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特表2023-536659動物のカロリー必要量を決定するためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-28
(54)【発明の名称】動物のカロリー必要量を決定するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A01K 29/00 20060101AFI20230821BHJP
【FI】
A01K29/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507926
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-02-06
(86)【国際出願番号】 US2021043681
(87)【国際公開番号】W WO2022031513
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】63/060,775
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】502329223
【氏名又は名称】ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【弁理士】
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 千裕
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【弁理士】
【氏名又は名称】朴 志恩
(72)【発明者】
【氏名】ワーニモント、スーザン
(72)【発明者】
【氏名】カーネギー、クリステン
(72)【発明者】
【氏名】スティアーズ、シェリル
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン、ロビン
(72)【発明者】
【氏名】ナラヤナン、ヴィサラクシ ラクシュマナ
(57)【要約】
【解決手段】動物のカロリー必要量を決定するシステム、装置、および/または方法が提供されうる。動物の体重、体型、または品種を含む動物特性データを受信してもよい。動物の移動データは、第一の所定期間の間、受信されてもよい(例えば、センサを介して受信される)。移動データは、動物の速度、動物が移動した距離、動物の位置、および/または動物による歩数を含みうる。第一の予め設定された期間中の動物の活動レベルは、動物の移動データに基づいて決定されうる。第二の所定期間中における動物のカロリー必要量が決定されてもよい。動物のカロリー必要量は、動物の活動レベル、および/または動物の動物特性データに基づいてもよい。動物のカロリー必要量が表示される。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
一つ以上のプロセッサを介して、動物に関する動物特性データを受信することと、
センサを介して、第一の所定期間の間、前記動物の移動データを受信することであって、前記移動データが、前記第一の所定期間中の前記動物の速度、前記第一の所定期間中に前記動物が移動した距離、前記第一の所定期間中の前記動物の位置、または前記第一の所定期間中の前記動物による歩数のうちの少なくとも一つを含む、受信することと、
一つ以上のプロセッサを介して、前記第一の所定期間中の前記動物の前記移動データに基づいて、前記第一の予め設定された期間中の前記動物の活動レベルを決定することと、
一つ以上のプロセッサを介して、第二の所定期間中の前記動物のカロリー必要量を決定することであって、前記動物の前記カロリー必要量が、前記第一の所定期間中の前記動物の前記活動レベルおよび前記動物の前記動物特性データに基づく、決定することと、
前記第二の所定期間中に前記動物の前記カロリー必要量を、表示装置を介して表示させることと、を含む、方法。
【請求項2】
前記センサが、前記動物に取り付けられたカラーに結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の所定期間および前記第二の所定期間が、同じ持続時間を有する、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記同じ持続時間が24時間の持続時間である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第一の所定期間および前記第二の所定期間が、異なる持続時間を有する、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記動物特性データが、動物の体重、前記動物の体型、前記動物の品種、前記動物の体脂肪指数(BFI)、前記動物の身体状態スコア(BCS)、または前記動物の筋肉状態スコア(MCS)のうちの少なくとも一つを含む、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記動物の前記カロリー必要量が、前記動物の温度、心拍数、または呼吸数にさらに基づく、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記センサデバイスが、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、または全地球測位システム(GPS)装置のうちの少なくとも一つを備える、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記動物特性データが、前記動物の活動レベル、年齢、または妊娠状態のうちの少なくとも一つをさらに含む、請求項1~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記第二の所定期間における前記動物の前記決定されたカロリー必要量が、前記第一の所定期間の間に前記動物によって使用された安静時のエネルギー必要量に基づく、請求項1~9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記第一の予め設定された期間中の前記動物の前記活動レベルが、歩行係数と、その歩調で移動しながら前記動物が移動した距離とを含む情報に基づく、請求項1~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記動物の前記決定されたカロリー必要量および前記動物について決定されたその他のカロリー必要量に基づいて、前記動物のカロリー必要量の傾向を決定することをさらに含む、請求項1~11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記一つ以上のプロセッサのうちの少なくとも一つが、サーバーに位置する、請求項1~12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
動物に必要なカロリーを決定するためのシステムであって、
第一の所定期間の間、前記動物の移動データを受信するように構成されたセンサであって、前記移動データが、前記第一の所定期間中の前記動物の速度、前記第一の所定期間中に前記動物が移動した距離、前記第一の所定期間中の前記動物の位置、または前記第一の所定期間中の前記動物による歩数のうちの少なくとも一つを含む、センサと、
一つ以上のプロセッサであって、
前記動物の動物特性データを受信することと、
前記第一の所定期間内の前記動物の前記移動データに基づいて、前記第一の予め設定された期間中の前記動物の活動レベルを決定することと、
第二の所定期間中の前記動物のカロリー必要量を決定することであって、前記動物の前記カロリー必要量が、前記第一の所定期間中の前記動物の前記活動レベルおよび前記動物の前記動物特性データに基づくものである、決定することと、
前記第二の所定期間中、前記動物の前記カロリー必要量を、表示装置を介して表示すること、を行うように構成された、一つ以上のプロセッサと、を含む、システム。
【請求項15】
前記センサが、前記動物に取り付けられたカラーに結合される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第一の所定期間および前記第二の所定期間が、同じ持続時間を有する、請求項14または15のいずれかに記載のシステム。
【請求項17】
前記同じ持続時間が24時間の持続時間である、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第一の所定期間および前記第二の所定期間が、異なる持続時間を有する、請求項14または15のいずれかに記載のシステム。
【請求項19】
前記動物特性データが、動物の体重、前記動物の体型、前記動物の品種、前記動物の体脂肪指数(BFI)、前記動物の身体状態スコア(BCS)、または前記動物の筋肉状態スコア(MCS)のうちの少なくとも一つを含む、請求項14~18のいずれかに記載のシステム。
【請求項20】
前記動物の前記カロリー必要量が、前記動物の温度、心拍数、または呼吸数にさらに基づく、請求項14~19のいずれかに記載のシステム。
【請求項21】
前記センサデバイスが、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、または全地球測位システム(GPS)装置のうちの少なくとも一つを備える、請求項14~20のいずれかに記載のシステム。
【請求項22】
前記動物特性データが、前記動物の活動レベル、年齢、または妊娠状態のうちの少なくとも一つをさらに含む、請求項14~21のいずれかに記載のシステム。
【請求項23】
前記第二の所定期間における前記動物の前記決定されたカロリー必要量が、前記第一の所定期間の間に前記動物によって使用された安静時のエネルギー必要量に基づく、請求項14~22のいずれかに記載のシステム。
【請求項24】
前記第一の予め設定された期間中の前記動物の前記活動レベルが、歩行係数と、その歩調で移動しながら前記動物が移動した距離とを含む前記動物の歩調に基づく、請求項14~23のいずれかに記載のシステム。
【請求項25】
前記一つ以上のプロセッサが、前記動物に対する前記決定されたカロリー必要量および前記動物に対して決定された他のカロリー必要量に基づいて、前記動物のカロリー必要量の傾向を決定するように構成される、請求項14~24のいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年8月4日に出願された米国仮特許出願第63/060,775号に対する優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
獣医や動物飼育者は、ネコやイヌに食物を介して供給される適切な量のカロリーを知るニーズがある。摂食過剰(肥満をもたらす可能性がある)および/または摂食不足(栄養失調をもたらす可能性がある)のイヌおよびネコが知られているが、これはおそらくはペット所有者が、ペットのサイズ、ライフステージ、および活動レベルに対して不適当な量の食物を供給することによるものである。現在、ネコやイヌのカロリー必要量は、典型的には公開された(すなわち、静的な)方程式に基づく毎日のカロリー必要量に基づいて計算されている。
【0003】
毎日のカロリー必要量の決定に寄与する特性のうち、動物飼育者および獣医にとって最も決定しにくいのは、ペットの活動レベルである。毎日の正しいカロリー必要量を決定することには、通常、動物の活動レベルについて推測する必要があるが、これは、ペット所有者によって、観察されないことがよくある。最終的に、ペットが必要とする食物の量を正確には特定できないことから、ほとんどの獣医および動物飼育者は、最終的に「最善の推測」に基づいて食物量を給餌し、動物の体重を監視して、推測が正しかったかどうかを決定する。実用的ではありながらも、この解決策では、問題が検出される前に、数週間または数か月の過剰または不適切な摂食を許すことになる。さらに、こうした解決策は、成果を測るために、頻繁に、かつ手作業で、ペットを計量することに依存する。
【0004】
望ましいのは、(1)ペットの活動の客観的かつ正確な評価と、(2)ペットの体重を適切に管理するための努力を大幅に強化するその活動のほぼリアルタイムでの出力と、を提供するツールである。こうしたツールは、動物の活動についての測定値を使用して、こうした活動の客観的評価に基づきエネルギー(したがって食品)の必要量を提供する、システム、装置、および/または方法であってもよい。
【発明の概要】
【0005】
動物の健康状態を判断するシステム、装置、および/または方法が提供される。一態様では、動物の体重、動物の体型、および/または動物の品種のうち少なくとも一つを含む動物特性データが受信されうる。動物の移動データは、第一の所定期間の間、受信(例えば、センサを介して受信)されてもよく、移動データは、第一の所定期間中の動物の速度、第一の所定期間中に動物が移動した距離、第一の所定期間中の動物の位置、または第一の所定期間中に動物が取った歩数のうちの少なくとも一つを含む。第一の予め設定された期間中の動物の活動レベルは、第一の所定期間中の動物の移動データに基づいて決定されうる。第二の所定期間中における動物のカロリー必要量が決定されてもよい。動物のカロリー必要量は、第一の所定期間中の動物の活動レベル、および動物の動物特性データに基づいてもよい。第二の所定期間中の動物のカロリー必要量は、表示装置を介して表示されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明は、詳細な説明および添付図面からより完全に理解されるであろう。
【0007】
図1図1は、動物の行動を収集し分析するように構成された複数のモジュールを有するシステムのブロック図である。
【0008】
図2図2は、例示的な活動カラーの斜視図である。
【0009】
図3図3Aおよび図3Bは、例示的な活動カラーを装着している動物を描写した図である。
【0010】
図4図4A~4Dは、動物の頭部に例示的な機構を装着している動物を描写した図である。
【0011】
図5図5A~5Dは、動物の尾部に例示的な機構を装着している動物を描写した図である。
【0012】
図6図6Aおよび図6Bは、動物の肢部に例示的な機構を装着している動物を描写した図である。
【0013】
図7図7A~7Dは、図1のシステムの使用の例示的なスクリーンショットである。
【0014】
図8図8は、本明細書に記載の動物のカロリー必要量を決定する例示的なプロセスである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好適な実施形態の以下の説明は、本質的に単に例示的であり、かつ、いかなる点においても本発明、その用途、または使用を限定することは意図されていない。
【0016】
本発明の原理による例示的な実施形態の説明は、添付図面に関連して読まれることが意図されており、当該添付図面は、記載される説明全体の一部とみなすべきである。本明細書で開示する本発明の実施形態の説明において、方向または向きへの任意の言及は、単に説明の便宜上意図されており、かつ、いかなる点においても、本発明の範囲を制限することは意図されていない。「下部」、「上部」、「水平」、「垂直」、「より上方の」、「より下方の」、「上」、「下」、「頂部」、および「底部」、ならびに、その派生語(例えば、「水平に」、「下方へ」、「上方へ」など)などの相対的な用語は、そのときに説明するとき、または、論じている図面に示すときには、向きを指すと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は、説明の便宜上だけのものであり、かつ、明示的に当該のようにと指示されていない限り、装置を特定の向きで構築または操作されることを必要とするものではない。
【0017】
「装着された」、「固着された」、「接続された」、「結合された」、「相互接続された」などの用語および類似語は、関係を指すものであり、構造体は、別段の明示的な説明がない限り、介在する構造体、ならびに、移動可能または剛性の取り付けまたは関係を介して直接、間接を問わず互いに固定または装着される。さらに、本発明の特徴部および利点を、例証する実施形態の参照により例示する。したがって、本発明は、明示的に、単独でまたは特徴部の他の組み合わせで存在しうる特徴部の何らかの可能な非限定的な組み合わせを例示するそのような例示的な実施形態に限定されるべきでなく、本発明の範囲は、本明細書に添付された特許請求の範囲により定義される。
【0018】
全体を通して使用されている通り、範囲は、その範囲内にある各値およびすべての値を示すための省略表現として使用される。範囲内の任意の値を、その範囲の末端として選択することができる。さらに、本明細書内で引用される参照文献はすべて、これにより、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本開示における定義と、引用された参照文献における定義に矛盾がある場合、本開示が支配する。
【0019】
システム、方法、および装置は、ペット(例えば、イヌ、ネコなど)、家畜(例えば、ウマ、ウシ)、鳥、魚などの動物に(例えば、食物源を介して)要求および/または推奨される自動的かつ正確なカロリー量を提供する。必要なカロリー量は、動物の活動レベル、動物の移動、動物の品種、動物のサイズおよび/または体型(例えば、長い、高い、やせている、ずんぐりしている)など、動物に関連する多くの因子に基づいてもよい。獣医および動物飼育者(すなわち、ペット所有者またはペット飼主)は、動物に与える適切な量のカロリーを知る必要があり得、その場合、動物が消費する食物を介してカロリーが提供され得る。例えば、適切な量の食物を動物に与えることによって、動物の健康状態は、動物における肥満を防止すること、または動物の肥満に対する栄養療法を提供することなどによって、ポジティブに影響を受けうる。ペット(例えば、イヌおよびネコ)における肥満の流行は、健康上の懸念として識別されている。ペットにおけるこのような肥満の流行は、多くのペット所有者が、ペットのサイズ、ライフステージ、活動レベルなどに対して不適切な量の食物をペットに与えていることを示唆している。適切な量の食物(例えば、カロリー)を動物に与えることによって、健康障害(例えば、肥満によって引き起こされる障害)の流行は減少または防止されうる。
【0020】
ペットのカロリー必要量は、一つ以上の方法で、および/または一つ以上のパラメータを使用して決定されうる。例えば、ペットのカロリー必要量は、1日のエネルギー必要量(DER)値に基づいて決定されてもよい。DER値は、安静時のエネルギー必要量(RER)値に一つ以上の他のパラメータ値を乗じた値として計算されてもよい。例えば、RER値に、以下の式1に示すように、因子Fを乗じてもよい。
【数1】
【0021】
RERの値は、ペットの代謝体重に基づいてもよく、またkcal/日に基づいてもよい。実施例では、代謝体重は、体重(例えば、キログラム単位)で、KG0.75で表現されてもよい。イヌおよびネコの平均RERは、70kcal/日(例えば、KG0.75当たり)であってもよい。
【0022】
DERを得るために使用されうる因子Fは、動物の活動レベル、去勢ステータス、ライフステージ、健康状態など、動物に関連する一つ以上の因子を組み込んでもよい。因子Fは、一つ以上のリスト(例えば、所定の値を含むリスト)から取得されてもよい。例えば、去勢された成体のイヌの場合、因子は1.6であってもよく、無処置の成体のイヌの場合、因子は1.8であってもよく、不活発/肥満傾向のイヌの場合、因子は1.2~1.4であってもよく、重症治療中のイヌの場合、因子は1.0であってもよく、極端に活発なイヌの場合、因子は5.0~11.0であってもよい。ネコでは、去勢された成体のネコの因子は1.2~1.4であってもよく、無処置の成体のネコの場合、因子は1.4~1.6であってもよく、不活発/肥満傾向のネコの場合、因子は1.0であってもよく、重症治療中のネコの場合、因子は1.0であってもよい。因子の値はまた、または別の方法として、動物の状態(例えば、妊娠状態)、動物が授乳中であるかどうかなど、動物の他の状態に応じて変化しうる。
【0023】
ペットの活動レベルは、DERの計算のための因子の選択に寄与しうる。動物飼育者および獣医にとって、ペットの活動を決定(例えば、推定)するのは困難である場合がある。例えば、使用する正しい因子の推定には、ペット所有者によって観察されない場合がある、動物の活動レベルに関して推測をすることが必要となる場合がある。さらに、活動因子は、同時発生するいくつかの異なる状態を反映する方法では公表されない場合がある。したがって、獣医または動物飼育者は、ペットの状態を表現(例えば、正確に表現)する因子を組み合わせる必要がある場合がある。例えば、獣医または動物飼育者は、肥満傾向の授乳中の雌のネコであるネコ、または去勢された若い極端に活発な雄のイヌであるイヌなどの因子を組み合わせる必要がある場合がある。こうした因子の組み合わせは、従来的なシステムでの当て推量を必要とする場合がある。最終的に、ペットが必要とする食物の量を正確には推定できないことから、獣医および動物飼育者は、最善の推測に基づいて食物の量を供給し、動物の体重を監視して、推測が正しかったかどうかを決定しうる。推測戦略は実用的でありうる一方、こうした解決策は、問題が検出される前に、数週間または数か月の過剰または不十分な摂食を許容し、成果を測定するために、手動でのペットの頻繁な計量に依存するが、これは、多くの家庭環境では簡単には実施できない場合がある(例えば、獣医への通院が必要となる場合がある)。問題を大きくしているのは、ペット所有者と獣医が、動物に肥満があるのに認識できない場合があることである。結果として、ペットの現在の肥満率および過体重によって証明されるように、ほとんどのペットは適切な量の食物を給餌されない可能性がある。
【0024】
本明細書の実施例は、カロリー必要量がペットに対して評価される、制限を克服するシステム、方法、および/または装置を記載する。例えば、本明細書の実施例は、(1)ペットの活動の客観的、自動的、かつ正確な評価、および(2)ペットの体重を適切に管理するための労力を向上させる活動の迅速な(例えば、当日または翌日など、ほぼリアルタイムでの)出力を提供するツールを描写する。ツールは、動物の活動の測定値を使用して、活動の客観的評価に基づきうるエネルギー(よって、食物)の必要量を提供しうる。動物のカロリー必要量の自動的かつ正確な決定は、動物に対して、特に、獣医および/または動物の飼育者が、決定されたカロリー必要量の結果として是正措置を取る場合、多くの利益をもたらしうる。例えば、動物の体重が適切に管理されてもよく、肥満または動物の過体重の結果としての健康問題の減少および/または重症度の低下につながる。
【0025】
システムは、動物についての情報を受信、決定、保存、および/または送信するために動物によって装着された一つ以上の機器および/または機構を含みうる。機構は、動物の頭部、動物の耳、動物の首、動物の胴体、動物の肢部(例えば、前足、後足)、動物の尾部、口(例えば、歯、歯にかぶせるキャップ、置換歯)、眼(例えば、コンタクトレンズ)、およびこれに類するもののうちの一つ以上に着用されうる。機構は、動物の腹部および/または尾部の基部内のインプラント、動物の擬似睾丸など、動物内の一つまたは複数のインプラントに配置されうる。システムは、カラー、ハーネス、ブレスレット、アンクレット、ベルト、イヤリング、ヘッドバンド、およびこれに類するものに結合された、もう一つの機器を含みうる。他の実施例では、システムは、コート、ブーツ、装飾服(例えば、リボン)、セーター、帽子などの一つ以上の取付機構に取り付けられた一つ以上の機器を含みうる。他の実施例では、機器および/または機構のうちの一つ以上が動物内に移植されてもよい。例えば、一つ以上の機器および/または機構は、動物の皮膚の下に配置されうる皮下インプラントであってもよい。
【0026】
機器(例えば、認識装置)は、システム内の動物を識別しうる。動物は、動物プロファイルにリンクすることができる。動物のプロファイルに関連付けられた移動は、事前に定義された頻度(例えば、毎日、毎週、毎月、毎年)で監視、追跡、および/または電子的に記録されてもよい。動物の移動は、本明細書に記載されるように、動物の活動レベル、移動などを決定するために使用されうる。動物の移動は、動物の邪魔をしたり、その自然な行動を中断したりすることなく、モニタリング、追跡、および/または記録することができる。
【0027】
動物の活動レベルおよび/または移動の監視は、一つ以上のタイプのデータの収集を介して行われてもよい。データは、動物の動作データ(例えば、加速度計を介して検出される)、動物の位置データ(例えば、全地球測位システム(GPS)機器、近接ビーコン、セルラータワー三角測量技術などを介して検出される)、などを含みうる。データは、ペットが歩いている間、走っている間、ゆっくり走っている間、腹這いしている間、早足で歩いている間、駆け足している間、疾走している間、ゆっくり歩いている間など、一つ以上のペットの活動中に収集および/または監視されうる。データは、順方向、逆方向、横方向、上下方向など、一つ以上の方向に移動する動物に関連しうる。データは、動物の歩調、動物が移動する速度、動物が移動する持続時間などに関連しうる。収集されたデータは、動物飼育者、獣医らがアクセス可能なリポジトリに記憶されてもよい。データは、ポータブル電子機器(例えば、ポータブル電子機器のアプリケーション)および/またはサーバーを介してアクセス可能でありうる。
【0028】
ポータブル電子機器は、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ラップトップコンピュータなどを含むが、これらに限定されない、多数の機器のうちの一つ以上であってもよい。動物のデータ(例えば、活動レベル、移動データ、位置データなど)を分析して、動物のカロリー(例えば、熱量)の必要量を決定してもよい。決定されたカロリー必要量は、データ(例えば、活動レベル、移動データ、位置データなど)に基づいて、獣医および/またはペット所有者に提供されうる。活動レベルおよび/または移動データは、例えば、動物のカロリー必要量の統計処理のために、経時的に収集および/または生成されうる。データは、動物の活動レベルおよび/または移動をカロリー必要量と相関させる目的で、以前に収集および/または保存されたデータと比較されうる。以前に収集および/または保存されたデータは、監視中の動物に関連付けることができ、ならびに/または以前に収集および/もしくは保存されたデータは、比較の目的で、別の動物(例えば、同一の品種、サイズ、体型(例えば、長い、高い、やせている、ずんぐりしているなど)、体重、状態など、類似した特性を持つ動物)に関連付けることができる。
【0029】
動物が消費しているカロリーが少なすぎるか、ちょうど良いか、または多すぎるかなど、動物のカロリー必要量は、動物の活動レベルおよび/または移動に基づいて決定されうる。動物のカロリー必要量が記録されてもよい。動物のカロリー必要量を決定するために、動物の移動および/または活動レベルを示すパラメータが監視および/または記録されてもよい。こうしたパラメータには、動物が歩く、走る、ゆっくり走る、疾走する、休むなどの速度、加速度、持続時間が含まれうる。一例として、1日複数時間走る動物は、1日1時間未満走る動物(例えば、類似した特性を有する動物)よりも高いカロリー必要量を有してもよい。本明細書に記載されるように、カロリー必要量は、動物の品種、動物の性別、動物のサイズおよび/または体型、動物の妊娠状態など、動物の活動レベル以外の属性に基づいてもよい。例えば、妊娠している動物および/または1日に走る時間が1時間未満の大型品種の動物は、妊娠していない動物および/または1日に走る時間が1時間を超える小型品種の動物(例えば、異なる特性を有する動物)よりも高いカロリー必要量を有しうる。
【0030】
統計的方法の適用が、動物の活動レベルおよび/または移動に基づいて、動物のカロリー必要量についての情報を導き出すために使用されうる。例えば、ある期間(1日、1週間、1か月についてなど)中にある時間(最小および/もしくは最大の時間)を走る動物は、その動物が監視される期間および/またはカロリー必要量が決定される期間と同じまたは異なりうる将来の期間中において、所定のカロリー必要量を有すると予想されうる。動物に関連するパラメータが、定義されたパラメータから逸脱する(例えば、動物の走る量がその動物に対して定義された量よりも少ないか、または多い)場合、動物は、その動物に対して予め事前に定められたカロリー必要量よりも少ないカロリーまたはより多くのカロリーを必要としうることが決定されうる。他の実施例では、動物の体脂肪指数(BFI)、身体状態スコア(BCS)、筋肉状態スコア(MCS)、および/または体重を決定および/または特定して、動物のカロリー必要量をもたらしうる。動物のBFI、BCS、MCS、および/または体重は、より小さな動物と同じ距離を同じ歩調で移動しているより大きな動物は、より小さな体質量よりも大きな体質量を移動するためにより多くのカロリーを必要とする場合があるものとして決定されうる。
【0031】
本明細書に記載されるように、動物の特性のサブセットを使用して、動物のカロリー必要量を決定してもよい。こうした特性は、動物の種、品種、サイズ、体型、年齢、性別、地理的場所、および/またはサイズ/体重などを含みうる。例えば、イヌは、ネコよりも速くおよび/または遠くに移動することが期待されうる。結果として、ネコについてカロリー必要量を実質的に増加させる1日に走る距離は、1日に類似の距離を走るイヌのカロリー必要量を類似して実質的に増加させない場合がある。
【0032】
判断、識別、受信、および/または送信されたパラメータは、記録することができる。パラメータは、例えば、システム起動の瞬間から動物の一生を通して連続的に記録することができる。他の実施例では、パラメータは、予め設定された期間(例えば、一日、一週間、一ヶ月など)、予め設定された頻度(例えば、毎週)などで記録することができる。
【0033】
図1は、動物の活動レベルおよび/または移動に基づいて、動物のカロリー必要量を決定するための例示的なシステムを示す。システム100は、センサ102、測定装置104、および/またはストレージ装置112を含みうる。
【0034】
センサ102は、動物の動き(または静止)を検出する、動物の活動レベルを検出する、動物の向きを検出する、動物の場所を検出する、などのように構成されてもよい。センサ102は、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、力変換器、変位変換器、圧力変換器、力センサ、変位センサ、圧力センサ、ロードセル、写真カメラ、ビデオカメラ、カムコーダー、およびそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々なフォームファクタのうちの一つ以上であってもよい。実施例では、センサ102は、温度計、心電図(ECG)、光プレチスモグラフィー(PPG)装置、マイク、呼吸誘導プレチスモグラフィー(RIP)装置、光電子プレチスモグラフィー(OEP)装置、または経胸壁インピーダンス装置のうちの一つ以上を含み得る。例えば、カロリー消費は、生成される熱、心臓/呼吸出力、移動した距離、および/または歩数測定によって評価されうる。ECGおよびPPGは、脈拍/心拍数検出を提供しうる。マイク、RIP、OEPおよびインピーダンスは、呼吸数を提供しうる。
【0035】
さらに、または別の方法として、センサ102は、光学センサ、光反射センサ、LED/フォトダイオードペア光学センサ、LED/フォトトランジスタペア光学センサ、レーザーダイオード/フォトダイオードペア光学センサ、レーザーダイオード/フォトトランジスタペア光学センサ、オプトカプラ、光ファイバー結合光学センサ、磁気センサ、重量センサ、力センサ、変位センサ、圧力センサ、誘導近接センサ、磁気近接センサ、静電容量式近接センサなどの様々な近接センサ、および/またはそれらの組み合わせのうちの一つ以上であってもよい。センサ102は、Bluetooth(例えば、Bluetoothおよび/またはLow Energy Bluetooth)、RFID、Wi-Fiおよび他の無線技術などの通信回路を含みうる。センサ102は、一つ以上の機器と通信することができ、例えば、センサ102は、サーバーと通信することができる。
【0036】
測定装置104は、動物に関連する特性を測定するように構成されうる。測定装置104は、センサ102とは別個の機器、またはセンサ102と同一の機器であってもよい。例示的な測定装置104は、計量スケール、重量変換器、力変換器、変位変換器、圧力変換器、重量センサ、力センサ、変位センサ、圧力センサ、リアルタイムクロック、タイマー、カウンター、および/またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々なフォームファクタのうちの一つ以上に実装されうる。測定装置104は、Bluetooth、RFID、Wi-Fiおよび他の無線技術などの通信回路を含みうる。測定装置104は、一つ以上の機器と通信することができ、例えば、測定装置104は、サーバーと通信することができる。
【0037】
ストレージ装置112は、システム100へ、および/またはシステム100から提供されるデータを記憶するように構成されうる。データは、本明細書に記載されるように、動作データ、活動レベルデータ、位置データ、温度データ、心拍数データ、呼吸速度(呼吸数)データ、体重データ、質量データを含みうる。データは、センサ102によって提供されてもよい。ストレージ装置112の例は、メモリ装置、データストレージ装置、およびそれらの組み合わせ、例えば、メモリ・チップ、半導体メモリ、集積回路(IC)、不揮発性メモリまたはストレージ装置、例えば、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能な読み出し専用メモリ(EROM)、電気的に消去可能な読み出し専用メモリ(EEROM)、消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPRO)、揮発性メモリ、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、シングルデータレートメモリ(SDR)、デュアルデータレートメモリ(DDR)、クアッドデータレートメモリ(QDR)、マイクロプロセッサレジスタ、マイクロコントローラレジスタ、CPUレジスタ、コントローラレジスタ、磁気ストレージ装置、例えば、磁気ディスク、磁気ハードディスク、磁気テープ、光学メモリ装置、例えば、光ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、磁気光学ディスク(MOディスク)、および/またはそれらの組み合わせであってもよい。一実施形態では、ストレージ装置は、動物の行動、健康状態、および/または特性の中間記録のために半導体RAM ICと、次に、不揮発性記録のためのフラッシュメモリICへのデータの転送とを含む。ストレージ112は、USBフラッシュメモリ、外付けハードドライブなどの外部メモリ装置であってもよい。
【0038】
システム100は、システム100に提供されるデータを計算および/または処理するよう構成されるプロセッサ110を含んでもよい。例えば、プロセッサ110は、本明細書に記載されるように、活動レベルに基づいて動物に必要なカロリーを決定するように構成されてもよい。例示的なプロセッサは、電子回路、システム、モジュール、サブシステム、サブモジュール、デバイス、およびそれらの組み合わせ、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、処理装置、制御装置、記録のための有形媒体、および/またはそれらの組み合わせであってもよい。ストレージ装置112は、プロセッサ110から派生したデータを記憶するように構成されうる。プロセッサ110は、Bluetooth、RFID、Wi-Fi、医用インプラント通信システム(MICS)(例えば、MICS/Bluetoothなどの技術のハイブリッド)、およびその他の無線技術などの通信回路を含みうる。プロセッサ110は、一つ以上の機器と通信することができ、例えば、プロセッサ110は、サーバーと通信することができる。
【0039】
一実施例では、センサ102、および/またはストレージ112は、スタンドアロン装置を含む、多数の構成で組み立てることができる。別の実施例では、センサ102、ストレージ112、およびプロセッサ110のうちの一つ以上はそれぞれ、スタンドアロン装置に組み立てられてもよい。他の実施例では、プロセッサ110および/またはストレージ112のうちの一つ以上は、リモートサーバー(例えば、クラウドストレージ装置)などのリモート装置として構成されてもよい。図1は、プロセッサ110と、センサ102、測定装置104、およびストレージ装置112のそれぞれとの間の接続を示すが、実施例はそのように限定されるべきではない。実施例では、機器のうちの一つ以上は、他の機器のうちの一つ以上(いずれかを含むか、またはまったく含まない)と通信しうる。例えば、センサ102は、プロセッサ110およびストレージ112と通信してもよく、センサ102は、ストレージ112などと通信しなくてもよい。一つ以上の機器をシステム100に追加および/またはシステム100から取り外してもよい。例えば、追加のセンサ102をシステム100に追加してもよく、および/またはストレージ112をシステム100から取り外してもよい。
【0040】
動物に関連するデータは、動物のカロリー必要量の判断のために処理および/または記録することができる。例えば、動物が歩く、ゆっくり走る、走る、および/または休む時間、持続時間、速度、方向などを使用して、動物の活動レベルおよび/または動物のカロリー必要量などを決定しうる。動物の体重、動物の体温、動物のサイズおよび/または体型、動物の品種、動物に関連する事象(例えば、動物が歩く、走る)の日付および/または時刻などを使用して、動物のカロリー必要量を決定しうる。動物の一つ以上の活動は、ビデオ録画、画像、音声録画、熱結像などを介して録画されてもよい。動物の活動の記録は、処理されてもよい。
【0041】
図2は、動物によって装着される例示的な機構200の斜視図である。図2は、カラーとしての機構200を示すが、機構200は、動物によって装着される、および/または動物を拘束する一つ以上の機構であってもよいことが理解されるべきである。機構200は、動物の頭部、動物の耳、動物の首、動物の胴体、動物の肢部(例えば、前足、後足)、動物の尾部などのうちの一つ以上に着用されてもよい。例えば、機構200は、カラー、ハーネス、ブレスレット、アンクレット、ベルト、イヤリング、ヘッドバンドなどであってもよい。他の実施例では、電子機器を収納または電子機器に結合しうる機器は、コート、ブーツ、装飾服(例えば、リボン)、セーター、帽子などの一つ以上の取付機構を含みうる。機構200は、動物を拘束する、動物についての情報を保存する、動物についての情報を処理する、および/または動物に関する情報を送信するために使用されうる。
【0042】
機構200は、特定の動物に連結されてもよい(例えば、特定の動物のプロファイルに連結されてもよい)。機構200は、プロセッサ、ストレージ、無線通信ハードウェア、一つ以上のセンサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計など)、GPS、温度センサ、水分検出器、バイオメトリックセンサなどを含みうる回路202を含んでもよい。本明細書に記載されるように、機構および/またはセンサは、温度計、マイク、スピーカー、心電図(ECG)装置、光プレチスモグラフィー(PPG)装置、マイク、呼吸誘導プレチスモグラフィー(RIP)装置、光電子プレチスモグラフィー(OEP)装置、または経胸壁インピーダンス装置のうちの一つ以上を含みうる。無線通信ハードウェアは、トランスミッタおよびレシーバを含みうる。例えば、機構200の無線通信ハードウェアは、Bluetooth Low EnergyまたはRFIDなどの低エネルギー通信装置を含みうる。無線通信ハードウェアは、Bluetooth、医用インプラント通信システム(MICS)、またはMICS/Bluetoothなどの技術のハイブリッドを含みうる。機構200は、データを保存するためのメモリを含んでもよい。
【0043】
機構200に配置される加速度計は、動物の一つ以上の動きを測定するように構成することができる。例えば、加速度計は、動物の加速度、動物の速度の変化、および/または動物の位置の変化を測定しうる。ジャイロスコープは、動物の向きの変化および/または動物の回転速度の変化を測定するように構成することができる。磁気計は、例えば、NESW平面における、動物の向き(例えば、絶対方位)を測定するように構成することができる。
【0044】
上述のように、機構200はGPSを含みうる。GPSは、動物の位置を追跡することができる。例えば、GPSは、動物が家の中、家の外などにいることを示してもよい。例えば、GPSは、動物が、飲食エリア(例えば、食物ボウル、飲料ボウルなど)の近く、公園(例えば、ドッグパーク)内、運動エリア(犬用ペットホテルの運動エリアなど)内、クレートエリアの中などにいることなどを示してもよい。動物の動きは、動物の位置と関連付けられてもよい。例えば、動物が家の外を走っている場合、動物のカロリー必要量が増加する場合がある。
【0045】
機構200は、動物に関連するデータをサーバー、電子機器(例えば、ペット飼主または飼育者の携帯電話)などに送信しうる。例えば、機構200は、動作データ、向きデータ、位置データなどをサーバー、電子機器などに送信してもよい。サーバーは、例えば、動物の現在および/または過去の活動レベルまたは動物の移動など、本明細書に記載される要因に基づいて、動物の現在および/または将来のカロリー必要量を決定するために、データの計算を行ってもよい。サーバーは、動物に対して決定された以前のカロリー必要量を保存し、動物に対する現在および/または将来のカロリー必要量を予測しうる(動物が過去に動物が有していたのと同一または類似の活動レベルおよび/または移動を有すると仮定する)。
【0046】
動物に対して決定されたカロリー必要量は、類似の立場にありうる他の動物(例えば、類似した品種、類似したサイズ、類似した体型、類似した活動レベルなど)と比較されてもよい。サーバーは、例えば、決定されたカロリー必要量が、健康障害(肥満など)を補正するのにどの程度効果的であったかに基づいて、決定されたカロリー必要量が他の動物に対してどの程度正確であったかを決定しうる。他の動物について決定されたカロリー必要量がどの程度正確であったかに基づいて、サーバーは、動物について決定するための調整を行ってもよい。サーバーは、データをユーザーおよび/または一人以上の他の当事者(例えば、獣医、ペット飼主、飼育者など)に通信するように構成されてもよい。実施例では、電子機器(例えば、飼育者の携帯電話)が、動物のカロリー必要量を決定するためにデータの計算を行ってもよい。電子機器は、データをユーザーおよび/または一人以上の他の当事者(例えば、獣医、配偶者など)に通信するように構成されうる。
【0047】
機構200は、バイオメトリックモニタリングセンサを有してもよい。バイオメトリックモニタリングセンサは、動物の体の測定値および/または計算値を判断するように構成されうる。例えば、温度センサおよび/または心拍数センサを使用して、動物の体温および/または動物の心拍数を判断することができる。一例として、カロリー消費は、生成される熱、心臓/呼吸出力、移動した距離、および/または歩数測定によって評価されうる。ECGおよび/またはPPGは、脈拍/心拍数検出を提供しうる。他の実施例では、動物の呼吸数および/またはグルコースレベル(例えば、グルコースセンサを介して)が決定されてもよい。マイク、RIP、OEPおよび/またはインピーダンスは、呼吸数を提供しうる。
【0048】
バイオメトリックモニタリングセンサは、活動カラー、または動物の上またはその周りで別のデバイス位置に配置することができる。バイオメトリックデータは、動物のカロリー必要量を決定するために使用されうる。
【0049】
図3A図3Bは、機構300の例を示す。図3Aに示すように、ネコは、活動カラーのフォームファクタでの機構300を着用してもよく、他の例では、図3Bで活動カラーを着用して示されるイヌなど、他の動物が機構300を着用してもよい。図3A図3Bに示す例示的な機構300はカラーであるが、当然のことながら、カラーは例示のみを目的としており、本明細書に記載するように、機構300は、カラー以外の他のフォームファクタとして提供されうる任意の機器(例えば、ウェアラブル装置)であってもよい。例えば、機構300は、ハーネス、ジャケット、ベスト、帽子、手袋、コンタクトレンズ、リング(例えば、イヤリング)、チップ(例えば、電子チップ)、または動物の外部(または内部)に着用可能な任意の他の機器(または機器の組み合わせ)であってもよい。
【0050】
本明細書に記載されるように、機構300(例えば、活動カラー)は、本明細書に記載されるように一つ以上のセンサ302を有してもよい。センサ302は、例えば、機構300の外側で、機構300に結合されてもよい。他の実施例では、センサ(例えば、加速度計)は、機構300内に一体的に形成されてもよい。さらに他の実施例では、センサ302は、皮下インプラントなどの動物内に移植されてもよい。センサ302は、位置センサ、または本明細書に記述される他のセンサのうちの一つ以上を含んでもよい。位置センサは、動物上(例えば、動物が着用する)に位置するか、または動物ではない表面上に位置付けられてもよい。
【0051】
センサおよび他の機器は、動物が移動している方向、速度、加速度、持続時間など、動物の活動レベルおよび/または移動を決定するために使用されうる。動物の活動レベルおよび/または移動は、動物の動作データ、向きデータ、位置データなどに基づいて決定されうる。センサおよび他の機器は、動物が移動している位置を決定するために使用されうる。
【0052】
二変量、多変量、および傾向分析などの数学的および/またはアルゴリズム的な手法を使用して、動物の事象(例えば、動物の活動レベルおよび/または移動)の傾向を定式化することができる。経時的に収集され、処理されるデータは、動物の行動の典型的なプロファイルを表すことができる。動物の行動および習慣は、動物のカロリー必要量を判断するために使用されうる。例えば、高活動レベルを頻繁に呈する動物は、低活動期間の後に集中的な高活動を呈する動物よりも多くのカロリーを必要としうる。また、あるいは代替的に、傾向分析を使用して、動物のモニタリングされた行動、習慣などがランダムであるか、または傾向が発生している可能性があるかを判断することができる。
【0053】
通知は、例えば、ユーザー指定の電子メールアドレスに送信される電子メールメッセージ、ユーザー指定の携帯電話番号にSMS(ショートメッセージサービス)を介して送信されるテキストメッセージ、ユーザー指定のカレンダー内のシステムによってセットアップされるカレンダーリマインダー、ユーザー指定の携帯電話番号または固定電話番号への電話、モバイル機器(例えば、携帯電話、タブレット)アプリケーション(「アプリ」)を介したメッセージなどの形態で、ポータブル電子機器に送達されうる。
【0054】
動物の移動の時間および/または持続時間が記録されてもよい。例えば、ペットが動物活動レベルに見合った量のカロリーを消費する(例えば、適時に消費する)ことをペット所有者が確実にしうるように、動物の活動レベルの量の急増(または減少)が記録されてペット所有者に送られてもよい。すべての記録は、例えば、テキスト形式またはグラフィカル形式を介して保存されてもよく、および/または提示されてもよい。
【0055】
動物のプロファイルは、ポータブル電子機器を介してアクセスされてもよい。ポータブル電子機器は、例えば、ポータブル電子機器にダウンロードされたアプリケーションを介して、ユーザーインターフェースを提供しうる。ユーザーは、動物に関連付けられたプロファイルを作成することができる。アプリケーションは、動物のプロファイルを表示することができ、および/または動物のモニタリング情報のアップロードを容易にすることができる。アプリケーション上に表示されるアイコンまたはシンボルは、モニタリングおよび/または追跡している動物の活動レベル、移動、またはカロリー必要量を指定しうる。こうしたデータは、参照を容易にするためにグラフ形式で表示されてもよい。
【0056】
図4A~4Dは、例示的な機構400を示す。図4Aは、機構400のみを示し、図4B~4Dは、動物450の頭部またはその周りに装着された機構400を示す。図4B~4Dは、イヌに装着された機構を示すが、機構400は、ネコ、ウマ、ウシ、鳥、魚などの一つ以上のタイプの他の動物に装着されてもよい。機構400は、動物の鼻、口、および/または目などの一部分が挿入されうる開口部406を含みうる。機構400は、動物の一つ以上の耳の周り、動物の頭部および/または首の周り、および類似した部位の周りに形成されうる。機構400は、動物にプルオン式に着用される、動物に固定される、などでありうる。例えば、機構400は、フック、面ファスナ、接着剤、ストリングなどの任意の公知の締結装置を使用して、動物の周りに固定されてもよい。
【0057】
機構400は、実施例ではスタンドアロン機器であってもよいが、他の実施例では、機構400は、カラー410など一つ以上の機器に結合されてもよい(図4C、4D)。機構400は、ストラップ412などの一つ以上の機器を介してカラー410に結合されてもよい。機構400は、実施例ですべての動作を実行しうるが、他の実施例では、機構400は、カラー406などの一つ以上の機器と動作を共有しうる。
【0058】
機構400は、加速度計などの一つ以上のセンサ402を有してもよい。センサ402は、センサ300など、本明細書に記載される一つ以上のセンサに類似したものであってもよい。センサ402は、例えば、機構400の外側で、機構400の下でなど、機構400に結合されてもよい。センサ402は、取り外し可能および/または充電可能であってもよい。図4B~4Dは、機構400の中心上部に沿ったセンサ402を示すが、こうした描写は例示のみを目的としていることが理解されるべきである。実施例では、センサ402は、機構400の上部、機構400の底部、機構400の側面に沿って、機構400の境界に沿って、などであってもよい。センサ402(例えば、加速度計)は、機構400内に一体的に形成されてもよい。センサ402は、位置センサを含みうる。位置センサは、動物上(例えば、動物が着用する)に位置するか、または動物ではない表面上に位置付けられてもよい。位置センサは、動物の絶対位置または動物の相対位置を決定しうる。
【0059】
本明細書に記載されるように、センサおよび他の機器は、動物が移動している方向、速度、加速度、持続時間など、動物の活動レベルおよび/または移動を決定するために使用されうる。動物の活動レベルおよび/または移動は、動物の動作データ、向きデータ、位置データなどに基づいて決定されうる。センサおよび他の機器は、動物が移動している位置を決定するために使用されうる。
【0060】
図5A~5Eは、例示的な機構500、501を示す。図5A~5Bは、機構500のみを示し、図5D、5Eは、動物550の尾部に装着された機構500を示す。機構500、501は、動物(例えば、動物の尾部)にプルオン式に着用される、動物に固定される、などでありうる。例えば、機構500、501は、フック、面ファスナ、接着剤、ストリングなどの任意の公知の締結装置508を使用して、動物の尾部の周りに固定されてもよい。図5A、5Bは、センサを受けるためのスリーブ510を有する機構500を示す。機構500は、機構500を動物に固定するための面ファスナ装置512を含み得る。
【0061】
機構500は、動物の一部分の周りに折り畳まれる、動物の一部分の周りで湾曲する、などであり得る。図5Cに示すように、機構501は、スリーブ510と、金属ピン520および一つ以上の開口部522などの一つ以上の締結装置とを含みうる。開口部522は、金属ピン520を受けるのに使用されてもよいが、実施例では、開口部522は、機構500を動物550に固定するための一つ以上のコネクタ(ストラップ524など)を受けてもよい。実施例では、機構500は、光526、電池インジケータなどの一つ以上のインジケータを含みうる。実施例では機構500、501は、スタンドアロン機器でもよいが、他の実施例では、機構500、501は、カラー、頭部取り付け物、ハーネス、尾部取り付け物、および/または肢部取り付け物などの一つ以上の機器と通信してもよい。機構500、501は、実施例ですべての動作を実行しうるが、他の実施例では、機構500、501は、カラーなどの一つ以上の機器と動作を共有しうる。図5Cは、機構501のみを示す。図5D~5Eは、イヌの尾部に装着された機構500を示すが、機構500、501は、ネコ、ウマ、ウシ、鳥、魚などの一つ以上のタイプの他の動物に装着されてもよい。
【0062】
機構500、501は、加速度計などの一つ以上のセンサ502を有してもよい。センサ502は、センサ300、400など、本明細書に記載される一つ以上のセンサに類似したものであってもよい。センサ502は、例えば、機構500、501の外側で、機構500、501の下でなど、機構500、501に結合されてもよい。他の実施例では、センサ502(例えば、加速度計)は、機構500、501内に一体的に形成されてもよい。センサ502は、位置センサを含みうる。位置センサ502は、動物上(例えば、動物が着用する)に位置するか、または動物ではない表面上に位置付けられてもよい。位置センサは、動物の絶対位置または動物の相対位置を決定しうる。
【0063】
本明細書に記載されるように、センサおよび他の機器は、動物が移動している方向、速度、加速度、持続時間など、動物の活動レベルおよび/または移動を決定するために使用されうる。動物の活動レベルおよび/または移動は、動物の動作データ、向きデータ、位置データなどに基づいて決定されうる。センサおよび他の機器は、動物が移動している位置を決定するために使用されうる。
【0064】
図6A、6Bは、例示的な機構600を示す。図6Aは、機構600のみを示し、図6Bは、動物650の肢部(例えば、脚)に着用された機構600を示す。機構600は、動物にプルオン式に着用される、動物に固定される、などでありうる。例えば、機構600は、フック、面ファスナ、接着剤、ストリングなどの任意の公知の締結装置612を使用して、動物の肢部の周りに固定されてもよい。機構600は、動物の一部分の周りに折り畳まれる、動物の一部分の周りで湾曲する、などであり得る。機構600は、肘、手首、膝、踵関節など、動物の一つまたは複数の部分を受けるための開口部604を含みうる。
【0065】
図6A、6Bは、センサ602を受けるためのスリーブ610を有する機構600を示す。図6Aは、機構600の底部中心上にあるセンサ602を示すが、このような描写は例示のみを目的としており、センサ602は、機構600の内部、外部、上部、底部、および/または中心など、機構600の一つ以上の位置上に位置してもよいことが理解されるべきである。機構600は、光626、電池インジケータなどの一つ以上のインジケータを含みうる。実施例では機構600は、スタンドアロン機器でもよいが、他の実施例では、機構600は、カラー、頭部取り付け物、尾部取り付け物、などの一つ以上の機器と通信してもよい。機構600は、実施例ですべての動作を実行しうるが、他の実施例では、機構600は、カラーなどの一つ以上の機器と動作を共有しうる。図6Aは、機構600のみを示す。図6Bは、イヌの肢部に装着された機構600を示すが、機構600は、ネコ、ウマ、ウシ、鳥、魚などの一つ以上のタイプの他の動物に装着されてもよい。
【0066】
本明細書に記載されるように、機構600は、加速度計などの一つ以上のセンサ602を有してもよい。センサ602は、センサ300、400など、本明細書に記載される一つ以上のセンサに類似したものであってもよい。他の実施例では、センサ602(例えば、加速度計)は、機構600に取り外し可能に結合されてもよく、または機構600内に一体的に形成されてもよい。センサ602は、位置センサを含みうる。位置センサは、動物上(例えば、動物が着用する)に位置するか、または動物ではない表面上に位置付けられてもよい。位置センサは、動物の絶対位置または動物の相対位置を決定しうる。
【0067】
本明細書に記載されるように、センサおよび他の機器は、動物が移動している方向、速度、加速度、持続時間など、動物の活動レベルおよび/または移動を決定するために使用されうる。動物の活動レベルおよび/または移動は、動物の動作データ、向きデータ、位置データなどに基づいて決定されうる。センサおよび他の機器は、動物が移動している位置を決定するために使用されうる。
【0068】
図7A~7Dは、動物のカロリー推奨を提供するシステムの例示的なスクリーンショットを示す。スクリーンショットは、例えば、ポータブル電子機器上に提供することができる。スクリーンショットは、動物の品種、体重、サイズ、体型、活動レベル、活動レベル、移動(例えば、歩数)、および状態(例えば、妊娠状態)などの、動物に関連する一つ以上のパラメータの表示を提供しうる。スクリーンショットに示されるパラメータおよびカロリー必要量は、例示のみを目的としており、限定するものではない。実施例では、他のパラメータおよび/または他の必要量(例えば、水の必要量)をユーザーに提供してもよい。
【0069】
図7Aは、カロリー必要量を決定するために、動物が着用する活動カラー(機構200など)によって収集されたデータの例示的なスクリーンショットを示す。カテゴリー706は、カロリー必要量が動物に対して決定されていることを示す。他の実施例では、カテゴリー706は、動物の同一性(例えば、名前)を含む、他のカテゴリーを示してもよい。スクリーンショットは、ポータブル電子機器のディスプレイなど、ディスプレイ上に提供されうる。
【0070】
図7A図7Dに示すように、期間が提供されうる。期間は、提供されるデータの期間(例えば、動物の活動レベルまたは移動が監視および/または決定された期間)を定義することができる。図7Aに示す例を使用すると、2020年7月15日~2020年7月22日までの期間にわたって、品種、体重、活動レベル、および/またはカロリー必要量が提供される。カロリー必要量は、毎日の必要なカロリー必要量でありうる。例えば、図7Aに示すように、動物に必要な1日のカロリー必要量は500カロリーである。本明細書に記載されるように、期間は、単一の日(例えば、2020年7月15日)を含む任意の期間であってもよい。図7Aにある2020年7月15日~2020年7月22日の期間に基づき、動物の品種720は、ゴールデンレトリバーであり、動物の体重は75ポンドであり、動物の活動レベルは高く、動物のカロリー必要量(例えば、毎日のカロリー必要量)は500カロリーである。もちろん、これらの事象の回数および事象のリストは、例示のみを目的としている。例えば、動物の活動レベルというパラメータは、異なるスケールに基づいてもよく(例えば、数値スケールに基づいてもよい)、だいたい正確なものであってもよい、などである。異なる(より多数またはより少数を含む)カテゴリーのデータ、期間などを表示することができる。
【0071】
図7Bに示す実施例を使用すると、カテゴリー706は、カロリー必要量に関連しうる。カロリー必要量は、例えば、2020年7月15日から2020年7月22日までの期間に基づいてもよい。本明細書に記載されるように、他の実施例では、期間は、単一の日(例えば、2020年7月15日)を含む任意の期間であってもよい。所望の期間に基づいて、動物は小型プードルであり、体重は25ポンドであり、中程度の活動レベルを有し、カロリー必要量(例えば、毎日のカロリー必要量)は350であることを含む、カロリー必要量が提供されうる。
【0072】
図7Cに示すように、カテゴリー706は、動物による歩数(すなわち、動物の足運びの数)に基づく、カロリー必要量に関連しうる。動物による歩数は、動物が移動した距離、動物によって燃焼されるカロリー、動物の呼吸数、動物の心拍数などを決定するために使用されうる。動物による歩数は、動物のカロリー必要量の計算に影響を与えうる。カロリー必要量データは、本明細書に記載されるように、ある期間について提供されうる。所望の期間に基づいて、カロリー必要量が提供されてもよい。カロリー必要量は、動物の品種(例えば、動物はラブラドールリトリーバーである)、動物の体重(例えば、動物の体重は65ポンドである)、動物による歩数(例えば、動物の歩数は1,000歩である)、および/または動物のカロリー必要量(例えば、動物のカロリー必要量(例えば、毎日のカロリー必要量)は450である)を含みうる、動物固有の情報を提供しうる。
【0073】
図7Dに示すように、カテゴリー706は、動物の活動レベルおよび妊娠の状態に基づくカロリー必要量に関連しうる。カロリー必要量は、本明細書に記載されるように、ある期間について提供されうる。所望の期間および一つ以上の他のパラメータに基づいて、動物のカロリー必要量が提供されてもよい。例えば、動物がラブラドールリトリーバーであり、50ポンドであり、活動レベルは低く、妊娠した状態にあれば、動物のカロリー必要量は400となり得る。
【0074】
図8は、イヌまたはネコなど、動物について必要なカロリー量を決定する例示的な方法800を記載する。動物によって必要なカロリー量は、動物の活動レベル、動物の移動、動物の体重、動物のサイズおよび/または体型、動物の品種、動物の状態(例えば、授乳状態または妊娠状態)など、動物に関連する一つ以上のパラメータに基づいてもよい。802では、動物に関するデータが受信されてもよい。例えば、動物の品種、動物の体重、動物のサイズおよび/または体型、動物の状態(例えば、妊娠状態または授乳状態)に関するデータを受信してもよい。データは、サーバーおよび/またはユーザー装置(例えば、ペット所有者または獣医のユーザー装置)によって受信され、および/またはこれらに提供されてもよい。
【0075】
804で、動物の移動データを受信してもよい。動物の移動データは、動物の動作データ、動物の位置データ、動物の向きデータなどに関連しうる。動物の移動データは、動物が歩く、走る、疾走する、などの際の動物による歩数でありうる。動物の移動データは、動物の動作(または静止)を(例えば、加速度計を介して)検出する、動物の位置を(例えば、GPSを介して)検出する、動物の向きを検出する、などのように構成された一つ以上のセンサなどの一つ以上のセンサを介して決定されてもよい。本明細書に記載されるように、センサは、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、写真カメラ、ビデオカメラ、カムコーダー、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、様々なフォームファクタのうちの一つ以上であってもよい。
【0076】
806で、動物の活動レベルが決定されてもよい。活動レベルは、所定の期間にわたって決定されうる。動物の活動レベルは、動物の一つ以上の移動特性(その組み合わせを含む)に基づいて決定されうる。例えば、動物の活動レベルは、動物が一つ以上の期間で移動した速度、所定の期間内での動物の歩数、動物が移動した方向、所定の期間の間に動物が移動した距離、動物が活発であった持続時間などのうちの一つ以上に基づいて決定されうる。一例として、動物の活動レベルは、所定の期間の間に動物がある速度で移動した距離、動物による心臓または呼吸器の運動レベル、動物によって生成される熱エネルギーなどに基づいてもよい。動物が移動した距離は、動物による歩数、動物が移動した速度(例えば、動物による歩数に呼応して移動した速度)、動物が動いた方向などを特定することによって決定されうる。
【0077】
808で、動物によって使用されるカロリー(例えば、所定の期間内に動物によって使用される)が決定されてもよい。動物によって使用されるカロリーは、本明細書に記載されるように(例えば、ステップ802に記載されるように)、受信したデータ(例えば、動物の品種に関するデータ、動物のサイズおよび/または体型に関するデータなど)に基づいてもよい。動物によって使用されるカロリーはまた、または代替的に、動物の活動レベルなど、動物の移動データに基づいてもよい。例えば、動物が移動した距離は、本明細書に記載されるように、乗数を介して動物によって使用されたカロリーに変換されてもよい。乗数は、動物の体重および動物の活動レベルに基づいて計算されてもよい。動物によって使われるカロリーを決定することによって、(例えば、動物によって失われるカロリーを置き換えるために)動物が必要とするカロリーの量を決定することができる。例えば、定義された将来の期間に必要なカロリーは、前の期間中に動物によって使われたカロリーの量に基づいてもよい。前の期間および将来の期間は、同じ量の時間または異なる量の時間であってもよい。
【0078】
動物に必要なカロリーを決定するために、動物の安静時のエネルギー必要量(RER)を決定してもよい。RERは、動物が安静時に使用するカロリー量でありうる。動物によって摂取されるカロリー(例えば、総カロリー)は、動物が休む間に使用するカロリー、および動物が活動中である間に使用するカロリーを含みうる。動物についてのRERは、式2に規定されるように、動物の体重(単位:キログラム)(W)を4分の3乗したものに、70を乗じることによって決定されうる。
【数2】
【0079】
2kg~45kgの体重の動物については、方程式3に示されたように、RER方程式は修正されてもよい。
【数3】
【0080】
動物によって使用される(例えば、消費される)カロリーは、一つ以上のパラメータに基づいてもよい。例えば、動物によって使用される(例えば、消費される)カロリーは、本明細書に記載されるように、安静時のエネルギー必要量(RER)に基づいてもよい。一つ以上のパラメータが、RERに基づいて決定されうる。例えば、使用されるカロリー(E)は、RER、動物の歩行係数(G)、および/または動物が移動した距離(D)に基づいて決定されうる。式4は、ある期間にわたって動物から使用されたカロリー(E)を決定するための方程式の例を示す。式4は歩行係数を記述するが、パラメータとしての歩行係数の使用は例示のみを目的としていることが理解されるべきである。実施例では、歩行係数Gは、動物の活動、動物の心臓または呼吸器の運動、動物によって生成される熱エネルギーなどの一つ以上の他のパラメータに置換されうる。パラメータ(例えば、歩行係数)は、活動因子を得るために、動物が移動した距離を乗じてもよい。例えば、歩行係数は、動物が移動した距離(例えば、動物が特定の足並みで移動している間に移動した距離)に対応してもよい。動物の活動レベルは、活動因子に基づいてもよい。
【数4】
【0081】
歩行係数(G)は、一つ以上のパラメータに基づいてもよい。例えば、歩行係数(G)は、使用されたカロリー(E)、静安静時のエネルギー必要量(RER)、および/または移動した距離(D)に基づいてもよい。歩行係数(G)は、経験的に決定された乗数の使用を通して、イヌの品種、動物のサイズおよび/または体型などに基づいて調整されてもよい。調整された歩行係数を使用して、使用されたカロリーは、歩行表現の各期間(例えば、各連続期間)について決定されてもよい。休息期間および/または睡眠期間については、G(D)は、ベースRERが適用されるため、ゼロに等しくてもよい。使用されるカロリーは、24時間の期間にわたって一つ以上の(例えば、すべての)行動に対して合計されてもよい。こうした総和は、動物の毎日のカロリー消費量のための値を提供しうる。動物の毎日のカロリー消費量は、一つ以上の日、週、月などについて推定されてもよい。ある期間中に使われるカロリーの量は、現在および/または将来の期間(例えば、同じ期間)に必要なカロリーの量として決定されうる。例えば、400カロリーが過去24時間の間に動物によって使われた場合、400カロリーが今後24時間の間に必要とされる可能性があると仮定することができる。別の実施例では、動物の活動が、動物によって追加の400kcal/日が要求されることにつながる場合(例えば、ある期間にわたって平均で要求される)、400kcal/日が、次の計算が行われるまで、その後の期間にわたって動物の体重を維持するために(例えば、平均で)必要とされうると決定されてもよい。活動は可変であり、また最近の活動を考慮する必要性、および/または計算を改訂する必要性は最近のデータに基づいてもよいため、こうした決定が必要である場合がある。
【0082】
810で、動物のカロリー必要量が表示される。例えば、カロリー必要量は、携帯電話、タブレット、または携帯電話などのポータブル電子機器のディスプレイ上に表示されてもよい。カロリー必要量は、動物の毎日の必要量、動物の毎週の必要量などに関連しうる。動物のカロリー必要量のサブセットが提供されてもよい。例えば、毎日のカロリー必要量は、朝のための動物のカロリー必要量と、夕方のためのカロリー必要量に分けられてもよい。ユーザーは、こうしたサブセットデータを使用して、動物に必要な食品を朝と夕方に与えてもよい。
【0083】
動物のカロリー必要量は、一つ以上のフォームファクタを介して、獣医および/またはペット飼主に提供されてもよい。例えば、カロリー必要量の通知は、例えば、ユーザー指定の電子メールアドレスに送信される電子メールメッセージ、ユーザー指定の携帯電話番号にSMS(ショートメッセージサービス)を介して送信されるテキストメッセージ、ユーザー指定のカレンダー内のシステムによってセットアップされるカレンダーリマインダー、ユーザー指定の携帯電話番号または固定電話番号への電話、モバイル機器(例えば、携帯電話、タブレット)アプリケーション(「アプリ」)を介したメッセージなどの形態で、ポータブル電子機器に送達されうる。カロリー必要量を受信すると、受信者は、動物に必要なカロリー数を提供しうる。必要なカロリーを提供することの結果は、必要な数のカロリーを給餌される動物についての成果を決定するために受信および/または保存されうる。必要なカロリーの数が、健康障害(例えば、肥満)を低減させるためにどの程度の成果があるかに応じて、動物に必要とされるカロリーの量は、減少、増加させてもよく、または変化しなくてもよい。
【0084】
本発明の現時点で好適な実施の態様を含む、特定の例に関して本発明を説明してきたが、当業者は、上述したシステムおよび技術の多数の変形および並べ替えがあることを認識するであろう。他の実施形態が利用され得、かつ構造上および機能上の修正が本発明の範囲から逸脱することなく行われ得ることが、理解されるべきである。したがって、本発明の趣旨および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されるように広義に解釈されるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
【国際調査報告】