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特表2023-536646患者インタフェース及び呼吸補助システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-28
(54)【発明の名称】患者インタフェース及び呼吸補助システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/06 20060101AFI20230821BHJP
【FI】
A61M16/06 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507807
(86)(22)【出願日】2021-08-06
(85)【翻訳文提出日】2023-03-28
(86)【国際出願番号】 NZ2021050125
(87)【国際公開番号】W WO2022031178
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】63/062,060
(32)【優先日】2020-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513259285
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(74)【代理人】
【識別番号】100124372
【弁理士】
【氏名又は名称】山ノ井 傑
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド、マーティン、ラッセル
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー、パトリック、ロバートソン
(72)【発明者】
【氏名】サイラス、サオ、ジン、シュウ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー、ポール、マックスウェル、サーモン
(72)【発明者】
【氏名】アントン、キム、ガリー
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ、イアン、ロウ
(72)【発明者】
【氏名】フランシス、ジョージ、ブリッジ
(57)【要約】
患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、ガス流路の少なくとも一部分を画定し、且つベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される、本体と、パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサとを含む鼻カニューレインタフェースが提供される。1つ又は複数のセンサは、パルスオキシメータを含み得る。1つ又は複数のセンサは、鼻カニューレ本体又は本体が接続されるヘッドギア上に取り付けられ得る。1つ又は複数のセンサは、患者の顔面と接触するように構成され得、及びインタフェースの頬接触部分に取り付けられ、且つ/又はそれと実質的に同一平面上にあるように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、前記ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングと、を有する本体であって、前記少なくとも1つのプロングは、前記ガス流を前記患者の開口部に向けるように構成される、本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと、
を含み、
前記本体は、上面及び後面をさらに含み、前記後面は、前記鼻カニューレインタフェースの使用時に前記患者に隣接し、
前記1つ又は複数のセンサの外面は、前記上面又は前記後面と同一平面上にある、
鼻カニューレ、
を含む、鼻カニューレインタフェース。
【請求項2】
前記1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、患者センサであり、及び前記パラメータは、前記患者の生理学的パラメータである、請求項1に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項3】
前記パラメータは、前記患者の血液酸素化の尺度である、請求項1又は2に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロングは、前記患者の1つ又は複数の鼻孔に受け入れられるように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロングの1つ又は複数は、前記患者の前記鼻孔の1つとシールを形成するように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロングの1つ又は複数は、非密封式に前記患者の前記鼻孔の1つに受け入れられるように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項7】
頭部固定アセンブリをさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項8】
前記頭部固定アセンブリは、1つ又は複数のストラップを含む、請求項7に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項9】
前記頭部固定アセンブリは、1つ又は複数の顔面パッドを含む、請求項7に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項10】
前記又は各顔面パッドは、前記患者の皮膚に付着する接着面を含む、請求項9に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項11】
前記又は各顔面パッドは、2つの別個のパッチを含む、請求項9又は10に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項12】
前記2つの別個のパッチは、取外し可能に結合される、請求項11に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項13】
サイドアームの対をさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項14】
前記サイドアームの対は、前記鼻カニューレの前記本体と一体である、請求項13に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項15】
前記頭部固定アセンブリは、前記サイドアームに接続される、請求項7~9のいずれか一項に従属する場合の請求項13又は14に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項16】
前記顔面パッドは、前記サイドアーム上に位置する、請求項9~12のいずれか一項に従属する場合の請求項13又は14に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項17】
前記患者センサの前記外面は、前記上面と同一平面上にあり、及び前記上面は、患者接触面であるか、又は前記患者センサの前記外面は、前記後面と同一平面上にあり、及び前記後面は、患者接触面である、請求項1~16のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項18】
前記1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、パルスオキシメータである、請求項1~17のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項19】
前記パルスオキシメータは、反射型パルスオキシメータである、請求項18に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項20】
前記ベース部分から延在する第2のプロングをさらに含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項21】
前記1つ又は複数のセンサは、前記2つのプロング間に位置する、請求項20に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項22】
前記少なくとも1つのプロングは、前記鼻カニューレの前記本体の前記上面から延在し、及び前記1つ又は複数のセンサは、前記上面上に位置する、請求項1~21のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項23】
前記1つ又は複数のセンサは、前記鼻カニューレインタフェースが使用されている間、前記患者の鼻柱に接触するように配置される、請求項1~22のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項24】
前記少なくとも1つのプロングは、前記鼻カニューレの前記本体の上面から延在し、及び前記1つ又は複数のセンサは、前記上面に隣接する前記本体の表面上に位置する、請求項1~20のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項25】
前記1つ又は複数のセンサは、前記鼻カニューレインタフェースが使用されている間、前記患者の上唇に接触するように前記鼻カニューレの前記本体上に位置決めされる、請求項1~20又は24のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項26】
ガス流源から前記ガス流を受け取るためのガス入口導管であって、ガス流路の少なくとも一部分を画定するガス入口導管と、
前記ガス入口導管から前記ガス流を受け取り、且つ前記ガス流を前記少なくとも1つのプロングの方に向けるためのインタフェースコネクタと、
をさらに含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項27】
ワイヤの組をさらに含み、前記ガス入口導管は、患者端部及び遠位端部をさらに含み、
前記患者端部は、前記インタフェースコネクタに接続され、
前記遠位端部は、インタフェース入口を含み、前記インタフェース入口は、電気接点の組を含み、及び
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの組は、前記1つ又は複数のセンサと前記インタフェース入口の前記電気接点の組との間の電気通信を提供する、請求項26に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項28】
前記インタフェース入口の前記電気接点の組は、平坦な表面を含み、
前記平坦な表面は、前記インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に垂直である、請求項27に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項29】
前記インタフェース入口の前記電気接点の組は、ピン及びソケット電気コネクタのピン及び/又はソケットを含み、
前記ピン及び/又はソケットの長手方向軸は、前記インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に平行である、請求項27に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項30】
前記インタフェース入口の前記電気接点の組は、前記インタフェース入口の残りの部分に対して固定位置にある、請求項27~29のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項31】
前記鼻カニューレ又は前記ガス入口導管の少なくとも一部分の外面を包囲するメッシュ層をさらに含み、
前記メッシュは、複数の織り合わされたフィラメントを含み、及び
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの組の少なくとも一部分は、前記メッシュ層の前記フィラメントと織り合わされる、請求項27~30のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項32】
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの組の少なくとも一部分は、前記鼻カニューレの前記本体、前記鼻カニューレの前記インタフェースコネクタ又は前記ガス入口導管の少なくとも一部分に埋め込まれる、請求項27~31のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項33】
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの組の少なくとも一部分は、前記鼻カニューレの前記本体、前記鼻カニューレの前記インタフェースコネクタ又は前記ガス入口導管の少なくとも一部分の外面上に位置する、請求項27~32のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項34】
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの組の少なくとも一部分は、前記鼻カニューレの前記本体、前記鼻カニューレの前記インタフェースコネクタ又は前記ガス入口導管の少なくとも一部分の内面上に位置する、請求項27~33のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項35】
患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流源から前記ガス流を受け取るためのガス入口導管であって、ガス流路の少なくとも一部分を画定し、且つ患者端部及び遠位端部を含むガス入口導管と、
ワイヤの第1の組と、
前記患者の皮膚上に配置されるように構成され、且つ少なくとも1つのパラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、前記ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングと、を有する本体であって、前記少なくとも1つのプロングは、前記ガス流を前記患者の開口部に向けるように構成される、本体と、
前記ガス入口導管から前記ガス流を受け取り、且つ前記ガス流を前記少なくとも1つのプロングの方に向けるためのインタフェースコネクタと、
を含む鼻カニューレと、
を含み、
前記患者端部は、前記インタフェースコネクタに接続され、
前記遠位端部は、インタフェース入口を含み、前記インタフェース入口は、電気接点の組を含み、及び
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの第1の組は、前記1つ又は複数のセンサと前記インタフェース入口の前記電気接点の組との間の電気通信を提供する、
鼻カニューレインタフェース。
【請求項36】
前記少なくとも1つのプロングは、前記患者の1つ又は複数の鼻孔に受け入れられるように構成される、請求項35に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項37】
前記少なくとも1つのプロングは、前記患者の前記鼻孔の1つとシールを形成するように構成される、請求項35又は36に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項38】
前記少なくとも1つのプロングは、非密封式に前記患者の前記鼻孔の1つに受け入れられるように構成される、請求項35又は36に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項39】
前記ベース部分から延在する第2のプロングをさらに含む、請求項35~38のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項40】
前記1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、患者センサであり、及び前記パラメータは、前記患者の生理学的パラメータである、請求項35~39のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項41】
前記生理学的パラメータは、前記患者の血液酸素化の尺度である、請求項40に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項42】
前記1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、パルスオキシメータである、請求項35~41のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項43】
前記パルスオキシメータは、反射型パルスオキシメータである、請求項42に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項44】
前記パルスオキシメータは、透過型パルスオキシメータである、請求項42に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項45】
前記鼻カニューレの前記本体は、サイドアームの対をさらに含む、請求項35~44のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項46】
頭部固定アセンブリをさらに含む、請求項35~45のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項47】
前記頭部固定アセンブリは、前記サイドアームに接続される、請求項45に従属する場合の請求項46に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項48】
前記頭部固定アセンブリは、1つ又は複数のストラップを含む、請求項46又は47に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項49】
前記センサは、前記鼻カニューレインタフェースの前記本体に対して移動可能である、請求項35~48のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項50】
センサアームをさらに含み、前記1つ又は複数のセンサは、前記センサアーム上に位置する、請求項35~49のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項51】
前記センサアームは、それがユーザによって容易に曲げられ得ないように剛性である、請求項50に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項52】
前記センサアームは、それがユーザによって容易に曲げられ得るように弾性変形可能である、請求項50に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項53】
前記センサアームの表面は、前記表面が前記患者の皮膚に付着することができるように接着剤を含む、請求項50~52のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項54】
前記センサアームの長さは、調節可能である、請求項50~53のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項55】
前記センサアームの長さは、伸縮運動を通して調節可能である、請求項54に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項56】
前記頭部固定アセンブリは、前記ストラップの1つに接続されたセンサマウントをさらに含み、前記センサアームは、前記センサマウントから突出する、請求項63に従属する場合の請求項50~55のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項57】
前記センサマウントは、前記ストラップの1つに移動可能に接続される、請求項56に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項58】
前記センサマウントは、前記ストラップの1つに摺動可能に接続される、請求項57に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項59】
前記センサマウントは、前記ストラップの1つに取外し可能に接続される、請求項56~58のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項60】
1つの前記ガス入口導管に接続されたセンサマウントをさらに含み、前記センサアームは、前記センサマウントから突出する、請求項50~55のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項61】
前記センサマウントは、前記ガス入口導管に移動可能に接続される、請求項60に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項62】
前記センサマウントは、前記ガス入口導管に摺動可能に接続される、請求項61に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項63】
前記センサマウントは、前記ガス入口導管に取外し可能に接続される、請求項60~62のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項64】
前記センサアームは、前記センサマウントに対して移動可能である、請求項56~63のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項65】
前記センサアームは、前記センサマウントに摺動可能に取り付けられる、請求項64に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項66】
前記センサアームは、前記センサマウントが接続される前記ストラップ又はガス入口導管の長さに対して平行な方向に摺動することができるように、前記センサマウントに摺動可能に取り付けられる、請求項65に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項67】
前記センサアームは、前記センサマウントが接続される前記ストラップ又はガス入口導管の長さに対して横切る方向に摺動することができるように、前記センサマウントに摺動可能に取り付けられる、請求項66に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項68】
前記センサアームは、前記センサアームが前記センサマウントに接続する軸の周りで回転するように構成される、請求項64~67のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項69】
前記患者にクリップで留まるように構成されたセンサクリップをさらに含み、前記1つ又は複数のセンサは、前記センサクリップ上に位置する、請求項35~49のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項70】
前記センサクリップは、前記患者の耳にクリップで留まるように構成される、請求項69のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項71】
前記ガス入口導管は、実質的に剛性である、請求項35~70のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項72】
前記ガス入口導管は、実質的に可撓性である、請求項35~70のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項73】
前記ガス入口導管は、前記鼻カニューレと一体的に形成される、請求項35~72のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項74】
前記ガス入口導管は、前記鼻カニューレに解放可能に接続される、請求項35~72のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項75】
前記インタフェース入口の前記電気接点の組は、平坦な表面を含み、及び
前記平坦な表面は、前記インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に垂直である、請求項35~74のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項76】
前記インタフェース入口の前記電気接点の組は、ピン及びソケット電気コネクタのピン及び/又はソケットを含み、及び
前記ピン及び/又はソケットの長手方向軸は、前記インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に平行である、請求項35~74のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項77】
前記インタフェース入口の前記電気接点の組は、前記インタフェース入口の残りの部分に対して固定位置にある、請求項35~76のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項78】
前記鼻カニューレ又は前記ガス入口導管の少なくとも一部分の外面を包囲するメッシュ層をさらに含み、
前記メッシュは、複数の織り合わされたフィラメントを含み、及び
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの第1の組の少なくとも一部分は、前記メッシュ層の前記フィラメントと織り合わされる、請求項35~76のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項79】
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの第1の組の少なくとも一部分は、前記鼻カニューレの前記本体、前記鼻カニューレの前記インタフェースコネクタ又は前記ガス入口導管の少なくとも一部分に埋め込まれる、請求項35~78のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項80】
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの第1の組の少なくとも一部分は、前記鼻カニューレの前記本体、前記鼻カニューレの前記インタフェースコネクタ又は前記ガス入口導管の少なくとも一部分の外面上に位置する、請求項35~79のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項81】
前記鼻カニューレインタフェースの前記ワイヤの第1の組の少なくとも一部分は、前記鼻カニューレの前記本体、前記鼻カニューレの前記インタフェースコネクタ又は前記ガス入口導管の少なくとも一部分の内面上に位置する、請求項35~80のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項82】
ワイヤコイルと、
前記センサから前記ワイヤコイルまで延在するワイヤの第2の組と、
をさらに含み、
前記ワイヤの第2の組は、前記ワイヤコイル内に後退され得、
前記ワイヤコイルは、前記ワイヤの第1の組に接続され、及び
前記1つ若しくは複数のセンサの少なくとも1つ又は前記センサは、前記ワイヤの第2の組の端部に位置する、請求項35~81のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項83】
前記ワイヤの第2の組は、前記ワイヤコイル内に自動的に後退する、請求項82に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項84】
前記ワイヤの第2の組は、ユーザによるボタン、スイッチ又はレバーの作動時、前記ワイヤコイル内に後退する、請求項82に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項85】
前記ワイヤコイルは、前記ストラップの1つに取り付けられる、請求項82~84のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項86】
前記ワイヤコイルは、前記ストラップの1つに取外し可能に取り付けられる、請求項82~85のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項87】
前記ワイヤコイルは、前記ガス入口導管に取り付けられる、請求項82~85のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項88】
前記ワイヤコイルは、前記ガス入口導管に取外し可能に取り付けられる、請求項87に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項89】
患者インタフェースのためのヘッドギアであって、
ユーザ上での患者インタフェースの保持又は安定化を支援するための、前記ヘッドギアの一部を形成するストラップと、
前記ストラップを前記患者インタフェースに接続するための、前記ストラップの第1の端部分における第1のコネクタと、
前記第1のコネクタを封入するように適合され、且つ使用時に前記コネクタの前記ユーザの皮膚との直接的な接触を最小限にするために、前記ユーザの頬と前記コネクタとの間に位置するように適合された表面領域を有する第1の頬係合部材と、
を含み、
1つ又は複数のセンサは、前記患者の皮膚上に又はそれに隣接して配置されるように構成され、且つ少なくとも1つのパラメータを測定するように構成され、前記1つ又は複数のセンサは、前記第1の頬係合部材上に取り付けられる、ヘッドギア。
【請求項90】
前記ストラップを前記患者インタフェースに接続するための、前記ストラップの第2の反対側の端部分における第2のコネクタと、前記第2のコネクタを封入するように構成され、且つ使用時に前記コネクタの前記ユーザの皮膚との直接的な接触を最小限にするために、前記ユーザの他方の頬との間に位置するように適合された表面領域を有する第2の頬係合部材とをさらに含む、請求項89に記載のヘッドギア。
【請求項91】
各頬係合部材は、前記それぞれのコネクタの周囲に取外し可能に結合するように構成される、請求項89又は90に記載のヘッドギア。
【請求項92】
各頬係合部材の前記表面領域は、前記それぞれのコネクタの材料よりも実質的に軟質である材料を含む、請求項89~91のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項93】
各頬係合部材の前記表面領域は、ユーザの顔面上での患者インタフェースの保持又は安定化を支援するために、前記それぞれのコネクタよりも相対的に高摩擦の表面材料を含む、請求項89~92のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項94】
前記材料は、熱可塑性エラストマーである、請求項92又は93に記載のヘッドギア。
【請求項95】
各頬係合部材の前記表面領域は、前記患者インタフェースにより隣接する前記それぞれの頬係合部材の端部において、前記患者インタフェースからより遠い前記頬部材の反対側の端部の表面積よりも広い表面積の表面である、請求項89~94のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項96】
各頬係合部材の前記表面領域は、相対的により広い端部から相対的により小さい端部へとテーパ状になっている、請求項95に記載のヘッドギア。
【請求項97】
各頬係合部材は、スリーブであって、その中に前記それぞれのコネクタを受入れ可能に保持するように構成されたスリーブである、請求項89~96のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項98】
前記スリーブは、前記それぞれのコネクタの周囲に取外し可能に結合するように構成される、請求項97に記載のヘッドギア。
【請求項99】
前記コネクタは、前記スリーブ内の通路を通して延在するように適合される、請求項97又は98に記載のヘッドギア。
【請求項100】
前記センサは、1つ又は複数のセンサワイヤに接続され、前記1つ又は複数のセンサワイヤは、前記スリーブ内の前記通路を通して延在する、請求項99に記載のヘッドギア。
【請求項101】
各コネクタは、使用時に前記ユーザの頬に隣接して位置するように適合された領域において、前記それぞれのスリーブによって実質的に収容される、請求項97~100のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項102】
各スリーブは、前記それぞれの頬の輪郭を補完するように、前記スリーブの長さの少なくとも一部分に沿って湾曲する、請求項97~101のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項103】
各コネクタは、前記それぞれの頬に隣接して位置するように適合された前記コネクタの長さの少なくとも一部分に沿って湾曲する、請求項97~102のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項104】
前記コネクタは、湾曲した輪郭を有するように予め形成される、請求項103に記載のヘッドギア。
【請求項105】
各スリーブは、湾曲した輪郭を有するように予め形成される、請求項102~104のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項106】
各スリーブは、前記それぞれのコネクタを封入するときに湾曲する、請求項102~105のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項107】
前記コネクタは、前記患者インタフェースと解放可能に接続するためのクリップを含む、請求項89~106のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項108】
各コネクタは、所定の位置になると、前記それぞれの頬係合部材と摩擦係合されるか又は機械的に係合される、請求項89~107のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項109】
前記1つ又は複数のセンサは、前記スリーブ上に取り付けられる、請求項97~108のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項110】
前記1つ又は複数のセンサは、前記頬部材上に取外し可能に取り付けられる、請求項97~109のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項111】
前記1つ又は複数のセンサの外面は、前記頬部材の前記表面領域と同一平面上にある、請求項89~110のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項112】
患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定し、且つベース部分と、前記ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体を含む鼻カニューレであって、前記少なくとも1つのプロングは、前記ガス流を前記患者の開口部に向けるように構成され、前記本体は、横方向マウントを含む、鼻カニューレと、
請求項89~111のいずれか一項に記載のヘッドギアであって、前記ヘッドギアの前記第1のコネクタは、前記本体の前記横方向マウントに接続される、ヘッドギアと、
を含む鼻カニューレインタフェース。
【請求項113】
前記本体は、プロングの対間に位置決めされた凹部を含み、前記プロングは、前記本体から延在する、請求項112に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項114】
前記センサは、前記プロング間の前記凹部内に位置する、請求項113に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項115】
前記本体の開口部内に受け入れられるマニホールド部分(すなわち顔面取付部分)を含み、前記マニホールド部分は、くぼみを含み、前記マニホールドが前記本体に挿入されるとき、前記マニホールド部分の前記くぼみは、前記本体の前記凹部と整列する、請求項112~114のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項116】
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレを含む、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ベース部分と、前記ベース部分から延在するプロングの対と、を有する本体であって、前記プロングは、前記ガス流を前記患者の開口部に向けるように構成される、本体と、
ガス源からガスの流れを受け入れるためのガス入口と、前記本体の前記プロングに前記ガスの流れを送出するためのガス出口とを含むガス流マニホールド部分と、
を含み、
前記鼻カニューレインタフェースは、パラメータを測定するように構成された患者センサを含み、前記患者センサは、前記プロング間に位置決めされ、前記本体は、前記患者の顔面に隣接する凹部を含む、鼻カニューレインタフェース。
【請求項117】
前記患者センサは、パルスオキシメータを含む、請求項116に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項118】
複数の患者センサを含む、請求項116又は117に記載の鼻カニューレインタフェース。
【請求項119】
前記ガス流マニホールド部分は、前記プロングと、前記凹部内に位置決めされた前記センサとの間に凹状部分を含み、及び
前記鼻カニューレは、前記本体の開口部内に受け入れられたマニホールド部分(すなわち顔面取付部分)をさらに含み、前記マニホールド部分は、くぼみを含み、前記マニホールドが前記本体に挿入されるとき、前記マニホールド部分の前記くぼみは、前記本体の前記凹部と整列する、請求項116~118のいずれか一項に記載の鼻カニューレインタフェース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、患者に呼吸可能なガス流を提供するための患者インタフェース及び呼吸補助システムに関し、より詳細には、患者インタフェース上又はその近くにセンサを有する呼吸補助システムに関する。
【背景技術】
【0002】
患者に呼吸補助を提供する場合、治療の過程中に1つ又は複数の患者パラメータをモニタリングすることが有益であり得る。これらの患者パラメータを測定するために、血中酸素飽和度及び心拍数を確定するために使用され得るパルスオキシメータ等の1つ又は複数の患者センサが使用される。これらのパラメータは、患者の健康状態の評価を行う際、個別に又はさらなるパラメータと組み合わせて使用することができる。さらに、これらのパラメータは、患者に呼吸補助を提供するために使用されている呼吸補助システムの1つ又は複数の制御パラメータを調整するために使用することができる。この調整は、臨床医が手動で行うか、又はフィードバック制御による等、呼吸補助システムのコントローラによって自動的に行うことができる。調整されるパラメータは、流量、圧力、温度、湿度、露点、酸素濃度及び/又は酸素飽和度の任意の1つ又は複数を含み得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書に記載するシステム、方法及びデバイスは、革新的な態様を有し、それらの態様のいずれも、その望ましい属性に対して不可欠でも又は単独で役割を果たすものでもない。特許請求の範囲を限定することなく、有利な特徴のいくつかをここで概説する。
【0004】
全体を通して、本明細書における「呼吸補助システム」という用語は、呼吸補助装置と、患者インタフェース、及び/又は1つ若しくは複数のガス導管、及び/又は患者に呼吸補助を提供するために使用される他の構成要素等、患者に呼吸補助を提供するために使用される任意の関連する構成要素との組合せを意味する。呼吸補助装置の少なくとも一部を構成し得る構成要素としては、流れ発生器、コントローラ、加湿器、グラフィカルユーザインタフェース、流量制御弁の任意の1つ又は複数を挙げることができる。
【0005】
全体を通して、本明細書における「回路」という用語は、ガス供給部から患者への呼吸可能なガスの吸気経路全体を意味し、患者から離れてガス供給部への呼気ガス流路も含み得る。したがって、回路は、最低限、ガス供給部から患者インタフェースまでの(すべての構成要素を含む)吸気ガス経路を含む。インタフェース自体、例えばマスク又はカニューレは、ガス経路とは別個であり、「回路」の一部ではない。
【0006】
本明細書を通して、「ガス導管」は、呼吸可能なガス流を輸送するように構成された任意の通路である。
【0007】
本明細書を通して、「臨床医」、「患者」及び「ユーザ」という用語は、呼吸補助装置とインタラクトすることができる個人を指すために使用され得る。本明細書で用いる場合の「患者」という用語は、呼吸補助システムから治療(例えば、治療ガス流)を受けている個人を意味し、特に患者インタフェースを装着している個人である。本明細書で用いる場合の「臨床医」という用語は、呼吸補助システムから治療を受けていないが、作業のなかでもとりわけ、呼吸補助装置の設定を調整し、呼吸補助システムのセットアップを支援し、且つ/若しくは患者インタフェースを患者に付着させるのを補助するか、又は療法を処方することができる看護師又は医師等の個人を意味する。本明細書で用いる場合の「ユーザ」という用語は、作業のなかでもとりわけ、呼吸補助装置の設定を調整し、呼吸補助システムのセットアップを支援し、且つ/又は患者インタフェースを患者に付着させるのを補助することができる個人を意味する。状況に応じて、ユーザは、臨床医又は患者自身でもあり得る。例えば、病院のシナリオでは、臨床医が患者のためにシステムをセットアップする可能性が高く、そのため、「ユーザ」という用語は、臨床医を指す可能性が高い。「ユーザ」が呼吸補助装置の動作パラメータを調整しているが、必ずしも患者とインタラクトしていないシナリオの場合、ユーザは、生物医学エンジニア、メンテナンスエンジニア、技術者である可能性がある。逆に、患者が自宅で呼吸補助システムを使用しているシナリオでは、患者は、自らシステムを設定し得、そのため、「ユーザ」という用語は、患者を指す可能性が高い。
【0008】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、1つ又は複数のセンサは、
a)患者インタフェース、
b)患者インタフェースを患者の頭部に取り付けるように構成されたヘッドギア、
c)ヘッドギアを患者インタフェースに接続するように構成されたヘッドギアコネクタ、
d)患者に呼吸可能なガスを送達するように構成されたガス送達導管
の任意の1つ又は複数の上に取り付けられる(すなわち位置決めされる)、患者インタフェースが提供される。
【0009】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
本体が恒久的に又は取外し可能に取り付けられるフレームであって、患者の頭部に患者インタフェースを取り付けるためにヘッドギアに接続するように構成されたフレームと、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、1つ又は複数のセンサは、患者インタフェース及び/又はフレーム及び/又はヘッドギアに取り付けられる、患者インタフェースが提供される。
【0010】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
本体から横方向外側に延在し、患者の頭部に患者インタフェースを装着するためにヘッドギアに接続するように構成された横方向アームと、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、1つ又は複数のセンサは、患者インタフェース、及び/又は横方向アーム、及び/又はヘッドギアに取り付けられる、患者インタフェースが提供される。
【0011】
1つ又は複数のセンサは、
a)患者インタフェース、
b)患者インタフェースを患者の頭部に取り付けるように構成されたヘッドギア、
c)ヘッドギアを患者インタフェースに接続するように構成されたヘッドギアコネクタ、
d)患者に呼吸可能なガスを送達するように構成されたガス送達導管
の任意の1つ又は複数に取外し可能に取り付けられ得る(すなわち患者インタフェースから取り外して再配置され得る)。
【0012】
1つ又は複数のセンサが取外し可能であることにより、センサを取り外し、洗浄し、別のインタフェースに取り付けることができるため、有利であり得る。これにより、センサを異なる患者間で再使用することができる。
【0013】
代わりに、1つ又は複数のセンサは、
a)患者インタフェース、
b)患者インタフェースを患者の頭部に取り付けるように構成されたヘッドギア、
c)ヘッドギアを患者インタフェースに接続するように構成されたヘッドギアコネクタ、
d)患者に呼吸可能なガスを送達するように構成されたガス送達導管
の1つ又は複数に一体化され得る。
【0014】
1つ又は複数のセンサは、取り外すことができないように一体化され得る。この一体化された配置では、1つ又は複数のセンサは、使い捨てであり得る。
【0015】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、
本体は、上面及び後面をさらに含み、後面は、患者インタフェースの使用時に患者に隣接し、
1つ又は複数のセンサの外面は、上面又は後面と同一平面上にある、患者インタフェースが提供される。
【0016】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、1つ又は複数のセンサは、患者インタフェースの本体の外面の下方に埋め込まれる、患者インタフェースが提供される。
【0017】
1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、患者センサであり得る。パラメータは、患者の生理学的パラメータであり得る。
【0018】
パラメータは、患者の血液酸素化の尺度であり得る。
【0019】
患者インタフェースは、患者の開口部に封止係合することができる。
【0020】
患者インタフェースは、マスクを含み得る。
【0021】
マスクは、鼻マスクであり得る。
【0022】
マスクは、口マスクであり得る。
【0023】
マスクは、鼻マスクであり得る。
【0024】
マスクは、フルフェイスマスクであり得る。
【0025】
マスクは、クッションを含み得る。
【0026】
1つ又は複数のセンサは、クッションの外面と同一平面上にあり得る。
【0027】
患者インタフェースは、鼻ピローインタフェースを含み得る。
【0028】
患者インタフェースは、気管切開インタフェースを含み得る。
【0029】
患者インタフェースは、頭部固定アセンブリをさらに含み得る。
【0030】
頭部固定アセンブリは、1つ又は複数のストラップを含み得る。
【0031】
頭部固定アセンブリは、1つ又は複数の顔面パッドを含み得る。
【0032】
その又は各顔面パッドは、患者の皮膚に付着するための接着面を含み得る。
【0033】
その又は各顔面パッドは、2つの別個のパッチを含み得る。
【0034】
2つの別個のパッチは、取外し可能に結合され得る。
【0035】
1つ又は複数のセンサは、パルスオキシメータであり得る。
【0036】
パルスオキシメータは、反射型パルスオキシメータであり得る。
【0037】
1つ又は複数のセンサは、患者インタフェースが使用されている間、患者の鼻柱に接触するように配置され得る。
【0038】
患者インタフェースは、
ガス流源からガス流を受け取るためのガス入口導管であって、ガス流路の少なくとも一部分を画定するガス入口導管と、
ガス入口導管からガス流を受け取り、且つガス流を患者の方に向けるためのインタフェースコネクタと
をさらに含み得る。
【0039】
患者インタフェースは、ワイヤの組をさらに含み得、ガス入口導管は、患者端部及び遠位端部をさらに含み、
患者端部は、インタフェースコネクタに接続され、
遠位端部は、インタフェース入口を含み、インタフェース入口は、電気接点の組を含み、及び
患者インタフェースのワイヤの組は、1つ又は複数のセンサとインタフェース入口の電気接点の組との間の電気通信を提供する。
【0040】
インタフェース入口の電気接点の組は、平坦な表面を含み得、平坦な表面は、インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に垂直であり得る。
【0041】
インタフェース入口の電気接点の組は、ピン及びソケット電気コネクタのピン及び/又はソケットを含み得、ピン及び/又はソケットの長手方向軸は、インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に平行であり得る。
【0042】
インタフェース入口の電気接点の組は、インタフェース入口の残りの部分に対して固定位置にあり得る。
【0043】
患者インタフェースは、患者インタフェースの本体又はガス入口導管の少なくとも一部分の外面を包囲するメッシュ層をさらに含み得、メッシュは、複数の織り合わされたフィラメントを含み得、患者インタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、メッシュ層のフィラメントと織り合わされ得る。
【0044】
患者インタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、患者インタフェースの本体、患者インタフェースのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分に埋め込まれ得る。
【0045】
患者インタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、患者インタフェースの本体、患者インタフェースのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分の外面上に位置し得る。
【0046】
患者インタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、患者インタフェースの本体、患者インタフェースのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分の内面上に位置し得る。
【0047】
本開示の一態様によれば、ガス流を発生させる呼吸補助システムであって、
呼吸補助装置であって、
流れ発生器と、
呼吸補助装置出口と、
コントローラと
を含む呼吸補助装置と、
吸気導管であって、
吸気導管出口を有する患者端部と、
吸気導管入口を有する装置端と
を含む吸気導管と、
先行又は後続する記述の任意のものの患者インタフェースと
を含み、
呼吸補助装置出口は、吸気導管入口と空気圧及び電気接続を形成するように構成され、
呼吸補助装置出口は、コントローラと電気通信し、
コントローラは、1つ又は複数のセンサに電力を供給し、1つ又は複数のセンサからデータを受信するように構成される、呼吸補助システムが提供される。
【0048】
流れ発生器は、ブロワであり得る。
【0049】
呼吸補助システムは、ガス流に熱及び/又は湿気を加える加湿器をさらに含み得る。
【0050】
呼吸補助システムは、周囲空気入口をさらに含み得る。
【0051】
呼吸補助システムは、補助ガスの流れを受け取る少なくとも1つの補助ガス入口をさらに含み得る。
【0052】
呼吸補助システムは、少なくとも1つの補助ガス入口を通る補助ガスの流れを調節する弁をさらに含み得る。
【0053】
弁は、比例弁であり得る。
【0054】
少なくとも1つの補助ガス入口は、酸素入口であり得る。
【0055】
呼吸補助装置は、ガス流の組成を測定する少なくとも1つのガス組成センサを含み得る。
【0056】
少なくとも1つのガス組成センサは、超音波センサシステムを含み得る。
【0057】
コントローラは、
少なくとも1つのガス組成センサからガス流の組成の尺度を受信し、
ガス流の組成の尺度を目標ガス組成と比較し、
2つの値の比較に少なくとも部分的に基づいて弁の位置を調整する
ように構成され得る。
【0058】
目標ガス組成は、ユーザによって設定され得る。
【0059】
コントローラは、
1つ又は複数のセンサからパラメータの尺度を受信し、
パラメータの尺度をパラメータの目標値と比較し、
尺度と目標値との比較に少なくとも部分的に基づいて目標ガス組成を調整する
ように構成され得る。
【0060】
目標パラメータは、ユーザによって設定され得る。
【0061】
パラメータの尺度は、コントローラが、患者が患者インタフェースを使用しているときを決定するために使用され得る。
【0062】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
患者の皮膚上に配置されるように構成され、且つ少なくとも1つのパラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと、
患者の開口部に係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と
を含み、1つ又は複数のセンサは、患者インタフェースの本体に対して移動可能である、患者インタフェースが提供される。
【0063】
患者インタフェースは、ガス流源からガス流を受け取るためのガス入口導管をさらに含み得、ガス入口導管は、ガス流路の少なくとも一部分を画定し、且つ患者端部及び遠位端部を含む。
【0064】
患者インタフェースは、ワイヤの第1の組をさらに含み得る。
【0065】
患者インタフェースは、ガス入口導管からガス流を受け取り、且つガス流を患者の方に向けるためのインタフェースコネクタをさらに含み得る。
【0066】
患者端部は、インタフェースコネクタに接続され得る。
【0067】
遠位端部は、インタフェース入口を含み得、インタフェース入口は、電気接点の組を含む。
【0068】
患者インタフェースのワイヤの第1の組は、1つ又は複数のセンサとインタフェース入口の電気接点の組との間の電気通信を提供することができる。
【0069】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
ガス流源からガス流を受け取るためのガス入口導管であって、ガス流路の少なくとも一部分を画定し、且つ患者端部及び遠位端部を含むガス入口導管と、
ワイヤの第1の組と、
患者の皮膚上に配置されるように構成され、且つ少なくとも1つのパラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと、
本体と、
ガス入口導管からガス流を受け取るインタフェースコネクタと
を含み、
患者端部は、インタフェースコネクタに接続され、
遠位端部は、インタフェース入口を含み、インタフェース入口は、電気接点の組を含み、及び
患者インタフェースのワイヤの第1の組は、1つ又は複数のセンサとインタフェース入口の電気接点の組間の電気通信を提供する、患者インタフェースが提供される。
【0070】
患者インタフェースは、患者の開口部に封止係合することができる。
【0071】
患者インタフェースは、マスクを含み得る。
【0072】
マスクは、鼻マスクであり得る。
【0073】
マスクは、口マスクであり得る。
【0074】
マスクは、鼻マスクであり得る。
【0075】
マスクは、フルフェイスマスクであり得る。
【0076】
マスクは、クッションを含み得る。
【0077】
1つ又は複数のセンサは、クッションの外面と同一平面上にあり得る。
【0078】
患者インタフェースは、鼻ピローインタフェースを含み得る。
【0079】
患者インタフェースは、気管切開インタフェースを含み得る。
【0080】
1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、患者センサであり得る。パラメータは、患者の生理学的パラメータであり得る。
【0081】
生理学的パラメータは、患者の血液酸素化の尺度であり得る。
【0082】
1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、パルスオキシメータであり得る。
【0083】
パルスオキシメータは、反射型パルスオキシメータであり得る。
【0084】
パルスオキシメータは、透過型パルスオキシメータであり得る。
【0085】
患者インタフェースは、頭部固定アセンブリをさらに含み得る。
【0086】
頭部固定アセンブリは、1つ又は複数のストラップを含む。
【0087】
センサは、患者インタフェースの本体に対して移動可能であり得る。
【0088】
患者インタフェースは、センサアームをさらに含み得、1つ又は複数のセンサは、センサアーム上に位置し得る。
【0089】
センサアームは、それがユーザによって容易に曲げられ得ないように剛性であり得る。
【0090】
センサアームは、それがユーザによって容易に曲げられ得るように変形可能であり得る。センサアームは、ユーザが変形させるとセンサアームが曲がった状態のままであり得るように非弾性変形可能であり得る。センサアームは、弾性変形可能であり得る。
【0091】
センサアームの表面は、表面が患者の皮膚に付着することができるように接着剤を含み得る。
【0092】
センサアームの長さは、調整可能であり得る。
【0093】
センサアームの長さは、伸縮運動を通して調整可能であり得る。
【0094】
頭部固定アセンブリは、ストラップの1つに接続されたセンサマウントをさらに含み得、センサアームは、センサマウントから突出する。
【0095】
センサマウントは、ストラップの1つに移動可能に接続され得る。
【0096】
センサマウントは、ストラップの1つに摺動可能に接続され得る。
【0097】
センサマウントは、ストラップの1つに取外し可能に接続され得る。
【0098】
患者インタフェースは、1つのガス入口導管に接続されたセンサマウントをさらに含み得、センサアームは、センサマウントから突出する。
【0099】
センサマウントは、ガス入口導管に移動可能に接続され得る。
【0100】
センサマウントは、ガス入口導管に摺動可能に接続され得る。
【0101】
センサマウントは、ガス入口導管に取外し可能に接続され得る。
【0102】
センサアームは、センサマウントに対して移動可能であり得る。
【0103】
センサアームは、センサマウントに摺動可能に取り付けられ得る。
【0104】
センサアームは、センサマウントが接続されるストラップ又はガス入口導管の長さに対して平行な方向に摺動することができるように、センサマウントに摺動可能に取り付けられ得る。
【0105】
センサアームは、センサマウントが接続されるストラップ又はガス入口導管の長さに対して横切る方向に摺動することができるように、センサマウントに摺動可能に取り付けられ得る。
【0106】
センサアームは、センサマウントに接続する軸の周りで回転するように構成され得る。
【0107】
患者インタフェースは、患者にクリップで留まるように構成されたセンサクリップをさらに含み得、1つ又は複数のセンサは、センサクリップ上に位置し得る。
【0108】
センサクリップは、患者の耳にクリップで留まるように構成され得る。
【0109】
ガス入口導管は、実質的に剛性であり得る。
【0110】
ガス入口導管は、実質的に可撓性であり得る。
【0111】
ガス入口導管は、患者インタフェースと一体的に形成され得る。
【0112】
ガス入口導管は、患者インタフェースに解放可能に接続され得る。
【0113】
インタフェース入口の電気接点の組は、平坦な表面を含み得、及び
平坦な表面は、インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に垂直である。
【0114】
インタフェース入口の電気接点の組は、ピン及びソケット電気コネクタのピン及び/又はソケットを含み得、ピン及び/又はソケットの長手方向軸は、インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に平行であり得る。
【0115】
インタフェース入口の電気接点の組は、インタフェース入口の残りの部分に対して固定位置にあり得る。
【0116】
患者インタフェースは、患者インタフェース又はガス入口導管の少なくとも一部分の外面を包囲するメッシュ層をさらに含み得、メッシュは、複数の織り合わされたフィラメントを含み得、患者インタフェースのワイヤの第1の組の少なくとも一部分は、メッシュ層のフィラメントと織り合わされ得る。
【0117】
患者インタフェースのワイヤの第1の組の少なくとも一部分は、患者インタフェースの本体、患者インタフェースのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分に埋め込まれ得る。
【0118】
患者インタフェースのワイヤの第1の組の少なくとも一部分は、患者インタフェースの本体、患者インタフェースのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分の外面上に位置し得る。
【0119】
患者インタフェースのワイヤの第1の組の少なくとも一部分は、患者インタフェースの本体、患者インタフェースのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分の内面上に位置し得る。
【0120】
患者インタフェースは、
ワイヤコイルと、
センサからワイヤコイルに延在するワイヤの第2の組と
をさらに含み、
ワイヤの第2の組は、ワイヤコイル内に後退され得、
ワイヤコイルは、ワイヤの第1の組に接続され、及び
1つ若しくは複数のセンサの少なくとも1つ又はセンサは、ワイヤの第2の組の端部に位置する。
【0121】
ワイヤの第2の組は、ワイヤコイル内に自動的に後退することができる。
【0122】
ワイヤの第2の組は、ユーザによるボタン、スイッチ又はレバーの作動時、ワイヤコイル内に後退することができる。
【0123】
ワイヤコイルは、ストラップの1つに取り付けられ得る。
【0124】
ワイヤコイルは、ストラップの1つに取外し可能に取り付けられ得る。
【0125】
ワイヤコイルは、ガス入口導管に取り付けられ得る。
【0126】
ワイヤコイルは、ガス入口導管に取外し可能に取り付けられ得る。
【0127】
本開示の一態様によれば、ガス流を発生させる呼吸補助システムであって、
呼吸補助装置であって、
流れ発生器と、
呼吸補助装置出口と、
コントローラと
を含む呼吸補助装置と、
吸気導管であって、
吸気導管出口を有する患者端部と、
吸気導管入口を有する装置端と
を含む吸気導管と、
先行する記述の任意のものの患者インタフェースと
を含み、
呼吸補助装置出口は、吸気導管入口と空気圧及び電気接続を形成するように構成され、
呼吸補助装置出口は、コントローラと電気通信し、
コントローラは、1つ又は複数のセンサに電力を供給し、1つ又は複数のセンサからデータを受信するように構成される、呼吸補助システムが提供される。
【0128】
流れ発生器は、ブロワであり得る。
【0129】
呼吸補助システムは、ガス流に熱及び/又は湿気を加える加湿器をさらに含み得る。
【0130】
呼吸補助システムは、周囲空気入口をさらに含み得る。
【0131】
呼吸補助システムは、補助ガスの流れを受け取る1つ又は複数の補助ガス入口をさらに含み得る。
【0132】
1つ又は複数の補助ガス入口の少なくとも1つは、酸素入口であり得る。
【0133】
呼吸補助システムは、1つ又は複数の補助ガス入口の少なくとも1つを通る補助ガスの流れを調節する弁をさらに含み得る。
【0134】
弁は、比例弁であり得る。
【0135】
呼吸補助装置は、ガス流の組成を測定する少なくとも1つのガス組成センサを含み得る。
【0136】
1つ又は複数のガス組成センサは、超音波センサシステムを含み得る。
【0137】
コントローラは、
1つ又は複数のガス組成センサからガス流の組成の尺度を受信し、
ガス流の組成の尺度を目標組成と比較し、
2つの値の差に少なくとも部分的に基づいて弁の位置を調整する
ように構成され得る。
【0138】
目標ガス組成は、ユーザによって設定され得る。
【0139】
コントローラは、
1つ又は複数のセンサからパラメータの尺度を受信し、
パラメータの尺度をパラメータの目標値と比較し、
尺度と目標値との差に少なくとも部分的に基づいて目標ガス組成を調整する
ように構成され得る。
【0140】
パラメータの目標値は、ユーザによって設定され得る。
【0141】
パラメータの尺度は、コントローラが、患者が患者インタフェースを使用しているときを決定するために使用され得る。
【0142】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、患者インタフェースが使用されているときに患者の鼻に接触するように構成される、患者インタフェース
を含む患者インタフェースが提供される。
【0143】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、患者インタフェースが使用されているときに患者の上唇に接触するように構成される、患者インタフェース
を含む患者インタフェースが提供される。
【0144】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、患者インタフェースが使用されているときに患者の下唇に接触するように構成される、患者インタフェース
を含む患者インタフェースが提供される。
【0145】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、患者インタフェースが使用されているときに患者の口に接触するように構成される、患者インタフェース
を含む患者インタフェースが提供される。
【0146】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、患者インタフェースが使用されているときに患者の頬に接触するように構成される、患者インタフェース
を含む患者インタフェースが提供される。
【0147】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための患者インタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する患者インタフェースであって、
患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、患者インタフェースが使用されているときに患者の頸部に接触するように構成される、患者インタフェース
を含む患者インタフェースが提供される。
【0148】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される、本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、
本体は、上面及び後面をさらに含み、後面は、鼻カニューレインタフェースの使用時に患者に隣接し、
1つ又は複数のセンサの外面は、上面又は後面と同一平面上にある、鼻カニューレ
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0149】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される、本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、1つ又は複数のセンサは、鼻カニューレの本体の外面の下方に埋め込まれる、鼻カニューレ
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0150】
1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、患者センサであり得る。パラメータは、患者の生理学的パラメータであり得る。
【0151】
パラメータは、患者の血液酸素化の尺度であり得る。
【0152】
少なくとも1つのプロングは、患者の1つ又は複数の鼻孔に受け入れられるように構成され得る。
【0153】
少なくとも1つのプロングの1つ又は複数は、患者の鼻孔の1つとシールを形成するように構成され得る。
【0154】
少なくとも1つのプロングの1つ又は複数は、非密封式に患者の鼻孔の1つに受け入れられるように構成され得る。
【0155】
鼻カニューレは、頭部固定アセンブリをさらに含み得る。
【0156】
頭部固定アセンブリは、1つ又は複数のストラップを含み得る。
【0157】
頭部固定アセンブリは、1つ又は複数の顔面パッドを含み得る。
【0158】
その又は各顔面パッドは、患者の皮膚に付着する接着面を含み得る。
【0159】
その又は各顔面パッドは、2つの別個のパッチを含み得る。
【0160】
2つの別個のパッチは、取外し可能に結合され得る。
【0161】
鼻カニューレは、サイドアームの対をさらに含み得る。
【0162】
サイドアームの対は、鼻カニューレの本体と一体であり得る。
【0163】
頭部固定アセンブリは、サイドアームに接続され得る。
【0164】
顔面パッドは、サイドアーム上に位置し得る。
【0165】
患者センサの外面は、上面と同一平面上にあり得、上面は、患者接触面であり得るか、又は患者センサの外面は、後面と同一平面上にあり得、後面は、患者接触面であり得る。
【0166】
1つ又は複数のセンサは、パルスオキシメータであり得る。
【0167】
パルスオキシメータは、反射型パルスオキシメータであり得る。
【0168】
鼻カニューレは、ベース部分から延在する第2のプロングをさらに含み得る。
【0169】
1つ又は複数のセンサは、2つのプロング間に位置し得る。
【0170】
少なくとも1つのプロングは、鼻カニューレの本体の前記上面から延在し得、及び1つ又は複数のセンサは、前記上面上に位置し得る。
【0171】
1つ又は複数のセンサは、鼻カニューレインタフェースが使用されている間、患者の鼻柱に接触するように配置され得る。
【0172】
少なくとも1つのプロングは、鼻カニューレの本体の上面から延在し得、及び1つ又は複数のセンサは、前記上面に隣接する本体の表面上に位置し得る。
【0173】
1つ又は複数のセンサは、鼻カニューレインタフェースが使用されている間、患者の上唇に接触するように鼻カニューレの本体上に位置決めされ得る。
【0174】
鼻カニューレインタフェースは、
ガス流源からガス流を受け取るためのガス入口導管であって、ガス流路の少なくとも一部分を画定するガス入口導管と、
ガス入口導管からガス流を受け取り、且つガス流を少なくとも1つのプロングの方に向けるためのインタフェースコネクタと
をさらに含み得る。
【0175】
鼻カニューレインタフェースは、ワイヤの組をさらに含み得、ガス入口導管は、患者端部及び遠位端部をさらに含み、
患者端部は、インタフェースコネクタに接続され、
遠位端部は、インタフェース入口を含み、インタフェース入口は、電気接点の組を含み、及び
鼻カニューレインタフェースのワイヤの組は、1つ又は複数のセンサとインタフェース入口の電気接点の組との間の電気通信を提供する。
【0176】
インタフェース入口の電気接点の組は、平坦な表面を含み得、平坦な表面は、インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に垂直であり得る。
【0177】
インタフェース入口の電気接点の組は、ピン及びソケット電気コネクタのピン及び/又はソケットを含み得、ピン及び/又はソケットの長手方向軸は、インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に平行であり得る。
【0178】
インタフェース入口の電気接点の組は、インタフェース入口の残りの部分に対して固定位置にあり得る。
【0179】
鼻カニューレインタフェースは、鼻カニューレ又はガス入口導管の少なくとも一部分の外面を包囲するメッシュ層をさらに含み得、メッシュは、複数の織り合わされたフィラメントを含み得、鼻カニューレインタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、メッシュ層のフィラメントと織り合わされ得る。
【0180】
鼻カニューレインタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、鼻カニューレの本体、鼻カニューレのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分に埋め込まれ得る。
【0181】
鼻カニューレインタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、鼻カニューレの本体、鼻カニューレのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分の外面上に位置し得る。
【0182】
鼻カニューレインタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、鼻カニューレの本体、鼻カニューレのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分の内面上に位置し得る。
【0183】
本開示の一態様によれば、ガス流を発生させる呼吸補助システムであって、
呼吸補助装置であって、
流れ発生器と、
呼吸補助装置出口と、
コントローラと
を含む呼吸補助装置と、
吸気導管であって、
吸気導管出口を有する患者端部と、
吸気導管入口を有する装置端と
を含む吸気導管と、
先行する記述の任意のものの患者インタフェースと
を含み、
呼吸補助装置出口は、吸気導管入口と空気圧及び電気接続を形成するように構成され、
呼吸補助装置出口は、コントローラと電気通信し、
コントローラは、1つ又は複数のセンサに電力を供給し、1つ又は複数のセンサからデータを受信するように構成される、呼吸補助システムが提供される。
【0184】
流れ発生器は、ブロワであり得る。
【0185】
呼吸補助システムは、ガス流に熱及び/又は湿気を加える加湿器をさらに含み得る。
【0186】
呼吸補助システムは、周囲空気入口をさらに含み得る。
【0187】
呼吸補助システムは、補助ガスの流れを受け取る少なくとも1つの補助ガス入口をさらに含み得る。
【0188】
呼吸補助システムは、少なくとも1つの補助ガス入口を通る補助ガスの流れを調節する弁をさらに含み得る。
【0189】
弁は、比例弁であり得る。
【0190】
少なくとも1つの補助ガス入口は、酸素入口であり得る。
【0191】
呼吸補助装置は、ガス流の組成を測定する少なくとも1つのガス組成センサを含み得る。
【0192】
少なくとも1つのガス組成センサは、超音波センサシステムを含み得る。
【0193】
コントローラは、
少なくとも1つのガス組成センサからガス流の組成の尺度を受信し、
ガス流の組成の尺度を目標ガス組成と比較し、
2つの値の比較に少なくとも部分的に基づいて弁の位置を調整する
ように構成され得る。
【0194】
目標ガス組成は、ユーザによって設定され得る。
【0195】
コントローラは、
1つ又は複数のセンサからパラメータの尺度を受信し、
パラメータの尺度をパラメータの目標値と比較し、
尺度と目標値との比較に少なくとも部分的に基づいて目標ガス組成を調整する
ように構成され得る。
【0196】
目標パラメータは、ユーザによって設定され得る。
【0197】
パラメータの尺度は、コントローラが、患者が患者インタフェースを使用しているときを決定するために使用され得る。
【0198】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
患者の皮膚上に配置されるように構成され、且つ少なくとも1つのパラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと、
ガス流路の少なくとも一部を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される、本体
を含む鼻カニューレと
を含み、1つ又は複数のセンサは、鼻カニューレの本体に対して移動可能である、鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0199】
鼻カニューレインタフェースは、ガス流源からガス流を受け取るためのガス入口導管をさらに含み得、ガス入口導管は、ガス流路の少なくとも一部分を画定し、且つ患者端部及び遠位端部を含む。
【0200】
鼻カニューレインタフェースは、ワイヤの第1の組をさらに含み得る。
【0201】
鼻カニューレは、ガス入口導管からガス流を受け取り、且つガス流を患者の方に向けるためのインタフェースコネクタをさらに含み得る。
【0202】
患者端部は、インタフェースコネクタに接続され得る。
【0203】
遠位端部は、インタフェース入口を含み得、インタフェース入口は、電気接点の組を含む。
【0204】
鼻カニューレインタフェースのワイヤの第1の組は、1つ又は複数のセンサとインタフェース入口の電気接点の組との間の電気通信を提供することができる。
【0205】
患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流源からガス流を受け取るためのガス入口導管であって、ガス流路の少なくとも一部分を画定し、且つ患者端部及び遠位端部を含むガス入口導管と、
ワイヤの第1の組と、
患者の皮膚上に配置されるように構成され、且つ少なくとも1つのパラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される、本体と、
ガス入口導管からガス流を受け取り、且つガス流を少なくとも1つのプロングの方に向けるためのインタフェースコネクタと
を含む鼻カニューレと
を含み、
患者端部は、インタフェースコネクタに接続され、
遠位端部は、インタフェース入口を含み、インタフェース入口は、電気接点の組を含み、及び
鼻カニューレインタフェースのワイヤの第1の組は、1つ又は複数のセンサとインタフェース入口の電気接点の組との間の電気通信を提供する、鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0206】
少なくとも1つのプロングは、患者の1つ又は複数の鼻孔に受け入れられるように構成され得る。
【0207】
少なくとも1つのプロングは、患者の鼻孔の1つとシールを形成するように構成され得る。
【0208】
少なくとも1つのプロングは、非密封式に患者の鼻孔の1つに受け入れられるように構成され得る。
【0209】
鼻カニューレインタフェースは、ベース部分から延在する第2のプロングをさらに含み得る。
【0210】
1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、患者センサであり得る。パラメータは、患者の生理学的パラメータであり得る。
【0211】
生理学的パラメータは、患者の血液酸素化の尺度であり得る。
【0212】
1つ又は複数のセンサの少なくとも1つは、パルスオキシメータであり得る。
【0213】
パルスオキシメータは、反射型パルスオキシメータであり得る。
【0214】
パルスオキシメータは、透過型パルスオキシメータであり得る。
【0215】
鼻カニューレの本体は、サイドアームの対をさらに含む。
【0216】
鼻カニューレインタフェースは、頭部固定アセンブリをさらに含み得る。
【0217】
頭部固定アセンブリは、サイドアームに接続され得る。
【0218】
頭部固定アセンブリは、1つ又は複数のストラップを含み得る。
【0219】
センサは、鼻カニューレインタフェースの本体に対して移動可能であり得る。
【0220】
鼻カニューレインタフェースは、センサアームをさらに含み得、1つ又は複数のセンサは、センサアーム上に位置し得る。
【0221】
センサアームは、それがユーザによって容易に曲げられ得ないように剛性であり得る。
【0222】
センサアームは、それがユーザによって容易に曲げられ得るように弾性変形可能であり得る。
【0223】
センサアームの表面は、表面が患者の皮膚に付着することができるように接着剤を含み得る。
【0224】
センサアームの長さは、調節可能であり得る。
【0225】
ンサアームの長さは、伸縮運動を通して調節可能であり得る。
【0226】
頭部固定アセンブリは、ストラップの1つに接続されたセンサマウントをさらに含み得、センサアームは、センサマウントから突出する。
【0227】
センサマウントは、ストラップの1つに移動可能に接続され得る。
【0228】
ンサマウントは、ストラップの1つに摺動可能に接続され得る。
【0229】
センサマウントは、ストラップの1つに取外し可能に接続され得る。
【0230】
鼻カニューレインタフェースは、1つのガス入口導管に接続されたセンサマウントをさらに含み得、センサアームは、センサマウントから突出する。
【0231】
センサマウントは、ガス入口導管に移動可能に接続され得る。
【0232】
センサマウントは、ガス入口導管に摺動可能に接続され得る。
【0233】
センサマウントは、ガス入口導管に取外し可能に接続され得る。
【0234】
センサアームは、センサマウントに対して移動可能であり得る。
【0235】
センサアームは、センサマウントに摺動可能に取り付けられ得る。
【0236】
センサアームは、センサマウントが接続されるストラップ又はガス入口導管の長さに対して平行な方向に摺動することができるように、センサマウントに摺動可能に取り付けられ得る。
【0237】
センサアームは、センサマウントが接続されるストラップ又はガス入口導管の長さに対して横切る方向に摺動することができるように、センサマウントに摺動可能に取り付けられ得る。
【0238】
センサアームは、それがセンサマウントに接続する軸の周りで回転するように構成され得る。
【0239】
鼻カニューレインタフェースは、患者にクリップで留まるように構成されたセンサクリップをさらに含み得、1つ又は複数のセンサは、センサクリップ上に位置し得る。
【0240】
センサクリップは、患者の耳にクリップで留まるように構成され得る。
【0241】
ガス入口導管は、実質的に剛性であり得る。
【0242】
ガス入口導管は、実質的に可撓性であり得る。
【0243】
ガス入口導管は、鼻カニューレと一体的に形成され得る。
【0244】
ガス入口導管は、鼻カニューレに解放可能に接続され得る。
【0245】
インタフェース入口の電気接点の組は、平坦な表面を含み得、及び
平坦な表面は、インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に垂直である。
【0246】
インタフェース入口の電気接点の組は、ピン及びソケット電気コネクタのピン及び/又はソケットを含み得、及び
ピン及び/又はソケットの長手方向軸は、インタフェース入口の内腔の長手方向軸に対して実質的に平行であり得る。
【0247】
インタフェース入口の電気接点の組は、インタフェース入口の残りの部分に対して固定位置にあり得る。
【0248】
鼻カニューレインタフェースは、鼻カニューレ又はガス入口導管の少なくとも一部分の外面を包囲するメッシュ層をさらに含み得、
メッシュは、複数の織り合わされたフィラメントを含み得、
鼻カニューレインタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、メッシュ層のフィラメントと織り合わされ得る。
【0249】
鼻カニューレインタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、鼻カニューレの本体、鼻カニューレのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分に埋め込まれ得る。
【0250】
鼻カニューレインタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、鼻カニューレの本体、鼻カニューレのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分の外面上に位置し得る。
【0251】
鼻カニューレインタフェースのワイヤの組の少なくとも一部分は、鼻カニューレの本体、鼻カニューレのインタフェースコネクタ又はガス入口導管の少なくとも一部分の内面上に位置し得る。
【0252】
鼻カニューレインタフェースは、
ワイヤコイルと、
センサからワイヤコイルまで延在するワイヤの第2の組と
をさらに含み得、
ワイヤの第2の組は、ワイヤコイル内に後退され得、
ワイヤコイルは、ワイヤの第1の組に接続され、及び
1つ若しくは複数のセンサの少なくとも1つ又はセンサは、ワイヤの第2の組の端部に位置する。
【0253】
ワイヤの第2の組は、ワイヤコイル内に自動的に後退することができる。
【0254】
ワイヤの第2の組は、ユーザによるボタン、スイッチ又はレバーの作動時、ワイヤコイル内に後退することができる。
【0255】
ワイヤコイルは、ストラップの1つに取り付けられ得る。
【0256】
ワイヤコイルは、ストラップの1つに取外し可能に取り付けられ得る。
【0257】
ワイヤコイルは、ガス入口導管に取り付けられ得る。
【0258】
ワイヤコイルは、ガス入口導管に取外し可能に取り付けられ得る。
【0259】
鼻カニューレインタフェースは、1つ又は複数のセンサが誘導結合を介して1つ又は複数のセンサワイヤに接続されるように構成され得る。例えば、1つ又は複数のセンサは、誘導結合を介してガス送達導管内の1つ又は複数のセンサワイヤに接続されるように構成され得る。こうした結合により、物理的な電気コネクタ及び露出した電気接点の必要性を回避することができる。
【0260】
本開示の別の態様によれば、患者インタフェースのためのヘッドギアであって、
ユーザ上での患者インタフェースの保持又は安定化を支援するための、ヘッドギアの一部を形成するストラップと、
ストラップを患者インタフェースに接続するための、ストラップの第1の端部分における第1のコネクタと、
第1のコネクタを封入するように適合され、且つ使用時にコネクタのユーザの皮膚との直接的な接触を最小限にするために、ユーザの頬とコネクタとの間に位置するように適合された表面領域を有する第1の頬係合部材と
を含み、1つ又は複数のセンサは、患者の皮膚上に又はそれに隣接して配置されるように構成され、且つ少なくとも1つのパラメータを測定するように構成され、1つ又は複数のセンサは、第1の頬係合部材上に取り付けられる、ヘッドギアが提供される。
【0261】
ヘッドギアは、ストラップを患者インタフェースに接続するための、ストラップの第2の反対側の端部分における第2のコネクタと、第2のコネクタを封入するように構成され、且つ使用時にコネクタのユーザの皮膚との直接的な接触を最小限にするために、ユーザの他方の頬との間に位置するように適合された表面領域を有する第2の頬係合部材とをさらに含み得る。
【0262】
各頬係合部材は、それぞれのコネクタの周囲に取外し可能に結合するように構成され得る。
【0263】
各頬係合部材の表面領域は、それぞれのコネクタの材料よりも実質的に軟質である材料を含む。
【0264】
各頬係合部材の表面領域は、ユーザの顔面上での患者インタフェースの保持又は安定化を支援するために、それぞれのコネクタよりも相対的に高摩擦の表面材料を含み得る。
【0265】
材料は、熱可塑性エラストマーであり得る。
【0266】
各頬係合部材の表面領域は、患者インタフェースにより隣接するそれぞれの頬係合部材の端部において、患者インタフェースからより遠い頬部材の反対側の端部の表面積よりも広い表面積の表面であり得る。
【0267】
各頬係合部材の表面領域は、相対的により広い端部から相対的により小さい端部へとテーパ状であり得る。
【0268】
各頬係合部材は、スリーブであって、その中にそれぞれのコネクタを受入れ可能に保持するように構成されたスリーブであり得る。
【0269】
スリーブは、それぞれのコネクタの周囲に取外し可能に結合するように構成され得る。
【0270】
コネクタは、スリーブ内の通路を通して延在するように適合され得る。
【0271】
センサは、1つ又は複数のセンサワイヤに接続され得、1つ又は複数のセンサワイヤは、スリーブ内の通路を通して延在する。
【0272】
各コネクタは、使用時にユーザの頬に隣接して位置するように適合された領域において、それぞれのスリーブによって実質的に収容され得る。
【0273】
各スリーブは、それぞれの頬の輪郭を補完するように、スリーブの長さの少なくとも一部分に沿って湾曲し得る。
【0274】
各コネクタは、それぞれの頬に隣接して位置するように適合されたコネクタの長さの少なくとも一部分に沿って湾曲し得る。
【0275】
コネクタは、湾曲した輪郭を有するように予め形成され得る。
【0276】
各スリーブは、湾曲した輪郭を有するように予め形成され得る。
【0277】
各スリーブは、それぞれのコネクタを封入するときに湾曲し得る。
【0278】
各コネクタは、患者インタフェースと解放可能に接続するためのクリップを含む。
【0279】
各コネクタは、所定の位置になると、それぞれの頬係合部材と摩擦係合されるか又は機械的に係合され得る。
【0280】
1つ又は複数のセンサは、スリーブ上に取り付けられ得る。
【0281】
1つ又は複数のセンサは、頬部材に取外し可能に取り付けられ得る。
【0282】
1つ又は複数のセンサの外面は、頬部材の表面領域と同一平面上にあり得る。
【0283】
本開示の一態様によれば、ガス流を発生させる呼吸補助システムであって、
呼吸補助装置であって、
流れ発生器と、
呼吸補助装置出口と、
コントローラと
を含む呼吸補助装置と、
吸気導管であって、
吸気導管出口を有する患者端部と、
吸気導管入口を有する装置端と
を含む吸気導管と、
先行する記述の任意のものの鼻カニューレインタフェース又はヘッドギアと
を含み、
呼吸補助装置出口は、吸気導管入口と空気圧及び電気接続を形成するように構成され、
呼吸補助装置出口は、コントローラと電気通信し、
コントローラは、1つ又は複数のセンサに電力を供給し、1つ又は複数のセンサからデータを受信するように構成される、呼吸補助システムが提供される。
【0284】
流れ発生器は、ブロワであり得る。
【0285】
呼吸補助システムは、ガス流に熱及び/又は湿気を加える加湿器をさらに含み得る。
【0286】
呼吸補助システムは、周囲空気入口をさらに含み得る。
【0287】
呼吸補助システムは、補助ガスの流れを受け取る少なくとも1つの補助ガス入口をさらに含み得る。
【0288】
1つ又は複数補助ガス入口の少なくとも1つは、酸素入口であり得る。
【0289】
呼吸補助システムは、1つ又は複数の補助ガス入口の少なくとも1つを通る補助ガスの流れを調節する弁をさらに含み得る。
【0290】
弁は、比例弁であり得る。
【0291】
呼吸補助装置は、ガス流の組成を測定する1つ又は複数のガス組成センサを含み得る。
【0292】
1つ又は複数のガス組成センサは、超音波センサシステムを含み得る。
【0293】
コントローラは、
1つ又は複数のガス組成センサからガス流の組成の尺度を受信し、
ガス流の組成の尺度を目標ガス組成と比較し、
2つの値の差に少なくとも部分的に基づいて弁の位置を調整する
ように構成され得る。
【0294】
目標ガス組成は、ユーザによって設定され得る。
【0295】
コントローラは、
1つ又は複数のセンサからパラメータの尺度を受信し、
パラメータの尺度をパラメータの目標値と比較し、
尺度と目標値との差に少なくとも部分的に基づいて目標ガス組成を調整する
ように構成され得る。
【0296】
パラメータの目標値は、ユーザによって設定され得る。
【0297】
パラメータの尺度は、コントローラが、患者が鼻カニューレインタフェースを使用しているときを決定するために使用され得る。
【0298】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定し、且つベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体を含む鼻カニューレであって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成され、本体は、横方向マウントを含む、鼻カニューレと、
上記記述の任意の1つによるヘッドギアであって、ヘッドギアの第1のコネクタは、本体の横方向マウントに接続される、ヘッドギアと
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0299】
本体は、プロングの対間に位置決めされた凹部を含み得、プロングは、本体から延在する。センサは、プロング間の凹部内に位置し得る。
【0300】
鼻カニューレインタフェースは、本体の開口部内に受け入れられるマニホールド部分(すなわち顔面取付部分)を含み得、マニホールド部分は、くぼみを含み、マニホールドが本体に挿入されるとき、マニホールド部分のくぼみは、本体の凹部と整列する。
【0301】
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレを含む、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ベース部分と、ベース部分から延在するプロングの対とを有する本体であって、プロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される、本体、
ガス源からガスの流れを受け入れるためのガス入口と、本体のプロングにガスの流れを送出するためのガス出口とを含むガス流マニホールド部分
を含み、鼻カニューレインタフェースは、パラメータを測定するように構成された患者センサを含み、患者センサは、プロング間に位置決めされ、本体は、患者の顔面に隣接する凹部を含む、鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0302】
患者センサは、パルスオキシメータを含み得る。
【0303】
鼻カニューレインタフェースは、複数の患者センサを含み得る。
【0304】
ガス流マニホールド部分は、プロングと、凹部内に位置決めされたセンサとの間に凹状部分を含み得、及び
鼻カニューレは、本体の開口部内に受け入れられたマニホールド部分(すなわち顔面取付部分)をさらに含み、マニホールド部分は、くぼみを含み、マニホールドが本体に挿入されるとき、マニホールド部分のくぼみは、本体の凹部と整列する。
【0305】
本開示の一態様によれば、鼻カニューレインタフェースであって、ベース部分と、ベース部分から延在し、ユーザの鼻孔の少なくとも1つに適合することができる少なくとも1つの鼻プロングとを有する顔面取付部分と、
ガス源からガスの流れを受け取るためのガス入口と、ガスの流れを顔面取付部分の少なくとも1つの鼻プロングに送出するためのガス出口とを有するガス流マニホールド部分であって、マニホールドの出口を顔面取付部分の少なくとも1つの鼻プロングに流体接続するために顔面取付部分のベース部分によって受け入れられるように適合され、凹部をさらに含み、患者センサは、凹部内に位置決めされる、ガス流マニホールド部分と
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0306】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される、本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、鼻カニューレインタフェースが使用されているときに患者の鼻に接触するように構成される、鼻カニューレ
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0307】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される、本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、鼻カニューレインタフェースが使用されているときに患者の上唇に接触するように構成される、鼻カニューレ
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0308】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される、本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、鼻カニューレインタフェースが使用されているときに患者の下唇に接触するように構成される、鼻カニューレ
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0309】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、鼻カニューレインタフェースが使用されているときに患者の口に接触するように構成される、鼻カニューレ
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0310】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、鼻カニューレインタフェースが使用されているときに患者の頬に接触するように構成される、鼻カニューレ
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0311】
本開示の一態様によれば、患者にガス流を供給するための鼻カニューレインタフェースであって、
ガス流路の少なくとも一部分を画定する鼻カニューレであって、
ベース部分と、ベース部分から延在する少なくとも1つのプロングとを有する本体であって、少なくとも1つのプロングは、ガス流を患者の開口部に向けるように構成される本体と、
パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサと
を含み、センサは、鼻カニューレインタフェースが使用されているときに患者の頸部に接触するように構成される、鼻カニューレ
を含む鼻カニューレインタフェースが提供される。
【0312】
図面を通して、参照番号を再使用して、参照要素間の全体的な対応関係を示す場合がある。図面は、本明細書に記載する実施形態例を説明するために提供されるものであり、本開示の範囲を限定することを意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0313】
図1】呼吸補助装置を図形式で示す。
図2図1の呼吸補助装置で使用される閉ループ制御システムの概略図を示す。
図3】本開示の一態様による、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図4】本開示の一態様による鼻カニューレの部分正面図を示す。
図5図4の鼻カニューレの分解図を示す。
図6】本開示の一態様による鼻カニューレの本体の正面図を示す。
図7】患者センサを含む、図6の鼻カニューレの本体の背面図を示す。
図8】患者センサの代替配置を含む、図6の鼻カニューレの本体の背面図を示す。
図9】患者センサのさらなる代替配置を含む、図6の鼻カニューレの本体の背面図を示す。
図10】患者センサのさらなる代替配置を含む、図6の鼻カニューレの本体の背面から直接見た図を示す。
図11】本開示の一態様による、顔面パッドを含む鼻カニューレの本体の代替構成の正面斜視図を示す。
図12図11の鼻カニューレの本体の背面から直接見た図を示す。
図13】本開示の一態様による、二部材顔面パッドを含む鼻カニューレの本体の代替構成の正面斜視図を示す。
図14図13の鼻カニューレの側面図を示す。
図15図13の鼻カニューレの分解図を示す。
図16】本開示の一態様による患者センサの代替構成を含む、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図17図16のセクションBの拡大図を示す。
図18】本開示の一態様による患者センサの代替構成を含む、患者に結合された鼻カニューレを示す。
図19図15のセクションBの拡大図を示す。
図20】本開示の一態様による患者センサの代替構成を含む、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図21図19のセクションBの拡大図を示す。
図22図20及び図21の患者センサの可動範囲を示す。
図23図20及び図21の患者センサのさらなる可動範囲を示す。
図24図20及び図21の患者センサのさらなる可動範囲を示す。
図25図20及び図21の患者センサのさらなる可動範囲を示す。
図26図26図28は、本開示の一態様による、ワイヤコイルの代替配置を含む、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図27図26図28は、本開示の一態様による、ワイヤコイルの代替配置を含む、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図28図26図28は、本開示の一態様による、ワイヤコイルの代替配置を含む、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図29図27のセクションDの拡大図を示す。
図30図30図32は、本開示の一態様による、ワイヤコイルを含む、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図31図30図32は、本開示の一態様による、ワイヤコイルを含む、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図32図30図32は、本開示の一態様による、ワイヤコイルを含む、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図33】本開示の一態様による、前頭部ストラップ上の患者センサを含む、患者で使用中の鼻カニューレを示す。
図34】本開示の一態様による、前頭部ストラップ上の患者センサを含む、患者で使用中のマスクアセンブリを示す。
図35】本開示の一態様による、ネックストラップ上の患者センサを含む、患者で使用中の気管切開インタフェースを示す。
図36】本開示の一態様による、ネックバンド上の患者センサを含む、患者で使用中の気管切開インタフェースを示す。
図37A図37A及び図36Bは、本開示による別の鼻カニューレの斜視図及び分解斜視図をそれぞれ示し、図37Bは、鼻カニューレのヘッドギアの斜視図を示す。
図37B図37A及び図36Bは、本開示による別の鼻カニューレの斜視図及び分解斜視図をそれぞれ示し、図37Bは、鼻カニューレのヘッドギアの斜視図を示す。
図37C図37A及び図36Bは、本開示による別の鼻カニューレの斜視図及び分解斜視図をそれぞれ示し、図37Bは、鼻カニューレのヘッドギアの斜視図を示す。
図38A図38A及び図38Bは、鼻カニューレとヘッドギアとの接続部の拡大斜視図を示し、ヘッドギアのスリーブの好ましい形態を示す。
図38B図38A及び図38Bは、鼻カニューレとヘッドギアとの接続部の拡大斜視図を示し、ヘッドギアのスリーブの好ましい形態を示す。
図39A図39A及び図39Bは、本開示による鼻カニューレの保持クリップの拡大斜視図を示す。
図39B図39A及び図39Bは、本開示による鼻カニューレの保持クリップの拡大斜視図を示す。
図39C図39A及び図39Bは、本開示による鼻カニューレの保持クリップの拡大斜視図を示す。
図40A図40A図40Cは、本開示による鼻カニューレに接続するヘッドギアコネクタの拡大斜視図を示す。
図40B図40A図40Cは、本開示による鼻カニューレに接続するヘッドギアコネクタの拡大斜視図を示す。
図40C図40A図40Cは、本開示による鼻カニューレに接続するヘッドギアコネクタの拡大斜視図を示す。
図41A図41A及び図41Bは、図40A及び図40Bに対応する断面図をそれぞれ示す。
図41B図41A及び図41Bは、図40A及び図40Bに対応する断面図をそれぞれ示す。
図42】本開示による鼻カニューレの別の実施形態の斜視図である。
図43図42の鼻カニューレのマニホールド部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0314】
本明細書では、呼吸補助システム及びそうしたシステムのための患者インタフェースのいくつかの実施形態及び例について記載する。当業者であれば、本開示が、具体的に開示する実施形態及び/又は使用並びにそれらの明らかな変更形態及び均等物を越えて広がることを理解するであろう。したがって、本明細書に開示する開示の範囲は、本明細書に記載する任意の特定の実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
【0315】
様々な健康状態及び疾患を患っている患者は、呼吸補助から利益を得ることができる。例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎、喘息、気管支肺異形成症、心不全、嚢胞性線維症、睡眠時無呼吸、肺疾患、呼吸器系の外傷、急性呼吸困難、術前及び術後の酸素送達を受けること及び他の状態又は疾患等の状態にある患者は、呼吸補助から利益を得ることができる。患者に呼吸補助を提供する一環として、患者の健康をモニタリングする目的で、患者の1つ又は複数の生理学的パラメータを、患者センサによって測定することができる。患者センサは、心拍数及び血中酸素飽和度(SpO)に関する情報を提供するパルスオキシメータであり得る。
【0316】
患者に呼吸補助、特に酸素補充療法を提供する場合、患者の健康状態をモニタリングする一般的な方法は、患者のSpOが過度に(例えば、通常約90%未満に)低下しないことを確実にすることである。しかしながら、患者に過剰な酸素を供給することは、患者の血液を過剰に酸素化する可能性があり、同様に危険であると考えられる。一般に、患者のSpOは、約80%~約99%、好ましくは約92%~約96%の範囲で維持されるが、これらの範囲は、患者の状態により、且つ/又は患者ごとに異なる可能性がある。
【0317】
呼吸数、肺の一回換気量、心拍数、活動レベル、身長、体重、年齢、性別及び他の因子等の様々な患者因子に起因して、各患者に対して目標範囲内のSpO反応を一貫して達成することができる、処方される補助酸素のレベルは、1つではない。個々の患者は、目標とするSpOを達成するために正しいFdOを受けることを確実にするために、患者に送達される酸素の分画(FdO)が定期的にモニタリング及び調整される必要がある。正確で一貫性のあるSpOを達成することは、様々な健康状態又は疾患を持つ患者を治療する際の重要な因子である。さらに、これらの健康問題がある患者は、酸素飽和度を自動的に制御するシステムから利益を見出すことができる。本開示は、高速且つ正確な酸素飽和度制御を必要とする広範囲の患者に適用可能である。
【0318】
患者に送達される酸素の分画(FdO)は、手動で制御することができる。例えば、ユーザは、酸素供給弁を手動で調節して、患者に送達される酸素の流量又は濃度を変更することができる。ユーザは、パルスオキシメータ等の患者モニタを使用して、患者のSpOレベルを確定することができる。SpO測定値は、呼吸補助装置10に又はパルスオキシメータ自体に表示することができる。ユーザは、患者のSpOレベルが確定されたレベルに達するまで、患者に送達される酸素の量を手動で調整し続けることができる。
【0319】
呼吸補助システムの一部として患者センサが使用される場合、ユーザは、患者センサを患者に取り付ける必要がある。これにより、呼吸補助システムをセットアップするのに必要なすでに大きい可能性のある作業のセットに、ユーザに要求される別の作業が追加される。さらに、別個の患者センサにより、不正確な測定につながるセンサの誤った取付け及び/又は使用中のセンサの落下等の問題が引き起こされる可能性がある。
【0320】
そのため、患者センサを組み込んだ患者インタフェースは、ユーザの作業量を増加させることなく、患者センサの使用を可能にする。これには、1人の臨床医が多くの患者に対応する必要がある可能性がある病院環境において、利益がある可能性がある。さらに、これには、家庭環境においても、これらの作業を自身で実施する必要がある可能性がある患者に対してセットアッププロセスが簡略化されるため、利益がある可能性がある。さらに、患者インタフェースに患者センサを組み込むことは、患者センサの正確な向きを確保するのに役立ち、使用中に患者センサが落下するのを防止する。
【0321】
本開示は、導管ヒータを参照するが、これは広義の用語であり、当業者にとってその通常の且つ慣用の意味が与えられるべきであり(すなわち特別な又はカスタマイズされた意味に限定されるべきではない)、限定なしに、1つ又は複数のヒータストリップ、1つ又は複数のヒータ線及び/又は電力が供給されると熱を生成する1つ又は複数の導電性素子を含む。こうした導管ヒータの例としては、導電性金属(例えば、銅)で作製されたワイヤ、導電性ポリマー、導管の表面に印刷された導電性インク、導管上にトラックを作成するために使用される導電性材料等が挙げられる。
【0322】
さらに、本開示は、ガス送達に関連して、導管、リム及び医療用導管を参照する。例えば、導管は、広義の用語であり、当業者にとってその通常の且つ慣用の意味が与えられるべきであり、限定なしに、円筒状及び非円筒状の通路等、種々の断面を有する通路を含む。
【0323】
開示するシステム、装置及び医療用導管は、連続、可変又は二相性(バイレベル)の気道陽圧(PAP)療法又は高流量若しくは低流量の酸素療法等の他の形態の呼吸補助を提供するように構成された呼吸回路においても、使用することができる。呼吸回路は、例えば、ガス供給部から患者インタフェースまでの(すべての構成要素を含む)吸気ガス経路を最低限含む、吸気回路を含み得る。
【0324】
呼吸補助システムは、図1に示すように、呼吸補助装置10と、センサが組み込まれる患者インタフェースとを含み得る。呼吸補助装置10は、例えばハイフロー療法を提供するように構成され得る。呼吸補助装置10は、モータ/インペラ配置(例えば、ブロワ)の形態である等の流れ発生器11と、任意選択的な加湿器12と、コントローラ13と、(例えば、ディスプレイ及びボタン、タッチスクリーン等の入力デバイスを含む)ユーザインタフェース14とを収容する主ハウジング100を含み得る。加湿器は、ヒータプレート等の加熱素子を含み、且つ加湿チャンバを受け入れるように構成された、ヒータベイを含み得る。使用時、加湿チャンバは、加熱素子から熱を受け取り、加湿チャンバ内に収容された水体の温度を上昇させる。ガス流は水体の上を通過して、ガス流に熱及び湿気が加えられる。
【0325】
コントローラ13は、装置の動作を制御するように構成又はプログラムすることができる。例えば、コントローラは、限定されないが、患者に送達するガスの流れ(ガス流)を生成するように流れ発生器11を動作させること、発生したガス流を加湿及び/又は加熱するように加湿器12(存在する場合)を動作させること、流れ発生器への酸素の流れを制御すること、装置10の再構成及び/又はユーザが規定した動作のためにユーザインタフェース14からユーザ入力を受け取ること並びにユーザに情報を(例えば、ディスプレイ上で)出力すること等、装置の構成要素を制御することができる。ユーザは、患者、医療専門家又は本装置の使用に関心のある他の任意の人であり得る。本明細書で用いる場合の「ガス流」は、周囲空気の流れ、実質的に100%の酸素を含む流れ、周囲空気及び酸素の何らかの組合せを含む流れ等、呼吸補助(breathing assistance)又は呼吸補助装置10で使用することができるガスの任意の流れを指し得る。
【0326】
呼吸補助装置10のハウジング100内のガス流出口21に吸気導管16が一端で結合される。代替構成では、吸気導管16は、加湿器12のガス流出口に、一端において結合される。吸気導管16は、1つ又は複数の鼻プロング18を含む本体19を有する非密閉鼻カニューレ等の患者インタフェース17に、別の端部において結合される。さらに又は代わりに、吸気導管16は、フェイスマスク、鼻マスク、鼻ピローマスク、気管内チューブ、気管切開インタフェース等に結合することができる。呼吸補助装置10によって発生するガス流は、加湿して、カニューレ17を通して吸気導管16を介して患者に送達することができる。吸気導管16は、患者まで通過するガス流を加熱する1つ又は複数のヒータ線16a等、導管ヒータを有することができる。導管ヒータは、コントローラ13の制御下にあり得る。呼吸補助装置10、吸気導管16及び患者インタフェース17は、合わせて呼吸補助システムを形成することができる。
【0327】
コントローラ13は、所望の流量のガス流を発生させるように流れ発生器11を制御することができる。コントローラ13は、補助酸素の送達を可能にするように補助酸素入口も制御することができ、加湿器12(存在する場合)は、ガス流を加湿し、且つ/又はガス流を適切なレベルまで加熱する等を行うことができる。ガス流は、吸気導管16及びカニューレ17を通して患者に向けられる。コントローラ13は、加湿器12内の加熱素子及び/又は吸気導管16内の加熱素子16aを制御して、患者に対して所望のレベルの療法及び/又は所望のレベルの快適さのために、ガスを所望の温度に加熱することもできる。コントローラ13をガス流の好適な目標温度でプログラムすることができるか、又はコントローラ13は、そうした温度を決定することができる。
【0328】
酸素入口ポート28は、加圧ガスが呼吸補助装置10に入ることができる弁を含み得る。弁は、呼吸補助装置10への酸素の流れを制御することができる。弁は、比例弁又は二値弁を含む任意のタイプの弁であり得る。酸素源は、酸素タンク又は病院の酸素供給設備であり得る。医療用酸素は通常、95%~100%の純度である。より純度の低い酸素源も使用することができる。弁モジュール及びフィルタの例は、2016年10月18日に出願された「Valve Module and Filter」という名称の米国仮特許出願第62/409,543号明細書と、2017年4月23日に出願された「Valve Module and Filter」という名称の米国仮特許出願第62/488,841号明細書とに開示されており、これらは、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0329】
呼吸補助装置10は、患者に送達されるガスの酸素含有量、したがって患者が吸い込むガスの酸素含有量を測定及び制御することができる。ハイフロー療法中、送達される高流量のガスは、患者のピーク吸気要求を満たすか又はそれを超える。これは、吸気中に呼吸補助装置10によって患者に送達されるガスの体積が、吸気中に患者が吸い込むガスの体積を満たすか又はそれを超えることを意味する。したがって、ハイフロー療法は、患者が息を吸うときの周囲空気の引込みを防止し、且つ患者の気道から呼気ガスをフラッシングするのに役立つ。送達されるガスの流量が患者のピーク吸気要求を満たすか又は超える限り、周囲空気の引込みは防止され、呼吸補助装置10によって送達されるガスは、患者が吸うガスと実質的に同じである。そのため、呼吸補助装置10で測定される酸素濃度、すなわち送達酸素分画(FdO)は、ユーザが吸う酸素濃度、すなわち吸気酸素分画(FiO)と実質的に同じであり、そのため、それらの用語は、同等であるものとして見ることができる。
【0330】
呼吸補助装置10内の様々な場所に流量、温度、湿度及び/又は圧力センサ等の動作センサ3a、3b、3cを配置することができる。吸気導管16及び/又はカニューレ17の様々な場所に追加のセンサ(例えば、センサ20、25)を配置し得る(例えば、吸気導管16の端部又はその近くに温度センサがあり得る)。センサ20、25は、CO2センサ又は圧力センサ又は流量センサ又は酸素センサであり得る。センサからの出力は、コントローラ13によって受信され、コントローラが好適な療法を提供するように呼吸補助装置10を動作させるのに役立つことができる。いくつかの構成では、好適な療法の提供は、患者のピーク吸気要求を満たすことを含む。装置10は、コントローラ13が、動作センサ及び任意の追加のセンサから信号8を受信し、且つ/又は限定されないが、流れ発生器11、加湿器12及びヒータ線16aを含む呼吸補助装置10の様々な構成要素又は呼吸補助装置10に関連する付属品若しくは周辺装置を制御することができるようにする、送信器及び/又は受信器15を有することができる。さらに又は代わりに、送信器及び/又は受信器15は、データを遠隔サーバに送出するか又は装置10の遠隔制御を可能にし得る。
【0331】
呼吸補助装置10は、1つ又は複数のガス組成センサから測定値を受信することができる。ガス組成センサは、呼吸補助装置10、吸気導管16、患者インタフェース内又は他の任意の好適な場所に位置し得る。ガス組成センサは、周囲空気及び酸素等の任意の補助ガス流が混合を終了する場所又はその下流に位置し得る。ガス組成センサは、酸素濃度を測定するように構成され得る。ガス組成センサは、本明細書において超音波センサシステムとも称する超音波トランスデューサシステムであり得る。
【0332】
呼吸補助装置10は、患者の血中酸素飽和度(SpO)(すなわち末梢動脈オキシヘモグロビン)、心拍数、呼吸数、灌流指数等、患者の1つ又は複数の生理学的パラメータを測定し、信号品質の尺度を提供する、パルスオキシメータ又は患者モニタリングシステム等、後述するような患者センサ29に接続するように構成され得る。患者センサ29は、追加のセンサ20、25の一部であり得るか、又は患者インタフェース若しくは送達導管上に又中に位置し得る別個の追加のセンサであり得る。センサは、有線接続を介して又はセンサ上の無線送信器を介する通信により、コントローラ13と通信することができる。異なる年齢層向けに且つ患者の異なる場所に接続されるように設計されたセンサが入手可能であり、呼吸補助装置で使用することができる。
【0333】
パルスオキシメータは、呼吸補助装置10のプロセッサに接続し、患者の血中酸素飽和度を示す信号を常時提供する。患者センサ29は、ホットスワップ可能なデバイスであり得る。本明細書で用いる場合の「ホットスワップ可能なデバイス」という用語は、呼吸補助装置10の動作中に取り付けるか又は交換することができるデバイスを指す。装着又は交換可能な装置を指す。例えば、患者センサ29は、リード線若しくはワイヤと共にUSBインタフェースを用いて又は無線通信プロトコル(例えば、近距離無線通信、WiFi又はBluetooth(登録商標)等)を用いて呼吸補助装置10に接続され得る。パルスオキシメータの出力は、グラフィカルユーザインタフェース14上に表示することができる。パルスオキシメータ29からの測定値は、好適な無線プロトコルを介して、例えばGSM等を介して遠隔患者管理システム(例えば、遠隔サーバシステム)に送信され得る。
【0334】
動作中に患者センサ29が(患者又は呼吸補助装置から)切り離された場合、呼吸補助装置10は、予め規定された期間にわたり、その以前の動作状態で動作を継続することができる。予め規定された期間の後、呼吸補助装置10は、アラームをトリガし、自動モードから手動モードに移行し、且つ/又は制御モード(例えば、自動モード又は手動モード)から完全に出ることができる。
【0335】
呼吸補助装置10は、患者センサ29が独立型の患者センサであるか、又は患者インタフェース17上に位置するか若しくは患者インタフェース17が含む患者センサであるかを認識するように構成され得る。呼吸補助装置10は、患者センサ29の初期接続時に識別情報を受信することにより、センサのタイプを認識することができる。呼吸補助装置10は、患者センサ29からの信号を受信する方法を通してセンサタイプを認識し得る。例えば、一体型の患者センサ29は、(本明細書に記載するように)呼吸補助装置10のガス出口に位置する電気接続を介して呼吸補助装置10と通信するように構成され得る一方、独立型の患者センサは、別個の接続ポートを介して呼吸補助装置と接続するように構成され得る。
【0336】
呼吸補助装置10は、患者が患者インタフェース17を装着しているか否かを判断するために、患者インタフェース17上に位置する又は患者インタフェース17が含む患者センサ29の出力を使用するように構成され得る。これに関して、「装着」とは、患者インタフェース17が、患者にガス流を送達することができ、患者センサ29が1つ又は複数の患者パラメータを測定することができるように、患者の顔面の適所に装着されることを指す。患者センサ29は、1つ又は複数の患者パラメータを確実に測定することができない場合、そうしたことを示す信号を生成することができる。さらに又は代わりに、患者センサ29は、信号品質等の別個のパラメータを通信することができる。呼吸補助装置10は、患者センサ29が1つ又は複数の患者パラメータを確実に測定することができるか否かを判断する際、このパラメータを閾値に対して確認し得る。呼吸補助装置10は、患者が患者インタフェース17を装着していないことをさらに判断する際、患者センサ29が1つ又は複数の患者パラメータを確実に測定することができないという判断を用い得る。
【0337】
呼吸補助装置10は、患者が患者インタフェース17を装着しているか否かの判断を、本明細書で後に詳細に説明する、閉ループSpOコントローラ等、いくつかの制御アルゴリズムを作動させるか又は停止させるのに使用することができる。呼吸補助装置10は、流量を増加又は減少させる際、その標示を使用することができる。例えば、呼吸補助装置10は、騒音及び電力消費を低減させるために、患者が患者インタフェース17を装着していないときに流量を低減させることができる。呼吸補助装置10は、患者が患者インタフェース17を取り外した場合にアラームを発する等、アラームを発生させるためにその標示を使用することができる。このアラームは、患者センサ29の出力が消失した後、瞬時に発生するか又は設定された期間内に発生し得る。
【0338】
さらなる構成では、呼吸補助装置10は、患者センサ29の出力が、患者が患者インタフェース17を装着していないことを示した場合、待機モードに切り替わるように構成される。待機モードでは、呼吸補助装置10は、低下したモータ速度で動作するようにブロワを制御するように構成され得る。低下したモータ速度は、ブロワの最低動作速度であり得る。低下したモータ速度は、約1000RPM~2000RPMであり得る。待機モードにおいて、呼吸補助装置10は、低減した流量を送達するようにブロワを制御するように構成され得る。低下したモータ速度は、約1LPM~2LPMであり得る。
【0339】
呼吸補助装置10は、高流量の呼吸補助装置を含み得る。本明細書で考察するようなハイフロー療法は、当業者によって理解されるようにその典型的な通常の意味が与えられるように意図され、それは、概して、患者の吸気流量を満たすか超えるように概して意図される流量で、意図的に非密閉の患者インタフェースを介して目標流量の加湿された呼吸ガスを送達する呼吸補助システムを指す。典型的な患者インタフェースは、限定されないが、鼻又は気管患者インタフェースを含む。成人に対する典型的な流量は、限定されないが、約15リットル/分(LPM)~約70リットル/分又はそれを超える範囲であることが多い。小児科患者(新生児、乳児及び小児等)に対する典型的な流量は、限定されないが、患者の体重1キログラム当たり約1リットル/分~患者の体重1キログラム当たり約3リットル/分又はそれを超える範囲であることが多い。ハイフロー療法は、任意選択的に、補助酸素を含むガス混合物組成及び/又は治療薬剤の投与も含み得る。ハイフロー療法は、一般的な名称のなかでもとりわけ、ネーザルハイフロー(NHF)、加湿ハイフロー鼻カニューレ(HHFNC)、高流量経鼻酸素(HFNO)、ハイフロー療法(HFT)又は気管切開用ハイフロー(THF)と称されることが多い。「ハイフロー(高流量)」を達成するために使用される流量は、以下に列挙する流量の任意のものであり得る。例えば、いくつかの構成では、成人患者の場合、「ハイフロー療法」は、約10LPM~約100LPM、又は約15LPM~約95LPM、又は約20LPM~約90LPM、又は約25LPM~約75LPM、又は約25LPM~約85LPM、又は約30LPM~約80LPM、又は約35LPM~約75LPM、又は約40LPM~約70LPM、又は約45LPM~約65LPM、又は約50LPM~約60LPM等、約10リットル/分(10LPM)以上の流量での、患者へのガスの送達を指し得る。いくつかの構成では、新生児、乳児又は小児の患者の場合、「ハイフロー療法」は、約1LPM~約25LPM、約2LPM~約25LPM、又は約2LPM~約5LPM、又は約5LPM~約25LPM、又は約5LPM~約10LPM、又は約10LPM~約25LPM、又は約10LPM~約20LPM、又は約10LPM~約15LPM、又は約20LPM~約25LPM等、1LPMを超える流量での患者へのガスの送達を指し得る。成人患者、新生児、乳児又は小児患者での高流量の呼吸補助装置は、約1LPM~約100LPMの流量又は上記に概説した部分範囲の任意の流量で患者にガスを送達することができる。呼吸補助装置10は、約1LPM~約100LPMの任意の流量で、最大100%の任意の濃度の酸素(例えば、FdO)を送達することができる。いくつかの構成では、流量の任意のものは、約20%~30%、21%~30%、21%~40%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、80%~90%及び90%~100%の酸素濃度(FdO)と組み合わせることができる。いくつかの組合せでは、流量は、約20%~30%、21%~30%、21%~40%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、80%~90%及び90%~100%の酸素濃度(FdO)と組み合わせて、約25LPM~75LPMであり得る。いくつかの構成では、呼吸補助装置10は、手動モードで動作するとき、ユーザが患者に過剰な酸素を送達するのを防止する安全閾値を含み得る。
【0340】
ハイフロー療法は、ユーザの鼻孔に且つ/若しくは経口的に又は気管切開インタフェースを介して施すことができる。ハイフロー療法は、意図されたユーザのピーク吸気流量要件で又はそれを超える流量で、ユーザにガスを送達することができる。ハイフロー療法は、上気道の解剖学的死腔が入ってくる高流量のガス流によってフラッシングされるように、鼻咽頭にフラッシング効果を発生させることができる。これにより、窒素及び二酸化炭素の再呼吸を最小限にしながら、毎回の呼吸に利用可能な新鮮なガスの貯蔵所をもたらすことができる。吸気要求を満たし、気道をフラッシングすることは、患者のFdOを制御しようとするときにさらに重要である。ハイフロー療法は、例えば鼻カニューレ等の非密閉患者インタフェースを用いて送達することができる。鼻カニューレは、意図されたユーザのピーク吸気流量要件を超える流量でユーザの鼻孔に呼吸ガスを送達するように構成され得る。
【0341】
本明細書で用いる場合の「非密閉患者インタフェース」という用語は、患者の気道を完全に閉塞しない、患者の気道と(流れ発生器11から等の)ガス流源との間に空気圧リンクを提供するインタフェースを指し得る。非密閉空気圧リンクは、患者の気道の約95%未満の閉塞を含み得る。非密閉空気圧リンクは、患者の気道の約90%未満の閉塞を含み得る。非密閉空気圧リンクは、患者の気道の約40%~約80%の閉塞を含み得る。気道は、患者の鼻孔又は口の1つ又は複数を含み得る。鼻カニューレの場合、気道は、鼻孔を通る。
【0342】
呼吸補助装置10は、周囲の室内空気を引き込む周囲空気入口ポート27を含み得る。呼吸補助装置10は、加圧ガスが呼吸補助装置10に入ることができる弁に通じる酸素入口ポート28も含み得る。弁は、呼吸補助装置10への酸素の流れを制御することができる。弁は、比例弁又は二値弁を含む任意のタイプの弁であり得る。
【0343】
さらなる構成では、呼吸補助装置10は、2つ以上の酸素入口ポートを含む。高圧酸素入口とも称する第1の酸素入口ポートは、設定された圧力で酸素源から酸素を受け取る。そして、第1の酸素入口ポートからの酸素の流量は、上述したように弁によって調節される。低圧酸素入口とも称する第2の酸素入口ポートは、設定された流量で酸素源から酸素を受け取る。そして、第2の酸素入口ポートを通る酸素の流量は、酸素源の外部流量調整器を調整することにより、調整することができる。
【0344】
ブロワは、約1,000RPM超及び約30,000RPM未満、約2,000RPM超及び約21,000RPM未満、約4,000RPM超及び約19,000RPM未満又は上述した値の任意のものの間のモータ速度で動作することができる。ブロワの動作は、入口ポートを通してブロワに入るガス流を混合することができる。ブロワをミキサとして使用することにより、バッフルを含むスタティックミキサ等の別個のミキサを有するシステムにおいて、混合にエネルギーが必要であるため本来発生する圧力降下を、低減させることができる。スタティックミキサがあることにより、弁とガス組成センサとの間のガス流路の容積も増大する可能性があり、それにより、弁電流が変化するときと酸素濃度の対応する変化が測定されるときとの間の遅延がさらに増大する可能性がある。
【0345】
ユーザ入力と呼吸補助装置10から供給される療法とに基づき、コントローラ13は、ブロワの目標出力パラメータを決定することができる。コントローラは、目標出力パラメータの測定値を受け取り、決定された流量と測定された流量との差に基づいてブロワの速度を調整することができる。
【0346】
再び図1を参照すると、コントローラ13は、呼吸補助装置の動作を制御するための閉ループ制御システムでプログラムするか、又はそうした閉ループ制御システムを実行するように構成され得る。閉ループ制御システムは、患者のSpOが目標レベルに達し、一貫してこのレベル又はその付近に留まるのを確実にするように構成され得る。
【0347】
コントローラ13は、コントローラ13が閉ループ制御システムを実行するために使用することができる、ユーザからの入力を受け取ることができる。目標SpO値は、単一の値又は値の範囲であり得る。値は、予め設定され得るか、臨床医によって選択され得るか、又は患者のタイプに基づいて決定され得、患者のタイプは、目下の苦痛並びに/又は年齢、体重、身長、性別及び他の患者の特性等、患者に関する情報を指し得る。目標SpO値は、装置上のユーザインタフェースを介して臨床医又はユーザが入力し、コントローラ13が受け取ることができる。同様に、目標SpOは、各々が上述した任意の方法で選択された、2つの値であり得る。この2つの値は、患者のSpOに対する許容可能な値の範囲を表す。コントローラは、前記範囲内の値を目標とすることができる。目標値は、範囲の中間値又は範囲内の他の任意の値であり得、予め設定されるか又はユーザによって選択され得る。代わりに、SpOの目標値に基づいて範囲を自動的に設定し得る。コントローラは、患者のSpO値が範囲外になったとき、1つ又は複数の設定された応答を示すように構成され得る。応答には、アラームを発すること、FdOの手動制御に変更すること、FdOを所定の値に変更すること及び/又は他の応答があり得る。コントローラは、1つ又は複数の範囲を有することができ、各範囲外になると1つ又は複数の異なる応答が発生する。
【0348】
一般に、SpOは、約80%~約100%、又は約80%~約90%、又は約88%~約92%、又は約90%~約99%、又は約92%~約96%で制御される。SpOは、上述した範囲の任意の2つからの任意の2つの好適な値間で制御することができる。目標SpOは、約80%~約100%、又は約80%~約90%、又は約88%~約92%、又は約90%~約99%、又は約92%~約96%、又は約94%、又は94%、又は約90%、又は90%、又は約85%、又は85%であり得る。SpO目標は、上述した範囲の任意の2つからの任意の2つの好適な値間の任意の値であり得る。SpO目標は、規定された範囲のSpOの中間に対応することができる。
【0349】
FdOは、ある範囲内で制御されるように構成され得る。前述したように、装置内で測定される酸素濃度(FdO)は、流量が患者のピーク吸気要求を満たすか又は超える限り、患者が吸う酸素濃度(FiO)と実質的に同じであり、そのため、これらの用語は同等とみなすことができる。範囲の限界の各々は、予め設定され得るか、ユーザによって選択され得るか、又は患者のタイプに基づいて決定され得、患者のタイプは、目下の苦痛並びに/又は年齢、体重、身長、性別及び/若しくは他の患者の特性等、患者に関する情報を指し得る。代わりに、FdOに対する単一の値を選択し得、範囲は、この値に基づいて少なくとも部分的に決定され得る。例えば、範囲は、選択されたFdOの上及び下の設定された量であり得る。選択されたFdOは、コントローラの開始点として使用することができる。コントローラがFdOを範囲外にしようとした場合、システムは1つ又は複数の応答を示すことができる。これらの応答には、アラームを発すること、FdOが範囲外になるのを防止すること、FdOの手動制御に切り替えること及び/又は所定のFdOに切り替えることがあり得る。呼吸補助装置10は、1つ又は複数の範囲を有することができ、各範囲の限界に達すると1つ又は複数の異なる応答が発生する。
【0350】
図2を参照すると、閉ループ制御システム1000の概略図が示されている。閉ループ制御システムは、2つの制御ループを利用することができる。第1の制御ループは、SpOコントローラによって実装することができる。SpOコントローラは、一部には目標SpO及び/又は測定されたSpOに基づいて目標FdOを決定することができる。上述したように、目標SpO値は、単一の値でも、許容可能な値の範囲でもあり得る。この値は、事前に設定され得るか、臨床医によって選択され得るか、又は利用者の特性に基づいて自動的に決定され得る。概して、目標SpO値は、治療セッション中の任意の時点で受け取ることができるが、治療セッションの前又は開始時に受け取られるか又は決定される。治療セッション中、SpOコントローラは、ガス組成センサからの測定されたFdO読取値、患者センサ29からの測定されたSpO読取値及び信号品質読取値を入力として受け取ることもできる。いくつかの構成では、SpOコントローラは、入力として目標FdOを受け取ることができ、そうした場合、SpOコントローラの出力は、入力としてSpOコントローラに直接戻すことができる。少なくとも一部には入力に基づいて、SpOコントローラは、目標FdOを第2の制御ループに出力することができる。
【0351】
治療セッション中、SpOコントローラ及びFdOコントローラは、治療セッションが終了するか、又はある事象が自動モードから手動モードへの変更を引き起こすまで、呼吸補助装置の動作を自動制御し続けることができる。
【0352】
例えば、患者インタフェースを介して患者に送達されるガス流の酸素の分画を自動的に調整するために、パルスオキシメータからの血中酸素飽和度測定値を使用する呼吸補助システムは、2018年10月5日に出願され、全体が参照により本明細書に援用される、本出願人による先のPCT出願、国際公開第2019/070136号パンフレット(本明細書では、WO’136)に記載されている。
【0353】
WO’136に記載されている呼吸補助システムは、別個のパルスオキシメータ及び患者インタフェースを使用する。そのため、臨床医は、パルスオキシメータ及び患者インタフェースの両方を患者に個別に取り付ける必要があり、これらの構成要素の両方は、呼吸補助装置にも個別に接続される。
【0354】
図1を再び参照すると、コントローラ13は、呼吸補助装置の動作を制御するためのFdO制御システムでプログラムするか、又はそうしたFdO制御システムを実行するように構成され得る。
【0355】
FdO制御システムは、治療セッション中のすべての時点で瞬間的なFdOが目標レベルで維持されるのを確実にするように構成され得る。コントローラは、FdOを測定し、それを目標FdOと比較し、次いで、それに従って酸素入口弁を調整することができる。しかしながら、FdOセンサが弁からかなりの距離に位置する場合、弁に変更が加えられたときとFdOの対応する変化が測定されるときとの間に時間遅延がある。コントローラは、その時間遅延の後に弁を調整することができる。しかしながら、流量が変動する場合、コントローラは、平均的に目標FdOを達成することができる可能性があるが、連続的且つ実質的に瞬時に達成することはできない。図2に示すように、FdOセンサを弁に近づくように移動させることなく、FdOを連続的且つ実質的に瞬時に目標レベルで維持するために、FdOコントローラは、弁の制御に総流量の測定値を考慮することができる。
【0356】
吸気導管16の一端に患者インタフェース17が接続され、患者に呼吸可能なガス流を提供するために使用される。呼吸補助装置10のセットアップ中、臨床医又は患者は、患者インタフェース17を患者に取り付けることが要求される。さらに、独立型の患者センサ29も使用される場合、臨床医又は患者は、これを患者に取り付けることも要求される。そして、患者インタフェース17及び患者センサ29の両方を、呼吸補助装置10自体に取り付ける必要もある。これらの様々な接続を形成することは望ましくない可能性がある。
【0357】
患者インタフェース17は、1つ又は複数の患者センサ29を有する。1つ又は複数の一体型の患者センサ29は、患者の血中酸素飽和度を測定するように構成され得る。1つ又は複数の一体型の患者センサ29は、患者の血中酸素飽和度の測定を容易にするために、患者インタフェース17上に位置決めされる。
【0358】
患者インタフェース17は、上述した呼吸補助装置10で使用することができる。代わりに、患者インタフェース17は、人工呼吸器、CPAP装置、独立型加湿器及び/又は酸素ブレンダ等、患者センサ29を有する患者インタフェース17を利用することができる他の任意の呼吸補助装置で使用され得る。
【0359】
患者インタフェース17は、図3図33に示すように、鼻カニューレインタフェースを含み得る。この構成では、鼻カニューレインタフェースは、概して、頭部固定アセンブリ及び鼻カニューレ30を含み、ガス入口導管62も含む。頭部固定アセンブリにより、ユーザは、鼻カニューレ30を正確な動作位置に配置し維持することができる。ガス入口導管62は、吸気導管16の出口端と鼻カニューレ30との間に流体又はガスの接続部を形成して、吸気導管と鼻カニューレとの間で流体又はガスが流れることができるようにする。ガス入口導管62と鼻カニューレ30の主要部分の詳細とについては、後に詳細に説明する。
【0360】
鼻カニューレ30の頭部固定アセンブリは、1つ又は複数のストラップを含み得る。1つ又は複数のストラップは、図3に示すように、2つの前部ストラップ50、後部ストラップ53a及び頂部ストラップ53bを含み得る。いくつかの構成では、前部ストラップ50の近位端は、鼻カニューレ30に取外し可能に接続される。他の構成では、前部ストラップ50の近位端は、鼻カニューレ30に取外し不能に接続される。後部ストラップ53a及び頂部ストラップ53bは、前部ストラップ50の遠位端部間に延在する。使用時、後部ストラップ53aは、患者の後頭部の周りに巻き付く。使用時、頂部ストラップ53bは、患者の頭頂部の周りに巻き付く。いくつかの構成では、頭部固定アセンブリは、異なる頭部の形状及びサイズの患者が鼻カニューレ30を使用することができるように、調節可能である。例えば、患者が頂部ストラップ53bを緩めるか又は締めることができるようにする、調節バックル54等のアジャスタを含めることができる。
【0361】
いくつかの構成では、ストラップの1つ又は複数は、実質的に弾性がある(すなわち患者の頭部を収容するために伸びることができる弾性材料、例えばライクラ(lycra)(登録商標)から作製される)。いくつかの構成では、ストラップの1つ又は複数は、実質的に剛性である。いくつかの構成では、ストラップの1つ又は複数は、実質的に剛性の材料から作製される。いくつかの構成では、ストラップの1つ又は複数は、実質的に伸長不可能である。いくつかの構成では、ストラップの1つ又は複数は、実質的に伸長不可能な材料から作製される。いくつかの構成では、ストラップの1つ又は複数は、自立式である。いくつかの構成では、ストラップの1つ又は複数は、使用されないときにその形状を維持する。
【0362】
代わりに、患者インタフェース17は、前部ストラップ50と、前部ストラップ50に取り付けられた単一の後部ストラップ53aとによって患者の頭部及び顔面に固定される。後部ストラップは、バックル54を介して前部ストラップ50に取り付けられる。代わりに、後部ストラップ53aは、前部ストラップ50と一体である。バックル54により、患者は、個人の選好に基づいて前部ストラップ50を緩めるか又は締めることができる。代わりに、一体化した前部ストラップ50及び後部ストラップ53aは、弾性があり、患者の頭部の上で伸ばすことができる。ストラップの弾性は、使用するときに鼻カニューレ30を最適な位置に保持するために、頭部に力をかける。弾性ストラップ50、53aは、調節バックル54と使用することができるか、又は弾性ストラップ50、53aは、バックル54なしに単独で使用することができる。
【0363】
頭部固定アセンブリは、図3に示すように、ガス入口導管62を入口端で又はそれに近接して保持及び支持するループ55も含み得る。ループ55は、前部ストラップ50の1つに接続された第1の端部を含む。第1の端部は、前部ストラップ50に摺動可能に接続され得る。ループ55は、ガス入口導管62に接続された第2の端部を含む。第2の端部は、ガス入口導管62に取外し可能に接続され得る。代わりに、インタフェースは、チューブに接続され、カニューレに取外し可能に結合することができるチューブクリップを含み得る。チューブクリップは、入口導管62の重量を支持し、導管62によって引き起こされるモーメントを低減させ、それにより、患者インタフェース17の安定性を向上させる。クリップは、患者インタフェース17が外れるのを低減させるのに役立つ。クリップは、剛性材料で形成され得る。
【0364】
また、患者インタフェース17にランヤード63も設けることができる。図3は、ランヤード63の一例を示す。図示する構成では、ランヤード63は、ガス入口導管62に接続される。代わりに、ランヤード63は、吸気導管16とガス入口導管62との間の接続部の又はそれに近接する場所で接続される。使用時、ランヤード63は、吸気導管16及びガス入口導管62の重量を支持する。ランヤードの長さを調整することができるように、ランヤード63にトグル64が設けられる。トグル64により、ランヤード63は、患者インタフェース17を使用する任意のサイズの患者に好適なものとなる。ランヤード63は、使用時に吸気導管16の重量の少なくとも一部を支持し、重量がユーザ又は鼻カニューレ30に作用しないようにする。ランヤード63の使用は、鼻カニューレ30を引っ張る吸気導管16とガス入口導管62との結合された重量の部分を低減させ、鼻プロング33、34が鼻腔の敏感な内面に干渉するか、又は使用中にずれるか若しくは位置が合わなくなるのを防止するのに役立つ。図示する構成では、ランヤード63は、ユーザの絞扼の可能性を低減させるように頸部の周りに緩くフィットする。ランヤード63は、吸気導管16及びガス入口導管62を支持する好都合な方法も提供する。これは、患者は、吸気導管16を強く引くか又は引っ張ることなくベッドで寝返りを打つのを可能にし、毛布の下でガス入口導管62が過熱するのを回避するのに役立つ。1つの構成では、ランヤード63は、ランヤード63をユーザの頸部の周りに配置し固定するために、ユーザがランヤードを開閉することができるようにするクリップを有する。クリップは、一緒にスナップフィットするオス及びメスのコネクタを含む。クリップは、ランヤード63の一端を引っ張ることによって分離される。クリップは、容易に分離可能であり、ユーザがランヤードの一端を引っ張ると、連結を解放する。これにより、例えば、患者に挿管する必要がある場合等の緊急事態において、ランヤード63を迅速に取り外すことができる。
【0365】
次に、ガス入口導管62について詳述する。ガス入口導管62は、吸気導管16の出口と鼻カニューレ30との間に延びる、吸気導管16に対して短い長さの導管又は管である。使用時、ガス入口導管62は、内腔を形成し、この内腔は、ガス流が吸気導管16を出てガス入口導管62に入り、ガス入口導管62に沿って患者インタフェース17まで移動して患者に送達されるように、吸気導管16と患者インタフェース17との間にガス経路を画定する。ガス入口導管62等の二次導管を使用することができる1つの理由は、以下の通りである。すなわち、吸気導管16は、ガス流を適度に長い距離(加湿器ユニット2から患者に近接する箇所まで)輸送するために使用されるため、比較的重量があり、且つ扱いにくい。したがって、吸気導管16は、つぶれることなくそれ自体の重量を支持するのに十分な強度を有する壁を有することが要求される。吸気導管16は、通常、比較的長い(例えば、8~10フィートである)ため、この追加の長さ及び厚くなる壁構造により、吸気導管16の重量が増加する。吸気導管16の出口が、患者がこの重量を支持することを要求されるような方法で、患者インタフェースに直接接続される場合、吸気導管16の重量が患者に作用するため、これにより患者に不快感がもたらされる可能性がある。さらに、吸気導管16の重量は、患者インタフェース17を引っ張り、それが外れるか又は位置がずれる原因となる可能性がある。吸気導管16の出口と患者インタフェース17との間に延びる、より軽量で短い二次導管(例えば、ガス入口導管62)を使用することができる。
【0366】
ガス入口導管62は、吸気導管16よりも軽量であり、短く、上記に概説したように、概して、例えばランヤード63がガス入口導管62に又は吸気導管16とガス入口導管62との間の接続部に接続された状態で使用される。使用時、(上記に概説したような)ランヤード63は、吸気導管16の重量の少なくとも一部を支持し、患者インタフェース17が比較的軽量なガス入口導管62のみを支持すればよいようにする。さらに、ランヤード63がガス入口導管62の端部に接続する構成では、吸気導管から入口導管62を分離するとき、患者はランヤード63を取り外す必要がない。
【0367】
ここで、鼻カニューレ30の様々な態様について、図4図33を参照してより詳細に説明する。別段の断りがない限り、図4図33に示す鼻カニューレ30は、図3を参照して記載した一般化された鼻カニューレの特徴のすべてを含む。
【0368】
鼻カニューレ30は、2つの主要部材、すなわちインタフェースコネクタ35と本体32とを含む。ここで、これら2つの部材の構成例について、特に図4及び図5を参照して説明する。
【0369】
インタフェースコネクタ35は、使用時、上述したように、ガス入口導管62に接続され、且つガス入口導管62と流体連通する。しかしながら、代替実施形態では、それは、吸気導管16に直接接続され得る。
【0370】
図5の構成は、鼻カニューレ30の残りの部分から着脱可能であるものとしてインタフェースコネクタ35を示す。代わりに、インタフェースコネクタ35は、鼻カニューレ30の一体部材であり得る。代わりに、インタフェースコネクタ35及び鼻カニューレ30は、最初に組み立てた後に2つの構成要素をユーザが分解することを防止されるような、1回限りの嵌合を形成する。一体型又は1回限りの嵌合の構成では、連続的なガス流路は、吸気導管16、ガス入口導管62、インタフェースコネクタ35を通して且つ鼻カニューレ30のプロングまで形成される。
【0371】
いくつかの構成では、インタフェースコネクタ35は、卵形又は楕円形の出口37まで湾曲する実質的に円形の入口59を一方の側に有する形状で、概して管状であり、出口37は、入口59に対して垂直であるようにインタフェースコネクタ35の一方の側に形成される。図示する形態での円形の入口59は、ガス入口導管62の患者端部を受け入れ、ガス入口導管62からのガス流がインタフェースコネクタ35を通過することができるようにする。
【0372】
いくつかの構成では、インタフェースコネクタ35は、ガス入口導管62と一体化されるか又は恒久的に結合される。代わりに、インタフェースコネクタ35は、ガス入口導管62に取外し可能に取り付けられる。インタフェースコネクタ35は、ガス流が出口37を通過し、ガス入口導管62から(後に詳細に説明する)鼻プロング33、34を通して患者まで移動することができるように、本体32と係合する。
【0373】
いくつかの構成では、インタフェースコネクタ35は、比較的高い負荷条件下でのみ変形する(すなわちユーザの手の中で容易に押しつぶされる可能性がない)硬質プラスチック材料から製造される。インタフェースコネクタ35は、成形、射出成形、機械加工又は鋳造することができる。
【0374】
インタフェースコネクタ35は、使用時、本体32に接続されて、インタフェースコネクタ35から出るガス流が本体32に入るようになる。ここで、本体32について詳細に説明する。
【0375】
本体32は、本体32のベース部分39から延在する鼻プロング33、34を含む。ガス流は、本体32を通して鼻プロング33、34に入り、患者に送達される。いくつかの構成では、鼻プロング33、34は、互いに平行に延在する。いくつかの構成では、鼻プロング33、34は、顔面取付部分32から後方に湾曲する。いくつかの構成では、鼻プロング33、34は、互いに向かって湾曲する。プロング33、34の構造については、詳細に後述する。
【0376】
図示する実施形態の本体32は、図4及び図5に示すように合わせて一体的に成形された、サイドアーム31と、凹部を含む管状部材38とを含む。管状部材38は、本体32の下方に延在し、(本体32とインタフェースコネクタ35とが分離可能であるか又は別個の物品である構成の場合)インタフェースコネクタ35を受け入れるように適合される。本体32は、管状部材38の上縁部の周りに延在するリップ39を有する。インタフェースコネクタ35は、摩擦嵌合によって本体32に接続され、本体32のリップ39は、インタフェースコネクタ35を把持し、インタフェースコネクタ35と本体32との間に封止接続を形成するのに役立つ。管状部材38は、本体32の下方に延在するリブ40を含む。リブ40は、インタフェースコネクタ35が本体32と係合する際、インタフェースコネクタ35を揺り動かして正確な位置に保持するのに役立ち、リブ40は、インタフェースコネクタ35の外側の周りに延在する。インタフェースコネクタ35上の出口37は、使用時、インタフェースコネクタ35が本体32に接続されたとき、顔面取付32部分の下側と整列する。この整列により、鼻カニューレ30から漏れ出るガスの量が減少し、最大量の加湿されたガスを送達することにより、ユーザの効果的な治療が可能となる。
【0377】
サイドアーム31は、前部ストラップ50を本体32に取り付けるために使用される。サイドアーム31は、本体32の両側から延在する。いくつかの構成では、サイドアーム31は、本体32の一体部材として形成される。使用時、ユーザが患者インタフェースを装着することができるように、前部ストラップ50がサイドアーム31に取り付けられる。いくつかの構成では、前部ストラップ50の端部は、サイドアーム31上のスリットの対を通してループ状にされ、それら端部は、それ自体に戻るようにループ状にされたときに端部を適所に保持するためように、面ファスナ又は同様のものを含む。代わりに、前部ストラップ50又はループ66は、例えば、協働するオス-メスクリップによってサイドアーム31にクリップ留めされ得るか、又はサイドアーム31に接着剤で取り付けられ得る。
【0378】
いくつかの構成では、本体32、鼻プロング33、34、サイドアーム31及び管状部材38は、すべて1つの連続した物品として製造される。本体32、鼻プロング33、34、サイドアーム31及び管状部材38は、すべて、軟質熱可塑性エラストマー(TPE)又はシリコーン等の可撓性ポリマー材料から製造される。
【0379】
以下は、鼻プロングについての説明である。以下の説明において、「後部」若しくは「後方」という用語又は任意のそうした同義語は、鼻カニューレが使用されているときに患者の顔の方に面し、且つ患者の顔面に最も近い構造の部分を指す。「前部」若しくは「前方」という用語又は任意のそうした同義語は、使用時にユーザ又は患者の顔面から離れる方向に面し、且つユーザの顔面から最も遠い側、面又は部分を指す。「頂部」又は「上部」という用語は、インタフェースを装着しているユーザ又は患者が直立で立っているか又は座って前方を見るとき、床から離れる方向を向く側、面又は部分を指す。「底部」又は「下部」という用語は、この場合にも、インタフェースを装着しているユーザ又は患者が直立して立っているか又は座って前方を見るとき、地面の方に向けられるか又は地面の方を向く側、面又は部分を指す。例えば、図3は、患者インタフェース17が患者によって装着されている状態を示し、ここで、上述した方向は、この図を参照して評価することができる。これらの方向の定義は、患者インタフェース17が患者なしで示される図も含めて、全体を通して一貫している。
【0380】
いくつかの構成では、本体32は、図4図10に示すように、本体32の上面から上向きに延在し、且つ内向きに湾曲する2つの鼻プロング33、34を含む。図4図10を参照すると、鼻プロング33、34は、本体32の上面から延在し、各プロングは、鼻カニューレが使用されているときに患者の各鼻孔内に配置される。プロング33、34は、患者にガス流を送達するように構成される。プロング33、34は、ガス入口導管62から、ガス入口導管62、インタフェースコネクタ35及び本体32を介して加湿されたガス流を受け取る。したがって、鼻プロング33、34は、インタフェースコネクタ35と流体連通し、ガス入口導管62からガス流を受け取る。
【0381】
図7及び図8並びに図12を参照すると、鼻カニューレ30の本体32の上に患者センサ29が位置する。いくつかの構成では、患者センサ29は、使用中に患者の皮膚に接触するように、鼻カニューレ30の上に位置する。患者センサ29は、患者の皮膚に接触して固定することができるように接着面を有し得る。
【0382】
鼻カニューレ30の本体32の外面は、概して、外側に面する面と内側に面する面とに分割することができる。本明細書で用いる「外側に面する面」という用語は、鼻カニューレ30が使用されている間、患者から離れる方向に面する本体32の外面を指し得る。本明細書で用いる「内側に面する面」という用語は、鼻カニューレ30が使用されている間、患者の方に面する本体32の外面を指し得る。本体32の前面及び底面は、外側に面する面であるとみなすことができ、後面は、内側に面する面であるとみなすことができる。使用時に患者の鼻の下に位置する本体32の上面の中央部分は、内側に面する面であるとみなすことができ、上面の残りの面の部分は、外側に面する面であるとみなすことができる。
【0383】
ここで、図7を参照すると、患者センサ29の第1の位置が示されている。この構成では、患者センサ29は、本体32の後面103に位置する。図示する構成では、患者センサ29は、後面103の中央に位置する。代わりに、患者センサ29は、2つのサイドアーム31の1つに沿う等、後面103上の任意の場所に位置し得る(例えば、後面は、インタフェース17が使用されているときに患者に最も近いか又は患者に接触する面である)。患者センサ29を後面103に設けることにより、カニューレが装着されている間、患者センサ29は患者の上唇に接触することになる。
【0384】
ここで、図8及び図9を参照すると、患者センサ29の第2の位置が示されている。この構成では、患者センサ29は、鼻プロング33、34間で本体32の上面104に位置する。この面に患者センサ29を設けることにより、カニューレが装着されている間、患者センサ29は患者の鼻柱に接触することになる。
【0385】
いくつかの構成では、患者センサ29は、パルスオキシメータである。
【0386】
図7図9に示す構成では、患者センサ29は、反射型パルスオキシメータである。反射型パルスオキシメータは、発光体29a及び受光体29bを含む。使用中、発光体29aは光を放出し、この光は、患者の皮膚から反射され、次いで、受光体29bによって受光される。受光された光の波長に基づいて、患者のSpO及び心拍数等の生理学的パラメータを計算することができる。発光体29a及び受光体29bについて示す位置は、等しく逆にすることができる。さらに、第1の位置について、発光体29a及び受光体29bは、水平方向に間隔を空けて示されている。代替構成では、発光体29a及び受光体29bは、垂直方向に間隔をあけて配置される。図8に示す代替構成では、発光体29a及び受光体29bは、第2の位置において水平方向に間隔をあけて配置される。図9に示す代替構成では、発光体29a及び受光体29bは、第2の位置において、互いに前/後に間隔をあけて配置される。さらなる向きも等しく適用可能である。
【0387】
鼻カニューレ30のいくつかの構成では、患者センサ29は、鼻カニューレ30の本体32の凹部に位置し得る。凹部の形状は、患者センサ29の外側に面する面が本体32の表面と同一平面上に位置するように、患者センサ29の形状に対応する。患者センサがパルスオキシメータである構成では、患者センサ29の外側に面する面は、患者センサ29の作動面、すなわち発光体29a及び受光体29bである。
【0388】
患者センサ29は、患者センサ29の外側に面する面と本体32の表面の隣接部分とが平滑な結合表面を形成するとき、本体32の表面と「同一平面上に位置する」とみなすことができる。患者センサ29と本体32との間の境界に顕著なくぼみ又は突出部がない場合、結合表面は平滑であるとみなされる。くぼみ又は突出部は、視覚及び/又は触覚によってユーザに知覚可能である場合にのみ、顕著であるとみなされる。
【0389】
いくつかの構成では、結合表面は平坦である。他の構成では、結合表面は、湾曲する。他の構成では、結合表面は、湾曲した部分と平坦な部分とが混在する。いくつかの構成では、患者センサ29の外側に面する面は、本体32の表面の隣接部分に対して接線方向である。
【0390】
ここで、図10を参照すると、患者センサ29のさらなる構成が示されている。この構成では、患者センサ29は、鼻プロング33、34の1つ又は複数の外面上に位置する。患者センサ29がパルスオキシメータである構成では、透過型パルスオキシメータが使用される。透過型パルスオキシメータは、発光体29a及び受光体29bを含む。使用中、発光体29aは光を放出し、その光は患者の身体の一部を透過し、その後、受光体29bによって受光される。受光された光の波長に基づいて、患者のSpO及び心拍数等の生理学的パラメータを計算することができる。いくつかの構成では、発光体29aは、鼻プロング33、34の1つの中心に面する外面上に位置し、受光体29bは、光が患者の鼻中隔を透過するように、鼻プロング33、34の他方の反対側の中心に面する外面上に位置する。
【0391】
鼻プロング33、34の各々は、鼻プロング33、34の各々の内腔の中心を通して基部から先端まで伸びる概念的な中心軸を有することができる。使用中、中心軸は、ガス流の方向と平行である。鼻プロング33、34は、前記断面を上記に定義した中心軸に垂直にとったき、少なくとも1つの平坦な縁を有する断面を有することができる。例えば、断面は、矩形又は三角形等、全体的に平坦な縁を有する形状であり得る。代わりに、断面は、半円形等、1つ又は複数の曲線状の縁と少なくとも1つの平坦な縁とが混在する形状であり得る。この平坦な縁は、各鼻プロング33、34の1つの面に沿った平坦な表面をもたらす。いくつかの構成では、断面は、各鼻プロング33、34の長さを通して一貫している。他の構成では、断面のサイズ及び/又は寸法は、各鼻プロング33、34の長さの全体を通して変化する。例えば、各鼻プロング33、34は、その長さに沿って内向きにテーパ状であり得るが、全体を通して半円形の断面を維持する。さらなる構成では、鼻プロング33、34は、それらの長さの全体を通して一貫した断面形状を有しないが、少なくとも1つの平坦な外面を有する。
【0392】
患者センサ29は、鼻プロング33、34の平坦な外面上に位置する。鼻プロング33、34の平坦な表面は、その2つの表面が互いに面するように、鼻プロング33、34の内面上に位置し得る。患者センサ29の位置として平坦な表面を使用することにより、製造中の配置のわずかなずれによって向きが変化することがないため、より一貫した向きが可能になる。これは、透過型パルスオキシメータの場合に特に有用であり、それは、透過型パルスオキシメータは、発光体29a及び受光体29bが適切に位置合わせされることに依存するためである。いくつかの構成では、患者センサ29を平坦な表面に配置することは、患者センサと患者の鼻中隔との間の接触を容易にするのに役立つ。
【0393】
鼻プロング33、34は、使用されないとき、互いに向かって傾斜し得る。鼻カニューレ30が患者に取り付けられると、鼻プロング33、34は、患者の鼻腔にフィットするように弾性変形することができる。この変形により、患者の鼻中隔に対する締付力がもたらされる。この締付力は、患者の鼻中隔と患者センサ29との間に一貫した接触を提供するのに役立つ。
【0394】
代わりに、透過型パルスオキシメータは、患者の鼻の外壁を透過するようにセットアップされ得る。この構成では、発光体29a又は受光体29bのいずれかは、鼻プロング33、34の一方の外側に面する外面の上に位置する一方、発光体29a及び受光体29bの他方の構成要素は、使用中に患者の鼻腔の外面を締め付ける追加の突起の上に位置する。いくつかの構成では、追加の突起は、鼻カニューレ30の本体32から延在する。いくつかの構成では、追加の突起は、鼻プロング33、34の一方の上の平坦な外面に対して平行な平坦な外面を有する。鼻プロング33、34の平坦な外面は、追加の突起の方に面する。発光体29a及び受光体29bの各々の1つは、平坦な表面の各々の1つに位置する。
【0395】
さらなる代替構成では、透過型パルスオキシメータの代わりに反射型パルスオキシメータを使用し得る。この構成では、発光体29a及び受光体29bの両方は、同じ鼻プロング33、34の上に位置する。代わりに、発光体29a及び受光体29bの両方を、患者の鼻腔壁の外面に接触する補助突起の上に含めることにより、反射型パルスオキシメータを使用し得る。いくつかの構成では、補助突起は、鼻カニューレ30の本体32から延在する。
【0396】
ここで、鼻カニューレ30の代替的な構成について、図11及び図12を参照して説明する。この構成では、頭部固定アセンブリは、サイドアーム31の上に位置する1つ又は複数の顔面パッド44を含む。使用中、顔面パッド44は、患者の頬に取り付けられ得る。いくつかの構成では、顔面パッド44は、顔面パッド44が患者の頬に取り付けられるのを可能にする接着面を有する。いくつかシナリオでは、これは、患者にとってより快適である可能性があり、使用中に鼻カニューレ30がその正確な位置からずれる可能性を低減させることができる。患者センサ29が患者の皮膚に接触するのを可能にするために、患者センサ29の位置に対応する顔面パッド44に1つ又は複数の切欠きが存在し得る。
【0397】
図12に示す構成では、患者センサ29は、鼻カニューレ30の本体32のサイドアーム31の顔面パッド44と同じ領域に位置する。顔面パッド44は患者の皮膚と接触するため、(上述したような)反射型パルスオキシメータを実装することができる。発光体29a及び受光体29bは、いずれかの顔面パッド44に並んで位置する。発光体29a及び受光体29bは、顔面パッド44の表面と同一平面上に位置する。
【0398】
図13図15に示す代替構成では、顔面パッドは、二部材解放可能取付又は接続配置551を含み得る。解放可能接続配置551は、患者及び患者インタフェース17にそれぞれ貼付されるパッチの対間に作用し、それらを解放可能に接続する。
【0399】
第1のパッチは、患者の皮膚に接着されるか又は他の方法で取り付けられる皮膚パッチ550である。皮膚パッチは、患者の皮膚に面する患者側と、患者インタフェース17に面するインタフェース側とを有する。皮膚パッチ550の患者側は、親水コロイド等の皮膚科学的に傷付けにくい接着剤によって患者の皮膚に取り付けられ得る。皮膚パッチの患者インタフェース側には、二部材解放可能取付又は接続システム551の第1の部材553が設けられる。
【0400】
第2のパッチは、患者インタフェースパッチ552である。患者インタフェースパッチ552も患者側及びインタフェース側を有する。患者インタフェースパッチ552の患者側は、患者インタフェース17が係合したときに皮膚パッチに隣接して配置される。二部材解放可能取付又は接続システム553の相補的な第2の部材は、パッチ550、552が一緒にされたときに二部材解放可能取付又は接続システム551のそれぞれの部材が容易に係合可能であるように、患者インタフェースパッチ552の患者側に貼付される。患者インタフェースパッチ552のインタフェース側は、患者インタフェース17に貼付される。患者インタフェースパッチは、患者インタフェース17と一体化されるか又は好適には患者インタフェース17に接着され得る。
【0401】
患者インタフェースパッチ552の一部又は角部は、皮膚パッチ550に付着しない領域を含み得る。これの概略的な目的は、患者インタフェース17を皮膚パッチから取り外すか又は引き離すために、患者がより容易に把持することができる領域(又はタブ)を可能にすることである。例えば、裏打ち2004もこうした角部領域を含み得る。
【0402】
二部材解放可能取付又は接続配置551は、フック及びループ材料(VelcroTM等)、極が好適に配置されてそれぞれのパッチ上に配置された磁石又は磁石のアレイ、パッチが合せられるときに活性化する接着剤配置又は他の任意の好適な解放可能な結合を含み得る。皮膚パッチ及び患者インタフェースパッチが互いに解放可能に取付可能であるように、皮膚パッチ550のインタフェース側はフック又はループ材料の一方を有することができ、患者インタフェースパッチ552の患者側はフック又はループ材料の他方を有することができる。
【0403】
この構成では、上述した患者センサ29は、依然として、鼻カニューレ30の本体32のサイドアーム31の顔面パッドと同じ領域に位置する。
【0404】
患者センサ29に電力を供給し、患者センサ29からデータを受信するために、1つ又は複数のワイヤ46は、患者センサ29をコントローラ13に接続する。ワイヤ46は、鼻カニューレ30の本体32、インタフェースコネクタ35及び/又はガス入口導管62に取り付けるか、又はその上若しくは中に搭載することができる。例えば、図16図20を参照されたい。
【0405】
本開示に従い、ワイヤ46を本体32、インタフェースコネクタ35及び/又はガス入口導管62に取り付けることができるか、又はその上若しくは中に搭載することができる、多くの方法がある。例えば、いくつかの構成では、ワイヤ46は、鼻カニューレ30の本体32及びガス入口導管62の材料に埋め込まれる。いくつかの構成では、ワイヤ46は、本体32、インタフェースコネクタ35及びガス入口導管62の内面に取り付けられる。いくつかの構成では、ワイヤ46は、本体32、インタフェースコネクタ35及びガス入口導管62の外面に取り付けられる。いくつかの構成では、織り合わされたフィラメントを含むメッシュラップは、本体32、インタフェースコネクタ35及び/又はガス入口導管62を包囲する。いくつかの構成では、フィラメントの少なくとも一部分は、少なくとも部分的に金属である。いくつかの構成では、フィラメントの少なくとも一部分は、少なくとも部分的にプラスチックである。いくつかの構成では、フィラメントの少なくとも一部分は、少なくとも部分的に天然繊維から作製される。いくつかの構成では、ワイヤ46は、メッシュラップのフィラメントと織り合わされる。代わりに、これらの構成の任意の2つ以上を組み合わせ得る。例えば、配線46は、本体32の材料に埋め込んだ後、インタフェースコネクタ35及びガス入口導管62の外面に取り付けられ得る。
【0406】
インタフェースコネクタ35が本体32に取外し可能に取り付けられる構成では、インタフェースコネクタ35及び本体32は各々、鼻カニューレ30が組み立てられたときにインタフェースコネクタ35上のワイヤ46と本体32との間の電気接続の形成を可能にするように、1つ又は複数の電気接点を含む。インタフェースコネクタ35内のワイヤ46は、ガス入口導管65内に入り、ガス入口導管62の反対側の端部は、吸気導管16のコネクタ上の電気接点に対応する追加の電気接点を含むコネクタをさらに含む。ガス入口導管62及び吸気導管16の電気接点は、2つの構成要素が空気圧式に接続される場合、電気接続が自動的に形成されるように構成され得る。例えば、ガス入口導管62及び吸気導管16の電気接点は、電気接続も形成されなければ空気圧接続を形成することができないように構成され得る。さらに、ガス入口導管62及び吸気導管16の電気接点は、空気圧接続も形成されなければ電気接続を形成することができないように構成され得る。対応する電気接点は、空気圧接続が形成されるときに互いに接触するように構成され得る。対応する電気接点は、平坦な表面を含み得る。さらに又は代わりに、電気接点は、ピン及びソケットの配置を含み得る。この構成は、呼吸補助装置10と患者センサ29との間に別個の電気接続が形成されることをさらに必要としないことにより、呼吸補助システムのセットアップ時間をさらに短縮するという利点を提供する。
【0407】
ガス入口導管62と吸気導管16との電気接点は、2つの構成要素が空気圧式に接続されたときに自動的に電気接続を形成することができるため、ガス入口導管の電気接点はコネクタの残りの部分に対して移動不能であり得る。
【0408】
さらなる構成では、患者インタフェース17は、センサアーム47上に位置する1つ又は複数の患者センサ29を含み、ここで、この患者センサ29について、図16図25を参照して説明する。センサアーム47は、ユーザによって容易に変形され得ない点で比較的剛性であり得る。代わりに、センサアーム47は、ユーザによって容易に変形され得る点で弾性変形可能であり得る。センサアーム47は、患者の皮膚に接触するように構成された患者接触面を有することができる。患者接触面は、センサアーム47と患者の皮膚との間の接触を確実にするために接着剤でコーティングされ得る。
【0409】
センサアーム47は、パルスオキシメータ等の患者センサ29を含む。パルスオキシメータは、上述したような発光体29a及び受光体29bを含む反射型パルスオキシメータであり得る。別段の断りのない限り、センサアーム47構成のための配線46は、センサアーム47のない先の構成について上述したものと実質的に同じである。
【0410】
図16及び図17に示す構成では、センサアーム47は、鼻カニューレ30の下側に位置する。センサアーム47は、鼻カニューレ30の中心の近くに位置し得る。センサアーム47の位置及び寸法は、鼻カニューレ30が使用されている間、患者センサ29が患者の上唇に接触するように設計される。代わりに、図18及び図19に示す構成では、センサアーム47の位置及び寸法は、鼻カニューレ30が使用されている間、患者センサ29が自身の上唇の上方の患者の皮膚に接触するように設計される。
【0411】
さらなる構成では、センサアーム47は、センサマウント48から延在し、このセンサマウント48について、ここで、図20図25を参照して詳細に説明する。図20及び図21に示す構成では、鼻カニューレ30は、前部ストラップ50の1つ等、ストラップの1つ又は複数の一部分に位置するセンサマウント48をさらに含む。センサマウント48は、前部ストラップ50の1つに固定して取り付けられ得る。代わりに、センサマウント48は、前部ストラップ50の1つに取外し可能に取り付けられ得る。さらに又は代わりに、センサマウント48は、前部ストラップ50の1つに摺動可能に取り付けられ得る。代わりに、センサマウント48は、ガス入口導管62に取外し可能に取り付けられ得る。さらに又は代わりに、センサマウント48は、ガス入口導管62に摺動可能に取り付けられ得る。摺動可能なパルスオキシメータは、パルスオキシメータ(すなわちSpO)読取値を得るために、顔面の適切な場所にセンサを位置付けるために、顔面に沿って摺動させることができる。例えば、センサは、頬の領域に位置し得る。
【0412】
センサアーム47は、センサマウント48から延在し、鼻カニューレ30が使用されている間、患者の皮膚に接触するように構成される。センサアーム47は、センサマウント48から前部ストラップ50に対して垂直に延在するように配置することができる。センサマウント48が前部ストラップ50の1つに摺動可能に取り付けられる構成では、この方向は、センサマウント48の移動方向に対して垂直である。
【0413】
センサアーム47は、センサマウント48に固定して取り付けられ得る。
【0414】
代わりに、図22及び図23に示すように、センサアーム47は、センサマウント48に摺動可能に取り付けられ得る。図22に示すように、センサアーム47は、前部ストラップ50が延在する方向と同じ方向に摺動することが可能であり得る。さらに又は代わりに、センサアーム47は、センサアーム47がセンサマウント48から延在する方向に対して垂直な方向に摺動することが可能であり得る。さらに又は代わりに、図23に示すように、センサアーム47は、前部ストラップ50が延在する方向に対して垂直な方向に摺動することが可能であり得る。さらに又は代わりに、センサアーム47は、センサアーム47がセンサマウント48から延在する方向と同じ方向に摺動することが可能であり得る。
【0415】
さらに又は代わりに、図24に示すように、センサアーム47は、センサマウント48に回転可能に取り付けられ得る。さらに又は代わりに、図25に示すように、センサアーム47は、センサマウント48に対して伸縮式に伸長及び後退することが可能であり得る。
【0416】
センサマウント48が前部ストラップ50の1つに取外し可能に且つ/又は摺動可能に取り付けられるようにし、且つ/又はセンサアーム47が上述した技法の1つ又は複数を用いてセンサマウントに移動可能に取り付けられるようにすることにより、ユーザは、依然としてシステムを比較的迅速にセットアップすることができる一方で、患者センサの位置を必要に応じて調節することができる。さらに、本システムは、鼻カニューレ30の統合された電気及び空気圧コネクタから依然として利益を受ける一方で、ユーザが必要に応じて患者センサを調整することができるようにする。センサ及びセンサマウントは、正確なSpO2測定値を得るためにセンサが患者の顔面上に位置し得るように調整可能である。
【0417】
さらなる構成では、センサアーム47はセンサクリップに置き換えられ、それにより、患者センサ29を耳たぶ等の患者の一部にクリップ留めすることができる。この構成では、反射型パルスオキシメータの代わりに、透過型パルスオキシメータが使用される。
【0418】
ここで、ワイヤコイルを含むさらなるあり得る構成について、図26図28に関連して説明する。この構成では、センサマウント48は、ワイヤコイル49に置き換えられる。ワイヤコイル49に至る配線46は、前述した構成と実質的に同じである。
【0419】
図26図29に示すように、センサアーム47は、二次ワイヤ46aによってワイヤコイル49に接続され得る。センサアーム47は、先の構成でセンサアーム47について説明した特徴の任意のものを有することができる。この特定の構成では、センサアーム47は、センサアーム47が患者の皮膚に付着するのを可能にする接着面を有することができる。センサのこの配置により、センサ29は、顔面の側頭領域、又は前頭部の額領域、又は下唇の近くの顎領域に位置し得、そこには、血中酸素(すなわちSpO2)読取値を得るために使用することができる血管がある。ワイヤコイルの構造により、SpO2読取値を得るために有用なより大きい血管がある顔面上の領域に対して、センサ29の位置の調整可能性が提供される。
【0420】
図26に示すように、センサアーム47は初期位置で開始し、そこでは、センサアームはワイヤコイル49の上に又はその隣に位置し、二次ワイヤ46aはワイヤコイル49内に実質的に完全に後退する。図27及び図28に示すように、次いで、患者センサ29が1つ又は複数の患者パラメータの測定を開始することができるように、センサアーム47を患者の皮膚上の場所に移動させることができる。センサアーム47が患者の皮膚上に移動する際、二次ワイヤ46aは、ワイヤコイル49から必要なだけ巻きが解かれる。この配置により、ユーザに、患者センサ29のユーザによる配置にさらなる柔軟性が提供される。例えば、図27及び図20Cは、ユーザ及び/又は患者の選好に応じて、患者センサ29を患者の頬又は側頭にいかに配置することができるかの例を示す。
【0421】
二次ワイヤ46aは、ワイヤコイル49内に後退することができる。ワイヤコイル49は、コイルばね機構を有することができる。コイルばね機構により、巻取りを実施する必要がある場合、ユーザによる操作をそれほど必要とせず、二次ワイヤ46aをコンパクトに収納することができる。コイルばね機構は、二次ワイヤ46aを自動的に後退させるように構成され得る。これは、ユーザが二次ワイヤ46aの巻取りをするのを忘れる可能性が低くなる点で有利である。さらに、自動後退は、二次ワイヤ46aの必要最小限の長さのみの巻きが解かれることを意味し、それにより、二次ワイヤ46aが他の構成要素と絡まる可能性が低減する。代わりに、コイルばね機構は、ユーザがスイッチ、ボタン、レバー等の構成要素を作動させたときにのみ、二次ワイヤ46aを後退させるように構成され得る。これは、使用中に二次ワイヤ46aに張力がない点で有利であり、それにより患者の快適さが向上する可能性があり、センサアーム47が外れる可能性が低減する。
【0422】
ワイヤコイル49は、前部ストラップ50の1つに固定して取り付けられ得る。代わりに、ワイヤコイル49は、クリップ又は他の任意の好適なコネクタを使用することにより、前部ストラップ50の1つの別個のセクション及び/又は鼻カニューレ30の別個の部分において取り外して交換することができるように、前部ストラップ50の1つに取外し可能に取り付けられ得る。これを容易にするために、ワイヤコイル49は、ワイヤコイル49を鼻カニューレ30のワイヤ46に接続する第2のワイヤに対応する第2のコイルばね機構を有することができる。第2のコイルばね機構は、第1のコイルばね機構と同じ特徴の任意のものを有することができる。
【0423】
さらなる構成では、図30図32に示すように、ワイヤコイル49は、ガス入口導管62に固定して又は取外し可能に取り付けられ得る。この構成では、ワイヤコイル49は、ワイヤ46がガス入口導管62を通過する際にワイヤ46に接続され得る。この構成は、ユーザが患者センサ29を患者の頸部又は胸部に取り付けたい場合により好適であり得る。コイル49により、センサ29を様々な場所に移動させることにより、より正確なSpO2測定値を得るのに役立つ調整可能性が可能になる。
【0424】
二次ワイヤ46aの最大長は、予期される必要な最大長に基づいて設定される。予期される必要な最大長は、ユーザが患者センサ29を配置することを望む可能性のある予期される場所によって決まる。例えば、ユーザが患者センサ29を患者の胸部、上背部又は肩部に取り付けることができるように、より長い最大長を提供し得る。1つの構成では、二次ワイヤ46aは、約300mmの最大長を有する。
【0425】
さらなる構成では、センサアーム47はセンサクリップに置き換えられ、それにより、患者センサ29を耳たぶ等の患者の一部にクリップ留めすることができる。この構成では、反射型パルスオキシメータの代わりに透過型パルスオキシメータが使用される。この変形形態は、上述したワイヤコイル構成の任意のものにも適用することができる。
【0426】
ここで、患者センサ29が頭部固定アセンブリに一体化されるさらなる構成について、図33図36を参照して説明する。
【0427】
ここで、図33を参照すると、患者センサ29が前頭部ストラップ53cに組み込まれる構成が示されている。患者センサ29は、先に記載したような反射型パルスオキシメータであり得る。前頭部ストラップ53cは、弾性材料から作製することができ、それにより頭部固定アセンブリを安定させ、且つ患者センサ29と患者の前頭部との接触を維持するのに役立つ。この構成では、ワイヤ46は、サイドアーム31から頭部固定アセンブリ内に入り、患者センサ29の場所まで続く。サイドアーム31が頭部固定具アセンブリに取外し可能に取り付けられる構成では、頭部固定具アセンブリ及びサイドアーム31は、対応する電気接点を含む。
【0428】
先に列挙した構成では、患者インタフェース17は、鼻カニューレ30である。ここで、図34を参照すると、患者インタフェース17が密閉鼻マスク80である構成が示されている。代わりに、患者インタフェースは、口マスク、フルフェイスマスク、鼻ピローインタフェース等、別のタイプの密閉インタフェースであり得る。密閉インタフェースは、典型的には、患者センサ29が位置し得る前頭部支持部81を利用する。患者センサ29は、先に記載したような反射型パルスオキシメータであり得る。この構成では、ワイヤ46は、患者インタフェース17から頭部固定アセンブリ内に入り、患者センサ29の場所まで続く。患者インタフェース17が頭部固定具アセンブリに取外し可能に取り付けられる構成では、頭部固定具アセンブリ及び患者インタフェース17は、対応する電気接点を含む。
【0429】
ここで、図35及び36を参照すると、患者インタフェースが気管切開インタフェース90である構成が示されている。図35に示すように、患者センサ29は、ネックストラップ91に配置することができる。代わりに、患者センサ29は、検知ネックバンド92に配置され得る。検知ネックバンド92は、患者センサ29と患者の皮膚との接触を促進するために、弾性材料から作製することができる。患者センサ29のための配線46は、先の構成について記載したように、ネックストラップ91及び/又はネックバンド92に組み込むことができる。患者センサ29は、先に記載したように、反射型パルスオキシメータであり得る。
【0430】
患者センサ29の上記の特徴は、内容全体が参照により本明細書に援用される、2014年5月7日に出願された本出願による先の国際特許出願、国際公開第2014/182179号パンフレットに実質的に記載されているように、鼻カニューレと組み合わせて使用することができる。
【0431】
例えば、患者の開口部と係合し、ガス流を前記開口部に向けるように構成された本体を含む、国際公開第2014/182179号パンフレットに記載されているような、鼻カニューレを提供することができる。こうした鼻カニューレは、例えば図1図3を参照して記載したような呼吸療法システムの一部を構成し得る。図3図36を参照して記載したように、鼻カニューレに、パラメータを測定するように構成された1つ又は複数のセンサを設けることができる。1つ又は複数のセンサは、鼻カニューレに取り付けられる(すなわち位置決めされる)。こうした実施形態について、以下でより詳細に記載する。
【0432】
ここで、図37図43を参照する。これらの実施形態は、ガス供給部及び加湿源(図示せず)から患者に呼吸ガスを送達するように構成された患者インタフェース101と、使用時に患者の顔面に対して患者インタフェースを支持及び保持するように構成されたヘッドギア200とを示す。患者インタフェース101は、吸気導管300を結合するように適合され、患者にガスの流れを送達するために患者の鼻腔内にフィットするように構成された少なくとも1つ、好ましくは2つの鼻プロング111及び112を含む鼻カニューレ1000の形態である。ヘッドギア200は、頭部ストラップ200の形態であり、それは、好ましくは、ストラップのサイズを患者にカスタマイズするために長さが調節可能である。
【0433】
鼻カニューレ1000は、少なくとも1つ、好ましくは一対の、顔面取付部分110(すなわち本体)と一体成形されるか又は取外し可能に取り付けられる管状の鼻プロング111及び112と、導管300に取外し可能に取り付けられるか又は一体成形されるガス流マニホールド部分120とを含む。ガス流マニホールド部分120は、2つの反対の水平方向のいずれか一方から、すなわち左側又は右側のいずれか一方から、顔面取付部分内に挿入可能である。このように、ガス流マニホールド部分120の位置又は場所は、顔面取付部分110(すなわち本体)に対して可逆的である。言い換えれば、ユーザは、最も好都合であるものに応じて、例えば、ガス源又は人工呼吸器がユーザのいずれの側に位置するかに応じて、マニホールド部分120(及び本質的にそこから延在する導管300)をカニューレ1000の左側又は右側から延在させるように選択することができる。
【0434】
顔面取付部分110は、シリコーン又は当技術分野で既知であるの他のカニューレ材料等の軟質且つ可撓性のある材料から形成される。鼻プロング111及び112は、好ましくは、柔軟であり、この特性を達成するためにシリコーンの十分に薄い層から形成され得る。
【0435】
ガス流マニホールド部分120は、ポリカーボネート、高密度ポリエチレン(HDPE)又は当技術分野で既知の他の任意の好適なプラスチック材料等、比較的硬質の材料から形成される。顔面取付部分110は、鼻プロング111及び112を通してガスの流れを快適に送達するために、患者に対して軟質のインタフェース構成要素を提供し、一方で、ガス流マニホールド部分120は、導管300を顔面取付部分110の鼻プロング111及び112に流体的に結合する。
【0436】
1つのパルスオキシメータ又は複数のパルスオキシメータセンサ等の患者センサ29は、マニホールド部分120の上又は中に位置し得る。
【0437】
センサ29は、マニホールド部分120に一体化することができ、したがって、使い捨てであり得る。代わりに、センサ29は、マニホールド部分120に取外し可能に取り付けられ得る。マニホールド部分120は、1つ又は複数のセンサ29を受け入れるための適切な凹部又は受入ポート/開口部を有することができる。1つ又は複数のセンサ29は、取外し可能且つ再使用可能であり得る。
【0438】
1つ又は複数のセンサ29は、無線又は有線であり得る。センサ29のワイヤ又は1つ若しくは複数のワイヤは、マニホールド部分120を通り、入口122を介し、吸気導管300を介してシステムコントローラに戻るように配線することができる。
【0439】
1つ又は複数のセンサは、例えば顔面の口領域において、上唇領域と接触するように又は上唇領域に隣接してセンサ29を位置決めするように、マニホールド部分120上に位置決めされる。上唇には多数の血管があり、センサ29を使用して、マニホールド部分120を介した上唇領域との接触又は上唇領域への近接により血中酸素を確定することができる。
【0440】
マニホールド部分120は、カニューレの軟質シリコーン本体内に受け入れられるように、剛性プラスチック材料から形成され得る。マニホールド部分120が剛性であることにより、マニホールド部分を顔面取付部分に挿入し、マニホールド部分をその作動位置(すなわち顔面取付部分内に挿入された位置)で保持することがより容易になる。マニホールド部分は、顔面取付部分に挿入され、プロングと流体連通して、入口導管からのガスをプロングに向ける。マニホールド部分の上又は中に位置するセンサ29が顔面取付部分内に位置決めされることにより、センサ29は、検知位置に位置決めされ、すなわち、センサは、上唇に隣接して又は接触して位置決めされる。
【0441】
患者の鼻中隔及び/又は鼻柱は、一般に、きわめて敏感な領域であり、長期間にわたって過度の接触圧力を受けると、不快感の原因となり得る。本開示の鼻カニューレは、患者の鼻中隔/鼻柱に隣接してカニューレ1000のクッション領域を提供することにより、この圧力を緩和するか又は低減させることができる。図42及び図43を参照すると、一実施形態では、出口123は、使用時に鼻中隔/鼻柱に隣接して位置する領域にへこみ又はくぼみ127を形成するための対向する凹部又は溝124/125の対を外周に含む。顔面取付部分110に結合されると、このくぼみ127は、ベース部分118とマニホールド120の出口123との間に間隙を形成する。使用中、この間隙は、鼻中隔/鼻柱に直接隣接するカニューレ100の領域をクッションにする/軟化させる。それにより、より硬質のマニホールド部分120の圧力が鼻中隔/鼻柱から解放され、鼻中隔/鼻柱が顔面取付部分110の軟質ベースのみに載ることができる。
【0442】
ベース部分118は、好ましくは、鼻中隔/鼻柱における圧力を緩和するために、プロング111とプロング112との間に、中空化した外側部分及び/又はくぼんだ外側輪郭部118bがあるようにも形成される。中空化は、患者に送達される流れを(著しく)損なうことなく、可能な限り大きくなければならない。くぼみ部分118bは、好ましくは、カニューレの2つの部分間の効果的なシールを維持するために出口123の外周にも相補的である。
【0443】
パルスオキシメータ29は、鼻中隔/鼻柱に接触するように、カニューレの上面のプロング111、112間に配置することができる。例えば、パルスオキシメータ29は、プロング間のくぼみ部分118b内に位置決めされる。センサ29が鼻中隔/鼻柱と接触することによる褥瘡又は他の圧力傷害を低減させるために、センサ29がプロング111、112間に位置決めされるとき、凹状マニホールドは有利である。顔面取付部分110の凹状部分、すなわちくぼみ127により、カニューレは凹状断面に変形することができ、それにより、圧力傷害を軽減させながらセンサ接触が確保される。したがって、くぼみ127は、パルスオキシメータ29がベース部分118の上面に(例えば、図9に示すように、2つのプロング111、112間の位置に)位置する場合、有益であり得る。
【0444】
図37図41の実施形態では、患者インタフェース100を患者の顔面に対して保持するために使用されるヘッドギアは、単一の連続した長さの頭部ストラップ200を含み、使用時に患者の頬に沿って、耳の上方に且つ後頭部の周囲に延在するように適合される。
【0445】
ストラップ200の一次端部分201及び202は、使用中にカニューレ100を適所に保持するように、鼻カニューレ100のいずれかの側のそれぞれの構造体101及び102(例えば、図38Aを参照)に解放可能に接続するように適合される。
【0446】
主ストラップ210の二次端部分203/204と、ストラップセグメント220のそれぞれの端部分203/204との各々に、ストラップコネクタ230が設けられる。
【0447】
各コネクタ230に、一端部において、ストラップ材料に結合するストラップ接続機構と、反対側の端部において、同様のコネクタ230のそれぞれの端部を解放可能に結合する結合機構とが設けられる。
【0448】
主ストラップ210の一次端部分201及び202に、カニューレコネクタ240が設けられる。これらのコネクタ240は、二次端部分203及び204のストラップコネクタ230と同様のストラップ接続機構を有するが、ストラップ端部に対向するコネクタ240の端部に、プッシュフィットクリップ241等のクリップ部材を含む。クリップ241は、カニューレ110の側部でそれぞれの構造体101/102を解放可能に結合するように構成される。クリップ部材241は、好ましくは、ストラップに対してヒンジ部分を形成する、プラスチック部品等の曲げ可能な部品である。クリップ241は、好ましくは、例えば平坦~20度の角度を有するもの等、その長さに沿って湾曲形状を有するように予め形成される。この湾曲により、クリップ241を、クリップ241の領域で患者の顔面の輪郭にフィットさせることができる。
【0449】
ここで、図40及び図41を参照して、頭部ストラップ200の各コネクタ240を患者インタフェース110に係合し、患者インタフェース110から係合解放する方法について説明する。各コネクタ240は、長尺状のコネクタ本体242と、本体242の末端部にある横方向突起243とを有する、クリップ部材241を含む。横方向突起243は、内側に面する係合面243aを含む。突起243が延出する面245とは反対側のコネクタ240の面244は、好ましくは、実質的に平滑又は平面である。カニューレ110の対応する構造体101/102は、チャネル101a/102aを含み、チャネル101a/102aは、チャネル101a/102aの両端に入口アパーチャ101b/102b及び出口アパーチャ101c/102cを有する。出口アパーチャ101c/102cの周壁は、クリップ部材241の突起243の表面243aと係合するように構成された当接部101ci/102ciを画定する。入口アパーチャ101b/102bの周辺部101bi/102biは、本体242の突起243とは反対側の端部にあるフランジ246と係合するための当接部を画定する。これは、対応するチャネル101a/102aへのコネクタ240の挿入の範囲を制限するように作用する。フランジ246は、ストラップ接続機構及び/又はスリーブ270の末端部によって提供することができる。
【0450】
頭部ストラップ200の両側の且つそれぞれの一次端部分201/202に隣接する各セクションは、頬支持部270を含むか、又は各セクションに頬支持部270が適用され、頬支持部270は、少なくとも表面領域271を含み、表面領域271は、患者インタフェース100へのヘッドギアの結合中と使用した後との両方で、頬骨又はその下方若しくはその領域等、頬において、顔面でヘッドギア200を安定させるためにユーザの顔と摩擦係合する。表面領域270は、好ましくは、ストラップ200の残りの部分よりも相対的に高摩擦の表面材料からなる。
【0451】
高摩擦表面材料271は、使用時の患者の顔面の側部の一部の上に、好ましくは患者の頬において又は少なくとも実質的に頬に向かって延在して、患者の顔面の上に患者インタフェース100を保持するか又は安定させるのに役立つ。高摩擦表面材料がユーザの頬に位置付け可能であることは、頭部ストラップ200の残りの部分をユーザの眼又は眼窩から引き離すように維持し、好ましくは眼又は眼窩の下方に延在させて、頭部ストラップ200が眼又は眼窩において又はその近くで架橋することから生じる視界の妨害及び/又は不快感を防止することにさらに役立つ。
【0452】
高摩擦表面材料271は、使用時に患者の顔面の側部の一部にわたって延在して、例えば左右の外側上唇において又はその近くで又はその上方から後方に、且つ左右の頬を横切って上方に延在するように適合され得ることが理解されるであろう。
【0453】
摩擦表面材料は、ストラップ200のそれぞれの一次端部分201/202を受け入れるように構成された長尺状スリーブ270の形態で提供することができる。スリーブ270は、ストラップ200、ストラップ200のセクション及び/又はストラップの一次端部分におけるカニューレコネクタ240/260の周囲に取外し可能に結合する(又は代わりに恒久的に結合する)ように構成される。
【0454】
スリーブ270は、一次端部分201/202でストラップ210の周囲に、且つコネクタ240の一部分の周囲にも結合される。ストラップ210は、図37Bに見ることができるように、スリーブ270内の通路272を通して延在する。ストラップ210は、この通路を通して通されるように適合され、好ましくはスリーブ付き形態にあるとき、依然として自由に伸ばされるか、又は弾性化されるか、又は伸長され得る。コネクタ240は、スリーブ270によって実質的に収容されるか、又は表面領域によって覆い隠されて、ユーザの皮膚との直接的な接触を最小限にし、それによりヘッドギア200の安定性及び快適さを向上させる。クリップ241は、スリーブ270の端部273から延在する。別の実施形態では、スリーブ270は、コネクタ240及び/又はストラップ210上にオーバーモールドすることができる。
【0455】
図38Aを参照すると、スリーブ270は、一次端部分201/202でストラップ210から延在するコネクタ260の周囲に結合することができる。この実施形態では、コネクタ260は、スリーブ270によって実質的に収容されるか、又は表面領域によって覆い隠されて、ユーザの皮膚との直接的な接触を最小限にし、それによりヘッドギア200の安定性及び快適性を向上させる。言い換えれば、コネクタ260は、スリーブ270の通路272を完全に通して延在する。バックル251/252は、スリーブ270の端部274から延在し、クリップ261は、反対側の端部273から延在する。
【0456】
スリーブ270は、例えば、平坦~20度の角度を有するもの等、その長さに沿って湾曲形状を有するように予め形成され得る。この湾曲により、スリーブ270は、使用時にスリーブの領域で患者の顔面又は頬の輪郭にフィットすることができる。代わりに、スリーブ270は、頭部ストラップ200の一次端部分201/202又はコネクタ260と係合したとき、弾性変形又は非弾性変形して湾曲したスリーブの形状になることができる。
【0457】
スリーブ270は、ユーザの顔面又は顔面の皮膚と摩擦係合するための比較的摩擦の高い表面材料の表面領域271を提供する。この表面領域271は、ユーザの顔面の頬の皮膚と摩擦係合するように位置決めされることになる。表面領域271は、少なくとも、ユーザの頬の上に位置決めされることになるストラップ又はストラップのセクションに局在化される。比較的高摩擦の表面材料が提供された表面領域271は、好ましくは、平滑であり、且つ患者の皮膚上で快適な材料である。したがって、スリーブ270又は少なくとも表面領域271は、コネクタ240及び260よりも比較的軟質の材料から形成される。
【0458】
1つの好ましい実施形態では、表面領域271又はスリーブ270は、軟質の熱可塑性エラストマー(TPE)から形成されるが、代わりにシリコーン等の別のプラスチック材料又は他の任意の生体適合性材料から形成され得る。
【0459】
鼻カニューレに加えて他の形態のインタフェースのためのヘッドギアは、インタフェースのヘッドギアのストラップのいずれかの側端部に又はそれに隣接して、マスク、特に例えば装着者の鼻孔に入るか又は鼻孔と係合するノズル又はピローを含む直接鼻マスクに接続する、頬において顔面でマスクを安定させるためにユーザの顔面と摩擦係合する、記載したような又は同様の頬支持部270を含み得る。こうしたヘッドギアは、この場合にも、使用時に患者の頬に沿って耳の上方に且つ後頭部の周囲に延在するように適合された単一の頭部ストラップを含み、端部は、両側でマスクに結合する(又はマスクに恒久的に取り付けられる)任意の好適な形態のクリップを含む。
【0460】
図37図41の鼻カニューレ1000に、例えばパルスオキシメータの形態の患者センサ29を設けることができる。
【0461】
患者センサ29は、図1図36の鼻カニューレ100に関して記載した構成の任意のものに従って鼻カニューレ1000に設けることができる。
【0462】
患者センサ29は、ヘッドギア200上又は顔面取付部分110に接続する鼻カニューレ1000の別の取外し可能な部分若しくは鼻カニューレ1000のガス流マニホールド部分120上に設けることができる。このように、顔面取付部分110及び/又はガス流マニホールド部分120が交換又は処分される場合、患者センサ29は、ヘッドギア200又は他の取外し可能な部分と共に保持することができ、そのため、患者センサ29は廃棄されず、再使用することができる。例えば、患者センサ29は、複数の異なるサイズの顔面取付部分110及び/又はガス流マニホールド部分120に接続するように構成されたヘッドギア200に設けることができる。これにより、ユーザは、患者センサ29を廃棄する必要なしに、カニューレの部品を交換し又は取り替えることができる。
【0463】
図37図41を参照すると、患者センサ29は、スリーブ270上に設けることができる。患者センサ29に関連する任意の配線は、スリーブ270の通路272を通して延在し、且つ端部274から延出することができる。
【0464】
患者センサ29は、スリーブ270の顔面接触面271にはめ込むことができ、その顔面接触面271と同一平面上にあり得る。患者センサ29は、スリーブ270の長さに沿った任意の好適な位置、例えば構造体101、102に隣接するか又はヘッドギアストラップ210に隣接する位置に位置し得る。
【0465】
患者センサ29は、スリーブに恒久的に取り付けられ得、例えば、患者センサ29は、スリーブ270にオーバーモールドされ得る。
【0466】
患者センサ29は、スリーブ270に取外し可能に取り付けられ得、それによりスリーブ270が廃棄される場合に患者センサ29を交換するか又は再使用することができる。患者センサ29は、取り外し、拭き取り、センサ29を受け入れる同様の凹部をスリーブ270に有する異なるカニューレに組み込むことができる。これにより、センサは、患者のために再使用することができ、それにより、医療施設にかかるコストが削減される
【0467】
代わりに、患者センサ29は、スリーブ270上、例えばスリーブ270上の対応する凹部内に恒久的に又は取外し可能に取り付けられ得る相補的なセンサ本体に設けられ得る。凹部及び相補的な本体に、本体を凹部内に保持するように構成された1つ又は複数の保持構造体を設けることができる。センサ29がスリーブ270に組み込まれることにより、センサ29は、頬領域、例えば顔面の頬側領域又は側頭領域と接触する。顔面のこの領域には血管があり、センサを血管に隣接して位置決めし、血中酸素を検出するために使用することができる。
【0468】
図37図43の任意のものによる鼻カニューレ等の患者インタフェースは、複数の患者センサ29を含み得る。
【0469】
例えば、患者インタフェースは、患者インタフェースに組み込まれた複数のセンサ29(すなわち複数のパルスオキシメータ)を含み得る。例えば、各又は少なくとも1つのスリーブ270は、サイドアーム(すなわちスリーブ270)の上又は中に位置決めされる1つ又は複数のパルスオキシメータ29を有することができる。これらの複数のセンサ29からの測定値をコントローラが平均して、血中酸素(SpO2)読取値を提供することができる。
【0470】
したがって、各スリーブ270は、1つのセンサ29を含み得る。
【0471】
さらなる代替形態では、カニューレの各スリーブ270(すなわち各サイドアーム)は、複数のセンサを含み得る。複数のセンサの1つ、いくつか又はすべては、取外し可能であり得る。各スリーブ270は、センサ29を受け入れる複数の凹部又は開口部を含み得る。
【0472】
複数のセンサ29は、測定値を平均することにより、より正確なSpO2読取値を提供し、コントローラが受信するセンサ読取値のノイズを低減させることができるため、有利であり得る。
【0473】
図39を参照すると、導管300の一部を受け入れて収容する管状本体281を含む保持クリップ280を設けることができる。ヘッドギア200のストラップ又は他の構成要素を結合するように、本体281からフック282が突出する。このように、導管300は、使用時に頭部ストラップ210又はヘッドギア200に結合又は繋留することができる。導管300が引っ張られた場合、その力は、カニューレ100に直接ではなく、頭部ストラップ210に及ぼされることになる。この力の再配置により、カニューレ100のプロング111及び112が患者の鼻孔から飛び出す可能性が低減する。
【0474】
ヘッドギア200上において、クリップ280を接続するための1つ又は複数の繋留点が利用可能であり得、好ましくは使いやすさを向上させるためにヘッドギアの両側に少なくとも2つの対称的な繋留点がある。
【0475】
保持クリップ280は、ガス供給チューブ300から取外し可能であり得るか、又はガス供給チューブ300上の恒久的な継手であり得ることも理解されるであろう。
【0476】
保持クリップ280は、例えば、(ガス供給チューブ物品300の支持を容易にするため等)比較的より剛性の高い領域を提供する患者インタフェースの一部等、患者インタフェースの一部に接続又は保持され得る。
【0477】
保持クリップ280は、ガス供給チューブ物品300の特定の位置に位置決めするか又は取り付けることができ、例えば保持クリップ280を適所に保持する所定の場所を提供し得る。
【0478】
保持クリップ280は、導管300に対して配線を固定するために、患者センサ29の配線を保持するように構成され得る。したがって、患者センサの配線は、導管300の長手方向軸線と平行に延在し得る。
【0479】
導管300、例えば導管の壁内に又は導管のボアを通して延在する1つ又は複数のセンサワイヤを設けることができる。1つ又は複数のセンサワイヤは、患者センサ29に電気的に結合されるように構成され得る。
【0480】
こうした電気的結合は、患者センサ29の配線と導管300内の1つ又は複数のセンサワイヤとの間の、電気コネクタを介する等の物理的電気的結合によって提供することができる。
【0481】
こうした電気的結合は、誘導結合を介して提供することができる。例えば、患者センサ配線は、スリーブ270に沿って延在し得、且つ/又はカニューレ1000の顔面取付部分110及び/若しくはガス流マニホールド部分120に設けられ得る。導管配線は、導管300が鼻カニューレの入口に接続される、導管300の端部又はそれに隣接する位置まで延在し得る。導管300及びカニューレ1000に、導管300を患者センサ配線に電気的に結合するように構成された誘導結合器を設け得る。
【0482】
こうした配置により、物理的な電気コネクタ等の必要性及び1つ又は複数の露出した電気接点の必要性がなくなるか又は低減する。こうした配置により、鼻カニューレ1000の使用においてユーザが行う必要がある接続がなくなるか又はその数が低減する。例えば、患者センサ29及びヘッドギア200が再使用される場合、ユーザは、患者センサ配線を導管300から物理的に取り外す必要はない。
【0483】
導管300は、加熱式導管又は非加熱式導管であり得る。導管は、任意の所望の長さの延長部であり得る。
【0484】
別段文脈からの明確な要求がない限り、本明細書及び特許請求の範囲を通して、「含む」、「含んでいる」等の語は、排他的又は網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味、すなわち「含むが、限定されない」という意味で解釈されるべきである。
【0485】
本明細書において「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「水平」、「垂直」等の方向を示す用語に対する言及が用いられる場合、それらの用語は、装置が典型的な使用中の位置にあるときを指し、相対的な方向又は向きを示し且つ/又は記載するために用いられる。
【0486】
本明細書で用いる場合の「およそ」、「約」及び「実質的に」という用語は、依然として所望の機能を実行するか又は所望の結果を達成する、述べられる量に近い量を表す。例えば、いくつかの実施形態では、文脈が許す限り、「およそ」、「約」及び「実質的に」という用語は、述べられる量の10%以下の範囲内、5%以下の範囲内及び1%以下の範囲内である量を指し得る。
【0487】
本明細書におけるいかなる先行技術に対する参照も、その先行技術が世界中のいかなる国においても努力傾注分野において共通の般知識の一部を形成するという承認又はいかなる形態の示唆でもなく、そのように解釈されるべきではない。
【0488】
開示する装置及びシステムは、本出願の明細書において個々に又はまとめて言及するか又は示す部分、要素及び特徴を、前記部分、要素又は特徴の2つ以上の任意の又はすべての組合せで含むと広義に言うこともできる。
【0489】
上述した記載において、既知の均等物を有する完全体又は構成要素について言及したが、それらの完全体は、本明細書において、個々に示されるかのように組み込まれる。
【0490】
実施形態に応じて、本明細書に記載するアルゴリズム、方法又はプロセスの任意のもののいくつかの行為、事象又は機能は、異なる順序で実施することができ、追加するか、併合するか又は完全に省略することができる(例えば、記載した行為又は事象がアルゴリズムの実施のためにすべて必要であるとは限らない)。さらに、いくつかの実施形態では、行為又は事象は、順次ではなく、例えばマルチスレッド処理、割込み処理又は複数のプロセッサ若しくはプロセッサコアを通して若しくは他の並列アーキテクチャ上で同時に実行することができる。
【0491】
本明細書に記載した現時点で好ましい実施形態に対する様々な変形形態及び変更形態は、当業者に明らかになるであろうことが留意されるべきである。こうした変形形態及び変更形態は、開示した装置及びシステムの趣旨及び範囲から逸脱することなく、且つその付随する利益を減じることなくなされ得る。例えば、様々な構成要素は、必要に応じて再配置され得る。したがって、こうした変形形態及び変更形態は、開示した装置及びシステムの範囲内に含まれることが意図される。さらに、特徴、態様及び利点のすべてが、必ずしも開示した装置及びシステムを実施するために必要であるとは限らない。したがって、開示した装置及びシステムの範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されるように意図される。
図1
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図37B
図37C
図38A
図38B
図39A
図39B
図39C
図40A
図40B
図40C
図41A
図41B
図42
図43
【国際調査報告】