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特表2023-536400L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ
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  • 特表-L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-25
(54)【発明の名称】L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ
(51)【国際特許分類】
   H01P 1/203 20060101AFI20230818BHJP
【FI】
H01P1/203
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023503510
(86)(22)【出願日】2022-08-05
(85)【翻訳文提出日】2023-01-18
(86)【国際出願番号】 CN2022110497
(87)【国際公開番号】W WO2023016360
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】202110906392.8
(32)【優先日】2021-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518371489
【氏名又は名称】南京郵電大学
【氏名又は名称原語表記】NANJING UNIVERSITY OF POSTS AND TELECOMMUNICATIONS
【住所又は居所原語表記】No.66 Xin Mofan Road, Gulou Nanjing, Jiangsu 210003 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】許鋒
(72)【発明者】
【氏名】張笑
【テーマコード(参考)】
5J006
【Fターム(参考)】
5J006HB03
5J006JA01
5J006JA11
5J006LA21
5J006LA25
5J006NA08
5J006PA03
(57)【要約】
本発明は、L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタであって、HMCSIWを基本伝送線路とし、誘電体基板と、誘電体基板の上面に設置されたトップメタル層と、前記誘電体基板の下面に設置されたボトムメタル層とを含み、誘電体基板のトップメタル層に複数のU字形スロットをエッチングして、広帯域のマザーフィルタを実現し、トップメタル層の広い辺に2本のL字形スタブを付加し、2本のL字形スタブ間の距離は伝送ゼロ点を生成するために用いられ、誘電体基板のボトムメタル層に、それぞれ入力ポートと出力ポートの遷移領域に位置する2組の勾配矩形溝をエッチングして、阻止帯域の帯域幅を広げる、L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタである。本発明では、まず、HMCSIWの上面に3つのU字形スロットを導入して、広帯域のマザーフィルタを実現し、次に、2本のL字形スタブを介してソースと負荷を結合して、伝送ゼロ点を生成し、マザーパスバンドを2つのサブパスバンドに分割し、最終的にデュアルバンドパスフィルタを構築する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタであって、
HMCSIWを基本伝送線路とし、誘電体基板(6)と、前記誘電体基板(6)の上面に設置されたトップメタル層(5)と、前記誘電体基板(6)の下面に設置されたボトムメタル層(7)とを含み、
前記トップメタル層(5)の櫛状スタブから離れる側に複数のU字形EBG構造をエッチングして、広帯域のマザーフィルタを実現し、前記トップメタル層(5)の櫛状スタブから離れる広い辺に2本のL字形オープンスタブ(4)を付加し、
前記誘電体基板(6)の上面に、それぞれフィルタの入力端と出力端となる2本のマイクロストリップライン(8)が設置され、2本のマイクロストリップライン(8)は、それぞれ台形遷移構造を介してHMCSIWに接続され、入力端と出力端の近くに2本のL字形オープンスタブ(4)をそれぞれ導入し、2本のL字形オープンスタブ(4)の間に、伝送ゼロ点を生成するための距離が存在し、2本の前記L字形オープンスタブ(4)間の結合間隔は0.2~0.4mmの間で調整される、L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ。
【請求項2】
前記誘電体基板(6)のボトムメタル層(7)における給電口に近い位置に、勾配矩形溝(3)がエッチングされることを特徴とする、請求項1に記載のL字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ。
【請求項3】
各前記L字形オープンスタブ(4)の長さは18~20mm、各前記L字形オープンスタブ(4)の幅は4~5mmであることを特徴とする、請求項1に記載のL字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ。
【請求項4】
前記U字形EBG構造(2)では、各前記U字形EBG構造(2)の溝高さは3~4mm、溝幅は1~3mm、溝ギャップ幅は0.1~0.3mmであることを特徴とする、請求項1に記載のL字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ。
【請求項5】
前記U字形EBG構造(2)の数は3つであることを特徴とする、請求項4に記載のL字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ。
【請求項6】
各前記マイクロストリップラインのインピーダンスは50オームであることを特徴とする、請求項1に記載のL字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ。
【請求項7】
前記誘電体基板(6)の上下面に、周期的な1/4波長櫛状スタブ(1)が配列されていることを特徴とする、請求項1に記載のL字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波技術の分野に属し、具体的には、L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタに関し、特にソースと負荷が結合されたデュアルバンドパスフィルタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現代の通信技術の絶え間ない発展は、通信回路の様々な指標に対してますます高い要求を提示しており、方形導波路やマイクロストリップラインなどの従来のマイクロ波回路は、将来の新しいマイクロ波回路に対する人々の期待に応えることは困難であるため、伝送性能が高く、構造がシンプルでコンパクトな新しいマイクロ波回路を研究することは非常に意義がある。SIW(基板集積導波路)は新しい導波路構造として、近年マイクロ波回路に広く使用されているが、金属の穴あけ加工が必要なため、金属穴径が小さいと、加工にばらつきが生じやすく、SIWデバイスの精度に大きな影響を与える。CSIW(櫛状線基板集積導波路)は、SIWから派生したものであり、SIWの特性をほとんど継承しており、その1/4波長開回路櫛状線を使用して、SIWにおけるメタライズビアの加工が困難であり、能動デバイスと集積できないという困難を克服し、マイクロ波素子の適用範囲をさらに広げる。
【0003】
現代の無線通信では、様々な通信プロトコルが次々と登場し、限られた周波数スペクトル資源が極めて貴重であることから、周波数スペクトル利用率の向上が急務となっている。学者たちは、単一の周波数帯域でしか動作できない既存の通信システムを改善して、異なる周波数帯域で動作できるようにし、さらに、小型化、低損失、低コスト、集積しやすいデュアルチャネルまたはマルチチャネルのマイクロ波デバイスは研究のホットスポットとなり、フィルタはその一つである。
【0004】
近年、CSIWに基づくアンテナが数多く登場しているが、結合回路、特にデュアルバンドパスフィルタに関する研究は極めて少ない。デュアルパスバンドを実現するには、周波数帯域分離のために伝送ゼロ点を導入することができる。伝送ゼロ点の取得は、それぞれソースと負荷との結合または非隣接共振器間の交差結合によって実現されるが、これらの方法はすべて特殊なトポロジ構造を導入するため、これらのフィルタの設計プロセスでは、構造が複雑すぎるか、加工コストが高すぎることになる。そのため、構造がシンプルかつコンパクトで、加工が容易なデュアルバンドパスフィルタが検討すべき課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の技術的問題を解決するために、本発明は、L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタを提供し、伝送ゼロ点を導入することにより、周波数帯域分離を実現し、最終的にデュアルバンドパスフィルタを形成し、これは、HMCSIWを使用してデュアルバンドパスフィルタを設計する業界での試みである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下の技術的手段によって達成される。
【0007】
本発明は、U字形スロット摂動とL字形スタブを使用して、ソースと負荷を結合し、デュアルパスバンドのHMCSIWフィルタを実現し、帯域外特性をさらに最適化するために、勾配矩形溝を導入して、阻止帯域の帯域幅を広げる、L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタである。
【0008】
本発明のHMCSIWデュアルバンドパスフィルタは、HMCSIWを基本伝送線路としており、誘電体基板と、誘電体基板の上面に設置されたトップメタル層と、前記誘電体基板の下面に設置されたボトムメタル層とを含む。
【0009】
誘電体基板の上下面に、周期的な1/4波長櫛状スタブが配列され、さらに2本のマイクロストリップラインが設置され、2本のマイクロストリップラインは、それぞれ台形遷移構造を介してHMCSIW導波路に接続され、それぞれ入力ポートと出力ポートとする。
【0010】
誘電体基板のトップメタル層に複数のU字形スロットをエッチングして、広帯域のマザーフィルタを実現し、トップメタル層の広い辺に2本のL字形オープンスタブを付加し、2本のL字形オープンスタブ間の結合間隔は0.2~0.4mmの間で調整され、ソースと負荷を結合し、伝送ゼロ点を生成し、周波数帯域分離を実現し、2本のL字形オープンスタブ間の距離は伝送ゼロ点を生成するために用いられる。
【0011】
誘電体基板のボトムメタル層に、それぞれ入力ポートと出力ポートの遷移領域に位置する2組の勾配矩形溝をエッチングして、阻止帯域の帯域幅を広げる。
【0012】
本発明のさらなる改良として、各L字形オープンスタブの長さが18~20mm、各L字形オープンスタブの幅が4~5mmであり、L字形オープンスタブのサイズ及び2本のL字形オープンスタブ間の距離は、ソースと負荷の結合効果に影響を与え、それによって、伝送ゼロ点の位置に影響を与え、前記U字形EBG構造では、各前記U字形EBG構造の溝高さは3~4mm、溝幅は1~3mm、溝ギャップ幅は0.1~0.3mmである。U字形スロット、すなわち、EBGのサイズ及び周期は必要に応じて決定されるが、U字形スロットのサイズ及び隣接するU字形スロット間の距離は、マザーフィルタの性能に影響を与える。
【0013】
本発明のさらなる改良として、各前記マイクロストリップラインのインピーダンスが50オームである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以下の有益な効果を有する。本発明では、まず、HMCSIWの上面に3つのU字形スロットを導入して、広帯域のマザーフィルタを実現し、次に、2つのL字形スタブを介してソースと負荷を結合して、伝送ゼロ点を生成し、マザーパスバンドを2つのサブパスバンドに分割し、最終的にデュアルバンドパスフィルタを構築する。このプロセスでは、給電部に勾配溝を付加することにより、阻止帯域の帯域幅を広げ、前記デュアルバンドパスフィルタの帯域外抑制性能をさらに最適化し、所望の結果が得られる。
【0015】
本発明は、新規な構造、コンパクトなサイズ、簡単な加工などの特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のHMCSIWマザーフィルタの構造を示す概略上面図である。
図2】本発明のL字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタの概略構造図である。
図3】本発明のL字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタの3次元解析概略図である。
図4】本発明のL字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタのSパラメータのミュレーション結果図である。
図5】勾配矩形溝を付加する場合と付加しない場合の本発明のHMCSIWデュアルバンドパスフィルタのSパラメータの曲線比較図である。
図6】勾配矩形溝を付加する場合と付加しない場合の本発明のHMCSIWデュアルバンドパスフィルタのSパラメータの曲線比較図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面により開示するが、説明を明確にするために、多くの実務上の詳細は以下で併せて説明する。しかし、これらの実務上の詳細は、本発明を限定するために使用されるべきではないことを理解されたい。すなわち、本発明の一部の実施形態では、これらの実務上の詳細は必要ではない。
【0018】
本発明では、周波数帯域分離技術を採用してデュアルパスバンドを実現する、L字形スタブを付加したHMCSIWデュアルバンドパスフィルタを開示する。まず、広帯域のマザーフィルタを設計し、次に、L字形オープンスタブを導入し、ソースと負荷を結合し、伝送ゼロ点を生成し、マザーパスバンドを2つのサブパスバンドに分割することで、デュアルパスバンドを形成する。各前記L字形オープンスタブ4の長さは18~20mm、各前記L字形オープンスタブ4の幅は4~5mmであり、2本の前記L字形オープンスタブ4間の結合間隔は0.2~0.4mmの間で調整して、伝送ゼロ点の位置を決定する。さらに、性能を向上させるために、マイクロストリップがHMCSIWに接続される遷移領域に、勾配矩形構造をエッチングすることで、2つの遷移領域を組み合わせて小型化を実現し、より効率的なモード変換を実現でき、HMCSIWデュアルバンドパスフィルタの性能を向上させる役割を果たす。
【0019】
広帯域のマザーフィルタは、主にHMCSIW構造と3つのU字形EBGで構成され、その構造は図1に示され、HMCSIWのトップメタル層5に、3つの対称的なU字形溝をエッチングし、U字形溝を利用して伝送ゼロ点を生成し、最終的に超広帯域フィルタを形成する。U字形溝の周期は5mm、各前記U字形EBG構造2の溝高さは3~4mm、溝幅は1~3mm、溝ギャップ幅は0.1~0.3mmである。
【0020】
その後、ソースと負荷の結合構造を導入する。L字形オープンスタブのマイクロストリップラインを採用してソースと負荷の結合を実現し、具体的な実現方式としては、入力ポートと出力ポートの近くに、2本のL字形オープンスタブをそれぞれ導入し、中間にスロットを設けて、最終的に結合経路を実現するものである。この方法により、結合の強度を柔軟に制御して、複数の伝送ゼロ点を生成することができる。本実験で提案したデュアルバンドパスフィルタは、2つの給電端、すなわち、マイクロストリップライン8を直接接続することで、ソースと負荷の結合を実現するため、構造が比較的シンプルかつコンパクトであり、加工が容易になる。2本のL字形オープンスタブは、デュアルパスバンドを実現するための鍵であり、モデル構造に従ってモデル化・分析する。
【0021】
全体平面構造は図2に示され、主に、入出力給電構造、勾配矩形溝、3つのU字形溝、2本のL字形オープンスタブ、及びHMCSIWを含む。前記フィルタの設計は、フルモードCSIW構造から始まり、給電口は50のマイクロストリップライン8で構成される。マイクロストリップラインからHMCSIWに至る台形遷移領域に、勾配矩形溝をエッチングすることで、インピーダンス整合が向上する。DGSは、電磁波に対して一定の拘束を持ち、遷移帯域の長さをある程度縮小できる遅波構造であり、U字形溝は、広帯域のフィルタを構築するために用いられ、2本のL字形オープンスタブによってソースと負荷を結合し、伝送ゼロ点を導入し、マザーパスバンドを2つのサブパスバンドに分割し、最終的にデュアルバンドパスフィルタを実現する。具体的な立体構造は図3に示され、図中の上下の黒い面が金属層、中間の白い部分が誘電体基板を示し、前記誘電体基板6の上下面に周期的な1/4波長櫛状スタブが配列され、その間の間隔は必要に応じて決定される。
【0022】
以下、具体的な実施例により、本発明の技術的手段についてさらに詳細に説明する。
【0023】
本発明の実施例において使用される基板は、誘電率2.2、厚さ0.508ミリメートル、損失正接0.0009のRogers(RT/Duriod)5880であり、2本のマイクロストリップラインのインピーダンスは50オームであり、これら2本のマイクロストリップラインは、それぞれフィルタの入力端と出力端となる。
【0024】
実施例1
HFSSを使用して上記で設計した構造をモデル化・シミュレーションし、図4には、前記HMCSIWデュアルバンドパスフィルタのSパラメータのシミュレーション結果が示される。L字形オープンスタブの導入により、本来のマザーパスバンドの11.45GHzの位置に伝送ゼロ点が生成され、2つのサブパスバンドに分割されるとともに、マザーフィルタの5つの共振点は2つのサブパスバンドに割り当てられ、第1パスバンドに3つの共振点、第2パスバンドに2つの共振点がある。本実験で設計されたデュアルバンドパスフィルタの第1パスバンドは8.08GHz~10.54GHzの範囲、中心周波数は9.4GHz、相対帯域幅は約26.2%であり、第2パスバンドは12.1GHz~13.6GHzの範囲、中心周波数は12.8GHz、相対帯域幅は約11.7%である。2つのパスバンドのリターンロスは12dBよりも優れており、挿入損失は1.5dBよりも優れており、性能が良好である。
【0025】
図5、6には、勾配矩形溝を付加する場合と付加しない場合のデュアルバンドパスフィルタのSパラメータの比較が示され、勾配溝を付加したフィルタは、第1パスバンドの低周波数での帯域外信号がよりよく抑制される。これは、DGSが単極阻止帯域特性を備え、特定の周波数点で共振が発生することで、より良い帯域外抑制特性が得られ、フィルタ全体の性能が最適化されるためである。
【0026】
本発明では、周波数帯域分離構造を使用して、まず、広帯域のマザーフィルタを設計し、次に、2つのL字形スタブを介してソースと負荷を結合して、伝送ゼロ点を生成し、マザーパスバンドを2つのサブパスバンドに分割し、最終的にデュアルバンドパスフィルタを構築する。このプロセスでは、給電部に勾配溝を付加することで、DGSの単極阻止帯域特性を利用して、阻止帯域の帯域幅を広げ、前記フィルタの帯域外抑制特性をさらに最適化する。
【0027】
本発明は、新規な構造を有し、加工が容易で、性能が良好である。
【0028】
上記の説明は、本発明の実施形態に過ぎず、本発明を限定することを意図するものではない。当業者にとって、本発明は様々な変更や変形が可能である。本発明の精神及び原理の範囲内で行われたいかなる修正、均等置換、改良などは、本発明の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0029】
1-櫛状スタブ、2-U字形EBG構造、3-勾配矩形溝、4-L字形オープンスタブ、5-トップメタル層、6-誘電体基板、7-ボトムメタル層、8-マイクロストリップライン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】