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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-22
(54)【発明の名称】エアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20230815BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20230815BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20230815BHJP
【FI】
A24D1/20
A24F40/465
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577755
(86)(22)【出願日】2021-07-28
(85)【翻訳文提出日】2023-02-09
(86)【国際出願番号】 EP2021071216
(87)【国際公開番号】W WO2022028994
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】20189312.0
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ローガン, アンドリュー ロバート ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ライト, アレク
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
(57)【要約】
エアロゾル発生物品(101)について説明する。エアロゾル発生物品(101)は、第1の軸に沿って延在するシェル(103)と、シェルの内部に配設された材料部(113)であって、エアロゾルを発生させるための基材(105)と、基材(105)を加熱するための1つ又は複数の誘導加熱可能なサセプタ(107)とを含む、材料部(113)と、第1の軸に沿って材料部(113)から離隔され、実質的に第1の軸に沿って整列した振動磁界の存在下で、振動磁界と反対に整列した逆向きの磁界を生成するように構成される導電ループ(111)とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の軸に沿って延在するシェルと、
前記シェルの内部に配設された材料部であって、前記材料部は、エアロゾルを発生させるための基材と、前記基材を加熱するための1つ又は複数の誘導加熱可能なサセプタとを含む、材料部と、
前記第1の軸に沿って前記材料部から離隔され、実質的に前記第1の軸に沿って整列した振動磁界の存在下で、前記振動磁界と反対に整列した逆向きの磁界を生成するように構成される、導電ループと、
を含むエアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記導電ループは、前記第1の軸に実質的に垂直な平面内にあるリングとして、又は中空円筒の円筒軸を前記第1の軸と実質的に整列させた前記中空円筒として形づくられる、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記導電ループは金属、好ましくは銅を含む、請求項1又は2に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記導電ループは前記シェルと一体である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記導電ループは、前記シェルの外面に配設されたチップペーパーによって支持される、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記材料部によって発生した前記エアロゾルを濾過するためのフィルタをさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記導電ループは、前記材料部と前記フィルタとの間に配設される、請求項6に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記1つ又は複数の誘導加熱可能なサセプタは、第1の材料を含み、前記導電ループは、前記第1の材料よりも低い抵抗率を有する第2の材料を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記第1の材料は金属、好ましくはアルミニウムである、請求項8に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
前記第2の材料は金属、好ましくは銅である、請求項8又は9に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品と、
前記1つ又は複数の誘導加熱可能なサセプタを加熱するために、実質的に前記第1の軸に沿って整列した振動磁界を生成するためのインダクタを含む加熱装置と、
を含む、エアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記加熱装置は、前記エアロゾル発生物品を受け入れ、前記エアロゾル発生物品を前記振動磁界内に保持するように適合されたチャンバを含む、請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記インダクタは、電動式コイルを含む、請求項11又は12に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによる吸入用のエアロゾルを生成するためのエアロゾル発生物品、及び前記物品を組み込んだエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生装置は、従来の可燃性タバコ製品の代替品として一般的になった。加熱非燃焼製品とも呼ばれる、加熱式タバコ製品は、基材からエアロゾルを生成するのに十分であるが、タバコが燃えるほど高くない温度にタバコ基材を加熱するように構成される、エアロゾル発生装置の1つのクラスである。本明細書は特に加熱式タバコ製品に言及するが、以下の考察は他の種類の加熱可能基材を組み込んだエアロゾル発生システムに等しく適用されることが理解されよう。
【0003】
いくつかの加熱式タバコ製品では、タバコ基材は、物品の内部に位置する1つ又は複数の誘導加熱可能なサセプタによって加熱される。物品が振動磁界の内部に置かれるとき、サセプタは磁界に結合して熱を生成し、それが次に基材を加熱する。基材が加熱される速度は、サセプタの位置における磁界の強さに依存するが、ユーザがさらされる電磁界の強度に関する安全性懸念により、このような装置によって発生し得る磁界の強度が制限され、それゆえ達成し得る加熱速度が制限される。
【0004】
それゆえ、ユーザを過度に強い電磁界にさらすことを回避しながら、エアロゾル発生基材を急速に加熱する方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第1の態様は、第1の軸に沿って延在するシェルと、シェルの内部に配設された材料部であって、エアロゾルを発生させるための基材と、基材を加熱するための1つ又は複数の誘導加熱可能なサセプタとを含む、材料部と、第1の軸に沿って材料部から離隔され、実質的に第1の軸に沿って整列した振動磁界の存在下で、振動磁界と反対に整列した逆向きの磁界を生成するように構成される導電ループとを含む、エアロゾル発生物品を提供する。
【0006】
導電ループによって生成される逆磁界は、物品を取り囲む領域で外側の正味の磁界の強さを減少させる効果を有する。結果として、物品が振動磁界(例えば、物品が内部に置かれたコイルによって供給される)によって誘導加熱されるとき、ユーザがさらされる電磁界の強さは、所定の位置に導電ループがない場合に受けることになるものと比較して減少する。本発明は、振動磁界を提供する装置内の電磁遮蔽の必要性を排除し、それによって装置の組み立てを単純化することを可能にするという点で、さらなる利点を提供する。
【0007】
導電ループは、任意の適切な導電材料、例えば、銅、銀又はアルミニウムで形成され得る。導電ループは、逆磁界を確立するために電流が第1の軸の周りを循環することを許す任意の導電構造であり得る。
【0008】
いくつかの好ましい実施形態では、導電ループは、第1の軸に実質的に垂直な平面内にあるリングとして、又はその円筒軸を第1の軸と実質的に整列させた中空円筒として形づくられる。結果として、リング又は円筒の開口部は、空気流通路と同じ方向に沿って整列することになり、導電ループによる通路の妨害を最小限に抑えることになる。リング又は円筒は、固体表面を有することもできるが、代替的に導電材料のグリッド又はメッシュで形成することもできる。
【0009】
好ましくは、導電ループは、金属を含み、最も好ましくは銅又は銀を含む。しかしながら、導電ループは、グラファイト又は導電性ポリマーなどの他の導電材料を組み込むこともできる。金属、特に銅及び銀は、一般的に導電性が高く、したがって、振動一次磁界に置かれたときに強い逆磁界を効率的に発生させる能力がある。そのうえ、金属などの高導電材料は、導電ループに誘導される電流が抵抗加熱によって過剰量の熱を生成することを防止するので、好まれる。
【0010】
いくつかの好ましい実施形態では、導電ループはシェルと一体である。例えば、導電ループは、シェルの内部の導電材料の層とすることもでき、又はシェルの外部に付けることもできる。他の好ましい実施形態では、導電ループは、シェルの外面に配設されたチップペーパーによって支持される。後者の場合、導電ループはチップペーパーと一体化することもできる(例えば、チップペーパーの内部の層として、又はチップペーパーの外部に付けて)。
【0011】
エアロゾル発生物品は、好ましくは、基材によって発生したエアロゾルを濾過するためのフィルタを含む。フィルタは、例えば、空気流通路の内部に配設されてもよい。フィルタは、エアロゾルから任意の潜在的に有害な物質を濾過するように構成されてもよく、それを通過するエアロゾルを冷却してもよい。特に好ましい実施形態では、導電ループは、材料部とフィルタとの間に配設される。
【0012】
好ましい実施形態では、1つ又は複数の誘導加熱可能なサセプタは、第1の材料を含み、導電ループは、第1の材料よりも低い抵抗率を有する第2の材料を含む。導電ループの導電率が高いことは、逆磁界が比較的強いことを保証し、誘導電流に起因するループの加熱を最小限に抑えるので、有利である。反対に、サセプタは振動磁界の存在下で急速に熱くなることが望ましいので、誘導加熱可能なサセプタの材料の導電率は比較的低いことが有利である。例えば、第1の材料はアルミニウムとすることもでき、第2の材料は銅とすることもできる。しかしながら、他の実施形態では、第1及び第2の材料を同じにすることもできる。例えば、両方をアルミニウムにすることもできる。
【0013】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様によるエアロゾル発生物品と、1つ又は複数の誘導加熱可能なサセプタを加熱するために、実質的に第1の軸に沿って整列した振動磁界を生成するためのインダクタを含む加熱装置とを含む、エアロゾル発生システムを提供する。加熱装置は、吸入による発生蒸気の消費を容易にする手持ち式装置とすることもでき、インダクタに電力を供給するための電源、及びエアロゾルがユーザによって物品から吸引され得る、チャンバと流体連通しているマウスピースなどの機能を含むこともできる。上に解説したように、エアロゾル発生物品に導電ループが存在することにより、高い電磁界からユーザを保護するために加熱装置に電磁遮蔽を設ける必要がないので、加熱装置の組み立てを単純化することが可能になる。
【0014】
好ましい実装形態では、加熱装置は、エアロゾル発生物品を受け入れ、エアロゾル発生物品を振動磁界内に保持するように適合されたチャンバを含む。
【0015】
有利には、インダクタは、電動式コイル、例えばヘリカルコイルを含む。そのようなコイルに電流が流れているとき、コイルが巻かれた軸に沿って磁力線が互いに平行に走るので、そのようなコイルの内部に生成される磁界は、強力で高度に均一になり得る。そのため、コイルは、エアロゾル発生物品がその内部に配設され得るように、好ましくは、空気流通路がコイルと同心であるように適合させることができる。
【0016】
ここで、エアロゾル発生物品及びエアロゾル発生システムの例について、添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の態様によるエアロゾル発生物品の第1の実施形態の断面図である。
図2図1のエアロゾル発生物品に組み込むのに適した例示的な導電ループを示す。
図3】本発明の第1の態様によるエアロゾル発生物品の第2の実施形態の断面図である。
図4】本発明の第1の態様によるエアロゾル発生物品の第3の実施形態の断面図である。
図5】本発明の第1の態様によるエアロゾル発生物品の第4の実施形態の断面図である。
図6】本発明の第2の態様によるエアロゾル発生システムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の第1の態様によるエアロゾル発生物品101の断面図である。物品101は、空気流通路115を画定する円筒シェル103によって囲まれている。空気流通路115は、この図面ではAとラベル付けされた方向に沿って方向づけられる第1の軸に沿って延在する。
【0019】
シェル103の内部には、空気流通路115の一端に材料部113がある。材料部113は、加熱されたときに吸入による消費のためのエアロゾルを発生させる再構成タバコなどの材料を含む、基材105を含む。材料部113は、基材105に埋め込まれた複数の誘導加熱可能なサセプタ107も含む。サセプタ107は、例えば、アルミニウムで作ることもできる。他の適切な材料は、鉄、ニッケル、ステンレス鋼、又は合金(例えばニッケルクロム又はニッケル銅)を含む。この例では、各サセプタ107は、第1の軸Aの方向に空気流通路115に沿って延在するように配置された細長いストリップ又はロッドの形態を有する。
【0020】
空気流通路115の他端にはフィルタ109がある。基材105によって発生したエアロゾルが第1の軸Aの方向に沿って空気流通路115を通して吸引されるとき、それはエアロゾルを冷却させるフィルタ109を通過する。フィルタ109はまた、エアロゾルから任意の不必要又は潜在的に有害な物質を濾過するように構成されてもよい。
【0021】
中空円筒111の形態の導電ループが、材料部113とフィルタ109との間で空気流通路115の内部に配設される。円筒111は、好ましくはサセプタ107が形成される材料よりも低い抵抗率を有する導電材料、例えば銅で形成される。円筒111は、円筒111と材料部113が第1の軸に沿って互いに重ならないように、第1の軸に沿って材料部113から離隔される。図2は、円筒111の構造を最も明確に示す。
【0022】
物品101が、第1の軸の方向Aに沿って整列した少なくとも実質的成分を有する振動磁界に置かれるとき、サセプタ107は、変化する磁界によってサセプタの永久磁化が連続的に変更されるときに、それらに誘導される渦電流及び/又は放出される熱に起因する抵抗加熱を受ける。これにより、基材105が熱くなり、それゆえエアロゾルを生成する。同時に、変化する磁界は、円筒111に電流を誘導し、この電流は第1の軸の周りを循環し、それゆえ、元の磁界に対抗する磁界を生成する。材料部113及び円筒111は、第1の軸に沿って互いに離隔されているので、元の磁界は、サセプタ107の場所では比較的強いままであり、それゆえ高い加熱速度を達成することができる。しかしながら、物品111の外側では、逆磁界は磁界の正味の強さを実質的に減少させ、それゆえ、ユーザが容認できないほど高い強度の電磁界にさらされることを防止する。この原理は、エアロゾル発生システム内の物品101に関連した磁界源の配置の特定の実施例を示す図6を参照して後にさらに例示する。
【0023】
図3は、本発明の第1の態様によるエアロゾル発生物品301の第2の実施形態の断面図である。エアロゾル発生物品301は、すべて図1を参照して上述したように、シェル103、空気流通路115、材料部113及びフィルタ109を含む。しかしながら、この例では、導電ループは、材料部113とフィルタ109との間で空気流通路115の内部に配設されたリング311によって提供される。リング311は、その開口部が空気流通路115と整列するように、第1の軸に垂直な平面内にある。上述の円筒111と同じように、リング311は、好ましくはサセプタ107よりも低い抵抗率を持つ材料、例えば銅で作られている。この例では、リングはフィルタ109に直接隣接するように示されているが、それは材料部113とフィルタ109との間の空間のどこにでも位置付けることができ、又はフィルタ109を取り囲むように配置することもできる。また、それは物品の両端のいずれかに位置付けることもできる。2つ以上のリング311を設けることもできる。
【0024】
図4は、本発明の第1の態様によるエアロゾル発生物品401の第3の実施形態を示す。再び、この実施形態は、円筒111を除いて、図1のエアロゾル発生物品101の構成要素の全てを含む。その代わりに、導電ループは、シェル103の一体層である箔411によって提供される。箔411は、導電材料、例えば銅又は別の金属で形成され、シェル103の全周の周りに延在する。例では、箔411はシェル103の外部に示されているが、それは、シェルが含む材料(例えば紙)の追加の層によって覆うこともできる。箔411に対する代替として、この例の導電ループは、導電材料のグリッド、フレーム又はメッシュによって提供することもできる。重要なことは、導電ループが、箔411として提供されるか他の方法で提供されるかにかかわらず、電流が空気流通路211の軸の周りを循環することを許すことである。
【0025】
図4に示すものに類似した構成は、シェル103の製造後又は物品401全体の製造後に、箔411をシェル103に付けることによって達成することもできる。
【0026】
図5は、本発明の第1の態様によるエアロゾル発生装置501の第4の実施形態を示す。前の例と同じように、エアロゾル発生物品501は、上述の方式で配置されたシェル103、材料部113及びフィルタ109を含む。この例では、フィルタ109の位置でシェル103の外部に付けられるチップペーパー507によって支持される導電層503によって、導電ループが提供される。導電層503は、金属箔又はメッシュとすることもでき、例えば、銅で作ることもできる。導電層503は、表面層505、例えば、従来の巻きタバコ上のチップペーパーの外観を有する紙層によって覆われている。
【0027】
図6は、本発明の第2の態様によるエアロゾル発生システムの一部の断面図である。システムは、ヘリカルコイルの形態を有するインダクタ601を含む。図1を参照して上述したようなエアロゾル発生物品101は、インダクタの内部に配設され、円筒シェル103及びインダクタ601が第1の軸を中心として同心であるように配置される。インダクタ601に交流を流すとき、第1の軸の方向に沿って整列した振動磁界が生成される。上に解説したように、この磁界により、材料部113中のサセプタ107が熱くなり、したがって基材105が加熱される。振動磁界はまた、導電性の円筒111内に第1の軸の周りを循環する電流を誘導し、それは逆磁界を生じさせる。
【0028】
インダクタ601によって生成される磁界は、サセプタ107が位置付けられているコイルの内部で最も強い。円筒109は、第1の軸に沿って材料部から離隔されているので、逆磁界は、サセプタ107の位置ではそれほど強くない。結果として、サセプタは、逆磁界が存在するにもかかわらず、かなりの正味の磁界を受ける。しかしながら、コイルの外側では、インダクタ601及び円筒109から同等の距離にある位置では、元の磁界及び逆磁界の大きさは互いに近づく。したがって、物品101及びインダクタ601の外側の位置における正味の磁界は、円筒109によって提供される導電ループの存在しない場合と比較して大きさが減少する。
【0029】
図6に示すインダクタ601は、加熱装置の一部であり、加熱装置はまた、インダクタ601に電力を供給するための電源、インダクタ601を収納し、使用済みになったときにエアロゾル発生物品101を取り出すことができるチャンバ、及び基材105によって生成されたエアロゾルを消費するためにユーザが空気流通路115を通して空気を吸引することを可能にするマウスピースなどの追加の機能を含むこともできる。この例のエアロゾル発生システムは、図1のエアロゾル発生物品101を含むが、これは、本明細書で説明した他の例示的なエアロゾル発生物品のいずれかと置き換えることもできる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】