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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-25
(54)【発明の名称】水分離器を備えたエアクーラー
(51)【国際特許分類】
   F02B 29/04 20060101AFI20230818BHJP
   F28D 1/053 20060101ALI20230818BHJP
   F28F 9/02 20060101ALI20230818BHJP
   B01D 45/16 20060101ALI20230818BHJP
   B01D 53/26 20060101ALN20230818BHJP
【FI】
F02B29/04 A
F28D1/053 A
F28F9/02 301H
B01D45/16
B01D53/26 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504813
(86)(22)【出願日】2021-07-23
(85)【翻訳文提出日】2023-03-01
(86)【国際出願番号】 US2021042958
(87)【国際公開番号】W WO2022020713
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】16/937,650
(32)【優先日】2020-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509298492
【氏名又は名称】エル アンド エム ラジエーター インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】L&M Radiator, Inc.
【住所又は居所原語表記】1414 East 37th Street, Hibbing, MN 55746 USA
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファーゲシュトレーム、カイル、エー.
(72)【発明者】
【氏名】ヘチモヴィッチ、ケリー
(72)【発明者】
【氏名】ヤネジッチ、ロバート
(72)【発明者】
【氏名】テイクス、ニコラス エフ.
【テーマコード(参考)】
3L103
4D031
4D052
【Fターム(参考)】
3L103AA50
3L103BB13
3L103BB40
3L103CC24
3L103DD08
3L103DD32
4D031AC01
4D031BA07
4D031BB04
4D031EA01
4D052AA01
4D052BA02
4D052BB02
4D052BB07
4D052FA01
(57)【要約】
エアクーラーアセンブリは、エア入口マニホールドと、エア出口マニホールドと、第1の端部においてエア入口マニホールドに接続され、第2の端部においてエア出口マニホールドに接続された熱交換器コアとを有するエアクーラーを含む。水分離器は、第1の端部及び反対側の第2の端部と、第1の端部に近接し、エア出口マニホールドに接続されたエア入口と、第2の端部に近接するエア出口とを有するチャンバを含む。水出口がチャンバの底面に形成されており、チャネルが水出口の下に配置されている。復水出口がチャネルの底面に配置されている。ヘリカルブレードは第1の端部及び第2の端部を有し、チャンバ内のエア入口とエア出口との間に配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアクーラーアセンブリであって、
エア入口マニホールドと、エア出口マニホールドと、第1の端部において前記エア入口マニホールドに接続され、第2の端部において前記エア出口マニホールドに接続された熱交換器コアと、を含むエアクーラーと、
水分離器アセンブリであって、
第1の端部及び反対側の第2の端部と、前記第1の端部に近接し、前記エア出口マニホールドに接続されたエア入口と、前記第2の端部に近接するエア出口とを有するチャンバと、
前記チャンバの底面に形成された水出口と、
第1の端部及び第2の端部を有し、前記チャンバ内の前記エア入口と前記エア出口との間に配置されたヘリカルブレードと、
を含む水分離器アセンブリと、
を備えたエアクーラーアセンブリ。
【請求項2】
前記ヘリカルブレードの前記第1の端部は前記エア入口の下流にあり、前記ヘリカルブレードの前記第2の端部は前記エア出口の上流にある、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項3】
格子の下に配置されたチャネルと、前記チャネルの底面上の復水出口とをさらに備える、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項4】
前記エア出口は、前記チャンバの長手方向軸に沿って前記チャネルの長さの中間点に近接して配置される、請求項3に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項5】
前記復水出口は前記チャネルから下方及び外方に延びている、請求項3に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項6】
前記エア入口はほぼ垂直に延びている、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項7】
前記エア入口の長手方向軸は前記チャンバの長手方向軸から離間され、前記チャンバの側壁に近接している、請求項6に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項8】
前記エア入口はほぼ垂直に延びるシリンダを備え、前記シリンダの底面は垂直に対して約45°の角度である面を画定している、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項9】
前記エア出口は、
前記チャンバ内に配置された第1の端部と、前記チャンバから下方及び外方に延びる第2の端部とを有する第1の部分と、
前記第1の部分の前記第2の端部から水平に延びる第2の部分と、
を備える、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の端部は、前記チャンバの長手方向軸に近接して前記チャンバの中央部分に配置される、請求項9に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項11】
前記ヘリカルブレードの第1の縁及び反対側の第2の縁の各々は、前記ヘリカルブレードの前記第1の端部と前記ヘリカルブレードの前記第2の端部との間で一回転している、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項12】
前記ヘリカルブレードの表面は、前記ヘリカルブレードの前記第1の端部から前記ヘリカルブレードの前記第2の端部まで時計回りに巻かれている、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項13】
前記ヘリカルブレードの外縁は前記チャンバの内面と接触している、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項14】
前記ヘリカルブレードの前記外縁は前記チャンバの前記内面に固定されている、請求項13に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項15】
前記ヘリカルブレードの内縁は、前記チャンバに沿って長手方向に延びる中央チャネルを画定している、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項16】
前記水出口は、前記チャンバの底部に形成された複数のスロットを備える、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項17】
前記複数のスロットの各々は長手方向軸を有し、前記スロットの各々の前記長手方向軸は互いに同一直線上にあり、前記チャンバの長手方向軸と同一直線上にある、請求項16に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項18】
前記チャンバは円筒状の断面を有する、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項19】
前記ヘリカルブレードは、ほぼ水平に延び、前記チャンバ内でほぼ垂直に延びる第1の面を画定する第1の端面と、ほぼ水平に延び、前記チャンバ内でほぼ垂直に延びる第2の面を画定する第2の端面とを備える、請求項1に記載のエアクーラーアセンブリ。
【請求項20】
エアクーラー水分離器アセンブリであって、
エア入口マニホールドと、エア出口マニホールドと、第1の端部においてエア入口マニホールドに接続され、第2の端部においてエア出口マニホールドに接続された熱交換器コアと、を含むエアクーラーと、
水分離器アセンブリであって、
第1の端部及び反対側の第2の端部と、前記第1の端部に近接し、前記エア出口マニホールドに接続され、ほぼ垂直に延びるエア入口と、前記第2の端部に近接するエア出口とを有するチャンバであって、前記エア出口は、前記チャンバから下方及び外方に延び、前記チャンバ内に配置された第1の端部及び反対側の第2の端部を有する第1の部分と、前記第1の部分の前記第1の端部に接続され、ほぼ水平に延びる第2の部分とから形成される、チャンバと、
前記チャンバの底面に形成された複数のスロットを含む水出口と、
前記水出口の下に配置されたチャネルと、
前記チャネルの底面から下方及び外方に延びる復水出口と、
第1の端部及び第2の端部を有し、チャンバ内の前記エア入口と前記エア出口との間に配置されたヘリカルブレードであって、前記ヘリカルブレードの第1の端面は前記チャンバ内でほぼ垂直に延びる第1の面を画定し、第2の端面は前記チャンバ内でほぼ垂直に延びる第2の面を画定し、前記ヘリカルブレードの内縁は前記チャンバの長手方向軸に沿って延びる中央開口を画定し、前記ヘリカルブレードの外縁は前記チャンバの内面に沿って延びている、ヘリカルブレードと、
を含む水分離器アセンブリと、
を備えたエアクーラー水分離器アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のデータ
本願は、2020年7月24日に出願された米国特許出願第16/937,650号の優先権を主張するものであり、その内容は、その全体が参照により本明細書に明示的に援用される。
【0002】
本発明の態様は概して水分離器を備えたエアクーラー(空気冷却器)に関し、具体的には、ヘリカルブレードを含む水分離器を備えたエアクーラーに関する。
【背景技術】
【0003】
インタークーラー又はアフタークーラーと呼ぶこともできるチャージエアクーラーなどのエアクーラーをディーゼルエンジンなどのエンジン上で使用して、コンプレッサ(例えば、ターボチャージャー又はスーパーチャージャー)を通過したエンジンの空気をエンジンの吸気マニホールド及びシリンダに入る前に冷却することができる。
【0004】
ターボチャージャーは空気を圧縮してパワーと効率を高める。さらにパワーを増大させてエミッション基準を満たすには、この空気を冷却する必要がある。この熱風は大量の水蒸気を含む場合があり、これが凝縮すると、腐食、スケール(湯垢)の蓄積、潤滑油の流出、凍結が生じうる、といった問題をもたらす。
【0005】
従来の既知の装置に固有の問題の一部又は全てを低減又は克服するエアクーラーを提供することが望ましい。特定の利点は、本発明の以下の開示内容及び特定の実施形態の詳細な説明を考慮して、当業者、すなわち当該技術分野において知識又は経験を有する者には明らかであろう。
【0006】
本発明の特定の目的及び利点は、本発明の以下の開示内容及び特定の好ましい実施形態の詳細な説明を考慮して、当業者、すなわち当該技術分野において知識又は経験を有する者には明らかであろう。
【発明の概要】
【0007】
本発明の態様を用いて、空気流がエンジンの吸気マニホールド及びシリンダに流入する前に、空気流からの水の分離を改善する水分離器を備えたエアクーラーを有利に提供することができる。空気流からの水の分離は、他の圧縮空気の用途においても有益となりうる。
【0008】
第1の態様によると、エアクーラーアセンブリは、エア入口マニホールドと、エア出口マニホールドと、第1の端部においてエア入口マニホールドに接続され、第2の端部においてエア出口マニホールドに接続された熱交換器コアとを有するエアクーラーを含む。水分離器は、第1の端部及び反対側の第2の端部と、第1の端部に近接し、エア出口マニホールドに接続されたエア入口と、第2の端部に近接するエア出口とを有するチャンバを含む。水出口がチャンバの底面に形成されており、チャネルが水出口の下に配置されている。復水出口がチャネルの底面に配置されている。ヘリカルブレードは第1の端部及び第2の端部を有し、チャンバ内のエア入口とエア出口との間に配置されている。
【0009】
別の態様によると、エアクーラーアセンブリは、エア入口マニホールドと、エア出口マニホールドと、第1の端部においてエア入口マニホールドに接続され、第2の端部においてエア出口マニホールドに接続された熱交換器コアとを有するエアクーラーを含む。水分離器アセンブリは、第1の端部及び反対側の第2の端部と、第1の端部に近接し、エア出口マニホールドに接続され、ほぼ垂直に延びるエア入口と、第2の端部に近接するエア出口とを有するチャンバを含む。エア出口は、チャンバから下方及び外方に延び、チャンバ内に配置された第1の端部及び反対側の第2の端部を有する第1の部分から形成されている。第2の部分が第1の部分の第1の端部に接続され、ほぼ水平に延びている。複数のスロットを含む水出口がチャンバの底部に形成されている。チャネルが水出口の下に配置されており、復水出口がチャネルの底面から下方及び外方に延びている。ヘリカルブレードは第1の端部及び第2の端部を有し、チャンバ内のエア入口とエア出口との間に配置されている。ヘリカルブレードの第1の端面はチャンバ内でほぼ垂直に延びる第1の面を画定し、第2の端面はチャンバ内でほぼ垂直に延びる第2の面を画定している。ヘリカルブレードの内縁はチャンバの長手方向軸に沿って延びる中央開口を画定し、ヘリカルブレードの外縁はチャンバの内面に沿って延びている。
【0010】
本明細書に開示されるエアクーラーの好ましい実施形態は凝縮水の除去の改善という点で有意な技術的進歩をもたらすことが、当業者、すなわち、当該技術分野において知識又は経験を有する者には前述の開示内容から容易に明らかになるであろう。これらの特徴及び利点、ならびにさらなる特徴及び利点は、特定の好ましい実施形態の以下の詳細な開示内容からさらに理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】エアクーラーと、エアクーラーに接続された水分離器とを部分的に組み立てて示す概略斜視図である。
図2図1のエアクーラーのエアチャンバ出口に接続された水分離器の、一部を破断して示す概略斜視図である。
図3図1の水分離器及びエアチャンバ出口の部分断面側面図である。
図4図1の水分離器及びエアチャンバ出口の部分断面端面図である。
図5図1の水分離器及びエアチャンバ出口の部分断面後方斜視図である。
図6図1の水分離器及びエアチャンバ出口の概略後方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上述の図面は、必ずしも正確な縮尺ではなく、関連する原理を例示する本発明の表現を提供するものと理解されるべきである。図面に示すエアクーラーのいくつかの特徴は、説明及び理解を容易にするために、他のものに対して拡大されたり歪められたりしている。種々の代替実施形態に示される類似した又は同一の構成要素及び特徴については、同一の参照番号が図面で使用されている。本明細書に開示されるエアクーラーは、意図する用途や使用する環境によってある程度決定される構成及び構成要素を有する。
【0013】
本発明を種々の形態で実施することができる。水分離器12が接続されたエアクーラー10の実施形態を図1に示す。エアクーラー10を、例えばチャージエアクーラーとすることができる。エアクーラー10を使用して、例えばエンジンのターボチャージャから排出された高温圧縮空気を、エンジンの吸気マニホールド及びシリンダに入る前に冷却することができる。しかしながら、エアクーラーは、エンジンでの熱風の冷却に使用することに限定されず、他の分野の流体又はガスと共に容易に使用可能であることを理解されたい。
【0014】
便宜上、「上」及び「下」、ならびに「頂部」及び「底部」という用語は、本明細書ではエアクーラーの上端及び下端と特定の要素とを区別するために使用される。「上」及び「下」、ならびに「頂部」及び「底部」は説明及び理解を容易にするためにのみ使用され、組立時又は使用時のエアクーラー又はその構成要素の可能な空間的配向の限定を意図するものではないことを理解されたい。
【0015】
エアクーラー10は、加熱された空気を入口マニホールド16に導入することのできるエアチャンバ(空気室)入口14を含むことができる。次いで、加熱空気は入口マニホールド16から熱交換器コア17を通過することができる。図示の実施形態では、熱交換器コア17は、外面にフィン19を有する複数の流管18を含む。わかりやすくするために、2つのフィン付き流管18のみを図1に示している。エア入口14を通って入口マニホールド16に入る加熱空気を冷却するために、他のタイプの熱交換器コアを使用してもよいことを理解されたい。例えば、特定の実施形態では、流管18をフィンなしで提供することができる。他の例示的な熱交換器コアとしては、U字管式、1パス及び2パス、ならびにバー・プレート式の熱交換器コアが挙げられる。他の適切な熱交換器コアは、本開示の利益を考慮して当業者には容易に明らかになるであろう。
【0016】
複数のフィン付き流管18の外側を横切る矢印Fの流れ方向に冷却空気を送ることができる。流管を横切る空気の流れは、ファン(図示せず)によって、又は自然対流によって作り出すことができることを理解されたい。また、矢印Fの流れ方向はいずれの方向に延びてもよいことを理解されたい。フィン付き流管18の外面を通過する空気によって冷却された、フィン付き流管18を通って流れる空気は次に出口マニホールド21へ進み、そして、出口マニホールド21から後述するエア入口58を通って水分離器12へ進むことができる。
【0017】
エア出口マニホールド21経由でエアクーラー10を出て水分離器12に入る冷却空気は、前述のようにエンジンに有害となる可能性のある水を含みうる。空気及び水の流れが水分離器12を通過すると水は除去され、よって水がエンジンに入るのを防ぐことができる。
【0018】
水分離器12及びその構成要素を非腐食性材料から形成することができる。水分離器を、樹脂もしくはプラスチック、又は金属から形成することができる。例示的な金属としては、アルミニウム及びステンレス鋼が挙げられる。水分離器12のための他の適切な材料は、本開示の利益を考慮して当業者には容易に明らかになるであろう。
【0019】
図2図6に示すように、水分離器12は、第1の端部52と、反対側の第2の端部54と、第1の端部52と第2の端部54との間に延びる側壁56と、を有するチャンバ50を含むことができる。特定の実施形態では、チャンバ50の断面をほぼ円筒状とすることができる。
【0020】
本明細書に用いられる「ほぼ」という用語は、水分離器の製造及び使用の分野における常識的な商業工学の目的、コスト、製造公差及び能力の制約の範囲内で、概ね、又はほぼ同じを意味するように意図される。同様に、本明細書に用いられる「約」という用語は、水分離器の製造及び使用の分野における常識的な商業工学の目的、コスト、製造公差及び能力の制約の範囲内で、特定の値に近いか又はその付近を意味するように意図される。
【0021】
チャンバ50がエアクーラー10の熱交換器コア17と流体連通するように、エア入口58をチャンバ50の第1の端部52に近接して配置することができ、エアクーラー10の出口マニホールド21に接続することができる。出口マニホールド21を通過して熱交換器コア17を出る冷却空気は、エア入口58を通って水分離器12のチャンバ50に入ることができる。エア入口58は、断面をほぼ円筒状とすることができ、ほぼ垂直に延びることができる。エア入口58はいずれの断面形状を有してもよく、いずれの所望の方向に配向してもよいことを理解されたい。特定の実施形態において、図4に示すように、エア入口58の下面60は、この実施形態では垂直方向に配向されるエア入口58の長手方向軸Mに対して角度αである面を画定することができる。特定の実施形態では、角度αを約45°とすることができるが、角度αはいずれの値を有してもよいことを理解されたい。
【0022】
チャンバ50は、第2の端部54に近接して配置されたエア出口62を含むこともでき、空気はエア出口62を通ってチャンバ50を出ることができる。特定の実施形態では、エア出口62の断面をほぼ円筒状とすることができる。エア出口62はいずれの断面形状を有してもよいことを理解されたい。
【0023】
図5にみられるように、エア出口62は、第1の端部65及び反対側の第2の端部67を有する第1の部分64から形成することができる。第1の部分64は、チャンバ50の内部から、側壁56を通って下方及び外方に延びることができる。図6にみられるように、第1の部分64の長手方向軸Dは、水平に対して角度βで下方及び外方に延びることができる。特定の実施形態では、角度βを約45°とすることができる。第1の部分64の第1の端部65をチャンバ50内に配置することができ、第1の端部65はほぼ垂直に延びる面を画定することができる。第2の部分66を第1の部分64の第2の端部67に接続し、第2の部分66はほぼ水平に延びることができる。他の実施形態では、エア出口62を単一の部分から形成してもよく、任意の所望の角度で配向してもよいことを理解されたい。
【0024】
ヘリカルブレード66をチャンバ50内に配置することができ、ヘリカルブレード66は第1の端部68及び反対側の第2の端部70を有することができる。特定の実施形態では、ヘリカルブレード66の第1の端部68をエア入口58の下流に配置することができる。他の実施形態では第1の端部68をエア入口58の上流に配置することができ、他の要素では第1の端部68をエア入口58に配置することができる。特定の実施形態では、ヘリカルブレード66の第2の端部70をエア出口62の上流に配置することができる。他の実施形態では第2の端部70をエア出口62の下流に配置することができ、他の要素では第2の端部70をエア出口62に配置することができる。
【0025】
特定の実施形態において、ヘリカルブレード66の第1の端部68は第1の端面72を有することができ、この第1の端面72はほぼ水平に延びており、チャンバ50内でほぼ垂直に延びる第1の面を画定する。他の実施形態では、第1の端部68はいずれの所望の向きを有してもよいことを理解されたい。同様に、ヘリカルブレード66の第2の端部70は第2の端面74を有することができ、第2の端面74はほぼ水平に延びており、チャンバ50内でほぼ垂直に延びる第2の面を画定する。他の実施形態では、第2の端部70はいずれの所望の向きを有してもよいことを理解されたい。
【0026】
ヘリカルブレード60は、第1の表面76と、反対側の第2の表面78と、第1の端部68から第2の端部70まで第1の表面76と第2の表面78との間に延びる外縁80と、第1の端部68から第2の端部70まで第1の表面76と第2の表面78との間に延びる反対側の内縁82とを有することができる。特定の実施形態では、外縁80はチャンバ50の内面84と接触していてもよい。例えば、溶接などによって外縁80をチャンバ50の内面84に直接固定することができる。特定の実施形態では、外縁80を、その長さに沿って複数の点でスポット溶接又は縫合溶接することができ、他の実施形態では外縁80をその長さ全体に沿って溶接することができる。図5にみられるように、ヘリカルブレード60の内縁82は、ヘリカルブレード60の長手方向軸Lと同軸でヘリカルブレード60の全長に沿って延びるほぼ円筒状の中央チャネル85を画定することができる。
【0027】
例示する実施形態では、ヘリカルブレードの第1の表面76及び反対側の第2の表面78を、第1の端部68から第2の端部70に向かって時計回りに巻くことができる。他の実施形態では、ヘリカルブレードの第1の表面76及び反対側の第2の表面78を、第1の端部68から第2の端部70に向かって反時計回りに巻くことができる。特定の実施形態において、ヘリカルブレード60の外縁80及び内縁82の各々はヘリカルブレード60の第1の端部68と第2の端部70との間で一回転することができる。他の実施形態では、外縁80及び内縁82は、ヘリカルブレード60の第1の端部68と第2の端部70との間で一回転よりも多く又は少なく回転していてもよいことを理解されたい。
【0028】
水出口86は、ヘリカルブレード66の第2の端部74に近接し、かつエア出口62に近接するチャンバ50の底部に配置されることが可能であり、水をチャンバ50から排出させるように機能する。特定の実施形態において、水出口86は、側壁56を貫通して延び、水をチャンバ50から排出することを可能にする複数の開口又はスロット88の形とすることができる。特定の実施形態では、スロット88をレーストラックの形とすることができる。スロット88は、同一直線上とすることができ、チャンバ50の長手方向軸Lに対してほぼ平行に延びる共通の長手方向軸Sを有することができる。水出口86は、例えばスクリーン又は有孔プレートを含む任意の所望の形状をとることができることを理解されたい。
【0029】
ガター又はチャネル90を、格子86の下のチャンバ50の底部に固定することができる。チャネル90は、特定の実施形態において、チャンバ50の長手方向軸Lに対してほぼ平行に延びる長手軸Aを有するほぼ円筒状の断面を有することができる。チャネル90は、任意の所望の断面形状を有することができることを理解されたい。
【0030】
復水出口92をチャネル90の底部の出口開口94に接続し、水をチャネル90から排出させることができる。特定の実施形態において、復水出口92はほぼ円筒状の断面を有することができる。復水出口92は、任意の所望の断面形状を有することができることを理解されたい。
【0031】
図3に示すように、特定の実施形態では、チャンバ50の長手方向軸Lに沿って、格子86の中間点及びチャネル90に近接してエア出口62を配置することができる。
【0032】
加熱空気がチャンバ50を通って移動するにつれ、加熱空気はヘリカルブレード66によって方向転換され、空気からの水分の除去が促される。空気が、ヘリカルブレード66の表面に沿って、かつ中央開口85を通って移動するにつれ、重い水滴がヘリカルブレード66の内縁82から落ち、水出口86を通ってチャネル90に入る。
【0033】
図4及び図6にみられるように、エア入口58は、その長手方向軸Mがチャンバ50の長手方向軸Lから離間されて側壁56に近接するようにチャンバ50と共に配置されることが可能であり、これは、チャンバ50に流れ込む空気にスピン(回転)を取り入れ、空気を側壁56及びヘリカルブレード66に沿って方向づけるのに役立つ。
【0034】
図4にみられるように、エア出口62の第1の部分64の第1の端部65を長手方向軸Lに近接するチャンバ50の中央部分に配置することができ、これは、空気がチャンバ50を出る際にチャンバ50からの水分がエア出口62に入るのを防ぐのに役立つことができる。
【0035】
したがって、種々の実施形態の基本的な新規の特徴を示し、説明し、指摘したが、図示したデバイスの形態及び詳細、ならびにそれらの動作における種々の省略、置換及び変更を、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく当業者によって行うことができることが理解されよう。例えば、同一の結果を達成するためにほぼ同一の方法でほぼ同一の機能を実行するそれらの要素及び/又はステップの全ての組み合わせが本発明の範囲内であることが明確に意図される。説明した1つの実施形態から別の実施形態への要素の置換も完全に意図され、考慮される。したがって、本明細書に添付の特許請求の範囲に示されるようにのみ限定されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】