(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-24
(54)【発明の名称】移送デバイスおよびプロセス
(51)【国際特許分類】
B65G 47/84 20060101AFI20230817BHJP
B65B 29/02 20060101ALI20230817BHJP
【FI】
B65G47/84 B
B65B29/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507308
(86)(22)【出願日】2021-07-26
(85)【翻訳文提出日】2023-03-28
(86)【国際出願番号】 IB2021056719
(87)【国際公開番号】W WO2022029547
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】102020000019318
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592033493
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビオンディ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】カヴァッツァ,ルカ
(72)【発明者】
【氏名】ザネッティ,ウンベルト
(72)【発明者】
【氏名】カンパニョーリ,エンリコ
(72)【発明者】
【氏名】ジガンテ,アントニオ
【テーマコード(参考)】
3F072
【Fターム(参考)】
3F072AA07
3F072GC03
3F072GC07
3F072GC09
3F072GE01
3F072GG03
3F072HA06
3F072KA01
3F072KC01
3F072KC07
(57)【要約】
【要約】
所定の間隔をあけて1列に並んで供給される個別要素(1)を移送させるためのデバイス(200)およびプロセスにおいて、その性質上直線的である解放区間と、閉じたライン上において完全に直線的でない輸送経路の一部との間の正確な対応関係が確保される。デバイスには、複数の受取り部材(2)が閉じたラインの輸送経路に沿って移動するカルーセル状の輸送デバイス(131)であって、受取り部材(2)が個別要素(1)をそれぞれ受け取る輸送経路において、受取り区間が画定される、輸送デバイスと、解放デバイス(121)であって、受取り区間において、輸送経路と交差する、直線的な展開部を有する解放経路に沿って個別要素(1)が輸送される、解放デバイスと、受取り部材(2)に作用するタイミング機器であって、受取り部材(2)を輸送デバイス(131)に対して移動させることで、受取り区間におけるその移動は、解放区間(127)における個別要素(1)の移動と同期される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個別要素(1)のための移送デバイス(200)であって、前記個別要素(1)は、所定の間隔をあけて1列に並んで前記移送デバイス(200)の入口に供給され、
カルーセル状の輸送デバイス(131)であって、前記カルーセル状の輸送デバイス(131)において、複数の受取り部材(2)が閉じたラインの輸送経路に沿って移動し、前記複数の受取り部材(2)が前記個別要素(1)をそれぞれ受け取る前記輸送経路において、受取り区間が画定される、輸送デバイス(131)と、
解放デバイス(121)であって、前記解放デバイス(121)において、直線的な展開部を有する解放経路に沿って前記個別要素(1)が輸送され、前記解放経路は、解放区間(127)を有し、前記解放経路は、前記受取り区間において、前記輸送経路と交差する、解放デバイス(121)と、
前記受取り部材(2)に作用するタイミング機器であって、前記タイミング機器が前記受取り部材(2)を前記輸送デバイス(131)に対して移動させることで、前記受取り区間におけるその移動は、前記解放区間(127)における前記個別要素(1)の移動と同期される、
移送デバイス(200)。
【請求項2】
前記受取り区間は、実質的に一定の並進速度で前記受取り部材(2)がそれぞれ移動する1つまたは複数の部分を含む、請求項1に記載の移送デバイス(200)。
【請求項3】
前記受取り区間は、異なる、実質的に一定の並進速度で前記受取り部材(2)がそれぞれ移動する2つ以上の前記部分を含む、請求項2に記載の移送デバイス(200)。
【請求項4】
前記カルーセル状の輸送デバイス(131)は、回転式ドラム(3)を備え、前記回転式ドラム(3)の周縁部には、前記受取り部材(2)が取り付けられ、前記輸送経路は、実質的に円形である、請求項1~3のいずれか1項に記載の移送デバイス(200)。
【請求項5】
前記受取り区間において、前記受取り部材(1)は、互いに対して整列される、請求項1~4のいずれか1項に記載の移送デバイス(200)。
【請求項6】
前記タイミング機器は、前記受取り部材(2)ごとに、前記輸送デバイス(131)によって作動される回転可能な連結部を備え、前記回転可能な連結部は、前記受取り部材(2)に接続され、これにより、前記受取り部材(2)の移動が前記解放区間(127)における前記個別要素(1)の移動と同期される、請求項1~5のいずれか1項に記載の移送デバイス(200)。
【請求項7】
前記回転可能な連結部は、カムによって駆動される、請求項6に記載の移送デバイス(200)。
【請求項8】
直線的な展開部を有する前記解放経路は、前記個別要素(1)が所定の間隔で切断される平面状のストリップ(123)によって画定される、請求項1~7のいずれか1項に記載の移送デバイス(200)。
【請求項9】
前記ストリップは、前記解放区間(127)において、前記個別要素(1)の解放速度に対応する周辺速度で回転するローラ状ドラム(124)上で巻かれており、前記周辺速度は、前記受取り部材(1)の並進速度と等しい、請求項2、3、および8のいずれか1項に記載の移送デバイス(200)。
【請求項10】
前記解放デバイス(121)は、形態が異なる前記個別要素(1)のための、直径が異なる前記ローラ状ドラム(124)のセットを備える、請求項9に記載の移送デバイス(200)。
【請求項11】
前記受取り部材(2)の各々は、水平な平坦面を有し、前記水平な平坦面上には、前記個別要素(1)が解放される、請求項1~10のいずれか1項に記載の移送デバイス(200)。
【請求項12】
個別要素(1)のための移送プロセスであって、前記個別要素(1)は、所定の間隔をあけて1列に並んで供給され、前記プロセスは、
閉じたラインの輸送経路に沿って複数の受取り部材(2)を循環させるステップであって、前記受取り部材(2)が前記個別要素(1)をそれぞれ受け取る前記輸送経路において、受取り区間が画定される、ステップと、
直線的な展開部を有する解放経路(127)に沿って前記個別要素(1)を輸送させるステップであって、前記解放経路(127)は、解放区間を有し、前記受取り区間において前記輸送経路と交差する、ステップと、
前記受取り部材(2)を移動させるステップであって、これにより、前記受取り区間におけるその位置は、前記受取り区間の少なくとも一部において、前記解放区間(127)における前記個別要素(1)の位置に対応する、ステップと、
を含む、プロセス。
【請求項13】
請求項1~11のいずれか1項に記載の移送デバイス(200)を備える梱包装置(100)。
【請求項14】
所定の間隔をあけて1列に並んで移送デバイス(200)の入口に供給される個別要素(1)の異なる形態に応じて、前記個別要素(1)のための移送デバイス(200)における形態の変更を提供するためのプロセスであって、前記移送デバイスは、
カルーセル状の輸送デバイス(131)であって、前記カルーセル状の輸送デバイス(131)において、前記個別要素(1)をそれぞれ受け取るように構成された複数の受取り部材(2)は、閉じたラインの輸送経路に沿って移動する、カルーセル状の輸送デバイス(131)と、
解放デバイス(121)であって、前記解放デバイス(121)において、前記個別要素(1)は、直線的な展開部を有する解放経路に沿って1列に並んで輸送され、前記解放経路は、前記輸送経路と交差し、前記解放経路は、形態が異なる前記個別要素(1)に応じた前記個別要素(1)の解放スポットを含む解放区間(127)を有する、解放デバイス(121)と、
前記輸送デバイス(131)のタイミングをとるためのタイミング機器であって、前記輸送経路および前記解放区間(127)における前記受取り部材(2)の通過速度を変化させるように動作するタイミング機器と、
を備え、
前記形態の変更を提供するための前記プロセスは、
解放スポット、間隔、および/または解放速度をそれぞれ決定する1つまたは複数の形態のための個別要素(1)を選択するステップと、
前記閉じたラインの輸送経路で、且つ前記タイミング機器を介して、前記輸送経路の1つまたは複数の部分を提供するステップであって、前記輸送経路の1つまたは複数の部分は、前記解放区間(127)に配置され、前記輸送経路の1つまたは複数の部分の位置および前記受取り部材(2)のそれぞれの並進速度は、選択された前記個別要素(1)の解放スポットおよび解放速度に適合される、ステップと、
を含む、プロセス。
【請求項15】
前記輸送経路の1つまたは複数の部分において、前記受取り部材(2)のそれぞれの並進速度は、一定である、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
異なる間隔で供給される前記個別要素(1)にそれぞれ対応する、前記輸送経路の少なくとも2つの部分を備える、請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記移送デバイス(200)において、前記タイミング機器は、前記受取り部材(2)ごとに、前記輸送デバイス(131)によって作動される回転可能な連結部を備え、前記回転可能な連結部は、カムによって駆動される前記受取り部材(2)に接続され、前記形態の変更を提供するためのプロセスは、前記カムのプロファイルを決定するステップを含む、請求項14~16のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項18】
所定の間隔をあけて1列に並んで供給される個別要素(1)の異なる形態に応じて、前記個別要素(1)のための移送デバイス(200)において形態の変更を提供するためのプロセスであって、前記移送デバイスは、
輸送デバイス(131)であって、前記輸送デバイス(131)において、前記個別要素(1)をそれぞれ受け取るように構成された複数の受取り部材(2)は、前記個別要素(1)の直線的な受取り区間が画定される閉じたラインの輸送経路に沿って移動する、輸送デバイス(131)と、
解放デバイス(121)であって、前記解放デバイス(121)において、前記個別要素(1)は、直線的な前記受取り区間に重なっている直線的な展開部を有する解放経路に沿って輸送される、解放デバイス(121)と、
を備え、前記プロセスは、
第1の形態を有する前記個別要素(1)が、所定の間隔をあけて1列に並んで前記移送デバイスの入口に供給されるステップと、
少なくとも1つの他の形態を有する前記個別要素(1)が、所定の間隔をあけて1列に並んで前記入口に供給されるステップと、
を含み、
前記個別要素(1)のそれぞれの解放スポットは、前記受取り区間の対応する部分における間隔によって決定される、
プロセス。
【請求項19】
前記他の形態の間隔が前記第1の形態の間隔と等しい場合、前記第1の形態および前記他の形態の前記個別要素の解放スポットは、同じ前記受取り区間に含まれる、請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記他の形態の間隔が前記第1の形態の間隔と異なる場合、前記第1の形態および前記他の形態の前記個別要素の解放スポットは、異なる前記受取り区間に含まれる、請求項18に記載のプロセス。
【請求項21】
前記個別要素(1)が供給される前記ステップは、前記個別要素(1)が前記解放デバイスで形成されるステップに関連する、請求項18~20のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項22】
形態が異なる個別要素(1)のための移送デバイス(200)であって、前記個別要素(1)は、所定の間隔をあけて1列に並んで前記移送デバイス(200)の入口に供給され、前記移送デバイス(200)は、
カルーセル状の輸送デバイス(131)であって、前記カルーセル状の輸送デバイス(131)において、前記個別要素(1)をそれぞれ受け取るように構成された複数の受取り部材(2)が、閉じたラインの輸送経路に沿って移動する、カルーセル状の輸送デバイス(131)と、
解放デバイス(121)であって、前記解放デバイス(121)において、前記個別要素(1)は、直線的な展開部を有する解放経路に沿って1列に並んで輸送され、前記解放経路は、前記輸送経路と交差し、形態が異なる前記個別要素(1)の解放スポットを含む解放区間(127)を有する、解放デバイス(121)と、
前記輸送デバイスのタイミング機器であって、前記タイミング機器は、前記輸送経路および前記解放区間(127)における前記複数の受取り部材(2)の通過速度を変化させるように動作し、これにより、前記解放スポットにおいて、前記輸送経路の1つまたは複数の部分が提供され、前記受取り部材は、形態が異なる前記個別要素(1)の解放速度に対応する並進速度をそれぞれ有する、タイミング機器と、
を備える、移送デバイス(200)。
【請求項23】
前記輸送経路の1つまたは複数の部分において、前記受取り部材(2)のそれぞれの並進速度は、一定である、請求項22に記載の移送デバイス(200)。
【請求項24】
間隔が異なる前記個別要素(1)にそれぞれ対応する、前記輸送経路の少なくとも2つの部分を備える、請求項23に記載の移送デバイス(200)。
【請求項25】
前記タイミング機器は、前記受取り部材(2)ごとに、前記輸送デバイス(131)によって作動される回転可能な連結部を備え、前記回転可能な連結部は、カムによって駆動される前記受取り部材(2)に接続され、前記カムのプロファイルは、前記輸送経路および前記受取り部材(2)の通過速度を変化させる、請求項22~24のいずれか1項に記載の移送デバイス(200)。
【請求項26】
請求項22~25のいずれか1項に記載の、形態が異なる個別要素(1)のための移送デバイス(200)を備える梱包装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包装置およびプロセスにおける、個別要素のための移送デバイスおよびそのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、例えばコーヒーなどの浸出式製品のためのカプセルなどの束ねられていない物品の缶詰包装の分野で好ましく適用されるが、これに限定されるものではない。この分野への参照は、以下の本明細書では一般性を損なうことなくなされ得る。
【0003】
特に、関連する技術分野において、様々な種類の個別要素を共に結合させ、適切なデバイスを用いてこれらの個別要素に成形プロセスを適用させる移送デバイスが知られている。この結合は、個別要素の形式による影響を受け、それが変化した場合に、個別要素の間隔、解放位置、および/または解放速度の点で異なる個別要素の供給方法をもたらすことになる。これらのパラメータは、移送装置およびそのプロセスに適応する必要がある。
【0004】
そのため、特定の量の個別要素を個々に扱い、それらを結合させる必要性は、梱包装置においてこれらの個別要素を、1つのステーションから別のステーションへ、すなわち、例えば切断作業によって所定の形態を有する個別要素が得られるステーションから、個別要素が成形および結合プロセスを受ける後続のステーションへ移送する必要性を示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書および添付の特許請求の範囲において、特定の用語および表現は、別途明示されている場合を除き、以下に記載の定義で表現される意味を有するとみなす。
【0006】
本項および以下において、個別要素とは、高速で個々に処理されて、最終的に対応する個別のターゲット要素に結合することを目的とする、単一の部材から形成された要素として定義される。
【0007】
特に、機械加工、抽出プロセス、または予備成形の下流側で、これらの個別要素が個別要素のラインに供給されることが想定されている。その際、個別要素間には所定の間隔が設けられることで、工具による介入が可能となる。これらの工具は、工具自体に関わらない個別の要素に干渉することがない。
【0008】
例えば、個別要素は、浸出式製品のためのカプセルと結合するように意図された構成要素からなってもよい。これは、全体的にコップ形状を有し、梱包プロセスでは既に成形された状態で供給される。
【0009】
この個別要素は、カプセルのためのフィルタまたは蓋を得るための半製品を構成してもよい。この半製品は、その後、特別な結合および成形作業によってカプセルに結合される。
【0010】
フィルタの場合、個別要素は、浸出式フィルタ、すなわち、挽いたコーヒーの粉または細かい茶葉などの浸出式材料を通過させることなく、水性の浸出用液体を濾過しながら通過させることを可能にする実質的に紙のような材料から作製された、例えばディスク状の層状要素であってもよい。
【0011】
例えば、これらの個別要素は、1つずつ供給されてもよく、または切断デバイスを用いて適切な材料のストリップから直接切断されてもよい。
【0012】
いずれの場合も、解放ステップにおいて、個別要素は、それらの間に間隔を有し、また、解放方向を決定するベクトルとして理解される解放スポットおよび解放速度を有する。
【0013】
供給されたこれらの個別要素は、対応する受取り要素上にそれぞれ配置される必要がある。
【0014】
輸送、成形、およびターゲットカプセルへの適用を含む、個別要素が受けるその後の処理を考慮すると、対応する受取り要素上への個別要素の配置は極めて正確である必要がある。これが行われないと、その後の処理が正しく行われない可能性がある。
【0015】
なお、個別要素および受取り要素は、所定の速度で移動するとき、場合によっては変化する速度、すなわち加速や減速を受けるがゼロではない速度で移動するときに、連続的に輸送されることに留意されたい。したがって、連続供給および輸送は、対応する個別要素および/または受取り要素が断続的に移動するステップ供給およびステップ輸送とは異なる。
【0016】
供給または輸送が「1列に並んで」行われるとは、抽出または処理の結果として、一連の個別要素が互いに整列した状態で供給されることを意味する。
【0017】
なお、この列において、各個別要素は、抽出ステップおよび/または処理ステップの結果として、一定の間隔をあけて前後の要素から離間していることに留意されたい。
【0018】
「解放デバイス」とは、個別要素を上述したように提供するデバイスを意味する。
【0019】
「解放区間」とは、解放デバイスが個別要素を後続の輸送経路に沿って移送する区間を意味する。特に、形態が異なる個別要素が供給されたときに、個別要素は、個別要素の形態に応じて変化する場合がある解放スポットで解放される。この場合、形態が異なる個別要素の解放スポットは、常に同じ解放区間に属している。そのため、これは、解放デバイス内でのあらゆる解放スポットにおける直線的な区間として定義することができる。
【0020】
「受取り区間」とは、解放デバイスが解放した個別要素の移送が行われる輸送経路の一区間を意味する。そのため、受取り区間と解放区間は、このような移送が行われるように、互いに対応している必要がある。
【0021】
「直線的な展開部」または省略して「直線部」、すなわち、直線的な経路とは、明確に識別可能なラインに沿う経路を意味し、これは、直線、破線、曲線、および場合によっては閉じたものを含む。
【0022】
「輸送デバイス」とは、個別要素を、それぞれの単一性を維持しながら、すなわち、互いに干渉することなく輸送するように設計されたあらゆるシステムを意味する。
【0023】
このタイプの輸送は、個別要素が正しく選択および成形されてターゲット要素に適用されるために必要である。
【0024】
「輸送経路」とは、それぞれの個別要素を個々に受け取るように意図された受取り要素が移動する経路を意味する。
【0025】
「閉じた輸送経路」とは、特に実質的に水平面において閉じたラインに沿って展開する受取り要素の輸送経路を意味する。
【0026】
「カルーセル型」の輸送デバイスとは、例えば受取り要素などの移動している複数の移動部材が、閉じた輸送経路に沿って輸送されて、受取り要素、またはその上に存在する移動部材を繰り返し回転させる輸送デバイスを意味する。そのため、これは、ベルトコンベヤには典型的な往復運動とは異なる。
【0027】
「タイミング機器」とは、カルーセル状輸送デバイスの移動部材に作用する機器を意味する。これは、輸送経路の短い部分について、輸送経路および移動部材の通過速度を局所的に修正することにより、移動部材が従う運動法則を、直線的な区間に沿った位置および一定の移動速度などの特定の条件に適応させることができる。
【0028】
「カム」とは、タイミング機器を駆動するために設けられた物理的または仮想的な部材を意味する。カムの概念は、機械的な領域において、それぞれの移動部材を有する連結された複数のカム移送部が摺動するカムプロファイルを決定する要素であると解釈することができる。しかしながら、同じ概念が、いわゆる電子カムの仮想カムプロファイルに従って駆動される一連の電気モータおよび電子モータとデバイスによって実現することができる。
【0029】
個別要素の「形態の変更」とは、形態デバイスにおいて、特に寸法、相互間隔、解放区間における解放スポット、および解放速度などの特性が異なる個別要素の供給を実施する可能性を意味します。
【0030】
本出願人は、梱包プロセスにおいて、ターゲット梱包体への梱包対象物品の移送速度および挿入速度は、より少ない梱包装置で高い生産量を達成することができるため、プロセス全体の経済性にとって重要であると確認した。
【0031】
さらに、本出願人は、可能な限り迅速に進行させる必要性に加えて、別の重要且つ避けられない要件として、このタイプの機器に求められる柔軟性、特に、異なる生産形態に関して、同じ装置で異なる形状およびサイズの個別要素に対して動作することができる必要性を伴うことを確認した。
【0032】
この必要性は、特に高速動作の場合に顕著であり、個別要素をターゲット位置に正確且つ正しく配置することが、生産プロセスの経済性にとって重要である。
【0033】
特に、カプセルの形態が異なり、個別要素を最終的なフィルタの寸法に合わせる必要性があり、そのため個別要素を異なる直径で供給する場合に、この必要性が向上する。
【0034】
また、本出願人は、供給される個別要素間の距離を最小限に抑えることが、通過時間を短縮させるので、最適な処理条件であることを確認した。
【0035】
また、フィルタの場合、適切な材料の連続したストリップから正確なサイズに切断することができ、距離を最小限に抑えることで、廃棄される材料が少なくなる。
【0036】
本出願人は、一般に、この最小間隔を維持することと、可能な限り高い輸送速度を使用することで、異なる解放速度をもたらすことができ、また、個々の個別要素がターゲット輸送デバイスから解放される正確な地点において、小さいが有意な差が生じることを見出した。
【0037】
この要件は、連続供給およびステップ供給の両方でも生じるが、特に連続供給で高速である場合、この問題は、受取り要素の輸送経路での調整を必要とする。
【0038】
また、本出願人は、特定の生産要件を満たすために、形態の変更によって、切断ステップにおける上述した最小間隔の維持とは無関係に、異なる解放スポットおよび/または速度が生じる可能性があることを確認した。
【0039】
さらに、個別要素の解放位置および/または速度を制御し、場合によっては変化させる必要性は、切断作業に関連するものではなく、異なる供給技術、場合によってはカプセル用のフィルタを得るために使用されるものとは別の個別要素に関連するといえる。
【0040】
また、本出願人は、受取り区間における受取り要素の輸送経路を、入ってくる個別要素の流れに従って同期させることができ、必要な位置決め精度を決定することができることを認識した。
【0041】
したがって、本出願人は、輸送経路は、輸送デバイス自体に対して限定的に動くことができるという条件で、個々の受取り要素に作用する機械的または電子的性質の補正を用いて、輸送デバイスにおける受取り要素の位置でタイミングを取ることができると認識した。
【0042】
最後に、本出願人は、移動可能な受取り要素により、動作速度に悪影響を与えることなく、必要なすべての柔軟性を可能にしながら、上述した要件を満たすことができるタイミング機器を輸送デバイスに適用することができることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0043】
特に、その第1の態様において、本発明は、個別要素のための移送デバイスに関する。
【0044】
好ましくは、個別要素は、所定の間隔をあけて1列に並んで移送デバイスの入口に供給される。
【0045】
好ましくは、移送デバイスは、複数の受取り要素が閉じたラインの輸送経路に沿って移動するカルーセル状の輸送デバイスを備える。
【0046】
好ましくは、受取り要素が個別要素をそれぞれ受け取る上記輸送経路において、受取り区間が画定される。
【0047】
好ましくは、本発明による移送デバイスは、解放デバイスを備え、解放デバイスにおいて、直線的な展開部を有する解放経路に沿って個別要素が輸送される。
【0048】
好ましくは、解放経路は、解放区間を有する。
【0049】
好ましくは、解放経路は、受取り区間において、輸送経路と交差する。
【0050】
好ましくは、輸送デバイスは、受取り要素に作用するタイミング機器を備える。
【0051】
特に、タイミング機器は、受取り要素を輸送デバイスに対して相対的に移動させることで、受取り要素を移動させるように設けられる。
【0052】
好ましくは、タイミング機器は、受取り区間における受取り要素の位置を変化させ、これにより、受取り区間におけるその移動は、解放区間における個別要素の移動と同期される。
【0053】
これらの特徴により、直線的である個別要素の解放区間と、閉じたライン上にあって完全に直線的になり得ない輸送経路の一部との間に正確な対応が確保された移送デバイスを作製することができる。
【0054】
この対応により、輸送デバイスにおける個別要素の必要とされる位置決め精度が確保される。
【0055】
また、これらの特徴により、梱包装置は、システムの較正または形態の変更の際に、輸送デバイスのタイミングを考慮する必要がない。
【0056】
その第2の態様において、本発明は、個別要素のための移送プロセスに関する。
【0057】
好ましくは、個別要素は、所定の間隔をあけて1列に並んで供給される。
【0058】
好ましくは、移送プロセスは、閉じたラインの輸送経路に沿って複数の受取り要素を循環させるステップを含む。
【0059】
好ましくは、受取り要素が個別要素をそれぞれ受け取る輸送経路において、受取り区間が画定される。
【0060】
好ましくは、移送プロセスは、直線的な展開部を有する解放経路に沿って個別要素を輸送させるステップを含む。
【0061】
好ましくは、解放経路は、解放区間を有し、受取り区間において輸送経路と交差する。
【0062】
好ましくは、移送プロセスは、受取り要素を移動させるステップを含む。これにより、受取り区間におけるその位置は、受取り区間の少なくとも一部において、解放区間における個別要素の位置に対応する。
【0063】
換言すると、解放区間において受取り要素を互いに対して相対的に整列および移動させることができるので、解放区間における個別要素の正確な解放スポットと、対応する受取り要素との間の対応がより正確になる。
【0064】
さらに、輸送プロセスを中断させることなく受取り要素を同期させることができるので、輸送プロセスを遅くする必要がない。
【0065】
その第3の態様において、本発明は、上述した本発明の第1の態様による個別要素のための移送デバイスを備える梱包装置に関する。
【0066】
換言すると、該装置は、個別要素の解放区間と受取り要素の受取り区間との間のタイミングによって、解放デバイスから輸送デバイスへの個別要素の通過を高精度で決定することを可能にする移送デバイスを備える。
【0067】
その第4の態様において、本発明は、個別要素の異なる形態に応じて、個別要素のための移送デバイスにおける形態の変更を提供するためのプロセスに関する。
【0068】
好ましくは、個別要素は、所定の間隔をあけて1列に並んで入口に供給される。
【0069】
好ましくは、上述した移送デバイスは、カルーセル状の輸送デバイスを備える。
【0070】
好ましくは、カルーセル状の輸送デバイスにおいて、個別要素をそれぞれ受け取るように構成された複数の受取り要素は、閉じたラインの輸送経路に沿って移動する。
【0071】
好ましくは、移送デバイスは、解放デバイスを備え、解放デバイスにおいて、個別要素は、直線的な展開部を有する解放経路に沿って1列に並んで輸送される。
【0072】
好ましくは、直線的な展開部を有する解放経路は、輸送経路と交差し、形態が異なる個別要素のための解放スポットを含む解放区間を有する。
【0073】
好ましくは、移送デバイスは、輸送デバイスのタイミングをとるための機器を含む。これは、輸送経路および解放経路における受取り要素の通過速度を変化させるように作用する。
【0074】
好ましくは、形態の変更を提供するためのプロセスは、解放スポット、間隔、および/または解放速度をそれぞれ決定する1つまたは複数の形態のための個別要素を選択するステップを含む。
【0075】
好ましくは、形態の変更を提供するプロセスは、閉じたラインで、且つタイミング機器を介して、輸送経路の1つまたは複数の部分を提供するステップを含む。
【0076】
好ましくは、輸送経路の上述した1つまたは複数の部分は、解放区間に配置される。
【0077】
好ましくは、輸送経路の上記部分の位置および受取り要素のそれぞれの並進速度は、選択された個別要素の解放スポットおよび解放速度に従う。
【0078】
これらの特徴により、移送デバイスにおいて個別要素の形態の変更が可能になり、また、この形態の変更は、デバイスの動作を変更することなく、且つ形態の変更に直接関与しないデバイスの部分への技術的介入を伴うことなく、実現することができる。
【0079】
換言すると、受取り要素は、その回転移動の過程で、その輸送経路のうち、その位置と直線的な並進速度が、機械が扱うことのできる1つまたは複数の個別要素の形態に対して既に設定されている部分と交差することになる。
【0080】
その第5の態様において、本発明は、所定の間隔をあけて供給される個別要素の異なる形態に応じて、個別要素のための移送デバイスにおいて形態の変更を提供するためのプロセスに関する。
【0081】
好ましくは、移送デバイスは、輸送デバイスを備える。輸送デバイスにおいて、個別要素をそれぞれ受け取ることができる複数の受取り要素は、個別要素の直線的な受取り区間が画定される閉じたラインの輸送経路に沿って移動する。
【0082】
好ましくは、移送デバイスは、解放デバイスをさらに備える。解放デバイスにおいて、個別要素は、直線的な受取り区間に重なっている直線的な展開部を有する解放経路に沿って輸送される。
【0083】
好ましくは、形態の変更を提供するプロセスは、第1の形態の個別要素が、所定の間隔をあけて1列に並んで移送デバイスの入口に供給されるステップを含む。
【0084】
好ましくは、形態の変更を提供するプロセスは、少なくとも1つのさらなる形態の個別要素が、所定の間隔をあけて1列に並んで移送デバイスの入口に供給されるステップを含む。
【0085】
好ましくは、形態の変更を準備するプロセスにおいて、個別要素のそれぞれの解放スポットは、受取り区間の対応する部分における間隔によって決定される。
【0086】
これらの特徴により、形態の変更が移送デバイスにおいてセットアップされると、デバイスは、形態が異なる個別要素を、高い柔軟性をもちながら移送させることができ、異なる間隔または同じ間隔で供給された形態が異なる個別要素を受容することができる。
【0087】
その第6の態様において、本発明は、形態が異なる個別要素のための移送デバイスに関する。
【0088】
好ましくは、個別要素は、所定の間隔をあけて1列に並んで入口に供給される。
【0089】
好ましくは、移送デバイスは、カルーセル状の輸送デバイスを備える。
【0090】
好ましくは、カルーセル状の輸送デバイスにおいて、個別要素を受け取るようにそれぞれ構成された複数の受取り要素は、閉じたラインの輸送経路に沿って移動する。
【0091】
好ましくは、移送デバイスは、解放デバイスを備える。解放デバイスにおいて、個別要素は、直線的な展開部を有する解放経路に沿って1列に並んで輸送される。
【0092】
好ましくは、直線的な展開部を有する解放経路は、輸送経路と交差し、形態が異なる個別要素の解放スポットを含む解放区間を有する。
【0093】
好ましくは、移送デバイスは、輸送デバイスのタイミング機器を備える。タイミング機器は、輸送経路および解放経路における受取り要素の通過速度を変化させるように作用する。
【0094】
このようにして、解放スポットにおいて、輸送経路の1つまたは複数の部分が提供および配置される。
【0095】
好ましくは、解放部分において、受取り要素は、形態が異なる個別要素の解放速度に対応する並進速度をそれぞれ有する。
【0096】
換言すると、移送デバイスは、その中に、形態が異なる個別要素を移送する能力を有する。なぜなら、要素がその表面で受け取る単一の個別要素をその表面で受け取る要素が、その輸送経路において、形態が異なる個別要素を正しく受け取るように既に配置されている部分を有し、また、これらの部分を一定の速度で交差してその部分に対応する形態の個別要素の解放速度に対応するからである。
【0097】
そのため、既に提供されている様々な形態をもつ個別要素を正しく移送するためには、その供給を準備すれば十分である。移送デバイスの残りの部分は、この移送を実施するために既にセットアップされている。
【0098】
その第7の態様において、本発明は、上述した本発明の第5の態様による、形態が異なる個別要素のための移送デバイスを備える梱包装置に関する。
【0099】
そのため、このような梱包装置は、そのあらゆる部分を変更または再構成することなく、形態が異なる複数の個別要素を処理する柔軟性を享受することができる。
【0100】
上述した態様のうちの少なくとも1つにおいて、本発明は、以下の好ましい特徴のうちの少なくとも1つをさらに備えてもよい。
【0101】
好ましくは、本発明による移送デバイスは、実質的に一定の並進速度で受取り要素がそれぞれ移動する1つまたは複数の部分を備える受取り区間を有する。
【0102】
これにより、移送デバイスは、構築中に形態が判明した個別要素を介入なしに移送することができる。
【0103】
好ましくは、受取り区間は、異なる、実質的に一定の並進速度で受取り要素がそれぞれ移動する2つ以上の部分を含む。これにより、移送デバイスは、2つ以上の個別要素の形態を修正することなく移送を実施することができる。
【0104】
好ましくは、カルーセル状の輸送デバイスは、回転式ドラムを備える。回転式ドラムの周縁部には、受取り要素が取り付けられる。このように、輸送経路は、実質的に円形である。
【0105】
これにより、移送デバイスが特にコンパクトになる。したがって、移送速度を上げるためには、カルーセル状の輸送デバイスの回転速度を上げるだけで十分であることがわかる。
【0106】
また、個別要素は、連続的に供給される。これにより、高い移送速度が達成される。
【0107】
好ましくは、受取り区間において、受取り要素は、互いに対して整列される。これにより、受取り要素上で実現される個別要素の位置決めの正確さを向上させることができる。
【0108】
好ましくは、受取り要素は、輸送経路に沿って連続的に移動する。これにより、高い移送速度が達成される。
【0109】
これに関して、個別要素の供給およびカルーセル状の輸送デバイスの回転により、毎分600個超、好ましくは毎分1000個超の速度で個別要素を流すことができることに留意されたい。
【0110】
好ましくは、タイミング機器は、受取り要素ごとに、輸送デバイスによって駆動される回転可能な連結部を備える。
【0111】
また、この回転可能な連結部は、その移動が解放区間における個別要素の移動と同期されるように、受取り要素に接続される。
【0112】
これにより、輸送経路における受取り要素の位置を正確に決定することができる。
【0113】
好ましくは、連結部は、支点を中心とした少なくとも1つの移動可能なレバーを備える。また、その支点を中心にレバーを回転させるための機器が設けられる。
【0114】
好ましくは、回転可能な連結部は、機械式または電子式のカムによって駆動される。
【0115】
これにより、形態が異なる個別要素を移送するように移送デバイスを設けることができる。ここで、カムは、選択された形態の選択に対応している。
【0116】
機械式カムの場合、移送対象の個別要素の形態を変更するには、カムを変更するだけで十分である。電子式カムの場合、同じ目的のために有利に再構築することができる。
【0117】
そのため、好ましくは、移送プロセスにおいて形態の変更を提供するために、該プロセスは、カムのプロファイルを決定するステップを含む。
【0118】
特に、移送デバイスにおいて、カムのプロファイルが輸送経路と受取り要素の通過速度を変化させるので、解放スポットおよび解放速度をそれぞれ有する複数の個別要素の形態に適応させることができる。
【0119】
好ましくは、機械式カムの場合、回転機器は、その支点において少なくとも1つのレバーに接続されたカム移送部を備える。カム移送部は、カム上で移動し、カムは、受取り区間における個別要素に対する受取り要素の配置タイミングを決定する。
【0120】
このようにして、この純粋に機械的な解決策により、システム全体がより単純化され、エラーをより防止することができる。
【0121】
好ましくは、直線的な解放経路は、個別要素が所定の間隔で切断される平坦なストリップによって画定される。
【0122】
このようにして、個別要素は、リールで供給される材料からその場で作製され得る。
【0123】
好ましくは、ストリップは、解放スポットにおいて、個別要素の解放速度に対応する周辺速度で回転するローラ状ドラムに巻かれている。この周辺速度は、それぞれの解放スポットが含まれる部分における受取り要素の並進速度と等しい。
【0124】
このようにして、一定の解放速度が確保される。これは、回転式ドラムの特性、特にその直径、およびセットされる回転速度に依存する。
【0125】
好ましくは、形態の変更の場合、2つの上述した解放部分における受取り要素の並進速度は、個別要素の一定の通過頻度を確保するようなものである。その速度は、毎分600個超であってもよく、好ましくは毎分1000個超である。
【0126】
このようにして、上述した通過頻度は、形態の変更の場合に変化しないまま維持される。これは、この移送デバイスに接続された梱包機のすべてのステーションにも適用される。
【0127】
好ましくは、形態の変更を提供するプロセスにおいて、さらなる形態の間隔が個別要素の第1の形態の間隔と等しい場合、それらの解放スポットは、すべての形態について、同じ受取り部分に含まれる。
【0128】
その一方で、そのさらなる形態の間隔が第1の形態の間隔と異なる場合、第1の形態およびさらなる形態の個別要素の解放スポットは、異なる受取り部分に含まれる。
【0129】
切断要素を有するローラ状ドラムからの切断によってストリップから得られた個別要素の場合、個別要素の形態の変更は、直径が同じ2つのローラ状ドラムを用いて、または個別要素間の間隔を変化させないことで、効果的に達成できることに留意されたい。
【0130】
それ以外の場合、間隔が適宜変化される個別要素のための、直径が異なるローラ状ドラムを用いて、形態の変更を実現することができる。
【0131】
いずれの場合も、形態の変更のために移送デバイスを準備して、移送デバイスへの介入を行うことなく、形態の変更を実施することができる。
【0132】
好ましくは、形態の変更を準備するプロセスにおいて、個別要素が入口に供給されるステップと、個別要素が解放デバイスで形成されるステップとが統合される。
【0133】
好ましくは、解放デバイスは、形態または間隔が異なる個別要素のための、特に直径が異なる2つ以上のローラ状ドラムを含むセットを備える。
【0134】
この特徴により、形態が既に移送デバイスでエンコードされている個別要素のために提供されているローラ状ドラムを別のものと単に交換することで、移送デバイスは構造のさらなる適応なしにそれを処理することができる。
【0135】
好ましくは、各受取り要素は、水平な平坦面を有する。水平な平坦面上には、個別要素が解放される。これは、個別要素の載置を促進する。
【0136】
好ましくは、個別要素を固定基準位置に保持するために、個別要素を受け取る受取り要素は、受取り要素の受取り面と個別要素との間に真空生成吸引システムを備える。
【0137】
これにより、個別要素は、所定の位置で受取り要素に関連付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0138】
以下、本発明を、添付の図面を参照して非限定的に例示された本発明の好ましい実施形態に従って説明する。
【
図1】本発明に従って作製された個別要素用移送デバイスを備える梱包装置の一実施形態の平面図である。
【
図2】本発明に従って作製された移送デバイスの側方立面図である。
【
図3】
図2に示す移送デバイスの第2の細部の側方斜視図である。
【
図4】
図4Aおよび
図4Bは、
図2に示す移送デバイスの別の細部における2つの異なる動作状況を比較するように示されている斜視図である。
【
図5】
図2に示す移送デバイスのさらなる細部を示す拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0139】
添付の
図1を参照すると、参照符号100は、コーヒーなどの浸出式飲料用梱包カプセルのための装置を示している。
【0140】
これらのカプセルは、実質的に剛性のあるコップ状容器からなり、その内部にフィルタとコーヒー粉の調合物が入れられ、その後、蓋で封止され、後続の装置へ送られて、そこで流通および販売のために箱詰めされる。
【0141】
一般に、コップ状容器は、供給ステーション110によって供給され、そこからサプライヤから提供されたコップ状容器のセットから抽出された後に、連続した動きで1列に並んで進む。
【0142】
梱包装置100は、他の図において参照符号1によって示される個別要素のための解放ステーション120を備え、これは、本実施例において、浸出式飲料用フィルタの成形に適した材料からなる平坦なディスクを備える。
【0143】
したがって、解放ステーション120は、解放デバイス121を備える。解放デバイス121は、本実施例において、フィルタ材料の連続したストリップから上記ディスクを切断するためのデバイスである。
【0144】
このように、解放デバイス120は、ディスクの形態を有する個別要素1を提供する。これらは、切断ステップの後に、1つの個別要素と後続の個別要素との間に所定の間隔をあけて1列に並んで個々に、すなわち1つずつ供給される。
【0145】
したがって、梱包装置は、参照符号130で示されているフィルタ成形ステーションを備える。このステーションは、以下で詳述するカルーセル状の輸送デバイス131を備える。
【0146】
輸送デバイス131は、より複雑なステーションの一部である。ここで、解放デバイス121から輸送デバイス131へ移送された個別要素1は、フィルタ成形プロセスを経て、供給ステーション110においてその内部に挿入されたスペーサ要素が底部にある目的地であるコップ状容器内に挿入される。
【0147】
フィルタがそれぞれの容器に挿入された後に、フィルタは、例えば溶接によって、コップ状容器の内壁に固定される。
【0148】
これに関連して、輸送デバイス131は、フィルタを有するコップ状容器を第1の移送ホイール132へ移送し、容器は、ここからフィルタ固定ホイール133へ渡され、第2の移送ホイール134へ渡される。第2の移送ホイール134は、コップ状容器を充填ステーション140へ移送し、ここで容器が所定量のコーヒー粉で充填される。
【0149】
これに関して、充填ステーションは、カルーセル状の充填デバイス145を備える。ここから、コップ状容器は、第3の移送ホイール146を介して、カルーセル状の計量デバイス147へ移送されて、各容器に供給された粉の量の確認が実施される。
【0150】
計量デバイス147を出た容器は、第4の移送ホイール158を介して、封止ステーション150へ移送される。このように、装置100は、切断デバイス162によって連続したストリップから形成される蓋のための切断ステーション160を備える。
【0151】
ディスク状の蓋は、第5の移送ホイール161を介して、カルーセル型として構築された封止デバイス159へ移送される。封止デバイス159は、封止対象の容器を第4のホイール158から受け取り、コップ状容器からのガスの抽出と、連続したストリップから形成されたディスク状の蓋をその上部開口に適用することによる封止を提供する。
【0152】
なお、装置の代替例において、切断デバイス162が追加の解放デバイスを構成することができることに留意されたい。
【0153】
封止された容器は、直線的な輸送デバイス173を具備する出口ステーション170へ送られる。
【0154】
図2~
図5を参照すると、本明細書に記載されて参照符号200によって全体として示されている本発明に含まれる移送デバイスは、解放デバイス121と、カルーセル型構造体を有する輸送デバイス131と、を備える。
【0155】
解放デバイス121は、実質的に従来型の供給リール(図示せず)から連続したストリップ123を受け取る第1のローラ状ドラム122を備える。
【0156】
第2のローラ状ドラム124は、第1のローラ状ドラム122からストリップ123を受け取る。その上には、ストリップ123に作用するディスク状の切断要素125が形成されている。
【0157】
特に、2つのローラ状ドラム122および124は、並んで配置され、平行な回転軸を中心に回転し、回転すると、ストリップ123が通る接触領域が形成される。
【0158】
第1のローラ状ドラム122は、接触領域においてストリップ123を切断して個別要素1を形成する切断要素125のための接触要素として作用する。
【0159】
これらは、その目的のために、円筒状の表面上に配置された吸引口126を有する吸引デバイスを内蔵する第2のローラ状ドラム124に取り付けられたままである。吸引デバイスは、第2のローラ状ドラム124のハブから第2のローラ状ドラム124の回転本体に向けて枝分かれする吸引ダクトを備える。これにより、切断後であってもストリップ123の接着性と個別要素1の接着性を確保することができる。
【0160】
吸引は、個別要素1が切断される平坦なストリップ123によって画定される解放経路の一部である直線的な展開部127を有する解放経路に沿って、下向きになっている第2のローラ状ドラム124の領域で停止する。
【0161】
そのため、第2のローラ状ドラム124は、解放区間127において、個別要素1が解放される平面と平行な軸を中心に回転される円筒状の供給部として作用する。その表面には、個別の層状要素を保持および解放するためのデバイスが設けられる。これは、吸引デバイスによって実現される。
【0162】
本実施例において、上述した切断作業を実施しながら所定の速度でローラ状ドラムが回転することを考慮して、個別要素1が連続的に供給され、次いで、吸引が停止される地点に対する接線方向と、第2のローラ状ドラム124の周辺速度に対応する実質的に一致する実体とを含む解放速度で解放される。
【0163】
この移送デバイスは、個別要素の形態を変更するように設けられる。すなわち、サイズおよび/または形状、ひいては実質的に直径または同等の直径、および場合によっては間隔が異なる可能性がある、タイプが異なる個別要素を移送することができる。
【0164】
この移送デバイス200が満たす要件の1つとして、移送対象の個別要素1の形態が異なる場合であっても、ストリップ123の使用率が可能な限り高いことが挙げられる。
【0165】
このため、ストリップ123上の形態が異なる隣接する円形の個別要素1間の間隔は、可能な限り小さくなっており、個別要素1の直径に応じて変化する。その個別要素1の縁部は、それに隣接する個別要素1の縁に可能な限り近く切断される。
【0166】
なお、本明細書において、個別要素1間の間隔とは、平坦なストリップ123上の隣接する2つの個別要素1の中心間の距離を意味する。
【0167】
したがって、個別要素1の直径が減少すると、それぞれの第2のローラ状ドラム124の直径が減少し、個別要素1の間隔が減少する。さらに、第2のローラ状ドラム124の軸周りの回転速度が変化しない場合、または個別要素1の流量を変化させないようにわずかに変化する場合、その周辺速度は減少し、個別要素1の解放速度も減少する。その直径を小さくすることで、解放区間127上の個別要素の解放スポットを移動させることができ、特に後退させることができる。
【0168】
同様に、個別要素1の直径が増加すると、それぞれの第2のローラ状ドラム124の直径が対応するように増加し、個別要素1の間隔が増加する。さらに、上記と同様に、第2のローラ状ドラム124の軸周りの回転速度が変化しない場合、またはほとんど変化しない場合、その周辺速度は増加し、個別要素1の解放速度も増加する。その直径を大きくすることで、解放区間127上の個別要素の解放スポットを移動させることができ、特に前進させることができる。
【0169】
このようにして、解放区間127は、形態が異なる個別要素1の解放スポットが含まれるスポットの位置として定義することができる。
【0170】
本移送デバイス200は、個別要素の形態の変更のために設けられており、形態が異なる個別要素1の移送を確実に行うことができるように、形態変更プロセスで動作させることができる。
【0171】
これに関して、移送デバイス200は、形態が異なる個別要素1のための、直径が異なるローラ状ドラム124のセットを備える。
【0172】
さらに、移送デバイスにおいて形態の変更を提供するためのプロセスは、
図4Aおよび
図4Bを参照して説明したように、1つまたは複数(例えば2つ)の形態に対して個別要素1を選択するステップを含む。
図4Aおよび
図4Bは、解放区間127において一方がより前方にあり、他方がより後方にある、直径が異なる第2のドラム状ローラ124を示している。
【0173】
一般に、形成されている個別要素1のこれらの異なる直径は、その形態ごとに、個別要素1の1つの解放スポットと、第2のローラ状ドラム124の異なる直径と個別要素1の異なる解放速度をもたらす個別要素1間の異なる間隔と、をもたらす。
【0174】
なお、偶発的な要件を満たすために、平坦なストリップ123上の最小間隔条件を超える場合がある。そのため、上述したような選択ステップを伴う、異なる形態条件に対して移送デバイスを準備することが必要である場合があることに留意されたい。
【0175】
また、本移送デバイス200は、1つまたは複数、好ましくは2つ以上の任意の数の個別要素の形態のために準備され得ることに留意されたい。
【0176】
輸送デバイス131は、複数の受取り要素2を有する。受取り要素2の各々は、所定の速度で輸送経路に沿って連続的に移動することで移動可能なそれぞれの個別要素1を受け取るように構成される。
【0177】
輸送デバイスは、受取り要素2が取り付けられる回転式ドラム3を有するカルーセル型構造になっている。
【0178】
回転式ドラム3は、ハブ30によって画定された垂直方向軸を中心に回転する円筒状の本体31を備える。これは、固定されたフレーム(図示しないが既知のもの)に固定されて一体となったベース32によって支持されている。このように、受取り要素2は、輸送経路がある実質的に水平な平面内で移動することができる。
【0179】
各受取り要素2は、個別要素が解放される水平な平坦面を有する。これは、個別要素1と受取り面との間の摩擦を実現するための表面ローレット部4を有する。ローレット部は、後続の成形作業において、フィルタの表面プリーツを形成するために協働する。
【0180】
個別要素1を固定基準位置に保持するために、受取り要素2は、受取り面と個別要素との間に真空生成吸引システムを備えてもよい。
【0181】
本実施形態において、受取り要素2のための輸送経路は、特に円形の閉じたラインに沿って展開し、その中で受取り要素2は輸送経路上を循環し、特に輸送経路は円形の回転式ドラム3の周縁部上に形成されているので、実質的に円形である。
【0182】
上述した観点から、個別要素のための解放経路1、特に解放区間127は、解放デバイス121に近接して位置するその受取り区間において受取り要素のための輸送経路2と交差する。
【0183】
本実施形態において、受取り区間は、直線的な展開部を有し、特に解放デバイス121から離間しているときに受取り要素2がその後に続く円形の閉じた経路に接続される直線的な区間である。
【0184】
輸送デバイス131は、受取り要素2の配置のタイミングをとるための機器を備える。これは、直線状の受取り区間を実現するために、回転式ドラム30の単なる回転によって決定される輸送経路に対して移動させることで、受取り要素2に作用することができる。
【0185】
このために、タイミング機器は、少なくとも受取り区間における受取り要素2の位置が、それぞれの解放区間127を構成する個別要素の解放スポットに正確に対応するように、受取り要素2を移動させる。
【0186】
好ましいがこれに限定的されない解決策を説明する本実施形態において、タイミング機器は、受取り区間において受取り要素を互いに整列させる(
図6)。
【0187】
このようにして、直線的な解放区間127は、同じく直線的である受取り区間において、輸送経路とその全長に沿って重なる。
【0188】
一般的には、タイミング機器は、受取り区間におけるそれらの動きが、解放区間127における個別要素1の動きと同期するように、受取り要素2を輸送デバイス131に対して移動させることで、受取り要素2に作用する。
【0189】
なお、直線セグメントの開始時に、受取り要素は、受取セグメントの出口付近の速度よりも低い通過速度を有することに留意されたい。
【0190】
なお、直線状の区間の開始地点では、受取り要素は、受取り区間の出口付近よりも通過速度が低いことに留意されたい。
【0191】
様々な解放スポットにおける解放速度に適合するように、すなわち、方向および強度が実質的に等しくなるようにこの速度の差が与えられる。これは、上述したように、個別要素1の間隔、すなわち、それらの直径または形態に直接依存してもよい。
【0192】
また、速度が異なる区間において、隣接する2つの受取り要素間の距離も、低速ではより短く、高速ではより長くなるように、変化される。
【0193】
通過速度の変化は、隣接する受取り要素2間の距離における同様の変化を伴う、解放速度における同様の差に対応し、個別要素1の同じ通過頻度を維持することを意味する。これは、個別要素1の形態の変更を伴う移送デバイスにおいて達成することが望ましい状態である。
【0194】
したがって、受取り要素2は、移動可能であり、タイミング機器は、受取り要素2ごとに、回転式ドラム3と一体となっているために輸送デバイス131によって駆動される回転可能な連結部を備える。
【0195】
回転可能な連結部は、互いに連結されたレバーのシステムを備え、3つの自由度で受取り要素を移動させることができる。すなわち、回転式ドラム3に対して上げ下げすることができ、そのドラムに対して垂直な軸を中心に回転させることができ、支点6を中心に主レバー5の回転機構に接続された、支点6を中心に移動可能な主レバー5によって回転移動させることもできる。
【0196】
この回転機構は、例えば、所謂電子式カムを作製することで電気モータがレバー5の位置を調整することなどを含む多くの方法で実現され得る。
【0197】
また、このような機器を機械部品のみで実現することもできる。例えば、回転機構は、その支点6においてレバー5に接続されるカム移送部を備える。
【0198】
したがって、上述したカム移送部は、回転式ドラムによって引きずられるが、ベース31と一体となった、その上を移動するカムと相互作用する。
【0199】
カムの形状は、受取り区間における受取り要素2と、解放デバイス121の解放区間127との間の対応を決定するように、レバー5の回転を決定するようになっている。
【0200】
そのため、一般に、上述した回転可能な連結部の動きは、カムによって制御される。このカムは、固定フレームと一体となった機械式のタイプであってもよく、電子式のタイプであってもよい。機械式の場合、これはカムのセットによって実現されてもよい。このようにして、回転可能な連結部の動きは、解放区間内の個別要素の動きと同期される。
【0201】
再び
図4Aおよび
図4Bを参照すると、タイミング装置は、個別要素1の解放区間127における受取り要素2の輸送経路を変更し、個別要素1の解放スポットが、受取り要素2が互いに整列している受取り区間、すなわち、解放セグメント127に対応する位置に含まれるようにそれらの動きを同期させる。ここで、受取り要素2は、回転式ドラム3によって引きずられながら、連続して回転し続けることができる。
【0202】
受取り要素2の変位は、
図5においてより詳細に示されている。
【0203】
特に、受取り区間における受取り要素2の移動を管理する運動法則は、受取り区間が輸送経路の1つまたは複数の部分を含むようにタイミング機器によって変更される。ここで、輸送経路では、受取り要素2が並進し、輸送経路の残りの部分におけるそれらの通過速度に対する並進速度が実質的に一定になる。
【0204】
したがって、タイミング機器は、受取り区間における受取り要素2の位置が解放セグメント127における個別要素1の位置に対応するように、すなわち、受取り区間および輸送経路のうち、所定の形態を有する個別要素の解放スポットに対応する少なくとも一部において、受取り要素2が輸送デバイス131上で移動される移送ステップを実現する。
【0205】
それらの部分において、輸送デバイス131のタイミング機器は、解放区間127における輸送経路および受取り要素2の通過速度を変化させるように作用する。
【0206】
そのため、移動デバイス200において形態の変更を実施するために、タイミング装置によって、解放区間127において配置され、一定の並進速度を有する輸送経路の1つまたは複数の部分が準備される段階が設けられる。ここで、経路の上記部分の位置とそれぞれの並進速度は、形態の変更において選択された個別要素1に適合している。
【0207】
また、上述したようにこの形態の変更に移送デバイス200を適応させるために、形態が異なる、特に直径が異なる個別要素1の形態の変更を管理できるように、機械式または電子式のカムプロファイルが決定される段階が想定される。
【0208】
より具体的には、受取り区間は、2つ以上のそのような部分を備え、本実施例において2つの部分を備える。ここで、上述した並進速度は、実質的に一定であるが、カムのプロファイルを適切に決定することで部分ごとに異なるようにすることができる。
【0209】
この対応関係により、個別要素1の移送は、解放区間の解放スポットが何であれ、成功することが保証される。
【0210】
個別要素1間の間隔の観点から、関連性の点で他のものよりも際立っている基本的に2つのケースを特定することが可能である。
【0211】
第1のケースにおいて、例えばサイズ、外観、色または材料などの点で形態が異なる個別の物品1をデバイスが移送する可能性のために、移送デバイスにおける形態の変更をセットアップするプロセスが提供される。
【0212】
この変更は、個別要素1の間隔を変更することなく行うことができる。本実施例において、これは、個別要素1を切断する役割を担う解放デバイス121のローラ状ドラム124を交換することによって行われる。本実施例において、一定に保たれるのは、解放デバイスに取り付けられたローラ状ドラム124の直径であり、異なる形態に対して同じである、同じ受取り区間にある解放スポットを決定する。
【0213】
それ以外では、例えば、切断されるストリップの最大利用率を得るために間隔を変化させ、その後、形態の変更を実施するために交換されるローラ状ドラムの直径を変化させることによって、ローラ状ドラム124の交換を実施することができる。
【0214】
この場合、直径の変化は、個別要素間の間隔の変化をもたらして、異なる解放スポットが受取り区間の異なる部分に含まれることになる。
【0215】
いずれの場合も、移送デバイスを形態の変更のために準備することが可能になる。したがって、移送デバイスに再び介入することなく、形態の変更を実施することができる。
【0216】
なお、切断要素を有するローラ状ドラムからの切断によってストリップから得られた個別要素の場合、個別要素の形態の変更は、実際、同じ直径の解放デバイス121内のローラ状ドラム124で達成できることに留意されたい。
【0217】
このように、上述したプロセスにおいて、個別要素が入口に供給されるステップは、個別要素が解放デバイスで形成されるステップを統合する。換言すると、本実施例においてリボンを切断することで、移送デバイスに供給するための個別要素を得るステップは、解放デバイスで共に実施される。
【0218】
ディスク状の個別要素に対して上述したものは、異なる形状の個別要素にも対応していることに留意されたい。
【0219】
上述した移送デバイス、移送プロセス、梱包装置、および形態変更ステップに対して、当業者は、追加の偶発的な要件を満たすために、多数のさらなる修正および変形を行うことができるが、これらのすべては、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の保護範囲内に含まれるものである。
【国際調査報告】