(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-17
(54)【発明の名称】二通り機能光学システム及び方法
(51)【国際特許分類】
F21S 41/25 20180101AFI20230809BHJP
F21S 41/143 20180101ALI20230809BHJP
F21S 41/148 20180101ALI20230809BHJP
F21S 41/43 20180101ALI20230809BHJP
F21W 102/155 20180101ALN20230809BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230809BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20230809BHJP
F21W 103/00 20180101ALN20230809BHJP
F21W 103/20 20180101ALN20230809BHJP
【FI】
F21S41/25
F21S41/143
F21S41/148
F21S41/43
F21W102:155
F21Y115:10
F21Y101:00 100
F21W103:00
F21W103:20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023503188
(86)(22)【出願日】2021-07-19
(85)【翻訳文提出日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 US2021042188
(87)【国際公開番号】W WO2022016144
(87)【国際公開日】2022-01-20
(32)【優先日】2020-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516076603
【氏名又は名称】ジェイ・ダブリュ スピーカー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】ケイ ブラッドリー ウィリアム
(57)【要約】
車両用のランプ(100)が提供され、ランプ(100)は、ハウジングと、リフレクタ(118)と、第1の光源(122)と、ハウジングに連結され、各焦点(116)を有する光軸(114)を定める軸対称レンズ(112)と、ハウジング内において軸対称レンズ(112)と軸対称レンズ(112)の焦点(116)との間に配置された像シフトレンズ(124)とを備える。第2の光源(126)は像シフトレンズ(124)の後方に配置される。第2の光源(126)は、第2の光源(126)から、像シフトレンズ(124)を通り、光軸(114)の上方に軸対称レンズ(112)に向かい、そして軸対称レンズ(112)を通って延びる光路(160)に沿って光を放出して、ハイビーム照明パターンを定める。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングに連結され、光軸と焦点とを定める軸対称レンズと、
前記ハウジング内に配置された第1の光源であって、前記光軸に対して前記軸対称レンズの前記焦点の後方に配置された第1の光源と、
前記ハウジング内に配置された第2の光源であって、前記光軸に対して前記軸対称レンズの前記焦点の前方に配置された第2の光源と、を備えた車両用のランプであって、
前記第1の光源は、前記第1の光源から、前記光軸の下方に前記軸対称レンズに向かい、そして前記軸対称レンズを通って延びる第1の光路に沿って、第1の光を放出して、ロービーム照明パターンを定め、
前記第2の光源は、前記第2の光源から、前記光軸の上方に前記軸対称レンズに向い、そして前記軸対称レンズを通って延びる第2の光路に沿って、第2の光を放出して、ハイビーム照明パターンを定めるように構成される、ランプ。
【請求項2】
前記ハウジング内において前記第2の光源と前記軸対称レンズとの間に配置された像シフトレンズをさらに備え、
前記第2の光路が、前記第2の光源から、前記像シフトレンズを通り、そして前記軸対称レンズを通って延びる、請求項1に記載のランプ。
【請求項3】
前記像シフトレンズの少なくとも一部は、前記焦点の上方かつ前記軸対称レンズの前記光軸の上方に位置し、
前記像シフトレンズは、第1の焦点を定める像を後面で受けるとともに、シフトされた像を前記像シフトレンズの前面から投射するように構成され、
前記シフトされた像は、前記光軸に対して前記軸対称レンズから離れる方向に前記第1の焦点からシフトした第2の焦点を定める、請求項2に記載のランプ。
【請求項4】
前記シフトされた像の前記第2の焦点は、前記軸対称レンズの前記焦点と重なる、請求項3に記載のランプ。
【請求項5】
前記ハウジング内に配置されたリフレクタをさらに備え、
前記第1の光路は、前記第1の光源から前記リフレクタに向かい、そして前記リフレクタから離れる方向に前記軸対称レンズに向かって延びる、請求項2に記載のランプ。
【請求項6】
前記ハウジング内に配置された物理シールドをさらに備え、
前記物理シールドは、前記第1の光源から放出された光の一部が前記軸対称レンズを透過するのを阻止する、請求項5に記載のランプ。
【請求項7】
前記物理シールドは、前記リフレクタの上側反射面の下に配置され、
前記物理シールドは、前記リフレクタの内部ボリュームから外に前記軸対称レンズに向かって延びる延長部を有し、
前記延長部は周縁を画定し、
前記周縁は、第1の直線領域と、第2の直線領域と、前記第1の直線領域と前記第2の直線領域との間の凹状の曲線領域と、を含む、請求項6に記載のランプ。
【請求項8】
前記物理シールドは、前記軸対称レンズの前記光軸に平行に向けられ、
前記物理シールドは、ウェルを含み、
前記ウェルにおける前記物理シールドの第1の厚さは、前記物理シールドの第2の厚さよりも小さい、請求項6に記載のランプ。
【請求項9】
前記ハウジングに連結され前記ハウジング内に配置された壁であって、前記壁が前記光軸に実質的に垂直になるように前記光軸に向かって延びる壁と、
前記ハウジングに連結され前記ハウジング内に配置された支持体であって、前記光軸に対して前記軸対称レンズから離れる方向に延びる支持体と、をさらに備え、
前記支持体の一部は、前記光軸に実質的に平行であり、
前記第1の光源は、前記リフレクタに対向する前記支持体の表面に連結され、
前記第2の光源は、前記軸対称レンズに対向する前記壁の表面に連結される、請求項5に記載のランプ。
【請求項10】
前記物理シールドの一部は、前記軸対称レンズの前記焦点と重なる、請求項6に記載のランプ。
【請求項11】
前記第1の光源は、前記リフレクタで反射され前記軸対称投射レンズを透過する光を放出するように構成され、
前記反射された光の一部は、前記物理シールドによって前記軸対称投射レンズを透過することが阻止及び防止され、
前記反射された光は、ロービーム照明パターンを定める、請求項5に記載のランプ。
【請求項12】
前記第2の光源は、前記像シフトレンズを通って像を定める光を放出するように構成され、
前記像シフトレンズは、前記像を前記軸対称投射レンズの前記焦点に移動するようシフトするように構成され、
前記像は、前記軸対称レンズを通って投射されたときにハイビーム照明パターンを定める、請求項5に記載のランプ。
【請求項13】
前記ハイビーム照明パターンの一部は、前記ロービーム照明パターンに重ね合わされ、これにより、前記ハイビーム照明パターンの前記一部が前記ロービーム照明パターンと重なるように構成されている、請求項1に記載のランプ。
【請求項14】
ハウジングと、
前記ハウジングに連結され、光軸と焦点とを定める軸対称レンズと、
前記ハウジング内に配置され、前記光軸に対して前記軸対称レンズの後方に配置された像シフトレンズと、
前記ハウジング内に配置された光源であって、前記像シフトレンズの後方に配置された光源と、を備える車両用のランプであって、
前記光源は、前記光源から前記像シフトレンズを通り、前記光軸の上方に前記軸対称レンズに向かい、前記軸対称レンズを通って延びる光路に沿って光を放出して、ハイビーム照明パターンを定めるように構成され、
前記光源は、前記像シフトレンズを通って像を定める光を放出するように構成され、
前記像シフトレンズは、前記像を前記軸対称投射レンズの前記焦点に移動するようシフトするように構成され、
前記像は、前記軸対称レンズを通って投射されたときにハイビーム照明パターンを定める、ランプ。
【請求項15】
前記光源が第1の光源であり、
前記光路が第1の光路であり、
前記ランプが、
前記ハウジング内に配置されたリフレクタと、
前記ハウジング内に配置された第2の光源であって、前記光軸に対して前記軸対称レンズの前記焦点の後方に配置された第2の光源と、
前記軸対称レンズの前記焦点と重なる周縁を有する物理シールドと、をさらに備え、
前記第2の光源は、前記第2の光源から、前記リフレクタに向かい、前記リフレクタから離れる方向に前記軸対称レンズに向かって延び、前記軸対称レンズを通って延びる第2の光路に沿って、第2の光を放出して、ロービーム照明パターンを定めるように構成される、請求項14に記載のランプ。
【請求項16】
前記ハウジング内において前記第2の光源の前方に配置され、前記第1の光源を取り囲む第1の複数の光源をさらに備え、
前記複数の光源は、前記第1の光源及び前記第2の光源から放出される光とは異なる色を有する光を放出する、請求項15に記載のランプ。
【請求項17】
前記ハウジング内において前記リフレクタと前記像シフトレンズとの間の配置された壁をさらに備え、
前記第1の光源は、前記壁に連結されている、請求項15に記載のランプ。
【請求項18】
前記軸対称レンズの前記焦点は、前記第1の光源と前記第2の光源との間に配置されている、請求項15に記載のランプ。
【請求項19】
車両用の二通り機能ランプであって、
第1の端部及び第2の端部を有するハウジングと、
前記ハウジングに連結され、光軸と焦点とを定める軸対称レンズと、
前記ハウジング内に配置され、前記ハウジングの前記第2の端部に隣接して配置されたリフレクタと、
前記ハウジング内に配置された物理シールドと、
前記ハウジング内において前記軸対称レンズと前記物理シールドとの間に前記光軸に沿って配置された像シフトレンズであって、前記像シフトレンズの後面へ放出された像を前記軸対称レンズの実質的に焦点に移動させるようシフトして、前記像シフトレンズの前面から投射されるシフトされた像を定めるように構成された像シフトレンズと、
前記リフレクタで反射され前記軸対称レンズを透過する第1の光を前記リフレクタに向かって放出するよう構成された第1の光源と、
軸方向において前記物理シールドと前記像シフトレンズとの間に配置され、前記像シフトレンズを介して光を放出するよう構成された第2の光源と、を備え、
前記リフレクタで反射された前記第1の光の一部は、前記物理シールドによって、前記軸対称レンズを透過することが阻止され、
前記軸対称レンズを透過した前記第1の光は、ロービーム照明パターンを定め、
前記第2の光源は、前記像シフトレンズを介して光を放出して、ハイビーム照明パターンを定め、
前記ハイビーム照明パターンの一部は、前記ロービーム照明パターンに重ね合わされる、二通り機能ランプ。
【請求項20】
貫通する孔を有し、前記第1の光源及び前記第2の光源を取り囲む光学リングであって、前記軸対称レンズと前記第1の光源との間に配置された光学リングと、
前記ハウジング内に配置され前記第2の光源を取り囲む第1の複数の光源と、をさらに備え、
前記第1の複数の光源が、前記第1の光源及び前記第2の光源から放出された光とは異なる色の光を放出し、
前記第1の複数の光源が、琥珀色の光を放出するように構成され、
前記第1の光源及び前記第2の光源が、白色光を放出するように構成されている、請求項19に記載の二通り機能ランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2020年7月17日に出願された「二通り機能光学システム及び方法」と題する米国特許出願第63/053,130号の優先権を主張し、当該米国特許出願はその全体が参照により本明細書中に盛り込まれている。
【0002】
<連邦政府による資金提供を受けた研究の記載>
該当なし。
【背景技術】
【0003】
ヘッドランプは、一般に、車両の前方の道路を照らすように構成されている。一部のヘッドランプは、前及び横の照明コンポーネントにより車両の前方に光のロービームパターンを生成し、比較的明るく中央に位置する照明パターンを車両の前方に提供する光のハイビームパターンを生成する。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、二通り機能光学システム及び方法を提供する。以下に記載するように、(車両用の)単一のランプが、ロービーム照明パターンのみ、又は、ハイビーム照明パターンのみ、又は、同時にロービーム照明パターンとハイビーム照明パターンを選択的に生成することを可能にするシステム及び方法が提供される。加えて、単一のランプ構成は、他のいくつかの設計と比べてよりコンパクトである(かつよりかさばらない)。
【0005】
本開示のいくつかの態様は、車両用のランプを提供する。ランプは、ハウジングと、ハウジングに連結され、光軸と焦点とを定める軸対称レンズと、ハウジング内に配置された第1の光源とを備えてもよい。第1の光源は光軸に対して軸対称レンズの焦点の後方に配置されてもよい。ランプはハウジング内に配置された第2の光源を備えてもよい。第2の光源は光軸に対して軸対称レンズの焦点の前方に配置されてもよい。第1の光源は、第1の光源から、光軸の下方に軸対称レンズに向かい、そして軸対称レンズを通って延びる第1の光路に沿って第1の光を放出して、ロービーム照明パターンを定めるよう構成されてもよい。第2の光源は、第2の光源から、光軸の上方に軸対称レンズに向い、そして軸対称レンズを通って延びる第2の光路に沿って第2の光を放出して、ハイビーム照明パターンを定めるように構成されてもよい。
【0006】
いくつかの態様では、ランプは、ハウジング内において第2の光源と軸対称レンズとの間に配置された像シフトレンズをさらに備えてもよい。第2の光路は、第2の光源から像シフトレンズを通り、そして軸対称レンズを通って延びていてもよい。
【0007】
いくつかの態様では、像シフトレンズの少なくとも一部は、焦点の上方かつ軸対称レンズの光軸の上方に位置してもよい。像シフトレンズは、第1の焦点を定める像を後面で受けるとともに、シフトされた像を像シフトレンズの前面から投射するように構成されてもよい。シフトされた像は、光軸に対して軸対称レンズから離れる方向に第1の焦点からシフトした第2の焦点(focal point)を定めてもよい。
【0008】
いくつかの態様では、シフトされた像の第2の焦点は軸対称レンズの焦点と重なる。
【0009】
いくつかの態様では、ランプは、ハウジング内に配置されたリフレクタをさらに備えてもよい。第1の光路は、第1の光源からリフレクタに向かい、そしてリフレクタから離れる方向に軸対称レンズに向かって延びてもよい。
【0010】
いくつかの態様では、ランプはハウジング内に配置された物理シールドをさらに備えてもよい。物理シールドは、第1の光源から放出された光の一部が軸対称レンズを透過するのを阻止することができる。
【0011】
いくつかの態様では、物理シールドはリフレクタの上側反射面の下に配置されてもよい。物理シールドは、リフレクタの内部ボリュームから外に延び軸対称レンズに向かって延びる延長部を有してもよい。延長部は周縁を画定してもよく、周縁は、第1の直線領域と、第2の直線領域と、第1の直線領域と第2の直線領域との間の凹状の曲線領域と、を含んでもよい。曲線領域は凹状であってもよい。
【0012】
いくつかの態様では、物理シールドは軸対称レンズの光軸に平行に向けられてもよい。物理シールドはウェル(well)を含んでもよい。ウェルにおける物理シールドの第1の厚さは、物理シールドの第2の厚さよりも小さくてもよい。
【0013】
いくつかの態様では、ランプは、ハウジングに連結されハウジング内に配置された壁を備えてもよい。壁は光軸に対して実質的に垂直になるように光軸に向かって延びてもよい。ランプは、ハウジングに連結されハウジング内に配置された支持体を備えてもよい。支持体は光軸に対して軸対称レンズから離れる方向に延びてもよい。支持体の一部は光軸に実質的に平行であってもよい。第1の光源はリフレクタに対向する支持体の表面に連結されてもよい。第2の光源は軸対称レンズに対向する壁の表面に連結されてもよい。
【0014】
いくつかの態様では、ランプは、貫通する孔を有する光学リングを備えてもよい。光学リングはハウジング内において軸対称レンズの後方に配置されてもよい。ランプは、第1の光源及び第2の光源とは異なる第1の複数の光源であって、各々が光学リングの後方かつ光軸に対して第1の光源の前方に配置された第1の複数の光源を含んでもよい。
【0015】
いくつかの態様では、複数の光源は、複数の光源が第2の光源を取り囲むように、光軸に対して第2の光源から径方向に離して配置されてもよい。
【0016】
いくつかの態様では、複数の光源のそれぞれは、琥珀色の光を放出するように構成されてもよい。第1の光源は白色光を放出するように構成されてもよい。第2の光源は白色光を放出するように構成されてもよい。
【0017】
いくつかの態様では、光学リングは第1の光学リングとすることができる。ランプは、貫通する孔を有する第2の光学リングを含んでもよい。第2の光学リングは、ハウジング内で光軸に対して第1の光学リングの前方に配置されてもよい。軸対称レンズは、第2の光学リングの孔に挿入されてもよい。ランプは、ハウジングに連結されたカバーを含んでもよい。カバーの少なくとも一部は軸対称レンズの前方に配置されてもよい。
【0018】
いくつかの態様では、物理シールドの一部が軸対称レンズの焦点と重なる。
【0019】
いくつかの態様では、第1の光源は、リフレクタによって反射され軸対称投射レンズを透過する光を放出するように構成されてもよい。反射された光の一部は、物理シールドによって遮られ軸対称投射レンズを透過することが防止される。反射された光はロービーム照明パターンを定めてもよい。
【0020】
いくつかの態様では、第2の光源は、像シフトレンズを通って像を定める光を放出するように構成されてもよい。像シフトレンズは、像を軸対称投射レンズの焦点に移動するようシフトするように構成されてもよい。軸対称レンズを介して投射された像はハイビーム照明パターンを定めてもよい。
【0021】
いくつかの態様では、ハイビーム照明パターンの一部がロービーム照明パターンと重なるように、ハイビーム照明パターンの一部がロービーム照明パターンに重ね合わされてもよい。
【0022】
本開示のいくつかの態様は、車両用のランプを提供する。ランプは、ハウジングと、ハウジングに連結され、光軸と焦点とを定める軸対称レンズと、ハウジング内に配置され、光軸に対して軸対称レンズの後方に配置された像シフトレンズと、ハウジング内に配置された光源とを備えてもよい。光源は像シフトレンズの後方に配置されてもよい。光源は、光源から像シフトレンズを通り、光軸の上方に軸対称レンズに向かい、軸対称レンズを通って延びる光路に沿って、光を放出して、ハイビーム照明パターンを定めるように構成されてもよい。光源は、像シフトレンズを通って像を定める光を放出するように構成されてもよい。像シフトレンズは、像を軸対称投射レンズの焦点に移動するようシフトするように構成されてもよい。像は、軸対称レンズを通って投射されたときにハイビーム照明パターンを定めてもよい。
【0023】
いくつかの態様では、光源は第1の光源であってもよい。光路は第1の光路であってもよい。ランプは、ハウジング内に配置されたリフレクタと、ハウジング内に配置された第2の光源とを備えてもよい。第2の光源は光軸に対して軸対称レンズの焦点の後方に配置されてもよい。ランプは、軸対称レンズの焦点と重なる周縁を有する物理シールドを備えてもよい。第2の光源は、第2の光源から、リフレクタに向かい、リフレクタから離れる方向に軸対称レンズに向かって延び、軸対称レンズを通って延びる第2の光路に沿って、第2の光を放出して、ロービーム照明パターンを定めるように構成されてもよい。
【0024】
いくつかの態様では、ランプはハウジング内において第2の光源の前方に配置され、第1の光源を取り囲む第1の複数の光源を備えてもよい。複数の光源は、第1の光源及び第2の光源から放出される光とは異なる色を有する光を放出することができる。
【0025】
いくつかの態様では、ランプはハウジング内においてリフレクタと像シフトレンズとの間に配置された壁を備えてもよい。第1の光源は壁に連結されてもよい。
【0026】
いくつかの態様では、軸対称レンズの焦点は、第1の光源と第2の光源との間に位置することができる。
【0027】
本開示のいくつかの態様は、車両用のランプを提供する。ランプは、ハウジングと、ハウジングに連結され、光軸と焦点とを定める軸対称レンズと、ハウジング内において軸対称レンズの後方に配置された第1の光源とを備えてもよい。第1の光源は、軸対称レンズを介して光を放出してロービーム照明パターンを定めるように構成されてもよい。ランプは、ハウジング内で軸対称レンズの後方かつ第1の光源の前方に配置された第2の光源を含んでもよい。第2の光源は、軸対称レンズを介して光を放出してハイビーム照明パターンを定めるように構成されてもよい。ランプは、貫通する孔を有する光学リングを含んでもよい。光学リングは、第1の光源及び第2の光源を取り囲んでもよい。光学リングは、軸対称レンズと第1の光源との間に配置されてもよい。ランプは、第1及び第2の光源とは異なる複数の光源を含んでもよい。複数の光源は、ハウジング内に配置され、第2の光源を取り囲んでもよい。
【0028】
いくつかの態様では、複数の光源は、第1の光源及び第2の光源から放出される光とは異なる色を有する光を放出することができる。複数の光源は琥珀色の光を放出するように構成されてもよい。第1の光源及び第2の光源は白色光を放出するように構成されてもよい。
【0029】
本開示のいくつかの態様は、車両に連結されたランプを使用して、車両から離れたシーンを照らすコンピュータ実装方法を提供する。この方法は、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用してランプにロービーム照明パターンを放出させること、及び、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用してランプにロービーム照明パターンを放出させることを含んでもよい。ロービーム照明パターンの放出には、ランプからの光の投射を妨げる物理シールドの移動は含まれない。ハイビーム照明パターンの放出には、ランプからの光の投射を妨げる物理シールドの移動は含まれない。
【0030】
いくつかの態様では、方法は、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して、車両のユーザ入力デバイスからユーザ入力を受け取ること、及び、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して、ユーザ入力に基づいてランプの1つ以上の光源の光強度を調整することを含んでもよい。
【0031】
いくつかの態様では、1つ以上の光源の光強度を調整することは、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用してランプの1つ以上の光源に光の放出を停止させること、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して1つ以上のランプの光源に光を放出させること、又は、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用してランプの1つ以上の光源の光強度を変更することを含む。
【0032】
いくつかの態様では、方法は、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用してランプにパーキング照明パターンを放出させること、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用してランプに方向指示照明パターンを放出させること、又は1つ以上のコンピューティングデバイスを使用してランプに日中照明パターンを放出させることを含んでもよい。
【0033】
いくつかの態様では、方法は、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して、ランプがロービーム照明パターン、ハイビーム照明パターン、又はその両方を放出している間に、ランプに方向指示照明パターンを放出させることを含んでもよい。
【0034】
いくつかの態様では、ランプは、第1の光源と、第1の光源とは異なる第2の光源と、第1の光源及び第2の光源を取り囲むことができる第1及び第2の光源とは異なる複数の他の光源と、を含んでもよい。方法は、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して、複数の他の光源のうちの1つ以上に光を放出させて、パーキング照明パターン、方向指示照明パターン、又は日中照明パターンを生成することを含んでもよい。
【0035】
いくつかの態様では、方法は、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して、第1の光源に光を放出させてロービーム照明パターンを生成すること、及び、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して、第2の光源に光を放出させてハイビーム照明パターンを生成することを含んでもよい。
【0036】
いくつかの態様では、方法は、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して、センサからセンサ値を受け取ること、及び、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して、センサ値に基づいて、第1の光源及び第2の光源にロービーム照明パターン、ハイビーム照明パターン、又はその両方を生成することを含んでもよい。
【0037】
いくつかの態様では、センサは光センサである。
【0038】
本開示のいくつかの態様は、車両用の二通り機能ランプを提供する。二通り機能ランプは、第1の端部及び第2の端部を有するハウジングと、ハウジングに連結され、光軸と焦点とを定める軸対称レンズと、ハウジング内に配置され、ハウジングの第2の端部に隣接して配置されたリフレクタと、ハウジング内に配置された物理シールドと、ハウジング内において軸対称レンズと物理シールドとの間に光軸に沿って配置された像シフトレンズとを備えてもよい。像シフトレンズは、像シフトレンズの後面へ放出された像を軸対称レンズの実質的に焦点に移動させるようシフトして、像シフトレンズの前面から投射されるシフトされた像を定めるように構成されてもよい。二通り機能ランプは、リフレクタで反射され軸対称レンズを透過する第1の光をリフレクタに向かって放出するよう構成された第1の光源を備えてもよい。リフレクタで反射された第1の光の一部は、物理シールドによって、軸対称レンズを透過することが阻止されてもよい。軸対称レンズを透過した第1の光は、ロービーム照明パターンを定めることができる。二機能ランプは、軸方向において物理シールドと像シフトレンズとの間に配置され、像シフトレンズを介して光を放出するよう構成された第2の光源を備えてもよい。第2の光源は、像シフトレンズを介して光を放出して、これによりハイビーム照明パターンを定めるように構成されてもよい。ハイビーム照明パターンの一部がロービーム照明パターンに重ね合わされてもよい。
【0039】
いくつかの態様では、二機能ランプは、貫通する孔を有する光学リングを含んでもよい。光学リングは、第1の光源及び第2の光源を取り囲んでもよい。光学リングは、軸対称レンズと第1の光源との間に配置されてもよい。第1の複数の光源は、ハウジング内に配置されてもよく、第2の光源を取り囲んでもよい。第1の複数の光源は、第1の光源及び第2の光源から放出される光とは異なる色を有する光を放出することができる。第1の複数の光源は、琥珀色の光を放出するように構成されてもよい。第1の光源及び第2の光源は、白色光を放出するように構成されてもよい。
【0040】
いくつかの態様では、軸対称レンズの焦点は、物理シールドの縁と軸方向に整列してもよい。
【0041】
いくつかの態様では、軸対称レンズの焦点は、軸方向において第1の光源と第2の光源との間に位置してもよい。
【0042】
いくつかの態様では、二機能ランプは、光軸に向かって下方に延び得る壁であって、ハウジング内に配置され得る壁を含んでもよい。この壁の表面に第2の光源が連結されてもよい。
【0043】
いくつかの態様では、像シフトレンズは、像シフトレンズのレンズ部分の両側から延びる1つ以上の支持体を含んでもよい。1つ以上の支持体は壁の表面に連結されてもよい。
【0044】
いくつかの態様では、第1及び第2の光源は発光ダイオードとすることができる。
【0045】
本開示のいくつかの態様は、車両用の二通り機能ランプを提供する。ランプは、第1の端部及び第2の端部を有するハウジングと、ハウジングの第1の端部に連結され光軸及び焦点を定める軸対称レンズとを備えてもよい。ランプは、ハウジング内に配置されハウジングの第2の端部に隣接して配置されたリフレクタと、ハウジング内に配置された物理シールドと、ハウジング内に配置された像シフトレンズとを含んでもよい。像シフトレンズは、軸方向において軸対称レンズと物理シールドの間に配置されてもよい。ランプは、リフレクタに向かって光を放出するように配置された第1の光源と、軸方向において物理シールドと像シフトレンズとの間に配置され像シフトレンズを介して光を放出するように配置された第2の光源とを含んでもよい。第2の光源は、像シフトレンズを介して像を定める光を放出するように構成されてもよい。像シフトレンズは、像を軸対称レンズの焦点に移動するようシフトするように構成することができ、像はハイビーム照明パターンを定めることができる。第1の光源は、リフレクタで反射され軸対称レンズを透過する光を放出するように構成されてもよい。反射された光の一部は、物理シールドによって遮られ軸対称レンズを透過することが防止されてもよい。反射された光は、ロービーム照明パターンを定めることができる。ハイビーム照明パターンの一部をロービーム照明パターンに重ね合わせてもよい。
【0046】
本開示の上記及び他の態様及び利点は以下の説明から明らかとなる。明細書において、本明細書の一部を形成し、かつ本開示の好ましい構成を例示する添付の図面を参照する。しかしながら、そのような構成は必ずしも本開示の全範囲を表してはおらず、したがって、本開示の範囲の解釈のためには特許請求の範囲及び明細書を参照すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】完全に組み立てられた配置にある、車両用の二通り機能ランプの上面、前面、左側等角図である。
【
図2】
図1の二通り機能ランプの上面、正面、左側分解等角図である。
【
図4】
図3の線4-4に沿って切り取られた、
図1の二通り機能ランプの断面図である。
【
図5】
図3の線5-5に沿って切り取られた、
図1の二通り機能ランプの上面断面図である。
【
図6】見易さのためにいくつかのコンポーネントを除いた、完全に組み立てられた
図1の二通り機能ランプの正面等角図である。
【
図7】見易さのためにいくつかのコンポーネントを除いた、完全に組み立てられた
図1の二通り機能ランプの背面等角図である。
【
図8】
図1の二通り機能ランプの光学リング及び支持体を含むアセンブリの正面図である。
【
図10A】
図1の二通り機能ランプによって生成されるロービーム照明パターンを示すグラフである。
【
図10B】
図1の二通り機能ランプによって生成されるロービーム照明パターン及びハイビーム照明パターンを含む合成光パターンを示すグラフである。
【
図11】ランプを用いて車両から離れたシーンを照明するプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本開示の任意の態様を詳細に説明する前に、本開示はその適用において以下の説明に記載される又は以下の図面に例示されるコンポーネントの詳細及び配置に限定されないことは理解されるべきである。本開示は他の構成が可能であり、様々なかたちで実施又は実行可能である。また、本明細書で用いられている表現及び用語は記述を目的とし、限定的なものとみなされるべきではないことも理解されるべきである。本明細書における「備える」、「含む」又は「有する」及びそのバリエーションの使用は、その後に列挙される項目及びその同等物並びに追加の項目を包含することを意味する。別途明記又は限定されていない限り、「装着」、「接続」、「支持」及び「連結」との用語及びそのバリエーションは広く使用され、直接的及び間接的な装着、接続、支持及び連結の両方を包含する。さらに、「接続」及び「連結」は、物理的又は機械的な接続又は連結に限定されない。
【0049】
以下の議論は、当業者が本開示の態様を作り使用することを可能にするために提示される。図示された構成に対する様々な修正は当業者に容易に明らかとなり、そして、本明細書中の包括的な原理は本開示の態様から逸脱することなく他の構成及び用途に適用することができる。したがって、本開示の態様は、示された構成に限定されることは意図されておらず、本明細書に開示された原理及び特徴と一致する最も広い範囲を許容するものである。以下の詳細な説明は図面を参照して読まれるものであり、異なる図面における同様の要素には同様の参照符号が付されている。これらの図面は必ずしも縮尺されたものではなく、必ずしも選択された構成を示すものではなく、本開示の範囲を限定するものではない。当業者は本明細書において提供される非限定的な例は多くの有用な代替手段があり本開示の範囲内であることを認識するであろう。
【0050】
本明細書における「軸方向」との用語及びそのバリエーションの使用は、通常、対称軸、中心軸、又は特定のコンポーネント若しくはシステムの延長方向に沿って延在する方向を指す。例えば、コンポーネントの軸方向延在構造は、そのコンポーネントの対称軸又は延長方向に平行な方向にほぼ沿って延在することができる。同様に、本明細書における「径方向」との用語及びそのバリエーションの使用は、対応する軸方向に対し概ね垂直な方向を指す。例えば、コンポーネントの径方向延在構造は、通常、そのコンポーネントの長手方向又は中心軸に垂直な方向に少なくとも部分的に沿って延在することができる。本明細書中における「周方向」との用語の使用は、通常、物体の周囲若しくは周縁の周り、対称軸の周り、中心軸の周り、又は特定のコンポーネント若しくはシステムの延長方向の周りに延在する方向を指す。
【0051】
従来のヘッドランプは非効率(例えば、光学的非効率)な場合がある。例えば、従来のヘッドランプは、ハイビームとロービームの両方が同時に生成されたときに、それらの両方が適切に重なることを確実にすることの困難さに悩まされる場合がある。換言すれば、各ランプは各自の光学コンポーネント(例えばレンズ)を有し、車両上の異なる位置に配置されていることから、ハイビームとロービームの両方を作動させることから得られる合成光パターンが適切に重なることを確実にすることは困難な場合がある。したがって、時には、ハイビームとロービームとが同時に生成されると、ハイビームとロービームとの間にギャップ及び他の望ましくない空間的関係(例えば、横方向の移動、垂直方向の移動など)が生じ得る。
【0052】
最近のアプローチの中には、ハイビームとロービームの両方の構成を有するヘッドランプを構築することによって、上記の問題のいくつかに対処することを試みたものもある。これらの場合、これらのヘッドランプは、可動物理シールド又は光シールドを有する。この構成では、物理的可動シールドの位置によって、ハイビームの光パターンが生成されるか又はロービームの光パターンが生成されるかが決まる。より具体的には、物理的移動可能シールドが光源から放出される光の一部を遮る場合は、ロービーム光パターンが生成される。あるいは、光が遮られない又は最小限の光が遮られるように物理的可動シールドが移動されるか又は位置決めされる場合は、ハイビーム光パターンが生成される。これらの構成(可動シールドを有する)は選択的なハイビーム及びロービーム構成を可能にするものの、可動コンポーネントは望ましくない場合がある。例えば、物理シールドをある位置から次の位置に物理的に移動させなければならないので、(例えば、電気アクチュエータを作動させることによる)電力要求は、このような移動コンポーネントがないシステムよりも高い。別の例として、移動コンポーネントは、少なくとも物理シールドの何回もの繰り返し作動によって、ランプの寿命を減少させる可能性があり、ランプを最終的に故障させる可能性がある。さらに別の例として、これらのシステムは、中央領域付近で比較的均一な照明パターンを有する。換言すれば、単一の光源しかないため、照明パターンは領域間で同じことが多く、また光の自然な拡散に依存する。
【0053】
本開示のいくつかの非限定的な例は、可動コンポーネント(例えば、可動光シールド)を必要とせずに、ロービーム照明パターン、ハイビーム照明パターン、又は同時にその両方を、選択的に生成することができる二通り機能ランプを提供することによって、従来の構成及びその他の構成に勝る利点を提供する。加えて、本開示のいくつかの非限定的な例は、よりコンパクトな設計(軸方向において)を提供する。換言すれば、二通り機能ランプは、従来の構成と比較して、軸方向における空間的設置面積が減少される。
【0054】
図1は、完全に組み立てられた配置にある車両(図示せず)用の二通り機能ランプ100の正面斜視図を示す。二通り機能ランプ100は、第1の端部104(例えば、前端部)及び第2の端部106(例えば、後端部)を有するハウジング102と、前カバー108とを含んでもよい。ハウジング102は、通常、二通り機能ランプ100のコンポーネントを保持して固定するように構成することができ、任意の適切な材料(例えば、プラスチック、金属など)から形成することができる。前カバー108はハウジング102の第1の端部104に連結することができ、実質的に透明(すなわち、10%未満の逸脱がある)であり、二通り機能ランプ100内で生成された光が前カバー108を通して放出されることを可能にする。
【0055】
図2から
図4を参照すると、二通り機能ランプ100は、光学リング110と、光軸114(
図4参照)及び焦点116(
図4参照)を定める軸対称レンズ112とを含んでもよい。光学リング110は、二通り機能ランプ100が完全に組み立てられたときに、軸対称レンズ112に対して同軸にハウジング102内に配置されてもよい。場合によっては、軸対称レンズ112の一部が、光学リング110を貫通する光学リング110の孔に挿入される。換言すれば、光学リング110の内周(
図4参照)が、軸対称レンズ112の一部が挿入される光学リング110の孔を画定することができる。光学リング110は、光の複数の強度を生成するように構成される透明な光学コンポーネントとすることができる。例えば、
図2には示されていないが、二通り機能ランプ100は、以下に説明するように、放出された光を異なる光強度で光学リング110に向けて及び光学リング110を通るように方向付けることができる光源(例えば、琥珀(アンバー)色光源)を含む。いくつかの非限定的な例では、光学リング110は、光学リング110の一部又は全周の周りに周辺リップを画定してもよい。
【0056】
軸対称レンズ112はハウジング102に連結されてもよく、これは異なる方法で実現することができる。例えば、後述するように、軸対称レンズ112は、1つ以上の固定具(例えば、ねじ式固定具)を介してハウジング102に連結することができる。いくつかの非限定的な例では、軸対称レンズ112は、光軸114の周りで実質的に均一な断面形状を画定することができる。換言すれば、軸対称レンズ112は、軸対称レンズ112の断面の4分の1を光軸114全体の周りに(例えば、360度)公転させることによって形成することができる。
図2に示すように、軸対称レンズ112は前カバー108の後方に配置されるが、二通り機能ランプ100の他のコンポーネントの多くの前方に配置される。例えば、軸対称レンズ112は二通り機能ランプ100の光源の各々の前方に配置されるが、他の構成も可能である。
【0057】
図4を特に参照すると、二通り機能ランプ100は、リフレクタ118、物理シールド120、光源122、像シフトレンズ124、及び光源126を含んでもよい。リフレクタ118は、ハウジング102内において、軸対称レンズ112、像シフトレンズ124、軸対称レンズ112の焦点116及び光源126の後方に配置されてもよい。いくつかの構成では、リフレクタ118は、ハウジング102の第2の端部106の近くに又は第2の端部106に隣接して配置されてもよい。リフレクタはシェル状の構造を持つものとして示されているが、他の構成も可能である。例えば、リフレクタ118は半楕円体を画定することができるが、
図4に示される例を含む他の例では、リフレクタ118は1/4楕円体を画定することができる。換言すると、略1/4楕円体であるリフレクタ118は、楕円体をその赤道部(又は換言すれば楕円体の半長軸)にて分離して上半体と下半体を画定し、次いで半体の1つを半体の主経線(prime meridian)(又は換言すれば楕円体の半短軸)にて分離することで、(略)1/4楕円体を生成することができる。場合によっては、リフレクタ118についての実質的に又は正確に1/4楕円体は、リフレクタの空間的設置面積を減少させることができ、同時に依然としてロービーム照明パターンを生成することができるという点で有利となり得る。構成にかかわらず、リフレクタ118は、反射面、及び内部ボリュームを画定することができる。例えば、光源122によって生成された光を含む光は、リフレクタ118の反射面で反射されて方向変更され得る。
【0058】
図4に示されるように、物理シールド120はハウジング102内に配置されてもよく、光軸114に略平行に向けることができる。場合によっては、図示されるように、物理シールド120は、軸対称レンズ112の後方、像シフトレンズ124の後方、及び光源126の後方に配置されてもよい。さらに、物理シールド120は、光源122の前方及びリフレクタ118の一部の前方に配置されてもよい。いくつかの非限定的な例では、物理シールド120は、物理シールド120の一部がリフレクタ118の内部ボリュームから外に延びるように、リフレクタ118によって画定される内部ボリューム内に部分的に収容されてもよい。リフレクタ118の内部ボリュームから外に延びる物理シールド120のこの一部は延長部127を画定することができ、この延長部は、軸対称レンズ112の光軸114及び焦点116と整列する縁を含んでもよい。このようにして、物理シールド120の縁が焦点116と重なるので、物理シールド120は、ロービーム照明パターンについてより鮮明なカットオフを提供することができる。さらに、実質的に平面状であってもよい物理シールド120は、軸対称レンズ112の光軸114と実質的に平行(かつ、重力方向に対して実質的に垂直)になるように向けられるため、物理シールド120はより良く支持されることができ、したがって、(例えば、光軸に対して実質的に垂直に延びる物理シールドと比較して)振動又は他の力により受ける衝撃の程度がより少ない。
【0059】
図5は、物理シールド120の形状を示すための、完全に組み立てられた配置の二通り機能ランプ100の上面断面図を示す。
図5に示すように、物理シールド120は、周縁128とウェル130の少なくとも一部とを画定することができる延長部127を含んでもよい。周縁128を含む延長部127は、光軸114に沿う方向でかつ軸対称レンズ112に向かう方向にリフレクタ118の内部ボリュームの外に延びることができる。例えば、周縁128は、光軸114に沿って光源122から最も遠くにある物理シールド120の縁とすることができる。周縁128は、凹状の曲線領域136によって連結される直線領域132,134を含んでもよい。通常、物理シールド120の周縁128は、光源122から放出されリフレクタ118で反射された光の形状又は空間照明分布を定めることができる。特に、リフレクタ118で反射された一部の光は物理シールド120によって遮断(例えば反射)されてもよく、したがって、物理シールド120の形状(例えば、物理シールド120がリフレクタ118から離れる方向にどれだけ延びるか)によって、軸対称レンズ112から投射される光パターンの形状が決定される。換言すると、光源122から放出され、リフレクタ118で反射され、そして物理シールド120に向けられた少なくとも一部の光は、軸対称レンズ112を透過しない(例えば、むしろ、物理シールド120に反射又は吸収され、軸対称レンズ112から離れる方向に向けられる)。一部の非限定的な例では、物理シールドはポリマー(例えば、プラスチック)から形成することができ、その場合、物理シールド120は光源122から放出された光を吸収することができる。他の場合では、物理シールド120は金属から形成することができ、その場合、物理シールド120は光を物理シールド120に反射させることができる(例えば、軸対称レンズ112を透過しないよう構成される)。いくつかの構成では、(光を吸収するのではなく)光を反射する物理シールド120の能力は、物理シールド120の温度が不必要に上昇しない(例えば、この上昇は近傍の他のコンポーネントを不必要に加熱する可能性がある)点で有利であり得る。
【0060】
ウェル130は、物理シールド120の周縁128の直線領域134に隣接して配置されてもよい。ウェル130は、中央位置で合う傾斜面(角度がついた面)を含むことができ、これは周縁128の直線領域134の一部を画定する。換言すれば、ウェル130は、中央位置に向けて角度がついた多数の小面を画定することができる。中央位置において、ウェル130は平面131を画定する。場合によっては、平面131での(又はウェル130の他の部分での)物理シールド130の厚さは、ウェル130における別の部分(例えば、ウェル130ではなくウェル130の一部)の厚さよりも小さくすることができる。このようにして、ウェル130によってもたらされる減少された厚さによって、特定の領域に対して増大された照明を提供することができ、以下に記載されるように、照明パターンに対してより良好なカットオフをもたらすことができる。例えば、ロービーム規制のために必要とされる照明カットオフは3次元(「3D」)であり、また、物理シールド120の縁部128(これは軸対称レンズ112の焦点場に沿う)はそれ自体が3Dであり、特定の厚さ(例えば、1ミリメートルより大きい)を有することから、通常はより多くの光が必要とされるが、これがウェル130(の幾何学的形状)によってもたらされる。換言すれば、ウェル130の比較的小さな設置面積と、物理シールド120の減少した厚さを画定するウェル130とによって、鮮明なカットオフを有する、ロービーム照明パターンにおけるより高い照度の領域が提供される。
【0061】
再び
図4を参照すると、二通り機能ランプ100は、ハウジング102内に配置されリフレクタ118の内部ボリューム内に位置する光源122を含んでもよい。場合によっては、光源122は、光軸114に対して、物理シールド120の軸方向後方(例えば第2の端部106側)及び軸対称レンズ112の焦点116の軸方向後方に配置されてもよい。さらに、光源122は、軸対称レンズ112の後方、像シフトレンズ124の後方、光源126の後方、及びリフレクタ118の少なくとも一部の後方に配置されてもよい。場合によっては、光源122は、光軸114に実質的に平行な光出射面を有することができる。
図4に示されているように、光源122及び物理シールド120は、各々、リフレクタ118の反射面の下に配置されてもよい。動作中、光源122はリフレクタ118の反射面の方へ光を放出するように向けられてもよい。この放出された光138は、その後、リフレクタ118で反射され、光軸114の下方に向けられ、軸対称レンズ112を透過することができる。軸対称レンズ112を介して最終的に投射され軸対称レンズ112から放出された光138の一部は、ロービーム照明パターンを定めることができる。重要なことには、物理シールド120が、リフレクタ118で反射される光138の一部を遮断(例えば、離れる方向に反射)し、それによって光138のこの一部が軸対称レンズ112に送られる(及びこれを透過する)ことが防止される。したがって、物理シールド120は、ロービーム照明パターンについて鮮明な又は鋭いカットオフをもたらす。いくつかの非限定的な例では、光源122は発光ダイオード(LED)であってもよく、又は複数のLEDを備えてもよい。但し他の構成では、光源122は白熱電球であってもよい。場合によっては、光源122が少なくとも1つのLEDであることは、二通り機能ランプ100の空間的設置面積、特に、二通り機能ランプ100の軸方向における空間的設置面積(例えば、端部104,106間の長さによって定められる)を大幅に削減できるという点で有利となり得、なぜなら、LEDは典型的に他の光源よりもかなり小さいからである。さらに、LEDは、所与の照明値について優れた温度生成特性(例えば、より効率的な光生成)を有することができる。
【0062】
いくつかの非限定的な例では、ハウジング102内における光源122の配置は、異なる方向に光を放出するように変更することができる。例えば、光源122は、概ね軸対称レンズ112に向かう方向(例えば、光軸114に対して概ね整列する又はわずかに角度が付いた方向)に光を放出するように配置されてもよい。これらの非限定的な例では、リフレクタ118ではなく、1つ又は複数のレンズが、光源122と軸対称レンズ112との間に配置されてもよい。リフレクタ118は光138を方向付けるものとして記載され図示されているが、代替的な非限定的な例では、リフレクタ118を、例えばミラー又は他の反射光学系のような同じ光学応答を生じさせる他の光学系と置き換えることができる。
【0063】
二通り機能ランプ100は、ハウジング102内に配置されてもよくかつ軸方向において物理シールド120と軸対称レンズ112との間に位置してもよい像シフトレンズ124を含んでもよい。さらに、像シフトレンズ124は、軸対称レンズ112の後方、光源126の前方、物理シールド120の前方、焦点116の前方、光源122の前方、及びリフレクタ118の前方に配置されてもよい。いくつかの構成では、像シフトレンズ124の一部が焦点116の上方及び光軸114の上方に配置されてもよい。二通り機能ランプ100が(例えば、ハウジング102内に配置されてこれに連結される)壁140を備える場合を含むいつくかの場合においては、像シフトレンズ124は、壁140の軸方向前方(例えば、第1の端部104に向かう側)に配置されてもよい。
図4に示すように、像シフトレンズ124は、平面状の後面148と、凹面状の対向する前面150とを有する。動作中、像の形で後面148に向けられた光は実質的に光源126の位置に焦点を有し、光源126は焦点116の前方に配置されている。しかしながら、この像は、前面150から投射された場合、軸対称レンズ112の焦点116と実質的に重なる焦点(focal point)を有するシフトされた像を定める。このようにして、像シフトレンズ124は、像を実質的に焦点116に移動させるようシフトして、それによって、前面150から出射された光が焦点116と実質的に重なる焦点を有することとなる。このようにして、ハイビーム照明パターンはロービーム照明パターンと良好に重なる。
【0064】
一部の非限定的な例では、二通り機能ランプ100は、ハウジング102内に配置されてもよくかつ軸方向において物理シールド120と像シフトレンズ124との間に位置してもよい光源126を含んでもよい。場合によっては、光源126は、軸対称レンズ112の後方、像シフトレンズ124の後方、壁140の前方、焦点116の前方、物理シールド120の前方、光源122の前方、及びリフレクタ118の前方に配置されてもよい。いくつかの非限定的な例では、光源126は、軸対称レンズ112に対向する壁140の面に連結又は支持されてもよく、それによって、光源126は、軸方向において像シフトレンズ124と軸対称レンズ112の焦点116との間に配置されてもよい。いくつかの構成では、光源126は、光軸114に実質的に垂直な光出射面を定めることができる。場合によっては、光源126は、光源122と同様の態様で実装することができる。例えば、光源126は、LED、複数のLED、白熱電球などとすることができる。
【0065】
動作中、光源126は像シフトレンズ124の後面148に向けて光152を放出するように配置されてもよい。放出された光152は、次に、像シフトレンズ124に送られてそれを透過し、像シフトレンズ124の前面150から出射されて、像を定めることができる。通常、上述したように、像シフトレンズ124は、像を実質的に軸対称レンズ112の焦点116に移動するようシフトするように構成されてもよい。例えば、像シフトレンズ124の光学的特性は、像シフトレンズ124から投射された像の焦点を軸対称レンズ112の焦点116に移動するようシフトすることができ、それによって、ハイビームパターンがロービームパターンに重なる(例えば、ハイビームパターンがロービームパターンの少なくとも一部に重なる)。このようにして、像シフトレンズ124の前面150から出射された像が焦点116に移動するようシフトされることから、光源122,126から出射された光はどちらも同様の焦点(focal point)を有して軸対称レンズ112を透過することになる。したがって、軸対称レンズ112から出射された光の両方のパターン(両方の光源122,126が光を放出していると仮定した場合)は、同様の焦点から生じたように「みられ」、したがって、両方のパターンがより良好に重ね合わされる。
【0066】
いくつかの非限定的な例では、前面150から投射された像は軸対称レンズ112に向けられてもよい。この像は、次に、軸対称レンズ112を透過してそこから投射され、ハイビーム照明パターンを定める。場合によっては、投射された像は、像シフトレンズ124から軸対称レンズ112まで、光軸114の上方にのみ位置する。他の場合においては、軸対称レンズ112への投射された像は、光軸114の上方及び下方にまたがる(及び光軸114を含む)領域に位置する。
【0067】
図4に示されるように、光源122は、光路154に沿って光を放出するように構成される。光路154は、光源122から、リフレクタ118(例えば、リフレクタ118の反射面)に向かい、(例えば、リフレクタ118の反射面で反射した後)軸対称レンズ112に向かい、そして軸対称レンズ112を通って延びて、(例えば、光が軸対称レンズ112から投射された後)ロービーム照明パターンを定めることができる。光路154の部分、特にリフレクタ118と軸対称レンズ112との間の部分156は、光軸114に対して下向きの角度で光軸114と交差してもよい。したがって、光路154の部分156の一部は光軸114の上方に延び、一方、光路154の部分156の一部は光軸114の下方に延びる。さらに、光路154の部分156は、壁140と支持体162の棚部164との間に配置されたギャップ157を通って延在することができる。1つの光路154のみが記載されているが、光源122から放出された光は、ロービーム照明パターンを定めるために、光路154と同様の光路に各々沿った(例えば、但し空間的にシフトされた)複数の光路をたどることができることを理解されたい。
【0068】
図4に示されるように、光源122はまた、光路158に沿って光を放出するように構成される。光路158は、光源122から、リフレクタ118に向かい、(例えば、リフレクタ118の反射面で反射した後)物理シールド120に向かい、そして物理シールド120から離れる方向に延びてもよい(又は、物理シールド120によって光が吸収される場合を含み、物理シールド120で終わる)。このようにして、光路158に沿う光は有利には軸対称レンズ112を透過しないので、ロービーム照明パターンは鮮明なカットオフを有する。換言すると、物理シールド120は、光路158をたどる光が軸対称レンズ112を透過するのを阻止する。
【0069】
光源126はまた、光路160に沿って光を放出するように構成される。例えば、光路160は、光源126から、像シフトレンズ124に向かい、像シフトレンズ124に向かい、軸対称レンズ112に向かい、軸対称レンズ112に向かって延びて、ハイビーム照明パターンを定めることができる。
図4に示されるように、光路158は、光軸114の上方に延在する(例えば、光軸114の下方に延在しない)。但し代替構成では、(例えば、ハイビーム照明パターンがロービーム照明パターンに重ね合わされるように)光路160は光軸114の下まで延びることができる。光路154と同様に、1つの光路160のみが記載されているが、光源126から放出された光は、ハイビーム照明パターンを定めるために、光路160と同様の光路に各々沿った(例えば、但し空間的にシフトされた)複数の光路をたどることができることを理解されたい。
【0070】
一部の非限定的な例では、二通り機能ランプ100は壁140及び支持体162を含むことができ、これらは各々がハウジング102内に配置されハウジング102に連結されてもよい。壁140は、軸対称レンズ112の後方、像シフトレンズ124の後方、光源126の後方、焦点116の前方、物理シールド120の前方、光源122の前方、及びリフレクタ118の前方に配置されてもよい。壁140は光軸114に対して実質的に垂直に向けることができ、そして上述のように、光源126は、光源126が軸対称レンズ112に対向するよう壁140に連結されてもよい。支持体162は、軸対称レンズ112から離れる方向に光軸114に平行な方向に延びる棚部164を含んでもよい。特に、棚部164は光軸114に実質的に平行な平面を画定することができる。
図4に示されているように、リフレクタ118、光源122及び物理シールド120は、棚部164、特に棚部164の平面に連結されてもよい。
図4からは見えないが、壁と支持体162は一体に形成することができる。したがって、場合によっては、壁140は支持体162の一部とすることができる(例えば、支持体162が壁140を包含する)。このようにして、光源122,126を含む二通り機能ランプ100のコンポーネント間の空間的配置は経時的に変化するリスク(例えば、コンポーネント同士が互いに連結されている場合等)を伴わずに継続的に維持される。場合によっては、壁140を支持体162に連結されてもよい。
【0071】
図6及び
図7は、見易さのためにハウジング102及び前カバー108が除かれた二通り機能ランプ100の等角図を示す。いくつかの非限定的な例では、二通り機能ランプ100は、貫通する孔168を有する光学リング166を含んでもよい。
図6には示されていないが、光学リング166は、ハウジング102内に配置されハウジング102に連結されてもよい。光学リング166は、軸対称レンズ112の後方、壁140の前方、物理シールド120の前方、焦点116の前方、光源122の前方、及びリフレクタ118の前方に配置されてもよい。さらに、光学リング166が光源122,126、像シフトレンズ124、物理シールド120、焦点116及びリフレクタ118を取り囲むことができるように、光学リング166を配置してもよい。
【0072】
図6及び
図7に示されるように、軸対称レンズ112は脚部170,172,174を含み、一方、光学リング166は凹部176,178,180を含む。各脚部172,174,176は、それぞれの凹部176,178,180内に入れられて(nested)、軸対称レンズ112を光学リング166に対して固定する。特に、各脚部170,172,174は、それぞれの凹部176,178,180内に収容されるそれぞれの突起182,184,186を含む。次いで、各々がねじ式固定具であってもよい各固定具188,190,192を脚部及び凹部に挿入して支持体162と係合させて(例えば、支持体162とねじ係合させて)、軸対称レンズ112及び光学リング166を支持体162に固定することができる。例えば、固定具188は、光学リング166の脚部170(例えば、特に突起182)と凹部176に挿入することができ、固定具190は、光学リング166の脚部174(例えば、特に突起184)と凹部178に挿入することができ、固定具192は、光学リング166の脚部174(例えば、特に突起186)と凹部180に挿入することができる。構成にかかわらず、軸対称レンズ112が支持体162に連結されてもよく、光学リング166が支持体162に連結されてもよい。場合によっては、軸対称レンズ112が支持体162に連結された脚部を有することで、支持体162と軸対称レンズ112のレンズ部分との間に比較的一定の距離を維持することができる。さらに、脚部及び凹部を有する構成により、有利には軸対称レンズ112は互いに対して制約可能である。
【0073】
図8は、二通り機能ランプ100の光学リング166及び支持体162の正面図を示す。
図8に示されるように、光学リング166は、光学リング166の後方に位置するコンポーネントをより良く示すために透明であるように示されている。例えば、二通り機能ランプ100はハウジング102内に配置された複数の光源194を含むことができ、複数の光源194は、光源196,198,200,202,204,206,208,210,212,214,216,218を含んでもよい。複数の光源194の各光源は、光学リング166の後方に配置されてもよい。さらに、複数の光源194の各光源は、軸対称レンズ112の後方、焦点116の前方、物理シールド120の前方、リフレクタ118の前方、及び光源122の前方に配置されてもよい。場合によっては、複数の光源194は光源126を取り囲み、像シフトレンズ124を取り囲み、光源122を取り囲み、焦点116を取り囲み、そしてリフレクタ118を取り囲むように配置されてもよい。複数の光源194は12個の光源を有するものとして示されているが、光源194は、9つの光源、6つの光源、4つの光源、さらには場合によっては1つの光源を含む、他の数の光源を含んでもよい。いくつかの非限定的な例では、複数の光源194の各光源は、光源122,126と同様の態様で実装することができる。例えば、光源194の各光源は、LED、白熱電球などとすることができる。
【0074】
複数の光源194の各光源は、光源122、光源126、又はその両方から放出される光とは異なる色を有する光を放出するように構成されてもよい。例えば、複数の光源194の各光源は琥珀色の光を放出するように構成されてもよく、一方、光源122及び光源126は白色光を放出するように構成されてもよい。
【0075】
いくつかの非限定的な例では、二通り機能ランプ100は、光源122,126及び複数の光源194とは異なる複数の光源220を含んでもよい。複数の光源220は又はハウジング102内に配置されてもよく、支持体162に連結されてもよい。複数の光源220は、光学リング166の後方、軸対称レンズ112の後方、壁140の前方、焦点116の前方、物理シールド120の前方、リフレクタ118の前方、及び光源122の前方に配置されてもよい。複数の光源220は9つの光源を含んでもよいが、複数の光源220は、6つ、場合によっては1つの光源を含む他の数の光源を含んでもよい。複数の光源220の各光源は、光源194の各光源によって放出される光とは異なる光を放出するように構成されてもよい。例えば、複数の光源220の各光源は、白色光を放出するように構成されてもよい。構成にかかわらず、複数の光源194の光源から放出された光は、光学リング166を通り軸対称レンズ112(又は光学リング110)を通る光路をたどることができる。同様に、複数の光源220の光源から放出された光は、光学リング166を通り軸対称レンズ112(又は光学リング110)を通る光路をたどることができる。いくつかの非限定的な例では、複数の光源220の各光源は光源122,126と同様の態様で実装することができる。例えば、光源220の各光源は、LED、白熱電球などとすることができる。
【0076】
一部の実施形態では、ランプ100は、パーキングライト照明パターン、方向指示照明パターン、ブレーキ照明パターンなどを発するように構成されてもよい。例えば、光源194,220のうちの1つ以上に光を放出させることにより、パーキング照明パターン(例えば、パーキングライト照明パターン)、方向指示照明パターン(例えば、運転者が方向指示信号を開始するとき、及びライト122,126がオン又はオフのとき)、ブレーキライト照明パターンなどを生成することができる。このようにして、二通り機能ランプ100が種々の照明パターンを放出することが可能であるので、二通り機能ランプ100を用いることによって車両のランプについての総設置面積をさらに減少させることができる。換言すれば、車両は、別個のハイビームライト、別個のロービームライト、及び別個のパーキングライト等を有する必要がない。
【0077】
いくつかの非限定的な例では、像シフトレンズ124は、支持体162、特に支持体162の壁140に連結されてもよい。例えば、像シフトレンズ124は、像シフトレンズ124のレンズ部分226の各側から延びるアーム222,224を含んでもよい。いくつかの非限定的な例では、アーム222,224は、壁140の前面(例えば、軸対称レンズ112を向く面)に(ねじ式固定具を含む固定具を介して)連結されてもよく、これにより、像シフトレンズ124の前面を通って投射される光を妨げることなく像シフトレンズ124のレンズ部分226が固定されることを確実にすることができる。さらに、アーム222,224は、レンズ部分226とモノリシックである(又は、換言すれば一体的に形成されている)ようにすることができる。このようにして、時間の経過においてアーム222,224とレンズ部分226との間の位置が維持されることが確実となる(例えば、アーム222,224とレンズ部分226との間の連結機構が時間の経過とともに機能しなくなってこれらのコンポーネント間の位置が不必要に変化することがない)。
【0078】
図9は、種々の光源が連結された支持体162の斜視図である。例えば、二通り機能ランプ100は回路基板228を含むことができ、回路基板228は光源126、及び複数の光源194,220に対する電気的接続を支持及び提供する。より具体的な例として、光源126、及び複数の光源194,220の各光源は、回路基板228に連結されてもよく、回路基板228に電気的接続されてもよい。回路基板228は、それに光源が連結された状態で、支持体162(例えば、軸対称レンズ112に対向する支持体162の面)に連結されてもよい。
【0079】
図10A及び
図10Bは、二通り機能ランプ100によって生成される2つの異なる光パターンの2つのグラフを示す。
図10Aは、光源122のみを使用して(例えば、光源126はオフにされて)生成されたロービーム照明パターン230を示す。示されるように、ロービーム照明パターン230は、物理シールド120によって提供することができる鋭いカットオフ領域232を有する。換言すれば、物理シールド120は、リフレクタ118で反射された光を遮断して、投射ロービーム照明パターン230についての実質的に直線(すなわち、10°未満の逸脱がある)のカットオフ領域232をもたらすことができる。
図10Bは、ロービーム照明パターン230とハイビーム照明パターン236の両方を含む合成照明パターン234を示している。合成照明パターン234は、ロービーム照明パターン230が投射され、ハイビーム照明パターン236が投射されたとき(例えば、両方の光源122,126がオンであるとき)に形成することができる。示されているように、ハイビーム照明パターン236の一部は、中央領域の近くでロービーム照明パターン230上に重なる(例えば、
図10Bのグラフのビューに対して垂直方向及び水平方向に)ことができ、それによって、ハイビーム照明パターン236単独又はロービーム照明パターン230単独の場合のいずれかと比較して、より大きいルーメン値を有する合成照明パターン234の領域が作り出される。
【0080】
いくつかの非限定的な例では、ハイビーム照明パターン236とロービーム照明パターン230、又はその両方(例えば、合成照明パターン234)は、容易にかつ迅速に選択又は繰り返し可能である。例えば、光源122の起動によりロービーム照明パターン230が生成され、光源126の起動によりハイビーム照明パターン236が生成されることから、光源122,126の起動又は停止によって、移動コンポーネントを全く必要とせずに所望の照明パターンを迅速に調整することができる。
【0081】
ランプ100の光の選択的起動及び照射強度は、光学リング110,166と共に、例えば、日中走行照明パターン及び方向指示照明パターン(例えば、琥珀色の光源を使用する)を含む異なる照明スキームを提供することができる。
【0082】
図11は、ランプ(例えば、二通り機能ランプ100)を用いて車両から離れたシーンを照らすプロセス250のフローチャートを示す。さらに、プロセス250は、適宜、1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して実装することができる。コンピューティングデバイス(例えば、コントローラデバイス)は、二通り機能ランプ(二通り機能ランプの各光源を含む)と通信することができる。例えば、コンピューティングデバイスは車両のコンピューティングデバイスであってもよく、その場合ランプは車両に連結される。
【0083】
252において、プロセス250は、(例えば、ランプと通信する)コンピューティングデバイスが、ランプにロービーム照明パターンを放出させることを含んでもよい。いくつかの非限定的な例では、これは、第1の光源(例えば、光源122)に、ランプのリフレクタに向かい、そして(例えば、リフレクタから反射した後)ランプの軸対称レンズに向かって、光を放出させることを含んでもよい。場合によっては、ランプがロービーム照明パターンを放出するとき、ランプがハイビーム照明パターンも放出するということはない。例えば、この場合、コンピューティングデバイスは、第1の光源とは異なる第2の光源(例えば、光源122)に、光を放出させない(又は停止させる)ようにすることができる。いくつかの非限定的な例では、ランプにロービーム照明パターンを放出させることは、ランプからの光の投射を妨げる物理シールドの移動を伴わない。
【0084】
254において、プロセス250は、コンピューティングデバイスが、ランプにハイビーム照明パターンを放出させることを含んでもよい。いくつかの非限定的な例では、これは、第2の光源に、ランプの像シフトレンズに向かい、そして(例えば、像シフトレンズを通過した後)ランプの軸対称レンズに向かって、光を放出させることを含んでもよい。いくつかの非限定的な例では、ランプにハイビーム照明パターンを放出させることは、ランプからの光の投射を妨げる物理シールドの移動を伴わない。
【0085】
256において、プロセス250は、ハイビーム照明パターンをロービーム照明パターンと重ね合わせることを含んでもよい。場合によっては、これは、ロービーム照明パターンの一部とハイビーム照明パターンの一部とを重ね合わせることを含んでもよい。場合によっては、これは、ランプ(例えば、二通り機能ランプ)内における光源及び対応する像シフトレンズの位置に関連し得る。
【0086】
258において、プロセス250は、コンピューティングデバイスが、ランプ、及びコンピューティングデバイスと通信するセンサなどを含む車両から信号を受け取ることを含んでもよい。場合によっては、信号は、パーキングブレーキの作動(又は停止)を示す車両からのユーザ入力、方向指示信号ユーザ入力デバイス(例えば、車両の方向指示レバー)の作動又は停止を示すユーザ入力(例えば、ターン方向)、日中走行ライトの作動(又は停止)を示すユーザ入力、ロービーム、ハイビーム、又はその両方の作動(又は停止)を示すユーザ入力などであってもよい。場合によっては、信号は、コンピューティングデバイスと通信するセンサから受け取ることができる。例えば、センサは光センサ(例えば、フォトレジスタ、フォトトランジスタなど)とすることができ、信号は光センサ値とすることができる。
【0087】
ブロック258において、コンピューティングデバイスが信号を受け取っていない場合、プロセス250はブロック254に戻るように進み、例えば、ロービーム照明パターン、ハイビーム照明パターン、又はその両方の光を放出し続けてもよい。しかしながら、ブロック258において、コンピューティングデバイスが信号を受け取った場合、プロセス250はブロック260に進むことができる。
【0088】
ブロック260では、プロセス260は、コンピューティングデバイスが、ランプに、ランプの1つ以上の光源の光強度を調整させることを含むことができ、この調整はブロック258からの受け取った信号に基づくことができる。例えば、ブロック258で、コンピューティングデバイスが車両からパーキングブレークの作動(又は停止)を示す信号を受け取った場合、コンピューティングデバイスは、ランプの1つ以上の光源にパーキングライト照明パターンを放出させる(又は停止信号の場合は放出を停止させる)ことができる。場合によっては、これは、ランプの1つ以上の光源(例えば、光源122,126)を取り囲む1つ以上の光源(例えば、光源194,220)に、光の放出を開始させることを含んでもよい。別の例として、ブロック258において、コンピューティングデバイスが方向指示信号ユーザ入力デバイスの作動(又は停止)を示す方向指示信号を車両から受け取った場合、コンピューティングデバイスは、ランプの1つ以上の光源に、方向指示照明パターンを放出させる(又は停止信号の場合は放出を停止させる)ことができる。場合によっては、これは、1つ以上の光源(例えば、光源194)に、点滅周波数(又は換言すればフラッシング周波数)で琥珀色の光を放出させることを含んでもよい。場合によっては、ランプが方向指示信号によって示される方向と同じ車両の側に配置されている場合(例えば、右側のランプと右側のターン)、コンピューティングデバイスは、1つ又は複数のライトをある周波数で点滅させることができる。しかしながら、ランプが方向指示信号によって示される方向と反対の側に配置されている場合、コンピューティングデバイスは、ランプの1つ以上の光源に光を放出させないようにすることができる。場合によっては、1つ以上の光源が特定の周波数で点滅している間、ランプは、ハイビーム照明パターン、ロービーム照明パターン、又はその両方を放出する。
【0089】
さらに別の例として、ブロック258において、コンピューティングデバイスが、日中走行ライトの作動(又は停止)を示すユーザ入力を受け取った場合、コンピューティングデバイスは、ランプの1つ以上の光源に、日中照明パターンを放出させることができる。場合によっては、これは、光源194,220の1つ以上に光を放出させて、日中照明パターンを生成させることを含んでもよい。さらに別の例として、ブロック258において、コンピューティングデバイスが、ロービーム、ハイビーム、又はその両方の作動(又は停止)を示すユーザ入力を受け取った場合、コンピューティングデバイスは、ユーザ入力に応じて、ランプの1つ以上の光源に、ロービーム照明パターン、ハイビーム照明パターン、又はその両方を放出させる(又は停止の場合は放出を停止させる)ことができる。さらに別の例として、ブロック258において、コンピューティングデバイスがセンサから閾値を超える(例えば、閾値未満)センサ値を受け取った場合、コンピューティングデバイスは、ランプの1つ以上の光源に光を放出させる(又は光の放出を停止させる)ことができる。例えば、センサは光センサとすることができ、センサ値は光センサ値とすることができる。この場合、光センサ値を閾値光センサ値と比較することができ、光センサ値が閾値を超えた場合(例えば、閾値未満の場合)、コンピューティングデバイスはランプにハイビーム照明パターン、ロービーム照明パターン、又はその両方を放出させることができる。しかしながら、光センサ値が閾値未満の場合、コンピューティングデバイスはランプにハイビーム照明パターン、ロービーム照明パターン、又はその両方の放出を停止させることができる。
【0090】
別の例として、ブロック258において、コンピューティングデバイスがハイビーム照明パターン、ロービーム照明パターン又はその両方の照明強度を増大(又は減少)させることを示すユーザ入力を受け取った場合、コンピューティングデバイスは、ランプの1つ以上の光源に、ロービーム照明パターン、ハイビーム照明パターンを生成する光源の各々に提供されるパワー(例えば、電流)を増大(又は減少)させるようにすることができる。より具体的な例として、コンピューティングデバイスが、ハイビーム照明パターンを増大させることを示すユーザ入力を受け取った場合、コンピューティングデバイスは、光源126に、(例えば、光源126により多くのパワーを与えることによって)光源126により放出される光の光強度を増大させることができる。別のより具体的な例として、コンピューティングデバイスが、ロービーム照明パターンを減少させることを示すユーザ入力を受け取った場合、コンピューティングデバイスは、光源122に、(例えば、光源122により少ないパワーを与えることによって)光源122により放出される光の光強度を減少させることができる。
【0091】
上記の議論のいくつかは特に二通り機能ランプ100などのシステムを中心に組み立てられているが、当業者であれば、その中に、開示されたシステムの対応する使用方法(及び製造方法)が本質的に開示されていることを認識するであろう。それに対応して、本開示のいくつかの非限定的な例は、二通り機能ランプを使用する方法、及び二通り機能ランプを製造する(又は作る)方法を含んでもよい。
【0092】
本発明は、上述の例示的な非限定的な例において説明され、図示されているが、本開示は単なる説明のためになされたものであり、本発明の実施の詳細における多数の変更を、本発明の精神及び後述の特許請求の範囲によってのみ限定される範囲から逸脱することなくすることができることは理解されるべきである。開示された非限定的な例の特徴は、種々のやり方で組み合わせることができ、アレンジすることができる。
【0093】
本開示において、1つ以上の好ましい非限定的な例を記載したが、明示的に記載したものとは別の多くの同等物、代替物、変形物及び修正物が可能であり本発明の範囲内であることは認識されるべきである。
【0094】
本開示は、その適用において以下の説明に記載される又は以下の図面に示されるコンポーネントの詳細及び配置に限定されないことは理解されるべきである。本開示は他の非限定的な例が可能であり、種々のやり方で実施又は実行可能である。また、本明細書において用いられている表現及び用語は記述を目的とするものであり、限定的なものであるとみなされるべきではないことも理解されるべきである。本明細書における「備える」、「含む」若しくは「有する」及びそのバリエーションの使用は、その後に列挙される項目及びその同等物並びに追加の項目を包含することを意味する。別途明記又は限定されていない限り、「装着」、「接続」、「支持」及び「連結」との用語及びそのバリエーションは、広く使用され、直接的及び間接的な装着、接続、支持及び連結の両方を包含する。さらに、「接続」及び「連結」は、物理的又は機械的な接続又は連結に限定されない。
【0095】
本明細書において使用される場合、別途限定又は定義されていない限り、特定の方向に関する議論は、特定の非限定的な例又は関連する例に関して、単なる説明のために提供される。例えば、「上(方)」、「前(方)」又は「後(方)」の特徴部に関する議論は、通常、特定の例又は図の参照フレームに対する上記特徴部の方向のみの説明であることが意図される。それに対応して、いくつかの配置又は非限定的な例では、例えば、「上(方)」の特徴部は、場合によっては、「下(方)」の特徴部の下に配置されてもよい(等々)。さらに、特定の回転又は他の動き(例えば、反時計回りの回転)についての言及は、通常、特定の図の例の参照フレームに対する動きのみの説明であることが意図される。
【0096】
いくつかの非限定的な例では、本開示による方法をコンピュータで実行することを含む本開示の態様は、システム、方法、装置又は製品として、本明細書に詳細に記載した態様を実装するために、標準プログラミング若しくはエンジニアリング技術を用いて、プロセッサデバイスを制御するためのソフトウェア、ファームウェア、ハードウエア若しくはそれらの任意の組み合せ(例えば、直列若しくは並列汎用若しくは特殊プロセッサチップ、シングル又はマルチコアチップ、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、制御ユニットと算術論理ユニットとプロセッサレジスタとなどの任意のさまざまな組み合わせ)、コンピュータ(例えば、メモリに動作可能に連結されたプロセッサデバイス)、又は別の電子操作コントローラを生成して、実施することができる。したがって、例えば、本開示の非限定的な例は、非一時的コンピュータ可読媒体上に有形に具現化された命令のセットとして実装可能であり、プロセッサデバイスは、コンピュータ可読媒体からの命令を読むことに基づいて命令を実行することができる。本開示のいくつかの非限定的な例は、下記の議論と一致するように、自動化装置や、様々なコンピュータハードウエア、ソフトウェア、ファームウェアなどを含む特殊又は汎用コンピュータなどの制御装置を含む(又は利用する)ことができる。具体例として、制御装置は、プロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルロジックコントローラ、ロジックゲートなど、及び適切な機能(例えば、メモリ、通信システム、電源、ユーザインタフェース及び他の入力など)を実行するために当該分野で知られているその他の典型的なコンポーネントを含んでもよい。
【0097】
本明細書において使用される場合、別途定義又は限定のない限り、順番での番号は、特定のコンポーネントが本開示の関連する箇所について提示される順番に通常基づいて、本明細書において参照の便宜のために使用される。この点に関して、例えば、「第1」、「第2」等の指定は、通常、関連するコンポーネントが議論のために導入される順番を示しているだけであり、通常は、特定の空間的配置、機能的若しくは構造的な原理若しくは順番を示すものでも必要とするものでもない。
【0098】
本明細書において使用される場合、特に別途定義又は限定のない限り、方向に関する用語は特定の図面又は例の議論についての参照の便宜のために使用される。例えば、下向き(又は他の)方向あるいは上部(又は他の)位置への参照は、具体的な例又は図面の態様を議論するために使用され得るが、全ての設置又は構成において同様の方向又は幾何学であることは必ずしも必要としない。
【0099】
この議論は、当業者が本開示の非限定的な例を作り使用することを可能にするために提示される。図示された例に対する種々の修正は当業者に容易に明らかとなり、本明細書中の包括的原理は本明細書に開示された原理から逸脱することなく他の例及び用途に適用することができる。したがって、本開示の非限定的な例は、示された非限定的な例に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示された原理及び特徴及び下記の特許請求の範囲と一致する最も広い範囲が与えられるものである。以下の詳細な説明は図面を参照して読まれるものであり、異なる図面における同様の要素には同様の参照符号が付されている。図面は必ずしも縮尺されたものではなく、必ずしも選択された例を示すものではなく、本開示の範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書において提供される例は多くの有用な代替手段があり本明細書の範囲内であることを認識するであろう。
【0100】
本開示の種々の特徴及び利点は、以下の特許請求の範囲に記載される。
【国際調査報告】