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特表2023-535547皮膚の外観を改善するための化粧品組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-18
(54)【発明の名称】皮膚の外観を改善するための化粧品組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20230810BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20230810BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20230810BHJP
   A61K 8/39 20060101ALI20230810BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20230810BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20230810BHJP
【FI】
A61K8/73
A61K8/81
A61K8/19
A61K8/39
A61K8/86
A61Q19/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022579024
(86)(22)【出願日】2021-06-10
(85)【翻訳文提出日】2023-02-07
(86)【国際出願番号】 EP2021065706
(87)【国際公開番号】W WO2021259663
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】20181717.8
(32)【優先日】2020-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】クルカルニー,アディティ・ジャヤヴァント
(72)【発明者】
【氏名】パワール,アンキタ・ルトゥ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB321
4C083AB322
4C083AC122
4C083AC401
4C083AC441
4C083AC712
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD172
4C083AD241
4C083AD242
4C083AD632
4C083CC05
4C083DD31
4C083DD33
4C083EE12
(57)【要約】
i)オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムと、ii)INCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムを有する成分とを含む化粧品組成物が開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
i)オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムと、
ii)INCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムを有する成分と
を含む、化粧品組成物であって、
前記化粧品組成物中のINCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムの組成を有する前記成分と前記オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムとの重量比が1:0.5~1:5である、化粧品組成物。
【請求項2】
前記の前記化粧品組成物が、INCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムを有する前記成分を0.1~5重量%含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
前記化粧品組成物が、前記オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムを0.5~15重量%含む、請求項1または2に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
前記化粧品組成物が、ポリアクリレート乳化剤またはポリアクリレートを含む乳化剤を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項5】
前記乳化剤が、ずり減粘性であり非チキソトロピー性である、請求項4に記載の化粧品組成物。
【請求項6】
前記乳化剤が自己乳化性であり、反転界面活性剤を含む、請求項5に記載の化粧品組成物。
【請求項7】
前記ずり減粘性であり非チキソトロピー性である自己乳化性レオロジー調整剤が、反転界面活性剤を含む担体油中に分散したポリアクリレートポリマーである、請求項4~6のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項8】
前記乳化剤が、INCI名ポリアクリル酸ナトリウム(および)ヤシ油脂肪酸エチルヘキシル(および)ミリスチン酸PPG-3ベンジルエーテル(および)ポリソルベート20を有する材料である、請求項7に記載の化粧品組成物。
【請求項9】
皮膚の少なくとも1つの特性を改善するための、請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧品組成物の使用。
【請求項10】
前記少なくとも1つの特性が、油分制御、保湿、皮膚の明るさ、または皮膚の毛穴ぼかしである、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
少なくとも3つの特性が改善される、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
前記化粧品組成物が、単回塗布後に少なくとも12時間にわたって顔の油分制御をもたらす、請求項10または11に記載の使用。
【請求項13】
前記化粧品組成物が、単回塗布後に少なくとも8時間にわたって顔の保湿をもたらす、請求項10または11に記載の使用。
【請求項14】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧品組成物で皮膚を処置することを含む、皮膚の少なくとも1つの特性を改善する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚の外観を改善するための化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、好ましくはすぐに気付きやすい皮膚の外観の改善のための化粧品組成物に関する。さらに、このような改善は、好ましくは長時間持続する。あるいは、このような改善は、目によって容易に知覚され得るが、この目的のために機械が使用され得る。
【0003】
しわおよび小じわは、光が当たってそこに留まる様子のせいで、主として暗い非反射領域として知覚され得る。対照的に、光が反射され拡散される場合、しわはそれほど目立たない。しわに光を当て、暗い領域を直ちに取り除く方法が開発されてきた。光によるぼかしを生じる材料が使用される。これは「ソフトフォーカス効果」と呼ばれ、Emmert博士によって「Quantification of the Soft-Focus Effect」、Cosmetics and Toiletries、第111巻、57-61(1996)に記載された。ソフトフォーカス、すなわちぼかしは、皮膚の外面または表面の欠陥を隠したりカバーしたりするために使用され得る技術である。入射光は散乱(レンズ作用)によって歪められる。
【0004】
皮膚は時としてより多くの皮脂を分泌し、これは、どの年代の人にも起こり得る。我々のほとんどは、皮膚、特に顔の皮膚のマットな、すなわち脂ぎっていない外観を望む。
【0005】
老化は皮膚の外観に変化をもたらす。一部の個人にとって懸念されるのは、しわ、加齢によるしみ、または皮膚の色調の全体的な不均一さの出現である。
【0006】
我々の皮膚は、皮膚疾患、強い日光などの環境要因によって、また日光への曝露(光老化)によって加速され得る通常の老化過程(経時老化)によって劣化を受けやすい。近年、皮膚の外観を改善するための化粧品組成物および化粧方法に対する需要が飛躍的に増大してきた。消費者は、経時老化および光老化した皮膚の目立つ兆候、例えばしわ、小じわ、たるみ、色素沈着過剰、および加齢によるしみを処置、遅延、またはカバーするための化粧品組成物をますます求めている。
【0007】
マット効果によって欠陥のある皮膚を隠すことが望ましい一方で、健康的な皮膚の輝きを得ることも望まれている。不透明すぎる化粧品は、塗料状のコーティングの下に皮膚を隠す。これを皮膚の美白またはブライトニングと呼ぶ人もいる。
【0008】
ブラジル特許出願第102017025745A2号明細書(UNIV SAO PAULO、2017)は、油性残留物を回避する、乾いた感触で心地よい感覚を与える化粧品ベースを開示している。この組成物は、3~10%のタピオカデンプン、3~10%のトウモロコシデンプンを含む。これらの2つのデンプンが相乗的に作用することが開示されている。
【0009】
米国特許出願公開第2020000721号明細書(Medreleaf)は、レオロジー調整剤を含む水性組成物を開示しており、レオロジー調整剤は、油を含有するクリーム配合物を調製するのに好適な水膨潤ポリマーと共乳化剤とを含む。一例では、この組成物は、エチルヘキサン酸PPG-3ベンジルエーテルと、グリセリンと、ポリアクリル酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸エチルヘキシル、ミリスチン酸PPG-3ベンジルエーテル、ポリソルベート20などの共乳化剤を含むレオロジー調整剤と、抗菌剤とを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】ブラジル特許出願第102017025745A2号明細書(UNIV SAO PAULO、2017)
【特許文献2】米国特許出願公開第2020000721号明細書(Medreleaf)
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】「Quantification of the Soft-Focus Effect」、Cosmetics and Toiletries、第111巻、57-61(1996)
【発明の概要】
【0012】
本発明者らは、2つの化粧品成分の組み合わせが特定の重量比で使用される場合、ブライトニングおよび保湿を含む様々な化粧上の利点を皮膚にもたらすと判断した。
【0013】
第1の態様によれば、
i)オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムと、
ii)INCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムを有する成分と
を含む、化粧品組成物であって、
前記化粧品組成物中のINCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムの組成を有する前記成分と前記オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムとの重量比が1:0.5~1:5である、化粧品組成物が開示される。
【0014】
第2の態様によれば、皮膚の少なくとも1つの特性を改善するための、第1の態様の化粧品組成物の使用が開示される。好ましくは、上記少なくとも1つの特性は、油分制御、保湿、皮膚の明るさ、または皮膚の毛穴ぼかしである。
【0015】
第3の態様によれば、第1の態様の化粧品で皮膚を処置することを含む、皮膚の少なくとも1つの特性を改善する方法が開示される。好ましくは、上記少なくとも1つの特性は、油分制御、保湿、皮膚の明るさ、または皮膚の毛穴ぼかしである。
【0016】
本発明の他のすべての態様は、以下の詳細な説明および実施例を考慮すると、より容易に明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0017】
定義
本明細書で使用される「皮膚」は、顔、首、頭皮、脇の下、胸、背中、腕、手、脚、頭皮、足、臀部、および腹部、好ましくは手、首、顔、および脇の下の皮膚を含むことを意図する。
【0018】
皮膚の外面の欠陥は、色素斑(加齢によるしみ、斑点)、毛穴、小じわおよびしわ、ならびに溝(「しわ(lines)」、「しわ(wrinkles)」、および溝という語は、本明細書において互換的に使用される)を意味し、これらを含む。本明細書で使用される「加齢によるしみ」は、あらゆる色素沈着過剰(例えば、日光黒子を含む)、しみ、および/またはそばかすを意味する。
【0019】
本明細書で使用される処置する、または処置という用語は、上記の皮膚状態を低減、遅延、および/または防止すること、ならびに皮膚の質を全体的に高め、その外観および質感を改善することをその範囲内に含む。
【0020】
本明細書で使用される「化粧品組成物」とは、哺乳動物、特にヒトの皮膚に局所塗布するための組成物を含むことを意図する。このような組成物は、一般に、リーブオンまたはリンスオフに分類され得るが、好ましくはリーブオンである。組成物は、液体、ローション、クリーム、フォーム、スクラブ、ゲル、またはトナーの形態であり得、あるいは器具で、またはフェイスマスクもしくはパッドによって塗布され得る。非限定的な例としては、リーブオンスキンローション、クリーム、ファンデーション、サンレスタナー、および日焼け止めローションが挙げられる。
【0021】
実施例中を除いて、または別段の明示的な指示がある場合を除いて、材料の量または反応の条件、材料の物理的特性および/または使用を示す本明細書中のすべての数字は、場合によっては「約」という語で修飾されていると理解され得る。すべての量は、特に明記しない限り、最終組成物の重量基準である。本明細書で使用される「固体」という用語は、材料が25℃で流動性ではないことを意味する。任意の数値範囲を指定する際に、所与の上限値が任意の下限値に関連付けられ得ることに留意されたい。誤解を避けるために、「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)」を意味することを意図しているが、必ずしも「からなる(consisting of)」または「から構成される(composed of)」を意味することを意図しない。言い換えれば、列挙された工程または選択肢は、網羅的である必要はない。本明細書に見られる本発明の開示は、請求項に多項従属や重複がないことがあり得るという事実にかかわらず、互いに多項従属するものとして、請求項に見られるすべての実施形態を網羅すると考えられるべきである。
【0022】
本発明の特定の態様(例えば、本発明の組成物)に関して特徴が開示されている場合、そのような開示は、必要な変更を加えて本発明のあらゆる他の態様(例えば、本発明の方法)にも適用されると考えられるべきである。
【0023】
本発明は、
i)オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムと、
ii)INCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムを有する成分と
を含む、化粧品組成物であって、
前記化粧品組成物中のINCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムの組成を有する前記成分と前記オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムとの重量比が1:0.5~1:5である、化粧品組成物に関する。
【0024】
International Nomenclature of Cosmetic Ingredients(化粧品原料国際命名法)のためのINCI規格。INCIシステムは1970年代初頭にPersonal Care Products Council(米国パーソナルケア製品評議会、旧CTFA、Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association(米国化粧品工業会))によって確立され、リストはPersonal Care Products Councilによって維持されている。INCI名は、化粧品の製品ラベルに成分を列挙するために、米国、欧州連合、中国、日本、および他の多くの国で使用されている。ほとんど例外なく、すべての国のINCIラベル名は同じである。
【0025】
INCI名のさらなる詳細は、以下のウェブサイト:
http://webdictionary.personalcarecouncil.org/jsp/Home.jspに見出され得る。
【0026】
好ましくは、組成物は、INCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムを0.1~5重量%有する前記成分を含む。
【0027】
さらに好ましくは、組成物は、前記オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムを0.5~15重量%含む。前記組成物中のINCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムの組成を有する成分と前記オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムとの重量比は、1:0.5~1:5である。
【0028】
オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムは、化学修飾デンプン、特にエステル化を経たデンプンである。このようなオクテニルコハク酸デンプンアルミニウムは、Akzo NobelまたはNouryonのような供給元からDry Flo(登録商標)PureおよびDry Flo(登録商標)PCの名称で市販されている。様々な他の供給元が独自のブランド名でオクテニルコハク酸デンプンアルミニウムを販売している。化粧品およびパーソナルケア製品において、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムは、ローション、粉末、メイクアップ、および脇の下の消臭剤の配合物に使用される。オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムは、増粘剤および結合剤、固化防止剤および吸油剤として使用される。
【0029】
INCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムを有する成分は、例えば、NATRASORB(登録商標)HFBとしてNouryonから入手可能である。天然物含量は81%であり、提案されている用途としては、吸油、離漿の軽減、および芳香保持を含む様々な利点のための耐湿性製品、油分制御製品、無水製品、制汗スティック、日焼け止め、およびドライシャンプーが挙げられる。
【0030】
Nouryonからの成分の文献は、この成分がアクリレーツコポリマーおよび炭酸マグネシウムで表面処理された架橋オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムであることを開示している。
【0031】
本発明の化粧品組成物は、皮膚の少なくとも1つの特性を改善すると判断された。上記少なくとも1つの特性は、好ましくは、油分制御、保湿、皮膚の明るさ、または皮膚の毛穴ぼかしである。
【0032】
本発明の化粧品組成物は、ポリアクリレート乳化剤またはポリアクリレートを含む乳化剤を含むことが好ましい。
【0033】
エマルジョンは、2つ以上の不混和性材料から構成される系であり、1つの材料(不連続相または内相)が別の材料(連続相または外相)全体に個別の液滴として懸濁または分散している。不混和相は、水、油、またはシリコーンであり得る。
【0034】
エマルジョンを作製する場合、乳化剤と呼ばれる界面活性剤を使用して、不混和相の分離プロセスを遅くする。乳化剤を適切に使用することにより、例えば、油性またはワックス状物質と水との均質な混合物、分散液、またはエマルジョンが生成される。
【0035】
乳化剤は、ずり減粘性であり非チキソトロピー性であることが好ましい。レオロジー調整剤の種類によっては、配合物を高剪断応力下に置くと、粘度の急速な低下を引き起こす可能性がある。この効果は、ずり減粘性として知られている。チキソトロピー液体は、剪断力が加えられた後に、粘度の時間依存的な復元を示す。剪断力を止めると、粘度は時間とともに回復する。
【0036】
さらに好ましくは、乳化剤は自己乳化性であり、反転界面活性剤を含む。さらに好ましくは、ずり減粘性であり非チキソトロピー性である自己乳化性レオロジー調整剤は、反転界面活性剤を含む担体油中に分散したポリアクリレートポリマーである。
【0037】
乳化剤は、INCI名ポリアクリル酸ナトリウム(および)ヤシ油脂肪酸エチルヘキシル(および)ミリスチン酸PPG-3ベンジルエーテル(および)ポリソルベート20を有する材料であることが好ましい。このような乳化剤は、ViscOptima(商標)SEとして市販されている。
【0038】
ViscOptima(商標)SEは、反転界面活性剤を含む担体油中に分散したポリアクリレートポリマーである。水に添加すると、ViscOptima SEは反転して水中油型エマルジョンを形成し、ポリアクリレート分子を浸透によって膨潤させ、結果として水相を増粘させる。ViscOptima SEは、ずり減粘レオロジーを有し、非チキソトロピー性である。これにより、圧送または噴霧中など、配合物に力が加えられたときの粘度の低下や、力がそれ以上加えられなくなったときの粘度の即時回復がもたらされる。
【0039】
好ましくは、また代替的には、乳化剤は、ポリアクリル酸ナトリウム(および)イソノナン酸イソトリデシル(および)トリデセス-6(ViscOptima(商標)LVとして入手可能)、ポリアクリル酸ナトリウム(および)流動パラフィン(および)トリデセス-6(ViscOptima(商標)PLとして入手可能)、ポリアクリル酸ナトリウム(および)水素化ポリデセン(および)トリデセス-6(Rapithix A-60として入手可能)、ポリアクリル酸ナトリウム(および)炭酸ジカプリリル(および)カプリン酸ポリグリセリル-3(Cosmedia ACEとして入手可能)、アクリレーツ/アクリルアミドコポリマーおよびミネラルオイルおよびポリソルベート85(November EC-1)、またはCosmedia SPとして入手可能なポリアクリル酸ナトリウムのうちの1種以上である。
【0040】
化粧品として許容される担体および他の成分
本発明の化粧品組成物はまた、化粧品として許容される担体を含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、担体はエマルジョン、好ましくは油中水型エマルジョンである。このようなエマルジョンは、反転エマルジョンとも呼ばれる。あるいは、組成物は、水中油型エマルジョンである担体を含む。
【0042】
このようなエマルジョンの油相は、皮膚軟化剤、好ましくは脂肪、油、脂肪アルコール、脂肪酸、石鹸、シリコーンオイル、合成エステル、および/または炭化水素を含むことが好ましい。多くの有機日焼け止めも疎水性材料であり、単独で、または前述の皮膚軟化剤のうちの1種以上と組み合わせて使用され得る。
【0043】
シリコーンは、揮発性および不揮発性の種類に分けられ得る。揮発性シリコーンオイル(使用される場合)は、3~9個、好ましくは4~5個のケイ素原子を含む環状(シクロメチコン)または直鎖ポリジメチルシロキサンから好ましくは選択される。
【0044】
不揮発性シリコーンは、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、またはポリエーテルシロキサンコポリマーであることが好ましい。本明細書で有用な本質的に不揮発性のポリアルキルシロキサンとしては、例えば、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
【0045】
本発明の化粧品組成物がアルガノポリシロキサンクロスポリマーを含む場合、該ポリマーは、好ましくは、Dow Corning(9040、9041、9045、9506および9509)、General Electric(SFE 839)、Shin Etsu(KSG-15、16および18[ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー])ならびにGrant Industries(Gransilブランドの材料)を含む様々な供給元から入手可能なジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーまたはジメチコンクロスポリマー、ならびにShin Etsuによって供給されるラウリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー(例えば、KSG-31、KSG-32、KSG-41、KSG-42、KSG-43およびKSG-44)である。
【0046】
組成物が非シリコーン皮膚軟化剤を含む場合、皮膚軟化剤は、好ましくは、ステアリルアルコール、リシノレイン酸グリセリル、ミンク油、セチルアルコール、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸、パルミチン酸イソブチル、ステアリン酸イソセチル、オレイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オクタデカン-2-オール、イソセチルアルコール、エイコサニルアルコール、ベヘニルアルコール、パルミチン酸セチル、セバシン酸ジ-n-ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ラノリン、ココアバター、コーン油、綿実油、オリーブ油、パーム核油、ナタネ油、ベニバナ種子油、月見草油、大豆油、ヒマワリ種子油、アボカド油、ゴマ種子油、ヤシ油、落花生油、ヒマシ油、アセチル化ラノリンアルコール、ワセリン、ミネラルオイル、ミリスチン酸ブチル、イソステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸イソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、およびこれらの混合物である。
【0047】
エステル皮膚軟化剤の中には、炭素数10~20の脂肪酸のアルケニルまたはアルキルエステルがある。これらの例としては、ネオペンタン酸イソアラキジル、ネオペンタン酸イソデシル、イソナン酸イソノニル、リシノール酸セチル、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、およびオレイン酸オレイル;エーテルエステル、例えばエトキシ化脂肪アルコールの脂肪酸エステル;多価アルコールエステル、ブチレングリコール、エチレングリコールモノおよびジ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノおよびジ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200~6000)モノおよびジ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノおよびジ脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール2000モノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシ化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノおよびジ脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪エステル、エトキシ化グリセリルモノステアレート、1,3-ブチレングリコールモノステアレート、1,3-ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルが挙げられ、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが申し分のない多価アルコールエステルである。特に有用なのは、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、およびC1~30アルコールのネオペンチルグリコールエステルである。例示的なものは、ペンタエリスリチルテトラエチルヘキサノエート;ワックスエステル、例えばミツロウ、鯨ロウ、およびトリベヘニンワックス;ステロールエステル(コレステロール脂肪酸エステルがその例である);脂肪酸の糖エステル、例えばポリベヘン酸スクロースおよびポリ綿実脂肪酸スクロース;または前述の(a)~(f)の2つ以上の混合物である。
【0048】
好適な皮膚軟化剤である炭化水素としては、ワセリン、ミネラルオイル、C11~C13イソパラフィン、ポリアルファオレフィン、イソヘキサデカン、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0049】
特に好ましい実施形態では、疎水性材料は、組成物の重量の1~25%の脂肪酸または0.1~80%の石鹸を含む。脂肪酸と石鹸との混合物、例えば、非常に高評価されているマット感を皮膚に与えるバニシングクリーム基剤も好適である。C12~C20脂肪酸が本発明にとって特に好ましく、C14~C18脂肪酸がより好ましい。最も好ましい脂肪酸は、ステアリン酸、パルミチン酸、またはそれらの混合物である。組成物中の脂肪酸は、より好ましくは組成物の5~20%(重量基準)の範囲の量で存在する。石鹸は、ナトリウム塩またはカリウム塩のような脂肪酸のアルカリ金属塩を含み得、最も好ましいのはステアリン酸カリウムである。石鹸は、好ましくは組成物の0.1~10%、より好ましくは0.5~3%(重量基準)の範囲の量で存在する。一般に、スキンケア組成物中のバニシングクリーム基剤は、所望の量の総脂肪分を取り、所望の量で水酸化カリウムと混合することによって調製される。石鹸は、通常、混合中にその場で形成される。
【0050】
好ましくは、本発明の化粧品組成物は、20~80重量%の水、より好ましくは40および75%の水を含む。この水は担体の一部を形成する。
【0051】
既に記載された成分に加えて、本発明の化粧品組成物は、0.001~5重量%、より好ましくは0.05~4重量%の皮膚美白剤を含むことが好ましい。好ましくは、皮膚美白剤は、ビタミンB3化合物またはその誘導体、例えばナイアシン、ニコチン酸、またはナイアシンアミドである。より好ましい皮膚美白剤はナイアシンアミドである。あるいは、皮膚美白剤は、アロエ抽出物、乳酸アンモニウム、アネトール誘導体、リンゴ抽出物、アルブチン、アゼライン酸、コウジ酸、竹抽出物、ベアベリー抽出物、ブレティラ塊茎、ミシマサイコ抽出物、バーネット抽出物、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、クエン酸エステル、センキュウ、トウキ、デオキシアルブチン、1,3-ジフェニルプロパン誘導体、2,5-ジヒドロキシ安息香酸およびその誘導体、2-(4-アセトキシフェニル)-1,3-ジタン、2-(4-ヒドロキシフェニル)-1,3-ジタン、エラグ酸、エシノール、エストラゴール誘導体、Fadeout(Pentapharm)、ボウフウ、フェンネル抽出物、ガノデルマ抽出物、藁本、Gatuline Whitening(Gattlefosse)、ゲニスチン酸およびその誘導体、グラブリジンおよびその誘導体、グルコピラノシル-1-アスコルベート、グルコン酸、グリコール酸、緑茶抽出物、4-ヒドロキシ-5-メチル-3[2H]-フラノン、ヒドロキノン、4-ヒドロキシアニソールおよびその誘導体、4-ヒドロキシ安息香酸誘導体、ヒドロキシカプリル酸、アスコルビン酸イノシトール、レモン抽出物、リノール酸、リン酸アスコルビルマグネシウム、Melawhite(Pentapharm)、モルスアルバ抽出物、クワ根抽出物、5-オクタノイルサリチル酸、パセリ抽出物、メシマコブ抽出物、ピロガロール誘導体、2,4-レゾルシノール誘導体、3,5-レゾルシノール誘導体、バラ果実抽出物、サリチル酸、松茸抽出物、3,4,5-トリヒドロキシベンジル誘導体、トラネキサム酸、ビタミン、例えばビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンCおよびその誘導体、ビタミンA、ジカルボン酸、植物のアカネおよびハイノキからの抽出物、ヒドロキシカルボン酸、例えば乳酸およびそれらの塩、例えば乳酸ナトリウム、ならびにそれらの混合物のうちの少なくとも1種である。
【0052】
さらに好ましくは、本発明の化粧品組成物は、1種以上の有機日焼け止めを含む。多種多様な有機日焼け止め剤が、本発明の必須成分と組み合わせて使用するのに好適である。好適なUV-A/UV-B日焼け止め剤としては、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルp-アミノ安息香酸、ジガロイルトリオレエート、2,2-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、エチル-4-(ビス(ヒドロキシプロピル))アミノベンゾエート、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート、2-エチルヘキシルサリチレート、グリセリルp-アミノベンゾエート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルサリチレート、メチルアンスラニレート、p-ジメチル-アミノ安息香酸またはアミノベンゾエート、2-エチルヘキシル-p-ジメチル-アミノ-ベンゾエート、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸、2-(p-ジメチルアミノフェニル)-5-スルホンベンゾオキサゾ酸、2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチル-p-アミノ安息香酸、およびそれらの混合物が挙げられる。最も好適な有機日焼け止めは、2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、またはそれらの混合物である。
【0053】
安全かつ有効な量の有機日焼け止めが、本発明において有用な組成物において使用され得る。組成物は、好ましくは0.1%~10%、より好ましくは0.1%~5%の有機日焼け止め剤を含む。
【0054】
化粧品として許容される担体に含まれ得る他の材料としては、溶媒、保湿剤、増粘剤、および粉末が挙げられる。これらの種類の材料のそれぞれは、単独でまたは混合物として使用され得、その例は以下の通りである。
【0055】
溶媒としては、エチルアルコール、イソプロパノール、アセトン、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0056】
保湿剤としては、多価アルコール型のものが挙げられる。典型的な多価アルコールとしては、ポリアルキレングリコール、より好ましくはアルキレンポリオールおよびそれらの誘導体、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびそれらの誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、1,3-ブチレングリコール、イソプレングリコール、1,2,6-ヘキサントリオール、グリセロール、エトキシ化グリセロール、プロポキシ化グリセロール、ならびにそれらの混合物が挙げられる。保湿剤の量は、例えば、組成物の0.5~50%、より好ましくは1~15%(重量基準)の範囲であり得る。最も好ましいのはグリセロール(グリセリンとしても知られる)である。グリセリンの量は、例えば、組成物の0.5%~50%、より好ましくは1~35%、最適には2~15%(重量基準)の範囲であり得る。
【0057】
様々な増粘剤が組成物に含まれ得る。例示的であるが限定的ではないものは、ステアリン酸、アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー(Aristoflex AVC)、ヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、ポリアクリレート(例えば、Carbopol(登録商標)980、Carbopol(登録商標)1342、Pemulen(登録商標)TR-2、およびUltrez(登録商標)増粘剤を含むカルボマー、多糖類(キサンタンガム、グアーガム、ペクチン、カラギーナン、およびスクレロチウムガムを含む)、セルロース(カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびメチルヒドロキシメチルセルロースを含む)、鉱物(タルク、シリカ、アルミナ、マイカ、および粘土を含み、最後のものはベントナイト、ヘクトライト、およびアタパルジャイトに代表される)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ならびにそれらの混合物である。増粘剤の量は、例えば、組成物の0.05~10%、より好ましくは0.3~5%(重量基準)の範囲であり得る。
【0058】
粉末としては、チョーク、タルク、フラー土、カオリン、デンプン、ガム、コロイダルシリカポリアクリル酸ナトリウム、テトラアルキルおよび/またはトリアルキルアリールアンモニウムスメクタイト、化学修飾ケイ酸アルミニウムマグネシウム、有機修飾モンモリロナイト粘土、水和ケイ酸アルミニウム、ヒュームドシリカ、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびエチレングリコールモノステアレートが挙げられる。
【0059】
本発明の化粧品組成物は、好ましくは、極性液体を介在させることによって膨潤する非シリカの親水性無機増粘剤を含む。好ましくは、組成物は、0.5~10重量%の前記親水性無機増粘剤を含む。この量は、ミクロスフェアの重量%、および化粧品組成物、すなわちクリームまたはローションまたはゲルの性質などのいくつかの他の要素に依存する。非シリカという用語は、無機増粘剤が増粘シリカまたは他のシリカ系増粘剤ではないことを意味する。より好ましくは、本発明の組成物は、0.5~5重量%、最も好ましくは0.5~3重量%の非シリカの親水性無機を含む。無機増粘剤は、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、層状ケイ酸塩、スメクタイト、ヘクトライト、ベントナイト、モンモリロナイト、またはフィロケイ酸塩のうちの少なくとも1種であることが好ましい。より好ましくは、無機増粘剤は、スメクタイトまたはケイ酸アルミニウムマグネシウムである。
【0060】
いくつかのグレードのケイ酸アルミニウムマグネシウム、例えば、VEEGUM(登録商標)の製品群の増粘剤、例えばNormal Fast Ultra、VEEGUM(登録商標)K、VEEGUM(登録商標)HV、VEEGUM(登録商標)PURE、VEEGUM(登録商標)CH、VEEGUM(登録商標)HS、VEEGUM(登録商標)D、VEEGUM(登録商標)Ultra、およびVANATURALの製品群の増粘剤、例えばVANATURAL(登録商標)MCが市販されている。VANATURAL(登録商標)の製品群はベントナイト粘土型である。
【0061】
必要ではないが、ケイ酸アルミニウムマグネシウムまたはスメクタイトは、増粘剤と天然有機ガムまたは天然有機増粘剤との組み合わせまたはブレンドの形態で使用され得る。その一例は、VANATURAL(登録商標)XGB(ベントナイトおよびキサンタンガム)である。他の例としては、VAN GEL SX(スメクタイト粘土およびキサンタンガム)、ならびにVEEGUM CER(スメクタイト粘土およびセルロースガム)が挙げられる。他のこのようなブレンドとしては、ポリアクリレート、カルボマー、セルロース、ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、キサンタンガム、カラギーナンナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルグアー、アラビアゴム(アカシア)、またはトラガカントゴムが挙げられ得る。
【0062】
スメクタイトの他の好ましい形態としては、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、テトラアルキルおよび/またはトリアルキルアンモニウムスメクタイトを含む有機修飾スメクタイト(有機修飾モンモリロナイト粘土)、例えばクオタニウム-18ベントナイト、クオタニウム-18ヘクトライト、ステアラルコニウムベントナイト、およびステアラルコニウムヘクトライト、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0063】
本明細書で使用される「シリコーンエラストマー」は、粘弾性特性を有する変形可能なオルガノポリシロキサンを指す。好ましくは、化粧品組成物はシリコーンエラストマーを含む。
【0064】
シリコーンエラストマーは、架橋されていることが好ましい。シリコーンエラストマーは、硬化性オルガノポリシロキサンから得ることができる。この点における例は、SiH含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素結合ビニル基を有するオルガノポリシロキサンとの付加反応によって白金金属触媒作用下で硬化する付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物;水酸基末端ジオルガノポリシロキサンとSiH含有ジオルガノポリシロキサンとの脱水素反応によって有機スズ化合物の存在下で硬化する縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物;水酸基末端ジオルガノポリシロキサンと加水分解性オルガノシランとの縮合反応(この縮合反応の例は、脱水、アルコール遊離、オキシム遊離、アミン遊離、アミド遊離、カルボキシル遊離、およびケトン遊離反応である)によって、有機スズ化合物またはチタン酸エステルの存在下で硬化する縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物;有機過酸化物触媒の存在下で熱硬化する過酸化物硬化性オルガノポリシロキサン組成物;ならびにガンマ線、紫外線、または電子線などの高エネルギー放射線によって硬化されるオルガノポリシロキサン組成物である。シリコーンエラストマーは、好ましくは、SiH含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素結合ビニル基を有するオルガノポリシロキサンとの付加反応によって白金金属触媒作用下で硬化する付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物によって得られる。
【0065】
シリコーンエラストマーは、乳化性または非乳化性のいずれかの架橋シリコーンエラストマーまたはそれらの組み合わせであり得るが、好ましくは、シリコーンエラストマーは非乳化性である。本明細書で使用される「非乳化性」という用語は、ポリオキシアルキレン単位が存在しない架橋シリコーンエラストマーを定義する。本明細書で使用される「乳化性」という用語は、少なくとも1つのポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレン)単位を有する架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを意味する。
【0066】
好ましいシリコーンエラストマーは、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコンクロスポリマー、およびポリシリコーン-11のINCI名で入手可能なオルガノポリシロキサンである。より好ましくは、シリコーンエラストマーは、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーである。
【0067】
好ましくは、本発明の化粧品組成物は、0.1~10重量%、より好ましくは0.5~8重量%、さらにより好ましくは1~5重量%のシリコーンエラストマーを含む。
【0068】
本発明の組成物は、組成物の1~25重量%の脂肪酸、または0.1~80重量%の石鹸(重量基準)を含み得る。例えば、マット感を皮膚に与えるバニシングクリーム基剤を形成する、脂肪酸と石鹸との混合物も好適である。C12~20脂肪酸が特に好ましく、C14~18脂肪酸がより好ましい。最も好ましい脂肪酸は、ステアリン酸、ミリスチン酸、またはそれらの混合物である。存在する場合、組成物は、5~20重量%の脂肪酸または石鹸を含む。疎水性材料中の石鹸は、ナトリウム塩またはカリウム塩のような脂肪酸のアルカリ金属塩を含み得、最も好ましいのはステアリン酸カリウムである。一般に、化粧品組成物中のバニシングクリーム基剤は、所望の量の総脂肪分を取り、所望の量で水酸化カリウムと混合することによって調製される。石鹸は、通常、混合中にその場で形成される。
【0069】
好ましくは、組成物は白色顔料を含む。白色顔料は、典型的には、高屈折率材料の粒子である。例えば、白色顔料は、1.3超、より好ましくは1.8超、最も好ましくは2.0~2.7の屈折率を有し得る。そのような白色顔料の例は、オキシ塩化ビスマス硫酸バリウム、マイカ、シリカ、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、またはそれらの組み合わせを含むものである。より好ましい白色顔料は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、マイカ、酸化鉄、またはそれらの組み合わせを含む粒子である。さらにより好ましい白色顔料は、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、二酸化チタン、またはそれらの組み合わせを含む粒子であり、それは、これらの材料が特に高い屈折率を有するためである。さらに一層好ましくは、白色顔料は、二酸化チタン、酸化亜鉛、またはそれらの混合物から選択され、最も好ましい白色顔料は、二酸化チタンである。
【0070】
白色顔料の平均直径は、典型的には15nm~2μm、より好ましくは35nm~800nm、さらにより好ましくは50nm~500nm、さらに一層好ましくは100~300nmである。白色顔料の直径は、凝集していない状態の粒子の直径を指す。輪郭のはっきりした球体が生じない場合、直径は粒子上の最大測定可能距離を意味する。平均直径は、例えば、少なくとも100個の粒子の値を平均することにより、走査型電子顕微鏡法(SEM)または透過型電子顕微鏡法(TEM)によって測定され得る。
【0071】
好ましくは、組成物は、0.001~10重量%の白色顔料、より好ましくは0.01~6重量%、より好ましくはさらに0.1~3重量%、最も好ましくは0.2~2重量%の白色顔料を含む。
【0072】
本発明の化粧品組成物は、物理的特性および性能を高めるために、当該技術分野で一般的な他の成分をさらに含み得る。好適な成分としては、限定されないが、結合剤、着色剤および顔料、pH調整剤、防腐剤、光学剤、香料、粘度調整剤、生物学的添加剤、緩衝剤、コンディショニング剤、天然抽出物、エッセンシャルオイルおよび抗炎症剤を含む皮膚有益剤、冷却剤、制汗剤、老化防止剤、ニキビ防止剤、抗菌剤、および抗酸化剤が挙げられる。
【0073】
組成物は、あらゆる既知の形態で配合することができる。さらに、本発明の化粧品組成物は、リーブオンまたはウォッシュオフ組成物であり得、より好ましくは、本発明の化粧品組成物はリーブオン化粧品である。さらに好ましくは、本発明の化粧品組成物は、クリーム、ゲルクリーム、またはローションである。
【0074】
本発明のスキンケア組成物は、ヒト皮膚への局所塗布に好適な組成物であり、リーブオン製品およびウォッシュオフ製品を含む。本明細書の組成物に関して使用される「リーブオン」という用語は、皮膚に塗布されるかまたは擦り込まれ、皮膚上に残される組成物を意味する。本明細書の組成物に関して使用される「ウォッシュオフ」という用語は、皮膚に塗布されるかまたは擦り込まれ、塗布の実質的に直後に洗い流される皮膚洗浄剤を意味する。
【0075】
本発明の組成物のための包装は、瓶またはチューブ、ならびに化粧品、クリーム、洗浄用製品およびローションタイプの製品に典型的に見られるあらゆる他の形態であり得る。組成物は局所塗布され得、好ましくは皮膚1平方センチメートル当たり1~4ミリグラムの組成物が塗布される。
【0076】
使用および方法
第2の態様によれば、皮膚の少なくとも1つの特性を改善するための、第1の態様の化粧品組成物の使用が開示される。好ましくは、上記少なくとも1つの特性は、油分制御、保湿、皮膚の明るさ、または皮膚の毛穴ぼかしである。さらに好ましくは、前述の特性のうちの少なくとも2つが改善される。より好ましくは、前述の特性のうちの3つが改善される。さらに好ましくは、4つすべての特性が改善される。
【0077】
油分制御
組成物は、単回塗布後に少なくとも12時間にわたって顔の油分制御をもたらすことが好ましい。皮脂は、皮脂細胞(皮膚の皮脂腺の細胞)によって産生され、その後皮膚表面に分泌される皮膚油である。よく見られる望ましくない皮膚状態は「脂性肌」であり、この状態は、皮膚上の過剰な量の皮脂に起因する。脂性肌は、てかりのある望ましくない外観および不快な触感に関係しており、様々な年齢層に影響を及ぼす。通常、油分制御の程度は、Sebumeter(皮脂量測定装置)と呼ばれる装置によって、一般に人の額で測定される。
【0078】
保湿
さらなる態様では、単回塗布後に少なくとも8時間にわたる顔の保湿の、第1の態様の組成物の使用が開示される。好ましくは、Corneometer(角質水分量測定装置)がこの分析に使用される。Corneometer CM82OPC(Courage&Khazaha、コール、ドイツ)は、化粧品業界で広く使用されている装置である。これにより、皮膚表面に取り付けた電極を介して皮膚の静電容量の高周波交流電圧電気測定を安全に行うことが可能である。測定されるパラメータは、皮膚の水分によって変化することが分かっている。しかしながら、これらのパラメータはまた、皮膚温度、汗腺の活性、および塗布されたあらゆる製品の組成などの多くの他の要因によっても変化し得る。Corneometerは、好ましい状況下では上部角質層の水分量の方向変化を与え得るのみであるが、ここでも定量的解釈は誤解を招く可能性がある。
【0079】
皮膚のブライトニング
さらなる態様では、単回塗布後に少なくとも4時間、最大12時間にわたって顔の皮膚のブライトニングをもたらすための第1の態様の組成物の使用が開示される。好ましくは、ブライトニングの程度は、分光光度計を使用して測定され、L*値を使用して表される。さらに好ましくは、対象の額で測定される。
【0080】
毛穴の減少
さらなる態様では、単回塗布後に少なくとも4時間、最大12時間にわたって毛穴のうち顔の皮膚の目立つ毛穴を減少させるための第1の態様の組成物の使用が開示される。好ましくは、毛穴の減少は、対象の顔の正面、左側および右側の毛穴ぼかしとして測定される。光設定は、Visia(登録商標)分析を使用して、好ましくはCP、PP、S1、およびS2照明モードである。
【0081】
方法
別の態様によれば、第1の態様の化粧品組成物で皮膚を処置することを含む、皮膚の少なくとも1つの特性を改善する方法が開示される。
【0082】
好ましくは、上記少なくとも1つの特性は、油分制御、保湿、皮膚の明るさ、または皮膚の毛穴ぼかしである。少なくとも3つの特性が改善されることが好ましい。
【0083】
この方法では、前記組成物が、単回塗布後に少なくとも12時間にわたって顔の油分制御をもたらすことが好ましい。
【0084】
この方法では、前記組成物が、単回塗布後に少なくとも8時間にわたって顔の保湿をもたらすことが好ましい。
【0085】
この方法では、前記組成物が、単回塗布後に少なくとも4時間、最大12時間にわたって顔の皮膚のブライトニングをもたらすことが好ましい。
【0086】
この方法では、前記組成物が、単回塗布後に少なくとも4時間、最大12時間にわたって毛穴のうち顔の皮膚の目立つ毛穴を減少させることが好ましい。
【0087】
組成物の使用に基づいて記載される他のすべての好ましい特徴が、必要な変更を加えて本発明のこの態様に適用可能である。
【0088】
以下の実施例は、本発明の理解を容易にするために提供される。実施例は、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【0089】
[実施例]
[実施例1]
この実験のために、化粧用フェイスクリームを配合した。組成を表1に記載する。
【0090】
【表1】
【0091】
試験:
クリームは、脂性肌と普通肌・乾燥肌との比が50:50(Sebumeter測定による)であり、顔に目立つ毛穴がある18歳から45歳のボランティアに対して、比較クリームとの比較で試験した。ボランティアを22℃±5℃の温度および30%±10%の相対湿度で10~15分間順応させた。
【0092】
指先に必要量の試験品を取った。試験品を分割した顔上の異なる点(ランダム化により特定)に塗布した。試験品を、約1分間の円運動を用いて4本の指で均一に広げた。試験品が確実に均一に塗布されるようにした。
【0093】
皮膚科学的評価および機器による評価は、以下に示す詳細に従って、基準点、(1または複数の)試験品の単回塗布後4時間、8時間、および12時間の時点で行った。
油分制御-Sebumeter-額の右側および左側
保湿-Corneometer-頬(左右)
明るさ(L*)-分光光度計-額の右側および左側
毛穴ぼかし-Visia-光設定:CP、PP、S1、およびS2照明モード下で、顔の正面、左側および右側
データを統計学的に分析し、表2に示す。
【0094】
【表2】
【0095】
表2のデータは、以下のことを示している。
【0096】
皮脂は、基準点と比較して4時間、8時間、および12時間の時点で有意に少ないことが認められ、試験品が12時間にわたって皮脂制御に有効であったことが示唆された。未処置のサンプルでは、基準点と比較して、4、8、および12時間の時点で皮脂の有意な増加が認められた。皮脂は、未処置対照と比較してすべての時点で有意に少ないことが認められ、試験品がその塗布後12時間にわたって皮脂制御に有効であったことが示唆された。
【0097】
保湿は、基準点と比較して4時間の時点で有意に高いことが認められた。皮膚の保湿は、基準点と比較して8時間持続する。
【0098】
基準点と比較した未処置のサンプルでは、基準点と比較して4時間、8時間、および12時間の時点で有意な低下が認められた。
【0099】
保湿は、未処置対照と比較してすべての時点で有意に高いことが認められ、試験品が未処置対照と比較して12時間にわたって保湿を維持するのに有効であったことが示唆された。
【0100】
組成物1において、L*は、基準点と比較して、4時間、8時間、および12時間の時点で有意に高いことが認められた。未処置のサンプルでは、L*は基準点と比較して4時間の時点で有意に低いことが認められた。L*は、未処置対照と比較してすべての時点で有意に高いことが認められ、試験品が、未処置対照と比較するとより優れていることが示唆された。試験品は、単回塗布後に皮膚の明るさを与えるのに有効であった。
【0101】
毛穴ぼかしの場合、平均値は、基準点と比較して4時間、8時間、および12時間の時点で有意に低いことが認められ、試験品が毛穴の目立ちを低減するのに有効であったことが示唆された。未処置のサンプルに関する限り、基準点と比較して、研究のあらゆる時点で毛穴の目立ちに変化は認められなかった。毛穴の目立ちは、未処置対照と比較してすべての時点で有意に少ないことが認められ、試験品がその塗布後12時間にわたって毛穴をぼかすのに有効であったことが示唆された。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
i)オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムと、
ii)INCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムを有する成分と
を含む、化粧品組成物であって、
前記化粧品組成物中のINCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムの組成を有する前記成分と前記オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムとの重量比が1:0.5~1:5である、化粧品組成物。
【請求項2】
記化粧品組成物が、INCI名オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(および)アクリレーツコポリマー(および)炭酸マグネシウムを有する前記成分を0.1~5重量%含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
前記化粧品組成物が、前記オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムを0.5~15重量%含む、請求項1または2に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
前記化粧品組成物が、ポリアクリレート乳化剤またはポリアクリレートを含む乳化剤を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項5】
前記乳化剤が、ずり減粘性であり非チキソトロピー性である、請求項4に記載の化粧品組成物。
【請求項6】
前記乳化剤が自己乳化性であり、反転界面活性剤を含む、請求項5に記載の化粧品組成物。
【請求項7】
前記ずり減粘性であり非チキソトロピー性である自己乳化性レオロジー調整剤が、反転界面活性剤を含む担体油中に分散したポリアクリレートポリマーである、請求項4~6のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項8】
前記乳化剤が、INCI名ポリアクリル酸ナトリウム(および)ヤシ油脂肪酸エチルヘキシル(および)ミリスチン酸PPG-3ベンジルエーテル(および)ポリソルベート20を有する材料である、請求項7に記載の化粧品組成物。
【請求項9】
皮膚の少なくとも1つの特性を改善するための、請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧品組成物の使用。
【請求項10】
前記少なくとも1つの特性が、油分制御、保湿、皮膚の明るさ、または皮膚の毛穴ぼかしである、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
少なくとも3つの特性が改善される、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
前記化粧品組成物が、単回塗布後に少なくとも12時間にわたって顔の油分制御をもたらす、請求項10または11に記載の使用。
【請求項13】
前記化粧品組成物が、単回塗布後に少なくとも8時間にわたって顔の保湿をもたらす、請求項10または11に記載の使用。
【請求項14】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧品組成物で皮膚を処置することを含む、皮膚の少なくとも1つの特性を改善する方法。
【国際調査報告】