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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-16
(54)【発明の名称】ダップル照明
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/155 20200101AFI20230808BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20230808BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20230808BHJP
   H05B 45/44 20200101ALI20230808BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20230808BHJP
【FI】
H05B47/155
H05B45/10
H05B45/20
H05B45/44
H05B47/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513151
(86)(22)【出願日】2021-08-19
(85)【翻訳文提出日】2023-04-11
(86)【国際出願番号】 EP2021072987
(87)【国際公開番号】W WO2022043169
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】20193116.9
(32)【優先日】2020-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン デルデン マルティヌス ヘルマヌス ヴィルヘルムス マリア
(72)【発明者】
【氏名】サースフィールド ポール フィリップ
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA13
3K273QA23
3K273RA03
3K273RA06
3K273RA08
3K273RA12
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA27
3K273TA32
3K273TA40
3K273TA45
3K273TA46
3K273TA78
3K273UA22
3K273VA01
3K273VA08
(57)【要約】
本発明は、自然な感じのパターン、垂直照明のダイナミクス及び色調、並びに影のパターンを提供することによって、空へのリアルなビューをレンダリングする人工天窓を提供する。そのために、ランダムに(制御されずに)動作する低強度LEDの第1のレイヤと、制御される高強度LEDの(入れ子の)第2のレイヤとを組み合わせる光生成デバイスを提供することによって、動的で認識可能なコンテンツ、特にダップルを生成し、これによりデバイス及び制御コストを大幅に減らす、光生成システムが提供される。ランダムに動作するLED/制御されるLEDの比率は約3:1である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)n≧20である、n個の光生成デバイスのアレイ及び(ii)前記光生成デバイスを制御するように構成される制御システムを含む光生成システムであって、
前記n個の光生成デバイスのアレイは、m個の第1の光生成デバイス及びk個の第2の光生成デバイスを含み、前記第2の光生成デバイスは、複数の光生成デバイスのアレイ内で少なくとも部分的にランダムな配置で配され、m≧10、k≧3、及び2≦m/k≦5であり、前記第1の光生成デバイスは、第1のデバイス光を生成するように構成され、前記第2の光生成デバイスは、第2のデバイス光を生成するように構成され、
動作モードにおいて、
前記制御システムは、前記第1の光生成デバイスのg個の第1のグループを制御するように構成され、1≦g<bであり、b=g2であり、前記第1の光生成デバイスの各第1のグループは、g11個の第1の光生成デバイスを含み、各第1のグループのg11は、b≦g11≦mの範囲から個別に選択され、すべてのg11の和は、mであり、
前記制御システムは、前記第2の光生成デバイスのg個の第2のグループを個別に制御するように構成され、2≦g≦kであり、前記第2の光生成デバイスの各第2のグループは、g22個の第2の光生成デバイスを含み、各第2のグループのg22は、1≦g22≦k-1の範囲から個別に選択され、すべてのg22の和は、kであり、
前記第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化し、2≦q2≦kである、光生成システム。
【請求項2】
前記照明パラメータは、(i)強度及び(ii)色点の群から選択され、前記光生成デバイスは、固体光源を含み、前記部分的にランダムな配置は、ランダムな配置又は準ランダムな配置を含む、請求項1に記載の光生成システム。
【請求項3】
前記動作モードにおいて、
前記制御システムは、前記第1の光生成デバイスのg個の第1のグループを制御するように構成され、g=1であり、前記第1の光生成デバイスの前記第1のグループは、g11個の第1の光生成デバイスを含み、g11=mであり、
前記制御システムは、前記第2の光生成デバイスのg個の第2のグループを個別に制御するように構成され、g=kであり、前記第2の光生成デバイスの各第2のグループは、g22個の第2の光生成デバイスを含み、g22=1である、請求項1に記載の光生成システム。
【請求項4】
n≧40であり、3≦m/k≦4であり、b=12である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項5】
前記動作モードの第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、第1の光源は第1の強度Iを有し、1つ以上の第2の光源は第2の強度Iを有し、0.75≦I/I≦15である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項6】
前記第1の動作モード期間の前記少なくとも一部中に、5≦I/I≦15である、請求項5に記載の光生成システム。
【請求項7】
前記第1の動作モード期間の前記少なくとも一部中に、0.75≦I/I≦1.5である、請求項5に記載の光生成システム。
【請求項8】
前記動作モードの前記第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、前記第1の強度I及び前記第2の強度Iは、時間的挙動が異なる、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項9】
前記動作モードの第2の動作モード期間の少なくとも一部中に、前記第1のデバイス光及び前記第2のデバイス光は、(i)強度及び(ii)色点のうちの1つ以上が異なる、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項10】
前記照明パラメータは、前記第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の強度であり、前記強度は、最大強度Imaxを有し、前記動作モードの第3の動作モード期間の少なくとも一部中に、前記制御システムは、前記第2のデバイス光の強度を、低強度と高強度との間で順次変化させるように構成され、前記低強度及び前記高強度は、少なくとも0.05*Imax異なり、前記制御システムは、異なる第2の光源を少なくとも部分的にランダムに選択するように構成され、低値から高値、又はその逆の変化は、0.5~300秒の範囲内の時間期間に実行される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項11】
前記照明パラメータは、前記第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の色点であり、前記動作モードの第4の動作モード期間の少なくとも一部中に、前記制御システムは、前記第2のデバイス光の色点を、異なる色点間で順次変化させるように構成され、異なる色点は、(i)u'について少なくとも0.03及び(ii)v'について少なくとも0.03のうちの1つ以上で少なくとも異なり、前記制御システムは、異なる第2の光源を少なくとも部分的にランダムに選択するように構成され、色点間の変化は、0.5~300秒の範囲内の時間期間に実行される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項12】
前記第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の照明パラメータは、時間期間Δt中に高値と低値との間で、経時的に相互に非同期的に変化し、前記第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループの各々のΔtは、少なくとも0.5秒及び最大でq2*300秒の範囲から個別に選択される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項13】
当該光生成システムは、(i)前記光生成デバイスの下流に構成されるディフューザ及び(ii)前記光生成デバイスの1つ以上の下流に構成される1つ以上のレンズのうちの1つ以上を含む、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項14】
ランプ、照明器具、プロジェクタデバイスの群から選択される照明デバイスであって、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の光生成システムを含む、照明デバイス。
【請求項15】
光による動的なダップル効果を作り出すための請求項1乃至13のいずれか一項に記載の光生成システム又は請求項14に記載の照明デバイスの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光生成システム及び(そのような光生成システムを含む)照明デバイスに関する。また、本発明は、そのような光生成システム又は照明デバイスの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
マトリクス照明が、当技術分野で知られている。例えば、US2013/0257285は、マトリクスと、マトリクスによって支持される回路基板と、マトリクスに固定的に結合され、電気ソケットのマトリクスを形成する複数の電気ソケットであって、回路基板は、ソケットの直列接続の1つ以上のセットを提供するためにソケット間に導体を有する、複数の電気ソケットと、不作動発光ダイオードモジュールを検出するために各ソケットに関連付けられる検出回路と、検出回路に結合され、マトリクスがソケットにプラグインされている少なくとも1つの不作動発光ダイオードを有すると識別する情報を送信するためのトランスミッタとを含む、照明器具を述べている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現代では、多くの人が仕事日の大半を屋内で過ごしている。いくつかの国では、すべての従業員が職場環境において自然光(natural daylight)を受けるようにすべきであることが法律で定められている。自然光は健康によく、人を外部の世界とつなげる。自然光は、現在の時刻及び気象条件に関する情報を提供することができる。しかしながら、人口の増加に伴い、私たちが日中にいる空間の多くが、日光(daylight)を直接受けなくなるであろうことが予想できる。
【0004】
動的で自然な感じのコンテンツ(dynamic and natural feeling content)を、(局所的に)異なるレート、スケール及び解像度で呈するケイパビリティ(capability)は、驚くべきことに、光生成システムの重要な態様であるように思われる。これは、例えば、太陽の光線が一組の(動いている)木の葉の間を通って落ちる影の動き(shadow play)を模倣する等、特定の色、ダイナミクス及びパターンを使用して光生成システムによって再生されるコンテンツにより簡単に意味論的意味(semantic meaning)を加える機会を提供し得る。自然な感じのコンテンツの他の例としては、例えば、壁等の屋内表面に見えるようにされる、自然な空(natural sky)のパターン及び色のグラデーションがあり得る。このような効果は、プロジェクタ又はLEDのアレイ等、マトリクスベースのシステムによって作り出され得る。しかしながら、このようなシステムは比較的複雑であり、また、制御も比較的複雑であり得る。これは、システムが複雑になればなるほど、より多くのコストがかかり、故障の可能性がより大きくなり得るという不利な点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明の一態様は、好ましくはさらに上述した不利な点のうちの1つ以上を少なくとも部分的に取り除く、代替的な光生成システム(及び/又は照明デバイス)を提供することである。本発明は、従来技術の不利な点の少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することを目的として有してもよい。さらに、本発明の一態様は、好ましくはさらに上述した不利な点のうちの1つ以上を少なくとも部分的に取り除く、照明によるダップル効果(dapple effect)を作り出し得る代替的な光生成システム(及び/又は照明デバイス)を提供することである。
【0006】
第1の態様において、本発明は、(i)n個の光生成デバイス(「デバイス」又は「照明デバイス」)のアレイ及び(ii)光生成デバイスを制御するように構成される制御システムを含む光生成システム(「システム」)を提供する。特に、ある実施形態では、n≧20である。ある実施形態では、n個の光生成デバイスのアレイは、m個の第1の光生成デバイス及びk個の第2の光生成デバイスを含む。特に、第2の光生成デバイスは、(複数の光生成デバイスのアレイ内で)少なくとも部分的にランダムな配置で構成されてもよい。言い換えれば、第2の光生成デバイスは、複数の光生成デバイスのアレイ内で少なくとも部分的にランダムな配置で配され(disposed)てもよい。光生成デバイスは、第2の光生成デバイスが、複数の光生成デバイスのアレイ内でランダムに配されているという特徴を有してもよい。特定の実施形態では、m≧10である。さらに、特定の実施形態では、k≧3である。特に、ある実施形態では、1≦m/k≦10、例えば、2≦m/k≦5である。特に、第1の光生成デバイスは、第1のデバイス光を生成するように構成され、第2の光生成デバイスは、第2のデバイス光を生成するように構成される。ある実施形態では、動作モードにおいて、制御システムは、第1の光生成デバイスのg1個の第1のグループを制御するように構成されてもよい。さらに、ある実施形態では、動作モードにおいて、制御システムは、第2の光生成デバイスのg2個の第2のグループを個別に制御するように構成されてもよい。またさらに、ある実施形態では、動作モードにおいて、第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループ(respective second groups of second light generating devices)の第2のデバイス光の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化してもよい。特に、ある実施形態では、1≦g1<bであり、b=g2である。ある実施形態では、第1の光生成デバイスの各第1のグループは、g11個の第1の光生成デバイスを含んでもよい。特定の実施形態では、各第1のグループのg11は、b≦g11≦mの範囲から個別に選択されてもよく、特に、すべてのg11の和はmであってもよい。さらに、特に、ある実施形態では、2≦g2≦kであってもよい。またさらに、ある実施形態では、第2の光生成デバイスの各第2のグループは、g22個の第2の光生成デバイスを含んでもよい。特に、ある実施形態では、各第2のグループのg22は、1≦g22≦k-1の範囲から個別に選択されてもよく、特に、すべてのg22の和はkであってもよい。さらに、特定の実施形態では、2≦q2≦kであってもよい。それゆえ、特に、本発明は、ある実施形態において、(i)n≧20である、n個の光生成デバイスのアレイ及び(ii)光生成デバイスを制御するように構成される制御システムを含む光生成システムであって、n個の光生成デバイスのアレイは、m個の第1の光生成デバイス及びk個の第2の光生成デバイスを含み、第2の光生成デバイスは、複数の光生成デバイスのアレイ内で少なくとも部分的にランダムな配置で配され、m≧10、k≧3、及び2≦m/k≦5であり、第1の光生成デバイスは、第1のデバイス光を生成するように構成され、第2の光生成デバイスは、第2のデバイス光を生成するように構成され、動作モードにおいて、(I)制御システムは、第1の光生成デバイスのg1個の第1のグループを制御するように構成され、1≦g1<bであり、b=g2であり、第1の光生成デバイスの各第1のグループは、g11個の第1の光生成デバイスを含み、各第1のグループのg11は、b≦g11≦mの範囲から個別に選択され、すべてのg11の和は、mであり、(II)制御システムは、第2の光生成デバイスのg2個の第2のグループを個別に制御するように構成され、2≦g2≦kであり、第2の光生成デバイスの各第2のグループは、g22個の第2の光生成デバイスを含み、各第2のグループのg22は、1≦g22≦k-1の範囲から個別に選択され、すべてのg22の和は、kであり、(III)第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化し、2≦q2≦kである、光生成システムを提供する。
【0007】
このようなシステムを使用して、照明によるダップル効果を作り出すことが可能である一方、システムは比較的単純であり得る。ドライバ及び/又は電子機器の複雑さが軽減されることができる一方、例えば日光によるリアルなダップル効果(realistic dapple effect)が模倣され得る。
【0008】
本発明は、ある実施形態では、複数の光生成デバイスを含むアレイの第1の部分が、背景照明機能等、第1の機能を有してもよいという、比較的単純な概念に基づいてもよい。アレイのこの第1の部分は、アレイの当該第1の部分内のすべての光生成デバイスを個別に制御するのではなく、グループとして制御され得る複数の光生成デバイスを含んでもよい。(複数の光生成デバイスを含む)アレイの第2の部分は、第2の機能、特に、背景光に対するダップル効果作成機能(dapple effect creation function)を有してもよい。アレイのこの第2の部分は、一般にアレイの第1の部分内の光生成デバイスよりも少ない数であるが、複数の光生成デバイスを含んでもよい。第2の部分の複数の光生成デバイスは、特に、個別に制御されてもよい。さらに、アレイの第2の部分の光生成デバイスは、特に、アレイ上で少なくとも部分的にランダムに構成されてもよい。これは、経時的に変化し得る、及び経時的に空間的にも変化し得る、きらめき(twinkling)又はスパークリング(sparkling)を可能にする。このようにして、照明によるダップル効果が作り出され得る。この比較的単純な概念は、ある実施形態では、(a)アレイの第1の部分内に2つ以上のグループがあってもよく、グループは個別に制御されてもよく、及び/又は、(b)アレイの第2の部分内に2つ以上の光生成デバイスのサブセットがあってもよく、サブセットは個別に制御される、という点で若干より複雑であってもよい。一般に、アレイの第1の部分内の1つ以上のグループの数は、第2の部分内の1つ以上の光源を含む個別に制御されるサブセットの数より少なくてもよい。
【0009】
上述したように、光生成システムは、(i)n個の光生成デバイスのアレイと、(ii)光生成デバイスを制御するように構成される制御システムとを含む。本発明は、アレイ自体も提供する。
【0010】
各光生成デバイスは、光源を含む。特に、各光生成デバイスは、(任意選択的に、光学素子等、さらなる要素と組み合わせて)ピクセルを提供するように構成されてもよい。これは、(デバイスの)スクリーン上等、近距離場におけるもの、又は、例えばプロジェクタ又は他の投影デバイスを使用する場合等、遠距離場におけるものであってもよい。ピクセルは、遠距離場であれ近距離場であれ、小さくてもよく、例えば、1mmより小さくてもよいが、例えば特に近距離場において、少なくとも1cm等、より大きくてもよく、例えば、投影デバイスから0.10~50mの範囲から選択される距離で、1~100cmの範囲から選択されてもよい。特定の実施形態では、投影デバイスは、短い投影距離の投影デバイス(short-throw projection device)であってもよい(距離は、特定の実施形態では、0.1~0.35mであってもよい)。しかしながら、例えば、他のタイプの投影デバイスのために、1~50m等、他の寸法も可能であり得る。
【0011】
したがって、特定の実施形態では、システムは、スクリーンを含んでもよい。スクリーン上で、光生成デバイスは、任意選択的に光学素子と共に、ピクセルを提供する。
【0012】
用語「光源」は、原理的に、当該技術分野で知られる任意の光源に関連してもよい。これは、従来の(タングステン)電球、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、蛍光灯、LED(light emissive diode)等であってもよい。特定の実施形態では、光源は、(LED又はレーザダイオード等の)固体LED光源を含む。用語「光源」はまた、さらに多く使用されてもよいが、2~2000個の(固体)LED光源等、複数の光源に関連してもよい(以下も参照)。したがって、用語「LED」はまた、複数のLEDを指してもよい。さらに、用語「光源」はまた、ある実施形態では、いわゆるチップオンボード(COB:chips-on-board)光源を指してもよい。用語「COB」は、特に、封入されても接続されてもいないが、PCB等、基板上に直接載置された半導体チップの形態のLEDチップを指す。したがって、複数の光半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。ある実施形態では、COBは、単一の照明モジュールとして一緒に構成されるマルチLEDチップである。
【0013】
光源は、光脱出面(light escape surface)を有する。電球又は蛍光灯等の従来の光源を参照すると、光脱出面は、ガラス又は石英エンベロープの外面であってもよい。LEDの場合、光脱出面は、例えば、LEDダイであってもよく、又は樹脂がLEDダイに適用される場合、樹脂の外面であってもよい。原理的に、光脱出面はまた、ファイバの終端であってもよい。脱出面という用語は、特に、光が光源から実際に離れる又は脱出する光源の部分に関連する。光源は、光ビームを供給するように構成される。この光ビームは(斯くして)、光源の光出口面(light exit surface)から脱出する。
【0014】
用語「光源」は、発光ダイオード(LED)、共振キャビティ発光ダイオード(resonant cavity light emitting diode)(RCLED)、垂直キャビティレーザダイオード(vertical cavity laser diode)(VCSEL)、エッジ放射レーザ(edge emitting laser)等、半導体発光デバイスを指してもよい。用語「光源」はまた、パッシブマトリクス(PMOLED)又はアクティブマトリクス(AMOLED)等の有機発光ダイオードを指してもよい。特定の実施形態では、光源は、(LED又はレーザダイオード等の)固体光源を含む。一実施形態では、光源は、LED(発光ダイオード)を含む。用語「LED」はまた、複数のLEDを指してもよい。さらに、用語「光源」はまた、ある実施形態では、いわゆるチップオンボード(COB:chips-on-board)光源を指してもよい。用語「COB」は、特に、封入されても接続されてもいないが、PCB等、基板上に直接載置された半導体チップの形態のLEDチップを指す。したがって、複数の半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。ある実施形態では、COBは、単一の照明モジュールとして一緒に構成されるマルチLEDチップである。
【0015】
また、用語「光源」は、さらに多く使用されてもよいが、2~2000個の固体光源等、複数の(本質的に同一の(又は異なる))光源に関連してもよい(以下も参照)。ある実施形態では、光源は、LED等、単一の固体光源の下流に、又は複数の固体光源の下流に(すなわち、例えば、複数のLEDによって共有される)1つ以上のマイクロ光学要素(マイクロレンズのアレイ)を含んでもよい。ある実施形態では、光源は、オンチップ光学素子を有するLEDを含んでもよい。ある実施形態では、光源は、(ある実施形態ではオンチップビームステアリング(on-chip beam steering)を提供する)(光学素子を有する又は有さない)ピクセル化された単一のLEDを含む。
【0016】
ある実施形態では、光源は、例えば、青色LED等の青色光源、又は緑色LED等の緑色光源、及び赤色LED等の赤色光源等、それ自体で用いられる、一次放射を提供するように構成されてもよい。
【0017】
しかしながら、他の実施形態では、光源は、一次放射を提供するように構成されてもよく、一次放射の一部は、二次放射に変換されてもよい。二次放射は、ルミネッセンス材料による変換に基づいてもよい。それゆえ、二次放射はまた、ルミネッセンス材料放射として示されてもよい。ルミネッセンス材料は、ある実施形態では、ルミネッセンス材料を含むルミネッセンス材料層又はドームを有するLED等、光源に含まれてもよい。他の実施形態では、ルミネッセンス材料は、LEDのダイと物理的に接触していないルミネッセンス材料層を有するLED等、光源からある距離(「リモート」)に構成されてもよい。したがって、特定の実施形態では、光源は、動作中に少なくとも380~470mmの範囲から選択される波長の光を発する光源であってもよい。しかしながら、他の波長も可能であり得る。この光は、部分的に、ルミネッセンス材料によって使用されてもよい。
【0018】
用語「レーザ光源」は、特に、レーザを指す。このようなレーザは、特に、UV、可視、又は赤外の1つ以上の波長を有する、特に、300~1500nm等、200~2000nmのスペクトル波長範囲から選択される波長を有する、レーザ光源光を生成するように構成されてもよい。用語「レーザ」は、特に、電磁放射の誘導放出に基づく光増幅のプロセスを介して光を発するデバイスを指す。
【0019】
特に、ある実施形態では、用語「レーザ」は、固体レーザを指してもよい。特定の実施形態では、用語「レーザ」若しくは「レーザ光源」、又は同様の用語は、レーザダイオード(又はダイオードレーザ)を指す。
【0020】
したがって、ある実施形態において、光源は、レーザ光源を含む。ある実施形態では、用語「レーザ」又は「固体レーザ(solid state laser)」は、セリウムでドープされたリチウムストロンチウム(又は、カルシウム)フッ化アルミニウム(Ce:LiSAF、Ce:LiCAF)、クロムでドープされたクリソベリル(アレキサンドライト)レーザ、クロムZnSe(Cr:ZnSe)レーザ、二価サマリウムでドープされたフッ化カルシウム(Sm:CaF2)レーザ、Er:YAGレーザ、エルビウムでドープされたガラスレーザ及びエルビウム-イッテルビウムで共ドープされたガラスレーザ、F-中心レーザ、ホルミウムYAG(Ho:YAG)レーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、ネオジムでドープされたイットリウムカルシウムオキソボレートNd:YCaO(BO又はNd:YCOB、ネオジムでドープされたオルトバナジン酸イットリウム(Nd:YVO)レーザ、ネオジムガラス(Nd:ガラス)レーザ、ネオジムYLF(Nd:YLF)固体レーザ、プロメチウム147でドープされたリン酸ガラス(147Pm3+:ガラス)固体レーザ、ルビーレーザ(Al:Cr3+)、ツリウムYAG(Tm:YAG)レーザ、チタンサファイア(Ti:サファイア;Al:Ti3+)レーザ、三価ウラニウムでドープされたフッ化カルシウム(U:CaF)固体レーザ、イッテルビウムでドープされたガラスレーザ(ロッド、プレート/チップ、及びファイバ)、イッテルビウムYAG(Yb:YAG)レーザ、Yb(ガラス又はセラミック)レーザ等のうちの1つ以上を指してもよい。
【0021】
ある実施形態では、用語「レーザ」又は「固体レーザ」は、GaN、InGaN、AlGaInP、AlGaAs、InGaAsP、鉛塩、垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL:vertical cavity surface emitting laser)、量子カスケードレーザ、ハイブリッドシリコンレーザ等、半導体レーザダイオードのうちの1つ以上を指してもよい。
【0022】
レーザは、より短い(レーザ)波長に達するためにアップコンバータと組み合わされてもよい。例えば、いくらかの(3価の)希土類イオンで、アップコンバージョンが得られてもよく、又は、非線形結晶で、アップコンバージョンが得られることができる。代替的に、レーザは、より長い(レーザ)波長に達するために、色素レーザ等、ダウンコンバーターと組み合わされることができる。
【0023】
以下から導出され得るように、用語「レーザ光源」はまた、複数の(異なる又は同一の)レーザ光源を指してもよい。特定の実施形態では、用語「レーザ光源」は、複数N個の(同一の)レーザ光源を指してもよい。ある実施形態では、N=2以上である。特定の実施形態では、Nは、特に少なくとも8等、少なくとも5であってもよい。このようにして、より高い輝度が得られてもよい。ある実施形態では、レーザ光源は、レーザバンク内に配置されてもよい(上記も参照)。レーザバンクは、ある実施形態では、ヒートシンク、及び/又は光学素子、例えば、レーザ光をコリメートするためのレンズを含んでもよい。
【0024】
レーザ光源は、レーザ光源光(又は、「レーザ光」)を生成するように構成される。光源光は、レーザ光源光から本質的に成ってもよい。光源光はまた、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光を含んでもよい。例えば、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光は、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光を含む単一の光ビームを供給するために、光ガイドにインカップルされてもよい。斯くして、特定の実施形態では、光源光は特に、コリメートされた光源光である。さらなる実施形態では、光源光は特に、(コリメートされた)レーザ光源光である。「異なる光源」又は「複数の異なる光源」というフレーズ、及び同様のフレーズは、ある実施形態では、少なくとも2つの異なるビンから選択される複数の固体光源を指してもよい。同様に、「同一の光源」又は「複数の同一の光源」というフレーズ、及び同様のフレーズは、ある実施形態では、同じビンから選択される複数の固体光源を指してもよい。
【0025】
光源は特に、光軸(O)、(あるビーム形状、)及びあるスペクトルパワー分布を有する光源光を生成するように構成される。光源光は、ある実施形態では、レーザに関して既知であるような帯域幅を有する、1つ以上の帯域を有してもよい。特定の実施形態では、帯域は、10nm以下等、室温において20nm未満の範囲の半値全幅(FWHM:full width half maximum)を有するもの等、比較的明確な線であってもよい。したがって、光源光は、1つ以上の(狭)帯域を含んでもよいスペクトルパワー分布(波長の関数としてのエネルギスケール上の強度)を有する。
【0026】
(光源光の)ビームは、集束された又はコリメートされた(レーザ)光源光のビームであってもよい。用語「集束された(focused)」は特に、小さいスポットに収束していることを指してもよい。この小さいスポットは、個別のコンバータ領域にあってもよく、又は、コンバータ領域の(僅かに)上流に、若しくはコンバータ領域の(僅かに)下流にあってもよい。特に、集束及び/又はコリメーションは、(側面での)個別のコンバータ領域におけるビームの(光軸に対して垂直な)断面形状が、(光源光が個別のコンバータ領域を照射する場所での)個別のコンバータ領域の(光軸に対して垂直な)断面形状よりも、本質的に大きくはないようなものであってもよい。集束は、(集束)レンズ等、1つ以上の光学素子を使用して実行されてもよい。特に、2つのレンズが、レーザ光源光を集束させるために適用されてもよい。コリメーションは、レンズ及び/又は放物面ミラー等の、コリメーション要素等、1つ以上の(他の)光学素子を使用して実行されてもよい。ある実施形態では、(レーザ)光源光のビームは、ある実施形態では≦2°(FWHM)、より特定的には≦1°(FWHM)、最も特定的には≦0.5°(FWHM)等、比較的高度にコリメートされてもよい。したがって、≦2°(FWHM)は、(高度に)コリメートされた光源光と見なされてもよい。光学素子が、(高度な)コリメーションをもたらすために使用されてもよい(上記も参照)。
【0027】
上述したように、各光生成デバイスは、1つ以上の光源を含む。さらに特に、光生成デバイスは、固体光源を含む。したがって、各光生成デバイスは、LED等、1つ以上の固体光源を含んでもよい。
【0028】
光生成デバイスは、デバイス光を生成するように構成される。光源は、光源光を生成するように構成される。光生成デバイスは、ある実施形態では、光源光の一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成されるルミネッセンス材料を含んでもよい。したがって、デバイス光は、光源光及びルミネッセンス材料光のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0029】
ある実施形態では、複数の光生成デバイスのうちの1つ以上、特に複数の光生成デバイスは、2つ以上の光源を含んでもよい。このようにして、例えば、特に色点(color point)等、光生成デバイスのデバイス光の光学パラメータを制御することが可能であってもよい。したがって、ある実施形態では、複数の光生成デバイスのうちの1つ以上、特に複数の光生成デバイスは、それぞれのデバイス光の調色可能な色点(color tunable color point)を有する。
【0030】
代替的に又は追加的に、2つ以上の光生成デバイス、特に各々複数の光生成デバイスの2つ以上のグループは、異なる色点を有するそれぞれのデバイス光を提供するように構成されてもよい。したがって、このような実施形態では、色点は固定されてもよいが、異なるグループからのデバイス間で異なってもよい。特定の実施形態では、第1のタイプの光及び第2のタイプの光の色又は色点は、第1のタイプの光及び第2のタイプの光のそれぞれの色点が、u'について少なくとも0.01で及び/又はv'について少なくとも0.01で、さらにより特定的にはu'について少なくとも0.02で及び/又はv'について少なくとも0.02で異なる場合に異なってもよい。さらにより特定の実施形態では、第1のタイプの光及び第2のタイプの光のそれぞれの色点は、u'について少なくとも0.03で及び/又はv'について少なくとも0.03で異なってもよい。ここで、u'及びv'は、CIE1976 UCS(uniform chromaticity scale)図における光の色座標である。
【0031】
代替的に又は追加的に、2つ以上の光生成デバイス、特に各々複数の光生成デバイスの2つ以上のグループは、異なる相関色温度(CCT)を有するそれぞれのデバイス光を提供するように構成されてもよい。したがって、このような実施形態では、CCTは固定されてもよいが、異なるグループからのデバイス間で異なってもよい。したがって、ある実施形態では、2つ以上の光生成デバイスは、白色光を生成するように構成されてもよい。本明細書における用語「白色光(white light)」は、当業者に既知である。白色光は特に、2000~20000K、特に2700~20000K等、約1800~20000K、一般照明に関しては特に約2700K~6500Kの範囲内の相関色温度(CCT:correlated color temperature)を有する光に関連する。ある実施形態では、バックライト目的の場合、相関色温度(CCT)は特に、約7000K~20000Kの範囲内であってもよい。またさらには、ある実施形態では、相関色温度(CCT)は特に、BBL(black body locus;黒体軌跡)から約15SDCM(standard deviation of color matching;等色標準偏差)以内、特にBBLから約10SDCM以内、さらにより特定的にはBBLから約5SDCM以内である。特定の実施形態では、第1のタイプの光及び第2のタイプの光の相関色温度(CCT)は、第1のタイプの光及び第2のタイプの光のそれぞれのCCTが少なくとも500K、例えば少なくとも750K、ある実施形態では少なくとも1000Kで異なる場合に異なってもよい。
【0032】
したがって、2つ以上の光生成デバイス、特に各々複数の光生成デバイスの2つ以上のグループは、異なる色点を有してもよく、及び/又は、2つ以上の光生成デバイス、特に各々複数の光生成デバイスの2つ以上のグループは、制御可能な色点(斯くして、特定の実施形態では、制御可能な相関色温度)を有してもよい。
【0033】
上述したように、システムは、光生成デバイスのアレイを含んでもよい。用語「アレイ(array)」は、ある実施形態では、1Dアレイを指してもよく、他の実施形態では、2Dアレイを指してもよい。またさらなる特定の実施形態では、用語「アレイ」は、ある実施形態では、3Dアレイ、例えば、ある実施形態では、積層される2~3つの2Dアレイを指してもよい。特定の実施形態では、第1の光のレイヤが、第2の光のレイヤの配置(arrangement)の平面に対して物理的背景にある、又はその逆である、3Dアレイがあってもよい。斯くして、第1のレイヤのスポットサイズは、(光学素子を必要とせず)第2のレイヤのスポットサイズと異なってもよい。第2のレイヤが、例えばポスト又は(曲げ)ワイヤ上のLEDを含んでもよく、又はその逆であってもよい。
【0034】
アレイ内の光生成デバイスは、規則的な距離、すなわち、あるピッチで、又は(2D又は3Dアレイの場合、異なる方向における)複数のピッチで構成されてもよい。したがって、ある実施形態では、アレイは、規則的なアレイであってよい。規則的なアレイは、依然として、特定のタイプの光生成デバイスのランダムな配置を含んでもよいことに留意されたい(以下をさらに参照)。光生成デバイスのアレイは、ある実施形態では、不規則なアレイ、又は規則的及び不規則な配置の組み合わせであってもよい。例えば、アレイは、不規則に配置された光生成デバイスのクラスタの規則的な配置を含んでもよく、又は、アレイは、規則的に配置された光生成デバイスのクラスタの不規則な配置を含んでもよい。特に、ある実施形態では、アレイは、光生成デバイスの規則的な配置を含む。
【0035】
システムは、(アレイに構成される)複数の光生成デバイスを含む。上述したように、システムは、n個の光生成デバイスを含んでもよい。ある実施形態では、n≧10、しかしながら、より特定的には、n≧20である。例えば、ある実施形態では、n≧40である。しかしながら、ある実施形態では、光生成デバイスの数は、n≧100、ましてはn≧1000等、はるかに大きくてもよく、例えば、特定の実施形態では、n≧10、000、ましてはn≧100、000であってもよい。例えば、マイクロLEDが使用される場合、光生成デバイスの数は比較的多くてもよい(しかしながら、複数のマイクロLEDが単一の光生成デバイスに含まれてもよいため、必ずしもそうである必要はない)。ある実施形態では、各光生成デバイスが(任意選択的に、光学素子等、他の要素と組み合わせて)ピクセルを提供してもよいので、実用的な上限は、例えば、1*10等、最大で約5*10等、約1*10であってもよい。現在、HDTVでは、例えば、2.10のオーダが既に可能であり得る。
【0036】
さらに、システムを組み合わせること、又は複数のアレイを有するシステムを使用することも無論可能である(上記も参照)。したがって、特定の実施形態では、システムは、光生成デバイスの複数のアレイを含んでもよい。これは、光生成デバイスの数をさらに増加させ得る。このようなアレイは、アレイの1D又は2D配置等、互いに隣接して配置されてもよい。例えば、複数のアレイの1D配置が廊下において適用されてもよい。又は、例えば、スクリーンの2D配置が壁に用いられてもよい。又は、例えば、梁の配置が、アレイの1D又は2D配置を提供するために使用されてもよい。
【0037】
上述したように アレイ内に、基本的に、2つのタイプの光生成デバイス、すなわち、光生成デバイスの比較的大きな(複数の)グループとして制御されてもよい、第1のタイプの光生成デバイス、及び、一般に、個別に制御される小さなグループに含まれてもよい、第2のタイプの光生成デバイスがあってもよい。これらの2つのタイプの光生成デバイスは、上述した異なるタイプの光生成デバイスと一致してもよいが、必ずしもそうでは必要はない。
【0038】
したがって、ある実施形態では、n個の光生成デバイスのアレイは、m個の第1の光生成デバイス及びk個の第2の光生成デバイスを含む。特に、ある実施形態では、第2の光生成デバイスは、複数の光生成デバイスのアレイ内で少なくとも部分的にランダムな配置で構成又は配され、第2の光生成デバイスは、複数の光生成デバイスのアレイ内で完全にランダムに配されてもよい。したがって、アレイが規則的なアレイであるか否かにかかわらず、特に第2の光生成デバイスは、ある実施形態では、規則的な配置で構成されない。第2の光生成デバイスの配置は、ある実施形態では、不規則な配置、又は規則的及び不規則な配置の組み合わせであってもよい。例えば、配置は、不規則に配置された第2の光生成デバイスのクラスタの規則的な配置を含んでもよく、又は、配置は、規則的に配置された第2の光生成デバイスのクラスタの不規則な配置を含んでもよい。特定の実施形態では、(第2の光生成デバイスの)部分的にランダムな配置(partly random arrangement)は、ランダムな配置又は準ランダムな配置(quasi-random arrangement)を含む。したがって、ある実施形態では、第2の光生成デバイスの配置は、本質的に規則性を有さなくてもよい。準ランダムな配置は、一様分布乱数の代替(replacement of uniformly distributed random numbers)としてのそれらの一般的な使用に起因して、ローディスクレパンシイ配置(low-discrepancy arrangement)として示されてもよい。「準(quasi)」の修飾語は、ローディスクレパンシイ配置の値がランダムでも疑似ランダム(pseudorandom)でもないことをより明確に示すために用いられるが、このような配置は、ランダムな変数のいくつかの特性を共有し、準モンテカルロ法(quasi-Monte Carlo method)等、あるアプリケーションにおいて、それらのより低いディスクレパンシイは重要な利点である。ある実施形態では、準ランダムな配置は、(規則的な)配置を、(必ずしもそうである必要はないが)ほぼ等しいサイズであってもよい、配置のサブセット(subset of arrangements)に分割し、第2の光生成デバイスの位置を、配置の各サブセット内でランダムに選択された位置とすることによって提供されてもよい。特に、配置のサブセットは、少なくとも8つ等、少なくとも4つのサブセットを含む。
【0039】
特に、ある実施形態では、m≧10、k≧3である。しかしながら、上述したように、これらの数は、ある実施形態でははるかに大きくてもよい。特に、第1の光生成デバイスの数は、第2の光生成デバイスの数以上である。したがって、ある実施形態では、m/k≧1、さらにより特定的にはm/k>1、例えばm/k≧1.5、特にm/k≧2である。しかしながら、ダップルを得るために、第1の光生成デバイスの数は、特に、第2の光生成デバイスの数よりも大きな桁(order of magnitude)でなくてもよい。したがって、ある実施形態では、m/k≦10、さらにより特定的にはm/k≦8、例えばm/k≦5である。したがって、特定の実施形態では、1≦m/k≦10、例えば1<m/k≦10、より特定的には2≦m/k≦5である。特定の実施形態では、3≦m/k≦4である。したがって、またさらなる特定の実施形態では、n≧40、3≦m/k≦4である。さらに、ある実施形態では、b=12である(以下も参照)。
【0040】
第1の光生成デバイスは、第1のデバイス光を生成するように構成され、第2の光生成デバイスは、第2のデバイス光を生成するように構成される。第1の光生成デバイスは、1つ以上の異なるグループに含まれてもよいことに留意されたい。さらに、第2の光生成デバイスは、1つ以上の(他の)異なるグループに含まれてもよいことに留意されたい。さらに、1つ以上の、特に2つ以上の、第1の光生成デバイスは、1つ以上の、特に2つ以上の、第2の光生成デバイスによって生成される第2のデバイス光とは異なるスペクトル特性を有する第1のデバイス光を生成するように構成されてもよいことに留意されたい。しかしながら、これは必ずしもそうである必要はない(以下も参照)。
【0041】
第1の光生成デバイス及び第2の光生成デバイスの両方が、制御システムによって制御されてもよい。このため、システムは、制御システムを含む。
【0042】
用語「制御する」及び同様の用語は、特に、要素の挙動を決定する、又は要素の実行を監視する(supervise)ことを少なくとも指す。したがって、本明細書では、「制御する」及び同様の用語は、例えば、測定、表示、作動、開放、シフト、温度変更等のような、挙動を要素に課すこと(要素の挙動を決定する、又は要素の作動を監督すること)などを指す場合がある。そのほか、「制御する」という用語及び同様の用語は加えて、モニタリングを含んでもよい。したがって、「制御する」という用語及び同様の用語は、要素に挙動を課すことを含んでもよく、また、要素に挙動を課し、要素を監視することを含んでもよい。要素の制御は、「コントローラ(controller)」としても示され得る、制御システムを用いて行われることができる。斯くして、制御システム及び要素は、少なくとも一時的に、又は恒久的に、機能的に結合されてもよい。要素は、制御システムを含んでもよい、ある実施形態では、制御システム及び要素は物理的に結合されなくてもよい。制御は、有線及び/又は無線制御を介して行われることができる。用語「制御システム(control system)」はまた、特に機能的に結合され、それらのうちの例えば1つの制御システムが、マスタ制御システムであってもよく、1つ以上の他の制御システムが、スレーブ制御システムであってもよい、複数の異なる制御システムを指してもよい。制御システムは、ユーザインターフェースを含んでもよく、又はユーザインターフェースに機能的に結合されてもよい。
【0043】
また、制御システムは、リモートコントロールからの命令を受信及び実行するように構成されてもよい。ある実施形態では、制御システムは、スマートフォン又はI-phone、タブレット等のポータブルデバイス等、デバイス上のアプリ(App)を介して制御されてもよい。斯くして、デバイスは、必ずしも照明システムに結合されず、照明システムに(一時的に)機能的に結合されてもよい。
【0044】
したがって、ある実施形態では、制御システムは(また)、リモートデバイス上のアプリによって制御されるように構成されてもよい。このような実施形態では、照明システムの制御システムは、スレーブ制御システムであってもよく、又は、スレーブモードで制御してもよい。例えば、照明システムは、コード、特に、それぞれの照明システムに固有のコードで識別可能であってもよい。照明システムの制御システムは、(固有の)コードの知識(光学センサ(例えば、QRコードリーダ)を備えるユーザインターフェースによる入力)に基づいて照明システムにアクセスできる外部制御システムによって制御されるように構成されてもよい。また、照明システムは、例えば、Bluetooth(登録商標)、WIFI(登録商標)、LiFi、ZigBee(登録商標)、BLE若しくはWiMAX、又は他のワイヤレス技術に基づいて、他のシステム又はデバイスと通信するための手段を含んでもよい。
【0045】
システム、装置、又はデバイスは、「モード」、「動作モード(operation mode)」又は「動作のモード(mode of operation)」においてアクションを実行してもよい。同様に、方法において、アクション、又は段階、又はステップは、「モード」又は「動作モード」又は「動作のモード」又は「オペレーショナルモード(operational mode)」において実行されてもよい。用語「モード(mode)」はまた、「制御モード(controlling mode)」として示されてもよい。これは、システム、又は装置、又はデバイスが、別の制御モード、又は複数の他の制御モードを提供するように適合されてもよいことを排除するものではない。同様に、これは、モードを実行する前に、及び/又はモードを実行した後に、1つ以上の他のモードが実行されてもよいことを除外しない。
【0046】
しかしながら、ある実施形態では、少なくとも制御モードを提供するように適合される、制御システムが、利用可能であってもよい。他のモードが利用可能であれば、そのようなモードの選択は、センサ信号又は(時間)スキームに依存してモードを実行する等他のオプションも可能であるが、特にユーザインターフェースを介して実行されてもよい。動作モードは、ある実施形態では、単一の動作モード(すなわち、「オン」であり、さらなる調整可能性(tunability)なし)においてのみ動作することができるシステム、又は装置、又はデバイスを指してもよい。
【0047】
したがって、ある実施形態では、制御システムは、ユーザインターフェースの入力信号、(センサの)センサ信号、及びタイマのうちの1つ以上に依存して制御してもよい。用語「タイマ」は、時計及び/又は所定の時間スキーム(time scheme)を指してもよい。
【0048】
ある実施形態では、動作モードにおいて、制御システムは、第1の光生成デバイスのg個の第1のグループを制御するように構成される。第1のグループの数は1であってもよい(比較的単純な概念の下で上記を参照)。しかしながら、第1のグループの数は、特定の実施形態では、1より大きくてもよい。特定の実施形態では、1≦g<bであり、特に、b=gである。数g2については、以下を参照されたい。
【0049】
特に、第1の光生成デバイスの各第1のグループは、g11個の第1の光生成デバイスを含む。さらに、各第1のグループのg11は、b≦g11≦mの範囲から個別に選択される。特に、すべてのg11の和はmである。したがって、第1のグループが1つである場合、すなわち、g=1である場合、この第1のグループは、m個の第1の光生成デバイスを含む。第1のグループが2つ以上ある場合、第1の光生成デバイスのそれぞれの数g11は、同じであってもよく、若しくは異なってもよく、又は2つ以上が同じであってもよく、及び/又は、2つ以上が異なってもよい。それゆえ、g1が2以上である場合、g11の2つ以上が同じであってもよく、及び/又は、g11の2つ以上が相互に異なってもよい。
【0050】
一般に、第1のグループの数は、第2のグループの数より少ない。したがって、特にg<gである。
【0051】
上述したように、各第1のグループの光生成デバイスは、グループとして制御されてもよい。したがって、一般に、第1のグループ内の第1の光生成デバイスは、本質的に同じであってもよい。異なる第1のグループの第1の光生成デバイスは相互に異なってもよいが、ある実施形態では、2つ以上の異なる第1のグループの第1の光生成デバイスも本質的に同じであってもよい。
【0052】
第1のグループの第1の光生成デバイスがグループとして制御される場合、1つ以上の照明パラメータが(動作モード中)同期的に変化してもよい。
【0053】
特に、ある実施形態では、各第1のグループの第1の光生成デバイスは、単一のLEDストリングで構成されてもよい。このようにして、第1のグループの光生成デバイスは、グループとして制御されてもよい。第1のグループが2つ以上ある場合、これらの第1のグループは個別に制御されてもよいのに対し、それぞれのグループメンバ(すなわち、それぞれの第1のグループの第1の光生成デバイス)は、グループとして制御されることに留意されたい。ある実施形態では、各第1のグループは、複数の第1の光生成デバイスを有するLEDストリングを含んでもよい。
【0054】
またさらに、ある実施形態では、動作モードにおいて、制御システムは、第2の光生成デバイスのg個の第2のグループを個別に制御するように構成される。
【0055】
(動作モードにおいて、)ある実施形態では、第1のグループは1つであってもよいのに対し、一般に、第2のグループは少なくとも2つである。さらに、(動作モードにおいて、)ある実施形態では、それぞれの第2のグループは各々、単一の第2の光生成デバイスを含んでもよいのに対し、一般に、1つ以上の第1のグループは各々、2つ以上の第1の光生成デバイスを含む。
【0056】
したがって、個別に制御される第2のグループの数は、(動作モードにおいて、)ある実施形態では、少なくとも2つであり、最大で第2の光生成デバイスの総数であってもよい。したがって、後者の実施形態では、各第2の光生成デバイスが個別に制御される。それゆえ、(動作モードにおいて、)ある実施形態では、2≦g≦kである。上述したように、ある実施形態では、b=gである。特定の実施形態では、bは12より大きくなくてもよい。それゆえ、またさらなる特定の実施形態では、n≧40、3≦m/k≦4、及び特にb=12である。
【0057】
特に、第2の光生成デバイスの各第2のグループは、g22個の第2の光生成デバイスを含み、各第2のグループのg22は、1≦g22≦k-1の範囲から個別に選択される。g22≦k-1の条件は、特に少なくとも2つの個別に制御される第2のグループがあり得るので、適用してもよい。特に、すべてのg22の和はkである。第2のグループが2つ以上ある場合、第2の光生成デバイスのそれぞれの数g22は、同じであってもよく、若しくは異なってもよく、又は2つ以上が同じであってもよく、及び/又は、2つ以上が異なってもよい。それゆえ、g22の2つ以上が同じであってもよく、及び/又は、g22の2つ以上が相互に異なってもよい。
【0058】
一般に、第2のグループの数は、第1のグループの数より多い。したがって、特にg<gである。
【0059】
上述したように、各第2のグループの光生成デバイスも、グループとして制御される。したがって、一般に、第2のグループ内の第2の光生成デバイスは、本質的に同じであってもよい。異なる第2のグループの第2の光生成デバイスは相互に異なってもよいが、ある実施形態では、2つ以上の異なる第2のグループの第2の光生成デバイスも本質的に同じであってもよい。
【0060】
第2のグループの第2の光生成デバイスがグループとして制御される場合、1つ以上の照明パラメータが(動作モード中)同期的に変化してもよい。
【0061】
特に、ある実施形態では、各第2のグループの第2の光生成デバイスは、単一のLEDストリングで構成されてもよい。このようにして、第2のグループの第2の光生成デバイスは、グループとして制御されてもよい。第2のグループが2つ以上ある場合、これらの第2のグループは個別に制御されてもよいのに対し、それぞれのグループメンバ(すなわち、それぞれの第2のグループの第2の光生成デバイス)は、グループとして制御されることに留意されたい。
【0062】
またさらに、ある実施形態では、動作モードにおいて、第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化してもよく、特定の実施形態では、2≦q2≦kであってもよい。
【0063】
ある実施形態では、経時的に、すべての第2の光生成デバイスが、経時的に変化する照明パラメータを有することがあってもよい。しかしながら、これはまた、ある実施形態では、第2の光生成デバイスのサブセットに適用されてもよい。(2つ以上の第2の光生成デバイスの)このサブセットもまた、経時的に変化してもよい。
【0064】
上述したように、第2の光生成デバイスの第2のグループは2つ以上あり、各グループが少なくとも1つの第2の光生成デバイスを含んでもよい。したがって、ある実施形態では、動作モードにおいて、q22個の第2の光生成デバイスのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化し、特に2≦q22≦gである。
【0065】
照明パラメータの(非同期的な)変化は、ある実施形態では、強度及び色点のうちの1つ以上の変化を指してもよい。用語「色(color)」の代わりに、用語「色相(hue)」が用いられてもよい。代替的に又は追加的に、照明パラメータの(非同期的な)変化は、ある実施形態では、彩度(saturation)の変化を指してもよい。したがって、用語「照明パラメータ(lighting parameter)」はまた、複数の(異なる)照明パラメータを指してもよい。
【0066】
特に、変化は、人間の目に見えてもよい。これはまた、ある実施形態では、変化がかかる時間が、人間の目で見えるのに十分な長さであるが、本質的に変化がないと見えるように長すぎないことを含意してもよい。代替的に又は追加的に、これは、ある実施形態では、非変化状態の時間期間及び変化状態の時間期間が、人間の目で見えるのに十分な長さであるが、本質的に変化がないと見えるように長すぎないことを含意してもよい。したがって、関連する時間は、変化する時間、非変化状態の時間期間、及び変化状態の時間期間であってもよい。非変化状態は、本質的に、変化前の状態(又は段階)であってもよい。
【0067】
経験則として、ある実施形態では、(i)変化する時間、(ii)非変化状態の時間期間、及び(iii)変化状態の時間期間のうちの1つ以上は、例えば、0.5~300秒、特に1~300秒等、0.5~600秒の範囲から選択されてもよい。しかしながら、最大で300*q2等、最大で約600*q2等の他の値も可能であり得る(以下も参照)。したがって、用語「非変化状態(unchanged state)」及び「変化状態(changed state)」は、特に、変化する時間(changing time)の前及び後の状態を指す。これらの状態における照明パラメータは異なってもよいが、それぞれの状態中に、照明パラメータは、ある実施形態では、本質的に一定であってもよい。
【0068】
上述したように、特に、変化は、人間の目に見えてもよい。追加的に又は代替的に、これは、ある実施形態では、変化が十分に大きいことを含意してもよい。
【0069】
経験則として、ある実施形態では、変化は、少なくとも最大値の約5%に等しい値である。例えば、色点に言及すると、u'及びv'の最大値は、それぞれ約0.6である。したがって、色点の変化は、u'及びv'のうちの1つ以上において少なくとも0.03であってもよい。例えば、強度に言及すると、最大値は、Imaxであってもよい。したがって、強度の変化は、少なくとも0.05*Imaxに等しい値であってもよい。
【0070】
上述したように、ある実施形態では、動作モードにおいて、第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化する。したがって、少なくともq2個のグループについて、特定の照明パラメータの時間変化が同一の時間依存性の進行を有さない、ということが適用される。ここで、「同一の時間依存性の進行(identical time-dependent progress)」は、特定の照明パラメータの時間依存性のカーブ(time-dependent curve)が時間的に完全に重なることを指してもよい。しかしながら、ある実施形態では、値及び時間におけるマイナーな偏差(minor deviation)、特に最大値の約2.5%よりも小さい偏差、例えば、特に約1%よりも小さい偏差は可能であり得る。したがって、例えば、人間の目に見えない若しくは見えにくい、及び/又は、経時的に相互に非同期的の面での(わずかな)ばらつき(variation)のため許容可能と見なされ得る、期間の2.5%である時間のオフセット、又は最大値の最大で2.5%である強度の差があってもよい。これは、ある第2のグループが、強度等、第1の照明パラメータを周期的に変化させ、別の第2のグループが、u'又はv'等、第2の照明パラメータを本質的に同じ周期的に変化させることを必ずしも除外しないことに留意されたい。特定の実施形態では、動作モードにおいて、第2の光生成デバイスの各第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化する。
【0071】
上述したように、照明パラメータは、斯くして、ある実施形態では、(i)強度及び(ii)色点の群から選択されてもよい。
【0072】
ここで、以下、いくつかのさらなる実施形態が述べられる。
【0073】
上述したように、特定の実施形態では、第1の光生成デバイスの第1のグループは1つであってもよく、及び/又は、個別に制御される第2の光生成デバイスのみがあってもよい(すなわち、各第2の光生成デバイスがそれ自身の第2のグループを形成する)。したがって、光生成システムのある実施形態では、動作モードにおいて、(I)制御システムは、第1の光生成デバイスのg個の第1のグループを制御するように構成され、g=1であり、第1の光生成デバイスの第1のグループは、g11個の第1の光生成デバイスを含み、g11=mであってもよく、(II)制御システムは、第2の光生成デバイスのg個の第2のグループを個別に制御するように構成され、g=kであり、第2の光生成デバイスの各第2のグループは、g22個の第2の光生成デバイスを含み、g22=1であってもよい。
【0074】
上記では(及び以下でも)、第2のグループの第2の光生成デバイスに注目がなされている。第1の光生成デバイスに関して、以下、いくつかの実施形態が述べられる。
【0075】
ある実施形態では、動作モードにおいて、(第1のグループの)第1の光生成デバイスは、有色の(colored)第1のデバイス光を提供するように構成されてもよく、(第2のグループの)第2の光生成デバイスは、白色の第2のデバイス光、又は第1のデバイス光より低い彩度を有する有色の第2のデバイス光を生成するように構成されてもよい。例えば、このようにして、水上の太陽光又は葉を通過する太陽光の効果等が模倣され得る。
【0076】
代替的に又は追加的に、さらに他の実施形態では、動作モードにおいて、(第2のグループの)第2の光生成デバイスは、有色の第2のデバイス光を提供するように構成されてもよく、(第1のグループの)第1の光生成デバイスは、白色の第1のデバイス光、又は第2のデバイス光より低い彩度を有する有色の第1のデバイス光を生成するように構成されてもよい。
【0077】
代替的に又は追加的に、さらに他の実施形態では、動作モードにおいて、(第2のグループの)第2の光生成デバイスは、白色の第2のデバイス光を提供するように構成されてもよく、(第1のグループの)第1の光生成デバイスも、異なる相関色温度を有するが、白色の第1のデバイス光を生成してもよい。
【0078】
したがって、ある実施形態では、第1のグループの第1のデバイス光は、動作モード中に、第2のグループの第2のデバイス光と、色点及び相関色温度のうちの1つ以上が異なってもよい。(色点又はCCTにおける)相違の定義は上記で与えられている。
【0079】
第1のグループが複数ある場合、これは、少なくとも1つの第1のグループに、特に、第1のグループが2つ以上ある場合第1のグループの過半数(majority)に、例えば、ある実施形態ではすべての第1のグループに適用されてもよい。
【0080】
ある実施形態では、第1のグループの第1のデバイスの第1のデバイス光は、第2の光生成デバイスの1つ以上の第2のグループの第2の光に対して、背景照明として使用されてもよい。アレイ上で、ある実施形態では、背景は異なってもよい。したがって、ある実施形態では、第1の光生成デバイスの2つ以上の第1のグループがあってもよく、動作モードにおいて、異なる第1のグループの第1のデバイス光は、色点及び相関色温度のうちの1つ以上において相互に異なってもよい。代替的に又は追加的に、第1の光生成デバイスの2つ以上の第1のグループは、動作モードにおいて、異なる第1のグループの第1のデバイス光が、強度において相互に異なってもよい(以下も参照)。
【0081】
第1の光生成デバイス及び第2の光生成デバイスは、動作モード中に、色点及び/又はCCT(及び/又は強度(以下も参照))が異なってもよいが、代替的に又は追加的に、時間依存性の挙動(time-dependent behavior)も異なってもよい。
【0082】
第2の光生成デバイスに関して上述したように、関連する時間は、変化する時間、非変化状態の時間期間、及び変化状態の時間期間であってもよい。少なくともある第1のグループの第1のデバイス光の変化する時間、非変化状態の時間期間、及び変化状態の時間期間を、少なくともある第2のグループの第2のデバイス光の変化する時間、非変化状態の時間期間、及び変化状態の時間期間と比較した場合、(i)変化する時間、(ii)非変化状態の時間期間、及び(iii)変化状態の時間期間のうちの1つ以上、特に2つ以上、例えば3つすべてがより長くてもよい。
【0083】
第1のグループが複数ある場合、これは、少なくとも1つの第1のグループに、特に、第1のグループが2つ以上ある場合第1のグループの過半数に、例えば、ある実施形態ではすべての第1のグループに適用されてもよい。
【0084】
ある実施形態では、第1の光生成デバイスの2つ以上の第1のグループがあってもよく、動作モードにおいて、異なる第1のグループの第1のデバイス光は、時間依存性の挙動において相互に異なってもよい。
【0085】
第1の光生成デバイス及び第2の光生成デバイスは、動作モード中に、色点若しくはCCT、及び/又は時間依存性の挙動が異なってもよいが、代替的に又は追加的に、強度も異なってもよい。
【0086】
上述したように、ある実施形態では、第1のデバイス光は、一種の背景照明として使用されてもよく、そこから第2のデバイス光が溶け込んでも(blend in)よい。したがって、ある実施形態では、(少なくとも1つの第1のグループの)第1のデバイス光は、(少なくとも1つの第2のグループの)第2のデバイス光と強度が異なってもよい。
【0087】
特定の実施形態では、動作モードの第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、第1の光源は、第1の強度Iを有してもよく、1つ以上の第2の光源は、第2の強度Iを有してもよく、0.75≦I/I≦15であってもよい。
【0088】
ここで、強度は、光束(luminous flux)(Φ)、照度(illuminance)(E)、及び放射輝度(radiance)(Le、Ω)のうちの1つ以上を指してもよい。ある実施形態では、第1の強度及び第2の強度は、放射輝度を指してもよい。さらに他の実施形態では、第1の強度及び第2の強度は、照度を指してもよい。したがって、特定の実施形態では、I及びIの値は、ルクスであってもよい。さらに他の実施形態では、第1の強度及び第2の強度は、光束を指してもよい。
【0089】
比率I/Iは、ある実施形態では、第1の動作モード期間の少なくとも一部の時間にわたって変化してもよい。
【0090】
ある実施形態では、比率は、周囲光レベルに依存して、例えば、部屋、ホール、又は廊下等の空間において太陽光が利用可能であるか否かに依存して選択されてもよい。例えば、晴れた日では、より大きな強度差が有用であり得る。特定の実施形態では、第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、5≦I/I≦15である。曇りの日では、強度差はより小さくてもよい。特定の実施形態では、第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、0.75≦I/I≦1.5である。特に、ある実施形態では、第1の動作モード期間の少なくとも一部にわたり、I/I>1、さらにより特定的にはI/I>1.1である。したがって、特定の実施形態では、I/Iは、周囲光センサのセンサ信号等、センサ信号に依存してもよい。
【0091】
自然は、季節、時刻及び気象条件に依存して、束(flux)、強度及び/又は色度が変化を受け得る、ダイナミクスを伴い得る。とりわけ、モジュレーション(modulation)は、大気条件に起因し得る。直感的に、人間は、どのような変化が自然であるかの感覚を得得る。
【0092】
上述したように、第1の光生成デバイス及び第2の光生成デバイスは、動作モード中に、時間依存性の挙動が異なってもよい。したがって、特定の実施形態では、動作モードの第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、第1の強度I及び第2の強度Iは、時間的挙動(temporal behavior)が異なってもよい。
【0093】
上述したように、第1の光生成デバイス及び第2の光生成デバイスは、動作モード中に、時間依存性の挙動が異なってもよいが、代替的に又は追加的に、色点(又はCCT)及び強度のうちの1つ以上でも異なってもよい。したがって、特定の実施形態では、動作モードの第2の動作モード期間の少なくとも一部中に、第1のデバイス光及び第2のデバイス光は、(i)強度及び(ii)色点のうちの1つ以上が異なってもよい。第2の動作モード期間は、第1の動作モード期間と重なってもよく、又は第1の動作モード期間と同一であってもよい。
【0094】
ある実施形態では、照明パラメータは、第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の強度であり、強度は、最大強度Imaxを有し、動作モードの第3の動作モード期間の少なくとも一部中に、制御システムは、第2のデバイス光の強度を、低強度と高強度との間で順次変化させるように構成され、低強度及び高強度は、少なくとも0.05*Imax異なり、制御システムは、(照明パラメータを順次変化させるために)異なる第2の光源を少なくとも部分的にランダムに選択するように構成され、低値から高値、又はその逆の変化は、例えば、0.5~300秒、特に1~300秒等、0.5~600秒の範囲内の時間期間に実行されてもよい。第3の動作モード期間は、第1の動作モード期間及び第2の動作モード期間のうちの1つ以上と重なってもよく、又は第1の動作モード期間及び第2の動作モード期間のうちの1つ以上と同一であってもよい。
【0095】
代替的に又は追加的に、ある実施形態では、照明パラメータは、第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の色点であり、動作モードの第4の動作モード期間の少なくとも一部中に、制御システムは、第2のデバイス光の色点を、異なる色点間で順次変化させるように構成され、異なる色点は、(i)u'について少なくとも0.03及び(ii)v'について少なくとも0.03のうちの1つ以上で少なくとも異なり、制御システムは、(照明パラメータを順次変化させるために)異なる第2の光源を少なくとも部分的にランダムに選択するように構成され、色点間の変化が、例えば、0.5~300秒、特に1~300秒等、0.5~600秒の範囲内の時間期間に実行されてもよい。第4の動作モード期間は、第1の動作モード期間、第2の動作モード期間及び第3の動作モード期間のうちの1つ以上と重なってもよく、又は第1の動作モード期間、第2の動作モード期間及び第3の動作モード期間のうちの1つ以上と同一であってもよい。
【0096】
代替的に又は追加的に、ある実施形態では、第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光の照明パラメータは、時間期間Δt中に高値と低値との間で、経時的に相互に非同期的に変化し、第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループの各々のΔtは、少なくとも1秒等、少なくとも0.5秒、及び、特に最大でq2*300秒等、最大でq2*600の範囲から個別に選択されてもよい。
【0097】
第1の光生成デバイス自体、及び第1のデバイス光に言及すると、第1のデバイス光の照明パラメータも、斯くして、経時的に変化してもよい。上述したように、これは、より長い期間中に生じてもよいが、必ずしもそうである必要はない。さらに、第1のグループが2つ以上ある場合、第1のデバイス光の照明パラメータは、周期的に、同時に又は非同期的に、しかしながら、特にある実施形態では、1つ以上の第2のグループの第2のデバイス光と非同期的に、経時的に変化してもよい。したがって、特定の実施形態では、動作モードにおいて、第1の光生成デバイスのq1個の第1のグループの(それぞれの)1つ以上の第1の光生成デバイスの第1のグループ((respective) one or more first groups of first light generating devices)の第1のデバイス光の照明パラメータは、経時的に相互に同期的に又は相互に非同期的に変化してもよく、2つ以上が経時的に相互に同期的に変化してもよく、2つ以上が相互に非同期的に変化してもよい。
【0098】
しかしながら、特に、第1の光生成デバイスのq1個の第1のグループの(それぞれの)1つ以上の、特にすべての、第1の光生成デバイスの第1のグループの第1のデバイス光は、それぞれの第2の光生成デバイスの第2のグループの第2のデバイス光と相互に非同期的に変化してもよい。
【0099】
ある実施形態では、第1の光生成デバイスのq1個の第1のグループの(それぞれの)1つ以上の第1の光生成デバイスの第1のグループの第1のデバイス光の照明パラメータの(i)変化する時間、(ii)非変化状態の時間期間、及び(iii)変化状態の時間期間のうちの1つ以上は、第2の光生成デバイスのq2個の第2のグループの(それぞれの)1つ以上の第2の光生成デバイスの第2のグループ((respective) one or more second groups of second light generating devices)の第2のデバイス光の照明パラメータの(i)変化する時間、(ii)非変化状態の時間期間、及び(iii)変化状態の時間期間のうちの1つ以上よりも少なくとも25%、例えば、少なくとも50%大きくてもよい。
【0100】
ここで、以下、光生成システムのいくつかのさらなる実施形態が述べられる。
【0101】
またさらに特定の実施形態では、光生成システムは、微細構造化されたピクセルを有するLEDチップを含んでもよく、微細構造化されたピクセルは、光生成デバイスによって画定される。これは、比較的コンパクトな設計を可能にし得る。
【0102】
しかしながら、他の実施形態も可能であり得る。例えば、複数のLEDベースの光生成デバイスの代わりに、本明細書で述べられるのと同じ原理を用いて、他のタイプのデバイスも適用され得る。例えば、ある実施形態では、光生成システムは、DLP、LCD、LCOS及びMEMSベースのアレイのうちの1つ以上を含んでもよい。また、このようなシステムは、複数のn個のピクセルを備えてもよい。
【0103】
デジタルライトプロセシング(Digital Light Processing)は、画像を生成するためにスピニングカラーホイール及びマイクロスコピックミラーから成るチップを用いる。LCDプロジェクタは、DLPプロジェクタに見られるような物理的な可動部ではなく、液晶ディスプレイを採用する。一方、LCoSは、Liquid Crystal on Siliconの略であり、液晶チップ及びミラーバッキング(mirrored backing)を使用するDLP-LCDハイブリッドの一種である。ウィキペディアによると、微小電気機械システム(micro-electro-mechanical system)(又は微小電子及び微小電気機械システム(microelectronic and microelectromechanical system))とも呼ばれる、MEMS(Micro-electromechanical system)、並びに、関連するマイクロメカトロニクス及びマイクロシステムは、マイクロスコピックデバイス、とりわけ、可動部品を有するマイクロスコピックデバイスのテクノロジを構成する。これらはナノスケールで融合し、ナノ電気機械システム(NEMS:nanoelectromechanical system)及びナノテクノロジとなる。MEMSは、サイズが1~100マイクロメートル(すなわち、0.001~0.1mm)のコンポーネントから成ってもよく、MEMSデバイスのサイズは、一般に、20マイクロメートル~1ミリメートル(すなわち、0.02~1.0mm)であるが、アレイに配置されたコンポーネント(例えば、デジタルマイクロミラーデバイス)は、1000mm以上になり得る。
【0104】
さらに、光学素子が適用されてもよい。ある実施形態では、光生成システムは、(i)光生成デバイスの下流に構成されるディフューザ及び(ii)光生成デバイスの1つ以上の下流に構成される1つ以上のレンズのうちの1つ以上を含む。1つ以上のレンズが適用される場合、これらはすべて同じ形状を有してもよい。しかしながら、特定の実施形態では、(複数の光生成デバイスの下流にそれぞれ構成される)複数のレンズのうちの2つ以上は、異なる形状を有してもよい。これは、ランダム性をさらに高め得る。
【0105】
「上流(upstream)」及び「下流(downstream)」という用語は、光生成手段(ここでは、特に光源)からの光の伝播に対するアイテム又は特徴の配置に関連する。光生成手段からの光ビーム内の第1の位置に対し、光生成手段により近い当該光ビーム内の第2の位置は「上流」であり、光生成手段からより遠い当該光ビーム内の第3の位置は「下流」である。
【0106】
さらなる態様において、本発明は、ランプ、照明器具、プロジェクタデバイスの群から選択される照明デバイスであって、本明細書で定義される光生成システムを含む、照明デバイスを提供する。したがって、照明デバイスは、光生成システムを含んでもよく、光生成システムは、複数の光生成デバイスを含む。
【0107】
上述したように、本明細書で述べられる、光生成システム、又は、本明細書で述べられる、照明デバイスは、光による動的なダップル効果(dynamic dapple effect)を作り出すために使用されてもよい。
【0108】
照明デバイスは、例えば、オフィス照明システム、家庭用アプリケーションシステム(household application system)、店舗用照明システム、家庭用照明システム、アクセント照明システム、スポット照明システム、劇場照明システム、光ファイバアプリケーションシステム、プロジェクションシステム、自発光ディスプレイシステム(self-lit display system)、ピクセル化されたディスプレイシステム(pixelated display system)、セグメント化されたディスプレイシステム(segmented display system)、警標システム(warning sign system)、医療用照明アプリケーションシステム、指示標示システム(indicator sign system)、装飾用照明システム、ポータブルシステム、オートモーティブアプリケーション、(屋外)道路照明システム、都市照明システム、グリーンハウス照明システム、園芸用照明、デジタルプロジェクション等の一部であってもよく、又はこれらに適用されてもよい。
【0109】
用語「可視(visible)」、「可視光(visible light)」又は「可視発光(visible emission)」、及び同様の用語は、約380~780nmの範囲内の1つ以上の波長を有する光を指す。本明細書において、UVは特に、200~380nmの範囲から選択される波長を指してもよい。用語「光(light)」及び「放射(radiation)」は、用語「光」が可視光のみを指すことがコンテキストから明らかでない限り、本明細書において互換的に使用される。斯くして、用語「光」及び「放射」は、UV放射、可視光、及びIR放射を指してもよい。特定の実施形態では、特に照明アプリケーションの場合、用語「光」及び「放射」は、(少なくとも)可視光を指す。用語「紫外光(violet light)」又は「紫外発光(violet emission)」は特に、約380~440nmの範囲内の波長を有する光に関連する。用語「青色光(blue light)」又は「青色発光(blue emission)」は特に、(いくらかの紫及びシアンの色相を含む)約440~495nmの範囲内の波長を有する光に関連する。用語「緑色光(green light)」又は「緑色発光(green emission)」は特に、約495~570nmの範囲内の波長を有する光に関連する。用語「黄色光(yellow light)」又は「黄色発光(yellow emission)」は特に、約570~590nmの範囲内の波長を有する光に関連する。用語「橙色光(orange light)」又は「橙色発光(orange emission)」は特に、約590~620nmの範囲内の波長を有する光に関連する。用語「赤色光(red light)」又は「赤色発光(red emission)」は特に、約620~780nmの範囲内の波長を有する光に関連する。用語「ピンク色光(pink light)」又は「ピンク色発光(pink emission)」は、青色成分及び赤色成分を有する光を指す。用語「シアン(cyan)」は、約490~520nmの範囲から選択される1つ以上の波長を指してもよい。用語「アンバー(amber)」は、約590~600nm等、約585~605nmの範囲から選択される1つ以上の波長を指してもよい。
【0110】
さらにさらなる態様において、本発明は、本明細書で定義される光生成システムを含むランプ又は照明器具を提供する。照明器具はさらに、ハウジング、光学要素、ルーバ等々を含んでもよい。ランプ又は照明器具はさらに、第1の光生成デバイス、第2の光生成デバイス、及び任意選択的な第3の光生成デバイスを囲むハウジングを含んでもよい。ランプ又は照明器具は、システム光がハウジングから脱出し得る、ハウジング内の光窓又はハウジング開口を含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0111】
ここで、本発明の実施形態を、対応する参照符号が対応する部分を示す添付の概略図を参照して、単なる例として説明する。概略図は必ずしも縮尺どおりではない。
図1図1a~1bは、アレイの実施形態に関連するいくつかの態様を概略的に示す。
図2図2a~2bは、タイミングに関連するいくつかの態様を概略的に示す。
図3図3a~3cは、いくつかのさらなる態様を概略的に示す。
図4図4a~4bは、いくつかの実施形態及び態様を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0112】
図1aは、アレイ20の4つの実施形態を概略的に示している。さらに、光生成デバイス100及び制御システム300が概略的に示されている。したがって、図1aはまた、光生成システム1000の4つの実施形態を概略的に示している。変形例I及びIIでは、参照番号が示され、明確化のために、変形例III及びIVでは、これは繰り返されていない。n個の光生成デバイス100のアレイ20は、m個の第1の光生成デバイス110及びk個の第2の光生成デバイス120を含む。さらに、第2の光生成デバイス120は、複数の光生成デバイスのアレイ20内で少なくとも部分的にランダムな配置で配されている。ある実施形態では、m≧10、k≧3、及び2≦m/k≦5である。第1の光生成デバイス110は、第1のデバイス光111(図示されていない。図2a~2bも参照)を生成するように構成され、第2の光生成デバイス120は、第2のデバイス光121(図示されていない。図2a~2bも参照)を生成するように構成される。
【0113】
動作モードにおいて、(a)制御システム300は、第1の光生成デバイス110のg個の第1のグループを制御するように構成され、1≦g<bであり、b=g2であり、第1の光生成デバイス110の各第1のグループは、g11個の第1の光生成デバイス110を含み、各第1のグループのg11は、b≦g11≦mの範囲から個別に選択され、すべてのg11の和は、mであり、(b)制御システム300は、第2の光生成デバイス120のg個の第2のグループを個別に制御するように構成され、2≦g≦kであり、第2の光生成デバイス120の各第2のグループは、g22個の第2の光生成デバイス120を含み、各第2のグループのg22は、1≦g22≦k-1の範囲から個別に選択され、すべてのg22の和は、kであり、(c)第2の光生成デバイス120のq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイス120の第2のグループの第2のデバイス光121の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化し、2≦q2≦kである。
【0114】
変形例Iを参照すると、第1のグループが1つあり、第2のグループが15個ある。15個の第2のグループは各々、単一の第2の光生成デバイス120を含み、単一の第1のグループは、すべての第1の光生成デバイス110を含む。したがって、変形例Iは、請求項1による光生成システム1000の一実施形態を概略的に示し、動作モードにおいて、(i)制御システム300は、第1の光生成デバイス110のg個の第1のグループを制御するように構成され、g=1であり、第1の光生成デバイス110の第1のグループは、g11個の第1の光生成デバイス110を含み、g11=mであり、(ii)制御システム300は、第2の光生成デバイス120のg個の第2のグループを個別に制御するように構成され、g=kであり、第2の光生成デバイス120の各第2のグループは、g22個の第2の光生成デバイス120を含み、g22=1である。
【0115】
例として、4つの象限が示され、各象限において、第2の光生成デバイス120はランダムに位置付けられている。アレイを少なくとも2つ、例えば少なくとも4つ、又はより多くのエリアに分割し、これらのエリアにおいて、第2の光生成デバイス120をランダムに分布させることにより、準ランダムな分布(quasi-random distribution)が得られてもよい。したがって、複数の光生成デバイス100のアレイ20内に配される第2の光生成デバイス120の部分的にランダムな配置は、ランダムな配置又は準ランダムな配置を含んでもよい。
【0116】
変形例IIでは、第1のグループは、事実上、9個の第1の光生成デバイス110を含む第1のグループと、40個の第1の光生成デバイス110を含む第2の第1のグループとの、2つの第1のグループから成る。変形例Iの変形例である、変形例IIIでは、第2のグループは、1つの第2の光生成デバイス120のみを含む1つの第2のグループを除き、各々2つの第2の光生成デバイス120を含む、8つの第2のグループから成る。これらの第2のグループの各々は、制御システムによって個別に制御される。変形例IVは、変形例II及びIIIの組み合わせである。特定の実施形態では、n≧40、3≦m/k≦4、及びb=12である。
【0117】
図1bは、q'及びq''で示される2つの第2のグループqの照明パラメータpの時間依存性の一実施形態を非常に概略的に示している。第2の光生成デバイス120のq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイス120の第2のグループの第2のデバイス光121の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化していることに留意されたい。さらに、例として、単一の第1のグループq11の照明パラメータの時間依存性も図示されている。第2の光生成デバイス120のq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイス120の第2のグループの第2のデバイス光121の照明パラメータ、及び第1の光生成デバイスのq1個の第1のグループのそれぞれの第1の光生成デバイスの第1のグループの第1のデバイス光111の照明パラメータは、経時的に相互に非同期的に変化していることに留意されたい。ある実施形態では、照明パラメータは、(i)強度及び(ii)色点の群から選択されてもよい。
【0118】
ある実施形態では、光生成デバイス100は、固体光源を含む。他の実施形態では、光生成システムは、DLP、LCD、LCOS及びMEMSベースのアレイのうちの1つ以上を含んでもよい。また、このようなシステムは、複数のn個のピクセルを備えてもよい。
【0119】
とりわけ概略図1b、また図2a~2bを参照すると、動作モードの第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、第1の光源110は第1の強度Iを有し、1つ以上の第2の光源120は第2の強度Iを有し、0.75≦I/I≦15である。例えば、ある実施形態では、第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、例えば、晴れた日又は期間中に、5≦I/I≦15である。さらに他の実施形態では、第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、例えば、曇りの期間又は日中に、0.75≦I/I≦1.5である。
【0120】
ある実施形態では、動作モードの第1の動作モード期間の少なくとも一部中に、第1の強度I及び第2の強度Iは、時間的挙動が異なってもよい。
【0121】
(他の)実施形態では、動作モードの第2の動作モード期間の少なくとも一部中に、第1のデバイス光111及び第2のデバイス光121は、(i)強度及び(ii)色点のうちの1つ以上が異なる。
【0122】
特に、ある実施形態では、照明パラメータは、第2の光生成デバイス120のq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイス120の第2のグループの第2のデバイス光121の強度であり、強度は、最大強度Imaxを有し、動作モードの第3の動作モード期間の少なくとも一部中に、制御システム300は、第2のデバイス光121の強度を、低強度と高強度との間で順次変化させるように構成され、低強度及び高強度は、少なくとも0.05*Imax異なり、制御システム300は、異なる第2の光源を少なくとも部分的にランダムに選択するように構成され、低値から高値、又はその逆の変化は、0.5~300秒の範囲内の時間期間に実行されてもよい。
【0123】
代替的に又は追加的に、ある実施形態では、照明パラメータは、第2の光生成デバイス120のq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイス120の第2のグループの第2のデバイス光121の色点であり、動作モードの第4の動作モード期間の少なくとも一部中に、制御システム300は、第2のデバイス光121の色点を、異なる色点間で順次変化させるように構成され、異なる色点は、(i)u'について少なくとも0.03及び(ii)v'について少なくとも0.03のうちの1つ以上で少なくとも異なり、制御システム300は、異なる第2の光源120を少なくとも部分的にランダムに選択するように構成され、色点間の変化は、0.5~300秒の範囲内の時間期間に実行される。
【0124】
図1b及び図2bを参照すると、ある実施形態では、第2の光生成デバイス120のq2個の第2のグループのそれぞれの第2の光生成デバイス120の第2のグループの第2のデバイス光121の照明パラメータは、時間期間Δt中に高値と低値との間で、相互に非同期的に変化し、第2の光生成デバイス120のq2個の第2のグループの各々のΔtは、少なくとも0.5秒及び最大でq2*300秒の範囲から個別に選択される。
【0125】
図3a~3bは、光生成システム1000の一実施形態を概略的に示している。ある実施形態では、光生成システム1000は、(i)光生成デバイス100の下流に構成されるディフューザ410及び(ii)光生成デバイス100の1つ以上の下流に構成される1つ以上のレンズ420のうちの1つ以上を含んでもよい。ある実施形態では、光生成システム1000は、微細構造化されたピクセル1150を有するLEDチップ1100を含んでもよく、微細構造化されたピクセル1150は、光生成デバイス100によって画定される。
【0126】
図3cは、光生成デバイス100を有する、反射性キャリア(reflective carrier)等、第1のレイヤ410と、同様に光生成デバイス100を有する、光透過性キャリア(light transparent carrier)等、第2のレイヤ420とを有する、3Dアレイ20を概略的に示している。第1の光生成デバイス及び第2の光生成デバイスは、それぞれ第1のレイヤ410若しくは第2のレイヤ420に構成されることができ、又はその逆も可能である。しかしながら、1つ以上の第1の光生成デバイス及び1つ以上の第2の光生成デバイスが第1のレイヤ410に構成され、1つ以上の第1の光生成デバイス及び1つ以上の第2の光生成デバイスが第2のレイヤ420に構成されることも可能である。したがって、一般的に示される光生成デバイス100が使用され、参照番号101は、光生成デバイスのデバイス光を示している。
【0127】
図4aは、ランプ1、照明器具2、プロジェクタデバイス3の群から選択される照明デバイス1200であって、本明細書で定義される光生成システム1000を含む、照明デバイス1200の実施形態を概略的に示している。
【0128】
図4bに非常に概略的に図示されているように、光生成システム又は光生成デバイスは、光による動的なダップル効果を作り出すために使用されてもよい。ここでは、スクリーン又は壁への投影の結果が概略的に図示されている。しかしながら、他のデバイスも可能であり得る。
【0129】
以下の表で、いくつかの例が提供される。
【0130】
これらの例では、例えば、q2はkであってもよく、q1はg1であってもよいが、他の実施形態も可能であり得る。さらに、これらの例では、スクリーン(壁等)への表示又は投影が想定されてもよい。
【0131】
以下の表で、いくつかのさらなる例が提供される。
【0132】
知覚(perception)は、エデュケートされたコントロールパネル(educated control panel)によってシーンがどの程度リアルに知覚され得るかを示してもよい。知覚及び複雑性(complexity)は、必ずしも線形の尺度(linear scale)ではないことに留意されたい。
【0133】
用語「複数」は、2つ以上を指す。本明細書の「実質的に(substantially)」又は「本質的に(essentially)」という用語は、当業者には理解されるであろう。用語「実質的に」又は「本質的に」はまた、「全体的に(entirely)」、「完全に(completely)」、「全て(all)」などを伴う実施形態も含み得る。それゆえ、実施形態では、この形容詞「実質的に」又は「本質的に」は、削除される場合もある。適用可能な場合、用語「実質的に」又は用語「本質的に」はまた、95%以上、特に99%以上、さらに特に99.5%以上等の、100%を含めた90%以上にも関連し得る。用語「含む(comprise)」は、用語「含む(comprises)」が「からなる(consists of)」を意味する実施形態もまた含む。
【0134】
用語「及び/又は」は、特に、「及び/又は」の前後で言及された項目のうちの1つ以上に関連する。例えば、語句「項目1及び/又は項目2」、及び同様の語句は、項目1及び項目2のうちの1つ以上に関連し得る。用語「含む(comprising)」は、一実施形態では、「から成る(consisting of)」を指す場合もあるが、別の実施形態ではまた、「少なくとも定義されている種、及びオプションとして1つ以上の他の種を包含する」も指す場合がある。
【0135】
さらには、明細書本文及び請求項での、第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも、連続的又は時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される本発明の実施形態は、本明細書で説明又は図示されるもの以外の、他の順序での動作が可能である点を理解されたい。
【0136】
デバイス、装置、又はシステムは、本明細書では、とりわけ、動作中について述べられている。当業者には明らかとなるように、本発明は、動作の方法又は動作時のデバイス、装置、又はシステムに限定されるものではない。
【0137】
上述した実施形態は本発明を限定するものではなく、例示するものであり、当業者は添付の特許請求の範囲から逸脱することなく多くの代替的な実施形態を設計できることに留意されたい。
【0138】
請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0139】
動詞「含む(to comprise)」及び活用形の使用は、請求項に記述されたもの以外の要素又はステップが存在することを排除するものではない。文脈上別段の意味を有することが明らかな場合を除き、明細書及び特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」等の用語は、排他的(exclusive)又は網羅的な(exhausitive)意味ではなく、包含的な(inclusive)意味、すなわち、「含むがそれに限定されない(including, but not limited to)」という意味で解釈されるべきである。
【0140】
要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。
【0141】
本発明は、いくつかの個別要素を含むハードウェアによって、及び、好適にプログラムされたコンピュータによって実装されてもよい。いくつかの手段を列挙するデバイスの請求項、装置の請求項、又はシステムの請求項では、これらの手段のうちのいくつかは、同一のハードウェアのアイテムによって具現化されてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0142】
本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムを制御し得る、又は本明細書で述べられる方法若しくはプロセスを実行し得る、制御システムを提供する。またさらには、本発明はまた、デバイス、装置、又はシステムに機能的に結合されるか又はそれに含まれるコンピュータ上で実行されると、斯かるデバイス、装置、又はシステムの1つ以上の制御可能要素を制御するコンピュータプログラムプロダクトを提供する。
【0143】
本発明はさらに、明細書本文で述べられる特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、デバイス、装置、又はシステムに適用される。本発明はさらに、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、方法又はプロセスに関する。
【0144】
本特許で論じられている様々な態様は、さらなる利点をもたらすために組み合わされることも可能である。さらには、当業者は、実施形態が組み合わされることが可能であり、また、3つ以上の実施形態が組み合わされることも可能である点を理解するであろう。さらには、特徴のうちのいくつかは、1つ以上の分割出願のための基礎を形成し得るものである。
図1A-1】
図1A-2】
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
【国際調査報告】