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特表2023-535239マイクロチャンネルヒートシンクの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-17
(54)【発明の名称】マイクロチャンネルヒートシンクの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/473 20060101AFI20230809BHJP
   H01S 5/024 20060101ALI20230809BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20230809BHJP
   B23K 20/00 20060101ALI20230809BHJP
   B81C 1/00 20060101ALI20230809BHJP
   B81C 3/00 20060101ALI20230809BHJP
【FI】
H01L23/46 Z
H01S5/024
H05K7/20 N
B23K20/00 310L
B81C1/00
B81C3/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022527757
(86)(22)【出願日】2021-10-15
(85)【翻訳文提出日】2022-05-10
(86)【国際出願番号】 CN2021124091
(87)【国際公開番号】W WO2022267268
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】202110708719.0
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522184419
【氏名又は名称】佛山華智新材料有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN HUAZHI ADVANCED MATERIALS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】A9-1, Nanhai Pingqian International Intelligent Industrial Park, 12 Huasha Road, Shishan Town, Nanhai, Foshan, Guangdong 528000 CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 鄭
(72)【発明者】
【氏名】馬 文珍
(72)【発明者】
【氏名】李 志恒
【テーマコード(参考)】
3C081
4E167
5E322
5F136
5F173
【Fターム(参考)】
3C081AA01
3C081AA17
3C081BA23
3C081BA26
3C081CA15
3C081CA18
3C081CA19
3C081CA35
3C081DA07
3C081DA11
3C081EA31
4E167AA01
4E167AA02
4E167AA06
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4E167AA19
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4E167CB04
4E167DB01
5E322AA05
5E322AA11
5E322FA01
5F136CB07
5F136CB08
5F136DA27
5F136FA01
5F136FA12
5F136FA75
5F136GA12
5F136GA14
5F173MC12
5F173ME54
(57)【要約】
本発明は、熱結合プロセスを採用してマイクロチャンネルヒートシンクを加工し、マイクロチャンネルヒートシンクの各層板材に上蓋板と下蓋板を配置して直接的に加圧することで、他の接着剤の添加の必要がなく、ろう付けプロセスの採用によるチャンネル内の閉塞、電気化学的腐食などの問題を回避し、製品の信頼性を向上させる。また、溶接前に、まず、上蓋板と下蓋板をマイクロチャンネル構造に応じて加工し透かし彫り構造を形成し、次に、マイクロチャンネルヒートシンクとアライメントスタッキングし、さらに加圧して溶接することで、マイクロチャンネルの壁面への正確かつ効果的な加圧を実現するだけでなく、加圧溶接の過程においてマイクロチャンネルヒートシンク構造への圧力を大幅に緩和し、マイクロチャンネルヒートシンクの冷却液チャンネル部の変形を軽減し、マイクロチャンネルヒートシンクの層間の結合力を向上させ、製品の安定性を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロチャンネルヒートシンクを構成する各層板材に予め設定された液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造を加工する工程と、
上蓋板と下蓋板を取り、前記上蓋板と前記下蓋板に、それぞれ製造されるマイクロチャンネルヒートシンクの最上層板材と最下層板材のマイクロチャンネル構造に応じて対応するパターンを加工する工程と、
前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板を順にアライメントスタッキングする工程と、
アライメントスタッキングされた前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板を還元性雰囲気に置いて加熱して保温するとともに、前記上蓋板及び/又は前記下蓋板に加圧する工程と、
所定の時間加圧した後、保温及び加圧を停止し、前記上蓋板及び前記下蓋板を除去する工程と、を含む、
ことを特徴とするマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項2】
前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板の対応する位置に位置決め孔をそれぞれ加工する工程を更に含み、アライメントスタッキング時に、前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板を前記位置決め孔により整列させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項3】
前記位置決め孔は、各前記板材の縁角に近い部位に分布し、かつ、各板材において予め設定された液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造以外の領域に位置している、
ことを特徴とする請求項2に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項4】
前記各層板材における前記液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造は、化学エッチング、レーザ切断、プラズマ切断、火炎切断、砥石切断、水ナイフ切断、ワイヤ切断、数値制御工作機械加工及びプレスのいずれかの手段で加工して得られる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項5】
前記上蓋板と前記下蓋板の材料は、金属又は合金である、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項6】
前記上蓋板と前記下蓋板の厚さは、受圧時の対応する蓋板の凹みの深さ以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項7】
前記上蓋板と前記上蓋板に近い板材との間、及び/又は前記下蓋板と前記下蓋板に近い板材との間に分離しやすい分離層を設ける工程をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項8】
前記分離しやすい分離層は黒鉛紙又は黒鉛液である、
ことを特徴とする請求項7に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項9】
加圧時に、前記上蓋板と前記下蓋板の積層された各層板材とは反対側に上押圧ブロックと下押圧ブロックをそれぞれ配置し、前記上押圧ブロックと前記下押圧ブロックによりそれぞれ蓋板を押圧することで積層された各層板材を加圧し、或いは、前記上蓋板と前記下蓋板を直接押圧することで前記積層された各層板材を加圧する、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項10】
前記加圧の圧力は、1~20MPaである、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項11】
前記加熱の方法は、30℃/min~8000℃/minの速度で300℃~950℃まで昇温し、前記保温の保温時間は120s~3600sである、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法で製造される、
ことを特徴とするマイクロチャンネルヒートシンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ放熱の分野に関し、特にマイクロチャンネルヒートシンク及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品が高集積、高密度、高電力へ発展するにつれて、無線周波数チップ、レーザチップ等の大電力チップにおける熱流密度もますます高くなり、チップ機能の安定的かつ効率的な動作を保障するために、通常、高い放熱効果を有するヒートシンクにより放熱する必要がある。
【0003】
現在市販されている一般的な平板ヒートシンク及びマクロチャンネルヒートシンクは、大電力チップの放熱需要を満たすことができず、近年盛んになっているマイクロチャンネルヒートシンクは、効率的な放熱効果を有するため、研究のホットスポットとなっている。
【0004】
マイクロチャンネルヒートシンクは、通常、内部流路の幅が500μm未満の液冷ヒートシンクを指し、流体がマイクロチャンネル内に流れる時に強い乱流状態を呈し、同時に熱境界層が薄く、熱抵抗が低く、伝熱速度が速く、放熱効率が高いなどの利点を有し、現在の高熱流密度の大電力チップの放熱需要をさらに満たすことができる。マイクロチャンネルヒートシンクは、一般的に、シリコン、セラミック、金属等の材料から製造され、金属は熱伝導率が高いため、マイクロチャンネルヒートシンクを製造する理想的な材料となる。
【0005】
従来のマイクロチャンネルヒートシンクの加工技術では、通常、各層板材を所望のパターン構造に加工してから、ろう付け、拡散溶接等のプロセスにより、多層板材を一体に溶接して、内部に様々な複雑なマイクロチャンネル構造を含むヒートシンクを製造する。
【0006】
しかしながら、ろう付けプロセスを採用すると、半田は溶接過程において溶けて通路の内部に流入して目詰まりを引き起こしやすく、一部の領域の接続が堅固ではなくなり、次に、ヒートシンクの動作に冷却液を長時間通過させる必要があるため、内部の半田と板材との間に電気化学的腐食が発生しやすく、マイクロチャンネルヒートシンク製品の信頼性を低下させる。拡散溶接プロセスを採用すれば、良好な結合効果を達成するために非常に高い圧力を印加する必要があり、銅又はアルミニウム等の金属材質が柔らかいため、高圧力で通路部位が変形するが、印加された圧力が小さければ、層間結合力が悪くなり、マイクロチャンネルヒートシンクは通液作業時に漏れが発生しやすくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これに基づいて、層間接続の信頼性が高く、変形しにくく、液漏れが少ないマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
マイクロチャンネルヒートシンクを構成する各層板材に予め設定された液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造を加工する工程と、
上蓋板と下蓋板を取り、前記上蓋板と前記下蓋板に、それぞれ製造されるマイクロチャンネルヒートシンクの最上層板材と最下層板材のマイクロチャンネル構造に応じて対応するパターンを加工する工程と、
前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板を順にアライメントスタッキングする工程と、
アライメントスタッキングされた前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板を還元性雰囲気に置いて加熱して保温するとともに、前記上蓋板及び/又は前記下蓋板に加圧する工程と、
所定の時間加圧した後、保温及び加圧を停止し、前記上蓋板及び前記下蓋板を除去する工程と、を含むマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法を提供する。
【0009】
一実施例において、前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板の対応する位置に位置決め孔をそれぞれ加工する工程を更に含み、アライメントスタッキング時に、前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板を前記位置決め孔により整列させる。
【0010】
一実施例において、前記位置決め孔は、各前記板材の縁角に近い部位に分布し、かつ、各板材に予め設定された液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造以外の領域に位置している。
【0011】
一実施例において、前記各層板材における前記液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造は、化学エッチング、レーザ切断、プラズマ切断、火炎切断、砥石切断、水ナイフ切断、ワイヤ切断、数値制御工作機械加工及びプレスのいずれかの手段で加工して得られる。
【0012】
一実施例において、前記上蓋板と前記下蓋板の材料は金属又は合金である。
【0013】
一実施例において、前記上蓋板及び前記下蓋板の材料の厚さは、受圧時の対応する蓋板の凹みの深さ以上である。
【0014】
一実施例において、前記上蓋板と前記上蓋板に近い板材との間、及び/又は前記下蓋板と前記下蓋板に近い板材との間に分離しやすい分離層を設ける工程をさらに含む。
【0015】
一実施例において、前記分離しやすい分離層は黒鉛紙又は黒鉛液である。
【0016】
一実施例において、加圧時に、前記上蓋板と前記下蓋板の積層された各層板材とは反対側に上押圧ブロックと下押圧ブロックをそれぞれ配置し、前記上押圧ブロックと前記下押圧ブロックによりそれぞれ蓋板を押圧することで積層された各層板材を加圧し、或いは、前記上蓋板と前記下蓋板を直接押圧することで前記積層された各層板材を加圧する。
【0017】
一実施例において、前記加圧の圧力は1~20MPaである。
【0018】
一実施例において、前記加熱の方法は、30℃/min~8000℃/minの速度で300℃~950℃まで昇温することであり、前記保温の保温時間は120s~3600sである。
【0019】
本発明は、上記いずれか1つの実施例に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法で製造されたマイクロチャンネルヒートシンクを更に提供する。
【0020】
上記のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法では、熱結合プロセスを採用してマイクロチャンネルヒートシンクを加工し、マイクロチャンネルヒートシンクの各層板材に上蓋板と下蓋板を配置して、直接的に加圧することにより、他の接着剤を添加する必要がなく、ろう付けプロセスを採用することによるチャンネル内の閉塞、電気化学的腐食などの問題を回避し、マイクロチャンネルヒートシンク製品の信頼性を向上させることができる。また、溶接前に、まず、上蓋板と下蓋板をマイクロチャンネル構造に応じて加工し、透かし彫り構造を形成し、次に、マイクロチャンネルヒートシンクとアライメントスタッキングし、さらに加圧して溶接することにより、マイクロチャンネルの壁面への正確かつ効果的な加圧を実現するだけでなく、加圧溶接の過程においてマイクロチャンネルヒートシンク構造への圧力を大幅に緩和し、マイクロチャンネルヒートシンクの冷却液チャンネル部の変形を軽減することができ、従来の拡散溶接プロセスと比較して、同じ条件でマイクロチャンネルヒートシンクに対して大きな圧力を印加することができ、マイクロチャンネルヒートシンクの層間の結合力を向上させ、製品の安定性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態に係るマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法のフローチャートである。
図2】実施例1において製造される五層の折り返し式マイクロチャンネルヒートシンクの積層された各層板材の構造概略図である。
図3】実施例1において上蓋板と下蓋板の構造概略図である。
図4】実施例1において製造される五層の折り返し式マイクロチャンネルヒートシンクの圧着組立シーケンスの概略図である。
図5】実施例1において五層の折り返し式マイクロチャンネルヒートシンクの完成品の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明らかにするために、以下に図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。以下の説明において、本発明を十分に理解するように、多くの具体的な詳細を説明する。しかしながら、本発明は、ここで説明したものと異なる多くの方式で実施することができ、当業者は本発明の内容に反しない状況で類似する改良を行うことができる。よって、本発明は以下に開示される具体的な実施例に限定されるものではない。
【0023】
なお、素子は他の素子「に設けられる」と呼ばれる場合に、他の素子に直接的に位置してもよく、又は中間素子が存在してもよい。一つの素子は、他の素子に「接続される」と考えられる場合に、他の素子に直接接続されてもよく、又は中間素子が同時に存在してもよい。
【0024】
特別な定義がない限り、本明細書に使用される全ての技術及び科学的用語は当業者が一般的に理解する意味と同じである。本明細書において本発明の明細書に使用される用語は具体的な実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではない。本明細書で使用される用語「及び/又は」は一つ又は複数の関連する列挙された項目の任意又は全ての組み合わせを含む。
【0025】
図1に示すように、本発明の一実施形態では、以下の工程S110~S150を含むマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法が提供される。
【0026】
工程S110において、マイクロチャンネルヒートシンクを構成する各層板材に予め設定された液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造を加工する。
【0027】
マイクロチャンネル構造の設計は、マイクロチャンネルヒートシンクの熱交換能力に大きな影響を与え、熱抵抗を主な測定パラメータとし、熱抵抗が小さいほど、マイクロチャンネルヒートシンクの放熱性能が高くなる。マイクロチャンネルヒートシンクの熱抵抗に影響する最大要因は冷却剤の性質であり、チップが作動すると、流体温度が上昇して熱抵抗が生じ、流体流量が大きいほど、流体熱容量が大きくなり、熱抵抗値が小さくなる。また、マイクロチャンネルと流体との界面において熱対流による対流熱抵抗もマイクロチャンネルの熱抵抗の主要部分であるので、熱交換器の熱抵抗の需要に応じて異なるパターンのマイクロチャンネル構造を加工することができる。具体的には、多層板材の積層によってさらに放熱効果を強化することができ、各層板材のマイクロチャンネル構造のパターンはニーズに応じて設計することができ、同じであってもよく、異なるものであってもよく、例えば、五層の折り返し構造に設計することに限定されない。
【0028】
工程S120において、上蓋板と下蓋板を取り、上蓋板と下蓋板に、それぞれ製造されるマイクロチャンネルヒートシンクの最上層板材と最下層板材のマイクロチャンネル構造に応じて対応するパターンを加工する。
【0029】
上蓋板と下蓋板を製造されるヒートシンクの最上層と最下層の板材のマイクロチャンネル構造に応じて対応するパターンを加工し、加圧時、上蓋板と下蓋板の構造パターンが貼り合わせた板材と一致するため、チャンネル構造において上蓋板と下蓋板は製造されるマイクロチャンネルヒートシンクの板材に圧力を印加せず、圧力が板材のマイクロチャンネル構造への破壊を減少させることができ、マイクロチャンネルヒートシンクの各層板材はより大きな圧力を受けることができ、それにより圧着効果がより緊密となる。
【0030】
工程S130において、上蓋板、各層板材及び下蓋板を順にアライメントスタッキングする。
【0031】
所定の放熱効果を実現するために、各層板材は、マイクロチャンネルヒートシンク構造の設計に応じてアライメントスタッキングし、各層板材のマイクロチャンネル構造は、予め設定された構造に対応する必要があり、スタックが整然としなければヒートシンクの作動時の十分な放熱不利である。さらに、上蓋板と各層板材との間及び各層板材と下蓋板との間は順にアライメントスタッキングする必要があり、圧着時に上蓋板と下蓋板の透かし彫り構造が最上層板材と最下層板材のマイクロチャンネル構造に対応することを確保し、蓋板の各層板材に対する圧力を効果的に分散させ、加圧時の圧力が大きすぎて各層板材を破壊することを回避することができる。
【0032】
工程S140において、アライメントスタッキングされた上蓋板、各層板材及び下蓋板を還元性雰囲気に置いて加熱して保温するとともに、上蓋板及び/又は下蓋板に加圧する。
【0033】
圧着過程において各層板材が酸化されないことを確保するように、水素ガスを還元性雰囲気として導入するが、これに限定されない。異なる温度及び圧力で、各層板材間の原子拡散速度が異なり、温度が高く、圧力が大きいほど、各層板材間の原子拡散の速度が速くなり、板材の圧着がより緊密となり、一定の時間保温することにより各層板材の十分な圧着を保証することができる。
【0034】
工程S150において、所定の時間加圧した後、保温及び加圧を停止し、上蓋板及び下蓋板を除去する。
【0035】
マイクロチャンネルヒートシンクは、所定の加圧時間が達した後、圧着が完了する。冷却後に、圧着された上蓋板、各層板材及び下蓋板を取り出すが、これに限定されない。上蓋板と下蓋板は、各層板材の安全圧着を補助する仕切板として、圧着が終了した後に除去され、圧着された各層板材は加工された後、マイクロチャンネルヒートシンクの完成品となる。
【0036】
本発明の提供するマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法では、熱結合の加工プロセスを採用し、即ち、表面処理後の製造されるマイクロチャンネルヒートシンクを緊密に貼り合わせ、他の接着剤を添加することなく、高温炉に直接的に入れて加熱・加圧して溶接し、圧着後、マイクロチャンネルヒートシンクの各層の板材はいずれも強固に結合している。
【0037】
具体的な実施例において、上記マイクロチャンネルヒートシンクの製造方法は、上蓋板、各層板材及び下蓋板の対応する位置に位置決め孔をそれぞれ加工する工程を更に含み、アライメントスタッキング時に、上蓋板、各層板材及び下蓋板を位置決め孔により整列させる。位置決め孔を採用して上蓋板、各層板材、下蓋板のいずれもきちんとスタッキングし、位置が対応するように確保することにより、正確な溶接を実現しやすい。
【0038】
任意選択で、位置決め孔は、各板材の縁角に近い部位に分布し、かつ、各板材に予め設定された液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造以外の領域に位置している。これらの位置決め孔は、液体出入り流路及びマイクロチャンネルヒートシンク構造の一部に属していないため、位置決め孔を各板材の縁角に近い部位に設けると、溶接が完了した後、切断の方式で位置決め孔等の余分な部位を切断することができる。位置決め孔の位置は製造されるマイクロチャンネルヒートシンクの構造に応じて設計されてもよく、各層板材の縁角に近い部位に設けることに限定されない。理解されるように、他の具体的な例示において、マイクロチャンネル構造における特定の孔を位置決め孔として位置決めの機能を果たしてもよい。このように、位置決め孔を別途加工する必要がなく、位置決め孔に対して追加的に切断する必要もない。
【0039】
位置決め孔の数、サイズ及び形状は、具体的な製品の製造に応じて設計されてもよい。例えば、位置決め孔の数は、2~4個であってもよいが、これに限定されない。孔の内径は2~4mmであってもよいが、これに限定されない。孔の形状は円孔であってもよいが、これに限定されない。位置決め孔の数、サイズや位置は、マイクロチャンネルヒートシンク自体の構造に影響を与えない限り、とくに制限がない。
【0040】
具体的な実施例において、各層板材における液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造は化学エッチング、レーザ切断、プラズマ切断、火炎切断、砥石切断、ウォーターカッター切断、ワイヤ切断、数値制御工作機械加工及びプレスのいずれかの手段で加工して得られても良いが、それらに限定されない。各層板材は良好な熱伝導性能を有する金属又は合金である。マイクロチャンネル構造の設計が完了した後、上記いずれかの加工手段を採用して、液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造を迅速に加工することができる。任意選択で、化学エッチングを採用して加工してもよい。化学エッチングは、大部分の金属及び合金の加工に適用され、加工精度が高く、加工過程において応力がなく、バリが発生せず、加工コストが低く、プロセスが柔軟であり、マイクロチャンネルヒートシンクの構造性能に影響を与えない。
【0041】
任意選択では、一つの具体的な例において、各層板材は加工の前後に表面洗浄処理を行う必要がある。金属板材は、空気に長い間暴露して放置されると、表面に異物、汚れ及び酸化物が存在し、例えば酸洗浄の方式を採用して金属板材の表面のグリースや酸化膜を除去することができ、さらに清水で洗浄することにより板材を徹底的に洗浄することができる。洗浄方式はこれに限定されない。
【0042】
一つの具体的な例において、上蓋板及び下蓋板の材料は金属又は合金である。マイクロチャンネルヒートシンクの各層板材が熱結合の方式により緊密かつ強固な圧着を実現することができることを保証するために、圧着時に高温高圧を採用する必要があるので、上蓋板と下蓋板の材料は耐高温で高い強度を有し、高温高圧の熱結合過程において上蓋板と下蓋板の変形及び亀裂が発生しないことを保証し、マイクロチャンネルヒートシンクの各層板材に破壊性影響を与えないことを確保する。例えば、上蓋板と下蓋板の材料は、鉄、コバルト、クロム、ニッケル、タングステン、モリブデン、アルミニウム、チタンなどの金属及びその合金のうちのいずれか一種であってもよいが、これらに限定されなく、さらに、例えばGH4169ニッケル基合金、Ti-18(Ti-6Al-4Mo-4Zr-2Sn-1W-0.2Si)チタン基合金、Inconel718のうちのいずれか一種であってもよいが、これらに限定されなく、またさらに、Al、AlNセラミック、グラファイト板及びSiCのうちのいずれか一種であってもよいが、これらに限定されない。
【0043】
一つの具体的な例において、上蓋板及び下蓋板の材料の厚さは受圧時の対応する蓋板の凹みの深さ以上である。上蓋板及び下蓋板の板材の厚さも熱結合過程の安全性を保証する重要な要因の一つであり、厚さが受圧時の対応する蓋板の凹みの深さ以上であることにより、圧着過程において蓋板が変形せず、板材の構造にも影響を与えないをさらに確保することができる。具体的には、厚さは0.08mm以上である。
【0044】
一つの具体的な例において、上蓋板と上蓋板に近い板材との間、及び/又は下蓋板と下蓋板に近い板材との間に分離しやすい隔離層を設ける工程を更に含む。圧着が終了した後、各層板材は上蓋板と下蓋板から分離する必要があるため、圧着過程において上蓋板と下蓋板が各層板材に密着しすぎず、取り外しが困難にならないようにするために、分離しやすい分離層を設けることは上蓋板及び下蓋板と各層板材との分離に役立つ。
【0045】
一つの具体的な例において、分離しやすい分離層は黒鉛紙又は黒鉛液であってもよいがこれらに限定されない。
【0046】
一つの具体的な例において、加圧時に、上蓋板と下蓋板の積層された各層板材とは反対側に上押圧ブロックと下押圧ブロックをそれぞれ配置し、上押圧ブロックと下押圧ブロックによりそれぞれ蓋板を押圧することで積層された各層板材を加圧し、或いは、上蓋板と下蓋板を直接押圧して積層された各層板材を加圧する。直接加圧時に、上蓋板と下蓋板の材質は上押圧ブロック及び下押圧ブロックの材質と同じであり、この場合、上蓋板と下蓋板は同時に蓋板と押圧ブロックの両者の機能を兼ねる。
【0047】
一つの具体的な例において、加圧の圧力は1~20MPaである。加圧の圧力の大きさは各層板材の材質、マイクロチャンネル構造の設計に関連し、例えば、3MPa、5MPa、10MPa、15MPaであってもよい。加圧の全過程において同じ圧力を用いて加圧してもよく、異なる時間帯で熱結合の圧着程度に応じて圧力を1~20MPaの範囲で調整してもよい。
【0048】
一つの具体的な例において、加熱の方法は30℃/min~8000℃/minの速度で300℃~950℃まで迅速に昇温し、保温の保温時間は120s~3600sである。圧着温度まで迅速に加熱し、加圧して溶接してから、一定の時間保温して十分な圧着を確保することができる。好ましくは、2000℃/min~6000℃/minの速度で500℃~900℃まで迅速に昇温し、保温の保温時間は600s~1800sである。
【0049】
加圧が完了した後、圧着された上蓋板、各層板材及び下蓋板を取り出す。好ましくは、上蓋板、各層板材及び下蓋板を室温まで冷却した後に加熱炉から取り出し、上蓋板及び下蓋板を除去し、圧着後の積層された各層板材をマイクロチャンネルヒートシンクの完成品に裁断する。
【0050】
更に、本発明は、上記のいずれかの具体例のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法で製造されたマイクロチャンネルヒートシンクを更に提供する。
【0051】
実施例1:
以下、五層の折り返し式構造のマイクロチャンネルヒートシンクの製造を例として、本発明のマイクロチャンネルヒートシンク及びその製造方法をさらに詳細に説明する。理解されるように、本発明のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法は、下記の五層の折り返し式構造のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法に限定されない。
【0052】
以下の実施例1の五層の折り返し式構造のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法は、以下の工程1~工程5を含む。
【0053】
工程1において、図2に示すように、マイクロチャンネルヒートシンクを構成する第1層板材101~第5層板材105に予め設定された液体出入り流路107及び第1マイクロチャンネル構造108を加工した。
【0054】
まず、各層板材のマイクロチャンネルのパターンを設計し、次に、化学エッチングの方により液体出入り流路107及び第1マイクロチャンネル構造108をパターンに応じて設計・加工し、五層板材の縁角に近い部位かつ各板材に予め設定された液体出入り流路107及び第1マイクロチャンネル構造108以外の領域に4個の内径3mmの円孔を第1位置決め孔106として加工した。
【0055】
工程2において、図3に示すように、上蓋板200と下蓋板300を取り、上蓋板200と下蓋板300に、それぞれ製造されるマイクロチャンネルヒートシンクの最上層板材と最下層板材の第1マイクロチャンネル構造108に応じて対応するパターンを加工した。
【0056】
厚さ0.1mmのモリブデン材を上蓋板200及び下蓋板300の材料として、製造されるマイクロチャンネルヒートシンクの最上層及び最下層の第1マイクロチャンネル構造108に基づき、それぞれ上蓋板200及び下蓋板300に対応する第2マイクロチャンネル構造202及び第3マイクロチャンネル構造302を加工し、縁角に近い部位かつ第1層板材101~第5層板材105に対応する位置に4個の内径3mmの円孔を第2位置決め孔201及び第3位置決め孔301として加工した。
【0057】
工程3において、図4に示すように、上蓋板200、第1層板材101~第5層板材105及び下蓋板300を順にアライメントスタッキングした。
【0058】
工程1及び工程2で加工された第1層板材101~第5層板材105、上蓋板200及び下蓋板300に酸洗浄及び水洗浄の方式で表面処理を行った後、上蓋板200、第1層板材101~第5層板材105、下蓋板300の順序に応じて順にスタッキングし、上蓋板200と積層された各層板材100との間、及び下蓋板300と積層された各層板材100との間にそれぞれ一層の黒鉛紙を添加し、その後、上蓋板200、積層された各層板材100、及び下蓋板300を第2位置決め孔201、第1位置決め孔101及び第3位置決め孔301に応じて順に位置決めして整列させる。
【0059】
工程4において、アライメントスタッキングされた上蓋板200、第1層板材101~第5層板材105及び下蓋板300を還元性雰囲気に置いて加熱して保温するとともに、上蓋板200及び下蓋板300に加圧した。
【0060】
アライメントスタッキングされた上蓋板200、積層された各層板材100及び下蓋板300を加熱炉に入れ、上蓋板200と下蓋板300の積層された各層板材100とは反対側に上押圧ブロック及び下押圧ブロックをそれぞれ配置し、加熱炉を真空排気し、水素ガスを導入して還元性雰囲気を提供し、上押圧ブロック及び下押圧ブロックに10MPaの圧力を印加して押圧ブロックにより上蓋板200及び下蓋板300を押圧して積層された各層板材100を加圧し、加圧時に加熱炉を200℃/minの速度で850℃まで迅速に昇温し、その後、2400s保温した。
【0061】
工程5において、所定の時間加圧した後、保温及び加圧を停止し、上蓋板200及び下蓋板300を除去した。
【0062】
図5に示すように、所定の時間に達した後、保温及び加圧を停止し、加熱炉が室温まで自然に冷却した後、加熱炉を開き、圧着後の上蓋板200、積層された各層板材100及び下蓋板300を取り出し、上蓋板200及び下蓋板300を除去してから、圧着後の積層された各層板材100を切断してマイクロチャンネルヒートシンクの完成品400に加工した。
【0063】
上記のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法では、熱結合プロセスを採用してマイクロチャンネルヒートシンクを加工し、マイクロチャンネルヒートシンクの各層板材に上蓋板と下蓋板を配置して、直接的に加圧することにより、他の接着剤を添加する必要がなく、ろう付けプロセスを採用することによるチャンネル内の閉塞、電気化学的腐食などの問題を回避し、マイクロチャンネルヒートシンク製品の信頼性を向上させることができる。また、溶接前に、まず、上蓋板と下蓋板をマイクロチャンネル構造に応じて加工し、透かし彫り構造を形成し、次に、マイクロチャンネルヒートシンクとアライメントスタッキングし、さらに加圧して溶接することにより、マイクロチャンネルの壁面への正確かつ効果的な加圧を実現するだけでなく、加圧溶接の過程においてマイクロチャンネルヒートシンク構造への圧力を大幅に緩和し、マイクロチャンネルヒートシンクの冷却液チャンネル部の変形を軽減することができ、従来の拡散溶接プロセスと比較して、同じ条件でマイクロチャンネルヒートシンクに対して大きな圧力を印加することができ、マイクロチャンネルヒートシンクの層間の結合力を向上させ、製品の安定性を向上させる。
【0064】
以上の実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることがでる。説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術的特徴のすべての可能な組み合わせについて説明しないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、いずれも本明細書に記載の範囲であると考えられるべきである。
【0065】
以上の実施例は本発明のいくつかの実施形態のみを示し、その説明は具体的かつ詳細であるが、これによって本発明の特許範囲を限定するものと理解すべきではない。指摘すべきこととして、当業者にとって、本発明の構想から逸脱することなく、いくつかの変形及び改良を行うことができ、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。よって、本発明の保護範囲は添付する特許請求の範囲を基準とするべきであり、明細書及び図面は請求項の内容を説明するためのものである。
【符号の説明】
【0066】
100 積層された各層板材
101 第1層板材
102 第2層板材
103 第3層板材
104 第4層板材
105 第5層板材
106 第1位置決め孔
107 液体出入り流路
108 第1マイクロチャンネル構造
200 上蓋板
201 第2位置決め孔
202 第2マイクロチャンネル構造
300 下蓋板
301 第3位置決め孔
302 第3マイクロチャンネル構造
400 マイクロチャンネルヒートシンクの完成品
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロチャンネルヒートシンクを構成する各層板材に予め設定された液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造を加工する工程と、
上蓋板と下蓋板を取り、前記上蓋板と前記下蓋板に、それぞれ製造されるマイクロチャンネルヒートシンクの最上層板材と最下層板材のマイクロチャンネル構造に応じて対応するパターンを加工する工程と、
前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板を順にアライメントスタッキングする工程と、
アライメントスタッキングされた前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板を還元性雰囲気に置いて加熱して保温するとともに、前記上蓋板及び/又は前記下蓋板に加圧する工程と、
所定の時間加圧した後、保温及び加圧を停止し、前記上蓋板及び前記下蓋板を除去する工程と、を含む、
ことを特徴とするマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項2】
前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板の対応する位置に位置決め孔をそれぞれ加工する工程を更に含み、アライメントスタッキング時に、前記上蓋板、前記各層板材及び前記下蓋板を前記位置決め孔により整列させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項3】
前記位置決め孔は、各前記板材の縁角に近い部位に分布し、かつ、各板材において予め設定された液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造以外の領域に位置している、
ことを特徴とする請求項2に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項4】
前記各層板材における前記液体出入り流路及びマイクロチャンネル構造は、化学エッチング、レーザ切断、プラズマ切断、火炎切断、砥石切断、水ナイフ切断、ワイヤ切断、数値制御工作機械加工及びプレスのいずれかの手段で加工して得られる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項5】
前記上蓋板と前記下蓋板の材料は、金属又は合金である、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項6】
前記上蓋板と前記下蓋板の厚さは、受圧時の対応する蓋板の凹みの深さ以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項7】
前記上蓋板と前記上蓋板に近い板材との間、及び/又は前記下蓋板と前記下蓋板に近い板材との間に分離しやすい分離層を設ける工程をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項8】
前記分離しやすい分離層は黒鉛紙又は黒鉛液である、
ことを特徴とする請求項7に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項9】
加圧時に、前記上蓋板と前記下蓋板の積層された各層板材とは反対側に上押圧ブロックと下押圧ブロックをそれぞれ配置し、前記上押圧ブロックと前記下押圧ブロックによりそれぞれ蓋板を押圧することで積層された各層板材を加圧し、或いは、前記上蓋板と前記下蓋板を直接押圧することで前記積層された各層板材を加圧する、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項10】
前記加圧の圧力は、1~20MPaである、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【請求項11】
前記加熱の方法は、30℃/min~8000℃/minの速度で300℃~950℃まで昇温し、前記保温の保温時間は120s~3600sである、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロチャンネルヒートシンクの製造方法。
【国際調査報告】