(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-23
(54)【発明の名称】ポリエチレンの積層体を含む容器
(51)【国際特許分類】
B32B 27/32 20060101AFI20230816BHJP
B65D 65/40 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
B32B27/32 E
B65D65/40 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507281
(86)(22)【出願日】2020-09-03
(85)【翻訳文提出日】2023-02-01
(86)【国際出願番号】 CN2020113202
(87)【国際公開番号】W WO2022047692
(87)【国際公開日】2022-03-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ヂァン
(72)【発明者】
【氏名】シュウ、レイ
(72)【発明者】
【氏名】ロン、ジァシャオ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ドン
【テーマコード(参考)】
3E086
4F100
【Fターム(参考)】
3E086AA23
3E086AB01
3E086AD01
3E086BA04
3E086BA15
3E086BB51
3E086BB85
3E086CA35
3E086DA08
4F100AK04A
4F100AK04B
4F100AK04C
4F100BA03
4F100BA07
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4F100JL16
4F100YY00A
4F100YY00B
4F100YY00C
(57)【要約】
積層体を含む容器が提供され、積層体は、機械方向配向ポリエチレン(MDO-PE)の第1の層と、二軸配向ポリエチレン(BO-PE)の第2の層と、ポリエチレン(PE)の第3の層と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層体を含む容器であって、前記積層体が、
i)機械方向配向ポリエチレン(MDO-PE)の第1の層と、
ii)二軸配向ポリエチレン(BO-PE)の第2の層と、
iii)ポリエチレン(PE)の第3の層と、を含む、容器。
【請求項2】
前記積層体の総厚さが、70ミクロン~400ミクロン、好ましくは100ミクロン~350ミクロン、より好ましくは120ミクロン~300ミクロン、最も好ましくは140ミクロン~250ミクロンであり、かつ/又は
前記第1の層が、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは10ミクロン~45ミクロン、より好ましくは15ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは20ミクロン~30ミクロンの厚さを有し、かつ/又は
前記第2の層が、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは8ミクロン~45ミクロン、より好ましくは12ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは15ミクロン~25ミクロンの厚さを有し、かつ/又は
前記第3の層が、10ミクロン~250ミクロン、好ましくは30ミクロン~230ミクロン、より好ましくは100ミクロン~200ミクロン、最も好ましくは120ミクロン~160ミクロンの厚さを有する、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記容器が、リサイクル可能であり、好ましくは、前記積層体が、10重量%以下、好ましくは7重量%以下、より好ましくは5重量%以下、最も好ましくは3重量%以下の、PEではない熱可塑性ポリマーを含む、請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
前記積層体が、試験2による方法で測定した場合、100N/インチ超、好ましくは120N/インチ超、より好ましくは130N/インチ超、最も好ましくは140N/インチ超の、機械方向に沿った引張強度を有し、かつ/又は
前記積層体が、試験2による方法で測定した場合、100N/インチ超、好ましくは120N/インチ超、より好ましくは130N/インチ超、最も好ましくは140N/インチ超の、横方向に沿った引張強度を有し、かつ/又は
前記積層体が、試験3による方法で測定した場合、70N/インチ超、好ましくは80N/インチ超、より好ましくは90N/インチ超、最も好ましくは100N/インチ超の、側部封止における封止強度を有し、かつ/又は
前記積層体が、試験3による方法で測定した場合、70N/インチ超、好ましくは80N/インチ超、より好ましくは90N/インチ超、最も好ましくは100N/インチ超の、底部封止における封止強度を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記容器が、可撓性バッグ、好ましくは可撓性スタンドアップバッグである、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
前記容器が、0.05kg~10kg、好ましくは0.1kg~5kg、より好ましくは0.2kg~3kgの製品を収容する、請求項1~5のいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
前記製品が、布地ケア製品、ホームケア製品、ヘアケア製品、美容ケア製品、及びパーソナルケア製品からなる群から選択され、好ましくは洗濯洗剤製品、より好ましくは顆粒洗濯洗剤又は液体洗濯洗剤である、請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記積層体中の前記層が、外側から内側へi)、ii)、iii)の順であるように、又はii)、i)、iii)の順であるように配置されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
前記第1の層が、試験4による方法で測定した場合、少なくとも130℃、好ましくは少なくとも135℃、より好ましくは少なくとも140℃、最も好ましくは少なくとも145℃の初期封止温度を有し、
前記積層体が、試験4による方法で測定した場合、125℃以下、好ましくは120℃以下、より好ましくは118℃以下、最も好ましくは115℃以下の初期封止温度を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の容器。
【請求項10】
0.1kg~5kgの洗濯洗剤を収容する洗濯洗剤バッグであって、前記バッグが、
i)MDO-PEの第1の層と、
ii)BO-PEの第2の層と、
iii)PEの第3の層と、を含む積層体から構成されている、洗濯洗剤バッグ。
【請求項11】
前記積層体の総厚さが、70ミクロン~400ミクロン、好ましくは100ミクロン~350ミクロン、より好ましくは120ミクロン~300ミクロン、最も好ましくは140ミクロン~250ミクロンであり、かつ/又は
前記第1の層が、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは10ミクロン~45ミクロン、より好ましくは15ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは20ミクロン~30ミクロンの厚さを有し、かつ/又は
前記第2の層が、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは8ミクロン~45ミクロン、より好ましくは12ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは15ミクロン~25ミクロンの厚さを有し、かつ/又は
前記第3の層が、10ミクロン~250ミクロン、好ましくは30ミクロン~230ミクロン、より好ましくは100ミクロン~200ミクロン、最も好ましくは120ミクロン~160ミクロンの厚さを有する、請求項10に記載の洗濯洗剤バッグ。
【請求項12】
前記積層体が、試験2による方法で測定した場合、100N/インチ超、好ましくは120N/インチ超、より好ましくは130N/インチ超、最も好ましくは140N/インチ超の、機械方向に沿った引張強度を有し、かつ/又は
前記積層体が、試験2による方法で測定した場合、100N/インチ超、好ましくは120N/インチ超、より好ましくは130N/インチ超、最も好ましくは140N/インチ超の、横方向に沿った引張強度を有し、かつ/又は
前記積層体が、試験3による方法で測定した場合、70N/インチ超、好ましくは80N/インチ超、より好ましくは90N/インチ超、最も好ましくは100N/インチ超の、側部封止における封止強度を有し、かつ/又は
前記積層体が、試験3による方法で測定した場合、70N/インチ超、好ましくは80N/インチ超、より好ましくは90N/インチ超、最も好ましくは100N/インチ超の、底部封止における封止強度を有する、請求項10又は11に記載の洗濯洗剤バッグ。
【請求項13】
積層体であって、
i)MDO-PEの第1の層と、
ii)BO-PEの第2の層と、
iii)PEの第3の層と、を含む、積層体。
【請求項14】
前記積層体の総厚さが、70ミクロン~400ミクロン、好ましくは100ミクロン~350ミクロン、より好ましくは120ミクロン~300ミクロン、最も好ましくは140ミクロン~250ミクロンであり、かつ/又は
前記第1の層が、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは10ミクロン~45ミクロン、より好ましくは15ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは20ミクロン~30ミクロンの厚さを有し、かつ/又は
前記第2の層が、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは8ミクロン~45ミクロン、より好ましくは12ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは15ミクロン~25ミクロンの厚さを有し、かつ/又は
前記第3の層が、10ミクロン~250ミクロン、好ましくは30ミクロン~230ミクロン、より好ましくは100ミクロン~200ミクロン、最も好ましくは120ミクロン~160ミクロンの厚さを有する、請求項13に記載の積層体。
【請求項15】
前記積層体が、試験2による方法で測定した場合、100N/インチ超、好ましくは120N/インチ超、より好ましくは130N/インチ超、最も好ましくは140N/インチ超の、機械方向に沿った引張強度を有し、かつ/又は
前記積層体が、試験2による方法で測定した場合、100N/インチ超、好ましくは120N/インチ超、より好ましくは130N/インチ超、最も好ましくは140N/インチ超の、横方向に沿った引張強度を有し、かつ/又は
前記積層体が、試験3による方法で測定した場合、70N/インチ超、好ましくは80N/インチ超、より好ましくは90N/インチ超、最も好ましくは100N/インチ超の、側部封止における封止強度を有し、かつ/又は
前記積層体が、試験3による方法で測定した場合、70N/インチ超、好ましくは80N/インチ超、より好ましくは90N/インチ超、最も好ましくは100N/インチ超の、底部封止における封止強度を有する、請求項13又は14に記載の積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ポリエチレンの積層体を含む容器に関する。
【背景技術】
【0002】
剛性ボトル及び可撓性バッグ(本明細書ではパウチとも呼ばれる)を含むプラスチックパッケージングは、様々な用途で広く使用されている。プラスチックパッケージング、特に洗剤粉末又は液体などの製品の頑丈なプラスチックパッケージングの最も重要な要件のうちの1つは、プラスチックパッケージングを調製するために使用される熱可塑性材料の機械的強度であり、これは、プラスチックパッケージングがある程度衝撃に耐え、製品使用の終わりまでパッケージングの完全性を維持する必要があるためである。プラスチックパッケージングが内容物をその中に収容するのに十分に堅牢であるかどうかを評価するために、いくつかの試験を使用して機械的性能を測定する。最も一般的な試験としては、引張強度、封止強度及び落下試験が挙げられる。引張強度の試験は、どれだけの引張応力がプラスチックフィルムを破断させるかを測定するものである。シール強度の試験は、どれだけの引張応力がプラスチックパッケージング(可撓性バッグなど)の封止を破断させるかを測定することである。落下試験は、プラスチックパッケージングの全体的な堅牢性を測定するものであり、プラスチックパッケージングをある特定の高さから落下させ、次いでなんらかの漏れが発生したか否かを確認する。
【0003】
特に、底部ガセット特徴を有するスタンドアップパウチ(Stand Up Pouch、SUP)は、そのスタンドアップ能力及び改善された使用経験により、最も広く使用されている可撓性パッケージのうちの1つであり、典型的には、布地ケアの分野などにおける製品の粉末又は液体を収容するために使用される。そのようなパウチは、高所からの落下による漏れの防止、又は製品ライフサイクル全体にわたる他の物体による貯蔵のために、非常に高い機械的性能要件を有する。この場合、大部分の熱可塑性材料が必要とされる十分な機械的強度を提供することができないため、そのようなプラスチックパッケージングを調製するために使用される熱可塑性材料の選択は非常に制限される。更に、機械的強度の要件を満たすために、熱可塑性材料の2つ以上の層を含む積層体が一般に使用される。現在、洗剤パウチの落下試験に合格することができる市販の積層体としては、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン(polyethylene terephthalate/polyethylene、PET/PE)積層体、ポリアミド/ポリエチレン(polyamide/polyethylene、PA/PE)積層体、PET/PA/PE積層体、及びPET/真空金属化PET/PE積層体が挙げられる。しかしながら、これらの積層体はいずれも、少なくとも2つの異なる熱可塑性ポリマーを含むため、リサイクル可能ではない。したがって、十分な機械的強度を有し、かつリサイクル可能な積層体を開発する必要性が存在する。
【0004】
ポリエチレン(polyethylene、PE)は、プラスチックパッケージング用の一般的な熱可塑性ポリマーである。しかしながら、PEフィルムは、一般に、PET及びPAなどの他の熱可塑性ポリマーフィルムと比較して機械的強度及び耐熱性が低い。最近、PEフィルムの機械的特性を改善するために、配向PEフィルムなどのいくつかの新しいタイプのPEフィルムが開発されている。しかしながら、本発明以前には、特に液体製品について1kgを超える重荷重下での落下試験に合格することができる、モノポリマーPE積層体から作製された既知のパウチは存在しない。したがって、モノポリマーPE積層体で作製されたスタンドアップパウチ(SUP)などのプラスチックパッケージングは、液体のための頑丈な用途(特に落下試験)に関して依然として技術的に困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、機械方向配向ポリエチレン(machine direction oriented polyethylene、MDO-PE)の第1の層と、二軸配向ポリエチレン(biaxial oriented polyethylene、BO-PE)の第2の層と、ポリエチレン(PE)の第3の層と、を含むモノポリマーPE積層体が、十分な機械的強度を提供することができ、特に落下試験に合格することができるという驚くべき発見に基づいて、上述の必要性のうちの1つ以上を満たす。更に、本開示による積層体は、積層体がモノポリマーPE積層体である、すなわち、積層体中の主要な熱可塑性ポリマーがPEであるため、リサイクル可能であり得る。
【0006】
一態様では、本開示は、積層体を含む容器を提供し、積層体は、MDO-PEの第1の層と、BO-PEの第2の層と、PEの第3の層と、を含む。
【0007】
別の態様では、本開示は、0.1kg~3kgの洗濯洗剤を収容する洗濯洗剤バッグであって、MDO-PEの第1の層と、BO-PEの第2の層と、PEの第3の層と、を含む積層体から構成されている、洗濯洗剤バッグを提供する。
【0008】
更なる態様では、本開示は、MDO-PEの第1の層と、BO-PEの第2の層と、PEの第3の層と、を含む積層体を提供する。
【0009】
高所からの落下、内容物の貯蔵又は鋭利な物体による突き刺しによる漏れを防止するのに十分な機械的強度を有することが、積層体の利点である。
【0010】
積層体の別の利点は、洗剤スタンドアップバッグの落下試験に合格できることである。
【0011】
積層体の別の利点は、リサイクル可能な洗剤粉末又は液体用の容器を作製することができることである。
【0012】
積層体の別の利点は、本開示による2つの積層体間の十分なヒートシールを可能にすることである。
【0013】
特定の実施形態のこれらの特徴、態様及び利点、並びに他の特徴、態様及び利点は、本開示を読むことで当業者には明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面に記載された実施形態は、本質的に例示であり、特許請求の範囲によって規定される本発明を限定することを意図するものではない。下記の例示的な実施形態に関する詳細な説明は、以下の図面とともに読むことによって理解することができる。
【
図1】本開示による積層体の一実施形態を示している。
【
図2】本開示による積層体の別の実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の記述は、本開示の多数の異なる実施形態の広範な説明を記載する。本説明は例示的なものとしてのみ解釈されるべきであり、可能な全ての実施形態を説明することは不可能ではないとしても非現実的であるため、可能な全ての実施形態を説明するものではない。本明細書に記載された任意の特徴、特性、構成要素、組成物、成分、製品、ステップ若しくは方法論は、本明細書に記載された任意の他の特徴、特性、構成要素、組成物、成分、製品、ステップ若しくは方法論と組み合わせるか、又は全体的若しくは部分的にそれらで置き換え得ることが理解されよう。現在の技術、又は本特許の出願日以降に開発された技術のいずれかを使用して、多数の代替の実施形態を実施することができるが、このような実施形態はやはり、特許請求の範囲の範囲内に含まれることになる。本明細書に引用される全ての刊行物及び特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0016】
本開示は、積層体を含む容器に関し、積層体は、MDO-PEの第1の層と、BO-PEの第2の層と、PEの第3の層と、を含む。本開示による積層体の総厚さは、70ミクロン~400ミクロン、好ましくは100ミクロン~350ミクロン、より好ましくは120ミクロン~300ミクロン、最も好ましくは140ミクロン~250ミクロンであり得る。特に、第1の層は、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは10ミクロン~45ミクロン、より好ましくは15ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは20ミクロン~30ミクロンの厚さを有し得、かつ/又は第2の層は、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは8ミクロン~45ミクロン、より好ましくは12ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは15ミクロン~25ミクロンの厚さを有し得、かつ/又は第3の層は、10ミクロン~250ミクロン、好ましくは30ミクロン~230ミクロン、より好ましくは100ミクロン~200ミクロン、最も好ましくは120ミクロン~160ミクロンの厚さを有し得る。
【0017】
好ましくは、容器はリサイクル可能であってもよい。より好ましくは、本開示による積層体は、10重量%以下、好ましくは7重量%以下、より好ましくは5重量%以下、最も好ましくは3重量%以下の、PEではない熱可塑性ポリマーを含み得る。
【0018】
好ましくは、本開示による積層体は、試験2による方法で測定した場合、100N/インチ超、好ましくは120N/インチ超、より好ましくは130N/インチ超、最も好ましくは140N/インチ超の、機械方向に沿った引張強度を有し得る。
【0019】
好ましくは、本開示による積層体は、試験2による方法で測定した場合、100N/インチ超、好ましくは120N/インチ超、より好ましくは130N/インチ超、最も好ましくは140N/インチ超の、横方向に沿った引張強度を有し得、かつ/又は
好ましくは、本開示による積層体は、試験3による方法で測定した場合、70N/インチ超、好ましくは80N/インチ超、より好ましくは90N/インチ超、最も好ましくは100N/インチ超の、側部封止における封止強度を有し得、かつ/又は
好ましくは、本開示による積層体は、試験3による方法で測定した場合、70N/インチ超、好ましくは80N/インチ超、より好ましくは90N/インチ超、最も好ましくは100N/インチ超の、底部封止における封止強度を有し得る。
【0020】
好ましくは、本開示による容器は、可撓性バッグ(「パウチ」とも呼ばれる)、好ましくは可撓性スタンドアップバッグであってもよい。本明細書で使用される「スタンドアップバッグ(stand-up bag)」、「スタンドアップバッグ(Stand Up Bag)」、又は「スタンドアップパウチ(Stand Up Pouch)」という用語は、いかなる外部物品によっても支持されることなくバッグを起立させることができる底部ガセット特徴を有するバッグを指す。
【0021】
好ましくは、容器は、0.05kg~10kg、好ましくは0.1kg~5kg、より好ましくは0.2kg~3kgの製品、例えば0.1kg、0.2kg、0.3kg、0.4kg、0.5kg、1kg、2kg、3kg、4kg、5kg、又はそれらの任意の範囲の製品を収容し得る。より好ましくは、製品は、布地ケア製品、ホームケア製品、ヘアケア製品、美容ケア製品、及びパーソナルケア製品からなる群から選択され得、好ましくは洗濯洗剤製品、より好ましくは顆粒洗濯洗剤又は液体洗濯洗剤である。
【0022】
本開示による積層体中の層は、任意の順序で配置され得る。好ましくは、本開示による積層体中の層は、外側から内側へi)、ii)、iii)の順であるように、又はii)、i)、iii)の順であるように配置され得る。本開示の文脈において、「内側」という用語は、パッケージング(例えば、可撓性バッグ)内の積層体の、パッケージング内に収容された内容物(例えば、洗剤液)に面する側を指し、「外側」という用語は、積層体の、内側とは反対である側を指す。
【0023】
本開示による積層体全体及び積層体中の層は、試験4による方法によって測定される場合、異なる初期封止温度を有し得る。特に、本開示による積層体全体は、試験4による方法で測定した場合、125℃以下、好ましくは120℃以下、より好ましくは118℃以下、最も好ましくは115℃以下の初期封止温度を有し得、第1の層は、試験4による方法で測定した場合、少なくとも130℃、好ましくは少なくとも135℃、より好ましくは少なくとも140℃、最も好ましくは少なくとも145℃の初期封止温度を有し得る。
【0024】
別の態様では、本開示は、0.05kg~10kg、好ましくは0.1kg~5kg、より好ましくは0.2kg~3kgの洗濯洗剤を収容するバッグであって、MDO-PEの第1の層と、BO-PEの第2の層と、PEの第3の層と、を含む積層体から構成されている、バッグを提供する。
【0025】
更なる態様では、本開示は、MDO-PEの第1の層と、BO-PEの第2の層と、PEの第3の層と、を含む積層体を提供する。
図1~
図2は、本開示による積層体の実施形態を示している。
【0026】
図1は、MDO-PEの第1の層11と、BO-PEの第2の層12と、PEの第3の層13と、を含む積層体1を示しており、層間の接着剤は示されていない。
【0027】
図2は、BO-PEの第2の層21と、MDO-PEの第2の層22と、PEの第3の層23と、を含む積層体1を示しており、層間の接着剤は示されていない。
【0028】
ポリエチレン(「PE」)
本開示の積層体は、主要な熱可塑性ポリマーとしてポリエチレン(PE)を含む(すなわち、PE系積層体)。次に、好ましくは、PE成分は、PEポリマーの1つ以上の区分(又はサブ区分)を含み得る。PEは、一般に、高密度(high-density polyethylene、HDPE、0.941g/cc以上の密度)、中密度(medium-density polyethylene、MDPE、0.926~0.940g/ccの密度)、低密度(low-density polyethylene、LDPE、0.910~0.925g/ccの密度)、及び直鎖状低密度ポリエチレン(linear low-density polyethylene、LLDPE、0.910~0.925g/ccの密度)に分類される。例えば、ASTM D4976-98:Standard Specification for Polyethylene Plastic Molding and Extrusion Materialsを参照されたい。次に、これらのPE区分は、モノモーダル又はマルチモーダル(例えば、バイモーダル)サブ区分に更に分けることができる。
【0029】
ポリエチレン(HDPE、LLDPE、及びLDPE)の主な用途のうちの1つは、フィルム用途、例えば、買い物バッグ、施設用及び消費者用のゴミ箱用ライナー、商品バッグ、輸送バッグ、食品パッケージングフィルム、多層バッグ、ライナー、野菜バッグ、延伸ラップ、収縮ラップなどである。PE系フィルム層の重要な物理的特性としては、引裂強度、衝撃強度、引張強度、剛性、及び透明性を挙げることができる。用途及び/又は所望のフィルム特性に応じて、PE区分及びサブ区分の異なる組み合わせを本明細書で使用する。いくつかの実施形態では、本開示の積層体中のPE成分は、あるレベルの直鎖状低密度ポリエチレン(linear low density polyethylene、LLDPE)ポリマーを含むことになる。
【0030】
フィルムの少なくとも1つの層は、フィルムの少なくとも1つの層の70重量%~99重量%のPE成分を含む。好ましくは、フィルムの少なくとも1つの層は、少なくとも1つの層の75重量%~98重量%、より好ましくは80重量%~95重量%、更により好ましくは82重量%~93重量%のPE成分を含む。PE成分は、少なくとも1つのPEポリマー、任意選択的に2つ以上のPEポリマーを有する。フィルムの少なくとも1つの層は、少なくとも1つの層の70重量%~99重量%の、PE成分の少なくとも1つのPEポリマーを含む。好ましくは、フィルムの少なくとも1つの層は、少なくとも1つの層の75重量%~98重量%、より好ましくは80重量%~95重量%、更により好ましくは82重量%~93重量%の、PE成分の少なくとも1つのPEポリマーを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのフィルム層は、PE成分の約1重量%~約100重量%のLLDPEポリマーを含む。より好ましくは、LLDPEは、(少なくとも1つのフィルム層中の)25重量%~100重量%、代替的に25重量%~90重量%、更により好ましくは30重量%~100重量%であり、更により好ましくは、LLDPEは、50重量%超、好ましくは少なくとも60重量%超、より好ましくは少なくとも70重量%超のPE成分である。
【0032】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのフィルム層は、PE成分の1重量%~100重量%のHDPE又はMDPEポリマーを含む。より好ましくは、HDPE又はMDPEは、(少なくとも1つのフィルム層中の)10重量%~80重量%、代替的に20重量%~60重量%、更により好ましくは30重量%~50重量%のPE成分である。
【0033】
PEの好適な供給業者/製品としては、Dow Chemical製のDowlex(商標)、及びBorealis and Borouge製のBorstar(商標)、及びExxon Mobile製のEnable(商標)を挙げることができる。
【0034】
機械方向配向ポリエチレン(MDO-PE)
本開示の積層体は、機械方向配向ポリエチレン(MDO-PE)の層を含む。機械方向(machine direction、MD)は、長手方向(一般に横方向(traverse direction、TD)に垂直な方向)としても知られる。MD配向は、未転換フィルムが形成された後の好ましい初期段階である。MD配向の間、ブローンライン又はキャストラインからの未転換フィルムは、1つ又は複数のホットローラを介して配向温度に加熱される。加熱されたフィルムは、加熱ローラと同じ圧延速度を有するニップローラを有する低速延伸ロールに投入される。その後、フィルムは高速延伸ロールに入る。高速延伸ロールは、低速延伸ロールの2~10倍の速度を有しており、フィルムを連続的に効果的に延伸することができる。フィルムが2段階の延伸を受けるように、第1の高速延伸ロールよりも更に高速の別の高速延伸ロールが存在してもよい。2つの延伸段階の間には、第1の延伸後と第2の延伸前のフィルムの温度を設定する別の加熱ロールのセットがある。これらの2つの延伸段階における温度は、同じであっても異なっていてもよい。配向は、2段階の延伸の代わりに1段階の延伸であってもよい。
【0035】
総MD延伸比は、2:1~10:1、より好ましくは3:1~9:1、更により好ましくは5:1~8:1である。総MD延伸比は、全ての配向段階を含む。例えば、2段階の配向が第1の延伸比2:1及び第2の延伸比3:1で使用される場合、したがって、総延伸比は6:1である。
【0036】
MD配向における配向温度は、約50℃~140℃未満、好ましくは130℃未満、より好ましくは120℃未満、代替的に60℃~120℃、又は115℃未満、又は70℃~115℃である。温度は、処理速度にも依存する。一般に、より高い処理速度は、フィルムとホットローラとの間の相対的に短い接触時間により、比較的高い温度を必要とする。より遅い処理速度は、より長い接触時間により、比較的低い温度を必要とする。
【0037】
MDO-PE層の典型的な厚さは、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは10ミクロン~45ミクロン、より好ましくは15ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは20ミクロン~30ミクロンの厚さを有する。
【0038】
二軸配向ポリエチレン(BO-PE)
本開示の積層体は、二軸配向ポリエチレン(BO-PE)の層を含む。BO-PEフィルムは、MD及びTDの両方に延伸されたフィルムであり、2つの方向に分子鎖配向をもたらす。BO-PEを調製するための一般的なプロセスのうちの1つは、逐次的プロセスであり、厚い押出シートがその軟化点(融点ではない)まで加熱され、加熱されたローラを使用して機械方向に機械的に延伸され、続いて、加熱されたオーブン中で横方向に、すなわち、移動方向に直交して延伸される。フィルムを両方向に同時に延伸することも可能であるが、このために必要な機器は幾分より複雑である。特に、BO-PEは、管状気泡を膨張させる管状プロセス、又は厚い押出シートをその軟化点(融点ではない)まで加熱し、機械的に延伸するテンターフレームプロセスによって製造され得る。二軸配向ポリエチレンフィルムプロセスは、例として、特許国際公開第201270373(A1)号、米国特許第10363700号(B2)、及び米国特許第6689857号(B1)に開示されている。
【0039】
MD延伸比は4.5:1~6:1であってもよく、TD延伸比は7:1~8:1であってもよいが、これらの比は完全に調整可能である。
【0040】
BO-PE層の典型的な厚さは、5ミクロン~50ミクロン、好ましくは8ミクロン~45ミクロン、より好ましくは12ミクロン~40ミクロン、最も好ましくは20ミクロン~40ミクロンの厚さを有する。
【0041】
試験方法
試験1.落下試験
本開示において行われる落下試験は、以下のようなNeyer落下試験に基づく。
【0042】
30個の充填パウチを、73.9cm~182cmの範囲の高さからの自由落下実験に供する。特に、全ての単一のパウチを73.9cmの高さから4~5回(2回は基部、1回は前部、1回は後部、1回は注ぎ口(落下中に下向きにしなければならない場合))落下させて、合格できる(漏れなし)か又は不合格であるかを調べる。73.9cmの高さで合格することができた場合、自由落下実験を、増加した高さから182cmの高さまで、又はある高さで失敗するまで繰り返す。許容高さは、結果として合計30個について、最大高さの平均から3標準偏差を引いたものによって計算される。成功基準は、>/=1.0メートルの許容高さである。試験条件は室温(25℃)である。
【0043】
試験2.引張強度試験
引張強度は、機械方向及び横方向の両方に沿って室温下Instron引張試験機で測定される。試料は、パウチの本体又は底部を、25.4mmの幅及び250mmの長さを有するフィルムストリップに切断することによって得られる。引張試験機(クロスヘッド)の移動速度は300mm/分である。各フィルムストリップの破断力を、結果、すなわち、機械方向に沿った引張強度及び横方向に沿った引張強度として記録する。
【0044】
試験3.封止強度試験
封止強度も、室温下Instron引張試験機で測定する。試料は、封止された積層体を、パウチの異なる位置で、25.4mmの幅を有するフィルムストリップに切断することによって得られる。側部封止については、6つの異なる位置(左に3つ、右に3つ)で試料を得、底部封止については、6つの異なる位置(前部に3つ、後部に3つ)で試料を得る。引張試験機(クロスヘッド)の移動速度は300mm/分である。側部封止の異なる位置及び底部封止の異なる位置の両方からのフィルムストリップの分離力の平均を、結果、すなわち、側部封止の封止強度及び底部封止の封止強度として記録する。
【0045】
試験4.初期封止温度の測定
初期封止温度は、制御パネルを設定することによってヒートシールの温度、時間、及び圧力を正確に制御することができる、ホットタック機器(Testing Machines Inc.(New Castle-Delaware,USA)製のSL-10)で測定される。試料を、異なる温度(比較的低い温度から開始する)を使用することによって4バール、0.72秒下で機器上で加熱して、それが封止され得るかどうかを判定する。封止できない場合は、より高い温度で試験を繰り返す。この機器の最小温度間隔は、1℃であり得る。試料がある特定の温度から開始して封止され得る場合、そのような温度を初期封止温度として記録する。
【実施例】
【0046】
実施例1.モノポリマーPE積層体を有するスタンドアップパウチの落下試験
積層体1が3層構造(MDO-PE、BO-PE、及びPE)を有し、比較積層体1及び2が2層構造(比較積層体1についてはMDO-PE及びPE、比較積層体2についてはBO-PE及びPE)を有する異なるモノポリマーPE積層体を使用して、パウチをそれぞれ作製した。各積層体は、接着剤をフィルムの1つの層上に塗布し、乾燥させ、次いでフィルムの別の層を接着剤表面上に置いて結合を形成する、ドライラミネーションによって調製した。3層構造の場合、フィルムの第3の層と2層積層体との間に同じプロセスを再び適用した。積層体1並びに比較積層体1及び2の特定の構造を下記表1に示す。試験4による方法で測定した場合、MDO-PE、BO-PE、及びPEの初期封止温度は、それぞれ155℃超、125℃超、及び125℃超である。
【0047】
積層体1並びに比較積層体1及び2を使用することによって、スタンドアップパウチ(SUP)を作製した。SUPは、前部パネル、後部パネル、及び底部パネルである3つのパネルを含んでいた。パウチ作製プロセスは、フィルムスリッティング、本体パネル(前部パネル及び後部パネル)2面封止、底部パネル2面封止、ガセット部4面封止、ガセットパンチング、及び注ぎ口挿入を含んだ。特に、底部パネルは、中心線で水平に折り畳むことができる長方形であった。底部パネルの長辺に沿った2つの縁部を、それぞれ前部パネル及び後部パネルで封止した。ガセット部では、本体パネルの2面封止及びガセット部の4面封止を同時に形成した。SUPは、Totani(Kyoto,Japan)製のTotani BH-60Dパウチ製造機(封止温度:125~130℃及び封止圧力:3~4バール)を使用することによって作製した。注ぎ口を連続注ぎ口挿入機に挿入した。
【0048】
積層体1並びに比較積層体1及び2から作製されたパウチは、同一の設計、すなわち、Ariel Japan、1.35kgの強力洗剤液用のパウチの設計を有していた(パウチ寸法は、198mmの幅、272mmの高さ、55mmのガセット深さであった)。全てのこれらの積層体において使用されたMDO-PE及びBO-PEフィルムは同一であった。全てのこれらの積層体にわたって使用されたブローンPEは、同一のPE複合材であり、厚さのみが異なっていた。これら3つの積層体全てのパウチを同じパウチ製造機上で形成した。パウチは、積層体1及び比較積層体1を使用することによる調製に成功したが、封止の問題なしにパウチをヒートシールすることができなかったため、比較積層体2を使用してパウチを作製することはができなかった。特に、比較積層体2のパウチは、十分に封止されず、弱い若しくは開いた封止を残したか、又は著しくしわが寄った若しくは焦げた封止で過剰に封止されたかのいずれかであった。パウチ製造機上に操作窓は見られなかった。1.36kgの目標充填重量で水を充填した。
【0049】
【表1】
1:Huangshan Novel Co.,Ltd.(Huangshan,Anhui,China)製のMDO-PE
2:Guangdong Decro Film New Materials co.,ltd.(Foshan,Guangdong,China)製のBO-PE
3:Huangshan Novel Co.,Ltd.(Huangshan,Anhui,China)製のブローンPE
4:Huangshan Novel Co.,Ltd.(Huangshan,Anhui,China)製のブローンPE
5:総厚さは、全てのPE層の厚さ及びPE層間の接着剤の厚さを含む。
【0050】
落下試験は試験1によって行った。上記のように調製した30個のパウチを室温下で落下試験に供した。許容高さは、合計30個の最大高さの平均から3標準偏差を引いたものによって計算した。落下試験の結果を以下の表2に示し、積層体1は、比較積層体1よりも著しく良好な落下抵抗を示すが、積層体1は、比較積層体1よりも薄い総厚さを有する。
【0051】
【0052】
実施例2.2層モノポリマーPE積層体と比較した3層モノポリマーPE積層体の改善された引張強度
積層体1及び比較積層体1を、試験2によって引張強度試験に供した。引張強度試験の結果を以下の表3に示し、積層体1は、比較積層体1と比較して、特に横方向において有意に改善された引張強度を示すが、積層体1は、比較積層体1よりも薄い総厚さを有する。
【0053】
【0054】
実施例3.2層モノポリマーPE積層体と比較した3層モノポリマーPE積層体の改善された封止強度
試料を、実施例1で調製したスタンドアップバッグの底部の少なくとも3つの位置及び側部の少なくとも3つの位置を含む異なる位置から採取し、次いで、試験3によって封止強度試験に供した。封止強度試験の結果を以下の表4に示し、積層体1は、比較積層体1と比較して、スタンドアップバッグの底部封止に対してはるかに高い封止強度を示すが、積層体1は、比較積層体1よりも薄い総厚さを有する。
【0055】
【0056】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0057】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本出願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は別途限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示若しくは特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるともみなされず、又はそれが単独で若しくは他の任意の参考文献若しくは複数の参考文献と組み合わせて、そのようないかなる発明も教示、示唆若しくは開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0058】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【国際調査報告】