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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-17
(54)【発明の名称】抗菌活性を有する化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20230809BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20230809BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20230809BHJP
   A61K 31/695 20060101ALI20230809BHJP
   A61K 31/69 20060101ALI20230809BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20230809BHJP
   A01N 43/90 20060101ALI20230809BHJP
   C07F 7/10 20060101ALI20230809BHJP
【FI】
C07D487/04 140
A61P31/04
A61K31/519
A61K31/695
A61K31/69
A01P3/00
A01N43/90 104
C07F7/10 V CSP
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524493
(86)(22)【出願日】2021-07-01
(85)【翻訳文提出日】2023-02-20
(86)【国際出願番号】 US2021040143
(87)【国際公開番号】W WO2022006432
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】63/047,612
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518148685
【氏名又は名称】ザ トラスティーズ オブ プリンストン ユニバーシティ
(71)【出願人】
【識別番号】523001061
【氏名又は名称】ペキン ユニバーシティー シェンチェン グラジュエート スクール
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ギタイ、 ゼメル
(72)【発明者】
【氏名】キム、 ハーン
(72)【発明者】
【氏名】マーチン、 ジェイムズ ケー.
(72)【発明者】
【氏名】シーハン、 ジョセフ ピー.
(72)【発明者】
【氏名】チェイン、 コナー
(72)【発明者】
【氏名】フアン、 ヨン
(72)【発明者】
【氏名】リ、 シュオ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、 シェミン
(72)【発明者】
【氏名】ジアン、 チェンラン
【テーマコード(参考)】
4C050
4C086
4H011
4H049
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050AA08
4C050BB04
4C050CC08
4C050EE02
4C050FF01
4C050FF02
4C050FF04
4C050FF05
4C050FF10
4C050GG04
4C050HH01
4C050HH02
4C050HH03
4C050HH04
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB05
4C086DA43
4C086DA44
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB35
4H011AA01
4H011BB09
4H049VN01
4H049VP01
4H049VP02
4H049VQ02
4H049VQ04
4H049VQ14
4H049VQ35
4H049VQ60
4H049VR24
4H049VU08
4H049VW01
4H049VW02
(57)【要約】
1つの側面では、様々な細菌感染および/または他の疾患の治療のための化合物および関連する医薬組成物がここに記載される。いくつかの実施形態では、例えば、式(I)の化合物および/またはその塩がここに記載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式 (I) の化合物および/またはその塩:
【化1】

(式中、
R1、R3、R4、およびR5は、独立に水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、酸、ハロ、および尿素からなる群から選択され、ここでアルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、アミド、およびスルホンアミドは、任意で(C1~C10)-アルキル、(C1~C10)-アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アミド、スルホンアミド、尿素、ハロ、ヒドロキシ、C(O)OR6、およびC(O)R7からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、R6は、水素、アルキル、およびアルケニルからなる群から選択され、R7は、水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびNR8R9からなる群から選択され、R8およびR9は独立に水素、アルキル、アルケニル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され;
R2は、アリーレンアルキニル、ヘテロアリーレンアルキニル、アリーレンアルケニル、ヘテロアリーレンアルケニル、アルキルニレンアルキル、アルキニレンシクロアルキル、アルキニレンヘテロシクロアルキル、アルキニレンアリール、アルキニレンヘテロアリール、アルケニレンアリール、アルケニレンヘテロアリール、アルキニレンアミン、アルキニレン保護アミン、およびアルキニレンアルキルシランからなる群から選択され;
XおよびZは、独立にC、N、O、S、SO2、およびNR10R11からなる群から選択され、R10およびR11は、独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R12からなる群から選択され、R12は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、R10およびR11は任意で環構造を形成してもよく;
YはOHおよびNR12R13からなる群から選択され、R13およびR14は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R15からなる群から選択され、R15は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、R13およびR14は任意で環構造を形成してもよく;nは0から5までの整数である)。
【請求項2】
R2が、アリーレン-アルキニル、ヘテロアリーレン-アルキニル、アルキルニレン-アルキル、アルキニレン-シクロアルキル、アルキニレン-ヘテロシクロアルキル、アルキニレン-アリール、およびアルキニレン-ヘテロアリールからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1およびR4が、独立に水素、アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
YがNR12R13であり、R12およびR13が、独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
XおよびZが独立にCおよびNから選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
XおよびZがそれぞれCである、請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
R3が水素およびアルキルからなる基から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
下記の式を有し、
【化2】

式中、Aはアリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項9】
XおよびZが、CおよびNからなる群から選択され、R1、R3およびR4は独立に水素、アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルからなる群から選択される、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
式 (I) の化合物および/またはその塩を含む、医薬組成物であって、
【化3】

式中、
R1、R3、R4、およびR5は、独立に水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、酸、および尿素からなる群から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、アミド、およびスルホンアミドは、任意で(C1~C10)-アルキル、(C1~C10)-アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アミド、スルホンアミド、尿素、ハロ、ヒドロキシ、C(O)OR6、およびC(O)R7からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、R6は水素、アルキル、およびアルケニルからなる群から選択され、R7は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびNR8R9からなる群から選択され、R8およびR9は独立に水素、アルキル、アルケニル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され;
R2は、アリーレンアルキニル、ヘテロアリーレンアルキニル、アリーレンアルケニル、ヘテロアリーレンアルケニル、アルキルニレンアルキル、アルキニレンシクロアルキル、アルキニレンヘテロシクロアルキル、アルキニレンアリール、アルキニレンヘテロアリール、アルケニレンアリール、アルケニレンヘテロアリール、アルキニレンアミン、アルキニレン保護アミン、およびアルキニレンアルキルシランからなる群から選択され;
XおよびZは、独立にC、N、O、S、SO2、およびNR10R11からなる群から選択され、R10およびR11は、独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R12からなる群から選択され、R12は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、R10およびR11は任意で環構造を形成してもよく;
YはOHおよびNR12R13からなる群から選択され、R13およびR14は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R15からなる群から選択され、R15は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、R13およびR14は任意で環構造を形成してもよく;nは0から5までの整数であり、
式 (I) の化合物は、抗菌特性を示すのに十分な量で前記医薬組成物中に存在する、
医薬組成物。
【請求項11】
式 (I) の化合物が、細菌増殖に対して0.0005μg/ml~1 mg/mlの最小阻害濃度で存在する、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
式 (I) の化合物が、細菌増殖に対して0.001μg/ml~100μg/mlの最小阻害濃度で存在する、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項13】
式 (I) の化合物が、細菌増殖に対して0.001μg/ml~10μg/mlの最小阻害濃度で存在する、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項14】
R2が、アリーレンアルキニル、ヘテロアリーレンアルキニル、アルキルニレンアルキル、アルキニレンシクロアルキル、アルキニレンヘテロシクロアルキル、アルキニレンアリール、およびアルキニレンヘテロアリールからなる群から選択される、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項15】
R1およびR4が、独立に水素、アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルからなる群から選択される、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
YがNR12R13であり、R12およびR13は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択される、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項17】
XおよびZが、独立にCおよびNから選択される、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項18】
XおよびZがそれぞれCである、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項19】
前記化合物が下記の式のものであり、
【化4】

式中、Aはアリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項20】
XおよびZが、CおよびNからなる群から選択され、R1、R3およびR4は独立に水素、アルキル、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルからなる群から選択される、請求項19に記載の医薬組成物。
【請求項21】
グラム陰性細菌に対して抗菌特性を示す、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項22】
前記細菌増殖はP. aeruginosaのものである、請求項12に記載の医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のデータ
本願は、2020年7月2日に出願された米国仮特許出願第63/047,612号に対して特許協力条約第8条に基づく優先権を主張するものであり、該米国仮特許出願は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
政府の権利に関する声明
この発明は、国立衛生研究所 (NIH) から授与されたグラント第DP1AI124669のもとで政府の支援を受けてなされた。政府は、この発明に関して一定の権利を有する。
【0003】
本発明は、抗菌化合物およびその化合物に関連する作用様式に関する。
【背景技術】
【0004】
1929年のペニシリンの発見は、抗生物質発見の「黄金時代」をもたらし、それに伴って、その後の30年間で20を超える抗生物質の固有の分類群が生み出された。命を救うこれらの分子の発見と開発は、深刻に衰退してきている。1962年における「黄金時代」の終焉以来、完全に新規な標的を有する2つの経口投与可能な抗生物質としてリネゾリドとダプトマイシンが市場にもたらされただけである。水平的な遺伝子移入と自発的突然変異によって抗生物質耐性細菌を絶えず選択する進化の絶え間ない攻撃さえなければ、抗生物質の発見率の低下は憂慮すべきことにはならないであろう。米国だけでも、これは記録的な200万件の抗生物質耐性感染として現れ、年間23,000人が死亡している。さらに、このような感染症は、年間350億ドルもの費用を医療システムに負わせていると推定されている。院内感染率を低下させることが示されている抗生物質管理改善のほかに、細菌感染症に対抗する唯一の方法は、まだ使い古されていない新規の作用機序(MOA:mechanisms of action)を持つ抗生物質やその他の治療剤を継続的に開発することである。
【発明の概要】
【0005】
1つの側面において、様々な細菌感染および/または他の疾患の治療のための化合物および関連する医薬組成物が本明細書に記述される。いくつかの実施形態では、例えば、式 (I) の化合物および/またはその塩が提供される。
【化1】

式中、
R1、R3、R4およびR5は、独立に、水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、酸、ハロ、および尿素からなる群から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、アミドおよびスルホンアミドは、任意で、(C1~C10)-アルキル、(C1~C10)-アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アミド、スルホンアミド、尿素、ハロ、ヒドロキシ、C(O)OR6およびC(O)R7からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、R6は水素、アルキルおよびアルケニルからなる群から選択され、R7は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびNR8R9からなる群から選択され、R8およびR9は独立に水素、アルキル、アルケニル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、
R2は、アリーレンアルキニル、ヘテロアリーレンアルキニル、アリーレンアルケニル、ヘテロアリーレンアルケニル、アルキルニレンアルキル、アルキニレンシクロアルキル、アルキニレンヘテロシクロアルキル、アルキニレンアリール、アルキニレンヘテロアリール、アルケニレンアリール、アルケニレンヘテロアリール、アルキニレンアミン、アルキニレン保護アミン、およびアルキニレンアルキルシランからなる群から選択され;
XおよびZは、独立に、C、N、O、S、SO2、およびNR10R11からなる群から選択され、ここでR10およびR11は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R12からなる群から選択され、R12は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、R10およびR11は任意で環構造を形成してもよく、
Yは、OHおよびNR12R13からなる群から選択され、ここでR12およびR13は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R15からなる群から選択され、R15は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、R13およびR14は任意で環構造を形成してもよく、nは0から5までの整数である。
【0006】
別の側面では、式 (II) の化合物および/またはその塩が提供される。
【化2】

式中、R1、R3、R4およびR5は、独立に、水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、イミン、シアノイミン、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、酸、ハロ、および尿素からなる群から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、アミドおよびスルホンアミドは、任意で、(C1~C10)-アルキル、(C1~C10)-アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アミド、スルホンアミド、尿素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C(O)OR6およびC(O)R7からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、R6は水素、アルキルおよびアルケニルからなる群から選択され、R7は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびNR8R9からなる群から選択され、R8およびR9は、独立に、水素、アルキル、アルケニル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、
R2は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アルケニル、アルキルニレンアルキル、アルキニレン-シクロアルキル、アルキニレン-ヘテロシクロアルキル、アルキニレン-アリール、アルキニレン-ヘテロアリール、アルキニレンアミン、アルキニレン-保護アミン、アルキニレン-アルキルシラン、フルオロアルキル、フルオロ、ブロモ、B(OH)2、ニトロ、シアノ、およびアルコキシからなる群から選択され、
Aは、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、
XおよびZは、独立に、C、N、O、S、SO2、およびNR10R11からなる群から選択され、R10およびR11は、独立に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R12からなる群から選択され、R12は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、R10およびR11は任意で環構造を形成してもよく、
Yは、OH、アルコキシ、およびNR13R14からなる群から選択され、R13およびR14は、独立に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、およびC(O)R15からなる群から選択され、R15は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、R13およびR14は任意で環構造を形成してもよく、ここで、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリールおよびアルキレンヘテロアリールは任意でアルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、とアルキニレン-アルキルシランからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、
nは0から5までの整数である。
【0007】
別の側面では、式 (III) の化合物および/またはその塩が提供される。
【化3】

式中、R1~R6は独立に水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、ハロ、尿素、および-C(O)OR7からなる群から選択され、R7は水素およびアルキルからなる群から選択され、各Xは独立にC、N、O、S、SO2、NR8R9からなる群から選択され、ここでR8およびR9は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R10からなる群から選択され、R10は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、R8およびR9は任意で環構造を形成してもよく、Yは、OHおよびNR11R12からなる群から選択され、R11およびR12は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素およびC(O)R13からなる群から選択され、ここでR13は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、R11およびR12は任意で環構造を形成してもよく、nは0から5までの整数である。
【0008】
別の側面では、式 (IV) の化合物および/またはその塩が提供される。
【化4】

式中、R1~R6は独立に水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、ハロ、尿素、および-C(O)OR7からなる群から選択され、R7は水素およびアルキルからなる群から選択され、各Xは独立にC、N、O、S、SO2、およびNR8R9からなる群から選択され、R8およびR9は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R10からなる群から選択され、R10は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここでR8およびR9は任意で環構造を形成していてもよく;Yは、OHおよびNR11R12からなる群から選択され、R11およびR12は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R13からなる群から選択され、R13は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここでR11およびR12は任意で環構造を形成していてもよく;AAはアリレン、ヘテロアリレン、シクロアルキレン、およびヘテロシクロアルキレンからなる群から選択され、nは0から5までの整数である。
【0009】
別の側面では、式 (V) の化合物および/またはその塩が提供される。
【化5】

式中、R1~R6は、独立に水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、ハロ、尿素、および-C(O)OR7からなる群から選択され、R7は水素およびアルキルからなる群から選択され、各Xは独立にC、N、O、S、SO2、およびNR8R9からなる群から選択され、R8およびR9は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R10からなる群から選択され、R10は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここでR8およびR9は任意で環構造を形成していてもよく;Yは、OHおよびNR11R12からなる群から選択され、R11およびR12は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R13からなる群から選択され、R13は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここでR11およびR12は任意で環構造を形成していてもよく;nは0から5までの整数である。
【0010】
別の側面では、式 (VI) の化合物および/またはその塩が提供される。
【化6】

式中、R1~R6は、独立に水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、ハロ、尿素、および-C(O)OR7からなる群から選択され、R7は水素およびアルキルからなる群から選択され、各Xは独立にC、N、O、S、SO2、およびNR8R9からなる群から選択され、R8およびR9は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R10からなる群から選択され、R10は、水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここでR8およびR9は任意で環構造を形成していてもよく;Yは、OHおよびNR11R12からなる群から選択され、R11およびR12は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素、およびC(O)R13からなる群から選択され、R13は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここでR11およびR12は任意で環構造を形成していてもよく;AAは、アリレン、ヘテロアリレン、シクロアルキレン、およびヘテロシクロアルキレンからなる群から選択され、nは0から5までの整数である。
【0011】
更なる側面では、式 (VII) の化合物および/またはその塩が提供される。
【化7】

式中、R1~R4は、独立に水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル-アリール、アルキル-ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、および尿素からなる群から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル-アリール、アルキル-ヘテロアリール、アミド、およびスルホンアミドは、任意で(C1~C10)-アルキル、(C1~C10)-アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アミド、スルホンアミド、尿素、ハロ、ヒドロキシ、C(O)OR5、およびC(O)R6からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、R5は水素、アルキル、およびアルケニルからなる群から選択され、R6は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびNR7R8からなる群から選択され、R7およびR8は独立に水素、アルキル、アルケニル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、
XおよびZは、独立にC、N、およびOからなる群から選択され、
Yは、OHおよびNR9R10からなる群から選択され、R9およびR10は独立に水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミド、スルホンアミド、尿素およびC(O)R11からなる群から選択され、R11は水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、R9およびR10は任意で環構造を形成してもよく、
nは0から5までの整数である。
【0012】
別の側面では、医薬組成物が本明細書に記載される。医薬組成物は、式I~VIIからなる群から選択される化合物を含み、該化合物は、細菌感染を治療するための最小阻害濃度(MIC)で医薬組成物中に存在する。例えば、いくつかの実施形態では、化合物は医薬組成物中に0.0005μm/ml~200μg/mlの量で存在する。
【0013】
別の側面では、細菌感染症を治療する方法が本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、方法は、細菌感染症を有する患者に治療有効量の式I~VIIの1つ以上の化合物を投与することを含む。
【0014】
これらおよび他の実施形態が以下の詳細な説明でさらに説明される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書に記載される実施形態は、以下の詳細な説明と例、およびそれらの前後の記述を参照することによって、より容易に理解することができる。ただし、ここに記載される要素、装置および方法は、詳細な説明と例に提示されている特定の実施形態に限定されない。これらの実施形態は、本発明の原理を例示しているにすぎないことが認識されるべきである。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、多数の修正および適応が当業者に容易に明らかになるであろう。
【0016】
[定義]
本明細書において単独または組み合わせで使用される「アルキル」という用語は、任意で1つ以上の置換基で置換されてもよい直鎖または分岐鎖飽和炭化水素基を表す。例えば、アルキルはC1~C30またはC1~C18であり得る。
【0017】
本明細書において単独または組み合わせで使用される「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有し任意で1つ以上の置換基で置換されてもよい直鎖または分岐鎖炭化水素基を表す。
【0018】
本明細書において単独または組み合わせで使用される「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有し任意で1つ以上の置換基(アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アミン、および/またはアルキルシランを含むがこれらに限定されない)で置換されてもよい直鎖または分岐鎖炭化水素基を表す。
【0019】
本明細書において単独または組み合わせで使用される「アリール」という用語は、任意で1つ以上の環置換基で置換されてもよい芳香族単環または多環の環系を表す。
【0020】
本明細書において単独または組み合わせで使用される「ヘテロアリール」という用語は、環原子のうちの1つ以上が窒素、酸素および/または硫黄などの炭素以外の元素である芳香族単環または多環の環系を表す。
【0021】
本明細書において単独または組み合わせで使用される「シクロアルキル」という用語は、任意で1つ以上の環置換基で置換されてもよい非芳香族の単環または多環の環系を表す。
【0022】
本明細書において単独または組み合わせで使用される「ヘテロシクロアルキル」という用語は、環系中の原子のうちの1つ以上が窒素、酸素または硫黄などの炭素以外の元素(単独または組み合わせ)である、非芳香族の単環または多環の環系を表し、該環系は任意で1つ以上の環置換基で置換されてもよい。
【0023】
本明細書において単独または組み合わせで使用される「ヘテロアルキル」という用語は、上記で定義されたアルキル部分であって、鎖中の1つ以上の炭素原子(例えば1つ、2つまたは3つの炭素原子)が1つまたは複数のヘテロ原子(同じであっても異なっていてもよい)で置き換えられているものを表し、分子の残りの部分との結合点はヘテロアルキルラジカルの炭素原子を介する。
【0024】
本明細書において単独または組み合わせで使用される「アルコキシ」という用語は、化学部分RO-を指し、ここでRは上記で定義されたアルキルまたはアルケニルである。
【0025】
本明細書において単独または組み合わせで使用される「ハロ」という用語は、周期表のVIIA族の元素(ハロゲン)を表す。化学環境に応じて、ハロはニュートラル状態またはアニオン状態になり得る。ハロは例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを包含する。
【0026】
[I.細菌感染症を治療するための化合物および医薬組成物]
様々な化合物が本明細書に記載されている。上で論じられ下記の実施例でさらに例示されているように、該化合物はいくつかの実施形態において抗菌特性を示すことができる。該化合物は、上記の式I~VIIのいずれかに該当することができる。
【0027】
抗菌活性を示すそのような化合物を利用した医薬組成物も提供される。式I~VIIの化合物および/または塩(複数可)は、細菌感染症の治療と合致する任意の量において個別に投与され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の化合物が0.0005μg/ml~1 mg/mlの量または濃度で投与される。式I~VIIのいずれかの化合物を、表Iから選択された量または濃度で投与することもできる。
【0028】
表I ― 式I~VIIの化合物の量(μg/ml)
【表1】
【0029】
さらに、式I~VIIの化合物および/または塩(複数可)は、生理学的に適切な任意の担体または賦形剤と組み合わせることができる。
【0030】
本明細書に記載される医薬組成物に利用される式I~VIIの化合物の量または濃度は、処置される細菌のアイデンティティおよび/または性質に依存し得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物で処置される感染症の細菌はグラム陽性である。あるいは、感染症の細菌はグラム陰性であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、式I~VIIから選択される2つ以上の異なる化合物が、細菌感染症の治療のために組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、式I~VIIのいくつかの化合物は、表IIに記載されている細菌種および菌株の処置に有効である。
【0031】
表II ― 細菌株
【表2】
【0032】
いくつかの実施形態では、例えば、式I~VIIのいずれかに該当する1つ以上の化合物は、細菌種/株に対して10μg/ml未満または1μg/ml未満のMICを示すことができる。式I~VIIの1つ以上に該当する化合物の、細菌種/株に対する追加のMICを表IIIに示す。
【0033】
表III ― 式I~VIIの化合物についての細菌種のMIC(μg/ml)
【表3】
【0034】
[II.細菌感染を治療する方法]
別の側面では、細菌感染を治療する方法が本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、方法は、細菌感染を有する患者に、治療有効量の式I~VIIの1つ以上の化合物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、式I~VIIのいずれかの化合物は、本明細書の表Iまたは表IIIから選択される量で投与される。いくつかの実施形態では、細菌感染を治療することにおいて式I~VIIのいずれかの2つ以上の化合物の組合せが使用され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物で治療される細菌感染は、表IIから選択されるものである。
【0035】
これらおよび他の実施形態は、以下の非限定的な実施例でさらに例示される。
【実施例
【0036】
実施例―抗菌活性を示す化合物
式I~VIIの1つ以上に該当する化合物は、次の一般的反応スキームに従って調製された。一般的な溶媒は使用前に精製された。すべての試薬は試薬グレードであり、必要に応じて精製された。Whatmanプレコートシリカゲルプレートを用いた薄層クロマトグラフィー(TLC)によって反応を監視した。メルク社の超純シリカゲル(200~400メッシュ)上でフラッシュカラムクロマトグラフィーを行った。1H NMRスペクトルはBruker AVANCE 300(300 MHz)、400 MHzまたは500 MHzの分光器で記録された。1H NMRの多重度は、s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、quint=五重項、sext=六重項、dd=二重項の二重項、dt=三重項の二重項、m=多重項、br=ブロードと指定される。エレクトロスプレイ衝突(ESI)質量スペクトルをISQEC質量分析計で記録した。
【化8】
【0037】
乾燥DMF(20 mL)中の7H-ピロロ[3, 2-f]キナゾリン-1,3-ジアミン(1.0 mmol)の撹拌溶液にNaH(1.2 mmol)を加えた。得られた反応混合物を0℃で0.5時間撹拌した。次に、対応する臭化物(1.5 mmol)を加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し、1% Et3Nを含む10:1 DCM:MeOHで溶出させ、目的の化合物を固体として得た。上記の手順に従って、以下の特定の化合物を合成した。
【0038】
[化合物1]
【化9】

1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ7.71 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.78 (s, 2H), 5.89 (s, 2H), 5.53 (s, 2H), 4.14 (s, 1H). MS (ESI): [M+H+] 314.12.
【0039】
[化合物2]
【化10】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.92 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.65 - 7.56 (m, 5H), 7.47 - 7.40 (m, 2H), 7.37 - 7.31 (m, 1H), 7.29 - 7.24 (m, 2H), 7.22 - 7.11 (m, 2H), 6.74 (s, 2H), 5.60 (s, 2H), 3.84 - 3.66 (m, 4H).
【0040】
[化合物3]
【化11】

1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.88 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.46 - 7.33 (m, 5H), 7.17 - 7.06 (m, 2H), 6.70 (s, 2H), 5.72 (s, 2H), 5.43 (s, 2H).
MS(ESI): [M+H+]314.12.
【0041】
[化合物4]
【化12】

1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.80 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.43 - 7.37 (m, 2H), 7.34 - 7.26 (m, 2H), 7.26 - 7.22 (m, 1H), 7.08 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.67 (s, 2H), 6.52 - 6.46 (m, 2H), 5.67 (s, 2H), 5.09 - 5.01 (m, 2H).
MS(ESI): [M+H+]316.15.
【0042】
[化合物5]
【化13】

1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.71 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.39 - 7.25 (m, 3H), 7.13 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.97 - 6.89 (m, 3H), 6.87 - 6.80 (m, 2H), 6.68 (s, 2H), 5.69 (s, 2H), 5.50 (s, 2H).
MS(ESI): [M+H+] 382.12.
【0043】
[化合物6]
【化14】

PPC-002-0036-1
【0044】
[化合物7]
【化15】

PPC-002-0053-1
【0045】
[化合物8]
【化16】

1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.73 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.15 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.11 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.65 (s, 2H), 5.65 (s, 2H), 5.43 (s, 2H), 2.80 (p, J = 7.0 Hz, 1H), 1.12 (d, J = 6.9 Hz, 6H).
MS(ESI):[M+H+]332.42.
【0046】
[化合物9]
【化17】

1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.41 (d, J= 8.2 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.11 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.68 (s, 2H), 6.47 - 6.30 (m, 1H), 5.53 (s, 2H), 4.16 (s, 1H), 2.84 - 2.70 (m, 1H), 0.68 - 0.57 (m, 2H), 0.48 - 0.39 (m, 2H).
MS(ESI): [M+H+] 354.15.
【0047】
[化合物10]
【化18】

1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.08 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.60 (s, 2H), 7.37 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.31 - 7.24 (m, 2H), 7.21 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.18 - 7.11 (m, 2H), 5.56 (s, 2H).
MS(ESI): [M+H+] 308.15.
【0048】
[化合物11]
【化19】

1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.78 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.05 (d, J= 9.0 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 6.68 (s, 2H), 5.69 (s, 2H), 4.13 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 2.42 - 2.29 (m, 1H), 1.66 - 1.58 (m, 2H), 1.58 - 1.52 (m, 2H), 1.51 - 1.44 (m, 2H), 1.28 - 1.20 (m, 2H).
MS(ESI): [M+H+] 282.24.
【0049】
[化合物12]
【化20】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.92 - 7.82 (m, 1H), 7.80 - 7.72 (m, 1H), 7.39 - 7.31 (m, 1H), 7.25 - 7.18 (m, 1H), 7.14 - 7.05 (m, 2H), 7.04 - 6.96 (m, 2H), 5.55 (s, 2H).
MS(ESI): [M+H+] 308.06.
【0050】
[化合物13]
【化21】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.75 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.41 - 7.34 (m, 1H), 7.34 - 7.26 (m, 1H), 7.11 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.02 - 6.99 (m, 1H), 6.72 (s, 2H), 5.73 (s, 2H), 5.49 (s, 2H).
MS(ESI): [M+H+] 326.10.
【0051】
[化合物14]
【化22】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.76 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.18 - 7.09 (m, 2H), 7.05 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.90 - 6.84 (m, 2H), 6.78 (s, 2H), 5.81 (s, 2H), 5.54 (s, 2H).
MS(ESI): [M+H+] 326.10.
【0052】
[化合物15]
【化23】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.69 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.09 (d, J = 8.0 Hz, 3H), 7.01 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.77 (s, 2H), 5.78 (s, 2H), 5.48 (s, 2H), 2.81 - 2.65 (m, 1H), 1.15 (d, J= 6.8 Hz, 6H).
MS (ESI): [M+H+] 356.20
【0053】
[化合物16]
【化24】

1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.34 - 7.29 (m, 2H), 7.29 (s, 1H), 7.18 - 7.05 (m, 3H), 7.01 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.79 (s, 2H), 5.79 (s, 2H), 5.49 (s, 2H), 3.91 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.35 (s, 9H).
MS (ESI): [M+H+] 443.53
【0054】
[化合物17]
【化25】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.68 (m, 1H), 7.64 - 7.59 (m, 1H), 7.34 - 7.26 (m, 2H), 7.15 - 7.06 (m, 4H), 6.67 (s, 2H), 6.37 (s, 1H), 5.51 (s, 2H), 2.83 - 2.74 (m, 1H), 1.18 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 0.63 (m, 2H), 0.51 - 0.37 (m, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 396.50
【0055】
[化合物18]
【化26】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.73 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.69 - 7.60 (m, 1H), 7.32 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 7.15 - 7.07 (m, 4H), 5.51 (s, 2H), 2.88 - 2.72 (m, 1H), 0.86 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 0.64 (dd, J = 6.4, 2.4 Hz, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 368.45
【0056】
[化合物19]
【化27】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.55 - 7.49 (m, 4H), 7.42 (d, J = 3.2Hz, 3H), 7.20 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.15 - 7.11 (m, 2H), 6.75 (s, 2H), 6.46 (s, 1H), 5.57 (s, 2H), 2.79 (m, 1H), 0.64 (m, 2H), 0.52 - 0.40 (m, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 430.49
【0057】
[化合物20]
【化28】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.71 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.33 - 7.26 (m, 2H), 7.16 - 7.06 (m, 4H), 6.69 (s, 2H), 6.40 (s, 1H), 5.50 (s, 2H), 2.79 (m, 1H), 1.51 (m, 1H), 0.91 - 0.81 (m, 4H), 0.73 - 0.59 (m, 4H)
MS (ESI): [M+H+] 394.19
【0058】
[化合物21]
【化29】

PPC-002-0082-1
【0059】
[化合物22]
【化30】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.29 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.17 - 7.08 (m, 3H), 7.02 (d, J = 8.8Hz, 1H), 6.73 (s, 2H), 5.76 (s, 2H), 5.50 (s, 2H), 1.50 (m, 1H), 0.91 - 0.79 (m, 2H), 0.72 - 0.64 (m, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 354.46
【0060】
[化合物23]
【化31】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.80 (d, J = 8.8Hz, 1H), 7.71 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.57 - 7.46 (m, 4H), 7.42 (q, J = 2.8 Hz, 3H), 7.25 - 7.16 (m, 3H), 7.08 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.13 (s, 2H), 5.58 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 390.41
【0061】
[化合物24]
【化32】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.06 (d, J =9.0Hz, 1H), 7.93 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.67 (s, 2H), 7.47 - 7.37 (m, 3H), 7.22 (dd, J = 9.0, 2.4 Hz, 3H), 5.64 (s, 2H), 3.98 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 343.38
【0062】
[化合物25]
【化33】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.75 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.37 - 7.26 (m, 2H), 7.17 - 7.10 (m, 3H), 7.04 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.88 (s, 2H), 5.93 (s, 2H), 5.51 (s, 2H), 2.00 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 328.37
【0063】
[化合物26]
【化34】

1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 - 7.79 (m, 4H), 7.77 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.52 - 7.43 (m, 2H), 7.33 (dd, J = 8.5, 1.8 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.22 (s, 2H), 5.68 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 340.35
【0064】
[化合物27]
【化35】

1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (s, 1H), 7.65 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.41 - 7.34 (m, 6H), 7.31 (s, 1H), 7.23 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 5.86 (s, 2H), 5.51 (s, 2H), 4.83 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 0.95 (m, 18H), 0.59 (m, 12H).
MS (ESI): [M+H+] 657.03
【0065】
[化合物28]
【化36】

PPC-002-0091-1
【0066】
[化合物29]
【化37】

PPC-002-0092-1
【0067】
[化合物30]
【化38】

PPC-002-0093-1
【0068】
[化合物31]
【化39】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.13 (t, J= 3.2 Hz, 5H), 7.05 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.92 (s, 2H), 5.98 (s, 2H), 5.46 (s, 2H), 2.55 (m, 2H), 1.12 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 318.36
【0069】
[化合物32]
【化40】

PPC-002-0095-1
【0070】
[化合物33]
【化41】

1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.71 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.41 - 7.34 (m, 2H), 7.13 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.74 (s, 2H), 6.65 (dd, J = 17.6, 11.0 Hz, 1H), 5.81 - 5.68 (m, 3H), 5.46 (s, 2H), 5.19 (dd, J = 10.9, 1.0 Hz, 1H).
MS (ESI): [M+H+] 316.40
【0071】
[化合物34]
【化42】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.22 - 8.17 (m, 2H), 7.96 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.43 - 7.35 (m, 3H), 7.19 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.12 (s, 2H), 5.76 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 335.08
【0072】
[化合物35]
【化43】

PPC-002-0101
【0073】
[化合物36]
【化44】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.80 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.33 - 7.23 (m, 2H), 7.19 - 7.07 (m, 3H), 7.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.80 (s, 2H), 5.95 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 5.81 (s, 2H), 1.90 (d, J = 6.8Hz, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 322.32
【0074】
[化合物37]
【化45】

PPC-002-0114
【0075】
[化合物38]
【化46】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.07 (dd, J = 4.0, 2.0 Hz, 1H), 8.43 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 8.0Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8.8Hz, 1H), 7.73 (d, J= 3.2 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 8.4, 4.4 Hz, 1H), 7.47 (t, J = 8.0Hz, 1H), 7.16 (d, J = 3.2Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 8.4, 4.4Hz, 2H), 6.92 (s, 2H), 6.15 (s, 2H), 5.95 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 341.33
【0076】
[化合物39]
【化47】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.78 (d, J = 8.8Hz, 1H), 7.37 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.25 - 7.14 (m, 2H), 7.12 - 6.94 (m, 4H), 6.73 (s, 2H), 5.79 (s, 2H), 4.47 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.08 (t, J = 7.2 Hz, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 341.33
【0077】
[化合物40]
【化48】

1H NMR (300 MHz, Methanol-d4) δ 7.78 (dd, J = 9.1, 0.9 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.62 - 7.55 (m, 2H), 7.41 - 7.30 (m, 2H), 7.25 - 7.18 (m, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 294.30
【0078】
[化合物41]
【化49】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.74 (s, 1H), 7.65 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.55 - 7.46 (m, 2H), 7.30 - 7.20 (m, 2H), 7.20 - 7.09 (m, 3H), 7.01 - 6.94 (m, 2H), 6.83 (s, 2H), 5.71 (s, 2H), 5.54 (s, 2H), 3.80 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 414.48
【0079】
[化合物42]
【化50】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.22 - 8.13 (m, 1H), 8.12 - 8.03 (m, 1H), 7.72 (d, J = 9.2Hz, 1H), 7.66 - 7.57 (m, 2H), 7.48 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 9.2Hz, 1H), 6.70 (s, 2H), 6.68 (s, 1H), 5.97 (s, 2H), 5.70 (s, 2H), 2.62 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 354.44
【0080】
[化合物43]
【化51】

1H NMR (400 MHz, Methanol-d4) δ 8.70 (dd, J = 2.2, 0.8 Hz, 1H), 8.57 (dd, J = 4.8, 1.6 Hz, 1H), 8.04 (dt, J = 8.0, 2.0Hz, 1H), 7.83 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.56 (m, 1H), 7.29 - 7.18 (m, 2H), 7.13 (dd, J = 3.2, 0.8 Hz, 1H), 7.10 - 7.00 (m, 2H), 5.56 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 385.41
【0081】
[化合物44]
【化52】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (m, 2H), 7.79 - 7.70 (m, 4H), 7.55 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.17 (d, J= 3.1 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.76 (s, 2H), 6.54 (d, J= 7.7 Hz, 1H), 6.04 (s, 2H), 5.76 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 418.31
【0082】
[化合物45]
【化53】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.24 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.82 (t, J= 5.5 Hz, 2H), 7.47 (s, 2H), 7.25 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.15 (dd, J= 8.9, 2.4 Hz, 2H), 6.58 (s, 2H), 5.59 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 309.36
【0083】
[化合物46]
【化54】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.21 (s, 1H), 7.66 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.29 - 7.20 (m, 2H), 7.20 - 7.09 (m, 3H), 6.85 (s, 2H), 5.94 (s, 2H), 5.51 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 386.21
【0084】
[化合物47]
【化55】

1H NMR (400 MHz, Chloroform-d+MeOD) δ 7.82 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.25 - 7.23 (m, 1H), 6.90 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.72 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 5.29 (s, 2H), 3.03 (s, 1H).
MS (ESI): [M+H+] 393.25
【0085】
[化合物48]
【化56】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.00 - 7.86 (m, 2H), 7.77 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.29 (d, J= 3.0 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.09 (dd, J = 8.0, 2.4 Hz, 1H), 6.95 (dd, J = 8.0, 2.4 Hz, 1H), 6.76 (s, 2H), 5.63 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 309.33
【0086】
[化合物49]
【化57】

1H NMR (400 MHz, Methanol-d4) δ 7.59 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 7.27 - 7.15 (m, 2H), 7.13 - 6.98 (m, 3H), 5.53 (s, 2H), 2.20 (m,1H), 1.15 - 1.03 (m, 2H), 0.76 - 0.65 (m, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 348.45
【0087】
[化合物50]
【化58】

PPC-002-0134-1
1H NMR (400 MHz, Chloroform-d+MeOD) δ 8.35 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.45 (m 2H), 7.35 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.03 (d, J = 8.4Hz, 1H), 6.77 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 5.42 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 359.30
【0088】
[化合物51]
【化59】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.03 (m, 3H), 7.92 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.45 (s, 2H), 7.38 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 5.59 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 334.17
【0089】
[化合物52]
【化60】

1H NMR (400 MHz, Methanol-d4) δ 7.79 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.56 - 7.44 (m, 2H), 7.30 - 7.19 (m, 4H), 7.16 (dd, J = 3.2, 0.8 Hz, 1H), 7.10 - 7.01 (m, 2H), 5.55 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 402.40
【0090】
[化合物53]
【化61】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.76 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.18 (d, J= 2.0Hz, 1H), 7.94 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.28 (s, 2H), 5.64 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 316.31
【0091】
[化合物54]
【化62】

1H NMR (400 MHz, Methanol-d4) δ 8.11 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.96 (dd, J= 3.2, 0.8Hz, 1H), 6.27 (d, J = 1.0Hz, 1H), 5.31 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 5.14 (t, J = 1.6 Hz, 2H), 3.79 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 376.22
【0092】
[化合物55]
【化63】

1H NMR (400 MHz, Methanol-d4) δ 7.60 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 3.2 Hz, 1H), 7.19 - 7.14 (m, 2H), 7.04 (dd, J = 8.8, 3.2 Hz, 2H), 6.95 (t, J = 3.2 Hz, 1H), 5.44 (d, J = 3.2 Hz, 2H), 2.52 (d, J = 3.2 Hz, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 322.34
【0093】
[化合物56]
【化64】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.16 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.66 (d, J= 3.2 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.00 - 6.98 (m, 1H), 6.84 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.79 (s, 2H), 5.80 (s, 2H), 5.64 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 309.36
【0094】
[化合物57]
【化65】

PPC-002-0144-1
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 - 7.79 (m, 3H), 7.63 (d, J = 3.2Hz, 1H), 7.11 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.74 (s, 2H), 5.77 (s, 2H), 5.51 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 321.38
【0095】
[化合物58]
【化66】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.85 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.01 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 9.2Hz, 1H), 7.74 - 7.63 (m, 3H), 7.48 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.41 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.82 (s, 2H), 5.83 (s, 2H), 5.65 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 367.41
【0096】
[化合物59]
【化67】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.42 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.68 - 7.54 (m, 2H), 7.13 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 8.8Hz, 1H), 6.92 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.87 (s, 2H), 5.91 (s, 2H), 5.55 (s, 2H), 2.88 (m,1H), 1.17 (d, J = 6.8 Hz, 6H).
MS (ESI): [M+H+] 333.40
【0097】
[化合物60]
【化68】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.92 - 7.82 (m, 2H), 7.62 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.83 (s, 2H), 5.87 (s, 2H), 5.71 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 365.33
【0098】
[化合物61]
【化69】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.63 (dt, J = 4.8, 1.6 Hz, 1H), 8.06 - 7.98 (m, 2H), 7.94 - 7.81 (m, 2H), 7.78 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.35 - 7.25 (m, 3H), 7.15 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.85 (s, 2H), 5.93 - 5.80 (m, 2H), 5.58 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 367.41
【0099】
[化合物62]
【化70】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.71 (d, J = 8.8Hz, 1H), 7.45 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.14 - 6.99 (m, 2H), 6.66 (s, 2H), 6.15 (s, 1H), 5.67 (s, 2H), 5.24 (s, 1H), 5.14 (s, 2H), 3.73 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 298.11
【0100】
[化合物63]
【化71】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.47 - 8.25 (m, 1H), 7.91 - 7.55 (m, 2H), 7.01 (m,5H), 6.59 (s, 1H), 6.04 (s, 2H), 5.52 (s, 2H), 3.73 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 321.20.
【0101】
[化合物64]
【化72】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.83 (s, 2H), 7.51 - 7.38 (m, 2H), 7.19 - 7.11 (m, 4H), 7.08 (s, 1H), 6.55 (s, 2H), 6.29 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.29 (d, J = 6.0 Hz, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 284.30
【0102】
[化合物65]
【化73】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.11 (dd, J= 8.0, 2.8 Hz, 2H), 7.05 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.84 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 6.76 (s, 2H), 6.73 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.78 (s, 2H), 5.50 (s, 2H), 3.74 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 354.79
【0103】
[化合物66]
【化74】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.74 (dd, J = 9.0, 0.8 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.13 - 7.08 (m, 1H), 7.04 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.75 (s, 2H), 6.38 (t, J= 2.4Hz, 1H), 6.34 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 5.76 (s, 2H), 5.41 (s, 2H), 3.67 (s, 6H).
MS (ESI): [M+H+] 350.34
【0104】
[化合物67]
【化75】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 (dd, J = 9.0, 0.8 Hz, 1H), 7.69 - 7.50 (m, 2H), 7.18 - 7.09 (m, 1H), 7.05 (d, J = 8.8Hz, 1H), 6.78 (s, 2H), 6.69 (dd, J = 8.8, 0.8 Hz, 1H), 6.51 (dd, J = 7.2, 0.8 Hz, 1H), 5.80 (s, 2H), 5.49 (s, 2H), 3.82 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 321.37
【0105】
[化合物68]
【化76】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.67 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.62 - 7.51 (m, 2H), 7.33 - 7.13 (m, 2H), 7.04 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.76 (s, 2H), 6.39 (dd, J = 7.6, 1.2 Hz, 1H), 5.76 (s, 2H), 5.65 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 359.21
【0106】
[化合物69]
【化77】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.78 (d, J = 8.8Hz, 1H), 7.62 (d, J = 3.0Hz, 1H), 7.08 (d, J= 3.0Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.88 - 6.79 (m, 2H), 6.76 - 6.73 (m, 1H), 5.96 (s, 2H), 5.76 (s, 2H), 5.38 (s, 2H).
MS (ESI): [M+H+] 334.36
【0107】
[化合物70]
【化78】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.71 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.43 (dd, J= 8.8, 2.4 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.07 - 7.01 (m, 2H), 6.79 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.73 (s, 2H), 5.75 (s, 2H), 5.42 (s, 2H), 3.87 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 398.24.
【0108】
[化合物71]
【化79】

1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.83 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.09 (d, J= 3.2 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.74 (s, 2H), 6.61 (s, 2H), 5.76 (s, 2H), 5.38 (s, 2H), 3.68 (s, 6H), 3.59 (s, 3H).
MS (ESI): [M+H+] 398.24
【0109】
その後、化合物1~71を試験して、以下の5つの細菌の種/株に関する化合物のMICを決定した:Staphylococcus aureus, NRS384; Enterococcus faecalis, ATCC 51575; Salmonella typhimurium, CMCC 50115; Escherichia coli, ATCC BAA-198; および Acinetobacter baumannii, ATCC 17978。化合物のMIC試験は以下のプロトコールに従って行われた。
【0110】
[1.材料および試薬]
【表4】
【0111】
[2.細菌株群]
【表5】
【0112】
[2.1.菌株の調製および状態]
試験する各菌株について、-80℃のグリセロールストックからCAMHA上に新鮮なストリークを作った。
【0113】
[2.2.培地調製]
CAMHB:精製水1 L当たり粉末22 gを溶かした。よく混ぜた。121℃で10分間オートクレーブした。室温 (RT) で1週間以内保存した。
食塩水:精製水1 L当たり粉末9 gを溶かした。よく混ぜた。121℃で30分間オートクレーブした。室温 (RT) で1週間以内保存した。
【0114】
[2.3.化合物プレートの調製]
2.3.1.ストック溶液の調製
試験化合物のストック溶液を調製した。
【0115】
2.3.2.マザープレート(96-V底プレート)の調製
化合物について、
a)カラム1のウェルに20 ulの化合物を、カラム2~12のウェルには20 ulのDMSOを分注した。
b)カラム1からの10 ulの化合物を、カラム2中の20 ulのDMSOに移して化合物を希釈し、ピペットで混ぜる。
c)カラム11まで繰り返して3倍段階希釈を得る。カラム12はDMSO対照であった。
【0116】
[2.4.娘プレート(96-U底プレート)の調製]
マルチチャネルピペットを用いて、対応する娘プレートの各ウェルに1μlの希釈化合物を送達した。
【0117】
[2.5.接種菌の調製]
寒天プレートから4~8個の単一コロニーをこすり取って14 mlのファルコンコニカルチューブ中の5 ml生理食塩水に移した。細菌を懸濁させるためにチューブをボルテックスした。Ultrospec 10 Cell密度計で濁度を約0.2(0.5 McFarland相当)に調整した。
【0118】
[2.6.細菌の添加]
菌株懸濁液をCAMHB培地で200倍に希釈し、滅菌リザーバーに分注した。その後、マルチチャネルピペットを使用して、対応する娘プレートの各ウェルに99μlの希釈接種菌を送達した。
【0119】
[2.7.インキュベーション]
娘プレートを37℃、湿度85%で、18~20時間インキュベートする。
【0120】
[2.8.MICの計測]
MICは、インキュベーション後の微生物の目に見える増殖を完全に阻害する各薬剤の最低濃度として読み取られ、記録された。ウェル内の増殖の有無を簡単にスコアリングするために拡大鏡装置を使用した。96ウェルマイクロプレートは撮影された。
【0121】
MICテストの結果を表IVに示す。
表IV ― 化合物のMIC(μg/ml)
【表6】
【0122】
上記のプロトコールに従って、P. aeruginosa PA14に対する化合物10、14、32、40、45、および48のMICも測定された。表Vに結果を示す。
表V ― P. aeruginosa PA14に対するMIC(μg/ml)
【表7】
【0123】
本発明の様々な課題を達成する本発明の様々な実施形態を記述してきた。これらの実施形態は、本発明の原理の単なる例示であることが認識されるべきである。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、その多数の修正および適応が当業者に容易に明らかになるであろう。

【国際調査報告】