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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-18
(54)【発明の名称】自動車用の内燃機関及び自動車
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/24 20060101AFI20230810BHJP
   F01N 3/20 20060101ALI20230810BHJP
   F01N 3/22 20060101ALI20230810BHJP
   F02B 37/10 20060101ALI20230810BHJP
   F02B 37/12 20060101ALI20230810BHJP
   F02M 26/06 20160101ALI20230810BHJP
【FI】
F01N3/24 L
F01N3/20 K
F01N3/22 311B
F01N3/24 T
F02B37/10 Z
F02B37/12 302Z
F02M26/06 311
F01N3/22 301H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023506184
(86)(22)【出願日】2021-07-21
(85)【翻訳文提出日】2023-01-30
(86)【国際出願番号】 EP2021070312
(87)【国際公開番号】W WO2022028885
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】102020004717.3
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100090583
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 清
(74)【代理人】
【識別番号】100098110
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 みどり
(72)【発明者】
【氏名】ハイコ・バイル
(72)【発明者】
【氏名】レネ・エルンスト
(72)【発明者】
【氏名】ジークフリート・ミューラー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・ハインリヒスマイアー
【テーマコード(参考)】
3G005
3G062
3G091
【Fターム(参考)】
3G005DA02
3G005EA04
3G005EA16
3G005EA20
3G005GB24
3G005GD08
3G005HA18
3G062AA01
3G062AA05
3G062CA10
3G091AA02
3G091AA10
3G091AA11
3G091AA18
3G091AB02
3G091AB04
3G091BA02
3G091CA03
3G091CA05
3G091HB01
3G091HB05
3G091HB06
(57)【要約】
本発明は、内燃機関(10)に関するものであって、燃焼室(14)と、吸気管(12)と、排気管(16)と、排気管に配置された排気ガス後処理装置(20)と、排気管(16)内で排気ガス後処理装置(20)の上流側に配置された発熱素子(18)と、第1のインペラ(24)としてコンプレッサホイール、第2のインペラ(26)としてタービンホイール、及び電気機械を有する排気ガスターボチャージャ(22)と、を備え、電気機械を使用して、加熱モードにおいて、インペラ(24、26)のうちの少なくとも1つは、駆動可能であり、これによって、加熱モードにおいて、少なくとも1つのインペラ(24、26)を使用して、排気管(16)に空気が加熱媒体として搬送され、加熱媒体は、発熱素子(18)を使用して加熱可能であり、加熱媒体を、バルブ駆動装置を使用して、燃焼室(14)を通して案内可能であり、少なくとも1つの配管要素(28)が設けられており、少なくとも1つの配管要素(28)は、排気ガス後処理装置(20)の下流側に配置された第1の接続箇所(30)及び発熱素子(18)の上流側に配置された第2の接続箇所(32)で排気管(16)と流体的に接続されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用の内燃機関(10)であって、前記内燃機関(10)を使用して前記自動車を駆動可能である出力軸を有し、前記内燃機関(10)の少なくとも1つの燃焼室(14)で供給される空気が流通可能な吸気管(12)を有し、前記燃焼室(14)からの排気ガスが流通可能な排気管(16)を有し、前記排気ガスの後処理のために前記排気管に配置された排気ガス後処理装置(20)を有し、前記排気管(16)を流通するガスを加熱するために、前記排気管(16)内で前記排気ガス後処理装置(20)の上流側に配置された少なくとも1つの発熱素子(18)を有し、及び電動アシスト型排気ガスターボチャージャ(22)を有するものであり、前記排気ガスターボチャージャ(22)は、前記吸気管(12)を流通する前記空気を圧縮するための第1のインペラ(24)として前記吸気管(12)に配置されたコンプレッサホイールと、第2のインペラ(26)として前記排気管(16)に配置され、前記排気ガスによって駆動可能なタービンホイールと、電気機械と、を備え、前記電気機械を使用して、加熱モードにおいて前記排気ガス後処理装置(20)を加熱するために、前記インペラ(24、26)のうちの少なくとも1つは、駆動可能であり、これによって、前記加熱モードにおいて、前記加熱モード中、前記燃焼室(14)での燃焼プロセスは行われず、かつ前記出力軸は静止しており、前記少なくとも1つのインペラ(24、26)を使用して、前記排気管(16)に空気を加熱媒体として搬送することができ、前記加熱モードにおいて、前記排気ガス後処理装置(20)を加熱するために前記発熱素子(18)を使用して、前記加熱媒体を加熱可能である、前記内燃機関(10)において、
少なくとも1つの配管要素(28)により特徴付けられるものであって、前記少なくとも1つの配管要素(28)は、前記排気ガス後処理装置(20)の下流側に配置された第1の接続箇所(30)及び前記発熱素子(18)の上流側に配置された第2の接続箇所(32)で前記排気管(16)と流体的に接続されており、それによって、前記加熱媒体の少なくとも一部を、前記第1の接続箇所(30)から前記第2の接続箇所(32)に再循環可能であり、かつ前記第2の接続箇所(32)から前記排気管(16)に導入可能であり、前記内燃機関(10)は、前記燃焼室(14)に配置された少なくとも1つの吸気バルブ及び前記燃焼室(14)に配置された少なくとも1つの排気バルブを有するバルブ駆動装置を有し、前記加熱モードにおいて、前記吸気バルブ及び前記排気バルブは、同時に開かれており、それによって、前記加熱モードにおいて、前記加熱媒体を、前記吸気管(12)から前記燃焼室(14)を通して前記排気管(16)に案内可能である、前記内燃機関(10)。
【請求項2】
前記配管要素(28)に配置されたバルブ要素(34)により特徴付けられるものであって、前記バルブ要素(34)を使用して、前記配管要素(28)を流通可能な前記加熱媒体の量を調整可能である、請求項1に記載の内燃機関(10)。
【請求項3】
排気ガス再循環ライン(36)により特徴付けられるものであって、前記排気ガス再循環ライン(36)は、前記タービンホイール(26)の下流側、特に前記排気ガス後処理装置(20)の下流側に配置された分岐箇所(38)で前記排気管(16)と流体的に接続され、かつ導入箇所(40)で前記吸気管(12)と流体的に接続されており、それによって、前記排気ガスの少なくとも一部及び/又は前記加熱モードにおいて前記加熱媒体の少なくとも一部を、前記分岐箇所(38)から前記導入箇所(40)に案内可能であり、かつ前記導入箇所(40)から前記吸気管(12)に導入可能である、請求項1又は2に記載の内燃機関(10)。
【請求項4】
前記導入箇所(40)は、前記コンプレッサホイール(24)の上流側又は下流側に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載の内燃機関。
【請求項5】
前記排気ガス再循環ライン(36)に配置された排気ガス再循環バルブ(42)により特徴付けられるものであって、前記排気ガス再循環バルブ(42)を使用して、前記排気ガス再循環ライン(36)を流通可能な前記排気ガス及び/又は前記加熱媒体の量を調整可能である、請求項3又は4に記載の内燃機関(10)。
【請求項6】
再循環ライン(44)により特徴付けられるものであって、前記再循環ライン(44)は、前記タービンホイール(26)の上流側に配置された第3の接続箇所(46)で前記排気管(16)と流体的に接続され、かつ第4の接続箇所(48)で前記吸気管(12)と流体的に接続されており、それによって、前記排気ガスの少なくとも一部を、前記第3の接続箇所(46)から前記第4の接続箇所(48)に案内可能であり、かつ前記第4の接続箇所(48)から前記吸気管(12)に導入可能である、及び/又は、前記加熱モードにおいて、前記加熱媒体の少なくとも一部を、前記第4の接続箇所(48)から前記第3の接続箇所(46)に案内可能であり、かつ前記第3の接続箇所(46)から前記排気管(16)に導入可能である、請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
【請求項7】
前記第4の接続箇所(48)は、前記コンプレッサホイール(22)の下流側に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の内燃機関(10)。
【請求項8】
前記再循環ライン(46)に配置された再循環バルブ(50)により特徴付けられるものであって、前記再循環バルブ(50)を使用して、前記再循環ライン(44)を流通可能な前記排気ガス及び/又は前記加熱媒体の量を調整可能である、請求項6又は7に記載の内燃機関(10)。
【請求項9】
前記発熱素子(18)は、少なくとも1つの電気的発熱素子及び/又は燃焼器を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の内燃機関(10)を備える、自動車。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の自動車用の内燃機関に関する。更に、本発明は、自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、内燃エンジンと、未燃焼ガスを内燃エンジンに供給するための未燃焼ガス管と、排気ガスを内燃エンジンから排出するための排気管と、排気管に組み込まれた少なくとも1つの排気ガス後処理装置と、を備えた内燃機関が開示されている。内燃機関は、更に、未燃焼ガス管又は排気管に組み込まれた、電動駆動可能なコンプレッサと、排気ガス後処理装置の上流側に接続された又は排気ガス後処理装置に組み込まれた、排気ガス後処理装置を流通するガスを加熱するための加熱装置と、を含む。内燃機関は、制御装置を有し、制御装置は、内燃エンジンの非動作時、内燃機関のコンポーネントの温度が規定の限界値を下回る場合、制御装置が必要に応じてコンプレッサを加熱装置と共に同時に駆動するように形成されている。
【0003】
更に、特許文献2には、内燃エンジン、特に自動車の内燃エンジンの燃焼排気ガスを排出及び浄化するための排気ガス系統の事前コンディショニングのための方法が開示されており、排気ガス系統内では発熱素子によって空気が加熱される。ブロワによって、排気ガス系統内では、加熱された空気を用いて熱風フローが形成され、排気ガス系統の第1の触媒は、熱風フローによって最低動作温度に加熱される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】DE 10 2017 213 004 A1
【特許文献2】DE 10 2018 129 955 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、排気ガス後処理装置の加熱を特に有利にかつ特に迅速に行うことができるような、内燃機関及び自動車を作製することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本課題は、本発明により、請求項1の特徴を有する内燃機関及び請求項10の特徴を有する自動車によって解決される。本発明の好適な態様を備えた有利な実施形態は、その他の請求項に記載されている。
【0007】
本発明の第1の態様は、自動車用の内燃機関に関し、その自動車は、内燃機関の出力軸を介して内燃機関によって駆動可能である。内燃機関は、少なくとも1つの燃焼室と、空気が流通可能な吸気管と、を有し、吸気管を経由して燃焼室に空気を供給することができる。更に、内燃機関は、燃焼室からの排気ガスが流通可能な排気管を含み、排気管には、排気ガスの後処理のために排気ガス後処理装置が配置されている。加えて、排気管には、排気管を流通するガスを加熱するために、排気ガス後処理装置の上流側に少なくとも1つの発熱素子が配置されている。内燃機関は、電動アシスト型排気ガスターボチャージャを含み、排気ガスターボチャージャは、吸気管を流通する空気を圧縮するために、吸気管に配置されたコンプレッサホイールを第1のインペラとして有する。加えて、電動アシスト型排気ガスターボチャージャは、第2のインペラとして、排気管に配置されかつ排気ガスによって駆動可能なタービンホイールと、電気機械と、を有する。電気機械を使用して、加熱モードにおいて、排気ガス後処理装置を加熱するために、2つのインペラのうちの少なくとも1つを駆動することができ、これによって、加熱モードにおいて、加熱モード中、燃焼室内での燃焼プロセスは行われず、かつ出力軸は静止しており、少なくとも1つのインペラを使用して、排気管に空気を加熱媒体として搬送することができる。加熱媒体は、加熱モードにおいて、排気ガス後処理装置を加熱するために、発熱素子を使用して加熱される。したがって、例えば、加熱媒体は、発熱素子を使用して加熱又は加温することができる当該ガス又はある種のガスである。
【0008】
ここで、排気ガス後処理装置を特に有利に、かつ特に迅速に加熱することができるようにするために、本発明によれば、内燃機関は、少なくとも1つの配管要素を有し、少なくとも1つの配管要素は、排気ガス後処理装置の下流側に配置された第1の接続箇所及び発熱素子の上流側に配置された第2の接続箇所で排気管と流体的に接続されている。配管要素を使用して、加熱媒体の少なくとも一部を、第1の接続箇所で排気管から分岐して、配管要素に導入し、第1の接続箇所から第2の接続箇所へと循環させ、かつ第2の接続箇所で排気管に再度導入することができる。加えて、内燃機関は、バルブ駆動装置を有し、バルブ駆動装置は、燃焼室に配置された少なくとも1つの吸気バルブ及び燃焼室に配置された少なくとも1つの排気バルブを有する。吸気バルブ及び排気バルブは、併せてガス交換バルブとも称する。加熱モードにおいて、吸気バルブ及び排気バルブは、同時に開かれており、これによって、加熱モードにおいて、加熱媒体を、吸気管から燃焼室を通して、ひいては、ガス交換バルブを経由して排気管に案内可能である。換言すれば、ガス交換バルブは、同時に開かれているため、吸気バルブは、吸気チャネルを解放する一方で、同時に、排気バルブは、内燃機関の排気チャネルを解放する。ここで、加熱媒体は、吸気チャネルを流通することができ、これによって、吸気チャネル及び吸気バルブを経由して、吸気管から燃焼室に流入し、続いて燃焼室を流通し、その後、排気チャネルを流通し、それによって、排気チャネル及び排気バルブを経由して排気管に流入し、これによって、排気ガスを、吸気管から燃焼室を通して、ガス交換バルブを経由して、排気管に案内可能である又は案内される。
【0009】
自動車は、好適には自動車両として、特に乗用車として形成されている。内燃機関は、往復ピストンエンジンとして形成されていてもよく、燃焼室を含むエンジンブロックを有してもよい。吸気管を経由して流体、典型的には空気が、燃焼室に流入する。点火モードにおいて、燃焼室内で燃焼プロセスが開始される。各燃焼プロセスにおいて、燃料空気混合気が燃焼され、これによって、内燃機関の排気ガスが発生する。燃料空気混合気は、吸気管を流通する上記の空気及び特に液体燃料を含み、液体燃料は、燃焼室に取り込まれ、特に直接噴射される。
【0010】
特に排気ガス系統とも称される場合もある排気管では、排気ガス後処理装置は、排気ガスの後処理のために配置されている。換言すれば、排気ガス後処理装置は、特に少なくとも1つの触媒及び/又は、例えば、微粒子フィルタのような少なくとも1つのフィルタを使用して排気ガス浄化を行う。触媒を使用して、排気ガス中に存在する、例えば、一酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素及び/又は未燃焼の炭化水素のような有害物質は、少なくとも1つの化学反応を使用して、無害な物質に変換される。したがって、触媒は、三元触媒として形成されていてもよい。触媒とは、特に化学反応の活性化エネルギーを著しく低減し、これにより化学反応の反応速度が急速に進行する構成要素と理解される。活性化エネルギーは、特に化学反応の開始時に必要とされるエネルギー量である。反応速度は、特に化学反応が進行する速度である。特にガスフロー又は液体フローから固体を留めておく構成要素をフィルタと称する。これによって、特に微粒子又は煤と称する固体物質又は有害物質を排気ガスからろ過することができる。
【0011】
特に内燃機関の排気ガスの良好な浄化を可能にするには、排気ガス後処理装置、特に触媒が最低温度を有することが有利であり、最低温度は、特に変換温度又はライトオフ温度又は開始温度と称する場合がある。そのために、特に冷間始動では、排気ガス後処理装置の加熱が必要である。冷間始動とは、内燃機関の温度が周辺温度とほぼ一致する、特に内燃機関の運転開始、スタート、始動又は作動と理解される。内燃機関のスタートでは、内燃機関は、燃焼室内で燃焼プロセスが行われず、かつ出力軸が静止している停止エンジンとも称する状態から、特に点火モードとも称する作動状態に至る。冷間始動後、排気ガス後処理装置は、排気ガスを使用して加熱される。特に内燃エンジンと電動運転とが組み合わせられた車両の場合、排気ガスの質量流量が多くの作動状態で極めてわずかである又は存在しないことがあるため、排気ガスによる排気管の加熱又は保温は、特に困難である。特に自動車の電動走行を電動運転と称し、電動走行では、自動車は、少なくとも部分的に電気機械によって駆動される。
【0012】
排気管で排気ガス後処理装置の上流側に配置された発熱素子は、特に冷間始動後、排気ガス後処理装置の加熱を加速することができる。発熱素子は、発熱素子を流通する又は発熱素子の周囲を流れるガス、例えば、排気ガスを加熱するように形成されている。ガスは、内燃機関の通常モードにおいて及び/又は冷間始動中は、排気ガスである。通常モードとは異なる内燃機関の加熱モードにおいて、ガスは、空気であり、空気は、発熱素子を使用して加熱されて、排気ガス後処理装置を加温又は加熱する加熱媒体として利用される。
【0013】
排気ガス後処理装置の特に有利かつ迅速な加熱を可能にするために、本発明による配管要素及び本発明によるバルブ駆動装置が設けられており、特に可変又は全可変のバルブ駆動装置として形成され得る。可変又は全可変のバルブ駆動装置とは、吸気バルブ及び/又は排気バルブのバルブリフト又は開弁時間、特に開弁時点及び/又は閉弁時点を可変に調整可能である又は変更可能であるバルブ駆動装置と理解される。これは、特に通常モードにおいて若しくは通常モード中、及び/又は、加熱モードにおいて若しくは加熱モード中に行うことができる。加熱モードにおいて、吸気バルブ及び排気バルブは、同時に少なくとも部分的に開かれており、これによって、加熱媒体を、例えば、電動又は電動アシスト型排気ガスターボチャージャを使用して、吸気管から燃焼室を通して排気管に発熱素子まで搬送することができる、及び/又は加熱媒体を排気管で搬送して、その場合、特に配管要素を介して循環させることができる。その場合、2つのインペラのうちの少なくとも1つは、特に車載電気システムと称する電源装置から得ることができる電気エネルギーを利用する電気機械を使用して駆動される。配管要素を使用して、発熱素子によって加熱された加熱媒体の少なくとも一部は、排気ガス後処理装置を流通した後、発熱素子及び排気ガス後処理装置に再び循環することができ、これにより、再循環回路が生じる。このようにして、排気ガス後処理装置だけでなく、排気管の他の部分も加熱される。これによって、排気ガス後処理装置とその周囲にある排気管構成部品との間では、温度勾配が特にわずかであり、これによって、排気ガス後処理装置から周囲にある排気管構成部品へと運び去られる熱は、特にわずかである。換言すれば、排気ガス後処理装置の熱損失は、ごくわずかである。これによって、排気ガス後処理装置は、特に効率的に加熱し、かつ加温することができる。更に、加熱媒体は、短時間で特に高温にすることができ、これによって、排気ガス後処理装置を効率的かつ効果的に加温することができる。再循環回路は、特にエンジン停止時に駆動することができる。再循環回路への加熱媒体の搬送は、特に少なくとも1つの電動駆動インペラを使用して、特に第2のインペラを使用して行うことができる又は少なくとも補助することができる。換言すれば、再循環回路は、少なくとも1つの電気駆動インペラを使用して維持することができる。その後、排気ガス後処理装置のコンディショニングは、特にエンジン停止時に可能になる。これによって、内燃機関からは、特に冷間始動後、排出される有害物質がほとんどない。
【0014】
本発明の一実施形態では、配管要素にバルブ要素が配置されており、このバルブ要素を使用して、配管要素を流通する加熱媒体の量を調整可能である。そのために、バルブ要素は、例えば、コントロールユニットによって構成された又はコントロールユニットと称する、制御装置と接続することができる。配管要素は、バルブ要素を使用して部分的にのみ又は完全に閉鎖可能である。
【0015】
本発明の他の実施形態では、内燃機関は、排気ガス再循環ラインを有し、排気ガス再循環ラインは、タービンホイールの下流側、特に排気ガス後処理装置の下流側に配置された分岐箇所で排気管と流体的に接続されている。加えて、排気ガス再循環ラインは、導入箇所で吸気管と流体的に接続されている。導入箇所は、吸気管内でコンプレッサホイールの上流側又は下流側に配置されてもよい。排気ガス再循環ラインを使用して、分岐箇所の排気ガスの少なくとも一部を排気管から分岐して、排気ガス再循環ラインに導入することができる。排気ガス再循環ラインに案内された排気ガスは、排気ガス再循環ラインを流通し、排気ガス再循環ラインを使用して導入箇所に案内され、導入箇所で吸気管に導入することができ、これを特に低圧排気ガス再循環と称することがある。これによって、排気ガスを燃焼室に案内することができる。燃焼プロセス開始前に既に燃焼室に存在する排気ガス部分は、特に燃焼プロセス時に形成され得る有害物質をわずかに含んでいる場合がある。その有害物質は、特に一酸化窒素又は二酸化窒素であり、両方とも一般的に特に酸化窒素と称することがある。加熱モードにおいて、例えば、加熱媒体の少なくとも一部を、分岐箇所から導入箇所に案内して、導入箇所で吸気管に導入することができる。
【0016】
更なる実施形態では、排気ガス再循環ラインに、排気ガス再循環バルブが配置されており、排気ガス再循環バルブを使用して、排気ガス再循環ラインを流通する排気ガス及び/又は加熱媒体の量は、調整可能である。そのために、排気ガス再循環バルブは、制御装置と接続可能であり、制御装置によって制御可能であり、ひいては動作可能である。排気ガス再循環ラインは、例えば、排気ガス再循環バルブを使用して、部分的にのみ又は完全に閉鎖することができる。
【0017】
本発明の更なる実施形態は、内燃機関が再循環ラインを有し、再循環ラインは、タービンホイールの上流側に配置された第3の接続箇所で排気管と流体的に接続され、第4の接続箇所で吸気管と流体的に接続されていることを特徴とする。第4の接続箇所は、好ましくは、コンプレッサホイールの下流側に配置することができる。再循環ラインを使用して、例えば、排気管を流通する排気ガスの少なくとも一部を排気管から分岐して、再循環ラインに導入することができる。再循環ラインに導入された排気ガスは、再循環ラインを第1の流れ方向に流通することができ、これにより、再循環ラインを使用して、第3の接続箇所から第4の接続箇所に案内されて、第4の接続箇所で吸気管に導入され、これを特に高圧排気ガス再循環と称することがある。加熱モードにおいて、加熱媒体の少なくとも一部又は加熱媒体全部を第4の接続箇所で吸気管から分岐して、再循環ラインに導入することができる。再循環ラインに導入された排気ガスは、再循環ラインを第1の流れ方向と対向する第2の流れ方向に流通することができ、再循環ラインを使用して第4の接続箇所から第3の接続箇所に案内される。この場合、加熱媒体は、吸気管から、内燃機関の燃焼室又は全燃焼室を迂回して排気管に発熱素子まで案内され、これによって、加熱媒体を、それに続いて排気ガス後処理装置を、特に効果的に加熱することができる。
【0018】
本発明の他の実施形態では、再循環ラインには、再循環バルブが配置されており、再循環バルブを使用して、再循環ラインを流通する排気ガス及び/又は加熱媒体の量を調整可能である。そのために、再循環バルブは、制御装置と接続することができ、制御装置によって制御可能である。再循環ラインは、再循環バルブを使用して、例えば、部分的にのみ又は完全に閉鎖することができる。
【0019】
最終的に、発熱素子が少なくとも1つの電気的発熱素子及び/又は少なくとも1つの燃焼器及び/又は少なくとも1つの電気触媒を有する場合、特に有利であることが示された。電気的発熱素子とは、特に電流を熱に変換する発熱素子と理解される。特に液体状又はガス状の少なくとも1つの燃料が火炎の形成あり又はなしで、ひいては、特に熱を放出又は排出して触媒的に燃焼される発熱素子を、特に燃焼器と称する。電気触媒とは、特に、電気的発熱素子を使用して加熱される又は加熱可能である触媒と理解され、電気的発熱素子は、例えば、触媒のハウジングに固定されている、及び/又は触媒的な若しくは触媒として作用する触媒の構造体と接続されていてもよい。
【0020】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様による本発明の内燃機関を有する自動車に関する。本発明の第1の態様の利点及び有利な形態は、本発明の第2の態様の利点及び有利な形態であると見なすことができ、逆もまた同様である。本発明による自動車は、好ましくは、自動車両として、特に乗用車若しくは貨物車として、又は旅客用バス若しくはモータサイクルとして形成されている。
【0021】
本発明の更なる利点、特徴、及び詳細は、好ましい実施例の以下の説明及び図面の参照によって明らかになる。先の説明において言及した特徴及び特徴の組み合わせ、並びに以下の図面の説明で挙げる、及び/又は単一の図に単独で示す特徴及び特徴の組み合わせは、それぞれ記載されている組み合わせのみならず、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組み合わせ又は単独でも使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】図面は、唯一の図において、本発明による内燃機関の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
唯一の図では、自動車用、特に好適には乗用車として形成された自動車両用の内燃機関10の概略図が示されている。この場合、自動車は、内燃機関10を使用して駆動可能である。内燃機関10は、吸気管12、少なくとも1つのシリンダ及び排気管16を有する。シリンダは、燃焼室14を部分的に画定する。内燃機関10は、並進移動可能にシリンダに収納されているピストンを有する。ピストンは、燃焼室14を部分的に画定する。図面に図示された実施例では、正確に4つの燃焼室14を有する4気筒エンジンである。
【0024】
吸気管は、吸気管を使用して燃焼室14に案内される空気の形態の流体が流通可能である。燃焼室14では、内燃機関10の点火モード中に燃焼プロセスが進行し、燃焼プロセスから、内燃機関10の排気ガスが結果として生じる。排気ガスは、排気ガス系統とも称される排気管12を流通し、排気管12を経由して燃焼室14から出ることができる。排気管16には、少なくとも1つの発熱素子18及び排気ガス後処理装置20が配置されており、発熱素子18は、排気ガス後処理装置20の上流側に配置されている。排気ガス後処理装置20は、排気ガス浄化のための少なくとも1つの要素を含む。排気ガス浄化のための要素は、例えば、酸化触媒として、特にディーゼル酸化触媒(DOC)として、NOx吸蔵触媒(NSK)として、SCR触媒(Selective Catalytic Reduction Catalyst)として、ディーゼル微粒子フィルタ(DPF)として、又はディーゼル微粒子フィルタ上のSCR触媒(SDPF)として、形成されていてもよい。
【0025】
特に、排気ガスから一酸化炭素及び未燃焼の炭化水素を残留酸素との酸化を使用して取り除く触媒を、酸化触媒と称する。特に、燃焼プロセス時に少しの化学反応にも関与せず、ひいては、更なる化学反応のために酸素として使用される酸素分子を、残留酸素と称する。NOx吸蔵触媒(NSK)とは、特に、吸蔵成分を有する触媒と理解され、窒素酸化物は、吸蔵成分において化学的に結合され、ひいては、排気ガスから取り除かれる。その後、排気ガス中が酸素不足である内燃機関の動作状態において、窒素酸化物を吸蔵成分から再度遊離し、未燃焼の炭化水素又は一酸化炭素といった低減対象成分を用いて低減することができる。特に、導入された尿素溶液由来の尿素を用いて、窒素酸化物を化学反応で窒素及び水に変換する触媒を、SCR触媒と称する。ディーゼル微粒子フィルタ(DPF)とは、特に、煤又はダストと称される微粒子を排気ガスから取り除くフィルタと理解される。
【0026】
同様に、内燃機関10は、吸気管12に第1のインペラ24として配置されたコンプレッサホイールと、排気管16に第2のインペラ26として配置されたタービンホイールと、シャフトと、を有する、電動、電動アシスト型又は電動アシスト可能な排気ガスターボチャージャ22を有する。第1のインペラ24及び第2のインペラ26は、シャフト上に配置されており、相対回転不能にシャフトに接続されている。第1のインペラ24、第2のインペラ26及びシャフトは、例えば、個別に相互に形成されたコンポーネントであり、コンポーネント間でシャフトの軸線方向及び半径方向に相互に行われる相対回転が行われないように、又は防止されるように相互に接続されている。第1のインペラ24は、例えば、吸気管12を経由して燃焼室14に流入される空気を圧縮するために使用される。第2のインペラ26を使用して、例えば、燃焼室14から排気管16に流入する排気ガスが膨張し、これによって、第2のインペラ26が排気ガスによって駆動される。更に、内燃機関10は、電気エネルギーを利用して排気ガスターボチャージャ22を駆動することができる電気機械を有する。電気機械は、排気ガスターボチャージャ22のシャフトを駆動して、第1のインペラ24及び第2のインペラ26をシャフトを使用して駆動するように形成されていてもよい。あるいは、電気機械は、第1のインペラ24及び/又は第2のインペラ26が電気機械によって直接駆動可能であるように形成されていてもよい。このことから、シャフトは、電気機械によって直接駆動されないと理解されたい。内燃機関10はまた、例えば、内燃機関が特に内燃機関10の点火モードにおいて自動車を駆動するトルクを供給することができる、クランクシャフトとして形成された出力軸を有する。内燃機関10の加熱モードにおいて、2つのインペラ24、26のうちの少なくとも1つが電気機械を使用して電気的に駆動されることにより、空気は、加熱媒体として、電動アシスト型排気ガスターボチャージャ22を使用して排気管16に搬送される。加熱モード中、内燃機関の一部又は全部の燃焼室14で燃焼プロセスは行われず、加熱モード中、出力軸は、静止したままである。更に、加熱モードにおいて、加熱媒体は、発熱素子18によって加温されるため、加熱モードにおいて、加温された加熱媒体を使用して、排気ガス後処理装置20は、加温又は加熱される。
【0027】
ここで、排気ガス後処理装置20を特に有利かつ特に迅速に加熱できるようにするため、内燃機関10は、バルブ駆動装置を有し、バルブ駆動装置は、燃焼室14に配置された少なくとも1つの吸気バルブ及び燃焼室14に配置された少なくとも1つの排気バルブを有する。加熱モードにおいて、吸気バルブ及び排気バルブは、同時に開かれており、これによって加熱モードにおいて、加熱媒体を、吸気管12から燃焼室を通して、排気管16に案内可能である。吸気管12から、燃焼室を通して、排気管16への加熱媒体の適切な搬送は、電気駆動排気ガスターボチャージャ22を使用して行われ、2つのインペラ24、26のうちの少なくとも1つは、電気的に駆動される。加えて、内燃機関10は、少なくとも1つの配管要素28を有し、少なくとも1つの配管要素28は、排気ガス後処理装置20の下流側に配置された第1の接続箇所30及び発熱素子18の上流側で、特にタービンホイール26の上流側に配置された第2の接続箇所32で排気管16と流体的に接続されている。配管要素28を使用して、排気管16を流通する加熱媒体の少なくとも一部は、第1の接続箇所30で排気管16から分岐可能であり、第1の接続箇所30から第2の接続箇所32に循環可能であり、第2の接続箇所32で排気管16に導入可能である。これによって、加熱媒体は、配管要素28を使用して第1の接続箇所30から、それに対向して上流側に配置された第2の接続箇所32に循環され、排気管16に導入されるため、加熱媒体の再循環を実現可能である。加熱媒体のこの再循環によって、第1の再循環回路が確立し、第1の再循環回路内又は第1の再循環回路に渡って、加熱媒体は、接続箇所30と接続箇所32との間を循環することができる。第1の再循環回路は、電動駆動排気ガスターボチャージャ22を使用して、特にエンジン停止と称する状態で作動させることができる。これによって、排気ガス後処理装置20は、既にエンジン停止時に加熱し、ひいては、特に有利にコンディショニングすることができる。そのため、内燃機関10は、有害物質の排出が特にわずかである。エンジン停止とは、内燃機関10内で燃焼プロセスが進行せず、出力軸が静止していることと理解されたい。
【0028】
配管要素28には、バルブ要素34が配置されており、バルブ要素34を使用して、配管要素28を流通する加熱媒体の量を調整可能である。そのために、バルブ要素28は、例えば、コントロールユニットによって構成される制御装置と接続することができる。
【0029】
例えば、排気管16で第1の接続箇所30の下流側に配置された、排気ガスフラップとして形成されている排気ガスバルブ要素35を使用して、内燃機関10は、排気ガス及び/又は加熱媒体を捨て去る質量流量を削減する又は阻止する又は蓄積することができる。規定の質量流量を調整するため、排気ガスバルブ要素35は、コントロールユニットと接続することができ、コントロールユニットは、例えば、制御装置であり、排気ガスバルブ要素35を制御し、これによって、動作する、特に制御又は調整することができる。排気ガスバルブ要素35を使用する排気管16の少なくとも部分的な閉鎖によって、特に大量の加熱媒体が再循環回路を流通すること、すなわち、再循環回路を介して又は再循環回路に沿って循環することができる。この場合、再循環回路は配管要素28を有するため、再循環回路を流通する加熱媒体が配管要素28を流通し、ひいては、配管要素28を介して循環する。この循環又は再循環によって、排気ガス後処理装置20は、特に迅速かつ効率的に加熱することができる。
【0030】
内燃機関10は、排気ガス再循環ライン36を有する。排気ガス再循環ライン36は、排気ガス後処理装置20の下流側に配置された分岐箇所38で排気管16と流体的に接続されている。更に、排気ガス再循環ライン36は、導入箇所40で吸気管12と流体的に接続されている。排気ガス再循環ライン36によって、特に点火モード中、排気管16を流通する排気ガスの少なくとも一部が分岐箇所38から導入箇所40に案内され、導入箇所40で吸気管12に導入することができる。導入箇所は、吸気管内で第1のインペラ24の下流側に配置されているが、代替的に第1のインペラ24の上流側に配置されてもよく、これは図示されていない。加熱モードにおいて、加熱媒体の少なくとも一部を、分岐箇所38から導入箇所40に案内して、導入箇所40で吸気管12に導入することができる。したがって、加熱モードにおいて、排気ガス再循環ライン36を介して加熱媒体の第2の再循環回路を構成することができる。加熱媒体の搬送は、排気ガスターボチャージャ22の第1の電動駆動インペラ24及び/又は第2の電動駆動インペラ26によって行われる。第2の再循環回路は、第1の再循環回路とは無関係に又は第1の再循環回路と一緒に動作させることができる。排気ガス再循環ライン36には、排気ガス再循環バルブ42が配置されており、、排気ガス再循環バルブ42を使用して、排気ガス再循環ライン36を流通可能な排気ガス及び/又は加熱媒体の量は、調整可能である。そのために、排気ガス再循環バルブ42は、例えば、コントロールユニットによって構成される制御装置と接続されている。
【0031】
内燃機関10は、第2のインペラ26の上流側に配置された第3の接続箇所46で排気管と接続され、第4の接続箇所48で吸気管12と流体的に接続されている再循環ライン44を有する。第4の接続箇所48は、好ましくは、第1のインペラ24の下流側に配置することができる。再循環ライン44を使用して、排気ガスの少なくとも一部を、第1の流れ方向に、第3の接続箇所46から第4の接続箇所48に案内可能であり、第4の接続箇所48から吸気管12に導入可能である。加熱モードにおいて、加熱媒体は、第1の流れ方向と対向する第2の流れ方向に、第4の接続箇所48から第3の接続箇所46に案内可能であり、第3の接続箇所46から排気管16に導入可能である。この場合、加熱媒体は、少なくとも第1の電動駆動インペラ24を使用して、吸気管から燃焼室14を迂回して発熱素子18に搬送される。再循環ライン44には、再循環バルブ50が配置されており、再循環バルブ50を使用して、再循環ライン44を流通可能な排気ガス又は加熱媒体の量は、調整可能である。そのために、再循環バルブ50は、例えば、コントロールユニットによって構成される制御装置と接続されている。
【0032】
発熱素子18は、電気的発熱素子及び/又は燃焼器及び/又は電気的に加熱可能な触媒を有してもよい。
【符号の説明】
【0033】
10 内燃機関
12 吸気管
14 燃焼室
16 排気管
18 発熱素子
20 排気ガス後処理装置
22 排気ガスターボチャージャ
24 コンプレッサホイール
26 タービンホイール
28 配管要素
30 第1の接続箇所
32 第2の接続箇所
34 バルブ要素
35 排気ガスバルブ要素
36 排気ガス再循環ライン
38 分岐箇所
40 導入箇所
42 排気ガス再循環バルブ
44 再循環ライン
46 第3の接続箇所
48 第4の接続箇所
50 再循環バルブ

【図
【手続補正書】
【提出日】2023-01-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
更に、特許文献2には、内燃エンジン、特に自動車の内燃エンジンの燃焼排気ガスを排出及び浄化するための排気ガス系統の事前コンディショニングのための方法が開示されており、排気ガス系統内では発熱素子によって空気が加熱される。ブロワによって、排気ガス系統内では、加熱された空気を用いて熱風フローが形成され、排気ガス系統の第1の触媒は、熱風フローによって最低動作温度に加熱される。
加えて、特許文献3によれば、内燃機関と、少なくとも1つの触媒を有する、内燃機関に接続された排気ガス装置と、を備える駆動装置を駆動するための方法が公知であると理解される。触媒には、内燃機関の少なくとも1つの動作状態において加熱するために、加熱装置を使用して加温された暖気フローが供給され、暖気フローは、所定の温度に調整するために、触媒の上流側で低温新気フローと混ぜ合わせられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
【特許文献1】DE 10 2017 213 004 A1
【特許文献2】DE 10 2018 129 955 A1
【特許文献3】DE 10 2013 001 080 A1
【国際調査報告】