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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-25
(54)【発明の名称】抗菌ペプチド模倣物
(51)【国際特許分類】
   C07K 7/08 20060101AFI20230818BHJP
   A23L 33/18 20160101ALI20230818BHJP
   C07K 1/06 20060101ALI20230818BHJP
   A61K 38/10 20060101ALI20230818BHJP
   A61K 8/64 20060101ALI20230818BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20230818BHJP
   C12N 15/12 20060101ALN20230818BHJP
【FI】
C07K7/08 ZNA
A23L33/18
C07K1/06
A61K38/10
A61K8/64
A61P31/00
C12N15/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023508099
(86)(22)【出願日】2021-08-05
(85)【翻訳文提出日】2023-03-29
(86)【国際出願番号】 EP2021025302
(87)【国際公開番号】W WO2022028738
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】20020354.5
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
(71)【出願人】
【識別番号】523040428
【氏名又は名称】スペクシス アーゲー
【氏名又は名称原語表記】SPEXIS AG
(71)【出願人】
【識別番号】507396301
【氏名又は名称】ウニヴェルズィテート チューリッヒ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100195556
【弁理士】
【氏名又は名称】柿沼 公二
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル オブレヒト
(72)【発明者】
【氏名】アナトール ルター
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー ウペール
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ デジョンクエール
(72)【発明者】
【氏名】エミール ブラべ
(72)【発明者】
【氏名】ぺーター ズビンデン
(72)【発明者】
【氏名】オリバー ツェルベ
(72)【発明者】
【氏名】カースティン ムーレ
【テーマコード(参考)】
4B018
4C083
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4B018MD20
4B018MD76
4B018ME09
4C083AD411
4C083EE01
4C083FF01
4C084AA01
4C084AA02
4C084AA06
4C084AA07
4C084BA01
4C084BA09
4C084BA10
4C084BA18
4C084BA23
4C084CA59
4C084DA42
4C084MA13
4C084MA16
4C084MA17
4C084MA23
4C084MA27
4C084MA28
4C084MA31
4C084MA35
4C084MA37
4C084MA52
4C084MA55
4C084MA56
4C084MA60
4C084MA63
4C084MA66
4C084NA14
4C084ZB321
4C084ZB322
4H045AA10
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA17
4H045CA51
4H045EA01
4H045EA20
4H045FA20
(57)【要約】
本発明は、抗菌活性、特にグラム陰性菌に対する抗菌活性を有するペプチド模倣物を対象とする。本発明のペプチド模倣物は、本明細書および特許請求の範囲に記載する、一般式(I)の化合物[X3]t-[X2]S-X1-P1-P2-P3-P4-P5-P6-P7-P8-P9-P10-P11-P12-P13-P14-P15-P16およびその医薬的に許容される塩である。また、本発明は、細菌感染症および細菌感染症に関連する疾患の治療または予防のためのペプチド模倣物の治療的使用、および食品、化粧品、薬物または他の栄養含有物の保存または殺菌のためのペプチド模倣物の非治療的使用も対象とする。さらに、本発明は、これらの化合物を、所望により、並列ライブラリー形式で製造することができる効率的な合成プロセスを提供する。さらに、本発明のペプチド模倣物は、抗菌活性の改善、赤血球の低溶血または無溶血、および細胞毒性の低減を示す。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)のペプチド模倣化合物
【化1】

(式中s=0かつt=0;もしくはs=1かつt=0;もしくはs=1かつt=1のいずれかであり;
ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeValもしくはNvaであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
もしくはHypであり;
P3は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeValもしくはNvaであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheであり;
P6は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、DDab、DDap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、DCys、DHcy、DNMeCys、DPen、
Asp、Glu、HgI、DAsp、DGluもしくはDHgIであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、ArgもしくはNMeLysであり;
P9は、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、ArgもしくはNMeLysであり;
P10は、alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrn、DAgb、DAgpもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、DDab、DDap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、DCys、DHcy、DNMeCys、DPen、
Asp、Glu、HgI、DAsp、DGluもしくはDHgIであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて
P6にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6DCys、DHcy、DNMeCysもしくはDPenが存在する場合かつP13DCys、DHcy、DNMeCysもしくはDPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6DDabもしくはDDapが存在する場合かつP13DAsp、DGluもしくはDHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6DAsp、DGluもしくはDHgIが存在する場合かつP13DDabもしくはDDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;または、
P6にAbu(4N3)が存在する場合かつP13にPraが存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である、ペプチド模倣化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Hle、Ile、LeuもしくはNleであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、HarもしくはArgであり;
P9は、Dab、Dap、Har、Lys、OrnもしくはArgであり;
P10は、alloThr、Hse、SerもしくはThrであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrn、DAgb、DAgpもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて
P6にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;または、
P6にAbu(4N3)が存在する場合かつP13にPraが存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Dab、Dap、
Cys、Pen、
AspもしくはGluであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、Argであり;
P9は、Dab、Dap、Har、Lys、OrnもしくはArgであり;
P10は、alloThr、Hse、SerもしくはThrであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrn、DAgb、DAgpもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Dab、Dap、
Cys、Pen、
AspもしくはGluであり、
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAspもしくはGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項4】
請求項1に記載の化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DPro、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeValもしくはNvaであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeValもしくはNvaであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheであり;
P6は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、ArgもしくはNMeLysであり;
P9は、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、ArgもしくはNMeLysであり;
P10は、alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて
P6にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;または、
P6にAbu(4N3)が存在する場合かつP13にPraが存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項5】
請求項1、2または4の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Hle、Ile、LeuもしくはNleであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、HarもしくはArgであり;
P9は、Dab、Dap、Har、Lys、OrnもしくはArgであり;
P10は、alloThr、Hse、SerもしくはThrであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheであり;
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて
P6にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;または、
P6にAbu(4N3)が存在する場合かつP13にPraが存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであり;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Dab、Dap、
Cys、Pen、
AspもしくはGluであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、Argであり;
P9は、Dab、Dap、Har、Lys、OrnもしくはArgであり;
P10は、alloThr、Hse、SerもしくはThrであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Dab、Dap、
Cys、Pen、
AspもしくはGluであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAspもしくはGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項7】
請求項1、2、4および5の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X3は、DVal、Lys、DLys、Ndab、NlysもしくはNornであり;
X2は、DAla、Gly、Sar、Lys、Ndab、NlysもしくはNornであって;
s=1かつt=0の場合、LysのN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)で置換されてGua-Lysを形成し;
X1は、Pro、betaGly、Gly、Sar、Ndab、Nlys、Norn、DLysもしくはPro((4R)NH2)もしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、Pro((4R)NH2)もしくはHypのN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)で置換されてGua-Pro((4R)NH2)もしくはGua-Hypを形成するか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、Ndab、Nlys、NornもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ile、Thr、Phe、His、Dab、Arg、Tyr、Leu、Asn、Lys、DapもしくはalloThrであり;
P5は、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Cys、Pen、Asp、Glu、DabもしくはPraであり;
P7は、Asn、Ala、Leu、Ile、Ser、Thr、Lys、Dap、GluもしくはHisであり;
P8は、ArgもしくはNargであり;
P9は、Arg、Dab、Ndab、Nlys、NornもしくはLysであり;
P10は、SerもしくはThrであり;
P11は、DDab、DDap、DOrn、DLysもしくはDArgであり;
P12は、Lys、Ile、Ser、Tyr、Trp、Asn、Dab、CitもしくはOrnであり;
P13は、Cys、Pen、Dab、GluもしくはAbu(4N3)であり;
P14は、Dab、Arg、Orn、Gln、SerもしくはTyrであり;
P15は、Arg、Thr、Leu、Ser、Dab、Lys、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornであり;
P16は、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Cyg、Dea、tBuAla、tBuGly、Nle、Cha、Tyrである)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLys、DabもしくはOrnから、P14はDab、OrnもしくはArgから、P15はArg、Dab、Lys、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X3は、DVal、Lys、DLys、Ndab、NlysもしくはNornであり;
X2は、DAla、Gly、Sar、Lys、Ndab、NlysもしくはNornであって;
s=1かつt=0の場合、LysのN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)で置換されてGua-Lysを形成し;
X1は、Pro、betaGly、Gly、Sar、Ndab、Nlys、Norn、DLys、Pro((4R)NH2)もしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、Pro((4R)NH2)もしくはHypのN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)で置換されてGua-Pro((4R)NH2)もしくはGua-Hypを形成するか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、Ndab、Nlys、NornもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ile、Thr、Phe、HisもしくはArgであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Cys、Pen、Asp、GluもしくはDabであり;
P7は、AsnもしくはHisであり;
P8は、Arg、Nargであり;
P9は、Arg、Dab、Ndab、NlysもしくはNornであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lys、DabもしくはOrnであり;
P13は、Cys、Pen、DabもしくはGluであり;
P14は、Dab、Arg、Orn、Gln、SerもしくはTyrであり;
P15は、Arg、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornであり;
P16は、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Cyg、Dea、tBuAla、tBuGly、NleもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLys、DabもしくはOrnから、P14はDab、OrnもしくはArgから、P15はArg、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X1は、Pro、Sar、ビス(2アミノエチル)Gly、Ndab、Nlys、Norn、DLys、Pro((4R)NH2)、Hyp、
Gua-Pro((4R)NH2)もしくはGua-Hypであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、Ndab、Nlys、NornもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、IleもしくはThrであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、CysもしくはPenであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、ArgもしくはDabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、LysもしくはOrnであり;
P13は、Cysであり;
P14は、Dab、OrnもしくはGlnであり;
P15は、Argであり;
P16は、Nle、ChaもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysもしくはOrnから、P14はDabもしくはOrnから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項10】
請求項1~8の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X2は、Lys、Ndab、Nlys、NornもしくはGua-Lysであり;
X1は、Ndab、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro((4R)NH2)、NdabもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Thrであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Penであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、Dabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lysであり;
P13は、Cysであり;
P14は、DabもしくはTyrであり;
P15は、Argであり;
P16は、Tyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて、
P6にPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysから、P14はDabから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項11】
請求項1~8の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X3は、DVal、Lys、DLys、Ndab、NlysもしくはNornであり;
X2は、DAla、Gly、Sar、Lys、Ndab、Nlys、NornもしくはArgであり;
X1は、Pro、betaGly、Gly、Sar、DLys、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり、
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、NdabもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ile、Thr、Phe、HisもしくはArgであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Cys、Pen、Asp、GluもしくはDabであり;
P7は、Asn、Hisであり;
P8は、Arg、Nargであり;
P9は、Arg、Dab、Ndab、NlysもしくはNornであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、LysもしくはDabであり;
P13は、Cys、Pen、DabもしくはGluであり;
P14は、Dab、Arg、Gln、SerもしくはTyrであり;
P15は、Arg、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornであり;
P16は、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Cyg、Dea、tBuAla、tBuGly、NleもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysもしくはDabから、P14はDabもしくはArgから、P15はArg、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項12】
請求項1~9の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X1は、Pro、Sar、ビス(2アミノエチル)Gly、Nlys、Norn、Pro((4R)NH2)、Gua-Pro((4R)NH2)もしくはGua-Hypであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、NdabもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、IleもしくはThrであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、CysもしくはPenであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、ArgもしくはDabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lysであり;
P13は、Cysであり;
P14は、DabもしくはGlnであり;
P15は、Argであり;
P16は、NleもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysから、P14はDabから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項13】
請求項1~8または10の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X2は、Lys、Ndab、NlysもしくはNornであり;
X1は、Ndab、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro((4R)NH2)、NdabもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Thrであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Penであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、Dabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lysであり;
P13は、Cysであり;
P14は、Dabであり;
P15は、Argであり;
P16は、Tyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて、
P6にPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysから、P14はDabから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項14】
請求項1~8または11の何れか一項に記載の化合物
(ここにおいて、
X3は、Lys、Ndabであり;
X2は、Sar、Lys、NlysもしくはArgであり;
X1は、Pro、betaGly、Sar、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり、
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ile、ThrもしくはArgであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Cys、Pen、Asp、GluもしくはDabであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、Arg、DabもしくはNdabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lysであり;
P13は、Cys、DabもしくはGluであり;
P14は、Dabであり;
P15は、Argであり;
P16は、Ala(テトラヒドロピラン4イル、NleもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysから、P14はDabから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項15】
請求項1~8の何れか一項に記載の化合物(該化合物は、以下からなる群から選択される
DLys-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Nle;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro((4R)NH2)-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Norn-Val-Norn-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Orn-Arg-Nle;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Orn-Cys-Orn-Arg-Nle;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Cha;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Cha;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cha;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cha;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cha;
Norn-Val-Norn-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cha;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Tyr;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Pro-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Sar-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Val-Nlys-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Val-Norn-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Gua-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Gua-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Gua-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Gua-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
ビス(2アミノエチル)Gly-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
ビス(2アミノエチル)Gly-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Nle;
Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Norn-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Nlys-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Norn-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Nlys-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Lys-Ndab-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Gua-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Dab-Cys-Gln-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Dab-Cys-Arg-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Arg-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Dab-Cys-Gln-Arg-Nle;
DLys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Arg-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Pen-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Arg-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Arg-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
DVal-Lys-DLys-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-DLys-Val-Pro-Ile-His-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Ala(cPr);
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Ala(テトラヒドロピラン4イル);
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cyg;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Dea;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-tBuAla;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-tBuGly;
Lys-Arg-betaGly-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Arg-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Sar-Val-Pro-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Sar-Val-Pro-Ile-Phe-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-DAla-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Gly-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Sar-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Gly-Gly-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Gly-Sar-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Sar-Sar-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Ndab-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Nlys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Norn-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Pen-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Narg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Nlys-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Norn-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Ndab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Norn-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Nlys-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Ndab-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Narg-Tyr;
Nlys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Nlys-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Pen-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Arg-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-His-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Ser-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Orn-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Ndab-Lys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Dab-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Glu-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Asp-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Dab-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Glu-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Dab-Dab-Arg-Tyr;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物であって、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成する、化合物またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項16】
請求項1に記載の式(I)の化合物のエナンチオマー。
【請求項17】
請求項1~16の何れか一項に記載の化合物または化合物の混合物と、少なくとも1つの医薬的に不活性な担体とを含む医薬組成物。
【請求項18】
経口、局所、経皮、注射、頬側、経粘膜、直腸、肺または吸入投与に適した形態、特に、錠剤、ドラジェ、カプセル、溶液、液体、ゲル、硬膏剤、クリーム、軟膏、シロップ、スラリー、懸濁液、スプレー、ネブライザー、エアロゾル、または坐剤の形態の請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項19】
薬物として使用するための、請求項1~16の何れか一項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項20】
抗生物質活性を有する医薬的に活性な物質として使用するための、請求項1~16の何れか一項に記載の化合物。
【請求項21】
感染症またはそのような感染症に関連する疾患;特に呼吸器疾患もしくは皮膚もしくは軟部組織疾患もしくは消化器疾患もしくは眼疾患もしくは耳疾患もしくはCNS疾患もしくは骨疾患もしくは心血管疾患もしくは泌尿生殖器疾患に関連する感染症、または院内感染症またはカテーテル関連および非カテーテル関連感染症または尿路感染症または血流感染症;または感染誘導型敗血症を治療または予防する薬物の製造のための請求項1~16の何れか一項に記載の化合物の使用。
【請求項22】
食品、化粧品、薬物、および/または他の栄養含有物のための殺菌剤または防腐剤としての請求項1~16の何れか一項に記載の化合物の使用。
【請求項23】
抗生物質活性を有する医薬的に活性な物質としての、請求項1~16の何れか一項に記載の化合物の使用。
【請求項24】
感染症またはそのような感染症に関連する疾患;特に呼吸器疾患もしくは皮膚もしくは軟部組織疾患もしくは消化器疾患もしくは眼疾患もしくは耳疾患もしくはCNS疾患もしくは骨疾患もしくは心血管疾患もしくは泌尿生殖器疾患に関連する感染症、または院内感染症またはカテーテル関連および非カテーテル関連感染症または尿路感染症または血流感染症;または感染誘導型敗血症の治療または予防を目的とした、請求項1~16の何れか一項に記載の化合物または請求項17もしくは18に記載の組成物の使用。
【請求項25】
食品、化粧品、薬物および/または他の栄養含有物のための殺菌剤または防腐剤としての、請求項1~16の何れか一項に記載の化合物または請求項17もしくは18に記載の組成物の使用。
【請求項26】
感染症、特に院内感染症、カテーテル関連および非カテーテル関連感染症、尿路感染症、血流感染症などの感染症、または感染症に関連する疾患もしくは障害、特に人工呼吸器関連肺炎(VAP)、人工呼吸器関連細菌性肺炎(VABP)、院内肺炎(HAP)、院内細菌性肺炎(HABP)、介護関連肺炎(HCAP)、嚢胞性線維症、肺気腫、喘息、肺炎、流行性下痢、壊死性腸炎、盲腸炎、胃腸炎、膵炎、角膜炎、眼内炎、耳炎、脳膿瘍、髄膜炎、脳炎、骨軟骨炎、心膜炎、精巣上体炎、前立腺炎、尿道炎、敗血症;手術創、外傷創、熱傷などの疾患もしくは障害を治療する方法であって、
医薬的に許容される量の請求項1~16の何れか一項に記載の化合物もしくは化合物の混合物または治療的に活性な量の請求項17もしくは18に記載の医薬組成物を、それを必要とする被験者に投与するステップを含む、方法。
【請求項27】
以下の:
(a)適切に官能化された固体支持体と、所望の最終生成物では位置P16にある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体とをカップリングするステップであって;前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護される、ステップと;
(b)こうして得られた生成物からN-保護基を除去するステップと;
(c)こうして得られた生成物を、所望の最終生成物では位置P15にある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体とカップリングするステップであって;前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護される、ステップと;
(d)所望の最終生成物では位置P14~Pにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップを実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護される、ステップと;
(e)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(f)所望の最終生成物では位置P~P1にある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップを実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、各カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
s=0かつt=0の場合は、
(g)以下を含むステップを実施するステップと:
(g1)所望の最終生成物では位置Xにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体または任意に、適切に保護されたヒドロキシ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップをさらに実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体またはヒドロキシ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(g2)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(g3)任意に、位置XのN-保護基を除去するステップと;
s=1かつt=0の場合は
(h)以下を含むステップを実施するステップと:
(h1)所望の最終生成物では位置Xにある適切にN-保護されたアミノ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップを実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(h2)所望の最終生成物では位置Xにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体または任意に、適切に保護されたヒドロキシ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップをさらに実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体またはヒドロキシ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(h3)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(h4)任意に、位置XのN-保護基を除去するステップと;
s=1かつt=1の場合は
(i)以下を含むステップを実施するステップと:
(i1)所望の最終生成物では位置XおよびXにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップを実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、各カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(i2)所望の最終生成物では位置Xにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体または任意に、適切に保護されたヒドロキシ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップをさらに実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体またはヒドロキシ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(i3)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(i4)任意に、位置XのN-保護基を除去するステップと;
(j)こうして得られた生成物を前記固体支持体から切り離すステップと;
(k)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(l)残基の鎖の任意のメンバーの官能基上に存在する任意の保護基、および任意に、分子中にさらに存在し得る任意の保護基を除去するステップと;
(m)任意に、分子内に存在する1つまたはいくつかの反応性基の化学的変換をさらに実施するステップと;
(n)必要であれば、残基の鎖の任意のメンバーの官能基上に存在する任意の保護基、および任意に、分子中にさらに存在し得る任意の保護基を除去するステップと;
(o)任意に、こうして得られた生成物を医薬的に許容される塩に変換する;または、任意に、こうして得られた医薬的に許容されるもしくは許容されない塩を、対応する式(I)の遊離化合物に変換する;または、任意に、こうして得られた医薬的に許容されるもしくは許容されない塩を、別の医薬的に許容される塩に変換するステップとを含む、請求項1~16の何れか一項に記載の化合物の調製のためのプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌活性、特にグラム陰性菌に対する抗菌活性を有するペプチド模倣物(peptidemimetics)を対象とする。本発明のペプチド模倣物は、以下に記載する一般式(I)の化合物およびその医薬的に許容される塩(PとXは本明細書で以下に記載するエレメントである)である。また、本発明は、細菌感染症および細菌感染症に関連する疾患の治療または予防のためのペプチド模倣物の治療的使用、および食品、化粧品、薬物または他の栄養含有物の保存または殺菌のためのペプチド模倣物の非治療的使用も対象とする。さらに、本発明は、これらの化合物を、所望により、並列ライブラリー形式で製造することができる効率的な合成プロセスを提供する。さらに、本発明のペプチド模倣物は、抗菌活性の改善、赤血球の低溶血または無溶血、および細胞毒性の低減を示す。
【背景技術】
【0002】
カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症に対する治療の選択肢は限られている。CREに対してin vitroでより高い活性を示す抗生物質としては、コリスチン、チゲサイクリン、およびホスホマイシンが挙げられる。しかし、その効果および臨床経験に関するデータは限られている。また、副作用の頻度も高く、治療中の耐性化も早く、世界的に耐性化が進んでいる。CRE感染症の治療にはコリスチンが頻繁に使用されているが、コリスチンで治療されたCRE感染症患者ではコリスチン耐性が発現する可能性がある。2015年以降、コリスチン耐性をより容易に菌体間で伝達することができる伝達性プラスミドを介したコリスチン耐性遺伝子(mcr1-5)が発見され、コリスチン耐性拡大のリスクがさらに高まっている(Giamarellou H. et al、Antimicrob Agents Chemother.2013、57(5)、2388-90)。
【0003】
最近承認された抗生物質または後期開発段階にある抗生物質は、いずれもCREを満足にカバーできていない。注目すべきことに、新しいβ-ラクタム系の組み合わせは,メタロベータラクタマーゼ(MBL)産生菌に対する活性を欠く。CREに対する新規抗生物質として最も一般的に使用されているセフタジジム/アビバクタム(CAZ-AVI)は、MBL生菌に対して活性を示さない。さらに、CAZ-AVI発売後間もなく、CAZ-AVI単独または他の抗生物質と併用した治療中に耐性を獲得したCAZ-AVI耐性CRE株が報告されている。こうした懸念される報告の後、ECDCは2018年6月12日に本件に関する迅速リスク評価報告書を発行した。新規アミノグリコシド系プラゾミシンは、処方情報に安全性に関する警告(腎毒性、聴覚毒性、神経筋遮断、および胎児への害)が記載されている。
【0004】
そのため、CRE感染症の効果的な治療に使用できる抗生物質の開発が継続的に必要とされている。
【0005】
21残基の誘導性昆虫防御ペプチドである天然抗菌ペプチドタナチン(Fehlbaum P. et al.、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996、93、1221-1225)は、グラム陰性菌のリポ多糖輸送タンパク質LptAを標的とし、LPS輸送と外膜(OM)新生の阻害をもたらす(Vetterli S. U. et al.、Sci.Adv. 2018;4:eaau2634)。タナチンは、パン耐性株を含むカルバペネム耐性腸内細菌科細菌に対して活性を示す。これらの高度耐性生物は、複雑性尿路感染症(cUTI)、複雑性腹腔内感染症(cIAI)、病院または人工呼吸器関連肺炎(HAP/VAP)または血流感染症(BSI)などのさまざまな感染症の原因となる可能性がある。
【0006】
本発明は、17、18、または19個のアミノ酸またはアミノ酸由来の残基を有し、腸内細菌科に特化した狭い抗菌スペクトルを示す新規のタナチン由来ペプチド模倣物を包含する。これらの新規なタナチン由来ペプチド模倣物は、タナチンと比較しより短い配列であるにもかかわらず、驚くべきことに、抗菌活性の向上、赤血球の低溶血または無溶血、および細胞毒性の低減を示す。
【0007】
第1の態様において、本発明は、一般式(I)のペプチド模倣化合物
【化1】

(式中s=0かつt=0;もしくはs=1かつt=0;もしくはs=1かつt=1のいずれかであり;
ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeValもしくはNvaであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
もしくはHypであり;
P3は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeValもしくはNvaであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheであり;
P6は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、DDab、DDap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、DCys、DHcy、DNMeCys、DPen、
Asp、Glu、HgI、DAsp、DGluもしくはDHgIであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、ArgもしくはNMeLysであり;
P9は、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、ArgもしくはNMeLysであり;
P10は、alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrn、DAgb、DAgpもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、DDab、DDap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、DCys、DHcy、DNMeCys、DPen、
Asp、Glu、HgI、DAsp、DGluもしくはDHgIであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物を提供し;
ここにおいて
P6にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6DCys、DHcy、DNMeCysもしくはDPenが存在する場合かつP13DCys、DHcy、DNMeCysもしくはDPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6DDabもしくはDDapが存在する場合かつP13DAsp、DGluもしくはDHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6DAsp、DGluもしくはDHgIが存在する場合かつP13DDabもしくはDDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;または、
P6にAbu(4N3)が存在する場合かつP13にPraが存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0008】
第1の態様の好ましい実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Hle、Ile、LeuもしくはNleであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、HarもしくはArgであり;
P9は、Dab、Dap、Har、Lys、OrnもしくはArgであり;
P10は、alloThr、Hse、SerもしくはThr;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrn、DAgb、DAgpもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて
P6にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;または、
P6にAbu(4N3)が存在する場合かつP13にPraが存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0009】
第1の態様のより好ましい実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Gly、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)グアニジン)、Pro((4R)NH2)、Pro((4S)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Dab、Dap、
Cys、Pen、
AspもしくはGluであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、Argであり;
P9は、Dab、Dap、Har、Lys、OrnもしくはArgであり;
P10は、alloThr、Hse、SerもしくはThrであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrn、DAgb、DAgpもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Dab、Dap、
Cys、Pen、
AspもしくはGluであり、
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cha、Cpa、Cpg、Cyg、Dea、Hle、Ile、Leu、Met、Nle、OctGly、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Phe(4OCF3)、Trp(6Cl)、Tyr(3Cl)、Tyr(3F)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAspもしくはGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Har、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0010】
第1の態様のさらなる実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DPro、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeValもしくはNvaであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeValもしくはNvaであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheであり;
P6は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、ArgもしくはNMeLysであり;
P9は、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、ArgもしくはNMeLysであり;
P10は、alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Hyp、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、Pro、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて
P6にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;または、
P6にAbu(4N3)が存在する場合かつP13にPraが存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0011】
第1の態様のさらなる実施形態の好ましい態様は、化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Hle、Ile、LeuもしくはNleであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、HarもしくはArgであり;
P9は、Dab、Dap、Har、Lys、OrnもしくはArgであり;
P10は、alloThr、Hse、SerもしくはThrであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Pra、Abu(4N3)、
Dab、Dap、
Cys、Hcy、NMeCys、Pen、
Asp、GluもしくはHgIであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheであり;
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて
P6にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCys、Hcy、NMeCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAsp、GluもしくはHgIが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;または、
P6にAbu(4N3)が存在する場合かつP13にPraが存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0012】
第1の態様のさらなる実施形態のより好ましい実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X3は、2OHVal、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=1の場合、X3のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されており:
X2は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、betaGly、Cyg、Dea、Gly、Ile、Leu、Nle、Sar、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、DAla、DIle、DLeu、DNle、DVal、DPro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであって;
s=1かつt=0の場合、X2のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX2は2OHValであり;
X1は、Pro、Gly、betaGly、Sar、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLys、DDab、DDap、DLys、DOrn、DArgもしくは
Hypであり;
s=0かつt=0の場合、X1のN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)もしくはテトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyもしくは2OHValであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Pro((4R)NH2)、Arg、NMeLysもしくは
Hypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P5は、Phe、His、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Dab、Dap、
Cys、Pen、
AspもしくはGluであり;
P7は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P8は、Argであり;
P9は、Dab、Dap、Har、Lys、OrnもしくはArgであり;
P10は、alloThr、Hse、SerもしくはThrであり;
P11は、DDab、DDap、DLys、DOrnもしくはDArgであり;
P12は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Tyr(フェニル)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P13は、Dab、Dap、
Cys、Pen、
AspもしくはGluであり;
P14は、Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、Ntyr、Nphe、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P15は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、Arg、NMeLys、
alloThr、Cit、Hgn、Hse、Leu((3R)OH)、Asn、Gln、Ser、Thr、Asp、GluもしくはHglであり;
P16は、Ala、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Abu、alloIle、Cyg、Dea、Ile、Leu、Nle、tBuGly、tBuAla、Val、NMeAla、NMeVal、Nva、
Phe、His、Phe(3OH)、Phe(4F)、Trp(6Cl)、Trp、Tyr、4Thz、Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ))、Phe(4NH2)、Tyr(Me)、NtyrもしくはNpheである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にDabもしくはDapが存在する場合かつP13にAspもしくはGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabもしくはDapが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、Agb、Agp、Dab、Dap、Lys、Narg、Ndab、Nlys、Norn、Orn、ArgまたはNMeLysから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0013】
第1の態様の特定の実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X3は、DVal、Lys、DLys、Ndab、NlysもしくはNornであり;
X2は、DAla、Gly、Sar、Lys、Ndab、NlysもしくはNornであって;
s=1かつt=0の場合、LysのN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)で置換されてGua-Lysを形成し;
X1は、Pro、betaGly、Gly、Sar、Ndab、Nlys、Norn、DLysもしくはPro((4R)NH2)もしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、Pro((4R)NH2)もしくはHypのN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)で置換されてGua-Pro((4R)NH2)もしくはGua-Hypを形成するか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyであり;
P1は、ValもしくはNMeValであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、Ndab、Nlys、NornもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ile、Thr、Phe、His、Dab、Arg、Tyr、Leu、Asn、Lys、DapもしくはalloThrであり;
P5は、TrpもしくはTyrであり;
P6は、Cys、Pen、Asp、Glu、DabもしくはPraであり;
P7は、Asn、Ala、Leu、Ile、Ser、Thr、Lys、Dap、GluもしくはHisであり;
P8は、ArgもしくはNargであり;
P9は、Arg、Dab、Ndab、Nlys、NornもしくはLysであり;
P10は、SerもしくはThrであり;
P11は、DDab、DDap、DOrn、DLysもしくはDArgであり;
P12は、Lys、Ile、Ser、Tyr、Trp、Asn、Dab、CitもしくはOrnであり;
P13は、Cys、Pen、Dab、GluもしくはAbu(4N3)であり;
P14は、Dab、Arg、Orn、Gln、SerもしくはTyrであり;
P15は、Arg、Thr、Leu、Ser、Dab、Lys、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornであり;
P16は、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Cyg、Dea、tBuAla、tBuGly、Nle、Cha、Tyrである)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にPraが存在する場合かつP13にAbu(4N3)が存在する場合、任意にP6とP13の間で1,2,3-トリアゾール架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLys、DabもしくはOrnから、P14はDab、OrnもしくはArgから、P15はArg、Dab、Lys、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0014】
第1の態様の特に好ましい実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X3は、DVal、Lys、DLys、Ndab、NlysもしくはNornであり;
X2は、DAla、Gly、Sar、Lys、Ndab、NlysもしくはNornであって;
s=1かつt=0の場合、LysのN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)で置換されてGua-Lysを形成し;
X1は、Pro、betaGly、Gly、Sar、Ndab、Nlys、Norn、DLys、Pro((4R)NH2)もしくは
Hypであって;
s=0かつt=0の場合、Pro((4R)NH2)もしくはHypのN-末端アミノ基は、任意にグアニジノ基(Gua)で置換されてGua-Pro((4R)NH2)もしくはGua-Hypを形成するか、もしくはX1はビス(2アミノエチル)Glyであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、Ndab、Nlys、NornもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ile、Thr、Phe、HisもしくはArgであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Cys、Pen、Asp、GluもしくはDabであり;
P7は、AsnもしくはHisであり;
P8は、Arg、Nargであり;
P9は、Arg、Dab、Ndab、NlysもしくはNornであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lys、DabもしくはOrnであり;
P13は、Cys、Pen、DabもしくはGluであり;
P14は、Dab、Arg、Orn、Gln、SerもしくはTyrであり;
P15は、Arg、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornであり;
P16は、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Cyg、Dea、tBuAla、tBuGly、NleもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物を提供し、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLys、DabもしくはOrnから、P14はDab、OrnもしくはArgから、P15はArg、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0015】
第1の態様のより特に好ましい実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X1は、Pro、Sar、ビス(2アミノエチル)Gly、Ndab、Nlys、Norn、DLys、Pro((4R)NH2)、Hyp、
Gua-Pro((4R)NH2)もしくはGua-Hypであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、Ndab、Nlys、NornもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、IleもしくはThrであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、CysもしくはPenであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、ArgもしくはDabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、LysもしくはOrnであり;
P13は、Cysであり;
P14は、Dab、OrnもしくはGlnであり;
P15は、Argであり;
P16は、Nle、ChaもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysもしくはOrnから、P14はDabもしくはOrnから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0016】
第1の態様のより特に好ましい別の実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X2は、Lys、Ndab、Nlys、NornもしくはGua-Lysであり;
X1は、Ndab、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro((4R)NH2)、NdabもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Thrであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Penであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、Dabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lysであり;
P13は、Cysであり;
P14は、DabもしくはTyrであり;
P15は、Argであり;
P16は、Tyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて、
P6にPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysから、P14はDabから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0017】
第1の態様のより特に好ましい別の実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X3は、DVal、Lys、DLys、Ndab、NlysもしくはNornであり;
X2は、DAla、Gly、Sar、Lys、Ndab、Nlys、NornもしくはArgであり;
X1は、Pro、betaGly、Gly、Sar、DLys、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり、
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、NdabもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ile、Thr、Phe、HisもしくはArgであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Cys、Pen、Asp、GluもしくはDabであり;
P7は、Asn、Hisであり;
P8は、Arg、Nargであり;
P9は、Arg、Dab、Ndab、NlysもしくはNornであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、LysもしくはDabであり;
P13は、Cys、Pen、DabもしくはGluであり;
P14は、Dab、Arg、Gln、SerもしくはTyrであり;
P15は、Arg、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornであり;
P16は、Ala(cPr)、Ala(テトラヒドロピラン4イル)、Cyg、Dea、tBuAla、tBuGly、NleもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysもしくはDabから、P14はDabもしくはArgから、P15はArg、Orn、Narg、Nlys、NdabもしくはNornから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0018】
第1の態様のさらにより特に好ましい実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X1は、Pro、Sar、ビス(2アミノエチル)Gly、Nlys、Norn、Pro((4R)NH2)、Gua-Pro((4R)NH2)もしくはGua-Hypであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)、NdabもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、IleもしくはThrであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、CysもしくはPenであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、ArgもしくはDabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lysであり;
P13は、Cysであり;
P14は、DabもしくはGlnであり;
P15は、Argであり;
P16は、NleもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysから、P14はDabから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0019】
第1の態様の別のさらにより特に好ましい実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X2は、Lys、Ndab、NlysもしくはNornであり;
X1は、Ndab、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり;
P1は、Valであり;
P2は、Pro((4R)NH2)、NdabもしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Thrであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Penであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、Dabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lysであり;
P13は、Cysであり;
P14は、Dabであり;
P15は、Argであり;
P16は、Tyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり、
ここにおいて、
P6にPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysから、P14はDabから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0020】
第1の態様の別のさらにより特に好ましい実施形態は、化合物
(ここにおいて、
X3は、Lys、Ndabであり;
X2は、Sar、Lys、NlysもしくはArgであり;
X1は、Pro、betaGly、Sar、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり、
P1は、Valであり;
P2は、Pro、Pro((4R)NH2)もしくはHypであり;
P3は、Ileであり;
P4は、Ile、ThrもしくはArgであり;
P5は、Tyrであり;
P6は、Cys、Pen、Asp、GluもしくはDabであり;
P7は、Asnであり;
P8は、Argであり;
P9は、Arg、DabもしくはNdabであり;
P10は、Thrであり;
P11は、DDabであり;
P12は、Lysであり;
P13は、Cys、DabもしくはGluであり;
P14は、Dabであり;
P15は、Argであり;
P16は、Ala(テトラヒドロピラン4イル、NleもしくはTyrである;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり;
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;
ただし、位置P12、P14、およびP15の3つのアミノ酸残基のうち少なくとも2つのアミノ酸残基が、P12はLysから、P14はDabから、P15はArgから選択される塩基性アミノ酸残基である。
【0021】
第1の態様の最も特に好ましい実施形態は、化合物(該化合物は、以下からなる群から選択される
DLys-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Nle;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Pro((4R)NH2)-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Norn-Val-Norn-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Orn-Arg-Nle;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Orn-Cys-Orn-Arg-Nle;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Cha;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Cha;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cha;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cha;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cha;
Norn-Val-Norn-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cha;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Tyr;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Pro((4R)NH2)-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Pro-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Sar-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Val-Nlys-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Val-Norn-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Gua-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Gua-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Gua-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Gua-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
ビス(2アミノエチル)Gly-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
ビス(2アミノエチル)Gly-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Nle;
Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Norn-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Nlys-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Norn-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Nlys-Ndab-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Lys-Ndab-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Gua-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Dab-Cys-Gln-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Dab-Cys-Arg-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Gln-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Arg-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Dab-Cys-Gln-Arg-Nle;
DLys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Arg-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Pen-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Arg-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Arg-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
DVal-Lys-DLys-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-DLys-Val-Pro-Ile-His-Tyr-Cys-Asn-Arg-Arg-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Nle;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Ala(cPr);
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Ala(テトラヒドロピラン4イル);
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Cyg;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Dea;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-tBuAla;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-tBuGly;
Lys-Arg-betaGly-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Arg-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Pro-Val-Pro-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Sar-Val-Pro-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Arg-Sar-Val-Pro-Ile-Phe-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-DAla-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Gly-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Sar-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Gly-Gly-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Gly-Sar-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Sar-Sar-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Nlys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Norn-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Ndab-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Nlys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Norn-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Ndab-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Pen-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Narg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Nlys-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Norn-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Ndab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Norn-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Nlys-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Ndab-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Narg-Tyr;
Nlys-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Nlys-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Ndab-Lys-Pro-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Pen-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Arg-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Ile-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Ile-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Cys-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-His-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Ser-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Orn-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Pro((4R)NH2)-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Hyp-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Ndab-Lys-Hyp-Val-Ndab-Ile-Thr-Tyr-Pen-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Cys-Tyr-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Dab-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Glu-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Asp-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Dab-Dab-Arg-Tyr;
Lys-Lys-Pro((4R)NH2)-Val-Pro-Ile-Ile-Tyr-Glu-Asn-Arg-Dab-Thr-DDab-Lys-Dab-Dab-Arg-Tyr;)
またはその互変異性体、回転異性体、塩、水和物もしくは溶媒和物に関するものであり;
ここにおいて、
P6にCysもしくはPenが存在する場合かつP13にCysもしくはPenが存在する場合、任意にP6とP13の間でジスルフィド架橋を形成し;または、
P6にAspもしくはGluが存在する場合かつP13にDabが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成し;または、
P6にDabが存在する場合かつP13にGluが存在する場合、任意にP6とP13の間でラクタム架橋を形成する。
【0022】
第1の態様のさらなる実施形態は、1つまたは複数の原子が、自然界で通常見出される原子質量数または質量とは異なる原子質量数または質量を有する原子で置換されていることを除いて、式(I)の化合物と同一である化合物、例えば、2H(D)、3H、11C、14C、127Iなどに富む化合物に関連している。これらの同位体アナログならびにその医薬的な塩および製剤は、例えば、限定するわけではないが、生体内半減期時間の微調整が最適化された投与レジメンにつながり得るような治療および/または診断に有用な薬剤と考えられる。
【0023】
明確さのために、一般式(I)の変数sとtは互いに独立していないことに留意されたい:sは0または1であり、tは0または1である。ただしsが0であればtは0でなければならない。言い換えれば、X2が存在しない場合、X3も存在しない。
【0024】
第2の態様において、本発明は、第1の態様の式(I)の化合物のエナンチオマーに関連する。
【0025】
以下に続くのは、本発明の目的に適うアミノ酸またはその誘導体もしくはその残基の略語リストであり、これは一般に採用されている通常の慣行に対応しており、本明細書ではこれを参照する。
【0026】
アミノ酸またはその誘導体についてこのように特異的に決定するが、当業者にとっては、これらのアミノ酸の誘導体または構造および物理化学的特性が似ている誘導体が、同様の生物学的活性を有する機能性アナログを導くことは明らかであり、したがって、依然として本発明の要旨の一部を構成していることに留意されたい。
【0027】
Ala A L-アラニン
Arg R L-アルギニン
Asn N L-アスパラギン
Asp D L-アスパラギン酸
Cys C L-システイン
Gln Q L-グルタミン
Glu E L-グルタミン酸
Gly G グリシン
His H L-ヒスチジン
Ile I L-イソロイシン
Leu L L-ロイシン
Lys K L-リシン
Met M L-メチオニン
Phe F L-フェニルアラニン
Pro P L-プロリン
Ser S L-セリン
Thr T L-スレオニン
Trp W L-トリプトファン
Tyr Y L-チロシン
Val V L-バリン
2OHVal (S)-2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸
Ala(cPr) (S)-2-アミノ-3-シクロプロピルプロパン酸
Ala(テトラヒドロピラン4イル) (S)-2-アミノ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)プロパン酸
Abu (S)-2-アミノブタン酸
alloIle L-アロイソロイシン
betaGly 3-アミノプロパン酸
Cha (S)-2-アミノ-3-シクロヘキシルプロパン酸
Cpa (S)-2-アミノ-3-シクロペンチルプロパン酸
Cpg (S)-2-アミノ-2-シクロペンチル酢酸
Cyg (S)-2-アミノ-2-シクロプロピル酢酸
Dea (S)-2-アミノ-3-エチルペンタン酸
Hle (S)-2-アミノ-5-メチルヘキサン酸
Nle (S)-2-アミノヘキサン酸
OctGly (S)-2-アミノデカン酸
Sar メチルグリシン
tBuGly (S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタン酸
tBuAla (S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸
NMeAla N-メチル-L-アラニン
NMeVal N-メチル-L-バリン
Gua-Val N-アミジノ-L-バリン
TMG-Val (S)-2-(N,N,N’,N’-テトラメチルグアニジノ)-プロパン酸
Nva (S)-2-アミノペンタン酸
Phe(3OH) (S)-2-アミノ-3-(3-ヒドロキシフェニル)プロパン酸
Phe(4F) (S)-2-アミノ-3-(4-フルオロフェニル)プロパン酸
Phe(4OCF3) (S)-2-アミノ-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)プロパン酸
Trp(6Cl) (S)-2-アミノ-3-(6-クロロ-1H-インドール-3-イル)プロパン酸
Tyr(3Cl) (S)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸
Tyr(3F) (S)-2-アミノ-3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸
Tyr(フェニル) (S)-2-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)プロパン酸
4Thz (R)-チアゾリジン-4-カルボン酸
Phe(4(4ヒドロキシフェノキシ)) (S)-2-アミノ-3-(4-(4-ヒドロキシフェノキシ)フェニル)プロパン酸
Phe(4NH2) (S)-2-アミノ-3-(4-アミノフェニル)プロパン酸
Tyr(Me) (S)-2-アミノ-3-(4-メトキシフェニル)プロパン酸
Ntyr N-(4-ヒドロキシベンジル)グリシン
Nphe N-(ベンジル)グリシン
Agb (S)-2-アミノ-4-グアニジノブタン酸
Agp (S)-2-アミノ-3-グアニジノプロパン酸
Dab (S)-2,4-ジアミノブタン酸
Dap (S)-2,3-ジアミノプロパン酸
Har N6-カルバムイミドイル-L-リシン
Narg N-(3-グアニジノプロピル)グリシン
Ndab N-(2-アミノエチル)グリシン
Nlys N-(4-アミノブチル)グリシン
Norn N-(3-アミノプロピル)グリシン
Orn (S)-2,5-ジアミノペンタン酸
Pro((4R)グアニジン (2S,4R)-4-グアニジノピロリジン-2-カルボン酸
Pro((4R)NH2) (2S,4R)-4-アミノピロリジン-2-カルボン酸
Pro((4S)NH2) (2S,4S)-4-アミノピロリジン-2-カルボン酸
NMeLys N-メチル-L-リシン
ビス(2アミノエチル)Gly N,N-ビス(2-アミノエチル)グリシン
alloThr L-アロトレオニン
Cit (S)-2-アミノ-5-ウレイドペンタン酸
Hgn (S)-2,6-ジアミノ-6-オキソヘキサン酸
Hse L-ホモセリン
Hyp (2S,4R)-4-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸
Leu((3R)OH) (2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-4-メチルペンタン酸
Hgl (S)-2-アミノヘキサン二酸
Pra L-プロパルギルグリシン
Abu(4N3) (S)-2-アミノ-4-アジドブタン酸
Hcy L-ホモシステイン
NMeCys メチル-L-システイン
Pen (R)-2-アミノ-3-メルカプト-3-メチルブタン酸
【0028】
D-異性体の略称、例えばDLysは、上記の適切なアミノ酸の2位におけるエピマーに相当する。
【0029】
上記のように、略語「Gua-」の後にアミノ酸またはアミノ酸残基の略語が続くものは、例えば、N-末端のアミノ基がグアニジノ(Gua)基で置換されたN-アミジニル化アミノ酸、またはアミノ酸残基に相当し、例えば、以下の通りである:
Gua-Glu N-アミジノ-L-グルタミン酸
(S)-2-グアニジノ-ペンタン二酸。
【0030】
上記のように、略語「TMG-」の後にアミノ酸またはアミノ酸残基の略語が続くものは、N-末端のアミノ基がN,N,N',N'-テトラメチルグアニジノ(TMG)基で置換されているアミノ酸またはアミノ酸残基に相当し、例えば、以下の通りである:
TMG-Trp (S)-2-(N,N,N’,N’-テトラメチルグアニジノ)-3-(1H-インドール-3-イル)プロパン酸
【0031】
第3の態様では、本発明は、第1の態様の化合物または化合物の混合物と、少なくとも1つの医薬的に不活性な担体とを含む医薬組成物に関する。
【0032】
第3の態様の一実施形態では、医薬組成物は、経口、局所、経皮、注射、頬側、経粘膜、直腸、肺または吸入投与に適した形態である。第3の態様のさらなる実施形態では、医薬組成物は、錠剤、ドラジェ、カプセル、溶液、液体、ゲル、硬膏剤、クリーム、軟膏、シロップ、スラリー、懸濁液、スプレー、ネブライザー、エアロゾル、または坐剤の形態である。
【0033】
第4の態様では、本発明は、第1の態様の式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩に関する。
【0034】
第5の態様では、本発明は、薬物として使用するための、第1の態様の式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩に関する。
【0035】
第6の態様では、本発明は、抗生物質活性を有する医薬的に活性な物質として使用するための、第1の態様の化合物に関する。
【0036】
第7の態様では、本発明は、感染症またはそのような感染症に関連する疾患;特に呼吸器疾患もしくは皮膚もしくは軟部組織疾患もしくは消化器疾患もしくは眼疾患もしくは耳疾患もしくはCNS疾患もしくは骨疾患もしくは心血管疾患もしくは泌尿生殖器疾患に関連する感染症、または院内感染症またはカテーテル関連および非カテーテル関連感染症または尿路感染症または血流感染症;または感染誘導型敗血症を治療または予防する薬物の製造のための第1の態様の化合物の使用に関する。
【0037】
第8の態様では、本発明は、食品、化粧品、薬物、および/または他の栄養含有物のための殺菌剤または防腐剤としての第1の態様の化合物の使用に関する。
【0038】
第9の態様では、本発明は、抗生物質活性を有する医薬的に活性な物質としての、第1の態様の化合物の使用に関する。
【0039】
第10の態様では、本発明は、感染症またはそのような感染症に関連する疾患;特に呼吸器疾患もしくは皮膚もしくは軟部組織疾患もしくは消化器疾患もしくは眼疾患もしくは耳疾患もしくはCNS疾患もしくは骨疾患もしくは心血管疾患もしくは泌尿生殖器疾患に関連する感染症、または院内感染症またはカテーテル関連および非カテーテル関連感染症または尿路感染症または血流感染症;または感染誘導型敗血症の治療または予防を目的とした、第1の態様の化合物または第3の態様の組成物の使用に関する。
【0040】
第11の態様では、本発明は、食品、化粧品、薬物および/または他の栄養含有物のための殺菌剤または防腐剤としての、第1の態様の化合物または第3の態様の組成物の使用に関する。
【0041】
第12の態様では、本発明は、感染症、特に院内感染症、カテーテル関連および非カテーテル関連感染症、尿路感染症、血流感染症などの感染症、または感染症に関連する疾患もしくは障害、特に人工呼吸器関連肺炎(VAP)、人工呼吸器関連細菌性肺炎(VABP)、院内肺炎(HAP)、院内細菌性肺炎(HABP)、介護関連肺炎(HCAP)、嚢胞性線維症、肺気腫、喘息、肺炎、流行性下痢、壊死性腸炎、盲腸炎、胃腸炎、膵炎、角膜炎、眼内炎、耳炎、脳膿瘍、髄膜炎、脳炎、骨軟骨炎、心膜炎、精巣上体炎、前立腺炎、尿道炎、敗血症;手術創、外傷創、熱傷などの疾患もしくは障害を治療する方法に関し、該方法は、
医薬的に許容される量もしくは治療的に活性な量の第1の態様の化合物もしくは化合物の混合物または治療的に活性な量の第3の態様の医薬組成物を、それを必要とする被験者に投与するステップを含む。
【0042】
第13の態様では、本発明は、以下のステップを含む、第1の態様の化合物の調製のためのプロセスに関する:
(a)適切に官能化された固体支持体と、所望の最終生成物では位置P16にある、適切にN-保護(N-protected)されたアミノ酸誘導体とをカップリングするステップであって;前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護される、ステップと;
(b)こうして得られた生成物からN-保護基を除去するステップと;
(c)こうして得られた生成物を、所望の最終生成物では位置P15にある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体とカップリングするステップであって;前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護される、ステップと;
(d)所望の最終生成物では位置P14~Pにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップを実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護される、ステップと;
(e)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(f)所望の最終生成物では位置P~P1にある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップを実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、各カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
s=0かつt=0の場合は、
(g)以下を含むステップを実施するステップと:
(g1)所望の最終生成物では位置Xにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体または任意に、適切に保護されたヒドロキシ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップをさらに実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体またはヒドロキシ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(g2)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(g3)任意に、位置XのN-保護基を除去するステップと;
s=1かつt=0の場合は
(h)以下を含むステップを実施するステップと:
(h1)所望の最終生成物において位置X1にある適切にN-保護されたアミノ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップを実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(h2)所望の最終生成物では位置Xにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体または任意に、適切に保護されたヒドロキシ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップをさらに実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体またはヒドロキシ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(h3)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(h4)任意に、位置XのN-保護基を除去するステップと;
s=1かつt=1の場合は
(i)以下を含むステップを実施するステップと:
(i1)所望の最終生成物では位置XおよびXにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップを実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、各カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(i2)所望の最終生成物では位置Xにある、適切にN-保護されたアミノ酸誘導体または任意に、適切に保護されたヒドロキシ酸誘導体を用いて、ステップ(b)および(c)に実質的に対応するステップをさらに実施するステップであって、前記N-保護されたアミノ酸誘導体またはヒドロキシ酸誘導体に存在し得る任意の官能基も同様に適切に保護され;任意に、カップリング後に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(i3)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(i4)任意に、位置XのN-保護基を除去するステップと;
(j)こうして得られた生成物を前記固体支持体から切り離すステップと;
(k)任意に、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離した反応性基を化学的に変換するステップと;
(l)残基の鎖の任意のメンバーの官能基上に存在する任意の保護基、および任意に、分子中にさらに存在し得る任意の保護基を除去するステップと;
(m)任意に、分子内に存在する1つまたはいくつかの反応性基の化学的変換をさらに実施するステップと;
(n)必要であれば、残基の鎖の任意のメンバーの官能基上に存在する任意の保護基、および任意に、分子中にさらに存在し得る任意の保護基を除去するステップと;
(o)任意に、こうして得られた生成物を医薬的に許容される塩に変換する;または、任意に、こうして得られた医薬的に許容されるもしくは許容されない塩を、対応する式(I)の遊離化合物に変換する;または、任意に、こうして得られた医薬的に許容されるもしくは許容されない塩を、別の医薬的に許容される塩に変換するステップ。
【0043】
本明細書において前に定義した化合物のエナンチオマーもまた本発明の一部を形成する。これらのエナンチオマーは、すべてのキラル出発物質であるエナンチオマーが利用される上記のプロセスの改変によって調製することができる。
【0044】
本発明のプロセスは、有利には、本発明のペプチド模倣物のライブラリーを得るために、並列アレイ合成として実施することができる。このような並列合成により、二量体および重合体の副生成物の形成を最小限に抑えながら、中程度から高い収率および定義された純度で、上記のような多数(通常12~576、典型的には96)の化合物のアレイを得ることができる。
【0045】
官能化された固体支持体は、好ましくは1-5%のジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレン;ポリエチレングリコールスペーサー(Tentagel(商標))でコーティングされたポリスチレン;およびポリアクリルアミド樹脂に好都合に由来する(D. Obrecht, J.-M. Villalgordo, “Solid-Supported Combinatorial and Parallel Synthesis of Small-Molecular-Weight Compound Libraries”, Tetrahedron Organic Chemistry Series, Vol. 17, Pergamon, Elsevier Science, 1998も参照されたい)
【0046】
固体支持体は、リンカー、すなわち、一端に固体支持体に付着するためのアンカー基を含み、他端にその後の化学的変換および開裂操作に用いられる選択的に開裂可能な官能基を含む二官能性スペーサー分子によって官能化される。本発明の目的のために、2種類のリンカーが使用される。
【0047】
タイプ1のリンカーは、酸性条件下でアミド基を遊離するように設計されている(H. Rink, Tetrahedron Lett.1987, 28, 3783-3790)。この種のリンカーは、アミノ酸のカルボキシ基のアミドを形成し;このようなリンカー構造によって官能化された樹脂の例としては、4-[(((2,4-ジメトキシフェニル)Fmocアミノメチル)フェノキシアセトアミド)アミノ-メチル]PS樹脂、4-[(((2,4-ジメトキシフェニル)Fmocアミノメチル)フェノキシアセトアミド)-アミノメチル]-4-メチル-ベンズヒドリルアミンPS樹脂(RinkアミドMBHA PS樹脂)、および4-[(((2,4-ジメトキシ-フェニル)Fmoc-アミノメチル)フェノキシアセトアミド)アミノメチル]ベンズヒドリルアミンPS樹脂(RinkアミドBHA PS樹脂)、およびFmoc-アミノ-キサンテン-3-イルオキシPS樹脂、Sieberリンカー樹脂)が挙げられる。好ましくは、支持体は、最も好ましくは1-5%のジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレンに由来し、4-(((2,4-ジメトキシ-フェニル)Fmocアミノメチル)フェノキシアセトアミド)リンカーによって官能化される。
【0048】
タイプ2のリンカーは、酸性条件下で最終的にカルボキシ基を遊離するように設計されている。この種のリンカーは、アミノ酸のカルボキシ基と酸不安定性エステル、通常は酸不安定性ベンジル、ベンズヒドリル、およびトリチルエステルを形成し;このようなリンカー構造の例としては、2-メトキシ-4-ヒドロキシメチルフェノキシ(Sasrin(商標)リンカー)、4-(2,4-ジメトキシフェニル-ヒドロキシ-メチル)-フェノキシ(Rinkリンカー)、4-(4-ヒドロキシメチル-3-メトキシフェノキシ)ブタン酸(HMPBリンカー)、トリチルおよび2-クロロトリチルが挙げられる。好ましくは、支持体は、最も好ましくは1-5%のジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレンに由来し、2-クロロトリチルリンカーによって官能化される。
【0049】
並列アレイ合成として実施する場合、本発明のプロセスは有利には本明細書に以下に記載するように実施することができるが、本発明の単一の化合物を合成することが望まれる場合、これらの手順をどのように変更しなければならないかは、当業者には直ちに明らかであろう。
【0050】
並行法で合成する化合物の総数に等しい数の反応容器(通常12~576、典型的には96)に、適切な官能化された固体支持体、好ましくは1~5%の架橋ポリスチレンを10~1000mg、好ましくは40mg装填する。
【0051】
使用する溶媒は、樹脂を膨潤させることができるものでなければならず、限定するわけではないが、ジクロロメタン(DCM)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)、ジオキサン、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、エタノール(EtOH)、トリフルオロエタノール(TFE)、イソプロピルアルコール等がある。少なくとも1つの成分として極性溶媒(例えば20%TFE/DCM、35%THF/NMP)を含む溶媒混合物が、樹脂結合ペプチド鎖の高い反応性と溶媒和を確保するために有益である(G.B. Fields, C.G. Fields, J. Am. Chem. Soc. 1991, 113, 4202-4207)。
【0052】
弱酸性条件下でC末端のカルボン酸基を遊離し、側鎖の官能基を保護する酸不安定性基には影響を与えないリンカーの開発により、保護されたペプチド断片の合成において大きな進展があった。2-メトキシ-4-ヒドロキシベンジルアルコール由来のリンカー(Sasrin(商標)リンカー、Mergler et al., Tetrahedron Lett. 1988, 29 4005-4008)は、希釈トリフルオロ酢酸(DCM中0.5-1%TFA)で切断可能で、ペプチド合成中のFmoc脱保護条件に対して安定で、Boc/tBuベースの追加保護基はこの保護スキームに適合している。本発明のプロセスに好適な他のリンカーとしては、超酸不安定性の4-(2,4-ジメトキシフェニル-ヒドロキシメチル)-フェノキシリンカー(Rinkリンカー、H. Rink, Tetrahedron Lett. 1987, 28, 3787-3790)(ペプチドの除去には、DCM中10%酢酸またはDCM中0.2%トリフルオロ酢酸を必要とする);4-(4-ヒドロキシメチル-3-メトキシフェノキシ)ブチル酸由来のリンカー(HMPBリンカー、Florsheimer & Riniker, 1991, Peptides 1990: Proceedings of the Twenty-First European Peptide Symposium, 131)(これは、全ての酸不安定性側鎖保護基を含むペプチド断片を得るために、1%TFA/DCMでも切断される);および、さらに、氷酢酸/トリフルオロエタノール/DCM(1:2:7)の混合物を用いて30分間ペプチドを切り離すことができる、2-クロロトリチルクロリドリンカー(Barlos et al., Tetrahedron Lett.1989, 30, 3943-3946)が挙げられる。
【0053】
アミノ酸およびそれぞれその残基に対して好適な保護基は、例えば、以下の通りである。
-アミノ基について(例えば、リジンの側鎖にも存在するような)
Cbz ベンジルオキシカルボニル
Boc tert.-ブチルオキシカルボニル
Fmoc 9-フルオレニルメトキシカルボニル
Alloc アリルオキシカルボニル
Teoc トリメチルシリルエトキシカルボニル
Tcc トリクロロエトキシカルボニル
Nps o-ニトロフェニルスルホニル
Trt トリフェニルメチルまたはトリチル
ivDe 1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキス-1-イリデン)-3-メチルブチル;
-アルコール成分とのエステルへの変換によるカルボキシ基について(例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸の側鎖にも存在するような)
tBu tert.-ブチル
Bn ベンジル
Me メチル
Ph フェニル
Pac フェナシル
アリル
Tse トリメチルシリルエチル
Tce トリクロロエチル
Dmab 4-N-(1-[ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン]-3-メチルブチル)-アミノベンジル;
2-PhiPr 2-フェニル-イソプロピル;
-グアニジノ基について(例えばアルギニンの側鎖に存在するような)
Pmc 2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホニル
Ts トシル(すなわち、p-トルエンスルホニル)
Cbz ベンジルオキシカルボニル
Pbf ペンタメチルジヒドロベンゾフラン-5-スルホニル;
-ヒドロキシ基について(例えば、スレオニンおよびセリンの側鎖に存在するような)tBu tert.-ブチル
Bn ベンジル
Trt トリチル
Alloc アリルオキシカルボニル。
【0054】
9-フルオレニルメトキシカルボニル-(Fmoc)保護アミノ酸誘導体は、本発明のペプチド模倣物を構築するためのビルディングブロックとして好ましく使用される。脱保護、すなわちFmoc基の切断には、DMF中20%ピペリジンまたはDMF中2%DBU/2%ピペリジンがCHCl中25%ヘキサフルオロイソプロパノールと同様に使用可能である。
【0055】
反応物、すなわちアミノ酸誘導体の量は、反応管に最初に秤量した官能化固体支持体(ポリスチレン樹脂では通常0.1~2.85meq/g)のグラムあたりのミリ当量(meq/g)装填に基づいて、通常1~20当量(eq)である。必要であれば、合理的な時間で反応を完了させるために、追加の当量の反応物を使用することができる。好ましいワークステーションは、Protein Technologies社のSymphony XおよびMultiSynTech社のSyro合成機であり(ただし、これらに限定されない)、後者はさらに、完全に保護された直鎖ペプチドを固体支持体から切り離すプロセスにおいて移送ユニットおよびリザーバボックスを装備している。いずれの合成機も制御された環境を提供することが可能であり、例えば、室温とは異なる温度での反応および不活性ガス雰囲気下での反応を達成することができる。
【0056】
アミド結合の形成には、アシル化のステップでα-カルボキシ基を活性化することが必要である。この活性化を、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、Sheehan & Hess, J. Am. Chem. Soc. 1955, 77, 1067-1068)またはジイソプロピルカルボジイミド(DIC、Sarantakis et al B.K., B.I., 1976, 73, 336-342)などの通常用いられるカルボジイミドで実施した場合、得られたジシクロヘキシルウレアおよびそれぞれジイソプロピルウレアは、一般に用いられる溶媒に不溶およびそれぞれ可溶である。カルボジイミド法の変形例では、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、Konig & Geiger, Chem. Ber. 1970, 103, 788-798)またはHOAt(ref)またはシアノ(ヒドロキシイミノ)酢酸エチル(Oxyma、(R. Subiros-Funosas, et al, Chem. Eur. J. 2009, 15, 9394-9403))が添加物としてカップリング混合物に含まれる。HOBt、HOAtおよびOxymaは脱水を防ぎ、活性化されたアミノ酸のラセミ化を抑制し、緩慢なカップリング反応を改善する触媒として作用する。ある種のホスホニウム試薬は直接的なカップリング試薬として使用されており、例えば、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-(ジメチル-アミノ)-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP、Castro et al., Tetrahedron Lett.1975, 14, 12191222-;Synthesis 1976, 751-752)またはベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルロホスフェート(Py-BOP、Coste et al., Tetrahedron Lett.1990, 31, 205-208)または2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-)1,1,3,3-テトラメチルロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)またはヘキサフルオロホスフェート(HBTU、Knorr et al.,J.Tetrahedron Lett. 1989, 30, 1927-1930)があり;これらのホスホニウム試薬は、保護されたアミノ酸誘導体とのHOBtエステルのin situ形成にも適している。ジフェノキシホスホリルアジド(DPPA)またはO-(7-アザ-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TATU)またはO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル-)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)/7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOAt、Carpino et al, Tetrahedron Lett. 1994, 35, 2279-2281)または-(6-クロロ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-)-N,N,N',N’-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TCTU)またはヘキサフルオロホスフェート(HCTU、Marder, Shivo and Albericio: HCTU and TCTU: New Coupling Reagents: Development and Industrial Applications, Poster Presentation, Gordon Conference February 2002)は、1,1,3,3-ビス(テトラメチレン)クロロニウムヘキサフルオロホスフェート(PyClU)と同様に、特にN-メチル化アミノ酸(J. Coste, E. Frerot, P. Jouin, B. Castro, Tetrahedron Lett. 1991, 32, 19677)またはペンタフルオロフェニルジフェニル-ホスフィネート(S. Chen, J. Xu, Tetrahedron Lett. 1991, 32, 6711)などのカップリングのカップリング試薬として使用することができる。最近では、Oxymaをベースにした新しいカップリング試薬が紹介されている。例えば、[(1-(シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル-イデンアミノオキシ)ジメチルアミノモルホリノ)]ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(COMU, A. El-Faham, et al. Chem. Eur. J 2009, 15, 9404-9416))である。
【0057】
定量に近いカップリング反応が必須であるという事実より、反応の完了に実験的な証明があることが望まれる。樹脂結合ペプチドまたはペプチドのアリコートに対する陽性比色反応が一級アミンの存在を定性的に示す、ニンヒドリン試験(Kaiser et al., Anal. Biochemistry 1970, 34, 595)および2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン(TNBS)試験(Hancook W.S. et al., Anal. Biochem 1976, 71, 260)は、各結合ステップの後で容易かつ迅速に実施することが可能である。二級アミンの検出には、例えばプロリン誘導体の場合、クロラニル試験(Vojkovsky T., Pept. Res. 1995, 68, 236)を使用することができる。Fmocケミストリーにより、Fmoc発色団が塩基と一緒に放出されたときに、分光光度法で検出することが可能である(Meienhofer et al., Int. J. Peptide Protein Res. 1979, 13, 35-42)。
【0058】
各反応容器内の樹脂結合中間体は、純粋な溶媒に繰り返しさらされることにより、過剰な保持試薬、溶媒、副生成物を洗い流される。
【0059】
洗浄手順は最大約30回(好ましくは約5回)繰り返され、試薬、溶媒、副産物の除去効率をTLC、GC、LC-MSなどの方法または洗浄物の検査によってモニターする。
【0060】
樹脂結合した化合物を反応ウェル内の試薬と反応させ、過剰な試薬、副産物、溶媒を除去するという上記の手順を、最終的に樹脂結合した完全に保護された直鎖ペプチドを得るまで、連続した変換ごとに繰り返す。
【0061】
この完全に保護された直鎖ペプチドを固体支持体から切り離す前に、所望により、分子中に存在する1つまたはいくつかの保護された官能基を選択的に脱保護し、こうして遊離された反応性基を適切に置換することが可能である。この効果のためには、問題の官能基は、存在する残りの保護基に影響を与えることなく選択的に除去することができる保護基によって最初に保護されている必要がある。Alloc(アリルオキシカルボニル)がそのようなアミノ保護基の例であり、例えばDCM/DMSO中のPd°およびジメチルバルビツル酸(DMBA)を用いて、分子中に存在するFmocのような残りの保護基に影響を与えずに選択的に除去することが可能である。このようにして遊離された反応性基は、その後、さらなる官能化または確立されたラクタム架橋を用いた固体支持体上でのペプチドの環化に適した薬剤で処理することができる。この架橋は、例えば、2,4-ジアミノ酪酸(Dab)、オルニチンおよびリジンのそれぞれのアミノ基を有する側鎖を、アミド結合形成によって、構造中の反対位置にあるグルタミン酸およびアスパラギン酸残基のカルボキシ基を有する側鎖に連結することにより形成される。側鎖アミノ基側鎖の好ましい保護基はアリルオキシカルボニル(alloc)であり、アスパラギン酸およびグルタミン酸の側鎖カルボキシ基の場合はアリルエステル(allyl)である。例えば、固体支持体上のラクタム架橋の形成は、直鎖ペプチドを樹脂上に組み立てた後、乾燥DCM中0.2eqのテトラキス(トリフェニル-ホスフィン)パラジウム(0)(10mM)とDMSO中10eqのジメチルバルビツル酸を加えて、連結すべきアミノ酸残基の側鎖にあるアミノ基とカルボキシ基からallocおよびallyl保護基を選択的に除去することにより実施することが可能である。上記の手順を繰り返した後、NMP中4eqのDIPEAを添加し、その後DMF中2eqのPyBOPを添加するか、DCM中2eqのOxymaと4eqのDICを用いてラクタム架橋を固体支持体上に形成させる。
【0062】
最後に、伸長および修飾、例えばN-末端官能化または環化を含む支持体上での合成の後、ペプチド誘導体の付随する切り離しおよび完全脱保護は、保護されたペプチドの切断および保護基の除去をもたらすために、95%TFA、2.5%HO、2.5%TISまたは82.5%TFA、5%アニソール、5%チオアニソール、5%HO、および2.5%TISまたは別のスカベンジャーの組み合わせで行うことができる。脱保護反応時間は、一般に30分~12時間、好ましくは約2.5時間である。脱保護された直鎖または環状ペプチドは、冷EtOまたはイソプロピルエーテル(IPE)を用いて沈殿させ、洗浄することができる。
【0063】
一般式(I)による本発明のいくつかの化合物については、追加の合成ステップが必要である。これらの変換は、固体支持体に付着したもしくは固体支持体から既に放出された、完全に保護されたもしくは部分的に脱保護された直鎖もしくは環状ペプチド、または最終的に脱保護された分子のいずれかに対して適用することが可能である。
【0064】
上記のラクタム架橋の他に、以下に記載されているものを含め、様々な鎖間結合を形成する方法が知られている:J.P. Tam et al., Synthesis 1979, 955-957; J.M. Stewart et al., Solid Phase Peptide Synthesis, 2d Ed., Pierce Chemical Company, Rockford, IL, 1984; A.K. Ahmed et al., J. Biol. Chem. 1975, 250, 8477-8482; and M.W. Pennington et al., Peptides, pages 164-166, Giralt and Andreu, Eds., ESCOM Leiden, The Netherlands, 1990; C.E. Schafmeister et al., J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 5891。
【0065】
システイン、ホモシステイン、またはペニシラミン(Pen)などにより形成されるジスルフィド架橋が広く知られている。
【0066】
最近、1,4-二置換1,2,3-トリアゾール含有アルカンジイル基に基づくさらなるタイプの鎖間結合が導入された(銅(I)触媒によるアルキン-アジド環化付加反応(CuAAC)「クリック」反応)。この結合は、例えばL-プロパルギルグリシンのようなアミノ酸残基の側鎖のω-yne基と、例えば(S)-2-アミノ-4-アジドブタン酸のようなアミノ酸残基の側鎖のω-アジド基(両残基は構造中の反対側に位置している)の間の1,3-双極環化付加反応によって得られる。この環化付加は銅(I)の存在下で有利になる。例えば、このようなトリアゾールを含む架橋の形成は、精製した完全脱保護直鎖ペプチドを、硫酸銅(II)五水和物(CuSO4.5H2O)と銅(I)のin situ生成に用いるL(+)-アスコルビン酸を含む緩衝液の中で撹拌することにより行われる。
【0067】
その純度に応じて、上記の手順に従って得られた最終生成物は、生物学的アッセイに直接使用することができるか、または、例えば、分取HPLCによってさらに精製する必要がある。
【0068】
その後、所望により、こうして得られた完全脱保護生成物を医薬的に許容される塩に変換するかまたはこうして得られた医薬的に許容されるもしくは許容されない塩を対応する遊離化合物に変換するかもしくは別の、医薬的に許容される塩に変換することが可能である。これらの操作はいずれも、当技術分野で周知の方法によって実施することができる。
【0069】
一般に、本発明のペプチド誘導体のためのビルディングブロックは、当業者に知られているまたは商業的に入手可能な文献的方法に従って合成することができる。他のすべての対応するアミノ酸は、保護されていないものとしてまたはBoc-もしくはFmoc-保護ラセミ体、(D)-もしくは(L)-異性体のいずれかとして記載されている。保護されていないアミノ酸ビルディングブロックは、標準的な保護基操作によって、本発明に必要な対応するFmoc-保護アミノ酸ビルディングブロックに容易に変換できることが理解されるであろう。α-アミノ酸の合成のための一般的な方法を説明するレビューには、以下のものがある:R. Duthaler, Tetrahedron (Report) 1994, 349, 1540-1650; R.M. Williams, “Synthesis of optically active α-amino acids”, Tetrahedron Organic Chemistry Series, Vol.7, J.E. Baldwin, P.D. Magnus (Eds.), Pergamon Press., Oxford 1989. An especially useful method for the synthesis of optically active α-amino acids relevant for this invention includes kinetic resolution using hydrolytic enzymes (M.A. Verhovskaya, I.A. Yamskov, Russian Chem. Rev. 1991, 60, 1163-1179; R.M. Williams, “Synthesis of optically active α-amino acids”, Tetrahedron Organic Chemistry Series, Vol.7, J.E. Baldwin, P.D. Magnus (Eds.), Pergamon Press., Oxford 1989, Chapter 7, p.257-279)。加水分解酵素を用いた速度論的分割には、アミノペプチダーゼまたはニトリラーゼによるアミドおよびニトリルの加水分解、アシラーゼによるN-アシル基の切断、リパーゼまたはプロテアーゼによるエステルの加水分解がある。ある種の酵素は純粋な(L)-エナンチオマーを特異的に導くが、他は対応する(D)-エナンチオマーをもたらすことはよく知られている(例えば:R. Duthaler, Tetrahedron Report 1994, 349, 1540-1650; R.M. Williams, “Synthesis of optically active α-amino acids”, Tetrahedron Organic Chemistry Series, Vol.7, J.E. Baldwin, P.D. Magnus (Eds.), Pergamon Press., Oxford 1989)。
【0070】
本発明のペプチド模倣物は、人間またはその類似の病因のために他の哺乳動物において、微生物の成長を阻害または死滅させ所望の治療効果をもたらすために、広範囲の用途で使用することが可能である。特に、グラム陰性菌、特にEnterobacteriaceae、さらに特にKlebsiella pneumoniaeおよび/またはEscherichia coliの成長を阻害しまたは死滅させるために使用することが可能である。
【0071】
それらは例えば、殺菌剤または食品、化粧品、薬物、その他の栄養含有物などの防腐剤として使用することができる。
【0072】
また、本発明のペプチド模倣物は、動植物の微生物感染に関連する疾患の治療または予防に用いることができる。
【0073】
殺菌剤または防腐剤として使用する場合、ペプチド模倣物を単独で、またはいくつかのペプチド模倣物の混合物として、または他の抗菌剤と組み合わせて、所望の物質に添加することができる。
【0074】
本発明のペプチド模倣物は、感染症またはそのような感染症に関連する疾患、特に人工呼吸器関連肺炎(VAP)、院内肺炎(HAP)、介護関連肺炎(HCAP)などの疾患に関連するグラム陰性菌による院内感染症;尿路感染症(UTI)もしくは血流感染症(BSI)などのカテーテル関連および非カテーテル関連の感染症;嚢胞性線維症、肺気腫、喘息もしくは肺炎などの呼吸器疾患に関連する感染症;手術創、外傷もしくは熱傷などの皮膚もしくは軟部組織疾患に関連する感染症;流行性下痢、壊死性腸炎、盲腸炎、胃腸炎もしくは膵炎などの消化器系疾患に関する感染症;角膜炎および眼内炎などの眼疾患に関する感染症;耳炎などの耳疾患に関する感染症;脳膿瘍および髄膜炎もしくは脳炎などのCNS疾患に関する感染症;骨軟骨炎および骨髄炎などの骨疾患に関する感染症;心内膜炎および心膜炎などの循環器疾患に関する感染症;または副睾丸炎、前立腺炎および尿道炎などの生殖器疾患に関する感染症を治療または予防するために使用することができる。これらは単独で、いくつかのペプチド模倣物の混合物として、他の抗菌剤もしくは抗生物質もしくは抗癌剤もしくは抗ウイルス剤(例えば抗HIV剤)と組み合わせて、または他の医薬活性剤と組み合わせて投与することが可能である。ペプチド模倣物は、それ自体または医薬組成物として投与することができる。
【0075】
本発明のペプチド模倣物は、それ自体で投与してもよいし、当技術分野で周知の担体、希釈剤または賦形剤とともに適切な製剤として適用することもできる。
【0076】
本発明のペプチド模倣物を含む医薬組成物は、従来の混合、溶解、造粒、被覆錠剤製造、賦形、乳化、カプセル化、封入または凍結乾燥プロセスにより製造することができる。医薬組成物は、活性ペプチド模倣物を医薬的に使用できる製剤に加工することを容易にする1つまたは複数の生理学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤または助剤を用いて、従来の方法で製剤化することができる。適切な製剤は、選択された投与方法による。
【0077】
局所投与には、本発明のペプチド模倣物は、当技術分野で周知のように、溶液、ゲル、軟膏、クリーム、懸濁液等として製剤化することができる。
【0078】
全身用製剤には、皮下、静脈内、筋肉内、髄腔内または腹腔内注射などの注射による投与用に設計されたもの、および経皮、経粘膜、経口または肺投与用に設計されたものが含まれる。
【0079】
注射の場合、本発明のペプチド模倣物は、適切な溶液、好ましくはヒンクス(Hink's)液、リンゲル液または生理的食塩水緩衝液などの生理学的に適合した緩衝液に製剤化することができる。溶液は、懸濁剤、安定化剤および/または分散剤などの製剤化剤を含んでもよい。あるいは、本発明のペプチド模倣物は、使用前に適切なビヒクル、例えば滅菌パイロジェンフリー水と組み合わせるための粉末の形態であってもよい。
【0080】
経粘膜投与の場合、当技術分野で知られているように、透過すべきバリアに適した浸透剤が製剤に使用される。
【0081】
経口投与の場合、本発明の活性ペプチド模倣物を当技術分野において周知の医薬的に許容される担体と組み合わせることによって化合物を容易に製剤化することができる。このような担体は、本発明のペプチド模倣物を、治療されるべき患者による経口摂取のために、錠剤、丸薬、ドラジェ、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして製剤化することを可能にする。例えば、粉末、カプセル、錠剤などの経口製剤の場合、適切な賦形剤としては、乳糖、スクロース、マンニトール、ソルビトールなどの糖類などの充填剤;トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、ジャガイモ澱粉、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン(PVP)などのセルロース製剤;造粒剤;ならびに結合剤などがある。所望により、架橋ポリビニルピロリドン、寒天またはアルギン酸もしくはその塩、例えばアルギン酸ナトリウムなどの崩壊剤を添加してもよい。所望により、固体投与形態は、標準的な技術を使用して糖衣または腸溶性コーティングされてもよい。
【0082】
例えば、懸濁液、エリキシル液、溶液などの経口液剤の場合、適切な担体、賦形剤または希釈剤としては、水、グリコール類、油、アルコール類などが挙げられる。さらに、香味料、保存料、着色料などが添加されてもよい。
【0083】
頬側投与の場合、組成物は、通常通り製剤化された錠剤、トローチなどの形態をとることができる。
【0084】
吸入による投与の場合、本発明のペプチド模倣物は、適当な推進剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、二酸化炭素または別の適当なガスの使用により、加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレーの形態で都合よく送達される。加圧エアロゾルの場合、用量単位は、計量された量を送達するためにバルブを設けることによって決定されてもよい。吸入器(inhaler)または吸入器(insufflator)で使用するための例えばゼラチンのカプセルおよびカートリッジは、本発明のペプチド模倣物の粉末混合物および乳糖またはデンプンのような適切な粉末基剤を含んで製剤化されてもよい。
【0085】
また、化合物は、ココアバターまたは他のグリセリドなどの適切な坐剤基剤とともに、坐剤などの直腸用または膣用の組成物に製剤化することもできる。
【0086】
上記の製剤に加えて、本発明のペプチド模倣物は、デポ製剤として製剤化することもできる。このような長時間作用型製剤は、移植(例えば、皮下もしくは筋肉内)または筋肉内注射により投与することができる。このようなデポ製剤の製造のために、本発明のペプチド模倣物は、適切な高分子もしくは疎水性材料(例えば、許容される油中のエマルジョンとして)もしくはイオン交換樹脂と共にまたはやや難溶な塩として製剤化されてもよい。
【0087】
さらに、当技術分野で周知のリポソームおよびエマルションなど、他の薬物送達システムを採用することもできる。ジメチルスルホキシドのような特定の有機溶媒もまた採用され得る。さらに、本発明のペプチド模倣物は、治療薬を含む固体ポリマーの半透過性マトリックス(例えば、コーティングされたステント用)のような徐放システムを用いて送達されてもよい。様々な徐放性材料が確立されており、当業者には周知である。徐放性カプセルは、その化学的性質により、数週間から100日超にわたって化合物を放出することができる。治療薬の化学的性質と生物学的安定性に応じて、タンパク質を安定化させるための追加の戦略を採用することができる。
【0088】
本発明のペプチド模倣物は、荷電した残基を含むことができるので、そのまままたは医薬的に許容される塩として、上記の製剤のいずれかに含めることができる。医薬的に許容される塩は、対応する遊離型よりも水性および他のプロトン性溶媒に可溶である傾向がある。
【0089】
本発明のペプチド模倣物またはその組成物は、一般に、意図された目的を達成するのに有効な量で使用されるであろう。使用される量は、特定の用途に依存すると理解されるべきである。
【0090】
例えば、殺菌剤または防腐剤として使用する場合、本発明のペプチド模倣物またはその組成物の抗菌有効量を、殺菌または防腐されるべき材料に適用または添加する。抗菌有効量とは、対象とする微生物群の増殖を抑制するかまたは、微生物群にとって致死的である、本発明のペプチド模倣物またはその組成物の量を意味する。抗菌有効量は特定の用途に依存するが、殺菌剤または防腐剤として使用する場合、本発明のペプチド模倣物またはその組成物は、通常、比較的少量で殺菌または保存されるべき材料に添加または適用される。典型的には、本発明のペプチド模倣物は、殺菌剤または保存すべき材料の約5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満を構成する。通常の当業者であれば、例えば、例に提供されるin vitroアッセイの結果を用いて、特定の用途のための本発明の特定のペプチド模倣物の抗菌有効量を過度の実験なしに決定することができるであろう。
【0091】
微生物感染症またはそれに関連する疾患を治療または予防するために使用するために、本発明のペプチド模倣物またはその組成物は、治療有効量で投与または適用される。治療有効量とは、微生物感染症もしくはそれに関連する疾患の症状を改善する、または微生物感染症もしくはそれに関連する疾患を改善、治療、もしくは予防するのに有効な量を意味する。治療有効量の決定は、特に本明細書に提供される詳細な開示に鑑みて、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0092】
殺菌剤および防腐剤の場合と同様に、細菌感染症および/またはウイルス感染症を治療または予防するための局所投与の場合、治療有効量は、例えば、例で提供したin vitroアッセイの結果を用いて決定することができる。治療は、感染が目に見えている間または目に見えないときでさえ適用することができる。当業者であれば、過度の実験をすることなく、局所感染を治療するための治療有効量を決定することができるであろう。
【0093】
全身投与の場合、治療有効量は、はじめにin vitroのアッセイから推定することができる。例えば、細胞培養で決定されるIC50を含む循環ペプチド模倣物濃度範囲(すなわち、細胞培養の50%を死に至らせる試験化合物の濃度)を達成する用量を、動物モデルで策定することができる。このような情報を用いて、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定することができる。
【0094】
初期投与量はまた、当技術分野で周知の技術を使用して、in vivoデータ、例えば、動物モデルから決定することができる。当業者であれば、動物データに基づいてヒトへの投与を容易に最適化することができよう。
【0095】
抗感染症薬として適用する場合の投与量は、治療効果を維持するのに十分な本発明のペプチド模倣物の血漿レベルを提供するように個々に調整することができる。治療上有効な血清レベルは、1日に複数回投与することにより達成され得る。
【0096】
局所投与または選択的取り込みの場合、本発明のペプチド模倣物の有効局所濃度は、血漿濃度と関係しない場合がある。当業者であれば、過度な実験をすることなく、治療上有効な局所投与量を最適化することができるであろう。
【0097】
ペプチド模倣物の投与量は、当然、治療される被験者の体重、苦痛の深刻度、投与方法、および処方する医師の判断に依存する。
【0098】
抗菌療法は、感染が検出されている間、あるいは感染が検出されていないときでも、断続的に繰り返されてもよい。また、前記療法は、単独で、または他の薬物、例えば、抗HIV剤もしくは抗がん剤もしくは他の抗菌剤などと併用して与えることもできる。
【0099】
通常、本明細書に記載のペプチド模倣物の治療有効量は、実質的な毒性を引き起こすことなく、治療効果をもたらすであろう。
【0100】
本発明のペプチド模倣物の毒性は、細胞培養物または実験動物の標準的な医薬的手順により、例えば、LD50(集団の50%を死に至らせる用量)またはLD100(集団の100%を死に至らせる用量)を測定することにより決定することができる。毒性と治療効果の用量比が治療指数である。高い治療指数を示す化合物が好ましい。これらの細胞培養アッセイおよび動物試験から得られたデータは、ヒトに使用しても毒性がない投与量範囲を策定する際に用いることができる。本発明のペプチド模倣物の投与量は、好ましくは、毒性がほとんどないまたはない有効量を含む循環濃度の範囲内にある。投与量は、採用される剤形および利用される投与経路に依存して、範囲内で変化し得る。正確な製剤、投与経路および用量は、患者の状態を考慮して個々の医師が選択することができる(例えば、Fingl et al. 1975, In: The Pharmacological Basis of Therapeutics, Ch.1, p.1参照)。
【0101】
以下の実施例は、本発明を説明するものであるが、どういう形であれその範囲を限定するものと解釈することはできない。
【0102】
略称:
Ac アセチル;
BSA ウシ血清アルブミン;
Boc tert-ブチルオキシカルボニル;
DCHA ジシクロヘキシルアミン;
DCM ジクロロメタン;
DEAD ジエチルアゾジカルボキシレート;
DIC ジイソプロピルカルボジイミド;
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン;
DMF ジメチルホルムアミド;
DMEM ダルベッコ改変イーグル培地;
DODT 3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジチオール;
FCS ウシ胎児血清;
Fmoc フルオレニルメチルオキシカルボニル;
HATU O-(7-アザ-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロノニウムヘキサフルオロホスフェート;
HBSS ハンクス平衡塩溶液;
HBTU O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート;
HCTU O-(6-クロロベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート。
Hepes 4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸;
HFIP ヘキサフルオロイソプロパノール;
HOAt 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール;
IMDM イスコフ改変ダルベッコ培地;
IPE イソプロピルエーテル;
iPrOH イソプロパノール;
NMP N-メチル-2-ピロリドン;
NMM N-メチルモルフォリン;
Oxyma エチルシアノヒドロキシイミノアセテート;
PyBop(登録商標) (ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート;
TIS トリイソプロピルシラン;
TPP トリフェニルホスフィン;
RPMI ロズウェルパーク記念研究所培地;
rt 室温。
【0103】

1.ペプチド合成
1.1一般的な合成手順
本発明のペプチド模倣物の合成のための一般的な方法を以下に例示する。これは主要な概念を示すためのものであり、本発明を何ら限定したり制限したりするものではない。当業者であれば、これらの手順を容易に変更することができる。
【0104】
手順A.第1の保護されたアミノ酸残基と樹脂のカップリング
乾燥フラスコ中で、2-クロロトリチルクロライド樹脂(ポリスチレン、1%架橋;装填:1.4mMol/g)を乾燥DCM中で30分間膨潤させた(g樹脂あたりDCM7mL)。乾燥DCM/DMF(4/1)中の0.8eqのFmoc保護アミノ酸および6eqのDIPEAの溶液(g樹脂あたり10mL)を添加した。rtで2~4時間振盪した後、樹脂を濾過し、DCM、DMF、DCM、DMFおよびDCMで連続的に洗浄した。次に、乾燥DCM/MeOH/DIPEA(17:2:1)の溶液を加えた(g樹脂あたり10mL)。3×30分間振盪した後、樹脂を予め計量した焼結漏斗で濾過し、DCM、DMF、DCM、MeOH、DCM、MeOH、DCM(2x)、およびEtO(2x)で連続的に洗浄した。樹脂を高真空下で一晩乾燥させた。樹脂の最終質量は、質的コントロールの前に計算した。
【0105】
通常、0.6-0.7mMol/gをロードした。
【0106】
手順B.完全に保護されたペプチドフラグメントの合成
Syro-peptide合成機(MultiSynTech GmbH)で、24~576個の反応容器を用いて合成を行った。使用するスケール(0.005~0.25mmol)に応じて、上記の樹脂をサイズに対応する反応器に入れ、樹脂をDCMおよびDMFでそれぞれ15分間膨潤させた。
【0107】
以下の反応サイクルをプログラムし、実施した。
【0108】
ステップ5~9を繰り返して、各アミノ酸残基を付加する。N-末端残基がヒドロキシ酸残基の場合、同様のステップ5~9を行う。
【0109】
およびP13でAllyl/Alloc側鎖保護アミノ酸を使用した例131-133および205、PおよびP13でアルキンおよびアジド側鎖誘導体を使用した例204、ならびにPでヒドロキシ酸を使用した例146を除き、標準のFmoc/tBuアミノ酸ビルディングブロックを使用した。
【0110】
手順C.開裂/脱保護
保護されたペプチドを組み立てた後、樹脂を開裂/脱保護カクテル、TFA/アニソール/チオアニソール/水/TIS 82.5/5/5/2.5v/v/v/v(20mL/mmol樹脂)中に1分間懸濁させた。濾過後、開裂/脱保護ステップを2回繰り返した。合わせた濾液を室温で3時間振盪した。直鎖ペプチドを冷EtO/ペンタン1/1v/vで沈殿させ、同じ溶媒混合液で3回洗浄した。固体を空気乾燥した。
【0111】
手順D.精製手順(分取逆相LC-MS)
Waters BEH XBridge C8 OBDカラム、30×150mm、5μm(Cat No.186003083)を2本直列に用いた逆相クロマトグラフィーにより化合物を精製した。
【0112】
使用した移動相は以下の通りである。
A:水/アセトニトリル98/2v/v中0.1%TFA
B:アセトニトリル中0.1%TFA
【0113】
分取ランのグラジエントスロープは、粗生成物のLC-MS分析結果に基づいてその都度調整した。例として、典型的なランでは、流量35mL/分で以下のようなグラジエントを実行した。
【0114】
【表1】
【0115】
この精製例では、対象化合物の保持時間は10.4分であった。
検出:MS(ESIポジティブ60Vプロファイルモード)およびUV@220nmと254nm
回収したフラクションは、Genevac HT4エバポレーターまたはBuchiシステムを用いて蒸発させた。
【0116】
1.2分析方法
分析用HPLCの保持時間(RT、単位:分)を、HPLCシステム:Thermo Scientific Ultimate 3000RS, MS: Ascentis Express C8カラムを利用したThermo Scientific MSQ plus、100×3mm、2.7μmにおいて、以下の溶媒A(HO+0.1%TFA)およびB(CHCN+0.085%TFA)を用いて求め、グラジェントは55℃で以下のように実行した:
【0117】
【表2】

検出:MS(ESIポジティブ60Vプロファイルモード)およびUV@220nmと254nm
【0118】
1.3ペプチド配列の合成
実施例1~34:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に用いた出発アミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化した保護直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1-X1)は手順Bに従って合成した。修飾ペプチドの開裂/脱保護を手順Cに記載の方法で行った。グローバル脱保護直鎖ペプチドを、5%DMSOv/vを含むpH6の酢酸アンモニウム緩衝液1M(140mL/mmol)に可溶化させた。このペプチド溶液を開放フラスコ中で48時間攪拌した。粗製生物を手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0119】
実施例35-38:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に用いた出発アミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化した保護直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1-X1)は、手順Bに従って合成した。その後、樹脂をDMF中で膨潤させ、DMSO/DMF1/1v/v中のN,N'-ビス-Boc-グアニルピラゾール(10eq)を樹脂に添加した。反応物を一晩振盪し、樹脂をDMFおよびDCMで十分に洗浄した。修飾ペプチドの開裂/脱保護を手順Cに記載したように行った。脱保護された直鎖ペプチドを、5%DMSOv/vを含むpH6の酢酸アンモニウム緩衝液1M(140mL/mmol)に可溶化させた。このペプチド溶液を開放フラスコ中で48時間攪拌した。粗生成物を手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0120】
実施例39-40:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に用いた出発アミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化した保護直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1)は、手順Bに従って合成した。X1とP1のカップリングについては、樹脂をDMF中で膨潤させ、DMF中の無水ブロモ酢酸(10eq)を樹脂に加え、その後DIPEA(10eq)を加えた。1時間振とうした後、樹脂をDMFで洗浄した。DMFに溶解した1,7-ビス-Boc-1,4,7-トリアズへプタン(20eq)を樹脂に追加した。1時間振とうした後、樹脂をDMFとDCMで十分に洗浄した。修飾ペプチドの開裂/脱保護を手順Cに記載したように行った。得られた脱保護直鎖ペプチドを、5%DMSOv/vを含むpH6の酢酸アンモニウム緩衝液1M(140mL/mmol)に可溶化させた。このペプチド溶液を開口フラスコ内で48時間攪拌した。粗生成物を手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0121】
実施例41-62:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に使用した出発アミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化した保護された直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1-X1-X2)は、手順Bに従って合成した。修飾ペプチドの切断/脱保護を手順Cに記載したように行った。グローバル脱保護された直鎖ペプチドを、5%DMSOv/vを含むpH6の酢酸アンモニウム緩衝液1M(140mL/mmol)に可溶化させた。このペプチド溶液を開口フラスコ内で48時間攪拌した。粗生成物を手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0122】
実施例63:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に使用した出発アミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化された保護された直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1-X1-X2)は、手順Bに従って合成した。その後、樹脂をDMF中で膨潤させ、DMSO/DMF1/1v/v中のN,N'-ビス-Bocグアニルピラゾール(10eq)を樹脂に加えた。反応物を一晩振とうし、樹脂をDMFおよびDCMで十分に洗浄した。修飾ペプチドの切断/脱保護を手順Cに記載したように行った。脱保護された直鎖ペプチドを、5%DMSOv/vを含むpH6の酢酸アンモニウム緩衝液1M(140mL/mmol)に可溶化させた。このペプチド溶液を開口フラスコ内で48時間攪拌した。粗生成物を手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0123】
実施例64-130:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に使用した出発アミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化された保護された直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1-X1-X2-X3)は、手順Bに従って合成した。修飾ペプチドの切断/脱保護を手順Cに記載したように行った。グローバル脱保護された直鎖ペプチドを、5%DMSOv/vを含むpH6の酢酸アンモニウム緩衝液1M(140mL/mmol)に可溶化させた。このペプチド溶液を開口フラスコ内で48時間攪拌した。祖生成物を手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0124】
実施例131-133:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に使用したアミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。N-末端Fmoc保護を有するPまで手順Bに従って保護ペプチドを組み立てた後(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-Fmoc)、樹脂をDCMで中少なくとも15分間膨潤させた。PおよびP13のalloc保護基およびallyl保護基をそれぞれアミノおよびカルボキシ官能基から選択的に除去するために、乾燥DCM中の0.2eqテトラキス(トリフェニル-ホスフィン)パラジウム(0)(10mM)および10eqDMBAを添加した。反応混合物をrtで5分間振とうした後、樹脂を濾過し、NMP、iPrOH、IPEおよびDCMを洗浄した。試薬の新しい溶液を加えて、手順を繰り返した。その後、樹脂をNMP、iPrOH、IPEおよびDCMで洗浄した後、樹脂をDCM中で膨潤させた。乾燥DCMに可溶化した2eqのOxymaを樹脂に添加し、続いて乾燥DCM中4eqのDICを添加した。1時間後、乾燥DCM中の2eqのDICを添加した。反応混合物を一晩撹拌した後、樹脂を濾過し、DCMとNMPで十分に洗浄した。ペプチドの伸長は、手順Aに従って続けた(PからP、XからX)。修飾ペプチドの切断/脱保護を手順Cに記載したように行い、手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0125】
実施例134-185:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に使用した出発アミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化された保護された直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1)は、手順Bに従って合成した。修飾ペプチドの切断/脱保護を手順Cに記載したように行った。グローバル脱保護された直鎖ペプチドを、5%DMSOv/vを含むpH6の酢酸アンモニウム緩衝液1M(140mL/mmol)に可溶化させた。このペプチド溶液を開口フラスコ内で48時間攪拌した。粗生成物を手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0126】
実施例186-201:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に使用した出発アミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化された保護された直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1)は、手順Bに従って合成した。その後、樹脂をDMF中で膨潤させ、DMSO/DMF1/1v/v中のN,N'-ビス-Boc-グアニルピラゾール(10eq)を樹脂に添加した。反応物を一晩振とうし、樹脂をDMFおよびDCMで十分に洗浄した。修飾ペプチドの切断/脱保護を手順Cに記載したように行った。脱保護された直鎖ペプチドを、5%DMSOv/vを含むpH6の酢酸アンモニウム緩衝液1M(140mL/mmol)に可溶化させた。このペプチド溶液を開口フラスコ内で48時間攪拌した。粗生成物を手順Dに従って精製した。各実施例の分析データを表1に要約する。
【0127】
実施例202-203:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に使用した出発アミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化された保護された直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1)は、手順Bに従って合成した。その後、樹脂をNMP中で膨潤させHATU(11.4eq)およびNMM(24eq)を樹脂に添加した。反応物を1時間振とうし、樹脂をDMFおよびDCMで十分に洗浄した。修飾ペプチドの切断/脱保護を手順Cに記載したように行い、得られた脱保護された直鎖ペプチドを、5%DMSOv/vを含むpH6の酢酸アンモニウム緩衝液1M(140mL/mmol)に可溶化させた。このペプチド溶液を開口フラスコ内で48時間攪拌した。粗生成物を手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0128】
実施例204:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成に用いたアミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。樹脂に固定化された保護された直鎖ペプチド(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-P5-P4-P3-P2-P1)は、手順Bに従って合成した。修飾ペプチドの切断/脱保護を手順Cに記載したように行った。直鎖ペプチドを手順Dに従って精製した。側鎖アルキン部分と側鎖アジド部分を含む精製ペプチドを、脱気した酢酸アンモニウム緩衝液1M pH8に溶解し、新しく調製したCuSO.5HO(4.4eq)およびL(+)-アスコルビン酸(5.8eq)の溶液上に滴下して加えた。20分後、溶液をTFAでpH4に酸性化し、手順Dに従って直接精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0129】
実施例205:
保護されたペプチドを、C-末端からN-末端まで合成した。合成にもしいたアミノ酸官能化樹脂(手順Aに従って得た)は、表1のP16に相当する。N-末端Fmoc保護を有するPまで手順Bに従って保護ペプチドを組み立てた後(樹脂-P16-P15-P14-P13-P12-P11-P10-P9-P8-P7-P6-Fmoc)、樹脂をDCM中で少なくとも15分間膨潤させた。PおよびP13のalloc保護基およびallyl保護基をそれぞれアミノおよびカルボキシ官能基から選択的に除去するために、乾燥DCM中の0.2eqテトラキス(トリフェニル-ホスフィン)パラジウム(0)(10mM)および10eqDMBAを添加した。反応混合物をrtで5分間振とうした後、樹脂を濾過し、NMP、iPrOH、IPEおよびDCMを洗浄した。試薬の新しい溶液を加えて、手順を繰り返した。その後のNMP、iPrOH、IPEおよびDCMを用いた樹脂の洗浄に続いて、樹脂をDCM中で膨潤させた。乾燥DCMに可溶化した2eqのOxymaを樹脂に添加し、続いて乾燥DCM中の4eqのDICを添加した。1時間後、乾燥DCM中の2eqのDICを添加した。反応混合物を一晩撹拌した後、樹脂を濾過し、DCMとNMPで十分に洗浄した。ペプチドの伸長を、手順Aに従って継続した(PからP)。修飾ペプチドの切断/脱保護を手順Cに記載したように行い、手順Dに従って精製した。各実施例の解析データを表1に要約する。
【0130】
【表3-1】

【表3-2】

【表3-3】

【表3-4】

【表3-5】

【表3-6】

【表3-7】

【表3-8】

【表3-9】

【表3-10】

【表3-11】
【0131】
2.生物学的手法
2.1.ペプチドの調製
凍結乾燥したペプチドをMicrobalance(Mettler MT5)で秤量し、滅菌水に溶解して最終濃度1mg/mLにした。ストック溶液は、+4℃で、遮光して保存した。
【0132】
2.2.ペプチドの抗菌活性
ペプチドの選択的抗菌活性は、96ウェルプレート(Greiner、ポリスチレン)を用いて、CLSI標準の微量液体希釈法(Clinical and Laboratory Standards Institute.Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria That Grow Aerobically;Approved Standard-Ninth Edition.CLSI document M07-A9 (ISBN 1-56238-783-9 [Print];ISBN 1-56238-784-7 [Electronic]).Clinical and Laboratory Standards Institute, 950 West Valley Road, Suite 2500, Wayne, Pennsylvania 19087, USA, 2012)に若干の修正を加えて求めた。
【0133】
微生物のコロニーを生理食塩水(0.85%、NaCl)で希釈し、マクファーランドリーダー(bioMerieux SA、Marcy-l'Etoile、フランス)を用いて0.5マクファーランド標準に調整した。その後、細菌懸濁液をミューラーヒントンII(MHII、陽イオン調整済み)ブロスで希釈し、約5x10コロニー形成単位(CFU/mL)を得た。
【0134】
接種材料の微生物をミューラー-ヒントンII(MH、陽イオン調整済み)ブロスで希釈し、0.5マクファーランド標準と比較して、約10コロニー形成単位(CFU)/mLを得た。接種材料のアリコート(90μL)を、ペプチドを含む10μLの水+P-80(ポリソルベート80、最終濃度0.002%)に加え、最終濃度10倍で連続2倍希釈液とした。ペプチドの抗生物質選択性を測定するために、以下の微生物を使用した:Escherichia coli ATCC 25922、Escherichia coli MCR-1 Af 45、およびKlebsiella pneumoniae SSI3010。ペプチドの抗菌活性は、35℃で18-20時間インキュベートした後、目に見える増殖が見られなくなる最小発育阻止濃度(MIC:minimal inhibitory concentration)(単位μg/mL)で表した。
【0135】
2.3.溶血
ペプチドを、ヒト赤血球(hRBC)に対する溶血活性について試験した。新鮮なhRBCをリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で3回洗浄し,3000xgで5分間遠心分離した。化合物(200μg/mL)を20%hRBC(v/v)とともに37℃で1時間、300rpmで振とうしながらインキュベートした。0%および100%の細胞溶解の値は、それぞれPBSおよびHO中の2.5%Triton X-100の存在下でhRBCをインキュベートすることによって求めた。サンプルを遠心分離し、上清をPBS緩衝液で8倍に希釈し、光学濃度(OD)を540nmで測定した。100%溶解値(OD540O)から、OD540は約0.5-1.0となった。
【0136】
溶血率は以下のように算出した。:OD540ペプチド/OD540O)×100%。
【0137】
2.2-2.3の実験結果を以下の表2に示す。
【0138】
【表4-1】

【表4-2】

【表4-3】

【表4-4】

【表4-5】

【表4-6】
【国際調査報告】