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特表2023-536690吸入デバイス用消耗ユニットを製造する方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-29
(54)【発明の名称】吸入デバイス用消耗ユニットを製造する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/70 20200101AFI20230822BHJP
【FI】
A24F40/70
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023502642
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-02-21
(86)【国際出願番号】 GB2021051956
(87)【国際公開番号】W WO2022023752
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】2011797.4
(32)【優先日】2020-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ブレイ, アンドリュー
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AE02
4B162AE06
(57)【要約】
吸入デバイスの構成部品に一連の組立動作を実施するためのモジュール装置において、装置は、ワークステーションのセットを備え、各ワークステーションが、一連の動作の異なる組立動作を実施するように構成されており、各ワークステーションは、組立用構成部品が受け取られる機械トレイを配置する為に機械トレイ支持体を備え、機械トレイ支持体は、機械トレイ支持体に配置された機械トレイをワークステーション内の所定の位置に案内するように構成される。
【選択図】 図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入デバイスの構成部品に一連の組立動作を実施するためのモジュール装置において、前記装置は、
ワークステーションのセットを備え、各ワークステーションが、前記一連の動作の異なる組立動作を実施するように構成されており、
各ワークステーションは、
組立用構成部品が受け取られる機械トレイを配置する為に機械トレイ支持体を備え、前記機械トレイ支持体は、前記機械トレイ支持体に配置された前記機械トレイを前記ワークステーション内の所定の位置に案内するように構成される、モジュール装置。
【請求項2】
各ワークステーションは、プラットフォームを更に備え、
前記プラットフォームは、前記所定の位置に置かれた前記機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して組立動作が実行される係合位置に移動するために、前記機械トレイ支持体に対してスライド可能に装着され、
各ワークステーションの前記プラットフォームは、異なる組立機構を装着するように構成され、前記プラットフォームがワークステーション内の前記係合位置にあるときに、そのワークステーションの組立機構が、そのワークステーション内の所定の位置に置かれた前記機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して一連の組立動作の1つを実施する、請求項1に記載のモジュール装置。
【請求項3】
各ワークステーションの前記プラットフォームは、前記係合位置と非係合位置との間をスライドするように構成されており、この場合、マシントレイは、前記ワークステーションの前記トレイ支持体に挿入可能であり、または、前記トレイ支持体から取り外し可能である、請求項2に記載のモジュール装置。
【請求項4】
各ワークステーションの前記プラットフォームは、前記係合位置と非係合位置の間を直線的に移動するために支柱上に装着されている、請求項3に記載のモジュール装置。
【請求項5】
各ワークステーションの前記プラットフォームは、前記機械トレイ支持体の周囲に配置された4本の支柱によって支持される、請求項4に記載のモジュール装置。
【請求項6】
各機械トレイ支持体は、機械トレイの対向する側面を支持するように構成された一つ又は複数のレールを備え、それにより、前記機械トレイを前記レールに沿ってスライドさせることによって、前記機械トレイを所定の位置に挿入することができる、請求項1~5のいずれか一項に記載のモジュール装置。
【請求項7】
各機械トレイ支持体は、所定の位置に挿入されたときに機械トレイが当接するストッパを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のモジュール装置。
【請求項8】
ワークステーションのセットのうちの少なくとも1つのワークステーションは、可動棚を前記係合位置と非係合位置との間で移動させるように構成されたアクチュエータを備える、請求項3~7のいずれか一項に記載のモジュール装置。
【請求項9】
各機械トレイ支持体は、機械トレイが所定の位置に置かれているか否かを判定する近接スイッチを更にに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のモジュール装置。
【請求項10】
各ワークステーションはインターフェースユニットを含み、前記モジュール装置は、前記インターフェースユニットを介して各ワークステーションを制御するように構成されたコントローラを更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のモジュール装置。
【請求項11】
各ワークステーションは、前記ワークステーションに挿入されたマシントレイに関連付けられた固有の無線タグを識別する情報を検出する無線タグリーダを備え、前記情報は、前記インターフェースユニットによって前記コントローラに通信される、請求項10に記載のモジュール装置。
【請求項12】
各ワークステーションは、前記ワークステーションに挿入された機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して組立動作を実施し始めるか否かを前記ワークステーションのオペレータに表示する一組のストップ/ゴー・ライトを備え、前記ストップ/ゴー・ライトは、前記コントローラからの命令を受信したときに前記表示をオペレータに提供するように構成される、請求項11に記載のモジュール装置。
【請求項13】
各インターフェースユニットは、さらに、前記構成部品に対して実行される組立動作の完了状態を前記コントローラに通信するように構成され、肯定的な完了状態は、その組立動作が正常に実行されたことを表示し、前記コントローラは、前記完了状態を記録し、前記完了状態を前記機械トレイの固有の無線タグを識別する情報に関連付けるように構成される、請求項12に記載のモジュール装置。
【請求項14】
前記ワークステーションのセットのうちの少なくとも1つのワークステーションは、検査状態を生成するように構成された検査ユニットを備え、前記検査状態は、前記少なくとも1つのワークステーション内に置かれた機械トレイ内に受け取られた構成部品の状態に関する情報を含み、前記少なくとも1つのワークステーションの前記インターフェースユニットは、さらに、前記構成部品の前記検査状態を前記コントローラに通信するように構成され、前記コントローラは、前記検査状態を記録し、前記構成部品が受け取られる前記機械トレイの固有の無線タグを識別する情報に前記検査状態を関連付けるように構成される、請求項12又は13に記載のモジュール装置。
【請求項15】
前記ワークステーションのセットは、第1の組立動作および第2の組立動作をそれぞれ実施するための第1のワークステーションおよび第2のワークステーションを備え、前記構成部品は、前記第2の組立動作の対象となる前に、前記第1の組立動作の対象となり、前記コントローラは、前記第2のワークステーションに挿入された機械トレイの固有の無線タグが前記第1の組立動作に対する肯定的な完了状態に関連付けられている場合にのみ、前記第2のワークステーションのオペレータに進めることを表示するように前記第2のワークステーションのストップ/ゴー・ライトに指示するように構成される、請求項13又は14に記載のモジュール装置。
【請求項16】
前記無線タグはRFIDタグで構成される、請求項11~15のいずれか一項に記載のモジュール装置。
【請求項17】
前記ワークステーションのセットは、吸入デバイス用の第1のタイプの構成部品を組み立てるために、第1の一連の組立動作を実施するように構成され、前記ワークステーションのセットは、第1の一連の組立動作とは異なる第2の一連の組立動作を実施して、吸入デバイス用の第2のタイプの構成部品を組み立てるように再構成することができる、請求項2~16のいずれか一項に記載のモジュール装置。
【請求項18】
前記ワークステーションのセットを再構成することは、ワークステーションを互いに対して再配置すること、および/または、一つ又は複数のワークステーションを取り外すこと、および/または、一つ又は複数の更なるワークステーションを追加することを含む、請求項17に記載のモジュール装置。
【請求項19】
前記ワークステーションのセットを再構成することは、前記ワークステーションのセットのうちの少なくとも1つのワークステーションの組立機構を交換することを含み、前記組立機構は、吸入デバイスの構成部品に対して第1の組立動作を実行するように構成され、異なる組立機構は、前記第1の組立動作とは異なる、吸入デバイスの構成部品に対して第2の組立動作を実行するように構成される、請求項17又は18に記載のモジュール装置。
【請求項20】
吸入デバイスの構成部品を組み立てるように構成されたモジュール装置で使用するためのワークステーションであって、前記ワークステーションは、前記構成部品に対して組立動作を実施するように構成され、前記ワークステーションは、
組み立て用の構成部品が受け取られる機械トレイを置く為の機械トレイ支持体を備え、前記機械トレイ支持体は、前記機械トレイ支持体に置かれた前記機械トレイを前記ワークステーション内の所定の位置に案内するように構成される、ワークステーション。
【請求項21】
所定の位置に置かれた前記機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して組立動作が実行される係合位置に移動するために前記機械トレイ支持体に対してスライド可能に装着されたプラットフォームを更に備えるワークステーションであって、
前記プラットフォームは、組立機構を装着するように構成され、前記プラットフォームが前記係合位置にあるとき、前記組立機構は、所定位置に置かれた前記機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して組立動作を実施する、請求項20に記載のワークステーション。
【請求項22】
ワークステーションを互いに対して再配置するステップ、および/または、一つ又は複数のワークステーションを取り外すステップ、および/または、一つ又は複数の更なるワークステーションを追加するステップを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載のモジュール装置を再構成する方法。
【請求項23】
前記ワークステーションのセットのうちの少なくとも1つのワークステーションの前記組立機構を交換するステップを含み、前記組立機構は、吸入デバイスの構成部品に対して第1の組立動作を実行するように構成され、異なる組立機構は、前記第1の組立動作とは異なる、吸入デバイスの構成部品に対して第2の組立動作を実行するように構成される、請求項2~19のいずれか一項に記載のモジュール装置を再構成する方法。
【発明の詳細な説明】
【分野】
【0001】
本発明は、吸入デバイス用消耗ユニットを製造するための装置および方法に関し、特に、吸入デバイスに使用するためのタバコ粒子材料を含むタバコポッドを製造するための装置および方法に関する。また、本発明は、吸入デバイス用消耗ユニット、たとえば、吸入デバイスと共に使用するためのタバコ粒子材料を含む消耗ユニットに関する。
【0002】
【背景】
【0003】
JP2011182710Aは、小型容器にタバコ材料を充填するための装置を開示しており、この小型容器は、吸入デバイス用の消耗ユニットである。充填装置は、タバコ材料を漏斗に入れるためのオーガースクリューと、タバコ材料を漏斗から容器の開放端に導くパイプとを含む。吸引管が容器の反対側の端部に設けられて、容器から空気を吸引し、タバコ材料が容器に入ることを確実にする。
【0004】
吸入デバイス用の消耗ユニットの効率的な製造を提供するために、ポッドをタバコ粒子材料で確実かつ迅速に充填する必要性が存在する。
【0005】
【概要】
【0006】
本発明の実施形態によれば、吸入デバイスの構成部品に対して一連の組立動作を実施するためのモジュール装置が提供され、この装置は、
ワークステーションのセットを備え、各ワークステーションが、一連の動作の異なる組立動作を実施するように構成されており、
各ワークステーションは、
組立用の構成部品が受け取られる機械トレイを置くための機械トレイ支持体を含み、この機械トレイ支持体は、前記機械トレイ支持体に置かれた機械トレイをワークステーション内の所定の位置に案内するように構成される。
【0007】
各ワークステーションは、
所定の位置に置かれた機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して組立動作が実行される係合位置に移動するために、機械トレイ支持体に対してスライド可能に装着されたプラットフォームを更に備え、
各ワークステーションのプラットフォームは、異なる組立機構を装着するように構成され、プラットフォームがワークステーション内の前記係合位置にあるとき、ワークステーションの組立機構は、ワークステーション内の所定の位置に置かれた機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して一連の組立動作の1つを実施する。
【0008】
各ワークステーションのプラットフォームは、係合位置と非係合位置との間を摺動するように構成されてもよく、この場合、機械トレイは、ワークステーションの機械トレイ支持体に挿入可能であり、または機械トレイ支持体から取り外し可能である。
【0009】
各ワークステーションのプラットフォームは、係合位置と非係合位置の間を直線的に移動するために支柱上に装着することができる。
【0010】
各ワークステーションのプラットフォームは、機械トレイ支持体の周囲に配置された4本の支柱によって支持されてもよい。
【0011】
各機械トレイ支持体は、機械トレイの対向する側面を支持するように構成された1つ以上のレールを備えてもよく、その結果、機械トレイは、機械トレイを前記レールに沿ってスライドさせることによって所定の位置に挿入することができる。
【0012】
各機械トレイ支持体は、所定の位置に挿入されたときに機械トレイが当接するストッパを含むことができる。
【0013】
ワークステーションのセットのうちの少なくとも1つのワークステーションは、可動棚を係合位置と非係合位置との間で移動させるように構成されたアクチュエータを備えることができる。
【0014】
各機械トレイ支持体は、機械トレイが所定の位置に置かれているか否かを判定するための近接スイッチを更に備えることができる。
【0015】
各ワークステーションは、インターフェースユニットを備えることができ、モジュール装置は、前記インターフェースユニットを介して各ワークステーションを制御するように構成されたコントローラを更に備える。各ワークステーションは、ワークステーションに挿入された機械トレイに関連付けられた固有の無線タグを識別する情報を検出する無線タグリーダを備えることができ、この情報は、インターフェースユニットによってコントローラに通信される。
【0016】
各ワークステーションは、ワークステーション内に挿入された機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して組立作業を実行するために進むべきかどうかをワークステーションのオペレータに表示する一セットのストップ/ゴー・ライトを備えることができ、ここで、前記ストップ/ゴー・ライトは、コントローラからの命令を受け取ったときにオペレータに前記表示を提供するように構成される。
【0017】
各インターフェースユニットは、さらに、前記構成部品に対して実行された組立動作の完了状態をコントローラに通信するように構成されてもよく、肯定的な完了状態は、前記組立動作が成功裏に実行されたことを表示し、コントローラは、前記完了状態を記録し、前記機械トレイの固有の無線タグを識別する情報に前記完了状態を関連付けるように構成される。
【0018】
ワークステーションのセットのうちの少なくとも1つのワークステーションは、検査状態を生成するように構成された検査ユニットを備えてもよく、前記検査状態は、少なくとも1つのワークステーション内に置かれた機械トレイ内に受け取られた構成部品の状態に関する情報を含み、少なくとも1つのワークステーションのインターフェースユニットは、前記構成部品の検査状態をコントローラに通信するように更に構成され、コントローラは、前記検査状態を記録し、前記構成部品が受け取られる機械トレイの固有の無線タグを識別する情報に前記検査状態を関連付けるように構成される。
【0019】
ワークステーションのセットは、第1および第2の組立動作をそれぞれ実行するための第1および第2のワークステーションを備え、構成部品は、第2の組立動作を受ける前に第1の組立動作を受けることができ、コントローラは、第2のワークステーションのストップ/ゴー・ライトに、第2のワークステーションに挿入された機械トレイの固有の無線タグが第1の組立動作の肯定的な完了状態に関連付けられている場合にのみ、第2のワークステーションのオペレータに続行することを表示するように命令するように構成される。
【0020】
無線タグは、RFIDタグを備えることができる。
【0021】
ワークステーションのセットは、吸入デバイス用の第1のタイプの構成部品を組み立てるために第1の一連の組立動作を実施するように構成されてもよく、ワークステーションのセットは、第1の一連の動作とは異なる第2の一連の組立動作を実施するように再構成されて、吸入デバイス用の第2のタイプの構成部品を組み立てることができる。
【0022】
ワークステーションのセットを再構成するステップは、ワークステーションを互いに対して再配置する工程、および/または1つ以上のワークステーションを取り外す工程、および/または1つ以上の更なるワークステーションを追加する工程を含んでもよい。
【0023】
ワークステーションのセットを再構成するステップは、ワークステーションのセットのうちの少なくとも1つのワークステーションの組立機構を交換する工程を含み、前記組立機構は、吸入デバイスの構成部品に対して第1の組立動作を実行するように構成され、第1の組立動作とは異なる吸入デバイスの構成部品に対して第2の組立動作を実行するように構成された異なる組立機構である。
【0024】
本発明の実施形態によれば、吸入デバイスの構成部品を組み立てるように構成されたモジュール装置で使用するためのワークステーションが提供され、ワークステーションは、前記構成部品に対して組立動作を実施するように構成され、ワークステーションは、組立用の構成部品が受け取られる機械トレイを置くための機械トレイ支持体を備え、機械トレイ支持体は、機械トレイ支持体に置かれた機械トレイをワークステーション内の所定の位置に案内するように構成される。
【0025】
ワークステーションは、機械トレイ支持体に対してスライド可能に装着されて係合位置に移動するプラットフォームを更に備えてもよく、この係合位置では、所定の位置に置かれた機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して組立動作が実行され、プラットフォームが前記係合位置にあるとき、組立機構は、所定位置に置かれた機械トレイ内に受け取られた構成部品に対して組立動作を実施するように、組立機構を装着するように構成される。
【0026】
本発明の実施形態によれば、ワークステーションを互いに対して再配置するステップと、および/または1つ以上のワークステーションを取り外すステップ、および/または1つ以上の更なるワークステーションを追加するステップを含む、請求項1~19のいずれかに記載のモジュール装置を再構成する方法が提供される。
【0027】
モジュール装置を再構成する方法は、ワークステーションのセットのうち少なくとも一つのワークステーションの組立機構を交換するステップを含み、前記組立機構は、吸入デバイスの構成部品における第1の組立動作を実行するように構成され、異なる組立機構は、この第1の組立動作とは異なる、吸入デバイスの構成部品における第2の組立動作を実行するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を例としてのみ説明する。
図1図1は、消耗品ユニットを含む吸入デバイスを示す。
図2A図2Aは、図1の吸入デバイスの消耗品ユニットを示す。
図2B図2Bは、図1の吸入デバイスの消耗品ユニットを示す。
図3A図3Aは、クロージャを取り外した状態で、図2Aの消耗品ユニットを示す。
図3B図3Bは、クロージャを取り外した状態で、図2Bの消耗品ユニットを示す。
図4図4は、図2Aおよび2Bの消耗品ユニットを製造するための装置の概略図を示す。
図5A図5Aは、図4の装置を介して消耗品ユニットを支持するための機械トレイを示す。
図5B図5Bは、図4の装置を介して消耗品ユニットを支持するための機械トレイを示す。
図6A図6Aは、消耗品ユニットに粒子材料を提供するための投与ステーションを示す。
図6B図6Bは、消耗品ユニットに粒子材料を提供するための投与ステーションを示す。
図7A図7Aは、図6Aおよび図6Bの投与ステーションの投与機構を示す。
図7B図7Bは、図6Aおよび図6Bの投与ステーションの投与機構を示す。
図7C図7Cは、図6Aおよび図6Bの投与ステーションの投与機構を示す。
図8A図8Aは、各消耗品ユニット上にクロージャを位置決めするためのクロージャ位置決めステーションを示す。
図8B図8Bは、各消耗品ユニット上にクロージャを位置決めするためのクロージャ位置決めステーションを示す。
図9図9は、図8Aおよび図8Bのクロージャ位置決めステーションと共に使用するクロージャ支持ウェブを示す。
図10図10は、図8Aおよび図8Bのクロージャ位置決めステーションのパンチを示す。
図11図11は、クロージャを消耗品ユニットに固定するためのクロージャ固定ステーションを示す。
図12図12は、図11のクロージャ固定ステーションの第1の実施例の動作の概略図を示す。
図13図13は、図11のクロージャ固定ステーションの第2の実施例の動作の概略図を示す。
図14図14は、ワークステーションの実施例を示す。
図15図15は、ワークステーションのセットを含むモジュール組立装置150を示す。
【詳細な説明】
【0029】
この特許明細書は、吸入デバイスの構成部品を製造するための装置および方法を開示している。特に、この特許明細書は、燃焼せずに生成された蒸気を送達するためのデバイスの構成部品を製造する装置および方法を開示している。
【0030】
本明細書に開示される実施形態において、吸入デバイスは 成人消費者が保持するのに適した大きさ及び形状の動作ユニットと、動作ユニットに着脱可能に取り付けられるアトマイザカートリッジであって、カートリッジに保持された消耗液を霧化するアトマイザを有するアトマイザカートリッジと、カートリッジに着脱可能に取り付けられるタバコポッドであって、タバコポッドは、容器とマウスピースとを有し、容器は、エアロゾル化可能な材料、たとえば、タバコ粒子材料の装入物を含む、タバコポッドと、容器内部にタバコ粒子材料を保持するためのクロージャと、を備える。
【0031】
使用者は、アトマイザカートリッジおよびタバコポッドが交換を必要とするとき、すなわち、消費可能な液体が尽きるとき、またはタバコポッド内のタバコが尽きるときに、それらを個別に交換することができる。
【0032】
使用時には、消費者が吸入デバイスを通して空気を吸い込むときに、消費者の制御下で動作ユニットがエネルギをアトマイザカートリッジに送達する。アトマイザカートリッジ内の液体は噴霧されてエアロゾルを形成し、タバコポッド内のタバコ粒子材料は揮発して揮発性フレーバーを放出する。したがって、吸入デバイスから吸入された空気は、アトマイザカートリッジから噴霧された液体のエアロゾルを、タバコポッド内のタバコ粒子材料を加熱することによって生成された蒸気と共に消費者に送達する。蒸発性タバコ材および消費可能な液体の組成物は、消費者にアピールするフレーバーの広い組み合わせを送達するように選択することができる。
【0033】
実施例として、本明細書は、上述したように、吸入デバイス用のタバコポッドを製造するための装置および方法を記載する。タバコポッドは、本明細書では、消耗ユニット4と呼ばれる。
【0034】
図1を参照すると、吸入デバイス1は、成形プラスチック材からなる3つの中空区域、デバイスのための動作システムおよび機構を含む本体2と、揮発性液体香味剤を含むアトマイザカートリッジ3と、加熱されたときにエアロゾルを生成する一定用量の粒子材料を含む消耗ユニット4と、を有する。3つの区域は、アトマイザカートリッジ3および消耗ユニット4が互いに及び本体2からそれぞれ分離することができるように、互いに取り外し可能に接続され、交換用消耗ユニット4およびアトマイザカートリッジ3が本体2への適合を可能にする。
【0035】
本体2は、一般的に円筒形状であり、軸方向に細長いとともに、成人の消費者の手に心地よく把持されるように平坦にされている。本体2は、軸方向に整列された2つの中空成形区域、上区域2a及び下区域2bから形成されている。本体2の上区域2aは、開放された上端部および閉鎖された下端部壁5を有し、これらは、アトマイザカートリッジ3を受け取るための凹部を画定する。本体の下区域2bは、上区域2aの下端部壁5によって上区域2aから遮断されてファイアウォールを提供している。本体2の下区域2bは、バッテリと、電子回路基板と、パフセンサと、ここでは図示しないが、本体1の一つの面に設けられた動作ボタン6によって作動される他の動作構成部品とを含む。本体2の開口部に収容された電気ライトは、吸入デバイス1の動作状態を示す。
【0036】
アトマイザカートリッジ3は、上本体区域2aの凹部内に圧入接続によって本体2に着脱可能に接続され、本体2から離れてアトマイザカートリッジ3の上出口3aに向かって軸方向に先細になっている。アトマイザカートリッジ3は、揮発性液体香味剤が充填されたリザーバと、動作ボタン6によって本体2内のバッテリから電気の供給を制御することができる、液体を揮発させるための加熱要素とを含む。
【0037】
消耗ユニット4は、アトマイザカートリッジ3の上出口3a内に圧入接続によってアトマイザカートリッジ3に着脱可能に接続される。消耗ユニット4の外面は、アトマイザカートリッジ3のテーパ形状を軸方向に蒸気出口7に向かって連続するスカートを形成し、蒸気出口7は、消費者の口の中に快適に保持されるように成形される。
【0038】
図2Aおよび図2Bに示すように、消耗ユニット4は、マウスピース8と、軸方向に延びる開放端の容器9とを備える。この実施例においては、容器9は、楕円形の径方向横断面を有する。容器9の一端部は、マウスピース8のスカート10内にあり、差込み部11で終端し、差込み部11は、蒸気出口7の上流のマウスピース8の内面に形成された相補的形状のソケット12内に受け取られる。
【0039】
マウスピース8は、超音波溶接、誘導溶接または他の任意の適切な方法によって容器9に接続することができる。あるいは、マウスピース8と容器9は、例えば射出成形によって一体的に形成されてもよい。
【0040】
この実施形態において、容器9と一体的に成形された内多孔スクリーン13は、容器9を横切って径方向に延びて、容器9を横切って蒸気出口7の上流側に短い距離で蒸気透過性隔壁を画定する。図2Bに示すように、内多孔スクリーン13は、容器9の内端部を横切って延びている。容器9の他端部15は、マウスピース8のスカート10から突出し、クロージャ14を備える。この実施例において、クロージャ14は、多孔スクリーンの形態である。クロージャ蓋14は、たとえば、メッシュ若しくはホイル又はプラスチック材の成形品から構成される。
【0041】
代替実施例において、内多孔スクリーン13は、マウスピース8に一体成形され、マウスピース8と容器9が組み合わされるときに容器9の端部を横切って配置される。
【0042】
内多孔スクリーン13及びクロージャ14は、一定用量の粒子材料が保持される容器9内部のチャンバ16の端部壁を画定する。内多孔スクリーン13およびクロージャ14の穿孔により、蒸気は軸方向下流でチャンバ16を通ってマウスピース8および蒸気出口7に向かって流れることができる。穿孔は、粒子が容器9から落下すること、または吸入された蒸気でマウスピース8に吸い込まれることを防止するために、粒子材料の粒径に関連して選択される大きさである。
【0043】
使用時には、消費者は、動作ボタン6を使用して吸入デバイス1のスイッチをオンにし、マウスピース8を通して吸い、吸入デバイス1から吸い込まれた蒸気を吸入する。作動されると、本体2内の電子システムは、吸入デバイス1内の空気およびアトマイザカートリッジ3内の液体を、噴霧を引き起こすのに十分に加熱する。加熱された空気は、容器9内の粒子材料から香味剤を揮発させ、また、アトマイザカートリッジ3から噴霧された液体香味剤を伴出させる。これにより、香味剤の組合せが吸入用のエアロゾルとして消費者に送達される。
【0044】
消耗ユニット4の製造方法は、図3Aに示される空の消耗ユニットを受け取るステップを含み、この空の消耗ユニットにおいて、チャンバ16は空であり、クロージャ14は存在しないので、チャンバ16の端部15は開放されている。図3Bに概略的に示す方法は、チャンバ9の開放端部15を通して一定用量の粒子材料17をチャンバ16に提供するステップと、チャンバ16の端部15の上方にクロージャ14を位置決めするステップと、次いでクロージャ14を容器9に固定するステップとを含む。図3Aに示すように、容器9は、最初にコンテナ9の端部15から軸方向に突出する複数の杭18を含む。クロージャ14はこれらの杭18の間に受け取られ、図2Aおよび2Bに示すように、その後、杭18はクロージャ14上に曲げられて、クロージャ14を容器9に固定する。
【0045】
特に、図3Aに示すように、チャンバ16を画定する容器9は端部15を備え、杭18は端部15の径方向縁部19から軸方向に突出することにより、リップ20が容器9の端部で画定される。図2Bに示されるように、クロージャ14は、リップ20に対して位置決めされ、杭18は、クロージャ14の外側に曲げられ、それによって、クロージャ14を容器9に固定する。
【0046】
例示されているように、杭18は、容器9の径方向縁部19の周りに間隔を置いて配置されており、杭18間の隙間は、衝突することなくそれらを折り畳むことを可能にする。杭18は、異なる大きさ(幅)を有することができる。より狭い杭18は、好ましくは、より小さな径を有する容器9の径方向縁部19の部分に位置決めされ、杭18が曲げられる点でより低い応力および歪みが存在するので、杭18をより容易に曲げることができる。
【0047】
図4は、図2A図3Bを参照して説明した消耗ユニット4、特にマウスピース8および粒子材料17を保持する容器9を含む消耗ユニット4を製造するための装置21の概略図を示す。例示された装置21は、以下の方法ステップを実行するための装置を含む。
粒子材料17を消耗ユニット4のチャンバ16内に投与するステップ、
クロージャ14を消耗ユニット4の容器9上に位置決めするステップ、
クロージャ14を容器9に固定するステップ。
【0048】
図4に示すように、第1のステップは、空の消耗ユニット4のインプット22である。インプット22における消耗ユニット4は、図3Aに例示される形態である。特に、インプット22における空の消耗ユニット4は、マウスピース8と、開放端部15を有する容器9とを備える。容器9は、図3Aに示されるように突出する杭18を含み、これらは、粒子材料17がチャンバ16内に配置された後にクロージャ14を固定するためである。消耗ユニットは、投与ステーション23、クロージャ位置決めステーション24、およびクロージャ固定ステーション25を備えたワークステーションのセットを通過する。
【0049】
空の消耗ユニット4のインプット22の後に、投与ステーション23は、消耗ユニット4のチャンバ16に一定用量の粒子材料17を提供する。次に、クロージャ位置決めステーション24は、コンテナ9の端部15上にクロージャ14を位置決めする。その後、クロージャ固定ステーション25は、クロージャ14を容器9に固定する。特に、クロージャ固定ステーション25は、図2Aおよび図2Bに示すように、クロージャ14を容器9に固定するためにクロージャ14に対して杭18を曲げる。図2Aおよび図2Bに示すように、粒子材料17と共に消耗ユニット4を完了し、その後、装置21からの出力26を完了する。
【0050】
説明された装置21では、投与ステーション23、クロージャ位置決めステーション24、およびクロージャ固定ステーション25は、それぞれ別個に、互いに隣接して配置され、消耗ユニット4は、ステーション23、24、25の間を順次移動可能である。消耗ユニット4は、手動で移動させてもよいし、コンベア上で移動させてもよい。コンベアの使用は、自動化された製造を可能にする。コンベアは、例えば、コンベアの軌道に沿った個々の車両の独立した制御を可能にする、いわゆる「スマートコンベア」であってもよい。このようなコンベヤの実施例は、Beckhoff社のコンベヤのXTSレンジである。コンベアの使用を採用する実施例において、投与ステーション23、クロージャ位置決めステーション24、およびクロージャ固定ステーション25は、消耗ユニット4が投与ステーション23、クロージャ位置決めステーション24、およびクロージャ固定ステーション25を通って直線的に移動するように配置成することができる。
【0051】
他の実施例において、投与ステーション23、クロージャ位置決めステーション24、およびクロージャ固定ステーション25は、消耗ユニット5が配置される単一の場所の周囲に配置することができ、各ステーション23、24、25は、消耗ユニット4上で順次その機能を実施することができる。さらに別の実施例において、ステーション23、24、25のうちの1つ以上を組み合わせて、単一のステーションが、図4に関して説明されたプロセスのうちの1つ以上を実施するためのツールを有するようにしてもよい。たとえば、投与ステーション23、クロージャ位置決めステーション24、およびクロージャ固定ステーション25のうちの1つまたは複数のためのツールは、回転タレット上に配置されてもよく、消耗ユニット4は、ツールの各部分を整列させるために回転するタレットの下に設定される。
【0052】
以下、投与ステーション23、クロージャ位置決めステーション24、およびクロージャ固定ステーション25のそれぞれについて、さらに詳細に説明する。
【0053】
図5Aおよび図5Bは、複数の消耗ユニット4を保持する機械トレイ27を示す。機械トレイ27には、装置21のインプット22に複数の空の消耗ユニット4が設けられ、次いで、機械トレイ27は、消耗ユニット4に一定用量の粒子材料17が提供されるように、図4を参照して説明した装置21を通って移動され、消耗ユニット4が機械トレイ27内に保持されている間にクロージャ14が位置決めされて固定される。
【0054】
機械トレイ27は、消耗ユニット4を直立した向きに保持し、容器9の開口端部15を垂直上方に向けて、粒子材料17を提供することができ、クロージャ14を位置決めして固定することができる。図5Aに示されるように、機械トレイ27は、支持凹部28の配列を含み、その各々は、消耗ユニット4を受け取って支持するように成形される。特に、図5Bに示すように、各支持凹部28は、容器9の開口端部15が上方に向けられるように、消耗ユニット4のマウスピース8を受け取って支持するように形成されている。
【0055】
任意選択的に、機械トレイ27は、機械トレイ27を手動で持ち上げて移動させるための1つ以上のハンドルを含むことができる。あるいは、装置21がコンベアを含む場合、前述のように、機械トレイ27は、装置21を通って移動するためにコンベアに装着されてもよい。機械トレイ27は、このようなコンベアに着脱可能に装着されてもよい。
【0056】
図6Aおよび図6Bは、粒子材料17を消耗ユニット4の各容器9内に投与する投与ステーション23を示す。
【0057】
投与ステーション23は、機械トレイ支持体29を含み、機械トレイ支持体29は、複数の消耗ユニットと共に、図5Aに示される機械トレイ27を支持するレール30を備える。機械トレイ27は、機械トレイ27の対向する側面を支持するレール30上に機械トレイ27をスライドさせることによって、投与ステーション23内に挿入可能である。また、機械トレイ支持体29は、機械トレイ27が機械トレイ支持体29に挿入されたときに機械トレイ27が当接するストッパを含む。機械トレイ支持体29は、機械トレイ27および消耗ユニット4が投与ステーション23内に正確かつ確実に位置決めされ支持されることを確実にする。
【0058】
投与ステーション23は、機械トレイ27が機械トレイ支持体29上に適切に位置決めされたことを確認する近接スイッチを含むことができる。正確な位置決めを確保するために、整列ピンを追加的にまたは代替的に設けることができる。
【0059】
また、投与ステーション23は、可動棚すなわちプラットフォーム31を含む。可動棚31は、可動棚31が機械トレイ支持体29に対して、また機械トレイ27および消耗ユニット4に対して上下に移動できるように、滑り軸受34を介して支柱33に摺動可能に装着されている。可動棚31を移動させるためにアクチュエータ(図示せず)を設けてもよいし、たとえば、ハンドル32によって手動で移動させてもよい。可動棚31は、機械トレイ支持体29の上方に位置決めされる。可動棚31は、以下にさらに説明するように、機械トレイ27上の消耗ユニット4の容器9内に粒子材料を投与する投与機構35を含む。可動棚31は、非係合位置と係合位置との間を移動可能である。係合位置において、可動棚31は、機械トレイ27および消耗ユニット4に近接し、容器9内に粒子材料17を投与する位置にある。非係合位置において、可動棚31は、機械トレイ27および消耗ユニット4から間隔を置いて配置され、機械トレイ27を機械トレイ支持体29から挿入または取り外すことができるようになっている。
【0060】
投与ステーション23、特に投与機構35は、粒子材料17を機械トレイ27上の複数の容器9に同時に投与し、好ましくは、投与ステーション23は、粒子材料17を機械トレイ27上の全ての容器9に同時に投与する。
【0061】
図7A図7Cに示す投与機構35は、図6Aおよび図6Bにも示すように、可動棚31内に埋め込まれている。図示されるように、投与機構35は、粒子材料17が受け取られるホッパ37を含むホッパ部材36を含む。ホッパ37は、下壁38を貫通して延びる開口部39の配列を含む平面下壁38を有する。ホッパ37内の開口部39の配列は、図5Aに示されるように、機械トレイ27内に保持される消耗ユニット4の配列に対応する。ホッパ37は、粒子材料17が開口部39に向けられるように、開口部39の間に、傾斜表面40を含む。図6Bに示す振動子41をホッパ部材36または可動棚31に取り付けて、ホッパ部材36を振動させ、粒子材料17が詰まったり架橋したりしないようにし、粒子材料17が開口部39内に移動するように促すことができる。
【0062】
ホッパ37の下壁38は平面であり、下壁38の下方には投与器、この実施例では投与プレート42がある。投与プレート42は摺動可能に装着されており、図7Aに示す位置と図7Cに示す位置との間を、図7Bに示す位置を介して直線的に摺動することができる。投与プレート42は、ホッパ37内の開口部39と機械トレイ27内の消耗ユニット4の配列に対応する投与キャビティ43の配列を含む。投与プレート42を移動させるためのアクチュエータ44が図6Bに示されている。アクチュエータ44は、投与プレート42を投与機構35及び可動棚31の平面内で、可動棚31の下方で機械トレイ支持体29に保持された機械トレイ27と平行に移動させるように構成されている。
【0063】
整列部材45は、投与プレート42の下方に配列されている。また、整列部材45は、ホッパ37内の開口部39、投与プレート42内の投与キャビティ43、および機械トレイ27内の消耗ユニット4の配列に対応する開口部46の配列を有する。整列部材45の開口部46は、図7A図7Cに示すように、機械トレイ27の消耗ユニット4の容器9と整列する。整列部材45は、可動棚31上の決まった位置にあり、投与プレート42と共に移動しない。図示されているように、整合部材45の開口部46はホッパ37の開口部39からオフセットされているので、投与プレート42の位置に応じて、投与プレート42の投与キャビティ43は、図7Bに示されるようにホッパ37の開口部39と整合されるか、図7Cに示されるように整合部材45の開口部46と整合されるが、ホッパ37の開口部39と整合部材45の開口部46の両方と同時に整合させることはできない。
【0064】
好ましい実施形態において、整列部材45は、図3Aに示すように、消耗ユニット4の容器9、特に、杭18が置かれている容器9の端部15と係合する。機械トレイ27が機械トレイ支持体29に挿入された後、可動棚31は、下方に移動して係合位置に入ることができ、それにより、整列部材45が容器9に係合する。整列部材45内の各開口部46の下側は、容器9に係合する凹部を備えることができる。好ましくは、開口部46は、粒子材料17の流れが容器9内に向けられ、容器9の縁部で捕捉されないように、容器9よりも小さい(例えば、より小さい直径を有する)。あるいは、容器9が開口部46に挿入されるように、整列部材45の開口部46を容器9より大きくしてもよい。あるいは、整列部材45は、可動棚31の係合位置において容器9に近接して位置決めされる。
【0065】
図7A図7Cは、投与機構35を概略的に例示する。プレート(ホッパプレート36、投与プレート42、整列部材45)は、使用時に互いに当接するか、またはプレート36、42、45が互いに密接に隣接するので、図7A図7Cに示されるような隙間が存在しないことが理解されるであろう。
【0066】
次に、投与機構35の動作について説明する。図7Aは、機械トレイ27および消耗ユニット4が最初に投与ステーション23に挿入されるときの投与プレート42の初期位置を例示する。上述したように、粒子材料17はホッパ37内に設定され、重力によって開口部39内に下方に移動し、場合によっては振動子41からの振動によって補助される。図7Aの初期位置において、投与プレート42内の投与キャビティ43がホッパ37内の開口部39と整列していないので、投与プレート42によって粒子材料17がホッパ37内の開口部39から離れることが防止される。
【0067】
次に、図7Bに示すように、投与プレート42がアクチュエータ(44、図6B参照)によって移動され、投与プレート42内の投与キャビティ43がホッパ37内の開口部39と整列される。この位置において、粒子材料17は、投与プレート42内の投与キャビティ43内を下方に移動することができる。投与プレート42内の投与キャビティ43は、ホッパ37からの粒子材料17で完全に充填されることが理解されよう。振動子(41、図6B参照)からの振動は、投与プレート42の投与キャビティ43内への粒子材料17の移動を容易にし、促進することができる。
【0068】
投与プレート42内の投与キャビティ43が粒子材料17で充填されると、投与プレート42は図7Cに示す位置に移動される。この位置において、投与プレート42内の投子キャビティ43は、整列部材45内の開口部46に整列され、粒子材料17が整列部材45内の開口部46を通って容器9内に落下することを可能にする。このようにして、粒子材料17が容器9内に投与される。
【0069】
投与プレート42が図7Cに示す位置から図7Aに示す位置に戻ると、投与プレート42は図7Bに示す位置を通過し、ある種の粒子材料17が投与プレート42の投与キャビティ43内に移動し得る。次の投与プロセスの開始時に、投与プレート42は、上述したように、図7Bの位置に移動される。この配置は、投与キャビティ43がホッパ37に2回露出されて粒子状材料17で充填され、全用量の粒子材料17が投与プレート42の投与キャビティ43に提供されることを確実にするので有利である。
【0070】
代替配置において、投与プレート42は、図7Bに示す位置(ここでは、一回分の粒子材料17が投与キャビティ43内に受け取られる位置)と、図7Cに示す位置(ここでは、粒子材料17が、整列部材45内の開口部46を介して消耗ユニット4に移送される位置)との間で移動される。すなわち、投与プレート42は、必ずしも図7Aに示す位置に移動する必要はない。
【0071】
一部の実施例において、投与プレート42は、図7Cに示される位置から僅かな距離だけ移動され、次いで、図7Cに示される位置に戻される。この作用により、粒子材料17が投与プレート42内の投与キャビティ43から振り落とされるか、または取り出されることが確実になる。投与プレート42は、硬質ストップに対して軽くたたかれ、粒子材料17を取り出すことができる。
【0072】
タバコ粒子材料17がタバコを含む場合、タバコ粒子材料は可変の粒径を有することができ、粘着性であり、凝集しやすいので、このようなタッピング作用は有益であり得る。投与プレート42内の各投与キャビティ43の容積は、消耗ユニット4の各容器9内に投与される粒状材料17の容積と一致してもよい。このようにして、投与プレート42の1つの移動サイクルは、各消耗ユニット4に所望の用量の粒状材料17を提供する。あるいは、投与プレート42内の各投与キャビティ43の容積は、消耗ユニット4の各容器9に投与される粒状材料17の容積の半分とすることができ、投与プロセスは投与ステーション23に挿入された消耗ユニット4の各トレイに対して2回繰り返される。他の実施例において、容積は1/3または1/4でもよく、それぞれ3回または4回の用量を必要とする。投与プレート42の厚さは、用量の異なる容積を提供するように変えることができる。
【0073】
一部の実施例において、投与キャビティ43の大きさ(例えば、直径)は、ホッパ37の開口部39の大きさ(例えば、直径)よりも大きい。これにより、投与プレート42の縁部が投与キャビティ43内への粒状材料17の流れを遅らせることを防止することができる。同様に、整列部材45内の開口部46は、投与キャビティ43よりも大きくする(例えば、より大きな直径を有する)ことができ、その結果、投与キャビティから整列部材45内の開口部46を通る粒状材料17の流れが遅くされない。
【0074】
一部の実施例において、開口部39、投与キャビティ43および開口部46の数は2倍にされ、それらは、図7Bに示される位置と図7Cに示される位置との間の投与プレート42の移動の半ピッチで配置される。このようにして、2セットの開口部39、投与キャビティ43および開口部46が互いに半ピッチ間隔で配置される。したがって、1セットの開口部39、投与キャビティ43および開口部46が図7Bに示される位置にあるとき、他のセットの開口部39、投与キャビティ43および開口部46は図7Cに示される位置にある。このようにして、より少ない動作でより多くの容器9に粒状物質17を投与することができる。
【0075】
機械トレイ27内の消耗ユニット4を検査するために、検査ユニットが投与ステーション23上に設けられてもよい。一実施例において、光学走査システムは、機械トレイ27が粒状材料17の投与後に投与ステーション23から取り外されるときに、機械トレイ27全体の高さ測定を行うことができ、検査システムは、各容器9内の粒状材料17の充填高さを決定して、十分な粒状材料17が各容器9に投与されたことを確実にすることができる。
【0076】
図8Aおよび図8Bは、クロージャ位置決めステーション24を示す。クロージャ位置決めステーション24は、図3Aに示すように、各消耗ユニット4上、リップ20上、および杭18間にクロージャ14を位置決めする。
【0077】
クロージャ位置決めステーション24は、上述した投与ステーション23の機械トレイ支持体29と同様の機械トレイ支持体29を含む。特に、機械トレイ支持体29は、複数の消耗ユニットと共に、図5Aに示される機械トレイ27を支持するレール30を備える。機械トレイ27は、機械トレイ27の対向する側面を支持するレール30上に機械トレイ27をスライドさせることによって、クロージャ位置決めステーション24に挿入することができる。また、機械トレイ支持体29は、機械トレイ27が機械トレイ支持体29に挿入されたときに機械トレイ27が当接するストッパを含む。機械トレイ支持体29は、機械トレイ27および消耗ユニット4がクロージャ位置決めステーション24内に正確かつ確実に位置決めされ、支持されることを確実にする。
【0078】
クロージャ位置決めステーション24は、機械トレイ27が機械トレイ支持体29上に適切に位置決めされたことを確認する近接スイッチを含むことができる。正確な位置決めを確保するために、整列ピンを追加的にまたは代替的に設けることができる。
【0079】
また、クロージャ位置決めステーション24は、投与ステーション23の可動棚31と同様の可動棚31を備える。特に、可動棚31は、機械トレイ支持体29に対して、また機械トレイ27および消耗ユニット4に対して上下に移動できるように、滑りり軸受34を介して支柱33に摺動可能に装着される。可動棚31を移動させるためにアクチュエータ47を設けてもよいし、たとえば、ハンドルによって手動で移動させてもよい。可動棚31は、機械トレイ支持体29の上方に位置決めされる。
【0080】
クロージャ位置決めステーション24の可動棚31はクロージャ位置決め機構48を含み、クロージャ位置決め機構48は、後で説明するように、クロージャ14を機械トレイ27上の各容器9上に位置決めする。可動棚31は、非係合位置と係合位置との間を移動可能である。係合位置において、可動棚31は、機械トレイ27および消耗ユニット4に近接し、各容器4上にクロージャ14を位置決めする位置にある。非係合位置において、可動棚31は、機械トレイ27および消耗ユニット4から間隔を置いて配置され、機械トレイ27を機械トレイ支持体29に挿入したり取り外したりすることができるようになっている。
【0081】
クロージャ14は、図9に示されるクロージャ支持ウェブ50内のクロージャ位置決めステーション24に提供される。クロージャ支持ウェブ50は、支持構造体51と、アレイ状に配置された複数のクロージャ14とを備える。クロージャ14は、たとえば、接続タブを介して支持構造体51に着脱可能に取り付けられる。図示されるように、クロージャ14をクロージャ支持ウェブ50の平面から押し出すことによって、個々のクロージャ14をクロージャ支持ウェブ50から取り外すことができる。
【0082】
クロージャ14を支持構造体51に取り付ける接続タブは、支持構造体51ではなくクロージャ14で破断するように構成されることが好ましい。従って、クロージャがクロージャ支持ウェブ50から取り外されるとき、接続タブは支持構造体上に残る。一実施例において、接続タブは、支持構造体51における場合よりもクロージャにおける場合の方が狭い。
【0083】
クロージャ位置決めステーション24の可動棚31は、図10に示されるように、クロージャ支持ウェブ50を共に保持する支持表面52およびクランプ49を含む。可動棚31の支持表面52およびクランプ49は、クロージャ支持ウェブ50を機械トレイ27内の消耗ユニット4の上方の位置に保持し、クロージャ支持ウェブ50内のクロージャ14が機械トレイ27内の各消耗ユニット4と整列するようにする。好ましい実施例において、可動棚31は、可動棚31が消耗ユニット4に向かって移動するときにクロージャ支持ウェブ50の穴と係合する整列ピンを含む。これにより、クロージャ14と消耗ユニット4の容器9との間の整列を確保することができる。
【0084】
クロージャ位置決めステーション24はまた、図10に示されるように、クロージャ14をクロージャ支持ウェブ50から消耗ユニット4内に押し込むように構成されたパンチ53を含む。パンチ53は、パンチヘッド54を移動させるアクチュエータを備えている。パンチヘッド54は、クロージャ支持ウェブ50内のクロージャ14の配列に適合する配列に配置された複数の突出部55を備え、また、機械トレイ27内の消耗ユニット4の配置に適合する。突出部55は、クロージャ14をクロージャ支持ウェブ50から押し出して消耗ユニット4内に押し込む。このようにして、パンチヘッド54の1回の移動によって、クロージャ14を各消耗ユニット4内に同時に位置決めすることができる。
【0085】
好ましい実施例において、クロージャ支持ウェブ50は、2つ以上のクロージャ14のセットを備え、1つのクロージャ14のセットを消耗ユニット4内に移動させた後、クロージャ支持ウェブ50を移動させて、他のクロージャ14のセットを消耗ユニット4の次の機械トレイ27と整列させる。これは、クロージャ支持ウェブ50を交換する必要がある回数を減らすという利点を有する。各セットのクロージャ14の数は、機械トレイ27の支持凹部28の数に等しいことが理解されるべきである。
【0086】
図10に例示するように、アクチュエータがパンチヘッド54を消耗ユニット4に向かって下方に移動させるとき、パンチヘッド54上の各突出部55は、クロージャ支持ウェブ50内のクロージャ14と接触する。パンチヘッド54の移動は、クロージャ14をクロージャ支持ウェブ50から分離し、クロージャ14を消耗ユニット4に押し込む。図3Aを参照して先に説明したように、各消耗ユニット4の容器9は、リップ20を画定する端面15と、端部15から突出する杭18とを含む。クロージャ14は、図3Aに示すように、杭18の間に位置決めされ、リップ20の間に配置される。
【0087】
図10に示されるように、可動棚31の支持表面52は、パンチヘッド54と反対側で、クロージャ支持メッシュ50の下に支持を提供する。支持表面52は、クランプ49がクロージャ支持メッシュ50を所定の位置に保持することを可能にするのに必要な範囲だけクロージャ支持メッシュ50の下に延在してもよく、または代替的に、支持表面52は、クロージャ支持メッシュの下に更に延びて、パンチ53がクロージャ支持ウェブ50から消耗ユニット4に個々のクロージャ14を押し込むときに貫通して移動するために開口部56の配列を含んでもよい。好ましくは、パンチヘッド54上の各突出部55は、動作中のクロージャ支持ウェブ50およびクロージャ14の屈曲および移動を防止するのに役立つように、クロージャ14および支持表面52の開口部56の大きさおよび形状に密接に適合する大きさおよび形状を有する。パンチヘッド54が支持表面52に引っ掛かるのを防止するために、パンチヘッド54が開口部56よりも小さくなるように、支持表面52の開口部56の大きさとパンチヘッド54の大きさの公差を設定する。
【0088】
図10に示すように、支持表面52の各開口部56は、可動棚31が係合位置にあるときに、容器9、特に杭18と係合する凹部57を含むことができる。これは、クロージャ14がクロージャ支持ウェブ50から消耗ユニット4に円滑に移動することを確実にするのに役立つ。
【0089】
投与ステーション23と同様に、上述したように、クロージャ位置決めステーション24は、機械トレイ27内の消耗ユニット4が機械トレイ支持体29から取り外されたときにそれらを検査するための検査ユニットを含むことができる。図8Aおよび図8Bに示すように、スキャナ58は、スキャナ58のレーザ/光学システムが機械トレイ27を横断して高さ測定を行うことができ、検査システムが各容器4内のクロージャ14の存在および正確な着座をチェックすることができるように、機械トレイ支持体29の上に位置決めされてもよい。
【0090】
図11は、クロージャ固定ステーション25を示している。クロージャ固定ステーション25は、図2Aおよび図2Bに示すように、杭18の上に屈曲することによってクロージャ14を消耗ユニット4に固定する。
【0091】
クロージャ固定ステーション25は、投与ステーション23およびクロージャ位置決めステーション24の機械トレイ支持体29と同様の機械トレイ支持体29を備える。特に、機械トレイ支持体29は、複数の消耗ユニットと共に、図5Aに示される機械トレイ27を支持するレール30を備える。機械トレイ27は、機械トレイ27の対向する側面を支持するレール30上に機械トレイ27をスライドさせることによって、クロージャ固定ステーション25内に挿入することができる。また、機械トレイ支持体29は、機械トレイ27が機械トレイ支持体29に挿入されたときに機械トレイ27が当接するストッパを含む。機械トレイ支持体29は、機械トレイ27および消耗ユニット4がクロージャ固定ステーション25内に正確かつ確実に位置決めされ、支持されることを確実にする。
【0092】
クロージャ固定ステーション25は、機械トレイ27が機械トレイ支持体29上に適切に位置決めされたことを確認する近接スイッチを含むことができる。正確な位置決めを確保するために、整列ピンを追加的にまたは代替的に設けることができる。
【0093】
図11に例示するように、クロージャ固定ステーション25は、プレス59を備える。プレス59は、図2Aおよび図2Bに示すように、クロージャ14に対して容器9の杭18を曲げてクロージャ14を容器9に固定する。
【0094】
クロージャ固定ステーション25は、図11に示すように、投与ステーション23の可動棚31およびクロージャ位置決めステーション24と同様の可動棚31を含む。この実施例において、可動棚31は、後述するプレス59のプレスヘッド60を備えている。可動棚31の支柱33および滑り軸受34は、可動棚31およびプレスヘッド60を案内し、プレスヘッド60の信頼性および正確な動作を確実にする。他の実施例において、クロージャ固定ステーション25は可動棚31を備えておらず、プレスヘッド60は独立した構成部品である。
【0095】
プレス59は、図11に示されるように、プレスヘッド60を垂直に移動させるように作用するアクチュエータ61を備える。プレスヘッド60は、機械トレイ27内の消耗ユニット4の配列と一致する配列に配置された複数の個別プレスを有する。このようにして、複数のまたは全ての消耗ユニット4を同時に処理して、杭18を曲げ、クロージャ14を消耗ユニット4に固定することができる。
【0096】
一実施例において、プレスヘッド60は、第1の曲げ工程を実行するための第1のセットのプレス62と、第2の曲げ工程を実行するための第2のセットのプレス63とを備える。第1および第2のセットのプレス62、63はそれぞれ、プレスヘッド60の半分を占めるように配置することができる。別の配置では、第1のセットのプレス62は、第2のセットのプレス63とは別のステーションに設けられる。
【0097】
図12は、第1のセットのプレス62と、第2のセットのプレス63とが、杭18をクロージャ14に対して曲げて、左から右に移動する順序を示す。図12は、杭18が上方に延び、クロージャ14が杭18の間に受け取られた状態で、クロージャ固定ステーション25に受け取られた消耗ユニット4を示す。
【0098】
図示されているように、第1のセットのプレス62の第1のプレス64は、杭18を部分的に曲げる角度付きの押圧面66を備える。特に、この実施例では、角度付けされた押圧面66は水平面から45度の角度が付けられているので、第1の曲げ工程において、杭18は45度折り曲げられる。しかしながら、角度が約80度未満および約20度より大きい限り、45度以外の角度を角度付き押圧面66に使用してもよいことを理解されたい。一部の実施態様において、押圧面66は凹形であってもよく、これは、水平方向からの押圧面66の角度が、押圧面66の幅全体にわたって変化することを意味する。
【0099】
続いて、第2のセットのプレス63の第2のプレス65は、残りの部分にわたって杭18を曲げてクロージャ14に当接してそれを容器9に固定する平坦な押圧面67を備える。
【0100】
第1および第2セットのプレス64、65の配置は、杭18を2段階に屈曲させるものであり、これにより、杭18を破壊することなく確実に屈曲させることができる。
【0101】
一部の実施例において、第1および/または第2のプレス64、65が加熱されるか、またはプレスヘッド60全体が加熱されて、杭18の曲げを容易にする。クロージャ14が金属であるかまたは金属を含む一部の実施例において、誘導加熱システムを配置して、クロージャ14を加熱させ、次に、杭18を含む容器9の周囲部を加熱することができる。これは、容器9の材料および杭18に依存することが理解されるであろう。たとえば、杭18が熱可塑性材料で作られている場合には、加熱されたプレスが曲げ加工を容易にすることができる。
【0102】
図13は、第1のプレス68と第2のプレス69とが同心円状に配置された代替プレスを例示する。図示されるように、この実施例では、第1のプレス68は、傾斜した押圧面70と中心ボア71とを有する。中央ボア72内には、ボア71内で移動可能な第2のプレス69がある。このようにして、例示されているように、第1のプレス68を最初に移動させて、傾斜した押圧面70による杭18の曲げを開始することができる。続いて、第2のプレス69を移動させて、杭18をクロージャ14に対して曲げて、クロージャを容器9に固定することができる。
【0103】
図13の配置において、プレスヘッド60は、第1のプレス68を形成する突出部と、第1のプレス68のボア71を形成する開口部とを備えた第1のプレートを備えることができ、第2のプレートは、第1のプレートの開口部を貫通する第2のプレス69を形成する突出部を備えることができる。第1および第2のプレートは、互いに隣接して配置することができ、別個のアクチュエータが、第1および第2のプレートを移動させて、図13に例示されたプロセスを実行することができる。この実施例では、単一のクロージャ固定ステーション25によって、全ての消耗ユニット4を同時に処理することができる。
【0104】
一部の実施例では、第1および第2のプレス68、69が加熱されるか、またはプレスヘッド60全体が加熱されて、杭18の曲げを容易にする。これは、容器9の材料、特に杭18に依存することが理解されるであろう。たとえば、杭18が熱可塑性材料で作られている場合には、加熱されたプレスが曲げ加工を容易にすることができる。
【0105】
代替構成では、クロージャ固定ステーション25は、クロージャ14を消耗ユニット4に固定するための代替手段を備えてもよい。たとえば、クロージャ固定ステーション25は、クロージャ14を消耗ユニット4の容器9に溶接する超音波溶接ステーションなどの溶接ステーションを含むことができる。他の実施例では、クロージャ固定ステーション25は、クロージャ14を消耗ユニット4のチャンバ16内に圧入して、クロージャ14を消耗ユニット4の容器9に固定するプレスを備えてもよい。
【0106】
投与ステーション23およびクロージャ位置決めステーション24と同様に、クロージャ固定ステーション25は、上述したように、機械トレイ27内の消耗ユニット4が機械トレイ支持体29から取り外されたときにそれらを検査するための検査ユニットを備えることができる。特に、スキャナを機械トレイ支持体29の上方に位置決めして、スキャナのレーザ/光学システムが機械トレイ27を横切る高さ測定を行うことができるようにし、検査システムが各容器9内のクロージャ14の存在および正確な着座、ならびに杭18の存在および正確な位置をチェックして、クロージャ14が適切に固定されることを確実にすることができるようにすることができる。
【0107】
クロージャ固定ステーション25から取り外すと、消耗ユニット4の製造が完了する。消耗ユニット4は、次に、機械トレイ27から取り外され、包装および分配プロセスに進むことができる。機械トレイ27は、プロセスの最初に戻して再使用することができる。
【0108】
ワークステーションのセット-投与ステーション23、クロージャ位置決めステーション24及びクロージャ固定ステーション25は、多くの共通の特徴を有することが理解されよう。たとえば、各ワークステーション23、24、25は、機械トレイ支持体29と、垂直移動のために支柱33上に装着された可動棚31、すなわちプラットフォーム31とを含む。これにより、ワークステーション23、24、25は、たとえば、消耗ユニット4を包装する装置及び/又は図3Aに示される空の消耗ユニット4を組み立て又は形成する装置のような、より大きな装置内にモジュール的に配置されることが可能となる。
【0109】
上述の装置および方法は、タバコポッドまたは消耗ユニット4の組立に関するが、装置は、例えば、アトマイザカートリッジ3のような吸入デバイスの他の構成部品を、追加的に又は代替的に、消耗ユニット4の製造に適合させることができることが理解されるべきである。
【0110】
各ワークステーション23、24、25の共通の特徴は、構成部品の連続するバッチに対して異なる一連の組立動作を実施するように適合されたワークステーションの代替セットを作るために、持ち越すことができる。
【0111】
各ワークステーションの可動棚31は、ワークステーション23、24、25の投与機構35、クロージャ位置決め機構48またはプレスヘッド60に代わる組立機構を支持するように適合することができる。ステーションのセットが、組み立てられる特定の構成部品に必要とされるワークステーションの数を含むように、必要に応じて追加のワークステーションを追加することもできる。
【0112】
同様に、機械トレイ27は、異なる大きさおよび形状の構成部品を保持するように適合することができる。重要なことは、機械トレイは、各ワークステーションに共通の機械トレイ支持体29と互換性を維持することである。たとえば、機械トレイ27は、保持するように構成された構成部品に関係なく、同じ全体寸法を保持することができる。
【0113】
したがって、本発明の実施形態は、直列または複数のワークステーションを含むモジュール式組立装置を提供する。ワークステーション140の一実施例が図14に示されている。各ワークステーション140は、同じ参照番号を保持し、機械トレイ支持体29を含む上述の共通の特徴を備える。機械トレイ支持体29は、吸入デバイスの構成部品を保持するための機械トレイ27を置き、機械トレイ27を所定の位置に案内して、機械トレイ27に保持された構成部品に対して特定の組立作業を行うことを可能にする。また、各ワークステーション140は、非係合位置と係合位置との間で移動可能な棚31またはプラットフォーム31を備えており、非係合位置では、機械トレイ27をその所定の位置に置き、そこから取り外したりすることができ、係合位置では、機械トレイ27がその所定の位置にある間に前記構成部品に対して組立動作が実行される。
【0114】
図14において、可動棚31は、ワークステーション140のオペレータを保護するために安全被覆部141によって隠されている。しかしながら、本発明の各ワークステーションの可動棚31は、上述のワークステーション23、24、25に関連して実質的に示され説明されているようなものであることが理解されるべきである。図14の目的は、実施例のワークステーション140と、上述のワークステーション23、24、25に関連して図示および説明されていないモジュール式組立装置との互換性を高めるための他の特徴を単に例示することである。しかしながら、実施例のワークステーション140は、上述のワークステーション23、24、25および消耗液体充填ステーションを包含することをさらに理解されたい。従って、実施例のワークステーション140に関連して説明された任意の特徴は、本明細書に記載された他の任意のワークステーションに適用することができ、その逆も同様である。
【0115】
図14では、2台のワークステーション140が背中合わせの関係で示されている。しかしながら、ワークステーションの他の構成も考えられる。
【0116】
実施例のワークステーション140による一セットのワークステーション151を備えたモジュール式組立装置150は、図15に概略的に示されている。例示された実施例において、ワークステーション151のセットは3つのワークステーション140を備えるが、ワークステーション151のセット内のワークステーション140の数は、とりわけ、組み立てられる構成部品のタイプに依存して変化してもよいことが理解されるであろう。
【0117】
本明細書に記載されるワークステーション140のいずれも、手動で操作することができる。すなわち、各ワークステーション140は、個々の人間オペレータによって動作されてもよい。従って、各ワークステーション140には、人間のオペレータが立った位置または着座した位置でワークステーションと対話することを可能にするベンチ142が(図14のワークステーション140の実施例に関連して示されるように)更に設けられる。
【0118】
ワークステーション140は、変更を自動コンベヤと統合する必要なしに追加、取外し又は交換することができるので、手動動作は、モジュール式組立ライン150の柔軟性を向上させる。しかしながら、手動動作は、各機械ントレイ27がワークステーション140内を正しい順序で移動して一連の組立動作を実行することを確実にするような他の課題を提供する。
【0119】
装置150のモジュール的態様をさらに強化するために、各ワークステーション140は、中央コントローラ152と通信するためのインターフェースユニット143を備える。コントローラ152は、組立装置150を通る機械トレイ27の進行を追跡し、組立動作が正しい順序で実行されていることを確実にするように構成される。
【0120】
さらに、各ワークステーションは、ワークステーション140に挿入された機械トレイ27に関連する固有の無線タグ(図示せず)を識別する情報を検出する無線タグリーダ144を備え、無線タグリーダ144は無線タグを読み取るように構成されている。無線タグは、光タグ、ブルートゥースタグ、またはRFIDタグなどの任意の方式の無線タグを備えることができる。RFIDタグは、最小限のコストで複雑さと設置面積を低減した固有の無線識別を提供することができるので、特に好ましい。前記情報は、インターフェースユニット143によってコントローラ152に通信される。したがって、コントローラ152は、特定の機械トレイ27がワークステーション140を通過したかどうかを判定することが可能である。
【0121】
機械トレイ27は、ワークステーション140に挿入されると、ステーション23、24、25を参照して説明したように、機械トレイ支持体29のレール30によって支持される。機械トレイ27が所定の位置に配置されていることを表示する近接スイッチを設けて、組立動作を実行することができるようにしてもよい。
【0122】
従って、近接スイッチが起動されると、RFIDタグリーダ144は、所定の位置にある機械トレイ27の固有のRFIDタグを識別する。次に、インタフェースユニット143は、この情報をコントローラ152に伝達する。RFIDタグリーダ144の動作は、起動される近接スイッチに必ずしも依存しないことを理解されたい。別の実施形態において、RFIDタグリーダ144は、RFIDタグの存在を継続的に監視している。かかる実施形態において、RFIDタグリーダ144は、機械トレイ27が所定の位置にあるかどうかにかかわらず、機械トレイ支持体29上に置かれた機械トレイ27の固有のRFIDタグを識別することができる。
【0123】
インターフェースユニット143は、吸入デバイス用構成部品を保持する機械トレイ27上で実行される組立動作の完了状態をコントローラ152に通信するように構成されている。肯定的なの完了状態は、その組立動作が正常に実行されたことを表示する。コントローラ152は、前記完了状態を記録し、前記完了状態を構成部品の機械トレイ27の固有のRFIDタグを識別する情報に関連付けるように構成される。
【0124】
各ワークステーションは、ワークステーション140のオペレータに対して、ワークステーション140に挿入された構成部品の機械トレイ27上で組立動作を実行するかどうかを示すために、(図14に示されるように)一セットのストップ/ゴー・ライト145を備える。ストップ/ゴー・ライト145は、コントローラ152から命令を受信したときにオペレータに前記表示を提供するように構成される。
【0125】
ストップゴー・ライト145は、ワークステーション140のセットの第1および第2のワークステーション140a、151 bを参照して説明される。第1および第2のワークステーション140a、140bは、それぞれ第1および第2の組立動作を実施する。最初の組立動作は、2番目の組立動作の前に実行する必要がある。この点に関して、第1および第2の組立動作は、ステーション23およびステーション24でそれぞれ消耗ユニット4に対して実行される組立動作に類似していてもよい。
【0126】
コントローラ152は、第2のワークステーション140bに挿入された機械トレイ27の固有のRFIDタグが第1の組立動作のための肯定的な完了状態に関連付けられている場合にのみ、第2のワークステーション140bのオペレータに続行することを表示するように、第2のワークステーション140bのストップ/ゴー・ライト145に命令するように構成される。従って、ストップゴー・ライト145は、オペレータが第1の組立動作の対象でなかった構成部品の機械トレイ27上で第2の組立動作を実行することを防止する。
【0127】
各ワークステーション140は、検査状態を生成するように構成された検査ユニット146を更に備えることができる。任意の適切な検査146ユニットを使用することができる。たとえば、検査ユニット146は、ステーション23、24および25に関連して説明される任意のものと同様でもよい。検査状態は、機械トレイ27内のいずれかの構成部品が拒否を必要とするかどうかを表示する。肯定的な検査状態は、どの構成部品も拒否を必要としないことを表示する。否定的な検査状態は、少なくとも1つの構成部品が拒否を必要としていることを表示する。
【0128】
検査状態はインターフェースユニット143を介してコントローラ152に通信される。次に、コントローラ152は、検査状態を記録し、検査状態を前記機械トレイ27の固有のRFIDタグを識別する情報に関連付ける。
【0129】
従って、否定的な検査状態に関連する機械トレイ27がそれ以上の組立動作を受けることを防止することが可能である。否定的な検査状態に関連付けられた機械トレイ27が更なるワークステーション140に挿入される場合、コントローラ152は、たとえば、近接スイッチが起動されたときに、固有のRFIDタグによって機械トレイ27の存在を識別する。次に、コントローラ152は、更なるワークステーション140のストップ/ゴー・ライト145を作動させて、更なる組立動作が実行されるべきでないことをオペレータに表示する。次に、オペレータは、機械トレイ27を組立ライン150から取り外すことができる。
【0130】
各ワークステーション140で実行される組立動作が成功裏に完了したことをさらに検証するために、各ワークステーション140はまた、可動棚31が係合位置にあるときを判定するための第2の近接センサ(図示せず)を備えてもよい。第2の近接センサは、可動棚31が係合位置に移動されると、第2の近接センサが起動され、可動棚31が係合位置に移動されたことを表示する信号をコントローラ152に送るように構成される。
【0131】
ワークステーション140の動作中、コントローラ152は、上述したように、固有のRFIDタグによってワークステーション140内の機械トレイ27の存在を判定する。可動棚31が係合位置に移動されると、コントローラ152は、固有のRFIDタグを、機械トレイ27が係合位置に移動されたことを表示する第2の近接センサからの信号に関連付ける。可動棚31が係合位置に移動されない場合、コントローラ152は、一意のRFIDタグを不完全な組立動作に関連付ける。したがって、機械トレイ27がワークステーション140に受け取られたことだけでなく、可動棚31が係合位置に移動されて対応する組立動作を実行したことを判定することも可能である。これは、可動棚31が人間のオペレータによって手動で移動される場合に特に有利であり、これは、上述した投与ステーション23の実施例の場合である。
【0132】
コントローラ152は不完全な組立動作を記録するので、不完全な組立動作に関連する機械トレイ27がその後の組立動作を受けることを防止することが可能である。特に、同じ機械トレイ27が後続のワークステーション140に挿入されるとき、コントローラ152は、固有のRFIDタグによって機械トレイ27の存在を判定する。さらに、コントローラ152は、機械トレイ27が不完全な組立動作に関連していることを判定し、ワークステーション140のストップ/ゴー・ライト145を作動させて、さらなる組立動作を実行すべきでないことをオペレータに表示する。次に、オペレータは、機械トレイ27を組立ラインから取り外すことができる。
【0133】
また、コントローラ152は、第1のワークステーション140で受け取られる機械トレイ27と、後続の第2のワークステーション140で受け取られる同じ機械トレイ27との間の時間の持続時間を測定し、前記時間の持続時間を機械トレイ27の固有のRFIDタグに関連付けるように構成されてもよい。これは、機械トレイ27が第1のワークステーション140で受け取られたことを判定し、次に、同じ固有のRFIDタグを有する機械トレイ27が第2のワークステーション140で受け取られるまでの時間を測定することによって達成することができる。持続時間は、第1のワークステーション140の機械トレイ支持体29の近接スイッチが起動されてから第2のワークステーション140の機械トレイ支持体29の近接スイッチが起動されるまで測定することができる。あるいは、第1のワークステーション140の第2の近接スイッチが起動されてから第2のワークステーション140の第2の近接スイッチが起動されるまでの時間が測定される。あるいは、第1のワークステーション140の可動棚31が係合位置に移動されてから、第2のワークステーション140の可動棚31が係合位置に移動されるまでの時間が判定される。
【0134】
さらに、コントローラ152は、測定された時間の持続時間を所定の時間と比較し、測定された時間が所定の時間よりも大きい場合に、対応する機械トレイ27の固有のRFIDタグにエラーコードを関連付けるように構成することができる。これは、たとえば、第1の組立動作の所定の時間内に第2の組立動作を実行しなければならない場合に必要である。
【0135】
ストップ/ゴー・ライトシステム145は、組立動作がそれぞれのワークステーション140で実行されることを防止する自動カットアウトと一体化されてもよい。したがって、コントローラ152が、否定的な検査状態に関連付けられたワークステーション140に機械トレイ27が挿入されたか、またはまだ必要とされる先行する組立動作を受けていないと判定した場合、コントローラ152は、ワークステーション140の動作を防止するために、自動カットアウトを作動させることができる。
【0136】
さらに別の実施例において、ワークステーション140は、機械トレイ27が機械トレイ支持体29上に設定されたときに所定の位置に能動的に引き込まれるように構成されてもよい。そのような実施例において、機械トレイ27は、機械トレイ支持体29上のピン上方に置かれるように設計されたブッシュまたは他の単純な機械的固定具を備えることができる。ピンはリニアアクチュエータに取り付けられ、機械トレイをワークステーション内に所定の位置まで引き込む。リニアアクチュエータの作動は自動的であってもよく、すなわち、リニアアクチュエータは、オペレータが機械トレイ27を機械トレイ支持体29上に設定したときに起動されてもよい。これは、たとえば、ブッシュがピン上に置かれたときに電気接続を行う電気接点をピンおよびブッシュに提供することによって達成することができる。電気接続部は、コントローラ152に信号を送信し、これが今度はリニアアクチュエータを作動させて、機械トレイ27をワークステーション140に引き込む。
【0137】
組立ラインを通る機械トレイ27の進行を追跡するためにコントローラ152を設けることによって、人間のオペレータの使用にかかわらず、組立動作が正しい順序で実行されることを確実にすることが可能である。これにより、ワークステーション140を追加または取り外すことができ、変更を自動コンベヤと統合する必要がない柔軟なモジュール式組立ライン150が提供される。高度の共通性を有するワークステーション140の使用もまた、システムの柔軟性に寄与する。ワークステーション140は、追加または代替の組立動作を実行するために迅速に適合させることができ、他のワークステーション140を適合させる必要なしに、ワークステーション140の既存のセットに投入することができる。人間のオペレータも新しいワークステーションにすぐに慣れ、最小限の再トレーニングが必要になる。この柔軟性と信頼性の組合せは、吸入デバイス用の構成部品の組立に関して出願人が知っているどんなものよりも優れている。
【0138】
本明細書で使用される場合、用語「エアロゾル化可能な材料」は、加熱されたときに、エアロゾル化可能な材料がエアロゾルを生成することを意味する。たとえば、エアロゾル化可能な材料は、香味基質であってもよく、または香味基質を含んでもよい。香味基質は、タバコ香味または他の香味のような香味物質を備えることができ、および/またはグリセロールまたは他の添加剤または増強剤をグリセロールの代わりにまたはそれに加えて備えることができる。グリセロールまたは他の添加剤の有無にかかわらず、香味基質を加熱してエアロゾルを生成することができる。
【0139】
一般に、エアロゾルは、空気または他のガス中の微細な固体粒子または液滴のコロイドであり、ここで、コロイドは、微視的に分散された不溶性粒子が他の物質全体に懸濁されている物質であることに留意されたい。一方、蒸気は、その臨界温度よりも低い温度で気相中の物質であり、例えば、温度を低下させることなく圧力を増加させることによって蒸気を液体に凝縮させることができることを意味する。本明細書中で使用される用語エアロゾルは、エアロゾルおよび/または蒸気を含むことが理解されるべきである。
【0140】
先に説明したように、エアロゾル化可能な材料はタバコを含むことができる。たとえば、エアロゾル化可能な材料はタバコ粒子材料であってもよい。
【0141】
本明細書中で使用される場合、用語「タバコ」または「タバコ粒子材料」は、タバコ、タバコ誘導体、膨張タバコ、再構成タバコ、またはタバコ代替物を含む材料を意味する。また、粒子材料は、非タバコ材料を含んでもよい。一部の実施例において、「粒子材料」は粉末様であり、代替例では、「粒子材料」は、材料を細断してより小さな粒子に切断することによって形成される。一部の実施例において、「タバコ粒子材料」は、タバコを破砕または切断して小さな粒子にすることによって形成される、いわゆる「カットラグ」(cut rag)を含むことができる。タバコ粒子材料は、タバコスラリーを押出し、押出した材料を粒子に切断することによって生産することができる。
【0142】
消耗ユニットの上述の実施例は、図1を参照して説明した吸入デバイス以外のデバイスに使用することができることは理解されよう。たとえば、吸入デバイスは、燃焼することなく粒子物質から化合物を放出するデバイス、例えば、タバコ加熱製品であってよい。一実施形態において、吸入デバイスは、基材材料、例えば粒子材料を加熱するが燃焼させないことによって化合物を放出する加熱デバイスである。粒子物質は、例えば、ニコチンを含有してもしなくてもよいタバコまたは他の非タバコ製品であってよい。一実施形態において、吸入デバイスはタバコ加熱デバイスである。
【0143】
別の実施形態において、タバコ工業製品は、燃焼ではなく加熱によってエアロゾルを生成するハイブリッドシステムであり、基質材料、例えばアトマイザカートリッジの内容物および消耗ユニット内の粒子材料の組合せを生成する。アトマイザカートリッジ内の基質材料および消耗ユニット内の粒子材料は、たとえば、ニコチンを含有してもしなくてもよい固体、液体またはゲルを備えることができる。1つの実施形態において、ハイブリッドシステムは、液体またはゲル基質および固体基質を備える。固体基質は、たとえば、ニコチンを含有してもしなくてもよいタバコまたは他の非タバコ製品であってよい。1つの実施形態において、ハイブリッドシステムは、液体またはゲル基質およびタバコを備える。
【0144】
様々な問題に対処し、技術を進歩させるために、本開示の全体は、クレームされた発明を実施することができ、吸入デバイスと共に使用する消耗ユニットを製造するための優れた方法および装置を提供することができる様々な実施形態を例示的に示す。本開示の利点および特徴は、実施形態の代表的なサンプルのみのものであり、網羅的および/または排他的ではない。これらは、クレームされた特徴の理解及び教示を助けるためにのみ提示される。本開示の利点、実施形態、実施例、機能、特徴、構造、および/または他の態様は、特許請求の範囲によって定義される本開示の限定または特許請求の範囲と同等の限定とはみなされないこと、および他の実施形態が利用されてもよく、本開示の範囲および/または精神から逸脱することなく修正されてもよいことが理解されるべきである。様々な実施形態は、開示された要素、構成部品、特徴、部分、ステップ、手段などの様々な組み合わせを適切に備えるか、様々な組み合わせから成るか、または様々な組み合わせから本質的に成ることができる。さらに、本開示は、現在クレームされていないが、将来クレームされる可能性がある他の発明を含む。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】