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特表2023-536378サイドリンク用無線デバイス支援リソース選択
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-25
(54)【発明の名称】サイドリンク用無線デバイス支援リソース選択
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/25 20230101AFI20230818BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20230818BHJP
   H04W 72/542 20230101ALI20230818BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20230818BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20230818BHJP
【FI】
H04W72/25
H04W92/18
H04W72/542
H04W72/231
H04W72/0446
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557114
(86)(22)【出願日】2021-08-06
(85)【翻訳文提出日】2022-09-21
(86)【国際出願番号】 US2021045035
(87)【国際公開番号】W WO2022035706
(87)【国際公開日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】63/063,234
(32)【優先日】2020-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SIMULINK
2.VERILOG
(71)【出願人】
【識別番号】517308024
【氏名又は名称】オフィノ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チェ, ヒュクジン
(72)【発明者】
【氏名】ディナン, エスマエル ヘジャジ
(72)【発明者】
【氏名】イ, ユンジュン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
5K067HH22
5K067LL11
(57)【要約】
第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、第一の無線デバイスのサイドリンク送信のための一つまたは複数の第一のリソースの第一の表示を受信する。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第三の無線デバイスから、一つまたは複数の第三の無線デバイスによって送信のために予約された一つまたは複数の第二のリソースの一つまたは複数の表示を受信する。無線デバイスは、一つまたは複数の第一のリソースおよび一つまたは複数の第二のリソースに基づき決定される一つまたは複数の第三のリソースを介して、一つまたは複数のトランスポートブロックを送信する。
【選択図】図32
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、前記第一の無線デバイスのサイドリンク送信のためのリソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを示す第一のメッセージを受信することと、
一つまたは複数の第三の無線デバイスから、前記一つまたは複数の第三の無線デバイスによって予約される一つまたは複数の第二のリソースを示す一つまたは複数の第二のメッセージを受信することと、
前記一つまたは複数の第一のリソースおよび前記一つまたは複数の第二のリソースに基づき、一つまたは複数の第三のリソースを決定することと、
前記一つまたは複数の第三のリソースに基づき、一つまたは複数の送信リソースを選択することと、
前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項2】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、前記第一の無線デバイスのサイドリンク送信のためのリソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを示す第一のメッセージを受信することと、
前記第一の無線デバイスによって、一つまたは複数の第三の無線デバイスから、前記一つまたは複数の第三の無線デバイスによって送信のために予約される一つまたは複数の第二のリソースを示す一つまたは複数の第二のメッセージを受信することと、
一つまたは複数の第三のリソースを、前記一つまたは複数の第一のリソースおよび前記一つまたは複数の第二のリソースに基づき決定することと、
前記一つまたは複数の第三のリソースのうちの一つまたは複数のリソースを介して、一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項3】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、前記第一の無線デバイスのサイドリンク送信のための一つまたは複数の第一のリソースの第一の表示を受信することと、
前記第一の無線デバイスによって、一つまたは複数の第三の無線デバイスから、前記一つまたは複数の第三の無線デバイスによる送信のために予約された一つまたは複数の第二のリソースの一つまたは複数の表示を受信することと、
前記一つまたは複数の第一のリソースおよび前記一つまたは複数の第二のリソースに基づき決定された前記一つまたは複数の第三のリソースを介して、一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項4】
前記第一のリソースが、リソースプール内にある、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記一つまたは複数の第一のリソースおよび前記一つまたは複数の第二のリソースに基づき、一つまたは複数の第三のリソースを決定することをさらに含む、請求項3~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記一つまたは複数の第三のリソースに基づき一つまたは複数の送信リソースを選択することをさらに含む、請求項3~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記一つまたは複数の第一のリソースの前記表示を受信することに応答して、感知動作をスキップすることをさらに含む、請求項3~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記感知動作が、前記一つまたは複数の第二のリソースの一つまたは複数の表示を受信することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記感知動作が、前記一つまたは複数の第二のリソースの受信信号受信電力(RSRP)を測定することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記感知動作が、前記RSRPを閾値と比較することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記感知動作が、前記RSRPおよび前記閾値に基づき、一つまたは複数の第四のリソースを決定することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記一つまたは複数の第三のリソースが、前記一つまたは複数の第四のリソースおよび一つまたは複数の第一のリソースに基づき決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
一つまたは複数の第一のリソースの前記表示が、メディアアクセス制御制御要素(MAC CE)を介して受信される、請求項3~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
一つまたは複数の第一のリソースの前記表示が、無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信される、請求項3~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記一つまたは複数の第二のリソースの前記一つまたは複数の表示が、サイドリンク制御情報(SCI)を介して受信される、請求項3~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
基地局から、無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効化される表示を受信することをさらに含む、請求項3~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記表示の前記受信が、前記無線デバイス支援リソース選択が有効化されることに基づく、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
無線デバイスであって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記無線デバイスに請求項1~15のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶するメモリーと、を含む、無線デバイス。
【請求項19】
一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記一つまたは複数のプロセッサーに請求項1~15のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項20】
システムであって、
基地局と、
一つまたは複数の第一のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第一のプロセッサーによって実行されるとき、第一の無線デバイスに、
第二の無線デバイスから、前記第一の無線デバイスのサイドリンク送信のための一つまたは複数の第一のリソースの表示を受信すること、
一つまたは複数の第三の無線デバイスから、前記一つまたは複数の第三の無線デバイスによって送信のために予約された一つまたは複数の第二のリソースの一つまたは複数の表示を受信すること、および
前記一つまたは複数の第一のリソースおよび前記一つまたは複数の第二のリソースに基づき決定された前記一つまたは複数の第三のリソースを介して、一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することを実行させる第一の命令を格納する第一のメモリーと、を含む、前記第一の無線デバイスと、
一つまたは複数の第二のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第二のプロセッサーによって実行されるとき、前記第二の無線デバイスに、
前記第一の無線デバイスの前記サイドリンク送信のための前記一つまたは複数の第一のリソースの前記表示を送信することを実行させる第二の命令を記憶する第二のメモリーと、を含む、前記第二の無線デバイスと
一つまたは複数の第三のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第三のプロセッサーによって実行されるとき、前記第三の無線デバイスに、
前記一つまたは複数の第三の無線デバイスによって送信されるために予約される前記一つまたは複数の第二のリソースの前記一つまたは複数の表示を送信することを実行させる第二の命令を記憶する第三のメモリーと、を含む、第三の無線デバイスと、を含む、システム。
【請求項21】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、リソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを示す構成メッセージを受信することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記リソースプール内の前記一つまたは複数の第一のリソースに基づき、一つまたは複数の第二のリソースを選択することと、
前記第一の無線デバイスによって、一つまたは複数の第二のリソースから、一つまたは複数の送信リソースを選択することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記第二の無線デバイスに、前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項22】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、リソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを含むメッセージを受信することと、
前記リソースプール内の前記一つまたは複数の第一のリソース以外の一つまたは複数の第二のリソースを決定することと、
前記一つまたは複数の第二のリソースに基づき、一つまたは複数の送信リソースを選択することと、
前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項23】
前記メッセージが構成メッセージである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記一つまたは複数の第二のリソースの前記決定が、前記リソースプール内の前記一つまたは複数の第一のリソースに基づき、前記一つまたは複数の第二のリソースを選択することを含む、請求項22~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
基地局から、無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効化される表示を受信することをさらに含む、請求項22~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記メッセージの前記受信が、前記無線デバイス支援リソース選択が有効化されることに基づく、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
無線デバイスであって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記無線デバイスに請求項21~26のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶するメモリーと、を含む、無線デバイス。
【請求項28】
一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記一つまたは複数のプロセッサーに請求項21~26のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項29】
システムであって、
基地局と、
一つまたは複数の第一のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第一のプロセッサーによって実行されるとき、第一の無線デバイスに、
第二の無線デバイスから、リソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを含むメッセージを受信すること、
前記リソースプール内の前記一つまたは複数の第一のリソース以外の一つまたは複数の第二のリソースを決定すること、
前記一つまたは複数の第二のリソースに基づき、一つまたは複数の送信リソースを選択すること、および
前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することを実行させる第一の命令を格納する第一のメモリーと、を含む、前記第一の無線デバイスと、
一つまたは複数の第二のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第二のプロセッサーによって実行されるとき、前記第二の無線デバイスに、
前記リソースプール内の前記一つまたは複数の第一のリソースを含む前記メッセージを送信すること、
前記一つまたは複数の送信リソースを介して前記一つまたは複数のトランスポートブロックを受信することを実行させる第二の命令を記憶する第二のメモリーと、を含む、前記第二の無線デバイスと、を含む、システム。
【請求項30】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、リソースプール内の複数のサブセットから第一のサブセットを示す構成メッセージを受信することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記リソースプール内の前記複数のサブセットから、前記第一のサブセット以外の第二のサブセットを選択することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記第二のサブセットから一つまたは複数の送信リソースを選択することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項31】
前記リソースプール内の前記複数のサブセットの前記第二のサブセットが、前記第一のサブセットから時間的に分離される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記構成メッセージが、サイドリンク無線リソース制御メッセージ(RRC)、サイドリンクメディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)、またはサイドリンク制御情報(SCI)を介して受信される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第一の無線デバイスおよび前記第二の無線デバイスが、グループに属する、請求項30~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
サブセットの数が、前記グループのメンバーの数に基づき決定される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記グループが、ユニキャストグループまたはグループキャストグループである、請求項33~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記リソースプール内の前記複数のサブセットからのサブセットが、前記リソースプール内の一つまたは複数のスロットを含む、請求項30~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
基地局から、無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効化される表示を受信することをさらに含む、請求項30~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記構成メッセージの前記受信が、前記無線デバイス支援リソース選択が有効化されることに基づく、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
無線デバイスであって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記無線デバイスに請求項30~36のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶するメモリーと、を含む、無線デバイス。
【請求項40】
一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記一つまたは複数のプロセッサーに請求項30~36のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項41】
システムであって、
基地局と、
一つまたは複数の第一のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第一のプロセッサーによって実行されるとき、第一の無線デバイスに、
第二の無線デバイスから、リソースプール内の複数のサブセットから第一のサブセットを示す構成メッセージを受信すること、
前記リソースプール内の前記複数のサブセットから、前記第一のサブセット以外の第二のサブセットを選択すること、
前記第二のサブセットから一つまたは複数の送信リソースを選択すること、および
前記一つまたは複数のトランスポートブロックを前記一つまたは複数の送信リソースを介して送信することを実行させる第一の命令を格納する第一のメモリーと、を含む、前記第一の無線デバイスと、
一つまたは複数の第二のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第二のプロセッサーによって実行されるとき、前記第二の無線デバイスに、
リソースプール内の複数のサブセットからの第一のサブセットを示す前記構成メッセージを送信すること、
前記一つまたは複数の送信リソースを介して前記一つまたは複数のトランスポートブロックを受信することを実行させる第二の命令を記憶する第二のメモリーと、を含む、前記第二の無線デバイスと、を含む、システム。
【請求項42】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、リソースプール内の複数のサブセットからサブセットを示す構成メッセージを受信することと、
感知に基づき、前記第一の無線デバイスによって、前記サブセットから一つまたは複数の送信リソースを選択することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項43】
前記構成メッセージが、サイドリンク無線リソース制御メッセージ(RRC)、メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)、またはサイドリンク制御情報(SCI)を介して受信される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記第一の無線デバイスおよび前記第二の無線デバイスが、グループに属する、請求項42~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
サブセットの数が、前記グループのメンバーの数に基づき決定される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記グループが、ユニキャストグループまたはグループキャストグループである、請求項44~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記リソースプール内の前記複数のサブセットからのサブセットが、前記リソースプール内の一つまたは複数のスロットを含む、請求項42~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記送信することが、前記第二の無線デバイスへの前記一つまたは複数のトランスポートブロックをさらに含む、請求項42~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
基地局から、無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効化される表示を受信することをさらに含む、請求項42~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記構成メッセージの前記受信が、前記無線デバイス支援リソース選択が有効化されることに基づく、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
無線デバイスであって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記無線デバイスに請求項42~48のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶するメモリーと、を含む、無線デバイス。
【請求項52】
一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記一つまたは複数のプロセッサーに請求項42~48のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項53】
システムであって、
基地局と、
一つまたは複数の第一のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第一のプロセッサーによって実行されるとき、第一の無線デバイスに、
第二の無線デバイスから、リソースプール内の複数のサブセットからサブセットを示す構成メッセージを受信すること、
感知に基づき、前記サブセットから一つまたは複数の送信リソースを選択すること、および
前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することを実行させる第一の命令を格納する第一のメモリーと、を含む、前記第一の無線デバイスと、
一つまたは複数の第二のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第二のプロセッサーによって実行されるとき、前記第二の無線デバイスに、
前記リソースプール内の前記複数のサブセットから前記サブセットを示す前記構成メッセージを送信すること、および
前記一つまたは複数の送信リソースを介して前記一つまたは複数のトランスポートブロックを受信することを実行させる第二の命令を記憶する第二のメモリーと、を含む、前記第二の無線デバイスと、を含む、システム。
【請求項54】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、前記第一の無線デバイスのサイドリンク送信のためのリソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを含む、支援リソース選択メッセージを受信することと、
感知に基づき、前記リソースプール内の一つまたは複数の第二のリソースを決定することと、
前記一つまたは複数の第一のリソースと前記一つまたは複数の第二のリソースの交差から、一つまたは複数の第三の候補リソースを決定することと、
前記一つまたは複数の第三の候補リソースに基づき、一つまたは複数の送信リソースを選択することと、
前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項55】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、第二の無線デバイスの一つまたは複数の第一の候補リソースを含むメッセージを受信することと、
前記第一の無線デバイスによって、感知に基づき一つまたは複数の第二の候補リソースを決定することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記一つまたは複数の第一の候補リソースと前記一つまたは複数の第二の候補リソースの交差に基づき、一つまたは複数の第三の候補リソースを決定することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記一つまたは複数の第三の候補リソースから一つまたは複数の送信リソースを選択することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項56】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、第二の無線デバイスの一つまたは複数の第一の候補リソースを含むメッセージを受信することと、
前記一つまたは複数の第一の候補リソースと感知動作によって決定される一つまたは複数の第二の候補リソースの交差を決定することと、
前記交差に基づき、一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項57】
前記メッセージが支援リソース選択メッセージである、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記一つまたは複数の第一の候補リソースが、リソースプール内の第一のリソースである、請求項56~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記感知動作に基づき一つまたは複数の第二の候補リソースを決定することをさらに含む、請求項56~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記一つまたは複数の第二の候補リソースが、リソースプール内の第二のリソースである、請求項56~59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記一つまたは複数の第一のリソースおよび前記一つまたは複数の第二のリソースが、リソースプール内にある、請求項56~60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記交差の前記決定が、前記交差に基づき一つまたは複数の第三の候補リソースを決定することを含む、請求項56~61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記一つまたは複数の第三の候補リソースから、一つまたは複数の送信リソースを選択することをさらに含む、請求項56~62のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
前記感知動作が、前記一つまたは複数の第二のリソースの受信信号受信電力(RSRP)を測定することをさらに含む、請求項56~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
前記感知動作が、前記RSRPを閾値と比較することをさらに含む、請求項56~64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記感知動作が、
サイドリンク基準信号受信電力(SL-RSRP)を測定することと、
閾値と比較する前記SL-RSRPに基づき、候補リソースセット内の一つまたは複数のリソースを除外することと、
前記除外に基づき、前記候補リソースセットから前記一つまたは複数の第二の候補リソースを決定することと、をさらに含む、請求項56~65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記候補リソースセットが、パケット遅延バジェットおよびリソース再選択トリガー時間に基づき決定される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記送信することが、前記一つまたは複数のトランスポートブロックを前記第二の無線デバイスに送信することをさらに含む、請求項56~67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記メッセージが、メディアアクセス制御制御要素(MAC CE)、無線リソース制御(RRC)メッセージ、またはサイドリンク制御情報(SCI)である、請求項56~68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
基地局から、無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効化される表示を受信することをさらに含む、請求項56~69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記メッセージの前記受信が、前記無線デバイス支援リソース選択が有効化されることに基づく、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
無線デバイスであって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記無線デバイスに請求項54~71のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶するメモリーと、を含む、無線デバイス。
【請求項73】
一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記一つまたは複数のプロセッサーに請求項54~71のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項74】
システムであって、
基地局と、
一つまたは複数の第一のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第一のプロセッサーによって実行されるとき、第一の無線デバイスに、
第二の無線デバイスから、第二の無線デバイスのための一つまたは複数の第一の候補リソースを含むメッセージを受信すること、
前記一つまたは複数の第一の候補リソースと、感知動作によって決定される一つまたは複数の第二の候補リソースの交差を決定すること、および
前記交差に基づき、一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することを実行させる第一の命令を格納する第一のメモリーと、を含む、前記第一の無線デバイスと、
一つまたは複数の第三のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第三のプロセッサーによって実行されるとき、前記第二の無線デバイスに、
前記第二の無線デバイスのための前記一つまたは複数の第一の候補リソースを含む前記メッセージを送信すること、および
前記交差に基づき、前記一つまたは複数の送信リソースを介して前記一つまたは複数のトランスポートブロックを受信することを実行させる第二の命令を記憶する第三のメモリーと、を含む、前記第二の無線デバイスと、を含む、システム。
【請求項75】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、第二の無線デバイスの一つまたは複数の第一の候補リソースを含むメッセージを受信することと、
前記メッセージの受信に応答して、前記第一の無線デバイスによって、一つまたは複数の候補リソースを決定するための感知動作をスキップすることと、
前記第一の無線デバイスによって、前記一つまたは複数の第一の候補リソースから一つまたは複数の送信リソースを選択することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項76】
前記感知動作が、
サイドリンク基準信号受信電力(SL-RSRP)を測定することと、
閾値と比較する前記SL-RSRPに基づき、候補リソースセット内の一つまたは複数のリソースを除外することと、
前記除外に基づき、前記候補リソースセットから前記一つまたは複数の第二の候補リソースを決定することと、をさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記候補リソースセットが、パケット遅延バジェットおよびリソース再選択トリガー時間に基づき決定される、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記送信することが、前記一つまたは複数のトランスポートブロックを前記第二の無線デバイスに送信することをさらに含む、請求項76~77のいずれか一項に記載の方法。
【請求項79】
基地局から、無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効化される表示を受信することをさらに含む、請求項75~78のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記メッセージの前記受信が、前記無線デバイス支援リソース選択が有効化されることに基づく、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
無線デバイスであって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記無線デバイスに請求項75~80のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶するメモリーと、を含む、無線デバイス。
【請求項82】
一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記一つまたは複数のプロセッサーに請求項75~80のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項83】
システムであって、
基地局と、
一つまたは複数の第一のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第一のプロセッサーによって実行されるとき、第一の無線デバイスに、
第二の無線デバイスから、前記第二の無線デバイスのための一つまたは複数の第一の候補リソースを含むメッセージを受信すること、
前記メッセージの受信に応答して、一つまたは複数の候補リソースを決定するための感知動作をスキップすること、
前記一つまたは複数の第一の候補リソースから一つまたは複数の送信リソースを選択すること、および
前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することを実行させる第一の命令を格納する第一のメモリーと、を含む、前記第一の無線デバイスと、
一つまたは複数の第二のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第二のプロセッサーによって実行されるとき、前記第二の無線デバイスに、
前記第二の無線デバイスのための前記一つまたは複数の第一の候補リソースを含む前記メッセージを送信すること、および
前記一つまたは複数の送信リソースを介して前記一つまたは複数のトランスポートブロックを受信することを実行させる第二の命令を記憶する第二のメモリーと、を含む、前記第二の無線デバイスと、を含む、システム。
【請求項84】
方法であって、
第一の無線デバイスによって、基地局から、無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効化される表示を受信することと、
前記表示が有効化されるとき、第一の無線デバイスによって、第二の無線デバイスから、リソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを示す構成メッセージを受信することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記リソースプール内の前記一つまたは複数の第一のリソース以外の一つまたは複数の第二のリソースを選択することと、
前記第一の無線デバイスによって、一つまたは複数の第二のリソースから一つまたは複数の送信リソースを選択することと、
前記第一の無線デバイスによって、前記第二の無線デバイスに、前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することと、を含む、方法。
【請求項85】
無線デバイスであって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記無線デバイスに請求項84に記載の方法を実行させる命令を格納するメモリーと、を含む、無線デバイス。
【請求項86】
一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記一つまたは複数のプロセッサーに請求項84に記載の方法を実行させる命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項87】
方法であって、
基地局によって第一の無線デバイスに、無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効化される表示を送信することを含み、
前記表示が有効化されるとき、前記無線デバイス支援リソース選択は、第二の無線デバイスから、第一の無線デバイスに対して、リソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを示す構成メッセージを受信して、サイドリンク送信用の送信リソースを選択するように第一の無線デバイスを構成する、方法。
【請求項88】
基地局であって、
一つまたは複数のプロセッサーと、
前記一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記基地局に請求項84に記載の方法を実施させる命令を記憶するメモリーと、を含む、基地局。
【請求項89】
一つまたは複数のプロセッサーによって実行されるとき、前記一つまたは複数のプロセッサーに請求項84に記載の方法を実行させる命令を含む、非一時的コンピューター可読媒体。
【請求項90】
システムであって、
一つまたは複数の第一のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第一のプロセッサーによって実行されるとき、第一の無線デバイスに、
無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効化される表示を送信することを実行させる第一の命令を格納する第一のメモリーと、を含む、基地局と、
一つまたは複数の第二のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第二のプロセッサーによって実行されるとき、第一の無線デバイスに、
前記基地局から、前記無線デバイス支援リソース選択が有効化または無効される前記表示を受信すること、
前記表示が有効化されるとき、リソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを示す構成メッセージを受信すること、
前記リソースプール内の前記一つまたは複数の第一のリソース以外の一つまたは複数の第二のリソースを選択すること、
前記一つまたは複数の第二のリソースから一つまたは複数の送信リソースを選択すること、および
前記一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することを実行させる第一の命令を記憶する第二のメモリーと、を含む、前記第一の無線デバイスと、
一つまたは複数の第三のプロセッサーと、前記一つまたは複数の第三のプロセッサーによって実行されるとき、第二の無線デバイスに、
前記リソースプール内の前記一つまたは複数の第一のリソースを示す前記構成メッセージを送信すること、および
前記一つまたは複数の送信リソースを介して前記一つまたは複数のトランスポートブロックを受信することを実行させる第二の命令を記憶する第三のメモリーと、を含む、前記第二の無線デバイスと、を含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年8月8日に出願された米国仮特許出願第63/063,234号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本開示では、さまざまな実施形態が、開示された技術がどのように実装され得るか、および/または開示された技術がどのように環境およびシナリオで実践され得るかの例として提示される。関連技術分野の当業者には、範囲から逸脱することなく、形態および詳細のさまざまな変更を行うことができることは明らかであろう。実際、明細書を読んだ後、代替的な実施形態を実装する方法が関連技術分野の当業者に明らかになるであろう。本実施形態は、例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。本開示の実施形態は、添付図面を参照して説明される。開示された例示的実施形態からの制限、特徴、および/または要素が組み合わせられ、本開示の範囲内でさらなる実施形態を作成することができる。機能と利点を強調する図は、例としてのみ示される。開示されたアーキテクチャーは、示される以外の方式で利用することができるように、十分に柔軟で構成可能である。例えば、いかなるフローチャートにリストされたアクションも、いくつかの実施形態で再配列され、または任意選択としてのみ使用され得る。
【0003】
実施形態は、必要に応じて動作するように構成され得る。開示された機構は、例えば、無線デバイス、基地局、無線環境、ネットワーク、上記の組み合わせなどで、特定の基準が満たされるときに実行され得る。例示的な基準は、例えば、無線デバイスまたはネットワークノード構成、トラフィック負荷、初期システム設定、パケットサイズ、トラフィック特性、上記の組み合わせなどに少なくとも部分的に基づきもよい。一つまたは複数の基準が満たされると、さまざまな例示的実施形態が適用されることができる。従って、開示されたプロトコルを選択的に実装する例示的実施形態を実装することが可能であり得る。
【0004】
基地局は、無線デバイスの混合と通信することができる。無線デバイスおよび/または基地局は、複数の技術、および/または同じ技術の複数のリリースをサポートすることができる。無線デバイスは、無線デバイスのカテゴリーおよび/または能力に応じて、いくつかの特定の能力を有し得る。本開示が複数の無線デバイスと通信する基地局に言及する場合、本開示は、カバレッジエリア内の全無線デバイスのサブセットに言及することができる。本開示は、例えば、所定の能力を含み、基地局の所定のセクターにある、所定のLTEまたは5Gリリースの複数の無線デバイスに言及することができる。本開示における複数の無線デバイスは、選択された複数の無線デバイス、および/または開示された方法などに従って実行するカバレッジエリア内の全無線デバイスのサブセットに言及することができる。開示された方法に準拠し得ないカバレッジエリアに複数の基地局または複数の無線デバイスが存在し得る。例えば、それらの無線デバイスまたは基地局は、LTEまたは5G技術の古いリリースに基づき実行される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示のさまざまな実施形態のうちのいくつかの実施例が、図面を参照して本明細書に記載される。
【0006】
図1図1Aおよび図1Bは、本開示の実施形態が実装され得る、移動体通信ネットワークの実施例を示す。
【0007】
図2図2Aおよび図2Bはそれぞれ、新しい無線(NR)ユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコルスタックを示す。
【0008】
図3図3は、図2AのNRユーザープレーンプロトコルスタックのプロトコル層間で提供されるサービスの例を示す。
【0009】
図4図4Aは、図2AのNRユーザープレーンプロトコルスタックを通る例示的なダウンリンクデータフローを示す。図4Bは、MAC PDUにおけるMACサブヘッダーのフォーマット例を示す。
【0010】
図5図5Aおよび図5Bはそれぞれ、ダウンリンクとアップリンクの論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネル間のマッピングを示す。
【0011】
図6図6は、UEのRRC状態遷移を示す例示的な図である。
【0012】
図7図7は、OFDMシンボルがグループ化されたNRフレームの構成例を示す。
【0013】
図8図8は、NRキャリアの時間および周波数ドメインにおけるスロットの構成例を示す。
【0014】
図9図9は、NRキャリアに対して三つの構成されるBWPを使用した帯域幅適応の実施例を示す。
【0015】
図10図10Aは、二つのコンポーネントキャリアを有する三つのキャリアアグリゲーション構成を示す。図10Bは、アグリゲーションセルがどのように一つまたは複数のPUCCHグループに構成され得るかの実施例を示す。
【0016】
図11図11Aは、SS/PBCHブロック構造および位置の例を示す。図11Bは、時間および周波数ドメインにマッピングされたCSI-RSの実施例を示す。
【0017】
図12図12Aおよび図12Bはそれぞれ、三つのダウンリンクおよびアップリンクビーム管理手順の実施例を示す。
【0018】
図13図13A図13B、および図13Cはそれぞれ、4ステップ競合ベースのランダムアクセス手順、2ステップ競合のないランダムアクセス手順、および別の2ステップランダムアクセス手順を示す。
【0019】
図14図14Aは、帯域幅部分に対するCORESET構成の実施例を示す。図14Bは、CORESETおよびPDCCH処理上のDCI送信に対するCCE~REGマッピングの実施例を示す。
【0020】
図15図15は、基地局と通信する無線デバイスの実施例を示す。
【0021】
図16図16A図16B図16C、および図16Dは、アップリンクおよびダウンリンク送信のための例示的な構造を示す。
【0022】
図17図17は、本開示の実施形態の一態様による例示的な図である。
【0023】
図18図18は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0024】
図19図19は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0025】
図20図20は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0026】
図21図21は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0027】
図22図22は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0028】
図23図23Aおよび23Bは、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0029】
図24図24Aおよび24Bは、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0030】
図25図25Aおよび25Bは、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0031】
図26図26Aおよび26Bは、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0032】
図27図27Aおよび27Bは、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0033】
図28図28は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0034】
図29図29は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0035】
図30図30は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0036】
図31図31は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【0037】
図32図32は、本開示の実施形態の一態様の例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本明細書では、「a」と「an」および同様の語句は「少なくとも一つ」および「一つまたは複数」として解釈される。同様に、接尾辞「(s)」で終わる任意の用語は、「少なくとも一つ」および「一つまたは複数」として解釈されるべきである。本明細書では、用語「may」は「例えば、~であり得る」として解釈される。言い換えると、用語「may」は、用語「may」に続く語句が複数の適切な可能性の一つの実施例であり、種々の実施形態の一つまたは複数によって用いられても用いられなくてもよいことを示す。本明細書で使用される場合、用語「含む(comprises)」および「からなる(consists of)」は、記載される要素の一つまたは複数の構成要素を列挙する。用語「含む(comprises)」は、「含む(includes)」と互換性があり記載される要素に含まれる列挙されていない構成要素を除外しない。対照的に、「からなる(consists of)」は、記述される要素の一つまたは複数の構成要素の完全な列挙を提供する。本明細書で使用される場合、用語「に基づく」は、例えば、「のみに基づく」というよりも、むしろ「少なくとも部分的に基づく」と解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、列挙された要素の任意の可能な組み合わせを表す。例えば、「A、B、および/またはC」は、A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはA、B、およびCを表し得る。
【0039】
AおよびBがセットであり、Aの全ての要素がBの要素でもある場合、AはBのサブセットと呼ばれる。本明細書では、非空集合およびサブセットのみが考慮される。例えば、B={セル1、セル2}の可能なサブセットは、{セル1}、{セル2}、および{セル1、セル2}である。「に基づき」(または同等に「に少なくとも基づき」)というフレーズは、用語「に基づき」に続くフレーズがさまざまな実施形態の一つまたは複数に用いられる場合と用いられない場合とがある多数の好適な可能性の一つの実施例であることを示す。「に応答して」(または同等に「に少なくとも応答して」)というフレーズは、フレーズ「に応答して」に続くフレーズがさまざまな実施形態の一つまたは複数に用いられる場合と用いられない場合とがある多数の好適な可能性の一つの実施例であることを示す。「に応じて」(または同等に「に少なくとも応じて」)というフレーズは、フレーズ「に応じて」に続くフレーズがさまざまな実施形態の一つまたは複数に用いられる場合と用いられない場合とがある多数の好適な可能性の一つの実施例であることを示す。「採用/使用」(または同等に「少なくとも採用/使用」)というフレーズは、フレーズ「採用/使用」に続くフレーズがさまざまな実施形態の一つまたは複数に使用される場合とされない場合とがある多数の適切な可能性の一つの実施例であることを示す。
【0040】
用語「構成される」は、装置が動作状態にあるか非動作状態にあるかにかかわらず、装置の容量に関連し得る。「構成される」とは、デバイスが動作状態にあるか非動作状態にあるかにかかわらず、デバイスの動作特性に影響するデバイスの特定の設定に言及することもできる。換言すれば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、レジスタ、メモリー値などは、デバイスが特定の特性を提供するために、デバイスが動作状態または非動作状態にあるかどうかにかかわらず、デバイス内で「構成され」得る。「装置において発生する制御メッセージ」などの用語は、装置が動作状態か非動作状態かにかかわらず、制御メッセージが装置における特定の特性を構成するために使用することができる、または装置における特定のアクションを実装するために使用することができるパラメーターを有することを意味し得る。
【0041】
本開示では、パラメーター(または同等にフィールド、または情報要素:IEと呼ばれる)は、一つまたは複数の情報オブジェクトを含むことができ、情報オブジェクトは、一つまたは複数の他のオブジェクトを含むことができる。例えば、パラメーター(IE)Nがパラメーター(IE)Mを含み、パラメーター(IE)Mがパラメーター(IE)Kを含み、パラメーター(IE)Kがパラメーター(情報要素)Jを含む場合、例えば、NはKを含み、NはJを含む。例示的実施形態においては、一つまたは複数のメッセージが複数のパラメーターを含むとき、それは、複数のパラメーターのうちのパラメーターが一つまたは複数のメッセージのうちのうちの少なくとも一つに含まれるが、一つまたは複数のメッセージの各々に含まれる必要はないことを意味する。
【0042】
さらにまた、上記で提示された多くの特徴は、「may」の使用または括弧の使用により任意選択であるものとして説明される。簡潔さおよび読みやすさのために、本開示は、任意選択の特徴のセットから選択することによって得られ得るありとあらゆる変更を明示的に記載していない。本開示は、そのような全ての変更を明示的に開示すと解釈されるべきである。例えば、三つの任意選択の特徴を有するものとして説明されたシステムは、七つの方式、すなわち、三つの可能な特徴の一つのみ、三つの特徴のいずれか二つ、または三つの特徴の三つによって具現化されることができる。
【0043】
開示された実施形態で説明される要素の多くは、モジュールとして実装され得る。ここで、モジュールは、定義された機能を実行し、他の要素への定義されたインターフェイスを有する要素として定義される。本開示で説明されるモジュールは、ハードウェア、ハードウェアと組み合わせたソフトウェア、ファームウェア、ウェットウェア(例えば、生物学的要素を有するハードウェア)、またはそれらの組み合わせで実装されてもよく、それらは、挙動的に等価とすることができる。例えば、モジュールは、ハードウェアマシン(C、C++、Fortran、Java(登録商標)、Basic、Matlab(登録商標)など)もしくはSimulink、Stateflow、GNU Octave、またはLabVIEWMathScriptで実行されるように構成されるコンピューター言語で記述されたソフトウェアルーチンで実装され得る。ディスクリートまたはプログラム可能なアナログ、デジタル、および/または量子ハードウェアを組み込む物理ハードウェアを使用してモジュールを実装することも可能であり得る。プログラム可能なハードウェアの例には、コンピューター、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンプレックスプログラマーブルロジックデバイス(CPLD)が含まれる。コンピューター、マイクロコントローラー、およびマイクロプロセッサーは、アセンブリー、C、C++などの言語を使用してプログラムされる。FPGA、ASIC、CPLDは、多くの場合、プログラマーブルデバイスの機能が少ない内部ハードウェアモジュール間の接続を構成するVHSICハードウェア記述言語(VHDL)またはVerilogなどのハードウェア記述言語(HDL)を使用してプログラムされる。機能モジュールの結果を達成するために、上記の技術がしばしば組み合わせて使用される。
【0044】
図1Aは、本開示の実施形態が実装され得る移動体通信ネットワーク100の実施例を示す。移動体通信ネットワーク100は、例えば、ネットワークオペレーターによって実行される公共の土地移動体ネットワーク(PLMN)であり得る。図1Aに示すように、移動体通信ネットワーク100は、コアネットワーク(CN)102、無線アクセスネットワーク(RAN)104、および無線デバイス106を含む。
【0045】
CN102は、無線デバイス106に、パブリックDN(例えば、インターネット)、プライベートDN、および/またはオペレーター内DNなどの一つまたは複数のデータネットワーク(DN)へのインターフェイスを提供し得る。インターフェイス機能の一部として、CN102は、無線デバイス106と一つまたは複数のDNとの間のエンドツーエンドの接続をセットアップし、無線デバイス106を認証し、充電機能を提供し得る。
【0046】
RAN104は、エアーインターフェイス上で無線通信を介して、CN102を無線デバイス106に接続し得る。無線通信の一部として、RAN104は、スケジューリング、無線リソース管理、および再送信プロトコルを提供し得る。エアーインターフェイス上でRAN104から無線デバイス106への通信方向は、ダウンリンクとして知られ、エアーインターフェイス上で無線デバイス106からRAN104への通信方向は、アップリンクとして知られる。ダウンリンク送信は、周波数分割二重化(FDD)、時間分割二重化(TDD)、および/または二つの二重化技術のいくつかの組み合わせを使用して、アップリンク送信から分離され得る。
【0047】
無線デバイスという用語は、本開示全体を通して、無線通信が必要または利用可能な任意のモバイルデバイスまたは固定(非携帯)デバイスを指し、および包含するために使用され得る。例えば、無線デバイスは、電話、スマートフォン、タブレット、コンピューター、ラップトップ、センサー、メーター、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)装置、車両道路側ユニット(RSU)、中継ノード、自動車、および/またはそれらの任意の組み合わせであり得る。無線デバイスという用語は、ユーザー機器(UE)、ユーザー端末(UT)、アクセス端末(AT)、モバイルステーション、受話器、無線送受信ユニット(WTRU)、および/または無線通信装置を含む、他の用語を包含する。
【0048】
RAN104は、一つまたは複数の基地局(図示せず)を含み得る。基地局という用語は、ノードB(UMTSおよび/または3G標準に関連付けられる)、進化したノードB(eNB、E-UTRAおよび/または4G規格と関連)、遠隔無線ヘッド(RRH)、一つまたは複数のRRHに結合されたベースバンド処理ユニット、ドナーノードのカバレッジエリアを拡張するために使用されるリピーターノードまたは中継ノード、次世代進化ノードB(ng-eNB)、生成ノードB(gNB、NRおよび/または5G規格と関連)、アクセスポイント(AP、例えばWiFiまたはその他の適切な無線通信規格に関連している)、および/またはそれらの任意の組み合わせを指し、かつそれを包含するために、本開示全体を通して使用され得る。基地局は、少なくとも一つのgNB中央ユニット(gNB-CU)および少なくとも一つのgNB分散ユニット(gNB-DU)を含み得る。
【0049】
RAN104に含まれる基地局は、無線デバイス106とエアーインターフェイス上で通信するための一つまたは複数のアンテナのセットを含み得る。例えば、一つまたは複数の基地局は、三つのセル(またはセクター)をそれぞれ制御するための三つのアンテナセットを含み得る。セルのサイズは、レシーバ(例えば、基地局レシーバ)が、セルで動作するトランスミッター(例えば、無線デバイストランスミッター)から送信を首尾よく受信できる範囲によって決定され得る。一緒に、基地局のセルは、無線デバイス可動性をサポートするために、広い地理的エリアにわたって無線デバイス106に無線カバレッジを提供し得る。
【0050】
三つのセクターサイトに加えて、基地局の他の実装も可能である。例えば、RAN104の一つまたは複数の基地局は、三つより多いまたはそれ未満のセクターを有するセクターサイトとして実装され得る。RAN104の一つまたは複数の基地局は、アクセスポイントとして、複数の遠隔無線ヘッド(RRH)に結合されたベースバンド処理ユニットとして、および/またはドナーノードのカバレッジエリアを拡張するために使用されるリピータまたは中継ノードとして実装され得る。RRHに結合されたベースバンド処理ユニットは、集中型またはクラウドRANアーキテクチャーの一部であってもよく、ベースバンド処理ユニットは、ベースバンド処理ユニットのプール内に集中型であるか、または仮想化されていてもよい。リピーターノードは、ドナーノードから受信した無線信号を増幅および再ブロードキャストし得る。中継ノードは、リピーターノードと同じ/類似の機能を実行し得るが、ドナーノードから受信した無線信号を復号化して、無線信号を増幅および再ブロードキャストする前にノイズを除去し得る。
【0051】
RAN104は、類似のアンテナパターンおよび類似の高レベル送信電力を有するマクロセル基地局の均質なネットワークとして展開され得る。RAN104は、異種ネットワークとして展開され得る。異種ネットワークでは、小さなセル基地局を使用して、例えば、マクロセル基地局によって提供される比較的大きなカバレッジエリアと重複するカバレッジエリアなど、小さなカバレッジエリアを提供することができる。小さなカバレッジエリアは、データトラフィックの多いエリア(またはいわゆるホットスポット)、またはマクロセルカバレッジが弱いエリアに提供され得る。スモールセル基地局の例としては、カバレッジエリアが縮小する順に、マイクロセル基地局、ピコセル基地局、およびフェムトセル基地局またはホーム基地局が挙げられる。
【0052】
第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))は、図1Aの移動体通信ネットワーク100と同様の移動体通信ネットワークの仕様のグローバル標準化を提供するために1998年に形成される。現在までに、3GPP(登録商標)は、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)として知られる第三世代(3G)ネットワーク、ロング・ターム・エボリューション(LTE)として知られる第四世代(4G)ネットワーク、および5Gシステム(5GS)として知られる第五世代(5G)ネットワークという、三世代のモバイルネットワークの仕様を生産している。本開示の実施形態は、次世代RAN(NG-RAN)と呼ばれる、3GPP(登録商標)5GネットワークのRANを参照して記載される。実施形態は、図1AのRAN104、以前の3Gおよび4GネットワークのRAN、およびまだ仕様化されていない将来のネットワーク(例えば、3GPP(登録商標)6Gネットワーク)などの他の移動体通信ネットワークのRANに適用可能であり得る。NG-RANは、新しい無線(NR)として知られる5G無線アクセス技術を実装し、4G無線アクセス技術または非3GPP(登録商標)無線アクセス技術を含むその他の無線アクセス技術を実装するために供給され得る。
【0053】
図1Bは、本開示の実施形態が実装され得る、別の実施例の移動体通信ネットワーク150を示す。移動体通信ネットワーク150は、例えば、ネットワークオペレーターによって実行されるPLMNであり得る。図1Bに示すように、移動体通信ネットワーク150は、5Gコアネットワーク(5G-CN)152、NG-RAN154、およびUE156AおよびUE156B(総称してUE156)を含む。これらの構成要素は、図1Aに関して説明された対応する構成要素と同じまたは同様の方法で実装および動作することができる。
【0054】
5G-CN152は、UE156に、パブリックDN(例えば、インターネット)、プライベートDN、および/またはオペレーター内DNなどの一つまたは複数のDNへのインターフェイスを提供する。インターフェイス機能の一部として、5G-CN152は、UE156と一つまたは複数のDNとの間のエンドツーエンドの接続をセットアップし、UE156を認証し、充電機能を提供し得る。3GPP(登録商標)4GネットワークのCNと比較して、5G-CN152のベースは、サービスベースのアーキテクチャーであり得る。これは、5G-CN152を構成するノードのアーキテクチャーが、他のネットワーク機能へのインターフェイスを介してサービスを提供するネットワーク機能として定義され得ることを意味する。5G‐CN152のネットワーク機能は、専用もしくは共有ハードウェア上のネットワーク要素として、専用もしくは共有ハードウェア上で動作するソフトウェアインスタンスとして、またはプラットフォーム(例えば、クラウドベースのプラットフォーム)上でインスタンス化された仮想化機能として、いくつかの方法で実装され得る。
【0055】
図1Bに示すように、5G-CN152は、簡単に説明できるように、図1Bで一つの構成要素AMF/UPF158として示すように、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)158Aおよびユーザープレーン機能(UPF)158Bを含む。UPF158Bは、NG-RAN154と一つまたは複数のDNとの間のゲートウェイとして機能し得る。UPF158Bは、パケットルーティングおよび転送、パケット検査およびユーザープレーンポリシールールの施行、トラフィック利用の報告、一つまたは複数のDNへのトラフィックフローのルーティングをサポートするアップリンク分類、ユーザープレーンに対するサービス品質(QoS)処理(例えば、パケットフィルターリング、ゲーティング、アップリンク/ダウンリンクレート実施、およびアップリンクトラフィック検証)、ダウンリンクパケットバッファリング、およびダウンリンクデータ通知トリガーなどの機能を実行し得る。UPF158Bは、イントラ/インター無線アクセス技術(RAT)モビリティのアンカーポイント、一つまたは複数のDNに相互接続される外部プロトコル(またはパケット)データユニット(PDU)セッションポイント、および/または分岐ポイントとして機能して、マルチホームPDUセッションをサポートし得る。UE156は、UEとDNとの間の論理接続である、PDUセッションを介してサービスを受信するように構成され得る。
【0056】
AMF158Aは、非アクセス層(NAS)シグナリングの終了、NASシグナリングセキュリティ、アクセス層(AS)セキュリティ制御、3GPP(登録商標)アクセスネットワーク間のモビリティのためのCN間ノードシグナリング、アイドルモードUE到達可能性(例えば、ページング再送信の制御と実行)、登録エリア管理、システム内およびシステム間モビリティサポート、アクセス認証、ローミング権限のチェックを含むアクセス許可、モビリティ管理制御(サブスクリプションとポリシー)、ネットワークスライシングのサポート、および/またはセッション管理機能(SMF)の選択などの機能を実行できる。NASは、CNとUEの間で動作する機能を指してもよく、ASは、UEとRANの間で動作する機能を指し得る。
【0057】
5G-CN152は、わかりやすくするために図1Bに示されていない一つまたは複数の追加のネットワーク機能を含み得る。例えば、5G-CN152は、セッション管理機能(SMF)、NRリポジトリ機能(NRF)、ポリシー制御機能(PCF)、ネットワーク露出機能(NEF)、統一データ管理(UDM)、アプリケーション機能(AF)、および/または認証サーバー機能(AUSF)のうちの一つまたは複数を含んでもよい。
【0058】
NG-RAN154は、5G-CN 152を、エアーインターフェイス上で無線通信を介してUE156に接続し得る。NG-RAN154は、gNB160AおよびgNB160Bとして図示された一つまたは複数のgNB(まとめてgNB160)および/またはng-eNB162Aおよびng-eNB162Bとして図示された一つまたは複数のng-eNB(まとめてng-eNB162)を含み得る。gNB160およびng-eNB162は、より一般的に基地局と呼んでもよい。gNB160およびng-eNB162は、エアーインターフェイス上でUE156と通信するための一つまたは複数のアンテナのセットを含み得る。例えば、gNB160の一つまたは複数および/またはng-eNB162の一つまたは複数は、三つのセル(またはセクター)をそれぞれ制御するための三つのアンテナセットを含んでもよい。合わせて、gNB160およびng-eNB162のセルは、UEモビリティをサポートするために、広い地理的エリアにわたってUE156に無線カバレッジを提供し得る。
【0059】
図1Bに示すように、gNB160および/またはng-eNB162は、NGインターフェイスによって5G-CN152に接続されてもよく、Xnインターフェイスによって他の基地局に接続され得る。NGおよびXnインターフェイスは、インターネットプロトコル(IP)トランスポートネットワークなどの基となるトランスポートネットワーク上に、直接的な物理的接続および/または間接的な接続を使用して確立され得る。gNB160および/またはng-eNB162は、UuインターフェイスによってUE156に接続され得る。例えば、図1Bに示すように、gNB160Aは、UuインターフェイスによってUE156Aに接続され得る。NG、Xn、およびUuインターフェイスは、プロトコルスタックに関連付けられている。インターフェイスに関連付けられるプロトコルスタックは、データおよびシグナリングメッセージを交換するため図1Bのネットワーク要素によって使用されてもよく、ユーザープレーンおよび制御プレーンの二つのプレーンを含み得る。ユーザープレーンは、ユーザーにとって関心対象のデータを処理し得る。制御プレーンは、ネットワーク要素に対する関心対象のシグナリングメッセージを処理し得る。
【0060】
gNB160および/またはng-eNB162は、一つまたは複数のNGインターフェイスによって、AMF/UPF158など、5G-CN152の一つまたは複数のAMF/UPF機能に接続され得る。例えば、gNB160Aは、NGユーザープレーン(NG-U)インターフェイスによって、AMF/UPF158のUPF158Bに接続され得る。NG-Uインターフェイスは、gNB160AとUPF158B間のユーザープレーンPDUの供給を提供し得る(例えば、非保証送達)。gNB160Aは、NG制御プレーン(NG-C)インターフェイスを使用してAMF158Aに接続できる。NG-Cインターフェイスは、例えば、NGインターフェイス管理、UEコンテキスト管理、UEモビリティ管理、NASメッセージの転送、ページング、PDUセッション管理および構成転送および/または警告メッセージ送信を提供することができる。
【0061】
gNB160は、Uuインターフェイス上のUE156に向かってNRユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得る。例えば、gNB160Aは、第一のプロトコルスタックに関連付けられるUuインターフェイス上で、UE156Aに向かってNRユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得る。ng-eNB162は、Uuインターフェイス上のUE156に向かって、Evolved UMTS地上無線アクセス(E‐UTRA)ユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供してもよく、E‐UTRAは3GPP(登録商標)4G無線アクセス技術を指す。例えば、ng-eNB162Bは、第二のプロトコルスタックに関連付けられるUuインターフェイス上で、UE156Bに向かってE‐UTRAユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得る。
【0062】
5G-CN152は、NRおよび4Gの無線アクセスを処理するように構成されると記述された。当業者であれば、NRが4Gコアネットワークに、「非スタンドアローン動作」として知られるモードで接続することが可能であり得ることを理解するであろう。非スタンドアローン動作では、4Gコアネットワークを使用して、制御プレーン機能(例えば、初期アクセス、モビリティ、およびページング)を提供する(または少なくともサポートする)。一つのAMF/UPF158のみが図1Bに示されるが、一つのgNBまたはng-eNBは、複数のAMF/UPFノードに接続されて、冗長性を提供し、および/または複数のAMF/UPFノードにわたって共有をロードし得る。
【0063】
論じるように、図1Bにおいて、ネットワーク要素間のインターフェイス(例えば、Uu、Xn、およびNGインターフェイス)がデータおよびシグナリングメッセージを交換するためにネットワーク要素が使用するプロトコルスタックと関連付けられてもよい。プロトコルスタックは、二つのプレーン、すなわち、ユーザープレーンおよび制御プレーンを含み得る。ユーザープレーンは、ユーザーにとって関心対象のデータを処理してもよく、制御プレーンは、ネットワーク要素に対する関心対象のシグナリングメッセージを処理し得る。
【0064】
図2Aおよび図2Bはそれぞれ、UE210とgNB220の間にあるUuインターフェイス用のNRユーザープレーンおよびNR制御プレーンプロトコルスタックの例を示す。図2Aおよび図2Bに示されるプロトコルスタックは、例えば、図1Bに示されるUE156AとgNB160Aとの間のUuインターフェイスに使用されるものと同じまたは類似であり得る。
【0065】
図2Aは、UE210およびgNB220に実装された五つの層を含むNRユーザープレーンプロトコルスタックを示す。プロトコルスタックの底部で、物理層(PHYs)211および221は、プロトコルスタックの上位層にトランスポートサービスを提供してもよく、オープンシステム相互接続(OSI)モデルの層1に対応し得る。PHY211および221の上の次の四つのプロトコルは、メディアアクセス制御層(MAC)212および222、無線リンク制御層(RLC)213および223、パケットデータ収束プロトコル層(PDCP)214および224、ならびにサービスデータアプリケーションプロトコル層(SDAP)215および225を含む。合わせて、これらの四つのプロトコルは、OSIモデルの層2またはデータリンク層を構成し得る。
【0066】
図3は、NRユーザープレーンプロトコルスタックのプロトコル層間に提供されるサービスの実施例を示す。図2Aおよび図3の上からスタートして、SDAP215および225は、QoSフロー処理を実行し得る。UE210は、UE210とDNとの間の論理接続であり得る、PDUセッションを介してサービスを受信し得る。PDUセッションは、一つまたは複数のQoSフローを有し得る。CNのUPF(例えば、UPF158B)は、QoS要件(例えば、遅延、データレート、および/またはエラーレートに関して)に基づき、PDUセッションの一つまたは複数のQoSフローにIPパケットをマッピングし得る。SDAP215および225は、一つまたは複数のQoSフローと一つまたは複数のデータ無線ベアラとの間のマッピング/マッピング解除を実行し得る。QoSフローとデータ無線ベアラとの間のマッピング/マッピング解除は、gNB220でSDAP225によって決定され得る。UE210でのSDAP215は、gNB220から受信した反射マッピングまたは制御シグナリングを介して、QoSフローとデータ無線ベアラとの間のマッピングについて通知され得る。反射マッピングについては、gNB220でのSDAP225は、ダウンリンクパケットを、UE210のSDAP215によって観察されて、QoSフローとデータ無線ベアラとの間のマッピング/マッピング解除を決定することができる、QoSフローインジケーター(QFI)でマークし得る。
【0067】
PDCP214およびPDCP224は、エアーインターフェイス上で送信する必要のあるデータ量を低減するためのヘッダー圧縮/解凍、エアーインターフェイス上で送信されるデータの不正な復号化を防止するための暗号/暗号解除、および完全性保護(制御メッセージが意図されたソースから発信されることを確実にするため)を行ってもよい。PDCP214および224は、例えば、未送信のパケットの再送信、パケットのシーケンス内送達および再シーケンス、ならびにgNB内ハンドオーバーのために、重複して受信されたパケットの除去を実行し得る。PDCP214および224は、受信されるパケットの可能性を改善し、レシーバで、任意の重複パケットを除去するために、パケット重複を実行し得る。パケット重複は、高信頼性を必要とするサービスに有用であり得る。
【0068】
図3には示されていないが、PDCP214および224は、二重接続シナリオにおいて、分割無線ベアラとRLCチャネルとの間のマッピング/マッピング解除を実行し得る。二重接続は、UEが二つのセル、またはより一般的には、マスターセルグループ(MCG)およびセカンダリーセルグループ(SCG)の二つのセルグループに接続することを可能にする技術である。分割ベアラは、SDAP215および225へのサービスとしてPDCP214および224によって提供される無線ベアラの一つなどの単一の無線ベアラが、二重接続でセルグループによって処理されるときである。PDCP214および224は、セルグループに属するRLCチャネル間で分割無線ベアラをマッピング/マッピング解除し得る。
【0069】
RLC213および223は、それぞれ、MAC212および222から受信した複製データユニットのセグメンテーション、自動反復要求(ARQ)を通した再送信、および除去を実行し得る。RLC213および223は、トランスペアレントモード(TM)、未確認応答モード(UM)、および確認応答モード(AM)の三つの送信モードをサポートし得る。RLCが動作している送信モードに基づき、RLCは、指摘された機能のうちの一つまたは複数を実行し得る。このRLC構成は、ヌメロロジおよび/または送信時間間隔(TTI)持続時間に依存せずに論理チャネル毎とすることができる。図3に示すように、RLC213および223は、それぞれPDCP214および224にサービスとしてRLCチャネルを提供し得る。
【0070】
MAC212およびMAC222は、論理チャネルの多重化/多重分離、および/または論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングを実行し得る。多重化/多重分離は、PHY211および221へ/から送達されるトランスポートブロック(TB)へ/からの一つまたは複数の論理チャネルに属するデータユニットの多重化/多重分離を含んでもよい。MAC222は、動的スケジューリングによって、UE間の、スケジューリング、スケジューリング情報レポート、および優先度処理を行うように構成され得る。スケジューリングは、ダウンリンクおよびアップリンクのためにgNB220(MAC222にて)で実施され得る。MAC212および222は、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)(例えば、キャリアアグリゲーション(CA)の場合、キャリアごとに一つのHARQエンティティ)を通して、エラー訂正、論理チャネル優先度付けによるUE210の論理チャネル間の優先度処理、および/またはパディングを行うように構成され得る。MAC212およびMAC222は、一つまたは複数のヌメロロジおよび/または送信タイミングをサポートし得る。一実施例では、論理チャネル優先順位付けにおけるマッピング制限により、論理チャネルがどのヌメロロジおよび/または送信タイミングを使用することができるかを制御することができる。図3に示すように、MAC212および222は、サービスとしてRLC213および223に論理チャネルを提供し得る。
【0071】
PHY211および221は、エアーインターフェイス上で情報を送受信するために、物理チャネルへのトランスポートチャネルのマッピングおよびデジタルおよびアナログ信号処理機能を実行し得る。これらのデジタルおよびアナログ信号処理機能は、例えば、符号化/復号化および変調/復調を含み得る。PHY211および221は、マルチアンテナマッピングを実行し得る。図3に示すように、PHY211および221は、サービスとして、MAC212および222に一つまたは複数のトランスポートチャネルを提供し得る。
【0072】
図4Aは、NRユーザープレーンプロトコルスタックを通るダウンリンクデータフローの例を示す。図4Aは、NRユーザープレーンプロトコルスタックを通した三つのIPパケット(n、n+1、およびm)のダウンリンクデータフローを示し、gNB220で二つのTBを生成する。NRユーザープレーンプロトコルスタックを通るアップリンクデータフローは、図4Aに示すダウンリンクデータフローと類似し得る。
【0073】
図4Aのダウンリンクデータフローは、SDAP225が、一つまたは複数のQoSフローから三つのIPパケットを受信し、三つのパケットを無線ベアラにマッピングしたときに開始する。図4Aでは、SDAP225は、IPパケットnおよびn+1を第一の無線ベアラ402にマッピングし、IPパケットmを第二の無線ベアラ404にマッピングする。SDAPヘッダー(図4Aで「H」とラベル付けされる)がIPパケットに追加される。より高いプロトコル層から/へのデータユニットは、より低いプロトコル層のサービスデータユニット(SDU)と呼ばれ、より低いプロトコル層へ/からのデータユニットは、より高いプロトコル層のプロトコルデータユニット(PDU)と呼ばれる。図4Aに示すように、AP225からのデータユニットは、より低いプロトコル層PDCP224のSDUであり、SDAP225のPDUである。
【0074】
図4Aの残りのプロトコル層は、関連する機能(例えば、図3に関して)を実行し、対応するヘッダーを追加し、それぞれの出力を次の下位層に転送し得る。例えば、PDCP224は、IPヘッダー圧縮および暗号化を実行し、その出力をRLC223に転送し得る。RLC223は、任意選択で(例えば、図4AのIPパケットmについて示されるように)セグメンテーションを実行し、その出力をMAC222に転送することができる。MAC222は、いくつかのRLC PDUを多重化してもよく、MACサブヘッダーをRLC PDUに取り付けてトランスポートブロックを形成し得る。NRでは、図4Aに示すように、MACサブヘッダーはMAC PDU全体に分散され得る。LTEでは、MACサブヘッダーはMAC PDUの先頭に完全に配置され得る。NR MAC PDU構造は、MAC PDUサブヘッダーが、完全なMAC PDUが組み立てられる前に計算され得るため、処理時間および関連遅延を低減し得る。
【0075】
図4Bは、MAC PDUにおけるMACサブヘッダーのフォーマット例を示す。MACサブヘッダーには、MACサブヘッダーが対応しているMAC SDUの長さ(バイト単位など)を示すためのSDU長さフィールド、MAC SDUが多重分離プロセスを支援するために開始した論理チャネルを識別するための論理チャネル識別子(LCID)フィールド、SDU長さフィールドのサイズを示すためのフラグ(F)、および将来使用するための予約ビット(R)フィールドが含まれる。
【0076】
図4Bはさらに、MAC223またはMAC222などのMACによってMAC PDUに挿入されるMAC制御要素(CE)を示す。例えば、図4Bは、MAC PDUに挿入された二つのMAC CEを示す。MAC CEは、ダウンリンク送信(図4Bに示されるように)のためMAC PDUの開始に、およびアップリンク送信のためMAC PDUの終わりに挿入され得る。MAC CEは、インバンド制御シグナリングに使用され得る。MAC CEの例としては、バッファ状態レポートや電力ヘッドルームレポートなどのスケジューリング関連MAC CE、PDCP重複検出の起動/停止、チャネル状態情報(CSI)レポート、サウンディング基準信号(SRS)送信、および事前構成済みコンポーネント、のためのものなどの起動/停止MAC CE、不連続受信(DRX)関連MAC CE、タイミング進行MAC CE、およびランダムアクセス関連MAC CEが挙げられる。MAC CEは、MAC SDUに説明されるのと類似したフォーマットのMACサブヘッダーによって先行されてもよく、MAC CEに含まれる制御情報のタイプを示すLCIDフィールドに予約値で識別され得る。
【0077】
NR制御プレーンプロトコルスタックを説明する前に、論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネル、ならびにチャネルタイプ間のマッピングを最初に説明する。一つまたは複数のチャネルを使用して、後述するNR制御プレーンプロトコルスタックに関連する機能を実行し得る。
【0078】
図5Aおよび図5Bは、それぞれダウンリンクおよびアップリンクについて、論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネル間のマッピングを示す。情報は、NRプロトコルスタックのRLC、MAC、およびPHY間のチャネルを通して送信される。論理チャネルは、RLCとMACとの間で使用することができ、NR制御プレーン内に制御および構成情報を伝達する制御チャネルとして、またはNRユーザープレーン内にデータを伝達するトラフィックチャネルとして分類することができる。論理チャネルは、特定のUE専用の専用論理チャネルとして、または複数のUEによって使用され得る共通の論理チャネルとして分類され得る。論理チャネルはまた、それが運ぶ情報のタイプによって定義され得る。NRによって定義される論理チャネルのセットには、例えば、
- 位置がセルレベルでネットワークに知られていないUEをページングするために使用されるページングメッセージを表示するためのページング制御チャネル(PCCH)と、
- マスター情報ブロック(MIB)およびいくつかのシステム情報ブロック(SIB)の形態でシステム情報メッセージを伝達するためのブロードキャスト制御チャネル(BCCH)であって、システム情報メッセージがUEによって使用されて、セルがどのように構成され、セル内でどのように動作するかについての情報を取得し得る、ブロードキャスト制御チャネルと、
- ランダムアクセスとともに制御メッセージを送信するための共通制御チャネル(CCCH)と、
- UEを構成するために、特定のUEとの間で制御メッセージを送信するための専用制御チャネル(DCCH)と、
- ユーザーデータを特定のUEとの間で送信するための専用トラフィックチャネル(DTCH)とを含む。
【0079】
トランスポートチャネルは、MAC層とPHY層の間で使用され、それらが送信する情報をエアーインターフェイス上でどのように送信するかによって定義され得る。NRによって定義されるトランスポートチャネルのセットには、例えば、
- PCCHから発信されたページングメッセージを送信するためのページングチャネル(PCH)と、
- BCCHからMIBを運ぶためのブロードキャストチャネル(BCH)と、
- BCCHからのSIBを含む、ダウンリンクデータおよびシグナリングメッセージの送信用のダウンリンク共有チャネル(DL-SCH)
- アップリンクデータおよびシグナリングメッセージを送信するためのアップリンク共有チャネル(UL-SCH)と、
- 事前スケジューリングなしに、UEがネットワークに接続できるようにするランダムアクセスチャネル(RACH)と、を含む。
【0080】
PHYは、物理チャネルを使用して、PHYの処理レベル間で情報を渡すことができる。物理チャネルは、一つまたは複数のトランスポートチャネルの情報を運ぶための時間周波数リソースの関連セットを有し得る。PHYは、制御情報を生成して、PHYの低レベル動作をサポートし、L1/L2制御チャネルとして知られる物理制御チャネルを介して、PHYの低レベルへ制御情報を提供し得る。NRによって定義される物理チャネルおよび物理制御チャネルのセットは、例えば、
- BCHからMIBを運ぶための物理ブロードキャストチャネル(PBCH)と、
- DL-SCHからのダウンリンクデータおよびシグナリングメッセージ、ならびにPCHからのページングメッセージを運ぶための物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と、
- ダウンリンクスケジューリングコマンド、アップリンクスケジューリング許可、およびアップリンク電力制御コマンドを含み得る、ダウンリンク制御情報(DCI)を運ぶための物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)と、
- UL-SCHおよび以下に記載されるように、一部の例ではアップリンク制御情報(UCI)からアップリンクデータおよびシグナリングメッセージを運ぶための物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)と、
- HARQ確認応答、チャネル品質インジケーター(CQI)、プリコーディングマトリックスインジケーター(PMI)、ランクインジケーター(RI)、およびスケジューリング要求(SR)を含み得る、UCIを運ぶための物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と、
- ランダムアクセスのための物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)と、を含む。
【0081】
物理制御チャネルと同様に、物理層は、物理層の低レベル動作をサポートするために物理信号を生成する。図5Aおよび図5Bに示すよう、NRによって定義される物理層信号には、プライマリー同期信号(PSS)、セカンダリー同期信号(SSS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、復調基準信号(DMRS)、サウンディング基準信号(SRS)、および位相トラッキング基準信号(PT-RS)が含まれる。これらの物理層信号は、以下でより詳細に説明される。
【0082】
図2Bは、NR制御プレーンプロトコルスタックの例を示す。図2Bにおいて、NR制御プレーンプロトコルスタックは、NRユーザープレーンプロトコルスタックの例と同じ/類似の第一の四つのプロトコル層を使用し得る。これら四つのプロトコル層には、PHY211および221、MAC212および222、RLC213および223、ならびにPDCP214および224が含まれる。NRユーザープレーンプロトコルスタックのように、スタックの上部にSDAP215および225を有する代わりに、NR制御プレーンスタックは、NR制御プレーンプロトコルスタックの上部に無線リソース制御(RRC)216および226、ならびにNASプロトコル217および237を持つ。
【0083】
NASプロトコル217および237は、UE210とAMF230(例えば、AMF158A)の間、またはより一般的には、UE210とCNとの間に制御プレーン機能を提供し得る。NASプロトコル217および237は、NASメッセージと呼ばれるシグナリングメッセージを介して、UE210とAMF230との間に制御プレーン機能を提供し得る。UE210とAMF230の間には、NASメッセージを送信できる直接経路はない。NASメッセージは、UuおよびNGインターフェイスのASを使用して送信され得る。NASプロトコル217および237は、認証、セキュリティ、接続セットアップ、モビリティ管理、およびセッション管理などの制御プレーン機能を提供し得る。
【0084】
RRC216および226は、UE210とgNB220との間に、またはより一般的には、UE210とRANとの間に制御プレーン機能を提供し得る。RRC216および226は、RRCメッセージと呼ばれるシグナリングメッセージを介して、UE210とgNB220との間に制御プレーン機能を提供し得る。RRCメッセージは、シグナリング無線ベアラ、および同一/類似のPDCP、RLC、MAC、およびPHYプロトコル層を使用して、UE210とRANとの間で送信され得る。MACは、制御プレーンおよびユーザープレーンデータを、同じトランスポートブロック(TB)内に多重化し得る。RRC216および226は、ASおよびNASに関連するシステム情報のブロードキャスト、CNまたはRANによって開始されたページング、UE210とRANとの間のRRC接続の確立、メンテナンス、およびリリース、キー管理を含むセキュリティ機能、シグナリング無線ベアラおよびデータ無線ベアラの確立、構成、メンテナンス、およびリリース、モビリティ機能、QoS管理機能、UE測定レポートとレポートの制御、無線リンク障害(RLF)の検出と回復、および/またはNASメッセージ転送のような制御プレーン機能を提供できる。RRC接続の確立の一部として、RRC216および226は、UE210とRANとの間の通信のためのパラメーターの設定を伴い得る、RRCコンテキストを確立し得る。
【0085】
図6は、UEのRRC状態遷移を示す例示的な図である。UEは、図1Aに示す無線デバイス106、図2Aおよび図2Bに示すUE210、または本開示に記載される任意の他の無線デバイス、と同一または類似であり得る。図6に示されるように、UEは、三つのRRC状態のうちのうちの少なくとも一つにあり得る。つまり、RRC接続602(例えば、RRC_CONNECTED)、RRCアイドル604(例えば、RRC_IDLE)、およびRRC非アクティブ606(例えば、RRC_INACTIVE)。
【0086】
RRC接続602では、UEは確立されたRRCコンテキストを有し、基地局と少なくとも一つのRRC接続を有し得る。基地局は、図1Aに示すRAN104に含まれる一つまたは複数の基地局の一つ、図1Bに示すgNB160またはng-eNB162の一つ、図2Aおよび図2Bに示すgNB220、または本開示に記載される任意の他の基地局に類似であり得る。UEが接続される基地局には、UEのRRCコンテキストがあり得る。UEコンテキストと呼ばれるRRCコンテキストは、UEと基地局との間の通信のためのパラメーターを含んでもよい。これらのパラメーターには、例えば、一つまたは複数のASコンテキスト、一つまたは複数の無線リンク構成パラメーター、ベアラ構成情報(例えば、データ無線ベアラ、シグナリング無線ベアラ、論理チャネル、QoSフロー、および/またはPDUセッションに関連する)、セキュリティ情報、および/またはPHY、MAC、RLC、PDCP、および/またはSDAP層構成情報が含まれ得る。RRC接続602では、UEのモビリティはRAN(例えば、RAN104またはNG-RAN154)によって管理され得る。UEは、サービングセルおよび隣接セルからの信号レベル(例えば、基準信号レベル)を測定し、これらの測定値を現在UEにサービスを提供している基地局に報告し得る。UEのサービング基地局は、報告された測定値に基づき、隣接基地局の一つのセルへのハンドオーバーを要求し得る。RRC状態は、RRC接続602から、接続リリース手順608を介して、RRCアイドル604に、移行してもよく、または接続非アクティブ化手順610を介してRRC非アクティブ606に移行し得る。
【0087】
RRCアイドル604では、RRCコンテキストはUEに対して確立され得ない。RRCアイドル604では、UEは基地局とのRRC接続を有し得ない。RRCアイドル604中、UEは、ほとんどの時間の間、スリープ状態であり得る(例えば、バッテリー電力を節約するため)。UEは、定期的に(例えば、不連続受信サイクル毎に1回)起動して、RANからのページングメッセージを監視することができる。UEのモビリティは、セル再選択として知られる手順を通してUEによって管理され得る。RRC状態は、以下でより詳細に論じるようにランダムアクセス手順を伴い得る接続確立手順612を介して、RRCアイドル604からRRC接続602に移行し得る。
【0088】
RRC非アクティブ606では、以前に確立されたRRCコンテキストは、UEおよび基地局で維持される。これにより、RRCアイドル604からRRC接続602への遷移と比較して、シグナリングオーバーヘッドが低減されて、RRC接続602への高速遷移が可能となる。RRC非アクティブ606では、UEはスリープ状態にあり、UEのモビリティは、セル再選択を通してUEによって管理され得る。RRC状態は、RRC非アクティブ606から、接続再開手順614によって、RRC接続602に、または接続リリース手順608と同一または類似の接続リリース手順616を介して、RRCアイドル604に移行し得る。
【0089】
RRC状態は、モビリティ管理機構と関連付けられてもよい。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606では、モビリティは、セル再選択を通してUEによって管理される。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606におけるモビリティ管理の目的は、ネットワークが、移動体通信ネットワーク全体にわたりページングメッセージをブロードキャストすることなく、ページングメッセージを介してイベントをUEに通知できるようにすることである。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606で使用されるモビリティ管理機構は、ページングメッセージが、移動体通信ネットワーク全体の代わりにUEが現在存在するセルグループのセル上にブロードキャストされ得るように、ネットワークがセルグループレベル上でUEを追跡することを可能にし得る。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606のモビリティ管理機構は、セルグループレベル上でUEを追跡する。それらは、異なる粒度のグループ化を使用して、そうすることができる。例えば、セルグループ化の粒度の三つのレベル、すなわち、個々のセル、RANエリア識別子(RAI)によって識別されるRANエリア内のセル、および追跡エリアと呼ばれ、追跡エリア識別子(TAI)によって識別されるRANエリアのグループ内のセル、であり得る。
【0090】
追跡エリアは、CNレベルでUEを追跡するために使用され得る。CN(例えば、CN102または5G-CN152)は、UE登録エリアに関連付けられるTAIのリストをUEに提供し得る。UEが、セル再選択を通して、UE登録エリアに関連付けられるTAIのリストに含まれないTAIに関連付けられているセルに移動した場合、UEは、CNがUEの位置を更新できるようにCNで登録更新を行い、UEに新しいUE登録エリアを提供し得る。
【0091】
RANエリアは、RANレベルでUEを追跡するために使用され得る。RRC非アクティブ606状態のUEについては、UEにRAN通知エリアを割り当てることができる。RAN通知エリアは、一つまたは複数のセルアイデンティティ、RAIのリスト、またはTAIのリストを含み得る。一実施例では、基地局は、一つまたは複数のRAN通知エリアに属し得る。一実施例では、セルは、一つまたは複数のRAN通知エリアに属することができる。UEがセル再選択を通して、UEに割り当てられたRAN通知エリアに含まれないセルに移動した場合、UEは、RANで通知エリアの更新を実行し、UEのRAN通知エリアを更新することができる。
【0092】
UEに対するRRCコンテキストを格納する基地局、またはUEの最後のサービング基地局は、アンカー基地局と呼んでもよい。アンカー基地局は、少なくとも、UEがアンカー基地局のRAN通知エリアに留まっている時間の間、および/またはUEがRRRC非アクティブ606に留まっている時間の間に、UEに対するRRCコンテキストを維持し得る。
【0093】
図1BのgNB160などのgNBは、二つの部分、つまり中央ユニット(gNB-CU)、および一つまたは複数の分散ユニット(gNB-DU)に分割できる。gNB-CUは、F1インターフェイスを使用して、一つまたは複数のgNB-DUに結合され得る。gNB‐CUは、RRC、PDCP、およびSDAPを含んでもよい。gNB-DUは、RLC、MAC、およびPHYを含んでもよい。
【0094】
NRでは、物理信号および物理チャネル(図5Aおよび図5B)を直交周波数分割多重化(OFDM)シンボル上にマッピングし得る。OFDMは、F直交サブキャリア(またはトーン)上でデータを送信するマルチキャリア通信方式である。送信前に、データは、ソースシンボルと呼ばれ、F平行シンボルストリームに分割される、一連の複雑なシンボル(例えば、M直交振幅変調(M-QAM)またはM相シフトキーイング(M-PSK)シンボル)にマッピングされ得る。F平行シンボルストリームは、それらが周波数ドメイン内にあるかのように扱われ、それらを時間ドメインに変換する逆高速フーリエ変換(IFFT)ブロックへの入力として使用され得る。IFFTブロックは、F平行シンボルストリームのそれぞれから一つを、Fソースシンボルに一度に取り込み、各ソースシンボルを使用して、F直交サブキャリアに対応するF正弦波基底関数の一つの振幅および位相を変調することができる。IFFTブロックの出力は、F直交サブキャリアの総和を表すF時間ドメインサンプルであり得る。F時間ドメインサンプルは、単一のOFDMシンボルを形成し得る。いくつかの処理(例えば、サイクリックプレフィックスの追加)およびアップコンバージョンの後、IFFTブロックによって提供されるOFDMシンボルは、キャリア周波数上でエアーインターフェイス上で送信され得る。F平行シンボルストリームは、IFFTブロックによって処理される前に、FFTブロックを使用して混合され得る。この処理は、ディスクリートフーリエ変換(DFT)であらかじめ符号化されたOFDMシンボルを生成し、アップリンク内のUEにより使用され、ピーク対平均電力比(PAPR)を減少させることができる。逆処理は、FFTブロックを使用してレシーバでOFDMシンボル上で実行されて、ソースシンボルにマッピングされたデータを復元し得る。
【0095】
図7は、OFDMシンボルがグループ化されたNRフレームの構成例を示す。NRフレームは、システムフレーム番号(SFN)によって識別され得る。SFNは、1024フレームの期間で繰り返し得る。図示するように、一つのNRフレームは、持続時間が10ミリ秒(ms)であってもよく、持続時間が1ミリ秒である10個のサブフレームを含んでもよい。サブフレームは、例えば、スロット当たり14個のOFDMシンボルを含むスロットに分割され得る。
【0096】
スロットの持続時間は、スロットのOFDMシンボルに使用されるヌメロロジに依存し得る。NRでは、異なるセル展開(例えば、最大mm波の範囲のキャリア周波数のセルまでのキャリア周波数が1GHz未満のセル)を収容するために、柔軟なヌメロロジがサポートされる。ヌメロロジは、サブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックス持続時間に関して定義され得る。NRにおけるヌメロロジについては、サブキャリア間隔は、15kHzのベースラインサブキャリア間隔から2の累乗によってスケールアップされてもよく、サイクリックプレフィックス持続時間は、4.7μsのベースラインサイクリックプレフィックス持続時間から2の累乗によってスケールダウンされ得る。例えば、NRは、以下のサブキャリア間隔/サイクリックプレフィックス持続時間の組み合わせを、用いてヌメロロジを定義する:15kHz/4.7μs、30kHz/2.3μs、60kHz/1.2μs、120kHz/0.59μs、および240kHz/0.29μs。
【0097】
スロットは、固定数のOFDMシンボル(例えば、14個のOFDMシンボル)を有し得る。より高いサブキャリア間隔を有するヌメロロジは、スロット持続時間が短く、それに応じて、サブフレーム当たりのスロット数が多い。図7は、このヌメロロジ依存性スロット持続時間およびサブフレーム当たりのスロット送信構造を示す(図示を容易にするために、240kHzのサブキャリア間隔を有するヌメロロジは図7には示されていない)。NR内のサブフレームは、ヌメロロジ非依存時間基準として使用され得るが、スロットは、アップリンクおよびダウンリンク送信がスケジュールされるユニットとして使用され得る。低遅延サポートするために、NRでのスケジューリングは、スロット持続時間から分離され、任意のOFDMシンボルで始まり、送信に必要なだけ多くのシンボルで終わってもよい。これらの部分スロット送信は、ミニスロット送信またはサブスロット送信と呼んでもよい。
【0098】
図8は、NRキャリアの時間および周波数ドメインにおけるスロットの構成例を示す。スロットには、リソース要素(RE)とリソースブロック(RB)が含まれる。REは、NRの中で最小の物理リソースである。REは、図8に示されるように、周波数ドメインの一つのサブキャリアによって、時間ドメインの一つのOFDMシンボルにわたる。RBは、図8に示されるように、周波数ドメインで12個の連続するREにわたる。NRキャリアは、275RBまたは275×12=3300サブキャリアの幅に制限され得る。こうした制限は、使用される場合、NRキャリアをサブキャリア間隔が15、30、60、および120kHzのそれぞれについて、50、100、200、および400MHzに制限してもよく、400MHzの帯域幅が、キャリア帯域幅制限当たり400MHzに基づき設定され得る。
【0099】
図8は、NRキャリアの全帯域幅にわたって使用される単一のヌメロロジを示す。他の例示的な構成では、複数のヌメロロジが、同じキャリア上でサポートされ得る。
【0100】
NRは、広範なキャリア帯域幅(例えば、120kHzのサブキャリア間隔に対して最大400MHz)をサポートし得る。全てのUEが、全キャリア帯域幅を受信できるとは限らない(例えば、ハードウェアの制限など)。また、全キャリア帯域幅を受信することは、UEの電力消費量の観点からは禁止され得る。一実施例では、電力消費量を低減するため、および/または他の目的のために、UEは、UEが受信を予定しているトラフィック量に基づき、UEの受信帯域幅のサイズを適合させ得る。これは帯域幅適応と呼ばれる。
【0101】
NRは、全キャリア帯域幅を受信できないUEをサポートし、帯域幅適応をサポートする帯域幅部分(BWP)を定義する。一実施例では、BWPは、キャリア上の連続RBのサブセットによって定義され得る。UEは、サービングセル当たり一つまたは複数のダウンリンクBWPおよび一つまたは複数のアップリンクBWP(例えば、サービングセル当たり最大四つのダウンリンクBWPおよび最大四つのアップリンクBWP)で(例えば、RRC層を介して)で構成され得る。所与の時間で、サービングセルに対して構成されるBWPのうちの一つまたは複数がアクティブであり得る。これらの一つまたは複数のBWPは、サービングセルのアクティブBWPと呼んでもよい。サービングセルがセカンダリーアップリンクキャリアで構成されるとき、サービングセルは、アップリンクキャリアに一つまたは複数の第一のアクティブBWP、およびセカンダリーアップリンクキャリアに一つまたは複数の第二のアクティブBWPを有し得る。
【0102】
ペアでないスペクトルについては、ダウンリンクBWPのダウンリンクBWPインデックスとアップリンクBWPのアップリンクBWPインデックスが同じ場合、構成されるダウンリンクBWPのセットからのダウンリンクBWPを、構成済みアップリンクBWPのセットからのアップリンクBWPとリンクし得る。ペアでないスペクトルについては、UEは、ダウンリンクBWPの中心周波数がアップリンクBWPの中心周波数と同じであると予想し得る。
【0103】
プライマリーセル(PCell)上の構成されるダウンリンクBWPのセット内のダウンリンクBWPについて、基地局は、少なくとも一つの検索空間に対してUEを、一つまたは複数の制御リソースセット(CORESET)で構成し得る。検索空間は、UEが制御情報を見つけることができる、時間および周波数ドメイン内の位置のセットである。検索空間は、UE固有検索空間または共通検索空間(複数のUEによって潜在的に使用可能)であり得る。例えば、基地局は、アクティブダウンリンクBWPにおいて、PCell上またはプライマリーセカンダリーセル(PSCell)上に、共通検索空間でUEを構成することができる。
【0104】
構成済みアップリンクBWPのセット内のアップリンクBWPの場合、BSは、一つまたは複数のPUCCH送信のための一つまたは複数のリソースセットでUEを構成することができる。UEは、ダウンリンクBWPに対して、構成されるヌメロロジ(例えば、サブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックス持続時間)に従って、ダウンリンクBWP内のダウンリンク受信(例えば、PDCCHまたはPDSCH)を受信し得る。UEは、構成されるヌメロロジ(例えば、アップリンクBWPのサブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックス長)に従って、アップリンクBWP内のアップリンク送信(例えば、PUCCHまたはPUSCH)を送信し得る。
【0105】
一つまたは複数のBWPインジケーターフィールドは、ダウンリンク制御情報(DCI)に提供され得る。BWPインジケーターフィールドの値は、構成されるBWPのセットのどのBWPが、一つまたは複数のダウンリンク受信に対するアクティブダウンリンクBWPであるかを示し得る。一つまたは複数のBWPインジケーターフィールドの値は、一つまたは複数のアップリンク送信に対するアクティブアップリンクBWPを示し得る。
【0106】
基地局は、PCellに関連付けられる構成されるダウンリンクBWPのセット内のデフォルトダウンリンクBWPで、UEを半静的に構成し得る。基地局が、UEに対するデフォルトダウンリンクBWPを提供していない場合、デフォルトダウンリンクBWPは、初期アクティブダウンリンクBWPとすることができる。UEは、PBCHを使用して取得されたCORESET構成に基づき、どのBWPが初期アクティブダウンリンクBWPであるかを決定し得る。
【0107】
基地局は、PCellのBWP非アクティブタイマー値でUEを構成できる。UEは、適切な任意の時点でBWP非アクティブタイマーを開始または再起動することができる。例えば、(a)UEが、対のスペクトル動作に対するデフォルトダウンリンクBWP以外のアクティブダウンリンクBWPを示すDCIを検出するときに、または(b)UEが、非対のスペクトル動作に対するデフォルトダウンリンクBWPまたはアップリンクBWP以外のアクティブダウンリンクBWPまたはアクティブアップリンクBWPを示すDCIを検出するときに、UEがBWP非アクティブタイマーを開始または再起動し得る。UEが一定期間(例えば、1ミリ秒または0.5ミリ秒)DCIを検出しない場合、UEは、BWP非アクティブタイマーを満了に向かって実行し得る(例えば、ゼロからBWP非アクティブタイマー値まで増加させるか、またはBWP非アクティブタイマー値からゼロへ減少させる)。BWP非アクティブタイマーが満了になると、UEはアクティブダウンリンクBWPからデフォルトダウンリンクBWPに切り替えられてもよい。
【0108】
一実施例では、基地局は、一つまたは複数のBWPを有するUEを半静的に構成することができる。UEは、第二のBWPをアクティブBWPとして示すDCIを受信することに応答して、および/またはBWP非アクティブタイマーの満了に応答して(例えば、第二のBWPがデフォルトBWPである場合)、アクティブBWPを第一のBWPから第二のBWPに切り替えることができる。
【0109】
ダウンリンクおよびアップリンクBWPスイッチング(BWPスイッチングが、現在アクティブBWPから、現在アクティブBWPでないへのスイッチングを指す)は、ペアのスペクトルで独立して行われてもよい。ペアでないスペクトルでは、ダウンリンクおよびアップリンクBWPスイッチングを同時に実施し得る。構成されるBWP間の切り替えは、RRCシグナリング、DCI、BWP非アクティブタイマーの満了、および/またはランダムアクセスの開始に基づき発生し得る。
【0110】
図9は、NRキャリアに対して三つの構成されるBWPを使用した帯域幅適応の実施例を示す。三つのBWPで構成されるUEは、切替点で、一つのBWPから別のBWPに切り替えてもよい。図9に示される例では、BWPに、帯域幅が40MHz、サブキャリア間隔が15kHzのBWP902、帯域幅が10MHz、サブキャリア間隔が15kHzのBWP904、および帯域幅が20MHz、サブキャリア間隔が60kHzのBWP906が含まれる。BWP902は、初期アクティブBWPであってもよく、BWP904は、デフォルトBWPであり得る。UEは、切替点においてBWP間を切り替えることができる。図9の例では、UEは、切替点908でBWP902からBWP904に切り替えてもよい。切替点908での切り替えは、例えば、BWP非アクティブタイマー(デフォルトBWPへのスイッチングを示す)の満了に応答して、および/またはアクティブBWPとしてBWP904を示すDCIを受信することに応答して、任意の適切な理由のために発生し得る。UEは、アクティブBWPとしてBWP906を示すDCIを受信する応答で、切替点910でアクティブBWP904からBWP906に切り替えてもよい。UEは、BWP非アクティブタイマーの満了に応答して、および/またはBWP904をアクティブBWPとして示すDCIを受信することに応答して、切替点912でアクティブBWP906からBWP904に切り替えてもよい。UEは、BWP902をアクティブBWPとして示すDCIを受信する応答で、切替点914でアクティブBWP904からBWP902に切り替えてもよい。
【0111】
UEが、構成されるダウンリンクBWPのセットとタイマー値におけるデフォルトダウンリンクBWPでセカンダリーセルに対して構成される場合、セカンダリーセル上のBWPを切り替えるためのUE手順は、プライマリーセル上のものと同一/類似であり得る。例えば、UEは、UEがプライマリーセルに対してこれらの値を使用するのと同じ/同様の様式で、セカンダリーセルに対してタイマー値およびデフォルトダウンリンクBWPを使用し得る。
【0112】
より大きなデータレートを提供するために、キャリアアグリゲーション(CA)を使用して、二つ以上のキャリアをアグリゲーションし、同じUEとの間で同時に送信することができる。CAのアグリゲーションキャリアは、コンポーネントキャリア(CC)と呼んでもよい。CAを使用する場合、UE用のサービングセルは多数あり、CC用のセルは一つである。CCは、周波数ドメイン内に三つの構成を有し得る。
【0113】
図10Aは、二つのCCを有する三つのCA構成を示す。バンド内、連続的な構成1002において、二つのCCは、同じ周波数帯(周波数帯A)にアグリゲーションされ、周波数帯内で互いに直接隣接して配置される。バンド内、連続しない構成1004では、二つのCCは、同じ周波数帯(周波数帯A)にアグリゲーションされ、ギャップによって周波数帯に分離される。バンド内構成1006では、二つのCCは、周波数帯(周波数帯Aおよび周波数帯B)に位置する。
【0114】
一実施例では、最大32個のCCがアグリゲーションされ得る。アグリゲーションCCは、同じまたは異なる帯域幅、サブキャリア間隔、および/または二重化スキーム(TDDまたはFDD)を有し得る。CAを使用するUEのサービングセルは、ダウンリンクCCを有し得る。FDDについて、一つまたは複数のアップリンクCCは、任意選択で、サービングセル用に構成され得る。アップリンクキャリアよりも多くのダウンリンクキャリアをアグリゲーションすることができることは、例えば、UEがアップリンクよりもダウンリンクにおいてより多くのデータトラフィックを有する場合に有用であり得る。
【0115】
CAを使用する場合、UEのアグリゲーションセルの一つを、プライマリーセル(PCell)と呼んでもよい。PCellは、UEが最初にRRC接続確立、再確立、および/またはハンドオーバーで接続するサービングセルであり得る。PCellは、UEにNASモビリティ情報とセキュリティ入力を提供し得る。UEは異なるPCellを有し得る。ダウンリンクでは、PCellに対応するキャリアは、ダウンリンクプライマリーCC(DL PCC)と呼んでもよい。アップリンクでは、PCellに対応するキャリアは、アップリンクプライマリーCC(UL PCC)と呼んでもよい。UEのその他のアグリゲーションセルは、セカンダリーセル(SCell)と呼んでもよい。一実施例では、SCellは、PCellがUEに対して構成される後に構成され得る。例えば、SCellは、RRC接続再構成手順を介して構成され得る。ダウンリンクでは、SCellに対応するキャリアは、ダウンリンクセカンダリーCC(DL SCC)と呼んでもよい。アップリンクでは、SCellに対応するキャリアは、アップリンクセカンダリーCC(UL SCC)と呼んでもよい。
【0116】
UEに対して構成されるSCellは、例えば、トラフィックおよびチャネル条件に基づき起動および停止され得る。SCellの停止は、SCell上のPDCCHおよびPDSCH受信が停止され、SCell上のPUSCH、SRS、およびCQI送信が停止されることを意味し得る。構成されるSCellは、図4Bに関して、MAC CEを使用して起動および停止され得る。例えば、MAC CEは、ビットマップ(例えば、SCellあたり1ビット)を使用して、UEに対するどのSCell(例えば、構成されるSCellのサブセットの中)が起動または停止されるかを示し得る。構成されるSCellは、SCell停止タイマー(例えば、SCell当たり一つのSCell停止タイマー)の満了に応答して停止され得る。
【0117】
セルのスケジューリング割り当ておよびスケジューリング許可などのダウンリンク制御情報は、自己スケジューリングとして知られる、割り当ておよび許可に対応するセル上で送信され得る。セルに対するDCIは、クロスキャリアスケジューリングとして知られる別のセル上で送信され得る。アグリゲーションセルに対するアップリンク制御情報(例えば、CQI、PMI、および/またはRIなどのHARQ確認応答およびチャネル状態フィードバック)は、PCellのPUCCH上で送信され得る。アグリゲーションされたダウンリンクCCの数が多いと、PCellのPUCCHが過負荷になるかもしれない。セルは、複数のPUCCHグループに分けられてもよい。
【0118】
図10Bは、アグリゲーションセルがどのように一つまたは複数のPUCCHグループに構成され得るかの実施例を示す。PUCCHグループ1010およびPUCCHグループ1050は、それぞれ一つまたは複数のダウンリンクCCを含み得る。図10Bの実施例において、PUCCHグループ1010は、PCell1011、SCell1012、およびSCell1013の三つのダウンリンクCCを含む。PUCCHグループ1050は、本実施例において、PCell1051、SCell1052、およびSCell1053の三つのダウンリンクCCを含む。一つまたは複数のアップリンクCCは、PCell1021、SCell1022、およびSCell1023として構成され得る。一つまたは複数の他のアップリンクCCは、プライマリーSセル(PSCell)1061、SCell1062、およびSCell1063として構成され得る。UCI1031、UCI1032、およびUCI1033として示されるPUCCHグループ1010のダウンリンクCCに関連するアップリンク制御情報(UCI)は、PCell1021のアップリンクで送信され得る。UCI1071、UCI1072、およびUCI1073として示されるPUCCHグループ1050のダウンリンクCCに関連するアップリンク制御情報(UCI)は、PSCell1061のアップリンクで送信され得る。一実施例では、図10Bに描写されるアグリゲーションセルがPUCCHグループ1010およびPUCCHグループ1050に分割されていない場合、ダウンリンクCCに関連するUCIを送信するための単一のアップリンクPCellおよびPCellは、過負荷状態になり得る。UCIの送信をPCell1021とPSCell1061の間で分割することによって、過負荷を防止し得る。
【0119】
ダウンリンクキャリアとオプションのアップリンクキャリアを含むセルには、物理セルIDとセルインデックスを割り当てることができる。物理セルIDまたはセルインデックスは、例えば、物理セルIDが使用される、コンテキストに応じて、セルのダウンリンクキャリアおよび/またはアップリンクキャリアを識別し得る。物理セルIDは、ダウンリンクコンポーネントキャリア上で送信される同期信号を使用して決定することができる。セルインデックスは、RRCメッセージを使用して決定することができる。本開示において、物理セルIDは、キャリアIDと呼ばれることがある。セルインデックスは、キャリアインデックスと呼ばれることがある。例えば、本開示が第一のダウンリンクキャリアに対する第一の物理セルIDに言及する場合、本開示は、第一の物理セルIDが、第一のダウンリンクキャリアを含むセルに対するものであることを意味することができる。同じ概念は、例えば、キャリアの起動に適用し得る。本開示が第一のキャリアが起動されることを示す場合、本明細書は、第一のキャリアを含むセルが起動されることを意味し得る。
【0120】
CAでは、PHYのマルチキャリアの性質がMACに曝露され得る。一実施例では、HARQエンティティは、サービングセル上で動作し得る。トランスポートブロックは、サービングセル当たりの割り当て/許可当たりに生成され得る。トランスポートブロックおよびトランスポートブロックの潜在的なHARQ再送信は、サービングセルにマッピングされ得る。
【0121】
ダウンリンクでは、基地局が、UEへの一つまたは複数の基準信号(RS)(例えば、図5Aに示されるように、PSS、SSS、CSI-RS、DMRS、および/またはPT-RS)を送信(例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト)し得る。アップリンクでは、UEは、一つまたは複数のRSを基地局(例えば、図5Bに示されるように、DMRS、PT-RS、および/またはSRS)に送信することができる。PSSおよびSSSは、基地局によって送信され、UEによって使用され、UEを基地局に同期化することができる。PSSおよびSSSは、PSS、SSS、およびPBCHを含む同期信号(SS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロック内に提供され得る。基地局は、SS/PBCHブロックのバーストを定期的に送信し得る。
【0122】
図11Aは、SS/PBCHブロックの構造および位置の実施例を示す。SS/PBCHブロックのバーストは、一つまたは複数のSS/PBCHブロック(例えば、図11Aに示すように、四つのSS/PBCHブロック)を含んでもよい。バーストは、定期的に送信され得る(例えば、2フレーム毎または20ミリ秒毎)。バーストは、ハーフフレーム(例えば、持続時間5ミリ秒を有する第一のハーフフレーム)に制限され得る。図11Aは一例であり、これらのパラメーター(バースト当たりのSS/PBCHブロックの数、バーストの周期性、フレーム内のバーストの位置)は、例えば、SS/PBCHブロックが送信されるセルのキャリア周波数、セルのヌメロロジまたはサブキャリア間隔、ネットワークによる構成(例えば、RRCシグナリングを使用する)、または任意の他の適切な要因に基づき構成され得ることが理解されよう。一実施例では、UEは、監視されるキャリア周波数に基づきSS/PBCHブロックに対するサブキャリア間隔を想定し得る。ただし、無線ネットワークが、異なるサブキャリア間隔を想定するようUEを構成している場合はこの限りではない。
【0123】
SS/PBCHブロックは、時間ドメイン内の一つまたは複数のOFDMシンボル(例えば、図11Aの例に示されるような四つのOFDMシンボル)にわたってもよく、周波数ドメインの一つまたは複数のサブキャリア(例えば、240個の連続サブキャリア)にわたってもよい。PSS、SSS、およびPBCHは、共通中心周波数を有し得る。PSSは、最初に送信されてもよく、例えば、一つのOFDMシンボルおよび127個のサブキャリアにわたってもよい。SSSは、PSSの後に送信されてもよく(例えば、後の二つのシンボル)、1OFDMシンボルおよび127サブキャリアにわたってもよい。PBCHは、PSSの後に送信されてもよく(例えば、次の三つのOFDMシンボルにわたって)、240個のサブキャリアにわたってもよい。
【0124】
時間および周波数ドメインにおけるSS/PBCHブロックの位置は、UEに知られ得ない(例えば、UEがセルを検索している場合)。セルを見つけて選択するために、UEはPSSのキャリアを監視し得る。例えば、UEは、キャリア内の周波数位置を監視し得る。ある特定の期間(例えば、20ミリ秒)後にPSSが見つからない場合、UEは、同期ラスタによって示されるように、キャリア内の異なる周波数位置でPSSを検索し得る。PSSが時間および周波数ドメイン内の位置に見られる場合、UEは、SS/PBCHブロックの既知の構造に基づき、SSSおよびPBCHの位置をそれぞれ決定し得る。SS/PBCHブロックは、セル定義SSブロック(CD-SSB)であり得る。一実施例では、プライマリーセルは、CD-SSBと関連付けられてもよい。CD-SSBは、同期ラスタ上に配置され得る。一実施例では、セル選択/検索および/または再選択は、CD-SSBに基づきもよい。
【0125】
SS/PBCHブロックは、UEによってセルの一つまたは複数のパラメーターを決定するのに使用され得る。例えば、UEは、PSSおよびSSSのシーケンスそれぞれに基づき、セルの物理セル識別子(PCI)を決定し得る。UEは、SS/PBCHブロックの位置に基づき、セルのフレーム境界の位置を決定し得る。例えば、SS/PBCHブロックは、送信パターンに従って送信されたことを示してもよく、送信パターン中のSS/PBCHブロックは、フレーム境界から既知の距離である。
【0126】
PBCHは、QPSK変調を使用してもよく、順方向エラー訂正(FEC)を使用し得る。FECは、極性符号化を使用し得る。PBCHによってスパンされる一つまたは複数のシンボルは、PBCHの復調のために一つまたは複数のDMRSを運んでもよい。PBCHは、セルの現在のシステムフレーム番号(SFN)および/またはSS/PBCHブロックタイミングインデックスの表示を含み得る。これらのパラメーターは、UEの基地局への時間同期を容易にし得る。PBCHは、UEに一つまたは複数のパラメーターを提供するために使用されるマスター情報ブロック(MIB)を含んでもよい。MIBは、UEによって使用され、セルに関連付けられる残りの最小システム情報(RSSI)を見つけることができる。RMSIは、システム情報ブロックタイプ1(SIB1)を含んでもよい。SIB1は、UEがセルにアクセスするために必要な情報を含み得る。UEは、PDSCHをスケジュールするために使用され得る、PDCCHを監視するためにMIBの一つまたは複数のパラメーターを使用し得る。PDSCHは、SIB1を含み得る。SIB1は、MIBに提供されたパラメーターを使用して復号化され得る。PBCHは、SIB1の不在を示し得る。SIB1が存在しないことを示すPBCHに基づき、UEは周波数を指し示し得る。UEは、UEが指される周波数でSS/PBCHブロックを検索し得る。
【0127】
UEは、同じSS/PBCHブロックインデックスで送信された一つまたは複数のSS/PBCHブロックが、準同じ位置に配置される(QCLされる)(例えば、同じ/類似のドップラー拡散、ドップラーシフト、平均利得、平均遅延、および/または空間Rxパラメーターを持つ)と想定することができる。UEは、SS/PBCHブロック送信に対してQCLが異なるSS/PBCHブロックインデックスを有することを想定し得ない。
【0128】
SS/PBCHブロック(例えば、半フレーム内にあるブロック)は、空間方向(例えば、セルのカバレッジエリアにわたる異なるビームを使用して)に送信され得る。一実施例では、第一のSS/PBCHブロックは、第一のビームを使用して第一の空間方向に送信されてもよく、第二のSS/PBCHブロックは、第二のビームを使用して第二の空間方向に送信され得る。
【0129】
一実施例では、キャリアの周波数スパン内で、基地局は、複数のSS/PBCHブロックを送信し得る。一実施例では、複数のSS/PBCHブロックの第一のSS/PBCHブロックの第一のPCIは、複数のSS/PBCHブロックの第二のSS/PBCHブロックの第二のPCIとは異なってもよい。異なる周波数位置で送信されるSS/PBCHブロックのPCIは、異なってもよく、または同一であり得る。
【0130】
CSI-RSは、基地局によって送信され、UEによってチャネル状態情報(CSI)を取得するために使用され得る。基地局は、チャネル推定またはその他の任意の適切な目的のために、一つまたは複数のCSI-RSでUEを構成し得る。基地局は、同一/類似のCSI-RSのうちの一つまたは複数でUEを構成し得る。UEは、一つまたは複数のCSI-RSを測定することができる。UEは、一つまたは複数のダウンリンクCSI-RSの測定に基づき、ダウンリンクチャネル状態を推定し、および/またはCSIレポートを生成することができる。UEは、CSIレポートを基地局に提供し得る。基地局は、UEによって提供されるフィードバック(例えば、推定されたダウンリンクチャネル状態)を使用して、リンク適合を実行し得る。
【0131】
基地局は、一つまたは複数のCSI-RSリソースセットでUEを半静的に構成できる。CSI-RSリソースは、時間および周波数ドメイン内の位置および周期性と関連付けられてもよい。基地局は、CSI-RSリソースを選択的に起動および/または停止し得る。基地局は、CSI-RSリソースセット内のCSI-RSリソースが起動および/または停止されることをUEに示し得る。
【0132】
基地局は、CSI測定値を報告するようにUEを構成し得る。基地局は、定期的に、不定期に、または半永続的にCSIレポートを提供するようにUEを構成し得る。定期的なCSIレポートのために、UEは、複数のCSIレポートのタイミングおよび/または周期性で構成され得る。不定期のCSIレポートについては、基地局がCSIレポートを要求し得る。例えば、基地局は、UEに、構成されるCSI-RSリソースを測定し、測定値に関するCSIレポートを提供するように命令し得る。半持続性CSIレポートについては、基地局は、定期レポートを定期的に送信し、選択的に起動または停止するようUEを構成することができる。基地局は、RRCシグナリングを使用して、CSI-RSリソースセットおよびCSIレポートでUEを構成し得る。
【0133】
CSI-RS構成は、例えば、最大32個のアンテナポートを示す一つまたは複数のパラメーターを含み得る。UEは、ダウンリンクCSI-RSおよびCORESETが空間的にQCLされ、ダウンリンクCSI-RSに関連付けられるリソース要素がCORESET用に構成される物理リソースブロック(PRB)の外部にある場合、ダウンリンクCSI-RSと制御リソースセット(CORESET)に同じOFDMシンボルを使用するように構成できる。UEは、ダウンリンクCSI-RSおよびSS/PBCHブロックが空間的にQCLされ、ダウンリンクCSI-RSに関連付けられるリソース要素がSS/PBCHブロック用に構成されるPRBの外部にある場合、ダウンリンクCSI-RSおよびSS/PBCHブロックに同じOFDMシンボルを使用するように構成できる。
【0134】
ダウンリンクDMRSは、基地局によって送信されてもよく、UEによってチャネル推定のために使用され得る。例えば、ダウンリンクDMRSは、一つまたは複数のダウンリンク物理チャネル(例えば、PDSCH)のコヒーレント復調に使用され得る。NRネットワークは、データ復調のために一つまたは複数の可変および/または構成可能なDMRSパターンをサポートし得る。少なくとも一つのダウンリンクDMRS構成は、フロントロードされたDMRSパターンをサポートすることができる。フロントロードされたDMRSは、一つまたは複数のOFDMシンボル(例えば、一つまたは二つの隣接するOFDMシンボル)にマッピングできる。基地局は、PDSCHのフロントロードされたDMRSシンボルの数(例えば、最大数)を使用してUEを半静的に構成できる。DMRS構成は、一つまたは複数のDMRSポートをサポートし得る。例えば、シングルユーザーMIMOの場合、DMRS構成は、UE当たり最大八つの直交ダウンリンクDMRSポートをサポートし得る。マルチユーザーMIMOの場合、DMRS構成は、UEあたり最大四つの直交ダウンリンクDMRSポートをサポートできる。無線ネットワークは、ダウンリンクとアップリンクの一般的なDMRS構造を(例えば、少なくともCP-OFDMに対し)サポートできる。DMRS位置、DMRSパターン、および/またはスクランブルシーケンスは、同じであっても異なっていてもよい。基地局は、同じプリコーディングマトリックスを使用して、ダウンリンクDMRSおよび対応するPDSCHを送信し得る。UEは、PDSCHのコヒーレント復調/チャネル推定のために一つまたは複数のダウンリンクDMRSを使用し得る。
【0135】
一実施例では、トランスミッター(例えば、基地局)は、送信帯域幅の一部に対してプリコーダマトリックスを使用し得る。例えば、トランスミッターは、第一の帯域幅に第一のプリコーダマトリックスを、第二の帯域幅に第二のプリコーダマトリックスを使用し得る。第一のプリコーダマトリックスおよび第二のプリコーダマトリックスは、第一の帯域幅が第二の帯域幅とは異なることに基づき異なってもよい。UEは、同じプリコーディングマトリックスが、PRBのセットにわたって使用されると仮定し得る。PRBのセットは、プリコーディングリソースブロックグループ(PRG)として示され得る。
【0136】
PDSCHは、一つまたは複数の層を含んでもよい。UEは、DMRSを有する少なくとも一つのシンボルが、PDSCHの一つまたは複数の層の層上に存在すると仮定し得る。上位層は、PDSCHに対して最大三つのDMRSを構成し得る。
【0137】
ダウンリンクPT-RSは、基地局によって送信されてもよく、位相雑音補償のためにUEによって使用され得る。ダウンリンクPT-RSが存在するかどうかは、RRC構成によって異なる。ダウンリンクPT-RSの存在および/またはパターンは、RRCシグナリングの組み合わせ、および/またはDCIによって示され得る、他の目的(例えば、変調および符号化スキーム(MCS))に使用される一つまたは複数のパラメーターとの関連付けを使用して、UE固有ベースに構成できる。構成される場合、ダウンリンクPT-RSの動的存在は、少なくともMCSを含む一つまたは複数のDCIパラメーターに関連付けることができる。NRネットワークは、時間および/または周波数ドメインで定義された複数のPT-RS密度をサポートすることができる。周波数ドメイン密度は、それが存在する場合、スケジュールされた帯域幅の少なくとも一つの構成に関連付けられることができる。UEは、DMRSポートおよびPT-RSポートのための同じプリコーディングを想定し得る。PT-RSポート数は、スケジュールされたリソース内のDMRSポート数よりも少なくてもよい。ダウンリンクPT-RSは、UEのスケジュールされた時間/周波数期間に制限され得る。ダウンリンクPT-RSは、レシーバでの位相追跡を容易にするためにシンボル上で送信され得る。
【0138】
UEは、アップリンクDMRSを基地局に送信してチャネル推定を行うことができる。例えば、基地局は、一つまたは複数のアップリンク物理チャネルのコヒーレント復調のためにアップリンクDMRSを使用し得る。例えば、UEは、PUSCHおよび/またはPUCCHでアップリンクDMRSを送信し得る。アップリンクDM-RSは、対応する物理チャネルに関連付けられる周波数の範囲に類似する周波数の範囲にわたってもよい。基地局は、一つまたは複数のアップリンクDMRS構成でUEを構成することができる。少なくとも一つのDMRS構成が、フロントロードされたDMRSパターンをサポートし得る。フロントロードされたDMRSは、一つまたは複数のOFDMシンボル(例えば、一つまたは二つの隣接するOFDMシンボル)にマッピングできる。一つまたは複数のアップリンクDMRSは、PUSCHおよび/またはPUCCHの一つまたは複数のシンボルで送信するように構成され得る。基地局は、UEが、単一シンボルDMRSおよび/または二重シンボルDMRSをスケジュールするために使用し得る、PUSCHおよび/またはPUCCH用のフロントロードDMRSシンボルの数(例えば、最大数)を用いて、UEを半静的に構成し得る。NRネットワークは、ダウンリンクおよびアップリンク用の共通DMRS構造(例えば、サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化(CP-OFDM)のために)をサポートしてもよく、ここで、DMRS位置、DMRSパターン、および/またはDMRSのスクランブルシーケンスは、同一であっても異なってもよい。
【0139】
PUSCHは、一つまたは複数の層を含んでもよく、UEは、PUSCHの一つまたは複数の層の層上に存在するDMRSを有する少なくとも一つのシンボルを送信し得る。一実施例では、上位層は、PUSCHに対して最大三つのDMRSを構成し得る。
【0140】
アップリンクPT-RS(位相追跡および/または位相雑音補償のために基地局によって使用され得る)は、UEのRRC構成に応じて存在し得るか、または存在しなくてもよい。アップリンクPT-RSの存在および/またはパターンは、RRCシグナリングおよび/またはDCIによって示され得る、他の目的(例えば、Modulation and Coding Scheme (MCS))に使用される一つまたは複数のパラメーターの組み合わせによってUE固有ベースに構成できる。構成される場合、アップリンクPT-RSの動的存在は、少なくともMCSを含む一つまたは複数のDCIパラメーターに関連付けることができる。無線ネットワークは、時間/周波数ドメインで画定される複数のアップリンクPT-RS密度をサポートすることができる。周波数ドメイン密度は、それが存在する場合、スケジュールされた帯域幅の少なくとも一つの構成に関連付けられることができる。UEは、DMRSポートおよびPT-RSポートのための同じプリコーディングを想定し得る。PT-RSポート数は、スケジュールされたリソース内のDMRSポート数よりも少なくてもよい。例えば、アップリンクPT-RSは、UEのスケジュールされた時間/周波数期間に制限され得る。
【0141】
SRSは、アップリンクチャネル依存スケジューリングおよび/またはリンク適合をサポートするために、チャネル状態推定のためにUEによって基地局に送信され得る。UEによって送信されるSRSは、基地局が一つまたは複数の周波数でアップリンクチャネル状態を推定することを可能にし得る。基地局のスケジューラは、推定されたアップリンクチャネル状態を使用して、UEからのアップリンクPUSCH送信のために一つまたは複数のリソースブロックを割り当てることができる。基地局は、一つまたは複数のSRSリソースセットを用いてUEを半静的に構成することができる。SRSリソースセットの場合、基地局は、一つまたは複数のSRSリソースを用いてUEを構成することができる。SRSリソースセット適用性は、上位層(例えば、RRC)のパラメーターによって構成されることができる。例えば、上位層パラメーターがビーム管理を示す場合、一つまたは複数のSRSリソースセット(例えば、同一/類似の時間ドメイン挙動、周期性、非周期性、および/または同種のものを有する)のSRSリソースセット内のSRSリソースが、瞬時に(例えば、同時に)送信され得る。UEは、SRSリソースセット内の一つまたは複数のSRSリソースを送信することができる。NRネットワークは、非周期的、周期的、および/または半持続的SRS送信をサポートし得る。UEは、一つまたは複数のトリガータイプに基づきSRSリソースを送信してもよく、一つまたは複数のトリガータイプは、上位層シグナリング(例えば、RRC)および/または一つまたは複数のDCIフォーマットを含んでもよい。一実施例では、少なくとも一つのDCIフォーマットが、UEに対して用いられて、一つまたは複数の構成されるSRSリソースセットのうちのうちの少なくとも一つを選択し得る。SRSトリガータイプ0は、上位層シグナリングに基づきトリガーされたSRSを指し得る。SRSトリガータイプ1は、一つまたは複数のDCIフォーマットに基づきトリガーされたSRSを指すことができる。一実施例では、PUSCHとSRSが同じスロットで送信される場合、UEは、PUSCHおよび対応するアップリンクDMRSの送信の後にSRSを送信するように構成され得る。
【0142】
基地局は、SRSリソース構成識別子、SRSポートの数、SRSリソース構成の時間ドメイン挙動(例えば、周期的、半永続的、または非周期的SRSの表示)、スロット、ミニスロット、および/またはサブフレームレベル周期性、周期的および/または非周期的SRSリソースのためのオフセット、SRSリソース内のOFDMシンボルの数、SRSリソースの開始OFDMシンボル、SRS帯域幅、周波数ホッピング帯域幅、周期シフト、および/またはSRSシーケンスIDのうちの少なくとも一つを示す一つまたは複数のSRS構成パラメーターを用いてUEを準統計学的に構成することができる。
【0143】
アンテナポートは、アンテナポート上のシンボルが搬送されるチャネルが、同じアンテナポート上の別のシンボルが搬送されるチャネルから推測され得るように画定される。第一のシンボルおよび第二のシンボルが同じアンテナポート上に送信される場合、レシーバは、アンテナポート上の第一のシンボルを搬送するためのチャネルから、アンテナポート上の第二のシンボルを搬送するためのチャネル(例えば、フェードゲイン、マルチパス遅延、および/または同種のもの)を推測し得る。第一のアンテナポートおよび第二のアンテナポートは、第一のアンテナポート上の第一のシンボルが伝達されるチャネルの一つまたは複数の大規模特性が、第二のアンテナポートの第二のシンボルが送信される、チャネルから推測され得る場合、準同じ位置に配置される(QCLされる)と呼ばれてもよい。一つまたは複数の大規模特性は、遅延拡散、ドップラー拡散、ドップラーシフト、平均利得、平均遅延、および/または空間受信(Rx)パラメーターのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0144】
ビームフォーミングを使用するチャネルでは、ビーム管理が必要である。ビーム管理は、ビーム測定、ビーム選択、およびビーム表示を含み得る。ビームは、一つまたは複数の基準信号と関連付けられてもよい。例えば、ビームは、一つまたは複数のビーム形成基準信号によって識別され得る。UEは、ダウンリンク基準信号(例えば、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS))に基づきダウンリンクビーム測定を実行し、ビーム測定レポートを生成し得る。UEは、RRC接続が基地局でセットアップされた後、ダウンリンクビーム測定手順を実施することができる。
【0145】
図11Bは、時間および周波数ドメインにマッピングされるチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)の実施例を示す。図11Bに示される正方形は、セルの帯域幅内のリソースブロック(RB)にわたってもよい。基地局は、一つまたは複数のCSI-RSを示すCSI-RSリソース構成パラメーターを含む一つまたは複数のRRCメッセージを送信できる。次のパラメーターの一つまたは複数は、CSI-RSリソース構成に対する、上位層シグナリング(例えば、RRCおよび/またはMACシグナリング)によって設定できる。CSI-RSリソース構成アイデンティティ、CSI-RSポートの数、CSI-RS構成(例えば、サブフレーム内のシンボルおよびリソース要素(RE)の位置)、CSI-RSサブフレーム構成(例えば、サブフレーム位置、オフセット、および無線フレームの周期性)、CSI-RS電力パラメーター、CSI-RSシーケンスパラメーター、符号分割多重(CDM)タイプパラメーター、周波数密度、送信コーム、疑似コロケーション(QCL)パラメーター(例えば、QCL-scramblingidentity、crs-portscount、mbsfn-subframeconfiglist、csi-rs-configZPid、qcl-csi-rs-configNZPid)、および/または他の無線リソースパラメーター。
【0146】
図11Bに示す三つのビームは、UE固有の構成のUEに対して構成され得る。三つのビームを図11Bに示し(ビーム#1、ビーム#2、およびビーム#3)、それより多い、またはそれより少ないビームを構成し得る。ビーム#1は、第一のシンボルのRB内の一つまたは複数のサブキャリアで送信され得るCSI-RS1101で割り当てられ得る。ビーム#2は、第二のシンボルのRB内の一つまたは複数のサブキャリアで送信され得るCSI-RS1102で割り当てられ得る。ビーム#3は、第三のシンボルのRB内の一つまたは複数のサブキャリアで送信され得るCSI-RS1103で割り当てられ得る。周波数分割多重化(FDM)を使用することにより、基地局は、同じRB内の他のサブキャリア(例えば、CSI-RS1101を送信するために使用されないもの)を使用して、別のUEのビームに関連付けられる別のCSI-RSを送信し得る。時間ドメイン多重化(TDM)を使用することで、UEに使用されるビームは、UEのビームが他のUEのビームからのシンボルを使用するように構成され得る。
【0147】
図11B示されるCSI-RS(例えば、CSI-RS1101、1102、1103)は、基地局によって送信され、一つまたは複数の測定のためにUEによって使用され得る。例えば、UEは、構成されるCSI-RSリソースの基準信号受信電力(RSRP)を測定することができる。基地局は、レポート構成を用いてUEを構成してもよく、UEは、レポート構成に基づき、RSRP測定値をネットワークに(例えば、一つまたは複数の基地局を介して)報告し得る。一実施例では、基地局は、報告された測定結果に基づき、いくつかの基準信号を含む一つまたは複数の送信構成表示(TCI)状態を決定し得る。一実施例では、基地局は、一つまたは複数のTCI状態をUEに示し得る(例えば、RRCシグナリング、MAC CE、および/またはDCIを介して)。UEは、一つまたは複数のTCI状態に基づき決定される受信(Rx)ビームを有するダウンリンク送信を受信し得る。一実施例では、UEは、ビームコレスポンデンス能力を有してもよく、または有しなくてもよい。UEがビームコレスポンデンス能力を有する場合、UEは、コレスポンデンスするRxビームの空間ドメインフィルターに基づき、送信(Tx)ビームの空間ドメインフィルターを決定し得る。UEがビームコレスポンデンス能力を有していない場合、UEは、アップリンクビーム選択手順を実行して、Txビームの空間ドメインフィルターを決定し得る。UEは、基地局によってUEに構成される一つまたは複数のサウンディング基準信号(SRS)リソースに基づき、アップリンクビーム選択手順を実行し得る。基地局は、UEによって送信される一つまたは複数のSRSリソースの測定値に基づき、UE用のアップリンクビームを選択し、表示し得る。
【0148】
ビーム管理手順において、UEは、一つまたは複数のビームペアリンク、基地局によって送信される送信ビーム、およびUEによって受信される受信ビームを含むビームペアリンクのチャネル品質を評価(例えば、測定)し得る。評価に基づき、UEは、例えば、一つまたは複数のビーム識別(例えば、ビームインデックス、基準信号インデックス、または類似のもの)、RSRP、プリコーディングマトリックスインジケーター(PMI)、チャネル品質インジケーター(CQI)、および/またはランクインジケーター(RI)を含む、一つまたは複数のビームペア品質パラメーターを示すビーム測定レポートを送信し得る。
【0149】
図12Aは、三つのダウンリンクビーム管理手順、P1、P2、およびP3の例を示す。手順P1は、例えば、一つまたは複数の基地局Txビームおよび/またはUE Rxビーム(P1の一番上の行と一番下の行にそれぞれ楕円として表示される)の選択をサポートするために、送信受信点(TRP)(または複数のTRP)の送信(Tx)ビームでのUE測定を可能にし得る。TRPでのビームフォーミングは、ビームのセットのTxビームスイープを含み得る(P1とP2の一番上の行に、破線の矢印で示されるように、楕円が反時計回りに回転しているように示される)。UEでのビームフォーミングは、ビームのセットのためのRxビームスイープを含み得る(P1とP3の下の行に示されるように、楕円は破線の矢印で示されるとき計回りの方向に回転している)。手順P2を使用して、TRPのTxビームでUE測定を有効にすることができる。(P2の一番上の行に、破線の矢印で示されるように、楕円が反時計回りに回転しているように示される)。UEおよび/または基地局は、手順P1で使用されるよりも小さなビームのセットを使用して、または手順P1で使用されるビームよりも狭いビームを使用して、手順P2を実施することができる。これは、ビームリファインメントと呼んでもよい。UEは、基地局で同じTxビームを使用し、UEでRxビームをスイープすることによって、Rxビーム決定のための手順P3を実施することができる。
【0150】
図12Bは、三つのアップリンクビーム管理手順、U1、U2、およびU3の例を示す。手順U1を使用して、例えば、一つまたは複数のUE Txビームおよび/または基地局Rxビーム(U1の最上行および最下行にそれぞれ楕円として示される)の選択をサポートするために、UEのTxビームに対して基地局が測定を実行できるようにし得る。UEでのビームフォーミングは、例えば、ビームのセットからのTxビームスイープを含み得る。(U1とU3の下の行に、破線の矢印で示されるとき計回りに回転した楕円として示される)。基地局でのビームフォーミングは、例えば、ビームのセットからのRxビームスイープを含み得る。(U1とU2の一番上の行に、破線の矢印で示されるように、楕円が反時計回りに回転しているように示される)。手順U2を使用して、UEが固定Txビームを使用するときに基地局がそのRxビームを調整できるようにし得る。UEおよび/または基地局は、手順P1で使用されるよりも小さなビームのセットを使用して、または手順P1で使用されるビームよりも狭いビームを使用して、手順U2を実施することができる。これは、ビームリファインメントと呼んでもよい。UEは、基地局が固定Rxビームを使用するときに、そのTxビームを調整する手順U3を実施することができる。
【0151】
UEは、ビーム障害の検出に基づき、ビーム障害復旧復(BFR)手順を開始し得る。UEは、BFR手順の開始に基づき、BFR要求(例えば、プリアンブル、UCI、SR、MAC CE、および/または同種のもの)を送信し得る。UEは、関連する制御チャネルのビームペアリンクの品質が満足のいかない(例えば、エラーレート閾値よりも高いエラーレート、受信信号パワー閾値より低い受信信号パワー、タイマーの満了、および/または類似のものを有する)という決定に基づき、ビーム障害を検出し得る。
【0152】
UEは、一つまたは複数のSS/PBCHブロック、一つまたは複数のCSI-RSリソース、および/または一つまたは複数の復調基準信号(DMRS)を含む一つまたは複数の基準信号(RS)を使用して、ビームペアリンクの品質を測定し得る。ビームペアリンクの品質は、ブロックエラーレート(BLER)、RSRP値、信号対干渉プラスノイズ比(SINR)値、基準信号受信品質(RSRQ)値、および/またはRSリソースで測定されるCSI値の一つまたは複数に基づきもよい。基地局は、RSリソースが、チャネル(例えば、制御チャネル、共有データチャネル、および/または類似のもの)の一つまたは複数のDM-RSと準同じ位置に配置される(QCLされる)ことを示し得る。チャネルのRSリソースおよび一つまたは複数のDMRSは、RSリソースを介してUEへの送信からのチャネル特性(例えば、ドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、遅延拡散、空間Rxパラメーター、フェード、および/または同種のもの)が、チャネルを介してUEへの送信からのチャネル特性と類似または同一であるとき、QCL化され得る。
【0153】
ネットワーク(例えば、ネットワークのgNBおよび/またはng-eNB)および/またはUEは、ランダムアクセス手順を開始し得る。RRC_IDLE状態のUEおよび/またはRRC_INACTIVE状態のUEは、ランダムアクセス手順を開始して、ネットワークへの接続セットアップを要求し得る。UEは、RRC_CONNECTED状態からランダムアクセス手順を開始し得る。UEは、ランダムアクセス手順を開始して、アップリンクリソースを要求し(例えば、利用可能なPUCCHリソースがない場合にSRのアップリンク送信のために)、および/またはアップリンクタイミング(例えば、アップリンク同期状態が同期されていない場合)を取得することができる。UEは、ランダムアクセス手順を開始し、一つまたは複数のシステム情報ブロック(SIB)(例えば、SIB2、SIB3、および/または類似のものなどの他のシステム情報)を要求し得る。UEは、ビーム障害復旧復要求のためのランダムアクセス手順を開始することができる。ネットワークは、ハンドオーバーのための、および/またはSCell追加のための時間アライメントを確立するためのランダムアクセス手順を開始し得る。
【0154】
図13Aは、4ステップの競合ベースのランダムアクセス手順を示す。手順の開始前に、基地局は、構成メッセージ1310をUEに送信し得る。図13Aは、Msg1 1311、Msg2 1312、Msg3 1313、およびMsg4 1314の四つのメッセージの送信を含む。Msg1 1311は、プリアンブル(またはランダムアクセスプリアンブル)を含んでもよく、および/またはプリアンブルと呼んでもよい。Msg2 1312は、ランダムアクセス応答(RAR)を含んでもよく、および/またはランダムアクセス応答(RAR)と呼んでもよい。
【0155】
構成メッセージ1310は、例えば、一つまたは複数のRRCメッセージを使用して送信され得る。一つまたは複数のRRCメッセージは、UEへの一つまたは複数のランダムアクセスチャネル(RACH)パラメーターを示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、一つまたは複数のランダムアクセス手順に対する一般的なパラメーター(例えば、RACH-configGeneral)、セル特有のパラメーター(例えば、RACH-ConfigCommon)、および/または専用パラメーター(例えば、RACH-configDedicated)のうちのうちの少なくとも一つを含んでもよい。基地局は、一つまたは複数のRRCメッセージを一つまたは複数のUEにブロードキャストまたはマルチキャストすることができる。一つまたは複数のRRCメッセージは、UE固有であり得る(例えば、RRC_CONNECTED状態および/またはRRC_INACTIVE状態において、UEに送信される専用RRCメッセージ)。UEは、一つまたは複数のRACHパラメーターに基づき、Msg1 1311および/またはMsg3 1313の送信のための時間周波数リソースおよび/またはアップリンク送信電力を決定し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターに基づき、UEは、Msg2 1312およびMsg4 1314を受信するための受信タイミングおよびダウンリンクチャネルを決定し得る。
【0156】
構成メッセージ1310に提供される一つまたは複数のRACHパラメーターは、Msg1 1311の送信に利用可能な一つまたは複数の物理RACH(PRACH)機会を示し得る。一つまたは複数のPRACH機会は、事前に定義されていてもよい。一つまたは複数のRACHパラメーターは、一つまたは複数のPRACH機会の一つまたは複数の利用可能なセットを示し得る(例えば、prach-ConfigIndex)。一つまたは複数のRACHパラメーターは、(a)一つまたは複数のPRACH機会と、(b)一つまたは複数の基準信号との間の関連を示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、(a)一つまたは複数のプリアンブルと、(b)一つまたは複数の基準信号との間の関連を示し得る。一つまたは複数の基準信号は、SS/PBCHブロックおよび/またはCSI-RSであり得る。例えば、一つまたは複数のRACHパラメーターは、PRACH機会にマッピングされたSS/PBCHブロックの数、および/またはSS/PBCHブロックにマッピングされたプリアンブルの数を示し得る。
【0157】
構成メッセージ1310に提供される一つまたは複数のRACHパラメーターを使用して、Msg1 1311および/またはMsg3 1313のアップリンク送信電力を決定し得る。例えば、一つまたは複数のRACHパラメーターは、プリアンブル送信用の基準電力(例えば、受信したターゲット電力および/またはプリアンブル送信の初期電力)を示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターによって示される一つまたは複数の電力オフセットがあり得る。例えば、一つまたは複数のRACHパラメーターは、パワーランピングステップ、SSBとCSI-RSとの間の電力オフセット、Msg1 1311とMsg3 1313の送信間の電力オフセット、および/またはプリアンブルグループ間の電力オフセット値を示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、UEが少なくとも一つの基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)および/またはアップリンクキャリア(例えば、正常アップリンク(NUL)キャリアおよび/または補完的アップリンク(SUL)キャリア)を決定し得るための、一つまたは複数の閾値を示し得る。
【0158】
Msg1 1311は、一つまたは複数のプリアンブル送信(例えば、プリアンブル送信および一つまたは複数のプリアンブル再送信)を含み得る。RRCメッセージは、一つまたは複数のプリアンブルグループ(例えば、グループAおよび/またはグループB)を構成するために使用され得る。プリアンブルグループは、一つまたは複数のプリアンブルを含んでもよい。UEは、経路損失測定および/またはMsg3 1313のサイズに基づき、プリアンブルグループを決定し得る。UEは、一つまたは複数の基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)のRSRPを測定し、RSRP閾値(例えば、rsrp-ThresholdSSBおよび/またはrsrp-ThresholdCSI-RS)を超えるRSRPを有する少なくとも一つの基準信号を決定し得る。UEは、例えば、一つまたは複数のプリアンブルと少なくとも一つの基準信号との間の関連付けがRRCメッセージによって構成される場合、一つまたは複数の基準信号および/または選択されたプリアンブルグループに関連付けられる少なくとも一つのプリアンブルを選択し得る。
【0159】
UEは、構成メッセージ1310に提供される一つまたは複数のRACHパラメーターに基づき、プリアンブルを決定し得る。例えば、UEは、経路損失測定、RSRP測定、および/またはMsg3 1313のサイズに基づき、プリアンブルを決定し得る。別の実施例として、一つまたは複数のRACHパラメーターは、プリアンブルフォーマット、プリアンブル送信の最大数、および/または一つまたは複数のプリアンブルグループ(例えば、グループAおよびグループB)を決定するための一つまたは複数の閾値を示し得る。基地局は、一つまたは複数のRACHパラメーターを使用して、一つまたは複数のプリアンブルと一つまたは複数の基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)との間の関連付けでUEを構成し得る。関連付けが構成される場合、UEは、関連付けに基づき、Msg1 1311に含めるようにプリアンブルを決定し得る。Msg1 1311は、一つまたは複数のPRACH機会を介して基地局に送信され得る。UEは、プリアンブルの選択およびPRACH機会の決定のために、一つまたは複数の基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)を使用し得る。一つまたは複数のRACHパラメーター(例えば、ra-ssb-OccasionMskIndexおよび/またはra-OccasionList)は、PRACH機会と一つまたは複数の基準信号との間の関連付けを示し得る。
【0160】
UEは、プリアンブル送信後に応答が受信されない場合、プリアンブル再送信を実行し得る。UEは、プリアンブル再送信のためにアップリンク送信電力を増加させ得る。UEは、ネットワークによって構成される、経路損失測定および/またはターゲット受信プリアンブル電力に基づき、初期プリアンブル送信電力を選択し得る。UEは、プリアンブルを再送信することを決定してもよく、アップリンク送信電力をランプアップし得る。UEは、プリアンブル再送信のランピングステップを示す一つまたは複数のRACHパラメーター(例えば、PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP)を受信し得る。ランピングステップは、再送信のためのアップリンク送信電力の増分増加の量であり得る。UEが、前のプリアンブル送信と同じ基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)を決定する場合、UEはアップリンク送信電力をランプアップし得る。UEは、プリアンブル送信および/または再送信の数を数えることができる(例えば、PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTER)。UEは、ランダムアクセス手順が、例えば、プリアンブル送信の数が、一つまたは複数のRACHパラメーター(例えば、preambleTransMax)によって構成される閾値を超える場合、失敗して完了したと決定し得る。
【0161】
UEが受信するMsg2 1312は、RARを含んでもよい。一部のシナリオでは、Msg2 1312は、複数のUEに対応する複数のRARを含んでもよい。Msg2 1312は、Msg1 1311の送信の後またはそれに応答して受信され得る。Msg2 1312は、DL-SCH上でスケジュールされ、ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI)を使用してPDCCH上で表示され得る。Msg2 1312は、Msg1 1311が基地局によって受信されたことを示し得る。Msg2 1312は、UEがUEの送信タイミングを調整するために使用し得る時間アライメントコマンド、Msg3 1313の送信のためのスケジューリング許可、および/または一時セルRNTI(TC-RNTI)を含み得る。プリアンブルを送信した後、UEは、Msg2 1312のPDCCHを監視する時間ウィンドウ(例えば、ra-ResponseWindow)を開始し得る。UEは、UEがプリアンブルを送信するために使用するPRACH機会に基づき、いつ時間ウィンドウを開始するかを決定し得る。例えば、UEは、プリアンブルの最後のシンボルの一つまたは複数のシンボルの後に(例えば、プリアンブル送信の終わりからの第一のPDCCH機会に)、時間ウィンドウを開始し得る。一つまたは複数のシンボルは、ヌメロロジに基づき決定され得る。PDCCHは、RRCメッセージによって構成される共通検索空間(例えば、Type1-PDCCH共通検索空間)の中にあり得る。UEは、無線ネットワーク一時識別子(RNTI)に基づきRARを識別し得る。RNTIは、ランダムアクセス手順を開始する一つまたは複数のイベントに応じて使用され得る。UEは、ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI)を使用し得る。RA-RNTIは、UEがプリアンブルを送信するPRACH機会と関連付けられてもよい。例えば、UEは、OFDMシンボルインデックス、スロットインデックス、周波数ドメインインデックス、および/またはPRACH機会のULキャリアインジケーターに基づき、RA-RNTIを決定し得る。RA-RNTIの例は、以下の通りであり得る。
RA-RNTI=1+s_id+14×t_id+14×80×f_id+14×80×8×ul_carrier_id
ここで、s_idは、PRACH機会の第一のOFDMシンボルのインデックスであってもよく(例えば、0≦s_id<14)、t_idは、システムフレーム内のPRACH機会の第一のスロットのインデックスであってもよく(例えば、0≦t_id<80)、f_idは、周波数ドメインでのPRACH機会のインデックスであってもよく(例えば、0≦f_id<8)、ul_carrier_idは、プリアンブル送信に使用されるULキャリアであり得る(例えば、NULキャリアの場合は0、SULキャリアの場合は1)。
UEは、Msg2 1312の受信成功に応答して(例えば、Msg2 1312で識別されたリソースを使用して)、Msg3 1313を送信し得る。Msg3 1313は、例えば、図13Aに示される競合ベースのランダムアクセス手順における競合解決のために使用され得る。一部のシナリオでは、複数のUEが、同じプリアンブルを基地局に送信してもよく、基地局は、UEに対応するRARを提供し得る。複数のUEが、RARをそれ自体に対応するものとして解釈する場合、不一致が発生し得る。競合解決(例えば、Msg3 1313およびMsg4 1314の使用)を使用して、UEが別のUEのアイデンティティを誤って使用しない可能性を増大させてもよい。競合解決を実施するために、UEは、Msg3 1313にデバイス識別子(例えば、割り当てられた場合、C-RNTI、Msg2 1312に含まれるTC-RNTI、および/または任意の他の適切な識別子)を含んでもよい。
【0162】
Msg4 1314は、Msg3 1313の送信の後、またはそれに応答して受信され得る。C-RNTIがMsg3 1313に含まれていた場合、基地局は、C-RNTIを使用してPDCCH上のUEに対処する。UEの固有のC-RNTIがPDCCH上で検出された場合、ランダムアクセス手順が成功裏に完了したと決定される。TC-RNTIがMsg3 1313に含まれる場合(例えば、UEがRRC_IDLE状態であるか、またはそうでなければ基地局に接続されていない場合)、Msg4 1314は、TC-RNTIに関連付けられるDL-SCHを使用して受信される。MAC PDUが正常に復号化され、MAC PDUが、Msg3 1313で送信された(例えば、送信された)CCCH SDUと一致するか、そうでなければ対応するUE競合解決アイデンティティEtOAc CEを含む場合、UEは、競合解決が成功したと決定することができる、および/またはUEは、ランダムアクセス手順が成功裏に完了したと決定し得る。
【0163】
UEは、補完的アップリンク(SUL)キャリアおよび正常アップリンク(NUL)キャリアで構成され得る。初期アクセス(例えば、ランダムアクセス手順)は、アップリンクキャリアでサポートされ得る。例えば、基地局は、二つの別個のRACH構成、すなわち、一つはSULキャリア用、もう一つはNULキャリア用であるUEを構成し得る。SULキャリアで構成されるセル内のランダムアクセスについて、ネットワークは、どのキャリア(NULまたはSUL)を使用するかを示し得る。UEは、例えば、一つまたは複数の基準信号の測定品質がブロードキャスト閾値よりも低い場合、SULキャリアを決定し得る。ランダムアクセス手順(例えば、Msg1 1311および/またはMsg3 1313)のアップリンク送信は、選択されたキャリア上にとどまることができる。UEは、一つまたは複数の事例において、ランダムアクセス手順(例えば、Msg1 1311とMsg3 1313の間)中にアップリンクキャリアを切り替えることができる。例えば、UEは、チャネルクリアアセスメント(例えば、リッスンビフォアトーク)に基づき、Msg1 1311および/またはMsg3 1313のアップリンクキャリアを決定および/または切り替え得る。
【0164】
図13Bは、2ステップの競合のないランダムアクセス手順を示す。図13Aに示される4ステップの競合ベースのランダムアクセス手順と同様、基地局は、手順の開始前に、構成メッセージ1320をUEに送信することができる。構成メッセージ1320は、構成メッセージ1310に対して一部の点で類似し得る。図13Bは、Msg1 1321およびMsg2 1322の二つのメッセージの送信を含む。Msg1 1321およびMsg2 1322は、いくつかの点で、図13Aそれぞれに示されるMsg1 1311およびMsg2 1312に類似し得る。図13Aおよび13Bから理解されるように、競合のないランダムアクセス手順は、Msg3 1313および/またはMsg4 1314に類似したメッセージを含み得ない。
【0165】
図13Bに示す競合のないランダムアクセス手順は、ビーム障害復旧復、他のSI要求、SCell追加、および/またはハンドオーバーのために開始され得る。例えば、基地局は、Msg1 1321に使用されるプリアンブルをUEに表示または割り当ててもよい。UEは、PDCCHおよび/またはRRCを介して基地局から、プリアンブル(例えば、ra-PreambleIndex)の表示を受信し得る。
【0166】
プリアンブルを送信した後、UEは、RARのPDCCHを監視する時間ウィンドウ(例えば、ra-ResponseWindow)を開始し得る。ビーム障害復旧復要求の場合、基地局は、RRCメッセージ(例えば、recoverySearchSpaceId)によって示される検索空間内に別個の時間ウィンドウおよび/または別個のPDCCHでUEを構成し得る。UEは、検索空間上のCell RNTI(C-RNTI)宛のPDCCH送信に対し監視し得る。図13Bに示す競合のないランダムアクセス手順において、UEは、Msg1 1321の送信および対応するMsg2 1322の受信の後、またはこれに応答して、ランダムアクセス手順が成功裏に完了したと決定し得る。UEは、例えば、PDCCH送信がC-RNTIにアドレス指定される場合に、ランダムアクセス手順が成功裏に完了すると決定し得る。UEは、ランダムアクセス手順が、例えば、UEが、UEによって送信されるプリアンブルに対応するプリアンブル識別子を含むRARを受信した場合、および/またはRARが、プリアンブル識別子を含むMACサブPDUを含む場合、成功裏に完了すると決定し得る。UEは、応答をSI要求に対する確認の指標として決定し得る。
【0167】
図13Cは、別の2ステップランダムアクセス手順を示す。図13Aおよび13Bに示されるランダムアクセス手順と同様に、基地局は、手順の開始前に、構成メッセージ1330をUEに送信することができる。構成メッセージ1330は、構成メッセージ1310および/または構成メッセージ1320に対して一部の点で類似し得る。図13Cは、二つのメッセージ、すなわち、Msg A 1331およびMsg B 1332の送信を含む。
【0168】
Msg A 1331は、UEによってアップリンク送信で送信され得る。Msg A 1331は、プリアンブル1341の一つまたは複数の送信および/またはトランスポートブロック1342の一つまたは複数の送信を含み得る。トランスポートブロック1342は、図13Aに示されるMsg3 1313の内容と類似および/または同等である内容を含み得る。トランスポートブロック1342は、UCI(例えば、SR、HARQ ACK/NACK、および/または類似のもの)を含んでもよい。UEは、Msg A 1331の送信の後、またはその送信に応答して、Msg B 1332を受信し得る。Msg B 1332は、図13Aおよび13B示されるMsg 2 1312(例えば、RAR)、および/または図13Aに示されるMsg4 1314の内容と類似および/または同等である内容を含み得る。
【0169】
UEは、ライセンスされたスペクトルおよび/またはライセンスされていないスペクトルに対し、図13Cの2ステップランダムアクセス手順を開始することができる。UEは、一つまたは複数の要因に基づき、2ステップランダムアクセス手順を開始するかどうかを決定し得る。一つまたは複数の要因は、使用中の無線アクセス技術(例えば、LTE、NR、および/または同種のもの)、UEが有効なTAを有するかどうか、セルサイズ、UEのRRC状態、スペクトルのタイプ(例えば、ライセンスされた対ライセンスされていない)、および/または任意の他の適切な要因であり得る。
【0170】
UEは、構成メッセージ1330に含まれる2ステップのRACHパラメーターに基づき、プリアンブル1341および/またはMsg A 1331に含まれるトランスポートブロック1342に対する無線リソースおよび/またはアップリンク送信電力を決定し得る。RACHパラメーターは、変調および符号化スキーム(MCS)、時間周波数リソース、および/またはプリアンブル1341および/またはトランスポートブロック1342に対する電力制御を示し得る。プリアンブル1341(例えば、PRACH)の送信のための時間周波数リソースおよびトランスポートブロック1342(例えば、PUSCH)の送信のための時間周波数リソースは、FDM、TDM、および/またはCDMを使用して多重化され得る。RACHパラメーターは、UEが、Msg B 1332の監視および/または受信のための受信タイミングおよびダウンリンクチャネルを決定することを可能にし得る。
【0171】
トランスポートブロック1342は、データ(例えば、遅延に敏感なデータ)、UEの識別子、セキュリティ情報、および/またはデバイス情報(例えば、International Mobile Subscriber Identity(IMSI))を含み得る。基地局は、Msg A 1331に対する応答としてMsg B 1332を送信し得る。Msg B 1332は、プリアンブル識別子、タイミングアドバンスコマンド、電力制御コマンド、アップリンク許可(例えば、無線リソース割り当ておよび/またはMCS)、競合解決のためのUE識別子、および/またはRNTI(例えば、C-RNTIまたはTC-RNTI)のうちのうちの少なくとも一つを含み得る。UEは、Msg B 1332のプリアンブル識別子がUEによって送信されるプリアンブルに一致し、および/またはMsg B 1332のUEの識別子がMsg A 1331のUEの識別子(例えば、トランスポートブロック1342)に一致した場合に、2ステップランダムアクセス手順が成功裏に完了されると決定し得る。
【0172】
UEおよび基地局は、制御シグナリングを交換し得る。制御シグナリングは、L1/L2制御シグナリングと呼ばれてもよく、PHY層(例えば、層1)および/またはMAC層(例えば、層2)に由来し得る。制御シグナリングは、基地局からUEに送信されるダウンリンク制御シグナリングおよび/またはUEから基地局に送信されるアップリンク制御シグナリングを含み得る。
【0173】
ダウンリンク制御シグナリングは、ダウンリンクスケジューリング割り当て、アップリンク無線リソースおよび/またはトランスポートフォーマットを示すアップリンクスケジューリング許可、スロットフォーマット情報、プリエンプション表示、電力制御コマンド、および/またはその他の任意の適切なシグナリングを含み得る。UEは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上の基地局によって送信されるペイロード内のダウンリンク制御シグナリングを受信し得る。PDCCH上で送信されるペイロードは、ダウンリンク制御情報(DCI)と呼ばれてもよい。一部のシナリオでは、PDCCHは、UEのグループに共通なグループ共通PDCCH(GC-PDCCH)であり得る。
【0174】
基地局は、送信エラーの検出を容易にするために、一つまたは複数の巡回冗長検査(CRC)パリティビットをDCIに取り付け得る。DCIがUE(またはUEのグループ)に対して意図される場合、基地局は、UEの識別子(またはUEのグループの識別子)でCRCパリティビットをスクランブルし得る。識別子を用いてCRCパリティビットをスクランブルすることは、識別子値およびCRCパリティビットのModulo-2追加(または排他的OR演算)を含んでもよい。識別子は、16ビットの値の無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を含んでもよい。
【0175】
DCIは、異なる目的に使用され得る。目的は、CRCパリティビットをスクランブルするために使用されるRNTIのタイプによって示され得る。例えば、ページングRNTI(P-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、ページング情報および/またはシステム情報変更通知を示し得る。P-RNTIは、16進数で「FFFE」として事前に定義され得る。システム情報RNTI(SI-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、システム情報のブロードキャスト送信を示し得る。SI-RNTIは、16進数で「FFFE」として事前に定義され得る。ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、ランダムアクセス応答(RAR)を示し得る。セルRNTI(C-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、動的スケジュールのユニキャスト送信および/またはPDCCH順序のランダムアクセスのトリガーを示し得る。一時セルRNTI(TC-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIは、競合解決を示し得る(例えば、図13Aに示されるMsg3 1313に類似するMsg3)。基地局によってUEに構成される他のRNTIの符号化は、Configured Scheduling RNTI (CS-RNTI)、Transmit Power Control-PUCCH RNTI (TPC-PUCCH-RNTI)、Transmit Power Control-PUSCH RNTI (TPC-PUSCH-RNTI)、Transmit Power Control-SRS RNTI (TPC-SRS-RNTI)、Interruption RNTI (INT-RNTI)、Slot Format Indication RNTI (SFI-RNTI)、Semi-Persistent CSI RNTI (SP-CSI-RNTI)、Modulation and Coding Scheme Cell RNTI (MCS-C-RNTI)、および/または類似のものを含む。
【0176】
DCIの目的および/または内容に応じて、基地局は、一つまたは複数のDCIフォーマットでDCIを送信し得る。例えば、DCIフォーマット0_0は、セル内のPUSCHのスケジューリングに使用できる。DCIフォーマット0_0は、フォールバックDCIフォーマットであり得る(例えば、コンパクトなDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット0_1は、セル内のPUSCHのスケジューリングに使用され得る(例えば、DCIフォーマット0_0よりも多くのDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット1_0は、セル内のPDSCHのスケジューリングに使用できる。DCIフォーマット1_0は、フォールバックDCIフォーマットであり得る(例えば、コンパクトなDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット1_1は、セル内のPDSCHのスケジューリングに使用され得る(例えば、DCIフォーマット1_0よりも多くのDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット2_0は、UEのグループにスロットフォーマット表示を提供するために使用され得る。DCIフォーマット2_1は、UEがUEへの送信を意図していないと想定する物理リソースブロックおよび/またはOFDMシンボルをUEのグループに通知するために使用され得る。DCIフォーマット2_2は、PUCCHまたはPUSCH用の送信電力制御(TPC)コマンドの送信に使用され得る。DCIフォーマット2_3は、一つまたは複数のUEによるSRS送信用のTPCコマンドのグループの送信に使用され得る。新機能のDCIフォーマットは、今後のリリースで定義され得る。DCIフォーマットは、異なるDCIサイズを有するか、または同じDCIサイズを共有し得る。
【0177】
RNTIでDCIをスクランブルした後、基地局は、チャネル符号化(例えば、極性符号化)、レートマッチング、スクランブルおよび/またはQPSK変調を用いてDCIを処理し得る。基地局は、PDCCHのために使用および/または構成されるリソース要素上に、符号化および変調されたDCIをマッピングし得る。DCIのペイロードサイズおよび/または基地局のカバレッジに基づき、基地局は、いくつかの連続制御チャネル要素(CCE)を占有するPDCCHを介してDCIを送信し得る。連続するCCEの数(アグリゲーションレベルと呼ばれる)は、1、2、4、8、16、および/または任意の他の適切な数であり得る。CCEは、リソース要素グループ(REG)の数(例えば、6)を含んでもよい。REGは、OFDMシンボル内のリソースブロックを含んでもよい。リソース要素上の符号化および変調されたDCIのマッピングは、CCEおよびREGのマッピング(例えば、CCE~REGマッピング)に基づきもよい。
【0178】
図14Aは、帯域幅部分に対するCORESET構成の実施例を示す。基地局は、一つまたは複数の制御リソースセット(CORESET)上のPDCCHを介してDCIを送信し得る。CORESETは、UEが一つまたは複数の検索空間を使用してDCIを復号化しようとする時間周波数リソースを含んでもよい。基地局は、時間周波数ドメイン内にCORESETを構成し得る。図14Aの実施例において、第一のCORESET1401および第二のCORESET1402は、スロット内の第一のシンボルで生じる。第一のCORESET1401は、周波数ドメイン内の第二のCORESET1402と重複する。第三のCORESET1403は、スロット内の第三のシンボルで生じる。第四のCORESET1404は、スロットの第七のシンボルで生じる。CORESETは、周波数ドメイン内に異なる数のリソースブロックを有し得る。
【0179】
図14Bは、CORESETおよびPDCCH処理上のDCI送信に対するCCE~REGマッピングの実施例を示す。CCE~REGマッピングは、インターリーブマッピング(例えば、周波数多様性を提供する目的で)または非インターリーブマッピング(例えば、干渉調整および/または制御チャネルの周波数選択送信を促進する目的で)であり得る。基地局は、異なるまたは同一のCCE~REGマッピングを異なるCORESET上で実行し得る。CORESETは、RRC構成によるCCE~REGマッピングと関連付けられてもよい。CORESETは、アンテナポート疑似コロケーション(QCL)パラメーターで構成され得る。アンテナポートのQCLパラメーターは、CORESET内のPDCCH受信用の復調基準信号(DMRS)のQCL情報を示し得る。
【0180】
基地局は、一つまたは複数のCORESETおよび一つまたは複数の検索空間セットの構成パラメーターを含むRRCメッセージをUEに送信することができる。構成パラメーターは、検索空間セットとCORESETとの間の関連を示し得る。検索空間セットは、所与のアグリゲーションレベルでCCEによって形成されるPDCCH候補のセットを含んでもよい。構成パラメーターは、アグリゲーションレベルごとに監視されるPDCCH候補の数、PDCCH監視周期性およびPDCCH監視パターン、UEによって監視される一つまたは複数のDCIフォーマット、および/または検索空間セットが、共通検索空間セットまたはUE固有検索空間セットであるかどうかを示し得る。共通検索空間セット内のCCEのセットは、事前に定義され、UEに既知であり得る。UE固有検索空間セット内のCCEのセットは、UEのアイデンティティ(例えば、C-RNTI)に基づき構成され得る。
【0181】
図14Bに示すように、UEは、RRCメッセージに基づき、CORESETの時間周波数リソースを決定し得る。UEは、CORESETの構成パラメーターに基づき、CORESETに対するCCE~REGマッピング(例えば、インターリーブまたは非インターリーブ、および/またはマッピングパラメーター)を決定し得る。UEは、RRCメッセージに基づき、CORESET上に構成される検索空間セットの数(例えば、最大で10)を決定し得る。UEは、検索空間セットの構成パラメーターに従って、PDCCH候補のセットを監視し得る。UEは、一つまたは複数のDCIを検出するために、一つまたは複数のCORESET内のPDCCH候補のセットを監視し得る。監視は、監視されたDCIフォーマットに従って、PDCCH候補のセットの一つまたは複数のPDCCH候補を復号化することを含み得る。監視は、可能な(または構成される)PDCCH位置、可能な(または構成される)PDCCHフォーマット(例えば、共通検索空間におけるCCEの数、PDCCH候補の数、および/またはUE固有検索空間におけるPDCCH候補の数)、および可能な(または構成される)DCIフォーマットを有する一つまたは複数のPDCCH候補のDCI内容を復号化することを含み得る。復号化は、ブラインド復号化と呼んでもよい。UEは、CRCチェック(例えば、RNTI値に一致するDCIのCRCパリティビットに対するスクランブルビット)に応答して、UEに対して有効なDCIを決定し得る。UEは、DCIに含まれる情報(例えば、スケジューリング割り当て、アップリンク許可、電力制御、スロットフォーマット表示、ダウンリンクプリエンプション、および/または同種のもの)を処理し得る。
【0182】
UEは、アップリンク制御シグナリング(例えば、アップリンク制御情報(UCI))を基地局に送信し得る。アップリンク制御シグナリングは、受信したDL-SCHトランスポートブロックに対するハイブリッド自動反復要求(HARQ)確認応答を含んでもよい。UEは、DL-SCHトランスポートブロックを受信した後、HARQ確認応答を送信し得る。アップリンク制御シグナリングは、物理ダウンリンクチャネルのチャネル品質を示すチャネル状態情報(CSI)を含み得る。UEは、CSIを基地局に送信し得る。基地局は、受信したCSIに基づき、ダウンリンク送信のための送信フォーマットパラメーター(例えば、マルチアンテナおよびビーム形成スキームを含む)を決定し得る。アップリンク制御シグナリングは、スケジューリング要求(SR)を含んでもよい。UEは、アップリンクデータが基地局に送信可能であることを示すSRを送信し得る。UEは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)または物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を介して、UCI(例えば、HARQ確認応答(HARQ-ACK)、CSIレポート、SRなど)を送信し得る。UEは、いくつかのPUCCHフォーマットのうちの一つを使用して、PUCCHを介してアップリンク制御シグナリングを送信し得る。
【0183】
五つのPUCCHフォーマットがあり得、UEは、UCIのサイズ(例えば、UCI送信のアップリンクシンボルの数およびUCIビットの数)に基づきPUCCHフォーマットを決定し得る。PUCCHフォーマット0は、一つまたは二つのOFDMシンボルの長さを有してもよく、2以下のビットを含んでもよい。UEは、送信が一つまたは二つのシンボルを超えており、正または負のSRを持つHARQ-ACK情報ビットの数(HARQ-ACK/SRビット)が一つまたは二つである場合、PUCCHフォーマット0を使用して、PUCCHリソースでUCIを送信することができる。PUCCHフォーマット1は、4~14個のOFDMシンボルの間の数を占めてもよく、2以下のビットを含んでもよい。UEは、送信が四つ以上のシンボルであり、HARQ-ACK/SRビットの数が一つまたは二つである場合、PUCCHフォーマット1を使用し得る。PUCCHフォーマット2は、一つまたは二つのOFDMシンボルを占有してもよく、2ビット超を含んでもよい。UEは、送信が一つまたは二つのシンボルを超え、UCIビットの数が二つ以上である場合、PUCCHフォーマット2を使用し得る。PUCCHフォーマット3は、4~14個のOFDMシンボルの間の数を占めてもよく、2ビット超を含んでもよい。UEは、送信が四つ以上のシンボルであり、UCIビットの数が二つ以上であり、PUCCHリソースが直交カバーコードを含まない場合、PUCCHフォーマット3を使用し得る。PUCCHフォーマット4は、4~14個のOFDMシンボルの間の数を占めてもよく、2ビット超を含んでもよい。UEは、送信が四つ以上のシンボルであり、UCIビットの数が二つ以上であり、PUCCHリソースが直交カバーコードを含む場合、PUCCHフォーマット4を使用し得る。
【0184】
基地局は、例えば、RRCメッセージを使用して、複数のPUCCHリソースセットの構成パラメーターをUEに送信し得る。複数のPUCCHリソースセット(例えば、最大四つのセット)は、セルのアップリンクBWP上に構成され得る。PUCCHリソースセットは、PUCCHリソースセットインデックス、PUCCHリソース識別子(例えば、pucch-Resourceid)によって識別されるPUCCHリソースを有する複数のPUCCHリソース、および/またはUEが、PUCCHリソースセット内の複数のPUCCHリソースのうちの一つを使用して送信することができるUCI情報ビットの数(例えば、最大数)で構成され得る。複数のPUCCHリソースセットで構成する場合、UEは、UCI情報ビット(例えば、HARQ-ACK、SR、および/またはCSI)の合計ビット長に基づき、複数のPUCCHリソースセットのうちの一つを選択し得る。UCI情報ビットの合計ビット長が2以下である場合、UEは、PUCCHリソースセットのインデックスが「0」に等しい第一のPUCCHリソースセットを選択し得る。UCI情報ビットの合計ビット長が2より大きく、第一の構成値以下の場合、UEは、「1」に等しいPUCCHリソースセットインデックスを有する第二のPUCCHリソースセットを選択することができる。UCI情報ビットの合計ビット長が第一の構成値より大きく、第二の構成値以下の場合、UEは、「2」に等しいPUCCHリソースセットインデックスを有する第三のPUCCHリソースセットを選択することができる。UCI情報ビットの合計ビット長が第二の構成値より大きく、第三の値(例えば、1406)以下である場合、UEは、「3」に等しいPUCCHリソースセットインデックスを有する第四のPUCCHリソースセットを選択することができる。
【0185】
複数のPUCCHリソースセットからPUCCHリソースセットを決定した後、UEは、UCI(HARQ-ACK、CSI、および/またはSR)送信用のPUCCHリソースセットからPUCCHリソースを決定し得る。UEは、PDCCH上で受信されたDCI(例えば、DCIフォーマット1_0またはDCIフォーマット1_1)内のPUCCHリソースインジケーターに基づき、PUCCHリソースを決定し得る。DCIの3ビットPUCCHリソースインジケーターは、PUCCHリソースセット内の八つのPUCCHリソースの一つを示し得る。PUCCHリソースインジケーターに基づき、UEは、DCI内のPUCCHリソースインジケーターによって示されるPUCCHリソースを使用してUCI(HARQ-ACK、CSIおよび/またはSR)を送信することができる。
【0186】
図15は、本開示の実施形態による基地局1504と通信する無線デバイス1502の実施例を示す。無線デバイス1502および基地局1504は、図1Aに示される移動体通信ネットワーク100、図1Bに示される移動体通信ネットワーク150、またはその他の通信ネットワークなどの移動体通信ネットワークの一部であり得る。図15には、一つの無線デバイス1502および一つの基地局1504のみが示される。しかし、移動体通信ネットワークは、図15に示されるものと同じまたは同様の構成を有する、複数のUEおよび/または複数の基地局を含み得ることが理解されよう。
【0187】
基地局1504は、無線デバイス1502を、エアーインターフェイス(または無線インターフェイス)1506上で無線通信を介してコアネットワーク(図示せず)に接続し得る。エアーインターフェイス1506上で基地局1504から無線デバイス1502への通信方向は、ダウンリンクとして知られ、エアーインターフェイス上で無線デバイス1502から基地局1504への通信方向は、アップリンクとして知られる。ダウンリンク送信は、FDD、TDD、および/または二つの二重化技術のいくつかの組み合わせを使用して、アップリンク送信から分離され得る。
【0188】
ダウンリンクでは、基地局1504から無線デバイス1502に送信されるデータは、基地局1504の処理システム1508に提供され得る。データは、例えば、コアネットワークによって処理システム1508に提供され得る。アップリンクでは、無線デバイス1502から基地局1504に送信されるデータは、無線デバイス1502の処理システム1518に提供され得る。処理システム1508および処理システム1518は、層3および層2のOSI機能を実装して、送信のためにデータを処理し得る。層2は、例えば、図2A図2B図3、および図4Aに関して、SDAP層、PDCP層、RLC層、およびMAC層を含み得る。層3は、図2Bに関してRRC層を含み得る。
【0189】
処理システム1508によって処理された後、無線デバイス1502に送信されるデータは、基地局1504の送信処理システム1510に提供され得る。同様に、処理システム1518によって処理された後、基地局1504に送信されるデータは、無線デバイス1502の送信処理システム1520に提供され得る。送信処理システム1510および送信処理システム1520は、層1のOSI機能を実装し得る。層1は、図2A図2B図3、および図4Aに関してPHY層を含み得る。送信処理のために、PHY層は、例えば、トランスポートチャネルの順方向エラー訂正符号化、インターリーブ、レートマッチング、トランスポートチャネルの物理チャネルへのマッピング、物理チャネルの変調、多重入力多重出力(MIMO)またはマルチアンテナ処理、および/または同種のものを実行し得る。
【0190】
基地局1504で、受信処理システム1512は、無線デバイス1502からアップリンク送信を受信し得る。無線デバイス1502では、受信処理システム1522は、基地局1504からダウンリンク送信を受信し得る。受信処理システム1512および受信処理システム1522は、層1のOSI機能を実装し得る。層1は、図2A図2B図3、および図4Aに関してPHY層を含み得る。受信処理のために、PHY層は、例えば、エラー検出、順方向エラー訂正復号化、デインターリーブ、物理チャネルへのトランスポートチャネルのデマッピング、物理チャネルの復調、MIMOまたはマルチアンテナ処理、および/または同種のものを実行し得る。
【0191】
図15に示すように、無線デバイス1502および基地局1504は、複数のアンテナを含み得る。複数のアンテナは、空間多重化(例えば、単一ユーザーMIMOまたはマルチユーザーMIMO)、送信/受信多様性、および/またはビームフォーミングなどの一つまたは複数のMIMOまたはマルチアンテナ技術を実施するために使用され得る。他の実施例では、無線デバイス1502および/または基地局1504は、単一のアンテナを有し得る。
【0192】
処理システム1508および処理システム1518は、それぞれメモリー1514およびメモリー1524と関連付けられてもよい。メモリー1514およびメモリー1524(例えば、一つまたは複数の非一時的コンピューター可読媒体)は、本出願で論じる一つまたは複数の機能を実施するために、処理システム1508および/または処理システム1518によって実行され得るコンピュータープログラム命令またはコードを記憶し得る。図15には示されていないが、送信処理システム1510、送信処理システム1520、受信処理システム1512、および/または受信処理システム1522は、それらのそれぞれの機能のうちの一つまたは複数を実行するために実行され得るコンピュータープログラム命令またはコードを格納するメモリー(例えば、一つまたは複数の非一時的コンピューター可読媒体)に結合され得る。
【0193】
処理システム1508および/または処理システム1518は、一つまたは複数のコントローラーおよび/または一つまたは複数のプロセッサーを含んでもよい。一つまたは複数のコントローラーおよび/または一つまたは複数のプロセッサーは、例えば、汎用プロセッサー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、マイクロコントローラー、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/またはその他のプログラマーブルロジックデバイス、ディスクリートゲートおよび/またはトランジスターロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、オンボードユニット、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。処理システム1508および/または処理システム1518は、信号符号化/処理、データ処理、電力制御、入出力処理、および/または無線デバイス1502および基地局1504がワイヤレス環境で動作するのを可能にし得る他の任意の機能のうちのうちの少なくとも一つを実行し得る。
【0194】
処理システム1508および/または処理システム1518は、それぞれ、一つまたは複数の周辺装置1516および一つまたは複数の周辺装置1526に接続され得る。一つまたは複数の周辺装置1516および一つまたは複数の周辺装置1526は、特徴および/または機能を提供するソフトウェアおよび/またはハードウェア、例えばスピーカー、マイク、キーパッド、表示装置、タッチパッド、電源、衛星トランシーバー、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ハンズフリーヘッドセット、周波数変調(FM)無線ユニット、メディアプレーヤー、インターネットブラウザ、電子制御ユニット(例えば、車両用)、および/または一つまたは複数のセンサー(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、温度センサー、レーダーセンサー、ライダーセンサー、超音波センサー、光センサー、カメラ、および/または類似のもの)を含んでもよい。処理システム1508および/または処理システム1518は、一つまたは複数の周辺装置1516および/または一つまたは複数の周辺装置1526からユーザー入力データを受信し、および/またはユーザー出力データを提供し得る。無線デバイス1502内の処理システム1518は、電源から電力を受け取ることができ、および/または無線デバイス1502内の他のコンポーネントに電力を分配するように構成することができる。電源は、一つまたは複数の電源、例えば、バッテリー、太陽電池、燃料電池、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。処理システム1508および/または処理システム1518は、それぞれ、GPSチップセット1517およびGPSチップセット1527に接続され得る。GPSチップセット1517およびGPSチップセット1527は、それぞれ、無線デバイス1502および基地局1504の地理的位置情報を提供するように構成され得る。
【0195】
図16Aは、アップリンク送信のための例示的な構造を示す。物理アップリンク共有チャネルを代表するベースバンド信号は、一つまたは複数の機能を実行することができる。この一つまたは複数の機能は、スクランブリング、複素数値シンボルを生成するためのスクランブルビットの変調、一つまたはいくつかの送信層上への複素数値変調シンボルのマッピング、複素数値シンボルを生成するための変換プリコーディング、複素数値シンボルのプリコーディング、プリコーディングされた複素数値シンボルのリソース要素へのマッピング、複素数値時間ドメイン単一キャリア周波数分割多重アクセス(SC-FDMA)またはCP-OFDM信号のアンテナポートへの生成、および/または同様のもののうちの少なくとも一つを含むことができる。一実施例では、変換プリコーディングが有効である場合は、アップリンク送信のためのSC-FDMA信号が生成され得る。一実施例では、変換プリコーディングが有効でない場合は、図16Aによって、アップリンク送信のためのCP-OFDM信号が生成されることができる。これらの機能は、例として示されており、さまざまな実施形態で他の機構を実装することができることが予想される。
【0196】
図16Bは、ベースバンド信号のキャリア周波数への変調およびアップコンバージョンのための例示的な構造を示す。ベースバンド信号は、アンテナポートに対する、複素数値SC-FDMAまたはCP-OFDMベースバンド信号および/または複素数値物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)ベースバンド信号であり得る。送信前にフィルターリングを用いることができる。
【0197】
図16Cは、ダウンリンク送信の例示的な構造を示す。物理ダウンリンクチャネルを表すベースバンド信号は、一つまたは複数の機能を実行できる。この一つまたは複数の機能は、物理チャネル上で送信されるべきコードワード内の符号化されたビットのスクランブリング、複素数値変調シンボルを生成するためのスクランブルされたビットの変調、複素数値変調シンボルの一つまたはいくつかの送信層上へのマッピング、アンテナポート上での送信のための層上にある複素数値変調シンボルのプリコーディング、アンテナポートの複素数値変調シンボルのリソース要素へのマッピング、アンテナポート毎の複素数値時間ドメインOFDM信号の生成、および/または同様のものを含むことができる。これらの機能は、例として示されており、さまざまな実施形態で他の機構を実装することができることが予想される。
【0198】
図16Dは、ベースバンド信号のキャリア周波数への変調およびアップコンバージョンのための別の実施例示的な構造を示す。ベースバンド信号は、アンテナポート用の複素数値OFDMベースバンド信号であり得る。送信前にフィルターリングを用いることができる。
【0199】
無線デバイスは、複数のセル(例えば、プライマリーセル、セカンダリーセル)の構成パラメーターを含む一つまたは複数のメッセージ(例えば、RRCメッセージ)を基地局から受信し得る。無線デバイスは、複数のセルを介して、少なくとも一つの基地局(例えば、二重接続の二つ以上の基地局)と通信し得る。一つまたは複数のメッセージ(例えば、構成パラメーターの一部として)は、無線デバイスを構成するための物理的、MAC、RLC、PCDP、SDAP、RRC層のパラメーターを含んでもよい。例えば、構成パラメーターは、物理層およびMAC層チャネル、ベアラなどを構成するためのパラメーターを含み得る。例えば、構成パラメーターは、物理層、MAC層、RLC層、PCDP層、SDAP層、RRC層、および/または通信チャネル用のタイマーの値を示すパラメーターを含んでもよい。
【0200】
タイマーが開始されると実行を開始し、停止するまで、または満了するまで、実行を継続し得る。タイマーは、動いていない場合に開始され得るか、動いている場合に再起動され得る。タイマーは、値と関連付けられてもよい(例えば、タイマーは、ある値から開始または再開されてもよく、またはゼロから開始され、値に到達したら満了し得る)。タイマーの持続時間は、(例えば、BWPスイッチングにより)タイマーが停止するか、または満了するまで更新され得ない。タイマーを使用して、プロセスの期間/ウィンドウを測定することができる。本明細書が、一つまたは複数のタイマーに関連する実装および手順を指す場合、一つまたは複数のタイマーを実装する複数の方法があることが理解されよう。例えば、タイマーを実施するための複数の方法のうちの一つまたは複数が、手順の期間/ウィンドウを測定するために使用され得ることが理解されよう。例えば、ランダムアクセス応答ウィンドウタイマーは、ランダムアクセス応答を受信するためのウィンドウ時間を測定するために使用され得る。一実施例では、ランダムアクセス応答ウィンドウタイマーの開始および満了の代わりに、二つのタイムスタンプ間の時間差を使用し得る。タイマーが再開されると、時間ウィンドウの測定のためのプロセスが再開され得る。他の例示的実施は、時間ウィンドウの測定を再開するために提供され得る。
【0201】
図17は、無線デバイス間の直接通信がある、デバイス間(D2D)通信の実施例を示す。一実施例では、D2D通信は、サイドリンク(SL)を介して行われてもよい。無線デバイスは、サイドリンクインターフェイス(例えば、PC5インターフェイス)を介してサイドリンク通信を交換し得る。サイドリンクは、アップリンク(無線デバイスが基地局と通信する)およびダウンリンク(基地局が無線デバイスと通信する)とは異なる。無線デバイスおよび基地局は、ユーザープレーンインターフェイス(例えば、Uuインターフェイス)を介して、アップリンクおよび/またはダウンリンク通信を交換し得る。
【0202】
図に示すように、無線デバイス#1および無線デバイス#2は、基地局#1のカバレッジエリア内にあり得る。例えば、無線デバイス#1および無線デバイス#2の両方が、Uuインターフェイスを介して基地局#1と通信し得る。無線デバイス#3は、基地局#2のカバレッジエリアにあり得る。基地局#1および基地局#2は、ネットワークを共有してもよく、ネットワークカバレッジエリアを共同で提供し得る。無線デバイス#4および無線デバイス#5は、ネットワークカバレッジエリアの外側であり得る。
【0203】
カバレッジ内D2D通信は、二つの無線デバイスがネットワークカバレッジエリアを共有するときに行われてもよい。無線デバイス#1および無線デバイス#2は両方とも、基地局#1のカバレッジエリアにある。従って、それらは、サイドリンクAとして標識された、イン・カバレッジのセル内D2D通信を実行し得る。無線デバイス#2および無線デバイス#3は、異なる基地局のカバレッジエリア内にあるが、同じネットワークカバレッジエリアを共有する。従って、それらは、サイドリンクBとして標識された、イン・カバレッジのセル内D2D通信を実行し得る。一方の無線デバイスがネットワークカバレッジエリア内にあり、他方の無線デバイスがネットワークカバレッジエリアの外側にある時に、部分カバレッジD2D通信を実行し得る。無線デバイス#3および無線デバイス#4は、サイドリンクCとして標識された部分バレッジD2D通信を実行し得る。カバレッジ外D2D通信は、両方の無線デバイスがネットワークカバレッジエリアの外側にあるときに実行され得る。無線デバイス#4および無線デバイス#5は、サイドリンクDと標識された、カバレッジ外D2D通信を実行し得る。
【0204】
サイドリンク通信は、物理チャネル、例えば、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)、物理サイドリンクディスカバリーチャネル(PSDCH)、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、および/または物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を使用して構成され得る。PSBCHは、第一の無線デバイスによって、ブロードキャスト情報を第二の無線デバイスに送信するために使用され得る。PSBCHは、一部の点においてPBCHと類似し得る。ブロードキャスト情報は、例えば、スロットフォーマット表示、リソースプール情報、サイドリンクシステムフレーム番号、または任意の他の適切なブロードキャスト情報を含み得る。PSFCHは、第一の無線デバイスによって、フィードバック情報を第二の無線デバイスに送信するために使用され得る。フィードバック情報は、例えば、HARQフィードバック情報を含み得る。PSDCHは、第一の無線デバイスによって、ディスカバリー情報を第二の無線デバイスに送信するために使用され得る。ディスカバリー情報は、その存在および/またはサービスの可用性を、そのエリア内の他の無線デバイスに信号を送るために、無線デバイスによって使用され得る。PSCCHは、第一の無線デバイスによって、サイドリンク制御情報(SCI)を第二の無線デバイスに送信するために使用され得る。PSCCHは、PDCCHおよび/またはPUCCHといくつかの点で類似し得る。制御情報は、例えば、時間/周波数リソース割り当て情報(RBサイズ、再送信数など)、復調関連情報(DMRS、MCS、RVなど)、送信無線デバイスおよび/または受信無線デバイス、プロセス識別子(HARQなど)の識別情報、または任意の他の適切な制御情報を含み得る。PSCCHは、サイドリンク送信のためにサイドリンクリソースを割り当て、優先順位を付け、および/または確保するために使用され得る。PSSCHは、データおよび/またはネットワーク情報を第二の無線デバイスに送信および/または中継するために、第一の無線デバイスによって使用され得る。PSSCHは、一部の点において、PDSCHおよび/またはPUSCHに類似し得る。サイドリンクチャネルの各々は、一つまたは複数の復調基準信号と関連付けられてもよい。サイドリンク動作は、サイドリンク同期信号を利用して、サイドリンク動作のタイミングを確立し得る。サイドリンク動作のために構成される無線デバイスは、例えば、PSBCHでサイドリンク同期信号を送信し得る。サイドリンク同期信号は、プライマリーサイドリンク同期信号(PSSS)およびセカンダリーサイドリンク同期信号(SSSS)を含み得る。
【0205】
サイドリンクリソースは、任意の適切な様式で無線デバイスに構成され得る。無線デバイスは、サイドリンク用に事前構成されてもよく、例えば、サイドリンクリソース情報で事前構成され得る。追加的または代替的に、ネットワークは、サイドリンク用のリソースプールに関連するシステム情報をブロードキャストし得る。追加的または代替的に、ネットワークは、専用サイドリンク構成を有する特定の無線デバイスを構成し得る。構成は、サイドリンク動作(例えば、サイドリンクバンドの組み合わせを構成する)に使用されるサイドリンクリソースを識別し得る。
【0206】
無線デバイスは、異なるモード、例えば、支援モード(モード1と呼んでもよい)または自律モード(モード2と呼んでもよい)で動作し得る。モード選択は、無線デバイスのカバレッジステータス、無線デバイスの無線リソース制御ステータス、ネットワークからの情報および/または命令、および/またはその他の任意の適切な要因に基づきもよい。例えば、無線デバイスがアイドルまたは非アクティブである場合、または無線デバイスがネットワークカバレッジの範囲外である場合、無線デバイスは、自律モードで動作するように選択し得る。例えば、無線デバイスが接続されるモード(例えば、基地局に接続される)にある場合、無線デバイスは、支援モードで動作するよう(または基地局によって動作するよう命令される)選択し得る。例えば、ネットワーク(例えば、基地局)は、接続される無線デバイスに、特定のモードで動作するよう指示し得る。
【0207】
支援モードでは、無線デバイスは、ネットワークからスケジューリングを要求し得る。例えば、無線デバイスは、スケジューリング要求をネットワークに送信してもよく、ネットワークは、無線デバイスにサイドリンクリソースを割り当ててもよい。支援モードは、ネットワーク支援モード、gNB支援モード、または基地局支援モードと呼んでもよい。自律モードでは、無線デバイスは、一つまたは複数のリソースプール(例えば、事前構成またはネットワーク割り当てのリソースプール)内の測定値に基づきサイドリンクリソースを選択し、サイドリンクリソース選択は他の無線デバイスによってなされ、および/または他の無線デバイスのサイドリンクリソース使用を選択し得る。
【0208】
サイドリンクリソースを選択するために、無線デバイスは、感知ウィンドウおよび選択ウィンドウを観察し得る。感知ウィンドウの間、無線デバイスは、サイドリンクリソースプールを使用して、他の無線デバイスによって送信されたSCIを観察し得る。SCIは、サイドリンク送信に対し使用および/または確保され得るリソースを識別し得る。SCIで識別されたリソースに基づき、無線デバイスは、選択ウィンドウ内のリソース(例えば、SCIで識別されたリソースとは異なるリソース)を選択し得る。無線デバイスは、選択されたサイドリンクリソースを使用して送信し得る。
【0209】
図18は、サイドリンク動作のためのリソースプールの実施例を示す。無線デバイスは、一つまたは複数のサイドリンクセルを使用して動作し得る。サイドリンクセルは、一つまたは複数のリソースプールを含み得る。各リソースプールは、特定のモード(例えば、支援または自律)に従って動作するよう構成され得る。リソースプールは、リソースユニットに分割され得る。周波数ドメインでは、各リソースユニットは、例えば、サブチャネルと呼んでもよい一つまたは複数のリソースブロックを含んでもよい。時間ドメインで、各リソースユニットは、例えば、一つまたは複数のスロット、一つまたは複数のサブフレーム、および/または一つまたは複数のOFDMシンボルを含み得る。リソースプールは、周波数ドメインおよび/または時間ドメインにおいて連続的または非連続的であり得る(例えば、連続的リソースユニットまたは非連続的リソースユニットを含む)。リソースプールは、繰り返しリソースプール部分に分割され得る。リソースプールは、一つまたは複数の無線デバイス間で共有され得る。各無線デバイスは、例えば、衝突を避けるために、異なるリソースユニットを使用して送信を試みることができる。
【0210】
サイドリンクリソースプールは、任意の適切な様式で配置され得る。図では、例示的なリソースプールは、時間ドメイン内で非連続であり、単一のサイドリンクBWPに限定される。リソースプールの実施例では、周波数リソースは、単位時間当たりNfリソースユニットに分割され、ゼロからNf‐1まで番号付けされる。例示的なリソースプールは、k単位時間ごとに繰り返される複数の部分(この実施例では非連続)を含んでもよい。この図では、時間リソースにはn、n+1,...,n+k、n+k+1,...,などの番号が付けられている。
【0211】
無線デバイスは、リソースプールから一つまたは複数のリソースユニットを送信するために選択し得る。例示的なリソースプールでは、無線デバイスはサイドリンク送信用のリソースユニット(n,0)を選択する。無線デバイスは、リソースプールの後の部分、例えば、リソースユニット(n+k,0)、リソースユニット(n+2k,0)、リソースユニット(n+3k,0)などの定期的なリソースユニットをさらに選択し得る。選択は、例えば、リソースユニット(n、0)を使用する通信が、サイドリンクリソースプールを共有する無線デバイスのサイドリンク送信と衝突しない(または衝突する可能性が低い)という決定に基づきもよい。決定は、例えば、リソースプールを共有する他の無線デバイスの挙動に基づきもよい。例えば、リソースユニット(n-k、0)でサイドリンク送信が検出されない場合、無線デバイスは、リソースユニット(n、0)、リソース(n+k、0)などを選択し得る。例えば、別の無線デバイスからのサイドリンク送信がリソースユニット(n-k、1)で検出される場合、無線デバイスは、リソースユニット(n、1)、リソース(n+k、1)などの選択を回避し得る。
【0212】
異なるサイドリンク物理チャネルでは、異なるリソースプールを使用し得る。例えば、PSCCHは第一のリソースプールを使用し、PSSCHは第二のリソースプールを使用し得る。異なるリソース優先順位は、異なるリソースプールと関連付けられてもよい。例えば、第一のQoS、サービス、優先度、および/またはその他の特性に関連付けられるデータは、第一のリソースプールを使用し、第二のQoS、サービス、優先度、および/またはその他の特性に関連付けられるデータは、第二のリソースプールを使用し得る。例えば、ネットワーク(例えば、基地局)は、各リソースプールの優先度レベル、各リソースプールに対してサポートされるサービスなどを構成し得る。例えば、ネットワーク(例えば、基地局)は、ユニキャストUEが使用するための第一のリソースプール、グループキャストUEが使用するための第二のリソースプールなどを構成し得る。例えば、ネットワーク(例えば、基地局)は、サイドリンクデータの送信用の第一のリソースプール、ディスカバリーメッセージの送信用の第二のリソースプールなどを構成し得る。
【0213】
サイドリンク動作では、以下のシグナリングプロトコルを使用し得る。
- PC5(近接サービス)-S(シグナリング)またはSL-Sは、サイドリンク上の制御プレーンシグナリングに使用され得るサイドリンクシグナリングプロトコルを指し得る。例えば、接続確立、メンテナンスおよびリリースメッセージは、PC5-SまたはSL-Sプロトコル上で送信され得る。一実施例では、PC5-Sは、保護されていない(制御プレーン)メッセージに使用され、セキュリティまたは保護される(制御プレーン)メッセージを確立することができる。保護されていないメッセージは、制御プレーンメッセージがセキュリティ確立前に送信されることを意味し得る。保護されたメッセージは、セキュリティ確立後の制御プレーンメッセージを意味し得る。
- PC5-D(ディスカバリー)は、サイドリンク上のディスカバリー要求または応答メッセージシグナリングに使用され得るサイドリンクディスカバリー信号交換プロトコルを指し得る。
- PC5-RRCまたはSL-RRCは、UE能力情報、CSIレポート関連情報、またはAS層構成に使用され得るサイドリンク無線リソース制御プロトコルを指し得る。
【0214】
既存の技術では、トランスミッター無線デバイスは、「選択ウィンドウ」と呼ばれる第二の時間間隔内に一つまたは複数の送信リソースを選択する前に、「感知ウィンドウ」と呼ばれる第一の時間間隔の間、他の無線デバイスの一つまたは複数のサイドリンク制御信号(例えば、PSCCHまたはサイドリンク制御情報(SCI))を復号化し得る。トランスミッター無線デバイスは、他の無線デバイスによって使用するために予約されたリソースを、選択ウィンドウ内のその送信候補リソースセットから除外し得る。例えば、感知ウィンドウは、リソース(再)選択が実行される/トリガーされる前に、所定の/(事前)構成された時間ウィンドウに対して監視される時間を指してもよく、選択ウィンドウは、リソース(再)選択が実行される/トリガーされる第一の時間と、パケットの待ち時間要件を満たす第二の時間との間の時間間隔/持続時間を指し得る。トランスミッター無線デバイスは、選択ウィンドウ内でその送信候補リソースセットを決定し得る。図19は、感知動作、感知ウィンドウ、および選択ウィンドウの実施例を示す。リソース(再)選択がn番目のスロットにトリガーされてパケットを送信するとき、感知ウィンドウはn番目のスロットの前にあり、選択ウィンドウは、候補リソースセット内の候補リソースがパケットの待ち時間要件を満たすように候補リソースセットを決定することである。この動作は、「サイドリンク感知動作」と呼んでもよい。サイドリンクRSRP(SL-RSRP)の測定結果は、サイドリンク感知動作に使用され得る。サイドリンク制御チャネル/情報を復号化した後、無線デバイスは、制御チャネルによって示されたリソース上で送信されたDMRSの平均受信電力に基づき、SL-RSRPを測定し得る。具体的には、無線デバイスは、PSSCHの対応するPSCCHによって示される一つまたは複数のサブチャネルにおいて、PSSCH(以下、PSSCH-RSRPと称する)またはPSCCH(以下、PSCCH-RSRPと称する)のDMRSのRSRPを測定し得る。無線デバイスは、各候補リソースまたはサブチャネルについてPSSCH-RSRPまたはPSCCH-RSRPを測定し、測定値を閾値と比較して、対応する候補リソースが、送信候補リソースのセットから除外されるかどうかを決定することができる。測定されるSL-RSRPを(感知)閾値と比較すると、SL-RSRPが閾値よりも大きい場合、対応するリソースは、送信候補リソースのセットから除外され得る。感知閾値は、受信したサイドリンク制御チャネル/情報によって示される優先度値およびトランスミッター無線デバイスの優先度値によって決定され得る。例えば、メモリー内に格納される基地局または事前構成は、無線デバイスに感知閾値のセットを構成し得る。図20は、感知閾値のセットの例を示す。トランスミッター無線デバイスの優先度レベル(図では「Tx優先度」と呼んでいる)と受信サイドリンク制御チャネルによって示される優先度レベル(図では「Rx優先度」と呼んでいる)の優先度レベルの組み合わせごとに、複数の感知閾値がある。Th(i,j)は、トランスミッター無線デバイスのi番目の優先度レベルと受信サイドリンク制御チャネルのj番目の優先度レベルの感知閾値を表す。SL-RSRPベースのリソース除外後、残りのリソースが候補リソース全体のX%(例えば、X=20)未満である場合、トランスミッター無線デバイスは、閾値をY dB(例えば、Y=3)増加させて、SL-RSRPベースのリソース除外手順を再び進めてもよい。残りのリソース量が候補リソース全体のX%を超える場合、トランスミッター無線デバイスは、残りの候補リソースを上位層に報告し、上位層は、残りの候補リソースの中から一つまたは複数の送信リソースを選択し得る。一つまたは複数の送信リソースは、残りの候補リソースからランダムに選択され得る。図21は、既存の感知およびリソース選択の手順の例を示す。要約すると、無線デバイスは、候補リソースの測定されるSL-RSRPが閾値より大きくなり、他のUEの進行中の送信に対する潜在的な干渉を回避し得る、候補リソースを除外し得る。既存の方法は、トランスミッター無線デバイスが、感知動作を使用して他のトランスミッター無線デバイスによって使用されるリソースを回避する方法である。送信無線デバイスは、レシーバ無線デバイスの観点から最適なリソースを選択しえない。
【0215】
既存の技術では、トランスミッター無線デバイスの感知カバレッジが十分でない場合、例えば、レシーバ無線デバイスの近くに強力な干渉無線デバイスがあるが、トランスミッター無線デバイスはそれを検出できない場合、トランスミッター無線デバイスは、レシーバ無線デバイスに対して貧弱なリソースを選択し得る。貧弱なリソースは、強力な干渉を有しえ、貧弱なリソース上の復号化性能は低下し得る。この問題は、隠されたノード問題と呼ばれることがある。
【0216】
図22は、隠されたノード問題の例を示す。図では、無線デバイス#1および#3は、同じリソースを使用するが、無線デバイス#1は、無線デバイス#3の信号を検出できないか、またはSL-RSRPの弱い測定値を測定することができると仮定することができる。無線デバイス#2は、無線デバイス#1の信号の送信を受信し得るが、無線デバイス#3からの強い干渉を受けえる。
【0217】
第一の無線デバイスがユニキャストで第二の無線デバイスと通信すると仮定すると、既存の技術では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスによって使用されるリソースを差別化せず、RSRP測定結果を使用して、リソース除外動作およびリソース選択動作を実行し得る。例えば、第二の無線デバイスは、特定のスロットでサイドリンク送信を送信するためのリソースを選択し得る。既存の技術に基づき、第一の無線デバイスが第二の無線デバイスからサイドリンク制御情報を受信した可能性があるが、第一の無線デバイスが同じスロット内の第二のリソースを選択し得る。第二のリソースおよびリソースは、周波数ドメインでは重複しえないが、時間ドメインでは重複し得る。この場合、第一の無線デバイスは、無線デバイスが同時に一緒に受信および送信することができえないため、第二の無線デバイスと通信できえない。この問題は、半二重問題と呼ばれる場合がある。
【0218】
図23Aは、(サイドリンク)信号を交換する二つの無線デバイスの例を示す。無線デバイス#1はスロットnのサイドリンク信号を送信し、無線デバイス#2はスロットnのサイドリンク信号を送信する。図23Bは、二つの無線デバイスのためのリソース選択の例を示す。二つの無線デバイスがサイドリンク信号を同時に送信する場合(例えば、スロットn)、無線デバイスが、全二重トランシーバーが同時に送信および受信できることを意味する全二重トランシーバーを備えていない場合、無線デバイスはサイドリンク信号を同時に受信することができない。無線デバイス#1が感知およびリソース選択手順を行っている時、無線デバイス#1が無線デバイス#2によって使用されるリソースを認識できない場合、無線デバイス#1は、同じスロット内のリソースを選択し得る。
【0219】
半二重問題および/または隠されたノード問題を避けるために、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスによって使用されるリソースを特別に処理することができる。例えば、第二の無線デバイスによって使用されるリソースのスロットに含まれる他のリソースは、第一の無線デバイスの候補リソースセットまたはリソース選択から優先的に除外され得る。この操作では、第一の無線デバイスは、特定のリソースが第二の無線デバイスによって使用されることを知ることができてもよく、またこのために、サイドリンク制御情報(SCI)に示されるソースIDまたは宛先IDが使用され得る。例えば、第一の無線デバイスが特定のリソースから送信されたSCIを復号化する場合、SCIによって示される宛先IDが第一の無線デバイスのIDと同じである場合、リソースは、第二の無線デバイスによって使用されるとして決定され得る。
【0220】
既存の技術では、ソースID情報および/または宛先ID情報は、第二の段階SCIを介して伝達され得る。SCIは、二つのカテゴリーに分けられてもよく、第一のカテゴリーは、感知動作に使用される情報を含んでもよく、第二のカテゴリーは、HARQ結合および/またはCSIフィードバック動作に使用される情報を含んでもよい。例えば、第一のカテゴリーは、リソース割り当て情報、リソース予約期間、優先度レベル、DMRSポートの数、MCS、および第二の段階SCIのサイズを示し得る。例えば、第二のカテゴリーは、HARQプロセス番号、NDI、RV、ソースID、宛先ID、CSI要求、ゾーンID、通信範囲要件、HARQフィードバック有効/無効インジケーター、およびキャストタイプインジケーターを示し得る。第一のカテゴリーは、任意のキャストタイプに使用され得るが、第二のカテゴリーは、グループキャストまたはユニキャストに使用され得る。無線デバイスは、第一の段階SCIを介して第一のカテゴリー情報を送信し、第二の段階SCIを介して第二のカテゴリー情報を送信し得る。二つの段階SCIは別々に符号化されてもよく、そのため無線デバイスは別々に復号化することができる。既存の技術では、感知動作は、感知動作に必要な全ての情報が第一の段階SCIを介して示され得るため、第二の段階SCIを必要としえない。IDベースのリソース除外に戻ると、第一の無線デバイスが、第二の無線デバイスによって特定のリソースが使用されることを知りたがる場合、第二の段階SCI復号化が必要である。これは、第一の無線デバイスが、感知手順中に第一の段階SCIおよび第二の段階SCIを全て復号しようとする必要があり、これは、第二の段階SCIを復号化するために、感知動作の完了にさらに時間を要しえるため、計算または復号化の複雑さを増大させ、また、感知動作遅延を増大させ得ることを意味する。
【0221】
本開示の例示的実施形態は、無線デバイス支援リソース選択の方法を画定する。例示的実施形態は、無線デバイス間のリソースセット情報の交換、およびリソースセットに基づき一つまたは複数の送信リソースを選択する手順または方法を定義する。例えば、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、候補リソースセットからリソースを除外するためのリソースセットを示すメッセージを受信し得る。第一の無線デバイスは、最初に、リソースセットによって示されるリソースを候補リソースセットから除外し、次いで、残りの候補リソースセットに対して感知およびリソース選択手順を実行し得る。例示的実施形態はまた、第二の無線デバイスから第一の無線デバイスへ候補リソースセットを示すための手順または方法を定義する。例えば、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、候補リソースセットを示すメッセージを受信さしてもよく、第一の無線デバイスは、感知手順をスキップし、候補リソースセットに対して選択的に感知手順を実行してもよく、または感知手順の後、感知に基づき第一の候補リソースセットと、第二の無線デバイスによって提供される第二の候補リソースセットとの交差を決定し得る。例示的実施形態に基づき、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスによって観察される弱い干渉を有する、より良いリソースまたはリソースを選択し得る。さらに、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスとの半二重問題を回避し、復号化性能が向上し得る。本開示のこれらおよび他の特徴を以下に説明する。
【0222】
例示的実施形態では、第一の無線は、第二の無線デバイスから、リソースプール内の複数のサブセットから第一のサブセットを示す構成メッセージを受信し得る。例えば、リソースプールは、時間ドメイン内の複数のサブセットに分割され得る。リソースプールでは、第一のサブセットは、全ての偶数スロットを含んでもよく、第二のサブセットは、全ての奇数スロットを含んでもよい。サブセットの数が増加すると、リソースプール内のn番目のサブセットは、スロットのグループの各スロットが、mod(サイドリンクスロットインデックス、サブセットの#)=n-1を満たす、スロットのグループを含んでもよく、ここで、mod(a,b)は、aおよびbのモジュール動作である(bによるaの分割後の残差)。図24Aは、サブセットの数が2である場合に、時間ドメイン内のリソースプールパーティション化の例を示す。図24Bは、サブセットの数が4である場合に、時間ドメイン内のリソースプールパーティション化の例を示す。各スロットの番号は、サブセット番号を示す。複数のサブセットが時間的に分離される場合、半二重問題を回避できる。例えば、リソースプールは、周波数ドメイン内の複数のサブセットに分割され得る。リソースプールでは、第一のサブセットは、RBまたはサブチャネルの第一のグループを含んでもよく、第二のサブセットは、サブチャネルのRBの第二のグループを含んでもよい。サブセットの数が増加する場合、より多くの周波数分割を使用し得る。図25Aは、サブセットの数が2である場合に、周波数ドメインにおけるリソースプールパーティション化の例を示す。図25Bは、サブセットの数が4である場合に、周波数ドメインにおけるリソースプールパーティション化の例を示す。複数のサブセットが周波数ドメインで分離される場合、帯域内放射(IBE)干渉が軽減され、一つのサブセットを使用するパケット待ち時間が低減され得る。例えば、リソースプールは、時間および周波数ドメインにおいて複数のサブセットに分割され得る。二つのパラメーターを使用し得る。1)N:時間ドメイン分割、および2)M:周波数ドメイン分割。各時間および周波数ドメインの分割は、最初にある軸(例えば、最初に時間または最初に周波数)で連続的にインデックス付けされてもよく、各インデックスは、モジュール動作を適用してサブセットインデックスを決定し得る。図26Aおよび26Bは、時間および周波数ドメインにおけるリソースプールパーティション化の例を示す。図26Aでは、N=2およびM=2、ならびに周波数の第一のインデクシングが適用されると仮定される。各サブセットにはNスロットごとにリソースがあるため、遅延の問題が軽減される場合がある。図26Bでは、N=2およびM=3、周波数の第一のインデクシングが適用されると仮定される。一実施例に基づき、半二重問題は軽減されてもよく、IBE干渉も軽減され得る。
【0223】
一実施例では、第二の無線デバイスは、第一の無線デバイスに、複数のサブセットのサブセットインデックスを第一の無線デバイスに示す構成メッセージを送信し得る。構成メッセージは、リソースプールパーティション化構成のNおよび/またはM値をさらに含んでもよい。一実施例では、構成メッセージはさらに、サブセットの数を含んでもよい。一実施例では、第二の無線デバイスは、ビットマップを示す構成メッセージを送信し得る。ビットマップは、所定の長さまたは構成される長さを有するビット配列を含んでもよい。構成メッセージは、ビットマップの開始オフセットおよび/またはビットマップの数の繰り返しをさらに含み得る。ビットマップの長さ、開始オフセットおよび/または繰返し数は、SIBまたはRRCを介して基地局によって構成されてもよく、またはこれらは、PC5-RRCまたはサイドリンクMAC CEまたはSCIを介して無線デバイスによって構成され得る。第一のアプローチは、シグナリングビットサイズの決定を容易にし得るが、第二のアプローチは、リソースサブセットのよりダイナミックな表示に使用され得る。このアプローチは、時間ドメインサブセット表示のより優れた柔軟性を提供し得る。一実施例では、第二の無線デバイスは、ビットマップおよび周波数リソース(または分割)インデックスを示す構成メッセージを送信し得る。このアプローチは、第二の無線デバイスの観点から、周波数ドメインをさらに制限し得る。
【0224】
一実施例では、第一の無線デバイスは、リソースプール内の複数のサブセットから、第一のサブセット以外の第二のサブセットを選択し得る。例えば、第一の無線デバイスは、第一のサブセットを候補リソースセットから除外し、候補リソースセットからの残りのリソースセットによって第二のサブセットを決定し得る。第一のサブセットは、それを使用して第二の無線に示され得る。例えば、第二の無線デバイスは、第二の無線デバイスのリソース選択に基づき、第一のサブセットを決定し得る。例えば、第二の無線デバイスは、可能な限り、送信リソースとオーバーラップするサブセットを示し得る。第二の無線デバイスは、サブセットを示す構成メッセージを第一の無線デバイスに送信し得る。第一の無線デバイスが第一のサブセットを除外する場合、半二重問題を回避できることを意味する。例えば、第二の無線デバイスは、感知に基づきサブセットを特定してもよく、例えば、第二の無線デバイスは、SL-RSRP測定に基づき、サブセットが最悪のリソースとできるだけ多くオーバーラップすることを示し得る。第二の無線デバイスは、サブセットを示す構成メッセージを第一の無線デバイスに送信し得る。第一の無線デバイスは、最悪の事態または強力な干渉を被るリソースの選択を回避し得る。図27Aおよび27Bは、リソース除外の例を示す。無線デバイス#2は、サブセットインデックス#0を示してもよく、無線デバイス#1は、サブセット#0内のリソースを除外し得る。無線デバイス#1は、サブセット#1のみ内の一つまたは複数の送信リソースを選択することができる。
【0225】
一実施例では、第二のサブセットの複数の候補がある場合、第一の無線デバイスは、半二重問題を考慮してサブセットを選択し得る。例えば、図26Bの実施例では、第二の無線デバイスが第一の無線デバイスに、サブセットインデックス#0を示す場合、サブセットインデックス#1および#2は除外されてもよく、第一の無線デバイスは、サブセットインデックス#3,4,5の中から一つのサブセットを選択し得る。第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスによって示される第一のサブセットに基づき、第二のサブセットを選択し得る。実施例に基づき、無線デバイスは半二重の問題を回避し得る。
【0226】
一実施例では、リソースプール内のサブセットの数は、グループ内の無線デバイスの数に基づき決定され得る。例えば、ユニキャストグループ、二つのサブセットで十分であってもよく、四つの無線デバイス含むグループキャスト、四つのサブセットを使用し得る。グループ内の無線デバイスの数が多すぎる場合、残りのサブセットは空であってもよく、または非常にわずかな時間および/または周波数リソースを含んでもよい。これを避けるために、サブセットの数は、グループ内の無線デバイスの数と同じではあり得ない。例えば、サブセットの数と、グループ内の無線デバイスの数との間のマッピングテーブルがあり得る。図28は、グループ内のサブセット数と無線デバイス数との間のマッピングテーブルの例を示す。マッピングテーブルは、基地局または無線デバイスによって構成され得る。例えば、基地局は、SIBまたはRRCを介して、マッピングテーブルを示す構成メッセージを無線デバイスに送信し得る。
【0227】
一実施例では、第二の無線デバイスが、第一のサブセットを示すために構成メッセージを第一の無線デバイスに送信するとき、構成メッセージが、PC5-RRCまたはPC5-SまたはサイドリンクMAC CEメッセージを介して伝達され得る。第一の無線デバイスおよび第二の無線デバイスが、接続要求または接続確立を送信し得るとき、構成メッセージは、第一の無線デバイスまたは第二の無線デバイスに対して送信または受信され得る。これらの上位層信号(例えば、PC5-RRC、PC5-S、またはサイドリンクMAC CE)は、長期ベースで送信され得る。第一の無線デバイスは、感知またはリソース選択手順において第二の段階SCIを復号化する必要がない場合がありそのため、実装の複雑さまたはSCI復号化の待ち時間が低減され得る。
【0228】
一実施例では、第二の無線デバイスが、第一のサブセットを示すために構成メッセージを第一の無線デバイスに送信するとき、構成メッセージはサイドリンク制御情報を介して伝達され得る。このアプローチは、第一のサブセットのよりダイナミックな表示に使用され得る。構成メッセージは、第二の段階SCIを介して送信され得る。第二の段階SCIを過剰に復号化することを避けるために、第一の段階SCIでは、抽象化されたアイデンティティ(ID)情報が、予約されたフィールドを使用することによって示され得る。抽象化されたIDは、ソースIDおよび/または宛先IDに基づき作製され得る。ソースIDおよび/または宛先IDは、第二の段階SCIを介して送信され得る。例えば、抽象化されたIDは、ソースIDおよび宛先IDのXOR動作によって生成され得る。さらに、XORed IDは、ビットサイズを小さくするために切り捨てられてもよい。例えば、第二の無線デバイスは、第一の無線デバイスに、第一の段階SCIの予約されたフィールドを介して縮小されたサイズ、および/または抽象化された(例えば、単一のIDは、ソースIDおよび宛先IDに基づき決定され得る)情報を有するIDフィールドを送信してもよく、第二の無線デバイスは、第一の無線デバイスに、第二の段階SCIを介して第一のサブセットを示す構成メッセージを送信し得る。縮小されたサイズおよび/または抽象化された(識別)情報を有するIDに基づき、第一の無線デバイスは、感知手順中に第二の段階SCI復号化を行うかどうかを決定し得る。サイズの減少または抽象化のために、不必要な第二の段階SCIの復号化が発生し得るが、復号化された第二の段階SCIには、一つまたは複数の必要な第二の段階SCIが存在し得る。一部の実施例に基づき、第二の段階SCI復号化の複雑さは低減されてもよく、より動的なリソースサブセット表示がサポートされ得る。
【0229】
一実施例では、第一の無線デバイスは、第二のサブセットから一つまたは複数の送信リソースを選択し得る。第二の無線デバイスによって示されるいくつかの最悪のリソースは、すでに除外され得るため、第一の無線デバイスは、より良好な送信リソースの選択肢を有し得る。既存のリソース選択手順では、無線デバイスは、リソースプール内の候補リソース内の残りのリソース量(例えば、X%)を評価し得る。残りのリソースの量がX%よりも大きい場合、残りのリソースは、上位層(例えば、MAC層)に報告され得る。そうでない場合、無線デバイスは、感知閾値を増加させ、X%の残りのリソースを満たすまでこの手順を繰り返し得る。この手順は、幾つかの反復があり得る。追加リソース除外ステップが適用される場合、X%を評価するための総候補リソース(Z)の数が減少し得る。例えば、第一のサブセットを候補リソース全体から除外することによって、Y%リソースが候補リソースから除外される場合、Z*Yリソースが、候補リソース全体の数であり得る。異なる方法で、X%を評価することが、残りのリソースを上位層に報告するために、X*Y%を評価することに変更され得る。いくつかの例に基づき、リソース選択/除外に対する反復回数、またはリソース選択処理遅延が減少され得る。
【0230】
一実施例では、第一の無線デバイスは、一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信し得る。一つまたは複数のトランスポートブロックは、第二の無線に送信され得る。一つまたは複数のトランスポートブロックは、第三の無線デバイスに送信され得る。第三の無線デバイスは、第一の無線デバイスおよび/または第二の無線デバイスと同じグループ内の無線デバイスであり得る。
【0231】
例示的実施形態では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、リソースプール内の複数のサブセットからサブセットを示す構成メッセージを受信し得る。上述のサブセット表示アプローチのいずれかが、サブセット表示に使用され得ることに留意されたい。第二の無線デバイスが、追加の候補リソースセット(例えば、リソースプール内の複数のサブセットからのサブセット)を示す場合、第一の無線デバイスは、リソース選択のためにそれを考慮し得る。例えば、第一の無線デバイスは、感知に基づき、サブセットから一つまたは複数の送信リソースを選択し得る。第一の無線デバイスは、パケット遅延バジェットに基づき、候補リソースセットを決定し得る。これは、選択ウィンドウサイズが、パケット遅延バジェットに基づき決定され得ることを意味する。候補リソースセットでは、第一の無線デバイスは、最初に、候補リソースセットと第二の無線デバイスによって示されるサブセットとの交差に基づき、第二の候補リソースセットを決定し得る。第一の無線デバイスは、第二の候補リソースセットから一つまたは複数の送信リソースを選択することができる。図29は、例示的実施形態の図の例を示す。第二の無線デバイスは、リソースプール内のサブセットを示し得る。第一の無線デバイスは、サブセット内の送信リソースを選択し得る。破線のボックス領域は、第二の候補リソースセットを意味する。このアプローチでは、感知の複雑さが低減され得る。この図では、リソースAは、第一の無線デバイスのリソース選択に影響を与ええない。なぜなら、リソースAの予約が、第二の候補リソースセットにありえないからである。従って、第一の無線デバイスは、リソースAに対する感知動作をスキップしてもよく、これにより、感知動作に対する復号化の複雑さおよび電池消費を低減することができる。
【0232】
例示的実施形態では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、第二の無線デバイスのための一つまたは複数の第一の候補リソースを含むメッセージを受信し得る。第一の無線デバイスは、感知に基づき、一つまたは複数の第二の候補リソースを決定し得る。感知は、サイドリンク基準信号パワー(SL-RSRP)を測定すること、およびSL-RSRPに基づき、閾値と比較して、候補リソースセット中の一つまたは複数のリソースを除外すること、除外に基づき、候補リソースセットから一つまたは複数の第二の候補リソースを決定することを含み得る。図30は、リソース選択手順の例を示す。第二の無線デバイスは、第一の無線デバイスに、感知または送信リソースの選択に基づき、一つまたは複数の第一の候補リソースを示し得る。第一の無線デバイスは、感知手順を実行し、一つまたは複数の第二の候補リソースを決定し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第一の候補リソースと一つまたは複数の第二の候補リソースの交差に基づき、一つまたは複数の第三の候補リソースを決定し得る。この図では、重複した部分は、一つまたは複数の第三の候補リソースである。第一の無線デバイスは、第三の候補リソースを上位層(例えば、MAC層)に報告してもよく、上位層は、一つまたは複数の送信リソースを決定し得る。一実施例では、第一の無線デバイスは、既存の動作と同じ一つまたは複数の第二の候補リソースを報告し得る。MAC層は、一つまたは複数の第一の候補リソースと一つまたは複数の第二の候補リソースとの交差に基づき、一つまたは複数の第三の候補リソースを決定することができる。アプローチ間の差異は、どの層(例えば、PHY層またはMAC層)が、この動作を担当するかであり得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第三の候補リソースから一つまたは複数の送信リソースを選択し、一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信し得る。実施例に基づき、無線デバイスは、既存の手順を可能な限り維持し得るが、交差するリソースを決定することにより、無線デバイスは、サイドリンク送信のためのより良いリソースを選択し得る。
【0233】
例示的実施形態では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、第二の無線デバイスのための一つまたは複数の第一の候補リソースを含むメッセージを受信し得る。メッセージの受信に応答して、第一の無線は、一つまたは複数の候補リソースを決定するための感知動作をスキップし得る。
【0234】
これにより、時間ウィンドウに対する感知動作を感知またはスキップするための処理遅延が低減され得る。例えば、スキップ感知動作の期間または時間ウィンドウは、(事前)構成または固定され得る。例えば、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスに、リソース選択のための支援情報の要求を示す第一の構成メッセージを送信し得る。第二の無線デバイスは、第一の無線デバイスに、一つまたは複数の第一の候補リソースを支援情報として示す第二の構成メッセージを送信し得る。第二の構成メッセージは、支援情報の有効性のための時間ウィンドウのサイズをさらに含み得る。時間ウィンドウのサイズは、チャネル変動または移動性に基づき第二の無線デバイスによって(事前)構成され得る。車両速度に基づき、ウィンドウサイズは決定され得る。例えば、時間ウィンドウのサイズは、基地局によって(事前)構成され得る。基地局は、第一の無線デバイスに、ウィンドウのサイズまたは感知動作をスキップするためのタイマーを示す構成メッセージを送信し得る。第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスが受信された時間からの支援情報があるときに、感知動作をスキップするためのタイマーを開始するためにトリガーされ得る。構成メッセージは、RRCまたはSIBを介して送信され得る。図31は、信号流れの実施例を示す。
【0235】
第一の無線デバイスは、第一の候補リソースを上位層(例えば、MAC層)に報告してもよく、またはMAC層は、感知に基づきより下位層(例えば、PHY層)によって報告される場合、一つまたは複数の第二の候補リソースを無視し得る。図32は、リソース選択の例を示す。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第一の候補リソースから一つまたは複数の送信リソースを選択し、一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信し得る。一つまたは複数のトランスポートブロックは、第二の無線デバイスに送信され得る。一実施例では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスに、リソース選択トリガー時間およびパケット遅延バジェットを示す構成メッセージを送信し得る。構成メッセージは、リソース再選択トリガー時間および選択ウィンドウの開始時間の間の処理遅延(または処理遅延の能力、ここでその能力は、処理遅延を間接的に示し得る)をさらに含み得る。これらのパラメーターは、第二の無線デバイスからの一つまたは複数の第一の候補リソースを提供するのに有用であり得る。第二の無線デバイスは、リソース再選択トリガー時間(例えば、スロット)、パケット遅延バジェット、リソース再選択トリガー時間および選択ウィンドウの開始時間の間の処理遅延などのパラメーターの少なくとも一つに基づき、一つまたは複数の第一の候補リソースを決定し得る。
【0236】
例示的実施形態では、第一の無線デバイスは、基地局から、無線デバイス支援リソース選択の有効化または無効化の表示を示すメッセージを受信し得る。例えば、メッセージは、SIBまたはRRCメッセージであり得る。リソースのサブセットまたは一つまたは複数のリソースを提供する第二の無線デバイスについて異なる段落で言及された任意の実施例または実施形態は、無線デバイス支援リソース選択として呼ばれ得る。表示が有効であると示される場合、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、第一の無線デバイスのリソース選択のためのリソースのサブセットまたは一つまたは複数のリソースを受信し得る。表示は、リソースプールまたは無線デバイスのグループ、または帯域幅部分またはキャリアに適用され得る。一部のシナリオでは、例えば、干渉制限シナリオでは、トランスミッター側感知動作は正確ではなく、システム性能は十分ではあり得ない。この場合、基地局は、無線デバイス支援リソース選択操作がリソースプールに対して有効になっていることを示し得る。リソースプールを選択する無線デバイスは、レシーバ無線デバイスまたは同じグループ内の他の無線デバイスからの何らかの支援情報を有し得る。実施例に基づき、全体的なシステム性能またはパケット受信比が、向上され得る。
【0237】
例示的実施形態では、第一の無線デバイスは、基地局から、無線デバイス支援リソース選択方法のオプションを示すメッセージを受信し得る。例えば、メッセージは、SIBまたはRRCメッセージであり得る。リソースのサブセットまたは一つまたは複数のリソースを提供する第二の無線デバイスについて異なる段落で言及された任意の実施例または実施形態は、無線デバイス支援リソース選択方法として呼ばれ得る。基地局は、一つのオプションを選択し、それを無線デバイスに示し得る。第二の無線デバイスは、第一の無線デバイスのためのリソース選択を助けるためにリソースのサブセットを示し得る。
【0238】
一実施例では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、リソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースを示す構成メッセージを受信し得る。第一の無線デバイスは、リソースプール内の一つまたは複数の第一のリソースに基づき、一つまたは複数の第二のリソースを選択し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の選択リソースから一つまたは複数の送信リソースを選択し得る。第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスに、一つまたは複数の送信リソースを介して、一つまたは複数のトランスポートブロックを送信し得る。
【0239】
一実施例では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、リソースプール内の複数のサブセットからの第一のサブセットを示す構成メッセージを受信し得る。第一の無線デバイスは、リソースプール内の複数のサブセットから、第一のサブセット以外の第二のサブセットを選択し得る。第一の無線デバイスは、第二のサブセットから一つまたは複数の送信リソースを選択し得る。第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスに、一つまたは複数の送信リソースを介して、一つまたは複数のトランスポートブロックを送信し得る。例えば、リソースプール内の複数のサブセットのサブセットは、他のサブセットと時間的に分離されたリソースを含んでもよい。例えば、メッセージは、サイドリンク無線リソース制御メッセージを介して受信され得る。例えば、第一の無線デバイスおよび第二の無線デバイスは、グループに属し得る。例えば、サブセットの数は、グループ内のメンバーの数に基づき決定され得る。例えば、グループは、ユニキャストグループまたはグループキャストグループであり得る。例えば、リソースプール内の複数のサブセットからのサブセットは、リソースプール内に一つまたは複数のスロットを含んでもよい。
【0240】
一実施例では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、リソースプール内の複数のサブセットからの第一のサブセットを示す構成メッセージを受信し得る。第一の無線デバイスは、感知に基づき、サブセットから一つまたは複数の送信リソースを選択し得る。第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスに、一つまたは複数の送信リソースを介して、一つまたは複数のトランスポートブロックを送信し得る。例えば、構成メッセージは、サイドリンク無線リソース制御メッセージを介して受信され得る。
【0241】
一例では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、第二の無線デバイスのための一つまたは複数の第一の候補リソースを含むメッセージを受信することができる。第一の無線デバイスは、感知に基づき、一つまたは複数の第二の候補リソースを決定し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第一の候補リソースと一つまたは複数の第二の候補リソースの交差に基づき、一つまたは複数の第三の候補リソースを決定し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第三の候補リソースから一つまたは複数の送信リソースを選択し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することができる。
【0242】
一例では、第一の無線デバイスは、第二の無線デバイスから、第二の無線デバイスのための一つまたは複数の第一の候補リソースを含むメッセージを受信することができる。メッセージの受信に応答して、第一の無線デバイスは、一つまたは複数の候補リソースを決定するための感知動作をスキップし得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の第一の候補リソースから一つまたは複数の送信リソースを選択し得る。第一の無線デバイスは、一つまたは複数の送信リソースを介して一つまたは複数のトランスポートブロックを送信することができる。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
【国際調査報告】