(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-18
(54)【発明の名称】ケーブル監視システム
(51)【国際特許分類】
G01R 31/58 20200101AFI20230810BHJP
G01R 31/12 20200101ALI20230810BHJP
【FI】
G01R31/58
G01R31/12 A
G01R31/12 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023505732
(86)(22)【出願日】2021-07-27
(85)【翻訳文提出日】2023-03-27
(86)【国際出願番号】 GB2021051932
(87)【国際公開番号】W WO2022023732
(87)【国際公開日】2022-02-03
(32)【優先日】2020-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523028116
【氏名又は名称】プロサーブ ユーケー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】クック、 ポール
(72)【発明者】
【氏名】クラーク、 プレストン
(72)【発明者】
【氏名】エルントセン、 トーレ
【テーマコード(参考)】
2G014
2G015
【Fターム(参考)】
2G014AA17
2G014AA23
2G014AA34
2G014AB08
2G014AB33
2G015AA13
2G015AA27
2G015CA01
(57)【要約】
ケーブルを監視するためのシステムは、プロセッサ可読命令を記憶するメモリと、メモリに記憶された命令を読み取って実行するように構成されるプロセッサとを備え、プロセッサ可読命令は、複数のセンサからデータを取得することであって、センサはケーブルの複数のパラメータを検出するように構成されること、センサの少なくとも1つ又は各々から取得されたケーブルのパラメータに関連付けられたデータを、センサの他の少なくとも1つ又は各々から取得されたケーブルのパラメータに関連付けられたデータと相関させること、相関させたデータを分析して、ケーブルにおける少なくとも1つの動作異常の存在を決定することを行うようにプロセッサを制御するように構成される命令を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルを監視するためのシステムであって、
プロセッサ可読命令を記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された命令を読み取って実行するように構成されるプロセッサと
を備え、
前記プロセッサ可読命令は、
複数のセンサからデータを取得することであって、前記センサは前記ケーブルの複数のパラメータを検出するように構成されること、
前記センサの少なくとも1つ又は各々から取得された前記ケーブルのパラメータに関連付けられた前記データを、前記センサの他の少なくとも1つ又は各々から取得された前記ケーブルのパラメータに関連付けられたデータと相関させること、
相関させたデータを分析して、前記ケーブルにおける少なくとも1つの動作異常の存在を決定すること
を行うように前記プロセッサを制御するように構成される命令を含む、システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記相関させたデータを分析して、前記ケーブルにおける前記少なくとも1つの動作異常の位置を決定するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記相関させたデータを分析して、前記ケーブルにおける複数の動作異常を決定するように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記ケーブルの前記パラメータの標準限界を決定するために、前記ケーブルのパラメータに関連付けられたデータを相関させるように構成される、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記ケーブルのパラメータに関連付けられたデータを時間相関させるように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記データ及び/又は前記相関させたデータを、前記ケーブルのパラメータの決定された標準限界と比較するように構成される、請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ケーブルのパラメータの決定された標準限界は、前記ケーブルが許容動作範囲内にある間に、前記ケーブルのパラメータを互いにプロットすることによって作成される正規性のクラスタを含む、請求項4~6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記ケーブルのパラメータは、
電圧、電流、分布電気センシング(DES)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、温度、分布温度センシング(DTS)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、点温度センシングによって決定される少なくとも1つのパラメータ、振動、分布音響センシング(DAS)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、分布歪みセンシング(DSS)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、分布圧力センシング(DPS)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、部分放電(PD)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、及び/又はライン共振分析(LIRA)によって決定される少なくとも1つのパラメータ
の1つ以上を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記ケーブルのパラメータは、抵抗、インダクタンス、コンダクタンス、キャパシタンス、特性インピーダンス、減衰、位相速度、実効誘電率、電力、電力品質、力率、埋設深度、機械的応力、電気的応力、歪み、部分放電、インピーダンス、及び/又は故障までの日数を含む導出パラメータを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記動作異常のリアルタイム表示を提供するように構成される、請求項1~9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記ケーブルの潜在的な故障を検出するように構成される、請求項1~10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサは、故障検出及び/又は前記ケーブルにおける決定された少なくとも1つの動作異常に基づいて、予測メンテナンス及び/又は動作推奨を提供するように構成される、請求項1~11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサは、正常動作の第1の表示、前記動作異常をもたらす少なくとも1つのパラメータの変化の第2の表示、及び少なくとも1つのパラメータの実質的に急速な変化及び/又は故障の第3の表示を提供するように構成される、請求項1~12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、機械学習プロセスを使用して、前記ケーブルのパラメータに関連付けられた前記データを相関及び/又は時間相関させるように構成される、請求項1~13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記システムをトレーニングするために履歴動作データを使用した教師あり機械学習、及び/又は前記システムがヒューリスティックにトレーニングされるようにする教師なし機械学習を使用するように構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記複数のセンサは、パッシブセンサ及び/又は光ファイバを含む、請求項1~15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
前記複数のセンサは、複数の場所において実質的に同時に複数のケーブルのパラメータを検出するように構成される、請求項1~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記システムは、陸上及び/又は洋上の監視ステーションを備える、請求項1~17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記システムは、前記複数のセンサから前記データを取得し、前記プロセッサに送信されるように前記データを処理するための少なくとも1つのマージャモジュールを備える、請求項1~18のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムは、前記複数のセンサからのデータを、前記プロセッサに送信されるように少なくとも1つの凝集データストリームに変換するための少なくとも1つのプロトコル変換モジュールを備える、請求項1~19のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項21】
ケーブルを監視する方法であって、
複数のセンサからデータを取得するステップであって、前記センサは前記ケーブルの複数のパラメータを検出するように構成されるステップと、
前記センサの少なくとも1つ又は各々から取得された前記ケーブルのパラメータに関連付けられた前記データを、他のセンサの少なくとも1つ又は各々から取得された前記ケーブルのパラメータに関連付けられたデータと相関させるステップと、
相関させたデータを分析して、前記ケーブルにおける少なくとも1つの動作異常の存在を決定するステップと
を含む、方法。
【請求項22】
前記ケーブルの前記パラメータの標準限界を決定するために、前記ケーブルのパラメータに関連付けられた前記データを相関させるステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
請求項21から22のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるように構成されるコンピュータ可読命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項24】
請求項23に記載のコンピュータプログラムを有する、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記載された例示は、ケーブル、特に、海底ケーブルを監視するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
洋上風力発電産業はまだ黎明期にある。再生可能資源からのエネルギー発電量を増やすことを目的として、世界的に認可された多くの洋上風力発電所がある。洋上風力は、現在、再生可能エネルギーにとって最も急速に成長している分野である。
【0003】
これらの生産初期の数年間にわたり、事業者にとって最大の課題の1つは海底ケーブルの早期疲労故障であった。洋上風力発電所のケーブル故障は、多額の保険金請求コストにつながる可能性がある。この故障は、様々な理由によるものであり、設計、製造、設置、又は運用段階での問題によって海底ケーブルの故障が発生する可能性がある。
【0004】
提案されている新しい洋上風力発電所には、アレイケーブル(タービンを相互に接続し、洋上の変電所に接続する)とエクスポートケーブル(洋上の変電所を陸上の終端に接続する)の両方のかなりの量の海底ケーブルがある。海底ケーブルは、洋上風力発電所の開発コストの10%しか占めない場合があるが、洋上風力発電所の保険金請求全体の最大80%を占める場合がある。かなりの数の保険金請求がケーブルの故障に起因しており、これらが重大な問題であることを示している。海底ケーブルの修理又は交換は高価で時間がかかる。さらに、天候、船舶及び予備部品の可用性等の要因により、修理が遅れることがある。
【0005】
海底ケーブルのケーブル監視を改善するための持続的な必要性がある。
【0006】
この背景技術は、熟練した読者が以下の説明をより良く理解できるようにシーンを設定する役割を果たすに過ぎない。したがって、上記の議論のいずれも、必ずしもその議論が技術水準の一部であること、又は一般常識であることを認めるものとは見なされない。本開示の1つ以上の態様/実施形態は、1つ以上の背景技術の問題に対処してもよく又はしなくてもよい。
【発明の概要】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、ケーブルを監視するためのシステムが提供され、前記システムは、プロセッサ可読命令を記憶するメモリと、前記メモリに記憶された命令を読み取って実行するように構成されるプロセッサとを備え、前記プロセッサ可読命令は、複数のセンサからデータを取得することであって、前記センサは前記ケーブルの複数のパラメータを検出するように構成されること、前記センサの少なくとも1つ又は各々から取得された前記ケーブルのパラメータに関連付けられた前記データを、前記センサの他の少なくとも1つ又は各々から取得された前記ケーブルのパラメータに関連付けられたデータと相関させること、相関させたデータを分析して、前記ケーブルに少なくとも1つの動作異常が存在することを決定することを行うように前記プロセッサを制御するように構成される命令を含む。(複数の)ケーブルのパラメータは、ケーブルの複数の要因の状態に関連してもよい。
【0008】
これには、ケーブルの故障によって引き起こされる過度のダウンタイムに対する解決策を提供するという利点がある。オペレータは、ケーブル資産の完全な可視性を提供されてもよく、ケーブル監視システムは、状態に基づくメンテナンス、戦略的なメンテナンス計画、及びコスト削減を可能にし得る。
【0009】
前記プロセッサは、前記相関させたデータを分析して、前記ケーブルにおける前記少なくとも1つの動作異常の位置を決定するように構成されてもよい。
【0010】
前記プロセッサは、前記相関させたデータを分析して、前記ケーブルにおける複数の動作異常を決定するように構成されてもよい。
【0011】
前記プロセッサは、前記ケーブルの前記パラメータの標準限界を決定するために、前記パラメータに関連付けられたデータを相関させるように構成されてもよい。ケーブルのパラメータは、監視パラメータであってもよい。前記プロセッサは、前記監視パラメータに関連付けられたデータを相関させるように構成されてもよい。(複数の)監視パラメータは、使用されている測定可能な要因及び/又は特定の測定に関連してもよい。
【0012】
前記プロセッサは、前記ケーブルのパラメータに関連付けられたデータを時間相関させるように構成されてもよい。
【0013】
前記プロセッサは、前記データ及び/又は前記相関させたデータを、前記ケーブルのパラメータの決定された標準限界と比較するように構成されてもよい。
【0014】
前記ケーブルのパラメータの決定された標準限界は、前記ケーブルが許容動作範囲内にある間に、前記ケーブルのパラメータを互いにプロットすることによって作成された正規性のクラスタを含んでもよい。ケーブルが許容動作範囲内にある間に、監視パラメータが相互にプロットされてもよい。
【0015】
前記ケーブルのパラメータは、電圧、電流、分布電気センシング(DES)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、温度、分布温度センシング(DTS)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、点温度センシングによって決定される少なくとも1つのパラメータ、振動、分布音響センシング(DAS)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、分布歪みセンシング(DSS)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、分布圧力センシング(DPS)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、部分放電(PD)によって決定される少なくとも1つのパラメータ、及び/又はライン共振分析(LIRA)によって決定される少なくとも1つのパラメータの1つ以上を含んでもよい。ケーブルのパラメータは、監視パラメータであってもよい。
【0016】
前記ケーブルのパラメータは、抵抗、インダクタンス、コンダクタンス、キャパシタンス、特性インピーダンス、減衰、位相速度、実効誘電率、電力、電力品質、力率、埋設深度、機械的応力、電気的応力、歪み、部分放電、インピーダンス、及び/又は故障までの日数を含む導出パラメータを含んでもよい。ケーブルのパラメータは、監視パラメータであってもよい。
【0017】
前記プロセッサは、前記動作異常のリアルタイム表示を提供するように構成されてもよい。
【0018】
前記プロセッサは、前記ケーブルの潜在的な故障を検出するように構成されてもよい。
【0019】
前記プロセッサは、故障検出及び/又は前記ケーブルにおいて決定された少なくとも1つの動作異常に基づいて、予測メンテナンス及び/又は動作推奨を提供するように構成されてもよい。
【0020】
前記プロセッサは、正常動作の第1の表示、前記動作異常をもたらす少なくとも1つのパラメータの変化の第2の表示、及び少なくとも1つのパラメータの実質的に急速な変化及び/又は故障の第3の表示を提供するように構成されてもよい。
【0021】
前記プロセッサは、機械学習プロセスを使用して、前記ケーブルのパラメータに関連付けられた前記データを相関及び/又は時間相関させるように構成されてもよい。ケーブルのパラメータは、監視パラメータであってもよい。
【0022】
前記プロセッサは、前記システムをトレーニングするために履歴動作データを使用した教師あり機械学習、及び/又は前記システムがヒューリスティックにトレーニングされるようにする教師なし機械学習を使用するように構成されてもよい。
【0023】
前記複数のセンサは、パッシブセンサ及び/又は光ファイバを含んでもよい。
【0024】
前記複数のセンサは、複数の場所において実質的に同時に前記複数のケーブルのパラメータを検出するように構成されてもよい。
【0025】
前記システムは、陸上及び/又は洋上の監視ステーションを備えてもよい。
【0026】
前記システムは、前記複数のセンサから前記データを取得し、前記プロセッサに送信されるように前記データを処理するための少なくとも1つのマージャモジュールを備えてもよい。
【0027】
前記システムは、前記複数のセンサからのデータを、前記プロセッサに送信されるように少なくとも1つの凝集データストリームに変換するための少なくとも1つのプロトコル変換モジュールを備えてもよい。
【0028】
本発明の第2の態様によれば、ケーブルを監視する方法が提供され、前記方法は、複数のセンサからデータを取得するステップであって、前記センサは前記ケーブルの複数のパラメータを検出するように構成されるステップと、前記センサの少なくとも1つ又は各々から取得された前記ケーブルのパラメータに関連付けられた前記データを、他のセンサの少なくとも1つ又は各々から取得された前記ケーブルのパラメータに関連付けられたデータと相関させるステップと、相関させたデータを分析して、前記ケーブルに少なくとも1つの動作異常が存在することを決定するステップと~を含む。
【0029】
前記方法は、前記相関させたデータを分析して、前記ケーブルにおける前記少なくとも1つの動作異常の位置を決定するステップを含んでもよい。
【0030】
前記方法は、前記相関させたデータを分析して、前記ケーブルにおける複数の動作異常を決定するステップを含んでもよい。
【0031】
前記方法は、前記ケーブルの前記パラメータの標準限界を決定するために、前記ケーブルのパラメータに関連付けられた前記データを相関させるステップを含んでもよい。ケーブルのパラメータは、監視パラメータであってもよい。前記方法は、前記監視パラメータに関連付けられたデータを相関させるステップを含んでもよい。
【0032】
本発明の第3の態様によれば、上記の方法をコンピュータに実行させるように構成されるコンピュータ可読命令を含むコンピュータプログラムが提供される。
【0033】
本発明の第4の態様によれば、上記のコンピュータプログラムを有するコンピュータ可読媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の一実施形態によるケーブル監視システムを備えた風力発電所の概略図を示す。
【
図2】本発明の一実施形態によるケーブル監視システムのシステムアーキテクチャの概略図を示す。
【
図3】本発明の一実施形態によるケーブル監視システムの正規性のクラスタのグラフの例を示す。
【
図4】本発明の一実施形態によるケーブル監視システムのマスタ監視ステーションの概略図を示す。
【
図5】本発明の一実施形態によるケーブル監視システムの洋上監視ステーションの概略図を示す。
【
図6】本発明の一実施形態によるケーブル監視システムの使用方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1は、102基の風力タービン12を備えた洋上風力発電所10の実施形態のレイアウト及びトポロジを示している。この例では、一例として各タービンの定格容量は7MWであるが、これよりも高い又は低い定格容量のタービンを使用し得ることが理解されるであろう。タービン12を互いに接続し、且つ洋上の変電所16に接続するインターアレイケーブル14がある。この例では、アレイケーブルは定格66kVであるが、他のケーブル定格を使用してもよい。アレイケーブル14は、アレイケーブル14の電気伝送素子に加えて、光ファイバケーブル14A(破線で示されている)を含む。洋上風力発電の海底ケーブルの大部分は、一体型(又はローカル)の光ファイバケーブルを特徴としている。他の実施形態では、任意の数のタービンとアレイケーブルを使用し得ることが理解されるであろう。
【0036】
より高い定格のエクスポートケーブル18(例えば、定格220kV)は、洋上の変電所16を陸上の終端20及び陸上の変電所22に接続する。一般に、システムはアレイケーブルよりもはるかに少ないエクスポートケーブル18を含んでおり、この例では2本のエクスポートケーブル18が提供されているが、他の数のエクスポートケーブル18を使用してもよい。一般に、1本又は2本のエクスポートケーブルのみが使用される。陸上終端20に接続されているのは、陸上動作制御システム24であり、一般に制御センターに設けられている。エクスポートケーブル18は、エクスポートケーブル18の電気伝送素子に加えて、光ファイバケーブル18A(破線で示されている)を含む。指定されたケーブルの距離は単なる例示である。これは風力発電所のレイアウトの一例に過ぎず、他の実施形態では他のレイアウトを使用してもよいことが理解されるであろう。
【0037】
マスタ監視ステーション(MMS)32を含むケーブル監視システム30が提供される。MMS32は、矢印で示されているようにリモートネットワークアクセス33を有してもよい。また、MMS32と共に、オペレータワークステーション(OWS)も配置されている。MMS32で直接作業する必要があるオペレータがローカル監視を利用できるようにするために、単一又は複数のオペレータワークステーション(OWS)がMMS32の外部に提供されてもよい。ケーブル監視システム30は、洋上監視ステーション(OMS)34も含む。ケーブル監視システム30は、センシングシステムを使用して複数のパラメータを測定し、例えば、ケーブル14、18の状態等、インターアレイケーブル14及びエクスポートケーブル18を監視する全体的な手法をオペレータに提供する。ケーブル監視システム30は、ケーブル故障検出も提供する。
【0038】
ケーブル監視システム30は、風力発電所のレイアウトでの使用に限定されず、他の実施形態では、他の状況でケーブルを監視するために使用されてもよいことが理解されるであろう。ケーブル監視システム30は、必要なデータを取得するために、サードパーティのセンサを備えた新しい(グリーン)フィールド開発に設置されてもよい。ケーブル監視システム30は、サイトの特定の要求を満たすために、異なるサードパーティのセンサシステムを使用して既存の(ブラウンフィールド)サイトに後付けされてもよい。複数の実施形態では、ケーブルは海底ケーブルであってもよいが、他の実施形態では、ケーブルは水から出ていてもよいことが理解されるであろう。
【0039】
図2は、ケーブル監視システム30のシステムアーキテクチャを示している。MMS32は、陸上動作制御センター内に又はそれと共に配置され、陸上動作制御システム24と通信するように構成されてもよく又はそこに含まれてもよい。OMS34は、洋上変電所16内に設置されている。光ファイバケーブル14Aは、処理及び分析のためにタービン12からMMS32及びOMS34にデータを渡してもよい。
【0040】
ケーブル監視システム30は、複数のセンサからデータを取得するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、風力タービンのトランジションピース38に配置されたセンサノード36の形態にある。センサノード36は、各タービン12のトランジションピース38の入出力における電気ケーブルの各フェーズに配置される。センサノード36は、例えば、点温度及び振動、電流(電気)、電圧及び歪み等のパラメータを測定する。その後、データは光信号として出力され、光ファイバケーブル14Aを通して伝播される。少なくともいくつかのセンサは、例えば、関連付けられたパラメータを示す電気応答を生成する電気素子を備える電気センサノードであってもよい。代替的に又は追加的に、少なくともいくつかのセンサは、光センサノードを含んでもよく、例えば、センサは、歪み及び/又は温度のような関連パラメータを示す光学応答を生成するファイバブラッグ格子(fibre-Bragg grating)、ファブリーペローエタロン(Fabry-Perot etalon)又は他の光学素子を含む。しかしながら、様々な種類のセンサが使用されてもよく、上記に限定されない。
【0041】
センサは、ケーブル14の複数のパラメータを検出するように構成される。単一のセンサは、ケーブル監視システム30にフィードバックされる複数のパラメータを検出してもよい。複数のセンサは、それぞれケーブル監視システム30にフィードバックされる単一のパラメータを検出してもよい。歪み、温度、絶縁抵抗、及び電気負荷等のパラメータは、海底ケーブルの状態監視に特に有用である。
【0042】
ケーブル監視システム30は、オペレータがフィールドのケーブル14、18の状態を知るのに有用な複数のパラメータを監視する。これらのパラメータは、詳細な分析を可能にするデータの関係及び傾向、最終的にはケーブル故障の予測を見つけるために使用される。簡単にするために、単一のアレイケーブル14及び光ファイバケーブル14Aを参照するが、記載されている特徴及び方法は、他のアレイケーブル14及びエクスポートケーブル18にも適用できることが理解されるであろう。
【0043】
センサは、パッシブセンサを含んでもよい。このセンサ技術は、光ファイバ(低損失通信のゴールドスタンダード媒体)を使用して、広範な電気的又は機械的パラメータの長距離且つ「無電源」の測定を可能にする。これは、既存のファイバネットワークに便乗することによって、電力システム上のセンサカバレッジの設置、拡張、又は強化のコストを最小限に抑える。1本のファイバに対して多くの異なる測定値を集めることによって、保護及び監視のスキームがより単純且つ効率的になり得る。
【0044】
センサ技術は、電力網又はプラントのアイテム全体の広い間隔の場所から、多くの多様なパラメータ、特に電圧と電流の波形の測定値を同時に取得してもよい。これは、従来のデータレートの制限なく、最小限のハードウェアでパッシブに行われる。これにより、柔軟なセンサアレイの展開、単一ファイバの調査、及び非常に迅速な応答がもたらされ、電力業界に改善された費用対効果の高いインストルメントシステムを提供するための幅広いソリューションが生まれる。
【0045】
光センシング方法は、既存の光ファイバ14A上のパッシブセンサを使用する。センサ36は、測定する必要がある任意の場所に配置されてもよく、この場合、センサ36は、各タービンのトランジションピース38の入出力におけるケーブル14Aの各フェーズに配置される。8つのタービン12のアレイ列では、これは、洋上変電所16とアレイケーブル14との間の結合を監視するための洋上変電所16における3つのセンサ(図示せず)を含むアレイ内の48個のセンサ36に相当する。また、センサは、風力発電ケーブルシステムのその部分を監視するために、重要なポイント又は結合部におけるエクスポートケーブル18にも配置されてもよい。ケーブル監視システム30は、220kVエクスポートケーブルが変電所16の400kV変圧器に接続するGISの故障をカバーする。
【0046】
OMS34は、後述するように複数のパラメータの計算を可能にするLIRAモジュール40を備える。OMS34はDTS(分布温度センシング;Distributed Temperature Sensing)モジュール42を備えており、MMS32はDTSラック44を備えており、それぞれが分布温度センサに関連付けられている。
【0047】
OMS34はDAS(Distributed Acoustic Sensing)モジュール46を備えており、MMS32はDTSラック48を備えており、それぞれが分布音響センサに関連付けられている。
【0048】
マージャ(merger)がOMS34及び/又はMMS32に配置され、半径100kmにある最大50個のセンサからのデータを処理することができる。マージャ50A、50Bは、アレイケーブル14内の光ファイバ14Aからデータを読み取り、それを使用可能なデータに変換し、マージャ50Aの場合は洋上変電所プロセスバス52(及び陸上プロセスバス54)に送信し、マージャ50Bの場合はPC等のコンピュータシステム56に直接送信する。例示のフィールドには102台のタービン12があるため、OMS34において13台の洋上マージャ50A、MMS32において別のマージャ50Bが必要になる。
【0049】
OMS34はタイムサーバ58を備えてもよい。MMS32は光ファイバパッチパネルを備えてもよい。OMS34及びMMS32の両方は、無停電電源装置(UPS)及びバッテリー、及びAC電源等のモジュールを備えてもよい。OMS及びMMSは、これらのモジュールに限定されるだけでなく、他のモジュールを有してもよいことが理解されるであろう。さらに、この実施形態では、ケーブル監視システムは、MMS及びOMSを含むが、他の実施形態では、ケーブル監視システムは、ケーブル監視方法を実行するために、異なる又は追加の構成要素を有してもよいことが理解されるであろう。
【0050】
センサは異なる通信プロトコルを使用してもよい。送信時にデータの時間同期を維持するためにプログラムされた優先順位が使用されてもよく、これによってPCが実行する必要のあるデータの前処理の量を減らすことができる。
【0051】
陸上管理スイッチ/プロトコルコンバータ60Aが洋上変電所プロセスバス52と洋上モジュールとの間で使用される。洋上管理スイッチ/プロトコルコンバータ60Bは、洋上陸上プロセスバス54と陸上モジュールとの間で使用される。異なるプロトコルは、データが1つのプロセスバスに送られる前にプロトコルコンバータが必要であることを意味する。スイッチ/プロトコルコンバータ60A、60Bの目的は、異なるデータセットを、単一のプロセスバスを介して送信できる1つの凝集データストリームに変換することである。管理スイッチは、データトラフィックの接続/管理に役立つ。管理スイッチは、データストリームを計算し、信号がMMS32に送信されるために全てが同じプロセスバスに発行されるように必要なインターフェースにそれらを構成する機能を保持する。
【0052】
ケーブル監視システム30は、PC等のコンピュータシステム56を備えるが、原理的には、任意の適切な形態のローカル、ネットワーク、クラウドベース、又は分散コンピューティングリソースを備えてもよい。コンピュータシステム56は、プロセッサ可読命令を記憶するメモリ、及びメモリに記憶された命令を読み取って実行するように構成されるプロセッサを備える。プロセッサ可読命令は、センサからデータを取得し、相関させ、分析するためにプロセッサを制御するように構成される命令を備える。
【0053】
ケーブル監視システム30は、複数の監視パラメータ(例えば、DTS、DAS、LIRA(ライン共振分析;Line Resonance Analysis)、DES(分布電気センシング;Distributed Electrical Sensing))を利用したケーブル監視方法を使用する。複数の監視パラメータは、個別に収集されたデータを含み、これは次にソフトウェアによって処理され、異なるパラメータに関してデータを相関させる。ケーブル監視システム30は、センサの少なくとも1つ又は各々から取得されたパラメータに関連付けられたデータを、センサの他の少なくとも1つ又は各々から取得されたパラメータに関連付けられたデータと相関させる。
【0054】
パラメータに関連付けられたデータの相関によって、アレイケーブル14の標準限界が決定される。つまり、それはアレイケーブル14の通常の動作パラメータ(すなわち、正規性のクラスタ(又はクラウド))を定義する。
【0055】
ケーブル監視システム30は、相関させたデータを分析して、アレイケーブル14の少なくとも1つの動作異常を決定する。つまり、アレイケーブル14の動作異常の有無である。アレイケーブル14の動作異常の位置も決定されてもよい。プロセッサは、動作異常のリアルタイム表示を提供するように構成される。リアルタイムの態様は、即時使用のために収集及び分析されているデータに関連しているため、例えば、数秒以内にケーブルからの全てのデータがフロントエンドシステムのオペレータに利用可能になる。動作異常は、ケーブルの通常の動作への変更を示すパラメータ又はパラメータの相互作用の変動として定義されてもよい。
【0056】
ケーブル監視システム30のプロセッサは、パラメータに関連付けられたデータを時間相関させるように構成される。より具体的には、プロセッサは温度及び電流に関連するデータを時間相関させるように構成される。これにより、リアルタイムの動的ライン評価が可能になる。
【0057】
動作データの継続的な収集及び相関によって、ソフトウェアは何が正常であり(すなわち、標準限界内にあり)何が異常として分類され得るかを理解するように構成される。複数の実施形態では、これは機械学習(ML)プロセスを通じて実行される。プロセッサは、MLプロセスを使用してデータを相関させ、及び/又は時間相関させるように構成される。
【0058】
機械学習(ML)は人工知能(AI)のサブカテゴリであり、コンピュータ(PC)がアルゴリズムを調整して、パラメータ内の傾向及び異常を検出する。第1に、プロセッサによって実装されるソフトウェアは、教師あり機械学習を介して(例えば、履歴動作データを使用して)「トレーニング」され得るが、そのトレーニングが完了すると、ソフトウェアは教師なし機械学習を使用してヒューリスティックに学習するように構成される。
【0059】
履歴データを使用すると、システムが問題を見つけなくても、そのクラスタ内でパラメータが変化し得る正規性のクラスタが展開され得る。しかしながら、パラメータ(又は複数のパラメータ)が正規性の範囲外に外れた場合、プロセッサによって実装されるソフトウェアは、アレイケーブル14に問題があると判断するように構成される。これは、「トレーニング」の教師あり学習部分である。
【0060】
システムは、それを通じてより多くのデータが供給されることで、より多くを「学習」する。これは、システムが運用されている時間が長いほど、特定の資産に対してより明確に定義され、より個別化されることを意味する。これは、ケーブル故障の主な原因が経年変化であるため、MLの態様がこのプロセスに対処するのに役立つので特に有用である。これが教師なし学習である。
【0061】
ケーブル監視システム30は、分布電気センシング(Distributed Electrical Sensing;DES)によって決定されたパラメータに関連付けられたデータを取得してもよい。測定され得るケーブル14のパラメータの1つは電圧である。電圧は、ケーブル14に取り付けられたセンサ(例えば、センサノード36)を使用して測定され、センサが光ファイバケーブル14Aを使用して情報をそれが分析される変電所16に送り返すように構成されるように配置される。
【0062】
測定され得るアレイケーブル14の別のパラメータは、電流(電気)である。高電流に対する抵抗が過熱の主な原因であるため、電流の監視は全体的な観点から価値がある。電流は、アレイケーブル14及びエクスポートケーブル18に沿った重要なポイントにおいて、通常は、少なくとも変電所16及びトランジションピース38において測定される。これらの測定は、センサノード36によって行われてもよい。
【0063】
測定され得るアレイケーブル14の別のパラメータは、ライン共振分析(Line Resonance Analysis;LIRA)に関連付けられている(それによって決定される)。LIRAは、広帯域インピーダンススペクトルを測定する。インピーダンスによって、電流に対する抵抗が測定されるため、アレイケーブル14の損傷の兆候が与えられる。なぜなら、アレイケーブル14が損傷すると、その時点で内部回路の抵抗が増加するからである。この読み取り値及びさらなる分析から、アレイケーブル14の状態を知るためにオペレータにとって有用な複数のパラメータが決定され得る。LIRAは、故障が発生したときに迅速に認識できるように、初期ケーブルフィンガープリントを生成するのにも有用である。
【0064】
OMS34は、抵抗、インダクタンス、コンダクタンス、キャパシタンス、特性インピーダンス、減衰、位相速度、及び実効誘電率等の複数のパラメータの計算を可能にするLIRAモジュール40を備える。これらのパラメータを用いて、アレイケーブル14に対する湿気の侵入、機械的損傷、部分放電によって発生する電気的トリー現象、温度及び放射線による損傷を検出及び特定することが可能になる。
【0065】
ケーブル監視システム30は、測定されたパラメータからさらなるパラメータ(すなわち、導出パラメータ)を導出してもよい。例えば、電力は、センサからの電圧及び電流の読み取り値を使用して計算されるか、又は導体の抵抗が分かっている場合は単に電流を使用して計算される。電力品質は、センサ上の電流の読み取り値から推定されてもよく、正確な電流測定は、高調波の振幅を分析することによって電力品質の問題を示し得る高調波を示す。このパラメータの計算は、経時的に、フィールド内の特定の問題をオペレータに知らせ得るデータを提供する。電力品質の監視は、エネルギー損失が存在する場所を特定し、予測メンテナンスを支援してもよい。
【0066】
さらに、力率が導出されてもよい。力率は、電流及び電圧のr.m.s値に対する実際の電力の比率である。値の差は回路のリアクタンスによって発生し、消散する不要な電力を表す。回路の効率が100%の場合、力率は1である。以下の式は、これらの値の関係を表しており、Qが無効電力、Sが皮相電力、θが力率、Pが有効電力である。
【0067】
Q=Ptan(cos-1(θ))
θ=cos(tan-1(Q/P))
cosθ=P/S
場合によっては、従来の海底ケーブルの状態監視には、主に分布音響センシング(Distributed Acoustic Sensing;DAS)が使用される。DASシステムは、光ファイバケーブルを使用して分布歪みセンシングを提供する。また、DASでは、光ファイバケーブルがセンシング素子となり、測定が行われ、取り付けられた光電子デバイスを使用して一部が処理される。
【0068】
場合によっては、従来の海底ケーブルの状態監視では、主に分布温度センシング(DTS)技術が使用される。DTSシステムは、ケーブル内のリニアセンサとして機能する光ファイバによって温度を測定する光電子デバイスである。温度は、光センサケーブルに沿って、点ではなく連続プロファイルとして記録される。通常、DTSシステムは、0.01°Cの解像度において±1°C以内の精度で1mの空間解像度まで温度を特定できる。DTSから特定の診断を得ることはできるが、これはオペレータにケーブルの完全な特性及び可視性を与えるものではない。
【0069】
DAS及びDTSが存在する場合、パラメータは、2つの監視パラメータ間での相関なしにサイロでのみ動作していてもよい。
【0070】
これとは対照的に、ケーブル監視システム30は、例えば温度、歪み、その他の特性間の影響を理解できるように、監視されたパラメータの一部又は全てを相関させる。ケーブル監視システム30は、光ファイバ14A自体を含むパッシブセンサからのデータを使用してもよい。
【0071】
ケーブル監視システム30は、分布音響センシング(DAS)によって決定されたパラメータに関連付けられたデータを取得してもよい。DASシステムは、ケーブル内の振動を測定するために使用され、地震事象の影響、ケーブルの自然な動き、及び内部ケーブルの完全性を正確な精度で厳密に監視することを可能にする。これには、光ファイバ14Aに接続し、異常を特定するためにデータを分析する特別な調査ユニットが必要である。DASシステムは、標準的な光ファイバケーブルの長さに沿って音響相互作用を測定する光電子機器を使用する。これは、MM(マルチモード)光ファイバケーブルがより多くのノイズを誘発し、信号を妨害するため、SM(シングルモード)光ファイバケーブルにおいて最適化される。光のパルスが光ファイバに沿って伝播されると、局所的な音響エネルギーによって、光の後方散乱を引き起こすファイバ内の微小な歪み事象が発生する。伝播速度を知ることにより、後方散乱事象の正確なマッピングが可能になる。パルスがファイバの端に到達し、後方散乱が調査器に戻った後にのみ、干渉の危険性なしに後続のレーザパルスが導入され得る。
【0072】
さらなるパラメータは歪み(又は応力)である。これは、例えば、DASモジュール46を使用して測定され得るが、他のタイプの歪み及び/又は応力センサが使用されてもよい。応力は、引張又は圧縮のいずれかであり得る。ケーブルの物理的な張力又は圧縮は、機械的な応力を発生させる。
【0073】
これは、絶縁体又は被覆の欠陥を引き起こす可能性があり、それによってケーブルを弱め、その有効性を低下させ、最終的には劣化に、最後には故障につながる。電気応力はケーブルの係数でもあり、絶縁材料に適用されるが、高い電気応力は絶縁体の内側から外側への劣化につながり、これはセンサが直接監視しなければ検出することは困難である。これは水トリー化及び部分放電等の現象につながる。
【0074】
複数の実施形態では、ケーブル監視システム30は、分布歪みセンシング(DSS)によって決定されたパラメータに関連付けられたデータを取得してもよい。
【0075】
複数の実施形態では、ケーブル監視システム30は、部分放電(PD)によって決定されたパラメータに関連付けられたデータを取得してもよい。
【0076】
複数の実施形態では、ケーブル監視システム30は、分布圧力センシング(DPS)によって決定されたパラメータに関連付けられたデータを取得してもよい。
【0077】
ケーブル監視システム30は、分布温度センシング(DTS)によって決定されたパラメータに関連付けられたデータを取得してもよい。全ての点で同時に温度を測定するために光ファイバケーブル14Aを使用することにより、DTSはアレイケーブル14内の温度のリアルタイム分析を可能にする。これにより、システムはアレイケーブル14の長さに沿って温度を監視及び記録することが可能になる。測定は、例えば、摂氏0.01度までの正確さ、及びファイバに沿った5mまでの正確な空間分解能を有し得る。DTSシステムは、標準的な光ファイバケーブルの長さに沿った反射を測定する光電子機器を使用する。これはMM(マルチモード)光ファイバケーブルにおいて最適化される。前方に伝播する光は、「ストークス光」及び「反ストークス光」と呼ばれる2つの異なる波長を有する。ストークス光は温度に依存しないのに対し、反ストークス光は温度に強く依存するため、これらの波長の振幅の比率を取って光ファイバ内の温度プロファイルが計算される。後方散乱光の空間的局在は、ファイバを通過する伝播速度の知識によって決定される。
【0078】
さらなる他のパラメータが、点温度センシングによって決定されてもよい。これは、タービンのトランジションピース38に設置されたパッシブ温度センサを使用して測定される。点温度は、ケーブル終端で監視されてもよい。DTSシステムは、通常、ケーブルがより過熱しやすいアレイケーブルの終端点をバイパスし、それによってこれらの点において温度センサを設置することが重要である。
【0079】
さらなるパラメータは、埋設深度(Depth of Burial)である。DTSデータを使用すると、アレイケーブル14内の温度変化を利用して、埋設深度を計算することができる。このパラメータは、埋設深度を正確に計算するために、地盤特性等の外部の知識を必要としてもよく、ケーブル自体によって発生する熱、土壌の熱特性、及び海洋/海の底の温度を考慮するべきである。これらのパラメータの全てが判明すると、DTSの読み取り値の分析によって、埋設深度の300mmまでの正確な読み取り値の提供が開始され得る。
【0080】
図3は、正規性のクラスタのグラフの例を示している。パラメータの決定された標準限界は、正規性のクラスタを含む。正規性のクラスタは、パラメータを相互にプロットすることによって作成されてもよい。センサデータの各種類(すなわち各パラメータ)が異なる次元である多次元分析が使用されてもよい。データがその中で正常な動作を示している(すなわち、ケーブルが許容動作範囲内にある)クラスタを見つけることが可能である。
図3は、データ点がどのようにクラスタ又はクラウドを構築し得るかを示しており、このクラスタはパラメータの通常の変動を表し、パラメータの相互作用も考慮される。つまり、正規性のクラスタの使用は、パラメータ間の相関関係を考慮しており、それによって、他の相関されたパラメータの値が変化したときに、正常と見なされるパラメータの値が変化し得る状況が考慮される。
【0081】
正規性のクラスタは、動作パラメータの正常な変動を考慮することを可能にし、したがって、誤アラームが少なくなるため、予測システムによって故障がより正確に検出される。
【0082】
例として、1つ以上のパラメータが変化しており、それらの特定のパラメータに対して決定された標準限界に向かって移動している場合がある。あるケースでは、パラメータがその限界に達するか又は超える場合があり、その結果、データ点が正規性のクラスタから外に移動する。その後、ケーブル監視システム30は警告を提供してもよい。別のケースでは、1つのパラメータ自体が限界に達しない場合があるが、同時に、別のパラメータも、その別のパラメータに対して決定されている標準限界に向かって移動している場合がある。これらの両方のパラメータの移動を互いに組み合わせると、データ点が正規性のクラスタの外側に移動することになり得る。その後、ケーブル監視システム30は警告を提供してもよい。この方法は、複数のパラメータから、例えば、この例のように単に2つ以上のパラメータから相関させたデータに使用され得ることが理解されるであろう。
【0083】
ケーブル監視システム30は、アレイケーブル14の潜在的な故障を検出するように構成される。測定及び導出されたパラメータの一部又は全てを組み合わせて使用することで、故障が発生するまでにかかる日数を予測することが可能になる。これにより、どのようにシステムを操作するべきかに関するガイダンスがケーブル監視システム30によって提供されることが可能になる。故障発生までの日数が少ない場合、ケーブル監視システム30は、実行すると故障発生までの時間が長くなる可能性のある勧告を提供するように構成され、又は、故障発生までの日数が多く、システムの寿命が近づいている場合は、再電源投入時の意思決定を支援し得る。
【0084】
ケーブル監視システム30は、インターアレイケーブル14及びエクスポートケーブル18を全体的に監視するためのハードウェア及びソフトウェアを備えてもよい。これにより、様々な監視パラメータを通じてケーブルの完全性データを収集し、そのデータは、ケーブルの状態をリアルタイムで判断し且つ将来の潜在的な故障を未然に防ぐためにアルゴリズムを介して処理され得る。そのデータに基づいて、システムは故障の発生を軽減する可能性のある動作推奨を提供してもよく、これによりアップタイムが増加し、ケーブル資産の完全性が保護される。
【0085】
ソフトウェア内には、統合された交通信号警告システムがあってもよい。これは、検出されたケーブルの問題に応じて一定レベルのアラーム警告を与える、単純だが直感的な警告システムである。
【0086】
緑色の警告は、正常な動作及び健全な状態を示す。緑色は、対処の必要がないことを示してもよい。つまり、プロセッサは、通常の動作の第1の表示を提供するように構成される。オレンジ色の警告は、動作パラメータの変化を示し、パラメータが通常のクラスタの外にあることを示す。つまり、動作異常をもたらす少なくとも1つのパラメータの変化の第2の表示である。オレンジ色の警告アラームは、生産が停止していることを意味するものではなく、故障を軽減するために動作パラメータを変更する機会と共に、発生した故障の可視性をオペレータに提供する。オレンジ色は、将来の故障を防ぐために対処が必要であることを示してもよい。赤色の警告信号は、動作パラメータの急激な変化、又は生産のダウンタイムをもたらす故障を示す。赤色は、故障が検出されたことに等しくてもよい。つまり、少なくとも1つのパラメータの実質的に急速な変化、及び/又は故障の第3の表示である。
【0087】
オレンジ色及び赤色の警告信号に関連するサービスがあってもよい。オペレータは、ケーブルの状態のさらなる調査、又はケーブルの分析を完了するためのケーブルの専門家の関与のために、サービスを呼び出し得る。これに加えて、ケーブル監視システム30は、例えば、定期的に追加のレポートサービスを提供するように選択的に構成されてもよく、そのためオペレータはケーブルの完全性を定期的に追跡することができる。このレポート機能は、システムのソフトウェアから直接的に導出された標準レポートであるか、又はシステムのソフトウェアからのデータに基づいて独立したケーブル専門家からの詳細な分析レポートであり得る。プロセッサは、故障検出に基づいて予測メンテナンス及び/又は動作推奨を提供するように構成される。
【0088】
機械学習ソフトウェアを組み込んだスマートなやり方でデータを照合して使用することにより、ケーブル監視システム30は、ケーブル故障によって引き起こされた過度のダウンタイムに対するソリューションを提供できる。
【0089】
ケーブル監視システム30の利点には、追加の電気通信ハードウェアなしで一元的な測定を提供することが含まれ得る。
【0090】
すなわち、全ての測定は、専用の通信システムを必要とせずに1つの場所で利用可能になる。つまり、ファイバはデータの測定及び通信の両方に利用される。
【0091】
さらに、多様なパラメータの複数の測定がある。例えば、電圧、電流、温度及び振動は、無電源リモートセンサを使用して測定され得る。好ましくは、最低限として、各監視パラメータは、それ自身の指定されたファイバを有するべきである。異なる無電源センサがOMS34からの共通のデータ接続を介して全て調査され得るように、OMS34を使用して、アレイケーブルデータ(DTS、DAS、マージャ等)が照合されて、1つのデータ接続を使用してMMS32に送信されてもよい(しかしながら、他の例では複数のデータ接続が使用され得る)。
【0092】
さらに、大規模な広域センサネットワークの調査が提供されてもよい。デジタル通信を利用する他の測定技術とは異なり、この技術はネットワークの複雑さ又は測定帯域幅に大きな影響を与えることなく、センサの数及びカバーされるエリアをスケールアップすることができる。
【0093】
複数のセンサは、複数の場所で実質的に同時に複数のパラメータを検出するように構成されてもよい。全ての測定が同期しているように考慮され得る固定された既知の測定遅延がある(例えば、約5μs/kmの固定された既知の遅延)。
【0094】
ケーブル監視システム30は、最新の標準と互換性があり得る。例えば、測定値は、標準化されたサンプル値形式(IEC 61850-9-2)又は独自のプロトコルで利用可能となり得る。
【0095】
ケーブルの継続的な監視は、特定の故障を防止又は未然に防ぐのに役立ち、洋上の修復作業をより適切に計画すること(船舶、人員及び予備部品のスケジューリング及び可用性)を可能にする。
【0096】
以前の一般的な監視方法は生データに限定されており、これは、その後、情報を理解できるようなレポートを生成するために、独立したケーブル専門家によって調査されなければならない。
【0097】
早期予測と共にアクティブなケーブル監視は、致命的な故障を回避するためのメンテナンス計画において、事業者にとって利点となるであろう。リアルタイムの監視及び故障の予測を提供できるシステムは、事業者に利益をもたらすであろう。これにより、事業者はダウンタイムを回避しながら、資産の運用及びメンテナンスを積極的に行うことが可能になる。
【0098】
事業者はケーブル資産の完全な可視性を提供されてもよく、ケーブル監視システム30は、計画寿命の両方のOPEXフェーズにおいて、条件に基づくメンテナンス、戦略的なメンテナンス計画、及びコスト削減を可能にする。運用利益及びOPEXの節約があり得る。さらに、サービス故障、収入損失、修理費用及び資本コストが削減されてもよい。
【0099】
ケーブル監視システム30は、O&Mの決定を知らせるために風力発電所内の海底ケーブル(主要構成要素)の状態を追跡できるユーザフレンドリな総合的な統合システムを提供する。また、このシステムは、洋上風力の信頼性を高めるために、データ分析及びビッグデータ管理の利用を増加及び改善する。
【0100】
ケーブル監視システム30は、オープンな性質を有しており、新しい技術が市場に出てきたときに追加又は改良することができるため、エンドユーザに将来性のある柔軟なシステムを保証する。
【0101】
ケーブル監視システム30は、多くの主要なハードウェアサブ構成要素を備える。
【0102】
図4は、マスタ監視ステーション(MMS)32の1つの可能な例を示している。MMS32は、フィールドアレイケーブル14及びエクスポートケーブル18のデータ収集及び処理のための多数のサブ構成要素及び相互接続を収容する。MMS32は陸上のコントロールセンターにある。MMSパネルは、標準的な19インチのインストルメントパネルで構成されるモジュラーデザインである。MMS32の所要電力は、必要な冗長レベルに応じて構成され得る。シングル又はデュアルAC電源に対応し得る。数時間のバックアップを提供するために、無停電電源装置(UPS)がMMS32に含まれ得る。
【0103】
MMS32には、エクスポートケーブル18から測定値を収集するための単一のマージャ50Bがある。これは分布電気センシングモジュールと見なされ得る。陸上変電所22に最も近いケーブルの端から取得された測定値は、OMS34のマージャに接続される。
【0104】
DTSモジュール44は、エクスポートケーブル18内の光ファイバを調査し、エクスポートケーブル18内の分布温度を測定する。これは、エクスポートケーブル18の両端からの長さを測定するために、MMS32及びOMS34の両方にある。システムは、ブラウンフィールドサイト又はその他の任意のユニットにある既存のDTSユニットを利用し得る。センサを設置する必要はない場合があり、ラックに取り付けられた調査ユニットだけがあり、これは海底ケーブル内の光ファイバに接続されると、光電子信号をファイバに伝播させて温度を測定してもよい。このユニットは、OMS34に配置されている場合、データを変電所のプロセスバス52に発行するが、MMS32では、データはコンピュータシステム56に直接送信される。
【0105】
DASモジュール48は、MMS32の調査ユニットからのエクスポートケーブル18の分布音響を測定し、OMS34におけるそれが両端からのエクスポートケーブル18の長さを測定するように構成される。システムは、ブラウンフィールドサイト又はその他の任意のユニットにある既存のDASユニットを利用し得る。センサを設置する必要はない場合があり、ラックに取り付けられた調査ユニットだけがあり、これが海底ケーブル内の光ファイバに接続されると、光電子信号をファイバに伝播させてパラメータを測定してもよい。このユニットは、OMS34に配置されると、変電所のプロセスバス52にデータを発行する。MMS32では、データはコンピュータシステム56に直接送られる。
【0106】
この実施形態では、MMS32にはLIRAモジュール41がある。LIRAモジュール41は、MMS32内の調査ユニットからエクスポートケーブル18の共振を測定する。
【0107】
この実施形態では、MMS32内にタイムサーバ59がある。ケーブル監視システム30がそれ自身の時刻同期方法を必要とする場合には、タイムサーバ59が設置される。フィールドで既に行われているデータ処理の一部として既に存在するものを利用することも可能である。
【0108】
機械学習が可能なコンピュータシステム56において重要な部分は、高い処理能力を持つ複数のGPUである。これがなければ、ハードウェアはソフトウェアが要求するデータ処理速度に追いつくことができない可能性がある。
【0109】
図5に洋上監視ステーション(OMS)34の例を示す。この例では、OMS34には、パラメータによって概略が示されたデータを収集するためのラックマウント機器が収容されている。この例のOMS34は、パッチパネル、調査マシン、及びMMS32に送信されるデータをプロセスバス52に発行するステーション内の複数のマージャ50Aを備える。OMSパネルは、標準的な19インチのインストルメントパネルで構成されるモジュラーデザインである。これは必要なハードウェアを保持するためのダブル幅パネルである。
【0110】
OMS34の所要電力は、必要な冗長レベルに応じて構成され得る。OMS34は、シングル又はデュアルAC電源を受け入れてもよく、より大きな可用性が必要な場合はUPSを追加で取り付け得る。
【0111】
OMS34のマージャ50Aは、アレイ内のセンサ及びエクスポートケーブル18の近端からのセンサデータの収集を担当する。これらは分布電気センシングモジュールと見なされてもよい。この具体例では、システム全体のカバレッジを確保するために、ラックに13個のマージャ50Aが必要になる。マージャ50Aはプロセスバスを介して接続され、MMS32によって受信されるデータを送信する。
【0112】
DTSモジュール42は2つある。使用時には、DTSモジュール42はケーブル14内の光ファイバ14Aに問い合せ、アレイケーブル14及びエクスポートケーブル18内の分布温度を測定する。この例の調査ユニットは、プロセスバス52を介したデータのセンシング及び送信の両方に光ファイバ14Aを使用する。10s以上の要求に合わせて測定タイミングが選択されてもよく、4、8、及び16チャネルマルチプレクサモジュールが利用可能である。
【0113】
OMS32は、アレイケーブル14の分布音響を測定するための2つのDASモジュール46を備える。この実施形態では、OMS34は、例えばデータの処理及び分析のためのコンピュータシステム57を含む。
【0114】
OMS32のLIRAモジュール40は、アレイケーブル14を監視し、次にケーブル監視システム30によって分析されるデータを収集するように構成される。
【0115】
OMS34は、管理スイッチ/プロトコルコンバータ60Aを備える。センサは異なる通信プロトコルを使用してもよい。例えば、ケーブル監視システム30で使用するためにIEC 61850が選択されてもよい。OMS34は、伝送中のデータの時間同期を維持するために優先順位を付けてプログラムされてもよく、これにより、コンピュータシステム57が実行する必要があるデータの前処理の量が削減される。
【0116】
センサは、洋上変電所プロセスバス52にデータを発行するように配置されている。その後、MMS32は、陸上制御システム24から発行されたデータにアクセスし得る。プロセスバス52に向かう多くの異なるプロトコルがサポートされてもよく、データ分析を完了するためにMMS32に統合され得る。
【0117】
図6に、ケーブル監視システム30を使用する方法のフロー図を示す。ステップ600では、複数のセンサ36がアレイケーブル14の複数の異なるパラメータを検出する。センサは、アクティブ又はパッシブであってもよい。センサ36は、リアルタイムで同時にデータを提供してもよい。ステップ602で、プロセッサは複数のセンサ36からデータを取得する。
【0118】
ステップ604で、プロセッサは、アレイケーブル14に関連付けられたパラメータの標準限界を決定するためにデータを相関させる。標準限界は、アレイケーブル14の通常の動作パラメータを定義する。相関には、時間相関が含まれてもよい。少なくとも1つの又は各々のセンサ36から取得されたパラメータに関連付けられたデータは、少なくとも1つの又は各々の他のセンサ36から取得されたパラメータに関連付けられたデータと相関される。この相関及び/又は分析は、教師あり又は教師なしの機械学習プロセスで実行され得る。
【0119】
ステップ606では、相関させたデータを分析して、アレイケーブル14の動作異常を判断する。この情報は、アレイケーブル14の故障検出又は潜在的な故障検出、動作異常のリアルタイムの表示、オペレータへの警告に使用され、故障検出に基づいて予測メンテナンス及び/又は動作推奨を提供してもよい。
【0120】
当業者であれば、添付のクレームの範囲から逸脱することなく、本開示のさらなる実施形態を構想することが可能であろう。
【国際調査報告】