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特表2023-535782自律移動機器の地図確立方法、装置、機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-21
(54)【発明の名称】自律移動機器の地図確立方法、装置、機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20230814BHJP
【FI】
G05D1/02 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023505459
(86)(22)【出願日】2021-06-11
(85)【翻訳文提出日】2023-01-25
(86)【国際出願番号】 CN2021099723
(87)【国際公開番号】W WO2022028110
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】202010766273.2
(32)【優先日】2020-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520441349
【氏名又は名称】追▲べき▼創新科技(蘇州)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Dreame Innovation Technology (Suzhou) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Bldg. E3, Shangjinwan Headquarters Economic Park, 2288 Wuzhong Ave., Yuexi St., Wuzhong Dist., Suzhou City, Jiangsu Province, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】常 新偉
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301BB11
5H301BB14
5H301CC03
5H301CC06
5H301DD01
5H301DD06
5H301DD07
5H301DD15
5H301GG06
5H301GG08
5H301GG09
(57)【要約】
本出願は自律移動機器の地図確立方法、装置、機器及び記憶媒体を開示し、コンピュータ技術分野に属している。当該方法は、移動する動作領域で自律移動機器から取り込まれた、動作領域の上方にある画像である第1の画像を取得するステップ(201)と、第1の画像に基づいて、自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出するステップ(202)と、ターゲット特徴に基づいて、動作領域の領域輪郭を決定するステップ(203)と、領域輪郭及び自律移動機器の動作領域での第1の位置情報に基づいて、動作領域の領域地図を生成するステップ(204)と、を含む。当該方法は家屋輪郭の取得効率を向上させ、領域地図の生成効率を高める。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律移動機器の地図確立方法であって、
移動する動作領域で前記自律移動機器から取り込まれた、前記動作領域の上方にある画像である第1の画像を取得するステップと、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出するステップと、
前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定するステップと、
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ターゲット特徴は直線特徴及び/又は壁の隅特徴を含み、前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定するステップは、
前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴に基づいて、前記第1の平面、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定するステップと、
前記平面交線に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記第2の平面には、前記第2の平面及び前記動作領域の表面に近接する物体である第1の障害物が存在すると決定した場合、前記第2の平面のエッジ情報を取得するステップと、
前記第2の平面のエッジ情報に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を調整するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の平面のエッジ情報を取得するステップは、
前記自律移動機器が前記第2の平面のエッジに沿って走行している時、前記第2の平面のエッジ情報を取得するステップ、
又は、ユーザーから入力された前記第2の平面のエッジ情報を受信するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲット特徴は、前記動作領域の上方に設けられるオブジェクトであるターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴をさらに含み、前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴に基づいて、前記第1の平面、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定するステップは、
前記オブジェクト特徴に基づいて、前記第1の平面を決定するステップと、
前記第1の平面に基づいて前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴を結合して、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成する前、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係を決定するステップと、
前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係に基づいて、前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報を取得するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記相対位置関係は前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の距離及び角度を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
1つ又は複数の動作領域のうちの各動作領域に対応する領域地図に基づいて、ターゲット地図を生成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記動作領域内の第2の障害物を認識するステップと、
前記動作領域内の第2の障害物の第2の位置情報を取得するステップと、
前記第2の位置情報に基づいて、前記領域地図において前記第2の障害物をマーキングするステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記第1の位置情報に基づいて、前記自律移動機器の前記動作領域での動作済み領域を決定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
自律移動機器の地図確立装置であって、
移動する動作領域で前記自律移動機器から取り込まれた、前記動作領域の上方にある画像である第1の画像を取得する取得モジュールと、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出する抽出モジュールと、
前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定する決定モジュールと、
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成する地図生成モジュールと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項12】
前記ターゲット特徴は直線特徴及び/又は壁の隅特徴を含み、前記決定モジュールはさらに、
前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴に基づいて、前記第1の平面、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定し、
前記平面交線に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記地図生成モジュールはさらに、
前記第2の平面には、前記第2の平面及び前記動作領域の表面に近接する物体である第1の障害物が存在すると決定した場合、前記第2の平面のエッジ情報を取得し、
前記第2の平面のエッジ情報に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を調整することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ターゲット特徴は、前記動作領域の上方に設けられるオブジェクトであるターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴をさらに含み、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクト特徴に基づいて、前記第1の平面を決定し、
前記第1の平面に基づいて前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴を結合して、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記地図生成モジュールの前、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係を決定し、
前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係に基づいて、前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報を取得する位置決めモジュールをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記地図生成モジュールはさらに、
1つ又は複数の動作領域のうちの各動作領域に対応する領域地図に基づいて、ターゲット地図を生成することを特徴とする請求項11~15の何れか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、
前記動作領域内の第2の障害物を認識し、
前記動作領域内の第2の障害物の第2の位置情報を取得し、
前記第2の位置情報に基づいて、前記領域地図において前記第2の障害物をマーキングするマーキングモジュールをさらに含むことを特徴とする請求項11~15の何れか1項に記載の装置。
【請求項18】
自律移動機器であって、
画像を取り込む画像取り込みユニットと、
処理ユニットと、を含み、
前記処理ユニットは、
動作領域で前記画像取り込みユニットから取り込まれた第1の画像を取得し、前記動作領域は前記自律移動機器が移動する領域であり、前記第1の画像は前記自律移動機器の上方領域にある画像であり、
前記第1の画像に基づいて、ターゲット特徴を抽出し、前記ターゲット特徴は前記上方領域の第1の平面を指示し、前記第1の平面は前記自律移動機器の上方にある平面であり、
前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定し、
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成することを特徴とする自律移動機器。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体にはプログラムが記憶され、前記プログラムはプロセッサーによって実行されると、請求項1~7の何れか1項に記載の自律移動機器の地図確立方法を実現することを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は自律移動機器の地図確立方法、装置、機器及び記憶媒体に関して、コンピュータ技術分野に属している。
【背景技術】
【0002】
スマートデバイス技術の発展に連れて、自律移動機器は地図確立能力を具備する。自律移動機器は自律移動能力を具備して、1つ又は複数の動作を完成できる自律移動機器であり、当該1つ又は複数の動作は、例えば掃除、モップ掛け、草刈り、出前などである。自律移動機器、例えば清掃ロボットは動作過程で、カメラによって取り込まれた領域画像に基づいて動作領域の領域地図を確立する。領域地図は、自律移動機器が所在する動作領域の地図を指す。
【0003】
関連技術において、自律移動機器が領域地図を確立する方式は、自律移動機器の移動過程で、自律移動機器を動作領域のエッジに沿って移動させるように制御することで、動作領域の領域地図を確立するステップを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、自律移動機器が領域地図を確立する時、自律移動機器を動作領域のエッジに沿って移動させるように制御しなければならないため、地図確立の効率が低い。
【0005】
本出願は自律移動機器の地図確立方法、装置、機器及び記憶媒体を提供し、自律移動機器が地図を確立する時、自律移動機器を動作領域のエッジに沿って移動させるように制御しなければならないため、地図確立の効率が低いという問題を解决できる。本出願は以下の技術的解決策を提供している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、自律移動機器の地図確立方法を提供し、前記方法は、
移動する動作領域で前記自律移動機器から取り込まれた、前記動作領域の上方にある画像である第1の画像を取得するステップと、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出するステップと、
前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定するステップと、
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成するステップと、を含む。
【0007】
好ましくは、前記ターゲット特徴は直線特徴及び/又は壁の隅特徴を含み、前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定するステップは、
前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴に基づいて、前記第1の平面、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定するステップと、
前記平面交線に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定するステップと、を含む。
【0008】
好ましくは、前記方法は、
前記第2の平面には、前記第2の平面及び前記動作領域の表面に近接する物体である第1の障害物が存在すると決定した場合、前記第2の平面のエッジ情報を取得するステップと、
前記第2の平面のエッジ情報に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を調整するステップと、をさらに含む。
【0009】
好ましくは、前記ターゲット特徴は、前記動作領域の上方に設けられるオブジェクトであるターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴をさらに含み、前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴に基づいて、前記第1の平面、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定するステップは、
前記オブジェクト特徴に基づいて、前記第1の平面を決定するステップと、
前記第1の平面に基づいて前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴を結合して、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定するステップと、を含む。
【0010】
好ましくは、前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成する前、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係を決定するステップと、
前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係に基づいて、前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報を取得するステップと、をさらに含む。
【0011】
好ましくは、前記方法は、
1つ又は複数の動作領域のうちの各動作領域に対応する領域地図に基づいて、ターゲット地図を生成するステップをさらに含む。
【0012】
好ましくは、前記方法は、
前記動作領域内の第2の障害物を認識するステップと、
前記動作領域内の第2の障害物の第2の位置情報を取得するステップと、
前記第2の位置情報に基づいて、前記領域地図において前記第2の障害物をマーキングするステップと、をさらに含む。
【0013】
第2の態様によれば、自律移動機器の地図確立装置を提供し、前記装置は、
移動する動作領域で前記自律移動機器から取り込まれた、前記動作領域の上方にある画像である第1の画像を取得する取得モジュールと、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出する抽出モジュールと、
前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定する決定モジュールと、
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成する地図生成モジュールと、を含む。
【0014】
第3の態様によれば、自律移動機器を提供し、
画像を取り込む画像取り込みユニットと、
処理ユニットと、を含み、前記処理ユニットは、
動作領域で前記画像取り込みユニットから取り込まれた第1の画像を取得し、前記動作領域は前記自律移動機器が移動する領域であり、前記第1の画像は前記自律移動機器の上方領域にある画像であり、
前記第1の画像に基づいて、ターゲット特徴を抽出し、前記ターゲット特徴は前記上方領域の第1の平面を指示し、前記第1の平面は前記自律移動機器の上方にある平面であり、
前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定し、
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成する。
【0015】
第4の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記記憶媒体にはプログラムが記憶され、前記プログラムは前記プロセッサーによって読み込まれて実行されることで、第1の態様に記載の自律移動機器の地図確立方法を実現する。
【発明の効果】
【0016】
本出願の実施例において、移動する動作領域で自律移動機器から取り込まれた第1の画像を取得するステップと、第1の画像に基づいて、自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出するステップと、ターゲット特徴に基づいて、動作領域の領域輪郭を決定するステップと、領域輪郭及び自律移動機器の動作領域での第1の位置情報に基づいて、動作領域の領域地図を生成するステップと、を含み、これによって、自律移動機器が領域地図を確立する時、自律移動機器を動作領域のエッジに沿って移動させるように制御しなければならないため、地図確立の効率が低いという問題を解決でき、第1の画像に基づいて家屋輪郭を決定して、自律移動機器を動作領域エッジに移動させるように制御する必要がないため、家屋輪郭の取得効率を向上させ、地図の生成効率を高める。
【0017】
上記の説明は本出願の技術的解決策の概論のみであり、本出願の技術手段をより明らかに了解するために、明細書の内容に従って実施してもよく、これから、本出願の好適な実施例及び図面を結合して、以下のように詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本出願の実施例が提供する自律移動機器の構成概略図である。
図2】本出願の実施例が提供する自律移動機器の地図確立方法のフローチャートである。
図3】本出願の実施例が提供する自律移動機器の地図確立装置のブロック図である。
図4】本出願の実施例が提供する自律移動機器の地図確立装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面及び実施例を結合して、本出願の具体的な実施形態をさらに詳しく記載する。以下の実施例は本出願の範囲を限定しておらず、本出願を説明するためのものである。
【0020】
図1は本出願の実施例が提供する自律移動機器の構成概略図である。自律移動機器は掃除ロボット、床拭きロボットなどのような、自動移動機能を有する装置であってもよい。本出願の実施例において、自律移動機器が所在する動作領域は、屋根を有する領域、例えば、家屋、ガレージなどの領域である。図1に示すように、当該自律移動機器は少なくとも、自律移動機器に搭載される第1の画像取り込みユニット110、及び第1の画像取り込みユニット110と通信して連結した制御ユニット120を含む。
【0021】
第1の画像取り込みユニット110の取り込み範囲は自律移動機器の上方にある領域を含み、このように、自律移動機器が動作領域内で動作している時、第1の画像取り込みユニット110は動作領域の上方にある画像を取り込んで、第1の画像を取得する。動作領域は自律移動機器の移動領域である。例えば、動作領域は家屋であれば、第1の画像取り込みユニット110は屋根の画像を取り込むことができる。
【0022】
第1の画像取り込みユニット110はカメラ、ビデオカメラなどとして実現されてもよく、第1の画像取り込みユニット110の数は1つ又は複数であってもよく、本実施例は第1の画像取り込みユニット110のタイプ及び数を限定していない。
【0023】
制御ユニット120は、移動する動作領域で自律移動機器から取り込まれた第1の画像を取得し、第1の画像に基づいて、ターゲット特徴を抽出し、ターゲット特徴に基づいて、動作領域の領域輪郭を決定し、領域輪郭及び自律移動機器の動作領域での第1の位置情報に基づいて、動作領域の領域地図を生成する。
【0024】
ターゲット特徴は自律移動機器の真上にある第1の平面を指示する。1つの例示において、ターゲット特徴は直線特徴及び/又は壁の隅特徴を含む。別の例示において、直線特徴及び/又は壁の隅特徴以外、ターゲット特徴は、動作領域の上方に設けられるオブジェクトであるターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴をさらに含む。ターゲットオブジェクトはペンダントライト、シーリングライト、ウォールキャビネット及び/又はシーリングファンなどであってもよく、本実施例はターゲットオブジェクトのタイプを限定していない。ターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴は、画像認識アルゴリズムによって得られた特徴ベクトル及び/又は属性情報などであってもよく、本実施例はオブジェクト特徴の内容を限定していない。
【0025】
領域地図は動作領域の地図を指す。好ましくは、領域地図は2次元地図、又は3次元地図であってもよく、本実施例は領域地図のタイプを限定していない。
【0026】
好ましくは、自律移動機器は近接センサー130及び/又は第2の画像取り込みユニット140をさらに含む。近接センサー130及び/又は第2の画像取り込みユニット140は動作領域内の障害物を感知する。障害物は第1の障害物及び/又は第2の障害物を含む。第1の障害物は、第2の平面及び動作領域の表面に近接する物体、例えば、ウォールキャビネット、ベッド、エアコンなどを指し、第2の障害物は、自律移動機器が動作領域内で移動する時、接触した物体、例えば、ベッド、ソファ、キャビネットなどを指す。相応的に、制御ユニット120は動作領域内の障害物の関連情報を受信し、当該障害物の関連情報に基づいて対応する処理を行って、障害物の関連情報は、近接センサー130から取り込まれた近接情報及び/又は第2の画像取り込みユニット140から取り込まれた画像情報を含むが、これらに限定されていない。1つの例示において、制御ユニット120は障害物の関連情報に基づいて、第2の平面には第1の障害物が存在するかどうかを決定し、第2の平面には第1の障害物が存在する場合、第2の平面のエッジ情報を取得し、第2の平面のエッジ情報に基づいて、動作領域の領域輪郭を調整する。別の例示において、制御ユニット120は障害物の関連情報に基づいて、動作領域内の第2の障害物を認識し、動作領域内の第2の障害物の第2の位置情報を取得し、第2の位置情報に基づいて、領域地図において障害物をマーキングする。
【0027】
障害物の関連情報は第1の画像取り込みユニット110から取り込まれた画像情報をさらに含み、本実施例は障害物の関連情報の内容を限定していない。
【0028】
第2の画像取り込みユニット140の取り込み範囲は、自律移動機器の移動する所在平面、例えば、動作領域の地面を含む。
【0029】
また、本実施例において、制御ユニット120は自律移動機器に搭載されることを例として説明し、実際に実現する時、制御ユニット120は他の装置、例えば、スマートフォン、タブレット、コンピュータなどのユーザー端末において実現されてもよく、本実施例は制御ユニット120の実現形態を限定していない。
【0030】
本実施例において、移動する動作領域で自律移動機器から取り込まれた第1の画像を取得し、ターゲット特徴を第1の画像から抽出し、ターゲット特徴に基づいて家屋輪郭を決定し、家屋輪郭及び自律移動機器の動作領域での第1の位置情報に基づいて当該動作領域の領域地図を生成することで、自律移動機器は動作領域エッジに移動して家屋輪郭を取得する必要がなく、家屋輪郭の取得効率を向上させ、地図の生成効率を高める。
【0031】
図2は本出願の実施例が提供する自律移動機器の地図確立方法のフローチャートであり、本実施例は当該方法を図1の自律移動機器に適用して、各ステップの実行本体が当該自律移動機器における制御ユニット120であることを例として説明する。当該方法は少なくとも以下のいくつかのステップを含む。
ステップ201:移動する動作領域で自律移動機器から取り込まれた第1の画像を取得する。
【0032】
第1の画像は動作領域の上方にある画像である。好ましくは、制御ユニット120は1枚又は複数枚の第1の画像を取得できる。可能な実現形態において、動作領域は部屋であってもよく、当該部屋はリビングルーム、ベッドルーム、キッチン、バスルームなどのタイプであってもよい。
【0033】
ステップ202:第1の画像に基づいて、自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出する。
【0034】
好ましくは、自律移動機器は第1の画像に対して画像処理を行ってターゲット特徴を抽出する。可能な実現形態において、自律移動機器はニューラルネットワークモデルによって第1の画像に対して画像処理を行う。
【0035】
1つの例示において、ターゲット特徴は直線特徴及び/又は壁の隅特徴を含む。自律移動機器は画像認識アルゴリズムによって第1の画像を処理して、第1の画像には直線特徴及び/又は壁の隅特徴が含まれるかどうかを決定する。動作領域の屋根の直線特徴は一般的に、第1の平面と1つの第2の平面との間の交線であり、屋根の壁の隅特徴は一般的に、第1の平面と少なくとも1つの第2の平面とが接続されることで形成された角であるため、第1の画像における直線特徴及び/又は壁の隅特徴を抽出することによって、第1の平面及び第1の平面に接続された第2の平面を決定できる。
【0036】
別の例示において、ターゲット特徴は直線特徴及び/又は壁の隅特徴を含む上に、ターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴を含む。ターゲットオブジェクトは動作領域の上方に設けられるオブジェクトである。ターゲットオブジェクトはペンダントライト、シーリングライト、ウォールキャビネット及び/又はシーリングファンなどであってもよく、本実施例はターゲットオブジェクトのタイプを限定していない。一般的に、動作領域の屋根にはターゲットオブジェクトが搭載されるため、ターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴によって動作領域の第1の平面を決定でき、第1の平面に基づいて直線特徴及び/又は壁の隅特徴を結合して第2の平面、及び第1の平面と第2の平面との間の平面交線を決定できる。例えば、動作領域は家屋であれば、ターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴によって家屋の屋根の画像(即ち、第1の平面)を決定でき、屋根の画像に基づいて直線特徴及び/又は壁の隅特徴を結合して、屋根に隣接する壁の画像(即ち、第2の平面)、及び屋根の画像と壁の画像との間の平面交線を決定できる。
【0037】
ステップ203:ターゲット特徴に基づいて、動作領域の領域輪郭を決定する。
【0038】
ターゲット特徴は直線特徴及び/又は壁の隅特徴を含み、ターゲット特徴に基づいて動作領域の領域輪郭を決定するステップは、直線特徴及び/又は壁の隅特徴に基づいて、第1の平面、第1の平面に接続された第2の平面、及び第1の平面と第2の平面との平面交線を決定するステップと、平面交線に基づいて、動作領域の領域輪郭を決定するステップと、を含む。
【0039】
1つの例示において、ターゲット特徴は、動作領域の上方に設けられるオブジェクトであるターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴をさらに含む。この場合、直線特徴及び/又は壁の隅特徴に基づいて、第1の平面、第1の平面に接続された第2の平面、及び第1の平面と第2の平面との平面交線を決定するステップは、オブジェクト特徴に基づいて、第1の平面を決定するステップと、第1の平面に基づいて直線特徴及び/又は壁の隅特徴を結合して、第1の平面に接続された第2の平面、及び第1の平面と第2の平面との平面交線を決定するステップと、を含む。
【0040】
他の実施形態において、直線特徴及び/又は壁の隅特徴に基づいて第1の平面を決定してもよく、例えば、直線特徴に対応する直線を接続して第1の平面を取得し、又は、壁の隅特徴を構成するスティッチング線を延長させて、平面交線を取得してから、各平面交線を接続して第1の平面及び第2の平面を取得し、又は、直線特徴と壁の隅特徴を結合して第1の平面、第2の平面及び平面交線を決定し、本実施例は第1の平面の決定方式を限定していない。
【0041】
第1の平面に接続された第2の平面には第1の障害物、例えば、第2の平面に近接して置かされたキャビネット、ソファ又はベッドなどが存在する可能性があり、この場合、第1の平面に接続された平面は第1の障害物の表面を含む可能性がある。これに基づいて、第2の平面には第1の障害物が存在すると決定した場合、第2の平面のエッジ情報を取得し、第2の平面のエッジ情報に基づいて、動作領域の領域輪郭を調整する。第1の障害物は第2の平面及び動作領域の表面に近接する物体である。本出願の実施例において、第2の平面には第1の障害物が存在する場合、第2の平面のエッジ情報に基づいて領域輪郭を調整することで、領域地図は動作領域の実際輪郭をより正確に反映でき、領域地図の精度を向上させる。例えば、動作領域は家屋であり、キャビネット、ソファ又はベッドなどの障害物が壁に近接する場合、キャビネット、ソファ又はベッドなどを含む障害物が壁から離れた側のエッジ情報を取得し、エッジ情報に基づいて領域輪郭を調整する。
【0042】
好ましくは、第2の平面のエッジ情報を取得する方式は以下のいくつかを含むが、これらに限定されず、
第1:自律移動機器は第2の平面のエッジに沿って走行する時、当該第2の平面のエッジ情報を取得する。
第2:ユーザーから入力された第2の平面のエッジ情報を受信する。
【0043】
第2の平面のエッジ情報の取得方式は他の方式であってもよく、ここで、本実施例は一々挙げていない。
【0044】
ステップ204:領域輪郭及び自律移動機器の動作領域での第1の位置情報に基づいて、動作領域の領域地図を生成する。
【0045】
領域輪郭及び自律移動機器の動作領域での第1の位置情報に基づいて、動作領域の領域地図を生成する前、自律移動機器の動作領域での第1の位置情報を取得するステップをさらに含む。
【0046】
好ましくは、ターゲット特徴はターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴を含む場合、自律移動機器の動作領域での第1の位置情報を取得するステップは、第1の画像に基づいて、自律移動機器とターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係を決定するステップと、自律移動機器とターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係に基づいて、自律移動機器の動作領域での第1の位置情報を取得するステップと、を含む。好ましくは、相対位置関係は、自律移動機器とターゲットオブジェクトとの間の距離及び角度を含む。可能な実現形態において、自律移動機器は相似な三角形原理に基づいて、自律移動機器とターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係を決定する。
【0047】
好ましくは、自律移動機器には位置決めユニットが搭載され、当該位置決めユニットは、自律移動機器の動作領域での位置を位置決めする。この際、第1の画像を取り込んだ場合、自律移動機器は位置決めユニットによって取得された位置決め情報を取得して、自律移動機器の動作領域での第1の位置情報を得る。
【0048】
他の実施例において、他の方式で自律移動機器の第1の位置情報を取得してもよく、例えば、自律移動機器と、壁の隅特徴で指示された壁の隅との間の距離情報に基づいて、第1の位置情報を決定し、本実施例は自律移動機器の第1の位置情報の取得方式を限定していない。
【0049】
可能な実現形態において、領域輪郭において第1の位置情報で指示された位置に自律移動機器の装置画像を表示して、領域地図を取得する。
【0050】
好ましくは、領域地図を取得した後、自律移動機器は1つ又は複数の動作領域のうちの各動作領域に対応する領域地図に基づいて、ターゲット地図を生成する。
【0051】
模式的に、動作領域の数は1つである場合、1つの動作領域に対応する領域地図に基づいてターゲット地図を生成するステップは、当該動作領域に対応する領域地図をターゲット地図とするステップを含む。可能な実現形態において、当該動作領域に対応する領域地図に対して所定処理を行った後、ターゲット地図とし、当該所定処理は美化、動作領域タイプのマーキングなどの処理であってもよく、本実施例は所定処理を限定していない。
【0052】
模式的に、動作領域の数は複数である場合、各動作領域に対応する領域地図に基づいてターゲット地図を生成するステップは、対応する地図姿勢に従って、各領域地図をスティッチングして、ターゲット地図を取得するステップを含む。地図姿勢は領域地図の方向及び位置を含む。
【0053】
以上のように、本実施例が提供する自律移動機器の地図確立方法において、移動する動作領域で自律移動機器から取り込まれた第1の画像を取得するステップと、第1の画像に基づいて、自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出するステップと、ターゲット特徴に基づいて、動作領域の領域輪郭を決定するステップと、領域輪郭及び自律移動機器の動作領域での第1の位置情報に基づいて、動作領域の領域地図を生成するステップと、を含み、これによって、自律移動機器が地図を確立する時、自律移動機器を動作領域のエッジに沿って移動させるように制御しなければならないため、地図確立の効率が低いという問題を解決でき、第1の画像に基づいて家屋輪郭を決定して、自律移動機器を動作領域エッジに移動させるように制御する必要がないため、家屋輪郭の取得効率を向上させ、地図の生成効率を高める。
【0054】
好ましくは、上記の実施に基づいて、ステップ204の後、動作領域内の第2の障害物を認識するステップと、動作領域内の第2の障害物の第2の位置情報を取得するステップと、第2の位置情報に基づいて、領域地図において第2の障害物をマーキングするステップと、をさらに含む。
【0055】
動作領域内の第2の障害物の第2の位置情報を取得する方式は以下のいくつかを含むが、これらに限定されず、
第1:自律移動機器には近接センサーが搭載され、当該近接センサーは所定範囲で自律移動機器に近接するオブジェクトを感知する。近接センサーからフィードバックされた近接信号を受信した場合、自律移動機器は当該近接信号に基づいて、自律移動機器と第2の障害物との間の近接距離を取得し、自律移動機器の第1の位置情報及び近接距離に基づいて、第2の障害物の第2の位置情報を決定する。
【0056】
好ましくは、自律移動機器は近接センサーから送信された探知信号の信号強度と当該探知信号の反射信号の信号強度との差によって、自律移動機器と第2の障害物との間の近接距離を決定する。
【0057】
好ましくは、自律移動機器には第2の画像取り込みユニットがさらに搭載され、近接センサーから送信された近接信号を受信した場合、障害物画像を取り込むように、第2の画像取り込みユニットを制御し、当該障害物画像に対して画像処理を行って、障害物画像の処理結果を取得し、当該処理結果は自律移動機器と第2の障害物との間の近接距離を含む。
【0058】
処理結果は他の情報をさらに含んでもよく、他の情報は、障害物のサイズ、障害物のタイプ及び障害物の位置を含むが、これらに限定されていない。このように、第2の障害物の領域地図での位置及び形態を決定できる。
【0059】
第2:自律移動機器には第2の画像取り込みユニットが搭載される。自律移動機器は第2の画像取り込みユニットによって環境画像を取り込んで、当該環境画像に対して画像処理を行って、環境画像には障害物の画像が含まれる場合、障害物画像の処理結果を取得し、当該処理結果は自律移動機器と第2の障害物との近接距離を含む。
【0060】
自律移動機器は事前訓練された画像認識モデルを使用して画像処理を行って、当該画像認識モデルはニューラルネットワークモデルに基づいて訓練されることで得られる。
【0061】
本実施例において、動作領域における障害物を認識して、領域地図から障害物の第2の位置情報を決定することで、以降の動作過程で、自律移動機器は障害物を再認識する必要がなく、障害物のタイプに基づいて、対応する動作戦略を自己適応的に採用して、動作効率を向上させる。
【0062】
好ましくは、上記の実施例に基づいて、ステップ204の後、第1の位置情報に基づいて、自律移動機器の動作領域での動作済み領域を決定するステップをさらに含む。
【0063】
本実施例において、動作領域における動作済み領域を決定することで、自律移動機器は動作済み領域に対して繰り返して動作しないことを保証でき、自律移動機器の動作効率を向上させる。
【0064】
好ましくは、上記の各実施例において、自律移動機器はユーザー端末と通信して連結し、自律移動機器は領域地図、ターゲット地図、障害物の認識結果、動作済み領域の決定結果などのうちの1つ又は複数の情報をユーザー端末に送信して表示する。
【0065】
図3は本出願の実施例が提供する自律移動機器の地図確立装置のブロック図であり、本実施例は当該装置を図1の自律移動機器に適用することを例として説明する。当該装置は少なくとも、
移動する動作領域で自律移動機器から取り込まれた、動作領域の上方にある画像である第1の画像を取得する取得モジュール310と、
第1の画像に基づいて、自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出する抽出モジュール320と、
ターゲット特徴に基づいて、動作領域の領域輪郭を決定する決定モジュール330と、
領域輪郭及び自律移動機器の動作領域での第1の位置情報に基づいて、動作領域の領域地図を生成する地図生成モジュール340と、を含む。
【0066】
可能な実現形態において、ターゲット特徴は直線特徴及び/又は壁の隅特徴を含み、決定モジュール330はさらに、
直線特徴及び/又は壁の隅特徴に基づいて、第1の平面、第1の平面に接続された第2の平面、及び第1の平面と第2の平面との平面交線を決定し、
平面交線に基づいて、動作領域の領域輪郭を決定する。
【0067】
可能な実現形態において、地図生成モジュール340はさらに、
第2の平面には第1の障害物が存在すると決定した場合、第2の平面のエッジ情報を取得し、第1の障害物は第2の平面及び動作領域の表面に近接する物体であり、
第2の平面のエッジ情報に基づいて、動作領域の領域輪郭を調整する。
【0068】
可能な実現形態において、ターゲット特徴は、動作領域の上方に設けられるオブジェクトであるターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴をさらに含み、決定モジュール330はさらに、
オブジェクト特徴に基づいて、第1の平面を決定し、
第1の平面に基づいて直線特徴及び/又は壁の隅特徴を結合して、第1の平面に接続された第2の平面、及び第1の平面と第2の平面との平面交線を決定する。
【0069】
可能な実現形態において、自律移動機器の地図確立装置は、
第1の画像に基づいて、自律移動機器とターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係を決定し、
自律移動機器とターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係に基づいて、自律移動機器の動作領域での第1の位置情報を取得する位置決めモジュールをさらに含む。
【0070】
可能な実現形態において、地図生成モジュール340はさらに、
1つ又は複数の動作領域のうちの各動作領域に対応する領域地図に基づいて、ターゲット地図を生成する。
【0071】
可能な実現形態において、自律移動機器の地図確立装置は、
動作領域内の第2の障害物を認識し、
動作領域内の第2の障害物の第2の位置情報を取得し、
第2の位置情報に基づいて、領域地図において第2の障害物をマーキングするマーキングモジュールをさらに含む。
【0072】
関連細部について、上記の方法実施例を参照すればよい。
【0073】
ここで、上記の実施例が提供する自律移動機器の地図確立装置について、上記の各機能モジュールの区画のみを例として説明し、実際適用において、ニーズに基づいて、異なる機能モジュールで完成されるように、上記の機能を割り当て、即ち、以上に記載の全て又は一部の機能を完成するように、自律移動機器の地図確立装置の内部構成を異なる機能モジュールに区画する。また、上記の実施例が提供する自律移動機器の地図確立装置は、自律移動機器の地図確立方法の実施例と同一の構想に属して、その具体的な実現過程について、方法実施例を参照すればよく、ここで、贅言していない。
【0074】
図4は本出願の実施例が提供する自律移動機器の地図確立装置のブロック図であり、当該装置は図1の自律移動機器であってもよい。当該装置は少なくともプロセッサー401及びメモリ402を含む。
【0075】
プロセッサー401は1つ又は複数のプロセッシングコア、例えば、4コアプロセッサー、8コアプロセッサーなどを含んでもよい。プロセッサー401はDSP(Digital Signal Processing、デジタル信号処理)、FPGA(Field-Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲート アレイ)、PLA(Programmable Logic Array、プログラマブルロジックアレ)のうちの少なくとも1つのハードウェア形態で実現されてもよい。プロセッサー401はメインプロセッサー及びコプロセッサーを含んでもよく、メインプロセッサーはウエークアップ状態でのデータを処理するためのプロセッサーであり、CPU(Central Processing Unit、中央演算処理装置)とも呼ばれ、コプロセッサーは待機状態でのデータを処理するための低電力消費プロセッサーである。いくつかの実施例において、プロセッサー401は、機械学習に関するコンピューティング操作を処理するためのAI(Artificial Intelligence、人工知能)プロセッサーをさらに含んでもよい。
【0076】
メモリ402は1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体を含み、当該コンピュータ可読記憶媒体は非一時的であってもよい。メモリ402は高速ランダムアクセスメモリ、及び非揮発性メモリ、例えば1つ又は複数の磁気ディスク記憶機器、フラッシュメモリ機器をさらに含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ402における非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサー401によって実行されることで本出願の方法実施例が提供する自律移動機器の地図確立方法を実現する少なくとも1つの指令を記憶する。
【0077】
いくつかの実施例において、自律移動機器の地図確立装置は周辺機器インターフェース及び少なくとも1つの周辺機器をさらに含んでもよい。プロセッサー401、メモリ402及び周辺機器インターフェースの間はバス又は信号線を介して接続される。各周辺機器はバス、信号線又は回路基板を介して周辺機器インターフェースに接続される。模式的に、周辺機器は、無線周波数回路、タッチディスプレイ、オーディオ回路、及び電源などを含むが、これらに限定されていない。
【0078】
自律移動機器の地図確立装置は、より少なく又はより多くのユニットをさらに含んでもよく、これに対して本実施例は限定していない。
【0079】
好ましくは、本出願の実施例はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、当該コンピュータ可読記憶媒体にはプログラムが記憶され、当該プログラムはプロセッサーにより読み込まれて実行されることで、上記の方法実施例の自律移動機器の地図確立方法を実現する。
【0080】
好ましくは、本出願の実施例はコンピュータ製品をさらに提供し、当該コンピュータ製品はコンピュータ可読記憶媒体を含み、当該コンピュータ可読記憶媒体にはプログラムが記憶され、当該プログラムはプロセッサーにより読み込まれて実行されることで、上記の方法実施例の自律移動機器の地図確立方法を実現する。
【0081】
以上に記載の実施例の各技術特徴を任意に組み合わせてもよく、記載を簡潔にするために、上記の実施例における各技術特徴の可能な全ての組み合わせを何れも記載していないが、これらの技術特徴の組み合わせには矛盾が存在しなければ、何れも本明細書の記載範囲に該当すべきである。
【0082】
以上に記載の実施例は本出願のいくつかの実施形態のみを表現し、その記載は具体的且つ詳細であるが、発明特許範囲を限定していない。ここで、当業者にとって、本出願の構想から逸脱しないことを前提として、いくつかの変更及び改良を行ってもよく、これらは何れも本出願の保護範囲に属する。従って、本出願特許の保護範囲は添付の請求項を基準とする。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-01-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律移動機器の地図確立方法であって、
移動する動作領域で前記自律移動機器から取り込まれた、前記動作領域の上方にある画像である第1の画像を取得するステップと、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出するステップと、
前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定するステップと、
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ターゲット特徴は直線特徴及び/又は壁の隅特徴を含み、前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定するステップは、
前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴に基づいて、前記第1の平面、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定するステップと、
前記平面交線に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記第2の平面には、前記第2の平面及び前記動作領域の表面に近接する物体である第1の障害物が存在すると決定した場合、前記第2の平面のエッジ情報を取得するステップと、
前記第2の平面のエッジ情報に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を調整するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の平面のエッジ情報を取得するステップは、
前記自律移動機器が前記第2の平面のエッジに沿って走行している時、前記第2の平面のエッジ情報を取得するステップ、
又は、ユーザーから入力された前記第2の平面のエッジ情報を受信するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲット特徴は、前記動作領域の上方に設けられるオブジェクトであるターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴をさらに含み、前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴に基づいて、前記第1の平面、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定するステップは、
前記オブジェクト特徴に基づいて、前記第1の平面を決定するステップと、
前記第1の平面に基づいて前記直線特徴及び/又は前記壁の隅特徴を結合して、前記第1の平面に接続された第2の平面、及び前記第1の平面と前記第2の平面との平面交線を決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成する前、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係を決定するステップと、
前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の相対位置関係に基づいて、前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報を取得するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記相対位置関係は前記自律移動機器と前記ターゲットオブジェクトとの間の距離及び角度を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
1つ又は複数の動作領域のうちの各動作領域に対応する領域地図に基づいて、ターゲット地図を生成するステップをさらに含み、及び/又は
前記方法は、
前記動作領域内の第2の障害物を認識するステップと、
前記動作領域内の第2の障害物の第2の位置情報を取得するステップと、
前記第2の位置情報に基づいて、前記領域地図において前記第2の障害物をマーキングするステップと、をさらに含み、及び/又は
前記方法は、
前記第1の位置情報に基づいて、前記自律移動機器の前記動作領域での動作済み領域を決定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
自律移動機器の地図確立装置であって、
移動する動作領域で前記自律移動機器から取り込まれた、前記動作領域の上方にある画像である第1の画像を取得する取得モジュールと、
前記第1の画像に基づいて、前記自律移動機器の真上にある第1の平面を指示するターゲット特徴を抽出する抽出モジュールと、
前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定する決定モジュールと、
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成する地図生成モジュールと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項10】
自律移動機器であって、
画像を取り込む画像取り込みユニットと、
処理ユニットと、を含み、
前記処理ユニットは、
動作領域で前記画像取り込みユニットから取り込まれた第1の画像を取得し、前記動作領域は前記自律移動機器が移動する領域であり、前記第1の画像は前記自律移動機器の上方領域にある画像であり、
前記第1の画像に基づいて、ターゲット特徴を抽出し、前記ターゲット特徴は前記上方領域の第1の平面を指示し、前記第1の平面は前記自律移動機器の上方にある平面であり、
前記ターゲット特徴に基づいて、前記動作領域の領域輪郭を決定し、
前記領域輪郭及び前記自律移動機器の前記動作領域での第1の位置情報に基づいて、前記動作領域の領域地図を生成することを特徴とする自律移動機器。
【国際調査報告】