IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ デュエアリティ アーベーの特許一覧

特表2023-535344耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム
<>
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図1
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図2
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図3
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図4
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図5
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図6
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図7
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図8
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図9
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図10
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図11
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図12
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図13
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図14
  • 特表-耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-17
(54)【発明の名称】耳鳴りを監視し治療するためのエネルギー伝送デバイス及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A61F 11/00 20220101AFI20230809BHJP
   A61N 1/24 20060101ALI20230809BHJP
   A61N 1/36 20060101ALI20230809BHJP
   A61N 5/067 20060101ALI20230809BHJP
   A61H 23/02 20060101ALI20230809BHJP
【FI】
A61F11/00 350
A61N1/24
A61N1/36
A61N5/067
A61H23/02 330
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023502788
(86)(22)【出願日】2021-07-26
(85)【翻訳文提出日】2023-02-01
(86)【国際出願番号】 IB2021056763
(87)【国際公開番号】W WO2022023951
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】2030236-0
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523013972
【氏名又は名称】デュエアリティ アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】アルント ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ウエストマン フレドリク
(72)【発明者】
【氏名】ゴルシェナス アラシュ
(72)【発明者】
【氏名】ジェハンファルト アリ
【テーマコード(参考)】
4C053
4C074
4C082
【Fターム(参考)】
4C053JJ40
4C074AA10
4C074CC03
4C074FF01
4C074GG11
4C082AE01
4C082PA01
4C082PA02
4C082RA10
(57)【要約】
開示されるのは、耳鳴りを監視し治療するためのシステムでの使用のためのエネルギー伝送デバイスであって、前記耳鳴りを治療するためのエネルギーを生成する第1のユニットと、前記第1のユニットを前記患者の皮膚に対して固定し、留めるように配置される第2のユニットとを備え、動作時に、前記第1のユニットは、前記耳鳴りを治療するために、提案された治療に基づいて前記患者への骨伝導性を通じての伝送のための前記エネルギーを生成する、エネルギー伝送デバイスである。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耳鳴りを監視し治療するためのシステムでの使用のためのエネルギー伝送デバイスであって、
前記耳鳴りを治療するためのエネルギーを生成する第1のユニットと、
前記第1のユニットを患者の皮膚に対して固定し、留めるように配置される第2のユニットと、を備え、
動作時に、前記第1のユニットは、前記耳鳴りを治療するために、提案された治療に基づいて、前記患者に骨伝導性を通じて伝送するための前記エネルギーを生成する、エネルギー伝送デバイス。
【請求項2】
前記第2のユニットは、
前記第1のユニットを前記患者の皮膚に取り付けるように配置された接着材料と、
第1の側面及び第2の側面を有するアダプターと、を備え、前記アダプターの前記第1の側面は、接着材料を用いて前記患者の前記皮膚に固定されるように配置され、
使用時に、前記第1のユニットは、前記患者の前記皮膚に接触するように配置される、請求項1に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項3】
前記アダプターは、第1の側面及び第2の側面を有し、前記アダプターの前記第1の側面が、前記患者の前記皮膚に接着材料を用いて固定されるように配置され、前記アダプターは、前記第1のユニットを前記接着材料と共に固定するために前記接着材料に合体し、磁気によって前記第1のユニットを固定する磁気アダプターである、請求項2に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項4】
前記アダプターは、前記第1のユニットを前記アダプター内にロックし、使用後に前記第1のユニットの前記アダプターからの分離を可能にするスナップロックを備える、請求項2に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項5】
前記第2のユニットは、
第1の穴を備える接着材料と、
第2の穴を備え、前記第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体するアダプターと、を備え、前記スナップロックは、前記第1のユニットを受け入れて前記第1のユニットを前記アダプター内にロックするように構成され、
前記第1の穴及び前記第2の穴は、使用時に、前記第1のユニットが前記患者の皮膚に接触することを可能にする、請求項4に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項6】
前記アダプターは、第1の側面及び第2の側面を有し、前記アダプターの前記第1の側面は、接着材料を用いて前記患者の前記皮膚に固定されるように配置され、前記アダプターは、前記第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体し、前記第1のユニットを受け入れ、前記第1のユニットを前記アダプター内にロックするロックを備え、前記接着材料は、前記患者の前記皮膚と接触するように配置される第1の側面と、前記アダプターに合体し、前記第1のユニットと接触する第2の側面とを備え、動作時に、前記接着材料は、前記患者の前記皮膚と接触するように配置され、前記第1のユニットは、前記提案された治療に基づいて前記エネルギーを生成し、前記接着材料は、前記耳鳴りを治療するために、前記エネルギーを前記第1のユニットから前記患者に骨伝導性を通じて伝送するように構成される、請求項2に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項7】
第1の部分と、前記第1の部分に空洞を形成するように接触する第2の部分とを有し、前記エネルギー伝送デバイスは、前記空洞内に収容された振動手段を備え、前記振動手段は、前記第2の部分の中央領域に配置され、使用時に、前記患者の皮膚に接触するように配置される、請求項2、3、4又は5に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項8】
前記アダプターは、前記振動手段から振動を前記患者の前記皮膚に伝送するために可撓性材料で作られている、請求項7に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項9】
前記空洞内に収容される可撓性リングを更に備え、前記振動手段は、前記第2の部分の周辺領域に、前記振動手段の振動を可能にするために、前記可撓性リングを介して接続する、請求項7又は8に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項10】
前記空洞内に収容される、第1の導電性プレートと、第2の導電性プレートと、バッテリユニットと、プリント回路基板デバイスと、エネルギー伝送ユニットとを更に備え、前記バッテリユニットは、前記第1の導電性プレートと第2の導電性プレートとの間に収容され、前記プリント回路基板デバイスは、前記バッテリユニットに接続され、前記エネルギー伝送ユニットは前記振動手段に固定され、前記プリント回路基板デバイスと前記第2の導電性プレートは、前記エネルギー伝送ユニットを収容するためのリング形状を形成するように適合される、請求項7、8又は9に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項11】
前記第1の部分と前記第2の部分との間にロッキングリングが介在する、請求項7から10のいずれかに記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項12】
動作時に、前記エネルギー伝送デバイスを充電する充電デバイスを更に備え、前記エネルギー伝送デバイスの前記第1の部分は、電荷を受け取るために、前記充電デバイスの表面上の窪みに少なくとも部分的に収容される、請求項1から11のいずれかに記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項13】
第1の磁石又は第1の磁性プレートの少なくとも1つを備える第1のユニットと、
前記第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体する磁気アダプターを備える第2のユニットと、を備え、前記磁気アダプターは、前記磁気アダプターと前記第1のユニットの前記第1の磁石又は第1の磁気プレートの間の磁気的取り付けを可能にする少なくとも1つの第2の磁石又は第2の磁気プレートとを備え、前記接着材料は、前記患者の前記皮膚と接触するように配置される第1の側面と、前記磁気アダプターに合体し、前記第1のユニットと接触する第2の側面とを備え、
前記磁気アダプターは、前記提案された治療に基づく前記エネルギーを、前記耳鳴りを治療するために、前記患者に骨伝導性を介して伝送するように配置される、請求項2又は3に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項14】
前記第1のユニットは、ホワイトノイズ、電気エネルギー、電磁エネルギー、又は光エネルギーを備える群から選択される前記エネルギーを生成する、請求項7から13のいずれかに記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項15】
前記第1のユニットは、前記ホワイトノイズを生成するホワイトノイズ生成機を備え、前記ホワイトノイズは、20ヘルツ(Hz)~20,000Hzの範囲である、請求項14に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項16】
前記第1のユニットは、前記電気エネルギーを生成する電気刺激機を備え、前記電気エネルギーは、45マイクロアンペア(μA)~100μAの範囲である、請求項14に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項17】
前記第1のユニットは、前記電気エネルギー又は前記電磁エネルギーを生成する神経刺激機を備え、前記電気エネルギーは、45マイクロアンペア(μA)~100μAの範囲であり、前記電磁エネルギーは、10ヘルツ(Hz)~90Hzの範囲である、請求項14に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項18】
前記第1のユニットは、前記光エネルギーを生成するレーザー放射デバイスを備え、前記光エネルギーは、600ナノメートル(nm)~1000nmの波長範囲を有する、請求項14に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項19】
前記第1のユニットは、ホワイトノイズ、電気エネルギー、電磁エネルギー、又は光エネルギーを備える群から選択される前記エネルギーを生成し、
複数の提案された治療動作により前記耳鳴りを治療するように予めプログラムされた複数のボタンと、
少なくとも1つのボタンが前記患者により作動されると、少なくとも1つの提案された治療動作を実行するように構成された、第2のプロセッサーとを備える、請求項14に記載のエネルギー伝送デバイス。
【請求項20】
耳鳴りを監視及び治療するためのシステムであって、前記システムは、
患者の聴覚機能障害に関連する健康状態を監視するための少なくとも1つのセンサーを備えるセンサーユニットと、
前記患者の前記聴覚機能障害に関連する前記健康状態に関連する患者データを収集し、前記収集された患者データに基づいて、前記耳鳴りの前記提案された治療を前記患者に提案する第1のプロセッサー及びデータベースと、
請求項1~19のいずれか1つに記載のエネルギー伝送デバイスと、を備えることを特徴とする、耳鳴りを監視及び治療するためのシステム。
【請求項21】
前記患者が前記患者の健康状態に関する主観的情報を前記システムに提供するように構成されたインターフェースを更に備え、前記第1のプロセッサーは、前記主観的情報に基づいて、前記患者に前記耳鳴りのために提案された前記治療を提案する、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第1のプロセッサーは、前記患者データに基づいて将来発生しようとしている耳鳴りの変化を予測し、発生しようとしている前記耳鳴りの変化について前記患者に示し、将来に前記耳鳴りに対処するように前記患者に示す、請求項20又は請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記システムは、前記患者が前記耳鳴りの変化がいつ起こるかに関する情報を提供することを可能にし、前記情報を分析して前記治療及び前記耳鳴りに対するガイダンスを提案するために前記情報をクラウドサーバーに送信するインターフェースを更に備える、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記少なくとも1つのセンサーは、加速度計、温度センサー、脈拍センサー、血圧センサー、及び酸素化センサーのうちの少なくとも1つを備える、請求項20から23のいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、耳鳴り(tinnitus)を監視(monitor)及び治療するためのシステムで使用するためのエネルギー伝送デバイス(energy transmitting device)に関する。本開示はまた、耳鳴りを監視及び治療するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
聴覚機能障害(auditory dysfunction)は、加齢による難聴(hearing loss)、耳の怪我(ear injury)、循環器系疾患(circulatory system disorder)、大きな音への暴露(exposure to louder noise)、化学物質/薬剤への暴露(exposure to chemicals/medications)、耳垢の詰まり(earwax blockage)、又は耳の骨の変化に起因して生じる状態である。一般的な聴覚機能障害には、耳鳴り、難聴(hearing loss)、聴覚過敏(hyperacusis)、幻聴(auditory hallucinations)、音嫌悪症(音恐怖症、misophonia)、音声恐怖症(phonophobia)、及び/又は、中枢性聴覚処理障害(central auditory processing disorder)が含まれる。耳鳴りは、外部の音源が無いにもかかわらず、耳や頭部の中での、リンギング、クリック音、ヒッシング、ハミング、さえずり、ブザー音、ホイッスル音、シューという音、叫び(ringing, clicking, hissing, humming, chirping, buzzing, whistling, whooshing, roaring)、及び/又は旋回(whirling)のような音の知覚(perception)により特徴づけられる、聴覚機能障害の一種である。
【0003】
聴覚機能障害は、持続的又は不規則でありえる。例えば、不規則に聴覚機能障害を経験する人たちは、日々の活動を継続することが可能である。日常的に聴覚機能障害を経験する人々は、彼らの日常活動を行うのに苦労することがあり、これは、日常生活の質に著しく影響を及ぼす。聴覚機能障害は、また、ストレス、睡眠問題、集中力の低下(trouble concentrating)、うつ病、及び不安などの、他の状態と関連することがありうる。
【0004】
聴覚機能障害の影響を和らげるために、既存のシステムやデバイスが利用可能である。しかし、耳鳴りや難聴のような聴覚機能障害は、一度発症すると、それに対する治癒がない。いくつかの既存のアプローチには、聴覚機能障害を引き起こす耳の損傷などの健康状態を治療するものがある。いくつかの既存のアプローチには、補聴器(hearing aid)及びマスキングデバイス(masking device)の助けを借りて、聴覚機能障害に関連する不能を修正することを目的とするものがある。
【0005】
既存のアプローチは、耳鳴りや聴覚過敏のような聴覚機能障害の効果的な治療のために、再訓練療法(retraining therapy)を用いる。再訓練療法は連続した期間の、音による耳の刺激を含む。ある期間にわたって、再訓練療法は聴覚機能障害の人を慣れさせることがありうる。従って、人は聴覚機能障害によって音に集中できないことがありうる。実際的な理由から、再訓練療法は人がスマートフォンや他の音刺激装置(sound stimulator)又は補聴器の音を受け取る夜間に行われる。再訓練療法を用いる既存のアプローチは、日中の使用に適していないことがあり、使用中に人の日常活動と聴覚に影響することがありうる。
【0006】
再訓練療法を用いる既存のアプローチの1つは、耳鳴りの不快感を低減するためのパッチを設計する。前記パッチは、光波治療(light wave treatment)を通じて聴覚系の神経機能を調節するであろうと予測される、組織化された信号を生成する、独特のラスタ(raster)又はレンズを含む。しかしながら、前記パッチは、使用後に再利用可能ではなく、コストが高くかかることがありえる。
【0007】
前述の装置/アプローチの共通の欠点は、それらが患者に特異的ではなく、ユーザーフレンドリー(user friendly)ではなく、人間工学的(ergonomic)ではなく、再使用可能ではなく、費用対効果が高くはないということである。更に、前述の装置/アプローチは、聴覚機能障害に関する統計的な情報に基づく、耳鳴りなどの聴覚機能障害の治療を提供しない場合がある。
【0008】
従って、前述の議論の観点から、人の日常活動に影響を及ぼすことなく、耳鳴りのような聴覚機能障害の治療の際の、既存の技術における前述の欠点に対処する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0009】
本開示は、耳鳴りを監視及び治療するためのシステムで使用するためのエネルギー伝送デバイスを提供しようとするものである。本開示は、また、耳鳴りを監視及び治療するためのシステムを提供しようとするものである。本開示の目的は、先行技術において遭遇する問題を少なくとも部分的に克服する解決策を提供することである。
【0010】
一つの態様では、本開示の1つの実施形態は、耳鳴りを監視し治療するためのシステムでの使用のためのエネルギー伝送デバイスであって、前記耳鳴りを治療するためのエネルギーを生成する第1のユニットと、
前記第1のユニットを前記患者の皮膚に対して固定し(しっかり固定する。secure)、留める(付ける。固定する。fasten)するように配置(arranged)される第2のユニットと、を備え、
動作時に、前記第1のユニットは、前記耳鳴りを治療するために、提案された治療に基づいて、前記患者に骨伝導性(bone conductivity)を通じて伝送(transmission)するための前記エネルギーを生成する、エネルギー伝送デバイスを提供する。
【0011】
有益なことに、前記エネルギー伝送デバイスは、骨伝導性を通じて患者にエネルギーを伝送することによって、耳鳴り、聴覚障害(hearing impairment)、聴覚過敏、幻聴、音嫌悪症、音声恐怖症、及び中枢性聴覚処理障害などの聴覚機能障害を治療することができる。前記エネルギー伝送デバイスは、患者の日常活動に影響を及ぼすことなく耳鳴りを治療する。
【0012】
任意に、前記第2のユニットは、
前記第1のユニットを前記患者の皮膚に取り付けるように配置された接着材料(adhesive material)と、
第1の側面及び第2の側面を有するアダプター(adapter)と、を備え、前記アダプターの前記第1の側面は、前記接着材料を用いて前記患者の前記皮膚に固定されるように配置され、
使用時に、前記第1のユニットは、前記患者の前記皮膚に接触するように配置される。
【0013】
任意に、前記アダプターは、前記第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体(一体化。統合。integrate)してもよく、磁気によって前記第1のユニットを固定する磁気アダプターであってもよい。
【0014】
あるいは、前記アダプターは、前記第1のユニットを前記アダプター内にロック(係止、lock)し、使用後に前記第1のユニットの前記アダプターからの取り外し(removal)を可能にするスナップロック(snap lock)を備える。
【0015】
更に、前記第2のユニットは、
第1の穴を備える接着材料と、
第2の穴を備え、第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体するアダプターと、を備え、前記スナップロックは前記第1のユニットを受け入れて前記第1のユニットを前記アダプター内にロックするように構成され、
前記第1と第2の穴は、使用時に、前記第1のユニットが前記患者の皮膚に接触することを可能にする。
【0016】
任意に、前記アダプターは第1の側面及び第2の側面を有し、前記アダプターの前記第1の側面は、前記接着材料を用いて前記患者の前記皮膚に固定されるように配置され、前記アダプターは、前記第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体し、前記第1のユニットを受け入れ、前記第1のユニットを前記アダプター内にロック(係止)するロックを備え、前記接着材料は、前記患者の前記皮膚と接触するように配置される第1の側面と、前記アダプターに合体し、前記第1のユニットと接触する第2の側面とを備え、動作時に、前記接着材料が前記患者の前記皮膚と接触するように配置される時に、前記第1のユニットは、前記提案された治療に基づいて前記エネルギーを生成し、前記接着材料は、前記耳鳴りを治療するために、前記エネルギーを前記第1のユニットから前記患者に骨伝導性を通じて伝送するように構成される。
【0017】
ある実施形態では、前記エネルギー伝送デバイスは、第1の部分と、前記第1の部分に空洞(cavity)を形成するように接触する第2の部分とを有し、前記エネルギー伝送デバイスは、前記空洞内に収容された(accommodated)振動手段(vibrating means)を備え、前記振動手段は、前記第2の部分の中央領域に配置され、使用時に、前記患者の前記皮膚に接触するように配置される。
【0018】
任意に、前記アダプターは、前記振動手段から振動を前記患者の前記皮膚に伝送するために可撓性材料で作られる。
【0019】
任意に、前記エネルギー伝送デバイスは、前記空洞内に収容される可撓性リングを備え、前記振動手段は、前記第2の部分の周辺領域に、前記振動手段の振動を可能にするために、前記可撓性リングを介して接続する。
【0020】
任意に、前記エネルギー伝送デバイスは、前記空洞内に収容される、第1の導電性プレート、第2の導電性プレート、バッテリユニット、プリント回路基板デバイス及びエネルギー伝送デバイスを備える。前記バッテリユニットは前記第1の導電性プレートと第2の導電性プレートとの間に収容され、前記プリント回路基板デバイスは、前記バッテリユニットに接続され、前記エネルギー伝送ユニットは、前記振動手段に固定され、前記プリント回路基板デバイス及び前記第2の導電性プレートは、前記エネルギー伝送ユニットを収容するためのリング形状を形成するように適合される。
【0021】
任意に、前記エネルギー伝送デバイスには、前記第1の部分と第2の部分との間にロッキングリング(locking ring)が介在してもよい。
【0022】
任意に、前記エネルギー伝送デバイスは、動作時に、前記エネルギー伝送デバイスを充電する充電デバイスを更に備え、前記エネルギー伝送デバイスの前記第1の部分は、電荷を受け取るために前記充電デバイスの表面上の窪み(indentation)に少なくとも部分的に収容される。
【0023】
別の実施形態では、前記エネルギー伝送デバイスは、
第1の磁石又は第1の磁性プレートの少なくとも1つを備える第1のユニットと、
前記第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体する磁気アダプターを備える第2のユニットと、を備え、前記磁気アダプターは、前記磁気アダプターと、前記第1のユニットの前記第1の磁石又は前記第1の磁気プレートとの間の磁気的取り付け(magnetic attachment)を可能にする第2の磁石又は第2の磁気プレートの少なくとも1つとを備える。前記接着材料は、前記患者の前記皮膚と接触するように配置される第1の側面と、前記磁気アダプターに合体し、前記第1のユニットと接触する第2の側面とを備え、
前記磁気アダプターは、前記提案された治療に基づく前記エネルギーを、前記耳鳴りを治療するために、前記患者に骨伝導性を介して伝送するように配置される。
【0024】
前述の2つの実施形態のいずれかでは、前記第1のユニットは、ホワイトノイズ(white noise)、電気エネルギー、電磁エネルギー又は光エネルギーからなる群から選択される前記エネルギーを生成する。
【0025】
任意に、前記第1のユニットは、前記ホワイトノイズを生成するホワイトノイズ生成機を備えてもよく、前記ホワイトノイズは、20ヘルツ(Hz)から20,000Hzの範囲である。
【0026】
任意に、前記第1のユニットは、前記電気エネルギーを生成する電気刺激機(electrostimulator)を備えてもよく、前記電気エネルギーは45マイクロアンペア(μA)~100μAの範囲である。
【0027】
前記第1のユニットは、前記電気エネルギー又は前記電磁エネルギーを生成する神経刺激機(neurostimulator)を備え、前記電気エネルギーは、45マイクロアンペア(μA)から100μAの範囲であり、前記電磁エネルギーは、10ヘルツ(Hz)~90Hzの範囲である。
【0028】
任意に、前記第1のユニットは、前記光エネルギーを生成するレーザー放射デバイスを備えてもよく、前記光エネルギーは、600ナノメートル(nm)~1000nmの波長範囲を有する。
【0029】
任意に、前記第1のユニットは、ホワイトノイズ、電気エネルギー、電磁エネルギー又は光エネルギーからなる群から選択される前記エネルギーを生成し、
複数の提案された治療動作により、前記耳鳴りを治療するように、予めプログラムされた複数のボタンと、
少なくとも1つのボタンが前記患者により作動されると、少なくとも1つの提案された治療動作を実行するように構成された第2のプロセッサーと、を備える。
【0030】
別の態様では、本開示の1つの実施形態は、耳鳴りを監視及び治療するためのシステムを提供し、前記システムは、
患者の聴覚機能障害に関連する健康状態を監視するための少なくとも1つのセンサーを備えるセンサーユニットと、
前記患者の前記聴覚機能障害に関連する前記健康状態に関連する患者データを収集し、前記収集された患者データに基づいて、前記耳鳴りの前記提案された治療を前記患者に提案する、第1のプロセッサー及びデータベースと、
前述された態様の実施形態又はオプションのいずれかのエネルギー伝送デバイスと、を備えることを特徴とする。
【0031】
有益なことに、前記システムは、患者に関連する患者データを効果的に収集し、前記耳鳴りの根本原因を検出して、前記収集された患者に関連する患者データに基づいて、治療の新しい方法を決定することを可能にする。前記システムは、有利には、患者の健康状態に基づいて、患者固有の耳鳴りの治療(patient-specific treatment to the tinnitus)を提供する。このシステムは効果的であり、信頼性があり、容易に実装することができる。
【0032】
任意に、本開示のこの態様のシステムは、前記患者が前記システムに前記患者の健康状態に関する主観的情報を提供するように構成されたインターフェースを更に備えてもよく、前記第1のプロセッサーは、前記情報に基づいて、前記患者に前記耳鳴りのために提案された、前記治療を提案する。
【0033】
任意に、本開示のこの態様のシステムにおいて、前記第1のプロセッサーは前記患者データに基づいて将来発生しようとしている耳鳴りの変化を予測してもよく、発生しようとしている前記耳鳴りの変化について前記患者に示してもよく、将来に前記耳鳴りに対処するように前記患者に示してもよい。
【0034】
任意に、前記システムは、前記患者が前記耳鳴りの変化がいつ起こるかに関する情報を提供することを可能にし、前記情報を分析して前記治療及び前記耳鳴りに対する前記ガイダンス(guidance)を提案するために前記情報をクラウドサーバーに送信するインターフェースを更に備えてもよい。
【0035】
任意に、少なくとも1つの前記センサーは、加速度計、温度センサー、脈拍センサー、血圧センサー、及び酸素化センサーのうちの少なくとも1つを備えてもよい。前記センサーユニットは、前記患者の体温、脈拍数、呼吸数、運動パターン、又は血圧を収集してもよく、前記患者の前記体温、前記脈拍数、前記呼吸数、前記運動パターン、又は前記血圧をユーザーデバイス又はクラウドサーバーに送信してもよい。
【0036】
好ましくは、前記第1のプロセッサーは、前記エネルギー伝送デバイスを作動させることによって、前記提案された治療を実行する。
【0037】
本開示の実施形態は、前述された先行技術における問題を実質的に排除するか、又は少なくとも部分的に対処し、エネルギー伝送デバイス及びシステムを用いて、患者の日常活動に影響することなく、耳鳴りを監視及び治療することを可能にする。
【0038】
本開示の更なる態様、利点、特徴及び目的は、後述の添付の特許請求の範囲と併せて解釈される(construed)、実例となる(illustrative)実施形態の図面と詳細な説明により明らかになるであろう。
【0039】
本開示の特徴は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な組み合わせで組み合わせることができることが理解されよう。
【0040】
上記の概要、及び実例となる実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むとよりよく理解される。本開示を説明する目的で、本開示の例示的な(exemplary)構成が図面に示される。しかしながら、本開示は、本明細書に開示される特定の方法及び手段に限定されない。更に、当業者は、図面が縮尺通りではないことを理解するであろう。可能な限り、同様の要素は同じ番号で示されている。
【0041】
ここで、本開示の実施形態を、単なる例として、以下の図を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本開示の1つの実施形態による耳鳴りを監視及び治療するためのシステムの概略図である。
図2】本開示の1つの実施形態による、エネルギー伝送デバイスの一部としてセンサーユニットを備えるシステムの概略図である。
図3】本開示の1つの実施形態による、エネルギー伝送デバイスの分解図である。
図4】本開示の1つの実施形態による、エネルギー伝送デバイスの組み立て図である。
図5】本開示の別の実施形態によるエネルギー伝送デバイスの分解図である。
図6】本開示の更に別の実施形態によるエネルギー伝送デバイスの分解図である。
図7】本開示の更に別の実施形態によるエネルギー伝送デバイスの分解図である。
図8】本開示の更に別の実施形態によるエネルギー伝送デバイスの分解図である。
図9】本開示の1つの実施形態による、第1のユニットの分解図である。
図10】本開示の1つの実施形態による第1のユニットの上面図である。
図11】本開示の1つの実施形態による、第1のユニットの底面図である。
図12】本開示の1つの実施形態による、第1のユニットとアダプターのロック(locking)を図示する。
図13】本開示の1つの実施形態による、患者の皮膚へのアダプターの配置である。
図14】本開示の1つの実施形態による、第1のユニットを充電するための充電デバイスである。
図15】本開示の1つの実施形態による、耳鳴りを監視及び治療するための(監視及び治療の)方法のステップを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
添付の図面において、下線付きの数字は、下線付きの数字が付されている項目、又は下線付きの数字が隣接している項目を表すために使用される。下線付きではない数字は、下線付きではない数字と、項目とを結ぶ線によって識別される項目に関するものである。数字が下線付きではなく、関連する矢印を伴う場合、下線付きではない数字は、矢印が示す一般的な項目を識別するために使用される。
【0044】
以下の詳細な説明は、本開示の実施形態及びそれらが実装されうる方法を例示する。本開示を実施するいくつかの様式が開示されてきたが、当業者は、本開示を実施又は実践するための他の実施形態も可能であることを認識するであろう。
【0045】
1つの態様では、本開示の1つの実施形態は、耳鳴りを監視し治療するためのシステムでの使用のためのエネルギー伝送デバイスであって、前記耳鳴りを治療するためのエネルギーを生成する第1のユニットと、
前記第1のユニットを前記患者の皮膚に対して固定し、留めるように配置される第2のユニットと、を備え、
動作時に、前記第1のユニットは、前記耳鳴りを治療するために、提案された治療に基づいて、前記患者に骨伝導性を通じて伝送するための前記エネルギーを生成する、エネルギー伝送デバイスを提供する。
【0046】
別の態様では、本開示の1つの実施形態は、耳鳴りを監視及び治療するためのシステムを提供し、前記システムは、
患者の聴覚機能障害に関連する健康状態を監視するための少なくとも1つのセンサーを備えるセンサーユニットと、
前記患者の前記聴覚機能障害に関連する前記健康状態に関連する患者データを収集し、前記収集された患者データに基づいて、前記耳鳴りの前記提案された治療を前記患者に提案する、第1のプロセッサー及びデータベースと、
前述された態様の実施形態又はオプションのいずれかによるエネルギー伝送デバイスと、を備えることを特徴とする。
【0047】
本開示は、耳鳴りを監視し治療するためのシステムでの使用のための前述のエネルギー伝送デバイスと、耳鳴りを監視し治療するための前述のシステムとを提供する。前記エネルギー伝送デバイスは、骨伝導性を介して前記患者にエネルギーを伝送することによって、耳鳴り、聴覚障害、聴覚過敏、幻聴、失声症、音声恐怖症、中枢性聴覚処理障害などの聴覚機能障害を治療することができる。前記エネルギー伝送デバイスは、患者の日常活動に影響を及ぼすことなく耳鳴りを治療する。前記システムは、患者に関連付けられた患者データを効果的に収集し、耳鳴りの根本原因を検出すること及び患者に関連付けられた収集された患者データに基づいて新しい治療方法を決定することを可能にする。前記システムは、有利には、患者の健康状態に基づいて、耳鳴に患者固有の治療を提供する。このシステムは効果的であり、信頼性があり、容易に実装することができる。
【0048】
ある実施形態では、患者の健康状態に関連する患者データは、体温、脈拍数、呼吸数、運動パターン、酸素化率、又は血圧のうちの少なくとも1つを含む。ある実施形態では、第1のユニットは、患者の体温、脈拍数、呼吸数、運動パターン、又は血圧を収集し、体温、脈拍数、呼吸数、運動パターン、又は血圧をユーザーデバイス又はクラウドサーバーに送信してもよい。
【0049】
ある実施形態において、エネルギー伝送デバイスは、ユーザーデバイスと接続され、ユーザーデバイスは、エネルギー伝送デバイスのプログラム可能な設定を調整する。ある実施形態において、ユーザーデバイスは、任意に、タブレット、デスクトップ、パーソナルコンピューター、モバイルデバイス、電子ノートブック(a tablet, a desktop a personal computer, a mobile device, an electronic notebook)、又は同様のものである。ある実施形態において、エネルギー伝送デバイスは、ネットワークを通じてユーザーデバイスと接続される。ある実施形態では、ネットワークは有線ネットワークである。別の実施形態では、ネットワークは、無線ネットワークである。更に別の実施形態では、ネットワークは、有線ネットワークと無線ネットワークとの組み合わせである。更に別の実施形態では、ネットワークは、インターネットである。
【0050】
ある実施形態では、第1のユニットは、骨伝導性を通じて患者にエネルギーを伝送するための骨伝導性要素を備えてもよい。ある実施形態では、骨伝導性要素は、エネルギーを患者に伝送する圧電素子(piezo-electric element)又は磁気弾性素子(magneto-elastic element)を備える。ある実施形態では、第1のユニットは、円、正方形、三角形、又は長方形からなる群から選択される形状である。ある実施形態では、第1のユニットは、患者の頭蓋骨と接触している。
【0051】
ある実施形態では、第1のユニットは、周囲からの音を捕捉するためのマイクロフォンと、骨伝導性を通じて患者に伝送するために前記の音をオーディオ信号(audio signal)に変換する第2のプロセッサーと、を備えていてもよい。ある実施形態では、前記エネルギー伝送デバイスは、周囲からの音を、骨伝導性を通じて患者の内耳に送ることによって、患者の難聴を治療してもよい。
【0052】
ある実施形態では、前記エネルギー伝送デバイスは、1つ以上の付属品(accessories)と接続することができる。ある実施形態では、第1のユニットは、磁気信号をピックアップし、磁気信号を音として患者の耳の中へ流すためのテレコイル(telecoil)受信機を備えてもよい。ある実施形態では、前記テレコイル受信機は、電磁場として作用するループシステム(loop system)から信号をピックアップしてもよく、電磁場を音声信号(sound signal)に変換してもよい。ある実施形態では、ループシステムのマイクロフォンからの信号が増幅され、背景雑音(background noise)が除去される。
【0053】
ある実施形態では、前記第2のユニットは、プラスター(plaster)又はパッチ(patch)である。ある実施形態では、前記第2のユニットは、使用中に患者の皮膚に影響を与えない材料で作られている。ある実施形態では、前記第2のユニットは、任意の形状であってよい。ある実施形態では、前記第2のユニットは、使い捨てユニットである。前記エネルギー伝送デバイスは着用可能(wearable)デバイスであることが理解されるであろう。前記エネルギー伝送デバイスの実施形態は、ドアオープナー(door opener)、キーチェーン(key chain)、ボトルオープナー(bottle opener)、又はおもちゃの形態にデザインされてもよい。
【0054】
任意に、前記第2のユニットは、
前記第1のユニットを前記患者の皮膚に取り付けるように配置された接着材料と、
第1の側面及び第2の側面を有するアダプターと、を備えてもよく、前記アダプターの前記第1の側面は前記接着材料を用いて前記患者の前記皮膚に固定されるように配置され、
使用時に、前記第1のユニットは前記患者の前記皮膚に接触するように配置される。
【0055】
ある実施形態では、前記接着材料の第1の側面は前記患者の前記皮膚に接触している。ある実施形態では、前記接着材料の第1の側面は前記アダプターに合体する。ある実施形態では、前記第1のユニットは前記アダプターから取り外し可能である。前記アダプターからの取り外しの後、前記第1のユニットは新しい第2のユニットと一緒に使用されてもよい。ある実施形態では、前記接着材料は、プラスター又はパッチである。ある実施形態では、前記接着材料はエネルギー伝送接着材料である。ある実施形態では、前記接着材料は空気及び水分透過性である。ある実施形態では、前記接着材料は生分解性材料で作られる。ある実施形態では、前記アダプターは生分解性材料で作られる。ある実施形態では、前記第1のユニットは、皮膚接触表面と、非皮膚接触表面とを備えてもよい。ある実施形態では、前記第1のユニットは、前記皮膚接触表面が前記患者の前記皮膚と接触する時にエネルギーを生成してもよい。ある実施形態では、前記第1のユニットの前記非皮膚接触表面は、前記アダプターに面してもよい。
【0056】
任意に、前記アダプターは、第1の側面及び第2の側面を有する。前記アダプターの前記第1の側面は、前記患者の前記皮膚に接着材料を用いて固定されるように配置され、前記アダプターは、前記接着材料により前記第1のユニットを固定するために前記接着材料に合体する。前記アダプターは、磁気によって前記第1のユニットを固定する磁気アダプターである。前記アダプターが前記接着材料に合体するとき、前記アダプターは、前記患者の前記皮膚に固定するために必要とするように(requisitely)配置する(すなわち、位置決めする)ために、直接的に利用されることができる。前記アダプターが磁気アダプターである場合には、前記第1のユニットは必要に応じて容易に前記アダプターに/前記アダプターからロック/取り外しされることが理解されるであろう。
【0057】
任意に、前記第2のユニットは、
第1の穴を備える接着材料と、
第2の穴を備え、前記第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体するアダプターと、を備え、前記スナップロックは前記第1のユニットを受け入れて前記第1のユニットを前記アダプター内にロックするように構成され、
前記第1と第2の穴は、使用時に、前記第1のユニットが前記患者の皮膚に接触することを可能にする。
【0058】
この点に関し、前記接着材料に前記アダプターが合体するとき、前記接着材料の第1の穴は、アダプターの第2の穴と一致する。これは、前記第1のユニットが前記アダプター内部に固定されるとき、前記第1のユニットが前記患者の前記皮膚に接触することを可能にする。有益なことに、前記第1のユニットにより生成されるエネルギーは、効率的な方法(an efficient manner)で、いかなる障害(obstruction)もなく、前記患者に骨伝導性を通じて伝送されることができる。
【0059】
任意に、前記アダプターは第1の側面及び第2の側面を有し、前記アダプターの前記第1の側面は、前記接着材料を用いて前記患者の前記皮膚に固定されるように配置される。前記アダプターは、前記第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体し、前記第1のユニットを受け入れ、前記第1のユニットを前記アダプター内にロックするロックを備え、前記接着材料は、前記患者の前記皮膚と接触するように配置される第1の側面と、前記アダプターに合体し、前記第1のユニットと接触する第2の側面とを備え、動作時に、前記接着材料は前記患者の前記皮膚と接触するように配置され、前記第1のユニットは、前記提案された治療に基づいて前記エネルギーを生成し、前記接着材料は、前記耳鳴りを治療するために、前記エネルギーを前記第1のユニットから前記患者に骨伝導性を通じて伝送するように構成されていてもよい。前記ロックが前記第1のユニットを受け入れてロックするとき、前記第1のユニットは、患者の皮膚上に必要な方法で(in a requisite manner)しっかりと位置決めされることが理解されよう。このため、前記第1のユニットは、前記患者が現実世界において動き回るときに落ちることがなく、従って、前記第1のユニットが患者の日常活動を妨害又は影響を及ぼすことなく、必要に応じて機能する(例えば、前記患者に伝送するためのエネルギーを生成する)ことができる。1つの実施形態では、前記ロックはスナップロック(snap lock)又はバヨネットソケットロック(bayonet socket lock)である。
【0060】
任意に、前記アダプターは、前記第1のユニットを前記アダプター内にロックし、使用後に前記第1のユニットの前記アダプターからの分離を可能にするスナップロックを備えてもよい。ある実施形態では、スナップロックを有するアダプターは、接着材料に合体してもよい。ある実施形態では、スナップロックを有するアダプターは、接着材料の第2の側面に合体してもよい。前記アダプターは、動作時に、第1のユニットを必要な(requisite)一定の(constant)位置に固定することを可能にし、第1のユニットを接着材料内にロック(又は固定)することが理解されよう。前記接着材料及び前記アダプターは、使い捨てである第2のユニットを構成する。
【0061】
ある実施形態では、前記エネルギー伝送デバイスは、第1の部分と前記第1の部分に空洞を形成するように接触する第2の部分を有し、前記エネルギー伝送デバイスは前記空洞内に収容された振動手段を備え、前記振動手段は前記第2の部分の中央領域に配置され、使用時に、前記患者の前記皮膚に接触するように配置される。この点で、前記第1のユニットが提案された治療に基づいて前記エネルギーを生成するとき、前記エネルギーの形態は、振動手段を用いて振動エネルギーに変換され、次いで、前記振動エネルギーは前記耳鳴りを治療するために、前記患者に骨伝導性を通じて伝送される。第1の部分及び第2の部分は、ねじを使用して共に固定されることが理解されるであろう。
【0062】
任意に、前記アダプターは、前記振動手段から前記患者の前記皮膚に振動を伝送するための可撓性材料で作られている。この点に関して、前記可撓性材料は、振動手段から振動を受け取り、前記可撓性材料は前記患者の前記皮膚と接触するため、前記可撓性材料は前記振動を前記皮膚に伝送する。可撓性材料は、非毒性で環境にやさしい材料であることが理解されよう。
【0063】
任意に、前記エネルギー伝送デバイスは、前記空洞内に収容される可撓性リングを備え、前記振動手段は、前記第2の部分の周辺領域に、前記振動手段の振動を可能にするために前記可撓性リングを介して接続する。この点で、前記振動手段は、(第1のユニットの)振動手段が前記患者の前記皮膚と接触するように、第2の部分からわずかに突出(protrude)する。これにより、前記第1のユニットが前記アダプター内に固定されるときに、前記振動手段が前記患者の前記皮膚に容易に振動エネルギーを伝送することが可能になる。
【0064】
任意に、前記エネルギー伝送デバイスは、前記空洞内に収容される、第1の導電性プレート、第2の導電性プレート、バッテリユニット、プリント回路基板デバイス及びエネルギー伝送デバイスを備え、前記バッテリユニットは前記第1の導電性プレートと第2の導電性プレートとの間に収容され、前記プリント回路基板デバイスは前記バッテリユニットに接続され、前記エネルギー伝送ユニットは前記振動手段に固定され、前記プリント回路基板デバイスと前記第2の導電性プレートは前記エネルギー伝送ユニットを収容するためのリング形状を形成するように適合される。前記第1の導電性プレートは前記バッテリユニットの第1の電極であり、前記第2の導電性プレートは前記バッテリユニットの第2の電極である。任意に、前記バッテリユニットは、前記エネルギー伝送デバイスが機能するための電源としての役目をする。任意に、前記バッテリユニットはリチウムイオン電池又はリチウムポリマー電池を備えてもよい。前記プリント回路基板デバイスは、例えば、導電性トラックを用いて、前記エネルギー伝送デバイスの電機要素(electronic elements)を機械的に支持し、電気的に接続する。前記第1のユニットによって生成される前記エネルギーは、第1のユニット内の前記エネルギー伝送ユニットによって実際に生成されることが理解されよう。任意に、前記エネルギー伝送デバイスが前記振動手段に固定されるとき、前記エネルギー伝送デバイスにより生成された前記エネルギーは、前記振動手段に伝送される。前記振動手段は、前記エネルギーを、使用することによって、前記振動エネルギーに変換し、次いで振動エネルギーは、前記耳鳴りを治療するために、前記患者に骨伝導性を通じて伝送される。とりわけ、第1のユニットの構造は、前記振動手段が前記エネルギー伝送ユニットの下に位置するような方式である。任意に、前記エネルギー伝送デバイスは前記振動手段にねじを用いて固定される。
【0065】
任意に、前記エネルギー伝送デバイスは、動作時に、前記エネルギー伝送デバイスを充電する充電デバイスを更に備えてもよく、前記エネルギー伝送デバイスの前記第1の部分は、電荷を受け取るために、前記充電デバイスの表面上の窪みに少なくとも部分的に収容される。任意に、この点に関して、充電デバイスは、動作時に、第1のユニットを充電する。このような場合、前記窪みの形状及びサイズは、前記第1のユニットの形状及びサイズに対応(correspond)してもよい。任意に、前記エネルギー伝送デバイスを充電するとき、前記第1のユニットの前記バッテリユニットは、電荷を受け取る。この点で、前記第1のユニットの前記第1の部分は、電荷を受け取るために前記表面と直接接触していてもよく、又は電荷を誘導的に(inductively)受け取るために、表面から所定の距離にあってもよい。
【0066】
別の実施形態では、前記エネルギー伝送デバイスは、
第1の磁石又は第1の磁性プレートの少なくとも1つを備える第1のユニットと、
前記第1のユニットを前記接着材料で固定するために前記接着材料に合体する磁気アダプターを備える第2のユニットと、を備え、前記磁気アダプターは前記磁気アダプターと前記第1のユニットの前記第1の磁石又は前記第1の磁気プレートとの間の磁気的取り付けを可能にする少なくとも1つの第2の磁石又は第2の磁気プレートとを備え、前記接着材料は前記患者の前記皮膚と接触するように配置される第1の側面と、前記磁気アダプターに合体し、前記第1のユニットと接触する第2の側面とを備え、
前記磁気アダプターは、前記提案された治療に基づく前記エネルギーを、前記耳鳴りを治療するために、前記患者に骨伝導性を介して伝送するように配置される。
【0067】
有利には、前記磁気アダプターと前記第1のユニットとの間の磁気的取り付けは、骨伝導性を通じての前記患者へのエネルギーの伝送を可能にする。
【0068】
前述の2つの実施形態のいずれかにおいて、前記第1のユニットは、任意に、ホワイトノイズ、電気エネルギー、電磁エネルギー、又は光エネルギーからなる群から選択される前記エネルギーを生成する。有利には、前記第1のユニットは、提案された治療に基づいて、前述のエネルギーを生成する。任意に、前記第1のユニットはホワイトノイズ、電気エネルギー、電磁エネルギー、又は光エネルギーの組み合わせを生成してもよい。
【0069】
任意に、前記第1のユニットは、前記ホワイトノイズを生成するホワイトノイズ生成機を備えてもよく、前記ホワイトノイズは、20ヘルツ(Hz)から20,000Hzの範囲である。ある実施形態では、前記ホワイトノイズ生成機は、患者の状態(例えば、聴覚障害状態)に基づく周波数範囲内でホワイトノイズを生成してもよい。ある実施形態では、前記ホワイトノイズ生成機は、1つ以上の周波数範囲においてホワイトノイズを生成するように、患者の状態(例えば、聴覚障害状態)に従ってプログラムされてもよい。ある実施形態では、前記ホワイトノイズ生成機は、患者の状態(例えば、聴覚障害状態)に基づく周波数範囲においてホワイトノイズを生成する1つ以上の回路を備える。
【0070】
任意に、前記第1のユニットは前記電気エネルギーを生成する電気刺激機を備えてもよく、前記電気エネルギーは45マイクロアンペア(μA)~100μAの範囲である。ある実施形態では、電気刺激機は、患者の状態(例えば、聴覚障害状態)に基づいて電気エネルギーを生成してもよい。ある実施形態では、電気刺激機は、電気エネルギーを生成するように、患者の状態(例えば、聴覚障害状態)に従ってプログラムされてもよい。ある実施形態では、電気刺激機は、患者の状態(例えば、聴覚障害状態)に基づいて発電機(generator)によって生成される電気エネルギーを調整するための少なくとも1つの電圧調整機又は電流調整機を備える。
【0071】
任意に、前記第1のユニットは、前記電気エネルギー又は前記電磁エネルギーを生成する神経刺激機を備えてもよく、前記電気エネルギーは45マイクロアンペア(μA)から100μAの範囲であり、前記電磁エネルギーは10ヘルツ(Hz)~90Hzの範囲である。ある実施形態では、神経刺激機は患者の状態(例えば、聴覚障害状態)に基づいて電気エネルギー又は電磁エネルギーを生成してもよい。ある実施形態では、神経刺激機は、電気エネルギー又は電磁エネルギーを生成するように、患者の聴覚障害状態に従ってプログラムされてもよい。ある実施形態では、神経刺激機は、患者の状態(例えば、聴覚障害状態)に基づいて発電機によって生成される電気エネルギー又は電磁エネルギーを調整するための少なくとも1つのバッテリ調節機又は電流調整機を備える。
【0072】
任意に、前記第1のユニットは、光エネルギーを生成するレーザー放射デバイスを備え、前記光エネルギーは、600ナノメートル(nm)~1000nmの波長範囲を有する。ある実施形態では、前記光エネルギーはソフトレーザーである。ある実施形態では、前記レーザー放射デバイスは患者の状態(例えば、聴覚障害状態)に基づいて光エネルギーを生成してもよい。ある実施形態では、前記レーザー放射デバイスは、患者の状態に基づいて光エネルギーを生成するようにプログラムされてもよい。ある実施形態では、前記第1のユニットは、提案された治療に基づいて、耳鳴りを治療するために、ホワイトノイズ発生装置、電気刺激装置、神経刺激装置又はレーザー発光装置(white noise generator, the electrostimulator, the neurostimulator or the laser emitting device)の少なくとも1つを選択し、ホワイトノイズ、電気エネルギー、電磁エネルギー、又は光エネルギーの少なくとも1つを生成する。
【0073】
任意に、前記第1のユニットは、ホワイトノイズ、電気エネルギー、電磁エネルギー、又は光エネルギーからなる群から選択される前記エネルギーを生成し、複数の提案された治療動作により前記耳鳴りを治療するように予めプログラムされた複数のボタンと、少なくとも1つのボタンが前記患者により作動されると、少なくとも1つの提案された治療動作を実行するように構成された第2のプロセッサーとを備える。
【0074】
ある実施形態では、前記複数のボタンは、押しボタンである。ある実施形態では、前記複数のボタンは、複数の動作モードを備えていてもよい。ある実施形態では、前記複数の動作モードは、(i)耳鳴り治療モード、(ii)難聴治療モード、(iii)聴覚過敏治療モード、(iv)幻聴治療モード、(v)音嫌悪症治療モード、(vi)音声恐怖症治療モード、及び/又は(vii)中枢性聴覚処理障害治療モード、を備えてもよい。ある実施形態では、少なくとも1つの動作モードが、患者の状態に基づいて選択される。ある実施形態では、前記複数の動作モードは、患者の周囲の環境に応じて変化してもよい。任意に、複数のボタンは、電源オン/電源オフボタン、リセット又は再起動ボタン、音量調節ボタンのうちの少なくとも1つを備える。
【0075】
任意に、前記エネルギー伝送デバイスにおいて、前記第1の部分と第2の部分との間にロッキングリング(locking ring)が介在(interpose)する。前記ロッキングリングの周囲には、前記第1のユニットの複数のボタンが埋め込まれている。
【0076】
ある実施形態では、前記システムは、前記センサーユニットから患者データを受信するための少なくとも1つの入力インターフェースを備える。ある実施形態では、前記システムは、耳鳴りの治療を提案するための少なくとも1つの出力インターフェースを備える。前記システムは、センサーユニットから受信した患者データを処理して、前記患者に、耳鳴りを治療するために、必要とされる量と必要とされる種類のエネルギーがエネルギー伝送デバイスで生成され、骨伝導性を通じて伝送されるようにエネルギー適用レジメン(energy application regimen)を導出(derive)することが理解されるであろう。
【0077】
前記システムは、前記システムが、入力された情報から、特にシステムの第1のプロセッサーとデータベースによって導出され、提案された治療に基づいて、提案された治療として患者に指示(instruction)を表示するように、構成されてもよい。
【0078】
ある実施形態では、前記の少なくとも1つのセンサーは、加速度計、温度センサー、脈拍センサー、血圧センサー、及び酸素化センサーのうちの少なくとも1つを備える。ある実施形態では、前記システムは、任意に、補聴器、ヘッドフォン、又はデータ収集デバイス(data-collecting device)であってもよい。ある実施形態では、前記エネルギー伝送デバイスは、任意に、補聴器、ヘッドフォン、又はデータ収集デバイスであってもよい。ある実施形態では、前記センサーユニットは、患者の体温、脈拍数、呼吸数、運動パターン、睡眠パターン、ストレスパターン、又は血圧を収集してもよく、また患者の体温、脈拍数、呼吸数、運動パターン、睡眠パターン、ストレスパターン、又は血圧をユーザーデバイス又はクラウドサーバーに送信(transmit)してもよい。
【0079】
ある実施形態では、前記センサーユニット及び前記エネルギー伝送デバイスは、ネットワークを通じてクラウドサーバーに通信可能なように接続される。ある実施形態では、前記センサーユニットは、ネットワークを通じてクラウドサーバーに患者データを送信する。ある実施形態では、エネルギー伝送デバイスは、患者データをクラウドサーバー又は第1のプロセッサーに送信するソフトウェアアプリケーションを備えてもよい。ある実施形態では、前記第1のプロセッサー及びデータベースは、クラウドサーバー内に存在してもよい。ある実施形態では、前記センサーユニットは、患者データをクラウドサーバーに送信する送信ユニットを備える。ある実施形態では、前記ネットワークは、有線ネットワークである。ある実施形態では、前記ネットワークは、無線ネットワークである。更に別の実施形態では、ネットワークは、有線ネットワークと無線ネットワークとの組み合わせである。更に別の実施形態では、ネットワークは、インターネットである。ある実施形態では、前記クラウドサーバーは、任意に、タブレット、デスクトップ、パーソナルコンピューター又は電子ノートブックである。
【0080】
ある実施形態では、前記第1のプロセッサー及び前記データベースは、クラウドサーバー内に存在してもよい。ある実施形態では、第1のプロセッサー及び前記データベースは、エネルギー伝送デバイスに存在していてもよい。ある実施形態では、前記データベースは、複数の聴覚機能障害(例えば、耳鳴り)と関連付けられた複数の患者データ及び治療データを記憶(store)してもよい。ある実施形態では、前記クラウドサーバーは、前記患者データを分析し、耳鳴りのための治療を提案する。
【0081】
任意に、前記システムは、前記患者が前記システムに前記患者の健康状態に関する主観的情報を提供するように構成されたインターフェースを更に備え、前記第1のプロセッサーは、前記主観的情報に基づいて、前記患者に、前記耳鳴りのために提案された前記治療を提案する。主観的情報は、主観的手段を介して患者によって提供されることが理解されるであろう。任意に、主観的情報は、タッチ入力、キー/ボタン押下入力、ジェスチャ(gesture)入力、触覚(haptic)入力、音声入力、テキスト入力の少なくとも1つの形態で提供される。主観的手段は、タッチセンシティブデバイス(touch-sensitive device)、キー/ボタン押下対応デバイス(key/button press-enabled device)、音声記録手段、テキストメッセージング手段などでありえる。主観的情報は、患者の自己経験パラメータ(self-experience parameter)を含んでもよい。ある例では、患者は、彼の/彼女の耳鳴りがどれだけ強いかに関する情報を提供してもよい。これは、前記患者による、彼/彼女が経験している耳鳴りの支配的な重症度(prevailing severity)に関する、彼の/彼女の、主観的な評価に基づくスコア(これは、例えば、1~10の範囲にある)の入力によって行われてもよい。
【0082】
前記主観的な情報は、又は、必ずしも耳鳴りに直接関連付けられなくてもよい。例えば、あるアプリケーションが、全般的な生活福利(wellbeing)(例えば、健康状態)に関する質問のセットを患者に提供してもよい。これらの質問への応答は、第1のプロセッサーとデータベースに、患者データの一部分として提供される。
【0083】
ある実施形態では、第1のプロセッサーは、機械学習アルゴリズム、回帰(regression)モデル、人工知能(AI)、又はニューラルネットワークアルゴリズム(neural network algorithm)のうちの少なくとも1つを使用して、患者データに基づいて耳鳴りの治療の選択肢(treatment option for the tinnitus)を決定することができる。このような回帰モデル、人工知能(AI)、機械学習又はニューラルネットワークアルゴリズムは、コンピューターシステム設計の技術を有する当業者により理解されるであろう。本開示の実施形態では、機械学習アルゴリズム、回帰モデル、AI又はニューラルネットワークは、(i)複数の患者の過去の患者データ、(ii)複数の患者の過去の患者データに関連する聴覚障害/耳鳴り、(iii)聴覚障害/耳鳴りのために提供される治療、及び(iv)患者の健康状態に関わる主観情報を用いて訓練されることが、本開示の実施形態において理解されるであろう。機械学習アルゴリズム、回帰モデル、AI、又はニューラルネットワークアルゴリズムは、前述の情報から相関/学習し、将来の耳鳴りの発作を予測できうることが理解されるであろう。
【0084】
ある実施形態では、治療は、エネルギー伝送デバイスによって生成される必要があるエネルギーのタイプ、生成される必要があるエネルギーの量、及び耳鳴りを治療するためのエネルギー伝送の持続時間(duration)の情報を備える。ある実施形態では、エネルギー伝送デバイスは、0~5ワット(W)を生成することができる。
【0085】
ある実施形態では、センサーユニットは、任意に、スマートフォン、タブレット、デスクトップ、パーソナルコンピューター、電子ノートブック、又はスマートウォッチである。ある実施形態では、センサーユニットは、患者データを第1のプロセッサー又はクラウドサーバーに送信するためのソフトウェアアプリケーションを備えてもよい。
【0086】
ある実施形態では、エネルギー伝送デバイスは、患者の聴覚、患者の環境、及び患者の自尊心(self-esteem)に影響を及ぼすことなく、日中の耳鳴りを治療するための提案された治療に基づいて、エネルギーを伝送する。エネルギー伝送デバイスは、有利には、エネルギー伝送デバイスがエネルギーを患者に伝送しているときに、患者が周囲からの音を知覚する(perceive)ことを可能にする。エネルギー伝送デバイスは、患者の外耳道(ear canal)を塞ぐことなく、骨伝導性を通じて、エネルギーで患者の耳を刺激する。
【0087】
ある実施形態では、エネルギー伝送デバイスは、エネルギーを機械的な振動の刺激(mechanical vibratory stimulus)に変換してもよく、耳鳴りを治療するために、前記の機械的な振動の刺激を患者の骨構造を通じて伝送してもよい。ある実施形態では、エネルギー伝送デバイスは、エネルギーを振動信号として患者に伝送してもよい。
【0088】
任意に、前記第1のプロセッサーは、前記患者データに基づいて、将来に起こりうる耳鳴りの変化を予測し、前記患者に、前記耳鳴りの変化について示し(indicate)、将来に前記耳鳴りに対処するように示す。
【0089】
好ましくは、第1のプロセッサーは、エネルギー伝送デバイスを作動させることによって、提案された治療を実行する。ある実施形態では、第1のプロセッサーは、収集した患者データに基づいて、発生しようとしている耳鳴りの変化を予測するために、機械学習アルゴリズム、回帰モデル、人工知能(AI)、又はニューラルネットワークアルゴリズムの少なくとも1つを採用(employ)してもよい。ある実施形態では、第1のプロセッサーは耳鳴りの変化が発生しようとしていることを患者に示し、もし耳鳴りの変化が起きた場合の状況にどのように対処するかについてのガイダンスを提供する。前記第1のプロセッサーは、また、前記患者に通知(notification)(すなわち、警告)を提供し、前記通知は、将来の耳鳴りの発作を示すことが理解されるであろう。このような場合、前記患者は、将来の耳鳴りの発作について認識し、提案される治療を適時に受けることにより、前記発作を予防することができる。
【0090】
任意に、前記システムは、前記患者が耳鳴りの変化がいつ発生するかに関する情報を提供することを可能にし、前記情報を分析して前記耳鳴りに関する前記治療と前記ガイダンスを提案するために前記情報をクラウドサーバーに送信するインターフェースを更に備える。前記インターフェースは、ブルートゥース(登録商標)接続を介して、第1のプロセッサーと通信できる、携帯電話などのリンクされたデバイス上に提供されてもよい。
【0091】
ある実施形態では、前記インターフェースは、センサーユニット又はエネルギー伝送デバイスと関連付けられる。ある実施形態では、前記インターフェースは、ソフトウェアアプリケーションである。ある実施形態では、前記クラウドサーバーは、耳鳴りの変化がいつ発生するかに関する情報を患者から前記インターフェースを通じて受信し、前記患者からの前記情報を解析して耳鳴りについてのガイダンスと治療を提案する。ある実施形態では、前記クラウドサーバーは、少なくとも1つのセンサーから得られた患者データを、インターフェースを通じて患者からの情報とともに分析し、耳鳴りのガイダンスと治療を提案する。ある実施形態では、前記クラウドサーバーは、機械学習アルゴリズム、回帰モデル、人工知能(AI)、又はニューラルネットワークアルゴリズムのうちの少なくとも1つを用いて、耳鳴りのガイダンスと治療を提案する。
【0092】
機械学習アルゴリズム、回帰モデル、AI、又はニューラルネットワークアルゴリズムのための訓練は、また、インターフェースを使用して、前記患者からの直接フィードバックによって提供されてもよい。患者には、彼/彼女が経験している耳鳴りの優勢な重症度の彼/彼女の主観的評価に基づいてスコア(これは、例えば1~10の範囲にある)を入力するためのアプリケーションが提供され得る。前記患者による、彼/彼女が経験している耳鳴りの支配的な重症度(prevailing severity)に関する、彼の/彼女の、主観的な評価に基づくスコア(これは、例えば、1~10の範囲にある)の入力によって行われてもよい。スコアは、システムのトレーニングに伝送される。
【0093】
ある実施形態では、耳鳴りを監視及び治療する方法は、
- 少なくとも1つのセンサーを使用して患者の健康状態を監視するステップと、
- 患者の健康状態に関連する患者データを収集するステップと、
- 複数の患者データに基づいて、患者の健康状態に関連する患者データを分析するステップと、
- 患者データに基づいて耳鳴りの治療を提案するステップと、
- 提案された治療に基づいて、エネルギーを生成し、耳鳴りを治療するために骨伝導性を介して患者にエネルギーを伝送するステップと、を含む。
【0094】
任意選択的に、患者の健康状態は、少なくとも1つのセンサーを使用することによって監視される。(感知ユニットの)少なくとも1つのセンサーは、患者の健康状態を監視するために、患者の温度、脈拍数、呼吸数、運動パターン、睡眠パターン、ストレスパターン、酸素化速度、血圧などのバイタル(vital)パラメータを感知する。このようなデータは、患者の健康状態に関連する患者データとしてまとめて提示される。患者データが、第1のプロセッサーによって、又は随意に、クラウドサーバーによって分析されると、耳鳴りの治療が提案されることが理解されるであろう。
【0095】
(図面の詳細な説明)
図1は、本開示の1つの実施形態による、耳鳴りを監視及び治療するためのシステム100の概略図である。システム100は、センサーユニット102と、第1のプロセッサー104と、データベース106と、エネルギー伝送デバイス108とを備える。ある実施形態では、システム100は、クラウドサーバー(図示されず)を備えていてもよい。ある実施形態では、センサーユニット102及びエネルギー伝送デバイス108は、動作時に、ネットワークを通じてクラウドサーバーに結合する。これらの部品の機能は、上述されたとおりである。ある実施形態では、システム100は患者データをセンサーユニット102又は患者(図示されず)から受け取るための入力インタフェース(図示されず)を備える。ある実施形態では、システム100は、耳鳴りを治療するための治療を提案するための出力インタフェース(図示されず)を備える。ある実施形態では、センサーユニット102は、患者データを第1のプロセッサー104に送信するための送信ユニット(図示されず)を備える。ある実施形態では、センサーユニット102は、患者データを第1のプロセッサー104に送信するためのアプリケーションを備える。ある実施形態では、センサーユニット102は、患者データをクラウドサーバーに送信してもよい。ある実施形態では、第1のプロセッサー104及びデータベース106は、クラウドサーバーに存在してもよい。
【0096】
図2は、本開示の1つの実施形態による、エネルギー伝送デバイス202の一部としてセンサーユニット(図示されず)を含む、システム200の概略図である。システム200は、エネルギー伝送デバイス202、第1のプロセッサー204及びデータベース206を備える。ある実施形態では、エネルギー伝送デバイス202は、動作時に、ネットワークを通じてクラウドサーバーに接続する。これらの部品の機能は、上述されたとおりである。ある実施形態では、システム200は、患者データをエネルギー伝送デバイス202又は患者(図示されず)から受け取るための入力インターフェース(図示されず)を備える。ある実施形態では、システム200は、耳鳴りを治療するための治療を提案するための出力インタフェース(図示されず)を備える。ある実施形態では、エネルギー伝送デバイス202は、患者データを第1のプロセッサー204に伝送するための伝送ユニット(図示されず)を備える。ある実施形態では、エネルギー伝送デバイス202は、患者データをクラウドサーバーに送信するためのアプリケーション(図示されず)を備える。
【0097】
図3は、本開示の1つの実施形態による、エネルギー伝送デバイス300の分解図であり、図4は本開示の1つの実施形態による、エネルギー伝送デバイス400の組み立て図である。
【0098】
図3において、エネルギー伝送デバイス300は、第1のユニット302と、第2のユニットとを備える。第1のユニット302は、骨伝導性要素310と、第1の磁石又は第1の磁気プレート306とを備える。第2のユニットは、接着材料304と、接着材料304の第1の側面に磁気アダプターとを備える。前記磁気アダプターは、第1の磁石又は第1の磁気プレート306と磁気アダプターとの間の磁気的取り付けを可能にする、第2の磁石又は第2の磁気プレート308を備える。第1のユニット302は、動作時に、エネルギーを生成し、磁気アダプターは、耳鳴りの治療のために、骨伝導性を通じて前記エネルギーを患者に伝送する。
【0099】
図4において、エネルギー伝送デバイス400は、第1のユニット402と、第2のユニットとを備える。第1のユニット402は、骨伝導性要素410と、第1の磁石又は磁気プレート406とを備える。第2のユニットは、接着材料404と、接着材料404の第1の側面に、磁気アダプターとを備える。前記磁気アダプターは、第1の磁石又は第1の磁気プレート406と磁気アダプターとの間の磁気的取り付けを可能にする第2の磁石又は第2の磁気プレート408を備える。第1のユニット402は、動作時に、エネルギーを生成し、磁気アダプターは、耳鳴りの治療のために、骨伝導性を通じて前記エネルギーを患者に伝送する。
【0100】
図5は、本開示の別の実施形態によるエネルギー伝送デバイス500の分解図である。エネルギー伝送デバイス500は、第1のユニット502と第2のユニット504とを備える。第1のユニット502は、皮膚接触表面508と、非皮膚接触表面(図示されず)とを備える。第2のユニット504は、第1の側面506及び第2の側面(図示されず)を備える。第2のユニット504は、第1のユニット502を人/患者の皮膚に対して固定し、留める。第1のユニット502は、動作時に、エネルギーを生成し、耳鳴りを治療するために、骨伝導性を介して、人にエネルギーを伝送する。
【0101】
図6は、本開示の更に別の実施形態によるエネルギー伝送デバイス600の分解図である。エネルギー伝送デバイス600は、第1のユニット602と、接着材料604及びアダプター606を備える第2のユニットとを備える。第1のユニット602は、皮膚接触表面608と、非皮膚接触表面(図示されず)とを備える。接着材料604は、第1の側面610を備える。アダプター606は、第1のユニット602を接着材料604で固定するために、接着材料604の第1の側面610に合体する。接着材料604の第1の側面610は、第1のユニット602を人の皮膚に装着する。第1のユニット602は、動作時に、エネルギーを生成し、耳鳴りを治療するために骨伝導性を介して人にエネルギーを伝送する。
【0102】
図7は、本開示の更に別の実施形態によるエネルギー伝送デバイス700の分解図である。エネルギー伝送デバイス700は、第1のユニット702と、接着材料704及びアダプター706を備える第2のユニットとを備える。第1のユニット702は、接着材料接触面(図示されず)と、非接着材料接触面714とを備える。接着材料704は、第1の側面708及び第2の側面710を備える。接着材料704の第1の側面708は、患者の皮膚と接触している。アダプター706は、第1のユニット702を受け入れるための第2の穴712を備え、第1のユニット702を接着材料704で固定するために接着材料704の第2の側面710に合体する。第1のユニット702は、アダプター706の第2の穴712を通して接着材料704の第2の側面710と接触している。
【0103】
第1のユニット702は、動作時に、エネルギーを生成し、接着材料704は、耳鳴りを治療するために骨伝導性を介して第1のユニット702から人にエネルギーを伝送する。
【0104】
図8は、本開示の更に別の実施形態によるエネルギー伝送デバイス800の分解図である。エネルギー伝送デバイス800は、第1のユニット802と、接着材料804及びアダプター806を備える第2のユニットとを備える。第1のユニット802は、皮膚接触面(図示されず)と、非皮膚接触面816とを備える。接着材料804は、第1の側面808と、第2の側面810と、第1の穴812とを備える。接着材料804の第1の側面808は、人の皮膚と接触している。アダプター806は、第1のユニット802を受け入れるための第2の穴814を備え、第1のユニット802を接着材料804で固定するために、接着材料804の第2の側面810に合体する。第1のユニット802は、第1の穴812を通して人の皮膚に接触する。
【0105】
第1のユニット802は、動作時に、エネルギーを生成し、耳鳴りを治療するために骨伝導性を介して人にエネルギーを伝送する。
【0106】
図9は、本開示の1つの実施形態による第1のユニット900の分解図である。第1のユニット900は、第1の部分902と、空洞を形成するように前記第1の部分902に(ねじ906によって)取り付けられる第2の部分904とを有する。第1のユニット900は、前記空洞内に収容された振動手段908を備え、前記振動手段908は、前記第2の部分904の中央領域に配置される。第1のユニット900は、前記空洞内に収容された可撓性リング(図示されず)を更に備え、前記振動手段908は、前記振動手段908の振動を可能にするために、前記可撓性リングを介して前記第2の部分904の周辺領域(図示されず)に接続される。第1のユニット900は、第1の導電性プレート910と、第2の導電性プレート912と、バッテリユニット914と、プリント回路基板デバイス916と、エネルギー伝送ユニット918とを更に備える。第1のユニット900の全ての前述の要素は、前記空洞内に収容され、前記バッテリユニット914は、前記第1の導電性プレート910と前記第2の導電性プレート912との間に収容され、前記プリント回路基板デバイス916は、前記バッテリユニット914に結合され、前記エネルギー伝送ユニット918は、前記振動手段908に固定され、前記プリント回路基板デバイス916及び前記第2の導電性プレート912は、前記エネルギー伝送ユニット918をその中に収容するためにリング形状を形成するように適合(adapt)される。第1のユニット900は、第1の部分902と第2の部分904との間に介在するロッキングリング920を更に備える。
【0107】
図10は、本開示の1つの実施形態による第1のユニット1000の上面図である。第1のユニット1000は円形である。ロッキングリング1002は第1のユニット1000の第1の部分1004と第1のユニット1000の第2の部分(図示されず)との間に介在する。ロッキングリング1002の周辺は、ボタン1006、1008及び1010を有する。
【0108】
図11は、本開示の1つの実施形態による、第1のユニット1100の底面図である。第1のユニット1100の内部の振動手段(図示されず)は、前記振動手段による振動を可能にするために、可撓性リング1106を介して、第1のユニット1100の第2の部分1104の周辺領域1102に結合される。第1のユニット1100の内部のエネルギー伝送ユニット(図示されず)は、ねじ1108、1100を使用して前記振動手段に固定される。第1のユニット1100の第1の部分(図示されず)及び第2の部分1104は、ねじ1112及び1114を使用して固定される。
【0109】
図12は、本開示の1つの実施形態による、第1のユニット1200とアダプター1202のロック(locking)を図示する。ここで、第1のユニット1200及びアダプター1202は、スナップロック手段によりロックされる。前記スナップロックは、また、必要に応じて、第1のユニット1200の前記アダプター1202からの取り外しを可能にする。図示のように、第1のユニット1200は、複数のボタン(音量制御ボタン1204及び電源オン/電源オフボタン1206として示されている)を備える。
【0110】
図13は、本開示の1つの実施形態による、患者1304の皮膚1302へのアダプター1300の配置である。アダプター1300の第1の側面(図示されず)は前記皮膚1302に接着材料(図示されず)を用いて固定され、アダプター1300の第2の側面は、前記第1のユニットを固定するためにエネルギー伝送デバイス(図示されず)の第1のユニット(図示されず)と接触している。
【0111】
図14は、本開示の1つの実施形態による、第1のユニット1402を充電するための充電デバイス1400である。図示されるように、前記第1のユニット1402の第1の部分(図示されず)は、電荷を受け取るために、前記充電デバイス1400の表面1406上の窪み1404に収容される。ここで、前記第1の部分は、前記電荷を受け取るために前記表面1406と直接接触している。
【0112】
図15は、本開示の1つの実施形態による、耳鳴りを監視および治療するための(監視および治療の)方法のステップを示すフロー図である。ステップ1502では、患者の健康状態が、少なくとも1つのセンサーを使用して監視される。ステップ1504では、患者の健康状態に関連する患者データが収集される。ステップ1506では、患者の健康状態に関連する患者データが分析される。ステップ1508では、患者データに基づいて、耳鳴りの治療が患者に提案される。ステップ1510では、提案された治療に基づいてエネルギーが生成され、耳鳴りを治療するために骨伝導性を介して患者にエネルギーが転送される。
【0113】
ステップ1502,1504,1506,1508,1510は例示的なものに過ぎず、本明細書の特許請求の範囲から逸脱することなく、1つ以上のステップが追加されるか、1つ以上のステップが除去されるか、又は1つ以上のステップが異なる順序で提供される、他の代替形態も提供されうる。
【0114】
前述の本開示の実施形態に対する修正は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲から逸脱することなく、可能である。本開示を説明し、請求するために使用される「含む(including)」、「備える(comprising)」、「組み込む(incorporating)」、「有する(have)」、「である(is)」などの表現は、非排他的な様式で解釈されることを意図しており、すなわち、明示的に記述されていない項目(items)、構成要素(components)、又は要素(elements)も存在することが可能である。単数への言及は、複数にも関連すると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】