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特表2023-535391チャイルド安全シート及びそのサイドウイングの高さと幅の調整機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-17
(54)【発明の名称】チャイルド安全シート及びそのサイドウイングの高さと幅の調整機構
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20230809BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504088
(86)(22)【出願日】2021-06-28
(85)【翻訳文提出日】2023-01-19
(86)【国際出願番号】 CN2021102810
(87)【国際公開番号】W WO2022017132
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】202010701245.2
(32)【優先日】2020-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、ガンフイ
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE06
(57)【要約】
サイドウイングの高さと幅の同期調整機構(50)は、チャイルド安全シート(100)の幅方向に延在される第1のガイドレール(51)および高さ方向に延在される第2のガイドレール(52)と、第1のガイドレール(51)とスライドする第1のガイド部品(53)と、第2のガイドレール(52)とスライドする第2のガイド部品(54)とを含み、サイドウイング(40)及び調整体(30)のうちの一方に第1のガイドレール(51)が、他方に第1のガイド部品(53)が設けられ、第1の背もたれ(20)及びサイドウイング(40)のうちの一方に第2のガイドレール(52)が、他方に第2のガイド部品(54)が設けられ、ヘッドレスト(30b)は、高さ調整の過程において、第1のガイド部品(53)を介して第1のガイドレール(51)にスライド移動するとともに第2のガイド部品(54)を介して第2のガイドレール(52)にスライド移動する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャイルド安全シートに設けられたサイドウイングの高さと幅の同期調整機構であって、
前記チャイルド安全シートは、第1の背もたれ、第2の背もたれ、ヘッドレスト及びサイドウイングを含み、前記第1の背もたれと第2の背もたれとは、前記チャイルド安全シートの高さ方向に沿って互いにスライド可能に接続され、前記ヘッドレストは、前記第2の背もたれに取り付けられ、第2の背もたれとともに前記第1の背もたれに対して高さ調整するための調整体を構成し、前記サイドウイングは、前記第1の背もたれの側辺に位置し、
前記サイドウイングの高さと幅の同期調整機構は、前記チャイルド安全シートの幅方向に延在される第1のガイドレール、前記チャイルド安全シートの高さ方向に延在される第2のガイドレール、前記第1のガイドレールとスライドする第1のガイド部品、及び前記第2のガイドレールとスライドする第2のガイド部品を含み、前記第1のガイドレールは、前記サイドウイング及び調整体のうちの一方に設けられ、前記第1のガイド部品は、前記サイドウイング及び調整体のうちの他方に設けられ、前記第2のガイドレールは、前記第1の背もたれ及びサイドウイングのうちの一方に設けられ、前記第2のガイド部品は、前記第1の背もたれ及びサイドウイングのうちの他方に設けられ、前記ヘッドレストは、高さ調整の過程において、前記第1のガイド部品を介して前記第1のガイドレールでスライド移動するとともに、第2のガイド部品を介して前記第2のガイドレールでスライド移動することで、前記サイドウイングを連動させて高さ及び幅の同期調整を行う、
ことを特徴とするサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項2】
前記サイドウイングは、前記第1のガイド部品を介して前記第1のガイドレールでスライド移動するとともに第2のガイド部品を介して前記第2のガイドレールでスライド移動することで、前記第1の背もたれに対して外側に開く又は内側に縮む並進及び回転を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項3】
前記第1のガイドレールは、第1の湾曲溝であり、前記第1のガイド部品は、前記第1の湾曲溝に挿入し前記第1の湾曲溝の延在方向に沿って前記第1の湾曲溝内でスライド移動する、
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項4】
前記第1の湾曲溝は、上に突出した円弧形の溝であり、前記第1のガイド部品は、ピン部品である、
ことを特徴とする請求項3に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項5】
前記第2のガイドレールは、第2の湾曲溝であり、前記第2のガイド部品は、前記第2の湾曲溝に挿入し前記第2の湾曲溝の延在方向に沿って前記第2の湾曲溝内でスライド移動する、
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項6】
前記第2の湾曲溝は、下から上に向かって外側に拡張される円弧形の溝であり、前記第2のガイド部品は、ピン部品である、
ことを特徴とする請求項5に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項7】
前記サイドウイングを前記第1の背もたれに対して外側に開かせる又は内側に縮まれる傾向を常に有するサイドウイングリセット部品をさらに含み、
前記サイドウイングリセット部品は、前記サイドウイングと前記調整体との間に設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項8】
前記サイドウイングリセット部品は、弾性部品である、
ことを特徴とする請求項7に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項9】
前記弾性部品は、ねじりばね、圧縮ばね又は引張りばねである、
ことを特徴とする請求項8に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項10】
前記サイドウイングリセット部品は、磁気的に吸引又は磁気的に反発する第1の磁気構造及び第2の磁気構造を含み、前記第1の磁気構造は、前記サイドウイングに取り付けられ、前記第2の磁気構造は、前記調整体に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項7に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項11】
ロック解除操作部品及び前記ロック解除操作部品と連動するロック部品とをさらに含み、前記ロック部品は、前記第1の背もたれ及び調整体のうちの一方に可動に取り付けられ、前記第1の背もたれ及び調整体のうちの他方に前記チャイルド安全シートの高さ方向に沿って互いに間隔をあけて設けられた少なくとも2つセグメントロック部が設けられ、前記ロック部品は、いずれかの前記セグメントロック部とロックする時に前記調整体が前記第1の背もたれに対する高さ調整をロックし、前記調整体は、前記ロック部品が前記セグメントロック部とのロックを解除する時に前記第1の背もたれに対して高さ調整を行うことができる、
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項12】
中間連動部品をさらに含み、前記中間連動部品は、前記ロック解除操作部品と前記ロック部品との間に設けられ、前記ロック解除操作部品は、前記中間連動部品を介して前記ロック部品と連動し前記セグメントロック部とのロックを解除する、
ことを特徴とする請求項11に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項13】
前記ロック部品は、前記チャイルド安全シートの幅方向に延在され、前記中間連動部品は、前記チャイルド安全シートの高さ方向に延在される、
ことを特徴とする請求項12に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項14】
前記中間連動部品は、前記チャイルド安全シートの高さ方向に対して前後に傾斜した傾斜構造を有し、前記中間連動部品は、前記チャイルド安全シートの高さ方向に沿ってスライド移動する過程において、前記傾斜構造を介して前記ロック部品と連動し前記セグメントロック部とのロックを解除するための前後の変位を行う、
ことを特徴とする請求項13に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項15】
前記セグメントロック部が位置する第1の背もたれ又は調整体は、外側に突出して前記チャイルド安全シートの高さ方向に延在されるストリップを形成し、前記セグメントロック部は、前記ストリップに形成されている、
ことを特徴とする請求項13に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項16】
前記中間連動部品には前記チャイルド安全シートの高さ方向に延在される退避空間が設けられており、前記ストリップが前記退避空間に位置する、
ことを特徴とする請求項15に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項17】
前記中間連動部品には前記チャイルド安全シートの高さ方向に対して前後に傾斜した細長い駆動溝が設けられ、前記駆動溝は、前記中間連動部品の左右両側を貫通し、前記ロック部品は、前記駆動溝に挿入し前記駆動溝でスライド移動することができ、前記傾斜構造は、前記駆動溝の上側の溝壁及び/又は下側の溝壁に形成されている、
ことを特徴とする請求項14に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項18】
前記ロック部品は、ロッド部品又はピン部品であり、前記セグメントロック部は、溝構造である、
ことを特徴とする請求項11に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項19】
前記ロック解除操作部品は、前記第2の背もたれ又はヘッドレストに位置する、
ことを特徴とする請求項11に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項20】
ロック解除リセット部品をさらに含み、前記ロック解除リセット部品は、前記ロック解除操作部品と前記ロック解除操作部品が位置する第2の背もたれ又はヘッドレストとの間に設けられ、前記ロック解除リセット部品は、前記ロック解除操作部品を初期位置に移動させる傾向を常に有する、
ことを特徴とする請求項19に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項21】
前記ロック解除リセット部品は、弾性部品であり、又は、前記ロック解除リセット部品は、磁気的に吸引又は磁気的に反発する第1の磁気構造及び第2の磁気構造を含み、前記第1の磁気構造は、前記ヘッドレストに取付られ、前記第2の磁気構造は、前記ロック解除操作部品に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項20に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項22】
前記ロック解除操作部品は、前記チャイルド安全シートの高さ方向に沿ってスライドに配置され、前記ロック解除操作部品は、前記第2の背もたれ又はヘッドレストの後側に露出する、
ことを特徴とする請求項19に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項23】
前記ロック解除操作部品及びヘッドレストのうちの一方には前記チャイルド安全シートの高さ方向に延在される位置制限溝が設けられており、前記ロック解除操作部品及びヘッドレストのうちの他方には前記位置制限溝内に挿入する位置制限突起が設けられており、前記位置制限突起は、前記ロック解除リセット部品により前記位置制限溝の一端に当接する、
ことを特徴とする請求項19に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構。
【請求項24】
ベースと、第1の背もたれと、第2の背もたれと、ヘッドレストと、サイドウイングとを備えるチャイルド安全シートであって、
前記第1の背もたれと第2の背もたれとは、前記チャイルド安全シートの高さ方向に沿って互いにスライド可能に接続され、前記ヘッドレストは、前記第2の背もたれに取り付けられ、第2の背もたれとともに前記第1の背もたれに対して高さ調整するための調整体を構成し、前記サイドウイングは、前記第1の背もたれの対向する側辺にそれぞれ位置し、
前記チャイルド安全シートは、さらに、請求項1~23のいずれか1項に記載のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構を含む、
ことを特徴とするチャイルド安全シート。
【請求項25】
前記第1の背もたれ及び第2の背もたれのうちの一方には高さガイドレールが設けられており、前記第1の背もたれ及び第2の背もたれのうちの他方には前記高さガイドレールとスライドするガイド構造が設けられている、
ことを特徴とする請求項24に記載のチャイルド安全シート。
【請求項26】
前記高さガイドレールは、直線状の溝であり、前記ガイド構造は、前記直線状の溝内に挿入するピン部品である、
ことを特徴とする請求項25に記載のチャイルド安全シート。
【請求項27】
前記サイドウイングは、前記調整体に埋め込まれ、前記調整体は、前記第1の背もたれに埋め込まれ、前記第2の背もたれには前記第2のガイド部品が貫通するための退避空間が設けられている、
ことを特徴とする請求項24に記載のチャイルド安全シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャイルド用品の技術分野に関し、特に、チャイルド安全シート及びそのサイドウイングの高さと幅の調整機構に関する。
【背景技術】
【0002】
乳幼児用キャリアの広範な使用に伴い、乳幼児用キャリアの機能性に対する要求はますます高くなっており、乳幼児用キャリアが乳幼児を乗車中により安全にすることができるだけでなく、乳幼児用キャリアが乳幼児をより快適に乗車させることができ、さらに、幼児用キャリアが操作使用により便利になることが望まれている。
【0003】
ここで、チャイルド安全シートは、自動車のシートに取り付けられ、拘束装置を用いて子供を拘束する装置であり、自動車が緊急ブレーキや不慮の衝突が発生した場合に子供が傷害を受ける確率を効果的に下げることができる。
【0004】
よく知られているように、チャイルド安全シートは、通常、シート、シートに接続された背もたれ、背もたれに接続されたヘッドレスト及びサイドウイングを含み、ヘッドレストとサイドウイングは、一般的に、異なる大きさの子供に適応するために背もたれに対して調整することができる。
【0005】
従来のチャイルド安全シートでは、ヘッドレストの高さとサイドウイングの幅を同時に調整する目的を達成するために、ヘッドレストの背もたれに対する高さを調整することによってサイドウイングを回転させる。しかし、このチャイルド安全シートには、サイドウイングの高さがヘッドレストの高さ調整に追従して調整できないため、汎用性及び快適性が悪いという問題がある。
【0006】
そのため、上記の欠点を克服するために、汎用性及び快適性に優れたチャイルド安全シート及びサイドウイング高さと幅の調整機構が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、汎用性及び快適性に優れたサイドウイングの高さと幅の調整機構を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、汎用性及び快適性に優れたチャイルド安全シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の技術案は、この目的を実現するために、チャイルド安全シートに設けられたサイドウイングの高さと幅の同期調整機構を提供し、チャイルド安全シートは、第1の背もたれ、第2の背もたれ、ヘッドレスト及びサイドウイングを備える。第1の背もたれと第2の背もたれとは、チャイルド安全シートの高さ方向に沿って互いにスライド可能に接続され、ヘッドレストは、第2の背もたれに取り付けられ第2の背もたれとともに第1の背もたれに対して高さ調整する調整体を構成し、サイドウイングは、第1の背もたれの側辺に位置する。本発明のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構は、チャイルド安全シートの幅方向に延在される第1のガイドレールと、チャイルド安全シートの高さ方向に延在される第2のガイドレールと、第1のガイドレールとスライドする第1のガイド部品と、第2のガイドレールとスライドする第2のガイド部品とを含む。第1のガイドレールは、サイドウイング及び調整体のうちの一方に設けられ、第1のガイド部品は、サイドウイング及び調整体のうちの他方に設けられ、第2のガイドレールは、第1の背もたれ及びサイドウイングのうちの一方に設けられ、第2のガイド部品は、第1の背もたれ及びサイドウイングのうちの他方に設けられ、ここで、ヘッドレストは、高さ調整の過程において、第1のガイド部品を介して第1のガイドレールでスライド移動するとともに、第2のガイド部品を介して第2のガイドレールでスライド移動することで、サイドウイングを連動させて高さ及び幅の同期調整を行う。
【0010】
好ましくは、サイドウイングは、第1のガイド部品を介して第1のガイドレールでスライド移動するとともに、第2のガイド部品を介して第2のガイドレールでスライド移動することで、第1の背もたれに対して外側に開く又は内側に縮む並進及び回転を行う。
【0011】
好ましくは、第1のガイドレールは、第1の湾曲溝であり、第1のガイド部品は、第1の湾曲溝に挿入し第1の湾曲溝の延在方向に沿って第1の湾曲溝内でスライド移動する。
【0012】
好ましくは、第1の湾曲溝は、上に突出した円弧形の溝であり、第1のガイド部品は、ピン部品である。
【0013】
好ましくは、第2のガイドレールは、第2の湾曲溝であり、第2のガイド部品は、第2の湾曲溝に挿入し第2の湾曲溝の延在方向に沿って第2の湾曲溝内でスライド移動する。
【0014】
好ましくは、第2の湾曲溝は、下から上に向かって外側に拡張される円弧形の溝であり、第2のガイド部品は、ピン部品である。
【0015】
好ましくは、本発明のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構は、サイドウイングを第1の背もたれに対して外側に開かせる又は内側に縮ませる傾向を常に有するサイドウイングリセット部品を含み、サイドウイングリセット部品は、サイドウイングと調整体との間に設けられる。
【0016】
好ましくは、サイドウイングリセット部品は、弾性部品である。
【0017】
好ましくは、弾性部品は、ねじりばね、圧縮ばね又は引張りばねである。
【0018】
好ましくは、サイドウイングリセット部品は、磁気的に吸引又は磁気的に反発する第1の磁気構造及び第2の磁気構造を含み、第1の磁気構造は、サイドウイングに取り付けられ、第2の磁気構造は、調整体に取り付けられる。
【0019】
好ましくは、本発明のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構は、ロック解除操作部品及びロック解除操作部品と連動するロック部品を含み、ロック部品は、第1の背もたれ及び調整体のうちの一方に可動に設けられ、第1の背もたれ及び調整体のうちの他方には、チャイルド安全シート高さ方向に沿って互いに間隔をあけて設けられた少なくとも2つセグメントロック部が設けられ、ロック部品がいずれかのセグメントロック部とロックする時に調整体が第1の背もたれに対する高さ調整をロックし、調整体は、ロック部品がセグメントロック部とのロックを解除する時に第1の背もたれに対して高さ調整を行うことができる。
【0020】
好ましくは、本発明のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構は、さらに、中間連動部品を含み、中間連動部品は、ロック解除操作部品とロック部品との間に設けられ、ロック解除操作部品は、中間連動部品を介してロック部品と連動しセグメントロック部とのロックを解除する。
【0021】
好ましくは、ロック部品は、チャイルド安全シートの幅方向に沿って延在され、中間連動部品は、チャイルド安全シートの高さ方向に沿って延在される。
【0022】
好ましくは、中間連動部品は、チャイルド安全シートの高さ方向に対して前後に傾斜した傾斜構造を有し、中間連動部品は、チャイルド安全シートの高さ方向に沿ってスライド移動する過程において、傾斜構造とロック部品との連動により、セグメントロック部とのロックを解除する前後の変位を行う。
【0023】
好ましくは、セグメントロック部が位置する第1の背もたれ又は第2の背もたれは、外側に突出してチャイルド安全シートの高さ方向に延在されるストリップを形成し、セグメントロック部は、ストリップに形成される。
【0024】
好ましくは、中間連動部品には、チャイルド安全シートの高さ方向に延在される退避空間が設けられ、ストリップが退避空間に位置する。
【0025】
好ましくは、中間連動部品には、チャイルド安全シートの高さ方向に対して前後に傾斜した細長い駆動溝が設けられ、駆動溝が中間連動部品の左右両側に挿入し、ロック部品は、駆動溝に挿入し駆動溝でスライド移動し、傾斜構造は、駆動溝の上側の溝壁及び/又は下側の溝壁に形成されている。
【0026】
好ましくは、ロック部品は、ロッド部品又はピン部品であり、セグメントロック部は、溝構造である。
【0027】
好ましくは、ロック解除操作部品は、第2の背もたれ又はヘッドレストに位置する。
【0028】
好ましくは、本発明のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構は、さらに、ロック解除リセット部品を含み、ロック解除リセット部品は、ロック解除操作部品とロック解除操作部品が位置する第2の背もたれ又はヘッドレストとの間に位置し、ロック解除リセット部品は、ロック解除操作部品を初期位置に動作させる傾向を常に有する。
【0029】
好ましくは、ロック解除リセット部品は、弾性部品であり、又は、ロック解除リセット部品は、磁気的に吸引又は磁気的に反発する第1の磁気構造及び第2の磁気構造であり、第1の磁気構造は、ヘッドレストに取り付けられ、第2の磁気構造は、ロック解除操作部品に取り付けられる。
【0030】
好ましくは、ロック解除操作部品は、チャイルド安全シートの高さ方向に沿ってスライドに配置され、ロック解除操作部品は、第2の背もたれ又はヘッドレストの後側に露出する。
【0031】
好ましくは、ロック解除操作部品及びヘッドレストのうちの一方にはチャイルド安全シート高さ方向に延在される位置制限溝が設けられ、ロック解除操作部品及びヘッドレストのうちの他方には、位置制限溝に挿入する位置制限突起が設けられ、位置制限突起は、ロック解除リセット部品により位置制限溝の一端に当接する。
【0032】
上記の目的を実現するために、本発明のチャイルド安全シートは、ベース、第1の背もたれ、第2の背もたれ、ヘッドレスト、サイドウイング及び上記のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構を含む。第1の背もたれと第2の背もたれとは、チャイルド安全シートの高さ方向に沿って互いにスライドに接続され、ヘッドレストは、第2の背もたれに取り付けられ第2の背もたれとともに第1の背もたれに対して高さ調整する調整体を構成し、サイドウイングは、第1の背もたれの対向する側辺にそれぞれ位置する。
【0033】
好ましくは、第1の背もたれ及び第2の背もたれのうちの一方には、高さガイドレールが設けられ、第1の背もたれ及び第2の背もたれのうちの他方には、高さガイドレールとスライドするガイド構造が設けられる。
【0034】
好ましくは、高さガイドレールは、直線状の溝であり、ガイド構造は、直線状の溝に挿入するピン部品である。
【0035】
好ましくは、サイドウイングは、調整体に埋め込まれ、調整体は、第1の背もたれに埋め込まれ、第2の背もたれには、第2のガイド部品が貫通するための退避空間が設けられている。
【発明の効果】
【0036】
従来の技術と比べ、本発明のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構は、チャイルド安全シートの幅方向に延在される第1のガイドレールと、チャイルド安全シートの高さ方向に延在される第2のガイドレールと、第1のガイドレールとスライドする第1のガイド部品と、第2のガイドレールとスライドする第2のガイド部品とを含み、第1のガイドレールは、第1の背もたれ及び第2の背もたれのうちの一方に設けられ、第1のガイド部品は、第1の背もたれ及び第2の背もたれのうちの他方に設けられ、第2のガイドレールは、第1の背もたれ及びサイドウイングのうちの一方に設けられ、第2のガイド部品は、第1の背もたれ及びサイドウイングのうちの他方に設けられる。このため、ヘッドレストの高さ調整の過程において、ヘッドレストは、第1のガイド部品を介して第1のガイドレールでスライド移動するとともに、第2のガイド部品を介して第2のガイドレールでスライド移動することで、サイドウイングを連動させて高さ及び幅の同期調整を行い、これにより、サイドウイングがヘッドレストの高さ調整に追従させて高さ及び幅の同期調整を実現し、汎用性及び快適性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明のチャイルド安全シートが内側に位置に縮むことを前から後に投影する平面構成の模式図である。
図2図1に示すチャイルド安全シートがベースを隠した平面構成の模式図である。
図3図2に示すチャイルド安全シートが外側に開いた平面構成の模式図である。
図4図3に示すチャイルド安全シートの立体構成の模式図である。
図5図3に示すチャイルド安全シートが第2の背もたれを隠した平面構成の模式図である。
図6図3に示すチャイルド安全シートを後から前に見た平面構成の模式図である。
図7図3に示すチャイルド安全シートが一部の第1の背もたれを隠した立体構成の模式図である。
図8図3に示すチャイルド安全シートが一部のヘッドレストを隠した立体構成の模式図である。
図9図3に示すチャイルド安全シートが一部の第1の背もたれ及びヘッドレストを隠した立体構成の模式図である。
図10図9のD部分の拡大図である。
図11】本発明のチャイルド安全シートの一部の第1の背もたれを後から前に見た立体構成の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
次に、図面を参照して本発明の実施形態について説明し、図面における同様の要素番号は、同様の部品を表す。
【0039】
図1を参照し、本発明のチャイルド安全シート100は、ベース10、第1の背もたれ20、第2の背もたれ30a、ヘッドレスト30b、サイドウイング40及びサイドウイングの高さと幅の同期調整機構50を含む。第1の背もたれ20と第2の背もたれ30aとは、チャイルド安全シート100の高さ方向(即ち、矢印Aで示す方向)に沿って互いにスライドに接続されて、第2の背もたれ30aがチャイルド安全シート100の高さ方向に沿って第1の背もたれ20に対してスライド移動調整することができ、ヘッドレスト30bは、第2の背もたれ30aに取り付けられ第2の背もたれ30aとともに第1の背もたれ20に対して高さ調整する調整体30を構成し、これにより、ヘッドレスト30bは、第2の背もたれ30aとともに第1の背もたれ30aに対して高さ調整を行うことができ、サイドウイング40は、第1の背もたれ20の対向する2つの側辺(例えば、左右の2つの側辺)にそれぞれ位置して、第1の背もたれ20の左右の両側にサイドウイング40をそれぞれ有し、これにより、左右の両側のサイドウイング40の調整により本発明のチャイルド安全シート100の幅のサイズを調整する。
【0040】
具体的に、図2図5図8を参照し、第2の背もたれ30aが第1の背もたれ20に対するスライド移動の安定の信頼性を向上するために、第1の背もたれ20には高さガイドレール21が設けられており、第2の背もたれ30aに高さガイドレール21とスライドするガイド構造31が設けられており、好ましくは、高さガイドレール21とガイド構造31とは、チャイルド安全シート100に左右に配置されて、第2の背もたれ30aと第1の背もたれ20とのスライド接続の信頼性を向上させる。例えば、高さガイドレール21は、直線状の溝であり、ガイド構造31は、直線状の溝内に挿入するピン部品であるが、これに限定されない。なお、実際の要件に応じて、高さガイドレール21を第2の背もたれ30aに設けても良く、これに対応し、ガイド構造31を第1の背もたれ20に設け、このように、高さガイドレール21とガイド構造31との互いガイドを同様に実現する。
【0041】
具体的に、図4図9に示すように、サイドウイング40が調整体30に埋め込まれ、これにより、サイドウイング40がチャイルド安全シート100の前後方向に調整体30に位置制限され、調整体30によりサイドウイング40のチャイルド安全シート100の前後方向への揺動を阻止し、調整体30が第1の背もたれ20に埋め込まれ、これにより、調整体30がチャイルド安全シート100の前後方向に第1の背もたれ20に位置制限され、第2の背もたれ30aには第2のガイド部品54が挿入する退避空間32が設けられ、第2のガイド部品54の以下の第2のガイドレール52へのスライド移動に対して退避位置を提供する。
【0042】
具体的に、図4図6図7に示すように、調整体30では、第2の背もたれ30aとヘッドレスト30bとは、前後に並んで配置され、サイドウイング40がチャイルド安全シート100の前後方向に第2の背もたれ30aとヘッドレスト30bとの間に位置し、これにより、第2の背もたれ30a、ヘッドレスト30b及びサイドウイング40の三方の組合せ操作を容易にするが、これに限定されない。
【0043】
図4図5図7図8図9に示すように、サイドウイングの高さと幅の同期調整機構50は、チャイルド安全シート100の幅方向(即ち、矢印Bに示す方向)に沿って延在される第1のガイドレール51と、チャイルド安全シート100の高さ方向に延在される第2のガイドレール52と、第1のガイドレール51とスライドする第1のガイド部品53と、第2のガイドレール52とスライドする第2のガイド部品54とを含む。第1のガイドレール51は、サイドウイング40に設けられ、第1のガイド部品53は、調整体30(具体的に、調整体30の第2の背もたれ30a)に設けられる。勿論、第1のガイド部品53は、実際の要件に応じて、サイドウイング40に設けられても良く、これに対応し、第1のガイドレール51は、調整体30に設けられるが、これに限定されなく、第2のガイドレール52は、サイドウイング40に設けられ、第2のガイド部品54は、第1の背もたれ20に設けられ、勿論、第2のガイド部品54は、実際の要件に応じて、サイドウイング40に設けられても良く、これに対応し、第2のガイドレール52は、第1の背もたれ20に設けられるが、これに限定されない。ここで、ヘッドレスト30bの高さ調整の過程では、ヘッドレスト30bは、第1のガイド部品53を介して第1のガイドレール51にスライド移動するとともに第2のガイド部品54を介して第2のガイドレール52にスライド移動することで、サイドウイング40と連動させて高さ及び幅の同期調整を行い、これにより、調整されたサイドウイング40とヘッドレスト30bとの両者の状態は、図3及び図4で示し、調整されないサイドウイング40とヘッドレスト30bとの状態は、図1及び図2で示す。
【0044】
具体的に、サイドウイング40は、第1のガイド部品53を介して第1のガイドレール51にスライド移動するとともに第2のガイド部品54を介して第2のガイドレール52にスライド移動することで、第1の背もたれ20に対して外側に開く又は内側に縮む並進及び回転を行い、これにより、サイドウイング40の高さ及び幅の調整がスムーズになり、調整中に使用される動作空間が小さくなる。例えば、第1のガイドレール51は、第1の湾曲溝であり、第1のガイド部品53は、第1の湾曲溝に挿入し第1の湾曲溝の延在方向に沿って第1の湾曲溝内でスライド移動し、好ましくは、第1の湾曲溝は、上に突出した円弧形の溝であり、第1のガイド部品53は、ピン部品であり、また、第2のガイドレール52は、第2の湾曲溝であり、第2のガイド部品54は、第2の湾曲溝に挿入し第2の湾曲溝の延在方向に沿って第2の湾曲溝内でスライド移動し、好ましくは、第2の湾曲溝は、下から上に向かって外側に拡張される円弧形の溝であり、第2のガイド部品54は、ピン部品であり、これにより、サイドウイング40が第1のガイド部品53を介して第1のガイドレール51にスライド移動するとともに第2のガイド部品54を介して第2のガイドレール52に沿ってスライド移動する時に第1の背もたれ20に対して外側に開く又は内側に縮む並進及び回転は、スムーズになるが、これに限定されない。
【0045】
サイドウイング40が常に外側に開く傾向があるように、図7図9図10では、サイドウイングの高さと幅の同期調整機構50は、さらに、サイドウイング40を第1の背もたれ20に対して外側に開かせるサイドウイングリセット部品55を含み、サイドウイングリセット部品55は、サイドウイング40と調整体30との間に設けられ、具体的に、サイドウイングリセット部品55が弾性部品であり、例えば、図7図9及び図10に示すねじりばねであり、勿論、サイドウイングリセット部品55は、実際の要件に応じて、圧縮ばね又は引張ばねであっても良く、サイドウイングリセット部品55の取付位置は、サイドウイング40を第1の背もたれ20に対して外側に開かせることを確保すればよく、勿論、実際の要件に応じて、サイドウイングリセット部品55は、サイドウイング40を第1の背もたれ20に対して内側に縮まれる傾向を常に有しても良い。なお、サイドウイングリセット部品55がサイドウイング40を1の背もたれ20に対して外側に開かせる傾向を常に有しても、内側に縮まれる傾向を常に有しても、サイドウイングリセット部品55は、ねじりばね、圧縮ばね又は引張りばねであっても良く、勿論、実際の要件に応じて、サイドウイングリセット部品55は、さらに、磁気的に吸引又は磁気的に反発する第1の磁気構造及び第2の磁気構造を有しても良く、この時、第1の磁気構造は、サイドウイング40に取り付けられ、第2の磁気構造は、調整体30に取り付けられ、好ましくは、調整体30のヘッドレスト30bに取り付けられ、磁気的に吸引又は磁気的に反発することにより外側に開く又は内側に縮む傾向の機能を有するが、ここで限定されない。
【0046】
図6図8図11に示すように、サイドウイングの高さと幅の同期調整機構50は、さらに、ロック解除操作部品56及びロック解除操作部品56と連動するロック部品57を含む。ロック部品57は、調整体30に可動に配置され、好ましくは、ロック部品57は、チャイルド安全シート100の前後方向に沿ってスライド移動するように調整体30の第2の背もたれ30aに取り付けられ、第1の背もたれ20にはチャイルド安全シート100の高さ方向にっ沿って間隔をあけて設けられた16個のセグメントロック部221が設けられ、勿論、セグメントロック部221は、実際の要件に応じて、2個、3個、4個、5個、6個であっても良いが、ここで限定されない。ロック部品57がいずれかのセグメントロック部221とロックする場合、調整体30が第1の背もたれ20に対する高さ調整をロックし、即ち、調整体30が第1の背もたれ20に対する高さ調整を阻止し、調整体30は、ロック部品57がセグメントロック部221とのロックを解除する場合に第1の背もたれ20に対して高さ調整を行うことができ、調整体30が第1の背もたれ20に対する高さ調整を許可し、これにより、ロック部品57とセグメントロック部221により、調整されたヘッドレスト30bの不意な動きを防止する。
【0047】
具体的に、図7図9では、ロック部品57に対する遠隔操作を実現するために、サイドウイングの高さと幅の同期調整機構50は、さらに、中間連動部品58を含み、中間連動部品58は、ロック解除操作部品56とロック部品57との間に設けられ、これにより、ロック解除操作部品56は、中間連動部品58を介してロック部品57と連動し、セグメントロック部221とのロックを解除し、好ましくは、ロック部品57は、チャイルド安全シート100の幅方向に沿って延在され、中間連動部品58は、チャイルド安全シート100の高さ方向に沿って延在され、中間連動部品58によりロック部品57をチャイルド安全シート100の前後方向(即ち、矢印Cで示す方向)に沿ってスライド移動させて、ロック部品57とセグメントロック部221とのロック又は解除を容易にする。
【0048】
具体的に、例えば、図10では、中間連動部品58は、チャイルド安全シート100の高さ方向に対して前後に傾斜した傾斜構造581を有し、中間連動部品58は、チャイルド安全シート100の高さ方向に沿ってスライド移動する過程において、傾斜構造581とロック部品57の連動により、セグメントロック部221とのロックを解除する前後の変位を行い、これにより、ロック部品57とセグメントロック部221とのロック解除をより確実にする。中間連動部品58とロック部品57との連動をより確実にするために、例えば、図10では、中間連動部品58には、チャイルド安全シート100の高さ方向に対して前後に傾斜した細長い駆動溝58aが設けられ、駆動溝58aは、中間連動部品58の左右両側に貫通し、ロック部品57は、駆動溝58aに挿入し駆動溝58aにスライド移動することができ、傾斜構造581は、駆動溝58aの上側の溝壁及び/又は下側の溝壁に形成されている。
【0049】
図11に示すように、ロック部品57と第1の背もたれ20とのロックを確実にするように、セグメントロック部221が位置する第1の背もたれ20は、外側に突出してチャイルド安全シート100の高さ方向に延在されるストリップ22を形成し、セグメントロック部221は、ストリップ22に形成され、これに対応し、中間連動部品58にはチャイルド安全シート100の高さ方向に延在される退避空間582が設けられ、ストリップ22は、退避空間582に位置し、例えば、ロック部品57は、ロッド部品又はピン部品であり、セグメントロック部221は、溝構造であるが、これに限定されない。なお、セグメントロック部221が調整体30の第2の背もたれ30aに設けられた場合、この時のストリップ22が第2の背もたれ30aに設けられる。
【0050】
図6に示すように、ロック解除操作部品56がヘッドレスト30bに位置し、勿論、ロック解除操作部品56は、実際の要件に応じて、第2の背もたれ30aに位置しても良く、具体的に、ロック解除操作部品56は、チャイルド安全シート100の高さ方向に沿ってスライドに配置され、ロック解除操作部品56は、ヘッドレスト30bの後側に露出し、これにより、操作者が後からロック解除操作部品56を引き上げ操作しやすくなり、勿論、ロック解除操作部品56は、実際の要件に応じて、第2の背もたれ30aの後側に露出してもよい。
【0051】
具体的に、図8に示すように、サイドウイングの高さと幅の同期調整機構50は、さらに、ロック解除リセット部品59を含み、ロック解除リセット部品59は、ロック解除操作部品56とロック解除操作部品56が位置するヘッドレスト30bとの間に設けられ、ロック解除リセット部品59は、ロック解除操作部品56を初期位置に動作させる傾向を常に有し、これにより、ロック解除操作部品56の自動リセットを容易にし、例えば、ロック解除リセット部品59は、弾性部品であり、例えば、圧縮ばねであるが、これに限定されなく、勿論、実際の要件に応じて、ロック解除リセット部品59は、さらに、磁気的に吸引又は磁気的に反発する第1の磁気構造及び第2の磁気構造を含み、第1の磁気構造は、ヘッドレスト30bに取り付けられ、第2の磁気構造は、ロック解除操作部品56に取り付けられ、同様、ロック解除操作部品56の自動リセットを実現することができる。
【0052】
ここで、図8及び図9に示すように、ロック解除操作部品56のリセットし過ぎを回避するために、ロック解除操作部品56にはチャイルド安全シート100の高さ方向に延在される位置制限溝561が設けられ、ヘッドレスト30bには位置制限溝561に挿入する位置制限突起33が設けられ、位置制限突起33は、ロック解除リセット部品59により位置制限溝561の一端に当接し、例えば、図8における位置制限溝561の上端に当接し、これに限定されない。なお、位置制限溝561がヘッドレスト30bに設けられ、位置制限突起33がロック解除操作部品56に設けられても良く、同様の目的を実現するが、ここで限定されない。
【0053】
図面を参照し、本発明のチャイルド安全シートのヘッドレストの高さ調整の過程においてサイドウイングの連動による高さ及び幅の調整の原理を説明する。図2に示す状態のヘッドレスト30b及びサイドウイング40を図3図4又は図5に示す状態のヘッドレスト30b及びサイドウイング40に調整する時、操作者が図6におけるロック解除操作部品56を上げ、ロック解除操作部品56により中間連動部品58を上にスライド移動させて、上にスライド移動させる中間連動部品58により傾斜構造581を介してロック部品57を後にスライド移動させるように押す。ロック部品57のスライド移動の方向は、図10における中間連動部品58内の下の矢印で示し、中間連動部品58のスライド移動の方向は、図10における中間連動部品58内の上の矢印で示し、これにより、後にスライド移動させるロック部品57が図11における第1の背もたれ20のセグメントロック部221とのロックを解除し、この時、操作者がロック解除操作部品57を上向きに引き上げるとともに、ヘッドレスト30bを上向きに引っ張ることで、ヘッドレスト30b及び第2の背もたれ30aが第1の背もたれ20に対して高さ調整を行い、ヘッドレスト30bの高さ調整の過程では、第1のガイド部品53が第1のガイドレール51にスライド移動し第2のガイド部品54が第2のガイドレール52にスライド移動することで、ヘッドレスト30bが高さ調整の過程においてサイドウイング40を連動させて高さ及び幅の同期調整を行うため、サイドウイング40がヘッドレスト30b高さ調整に追従させて高さ及び幅の同期調整を行い、その状態は、図3図4又は図5で示す。
【0054】
従来の技術と比べ、本発明のサイドウイングの高さと幅の同期調整機構50は、チャイルド安全シート100の幅方向に延在される第1のガイドレール51と、チャイルド安全シート100高さ方向に延在される第2のガイドレール52と、第1のガイドレール51とスライドする第1のガイド部品53と、第2のガイドレール52にスライドする第2のガイド部品54とを含み、第1のガイドレール51は、第1の背もたれ20及び第2の背もたれ30aのうちの一方に設けられ、第1のガイド部品53は、第1の背もたれ20及び第2の背もたれ30aのうちの他方に設けられ、第2のガイドレール52は、第1の背もたれ20及びサイドウイング40のうちの一方に設けられ、第2のガイド部品54は、第1の背もたれ20及びサイドウイング40のうちの他方に設けられる。このため、ヘッドレスト30bの高さ調整の過程では、ヘッドレスト30bは、第1のガイド部品53を介して第1のガイドレール51にスライド移動するとともに第2のガイド部品54を介して第2のガイドレール52にスライド移動することで、サイドウイング40を連動させて高さ及び幅の同期調整を行い、サイドウイング40がヘッドレスト30bの高さ調整に追従させて高さ及び幅の同期調整を実現し、汎用性の拡大と快適性を向上させる。
【0055】
以上開示したのは本発明の好適な実施例にすぎず、もちろんこれによって本発明の権利範囲を限定することはできないので、本願の特許請求の範囲内での同等の変更は、本発明の範囲に属する。
【符号の説明】
【0056】
100 チャイルド安全シート
10 ベース
20 第1の背もたれ
21 高さガイドレ
22 ストリップ
221 セグメントロック部
30 調整体
30a 第2の背もたれ
31 ガイド構造
32 退避空間
30b ヘッドレスト
33 位置制限突起
40 サイドウイング
50 サイドウイングの高さと幅の同期調整機構
51 第1のガイドレール
52 第2のガイドレール
53 第1のガイド部品
54 第2のガイド部品
55 サイドウイングリセット部品
56 ロック解除操作部品
561 位置制限溝
57 ロック部品
58 中間連動部品
58a 駆動溝
581 傾斜構造
582 退避空間
59 ロック解除リセット部品
A 高さ方向
B 幅方向
C 前後方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
図1を参照し、本発明のチャイルド安全シート100は、ベース10、第1の背もたれ20、第2の背もたれ30a、ヘッドレスト30b、サイドウイング40及びサイドウイングの高さと幅の同期調整機構50を含む。第1の背もたれ20と第2の背もたれ30aとは、チャイルド安全シート100の高さ方向(即ち、矢印Aで示す方向)に沿って互いにスライドに接続されて、第2の背もたれ30aがチャイルド安全シート100の高さ方向に沿って第1の背もたれ20に対してスライド移動調整することができ、ヘッドレスト30bは、第2の背もたれ30aに取り付けられ第2の背もたれ30aとともに第1の背もたれ20に対して高さ調整する調整体30を構成し、これにより、ヘッドレスト30bは、第2の背もたれ30aとともに第1の背もたれ20に対して高さ調整を行うことができ、サイドウイング40は、第1の背もたれ20の対向する2つの側辺(例えば、左右の2つの側辺)にそれぞれ位置して、第1の背もたれ20の左右の両側にサイドウイング40をそれぞれ有し、これにより、左右の両側のサイドウイング40の調整により本発明のチャイルド安全シート100の幅のサイズを調整する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
図面を参照し、本発明のチャイルド安全シートのヘッドレスト30bの高さ調整の過程においてサイドウイング40の連動による高さ及び幅の調整の原理を説明する。図2に示す状態のヘッドレスト30b及びサイドウイング40を図3図4又は図5に示す状態のヘッドレスト30b及びサイドウイング40に調整する時、操作者が図6におけるロック解除操作部品56を上げ、ロック解除操作部品56により中間連動部品58を上にスライド移動させて、上にスライド移動させる中間連動部品58により傾斜構造581を介してロック部品57を後にスライド移動させるように押す。ロック部品57のスライド移動の方向は、図10における中間連動部品58内の下の矢印で示し、中間連動部品58のスライド移動の方向は、図10における中間連動部品58内の上の矢印で示し、これにより、後にスライド移動させるロック部品57が図11における第1の背もたれ20のセグメントロック部221とのロックを解除し、この時、操作者がロック解除操作部品57を上向きに引き上げるとともに、ヘッドレスト30bを上向きに引っ張ることで、ヘッドレスト30b及び第2の背もたれ30aが第1の背もたれ20に対して高さ調整を行い、ヘッドレスト30bの高さ調整の過程では、第1のガイド部品53が第1のガイドレール51にスライド移動し第2のガイド部品54が第2のガイドレール52にスライド移動することで、ヘッドレスト30bが高さ調整の過程においてサイドウイング40を連動させて高さ及び幅の同期調整を行うため、サイドウイング40がヘッドレスト30b高さ調整に追従させて高さ及び幅の同期調整を行い、その状態は、図3図4又は図5で示す。
【国際調査報告】