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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-21
(54)【発明の名称】鋳造環境のモニタリング
(51)【国際特許分類】
   B22D 46/00 20060101AFI20230814BHJP
【FI】
B22D46/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504430
(86)(22)【出願日】2021-07-23
(85)【翻訳文提出日】2023-01-20
(86)【国際出願番号】 US2021042984
(87)【国際公開番号】W WO2022020724
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】62/705,947
(32)【優先日】2020-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506110243
【氏名又は名称】ノベリス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NOVELIS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(74)【代理人】
【識別番号】100197583
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 健
(72)【発明者】
【氏名】マッカラム,ジョン ロバート バスター
(72)【発明者】
【氏名】コズミッキ,マイケル アール
(72)【発明者】
【氏名】タクール,アドウェイト
(72)【発明者】
【氏名】ベッツ,ウィリアム エム
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】グプタ,アダルシュ
(72)【発明者】
【氏名】シルヴァ,アウグスト-セーザル
(57)【要約】
モニタリングシステムは、鋳造環境(たとえば、金型を含む)をモニタリングしてもよい。モニタリングシステムは、カメラ及びコンピュータシステムを含んでいてもよい。カメラを、鋳造環境における1つ以上のコンポーネントに関連付けられる光学データを取り込むかまたは検出するように位置付けてもよい。カメラは光学データをコンピュータシステムに送ってもよく、コンピュータシステムは、鋳造環境に関連付けられるプロファイルを生成してもよい。プロファイルをベースラインプロファイルと比較して、特定の事象が発生したか否かを判定してもよい。発生し得た事象に基づいて、動作命令を生成することができる。動作命令を用いて鋳造プロセスを調整してもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳造作業をモニタリングするためのシステムであって、
溶融金属を受け取る開口部を規定する金型と、
鋳造作業中に前記金型に前記溶融金属を移送するように構成された樋と、
視野を有するカメラであって、前記鋳造作業に関連付けられる光学データを取り込むように構成された前記カメラと、
メモリ内の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行するように構成されたプロセッサを含むコントローラであって、前記コントローラは、前記プロセッサに、
前記鋳造作業に関連付けられる前記光学データを受け取ることと、
少なくとも前記光学データに基づいて、前記鋳造作業に関連付けられるプロファイルを生成することと、
前記プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、
前記比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、
を含むプロセッサ動作を実行させる、前記コントローラと、
を含む、前記システム。
【請求項2】
前記鋳造作業に関連付けられる前記プロファイルは、前記金型の状態または前記金型内で状態が発生する可能性を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プロセッサ動作はさらに、
前記鋳造作業に関連付けられる第2の光学データを受け取ることと、
少なくとも前記第2の光学データに基づいて、前記鋳造作業に関連付けられる前記プロファイルを更新することと、
前記更新されたプロファイルを前記ベースラインプロファイルと比較することと、
前記比較に基づいて、前記特定の事象が発生したか否かを判定することと、
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサ動作は、少なくとも前記特定の事象が発生したという判定に基づいて動作命令を生成することをさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記動作命令は、前記樋から前記金型内への前記溶融金属の流量を変えるための命令を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記金型内への前記溶融金属の前記流量を変えることは、前記溶融金属が前記金型内に流れ込むことを止めることを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記樋は、前記鋳造作業の間に前記樋から前記金型への前記溶融金属の流量を調整するように構成された流れ制御デバイスを含み、前記視野は少なくとも前記溶融金属または前記金型の一部を含み、前記カメラはさらに、前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられる光学データを取り込むように構成され、前記プロセッサ動作はさらに、
前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられる第1の光学データを受け取ることと、
少なくとも前記第1の光学データに基づいて、前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられるプロファイルを生成することと、
前記プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、
前記比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記コントローラは前記プロセッサに、
前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられる第2の光学データを受け取ることと、
少なくとも前記第2の光学データに基づいて、前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられる前記プロファイルを更新することと、
前記更新されたプロファイルを前記ベースラインプロファイルと比較することと、
前記比較に基づいて、前記特定の事象が発生したか否かを判定することと、
を含むさらなるプロセッサ動作を実行させる、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記光学データは、画像または熱プロファイルのうちの少なくとも一方を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記特定の事象は、前記金型内の漏れ、前記金型内の割れ、前記金型上のダスト、前記金型上の錆、前記金型の位置合わせ不良、または前記金型内の湿分のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
金型をモニタリングする方法であって、
金型と樋とを含む鋳造システムの1つ以上の機器を用いて鋳造作業を開始することであって、前記鋳造作業は、前記樋から前記金型内に溶融金属が流れることを引き起こすかまたは促進する1つ以上の動作を含む、前記開始することと、
カメラを用いて、前記1つ以上の機器のうちの少なくとも1つに関連付けられる第1の光学データを取り込むことと、
前記第1の光学データに基づいて、前記1つ以上の機器のうちの前記少なくとも1つに関連付けられるプロファイルを生成することと、
前記プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、
前記比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、
を含む、前記方法。
【請求項12】
前記特定の事象が発生したか否かに基づいて前記鋳造作業を調整することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記鋳造作業を調整することは、前記樋から前記金型内への溶融の流れの流量を変えることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記カメラを用いて、前記1つ以上の機器のうちの前記少なくとも1つに関連付けられる第2の光学データを取り込むことと、
前記第2の光学データに基づいて、前記1つ以上の機器のうちの前記少なくとも1つに関連付けられる前記プロファイルを更新することと、
前記更新されたプロファイルを前記ベースラインプロファイルと比較することと、
前記比較に基づいて、前記特定の事象が発生したか否かを判定することと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
プロファイルを生成することは、前記第1の光学データを前記金型の一部に関連付けることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記プロファイルを前記ベースラインプロファイと比較することは、前記鋳造作業の前に取り込んだ光学データを前記鋳造作業の間に取り込んだ前記第1の光学データと比較することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記特定の事象が発生したか否かを判定することは、前記特定の事象が発生する可能性を決定することを含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国仮出願第62/705,947号(2020年7月23日に出願)、発明の名称「Monitoring Casting Environment」の利益及びこれに対する優先権を主張する。なお、この文献の中身は、すべての目的に対してその全体において参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は全般的に、金属鋳造に関し、より具体的には、金属鋳造プロセスをモニタリングするための関連するプロセス及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
金属インゴットを作るために溶融金属を金型内に堆積させる場合がある。これらの金属インゴットは、たとえば、直接チル(DC)鋳造または電磁鋳造(EMC)を用いて形成する場合がある。DC鋳造では、溶融金属を通常、浅水冷却金型内に注ぐ。金型は、フォールスボトムを形成するために入れ子式油圧式テーブルに取り付けられたボトムブロックを含む場合がある。溶融金属を金型内に堆積させる前に、ボトムブロックを金型の最下部にまたはその付近に配置する場合がある。溶融金属が金型内に堆積されると、溶融金属は金型キャビティを満たす場合があり、金型の外部及び下部が冷却される場合がある。溶融金属は冷えて固化し始める場合があり、溶融コアの周りに固体または半固体金属の外殻が形成される場合がある。ボトムブロックを下げると、さらなる溶融金属が金型キャビティ内に供給され得る。
【0004】
鋳造プロセスの前、最中、後に、金型及び金属インゴットを1つ以上のセンサによってモニタする場合がある。たとえば、金属レベルセンサによって、金型内の溶融金属の高さを測定する場合がある。これらのセンサの多くは、金型内及びその周りに配置されて、インゴットまたは金型と物理的に接触することが多い。オペレータを鋳造環境に入れさせ、センサをインゴットと接触させるリスクを軽減するために、インゴットと接触しないシステムを用いて、鋳造環境の外から鋳造プロセスをモニタリングすることが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0005】
用語実施形態及び同様の用語は、本開示の主題及び以下の特許請求の範囲のすべてを大まかに指すことを意図している。これらの用語を含む記載は、本明細書に記載の主題を限定することも以下の請求項の意味または範囲を限定することもないと理解すべきである。本明細書で扱う本開示の実施形態は、この概要ではなく以下の請求項によって規定される。この概要は、本開示の種々の態様の大まかな概略であり、以下の詳細な説明セクションでさらに説明するコンセプトのうちのいくつかを紹介する。この概要は、特許請求の範囲に記載される対象の主要または本質的な特徴を特定することは意図しておらず、特許請求の範囲に記載される対象の範囲を決定するために別個に用いられることも意図していない。主題は、本開示の明細書全体の適切な部分、いずれかまたは全ての図面、及び各請求項を参照することにより理解すべきである。
【0006】
本明細書の特定の例は、鋳造プロセス中に鋳造システムをモニタリングするためのシステム及び方法を扱っている。種々の例において、鋳造プロセス中に1つ以上の金型の中に溶融金属を堆積させる樋を含む鋳造システムを用いている。金型のうちの少なくとも1つは、金型の最上部と最下部との間に及ぶ複数の側壁を有していてもよい。金型の最上部及び最下部は開いていてもよく、樋によってオープントップを通して溶融金属を堆積させることができ、凝固しつつある金属を、オープンボトムを通して出すことができる。システムは1つ以上のカメラを備えていてもよく、少なくとも1つのカメラは、金型の少なくとも一部を含む視野を有している。たとえば、1つ以上のカメラの視野は金型の最上部を含んでいてもよい。コンピュータシステムを用いて、鋳造作業中に1つ以上の事象を検出してもよい。たとえば、金型内の金属のレベルまたはボトムブロックと金属インゴットの一部との間の距離である。コンピュータシステムは、検出した事象のうちの1つ以上に基づいて適切な処置及び/または警告を決定してもよい。
【0007】
種々の例において、鋳造作業をモニタリングするためのシステムが提供される。システムは、溶融金属を受け取る開口部を規定する金型と、鋳造作業中に樋から金型への溶融金属の流量を調整するように構成された流れ制御デバイスを含む樋と、視野を有するカメラであって、鋳造作業に関連付けられる光学データを取り込むように構成されたカメラと、メモリ内の非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された命令を実行するように構成されたプロセッサを含むコントローラと、を含んでいてもよい。コントローラは、プロセッサに、鋳造作業に関連付けられる光学データを受け取ることと、少なくとも光学データに基づいて、鋳造作業に関連付けられるプロファイルを生成することと、プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、を含むプロセッサ動作を実行させてもよい。
【0008】
種々の例において、金型をモニタリングする方法が提供される。本方法は、金型と樋とを含む鋳造システムの1つ以上の機器を用いて鋳造作業を開始することを含んでいてもよい。鋳造作業は、溶融金属が樋から金型内に流れることを引き起こすかまたは促進する1つ以上の動作を含んでいてもよい。またモニタリングする方法は、カメラを用いて、1つ以上の機器のうちの少なくとも1つに関連付けられる第1の光学データを取り込むことと、第1の光学データに基づいて、1つ以上の機器のうちの少なくとも1つに関連付けられるプロファイルを生成することと、プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、を含んでいてもよい。
【0009】
種々の例において、金型をモニタリングするためのシステムが提供される。システムは、溶融金属を受け取る開口部を規定する金型と、鋳造作業中に金型に溶融金属を移送(または供給、deliver)するように構成された樋と、少なくとも溶融金属または金型の一部を含む視野を有するカメラであって、溶融金属または金型の一部に関連付けられる光学データを取り込むように構成されたカメラと、メモリ内の非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された命令を実行するように構成されたプロセッサを含むコントローラと、を含んでいてもよい。コントローラは、プロセッサに、溶融金属または金型の一部に関連付けられる第1の光学データを受け取ることと、少なくとも第1の光学データに基づいて、溶融金属または金型の一部に関連付けられるプロファイルを生成することと、プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、を含むプロセッサ動作を実行させてもよい。
【0010】
他の目的及び利点は、以下の非限定的な例の詳細な説明から明らかである。
【0011】
明細書は以下の添付図を参照する。図では、異なる図において同様の参照数字が用いられた場合、同様または類似のコンポーネントを例示することが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】種々の実施形態による、鋳造環境をモニタリングするためのシステムの描写である。
図2】種々の実施形態による、図1のモニタリングシステムの一部の断面図である。
図3】種々の実施形態による、図1のモニタリングシステムの一部の平面図である。
図4】種々の実施形態による、図1のモニタリングシステムとともに用いるコンピュータシステム例を例示する図である。
図5】種々の実施形態による、モニタリングシステムを用いるためのプロセスの例を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書で用いる場合、用語「発明」、「本発明」、「この発明」、及び「現発明」は、本特許出願及び以下の請求項の主題のすべてを広く指すことを意図している。これらの用語を含む記載は、本明細書に記載の主題を限定することも以下の特許請求の範囲の意味または範囲を限定することもないと理解すべきである。本発明の実施形態の主題を、法的要件を満たすために具体性を伴ってここで説明しているが、この説明は必ずしも特許請求の範囲の範囲を限定することを意図してはいない。特許請求の範囲に記載される対象は、他の方法で具体化してもよく、異なる要素またはステップを含んでいてもよく、他の既存または将来の技術とともに用いてもよい。この説明は、個々のステップの順番または要素の並びが明示的に説明されていない限り、種々のステップまたは要素間の何らかの特定の順番または並びを意味すると解釈すべきではない。本明細書で用いる場合、「a」、「an」、「the」の意味には、文脈上明らかに別の意味が示される場合を除き、単数形及び複数形の照応が含まれる。
【0014】
本開示の特定の態様は任意の種類の材料(たとえば、金属)とともに用いることに適し得るが、本開示の特定の態様はアルミニウムとともに用いることに特に適し得る。
【0015】
本明細書で開示したすべての範囲は、本明細書に含まれるすべての部分範囲を包含すると理解すべきである。たとえば、提示範囲「1~10」は、最小値1と最大値10との間(両端を含む)のすべての部分範囲を含むと考えるべきである。すなわち、1以上の最小値(たとえば1~6.1)で始まり、10以下の最大値(たとえば、5.5~10)で終わるすべての部分範囲である。
【0016】
以下の例は、本発明をさらに例示する働きをするが、同時に、本発明の任意の限定を構成することはしない。それどころか、種々の実施形態、変更、及びそれらの均等物に言及してもよく、それらは、本明細書の説明を読んだ後で、それら自体を当業者に、本発明の趣旨から逸脱することなく示唆し得ることを、明瞭に理解されるべきである。
【0017】
図1に、ある実施形態による、1つ以上の金型102及び付随するコンポーネントを含む鋳造環境をモニタリングするためのモニタリングシステム100を例示する。モニタリングシステム100は、任意の数のコンポーネントを含んでいてもよいが、種々の実施形態において、モニタリングシステム100は、1つ以上の金型102の上方に位置する樋104を含んでいる。樋104は、金型102内に溶融金属106を堆積させるための1つ以上の開口部を含んでいてもよい。溶融金属106は、鋳造プロセス中に冷却してインゴット108(たとえば、固体または半固体インゴット)になり得る。1つ以上のカメラ110を、1つ以上のコンポーネントに関連付けられる光学データを検出するかまたは取り込むために鋳造環境内に配置してもよい。たとえば、カメラ110は、溶融金属106に関連付けられる光学データを取り込んでもよい。光学データを、1つ以上の鋳造作業をモニタリングするためにコンピュータシステム112を用いて処理してもよい。
【0018】
モニタリングシステム100を用いて、鋳造プロセスにおいて使用される種々のコンポーネントを遠隔にモニタリングしてもよい。たとえば、カメラ(たとえば、カメラ110)を用いて、鋳造環境及び/または鋳造コンポーネントをモニタリングしてもよい。遠隔モニタリングによって、ユーザは、鋳造環境の外側に残ることができるか、または入る時間が本来必要とされるであろう時間よりも短くできる。さらに、鋳造環境の複数の態様を同時にモニタリングしてもよく、さらなるモニタリングシステムに対する必要性が減る。また遠隔モニタリングによって、モニタリングシステム100の一部または全部を、鋳造環境における1つ以上の熱源からさらに離して配置することができ得る。たとえば、検知機器を、溶融金属106からの超高温にさらされ得る金型102の近くに配置するかまたはそれに取り付ける代わりに、カメラ110を、金型102及び/または溶融金属106から離して、より冷たい環境に配置してもよい。モニタリング機器を熱源から離して配置することで、付加的にまたは代替的に、修復及び交換の量が減り、時間及びコストが節約され得る。
【0019】
金型102を鋳造環境内に配置して、金型開口部内に溶融金属106を受け取ってもよい。金型102は、溶融金属106が冷却してインゴット108を形成するときに溶融金属106の熱に耐え得る材料を含んでいてもよい。たとえば、金型102はグラファイトを含んでいてもよい。金型102は、溶融金属106を受け取って冷却するための任意の好適な形状またはデザインを有していてもよい。種々の実施形態において、金型102は、4つの金型壁を伴う矩形断面と、溶融金属106を受け取るためのオープントップと、インゴット108が出ることを可能にするためのオープンボトムとを有していてもよい。いくつかの実施形態では、金型102は、インゴット108を形成するためのボトムブロック114を含んでいてもよいし、これと協同してもよい(たとえば、通常は、直接チル鋳造において用いる金型102の場合にそうであり得るように)。ボトムブロック114は移動可能であってもよいし、静止していてもよい。いくつかの実施形態では、ボトムブロック114は、入れ子式油圧式テーブル上に装着される開始ヘッドであってもよい。代替的な実施形態において、金型102は溶融金属106の鋳造に適した任意の種類及び形状であってもよい。
【0020】
種々の実施形態において、金型102は、付加的にまたは代替的に、インゴット108を形成するために溶融金属106の冷却を助けてもよい。非限定的な例において、金型102は水冷式金型である。たとえば、金型102は、空気、グリコール、または冷却用の任意の好適な媒体のうちの1つ以上を用いる冷却システムを含んでいてもよい。種々の実施形態において、金型102は、金型壁の冷却を遅らせる加熱壁を有していてもよい(たとえば、Ohno連続鋳造機(OCC)金型を用いてもよい)。
【0021】
インゴット108を、溶融金属106を金型102の壁によって冷却することによって形成してもよい。たとえば、溶融金属106は、金型102内に堆積されて、固化し始め、インゴット108を形成してもよい。さらなる溶融金属106を金型102の最上部に加えながら、ボトムブロック114を徐々に下げて、インゴット108を延ばしてもよい。
【0022】
溶融金属106及び/またはインゴット108を、融解温度まで加熱することができる任意の金属または金属の組み合わせから形成してもよい。非限定的な例において、溶融金属106及び/またはインゴット108にはアルミニウムが含まれる。種々の実施形態において、溶融金属106及び/またはインゴット108には、鉄、マグネシウム、または金属の組み合わせが含まれていてもよい。
【0023】
前述したように、溶融金属106を1つ以上の金型102内に、金型に隣接して配置した1つ以上の樋104によって堆積させてもよい。樋104は、1つ以上の金型102内に溶融金属106を堆積させるための1つ以上の開口部を含んでいてもよい。種々の実施形態において、樋104を1つ以上の金型102の上方に配置して、1つ以上の開口部から1つ以上の金型102内に溶融金属106を堆積させてもよい。樋104は、溶融金属106を収容して分配するのに適した任意のサイズ及び形状であってもよい。図示したように、樋104は、溶融金属106を収容するためのU字状チャネルを伴う矩形形状を有している。いくつかの実施形態では、樋104は、1つ以上の金型102内に溶融金属106を堆積させるための任意の好適なサイズ及び形状を有していてもよい。
【0024】
種々の実施形態において、樋104は、流れ制御デバイス116を含んでいてもよい。流れ制御デバイス116は、樋104から1つ以上の金型102への溶融金属106の流量を制御してもよい。図2に関して以下に説明するように、流れ制御デバイス116は、1つ以上の金型102内への溶融金属106の流れを制御する開口部内に配置されたピンを含んでいてもよい。
【0025】
1つ以上のカメラ110を、光学データを取り込むかまたは検出するために鋳造環境内に配置してもよい。種々の実施形態において、カメラ110を、1つ以上の金型102に関する光学データを検出するために配置してもよい。カメラ110は、静止画または動画、熱画像、赤外線画像、x線、または任意の好適な光学データを取り込むことができる光学系であってもよいし、これを含んでいてもよい。種々の実施形態において、カメラ110は、光学データを、処理するために112コンピュータシステムに送ってもよい。いくつかの実施形態では、カメラ110は、光学データの一部または全部をカメラによって処理することを可能にするコンポーネントであってもよいし、これを含んでいてもよい。
【0026】
カメラ110は、金型102の少なくとも一部を含む視野118を有していてもよい。いくつかの実施形態では、カメラ110は、視野118を変えるために移動可能または再配置可能であってもよい。たとえば、カメラ110は、2つの隣接した金型102に関連付けられる光学データを検出するために旋回してもよい。カメラ110は、金型102のうちの1つ以上の方を向くように配置してもよいし、そうでない場合には金型102の少なくとも一部を含む視野118を有していてもよい。種々の実施形態において、カメラ110を金型102の上方に配置して、金型102の最上部の少なくとも一部を含む視野118を伴う。カメラ110を、付加的にまたは代替的に、金型102の真下に配置して、金型102の最下部の少なくとも一部を含む視野を伴ってもよい。
【0027】
種々の実施形態において、カメラ110を、鋳造環境及び/または鋳造環境内にもしくはこれに隣接して配置される任意の好適なコンポーネントを含む視野118を有するように、任意の好適な向きで配置してもよい。たとえば、カメラ110は、鋳造環境及び鋳造環境内に配置される金型102の一部を含む視野118を有していてもよい。カメラ110は鋳造環境内に配置してもよいし、鋳造環境の外に配置してもよい。さらなる実施形態では、カメラ110の向きは、鋳造環境及び/または鋳造環境内にもしくはこれに隣接して配置される任意の好適なコンポーネントを含むように調整可能である。
【0028】
モニタリングシステム100は、連動して動作する複数のカメラ110を含んでいてもよい。複数のカメラ110を、隣接または重複する視野118を有するように配置してもよい。たとえば、2つのカメラ110を、金型102の上方の異なる高さに装着してもよく、金型102の重複する視野118を有していてもよい。別の例として、2つ以上のカメラ110を、各カメラ110が金型102の一方の側面の一部の視野118を有するように装着してもよい。各視野118を結合して、金型102の側面全体または関心のある他の集合領域の画像を形成してもよい。
【0029】
コンピュータシステム112が、カメラ110から光学データを受け取ってもよい。コンピュータシステム112は、コンピュータ実行可能命令を実行するためのハードウェア及びソフトウェアを含んでいてもよい。たとえば、コンピュータシステム112は、メモリ、プロセッサ、及びコンピュータ実行可能命令を実行するためのオペレーティングシステムを含んでいてもよい(図4)。コンピュータシステム112は、有線接続または無線接続(たとえば、ブルートゥース(登録商標))を通して他のデバイスと通信することができるハードウェアまたはソフトウェアを有していてもよい。コンピュータシステム112は、流れ制御デバイス116、カメラ110、または鋳造環境に関連付けられる任意の他の好適なコンポーネントのうちの1つ、ある組み合わせ、またはすべてと通信してもよい。
【0030】
種々の実施形態において、コンピュータシステム112は単一の物理的場所の中にあってもよい。たとえば、コンピュータシステム112は、1つ以上の金型102と同じ製造設備内に配置されたハードウェア及びソフトウェアであってもよく、ローカル通信ネットワーク(たとえば、Wi-Fiまたはブルートゥース(登録商標))を介してカメラ110と通信していてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のコンピュータシステム112を複数の物理的場所の中に配置して、長距離通信(たとえば、インターネット、電波、または人工衛星)を介してカメラ110と通信してもよい。たとえば、コンピュータシステム112は、任意の数のインターネット接続されたコンピューティングコンポーネントを含むクラウドコンピューティングシステムであってもよい。
【0031】
コンピュータシステム112は、カメラ(複数可)110から光学データを受け取るステップ、受信データを分析するステップ、鋳造作業に対する動作命令を生成するステップの実行を可能にすることができるハードウェア及びソフトウェアを含んでいてもよい。これらのステップのうちの一部または全部を、単一のコンピュータシステム112または複数のコンピュータシステムによって行ってもよい。
【0032】
種々の実施形態において、コンピュータシステム112は、鋳造作業の部分として金型102内に溶融金属106を堆積させるステップ、鋳造作業に関連付けられる光学データを受け取るステップ、光学データに基づいて、鋳造作業に関連付けられるプロファイルを生成するステップ、プロファイルをベースラインプロファイルと比較するステップ、事象が発生したか否かを判定するステップ、鋳造作業に対する動作命令を生成するステップの実行を可能にすることができるハードウェア及びソフトウェアを含んでいてもよい。コンピュータシステム112は、ステップのうちの1つ以上を任意の好適な順番で実行することができる。
【0033】
種々の実施形態において、コンピュータシステム112は、カメラ110から受け取った光学データに基づいてユーザに警報を出してもよい。たとえば、コンピュータシステム112は、光学データに応じてアラームを起動してもよい。アラームは、ユーザまたはシステムの注意を引いて及び/またはユーザまたはシステムに情報を伝えることができるベル、光、サイレン、ディスプレイ、スピーカ、または任意の他の物体に対応していてもよいし、これらを含んでいてもよい。
【0034】
アラームを起動することに加えてまたはその代わりに、他の動作を指示してもよい。種々の実施形態において、1つ以上の金型102内への溶融金属106の流れの変化を、アラームの起動と一緒にまたはその代わりに取り入れてもよい。たとえば、流れ制御デバイス116を制御して、金型102内への溶融金属106の流れの流量、量、または他の特徴を増やすか、減らすか、または他の方法で変えてもよい。種々の実施形態において、警報を、付加的にまたは代替的に、ユーザまたはシステムの別の態様に表示するか、記録するか、送るか、または他の方法で伝達してもよい(たとえば、アラームの起動及び/または溶融金属106の流れの変更と独立していてもよいしまたはこれらと一緒に行ってもよい)。
【0035】
図2を参照して、図1のモニタリングシステム100の一部の断面を示す。モニタリングシステム100の一部は、金型102、カメラ110、及び樋104を含んでいる。樋104は、樋から金型102への溶融金属の流れを制御するための流れ制御デバイス116を含んでいてもよい。流れ制御デバイス116は、開口部204内に配置されたピン202を含んでいてもよい。ピン202は、開口部204に対してピンを移動させるためにモータ206に取り付けてもよい。
【0036】
ピン202は樋104の開口部204内に配置してもよい。開口部204及び/またはピン202をテーパ状にして、ピンを開口部に対して下方に移動させるとピンと開口部との間の環が小さくなるようにしてもよい。ピン202を上げて及び/または下げて、樋104から外への溶融金属106の流れを調整してもよい。たとえば、ピン202を上げてピンと開口部204との間の環を大きくして、樋104から流れ出る溶融金属106を増やしてもよい(たとえば、実線に示すように)。さらに、ピン202を下げてピンと開口部204との間の環を小さくして、樋104から外への溶融金属106の流れを減少及び/または停止させてもよい(たとえば、破線に示すように)。
【0037】
ピン202を、モータ206によって上げて及び/または下げてもよい。種々の実施形態において、モータ206は、ピン202を自動的に上げる及び/または下げるために、コンピュータシステム112と通信してもよい。種々の実施形態において、ピン202を手作業で上げて及び/または下げてもよい。いくつかの例では、ピン202を手作業で上げる及び/または下げることを、コンピュータシステム112が指示してもよい。いくつかの実施形態では、金型102内の溶融金属106のレベルを閾値の範囲内に維持するように、ピン202を自動的に上げて及び/または下げてもよい。ピン202を、付加的にまたは代替的に、インゴット108とボトムブロック114との間にギャップを検出したことに応じて自動的に上げて及び/または下げてもよい。さらに、ピン202を、金型内の漏れ、金型内の割れ、金型上のダスト、金型上の錆、金型の位置合わせ不良、金型内の湿分、金型内の金属、プラテン嵌合、プラテン位置、プラテンドリフト、及び/または冷却システムの故障のうちの1つ以上の検出に応じて、自動的に上げて及び/または下げてもよい。
【0038】
種々の実施形態において、溶融金属106及び/または金型102の1つ以上の状態に基づいて、ピン202を上げて及び/または下げてもよい(たとえば、ピンをパルス状に動かしてもよい)。たとえば、ピン202を、溶融金属106を金型102から離して引くことに応じて上げ下げしてもよい。いくつかの実施形態では、ピン202を時間の決まった間隔で上げ下げして、金型102内への溶融金属106の流れを調整してもよい。ピン202をパルス状に動かすと、金型102に流れ込む溶融金属106が、金型102内の溶融金属の表面張力を乱す場合がある。金型102内の溶融金属106の表面張力を乱すと、溶融金属が金型内の溶融金属の表面に沿ってより容易に流れる場合がある。さらなる実施形態では、流れ制御デバイス116は、付加的にまたは代替的に、バルブ、栓、漏斗、または他の好適な構造を含んでいてもよい。
【0039】
図3を参照して、カメラ110の視野118の例を示す。視野118は、金型102の壁、溶融金属106、及び/またはインゴット108を含んでいてもよい。図3の例に示したように、視野118は、金型102の一方の側面(たとえば、上側)と金型102のその側面の全周囲とを含んでいる。しかし、視野118は、金型102の周囲の副部分、複数の金型の一部分、金型102の複数の側面、または複数の金型の複数の側面を含んでいてもよい。
【0040】
一例として、視野118を、4つの象限(たとえば、I、II、III、IV)に分割して示す。しかし、視野118は、より多いかより少ない象限を含んでいてもよい。単一のカメラ110は4つの象限すべて含む視野118を有していてもよい。しかし、単一のカメラ110は、単一象限または象限の部分集合に対応する視野118を有していてもよい。付加的にまたは代替的に、単一のカメラ110は、象限の組み合わせに対応する視野118を有していてもよい。いくつかの実施形態では、単一のカメラ110は、カメラ110が切り換わり得る複数の視野118(たとえば、各象限が異なる視野118)を有していてもよい。たとえば、可動カメラ110が、カメラ110が金型102の最上部の周りにパンするときに、視野118の間で切り換わってもよい。種々の実施形態において、象限は、インゴット108及び/または金型102上の場所の座標に対応するマークを含んでいてもよい。
【0041】
図4は、図1に示すモニタリングシステム100を用いるためのコンピュータシステム例400である。種々の実施形態において、コンピュータシステム400は、デジタル的に実装されて従来のコンピュータコンポーネントを用いてプログラム可能であるコントローラ410を含んでいる。コントローラ410を、特定の例(たとえば、図1に示すような機器を含む)とともに用いて、このような例のプロセスを行ってもよい。コントローラ410はプロセッサ412を含む。プロセッサ412は、メモリ418内(または他の場所、たとえば、他にもメディアはあるが、ポータブルメディア、サーバ上、またはクラウド内)の有形のコンピュータ可読媒体上に記憶されたコードを実行して、コントローラ410に、データを受け取って処理すること、動作を実行すること、及び/または機器のコンポーネント(たとえば、図1に示す)を制御することを行わせ得る。コントローラ410は、データを処理して、たとえば工業用機器を制御する動作を実行する命令セットであるコードを実行し得る任意のデバイスであってもよい。非限定的な例として、コントローラ410は、デジタル的に実装され及び/またはプログラム可能なPIDコントローラ、プログラマブルロジックコントローラ、マイクロプロセッサ、サーバ、デスクトップまたはラップトップパーソナルコンピュータ、ラップトップパーソナルコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、及びモバイルデバイスという形を取ってもよい。
【0042】
プロセッサ412の例としては、任意の所望の処理回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジック、ステートマシーン、または他の好適な回路が挙げられる。プロセッサ412は、1つのプロセッサまたは任意の数のプロセッサを含んでいてもよい。プロセッサ412は、メモリ418内に記憶されたコードにバス414を介してアクセスしてもよい。メモリ418は、コードを明確に具現化するように構成された任意の非一時的コンピュータ可読媒体であってもよく、電子、磁気、または光デバイスを含んでいてもよい。メモリ418の例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、フロッピーディスク、コンパクトディスク、デジタルビデオデバイス、磁気ディスク、ASIC、構成済みプロセッサ、または他の記憶デバイスが挙げられる。
【0043】
命令をメモリ418内に記憶してもよいし、実行可能コードとしてプロセッサ412内に記憶してもよい。命令は、任意の好適なコンピュータプログラミング言語で書かれたコードからコンパイラ及び/またはインタープリタによって生成されたプロセッサ固有の命令を含んでいてもよい。命令は、一連の設定点、パラメータ、及びプログラムされたステップを含むアプリケーションという形を取ってもよい。プログラムされたステップは、プロセッサ412によって実行されると、コントローラ410がモニタリングシステム100の種々のコンポーネントをモニタリングして制御できるようにする。たとえば、命令は、マシンビジョンアプリケーションに対する命令を含んでいてもよい。
【0044】
図4に示すコントローラ410は入出力(I/O)インターフェース416を含む。これを通して、コントローラ410は、コントローラ410外部のデバイス及びシステム(たとえば、流れ制御デバイス116またはカメラ110などのコンポーネント)と通信し得る。また入出力(I/O)インターフェース416は、必要に応じて、他の外部供給源から入力データを受け取ってもよい。このような供給源としては以下を挙げてもよい。コントロールパネル、他のヒューマン/マシンインターフェース、コンピュータ、サーバ、または他の機器であって、たとえば、命令及びパラメータをコントローラ410に送ってその性能及び動作を制御し得るもの、及びコントローラ410がアプリケーションにおける命令を実行して鋳造プロセスにおける種々のコンポーネントをモニタリングできるようにするアプリケーションを記憶して、そのプログラミングを促進し得るもの、ならびにコントローラ410がその機能を行うのに必要または有用であるデータの他の供給源。このようなデータは、ネットワークを介して、有線で、無線で、バスを介して、または他の方法で所望されるように、入出力(I/O)インターフェース416に伝達してもよい。
【0045】
図5を参照して、モニタリングシステム100を用いるためのプロセス例500を表すフローチャートを示す。プロセス500(または本明細書に記載の任意の他のプロセス、もしくは変形、及び/もしくはそれらの組み合わせ)の一部または全部は、実行可能命令によって構成される1つ以上のコンピュータシステムの制御下で行ってもよく、また1つ以上のプロセッサ上で、ハードウェアによって、またはそれらの組み合わせによって一括して実行されるコード(たとえば、実行可能命令、1つ以上のコンピュータプログラム、または1つ以上のアプリケーション)として実装してもよい。コードは、コンピュータ可読記憶媒体上で、たとえば、1つ以上のプロセッサによって実行可能な複数の命令を含むコンピュータプログラムの形態で記憶してもよい。コンピュータ可読記憶媒体は非一時的であってもよい。また別段の指定がない限り、プロセスに示した行為は必ずしも図示した順番で行うわけではなく、及び/または実施形態においていくつかの行為は省略してもよい。
【0046】
種々の実施形態において、モニタリングシステム100を用いて、鋳造環境に存在する1つ以上の状態を自動的に検出してもよい。たとえば、モニタリングシステム100は、機械学習を用いて、鋳造環境において状態が変化したときをモニタリングして検出してもよい。いくつかの非限定的な例として、モニタリングシステム100を用いて以下を検出してもよい。溶融金属106を金型102の壁から引き離したのはいつか/引き離したか否か(たとえば、溶融金属106のフリーズバック)、金型102内の溶融金属106のレベル、プラテン嵌合(たとえば、プラテンを金型内に持ち込んだ距離)、プラテン位置(たとえば、油圧シリンダによって移動したプラテンの位置)、プラテンドリフト(たとえば、開始位置から離れてドリフトするプラテン)、適切な金型位置合わせ(たとえば、金型102及びボトムブロック114の位置合わせ)、適切な配置/水平度に対する樋分布(たとえば、樋104が水平で、金型102の上方の適切な高さ及び/または位置にあることを確認する)、ドレンパン及び/または金型102における湿分(たとえば、溶融金属106が湿分と接触して爆発を引き起こすことを回避するために、ドレンパン及び/または金型102が湿分を含まないことを確認する)、ドレンパン及び/または金型102における錆、ドレンパンの不適切な使用、ドレンパンの位置、金型102における割れ、金型102における欠陥、金型102の温度、溶融金属106の温度、金型102における漏れ、インゴット108とボトムブロック114との間の距離、膜の洗い流し(たとえば、膜沸騰から核沸騰への冷却水の切り替え)、最初の金属ヒット金型(たとえば、金型102への溶融金属106の最初の流れ)、金型ブリードアウト(たとえば、金型を出る溶融金属106)、金型内のインゴットのハングアップ、分割噴射障害(たとえば、冷却水噴射間で切り換えるときの障害)、鋳造ピット壁の適切な状態(たとえば、爆発防止コーティングの劣化)、可燃性ダストビルドアップ(たとえば、インゴット108の爆発及び/または品質問題を引き起こす可能性がある有害なダストの堆積)、鋳造の終わりにおける適切な金属レベル、及び/または金型及び/または鋳造環境に関連する任意の好適な状態。
【0047】
プロセス500は502において、金属(たとえば、溶融金属106)を1つ以上の金型(たとえば、金型102)内に堆積させることを含んでいてもよい。本明細書に記載したように、溶融金属106を金型102内に樋104によって堆積してもよい。樋104は溶融金属106を金型102内に、樋104内の1つ以上の開口部を通して堆積させてもよい。金型102に入る溶融金属106の量または流量を、流れ制御デバイス116を制御することによって調整してもよい。溶融金属106は、金型102内の開口部を通して金型102に入ってもよい。金型102に収容された溶融金属106は、金型102の1つまたはすべての壁と接触してもよい。溶融金属106の温度は金型102に入った後に下がる場合があり、溶融金属106は冷えてインゴット108(たとえば、固体または半固体インゴット)になる場合がある。
【0048】
プロセス500は504において、鋳造作業に関連付けられる光学データを受け取ることを含んでいてもよい。光学データを、カメラ(たとえば、カメラ110)を用いて取り込むかまたは検出してもよい。カメラ110は、鋳造プロセスの一部として使用される1つ以上のコンポーネントを含む視野118を有していてもよい。種々の実施形態において、視野118は、鋳造環境における1つ以上のコンポーネントを含んでいる。複数のカメラ110を、重複する視野118を有するように配置してもよく、単一のカメラが複数の視野を有していてもよいし、複数のカメラが別個の視野を有していてもよい。カメラ110を、鋳造作業の1つ以上のコンポーネントに関連付けられる光学データを取り込むかまたは検出するように配置してもよい。たとえば、カメラ110は、その視野118内に配置されたコンポーネントに関連付けられる光学データを取り込んでもよい。いくつかの実施形態では、光学データは金型102のステータスについての情報を含んでいる。たとえば、光学データは、金型の状態についての情報、鋳造に対する金型の準備、金型の温度、金型の使用法、金型内の金属の量、または金型に関連付けられる任意の好適な情報を含んでいてもよい。コンピュータシステム112は、カメラ110及び/またはデータベースから光学データを受け取ってもよい。たとえば、コンピュータシステム112は、種々の鋳造システムに関連付けられる光学データを含むデータベースから光学データを受け取ってもよい。データベースにおける光学データは、以前の鋳造作業の間のコンポーネントに関連付けられる履歴データを含んでいてもよい。データベースにおける履歴データを、鋳造作業(たとえば、将来の鋳造作業)と比較するために用いてもよい。たとえば、履歴データを、同じ鋳造環境における将来の鋳造作業とともに用いてもよい。しかし、履歴データを異なる鋳造環境における鋳造作業とともに用いてもよい。履歴データを用いて、現在の鋳造作業中に取り込んでいるデータと比較してもよい。比較を用いて、現在の鋳造作業とともに用いるための動作命令を生成してもよいし、及び/または将来の鋳造作業に対する更新された命令を与えてもよい。データベースにおける光学データは、付加的にまたは代替的に、複数の鋳造環境内に配置されたコンポーネントに関連付けられるデータを含んでいてもよい。たとえば、同じか、または類似のコンポーネントを伴う鋳造環境は、カメラから受け取った光学データとともに用いて現在の鋳造作業のプロファイルを生成することができるデータを提供し得る。
【0049】
プロセス500は506において、光学データに基づいて、鋳造作業に関連付けられるプロファイルを生成することを含んでいてもよい。コンピュータシステム112は、鋳造環境における1つ以上のコンポーネント及び/または鋳造環境自体に関係する情報を含むプロファイルを生成してもよい。たとえば、プロファイルは、カメラ110によって検出された1つ以上の金型102に関連付けられる情報を含んでいてもよい。種々の実施形態において、プロファイルは、金型の温度、金型内の溶融金属の高さ、金型内の溶融金属の量、溶融金属の温度、金型の状態、または金型に関連する任意の好適な情報を含む。
【0050】
プロセス500は508において、生成したプロファイルをベースラインプロファイルと比較することを含んでいてもよい。ベースラインプロファイルは、ベースライン、標準、または基準を含んでいてもよい。たとえば、ベースラインプロファイルは、金型内の溶融金属に対する標準高さ、金型の基準状態、または任意の好適な比較できるベースライン値を含んでいてもよい。ベースラインプロファイルはまた、許容できる値の範囲を含んでいてもよい。種々の実施形態において、ベースラインプロファイルは、生成したプロファイルと比較し得る複数の値を含んでいてもよい。値の一部または全部を、生成したプロファイルに含まれている値と比較してもよい。たとえば、ベースラインプロファイルは、金型及び鋳造環境の最適な動作に関連する複数の値を含んでいてもよい。生成したプロファイルは、これらの値のうちの1つ以上を含んでいてもよい。たとえば、金型壁の状態または特徴を、ベースラインプロファイルに含まれる金型壁のベースライン状態または特徴と比較してもよい。いくつかの実施形態では、ベースラインプロファイルは更新可能であってもよい。たとえば、ベースラインプロファイルは、カメラ110から受け取った光学データ及び/またはデータベースから受け取ったデータに基づいて更新可能であってもよい。例示的な実施例として、金型内の溶融金属のベースライン量は、鋳造プロセス中に用いている金型のタイプに基づいて更新可能であってもよい。
【0051】
生成したプロファイルをベースラインプロファイルと比較して、たとえば、生成したプロファイルが許容基準内にあるか否かを判定してもよい。種々の実施形態において、生成したプロファイルを既知のプロファイルと比較して、既知のプロファイルの値が許容範囲内であるか否かを判定してもよい。たとえば、金型内の金属の量を、溶融金属のベースライン範囲と比較してもよい。いくつかの実施形態では、生成したプロファイルをベースラインプロファイル内に含まれる継続/中止条件と比較してもよい。たとえば、既知のプロファイルは金型の現在の状態を含んでいてもよく、ベースラインプロファイルは、鋳造を開始し得る前に満たすべき金型の状態を含んでいてもよい。生成したプロファイルをベースラインプロファイルと比較することは、出力を生成することを含んでいてもよい。出力は、状態が許容範囲の外にあること及び/または生成したプロファイルがベースラインプロファイルの状態を満たさないことの表示を含んでいてもよい。種々の実施形態において、出力は、鋳造環境及び/または金型102が鋳造作業の準備ができているか否かを含んでいてもよい。
【0052】
プロセス500は510において、事象が発生したか否かを判定することを含んでいてもよい。事象が発生したか否かを判定することは、生成したプロファイルとベースラインプロファイルとの間の比較に基づいてもよい。たとえば、生成したプロファイルとベースラインプロファイルとの間の比較が、金型102内の溶融金属106が許容レベルを下回っていると示した場合、コンピュータシステム112は、金型に加える溶融金属を増やす必要があると決定してもよい。種々の実施形態において、事象が発生したか否かを判定することは、複数の値を比較することを含む。たとえば、比較が、金型102内の溶融金属106が許容レベルを下回っていて、金型の外に溶融金属が存在すると示した場合、コンピュータシステムは、金型において漏れが存在すると決定してもよい。事象は、補正する必要がある事象であってもよいし、肯定的な結果を示す事象であってもよい。たとえば、事象は、インゴット108が鋳造に成功したことを含んでいてもよい。
【0053】
プロセス500は512において、鋳造作業に対する動作命令を生成することを含んでいてもよい。動作命令は、発生した事象に基づいてもよい。たとえば、動作命令は、鋳造作業を停止することを含んでいてもよい。種々の実施形態において、動作命令は、発生した事象を停止し及び/または補正する命令を含んでいてもよい。さらなる実施形態では、動作命令は、鋳造作業に何の変化も加えないことを含んでいてもよい。たとえば、溶融金属106が金型102内の許容レベルを下回っていると判定した場合には、たとえば、流れ制御デバイス116を調整する動作命令を生成することによって、樋104によって加える溶融金属を増やしてもよい。動作命令は、コンピュータ動作命令及び/またはユーザ向け命令であってもよい。たとえば、動作命令は、流れ制御デバイス116に溶融金属の流れを停止させるように命令を出して、ユーザに溶融金属の流れが停止したという警告を送ることができる。種々の実施形態において、動作命令は、行動しない場合にコンピュータシステム112に命令を自動的に実行させるユーザ向け命令を含んでいてもよい。たとえば、命令はユーザに溶融金属106の流量を増やすように指示を出してもよく、ユーザが命令をタイムリーに実行しない場合、コンピュータシステム112が溶融金属106の流量を自動的に増やしてもよい。種々の実施形態において、動作命令は、金型状態(たとえば、溶融金属106を金型102の壁から引き離したのはいつか/引き離したか否か、金型内の溶融金属のレベル、適切なプラテン嵌合/位置及びプラテンドリフト、適切な金型位置合わせ、適切な配置/水平度に対する樋分布、ドレンパン及び/または金型内の湿分、ドレンパン及び/または金型内の錆、ドレンパンの不適切な使用、ドレンパンの位置、金型内の割れ、金型内の欠陥、金型の温度、溶融金属の温度、金型内の漏れ、インゴット108とボトムブロック114との間の距離、膜洗い流し、最初の金属ヒット金型、インゴットのブリードアウト/ハングアップ、冷却システムの分割噴射傷害、鋳造ピット壁の適切な状態、可燃性ダストビルドアップ、鋳造の終わりにおける適切な金属レベル、または金型及び/または鋳造環境に関連する任意の好適な状態)のうちの1つ以上を扱い及び/または補正する命令を含んでいてもよい。
【0054】
前述で引用した特許、公開、及び要約はすべて、その全体において参照により本明細書に組み込まれている。前述の実施形態の説明は、実施形態の例示的な態様も含めて、単に例証及び説明を目的として示しており、開示した正確な形態を網羅も限定することも意図していない。多くの変更、適応、及びその使用が当業者には明らかである。
【0055】
態様
態様1は、鋳造作業をモニタリングするためのシステムであって、溶融金属を受け取る開口部を規定する金型と、鋳造作業中に前記金型に前記溶融金属を供給するように構成された樋と、視野を有するカメラであって、前記鋳造作業に関連付けられる光学データを取り込むように構成された前記カメラと、メモリ内の非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された命令を実行するように構成されたプロセッサを含むコントローラであって、前記コントローラは、前記プロセッサに、前記鋳造作業に関連付けられる前記光学データを受け取ることと、少なくとも前記光学データに基づいて、前記鋳造作業に関連付けられるプロファイルを生成することと、前記プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、前記比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、を含むプロセッサ動作を実行させる、前記コントローラと、を含む前記システムである。
【0056】
態様2は、前記鋳造作業に関連付けられる前記プロファイルが、前記金型の状態または前記金型内で状態が発生する可能性を含む態様(複数可)1の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別のもしくは組み合わせの)システムである。
【0057】
態様3は、前記プロセッサ動作がさらに、前記鋳造作業に関連付けられる第2の光学データを受け取ることと、少なくとも前記第2の光学データに基づいて、前記鋳造作業に関連付けられる前記プロファイルを更新することと、前記更新されたプロファイルを前記ベースラインプロファイルと比較することと、前記比較に基づいて、前記特定の事象が発生したか否かを判定することと、を含む態様(複数可)1の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)システムである。
【0058】
態様4は、前記プロセッサ動作が、少なくとも前記特定の事象が発生したという判定に基づいて動作命令を生成することをさらに含む態様1~3のいずれか1つの(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)システムである。
【0059】
態様5は、前記動作命令が、前記樋から前記金型内への前記溶融金属の流量を変えるための命令を含む態様(複数可)4の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)システムである。
【0060】
態様6は、前記金型内への前記溶融金属の前記流量を変えることが、前記溶融金属が前記金型内に流れ込むことを止めることを含む態様(複数可)5の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)システムである。
【0061】
態様7は、前記樋が、前記鋳造作業の間に前記樋から前記金型への前記溶融金属の流量を調整するように構成された流れ制御デバイスを含み、前記視野は少なくとも前記溶融金属または前記金型の一部を含み、前記カメラはさらに、前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられる光学データを取り込むように構成され、前記プロセッサ動作はさらに、前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられる第1の光学データを受け取ることと、少なくとも前記第1の光学データに基づいて、前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられるプロファイルを生成することと、前記プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、前記比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、を含む態様(複数可)1の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)システムである。
【0062】
態様8は、前記コントローラがプロセッサに、前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられる第2の光学データを受け取ることと、少なくとも前記第2の光学データに基づいて、前記溶融金属または前記金型の前記一部に関連付けられるプロファイルを更新することと、前記プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、前記比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、を含む追加のプロセッサ動作を行わせる、態様(複数可)7の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)システムである。
【0063】
態様9は、前記光学データが画像または熱プロファイルのうちの少なくとも一方を含む態様(複数可)7の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)システムである。
【0064】
態様10は、前記特定の事象が、前記金型内の漏れ、前記金型内の割れ、前記金型上のダスト、前記金型上の錆、前記金型の位置合わせ不良、または前記金型内の湿分のうちの少なくとも1つを含む態様(複数可)7の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)システムである。
【0065】
態様11は、金型をモニタリングする方法であって、金型と樋とを含む鋳造システムの1つ以上の機器を用いて鋳造作業を開始することであって、前記鋳造作業は、前記樋から前記金型内に溶融金属が流れることを引き起こすかまたは促進する1つ以上の動作を含む、前記開始することと、カメラを用いて、前記1つ以上の機器のうちの少なくとも1つに関連付けられる第1の光学データを取り込むことと、前記第1の光学データに基づいて、前記1つ以上の機器のうちの前記少なくとも1つに関連付けられるプロファイルを生成することと、前記プロファイルをベースラインプロファイルと比較することと、前記比較に基づいて、特定の事象が発生したか否かを判定することと、を含む前記方法である。
【0066】
態様12は、前記特定の事象が発生したか否かに基づいて前記鋳造作業を調整することをさらに含む態様(複数可)11の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)方法である。
【0067】
態様13は、前記鋳造作業を調整することが、前記樋から前記金型内への溶融の流れの流量を変えることを含む態様(複数可)12の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)方法である。
【0068】
態様14は、前記カメラを用いて、前記1つ以上の機器のうちの前記少なくとも1つに関連付けられる第2の光学データを取り込むことと、前記第2の光学データに基づいて、前記1つ以上の機器のうちの前記少なくとも1つに関連付けられる前記プロファイルを更新することと、前記更新されたプロファイルを前記ベースラインプロファイルと比較することと、前記比較に基づいて、前記特定の事象が発生したか否かを判定することと、をさらに含む態様(複数可)11の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)方法である。
【0069】
態様15は、プロファイルを生成することが、前記第1の光学データを前記金型の一部に関連付けることを含む態様(複数可)11の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)方法である。
【0070】
態様16は、前記プロファイルを前記ベースラインプロファイと比較することが、前記鋳造作業の前に取り込んだ光学データを前記鋳造作業の間に取り込んだ前記第1の光学データと比較することを含む態様(複数可)11の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)方法である。
【0071】
態様17は、前記特定の事象が発生したか否かを判定することが、前記特定の事象が発生する可能性を決定することを含む態様(複数可)11の(または任意の他の先行もしくは後続の態様の個別または組み合わせの)方法である。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】