IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッドの特許一覧

特表2023-535723組織非接触電極を有する電気穿孔カテーテル
<>
  • 特表-組織非接触電極を有する電気穿孔カテーテル 図1
  • 特表-組織非接触電極を有する電気穿孔カテーテル 図2A
  • 特表-組織非接触電極を有する電気穿孔カテーテル 図2B
  • 特表-組織非接触電極を有する電気穿孔カテーテル 図2C
  • 特表-組織非接触電極を有する電気穿孔カテーテル 図3
  • 特表-組織非接触電極を有する電気穿孔カテーテル 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-21
(54)【発明の名称】組織非接触電極を有する電気穿孔カテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20230814BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20230814BHJP
【FI】
A61B18/14
A61M25/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504526
(86)(22)【出願日】2021-07-22
(85)【翻訳文提出日】2023-03-22
(86)【国際出願番号】 US2021042776
(87)【国際公開番号】W WO2022020592
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】63/056,298
(32)【優先日】2020-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】シュロス、アラン シー.
(72)【発明者】
【氏名】クープ、ブレンダン イー.
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK12
4C160KK39
4C267AA05
4C267BB27
4C267BB42
4C267BB62
4C267CC19
(57)【要約】
本開示の少なくともいくつかの実施形態は、組織非接触電極を有する電気穿孔アブレーションカテーテルに関する。いくつかの実施形態において、電気穿孔アブレーションカテーテルは、長手方向軸を画定するとともに近位端及び遠位端を有するカテーテルシャフトと、カテーテルシャフトの遠位端から延びる電極アセンブリを備え、該電極アセンブリは、第1の潰れた状態と第2の拡張した状態とをとるように構成された、電極アセンブリとを備える。いくつかの場合において、電極アセンブリは、拡張可能な構成要素と、拡張可能な構成要素上に配置された複数の電極とを含み、第2の状態において、拡張可能な構成要素は、隣接する電極から突出するように構成された部分を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気穿孔アブレーションカテーテルであって、該電気穿孔アブレーションカテーテルは長手方向軸を画定するとともに近位端及び遠位端を有するカテーテルシャフトを備え、
該電気穿孔アブレーションカテーテルは前記カテーテルシャフトの前記遠位端から延びる電極アセンブリを備え、該電極アセンブリは、第1の潰れた状態と第2の拡張した状態とをとるように構成され、該電極アセンブリは、
拡張可能な構成要素と、
前記拡張可能な構成要素上に配置された複数の電極と
を含み、
前記拡張可能な構成要素が、前記第2の状態において、複数のピークと複数のトラフとによって画定された断面形状を有し、
前記複数の電極のうちの少なくとも1つが、前記複数のトラフのうちの1つの近位に配置される、
電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項2】
前記拡張可能な構成要素が、キャビティを形成する複数のスプラインと、前記キャビティに配置された膨張可能なバルーンとを備え、前記複数のスプラインが、前記第1の状態において前記長手方向軸に略平行であり、前記複数のスプラインが、前記第2の状態において前記長手方向軸から外向きに拡張され、前記複数の電極が、前記複数のスプラインに配置され又は前記複数のスプラインと一体化され、前記バルーンが、前記第1の状態において収縮しており、前記バルーンが、前記第2の状態において膨張しており、前記複数のピークのそれぞれが、それぞれの隣接するスプラインの間に配置され、前記複数のトラフのそれぞれが、前記複数のスプラインのうちの1つの近位に配置される、
請求項1に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項3】
前記複数のスプラインが、前記バルーンの外面に取り付けられている、請求項2に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項4】
前記複数のピークのうちの1つが、前記断面形状の中心点から第1の距離を有し、複数のトラフの前記複数のうちの1つが、前記中心点から第2の距離を有し、前記第1の距離と前記第2の距離との差が、0.1ミリメートルから5.0ミリメートルまでである、請求項1~3のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項5】
前記複数の電極が、複数の遠位電極と、複数の近位電極とを備え、前記複数の遠位電極が、前記複数の近位電極よりも、前記電気穿孔アブレーションカテーテルの遠位端の近くに配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項6】
前記バルーンが、流体により膨張される、請求項2に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項7】
前記流体が、ガスである、請求項6に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項8】
前記バルーンが、セミコンプレイントである、請求項2に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項9】
前記電気穿孔アブレーションカテーテルが、前記複数の電極に電気穿孔パルスを受け入れて、前記第2の状態の前記複数の電極によって電界を発生させるように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項10】
前記バルーンが、絶縁材料を備え、発生した電界が、前記第2の状態の前記バルーンの外面から、外向きに投射される、請求項2に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項11】
前記複数の電極のうちの少なくとも1つが、前記複数のピークのうちの1つの近位に配置される、請求項1~10のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項12】
前記バルーンのセクションが、膨張された場合には隣接するスプラインの間で半径方向外向きに拡大する、請求項2に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーション装置を備えるシステム。
【請求項14】
アブレーションエネルギーを生成し、前記アブレーションエネルギーを前記電気穿孔アブレーション装置に伝達するように構成されたパルス発生器
をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記パルス発生器と前記電気穿孔アブレーション装置とに接続されて、前記パルス発生器によって伝達される前記アブレーションエネルギーを制御するように構成されたコントローラ
をさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、患者の組織をアブレーションするための医療システム及び方法に関する。より詳細には、本開示は、電気穿孔法による組織のアブレーションのための医療システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アブレーション処置は、患者の多くの異なる状態を治療するために使用される。アブレーションは、心不整脈、良性腫瘍、癌性腫瘍を治療し、手術中の出血を制御するために使用することができる。通常、アブレーションは、高周波(RF)アブレーション及び凍結アブレーションを含む熱アブレーション技術によって実現される。RFアブレーションでは、プローブが患者に挿入され、高周波がプローブを通して周辺組織に送信される。高周波は熱を発生させ、その熱が、周辺組織を破壊して、血管を焼灼する。凍結アブレーションでは、中空ニードル又は凍結プローブが患者に挿入され、低温熱伝導性流体がプローブを通して循環され、周辺組織を凍結して、死滅させる。RFアブレーション及び凍結アブレーション技術は、細胞壊死によって組織を見境なく死滅させ、それにより、食道、横隔神経細胞の組織、及び、冠状動脈の組織などの、別の健康な組織が損傷を受ける又は死滅することがある。
【0003】
別のアブレーション技術は、電気穿孔を使用する。電気穿孔又は電気透過処理では、細胞膜の透過性を増加させるために、細胞に電界が印加される。電気穿孔は、電界の強さに応じて、可逆的又は不可逆的とすることができる。電気穿孔が可逆的である場合、細胞膜の増加された透過性は、細胞が治癒及び回復する前に、化学薬品、薬物、及び/又はデオキシリボ核酸(DNA)を細胞に導入するために使用することができる。電気穿孔が不可逆的である場合、罹患細胞はアポトーシスにより死滅する。
【0004】
不可逆的電気穿孔は、非熱アブレーション技術として使用することができる。不可逆的電気穿孔では、アポトーシスによる細胞の死滅に十分なほど強い電界を発生させるために、高電圧短パルス列が使用される。心臓組織のアブレーションでは、不可逆的電気穿孔は、RFアブレーション及び凍結アブレーションなどの熱アブレーション技術の見境のない死滅に対する、安全且つ有効な代替とすることができる。不可逆的電気穿孔は、標的組織を死滅させる電界強度及び持続時間を使用することによって、心筋組織などの標的組織を死滅させるために使用することができるが、非標的の心筋組織、赤血球、血管平滑筋組織、内皮組織、及び神経細胞などの他の細胞又は組織に永久的に損傷を与えることはない。
【発明の概要】
【0005】
各実施形態で説明されるように、実施態様1は、電気穿孔アブレーションカテーテルである。電気穿孔アブレーションカテーテルは、長手方向軸を画定するとともに近位端及び遠位端を有するカテーテルシャフトと、カテーテルシャフトの遠位端から延びる電極アセンブリを備え、該電極アセンブリは、第1の潰れた状態と第2の拡張した状態とをとるように構成された、電極アセンブリとを備える。電極アセンブリは、拡張可能な構成要素と、拡張可能な構成要素上に配置された複数の電極とを含み、拡張可能な構成要素は、第2の状態において、複数のピークと複数のトラフとによって画定された断面形状を有し、複数の電極のうちの少なくとも1つは、複数のトラフのうちの1つの近位に配置される。
【0006】
実施態様2は、実施態様1の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、拡張可能な構成要素は、キャビティを形成する複数のスプラインと、キャビティに配置された膨張可能なバルーンとを備え、複数のスプラインは、第1の状態において長手方向軸に略平行であり、複数のスプラインは、第2の状態において長手方向軸から外向きに拡張され、複数の電極は、複数のスプラインに配置され又は複数のスプラインと一体化され、バルーンは、第1の状態において収縮しており、バルーンは、第2の状態において膨張しており、複数のピークのそれぞれは、それぞれの隣接するスプラインの間に配置され、複数のトラフのそれぞれは、複数のスプラインのうちの1つの近位に配置される。
【0007】
実施態様3は、実施態様2の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、複数のスプラインは、バルーンの外面に取り付けられる。
実施態様4は、実施態様1~3のいずれか1つの電気穿孔アブレーションカテーテルであり、複数のピークのうちの1つは、断面形状の中心点から第1の距離を有し、複数のトラフの複数のうちの1つは、中心点から第2の距離を有し、第1の距離と第2の距離との差は、0.1ミリメートルから5.0ミリメートルまでである。
【0008】
実施態様5は、実施態様1~4のいずれか1つの電気穿孔アブレーションカテーテルであり、複数の電極は、複数の遠位電極と、複数の近位電極とを備え、複数の遠位電極は、複数の近位電極よりも、電気穿孔アブレーションカテーテルの遠位端の近くに配置される。
【0009】
実施態様6は、実施態様2の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、バルーンは、流体により膨張される。
実施態様7は、実施態様6の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、流体は、ガスである。
【0010】
実施態様8は、実施態様2の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、バルーンは、セミコンプレイントである。
実施態様9は、実施態様1~8のいずれか1つの電気穿孔アブレーションカテーテルであり、電気穿孔アブレーションカテーテルは、複数の電極に電気穿孔パルスを受け入れて、第2の状態の複数の電極によって電界を発生させるように構成される。
【0011】
実施態様10は、実施態様2の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、バルーンは、絶縁材料を備え、発生した電界は、第2の状態のバルーンの外面から、外向きに投射される。
【0012】
実施態様11は、実施態様1~10のいずれか1つの電気穿孔アブレーションカテーテルであり、複数の電極のうちの少なくとも1つは、複数のピークのうちの1つの近位に配置される。
【0013】
実施態様12は、実施態様2の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、バルーンのセクションは、膨張された場合には隣接するスプラインの間で半径方向外向きに拡大する。
【0014】
実施態様13は、実施態様1~12のいずれか1つの電気穿孔アブレーション装置を備えるシステムである。
実施態様14は、実施態様13のシステムであり、アブレーションエネルギーを生成し、アブレーションエネルギーを電気穿孔アブレーション装置に伝達するように構成されたパルス発生器をさらに備える。
【0015】
実施態様15は、実施態様14のシステムであり、パルス発生器と電気穿孔アブレーション装置とに接続されて、パルス発生器によって伝達されるアブレーションエネルギーを制御するように構成されたコントローラをさらに備える。
【0016】
実施態様16は、電気穿孔アブレーションカテーテルである。電気穿孔アブレーションカテーテルは、長手方向軸を画定するとともに近位端及び遠位端を有するカテーテルシャフトと、カテーテルシャフトの遠位端から延びる電極アセンブリを備え、該電極アセンブリは、第1の潰れた状態と第2の拡張した状態とをとるように構成された、電極アセンブリとを備える。電極アセンブリは、拡張可能な構成要素と、拡張可能な構成要素上に配置された複数の電極とを含み、第2の状態において、拡張可能な構成要素は、複数のピークと複数のトラフとによって画定された断面形状を有し、複数の電極のうちの少なくとも1つは、複数のトラフのうちの1つの近位に配置される。
【0017】
実施態様17は、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、拡張可能な構成要素は、キャビティを形成する複数のスプラインと、キャビティに配置された膨張可能なバルーンとを備え、複数のスプラインは、第1の状態において、長手方向軸に略平行であり、複数のスプラインは、第2の状態において、長手方向軸から外向きに拡張され、複数の電極は、複数のスプラインに配置され又は複数のスプラインと一体化され、バルーンは、第1の状態において収縮しており、バルーンは、第2の状態において膨張しており、複数のピークのそれぞれは、それぞれの隣接するスプラインの間に配置され、複数のトラフのそれぞれは、複数のスプラインのうちの1つの近位に配置される。
【0018】
実施態様18は、実施態様17の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、複数のスプラインは、バルーンの外面に取り付けられる。
実施態様19は、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、複数のピークのうちの1つは、断面形状の中心点から第1の距離を有し、複数のトラフの複数のうちの1つは、中心点から第2の距離を有し、第1の距離と第2の距離との差は、0.1ミリメートルから5.0ミリメートルまでである。
【0019】
実施態様20は、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、複数の電極は、複数の遠位電極と、複数の近位電極とを備え、複数の遠位電極は、複数の近位電極よりも、電気穿孔アブレーションカテーテルの遠位端の近くに配置される。
【0020】
実施態様21は、実施態様17の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、バルーンは、流体により膨張される。
実施態様22は、実施態様21の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、流体は、ガスである。
【0021】
実施態様23は、実施態様17の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、バルーンは、セミコンプレイントである。
実施態様24は、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、電気穿孔アブレーションカテーテルは、複数の電極に電気穿孔パルスを受け入れて、第2の状態の複数の電極によって電界を発生させるように構成される。
【0022】
実施態様25は、実施態様17の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、バルーンは、絶縁材料を備え、発生した電界は、第2の状態のバルーンの外面から、外向きに投射される。
【0023】
実施態様26は、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルであり、複数の電極のうちの少なくとも1つは、複数のピークのうちの1つの近位に配置される。
実施態様27は、電気穿孔アブレーションのための方法である。この方法は、電気穿孔アブレーションカテーテルを第1の状態で展開するステップであって、電気穿孔アブレーションカテーテルが拡張可能な構成要素及び拡張可能な構成要素上に配置された複数の電極を備え、拡張可能な構成要素が第1の状態に潰れている、展開するステップと、電気穿孔アブレーションカテーテルを標的組織の近くに配置するステップと、電気穿孔アブレーションカテーテルを第2の状態で作動させるステップであって、拡張可能な構成要素が第2の状態に拡張され、拡張可能な構成要素が、第2の状態で複数の電極の隣接する電極から突出されるように構成された部分を備える、作動させるステップと、カテーテルの複数の電極で電界を発生させるステップであって、電界が不可逆的電気穿孔によって標的組織をアブレーションするのに十分な電界強度を有する、発生させるステップとを含む。
【0024】
実施態様28は、実施態様27の方法であり、拡張可能な構成要素は、複数のスプラインと、複数のスプラインによって形成されたキャビティ内に配置されたバルーンとを備え、複数の電極は、複数のスプラインに配置される又は複数のスプラインと一体化される。
【0025】
実施態様29は、実施態様28の方法であり、バルーンのセクションは、膨張された場合には隣接するスプラインの間で半径方向外向きに拡大する。
実施態様30は、実施態様29の方法であり、バルーンは、絶縁材料を備え、発生した電界は、第2の状態のバルーンの外面から、外向きに投射される。
【0026】
実施態様31は、電気穿孔アブレーションシステムである。電気穿孔アブレーションシステムは、電気穿孔アブレーションカテーテルと、電気穿孔アブレーション装置に接続されて、電気穿孔アブレーション装置を制御するように構成されたコントローラとを備える。電気穿孔アブレーションカテーテルは、長手方向軸を画定するとともに近位端及び遠位端を有するカテーテルシャフトと、カテーテルシャフトの遠位端から延びる電極アセンブリを備え、該電極アセンブリは、第1の潰れた状態と第2の拡張した状態とをとるように構成された、電極アセンブリとを備える。電極アセンブリは、拡張可能な構成要素と、拡張可能な構成要素上に配置された複数の電極とを含み、第2の状態において、拡張可能な構成要素は、複数のピークと複数のトラフとによって画定された断面形状を有し、複数の電極のうちの少なくとも1つは、複数のトラフのうちの1つの近位に配置される。
【0027】
実施態様32は、実施態様31の電気穿孔アブレーションシステムであり、拡張可能な構成要素は、キャビティを形成する複数のスプラインと、キャビティに配置された膨張可能なバルーンとを備え、複数のスプラインは、第1の状態において、長手方向軸に略平行であり、複数のスプラインは、第2の状態において、長手方向軸から外向きに拡張され、複数の電極は、複数のスプラインに配置され又は複数のスプラインと一体化され、バルーンは、第1の状態において収縮しており、バルーンは、第2の状態において膨張しており、複数のピークのそれぞれは、それぞれの隣接するスプラインの間に配置され、複数のトラフのそれぞれは、複数のスプラインのうちの1つの近位に配置される。
【0028】
実施態様33は、実施態様32の電気穿孔アブレーションシステムであり、複数のスプラインは、バルーンの外面に取り付けられる。
実施態様34は、実施態様31の電気穿孔アブレーションシステムであり、複数のピークのうちの1つは、断面形状の中心点から第1の距離を有し、複数のトラフの複数のうちの1つは、中心点から第2の距離を有し、第1の距離と第2の距離との差は、0.1ミリメートルから5.0ミリメートルまでである。
【0029】
実施態様35は、実施態様31の電気穿孔アブレーションシステムであり、複数の電極は、複数の遠位電極と、複数の近位電極とを備え、複数の遠位電極は、複数の近位電極よりも、電気穿孔アブレーションカテーテルの遠位端の近くに配置される。
【0030】
複数の実施形態が開示されるが、本発明の例示的な実施形態を示して説明する以下の詳細な発明から、本発明のさらに他の実施形態も、当業者に明らかになるであろう。従って、図面及び詳細な説明は本質的に例示のためのものであり、限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本開示の主題の実施形態による、電気穿孔アブレーションシステム又は装置100の例示的なシステム図。
図2A】本開示の主題の実施形態による、拡張した状態のカテーテルを示す図。
図2B】本開示の主題の実施形態による、拡張した状態の図2Aに示されたカテーテルの投影端面図。
図2C】本開示の主題の実施形態による、潰れた状態の図2Aに示されたカテーテルを示す図。
図3】作動時に、カテーテルによって発生された電界の例示的な例を示す図。
図4】本開示のいくつかの実施形態による、電気穿孔アブレーションカテーテルを使用する例示的な方法を示す例示的なフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明は、各種の変更及び代替の形態が可能であり、具体的な実施形態は、ただ例としてのみ図示され、詳細が以下に記載される。しかしながら、本発明は、記載される特定の実施形態に限定されるものではない。反対に、本発明は、添付の特許請求の範囲により規定されるように本発明の趣旨及び範囲内にあるすべての変形、等価物、及び代替物をすべて網羅しようとするものである。
【0033】
有形物(例えば、製品、在庫品など)及び/又は無形物(例えば、データ、通貨の電子表示、アカウント、情報、物の一部(例えば、パーセンテージ、部分)、計算、データモデル、動的システムモデル、アルゴリズム、パラメータなど)の、測定値(例えば、寸法、特性、属性、成分など)及びその範囲に関して、本明細書で使用する場合の「約(about)」及び「およそ(approximately)」という用語は、測定値を指して、交換可能に使用されてもよく、その測定値は、記載されている測定値を含むとともに、記載されている測定値に合理的に近い測定値をいずれも含み、ただし、合理的に近い測定値の差は、測定誤差、測定及び/又は製造装置の校正のばらつき、測定値の読み取り及び/又は設定におけるヒューマンエラー、他の測定値(例えば、他の物に関連した測定値)に鑑みて性能及び/又は構造パラメータを最適化するために行われた調整、特定の実現シナリオ、人、コンピューティング装置、及び/又は機械による、物、設定、及び/又は測定値の不正確な調整及び/又は操作、システム公差、制御ループ、機械学習、予測可能な変動(例えば、統計的に有意ではない変動、カオス的変動、システム及び/又はモデル不安定性など)、プリファレンスなどに起因するものであると、当業者によって理解されるとともに容易に確認されるような、合理的に小さい量であることがある。
【0034】
例示的な方法を1つ又は複数の図面(例えば、フローチャート、通信フローなど)で表すことがあるが、それらの図面は、本明細書で開示する各種ステップが必須であること、又はそれらのステップ間の特定の順序をいずれも示唆するものと解釈されるべきではない。ただし、本明細書で明記されることがあるように、及び/又は、ステップ自体の性質から理解されることがあるように、いくつかの特定の実施形態において、いくつかの特定のステップ、及び/又は、特定のステップ間の特定の順序が必須であることがある(例えば、いくつかのステップの実行は、前のステップの結果に依存することがある)。さらに、アイテム(例えば、入力、アルゴリズム、データ値など)の「セット」、「サブセット」、又は「グループ」は、1つ又は複数のアイテムを含んでもよく、同様に、アイテムのサブセット又はサブグループは、1つ又は複数のアイテムを含んでもよい。「複数」とは、1つよりも多いことを意味する。
【0035】
本明細書で使用される場合、「に基づく(based on)」という用語は、限定するものではなく、「based on」の後に続く用語を少なくとも入力として使用することにより、決定、識別、予測、計算などを行うことを意味する。例えば、特定の情報に基づく結果の予測は、追加的又は代替的に、その同じ決定が他の情報に基づくことがある。
【0036】
凍結エネルギー及び高周波(RF)エネルギーは、細胞壊死によって組織を見境なく死滅させ、それにより、他の望ましくない影響に加えて、食道、横隔神経、冠状動脈が損傷を受ける可能性がある。不可逆的電気穿孔(IRE)は、高電圧短(例えば、100マイクロ秒)パルスを使用して、アポトーシスにより細胞を死滅させる。IREは、心筋を死滅させるようにターゲッティングすることができ、食道血管平滑筋及び内皮を含む他の隣接組織を残す。左心房(LA)後壁は、発生学的に静脈組織であり、肺静脈に加えて、心房性頻拍のドライバの可能性の高い寄与体であり、アブレーションの標的になる。単極(例えば、皮膚電極へのカテーテル先端)構成を使用するIREは、一般に、深い損傷をつくるが、神経及び骨格筋の心臓外刺激をもたらす。双極構成は、この副作用を減少させるが、組織貫入がより少なく、経壁損傷の実現がより難しいことがある。RFアブレーションをポイントごとに使用する広域周方向アブレーションは、いくらかの後壁隔離を実現する。
【0037】
電気穿孔アブレーションエネルギーを伝達し、電極縁部においてより高い電流密度によりアーク放電するとき、熱損傷の危険性がある。同時に、実験は、電気穿孔が右心耳の櫛状組織に周方向の経壁損傷をつくることがあることを示している。電極と組織との直接接触は、標的組織をアブレーションするのに十分な電気穿孔エネルギーの伝達に必要ではないことがある。本開示の実施形態は、熱損傷の危険性を低減しながら、経壁損傷をつくることが可能であるIREのためのシステム/装置及び方法を対象とする。いくつかの実施形態において、電極が組織に直接接触するのを防ぐ構造を含む探査アブレーションカテーテルが、そのようなシステム及び方法で使用される。いくつかの実施形態において、そのような構造は、作動時に、隣接する電極から突出されるように構成された部分を有する拡張可能な構成要素を含む。いくつかの実施形態において、そのような構造は、膨張可能なバルーンと、その上に配置された電極を有する複数のスプラインとを含み、バルーンのセクションは、膨張された場合には隣接するスプラインから半径方向外向きに拡大するように構成される。
【0038】
図1は、本開示の主題の実施形態による、電気穿孔アブレーションシステム又は装置100のために例示的なシステム図を示す。電気穿孔アブレーションシステム/装置100は、1つ又は複数のカテーテル110と、イントロデューサシース130と、コントローラ140と、パルス発生器150と、メモリ160とを含む。いくつかの実施形態において、電気穿孔アブレーションシステム/装置100は、組織アポトーシスをつくるために、患者の心臓の標的組織に電界エネルギーを伝達するように構成され、その組織が電気信号を伝えることができないようにする。いくつかの場合において、電気穿孔アブレーションシステム/装置100は、他のシステム170、例えば、マッピングシステム、電気生理システムなどと接続してもよい。
【0039】
カテーテル110は、心内腔の標的アブレーション位置のそばに配置されるように設計される。本明細書で使用される場合、心内腔は、心室及びその周囲の血管(例えば、肺静脈)を指す。パルス発生器150は、アブレーションパルス/エネルギー(又は、電気穿孔パルス/エネルギーと呼ばれる)を発生し、カテーテル110の電極に伝達するように構成される。電気穿孔パルスは通常、高電圧短パルスである。電気穿孔コントローラ140は、電気穿孔アブレーションシステム/装置100の機能的な態様を制御するように構成される。いくつかの実施形態において、電気穿孔コントローラ140は、アブレーションエネルギーの発生及びカテーテル110の電極への伝達時に、パルス発生器150を制御するように構成される。1つの実施形態において、カテーテル110は、1つ又は複数の電極を有する。いくつかの場合において、カテーテル110の1つ又は複数である電極のそれぞれは、個々に対処可能である。いくつかの場合において、コントローラ140は、各電極へのアブレーションエネルギー伝達を制御してもよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、カテーテル110は、1つ又は複数の電極を含む電極アセンブリを含む。いくつかの場合において、1つ又は複数の電極は、拡張可能な構成要素上に配置される。いくつかの場合において、1つ又は複数の電極は、拡張可能な構成要素の外面上に配置される。いくつかの場合において、拡張可能な構成要素は、拡張可能な構成要素が拡張したときに、1つ又は複数の電極の隣接する電極から突出する部分を備える。そのような場合において、隣接する電極から突出する部分は、電極の非接触作動を容易にすることができる。いくつかの実施形態において、カテーテル110は、膨張可能なバルーンと、複数のスプラインとを含み、バルーンの部分は、隣接するスプラインから半径方向外向きに(すなわち、カテーテルの長手方向軸から半径方向に)拡大することができる。いくつかの場合において、1つ又は複数の電極は、複数のスプラインに配置され又は複数のスプラインと一体化され、それにより、バルーンの外側部分(すなわち、隣接するスプラインから半径方向外向きに拡大された部分)は、電極から組織を押しのけ、電極が組織と直接接触するのを防ぐように構成される。
【0041】
いくつかの場合において、電気穿孔コントローラ140は、カテーテルのセンサで収集されるセンサデータを受信し、センサデータに応答して、アブレーションエネルギーを変更する。いくつかの場合において、電気穿孔コントローラ140は、カテーテル110で発生させることができる電界をモデル化するように構成され、それは、多くの場合、電極を含む電気穿孔カテーテル110の物理的特性、及び、電気穿孔カテーテル110上の電極の空間的関係の考慮を含む。いくつかの実施形態において、電気穿孔コントローラ140は、カテーテル110の電極で形成される電界の電界強度が、1500ボルト/センチメートル以下となるように制御するように構成される。いくつかの実施形態において、電気穿孔カテーテル110は、単極(皮膚電極へのアブレーションカテーテル先端)と関連する骨格筋活性化を避けながら、電場が、アブレーション標的壁により深く貫入することを可能にする(近接場双極)。
【0042】
いくつかの実施形態において、電気穿孔コントローラ140は、1つ又は複数のコントローラ、マイクロプロセッサ、及び/又は、メモリ160、例えば、非一時的機械可読媒体からのコードを実行するコンピュータを含み、電気穿孔アブレーションシステム/装置100の機能的な態様を制御及び/又は実行する。いくつかの実施形態において、メモリ160は、1つ若しくは複数のコントローラ、マイクロプロセッサ、及び/若しくはコンピュータの一部、並びに/又は、ネットワーク、例えば、ワールドワイドウェブを通してアクセス可能である記憶容量の一部とすることができる。いくつかの実施形態において、メモリ160は、アブレーションデータ(例えば、位置、エネルギーなど)、検知されたデータ、モデル化された電界データ、治療計画データなどを記憶するように構成されるデータリポジトリ165を備える。
【0043】
いくつかの実施形態において、イントロデューサシース130は、電気穿孔カテーテル110を患者の心室内の特定の標的部位に展開することができる送達導管を提供するために作動可能である。いくつかの実施形態において、他のシステム170は、エレクトロ・アナトミカル・マッピング(EAM)システムを含む。いくつかの場合において、EAMシステムは、電気穿孔アブレーションシステム/装置100のさまざまな機能的構成要素の位置を追跡するために、且つ、対象心室の忠実度の高い三次元解剖学的及び電気解剖学的マップを生成するために、作動可能である。いくつかの実施形態において、EAMシステムは、ボストン・サイエンティフィックコーポレーションによって販売されているリズミア(商標)HDx(RHYTHMIA(登録商標) HDx)マッピングシステムとすることができる。また、いくつかの実施形態において、EAMシステムのマッピング及びナビゲーションコントローラは、EAMシステムの機能的な態様を制御及び/又は実行するために、1つ又は複数のコントローラ、マイクロプロセッサ、及び/又はメモリからのコードを実行するコンピュータを含む。
【0044】
EAMシステムは、心臓についてのローカライゼーションボリュームを定義するために、フィールド発生器によって、ローカライゼーションフィールドを生成する。例えば、電気穿孔カテーテル対105といった追跡される装置上の1つ又は複数の位置センサ又はセンシング要素は、ローカライゼーションボリューム内の、センサ、及び、その結果としての、対応する装置の位置を追跡するために、マッピング及びナビゲーションコントローラによって処理できる出力を生成する。1つの実施形態において、追跡する装置は、磁気追跡技術を使用して実現され、フィールド発生器は、ローカライゼーションボリュームを定義する磁界を発生させる磁界発生器であり、追跡される装置上の位置センサは、磁界センサである。
【0045】
いくつかの実施形態において、インピーダンス追跡方法は、さまざまな装置の位置を追跡するために採用されてもよい。このような実施形態において、ローカライゼーションフィールドは、例えば表面電極などの例えば外部場発生器構成によって、例えば心臓カテーテルなどの体内装置若しくは心臓内装置によって、又は、これらの両方によって、生成される電界である。これらの実施形態において、位置センシング要素は、ローカライゼーションボリューム内のさまざまな位置センシング電極の位置を追跡するために、マッピング及びナビゲーションコントローラによって受信及び処理される出力を生成する、追跡される装置上の電極を構成することができる。
【0046】
いくつかの実施形態において、EAMシステムは、磁気及びインピーダンス両方の追跡機能のために備えられる。このような実施形態において、インピーダンス追跡精度は、いくつかの例において、磁気的な位置センサを備えたプローブを使用して、対象の心室内の電界発生器によって誘起される電界のマップを最初に作成することによって、上述のリズミアHDx(商標)(RHYTHMIA HDx(登録商標))マッピングシステムを使用して可能であるように、強化することができる。1つの例示的なプローブは、ボストン・サイエンティフィックコーポレーションによって販売されているインテラマップオリオン(商標)(INTELLAMAP ORION(登録商標))マッピングカテーテルである。
【0047】
採用される追跡方法に関係なく、EAMシステムは、例えば、電気穿孔カテーテル対105又はセンシング電極を備える別のカテーテル若しくはプローブによって取得される心臓の電気的活動とともに、さまざまな追跡される装置の位置情報を利用し、心室の詳細な三次元幾何学的解剖学的マップ又は表現、並びに、対象の心臓の電気的活動が幾何学的解剖学的マップ上に重ね合わせられた電気解剖学的マップを生成し、ディスプレイを介してそれを表示する。さらにまた、EAMシステムは、幾何学的解剖学的マップ及び/又は電気解剖学的マップ内にさまざまな追跡される装置のグラフ表示を生成することができる。
【0048】
本開示の実施形態は、電気穿孔アブレーションシステム/装置100を、フォーカルアブレーション及び/又は円周アブレーションのために使用することを可能にする。EAMシステムと一体化される、いくつかの場合において、システム/装置100は、電気穿孔カテーテル対105によって生成できる電界のグラフ表示を、患者の解剖学的マップ上で、いくつかの実施形態では、患者の心臓の電気解剖学的マップ上で可視化することができる。
【0049】
いくつかの実施形態によると、電気穿孔アブレーションシステム100のさまざまな構成要素(例えば、コントローラ140)が、1つ又は複数のコンピューティング装置上に実装されてもよい。コンピューティング装置は、本開示の実施形態を実行するために、任意のタイプの好適なコンピューティング装置を含んでもよい。コンピューティング装置の例は、専門コンピューティング装置又は汎用コンピューティング装置、そのような「ワークステーション」、「サーバ」、「ラップトップ」、「デスクトップ」、「タブレットコンピュータ」、「ハンドヘルド装置」、「汎用グラフィック処理ユニット(GPGPU)」などを含み、そのすべてが、システム100のさまざまな構成要素に関して、図1の範囲内で考えられる。
【0050】
いくつかの実施形態において、コンピューティング装置は、直接及び/又は間接的に、プロセッサ、メモリ、入出力(I/O)ポート、I/O構成要素、及び電源を結合するバスを含む。任意の数の追加の構成要素、異なる構成要素、及び/又は構成要素の組合せも、コンピューティング装置に含まれてもよい。バスは、1つ又は複数のバスであってもよいものを表す(例えば、アドレスバス、データバス、又はその組合せ)。同様に、いくつかの実施形態において、コンピューティング装置は、複数のプロセッサ、複数のメモリ構成要素、複数のI/Oポート、複数のI/O構成要素、及び/又は複数の電源を含んでもよい。さらに、任意の数のこれらの構成要素、又はその組合せが、複数のコンピューティング装置に分散及び/又は複製されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、メモリ160は、揮発性及び/又は不揮発性メモリ、一時的及び/又は非一時的記憶媒体の形態の、コンピュータ可読媒体を含み、取り外し可能、取り外し不可能、又はその組合せであってもよい。媒体の例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読出専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、オプティカル若しくはホログラフィック媒体、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、データ伝送媒体、及び/又は、例えば、量子状態メモリなどの、情報を記憶するために使用することができて、コンピューティング装置によってアクセスすることができる任意の他の媒体を含む。いくつかの実施形態において、メモリ160は、プロセッサ(例えば、コントローラ140)に、本明細書で論じられるシステムコンポーネントの実施形態の態様を実施させる、並びに/又は、本明細書で論じられる方法及び処置の実施形態の態様を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を記憶する。
【0052】
コンピュータ実行可能命令は、例えば、コンピュータコード、機械使用可能命令など、例えば、コンピューティング装置と関連付けられた1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であるプログラム構成要素などを含んでもよい。プログラム構成要素は、さまざまな言語、開発キット、フレームワークなどを含む、任意の数の異なるプログラミング環境を使用してプログラムされてもよい。本明細書で考えられる機能の一部又は全部は、同様に又は代替的に、ハードウェア及び/又はファームウェアに実装されてもよい。
【0053】
データリポジトリ165は、以下に記載される構成のうちの任意の1つを使用して実装されてもよい。データリポジトリは、ランダムアクセスメモリ、フラットファイル、XMLファイル、及び/又は、1つ又は複数のデータベースサーバ若しくはデータセンタで実行する1つ又は複数のデータベース管理システム(DBMS)を含んでもよい。データベース管理システムは、リレーショナル(RDBMS)、階層型(HDBMS)、多次元(MDBMS)、オブジェクト指向(ODBMS若しくはOODBMS)、又は、オブジェクトリレーショナル(ORDBMS)データベース管理システムなどであってもよい。データリポジトリは、例えば、単一のリレーショナルデータベースであってもよい。いくつかの場合において、データリポジトリは、データ統合プロセス又はソフトウェアアプリケーションによって、データを交換及び集約できる複数のデータベースを含んでもよい。例示的な実施形態において、データリポジトリ165の少なくとも一部は、クラウドデータセンタにホストされてもよい。いくつかの場合において、データリポジトリは、単一のコンピュータ、サーバ、記憶装置、クラウドサーバなどにホストされてもよい。いくつかの他の場合において、データリポジトリは、一連のネットワーク化されたコンピュータ、サーバ、又は装置にホストされてもよい。いくつかの場合において、データリポジトリは、ローカル、リージョナル、及びセントラルを含む、データストレージ装置の階層にホストされてもよい。
【0054】
システム/装置100のさまざまな構成要素は、通信インタフェース、例えば、有線又は無線インタフェースを介して、通信することができる、又は、結合することができる。通信インタフェースは、任意の有線又は無線の近距離及び遠距離通信インタフェースを含むが、これらに限定されない。有線インタフェースは、ケーブル、アンビリカルなどを使用することができる。近距離通信インタフェースは、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、知られている通信規格、例えば、Bluetooth(登録商標)規格、IEEE802規格(例えば、IEEE802.11)、ZigBee(登録商標)、又はIEEE802.15.4規格に基づくものなどの類似した仕様に適合するインタフェース、或いは、他の公共又は独自無線プロトコルであってもよい。遠距離通信インタフェースは、例えば、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラネットワークインタフェース、衛星通信インタフェースなどであってもよい。通信インタフェースは、イントラネットなどのプライベートコンピュータネットワーク内に、又は、インターネットなどのパブリックコンピュータネットワーク上にあってもよい。
【0055】
図2Aは、本開示の主題の実施形態による、拡張した状態のカテーテル200を示す図であり、図2Bは、本開示の主題の実施形態による、拡張した状態のカテーテル200の投影端面図を示し、図2Cは、本開示の主題の実施形態による、潰れた状態のカテーテル200を示す図である。カテーテル200は、カテーテルシャフト202を含み、カテーテルシャフト202は、長手方向軸205を備えるとともに遠位端206を有する。本明細書で使用される場合、長手方向軸は、物体の断面の重心を通る線を指す。カテーテル200は、電極アセンブリ207をさらに含む。いくつかの実施形態において、電極アセンブリ207は、カテーテルシャフト202の遠位端206から延びる。いくつかの実施形態において、電極アセンブリ207は、第1の潰れた状態と第2の拡張した状態とをとるように構成される。いくつかの場合において、電極アセンブリ207は、拡張可能な構成要素220と、拡張可能な構成要素220上に配置された複数の電極225とを含む。拡張可能な構成要素220は、第1の状態に潰すことができ、第2の状態に拡張することができる。
【0056】
1つの実施形態において、電極アセンブリ207は、キャビティ215を形成する複数のスプライン204と、キャビティ215に配置された膨張可能なバルーン230とを含む。このような実施形態において、複数のスプライン204及びバルーン230は、拡張可能な構成要素220を集合的に形成する。
【0057】
いくつかの場合において、複数のスプライン204は、バルーン230の外面に取り付けられる。他の実施形態において、複数のスプライン204及びバルーン230は、独立した構造である。すなわち、スプライン204は、バルーン230の表面に物理的に取り付けられておらず、そのため、スプライン204及びバルーン230の独立した膨張が可能である。
【0058】
図2A及び図2Bに示されるように、第2の状態であるとき、拡張可能な構成要素220及び/又は膨張可能なバルーン230は、ピーク224及びトラフ226を有する断面形状222を有する。1つの実施形態において、ピーク224のそれぞれは、それぞれの隣接するスプライン204の間に配置され、トラフ226のそれぞれは、複数のスプライン204のうちの1つの近位に配置される。いくつかの場合において、拡張される構成要素220は、これらのピーク224のまわりの隣接する電極から突出する部分を有する。いくつかの場合において、バルーン230は、これらのピーク224のまわりの隣接するスプラインから半径方向外向きに拡大するセクションを有する。
【0059】
図2Bに示された非限定的な例では、複数のピーク224のうちの少なくとも1つは、断面形状222の中心点227から第1の距離Rを有し、複数のトラフ226の複数のうちの1つは、中心点227から第2の距離rを有する。1つの実施形態において、第1の距離Rと第2の距離rとの差は、0.1ミリメートルから5.0ミリメートルまでである。1つの実施形態において、断面形状222は、複数のピーク224と、複数のトラフ226とを有する。1つの例において、複数のピークのそれぞれは、中心点227までの同じ距離Rを有する。1つの例において、複数のトラフのそれぞれは、中心点227までの同じ距離rを有する。
【0060】
1つの実施形態において、複数の電極225は、拡張可能な構成要素220の外面上に配置される。本実施形態において、拡張可能な構成要素220は、第2の状態において、複数の電極225の隣接する電極から(例えば、224のエリアに)突出するように構成され、例えば、組織との非接触を容易にする。1つの実施形態において、図2Cに示されるように、複数のスプライン204は、第1の状態において、長手方向軸に略平行である。いくつかの実施形態において、図2Aに示されるように、複数のスプライン204は、第2の状態において、長手方向軸205から外向きに拡張され、電極225は、スプライン204上に配置されている。1つの例において、複数の電極225のうちの少なくとも1つは、複数のピーク224のうちの1つの近位に配置される。
【0061】
1つの実施形態において、膨張可能なバルーン230は、キャビティ215に配置される。バルーン230は第1の状態において収縮しており、その1つの例が図2Cに示され、バルーン230は第2の状態において膨張しており、その1つの例が図2Aに示されている。いくつかの場合において、バルーン230は、流体により膨張される。いくつかの場合において、流体は、生理食塩水である。1つの例において、流体は、ガスである。1つの例において、流体は、亜酸化窒素(N2O)である。1つの場合において、バルーン230は、セミコンプレイントである。別の場合において、バルーン230は、ノンコンプレイント材料を備える。バルーン材料がノンコンプレイントである場合、電極から組織への距離を知ることができる。バルーン材料がセミコンプレイントである場合、例えば、バルーン内の圧力が知られていることで、電極から組織への距離を知ることができる。
【0062】
1つの実施形態において、バルーン230は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、架橋ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体(POC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリマーブレンド、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン、シリコーン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などの材料を備える。バルーン230は、PE、POC、PET、ポリイミド、又はナイロン材料などの、比較的非弾性的なポリマーを備えることができる。膜12は、比較的柔軟なエラストマ材料から構成することができ、その材料は、シリコーン、ラテックス、ウレタン、又はマイラエラストマーを含むが、これらに限定されない。バルーン230は、例えば、金属、ナイロン繊維などの、その他の材料で取り囲むことができる。バルーン230は、例えば、ポリエステル、可撓性の熱可塑性ポリマーフィルム、熱硬化性ポリマーフィルムなど、薄い非伸長性のポリマーフィルムから構築することができる。
【0063】
1つの実施形態において、バルーン230の膜は、十分な破裂強さを提供し、折り畳み性を可能にするために、約5~50マイクロメートルの厚さとすることができる。1つの実施形態において、バルーン230の膜は、25~250マイクロメートルの厚さを有することができる。1つの実施形態において、バルーン230の膜は、207~414MPa(30,000~60,000psi)の引張強さを有することができる。
【0064】
いくつかの実施形態において、第2の状態であるとき、電気穿孔アブレーションカテーテル200は、複数の電極225でアブレーションエネルギー(例えば、電気穿孔パルス)を受信し、電極225で電界を発生させるように構成される。1つの実施形態において、電界は、不可逆的電気穿孔によって、標的組織をアブレーションするのに十分な電界強度を有する。1つの実施態様において、バルーンは、絶縁材料を備え、それにより、発生された電界は、拡張可能な構成要素220又はバルーン230の外面232から、外向きに投射される。図3は、本開示の主題の実施形態による、標的組織320において作動しているときに、カテーテル300によって発生された電界310の例示的な例を示す。示されるように、発生された電界310は、カテーテル300の外面から標的組織320の方へ、外向きに投射される。
【0065】
いくつかの実施形態において、電極225の少なくとも一部は、それぞれのスプラインの50%以上の表面積を覆う。いくつかの実施形態において、電極225の少なくとも一部は、それぞれのスプラインの全表面積を覆う。いくつかの実施形態において、電極225の少なくとも一部は、それぞれのスプラインの全外表面積を覆う。いくつかの実施形態において、複数の電極225は、第1の電極グループ208と、第2の電極グループ210とを含む。いくつかの場合において、第1の電極グループ208は、複数のスプライン204の円周上に配置され、第2の電極グループ210は、カテーテル200の遠位端212に隣接して配置される。いくつかの場合において、第1の電極グループ208は近位電極と呼ばれ、第2の電極グループ210は遠位電極と呼ばれ、遠位電極210は、近位電極208よりも、電気穿孔アブレーションカテーテル200の遠位端212の近くに配置される。いくつかの実施態様において、電極225は、電気伝導又は光学インクの薄膜を含むことができる。インクはポリマー系とすることができる。インクは、導電材料と組み合わせて、炭素及び/又はグラファイトなどの材料をさらに備えてもよい。電極は、生体適合性の抵抗の低い金属、例えば、さらに放射線不透過性である、銀、銀フレーク、金、及びプラチナを含むことができる。
【0066】
第1の電極グループ208の電極のそれぞれ、及び、第2の電極グループ210の電極のそれぞれは、電気を伝えるように、且つ、コントローラ(例えば、図1のコントローラ140)及びアブレーションエネルギー発生器(例えば、図1のパルス発生器150)に作動可能に接続されるように構成される。いくつかの実施形態において、第1の電極グループ208及び第2の電極グループ210の電極のうちの1つ又は複数は、フレックス回路を含む。
【0067】
第1の電極グループ208の電極は、第2の電極グループ210の電極から離間している。第1の電極グループ208は、電極208a~208fを含み、第2の電極グループ210は、電極210a~210fを含む。また、電極208a~208fなどの第1の電極グループ208の電極は互いに離間し、電極210a~210fなどの電極210の第2のグループの電極は互いに離間している。
【0068】
同じカテーテル200上の他の電極に対する、第1の電極グループ208の電極の空間的関係及び向き、並びに、第2の電極グループ210の電極の空間的関係及び向きは、知られている、又は、決定することができる。いくつかの実施形態において、同じカテーテル200上の他の電極に対する、第1の電極グループ208の電極の空間的関係及び向き、並びに、第2の電極グループ210の電極の空間的関係及び向きは、カテーテルが展開されると、一定である。
【0069】
電界に関して、いくつかの実施形態において、第1の電極グループ208の電極のそれぞれ及び第2の電極グループ210の電極のそれぞれは、アノード又はカソードであるように選択することができ、それにより、電界は、第1の電極グループ208及び第2の電極グループ210の、電極の任意の2つ以上の間にセットアップすることができる。また、いくつかの実施形態において、第1の電極グループ208の電極のそれぞれ及び第2の電極グループ210の電極のそれぞれは、二相極であるように選択することができ、それにより、電極は、アノードとカソードとの間で切り替わる又は交替する。また、いくつかの実施形態において、第1の電極グループ208の電極のグループ及び第2の電極グループ210の電極のグループは、アノード若しくはカソード、又は、二相極であるように選択することができ、それにより、電界は、第1の電極グループ208及び第2の電極グループ210の電極の任意の2つ以上のグループの間でセットアップすることができる。
【0070】
いくつかの実施形態において、第1の電極グループ208及び第2の電極グループ210の電極は、二相極電極であるように選択することができ、それにより、二相パルス列を含むパルス列の間、選択された電極は、アノードとカソードとの間で切り替わる又は交替し、電極は、1つは常にアノードであり且つもう1つが常にカソードである単相性送達に格下げはされない。いくつかの場合において、第1及び第2の電極グループ208及び210の電極は、別のカテーテルの電極と電界を形成することができる。そのような場合において、第1及び第2の電極グループ208及び210の電極は、場のアノード又は場のカソードとすることができる。
【0071】
さらに、本明細書に記載されるように、電極は、アノード及びカソードのうちの1つであるように選択される、しかしながら、本開示を通して、電極は、二相極であるように選択することができ、それにより、電極は、アノードとカソードとの間で切り替わる又は交替することは、それを述べることなく、理解されるべきである。いくつかの場合において、第1の電極グループ208の電極のうちの1つ又は複数は、カソードであるように選択され、第2の電極グループ210の電極のうちの1つ又は複数は、アノードであるように選択される。いくつかの実施形態において、第1の電極グループ208の電極のうちの1つ又は複数は、カソードとして選択することができ、第1の電極グループ208の電極のうちの別の1つ又は複数は、アノードとして選択することができる。さらに、いくつかの実施形態において、第2の電極グループ210の電極のうちの1つ又は複数は、カソードとして選択することができ、第2の電極グループ210の電極のうちの別の1つ又は複数は、アノードとして選択することができる。
【0072】
示されない他の実施形態において、第2の外側スプラインバスケット組立体は、バルーン230の代わりに使用することができる。すなわち、拡張可能な構成要素220は、スプライン204から形成することができ、それは、電気穿孔電極をもたらし、それぞれのスプライン204の間に配置される電気的不活性スプラインの第2の組は、拡張されるとき、バルーン230のピーク224と同じように、スプライン204を越えて半径方向に延びる。このようにして、スプラインの第2の組は、上述のバルーン230と略同じ又は同一の機能を提供する。
【0073】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、電気穿孔アブレーションカテーテルを使用する例示的な方法400を示す例示的なフロー図である。方法400の実施形態の態様は、例えば、電気穿孔アブレーションシステム/装置(例えば、図1に示されるシステム/装置100)によって実行されてもよい。方法400の1つ又は複数のステップは、任意選択である、及び/又は、本明細書に記載の他の実施形態の1つ又は複数ステップによって修正することができる。さらに、本明細書に記載の他の実施形態の1つ又は複数のステップは、方法400に加えられてもよい。最初に、電気穿孔アブレーションシステム/装置に、第1の状態における電気穿孔アブレーションカテーテルを展開する(410)。1つの実施形態において、電気穿孔アブレーションカテーテルは、拡張可能な構成要素と、拡張可能な構成要素上に配置された複数の電極とを含み、拡張可能な構成要素は、第1の状態に潰れている。
【0074】
いくつかの実施形態において、電気穿孔アブレーションシステム/装置は、標的組織の近位に電気穿孔アブレーションカテーテルを配置する(415)ように構成される。カテーテルの配置は、コントローラ(例えば、図1のコントローラ140)によって管理される。電気穿孔アブレーションシステム/装置は、第2の状態におけるカテーテルを作動させる(420)ことができ、拡張可能な構成要素は第2の状態に拡張され、それにより、拡張可能な構成要素は、第2の状態で複数の電極の隣接する電極から突出する部分を備える。さらに、電気穿孔アブレーションシステム/装置は、カテーテルの複数の電極において電界を発生させ(425)、電界は、不可逆的電気穿孔によって標的組織をアブレーションするのに十分な電界強度を有する。いくつかの場合において、電気穿孔アブレーションシステム/装置は、探査パルスを電極に送るように構成される。
【0075】
いくつかの場合において、電気穿孔アブレーションシステム/装置は、例えば、探査パルス及び/又は稼働電極を変えることによって電界を調整する(430)ように構成される。1つの実施形態において、拡張可能な構成要素は、複数のスプラインと、複数のスプラインによって形成されたキャビティ内に配置されたバルーンとを含み、複数の電極は、複数のスプラインに配置される又は複数のスプラインと一体化される。いくつかの場合において、バルーンのセクションは、膨張された場合には隣接するスプラインの間で半径方向外向きに拡大する。いくつかの設計では、バルーンは、絶縁材料を備え、それにより、発生した電界は、第2の状態のバルーンの外面から、外向きに投射される。
【0076】
本明細書に記載のさまざまな実施形態は、不可逆的電気穿孔処置の相当の利点を提供する。本開示の発明者らは、密接な組織と電極との接触が不可逆的電気穿孔による組織アブレーションの成功に重要ではないと特定した。同時に、標的組織から離れた、知られている距離に、アブレーション電極を制御可能に位置付けることによって、好ましくない生理学的影響、例えば、アブレーション電極、骨格筋捕捉などの縁部における電流濃度から生じる熱効果を、非常に最小化することができる、又は、全体として排除することさえできる。
【0077】
本発明の範囲から逸脱することなく、説明した例示的な実施形態に対してさまざまな修正及び追加が可能である。例えば、先に説明した実施形態は特定の特徴に言及しているが、本発明の範囲には、異なる特徴の組合せを有する実施形態、及び、上述の特徴のすべてを包含しない実施形態も含まれる。従って、本発明の範囲は、そのすべての等価物とともに、請求項の範囲内に含まれるそのような代替、修正、及び変更のすべてを包含することが意図されている。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
【国際調査報告】