(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-17
(54)【発明の名称】眼鏡、その製造方法および使用
(51)【国際特許分類】
G02C 5/20 20060101AFI20230809BHJP
G02C 5/16 20060101ALI20230809BHJP
【FI】
G02C5/20
G02C5/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577579
(86)(22)【出願日】2021-06-22
(85)【翻訳文提出日】2023-01-24
(86)【国際出願番号】 SG2021050360
(87)【国際公開番号】W WO2021262097
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】10202006014X
(32)【優先日】2020-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522488270
【氏名又は名称】アフタブ, サイエド
【氏名又は名称原語表記】AFTAB, Syed
【住所又は居所原語表記】18 Spottiswoode Park Road, Spottiswoode 18, #27-05, Singapore 088642 SG
(74)【代理人】
【識別番号】110000062
【氏名又は名称】弁理士法人第一国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アフタブ, サイエド
(57)【要約】
本明細書に開示されるのは、必要に応じて鼻支持体/パッドを有さないアイウェアである。アイウェアは一対のレンズを受け入れるフレームと、着用者の顔の頬骨領域の周りを旋回するように適合された一対のサイドサポートと、着用者の耳部分に接触するように配置された一対のテンプルケーブルとを備え、テンプルケーブルの各々はフレームにカウンターウェイトを提供するように調整可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のレンズを受け入れるフレームと、
前記フレームから延在する一対のテンプルバーと、
着用者の顔の頬骨領域の周辺を旋回するように適合された一対のサイドサポートと、
前記着用者の耳部分に接触するように配置された一対のテンプルケーブルと、
を備えるアイウェアであって、
前記テンプルケーブルの各々は、前記フレームにカウンターウェイトを提供するように調整可能である、アイウェア。
【請求項2】
前記一対のテンプルケーブルは、前記一対のテンプルバーからの延長部として配置される、請求項1に記載のアイウェア。
【請求項3】
前記テンプルケーブルのそれぞれの端部に取り付けられたウェイトをさらに備える、請求項1または2に記載のアイウェア。
【請求項4】
前記一対のサイドサポートの各々は、前記着用者の頬骨弓に接触するように形状および寸法が決められる、請求項1~3のいずれか一項に記載のアイウェア。
【請求項5】
各サイドサポートは、シリコーン、プラスチック、ゴム、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから形成されたパッドを備える、請求項4に記載のアイウェア。
【請求項6】
前記サイドサポートの各々は、傾斜して配置され、そして互いに向かって付勢されるように配置される、請求項4または5に記載のアイウェア。
【請求項7】
各テンプルバーが、前記着用者の耳の一部に係合するように構成されたフック部を備える、請求項2に記載のアイウェア。
【請求項8】
前記一対のテンプルケーブルは、柔軟性かつ剛性を有する材料で形成されるか、またはその材料から形成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のアイウェア。
【請求項9】
アイウェアの製造方法であって、
(a.)一対のレンズを受け入れるように形状および寸法が決められたフレームを提供するステップ、
(b.)着用者の顔の頬骨領域の周りを旋回するように適合される一対のサイドサポートを提供するステップ、および
(c.)前記着用者の耳部分に接触するように配置された一対のテンプルケーブルを提供する、ステップであって、前記テンプルケーブルの各々は、前記フレームにカウンターウェイトを提供するように調整可能である、ステップ
を備える、製造方法。
【請求項10】
一対のサイドサポートを提供する前記ステップは、前記着用者の頬骨弓の周りを旋回するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ステップ(c)は、前記テンプルケーブルの各々の端部にウェイトを設けるステップを含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
(a.)着用時に前記一対のサイドサポートが着用者の顔の頬骨領域の周辺を旋回するように、前記一対のサイドサポートを調整するステップ、および(b.)前記フレームにカウンターウェイトを提供するように、前記一対のテンプルケーブルを調整するステップを、備える、請求項1に記載のアイウェアを使用するための方法。
【請求項13】
一対のレンズを受け入れるフレームと、
前記フレームから延在する一対のテンプルバーと、
各テンプルバー上に配置されサイドサポート、着用者の顔の頬骨領域に接触するように適合されたサイドサポートと、
各テンプルバーから延在し、摩擦ヒンジを介して前記テンプルバーに旋回可能に接続されるテンプルコンタクトと、
を備えるアイウェア。
【請求項14】
一対のレンズを受け入れるフレームと、
前記フレームから延在する一対のテンプルバーと、
着用者の顔の頬骨領域に接触するように適合された一対のサイドサポートと、を備え、
各サイドサポートは、サイドサポート細長いシリコーンパッドであり、前記細長いシリコーンパッドは、エラストマー材料/エラストマーでコーティングされた表面を有する、アイウェア。
【請求項15】
一対のレンズを受け入れるフレームと、
フレームから延在する一対のテンプルバーと、
各テンプルバー上に配置されサイドサポート、着用者の顔の頬骨領域に接触するように適合されたサイドサポートと、
各テンプルバーから延在し、摩擦ヒンジを介して旋回可能に接続されたテンプルコンタクトと、を備え、
各サイドサポートは、細長いシリコーンパッドであり、前記細長いシリコーンパッドはエラストマー材料/エラストマーでコーティングされた表面を有する、
アイウェア。
【請求項16】
前記頬骨領域が、前記着用者の頬骨弓である、請求項13~15のいずれか一項に記載のアイウェア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はアイウェアに関し、特に、ノーズサポート/パッド無しでの使用に適したアイウェアに関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術の以下の議論は、本開示の理解を容易にすることのみを意図している。議論は、言及された材料のいずれかが、本発明の優先日の時点で、公表された、知られた、または当業者の共通の一般的知識の一部であることを認容するまたは自認するものではないことを認識されたい。
【0003】
従来のアイグラスは、典型的にはフレームと、一対のテンプルバーと、ノーズサポートとを含み、ノーズサポートは、着用者の鼻筋に係合/ピンチするように配置された一対のノーズパッドの形態とすることができる。アイグラスはテンプルバーとノーズパッドとの組み合わせにより、着用者の顔に支持される。
【0004】
しかしながら、いくつかの状況では、例えば、鼻筋が損傷を受けたとき、ノーズサポートの使用は望ましくない場合がある。また、ノーズサポートは、着用者の顔の美的品質を損なう可能性がある。いくつかの文献はノーズサポートが無いアイウェアの可能性を教示しているが、これらの文献は、アイウェアが着用者の鼻に載るのを避けるように、アイウェアの重量を適切に再分配していない。
【0005】
上述の問題を軽減するためのアイウェアが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の他の態様および特徴は、添付の図面と併せて本発明の特定の実施形態の以下の説明を検討することによって、当業者に明らかになるであろう。
【0007】
本開示は、眼鏡の重量を鼻から顔面の側面にできるだけ後方に再分配することを目的とする。重量は、好ましくはサイドサポートを介して人の顔の頬骨領域に再分配され、より好ましくは、重量は、人の顔の「頬骨弓」に再分配される。さらに、テンプルケーブルは好ましくは着用者の耳の後ろに取り付けられる(例えば、引っ掛けられる)ように設けられてもよい。そのようなテンプルケーブルは、好ましくは「カウンターウェイト」または「支持体」を提供し、そのため、アイウェアのフレームは、着用時に鼻の上に落ちない。いくつかの実施形態では、支持体は、着用者の頭部の任意の部分に接触するように形状および寸法が決められてもよい。
【0008】
本開示の一態様において、アイウェアは、一対のレンズを受け入れるフレームと、着用者の顔の頬骨領域の周辺を旋回するように適合された一対のサイドサポートと、前記着用者の1つまたは複数の耳部分に接触するように配置された一対のテンプルケーブルとを備え、前記テンプルケーブルの各々は前記フレームにカウンターウェイトを提供するように調整可能である。
【0009】
いくつかの実施形態において、アイウェアは、フレームから延在する一対のテンプルバーを備え、そして前記一対のテンプルケーブルは一対のテンプルバーからの延長部として配置される。テンプルバーが存在する実施形態において、テンプルケーブルへの調整は、着用者が所望するように、人のテンプルバーに沿ってテンプルケーブルを移動させることによって行ってもよい。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記アイウェアは、前記テンプルケーブルの各々の端部に取り付けられたウェイトを備える。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記一対のサイドサポートの各々は、前記着用者の頬骨弓に接触するように形状および寸法が決められる。
【0012】
いくつかの実施形態において、各サイドサポートは、シリコーン、プラスチック、ゴム、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから形成されたパッドを備える。
【0013】
いくつかの実施形態において、各サイドサポートは、反発性のある材料から形成される。前記サイドサポートは、適切には互いに向かって付勢されるように配置されてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態において、各テンプルバーは、前記着用者の耳の一部に係合するように構成されたフック部を備える。
【0015】
本開示の別の態様において、(a)一対のレンズを受け入れるように形状および寸法が決められたフレームを提供し、(b)着用者の顔の頬骨領域の周辺を旋回するように適合された、一対のサイドサポートを提供し、(c)前記着用者の耳部分に接触するように配置された一対のテンプルケーブルを提供する、ステップを含み、前記テンプルケーブルの各々は前記フレームにカウンターウェイトを提供するように調整可能である、ノーズサポート/パッドを有さないアイウェアを製造する方法が提供される。
【0016】
いくつかの実施形態において、一対のサイドサポートを提供する前記ステップは、前記着用者の頬骨弓の周辺を旋回するステップを含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、ステップ(c)は、前記テンプルケーブルの各々の端部に重りを設けるステップを含む。
【0018】
本開示の別の態様において、フレームと、一対のサイドサポートと、一対のテンプルケーブルと、一対のテンプルバーとを有するアイウェアを使用する方法がある。この使用方法は、(a)着用時に一対のサイドサポートが着用者の顔の頬骨領域の周辺を旋回するように適合するように、前記一対のサイドサポートを調整するステップと、(b)前記フレームにカウンターウェイトを提供するように、前記一対のテンプルケーブルを調整するステップとを備えてもよい。
【0019】
本開示の別の態様において、一対のレンズを受け入れるフレームと、フレームから延在する一対のテンプルバーと、各テンプルバー上に配置され、着用者の顔の頬骨領域に接触するように適合されたサイドサポートと、各テンプルバーから延在し、摩擦ヒンジを介してテンプルバーに旋回可能に接続されるテンプルコンタクトと、を備えるアイウェアがある。
【0020】
本開示の別の態様において、一対のレンズを受け入れるフレームと、フレームから延在する一対のテンプルバーと、着用者の顔の頬骨領域に接触するように適合された一対のサイドサポートとを備えるアイウェアであって、各サイドサポートは細長いシリコーンパッドであり、前記細長いシリコーンパッドは、エラストマー材料/エラストマーでコーティングされた表面を有する、アイウェアが提供される。
【0021】
本開示の別の態様において、一対のレンズを受け入れるフレームと、前記フレームから延在する一対のテンプルバーと、各テンプルバー上に配置され、着用者の顔の頬骨領域に接触するように適合されるサイドサポートと、各テンプルバーから延在し、摩擦ヒンジを介してテンプルバーに旋回可能に接続されるテンプルコンタクトと、を備えるアイウェアがあり、各サイドサポートは細長いシリコーンパッドであり、前記細長いシリコーンパッドはエラストマー材料/エラストマーでコーティングされた表面を有する。
【0022】
てこの観点から、アイウェアは、着用者の頬骨領域の周辺を旋回可能な第1のクラスのてこと見なしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図は、本発明の実施形態を一例としてのみ示す。
【
図1】実施形態に係るノーズサポート/パッドを有さないアイグラスまたは眼鏡の形態の、アイウェアの斜視図である。
【
図2】
図1に示したアイウェアのサイドサポートの拡大図である。
【
図3】
図1に示したアイウェア用のテンプルケーブルの拡大図である。
【
図4】アイウェアの製造方法のフローチャートである。
【
図5】本開示のアイウェアを使用する方法のフローチャートである。
【
図6A】アイウェアの別の実施形態の斜視図を示す。
【
図6B】アイウェアの別の実施形態の斜視図を示す。
【
図6C】アイウェアの別の実施形態の斜視図を示す。
【
図6D】アイウェアの別の実施形態の斜視図を示す。
【
図6E】アイウェアの別の実施形態の斜視図を示す。
【
図7】
図6のアイウェアと共に使用するためのサイドサポートおよびテンプルコンタクトの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
ここで用いられる場合、用語「アイウェア」は、眼鏡などの視力矯正/補助デバイス、サングラスなどの保護アイウェア、審美的アイウェア、および/または上記の組み合わせを含む。
【0025】
ここで用いられる場合、用語「頬骨領域」は、典型的にはヒトなどの哺乳動物の頬の上の、頬骨によって輪郭が描かれた顔の領域を含む。
【0026】
ここで用いられる場合、用語「頬骨弓」は、頬骨領域の一部であり、頬骨の側頭突起および側頭骨の頬骨突起によって形成されるアーチを指す。より具体的には「頬骨弓」が前/前端における頬骨の側頭突起(頬骨の一部)と称され、後/後部は側頭骨の頬骨突起と称される。言い換えれば、頬骨弓は、頬骨と側頭骨が融合する骨稜を指す。
【0027】
ここで用いられる場合、用語「カウンターウェイト」は、アイウェアが着用者の鼻との接触を最小限に抑えるように、アイウェアのフレーム部分の重量をバランスさせるためのカウンターフォースを提供することができる任意の機構を広く含む。
【0028】
ここで用いられる場合、文脈が別途必要としない限り、用語「備える(comprise)」又は「備える(comprises)」もしくは「備える(comprising)」などの変形は、記載された整数又は整数の群を含むが、任意の他の整数または整数の群を除外しないことを意味すると理解されるであろう。
【0029】
ここで用いられる場合、文脈が別途必要としない限り、用語「含む(include)」または「含む(includes)」又は「含む(including)」などの変形は、記載された整数または整数の群を含むが、任意の他の整数または整数の群を除外しないことを意味すると理解されるであろう。
【0030】
ここで用いられる場合、文脈が別途要求する場合を除き、「持つ(have)」または「持つ(has)」もしくは「持つ(having)」などの変形は、記載された整数または整数の群を含むが、他の整数または整数のグループを排除しないことを意味すると理解されるであろう。
【0031】
図1は、アイグラスまたは眼鏡10の形態の本開示の実施形態を示す。一対の眼鏡10は、フレーム12と、一対のサイドサポート14と、一対のテンプルケーブル16とを備える。図示の一対の眼鏡10は、一対のテンプルバー18を含んでもよい。
図1の実施形態はノーズサポートを有していないが、眼鏡10はサイドサポート14とノーズサポートの両方を含むことができることが企図される。
【0032】
フレーム12は、一対のレンズ20を受け入れるように形状および寸法が決められる。このようなレンズ20は、近視、遠視および/または乱視の矯正または緩和のための視力矯正レンズの形態であってもよい。一対のレンズ20は、紫外線などの有害な放射線を遮蔽するための保護レンズを含んでもよい。保護レンズは、一対のサングラスの一部を形成してもよい。
【0033】
一対のテンプルバー18は、一対の眼鏡が着用されたときに、人間の耳に向かって延在するように、フレーム12から延在する。テンプルバー18の適切な材料は、プラスチック、金属、シリコーン、および/または上述の材料の組み合わせを含んでもよい。
【0034】
テンプルケーブル16は、鋼、好ましくはステンレス鋼、より好ましくは外科グレードのステンレス鋼などの金属から形成されてもよい。テンプルケーブル16は、着用時にテンプルバー18から延在するように構成されてもよく、テンプルケーブル16が着用者の耳の周りに引っ掛けられてもよい。テンプルケーブル16の一方または両方の端部22は重み付けされてもよく、すなわち、端部22は、着用時にテンプルケーブル16を着用者の耳の一部分に向かって突き当てるように形状および寸法が決められてもよい。
【0035】
一対のサイドサポート14は、それぞれ、着用時に着用者の顔の頬骨領域に接触し、その周辺を旋回するように形状および寸法が決められたパッド24を含んでもよい。好ましくは、パッド24は、着用時に側部パッド24が目立たないように、できるだけ頬骨弓の後方に位置するようにする。これにより、着用者の顔に形成される圧力の痕/くぼみも目立たなくなる。理想的には、パッド24は、できるだけ視界から隠れるように、着用者のもみあげの領域に接触するように配置されてもよい。
【0036】
一対のテンプルケーブル16は、フレーム12にカウンターウェイト/カウンターフォースを提供するように調整可能であり、一方、アイウェア10全体は、着用時に着用者の顔の頬骨領域に接触するパッド24の周辺に旋回可能であることが企図される。
【0037】
いくつかの実施形態において、アイウェア10は一体成形されてもよい。
【0038】
いくつかの実施形態において、フレーム12は、アセテートまたはアセテート塩を含有する混合物から形成されてもよい。
【0039】
図2および
図3に示されるように、サイドサポート14は、テンプルバー18から延在し、パッド24で終わるコード部分26を有してもよい。各サイドサポート14は、テンプルバー18から互いに向かって延在してもよい。各サイドサポート14は着用時にパッド24が着用者の頬骨領域(頬骨弓)に突き当たるように、互いに向かって付勢されてもよい。
【0040】
図3に示されるように、各テンプルケーブル16は、着用者の耳に取り付けるためのフックとして形成されてもよい。テンプルケーブル16は、ステンレス鋼、好ましくは外科グレードタイプのステンレス鋼などの反発性のある材料から形成されてもよい。生体適合性材料は、テンプルケーブル16の少なくとも一部または部分のために使用されてもよいことが企図される。
【0041】
いくつかの実施形態において、テンプルバー18がテンプルケーブル16と一体に形成または作られてもよい。いくつかの実施形態では、テンプルバー18、テンプルケーブル16、およびサイドサポート14は、一体化されてもよい。そのような実施形態では、テンプルケーブル16がテンプルバー18の部分から延在してもよく、サイドサポート14はテンプルバー18の別の部分から延在してもよい。
【0042】
別の実施形態において、サイドサポート14がねじ、ボルト、ヒンジ、および/またはナットなどの締結具を介してテンプルバー18に締結されてもよい。接着剤および/または強磁性タイプの締結具のような他の締結具も企図されてもよい。
【0043】
別の態様によれば、
図4を参照して、アイウェア10を製造するための方法400が存在する。この方法は、(a)一対のレンズを受け入れるように形状および寸法が決められたフレーム12を提供し(ステップs402)、(b)着用者の顔の頬骨領域の周辺を旋回するように適合される一対のサイドサポート14を提供し(ステップs404)、(c)着用者の耳部分に接触するように配置された一対のテンプルケーブル16を提供する(ステップs406)、ステップを備える方法であって、テンプルケーブルの各々は、フレームにカウンターウェイトまたはカウンターフォースを提供するように調整可能である。
【0044】
アイウェア10および/またはフレーム12は、一対のテンプルバー18を含んでもよい。
【0045】
一対のサイドサポート14の少なくとも1つの寸法は、サイドサポート14が着用者の顔の頬骨領域の周辺で旋回されてもよいように調整されてもよい。少なくとも1つの寸法は、一対のサイドサポート14の長さ、幅および/または角度であってもよい。角度は、テンプルバー18に対するものであってもよい。
【0046】
方法ステップの順序は重要でなくてもよいことが企図される。
【0047】
別の態様によれば、
図5を参照して、フレーム12と、一対のサイドサポート14と、一対のテンプルケーブル16と、一対のテンプルバー18とを有するアイウェア10を使用するための方法500がある。この使用方法500は、(a)着用時に着用者の顔の頬骨領域の周辺を旋回するように一対のサイドサポート14を調整し(ステップs502)、(b)フレーム12にカウンターウェイトを提供するように一対のテンプルケーブル16を調整する(ステップs504)、ステップを含んでもよい。てこの観点から、アイウェア10は、第1のクラスのてこと見なしてもよい。
【0048】
一対のサイドサポート14およびテンプルケーブル16の少なくとも一方の寸法は、調整されてもよい。当該少なくとも1つの寸法は、一対のサイドサポート14および/またはテンプルケーブル16の長さ、幅、および/または角度であってもよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、テンプルケーブル16および/またはサイドサポート14の一部または全体を形成するために使用される材料は、外科用ステンレス鋼10/10であってもよい。
【0050】
いくつかの実施形態において、サイドサポート14のテンプルバー18への取り付けを容易にするために、サイドサポートホルダは、アイウェア10に組み込まれてもよい。このサイドサポートホルダは、テンプルバー18に取り付けられてもよく、テンプルバー18に沿った様々な位置に沿って配置されてもよい。一例では、このサイドサポートホルダは、ニッケル銀板またはニッケル系合金(例えば、Monel)の形態のアタッチメント/ファスナを含む。複数の孔が、その上に取り付けられる留め具のためにプレート上に形成されてもよい。例えば、直径1.5ミリメートル(mm)の4つのドリル穴が、ねじを受け入れるように形成されてもよい。ネジは、1.4mmネジであってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、テンプルバー18に沿ったサイドサポートホルダの移動を容易にするために、サイドサポートホルダは、摺動可能な機構を組み込んでもよい。
【0052】
いくつかの実施形態において、テンプルバー18および/またはテンプルケーブル16は、弾力性のある/反発性のある材料によって形成されてもよく、または弾力性のある/反発性のある材料から形成されてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態において、テンプルケーブル16は、アイウェア10から取り外すことが可能であってもよい。取り外し可能なテンプルケーブル16は、テンプルケーブル16の交換および/または取り外しを相対的に容易にすることができる。取り外し可能なテンプルケーブル16は、クイックリリース機構および/または磁気コネクタによって達成されてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態において、サイドサポート14および/またはサイドサポートホルダは、テンプルバー18から取り外し可能であってもよい。これは、クイックリリース機構および/または磁気コネクタによって達成されてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、ケーブルテンプル16は、着用者が耳部分の周りに固定/引っ掛けられたときにそれを変形させることを可能にするのに十分な柔軟性をもつ反発性のある材料で作られるか、またはそれから形成されてもよい。変形力が取り除かれると、ケーブルテンプル16がその元の形状に戻ることは認識される。
【0056】
図6A~6Eは、アイウェア100の別の実施形態の斜視図を示す。
図6Eは、一対のテンプルバー180の周辺を旋回可能なアイウェア100のテンプルコンタクト160を示す。
【0057】
アイウェア100は、レンズ200を受け入れるためのフレーム120と、一対のサイドサポート140と、一対のテンプルコンタクト160とを備えてもよい。テンプルコンタクト160は、それぞれの一対のテンプルバー180に旋回可能に据え付けられる。
図6A~
図6Eの実施形態はノーズサポートを有さないが、アイウェア100はノーズサポートを含むことができることが企図される。
【0058】
各サイドサポートは、細長いパッド140の形態である。この細長いパッド140は、テンプルバー180の内側の表面に取り付けられてもよい。この細長いパッド140は、シリコーン材料またはシリコーン材料から作られた材料によって形成されてもよい。説明された実施形態と比較して、このアイウェア100は、よりかさばらず、そして第三者にとって目立たない/見えない点で有利である。各シリコーンパッド140は、着用者の頬骨弓などの頬骨領域との接触を最大にするように、形状および寸法が適切に決められる。各サイドサポート140は、着用者の頭部サイズおよび/または頭部の外形に合わせてカスタマイズされてもよいことが認識される。シリコーンパッド140の側面は、着用時に着用者の顔面上の摩擦およびグリップを強化するために、軟質/エラストマー材料(
図7参照)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、このシリコーンパッド140は、18ミリメートルの長さおよび4ミリメートルの幅を有する。いくつかの実施形態において、このシリコーンパッド140は、16~19ミリメートルの範囲の長さおよび3~5ミリメートルの幅を有してもよい。
【0059】
サイドサポート140に加えて、各旋回可能に据え付けられたテンプルコンタクト160は、テンプルバー180の延長部として形状および寸法が決められてもよい。このテンプルコンタクト160は、前述の実施形態の端部22とテンプルケーブル16との機能を統合したものとみなしてもよい。テンプルコンタクト160をそれぞれのテンプルバー180に接合するピボット機構は、ヒンジ162の形態であってもよい。ヒンジ162は、テンプルコンタクト160が調整されたときに定位置に留まるように、旋回運動に抵抗するように動作可能なトルクまたは摩擦ヒンジであってもよい。ヒンジ162は、耐久性のある中央リベットを含んでもよい。この旋回可能なテンプルコンタクト160において、アイウェアが、鼻の上に維持されて鼻との接触を回避するか、または鼻との接触を最小限に抑えるように配置されるように、ユーザが耳部分(例えば、耳の後部)との必要な接触を容易にすることは、有利である。
【0060】
ノーズサポートのないアイウェアの実施形態は、鼻手術を受けたユーザのための代替アイウェアの提供を含む様々な用途に適していることが企図される。加えて、鼻にニキビを有する個人または人々は、細菌がニキビのさらなる拡散を引き起こすか、またはニキビの適切な治療を妨げる可能性があるので、アイウェアを鼻に配置することを避けてもよい。
【0061】
ノーズサポートのないアイウェアは、以下の個人のグループ:鼻のくぼみ/痕が鼻に生じるのを防ぐことを望む個人、眼の周りの暗い円に寄与するアイグラスの重量を防ぐことを好む個人、および/または化粧崩れを防ぎたい化粧をする女性に適してもよいことがさらに企図される。
【0062】
サイドサポート14は、テンプルバー18から延在し、そして対応するパッド24で終わる2つ以上のコード部分26を有してもよいことが企図される。一例として、2つのコード部分26は、テンプルバー18から延在し、そして2つの対応するパッド24で終わってもよい。
【0063】
説明された実施形態において、ケーブルテンプル16および/またはテンプルコンタクト160は、必要なときに変形してもよいが、着用者の頭部の外形へのカスタマイズを可能にし、そして眼鏡が鼻の上に持ち上げられるように、一旦調整されると、その位置を保持するような、ある程度の「剛性」を維持する適切な材料によって、またはそれから形成されてもよい。そのような「柔軟性かつ剛性を有する材料」の例としては、シリコーンまたはニチノールが挙げられる。テンプルコンタクト160に特有に、摩擦またはトルクヒンジ162は、アイウェアが鼻の上に持ち上げられる能力をさらに高めてもよい。ケーブルコンタクト160と摩擦ヒンジ162との組み合わせにより、アイウェアを着用者の鼻の上に持ち上げることができるように、使用者が、耳の後部に作用し重力に対抗する引張強度/カウンターフォースを調整することができることは認識される。
【0064】
上述の特徴の変形および組合せは、代替物または代用品ではなく、本発明の意図される範囲内にあるさらなる実施形態を形成するために組み合わせられてもよいことが、当業者によってさらに認識されるはずである。
【国際調査報告】