(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-28
(54)【発明の名称】物品キャリアおよび物品キャリアのためのブランク
(51)【国際特許分類】
B65D 71/42 20060101AFI20230821BHJP
【FI】
B65D71/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507800
(86)(22)【出願日】2021-08-03
(85)【翻訳文提出日】2023-03-16
(86)【国際出願番号】 US2021044279
(87)【国際公開番号】W WO2022031655
(87)【国際公開日】2022-02-10
(32)【優先日】2020-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515301030
【氏名又は名称】ウエストロック・パッケージング・システムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アレックス・エヌ・バレット
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・イー・ザシャール
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン・デ・メルゾー
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AB26
3E067BA03B
3E067BA04B
3E067BA12B
3E067BA15C
3E067BB02C
3E067BB11B
3E067BB14B
3E067BB14C
3E067EA18
3E067EE12
3E067FA01
(57)【要約】
本開示の態様は、パッケージと、1つまたは複数の物品(B、B1、B2)をパッケージングするためのキャリア(90)と、キャリアを形成するためのブランク(10、110、210、310A、310B)とに関する。このパッケージは、物品キャリアおよび1つまたは複数の物品を備える。キャリアは、主要パネル(14)を備え、この主要パネル(14)は、主要パネルを受け、各物品に対してこの主要パネルを固定するための少なくとも2つの物品保持構造部を有する。少なくとも2つの物品保持構造部のそれぞれが、中心を有する。これらの少なくとも2つの物品保持構造部の中心Cは、これらの少なくとも2つの物品保持構造部のうちの隣接する物品保持構造部の中心からある距離だけ離間される。この距離は、少なくとも2つの物品のそれぞれの最大直径よりも大きい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある最大直径をそれぞれが有する少なくとも2つの物品をパッケージングするための物品キャリアであって、前記物品キャリアは、主要パネルを備え、前記主要パネルは、前記主要パネルを受け、各物品に対して前記主要パネルを固定するための少なくとも2つの物品保持構造部を有し、前記少なくとも2つの物品保持構造部のそれぞれが、中心を有し、前記少なくとも2つの物品保持構造部のうちの1つの物品保持構造部の前記中心は、前記少なくとも2つの物品保持構造部のうちの隣接する物品保持構造部の前記中心からある距離だけ離間され、前記距離は、前記少なくとも2つの物品のそれぞれの前記最大直径よりも大きい、物品キャリア。
【請求項2】
ある最大直径をそれぞれが有する少なくとも2つの物品をパッケージングするための物品キャリアを形成するためのブランクであって、前記ブランクは、主要パネルを備え、前記主要パネルは、前記主要パネルを受け、各物品に対して前記主要パネルを固定するための少なくとも2つの物品保持構造部を有し、前記少なくとも2つの物品保持構造部のそれぞれが、中心を有し、前記少なくとも2つの物品保持構造部のうちの1つの物品保持構造部の前記中心は、前記少なくとも2つの物品保持構造部のうちの隣接する物品保持構造部の前記中心からある距離だけ離間され、前記距離は、前記少なくとも2つの物品のそれぞれの前記最大直径よりも大きい、ブランク。
【請求項3】
物品キャリアおよび少なくとも2つの物品を備えるパッケージであって、各物品は、ある最大直径を有し、前記物品キャリアは、主要パネルを備え、前記主要パネルは、前記主要パネルを受け、各物品に対して前記主要パネルを固定するための少なくとも2つの物品保持構造部を有し、前記少なくとも2つの物品保持構造部のそれぞれが、中心を有し、前記少なくとも2つの物品保持構造部のうちの1つの物品保持構造部の前記中心は、前記少なくとも2つの物品保持構造部のうちの隣接する物品保持構造部の前記中心からある距離だけ離間され、前記距離は、前記少なくとも2つの物品のそれぞれの前記最大直径よりも大きい、パッケージ。
【請求項4】
少なくとも2つの物品キャリアを形成するためのブランクデバイスであって、前記ブランクデバイスは、分離可能に共に連結された第1のブランクおよび第2のブランクを少なくとも備え、各ブランクは、複数の物品保持構造部を備え、前記複数の物品保持構造部のそれぞれが、ある最大直径を有する物品を収容するように構成され、中心を有し、第1のブランク中の各物品保持構造部の前記中心は、前記第1のブランク中の隣接する物品保持構造部の前記中心から第1の距離だけ離間され、第2のブランク中の各物品保持構造部の前記中心は、前記第1のブランク中の隣接する物品保持構造部の前記中心から第2の距離だけ離間され、前記第1の距離は、収容すべき前記物品の前記最大直径よりも大きく、前記第2の距離は、前記第1の距離以上である、ブランクデバイス。
【請求項5】
第1の分離可能に連結された物品キャリアおよび第2の分離可能に連結された物品キャリアを少なくとも備えるキャリアであって、各物品キャリアは、複数の物品保持構造部を備え、前記複数の物品保持構造部のそれぞれが、ある最大直径を有する物品を収容するように構成され、中心を有し、第1の物品キャリア中の各物品保持構造部の前記中心は、前記第1の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の前記中心から第1の距離だけ離間され、前記第1の物品キャリア中のある物品保持構造部の前記中心は、第2の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の前記中心から第2の距離だけ離間され、前記第1の距離は、収容すべき前記物品の前記最大直径よりも大きく、前記第2の距離は、前記第1の距離以上である、キャリア。
【請求項6】
少なくとも2つの物品をそれぞれが備える第1の分離可能に連結された物品キャリアおよび第2の分離可能に連結された物品キャリアを少なくとも備えるパッケージであって、各物品キャリアは、複数の物品保持構造部を備え、前記複数の物品保持構造部のそれぞれが、ある最大直径を有する物品を収容し、中心を有し、第1の物品キャリア中の各物品保持構造部の前記中心は、前記第1の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の前記中心から第1の距離だけ離間され、前記第1の物品キャリア中のある物品保持構造部の前記中心は、第2の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の前記中心から第2の距離だけ離間され、前記第1の距離は、前記物品の前記最大直径よりも大きく、前記第2の距離は、前記第1の距離以上である、パッケージ。
【請求項7】
前記第2の距離と前記物品の前記最大直径との間の差は、前記第1の距離と前記物品の前記最大直径との間の差以上である、請求項6に記載のパッケージ。
【請求項8】
少なくとも3つの物品をパッケージングするための物品キャリアであって、前記物品キャリアは、複数の物品保持構造部を備える係合パネルを有し、各物品保持構造部は、アパーチャと、前記アパーチャの周囲に配設された環状の一連のタブとを備え、前記環状の一連のタブは、第1の凹部および第2の凹部により割り込まれ、前記複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部の前記第1の凹部は、前記複数の物品保持構造部のうちの第2の物品保持構造部の前記第1の凹部の近傍に配設され、前記第2の物品保持構造部は、前記第1の物品保持構造部に隣接して配設され、前記第1の物品保持構造部の前記第2の凹部は、前記複数の物品保持構造部のうちの第3の物品保持構造部の前記第2の凹部の近傍に配設され、前記第3の物品保持構造部は、前記第1の物品保持構造部に隣接して配設される、物品キャリア。
【請求項9】
前記複数の物品保持構造部のうちの前記第1の物品保持構造部は、第1の中心を有し、前記複数の物品保持構造部のうちの前記第2の物品保持構造部は、第2の中心を有し、前記第1の中心および前記第2の中心は、第1の架空線を画定し、前記第1の架空線は、前記複数の物品保持構造部のうちの前記第1の物品保持構造部および前記第2の物品保持構造部の前記第1の凹部を二等分する、請求項8に記載の物品キャリア。
【請求項10】
前記複数の物品保持構造部のうちの前記第3の物品保持構造部は、第3の中心を有し、前記第1の中心および前記第3の中心は、第2の架空線を画定し、前記第2の架空線は、前記複数の物品保持構造部のうちの前記第1の物品保持構造部および前記第3の物品保持構造部の前記第2の凹部を二等分する、請求項9に記載の物品キャリア。
【請求項11】
前記第2の架空線は、前記第1の架空線に対して垂直である、請求項10に記載の物品キャリア。
【請求項12】
物品キャリアを形成するためのブランクであって、前記ブランクは、複数の物品保持構造部を備える係合パネルを備え、各物品保持構造部は、アパーチャと、前記アパーチャの周囲に配設された環状の一連のタブとを備え、前記環状の一連のタブは、第1の凹部および第2の凹部により割り込まれ、前記複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部の前記第1の凹部は、前記複数の物品保持構造部のうちの第2の物品保持構造部の前記第1の凹部の近傍に配設され、前記第2の物品保持構造部は、前記第1の物品保持構造部に隣接して配設され、前記第1の物品保持構造部の前記第2の凹部は、前記複数の物品保持構造部のうちの第3の物品保持構造部の前記第2の凹部の近傍に配設され、前記第3の物品保持構造部は、前記第1の物品保持構造部に隣接して配設される、ブランク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品キャリアと、物品キャリアを形成するためのブランクとに関する。より詳細には、排他的ではないが、本発明は、中に物品を受けるおよび保持するための1つまたは複数のアパーチャを有する上部把持タイプのキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
パッケージングの分野において、複数の物品を運ぶためのカートンの提供が知られている。カートンは、当技術において周知のものであり、消費者が消費のための物品のグループを輸送、保管、およびアクセスすることを可能にするために有用である。かかるカートンまたはキャリアは、コスト面および環境面を考慮して、可能な限り少ない材料から形成し、形成材料の廃棄を可能な限り減らすことが必要である。さらなる考慮要件としては、カートンの強度と、高重量の物品の保持および輸送に関するこのカートンの適性とがある。カートンの内容物がカートン内にしっかりと保持されることが望ましい。
【0003】
周知のものとしては、物品を受けるおよび物品に係合するためのアパーチャがキャリアのパネル中に形成された上部把持物品キャリアが提供されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、典型的にはボール紙等から形成されたカートンの分野において改善をもたらすことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様は、少なくとも2つの物品をパッケージングするための物品キャリアを提供する。各物品は、ある最大直径を有する。このキャリアは、主要パネルを備え、この主要パネルは、主要パネルを受け、各物品に対して主要パネルを固定するための少なくとも2つの物品保持構造部を有する。少なくとも2つの物品保持構造部のそれぞれが、中心を有する。これらの少なくとも2つの物品保持構造部の中心は、これらの少なくとも2つの物品保持構造部のうちの隣接する物品保持構造部の中心からある距離だけ離間される。この距離は、少なくとも2つの物品のそれぞれの最大直径よりも大きい。
【0006】
本発明の第2の態様は、物品キャリアおよび少なくとも2つの物品を備えるパッケージを提供する。各物品は、ある最大直径を有する。キャリアは、主要パネルを備え、この主要パネルは、主要パネルを受け、各物品に対して主要パネルを固定するための少なくとも2つの物品保持構造部を有する。少なくとも2つの物品保持構造部のそれぞれが、中心を有する。これらの少なくとも2つの物品保持構造部の中心は、これらの少なくとも2つの物品保持構造部のうちの隣接する物品保持構造部の中心からある距離だけ離間される。この距離は、少なくとも2つの物品のそれぞれの最大直径よりも大きい。
【0007】
本発明の第3の態様は、少なくとも2つの物品キャリアを形成するためのブランクを提供する。このブランクは、少なくとも2つの分離可能な連結されたキャリアブランクを備え、各キャリアブランクは、複数の物品保持構造部を備える。複数の物品保持構造部のそれぞれが、ある最大直径を有する物品を収容するように構成され、中心を有する。第1のキャリアブランク中の各物品保持構造部の中心は、前記第1のキャリアブランク中の隣接する物品保持構造部の中心から第1の距離だけ離間される。第2のキャリアブランク中の各物品保持構造部の中心は、前記第2のキャリアブランク中の隣接する物品保持構造部の中心から第1の距離だけ離間される。第1のキャリアブランク中の物品保持構造部の中心は、第2のキャリアブランク中の隣接する物品保持構造部の中心から第2の距離だけ離間される。第1の距離は、収容すべき物品の最大直径よりも大きく、第2の距離は、第1の距離以上である。
【0008】
本発明の第4の態様は、少なくとも2つの分離可能な物品キャリアを備えるキャリアを提供する。各物品キャリアは、複数の物品保持構造部を備える。複数の物品保持構造部のそれぞれが、ある最大直径を有する物品を収容するように構成され、中心を有する。第1の物品キャリア中の各物品保持構造部の中心は、前記第1の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の中心から第1の距離だけ離間される。第2の物品キャリア中の各物品保持構造部の中心は、前記第2の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の中心から第1の距離だけ離間される。第1の物品キャリア中のある物品保持構造部の中心は、第2の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の中心から第2の距離だけ離間される。第1の距離は、収容すべき物品の最大直径よりも大きく、第2の距離は、第1の距離以上である。
【0009】
本発明の第5の態様は、少なくとも2つの物品をそれぞれが備える少なくとも2つの分離可能な物品キャリアを備えるパッケージを提供する。各物品キャリアは、複数の物品保持構造部を備える。複数の物品保持構造部のそれぞれが、ある最大直径を有する物品を収容するように構成され、中心を有する。第1の物品キャリア中の各物品保持構造部の中心は、前記第1の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の中心から第1の距離だけ離間される。第2の物品キャリア中の各物品保持構造部の中心は、前記第2の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の中心から第1の距離だけ離間される。第1の物品キャリア中のある物品保持構造部の中心は、第2の物品キャリア中の隣接する物品保持構造部の中心から第2の距離だけ離間される。第1の距離は、収容すべき物品の最大直径よりも大きく、第2の距離は、第1の距離以上である。
【0010】
任意選択で、第2の距離と物品の最大直径との間の差は、第1の距離と物品の最大直径との間の差の2倍以上の大きさである。
【0011】
本発明の第6の態様は、少なくとも2つの物品をパッケージングするための物品キャリアを提供する。この物品キャリアは、複数の物品保持構造部を備える係合パネルを有する。各物品保持構造部は、アパーチャと、このアパーチャの周囲に配設された環状の一連のタブとを備える。環状の一連のタブは、第1の凹部および第2の凹部により割り込まれる。複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部の第1の凹部は、複数の物品保持構造部のうちの前記第1の物品保持構造部に隣接して配設された複数の物品保持構造部のうちの第2の物品保持構造部の第1の凹部と整列される。複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部の第2の凹部は、複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部に隣接して配設された複数の物品保持構造部のうちの第3の物品保持構造部の第2の凹部と整列される。
【0012】
任意選択で、複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部は、第1の中心を有し、複数の物品保持構造部のうちの第2の物品保持構造部は、第2の中心を有し、第1の中心および第2の中心は、第1の架空線を画定し、第1の架空線は、複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部および第2の物品保持構造部の第1の凹部を二等分する。
【0013】
任意選択で、複数の物品保持構造部のうちの第3の物品保持構造部は、第3の中心を有し、第1の中心および第3の中心Cは、第2の架空線を画定し、第2の架空線は、複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造および第3の物品保持構造部の第2の凹部を二等分する。
【0014】
任意選択で、第2の架空線は、第1の架空線に対して垂直である。
【0015】
本発明の第7の態様は、物品キャリアを形成するためのブランクを提供する。このブランクは、複数の物品保持構造部を備える係合パネルを備える。各物品保持構造部は、アパーチャと、アパーチャの周囲に配設された環状の一連のタブとを備える。環状の一連のタブは、第1の凹部および第2の凹部により割り込まれる。複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部の第1の凹部は、複数の物品保持構造部のうちの前記第1の物品保持構造部に隣接して配設された複数の物品保持構造部のうちの第2の物品保持構造部の第1の凹部と整列される。複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部の第2の凹部は、複数の物品保持構造部のうちの第1の物品保持構造部に隣接して配設された複数の物品保持構造部のうちの第3の物品保持構造部の第2の凹部と整列される。
【0016】
本願の範囲内において、前出の段落、特許請求の範囲、および/または以降の説明および図面に示される様々な態様、実施形態、例、特徴、および代替形態は、それぞれ独立したものとしてまたはそれらの任意の組合せとしてみなされ得ることが予期されるまたは意図される。
【0017】
1つの実施形態に関連してまたはその実施形態との関係において説明される特徴または要素は、特徴の不適合がない限り、あらゆる実施形態に対して適用可能である。1つの実施形態による1つまたは複数の特徴または要素が、本明細書において開示される他の実施形態のいずれに組み込まれてもまたは組み合わされてもよく、前記1つの実施形態から抽出される前記特徴または前記要素は、前記他の実施形態の1つまたは複数の特徴または要素に対して追加的にまたは代替的に備えられてもよい。
【0018】
本明細書において開示される一実施形態の特徴またはその実施形態の特徴の組合せが、その実施形態の他の特徴とは無関係に抽出されてもよい。代替的には、一実施形態の特徴またはその実施形態の特徴の組合せが、その実施形態から省かれてもよい。
【0019】
以下、添付の図面を参照して本発明の例示の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上方からの平面図である。
【
図2】
図1のブランクから形成されたキャリアの下方からの平面図である。
【
図3】
図2のキャリアから形成されたパッケージの上方からの斜視図である。
【
図4】第2の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上方からの平面図である。
【
図5】第3の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上方からの平面図である。
【
図6】
図5のキャリアから形成されたパッケージの上方からの斜視図である。
【
図7】第4の実施形態によるキャリアをそれぞれが形成する連結された1対のブランクからなる単一ブランクデバイスの上方からの平面図である。
【
図8A】本開示のブランクおよびキャリアと共に使用するための1対の第1の物品の平面図および側面図である。
【
図8B】本開示のブランクおよびキャリアと共に使用するための1対の第2の物品の平面図および側面図である。
【
図8C】本開示のブランクおよびキャリアと共に使用するための第3の物品の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書では、パッケージ、ブランク、およびキャリアの特定の実施形態の詳細な説明が開示される。開示される実施形態は、本発明の特定の態様が実施され得る様式の例にすぎず、本発明が具現化され得る様式のすべての包括的リストを示すものではない点が理解されよう。本明細書において、「例示の」という語は、例示、実例、モデル、またはパターンとしての役割を果たす実施形態を示すために包括的に使用される。実際に、本明細書において説明されるパッケージ、ブランク、およびキャリアは、様々な形態および代替的な形態において具現化され得る点が理解されよう。図は、必ずしも縮尺通りではなく、いくつかの特徴が、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または矮小化される場合がある。周知の構成要素、材料、または方法は、本開示が不明瞭になるのを避けるために、必ずしも非常に詳細に説明されるとは限らない。本明細書において開示される特定の構造詳細および機能詳細はいずれも、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲の基礎として、および単に本発明を様々に利用できるように当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0022】
図1を参照すると、
図2に示すようなカートンまたはキャリア90を形成することが可能なブランク10の平面図が示される。このカートンまたはキャリア90は、
図3に示すように、以降において物品Bと呼ばれる例えばボトルまたは缶などのしかしそれらに限定されない一次製品群を収容するおよび運ぶためのものである。ブランク10は、少なくとも1つの一次製品容器または一次製品パッケージをパッケージングするための二次パッケージを形成する。
【0023】
図4を参照すると、カートンまたはキャリア(図示せず)を形成することが可能なブランク110の平面図が示される。このカートンまたはキャリアは、以降において物品B、B1、B2と呼ばれる例えばボトルまたは缶などのしかしそれらに限定されない一次製品群を収容するおよび運ぶためのものである。ブランク110は、少なくとも1つの一次製品容器または一次製品パッケージをパッケージングするための二次パッケージを形成する。
【0024】
図5を参照すると、
図6に示すようなカートンまたはキャリア290を形成することが可能なブランク210の平面図が示される。このカートンまたはキャリア290は、
図6に示すように、以降において物品B2と呼ばれる例えばボトルまたは缶などのしかしそれらに限定されない一次製品群を収容するおよび運ぶためのものである。ブランク210は、少なくとも1つの一次製品容器または一次製品パッケージをパッケージングするための二次パッケージを形成する。
【0025】
図7を参照すると、連結された1対のブランク310A、310Bからなる単一ブランクデバイスの平面図が示される。ブランク310A、310Bのそれぞれは、以降において物品B、B1、B2と呼ばれる例えばボトルまたは缶などのしかしそれらに限定されない一次製品群を収容するおよび運ぶためのカートンまたはキャリア(図示せず)を形成することが可能である。ブランク310A、310Bは、少なくとも1つの一次製品容器または一次製品パッケージをパッケージングするための二次パッケージをそれぞれ形成する。
【0026】
本明細書において詳述される実施形態において、「カートン」および「キャリア」という用語は、本発明の様々な特徴を説明する非限定的な目的において、例えば一次製品容器などの、物品に係合しこれらを運ぶための容器を示す。本発明の教示は、テーパ状および/または円筒状であってもよいまたはそうでなくてもよい様々な製品容器に対して適用可能であることが予期される。例示的な容器としては、ボトル(例えば金属ボトル、ガラス瓶、またはプラスチックボトル)、缶(例えばアルミニウム缶)、ブリキ缶、パウチ、パケット等が含まれる。
【0027】
ブランク10、110、210、310A、310Bは、適切な基層シートから形成される。本明細書において、「適切な基層」という用語は、例えばボール紙、段ボール紙、厚紙、プラスチック、およびそれらの組合せ等の、あらゆる様式の折畳み可能シート材料を含む点を理解されたい。例えば以降においてさらに詳細に説明されるキャリア構造体を提供するためなどに、適切な限りにおいて、1個または他の個数のブランクを使用し得る点を理解されたい。
【0028】
本明細書において説明されるパッケージング構造体またはカートン90、290は、ボール紙などのシート材料から形成されてもよく、このシート材料は、強度を高めるためにいくつかの材料から作製されるかまたはそれらの材料で被覆されてもよい。かかるシート材料の一例は、WestRock社により作製される耐引裂性NATRALOCK(登録商標)ボール紙である。この耐引裂性材料は、パッケージの耐引裂性の改善を助長するために2つ以上の層によって形成され得る点に留意されたい。典型的には、このシート材料の一方の表面が他方の表面とは異なる特徴を有し得る。例えば、完成パッケージから外方に面したシート材料の表面は、特に高い平滑性を有してもよく、優れた印刷性を実現するために例えばクレーコーティングまたは他の表面処理などのコーティングを有してもよい。その一方で、内方に面したこのシート材料の表面は、例えば耐引裂性、優れた接着性能、熱封着性、または他の望ましい機能特性のうちの1つまたは複数などの特性を実現するように、コーティング、層、もしくは処理を施されるか、または他の方法で調製されてもよい。
【0029】
図示する実施形態では、ブランク10、110、210、310A、310Bは、
図8A、
図8B、および
図8Cに示すような例示の物品B、B1、B2の一例の構成体をパッケージングするためのカートンまたはキャリア90を形成するように構成される。
【0030】
図1~
図3に示す実施形態では、この構成体は、2×3の行列またはアレイである。図示する実施形態では、1行が3個の物品Bからなる2つの行が用意され、これらの物品Bは、
図8Cに示すような缶である。
図4に示す実施形態では、ブランク110は、2×2の行列またはアレイで物品B、B1、B2を収容するように構成される。
図5および
図6に示す実施形態では、この構成体は、2×4の行列またはアレイであり、図示する実施形態では、1行が4個の物品B2からなる2つの行が用意され、これらの物品B2は、
図8Bに示すような飲料缶である。
図7に示す実施形態では、連結された1対のブランク310A、310Bからなる単一ブランクデバイスが提供され、各ブランクは、2×2の行列またはアレイで物品B、B1、B2を収容するように構成される。1対のブランク310A、310Bは、2×4の行列またはアレイとして形成される物品B、B1、B2の群に対して同時に適用することができる。
【0031】
代替的には、ブランク10、110、210、310A、310Bを、他のタイプ、個数、およびサイズの物品をパッケージングするための、および/または異なる構成もしくは配列で物品をパッケージングするためのキャリアを形成するように構成することが可能である。
【0032】
図5および
図7の実施形態は、250mlの容量を有し得るスマート設計またはスリム設計の飲料缶を収容するように構成される。物品B2は、その全高にわたり実質的に同一直径からなる。
図8Bでは、一例の物品B2が示され、この物品B2は、最大直径または最大横寸法D
BSを有する(直径D
BSは約53mmであってもよい)。物品B2は、上方部分または上部閉鎖部Tを備え、この上方部分または上部閉鎖部Tは、直径または横寸法D
NSを有する(直径D
NSは約2インチすなわち50.8mmであってもよい)。
【0033】
図4の実施形態は、330mlの容量を有し得るスマート設計またはスリム設計の飲料缶を収容するように構成される。物品B2は、その全高にわたり実質的に同一直径からなる。
図8Bでは、一例の物品B2が示され、この物品B2は、最大直径または最大横寸法D
BSを有する(直径D
BSは2.25インチすなわち約58mmであってもよい)。物品B2は、上方部分または上部閉鎖部Tを備え、この上方部分または上部閉鎖部Tは、直径または横寸法D
NSを有する(直径D
NSは約2.125インチすなわち54.8mmであってもよい)。
【0034】
ネックNSは、外方突出フランジを形成し得る、すなわちキャリアに係合するためのアンダーカット部を備え得る。上部閉鎖部Tは、物品B2の側壁部に対して装着されてシームまたは「縁」Cを形成し、このシームまたは縁CがフランジFを形成してもよい。いくつかの実施形態では、物品B2の上部閉鎖部と主要本体MSとの間の直径の変化量は、7mm未満であり、5mm未満であってもよく、任意選択で4mm未満である。
【0035】
本明細書において、「スマートな」または「スリムな」という用語が、物品B2を指して用いられるが、ここで物品B2は、キャリア290に係合する上部閉鎖部Tと物品B2の主要本体MSとの間において横寸法がほとんどまたはまったく変化しない。物品B2は、実質的に平行な側部を有するか、または実質的に均一な直径を有する。
【0036】
図1~
図3の実施形態は、400グラム(411ml容量)食料缶を収容するように構成される。
図8Cでは、一例の物品Bが図示され、この物品Bは、最大直径または最大横寸法D
Bを有する(直径D
MAXは約2.96インチすなわち約75mmであってもよい)。物品Bは、最大直径または最大横寸法D
MAXを画定する上方部分および下方部分を、または上端閉鎖部および下端閉鎖部を備える。
【0037】
代替的な実施形態では、ブランク10、110、210、310は、例えば355ml(12オンス)缶などの標準的な飲料缶を収容するように構成され得る。
図8Aでは、一例の物品B1が図示され、この物品B1は、最大直径または最大横寸法D
Bを有する(直径D
Bは約2.6インチすなわち約66mmであってもよい)。物品B1は、直径または横寸法D
Nを有する(直径D
Nは、約2.125インチすなわち54.8mmであってもよい)上方部分または上部閉鎖部を備える。いくつかの実施形態では、物品B1の上部閉鎖部と主要本体Mとの間の直径の変化量は、7mm超であり、10mm以上であってもよく、任意選択で少なくとも12mmであってもよい。
【0038】
図1を参照すると、1対の主要パネル12、14からなるブランク10が示される。これらの主要パネル12、14は、キャリア90(
図2を参照)の上壁部または係合パネルの上方層を形成するための第1の主要パネル12と、上壁部または係合パネルの下方層を形成するための第2の主要パネル14とからなる。第1の主要パネル12は、折り目ライン13の形態のヒンジ連結部により第2の主要パネル14に対してヒンジ連結される。
【0039】
第1の主要パネル12は、少なくとも1つの物品保持構造部を備える。
図1および
図2の実施形態では、第1の主要パネル12は、複数の物品保持構造部を、具体的には2×3の行列またはアレイで構成された6個の物品保持構造部を備える。物品保持構造部のそれぞれが、アパーチャA1、A2を備える。第1の行の物品保持構造部は、それぞれが第1のアパーチャA1を備えるものとして構成され、第2の行の物品保持構造部は、それぞれが第2のアパーチャA2を備えるものとして構成される。
【0040】
各物品保持構造部は、第1のアパーチャA1および第2のアパーチャA2のうちのそれぞれ1つにより部分的に画定された物品受け開口を備える。
【0041】
物品保持構造部のそれぞれは、構造上において実質的に同様であり、したがって第1の行の物品保持構造部を参照して詳述する。
【0042】
アパーチャA1は、第1の架空円NCEの近似となり得るまたは第1の架空円NCEを画定し得る周縁部を備える。第1の架空円NCEは、第1の半径を備える。
【0043】
各物品保持構造部は、各物品受け開口の外周部または周縁部に沿って配設された複数の歯Tを備える。
【0044】
歯Tは、アパーチャA1の周囲の主要パネル12中に形成される。
【0045】
各歯Tは、係合エッジまたは歯エッジE1を備える。各歯エッジE1は、弧状であってもよい。歯エッジE1は、円の弧または一部分により画定され得る。いくつかの実施形態では、歯エッジE1は、アパーチャA1の第1の架空円NCEの第1の半径よりも大きい第2の半径を有する円の一部分によって画定される。
【0046】
第1の主要パネル12は、凹部または切欠部の形態の破断部C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9を備える。これらの破断部C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9は、実質的に「U字」形状であり、それぞれが第2の架空円NCRの一部分を画定する。第2の架空円NCRは、第3の半径を有する。
【0047】
破断部C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9は、歯Tの係合エッジE1により画定された第1の架空円NCEから径方向外方に延在する。
【0048】
これらの歯Tは、それぞれが、1対の破断部C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9により少なくとも部分的に画定される。破断部C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9は、第1の架空円NCEの中心から径方向に離れるように延在する逃げ要素を形成する。
【0049】
歯Tの係合エッジE1の曲率半径は、破断部C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9の曲率半径よりも実質的に大きくてもよい。
【0050】
これら破断部Cの最外部分は、第2の架空円NCRを画定し、第2の架空円NCRは、アパーチャA1、A2により画定された第1の架空円NCEと同心状をなす。第2の架空円NCRの第3の半径は、アパーチャA1、A2により画定された第1の架空円NCEの第1の半径よりも大きい。ある間隙、空間、または距離が、第1の架空円NCEと第2の架空円NCRとの間に画定され、この間隙、空間、または距離は、破断部C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9の深さ寸法または径方向寸法とみなされ得る。
【0051】
任意選択で、破断部C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9により画定された第2の架空円N
CRは、その中に受領されることとなる物品B、B1、B2のリム、縁、または最上端部によって画定された円と実質的に同一になるようにまたはその円よりも若干大きくなるように構成される。すなわち、物品B(
図8Cを参照)のリム、縁、または最上端部の直径D
MAXは、第3の半径の2倍に実質的に等しいか、またはそれよりも若干小さい。
【0052】
第2の主要パネル14は、複数の第3のアパーチャA3、A4を備え、
図1の実施形態は、2×3の行列またはアレイで構成された6個の第3のアパーチャA3、A4を備える。第3のアパーチャA3、A4のそれぞれが、第1の主要パネル12中の物品保持構造部の第1のアパーチャA1または第2のアパーチャA2のそれぞれ1つと位置合わせ状態に配設されるように構成される。第3のアパーチャA3、A4の半径は、架空円N
CRの半径と実質的に等しくてもよく、またはそれよりも大きくてもよい。第3のアパーチャA3、A4の直径d1は、物品Bの端部閉鎖部の直径D
MAXと実質的に同等であってもよく、またはそれよりも大きくてもよい。
【0053】
第2の主要パネル14は、第1の主要パネル12と対面関係で配設されるように構成される。
【0054】
第1の主要パネル12は、第1のハンドル構造部H1を任意に備えてもよい。第1のハンドル構造部H1は、1対のハンドル開口を備えてもよい。各ハンドル開口は、第1の主要パネル12から打ち抜き加工されたタブ60により画定されてもよく、各タブ60は、カットラインまたは切離ライン63により画定され、折り目ライン61により第1の主要パネル12に対してヒンジ連結される。この1対のハンドル開口の1つが、第1の対の物品保持構造部と第2の対の隣接し合う物品保持構造部との間の領域の中央に位置する。1対のハンドル開口の他方の1つは、第2の対の物品保持構造部とこれらの第2の対の物品保持構造部に隣接して配設された第3の対の物品保持構造部との間の領域の中央に位置する。タブ60のそれぞれは、折り目ライン61から実質的に延在する1対の発散方向に配置された折り目ラインを備えてもよい。
【0055】
第2の主要パネル14は、第2のハンドル構造部H2を任意に備えてもよい。第2のハンドル構造部H2は、1対の第2のハンドル開口を備えてもよい。各第2のハンドル開口は、第1のハンドル構造部H1の対のハンドル開口の一方と位置合わせ状態に配設されるように構成される。各第2のハンドル開口は、第1のハンドル構造部H1のタブ60と実質的に同様の構造を有する、第2の主要パネル14から打ち抜き加工されたタブ62により画定されてもよい。
【0056】
ブランク10は、
図2の方向矢印F1により示すように、折り目ライン13を中心として第1の主要パネル12に対して第2の主要パネル14を折ることによってキャリア90へと形成される。
【0057】
キャリア90は、物品受け開口A1/A4、A2/A3を備え、第1の行の物品受け開口A1/A4および第2の行の物品受け開口A2/A3を備える。第1の行の中の物品受け開口A1/A4の中心同士は、距離S1だけ離間され、第2の行の中の物品受け開口A2/A3の中心同士も、同様に配置される。
【0058】
距離S1は、物品Bの最大直径D
MAXよりも大きく、このようにすることで、物品Bは、
図3において最もよく示されるように、キャリア90内に装填された場合に相互から離間される。各物品Bの側壁部は、隣接する物品Bの側壁部から離間される。
【0059】
次に
図4を参照すると、本開示のさらなる実施形態が示される。図示する第2の実施形態では、可能である場合には、同様の数字が、同様のパーツを示すために使用されているが、これらの特徴部が第2の実施形態に属するものであることを示すために「1」から始まる3桁の数字として表現される。このさらなる実施形態は、第1の実施形態と共通する多数の特徴部を共有し、したがって
図1~
図3に示す実施形態との相違点のみがさらに詳細に説明される。
【0060】
図4は、第2の実施形態を示し、キャリア(図示せず)の上壁部または係合パネルを形成するための主要パネル112を備えるブランク110を示す。
【0061】
主要パネル112は、少なくとも1つの物品保持構造部RT1を備え得る。
図4の実施形態では、主要パネル112は、複数の物品保持構造部RT1を、具体的には2×2の行列またはアレイで構成された4個の物品保持構造部RT1を備える。主要パネル112は、2列の物品保持構造部RT1を備え、各列は、2個の物品保持構造部RT1を備える。主要パネル112は、2行の物品保持構造部RT1を備え、各行は、2個の物品保持構造部RT1を備える。物品保持構造部RT1のそれぞれは、アパーチャA1、A2、A3、A4を備え得る。
【0062】
同一列内の物品保持構造部RT1同士は、第1の間隔D1だけ相互から離間される。
【0063】
同一行内の物品保持構造部RT1同士は、第2の間隔D2だけ相互から離間される。
【0064】
一例では、間隔D1は5mmであってもよく、第2の間隔D2は6.3mmであってもよい。
【0065】
物品保持構造部RT1は、アパーチャA1、A2、A3、A4により部分的に画定された物品受け開口を備える。
【0066】
物品保持構造部RT1は、アパーチャA1、A2、A3、A4の周囲に配設された複数の歯146、144を備える。これらの複数の歯146、144またはこれらの歯の少なくとも自由エッジは、架空円を画定し得るか、または架空円の近似となり得る。この架空円は、直径d1を有する。
【0067】
アパーチャA1、A2、A3、A4は、幅寸法d1を有する。物品受け開口は、幅または直径d2を有する。物品受け開口の直径d2は、架空円またはアパーチャA1、A2、A3、A4の直径d1よりも大きい。
【0068】
複数の歯146、144は、折り目ラインにより主要パネル112に対してヒンジ連結される。この折り目ラインは、複数のカットライン142、154により画定され得る。これらの複数のカットライン142、154は、円を画定し得るか、または円の近似となり得る。
【0069】
物品保持構造部RT1は、アパーチャA1、A2、A3、A4の周囲に配設された複数の第1の歯または完全歯146を備える。複数の第1の歯146のそれぞれが、ヒンジ連結されたエッジの対向側に係合エッジE1を備える。係合エッジE1は、アパーチャA1、A2、A3、A4を画定するカットラインの直線状部分によって画定される。各係合エッジE1は、十六角形の一部を画定する。図示する実施形態は、十六角形の大部分を共に画定する13個の第1の歯146を備える。各第1の歯146は、1対の側部エッジを備え、これらの側部エッジは、十六角形のそれぞれの角から、すなわちアパーチャA1、A2、A3、A4を画定するカットラインの1対の隣接し合う直線状部分間のそれぞれの角から、径方向外方に延在するカットライン148、140によって画定される。これらのカットライン148、140は、相互に対して発散方向に配置され、それらの間に第1の角度を画定する。この第1の角度は約22.5°であってもよい。
【0070】
これらの物品保持構造部RT1は、複数の第1の周方向カットライン154を備える。複数の第1の周方向カットライン154はそれぞれ、径方向カットライン148、140の一方またはその架空延長部が、複数の第1の周方向カットライン154のそれぞれを二等分するように、径方向カットライン148、140の前記一方と整列される。
【0071】
複数の第1の周方向カットライン154はそれぞれ、その第1の周方向カットライン154を二等分する径方向カットライン148、140の前記一方から離間されて、1対の隣接配設された歯146、144間に連結ニックまたはブリッジ部分を画定する。
【0072】
複数の第1の周方向カットライン154のそれぞれが、直線形状を有し得る。
【0073】
これらの物品保持構造部RT1は、複数の第2の周方向カットライン142を備える。複数の第2の周方向カットライン142はそれぞれ、1対の複数の第1の周方向カットライン154の間に配設され、この対の複数の第1の周方向カットライン154から離間されて、各歯146、144と主要パネル112との間に1対の連結ニックまたはブリッジ部分を画定する。この対の連結ニックまたはブリッジ部分は、各歯146、144と主要パネル112との間にヒンジ連結部または折曲げ可能連結部を形成する。
【0074】
複数の第2の周方向カットライン142のそれぞれが、直線形状を有し得る。
【0075】
代替的な実施形態では、複数の第1の周方向カットライン154のそれぞれが、弧状または湾曲状であってもよい。第1の周方向カットライン154は、物品受け開口の直径d2の半分と同等の曲率半径を有してもよい。第1の周方向カットライン154は、アパーチャA1、A2、A3、A4の直径d1の半分よりも大きな曲率半径を有してもよい。
【0076】
代替的な実施形態では、複数の第2の周方向カットライン142はそれぞれ、弧状または湾曲状であってもよい。第2の周方向カットライン142は、物品受け開口の直径d2の半分と同等の曲率半径を有してもよい。第2の周方向カットライン142は、アパーチャA1、A2、A3、A4の直径d1の半分よりも大きな曲率半径を有してもよい。
【0077】
第1の周方向カットライン142および第2の周方向カットライン154が直線状である場合に、これらは無限大半径円の部分を画定するものとみなされ得る。
【0078】
図示する実施形態では、複数の第2の周方向カットライン142のそれぞれの曲率半径は、複数の第1の周方向カットライン154のそれぞれの曲率半径と同等であるが、他の実施形態では曲率半径は異なってもよい。
【0079】
任意選択で、複数の歯146、144は、凹部または破断部156により割り込まれる。凹部156は、架空線x-x上に位置する。架空線x-xは、アパーチャA1、A2、A3、A4の中心Cから径方向に延在し、凹部156の中心を通過する。架空線x-xは、ブランク110の抄紙方向と交差する方向に延在し得る。この第1の架空線x-xは、この抄紙方向に対して垂直に配向される。第1の架空線x-xは、ブランク110の長手方向に延在する。
【0080】
凹部156は、小分弧により画定された第1の円弧を占めるように寸法設定される。この小分弧は、架空円の中心Cから径方向に延在するおよび凹部156の第1の側部に隣接して配設された第1の部分歯144の側部エッジを通過する第1の分弧架空線によって部分的に、ならびに架空円の中心Cから径方向に延在するおよび凹部156の第2の対向側の側部に隣接して配設された第2の部分歯144の側部エッジを通過する第2の分弧架空線によって部分的に画定される。第1の分弧架空線および第2の分弧架空線は、それらの間に第2の角度を画定する。第2の角度は、35°~50°の範囲内であってもよく、約45°であってもよい。第1の分弧架空線および第2の分弧架空線は、歯146、144が沿うように配設されるまたは位置を占める大分弧を画定する。
【0081】
物品保持構造部RT1の中心C同士は、距離S1だけ離間される。この距離S1は、物品B2の最大直径DBSと隣接し合う物品B2間の間隔との和に等しい。一例では、S1=DBS+2.5mmである。
【0082】
ブランク110は、オプションのハンドル構造部Hを備え得る。このハンドル構造部Hは、ハンドル開口を備え得る。このハンドル開口は、第1の対の隣接し合う物品保持構造部RT1と第2の対の隣接し合う物品保持構造部RT1との間の中央領域に配設される。ハンドル開口は、実質的にダイヤモンド形状であってもよく、例えば限定するものではないが正方形などの他の形状が使用されてもよい。ハンドル開口は、複数のタブにより画定されてもよく、図示する実施形態では、4個のタブのそれぞれが、実質的に三角形状であり、折り目ラインの形態のヒンジ連結部により主要パネル112に対してヒンジ連結される。各タブが、三角形状タブの上端を裁頭するように配置されたさらなる折り目ラインを備えてもよい。
【0083】
次に
図5を参照すると、本開示のさらなる実施形態が示される。図示する第3の実施形態では、可能である場合には、同様の数字が、同様のパーツを示すために使用されているが、これらの特徴部が第3の実施形態に属するものであることを示すために「2」から始まる3桁の数字として表現される。このさらなる実施形態は、第1の実施形態および第2の実施形態と共通する多数の特徴部を共有し、したがって
図1~
図4に示す実施形態との相違点のみが詳細に説明される。
【0084】
図5は、第3の実施形態を示し、
図6に示すようなキャリア290の上壁部または係合パネルを形成するための主要パネル212を備えるブランク210を示す。
【0085】
主要パネル212は、少なくとも1つの物品保持構造部RT1、RT2を備え得る。
図5および
図6の実施形態では、主要パネル212は、複数の物品保持構造部RT1、RT2を、具体的には4×2の行列またはアレイで構成された8個の物品保持構造部RT1、RT2を備える。主要パネル212は、2列の物品保持構造部RT1、RT2を備え、各列は、4個の物品保持構造部RT1、RT2を備える。主要パネル212は、4行の物品保持構造部RT1、RT2を備え、各行は、2個の物品保持構造部RT1、RT2を備える。物品保持構造部RT1、RT2のそれぞれは、アパーチャA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8を備え得る。
【0086】
ブランク210は、4個の第1の物品保持構造部RT1を備える。これらの第1の物品保持構造部RT1は、主要パネル112の端部に隣接して位置する。ブランク210は、4個の第2の物品保持構造部RT2を備える。これらの第2の物品保持構造部RT2は、主要パネル212の第1の端部の近傍に配設された第1の対の第1の物品保持構造部RT1と、主要パネル212の第2の端部の近傍に配設された第2の対の第1の物品保持構造部RT1との間に位置する。本明細書において、第2の物品保持構造部RT2は、中間物品保持構造部RT2とも呼ばれる。本明細書において、第1の物品保持構造部RT1は、端部物品保持構造部RT1とも呼ばれる。
【0087】
同一列内の物品保持構造部RT1、RT2は、間隔d3だけ相互から離間される。
【0088】
同一行内の物品保持構造部RT1、RT2は、間隔d4だけ相互から離間される。
【0089】
第1の物品保持構造部RT1はそれぞれ、実質的に同一の構造を有する。
【0090】
各第1の物品保持構造部RT1は、それぞれアパーチャA1、A2、A7、A8により部分的に画定された物品受け開口を備える。
【0091】
各第1の物品保持構造部RT1は、それぞれアパーチャA1、A2、A7、A8の周囲に配設された複数の歯246、244を備える。これらの複数の歯246、244またはこれらの歯の少なくとも自由エッジは、架空円を画定し得るか、または架空円の近似となり得る。この架空円は、直径d1を有する。
【0092】
各アパーチャA1、A2、A7、A8は、幅寸法d1を有する。物品受け開口は、幅または直径d2を有する。物品受け開口の直径d2は、架空円またはアパーチャA1、A2、A7、A8の幅寸法または直径d1よりも大きい。
【0093】
複数の歯246、244は、折り目ラインにより主要パネル212に対してヒンジ連結される。この折り目ラインは、複数のカットライン242、254により画定され得る。これらの複数のカットライン242、254は、円を画定し得るか、または円の近似となり得る。
【0094】
各第1の物品保持構造部RT1は、それぞれアパーチャA1、A2、A7、A8の周囲に配設された複数の第1の歯または完全歯246を備える。複数の第1の歯246のそれぞれが、ヒンジ連結されたエッジの対向側に係合エッジE1を備える。係合エッジE1は、アパーチャA1、A2、A7、A8を画定するカットラインの直線状部分によって画定される。各係合エッジE1は、十六角形の一部を画定する。図示する実施形態は、十六角形の大部分を共に画定する10個の第1の歯246を備える。各歯246は、1対の側部エッジを備え、これらの側部エッジは、十六角形のそれぞれの角から、すなわちアパーチャA1、A2、A7、A8を画定するカットラインの1対の隣接し合う直線状部分間のそれぞれの角から径方向外方に延在するカットライン248、240によって画定される。これらのカットライン248、240は、相互に対して発散方向に配置され、それらの間に第1の角度を画定する。この第1の角度は約22.5°であってもよい。
【0095】
各第1の物品保持構造部RT1は、複数の第1の周方向カットライン254を備える。複数の第1の周方向カットライン254はそれぞれ、径方向カットライン248、240の一方またはその架空延長部が、複数の第1の周方向カットライン254のそれぞれ1つを二等分するように、径方向カットライン248、240の前記一方と整列される。
【0096】
複数の第1の周方向カットライン254はそれぞれ、その第1の周方向カットライン254を二等分する径方向カットライン248、240の前記一方から離間されて、1対の隣接配設された歯246、244間に連結ニックまたはブリッジ部分を画定する。
【0097】
複数の第1の周方向カットライン254のそれぞれが、直線形状を有し得る。
【0098】
各第1の物品保持構造部RT1は、複数の第2の周方向カットライン242を備える。複数の第2の周方向カットライン242はそれぞれ、1対の複数の第1の周方向カットライン254の間に配設され、この対の複数の第1の周方向カットライン254から離間されて、各歯246、244と主要パネル212との間に1対の連結ニックまたはブリッジ部分を画定する。この対の連結ニックまたはブリッジ部分は、各歯246、244と主要パネル212との間にヒンジ連結部または折曲げ可能連結部を形成する。
【0099】
複数の第2の周方向カットライン242のそれぞれが、直線形状を有し得る。
【0100】
代替的な実施形態では、複数の第1の周方向カットライン254のそれぞれが、弧状または湾曲状であってもよい。第1の周方向カットライン254は、物品受け開口の直径d2の半分と同等の曲率半径を有してもよい。第1の周方向カットライン254は、アパーチャA1、A2、A7、A8の直径d1の半分よりも大きな曲率半径を有してもよい。
【0101】
代替的な実施形態では、複数の第2の周方向カットライン242はそれぞれ、弧状または湾曲状であってもよい。第2の周方向カットライン242は、物品受け開口の直径d2の半分と同等の曲率半径を有してもよい。第2の周方向カットライン242は、アパーチャA1、A2、A7、A8の直径d1の半分よりも大きな曲率半径を有してもよい。
【0102】
第1の周方向カットライン242および第2の周方向カットライン254が直線状である場合に、これらは無限大半径円の部分を画定するものとみなされ得る。
【0103】
図示する実施形態では、複数の第2の周方向カットライン242のそれぞれの曲率半径は、複数の第1の周方向カットライン254のそれぞれの曲率半径と同等であるが、他の実施形態では曲率半径は異なってもよい。
【0104】
任意選択で、複数の歯246、244は、第1の凹部または破断部256Bにより割り込まれる。第1の凹部256Bは、第1の架空線y-y上に位置する。第1の架空線y-yは、アパーチャA1、A2、A7、A8の中心Cから径方向に延在し、第1の凹部256Bの中心を通過する。第1の架空線y-yは、ブランク210の抄紙方向と交差する方向に延在し得る。この第1の架空線y-yは、この抄紙方向に対して垂直に配向される。第1の架空線y-yは、ブランク210の長手方向に延在する。
【0105】
任意選択で、複数の歯246、244は、第2の凹部または破断部256Cにより割り込まれる。第2の凹部256Cは、第2の架空線x-x上に位置する。第2の架空線x-xは、アパーチャA1、A2、A7、A8の中心Cから径方向に延在し、第2の凹部256Cの中心を通過する。第2の架空線x-xは、ブランク210の抄紙方向に沿って延在し得る。この架空線x-xは、この抄紙方向に対して平行に配向される。架空線x-xは、ブランク210の横方向にすなわち側方に延在する。
【0106】
第1の凹部256Bは、第1の小分弧により画定された第1の円弧を占めるように寸法設定される。この第1の小分弧は、架空円の中心Cから径方向に延在するおよび第1の凹部256Bの第1の側部に隣接して配設された第1の部分歯244の側部エッジを通過する第1の分弧架空線によって部分的に、ならびに架空円の中心Cから径方向に延在するおよび第1の凹部256Bの第2の対向側の側部に隣接して配設された第2の部分歯244の側部エッジを通過する第2の分弧架空線によって部分的に画定される。第1の分弧架空線および第2の分弧架空線は、それらの間に第2の角度を画定する。第2の角度は、35°~50°の範囲内であってもよく、約45°であってもよい。
【0107】
第2の凹部256Cは、第2の小分弧により画定された第2の円弧を占めるように寸法設定される。この第2の小分弧は、架空円の中心Cから径方向に延在するおよび第2の凹部256Cの第1の側部に隣接して配設された第3の部分歯244の側部エッジを通過する第3の分弧架空線によって部分的に、ならびに架空円の中心Cから径方向に延在するおよび第2の凹部256Cの第2の対向側の側部に隣接して配設された第4の部分歯244の側部エッジを通過する第4の分弧架空線によって部分的に画定される。第3の分弧架空線および第4の分弧架空線は、それらの間に第3の角度を画定する。第3の角度は、35°~50°の範囲内であってもよく、約45°であってもよい。
【0108】
第1の分弧架空線および第4の分弧架空線は、主要分弧すなわち第1の歯付き分弧を画定し、第1の歯付き分弧は、第3の円弧を画定し、この第3の円弧は、歯246、244により位置を占められる。すなわち、歯246、244は、アパーチャA1、A2、A7、A8の周縁領域において第3の円弧に沿って配設される。
【0109】
第2の分弧架空線および第3の分弧架空線は、第3の小分弧または第2の歯付き分弧を画定し、第2の歯付き分弧は、第4の円弧を画定し、この第4の円弧は、歯246、244により位置を占められる。すなわち、歯246、244は、アパーチャA1、A2、A7、A8の周縁領域において第4の円弧に沿って配設される。
【0110】
第2の物品保持構造部RT2のそれぞれは、構造上において実質的に同様である。
【0111】
各第2の物品保持構造部RT2は、それぞれアパーチャA3、A4、A5、A6により部分的に画定された物品受け開口を備える。
【0112】
各第2の物品保持構造部RT2は、それぞれアパーチャA3、A4、A5、A6の周囲に配設された複数の歯246、244を備える。これらの複数の歯246、244またはこれらの歯の少なくとも自由エッジは、第2の架空円を画定し得るか、または第2の架空円の近似となり得る。
【0113】
複数の歯246、244は、折り目ラインにより主要パネル212に対してヒンジ連結される。この折り目ラインは、複数のカットライン242、254により画定され得る。これらの複数のカットライン242、254は、円を画定し得るか、または円の近似となり得る。
【0114】
各アパーチャA3、A4、A5、A6は、アパーチャA3、A4、A5、A6の周囲に配設された複数の第1の歯または完全歯246を備える。複数の第1の歯246のそれぞれが、ヒンジ連結されたエッジの対向側に係合エッジE1を備える。係合エッジE1は、アパーチャA3、A4、A5、A6を画定するカットラインの直線状部分によって画定される。各係合エッジE1は、十六角形の一部または一辺を画定する。図示する実施形態は、十六角形の大部分を共に画定する7個の第1の歯246を備える。各歯246は、1対の側部エッジを備え、これらの側部エッジは、十六角形のそれぞれの角から、すなわちアパーチャA3、A4、A5、A6を画定するカットラインの1対の隣接し合う直線状部分間のそれぞれの角から径方向外方に延在するカットライン248、240によって画定される。これらのカットライン248、240は、相互に対して発散方向に配置され、それらの間にある角度を画定する。この角度は約22.5°であってもよい。
【0115】
各第2の物品保持構造部RT2は、複数の第1の周方向カットライン254を備える。複数の第1の周方向カットライン254はそれぞれ、径方向カットライン248、240の一方またはその架空延長部が、複数の第1の周方向カットライン254のそれぞれ1つを二等分するように、径方向カットライン248、240の前記一方と整列される。
【0116】
複数の第1の周方向カットライン254はそれぞれ、その第1の周方向カットライン254を二等分する径方向カットライン248、240の前記一方から離間されて、1対の隣接配設された歯246、244間に連結ニックまたはブリッジ部分を画定する。これらの連結ニックまたはブリッジ部分は、歯246の基部付近に配設される。
【0117】
複数の第1の周方向カットライン254のそれぞれが、直線形状を有し得る。
【0118】
各第2の物品保持構造部RT2は、複数の第2の周方向カットライン242を備える。複数の第2の周方向カットライン242はそれぞれ、1対の複数の第1の周方向カットライン254の間に配設され、この対の複数の第1の周方向カットライン254から離間されて、各歯246、244と主要パネル212との間に1対の連結ニックまたはブリッジ部分を画定する。この対の連結ニックまたはブリッジ部分は、各歯246、244と主要パネル212との間にヒンジ連結部または折曲げ可能連結部を形成する。
【0119】
複数の第2の周方向カットライン242のそれぞれが、直線形状であってもよい。
【0120】
複数の歯246、244は、第1の凹部または破断部256Bにより、第2の凹部または破断部256Cにより、および第3の凹部または破断部256Aにより割り込まれる。第1の凹部256Bおよび第3の凹部256Aはそれぞれ、第1の架空線y-y上に位置する。第1の架空線y-yは、第2のアパーチャA3の中心Cから径方向に延在し、第1の凹部256Bおよび第3の凹部256Aのそれぞれの中心を通過する。
【0121】
第1の凹部256Bは、第1の小分弧により画定された第1の円弧を占めるように寸法設定される。この第1の小分弧は、架空円の中心Cから径方向に延在するおよび第1の凹部256Bの第1の側部に隣接して配設された第1の部分歯244の側部エッジを通過する第1の分弧架空線によって部分的に、ならびに架空円の中心から径方向に延在するおよび第1の凹部256Bの第2の対向側の側部に隣接して配設された第2の部分歯244の側部エッジを通過する第2の分弧架空線によって部分的に画定される。第1の分弧架空線および第2の分弧架空線は、それらの間にある角度を画定する。この角度は、35°~50°の範囲内であってもよく、約45°であってもよい。
【0122】
第2の凹部256Cは、第2の小分弧により画定された第2の円弧を占めるように寸法設定される。この第2の小分弧は、架空円の中心Cから径方向に延在するおよび第2の凹部256Cの第1の側部に隣接して配設された第3の部分歯244の側部エッジを通過する第3の分弧架空線によって部分的に、ならびに架空円の中心Cから径方向に延在するおよび第2の凹部256Cの第2の対向側の側部に隣接して配設された第4の部分歯244の側部エッジを通過する第4の分弧架空線によって部分的に画定される。第3の分弧架空線および第4の分弧架空線は、それらの間にある角度を画定する。この角度は、35°~50°の範囲内であってもよく、約45°であってもよい。
【0123】
第3の凹部256Aは、第3の小分弧により画定された第3の円弧を占めるように寸法設定される。この第3の小分弧は、架空円の中心Cから径方向に延在するおよび第1の凹部256Aの第1の側部に隣接して配設された第5の部分歯244の側部エッジを通過する第5の分弧架空線によって部分的に、ならびに架空円の中心Cから径方向に延在するおよび第1の凹部256Aの第2の対向側の側部に隣接して配設された第6の部分歯244の側部エッジを通過する第6の分弧架空線によって部分的に画定される。第5の分弧架空線および第6の分弧架空線は、それらの間にある角度を画定する。この角度は、35°~50°の範囲内であってもよく、約45°であってもよい。
【0124】
第1の分弧架空線および第6の分弧架空線は、主要分弧すなわち第1の歯付き分弧を画定し、第1の歯付き分弧は、第4の円弧を画定し、この第4の円弧は、歯246、244により位置を占められる。すなわち、歯246、244は、アパーチャA3、A4、A5、A6の周縁領域において第4の円弧に沿って配設される。
【0125】
第2の分弧架空線および第3の分弧架空線は、第4の小分弧すなわち第2の歯付き分弧を画定し、第2の歯付き分弧は、第5の円弧を画定し、この第5の円弧は、歯246、244により位置を占められる。すなわち、歯246、244は、アパーチャA3、A4、A5、A6の周縁領域において第5の円弧に沿って配設される。
【0126】
第4の分弧架空線および第5の分弧架空線は、第5の小分弧すなわち第3の歯付き分弧を画定し、第3の歯付き分弧は、第6の円弧を画定し、この第6の円弧は、歯246、244により位置を占められる。すなわち、歯246、244は、アパーチャA3、A4、A5、A6の周縁領域において第6の円弧に沿って配設される。
【0127】
第1の凹部256Bおよび第3の凹部256Aは、相互に対角線方向に対向側に位置する。
【0128】
第2の凹部は、第1の凹部256Bおよび第3の凹部256Aに対して実質的に直交方向に配向または配設される。
【0129】
各第2の物品保持構造部RT2の第1の凹部256Bおよび第3の凹部256Aの中心は、隣接する第1の物品保持構造部RT1の第1の凹部256Bの中心と同一直線状に位置する。
【0130】
各第2の物品保持構造部RT2の第1の凹部256Bは、隣接する第1の物品保持構造部RT1の第1の凹部256Bの近傍に配設され、この第1の物品保持構造部RT1の第1の凹部256Bとは逆方向に配向される。
【0131】
各第2の物品保持構造部RT2の第2の凹部256Cは、同一行内の隣接配設された第2の物品保持構造部RT2の第2の凹部256Cの近傍に配設され、この第2の物品保持構造部RT2の第2の凹部256Cとは逆方向に配向される。
【0132】
各第1の物品保持構造部RT1の第2の凹部256Cは、隣接配設された第1の物品保持構造部RT1の第2の凹部256Cの近傍に配設され、この第1の物品保持構造部RT1の第2の凹部256Cとは逆方向に配設される。
【0133】
ブランク210を形成する材料の抄紙方向は、第2の物品保持構造部RT2の第1の凹部256Bおよび第3の凹部256Aの中心に対して接線方向に設定され得る。ブランク210を形成する材料の抄紙方向は、第1の物品保持構造部RT1の第1の凹部256Bの中心に対して接線方向に設定され得る。このようにすることで、例えばアパーチャA1とアパーチャA3との間で引裂きが伝播するためには、この引裂きは、ブランク210の抄紙方向に対して交差して伝播しなければならない。このようにすることで、ブランク210は、アパーチャA1、A3間における引裂き伝播に対して最大限の抵抗を実現するように構成される。
【0134】
例えばスマート設計またはスリム設計の物品B2をパッケージングする場合などに、2つの隣接し合うアパーチャA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8がごく近接して配設される位置に凹部256B、256C、256Aを設けることにより歯246を排除することによって、引裂き伝播が生じる可能性が低下することが判明している。この有利な利点は、アパーチャA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8が最も近接して位置するブランク210の領域から径方向カットライン248、240が排除された結果であり得る。
【0135】
一例では、隣接し合う物品保持構造部RT1、RT2間の間隔d3、d4が、約4.5mmであってもよい。物品受け開口の直径d2は、約2.098インチすなわち53mmであってもよい。
【0136】
これらの物品受け開口の中心C同士は、距離S1だけ離間される。この距離S1は、物品B2の最大直径DBSと隣接し合う物品B2間の間隔との和に等しい。一例では、S1=DBS+3mmである。
【0137】
主要パネル212は、オプションのハンドル構造部H1/H2/H3を備えてもよい。このハンドル構造部H1/H2/H3は、少なくとも1個の、少なくとも2個の、またはそれ以上の個数のハンドル開口を備え得る。図示する実施形態は、3個のハンドル開口を備え、各ハンドル開口は、第1の対の隣接し合う物品保持構造部RT1、RT2と第2の対の隣接し合う物品保持構造部RT1、RT2との間の中央領域に配設される。
【0138】
第1のハンドル開口H1は、実質的にダイヤモンド形状またはカイト形状であってもよい。第1のハンドル開口は、複数のタブにより画定されてもよく、図示する実施形態では、2個のタブのそれぞれが、実質的に三角形状であり、折り目ラインの形態のヒンジ連結部により主要パネル212に対してヒンジ連結される。各タブが、三角形状タブの上端を裁頭するように配置されたさらなる折り目ラインを備えてもよい。これらのタブは、実質的に主要パネル212の中心に向かって折られるように構成され得る。
【0139】
第2のハンドル開口H2は、実質的に正方形であってもよく、例えば限定するものではないがダイヤモンド形状またはカイト形状などの他の形状が使用されてもよい。第2のハンドル開口H2は、複数のタブにより画定されてもよく、図示する実施形態では、4個のタブのそれぞれが、実質的に三角形状であり、折り目ラインの形態のヒンジ連結部により主要パネル212に対してヒンジ連結される。各タブが、三角形状タブの上端を裁頭するように配置されたさらなる折り目ラインを備えてもよい。
【0140】
第3のハンドル開口H3は、実質的にダイヤモンド形状またはカイト形状であってもよい。この第3のハンドル開口H3は、複数のタブにより画定されてもよく、図示する実施形態では、2個のタブのそれぞれが、実質的に三角形状であり、折り目ラインの形態のヒンジ連結部により主要パネル212に対してヒンジ連結される。各タブが、三角形状タブの上端を裁頭するように配置されたさらなる折り目ラインを備えてもよい。これらのタブは、実質的に主要パネル212の中心に向かって折られるように構成され得る。
【0141】
次に
図7を参照すると、本開示のさらなる実施形態が示される。図示する第4の実施形態では、可能である場合には、同様の数字が、同様のパーツを示すために使用されているが、これらの特徴部が第4の実施形態に属するものであることを示すために「3」から始まる3桁の数字として表現される。このさらなる実施形態は、第1の実施形態、第2の実施形態、および第3の実施形態と共通する多数の特徴部を共有し、したがって
図1~
図6に示す実施形態との相違点のみが詳細に説明される。
【0142】
図7は、第4の実施形態を示し、キャリア(図示せず)の上壁部または係合パネルを形成するための主要パネル312をそれぞれが備える1対の易壊性継目を有するブランク310A、310Bを示す。
【0143】
第1のブランク310Aは、切離し可能連結部315により第2のブランク310Bに対して切離し可能に連結される。第1のブランク310Aおよび第2のブランク310Bのそれぞれが、少なくとも1つの物品保持構造部RT1を備える。
図7の実施形態では、各主要パネル312が、複数の物品保持構造部RT1を備え、具体的には2×2の行列またはアレイで構成された4個の物品保持構造部RT1を備える。主要パネル312は、2列の物品保持構造部RT1を備え、各列は、2つの物品保持構造部RT1を備える。主要パネル312は、2行の物品保持構造部RT1を備え、各行は、2個の物品保持構造部RT1を備える。各物品保持構造部RT1は、アパーチャA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8を備え得る。
【0144】
物品保持構造部RT1は、
図5の実施形態の第1の物品保持構造部RT1と構造上において実質的に同様であり、さらに詳細には説明しない。
【0145】
第1のブランク310A中の物品受け開口の中心C同士は、距離S1だけ離間され、この距離S1は、物品B2の最大直径DBSと隣接し合う物品B2間の間隔との和に等しい。一例では、S1=DBS+3mmである。
【0146】
第2のブランク310B中の物品受け開口の中心C同士は、同様に距離S1だけ離間され(図示せず)、この距離S1は、物品B2の最大直径DBSと隣接し合う物品B2間の間隔との和に等しい。一例では、S1=DBS+3mmである。
【0147】
第1のブランク310A中の物品受け開口の中心Cは、第2のブランク310B中の物品受け開口の中心から第2の距離S2だけ離間される。第2の距離S2は、第1の距離S1以上である(S2≧S1)。距離S2は、物品B2の最大直径DBSと、第1のキャリア中の物品B2と第2のキャリア中の隣接する物品B2と間の間隔との和に等しい。一例では、S1=DBS+9mmである。
【0148】
一例では、隣接し合う物品保持構造部RT1同士の間の間隔d3、d4は、約4.5mmであってもよい。これらの物品受け開口の直径d2は、約53mmであってもよい。
【0149】
第1のブランク310Aおよび第2のブランク310Bはそれぞれ、オプションのハンドル構造部H1を備え得る。このハンドル構造部H1は、第1の対の隣接し合う物品保持構造部RT1と第2の対の隣接し合う物品保持構造部RT1との間の中央領域に配設されたハンドル開口を備え得る。このハンドル開口は、実質的にダイヤモンド形状であってもよく、例えば限定するものではないが正方形などの他の形状が使用されてもよい。ハンドル開口は、複数のタブにより画定されてもよく、図示する実施形態では、4個のタブのそれぞれが、実質的に三角形状であり、折り目ラインの形態のヒンジ連結部により主要パネル312に対してヒンジ連結される。各タブが、三角形状タブの上端を裁頭するように配置されたさらなる折り目ラインを備えてもよい。
【0150】
ブランク10、110、210、310A、310Bは、少なくともボール紙基層を備える。このボール紙基層の材料は、例えば重量において少ない方から多い方へと、約10ポイントから、好ましくは約16ポイントから、約28ポイント(0.028インチ、約0.7mm)までの範囲などの、任意の従来のボール紙から選択されてもよい。かかる基層の一例は、24ポイント(pt.)SBSボード(一方の面が漂白硫酸塩ボール紙で被覆される、商標名PrintKote(登録商標))、またはWestRock(登録商標)社により製造されるCNK(登録商標)ボード(Coated Natural Kraft(登録商標)、一方の面がクレイコートで被覆された無漂白クラフトボール紙、商標名CarrierKoteTM)である。ボール紙基層は、漂白ボードまたは無漂白ボードであってもよい。このボードは、印刷方法およびボード組成との適合性により選択された従来のコーティングにより、少なくとも一方の面において被覆されてもよく、任意選択で積層体の反対側の面において被覆され得る。
【0151】
ブランク10、110は、ボール紙層に対して積層された耐引裂性層を備え得る。任意選択で、ブランク10、110は、ボール紙基層と耐引裂性層との間に接着層を備える。耐引裂性層は、ボール紙基層の被覆されていない面を覆って配設されてもよく、ポリマー材料から形成され、ボール紙基層に対して固定され得る。耐引裂性層は、積層構造体に対して強靭性を与える。適切な耐引裂性材料としては、二軸延伸ポリエステル、延伸ナイロン、クロスラミネートポリオレフィン、または高密度ポリオレフィンである例えばMYLAR(登録商標)などのn軸延伸フィルムの層を備え得る、例えばNATRALOCK(登録商標)などの耐引裂性積層シート材料が含まれ得るがこれらに限定されない。これらの材料の延伸構造部およびクロスラミネート構造部は、耐引裂性特徴に寄与する。さらに、耐引裂性は、押出成形メタロセン腐食ポリエチレン(mPE)などの耐引裂性材料の化学的特性にも起因し得る。
【0152】
代替的には、耐引裂性層は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)層であってもよい。直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)またはmPEが使用される実施形態では、接着層を組み込む必要がない。高レベルの耐引裂性を有する他の適切な材料が使用されてもよい。
【0153】
接着層は、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)などのポリオレフィン材料から形成され得る。接着層は、この基層に対して耐引裂性層を固定するために基層と耐引裂性層との間に配置されてもよい。
【0154】
本開示は、物品B、B1、B2に係合するための物品保持構造部RT1、RT2を有する上部係合タイプのキャリア90、290を提供する。
【0155】
キャリア90、290は、主要パネル12、112、212、312を備え、主要パネル12、112、212、312は、主要パネル12、112、212、312を受けるおよび主要パネル12、112、212、312を物品B、B1、B2のそれぞれに対して固定するための、1個、2個、3個、4個、またはそれ以上の個数の物品保持構造部RT1、RT2を有する。
【0156】
キャリア90、290は、最大直径DMAX、DBS、DBを有する物品B、B1、B2を収容するようにそれぞれ構成された複数の物品保持構造部RT1、RT2を備える。複数の物品保持構造部RT1、RT2のそれぞれが、中心Cを有する。各物品保持構造部RT1、RT2の中心Cは、隣接する物品保持構造部RT1、RT2の中心から距離S1、S2だけ離間される。距離S1、S2は、関連する物品B、B1、B2の最大直径DMAX、DBS、DBよりも大きい。
【0157】
ブランク310A/310Bは、少なくとも2つの分離可能に連結されたキャリアブランク310A、310Bからなり、各キャリアブランク310A、310Bは、複数の物品保持構造部RT1を備える。複数の物品保持構造部RT1はそれぞれ、最大直径DMAX、DBS、DBを有する物品B、B1、B2を収容するように構成される。複数の物品保持構造部RT1のそれぞれが、中心Cを有する。第1のキャリアブランク310A中の各物品保持構造部RT1の中心Cは、前記第1のキャリアブランク310A中の隣接する物品保持構造部RT1の中心から第1の距離S1だけ離間される。第2のキャリアブランク310B中の各物品保持構造部RT1の中心Cは、前記第2のキャリアブランク310B中の隣接する物品保持構造部RT1の中心から第1の距離S1だけ離間される。第1のキャリアブランク310A中の物品保持構造部RT1の中心Cは、前記第2のキャリアブランク310B中の隣接する物品保持構造部RT1の中心から第2の距離S2だけ離間される。
【0158】
物品キャリアが、少なくとも2つの分離可能な物品キャリアからなり、各物品キャリアが、複数の物品保持構造部RT1を備える。複数の物品保持構造部RT1のそれぞれが、最大直径DMAX、DBS、DBを有する物品B、B1、B2を収容するように構成される。複数の物品保持構造部RT1のそれぞれが、中心Cを有する。第1のキャリア中の各物品保持構造部RT1の中心Cは、前記第1のキャリア中の隣接する物品保持構造部RT1の中心から第1の距離S1だけ離間される。第2のキャリア中の各物品保持構造部RT1の中心Cは、前記第2のキャリア中の隣接する物品保持構造部RT1の中心から第1の距離S1だけ離間される。第1のキャリア中の物品保持構造部RT1の中心Cは、前記第2のキャリア中の隣接する物品保持構造部RT1の中心から第2の距離S2だけ離間される。
【0159】
距離S1は、関連する物品B、B1、B2の最大直径DMAX、DBS、DBよりも大きい。第2の距離S2は、距離S1以上の大きさを有する。
【0160】
第2の距離S2と物品Bの最大直径DMAX、DBS、DBとの間の差(S2-DMAX)は、第1の距離S1と物品Bの最大直径DMAX、DBS、DBとの間の差(S1-DMAX)の2倍以上の大きさである。
S2-DMAX≧2(S1-DMAX)
【0161】
キャリア90、290は、複数の物品保持構造部RT1、RT2を備え、各物品保持構造部RT1、RT2は、アパーチャA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8と、アパーチャA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8の周囲に配設された環状の一連のタブまたは歯T、146、144、246、244とを備える。
【0162】
環状の一連のタブ246、244は、第1の凹部256Bによりおよび第2の凹部256Cにより割り込まれる。複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちの第1の物品保持構造部の第1の凹部256Bは、複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちのこの第1の物品保持構造部に隣接して配設された、複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちの第2の物品保持構造部の第1の凹部256Bと整列され、その近傍に配設される。複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちの第1の物品保持構造部の第2の凹部256Cは、複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちのこの第1の物品保持構造部に隣接して配設された、複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちの第3の物品保持構造部の第2の凹部256Cと整列され、その近傍に配設される。
【0163】
複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちの第1の物品保持構造部は、第1の中心Cを有し、複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちの第2の物品保持構造部は、第2の中心Cを有し、第1の中心および第2の中心Cは、第1の架空線y-yを画定する。第1の架空線y-yは、複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちの第1の物品保持構造部および第2の物品保持構造部の第1の凹部256Bを二等分する。
【0164】
複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちの第3の物品保持構造部は、第3の中心Cを有する。第1の中心および第3の中心Cは、第2の架空線x-xを画定する。第2の架空線x-xは、複数の物品保持構造部RT1、RT2のうちの第1の物品保持構造部および第3の物品保持構造部の第2の凹部256Cを二等分する。
【0165】
第2の架空線x-xは、第1の架空線y-yに対して垂直である。
【0166】
様々な変更が、本発明の範囲内においてなされてもよいことが理解されよう。例えば、パネルおよびアパーチャのサイズおよび形状が、異なるサイズまたは形状の物品を収容するように調節されてもよい。内方ショルダパネルおよび/または外方ショルダパネルは、完全に省かれてもよく、または任意の所望の組合せで備えられてもよい。本発明は、上部係合タイプのカートンに限定されず、例えば上部開口クレート、蓋つきクレートまたは上部閉鎖クレート、および完全閉鎖カートンなどの、しかしこれらに限定されない他のカートンと共に使用されてもよい。
【0167】
本明細書において、例えば「上部」、「下部」、「底部」、「前部」、「後部」、「端部」、「側部」、「内方」、「外方」、「上方」、および「下方」などの方向指示語は、それぞれのパネルをかかる配向に必ずしも限定するものではなく、これらのパネル同士を相互に識別する役割を果たし得るにすぎない点が理解されよう。
【0168】
本明細書において、「ヒンジ連結部」および「折り目ライン」という用語は、ブランクのヒンジ特徴部を規定する、ブランクの一部分同士の相互に対する折返しを助長する、またはブランクの最適なパネル折返し位置を別な方法で示唆する、あらゆる様式のラインを示す。いかなる「ヒンジ連結部」という言及も、必ずしも単一の折り目ラインのみに関する言及であると解釈されるべきではなく、実際には、ヒンジ連結部は、それぞれ形状が真っ直ぐの/直線のまたは湾曲した/曲線状のいずれかであり得る、2つ以上の折り目ラインから形成されることが可能である。直線状折り目ラインがヒンジ連結部を形成する場合には、これらの折り目ラインは、相互に対して平行に配設されてもよく、または相互に対して若干角度をつけられてもよい。曲線状折り目ラインがヒンジ連結部を形成する場合には、これらの折り目ラインは、これらの曲線状折り目ラインにより囲まれるエリア内に形状設定されたパネルを画定するように相互に交差してもよい。かかるヒンジ連結部の典型的な一例は、その間に楕円形パネルを画定するように2点で交差する1対のアーチ状または弧状の折り目ラインを備えてもよい。ヒンジ連結部が、1つまたは複数の直線状折り目ラインおよび1つまたは複数の曲線状折り目ラインから形成されてもよい。かかるヒンジ連結部の典型的な一例は、その間に半月形状パネルを画定するように2つの点で交差する直線状折り目ラインおよびアーチ状または弧状の折り目ラインの組合せからなってもよい。
【0169】
本明細書において、「折り目ライン」という用語は、以降のもの、すなわちミシン目ライン、エンボス加工ライン、デボス加工ライン、穿孔ライン、短スリットライン、ハーフカットライン、単一ハーフカット、割込みカットライン、整列スリットライン、スコアライン、および前述のオプションの任意の組合せのうちの1つを指し得る。
【0170】
ヒンジ連結部および折り目ラインはそれぞれ、穿孔、穿孔ライン、短スリットライン、ハーフカットライン、単一ハーフカット、カットライン、割込みカットライン、スリット、スコア、エンボス加工ライン、デボス加工ライン、およびそれらの任意の組合せ等を含む、ブランクの基層中に形成される要素を含み得る点を理解されたい。これらの要素は、所望の機能性を実現するように寸法設定および配置され得る。例えば、穿孔ラインが、折り目ラインおよび/または分割ラインを画定するような脆弱度を有するように寸法設定または設計され得る。これらの穿孔ラインは、折返しを助長し破断を阻止するように、折返しを助長しより大きな労力での破断を助長するように、またはごくわずかな労力での破断を助長するように設計されることが可能である。
【0171】
本明細書において、「と位置合わせ状態に」という表現は、例えば2つの重畳するパネルのうちの第1のパネル中に形成されたアパーチャおよび2つの重畳するパネルのうちの第2のパネル中に形成された第2のアパーチャなどの、立設されたカートンにおける2つ以上の要素における整列状態を示す。相互に位置合わせ状態にあるような要素は、重畳しているパネルの厚さ方向において相互に整列され得る。例えば、第1のパネル中のアパーチャが、第1のパネルと重畳構成におかれている第2のパネル中の第2のアパーチャ「と位置合わせ状態に」ある場合には、前者のアパーチャのエッジは、第2のアパーチャのエッジの少なくとも一部分に沿って延在し、第1のパネルおよび第2のパネルの厚さ方向において第2のアパーチャと整列され得る。
【符号の説明】
【0172】
10 ブランク
12 主要パネル
13 折り目ライン
14 主要パネル
60 タブ
61 折り目ライン
62 タブ
63 切離ライン
90 カートン、キャリア
110 ブランク
112 主要パネル
140 カットライン、径方向カットライン
142 カットライン、周方向カットライン
144 歯、部分歯
146 歯、完全歯
148 カットライン、径方向カットライン
154 周方向カットライン
156 凹部、破断部
210 ブランク
212 主要パネル
240 カットライン、径方向カットライン
242 カットライン、周方向カットライン
244 歯、部分歯、係合タブ
246 歯、完全歯、係合タブ
248 カットライン、径方向カットライン
254 カットライン、周方向カットライン
290 カートン、キャリア
312 主要パネル
315 切離し可能連結部
256A 凹部、破断部
256B 凹部、破断部
256C 凹部、破断部
310A ブランク、キャリアブランク
310B ブランク、キャリアブランク
A1 アパーチャ、物品受け開口
A2 アパーチャ、物品受け開口
A3 アパーチャ、物品受け開口
A4 アパーチャ、物品受け開口
A5 アパーチャ
A6 アパーチャ
A7 アパーチャ
A8 アパーチャ
B 物品
B1 物品
B2 物品
C1 破断部
C2 破断部
C3 破断部
C4 破断部
C5 破断部
C6 破断部
C7 破断部
C8 破断部
C9 破断部
D1 間隔
D2 間隔
E1 係合エッジ、歯エッジ
F1 方向矢印
H1 ハンドル構造部、ハンドル開口
H2 ハンドル構造部、ハンドル開口
H3 ハンドル構造部、ハンドル開口
RT1 物品保持構造部
RT2 物品保持構造部
S1 距離
S2 距離
d1 直径、幅寸法
d2 直径、幅寸法
d3 間隔
d4 間隔
【国際調査報告】