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特表2023-535803液冷放熱構造及びトランスミッションケース
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  • 特表-液冷放熱構造及びトランスミッションケース 図1
  • 特表-液冷放熱構造及びトランスミッションケース 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-21
(54)【発明の名称】液冷放熱構造及びトランスミッションケース
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/473 20060101AFI20230814BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20230814BHJP
【FI】
H01L23/46 Z
H05K7/20 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023505802
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(85)【翻訳文提出日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 CN2020109211
(87)【国際公開番号】W WO2022021483
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】202010730206.5
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511268454
【氏名又は名称】ジン-ジン エレクトリック テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003926
【氏名又は名称】弁理士法人イノベンティア
(72)【発明者】
【氏名】リ、 ジャンウェン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、 シュートン
(72)【発明者】
【氏名】ゼン、 シィェンウェン
【テーマコード(参考)】
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AA10
5E322DA04
5E322EA10
5E322EA11
5E322FA04
5F136CB06
5F136CB08
5F136CB11
(57)【要約】
本発明には、液冷放熱構造及びトランスミッションケースが開示されている。当該液冷放熱構造が、冷却液槽と、冷却液槽を密封するためのカバープレートとを含み、冷却液槽の両端にそれぞれ液入口及び液出口が設けられており、冷却液槽内には、冷却液が流れる連続したS字状又は迷路状の通路が形成されるように、交互に間隔をあけて設けられた複数の固定ガイドリブが設けられており、固定ガイドリブの間、又は、固定ガイドリブと冷却液槽の内壁との間にサスペンションガイドリブがさらに設けられている。本発明の液冷放熱構造では、循環冷却液の流れを案内するサスペンションガイドリブ及び固定ガイドリブを設けることにより、冷却液と放熱構造との放熱接触面積が増大され、冷却液が流れなかったり渦流が発生したりする死角が回避される。本発明の液冷放熱構造は、熱交換効率が高くて、他の放熱方式に対してコストが低い。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液冷放熱構造であって、
冷却液槽と、前記冷却液槽を密封するためのカバープレートとを含み、前記冷却液槽の両端にそれぞれ液入口及び液出口が設けられており、
前記冷却液槽内には、前記冷却液が流れる連続したS字状又は迷路状の通路が形成されるように、交互に間隔をあけて設けられた複数の固定ガイドリブが設けられており、
前記固定ガイドリブの間、又は、前記固定ガイドリブと冷却液槽の内壁との間にサスペンションガイドリブがさらに設けられており、前記固定ガイドリブ及び前記サスペンションガイドリブが、放熱面積を増やし、流路での渦流の発生を回避し、放熱性能を向上させるために設けられている、ことを特徴とする液冷放熱構造。
【請求項2】
前記固定ガイドリブの間のサスペンションガイドリブが前記固定ガイドリブと平行に設けられており、及び/又は、
前記サスペンションガイドリブが前記固定ガイドリブ又は前記冷却液槽の内壁と非平行になることにより、前記冷却液が十分に流れ、流路での渦流の発生が回避される、ことを特徴とする請求項1に記載の放熱構造。
【請求項3】
前記サスペンションガイドリブの両側の前記冷却液槽の底部の深さが異なることにより、前記冷却液槽の底部の内側面及び外側面がともに波状とされている、ことを特徴とする請求項1に記載の放熱構造。
【請求項4】
前記冷却液槽の底部の波状の振れ幅が、前記液入口から前記液出口に向かって階段状に減少されている、ことを特徴とする請求項3に記載の放熱構造。
【請求項5】
前記サスペンションガイドリブの位置及び形状が、前記液入口と前記液出口の位置、及び、冷却液の流れ経路と流量に応じて設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の放熱構造。
【請求項6】
前記サスペンションガイドリブが錐形台であり、流路での渦流の発生が回避されるように、前記錐形台の側面が弧面及び/又は斜面で構成されている、ことを特徴とする請求項5に記載の放熱構造。
【請求項7】
前記冷却液槽の槽壁の頂部に凹溝が設けられており、前記凹溝内にシールワッシャが設けられており、前記凹溝の外側に、ねじによって前記カバープレートを固定するためのネジ穴がいくつか設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の放熱構造。
【請求項8】
トランスミッションケースであって、
前記トランスミッションケースの底部及び/又は前記底部に近い側部に、前記トランスミッションケースの内部の潤滑液の冷却を実現する請求項1から7のいずれか1項に記載の放熱構造が設けられている、ことを特徴とするトランスミッションケース。
【請求項9】
前記放熱構造が前記トランスミッションケースの底部及び/又は前記底部に近い側部に沈み込んで設けられていることにより、前記カバープレートは固定されると、前記底部又は前記側部と同一平面上とされる、ことを特徴とする請求項8に記載のトランスミッションケース。
【請求項10】
前記液入口がモータウォータージャケットの内部の冷却液通路に連通されているか、又は、前記液入口がモータの冷却液通路出口に接続されている、ことを特徴とする請求項8又は9に記載のトランスミッションケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスミッション構造の技術分野に関し、特に、液冷放熱構造及びトランスミッションケースに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車産業の継続的な発展に伴い、トランスミッション(ギアボックス)及び動力系全体はますます複雑な運転状況に対応する必要があり、トランスミッションの最高回転速度、温度上昇状況及び寿命の両立に対するユーザの需要は、ますます差し迫っている。従来の放熱構造を用いたトランスミッションケースは、大電力、大トルク、最高車速及び最高寿命の両立に対する自動車産業の車両発展要件を満たせなくなっている。
【0003】
現在、従来のトランスミッションケースの液冷放熱構造は、放熱面積が小さくて、冷却液の死角が存在する等の欠点を有するため、トランスミッションケースと冷却液との熱交換率が低く、放熱性能がよくない。ある程度では、トランスミッションケース及び内部の受熱部品に損害が与えられ、トランスミッションシステムの伝動性能及び使用寿命に影響が与えられてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記課題に対して、本発明は、上記問題を解消するか、又は、上記問題を少なくとも部分的に解決するために、液冷放熱構造及びトランスミッションケースを開示している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明には、以下の技術案が用いられている。
【0006】
本発明の1つの局面には、液冷放熱構造が開示されており、前記液冷放熱構造が、冷却液槽と、前記冷却液槽を密封するためのカバープレートとを含み、前記冷却液槽の両端にそれぞれ液入口及び液出口が設けられており、
前記冷却液槽内には、前記冷却液が流れる連続したS字状又は迷路状の通路が形成されるように、交互に間隔をあけて設けられた複数の固定ガイドリブが設けられており、
前記固定ガイドリブの間、又は、前記固定ガイドリブと冷却液槽の内壁との間にサスペンションガイドリブがさらに設けられており、前記固定ガイドリブ及び前記サスペンションガイドリブが、放熱面積を増やし、流路での渦流の発生を回避し、放熱性能を向上させるために設けられている。
【0007】
さらに、前記固定ガイドリブの間のサスペンションガイドリブが前記固定ガイドリブと平行に設けられており、及び/又は、
前記サスペンションガイドリブが前記固定ガイドリブ又は前記冷却液槽の内壁と非平行になることにより、前記冷却液が十分に流れ、流路での渦流の発生が回避される。
【0008】
さらに、前記サスペンションガイドリブの両側の前記冷却液槽の底部の深さが異なることにより、前記冷却液槽の底部の内側面及び外側面がともに波状とされている。
【0009】
さらに、前記冷却液槽の底部の波状の振れ幅が、前記液入口から前記液出口に向かって階段状に減少されている。
【0010】
さらに、前記サスペンションガイドリブの位置及び形状が、前記液入口と前記液出口の位置、及び、冷却液の流れ経路と流量に応じて設けられる。
【0011】
さらに、前記サスペンションガイドリブが錐形台であり、流路での渦流の発生が回避されるように、前記錐形台の側面が弧面及び/又は斜面で構成されている。
【0012】
さらに、前記冷却液槽の槽壁の頂部に凹溝が設けられており、前記凹溝内にシールワッシャが設けられており、前記凹溝の外側に、ねじによって前記カバープレートを固定するためのネジ穴がいくつか設けられている。
【0013】
本発明のもう1つの局面には、トランスミッションケースが開示されており、前記トランスミッションケースの底部及び/又は前記底部に近い側部に、前記トランスミッションケースの内部の潤滑液の冷却を実現する上記に記載の放熱構造が設けられている。
【0014】
さらに、前記放熱構造が前記トランスミッションケースの底部及び/又は前記底部に近い側部に沈み込んで設けられていることにより、前記カバープレートは固定されると、前記底部又は前記側部と同一平面上とされる。
【0015】
さらに、前記液入口がモータウォータージャケットの内部の冷却液通路に連通されているか、又は、
前記液入口がモータの冷却液通路出口に接続されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の利点及び有益な効果は、下記の通りである。
【0017】
本発明の液冷放熱構造では、循環冷却液の流れを案内するサスペンションガイドリブ及び固定ガイドリブを設けることにより、冷却液と放熱構造との放熱接触面積を増大させているとともに、放熱構造内部での冷却液の渦流の発生を効果的に防止し、冷却液が流れなかったり渦流が発生したりする死角を回避することができ、本発明の液冷放熱構造は、熱交換効率が高くて、他の放熱方式に対してコストが低い。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読むことにより、様々な他の利点及びメリットが当業者にとって明らかになる。図面は、好ましい実施形態を例示するためのものだけであり、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。また、図面全体において、同じ部品には同じ参照符号が付されている。
【0019】
図1図1は、本発明の一実施例による液冷放熱構造の構造図である。
図2図2は、本発明の一実施例による液冷放熱構造のA-Aにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の目的、技術案及び利点が更に明白になるように、以下、本発明の具体的な実施例及び対応する図面と併せて、本発明の技術案を明確かつ完全に説明する。明らかなことに、記載された実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて創造的な努力をすることなく当業者によって得られる他のすべての実施例は、本発明の保護範囲内に含まれる。
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の各実施例の技術案を詳しく説明する。
実施例1
【0022】
本発明の一実施例には、液冷放熱構造が開示されており、図1に示すように、前記液冷放熱構造が、冷却液槽と、前記冷却液槽を密封し、冷却液の流出を防止するためのカバープレートとを含み、前記冷却液槽の両端にそれぞれ液入口1及び液出口2が設けられており、液入口1及び液出口2の位置が必要に応じて設定可能であり、冷却液が液入口1から入り、冷却液槽内で熱交換した後に液出口2から流出し、ここで、熱の伝達が容易となるように、液出口2の位置が液入口1よりも高く設けられている。
【0023】
前記冷却液槽内には、前記冷却液が流れる連続したS字状又は迷路(ラビリンス)状の通路が形成されるように、交互に間隔をあけて設けられた複数の固定ガイドリブ3が設けられており、固定ガイドリブ3を設けることで、冷却液槽内での冷却液の流れ経路が増加されて、冷却液と冷却液槽の内壁との接触面積が増大され、熱交換が促進される。固定ガイドリブ3の一端が冷却液槽の内壁と一定の角度をなして接続されており、冷却液の流れの死角を防止することができ、固定ガイドリブ3の他端と冷却液槽の他側の内壁との間に一定の隙間が設けられており、固定ガイドリブ3と冷却液槽の内壁との角度及び隙間が、冷却液の流れ経路及び流量に応じて調整可能である。そして、固定ガイドリブ3の数及び厚さは、放熱構造の寸法及び肉厚に応じて調整可能である。
【0024】
前記固定ガイドリブ3の間、又は、前記固定ガイドリブ3と冷却液槽の内壁との間にサスペンションガイドリブ4がさらに設けられており、サスペンションガイドリブ4は、底部のみが冷却液槽の底部に接続されており、前記固定ガイドリブ3及び前記サスペンションガイドリブ4は、放熱面積を増やし、流路での渦流の発生を回避し、放熱性能を向上させるために設けられている。
【0025】
本発明の液冷放熱構造では、循環冷却液の流れを案内するサスペンションガイドリブ4及び固定ガイドリブ3を設けることにより、液入口1から冷却液槽に入る循環冷却液には、異なる方向の流れ抵抗が与えられ、設計された経路に従って流れるように冷却液が案内され、循環冷却液が冷却液槽の一部の位置を迂回して液出口2に直接に流れることを回避され、即ち、冷却液の死角の発生が回避され、その結果、循環冷却液が冷却液槽の内面全体と十分に接触し、冷却液と放熱構造との放熱接触面積が増大される。本発明の液冷放熱構造は、熱交換効率が高くて、構造が比較的簡単であり、他の放熱構造と比べてコストが低い。
【0026】
一実施例において、図1に示すように、前記固定ガイドリブ3の間のサスペンションガイドリブ4が前記固定ガイドリブ3と平行に設けられている。こうして、冷却液が分流され、放熱接触面積が増大される。
【0027】
前記サスペンションガイドリブ4が前記固定ガイドリブ3又は前記冷却液槽の内壁と非平行になる。これにより、流路での渦流の発生が回避されるように、前記冷却液が十分に流れる。
【0028】
一実施例において、図2に示すように、前記サスペンションガイドリブ4の両側の前記冷却液槽の底部の深さが異なることにより、前記冷却液槽の底部の内側面及び外側面がともに波状とされており、その結果、冷却液と冷却液槽の底部との接触面積が増大され、放熱が促進され、ここで、波状の振れ幅が調整可能である。冷却液槽の底部の外側が熱源に接触すると同時に、波状の底部は、冷却液槽の底部と熱源との接触面積を効果的に増大させ、熱源の放熱を促進することができる。
【0029】
一実施例において、図2に示すように、前記冷却液槽の底部の波状の振れ幅が、前記液入口1から前記液出口2に向かって階段状に減少されている。こうして、冷却液の流れの死角を回避し、放熱効果を高めることができる。
【0030】
一実施例において、前記サスペンションガイドリブ4の位置及び形状が、前記液入口1と前記液出口2の位置、及び、冷却液の流れ経路と流量に応じて設けられる。サスペンションガイドリブ4と冷却液槽の内壁との間も一定の角度をなす位置関係にあり、サスペンションガイドリブ4の両端と冷却液槽の両側の内壁との間には、冷却液が流れる一定の隙間がそれぞれ備えられており、サスペンションガイドリブ4と冷却液槽の内壁との角度及び隙間が、冷却液の流れ経路及び流量に応じて調整可能である。それに、サスペンションガイドリブ4の数及び厚さが、液冷放熱構造の大きさ及び肉厚に応じて調整可能である。
【0031】
一実施例において、前記サスペンションガイドリブ4が錐形台であり、流路での渦流の発生が回避されるように、前記錐形台の側面が弧面及び/又は斜面で構成されている。勿論、サスペンションガイドリブ4は、優れた案内効果を有する他の構造であってもよい。同様に、固定ガイドリブ3の側面も、同じ効果が奏されるように、弧面及び/又は斜面で構成されてもよい。
【0032】
一実施例において、前記冷却液槽の槽壁の頂部に凹溝5が設けられており、前記凹溝5内に、冷却液槽を密封するためのシールワッシャが設けられており、前記凹溝5の外側に、ねじによって前記カバープレートを固定するためのネジ穴6がいくつか設けられており、ネジ穴6の数及び位置が必要に応じて調整可能である。
実施例2
【0033】
本発明の一実施例には、トランスミッションケースが開示されており、前記トランスミッションケースの底部及び/又は前記底部に近い側部に、前記トランスミッションケースの内部の潤滑液の冷却を実現する上記に記載の放熱構造が設けられており、潤滑液が放熱構造の底部に接触すると、熱が潤滑液から放熱構造の底部に伝達され、そして、冷却液によって放熱構造底部の熱が奪われることで、トランスミッションケースの内部の温度が低下する。
【0034】
一実施例において、前記放熱構造が前記トランスミッションケースの底部及び/又は前記底部に近い側部に沈み込んで設けられていることにより、前記カバープレートは固定されると、前記底部又は前記側部と同一平面上とされる。
【0035】
一実施例において、液入口1は、トランスミッションケースとモータケースとが接続される端面に設けられてもよく、モータケースに設けられた通路により、前記液入口1とモータウォータージャケットの内部の冷却液通路との連通が実現され、循環冷却液がモータの冷却液通路から、結合面におけるトランスミッションケースに設けられた冷却液の液入口1を直接経由してトランスミッションの冷却液槽内に入る。
【0036】
液入口1に1つの水ノズルが設けられ、そして、冷却液配管によって前記液入口1とモータの冷却液通路出口との接続が実現される。循環冷却液がモータの冷却液通路出口から流出し、外部冷却液配管を経由して、トランスミッションの冷却液槽の外壁に設けられた冷却液液入口1に入ることで、トランスミッションの冷却液槽内に入る。
【0037】
以上をまとめて、本発明には、液冷放熱構造及びトランスミッションケースが開示されており、液冷放熱構造が、冷却液槽と、冷却液槽を密封するためのカバープレートとを含み、冷却液槽の両端にそれぞれ液入口及び液出口が設けられており、冷却液槽内には、冷却液が流れる連続したS字状又は迷路状の通路が形成されるように、交互に間隔をあけて設けられた複数の固定ガイドリブが設けられており、固定ガイドリブの間、又は、固定ガイドリブと冷却液槽の内壁との間にサスペンションガイドリブがさらに設けられており、固定ガイドリブ及びサスペンションガイドリブが、放熱面積を増やし、流路での渦流の発生を回避し、放熱性能を向上させるために設けられている。本発明の液冷放熱構造では、循環冷却液の流れを案内するサスペンションガイドリブ及び固定ガイドリブを設けることにより、冷却液と放熱構造との放熱接触面積を増大させているとともに、放熱構造内部での冷却液の渦流の発生を効果的に防止し、冷却液が流れなかったり渦流が発生したりする死角を回避することができ、本発明の液冷放熱構造は、熱交換効率が高くて、他の放熱方式に対してコストが低い。
【0038】
上述したのは、あくまでも本発明の具体的な実施形態であり、本発明の上記教示の下で、当業者は、上記実施例に基づいて他の改良又は変形を行うことができる。当業者であれば、上記の具体的な記載は、本発明の目的をより良く解釈するためのものであり、本発明の保護範囲が特許請求の範囲の保護範囲に基づくものであることが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0039】
1 液入口、2 液出口、3 固定ガイドリブ、4 サスペンションガイドリブ、5 凹溝、6 ネジ穴
図1
図2
【国際調査報告】