(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-16
(54)【発明の名称】供給装置、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
B65D 81/32 20060101AFI20230808BHJP
A47J 43/27 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
B65D81/32 T
A47J43/27
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504805
(86)(22)【出願日】2021-07-16
(85)【翻訳文提出日】2023-03-15
(86)【国際出願番号】 AU2021050765
(87)【国際公開番号】W WO2022016212
(87)【国際公開日】2022-01-27
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523025942
【氏名又は名称】スマート キャップ ライセンシング ピーティーワイ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SMART CAP LICENSING PTY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100170597
【氏名又は名称】松村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン シルバー
【テーマコード(参考)】
3E013
4B053
【Fターム(参考)】
3E013AA05
3E013AB02
3E013AC11
3E013AD02
3E013AD06
3E013AD09
3E013AE02
3E013AF02
3E013AF26
3E013BA04
3E013BB02
3E013BC04
3E013BD15
4B053AA03
4B053BL20
4B053CA01
4B053CB01
4B053CB10
(57)【要約】
開示された技術は、供給システム、装置、及び方法を含む。当該供給システムは複数の封止部と複数の結合機構を含む。一の実施形態では、上壁及び該上壁の底面から延在する内側円筒突出部を有する第1部材と、外側シリンダを有する第2部材を含む供給装置は、レセプタクルによって受けられるように構成される。内側シリンダは前記内側円筒突出部を受け、前記外側シリンダは前記レセプタクルを受ける。破壊可能な封止部は、前記内側シリンダを閉じることで物質を貯蔵するチャンバ部を構成する。前記内側円筒突出部上の突出封止部は、前記内側シリンダに作用する。前記上壁に力を印加して前記内側円筒突出部が下がることによって、前記破壊可能な封止部が破壊されて前記物質が前記レセプタクルへ放出される結果、前記物質は前記レセプタクル内に貯蔵された液体と混合される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レセプタクルによって受けられるように構成される供給装置であって、
上壁及び該上壁の底面から延在する内側円筒突出部を有する第1部材と、
ブリッジ部によって接合される、前記レセプタクルを受けるように構成される外側シリンダ、及び、前記内側円筒突出部を受けるように構成される内側シリンダを有する第2部材と、
前記内側シリンダの開口部を閉じることで流動性物質を貯蔵するチャンバ部を構成する破壊可能な封止部と、
前記内側シリンダの一部に作用するように構成される、前記内側円筒突出部上に設けられる1つ以上の突出封止部を備え、
前記上壁に力を印加して前記内側円筒突出部が下がることによって、前記破壊可能な封止部が破壊されて前記物質が前記レセプタクルへ放出される、
供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載の供給装置であって、
第1結合機構が前記第1部材と前記第2部材とを結合し、
前記第1結合機構は、隆起襟部を有する前記第1部材の底面から延在する外側円筒突出部と、前記隆起襟部を受けるように構成されて前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられる襟受け部を含む、
供給装置。
【請求項3】
請求項1に記載の供給装置であって、
第2結合機構が前記第1部材と前記第2部材とを結合し、
前記第2結合機構は、チャネル開口部を有するチャネル受け部を有する前記第1部材の底面から延在する外側円筒突出部と、前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられるチャネルを含み、
前記チャネル受け部は、前記チャネル開口部を介して前記第2部材の前記チャネルを受けるように構成され、
前記チャネルは前記チャネル受け部の一部に作用する、
供給装置。
【請求項4】
請求項1に記載の供給装置であって、
結合機構は前記第1部材と前記第2部材とを結合し、
前記結合機構は、隆起襟部を及びチャネル開口部を有するチャネル受け部を有する前記第1部材の底面から延在する外側円筒突出部と、前記隆起襟部を受けるように構成されて前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられる襟受け部と、前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられるチャネルを含み、
前記チャネル受け部は、前記チャネル開口部を介して前記チャネルを受けるように構成され、
前記第1部材の前記上壁に力が印加されることで、前記襟受け部から前記隆起襟部が外れ、前記チャネルは、前記チャネルの閉端部に作用するまで前記チャネル受け部に沿って案内される、
供給装置。
【請求項5】
請求項1に記載の供給装置であって、前記1つ以上の突出封止部は台形断面を有する、供給装置。
【請求項6】
請求項1に記載の供給装置であって、前記レセプタクルの内面に作用するように構成される前記ブリッジ部から突出するレセプタクル封止部をさらに含む、供給装置。
【請求項7】
請求項6に記載の供給装置であって、
前記ブリッジ部は前記レセプタクルの上面に作用し、
前記レセプタクルの封止部は前記上面に垂直な前記レセプタクルの内面に作用する、
供給装置。
【請求項8】
請求項1に記載の供給装置であって、前記内側円筒突出部上に設けられる一対のОリングをさらに含む、供給装置。
【請求項9】
請求項1に記載の供給装置であって、前記第2部材の前記外側シリンダは、前記レセプタクルの相補的ねじ山部を受けるように構成されるねじ山部を有する、供給装置。
【請求項10】
請求項1に記載の供給装置であって、前記破壊可能な封止部はプラスチックで構成される、供給装置。
【請求項11】
請求項1に記載の供給装置であって、前記破壊可能な封止部は前記第2部材に一体となるように結合される、供給装置。
【請求項12】
請求項1に記載の供給装置であって、前記破壊可能な封止部の材料の厚さは、該破壊可能な封止部の中心から周辺部へ向かって先細る、供給装置。
【請求項13】
請求項1に記載の供給装置であって、前記破壊可能な封止部の一部は、破壊されるときでも前記内側シリンダに取り付けられたままである、供給装置。
【請求項14】
請求項1に記載の供給装置であって、前記破壊可能な封止部の一部は、破壊されるときでも固定手段によって前記内側シリンダに取り付けられたままである、供給装置。
【請求項15】
請求項1に記載の供給装置であって、前記1つ以上の突出封止部が前記内側シリンダに作用することにより、前記1つ以上の突出封止部が前記内側シリンダに作用する位置に酸素バリアが生成される、供給装置。
【請求項16】
請求項1に記載の供給装置であって、前記ブリッジ部は前記レセプタクルの上面に作用し、前記レセプタクルの封止部は前記レセプタクルの上面に垂直な前記レセプタクルの内面に作用することで、前記ブリッジ部が前記レセプタクルの上面に作用する位置及び前記レセプタクルの上面に垂直な前記レセプタクルの内面に作用する前記レセプタクルの封止部の位置に酸素バリアが生成される、供給装置。
【請求項17】
請求項1に記載の供給装置であって、前記流動性物質は液体又は固体である、供給装置。
【請求項18】
請求項1に記載の供給装置であって、前記流動性物質は野菜又は果物の粉末である、供給装置。
【請求項19】
請求項1に記載の供給装置であって、前記レセプタクルは液体を含む、供給装置。
【請求項20】
請求項1に記載の供給装置であって、前記供給装置と前記レセプタクルはアルミニウムで構成される、供給装置。
【請求項21】
請求項1に記載の供給装置であって、前記内側円筒突出部は、該内側円筒突出部の一の側から他の側へ向かって傾斜する終端部を有する、供給装置。
【請求項22】
請求項1に記載の供給装置であって、前記内側円筒突出部は、一部が成形された終端部を有する、供給装置。
【請求項23】
請求項1に記載の供給装置であって、
前記第1部材はポリプロピレンプラスチックで構成され、
前記第2部材はポリプロピレンプラスチックで構成され、
前記破壊可能な封止部は低密度ポリエチレンプラスチックで構成される、
供給装置。
【請求項24】
レセプタクルによって受けられるように構成される供給装置であって、
上壁及び該上壁の底面から延在する内側円筒突出部を有する第1部材と、
ブリッジ部によって接合される、前記レセプタクルを受けるように構成される外側シリンダ、及び、前記内側円筒突出部を受けるように構成される内側シリンダを有する第2部材と、
前記内側シリンダの開口部を閉じることで流動性物質を貯蔵するチャンバ部を構成する破壊可能な封止部と、
前記内側シリンダの一部に作用するように構成される、前記内側円筒突出部上に設けられる1つ以上の突出封止部を備え、
前記上壁に力を印加して前記内側円筒突出部が下がることによって、前記破壊可能な封止部が破壊されて前記物質が前記レセプタクルへ放出される、
供給装置。
【請求項25】
レセプタクルによって受けられるように構成される供給装置の製造方法であって、
上壁及び該上壁の底面から延在する内側円筒突出部を有する第1部材を製造する段階と、
ブリッジ部によって接合される、前記レセプタクルを受けるように構成される外側シリンダ、及び、前記内側円筒突出部を受けるように構成される内側シリンダを有する第2部材を製造する段階と、
前記内側シリンダの一部に作用するように構成される1つ以上の突出封止部を前記内側円筒突出部上に製造する段階と、
前記内側シリンダの開口部を閉じることで流動性物質を貯蔵するチャンバ部を構成する破壊可能な破壊可能な封止部を製造する段階を有し、
前記上壁に力を印加して前記内側円筒突出部が下がることによって、前記破壊可能な封止部が破壊されて前記物質が前記チャンバ部から前記レセプタクルへ放出される、
方法。
【請求項26】
レセプタクルによって受けられるように構成される供給装置の使用方法であって、
レセプタクルによって受けられるように構成されて第1部材と第2部材を備える供給装置内部に流動性物質を貯蔵する段階と、
前記第2部材の外側シリンダ上に設けられる襟受け部内で前記第1部材の外側円筒突出部上に設けられる隆起襟部を受ける段階と、
前記第1部材の前記外側円筒突出部上に設けられるチャネル受け部内のチャネル開口部を介して前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられるチャネルを受ける段階と、
当該供給装置の前記第2部材の前記内側シリンダの一部に作用するように構成される当該供給装置の第1部材の内側円筒突出部上に設けられる1つ以上の突出封止部によって前記流動性物質を当該供給装置内部で封止する段階、
を有する方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、
前記第1部材の上壁に力を印加する段階と、
前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられる前記襟受け部から前記隆起襟部を外す段階と、
前記チャネル受け部の閉端部に作用するまで前記チャネル受け部に沿って前記チャネルを案内する段階と、
前記第1部材の前記内側円筒突出部を下げることで破壊可能な封止部を破壊する段階と、
前記流動性物質を放出する、
をさらに有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2020年7月22日に出願された”A DISPENSING DEVICE”と題するオーストラリア仮特許出願番号2020902547の優先権と利益を主張する国際出願であり、その開示は参照により全体が本明細書に組み込まれるものとする。
【技術分野】
【0002】
本開示は、流動性物質を供給及び貯蔵する供給装置、システム、並びに方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書を通じての先行技術のいかなる議論も、決して、かかる先行技術が広く知られていること、または当該分野における一般的な知識の一部を形成していることを認めるものと見なされるべきではない。
【0004】
ドリンクミックスは、フレーバー飲料を作るために、熱いまたは冷たい液体に加えられる。多くの場合、ドリンクミックスは、コーディアル、シロップ、クリーマーなどの液状、または粉末ドリンクミックス、インスタントコーヒー、TANG、KOOL-AID、ホットチョコレート、BEROCCA、薬用粉末などの粉末状である。一般的に粉末ドリンクミックスは不健康とされてきたが、野菜や果物の粉末を使用したものなど、ビタミンが豊富な健康的な粉末ドリンクミックスも開発されてきている。
【0005】
フレーバー飲料を作るには、推奨量のドリンクミックスを計量し、推奨量の液体で溶かす。このプロセスは、ユーザーにとってかなり面倒で時間がかかり、残念ながら、作る際に毎回推奨量のドリンクミックスを計量・投与することは困難であり、その結果、飲料ごとに風味のばらつきが発生する。毎回推奨量のドリンクミックスを保証するために、ドリンクミックスが事前に計量されていれば有利である。
【0006】
粉末および液体のドリンクミックスは、それらが溶解される液体とは別に保存される。そのため、ドリンクミックス飲料は、予め混合されていない限り輸送することが困難であり、望ましくない風味や鮮度の低下につながる可能性がある。あるいは消費者は、ドリンクミックスと液体とを別々に包装することができるが、これは不便であり、消費者が携帯しなければならないアイテムの数を増加させる。ドリンクミックスと液体を一緒に輸送する便利な方法が提供されれば有利である。
【0007】
好ましくは、ドリンクミックスは、鮮度と効能を確実に維持するために、液体と混合する前に気密性の高い容器に保管される。残念ながら、ほとんどの容器の密閉性が損なわれ、その結果、消費前にドリンクミックスの鮮度が低下し、腐敗する可能性があることも珍しくはない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
粉末飲料は一般に、消費されるまで液体と混合されない。これには多くの理由がある。健康維持上の利点を有する粉末製品-例えば抗生物質、ビタミンおよびミネラル-は、不安定であるか、または液体にさらされる時間が長くなるほど効力を失う恐れがある。さらに粉末飲料ミックスの濃度と成分に基づいて、時間の経過とともに粉末が液体から分離して、小さな固形物や望ましくない風味を生じる恐れがある。粉末飲料ミックスが野菜や果物の粉末のような栄養価の高い成分を含む場合、液体と混合する前に粉末を正しく密封しなければ腐敗の危険性が高まる。これは、ある種の液体ドリンクミックスについても同様である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1態様によると、レセプタクルによって受けられるように構成される供給システムが供される。当該供給システムは、上壁及び該上壁の底面から延在する内側円筒突出部を有する第1部材と、ブリッジ部によって接合される、前記レセプタクルを受けるように構成される外側シリンダ、及び、前記内側円筒突出部を受けるように構成される内側シリンダを有する第2部材と、前記内側シリンダの開口部を閉じることで流動性物質を貯蔵するチャンバ部を構成する破壊可能な封止部と、前記内側シリンダの一部に作用するように構成される、前記内側円筒突出部上に設けられる1つ以上の突出封止部を備える。前記上壁に力を印加して前記内側円筒突出部が下がることによって、前記破壊可能な封止部が破壊されて前記物質が前記レセプタクルへ放出される。
【0010】
ある実施形態では、第1結合機構が前記第1部材と前記第2部材とを結合し、前記第1結合機構は、隆起襟部を有する前記第1部材の底面から延在する外側円筒突出部と、前記隆起襟部を受けるように構成されて前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられる襟受け部を含む。他の実施形態では、第2結合機構が前記第1部材と前記第2部材とを結合し、前記第2結合機構は、チャネル開口部を有するチャネル受け部を有する前記第1部材の底面から延在する外側円筒突出部を含む。前記チャネル受け部は、前記チャネル開口部を介して前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられるチャネルを受けるように構成される。前記チャネルは前記チャネル受け部の一部に作用する。
【0011】
他の実施形態では、複数の結合機構は前記第1部材と前記第2部材とを結合し、第1結合機構は、隆起襟部を有する前記第1部材の底面から延在する外側円筒突出部と、前記隆起襟部を受けるように構成されて前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられる襟受け部を含み、第2結合機構は、前記チャネル開口部を介して前記チャネルを受けるように構成される前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられるチャネル受け部を有し、前記第1部材の前記上壁に力が印加されることで、前記襟受け部から前記隆起襟部が外れ、前記チャネル受け部は、前記チャネルの閉端部に作用するまで前記チャネルに沿って案内される。
【0012】
ある実施形態では、前記1つ以上の突出封止部は台形断面を有する。
【0013】
ある実施形態では、当該供給装置は、前記レセプタクルの内面に作用するように構成される前記ブリッジ部から突出するレセプタクル封止部をさらに含む。
【0014】
ある実施形態では、前記ブリッジ部は前記レセプタクルの上面に作用し、前記レセプタクルの封止部は前記上面に垂直な前記レセプタクルの内面に作用する。
【0015】
ある実施形態では、当該供給装置は、前記内側円筒突出部上に設けられる一対のОリングをさらに含むか、あるいは一対のОリングは前記第1部材上の封止部であってよい。
【0016】
ある実施形態では、前記第2部材の前記外側シリンダは、前記レセプタクルの相補的ねじ山部を受けるように構成されるねじ山部を有する。
【0017】
ある実施形態では、前記破壊可能な封止部はプラスチックで構成される。
【0018】
ある実施形態では、前記破壊可能な封止部は前記第2部材に一体となるように結合される。
【0019】
ある実施形態では、前記破壊可能な封止部の材料の厚さは、該破壊可能な封止部の中心から周辺部へ向かって先細る。
【0020】
ある実施形態では、前記破壊可能な封止部の一部は、破壊されるときでも前記内側シリンダに取り付けられたままである。
【0021】
ある実施形態では、前記1つ以上の突出封止部は前記内側シリンダに作用する。その結果、前記1つ以上の突出封止部が前記内側シリンダに作用する位置に酸素バリアが生成される。
【0022】
ある実施形態では、前記ブリッジ部は前記レセプタクルの上面に作用し、前記レセプタクルの封止部は前記レセプタクルの上面に垂直な前記レセプタクルの内面に作用する。その結果、前記ブリッジ部が前記レセプタクルの上面に作用する位置及び前記レセプタクルの上面に垂直な前記レセプタクルの内面に作用する前記レセプタクルの封止部の位置に酸素バリアが生成される。
【0023】
ある実施形態では、前記流動性物質は液体又は固体である。
【0024】
ある実施形態では、前記流動性物質は野菜又は果物の粉末である。
【0025】
ある実施形態では、前記レセプタクルは液体を含む。
【0026】
ある実施形態では、前記供給装置とレセプタクルはアルミニウムで構成される。
【0027】
ある実施形態では、前記内側円筒突出部は、該内側円筒突出部の一の側から他の側へ向かって傾斜する終端部を有する。
【0028】
ある実施形態では、前記内側円筒突出部は、一部が成形された終端部を有する。
【0029】
ある実施形態では、前記第1部材はポリプロピレンプラスチックで構成され、前記第2部材はポリプロピレンプラスチックで構成され、前記破壊可能な封止部は低密度ポリエチレンプラスチックで構成される。
【0030】
本開示の態様によると、供給装置はレセプタクルによって受けられるように構成される。当該供給装置は、上壁及び該上壁の底面から延在する内側円筒突出部を有する第1部材と、ブリッジ部によって接合される、前記レセプタクルを受けるように構成される外側シリンダ、及び、前記内側円筒突出部を受けるように構成される内側シリンダを有する第2部材と、前記内側シリンダの開口部を閉じることで流動性物質を貯蔵するチャンバ部を構成する破壊可能な封止部と、前記内側シリンダの一部に作用するように構成される、前記内側円筒突出部上に設けられる1つ以上の突出封止部を備える。前記上壁に力を印加して前記内側円筒突出部が下がることによって、前記破壊可能な封止部が破壊されて前記物質が前記レセプタクルへ放出される。
【0031】
ある実施形態では、レセプタクルによって受けられるように構成される供給装置の製造方法は、上壁及び該上壁の底面から延在する内側円筒突出部を有する第1部材を製造する段階と、ブリッジ部によって接合される、前記レセプタクルを受けるように構成される外側シリンダ、及び、前記内側円筒突出部を受けるように構成される内側シリンダを有する第2部材を製造する段階を、任意の順序で有する。当該方法は、前記内側シリンダの一部に作用するように構成される1つ以上の突出封止部を前記内側円筒突出部上に製造する段階と、前記内側シリンダの開口部を閉じることで流動性物質を貯蔵するチャンバ部を構成する破壊可能な破壊可能な封止部を製造する段階を有する。使用中、前記上壁に力を印加して前記内側円筒突出部が下がることによって、前記破壊可能な封止部が破壊されて前記物質が前記レセプタクルへ放出される。
【0032】
ある実施形態では、レセプタクルによって受けられるように構成される供給装置の使用方法は、レセプタクルによって受けられるように構成されて第1部材と第2部材を備える供給装置内部に流動性物質を貯蔵する段階を有する。当該方法は、前記第2部材の外側シリンダ上に設けられる襟受け部内で前記第1部材の外側円筒突出部上に設けられる隆起襟部を受ける段階をさらに有し得る。当該方法は、前記第1部材の前記外側円筒突出部上に設けられるチャネル受け部内のチャネル開口部を介してチャネルを受ける段階と、当該供給装置の前記第2部材の前記内側シリンダの一部に作用するように構成される当該供給装置の第1部材の内側円筒突出部上に設けられる1つ以上の突出封止部によって前記流動性物質を当該供給装置内部で封止する段階をさらに有し得る。当該方法は、前記第1部材の上壁に力を印加する段階と、前記第2部材の前記外側シリンダ上に設けられる前記襟受け部から前記隆起襟部を外す段階と、前記チャネル受け部の閉端部に作用するまで前記チャネル受け部に沿って前記チャネルを案内する段階と、前記第1部材の前記内側円筒突出部を下げることで破壊可能な封止部を破壊する段階のうちの任意の操作又はすべての操作をさらに有し得る。他の操作も前記流動性物質を放出し得る。
【0033】
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野における通常の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されたものと類似又は同等の方法及び材料を本開示の実施又は試験に使用することができるが、好適な方法及び材料は以下に記載される。矛盾がある場合は、定義を含む特許明細書が支配的となる。さらに、材料、方法、および例は、例示に過ぎず、限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
ここで添付の図面を参照しながら本開示の実施形態を単なる例示として説明する。
【
図1】第1位置での本開示の態様による供給装置とレセプタクルの正面断面図である。
【
図2】第2位置での本開示の態様による供給装置とレセプタクルの正面断面図である。
【
図3】本開示の態様による供給装置の第1部材の正面断面図である。
【
図4A】本開示の態様による供給装置の第1部材の実施形態の上から見た斜視図である。
【
図4B】
図4Aの供給装置の第1部材の実施形態の下から見た斜視図である。
【
図4C】
図4Bの第1部材の第1部材の実施形態の下から見た斜視図である。
【
図5A】本開示の態様による供給装置の第1部材の正面断面図である。
【
図5B】
図5Aの供給装置の第1部材の実施形態の側面図である。
【
図6】本開示の態様による供給装置の第2部材の正面断面図である。
【
図7A】本開示の態様による供給装置の第2部材の上から見た斜視図である。
【
図8】本開示の態様によるレセプタクルの正面断面図である。
【
図9A】
図8のレセプタクルの上から見た斜視図である。
【
図10A】第1位置での本開示の態様による供給装置の上から見た断面斜視図である。
【
図11】本開示の態様による供給装置の第1部材の実施形態の部分正面断面図である。
【
図12】本開示の態様による供給システムを製造する典型的操作のフローチャートである。
【
図13】本開示の態様による供給システムを使用する典型的操作のフローチャートである。
【0035】
本明細書に記載される本開示の実施形態は、レセプタクルによって受け取られるように適合された装置を含む供給システムに関する。一部の実施形態では、本開示は、供給装置、供給装置とレセプタクル、ならびに、前記供給システム、供給装置とレセプタクルを製造および使用する方法を含む。供給装置は、第1部材及び第2部材を含んでもよく、それ自体又はレセプタクルとの組み合わせで利用されてもよい。貯蔵段階の間、供給装置及びレセプタクルは、1つ以上の封止部品(例えば、突出封止部、レセプタクル封止部、相互作用するネジ部)によって気密封止され、供給装置及びレセプタクル内に貯蔵される製品に安定した貯蔵条件を提供する。ユーザが供給装置内に貯蔵された製品の利用を望むとき、供給装置の第2部材に位置する破壊可能な封止部は、第1部材によって破壊されて、それによって第2部材から製品が放出され得る。
【0036】
開示された技術は、製品(例えば、供給システムの供給装置に貯蔵された食品サプリメント粉末、および供給システムのレセプタクルに貯蔵された水)を12ヶ月以上貯蔵するための気密容器を提供する供給システムおよび装置を含む。開示された供給装置及びシステムは、様々な食品、飲料、医薬品、又は他の製品を保存するために使用され得る。一部の実施形態では、開示された供給システム及び装置は、真空包装の使用又は化学的防腐剤の添加なしに、開示された供給システム及び装置に含まれる製品の微生物成長及び酸化を抑制する。一部の実施形態において、開示された供給システム及び装置は、新鮮さを維持し、口当たりを改善し、開示された供給システム及び装置に保存された内容物の栄養価を維持する。一部の実施形態において、供給装置又はシステムは、延長された保存期間を提供する。
【0037】
供給装置及びシステムに貯蔵され得る流動性物質は、供給装置から流動することができる任意の物質-例えば固体または液体-であってよい。
【0038】
固体としては、例えば、粉末および錠剤;栄養系サプリメント、薬用サプリメント、アイソトニックサプリメント、粉末ドリンクミックス、インスタントコーヒー、茶、TANG、KOOL-AID、ホットチョコレート、BEROCCA、野菜粉末、果物粉末、ビタミン、発泡性錠剤、医薬品、塩、タンパク質粉末、ベビー粉乳などがあるが、それだけにとどまらない。液体としては、例えば、栄養系サプリメント、薬用サプリメント、アイソトニックサプリメント、コーディアル、シロップ、クリーマー、水、医薬品、フルーツジュース、野菜ジュース、フレーバーウォーター等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
開示された供給システムは、供給装置とレセプタクルとを含んでもよい。供給装置は、第1部材と第2部材とを含んでもよい。供給装置及びレセプタクルは、任意の形状、サイズ、又は色であってよい。一部の実施形態では、供給装置及びレセプタクルは、円筒形である。一部の実施形態では、供給装置及びレセプタクルは、包装及び保管が容易で、鋭い端部を有さず、ユーザが取り扱うのに安全な球面円筒形状である。さらなる実施形態では、供給装置およびレセプタクルは、保管に便利な長方形の形状である。当業者であれば、供給装置とレセプタクルの比率は、どれだけの液体が必要であるかなどの多くの変数に基づいて変化し得ることを理解するであろう。当業者であれば、外側シリンダ及び内側シリンダは、本開示の性質から逸脱しないような任意の形状であってよいことも理解するであろう。
【0040】
供給装置及びレセプタクルは、箔、アルミニウム、金属、プラスチック、紙、裏打ち紙などの任意の材料又は任意の材料の組み合わせで形成されてもよい。一実施形態では、供給装置は、高い酸素バリア性を有するポリプロピレンプラスチックで形成される。別の実施形態では、供給装置とレセプタクルは同じ材料で形成され、それらを一緒に容易にリサイクルすることができる。一実施形態において、第1部材及びレセプタクルは、第2部材よりも大きいデュロメータ測定値を有する材料である。一実施形態では、レセプタクル封止部は、可撓性プラスチックで形成されている。別の実施形態では、レセプタクル封止部は、ポリプロピレンプラスチックで第2部材に一体的に形成されている。
【0041】
一実施形態において、供給装置及び/又はレセプタクルは、リサイクル可能な材料で形成されてもよい。一部の実施形態では、供給装置及び/又はレセプタクルは、約50%のリサイクルプラスチックで形成される。供給装置及び/又はレセプタクルは、BPAフリー及びフタル酸エステルフリーであってもよい。一部の実施形態において、第1部材及び第2部材は、ポリプロピレンプラスチック(PPプラスチック)で形成され、破壊可能な封止部は、低密度ポリエチレンプラスチック(LDPEプラスチック)で形成される。
【0042】
様々な実施形態において、第1部材及び第2部材を含む供給装置と、レセプタクルとを含む供給システムは、供給装置及びレセプタクルは、一緒に又は別々に製造され組み立てられてもよい。
【0043】
例えば、第1部材及び第2部材を含む供給装置は、レセプタクルとは別個に製造及び組み立てられてもよい。いくつかの例では、第1部材及び第2部材は、製造された後、流動性物質と共に組み立てられる。流動性物質を貯蔵した第1部材及び第2部材は、後に、水などの液体を含むレセプタクルと組み立てられてもよい。
【0044】
本明細書で使用される用語「供給装置」は、以下の図に記載される第1部材及び第2部材を指す。本明細書で使用される用語「供給システム」は、供給装置とレセプタクルとを指す。
【0045】
本明細書で使用する「密閉(して)」という用語は、供給装置又はシステムの気密封止部を意味する。例えば、開示された技術における突出封止部、レセプタクル封止部、及び相互作用するネジ部の少なくとも1つは、供給システムを密閉し、供給システム内の内容物(例えば、供給システムの供給装置に貯蔵された食品補助粉末及び供給システムのレセプタクルに貯蔵された水)を12ヶ月以上安定して維持することができる。
【0046】
本明細書で使用される「結合機構」という用語は、供給システムの構成要素を結合させることができる任意の機構を指す。例えば、結合機構は、相補ねじ部、チャネル及びチャネル受け部、クリップ、摩擦嵌め、ヒンジ機構等であってもよい。
【0047】
本明細書で使用される「ガイド」という用語は、ユーザに力を加えるように指示するためのテキスト又は記号を指す。
【0048】
図1を参照すると、貯蔵段階における供給システムが示されている。具体的には、貯蔵段階の間、流動性物質(15)が供給システムの内部に貯蔵されることがある。供給システムは、装置を含み、第1の位置でレセプタクル(2)によって受け取られるように示されている。供給装置は、第1部材(3)と第2部材(4)を備える。
【0049】
第1部材(3)は、第1部材(3)の上壁(7)の底面(50)から延びる内側円筒突出部(5)及び外側円筒形突出部(6)からなる。内側円筒突出部(5)の下端又は終端(16)は、長さがテーパー状に形成されている。具体的には、内側円筒突出部(5)の下端または終端(16)は、第1部材(3)の一側から内側円筒突出部(5)の他側に向かって下方に傾斜している(
図3では下端(16)とも示されている)。その結果、内側円筒突出部(5)の一方の側(ここでは終端16aの左側として示す)は、他方の側(ここでは終端16bの右側として示す)よりも短くなる。一部の実施形態では、底部端部(16)の一部は、(
図5A及び
図5Bにおいて成形部分30として示されるように)成形されてもよい。
【0050】
一部の実施形態では、内側円筒突出部(5)の下端(16)の一部又は全部は、破壊可能な封止部(14)を穿孔して切断又は破壊することで第1部材(3)を開いて供給するように線状又はギザギザ又は鋭い縁部であってもよい。破壊可能な封止部は、ホイル、アルミニウム、金属、プラスチック、紙、裏打ち紙などの、空気に対して透過性でない任意の材料で形成されてもよい。一部の実施形態では、破壊可能な封止部(14)封止部は、食用、可溶性、または生分解性であってもよい。
【0051】
図1の実施形態に示すように、内側円筒突出部(5)の左側が内側円筒突出部(5)の右側よりも短い場合、第1の位置において、内側円筒突出部(5)の左側の終端(16)と破壊可能な封止部(14)の間に小さなギャップ部分(42)が保持される。ギャップ部分(42)は、供給装置の上壁(7)に力が加わるまで、内側円筒突出部(5)の開口が破壊可能な封止部(14)を破らないような任意の大きさであってよい。
【0052】
第1部材(3)と第2部材(4)とが一緒に組み立てられるとき、第1部材(3)は、第1結合機構(13)を介して第2部材(4)に受け渡されることができる。第1の結合機構(13)は、第1部材(3)の外側円筒突出部(6)上の隆起襟部(18)と、第2部材(4)の外側円筒(10)上の、第1部材(3)の隆起襟部を受け取るように適合された襟受け部(44a、44b)とを備える。一部の実施形態では、襟受け部(44a、44b)は、外側シリンダ(10)の内周面に形成された一対の円周方向突出部によって形成されたチャネルである。
【0053】
襟受け部(44a、44b)は、第1部材(3)が第1位置で第2部材(4)に受けられるときのガイドであり、かつ、ユーザが最初に第1位置にある第1部材(3)を、破壊可能な封止部(14)の破損-破損は第2位置で発生する-を起こさない程度に第2部材(4)の中に押し込めることを容易にする。隆起襟部(18)は、移動して襟受け部(44a、44b)に入れられると、所定の位置に「カチッ」とはまる。使用中、第1部材(3)の上壁(7)への力の印加は、襟部を襟受け部(44)から第2の位置へ促し、破壊可能な封止部を破損し得る。
【0054】
第1の位置において、第1部材(3)の外側円筒形突出部(6)は、接合開口部(38)(
図4bに示し、
図4cに詳細に説明する)を有するチャネル受け部(22)を有していてもよい。チャネル受け部(22)は、破断した隆起襟部の2つの突出部の近傍及び間に位置し(例えば、
図4Bの隆起襟部18a及び18bの間)、第2の結合機構において結合開口(38)を介して第2部材(4)の外側シリンダ(10)上に位置するチャネル(23)を受け入れるように適応されてもよい。チャネル受け部(22)とチャネル(23)の第2の結合機構は、内側円筒突出部(5)の短辺(
図1では左側として示す)、すなわち内側円筒突出部(5)の終端(16)のうち破壊可能な封止部(14)と接触しない部分に配置されている。第2の結合機構は、第1部材(3)を第2部材(4)に押し込んで、内側円筒突出部(5)の終端端(16)の対向する長い側(
図1では右側として示す)で破壊可能な封止部(14)を破るための制御され一貫した動きを提供する。その結果、使用者が破壊可能な封止部(14)を破壊するのに必要な圧力および労力が少なくて済む。
【0055】
破壊可能な封止部(14)は、供給装置内に貯蔵された流動性物質(15)がレセプタクル(2)内に放出されることを防止するために、内側シリンダ(11)の開口を閉じるように構成される。内側円筒突出部(5)の右側は、左側よりも長く、第1の位置で破壊可能な封止部(14)を破壊することなく、破壊可能な封止部(14)に近接または接触して配置されている。
【0056】
流動性物質(15)は、内側円筒突出部(5)、内側シリンダ(11)、破壊可能な封止部(15)および天壁(7)によって形成されるチャンバー部(54)内に収納することができる。破壊可能な封止部(14)は、内側円筒突出部の開口部を介して侵入し得る不要な空気にさらされることから、流動性物質(15)を保護する。
【0057】
第1の位置において、第1部材(3)の内側円筒突出部(5)は、内側円筒突出部(5)に位置する第1および第2の突出封止部(8、9)が内側シリンダ(11)の内面の一部に作用するように、第2部材(4)の内側シリンダ(11)によって受けられる。突出封止部(8、9)は、チャンバー部分(54)が、余分な空気がチャンバー部分(54)から入り込んだり逃げたりしないように、気密に密閉されることを保証する。内側円筒突出部(5)に位置する突出封止部(8、9)は、内側シリンダ(11)の内側面に対して割り入るように、内側円筒(11)の内側面の一部に作用する。内側シリンダ(11)に作用する1つ以上の突出封止部(8、9)の位置で酸素バリアが形成される。突出封止部(8、9)により、流動性物質(15)は、少なくとも12ヶ月間、チャンバー部分(54)内で新鮮なままであることが保証される。供給装置がレセプタクル(2)に取り付けられた実施形態では、突出封止部(8、9)は、レセプタクル(2)内に貯蔵された流動性物質(15)及び水が安定した状態を維持することを保証する。第2部材(4)の外側シリンダ(10)は、外側シリンダ(10)とレセプタクル(2)にそれぞれ位置する相補的なねじ部分(34a、34b)を介してレセプタクル(2)を受け入れるように適合されている。嵌め込まれたとき、外側シリンダ(10)およびレセプタクル(2)上に位置するねじ部分(34a、34b)は、レセプタクル(2)が供給装置から切り離されない限り、液体がレセプタクル(2)から逃げることができないように気密性の囲いを提供する。
【0058】
第2部材(4)は、ブリッジ部分(12)によって接合された外側シリンダ(10)および内側シリンダ(11)から構成される。ブリッジ部分(12)は、レセプタクル(2)の上面(46)に作用するように適合され、ブリッジ部分(12)から突出するレセプタクル封止部(19)は、上面(46)に対して垂直なレセプタクル(2)の内側面(48)に作用するように適合されている。ブリッジ部(12)がレセプタクル(2)の上面(46)に支承し、ブリッジ部(12)から突出したレセプタクル封止部(19)がレセプタクル(2)の上面(46)に垂直な内面(48)に支承する位置で酸素バリアが形成される。レセプタクル封止部(19)は、レセプタクル(2)からの水漏れを防止するためにも使用される。実施形態では、レセプタクル(2)の内部からの圧力の増加により、レセプタクル封止部(19)は、レセプタクル(2)の内側面(48)に対してより大きく押し付けられ、レセプタクル封止部(19)の強度を高め、レセプタクル(2)の中身(17)を内部に密閉させることができる。
【0059】
レセプタクル封止部(19)は、ブリッジ部(12)から連続して突出していてもよいし、ブリッジ部(12)から突出する多数の部分に分割されていてもよい。レセプタクル封止部(19)は、任意の形状の突出部(例えば、三角形、円形、正方形、長方形など)であってもよい。レセプタクル封止部(19)は、面取りされた端部または斜面状の端部で終端してもよい。
【0060】
図2は、
図1の供給システムが供給段階にある様子を表している。具体的には、ユーザーが供給装置に貯蔵された流動性物質の利用を望むとき、供給装置は第1の位置から第2の位置へ移動される。特に第1部材(3)の上壁(7)に力が印加されることで内側円筒突出部(5)は内側シリンダー(11)の中に入り込むように下がり、内側円筒突出部(5)の短辺終端端16aをギャップ部分(42)(減少または除去されているので図示せず)へ入り込むように下げ、内側円筒突出部(5)の長辺終端端16bを下げて破壊可能な封止部(14)に接触して破壊可能な封止部(14)を破壊し、流動性物質(15)を容器(2)中に放出している。
【0061】
当業者であれば、破壊可能な封止部(14)の破壊は、流動性物質(15)が破壊可能な封止部(14)を通過してチャンバ(54)の外に移動できるように、破壊可能な封止部(14)が破壊又は裂かれることを意味すると理解されるであろう。
【0062】
レセプタクル(2)が供給装置に結合されているとき、レセプタクル(2)は、供給装置から結合が解除されない限り、液体がレセプタクル(2)から流出することができないように気密状態である。破壊可能な封止部(14)の破壊を介して流動性物質(15)がレセプタクル(2)に入ると、流動性物質(15)は、レセプタクル(2)内の内容物(17)と混合され得る。一部の実施形態では、流動性物質(15)と内容物(17)の混合は、レセプタクル(2)及び供給装置の動き、例えば、振動又は旋回によって達成される。流動性物質(15)が発泡性である場合、混合のための運動は必要ない。
【0063】
当業者であれば、別の実施形態において、供給装置が第2の位置に移動され、破壊可能な封止部(14)の破壊があると、破壊可能な封止部(14)がレセプタクル(2)内に落ちる可能性があることを理解するであろう。一部の実施形態において、供給装置は、レセプタクル(2)と結合されないか、またはレセプタクル(2)なしで使用されてもよい。そのような実施形態では、流動性物質(15)は、別の所望の場所(例えば、飲料用グラスに直接、又は)空気中及び皿上の食品に分配されてもよい。)
【0064】
一実施形態では、供給装置が第2の位置に移動したときに破壊状態にならない貼付手段により、破壊可能な封止部(14)がレセプタクル(2)の中に落ちないように、破壊可能な封止部の一部が内側シリンダ(11)に貼り付けられたままであってもよい。貼着手段としては、例えば、
図1及び
図2に示すように、内側シリンダ(11)の一部、破壊可能な封止部(14)自体の一部又はコネクタ(52)等が挙げられる。コネクタ(52)が内側シリンダ(11)および破壊可能な封止部(14)に取り付けられることにより、流動性物質(15)がレセプタクル(2)に入りながらも破壊可能な封止部(14)を第2部材(4)に固定したままにしておくことができる。一部の実施形態では、第1部材(3)が第2の位置で第2部材(4)の中に押し下げられると、内側円筒突出部(5)の短い側がコネクタ(52)又は破壊可能な封止部(14)に近接して位置するが破壊せず、破壊可能な封止部(14)の一部が内側円筒(11)に取り付けられたまま維持される。当業者であれば、コネクタ(52)は、より厚い材料の使用、破壊可能な封止部(14)の他の領域が穿孔される穿孔なし、などであってもよいことを理解するであろう。一部の実施形態では、貼付手段は、内側シリンダ(11)の一部、破壊可能な封止部(14)の一部、またはそれ自体の別個の部材であってもよい。
【0065】
一部の実施形態において、破壊可能な封止部(14)の材料は、内側円筒突出部(5)が破壊可能な封止部(14)を破壊できるように、破壊可能な封止部(14)の外周またはその近くの材料が、破壊可能な封止部の中心の材料よりも薄くなるように破壊可能な封止部の中心から外周に向かって厚さが先細り状になっている。一部の実施形態では、内側円筒突出部(5)は、第1部材(3)の上壁(7)に力が印加されるとき、切り離し部分の少なくとも一部を含む内側円筒突出部(5)がギャップ部分(42)の中に、そしてそれを越えて下降して破壊可能な封止部(14)を破るように分離部を構成している。ただし、破壊可能な封止部(14)のうち、分離部が下降した部分は破壊されないので、破壊可能な封止部(14)の部分は内側シリンダ(11)の開口に接合したままとなり、受け皿(2)内へ落下することはない。これにより、流動性物質(15)がレセプタクル(2)内に入りながらも、破壊可能な封止部(14)が第2部材(4)に固定された状態を維持することができる。
【0066】
ある実施形態において、破壊可能な封止部(14)は、ヒンジ機構を介して供給装置に接合されてもよいし、熱封止部または他の接合手段を介して第2部材(4)に一体的に接合されてもよい。破壊可能な封止部(14)の材料は、破壊可能な封止部(14)の中央部の厚みが大きく、破壊可能な封止部(14)の端部の厚みが小さい、中央部から周縁部に向かって先細り状の厚みであってもよいし、全体的に同じ厚みであってもよい。破壊可能な封止部(14)がヒンジ機構を介して供給装置に接合される実施形態では、ヒンジ機構は、破壊可能な封止部(14)が第2部材(4)から分離しないように、破壊可能な封止部を保持する。
【0067】
第1部材(3)の上壁(7)への力の印加は、襟受け部(44a、44b)から襟部(18)を第2位置へ促して破壊可能な封止部を損なわせる。襟部(18)は、第2の位置において、襟受け部(44a、44b)の外側に位置し、襟受け部に近接している。第2の位置において、チャネル受け部(22)はチャネル(23)を受けしており、チャネル(23)はチャネル受け部(22)の中にさらに移動している。チャネル受け部(22)およびチャネル(23)は、第2の位置で破壊可能な封止部(14)を破るために第1部材(3)を第2部材(4)の中に押し込むための制御された一貫した動きを提供する。また、チャネル受け部及びチャネルの結果として、破壊可能な封止部(14)を破るために、ユーザによってより少ない圧力及び労力が必要とされ得る。
【0068】
第2の位置において、内側円筒突出部(5)上に位置する突出封止部(8、9)は、内側円筒(11)の内側面に対して楔を打つように、内側円筒(11)の内側面の一部分に隣接して移動し、支承されたままである。酸素バリアは、1つ以上の突出封止部(8、9)が内側シリンダ(11)に作用する位置に留まる。
【0069】
第2の位置では、外側シリンダ(10)およびレセプタクル(2)に配置されたネジ部(34aおよび34b)は、供給装置との連結を解除しない限りレセプタクル(2)から液体が漏れないように、気密性の高い囲みを維持する。ブリッジ部(12)はレセプタクル(2)の上面(46)にかかり、ブリッジ部(12)から突出するレセプタクル封止部(19)は上面(46)と直交するレセプタクル(2)の内面(48)に作用する。
【0070】
図3は、第1部材(3)の一実施形態をより詳細に示す断面側面図である。特に、第1部材(3)は、内側円筒突出部(5)を有する上壁(7)と、上壁(7)の底面(50)から延びる外側円筒突出部(6)とを備える。一対の突出封止部(8、9)が、内側シリンダ(11)の内側面に対して割り入るように、第2部材(4)の内側シリンダ(11)に作用するように適合された内側円筒突出部(5)上に配置されている。第2の突出封止部(9)は、内側シリンダ(11)の開口部に向かって第1の突出封止部(8)の下方に位置する。突出封止部(8、9)により、チャンバー(54)内に余分な空気が入ったり、チャンバー(54)から逃げたりしないような気密性が保証される。内側シリンダ(11)に作用する1つ以上の突出封止部(8、9)の位置には、酸素バリアが形成される。この封止部により、流動性物質(15)(
図1及び
図2に示す)は、少なくとも12ヶ月間、チャンバー内で新鮮さを保つことができる。
【0071】
第1の位置において、内側円筒突出部(5)の左側の終端(16)と、供給装置内に貯蔵された流動性物質(15)がレセプタクル(2)内に放出されることを防止するために内側円筒(11)の開口を閉じるように位置する破壊可能な封止部(14)との間に、小さな隙間部分(42)(
図1に示す)が維持される。その結果、内側円筒突出部(5)の左側は、内側円筒突出部(5)の右側よりも短くなっている。左側よりも長い内側円筒突出部(5)の右側は、(
図1に示すように)第1の位置で破壊可能な封止部(14)を破壊することなく、破壊可能な封止部(14)に近接又は接触して配置されている。
【0072】
一部の実施形態では、第1部材(3)が第2の位置で第2部材(4)の中に押し下げられると、内側円筒突出部(5)の短辺は、コネクタ(52)又は破壊可能な封止部(14)の近傍に位置するが、破壊せず、破壊可能な封止部(14)の一部を内側シリンダ(11)に付着したままにしている(
図2に示されている)。
【0073】
図3を参照すると、内側円筒突出部(5)の短辺は、開口部(38)を有するチャネル受け部(22)(
図4b及び
図4cに示す)が位置する第1部材(3)の側に向けて配置されてもよい。チャネル受け部(22)は、結合開口部(38)を介して第2部材(4)の外側シリンダ(10)上に位置するチャネル(23)(
図6に示す)を受けするように適合されてもよい。チャネル受け部(22)とチャネル(23)の結合機構は、第1部材(3)を第2部材(4)に押し込んで第2の位置で破壊可能な封止部(14)を破壊するための制御された一貫した動作を提供する。内側円筒突出部(5)の対向する右側で破壊可能な封止部(14)を破るために、使用者はより少ない圧力と労力を必要とする。
【0074】
隆起襟部(18)(
図4a~cに示す)は、第1部材(3)の外側円筒突出部(6)上に位置し、これは、第2部材(4)の外側円筒(10)上の襟受け部(44a、44b)によって受けられるように適合されている。使用時、第1部材(3)の上壁(7)への力の印加は、襟部を襟受け部(44a、44b)から付勢する。
【0075】
図4a、4b、4cは、第1部材(3)の一実施形態の斜視図を示す。特に、第1部材(3)は、ガイドを有する上壁(7)を含む。ガイドは、供給装置の操作方法をユーザに案内するテキスト又は記号(例えば、「PUSH」又は「PRESS」という語句)であってよい。ここに示すように、ガイドは、上壁(7)の上面に位置する「PUSH」という単語のエンボス文字であり、使用者が供給装置から流動性物質(15)を放出するために力を加えるべき場所を指示するためのものである。内側円筒突出部(5)及び外側円筒形突出部(6)は、上壁(7)の底面(50)から延びている。一対の突出封止部(8、9)が、第2部材(4)の内側シリンダ(11)に作用するように適合された内側円筒突出部(5)上に配置されている。
【0076】
外側円筒突出部(6)は、その外壁に破断隆起襟部(18)を有し、破断隆起襟部(18)は、外側円筒突出部(6)の外側面に沿って延びる複数の襟部で形成されている。例えば、破断隆起襟部(18)は、外側円筒突出部(6)の外側面から外側に延びる複数の水平突出部(
図4a、4b、4cに襟部18a、18b、18cとして示される)を備えてよい。破断された隆起襟部(18)は、1つの単一の突出部の実施形態が、供給装置が第1の位置から第2の位置に移動する際に破壊可能な封止部(14)を破るためにより多くの圧力を必要とするので、1つより多くの単一の突出部を有していてもよい。隆起襟部は、破壊可能な封止部(14)を破壊するために、第1位置から第2位置への供給装置の移動をより容易にする。
【0077】
ある実施形態において、チャネル受け部(22)は、外側円筒形突出部(6)の外側の面にも配置されてもよい。チャネル受け部22は、破断された隆起襟部(18)の2つの突出部の間に位置し、接合開口部(38)を介して第2部材(4)の外側シリンダ(10)(
図8cに示す)上に位置するチャネル(23)を受け入れるよう適合されてもよい。チャネル受け部及びチャネルは、第1部材(3)を第1の位置から第2の位置まで第2部材(4)の中に押し込んで破壊可能な封止部(14)を破断するための制御された一貫した動きを提供する。チャネル受け部及びチャネルの結果として、破壊可能な封止部(14)を破るために、ユーザによって必要とされる圧力及び労力は小さくなり得る。
【0078】
一部の実施形態において、内側円筒突出部(5)の短い方の側面は、接合開口部(38)を有するチャネル受け部(22)が位置する第1部材(3)の側に向かって位置し、内側円筒突出部(5)の長い方の側面は、チャネル受け部(22)及び接合開口部(38)に反対側に位置してもよい。内側円筒突出部(5)の短い側がチャネル受け部(22)及び結合開口部(38)に近接して位置し、内側円筒突出部(5)の長い側がチャネル受け部(22)及び結合開口部(38)に対向して位置することにより、第1の位置から第2の位置への供給装置の移動をさらに容易に行うことができる。
【0079】
図5Aは、本開示の別の実施形態に係る供給装置の第1部材の断面正面図である。特に、第1部材(3)は、内側円筒突出部(5)を有する頂部壁(7)と、頂部壁(7)の底面(50)から延びる外側円筒形突出部(6)とから構成される。一対の突出封止部(8、9)が、内側シリンダ(11)の内側面に対して楔を打つように、第2部材(4)の内側シリンダ(11)に作用するように適合された内側円筒突出部(5)上に配置されている。第2の突出封止部(9)は、内側シリンダ(11)の開口部に向かって第1の突出封止部(8)の下方に位置する。突出封止部(8、9)により、チャンバー(54)内に余分な空気が入ったり、チャンバー(54)から逃げたりしないような気密性が確保される。内側シリンダ(11)に支承された1つ以上の突出封止部(8、9)の位置で、酸素バリアが形成される。この封止部により、流動性物質(15)は少なくとも12ヶ月間、チャンバー内で新鮮さを保つことができる。
【0080】
内側円筒突出部(5)上の終端部(16)は、一端から他端まで傾斜していてもよい。この傾斜は、図では、内側円筒突出部(5)の左側が内側円筒突出部(5)の右側よりも短くなるように描かれている。その結果、第1の位置では、内側円筒突出部(5)の左側の終端部(16)と、供給装置内に貯蔵された流動性物質(15)がレセプタクル(2)内に放出されるのを防止するために内側シリンダ(11)の開口を閉鎖する破壊可能な封止部(14)との間に小さなギャップ部分(42)(
図1に示す)が保持される。内側円筒突出部(5)の右側は、左側よりも長く、(
図1に示すように)第1の位置で破壊可能な封止部(14)を破断せずに、破壊可能な封止部(14)に近接または接触して配置されている。
【0081】
一部の実施形態では、第1部材(3)が第2の位置で第2部材(4)の中に押し下げられると、内側円筒突出部(5)の短辺は、コネクタ(52)又は破壊可能な封止部(14)の近傍に位置するが、破断せず、破壊可能な封止部(14)の一部が内側シリンダ(11)に付着したままである(
図2に示されている)。内側円筒突出部(5)の右側は、左側よりも長く、第1の位置で破壊可能な封止部(14)を破断せずに、破壊可能な封止部(14)に近接または接触して配置される(
図1に示す)。
【0082】
図5a及び
図5bは、供給装置の第1部材の正面図及び斜視底面図を示す。チャネル受け部(22)は、結合開口部(38)を介して第2部材(4)の外側シリンダ(10)上に位置するチャネル(23)を受けするように適合され得る。チャネル受け部(22)とチャネル(23)の結合機構は、第2の位置で破壊可能な封止部(14)を破るために第1部材(3)を第2部材(4)の中に押し込むための制御された一貫した動きを提供する。内側円筒突出部(5)の対向する右側で破壊可能な封止部(14)を破るために、ユーザによってより少ない圧力及び労力が要求される。
【0083】
一部の実施形態では、内側円筒突出部(5)の短い方の辺は、接合開口部(38)を有するチャネル受け部(22)が位置する第1部材(3)の側に向かって位置し、内側円筒突出部(5)の長い方の辺は、チャネル受け部(22)及び接合開口部(38)に対向して位置してもよい。内側円筒突出部(5)の短い側がチャネル受け部(22)および結合開口部(38)に近接して位置し、内側円筒突出部(5)の長い側がチャネル受け部(22)および結合開口部(38)に対向して位置することにより、供給装置の第1位置から第2位置への移動がさらに容易になる。
【0084】
隆起襟部(
図5b及び
図5cの18b及び18c)が、第1部材(2)の外側円筒突出部(6)上に位置し、これは、第2部材(4)の外側シリンダ(10)上の襟受け部(44a、44b)によって受けられるように適合されている。使用時、第1部材(3)の上壁(7)への力の印加は、襟部を襟受け部(44a、44b)から付勢する。
【0085】
図6は、本開示の一実施形態に係る供給装置の第2部材の断面正面図である。特に、第2部材(4)は、ブリッジ部(12)によって接合される外側シリンダ(10)と内側シリンダ(11)を備える。内側シリンダ(11)は、外側シリンダ(12)よりも長さが短い。外側シリンダ(10)の下部は、レセプタクル(2)の相補的なネジ部(34b)を受け入れるためのネジ部(34a)を備える。外側シリンダ(10)の上部は、第1部材(3)の隆起襟部(18)を受け入れるように適合された襟受け部(44a、44b)を備える。図示された実施形態では、襟受け部(44a、44b)は、外側シリンダ(10)の内周面に形成された一対の円周方向突出部によって形成されたチャネルである。
【0086】
供給装置に収納された流動性物質(15)がレセプタクル(2)内に放出することを許容および防止するための破壊可能な封止部(14)が、内側シリンダ(11)の開口部に配置されている。破壊可能な封止部(14)は、破壊可能な封止部(14)が破断又は破壊されるまで、流動性物質(15)をレセプタクル(2)の内容物(17)に露出しないように保護する。
【0087】
レセプタクル封止部(19)は、レセプタクル(2)の内側面(48)に作用するように適合された第2部材(4)のブリッジ部分(12)から突出している。レセプタクル封止部(19)は、水のようなレセプタクル(2)の内容物がレセプタクル(2)から漏れるのを防止するために使用される。実施形態では、レセプタクル内部からの圧力の増加により、レセプタクル封止部(19)は、レセプタクル(2)の内側面(48)に対してより大きく押し付けられ、レセプタクル封止部(19)の強度を高め、レセプタクル(2)の中身(17)を内部に密閉させることができる。
【0088】
図7aは、本開示の一実施形態に係る供給装置の第2部材(4)の上から見た斜視図である。
図7bは、
図7aの第2部材(4)を上下逆さまにした状態の下から見た斜視図である。第2部材(4)の外側シリンダ(10)には、チャネル(23)及び襟受け部(44)が配置されている。破壊可能な封止部(14)は、第2部材(4)の内側シリンダ(11)の底面に配置されている。一部の実施形態において、破壊可能な封止部(14)は、内側シリンダ(11)の一部であってもよいし、内側シリンダ(11)に直接接続されてもよいし、コネクタ(52)によって内側シリンダ(11)に接続されてもよい。
図7Aには、破壊可能な封止部(14)を接続するコネクタ(52)が示されている。使用中に破壊可能な封止部(14)を破壊すると、コネクタ(52)は、破壊可能な封止部(14)を第2部材(4)の内側シリンダ(11)に保持する。
【0089】
第2部材(4)の外側シリンダ(10)は、外側シリンダ(10)およびレセプタクル(2)にそれぞれ位置する相補的なねじ部分(34a、34b)を介してレセプタクル(2)を受け入れるように適合されている。ねじ部分(34a)は、外側シリンダ(10)上に位置する
図7bに示されている。嵌合すると、外側シリンダ(10)およびレセプタクル(2)に位置するネジ部(34aおよび34b)は、レセプタクル(2)が供給装置から連結解除されない限り、レセプタクル(2)から液体が漏れないように気密な筺体を提供する。
【0090】
図8は、本開示の一実施形態に係るレセプタクル(2)の断面正面図である。
図9aは、
図8のレセプタクル(2)の上から見た斜視図である。
図9bは、
図8及び
図9aのレセプタクル(2)を上下逆さまにした状態の下から見た斜視図である。
【0091】
第2部材(4)の外側シリンダ(10)は、外側シリンダ(10)およびレセプタクル(2)上にそれぞれ位置する相補的なねじ部分(34a、34b)によってレセプタクル(2)を受け入れるように適合されている。ねじ部分(34b)は、レセプタクル(2)上に位置する
図9a及び
図9bに示されている。嵌合すると、外側シリンダ(10)およびレセプタクル(2)に位置するねじ部分(34aおよび34b)は、レセプタクル(2)が供給装置から連結解除されない限り、レセプタクル(2)から液体が漏れないように気密な筺体を提供する。
【0092】
レセプタクル(2)は、液体などの内容物で満たされるように適合されたレセプタクルチャンバ部分(36)を含む。
【0093】
実施形態において、レセプタクル(2)は、ステッカー及び製造詳細を適用するためのレセプタクルの基部に楔部分(20)を含んでもよい。レセプタクル(2)にラベルを印刷するためのラベルガイド(60)は、一部の実施形態において含まれてもよい。
【0094】
一部の実施形態において、レセプタクル(2)は、レセプタクル(2)上に位置するマウスピースを含んでいてもよく、又はユーザーがレセプタクル(2)から飲むためにマウスピースがレセプタクル(2)に取り付けられるように構成されていてもよい。
【0095】
図10a及び
図10bは、それぞれ、第1位置及び第2位置における本開示の実施形態に係る供給装置の断面正面斜視図である。より具体的には、
図10a及び
図10bは、第1部材(3)と第2部材(4)とを結合するための第1結合機構及び第2結合機構(21)を示す図である。第1部材(3)、第2部材(4)、及びレセプタクル(2)が示されている。
【0096】
第1部材(3)は、第1の結合機構を介して第2部材(4)に受け渡される。第1の結合機構は、第1部材(3)の外側円筒形突出部(6)上の隆起襟部(18)と、第1部材(3)の隆起襟部(18)を受け取るように適合された第2部材(4)の外側円筒(10)上の襟受け取り部分(44a、44b)とから構成されている。一部の実施形態では、襟受け部(44a、44b)は、外側シリンダ(10)の内周面に形成された一対の円周方向突出部によって形成されたチャネルである。
【0097】
襟受け部(44a、44b)は、第1部材(3)が第1位置で第2部材(4)に受けられるときのガイドであり、第2位置で破壊可能な封止部(14)を損なうことなく、ユーザが第1部材(3)を第1位置で第2部材(4)の中に最初にどれだけ押し込むことができるか容易にするものである。隆起襟部(18)が襟受け部(44a、44b)の中に移動して寄り添うとき、隆起襟部(18)は「カチッ」とはまって定位置に入る。
【0098】
第2結合機構(21)は、結合口(38)を有する第1部材(3)の外側円筒突出部(6)のチャネル受け部(22)を含む。第1部材(3)の外側円筒突出部(6)のチャネル受け部(22)は、結合開口部(38)を介して第2部材(4)の外側円筒(10)上に位置するチャネル(23)(
図10aに示す)を受けするよう適合されている。チャネル(23)は、チャネル受け部(22)の一部に作用する。チャネル(23)は、外側シリンダ(10)から延び、ブリッジ部(12)に近接する外側シリンダ(10)の長さの一部に突き当たる一対の平行な突出部(ここではチャネル(23a)、(23b)として示す)を備えてよい。
【0099】
図10bを参照すると、第1部材(3)の上壁(7)への力の印加により供給装置が第2位置に移動すると、その力により、隆起襟部(18)が襟受け部(44a、44b)から押し出され、チャネル(23)をチャネル受け部(22)に沿って、結合開口(38)の反対側のチャネル受け部(22)の閉鎖端に作用するまで案内し、破壊可能な封止部(14)破壊される。
【0100】
図11は、供給装置の第1部材の実施形態の部分正面断面図である。図示された実施形態では、突出封止部(8、9)は、台形断面を有する。一部の実施形態では、突出封止部(8,9)は、突出封止部(8,9)が内側シリンダ(11)に作用し得るような任意の断面を有していてもよい。突出封止部の断面形状は、様々な形状(例えば、台形、三日月形、正方形、長方形、円形など)であってよい。実施形態において、1つ以上の突出封止部(8,9)は、内側シリンダ(11)上に位置し、内側円筒突出部(6)の一部に作用するように適合されてもよい。
【0101】
ある実施形態において、1つ以上の突出封止部(8,9)は、取り外すことができないように、供給装置に一体的に成形され得る。封止部は、流動性物質の内部に貯蔵された流動性物質に安定性を提供するために気密構造を提供する材料のリング、又は隆起縁部若しくはスカートであってよい。また、封止部は、第1部材(3)及び第2部材(4)を結合するための摩擦を提供してもよい。突出封止部(8、9)が供給装置に一体的に成形される実施形態では、封止部(8、9)は、それらが突出する供給装置の部分(例えば、第1部材(3))と同じ材料で形成されてもよい。一部の実施形態では、突出封止部(8、9)は、Oリングなど、取り外し可能であってもよい。
【0102】
ある実施形態において、1つ以上のOリングは、突出封止部に隣接して内側シリンダ(11)上に位置し、供給装置の内側円筒突出部(6)に作用して、第1部材(3)及び第2部材(4)を結合するためにさらなる摩擦を提供するとともに、酸素バリアを強化するように適合されている。
【0103】
図12を参照すると、レセプタクルによって受けられるように適合された供給装置を製造する方法の例示的な操作1200のフローチャートが示されている。操作1202は、上壁と、上壁の底面から延びる内側円筒突出部とを有する第1部材を製造する。操作1204は、ブリッジ部分によって接合された外側シリンダと内側シリンダを有する第2部材を製造し、内側シリンダは内側円筒突出部を受け取るように適合され、外側シリンダはレセプタクルを受け取るように適合される。
【0104】
操作1206は、内側シリンダの一部に作用するように適合された内側円筒突出部上に位置する1つ以上の突出封止部を製造する。一部の実施形態では、1つ以上の突出封止部は、台形または他の形状の断面を有してよい。
【0105】
操作1208は、破壊可能な封止部を製造し、この封止部は、内側シリンダの開口を閉じて、流動性物質を貯蔵するためのチャンバ部分を形成するように構成される。流動性物質は、製造時に供給装置内に貯蔵されてもよいし、後に第1部材と第2部材を一緒に組み立てる組立作業中に貯蔵されてもよい。
【0106】
ある実施形態において、第1部材は、ポリプロピレンプラスチックで形成され、第2部材は、ポリプロピレンプラスチックで形成され、破壊可能な封止部は、低密度ポリエチレンプラスチックで形成される。実施形態において、破壊可能な封止部は、プラスチックで形成される。
【0107】
実施形態の操作1200は、本明細書に記載される供給システム及び装置の他の部材を製造する操作を含んでもよい。実施形態について、製造操作は、隆起した襟部を有する第1部材の底面から延びる外側円筒形突出部と、隆起した襟部を受けるように適合された第2部材の外側円筒上に位置する襟受け部とを製造することを含んでもよい。別の実施形態では、製造操作は、チャネル開口部を有するチャネル受け部と、第2部材の外側シリンダ上に位置するチャネル受け部とを有する第1部材の底面から延びる外側円筒形突出部を製造することを含んでもよく、第1部材のチャネル受け部は、チャネル開口部を介して第2部材のチャネルを受け入れるように適合されている。
【0108】
別の実施形態では、製造作業は、レセプタクルの内側面に作用するように適合されたブリッジ部分から突出するレセプタクル封止部を製造することを含んでもよい。別の実施形態において、製造作業は、突出封止部に加えて、又はその代わりに、内側円筒突出部上に一対のOリングを製造することを含んでもよい。別の実施形態では、製造作業は、レセプタクル上の相補的なねじ部を受け入れるように適合されたねじ部を含む第2部材の外側シリンダを製造することを含んでもよい。
【0109】
別の実施形態において、製造操作は、第2部材に一体的に接合された破壊可能な封止部を製造することを含んでもよい。別の実施形態では、製造操作は、材料の中心から破壊可能な封止部の材料の周縁に向かって厚さがテーパー状になった破壊可能な封止部の材料を製造することを含んでもよい。別の実施形態において、製造操作は、破壊されたときに破壊可能な封止部の一部が内側シリンダに取り付けられたままであることを容易にするための貼付手段を製造することを含んでもよい。
【0110】
別の製造操作では、ある操作が、供給装置の第2部材のネジ部と相補的であるネジ部を有するレセプタクルを製造する。実施形態において、供給装置及びレセプタクルは、アルミニウムなどの他の材料で形成されてもよい。
【0111】
図13は、本開示の実施形態による、レセプタクルによって受け取られるように適合された供給システムを使用する方法の例示的な操作1300のフローチャートである。操作1302は、第1部材及び第2部材を含む供給装置内に流動性物質を格納し、レセプタクルによって受け取られるように適合される。一部の実施形態では、第1部材が逆さまにされ、内側の円筒形の突出部が流動性物質で満たされる。次いで、第2部材を第1部材の上に置き、第1部材の内側円筒形突出部が第2部材の内側円筒によって囲まれるように押し下げ、それによって、流動性物質が内部に貯蔵された供給装置を閉じる。
【0112】
操作部1304は、第1部材の外側円筒突出部に位置する隆起した襟部を、第2部材の外側円筒に位置する襟受け部に受け入れる。
【0113】
操作1306は、第1部材の外側円筒突出部に位置するチャネル受け部のチャネル開口部を介して、第2部材の外側円筒に位置するチャネルを受け取る。
【0114】
操作1308は、供給装置の第2部材の内側シリンダの一部に作用するように適合された供給装置の第1部材の内側円筒突出部上に位置する1つ以上の突出封止部で供給装置内の流動性物質を密封する。
【0115】
一部の実施形態では、操作1302~1308は、販売前の組み立て操作の間に実行される。他の実施形態では、操作1302~1308は、使用中にユーザによって実行されてもよい。
【0116】
他の操作では、操作は、第1部材の上壁に力を加えてもよい。ある操作は、隆起襟部を、第2部材の外側シリンダに位置する襟受け部から外に促してもよい。他の操作により、チャネルをチャネル受け部に沿ってチャネル受け部の閉鎖端に作用するまで案内してもよい。ある操作は第1部材の内側円筒突出部を下げて破壊可能な封止部を破壊してもよく、ある操作は流動性物質を放出してもよい。供給装置がレセプタクルに接続される一部の実施形態では、流動性物質はレセプタクルの中に放出されてもよい。供給装置がレセプタクルに接続されていない他の実施形態では、流動性物質は、任意の所望の場所(例えば、ガラス又はプレート)に放出されてもよい。
【0117】
本明細書に記載される実施形態を構成する操作は、操作、段階、対象、又はモジュールとして様々に言及され得る。さらに、動作は、明示的に別の方法で主張されるか、または特定の順序が請求項の言語によって本質的に必要とされない限り、所望に応じて動作を追加または省略し、任意の順序で実行されてよいことを理解されたい。開示された実施形態において、供給装置及び供給システムは、12ヶ月以上製品を保存することができる。物理的、化学的、生物学的、及び微生物学的試験を行い、保存期間及び保存方法を確立した。
【0118】
[実施例]
実施例の目的は、供給装置およびレセプタクルを含む開示された供給システムに保存され得る製品(例えば、粉末および水などの流動性物質など)の貯蔵寿命をモデル化することであった。実験データは、長期安定性試験と加速安定性試験で得られたものである。提案された製品の保存期間は少なくとも12ヶ月であった。実施例の製品は、食品サプリメントパウダーと水のサンプルであった。具体的には、食品サプリメント粉末は供給システムの供給装置に収納され、水は供給システムの付属レセプタクル内の供給装置の下方に収納された。試験のために保管された完成した粉末製品の総重量は57.9 g- 64.5 gであり、総重量の変化を検出するためにモニタリングされた。
【0119】
製品の有機食品試験には、粉末の質感、感触、匂い、色をモニタリングして、何らかの変化を検出することが含まれる。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)試験には、粉末のHPLCフィンガープリントをモニターし、何らかの変化を検出することが含まれる。製品の微生物試験には、パウダーの微生物負荷に変化がないかどうかをモニタリングすることが含まれる。水の微生物学的試験には、水の微生物学的負荷の変化をモニタリングすることが含まれる。
【0120】
以下の表 1 に示すように、長期安定性試験における試験頻度は、各種試料については 0、6、12 ヵ月、その他の試料については0、6、9、12 ヵ月であった。長期安定性試験は、温度 30℃、湿度 65% の保存条件で実施した。温度:30℃,湿度:65%RH。試験した期間において安定であった場合、確認として「Y」(「はい」の意味)が記された。特定の期間について試験を行っていない試料については、表中に数値(文字)を記載しなかった。
【0121】
【表1】
以下の 2に示すように,加速安定性試験における試験頻度は,各種試料については0,6,12ヶ月,その他の試料については 0,6,9,12 ヶ月であった。加速安定性試験は,温度 40℃,湿度 75% の保存条件下で実施した。温度 40℃,湿度 75%RH の条件で加速安定性試験を行った。試験期間中に安定であった場合、確認として「Y」(「はい」の意味)を提供した。また、特定の期間について試験を行っていない場合は、表中に数値(文字)を記載していない。
【0122】
【表2】
要約すると、上述の長期安定性試験及び加速安定性試験において、両製品(供給システムの供給装置に貯蔵された食品サプリメント粉末と、レセプタクルに貯蔵された水)は、本明細書に記載の組み立てられた供給システムにおいて12ヶ月以上安定であった。前述の説明は、共通の特性および特徴を共有し得る一部の実施形態に関連して提供される。任意の1つの実施形態の1つ以上の特徴は、他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせ可能であり得ることが理解されよう。加えて、任意の実施形態における任意の単一の特徴又は特徴の組み合わせは、追加の実施形態を構成してもよい。
【0123】
加えて、上記は、開示の一部の実施形態のみを説明し、開示された実施形態の技術的範囲及び思想から逸脱することなく、改変、修正、追加及び/又は変更を行うことができ、実施形態は例示であって限定的なものではない。
【0124】
さらに、開示は、現在最も実用的で好ましい実施形態と考えられるものに関連して説明したが、開示は、開示された実施形態に限定されるものではなく、逆に、開示の技術的思想及び範囲内に含まれる様々な修正及び同等の装置を網羅することが意図されていることが理解される。また、上述した様々な実施形態は、他の実施形態と組み合わせて実施されてもよく、例えば、ある実施形態の側面が他の実施形態の側面と組み合わされて、さらに他の実施形態が実現されてもよい。
【0125】
さらに、任意のアセンブリの各独立した特徴又は構成要素は、追加の実施形態を構成してもよい。
【国際調査報告】