(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-17
(54)【発明の名称】マルチリード接続およびシングルリード接続を有するウェアラブルECGならびにEDA
(51)【国際特許分類】
A61B 5/256 20210101AFI20230809BHJP
A61B 5/0533 20210101ALI20230809BHJP
A61B 5/28 20210101ALI20230809BHJP
A61B 5/332 20210101ALI20230809BHJP
【FI】
A61B5/256 220
A61B5/256 230
A61B5/0533
A61B5/28
A61B5/332
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580882
(86)(22)【出願日】2021-07-21
(85)【翻訳文提出日】2023-02-10
(86)【国際出願番号】 US2021042464
(87)【国際公開番号】W WO2022020410
(87)【国際公開日】2022-01-27
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】517230219
【氏名又は名称】フィットビット・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】FITBIT LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンデン,リンジー・ミッシェル
(72)【発明者】
【氏名】ニールセン,イェンス・ミッチェル
(72)【発明者】
【氏名】ファラネシュ,アンソニー・ザヒ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,マン-チ
(72)【発明者】
【氏名】ワッソン,ジャクリン・レバレット
(72)【発明者】
【氏名】ノー,キュン・ニム
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127AA07
4C127BB03
4C127LL08
4C127LL13
(57)【要約】
ウェルネストラッキングデバイスは、ユーザから生体データを受信するための複数の電極を備える。電極は、ユーザから入力を受信し、1つまたは複数の生理的特性を測定するために、心臓または皮膚コンダクタンスに関連する電気データなどの情報を送信し得る。電極は、ウェルネストラッキングデバイスが提供する構成要素内に配置されてもよく、電極のための独立したデータ取得を提供するために電気的に絶縁されていてもよい。電極の配置は特に、ユーザが快適に入力データを提供できるように、人間工学に基づく配置を提供するように選択されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブルデバイスの構成要素に統合されたデータ収集システムであって、
前記ウェアラブルデバイスの少なくとも一部を形成するハウジングを備え、前記ハウジングは、実質的に上部領域における第1の部分と、実質的に底部領域における第2の部分とを含み、前記第1の部分と前記第2の部分とは一緒に接合され、前記データ収集システムはさらに、
前記第2の部分の少なくとも一部である前記ウェアラブルデバイスの底面の少なくとも一部を形成する第1の電極と、
前記ウェアラブルデバイスの上面の少なくとも第1の部分を形成する第2の電極とを備え、前記上面は、前記底面および前記第1の部分の少なくとも一部と反対側にあり、前記第2の電極は、前記第1の電極から電気的に絶縁され、前記データ収集システムはさらに、
前記ウェアラブルデバイスの前記上面の少なくとも第2の部分を形成する第3の電極を備え、前記第2の電極は、前記第1の電極および前記第2の電極から電気的に絶縁される、データ収集システム。
【請求項2】
前記上面は、
表示画面と、
ベゼルとを含み、前記ベゼルは、前記表示画面の周囲を実質的に取り囲み、前記ベゼルは、前記表示画面と前記底面とのうちの少なくとも一方から電気的に絶縁されている、請求項1に記載のデータ収集システム。
【請求項3】
前記第2の電極と前記第3の電極とのうちの少なくとも一方は、前記表示画面に形成され、前記表示画面は、前記第2の電極と前記第3の電極とのうちの少なくとも一方を通して視認可能である、請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項4】
前記上面は、
前記上面の周囲に延在するベゼルを含み、前記第2の電極と前記第1の電極との両方は、前記ベゼル内に配置される、請求項1に記載のデータ収集システム。
【請求項5】
前記第1の電極、前記第2の電極、および前記第3の電極の各々の間に位置決めされた少なくとも1つのスペーサをさらに備え、前記スペーサは、前記第1の電極、前記第2の電極、および前記第3の電極のそれぞれを互いに電気的に絶縁する、請求項1に記載のデータ収集システム。
【請求項6】
少なくとも1つの生体測定のデータを取得するための方法であって、
第1の電極と第1の入力源との間に形成される第1の接触を判定することを備え、前記第1の電極は、ウェアラブルデバイスの構成要素内に位置決めされ、前記方法はさらに、
前記第1の接触が第1の閾値を超えていると判定することを備え、前記第1の閾値は、前記第1の接触から受信されたデータの第1の品質を示し、前記方法はさらに、
第2の電極を第2の入力源と連動させる指示を与えることを備え、前記第2の電極は、前記ウェアラブルデバイスの前記構成要素内に位置決めされ、前記方法はさらに、
前記第2の接触が第2の閾値を超えていると判定することを備え、前記第2の閾値は、前記第2の接触から受信されたデータの第2の品質を示し、前記方法はさらに、
前記第1の接触と前記第2の接触とを維持する指示を与えることと、
前記第1の接触と前記第2の接触とからデータを取得することとを備える、方法。
【請求項7】
データの取得が所定の量を超えると判定することをさらに備え、前記所定の量は、前記データによって判定される1つまたは複数の生理的特性によって判定され、前記方法はさらに、
前記データに少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の生理的特性を判定することを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数の生理的特性は、心電図(ECG)測定値と皮膚電気活動(EDA)測定値とのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の接触が前記第1の閾値を超えないと判定することと、
前記第1の接触を調整する指示を与えることとをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の電極と前記第2の入力デバイスとの間に前記第2の接触を形成する指示を与えることをさらに備え、前記第2の接触は、前記ウェアラブルデバイスの上面に配置され、前記第2の入力デバイスは、前記第1の接触を形成する第1の肢に対して、ユーザの体の反対側にある第2の肢である、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の肢が、脚、腕、または手のうちの少なくとも1つである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の接触と前記第2の接触とを形成するユーザの少なくとも1つの生理的特性を判定することと、
前記少なくとも1つの生理的特性を、前記ウェアラブルデバイスのディスプレイに表示することとをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の接触は、手首と前記ウェアラブルデバイスの底面との間に形成され、前記第2の接触は、反対側の肢と前記ウェアラブルデバイスの上面との間に形成される、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の接触は、第1の指と、前記ウェアラブルデバイスの上面に形成された前記第1の電極との間に形成され、前記第2の接触は、第2の指と、前記ウェアラブルデバイスの前記上面に形成された前記第2の電極との間に形成され、前記ウェアラブルデバイスは、前記第1の接触および前記第2の接触から取得したデータを介して、EDA測定値を取得する、請求項6に記載の方法。
【請求項15】
第3の電極と第3の入力源との間に形成される第3の接触を判定することをさらに備え、前記第3の電極は、ウェアラブルデバイスの前記構成要素内に位置決めされ、前記方法はさらに、
前記第3の接触が第3の閾値を超えていると判定することを備え、前記第3の閾値は、前記第3の接触から受信されたデータの第3の品質を示す、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
前記指示は、テキストメッセージ、聴覚音、または触覚フィードバックのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項17】
ユーザの生理的特性を判定するためのウェアラブルデバイスであって、
上面および底面を含むハウジングを備え、前記上面および前記底面は、互いに電気的に絶縁され、前記底面は、ユーザによって装着されている間は前記ユーザの第1の肢に接触するように適合され、前記ウェアラブルデバイスはさらに、
前記上面にある第1の電極を備え、前記第1の電極は、前記ウェアラブルデバイスが前記ユーザによって装着されているときに前記ユーザの前記第1の肢と接触しないように位置決めされ、前記第1の電極は、前記ユーザの第2の肢から入力を受信するように適合され、前記ウェアラブルデバイスはさらに、
前記底面にある第2の電極を備え、前記第2の電極は、前記ウェアラブルデバイスが前記ユーザによって装着されている間は前記第1の肢と直接連動するように位置決めされ、前記ウェアラブルデバイスはさらに、
前記上面または前記底面のうちの少なくとも一方にある第3の電極を備え、前記第3の電極は、前記第1の電極および前記第2の電極の両方から電気的に絶縁されている、ウェアラブルデバイス。
【請求項18】
前記第1の肢は、前記ユーザの腕であり、前記第2の肢は、前記ユーザの反対側の腕、反対側の手、または反対側の脚のいずれか1つである、請求項17に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項19】
前記第1の電極と前記第2の電極との間に位置決めされ、かつ非導電材料で形成されるスペーサをさらに備える、請求項17に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項20】
前記第3の電極は、前記上面に形成されている、請求項17に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項21】
前記第1の電極は、表示画面の上方に配置された導電性コーティングを含む、請求項17に記載のウェアラブルデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
ウェアラブル電子デバイスは、消費者の間で人気を博している。ウェアラブル電子デバイスは、多様なセンサを使用して、ユーザの活動または生体データを追跡することができる。1日の歩行距離、心拍数、および睡眠時間等の推定値などの情報をユーザに提供するために、これらのセンサから取り込んだデータを分析することができる。しかしながら、ユーザがウェアラブルデバイスを使用して快適に各測定値を得ることは困難なことがあり、その結果、ユーザがデバイスの機能を十分に活用できない可能性がある。
【0002】
本開示に係るさまざまな実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】本開示のさまざまな実施形態に係る、肢にウェアラブルデバイスを装着したユーザの一例を示す図である。
【
図2】本開示の実施形態に係る、肢の上にあるウェアラブルデバイスと対話するユーザの一例を示す図である。
【
図3A】本開示のさまざまな実施形態に係る、ウェアラブルデバイスの電極構成の実施形態を示す概略上面図である。
【
図3B】本開示のさまざまな実施形態に係る、ウェアラブルデバイスの電極構成の実施形態を示す概略上面図である。
【
図3C】本開示のさまざまな実施形態に係る、ウェアラブルデバイスの電極構成の実施形態を示す概略上面図である。
【
図3D】本開示のさまざまな実施形態に係る、ウェアラブルデバイスの電極構成の実施形態を示す概略上面図である。
【
図4A】本開示の実施形態に係る、ウェアラブルデバイスとのユーザの対話の実施形態を示す概略上面図である。
【
図4B】本開示の実施形態に係る、ウェアラブルデバイスとのユーザの対話の実施形態を示す概略上面図である。
【
図4C】本開示の実施形態に係る、ウェアラブルデバイスとのユーザの対話の実施形態を示す概略上面図である。
【
図4D】本開示の実施形態に係る、ウェアラブルデバイスとのユーザの対話の実施形態を示す概略上面図である。
【
図4E】本開示の実施形態に係る、ウェアラブルデバイスとのユーザの対話の実施形態を示す概略上面図である。
【
図4F】本開示の実施形態に係る、ウェアラブルデバイスとのユーザの対話の実施形態を示す概略上面図である。
【
図5】本開示のさまざまな実施形態に係る、肢にウェアラブルデバイスを装着したユーザの例を示す図である。
【
図6】本開示の実施形態に係る、肢の上にあるウェアラブルデバイスと対話するユーザの例を示す図である。
【
図7】本開示の実施形態に係る、ウェアラブルデバイスからデータを収集するためのプロセスの例を示す図である。
【
図8】本開示の実施形態に係る、ウェアラブルデバイスからデータを収集するためのプロセスの例を示す図である。
【
図9】本開示のさまざまな実施形態に係る、本開示の1つまたは複数のデバイスの基本的なコンポーネントのセットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
詳細な説明
以下の説明では、さまざまな実施形態について説明する。説明の目的で、実施形態を十分に理解するために、具体的な構成および詳細が示されている。しかしながら、当業者には、具体的な詳細がなくても実施形態を実施し得ることも、また明らかであろう。さらに、説明される実施形態を不明瞭にしないために、周知の特徴を省略または簡略化する場合もある。
【0005】
本開示のさまざまな実施形態に係るシステムおよび方法は、電子ウェルネストラッカーなどのウェアラブルデバイスのための従来のアプローチにおいて起こる、前述のおよび他の欠陥の1つ以上を克服し得る。たとえば、さまざまな実施形態において、心電図(ECG)および/または皮膚電気活動(EDA)を可能にするために、機能がウェアラブルデバイスに統合されてもよい。ウェアラブルデバイスは、ECGおよび/またはEDAについての情報を得るために、シングルリードアプローチまたはマルチリードアプローチのいずれかを利用可能である。シングルリードおよび/またはマルチリードは、ウェアラブルデバイスの面上に配置された多数のリードを指す場合がある。
【0006】
一般に、ECG測定では、心臓の電気的活動を測定するために、体全体にわたって(たとえば、心臓全体にわたって)取られる導電性接触が必要である。その結果、2つの異なる装置および/またはセンサの配置が利用されることが典型的であり、これは、ユーザが継続的に着用するには不快である可能性がある。さらに、腕時計またはフィットネストラッカーなどのウェアラブルデバイスの構成要素に機能を組み込もうとすると、フットプリントが小さく、また2つの別個のリードを含めるために遮蔽要件もあるため、困難な場合がある。さらに、リードの相対的なサイズは、受信される信号の品質に影響を及ぼす可能性がある。本開示の実施形態は、腕時計などのウェアラブルデバイスの構成要素に組み込まれた、ECG測定のための機能を含む。第1の接触は、ウェアラブルデバイスの底部に配置されてもよく、この底部は、手首などのユーザの肢と直接および/または連続的に接触する部分であってもよい。言い換えれば、第1の接触は、ウェアラブルデバイスの、ユーザの手首または体に面する部分に配置されてもよい。第2の接触は、ウェアラブルデバイスの面またはベゼルに沿って配置されてもよく、ウェアラブルデバイスの上部に(たとえば、第1の接触の反対側で)近接していてもよい。このような配置は、たとえば、ウェアラブルデバイスの装着位置と反対側の肢をウェアラブルデバイスの上部に沿って設けることによって、ユーザがECG測定値を快適に得ることを可能にし得る。
【0007】
本開示の実施形態は、ECGおよび/またはEDA測定値を得るための単一のリードまたは複数のリードを含み得る。たとえば、単一のリードは、ウェアラブルデバイスのベゼルおよび/またはスクリーンに組み込まれてもよい。さらに、実施形態では、複数のリードもベゼルおよび/またはスクリーンに組み込まれてもよい。たとえば、ベゼルの異なる領域は、隣接するリードから隔離可能な、異なるリードを含み得る。さらに、さまざまな測定値を得るためのリードとして機能し得る導電性接触をもたらすために、メッキ電極などがウェアラブルデバイスのさまざまなコンポーネントに組み込まれてもよい。
【0008】
さまざまな実施形態において、EDA測定値は、たとえば、ユーザの腕または胸部よりも正確な情報を提供し得るユーザの指を使用して得られてもよい。さまざまな実施形態において、ウェアラブルデバイスのシングルリードまたはマルチリード部分が、ユーザが指(または体の他の部分)を適切な位置に置き、皮膚コンダクタンスを測定し、交感神経系に関連するユーザのストレスレベルに関連する値を求めることが可能な領域を提供し得る。上述したように、リードは、ユーザにとって快適な人間工学に基づく位置を提供するように配置されてもよい。したがって、ユーザが測定中に快適である場合、または測定がユーザにとって面倒でない場合、ユーザはウェアラブルデバイスの機能を利用する可能性がより高い。
【0009】
図1は、ユーザ100の手首104の周りにユーザ監視デバイス102を装着しているユーザ100の例を示す図である。ユーザ監視デバイス102は、ウェアラブルまたはフィットネストラッカーとも呼ばれ、胸部、脚、頭、もしくは体の他の部分の周りに装着される装置、またはユーザ100が着用する衣類にクリップもしくは他の方法で装着される装置も含み得る。ユーザ監視デバイス102は、カロリーエネルギー消費量、上昇または下降した階数、心拍数、心拍変動、心拍回復、(たとえばGPSによる)位置および/または方位、標高、歩行速度および/または移動距離、水泳ラップ数、自転車距離および/または速度、血圧、血糖、皮膚伝導、皮膚温度および/または体温、筋電図データ、脳波データ、体重、体脂肪、呼吸数およびパターン、種々の体動などのうちのいずれか一つまたは複数に関連するデータをまとめて、またはそれぞれ取り込んでもよい。追加のデータは、外部ソースから提供されてもよく、たとえば、ユーザは、フィットネストラッキングウェブサイトまたはアプリケーション上のユーザプロファイルにおいて、身長、体重、年齢、歩幅、または他のデータを入力してもよく、そのような情報は、特定の評価を行うために、またはユーザの移動距離もしくは消費カロリー等のユーザ行動を判定する際に、上記データの一部と組み合わせて使用されてもよい。また、ユーザ監視デバイスは、気圧、気象条件、照射光量、騒音曝露量および磁場等の、ユーザの周囲の環境に関連する測定項目を測定または計算してもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、ユーザ監視デバイス102は、ネットワークに直接接続されてもよく、中間デバイスを介して接続されてもよい。たとえば、ユーザ監視デバイス102は、BLUETOOTH(登録商標)接続を介して中間デバイスに接続されてもよく、中間デバイスは、インターネット接続を介してネットワークに接続されてもよい。さまざまな実施形態において、ユーザは、ユーザアカウントに関連付けられてもよく、ユーザアカウントは、複数の異なるネットワーク接続されたデバイスに関連付けられ(すなわち、サインオンされ)てもよい。いくつかの実施形態では、追加のデバイスは、いくつかあるデータの中で特に上述のデータのいずれかを提供してもよく、および/または、さまざまな処理もしくは分析のためにデータを受信してもよい。追加のデバイスは、特に、コンピュータ、サーバ、手持ち式デバイス、温度調節デバイス、または車両を含み得る。
【0011】
ユーザ監視デバイス102が手首に装着される図示の実施形態では、ユーザ監視デバイス102は、ユーザ100の手首に対して位置決めされる導電性底板を含み得る。この導電性底板は、ECGなどのさまざまな測定データを取得するための第1のリード(たとえば、第1の電極)として機能してもよい。さらに、実施形態では、1つ以上の追加の導電性領域(たとえば、リード、電極)が、ユーザ監視デバイス102の他の領域に統合されてもよい。さまざまな追加のリードの位置は特に、特定の種類の測定(たとえば、ECG、EDAなど)を可能にし、および/またはデータが収集される間にユーザ100について人間工学に基づく位置を提供するように選択されてもよい。たとえば、ユーザにとって、ユーザ監視デバイス102に足の底面を置くことは不快であろう。しかしながら、ユーザ監視デバイス102の上部に沿って反対の手を置くことは容易であり、その結果、ユーザ100は、ユーザ監視デバイス102の機能を利用する可能性がより高くなる場合がある。
【0012】
図1は、ユーザの肢106(ユーザの左腕である)の手首104に位置決めされたユーザ監視デバイス102を示す。通常の操作の間、ユーザ100は、歩行中に腕106を振ったり、さまざまな理由で腕106の位置を変えたりすることがあり、その結果、追加のセンサまたは従うべきユーザの指示を組み込まずにECGまたはEDAなどのさまざまな測定値を得ることが、困難である場合がある。たとえば、ECG測定では、心臓108全体の電気的活動を評価し、その結果、測定値を得るために反対側の肢110,112が利用される。しかしながら、ユーザは、第2の腕時計またはリストカフなどの2つのウェアラブルデバイスの装着を居心地悪く感じるため、ユーザ監視デバイス102の機能を十分に利用できない可能性がある。さらに、医療従事者は、ユーザが病気の診断または治療に必要なデータを取得することを嫌がることに不満を感じる可能性がある。本開示の実施形態は、たとえば、ユーザ監視デバイス102に1つ以上のリードを組み込むことによって、ユーザ監視デバイス102においてさまざまな測定を統合することに向けられている。
【0013】
図2は、さまざまな実施形態に従って利用することができるウェアラブルデバイス200の例を示す。この例ではデバイスはスマートウォッチであるが、フィットネストラッカーおよび他のタイプのデバイスも同様に利用することができる。さらに、このデバイスは、
図1の例と同様に、ユーザの手首に装着されるように示されているが、指に、耳に、胸の周りなど、ユーザの体の他の部分に装着される、またはそれらに近接する他のタイプのデバイスもあり得る。これらのデバイスの多くには、少なくともある程度の無線接続性があり、ネットワーク接続されたデバイスまたはコンピューティングデバイスとウェアラブルデバイスとの間のデータ転送が可能である。これは、そのような選択肢の中でも特に、ユーザのコンピューティングデバイスとウェアラブルデバイスとの間で特定のデータを同期させることを可能にするBLUETOOTH接続、またはインターネットもしくはセルラーネットワークなどの少なくとも1つのネットワークを介してデータを送信することを可能にするセルラーもしくはWi-Fi(登録商標)接続といった形態をとる場合がある。
【0014】
前述のように、このようなウェアラブルデバイスが提供する機能には、デバイスを装着している人の健康に関連する場合もあるような、他のさまざまな種類の機能があり得る。そのような種類の機能の1つは、ECGに関連するものである。ECGは、一定時間にわたる人の心臓の活動を判定および/または追跡するために使用することができるプロセスである。ECGデータを得るために、監視される人の皮膚に導電性電極を接触させることが多い。
図2の状況例では、人は、腕202にウェアラブルデバイス200を装着しており、1本以上の指204(または手のひらなど)を、デバイスの露出した電極と接触させることができる。この例では、電極は、ウェアラブルデバイスの表示画面208の周りのハウジングの一部である導電性リング206の少なくとも一部であるが、他の種類および形態の電極も、さまざまな実施形態の範囲内で同様に使用することが可能である。実施形態では、このハウジングは、表示画面208の周りに輪郭を形成するベゼルと呼ばれることもある。電極は、ユーザの心拍に伴って変化する皮膚上の電荷の小さな変化を検出可能なECG回路に接続することができる。ECGデータは、深刻な心臓の問題を示しているかもしれない心拍の不規則性を判定しようとするために、経時的に監視することができる。従来のECG測定値は、心臓の電位を一定時間(通常、複数の心周期に相当)計測することで得られる。ECG測定値がとられる最小限の時間、ユーザが露出した電極の上に指を置くことによって、ウェアラブルデバイス上で実行されるアプリケーションがECGデータを収集・分析し、ユーザにフィードバックを提供することができる。
【0015】
前述のように、ECG測定値は、両側の肢にわたって取られる。たとえば、
図2を参照すると、第1の点は腕202に沿っており(たとえば、ウェアラブルデバイス200の下側の導体を介して)、第2の点は、導体リング206に接触する反対側の腕の指204にある。その結果、信号は、心臓を含む回路を評価する。ECGはウェアラブルデバイス200に組み込まれているため、2つ以上の別個のセンサを利用することがある従来の方法とは異なり、シングルリードECGセンサを形成する両方の電極が、単純なデバイスに組み込まれている。さまざまな実施形態において、電極は、適切な機能を促進するために、デバイスから電気的に絶縁されている。
【0016】
ユーザの皮膚インピーダンスは、ECG測定のために取り込まれるデータの信頼性を低下させる可能性がある。その結果、皮膚インピーダンスを低減させることが望ましい。したがって、電極ごとの接触表面積を増加させることが望ましい。たとえば、ウェアラブルデバイス200の底面の実質的に全てを形成することは、腕202と接触する表面積を増加させ得るが、導電性リング206のサイズを増加させることも、皮膚インピーダンスを減少させ得る。さらに、上述のように、さまざまな実施形態において、第2の電極は、表示画面208に一体化された1つ以上のメッキ電極または他の導電性要素を含んでよく、それにより、第2の電極の導電性表面積が増加し得る。
【0017】
図示されたウェアラブルデバイスは、ハウジング210を含む。ハウジング210は、ハウジング210が第1の部分212と第2の部分214とに分割されるような、複数の部分からなる部品であってもよい。しかしながら、追加の部品があってもよいことを理解されたい。さらに、実施形態において、追加の部品は、1つ以上の部品を形成するために利用されてもよい。たとえば、導電性リング206は、第1の部分212のベゼルの一部を形成してもよい。ハウジング210は、本明細書に記載されるように、データを収集および/または分析するために利用され得る1つまたは複数の電子部品を収納してもよい。たとえば、ハウジング210は、ECGおよび/またはEDA測定のための適切な回路を収納してもよい。
【0018】
さまざまな実施形態において、ユーザエラーの可能性を減少させるため、および/またはユーザがウェアラブルデバイス200の機能を利用することを促すために、人間工学およびユーザの快適性が強調される。たとえば、電極の表面積を増加させることは、ユーザが2つの電極のうちの1つに関連する領域を特定することがより容易になるので、両方の電極間の短絡を防止し得る。
【0019】
これに加えて、電気測定中のユーザエラーをさらに防止するために、電極の位置は、ユーザが静止した姿勢を維持するための快適さを提供するように特に選択されてもよい。たとえば、測定データは、60秒またはそれ以上の時間にわたって取得されることがある。動きがあると測定が乱れる可能性があるため、電極の位置は、ユーザがデータを取得するために姿勢を維持できるように選択されてもよい。特に選択された位置は、ユーザの快適さを考慮して選択されてもよく、また、ユーザがさまざまな方法でウェアラブルデバイスと相互作用できるように柔軟性を与えてもよい。たとえば、異なるユーザは、デバイスとの相互作用を困難にする病気(たとえば、関節炎、手根管、切断など)を抱えている場合があるので、多岐にわたる潜在的な相互作用方法を提供することによって、より広いユーザグループにわたってより広い使用範囲を提供する。
【0020】
上述のように、本開示の実施形態は、単一のデバイス内で電気的に絶縁された、少なくとも2つの独立した電極を含むシステムを備え得る。たとえば、第1の電極は、ウェアラブルデバイス200の底面領域(
図2には示していない)を利用してもよい。底面領域またはその一部は、手首202と接触してもよい。理解されるように、底面領域は、ウェアラブルデバイス200にとって最大の連続表面領域の1つを有してよく、それによって、表面積を増加させ、皮膚インピーダンスを低減するという上述の目標が達成される。さまざまな実施形態において、第1の電極は導電性電極材料で形成され、たとえば、プラスチック等の絶縁材料をウェアラブルデバイス200に組み込むことによって、デバイスの残りの部分から電気的に絶縁されてもよい。第2の電極が、ウェアラブルデバイス200の上面領域、またはその一部を利用してもよい。この領域は、ユーザがその領域に容易にアクセスでき、その領域と直感的に相互作用できるように配置されてもよい。さまざまな実施形態において、ユーザが大きなディスプレイを好む可能性があるため、ウェアラブルデバイスは、上面領域の大部分を占める表示画面208を含み得る。したがって、第2の電極は、導電性リング206によって例示されるように、表示画面208を取り囲むベゼルに組み込まれてもよい。しかし、当然のことながら、さまざまな実施形態において、たとえば、導電性材料(たとえば、酸化インジウムスズ)で表示画面208をコーティングすること、ディスプレイを塞がないようにセンサを局所的に拡張することなどによるディスプレイを遮蔽しない方法を用いて、表示画面208の少なくとも一部を第2の電極として利用可能である。さらに、さまざまな実施形態において、画面208は、ウェアラブルデバイス200から省略されてもよい。その結果、上面は下面と実質的に同一になり得る。当然のことながら、第2の電極はさらに、電気的に絶縁された2つの別個の電極で構成されてもよい。たとえば、さまざまな実施形態において、金属リング206の一部は、セグメントに分けられ、リングの異なる部分から隔離されてもよい。
【0021】
上述のように、本開示の実施形態は、単一の上部電極および単一の底部電極を含む構成を越えて、ウェアラブルデバイスに沿った複数のリード(たとえば、上部の2つ以上のリード、底部の2つ以上のリード、上部および底部両方の2つ以上のリード)を含み得る。後述するようにウェアラブルデバイス200の上部に電極を追加することにより、ECGの数が増え、測定情報を得るための追加の装着者構成が提供される。例として、ウェアラブルデバイスの上部に沿って2つの電極を含む構成によって、右腕から左脚、左腕から左脚等の、情報を得るための複数の異なる位置、および拡張された肢リード(たとえば、aVR、aVL、およびaVF)が可能になる。これらの追加のリードによって、より広い範囲のリズムに基づかない状態のスクリーニングが可能になることがあり、一例として、ユーザが2本の親指でデバイスの上部を持ち、デバイスの底部を脚に押し付けることによって、人間工学的に機能する可能性がある。
【0022】
シングルリードECGは、拍動のタイミング(RR間隔とも呼ばれる)に関して正確な情報を提供することができ、多くの不整脈の診断に十分であり得るが、複数リードは、ECGの形態(形状)に依存する疾患をより正確に診断するための追加情報を提供可能である。たとえば、洞性頻脈は通常より速い規則的なリズムであり、1本のリードから診断することができる。疾患のなかには、電気軸の逸脱または異常なR波振幅を引き起こす可能性があるものもあり、これは、複数のリードを用いて観察するのが最適である。本明細書に記載される実施形態は、ST上昇または降下などの他の形態を調べるために、マルチリードECGを使用し得る。さらに、上述したように、上部に少なくとも2つのセンサを含むことで、EDA測定も可能になる場合がある。
【0023】
説明したように、本開示の実施形態は、ECGまたはEDA用のような2つ以上のリードを用いて測定値を得るための複数の異なるユーザ構成を可能にする。EDAは、皮膚の電気抵抗またはコンダクタンスの測定値であり、汗腺の分泌作用における交感神経活性化を反映する。EDAは、心理学研究において、自律神経系の作用を理解し、生理的、精神的、または認知的刺激によって誘発される急性ストレス事象を特定するために使用されてきた。皮膚コンダクタンス/抵抗は、皮膚に接触している2つの電極間に微小電流を注入することによって測定可能である。多くの場合、EDAは指、手のひら、または足で測定される。しかしながら、特定の実施形態では、手首の測定値もEDAに利用されることがある。ウェアラブルデバイスの上面に2つの電極を有する構成を利用することで、シンプル、コンパクト、かつ快適な構成要素で、ユーザからEDA測定値を得ることができる。
【0024】
図3A~
図3Dは、ウェアラブルデバイス200の上面302の例300を示す概略上面図である。図示の実施形態では、上面302は、導電性リング206および表示画面208を含む。上述のように、導電性リング206は、表示画面208を囲むベゼルの少なくとも一部を形成してもよく、さまざまな実施形態において、1つまたは複数の電極を含むように異なる部分に分けられてもよい。
図3Aの例300は、導電性リング206が第1の電極304および第2の電極306を含む多電極構成を示す。図示された第1の電極304および第2の電極306は、スペーサ308によって互いに隔離されており、このスペーサは、プラスチックなどの任意の電気的に絶縁する非導電材料であってもよい。その結果、ユーザは、多様な異なる測定値を得るために、第1の電極304および第2の電極306を別々に作動させることができる。たとえば、第1の電極304および第2の電極306を有する
図3Aに示す構成では、回路がユーザの胸部を横切って移動する間に完成することになるため、ユーザは、左手の指を第1の電極304上に置き、右手の指を第2の電極306上に置いて、ECG測定値を得ることが可能である。追加の構成も可能であり、本明細書においてより詳細に説明される。
【0025】
図3Bは、導電性リング206の異なる部分に配置された第1の電極304および第2の電極306を示す。たとえば、側面310,312に沿って第1の電極304および第2の電極306を有する
図3Aの構成と比較すると、図示の実施形態は、上面314および底面316に沿って第1の電極304および第2の電極306を含む。当然のことながら、これらの位置は例示のためだけのものであり、電極は、角、または導電性リング206の周りの任意の他の位置にも設けられ得る。さらに、
図3Aおよび
図3Bは、実質的に対称的な導電性リング206を示しているが、当然のことながら、電極304,306は、任意の望ましい位置に配置されてもよく、必ずしも対称的ではない。さらに、電極304,306は、同じサイズでなくてもよい。
【0026】
図3Cの例300は、導電性リング206に沿って位置決めされた4つの異なる電極を含む。当然のことながら、4つの電極を含むことは例示のためだけのものであり、3つ、5つ、6つ、または任意の合理的な数の電極があってもよい。図示の実施形態では、第1の電極304は上部314に沿って配置され、第2の電極306は側面310に沿って配置され、第3の電極318は底部316に沿って配置され、第4の電極320は側面312に沿って配置されている。各電極は、上述したように非導電性の絶縁材料から形成されるそれぞれのスペーサ308によって、隣接する電極から隔離されている。したがって、さまざまな実施形態において、さまざまな構成の異なる数の電極が利用され得る。
【0027】
図3Dに示す実施形態において、ウェアラブルデバイス200は、第1の電極304を含む導電性リング206を備える。言い換えれば、第1の電極304は、導電性リング206内に形成された実質的に連続した電極である。さらに、上述したように、表示画面208は、導電性フィルムまたは導電性コーティングの形態の第2の電極306を含む。さまざまな実施形態において、スペーサ308は、電極を互いに電気的に絶縁するために、ベゼルと表示画面208との間に位置決めされている。しかし、当然のことながら、導電性リング206が単一の電極として機能する実施形態では、表示画面208は電極でなくてもよい。同様に、表示画面208が電極である実施形態では、ベゼルは電極でなくてもよい。
【0028】
当然のことながら、電極をベゼルに組み込まれるものとしてさまざまな実施形態が説明されることがあるが、導電性部分は、上述のようにコーティングまたはフィルムであってもよい。たとえば、スクリーン208の一部は、導電性材料によってコーティングされ、電極として利用されてもよい。さらに、上面302上に任意の合理的な数の異なる電極を可能にするために、他の絶縁材料がさらに組み込まれてもよい。当然のことながら、ユーザがウェアラブルデバイス200を快適に使用できるように電極を配置することが望ましいので、いくつかあるファクタの中でも特に、ウェアラブルデバイス200の構成要素は、電極の最終位置を少なくとも部分的にガイドし得る。さらに、電極およびスペーサのサイズは、ウェアラブルデバイス200の相対的なサイズに少なくとも部分的に基づいて、特に選択され得る。
【0029】
図4A~
図4Fは、ECGまたはEDA測定値といった、ウェアラブルデバイスからの測定値を得るために利用され得るユーザの体の構成の例400を示す概略上面図である。図示の実施形態では、導電性リング206は、表示画面208の周りに位置決めされる。当然のことながら、導電性リング206は、
図3A~
図3Dに図示される構成などの1つ以上の電極を含み得る。さらに、表示画面208は、
図3Dで指摘したように、電極を含み得る。以下の検討を容易にするために、導電性リング206は単一の電極を含むものとして説明されるが、そのような検討は本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、当然のことながら、同様の構成が、ウェアラブルデバイス200の上面302に統合された2つ以上の電極を有する実施形態でも利用され得る。
【0030】
図4Aの例400は、ユーザの腕202に沿って配置されたウェアラブルデバイス200を含む。腕202は、説明を容易にするために左腕として説明されるが、右腕も適用可能である。さらに、腕202は一例として用いられ、ウェアラブルデバイス200は、ユーザの足首または他の肢に沿って位置決めされてもよい。上面302は、導電性リング206を含み、これを第1の電極304と称することができる。図示の実施形態における第2の電極306は、ウェアラブルデバイス200の底面にあり、腕202と接触している。ユーザはその後、反対側の腕(たとえば、図示の実施形態では右腕)の手のひらまたは手首402を上面302の上方に位置決めして第1の電極304を作動させることによって、ECGなどに関する測定情報を得ることができる。図示の実施形態は、手のひら402の下方に上面302を示すために、パターン化された半透明の構成を有する手のひら402を含む。上述したように、
図4Aの構成は、導電性リング206による接触に利用可能にされた表面積が大きいために、ユーザにとって快適になり得る。ユーザは、単に手をデバイスの上方に置くだけでよく、これは、他の方法よりも邪魔にならない。さらに、動作は測定値を得るのに好ましくない場合があるので、図示の構成は、ユーザにとって人間工学的に快適であり、その結果、ユーザは、データ収集を可能にするために一定時間(たとえば、所定の時間)この位置を維持することができる。
【0031】
図4Bの例400は、ユーザの腕202(この例では左腕)に沿って配置されたウェアラブルデバイス200を含む。上面302は導電性リング206を含み、これは、第1の電極304と呼ばれることがある。図示の実施形態における第2の電極306は、ウェアラブルデバイス200の底面にあり、腕202に接触している。ユーザはその後、2本の指204を導電性リング206に沿って位置決めすることにより、ECGまたはEDAなどの測定情報を得ることができる。この構成を、「U」または「ピンチ」グリップと表現することがある。当然のことながら、指204は、他の実施形態では側面310,312に沿って配置されてもよく、上部314および底部316に沿った位置決めは例示のためだけである。図示の実施形態は、指204の下方の上面302を示すために、パターン化された半透明の構成を有する指204を含む。上述のように、
図4Bの構成は、導電性リング206による接触に利用可能にされた表面積が大きいために、ユーザにとって快適になり得る。ユーザは、単に手をデバイスの上方に置き、指を導電性リング206に合わせるだけでよく、これは、他の方法よりも邪魔にならない。さらに、本明細書で指摘した動きに関する懸念のために、図示の構成は、ユーザが導電性リングに沿って指をどのように位置付けるかのオプションを提供するので、ユーザにとって人間工学的に快適であり、その結果、ユーザは、データ収集を可能にするために一定時間(たとえば、所定の時間)この位置を維持し得る。
【0032】
図4Cの例400は、ユーザの腕202(この例では左腕)に沿って配置されたウェアラブルデバイス200を含む。上面302は導電性リング206を含み、これは、第1の電極304と呼ばれることがある。図示の実施形態における第2の電極306は、ウェアラブルデバイス200の底面にあり、腕202に接触している。ユーザはその後、導電性リング206に沿って指204を位置決めすることによって、ECGまたはEDAなどの測定情報を得ることができる。当然のことながら、側面312に沿って位置決めされた指204は例示のためだけのものであり、他の実施形態では、指204は側面310、上部314、および/または底部316に沿って配置されてもよい。図示の実施形態は、指204の下方の上面302を示すために、パターン化された半透明の構成を有する指204を含む。上述のように、
図4Cの構成は、導電性リング206による接触に利用可能にされた表面積が大きいために、ユーザにとって快適になり得る。ユーザは、単に手をデバイスの上方に置き、指を導電性リング206に合わせるだけでよく、これは、他の方法よりも邪魔にならない。さらに、本明細書で指摘した動きに関する懸念のため、図示の構成は、ユーザが導電性リングに沿って指をどのように位置付けるかのオプションを提供するので、ユーザにとって人間工学的に快適であり、その結果、ユーザは、データ収集を可能にするために一定時間(たとえば、所定の時間)この位置を維持し得る。
【0033】
図4Dの例400は、ユーザの腕202(この例では左腕)に沿って配置されたウェアラブルデバイス200を含む。上面302は導電性リング206を含み、これは第1の電極304と呼ばれることがある。図示の実施形態における第2の電極306は、ウェアラブルデバイス200の底面にあり、腕202に接触している。ユーザはその後、導電性リング206に沿って脚404を位置決めすることによって、ECGまたはEDAなどの測定情報を得ることができる。たとえば、図示の実施形態では、ユーザは右脚を上に持ち上げ、導電性リング206の上に置くことができる。このような配置は、胸部全体の測定値を提供し、また、ユーザがウェアラブルデバイス200を脚の下に置いた状態で脚を組んで座ることができるので、快適性を高めるであろう。図示の実施形態は、脚404の下方の上面302を示すために、パターン化された半透明の構成を有する脚404を含む。上述のように、
図4Dの構成は、導電性リング206による接触に利用可能にされた表面積が大きいために、ユーザにとって快適になり得る。ユーザは、たとえば座ったまま脚をデバイスの上に置くだけでよく、これは、他の方法よりも邪魔にならない。さらに、本明細書で指摘した動きに関する懸念のため、図示の構成は、ユーザが導電性リングに沿って脚をどのように置くかについて選択肢を提供するので、ユーザにとって人間工学的に快適であり、その結果、ユーザは、データ収集を可能にするために一定時間(たとえば、所定の時間)この位置を維持し得る。
【0034】
図4Eの例400は、ユーザの脚404(この例では左脚)に沿って配置されたウェアラブルデバイス200を含む。上面302は導電性リング206を含み、これは第1の電極304と呼ばれることがある。図示の実施形態における第2の電極306は、ウェアラブルデバイス200の底面にあり、脚404に接触している。ユーザはその後、手のひら402を導電性リング206に沿って位置決めすることにより、ECGまたはEDAなどの測定情報を得ることができる。たとえば、図示の実施形態では、ユーザは、右腕を導電性リング206の方に動かし、手を導電性リング206の上方に位置決めし得る。このような配置は、胸部を横切る測定値を提供し、また、ユーザがウェアラブルデバイス200を手の下に置いて脚を組んで座ることができるので、快適さを高めるであろう。図示の実施形態は、手のひら402の下方の上面302を示すために、パターン化された半透明の構成を有する手のひら402を含む。上述したように、
図4Eの構成は、導電性リング206による接触に利用可能にされた表面積が大きいために、ユーザにとって快適になり得る。ユーザは、快適に座ったままデバイスの上に手を置くだけでよい。さらに、本明細書で指摘した動きに関する懸念のため、図示の構成は、ユーザがどのように脚を置き、次に反対側の手で導電性リングに接触するかについてのオプションを提供するため、ユーザにとって人間工学的に快適であり、その結果、ユーザは、データ収集を可能にするために一定時間(たとえば、所定の時間)この位置を維持し得る。
【0035】
図4Fの例400は、ユーザの脚404(この例では左脚)に沿って配置されたウェアラブルデバイス200を含む。上面302は導電性リング206を含み、これは第1の電極304と呼ばれることがある。図示の実施形態における第2の電極306は、ウェアラブルデバイス200の底面にあり、脚404と接触している。
図4Fの実施形態においてさらに示されているのは、同じく上面302に沿って配置されている第3の電極318である。上述したように、第3の電極318は、第1の電極304および第2の電極306から電気的に絶縁されてもよい。ユーザはその後、指204を第1の電極304および第3の電極318に沿って位置決めし、第2の電極306を脚404に対して保持することによって、ECGまたはEDAなどの測定情報を得ることができる。このように、ユーザは、ウェアラブルデバイスを肢に固定せずにウェアラブルデバイスを検索して測定値をとることができるため、実際にデバイスを装着せずにデバイスの機能を利用することができる。これは、デバイスを装着したくないが測定が提供する利点を受け取りたいユーザにとって、有利な場合がある。さらに、この構成は、ユーザにとって依然として快適であり、その結果、ユーザは、データ収集を可能にするために、一定時間(たとえば、所定の時間)この位置を維持することができる。
【0036】
図5は、ウェアラブルデバイスを使用して測定データを取得するための潜在的な位置を示す人500の概略図である。さまざまな実施形態において、ウェアラブルデバイスは、上面に沿った2つの電極と、下面に沿った1つの電極とを含むが、当然のことながら、上面および下面の両方に、より多くのまたはより少ない電極があってもよい。図示の実施形態では、手首の位置が腕を反映し、手の位置が手のひらおよび/または指を反映し、脚の位置が脚全体を反映するように、潜在的な接触点が一般化されている。図示の実施形態では、位置502は右腕に対応し、位置504は左腕に対応し、位置506は右手に対応し、位置508は左手に対応し、位置510は右脚に対応し、位置512は左脚に対応する。
【0037】
さまざまな実施形態において、位置のうちの1つ以上とウェアラブルデバイスとを利用して、体を横切る異なる測定値が取得され得る。たとえば、以下の表は、体を横切る潜在的な測定構成を例示する。当然のことながら、この表は非限定的な例であり、他の構成が利用されてもよい。さらに、右腕と左手との間の接触が左手の手のひら、左手の指、または他の潜在的な構成を含むことができるように、いくつかある選択肢の中で特に、
図4A~
図4Eに示すように接触が行われてもよい。
【0038】
【0039】
当然のことながら、この例は例示のためだけのものであり、ウェアラブルデバイスは、首、耳、顔、頭皮、およびさまざまな他の部分など、他の場所においても位置付けられ得る。さらに、追加の電極を利用する実施形態は同様に、上述したような追加の潜在的な構成を有する。
【0040】
図6は、ウェアラブルデバイス200が腕202に沿って配置されているEDAデータ取得イベントの例600を示す概略上面図である。図示されたウェアラブルデバイス200は、スペーサ308によって隔離されている第1の電極304および第2の電極306を備える。動作中、ユーザは、第1の指602を第1の電極304に接触させ、第2の指604を第2の電極306に接触させる。皮膚のコンダクタンスを測定するために、第1の電極と第2の電極306との間に電流が導入される。その結果、ウェアラブルデバイス200を使用して、ユーザのEDAに関連する測定値が得られ得る。たとえば、電気コンダクタンスの大きさは、人が発汗しているときに大きくなり、ある種のストレスレベルを示し得る。さまざまな実施形態において、ディスプレイ208は、いくつかある指示の中で特に、指602,604をどこに設けるか、および/または指602,604をどれくらいの時間適切な位置に維持するかを説明するなど、ユーザが従うべき指示を含み得る。多電極上面を含むことにより、快適性を可能にしつつ、ウェアラブルデバイスが提供する構成要素にEDAを組み込むことができる。その結果、ストレスレベルを把握するために、ユーザによって追加の情報が取得され得る。さまざまな実施形態において、ストレスレベルの上昇は監視され、ストレスレベルを低減させるために、呼吸運動または瞑想運動等の、プロバイダからのアプリケーションと対にされてもよい。
【0041】
当然のことながら、図示の実施形態では指602,604を使用することが説明されているが、さまざまな実施形態では、ウェアラブルデバイスの底面が、ユーザの腕からEDA測定値を得るために利用され得る。たとえば、実施形態において、底面は2つ以上の電極を含み得る。
【0042】
図7は、ウェアラブルデバイスのユーザから生理的測定値を取得するためのプロセス700の例を示すフローチャートである。本明細書で検討される任意のプロセスについて、さまざまな実施形態の範囲内で、同様のもしくは代替の順序で、または並行して実行される追加の、より少ない、または代替のステップが存在し得ることを理解されたい。この例では、第1の入力が、第1の電極から受信される(702)。第1の電極は、ウェアラブルデバイスに形成されてもよく、入力は、ユーザによる第1の電極との連動の結果であってもよい。説明したように、ユーザは、第1の電極を、手首、脚または手などの肢と接触させてもよい。さまざまな実施形態において、第1の電極と十分な時間接触することは、入力を生成するのに十分であると考えられ得る。たとえば、瞬時の偶発的な接触は、入力とみなすのに十分な情報を提供しない場合があるが、より長い意図的な接触は十分な場合がある。
【0043】
方法はまた、第2の電極から第2の入力を受信することを備える(704)。さまざまな実施形態において、第2の電極は、第1の電極とは異なり、第1の電極から電気的に絶縁されている。たとえば、上述したように、電気的に絶縁されたスペーサが電極の間に配置されてもよい。さまざまな実施形態において、第2の入力は、第1の入力に使用される体の肢とは反対側にあるユーザの肢からのものでもよい。たとえば、第1の入力が左腕からのものである場合、第2の入力は右腕からのものであってもよい。本明細書で説明するように、このような体を横断する情報は、いくつかある測定の中で特に、ECG測定に有用である場合がある。
【0044】
さまざまな実施形態において、所定の時間閾値が満たされていると判定される(706)。この時間閾値は、第1の電極および第2の電極から入力データを受信するための時間に対応してもよい。たとえば、ECG測定値の判定において、ユーザは、満足できる量のデータを得るために、所定の時間、情報を(たとえば、電極との接触を介して)提供しなければならない場合がある。時間が満たされていない場合、判定は行われず、第1および第2の電極を含むウェアラブルデバイスは、ユーザに通知を提供してもよい。しかしながら、時間閾値が満たされている場合、ユーザに対する少なくとも1つの生理的特性が判定される(708)。一例として、生理的特性は、心臓の電気的活動を計測するECG測定値であってもよい。また、この特性は、EDA測定値であってもよい。このように、ユーザは、快適な構成要素である単一のウェアラブルデバイスを利用して、いくつかある測定の中で特に、ECG測定および/またはEDA測定についての情報を提供することができる。
【0045】
図8は、ウェアラブルデバイスのユーザから生理的測定値を取得するためのプロセス800の例を示すフローチャートである。この例では、ウェアラブルデバイスは、第1の電極と入力源との間の第1の接触を判定する(802)。たとえば、第1の接触は、手首などのユーザの肢が第1の電極と接触していることであってよい。説明したように、さまざまな実施形態において、第1の接触は、デバイスを着用することによって第1の電極をユーザと接触させるように、ウェアラブルデバイスの下面または底面にあってもよい。しかし、当然のことながら、さまざまな実施形態において、第1の接触は、脚、指、またはユーザの任意の他の部分によって作動されてもよい。ウェアラブルデバイスは、第1の接触が十分であるか否かを判定する(804)。たとえば、動きはデータ取得に干渉する可能性があるため、ユーザが継続的に動いているとデータ取得が妨げられる可能性がある。さらに、衣服のような干渉がある場合もあり、これもデータ取得を妨げる可能性がある。接触が不十分である場合、第1の接触を調整する指示が表示される(806)。たとえば、表示画面208はメッセージを含み得る。当然のことながら、本開示の実施形態は、指示を表示することに限定されず、指示は、たとえば、聴覚プロンプトを通じて、触覚フィードバックを通じて伝達されてもよい。
【0046】
さまざまな実施形態において、ユーザが第2の電極を第2の入力源と連動させる指示がさらに表示される(808)。上述のように、指示は、表示画面208上に表示されてもよく、さらにこれに加えてまたは代替的に、聴覚的な指示および触覚的な指示などを含み得る。さまざまな実施形態において、指示は、ウェアラブルデバイスに関して第2の電極がどこにあるかを説明するためのグラフィックを含み得る。たとえば、第2の電極が上面に沿っている場合、指示はこの情報を伝えてもよい(たとえば、「上面を横切るように手または手首を置いてください。」)。次に、ウェアラブルデバイスは、第2の電極と第2の入力源との間の第2の接触を判定する(810)。上述のように、第2の入力源は、第1の接続を行うために使用される肢とは異なる肢であってよい。しかしながら、他の実施形態では、第2の入力源はまた、たとえば、EDA測定値を得る場合は同じ肢であってもよい。ウェアラブルデバイスは、第2の接触が十分であるか否かを判定する(812)。たとえば、干渉または動きなどに起因して接触が不十分である場合、第1の接触を調整する指示が表示される(814)。たとえば、表示画面208は、メッセージ、聴覚的な指示、触覚的な指示、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0047】
接触が確立されると、接触を維持する指示が表示されてもよい(816)。上述したように、指示は、聴覚的な指示または触覚的な指示などを伴ってもよく、それらによって置き換えられてもよい。たとえば、ユーザが上面を覆っている場合、表示画面208に文字による指示を表示することによって、ユーザに情報を提供できない場合がある。したがって、聴覚的な指示が提供されてもよい。さらに、実施形態において、ウェアラブルデバイスは、メッセージを受信してユーザに表示することができる消費者デバイスと通信してもよい。データは、第1のおよび第2の電極を介して取得されてもよい(818)。たとえば、データは、EDA測定値、ECG測定値、または他の任意の合理的な測定データを含んでもよい。特定の種類の測定値について、データ取得は、閾値時間または所望時間を有してもよい。その結果、データ収集の完了が評価され(820)、完了していない場合は継続し、完了している場合は指示を表示してもよい(822)。したがって、ウェアラブルデバイスは、共にウェアラブルデバイスに組み込まれている少なくとも2つの電極を利用して、データを取得するために利用されてもよい。
【0048】
図9は、本開示のさまざまな実施形態に係る、本開示の1つまたは複数のデバイスの基本コンポーネント900のセットを示す図である。この例では、デバイスは、メモリデバイスまたは要素904に格納することができる命令を実行するための少なくとも1つのプロセッサ902を含む。当業者には明らかなように、デバイスは、少なくとも1つのプロセッサ902によって実行されるプログラム命令のための第1のデータストレージなどの多くのタイプのメモリ、データストレージまたはコンピュータ読取可能媒体を含むことができ、同じまたは別のストレージを画像またはデータに使用でき、取り外し可能メモリを他のデバイスとの情報共有に利用でき、任意の数の通信アプローチを他のデバイスとの共有に利用できる。デバイスは、タッチスクリーン、電子インク(e-ink)、有機発光ダイオード(OLED)または液晶ディスプレイ(LCD)などの少なくとも1種類の出力デバイス906を含み得るが、サーバなどのデバイスは、照明およびデータ伝送のシステムなど、他の手段を介して情報を伝える可能性がある。デバイスは、典型的には、少なくとも1つのネットワークを介した通信を可能にするポート、ネットワークインターフェースカード、または無線トランシーバなどの1つまたは複数のネットワーキングデバイス908を含むであろう。デバイスは、ユーザからの従来の入力を受信可能な少なくとも1つの入力デバイス910を含むことができる。この従来の入力は、たとえば、押しボタン、タッチパッド、タッチスクリーン、ホイール、ジョイスティック、キーボード、マウス、トラックボール、キーパッド、またはユーザがデバイスにコマンドを入力可能な他のそのようなデバイスもしくは要素を含むことができる。これらのI/O装置は、いくつかの実施形態において、同様に無線赤外線またはBluetoothまたは他のリンクによって接続されることさえ可能である。しかしながら、実施形態によっては、このようなデバイスはボタンを全く含まず、ユーザがデバイスと接触することなくデバイスを制御できるように、視覚および音声コマンドの組み合わせによってのみ制御されることもある。
【0049】
検討したように、説明した実施形態に従って、異なるアプローチをさまざまな環境において実施することができる。理解されるように、本明細書に提示するいくつかの例では、説明のためにウェブベースの環境が使用されているが、さまざまな実施形態を実施するために、異なる環境が適宜使用されてもよい。システムは電子クライアントデバイスを含み、このデバイスは、適切なネットワークを介して要求、メッセージ、または情報を送受信し、デバイスのユーザに情報を伝えて返すように動作可能な任意の適切な装置を含むことができる。そのようなクライアントデバイスの例としては、パーソナルコンピュータ、携帯電話、手持ち式メッセージング装置、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス、パーソナルデータアシスタントおよび電子ブックリーダーなどが挙げられる。ネットワークは、イントラネット、インターネット、セルラーネットワーク、ローカルエリアネットワーク、または他のそのようなネットワーク、またはそれらの組み合わせを含む任意の適切なネットワークを含むことができる。このようなシステムに使用されるコンポーネントは、選択されるネットワークおよび/または環境の種類に少なくとも部分的に依存し得る。このようなネットワークを介して通信するためのプロトコルおよびコンポーネントは周知であり、本明細書では詳細に検討しない。ネットワークを介した通信は、有線または無線接続およびそれらの組み合わせを介して可能にすることができる。この例では、ネットワークはインターネットを含み、環境は、要求を受信しそれに応答してコンテンツを提供するためのウェブサーバを含むが、他のネットワークについては、当業者に明らかであるように、同様の目的を果たす代替デバイスが使用され得る。
【0050】
例示的な環境は、少なくとも1つのアプリケーションサーバとデータストアとを含む。適切なデータストアからのデータの取得等のタスクを実行するために相互作用することができる、連鎖され得るかまたは他の態様では構成され得る複数のアプリケーションサーバ、層または他の要素、プロセスまたはコンポーネントが存在し得ることを理解されたい。本明細書で使用する場合、「データストア」という用語は、データを格納し、これにアクセスし、これを検索することができる任意の装置または装置の組み合わせを指し、これは、任意の標準、分散またはクラスタ環境における任意の組み合わせおよび個数のデータサーバ、データベース、データ記憶装置およびデータ記憶媒体を含み得る。アプリケーションサーバは、クライアントデバイスのための1つまたは複数のアプリケーションの側面を実行するために必要に応じてデータストアと統合し、アプリケーションのためのデータアクセスおよびビジネスロジックの大部分を処理するための任意の適切なハードウェアおよびソフトウェアを含むことができる。
【0051】
アプリケーションサーバは、データストアと協力してアクセス制御サービスを提供し、ユーザに転送するテキスト、グラフィック、オーディオおよび/またはビデオなどのコンテンツを生成することが可能であり、コンテンツは、この例ではHTML、XMLまたは他の適切な構造化言語の形態でWebサーバによってユーザに提供され得る。全ての要求および応答の処理、ならびにクライアントデバイスとアプリケーションサーバとの間のコンテンツの配信は、ウェブサーバによって処理可能である。本明細書で検討した構造化コードは、本明細書の他の箇所で検討したように、任意の適切なデバイスまたはホストマシンで実行することができるので、ウェブサーバおよびアプリケーションサーバは必須ではなく、コンポーネントの単なる例であることを理解されたい。データストアは、特定の態様に関連するデータを格納するための複数の別個のデータテーブル、データベースまたは他のデータ格納機構および媒体を含むことができる。たとえば、図示されたデータストアは、コンテンツ(たとえば、制作データ)およびユーザ情報を格納するための機構を含み、これは、制作側のためのコンテンツを提供するために使用することができる。また、データストアは、ログまたはセッションデータを格納するための機構を含むと示されている。ページ画像情報およびアクセス権情報など、データストアに格納されなければならない他の多くの態様が存在し得ることが理解されるべきであるが、これらは、上記に列挙した機構のいずれかに適宜、またはデータストア内の追加の機構に格納することができる。データストアは、それに関連するロジックを介して、アプリケーションサーバから命令を受信し、それに応答してデータを取得、更新、または他の態様では処理するように動作可能である。一例では、ユーザは、ある種の項目の探索要求を提出することがあるかもしれない。この場合、データストアは、ユーザ情報にアクセスしてユーザの身元を確認し、カタログ詳細情報にアクセスしてその種類の項目に関する情報を得ることができる。そして、その情報を、たとえば、ユーザがユーザデバイス上のブラウザを介して見ることができるウェブページ上の結果リストにおいて、ユーザに返すことができる。興味のある特定の項目についての情報は、ブラウザの専用ページまたはウィンドウで見ることができる。
【0052】
各サーバは、典型的には、そのサーバの一般的な管理および操作のための実行可能なプログラム命令を与えるオペレーティングシステムを含み、典型的には、サーバのプロセッサによって実行されると、サーバがその意図された機能を実行することを可能にする命令を格納するコンピュータ読取可能媒体を含むことになる。サーバのオペレーティングシステムおよび一般的な機能に好適な実装は、知られているまたは商業的に入手可能であり、当業者により、特に本明細書の開示に照らして容易に実装される。
【0053】
一実施形態における環境は、1つ以上のコンピュータネットワークまたは直接接続を使用して、通信リンクを介して相互接続されている複数のコンピュータシステムおよびコンポーネントを利用する分散コンピューティング環境である。しかしながら、このようなシステムは、図示されているよりも少ないまたは多いコンポーネントを有するシステムにおいても同様に動作し得ることが、当業者には理解されよう。したがって、本明細書におけるシステムの描写は、本質的に例示的なものであり、本開示の範囲を限定するものではないと捉えられるべきである。
【0054】
さまざまな実施形態は、さらに、多種多様な動作環境で実施することができ、場合によっては、多数のアプリケーションのいずれかを動作させるために使用することができる1つ以上のユーザコンピュータまたはコンピューティングデバイスを含むこともできる。ユーザまたはクライアントデバイスは、標準的なオペレーティングシステムを実行するデスクトップまたはノートブックコンピュータなどの多数の汎用パーソナルコンピュータ、ならびにモバイルソフトウェアを実行し、多数のネットワーキングおよびメッセージングプロトコルをサポートすることができるセルラー、無線および手持ち式デバイスのいずれかを含むことが可能である。イベントまたは要求を生成することができるデバイスは、ウェアラブルコンピュータ(たとえば、スマートウォッチまたは眼鏡)、VRヘッドセット、IoT(Internet of Things)デバイス、および音声コマンド認識システム等も含むことができる。このようなシステムは、開発およびデータベース管理などの目的のために、さまざまな市販のオペレーティングシステムおよび他の既知のアプリケーションのいずれかを実行する多数のワークステーションを含むこともできる。これらのデバイスは、ダミー端末、シンクライアント、ゲームシステム、およびネットワークを介して通信可能な他のデバイス等の、他の電子デバイスも含むことができる。
【0055】
ほとんどの実施形態では、TCP/IP、FTP、UPnP、NFSおよびCIFS等のさまざまな市販のプロトコルのいずれかを使用した通信をサポートするために、当業者には馴染みのある少なくとも1つのネットワークを利用する。ネットワークは、たとえば、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、仮想プライベートネットワーク、インターネット、イントラネット、エクストラネット、公衆交換電話網、赤外線ネットワーク、無線ネットワーク、およびそれらの任意の組み合わせとすることができる。
【0056】
ウェブサーバを利用する実施形態では、ウェブサーバは、HTTPサーバ、FTPサーバ、CGIサーバ、データサーバ、Java(登録商標)サーバ、およびビジネスアプリケーションサーバなどのさまざまなサーバまたはミッドティアアプリケーションのいずれかを実行することが可能である。サーバ(複数可)は、ユーザデバイスからの要求に応答してプログラムまたはスクリプトを実行することも可能であり、たとえば、Java(登録商標)、C,C#もしくはC++などの任意のプログラミング言語、またはPerl,Python、もしくはTCLなどの任意のスクリプト言語、およびそれらの組み合わせで書かれた1つ以上のスクリプトもしくはプログラムとして実装できる1つ以上のWebアプリケーションを実行することなどにより、実行することができる。サーバ(複数可)は、データベースサーバも含むことができ、これには、Oracle(登録商標)、Microsoft(登録商標)、Sybase(登録商標)、IBM(登録商標)から市販されているもの、およびMySQL,Postgres,SQLite,MongoDBなどのオープンソースサーバ、構造化または非構造化データを格納し、これを検索し、およびこれにアクセス可能な他の任意のサーバが含まれるが、それらに限定されるものではない。データベースサーバは、テーブルベースサーバ、ドキュメントベースサーバ、非構造化サーバ、リレーショナルサーバ、非リレーショナルサーバ、もしくはこれらの組み合わせおよび/または他のデータベースサーバを含み得る。
【0057】
環境は、上述したように、さまざまなデータストアならびに他のメモリおよび記憶媒体を含むことができる。これらは、コンピュータの1つ以上にローカルな(および/または常駐する)記憶媒体上の場所、またはネットワークを介してコンピュータのいずれかもしくは全てに対してリモートな場所など、さまざまな位置に常駐することができる。特定の実施形態のセットでは、情報は、当業者に馴染みのあるストレージエリアネットワーク(SAN)に常駐してもよい。同様に、コンピュータ、サーバ、または他のネットワークデバイスに起因する機能を実行するために必要なファイルは、適宜、ローカルにおよび/またはリモートに格納されてもよい。システムがコンピュータ化された装置を含む場合、そのような装置の各々は、バスを介して電気的に結合され得るハードウェア要素を含むことが可能であり、これらの要素は、たとえば、少なくとも一つの中央処理装置(CPU)、少なくとも一つの入力装置(たとえば、マウス、キーボード、コントローラ、タッチセンサ式ディスプレイ要素またはキーパッド)および少なくとも一つの出力装置(たとえば、ディスプレイ装置、プリンタまたはスピーカ)を含む。このようなシステムは、ディスクドライブ、光学記憶装置、およびランダムアクセスメモリ(RAM)または読み取り専用メモリ(ROM)などの固体記憶装置、ならびに取り外し可能な媒体装置、メモリカード、フラッシュカードなどの1つまたは複数の記憶装置も含み得る。
【0058】
そのようなデバイスはまた、上述のように、コンピュータ読取可能記憶媒体読取装置、通信装置(たとえば、モデム、ネットワークカード(無線または有線)、赤外線通信装置)、および作業メモリを含むことができる。コンピュータ読取可能記憶媒体読取装置は、コンピュータ読取可能情報を一時的および/またはより永続的に格納、記憶、送信および検索するための記憶媒体と同様に、リモート、ローカル、固定および/または取り外し可能な記憶装置を表すコンピュータ読取可能記憶媒体と接続することができ、またはそれを収容するように構成することができる。システムおよびさまざまなデバイスはまた、典型的には、オペレーティングシステムと、クライアントアプリケーションまたはウェブブラウザなどのアプリケーションプログラムとを含む、少なくとも1つの作業メモリデバイス内に位置する多数のソフトウェアアプリケーション、モジュール、サービスまたは他の要素を含むことになる。当然のことながら、代替の実施形態は、上述したものからの多数の変形を有する可能性がある。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用されてもよく、および/または、特定の要素は、ハードウェア、ソフトウェア(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)またはその両方で実装されてもよい。さらに、ネットワーク入出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されてもよい。
【0059】
コードまたはコードの一部を格納するための記憶媒体および他の非一時的コンピュータ読取可能媒体は、当技術分野で知られているかまたは使用されている任意の適切な媒体を含むことができ、たとえば、コンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術において実装される揮発性および不揮発性の取り外し可能および取り外し不能媒体などがあるが、これらに限定されず、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または所望の情報を格納するために使用でき、システムデバイスによってアクセスできる他の任意の媒体を挙げることができる。本明細書で提供された開示および教示に基づき、当業者であれば、さまざまな実施形態を実施するための他の態様および/または方法を理解するであろう。
【0060】
本発明のさまざまな実施形態が上述されてきたが、それらは例としてのみ提示されたものであり、限定するものではないことを理解されたい。同様に、さまざまな図は、本開示のアーキテクチャまたは他の構成の例を描いているかもしれないが、これは、本開示に含まれ得る特徴および機能の理解を助けるためになされているものである。本開示は、図示されたアーキテクチャまたは構成の例に限定されるものではなく、さまざまな代替的なアーキテクチャおよび構成を使用して実施することができる。さらに、本開示は、さまざまな例示的な実施形態および実装の観点から上述されているが、個々の実施形態の1つ以上に記載されているさまざまな特徴および機能は、それらが記載されている特定の実施形態への適用可能性が制限されないことを理解されたい。代わりに、それらはそのような実施形態が記載されているか否か、およびそのような特徴が記載された実施形態の一部であるとして提示されているか否かにかかわらず、単独または何らかの組み合わせで、本開示の他の実施形態の1つ以上に適用可能である。したがって、本開示の広さおよび範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれかによって制限されるべきではない。
【0061】
別段に定義されない限り、全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、当業者にとって通常の慣例的な意味が付与され、本明細書で明示的に定義されない限り、特殊または特別な意味に限定されない。本開示のある特定の特徴または態様を説明する際の特定の専門用語の使用は、その専門用語が本明細書において、その専門用語が関連する本開示の特徴または態様の任意の特定の性質を含むように制限されるように再定義されることを示唆すると解釈されるべきでないことに留意されたい。本出願において、特に添付の特許請求の範囲において使用される用語および句、ならびにそれらの変化形は、別段に明示的に指定されない限り、限定的ではなく非限定的に解釈されるべきである。上記の例として、「含む(including)」という用語は、「限定されることなく含む(including without limitation)」、「含むがこれに限定されない「including but not limited to」等を意味するように読解されるべきであり;「備える」という用語は、本明細書で使用される場合、「含む」、「含有する」または「~で特徴付けられる」と同義であり、包含的または非限定的であり、追加の列挙されていない要素または方法ステップを除外せず;「有する」という用語は、「~を少なくとも有する」として解釈されるべきであり;「含む(includes)」という用語は、「含むがこれに限定されない(includes but not limited to)」と解釈されるべきであり;「例」という用語は、検討されている項目の例示的な事例を提供するように使用され、その列挙を網羅する、または限定するものではなく;「既知の」、「標準の」、「標準的」等の形容詞および同様の意味の用語は、記載された項目を所与の期間または所与の時点で利用可能な項目に限定するものとして解釈されるべきではなく、代わりに現在または将来の任意の時点で利用可能となり得るまたは知られ得る、既知の、標準の、または標準的技術を包含するものとして読解されるべきであり;「好ましくは」、「好ましい」、「所望の」、または「望ましい」等の用語、および同様の意味の単語の使用は、ある特定の特徴が本発明の構造または機能に決定的である、必須である、またはさらには重要であることを示唆するように理解されるべきではなく、代わりに本発明の特定の実施形態において利用されてもよい、または利用されなくてもよい代替または追加の特徴を強調することを単に意図すると理解されるべきである。同様に、接続詞「および」で連結された項目の群は、それらの項目の1つ1つが群内に存在することを必要とするものとして読解されるべきではなく、別段に明示的に指定されない限りむしろ「および/または」として読解されるべきである。同様に、接続詞「または」で連結された項目の群は、その群の間で相互排他的でなければならないものとして読解されるべきではなく、別段に明示的に指定されない限り、むしろ「および/または」として読解されるべきである。
【0062】
値の範囲が示されている場合、その範囲の上限および下限、ならびに上限と下限との間の介在値の各々が実施形態に包含されると理解される。
【0063】
本明細書における実質的に全ての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。さまざまな単数形/複数形の置き換えは、明確性のために本明細書で明示的に記載され得る。不定冠詞「a」または「an」は、複数を除外しない。単一のプロセッサまたは他のユニットが、特許請求の範囲において記載されるいくつかの項目の機能を満たし得る。互いに異なる従属請求項においてある特定の対策が列挙されるということだけでは、これらの対策の組合せが有利に使用され得ないとは示されない。特許請求の範囲におけるいかなる参照記号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0064】
導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、理解の一助として、以下の添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの」および「1つまたは複数の」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかしながら、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」等の不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む実施形態に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではなく(たとえば、「a」および/または「an」は、典型的には「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)、同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、典型的には少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう(たとえば、他の修飾語なしでの「2つの記載」の単なる記載は、典型的には少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A,BおよびC等の少なくとも1つ」に類似する慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解すると思われる意味で意図されている(たとえば、「A,BおよびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA,BおよびCを共に、等を有するシステムを含むが、これに限定されない)。「A,BまたはC等の少なくとも1つ」に類似する慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解すると思われる意味で意図されている(たとえば、「A,BまたはCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA,BおよびCを共に、等を有するシステムを含むが、これに限定されない)。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、当該用語の一方、当該用語のいずれか、または両方の用語を含む可能性を考慮すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
【0065】
本明細書において使用される成分の量、反応条件等を表現する全ての数字は、全ての事例において「約」という用語により修飾されているものとして理解されたい。したがって、逆の意味が指定されない限り、本明細書に記載される数値パラメーターは、得ようとしている所望の性質に応じて変動し得る近似値である。少なくとも、本出願に対する優先権を主張する任意の出願における任意の特許請求の範囲の均等論の適用を制限する意図はないが、各数値パラメーターは、有効桁数および通常の丸め手法に照らして解釈されるべきである。
【0066】
本明細書(添付の展示物、請求項、要約および図面を含む)に開示されたすべての特徴、および/またはこのように開示された任意の方法もしくはプロセスのすべてのステップは、かかる特徴および/またはステップの少なくとも一部が相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせることが可能である。本開示は、任意の前述の実施形態の詳細に限定されるものではない。本開示は、本明細書(添付の請求項、要旨および図面を含む)に開示された特徴の任意の新規なもの、もしくは任意の新規な組み合わせまで、または、そのように開示された任意の方法もしくはプロセスのステップの任意の新規なものにまでもしくは任意の新規な組み合わせにまで及ぶ。
【0067】
本開示に記載された実施に対するさまざまな修正は、当業者には容易に明らかであり、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、本明細書に定義された一般原理を他の実施に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に示す実施例に限定されること意図されておらず、本明細書に開示される原理および特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。本開示の特定の実施形態は、以下に列挙される一連の請求項に包含されるか、または今後提示されるものである。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブルデバイスの構成要素に統合されたデータ収集システムであって、
前記ウェアラブルデバイスの少なくとも一部を形成するハウジングを備え、前記ハウジングは、実質的に上部領域における第1の部分と、実質的に底部領域における第2の部分とを含み、前記第1の部分と前記第2の部分とは一緒に接合され、前記データ収集システムはさらに、
前記第2の部分の少なくとも一部である前記ウェアラブルデバイスの底面の少なくとも一部を形成する第1の電極と、
前記ウェアラブルデバイスの上面の少なくとも第1の部分を形成する第2の電極とを備え、前記上面は、前記底面および前記第1の部分の少なくとも一部と反対側にあり、前記第2の電極は、前記第1の電極から電気的に絶縁され、前記データ収集システムはさらに、
前記ウェアラブルデバイスの前記上面の少なくとも第2の部分を形成する第3の電極を備え、前記第
3の電極は、前記第1の電極および前記第2の電極から電気的に絶縁される、データ収集システム。
【請求項2】
前記上面は、
表示画面と、
ベゼルとを含み、前記ベゼルは、前記表示画面の周囲を実質的に取り囲み、前記ベゼルは、前記表示画面と前記底面とのうちの少なくとも一方から電気的に絶縁されている、請求項1に記載のデータ収集システム。
【請求項3】
前記第2の電極と前記第3の電極とのうちの少なくとも一方は、前記表示画面に形成され、前記表示画面は、前記第2の電極と前記第3の電極とのうちの少なくとも一方を通して視認可能である、請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項4】
前記上面は、
前記上面の周囲に延在するベゼルを含み、前記第2の電極と前記第1の電極との両方は、前記ベゼル内に配置される、請求項1に記載のデータ収集システム。
【請求項5】
前記第1の電極、前記第2の電極、および前記第3の電極の各々の間に位置決めされた少なくとも1つのスペーサをさらに備え、前記スペーサは、前記第1の電極、前記第2の電極、および前記第3の電極のそれぞれを互いに電気的に絶縁する、請求項1
から4のいずれか1項に記載のデータ収集システム。
【請求項6】
少なくとも1つの生体測定のデータを取得するための方法であって、
第1の電極と第1の入力源との間に形成される第1の接触を判定することを備え、前記第1の電極は、ウェアラブルデバイスの構成要素内に位置決めされ、前記方法はさらに、
前記第1の接触が第1の閾値を超えていると判定することを備え、前記第1の閾値は、前記第1の接触から受信されたデータの第1の品質を示し、前記方法はさらに、
第2の電極を第2の入力源と連動させる指示を与えることを備え、前記第2の電極は、前記ウェアラブルデバイスの前記構成要素内に位置決めされ、前記方法はさらに、
前記第2の接触が第2の閾値を超えていると判定することを備え、前記第2の閾値は、前記第2の接触から受信されたデータの第2の品質を示し、前記方法はさらに、
前記第1の接触と前記第2の接触とを維持する指示を与えることと、
前記第1の接触と前記第2の接触とからデータを取得することとを備える、方法。
【請求項7】
データの取得が所定の量を超えると判定することをさらに備え、前記所定の量は、前記データによって判定される1つまたは複数の生理的特性によって判定され、前記方法はさらに、
前記データに少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の生理的特性を判定することを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数の生理的特性は、心電図(ECG)測定値と皮膚電気活動(EDA)測定値とのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の接触が前記第1の閾値を超えないと判定することと、
前記第1の接触を調整する指示を与えることとをさらに備える、請求項6
から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の電極と前記第2の入力
源との間に前記第2の接触を形成する指示を与えることをさらに備え、前記第2の接触は、前記ウェアラブルデバイスの上面に配置され、前記第2の入力
源は、前記第1の接触を形成する第1の肢に対して、ユーザの体の反対側にある第2の肢である、請求項6
から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の肢が、脚、腕、または手のうちの少なくとも1つである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の接触と前記第2の接触とを形成するユーザの少なくとも1つの生理的特性を判定することと、
前記少なくとも1つの生理的特性を、前記ウェアラブルデバイスのディスプレイに表示することとをさらに備える、請求項6
から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の接触は、手首と前記ウェアラブルデバイスの底面との間に形成され、前記第2の接触は、反対側の肢と前記ウェアラブルデバイスの上面との間に形成される、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の接触は、第1の指と、前記ウェアラブルデバイスの上面に形成された前記第1の電極との間に形成され、前記第2の接触は、第2の指と、前記ウェアラブルデバイスの前記上面に形成された前記第2の電極との間に形成され、前記ウェアラブルデバイスは、前記第1の接触および前記第2の接触から取得したデータを介して、EDA測定値を取得する、請求項6に記載の方法。
【請求項15】
第3の電極と第3の入力源との間に形成される第3の接触を判定することをさらに備え、前記第3の電極は、ウェアラブルデバイスの前記構成要素内に位置決めされ、前記方法はさらに、
前記第3の接触が第3の閾値を超えていると判定することを備え、前記第3の閾値は、前記第3の接触から受信されたデータの第3の品質を示す、請求項6
から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記指示は、テキストメッセージ、聴覚音、または触覚フィードバックのうちの少なくとも1つを含む、請求項6
から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
ユーザの生理的特性を判定するためのウェアラブルデバイスであって、
上面および底面を含むハウジングを備え、前記上面および前記底面は、互いに電気的に絶縁され、前記底面は、ユーザによって装着されている間は前記ユーザの第1の肢に接触するように適合され、前記ウェアラブルデバイスはさらに、
前記上面にある第1の電極を備え、前記第1の電極は、前記ウェアラブルデバイスが前記ユーザによって装着されているときに前記ユーザの前記第1の肢と接触しないように位置決めされ、前記第1の電極は、前記ユーザの第2の肢から入力を受信するように適合され、前記ウェアラブルデバイスはさらに、
前記底面にある第2の電極を備え、前記第2の電極は、前記ウェアラブルデバイスが前記ユーザによって装着されている間は前記第1の肢と直接連動するように位置決めされ、前記ウェアラブルデバイスはさらに、
前記上面または前記底面のうちの少なくとも一方にある第3の電極を備え、前記第3の電極は、前記第1の電極および前記第2の電極の両方から電気的に絶縁されている、ウェアラブルデバイス。
【請求項18】
前記第1の肢は、前記ユーザの腕であり、前記第2の肢は、前記ユーザの反対側の腕、反対側の手、または反対側の脚のいずれか1つである、請求項17に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項19】
前記第1の電極と前記第2の電極との間に位置決めされ、かつ非導電材料で形成されるスペーサをさらに備える、請求項17
または18に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項20】
前記第3の電極は、前記上面に形成されている、請求項17
から19のいずれか1項に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項21】
前記第1の電極は、表示画面の上方に配置された導電性コーティングを含む、請求項17
から20のいずれか1項に記載のウェアラブルデバイス。
【国際調査報告】