(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-23
(54)【発明の名称】指圧道具
(51)【国際特許分類】
A61H 39/04 20060101AFI20230816BHJP
【FI】
A61H39/04 U
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023505904
(86)(22)【出願日】2021-07-05
(85)【翻訳文提出日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 KR2021008468
(87)【国際公開番号】W WO2022025459
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】10-2020-0093231
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523029364
【氏名又は名称】カン、ヨン ヒ
【氏名又は名称原語表記】KANG,Young Hee
【住所又は居所原語表記】102dong 801ho,113,Haedeung-ro Dobong-gu Seoul 01427,Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】523029375
【氏名又は名称】ペ、ジン ホ
【氏名又は名称原語表記】BAE,Jin Ho
【住所又は居所原語表記】102dong 801ho,113,Haedeung-ro Dobong-gu Seoul 01427,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】カン、ヨン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】ペ、ジン ホ
【テーマコード(参考)】
4C101
【Fターム(参考)】
4C101BA01
4C101BB04
4C101BB08
4C101BB09
4C101BC09
4C101BC27
4C101BD02
4C101BD04
4C101BD07
4C101BD13
4C101BD16
4C101BE02
(57)【要約】
指圧道具であって、特に少ない力でも手軽に人体の奥深く位置する経穴を刺激することができるように、棒形態からなる指圧本体の一端が一側方向に向かって屈曲して第1加圧部を形成し、前記第1加圧部は先端に行くほど幅が次第に減るように形成され、てこの原理で第1加圧部を介して経穴を加圧することができる。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒形態からなる指圧本体(A)の一端が一側方向に向かって屈曲して第1加圧部(100)を形成し、
前記第1加圧部(100)は先端に行くほど幅が次第に減るように形成され、てこの原理で第1加圧部(100)を介して経穴を加圧することができる
ことを特徴とする指圧道具。
【請求項2】
前記指圧本体(A)の他端には、球形態をなす打撃ボール(400)が一側方向に突出するように備えられる
請求項1に記載の指圧道具。
【請求項3】
前記指圧本体(A)の他端には、柱形態をなし先端が丸みを帯びて形成された第3加圧部(300)が突出形成され、
前記打撃ボール(400)は、第3加圧部(300)に脱着可能に嵌められる
請求項2に記載の指圧道具。
【請求項4】
前記指圧本体(A)の他端は、他側方向に向かって屈曲して第2加圧部(200)を形成し、
前記第2加圧部(200)は先端が外側に向かって膨らみながらも第1加圧部(100)の先端より緩慢な曲率を有するように形成される
請求項2に記載の指圧道具。
【請求項5】
前記指圧本体(A)は、第1加圧部(100)を介して経穴が加圧される回数をカウンティングすることができるカウンティング部材(500)がさらに備えられる
請求項1に記載の指圧道具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指圧道具に関する。特に、経穴を加圧することができる指圧道具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に指圧とは、親指や手掌等で体の表面の一定部位を圧迫することにより血の循環を円滑にして健康の増進または疾病の治療を図る徒手療法を意味する。
【0003】
また、阿是穴(あぜけつ)は、痛みが感じられる部位内で、押したときにより敏感に感じられる地点をいい、ここで「阿(あ)」は擬声語で、圧痛点を押したときに「あいたっ」または「あ」と吐き出す声を表現したものである。すなわち、阿是穴(あぜけつ)という用語の意味は、押したとき痛い部位がすなわち経穴となるという意味である。
【0004】
このような阿是穴は、西洋医学のTP(Trigger Point)療法と類似し、TP療法は、筋肉が過度に緊張したときに骨格筋または筋膜に現れる痛みの誘発点(Trigger Point、周辺よりさらに固く敏感で周辺に痛みが広がってゆく)を指圧したり鍼で治療する技法である。痛みがあるときに阿是穴に鍼を打ったりマッサージをしたりすると、痛みの緩和効果がみられる。
【0005】
そして手は人体の縮小版であり、人体の部位が手の中に相応していて、人体に苦痛の症状があると、手でもその症状が現れるようになる。このため、手に現れる人体相応部位を刺激して、軽い症状管理や疾病治療時の補助療法として活用している。特に、手の中で親指と人差し指の間の最も内側にへこんだ部分である合谷のツボは、消化機能改善、頭痛、生理痛、鼻炎、急な胃もたれ等の症状を緩和させるのによい経穴と知られている。
【0006】
このように多様な経穴を刺激するにおいて、手を使用したり多様な形態の指圧道具を使用したりしている。しかし、手で経穴を刺激するには多くの力が要り、ボール形態や単純な棒形態をなす指圧道具で経穴を刺激しても、合谷のツボのように奥深く位置する経穴を刺激するのに多くの力が要る問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記のような問題点を解決するためのものであって、少ない力でも手軽に人体の奥深く位置する経穴を刺激できる指圧道具を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するための本発明の指圧道具は、棒形態からなる指圧本体の一端が一側方向に向かって屈曲して第1加圧部を形成し、前記第1加圧部は先端に行くほど幅が次第に減るように形成される。
また、前記指圧本体の他端には、球形態をなす打撃ボールが一側方向に突出するように備えられることができる。
【0009】
また、前記指圧本体の他端には、柱形態をなし先端が丸みを帯びて形成された第3加圧部が突出形成され、前記打撃ボールは、第3加圧部に脱着可能に嵌められることができる。
【0010】
また、前記指圧本体の他端は、他側方向に向かって屈曲して第2加圧部を形成し、前記第2加圧部は先端が外側に向かって膨らみながらも第1加圧部の先端より緩慢な曲率を有するように形成されることができる。
また、前記指圧本体は、第1加圧部を介して経穴が加圧される回数をカウンティングすることができるカウンティング部材がさらに備えられることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、指圧する経穴が第1加圧部の下側に位置するようにした後、指圧本体の他端側を固定させてから、てこの原理を利用して、第1加圧部が経穴を刺激するように押して使用できるところ、人体の奥深く位置する合谷のツボ等のような経穴も少ない力で手軽に刺激することができる。
また、打撃ボール、第3加圧部、第2加圧部等を用いて経穴に適した刺激を加えることができ、多様な経穴を効果的に刺激することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明による指圧道具の一実施例による構造を示す斜視図である。
【
図2】本発明による指圧道具の一実施例による構造を示す正面図である。
【
図3】本発明による指圧道具の一実施例による構造を示す分解斜視図である。
【
図4】本発明による指圧道具の他の実施例による構造を示す斜視図である。
【
図5】本発明による指圧道具の他の実施例による構造を示す正面図である。
【
図6】本発明による指圧道具に適用された第1加圧具を介して経穴を刺激する状態を示す例示図である。
【
図7】本発明による指圧道具に適用された第1加圧具を介して経穴を刺激する状態を示す例示図である。
【
図8】本発明による指圧道具に適用された打撃ボールを介して按摩をする状態を示す例示図である。
【
図9】本発明による指圧道具の他の実施例による構造を示す分解斜視図である。
【
図10】本発明による指圧道具に適用された第3加圧具を介して経穴を刺激する状態を示す例示図である。
【
図11】本発明による指圧道具に適用された第2加圧具を介して経穴を刺激する状態を示す例示図である。
【
図12】本発明による指圧道具のまた他の実施例による構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明では、小さな力でも手軽に人体の奥深く位置する経穴を刺激できるように、棒形態からなる指圧本体の一端が一側方向に向かって屈曲して第1加圧部を形成し、前記第1加圧部は先端に行くほど幅が次第に減るように形成され、てこの原理で第1加圧部を介して経穴を加圧できることを特徴とする指圧道具を提案する。
【0014】
本発明の権利範囲は、以下で説明する実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的要旨を逸脱しない範囲内で、当該技術分野の通常の知識を有する者によって多様に変形実施されることができる。
以下、本発明の指圧道具は、添付された
図1~
図12を参考にして詳細に説明する。
【0015】
本発明の指圧道具は、
図1~
図5に示されたように、棒形態からなる指圧本体Aを含み、指圧本体Aは、所定の幅と長さを有しかつ薄い厚さで形成され「孫の手」と類似の形態で形成されることができる。また、指圧本体Aは、本発明がてこの原理を利用して使用されることを勘案したとき、堅固ながらも若干の弾性を有することができる素材でなされることが好ましい。
【0016】
指圧本体Aは、
図1~
図5に示されたように、一端が一側方向に向かって屈曲して第1加圧部100を形成する。このとき、第1加圧部100は、先端を介して経穴を加圧できるように、指圧本体Aの長さ方向に対して直交する方向、または指圧本体Aの長さ方向に対して直交する方向と近接した方向をなすように形成される。また、第1加圧部100の先端と指圧本体Aの間は、角張った形態で曲がることができるが、使用時に負傷を防止し堅固さを維持できるように、曲面形態で曲がることが好ましい。
【0017】
このような第1加圧部100は、先端に行くほど幅が次第に減るように形成される。また、第1加圧部100の先端は、経穴を刺激するのに適切なように、正面から見たとき丸みを帯びながらも側面から見たとき尖るように形成されることが好ましい。したがって、使用者は、指圧する経穴が第1加圧部100の下側に位置するようにした後、指圧本体Aの他端側を固定させてから、てこの原理を利用して第1加圧部100が経穴を刺激するように押して使用することができるところ、人体の奥深く位置する合谷のツボ等のような経穴も少ない力で手軽に刺激することができる。
【0018】
第1使用例として、
図6に示されたように、使用者は左手の経穴を刺激しようとするとき、着席した状態で左脚の上に左手を置き、指圧本体Aが両足を横切って第1加圧部100が左手の上に位置するようにする。その後、指圧本体Aの他端側が軸固定されるようにしてから、右手で第1加圧部100と隣接した指圧本体Aの部分を上下に動かして、第1加圧部100が経穴を刺激するようにすることができる。
【0019】
第2使用例として、
図7に示されたように、使用者は左手の経穴を刺激しようとするとき、着席した状態で左脚の上に左手を置き、指圧本体Aが右脚の下側に位置すると同時に第1加圧部100が左手の上に位置するようにする。その後、指圧本体Aの他端側が右脚によって軸固定された状態で、右手で第1加圧部100と隣接した指圧本体Aの部分を上下に動かして、第1加圧部100が経穴を刺激するようにすることができる。
【0020】
第3使用例として、使用者は左手の経穴を刺激しようとするとき、左側に横になった状態で、指圧本体Aが両脚の間に挟まれて第1加圧部100が左手の上に位置するようにする。その後、指圧本体Aの他端側が軸固定されるようにしてから、右手で第1加圧部100と隣接した指圧本体Aの部分を把持し、把持している右手を右脚で繰り返し押して、第1加圧部100が経穴を刺激するようにすることができる。
【0021】
一方、指圧本体Aは、
図1~
図5に示されたように、球形態をなす打撃ボール400が備えられることができ、使用者は、
図8に示されたように、打撃ボール400を用いて按摩をすることができる。打撃ボール400は、指圧本体A上の多様な位置に備えられることができるが、指圧本体Aの他端に一側方向に突出するように備えられることが好ましい。このように指圧本体Aの他端に一側方向に突出して備えられた打撃ボール400は、てこの原理を利用して第1加圧部100を加圧するにおいて、指圧本体Aの他端側を軸固定することに活用されることができる。
【0022】
打撃ボール400の活用例として、前記第1使用例で
図6に示されたように、打撃ボール400が右脚と隣接した外側に位置するようにすることができ、前記第3使用で打撃ボール400が左脚と隣接した後側に位置するようにすることができる。このように位置した打撃ボール400は、隣接した足に引っかかりが発生して、指圧本体Aの他端側を軸固定する役割をするようになるところ、より効率的に第1加圧部100を用いて経穴を刺激することができる。
【0023】
このような打撃ボール400は、指圧本体Aに接着剤等によって付着されて備えられることができるが、按摩をする部位によってサイズが異なる打撃ボール400への交換、及び打撃ボール400の汚染または毀損時の新しい打撃ボール400への交換等を考慮して、指圧本体Aに脱着可能なように備えられることが好ましい。
【0024】
一例として、
図9に示されたように、指圧本体Aの他端には柱形態をなす第3加圧部300が突出形成されることができ、打撃ボール400は、第3加圧部300に脱着可能に嵌められることができる。第3加圧部300は、打撃ボール400が指圧本体Aから突出した程度より低い高さで形成され、打撃ボール400が嵌め込まれることができるように形成されることが好ましい。
【0025】
また、第3加圧部300は、使用者が打撃ボール400を分離し第3加圧部300を用いて経穴を刺激できるように形成されることができ、一例として、第3加圧部300は、先端が丸みを帯びて形成されることができる。すなわち、
図10に示されたように、銃弾と似た形態で形成された第3加圧部300を用いて、使用者は、前記第1使用例~第3使用例等のように経穴を刺激することができる。
【0026】
そして指圧本体Aは、
図1~
図3に示されたように、他端が直線からなることができ、直線からなる指圧本体Aの他端を用いて足の指の間等を指圧することができる。また、指圧本体Aは、
図4及び
図5に示されたように、他端が第1加圧部100と反対の他側方向に向かって屈曲して第2加圧部200を形成することができる。このとき、第1加圧部100と同様に、第2加圧部200は、先端を介して経穴を加圧できるように、指圧本体Aの長さ方向に対して直交する方向、または指圧本体Aの長さ方向に対して直交する方向と近接した方向をなすように形成される。また、第2加圧部200の先端と指圧本体Aの間は、角張った形態で曲がることができるが、使用時に負傷を防止し堅固さを維持できるように、曲面形態で曲がることが好ましい。
【0027】
このような第2加圧部200は、先端が外側に向かって膨らみながらも第1加圧部100の先端より緩慢な曲率を有するように形成されることができる。すなわち、第2加圧部200は、経穴を刺激するにおいて、第1加圧部100より広い範囲で経穴を加圧することができる。すなわち、
図11に示されたように、使用者は、第2加圧部200を用いて前記第1使用例~第3使用例等のように経穴を刺激することができる。
【0028】
上述した本発明を介して、使用者は、第1加圧部100、第2加圧部200、第3加圧部300、打撃ボール400のうちいずれか一つを選択的に用いて経穴に適した刺激を加えることができ、多様な経穴を効果的に刺激させることができる。
【0029】
一方、指圧本体Aは、
図12に示されたように、第1加圧部200、第2加圧部200、第3加圧部300のうちいずれか一つによって経穴が加圧される回数、または打撃ボール400によって打撃される回数をカウンティングすることができるカウンティング部材500がさらに備えられることができ、カウンティング部材500は、指圧本体Aの一端側または/及び他端側にそれぞれ設けられることができる。これを介して使用者は、経穴を加圧する回数、身体を打撃する回数を手軽に把握することができ、だんだん加圧したり打撃する回数を増加させたり、分断加圧したり打撃する回数を調節して、より体系的な指圧を行うことができる。
【符号の説明】
【0030】
A:指圧本体
100:第1加圧部
200:第2加圧部
300:第3加圧部
400:打撃ボール
【国際調査報告】