(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-24
(54)【発明の名称】複数の物品を個別の列で供給するための供給グループおよびその方法
(51)【国際特許分類】
B65B 35/12 20060101AFI20230817BHJP
【FI】
B65B35/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507323
(86)(22)【出願日】2021-07-26
(85)【翻訳文提出日】2023-04-03
(86)【国際出願番号】 IB2021056726
(87)【国際公開番号】W WO2022029553
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】102020000019651
(32)【優先日】2020-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592033493
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボルデリ,ルカ
(72)【発明者】
【氏名】パリシーニ,ジャンルカ
(72)【発明者】
【氏名】ジガンテ,アントニオ
【テーマコード(参考)】
3E054
【Fターム(参考)】
3E054AA11
3E054AA12
3E054DA01
3E054FA02
3E054FC04
3E054JA01
3E054JA02
(57)【要約】
供給グループは、複数の個別の列に配置された物品を保持するように構成されたトレイと、トレイを受け取るように構成された入口ステーションと、トレイを移動させるように構成された移送デバイスと、トレイを入口ステーションと荷降ろしステーションとの間で移動させる間、トレイを保持するように構成された保持デバイスと、を備える。保持デバイスは、出口ステーションにおいてトレイを解放するように構成される。また、供給グループは、荷降ろしステーションにおいてトレイから物品を降ろすように構成された荷降ろしデバイスをさらに備える。荷降ろしステーションは、トレイから降ろされた複数の個別の列を受け取るように構成されたコンベヤデバイスを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物品(I)を個別の列(L)で供給するための供給グループ(100)であって、
複数の前記個別の列(L)に配置された前記物品(I)を収容するように構成されたトレイ(T)と、
前記複数の個別の列(L)に配置された前記複数の物品(I)を含む前記トレイ(T)を受け取るように構成された入口ステーション(11)と、
前記入口ステーション(11)と荷降ろしステーション(12)と出口ステーション(13)との間で前記トレイ(T)を移動させるように構成された移送デバイス(2)であって、前記入口ステーション(11)と前記荷降ろしステーション(12)との間での前記トレイ(T)の移動中にそのトレイ(T)を保持するように構成された保持デバイス(3)を備え、前記保持デバイス(3)は、前記出口ステーション(13)で前記トレイ(T)を解放するようにさらに構成される、移送デバイス(2)と、
前記荷降ろしステーション(12)で前記トレイ(T)から前記物品(I)を降ろすように構成された荷降ろしデバイス(4)と、
を備え、
前記荷降ろしステーション(12)は、前記トレイ(T)から降ろされた前記複数の個別の列(L)を受け取るように構成されたコンベヤデバイス(5)を備える、
供給グループ(100)。
【請求項2】
前記移送デバイス(2)は、前記トレイ(T)のための反転デバイス(6)を備え、前記反転デバイス(6)は、好ましくは、垂直軸に対して横方向の反転軸(X)を中心に前記トレイ(T)を回転させるように構成される、請求項1に記載の供給グループ(100)。
【請求項3】
前記反転デバイス(6)は、回転支持体(61)を備え、前記回転支持体(61)は、前記反転軸(X)を中心に回転可能であり、前記反転軸(X)に沿って直線的に並進移動可能である、請求項1または2に記載の供給グループ(100)。
【請求項4】
前記保持デバイス(3)は、前記反転デバイス(6)に接続される、請求項2または3に記載の供給グループ(100)。
【請求項5】
前記コンベヤデバイス(5)は、前進方向(A)を画定し、前記前進方向(A)は、前記反転軸(X)と実質的に平行である、請求項2~4のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項6】
前記入口ステーション(11)および前記出口ステーション(13)は、前記反転軸(X)に沿って整列されており、前記荷降ろしステーション(12)は、好ましくは前記反転軸(X)に対して前記入口ステーション(11)および/または前記出口ステーション(13)と軸方向反対側に配置される、請求項2~5のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項7】
前記保持デバイス(3)は、前記トレイ(T)を両側で保持するように構成された移動可能なアーム(31)を備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項8】
前記移動可能なアーム(31)および前記トレイの両側は、結合要素(32)をそれぞれ備え、前記結合要素(32)は、前記トレイ(T)および前記移動可能なアーム(31)にそれぞれ形成された雄型要素(T5)および雌型要素(33)(またはその逆)を備え、これらは、相互に係合可能である、請求項7に記載の供給グループ(100)。
【請求項9】
前記荷降ろしデバイス(4)は、少なくとも1つの移動可能な壁(41)を備え、前記移動可能な壁(41)は、前記トレイ(T)に面して前記トレイ(T)内の前記個別の列(L)が保持される第1の動作位置と、前記トレイ(T)から離れて、前記個別の列(L)が前記トレイ(T)内で自由にアクセスできる第2の動作位置とに選択的に配置される、請求項1~8のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項10】
前記荷降ろしデバイス(4)は、前記第1の動作位置と前記第2の動作位置との間を移動するように、互いに向けて、および互いから離れるように移動可能な1対の移動可能な壁(41)を備える、請求項9に記載の供給グループ(100)。
【請求項11】
前記トレイ(T)は、相対的な突出部(T2)によって分離された複数の窪み(T1)を含み、前記窪みは、前記個別の列(L)をそれぞれ収容するように構成される、請求項1~10のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項12】
前記保持デバイス(3)、前記トレイ(T)、および前記移動可能な壁(41)は、前記壁が前記第1の動作位置にあるときに、前記トレイに配置された前記個別の列(L)と前記移動可能な壁(41)との間の距離が前記窪み(T1)の深さよりも小さくなるように構成される、請求項9~11のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項13】
前記トレイ(T)は、前記窪み(T1)に対して垂直な対称軸に関して軸対称である、請求項11または12に記載の供給グループ(100)。
【請求項14】
前記出口ステーション(13)は、実質的に垂直な軸を中心に回転するように構成され前記出口ステーション(13)は、好ましくは、前記出口ステーション(13)における前記トレイ(T)の解放後に、実質的に垂直軸を中心として180°の回転を実施するように構成され、請求項1~13のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項15】
前記出口ステーション(13)は、複数の前記トレイ(T)を支持するように構成され、支持される前記トレイの総数に応じて初期位置に対して下降するように垂直方向に並進移動することができる、請求項1~14のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項16】
前記入口ステーション(11)は、複数の前記トレイ(T)を支持するように構成され、支持される前記トレイの総数に応じて初期位置に対して持ち上げられるように、垂直方向に並進移動する、請求項1~15のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項17】
前記コンベヤデバイス(5)は、前記個別の列(L)を保持するように構成された複数の支持要素(51)を備える、請求項1~16のいずれか1項に記載の供給グループ(100)。
【請求項18】
前記支持要素(51)は、前記個別の列(L)のうちの1つを受け取るための座部(53)を画定し、前記支持要素(51)は、好ましくは、前記個別の列(L)のうちの1つを支持するように構成されたベース壁(55)を備え、前記座部(53)は、好ましくは、前記ベース壁(55)および前記側壁(52)によって画定される、請求項17に記載の供給グループ(100)。
【請求項19】
コンベヤデバイス(5)を介して物品(I)の個別の列(L)を、他の物品処理および梱包ステーションへ輸送するように設けられた少なくとも1つの供給グループ(100)を備える物品用梱包機であって、前記供給グループは、請求項1~18のいずれか1項に従って構築されたものである、物品用梱包機。
【請求項20】
梱包機において複数の物品(I)を個別の列(L)で供給するための方法であって、
前記複数の物品(I)を複数の前記個別の列(L)に従ってグループ化するステップと、
前記複数の個別の列(L)をトレイ(T)に配置するステップと、
その中に含まれている前記複数の個別の列(L)を前記トレイ(T)に保持する前記個別の列(L)のための荷降ろしステーション(12)に向けて、前記トレイ(T)を移動させるステップと、
前記トレイ(T)を前記荷降ろしステーション(12)に配置するステップと、
前記トレイ(T)を前記荷降ろしステーション(12)に配置した後に、前記複数の個別の列(L)を解放するステップと、
前記個別の列(L)において前記物品(I)のグループ化を維持しながら、前記複数の個別の列(L)を前記荷降ろしステーション(12)のコンベヤデバイス(5)へ移送するステップと、
前記複数の個別の列(L)を前記コンベヤデバイス(5)へ移送した後に、前記トレイ(T)を出口ステーション(13)へ移送するステップと、
を含む、方法。
【請求項21】
前記荷降ろしステーション(12)における前記トレイ(T)の配置は、反転軸(X)を中心に前記トレイ(T)を回転させることを含み、前記反転軸(X)は、好ましくは、垂直軸に対して横方向である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記荷降ろしステーション(12)における前記トレイ(T)の配置は、前記反転軸(X)に沿って前記トレイ(T)を直線的に並進させることを含む、請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記複数の個別の列(L)は、重力によって落下して、前記荷降ろしステーション(12)の前記コンベヤデバイス(5)へ移送される、請求項20~22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記重力による落下は、前記トレイ(T)に面した移動可能な壁(41)によって、前記トレイ(T)の移動中に防止され、前記移動可能な壁(41)は、前記個別の列(L)が落下するのを可能にするために、前記トレイ(T)から離れるように移動される、請求項20~23のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品用梱包機での使用を意図したタイプの、複数の物品を個別の列で供給するための供給グループに関する。
【0002】
また、本発明は、このような供給グループを備える梱包機、および複数の物品を個別の列で供給するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明は、例えばコーヒーなどの浸出式製品のためのカプセルを含む束ねられていない物品の箱詰め梱包に関する分野で好ましく適用されるが、これに限定されるものではない。この分野への参照は、以下の本明細書では一般性を損なうことなくなされ得る。
【0004】
特に、関連する技術分野において、梱包対象物品が梱包機の供給ステーションに供給され、異なる物品処理領域に移送され、その中に含まれるように意図された製品で充填され、封止され、梱包される梱包機が知られている。
【0005】
既知の実施形態において、物品は、個別の列で配置され、梱包機に供給される。本実施形態において、物品は、梱包機のコンベヤベルトに載せられる。コンベヤベルトは、梱包機を構成する異なる領域に物品を移動させるように構成されており、多数の個別の物品から形成された列がグループ化されている。梱包ステップの間、列でグループ化された物品が上述した作業の1つまたは複数を実施するために個々に分離される1つまたは複数の領域が提供される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書および添付の特許請求の範囲においては、いくつかの用語および表現は、別途明示されている場合を除き、以下に記載の定義で表現される意味を有するとみなす。
【0007】
「物品」という用語は、梱包機へ供給されるために供給グループからピックアップされ、移動および載置される、工業生産ラインにおけるあらゆる固体製品を意味する。
【0008】
供給グループは、トレイに置かれたこのような物品の1つまたは複数の個別の列をピックアップし、コンベヤデバイスにそれを載置するように構成され得る。
【0009】
物品は、互いに同一であってもよいし、形態、組成、色または向きなどの一部の特徴について互いに異なっていてもよい。
【0010】
物品は、例えば個別の容器または包装紙に梱包済みの食品および菓子製品であり得、これらの容器は、コーヒーカプセルまたはその他の浸出式飲料、飲料のボトルおよびカートン、ヨーグルトの容器、(個包装された、またはされていない)個別のチョコレート、飴、小箱、および固体、液体、または半個体の食品を含む小袋であり得る。また、物品は、セラミック産業の製品、吸収性衛生用品、タバコ産業の製品、化粧産業の製品、製薬産業の製品、およびパーソナルケアとホームケア産業の製品であってもよい。
【0011】
物品に関して使用される「個別の列」という用語は、直線的な配置でグループ化された複数の単一物品を意味する。好ましくは、個別の列にグループ化された物品は、物品の個々のスタックに入れ子構成で積み重ねられる。より一般的には、物品は、移動の間、整列状態、すなわちそれらの直線的な仕分け位置を維持するように構成され得る。代替的に、この順序を維持するために、追加の保持要素の使用が想定され得る。
【0012】
「ステーション」という用語は、物品を供給する作業を実施するために特別に指定された任意の領域を意味する。この領域は、供給グループまたはより一般的には処理ラインの特定の構成要素によって、またはそのような構成要素の一部によって定義することができる。また、各ステーションは、特に明記されていない限り、複数の作業を実施するための領域として定義され得る。
【0013】
物品に関して使用される「束ねられていない」という用語は、複数の物品が別個であり、互いに離間していて拘束されていないことを意味する。これにより、物品は、他の物品から独立して移動および処理され得る。
【0014】
複数の物品のすべてが、同じ時間間隔で、言い換えれば同時に移動され、取り除かれ、降ろされ、またはその他の処理が施されるときに、「グループで」移動され、取り除かれ降ろされ、またはその他の処理が施される。
【0015】
例えば、物品は、すべて実質的に同じ瞬間に回転移動を開始および終了する場合、物品は「グループで」回転されるといえる。
【0016】
「容器」という用語は、物品をその中に含むのに適した、特に、取り除かれた物品を移送デバイスが載置するあらゆる容器を意味する。好ましくは、複数の個別の物品列を梱包するのに適した容器としてトレイが設けられる。
【0017】
また、「第1の位置と第2の位置との間で物体を移動させる」という表現は、第1の位置から第2の位置への移動および第2の位置から第1の位置への移動の両方を意味する。
【0018】
この定義は、例えば、2つの位置間、2つの領域間、あるいは2つの異なる動作構成間で汎用の物体を移送または移動するような、同様の動作表現にも同様に適用される。
【0019】
本出願人は、生産ラインのパフォーマンスおよび効率を向上させるという絶え間ない必要性に関して、物品の梱包のためのラインにおいて、物品が梱包機に供給される速度が、例えばコンベヤデバイスへの物品の配置に関して、ライン自体の生産能力を制限する重要な要素を構成し得ることを予備的に観察した。
【0020】
この制限は、梱包機が、コンベヤデバイスを介して梱包ラインに沿って個別の列にグループ化された物品で動作するように構成された場合、さらに重大な問題となる。特に、本出願人は、単一の個別の物品列を供給するためには、各列を個別に移動させる必要があることを確認した。これは、高度な作業の複雑さにつながり、一部の領域では、物品の装填ステップにおいて手作業を行う必要がある場合がある。
【0021】
そこで、本出願人は、物品を梱包ラインへ供給する前に、複数の個別の列の物品を収集することで、供給グループの供給速度を向上させることができることを認識した。
【0022】
この最初の洞察を鑑みて、本出願人は、次に、いくつかの既知の供給グループにおいて、物品が特別な容器から取り出されて、個別の列で梱包ラインのコンベヤデバイス上に手動で配置されることを観察した。
【0023】
また、本出願人は、装填ステップにおける個別の物品列の複雑な動きが、供給ラインの装填速度に悪影響を及ぼすことに着目した。
【0024】
また、本出願人は、容器と梱包ラインとの間で物品を移動させるステップにおいて、空の容器は、追加の物品を含む新しい容器との交換を提供することによって、または一旦空になった容器に新しい物品を補充することによって、適切に管理されなければならないことを確認した。
【0025】
したがって、本出願人は、複数の個別の列に配置された物品をトレイに配置し、異なるステーション間でそのようなトレイを適切に移動させることで、生産ラインへの物品の供給が改善され得ることをさらに認識した。
【0026】
最後に、本出願人は、供給グループの異なるステーション間の移動中にトレイを保持するように構成され、必要に応じてトレイを解放するように構成された保持デバイスを設けることで、トレイに最初に配置された個別の列をコンベヤデバイスに降ろし、空になったトレイを適切なステーションに戻して、トレイの移動を適切に管理できることを見出した。
【0027】
これらの特徴により、供給グループは、各列を個々に供給するのではなく、1回の移動で複数の個別の物品列を同時に供給することができる。
【課題を解決するための手段】
【0028】
したがって、その第1の態様において、本発明は、複数の物品を個別の列で供給するための供給グループに関する。
【0029】
好ましくは、供給グループは、複数の個別の列に配置された物品を収容するように構成されたトレイを備える。
【0030】
好ましくは、供給グループは、複数の個別の列に配置された複数の物品を含むトレイを受け取るように構成された入口ステーションを備える。
【0031】
好ましくは、供給グループは、入口ステーションと荷降ろしステーションと出口ステーションとの間でトレイを移動させるように構成された移送デバイスを備える。
【0032】
好ましくは、移送デバイスは、入口ステーションと荷降ろしステーションとの間でのトレイの移動中にトレイを保持するように構成された保持デバイスを備える。
【0033】
好ましくは、保持デバイスは、出口ステーションでトレイを解放するようにさらに構成される。
【0034】
好ましくは、供給グループは、荷降ろしステーションでトレイから物品を降ろすように構成された荷降ろしデバイスをさらに備える。
【0035】
好ましくは、荷降ろしステーションは、トレイから降ろされた複数の個別の列を受け取るように構成されたコンベヤデバイスを備える。
【0036】
これらの特徴により、供給グループは、これらの列が配置されたトレイを移動することで、個別の列に配置された複数の物品を供給することができる。これにより、単一列または物品の移動を回避することができる。出口ステーションでトレイを解放することで、周期的な移動が可能となり、供給作業を高速化することができる。したがって、供給グループを、高い生産能力および高効率が要求されている工業ラインで効果的に活用することができる。
【0037】
また、本出願人は、上述した供給グループによって提供されるトレイの移動を介した生産ラインへの物品の供給は、既知の解決策よりも高速であると考えている。
【0038】
その第2の態様において、本発明は、第1の態様に従って構築され、且つコンベヤデバイスを介して個別の物品列を輸送するように設けられた少なくとも1つの供給グループを備える物品用梱包機に関する。
【0039】
有利には、本発明による梱包機は、物品の供給または物品の予備仕分けのステップの間に必要とされ得る手作業を制限して、非常に高い生産能力を有することができる。
【0040】
その第3の態様において、本発明は、梱包機において複数の物品を個別の列で供給する方法に関する。
【0041】
好ましくは、該方法は、複数の物品を複数の個別の列に従ってグループ化するステップを含む。
【0042】
好ましくは、該方法は、複数の個別の物品列をトレイに配置するステップを含む。
【0043】
好ましくは、該方法は、その中に含まれている複数の個別の物品列をトレイに保持する個別の物品列を降ろすためのステーションに向けて、トレイを移動させるステップを含む。
【0044】
好ましくは、該方法は、トレイを荷降ろしステーションに配置するステップを含む。
【0045】
好ましくは、該方法は、トレイを荷降ろしステーションに配置した後に、複数の個別の物品列を解放するステップを含む。
【0046】
好ましくは、該方法は、個別の列の物品のグループ化を維持しながら、複数の個別の物品列を荷降ろしステーションのコンベヤデバイスへ移送するステップを含む。
【0047】
好ましくは、該方法は、複数の個別の列をコンベヤデバイスへ移送した後に、トレイを出口ステーションへ移送するステップを含む。
【0048】
その第4の態様において、本発明は、複数の物品を個別の列で供給するための供給グループに関する。
【0049】
好ましくは、供給グループは、複数の個別の列に配置された複数の物品を含むトレイを受け取るように構成された入口ステーションを備える。
【0050】
好ましくは、供給グループは、入口ステーションと荷降ろしステーションとの間でトレイを移動させるように構成された移送デバイスを備える。
【0051】
好ましくは、供給グループは、トレイから物品を降ろすように構成された荷降ろしデバイスを備え、荷降ろしデバイスは、トレイを反転させるデバイスを備える。
【0052】
好ましくは、供給グループは、トレイから降ろされた複数のファイルを受け取るように構成されたコンベヤデバイスを備える。
【0053】
これらの特徴により、供給グループは、重力による落下によって、多数の個別の列に配置された物品をトレイから有利に降ろすことができる。このようにして、移送デバイスへの物品の荷降ろしは、構造的に単純でありながら、必要とされる高い生産能力と効率を保証することができる解決策として実現することができる。
【0054】
上述した態様のうちの少なくとも1つにおいて、本発明は、以下の好ましい特徴のうちの少なくとも1つをさらに備えてもよい。
【0055】
好ましい実施形態において、移送デバイスは、トレイのための反転デバイスを備える。
【0056】
このようにして、トレイを反転させることでトレイに収容された物品を取り除くことができ、荷降ろし作業を簡略化することができる。
【0057】
好ましくは、反転デバイスは、垂直軸に対して横方向の反転軸を中心にトレイを回転させるように構成される。好ましくは、反転軸は、基本的に水平である。
【0058】
なお、これらの特徴により、重力の作用を適切に利用して、トレイ内の物品の落下を実現することができることに留意されたい。
【0059】
一部の実施形態において、反転デバイスは、回転支持体を備える。回転支持体は、反転軸を中心に回転可能であり、反転軸に沿って直線的に並進移動可能である。
【0060】
この特徴により、特にシンプルな構造で反転デバイスを実現することができ、同時に高い移動速度、ひいては高い生産性を実現することができる。
【0061】
好ましくは、保持デバイスは、反転デバイスに接続される。
【0062】
このようにして、保持デバイスは、トレイを保持し、必要に応じて、その移動中に解放することで、有利に作用することができる。
【0063】
好ましくは、保持デバイスは、回転支持体に接続される。特性により、特に堅牢であり、梱包ラインにおいて典型的に要求されるような周期的で高速な動作に適した解決策を得ることができる。
【0064】
好ましい実施形態において、保持デバイスは、トレイを両側で保持するように構成された移動可能なアームを備える。このようにして、アームの過度でない運動によってトレイを保持および解放することができる。これにより、小さな寸法で移動に特に適した解決策を実現することができる。
【0065】
好ましくは、移動可能なアームおよびトレイの両側は、結合要素を備える。結合要素は、トレイおよび移動可能なアームにそれぞれ形成された雄型要素および雌型要素(またはその逆)を備える。これらは、相互に係合可能である。
【0066】
この特徴により、特定のフックシステムを使用することなく、トレイを保持装置上に十分に安定して保持することができることに留意されたい。
【0067】
好ましくは、雌型要素は、U字形またはV字形のプロファイルを有し、雄型要素は、U字形またはV字形のプロファイルに係合可能な平板要素を備える。
【0068】
このようにして、雌型要素内での移動を制限または防止することでトレイを保持することができ、同時に、トレイとアームとの間の相互係合は、後者の接近による並進だけで実現することができる。
【0069】
一部の実施形態において、保持デバイスは、回転支持体に接続される支持ロッドを備える。支持ロッドには、移動可能なアームが並進可能に接続される。
【0070】
この特徴により、物品の供給時の移動に適した特に強度が高い構造体を実現することができる。
【0071】
好ましくは、移動可能なアームは、支持ロッドに対して、反転軸に実質的に平行な方向に並進可能である。このようにして、移動可能なアームがトレイ上で閉じるときに支持ロッドに対して反応して、トレイ上での強固な保持を保証することができる。
【0072】
好ましくは、移動可能なアームの各々は、1対の接続ロッドによって対応する支持ロッドに接続される。接続ロッドは、移動可能なアームとロッドとともに、四辺形の機構を形成するように構成される。
【0073】
この特徴により、トレイの保持に十分な安定性を確保するシンプルで強力な機械システムによって、アームの効果的な動きを得ることができる。
【0074】
好ましい実施形態において、荷降ろしデバイスは、少なくとも1つの選択的に移動可能な壁を備える。この壁は、トレイに面してトレイ内の個別の物品列が保持される第1の動作位置と、トレイから離れて、個別の物品列がトレイ内で自由にアクセスできる第2の動作位置とに配置可能である。
【0075】
これにより、個別の物品列をトレイに載せる際はトレイを閉鎖し、荷降ろしを行う際はトレイを開放することができる。
【0076】
好ましくは、移動可能な壁は、横方向の並進によって第1の動作位置と第2の動作位置との間で移動可能である。
【0077】
一部の実施形態において、トレイは、個別の物品列のための静止面を画定する。
【0078】
好ましくは、移動可能な壁の横方向の並進は、トレイによって画定された静止面と実質的に平行な平面に沿って行われる。
【0079】
これらの特徴により、移動可能な壁がトレイから離れるために必要な空間を減らすことができ、個別の物品列がトレイから自由に離れることができ、より一般的には、それに自由にアクセスできるようになる。
【0080】
好ましくは、移動可能な壁は、移送デバイス上で支持されている。
【0081】
一部の実施形態において、荷降ろしデバイスは、複数の移動可能な壁を備える。
【0082】
好ましくは、荷降ろしデバイスは、第1の動作位置と第2の動作位置との間を移動するように、相互に接近するようにおよび互いから離れるように移動可能な1対の壁を備える。
【0083】
これらの特徴により、トレイ上の物品を迅速に解放し、移送デバイスおよびトレイとともに迅速に移動可能な構造を実現することができる。
【0084】
好ましくは、保持デバイス、トレイ、および移動可能な壁は、壁がその第1の動作位置にあるときに、トレイに配置された物品の各個別の列と移動可能な壁との距離が窪みの深さよりも小さくなるように構成される。これにより、反転動作中に物品がトレイから不用意に脱落することを防止または大幅に防止することができる。
【0085】
好ましい実施形態において、コンベヤデバイスは、前進方向を画定する。前進方向は、反転軸と実質的に平行である。
【0086】
これにより、入口と出口ステーション用にコンベヤデバイスの横に空間を形成して、供給グループの全体寸法を最適化することができる。
【0087】
好ましくは、入口ステーションおよび出口ステーションは、反転軸に沿って整列されている。好ましくは、荷降ろしステーションは、反転軸に対して入口ステーションおよび/または出口ステーションと軸方向反対側に配置される。
【0088】
また、これらの特徴は、全体寸法を最適化し、簡単な動作で異なるステーションに移送デバイスを到達させることができる。
【0089】
好ましくは、供給グループは、複数の個別の列に配置された物品を収容するように構成されたトレイを備える。
【0090】
一部の実施形態において、トレイは、相対的な突出部によって分離された複数の窪みを含む。窪みは、個別の物品列をそれぞれ収容するように構成される。
【0091】
この特徴により、トレイを容易に積み重ねることができる。
【0092】
好ましくは、トレイは、窪みと平行な側縁を備える。
【0093】
好ましくは、トレイにおいて、窪みのうちの1つが側縁の一方に隣接して配置され、突出部のうちの1つが側縁のうちの他方に隣接して配置される。
【0094】
好ましい実施形態において、トレイは、窪みに対して垂直な対称軸に関して軸対称である。
【0095】
このようにして、トレイは、個別の列に配置された物品を収納する際に、1つずつ重ねて収納することができ、側縁を整列させたまま空間要件を最適化することができる。実際、各トレイを、垂直軸を中心に180°回転させた別のトレイの上に積み重ねることができる。したがって、トレイ内の個別の物品列は、その上に積み重ねられたトレイの列からずらされることになる。そのため、凹部を隔てる各突出部によって画定された空間を利用して、下にあるトレイの個別の物品列を収容することができるようになる。その結果、一連の積み重ねられたトレイの垂直方向の寸法は、積み重ねを形成する全てのトレイの側縁を同じ線に沿って整列させながら、有利に縮小され得る。また、各トレイは、下にあるトレイの突出部上に載るので、上のトレイの重量によって負担されない物品が保存される。
【0096】
好ましくは、出口ステーションは、実質的に垂直な軸を中心に回転するように構成される。
【0097】
好ましくは、出口ステーションは、出口ステーションにおけるトレイの解放後に、実質的に垂直な軸を中心として180°の回転を実施するように構成される。
【0098】
これにより、空のトレイをできるだけコンパクトに積み重ねることができ、個別の列に配置された物品を含むトレイについては、上述した交互配置を用いることができる。
【0099】
一部の実施形態において、出口ステーションは、複数のトレイを支持するように構成され、支持されるトレイの総数に応じて初期位置に対して下降するように垂直方向に並進移動することができる。
【0100】
好ましくは、入口ステーションは、複数のトレイを支持するように構成され、支持されるトレイの総数に応じて初期位置に対して持ち上げられるように、垂直方向に並進移動することができる。
【0101】
これらの特徴により、移動デバイスの垂直方向の移動能力を必要とすることなく、保持デバイスと入口および/または出口ステーションとの間の整列状態を維持することができる。
【0102】
好ましくは、コンベヤデバイスは、個別の物品列を保持するように構成された複数の支持要素を備える。
【0103】
このようにして、トレイに含まれる各個別の列は、降ろされた後に、対応する支持要素に受け取られる。
【0104】
好ましい実施形態において、支持要素は、個別の列を保持するのに適した側壁を備える。側壁は、支持要素の長手方向を画定する。荷降ろしデバイスは、支持要素の長手方向と平行に個別の物品列を降ろすように構成される。
【0105】
この特徴により、トレイからコンベヤデバイスへの個別の物品列の移送が簡略化され、それらが重力によって落下して支持要素上に配置されるようにすることができる。
【0106】
好ましくは、支持要素は、側壁によって画定された両側の開放端を有する。開放端は、長手方向に摺動することで、支持要素に支持された個別の列の通過を可能にするように構成される。
【0107】
このようにして、各列は、列の長手方向に押す動作によって、支持要素から取り除かれ得る。これにより、各列は、支持要素から滑り出して、梱包機のさらなるステーションに向かうことができる。
【0108】
好ましくは、支持要素は、個別の列のうちの1つを収容するための座部をそれぞれ画定する。
【0109】
一部の実施形態において、支持要素は、個別の列のうちの1つを支持するように構成されたベース壁を備える。
【0110】
好ましくは、座部は、ベース壁および側壁によって画定される。
【0111】
好ましい実施形態において、支持要素は、前進方向に対して横向きに向けられる。好ましくは、支持要素は、前進方向に対して実質的に垂直方向に向けられる。
【0112】
輸送要素のこの向きにより、輸送デバイス上の個別の列の全体寸法を最適化することができ、また、上述したように、支持要素を押して列の外側に支持要素を移送させることを含む。
【0113】
好ましくは、複数の個別の物品列は、トレイに存在する個別の列の物品のグループ化を維持しながら、荷降ろしステーションのコンベヤデバイスに移送される。
【0114】
このようにして、トレイ上の個別の列を早い段階で準備し、束ねられていない物品を個別に対応することなく装填を行うことができるため、供給作業の迅速化と、合理化を図ることができる。
【0115】
一部の実施形態において、荷降ろしステーションにおけるトレイの配置は、反転軸を中心にトレイを回転させることを含む。好ましくは、反転軸は、垂直軸に対して横方向である。
【0116】
これらの特徴により、トレイ内に存在する物品の落下を実現するために、重力の作用を最大限活用することができる。
【0117】
好ましくは、荷降ろしステーションにおけるトレイの配置は、反転軸に沿ってトレイを直線的に並進させることを含む。
【0118】
このようにして、移動には線形アクチュエータのみを使用することができ、構造の簡素化と信頼性を確保することができる。
【0119】
好ましい実施形態において、トレイは、トレイの両側の側面を把持することによって保持される。
【0120】
この特徴により、トレイに含まれる個別の列にアクセスできないような要素を必要とすることなく、トレイを保持することができる。
【0121】
好ましくは、複数の個別の物品列は、重力によって落下して、荷降ろしステーションのコンベヤデバイスへ移送される。
【0122】
このようにして、トレイとコンベヤデバイスとの間の個別の列の移送は、追加のデバイスを必要とすることなく実現され得ることに留意されたい。
【0123】
好ましくは、重力による落下は、トレイに面した移動可能な壁によって、トレイの移動中に防止される。好ましくは、移動可能な壁は、個別の物品列が落下するのを可能にするために、トレイから離れるように移動される。
【0124】
移動可能な壁により、移動中にトレイから物品が落下する危険性を排除または大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0125】
本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照して非限定的に例示された実施形態に関する以下の詳細な説明からより明確になるであろう。
【
図1】本発明に従って作製された供給グループを模式的に示す側方斜視図である。
【
図2】トレイからの複数の個別の物品列の荷降ろし作業中における、
図1の供給グループの別の側方から模式的に示す斜視図である。
【
図3】動作位置にある、
図1の供給グループを模式的に示す側方斜視図である。
【
図4】トレイに接近するステップにおける、トレイ保持デバイスを示す
図1の供給グループの細部の模式図である。
【
図5】移動中にトレイを保持している、
図4の保持デバイスの模式図である。
【
図6】コンベヤデバイスへの個別の物品列の荷降ろし中における、
図3に示す供給グループの細部の模式図である。
【
図7】個別の物品列がコンベヤデバイスに降ろされた状態を示す、
図3に示す供給グループの細部の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0126】
まず、
図1を参照すると、本発明に従って作製された梱包機のための供給グループが、参照符号100によって全体として示されている。
【0127】
梱包機(図示せず)は、例えば、コーヒー入りカプセルを梱包するのに適したタイプのものであってもよい。したがって、このような実施例において、物品Iはカプセルに対応し、供給グループは、その充填および閉鎖の前に、空のカプセルの供給において適用され得ることに留意されたい。
【0128】
しかしながら、本願の供給グループ100は、異なる梱包分野での応用も見出すことができ、そこから供給される物品は、上記に例示したように、様々な製品を含むことができる。
【0129】
図1の例示的な実施形態に示すように、好ましい実施形態において、供給グループ100は、コンベヤデバイス5を備える。コンベヤデバイスは、好ましくは個別の列Lにグループ化された物品Iを、梱包機の1つまたは複数の処理および/または梱包ステーション(図示せず)に向けて前進させるように構成される。
【0130】
好ましくは、コンベヤデバイス5は、以下で詳述する複数の支持要素51を備える。複数の支持要素51は、例えば
図6に模式的に示すカテナリー式架線システム56を介して前進方向Aに沿って前進することができる。
【0131】
再び
図1を参照すると、物品Iは、トレイTに配置された供給グループ100に供給され、そのトレイには、物品Iの複数の個別の列Lが配置されてもよい。
【0132】
トレイTまたは好ましくは複数の重なり合うトレイTは、複数の物品Iを含むトレイTを受け取るように構成された入口ステーション11に最初に配置される。
【0133】
図4により良く示すように、一部の実施形態において、トレイTは、相対的な突出部T2によって分離される複数の窪みT1を有する。窪みは、物品Iのそれぞれの個別の列Lを受け入れ、相対的なハウジング座部を画定するように構成される。好ましくは、突出部T2は、後述するように、下にあるトレイの物品Iの個別の列の一部を受け入れるのに有利に適している下方空間を画定する。
【0134】
図に示すように、トレイTは、有利には、1つのトレイの窪みがその上に重ねられたトレイの突出部に重なるように、千鳥状に積み重ねられることができる。このようにして、突出部T2の下に画定された空間は、上述したように、下層のトレイの物品Iの個別の列の部分を受け入れるために使用される。
【0135】
また、トレイTにおいて、側縁T4は、窪みT1に平行なものとして定義されることに留意されたい。一部の実施形態において、トレイTは、側縁T4のうちの1つに隣接する複数の窪みT1の窪みを分離する端部突出部T3を含む。他方の側縁T4は、窪みT1に直接隣接している。
【0136】
図に示すように、この形態により、2つの隣接するトレイの間の窪み、ひいては物品Iの個別の列Lの位置をずらすことによって、側縁T4に沿って整列されるトレイを積み重ねることができる。
【0137】
また、好ましい実施形態において、トレイTは、窪みT1に垂直な対称軸に関して軸方向に対称である。その結果、トレイを180°回転させることによって、窪みと突出部の整列を再び実現することができる。
【0138】
再び
図1を参照すると、供給グループは、入口ステーション11、荷降ろしステーション12および出口ステーション13の間でトレイTを移動させるように構成された移送デバイス2をさらに備える。
【0139】
好ましい実施形態の形態を参照して以下でより詳細に説明するように、荷降ろしステーション12において、物品Iの個別の列Lは、有利には、梱包機の他のステーションに輸送されるために、コンベヤデバイス5の支持要素51に降ろされる。
【0140】
その一方で、出口ステーション13は、物品Iの列Lが一旦降ろされた後、トレイTを受け取るために有利に提供される。
【0141】
したがって、出口ステーション13は、空のトレイが収納される、格納ステーションとすることができる。
【0142】
出口ステーション13において、トレイは、積み重ねられたときに、1つのトレイの窪みおよび突出部が、下にあるトレイのものと整列するように配置されることができる。これにより、より多くのトレイを出口ステーションでグループ化することができ、全体のスタック寸法を最適化することができる。
【0143】
上述した配置を達成するために、出口ステーション13は、一部の実施形態において、実質的に垂直な軸を中心に回転するように構成される。好ましくは、出口ステーション13は、各トレイTが出口ステーション13で解放された後、実質的に垂直な軸を中心に180°回転する。このようにして、入口ステーションにおいて他のトレイに対して千鳥配置されていた次のトレイが配置されるとき、トレイの窪みおよび突出部を整列させることができる。
【0144】
一部の実施形態において、出口ステーション13は、支持されるトレイの総数に応じて初期位置から下がるように、垂直方向に並進移動させることもできる。換言すると、トレイが出口ステーション13に置かれると、ステーションは、積み重ねられた最後のトレイが地面または他の基準面から本質的に常に同じ距離にあるように下降される。
【0145】
好ましくは、同じ特徴を入口ステーション11にも適用することができる。
【0146】
実際、出口ステーション13が上述したものに関して異なる特性を示す場合がある一部の実施形態において、入口ステーション11は、支持されるトレイの総数に応じた初期位置に対して持ち上げられるように、垂直方向に並進移動され得ることに留意されたい。換言すると、トレイが入口ステーション11から取り除かれると、ステーションは、スタック内の最初の有用なトレイを地面または他の基準面から本質的に常に同じ距離に維持するように持ち上げられることになる。
【0147】
移送デバイス2を介した入口ステーション11、荷降ろしステーション12および出口ステーション13の間のトレイTの移動は、
図1~
図3において、いくつかの移動ステップで模式的に示されている。
【0148】
好ましくは、移送デバイス2は、物品Iの複数の個別の列Lを含むトレイTを収集し保持することができる入口ステーション11に最初に置かれる。
【0149】
その後、
図1に示すように、移送デバイス2は、それが保持するトレイと共に、物品Iの荷降ろしが行われる荷降ろしステーション12において、上下反転して配置されるように移動して反転される。
図2は、この後者の動作位置における供給グループの実施形態の一例を示している。
【0150】
荷降ろし後、トレイTは再び反転され、出口ステーション13に位置するように移動され、ここで、空になったトレイTは、例えば
図3に示すように、そのステーションで解放されて回収される。
【0151】
このような取り扱いでは、並進運動と反転運動は、任意の順序で、すなわち、最初に並進、次に反転、またはその逆で行うことができ、あるいは、それらは完全にまたは部分的に同時に行うことができることに留意されたい。
【0152】
図に示すように、上述した動きを実現するために、移送デバイス2は、有利には、トレイTの反転デバイス6を備える。
【0153】
好ましくは、反転デバイス6は、垂直軸に対して横方向の反転軸Xを中心にトレイTを回転させるように構成される。この反転軸Xは、好ましくは、実質的に水平である。
一部の実施形態において、反転デバイス6は、反転軸Xを中心に回転可能な回転支持体61を備える。回転支持体61は、反転軸Xに沿って直線的に並進移動可能である。
【0154】
したがって、回転支持体は、有利にはトレイTを反転させることを可能にし、その並進はトレイの直線運動を可能にすることに留意されたい。
【0155】
一部の実施形態において、反転軸は、入口11、荷降ろし12および出口13ステーションの相対位置も画定する。
【0156】
好ましくは、入口ステーション11および出口ステーション13は、反転軸Xに沿って整列している。また、好ましい実施形態において、荷降ろしステーション12は、反転軸Xに関して入口ステーション11および/または出口ステーション13と軸方向に反対側に配置されてもよい。
【0157】
ステーション11、12、13間の移動中にトレイTを定位置に保つために、供給グループ100は、有利には保持デバイス3を備えてもよい。
【0158】
また、好ましくは、保持デバイス3は、必要なときに、例えば上述したような出口ステーション13でトレイTを解放するように構成される。
【0159】
好ましい実施形態における保持デバイス3を、
図4および
図5に詳細に示す。
【0160】
好ましくは、保持デバイス3は、反転デバイス6に接続される。
【0161】
図に示すように、好ましい実施形態において、保持デバイス3は、トレイTを両側で保持するように構成された移動可能なアーム31を備える。一部の実施形態において、この両側は、縁T4によって画定されるものに対応してもよい。
【0162】
好ましくは、トレイTの保持は、それぞれの結合要素32によってトレイTの各縁を係合することによって行われてもよい。
【0163】
一部の実施形態において、結合要素32は、U字形またはV字形のプロファイルを有し、そこには対応する平板要素が係合してもよい。
【0164】
好ましくは、U字形またはV字形のプロファイルは、移動可能なアーム31に形成されるか、移動可能なアーム31に接続され得る。平板要素は、好ましくはトレイ自体の縁T4によって画定されたトレイT上に配置され得る。
【0165】
より一般的には、好ましい実施形態において、結合要素32は、トレイTおよび移動可能なアーム31またはその逆にそれぞれ形成され、相互に係合可能である雄型要素T5および雌型要素33を備えてもよい。
【0166】
雄型要素と雌型要素との間で上述した係合を実現するために、移動可能なアーム31は、有利にトレイTに向けて移動され得る。
【0167】
したがって、移送デバイス2が保持デバイス3を、入口ステーション11に載置されたスタックの上のトレイTが2つの移動可能なアーム31の間に介在するような位置に配置すると、後者を互いに接近移動させて、トレイTを保持することができる。
【0168】
一部の実施形態において、保持デバイス3は、回転支持体61に接続され、移送デバイス2と一体となる。
【0169】
一部の実施形態において、保持デバイス3は、回転支持体61に接続された支持ロッド35をさらに備える。支持ロッド35には、移動可能なアーム31が並進可能に接続される。支持ロッド35が存在する場合、移動可能なアーム31は、反転軸Xに実質的に平行な方向に支持ロッド35に対して並進することによって、上述した保持動作を行うことができることに留意されたい。
【0170】
好ましくは、移動可能なアーム31は、四辺形機構によって動かされる。一部の実施形態において、移動可能なアーム31の各々は、1対の接続ロッド36によって対応する支持ロッド35に接続される。この接続ロッド36は、それぞれの移動可能なアーム31およびそれぞれのロッド35と共に四辺形機構を形成する。
【0171】
好ましい実施形態において、供給グループ100は、物品Iの移動中にトレイTに物品Iの個別の列Lを保持するように構成される。
【0172】
これに関して、荷降ろしステーション12のコンベヤデバイス5において、トレイTから物品Iを降ろすように構成された荷降ろしデバイス4が設けられてもよい。
【0173】
図5~
図7を参照すると、好ましい実施形態において、荷降ろしデバイス4は、少なくとも一つの移動可能な壁41を備える。移動可能な壁41は、トレイTに面し、トレイTに物品Iの個別の列Lを保持する第1の動作位置と、トレイTから離れて移動する第2の動作位置とに選択的に配置され得る。好ましくは、荷降ろしデバイスは、2つの移動可能な壁41を備える。以下の説明では、2つの移動可能な壁41が設けられた実施形態を参照するが、同じ概念が、1つの移動可能な壁41のみが設けられた実施形態にも適用され得ることに留意されたい。
【0174】
また、第2の動作位置において、個別の列Lは、トレイTを反転させたときに、好ましくは重力によってトレイTから自由に落下することに留意されたい。
【0175】
より一般的には、第2の動作位置において、物品Iの個別の列Lは、トレイT内で自由にアクセスすることができる。その結果、重力による落下の代替として、個別の列Lをピックアップしてコンベヤデバイス5上に解放するための異なる解決策も想定され得る。
【0176】
図5および
図6に示すように、トレイTが入口ステーション11と荷降ろしステーション12との間で移動するとき、特に反転中に、移動可能な壁41がトレイTに面し、トレイTと一体であるため、重力による物品の落下を防止することができる。
【0177】
実際、移動中、重力の作用により、物品Iは移動可能な壁41上に静止し、トレイからの落下が防止される。
【0178】
このために、トレイが上述した窪みT1を有する場合、保持デバイス3、トレイTおよび移動可能な壁41は、壁41が第1の動作位置にあるとき、トレイに配置された物品Iの各個別の列Lと移動可能な壁41との間の距離を窪みT1の深さよりも小さくするように構成され得る。これにより、物品が窪みT1によって画定されたハウジング座部から完全に落下することが防止される。
【0179】
荷降ろしステーション12において、移動可能な壁41は、有利には、物品Iの個別の列Lが落下するようにトレイTから離れるように移動される
一部の実施形態において、移動可能な壁41は、横方向の並進によって、第1の動作位置と第2の動作位置との間で移動可能である。好ましくは、移動可能な壁41は、第1の動作位置と第2の動作位置との間を移動するように、相互に接近および離間して移動可能である。
【0180】
好ましくは、移動可能な壁41の並進移動は、トレイT自体によって画定される平面と実質的に平行な平面に沿って行われる。移動可能な壁41の並進移動は、好ましくは移送デバイス2に接続された、特殊な移動機器(図示せず)によって行われてもよい。より一般的には、移動可能な壁41は、移送装置2上に支持され得る。
【0181】
上述したように、トレイTが荷降ろしステーション12に置かれるとき、物品Iの個別の列Lは、
図6の例示的な実施形態に示すように、下に配置されるコンベヤデバイス5の支持要素51と好ましくは整列される。
【0182】
トレイTに置かれた個別の列Lに従った物品Iの同じ順序の維持を容易にするために、物品Iは、コンベヤデバイス5の支持要素51に落とされる。
【0183】
好ましい実施形態において、支持要素51は、個別の列Lを保持するのに適した側壁52を備える。
【0184】
荷降ろしデバイス4は、有利には、支持要素51の長手方向と平行に物品Iの個別の列Lを降ろすように構成される。
【0185】
この長手方向は、側壁52によって画定され得る。より一般的には、支持要素51は、個別の列Lの1つを受け入れ、その長手方向を規定するためのそれぞれの座部53を画定してもよい。
【0186】
一部の実施形態において、座部53は、個別の列Lの1つを支持して受け入れるように構成されたベース壁55と、側壁52とによって画定されてもよい。
【0187】
好ましくは、支持要素51は、コンベヤデバイスによって画定される前進方向Aに対して実質的に垂直、またはより一般的には横方向に向けられる。一部の実施形態において、この前進方向Aは、反転軸Xと平行である。
【0188】
好ましくは、支持要素51は、側壁52によって画定された両側の端部に、開放端54を有する。この開放端54は、有利には、それぞれの長手方向にスライドさせるだけで、物品Iの個別の列Lを通過させることができる。この特徴は、例えば、個別の列が単一の連続した列に整列される、梱包の後続のステップにおいて特に有利であり得る。
【0189】
上述した本発明に対して、当業者は、追加の偶発的な要件を満たすために、多数のさらなる修正および変形を行うことができるが、これらのすべては、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の保護範囲内に含まれるものである。
【国際調査報告】