(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-22
(54)【発明の名称】Maasプラットフォームにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクション管理
(51)【国際特許分類】
G06F 11/07 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
G06F11/07 190
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023502966
(86)(22)【出願日】2021-08-06
(85)【翻訳文提出日】2023-01-16
(86)【国際出願番号】 IB2021057292
(87)【国際公開番号】W WO2022029729
(87)【国際公開日】2022-02-10
(32)【優先日】2020-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】村尾 貞佳
(72)【発明者】
【氏名】サリバヴィ マドベシュ
(72)【発明者】
【氏名】ピンギリ シュリニヴァーサ
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GA12
5B042KK15
5B042MA08
5B042MA14
5B042MC09
(57)【要約】
ブローカノード装置を含むシステムを提供する。ブローカノード装置は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードに関連する動作情報を収集する。ブローカノード装置は、動作情報に基づいて第1の複数のノードに関連する運用トラブルを決定し、第1の複数のノードの第1の発行者ノードから第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連する第1のトランザクションメッセージを受け取る。第1のトランザクションメッセージは、第1の発行者ノードによって生成された第1の相関識別子を含む。ブローカノード装置は、第1の複数のノードのうちの第2のノードから、第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信に関連する第1の通知を受け取る。ブローカノード装置は、第1の相関識別子、第1の通知又は運用トラブルに基づいて第1のトランザクションの失敗原因を決定し、さらに失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブローカノード装置を備えたシステムであって、前記ブローカノード装置は、
第1のモビリティアズアサービス(MaaS)ネットワークの第1の複数のノードに関連する動作情報を収集し、
前記収集された動作情報に基づいて、前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードに関連する運用トラブルを決定し、
前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの第1の発行者ノードから、前記第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連する、前記第1の発行者ノードが前記第1のトランザクションメッセージの生成に基づいて生成した第1の相関識別子(ID)を含む第1のトランザクションメッセージを受け取り、
前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの第2のノードから、前記第2のノードにおける前記第1のトランザクションメッセージの受信に関連する、前記第1の相関IDを含む第1の通知を受け取り、
前記第1のトランザクションメッセージ内の前記第1の相関ID、前記受け取った第1の通知、又は前記決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つに基づいて、前記第1のトランザクションの失敗原因を決定し、
前記第1のトランザクションの前記決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御する、
ように構成される、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記ブローカノード装置は、
中央ルーティング構成リポジトリから前記MaaSネットワークの前記第1の複数のノードの各々に関連するルーティング情報を受け取り、
前記ルーティング情報と、前記第1のトランザクションメッセージ内の前記第1の相関ID、前記受け取った第1の通知及び前記決定された運用トラブルのうちの前記少なくとも1つとに基づいて、前記第1のトランザクションの前記失敗原因を決定する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
第1のサーバをさらに備え、前記ブローカノード装置は、
前記第1の発行者ノードから前記第1のトランザクションメッセージを受け取り、
前記受け取った第1のトランザクションメッセージに関連する許可要求を、前記ブローカノード装置及び前記第1の発行者ノードに関連する第1のサーバに送信し、
前記送信された許可要求に基づいて前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの第1の加入者ノードに前記第1のトランザクションメッセージをルーティングするための許可を前記第1のサーバから受け取る、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記許可要求は、前記第1の発行者ノードに関連する第1の装置プロファイル及び認証クレデンシャルを含む、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ブローカノード装置は、前記許可要求における前記第1の装置プロファイル及び前記認証クレデンシャルと共に前記第1のトランザクションメッセージを前記第1のサーバに送信するようにさらに構成され、前記第1のサーバは、
前記第1の装置プロファイルに基づいて前記第1のトランザクションメッセージを有効なメッセージとして認証し、
前記認証されたトランザクションメッセージにさらに基づいて前記ブローカノード装置を許可する、
ようにさらに構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のトランザクションの前記決定された失敗原因は、
前記ブローカノード装置に関連する運用トラブル、
前記第1の発行者ノード及び前記ブローカノード装置に関連する第1のサーバに関連する運用トラブル、
前記第1の発行者ノードに関連する認証エラー、
前記第1のトランザクションメッセージに関連する認証エラー、
前記第1のトランザクションメッセージについての前記ブローカノード装置に関連する認証エラー、
複数の加入者ノードからの第1の加入者ノードに関連する運用トラブル、
前記第1の発行者ノードの運用トラブル、
前記第1の輸送サービスに関連する車両の事故又は前記第1の輸送サービスの車両による乗車又は下車の到着の遅れに起因する前記1又は2以上のノードの運用トラブル、
自然災害、
災害、又は、
交通の寸断、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記収集された動作情報は、前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードの各々に関連するネットワーク接続状態又は装置動作状態の少なくとも一方を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1のMaaSネットワークの前記1又は2以上のノードの前記決定された運用トラブルは、
前記1又は2以上のノードに関連するネットワーク接続障害、
前記1又は2以上のノードの運用トラブル、
前記1又は2以上のノードのアプリケーションエラー、
前記1又は2以上のノードのメッセージ処理能力の過負荷、又は、
計画された旅行時刻に車両が利用できず、或いは計画された旅行時刻と比べて乗車又は下車のための車両の到着が遅れたことに起因して、前記1又は2以上のノードがチケットトランザクションを処理できないこと、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ブローカノード装置は、ルーティング情報、前記動作情報、前記運用トラブル、前記第1の発行者ノードの識別情報、前記1又は2以上のノードの識別情報、前記第1の相関ID、前記第1のMaaSネットワークに関連するマスター構成情報、前記第1のMaaSネットワークのトランザクションに関連するテレメトリ情報、又は前記第1のMaaSネットワークの1又は2以上のルートに関連するトランザクション状況、のうちの少なくとも1つを表示するように前記ディスプレイ装置を制御するようさらに構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ブローカノード装置は、
前記ディスプレイ装置に関連するユーザインターフェイス(UI)を介して、前記MaaSネットワークの前記第1の複数のノードの各々に関連するルーティング情報にさらに関連する入力を受け取り、
前記受け取った入力に基づいて前記ルーティング情報を更新し、
前記更新されたルーティング情報を中央ルーティング構成リポジトリに送信する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記ブローカノード装置は、
前記ディスプレイ装置に関連するユーザインターフェイス(UI)を介して、前記1又は2以上のノードからの運用トラブルを抱えたノードのバックアップノード又は代替ノードの選択に関連する入力を受け取り、
前記受け取った入力に基づいて、前記ブローカノード装置に関連するノード管理装置を介して、前記運用トラブルを抱えたノードのバックアップノード又は代替ノードの選択を開始する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記ブローカノード装置は、前記第1のトランザクションの前記決定された失敗原因に関する通知を表示するように前記ディスプレイ装置を制御するようさらに構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記ブローカノード装置は、
前記ディスプレイ装置に関連するユーザインターフェイス(UI)を介して、前記第1のMaaSネットワークの前記1又は2以上のノードに関連するトランザクション失敗情報を見るための入力を受け取り、
前記第1のMaaSネットワークの前記1又は2以上のノードに関連する前記トランザクション失敗情報を表示するように前記ディスプレイ装置を制御する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記ブローカノード装置は、
前記第1のMaaSネットワークの前記1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の失敗原因を決定し、
前記1又は2以上のノードに関連する前記複数のトランザクションの各々の前記決定された失敗原因を表示するように前記ディスプレイ装置を制御する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記ブローカノード装置は、
前記1又は2以上のノードに関連する前記複数のトランザクションの各々の前記決定された失敗原因に基づいて、前記1又は2以上のノードのうちの運用トラブルを抱えたノードに関連する回復時間を決定し、
前記1又は2以上のノードからの前記運用トラブルを抱えたノードに関連する前記回復時間を表示するように前記ディスプレイ装置を制御する、
ようにさらに構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記ブローカノード装置に関連する人工知能(AI)エンジンをさらに備え、前記AIエンジンは、
前記第1のトランザクションの前記失敗の修正に関連する推奨を決定し、
前記決定された推奨を表示するように前記ディスプレイ装置を制御する、
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記AIエンジンは、
前記決定された運用トラブル及び前記第1のトランザクションの前記決定された失敗原因に基づいて、前記第1のMaaSネットワークの動作に対する将来的影響予測を決定し、
前記決定された将来的影響予測を表示するように前記ディスプレイ装置を制御する、
ようにさらに構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
ブローカノード装置を含むシステムにおいて、
第1のモビリティアズアサービス(MaaS)ネットワークの第1の複数のノードに関連する動作情報を収集することと、
前記収集された動作情報に基づいて、前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードに関連する運用トラブルを決定することと、
前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの第1の発行者ノードから、前記第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連する、前記第1の発行者ノードが前記第1のトランザクションメッセージの生成に基づいて生成した第1の相関識別子(ID)を含む第1のトランザクションメッセージを受け取ることと、
前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの第2のノードから、前記第2のノードにおける前記第1のトランザクションメッセージの受信に関連する、前記第1の相関IDを含む第1の通知を受け取ることと、
前記第1のトランザクションメッセージ内の前記第1の相関ID、前記受け取った第1の通知、又は前記決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つに基づいて、前記第1のトランザクションの失敗原因を決定することと、
前記第1のトランザクションの前記決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記ディスプレイ装置に関連するユーザインターフェイス(UI)を介して、前記MaaSネットワークの前記第1の複数のノードの各々に関連するルーティング情報にさらに関連する入力を受け取ることと、
前記受け取った入力に基づいて前記ルーティング情報を更新することと、
前記更新されたルーティング情報を中央ルーティング構成リポジトリに送信することと、
をさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
コンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、ブローカノード装置を含むシステムによって実行された時に、
第1のモビリティアズアサービス(MaaS)ネットワークの第1の複数のノードに関連する動作情報を収集することと、
前記収集された動作情報に基づいて、前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードに関連する運用トラブルを決定することと、
前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの第1の発行者ノードから、前記第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連する、前記第1の発行者ノードが前記第1のトランザクションメッセージの生成に基づいて生成した第1の相関識別子(ID)を含む第1のトランザクションメッセージを受け取ることと、
前記第1のMaaSネットワークの前記第1の複数のノードのうちの第2のノードから、前記第2のノードにおける前記第1のトランザクションメッセージの受信に関連する、前記第1の相関IDを含む第1の通知を受け取ることと、
前記第1のトランザクションメッセージ内の前記第1の相関ID、前記受け取った第1の通知、又は前記決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つに基づいて、前記第1のトランザクションの失敗原因を決定することと、
前記第1のトランザクションの前記決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御することと、
を含む動作を前記システムに実行させる、ことを特徴とする非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照/引用による組み入れ〕
なし。
【0002】
本開示の様々な実施形態は、モビリティアズアサービス(Mobility-as-a-Service:MaaS)及び分散型台帳技術に関する。具体的には、本開示の様々な実施形態は、MaaSプラットフォームにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクション管理のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
従来のモビリティアズアサービス(MaaS)プラットフォームでは、クローズドプラットフォームに基づくことができるインフラを通じて複数の輸送プロバイダがサービスを提供することができる。このような各輸送プロバイダは、旅行の作成、支払い又は管理のために、個別のチケット処理インフラ(例えば、改札機(ticketing gates)及び販売時点情報管理(PoS)装置)又は個別のアプリケーション(例えば、チケット予約アプリケーション及び配車(ride hailing)アプリケーション)を有することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、MaaSプラットフォームは、各輸送プロバイダに関連する数多くのノードを含むことができる。MaaSトランザクションは、MaaSプラットフォームのノード間におけるメッセージの送信に基づくことができる。MaaSプラットフォームの1又は2以上のノードにおいてトランザクションに関連するメッセージの送信に失敗した場合には、MaaSトランザクションが失敗する恐れがある。いくつかの状況では、MaaSプラットフォームに関連する数多くのノード及び数多くのトランザクションに起因して、トランザクションの妥当な失敗理由を特定することが困難な場合がある。従って、MaaSプラットフォームのノード及びトランザクションを効果的に分析できるシステムが必要とされている。
【0005】
当業者には、説明したシステムと、本出願の残り部分において図面を参照しながら示す本開示のいくつかの態様とを比較することにより、従来の慣習的な手法の限界及び不利点が明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実質的に少なくとも1つの図に関連して図示及び/又は説明し、特許請求の範囲にさらに完全に示すような、モビリティアズアサービス(MaaS)プラットフォームにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクション管理のためのシステム及び方法を提供する。
【0007】
全体を通じて同じ要素を同じ参照符号によって示す添付図面を参照しながら本開示の以下の詳細な説明を検討することにより、本開示のこれらの及びその他の特徴及び利点を理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の実施形態による、モビリティアズアサービス(MaaS)ネットワークにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクションのための例示的なネットワーク環境の図である。
【
図2】本開示の実施形態による、MaaSネットワークにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクションのための例示的な動作を示すシーケンス図である。
【
図3A】本開示の実施形態による、マスター構成情報の表示のための例示的なユーザインターフェイス(UI)、及びMaaSネットワークの例示的なアーキテクチャを示す図である。
【
図3B】本開示の実施形態による、MaaSネットワーク上のトランザクションに関連するテレメトリ情報の表示のための例示的なUIを示す図である。
【
図3C】本開示の実施形態による、MaaSトランザクションフロー、及びトランザクション失敗の根本的原因の表示のための例示的なUIを示す。
【
図3D】本開示の実施形態による、MaaSネットワーク上の異なるトランザクションメッセージルート上のトランザクションメッセージのステータスの表示のための例示的なUIを示す図である。
【
図3E】本開示の実施形態による、運用トラブルがMaaSネットワークの動作に与える将来的影響予測の表示のための例示的なUIを示す図である。
【
図3F】本開示の実施形態による、トランザクションメッセージログ及び根本的原因決定の表示のための例示的なUIを示す図である。
【
図3G】本開示の実施形態による、MaaSネットワークの1又は2以上のノードの運用トラブルを修正する解決策の構成のための例示的なUIを示す図である。
【
図3H】本開示の実施形態による、MaaSネットワークの発行者ノード、ブローカノード装置及び加入者ノードに関連するルーティング情報の表示のための例示的なUIを示す図である。
【
図3I】本開示の実施形態による、MaaSネットワークにおけるトランザクションメッセージルートにわたるトランザクション失敗統計の表示のための例示的なUIを示す図である。
【
図3J】本開示の実施形態による、MaaSネットワークのモビリティプロバイダにわたるトランザクション失敗統計の表示のための例示的なUIを示す図である。
【
図3K】本開示の実施形態による、MaaSネットワークの運用トラブルを抱えたノードの回復時間の表示のための例示的なUIを示す図である。
【
図4】本開示の実施形態による、MaaSネットワークにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクションのためのシステムのブロック図である。
【
図5】本開示の実施形態による、MaaSネットワークにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクションのための例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
開示するモビリティアズアサービス(MaaS)ネットワークにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクション管理のためのシステム及び方法では、後述する実装を見出すことができる。開示するシステムは、複数の同種又は異種輸送プロバイダと、これらの輸送プロバイダの改札機、アプリケーション及び/又は販売時点情報管理(PoS)装置などのインフラとがMaaSネットワーク上で動作して様々な輸送サービスを提供することを容易にすることができる連合輸送管理システムの一部とすることができる。各輸送プロバイダは、セキュアなデータ所有権を享受し、分散型台帳を通じて関連するトランザクションデータの共同使用を制御することができる。これにより、様々な輸送プロバイダ間の接続性を強化することができる。
【0010】
本開示の例示的な態様は、1又は2以上のMaaSネットワークに関連するブローカノード装置を含むことができるシステムを提供する。ブローカノード装置は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードに関連する(ネットワーク接続状態及び装置動作状態などの)動作情報を収集するように構成することができる。ブローカノード装置は、収集された動作情報に基づいて、第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードに関連する運用トラブルを決定することができる。1又は2以上のノードは、MaaSモビリティサービスに含まれる一連の旅行プランのうちのある旅行プランに関連するチケットトランザクションを処理できるノードとすることができる。例えば、1又は2以上のノードは、第1のMaaSネットワークの発行者ノード、第1のMaaSネットワークの加入者ノード、又は第1のMaaSネットワークの加入者ノードに関連する分散型台帳のノードを含むことができる。1又は2以上のノードの運用トラブルの例としては、以下に限定するわけではないが、ネットワーク接続障害、運用上の障害、アプリケーションエラー、メッセージ処理能力の過負荷、計画された旅行時刻に輸送車両が利用できず或いは計画された旅行時刻と比べて乗車又は下車のための輸送車両の到着が遅れたことに起因してチケットトランザクションを処理できないことを挙げることができる。
【0011】
ブローカノード装置は、第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連することができる第1のトランザクションメッセージを受け取ることができる。第1のトランザクションメッセージは、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第1の発行者ノードから受け取ることができる。さらに、第1のトランザクションメッセージは、第1の発行者ノードが第1のトランザクションメッセージの生成に基づいて生成できる第1の相関識別子(correlation identifier:ID)を含むことができる。ある実施形態によれば、第1の相関IDは、第1のトランザクションメッセージに関連する一意の識別子とすることができる。第1の相関IDは、第1のトランザクションに関連する第1のトランザクションメッセージを追跡するために利用することができる。
【0012】
ブローカノード装置は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第2のノードから、第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信に関連する第1の通知をさらに受け取ることができる。第1の通知は、第1のトランザクションメッセージに含まれる第1の相関IDを含むことができる。1又は2以上の実施形態では、第2のノードを、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちのいずれかのノード(例えば、加入者ノード又はブローカノード装置)とすることができる。ブローカノード装置は、第1の通知に基づいて、第1のMaaSネットワークの第2のノードにおいて第1のトランザクションメッセージを正常に受け取ることができると判定することができる。
【0013】
さらに、ブローカノード装置は、第1の相関ID、受け取られた第1の通知、又は決定された運用トラブルのうちの1つ又はこれらの組み合わせに基づいて、第1のトランザクションの失敗原因をさらに決定することができる。ある実施形態によれば、失敗原因は、以下に限定するわけではないが、ブローカノード装置に関連する運用トラブル、第1の発行者ノード及びブローカノード装置に関連する第1のサーバに関連する運用トラブル、第1の複数のノードのうちの1つのノードの運用トラブル、又は認証/許可エラーを含むことができる。ブローカノード装置は、第1のトランザクションの決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置をさらに制御することができる。いくつかの実施形態では、決定された失敗原因を、ディスプレイ装置に関連するUI上に表示することができる。開示するシステムは、第1のトランザクションの失敗原因の決定に基づいて、ブローカノード装置(又は第1のMaaSネットワーク)の管理者が第1のトランザクション又は第1のMaaSネットワークの他のいずれかのトランザクションの失敗に関連する影響分析又は根本的原因分析を実行することを可能にすることができる。例えば、開示するシステムは、動作不能と考えられる第1のMaaSネットワークのノードの識別、このような動作不能なノードの運用トラブルのタイプの識別、第1のトランザクションメッセージを正常に受け取った(又は受け取らなかった)可能性がある第2のノードの識別、及び/又は第1のトランザクションメッセージの第1の相関IDに基づいて、どの(単複の)ノードがトランザクションの失敗を引き起こした可能性があるか、及び第1のトランザクションの失敗原因が何であると考えられるかの(UIを介した)表示を決定することができる。従って、1又は2以上のノードの運用トラブル、第1の相関ID、及び1又は2以上のノードから受け取られた第1の通知のうちの1つ又は2つ以上に基づいて失敗原因を決定することができる。
【0014】
開示する第1のMaaSネットワークのシステムは、ユーザインターフェイス(UI)上のトランザクションメッセージログを通じてトランザクションの失敗をさらに示し、トランザクションメッセージログに基づいてトランザクション失敗の解決策を推奨することができる。開示するシステムは、第1のMaaSネットワークの管理者がUIを通じて(例えば、トランザクションの失敗の根本的原因に基づいて)トランザクションの失敗を修正することを可能にすることができる。開示するシステムは、第1のMaaSネットワークの管理者がうまくいかなかったトランザクションの失敗原因を(ディスプレイ装置のUIを介して)確認し、失敗をさらに修正して第1のMaaSネットワークのトランザクションスループットを改善することを可能にすることができる。例えば、開示するシステムは、UIを通じて、管理者からユーザ入力(又は手動入力)を受け取ってノードに関連するルーティング情報及び設定を管理し、第1のMaaSネットワークの運用トラブルを抱えたノードをバックアップ又は修復することができる。さらに、開示するシステムのブローカノード装置に関連する人工知能(AI)エンジン(又は訓練された機械学習モデル)が、運用トラブル及び/又はトランザクションの失敗を修正するための自動推奨を提供することもできる。開示するシステムは、UIを通じてこのような推奨を管理者に表示することもできる。推奨の例としては、以下に限定するわけではないが、代替ルート、失敗したトランザクションのバックアップノード、又は異なるモビリティプロバイダのノード/ルートの切り替えなどを挙げることができる。従って、開示するシステムは、MaaSネットワークのためのUIベースのモビリティトランザクション管理を提供することができる。
【0015】
図1は、本開示の実施形態による、モビリティアズアサービス(MaaS)ネットワークにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクション管理のための例示的なネットワーク環境の図である。
図1にはネットワーク環境100のブロック図を示す。ネットワーク環境100はシステム102を含むことができる。システム102は第1の複数のノードを含むことができる。システム102は第1のMaaSネットワークに対応することができる。第1の複数のノードは、複数の発行者ノード104A~104N、及び複数の加入者ノード108A~108Nを含むことができる。システム102は、ブローカノード装置106及び分散型台帳110をさらに含むことができる。分散型台帳110は、第1の台帳ノード110A、第2の台帳ノード110B及び第Nの台帳ノード110Nなどの複数のノードを含むことができる。分散型台帳110は、取引先ノード112(すなわち、MAASプレーヤノードとすることができる)、及びコンセンサスノード114(すなわち、分散型台帳110においてコンセンサスアルゴリズムを実行できるノードとすることができる)をさらに含むことができる。例えば、Corda分散型台帳の場合には、コンセンサスノード114が公証人ノード(notary node)であることができる。
【0016】
さらに、ネットワーク環境100は、第1のサーバ116及びノード管理装置118を含むことができる。ネットワーク環境100は、中央ストレージリポジトリ122を含むことができる中央ノード装置120をさらに含むことができる。中央ストレージリポジトリ122は、中央ルーティング構成リポジトリ122Aを含むことができる。さらに、ネットワーク環境100は、第1のMaaSネットワークに関連するIT管理者128が管理できる情報技術(IT)システム124を含むことができる。中央ノード装置120及びシステム102は、通信ネットワーク126を介して通信可能に結合することができる。ネットワーク環境100は、ブローカノード装置106及びITシステム124に通信可能に結合できる人工知能(AI)エンジン130(又は訓練された機械学習モデル)をさらに含むことができる。
図1では、第1の複数のノードの数は一例として示すものにすぎず、本開示を限定するものとして解釈すべきではない。本開示は、その範囲から逸脱することなく、より多くの又はより少ない数のノードにも適用可能である。
【0017】
MaaSネットワークは、標準的な通信仕様をサポートすることができる。第1のMaaSネットワークにわたる全てのモビリティプロバイダの複数の発行者ノード104A~104N(すなわち、チケットリーダ)は、標準的な又は共通の通信プロトコルに従ってデータ交換を行うことができる。第1のMaaSネットワークは、MaaS標準通信仕様に従うことができる同種発行者ノードを含むことができる。第1のMaaSネットワークは、専用通信プロトコルに従うことができる異種発行者ノードをさらに含むことができる。第1のMaaSネットワークは、それぞれのモビリティプロバイダがMaaS標準通信仕様に従ってそのサポートを提供するまでこのような異種発行者ノードをサポートできるように、発行者ノードにプラグインベースのサポートを提供することができる。
【0018】
第1のMaaSネットワークは、異なる輸送プロバイダに関連する発行者ノードが第1のMaaSネットワークに参加するためのプラグインアーキテクチャを提供することができる。第1のMaaSネットワークは、(ノード管理装置118などの)ノード管理装置を通じて発行者ノードのバルククラスタ管理を提供することができる。全ての発行者ノードは、MaaSネットワーク上での動作を可能にするセットプロトコル(set protocols)に従うことができる。セットプロトコルは、(発行者ノードの認証及び許可のための)共通セキュリティアーキテクチャ、ネットワークプロトコル(例えば、HTTP、MQTT及びAMQPなど)、統一データ要求又は応答フォーマット(例えば、JSON、CSV、XMLフォーマット)、及びAPI/データスキームを義務付けることができる。これにより、各発行者ノードが(企業名、企業ID、ゲートID及びゲート番号などを含む装置プロファイルなどの)クラスタレベル構成及び装置レベル証明書(すなわち、認証クレデンシャル)に従うことを確実にすることができる。クラスタレベル構成及びセットプロトコルのパターンは、輸送プロバイダがプラグアンドプレイの手法で新たな発行者ノードの展開又は既存の発行者ノードの交換を行うことを容易にすることができる。これにより、第1のMaaSネットワークが様々な輸送プロバイダの(発行者ノード装置などの)リソース間の相互運用性を有する同種輸送ネットワークとして機能することを容易にすることができる。
【0019】
複数の発行者ノード104A~104Nは、それぞれの(輸送プロバイダなどの)モビリティプロバイダの(輸送サービスなどの)モビリティサービスためのチケット処理クライアントとして動作するように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。例えば、複数の発行者ノード104A~104Nは、チケット処理クライアントとしてチケットの読み取り、発行、リチャージ又はキャンセルを行ってそれぞれの輸送サービスに関連するイベントを作成することができる。このようなイベントに基づいて、ブローカノード装置106を介して第1のMaaSネットワークの1又は2以上の加入者ノード(例えば、複数の加入者ノード108A~108N)にトランザクションメッセージを伝えることができる。複数の発行者ノード104A~104Nの例としては、以下に限定するわけではないが、旅行計画又は予約アプリケーションを有する消費者電子装置、改札機上のチケットリーダ、発券キオスク、販売時点情報管理(PoS)装置、モバイルPOS、チケット販売機、チケットを読み取って乗車を開始又は終了することができる輸送車両のスマートドアを挙げることができる。
【0020】
複数の加入者ノード108A~108Nは、複数の発行者ノード104A~104Nのうちの1つ又は2つ以上からブローカノード装置106を介してトランザクションメッセージを受け取るように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。各トランザクションメッセージは、複数の加入者ノード108A~108Nのうちの1又は2以上の加入者ノードが購読できるトピックを含むことができる。加入者ノードの実装例としては、以下に限定するわけではないが、ウェブサーバ、エッジ装置、エッジノード、クラウドサーバ、クラウドベースサーバのクラスタ、ワークステーション、或いはフォグコンピューティング能力を有するいずれかのコンピュータ装置を挙げることができる。
【0021】
複数の発行者ノード104A~104Nのうちの第1の発行者ノード104A、及び複数の加入者ノード108A~108Nのうちの第1の加入者ノード108Aは、第1の輸送プロバイダに関連することができる。第2の発行者ノード104B及び第2の加入者ノード108Bなどの他のノードは、第1の輸送プロバイダ、又は第1の輸送プロバイダとは異なることができる第2の輸送プロバイダに関連することができる。
【0022】
ブローカノード装置106は、(第1の発行者ノード104Aなどの)発行者ノードから(第1の加入者ノード108Aなどの)加入者ノードにトランザクションメッセージをルーティングするように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。ブローカノード装置106がこのようなトランザクションメッセージを加入者ノードにルーティングすることを許可する決定は、第1のサーバ116が行うことができる。ブローカノード装置106の例示的な実装としては、以下に限定するわけではないが、アプリケーションサーバ、クラウドサーバ、メインフレームサーバ、データベースサーバ、ウェブサーバ、又はその他のタイプのサーバを挙げることができる。
【0023】
ブローカノード装置106は、以下に限定するわけではないが、メッセージキューイングテレメトリトランスポート(MQTT)ベースのメッセージングプロトコル、アドバンストメッセージキューイングプロトコル(AMQP)ベースのメッセージングプロトコル、又はメッセージ指向ミドルウェア(MOM)ベースのメッセージングフレームワークなどの好適なパブリッシュ-サブスクライブネットワークプロトコルを通じて複数の発行者ノード104A~104N及び複数の加入者ノード108A~108Nと通信するように構成することができる。
【0024】
複数の加入者ノード108A~108Nは、分散型台帳110の対応するノードに関連することができる。例えば、第1の加入者ノード108Aは、分散型台帳110の第1の台帳ノード110Aに関連し、第2の加入者ノード108Bは、分散型台帳110の第2の台帳ノード110Bに関連し、・・・、第Nの加入者ノード108Nは、分散型台帳110の第Nの台帳ノード110Nに関連することができる。
【0025】
ある実施形態では、分散型台帳110の少なくとも2つの台帳ノードが、MaaS輸送サービスに関連するトランザクションデータを記憶することができる。MaaS輸送サービスは、複数の輸送プロバイダ、及び/又は統合MaaSインターフェイス又は複数の発行者ノード104A~104Nを通じてMaaS輸送サービスを利用できるユーザのうちの1つ又は2つ以上に関連することができる。MaaS輸送サービスに関連するトランザクションデータは、初期状態オブジェクト及び初期状態オブジェクトの更新バージョンなどの一連の状態オブジェクトに含めることができる。各状態オブジェクトは、スマートコントラクト、コントラクトコード(又はトランザクションの当事者が同意するトランザクションルール)、及び(複数の発行者ノード104A~104Nからのトランザクション要求に基づいてトランザクションデータが更新された時に更新できる)状態特性(state properties)を含むことができる。
【0026】
取引先ノード112及びコンセンサスノード114は、分散型台帳110に関連することができる。例えば、分散型台帳110は、(MaaSプロバイダノードとも呼ばれる)取引先ノード112及びコンセンサスノード114を含むことができる。
【0027】
少なくとも1つの実施形態では、分散型台帳110を、不変のデータ操作記録又はトランザクション記録を維持できる非集中的な分散型データベースシステムとすることができる。一連のデータ操作はブロックとしてグループ化できるとともに、以前のデータ操作ブロックにさらにリンクされて複数のブロックのチェーンを形成することができる。全てのデータ操作ブロックは非集中方式で記憶することができ、これによって分散型台帳110の少なくとも2つの参加者又はノードが、これらの参加者又はノードが参加できる1又は2以上のトランザクションに関連する複数のブロックのサブセットを記憶することができる。さらに、分散型台帳110は、例えば第1の輸送プロバイダの(単複の)モビリティプロバイダノード及び取引先ノード112(すなわち、MaaSプロバイダノード)などの複数の当事者間におけるスマートコントラクトの展開を可能にすることができるオペレーティングシステム(例えば、Java Virtual Machine(JVM))を含むことができる。
【0028】
限定ではなく一例として、分散型台帳110は、Cordaブロックチェーン、Ethereumブロックチェーン、又はHyperledgerブロックチェーンとすることができる。分散型台帳110は、分散型台帳110が追跡できる一連の不変の状態オブジェクトを記憶することができる。状態オブジェクトは、当事者間のスマートコントラクト、コントラクトコード(トランザクションのルール)、及び一定の状態値を有する状態特性を含むコンテンツなどのトランザクションデータを含むことができる。スマートコントラクトは、スマートコントラクトの複数の当事者が互いに相互作用することに合意できる一連の条件を含むことができる。スマートコントラクトは、分散型台帳110の1又は2以上のノード上で実行することができ、トランザクションを生成する状態オブジェクト間の遷移を管理することができる。スマートコントラクトは、1回書くことができ、数多くの状態オブジェクトに再使用することができ、暗号ハッシュを通じて準拠法的散文(governing legal prose)を参照することができる。
【0029】
分散型台帳110は、セキュアな暗号ハッシュを使用して当事者及びデータを識別するとともに、状態オブジェクトを以前のバージョンの状態オブジェクトにリンクしてプロビナンスチェーン(chains of provenance)を提供することもできる。分散型台帳110には、関連する一群の当事者のみが閲覧できるように一群の当事者間のトランザクションを記憶することができる。トランザクションに関連する当事者は、そのトランザクションの現在の状態オブジェクトをボールト(vault)(分散型台帳110に関連するデータベース)に記憶することができる。トランザクションを閲覧又は処理する(例えば、トランザクションの妥当性を確認する)資格がある別の当事者は、ボールトからトランザクションの現在の状態オブジェクトを検索することができる。また、分散型台帳110の各状態オブジェクトは、関連するトランザクションに参加できる当事者又はノード間のスマートコントラクトを含むことができる。
【0030】
分散型台帳110上では、参加者又はノード(例えば、第1の台帳ノード110A)が入力状態オブジェクト(例えば、第1の状態オブジェクト)の状態特性を更新して出力状態オブジェクト(例えば、第2の状態オブジェクト)を作成することによって、トランザクションを更新することができる。これにより、更新済みトランザクションは(トランザクションデータに関連することができる)プロビナンスチェーンを作成することができる。分散型台帳110は、更新済みトランザクションの妥当性の判定、及び更新済みトランザクションの一意性の判定に基づいて、更新済みトランザクションのためのコンセンサスを提供することができる。ある実施形態では、更新済みトランザクションに関連するノードの参加者が、トランザクションに関連するスマートコントラクト及び妥当性確認ロジックを個別に実行することによって更新済みトランザクションの妥当性を判定することができる。さらに、分散型台帳110に関連するコンセンサスノード(例えば、コンセンサスノード114)は、現在のトランザクションと同じ入力状態オブジェクトを使用してコンセンサスに達したトランザクションが他に存在しないとのチェックに基づいて更新済みトランザクションの一意性を判定することができる。
【0031】
ある実施形態によれば、分散型台帳110は、クライアント側インターフェイス(フロントエンド)及びサーバ側インターフェイス(バックエンド)を含むことができる非集中型アプリケーションに関連することができる。非集中型アプリケーションは、ブロックチェーンに関連するワークフロー(例えば、Cordaフロー)を実行して(分散型台帳110の第1の台帳ノード110Aなどの)分散型台帳110のノード上にトランザクションを記録するように構成することができる。クライアント側インターフェイスは、複数の加入者ノード108A~108Nの各々においてホストされ、加入者ノードに関連するクライアントを詰め込むように構成することができる。例えば、非集中型アプリケーションのクライアント側インターフェイスは、各加入者ノード及び取引先ノード112(すなわち、MaaSプロバイダノード)上に構成することができる遠隔手続き呼出し(Remote Procedure Call:RPC)クライアントとすることができる。非集中型アプリケーションのサーバ側インターフェイスは、対応する加入者ノード及び取引先ノード112に関連する分散型台帳110の各ノード上で動作することができる。
【0032】
ある実施形態では、発行者ノードからのトランザクション要求によって、(分散型台帳110の第1の台帳ノード110Aなどの)モビリティプロバイダノードとMaaSプロバイダノード(すなわち、取引先ノード112)との間のMaaSトランザクションを開始することができる。分散型台帳110は、2つの当事者間の、すなわちモビリティプロバイダノード(例えば、第1のモビリティプロバイダの第1の台帳ノード110A)とMaaSプロバイダノード(すなわち、取引先ノード112)との間のMaaSトランザクションのレコードを記憶することができる。
【0033】
複数のMaaSプロバイダの場合には、例示的な実装が複数のMaaSプロバイダノードを含むことができ、これらの各々を特定のMaaSプロバイダに関連付けてそれぞれのMaaSプロバイダの個別の分散型台帳に含めることができる。いくつかのシナリオでは、複数のMaaSプロバイダノードを分散型台帳110などの共通の分散型台帳に含めることができる。
【0034】
ある実施形態では、第1の台帳ノード110Aを分散型台帳110の多くのデータベースノードのうちの1つとすることができ、第1の加入者ノード装置108Aを介してトランザクションメッセージを受け取るように構成することができる。第1のノード110Aは、トランザクションメッセージに基づいて分散型台帳110に関連する初期状態オブジェクトを更新し、更新済み状態オブジェクトを出力するように構成することができる。第1のノード110Aは、初期トランザクションデータを有する初期状態オブジェクトと、更新済みトランザクションデータを有する更新状態オブジェクトとを含むことができるトランザクションを構築することができる。
【0035】
取引先ノード112はMaaSプロバイダに関連することができ、MaaSプロバイダノードと呼ぶこともできる。ある実施形態では、取引先ノード112が、複数の加入者ノード108A~108Nのうちのある加入者ノードから受け取られたトランザクションメッセージを処理するように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。コンセンサスノード114は、分散型台帳304に関連するトランザクションを公証(notarize)するように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。
【0036】
第1のサーバ116は、(システム102によって表される)第1のMaaSネットワークの(アクティブな)チケット処理クライアントとして委任されるように要求できるノード装置のための認証/許可(auth)サーバとして動作するように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。例えば、第1のサーバ116は、(第1の発行者ノード104Aなどの)発行者ノードを第1のMaaSネットワーク108の(有効な)チケット処理クライアントとして動作するように認証することができる。発行者ノードを認証できると、第1のサーバ116は認証サーバとして動作して、認証された発行者ノード装置から(第1の加入者ノード108Aなどの)加入者ノード装置にブローカノード装置106がトランザクション要求(又はトランザクションメッセージ)をルーティングすることを許可することができる。第1のサーバ116の例としては、以下に限定するわけではないが、アプリケーションサーバ、クラウドサーバ、メインフレームサーバ、データベースサーバ、ウェブサーバ、又はその他のタイプのサーバを挙げることができる。
【0037】
図1では、第1のサーバ116をブローカノード装置106とは別のエンティティとして示している。しかしながら、本開示の範囲はそのように限定しないこともでき、いくつかの実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、第1のサーバ116及びブローカノード装置106の機能全体をインテリジェントブローカ装置に組み込むこともできる。さらに、いくつかのシナリオでは、ブローカノード装置106にトランザクションメッセージを送信する前に、複数の発行者ノード104A~104Nの各々を認証のために直接第1のサーバ116にインターフェイス接続することもできる。
【0038】
ノード管理装置118は、第1の発行者ノード104A及び第1の加入者ノード108Aをモニタして第1の発行者ノード104A及び第1の加入者ノード108Aの動作状態を決定するように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。第1の発行者ノード104Aの動作状態が非作動状態である場合、ノード管理装置118は、第1の発行者ノード104Aの代用としてバックアップ発行者ノードを動作可能にすることに関与することができる。別の事例では、第1の加入者ノード108Aの動作状態が非作動状態である場合、ノード管理装置118は、第1の加入者ノード108Aの代用としてバックアップ加入者ノードを動作可能にすることに関与することができる。ノード管理装置118の例としては、以下に限定するわけではないが、モバイル診断コンピュータ、ウェブサーバ、エッジ装置、エッジノード、クラウドサーバ、クラウドベースサーバのクラスタ、ワークステーション、或いはフォグコンピューティング能力を有するいずれかのコンピュータ装置又はシステムを挙げることができる。
【0039】
中央ノード装置120は、個々のノード(例えば、複数の発行者ノード104A~104N、複数の加入者ノード108A~108N、及びブローカノード装置106)間の関係をルーティング情報の形態で記憶するように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。例えば、中央ノード装置120は、第1の発行者ノード104Aに関連するルーティング情報をルーティング構成として中央ストレージリポジトリ122に記憶することができる。中央ノード装置120の実装例としては、以下に限定するわけではないが、ウェブサーバ、エッジデバイス、エッジノード、クラウドサーバ、一群のクラウドベースサーバ、ワークステーション、又はフォグコンピューティング能力を有するいずれかのコンピュータ装置又はシステムを挙げることができる。
【0040】
ある実施形態によれば、中央ストレージリポジトリ122は、ルーティング情報を記憶する中央ルーティング構成リポジトリ122Aを含むことができる。また、中央ストレージリポジトリ122は、第1の複数のノードの各ノード及びブローカノード装置106に関連するノード情報を記憶することもできる。中央ストレージリポジトリ122の実装例としては、以下に限定するわけではないが、ウェブサーバ、クラウドサーバ又はローカル記憶装置を挙げることができる。
【0041】
ITシステム124は、第1のMAASネットワークに関連するトランザクションの決定された失敗原因を表示するように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。ある実施形態では、ITシステム124が、ルーティング情報、動作情報、運用トラブル、第1の発行者ノード104Aの識別情報、1又は2以上のノードの識別情報、トランザクションメッセージに関連する第1の相関識別子(ID)、第1のMaaSネットワークに関連するマスター構成情報、第1のMaaSネットワークのトランザクションに関連するテレメトリ情報、又は第1のMaaSネットワークの1又は2以上のルートに関連するトランザクション状況を表示するディスプレイ装置(図示せず)を含むことができる。いくつかの実施形態では、ITシステム124が、第1の発行者ノード104Aにローカルに記憶されたルーティング情報の更新のためのリリーススケジュールを中央ノード装置120に送信することができる。ITシステム124の例としては、以下に限定するわけではないが、メインフレームコンピュータ、ワークステーション、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、又はいずれかのコンピュータ装置を挙げることができる。
【0042】
ITシステム124は、IT管理者128からユーザ入力を受け取ることができる。ユーザ入力は、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードに関連するトランザクション失敗情報を確認するための要求とすることができ、ここでのトランザクション失敗情報は、動作情報、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードに関連する運用トラブル、或いはブローカノード装置106を通じて複数の発行者ノード104A~104N及び複数の加入者ノード108A~108Nに伝えられたトランザクションメッセージの失敗原因を含むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザ入力が、バックアップ発行者/加入者ノード、又は第1のMaaSネットワークの運用トラブルを抱えたノードに代わるノードの選択に関連することができる。いくつかの実施形態では、ユーザ入力が、例えば第1の発行者ノード104Aに関連するルーティング情報の更新のためのリリーススケジュールなどのルーティング情報に関連することができる。例えば、ユーザ入力は、ルーティング情報の更新のためのリリーススケジュールを設定することである。ITシステム124は、設定されたリリーススケジュールを、中央ノード装置120内の中央ストレージリポジトリ122の中央ルーティング構成リポジトリ122Aに記憶することができる。中央ノード装置120は、設定されたリリーススケジュールを、第1の発行者ノード104Aへのルーティング情報の更新のために第1の発行者ノード104Aに送信することができる。
【0043】
AIエンジン130は、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードのトランザクションの失敗及び/又は運用トラブルを修正又は解決するための推奨を提供するように構成できる好適なコード、ロジック、回路及び/又はインターフェイスを含むことができる。AIエンジン130は、第1のMaaSネットワークの動作に対する運用トラブルの将来的影響予測を決定するようにさらに構成することができる。AIエンジン130は、推奨の提供及び/又は将来的影響予測の決定を行うために、第1のMaaSネットワークに関連する時系列情報又は履歴情報(すなわち、異なるノード上の動作状態又は障害に関する情報)を使用して運用トラブルイベントを分類することができる。時系列情報又は履歴情報は、以下に限定するわけではないが、場所、モビリティプロバイダ企業、MaaS企業、IT設備などの、運用トラブルイベントに関連するタグを含むことができる。これらのタグは、運用トラブルイベントの分類に関連することができる。AIエンジン130は、これらのタグをAIエンジン130の訓練のために使用して、運用トラブルイベントの分類に基づいて推奨を生成し、将来的影響予測を決定することができる。
【0044】
ある実施形態では、AIエンジン130がニューラルネットワークに基づくことができる。ニューラルネットワークは、複数の層状に配置された人工ニューロンをノードとする計算ネットワーク又はシステムとすることができる。ニューラルネットワークの複数の層は、入力層、1又は2以上の隠れ層、及び出力層を含むことができる。複数の層の各層は、1又は2以上のノード(又は人工ニューロン)を含むことができる。入力層の全てのノードの出力は、(単複の)隠れ層の少なくとも1つのノードに結合することができる。同様に、各隠れ層の入力は、ニューラルネットワークの他の層の少なくとも1つのノードの出力に結合することができる。各隠れ層の出力は、ニューラルネットワークの他の層の少なくとも1つのノードの入力に結合することができる。最終層の(単複の)ノードは、少なくとも1つの隠れ層から入力を受け取って結果を出力することができる。層の数及び各層のノード数は、ニューラルネットワークのハイパーパラメータから決定することができる。このようなハイパーパラメータは、訓練データセットに基づくニューラルネットワークの訓練前、又は訓練中に設定することができる。
【0045】
ニューラルネットワークの各ノードは、ネットワークの訓練中に調整できるパラメータセットを有する数学関数(例えば、シグモイド関数又は正規化線形ユニット(rectified linear unit))に対応することができる。パラメータセットは、例えば重みパラメータ及び正則化パラメータなどを含むことができる。各ノードは、ニューラルネットワークの他の(単複の)層(例えば、前の(単複の)層)のノードからの1又は2以上の入力に基づいて、数学関数を使用して出力を計算することができる。ニューラルネットワークのノードの全部又は一部は、同じ又は異なる数学関数に対応することができる。
【0046】
ニューラルネットワークの訓練では、(訓練データセットからの)所与の入力のための最終層の出力がニューラルネットワークの損失関数に基づく正しい結果に一致するかどうかに基づいてニューラルネットワークの各ノードの1又は2以上のパラメータを更新することができる。上記プロセスは、損失関数の最小値を達成して訓練エラーを最小化できるまで同じ又は異なる入力について繰り返すことができる。当業では、勾配降下法、確率的勾配降下法、バッチ勾配降下法、勾配ブースト法及びメタヒューリスティック法などの複数の訓練法が知られている。
【0047】
AIエンジン130のニューラルネットワークは、例えばAIエンジン130の回路などの処理装置によって実行されるソフトウェアプログラム、ソフトウェアプログラムのコード、ライブラリ、アプリケーション、スクリプト、或いはその他のロジック又は命令などの電子データを含むことができる。ニューラルネットワークは、AIエンジン130の回路などのコンピュータ装置が1又は2以上の入力(例えば、ノードの運用トラブル及び/又はトランザクションの失敗原因)をトランザクション失敗の修正のための推奨解決策に分類する1又は2以上の動作を実行し、及び/又は運用トラブルの将来的影響を予測することを可能にするように構成されたコード及びルーチンを含むことができる。これに加えて又はこれに代えて、ニューラルネットワークは、プロセッサ、(例えば、1又は2以上の演算を実行し又は実行を制御する)マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)を含むハードウェアを使用して実装することもできる。或いは、いくつかの実施形態では、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを使用してニューラルネットワークを実装することもできる。
【0048】
ある実施形態では、AIエンジン130をブローカノード装置106及びITシステム124から分離して、ブローカノード装置106及びITシステム124の両方に通信可能に結合することができる。別の実施形態では、AIエンジン130がITシステム124内に存在して、ブローカノード装置106に通信可能に結合することができる。さらに別の実施形態では、AIエンジン130がブローカノード装置106内に存在して、ITシステム124に通信可能に結合することができる。
【0049】
通信ネットワーク126は、第1のMaaSネットワークの各ノードが中央ノード装置120と通信できるようにする通信媒体を含むことができる。通信ネットワーク126の例としては、以下に限定するわけではないが、インターネット、クラウドネットワーク、ワイヤレスフィディリティ(Wi-Fi)ネットワーク、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)を挙げることができる。第1のMaaSネットワークの様々なノードは、様々な有線及び無線通信プロトコルに従って通信ネットワーク126に接続するように構成することができる。このような有線及び無線通信プロトコルの例としては、以下に限定するわけではないが、伝送制御プロトコル及びインターネットプロトコル(TCP/IP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、ファイル転送プロトコル(FTP)、ZigBee、EDGE、IEEE802.11、ライトフィデリティ(Li-Fi)、802.16、IEEE 802.11s、IEEE 802.11g、マルチホップ通信、無線アクセスポイント(AP)、装置間通信、セルラー通信プロトコル及びBluetooth(BT)通信プロトコルのうちの少なくとも1つを挙げることができる。
【0050】
動作中、ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノード(例えば、複数の発行者ノード104A~104N及び複数の加入者ノード108A~108N)に関連する動作情報を収集するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ブローカノード装置106が、第1のサーバ116に関連する動作情報を収集することもできる。収集される動作情報の例としては、以下に限定するわけではないが、第1の複数のノードの各ノードのネットワーク接続状態及び装置動作状態を挙げることができる。第1の複数のノードに関連する動作情報の収集の詳細については、例えば
図2に示す。
【0051】
ブローカノード装置106は、収集された動作情報に基づいて、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノード(以下、運用トラブルを抱えた(単複の)ノード)に関連する運用トラブルを決定するようにさらに構成することができる。運用トラブルの例としては、以下に限定するわけではないが、ネットワーク接続障害、運用上の障害、アプリケーションエラー、メッセージ処理能力の過負荷、計画された旅行時刻に輸送車両が利用できず或いは計画された旅行時刻と比べて乗車又は下車のための輸送車両の到着が遅れたことに起因してチケットトランザクションを処理できないことを挙げることができる。運用トラブルの決定の詳細については、例えば
図2に示す。
【0052】
ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードの第1の発行者ノード104Aから、第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連することができる第1のトランザクションメッセージを受け取るようにさらに構成することができる。第1のトランザクションメッセージのタイプの例としては、以下に限定するわけではないが、(モビリティサービスのチケットの作成又は発行に関する)create(作成)メッセージ、(ユーザのモビリティサービスを開始する)get-in(乗車)メッセージ、及び(ユーザの輸送サービスの完了時における)get-out(降車)メッセージを挙げることができる。第1のトランザクションメッセージは、第1の発行者ノード104Aが第1のトランザクションメッセージの生成に基づいて生成できる第1の相関IDを含むことができる。第1のトランザクションメッセージの受信の詳細については、例えば
図2に示す。
【0053】
ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第2のノードから、第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信に関連する第1の通知を受け取るようにさらに構成することができる。いくつかの実施形態では、第2のノードを、例えば複数の加入者ノード108A~108Nのうちの加入者ノードとすることができる。別の実施形態では、第2のノードを、例えば(第1のサーバ116に関連する)サーバノードとすることができる。第1の通知の詳細については、例えば
図3Fに示す。
【0054】
ブローカノード装置106は、第1のトランザクションメッセージ内の第1の相関ID、受け取った第1の通知、又は決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つに基づいて、第1のトランザクションの失敗原因を決定するようにさらに構成することができる。失敗原因の例としては、以下に限定するわけではないが、ブローカノード装置106に関連する運用トラブル、第1の発行者ノード104Aに関連する認証エラー、第1の加入者ノード108Aに関連する運用トラブル、又は第1の発行者ノード104Aの運用トラブルを挙げることができる。第1のトランザクションの失敗原因の決定の詳細については、例えば
図3A~
図3Kに示す。
【0055】
ブローカノード装置106は、第1のトランザクションの決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御するようさらに構成することができる。ブローカノード装置106は、第1のトランザクションの決定された失敗原因をディスプレイ装置のユーザインターフェイス(UI)上に提示することができる。ある実施形態では、ディスプレイ装置をITシステム124のディスプレイ画面とすることができる。第1のトランザクションの決定された失敗原因をUI上に表示する詳細については、例えば
図3A~
図3Kに示す。ITシステム124又はブローカノード装置106は、表示された第1のトランザクションの失敗原因に基づいて、第1のMaaSネットワークのノードのルーティング情報又は構成情報の更新に関連する第1のユーザ入力をIT管理者128から受け取ることができる。ITシステム124又はブローカノード装置106は、運用トラブルを抱えたノードのバックアップ又は代替ノードの選択、及び/又は第1のMaaSネットワークの運用トラブルを抱えたノードの動作可能化(operationalization)に関連する第2のユーザ入力をIT管理者128から受け取ることもできる。第1のMaaSネットワークのIT管理者128は、第1のトランザクション(又は第1のMaaSネットワークに関連する他のトランザクション)の失敗原因がUI上に表示されることで、トランザクションの失敗を手動で修正して第1のMaaSネットワークのトランザクションスループットを改善することができる。さらに、AIエンジン130は、運用トラブル及び/又はトランザクションの失敗を修正するための自動推奨を提供するように構成することができる。また、UIは、このような推奨をIT管理者128に表示することもできる。推奨の例としては、以下に限定するわけではないが、代替ルート、失敗したトランザクションのバックアップノード、又は異なるモビリティプロバイダのノード/ルートの切り替えを挙げることができる。従って、開示するシステムは、MaaSネットワークにおけるUIベースのモビリティトランザクション管理を提供することができる。
【0056】
図2は、本開示の実施形態による、MaaSネットワークにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクション管理のための例示的な動作を示すシーケンス図である。
図2の説明は、
図1の要素に関連して行う。
図2には、204~220の一連の動作を示すシーケンス
図200を示す。一連の動作は、
図1のシステム102の様々なコンポーネントによって実行することができる。シーケンス
図200には、第1の発行者ノード104A、ブローカノード装置106及び第2のノード202を参照しながら204~220の一連の動作を示す。
【0057】
204において、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードに関連する動作情報を収集することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードに関連する動作情報を収集するように構成することができる。ブローカノード装置106は、第1のサーバ116に関連する動作情報を収集することもできる。ある実施形態によれば、収集された動作情報は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードの各々に関連するネットワーク接続状態又は装置動作状態の少なくとも一方を含むことができる。いくつかの実施形態では、ブローカノード装置106が、動作情報の収集前に、中央ストレージリポジトリ122から第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードの各々に関する初期マスター構成情報を受け取ることができる。マスター構成情報は、以下に限定するわけではないが、第1の複数のノードの各ノードの(モビリティプロバイダ及びMaaS企業を含む)所有者プロファイル情報、(展開地域及び識別子を含む)資産プロファイル情報、及び(名称、住所及び地理情報を含む)位置情報を含むことができる。ブローカノード装置106は、初期マスター構成情報に基づいて、第1の複数のノードの各ノード(及び第1のサーバ116)に、ノードの現在の動作状態(すなわち、動作情報)を示すハートビート信号を定期的にブローカノード装置106に送信する命令を送信することができる。ブローカノード装置106は、複数のノードの各ノード(及び第1のサーバ116)からこのような定期的なハートビート信号を受け取ることに基づいて、各ノード(及び第1のサーバ116)の動作情報を収集することができる。
【0058】
ある実施形態では、ブローカノード装置106が、第1のMaaSネットワークに属する1又は2以上のモビリティプロバイダの路上保有輸送車両(on-road fleet of transport vehicles)に関連する交通情報を収集することもできる。収集される交通情報は、例えば交通渋滞情報、交通事故情報、迂回路情報、及び平均未満の交通量に関連する情報などを含むことができる。例えば、ブローカノード装置112は、路上保有輸送車両の各車両上に展開できるモノのインターネット(IoT)センサから交通情報を収集することができる。このようなセンサは、車両の位置、温度、付近の車両数、及び現在車両内で移動中の可能性がある人々の数を決定することができる。いくつかの事例では、交通情報のためのデータアグリゲータのアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を通じて交通情報を収集することができる。
【0059】
206において、収集された動作情報に基づいて、第1のMaaSネットワークの(複数の発行者ノード104A~104N、及び複数の加入者ノード108A~108Nなどの)第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノード及び第1のサーバ116に関連する運用トラブルを決定することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノード及び第1のサーバ116に関連する運用トラブルを決定するように構成することができる。ある実施形態によれば、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノード(例えば、第1の発行者ノード104A)の決定される運用トラブルは、例えば1又は2以上のノードに関連するネットワーク接続障害、1又は2以上のノードの運用上の障害、1又は2以上のノードのアプリケーションエラー、1又は2以上のノードのメッセージ処理能力の過負荷、或いは計画された旅行時刻に車両が利用できず或いは計画された旅行時刻と比べて乗車又は下車のための車両の到着が遅れたことに起因して1又は2以上のノードがチケットトランザクションを処理できないことを含む。
【0060】
208において、第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連することができる第1のトランザクションメッセージを受け取ることができる。第1のトランザクションメッセージは、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第1の発行者ノード104Aから受け取ることができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のトランザクションメッセージを受け取るように構成することができる。第1のトランザクションメッセージは、第1の発行者ノード104Aが第1のトランザクションメッセージの生成に基づいて生成できる第1の相関IDを含むことができる。
【0061】
210において、受け取った第1のトランザクションメッセージに関連する許可要求を第1のサーバ116に送信することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、受け取った第1のトランザクションメッセージに関連する許可要求を第1のサーバ116に送信するように構成することができる。第1のサーバ116は、ブローカノード装置106及び第1の発行者ノード104Aに関連することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、許可要求が、第1の発行者ノード104Aに関連する第1の装置プロファイル及び認証クレデンシャルを含むことができる。第1の装置プロファイルは、例えば第1の発行者ノード104Aに関連する企業名、企業識別子(ID)、駅名、駅ID、ゲート名、ゲートID、地理、地域及び住所などを含むことができる。許可要求は、ブローカノード装置106が第1の加入者ノード108A及び/又は第1のMaaSネットワークの別の加入者ノードに第1のトランザクションメッセージをルーティングできるようにする許可を第1のサーバ116に求めるために送信することができる。ブローカノード装置106は、第1の発行者ノード104Aからのトランザクション要求としての第1のトランザクションメッセージと共に許可要求を受け取ることができる。
【0063】
212において、送信された許可要求に基づいて、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第1の加入者ノード108Aに第1のトランザクションメッセージをルーティングする許可を第1のサーバ116から受け取ることができる。ある実施形態では、ブローカノード装置106を、第1のサーバ116から許可を受け取るように構成することができる。1又は2以上の実施形態では、第1の装置プロファイルに基づいて、第1の発行者ノード104Aから受け取られた第1のトランザクションメッセージを有効なメッセージとして認証することができる。ある実施形態では、第1のサーバ116が、第1の装置プロファイルに基づいて、第1のトランザクションメッセージを第1の発行者ノード104Aからの有効なメッセージとして認証することができる。例えば、第1のサーバ116は、第1のトランザクションメッセージ内の企業名、企業ID又は駅IDなどの属性を、(ブローカノード装置106によって共有される)第1の装置プロファイル内の企業名、企業ID又は駅IDと照合することができる。一致しない場合には、第1のトランザクションメッセージを無効とみなし、悪意のあるものとしてフラグを立てることができる。一致する場合には、第1のトランザクションメッセージを有効なメッセージとして認証することができる。第1のサーバ116は、認証された第1のトランザクションメッセージに基づいてブローカノード装置をさらに許可することができる。
【0064】
1つの実施形態では、第1のサーバ116が、記憶された様々な輸送プロバイダに関連する装置プロファイルのホワイトリスト内における検索に基づいて第1の装置プロファイルの妥当性を確認することができる。例えば、第1の装置プロファイルの妥当性を確認するために、記憶された装置プロファイルのホワイトリスト内で、第1の発行者ノード104Aに関連する企業名、企業ID、駅名、駅ID、ゲート名、ゲートID、地理、地域又は住所のうちの1つ又は2つ以上を個別に又は組み合わせ文字列として検索することができる。別の実施形態では、第1のサーバ116が、第1の発行者ノード104Aに関連する認証クレデンシャルが有効であって、第1の発行者ノード104Aが第1の輸送プロバイダ及び第1のMaaSネットワークのホワイトリストに登録された発行者ノード装置に対応することを検証することができる。第1のサーバ116は、第1の装置プロファイルの妥当性確認及び/又は認証クレデンシャルの検証に基づいて、トランザクション要求に含まれるトランザクションメッセージを(第1の加入者ノード108Aなどの)適切な加入者ノード装置にルーティングするようにブローカノード装置106に命令することができる。従って、第1のサーバ116は、認証クレデンシャル(すなわち、装置レベル証明書)及び第1の発行者ノード104Aの第1の装置プロファイル(すなわち、クラスタレベル構成)に基づいて第1の発行者ノード104Aを認証することができる。さらに、第1のサーバ116は、認証クレデンシャル及び第1の装置プロファイルに基づいて、ブローカノード装置106が第1のMaaSネットワーク108にルーティングする予定の第1のトランザクションメッセージを認証することができる。
【0065】
214において、第1の相関IDを含む第1のトランザクションメッセージを第1のMaaSネットワークの第2のノード202に送信することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のトランザクションメッセージを第1のMaaSネットワークの第2のノードに送信するように構成することができる。第2のノード202は、例えば第1のサーバ116に関連するサーバノードとすることができる。例示的な実施形態では、第2のノード202を、例えば複数の加入者ノード108A~108Nのうちの加入者ノード(例えば、第1の加入者ノード108A)とすることができる。
【0066】
216において、第1の複数のノードのうちの第2のノード202から、第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信に関連する第1の通知を受け取ることができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第2のノード202から第1の通知を受け取るように構成することができる。例示的な実施形態では、第1のトランザクションメッセージの受信に関連する第1の通知が、第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信(すなわち、第1の発行者ノード104Aからの受信)の成功又は失敗を示すことができる。
【0067】
218において、第1のトランザクションメッセージ内の第1の相関ID、受け取られた第1の通知、又は決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つに基づいて、第1のトランザクションの失敗原因を決定することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のトランザクションの失敗原因を決定するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ブローカノード装置106が、中央ルーティング構成リポジトリ122Aから、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードの各々に関連するルーティング情報をさらに受け取ることができる。ルーティング情報は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードの様々なノード間におけるトランザクション要求又はメッセージの伝搬のためのルーティングルールを含むことができる。ブローカノード装置106は、ルーティング情報にさらに基づいて第1のトランザクションの失敗原因を決定することができる。
【0068】
例えば、ブローカノード装置106は、動作不能と考えられる第1のMaaSネットワークのノードの識別、これらの動作不能なノードの運用トラブルのタイプ、第1のトランザクションメッセージを正常に受け取ったと考えられる第2のノードの識別、第1のトランザクションメッセージを(ルーティング情報を使用して)受け取ることができる第1のMaaSネットワークのノードの識別、及び/又は第1のトランザクションメッセージの第1の相関IDに基づいて、どの(単複の)ノードがトランザクションの失敗を引き起こした可能性があるか、及び第1のトランザクションの失敗原因の可能性が何であるかを決定することができる。従って、1又は2以上のノードの運用トラブル、第1の相関ID、ルーティング情報及び第1の通知のうちの少なくとも1つ又はこれらの組み合わせに基づいて失敗原因を決定することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、第1のトランザクションの失敗原因として、例えばブローカノード装置106に関連する運用トラブル、第1のサーバ116に関連する運用トラブル、第1の発行者ノード104Aに関連する認証エラー、第1のトランザクションメッセージに関連する認証エラー、第1のトランザクションメッセージについてのブローカノード装置106に関連する認証エラー、複数の加入者ノード108A~108Nからの第1の加入者ノード108Aに関連する運用トラブル、第1の発行者ノード104Aの運用トラブル、及び第1の輸送サービスに関連する車両の事故或いは第1の輸送サービスの車両による乗車又は下車のための到着遅れによる1又は2以上のノードの運用トラブルを挙げることができる。別の実施形態では、第1のトランザクションの失敗原因として、例えば自然災害(例えば、地震、津波、サイクロン、嵐、洪水、火山の噴火)、災害(例えば、大きな交差点での事故、パンデミック/疫病)、又は交通の寸断(例えば、抗議行動/行進、イベント/祭りによる交通迂回、ピーク時の交通渋滞)を挙げることができる。さらに、第1のトランザクションメッセージ、及び第1のMaaSネットワークの異なるトランザクションの失敗原因の詳細については、例えば
図3A~
図3Kにおいて説明する。
【0070】
220において、第1のトランザクションの決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のトランザクションの決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御するよう構成することができる。ある実施形態では、ディスプレイ装置をITシステム124のディスプレイ画面とすることができる。いくつかの実施形態では、ブローカノード装置106が、ディスプレイ装置のグラフィックユーザインターフェイス(GUI)を、ルーティング情報、動作情報、運用トラブル、第1の発行者ノードの識別情報、1又は2以上のノードの識別情報、又は第1の相関ID、第1のMaaSネットワークに関連するマスター構成情報、第1のMaaSネットワークのトランザクションに関連するテレメトリ情報、或いは第1のMaaSネットワークの1又は2以上のルートに関連するトランザクション状況のうちの少なくとも1つを表示するようにさらに制御することができる。さらに、ブローカノード装置106は、第1のトランザクションの決定された失敗原因に関する通知を表示するようにディスプレイ装置をさらに制御することができる。トランザクションの失敗原因の表示に関連するUIの例については、例えば
図3A~
図3Kにおいて図示し説明する。
【0071】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の失敗原因を決定するように構成することができる。ブローカノード装置106は、1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置をさらに制御することができる。ブローカノード装置106は、1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の決定された失敗原因に基づいて、1又は2以上のノードのうちの運用トラブルを抱えたノードに関連する回復時間を決定するようにさらに構成することができる。ブローカノード装置106は、1又は2以上のノードのうちの運用トラブルを抱えたノードに関連する回復時間を表示するようにディスプレイ装置をさらに制御することができる。運用トラブルを抱えたノードに関連する回復時間を示すように表示できるUIの例については、例えば
図3Kにおいて説明する。
【0072】
図3Aに、本開示の実施形態による、マスター構成情報の表示のための例示的なユーザインターフェイス(UI)、及びMaaSネットワークの例示的なアーキテクチャを示す。
図3Aの説明は、
図1及び
図2の要素に関連して行う。
図3Aには第1のUI300Aを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第1のUI300Aを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第1のUI300Aは、チケットリーダ(すなわち、発行者ノード)のMaaS企業、チケットリーダのモビリティプロバイダ(MP)企業、チケットリーダの識別子(ID)、チケットリーダの駅名/住所及びチケットリーダの地理情報を含むフィールドを有する、例示的なマスター構成情報のためのテーブルを含むことができる。第1のUI300Aは、マスター構成情報に関連することができるMaaSネットワーク(例えば、第1のMaaSネットワーク)の例示的なMaaSネットワークアーキテクチャ302Fをさらに含むことができる。
【0073】
例えば、第1のUI300Aの行302Aには、第1のチケットリーダ(例えば、ID「チケットリーダ1」を有するチケットリーダ)のマスター構成情報を表示することができる。第1のチケットリーダは、「(緯度1、経度1)」という地理情報を有する「1番街」の「駅1」に設置されたものとすることができる。第1のチケットリーダのMaaS企業及びMP企業は、それぞれ「MaaS企業1」及び「MP企業1」とすることができる。さらに、第1のUI300Aの行302Bには、第2のチケットリーダ(例えば、ID「チケットリーダ2」を有するチケットリーダ)のマスター設定情報を表示することができる。第2のチケットリーダは、「(緯度1、経度1)」という同じ地理情報を有する「1番街」の同じ「駅1」に設置されたものとすることができる。第2のチケットリーダのMaaS企業及びMP企業は、それぞれ「MaaS企業1」及び「MP企業1」とすることができる。
【0074】
ある例では、第1のUI300Aの行302Cに、第3のチケットリーダ(例えば、ID「チケットリーダ3」を有するチケットリーダ)のマスター設定情報を表示することができる。第3のチケットリーダは、「(緯度2、経度2)」という地理情報を有する「2番街」の「駅2」に設置されたものとすることができる。第3のチケットリーダのMaaS企業及びMP企業は、それぞれ「MaaS企業1」及び「MP企業1」とすることができる。さらに、第1のUI300Aの行302Dには、第4のチケットリーダ(例えば、ID「チケットリーダ4」を有するチケットリーダ)のマスター設定情報を表示することができる。第4のチケットリーダは、「(緯度3、経度3)」という地理情報を有する「3番街」の「駅3」に設置されたものとすることができる。第4のチケットリーダのMaaS企業及びMP企業は、それぞれ「MaaS企業1」及び「MP企業2」とすることができる。さらに、第1のUI300Aの行302Eには、第5のチケットリーダ(例えば、ID「チケットリーダ5」を有するチケットリーダ)のマスター設定情報が表示することができる。第5のチケットリーダは、「(緯度4、経度4)」という地理情報を有する「4番街」の「駅4」に設置されたものとすることができる。第5のチケットリーダのMaaS企業及びMP企業は、それぞれ「MaaS企業1」及び「MP企業3」とすることができる。
【0075】
UI300Aに示すように、MaaSネットワークアーキテクチャ302Fは、MaaSネットワークのノード間の関連性(例えば、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノード間の関連性)を示すことができる。
図3Aに示すように、「チケットリーダ1」及び「チケットリーダ2」の発行者ノードは、第1のMaaSネットワークの「ブローカ1」のブローカノード装置に関連することができる。さらに、「ブローカ1」のブローカノード装置は、第1のモビリティプロバイダ「MP-1」の分散型台帳ノード(例えば、「MP企業1」のノード)及び第1のMaaSネットワークのMaaSプロバイダ「MaaS-1」の分散型台帳ノード(例えば、「MaaS企業1」のノード)に接続できる「加入者A」の加入者ノードに関連することができる。
【0076】
図3AのMaaSネットワークアーキテクチャ302Fには、第1のMaaSネットワークの「ブローカ2」、「ブローカ3」及び「ブローカ4」のブローカノード装置にそれぞれ関連することができる「チケットリーダ3」、「チケットリーダ4」及び「チケットリーダ5」発行者ノードをさらに示す。「ブローカ2」のブローカノード装置は、第1のモビリティプロバイダ「MP-1」の分散型台帳ノード(例えば、「MP企業1」ノード)及び第1のMaaSネットワークのMaaSプロバイダ「MaaS-1」の分散型台帳ノード(例えば、「MaaS企業1」ノード)に接続できる「加入者B」の加入者ノードに関連することができる。さらに、「ブローカ3」のブローカノード装置は、第2のモビリティプロバイダ「MP-2」の分散型台帳ノード(例えば、「MP企業2」ノード)及び第1のMaaSネットワークのMaaSプロバイダ「MaaS-1」の分散型台帳ノード(例えば、「MaaS企業1」ノード)に接続できる「加入者C」の加入者ノードに関連することができる。同様に、「ブローカ4」のブローカノード装置は、第3のモビリティプロバイダ「MP-3」の分散型台帳ノード(例えば、「MP企業3」ノード)及び第1のMaaSネットワークのMaaSプロバイダ「MaaS-1」の分散型台帳ノード(例えば、「MaaS企業1」ノード)に接続できる「加入者D」の加入者ノードに関連することができる。
【0077】
第1のUI300Aは、第1のMaaSネットワーク、その様々なノード及びノードのマスター構成情報の概要を提示することができる。さらに、第1のUI300Aは、第1のMaaSネットワークのアーキテクチャを提示することができる。これにより、IT管理者128は、第1のMaaSネットワークのスループットをさらに改善するための第1のMaaSネットワークのアーキテクチャの修正に関連する決定を確認及び/又は採用できるようになる。
【0078】
図3Bに、本開示の実施形態による、MaaSネットワーク上のトランザクションに関連するテレメトリ情報の表示のための例示的なUIを示す。
図3Bの説明は、
図1、
図2及び
図3Aの要素に関連して行う。
図3Bには第2のUI300Bを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第2のUI300Bを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第2のUI300Bは、地域名、地域内の人口、地域内の総車両数、地域内で現在使用中の車両、地域内のトランザクション量(例えば、毎分トランザクション量)及び当日のトランザクション販売(例えば、USドル単位)などの複数のフィールドを有する(テレメトリ情報としての)テーブルを含むことができる。複数のフィールドは、地域内のチケットリーダ(すなわち、発行者ノード)の状況(例えば、オンラインノードの割合)、ブローカノード装置の状況(例えば、オンラインノードの割合)、加入者ノードの状況(例えば、オンラインノードの割合)、及び分散型台帳ノードの状況(例えば、オンラインノードの割合)をさらに含むことができる。
【0079】
例えば、第2のUI300Bは、行304Aに、地域内に「1,000,000」人の人口及び「200,000」台の総車両数を有することができる「地域1」という地域のテレメトリ情報を表示することができる。地域の例としては、以下に限定するわけではないが、村、町、市、州/県、国、各国グループ、又は地理的地域などを挙げることができる。
図3Bに示すように、「地域1」において現在使用中と考えられる車両数は「180,000」台(すなわち、全車両の90%)であることができる。例えば、「地域1」は、平均で(或いはリアルタイムで)毎分400件のトランザクションを処理し、特定の当日(すなわち、UIが表示できる過去24時間内)に2,160,000USDのトランザクション販売を生み出すことができる。さらに、「地域1」のチケットリーダの状況は、特定の日に平均で(又はリアルタイムで)「地域1」のチケットリーダの「85%」がオンラインと考えられることを示すことができる。また、ブローカノード装置の状況は、特定の日に平均で(又はリアルタイムで)「地域1」のブローカノード装置の98%がオンラインと考えられることを示すことができる。さらに、「地域1」の加入者ノード及び分散型台帳ノードの状況は、特定の日に平均で(又はリアルタイムで)加入者ノードの平均91%、及び分散型台帳ノードの平均99%がオンラインと考えられることを示すことができる。第2のUI300Bは、第2のUI300Bの行304B、304C、304D及び304Eに「地域2」、「地域3」、「地域4」及び「地域5」という地域のテレメトリ情報をそれぞれ同様に表示することができる。第2のUI300Bは、IT管理者128が第1のMAASネットワークの異なる地域における全体的業績(すなわち、運用、トランザクションフロー、人口、販売など)を確認できるようにすることができる。
【0080】
図3Cに、本開示の実施形態による、MaaSトランザクションフロー及びトランザクションの失敗の根本的原因の表示のための例示的なUIを示す。
図3Cの説明は、
図1、
図2、
図3A及び
図3Bの要素に関連して行う。
図3Cには第3のUI300Cを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第3のUI300Cを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第3のUI300Cは、トランザクション相関ID、発行者ノード、駅ID(例えば、第1のサーバ116のノード)、ブローカノード装置(例えば、ブローカノード装置106)、加入者ノード、分散型台帳ノード(例えば、分散型台帳110の台帳ノード)、トランザクション状況、及びトランザクション相関IDに関連するトランザクションの失敗の根本的原因などの複数のフィールドを含むことができるテーブルを含むことができる。第3のUI300Cは、第1のMaaSネットワークの複数のノード間の異なるトランザクションのトランザクションフロー、トランザクションのトランザクション状況、及びトランザクションの失敗の根本的原因を表示することができる。
【0081】
第3のUI300Cは、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードを通じたトランザクションメッセージのルーティングに関連することができるルーティング情報を表示することができる。例えば、第3のUI300Cの行306Aには、第1のトランザクションに関連する(「TM01」という相関IDを有する)第1のトランザクションメッセージがたどることができる第1のMaaSネットワークのノードとしての(第1のトランザクションなどの)トランザクションのルーティング情報を表示することができる。行306Aによれば、第1のトランザクションメッセージは、発行者ノード「G1」、ブローカノード装置「V1」、加入者ノード「SUB1」を通じてルーティングされたものとすることができ、第1のトランザクションメッセージのルーティング情報には分散型台帳ノード「ノード1-1」が定められる。第1のトランザクションに関連する第1のトランザクションメッセージは、第1の相関ID「TM01」を含むことができる。ブローカノード装置106は、第1の相関ID「TM01」に基づいて第1のトランザクションを追跡することができる。例示的なシナリオでは、第1の相関ID「TM01」を有する第1のトランザクションを(第1の発行者ノード104Aなどの)発行者ノード「G1」が送信し、ブローカノード装置「V1」を介して、(第1の複数のノードのうちの第2のノードなどの)加入者ノード「SUB1」において受け取ることができる。ブローカノード装置106は、第1の相関ID「TM01」に基づいて、第1の発行者ノード104Aから送信されて加入者ノードにおいて受け取ることができる第1のトランザクションメッセージが同じ第1のトランザクションに対応できることを追跡することができる。
図3Cに示すように、加入者ノード「SUB1」が第1のトランザクションメッセージを正常に受け取ると、第1のトランザクションメッセージのトランザクション状況を「成功」として表示することができる。ブローカノード装置106は、第2のノード(例えば、行306Aにおける加入者ノード「SUB1」又は分散型台帳ノード「ノード1-1」)からの第1の通知の受信に基づいてトランザクション状況を決定するように構成することができる。第1の通知は、第2のノードにおける(第1の相関ID「TM01」を有する)第1のトランザクションメッセージの受信を示すことができる。第1の通知の受信に基づくトランザクション状況の決定については、例えば
図3Fにおいてさらに説明する。
【0082】
ある実施形態では、第3のUI300Cの行306Bに、(第2のトランザクションなどの)トランザクションのルーティング情報を表示することができる。行306Bによれば、(「TM02」という第2の相関IDを有する)第2のトランザクションメッセージは、第2のトランザクションメッセージのルーティング情報に定められるように、発行者ノード「G2」、ブローカノード装置「V1」、加入者ノード「SUB1」、及び分散型台帳ノード「ノード1-1」を通じてルーティングされたものであることができる。第2のトランザクションに関連する第2のトランザクションメッセージは、第2の相関ID「TM02」を含むことができる。ブローカノード装置106は、第2の相関ID「TM02」に基づいて第2のトランザクションを追跡することができる。例示的なシナリオでは、第2の相関ID「TM02」を有する第2のトランザクションを発行者ノード「G2」が送信することができる。行306Bに示すように、加入者ノード「SUB1」による第2のトランザクションメッセージの受信が失敗に終わると、第2のトランザクションメッセージのトランザクション状況を「失敗」として表示することができる。ブローカノード装置106は、第2のノード(例えば、行306Bにおける加入者ノード「SUB1」又は分散型台帳ノード「ノード1-1」)からの第1の通知の受信に基づいてトランザクション状況を決定するように構成することができる。第1の通知は、第2のノードにおける(「TM02」という第2の相関IDを有する)第2のトランザクションメッセージの受信を示すことができる。従って、ブローカノード装置106は、第2のノードから受け取られた第1の通知に基づいて、第2のトランザクションメッセージのトランザクション状況を「失敗」として決定することができる。行306Bにさらに示すように、第2のトランザクションは、例えばブローカノード装置「V1」における出力低下(power down)によって失敗したと考えられる。ブローカノード装置106は、ノード(例えばブローカノード装置「V1」)から動作情報を収集し、ブローカノード装置「V1」における(出力低下などの)運用トラブルを決定するように構成することができる。ブローカノード装置106は、決定されたブローカノード装置「V1」の運用トラブルに基づいて、第2のトランザクション(第2の相関ID「TM02」)の失敗原因を、行306Bに示すように「ブローカノード装置(「V1」)における出力低下」として決定することができる。いくつかの実施形態では、ブローカノード装置106が、電力異常問題によってブローカノード装置(「V1」)から第1の通知を受け取らない場合がある。従って、ブローカノード装置106は、ブローカノード装置(「V1」)からの第1の通知の受信に失敗したこと、及び決定されたブローカノード装置(「V1」)の運用トラブルに基づいて、ブローカノード装置(「V1」)における出力低下を失敗原因として第2のトランザクションに失敗したと決定することができる。
【0083】
ある実施形態では、第3のUI300Cの行306Cに、(第3のトランザクションなどの)トランザクションのルーティング情報を表示することができる。行306Cによれば、第3のトランザクションメッセージ(第3の相関IDが「TM03」)は、第3のトランザクションメッセージのルーティング情報に定められるように、発行者ノード「G3」、ブローカノード装置「V1」、加入者ノード「SUB1」、及び分散型台帳ノード「ノード1-1」を通じてルーティングされたものであることができる。第3のトランザクションに関連する第3のトランザクションメッセージは、第3の相関ID「TM03」を含むことができる。ブローカノード装置106は、第3の相関ID「TM03」に基づいて第3のトランザクションを追跡することができる。例示的なシナリオでは、第3の相関ID「TM03」を有する第3のトランザクションを発行者ノード「G3」が送信することができる。行306Cに示すように、第3のトランザクションのトランザクション状況は「失敗」とすることができ、第3のトランザクションの失敗原因は、例えば局ID「ST001」を有する第1のサーバ116におけるネットワーク接続エラーとすることができる。第3のトランザクションのトランザクション状況及び失敗原因は、第3の相関ID(「TM03」)、第2のノード(例えば第1のサーバ116)から受け取られた第1の通知、第2のノード(例えば、第1のサーバ116)について決定された運用トラブル、又はこれらの組み合わせに基づいて決定することができる。
【0084】
同様に、ブローカノード装置106は、第3のUI300Cを介して、複数の行306A~306Jに示すように複数のトランザクションに関連するルーティング情報を表示するように構成することができる。ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークによって一定期間にわたって処理される複数のトランザクション(例えば、何千件又は何百万件ものトランザクションのような大量のトランザクション)の動作状況及び失敗原因をIT管理者128が容易に可視化できるように、第3のUI300Cを介して複数のトランザクションのトランザクション状況及び失敗原因をさらに表示することができる。ある実施形態では、第3のUI300Cが、複数のノードのうちの特定のトランザクションの失敗を引き起こした特定のノードを強調表示する(例えば、注意を引くようにボックスで囲む)ことができる。例えば、(第2の相関ID「TM02」を有する)第2のトランザクションでは、行306Bに示すように第2のトランザクションの失敗原因が「ブローカノード装置における出力低下」であるという理由で、IT管理者128のために第3のUI300C内でブローカノード装置「V1」が強調表示されている。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第3のUI300Cを介してIT管理者128から、特定の失敗したトランザクションのルーティング情報を更新する入力を受け取ることができる。ブローカノード装置106は、更新されたルーティング情報を中央ルーティング構成リポジトリ122Aにさらに送信することができる。別の実施形態では、AIエンジン130が、第3のUI300Cを介してIT管理者128に、ルーティング情報を更新するための自動推奨を提供することができる。特定の失敗したトランザクションのルーティング情報の更新については、例えば
図3Gにおいて説明する。
【0085】
図3Dに、本開示の実施形態による、MaaSネットワーク上の異なるトランザクションメッセージルート上のトランザクションメッセージの状況の表示のための例示的なUIを示す。
図3Dの説明は、
図1、
図2、
図3A、
図3B及び
図3Cの要素に関連して行う。
図3Dには第4のUI300Dを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第4のUI300Dを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第4のUI300Dは、トランザクションメッセージのトランザクション相関ID、チケットリーダ(すなわち、発行者ノード)、ブローカノード装置、加入者ノード、モビリティプロバイダ(MP)に関連する分散型台帳ノード、MaaSネットワーク(例えば、第1のMaaSネットワーク)のMaaSプレーヤに関連する分散型台帳ノードなどの複数のフィールドを含むことができるテーブルを含むことができる。第4のUI300Dのテーブルの複数のフィールドは、トランザクションメッセージルート上の(例えば、1分当たりなどの単位時間当たりの)実際のトランザクション数、トランザクションメッセージルート上の(例えば、1分当たりなどの単位時間当たりの)平均トランザクション数、トランザクション状況、及びIT管理者128に提供すべきアラートカテゴリをさらに含むことができる。
【0086】
例えば、行308Aには、チケットリーダ(例えば、「RDR-1」)において生成できる、トランザクション相関ID(例えば、「TM01」)を有する第1のトランザクションメッセージを示す。第1のトランザクションメッセージ「TM01」は、チケットリーダ「RDR-1」、ブローカノード装置(例えば、「BRK-A」)、加入者ノード(例えば、「SUB-C」)、MPの分散型台帳ノード(例えば、「BC-MP-A」)、及び最後にMaaSネットワーク(例えば、第1のMaaSネットワーク)のMaaSプレーヤの分散型台帳ノード(例えば、「BC-MA-C」)などのノードを含むMaaSネットワーク上の第1のルートをたどることができる。第1のルート上の実際のトランザクション数は「41」であり、第1のルート上の平均トランザクション数は、例えば通常1分当たりに受け取ることができる数である「50」とすることができる。ある例では、第1のトランザクションメッセージ「TM01」のトランザクション状況が、実際のトランザクション数が平均トランザクション数より少ない(そして運用トラブルを示すことができるゼロに等しくない)ため「正常」であることができる。このような場合、第1のトランザクションメッセージ「TM01」及びトランザクションメッセージルートに関連するアラートカテゴリは、第4のUI300Dに示すようにIT管理者128に対して「緑色」とすることができる。ある例では、「通常」のトランザクション状況を有するトランザクションに「緑色」のカテゴリを割り当てることができる。
【0087】
行308B及び308Cでは、(例えば、トランザクション相関ID「TM02」を有する)第2のトランザクションメッセージ及び(例えば、トランザクション相関ID「TM03」を有する)第3のトランザクションメッセージをそれぞれチケットリーダ「RDR-2」及び「RDR-3」において生成することができる。行308Bに示すように、第2のトランザクションメッセージ「TM02」は、「RDR-2」、「BRK-A」、「SUB-D」、「BC-MP-B1」及び「BC-MA-D」などのノードを含む第2のルートをたどることができる。同様に、行308Cに示すように、第3のトランザクションメッセージ「TM03」は、「RDR-3」、「BRK-A」、「SUB-E」、「BC-MP-B2」及び「BC-MA-D」などのノードを含む第3のルートをたどることができる。第2のルート及び第3ルートの両方の実際のトランザクション数は「0」であり、平均トランザクション数は、第2のルート上で「30」、及び第3ルート上で「20」とすることができる。ある例では、あるルート上のトランザクション数がゼロである場合、そのルート上の動作トラブルを示すことができる。従って、このような場合には、行308B及び308Cに示すように、第2のトランザクション「TM02」及び第3のトランザクション「TM03」のトランザクション状況を「トラブル」とすることができる。このような場合には、第2のトランザクション「TM02」及び第3のトランザクション「TM03」の両方(及び関連するルート)に関連するアラートカテゴリを、第4のUI300Dに示すようにIT管理者128に対して「赤色」とすることができる。ある例では、「トラブル」のトランザクション状況を有するトランザクションに「赤色」のカテゴリを割り当てることができる。
【0088】
行308D及び308Eでは、(例えば、トランザクション相関ID「TM04」を有する)第4のトランザクションメッセージ及び(例えば、トランザクション相関ID「TM05」を有する)第5のトランザクションメッセージをそれぞれチケットリーダ「RDR-6」及び「RDR-7」において生成することができる。行308Dに示すように、第4のトランザクションメッセージ「TM04」は、「RDR-6」、「BRK-B」、「SUB-F」、「BC-MP-C1」及び「BC-MA-E」などのノードを含む第4のルートをたどることができる。同様に、行308Eに示すように、第5トランザクションメッセージ「TM05」は、「RDR-7」、「BRK-C」、「SUB-G」、「BC-MP-C2」及び「BC-MA-E」などのノードを含む第5のルートをたどることができる。第4のルート及び第5のルートの実際のトランザクション数はそれぞれ「50」及び「45」であり、平均トランザクション数は、第4のルート上で「30」、及び第5のルート上で「20」とすることができる。ある例では、あるルート上の実際のトランザクション数がそのルート上の平均トランザクション数よりも多い場合、そのルートは容量オーバー又は渋滞中と考えることができる。従って、このような場合には、行308D及び308Eに示すように、第4のトランザクション「TM04」及び第5のトランザクション「TM05」のトランザクション状況を「渋滞(容量オーバー)」とすることができる。このような場合には、第4のトランザクション「TM04」及び第5のトランザクション「TM05」の両方(及び関連するルート)に関連するアラートカテゴリを、第4のUI300Dに示すようにIT管理者128に対して「黄色」とすることができる。ある例では、トランザクション状況「渋滞(容量オーバー)」に「黄色」のカテゴリを割り当てることができる。
【0089】
上述したように、第4のUI300Dは、トランザクションメッセージ、MaaSネットワーク(例えば、第1のMaaSネットワーク)のノードを通じてトランザクションメッセージがたどるルート、トランザクション統計情報、及びトランザクション状況データを表示することができる。ある実施形態では、第4のUI300D内に表示されるトランザクションメッセージの情報を一定の時間間隔内で取り込むことができ、或いはこのような情報が、予め定められた又はユーザ構成可能なトランザクションメッセージの総数を含むことができる。例えば、第4のUI300Dは、過去100件のトランザクションメッセージ(又はIT管理者128が構成できる他のいずれかの数のトランザクション)に関する情報を表示することができる。別の例では、第4のUI300Dが、過去2分間(又はIT管理者128が構成できる他のいずれかの時間間隔)に生成されたトランザクションメッセージに関する情報を表示することができる。
【0090】
図3Eに、本開示の実施形態による、MaaSネットワークの動作に対する運用トラブルの将来的影響予測の表示のための例示的なUIを示す。
図3Eの説明は、
図1、
図2、
図3A、
図3B、
図3C及び
図3Dの要素に関連して行う。
図3Eには第5のUI300Eを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第5のUI300Eを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第5のUI300Eは、地域名、その地域で発生した可能性がある運用トラブル、運用トラブルの根本的原因、及びMaaSネットワーク(例えば、第1のMaaSネットワーク)の動作に対する将来的影響予測などの複数のフィールドを含むことができるテーブルを含むことができる。ある実施形態では、AIエンジン130が、運用トラブル、及び運用トラブルの根本的原因(又はトランザクションの失敗原因)に基づいて、将来的影響予測を決定することができる。AIエンジン130は、決定された将来的影響予測を第5のUI300E内に表示するようにITシステム124のディスプレイ装置を制御することができる。ある実施形態では、AIエンジン130が、第1のMaaSネットワークに関連する時系列情報又は履歴情報を使用して運用トラブルイベントを将来的影響予測に分類することができる。時系列情報又は履歴情報は、場所、モビリティプロバイダ企業、MaaS企業、IT設備などの、運用トラブルイベントに関連するタグを含むことができる。これらのタグは、運用トラブルイベントの分類に関連することができる。AIエンジン130は、これらのタグをAIエンジン130の訓練に使用して、運用トラブルイベントの分類に基づいて推奨を生成し、将来的影響予測を決定することができる。
【0091】
ある例では、第5のUI300Eが、以下に限定するわけではないが、(行310Aの)「地域1」、(行310Bの)「地域2」、(行310Cの)「地域3」、(行310Dの)「地域4」、(行310Eの)「地域5」、(行310Fの)「地域6」及び(行310Gの)「地域7」などの地域における第1のMaaSネットワークの動作に対する将来的影響予測に関する情報を表示することができる。行310Aには、「リヒタースケールでマグニチュード5の地震」という根本的原因によって「地域1」において「駅の改札の25%が停止」(例えば、地下鉄又は電車サービス)という運用トラブルが発生している可能性があることを示す。このような場合、AIエンジン130は、「地域1」における第1のMaaSネットワークの動作に対する将来的影響が、「地域1」において「今後3時間にわたって地下鉄サービスが利用不可」になる恐れがあると予測することができる。行310Bには、例えば「パンデミック/疫病」によって「地域2」に「外出禁止令による交通停止」が存在することを示す。AIエンジン130は、第1のMaaSネットワークの動作に対する将来的影響が、「週末、及び平日の午後7時から午前7時の間タクシーサービスが利用不可」になる恐れがあると予測することができる。同様に、例えば第5のUI300Eは、他の地域(すなわち、地域3、地域4、地域5、地域6及び地域7)における第1のMaaSネットワークの動作に対する異なる運用トラブルの将来的影響予測を行310C~310Gにそれぞれ表示することができる。
【0092】
図3Fに、本開示の実施形態による、トランザクションメッセージログ及び根本的原因決定の表示のための例示的なUIを示す。
図3Fの説明は、
図1、
図2、
図3A、
図3B、
図3C、
図3D及び
図3Eの要素に関連して行う。
図3Fには第6のUI300Fを示す。第6のUI300Fは、IT管理者128のために表示できるUIの別の例(すなわち、第3のUI300Cとは異なるもの)とすることができる。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第6のUI300Fを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第6のUI300Fは、以下のような複数のフィールドを含むことができるテーブルを示すことができる。
1.発行者ノードによって開始されたトランザクションに関連する相関ID及びタイムスタンプを示すことができる発行者ノードフィールド、
2.トランザクションメッセージ及び通知の相関ID及びタイムスタンプを示すことができるブローカノード装置フィールド、
3.受け取られたトランザクションメッセージの相関ID及びタイムスタンプを示すことができる加入者ノードフィールド。
4.トランザクション状況、及び、
5.トランザクションの失敗の根本的原因。
【0093】
図3Fに示すように、例えば第6のUI300Fの行312Aは、第1の相関ID「TM01」を有する第1のトランザクションメッセージが発行者ノード「P1」から送信され、「2020年1月1日11時23分11秒」という送信タイムスタンプを有することができることを示すことができる。(第1の相関ID「TM01」を有する)第1のトランザクションメッセージは、「2020年1月1日11時23分55秒」というタイムスタンプにおいて(ブローカノード装置106などの)ブローカノード装置「B1」が発行者ノード「P1」から受け取ったものとすることができる。さらに、行312Aに示すように、(第1の相関ID「TM01」を有する)第1のトランザクションメッセージは、「2020年1月1日11時24分03秒」というタイムスタンプにおいて加入者ノード「S1」がブローカノード装置「B1」から受け取ったものとすることができる。さらに、行312Aに示すように、ブローカノード装置「B1」は、加入者ノード「S1」における(第1の相関ID「TM01」を有する)第1のトランザクションメッセージの第1の受信通知を「2020年01月01日11時25分30秒」というタイムスタンプにおいて加入者ノード「S1」から受け取ったものとすることができる。ブローカノード装置「B1」は、加入者ノード「S1」からの第1の通知の受信と、第1のトランザクションメッセージ内の第1の相関ID「TM01」の分析とに基づいて、第1のトランザクションのトランザクション状況を「成功」として決定することができる。いくつかの実施形態では、ブローカノード装置106(又はブローカノード装置「B1」)を、発行者ノード「P1」から受け取られた第1のトランザクションメッセージ内の第1の相関ID「TM01」と加入者ノード「S1」から受け取られた第1の通知とを照合して、第6のUI300Fの行312Aに示すように第1のトランザクションのトランザクション状況を「成功」として決定するように構成することができる。
【0094】
同様に、第6のUI300Fの行312Bは、発行者ノード「P2」から送信された、「2020年1月1日12時20分04秒」という送信タイムスタンプを有することができる第2の相関ID「TM02」を有する第2のトランザクションメッセージを示すことができる。(第2の相関ID「TM02」を有する)第2のトランザクションメッセージは、「2020年1月1日12時22分02秒」というタイムスタンプにおいて(ブローカノード装置106などの)ブローカノード装置「B1」が発行者ノード「P2」から受け取ったものとすることができる。例えば、行312Bに示すように、加入者ノード「S2」は、その運用上の障害に起因して「運用トラブルを抱えている」との状況を有することができる。このような場合、ブローカノード装置「B1」は、加入者ノード「S2」から第1の通知を受け取らない可能性があり、加入者ノード「S2」に関する収集された又は受け取られた動作情報に基づいて加入者ノード「S2」の運用トラブルをさらに決定することができる。従って、ブローカノード装置「B1」は、加入者ノード「S2」に対応する状況を、行312Bに示すように「運用停止」として示すことができる。さらに、ブローカノード装置「B1」は、加入者ノード「S2」に関する受け取られた動作情報に基づいて、加入者ノード「S2」の失敗原因を例えば加入者ノード「S2」における「メッセージ処理能力の過負荷」として決定することができる。いくつかの実施形態では、ブローカノード装置「B1」が、加入者ノード「S2」から第1の通知が受け取られなかったこと及び/又は第2の相関ID「TM02」が一致しないことに基づいて加入者ノード「S2」に関する動作情報を受け取り、第2のトランザクションの失敗原因を決定することができる。ある実施形態では、ブローカノード装置「B1」が、第6のUI300Fを介して(IT管理者128などの)ユーザに、運用トラブルを抱えた加入者ノード「S2」に関連する問題の診断及び/又は修正を行って問題の解決策を提供するためのリンク(例えば、「ここをクリック」)を提供することができる。ブローカノード装置106は、IT管理者128(すなわち、「ここをクリック」を作動させることができる人物)から第6のUI300Fを介してユーザ入力を受け取って、運用トラブルを抱えた加入者ノード「S2」に関連する問題の診断及び/又は修正を開始するように構成することができる。
【0095】
図3Fでは、発行者ノードによるトランザクションメッセージの送信タイムスタンプとブローカノード装置(又は加入者ノード)によるトランザクションメッセージの受信タイムスタンプとの差分値を2~3分であるように示しているが、本開示はこのように限定しないこともできる。いくつかの実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、この差分値を2~3分より小さくすることも(例えば、数秒又は数ミリ秒)、又は
図3Fに示す分差(minutes difference)より大きくすることもできる。
【0096】
図3Gに、本開示の実施形態による、MaaSネットワークの1又は2以上のノードの運用トラブルを修正する解決策の構成のための例示的なUIを示す。
図3Gの説明は、
図1、
図2、
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、
図3E及び
図3Fの要素に関連して行う。
図3Gには第7のUI300Gを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第7のUI300Gを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第7のUI300Gは、ユーザ(すなわち、IT管理者128)が第1のMaaSネットワークにおける(第1のトランザクションなどの)トランザクションの失敗を修正する解決策を選択するためのUIオプションを含むことができる。ブローカノード装置106は、第1のトランザクションのルーティング情報の変更に対応する第1のUIフィールド314Aを第7のUI300G上に表示するようにディスプレイ装置を制御することができる。例えば、ブローカノード装置106は、第1の複数のノードのうちのいずれかのノードの運用トラブルを検出することができる。ブローカノード装置106は、ユーザ入力を受け取ることも、或いは第1のトランザクションメッセージのトランザクションルートに含めることができる他のノードをユーザ(すなわち、IT管理者128)が選択することを可能にすることもできる。このトランザクションルートにおける他のノードの選択に基づいて、第1のトランザクションメッセージのルーティング情報(すなわち、特定の発行者ノードからのもの)を更新することができる。例示的な実施形態では、複数の発行者ノード104A~104Nからある発行者ノードを選択するための第1のドロップダウンメニュー314Cをユーザに対して第1のUIフィールド314A内に表示することができる。さらに、複数の加入者ノード108A~108Nのうちのある加入者ノードを選択するための第2のドロップダウンメニュー314Dをユーザに対して第1のUIフィールド314A内に表示することもできる。同様に、第1のMaaSネットワーク内の別のブローカノード装置を選択するための第3のドロップダウンメニュー314Eをユーザに対して第1のUIフィールド314A内に表示することもできる。さらに、第1のUIフィールド314A内には、ユーザ(すなわち、IT管理者128)によるクリック時又は押下時に、(選択された発行者ノード、加入者ノード及び/又はブローカノード装置に従って)更新されたルーティング情報を中央ルーティング構成リポジトリ122Aに送信することを開始できる提出ボタン314Fを表示することもできる。
【0097】
さらに、ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークにおける第1のトランザクションメッセージのトランザクションのためのバックアップノード又は代替ノードの選択に対応する第2のUIフィールド314Bを第7のUI300G上に表示するようにディスプレイ装置をさらに制御することができる。例えば、第2のUIフィールド314Bは、運用トラブルを抱えている可能性がある加入者ノード「S1」のバックアップノードとしての加入者ノード(例えば、「S3」)をユーザ(すなわち、IT管理者128)が選択するためのオプションを含むドロップダウンメニュー314Gを提示することができる。第2のUIフィールド314Bは、例えばユーザによる押下時又はクリック時にブローカノード装置106への情報(すなわち、ユーザが選択した加入者バックアップノードに関する情報)の送信を開始する提出ボタン314Hを含むこともできる。ある実施形態では、ブローカノード装置106が、第7のUI300Gの第2のUIフィールド314Bを介して、運用トラブルを抱えたノードのバックアップノード又は代替ノードを第1の複数のノードから選択することに関連する入力を受け取ることができる。ブローカノード装置106は、受け取った入力に基づいて、ブローカノード装置106に関連するノード管理装置118を介して、運用トラブルを抱えたノードのバックアップノード又は代替ノードの選択をさらに開始することができる。従って、ブローカノード装置106は、第1のUI300Aを通じて失敗したトランザクションの失敗原因をIT管理者128に表示するとともに、さらに第7のUI300Gを通じてIT管理者128が失敗の解決策を提供して第1のMaaSネットワークのトランザクションスループットを改善することも可能にするようにITシステム124(又は関連するディスプレイ装置)を制御することができる。例えば、ITシステム124は、第7のUI300Gを通じて、ノードに関連するルーティング情報及び構成を管理するとともに第1のMaaSネットワークの運用トラブルを抱えたノードをバックアップ又は修復するための入力をIT管理者128から受け取ることができる。従って、開示するブローカノード装置106は、MaaSネットワークのためのUIベースのモビリティトランザクション管理を提供することができる。
【0098】
ある実施形態では、AIエンジン130を、運用トラブル及び/又はトランザクションの失敗の修正に関連する推奨を決定するように構成することができる。AIエンジン130は、決定された推奨を表示するようにITシステム124のディスプレイ装置を制御することができる。例えば、第7のUI300Gは、IT管理者128のためにITシステム124に関するこのような推奨を表示することもできる。推奨の例としては、以下に限定するわけではないが、代替ルートに関する情報、失敗したトランザクションのバックアップノードに関する情報、又は異なるモビリティプロバイダのノード/ルートを切り替えるためのUIオプションを挙げることができる。AIエンジン130は、推奨を提供するために、第1のMaaSネットワークに関連する時系列情報又は履歴情報を使用して運用トラブルイベントを分類することができる。時系列情報又は履歴情報は、場所、モビリティプロバイダ企業、MaaS企業、IT設備などの、運用トラブルイベントに関連するタグを含むことができる。ある実施形態では、ブローカノード装置106が、AIエンジン130によって自動選択された最適な推薦の使用によってAIエンジン130から受け取られたコマンドに基づいて、運用トラブル及びトランザクションの失敗を解決することができる。これにより、運用トラブル又はトランザクションの失敗を修正するためにIT管理者128が推奨の手動選択又はユーザ入力の提供を行うことができない場合に、運用トラブル及び/又はトランザクションの失敗を自動的にタイムリーに修正することができる。
【0099】
図3Hに、本開示の実施形態による、MaaSネットワークの発行者ノード、ブローカノード装置及び加入者ノードに関連するルーティング情報の表示のための例示的なUIを示す。
図3Hの説明は、
図1、
図2、
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、
図3E、
図3F及び
図3Gの要素に関連して行う。
図3Hには第8のUI300Hを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第8のUI300Hを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第8のUI300Hは、中央ルーティング構成リポジトリ122Aに記憶された(ルーティング情報316などの)ルーティング情報に関連するテーブルを含むことができる。ルーティング情報316は、発行者ノードに関連する第1のテーブル316A、ブローカノード装置(例えば、ブローカノード装置106)に関連する第2のテーブル316B、及び加入者ノードに関連する第3のテーブル316Cを含むことができる。第1のテーブル316Aは、発行者ID(publisher_id)、所有者企業(owner_company)、場所ID(place_id)、ゲートID(gate_id)、ブローカアドレス(broker_address)、ブローカトピック(broker_topic)及びトランザクションID(Transaction_id)などのフィールド(又はキー)を含むことができる。ある例では、第8のUI300Hに示すように、発行者ノードが、「BRL_MTR_001」としての発行者ID、「地下鉄A」としての所有者企業、「駅Z」としての場所ID、「ゲート008」としてのゲートID、「mqtt://xxxx/」としてのブローカアドレス、「トピック001」としてのブローカトピック、及び「乗車、降車」としてのトランザクションIDを有することができる。第2のテーブル316Bは、ブローカID(broker_id)、ブローカアドレス(broker_address)、ブローカトピック(broker_topic)、及びトランザクションID(Transaction_id)などのフィールド(又はキー)を含むことができる。ある例では、第8のUI300Hに示すように、ブローカノード装置が、「BRK_001」としてのブローカID、「mqtt://xxxx/」としてのブローカアドレス、「トピック001」としてのブローカトピック、及び「乗車、降車」としてのトランザクションIDを有することができる。第3のテーブル316Cは、加入者ID(subscriber_id)、所有者企業(owner_company)、加入者アドレス(subscriber_address)、ホスト名(host_name)、ブローカアドレス(broker_address)、ブローカトピック(broker_topic)、及びトランザクションID(Transaction_id)などのフィールド(又はキー)を含むことができる。ある例では、第8のUI300Hに示すように、加入者ノードが、「BRL_MTR_SUB_001」としての加入者ID、「地下鉄A」としての所有者企業、「43.12.12」としての加入者アドレス、「xxxx」としてのホスト名、「mqtt://xxxx/」としてのブローカアドレス、「トピック001」としてのブローカトピック、及び「乗車、降車」としてのトランザクションIDを有することができる。第1のテーブル316A、第2のテーブル316B及び第3のテーブル316Cは、ブローカアドレス、ブローカトピック及びトランザクションIDなどの共通フィールドに基づく関係を使用して互いに関連することができる。ある実施形態では、ブローカノード装置106を、第1のテーブル316A、第2のテーブル316B及び第3のテーブル316Cの共通フィールドを考慮して、ブローカノード装置106を介して発行者ノード(例えば、第1の発行者ノード104A)と加入者ノード(例えば、第1の加入者ノード108A)との間でトランザクションをルーティングするルーティング情報を決定するように構成することができる。ある実施形態では、ブローカノード装置106を、ルーティング情報と、第1のトランザクションメッセージ内の第1の相関ID、受け取った第1の通知及び決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つとに基づいて、第1のトランザクションの失敗原因を決定するように構成することができる。
【0100】
図3Iに、本開示の実施形態による、MaaSネットワークにおけるトランザクションメッセージルートにわたるトランザクション失敗統計の表示のための例示的なUIを示す。
図3Iの説明は、
図1、
図2、
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、
図3E、
図3F、
図3G及び
図3Hの要素に関連して行う。
図3Iには第9のUI300Iを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第9のUI300Iを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第9のUI300Iは、時間当たりトランザクション量、トランザクション失敗率及び全ての失敗したトランザクションの割合に対応するフィールドを含むことができるテーブルを示すことができる。時間当たりトランザクション量は、第1のMaaSネットワークにおいて1時間当たりに作成できるトランザクションメッセージの数を示すことができる。ブローカノード装置106によるトランザクションメッセージの失敗原因の決定は、大量のトランザクション(例えば、特定の期間における数百万件ものトランザクション)の効率的な管理を可能にすることができる。
【0101】
トランザクション失敗率は、トランザクションのトランザクションメッセージが取る特定のルート上のトランザクションの失敗率を示すことができる。第9のUI300Iに示すように、例えば行318Aには、(発行者ノードを「G1」、ブローカノード装置(例えば、ブローカノード装置106)を「V1」、加入者ノードを「SUB1」とすることができる)ルート「G1-V1-SUB1」上の時間当たりトランザクション量を「10,000」として示す。ルート「G1-V1-SUB1」上のトランザクション失敗率は、例えば20%とすることができる。さらに、ブローカノード装置106は、特定のルート上の各ノードの個々の失敗割合の表示を制御するようにさらに構成することができる。例えば、第9のUI300Iに示すように、発行者ノード「G1」の障害に起因するトランザクション失敗の割合は15%であり、ブローカノード装置「V1」の障害に起因するトランザクション失敗の割合は10%であり、加入者ノード「SUB1」の障害に起因するトランザクション失敗の割合は「65%」であることができる。同様に、第9のUI300Iの行318Bには、ルート「G3-V1-SUB1」上の1時間当たりのトランザクション量を「15,000」として示す。ルート「G3-V1-SUB1」上のトランザクション失敗率は、例えば5%とすることができる。従って、ブローカノード装置106は、IT管理者128が第1のMaaSネットワーク内の特定のルートの全体的トランザクション失敗状況を(第9のUI300Iを介して)確認して特定のルートの広範レベルのビューを評価することを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ブローカノード装置106が、IT管理者128が失敗率の低いトランザクションルートを選択することを可能にすることができる。例示的なシナリオでは、第1のMaaSネットワークにおける将来的なトランザクションのルーティングのために、ルート「G1-V1-SUB1」よりもルート「G3-V1-SUB1」を優先して選択することができる。いくつかの実施形態では、ブローカノード装置106が、例えば
図3Gで説明したようにIT管理者128が(例えば、トランザクション失敗率の高い)特定のルートを選択してルーティング情報を更新することを可能にすることができる。
【0102】
図3Jに、本開示の実施形態による、MaaSネットワークのモビリティプロバイダにわたるトランザクション失敗統計の表示のための例示的なUIを示す。
図3Jの説明は、
図1、
図2、
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、
図3E、
図3F、
図3G、
図3H及び
図3Iの要素に関連して行う。
図3Jには第10のUI300Jを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第10のUI300Jを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第10のUI300Jは、第1のMaaSネットワーク上の複数のモビリティプロバイダによるトランザクション失敗統計を示すことができる。第10のUI300Jは、モビリティプロバイダに関するトランザクションの成功率及び失敗率を表示することができる。第10のUI300Jは、例えば
図3C、
図3F及び
図3Gで説明したような、失敗タイプ(すなわち、運用トラブル)、トランザクションメッセージ、及びトランザクションメッセージの失敗の解決策を見るためのリンクをさらに提供することができる。
【0103】
例示的な実施形態では、第10のUI300Jが、モビリティプロバイダ「MP1」に関連するトランザクション失敗統計を行320Aに、モビリティプロバイダ「MP2」に関連するトランザクション失敗統計を行320Bに、及びモビリティプロバイダ「MP3」に関連するトランザクション失敗統計を行320Cに示すことができる。例えば、行320Aには、モビリティプロバイダ「MP1」の成功率を「65%」として、及び失敗率を「35%」として示すことができる。同様に、行320Bには、モビリティプロバイダ「MP2」の成功率を「80%」として、及び失敗率を「20%」として示し、行320Cには、モビリティプロバイダ「MP3」の成功率を「75%」として、及び失敗率を「25%」として示すことができる。
【0104】
ブローカノード装置106は、第10のUI300Jを介してIT管理者128から、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードに関連する(失敗タイプ又は失敗原因などの)トランザクション失敗情報を見るための入力を受け取るようにさらに構成することができる。例えば、ブローカノード装置106は、特定のモビリティプロバイダのトランザクションに関連するトランザクション失敗情報(例えば、失敗タイプ)を表示するリンク(例えば、「ここをクリック」)を第10のUI300J内に示すようにディスプレイ装置を制御することができる。IT管理者128は、リンク「ここをクリック」を選択すると、
図3Cの第3のUI300Cに示される失敗タイプ(又は運用トラブル)又は失敗原因を見ることができる。例えば、第10のUI300Jには、モビリティプロバイダのトランザクションメッセージを見るための(「ここをクリック」として示す)リンクをさらに示すことができる。このようなリンクが選択されると、IT管理者128を第6のUI300Fにリダイレクトすることができる。さらに、第10のUI300Jは、モビリティプロバイダに関連する障害の解決策のための(「ここをクリック」として示す)リンクをさらに示すことができる。このようなリンクが選択されると、特定のモビリティプロバイダに関する(ルーティング情報の更新などの)トランザクションの解決策を探るためにユーザを第7のUI300Gにリダイレクトすることができる。
【0105】
図3Kは、本開示の実施形態による、MaaSネットワークの運用トラブルを抱えたノードの回復時間の表示のための例示的なUIを示す図である。
図3Kの説明は、
図1、
図2、
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、
図3E、
図3F、
図3G、
図3H、
図3I及び
図3Jの要素に関連して行う。
図3Kには第11のUI300Kを示す。ブローカノード装置106は、IT管理者128のために第11のUI300Kを表示するようにITシステム124を制御するよう構成することができる。第11のUI300Kは、第1のMaaSネットワークにおける運用トラブルを抱えたノードの回復時間を表すテーブルを示すことができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の(行322Aに示すように)失敗原因を決定するように構成することができる。ブローカノード装置106は、1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御することができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、ブローカノード装置106が、1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の決定された失敗原因に基づいて、1又は2以上のノードのうちの運用トラブルを抱えたノードに関連する回復時間をさらに決定し、1又は2以上のノードからの運用トラブルを抱えたノードに関連する回復時間を(行322Bに示すように)表示するようにディスプレイ装置をさらに制御することができる。例えば、ブローカノード装置106は、加入者ノード「S1」がアプリケーションエラー(すなわち、運用トラブル)に起因して「2020年1月1日11時30分00秒」のタイムスタンプにおいて運用停止している可能性がある旨の(第11のUI300Kを介した)表示を制御することができる。さらに、ブローカノード装置106は、第11のUI300Kに示すように、「2020年1月1日11時32分25秒」のタイムスタンプ時に加入者ノード「S1」においてトランザクションメッセージ「TM02」を受け取ったことに関する第1の通知を受け取ることができる。従って、ブローカノード装置106は、先に加入者ノード「S1」が運用停止して(すなわち、加入者ノード「S1」に関して収集された動作情報に基づいて決定される)、その後に加入者ノード「S1」が回復した(すなわち、「2020年1月1日11時32分25秒」のタイムスタンプにおいて加入者ノード「S1」から第1の通知を受け取ったことに基づいて決定される)可能性があると判定する。ブローカノード装置106は、第11のUI300Kに示すように、(「2分25秒」としての)タイムスタンプ間の差分に基づいて加入者ノード「S1」の回復時間を決定するようにさらに構成することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、特定のノードのウェイクアップ時間(すなわち、回復時間)を、第1のMaaSネットワークのそのノードの決定された運用トラブルに基づいて決定することができる。
【0107】
ブローカノード装置106を含む開示するシステムは、第1のMaaSネットワークの異なるモビリティプロバイダのIT管理者128を有利にサポートすることができる。さらに、開示するブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークのトランザクションの失敗の根本的原因分析(又は影響分析)を実行することができ、さらにITシステム124のUI(すなわち、本開示の範囲から逸脱することなく一例として
図3A~
図3Kに示すUI)を通じて第1のMaaSネットワークのIT管理者128のために分析結果の表示を制御することができる。
【0108】
ブローカノード装置106は、ユーザ(すなわち、IT管理者128)によって選択された各ネットワーク及び発行者-ブローカ-加入者構成に基づいて、トリガー通知をさらに提供することができる。例えば、IT管理者128によって選択された特定のノードの障害によってトランザクションに失敗した場合、ブローカノード装置106は、IT管理者128からのユーザ入力に基づいて、UIを通じてトリガー通知を提供することができる。ある例では、選択されたノードの障害によって1又は2以上のトランザクションに失敗した場合、IT管理者128が、ブローカノード装置106からトリガー通知を受け取るために、UIを介して特定のモビリティプロバイダの一群の発行者ノード及び特定の加入者ノードを選択することができる。UIは、ノードの障害の影響分析のために、このような各トランザクションの失敗に関連する根本的原因を提供することもできる。いくつかのシナリオでは、ITシステム124が、第1のMaaSネットワークの特定の発行者ノード、ブローカノード装置及び加入者ノード装置を含む特定のルーティング経路の選択を示すユーザ入力をIT管理者128から受け取ることができる。第1のMaaSネットワークの選択されたルーティング経路上で1又は2以上のトランザクションに失敗した場合、ブローカノード装置106は、IT管理者128のためにトリガー通知を生成し、ITシステム124のUIを通じてトリガー通知を表示することができる。ITシステム124は、トリガー通知に応答して、IT管理者128からUIを通じて、ユーザ又はユーザタイプ(例えば、エコノミークラスユーザ又はビジネス/プレミアムクラスユーザ)の嗜好又はユーザプロファイルに基づいて、第1のMaaSネットワークの特定のユーザ又はユーザタイプのための代替ルーティング経路の選択を受け取ることができる。
【0109】
さらに、ブローカノード装置106は、分散型台帳110の台帳ノードの状況を継続的に追跡し、追跡された状況をUI内に表示することもできる。台帳ノードの状況の例としては、以下に限定するわけではないが、通常(又はオンライン)状態、アグリゲータ状態(aggregator state)、又はアーカイブ状態(archival state)を挙げることができる。通常状態では、台帳ノードがオンラインであることができ、関連する加入者ノードから受け取ることができるトランザクションデータを処理することができる。アグリゲータ状態では、台帳ノードが、一定の第1の記憶時間閾値よりも古いトランザクションデータを分散型台帳110に関連するアグリゲータ台帳ノードに送信することができる。アーカイブ状態では、分散型台帳110に関連するアグリゲータ台帳ノードが、アーカイブ記録のために(第1の記憶時間閾値よりも大きな)一定の第2の記憶時間閾値よりも古いトランザクションデータをアグリゲータノードに関連するアーカイブ台帳ノードに送信することができる。
【0110】
ある実施形態では、ブローカノード装置106が動作情報を追跡し、第1のMaaSネットワークの様々なサブノードの運用トラブルを決定し、ITシステム124のUIにおける追跡された動作情報及び決定された運用トラブルに関する情報の表示を影響分析のためにさらに制御することができる。例えば、ブローカノード装置106は、第1のサーバ116の運用状況を追跡し、追跡された第1のサーバ116の運用状況の表示をITシステム124のUIを通じて分析のために制御することができる。ブローカノード装置106は、第1のサーバ116(例えば、第1のサーバ116のネットワーク接続性問題、電源障害又はソフトウェア/ハードウェア不良による第1のサーバ116の非作動状態)又は他のいずれかのノードの運用トラブルを決定し、第1のサーバ116又は複数のノードのうちの他のノードの決定された運用トラブルの表示をさらに制御することもできる。ブローカノード装置106は、IT管理者128がさらなるトランザクションの失敗を回避するために(例えば、
図3Gに示す解決策に基づいて)第1のサーバ116又は他のノードをタイムリーに回復させるための是正措置を取ることをさらに支援することができる。
【0111】
図3A~
図3Kにおいて説明したUI300A~300Kは例示を目的とするものであり、本開示の範囲を限定するように解釈すべきではない。本開示は、その範囲から逸脱することなく他の様々なUIを通じて実装することもできる。
【0112】
図4は、本開示の実施形態による、MaaSネットワークにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクション管理のためのシステムのブロック図である。
図4の説明は、
図1、
図2及び
図3A~
図3Kの要素に関連して行う。
図4には、
図1のシステム102の例示的な実装であるシステム400のブロック図を示す。システム400は、ブローカノード装置106及び第1のサーバ116を含むことができる。いくつかの実施形態では、システム400がノード管理装置118を含むこともできる。第1のサーバ116及びノード管理装置118は、ブローカノード装置106に通信可能に結合することができる。
図4には、IT管理者128に関連するITシステム124も示す。ITシステム124は、ブローカノード装置106に通信可能に結合することができる。ある実施形態では、システム400がAIエンジン130をさらに含むことができる。AIエンジン130は、ブローカノード装置106及びITシステム124に通信可能に結合することができる。
【0113】
ブローカノード装置106は、回路402、メモリ404、入力/出力(I/O)装置406、ディスプレイ装置408、及びネットワークインターフェイス410を含むことができる。回路402は、ネットワークインターフェイス410を使用して第1のサーバ116、ノード管理装置118及びITシステム124と通信するように構成することができる。回路402は、ブローカノード装置106によって実行される動作のための命令を実行するように構成できる好適なロジック、回路、インターフェイス及び/又はコードを含むことができる。回路402の実装例としては、中央処理装置(CPU)、x86ベースのプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)プロセッサ、複合命令セットコンピューティング(CISC)プロセッサ、グラフィカルプロセッシングユニット(GPU)、コプロセッサ、その他のプロセッサ、及び/又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0114】
メモリ404は、回路402が実行できる命令を記憶するように構成できる好適なロジック、回路、コード及び/又はインターフェイスを含むことができる。メモリ404は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードの動作情報、第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードの決定された運用トラブルに関する情報、及び1又は2以上のトランザクションメッセージに関連するトランザクションの失敗の根本的原因に関する情報を記憶することもできる。メモリ404の実装例としては、以下に限定するわけではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスクドライブ(HDD)、及び/又はセキュアデジタル(SD)カードを挙げることができる。
【0115】
I/O装置406は、入力を受け取り、受け取られた入力に基づいて出力を提供するように構成できる好適なロジック、回路及び/又はインターフェイスを含むことができる。受け取られる入力は、例えば
図3A~
図3Kにおいて説明したようにユーザ(又はIT管理者128)から受け取られる入力に対応することができる。I/O装置406は、回路402と通信するように構成できる様々な入力及び出力装置を含むことができる。I/O装置406の例としては、以下に限定するわけではないが、タッチ画面、キーボード、マウス、ジョイスティック、ディスプレイ装置(例えば、ディスプレイ装置408)、マイク、又はスピーカを挙げることができる。
【0116】
ディスプレイ装置408は、第1の発行者ノード104Aに関連する出力を表示するように構成できる好適なロジック、回路及びインターフェイスを含むことができる。ディスプレイ装置408は、例えば
図3A~
図3Kにおいて説明したUIを表示するように回路402によって制御することができる。ディスプレイ装置408は、ユーザがディスプレイ装置408を介してユーザ入力を提供できるようにするタッチ画面とすることができる。ディスプレイ装置408は、以下に限定するわけではないが、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイ技術、発光ダイオード(LED)ディスプレイ技術、プラズマディスプレイ技術、又は有機LED(OLED)ディスプレイ技術のうちの少なくとも1つなどの複数の既知の技術、或いはその他のディスプレイ装置によって実現することができる。ある実施形態によれば、ディスプレイ装置708は、ヘッドマウント装置(HMD)、スマートメガネ装置、シースルーディスプレイ、投影型ディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ又は透明ディスプレイのディスプレイ画面を意味することができる。
【0117】
ネットワークインターフェイス410は、1又は2以上の通信ネットワーク(図示せず)を介してブローカノード装置106、第1のサーバ116、ノード管理装置118及びITシステム124間の通信を可能にするように構成できる好適なロジック、回路、インターフェイス及び/又はコードを含むことができる。ネットワークインターフェイス410は、1又は2以上の通信ネットワークとの有線又は無線通信をサポートする既知の技術を実装することができる。
【0118】
ネットワークインターフェイス410は、以下に限定するわけではないが、アンテナ、周波数変調(FM)トランシーバ、無線周波数(RF)トランシーバ、1又は2以上の増幅器、チューナ、1又は2以上の発振器、デジタルシグナルプロセッサ、コーダ-デコーダ(CODEC)チップセット、加入者識別モジュール(SIM)カード、及び/又はローカルバッファを含むことができる。ネットワークインターフェイス410は、インターネット、イントラネットなどのネットワーク、及び/又はセルラー電話ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)、及び/又はメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)などの無線ネットワークと無線通信を介して通信することができる。無線通信は、ロングタームエボリューション(LTE)、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーション(GSM)、拡張データGSM環境(EDGE)、広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Bluetooth、ワイヤレスフィディリティ(Wi-Fi)(例えば、IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、及び/又はIEEE 802.11n)、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)、Wi-MAX、電子メール用プロトコル、インスタントメッセージング及び/又はショートメッセージサービス(SMS)などの複数の通信規格、プロトコル及び技術のうちのいずれかを使用することができる。
【0119】
ブローカノード装置106と同様に、第1のサーバ116、ノード管理装置118、ITシステム124及びAIエンジン130の各々も、同様の機能の回路、メモリ、I/O装置、ディスプレイ装置及びネットワークインターフェイスを含む1又は2以上のコンポーネントを含むことができる。
図1、
図2、
図3A~
図3K及び
図5で説明するブローカノード装置106によって実行される機能又は動作は、回路402によって実行することができる。回路402によって実行される動作については、例えば、
図1、
図2、
図3A~
図3K及び
図5において説明している。
【0120】
図5は、本開示の実施形態による、MaaSネットワークにおけるユーザインターフェイスベースのモビリティトランザクション管理のための例示的な方法を示すフローチャートである。
図5の説明は、
図1、
図2、
図3A~
図3K及び
図4の要素に関連して行う。
図5にはフローチャート500を示す。フローチャート500の例示的な方法は、例えば
図1のブローカノード装置106などのいずれかのコンピュータシステムによって実行することができる。フローチャート500の例示的な方法は、502から開始して504に進むことができる。
【0121】
504において、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードに関連する動作情報を収集することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノード(例えば、発行者ノード104A~104N、加入者ノード108A~108N、及びブローカノード装置106)に関連する動作情報(ネットワーク接続状態及び装置動作状態など)を収集するように構成することができる。ある実施形態では、ブローカノード装置106が、動作情報の収集前に、中央ストレージリポジトリ122から第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードの各々に関する初期マスター構成情報を受け取ることができる。マスター構成情報は、以下に限定するわけではないが、第1の複数のノードの各ノードの(モビリティプロバイダ及びMaaS企業を含む)所有者プロファイル情報、(展開地域及び識別子を含む)資産プロファイル情報、及び(名称、住所及び地理情報を含む)位置情報を含むことができる。ブローカノード装置106は、初期マスター構成情報に基づいて、第1の複数のノードの各ノード(及び第1のサーバ116)にハートビート信号(すなわち、ノードの現在の動作状態を示す信号)を定期的にブローカノード装置106に送信する命令を送信することができる。ブローカノード装置106は、複数のノード(及び第1のサーバ116)の各ノードからこのような定期的なハートビート信号を受け取ったことに基づいて、対応するハートビート信号から各ノード(及び第1のサーバ116)の動作情報を収集することができる。
【0122】
506において、収集された動作情報に基づいて、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードに関連する運用トラブルを決定することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、収集された動作情報に基づいて、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードに関連する運用トラブルを決定するように構成することができる。1又は2以上のノードの運用トラブルの例としては、以下に限定するわけではないが、ネットワーク接続障害、運用上の障害、アプリケーションエラー、メッセージ処理能力の過負荷、計画された旅行時刻に輸送車両が利用できず或いは計画された旅行時刻と比べて乗車又は下車のための輸送車両の到着が遅れたことに起因してチケットトランザクションを処理できないことを挙げることができる。第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードに関連する運用トラブルの決定については、例えば
図3A~
図3K及び
図2において説明している。
【0123】
508において、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第1の発行者ノード104Aから、第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連することができる第1のトランザクションメッセージを受け取ることができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1の発行者ノード104Aから第1のトランザクションメッセージを受け取るように構成することができる。第1のトランザクションメッセージは、第1の発行者ノード104Aが第1のトランザクションメッセージの生成に基づいて生成した第1の相関IDを含むことができる。第1のトランザクションメッセージの受信については、例えば
図2及び
図3Cにおいて説明している。
【0124】
510において、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第2のノードから、第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信に関連する第1の通知を受け取ることができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第2のノードから、第1の通知(すなわち、第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信に関連する通知)を受け取るように構成することができる。例示的な実施形態では、第2のノードを、例えば(第2の加入者ノード108Bなどの)加入者ノード、又は第1のサーバ116に関連するサーバノードとすることができる。第1の通知は、第1の相関IDを含むことができる。第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信に関連する第1の通知の受信については、例えば
図3A~
図3K及び
図2において説明している。
【0125】
512において、第1のトランザクションメッセージ内の第1の相関ID、受け取られた第1の通知又は決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つに基づいて、第1のトランザクションの失敗原因を決定することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のトランザクションメッセージ内の第1の相関ID、受け取られた第1の通知、決定された運用トラブル、又はこれらの組み合わせに基づいて、第1のトランザクションの失敗原因を決定するように構成することができる。第1のトランザクションの失敗原因の例としては、以下に限定するわけではないが、ブローカノード装置106に関連する運用トラブル、第1のサーバ116に関連する運用トラブル、第1のトランザクションメッセージに関連する認証エラー、第1の発行者ノード104aの運用トラブルを挙げることができる。第1のトランザクションの失敗原因の決定については、例えば
図3A~
図3Kにおいて説明している。
【0126】
514において、第1のトランザクションの決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御することができる。ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のトランザクションの決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御するよう構成することができる。第1のトランザクションの決定された失敗原因は、ITシステム124のUI又は
図4に示すディスプレイ装置408に関連するUIを通じてディスプレイ装置上に表示することができる。UIを通じて表示される決定された失敗原因については、例えば
図3A~
図3Kにおいてさらに説明している。制御は終了に進むことができる。
【0127】
フローチャート500を504、506、508、510、512及び514などの個別の動作として説明したが、本開示はこのように限定されるものではない。従って、いくつかの実施形態では、開示する実施形態の本質を損なうことなく、このような個別の動作を特定の実装に応じてさらなる動作にさらに分割し、より少ない動作に組み合わせ、又は削除することができる。
【0128】
本開示の様々な実施形態は、機械及び/又はコンピュータ(例えば、ブローカノード装置106)によって実行可能な命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体及び/又は記憶媒体を提供することができる。これらの命令は、第1のモビリティアズアサービス(MaaS)ネットワークの第1の複数のノードに関連する収集動作情報(collection operation information)を含む動作を機械及び/又はコンピュータ(例えば、ブローカノード装置106)に実行させることができる。動作は、収集された動作情報に基づいて、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードに関連する運用トラブルを決定することをさらに含むことができる。動作は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第1の発行者ノードから、第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連する第1のトランザクションメッセージを受け取ることをさらに含むことができる。第1のトランザクションメッセージは、第1の発行者ノードが第1のトランザクションメッセージの生成に基づいて生成した第1の相関識別子(ID)を含むことができる。動作は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第2のノードから、第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信に関連する第1の通知を受け取ることをさらに含むことができ、第1の通知は第1の相関IDを含むことができる。動作は、第1のトランザクションメッセージに含まれる第1の相関ID、受け取られた第1の通知、又は決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つに基づいて、第1のトランザクションの失敗原因を決定することをさらに含むことができる。動作は、第1のトランザクションの決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御することをさらに含むことができる。
【0129】
本開示の例示的な態様は、(ブローカノード装置106などの)ブローカノード装置を含むことができる(システム400などの)システムを含むことができる。ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの(複数の発行者ノード104A~104N、複数の加入者ノード108A~108N、及びブローカノード装置106などの)第1の複数のノードに関連する動作情報を収集するように構成することができる。ブローカノード装置106は、収集された動作情報に基づいて、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの1又は2以上のノードに関連する運用トラブルを決定するようにさらに構成することができる。ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの(第1の発行者ノード104Aなどの)第1の発行者ノードから、第1のMaaSネットワークの第1の輸送サービスの第1のトランザクションに関連する第1のトランザクションメッセージを受け取るように構成することができる。第1のトランザクションメッセージは、第1の発行者ノード104Aが第1のトランザクションメッセージの生成に基づいて生成できる第1の相関識別子(ID)を含むことができる。ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの第2のノードから、第2のノードにおける第1のトランザクションメッセージの受信に関連する第1の通知を受け取るようにさらに構成することができる。第1の通知は、第1の相関IDを含むことができる。さらに、ブローカノード装置106は、第1のトランザクションメッセージ内の第1の相関ID、受け取られた第1の通知、又は決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つに基づいて、第1のトランザクションの失敗原因を決定するように構成することができる。ブローカノード装置106は、第1のトランザクションの決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御するようさらに構成することができる。
【0130】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、(中央ルーティング構成リポジトリ122Aなどの)中央ルーティング構成リポジトリから、MaaSネットワークの第1の複数のノードの各々に関連するルーティング情報を受け取るようにさらに構成することができる。ブローカノード装置106は、ルーティング情報と、第1のトランザクションメッセージ内の第1の相関ID、受け取られた第1の通知及び決定された運用トラブルのうちの少なくとも1つとに基づいて、第1のトランザクションの失敗原因をさらに決定することができる。
【0131】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1の発行者ノード104Aから第1のトランザクションメッセージを受け取るようにさらに構成することができる。ブローカノード装置106は、送信された許可要求に基づいて、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードのうちの(第1の加入者ノード108Aなどの)第1の加入者ノードに第1のトランザクションメッセージをルーティングする許可を第1のサーバ116からさらに受け取ることができる。ある実施形態によれば、許可要求は、第1の発行者ノード104Aに関連する第1の装置プロファイル及び認証クレデンシャルを含むことができる。
【0132】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、許可要求内の第1の装置プロファイル及び認証クレデンシャルと共に第1のトランザクションメッセージを第1のサーバ116に送信するようにさらに構成することができる。第1のサーバ116は、第1の装置プロファイルにさらに基づいて第1のトランザクションメッセージを有効なメッセージとして認証し、認証されたトランザクションメッセージに基づいてブローカノード装置106を許可するように構成することができる。
【0133】
ある実施形態によれば、第1のトランザクションの決定される失敗原因は、ブローカノード装置106に関連する運用トラブル、(第1の発行者ノード104A及びブローカノード装置106に関連する第1のサーバ116などの)第1のサーバに関連する運用トラブル、第1の発行者ノード104Aに関連する認証エラー、第1のトランザクションメッセージに関連する認証エラー、第1のトランザクションメッセージについてのブローカノード装置106に関連する認証エラー、複数の加入者ノード108A~108Nからの第1の加入者ノード108Aに関連する運用トラブル、第1の発行者ノード104Aの運用トラブル、又は第1の輸送サービスに関連する車両の事故或いは第1の輸送サービスの車両による乗車又は下車のための到着遅れによる1又は2以上のノードの運用トラブルのうちの少なくとも1つを含む。
【0134】
ある実施形態によれば、収集された動作情報は、第1のMaaSネットワークの第1の複数のノードの各々に関連するネットワーク接続状態又は装置動作状態の少なくとも一方を含む。
【0135】
ある実施形態によれば、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードの決定された運用トラブルは、1又は2以上のノードに関連するネットワーク接続障害、1又は2以上のノードの運用上の障害、1又は2以上のノードのアプリケーションエラー、1又は2以上のノードのメッセージ処理能力の過負荷、或いは計画された旅行時刻に車両が利用できず或いは計画された旅行時刻と比べて乗車又は下車のための車両の到着が遅れたこと、天災、災害又は交通の寸断に起因して1又は2以上のノードがチケットトランザクションを処理できないことを含む。
【0136】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、ルーティング情報、動作情報、運用トラブル、第1の発行者ノード104Aの識別情報、1又は2以上のノードの識別情報、第1の相関ID、第1のMaaSネットワークに関連するマスター構成情報、第1のMaaSネットワークのトランザクションに関連するテレメトリ情報、又は第1のMaaSネットワークの1又は2以上のルートに関連するトランザクション状況を表示するようにディスプレイ装置を制御するようさらに構成することができる。
【0137】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、ディスプレイ装置に関連する(第7のUI300Gなどの)ユーザインターフェイス(UI)を介して、MaaSネットワークの第1の複数のノードの各々に関連するルーティング情報に関連する入力を受け取り、受け取った入力に基づいてルーティング情報をさらに更新するようにさらに構成することができる。ブローカノード装置106は、更新されたルーティング情報を(中央ルーティング構成リポジトリ122Aなどの)中央ルーティング構成リポジトリにさらに送信することができる。
【0138】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、ディスプレイ装置に関連する(第7のUI300Gなどの)ユーザインターフェイス(UI)を介して、運用トラブルを抱えた第1のノードのバックアップノード又は代替ノードを1又は2以上のノードから選択することに関連する入力を受け取るようにさらに構成することができる。ブローカノード装置106は、ブローカノード装置106に関連する(ノード管理装置118などの)ノード管理装置を介して、受け取られた入力に基づいて運用トラブルを抱えたノードのバックアップノード又は代替ノードの選択を開始するようにさらに構成することができる。
【0139】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のトランザクションの決定された失敗原因に関する通知を表示するようにディスプレイ装置を制御するようさらに構成することができる。
【0140】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、ディスプレイ装置に関連するユーザインターフェイス(UI)を介して、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードに関連するトランザクション失敗情報を見るための入力を受け取るようにさらに構成することができる。ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードに関連するトランザクション失敗情報を表示するようにディスプレイ装置を制御するようさらに構成することができる。
【0141】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、第1のMaaSネットワークの1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の失敗原因を決定し、1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の決定された失敗原因を表示するようにディスプレイ装置を制御するようさらに構成することができる。
【0142】
ある実施形態によれば、ブローカノード装置106は、1又は2以上のノードに関連する複数のトランザクションの各々の決定された失敗原因に基づいて、1又は2以上のノードのうちの運用トラブルを抱えたノードに関連する回復時間を決定し、1又は2以上のノードのうちの運用トラブルを抱えた第1のノードに関連する回復時間を表示するようにディスプレイ装置を制御するようさらに構成することができる。
【0143】
ある実施形態では、システム400が、ブローカノード装置106に関連する(人工知能(AI)エンジン130などの)AIエンジンをさらに含むことができる。AIエンジン130は、第1のトランザクションの失敗の修正に関連する推奨を決定するように構成することができる。AIエンジン130は、決定された推奨を表示するようにディスプレイ装置を制御するようさらに構成することができる。さらに、AIエンジン130は、決定された運用トラブル及び第1のトランザクションの決定された失敗原因に基づいて、第1のMaaSネットワークの動作に対する将来的影響予測を決定するように構成することができる。AIエンジン130は、決定された将来的影響予測を表示するようにディスプレイ装置を制御することができる。
【0144】
本開示は、ハードウェアで実現することも、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実現することもできる。本開示は、少なくとも1つのコンピュータシステム内で集中方式で実現することも、又は異なる要素を複数の相互接続されたコンピュータシステムにわたって分散できる分散方式で実現することもできる。本明細書で説明した方法を実行するように適合されたコンピュータシステム又はその他の装置が適することができる。ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせは、ロードされて実行された時に本明細書で説明した方法を実行するようにコンピュータシステムを制御することができるコンピュータプログラムを含む汎用コンピュータシステムとすることができる。本開示は、他の機能も実行する集積回路の一部を含むハードウェアで実現することができる。
【0145】
本開示は、本明細書で説明した方法の実装を可能にする全ての特徴を含み、コンピュータシステムにロードされた時にこれらの方法を実行できるコンピュータプログラム製品に組み込むこともできる。本文脈におけるコンピュータプログラムとは、情報処理能力を有するシステムに特定の機能を直接的に、或いはa)別の言語、コード又は表記法への変換、b)異なる内容形態での複製、のいずれか又は両方を行った後に実行させるように意図された命令セットの、あらゆる言語、コード又は表記法におけるあらゆる表現を意味する。
【0146】
いくつかの実施形態を参照しながら本開示を説明したが、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことができ、同等物を代用することもできると理解するであろう。また、本開示の範囲から逸脱することなく、特定の状況又は内容を本開示の教示に適合させるように多くの修正を行うこともできる。従って、本開示は、開示した特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲内に収まる全ての実施形態を含むように意図される。
【符号の説明】
【0147】
100 ネットワーク環境
102 システム
104A 第1の発行者ノード
104B 第2の発行者ノード
104N 第Nの発行者ノード
106 ブローカノード装置
108A 第1の加入者ノード
108B 第2の加入者ノード
108N 第Nの加入者ノード
110 分散型台帳
110A 第1の分散型台帳
110B 第2の分散型台帳
110N 第Nの分散型台帳
112 取引先ノード
114 コンセンサスノード
116 第1のサーバ
118 ノード管理装置
120 中央ノード装置
122 中央ストレージリポジトリ
122A 中央ルーティング構成リポジトリ
124 情報技術(IT)システム
126 通信ネットワーク
128 IT管理者
130 人工知能(AI)エンジン
【国際調査報告】