(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-17
(54)【発明の名称】パッケージ形成ユニット、パッケージ形成ユニットを有する包装装置及びパッケージ形成方法
(51)【国際特許分類】
B65B 57/00 20060101AFI20230809BHJP
B65B 9/207 20120101ALI20230809BHJP
B65B 51/26 20060101ALI20230809BHJP
【FI】
B65B57/00 A
B65B9/207
B65B51/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504372
(86)(22)【出願日】2021-06-30
(85)【翻訳文提出日】2023-02-09
(86)【国際出願番号】 EP2021067994
(87)【国際公開番号】W WO2022017745
(87)【国際公開日】2022-01-27
(32)【優先日】2020-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】マゲッリ、ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ポッピ、マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ネリ、ディノ
(72)【発明者】
【氏名】カセッリ、ステフォノ
【テーマコード(参考)】
3E050
3E094
【Fターム(参考)】
3E050AB02
3E050BA01
3E050CA01
3E050CB01
3E050DC01
3E050FB01
3E050HA06
3E050JA05
3E094AA13
3E094BA01
3E094EA03
3E094FA11
3E094FA24
3E094GA05
3E094GA11
3E094HA02
(57)【要約】
パッケージ形成ユニット(9)は、チューブ(3)と係合し、使用時に、前進するチューブ(3)を少なくとも部分的に形成するように適合された少なくとも1つの操作アセンブリ(26)、横方向シールバンド(18)に沿ってチューブ(3)を少なくとも部分的に横方向にシールするように適合されたシール要素(27)及びチューブ(3)と相互作用するように適合された一対の相互作用タブ(20)をそれぞれが有する複数のジョーユニット(17)を含む。各ジョーユニット(17)は、チューブ(3)の充填レベルの関数として、操作アセンブリ(26)、シール要素(27)及び一対の相互作用タブ(20)が、操作部分(R1;S1)に沿って前進している間、アクティブ状態で制御される操作構成と、使用時に、操作部分(R1;S1)に沿って前進している間、シール要素(27)がアクティブ状態で制御され、操作アセンブリ(26)及び/又は一対の相互作用タブ(20)が、非アクティブ状態で制御される部分操作構成を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装材料のウェブ(4)から形成され、注ぎ込み可能な製品を充填された、又は充填可能であるチューブ(3)から、注ぎ込み可能な製品が充填された密封パッケージ(2)を形成するためのパッケージ形成ユニット(9)であって、
前記パッケージ形成ユニット(9)は、少なくとも、
前記チューブ(3)と係合し、使用時に、前進する前記チューブ(3)を少なくとも部分的に形成するように適合された少なくとも1つの操作アセンブリ(26)と、横方向シールバンド(18)に沿って前記チューブ(3)を少なくとも部分的に横方向にシールするように適合された1つのシール要素(27)と、前記チューブ(3)と相互作用するように適合された少なくとも一対の相互作用タブ(20)と、をそれぞれが有する複数のジョーユニット(17)と、
前記操作アセンブリ(26)、前記シール要素(27)及び前記一対の相互作用タブ(20)をそれぞれの無端の搬送経路(R;S)に沿って進めるように構成された搬送ユニット(5)と、
前記ジョーユニット(17)の動作を制御するように構成された制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットは、以下を制御するように構成される:
前記操作アセンブリ(26)が、使用中に、前記搬送経路(R;S)の作動部分(R1;S1)に沿って前進する間、少なくともアクティブ状態において、前記操作アセンブリ(26)が、前記チューブ(3)を少なくとも部分的に形成するために、使用中に、前進する前記チューブ(3)に係合する;
前記一対の相互作用タブ(20)が、使用中に、前記搬送経路(R;S)の前記作動部分(R1;S1)に沿って前進する間、少なくともそれぞれのアクティブ状態において、前記一対の相互作用タブ(20)が、使用中に、前進する前記チューブ(3)と相互作用する;
前記シール要素(27)が、使用中に、前記搬送経路(R;S)の前記作動部分(R1;S1)に沿って前進する間、アクティブ状態において、前記シール要素(27)が横方向シールバンド(18)を形成するために、使用中に、前進する前記チューブ(3)に係合し、前記チューブ(3)を少なくとも部分的に横方向シールする;
前記制御ユニットは、さらに、以下を制御するように構成される:
前記操作アセンブリ(26)が、使用中に、前記搬送経路(R;S)の前記作動部分(R1;S1)に沿って前進する間、前記操作アセンブリ(26)が、使用時に、前進する前記チューブ(3)から係合解除される非アクティブ作動状態;及び/又は
前記一対の相互作用タブ(20)が、使用中に、前記搬送経路(R;S)の前記作動部分(R1;S1)に沿って前進する間、前記一対の相互作用タブ(20)が前記チューブ(3)から係合解除される非アクティブ状態;
前記制御ユニットが、少なくとも前記チューブの充填レベルの関数として前記ジョーユニット(17)を、
少なくとも前記チューブ(3)を形成し横方向にシールするために前記作動部分(R1;S1)に沿って前進する間、前記操作アセンブリ(26)、前記シール要素(27)及び前記一対の相互作用タブ(20)がアクティブ状態に制御される操作構成;
使用時に、前記作動部分(R1;S1)に沿って前進する間、前記シール要素(27)が前記アクティブ状態に制御され、前記操作アセンブリ(26)及び/又は前記一対の相互作用タブ(20)が非アクティブ状態に制御される、部分操作構成、
で制御するようにさらに構成される、
パッケージ形成ユニット。
【請求項2】
前記チューブ(3)の充填レベルが所定の充填レベル以下である場合に、前記制御ユニットが、部分操作構成において前記ジョーユニット(19)を制御するように構成されている、
請求項1に記載のパッケージ形成ユニット。
【請求項3】
前記制御ユニットが、前記操作部分(R1;S1)に沿って前進する間に前記操作アセンブリ(26)及び/又は前記一対の相互作用タブ(20)と相互作用するように構成されたカム機構と、前記カム機構に作動的に結合され、前記操作部分(R1;S1)に沿って前進する間に、前記操作アセンブリ(26)及び/又は前記一対の相互作用タブ(20)を前記アクティブ状態又は前記非アクティブ状態に制御する調整アセンブリと、
を含む請求項1又2に記載のパッケージ形成ユニット。
【請求項4】
前記カム機構が、前記操作部分(R1;S1)に沿って進む間に、前記操作アセンブリ(26)を前記非アクティブ状態又は前記アクティブ状態に制御するように構成された第1カムアセンブリ(29)を備え、
前記第1カムアセンブリ(29)が、前記操作アセンブリ(26)と相互作用するように構成された第1カムプロファイル(30)を備え、
前記調整アセンブリが、前記操作部分(R1;S1)に沿って進む間に、前記操作アセンブリをアクティブ状態又は非アクティブ状態に制御するため、前記第1カムプロファイル(30)を動かすように構成されている、
請求項3にパッケージ形成ユニット。
【請求項5】
前記調整アセンブリが、前記第1カムプロファイル(30)に接続され、前記第1カムプロファイル(30)を少なくとも第1限界位置と第2限界位置との間で動かすように構成された少なくとも1つの第1アクチュエータ(35)を備え、前記操作アセンブリ(26)が前記アクティブ状態及び前記非インアクティブ状態に制御される、
請求項4に記載のパッケージ形成ユニット。
【請求項6】
前記第1アクチュエータ(35)が、少なくとも電気モータ(36)と、前記電気モータ(36)及び前記第1カムプロファイル(30)に作動的に結合された少なくとも1つの制御バー(37)と、前記制御バー(37)及び前記第1カムプロファイル(30)に接続された少なくとも1つの主偏心(38)とを備え、
前記電気モータ(36)が、前記制御バー(37)の回転を作動させるように構成され、前記主偏心が、前記制御バー(37)の回転を、前記第1限界位置と前記第2限界位置との間の前記第1カムプロファイル(30)の並進に変換するように構成される、
請求項5に記載のパッケージ形成ユニット。
【請求項7】
前記カム機構が、前記作動部分(R1;S1)に沿って進む間に、前記一対の相互作用タブ(20)を前記非アクティブ状態又は前記アクティブ状態に制御するように構成された第2カムアセンブリ(41)を備え、
前記第2カムアセンブリ(41)が、前記調整アセンブリに動作可能に結合された可動カムプロファイル(42)を備え、
前記調整アセンブリが、前記一対の相互作用タブ(20)を前記非アクティブ状態又は前記アクティブ状態に制御するため、前記可動カムプロファイル(42)を動かすように構成されている、
請求項3~6のいずれか一項に記載のパッケージ形成ユニット。
【請求項8】
前記搬送ユニット(5)が、前記操作アセンブリ(26)、前記シール要素(27)及び前記一対の相互作用タブ(20)を搬送する少なくとも1つのチェーンコンベア(24;25)を備える、
請求項1~7のいずれか一項に記載のパッケージ形成ユニット。
【請求項9】
前記ジョーユニット(17)が、前記チューブ(3)に係合し、前記チューブ(3)を部分的に形成するように適合されたさらなる操作アセンブリ(26)と、前記チューブ(3)に係合し、横方向シールバンド(18)に沿って前記チューブ(3)を少なくとも部分的に横方向にシールするように適合されたさらなるシール要素(27)とを含み、
前記操作アセンブリ(26)は、前記チューブ(3)の一方の側から前記チューブ(3)に係合するように適合され、前記さらなる操作アセンブリ(26)は、前記チューブ(3)の反対側から前記チューブ(3)に係合するように適合され、前記チューブ(3)を互いに協働して形成し、
前記シール要素(26)は、前記チューブ(3)の一方の側から前記チューブ(3)に係合するように適合され、前記さらなるシール要素(27)は、適前記チューブ(3)の反対側から前記チューブ(3)に係合され、前記横方向シールバンド(18)に沿って前記チューブ(3)を横方向にシールするように互いに協働して形成し、
前記搬送ユニット(5)が、前記さらなる作動アセンブリ(26)及び前記さらなるシール要素(27)を無端の搬送経路(S;R)に沿って前進させるように構成され、
使用中に、前記さらなる操作アセンブリ(26)が、前記操作アセンブリ(26)と協働して前記チューブ(3)を少なくとも形成するために、使用中に、前進する前記チューブ(3)と係合するように構成されているアクティブ状態と、前記さらなる操作アセンブリ(26)が、使用中に、前進する前記チューブ(3)から係合解除されている非アクティブ状態との間で前記搬送経路(S;R)の操作部分(S1;R1)に沿って前進している間、前記制御ユニットが前記さらなる操作アセンブリ(26)を制御するように構成され、
前記制御ユニットが前記さらなるシール要素(27)を制御するように構成され、前記さらなるシール要素(27)が、アクティブ状態において、前記搬送経路(S;R)の作動部分(S1;R1)に沿って使用中に前進している間、前記さらなるシール要素(27)が、前記シール要素(27)と共同して横方向シールバンド(18)を形成するために、使用中に、前進する前記チューブ(3)と係合して前記チューブ(3)を横方向シールするよう構成され、
前記制御ユニットは、前記作動アセンブリ(26)及び前記さらなる作動アセンブリ(26)、前記シール要素(27)及び前記さらなるシール要素(27)並びに前記一対の相互作用タブ(20)が、前記チューブ(3)を形成し横方向にシールするためのそれぞれの動作部分(R1;S1)に沿って前進している間、アクティブ状態にある前記操作構成において前記ジョーユニット(17)を制御するように構成され、かつ使用中に、前記操作部分(R1;S1)に沿って前進している間、前記シール要素(27)及び前記さらなるシール要素(27)がアクティブ状態で制御され、前記操作アセンブリ(26)及び/又は前記さらなる操作アセンブリ(26)及び/又は前記一対の相互作用タブ(20)が非アクティブ状態にある前記部分操作構成において前記ジョーユニット(17)を制御するように構成されている、
請求項1~8のいずれか一項に記載のパッケージ形成ユニット。
【請求項10】
包装材料のウェブ(4)から注ぎ込み可能な製品を充填した密封パッケージ(2)を形成するための包装装置(1)であって、
前記包装材料のウェブ(4)をウェブ前進経路(P)に沿って少なくともチューブ形成ステーション(6)まで前進させるように構成された搬送ユニット(5)と、
前記包装材料のウェブ(4)からチューブ(3)を形成し、前記チューブ形成ステーション(6)で前記チューブ(3)を長手方向にシールするように構成されたチューブ形成・封止装置(7)と、
前記チューブ(3)に注ぎ込み可能な製品を充填するように構成された充填装置(8)と、
前記チューブ(3)から密封されたパッケージ(2)を形成するように構成された請求項1~9のいずれか一項に記載のパッケージ形成ユニット(9)と、
を少なくとも備える包装装置(1)。
【請求項11】
前記パッケージ形成ユニット(9)の制御装置が、前記充填装置の動作及び/又は前記チューブ(3)の充填レベルに依存して、前記操作構成又は前記部分操作構成で前記ジョーユニット(17)を制御する、請求項10に記載の包装装置。
【請求項12】
包装材料のウェブ(4)のチューブ(3)から、注ぎ込み可能な製品を充填した密封パッケージ(2)を形成する方法であって、
前記チューブ(3)をチューブ前進経路(Q)に沿って前進させるステップと、
前記チューブ(3)に注ぎ込み可能な製品を充填するステップと、
前記チューブ(3)と係合し、使用時に、前進する前記チューブ(3)を少なくとも部分的に形成するように適合された少なくとも1つの操作アセンブリ(26)と、横方向のシールバンド(18)に沿って前記チューブ(3)を少なくとも部分的に横方向にシールするように適合された1つのシール要素(27)と、前記チューブ(3)との相互作用に適合した一対の相互作用タブ(20)とをそれぞれが有する複数のジョーユニット(17)を提供するステップと、
前記操作アセンブリ(26)、前記シール要素(27)及び前記一対の相互作用タブ(20)をそれぞれの無端の搬送経路(R;S)に沿って前進させるステップと、
前記操作アセンブリ(26)が前記搬送経路(R;S)の操作部分(R1;S1)に沿って前進する間に、前記チューブ(3)を少なくとも部分的に形成するために前進する前記チューブ(3)と係合するアクティブ状態において、前記操作アセンブリ(26)を制御するステップと、
前記一対の相互作用タブ(20)が前記搬送経路(R;S)の作動部分(R1;S1)に沿って前進する間に、前記一対の相互作用タブ(20)が前進する前記チューブ(3)と相互作用するアクティブ状態及び前記一対の相互作用タブ(20)が前記チューブ(3)から係合解除される非アクティブ状態において、前記一対の相互作用タブ(20)を制御するステップと、
前記シール要素(27)が前記搬送経路(R;S)の作動部分(R1;S1)に沿って前進する間に、前記各シール要素(27)が前進する前記チューブ(3)と係合し、横方向シールバンド(18)を形成するために前記チューブ(3)を少なくとも部分的に横方向にシールするアクティブ状態において、前記シール要素(27)を制御するステップと、
少なくともチューブの充填レベルの関数として前記ジョーユニット(17)を以下の構成で制御するステップであって、
少なくとも前記チューブ(3)を形成し横方向にシールするために前記作動部分(R1;S1)に沿って前進する間、前記操作アセンブリ(26)、前記シール要素(27)及び前記一対の相互作用タブ(20)がアクティブ状態に制御される操作構成、及び
前記作動部分(R1;S1)に沿って前進する間、前記シール要素(27)が前記アクティブ状態に制御され、前記操作アセンブリ(26)及び/又は前記一対の相互作用タブ(20)が非アクティブ状態に制御される部分操作構成、
を少なくとも含む方法。
【請求項13】
前記ジョーユニット(17)を制御するステップの間に、前記チューブ(3)の充填レベルが所定の充填レベル以下である場合、前記ジョーユニット(17)が前記部分操作構成に制御される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記操作アセンブリ(26)を制御するステップの間に、前記作動部分(R1;S1)に沿った前記操作アセンブリ(26)の前進の間に前記操作アセンブリ(26)に作動的に結合された第1カムプロファイル(30)が、前記操作アセンブリ(26)をアクティブ状態又は非アクティブ状態に制御するように配置される、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記一対の相互作用タブ(20)を制御するステップの間に、前記作動部分(R1;S1)に沿った前記一対の相互作用タブ(20)の前進の間に前記一対の相互作用タブ(20)のそれぞれの対に動作可能に結合された第2カムプロファイル(42)が、前記一対の相互作用タブ(20)をアクティブ状態又は非アクティブ状態に制御するように配置される、請求項12~14までのいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材料のウェブから形成され、注ぎ込み可能な製品が充填され、及び/又は充填可能なチューブから注ぎ込み可能な製品、特に注ぎ込み可能な食品の密封パッケージを形成するためのパッケージ形成ユニットに関する。
【0002】
本発明はまた、包装材料のウェブから形成され、注ぎ込み可能な製品が充填され、及び/又は充填可能なチューブから注ぎ込み可能な製品、特に注ぎ込み可能な食品の密封パッケージを形成するパッケージ形成ユニットを有する包装装置に関する。
【0003】
本発明はまた、注ぎ込み可能な製品を充填したパッケージを形成するための方法に関する。
【背景技術】
【0004】
周知のとおり、フルーツジュース、UHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマトソースなど、多くの液体又は注ぎ込み可能な食品は、滅菌された包装材料で作られたパッケージで販売されている。
【0005】
典型的な例として、積層された包装材料をシールして折り畳むことによって作られる、テトラ・ブリック・アセプティック(登録商標)として知られる液体又は注ぎ込み可能な食品用の平行六面体パッケージがある。包装材料は、例えば、ポリエチレン等のヒートシールプラスチック材料の層で両面を覆った、例えば、紙又は厚紙等のベース層を含む多層構造を有する。UHT牛乳等の長期保存製品用の無菌パッケージの場合、包装材料はさらに、ヒートシールプラスチック材料の層に重ねられた酸素バリア材料(酸素バリア層)、例えば、アルミ箔を含み、アルミ箔は最終的に食品に接触するパッケージの内面を形成するヒートシールプラスチック材料の別の層で覆われている。
【0006】
この種のパッケージは、通常、滅菌ステーションで包装材料のウェブを滅菌するための滅菌装置を通って、滅菌された包装材料のウェブが維持されて前進する隔離チャンバ(閉じた無菌環境)にウェブを前進させる、全自動包装装置で製造される。包装材料のウェブが隔離チャンバを通って前進する間に、包装材料のウェブは、チューブ形成ステーションで長手方向に折り畳まれてシールされ、長手方向の継ぎ目部分を有するチューブを形成し、チューブはさらに垂直方向に前進して供給される。
【0007】
成形作業を完了するために、チューブは、注ぎ込み可能な製品、特に注ぎ込み可能な食品で充填され、垂直方向に沿って前進する間に、包装装置のパッケージ形成ユニット内で成形、横方向のシール、その後に等間隔の横方向の断面に沿って切断される。
【0008】
ピロー包装は、パッケージ形成ユニット内で得られ、各ピロー包装は、縦方向シールバンド、上部横方向シールバンド、下部横方向シールバンドを有する。
【0009】
一般的なパッケージ形成ユニットは、複数のジョーユニットと、ジョーユニットを前進させるコンベア装置を備える。各ジョーユニットは、
- 2つのそれぞれの操作アセンブリは、チューブの異なる側面から係合し、搬送経路のそれぞれの作動部分に沿って前進しながらチューブを形成するように構成された2つの作動アセンブリと、
- チューブの異なる側面から係合し、それぞれの搬送経路のそれぞれの作動部分に沿って前進する間、チューブを横方向にシールするように構成された2つのシール要素と、
- それぞれの搬送経路のそれぞれの作動部分に沿って前進する間、チューブと相互作用するように構成された一対の相互作用タブと、
を備える。
【0010】
一般的に、各ジョーユニットは、形成後に横方向シールバンドに沿ってチューブを切断するための切断アセンブリも備える。
【0011】
作動アセンブリ、シール要素及び一対の相互作用タブがそれぞれの作動部分に沿って前進し、これらとチューブとの相互作用により、チューブはチューブ前進経路に沿って引き出される。
【0012】
このようなパッケージ成形装置は優れた作業結果を達成しているが、この分野では、特に、生産速度をさらに向上できるように、既知のパッケージ成形装置及び/又は既知の包装装置をさらに改良することが望まれている。
【0013】
特に、生産速度をさらに向上させるため、パッケージの形成方法を改良することがさらに望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、本発明の目的は、改良されたパッケージ成形ユニットを提供することである。
【0015】
本発明のさらなる目的は、改良されたパッケージ成形ユニットを有するパッケージ装置を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、パッケージの形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明によれば、請求項1に記載のパッケージ形成ユニットが提供される。
【0018】
パッケージ形成ユニットの好ましい非限定的な実施形態は、従属請求項2から9に記載されている。
【0019】
また、本発明によれば、請求項10又は11に記載の包装装置が提供される。
【0020】
また、本発明によれば、請求項12に記載のパッケージの形成方法が提供される。
【0021】
本方法の好ましい非限定的な実施形態は、従属請求項13から15に記載されている。
【0022】
本発明の非限定的な実施形態が、添付図面を参照して例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明によるパッケージ形成ユニットを有する包装装置の概略図であり、分かりやすくするために部品が取り除かれている。
【
図2】
図2は、
図1のパッケージ形成ユニットの概略側面図であり、分かりやすくするために部品が取り除かれている。
【
図3】
図3は、
図1のパッケージ形成ユニットの詳細を示す側面図であり、分かりやすくするために部品が取り除かれている。
【
図4】
図4は、
図1のパッケージ形成ユニットの別の詳細を示す側面図であり、分かりやすくするために部品が取り除かれている。
【
図5】
図5は、
図1のパッケージ形成ユニットの一部を示す斜視図であり、分かりやすくするために部品が取り除かれている。
【
図6】
図6は、
図1のパッケージ形成ユニットの別の部分の斜視図であり、分かりやすくするために部品が取り除かれている。
【
図7】
図7は、
図1のパッケージ形成ユニットのさらに他の部分を示す斜視図であり、分かりやすくするために部品が取り除かれている。
【発明を実施するための形態】
【0024】
番号1は、包装材料ウェブ4のチューブ3から注ぎ込み可能な製品、特に低温殺菌牛乳、フルーツジュース、ワイン、トマトソース等の注ぎ込み可能な食品の(密封された)パッケージ2を製造する包装装置の全体を示す。
【0025】
特に、使用時には、チューブ3は、長手方向軸Aに沿って延在し、好ましくは垂直配向を有する。
【0026】
包装材料のウェブ4は、多層構造(図示せず)を有し、例えば、紙又は厚紙の層等の繊維材料の少なくとも1つの層と、繊維材料の層を互いの間に介在させた、例えば、ポリエチレンを含むヒートシールプラスチック材料の少なくとも2つの層とを備える。ヒートシールプラスチック材料の2つの層のうちの1つは、注ぎ込み可能な製品に接触するパッケージ2の内面を画定する。
【0027】
必須ではないが、好ましくは、ウェブ4、ガス及び光バリア材料の層、例えばアルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムを含み、特にヒートシールプラスチック材料の層のうちの1つと繊維材料の層との間に配置されている。必須ではないが、好ましくは、ウェブ4はまた、ガス及び光バリア材料の層と繊維材料の層との間に介在されるヒートシールプラスチック材料のさらなる層を含む。
【0028】
好ましい非限定的な実施形態によれば、ウェブ4は、第1の面及び第2の面を有し、特に第1の面は、形成されたパッケージ2の内側面を形成するウェブ4の面であり、最終的に充填された注ぎ込み可能な食品と接触する。
【0029】
好ましい非限定的な実施形態によれば、包装装置1によって得られる典型的なパッケージ2は、長手方向シーム部分と、一対の横方向シールバンド、特に横方向上部シールバンドと横方向下部シールバンドを含む。
【0030】
図1を参照すると、包装装置1は、少なくとも、
- チューブ3に形成されるウェブ4をウェブ前進経路Pに沿ってチューブ形成ステーション6まで前進させるように構成された搬送ユニット5と、
- ウェブ4からチューブ3を形成し、チューブ形成ステーション6においてチューブ3を長手方向にシールするように構成されたチューブ形成・封止装置7と、
- チューブ3に注ぎ込み可能な製品を充填するように構成された充填装置8と、
- パッケージ2を得るために、少なくともチューブ3を形成し、横方向にシールし、チューブ3を横方向に切断するように構成されたパッケージ形成ユニット9と、
を備える。
【0031】
好ましくは、パッケージ形成ユニット9は、特に搬送ユニット5と協働して、チューブ前進経路Qに沿ってチューブ3を前進させるように構成される。
【0032】
さらに好ましくは、パッケージ形成ユニット9は、特に搬送ユニット5と協働して、チューブ3及びチューブ3の任意の中間体をチューブ前進経路Qに沿って公知の方法で前進させるように構成されている。特に、チューブ3の中間体とは、チューブ構造を得る前に、チューブ形成・シール装置7によるウェブ4の折り畳みが開始された後のウェブ4の任意の構成物を意味する。言い換えれば、チューブ3の中間体は、チューブ3を得るために、特にウェブ4の対向する側縁を互いに重ねることによって、ウェブ4を徐々に折り畳んだものである。
【0033】
好ましい非限定的な実施形態によれば、包装装置1は、少なくとも部分的にチューブ形成・封止装置7を収容する少なくとも隔離チャンバ13を備える。
【0034】
好ましい非限定的な実施形態によれば、包装装置1は、制御された無菌環境内で使用時にチューブ3を形成し長手方向にシールするように、特に隔離室内の環境を制御するように構成された環境制御ユニットを備える。特に、環境制御ユニットは、内部環境14に無菌ガスを導入し、及び/又は隔離チャンバ13内の正圧を周囲圧力より大きく制御するように構成される。
【0035】
好ましい非限定的な実施形態によれば、包装装置1は、ウェブ4の少なくとも一部を、好ましくは少なくとも第1面、さらに好ましくは第1の面及び第2面を、特にウェブ前進経路Pに沿ってチューブ形成ステーション6の上流に配置された滅菌ステーションで滅菌するための滅菌装置をさらに備え、特に、滅菌装置は、物理滅菌及び/又は化学滅菌によりウェブ4を滅菌するよう構成されている。
【0036】
好ましい非限定的な実施形態によれば、包装装置1は、ホストステーションでウェブ4を受け入れ、提供するように適合されたマガジンユニットを備える。特に、搬送ユニット5は、ウェブ4をホストステーションからチューブ形成ステーション6に進めるように構成される。
【0037】
好ましい非限定的な実施形態によれば、チューブ形成・封止装置7は、パッケージ形成ユニット9の上流に配置される。
【0038】
図1を参照すると、充填装置8は、注ぎ込み可能な製品貯蔵タンク(図示せず、公知である)と流体接続している、又は流体接続するように制御可能であり、特に、隔離チャンバ13内に部分的に延在している、充填パイプ14を備える。
【0039】
好ましくは、使用時に、充填パイプ14は、前進するチューブ3内に注ぎ込み可能な製品を供給するために、チューブ3内に部分的に配置される。
【0040】
図1を参照すると、チューブ形成・封止装置7は、特にウェブ4のそれぞれの横方向エッジを重ねることによってウェブ4からチューブ3を形成するように構成された少なくともチューブ形成アセンブリと、特にウェブ4の横方向エッジの重なりによって得られたチューブ3の部分に沿ってチューブ3を長手方向にシールするように構成された少なくともシーリングヘッド15とを備える。
【0041】
必須ではないが、好ましくは、チューブ形成アセンブリ及びシーリングヘッド15は、隔離室13内に配置される。
【0042】
必須ではないが、好ましくは、チューブ形成アセンブリは、少なくとも複数の成形リングアセンブリ16を含み、示されている例では2つが示されており、ウェブ4を徐々にチューブ3に折り畳むように適合されている。特に、成形リングアセンブリ16は、平行で間隔を置いた平面内に配置され、特に、実質的に水平な配向を有する。
【0043】
必須ではないが、好ましくは、チューブ形成・封止装置7は、特にチューブ3の長手方向のシールを促進するために、チューブ3に機械的な力を及ぼすように構成された押圧アセンブリを備える。特に、押圧アセンブリは、ウェブ前進経路P及び/又はチューブ前進経路Qに沿って他の成形リングアセンブリ16の下流に配置されている成形リングアセンブリ16に関連している。
【0044】
図2~
図4を参照すると、パッケージ形成ユニット9は、複数のジョーユニット17を含み、それぞれのジョーユニットが、横方向シールバンド18を得るためにチューブ3を形成し、少なくとも横方向にシールし、特にチューブ3をそれぞれの横方向シール帯18に沿って横方向に切断し、チューブ3からそれぞれのパッケージ2を得るために適合されている。
【0045】
特に、各ジョーユニット17は、互いに協働して、チューブ3を形成し、横方向にシールし、特に横方向にも切断するように構成された2つのジョー部分19を備える。さらに特に、各ジョーユニット17は、一方のジョー部分19がその第1の側からチューブ3と係合し、相互作用するように適合され、他方のジョー部分19がその第2の側(第1の側とは異なる)からチューブ3と係合し、相互作用するように適合されるように設計されている。
【0046】
さらに、各ジョーユニット17は、チューブ3と相互作用するように適合されている一対の相互作用タブ20を含んでいる。特に、相互作用タブ20の各対は、使用時に、チューブ3に選択的に引っ張り力を及ぼすため、及び/又はチューブ3の折り畳みを促進するため、特にそれぞれの横方向シールバンド18で、その反対側からチューブ3と相互作用するように適合されている。
【0047】
好ましくは、各相互作用タブ20は、相互作用タブ20がチューブ3と係合し相互作用するように適合されている少なくとも第1限界位置と、相互作用タブ20がチューブ3から係合解除している第2限界位置との間で移動可能である。
【0048】
本発明の範囲内で、「係合解除」という用語は、例えば相互作用タブ20のような要素が、チューブ3上でその名目上の機能を発揮するように適合されていないことを意味することに留意されたい。これは、例えば相互作用タブ20のような要素とチューブ3との間に接触(例えばチューブ3の変動による)がある可能性も含むが、そのような接触は、実効的な機能を得るために必要な力を発揮するようには適合されていない。
【0049】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、相互作用タブ20の各対は、チューブ3が「位置合わせ」されるようにチューブ3の前進を少なくとも部分的に制御するように構成される。ウェブ4は、ウェブ4に沿って次々に配置された複数の(実質的に)同一のパターンを含む。「位置合わせ」とは、チューブ3が形成され、密封され、切断されると、各パターンが1つのパッケージ2に対応する(すなわち、完全に収容される)ことを意味する。
【0050】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、相互作用タブ20の各対は、それぞれのジョー部分19の1つに接続されている。
【0051】
好ましくは、各ジョーユニット17は、それぞれの横方向シールバンド18に沿ってチューブ3を切断するように構成された切断アセンブリを備える。
【0052】
さらに、パッケージ形成ユニット9は、各ジョーユニット17の1つのジョー部分19を無限の搬送経路Rに沿って前進させ、他のジョー部分19を無限の搬送経路S(搬送経路Rとは異なる)に沿って前進させるように構成された搬送ユニットを備える。
【0053】
さらに、搬送ユニットは、相互作用タブ20の各対を搬送経路R又は搬送経路Sに沿って(相互作用タブ20の各対が一方のジョー部分19又は他方のジョー部分19に接続されているかどうかに応じて)前進させるように構成される。
【0054】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、搬送ユニットは、チェーンによってジョー部分19が互いに接続され、及び/又は複数のジョー部分19がチェーンを画定するチェーンコンベアタイプのものである。
【0055】
特に、搬送ユニットは、互いに平行かつ離間され、それぞれ搬送経路R及び搬送経路Sに沿ってジョー部分19の前進を制御及び/又は作動させるように構成された第1(チェーン)コンベヤ及び第2(チェーン)コンベヤを備える。さらに具体的には、第1コンベヤ及び第2コンベヤの一方は、相互作用タブ20の対を前進させるようにも構成される。
【0056】
より詳細には、搬送ユニットは、特に、第1コンベヤ及び第2コンベヤは、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿ってジョー部分19を前進させるように構成され、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿った前進の間にジョー部分19がチューブ3と係合し相互作用するように適合されている。特に、ジョー部分19は、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って前進するとき、チューブ3に対して(実質的に)平行に、かつチューブ3と同じ方向で前進する。
【0057】
同様に、相互作用タブ20の各対は、操作部分R1又は操作部分S1に沿って前進する。
【0058】
好ましくは、チューブ3は、使用時に、第1コンベヤと第2コンベヤとの間に配置された空間内を前進する。
【0059】
より詳細には、各ジョー部分19は、チューブ3と係合し、使用時に、前進するチューブ3を少なくとも部分的に形成するように適合された、特にそれぞれのハーフシェルを有する1つのそれぞれの操作アセンブリ26と、横方向シールバンド18に沿ってチューブ3を少なくとも部分的に横方向にシールするように適合された1つのそれぞれのシール要素27を備える。
【0060】
特に、各操作用アセンブリ26は、チューブ3に接触し、パッケージ2の形状を少なくとも部分的に画定するためにチューブ3を少なくとも部分的に形成するように適合されている。
【0061】
特に、各操作用アセンブリ26は、公知であるため説明を省略するが、チューブ3を形成するために他のそれぞれの操作用アセンブリ26と協働するように適合される。
【0062】
特に、各ハーフシェルは、1枚のメインプレートと、それぞれのメインプレートから突出した2枚の補助側板を備える。
【0063】
特に、各シール要素27は、公知であるため説明を省略するが、横方向シールバンド18に沿ってチューブ3を横方向にシールするように、他のそれぞれのシール要素27と協働するように適合される。
【0064】
好ましくは、搬送ユニット、特に第1コンベヤ及び第2コンベヤは、それぞれの操作アセンブリ26及びそれぞれのシール要素27をそれぞれの搬送経路R又はそれぞれの搬送経路Sに沿って、さらにそれぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って進めるように構成される。
【0065】
好ましくは、包装装置1、特にパッケージ形成ユニット9は、少なくともジョーユニット17の動作を制御するように構成された制御ユニットを備える。
【0066】
好ましくは、制御ユニットは、
- 使用時に、チューブ3を少なくとも部分的に形成するために、前進するチューブ3に係合するように構成されるそれぞれのアクティブ状態(
図2参照)と、使用中に、前進するチューブ3から係合解除されるそれぞれのインアクティブ状態(
図3参照)とを少なくとも備える、操作アセンブリ26と、
- 使用時に、前進するチューブ3と相互作用するように構成されるそれぞれのアクティブ状態と、チューブ3から係合解除されるそれぞれの非アクティブ状態(
図4参照)の間の一対の相互作用タブ20と、及び、
-それぞれの作動部分R1又はそれぞれの作動部分S1に沿って、使用時に、前進している間、それぞれのアクティブ状態において、前進しているチューブ3に係合し、それぞれの横方向シールバンド18を形成するためにチューブ3を少なくとも部分的に横方向にシールするように構成されているシール要素27と、
を制御するように構成されている。
【0067】
好ましくは、制御ユニットはまた、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って進む間、少なくともアクティブ状態の操作アセンブリ26を制御し、優先的には、それぞれのアクティブ状態又はそれぞれの非アクティブ状態の操作アセンブリ26を選択的に制御するように構成されている。
【0068】
追加的及び/又は代替的に、制御ユニットは、一対の相互作用タブ20を少なくともアクティブ状態に制御し、好ましくは、それぞれの作動部分R1又はそれぞれの作動部分S1に沿って進む間に、それぞれのアクティブ状態又はそれぞれの非アクティブ状態に選択的に制御するよう構成される。
【0069】
好ましくは、制御ユニットはまた、使用時に、それぞれの作動部分R1又はそれぞれの作動部分S1とは異なるそれぞれの搬送経路R又はそれぞれの搬送経路Sの部分に沿って前進する間、作動アセンブリ26及び一対の相互作用タブ20をそれぞれの非アクティブ状態に制御するように構成されている。
【0070】
好ましくは、制御ユニットは、それぞれの非アクティブ状態においてシール要素27を制御するように構成されており、この状態において、シール要素27は、使用中に、それぞれの作動部分R1又はそれぞれの作動部分S1とは異なるそれぞれの搬送経路R又はそれぞれの搬送経路Sの部分に沿って前進する間、チューブ3から係合解除される。
【0071】
好ましくは、制御ユニットはまた、それぞれの操作アセンブリ26がチューブ3と接触している1つ以上の中間状態に、特にそれぞれの操作アセンブリ26が支持動作及び/又は機能を実行するように構成されている状態及び/又はそれぞれの操作アセンブリ26がチューブ3から引き出される及び/又はチューブ3に係合する状態に、それぞれの操作アセンブリ26を制御するように構成されている。
【0072】
好ましくは、各ハーフシェルは、それぞれのアクティブ状態とそれぞれの非アクティブ状態との間でそれぞれの操作アセンブリ26を制御するために、それぞれの回転軸の周りに角度的に移動可能である。特に、各ハーフシェルは、ハーフシェルがそれぞれアクティブ状態及び非アクティブ態にある第1の角度位置と第2の角度位置との間で角度的に移動可能である。さらに具体的には、それぞれのハーフシェルは、ハーフシェルが第1の角度位置と第2の角度位置との間の中間の角度位置に配置されている1つの中間状態に配置される。
【0073】
好ましくは、制御ユニットは、それぞれの相互作用タブ20がチューブ3と接触している状態、特にそれぞれの相互作用タブ20が支持動作及び/又は機能を実行するように構成されている状態、並びにそれぞれの相互作用タブがチューブ3から引き出され及び/又はチューブ3に係合する状態である1又は複数のそれぞれの中間状態に、それぞれの一対の相互作用タブを制御するように構成される。
【0074】
好ましくは、各ジョーユニット17は、各ジョーユニット17のそれぞれのハーフシェル、特にそれぞれのメインプレートが、互いに(実質的に)平行であり、それぞれの操作アセンブリがそれぞれのアクティブ状態に制御されるように構成される。
【0075】
好ましくは、各ジョーユニット17は、各ジョーユニット17のそれぞれのハーフシェル、特にそれぞれのメインプレートが、V字形を描くように構成され、それぞれの操作アセンブリ26がそれぞれの非アクティブ状態で制御される。
【0076】
好ましくは、それぞれのハーフシェルと長手方向軸Aに垂直な平面との間の角度は、それぞれの操作アセンブリ26がアクティブ状態に制御されている状態で、87°~93°の範囲、特に(実質的に)90°に等しく、それぞれの操作アセンブリ26が非アクティブ状態に制御されている状態で、95°~105°の範囲、特に97°~103°の範囲である。
【0077】
優先的には、各対の相互作用タブ20は、それぞれの相互作用タブ20を互いに接近及び離脱させることによって、それぞれのアクティブ状態とそれぞれの非アクティブ状態との間で制御される。
【0078】
好ましくは、制御ユニットは、少なくとも、チューブ3の充填レベル及び/又は充填装置8の動作の関数として、以下の構成において各ジョーユニット17を制御する構成を備える:
- それぞれの操作アセンブリ26、それぞれのシール要素27、及びそれぞれの一対の相互作用タブ20が、使用時に、チューブ3を形成し横方向にシールするためのそれぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って前進しながら、それぞれのアクティブ状態に制御される操作構成;及び
- それぞれのシール要素27がそれぞれのアクティブ状態に制御され、それぞれの操作アセンブリ26の少なくとも1つ、好ましくは両方のそれぞれの操作アセンブリ26、及び/又はそれぞれの一対の相互作用タブ20が、使用中に、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って前進する間、それぞれの非アクティブ状態に制御される部分操作構成(
図3及び
図4参照)。
【0079】
本明細書内で使用される「充填レベル」という用語は、チューブ3内に存在する注ぎ込み可能な製品の体積の尺度であることに留意されたい。
【0080】
このようにして、それぞれのジョー部分19がそれぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って前進しても、操作アセンブリ26及び/又は相互作用タブ20とチューブ3との間の著しい接触を回避することが可能である。特に、このような接触は、高い生産速度で、充填レベルが所定の充填レベル未満であるか又は所定のさらなる充填レベル以上である状態で動作する場合、チューブ3及び/又はパッケージ2の破損につながることが判明している。
【0081】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、制御ユニットは、チューブ3の充填レベルが所定の充填レベルを下回る場合、及び/又は充填装置8の動作が決定された公称動作条件と異なる場合、及び/又は充填装置8がスイッチオフになっている場合、ジョーユニット17を部分操作構成で制御するよう構成される。
【0082】
特に、そのような条件は、典型的には、パッケージ形成ユニット9及び/又は包装装置1の動作の開始及び終了の間、並びにパッケージ形成ユニット9及び/又は包装装置1の動作及び少なくとも充填装置8の動作の一時的な完全又は部分的中断の間、存在する。
【0083】
図3から
図6を参照すると、制御ユニットは、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿った前進の間に、操作アセンブリ26と、一対の相互作用タブ20と相互作用するように構成されたカム機構と、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿った前進の間に、それぞれのアクティブ状態又はそれぞれの非アクティブ状態で操作アセンブリ26及び一対の相互作用タブ20を制御するためにカム機構に操作可能に結合された調節アセンブリと、を備える。
【0084】
図3を参照すると、カム機構は、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って進む間、操作アセンブリ26をそれぞれの非アクティブ状態又はそれぞれのアクティブ状態に制御するように構成された第1カムアセンブリ29を備える。
【0085】
より詳細には、第1カムアセンブリ29は、操作アセンブリ26と相互作用するように構成された一対のカムプロファイル30を備え、各カムプロファイル30は、少なくとも第1限界位置(カムプロファイル30の破線図参照)と第2限界位置(カムプロファイル20の実線図参照)の間で(直線的に)移動可能で、操作アセンブリ26がそれぞれのアクティブ位置及びそれぞれの非アクティブ位置に制御される。特に、各カムプロファイル30のそれぞれの第1限界位置及び/又はそれぞれの第2限界位置は、使用時に、パッケージ2の特定のパラメータ(パッケージ2内に存在する注ぎ込み可能な製品の量など)を決定するための操作アセンブリ26の動作を制御するように制御可能である。
【0086】
特に、カムプロファイル30は、互いに離間し、特に平行である。さらに具体的には、カムプロファイル30は、それぞれの第1限界位置にあるときに互いに対して接近し(
図3の破線図)、第2限界位置に制御されているときに互いに対して後退する(
図3の実線図)。
【0087】
特に、カムプロファイル30は、それぞれの操作アセンブリ26の前進中に、それぞれの回転軸の周りのハーフシェルの角運動を制御するように設計されている。
【0088】
好ましくは、第1のカムアセンブリ29は、複数の第1カムフォロア31を備え、各々が1つのそれぞれの操作アセンブリ26に接続され、それぞれの操作アセンブリ26をそれぞれのカムプロファイル30に動作可能に結合するよう構成される。
【0089】
特に、カムプロファイル30は、使用時に、それぞれの第2限界位置に配置されるよりもそれぞれの第1限界位置に配置されるほうが、チューブ3に近い位置にある。
【0090】
好ましくは、調整アセンブリは、第1アクチュエータ35を含み、第1アクチュエータはカムプロファイル30に接続され、かつそれぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って進む間、操作アセンブリ26をそれぞれ対応するアクティブ状態及び対応する非アクティブ状態に制御するために、それぞれの第1限界位置とそれぞれの第2限界位置との間でカムプロファイル30を動かす、特に同時に動かすよう構成されている。
【0091】
好ましくは、第1カムアセンブリ29は、それぞれの搬送経路R又はそれぞれの搬送経路Sに関して1つのそれぞれのカムプロファイル30の下流に配置された一対の固定カムプロファイル32を備え、特に、固定カムプロファイル32は、それぞれのジョーユニット19がそれぞれの動作構成で制御されている状態で作動アセンブリ26をそれぞれの非アクティブ状態に制御するよう構成されている。
【0092】
図5を参照すると、第1アクチュエータ35は、少なくとも電気モータ36と、電気モータ36に動作可能に結合され、それぞれが1体1のカムプロファイル30に結合された2つの制御バー37とを備える。特に、電気モータ36は、それぞれの第1限界位置とそれぞれの第2限界位置との間でカムプロファイル30を動かすように、制御バー37の回転を作動させるように構成される。
【0093】
好ましくは、第1アクチュエータ35は、それぞれが1つのそれぞれの制御バー37及び1つのそれぞれのカムプロファイル30に接続され、それぞれの制御バー37の回転運動をそれぞれのカムプロファイル30の直線運動に変換するように構成された、少なくとも2つの主偏心38を備える。
【0094】
さらに好ましくは、第1アクチュエータ35は、それぞれが1つのそれぞれのカムプロファイル30に結合された少なくとも2つの補助偏心39と、それぞれの補助偏心39をそれぞれの制御バー37に結合するために、それぞれが1つのそれぞれの制御バー37と1つのそれぞれの補助偏心39に結合された2つの結合グループ40も含んでいる。
【0095】
特に、各補助偏心39は、それぞれの制御バー37の回転運動を直線運動へ変換することに寄与するように設計されている。
【0096】
図4を参照すると、カム機構はまた、一対の相互作用タブ20を、それぞれの作動部分R1に沿って前進する間に、それぞれの非アクティブ状態又はそれぞれのアクティブ状態、特に1つ又は複数のそれぞれの中間状態でも制御するように構成された第2カムアセンブリ41を備える。
【0097】
特に、第2カムアセンブリ41は、一対の相互作用タブ20をそれぞれアクティブ状態及び非アクティブ状態に制御するための、少なくとも第1極限位置(
図4のカムプロファイル42の実線図参照)と第2極限位置(
図4のカムプロファイル42の破線図参照)の間で移動可能、特に線形に移動可能な可動カムプロファイル42を備える。
【0098】
好ましくは、カム機構は、複数のカムフォロア43を備え、それぞれのカムフォロアが一対の相互作用タブ20に結合され、一対の相互作用タブ20をカムプロファイル43に動作可能に結合するように構成される。
【0099】
好ましくは、各ジョーユニット17は、それぞれのカムフォロア43を担持するレバー機構44を備え、それぞれの一対の相互作用タブ20に接続され、それぞれのカムフォロア43が使用中にカムプロファイル42と係合することに依存して、一対の相互作用タブ20をアクティブ状態と非アクティブ状態との間で移動するように構成される。特に、各レバー機構44は、それぞれのカムフォロア43とカムプロファイル42との間の相互作用の機能において、それぞれの一対の相互作用タブ20の相対的な同時移動を誘発するように設計されている。
【0100】
好ましくは、第2カムアセンブリ41は、搬送経路R又は搬送経路Sに関してカムプロファイル42の下流に配置された固定カムプロファイル45を備える。特に、固定カムプロファイル45は、それぞれのジョーユニット19がそれぞれの操作構成で制御されている状態で、一対の相互作用タブ20をそれぞれの非アクティブ状態に制御するように構成されている。
【0101】
図6を参照すると、調節アセンブリは、カムプロファイル42に動作可能に結合され、相互作用タブ20の対をそれぞれのアクティブ状態及びそれぞれの非アクティブ状態で制御するために、カムプロファイル42を第1極位置と第2極位置との間で(直線的に)動かすように構成される第2アクチュエータ46を備える。
【0102】
より詳細には、第2アクチュエータ46は、少なくとも電気モータ47と、電気モータ47及びカムプロファイル42に結合された1つ又は複数の偏心48と、電気モータ47を偏心(複数可)48に結合するための結合手段49を備える。特に、偏心48は、電気モータ47の回転運動をカムプロファイル42の直線運動に変換するように構成される。
【0103】
使用中、包装装置1は、注ぎ込み可能な製品のパッケージ2を製造する。特に、包装装置1は、ウェブ4からチューブ3を形成し、チューブ3を縦方向にシールし、チューブ3に注入可能な製品を充填し、チューブ3を形成し、横方向にシールし、横方向に切断して、パッケージ2を得る。
【0104】
特に、搬送ユニット5は、ウェブ4をウェブ進入路Pに沿って進ませる。
【0105】
特に、滅菌装置は、滅菌ステーションでウェブ4を滅菌する。
【0106】
特に、チューブ形成・封止装置7は、ウェブ4をチューブ3に成形し、チューブ3を長手方向に封止する。
【0107】
特に、充填装置8は、チューブ3に注ぎ込み可能な製品を充填する。
【0108】
好ましくは、パッケージ形成ユニット9は、パッケージ2を得るためのチューブ3を形成し、横方向に密封し、特に横方向に切断する。
【0109】
特に、パッケージ形成ユニット9の動作は、ジョー部分19、特に操作アセンブリ26、シール要素27及び一対の相互作用タブ20をそれぞれの搬送経路R又はそれぞれの搬送経路Sに沿って前進させるステップを含む。
【0110】
好ましくは、パッケージ形成ユニット9の動作は、
- 操作アセンブリ26が、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って進む間、アクティブ状態又は非アクティブ状態に制御される、第1ステップと、及び/又は、
- 一対の相互作用タブ20が、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って進む間、アクティブ状態又は非アクティブ状態に制御される、第2ステップと、
を含む。
【0111】
好ましくは、パッケージ形成ユニット9の動作は、横方向シーリングのステップを含み、シール要素27は、それぞれの横方向シールバンド18を得るために、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って進む間にそのアクティブ状態に制御される。
【0112】
好ましくは、パッケージ形成ユニット9の動作は、切断ステップを含み、チューブ3は、横方向シールバンド18に沿って切断される。特に、切断ステップは、横方向シーリングのステップの後及び/又は横方向シーリングのステップ中に作動される。
【0113】
好ましくは、パッケージ形成ユニット9の動作は、ジョーユニット17は、チューブ3の充填レベルに依存して、及び/又は充填装置8の動作に依存して、操作構成又は部分操作構成で制御される、第3ステップを含む。
【0114】
特に、第3ステップの間、チューブ3の充填レベルが所定の充填レベル以下である場合、及び/又は充填ステップの間、チューブ3に入る注ぎ込み可能な製品の量が閾値以下である場合、各ジョーユニット17は部分操作構成で制御される。
【0115】
より詳細には、第1ステップの間、作動アセンブリ26をアクティブ状態又は非アクティブ状態に制御するように、カムプロファイル30の位置が制御される。
【0116】
特に、第1ステップの間、各カムプロファイル30は、それぞれの位置を制御するため、及びそれぞれのアクティブ状態と非アクティブ状態との間で操作アセンブリ26を制御するため、それぞれの第1限界位置とそれぞれの第2限界位置との間で、特に調整アセンブリによって、具体的には第1アクチュエータ35によって、直線的に移動される。
【0117】
さらに具体的には、第1カムプロファイル30は、第1ステップ中に同時に移動される。
【0118】
さらに詳細には、第1ステップの間、電気モータ36は、制御バー37の回転を作動させ、主偏心38を回転させ、特に補助偏心39も回転させ、カムプロファイル30の並進を作動させる。
【0119】
好ましくは、第2ステップの間、一対の相互作用タブ20をアクティブ状態又は非アクティブ状態に制御するために、カムプロファイル42の位置が制御される。特に、第2アクチュエータ46は、一対の相互作用タブ20をアクティブ状態と非アクティブ状態との間で制御するように、カムプロファイル42を第1極位置と第2極位置との間で直線的に移動させる。さらに特に、電気モータ47は、偏心48の回転を作動させ、その結果、カムプロファイル42の並進をもたらす。
【0120】
パッケージ形成ユニット9及び/又は包装装置1及び/又は本発明による方法の利点は、前述の説明から明らかであろう。
【0121】
特に、それぞれの操作部分R1又はそれぞれの操作部分S1に沿って進む間、操作アセンブリ26及び/又は一対の相互作用タブ20を非アクティブ状態に制御することによって、接触が望ましくない状況において、チューブ3とのいかなる接触も回避することが可能である。
【0122】
特定の利点は、チューブ3が所望の閾値を下回る量の注ぎ込み可能な製品で充填されている状況において、操作アセンブリ26及び/又は一対の相互作用タブ20とチューブ3との間の接触を回避する可能性にある。そのような状況は、パッケージ形成ユニット9及び/又は包装装置1の動作の開始時又は終了時に発生する可能性がある。さらに、そのような状況は、パッケージ形成ユニット9及び/又は包装装置1の動作中、かつ動作を少なくとも部分的に中断する必要がある場合に、発生する可能性がある。
【0123】
明らかに、パッケージ形成ユニット9及び/又は包装装置1及び/又は本明細書に記載される方法に対して、添付の特許請求の範囲で定義される保護の範囲から逸脱することなく、変更を加えることができる。
【国際調査報告】