(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-25
(54)【発明の名称】要素を対応部品に流体ガイド接続するためのシステム、流体ガイド接続するためのアダプタ要素およびアダプタハウジング、ならびにアダプタ要素およびアダプタハウジングを備えるアダプタシステム
(51)【国際特許分類】
F17C 13/04 20060101AFI20230818BHJP
F17C 13/00 20060101ALI20230818BHJP
F16K 15/18 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
F17C13/04 301Z
F17C13/00 301Z
F16K15/18 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507468
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-03-31
(86)【国際出願番号】 EP2021071272
(87)【国際公開番号】W WO2022029004
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】102020209735.6
(32)【優先日】2020-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522482784
【氏名又は名称】アルゴ・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・アンドレアス
【テーマコード(参考)】
3E172
3H058
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA05
3E172AB01
3E172BA01
3E172BD03
3E172CA12
3E172DA90
3E172JA02
3E172KA02
3E172KA22
3H058AA02
3H058BB04
3H058CA06
3H058CC02
3H058CD05
3H058CD25
3H058DD12
(57)【要約】
本発明は、流れ案内様式または流体案内様式で要素200を対応部品300に接続するためのシステム100に関し、システム100は、流体チャネル301内に配置される弁体101および第1のシール部材102からなる第1のシール110であって、弁体101は、特にガスである流体が流体チャネル301を通って流れることのできる開放位置と、特にガスである流体が流体チャネル301を通って流れることのできない閉じた位置と、の間で、シール部材102との相互作用により、シフトまたは移動できるように構成される、第1のシール110と、流体チャネル301を通って流れる/流出する流体の流出方向Aにおいて第1のシール110の下流で流体チャネル301に配置され、かつ流体チャネル301と要素200との間で接続領域302を、特に気密にシールするように構成される第2のシール120と、を備え、第2のシール120は、要素200を対応部品300に接続するとき、第1のシール110が開放位置へと機械的にシフトまたは移動され得るもしくはされる前に、接続領域302をシールするように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流れ案内様式または流体案内様式で、特にセンサまたはシステムコネクタである要素(200)を、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素である対応部品(300)に接続するためのシステム(100)であって、
流体チャネル(301)内に配置される弁体(101)および第1のシール部材(102)からなる第1のシール(110)であって、前記弁体(101)は、特にガスである流体が前記流体チャネル(301)を通って流れることのできる開放位置と、特にガスである流体が前記流体チャネル(301)を通って流れることのできない閉じた位置と、の間で、前記シール部材(102)との相互作用により、シフトまたは移動できるように構成される、第1のシール(110)と、
前記流体チャネル(301)を通って流れるまたは流出する流体の流出方向(A)において前記第1のシール(110)の下流で前記流体チャネル(301)に配置され、かつ前記流体チャネル(301)と前記要素(200)との間の接続領域(302)を、特に気密にシールするように構成される第2のシール(120)と、
を備え、
前記第2のシール(120)は、前記要素(200)を前記対応部品(300)に接続するとき、前記第1のシール(110)が前記開放位置へとシフトもしくは移動され得るまたはシフトもしくは移動される前に、前記接続領域(302)をシールするように構成される、システム(100)。
【請求項2】
前記第1のシール(110)および/または前記第2のシール(120)は、ラジアルシール、弾性シール、Oリング、デルタリング、液体シール、金属シールなどとして形成され、特に前記第2のシール(120)は、前記要素(200)の外側面(201)と、前記流体チャネル(301)の内側面(301a)と、の間に形成される、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項3】
前記弁体(101)は、前記第1のシール部材(102)上に形成された弁座(102a)と接触される、特に気密接触されるように構成され、前記弁座(102a)は、特に円錐面であるテーパ付き表面の形態であることが好ましい、請求項1または2に記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記弁体(101)は、特に、前記第1のシール部材(102)の弁座(102a)と接触されるように構成された端面(101a)において、少なくとも部分的に円錐形、丸い形、球形、または球状の形を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項5】
特に環状の突起部である突起部(303)が、前記流体チャネル(301)に形成され、前記突起部(303)は、好ましくは環状である前記第1のシール部材(102)を受けるまたは支持するように構成され、かつ前記第1のシール部材(102)を固定できるかつ/または押し付けることのできる停止部を形成し、前記第1のシール部材(102)は、クランプ部材(103)により、前記突起部(303)に押し付けられ得ることが好ましい、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項6】
前記クランプ部材(103)は、雄ねじ(103a)を備え、前記クランプ部材(103)は、前記雄ねじ(103a)により、前記第1のシール部材(102)に対して調整することができ、その結果、前記シール部材(102)を前記突起部(303)に対して押し付けることができ、かつ/または
前記流体チャネル(301)の一部は、前記クランプ部材(103)を通って、特に前記クランプ部材(103)の中心を通って延び、特に前記接続領域(302)が、前記流体チャネル(301)の前記一部内に形成される、請求項5に記載のシステム(100)。
【請求項7】
前記要素(200)は、好ましくは、円筒形であり、前記流体チャネル(301)の中に挿入できるように構成された突起部(402)を備え、前記弁体(101)と接触するように構成された前記突起部(402)の端面(403)から、前記突起部(402)の外側面(401)に配置された前記第2のシール(120)の第2のシール部材(121)までの距離(D)は、前記端面(403)が前記弁体(101)に接触する前に、前記第2のシール(120)の前記第2のシール部材(121)が、特に気密に、前記流体チャネル(301)と前記外側面(401)との間の前記接続領域(302)をシールするように設定される、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項8】
前記クランプ部材(103)および前記第1のシール部材(102)は、それぞれ、互いに面する端部側にシール面を備え、前記端部側は、前記クランプ部材(103)が前記第1のシール部材(102)に押し付けられたとき、気密接触を生成する、請求項1から7のいずれか一項、および請求項6に記載のシステム(100)。
【請求項9】
前記弁体(101)には、前記第1のシール部材(102)に対して、特に前記第1のシール部材(102)に形成される前記弁座(102a)に対して、特にばね(104)であるばね要素により与圧が加えられる、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項10】
前記弁体(101)は、特に直進運動で移動可能に凹部(304)に受け入れられかつ支持され、また前記ばね要素(104)は、前記凹部(304)の底部領域(304a)に設けられ、少なくとも前記底部領域(304a)は、好ましくは、前記弁体(101)の外側面にまたは前記凹部(304)の内側面に設けられる第3のシール(130)により、前記流体チャネル(301)を通って流れる流体に対してシールされる、請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項11】
前記要素(200)は、アダプタ本体(410)を備え、前記アダプタ本体(410)は、雄ねじ(411)により、特にアダプタハウジング(500)である前記対応部品(300)の中にねじ込まれるように、または特に前記アダプタハウジング(500)である前記対応部品(300)の中に挿入されて、特に複数のねじである少なくとも1つの締結要素により前記対応部品(300)に固定されるように構成され、前記突起部(402)は、前記アダプタ本体(410)における前記対応部品(300)に面している側に形成される、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項12】
前記アダプタ本体(410)は、内部の流体チャネル(412)を備えて形成され、前記内部の流体チャネル(412)は、前記要素(200)が前記対応部品(300)にねじ込まれたまたは挿入された状態において、好ましくは、少なくとも部分的に前記対応部品(300)に形成された前記流体チャネル(301)に流れ案内様式または流体案内様式で接続され、前記内部の流体チャネル(412)は、好ましくは、前記要素(200)の前記外側面(401)上に横方向に設けられた少なくとも1つの開口部(孔)を有する、請求項11に記載のシステム(100)。
【請求項13】
前記アダプタ本体(410)は、第4のシール(140)をさらに備え、前記第4のシール(140)は、前記流出方向(A)において前記第1のシール(110)および前記第2のシール(120)の下流に配置され、かつ前記アダプタ本体(410)の外側面(401)と、前記流体チャネル(301)の内側面(301a)と、の間で、特に気密シールであるシールを提供するように構成される、請求項11または12に記載のシステム(100)。
【請求項14】
前記要素(200)および前記アダプタ本体(410)は、一体に形成される、または前記アダプタ本体(410)はアダプタ部材(400)の一部であり、前記アダプタ部材(400)の中に前記要素(200)を、流れ案内様式または流体案内様式で前記対応部品(300)に接続可能であるように、特に前記対応部品(300)に一体化されるアダプタハウジング(500)に接続可能であるように、気密に挿入することができる、請求項1から13のいずれか一項、および請求項11に記載のシステム(100)。
【請求項15】
好ましくは、請求項1から14のいずれか一項に記載のシステム(100)において使用するために、特にセンサまたはシステムコネクタである要素(200)を、流れ案内様式または流体案内様式で、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素である対応部品(300)に接続するためのアダプタ部材(400)であって、
雄ねじ(411)により前記対応部品(300)の中にねじ込まれるように構成される、または前記対応部品(300)の中に挿入されて、好ましくは複数のねじである少なくとも1つの締結要素により前記対応部品(300)に固定されるように構成されたアダプタ本体(410)と、
前記対応部品(300)に形成された流体チャネル(301)の中に挿入可能であるように構成され、かつ特にガスである流体が前記流体チャネル(301)を通って前記要素(200)に流入することのできる開放位置へと第1のシール(110)を移動させるために前記流体チャネル(301)に配置された前記第1のシール(110)の弁体(101)と接触するように構成された突起部(402)と、
前記流体チャネル(301)を通って流れるまたは流出する流体の流出方向(A)において前記第1のシール(110)の下流で前記流体チャネル(301)に配置され、かつ前記流体チャネル(301)と前記アダプタ本体(410)との間の接続領域(302)を、特に気密にシールするように構成された第2のシール(120)と、
を備え、
前記第2のシール(120)は、特に前記アダプタ部材(400)である前記要素(200)を前記対応部品(300)に接続するとき、前記第1のシール(110)が前記弁体(101)と前記突起部(402)との接触により前記開放位置へとシフトするまたは移動される前に、前記接続領域(302)をシールするように構成される、アダプタ部材(400)。
【請求項16】
前記第2のシール(120)、特に第2のシール部材(121)は、特に前記アダプタ本体(410)の外側面(201)と、前記流体チャネル(301)の内側面(301a)と、の間で、ラジアルシール、弾性シール、Oリング、デルタリング、液体シール、金属シールなどとして形成される、請求項15に記載のアダプタ部材(400)。
【請求項17】
前記第2のシール(120)は、金属シールまたは曲面シールとして形成され、弁体部分は、好ましくは、前記アダプタ本体(410)上に形成され、前記弁体部分は少なくとも部分的に、円錐形、丸い形、球形、または球状の形を有し、また前記対応部品(300)に設けられた第2の弁座(305)と接触されるように、特に気密接触されるように構成され、前記第2の弁座は、好ましくは、特に円錐形であるテーパの付いた形状を有する、請求項15または16に記載のアダプタ部材(400)。
【請求項18】
前記弁体(101)と接触するように構成された前記アダプタ部材(400)の前記突起部(402)の端面(403)から、前記第2のシール(120)の第2のシール部材(121)までの距離(D)は、前記端面(403)が前記弁体(101)と接触する前に、前記第2のシール(120)の前記第2のシール部材(121)が、特に気密に、前記流体チャネル(301)と前記外側面(401)との間の前記接続領域(302)をシールするように設定される、請求項15から17のいずれか一項に記載のアダプタ部材(400)。
【請求項19】
前記アダプタ部材(400)は、特に前記センサまたは前記システムコネクタである前記要素(200)に一体化される、好ましくは、1つの部品に一体化される、請求項15から18のいずれか一項に記載のアダプタ部材(400)。
【請求項20】
好ましくは、請求項1から14のいずれか一項に記載のシステム(100)において使用される、特にセンサまたはシステムコネクタである要素(200)を、流れ案内様式または流体案内様式で、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素である対応部品(300)に接続するための、前記対応部品(300)へと一体化され得る、特にアダプタハウジング(500)である、アダプタハウジング(500)であって、
流体チャネル(301)内に配置される弁体(101)および第1のシール部材(102)からなる第1のシール(110)であって、前記弁体(101)は、前記シール部材(102)との相互作用により、特にガスである流体が前記流体チャネル(301)を通って流れることのできる開放位置と、特にガスである流体が前記流体チャネル(301)を通って流れることのできない閉じた位置と、の間でシフトまたは移動され得るように構成される、第1のシール(110)と、
前記流体チャネル(301)を通って流れるまたは流出する流体の流出方向(A)において前記第1のシール(110)の下流で前記流体チャネル(301)に配置され、かつ前記流体チャネル(301)と前記要素(200)との間の接続領域(302)を、特に気密にシールするように構成される第2のシール(120)と、
を備え、
前記第2のシール(120)は、前記要素(200)を前記対応部品(300)に接続するとき、前記第1のシール(110)が前記開放位置へとシフトまたは移動され得る/される前に、前記接続領域(302)をシールするように構成される、アダプタハウジング(500)。
【請求項21】
前記弁体は、前記要素(200)の突起部(402)、特に前記突起部(402)の端面(403)と接触することにより、前記開放位置と前記閉じた位置との間でシフトできるまたは移動できるように構成される、請求項20に記載のアダプタハウジング(500)。
【請求項22】
前記アダプタハウジング(500)は、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素である前記対応部品(300)と一体に、特に1つの部品に形成される、請求項20または21に記載のアダプタハウジング(500)。
【請求項23】
特にセンサまたはシステムコネクタである要素(200)を、流れ案内様式または流体案内様式で、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素である対応部品(300)に接続するためのアダプタシステム(600)であって、
請求項15から19のいずれか一項に記載のアダプタ部材(400)と、
請求項20から22のいずれか一項に記載のアダプタハウジング(500)であって、前記アダプタ部材(400)および前記アダプタハウジング(500)は、流れ案内様式または流体案内様式で前記要素(200)と前記対応部品(300)との間に配置することができ、また好ましくは、前記要素(200)または前記対応部品(300)にそれぞれ接続され得る、特に共にねじで固定され得る機能グループとして構成される、アダプタハウジング(500)と、
を備える、アダプタシステム(600)。
【請求項24】
好ましくは、請求項1から14のいずれか一項に記載のシステム、または請求項23に記載のアダプタシステムを用いる、特にセンサまたはシステムコネクタである要素(200)を、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素である対応部品(300)に接続するための方法であって、
- 特にアダプタ本体(400)である前記要素(200)を、特にアダプタハウジング(500)である前記対応部品(300)の中に挿入するまたはねじ込むステップと、
- 流体チャネル(301)を通って流れるまたは流出する流体の流出方向(A)において前記第1のシール(110)の下流で前記流体チャネルに配置された第2のシール(120)のシール効果を生成するステップであって、前記第2のシール(120)は、前記流体チャネル(301)と、特に前記アダプタ本体(400)である前記要素(200)と、の間の接続領域(302)をシールするように構成される、ステップと、
- 好ましくは、前記第1のシール(110)の弁体(101)を、前記第1のシール(110)の第1のシール部材(102)との係合からまたは接触から離れるように移動させることにより、前記第1のシール(110)を開放するまたは解放するステップと、
を含み、
前記第1のシール(110)が開放または解放され得る、特に機械的に可能になる前に、前記流体チャネル(301)と前記要素(200)との間で前記第2のシール(120)の前記シール効果が生成される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、アダプタ部材、アダプタハウジング、ならびにアダプタ部材およびアダプタハウジングを備えるアダプタシステムに関し、そのすべては、センサまたはシステムコネクタなどの要素と、圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素などの対応部品と、の間で、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式の接続を確立するように構成される。本発明は、要素を対応部品に、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で接続するための方法にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
圧力センサなどの要素と、高圧容器などの対応部品と、の間の接続を、特に流れ案内様式または流体案内様式の接続を確立するためのデバイスが従来技術から知られている。それに関して、例えば、高圧容器における圧力を検出するための圧力センサは、オンタンク弁(OTV)もしくはガス処理ユニット(GHU)などの構成要素(対応部品)に接続される、または高圧容器もしくはガス圧力タンクに直接ねじで固定される。圧力センサはまた、代替的に、高圧容器に直接接続される他のガス案内部品へと接続され得る。ガスの場合、シールが決定的な役割を果たすので、通常、シール部材が使用され、シール部材は、要素(圧力センサ)と対応部品(構成要素)との間の接続点をシールする。これはまた、圧縮された天然ガスまたは圧縮された水素に対するパイプ要素など、高圧用途の場合に特に適用される。特に水素をシールする場合、水素に対する高い拡散抵抗を提供する適切なシール部材が極めて重要である。
【0003】
さらに、水素用途の場合は特に、圧力センサ、圧力ゲージ、温度センサ、および水素供給システムに装着される多くの他の部品などの部品は、規則的に検査され、分解されなくてはならない。これに関して、取り外される部品に接続された、弁ブロックまたはパイプなどの構成要素を空にすることは、700バール以上の圧力を有する高圧システムの場合は特に問題がある。構成要素(対応部品)は、ガスが存在することなく、またどんな状況下においても決して、多量の水素がシステムから漏れないように安全が確保されなくてはならない。特に高圧センサは、毎年交換する必要がある。いくつかの水素用途では、圧力センサは、高圧容器に対して直接ねじ留めされるが、それは、高圧センサを取り外すことができる前に、これらが完全に空になっている必要のあることを意味する。システムから排出された後、窒素ガスで不活性化される必要があり、システム内に酸素のないことが確認された場合に限って、それを水素で満たすことができるので、これは困難であり、危険であり、かつ費用のかかることである。2つのガスが混合することはないので、これは、時間のかかるプロセスであり、システム内に窒素が残っている危険性が常にある。
【0004】
ガス案内要素のための従来の接続技法のさらなる不利な点は、シール効果を生成するために使用されるシール部材とねじ部材とは共に、特にガスである、シールすべき媒体と直接接触することである。これは、天然ガスなどの従来のガスの場合、劇的なものではないが、水素用途で部品に使用される接続の場合に、危険性の主要な原因となり得る。特に金属である多くの材料は、水素と接触したとき、いわゆる「水素脆化」する傾向があるので、これは、特に交互に起きる応力(温度および張力変化)および振動と組み合わされたとき、知られた接続技法の場合、しばしば漏れを生ずるおそれがある。水素は、すべての化学元素の中で最も軽いので、恒久的にシールされた接続点を実現するのが困難である。
【0005】
例えば、特許文献1は、アダプタにより燃料タンク40に接続され得る圧力センサ10を述べている。このために、アダプタは、センサを受け入れるためのハウジング4およびチャンバ11を備える。ハウジング4は、Oリングシール5により燃料タンク40においてシールされる。圧力センサ10はまた、シールリングにより、円筒形の凹部12に固定され、かつシールされる。しかし、検査または点検のために圧力センサ10を次に、アダプタ10から、したがって、凹部12から取り外す必要がある場合、燃料タンク40の内部への直接接続が生成されるが、そのために、圧力センサ10が取り外される前に、燃料タンクは完全に空にされなくてはならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の問題を考慮すると、要素を、圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素などの対応部品に接続するまたは接合するとき、一方で、例えば、対応部品に存在する圧力を減少させる(排出する)必要がなく、対応部品(構成要素)から要素を取り外すことができ、また他方で、水素脆化、温度および張力変化ならびに振動により生ずる漏れの発生など、前述の問題を考慮に入れることのできる、システム、アダプタ部材、アダプタハウジング、アダプタ部材およびアダプタハウジングを備えるアダプタシステム、ならびに方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
述べられた目的は、請求項1による、流れ案内様式または流体案内様式で要素を対応部品に接続/接合するためのシステムと、請求項15によるアダプタ部材と、請求項20によるアダプタハウジングと、請求項23によるアダプタシステムと、請求項24による方法と、によって解決される。
【0009】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項において具体的に記され、またシステムの主題は、アダプタ部材、アダプタハウジング、アダプタシステム、および逆も同様であるが、要素を対応部品に接続するための方法のフレームワーク内で使用することができる。
【0010】
本発明の基本的な考えの1つは、流れ案内様式または流体案内様式で要素を対応部品に接続/接合するためのシステムを提供することであり、そのシステムは、対応部品からの特にガスである流体の流出方向において前後に流体チャネル内に配置された2つのシールを備え、その流体チャネルは、要素を対応部品に、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で接続し、第1のシールは、弁体および第1のシール部材から形成され、弁体は、特にガスである流体が流体チャネルを通って流れることのできる開放位置と、流体がチャネルを通って流れることのできない閉じた位置と、の間でシフトするまたは移動可能であるように構成される。流体チャネルを通って流れる/通って流出する流体の流出方向において第1のシールの下流で流体チャネルに配置される第2のシールは、流体チャネルと要素との間の接続領域を、特に気密にシールするように構成され、第2のシールは、要素を対応部品に接続/接合するとき、第1のシールが解放位置へと機械的にシフトまたは移動され得る/される前に、接続領域をシールするように構成される。
【0011】
したがって、一方で、特に構成要素である対応部品をシールするシール(第1のシール)が解放されるまたは開放される前に、追加の、またはさらなるシール(第2のシール)が、同じ部品間で確実に実現することができ、それは、第1のシールが解放されるまたは開放されるとき、例えば、対応部品に保管されて存在するガスの環境への漏れを阻止または最小化し、また他方で、特にシールであるシステムの部品を、特に水素である流体との接触、および関連する材料の老朽化、特に水素の脆化から保護するシステム(結合システム)を提供することができる。要素と、特に構成要素である対応部品と、の間の接続を生成または解放するとき、特にガスである流出する流体を最小化することは、特に爆発保護の分野で、極めて有利である。
【0012】
本発明の一態様によれば、特にセンサまたはシステムコネクタである要素を、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素である対応部品に、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で接続または接合するためのシステムは、弁体および第1のシール部材からなる第1のシールであって、前記シール部材は、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で要素を対応部品に特に接続する流体チャネルに配置され、また前記弁体は、特にガスである流体が流体チャネルを通って流れることができる開放位置と、特にガスである流体が流体チャネルを通って流れることのできない閉じた位置と、の間で、第1のシール部材との相互作用により、シフトまたは移動できるように構成される、第1のシールと、流体チャネルを通って流れるまたは流出する流体の流出方向において第1のシールの下流で流体チャネル内に配置され、かつ、流体チャネルと要素との間の接続領域を、特に気密にシールするように構成される第2のシールであって、前記第2のシールは、要素を対応部品に接続または接合するとき、第1のシールが開放位置へとシフトまたは移動され得るもしくはされる前に、特に、機械的に開放位置へとシフトまたは移動され得るもしくはされる前に、接続領域をシールするように構成される、第2のシールと、を備える。
【0013】
この文脈において、「相互作用」という用語は、第1の弁部材に対する弁体の、特に直進運動である相対運動を可能にすることにより、弁体を、第1のシール部材と、特に気密接触であるように接触させることができ、その結果、第1のシールは、特にガスである流体が第1のシールを通ることができない、したがって流体チャネルを流れることができない閉じた位置になり得ることを意味するものと理解される。他方で、弁体と第1のシール部材との間の接触が、弁体を第1のシール部材から離間させることにより解放される場合、第1のシールを開放状態にすることができ、その状態において、流体は、第1のシールおよび流体チャネルを通って流れることができる。
【0014】
この文脈では、「流出方向」は、第1のシールが開放位置にあるとき、特にガスである流体が、ガスが中で加圧される特に構成要素である対応部品から、特にセンサまたはシステムコネクタである要素へと流出する方向をさらに述べる。例えば、水素のための高圧タンクのシステムコネクタの場合、または例えば、交換可能な容器もしくは交換可能なカートリッジにおける束を形成するように組み合わされた複数の高圧タンクのシステムコネクタの場合、高圧タンクをシステムに結合するとき、水素が漏れることなく、複雑さのない方法で、高圧タンクを燃料電池システムに接続できるクイックカップリングとして構成され得る。この文脈では、流出方向は、高圧タンクから燃料電池システムへ、またはクイックカップリングから外へとなる。
【0015】
さらに、「開放位置にすることができる」に関連して本明細書で使用される「機械的な」という用語は、例えば、プランジャ(要素の突起部)との接触によるなど、機械的に開始される動作により、弁体が開放位置になり得るまたは移動されることを述べる。
【0016】
第1のシールおよび/または第2のシール、特に第1のシール部材および/または第2のシール部材が、ラジアルシール、弾性シール、Oリング、デルタリング、液体シール、金属シールなどとして形成され、特に第2のシールが、好ましくは、要素の外側面と、流体チャネルの内側面と、の間に形成される場合、本明細書において有利であり得る。流体チャネルの内側面と、要素の外側面と、の間でシール効果を達成する限り、第2のシール、特に第2のシールのシール部材(第2のシール部材)が、流体チャネルの内側面に、それとも要素の外側面に提供されるかどうかは問題ではない。
【0017】
弁体が、第1のシール部材上に形成される弁座と、特に気密接触である接触をするように構成される場合、さらに有利であり、弁座は、特に円錐表面であるテーパの付いた表面形態であることが好ましい。このように形成されたシールはまた、「金属シール」とも呼ばれる。
【0018】
「金属シール」とは、2つの要素の間で流体密接続が生成されるように、金属から作られた2つの要素が、力の影響下で互いに押し付けられることを意味するものと理解される。このような場合、通常、環状の接触面が2つの要素の間で作られ、シールが開放状態にある場合、特にガスであるシールされる流体は、それを通って流れることができる。
【0019】
弁体は、代替的に、第1のシール部材の中へと下降するように構成することができ、第1のシール部材は、例えば、特にOリングであるラジアルシールとして形成され、それにより、流体チャネルを閉じる。第1のシールが開かれる場合、弁体は、好ましくは、要素のアダプタ部材のアダプタ本体により、第1のシール部材の外に強制されるまたは押される必要がある。
【0020】
弁体が、特に、第1のシール部材の弁座と接触させるように構成された端面において、少なくとも部分的に円錐形、丸い形、球形、または球状の形を有する場合、さらに有利である。
【0021】
さらなる実施形態によれば、弁体および弁座は、環状の接触面が形成されるような方法で構成され、弁座の中心軸および弁体の中心軸は、互いに平行に、特に互いに同軸に配置され、また弁体は、2つの中心軸に平行に、特に取付け方向に(流出方向とは反対に)配置することができる。
【0022】
特に環状の突起部である突起部が流体チャネル内に形成され、突起部は、好ましくは環状である第1のシール部材を受けるまたは支持するように構成されることがさらに好ましい。
【0023】
突起部は、第1のシール部材がそれに対して固定されかつ/または押し付けられ得る停止部を形成する場合はさらに有利であり、それにより、シール部材を、好ましくは、クランプ部材により突起部に対して押し付けることができる。クランプ部材は、雄ねじを備えたクランプナットの形態であると好ましい。
【0024】
クランプ部材は雄ねじを備え、クランプ部材は、雄ねじにより、第1のシール部材に対して調整することができ、その結果、第1のシール部材を突起部に押し付けることができ、かつ/または流体チャネルの一部が、クランプ部材を通って、特にクランプ部材の中心を通って延び、特に、その接続領域は、流体チャネルの前記一部内に形成されることがさらに好ましい。
【0025】
要素が、好ましくは円筒形であり、流体チャネルの中に挿入できるように構成された突起部を備えるとさらに有利であり、弁体と接触するまたは接触させるように構成された突起部の端面から、突起部の外側面上に配置された第2のシールの第2のシール部材までの距離は、特に要素が対応部品に接続されるまたは接合されるとき、端面が弁体に接触するまたは接触させる前に、第2のシールの第2のシール部材が、流体チャネルと外側面との間の接続領域を、特に気密にシールするように設定される。
【0026】
クランプ部材および第1のシール部材は、それぞれ、互いに面するシール面を端部側に備えるとさらに好ましく、端部側は、クランプ部材が第1のシール部材に対して押し付けられたとき、気密接触を生成または形成する。
【0027】
本発明のさらなる実施形態によれば、弁体は、第1のシール部材、特に第1のシール部材に形成される弁座に対して、ばね要素、特にばねにより、与圧が加えられる。
【0028】
弁体が、移動可能に、特に直進運動するように凹部に受け入れられかつ支持されるとさらに好ましく、またばね要素は、凹部の底部領域に設けられて、少なくとも凹部の底部領域は、好ましくは、弁体の外側面または凹部の内側面上に設けられる第3のシールにより、流体チャネルを通って流れる流体に対してシールされる。
【0029】
ここで要素が、アダプタ本体を備えると有利であり、アダプタ本体は、雄ねじにより、特にアダプタハウジングである対応部品の中にねじ込まれるように構成され、または特にアダプタハウジングである対応部品の中に挿入されて、特に複数のねじである少なくとも1つの締結要素により対応部品に固定されるように構成され、突起部は、特に挿入されたまたは取り付けられた状態において対応部品に面するアダプタ本体の側部上に形成される。
【0030】
特に要素または要素のアダプタ本体であるシステムが、特にアダプタ本体である要素と、対応部品と、の間で気密接続を生成する間に、特に取付け方向である純粋な直進運動を実施するように構成された場合、特に有利であり得る。言い換えると、システムは、対応部品に対する要素またはアダプタ本体の相対的な回転運動は行われない、または対応部品への要素の接続中には不要であるように構成することができる。これは、特に複数の曲げを備える長いパイプ要素の場合、取付けを容易にする。これは、多くの場合、雄ねじにより対応部品の中にねじ込まれる知られたねじ接続に対して大きな利点を構成する。
【0031】
特にアダプタ本体である要素は、締結ねじを受け入れるための少なくとも2つの、好ましくは4つの貫通孔を備えると有利であり得、貫通孔は、好ましくは、要素の、特にアダプタ本体のフランジ突起部上に設けられ、貫通孔または締結ねじは、流体の流出方向において、2つのシールの後に配置されることが好ましい。
【0032】
アダプタ本体は、要素が対応部品にねじ留めされるまたは挿入される状態において、特に流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で、好ましくは、少なくとも部分的に対応部品に形成される流体チャネルに接続される(内部の)流体チャネルを備えてさらに形成することができ、アダプタ本体の前記流体チャネルは、好ましくは、特にアダプタ本体である要素の外側面上に横方向に設けられる少なくとも1つの開口部(孔)を有し、少なくとも1つの開口部(孔)を介して、流体チャネルは、流体チャネル(412)に、特にガス案内様式、流れ案内様式または流体案内様式で接続される。
【0033】
本発明のさらなる実施形態によれば、アダプタ本体は、第4のシールをさらに備え、第4のシールは、流出方向において第1のシールと第2のシールとの下流に配置され、かつアダプタ本体(要素)の外側面と流体チャネルの内側面との間に、特に気密シールであるシールを提供するように構成される。
【0034】
要素およびアダプタ本体が一体に形成される場合、またはアダプタ本体がアダプタ部材の一部であり、その中に、要素を、特に対応部品に一体化されたまたは組み込まれたアダプタハウジングである対応部品に、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で接続可能または接合可能であるように気密に挿入できる場合、さらに有利である。
【0035】
本発明は、好ましくは、上記で述べられたシステムで使用するために、特にセンサまたはシステムコネクタである要素を、対応部品に、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群からの構成要素に、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で、接続または接合するためのアダプタ部材にさらに関し、アダプタ部材は、雄ねじにより対応部品の中にねじ込まれるように、または対応部品に挿入されて、好ましくは複数のねじである少なくとも1つの締結要素により対応部品に固定されるように構成されたアダプタ本体と、特にガスである流体が、流体チャネルを通って要素の中に流入することのできる開放位置へと第1のシールを移動するために、対応部品に形成された流体チャネルに挿入可能であるように構成され、かつ流体チャネルに配置された第1のシールの弁体と接触させられるように構成される突起部と、流体チャネルを通って流れるまたは流出する流体の流出方向において第1のシールの下流で流体チャネルに配置され、かつ流体チャネルとアダプタ本体との間の接続領域を、特に気密にシールするように構成された第2のシールと、を備え、第2のシールは、特にアダプタ部材である要素を対応部品に接続または接合するとき、弁体との突起部の接触により、第1のシールが開放位置へとシフトまたは移動する前に、接続領域をシールするように構成される。
【0036】
第2のシール、特に第2のシール部材が、ラジアルシール、弾性シール、Oリング、デルタリング、液体シール、金属シールなどとして、特にアダプタ本体の外側面と流体チャネルの内側面との間に形成されるとさらに好ましい。第2のシール部材は、アダプタ本体の外側面上にまたは流体チャネルの内側面上に構成されることが好ましい。
【0037】
弁体部分が、好ましくは、アダプタ本体上に形成された状態で、第2のシールが、金属シールまたは曲面シールとして形成されるとさらに有利であり、その弁体部分は、少なくとも部分的に円錐形、丸い形、球形、または球状の形を有し、かつ対応部品に、特にアダプタハウジングまたはクランプ部材に設けられた第2の弁座と接触させる、特に気密接触させるように構成され、その第2の弁座は、好ましくは、テーパの付いた形状を、特に円錐形を有する。
【0038】
シールされた状態において、第2のシールの弁体が、ねじ接続により、特に少なくとも2つ、好ましくは4つのクランプねじにより、対応部品に形成された弁座に対して押し付けられると特に有利である。
【0039】
デバイスまたはねじ接続は、このように実現することができ、クランプねじの所定の締付けトルクを用いて、弁座に対する弁体の比較的正確な加圧を実現することができ、したがって、対応する要素のシール接触を、広い温度範囲にわたって保証することができ、また適用された締付けトルクを用いて文書化し、したがって、証明することが可能になる。
【0040】
本発明のさらなる実施形態によれば、弁体および/または弁座は、金属から、特に鋼材料、好ましくは、ステンレス鋼材料から作られ、弁座は、弁体よりも硬い材料から作られることが好ましい。
【0041】
弁座が弁体よりも硬い材料から作られる場合、弁体を弁座に対してまたはその中に押し付けたときに起こり得る塑性変形が生ずる場合には、弁体は塑性的に変形するが、それは容易に交換できることが保証され得る。
【0042】
弁体と接触するように構成されたアダプタ部材の突起部の端面から、第2のシールの第2のシール部材までの距離が、端面が(特にアダプタ部材である要素を、対応部品に接続または接合するとき)弁体と接触する前に、第2のシールの第2のシール部材が、流体チャネルと外側面との間の接続領域を、特に気密にシールするように設定または選択されるとさらに有利である。
【0043】
本発明のさらなる実施形態によれば、アダプタ部材は、特にセンサまたはシステムコネクタである要素へと、好ましくは1つの部品へと一体化される。
【0044】
本発明は、好ましくは、上記で述べられたシステムで使用される、要素を、特にセンサまたはシステムコネクタを、対応部品に、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素に、流れ案内様式または流体案内様式で接続または接合するためのアダプタハウジングに、特に対応部品に一体化され得るアダプタハウジングにさらに関し、アダプタハウジングは、弁体および第1のシール部材からなる第1のシールであって、前記第1のシール部材は、特に要素を対応部品に、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で接続する流体チャネル内に配置され、また前記弁体は、シール部材との相互作用により、特にガスである流体が流体チャネルを通って流れることのできる開放位置と、特にガスである流体が流体チャネルを通って流れることのできない閉じた位置と、の間でシフトまたは移動され得るように構成される、第1のシールと、流体チャネルを通って流れるまたは流出する流体の流出方向において第1のシールの下流で流体チャネル内に配置され、かつ流体チャネルと要素との間の接続領域を、特に気密にシールするように構成される第2のシールと、を備え、前記第2のシールは、要素を対応部品に接続または接合するとき、第1のシールが開放位置へとシフトまたは移動され得るもしくはされる前に、接続領域をシールする、特に気密にシールするように構成される。
【0045】
弁体が、突起部またはプランジャと、特に要素の突起部の端面と接触することにより、閉じた位置と開放位置との間でシフトまたは移動可能であるように構成されると好ましい。
【0046】
弁体が、第1のシールの閉じた位置へと弁体を強制するばね要素、特にばねにより、第1のシールに対する力の下で加圧されるとさらに有利である。
【0047】
アダプタハウジングは、対応部品と、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素と、一体に、特に1つの部品に形成されることが特に好ましい。
【0048】
本発明は、特にセンサまたはシステムコネクタである要素を、対応部品に、特に圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素に、流れ案内様式または流体案内様式で接続または接合するためのアダプタシステムにさらに関し、アダプタシステムは、前述のアダプタ部材ならびに前述のアダプタハウジングを備え、アダプタ部材およびアダプタハウジングは、要素と対応部品との間に、流れ案内様式または流体案内様式で配置され得る機能グループとして構成され、また要素または対応部品に、それぞれ接続可能である、特にねじで固定可能である(気密に)ことが好ましい。
【0049】
要素を対応部品に流れ案内様式または流体案内様式で、特にガス案内様式で接続するための本発明によるシステムは、要素を対応部品から取り外すとき、簡単かつ費用のかからない設計により、接触点または接続点を確実にシールできるようにする。システムは、文書化および証明するのを可能にするのでさらに有利である。したがって、それは、水素、特に圧縮された水素、または圧縮された天然ガスが使用されるシステムにおいて、センサおよびシステムコネクタなどの要素を接続するのに特に適している。特に高い温度変動、張力変動、および振動に露出されるこのようなシステムは、特に乗物において見出されるが、その場合、例えば、700バール以上の圧力の水素、または通常260バールの天然ガスが、例えば、燃料電池によるなど、乗物に動力を与える燃料として使用される。
【0050】
本発明の文脈においては、用語「乗物」または「輸送手段」または他の同様な用語は、乗客用乗物などの動力車を概して含み、それは、多用目的スポーツ車(SUV)、バス、トラック、様々な商用車、様々なボートおよび船を含む水上の乗物、航空機、空中ドローンなど、ハイブリッド車、電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、水素自動車、および他の代替的な乗物を含む。本明細書で述べられるように、ハイブリッド車は、例えば、石油と同時に電気を動力源とする乗物など、2つ以上のエネルギー源を備える乗物である。
【0051】
本発明は、好ましくは、前述のシステムまたは前述のアダプタシステムを用いて、特にセンサまたはシステムコネクタである要素を、対応部品に、特に、圧力容器、弁、弁組立体、弁ブロックなどからなる群から選択された構成要素に、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で接続するための方法にさらに関し、方法は、
- 特にアダプタ本体である要素を、対応部品に、特にアダプタハウジングに挿入するまたはねじ込むステップと、
- 流体チャネルを通って流れるまたは流出する流体の流出方向Aにおいて第1のシールの下流で流体チャネルに配置された第2のシールのシール効果を生成するステップであって、第2のシールは、流体チャネルと、特にアダプタ本体である要素と、の間の接続領域をシールするように構成される、ステップと、
- 好ましくは、第1のシールの弁体を、第1のシールの第1のシール部材との係合からまたは接触から離れるように移動させることにより、第1のシールを開放するまたは解放するステップと、
を含み、
流体チャネルと要素との間の第2のシールのシール効果は、第1のシールが開放または解放され得る、特に機械的に可能になる前に生成される。
【0052】
言い換えると、本発明の方法によれば、第2のシールが、対応部品に接続または接合される要素に対して流体チャネルをシールするまで、第1のシールを開くことが阻止され、それにより、対応部品300における加圧された流体が環境の中に漏れるのが阻止される。
【0053】
すでに上記で示されたように、要素を流れ案内様式または流体案内様式で対応部品に接続するためのシステム、アダプタ部材、アダプタハウジング、およびアダプタシステムは、要素を、流れ案内様式または流体案内様式で対応部品に接続するための前述の方法に対して使用することができる。デバイスの上記の記述に関連して開示されるさらなる特徴は、したがって、本方法にも適用することができる。それは、逆も同様であり、本方法に対しても同様に正しい。
【0054】
デバイス、用途、および/または方法のさらなる特徴および利点は、添付図を参照する諸実施形態の以下の記述から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】燃料タンクにおける圧力センサに対する知られたコネクタを概略的に示す図である。
【
図2】開放状態にある、要素を対応部品に流れ案内様式または流体案内様式で接続するための本発明によるシステムの実施形態を概略的に示す図である。
【
図3】閉じた状態にある、要素を対応部品に流れ案内様式または流体案内様式で接続するための本発明によるシステムの
図1で示された実施形態を概略的に示す図である。
【
図4】要素を対応部品に流れ案内様式または流体案内様式で接続するための本発明によるアダプタ部材の実施形態を概略的に示す図である。
【
図5】閉じた状態にある、要素を対応部品に流れ案内様式または流体案内様式で接続するための本発明によるアダプタハウジングの実施形態を概略的に示す図である。
【
図6】開放状態にある、要素を対応部品に流れ案内様式または流体案内様式で接続するための本発明によるシステムの第2の実施形態を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
様々な図で使用される同じ参照番号は、同一の、対応する、または機能的に同様の要素を示す。
【0057】
図1は、燃料タンク40における圧力センサ10に対する知られたコネクタを概略的に示す。
図1が示すように、描かれたコネクタは、乗物における燃料タンク40のベースプレート1上に取り付けられる。ベースプレート1は、燃料タンク40の開口部を閉じるために使用され、またコネクタ部品取付け孔2を備える。金属スリーブ3が、孔2の中に嵌合され、溶接などにより孔2に取り付けられる。コネクタハウジング4は、Oリング5によりシールされるようにスリーブ3の中に嵌合される。コネクタハウジング4は、合成樹脂材料から作られ、また上側側面に上側コネクタ開口部6を備え、また下側端面に下側コネクタ開口部7を備え、それらは、さらなるコネクタを受け入れるために使用される。圧力センサ10は、コネクタハウジング4の上側領域に、かつ上側コネクタ開口部6の後部に埋め込まれている。圧力センサ10は、その下側に、下方に突き出た圧力感知部分10aをさらに備える。
【0058】
圧力センサ10を受け入れるための受入れチャンバ11は、コネクタハウジング4の上側領域にさらに形成される。圧力センサ10の感知部分10aを受け入れるための大きな直径を有する通路12が、コネクタハウジング4の底部領域に形成される。燃料タンク40の内部圧力を圧力センサ10の感知部分10aの中に導くための小さな直径を有する通路14がまた、底部領域に形成され、かつ大きな直径を有する通路12の下端から、底部領域の下面へと延びる。大きな直径を有する通路12において、圧力センサ10をシールするために、Oリング8が設けられる。
【0059】
図1から明らかなように、圧力センサ10が取り外されたとき、燃料タンク40の内側の間に完全に開いた流体チャネルが生成され、その結果、そこに格納されている媒体、特に燃料が漏れないようにするために、圧力センサ10が外される前に、燃料タンクを完全に空にしなくてはならない。これは、特に圧縮された水素である圧縮ガスなどの圧縮された媒体を格納するための燃料タンクに特に適用される。
【0060】
図2は、要素200を対応部品300に流れ案内様式または流体案内様式で接続するための本発明によるシステム100の実施形態を概略的に示しており、この場合、システムは、開放状態および接続された状態で示されている。要素200は、例えば、センサ、特に圧力センサとすることができ、それは、弁ブロック(例えば、ガス処理ユニット(GHU))などの対応部品に接続される。
【0061】
図2からさらに明らかなように、システム200は、弁体101および第1のシール部材102から形成された第1のシール110を備え、前記第1のシール部材102は、特に圧力センサである要素200を特に弁ブロックである対応部品300に接続する流体チャネル301に、流れ案内様式または流体案内様式、特にガス案内様式で配置される。
【0062】
この方法では、特に圧力センサである要素200は、特に弁ブロックである対応部品300内の、流れ案内性または流体案内性、特にガス案内性のパイプまたは部分に接続され得る。流体チャネル301は、したがって、例えば、弁ブロックに存在する圧力を、または一部が弁ブロックと連通して存在する圧力を、圧力センサにより決定できるようにする。
【0063】
第1のシール部材102は、円板として形成され、その中心に、流体チャネル301の一部を形成する貫通孔が設けられる。円板は、弁座102aを備えてさらに形成され、弁座102aは、特に貫通孔を囲み、かつ流体密、特に気密のシールを実現するために、弁体101と接触するように構成される。
図2から明らかなように、弁座102aは、貫通孔の方向にテーパが付けられており、円錐形を有することが好ましい。
【0064】
流体チャネル301内に、特に円板である第1のシール部材102を固定するために、流体チャネル301は、環状の突起部303を備えて形成され、突起部303は、内側に流体チャネル301の中に突き出ており、左側からの第1のシール部材102を支持するように構成される(
図2)。言い換えると、突起部303は、流体チャネル301を通る流体の流出方向Aに、すなわち、対応部品300から要素200の方向に、第1のシール部材102の前面に配置される。第1のシール部材102の反対側に、流体チャネル301は、雌ねじを備え、クランプ部材103が、雄ねじ103aにより雌ねじ内にねじ込まれる。クランプ部材103は、シール部材102を突起部303に対して押し付けるために使用され、それにより、一方では、第1のシール部材102が空間的に固定され、また他方では、第1のシール部材102とクランプ部材103との間の気密接触が実現され得る。このために、第1のシール部材102およびクランプ部材103は、それぞれ平坦な、当接する接触面を有することが好ましい。
【0065】
図2で示されるように、クランプ部材103はまた、第1のシール部材102の貫通孔と位置合せされ、したがって、さらに流体チャネル301の一部または領域を形成する中心の貫通孔を備える。
【0066】
示された実施形態では、弁体101は、きのこ形状をさらに有し、第1のシール部材102に面する弁体101の頭部側は、円錐形を有する。示された実施形態では、弁体101の円錐形端面101aは、円錐台形状を有する。言い換えると、弁体101は、平坦な停止面を備えた截頭円錐の形状を有する。
【0067】
弁体101は、対応部品300に形成された凹部304に受け入れられ、前記弁体101は、特に第1のシール部材102の方向に、特に軸方向の、または直線運動を行うことができるように、凹部304に受け入れられる。円筒形の形状である凹部304において、特に圧縮ばねであるばね104が、凹部304の底部領域304aに設けられ、ばね104は、弁体101に対して働く。弁体101は、ばね104によって第1のシール部材102に与圧が加えられ、その結果、弁体101は、ばね104により閉じた状態へと強制され、その場合、弁体101は、第1のシール部材102と、特に気密である流体密状態にあり、その場合、特にガスである流体は、流体チャネル301を通って流れることはできない。この状態は、特に
図3で示される。
【0068】
特に圧力センサである要素200が、次に対応部品300に接続される場合、要素200の一部であり得る、または特に圧力センサである、要素200に流体密的または気密に接続される別のアダプタ部材であるアダプタ部材400が、流体チャネル301の中に挿入される。
図2で示される実施形態では、アダプタ部材400は、雄ねじ411を備え、それにより、対応部品300の中に、特に流体チャネル301の中にねじ込まれ得る。
図2からさらに明らかなように、アダプタ部材400は、突起部402、または対応部品300に面するアダプタ部材400の側面に形成される接触部材(プランジャ)を備える。
図2で示された状態において、アダプタ部材400は、すでに対応部品300の中に完全にねじ込まれており、また突起部402の截頭端面403は、弁体の101の截頭端面と接触状態にある。アダプタ部材400を対応部品300の中にねじ込むことにより、アダプタ部材400は、設置方向E(取付け方向)に、対応部品300、特にチャネル301の中へとより深く移動し、それにより、弁体を、ばね104に抗して開放位置へと押し込み、矢印Aで示すように、特にガスである流体が、流体チャネル301を通って要素200の中に流入することができる。特に圧力センサである要素200を対応部品300に、流れ案内様式で接続するために、アダプタ部材400は、中空に形成される、または流体チャネル412を備え、かつ突起部402の外側面上に横方向に開口部を有して、対応部品の流体チャネル301への接続を生成する。
【0069】
図2でまた示すように、システム100は、流体チャネルを通って流れるまたは流出する流体の流出方向Aにおいて第1のシール110の下流で流体チャネル301に配置される第2のシール120をさらに備える。第2のシール120は、流体チャネル301と要素200との間の接続領域302を、特に気密にシールするように構成される。接続領域302は、流体チャネル301の内側面301aが、アダプタ部材400の突起部402の外側面401と接触する領域として理解されたい。示された実施形態では、第2のシール120、特に第2のシール120の第2のシール部材121は、Oリングとして形成され、第2のシール部材121は、アダプタ部材400の溝または突起部内に受け入れられる。示された実施形態では、接続領域302は、クランプ部材103内に位置するように配置される。
【0070】
図3は、要素を対応部品に、流れ案内様式または流体案内様式で接続するための本発明によるシステム100の
図1で示された実施形態を概略的に示しており、第1のシール101は、閉じた状態にある。
図2で示された開放状態から開始して、アダプタ部材400が次に、対応部品300からゆっくりと引き抜かれる、またはねじが外される場合、弁体101は戻って、第1のシール部材102と接触し、それにより、流体チャネル301を閉じる。
図3から明らかなように、第1のシール101および流体チャネル301のこの閉じられた状態は、第2のシール120の第2のシール部材121、すなわち、Oリングが、クランプ部材103から外に、特に接続領域302の外に抜かれる前に達成される。したがって、
図3では、第2のシール120は、なお、シール状態にある。
【0071】
言い換えると、第2のシール120は、要素200が対応部品300から外されるとき、少なくとも第1のシールが閉じた位置へとシフトされるまたは移動されるまで、接続領域302をシールするように構成される。他方で、要素200が対応部品300に接続されるとき、第2のシール120は、要素200を対応部品300に接続するとき、第1のシールが開放位置へとシフトするまたは移動される前に、接続領域をシールするように構成される。
【0072】
このために、突起部402の端面403から、第2のシール120の第2のシール部材121への距離Dは、要素200の端面403が、弁体101と、特にその截頭端面と接触する前に、第2のシール部材121が、流体チャネル301と外側面401との間の接続領域302をシールするように設定され、それにより、第1のシール110が開かれるまたは非シール状態になる前に、第2のシール120が確実にシールするようになる。言い換えると、弁体101が、ばね104に抗して弁座102aを離れる前である。
【0073】
図2および
図3からさらに明らかなように、第3のシール130が、凹部304に設けられ、第3のシール130は、流体チャネル301を通って流れる流体から凹部304をシールし、その結果、ばね要素104に対する、水素脆化など、流体の損傷作用が阻止され得る。
【0074】
アダプタ部材400、特にアダプタ部材400のアダプタ本体410は、第4のシールをさらに備える。第4のシール140の第4のシール部材141はまた、Oリングとして形成され、第4のシール部材141は、アダプタ本体410の外側面(アダプタ部材の外側面)と、流体チャネル301と、の間で気密シールを実現し、その結果、システム100の気密性がさらに向上され得る。
【0075】
対応部品300における流体チャネル301は、弁体101のための凹部304と少なくとも部分的に非対称にまたは整列されずに配置されることも、
図2および
図3において明らかである。この特定の構成および第3のシール130が、流体チャネル301を通って流れるガスから凹部304内の弁体101の受入れ領域をシールすることは、流体またはガスの固有の圧力が弁体101の下側に作用することなく、その結果、第1のシール110を開くために必要なアダプタ部材400による圧力が低減され得るという利点を生ずる。
図2および
図3で示されるように、弁座102aから離れた方を向いている弁体101の環状の表面はまた最小に保たれ、その結果、第1のシール110を開くために必要な圧力をさらに低減することができるが、それは、流体またはガスの固有の圧力を加える面積が最小化されるからである。さらに、対応部品300は、凹部304を環境へと接続するテストチャネル310を備え、テストチャネル310を通して、第3のシール130を通って漏れる可能性のあるいずれの流体も、規則的な間隔で排出され得る。
【0076】
図4は、流れ案内様式または流体案内様式で要素200を対応部品300に接続するための、本発明によるアダプタ部材400の実施形態を概略的に示す。示されたアダプタ部材400は、アダプタ本体410を備え、アダプタ本体410は、細長い円筒形を有し、かつ外側面201に雄ねじ411を備え、それにより、アダプタ部材400は、対応部品300の中へとねじ込むことができる。アダプタ部材400は、特にセンサである要素200に一体化することができる、または気密に要素200に接続できる別部品として構成することができる。
【0077】
図4からさらに明らかなように、アダプタ部材400、特にアダプタ本体は、突起部402を備え、突起部402はまた、細長い円筒形を有し、かつ対応部品300に形成された流体チャネル301の中に挿入可能にまたは導入可能に構成される。示された実施形態では、シール120(第2のシール)のシール部材121(第2のシール部材)が、突起部402の外側面401上にさらに設けられ、シール部材121は、アダプタ部材400が対応部品300に挿入された状態において、流体チャネル301、特に流体チャネル301に設けられる接続領域302と、突起部402の外側面401と、の間で気密シールを形成するように働く。
図4がさらに示すように、アダプタ本体410は、アダプタ本体410を中心で通る流体チャネル412を備え、かつアダプタ本体410に接合される要素200を、流れ案内様式で対応部品300に接続するように構成される。このために、孔が、突起部402の外側面401上に設けられ、孔は、内部の流体チャネル412を、対応部品に形成された流体チャネル301と接続する。このために、複数の孔をさらに、突起部402の外側面401上に配置することもできる。
【0078】
図4からも明らかであるが、流体が対応部品300から要素200へと流体チャネル301を通って流れることのできる開放位置へと第1のシール110を移動するために、突起部402は、対応部品300の流体チャネル301に設けられた第1のシール110の弁体101と接触させるように構成された平坦な端面403を有する。第2のシール部材121は、アダプタ部材400を対応部品300の中にねじ込むとき、アダプタ本体410の端面403が弁体101と接触し、それにより第1のシール110を開放位置にする前に、第2のシール120が、アダプタ部材400と対応部品300との間で流体密または気密シールを形成するようにアダプタ本体410上に配置される。
【0079】
図5は、流れ案内様式または流体案内様式で要素200を対応部品300に接続するための本発明によるアダプタハウジング500の実施形態を概略的に示し、前記アダプタハウジングは、閉じた位置または状態で示されている。
図5で示されるアダプタハウジング500は、実質的に、
図2および
図3で示された対応部品300に相当する。したがって、一方で、アダプタハウジング500を対応部品300に直接一体化することが可能であり、またはアダプタハウジング500を、流体密的または気密に対応部品300に接続できる別の構成要素として構成することが可能である。示された実施形態では、アダプタハウジング500は、対応部品300に直接一体化される。アダプタハウジング500は、流体チャネル301、凹部304、および雌ねじを備える。上記ですでに述べたように、第1のシール110の弁体101は、アダプタ部材400の挿入方向Eにおいて直進運動的に移動できるように、凹部304内に受け入れられる。突起部303は、流体チャネル301にさらに設けられ、突起部303は、示された実施形態では、弁座102aを有する円板として形成される、第1のシール部材に対する停止部またはストッパとして働く。弁体101は、ばね104により第1のシール部材102に対して与圧が加えられ、その結果、第1のシール部材102は、非作動状態に閉じられる。上記でさらに述べられたように、第1のシール部材102は、クランプ部材103により、アダプタハウジング500に固定される。最後に、第3のシール130は、アダプタハウジング500に設けられて、第3のシール130は、Oリングの形態であり、かつ流体チャネル301を通って流れる流体から凹部304をシールするために使用される。
【0080】
図6は、流れ案内様式または流体案内様式で要素200を対応部品300に接続するための本発明によるシステム100の第2の実施形態を概略的に示しており、システム100は、開放状態で示されている。第2の実施形態は、実質的に同じ部品/構成要素を備える。唯一の差異は、第1のシール110が、第1の実施形態のように金属シールの形態ではないことであり、そうではなくて、Oリングの形態の第1のシール部材102を用いた弾性的なシールとして構成される。この実施形態では、弁体101は、Oリング102の中へと下降し、したがって、流体チャネル301をシールする。Oリング102は、支持リング105により流体チャネル301内で支持され、またクランプ部材103により固定される。この場合、クランプ部材103はまたOリング102に対する支持部材としても働く。アダプタ部材400、特にアダプタ本体410の突起部402が、次に、対応部品300、特にアダプタハウジング500の中に挿入された場合、アダプタ本体410の突起部402は、Oリング102を貫通し、それにより、弁体101を、ばね104のばね力に抗してOリング102から押し出されるようにし、その結果、第1のシール110は、開放位置になり、したがって、流体は、対応部品300から流出して、要素200の中に入ることができる。
【0081】
図6がさらに示すように、この実施形態はまた、第2のシール120を備え、第2のシール120は、要素200を対応部品300に接続するとき、第1のシール110が開放位置へと移動する前に、流体チャネル301をアダプタ部材400に対してシールする。
【0082】
参照番号のリスト
100 システム(結合システム)
101 弁体
101a 端面
102 第1のシール部材
102a 弁座
103 クランプ部材(クランプナット)
103a クランプ部材の雄ねじ
104 ばね(ばね要素)
105 支持リング
110 第1のシール
120 第2のシール
121 第2のシール部材
130 第3のシール
131 第3のシール部材
140 第4のシール
141 第4のシール部材
200 要素(ガスセンサ)
201 外側面
300 対応部品(構成要素)
301 流体チャネル
301a 流体チャネルの内側面
302 接続領域
303 突起部(ストッパ)
304 凹部(弁体の受け口)
304a 底部領域(ばね受け口)
400 アダプタ部材
401 突起部の外側面
402 突起部(接触部材、プランジャ)
403 突起部の端面
410 アダプタ本体
411 雄ねじ
412 流体チャネル(アダプタ本体)
500 アダプタハウジング
600 アダプタシステム
A 流出方向
E 設置方向
【符号の説明】
【0083】
1 ベースプレート
2 コネクタ部品取付け孔
3 金属スリーブ
4 コネクタハウジング
5 Oリング
6 上側コネクタ開口部
7 下側コネクタ開口部
8 Oリング
11 チャンバ
10 圧力センサ
12 通路
14 通路
40 燃料タンク
100 システム(結合システム)
101 弁体
101a 端面
102 第1のシール部材
102a 弁座
103 クランプ部材(クランプナット)
103a クランプ部材の雄ねじ
104 ばね(ばね要素)
105 支持リング
110 第1のシール
120 第2のシール
121 第2のシール部材
130 第3のシール
131 第3のシール部材
140 第4のシール
141 第4のシール部材
200 要素(ガスセンサ)
201 外側面
300 対応部品(構成要素)
301 流体チャネル
301a 流体チャネルの内側面
302 接続領域
303 突起部(ストッパ)
304 凹部(弁体の受け口)
304a 底部領域(ばね受け口)
400 アダプタ部材
401 突起部の外側面
402 突起部(接触部材、プランジャ)
403 突起部の端面
410 アダプタ本体
411 雄ねじ
412 流体チャネル(アダプタ本体)
500 アダプタハウジング
600 アダプタシステム
A 流出方向
E 設置方向
【国際調査報告】