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特表2023-535139マルチセグメントロッド状製品を製造するためのデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-16
(54)【発明の名称】マルチセグメントロッド状製品を製造するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/02 20060101AFI20230808BHJP
   A24C 5/47 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
A24D3/02
A24C5/47
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023501476
(86)(22)【出願日】2021-07-15
(85)【翻訳文提出日】2023-02-20
(86)【国際出願番号】 EP2021069913
(87)【国際公開番号】W WO2022013411
(87)【国際公開日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】20186151.5
(32)【優先日】2020-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】21185456.7
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516033503
【氏名又は名称】インターナショナル タバコ マシーナリー ポーランド スポルカ ジー オグラニクゾナ オドパウイエドジアルノシア
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シースリコウスキ、ボルトシュ
【テーマコード(参考)】
4B045
4B144
【Fターム(参考)】
4B045BC16
4B045BD21
4B045BD25
4B045BD26
4B045BD54
4B144CC15
4B144CC16
(57)【要約】
マルチセグメントロッド状製品(R)を製造するためのデバイスであって:セグメント(S1、S2、S3)の列を供給する供給ユニット(5)、上記供給ユニット(5)は供給ホイール(8)を備える、テープの形態を有するラッパー(10)及びベルト(13)上のセグメント(S1、S2、S3)を、入口部(14-I)を備えるガイド(14)に沿って搬送するためのトランスポータ(9)、セグメント(S1、S2、S3)から連続するロッド(CR)を形成するための形成ユニット(11)、連続するロッド(CR)を個々のマルチセグメントロッド状製品(R)に切断するためのカッターヘッド(12)を備え、供給ホイール(8)がガイド(14)の入口部(14-I)の上方に配置されている、デバイス。周辺プレス面(22、24、30、31、35、36)を有する少なくとも1つの回転式プレスエレメント(21、23、27、32)が、ガイド(14)の入口部(14-I)の上方及び形成ユニット(11)の前、ベルト(13)の移動方向において供給ホイール(8)の下流に配置されており、回転式プレスエレメント(21、23、27、32)は、セグメント(S1、S2、S3)の軸方向の配列を調整するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチセグメントロッド状製品を製造するためのデバイスであって:
- セグメントの列を供給する供給ユニット、前記供給ユニットは、供給ホイールを有する、
- テープの形態を有するラッパー及びベルト上の前記セグメントを、入口部を備えるガイドに沿って搬送するためのトランスポータ、
- 前記セグメントから連続するロッドを形成するための形成ユニット、
- 前記連続するロッドを個々のマルチセグメントロッド状製品に切断するためのカッターヘッド
を備え、
- 前記供給ホイールが前記ガイドの前記入口部の上方に配置され、
- 周辺プレス面を有する少なくとも1つの回転式プレスエレメントが、前記ガイドの前記入口部の上方、前記供給ホイールの下流、及び前記ベルトの移動方向において前記形成ユニットの前に配置されており、前記回転式プレスエレメントは、セグメントの軸方向の配列を調整するように構成されている、デバイス。
【請求項2】
前記回転式プレスエレメントが円筒状のプレス面を有するローラの形態を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記回転式プレスエレメントが凹状のプレス面を有するローラの形態を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記回転式プレスエレメント)が2つのローラの形態を有し、各ローラが凹状のプレス面を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記回転式プレスエレメントが2つのローラの形態を有し、各ローラが円錐状のプレス面を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
円筒状のプレス面を有する少なくとも1つの第1の回転式プレスエレメント、及び、凹状のプレス面を有する少なくとも1つの第2の回転式プレスエレメントを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
円筒状のプレス面を有する少なくとも1つの第1の回転式プレスエレメント、及び、各第1の同軸ローラが凹状のプレス面を有する2つの第1の同軸ローラ、又は各第2の同軸ローラが円錐状のプレス面を有する2つの第2の同軸ローラを有する少なくとも1つの第2の回転式プレスエレメントを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第1の回転式プレスエレメントが前記第2の回転式プレスエレメントよりも小さい直径を有する、請求項6又は7に記載のデバイス。
【請求項9】
2つの第1の回転式プレスエレメント)及び3つの第2の回転式プレスエレメントを備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
2つの第1の回転式プレスエレメント及び3つの第2の回転式プレスエレメント、及び前記第2の回転式プレスエレメントの前記第1の同軸ローラ及び前記第2の同軸ローラ間の前記トランスポータの前記ベルトの移動方向と平行に配置された縦方向の固定式プレスエレメントを備える、請求項7に記載のデバイス。
【請求項11】
前記供給ユニットの前記供給ホイールが前記トランスポータの入口部の上方に配置されている、請求項1~10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記回転式プレスエレメントが前記トランスポータの前記入口部の上方に配置されている、請求項1~11のいずれか一項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、マルチセグメントロッド状製品を製造するためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
たばこ産業では、フィルタを含む紙巻きたばこが製造されており、フィルタは1種類の材料から形成されてよく、又は異なる物理的及びフィルタリング特性を有する様々な材料から形成されてよい。例えば繊維形態のアセテートなど、連続的な形態のフィルタリング材料をロッドに切断し、紙巻きたばこに適用する。現在製造されている紙巻きたばこにおいては、異なる材料から形成されたマルチセグメントを含むフィルタの使用がますます一般化している。マルチセグメントフィルタロッドを製造するための機械が知られており、マルチセグメントフィルタロッドは、様々な種類のフィルタリング材料から形成されるセグメント、及び、フィルタセグメントを分離する、又はたばこの煙又は揮発性物質を含む加熱空気の通過経路のみを形成する非フィルタ機能を有するセグメントを備える。機械は、様々な材料のロッドを切断することにより形成されたセグメントを配置する。ロッドは複数の供給デバイスから供給され、例えばドラムコンベア上に移送されたフィルタロッドを、ディスクナイフを備えたカッターヘッドで切断することにより、セグメントが形成される。デバイスに応じて、個々のセグメントをドラムコンベア上で並べて(side by side)又はリニアトランスポータ上に次々と配置して、直線的に移送される連続するマルチセグメントロッドが最終的に形成され、これが個々のマルチセグメントロッドに切断される。紙巻きたばこの製造工程の更なる段階において、マルチセグメントロッドは、個々の紙巻きたばこに適用される個々のマルチセグメントマウスピースに切断される。ラッパーテープが移送されるコンベアベルト上で、セグメントの配置は直線的及び縦方向に次々と行われる。製造されたロッドの品質を決定づけた非常に重要な要素は、セグメントがコンベア上に配置された直後にベルトコンベア上のセグメントを同軸上に配置することである。これは、薄肉チューブセグメントとの関連で特に重要である。なぜなら、セグメントの配列のずれは、ラッパーに巻かれる前に自動的に排除されない接続不良を生じさせる結果を招き得るためである。現在使用されている供給ユニットは、セグメントのグループをトランスポータ上に配置する供給ホイールを備える。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、トランスポータのベルト上のセグメント、特に、薄肉セグメント及び長尺セグメントの正しい、すなわち軸方向の配列を提供する、改良されたデバイスを提供することである。セグメントの前面に関して、本タスクを、セグメントの前面の互いに対する配列のずれが軽減されるよう、隣接するセグメントの配置を調整することと定義してもよい。
【0004】
本発明は、マルチセグメントロッド状製品を製造するためのデバイスであって:セグメントの列を供給する供給ユニット、上記供給ユニットは供給ホイールを備える、テープの形態を有するラッパー及びベルト上のセグメントを、入口部を備えるガイドに沿って搬送するためのトランスポータ、セグメントから連続するロッドを形成するための形成ユニット、連続するロッドを個々のマルチセグメントロッド状製品に切断するためのカッターヘッドを備え、供給ホイールがガイドの入口部の上方に配置されている、デバイスに関する。周辺プレス面を有する少なくとも1つの回転式プレスエレメントが、ガイドの入口部の上方、供給ホイールの下流、及びベルトの移動方向において形成ユニットの前に配置されており、回転式プレスエレメントは、セグメントの軸方向の配列を調整するように構成されている。
【0005】
回転式プレスエレメントは、円筒状のプレス面を有するローラの形態を有してよい。
【0006】
回転式プレスエレメントは、凹状のプレス面を有するローラの形態を有してよい。
【0007】
回転式プレスエレメントは、2つのローラの形態を有してよく、各ローラが凹状のプレス面を有する。
【0008】
回転式プレスエレメントは、2つのローラの形態を有してよく、各ローラが円錐状のプレス面を有する。
【0009】
デバイスは、円筒状のプレス面を有する少なくとも1つの第1の回転式プレスエレメント、及び、凹状のプレス面を有する少なくとも1つの第2の回転式プレスエレメントを備えてよい。
【0010】
デバイスは、円筒状のプレス面を有する少なくとも1つの第1の回転式プレスエレメント、及び、各ローラが凹状のプレス面を有する2つの同軸ローラ、又は各ローラが円錐状のプレス面を有する2つの同軸ローラを有する少なくとも1つの第2の回転式プレスエレメントを備えてよい。
【0011】
第1の回転式プレスエレメントは、第2の回転式プレスエレメントよりも小さい直径を有してよい。
【0012】
デバイスは、2つの第1の回転式プレスエレメント及び3つの第2の回転式プレスエレメントを備えてよい。
【0013】
デバイスは、2つの第1の回転式プレスエレメント及び3つの第2の回転式プレスエレメント、及び第2の回転式プレスエレメントのローラ間のベルトトランスポータのベルトの移動方向と平行に配置された縦方向の固定式プレスエレメントを備えてよい。
【0014】
供給ユニットの供給ホイールは、トランスポータの入口部の上方に配置されてよい。
【0015】
回転式プレスエレメントは、トランスポータの入口部の上方に配置されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の目的は、図面上の例示的な実施形態により詳細に提示される。
【0017】
図1】正しく製造された連続するロッドを示す。
図2】不完全に製造された連続するロッドを示す。
図3図2のロッドの断片の拡大図を示す。
図4】第1の実施形態におけるマルチセグメントロッドを製造するためのデバイスを示す。
図5図4のデバイスの断片を示す。
図6】第2の実施形態におけるデバイスの断片を示す。
図7図6に提示した回転式プレスエレメントの上面図を示す。
図8】第1の実施形態における回転式プレスエレメントを示す。
図9】第1の実施形態における回転式プレスエレメントを示す。
図10】第2の実施形態における回転式プレスエレメントを示す。
図11】第3の実施形態における回転式プレスエレメントを示す。
図12】第3の実施形態におけるデバイスの断片を示す。
図13】第4の実施形態におけるデバイスの断片を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、マルチセグメントロッドを製造するためのデバイスにおいて製造された連続するマルチセグメントロッドCRを示す。連続するマルチセグメントロッドCRは、セグメントS1、S2、S3の反復配列の列で形成され、セグメントの列は連続するラッパーに巻かれる。
【0019】
図2は、連続するマルチセグメントロッドCR'を示し、セグメントS1は隣接するセグメントS2及びS3に対してずれており、セグメントS3は薄肉チューブの形態を有する。拡大図Aに提示するように、セグメントS3の前面S3-Fは、セグメントS1の前面S1-Fに対して位置がずれている、すなわち、前面S3-F及び前面S1-Fは非同心に配置されており、これは、セグメント3及びセグメント1が互いに同軸上にないことを意味する。さらに、セグメントS1の前面S1-F'は、セグメントS2の前面S2-Fに対してずれている、すなわち、前面S1-F'及び前面S2-Fもまた非同心に配置されており、これは、セグメント3及びセグメント2が互いに同軸上に配置されていないことを意味する。セグメントS3は薄肉チューブの形態を有するため、セグメントS1の端部がセグメントS3内に入り込むことがある。その結果、セグメントS3がセグメントS1に把持され、これらのセグメントはある程度の弾性復元力を有し、したがってそのような接続もまたある程度の弾性特性を有し、そのように接続されたセグメントの更なる移送中に、それらが互いに依然として接続されたままとなり分離されない場合がある。
【0020】
図4は、マルチセグメントロッドを製造するためのデバイスを簡易的に示す。デバイスは供給モジュール1、2、3を備え、ここに、図示されていない供給ユニットからロッドA1、A2、A3が供給される。ロッドA1、A2、A3は、それぞれセグメントS1、S2、S3に切断され、トランスポータ4上に供給される。機械は、供給モジュール1、2、3からトランスポータ4によって供給されるセグメントS1、S2、S3を列ST1の形態で受け取る供給モジュール5を備え、セグメントS1、S2、S3は、トランスポータ4上を移送され、ここで、セグメント間の間隔が維持される。供給ユニット5は、3つのホイール6、7、8を備え、ホイール6はトランスポータ4からセグメントS1、S2、S3を受け取り、セグメントのグループGを形成し、これらは、ホイール7及び8上に移送される。ホイール8はセグメントS1、S2、S3をベルトトランスポータ9上に供給し、ベルトトランスポータ9のベルト13上にラッパー10が供給され、セグメントS1、S2、S3が地点Aで移動するラッパー10上に移送される。ベルト13の線速度v2は、供給ホイール8の接線速度v1よりも低く、その結果、セグメントS1、S2、S3の連続するグループG間の間隔が縮小する、又は完全に排除される。ベルトトランスポータ9上を移送されるセグメントS1、S2、S3は、列ST2を形成し、提示された実施形態においては、隣接するセグメントが互いに接触するようセグメントが配置されている。セグメントS1及びS2の列ST2はラッパー10に巻かれ、接着剤塗布装置19により接着剤が供給され、ラッパー10のテープへの接着剤の塗布及び連続するロッドCRの形成が形成ユニット11において行われる。こうして形成された連続するロッドCRはさらに移送され、カッターヘッド12により個々のマルチセグメントロッドRに切断される。しかしながら、いくつかの隣接するセグメント1、2、3は、図2及び3に関して説明したように、非軸方向に配置されることがある。セグメントの非軸方向の配置が維持されることがあり、欠陥のあるロッドRが製造されることがある。
【0021】
図5に示す通り、トランスポータ9はベルト13及びガイド14を備え、ベルト13は、入口側16のローラ15及び出口側18のローラ17の間を走っている。バーの形態を有するガイド14はベルト13を支持し、入口側16のバーは実質的に平坦であり、出口18に向かって中央に丸みを帯びたガイドチャネル38へと変化し、平坦な支持体の形状がベルト13の移動に適合されている。ガイド14の入口部14-Iにおいて、ラッパーは平らに配置されてよい。ガイド14の形状が変化するため、ラッパーは水平方向に概ね平坦な構成から円形の構成へと折り畳まれる。供給ユニット5の供給ホイール8は、ガイド14の上方に配置、すなわちガイド14の入口部14-Iの上方でトランスポータ9の入口側に配置され、プッシャ20によって分離されたグループのセグメントS1、S2、S3を供給するよう適合されている。セグメントS1、S2、S3は、トランスポータ9上の列ST2において出口18まで、さらに連続するロッドCRの形態でカッターヘッド12まで移送される。セグメントS1、S2、S3をラッパー10上に配置する時点において、セグメントS1、S2、S3は同軸上に配置されていない。トランスポータ9のガイド14の上方には、円筒状の押圧面22を有するローラの形態を有する回転式押圧エレメント21が配置されている。セグメントS1、S2、S3は、ベルト13上のラッパー10上に配置されており、セグメントを供給する時点において、供給されているセグメントは保持されておらず、ラッパー10の表面から上方に、すなわちZ方向に跳ね返ることがある。特に、長尺セグメントS3の場合は、直線運動において安定性をより失い易く、セグメントの流れを阻害する可能性があるため、セグメントをラッパー10及びベルト13に向かってプレスすることが重要である。セグメントがラッパーの表面から分離することで列ST2の連続性に中断が生じ、結果として正しく充填されていない連続するロッドCRが形成され、こうした欠陥を抱える連続するロッドが切断されると、製造工程からさらに除外されるロッドが形成され、生産効率の低下を招く。回転式プレスエレメント21は、セグメントをラッパー10に向かってプレスし、トランスポータ9上での移送中にセグメントをその上部からガイドすることを目的としている。長尺セグメントS3の場合、直に続けて配置された2つの回転式プレスエレメント21を使用することが有利である。回転式プレスエレメント21は、円筒状又は凹状の側方プレス面を備えてよい。
【0022】
図6は、2種類の回転式プレスエレメントが使用される、第2の実施形態においてマルチセグメントロッドを製造するためのプレスデバイスの断片を示す。円筒状のプレス面22を有する回転式プレスエレメント21に加え、図8にも示す通り、凹状のプレス面24を有する第2の回転式プレスエレメント23が使用されており、プレス面24の断面の曲率は半径Rで規定されている。図7は、第1の回転式プレスエレメント21及び第2の回転式プレスエレメント23の上面図を提示する。第1の回転式プレスエレメント21は、本体25の軸受に取り付けられ、軸mを中心に回転し、第2の回転式プレスエレメント23は、本体26の軸受に取り付けられ、軸nを中心に回転する。第1の回転式プレスエレメント21の下に見えるセグメントS2は、垂直方向、すなわちZ方向にプレスされ、セグメントS2は隣接するセグメントS1及びS1'に対して非軸方向に配置される(これは、セグメントが隣接するセグメントに対して非軸方向に配列されることをトランスポータが可能にしていることを示す)。第2の回転式プレスエレメント23の下に見えるセグメントS3は、第1の回転式プレスエレメント21によりZ方向にあらかじめプレスされた後に先行するセグメントS1''及びS2'に対して軸方向に配置され、したがって、連続するロッドCRに対して軸方向に配置されたものである。第2の回転式プレスエレメント23の下部におけるセグメントS3の移送中に、セグメントS3はL1、L2、L3の3点によりガイドされる。換言すれば、第2のプレスエレメント23及びトランスポータ9のベルト13は、セグメントの3点経路を形成している。点L3は列S2及びラッパー10のためのチャネルの底部に配置され、入口部16のチャネル38は列ST2の下を通過する小さな縦方向の窪みの形態を有し、回転式プレスエレメント23はセグメントS3をプレスし、ラッパー10は窪みに沈み込んでいる。端部24A及び24Bに配置された点L1及びL2は、セグメントS3が点L1とL2との間の中央に配置されるようにセグメントS3をプレスしている。第1の回転式プレスエレメント21は、Z方向におけるセグメントS3の正しい配置を提供する。第2の回転式プレスエレメント23は、Y方向におけるセグメントS3の正しい配置を提供する。第1の回転式プレスエレメント21のみが使用される場合、セグメントは列ST2がラッパー10により巻かれた後に、Y方向に配置される。第1の回転式プレスエレメント21は、セグメントのラッパー10からの離脱を防止し、Z方向におけるセグメントの配置を定める。セグメントをZ方向及びY方向の双方に配置する凹状のプレス面24を有する第2の回転式プレスエレメント23のみを使用することも可能である。図8に提示したものよりも大きい半径を有する凹状のプレス面を有する単一の回転式プレスエレメントを使用する場合、Y方向においてガイド14の入口部14-I及び水平方向に配置されたラッパー10上方にセグメントを最初に配置することが可能であり、さらに、連続するプレスエレメントによってセグメントが配置されてよいことに留意されたい。
【0023】
図9は、セグメントS3が第2の回転式プレスエレメント23と接触する前の配置を示す。セグメントをY方向において右に移動させることで、セグメントはまず端部24Aと接触し、端部24Bと接触するまでY方向において左に(図9の通り)移動することが分かる。
【0024】
図10は、回転式プレスエレメント23と同様に半径Rにより規定される凹状の周辺プレス面30及び31を有する2つのローラ28及び29を備える第2の回転式プレスエレメント27の一実施形態を示す。図11は、周辺円錐状プレス面35及び36を有する2つのローラ33及び34を備える第2の回転式プレスエレメント32の一実施形態を示す。図10及び11において、図8に提示した実施形態と同様に、セグメントの3点経路を形成する点L1、L2、及びL3が図示されている。セグメントとラッパー10及び回転式プレスエレメント27、32との接触点の実際の配置は、製造されたセグメントの直径及び起こり得るセグメントの形状誤差に依拠する。
【0025】
図8から11に提示する通り、回転式プレスエレメント21、23、27、32は、ガイド14の入口部14-Iの上方に配置されている。
【0026】
図12は、第3の実施形態においてマルチセグメントロッドを製造するためのデバイスの断片を示す。デバイスは、2つの第1の回転式プレスエレメント21及び3つの第2の回転式プレスエレメント23を備える。第2の回転式プレスエレメントを、トランスポータ9との距離をより縮小して連続的に配置してよく、これにより、セグメントのY方向における配置工程を、1つの回転式プレスエレメント23のみによらず、2つ又は3つの回転式プレスエレメント23により連続的に行うことができる。
【0027】
図13は、第4の実施形態においてマルチセグメントロッドを製造するためのデバイスの断片を示す。デバイスは、2つの第1の回転式プレスエレメント21及び3つの第2の回転式プレスエレメント27又は32を備える。さらにデバイスは、ローラ28及び29の間、又はそれぞれローラ33及び34の間をトランスポータ9に沿って通過する固定式プレスエレメント37を備える。固定式プレスエレメント37は、フラットバーの形態を有する。3つの異なるプレスエレメントを使用することにより、セグメントを徐々にプレスし、ガイドすることが可能である。セグメントは回転面によりガイドされ、さらに固定式プレスエレメントにより安定化され、ガイドされる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】