見出した。
【0057】
実際、この解決策のおかげで、単一の移動保持部材を用いて2つの別個の製品を管理および移動することが可能である。
【0058】
これらの別個の製品はまた、2つの異なるプロセスステップにおいて同じタイプの製品であり得る。
【0059】
さらに、この技術的解決策のおかげで、本出願人は、単一の移動保持部材によって、いくつかのタイプの製品の機能的な移動および移動を最適化することができ、したがって、問題の方法の製造歩留まりを増加させる。
【0060】
その第2の態様では、本発明は、上述の特徴を有する前記保持および移動ユニットを備える物品製造装置に関する。
【0061】
好ましくは、前記物品製造装置は、前記保持および移動ユニットと動作可能に相互作用する第2のユニットを備える。
【0062】
好ましくは、前記第2のユニットは、前記保持および移動ユニットの所定の移送領域において、少なくとも1つの構成部品を前記保持および移動ユニットから受け取るように構成される。
【0063】
好ましくは、前記第2のユニットは、前記保持および移動ユニットの所定の受け取り領域において、少なくとも1つの容器を前記保持および移動ユニットに与えるように構成される。
【0064】
このようにして、処理時間をさらに短縮および最適化するために、保持および移動ユニットと第2のユニットとの間で、同じ時間で、または同時に、二重交換を実行することが可能である。
【0065】
その第3の態様では、本発明は、保持および移動ユニットを提供することを含む、構成部品および容器を保持および移動させるための方法に関する。
【0066】
好ましくは、前記保持および移動ユニットは、移動保持部材を備える。
【0067】
好ましくは、前記移動保持部材は、前記少なくとも1つの構成部品のための第1の構成をとることができるように構成された第1の把持装置を備える。
【0068】
好ましくは、前記第1の把持装置は、前記少なくとも1つの容器のための、前記第1の構成とは異なる第2の構成をとることができるように構成される。
【0069】
あるいは、前記移動保持部材は、前記少なくとも1つの構成部品のための前記第1の構成をとることができるように構成された前記第1の保持要素を備える前記第1の把持装置を備える。
【0070】
好ましくは、前記移動保持部材は、第2の保持要素を備える第2の保持装置を備える。
【0071】
好ましくは、前記第2の保持要素は、前記少なくとも1つの容器について、前記第1の構成とは異なる前記第2の構成をとることができるように構成される。
【0072】
好ましくは、前記保持および移動ユニットは、移送領域、受け取り領域、および解放領域が画定され得る搬送装置を備える。
【0073】
好ましくは、前記搬送装置は、閉ループ処理軌道に沿って前記保持および移動ユニットを移動させるように構成される。
【0074】
好ましくは、前記方法は、前記第1の構成による前記第1の把持装置によって、前記少なくとも1つの構成部品をピックアップすることを含む。
【0075】
好ましくは、前記方法は、前記第1の把持装置を前記移送領域内で移動させるように、前記保持および移動ユニットを前記搬送装置によって移動させることを含む。
【0076】
好ましくは、前記方法は、前記第1の構成による前記第1の把持装置によって、前記少なくとも1つの構成部品を前記保持および移動ユニットと動作可能に相互作用する第2のユニットに移送することを含む。
【0077】
好ましくは、前記方法は、該保持および移動ユニットを該搬送装置によって移動させて、該第1または第2の把持装置を該受け取り領域で移動させることを含む。
【0078】
好ましくは、前記少なくとも1つの容器は、前記第2の構成によって、前記第1の把持装置または第2の把持装置に収容される。
【0079】
好ましくは、前記方法は、前記第1の把持装置または第2の把持装置を前記解放領域で移動させるように、前記保持および移動ユニットを前記搬送装置によって移動させることを含む。
【0080】
好ましくは、前記方法は、前記第1の把持装置または第2の把持装置によって、前記容器を第3のユニットで解放することを含み、前記第3のユニットは、前記解放領域で前記保持および移動ユニットと動作可能に相互作用する。
【0081】
このようにして、同一の保持および移動ユニットを用いて、複数の操作を同一の時間で実行することが可能であり、その結果、全体の処理時間が短縮され、生産性が向上する。
【0082】
さらに、この解決策はまた、所望の作業プロセスを実施するために必要なユニットの全体寸法を低減することを可能にする。
【0083】
好ましくは、前記方法は、閉ループ処理軌道に沿って前記保持および移動ユニットを移動させることを含む。
【0084】
好ましくは、前記移送領域、前記受け取り領域、および前記解放領域は、前記閉ループ処理軌道上に画定される。
【0085】
上記態様の少なくとも1つにおいて、本発明は、以下に記載する好ましい特徴の少なくとも1つを有していてもよい。
【0086】
好ましくは、前記第1の保持要素および/または前記第2の保持要素は、減圧下で動作する。
【0087】
このようにして、所望の製品の効果的な安定かつ選択的に活性化可能な制約を実現することが可能である。
【0088】
好ましくは、前記第1の保持要素は、減圧下で動作し、前記第2の保持要素は、選択的に動作可能なピンサ(pincer))である。
【0089】
このようにして、1つの単一の移動保持部材における異なるプロセスステップのためにも意図される異なるタイプの製品を固定し、処理することが可能である。
【0090】
例えば、減圧下の要素は、平坦な表面を有する製品を保持し移動させるのに特に実用的であり、一方、ピンサは、円錐形または上向きの円錐-角柱形の展開を有する製品を保持し移動させるのに特に有効である。
【0091】
好ましくは、前記ピンサは、更なる当接要素から最小の間隔にある把持構成と、前記更なる当接要素から最大の間隔にある解放構成との間で可逆的に移動されるのに適した少なくとも1つの可動爪を備える。
【0092】
これらの特徴のおかげで、移動される物品は、物品の形状およびそれが把持される実際の相対位置にかかわらず、ピンサによる把持中にいかなる形態の損傷も受けるリスクを伴わない保持および移動ユニットを作り出すことが可能である。
【0093】
さらに、それらの異なる動作特性のおかげで、第1および第2の保持要素は、異なる非常に近いレベルに配置することができ、搬送される同じ数の物品に対して、低減された寸法でコンパクトな構成を作り出すことを可能にする。
【0094】
さらに、ピンサは、搬送される物品の形状およびサイズへの容易な適合を可能にし、損傷のリスクを低減する。
【0095】
この更なる当接要素は、例えば、可動爪のための当接部として作用する固定板状の構造であってもよい。
【0096】
好ましくは、前記可動爪は、水平方向の第2の回転軸を中心とする回転によって移動する。
【0097】
このようにして、水平方向の回転軸の周りに回転することができる(この意味では、この爪の主な長手方向の展開に平行である)爪のピンサ装置における採用が把持をさらに繊細にすることができるが、異なる把持高さまたはフォーマットの変動に依存し得る直径の小さな変動にも影響されない。
【0098】
好ましくは、前記少なくとも1つの可動爪は、実質的に層状の広がりを有し、前記更なる当接要素に面し、前記更なる当接要素と併せて、前記容器のための少なくとも1つのシートを画定するように形成された少なくとも1つの凹部を備える把持縁部を備える。
【0099】
これにより、ピンサの把持効率がさらに高まり、所定のシートに意図された物品を固定することができる。
【0100】
好ましくは、前記少なくとも1つの可動爪は、複数の前記可動爪を備える。
【0101】
このようにして、複数の物品を同時に保持および移動させることが可能であり、したがって、プロセスの生産性を効果的に高めることができる。
【0102】
好ましくは、前記ピンサは、互いに協働する一対の可動爪を備え、その結果、各々は、個々の水平方向の第2の回転軸を中心に回転可能で他のピンサのための前記更なる当接要素として作用する。
【0103】
本出願人は、そのような解決策は、高いプロセス速度を維持しながら、搬送される物品に誘発され得る損傷をさらに低減することによって達成される拘束デリカシーの更なる改善を可能にすることに留意した。
【0104】
好ましくは、前記可動爪は、各々、前記第2の回転軸の領域ではなく、代わりに、各々の可動爪が回転手段によって移動されるときに、曲線軌道に沿って移動するように、所定の間隔を有して、各々の基部上に取り付けられる。
【0105】
この技術的解決策のおかげで、各爪は、湾曲した軌道に従って、したがって、純粋に並進ではない方向成分を伴って、把持構成に対応する位置に到達する。このようにして、アプローチおよび拘束は特に、上向きの円錐形状の製品では、さらに繊細な方法で行われる。
【0106】
好ましくは、前記第2の保持要素は、それが存在するとき、前記第1の保持要素と垂直方向に整合される。
【0107】
これは、保持および移動ユニットをさらにコンパクトにすることを可能にし、また、移動保持部材と同じ動作ペースを有する他の協働ユニットに追加の装置を提供することを容易にする。
【0108】
好ましくは、前記第1の把持装置は、複数の前記第1の把持要素を備える。
【0109】
このようにして、プロセスの生産性をさらに高めることが可能である。
【0110】
好ましくは、前記第2の把持装置は、複数の前記第2の把持要素を備える。
【0111】
このようにして、プロセスの生産性をさらに高めることが可能である。
【0112】
好ましくは、前記複数の第1の把持要素は、垂直方向に整合され、互いに異なる水平レベルで互い違いに配置される。
【0113】
これはさらに、保持および移動ユニットの全体的な立体空間を最適化する。
【0114】
好ましくは、前記複数の第2の把持要素が水平方向に整合され、異なる垂直レベルで互い違いに配置される。
【0115】
これはさらに、保持および移動ユニットの全体的な立体空間を最適化する。
【0116】
好ましくは、前記保持および移動ユニットは、前記移動保持部材が受容される搬送装置を備える。
【0117】
このようにして、移動ステップを上述の保持ステップと組み合わせることが可能であり、全プロセスをより一層工業的に有利にする。
【0118】
好ましくは、前記搬送装置は、回転カルーセルである。
【0119】
このようにして、使用された搬送装置は、360°回転した後、同じ基準位置に戻る。
【0120】
この技術的解決策のおかげで、閉じた処理軌道に沿って移動することによって必要とされる時間を最小限にしながら、所望の容器および構成部品を迅速かつ効率的に除去および移動させるカルーセルを実現することが可能である。
【0121】
転送、受信、および解放領域は、閉ループ処理軌道上で定義され、その定義された位置上に提供される。
【0122】
好ましくは、前記搬送装置は、複数の移動結合部材を備える。
【0123】
このようにして、結合ユニットの生産性をさらに高めることができる。
【0124】
好ましくは、前記複数の機器アイテムは、均一な角度間隔で離間される。
【0125】
好ましくは、前記複数の前記シートは、前記回転カルーセルと半径方向に整合して配置される。
【0126】
このようにして、好ましくは、しかし限定されないが、半径方向の整合において、複数の物品の取り外しおよび移送も提供する他の協働ユニットとの交換を行うことができる、秩序ある配置が達成される。
【0127】
好ましくは、前記第1の保持要素および前記第2の保持要素は、連続的な動きを伴って移動する。
【0128】
好ましくは、前記搬送装置は、一定速度で移動する。
【0129】
本出願人は、この技術的解決策のおかげで、所望の作業プロセスを連続的な方法で、すなわち、移動保持部材によって生成される動作が搬送装置によるその制約に従って空間内で均一に移動する間に実行されるように、システムを常に運動状態に保つことによって実行することが可能であることを見出した。
【0130】
実際、このようにして、プロセスによって想定されるすべての装置が移動保持部材に含まれ、それと一貫して移動するので、関連する運動機構を、最新技術において必要とされるものよりも低い加速度および減速度で活性化することが可能である。
【0131】
この技術的解決策は、運動および結合ステップの単一のステップの時間の合計が間欠的に動作する公知の技術で得られるものよりも短いことを意味し、使用される機械部品が急激な加速および減速を受けないので、それらの使用される機械部品の平均寿命も、増大させる。
【0132】
実際、本出願人がこの場合に採用したアプローチは、異なる構成の移動保持部材が断続的なプロセスを介して固定された外部ステーションと常に協働しなければならないことを想定しているアプローチとは反対であるように見えることに留意することが重要である。この動作条件は、本出願人が、一定の速度で移動し、したがって著しい加速または減速を受けない場合に空間内を移動する本発明による移動保持部材が正確かつ再現可能な方法で動作することが可能であることを検証することを目的とする、目標化され、かつ詳細な研究を行ったという事実から生じる。
【0133】
好ましくは、前記移送領域と前記受け取り領域とは、実質的に一致する。
【0134】
このようにして、2つの異なる動作を同時にまたは同じ時間で行うことが可能であり、空間要件を最小限に抑え、全処理時間を最適化する。
【0135】
好ましくは、前記装置は、前記保持および移動ユニットに含まれる出口移送ラインに動作可能に接続される第3のユニットを備え、前記第3のユニットは、前記保持および移動ユニットの前記移動方向に従って前記受け取り領域の下流に接続される。
【0136】
このようにして、第2のユニットから受け取った製品を第3のユニットに交換することが可能であり、プロセスの生産性をさらに高める。
【0137】
好ましくは、前記解放領域は、前記受け取り領域から約120°の回転で配置される。
【0138】
好ましくは、前記第3のユニットは、ベルトまたは回転カルーセルを備える。
【0139】
このようにして、保持および移動ユニットと同じペースで連続的な移動を伴うプロセスを維持することが可能である。
【0140】
好ましくは、前記方法は、前記搬送装置が回転カルーセルであり、意図された動きが、回転軸を中心とした前記回転カルーセルの回転によって実現されることを含む。
【0141】
好ましくは、前記方法は、前記少なくとも1つの構成部品の前記移送と、前記少なくとも1つの容器の前記受け入れとが実質的に同時に行われるという事実を含む。
【0142】
この意味で、好ましくは、前記移送領域および前記受け取り領域は、少なくとも部分的に重ね合わせ可能である。
【0143】
この技術的解決策のおかげで、総処理時間および必要とされる全体寸法をさらに低減することが可能である。
【0144】
好ましくは、前記第3のユニットへの前記移送は、前記保持および移動ユニットの前記搬送装置の移動の向きに応じて、前記移送領域に対して後段に配置された出口移送ラインによって行われる。
【0145】
本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として示される実施形態の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0146】
図1a図1aは、本発明に従って構成された保持および移動ユニットの概略斜視図である。
図1b図1bは、本発明に従って構成された保持および移動ユニットの概略斜視図である。
図2図2は、本発明の保持および移動ユニットによって使用される容器の概略斜視図を表す。
図3図3は、本発明の保持および移動ユニットによって使用される構成部品の概略斜視図を表す。
図4図4は、本発明による物品製造装置の上からの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0147】
最初に図4を参照すると、800は、包装または使用の準備が整った完成容器10を製造するために提供される物品製造装置を示す。
【0148】
装置800は、好ましくは、供給ステーション801と、フィルタの成形ステーション802と、容器10に対するフィルタの封止ステーション803と、容器10の充填ステーション804とを備える。
【0149】
以下に記載される例示的な実施形態は、構成部品20が適用される所望の製品で充填されるカプセルの形態の容器10を考慮している。
【0150】
本明細書に記載の特定の場合、容器10は、注入用飲料、特にコーヒーカプセルを調製するためのカプセル型要素である。より具体的には、カプセル内に配置された充填製品は、コーヒー粉末である。
【0151】
好ましくは、前記カプセル10は、多層材料、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)またはPS(ポリスチレン)のPP(ポリプロピレン)および/またはEVOH(エチレンビニルアルコール)の層から構成される材料から作製され得る。あるいは、カプセルは、少なくとも1つの金属合金層、例えばアルミニウムベースの多層材料から作製することができる。
【0152】
加えて、適用される構成部品20は、ポリマーで作られた蓋である。
【0153】
好ましくは、前記蓋20は、多層材料、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)またはPS(ポリスチレン)のPP(ポリプロピレン)および/またはEVOH(エチレンビニルアルコール)の層から構成される材料から作製されてもよい。
【0154】
あるいは、カプセルは、少なくとも1つの金属層、例えばアルミニウムベースの多層材料で作製することができる。
【0155】
さらにより好ましくは、蓋20は、中心の層がアルミニウムを含むポリカップリングされた多層構造であり、内側層(コーヒー側)は、溶融し、溶着時に接着剤として作用することが意図される熱可塑性ポリマーの接着剤を含み、外側層は、ポリマーの接着剤よりも高い溶融性を有するプライマーを含み、溶着機は、その上に載置され、溶着ステップで活性化されるときに溶融しないように選択され、蓋20(好ましくは、プライマー自体上に作製される)上に作製された印刷物を保存する機能も有する。
【0156】
このポリマーの蓋は、カプセル10に対して効果的にヒートシール可能な結合部分25を含む。
【0157】
本実施例では、図2に示すように、カプセル10は、側壁12が、横方向に突出する実質的に平坦かつ円形の基部11を呈する実質的に上向きの切頭円錐形状を有する。
【0158】
この側壁12は、基部11の直径が小さく、上部開口13の直径が大きい方の垂直線に対して傾斜している。
【0159】
再び図2を参照すると、容器10の側壁12は、容器10自体の半径方向外側に突出する縁部14aを有する頂部で終端することに留意することができる。
【0160】
当接面14bは、この縁部14a上に識別され、蓋20の結合部分25との結合領域を実現するように構成される。
【0161】
好ましくは、図3を参照すると、蓋20は、円形であり、カプセル10の上部開口13に重ねることができ、蓋20の結合部分25は、当接面14bに重ねることができる環状部分である。
【0162】
図1aおよび図1bでは、カプセル10および蓋20の保持および移動のための保持および移動ユニット100が規定されており、移動保持部材1は、フレーム2と、フレーム2に固定された第1の把持装置30とを備え、第1の保持要素31によって少なくとも1つの構成部品20を選択的に保持するのに適した第1の構成C1をとることができるように構成された第1の保持要素31を備える。
【0163】
さらに図1aを参照すると、移動保持部材1は、フレーム2にも固定された第2の把持装置40を備え、この第2の把持装置40は、少なくとも1つの容器10を選択的に保持するのに適した第2の構成C2をとることができるように構成された第2の保持要素41を備える。
【0164】
より具体的には、図1aに示されるように、第1の保持要素31は、減圧で動作する吸着カップ31aである。この吸着カップ31aは、-0.15bar~-0.7bar、より好ましくは、約-0.3barの大気圧に対して減圧で動作する減圧システムに流体力学的に接続される。
【0165】
吸着カップ31aは、所望のプロセス操作中に蓋20を選択的に保持することができるように構成される。
【0166】
再び図1aを参照すると、第1の把持装置30は、2つの第1の保持要素31、すなわち2つの吸着カップ31a、31bを備えることに留意されたい。特に、前記吸着カップ31a、31bは、垂直方向に配向され、すなわち、それらの保持表面36は、実質的に平面であり、垂直展開を有する。また、2つの吸着カップ31a、31bは、上下に並んでいる。
【0167】
また、2つの吸着カップ31a、31bは、互いに所定の間隔を置いて配置されていることに留意されたい。
【0168】
再び図1aを参照すると、第2の保持要素41は、その個々の第2の回転軸Z1の周りにそれぞれ選択的に回転可能なピンサの一対の可動爪51、52を備えることに留意されたい。
【0169】
より具体的には、各可動爪51、52は、他方の爪から最小の間隔にある把持構成と、他方の爪から最大の間隔にある解放構成との間で移動するように回転される。したがって、この意味で、可動爪51、52の各々は、他方の可動爪52、51のための更なる当接要素52bとして作用する。
【0170】
可動爪51、52を互いに反対方向に回転させることによって、把持構成と解放構成との間のこの移動を実行することが有利である。
【0171】
各可動爪51、52は、実質的に層状の広がりを有し、他方の可動爪52、51のそれぞれの更なる把持縁部に面する把持縁部57を備える。
【0172】
各把持縁部57は、前記更なる把持縁部と関連して少なくとも1つのシート61を画定するように形成された少なくとも1つの凹部を備える。
【0173】
各可動爪51、52は、円筒形状および垂直配向のそれぞれの基部53、54に固定され、それらの基部53、54から実質的に水平方向に突出する。
【0174】
これらの基部53、54は、それぞれのピン(図示せず)によって、前記第2の把持装置40の中央本体55に固定される。
【0175】
ピンの第2の回転軸Z1は、水平方向に配向され、したがって、各可動爪51、52は、前記把持構成へ、および前記把持構成から移動するように回転することを可能にする。
【0176】
これにより、可動爪51,52が十分に近接したときに、カプセル10を移動保持部材1に安定して固定することができ、可動爪51,52が十分に離間したときに、カプセル10を解除することができる。
【0177】
このような構成をより効率的に製造するために、可動爪51、52は、第2の回転軸Z1の範囲ではなく、それぞれの基部53、54に取り付けられ、代わりに、可動爪が回転によって移動されるとき、この可動爪が0以外の湾曲運動を行うように、そこから所定の間隔を置いて取り付けられる。すなわち、各可動爪は、各第2の回転軸Z1に対して回転偏心している。
【0178】
各可動爪51、52は、実質的に積層状の形状を有し、その一端部は、湾曲した丸みを帯びた形状で終端する基部53、54に接続された端部とは反対側に位置する。
【0179】
さらに、各可動爪51、52は、半円の円弧形状の2つの凹部を備え、これらの凹部は、2つの可動爪51、52が把持構成に配置されたときに、2つのカプセル10を安定して受け入れるのに適した2つのシート61、62を形成するように形成される。
【0180】
このようなシート61、62は、好ましくは2つの可動爪51、52が把持構成にあるとき、実質的に水平な展開を有する。
【0181】
有利には、2つの可動爪51、52によって実現可能な2つのハウジング用シート61、62は、2つの吸着カップ31a、31bの間の所定の間隔に等しい、互いの間の所定の間隔を有する。言い換えれば、2つの吸着カップ31a、31bの重心は、2つのシート61、62の重心と同じ間隔を有する。
【0182】
図1aおよび図1bを参照すると、第1の把持装置30は、第2の把持装置40に固定され、それらは、互いに垂直方向に整合される。
【0183】
図1aに示されるように、第1の把持装置30は、実質的に平行六面体の展開形状を有する第1の本体35を備え、その展開形状においては、2つの可動爪51、52が互いから離れるときに、それらの移動の自由空間を提供するように形成される垂直方向の凹部36が実現される。
【0184】
保持および移動ユニット100は、カルーセル200の半径方向の向きに従って取り付けられた複数の移動保持部材1を備える。
【0185】
このような保持および移動ユニット100は、複数、好ましくは、2の倍数の移動保持部材1を備える。さらにより好ましくは、保持部材の数は、32に等しい。
【0186】
この回転カルーセル200上には、移送領域Zt、受け取り領域Zr、および解放領域Zriの3つの領域が画定される。
【0187】
図4は、上述の3つの関係領域の回転カルーセル200に対する可能な位置を示す。
【0188】
より具体的には、移送領域Ztおよび受け取り領域Zrは、保持および移動ユニット100が2つの蓋20を解放し、動作可能に相互作用する同じ第2のユニット100’から2つのカプセル10を同時に受け取る空間の部分である。
【0189】
解放領域Zriは、下流に位置する領域であり、一例として、この領域は、前記受け取り領域の約120°下流に位置する。
【0190】
一実施形態によれば、回転カルーセル200は、それぞれ約120°の3つのセクタに分割される。1つのセクタでは、蓋20は、カプセル10なしで互いに搬送され、もう1つのセクタでは、完成したカプセル10は、関連する蓋20と共に搬送され、第3のセクタでは、第1および第2の把持装置30、40は、初期位置に戻る。
【0191】
解放領域Zriでは、カプセル10が保持および移動ユニット100によって、第3の動作可能な相互作用ユニット100”に移送される。
【0192】
保持および移動ユニット100から第3のユニット100”に移送されるカプセル10は、第2のユニット100’に前もって移送され、処理された同じカプセル10である。
第3のユニット100”は、好ましくはコンベヤベルトまたは回転カルーセルである。
【0193】
再び図1aを参照すると、第1および第2の把持装置30、40は、回転カルーセル200の近位輪郭の外側に突出する線に沿って配置されることに留意されたい。
【0194】
このようにして、第2および第3のユニット100’、100”との様々な相互作用動作を実行することがより容易になる。
【0195】
したがって、図1図4を参照すると、第2のユニット100’からもカプセル10を受け取りながら、蓋20を第2のユニット100’に移送するための方法は、以下のステップよりなる。
【0196】
a. 以上に説明したような特徴を有する保持および移動ユニット100を提供し、
b. 第1の把持装置30を回転させて、その第1の把持装置30を、機能的に配置された蓋フィーダ20に移動させ、
c. 前記第1の把持装置30を作動させ、2つの蓋20を蓋フィーダ20から取り外し、
d. 保持および移動ユニット100を回転させて、前記第1の把持装置30を作動させたまま移送領域Ztに移動させ、
e. 前記第1の把持装置30を非作動にし、第1の構成C1による前記第1の把持装置30によって、2つの蓋20を第2のユニット100’に移送し、
f. 前記保持および移動ユニット100を移動させて、前記第2の把持装置40を前記受け取り領域Zrに移動させ、
g. 前記第2の把持装置40を作動させ、第2の構成C2によって、その第2の把持装置40の中に2つのカプセル10を受け入れ、
h. 前記第2の把持装置40を作動状態に保ちながら保持および移動ユニット100を移動させて、前記第2の把持装置40を解放領域Zriに移動させ、
i. 2つのカプセル10を第3のユニット100”に移送することによって、前記第2の把持装置40を非作動にし、
l. 第1の把持装置30を蓋フィーダ20に戻すことにより、保持および移動ユニット100を回転させ、
m. 前記ステップc.の点からスタートする。
【0197】
この意味で、例として詳細に説明される本実施形態では、2つの吸着カップ31a、31bの第1の構成C1は、必要に応じて2つの吸着カップをさらに移動させ、選択的に作動させ、非作動にする必要なく、蓋フィーダおよび第2のユニット100’の両方に効果的に到達し、それらと相互作用することを可能にするように構成される、それらの立体位置に対応する。これは、理想的には、吸着カップの必要な相対運動を減少させる。
【0198】
可動爪51、52の第2の構成C2は、それらの立体位置と、それぞれの基部53、54に対して偏心的に回転するそれらの可能性とに対応する。
【0199】
ステップa.の動作中、保持および移動ユニット100は、非作動モードにある2つの吸着カップ31a、31bを有し、したがって蓋20から切り離される。
【0200】
ステップb.の動作中、保持および移動ユニット100は、回転カルーセル200によって、2つの吸着カップ31a、31bが蓋フィーダ20と相互作用する位置に移動されるまで回転する。この蓋フィーダは、適当な選択的に作動可能な保持装置によって、2つの吸着カップ31a、31bの取外し方式に従って配置された蓋を搬送する。検討中の例では、垂直方向に従う。
【0201】
これらのステップでは、ピンサ41は、作動状態ではなく、すなわち、いかなる物体も固定していない。
【0202】
回転カルーセル200の回転に続いて移送領域Ztに到達すると、2つの吸着カップ31a、31bが作動停止され、したがって、2つの蓋20が第2のユニット100’に移送されることを可能にする条件が生成される。
【0203】
同時に、第2のユニット100’は、移動保持部材によって、第2の把持装置40の2つの可動爪51、52によって画定される2つのシート61、62上に重ね合わせることができる空間的パターンに従って位置決めされる複数のカプセル10を搬送する。
【0204】
この時点で、2つの可動爪51、52は、それぞれの回転軸Z1を中心に回転し、把持構成に進み、2つのカプセル10に係合する。第2のユニット100’は、2つのカプセル10に作用する保持要素を非作動化して、それらを受け取り領域Zrで保持および移動ユニット100に移す。
【0205】
この時点で、保持および移動ユニット100は、2つのカプセル10の解放領域に向かって移動し続ける間、可動爪51、52を作動状態に保つ。
【0206】
解放領域Zriに到達すると、2つの可動爪51、52は、解放構成に移動し、2つのカプセル10を、動作可能に相互作用するユニット100の第3の保持要素に移送する。
【0207】
この技術的解決策のおかげで、本出願人は、毎分少なくとも1,500個のカプセルを処理することが可能であることを見出した。
図1a
図1b
図2
図3
図4
【国際調査報告】