(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-28
(54)【発明の名称】リサイクルファスナ付きコンタクトレンズパッケージキット
(51)【国際特許分類】
G02C 7/04 20060101AFI20230821BHJP
B65D 75/30 20060101ALI20230821BHJP
【FI】
G02C7/04
B65D75/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023506307
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-18
(85)【翻訳文提出日】2023-01-30
(86)【国際出願番号】 GB2021053220
(87)【国際公開番号】W WO2022123250
(87)【国際公開日】2022-06-16
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521013611
【氏名又は名称】クーパーヴィジョン インターナショナル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】アラヨン リヴェラ ハヴィエル イー
(72)【発明者】
【氏名】ズカロ カタルド
(72)【発明者】
【氏名】ホワイトナック ブリタニー
(72)【発明者】
【氏名】シーヴェンス フィゲロア ルーカス
(72)【発明者】
【氏名】リヴェラ ヴェレス ヘスス ハヴィエル
【テーマコード(参考)】
2H006
3E067
【Fターム(参考)】
2H006BC00
2H006BC07
3E067AB95
3E067AC04
3E067AC12
3E067BA10A
3E067BA33A
3E067BB14A
3E067BC02A
3E067BC07A
3E067DA06
3E067EA06
3E067EA29
3E067EA32
3E067EB27
3E067EC11
3E067FA05
3E067FB02
3E067FC01
3E067GD07
(57)【要約】
複数のコンタクトレンズパッケージ(3)を備えたコンタクトレンズパッケージキット(1)が開示される。各コンタクトレンズパッケージ(3)は、キャビティ(13)を有するベース部材(11)と、当該ベース部材(11)に結合されたシール部材(5)と、を含む。密封されたキャビティ(13)内のパッケージング溶液(17)内に、未着用のコンタクトレンズ(15)が提供される。ベース部材(11)は、熱可塑性材料(または他のリサイクル可能な材料)であり、キャビティ(13)を取り囲む実質的に平坦な表面(19)を含み、シール部材(5)にシール面を提供する。当該キット(1)はまた、コンタクトレンズ(15)がキャビティ(13)から取り出された後に、コンタクトレンズパッケージ(3)の各々からの複数のベース部材(11)を保持するように構成された少なくとも1つのファスナ(21)を備える。ファスナ(63)に取り付けられた空のコンタクトレンズパッケージ(65)を含む、リサイクル可能な熱可塑性コンタクトレンズアセンブリ(61)も開示される。ファスナを使用して使用済みコンタクトレンズパッケージをリサイクルする方法、例えば街頭リサイクル等、も更に開示される。ファスナ自体についても、開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンタクトレンズパッケージ
を備えたコンタクトレンズパッケージキットであって、
各コンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材と、密封されたキャビティを提供するべく前記ベース部材に結合されるシール部材と、を含み、
未着用のコンタクトレンズが、前記密封されたキャビティ内のコンタクトレンズパッケージング溶液中に提供されており、
前記ベース部材は、熱可塑性材料であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を含んでおり、
前記実質的に平坦な表面は、前記シール部材とのシール面を提供しており、
当該コンタクトレンズパッケージキットは、更に、
前記コンタクトレンズが前記キャビティから取り出された後に、前記コンタクトレンズパッケージの各々からの複数のベース部材を保持するように構成された少なくとも1つのファスナ
を備えたことを特徴とするコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項2】
前記複数のコンタクトレンズパッケージは、アレイ状に配置され、隣接する複数のベース部材に対応する位置で前記シール部材にミシン目を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項3】
前記ベース部材の各々が、前記ファスナを受容して当該ベース部材を前記ファスナに取り付けるように寸法決めされた、前記キャビティから離間した開口部を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項4】
前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有し、
前記開口部の各々は、前記ベース部材の少なくとも一部を受け入れ、それによって前記ベース部材を前記ファスナに取り付けるように成形されている
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項5】
前記ファスナは、細長い平坦な外形のストリップである
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項6】
前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有する
ことを特徴とする請求項3に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項7】
前記ファスナは、少なくとも1つの熱可塑性材料から製造されている
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項8】
前記ファスナは、少なくとも1つの熱可塑性材料から製造されており、
当該熱可塑性材料は、前記ベース部材の前記熱可塑性材料と同一のタイプである
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項9】
前記ファスナは、2g未満の重量を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項10】
前記ファスナは、0.2g~1.95gの重量を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項11】
前記ファスナは、0.2g~1.3gの重量を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項12】
前記ファスナは、少なくとも10個の前記ベース部材が当該ファスナに取り付け可能であるというような長さを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項13】
前記ファスナは、当該ファスナによって保持される前記複数のベース部材の重量の10%未満である総重量を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項14】
前記ファスナは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部を占めるのに必要とされる材料の総重量以下の重量を有する
ことを特徴とする請求項3に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項15】
前記複数のベース部材は、当該複数のベース部材が単一の積み重ね形態または交互の複数の積み重ね形態のいずれかで前記ファスナ上に配向されるように、前記ファスナに取り付け可能である
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項16】
前記ファスナは、長さ、幅、頂部端、底部端、及び、側縁を有し、
前記側縁は、前記長さの大部分に沿って複数の凹部またはノッチを含み、
前記複数の凹部またはノッチは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部と噛み合うように成形されている
ことを特徴とする請求項3に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項17】
前記ファスナは、前記ベース部材の前記開口部が通過できないように成形された底部端を有する
ことを特徴とする請求項3または16に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項18】
複数の空のコンタクトレンズパッケージと、
少なくとも1つのファスナと、
を備えたリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリであって、
各々の空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含み、
前記ベース部材は、熱可塑性材料であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有しており、
前記ベース部材の複数が、前記ファスナに取り付けられている
ことを特徴とするリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項19】
当該リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリは、少なくとも、少なくとも2インチの全高を有し、並びに、少なくとも2インチの幅及び奥行のいずれかまたは両方を有する
ことを特徴とする請求項19に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項20】
当該リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリは、少なくとも、少なくとも4インチの全高を有し、並びに、少なくとも2インチの幅及び奥行のいずれかまたは両方を有する
ことを特徴とする請求項19に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項21】
使用済みコンタクトレンズパッケージをリサイクルする方法であって、
複数の空のコンタクトレンズパッケージをファスナに取り付ける工程
を備え、
各々の空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含み、
前記ベース部材は、熱可塑性材料であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有している
ことを特徴とする方法。
【請求項22】
複数の空のコンタクトレンズパッケージを取り付けるためのファスナであって、
各々の空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含み、
前記ベース部材は、熱可塑性材料であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有しており、
当該ファスナは、熱可塑性材料であって、コンタクトレンズが前記キャビティから取り出された後の前記空のコンタクトレンズパッケージの各々からの複数のベース部材を保持するように構成されている
ことを特徴とするファスナ。
【請求項23】
前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有し、
前記開口部の各々は、前記ベース部材の少なくとも一部を受け入れ、それによって前記ベース部材を前記ファスナに取り付けるように成形されている
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項24】
前記ファスナは、細長い平坦な外形のストリップである
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項25】
前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有する
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項26】
(前記ファスナの)前記熱可塑性材料は、前記ベース部材の前記熱可塑性材料と同一のタイプである
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項27】
前記ファスナは、2g未満の重量を有する
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項28】
前記ファスナは、0.2g~1.95gの重量を有する
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項29】
前記ファスナは、0.2g~1.3gの重量を有する
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項30】
前記ファスナは、少なくとも10個の前記ベース部材が当該ファスナに取り付け可能であるというような長さを有する
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項31】
前記ファスナは、当該ファスナによって保持される前記複数のベース部材の重量の10%未満である総重量を有する
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項32】
前記ベース部材の各々が、前記ファスナを受容して当該ベース部材を前記ファスナに取り付けるように寸法決めされた、前記キャビティから離間した開口部を含み、
前記ファスナは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部を占めるのに必要とされる材料の総重量以下の重量を有する
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項33】
前記ベース部材の各々が、前記ファスナを受容して当該ベース部材を前記ファスナに取り付けるように寸法決めされた、前記キャビティから離間した開口部を含み、
前記ファスナは、長さ、幅、頂部端、底部端、及び、側縁を有し、
前記側縁は、前記長さの大部分に沿って複数の凹部またはノッチを含み、
前記複数の凹部またはノッチは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部と噛み合うように成形されている
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【請求項34】
前記ファスナは、前記ベース部材の前記開口部が通過できないように成形された底部端を有する
ことを特徴とする請求項22に記載のファスナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年12月11日に出願された米国特許仮出願第63/124,106号の35U.S.C.§119(e)に基づく利益を主張し、当該出願は、その全体において、当該参照によって本明細書に組み込まれる(incorporated by reference)。
【0002】
本発明は、コンタクトレンズのパッケージ化、及び、当該パッケージ化の少なくとも一部のリサイクル、に関する。より具体的には、本発明は、使用後に少なくとも複数のベース部材をリサイクルするためのキット及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
新たに製造されるコンタクトレンズは、多くの場合、コンタクトレンズブリスターパッケージまたはブリスターパックにパッケージ化される。例えば、新たに製造されるコンタクトレンズは、コンタクトレンズブリスターパッケージのプラスチックベース部材のキャビティまたはボウル内に置かれることになり、コンタクトレンズパッケージング溶液が、ブリスターパッケージのキャビティ内に与えられることになり、ホイル密封部材が、ブリスターパッケージに接着されてキャビティ内のパッケージング溶液中にコンタクトレンズを気密密封することになる。換言すれば、コンタクトレンズの製造に使用されるコンタクトレンズブリスターパッケージは、キャビティを有するベース部材と、キャビティ内のパッケージング溶液中に提供される未着用コンタクトレンズと、キャビティの周囲の周りに気密シールを与えるようにベース部材に対して密封されたシール部材と、を収容する。
【0004】
ブリスターパッケージのベース部材は、一般に、熱可塑性材料またはプラスチック材料で形成されており、使用者がシール部材を剥がし、未着用コンタクトレンズを取り出し、空のブリスターパッケージをリサイクルされないゴミ箱に捨てることが、一般的である。個々のブリスターパッケージは、リサイクルセンターでプラスチックとしてリサイクルするには小さ過ぎる。なぜなら、プラスチックのほとんどのリサイクル処理は、最小の寸法を要求し、これらの寸法が満たされない場合、ほとんどのリサイクルラインは、これらのより小さな物体を取り除いてリサイクルしないという工程を有しているからである。換言すれば、個々のブリスターパッケージのような物体は、リサイクルされず、代わりに、リサイクルできないゴミまたは廃棄物として処理される。コンタクトレンズパッケージの材料は、リサイクル可能な素材であるため、コンタクトレンズパッケージがペットボトル等と同様にリサイクルされ得るように、この問題に対処するというニーズが存在する。
【発明の概要】
【0005】
従って、とりわけ、使用済のコンタクトレンズパッケージまたはその一部を実際にリサイクルする能力を提供するように、コンタクトレンズのパッケージ化を改良するという、重要な環境上のニーズが存在していることが認められる。
【0006】
本発明の特徴は、コンタクトレンズパッケージ(またはその一部)をリサイクル施設またはMERF(材料回収施設)でリサイクル可能な材料として受け入れられてもらう能力をコンタクトレンズ着用者に提供することである。
【0007】
本発明の追加の特徴は、コンタクトレンズ着用者または購入者がコンタクトレンズパッケージまたはその一部を容易にリサイクルする方法を提供することである(例えば、街頭リサイクルを介して)。
【0008】
本発明の更なる特徴は、コンタクトレンズ着用者または購入者に、開封済みまたは使用済みのコンタクトレンズパッケージをリサイクルする簡単な方法を提供することである(例えば、街頭リサイクルによる)。
【0009】
また、本発明の特徴は、使用済みまたは開封済みの複数のコンタクトレンズパッケージを集合ユニットとしてリサイクルする方法を提供することである。好ましくは、当該集合ユニットを形成する複数のパッケージは、リサイクル施設で処理される間に壊れたり分離したりしない。
【0010】
本発明の更なる特徴及び利点が、以下の説明において部分的に記載され、当該説明から部分的に明らかになる、あるいは、本発明の実践によって学習され得る。本発明の目的及び他の利点は、明細書及び添付の特許請求の範囲で特に指摘される要素及び組み合わせによって、実現及び達成される。
【0011】
これら及び他の利点を達成するために、本発明の目的に従って、本明細書で具体化されて且つ広く説明されるように、本発明は、部分的に、コンタクトレンズパッケージキットに関する。当該キットは、少なくとも複数のコンタクトレンズパッケージを備え、各コンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材と、密封されたキャビティを提供するべく前記ベース部材に結合されるシール部材と、を含み、未着用のコンタクトレンズが、前記密封されたキャビティ内のコンタクトレンズパッケージング溶液中に提供される。前記ベース部材は、熱可塑性材料(またはリサイクル可能な材料)であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を含む。当該キットは、また、前記コンタクトレンズが前記キャビティから取り出された後に、前記コンタクトレンズパッケージの各々からの複数のベース部材を保持するように構成された少なくとも1つのファスナを備える。
【0012】
本発明は、更に、リサイクル可能な熱可塑性のコンタクトレンズアセンブリに関する。
当該アセンブリは、複数の空のコンタクトレンズパッケージを備え、各々の空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含み、前記ベース部材は、熱可塑性材料(または他のリサイクル可能な材料)であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有している。当該アセンブリは、また、少なくとも1つのファスナを備え、前記ベース部材の複数が、前記ファスナに取り付けられている。
【0013】
本発明は、また、使用済みコンタクトレンズパッケージをリサイクルする方法に関する。当該方法は、使用済みコンタクトレンズパッケージがリサイクル施設またはMERF(材料回収施設)でリサイクル用に分類されることを可能にする。当該方法は、複数の空のコンタクトレンズパッケージ(またはその一部)をファスナに取り付ける工程を備える。各々の空のコンタクトレンズパッケージは、少なくとも、キャビティを有するベース部材を含む。前記ベース部材は、熱可塑性材料(または他のリサイクル可能な材料)であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有する。
【0014】
また、本発明は、複数の空のコンタクトレンズパッケージ(またはその一部)を当該ファスナに取り付けるためのファスナに関する。各々の空のコンタクトレンズパッケージは、少なくとも、キャビティを有するベース部材を含む。前記ベース部材は、熱可塑性材料(または他のリサイクル可能な材料)であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有する。
【0015】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明との両方が、例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求される本発明の更なる説明を提供することが意図されている、ということが理解されるべきである。
【0016】
添付の図面(縮尺通りではない)は、本出願に組み込まれて本出願の一部を構成するものであるが、本発明の特徴の幾つかを図示し、本発明の説明と共に、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、ファスナとコンタクトレンズパッケージのアレイとを有するコンタクトレンズパッケージキットの一実施例の正面斜視図である。より容易な理解のために、
図1は、更に、図示のシール部材の下方に存在する(シール部材が取り除かれた)ベース部材の1つのアレイを示している。
【0018】
【
図2】
図2は、
図1に示されるコンタクトレンズパッケージの1つの側面図である。
【0019】
【
図3】
図3は、サムグリップを有するコンタクトレンズパッケージの更なる実施例の正面斜視図である。
【0020】
【
図4】
図4は、
図3のコンタクトレンズパッケージの平面図である。
【0021】
【
図5】
図5は、本発明のファスナの一実施例の正面図である。
【0022】
【
図6】
図6は、本発明のファスナの別の一実施例の正面図である。
【0023】
【
図7】
図7は、本発明の空のベース部材に取り付けられたファスナの上方正面図である。
【0024】
【
図8】
図8は、本発明の空のベース部材に取り付けられたファスナの別の実施例の正面図である。
【0025】
【
図9】
図9は、コンタクトレンズパッケージのアレイ及び少なくとも1つのファスナの一実施例を含む、開封済みのキットまたはカートンの正面斜視図である。
【0026】
【
図10】
図10は、ファスナと共に使用するためのベース部材の開口部を有するコンタクトレンズパッケージの更なる実施例である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、コンタクトレンズパッケージキット、及び、使用済みコンタクトレンズパッケージをリサイクルする方法、に関する。本発明は更に、使用済みコンタクトレンズパッケージの集合体であるコンタクトレンズパッケージアセンブリに関し、これらのパッケージは全て、少なくとも1つのファスナによって保持されまたは取り付けられている。本発明はまた、ファスナ自体、及び、使用済みコンタクトレンズパッケージを受容して保持するファスナの能力に関し、使用済みコンタクトレンズパッケージに取り付けられたファスナは、リサイクル可能な材料として適切である(例えば、材料のリサイクルに必要とされるまたは要求される寸法に関して)。
【0028】
本発明は、リサイクル施設またはMERFにおいて、使用済みコンタクトレンズパッケージがリサイクル用に分類される(すなわち、処理される)ことを可能にする。換言すれば、本発明は、使用済みまたは開封済みのコンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパッケージ)またはその一部をリサイクルする能力を使用者に提供し、及び、複数の開封済みまたは使用済みのコンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパッケージ)を取り出して選別施設での取り扱いに耐え得る寸法及びアセンブリを伴うリサイクル可能なユニットを形成する能力を提供する。これにより、本発明により、コンタクトレンズの着用者または購入者によって、街頭でのリサイクル活動等のリサイクルが可能となり、実現可能となり、達成容易となる。
【0029】
本発明は、コンタクトレンズ着用者または購入者に、開封済みまたは使用済みのコンタクトレンズパッケージをリサイクルする簡単な方法を提供する(例えば、街頭リサイクルによる)。これは、本発明の使用を促進し得る。
【0030】
より詳細には、コンタクトレンズパッケージキットに関して、当該キットは、複数のコンタクトレンズパッケージ(例えば、新しいまたは未使用のコンタクトレンズパッケージ)と少なくとも1つのファスナと、を含むか、本質的にそれらからなるか、それらからなるか、含むか、または、それらである。
【0031】
複数のコンタクトレンズパッケージは、1個より多い、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、10個以上、20個以上、30個以上、60個以上、または、90個以上、であり得る。キット内のコンタクトレンズパッケージの数に制限はない。
【0032】
各々のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材と、密封されたキャビティを提供するべくベース部材に結合されたシール部材とを、含むか、本質的にそれらからなるか、それらからなるか、または、含む。未着用のコンタクトレンズが、密封されたキャビティ内に提供され、場合によって、密封されたキャビティ内のコンタクトレンズパッケージング溶液内に提供される。
【0033】
コンタクトレンズパッケージに関して、当該パッケージは、コンタクトレンズ及びパッケージング溶液を保持するように構成されたキャビティと、キャビティの周りに外向きに延びるフランジ領域と、を含むプラスチックベース部材を、含み得るか、または、備え得る。シール部材(またはシール蓋)は、取り外し可能なホイルであり得るし、あるいは、平坦領域またはフランジ領域に取り付けられてシールされたコンタクトレンズパッケージを提供するカバーまたは蓋(例えば、プラスチック蓋またはプラスチック部材)であり得る。一般に「ブリスターパック」と呼ばれるそのようなコンタクトレンズパッケージは、当該技術分野では周知である(例えば、米国特許第7,426,993号参照)。
【0034】
シール部材もプラスチックである場合、当該シール部材は、本発明において、任意選択的に、プラスチックベース部材と共にリサイクルされ得る。
【0035】
ベース部材は、熱可塑性材料またはリサイクル可能なプラスチック材料または他のリサイクル可能な材料(例えば、プラスチック、PVC、ポリプロピレン)を、含むか、本質的にそれらからなるか、それらからなるか、または、それらである。ベース部材は、一般に、リサイクル可能な材料で作られていて、当該材料は、リサイクル施設またはゴミ処理施設に持ち込まれ得て、プラスチックリサイクルビン等のリサイクルビン内に投入され得る。ベース部材は、コンタクトレンズベース部材用に使用されている従来の材料で製造され得る。1つの好適な実施形態では、ベース部材は、ポリプロピレン樹脂から形成される。
【0036】
ベース部材は、キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面(またはフランジ領域)を、有するか、または、含む。実質的に平坦な表面は、シール部材のためのシール表面を提供する。平坦な表面上のシール部材により、密封(シール)されたキャビティが形成される。「実質的に平坦」という用語は、平坦な表面を意味するか、あるいは、キャビティを取り囲む表面の、少なくとも80%の表面積、少なくとも90%の表面積、少なくとも95%の表面積、または、少なくとも99%若しくは100%の表面積、が平面状乃至平坦であることを意味する。シール部材は、ベース部材にシールされて、未着用のコンタクトレンズを滅菌するために使用されるオートクレーブ条件に耐えることができるシールを形成する。シール部材をベース部材から分離することによってシールが一旦破壊されると、コンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパッケージ)の内容物は、もはや無菌ではない。
【0037】
ファスナに関して、各ファスナは、コンタクトレンズがキャビティから取り出された後に、コンタクトレンズパッケージの各々からの複数のベース部材(例えば、使用済みの空のベース部材)を保持するように構成、成形、または、設計される。キットでは、少なくとも1つのファスナが提供される(例えば、1つ、2つ、またはそれ以上のファスナ)。ファスナは、キット内で緩く提供され得るし、コンタクトレンズパッケージの1または複数に取り外し可能に取り付けられ得るし、コンタクトレンズパッケージを含む箱(例えば、箱の内面)に取り外し可能に取り付けられ得るし、あるいは、コンタクトレンズパッケージキットに含まれ得る情報資料または用紙に取り外し可能に取り付けられ得る。
【0038】
複数のコンタクトレンズパッケージは、アレイ状に配置され得て、隣接する複数のベース部材に対応する位置でシール部材にミシン目を有し得る。これは、個々のコンタクトレンズパッケージを使用のために容易に取り外すことを許容する。
【0039】
ベース部材は、キャビティから離間した開口部を含み得る。当該開口部は、ファスナを受容して当該ベース部材を当該ファスナに取り付けるように寸法付けられている。当該開口部により、ベース部材はファスナ上にスライド移動して、ベース部材がファスナから容易に外れてしまうことを防止するアタッチメントを生成する。
【0040】
ベース部材の開口部は、任意の開口幾何形状を有し得る。例えば、開口部は、オーバル形(長円形や卵形)、円形、楕円形、長方形、正方形、三角形、または、他のデザインを有し得る。以下でより詳細に説明されるように、ファスナは、ベース部材が当該ベース部材の開口部を通してファスナに取り付けられ得るように、対応する形状を有する。これは、スルーホール設計と見なされ得る。
【0041】
ファスナは、長さ、幅、及び、厚さ、を有する。ファスナは、少なくとも1つの熱可塑性材料、またはプラスチック材料、または他のリサイクル可能な材料、から製造され得る。オプション(選択肢)として、ファスナは、ベース部材と同一の材料から製造され得る(例えば、同一の熱可塑性材料)。オプション(選択肢)として、ファスナは、ベース部材と同一のリサイクル分類である材料から製造され得る(例えば、プラスチック)。
【0042】
オプション(選択肢)として、ファスナ自体は、2g未満の重量(例えば、0.2g~1.99gの重量、0.2g~1.95gの重量、0.2g~1.3gの重量、0.4g~1.9gの重量、0.4g~1.5gの重量、0.4g~1.25gの重量、または、0.3g~1gの重量)を有し得る。
【0043】
オプション(選択肢)として、ファスナは、当該ファスナによって保持される複数のベース部材の総重量の10%未満である総重量を有し得る。
【0044】
オプション(選択肢)として、複数のベース部材がこのような設計を有する時、ファスナは、キット内に設けられる当該複数のベース部材の各々の開口部を占めるのに必要とされる材料の総重量以下の重量を有し得る。
【0045】
オプション(選択肢)として、ファスナは、少なくとも5個、少なくとも7個、少なくとも10個、少なくとも20個、または、少なくとも30個、の空のベース部材が当該ファスナに取り付け可能である、というような長さを有し得る。例えば、7~90個、または、10~90個、の空のベース部材がファスナに取り付けられ得る。1つの好適な実施形態では、ファスナは、14個の空のベース部材を保持するように寸法決めされる(例えば、適切な長さを有する)。別の好適な実施形態では、ファスナは、28個の空のベース部材を保持するのに適切であるように寸法決めされる(例えば、長さを有する)。
【0046】
一態様では、キットは、例えばリサイクル材料の回収スケジュール(存在する場合)に対応する定期的なスケジュールで、ファスナに取り付けられた複数のベースパッケージを人が廃棄可能であるように、複数のファスナを含む。例えば、ある人が、週に1回リサイクルのためにリサイクルプラスチックを回収してもらっていて、キット内に30個の使用済みまたは開封済みのコンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパック)を有する場合、キットは4個のファスナを含み得る。この場合、キットからの7個の使用済みまたは開封済みのコンタクトンズパッケージ(例えば、ブリスターパック)がファスナに取り付けられ得て、当該使用済みファスナが毎週のピックアップ用のリサイクルビン内に投入され得るから、30個の使用済みまたは開封済みのコンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパック)のキットのための毎週のピックアップに十分なファスナが存在することになる。あるいは、2つのファスナが、30個のレンズのキットに提供され得て、各ファスナは、14個の使用済みまたは開封済みのコンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパック)を保持し得て、リサイクルスケジュールに従って毎週または隔週に廃棄され得る。
【0047】
オプション(選択肢)として、ファスナは、複数の開口部を有し得る。当該複数の開口部は、ファスナの長さの大部分に沿って(例えば、当該長さの55%以上、60%以上、70%以上、80%以上、または、90%以上、に沿って)配置され得る。当該複数の開口部は、互いから等間隔であり得る。開口部は、他の開口部に対して同一のサイズまたは異なるサイズであり得る。開口部の形状は、円形、三角形または長方形等、任意の幾何形状であり得る。当該複数の開口部の1または複数または全てに加えて、またはその代わりに、記号、ロゴまたは単語が、ファスナの開口部を形成し得る。例えば、会社名「Cooper Vision」が、例えば
図6に示されるように、ファスナ上に配置され得る。これらのタイプの開口部の目的は、ファスナを形成するために使用される材料の量を低減することである。
【0048】
ファスナは、異なる目的に役立つ、長さに沿った複数の開口部を有し得る。オプション(選択肢)として、ファスナは、複数の開口部を有し得て、当該複数の開口部の各々が、ベース部材の少なくとも一部を受け入れ、それによってベース部材をファスナに取り付けるように、成形される。開口部は、ベース部材の少なくとも縁部または側面部分を受け入れ、これによってベース部材をファスナに取り付けるように、寸法決めされる。ファスナ上のこのタイプの開口部によって、ベース部材はファスナの開口部内に挿入され得て、ベース部材がファスナから容易に外れてしまうことを防止するアタッチメントを作成し得る。
【0049】
一実施例として、ファスナの開口部は、スリットまたはスロットの形状等で提供され得て、当該スリットまたはスロットは、互いから等間隔に配置され得る。ファスナは、空のベース部材を収容/受容するためのスリットまたはスロットの1または複数の列を有し得る。更に、ベース部材(例えば、サムグリップを有するベース部材)の縁部がスリットまたはスロット内にスライドまたは挿入され得て、空のベース部材をファスナに保持し得るまたは取り付け得る。オプション(選択肢)として、設計に存在する場合、ベース部材のサムグリップ側は、突出部を有し得て、これらの突出部が、ベース部材を所定位置に保持/固定するために利用され得る。スロットまたはスリットは、高さを有し得て、それは、ベース部材の表面の厚さ(例えば、平坦な表面の厚さ、または、サムグリップ側の厚さ)と同一または略同一である(例えば、その厚さの5%以内、または、1%以内)。
【0050】
オプション(選択肢)として、容易に外れないアタッチメントを作成するために、ファスナの開口部、スリットまたはスロットは、ベース部材の1または複数の縁部(例えば、サムグリップ側)が当該ファスナの開口部、スリットまたはスロットに対して圧力嵌めまたは干渉嵌めまたは滑り嵌めを形成するように、寸法決めされ得る。
【0051】
ファスナの全体的な形状に関しては、任意の形状が利用され得て、長さ、幅、及び、厚さは、重要ではない。環境上の理由のため、ファスナを形成するために使用される材料の量を節約するべく、ファスナをできるだけ薄くすることが好ましい。ファスナは、所定形状に、成形され得るし、打ち抜かれ得るし、または、3D印刷され得る。ファスナを形成するために使用される材料は、バージン材料(例えば、プラスチック樹脂ペレット)、リサイクル材料、または、ベース部材の成形乃至製造中に得られる材料などのスクラップ材料、であり得る。一般に、長さは、当該ファスナが全体のコンタクトレンズパッケージ内に便利に収まるような長さである。ファスナの長さは、また、当該ファスナに取り付けられ得る空のベース部材の数にも影響を与え得る。ファスナの寸法は、当該ファスナを製造するために使用される材料の量を最小限に抑えることをも考慮し得る。
【0052】
一実施例として、ファスナは、細長い平坦な外形(プロファイル)のストリップであり得る。
【0053】
ファスナは、円形、多角形、T字形、U字形、または、中空の内部を伴う縁部、を有する断面を伴う細長い外形を有し得る。ファスナの形状に、制限はない。
【0054】
オプション(選択肢)として、複数のベース部材は、複数の空のベース部材が単一の積み重ね形態または交互の複数の積み重ね形態のいずれかでファスナ上に配向されるように、ファスナに取り付け可能である。空のベース部材は、任意選択的に、ファスナに取り付けられる時に、互いの頂部上に載置され得る。空のベース部材は、任意選択的に、当該ベース部材の直下及び/または直上のベース部材に接触しないことがあり得る。
【0055】
オプション(選択肢)として、ファスナの設計において、ファスナは、長さ、幅、頂部端、底部端、及び、側縁を有し、当該側縁(例えば、両側縁)は、長さの大部分に沿って(例えば、長さの60%以上、70%以上、80%以上、または、90%以上、に沿って)複数の凹部またはノッチを含む。複数のベース部材がこのような設計を有する時、当該複数の凹部またはノッチは、複数のベース部材の各々の開口部の縁部/側面と噛み合う(例えば、取り外し可能に噛み合う、クリック結合する、保持する)ように成形され得る。
【0056】
一実施例として、ファスナは、50mm~100mm(例えば、60mm~100mm、70mm~100mm、80mm~100mm、60mm~90mm、60mm~85mm、または、70mm~85mm)の長さを有し得る。ファスナの幅は、5mm~20mm(例えば、5mm~15mm、5mm~10mm、7mm~15mm、または、8mm~12mm)であり得る。ファスナの厚さは、0.25mm~2mm(例えば、0.25mm~1.75mm、0.25mm~1.5mm、0.25mm~1mm、0.25mm~0.75mm、0.25mm~0.5mm、0.3mm~2mm、0.4mm~2mm、0.5mm~2mm、0.7mm~2mm、0.8mm~2mm、0.9mm~2mm、または、1~2mm)であり得る。より具体的な一例として、ファスナは、全長81mm、全幅10mm、及び、厚さ1mmを有し得る(あるいは、これらの寸法のうちの1つ、2つ、または全てが、20%以内、または10%以内、または5%以内、または1%以内、の寸法(の違い))。
【0057】
ファスナは、側縁の長さの大部分に沿って均等に分布された複数の凹部またはノッチを有し得る。また、複数の凹部またはノッチは、当該複数の凹部またはノッチが互いに向かい合う(すなわち、例えば
図5及び
図6に示されるように、一方側縁の複数の凹部またはノッチが他方側縁の複数の凹部またはノッチと鏡写しの関係であって、複数の凹部またはノッチの対を形成する)ように、両側縁の各々に沿って配置され得る。複数の凹部またはノッチの各対は、ベース部材がそのそれぞれの凹部またはノッチに静止するまたは留まることができるように、ベース部材の開口部の縁部の一部と接触し得る。複数の凹部またはノッチの数は、一般的には、当該ファスナへの取り付けが意図されたベース部材の数と等しくすることができる。例えば、30個のベース部材を保持するように製造されるファスナは、当該ファスナの各側縁に、30個の凹部またはノッチを有し得る。
図7は、ファスナに取り付けられ、複数の凹部またはノッチと係合する、ベース部材の一実施例を示す。複数の凹部またはノッチは、半円形、半三角形、または、半長方形等、任意の形状を有し得る。凹部またはノッチの奥行乃至カット量は、任意の量であり得る。例えば、凹部またはノッチは、0.05mm、0.07mm、0.1mm、0.125mm、0.15mm、0.175mm、0.2mm、0.225mm、0.25mm、または、0.3mm、等の最大奥行を有し得る。凹部またはノッチは、均一な奥行を有し得るし、均一な奥行を有していなくてもよい。
【0058】
ファスナは、頂部縁と底部縁とを有する。頂部縁の形状は、底部端の形状と同一であってもよいし異なっていてもよい。ファスナは、当該ファスナの残部よりも広い幅を有する頂部縁または底部縁の少なくとも一方を有し得る。頂部縁及び/または底部縁は、ファスナの残部の幅よりも、少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または、少なくとも30%)大きい幅を有し得る。より大きな幅の頂部縁及び/または底部縁は、一旦ベース部材がファスナに取り付けられた後、ベース部材をより確実に保持する能力を提供する。この設計は、ベース部材にスルーホール設計が使用される時、より適切である。
【0059】
頂部縁及び/または底部縁の幅は、ベース部材の開口部の直径と同一であり得るか、あるいは、当該直径の5%以内(例えば、当該直径の4%以内、当該直径の3%以内、当該直径の2%以内、当該直径の1%以内)(の相違)であり得る。頂部縁及び/または底部縁の幅は、ベース部材の開口部の直径より僅かに大きくてもよい。頂部縁と底部縁との間に位置するファスナの幅は、ベース部材の開口部の直径または断面と同一または略同一であり得る(スルーホール設計の場合)。頂部縁及び/または底部縁の幅は、ベース部材の開口部が僅かな力でファスナを通過することができ、ベース部材がファスナに確実に取り付けられ、容易には外れない(例えば、ベース部材が、重力により、または、当該ベース部材が取り付けられているファスナの把持により、滑り落ちない)、というような幅である。従って、好ましくは、ファスナは、ベース部材の開口部が通過できない(例えば、ファスナ及び/またはベース部材の開口部がある程度引き伸ばされるか歪められない限り通過できない)ように成形された、少なくとも1つの底部端(または底部縁)を有する。一例として、僅かな力とは、少なくとも人がベース部材をファスナ上に動かすことができる一方で、最初にベース部材をファスナに適用または取り付けるために使用されるより大きな力が無ければベース部材がファスナから脱落したり外れたりできない、という力の量として特徴付けられ得る。
【0060】
別の実施例として、ファスナの設計は、ベース部材の一部が開口部(例えば、スリットまたはスロット)内にスライドされるように、設計され得る。当該実施例では、ベース部材のファスナへの取り付けは、ファスナ上に配置されたそれぞれのスリットまたはスロット(すなわち開口部)を通るようにベース部材の縁部(例えば、サムグリップ側)を挿入することによる。ファスナの開口部(例えばスロット)は、ベース部材の端部または側面(例えばサムグリップ側)が、滑り嵌めまたは干渉嵌めが得られるまで、部分的に当該スロットを通るようにスライドされるか押し込まれるかまたは引き込まれるように、寸法決めされている。一例として、サムグリップ側等のベース部材の側面は、ベース部材のキャビティに向かう方向に増大する幅を有し得て、開口部(例えば、スロット)は、ベース部材の最大幅よりも小さい(例えば、サムグリップ側に存在する最大幅よりも小さい)幅(開口のサイズ)を有するように寸法決めされ得る。例えば、サムグリップ側の長さの、1%から99%まで、10%から90%まで、または、約半分が、干渉が発生して滑り嵌めが得られる前に(まで)、開口部(例えば、スロット)内に挿入され得る。
【0061】
本発明のキットは、カートン、箱、容器、または、他のパッケージング(本明細書では「カートン」と呼ばれることがある)、を含み得る。カートンは、バージン厚紙またはリサイクル厚紙、蓋材、圧縮紙、等から製造され得る。従って、当該実施形態では、本発明のキットは、カートンと、滅菌された未着用のコンタクトレンズを含む複数の密封されたコンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパック)と、少なくとも1つのファスナとを、含むか、それらから本質的になるか、または、それらからなる。別の実施形態では、そのようなキットは、複数のファスナ(すなわち、2個以上のファスナ)を含む。更に別の実施形態では、そのようなキットは、30個のコンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパック)、60個のコンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパック)、または、90個のコンタクトレンズパッケージ(例えば、ブリスターパック)を含む。カートンは、箱、容器、パッケージ、または、エンクロージャ(包囲物)、であると理解されてもよい。
【0062】
図1及び
図2は、アレイ(2)としての複数のコンタクトレンズパッケージと、少なくとも1つのファスナ(21)と、を備えたコンタクトレンズパッケージキット(1)の一実施例を示す。個々のコンタクトレンズパッケージ(3)が、互いに接続されて、アレイ(2)を形成しており、各々のコンタクトレンズパッケージ(3)を容易に取り外すために、ミシン目(7)が使用されている。各々のコンタクトレンズパッケージ(3)は、ベース部材(11)のキャビティ(13)上にシールを形成するシール部材(5)を有する。未着用のコンタクトレンズ(15)及びパッケージング溶液(17)が、キャビティ(13)内にある。キット(1)は、開口部(23)を有する(任意選択的)少なくとも1つのファスナ(21)を更に備える。コンタクトレンズパッケージ(3)については、当該実施例では、各々のコンタクトレンズパッケージ(3)が、ベース部材(11)上に開口部(9)を有し、当該開口部(9)は、キャビティ(13)から離間して配置されて、ファスナ(21)の幅と厚さとを受け入れるように寸法決めされている。実質的に平坦な表面(19)が、それぞれのベース部材(11)においてシール部材(5)を受容するために示されている。見易さのため、ベース部材の1つのアレイが、シール部材から分離されて示されている。
図2は、
図1に示されるコンタクトレンズパッケージ(3)の1つの側面図である。
【0063】
オプション(選択肢)として、
図1に(6)として示される材料が、ファスナであるように成形/設計され得て、それは、取り外され得て、本明細書に記載のファスナとして使用され得る。
【0064】
オプション(選択肢)として、
図1に示される側面(8)及び/または側面(10)は、穿孔(ミシン目)取り付け設計等で取り付けられたファスナを有し得る。当該ファスナは、引き剥がされたり取り外されたりして、ファスナとして使用され得る。
【0065】
図3及び
図4は、サムグリップデザイン(37)を有するコンタクトレンズパッケージ(31)の更なる実施例を示す。コンタクトレンズパッケージ(31)は、実質的に平坦であるシール面(39)を使用してキャビティ(41)をシールするシール部材(33)を有する。領域Xは、ファスナのスリットまたはスロット内にスライドまたは挿入される時に、圧力嵌め(プレッシャフィット)または滑り嵌め(スナッグフィット)が生じる場所を示している。「L」は、コンタクトレンズパッケージ(31)の全長を表し、「W」は、サムグリップ側の幅を表している。
【0066】
図5及び
図6は、ファスナ(41)の実施例を提示する。
図5は、任意選択的な開口部(43)を有するファスナ(41)を示し、
図6は、任意選択的な開口部(43)及び任意選択的なロゴ/会社名(45)を有するファスナ(41)を示す。これらの開口部(43)及びロゴ/会社名(45)は、ファスナ(41)を形成するために必要とされる材料の量を低減する。ファスナ(41)は、当該ファスナの長さに沿って、当該ファスナ(41)の各側縁(55)上に、複数のノッチまたは凹部(51)を有する。各ファスナ(41)は、丸みを帯びた頂部端(47)及び底部端(49)を有し、これらの縁部での幅は、
図5及び
図6に見られるように、ファスナの残部よりも大きい。
【0067】
図7は、リサイクル可能な熱可塑性の(あるいは、プラスチック材料または他のリサイクル可能な材料の)コンタクトレンズアセンブリ(61)の一実施例を示す。複数の空のコンタクトレンズパッケージ(65)が、交互の複数の積み重ね形態(67)で積み重ねられる。各々の空のコンタクトレンズパッケージ(65)は、キャビティ(73)を有するベース部材(71)を有し、当該ベース部材(71)は、キャビティ(73)を取り囲む実質的に平坦な表面を有する。コンタクトレンズアセンブリ(61)は、少なくとも1つのファスナ(63)を更に備え、複数のベース部材(71)が当該ファスナ(63)に取り付けられる。この実施例では、ベース部材(71)のファスナ(63)への取り付けは、ベース部材(71)の各々に位置する開口部(69)によって行われ、当該開口部(69)はキャビティ(73)から離間されている。
【0068】
図8は、リサイクル可能な熱可塑性材料の(あるいは、プラスチック材料または他のリサイクル可能な材料の)コンタクトレンズアセンブリ(81)の更なる実施例である。複数の空のコンタクトレンズパッケージ(83)が、任意選択的に、交互の複数の積み重ね形態(85)で積み重ねられる。各々の空のコンタクトレンズパッケージ(83)は、キャビティ(89)を有するベース部材(87)を有し、当該ベース部材(87)は、キャビティ(91)を取り囲む実質的に平坦な表面を有する。コンタクトレンズアセンブリ(81)は、少なくとも1つのファスナ(93)を更に備え、複数のベース部材(87)が当該ファスナ(93)に取り付けられる。この実施例では、ベース部材(87)のファスナ(93)への取り付けは、ベース部材(87)のサムグリップ側(95)を、ファスナ(93)上に位置するそれぞれのスロット(すなわち開口部)(97)を通るように挿入することによって行われる。スロット(97)は、ベース部材(87)のサムグリップ側(95)が、滑り嵌めまたはある種の干渉嵌めが得られるまで、当該スロットを通るようにスライドされるか押し込まれるように、寸法決めされている。この実施例では、サムグリップ側が、ベース部材(87)のキャビティ(89)に向かう方向に増大する幅を有し、スロット(97)は、サムグリップ側に存在するベース部材(87)の最大幅よりも小さい幅(開口)に寸法決めされる。
図8に示されるように、サムグリップ側(95)の長さの約半分がスロット(97)に挿入されると、干渉が生じて、滑り嵌め(スナッグフィット)が得られる。キャビティに向かってサムグリップに沿って増大する幅は、
図4に見られて、領域Xによって示されている。
【0069】
図10は、コンタクトレンズパッケージ(3)の更なる実施例である(シール部材は図示されていない)。当該コンタクトレンズパッケージは、
図1と同様、キャビティ(13)、実質的に平坦な表面(19)、及び、ファスナを受け入れるための開口部(9)、を備える。
図10では、サム(親指)タイプのデザイン(11)が図示されている。
【0070】
本発明は、更に、リサイクル可能な熱可塑性コンタクトレンズアセンブリを含む。当該アセンブリは、リサイクル可能なプラスチックコンタクトレンズアセンブリと見なされ得る。熱可塑性材料の代わりに、任意のリサイクル可能な材料が使用され得る。当該アセンブリは、本明細書に記載の複数の空のコンタクトレンズパッケージを含む。各々の空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含む。ベース部材は、本明細書に記載される通りのものであり、熱可塑性材料(または他のリサイクル可能な材料)であり、キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有する。当該アセンブリは、本明細書に記載されるように、少なくとも1つのファスナを更に備え、複数のベース部材が、本明細書に記載されるように、当該ファスナに取り付けられる(例えば、ベース部材は、キャビティから離間して配置されて取り付けのためにファスナを受け入れるよう寸法決めされた開口部を有するか、あるいは、ベース部材のサムグリップ側が、受容スロット/開口部を有するファスナに当該ベース部材を取り付けるために使用される)。ファスナに取り付けられるベース部材は、空である(すなわち、シール部材が開封または除去され、着用者または使用者によってコンタクトレンズが取り外されている)。シール部材がベース部材と同一のリサイクルカテゴリである場合、オプション(選択肢)として、シール部材は、本明細書に記載されるようなベース部材をファスナに取り付けるために使用されるのと同一の技術の1つによって(例えば、スルーホール設計やエッジの挿入)、ファスナに同様に取り付けられ得る。
【0071】
オプション(選択肢)として、リサイクル可能な熱可塑性アセンブリは、少なくとも2インチ(例えば、2インチから6インチ以上まで)の全高、及び、少なくとも2インチ(例えば、2インチから6インチ以上まで)の幅及び奥行のいずれかまたは両方、を有し得る。これらの寸法は、当該アセンブリがリサイクルビン内に投入されることを許容し、リサイクル施設でリサイクル用に受け入れ可能であることを許容する。
【0072】
本発明は、更に、本明細書に記載されたもの等、使用済みコンタクトレンズパッケージをリサイクルする方法を含む。当該方法は、(本明細書に記載された)複数の空のコンタクトレンズパッケージを(本明細書に記載された)ファスナに取り付ける工程を、含むか、本質的にそれからなるか、それからなるか、または、含む。示されるように、各々の空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含み、ベース部材は、熱可塑性材料(または他のリサイクル可能な材料)であり、キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有する。取り付けは、本明細書に記載の多くの態様で達成され得る(例えば、ベース部材は、キャビティから離間して配置されて取り付けのためにファスナを受け入れるよう寸法決めされた開口部を有するか、あるいは、ベース部材のサムグリップ側または他の側が、受容スロット/開口部を有するファスナに当該ベース部材を取り付けるために使用される)。
【0073】
本発明は、本明細書に記載のファスナ自体にも関する。
【0074】
示されるように、未着用のコンタクトレンズは、密封されたコンタクトレンズパッケージのキャビティ内に密封(シール)され、コンタクトレンズパッケージング溶液内にパッケージ化(包装)される。任意のコンタクトレンズが、その中にパッケージ化(包装)され得る。例えば、コンタクトレンズは、ヒドロゲルコンタクトレンズであり得て、あるいは、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズであり得る。パッケージ内に提供され得るコンタクトレンズの例は、以下の米国一般名(USAN)を有するものを含む:メタフィルコン(methafilcon)A、オキュフィルコン(ocufilcon)A、オキュフィルコン(ocufilcon)B、オキュフィルコン(ocufilcon)C、オキュフィルコン(ocufilcon)D、オマフィルコン(omafilcon)A、オマフィルコン(omafilcon)B、コムフィルコン(comfilcon)A、エンフィルコン(enfilcon)A、ステンフィルコン(stenfilcon)A、ファンフィルコン(fanfilcon)A、エタフィルコン(etafilcon)A、セノフィルコン(senofilcon)A、セノフィルコン(senofilcon)B、セノフィルコン(senofilcon)C、ナラフィルコン(narafilcon)A、ナラフィルコン(narafilcon)B、バラフィルコン(balafilcon)A、サムフィルコン(samfilcon)A、ロトラフィルコン(lotrafilcon)A、ロトラフィルコン(lotrafilcon)B、ソモフィルコン(somofilcon)A、リオフィルコン(riofilcon)A、デレフィルコン(delefilcon)A、カリフィルコン(kalifilcon)A、等。コンタクトレンズパッケージング溶液は、典型的には、リン酸緩衝食塩溶液またはホウ酸緩衝食塩溶液などの緩衝食塩溶液であり、それは、界面活性剤、湿潤剤、粘性剤などの1または複数の添加剤を含み得る。
【0075】
ベース部材内のコンタクトレンズは、ソフトシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズなどの、ソフトコンタクトレンズであり得る。
【0076】
コンタクトレンズは、任意のレンズ着用(装用)モダリティであり得る。レンズ着用モダリティとは、取り外し無しでレンズが連続着用(装用)可能な昼夜の数(日数)を指す。一例では、コンタクトレンズは、1日使い捨てレンズである。1日使い捨てレンズは、1回の使用について、約12~16時間までの連続着用が指示されており、当該1回の使用の後は廃棄されるべきものである。他の例では、コンタクトレンズは、1日着用レンズである。1日着用レンズは、起きている時間の間、典型的には約12~16時間まで、着用され、就寝前に取り外される。1日着用レンズは、典型的には、非使用の時間中、当該レンズを洗浄して消毒するためのコンタクトレンズケア溶液を含むコンタクトレンズケース内で保管される。典型的には、1日着用レンズは、最大で30日の着用の後に廃棄される。更に別の例では、コンタクトレンズは、長期着用レンズである。長期着用レンズは、典型的には、連続で6日、14日または30日も着用される。
【0077】
コンタクトレンズパッケージ内に密封されるパッケージング溶液は、任意の従来のコンタクトレンズ適合溶液であり得る。一例では、パッケージング溶液は、緩衝剤及び/または等張化剤の水溶液を、含むか、それらからなるか、または、本質的にそれらからなる。別の例では、パッケージング溶液は、1または複数の追加の抗菌剤、及び/または快適剤、及び/または親水性ポリマー、及び/または界面活性剤、及び/または他の有益な助剤、などの追加の助剤を含む。幾つかの例では、パッケージング溶液は、多糖類(例えば、ヒアルロン酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、または、ポリビニルピロリドンなどの他の高分子量ポリマー、を含み得る。それらは、点眼薬やコンタクトレンズパッケージング溶液における快適ポリマーや増粘剤として一般的に利用されているものである。他の例では、パッケージング溶液は眼科薬を含み得る。パッケージング溶液は、約6.8または7.0~約7.8または8.0までの範囲のpHを有し得る。一例では、パッケージング溶液は、リン酸緩衝液またはホウ酸緩衝液を含む。別の例では、パッケージング溶液は、塩化ナトリウムまたはソルビトールから選択される等張化剤を、浸透圧を約200~400mOsm/kgの範囲、典型的には約270mOsm/kg~約310mOsm/kgまでの範囲、に維持する量で、含む。
【0078】
密封されたコンタクトレンズパッケージを製造するために従来の製造方法が使用され得ることが理解されるであろう。コンタクトレンズパッケージの製造方法において、当該方法は、未着用(未使用)のコンタクトレンズとコンタクトレンズパッケージング溶液とをレセプタクル内に入れる工程と、カバーをレセプタクル上に置く工程と、当該カバーをレセプタクル上でシール(密封)する工程と、を備え得る。一般に、レセプタクルは、単一のコンタクトレンズと、当該コンタクトレンズを完全に覆うのに十分な量、典型的には約0.5~1.5ml、のパッケージング溶液と、を受け入れるように構成される。一例では、レセプタクルは、コンタクトレンズ及びパッケージング溶液を保持するように構成されたキャビティと、当該キャビティの周りに外向きに延びるフランジ領域と、を含むプラスチックベース部材を有し、カバーは、フランジ領域に取り付けられて密封されたコンタクトレンズパッケージを提供する取り外し可能なホイル(または他のシールカバーまたは蓋)を有する。当該取り外し可能なホイル(または他のシールカバーまたは蓋)は、ヒートシールまたは接着剤などの任意の従来の手段によってシール(密閉)され得る。密封されたコンタクトレンズパッケージを製造する方法は、更に、密封されたコンタクトレンズパッケージをオートクレーブすることによって未着用のコンタクトレンズを滅菌する工程を含み得る。密封されたパッケージは、オートクレーブ、ガンマ線放射、電子ビーム放射、紫外線放射、等のような、熱または蒸気を含む所定量の放射滅菌によって、滅菌され得る。オートクレーブは、一般に、密封されたコンタクトレンズパッケージを少なくとも121℃の温度に少なくとも20分間さらす工程を含む。
【0079】
本発明により、使用済みまたは開封済みの複数のコンタクトレンズパッケージを集合ユニットとしてリサイクルすることが可能になり、当該集合ユニットを形成する複数のパッケージは、好ましくは、リサイクル施設で処理されている間に壊れたり分離したりしない(集合ユニットは、リサイクル可能な材料として処理されるのに十分な大きさである)。
【0080】
本発明により、人は、使用済みまたは開封済みの複数のコンタクトレンズパッケージをリサイクルする簡単な方法を有する。
【0081】
本発明により、人は、使用済みまたは開封済みの複数のコンタクトレンズパッケージをリサイクルするための簡単かつ効率的な方法を有し、簡単な方法を提供することによって、人が当該材料を実際にリサイクルすることを奨励し得る。
【0082】
本明細書において、「実施例」、「特定の実施例」、「態様」、「実施形態」、または、それらと同様の語句への言及は、本発明、その構成要素、または、その方法、の1または複数の特徴を紹介することが意図されている(文脈に応じて)。それらは、特定の特徴の組み合わせが相互に排他的でない限り、あるいは、文脈がそうでないことを示さない限り、前述されるまたは後述される、実施例、態様、実施形態(すなわち、特徴)の任意の組み合わせと組み合わされ得る。更に、本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明示的にそうでないことを示さない限り、複数の指示対象(例えば、少なくとも1または複数)を含む。従って、例えば、「a」「コンタクトレンズ」という言及は、単一のレンズ、及び、同一または異なる2以上のレンズ、を含む。
【0083】
本発明は、以下の態様/実施形態/特徴を、任意の順序及び/または任意の組み合わせで含む。
【0084】
1.本発明は、複数のコンタクトレンズパッケージを備えたコンタクトレンズパッケージキットに関しており、
各コンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材と、密封されたキャビティを提供するべく前記ベース部材に結合されるシール部材と、を含み、
未着用のコンタクトレンズが、前記密封されたキャビティ内のコンタクトレンズパッケージング溶液中に提供されており、
前記ベース部材は、熱可塑性材料であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を含んでおり、
前記実質的に平坦な表面は、前記シール部材とのシール面を提供しており、
当該コンタクトレンズパッケージキットは、更に、
前記コンタクトレンズが前記キャビティから取り出された後に、前記コンタクトレンズパッケージの各々からの複数のベース部材を保持するように構成された少なくとも1つのファスナ
を備えたことを特徴とする。
【0085】
2.前記複数のコンタクトレンズパッケージは、アレイ状に配置され、隣接する複数のベース部材に対応する位置で前記シール部材にミシン目を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0086】
3.前記ベース部材の各々が、前記ファスナを受容して当該ベース部材を前記ファスナに取り付けるように寸法決めされた、前記キャビティから離間した開口部を含む
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0087】
4.前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有し、
前記開口部の各々は、前記ベース部材の少なくとも一部を受け入れ、それによって前記ベース部材を前記ファスナに取り付けるように成形されている
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0088】
5.前記ファスナは、細長い平坦な外形のストリップである
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0089】
6.前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0090】
7.前記ファスナは、少なくとも1つの熱可塑性材料から製造されている
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0091】
8.前記ファスナは、少なくとも1つの熱可塑性材料から製造されており、
当該熱可塑性材料は、前記ベース部材の前記熱可塑性材料と同一のタイプである
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0092】
9.前記ファスナは、2g未満の重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0093】
10.前記ファスナは、0.2g~1.95gの重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0094】
11.前記ファスナは、0.2g~1.3gの重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0095】
12.前記ファスナは、少なくとも10個の前記ベース部材が当該ファスナに取り付け可能であるというような長さを有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0096】
13.前記ファスナは、当該ファスナによって保持される前記複数のベース部材の重量の10%未満である総重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0097】
14.前記ファスナは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部を占めるのに必要とされる材料の総重量以下の重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0098】
15.前記複数のベース部材は、当該複数のベース部材が単一の積み重ね形態または交互の複数の積み重ね形態のいずれかで前記ファスナ上に配向されるように、前記ファスナに取り付け可能である
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0099】
16.前記ファスナは、長さ、幅、頂部端、底部端、及び、側縁を有し、
前記側縁は、前記長さの大部分に沿って複数の凹部またはノッチを含み、
前記複数の凹部またはノッチは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部と噛み合うように成形されている
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0100】
17.前記ファスナは、前記ベース部材の前記開口部が通過できないように成形された底部端を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0101】
18.一実施形態は、
複数の空のコンタクトレンズパッケージと、
少なくとも1つのファスナと、
を備えたリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリであって、
各々の空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含み、
前記ベース部材は、熱可塑性材料であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有しており、
前記ベース部材の複数が、前記ファスナに取り付けられている
ことを特徴とする。
【0102】
19.当該リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリは、少なくとも、少なくとも2インチの全高を有し、並びに、少なくとも2インチの幅及び奥行のいずれかまたは両方を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0103】
20.当該リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリは、少なくとも、少なくとも4インチの全高を有し、並びに、少なくとも2インチの幅及び奥行のいずれかまたは両方を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0104】
21.一実施形態は、
使用済みコンタクトレンズパッケージをリサイクルする方法であって、
複数の空のコンタクトレンズパッケージをファスナに取り付ける工程
を備え、
各々の空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含み、
前記ベース部材は、熱可塑性材料であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有している
ことを特徴とする。
【0105】
22.一実施形態は、
複数の空のコンタクトレンズパッケージを取り付けるためのファスナであって、
各々の空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含み、
前記ベース部材は、熱可塑性材料であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有しており、
当該ファスナは、熱可塑性材料であって、コンタクトレンズが前記キャビティから取り出された後の前記空のコンタクトレンズパッケージの各々からの複数のベース部材を保持するように構成されている
ことを特徴とする。
【0106】
23.前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有し、
前記開口部の各々は、前記ベース部材の少なくとも一部を受け入れ、それによって前記ベース部材を前記ファスナに取り付けるように成形されている
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0107】
24.前記ファスナは、細長い平坦な外形のストリップである
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0108】
25.前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0109】
26.(前記ファスナの)前記熱可塑性材料は、前記ベース部材の前記熱可塑性材料と同一のタイプである
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0110】
27.前記ファスナは、2g未満の重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0111】
28.前記ファスナは、0.2g~1.95gの重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0112】
29.前記ファスナは、0.2g~1.3gの重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0113】
30.前記ファスナは、少なくとも10個の前記ベース部材が当該ファスナに取り付け可能であるというような長さを有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0114】
31.前記ファスナは、当該ファスナによって保持される前記複数のベース部材の重量の10%未満である総重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0115】
32.前記ベース部材の各々が、前記ファスナを受容して当該ベース部材を前記ファスナに取り付けるように寸法決めされた、前記キャビティから離間した開口部を含み、
前記ファスナは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部を占めるのに必要とされる材料の総重量以下の重量を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0116】
33.前記ベース部材の各々が、前記ファスナを受容して当該ベース部材を前記ファスナに取り付けるように寸法決めされた、前記キャビティから離間した開口部を含み、
前記ファスナは、長さ、幅、頂部端、底部端、及び、側縁を有し、
前記側縁は、前記長さの大部分に沿って複数の凹部またはノッチを含み、
前記複数の凹部またはノッチは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部と噛み合うように成形されている
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0117】
34.前記ファスナは、前記ベース部材の前記開口部が通過できないように成形された底部端を有する
ことを特徴とする、前述または後述のいずれかの実施形態/特徴/態様の、ファスナ、リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ、コンタクトレンズパッケージキット、方法、または、他の実施形態。
【0118】
本発明は、文章及び/または段落で説明されたように、前述された及び/または後述される(特許請求の範囲で説明される)様々な特徴または実施形態の任意の組み合わせを含み得る。本明細書に開示された特徴の任意の組み合わせが、本発明の一部とみなされる。組み合わせ可能な特徴に関して、限定は全く意図されていない。
【0119】
本明細書の開示は、特定の図示された実施例に言及しているが、これらの実施例は、限定ではなく例示として提示されていることが理解されるべきである。前述の詳細な説明の意図は、例示的な実施例について論じているが、当該実施例の全ての修正、代替、均等物、を包含すると解釈されるべきである。それらは、本発明の精神及び範囲内に入り得て、付加的な開示として定義され得る。
【0120】
本開示における全ての引用文献の全内容が、本開示と矛盾しない限りにおいて、参照により本明細書に組み込まれる(incorporated by reference)。
【0121】
本発明は、文章及び/または段落で説明されたように、前述された及び/または特許請求の範囲で説明される様々な特徴または実施形態の任意の組み合わせを含み得る。本明細書に開示された特徴の任意の組み合わせが、本発明の一部とみなされる。組み合わせ可能な特徴に関して、限定は全く意図されていない。
【0122】
本発明の他の実施形態が、本明細書の考察及び本明細書に開示された本発明の実践から、当業者には明らかである。本明細書及び実施例は、例示的であると見なされることが意図されている。本発明の真の範囲及び精神は、特許請求の範囲及びその均等物によって示される。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンタクトレンズパッケージ(3)
を備えたコンタクトレンズパッケージキット(1)であって、
各コンタクトレンズパッケージ(3)は、キャビティ(13)を有するベース部材(11)と、密封されたキャビティ(13)を提供するべく前記ベース部材(11)に結合されるシール部材(5)と、を含み、
未着用のコンタクトレンズ(15)が、前記密封されたキャビティ(13)内のコンタクトレンズパッケージング溶液(17)中に提供されており、
前記ベース部材(11)は、熱可塑性材料であって、前記キャビティ(13)を取り囲む実質的に平坦な表面(19)を含んでおり、
前記実質的に平坦な表面(19)は、前記シール部材(5)とのシール面を提供しており、
当該コンタクトレンズパッケージキット(1)は、更に、
前記コンタクトレンズ(15)が前記キャビティ(13)から取り出された後に、前記コンタクトレンズパッケージ(3)の各々からの複数のベース部材(11)を保持するように構成された少なくとも1つのファスナ(21)
を備え、
前記ベース部材(11)の各々が、前記ファスナ(21)を受容して当該ベース部材(11)を前記ファスナ(21)に取り付けるように寸法決めされた、前記キャビティ(13)から離間した開口部(9)を含む
ことを特徴とするコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項2】
前記複数のコンタクトレンズパッケージは、アレイ状に配置され、隣接する複数のベース部材に対応する位置で前記シール部材にミシン目を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項3】
前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有し、
前記開口部の各々は、前記ベース部材の少なくとも一部を受け入れ、それによって前記ベース部材を前記ファスナに取り付けるように成形されている
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項4】
前記ファスナは、細長い平坦な外形のストリップである
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項5】
前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項6】
前記ファスナは、少なくとも1つの熱可塑性材料から製造されている
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項7】
前記ファスナは、少なくとも1つの熱可塑性材料から製造されており、
当該熱可塑性材料は、前記ベース部材の前記熱可塑性材料と同一のタイプである
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項8】
前記ファスナは、2g未満の重量を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項9】
前記ファスナは、0.2g~1.95gの重量を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項10】
前記ファスナは、0.2g~1.3gの重量を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項11】
前記ファスナは、少なくとも10個の前記ベース部材が当該ファスナに取り付け可能であるというような長さを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項12】
前記ファスナは、当該ファスナによって保持される前記複数のベース部材の重量の10%未満である総重量を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項13】
前記ファスナは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部を占めるのに必要とされる材料の総重量以下の重量を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項14】
前記複数のベース部材は、当該複数のベース部材が単一の積み重ね形態または交互の複数の積み重ね形態のいずれかで前記ファスナ上に配向されるように、前記ファスナに取り付け可能である
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項15】
前記ファスナは、長さ、幅、頂部端、底部端、及び、側縁を有し、
前記側縁は、前記長さの大部分に沿って複数の凹部またはノッチを含み、
前記複数の凹部またはノッチは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部と噛み合うように成形されている
ことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項16】
前記ファスナは、前記ベース部材の前記開口部が通過できないように成形された底部端を有する
ことを特徴とする請求項1または15に記載のコンタクトレンズパッケージキット。
【請求項17】
複数の空のコンタクトレンズパッケージ(65)と、
少なくとも1つのファスナ(63)と、
を備えたリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ(61)であって、
各々の空のコンタクトレンズパッケージ(65)は、キャビティ(73)を有するベース部材(71)を含み、
前記ベース部材(71)は、熱可塑性材料であって、前記キャビティ(73)を取り囲む実質的に平坦な表面(75)を有しており、
前記ベース部材(71)の各々が、前記ファスナ(63)を受容するように寸法決めされた、前記キャビティ(73)から離間した開口部(79)を含み、
前記ベース部材(71)の複数が、それによって、前記ファスナ(63)に取り付けられている
ことを特徴とするリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項18】
当該リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリは、少なくとも、少なくとも2インチ(5.1cm)の全高を有し、並びに、少なくとも2インチ(5.1cm)の幅及び奥行のいずれかまたは両方を有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項19】
当該リサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリは、少なくとも、少なくとも4インチ(10.2cm)の全高を有し、並びに、少なくとも2インチ(5.1cm)の幅及び奥行のいずれかまたは両方を有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項20】
前記ファスナは、細長い平坦な外形のストリップである
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項21】
前記ファスナは、長さを有し、
前記ファスナは、前記長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の開口部を有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項22】
前記ファスナは、前記ベース部材の前記熱可塑性材料と同一のタイプの熱可塑性材料である
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項23】
前記ファスナは、2g未満の重量を有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項24】
前記ファスナは、0.2g~1.95gの重量を有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項25】
前記ファスナは、0.2g~1.3gの重量を有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項26】
前記ファスナは、少なくとも10個の前記ベース部材が当該ファスナに取り付け可能であるというような長さを有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項27】
前記ファスナは、当該ファスナによって保持される前記複数のベース部材の重量の10%未満である総重量を有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項28】
前記ファスナは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部を占めるのに必要とされる材料の総重量以下の重量を有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項29】
前記ファスナは、長さ、幅、頂部端、底部端、及び、側縁を有し、
前記側縁は、前記長さの大部分に沿って複数の凹部またはノッチを含み、
前記複数の凹部またはノッチは、前記複数のベース部材の各々の前記開口部と噛み合うように成形されている
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項30】
前記ファスナは、前記ベース部材の前記開口部が通過できないように成形された底部端を有する
ことを特徴とする請求項17に記載のリサイクル可能なコンタクトレンズアセンブリ。
【請求項31】
使用済みコンタクトレンズパッケージをリサイクルする方法であって、
複数の使用済みの空のコンタクトレンズパッケージをファスナに取り付ける工程
を備え、
各々の使用済みの空のコンタクトレンズパッケージは、キャビティを有するベース部材を含み、
前記ベース部材は、熱可塑性材料であって、前記キャビティを取り囲む実質的に平坦な表面を有している
ことを特徴とする方法。
【請求項32】
複数のコンタクトレンズパッケージ(3)
を備えたコンタクトレンズパッケージキット(1)であって、
各コンタクトレンズパッケージ(3)は、キャビティ(13)を有するベース部材(11)と、密封されたキャビティ(13)を提供するべく前記ベース部材(11)に結合されるシール部材(5)と、を含み、
未着用のコンタクトレンズ(15)が、前記密封されたキャビティ(13)内のコンタクトレンズパッケージング溶液(17)中に提供されており、
前記ベース部材(11)は、熱可塑性材料であって、前記キャビティ(13)を取り囲む実質的に平坦な表面(19)を含んでおり、
前記実質的に平坦な表面(19)は、前記シール部材(5)とのシール面を提供しており、
当該コンタクトレンズパッケージキット(1)は、更に、
前記コンタクトレンズ(15)が前記キャビティ(13)から取り出された後に、前記コンタクトレンズパッケージ(3)の各々からの複数のベース部材(11)を保持するように構成された少なくとも1つのファスナ(21)
を備え、
前記ファスナ(21)は、少なくとも10個の前記ベース部材(11)が当該ファスナ(21)に取り付け可能であるというような長さを有する
ことを特徴とするコンタクトレンズパッケージキット。
【国際調査報告】