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特表2023-535900ナビゲーションシステムのための支持体及びホルダ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-22
(54)【発明の名称】ナビゲーションシステムのための支持体及びホルダ
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/20 20160101AFI20230815BHJP
【FI】
A61B34/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023503465
(86)(22)【出願日】2021-07-19
(85)【翻訳文提出日】2023-03-06
(86)【国際出願番号】 SE2021050740
(87)【国際公開番号】W WO2022019820
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】2050911-3
(32)【優先日】2020-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522173538
【氏名又は名称】オルトマ アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン,モルガン
(57)【要約】
ナビゲーションシステムのための少なくとも1つのマーカのための支持体(1)が開示される。支持体(1)は、少なくとも1つのマーカのための少なくとも1つの領域を有する本体(2)と、支持体(1)をホルダに取り付けるためのハブ(4)とを含む。ハブ(4)は、ハブ(4)の第1の端部に置かれた少なくとも1つの基準面(6)と、ハブ(4)の第2の端部における少なくとも1つの撓み要素(7)と、基準面(6)と撓み要素(7)との間に少なくとも部分的に延在する少なくとも1つの支持ガイド面(8)と、撓み要素(7)に置かれたスナップ嵌合機能(9)とを含む。支持体(1)のためのホルダ(20)も開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーションシステムのための少なくとも1つのマーカのための支持体であって、
前記少なくとも1つのマーカのための少なくとも1つの領域を有する本体と、
前記支持体をホルダに取り付けるためのハブであって、前記ハブは、
前記ハブの軸方向を画定する中心長手方向軸と、
前記ハブの第1の端部に置かれ、前記中心長手方向軸から第1の距離に半径方向に位置付けられた少なくとも1つの基準面と、
前記ハブの第2の端部に、前記中心長手方向軸から第2の距離に半径方向に位置付けられた少なくとも1つの撓み要素と、
前記基準面と前記撓み要素との間の少なくとも一部に延在する少なくとも1つのガイド面と、
前記撓み要素に置かれたスナップ嵌合機能を含む、ハブを含む、支持体。
【請求項2】
前記撓み要素は、基部及び自由端を有し、前記基部は、前記本体に連結され、前記撓み要素は、前記ハブの前記軸方向に延在する、請求項1に記載の支持体。
【請求項3】
前記基部から前記自由端に前記ハブの前記軸方向に測定された前記撓み要素の高さは、前記ハブの接線方向に変化する、請求項2に記載の支持体。
【請求項4】
前記撓み要素の自由端は、前記中心長手方向軸の周りに少なくとも部分的に偏心して位置付けられる、請求項1~3のいずれか一項に記載の支持体。
【請求項5】
前記自由端の上面は、前記基準面に向かって、及び前記中心長手方向軸に向かって傾斜される、請求項4に記載の支持体。
【請求項6】
前記スナップ嵌合機能は、v字形窪みを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の支持体。
【請求項7】
前記第1の距離は前記第2の距離と異なる、請求項1~6のいずれか一項に記載の支持体。
【請求項8】
前記第1の距離は前記第2の距離より小さい、請求項7に記載の支持体。
【請求項9】
前記ガイド面は、第1の部分及び第2の部分を含み、前記第1の部分は、前記ハブの前記軸方向に円筒断面を有し、前記第2の部分は、前記ハブの前記軸方向に円錐断面を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の支持体。
【請求項10】
前記ハブは、前記中心長手方向軸に向かって開端を有し、前記ハブの周辺に向かって閉端を有する少なくとも1つのスロットを含み、前記閉端は、前記撓み要素の少なくとも一部より前記ハブの周囲の近くに置かれる、請求項1~9のいずれか一項に記載の支持体。
【請求項11】
前記本体は、前記ハブの周りに位置付けられた複数のアームを含み、各アームは、マーカのための領域を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の支持体。
【請求項12】
ホルダであって、
前記ホルダの横方向に延在するレッジと、
前記ホルダの横方向に延在する少なくとも1つのアームと、
前記レッジと前記アームとの間に少なくとも部分的に延在するガイド面であって、
前記アームは前記レッジから離間され、
前記アームは、前記ホルダの軸方向に対して非垂直方向に傾斜した摺動面を含む、ガイド面を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の支持体のためのホルダ。
【請求項13】
前記摺動面は、前記ホルダの接線方向に丸みを帯びる、請求項12に記載のホルダ。
【請求項14】
前記アームは、基部及び自由端を有し、前記摺動面は、前記基部と前記自由端との間に少なくとも部分的に延在し、第1の領域及び第2の領域を有し、前記第1の領域は、前記第2の領域より前記基部の近くに置かれ、前記第1の領域の遠位部から前記レッジに測定された第1の軸方向距離は、前記第2の領域の遠位部から前記レッジに測定された第2の軸方向距離より短い、請求項13に記載のホルダ。
【請求項15】
前記摺動面は、前記第1の領域の前記遠位部及び前記第2の領域の前記遠位部を形成する頂部を有し、前記頂部は、前記第1の領域と前記第2の領域との間でまっすぐであり、前記ホルダの前記横方向に対して傾斜する、請求項14に記載のホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本出願の実施形態は、一般に光学手術ナビゲーションシステムなどのナビゲーションシステムの分野に関する。より詳細には、本発明は、ナビゲーションシステムのための少なくとも1つのマーカのための支持体に関する。支持体は、前記少なくとも1つのマーカのための少なくとも1つの領域を有する本体と、前記支持体をホルダに取り付けるためのハブとを含む。ハブは、少なくとも1つの基準面と、少なくとも1つの撓み要素と、少なくとも1つのガイド面と、スナップ嵌合機能とを含む。ハブは、ハブの軸方向を画定する中心長手方向軸を含んでもよい。少なくとも1つの基準面は、ハブの第1の端部に置かれてもよく、及び/又は中心長手方向軸から第1の距離に半径方向に位置付けられてもよい。少なくとも1つの撓み要素は、ハブの第2の端部に置かれてもよく、及び/又は中心長手方向軸から第2の距離に半径方向に位置付けられてもよい。少なくとも1つのガイド面は、基準面と撓み要素との間の少なくとも一部に延在してもよい。スナップ嵌合機能は、撓み要素に置かれてもよい。
【0002】
本出願の実施形態は、支持体などのためのホルダにも関する。ホルダは、ホルダの半径方向又は横方向に延在することがあるレッジと、ホルダの半径方向又は横方向に延在することがある少なくとも1つのアームと、レッジとアームとの間の少なくとも一部に延在することがあるガイド面とを含む。アームは、ホルダの軸方向に対して非垂直方向に傾斜することがある摺動面を含んでもよい。アームは、レッジから離間されてもよい。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
光学ナビゲーションシステムなどのナビゲーションシステムは、空間における物体の位置を示し又は追跡するために使用することができる。例えば光学ナビゲーションシステムは、反射マーカの上にIR光を投影するカメラシステムを含むことができる。反射マーカは、投影された光を反射するために再帰反射材料を含むことができる。カメラシステムは、反射した光を捕捉し、マーカの位置を決定することができる。空間における位置を示すために単一マーカを使用することができる。固定された所定のパターンを有する複数のマーカは、空間における様々な物体を6自由度で追跡するために使用することができる。アクティブ光学ナビゲーションシステムは、アクティブマーカを使用し、マーカは、カメラシステムが検出できるLEDなどの光を投影する。
【0004】
光学ナビゲーションシステムは、高精度の部品のアセンブリに対して、例えば自動車、航空宇宙、及び医療用途などの種々の用途に使用することができる。例えば医療用途では、光学ナビゲーションシステムは、手術中に器具の追跡、及び/又は医療機器の位置付けのために使用することができる。
【0005】
パッシブ再帰性反射マーカを様々な用途に使用することが公知である。一部の用途では、球体が支持体に取り外し可能に装着され、支持体は、次いで器具若しくはツールに取り付け、又は一体化することができる。取り外し可能な支持体は、一般に複数のポストを所定のパターンで有し、球体は、ネジ山又は環状のスナップ嵌合連結を使用して複数のポストに装着される。他のシステムは、円板形状のマーカを使用する。このようなシステムに共通するのは、6自由度で物体を追跡するために、複数のマーカ、多くの場合少なくとも4つのマーカを支持体に装着しなければならないことである。これは時間が掛る可能性がある。具体的には医療用途では、マーカは、手術に使用する場合に殺菌する必要がある。このような用途に対して、マーカは、単一使用の使い捨て又は殺菌可能のいずれかである。殺菌可能である場合、マーカは、次の手術の前に十分に洗浄して殺菌できるために、使用後に支持体から分解する必要がある。各手術の前に、マーカは、支持体に取り付けなければならない。
【0006】
ナビゲーションシステムの精度は、通常ミリメートル未満の範囲内である。従って反射球又は円板などのマーカは、非常に正確に支持体に取り付けなければならず、支持体は、使用中に精度が低下しないように安定した方法で別のデバイスに取り付ける必要がある。
【0007】
マーカを支持体に組み立てることは、ナビゲーションシステムを使用するための準備時間を追加し、これはほとんどの用途で最低に低減するべきである。医療用途では、時間は少なく、光学ナビゲーションシステムための構成要素を組み立てるために利用できる時間は限られている。その上、支持体を他のデバイスに安定して取り付ける必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の概要
ナビゲーションシステムの構成要素を組み立てるために必要な時間を低減することが望ましい。具体的には、安定した方法で別の構成要素に迅速に取り付けることができる支持体を提供することが望ましい。そのような支持体を安定して迅速に取り付けることができるホルダを提供することも望ましい。
【0009】
従って本発明の実施形態は、添付の特許請求の範囲による支持体及びホルダを提供することにより、単一で又はあらゆる組み合わせで、上に同定されたような当技術分野の1つ若しくは複数の不足、欠点又は課題を緩和、軽減又は取り除くことを追求することが好ましい。
【0010】
一実施形態によれば、ナビゲーションシステムのための少なくとも1つのマーカのための支持体は、前記少なくとも1つのマーカのための少なくとも1つの領域を有する本体と、前記支持体をホルダに取り付けるためのハブとを含む。ハブは、ハブの軸方向を画定する中心長手方向軸と、ハブの第1の端部に置かれ、中心長手方向軸から第1の距離に半径方向に位置付けられた少なくとも1つの基準面と、ハブの第2の端部に、中心長手方向軸から第2の距離に半径方向に位置付けられた少なくとも1つの撓み要素と、基準面と撓み要素との間の少なくとも一部に延在する少なくとも1つのガイド面と、撓み要素に置かれたスナップ嵌合機能とを含む。
【0011】
撓み要素は、基部及び自由端を有してもよい。基部は、本体に連結されてもよく、撓み要素は、ハブの軸方向に延在してもよい。
【0012】
基部から自由端にハブの軸方向に測定された撓み要素の高さは、ハブの接線方向に変化してもよい。
【0013】
撓み要素の自由端は、中心長手方向軸の周りに少なくとも部分的に偏心して位置付けられてもよい。
【0014】
自由端の上面は、基準面に向かって及び中心長手方向軸に向かって、例えば中心長手方向軸に内方に向かって及び基準面に向かって傾斜してもよい。
【0015】
スナップ嵌合機能は、v字形窪みなどの窪みを含んでもよい。
【0016】
第1の距離は第2の距離と異なってもよい。第1の距離は第2の距離より小さくてもよい。
【0017】
ガイド面は、第1の部分及び第2の部分を含んでもよい。第1の部分は、ハブの軸方向に円筒断面を有してもよい。第2の部分は、ハブの軸方向に円錐断面を有してもよい。
【0018】
ハブは、中心長手方向軸に向かって開端を有し、ハブの周辺に向かって閉端を有する少なくとも1つのスロットを含んでもよい。閉端は、撓み要素の少なくとも一部よりハブの周囲の近くに置かれてもよい。
【0019】
本体は、ハブの周りに位置付けられた複数のアームを含んでもよい。各アームは、マーカのための領域を有してもよい。
【0020】
一実施形態によれば、支持体の実施形態に対するようなホルダは、ホルダの横方向に延在するレッジと、ホルダの横方向に延在する少なくとも1つのアームと、レッジとアームとの間に少なくとも部分的に延在するガイド面とを含む。アームはレッジから離間され、アームは、ホルダの軸方向に対して非垂直方向に傾斜する摺動面を含む。
【0021】
摺動面は、ホルダの接線方向に丸みを帯びでもよい。
【0022】
アームは、基部及び自由端を有してもよく、摺動面は、基部と自由端との間に少なくとも部分的に延在してもよく、第1の領域及び第2の領域を有してもよい。第1の領域は、第2の領域より基部の近くに置かれてもよい。第1の領域の遠位部からレッジに測定された第1の軸方向距離は、第2の領域の遠位部からレッジに測定された第2の軸方向距離より短くてもよい。
【0023】
摺動面は、第1の領域の遠位部及び第2の領域の遠位部を形成する頂部を有してもよい。頂部は、第1の領域と第2の領域との間で実質的にまっすぐであってもよく、ホルダの横方向に対して傾斜してもよい。
【0024】
本発明の更なる実施形態は、従属請求項に定義されている。
【0025】
本発明の実施形態は、別のデバイスと安定して組み立てることができる、ナビゲーションシステムのマーカのための支持体を提供する。ナビゲーションシステムのためのマーカは、複数のマーカが単一のアセンブリ構成要素を備えた他の器具に固定することができるように、支持体に取り付けられてもよく、単一のアセンブリ構成要素により、組み立てがより単純により迅速になる。例えば支持体は、把持部を手で変えることなくホルダと組み立てることができる。それ故に、単一の構成要素は、複数のマーカに取り付けるように扱われ、それでも構成要素間の連結は安定する。実施形態の更なる利点は、以下に記載されている。
【0026】
用語「comprises/comprising(含む)」は本明細書に使用される時に、述べられた特徴、整数、ステップ又は構成要素の存在を特定するが、1つ若しくは複数の他の特徴、整数、ステップ、構成要素又はそれらの群の存在或いは追加を排除しないことを強調しておく。
【0027】
図面の簡単な説明
可能な本発明の実施形態のこれら及び他の態様、特徴及び利点は、添付図面を参照して、本発明の実施形態の以下の記載から明瞭に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1a】支持体の実施形態を例示する上面図である。
図1b図1aの支持体の上面斜視図である。
図1c図1aの支持体の底面図である。
図1d図1cの支持体の底面斜視図である。
図1e】ハブの実施形態を例示する断面斜視図である。
図2a】ホルダの実施形態を例示する上面斜視図である。
図2b】第1の視線方向からの図2aのホルダの側面図である。
図2c図2bの側面図に対して90度回転した、第2の視線方向からの図2aのホルダの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
実施形態の説明
次に本発明の特定の実施形態について、添付図面を参照して記載する。しかし本発明は、多くの異なる形で具現化されてもよく、本明細書に説明された実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろこれらの実施形態は、本開示が完璧に完了し、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。添付図面に例示された実施形態の詳述に使用された専門用語は、本発明の限定を意図するものではない。図面では、同じ番号は同じ要素を指す。
【0030】
以下の記載は、精度だけではなく、手術の準備に利用可能な限定された時間に適応するために組み立てやすいことも重要である、手術ナビゲーションシステムに適用可能な本発明の実施形態に焦点を当てる。しかし本発明は、本出願に限定されるのではなく、部品組立工程、検査工程及び測定工程、その他などの多くの他の手順に適用されてもよいことが認識されよう。
【0031】
様々な実施形態において、本発明は、同じ構造を有する1つ又は複数の構成要素及び要素を含んでもよい。従って図面では、同じ構造を有する構成要素は、同じ参照番号で示されている。しかし例示された全ての構成要素が、全ての実施形態に含まれると認識するべきではない。以下の記載では、実施形態の構成要素の1つが記載され、2つ以上の構造を含む実施形態の追加の効果は、組み合わせによって達成される効果を明らかにするために記載されている。
【0032】
図1a~1eは、ナビゲーションシステムのための少なくとも1つのマーカのための支持体1を例示し、図2a~2eは、支持体1などのためのホルダ20を例示する。支持体1及びホルダ20は、別個に生産して送達することができる。例えば支持体1は、予め殺菌された単一使用の構成要素であってもよいのに対して、ホルダ20は複数使用の再殺菌可能な構成要素であってもよい。以下では、支持体1について最初に記載され、次にホルダ20、最後に支持体1及びホルダ20を含む組立の態様並びに組立工程が記載される。
【0033】
支持体
支持体1は、固定場所にナビゲーションシステムのためのマーカを取り付けるために使用することができる。支持体1は、フライス加工又は射出成形などによりマーカと別に生成することができる。マーカは、パッシブ再帰反射材料又はアクティブLEDなどの光学構成要素であってもよい。支持体1は、支持体が追跡すると思われる自由度の数に依存して、1つ又は複数のマーカを含んでもよい。マーカが支持体1に取り付けられた後、アセンブリは、パッケージ内に置かれ、殺菌され、無菌環境で使用するために送達されることが可能である。マーカは、接着などにより支持体1に永久に取り付けることができる。それ故に支持体の使用者は、マーカを取り扱う必要がない。これは、複数のマーカを使用する時に特に有益であり、複数のマーカは、支持体1のみを取り扱うことにより、別のデバイスに取り付けることができる。例えば3つ以上のマーカ、例えば4~6個のマーカを有する支持体1の実施形態では、全てのマーカは、単一の組立ステップで安定して組み立てることができる。これは、マーカを器具などの他のデバイスに実施形態の支持体1で、しかも安定して取り付けるために必要な時間を大幅に低減する。手術の場面で、器具は、光学ナビゲーションシステムなどのナビゲーションシステムを使用して追跡することができる。手術に準備するために利用できる時間は少ない。それ故に、単一の支持体1で複数のマーカを器具に取り付ける機能は、このような場面で特に有益である。その上、手術スタッフは保護衣服及び手袋を着用するので、取り扱いやすさは手術場面で重要である。それ故に複数のマーカを単一の支持体1で取り付けることは、この理由でも好都合である。本発明による支持体1及びホルダ20の更なる利点は、以下で明らかになる。
【0034】
図1a~1eに例示された支持体1の実施形態は、少なくとも1つのマーカのために少なくとも1つの領域3を有する本体2を含む。例示された実施形態では、支持体1はマーカのために4つの領域3を含むが、マーカのために4つより少ない又は多い領域3を含んでもよい。例示された実施形態では、マーカのための領域3は、単一の平面に、6自由度までの高精度で取り付けられたマーカを備えた支持体1を追跡できる所定の固定パターンで置かれる。
【0035】
図1eは、支持体1をホルダ20(図2a~2c)に取り付けるためのハブ4の様々な詳細を例示する。ハブ4は、ハブ4の軸方向を画定する中心長手方向軸5(図1a~1d)を含む。横方向軸(図に示されていない)は、中心長手方向軸5に垂直である。
【0036】
図1c~1dに見られるように、ハブ4は、ハブ4の第1の端部に置かれ、中心長手方向軸5から第1の距離に半径方向に位置付けられた、少なくとも1つの基準面6を含む。ハブ4の第1の端部は、支持体1の底部又は遠位端であってもよい。基準面6は、ハブ4の横方向に伸張部又は幅を有し、中心長手方向軸5の周りに少なくとも部分的に延在してもよい。基準面6は、領域3などの他の要素を位置付けることができる、支持体1の固定した所定の位置を提供する。
【0037】
図1a~1b及び1eに見られるように、ハブ4は、ハブ4の第2の端部に置かれ、中心長手方向軸5から第2の距離に半径方向に位置付けられる、少なくとも1つの撓み要素7を含む。ハブ4の第2の端部は、支持体1の上端又は近位端であってもよい。ハブ4の第2の端部は、例えば支持体1及び支持体1に連結されたあらゆるデバイスの場所を決定するために使用したナビゲーションシステムのカメラ又は他の型の測定デバイスに向かって方向付けられてもよい。
【0038】
図1a、1d及び1eに見られるように、ハブ4は、基準面6と撓み要素7との間に少なくとも部分的に延在する、少なくとも1つのガイド面8を含む。例えばガイド面8は、基準面6から撓み要素7に向かって延在してもよい。ガイド面8は、撓み要素7が偏向された時に、支持体1を横方向に安定させることができる。
【0039】
図1a~1eに見られるように、ハブは、支持体をホルダ20などの別のデバイスに係止するためにスナップ嵌合機能9を含む。スナップ嵌合機能9は、撓み要素7に置かれてもよい。
【0040】
例示された実施形態では、撓み要素7は、基部及び自由端を有する。自由端は上面10を有してもよい。基部は本体2に連結される。負荷されない又は偏向されない状態で、撓み要素7は、ハブ4の軸方向、例えば基部からハブ4の第2の端部に向かって中心長手方向軸5に実質的に平行に延在する。基部から自由端にハブ4の軸方向に、例えば中心長手方向軸5に平行に測定された撓み要素7の高さは、ハブ4の接線方向に変化してもよい。高さが変化することにより、ハブ4の接線方向に、すなわちハブ4の中心長手方向軸5の周りに撓み要素7の上面10(図1e)が傾く。これは、撓み要素7に力を加えて偏向させることに寄与するがあり、これは次いで以下に論じるように、組み立てられる時に支持体1の軸方向及び横方向に支持体に安定性を加える。
【0041】
その上一部の実施形態では、撓み要素7の自由端は、少なくとも部分的に偏心し、すなわちハブ4の中心長手方向軸5から中心長手方向軸5の周りに変化する半径方向距離に位置付けられてもよい。これは、撓み要素7上に加える力を増加することがあり、組み立てられる時に支持体に安定性を加える。傾く上面10及び自由端の偏心的位置は、組み合わせて又は別個に使用されてもよく、各態様は組み立てられる時に支持体1の安定性に加わる。
【0042】
撓み要素7の自由端の上面10は、基準面6に背を向け、中心長手方向軸5に向かって内方に傾斜してもよい。これは、組み立てられる時に上面10上の磨滅を低減させる。それ故に支持体1がホルダ20と複数回組み立てられ、分解される場合、上面10から材料が変形し又は擦れて落ちる危険が低減し、上面10の形状が維持され、これは複数回組み立て/分解された時にも支持体を一貫して安定させることに寄与する。これは、支持体1とホルダ20との組立の嵌合面の間の摩擦を低減して、組立工程もより容易にさせる。
【0043】
図1a~1eの実施形態では、スナップ嵌合機能9は、v字形窪みなどの窪みを含み、これは撓み要素7の自由端10からハブ4の第1の端部に向かって延在してもよい。他の実施形態では、スナップ嵌合機能は、u字形の窪みである。一層他の形状も予測できる。v字形の窪みでは、スナップ嵌合機能9は2つの側面を含み、これは以下に更に説明されるように安定性に寄与することがある。
【0044】
上に開示されたように、基準面6はハブ4の第1の端部に置かれ、中心長手方向軸5から第1の距離に半径方向に位置付けられ、撓み要素7は、ハブ4の第2の端部に置かれ、中心長手方向軸5から第2の距離に半径方向に位置付けられる。一部の実施形態では、第1の距離は第2の距離と異なる。これは、力が撓み要素7から基準面6に向かって中心長手方向軸5に対して内方/外方に方向付けられるので、支持体に安定性を追加する。図1a~1eに例示された実施形態では、第1の距離は第2の距離より小さいことにより、遠位端での小型設計が達成され得るのと同時に安定性を加え、支持体1及びホルダ20は組み立てやすい。
【0045】
一部の実施形態では、ガイド面8は、第1の部分及び第2の部分を含む。第1の部分は、ハブ4の軸方向に沿って円筒断面を有してもよく、第2の部分は、ハブ4の軸方向に沿って円錐断面を有してもよく、又は逆も同様である。第1の部分及び第2の部分の形状は、ホルダ20の嵌合面の形状に補完してもよい。円錐断面を有することは、以下に論じるように、組み立てられる時に支持体1がホルダ20の遠位端に向かって押されると安定性を追加するのに対して、円筒断面は、支持体1をホルダ20上に詰め込まず、従って分解を容易にする。
【0046】
図1aに見られるように、ハブ4は、中心長手方向軸5に向かって開端を有し、ハブ4の周辺に向かって閉端を有する、少なくとも1つのスロット11を含んでもよい。閉端は、撓み要素7の少なくとも一部よりハブ4の周辺の近くに置かれてもよい。スロット11はガイド面8を通って延在してもよく、ガイド面8は、ハブ4の長手方向軸5に沿って複数の区分に分離されてもよい。スロット11は、以下に記載されるように、ホルダ20の一部に対して入口を提供する。図1a~1eの実施形態では、スロット11は、開端から閉端にハブ4の半径方向又は横方向に延在する側面を含む。
【0047】
停止部材12は窪みに置かれてもよい。窪み9は停止部材12と撓み要素7の上面10との間に置かれてもよい。停止部材12は、上面10の高さより高い高さを有してもよい。追加として、停止部材は、撓み要素7の残余部の厚さより厚い厚さを有してもよい。これは、撓み要素7の反対側より停止部材12において撓み要素7の偏向性を低減させ、これは次いで支持体1に加えられた力を増加させ、安定性を高めることがある。それ故に停止部材12は二重機能性を有することがある。しかし停止部材12は、他の実施形態では、撓み要素7の残余部と同じ厚さを有してもよい。
【0048】
撓み要素7の基部は、例示された実施形態では、隣接したスロット11の側面の間で支持体1の基部2に取り付けられる。スロット11は、撓み要素7が組み立て/分解された時に外方/内方に押される際に、スロット11の間の基部の一部はハブ4の長手方向に上/下に傾くことができるので、撓み要素7に追加の可撓性を提供する。これは、安定性と同様に、支持体1の組立/分解を容易にすることに更に寄与する。
【0049】
本体2は、ハブの周りに位置付けられた複数のアームを有してもよく、各アームは、マーカのために領域3を有する。アーム12の数及び長さ/マーカのための領域3の間の距離は、所望の精度及び追跡するための自由度の数に依存して異なってもよい。例証的実施形態では、アーム12の数は4つであり、各アームの先端にマーカのための領域3が1つずつある。しかしアームの数、及び各アーム上のマーカのための領域3の数、並びに領域によって形成されたパターンは異なってもよい。アーム12の正確な形状及び領域3によって形成されたパターンは、図1a~1eの実施形態における例に過ぎない。
【0050】
基部2及びハブ4の材料の厚さは、本明細書に記載されたように、撓み要素7を偏向させるためにサイズ化されてもよい一方で、マーカのための領域3はそのままであり、偏向中に基準面6に関連して動く。これは、支持体1がホルダに装着される時に各マーカとホルダ20との間に固定した関係を提供する。例えば自由端10の偏向は、数ミリメートル以下の範囲内であってもよい。
【0051】
ホルダ
図2a~2cは、上に記載されたような実施形態による、例えば支持体1のためのホルダ20を例示する。ホルダ20は、支持体1がホルダ20に安定して装着できるように、支持体1に少なくとも部分的に補完形状を有するように設計される。ホルダ20は、従って器具などの他のデバイスの上に永久に又は取り外し可能に装着することができる。それ故に、他のデバイスは、支持体を追跡することにより空間において正確に追跡することができる。ホルダを他の器具の上に装着することは、例えば参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、本出願の出願人による国際公開第2019/164441号(ホルダは「頭部」と示されている)に記載されている。
【0052】
ホルダ20は、ホルダ20の半径方向又は横方向に延在するレッジ21を含む。レッジ21は、ホルダ20の周囲に部分的又は完全に延在してもよい。レッジ21は、支持体1及びホルダ20が組み立てられる時に、基準面6がそれに当接し、固定した所定の位置に位置付けられることがある支持体を提供する。レッジ21は、ホルダの長手方向軸22を中心として周りに置かれてもよい。レッジ20の横方向への延長は、支持体1の基準面6の幅と同じ又はそれ以上の幅を有するようにサイズ化されてもよい。
【0053】
ホルダ20は、ホルダ20の半径方向又は横方向に延在する少なくとも1つのアーム23を含む。ガイド面24は、レッジ21とアーム23との間に少なくとも部分的に延在する。ホルダ20のガイド面24は、ホルダ20の長手方向軸22を中心として周りに置かれてもよい。更にホルダのガイド面24は、支持体1のガイド面8と摺動又は位置合わせなどの締まり嵌めを有するようにサイズ化されて形状されてもよい。それ故にホルダ20のガイド面24は、ホルダ20の長手方向軸22に沿った円錐断面を備えた第1の部分、及び長手方向軸22に沿った円筒断面を備えた第2の部分を含んでもよく、又は逆も同様である。
【0054】
アーム23は、レッジ21からホルダ20の長手方向軸22に沿って離間されてもよい。その上、アーム23は、ホルダ20の長手方向軸22に沿って軸方向に対して非垂直方向に傾斜されてもよい摺動面25を含む。これは、以下に更に記載されるように、支持体1をホルダ20に安定して装着させる。
【0055】
摺動面25は、その先端などがホルダ20の接線方向に丸みを帯びてもよい。このような形状は、u字形又はv字形のスナップ嵌合機能に位置付けることができる。摺動面25及び支持体1のv字形窪み9の半径は、摺動面25が窪み9の側面に当接するが、窪み9の先端/最深部から離間する摺動面25の先端に当接しないような寸法であってもよい。それ故に、アーム23は、支持体1及びホルダ20のアセンブリに安定性を追加する2つの分離した面によって支持される。
【0056】
アーム23は、基部及び自由端を有してもよい。摺動面25は、基部と自由端との間に少なくとも部分的に延在し、第1の領域及び第2の領域を有してもよい。第1の領域は、第2の領域より基部の近く置かれてもよい。第1の領域の遠位部からレッジ21に測定した第1の軸方向距離は、第2の領域の遠位部からレッジ21に測定した第2の軸方向距離より短くてもよい。言い換えれば、摺動面25は、ホルダの横方向軸、すなわちホルダ20の長手方向軸22に垂直な軸に対して傾斜してもよい。傾斜は、アーム23の基部が、アーム23の自由端よりレッジ21の近く置かれてもよい。その上、摺動面25及び撓み要素8の自由端は、支持体1及びホルダ20が組み立てられる時に、摺動アームが撓み要素8の自由端に当接するようにサイズ化されてもよい。それ故に、支持体1は、ホルダと組み立てられる時に、摺動面25とレッジ21との間に保持されてもよい。その上、摺動面25とレッジ21との間の距離は、スロット11において基準面6と撓み要素7の自由端との間で第1の距離より少なくとも部分的に大きいようにサイズ化されてもよい。摺動面25とレッジ21との間の距離は、基準面6と窪み9により近い撓み要素7の自由端との間の第2の距離より小さくてもよく、又は更に窪み9の最深部で測定されてもよい。これは、支持体1及びホルダ20の組み立てを容易にする一方で、撓み要素7は、支持体1及びホルダ20が組み立てられる時に、中心長手方向軸5から離れて外方に偏向することができる。その上、組立中に撓み要素7を偏向することにより、支持体1に力を提供し、これは安定性を高める。しかし撓み要素7を偏向することは、全ての実施形態に必要ではない。その代わりに、摺動面25と撓み要素7との間に摺動又は位置決め嵌合が提供されてもよい。
【0057】
摺動面25は、第1の領域の遠位部及び第2の領域の遠位部を形成する頂部を有してもよい。頂部は、第1の領域と第2の領域との間で直線であってもよく、ホルダ1の半径方向又は横方向に対して傾斜してもよい。これは、摺動面25と撓み要素7の自由端との間の摩擦を低減させ、上に論じたように、撓み要素7の変形及び損傷の危険性を低減する。
【0058】
ホルダ20の基部26又は遠位端は、図2b及び2cの実施形態に例示されたように、長手方向軸22及び/又はレッジ21に対して傾斜してもよい。しかしホルダ20の基部26又は遠位端は、他の実施形態ではレッジ21に平行であってもよい。それ故に、マーカのための領域3は、ホルダ20の基部26に対して平行又は斜めであってもよい。
【0059】
ホルダ20は、チタニウム又はステンレス鋼などの、支持体1の材料より堅固な材料で作成されてもよい。それ故に、アーム23は堅固であり、本明細書に記載されたように、撓み要素7が偏向するほど偏向しなくてもよい。
【0060】
支持体及びホルダの組み立て
支持体1及びホルダ20を組み立てるために、支持体5の長手方向軸は、ホルダ20の長手方向軸22と位置合わせされる。ホルダ20は、スロット11をホルダのアーム23と位置合わせするために、その長手方向軸5を中心に回転される。支持体1のガイド面8は、ホルダ20のガイド面24に沿って導かれる。支持体1のガイド面8及びホルダ20のガイド面24は、アーム23がスロットの側面から隙間を空けるようにサイズ化される。支持体1は、基準面6がホルダ20のレッジ21に当接するまで、ホルダのガイド面24に沿って導かれる。これにより、支持体1及びホルダ20が長手方向に安定して組み立てられる。次いで支持体1は、ホルダ20に関連して回転され、摺動面24は撓み要素7の自由端に当接する。これにより、ホルダに対する支持体1の位置がアセンブリの軸方向に固定される。支持体1のガイド面8とホルダ20のガイド面24との間の当接/摺動又は位置決め嵌合は、ホルダ20に対して支持体1が斜めになるのを防ぐ、すなわちアセンブリの長手方向軸に横方向に安定させる。嵌合が緊密であるほど、連結は安定する。その上、撓み要素7の自由端が傾き、摺動面が上記のようにホルダ20の横方向軸に対して傾斜する場合、撓み要素7は、長手方向軸から外方に偏向されてアーム23から支持体1に力を提供し、支持体1は、アーム23とレッジ21との間にしっかりと取り付けられ、軸方向及び横方向に安定性を追加する。支持体1は、アームがスナップ嵌合機能9に組み立てられた位置でスナップ止めされるまで回転されてもよい。組み立てられた位置では、アーム23とレッジ21との間の距離は、撓み要素7が外方に偏向されるようにサイズ化されてもよい。それ故に、力は支持体1がホルダ20に完全に組み立てられた位置にも提供されてもよく、これにより、更に安定性が増し、不用意な分解を防ぐ。支持体1をホルダ20から分解するために、工程は逆転される。
【0061】
支持体が複数のスロット11を有し、ホルダ20が複数のアームを有する場合、1つ又は複数のスロット11/アーム23は、他方のスロット11/アーム23より大きい幅を有してもよく、この場合、より広い幅のアーム23は、対応する大きさにされたスロット11に隙間を有するが、大き過ぎてより小さいスロット11の少なくとも1つを通過できないサイズであることがある。これにより、支持体1をホルダ20に対して1方向のみに回転して組み立てる。
【0062】
上記のように、支持体1は、各窪み9に対して1つの停止部材などの、1つ又は複数の停止部材12を有してもよい。停止部材は、組み立てられる時に、アーム23及び摺動面24が回転し過ぎて窪み9を超えることを防ぐことがある。停止部材12は、ホルダ20に対して誤った方向に支持体12を回転させることにより、支持体1及びホルダ20を不正確に分解することも防ぐことがある。その上、停止部材23は、側面の延長部であるようなスロット11の側面に置かれてもよい。これにより、停止部材12の高さが撓み要素7の上面10より高いので、支持体1が組立中に誤った方向に回転するのを防ぐ。
【0063】
図1a~1e、及び図2a~2cに例示された実施形態では、支持体は、3組の撓み要素7、スロット11、ガイド面8、基準面6、及びスナップ嵌合機能9を有し、ホルダ20は、対応する数の嵌合要素を有する。これにより、単一の撓み要素7、スロット11、ガイド面8、基準面6、及びスナップ嵌合機能9、並びに各嵌合要素を1つ備えたホルダ20より安定性が向上する。しかしナビゲーションシステムにあまり精度が望まれない一部の実施形態では、単一のこれらの特徴のそれぞれを備えた実施形態が、十分な精度を提供する。3組を備えた実施形態は、ミリメートル未満の精度などの高い精度が望ましい状況では特に有益である。上記のような位置合わせ及び/又は摺動嵌合を備えた支持体1及びホルダ20の設計は、手術ナビゲーションに使用される光学ナビゲーションシステムなどのナビゲーションシステムに対する低いミリメートル未満の範囲内での精度が可能な、安定性を提供する性能を有する。このようなシステムは、患者の生体構造に対して対応する精度を備えたナビゲーション器具及び移植片に使用することができる。
【0064】
明らかになるように、上に開示された特定の実施形態の特徴及び属性は、追加の実施形態を形成するために異なる方法で組み合わされてもよく、その全ては本開示の範囲内に収まる。
【0065】
本明細書に使用された条件付き言語、とりわけ、「can」、「could」、「might」、「may」、「e.g.」などは、別段に明記されていない、又は使用される文脈で理解されない限り、概して特定の実施形態が特定の特徴、要素及び/又は状態を含むが、他の実施形態はそれらを含まないことを伝えることを意図する。従って、そのような条件付き言語は、概して特徴、要素及び/又は状態がいかなる方法でも1つ若しくは複数の実施形態のために必要とされること、又は1つ若しくは複数の実施形態が、筆者の入力若しくはプロンプトを用いて、又はそれらを用いずに、これらの特徴、要素及び/又は状態が任意の特定の実施形態に含まれるか、又は任意の特定の実施形態において実行されるべきかどうかを決定するための論理を必ず含むことを意図しない。
【0066】
本明細書で記載された、及び/又は添付の図に描かれた流れ図の任意のプロセス説明、要素、若しくはブロックは、プロセス中の特定の論理関数若しくはステップを実現するための1つ又は複数の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、或いはコードの部分を潜在的に表すと理解されたい。代替実装形態は、本明細書に記載された実施形態の範囲内に含まれ、関与する機能に依存して要素又は関数は削除され、実質的に同時に又は逆の順番を含めて、図示され又は検討された順番ではない順番で実行されてもよいことが、当業者には理解されるはずである。
【0067】
上記の実施形態に多くの変更及び修正を行ってもよく、その要素は他の許容できる例に含まれるものと理解されるべきであることが強調されるべきである。全てのそのような修正及び変更は、本開示の範囲内で本明細書に含まれ、以下の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。
【0068】
本発明は、特定の実施形態を参照して上に記載されている。しかし上に記載された以外の実施形態が、本発明の範囲内で等しく可能である。上に記載されたものと異なる方法ステップが、本発明の範囲内で提供されてもよい。本発明の異なる特徴及びステップが、記載された以外の組み合わせで組み合わされてもよい。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
図1a
図1b
図1c
図1d
図1e
図2a
図2b
図2c
【国際調査報告】