(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-22
(54)【発明の名称】薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置及びその駆動方法
(51)【国際特許分類】
A61M 5/44 20060101AFI20230815BHJP
A61M 5/148 20060101ALI20230815BHJP
A61M 5/142 20060101ALI20230815BHJP
【FI】
A61M5/44 520
A61M5/148 500
A61M5/142 520
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021574775
(86)(22)【出願日】2021-07-07
(85)【翻訳文提出日】2022-06-21
(86)【国際出願番号】 KR2021008665
(87)【国際公開番号】W WO2023282370
(87)【国際公開日】2023-01-12
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521547529
【氏名又は名称】インパクト コリア カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ミョン スーク
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD02
4C066EE10
4C066FF01
4C066HH08
4C066LL02
4C066LL05
4C066QQ82
4C066QQ84
4C066QQ85
(57)【要約】
本発明は、薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置及びその駆動方法が開示され、本願の一実施例による薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置は、薬物が収容される容器を加圧するように膨脹する膨脹部、前記膨脹部に流体を供給し加圧して前記薬物の温度を調節する制御部及び、前記制御部の駆動のための電源を供給する電源部を含む加圧モジュールと、前記薬物の温度を調節するように備えられる温度調節チャンバを含む温度調節モジュールとを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置において、
薬物が収容される容器を加圧するように膨脹する膨脹部、前記膨脹部に流体を供給し加圧して前記薬物の温度を調節する制御部、及び前記制御部の駆動のための電源を供給する電源部を含む加圧モジュールと、
前記薬物の温度を調節するように備えられる温度調節チャンバを含む温度調節モジュールと、
を含む、薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項2】
前記加圧モジュール及び前記温度調節モジュールは、相互脱着可能に備えられ、
前記温度調節モジュールは、前記加圧モジュール及び前記温度調節モジュールが結合した状態で前記電源部から加熱のための電源の供給を受ける、請求項1に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項3】
前記温度調節モジュールは、
前記容器から供給された薬物が対象者に注入される前に加熱されるように滞留するカートリッジと、及び前記カートリッジに熱を伝達するように配置される熱電素子とを含む、請求項1または2に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項4】
前記温度調節チャンバは、
前記熱電素子が内側に収容され、前記カートリッジを囲むように配置される、請求項3に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記薬物が予め設定された注入圧力に基づいて対象者に注入されるように前記注入圧力に対応する加圧圧力で前記流体を供給するように制御する、請求項3または4に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記薬物が予め設定された注入温度に基づいて対象者に注入されるように前記温度調節モジュールを制御する、請求項5に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項7】
前記温度調節モジュールは、
前記容器から前記カートリッジに前記薬物を供給する入口側注入通路と、
前記カートリッジから前記加熱された薬物を対象者に注入するための出口側注入通路と、
前記入口側注入通路及び前記出口側注入通路のうち少なくとも一つと隣り合い配置される少なくとも一つの温度センサーと、
をさらに含み、
前記制御部は、
前記温度センサーから受信した測定温度に基づいて前記熱電素子を制御する、請求項6に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項8】
前記注入圧力、前記加圧圧力、前記注入温度及び前記測定温度のうち少なくとも一つを出力する出力部、
をさらに含む、請求項7に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項9】
前記出力部は、
前記加圧モジュールに対して備えられる、請求項8に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項10】
前記出力部は、
前記電源部の残余電源情報をさらに出力する、請求項9に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項11】
前記電源部は複数のバッテリーセルを含み、
前記複数のバッテリーセルを含むバッテリーパックまたは前記複数のバッテリーセルのそれぞれは、前記加圧モジュールに対して脱着可能に備えられる、請求項1から10のいずれか一項に記載の薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置。
【請求項12】
薬物圧力注入システムの加圧モジュールであって、
胴体部と、
薬物が収容される容器を加圧するように膨脹する膨脹部と、
前記膨脹部に流体を供給する加圧部と、
前記加圧部の駆動のための電源を供給し、前記胴体部から脱着可能に備えられる複数のバッテリーセルを含む電源部と、
を含む、加圧モジュール。
【請求項13】
薬物圧力注入システムの温度調節モジュールであって、
供給された薬物が対象者に注入される前に加熱されるように滞留するカートリッジと、
前記カートリッジに熱を伝達する熱電素子と、
前記薬物が収容される容器から前記カートリッジに前記薬物を供給する入口側注入通路と、
前記カートリッジから前記加熱された薬物を対象者に注入するための出口側注入通路と、
前記入口側注入通路及び前記出口側注入通路のうち少なくとも一つと隣り合い配置される少なくとも一つの温度センサーと、
を含む、温度調節モジュール。
【請求項14】
薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置の駆動方法において、
(a)薬物の注入圧力及び注入温度を設定する段階と、
(b)前記注入圧力に対応する加圧圧力で前記薬物が収容される容器を加圧するように加圧モジュールを制御する段階と、
(c)前記薬物を加熱するように備えられる温度調節モジュールを前記注入温度に基づいて制御する段階と、
を含む、駆動方法。
【請求項15】
前記加圧モジュール及び前記温度調節モジュールは相互脱着可能に備えられ、前記加圧モジュールは電源部を含み、
前記加圧モジュール及び前記温度調節モジュールが結合した状態で前記電源部から前記加圧及び前記加熱のうち少なくとも一つのための電源を供給する段階、
をさらに含む、請求項14に記載の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
交通/山岳事故現場や戦地のような災難発生現場で患者を移送する際に、患者の生存確率を高めるために先制的に現場で薬物注入が迅速に行われなければならず、この時、人の体温と同じ温度の輸液を注入するために薬物の温度を調節する装置が必要である。
【0003】
低体温患者には人の正常体温と類似した温度の薬物を注入しなければならないが、暑い環境であるか高熱患者には温度を低くするように調節が必要であるが、現在は、薬物を加温する装置のみがあるだけで、温度を調節することができる製品の開発は不足な実情である。
【0004】
また、既存の薬物注入と加温部が一体型でなっている装置は、薬物注入のための制御部、薬物の注入速度と圧力を調節する駆動部、加温のための加温部、バッテリーで運営される電源部で構成されており、体積が大きく製造単価が高いという短所がある。
【0005】
薬物注入装置と加温部が一体型でなっている医療装置は、災難現場で応急医療分野外の病院でも使用しているが、実際、病院では薬物加温が不要でも高価品である一体型を購入して使用している実情である。
【0006】
本願の背景となる技術は、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許公報第10-1835820号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願は、前述した従来技術の問題点を解決するためのもので、薬物が収容される容器を直接加圧する膨脹部を薬物注入装置と直接連結し、薬物注入装置と温度調節用チャンバを状況に合わせて一体型で使用するか分離して使用することができる技術を提供することを目的とする。
【0009】
但し、本願の実施例が達成しようとする技術的課題は、上記のような技術的課題に限定されず、また他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の技術的課題を達成するための技術的手段として、本願の一実施例による薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置は、薬物が収容される容器を加圧するように膨脹する膨脹部、前記膨脹部に流体を供給し加圧して前記薬物の温度を調節する制御部、及び前記制御部の駆動のための電源を供給する電源部を含む加圧モジュールと、前記薬物の温度を調節するように備えられる温度調節チャンバを含む温度調節モジュールとを含むことができる。
【0011】
また、前記加圧モジュール及び前記温度調節モジュールは、相互脱着可能に備えられることができる。
【0012】
また、前記温度調節モジュールは、前記加圧モジュール及び前記温度調節モジュールが結合した状態で前記電源部から前記加熱のための電源の供給を受けることができる。
【0013】
また、前記温度調節モジュールは、前記容器から供給された薬物が対象者に注入される前に加熱されるように滞留するカートリッジと、前記カートリッジに熱を伝達するように配置される熱電素子とを含むことができる。
【0014】
また、前記温度調節チャンバは、前記熱電素子が内側に収容され、前記カートリッジを囲むように配置されることができる。
【0015】
また、前記制御部は、前記薬物が予め設定された注入圧力に基づいて対象者に注入されるように前記注入圧力に対応する加圧圧力で前記流体を供給するように制御することができる。
【0016】
また、前記制御部は、前記薬物が予め設定された注入温度に基づいて対象者に注入されるように前記温度調節モジュールを制御することができる。
【0017】
また、前記温度調節モジュールは、前記容器から前記カートリッジに前記薬物を供給する入口側注入通路と、前記カートリッジから前記加熱された薬物を対象者に注入するための出口側注入通路と、前記入口側注入通路及び前記出口側注入通路のうち少なくとも一つと隣り合い配置される少なくとも一つの温度センサーとを含むことができる。
【0018】
また、前記制御部は、前記温度センサーから受信した測定温度に基づいて前記熱電素子を制御することができる。
【0019】
また、本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムは、前記注入圧力、前記加圧圧力、前記注入温度及び前記測定温度のうち少なくとも一つを出力する出力部を含むことができる。
【0020】
また、前記出力部は、前記加圧モジュールに対して備えられることができる。
【0021】
また、前記出力部は、前記電源部の残余電源情報を出力することができる。
【0022】
また、前記電源部は複数のバッテリーセルを含むことができる。
【0023】
また、前記複数のバッテリーセルを含むバッテリーパックまたは前記複数のバッテリーセルのそれぞれは、前記加圧モジュールに対して脱着可能に備えられることができる。
【0024】
一方、本願の一実施例による薬物圧力注入システムの加圧モジュールは、胴体部と、薬物が収容される容器を加圧するように膨脹する膨脹部と、前記膨脹部に流体を供給する加圧部と、前記加圧部の駆動のための電源を供給し、前記胴体部から脱着可能に備えられる複数のバッテリーセルを含む電源部とを含むことができる。
【0025】
一方、本願の一実施例による薬物圧力注入システムの温度調節モジュールは、供給された薬物が対象者に注入される前に加熱されるように滞留するカートリッジと、前記カートリッジに熱を伝達する熱電素子と、前記薬物が収容される容器から前記カートリッジに前記薬物を供給する入口側注入通路と、前記カートリッジから前記加熱された薬物を対象者に注入するための出口側注入通路と、前記入口側注入通路及び前記出口側注入通路のうち少なくとも一つと隣り合い配置される少なくとも一つの温度センサーとを含むことができる。
【0026】
一方、本願の一実施例による薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置の駆動方法は、(a)薬物の注入圧力及び注入温度を設定する段階と、(b)前記注入圧力に対応する加圧圧力で前記薬物が収容される容器を加圧するように加圧モジュールを制御する段階と、(c)前記薬物を加熱するように備えられる温度調節モジュールを前記注入温度に基づいて制御する段階とを含むことができる。
【0027】
また、本願の一実施例による薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置の駆動方法は、前記加圧モジュール及び前記温度調節モジュールが結合した状態で前記電源部から前記加圧及び前記加熱のうち少なくとも一つのための電源を供給する段階を含むことができる。
【0028】
上述した課題解決手段は単に例示的なもので、本願を制限しようとする意図で解釈されてはならない。上述した例示的な実施例の他にも、図面及び発明の詳細な説明に追加の実施例が存在し得る。
【発明の効果】
【0029】
前述した本願の課題解決手段によると、薬物が収容される容器を直接加圧する膨脹部を薬物注入装置と直接連結し、薬物注入装置と温度調節用チャンバを状況に合わせて一体型で使用するか分離して使用することができる技術を提供することができる。
【0030】
前述した本願の課題解決手段によると、薬物が収容される容器をポンプなどを利用して自動加圧して対象者の体内に注入する加圧モジュールと注入される薬物を所定の温度に加温する温度調節モジュールとが一体で備えられ、応急現場における迅速な処置を可能にする薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置及びその駆動方法を提供することができる。
【0031】
但し、本願で得られる効果は、上記のような効果に限定されず、また他の効果が存在し得る。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムの概略的な構成図である。
【
図2】本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムの概略的な構成図である。
【
図3】加圧モジュールの機能及び動作を説明するための概念図である。
【
図4】二つ以上の加圧部を含む加圧モジュールを例示として示す図面である。
【
図5】加圧モジュールの電源部を例示として示す図面である。
【
図6】温度調節モジュールのカートリッジと熱電素子の配置構造を例示として示す図面である。
【
図7a】本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムを外部構造物に対して支持及び固定するように備えられる固定部を例示として示す図面である。
【
図7b】本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムを外部構造物に対して支持及び固定するように備えられる固定部を例示として示す図面である。
【
図8】本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムの駆動方法に対する動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下では、添付の図面を参照して本願が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように、本願の実施例を詳しく説明する。しかし、本願は、様々な異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。そして、図面で本願を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似した部分については類似した図面符号をつけた。
【0034】
本願明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとすると、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」または「間接的に連結」されている場合も含む。
【0035】
本願明細書全体において、ある部材が他の部材「上に」、「上部に」、「上端に」、「下に」、「下部に」、「下端に」位置しているとすると、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、二つの部材間にまた他の部材が存在する場合も含む。
【0036】
本願明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とすると、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0037】
本願は、薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物温度調節装置及びその駆動方法に関する。例えば、本願は、応急状況現場などで対象者の体内に多量の薬物を急速に注入するために薬物が収容される容器を加圧し、薬物を加温して注入することができる薬物圧力注入システム及びその駆動方法に関する。
【0038】
図1及び
図2は、本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムの概略的な構成図である。
【0039】
図1及び
図2を参照すると、本願の一実施例による薬物圧力注入システムに脱着可能な薬物注入システム10(以下、「注入システム10」という。)は、加圧モジュール100及び温度調節モジュール200を含むことができる。
【0040】
また、図面には示されていないが、注入システム10の加圧モジュール100及び温度調節モジュール200のうち少なくとも一つと医療人などが保有した使用者端末(図示せず)の相互間は、ネットワーク(図示せず)を通じて通信することができる。ネットワーク(図示せず)は、端末及びサーバーのようなそれぞれのノード相互間に情報交換が可能な連結構造を意味するもので、かかるネットワーク(図示せず)の一例としては、3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)ネットワーク、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク、5Gネットワーク、WIMAX(登録商標)(World Interoperability for Microwave Access)ネットワーク、インターネット(Internet)、LAN(Local Area Network)、Wireless LAN(Wireless Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、PAN(Personal Area Network)、wifiネットワーク、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))ネットワーク、衛星放送ネットワーク、アナログ放送ネットワーク、DMB(Digital Multimedia Broadcasting)ネットワークなどが含まれるが、これに限定されるものではない。
【0041】
一方、注入システム10を操作する医療人などが保有し、加圧モジュール100、温度調節モジュール200などと連動することができる使用者端末(図示せず)は例示として、スマートフォン(Smartphone)、スマートパッド(SmartPad)、タブレットPCなどとPCS(Personal Communication System)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)、PDC(Personal Digital Cellular)、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、IMT(International Mobile Telecommunication)-2000、CDMA(Code Division Multiple Access)-2000、W-CDMA(W-Code Division Multiple Access)、Wibro(Wireless Broadband Internet)端末機のような全ての種類の無線通信装置であることができるが、これに限定されるものではない。
【0042】
図2及び
図3を参照すると、加圧モジュール100は、膨脹部110、加圧部120、電源部130及び制御部140を含むことができる。また、加圧モジュール100は、表示部150、インターフェース部160及び通信部170のうち少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0043】
また、加圧モジュール100は、加圧部120、電源部130などの下位構成が内部に組み込まれる胴体部101を含むことができる。胴体部101は、前述した加圧部120、電源部130などの下位構成を安定して収容可能に構成されることが好ましいが、その形状、材質などの特性はいずれの一つに限定されず、本願の具現例により多様に設計されることができる。
【0044】
具体的に、加圧モジュール100は、薬物が収容される容器300を加圧するように膨脹する膨脹部110、膨脹部110に流体を供給する加圧部120、及び加圧部120の駆動のための電源を供給する電源部130を含むことができる。
【0045】
一方、本願の実施例に関する説明において、「薬物」とは患者の血管を通じて注入されることができる液体であって、輸液、生理的食塩水、リンゲル液、栄養剤、静脈注射溶液などを包括して指称する用語であることができ、また、本願の具現例により本願で開示する注入システム10を通じて対象者の体内に注入される薬物は、血液、電解質溶液、血液と類似した薬物、薬物と混合して注入することができる特定の薬物などを幅広く含むことができる。
【0046】
また、薬物が収容される容器300は、バック(bag)、パウチなどと他に指称されることができる。
【0047】
また、本願の一実施例によると、加圧部120は、膨脹部110に流体を供給するための所定の圧力を提供するポンプ(図示せず)、膨脹部110に供給される流体が通過する流体供給管121、ポンプ(図示せず)の駆動圧を測定する圧力センサー(図示せず)などを含むことができる。一方、流体供給管121は、胴体部101から脱着可能に備えられることができる。
【0048】
制御部140は、容器300に収容された薬物が予め設定された注入圧力に基づいて対象者に注入されるように、予め設定された注入圧力に対応する加圧圧力で流体を膨脹部110側に供給するように加圧部120を制御することができる。
【0049】
例えば、制御部140は、後述するインターフェース部160により印加された使用者の入力によりセッティングされるか、加圧モジュール100の駆動と連携して予め設定された圧力水準でセッティングされる注入圧力に基づいて加圧部120で適切な加圧圧力で流体が膨脹部110に提供されるようにポンプ(図示せず)の駆動圧を適切に調整することができる。
【0050】
一方、膨脹部110は、加圧部120のポンプ(図示せず)の駆動圧により供給される流体(例えば、空気など)によって体積が増加できるように設けられることができる。また、膨脹部110は、内部に供給された流体により発生する外側方向への加圧圧力に耐えられるように密封した構造で形成されることができる。
【0051】
また、支持部111は、膨脹部110に対してその両端が固定されるように配置され、支持部111と膨脹部110との間に薬物が収容された容器300が介在するように備えられる部材であることができる。
【0052】
本願の一実施例によると、膨脹部110及び支持部111と容器300は一体型で備えられることができるが、これに限定されるものではなく、本願の具現例により膨脹部110及び支持部111と容器300は個別的に設けられることができる。
【0053】
また、本願の一実施例によると、支持部111は、薬物が収容される容器300の外面に表記された情報及び/または内部に収容された薬物の残量などを使用者が視覚的に確認できるように光透過性材質(例えば、透明材質、半透明材質など)で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0054】
図3は、加圧モジュールの機能及び動作を説明するための概念図である。
【0055】
図3を参照すると、薬物が収容される容器300が膨脹部110と支持部111との間に位置し、加圧部120により膨脹部110に流体(例えば、空気など)が注入されることで膨脹部110が膨脹すると、容器300に対しても
図3に示した矢印方向に圧力が作用し、これにより所定の加圧圧力が容器300に作用することができ、かかる加圧圧力により容器300内に収容された輸液が既設定された注入圧力に対応して対象者に注入されることができる。
【0056】
図4は、二つ以上の加圧部を含む加圧モジュールを例示として示す図面である。
【0057】
図4を参照すると、加圧モジュール100は、本願の具現例により複数個の加圧部120を備えるように設計されることができる。参考として、
図1を参照して、上述した単一加圧部120を備える加圧モジュール100をシングル(Single)タイプの加圧モジュールと指称し、
図4を参照して理解可能な相互区分される2個の加圧部120を備える加圧モジュール100をデュアル(Dual)タイプの加圧モジュールに区分して指称することができる。
【0058】
また、
図4を参照すると、デュアル(Dual)タイプの加圧モジュールまたは二つ以上の加圧部を備えた加圧モジュールの場合、胴体部101に複数の加圧部120のそれぞれに対応する流体供給管121、表示部150及びインターフェース部160を個別で備えることができる。
【0059】
図5は、加圧モジュールの電源部を例示として示す図面である。
【0060】
図5を参照すると、加圧モジュール100の電源部130は、複数のバッテリーセル131を含むことができる。また、本願の一実施例によると、電源部130は、複数のバッテリーセル131を含むバッテリーパック132を含むことができる。
【0061】
本願の一実施例によると、バッテリーセル131のそれぞれは、リチウムイオンバッテリーであることができるが、これに限定されるものではなく、本願で開示する注入システム10に備えられるバッテリーセルは、従来開発されたか、今後開発されることができる多様なバッテリー類型で設けられることができる。
【0062】
また、
図5を参照すると、電源部130のそれぞれのバッテリーセル131または複数のバッテリーセル131を含むバッテリーパック132は、加圧モジュール100に対して脱着可能に備えられることができる。例示として、電源部130の脱着可能なバッテリーセル131またはバッテリーパック132は、加圧モジュール100の胴体部101の後面に形成される装着溝13の内側に挿入されるか、装着溝13から結合した状態で分離可能に備えられることができるが、これに限定されるものではなく、本願の具現例によりバッテリーセル131またはバッテリーパック132が結合する領域は、胴体部101下面、上面などの多様な位置に設定可能なことは言うまでもない。
【0063】
以下では、注入システム10の温度調節モジュール200について説明する。
【0064】
温度調節モジュール200は、対象者の体内に注入される薬物を加熱するように備えられる発熱部220、及び容器300から供給された薬物が対象者に注入される前に発熱部220により加熱されるように滞留するカートリッジ210を含むことができる。
【0065】
また、温度調節モジュール200は、容器300からカートリッジ210に薬物を供給する入口側注入通路202、及びカートリッジ210から加熱された薬物を対象者に注入するための出口側注入通路203を含むことができる。かかる入口側注入通路202と出口側注入通路203には、薬物を移送するための各種の部材(移送管、カテーテルなど)が接続されることができ、かかる薬物移送のための部材の形状、規格などは本願の具現例により多様に決められることができる。
【0066】
また、温度調節モジュール200は、入口側注入通路202及び出口側注入通路203のうち少なくとも一つと隣り合い配置される少なくとも一つの温度センサー223を含むことができる。
【0067】
これと関連して、温度調節モジュール200は、容器300からカートリッジ210に供給される薬物の温度を測定する第1温度センサー223aを通じて発熱部220により加熱される前の薬物の温度を測定し、カートリッジ210から対象者の体内に注入されるように排出される薬物の温度を測定する第2温度センサー223bを通じて発熱部220による加熱(加温)が行われた後の薬物の温度を後続して測定するように第1温度センサー223a及び第2温度センサー223bを含むことが好ましい。
【0068】
また、発熱部220は、カートリッジ210に収容された薬物に熱を伝達するように配置される熱電素子221を含むことができる。本願の一実施例によると、熱電素子221は、ペルティエモジュールであることができるが、これに限定されるものではない。
【0069】
また、発熱部220は、前述した熱電素子221が内側に収容され、薬物が滞留するカートリッジ210を囲むように配置されるチャンバ222を備えることができる。また、本願の一実施例によると、カートリッジ210を囲むように配置されるチャンバ222は、熱電素子221により発生する熱がカートリッジ210の外部に放出することが低減されるようにして薬物が迅速に加温できるように保温、断熱特性を有する部材で備えられるか、熱電素子221で発生する熱の他に追加的な発熱を薬物側に伝達できるように熱線などの発熱部材が取り付けられる形態で備えられることができる。
【0070】
一方、
図1を参照すると、本願で開示する注入システム10の加圧モジュール100及び温度調節モジュール200は、相互脱着可能に備えられることができる。また、温度調節モジュール200の発熱部220は、加圧モジュール100及び温度調節モジュール200が相互結合した状態で加圧モジュール100側に備えられる電源部130から加熱のための電源(例えば、熱電素子221に所定の電流を流すための電源など)の供給を受けることができる。
【0071】
これと関連して、本願の実施例に関する説明において、加圧モジュール100及び温度調節モジュール200が相互結合(付着)した状態は、加圧モジュール100の胴体部101及び温度調節モジュール200の胴体部201が機械的に連結された状態であるだけでなく、加圧モジュール100をなす下位構成と温度調節モジュール200をなす下位構成間の電気的な接続が行われた状態を包括する概念であることができる。
【0072】
換言すると、加圧モジュール100及び温度調節モジュール200が相互結合(付着)した状態では、加圧モジュール100に備えられる電源部130により温度調節モジュール200の発熱部220の駆動のための電源が供給されるか、温度調節モジュール200の発熱部220側に設けられる温度センサー223の測定値が加圧モジュール100側の制御部140に伝達されるなどの加圧モジュール100と温度調節モジュール200との間の電気的動作が行われることができる。
【0073】
これと関連して、加圧モジュール100の胴体部101及び温度調節モジュール200の胴体部201のそれぞれの外面には、相互機械的に結合することができる一対の締結部材が設けられることができる。例えば、加圧モジュール100の胴体部101の外面には、外側に突き出した突出部材が形成され、温度調節モジュール200の胴体部201の外面には内側に陥没した溝部材が形成され、使用者が前述した突出部材と溝部材とを当接して配置した状態で、突出部材及び溝部材が相互結合できる外力を加える方式で加圧モジュール100と温度調節モジュール200とを機械的に付着することができるが、これに限定されるものではなく、本願で開示する加圧モジュール100と温度調節モジュール200との結合は、機械器具分野で採用されることができる多様な接続(結合)メカニズムを活用して具現されることができる。
【0074】
また、前述した一対の締結部材の相互結合により、加圧モジュール100側の下位構成と温度調節モジュール100側の下位構成とが電気的に接続可能に一対の締結部材は、結合時に加圧モジュール100及び温度調節モジュール200の間における両方向の通電を許容する材質で備えられることができる。
【0075】
また、本願の一実施例によると、加圧モジュール100の制御部140は、薬物が予め設定された注入温度に基づいて対象者に注入されるように予め設定された注入温度に基づいて温度調節モジュール200の発熱部220を制御することができる。例えば、制御部140は、温度調節モジュール200の温度センサー223から受信した測定温度と既設定された注入温度の偏差に基づいて熱電素子221に印加される電流量を調整する方式で発熱部220を制御することができるが、これに限定されるものではない。
【0076】
また、本願の一実施例によると、注入システム10は、予め設定された注入圧力、ポンプ(図示せず)の駆動により膨脹部110に加えられる実際の加圧圧力、予め設定された注入温度、温度センサー223によりセンシングされた測定温度のうち少なくとも一つを出力する出力部(図示せず)を含むことができる。
【0077】
例示として、出力部(図示せず)は、前述した各種の情報を聴覚的に出力する音響部(図示せず)及び視覚的に出力する表示部150のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0078】
また、加圧モジュール100は、注入システム10の駆動制御と連携された使用者の入力を受信することができるインターフェース部160を含むことができる。
【0079】
本願の一実施例によると、インターフェース部160は、注入システム10を操作する使用者が加圧部120の駆動をオン-オフできるように設けられる電源制御部161、加圧部120により容器300に流体が供給される圧力(設定圧力)を調節することができる圧力調節部162、表示部150を通じて表示される情報の類型が決められる表示制御部(図示せず)、加圧部120の駆動を中止して加圧部120により膨脹部110に流入された流体を排出させることができる応急制御部164など、使用者の操作入力を受信することができる多様な下位モジュールを含むことができるが、かかるインターフェース部160の下位モジュールは例示的なもので理解されることが好ましく、本願の具現例により加圧モジュール100または温度調節モジュール200と連携された多様な操作を使用者が行うようにする各種の使用者入力獲得手段がインターフェース部160に備えられることは言うまでもない。
【0080】
本願の一実施例によると、表示部150は、インターフェース部160により印加された使用者の入力によりセッティングされるか、加圧モジュール100の駆動と連携して予め設定された基本圧力水準で設定される設定圧力と圧力センサー(図示せず)により測定されたポンプの駆動圧などを表示することができる。さらに、本願の一実施例によると、表示部150は、膨脹部110側でセンシングされた容器300に対して実際に加えられる圧力情報、加圧モジュール100及び温度調節モジュール200のうち少なくとも一つの駆動が開始された時点からの経過時間(作動時間)などを表示することができ、表示部150を通じて表される情報の類型は、例えば、表示制御部(図示せず)で印加された使用者の入力に対応して決められることができる。
【0081】
一方、例示として、表示部150は、設定圧力を表示する第1表示部151及び当該時点で測定されたポンプの駆動圧力を表示する第2表示部152を含むことができる。
【0082】
また、本願の一実施例によると、出力部(図示せず)は加圧モジュール100に対して備えられることができる。また、出力部(図示せず)は電源部130の残余電源情報を出力することができる。
【0083】
図6は、温度調節モジュールのカートリッジと熱電素子の配置構造を例示として示す図面である。
【0084】
図6を参照すると、温度調節モジュール200のカートリッジ210は、熱電素子221により発生する熱が伝達されるカートリッジ210の内部領域の面積または体積が大きくなるようにして、薬物が既設定された注入温度に迅速に到逹できるように内側に熱電素子221が配置されることができる中空部を含む形状で備えられることができる。
【0085】
また、熱電素子221が配置されるカートリッジ210の中空部は、カートリッジ210に収容された薬物側に伝達される熱が薬物が収容された領域に対して相対的に均一に伝達できるようにカートリッジ210の中心部に近接位置することができる。
【0086】
図7a及び
図7bは、本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムを外部構造物に対して支持及び固定するように備えられる固定部を例示的に示す図面である。
【0087】
図7a及び
図7bを参照すると、固定部400は、加圧モジュール100の胴体部101及び/または温度調節モジュール200の胴体部201に対して備えられ、注入加圧モジュール100及び/または温度調節モジュール200を外部構造物(例えば、柱構造物など)に固定させることができる。他の例として、固定部400は、対象者(患者)の身体の一部(例えば、腕、足など)を支持構造体として胴体部101、201を固定させることができる。これと関連して、棒などの柱構造物が備えられにくく、対象者(患者)を迅速に移送しなければならない応急現場でも、加圧モジュール100及び温度調節モジュール200が固定部400により安定的に支持された状態で患者の処置が行われることができる。
【0088】
具体的に、
図7a及び
図7bを参照すると、固定部400は、支持ベース410、支持ベース410の上面で支持ベース410の面方向に沿って回転可能に備えられ、一対の環状部材を含む回転ブラケット420、及び一端が回転ブラケット420の一対の環状部材のうちいずれか一つに固定され、他端が外部構造物を固定部400に対して配置した状態で回転ブラケット420の一対の環状部材のうち残りの一つを通過するように挿入されるベルト部材430を含むことができる。
【0089】
また、本願の一実施例によると、ベルト部材430の内側方向表面には、外部構造物の表面との摩擦力を増加させるためのゴムやポリウレタンなどの滑り防止用物質を塗布するかパターン形態を構成することができる。
【0090】
より具体的に、
図7aは、垂直方向に延長する外部構造物(例えば、縦型棒など)に対して固定部400を通じて加圧モジュール100及び/または温度調節モジュール200を固定することを示し、
図7bは、水平方向に延長する外部構造物(例えば、横型棒など)に対して固定部400を通じて加圧モジュール100及び/または温度調節モジュール200を固定することを示すことができる。
【0091】
これと関連して、固定部400の回転ブラケット420が支持ベース410の面方向に沿って回転可能に備えられることで、多様な現場環境に能動的に対応して注入システム10の機器本体(換言すると、加圧モジュール100の胴体部101、温度調節モジュール200の胴体部201など)は傾かない状態で各種の外部構造物に対して支持されるように操作することができ、使用者の便宜性が増大することができる。
【0092】
また、本願の一実施例によると、回転ブラケット420は、
図7a及び
図7bに示すように、水平方向または垂直方向のみに対応するように回転可能なものではなく、支持ベース410の面方向に沿って360度回転することができ、垂直構造物、水平構造物の他の斜めな傾斜方向に配置された構造物に対応しても注入システム10の加圧モジュール100及び/または温度調節モジュール200が効果的に固定されることができる。
【0093】
一方、本願の一実施例によると、固定部400は、外部構造物に対してより堅固に注入システム10を固定させるために、外部構造物の外周面に1次的に結合する中間ブラケット(図示せず)と結合して支持されることができる。
【0094】
一方、上述した説明では、加圧モジュール100及び温度調節モジュール200は相互結合した状態で駆動する実施例について主に説明したが、本願で開示する注入システム10の具現例により、加圧モジュール100及び温度調節モジュール200は、互いに分離した状態でも個別的に動作可能に備えられることができる。例えば、温度調節モジュール200は、加圧モジュール100との結合のための締結部材の他にも、外部電源または別途のバッテリーが装着可能な電源連結部(図示せず)をさらに含むことができる。
【0095】
以下では、上記で詳しく説明した内容に基づいて、本願の動作流れを簡単に説明する。
【0096】
図8は、本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムの駆動方法に対する動作フローチャートである。
【0097】
図8に示した温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムの駆動方法は、上述した注入システム10により行われることができる。よって、以下で省略された内容であるとしても、注入システム10について説明された内容は、温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムの駆動方法に対する説明にも同一に適用されることができる。
【0098】
図8を参照すると、段階S11において、制御部140は(a)薬物の注入圧力及び注入温度を設定することができる。本願の一実施例によると、段階S11において、制御部140はインターフェース部160を通じて印加された使用者入力に基づいて注入圧力及び注入温度のうち少なくとも一つの設定値を決めることができる。
【0099】
次に、段階S12において、制御部140は(b)設定された注入圧力に対応する加圧圧力で薬物が収容される容器300を加圧するように加圧モジュール100を制御することができる。本願の一実施例によると、段階S12において、制御部140は設定された注入圧力に対応する加圧圧力で容器300が加圧されることができるように加圧部120のポンプ(図示せず)の駆動圧を設定することができる。
【0100】
次に、段階S13において、制御部140は(c)薬物を加熱するように備えられる温度調節モジュール200を既設定された注入温度に基づいて制御することができる。本願の一実施例によると、段階S13において、制御部140は加圧モジュール100及び温度調節モジュール200が結合(付着)したか否かを判断し、温度調節モジュール200の温度センサー223から受信された測定温度と既設定された注入温度との偏差に基づいて温度調節モジュール200の熱電素子221を通じて通電される電流水準を調整する方式で温度調節モジュール200を制御することができる。
【0101】
上述した説明において、段階S11~S13は、本願の具現例により、追加的な段階にさらに分割されるか、さらに少ない段階で組み合わせられることができる。また、一部段階は必要に応じて省略されてもよく、段階間の手順が変更されてもよい。
【0102】
本願の一実施例による温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムの駆動方法は、多様なコンピュータ手段を通じて行われることができるプログラム命令形態で具現されてコンピュータ読取可能媒体に記録されることができる。前記コンピュータ読取可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。上記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計され構成されたものであるか、コンピュータソフトウェアの当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、 フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気光媒体(magneto-optical media)、及びロム(ROM)、ラム(RAM)、フラッシュメモリー(登録商標)などのようなプログラム命令を格納し行うように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラにより作られるような機械語コードだけでなく、インタプリターなどを使用してコンピュータにより実行されることができる高級言語コードを含む。上記のハードウェア装置は、本発明の動作を行うために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができ、その反対も同様である。
【0103】
また、前述した温度調節モジュールを備えた薬物圧力注入システムの駆動方法は、記録媒体に格納されるコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムまたはアプリケーションの形態でも具現されることができる。
【0104】
前述した本願の説明は例示のためのものであり、本願が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本願の技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能なことが理解できるであろう。従って、以上で記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されてもよく、同様に分散したもので説明されている構成要素も結合された形態で実施されてもよい。
【0105】
本願の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって表され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本願の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【国際調査報告】