(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-29
(54)【発明の名称】ビーム障害回復のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20230822BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20230822BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20230822BHJP
H04W 74/08 20090101ALI20230822BHJP
H04W 24/08 20090101ALI20230822BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W72/23
H04W72/1268
H04W74/08
H04W24/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023506477
(86)(22)【出願日】2021-08-05
(85)【翻訳文提出日】2023-03-20
(86)【国際出願番号】 US2021044722
(87)【国際公開番号】W WO2022031958
(87)【国際公開日】2022-02-10
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クァク、ヨンウ
(72)【発明者】
【氏名】イ、ムンイル
(72)【発明者】
【氏名】コムサ、ヴァージル
(72)【発明者】
【氏名】カーン ベイジ、ナズリ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA33
5K067EE02
5K067EE08
5K067EE10
5K067JJ15
5K067KK03
(57)【要約】
無線通信におけるビーム障害回復(BFR)のための方法及び装置が提供される。一例では、方法は、監視のための参照信号(RS)のセット及び新しいビーム選択のための候補RSのセットの設定情報を受信すること、RSのセットの数が閾値よりも大きいか否かを判定すること、RSのセットのRSの少なくともサブセットに障害が発生しているか否かを判定すること、RSのセットの数が閾値よりも大きく、RSのセットのRSの少なくともサブセットに障害が発生していることに基づいて、候補RSのセットから少なくとも第1のRS及び第2のRSを選択すること、選択された第1のRSに関連付けられた第1のアップリンクリソースを使用して第1のアップリンク信号を送信すること、並びに/又は選択された第2のRSに関連付けられた第2のアップリンクリソースを使用して第2のアップリンク信号を送信することを含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための無線送信/受信ユニット(WTRU)によって実施される方法であって、前記方法は、
監視のための参照信号(RS)のセット及び新しいビーム選択のための候補RSのセットの設定情報を受信することと、
前記RSのセットの数が閾値よりも大きいか否かを判定することと、
前記RSのセットの少なくともRSのサブセットに障害が発生したか否かを判定することと、
1)前記RSのセットの前記数が前記閾値よりも大きく、2)前記RSのセットの少なくとも前記RSのサブセットに障害が発生したという判定に基づいて、前記候補RSのセットから少なくとも第1のRS及び第2のRSを選択することと、
選択された前記第1のRSに関連付けられた第1のアップリンクリソースを使用して第1のアップリンク信号を送信することと、
選択された前記第2のRSに関連付けられた第2のアップリンクリソースを使用して第2のアップリンク信号を送信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記RSのセットは、1つ以上のビーム障害検出(BFD)参照信号(RS)を含み、前記候補RSのセットは、1つ以上の新しい候補ビーム(NCB)RSを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RSのセットを監視又は測定することと、
前記RSのセットの前記監視又は前記測定に基づいて、前記RSのセットの、障害が発生したRSの数を判定することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも前記第1のRS及び前記第2のRSは、前記RSのセットの前記監視又は前記測定に基づいて、前記候補RSのセットから選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記RSのセットの少なくとも前記RSのサブセットに障害が発生していると判定することは、障害が発生したRSの数が前記RSのセットの数に等しいと判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のアップリンク信号を送信することは、選択された前記第1のRSに関連付けられた前記第1のアップリンクリソースを使用して、第1の物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)上で前記第1のアップリンク信号を送信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のアップリンク信号を送信することは、選択された前記第2のRSに関連付けられた前記第2のアップリンクリソースを使用して、第2の物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)上で前記第2のアップリンク信号を送信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のアップリンク信号は、第1のビーム回復要求メッセージを含み、前記第2のアップリンク信号は、第2のビーム回復要求メッセージを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
1)前記RSのセットの前記数が前記閾値よりも大きく、2)前記RSのセットの前記RSのサブセットの数が前記RSのセットの前記数よりも少ないという判定に基づいて、前記候補RSのセットから前記第1のRSを選択することと、
選択された前記第1のRSに関連付けられた前記第1のアップリンクリソースを使用して前記第1のアップリンク信号を送信することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
障害が発生した前記RSのサブセットの前記数は、部分ビーム障害検出(BFD)のためのビームの数よりも多く、監視のための前記RSのセットの前記数よりも少ない、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
1)前記RSのセットの前記数が前記閾値以下であり、2)前記RSのセットの、障害が発生したRSの数が前記RSのセットの前記数に等しいという判定に基づいて、前記候補RSのセットから前記第1のRSを選択することと
選択された前記第1のRSに関連付けられた前記第1のアップリンクリソースを使用して前記第1のアップリンク信号を送信することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記設定情報は、アップリンクリソースのセットの指示を含み、前記アップリンクリソースのセットは、前記第1のアップリンクリソース及び前記第2のアップリンクリソースを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ダウンリンク制御情報(DCI)において、ビーム障害回復(BFR)のためのRSのセットのアクティブ化指示を受信することであって、前記アクティブ化指示は、BFRのための前記RSのセットに関連付けられた識別子を示す、ことと、
受信された前記アクティブ化指示に基づいて、BFRのための前記RSのセットを選択することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)メッセージにおいて、ビーム障害回復(BFR)のためのRSのセットのアクティブ化指示を受信することであって、前記アクティブ化指示は、BFRのための前記RSのセットに関連付けられた識別子を示す、ことと、
受信された前記アクティブ化指示に基づいて、BFRのための前記RSのセットを選択することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実施する、プロセッサ、送信機、受信機、及びメモリを含む、無線送信/受信ユニット(WTRU)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年8月5日に米国特許商標庁に出願された米国特許仮出願第63/061,753号の優先権及び利益を主張するものであり、本仮出願の全内容は、その全体が以下に完全に記載されているかのように、かつ全ての適用可能な目的のために参照により本明細書に組み込まれている。
【発明の概要】
【0002】
本明細書に開示する実施形態は、全般的には無線及び/又は有線の通信ネットワークに関する。例えば、本明細書で開示する1つ以上の実施形態は、(例えば、高周波数における)無線通信におけるビーム障害回復(beam failure recovery、BFR)のための方法及び装置に関する。
【0003】
一実施形態では、無線通信のための無線送信/受信ユニット(wireless transmit/receive unit、WTRU)によって実施される方法は、監視のための参照信号(reference signal、RS)のセット及び新しいビーム選択のための候補RSのセットの設定情報を受信することと、RSのセットの数が閾値よりも大きいか否かを判定することと、RSのセットの少なくともRSのサブセットに障害が発生しているか否かを判定することと、1)RSのセットの数が閾値よりも大きい、及び2)RSのセットの少なくともRSのサブセットに障害が発生している(例えば、全ビーム障害/全RS障害)という判定に基づいて、候補RSのセットから少なくとも第1のRS及び第2のRSを選択することと、を含む。方法はまた、選択された第1のRSに関連付けられた第1のアップリンクリソースを使用して第1のアップリンク信号を送信すること、及び/又は選択された第2のRSに関連付けられた第2のアップリンクリソースを使用して第2のアップリンク信号を送信すること、を含んでもよい。
【0004】
一実施形態では、プロセッサ、送信機、受信機、及び/又はメモリを備えるWTRUは、本明細書で開示される方法を実施するように構成され得る。例えば、WTRUは、監視のための参照信号(RS)のセット及び新しいビーム選択のための候補RSのセットの設定情報を受信し、RSのセットの数が閾値よりも大きいか否かを判定し、RSのセットの少なくともRSのサブセットに障害が発生しているか否かを判定し、1)RSのセットの数が閾値よりも大きい、及び2)RSのセットの少なくともRSのサブセットに障害が発生している(例えば、全ビーム障害/全RS障害)という判定に基づいて、候補RSのセットから少なくとも第1のRS及び第2のRSを選択するように構成され得る。WTRUは、選択された第1のRSに関連付けられた第1のアップリンクリソースを使用して第1のアップリンク信号を送信すること、及び/又は選択された第2のRSに関連付けられた第2のアップリンクリソースを使用して第2のアップリンク信号を送信すること、を行うように更に構成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
より詳細な理解は、本明細書に添付された図面と併せて例として与えられる以下の詳細な説明から得ることができる。そのような図面の図は、詳細な説明と同様、例である。したがって、図及び詳細な説明は限定的であるとみなされるべきではなく、他の同様に効果的な例が可能であり、可能性が高い。また、図中の同様の参照番号は、同様の要素を示している。
【
図1A】1つ以上の開示された実施形態が実装され得る、例示的な通信システムを示すシステム図である。
【
図1B】一実施形態による、
図1Aに示される通信システム内で使用され得る、例示的な無線送信/受信ユニット(WTRU)を示すシステム図である。
【
図1C】一実施形態による、
図1Aに示される通信システム内で使用され得る、例示的な無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)及び例示的なコアネットワーク(core network、CN)を示すシステム図である。
【
図1D】一実施形態による、
図1Aに示される通信システム内で使用され得る、更なる例示的なRAN及び更なる例示的なCNを示すシステム図である。
【
図2】1つ以上の実施形態による、例示的なビーム障害回復(BFR)手順を示すフローチャートである。
【
図3】1つ以上の実施形態による、セカンダリセル(Secondary Cell、SCell)のための例示的なBFR手順を示すフローチャートである。
【
図4】1つ以上の実施形態による、28GHz及び100GHzにおけるパスロス、ビーム幅及びビーム利得の比較の例を示す図である。
【
図5】1つ以上の実施形態による、より高い周波数における狭い(複数の)ビーム幅に起因する、より高いビーム不整合を有する無線通信システムの一例を示す図である。
【
図6】1つ以上の実施形態による、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRの動作を含むBFR手順の一例を示すフローチャートである。
【
図7】1つ以上の実施形態による、部分ビーム-BFR及び全ビーム-BFRのハイブリッド動作のための独立BFRカウンタを用いたビーム障害検出の一例を示すフローチャートである。
【
図8】1つ以上の実施形態による、タイマ及び/又はカウンタを用いた複数のアップリンクリソースの順次送信の一例を示す図である。
【
図9】1つ以上の実施形態による、複数のタイマ及び/又は複数のカウンタを用いた複数のアップリンクリソースの順次送信の一例を示す図である。
【
図10】1つ以上の実施形態による、BFR動作のためのグループベースのビーム/リソース利用の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明では、本明細書に開示される実施形態及び/又は実施例の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、このような実施形態及び実施例は、本明細書に記載される具体的な詳細の一部又は全部を伴わずに実践され得ることが理解されるであろう。他の例では、以下の説明を不明瞭にしないように、周知の方法、手順、構成要素及び回路は詳細に説明されていない。更に、本明細書に具体的に記載されていない実施形態及び実施例は、本明細書に明示的、暗黙的及び/又は本質的に(集合的に「提供される」)記載、開示又は他の方法で提供される実施形態及び他の実施例の代わりに、又はそれらと組み合わせて実践することができる。本明細書では、装置、システム、デバイスなど及び/又はそれらの任意の要素が、動作、プロセス、アルゴリズム、機能など及び/又はそれらの任意の部分を実行する様々な実施形態が記載及び/又は特許請求されているが、本明細書に記載及び/又は特許請求されている任意の実施形態は、任意の装置、システム、デバイスなど及び/又はそれらの任意の要素が、任意の動作、プロセス、アルゴリズム、機能など及び/又はそれらの任意の部分を実行するように構成されていると仮定することを理解されたい。
【0007】
通信ネットワーク及びデバイス
本明細書で提供される方法、装置、及びシステムは、有線ネットワーク及び無線ネットワークの両方を伴う通信によく適している。有線ネットワークがよく知られている。様々なタイプの無線デバイス及びインフラストラクチャの概要が
図1A~
図1Dに関して提供され、ネットワークの様々な要素は、本明細書で提供される方法、装置、及びシステムに従って利用し、実行し、配置され、かつ/又はそれらのために適合及び/若しくは構成され得る。
【0008】
図1Aは、1つ以上の開示された実施形態が実装され得る、例示的な通信システム100を示す図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージ伝達、ブロードキャストなどのコンテンツを、複数の無線ユーザに提供する、多重アクセスシステムであり得る。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、上記のようなコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。例えば、通信システム100は、符号分割多重アクセス(code division multiple access、CDMA)、時分割多重アクセス(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多重アクセス(frequency division multiple access、FDMA)、直交FDMA(orthogonal FDMA、OFDMA)、シングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA、SC-FDMA)、ゼロテールユニークワードDFT-Spread OFDM(zero-tail unique-word DFT-Spread OFDM、ZT UW DTS-s OFDM)、ユニークワードOFDM(unique word OFDM、UW-OFDM)、リソースブロックフィルタ処理OFDM、フィルタバンクマルチキャリア(filter bank multicarrier、FBMC)などの、1つ以上のチャネルアクセス方法を採用し得る。
【0009】
図1Aに示されるように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102dと、RAN104/113と、CN106/115と、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)108と、インターネット110と、他のネットワーク112とを含み得るが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素を企図していることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作し、かつ/又は通信するように構成された、任意のタイプのデバイスであり得る。例として、それらのいずれも「局」及び/又は「STA」と称され得るWTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局、固定又は移動加入者ユニット、加入ベースのユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、ホットスポット又はMi-Fiデバイス、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)デバイス、ウォッチ又は他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(head-mounted display、HMD)、車両、ドローン、医療デバイス及びアプリケーション(例えば、遠隔手術)、工業用デバイス及びアプリケーション(例えば、工業用及び/又は自動処理チェーンコンテキストで動作するロボット及び/又は他の無線デバイス)、家電デバイス、商業用及び/又は工業用無線ネットワークで動作するデバイスなどを含み得る。WTRU102a、102b、102c、及び102dのいずれも、互換的にUEと称され得る。
【0010】
通信システム100はまた、基地局114a及び/又は基地局114bを含み得る。基地局114a、114bの各々は、CN106/115、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112など、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された、任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局114a、114bは、基地局トランシーバ(base transceiver station、BTS)、ノードB、eNodeB、ホームノードB、ホームeNodeB、gNB、新しい無線(New Radio、NR)NodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point、AP)、無線ルータなどであり得る。基地局114a、114bは各々単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局及び/又はネットワーク要素を含み得ることが理解されるであろう。
【0011】
基地局114aは、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、リレーノードなどの、他の基地局及び/又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る、RAN104/113の一部であり得る。基地局114a及び/又は基地局114bは、セル(図示せず)と称され得る、1つ以上のキャリア周波数で無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得る。これらの周波数は、認可スペクトル、未認可スペクトル、又は認可及び未認可スペクトルの組み合わせであり得る。セルは、相対的に固定され得るか又は経時的に変化し得る特定の地理的エリアに、無線サービスのカバレッジを提供し得る。セルは、更にセルセクタに分割され得る。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分割され得る。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバを、例えば、セルのセクタごとに1つのトランシーバを含み得る。一実施形態では、基地局114aは、多重入力多重出力(multiple-input multiple output、MIMO)技術を用い得、セルのセクタごとに複数のトランシーバを利用し得る。例えば、ビームフォーミングを使用して、所望の空間方向に信号を送信及び/又は受信し得る。
【0012】
基地局114a、114bは、エアインターフェース116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上と通信し得るが、このエアインターフェース116は、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(radio frequency、RF)、マイクロ波、センチメートル波、マイクロメートル波、赤外線(infrared、IR)、紫外線(ultraviolet、UV)、可視光など)であり得る。エアインターフェース116は、任意の好適な無線アクセス技術(radio access technology、RAT)を使用して確立され得る。
【0013】
より具体的には、上記のように、通信システム100は、多重アクセスシステムであり得、例えば、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどの、1つ以上のチャネルアクセススキームを用い得る。例えば、RAN104/113内の基地局114a、及びWTRU102a、102b、102cは、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)地上無線アクセス(UMTS Terrestrial Radio Access、UTRA)などの無線技術を実装し得、これは広帯域CDMA(wideband CDMA、WCDMA)を使用してエアインターフェース115/116/117を確立し得る。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access、HSPA)及び/又は進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンク(Downlink、DL)パケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access、HSDPA)及び/又は高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed UL Packet Access、HSUPA)を含み得る。
【0014】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、進化型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTRA)などの無線技術を実装し得るが、これは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)及び/又はLTE-Advanced(LTE-A)及び/又はLTE-Advanced Pro(LTE-A Pro)を使用してエアインターフェース116を確立し得る。
【0015】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、NR無線アクセスなどの無線技術を実装することができ、この技術は、新しい無線(NR)を使用してエアインターフェース116を確立することができる。
【0016】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、複数の無線アクセス技術を実装し得る。例えば、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、例えば、デュアルコネクティビティ(dual connectivity、DC)原理を使用して、LTE無線アクセス及びNR無線アクセスを一緒に実装し得る。したがって、WTRU102a、102b、102cによって利用されるエアインターフェースは、複数のタイプの基地局(例えば、eNB及びgNB)に/から送信される複数のタイプの無線アクセス技術及び/又は送信によって特徴付けられ得る。
【0017】
他の実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.11(例えば、無線フィディリティ(Wireless Fidelity、WiFi)、IEEE802.16(例えば、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、暫定規格2000(Interim Standard 2000、IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856(IS-856)、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications、GSM)、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data rates for GSM Evolution、EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などのような、無線技術を実装し得る。
【0018】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeNodeB又はアクセスポイントであり得、事業所、家庭、ビークル、キャンパス、工業施設、(例えば、ドローンによる使用のための)空中回廊、道路などのような、局所的エリアにおける無線接続を容易にするために、任意の好適なRATを利用し得る。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)を確立し得る。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)を確立し得る。更に別の実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NRなど)を利用して、ピコセル又はフェムトセルを確立することができる。
図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有し得る。したがって、基地局114bは、CN106/115を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
【0019】
RAN104/113は、CN106/115と通信し得、これは、音声、データ、アプリケーション、及び/又はボイスオーバインターネットプロトコル(voice over internet protocol、VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークであり得る。データは、例えば、異なるスループット要件、待ち時間要件、エラー許容要件、信頼性要件、データスループット要件、モビリティ要件などの、様々なサービス品質(quality of service、QoS)要件を有し得る。CN106/115は、呼制御、支払い請求サービス、移動体位置ベースのサービス、プリペイド呼、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供し、かつ/又はユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実行し得る。
図1Aには示されていないが、RAN104/113及び/又はCN106/115は、RAN104/113と同じRAT又は異なるRATを採用する他のRANと、直接又は間接的に通信し得ることが理解されよう。例えば、NR無線技術を利用し得るRAN104/113に接続されていることに加えて、CN106/115はまた、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、E-UTRA、又はWiFi無線技術を採用して別のRAN(図示せず)と通信し得る。
【0020】
CN106/115はまた、PSTN108、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112にアクセスするために、WTRU102a、102b、102c、102dのためのゲートウェイとしての機能を果たし得る。PSTN108は、基本電話サービス(plain old telephone service、POTS)を提供する公衆交換電話網を含み得る。インターネット110は、相互接続されたコンピュータネットワーク及びデバイスのグローバルシステムを含み得るが、これらのネットワーク及びデバイスは、送信制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)、及び/又はTCP/IPインターネットプロトコルスイートのインターネットプロトコル(internet protocol、IP)などの、共通通信プロトコルを使用する。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は運営される、有線及び/又は無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN104/113と同じRAT又は異なるRATを採用し得る、1つ以上のRANに接続された別のCNを含み得る。
【0021】
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dのいくつか又は全ては、マルチモード能力を含み得る(例えば、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る)。例えば、
図1Aに示されるWTRU102cは、セルラベースの無線技術を用い得る基地局114a、及びIEEE802無線技術を用い得る基地局114bと通信するように構成され得る。
【0022】
図1Bは、例示的なWTRU102を示すシステム図である。
図1Bに示すように、WTRU102は、とりわけ、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(global positioning system、GPS)チップセット136、及び/又は他の周辺機器138を含み得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有したまま、前述の要素の任意の部分的組み合わせを含み得ることが理解されよう。
【0023】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、及び/又はWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能性を実行し得る。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合され得る。
図1Bは、プロセッサ118及びトランシーバ120を別個のコンポーネントとして示すが、プロセッサ118及びトランシーバ120は、電子パッケージ又はチップにおいて一緒に統合され得るということが理解されよう。
【0024】
送信/受信要素122は、エアインターフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するか又は基地局(例えば、基地局114a)から信号を受信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナであり得る。一実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV又は可視光信号を送信及び/又は受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。更に別の実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号及び光信号の両方を送信及び/又は受信するように構成され得る。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信及び/又は受信するように構成され得るということが理解されよう。
【0025】
送信/受信要素122は、単一の要素として
図1Bに示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を用い得る。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介して無線信号を送受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0026】
トランシーバ120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記のように、WTRU102は、マルチモード能力を有し得る。したがって、トランシーバ120は、例えばNR及びIEEE802.11などの複数のRATを介してWTRU102が通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0027】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)表示ユニット若しくは有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)表示ユニット)に結合され得、これらからユーザが入力したデータを受信し得る。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128に出力し得る。更に、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130及び/又はリムーバブルメモリ132などの任意のタイプの好適なメモリから情報にアクセスし、当該メモリにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ハードディスク又は任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital、SD)メモリカードなどを含み得る。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバ又はホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリの情報にアクセスし、かつ当該メモリにデータを記憶し得る。
【0028】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取り得るが、WTRU102における他の構成要素に電力を分配し、かつ/又は制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つ以上の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(nickel-cadmium、NiCd)、ニッケル亜鉛(nickel-zinc、NiZn)、ニッケル金属水素化物(nickel metal hydride、NiMH)、リチウムイオン(lithium-ion、Li-ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0029】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合され得、これは、WTRU102の現在の場所に関する場所情報(例えば、経度及び緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて又はその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116を介して場所情報を受信し、かつ/又は2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その場所を判定し得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有したまま、任意の好適な位置判定方法によって位置情報を取得し得るということが理解されよう。
【0030】
プロセッサ118は、他の周辺機器138に更に結合され得、他の周辺機器138には、追加の特徴、機能、及び/又は有線若しくは無線接続を提供する1つ以上のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールが含まれ得る。例えば、周辺機器138には、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、(写真及び/又はビデオのための)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated、FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、仮想現実及び/又は拡張現実(Virtual Reality/Augmented Reality、VR/AR)デバイス、アクティビティトラッカなどが含まれ得る。周辺機器138は、1つ以上のセンサを含み得、センサは、ジャイロスコープ、加速度計、ホール効果センサ、磁力計、方位センサ、近接センサ、温度センサ、時間センサ、ジオロケーションセンサ、高度計、光センサ、タッチセンサ、磁力計、気圧計、ジェスチャセンサ、生体認証センサ、及び/又は湿度センサのうちの1つ以上であり得る。
【0031】
WTRU102は、(例えば、UL(例えば、送信用)及びダウンリンク(例えば、受信用)の両方のための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のうちのいくつか又は全ての送信及び受信が並行及び/又は同時であり得る、全二重無線機を含み得る。全二重無線機は、ハードウェア(例えば、チョーク)又はプロセッサを介した信号処理(例えば、別個のプロセッサ(図示せず)又はプロセッサ118を介した)信号処理のいずれかを介した自己干渉を低減及び又は実質的に排除するための干渉管理ユニット139を含み得る。一実施形態では、WRTU102は、(例えば、UL(例えば、送信用)又はダウンリンク(例えば、受信用)のいずれかのための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のうちのいくつか又は全てのうちのどれかの送信及び受信のための半二重無線機を含み得る。
【0032】
図1Cは、一実施形態による、RAN104及びCN106を示すシステム図である。上記のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を用いて、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信し得る。RAN104はまた、CN106と通信し得る。
【0033】
RAN104は、eNodeB160a、160b、160cを含み得るが、RAN104は、一実施形態との一貫性を有しながら、任意の数のeNodeBを含み得るということが理解されよう。eノードB160a、160b、160cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、eノードB160a、160b、160cは、MIMO技術を実装し得る。したがって、eノードB160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU102aから無線信号を受信し得る。
【0034】
eNodeB160a、160b、160cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、UL及び/又はDLにおいて、無線リソース管理判定、ハンドオーバ判定、ユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。
図1Cに示すように、eノードB160a、160b、160cは、X2インターフェースを介して互いに通信し得る。
【0035】
図1Cに示されるCN106は、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)162、サービングゲートウェイ(serving gateway、SGW)164、及びパケットデータネットワーク(packet data network、PDN)ゲートウェイ(又はPGW)166を含み得る。前述の要素の各々は、CN106の一部として示されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
【0036】
MME162は、S1インターフェースを介して、RAN104内のeNodeB160a、160b、160cの各々に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証すること、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、102cの初期アタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択すること、などの役割を果たし得る。MME162は、RAN104と、GSM及び/又はWCDMAなどの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0037】
SGW164は、S1インターフェースを介してRAN104におけるeNode-B160a、160b、160cの各々に接続され得る。SGW164は、概して、ユーザデータパケットをWTRU102a、102b、102cに/からルーティングし、転送し得る。SGW164は、eNode-B間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカする機能、DLデータがWTRU102a、102b、102cに利用可能であるときにページングをトリガする機能、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理及び記憶する機能などの、他の機能を実行し得る。
【0038】
SGW164は、PGW166に接続され得、PGW166は、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0039】
CN106は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN106は、WTRU102a、102b、102cと従来の地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にするために、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。例えば、CN106は、CN106とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP multimedia subsystem、IMS)サーバ)を含み得るか、又はそれと通信し得る。更に、CN106は、WTRU102a、102b、102cに他のネットワーク112へのアクセスを提供し得、他のネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は動作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る。
【0040】
WTRUは、無線端末として
図1A~
図1Dに記載されているが、ある特定の代表的な実施形態では、そのような端末は、通信ネットワークとの有線通信インターフェースを(例えば、一時的又は永久的に)使用し得ることが企図される。
【0041】
代表的な実施形態では、他のネットワーク112は、WLANであり得る。
【0042】
インフラストラクチャ基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)モードのWLANは、BSSのアクセスポイント(AP)及びAPと関連付けられた1つ以上の局(station、STA)を有し得る。APは、配信システム(Distribution System、DS)若しくはBSSに入る、かつ/又はBSSから出るトラフィックを搬送する別のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセス又はインターフェースを有し得る。BSS外から生じる、STAへのトラフィックは、APを通って到達し得、STAに配信され得る。STAからBSS外の宛先への生じるトラフィックは、APに送信されて、それぞれの宛先に送信され得る。BSS内のSTAどうしの間のトラフィックは、例えば、APを介して送信され得、ソースSTAは、APにトラフィックを送信し得、APは、トラフィックを宛先STAに配信し得る。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとしてみなされ、かつ/又は称され得る。ピアツーピアトラフィックは、ソースSTAと宛先STAとの間で(例えば、それらの間で直接的に)、直接リンクセットアップ(direct link setup、DLS)で送信され得る。特定の代表的な実施形態では、DLSは、802.11e DLS又は802.11zトンネル化DLS(tunneled DLS、TDLS)を使用し得る。独立BSS(Independent BSS、IBSS)モードを使用するWLANは、APを有しない場合があり、IBSS内又はそれを使用するSTA(例えば、STAの全部)は、互いに直接通信し得る。通信のIBSSモードは、本明細書では、「アドホック」通信モードと称され得る。
【0043】
802.11acインフラストラクチャ動作のモード又は同様の動作のモードを使用するとき、APは、プライマリチャネルなどの固定チャネル上にビーコンを送信し得る。プライマリチャネルは、固定幅(例えば、20MHz幅の帯域幅)又はシグナリングを介して動的に設定される幅であり得る。プライマリチャネルは、BSSの動作チャネルであり得、APとの接続を確立するためにSTAによって使用され得る。特定の代表的な実施形態では、例えば、802.11システムにおいて、衝突回避を備えたキャリア感知多重アクセス(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance、CSMA/CA)が実装され得る。CSMA/CAの場合、APを含むSTA(例えば、全てのSTA)は、プライマリチャネルを感知し得る。プライマリチャネルが特定のSTAによってビジーであると感知され/検出され、かつ/又は判定される場合、特定のSTAはバックオフされ得る。1つのSTA(例えば、1つの局のみ)は、所与のBSSにおいて、任意の所与の時間に送信し得る。
【0044】
ハイスループット(High Throughput、HT)STAは、通信のために、例えば、プライマリ20MHzチャネルと、隣接又は非隣接の20MHzチャネルとの組み合わせを介して、40MHz幅のチャネルを使用して、40MHz幅のチャネルを形成し得る。
【0045】
ベリーハイスループット(Very High Throughput、VHT)STAは、20MHz、40MHz、80MHz、及び/又は160MHz幅のチャネルをサポートし得る。上記の40MHz及び/又は80MHz幅のチャネルは、連続する20MHzチャネルどうしを組み合わせることによって形成され得る。160MHzチャネルは、8つの連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって、又は80+80構成と称され得る2つの連続していない80MHzチャネルを組み合わせることによって、形成され得る。80+80構成の場合、チャネル符号化後、データは、データを2つのストリームに分割し得るセグメントパーサを通過し得る。逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、IFFT)処理及び時間ドメイン処理は、各ストリームで別々に行われ得る。ストリームは、2つの80MHzチャネルにマッピングされ得、データは、送信STAによって送信され得る。受信STAの受信機では、80+80構成に対する上記で説明される動作を逆にされ得、組み合わされたデータを媒体アクセス制御(Medium Access Control、MAC)に送信し得る。
【0046】
サブ1GHzの動作のモードは、802.11af及び802.11ahによってサポートされる。チャネル動作帯域幅及びキャリアは、802.11n及び802.11acで使用されるものと比較して、802.11af及び802.11ahでは低減される。802.11afは、TVホワイトスペース(TV White Space、TVWS)スペクトルにおいて、5MHz、10MHz及び20MHz帯域幅をサポートし、802.11ahは、非TVWSスペクトルを使用して、1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、及び16MHz帯域幅をサポートする。代表的な実施形態によれば、802.11ahは、マクロカバレッジエリア内のMTCデバイスなど、メータタイプの制御/マシンタイプ通信をサポートし得る。MTCデバイスは、例えば、特定の、かつ/又は限定された帯域幅のためのサポート(例えば、そのためのみのサポート)を含む、限定された能力などの、特定の能力を有し得る。MTCデバイスは、(例えば、非常に長いバッテリ寿命を維持するために)閾値を超えるバッテリ寿命を有するバッテリを含み得る。
【0047】
802.11n、802.11ac、802.11af、及び802.11ahなど、複数のチャネル及びチャネル帯域幅をサポートし得るWLANシステムは、プライマリチャネルとして指定され得るチャネルを含む。プライマリチャネルは、BSSにおける全てのSTAによってサポートされる最大共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有し得る。プライマリチャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードをサポートするBSSで動作する全てのSTAの中から、STAによって設定され、かつ/又は制限され得る。802.11ahの例では、プライマリチャネルは、AP及びBSSにおける他のSTAが2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、及び/又は他のチャネル帯域幅動作モードをサポートする場合であっても、1MHzモードをサポートする(例えば、それのみをサポートする)STA(例えば、MTCタイプデバイス)に対して1MHz幅であり得る。キャリア感知及び/又はネットワーク配分ベクトル(Network Allocation Vector、NAV)設定は、プライマリチャネルの状態に依存し得る。例えば、APに送信する(1MHz動作モードのみをサポートする)STAに起因してプライマリチャネルがビジーである場合、周波数帯域の大部分がアイドルのままであり、利用可能であり得るとしても、利用可能な周波数帯域全体がビジーであるとみなされ得る。
【0048】
米国では、802.11ahにより使用され得る利用可能な周波数帯域は、902MHz~928MHzである。韓国では、利用可能な周波数帯域は917.5MHz~923.5MHzである。日本では、利用可能な周波数帯域は916.5MHz~927.5MHzである。802.11ahに利用可能な総帯域幅は、国のコードに応じて6MHz~26MHzである。
【0049】
図1Dは、一実施形態による、RAN113及びCN115を示すシステム図である。上記のように、RAN113は、NR無線技術を用いて、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信し得る。RAN113はまた、CN115と通信し得る。
【0050】
RAN113は、gNB180a、180b、180cを含み得るが、RAN113は、一実施形態との一貫性を維持しながら、任意の数のgNBを含み得ることが理解されよう。gNB180a、180b、180cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、MIMO技術を実装し得る。例えば、gNB180a、108bは、ビームフォーミングを利用して、gNB180a、180b、180cに信号を送信及び/又は受信し得る。したがって、gNB180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU102aから無線信号を受信し得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、キャリアアグリゲーション技術を実装し得る。例えば、gNB180aは、複数のコンポーネントキャリアをWTRU102a(図示せず)に送信し得る。これらのコンポーネントキャリアのサブセットは、未認可スペクトル上にあり得、残りのコンポーネントキャリアは、認可スペクトル上にあり得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、多地点協調(Coordinated Multi-Point、CoMP)技術を実装し得る。例えば、WTRU102aは、gNB180a及びgNB180b(及び/又はgNB180c)からの協調送信を受信し得る。
【0051】
WTRU102a、102b、102cは、スケーラブルなヌメロロジと関連付けられた送信を使用して、gNB180a、180b、180cと通信し得る。例えば、OFDMシンボル間隔及び/又はOFDMサブキャリア間隔は、無線送信スペクトルの異なる送信、異なるセル、及び/又は異なる部分に対して変化し得る。WTRU102a、102b、102cは、(例えば、様々な数のOFDMシンボルを含む、かつ/又は様々な長さの絶対時間が持続する)様々な又はスケーラブルな長さのサブフレーム又は送信時間間隔(transmission time interval、TTI)を使用して、gNB180a、180b、180cと通信し得る。
【0052】
gNB180a、180b、180cは、スタンドアロン構成及び/又は非スタンドアロン構成でWTRU102a、102b、102cと通信するように構成され得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、他のRAN(例えば、eノードB160a、160b、160cなど)にアクセスすることなく、gNB180a、180b、180cと通信し得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、モビリティアンカポイントとしてgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上を利用し得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、未認可帯域における信号を使用して、gNB180a、180b、180cと通信し得る。非スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、gNB180a、180b、180cと通信し、これらに接続する一方で、eノードB160a、160b、160cなどの別のRANとも通信し、これらに接続し得る。例えば、WTRU102a、102b、102cは、1つ以上のgNB180a、180b、180c及び1つ以上のeノードB160a、160b、160cと実質的に同時に通信するためのDC原理を実装し得る。非スタンドアロン構成では、eノードB160a、160b、160cは、WTRU102a、102b、102cのモビリティアンカとして機能し得るが、gNB180a、180b、180cは、WTRU102a、102b、102cをサービスするための追加のカバレッジ及び/又はスループットを提供し得る。
【0053】
gNB180a、180b、180cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、無線リソース管理判定、ハンドオーバ判定、UL及び/又はDLにおけるユーザのスケジューリング、ネットワークスライシングのサポート、デュアルコネクティビティ、NRとE-UTRAとの間のインターワーキング、ユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)184a、184bへのユーザプレーンデータのルーティング、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)182a、182bへの制御プレーン情報のルーティングなどを取り扱うように構成され得る。
図1Dに示すように、gNB180a、180b、180cは、Xnインターフェースを介して互いに通信し得る。
【0054】
図1Dに示されるCN115は、少なくとも1つのAMF182a、182b、少なくとも1つのUPF184a、184b、少なくとも1つのセッション管理機能(Session Management Function、SMF)183a、183b、及びいくつかの例ではデータネットワーク(Data Network、DN)185a、185bを含み得る。前述の要素の各々は、CN115の一部として示されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
【0055】
AMF182a、182bは、N2インターフェースを介してRAN113におけるgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、AMF182a、182bは、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ネットワークスライシングのサポート(例えば、異なる要件を有する異なるPDUセッションの処理)、特定のSMF183a、183bの選択、登録エリアの管理、NASシグナリングの終了、モビリティ管理などの役割を果たすことができる。ネットワークスライシングは、WTRU102a、102b、102cを利用しているサービスのタイプに基づいて、WTRU102a、102b、102cのCNサポートをカスタマイズするために、AMF182a、182bによって使用され得る。例えば、異なるネットワークスライスは、高信頼低遅延(ultra-reliable low latency、URLLC)アクセスに依存するサービス、高速大容量(enhanced massive mobile broadband、eMBB)アクセスに依存するサービス、マシンタイプ通信(machine type communication、MTC)アクセスのためのサービス、及び/又は同様のものなどの異なる使用事例のために確立され得る。AMF182は、RAN113と、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、及び/又はWiFiなどの非3GPPアクセス技術などの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0056】
SMF183a、183bは、N11インターフェースを介して、CN115内のAMF182a、182bに接続され得る。SMF183a、183bはまた、N4インターフェースを介して、CN115内のUPF184a、184bに接続され得る。SMF183a、183bは、UPF184a、184bを選択及び制御し、UPF184a、184bを通るトラフィックのルーティングを構成し得る。SMF183a、183bは、UE IPアドレスを管理して割り当てること、PDUセッションを管理すること、ポリシー執行及びQoSを制御すること、ダウンリンクデータ通知を提供することなど、他の機能を実施し得る。PDUセッションタイプは、IPベース、非IPベース、イーサネットベースなどであり得る。
【0057】
UPF184a、184bは、N3インターフェースを介して、RAN113内のgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続され得、これにより、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。UPF184、184bは、パケットをルーティングして転送すること、ユーザプレーンポリシーを執行すること、マルチホームPDUセッションをサポートすること、ユーザプレーンQoSを処理すること、ダウンリンクパケットをバッファすること、モビリティアンカリングを提供することなど、他の機能を実施し得る。
【0058】
CN115は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN115は、CN115とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP multimedia subsystem、IMS)サーバ)を含み得るか、又はそれと通信し得る。更に、CN115は、WTRU102a、102b、102cに他のネットワーク112へのアクセスを提供し得、他のネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は動作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る。一実施形態では、WTRU102a、102b、102cは、UPF184a、184bへのN3インターフェース、及びUPF184a、184bとDN185a、185bとの間のN6インターフェースを介して、UPF184a、184bを通じてローカルデータネットワーク(local Data Network、DN)185a、185bに接続され得る。
【0059】
図1A~
図1D、及び
図1A~
図1Dの対応する説明を鑑みると、WTRU102a~d、基地局114a~b、eNode-B160a~c、MME162、SGW164、PGW166、gNB180a~c、AMF182a~b、UPF184a~b、SMF183a~b、DN185a~b、及び/又は本明細書に記載の任意の他のデバイスのうちの1つ以上に関して本明細書に記載の機能のうちの1つ以上又は全ては、1つ以上のエミュレーションデバイス(図示せず)によって実行され得る。エミュレーションデバイスは、本明細書に説明される機能の1つ以上又は全てをエミュレートするように構成された1つ以上のデバイスであり得る。例えば、エミュレーションデバイスを使用して、他のデバイスを試験し、かつ/又はネットワーク及び/若しくはWTRU機能をシミュレートし得る。
【0060】
エミュレーションデバイスは、ラボ環境及び/又はオペレータネットワーク環境における他のデバイスの1つ以上の試験を実装するように設計され得る。例えば、1つ以上のエミュレーションデバイスは、通信ネットワーク内の他のデバイスを試験するために、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として完全に若しくは部分的に実装され、かつ/又は展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実行し得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として一時的に実装/展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実行し得る。エミュレーションデバイスは、試験を目的として別のデバイスに直接結合され得、かつ/又は地上波無線通信を使用して試験を実行し得る。
【0061】
1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として実装/展開されていない間、全てを含む1つ以上の機能を実行し得る。例えば、エミュレーションデバイスは、1つ以上のコンポーネントの試験を実装するために、試験実験室での試験シナリオ、並びに/又は展開されていない(例えば、試験用の)有線及び/若しくは無線通信ネットワークにおいて利用され得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、試験機器であり得る。RF回路(例えば、1つ以上のアンテナを含み得る)を介した直接RF結合及び/又は無線通信は、データを送信及び/又は受信するように、エミュレーションデバイスによって使用され得る。
【0062】
ビーム障害回復(BFR)
-新しい無線(NR)におけるプライマリセル(Primary Cell、PCell)のBFR
(例えば、NR Rel-15における)無線リンク監視(radio link monitoring、RLM)の場合、WTRUは、サービングセルのチャネル品質測定を継続的に実行して、ネットワークが(複数の)制御チャネル送信でWTRUに到達できるか否かを確認することができる。いくつかの例では、リンク品質が特定の閾値より低い場合、WTRUは、コンテンションベースのRACH手順を開始し、上位層再接続手順をトリガし得る。上位層再接続手順は、例えば、新しいセルの再選択及び/又は無線リソース構成(radio resource configuration、RRC)の再構成を開始することを含み得るが、これらは非常にコストがかかる。
【0063】
周波数範囲2(Frequency Range 2、FR2)におけるビームは狭いので、ビームトラッキングは、動的に障害が発生し得る(例えば、移動物体による妨害)。この場合、同じセルからの別のビームを使用して、WTRUに到達することができるため、コンテンションベースのRACHの開始とセル再選択の実行は不要であり得る。ビームの動的障害を回復するための物理レイヤ手順は、NRにおけるビーム障害回復(BFR)であり得る。
【0064】
BFR手順では、
図2を参照すると、WTRUは、制御チャネル送信に関連付けられた送信(TX)ビームに関連付けられた、WTRU固有の周期的参照信号(RS)のセット(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)を継続的に監視し得る。例えば、サービングセルの帯域幅部分(bandwidth part、BWP)ごとに、WTRUは、failureDetectionResourceによって、周期的なチャネル状態情報参照信号(Channel State Information-Reference Signal、CSI-RS)リソース構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックスのセット
【0065】
【数1】
が提供され得る。別の例では、WTRUにfailureDetectionResourceが提供されない場合、WTRUは、(物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)を監視するためにWTRUが使用するそれぞれの制御リソースSET(Control Resource SET、CORESET)のTCI状態によって示される)RSセット内のRSインデックスと同じ値を有する周期的なCSI-RSリソース構成インデックスを含むようにセット
【0066】
【数2】
を判定し得る。TCI状態の2つのRSインデックスが存在する場合、セット
【0067】
【数3】
は、対応するTCI状態のQCL-TypeD構成を備えたRSインデックスを含み得る。セット
【0068】
【数4】
の全てのWTRU固有の周期的RSの測定されたビーム品質が低くなると、WTRUは、ビームリンク障害手順を宣言することができ、1つ以上の代替候補TXビームを識別することができる。BFRメカニズムの例では、WTRUは、セット
【0069】
【数5】
の全てのRSが閾値よりも低くなると、(複数の)ビーム障害を検出し得る(例えば、本明細書に開示される全ビームBFR)。
【0070】
いくつかの例では、1つ以上の代替候補TXビームは、WTRU固有の周期的RSのセット(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)から選択され得る。例えば、サービングセルの各BWPについて、WTRUは、サービングセルのBWPでの無線リンク品質測定のためのRRC構成のcandidateBeamRSListによる周期的なCSI-RSリソース構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックスのセット
【0071】
【0072】
WTRU固有のRSを監視し、(複数の)代替候補TXビームを選択するために、WTRUは、RRC構成において仮想ブロック誤り率(Block Error Rate、BLER)の閾値及び/又は参照信号受信電力(Reference Signal Received Power、RSRP)の閾値が提供され得る。例えば、WTRUは、rlmInSyncOutOfSyncThresholdのデフォルト値及びrsrp-ThresholdSSBによって提供される値にそれぞれ対応する閾値Qout,LR及びQin,LRが提供され得る。閾値に基づいて、WTRUは、無線リンク品質を評価し得る。例えば、WTRUは、閾値Qout,LRに対するリソース構成のセット
【0073】
【数7】
に従って、無線リンク品質を評価し得る。別の例では、WTRUは、powerControlOffsetSSによって提供される値でそれぞれのCSI-RS受信電力をスケーリングした後、SS/PBCHブロック及び/又はCSI-RSリソースから取得されたL1-RSRP測定値にQ
in,LR閾値を適用し得る。
【0074】
新しいビームを見つけた後、WTRUは、専用チャネル(例えば、物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel、PRACH))を介してビーム回復要求メッセージをサービングセルに送信し得る。WTRUは、セット
【0075】
【数8】
からの周期的なCSI-RS構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックス、並びにQ
in,LR閾値以上の対応するL1-RSRP測定値を提供し得る。周期的なCSI-R構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックスのレポートは、PRACHリソースと周期的なCSI-RS構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックスとの間の関連付けに基づき得る。例えば、WTRUは、PRACH-ResourceDedicatedBFRを介して、PRACH送信のための構成を受信することができる。
【0076】
PRACHを受信した後、ネットワーク(例えば、gNB)は、回復応答をWTRUに送信することができる。例えば、WTRUは、探索空間セットへのリンクを介してCORESETが提供されてもよく(例えば、CORESETにおいてPDCCHを監視するためのRRC構成においてrecoverySearchSpaceIdによって提供されてもよく)、ネットワークは、CORESET及び/又は探索空間セットを介してPDCCHを送信してもよい。WTRUが応答の受信に成功した場合、ビーム回復手順は成功であり得、新しいビームペアリンクを確立することができる。成功しなかった場合、WTRUは、1つ以上の追加のビーム回復要求を実行することができる。追加のビーム回復手順(又は要求)が依然として障害が発生している場合、WTRUは、セル再選択を含むことができるコンテンションベースのRACH手順を開始することができる。
【0077】
いくつかの例では、BFRプロシージャの初期化は、BFRカウンタに基づき得る。例えば、WTRUは、ネットワーク(例えば、gNB)から、BFR手順のためのRRC構成においてカウンタ(例えば、beamFailureInstanceMaxCount)が提供され得る。WTRUは、カウンタ(例えば、BFI_COUNTER)を使用することによって、ビーム障害の数をカウントすることができる。一例では、カウンタの初期値はゼロ(0)であり得る。WTRUのビーム障害が発生したとき、WTRUは、カウンタを1つ(1)増分することができる。カウンタが閾値(例えば、beamFailureInstanceMaxCount)よりも小さい場合、WTRUは、(複数の)ビーム障害をネットワーク(例えば、gNB)に報告しなくてもよい。カウンタが閾値に等しいか、又は閾値より大きい場合、WTRUは、(複数の)ビーム障害(例えば、PRACHを送信すること)をネットワーク(例えば、gNB)に報告することができる。カウンタは、ビーム障害検出タイマに基づき得る。例えば、WTRUは、beamFailureDetectionTimerが提供されてもよい。WTRUの第1のビーム障害が発生すると、WTRUは、ビーム障害検出タイマを開始することができる。ビーム障害検出タイマが満了すると、WTRUは、カウンタをリセットする(例えば、カウンタをゼロ(0)に設定する)ことができる。
【0078】
いくつかの例では、BFR手順は、BFRタイマを使用することを含み得る(例えば、
図2参照)。例えば、WTRUは、ネットワーク(例えば、gNB)から、RRC構成において、BFRタイマ(例えば、beamFailureRecoveryTimer)が提供され得る。WTRUは、WTRUがBFRのためのPRACHを送信するためにランダムアクセス手順を開始するときに、BFRタイマを開始することができる。BFRタイマが満了すると、WTRUは、BFR手順を停止し、コンテンションベースのRACH手順を始める/開始することができる。
【0079】
-NRにおけるセカンダリセル(Secondary Cell、SCell)のBFR
NR(例えば、NR Rel-16)において、WTRUは、1つ以上のセカンダリセル(SCell)のためのBFR手順をサポートすることができる。例えば、
図3を参照すると、SCell BFR手順において、WTRUは、TXビームに関連付けられたWTRU固有の周期的RS(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)のセットを連続的に監視することができ、TXビームは、制御チャネル送信に関連付けられる。一例では、WTRUは、1つ以上のSCellのための周期的CSI-RSリソース構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックスのセット
【0080】
【数9】
が提供され得る。別の例では、WTRUが、1つ以上のSCellについての周期的CSI-RSリソース構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックスのセット
【0081】
【数10】
が提供されない場合、WTRUは、周期的CSI-RSリソース構成インデックスを含むようにセット
【0082】
【数11】
を判定することができ、周期的CSI-RSリソース構成インデックスは、(WTRUがPDCCHを監視するために使用するそれぞれのCORESETについて、TCI-Stateによって示される)RSセット内のRSインデックスと同じ値を有することができる。TCI状態における2個のRSインデックスが存在する場合、セット
【0083】
【数12】
は、対応するTCI状態に対するQCL-TypeD構成を有するRSインデックスを含むことができる。セット
【0084】
【数13】
の全てのWTRU固有の周期的RSの測定されたビーム品質が低くなると、WTRUは、ビームリンク障害手順を宣言することができ、1つ以上の代替候補TXビームを識別することができる。
【0085】
いくつかの例では、1つ以上の代替候補TXビームは、WTRU固有の周期的RSのセット(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)から選択され得る。例えば、WTRUは、サービングセルの各BWPに対する、サービングセルのBWP上での無線リンク品質評価のための、RRC構成における周期的CSI-RSリソース構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックスのセット
【0086】
【数14】
が(例えば、candidateBeamRSSCellList-r16を介して)提供されてもよい。
【0087】
WTRU固有のRSを監視し、1つ以上の代替候補TXビームを選択するために、WTRUは、RRC構成において仮想BLER閾値及びRSRP閾値が提供され得る。例えば、WTRUは、rlmInSyncOutOfSyncThresholdのデフォルト値及びrsrp-ThresholdBFR-r16によって提供される値にそれぞれ対応する閾値Qout,LR及びQin,LRが提供され得る。閾値に基づいて、WTRUは、無線リンク品質を評価し得る。例えば、WTRUは、閾値Qout,LRに対するリソース構成のセット
【0088】
【数15】
に従って、無線リンク品質を評価し得る。別の例では、WTRUは、powerControlOffsetSSによって提供される値でそれぞれのCSI-RS受信電力をスケーリングした後、SS/PBCHブロック及び/又はCSI-RSリソースから取得されたL1-RSRP測定値にQ
in,LR閾値を適用し得る。
【0089】
新しいビームを見つけた後、WTRUは、1つ以上のスケジューリング要求(scheduling request、SR)をネットワーク(例えば、gNB)に送信することができる。SCell BFRのための1つ以上のSRを送信するためのリソースは、RRC構成において事前設定され得る。例えば、WTRUは、gNBから、RRC構成においてschedulingRequestID-BFR-SCell-r16が提供され得る。schedulingRequestID-BFR-SCell-r16の情報に基づいて、WTRUは、1つ以上のSRを送信することができ、PDCCHスケジューリングアップリンクリソースを受信して、1つ以上の媒体アクセス制御制御要素(Medium Access Control Control Element、MAC CE)メッセージをgNBに送信することができる。1つ以上のSRを送信するためのリソースがWTRUに提供されない場合、WTRUは、通常のSR(例えば、アップリンクeMBB送信のためのSR)のための他のPUCCHリソースにおいて1つ以上のSRを送信することができる。
【0090】
いくつかの例では、WTRUは、BFR及び/又は選択されたビームをネットワーク(例えば、gNB)に報告するために、BFR MAC CEをサポートすることができる。BFR MAC CEは、(複数の)ビーム障害を経験している1つ以上のSCellを示すことができる。1つ以上のSCellについて、BFR MAC CEは、ゼロ(例えば、SCellについての全ての監視RSの測定が所定の閾値未満であるとき)又はゼロより多くの新しい候補ビームを報告又は示すことができる。
【0091】
高周波数におけるNR
パスロスは、電磁波が空間を通って伝搬するときの電磁波の電力密度の低下である。パスロスは、キャリア周波数が増加するにつれて増加する。例えば、
図4を参照すると、周波数がより高い(例えば、52.6GHz超)場合、52.6GHz超のパスロスは、周波数範囲2(FR2、すなわち、28GHz)よりも10dB超大きい。より高い周波数における高いパスロスを克服するために、ビーム利得の増大(例えば、10dB)が必要とされるが、ビーム利得の増大により、より狭いビーム幅(例えば、35度~3度)がもたらされる。ビーム幅が狭くなるにつれて、セルカバレッジを維持するためにより多くのビームが必要とされる。
【0092】
図5を参照すると、より高い周波数におけるより狭いビーム幅に起因して、WTRU及びgNBからのビーム測定、ビーム報告、及びビーム指示は、FR2と比較してより大きい不一致を有する場合がある。例えば、WTRUが中移動性の状況又は高移動性の状況にある場合、最適なビーム方向は、より高い周波数で変化し得る。FR2では、ビーム幅が比較的大きいため、ビーム方向の変化による信号強度の低下を制限することができ、前述のビームは、耐えられる量の信号損失で適用可能であり得る。しかしながら、より高い周波数の場合、前述のビームは、著しく低い信号電力に起因して適用可能であり得ない。
【0093】
ギガヘルツ(GHz)及び/又はテラヘルツ(THz)などの高い周波数範囲では、そうした周波数範囲のパスロスが大きいことに起因して、ビームは、カバレッジを小さくしつつ劇的に狭くなり、それ故に、WTRUは、BFRを実行するために高速である必要があり、信頼できるビーム変更プロセスを使用する。しかしながら、NR(例えば、NR Rel-15)では、BFRは、全ての監視ビーム(例えば、PDCCHを監視するビーム)がFR2において障害が発生した場合(例えば、全ビーム-BFR)にのみ、動的回復メカニズムをサポートする。より高い周波数(例えば、52.6GHzを上回る)のための全ビーム-BFRのみの適用は、いくつかの問題を有し得る。例えば、いくつかの現在の全ビーム-BFR手順は、より狭いビーム幅に起因して十分な信頼性を提供することができない。例えば、全てのビームの監視ビームに障害が発生した場合、全ての候補ビームは、狭いビーム幅及び制限されたビーム数に起因して障害が発生すると考えられる。別の例では、より高い周波数に対してより良好な信頼性を提供するために監視ビーム及び/又は候補ビームの数を増加させることが可能であり得る。しかしながら、より多数のビームに起因して、監視RSを測定するためのWTRUの複雑さ、及び候補RSの選択は、非常に厳しくなる。いくつかの未認可動作の場合、ビーム障害を報告するためのPRACH送信は、リッスンビフォアトーク(Listen-Before-Talk、LBT)動作を考慮することが可能でない場合がある。
【0094】
代表的なビーム障害回復(BFR)手順
様々な実施形態では、WTRU及び/又はgNBは、より高い周波数のための全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRの(複数の)ハイブリッド動作をサポートすることによって、信頼できるBFR手順を可能にすることができる。様々な実施形態では、WTRU及び/又はgNBは、より良い信頼性を提供するために、ビーム管理手順及びBFR手順のハイブリッド動作を可能にすることができる。様々な実施形態では、WTRU及び/又はgNBは、BFRケース(例えば、ユースケース)に基づいて、BFRのためのPRACHリソース選択を可能にすることができる。様々な実施形態では、WTRU及び/又はgNBは、BFRのためのリソースの効率的なリソース利用を可能にすることができる。様々な実施形態では、WTRU及び/又はgNBは、BFRのためのビームグループベースの報告をサポートするか又は使用することによって、信頼できるBFR手順を可能にすることができる。
【0095】
様々な実施形態では、ビーム報告は、ビーム障害回復のためのビーム指示、新しい候補ビーム報告、及び/又は新しい候補ビーム指示と互換的に呼ばれ(又はそれらとともに使用され)得る。様々な実施形態では、ビーム障害検出は、ビーム障害指示と互換的に呼ばれ(又はそれとともに使用され)得る。様々な実施形態では、探索空間は、CORESETと互換的に呼ばれ(又はそれとともに使用され)得る。
【0096】
-ビームの定義
様々な実施形態では、WTRUは、少なくとも1つの空間ドメインフィルタに従って物理チャネル又は参照信号を送信又は受信することができる。「ビーム」という用語は、空間ドメインフィルタを指すために使用され得る。WTRUは、RS(CSI-RSなど)又はSSブロックを受信するために使用される空間ドメインフィルタと同じ空間ドメインフィルタを使用して、物理チャネル又は信号を送信することができる。WTRU送信は、「ターゲット」と呼ばれ得、受信されたRS又はSSブロックは、「参照」又は「ソース」と呼ばれ得る。一例では、WTRUは、そのようなRS又はSSブロックに対する空間的関係に従って、ターゲット物理チャネル又は信号を送信すると言うことができる。
【0097】
WTRUは、第2の物理チャネル又は信号を送信するために使用される空間ドメインフィルタと同じ空間ドメインフィルタに従って、第1の物理チャネル又は信号を送信することができる。第1及び第2の送信は、それぞれ「ターゲット」及び「参照」(又は「ソース」)と呼ばれ得る。そのような場合、WTRUは、第2の(参照)物理チャネル又は信号に対する空間的関係に従って、第1の(ターゲット)物理チャネル又は信号を送信することができる。
【0098】
空間的関係は、暗黙的であるか、RRCによって設定されるか、又はMAC CE若しくはダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)によって信号伝達され得る。例えば、WTRUは、DCIにおいて示され得るか、又はRRCによって設定され得るSRSリソースインジケータ(SRS resource indicator、SRI)によって示されるSRSと同じ空間ドメインフィルタに従って、PUSCH及びPUSCHの復調参照信号(Demodulation Reference Signal、DM-RS)を暗黙的に送信することができる。別の例では、空間的関係は、SRIに対してRRCによって設定されるか、又はPUCCHに対してMAC CEによって信号伝達され得る。空間的関係は、「ビーム指示」と呼ばれ得る。
【0099】
様々な実施形態では、WTRUは、第2の(参照)ダウンリンクチャネル又は信号と同じ空間ドメインフィルタ又は空間受信パラメータに従って、第1の(ターゲット)ダウンリンクチャネル又は信号を受信することができる。例えば、そのような関連付けは、PDCCH又はPDSCHなどの物理チャネルと、そのそれぞれのDM-RSとの間に存在し得る。少なくとも第1及び第2の信号が参照信号であるとき、そのような関連付けは、WTRUが、対応するアンテナポート間の擬似コロケーション(quasi-colocation、QCL)仮定タイプDが設定されるときに存在し得る。そのような関連付けは、TCI(transmission configuration indicator、送信設定インジケータ)状態として設定され得る。WTRUは、RRCによって設定され、かつ/又はMAC CEによって信号伝達されるインデックス(又はTCI状態)によって、CSI-RSリソース(又はSSブロック)とDM-RSとの間の関連付けを示され得る。いくつかの例では、(例えば、RRCによって設定され、かつ/又はMAC CEによって信号伝達される)インデックスは、TCI状態のセットのうちの1つ以上のTCI状態に関連するインデックスのセットのうちの1つであり得る。例えば、インデックスは、複数のTCI状態に関連付けられ得る。指示は、「ビーム指示」と呼ばれ得る。
【0100】
-部分ビームBFR及び全ビームBFRのハイブリッド動作
様々な実施形態では、WTRUは、ビームに関連付けられた参照信号に基づいてビーム品質を測定することができ、ビーム品質の測定は、L1-RSRP、L1-SINR、チャネル品質インジケータ(Channel Quality Indicator、CQI)、及び/又は無線リンク品質(例えば、DL/UL物理チャネルの仮想BLER)のうちの少なくとも1つを含むことができる。ビーム品質は、WTRUが監視している可能性があるアクティブなBWP内のCORESETに関連付けられた参照信号(例えば、ビーム参照信号)から測定することができる。
【0101】
様々な実施形態では、ビーム報告は、WTRU(例えば、UE)側で好ましいビームを(例えば、gNBに)示すために、WTRUによって使用され得る。以下の動作のうちの1つ以上が、ビーム報告のために使用され得る。
●明示的な指示:
○WTRUは、アップリンク物理チャネル(例えば、PUCCH、PUSCH、又はPRACH)を使用してgNBにビームインデックスを示すことができ、アップリンク物理チャネルは、ビームインデックスのビット情報を搬送することができる。
●暗黙的な指示:
○WTRUは、ビームインデックスをgNBに暗黙的に示すことができ、ビームインデックスは、アップリンクリソースを選択することによって示され得る。例えば、WTRUは、アップリンクリソースのセットが設定されてもよく、セットの各リソースは、ビームに関連付けられてもよい。アップリンクリソースのセットから選択されたリソース上で信号を送ることによって、ビームインデックス又はビーム情報がgNBに示され得る。
■例えば、1つ以上のPRACHリソースが設定され得、各PRACHリソースは、新しい候補ビームインデックスに関連付けられ得る。WTRUは、判定された候補ビームインデックスに関連付けられたPRACHリソースにおいてPRACHを送信することができる。
○WTRUは、シーケンスを選択することによって、ビームインデックスをgNBに暗黙的に示すことができる。例えば、シーケンスのセットが使用され得、各シーケンスはビームに関連付けられ得る。WTRUは、選択された新しい候補ビームインデックスに基づいてシーケンスを判定することができる。
●WTRUは、RSインデックス、RSリソースインデックス、及び/又はRSリソースセットインデックスを示すことができ、RSは、SSB、及び/又はNR内のRSのいずれか(例えば、CSI-RS、トラッキング参照信号(Tracking Reference Signal、TRS)、DM-RS、SRS、位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal、PT-RS)、測位参照信号(Positioning Reference Signal、PRS)など)を示すことができる。
【0102】
様々な実施形態では、ビーム障害回復(BFR)のために、以下の設定のうちの1つ以上が使用され得る。
●WTRUは、ビーム障害検出(beam failure detection、BFD)RSのうちの1つ以上が設定され得る(例えば、
【0103】
【数16】
○BFD-RSの設定は、gNBによる明示的な設定に基づくことができる。
○BFD-RSの設定は、暗黙的な設定に基づき得る。例えば、WTRUがBFD-RSの明示的な設定を受信しない場合、WTRUは、PDCCH受信のための設定されたTCI状態においてQCLタイプDを有する1つ以上のRSに基づいて、BFD-RSの1つ以上のセットを判定することができる。
●WTRUは、1つ以上のカウンタ、及び1つ以上のカウンタの1つ以上の最大数が設定され得る。カウンタは、以下の1つ以上であってもよい。
○BFDカウンタ及びBFDカウンタの閾値。
○ビーム報告カウンタ及びビーム報告カウンタの閾値。
○プリアンブル電力ランピングカウンタ及びプリアンブル電力ランピングカウンタの閾値。
○一実施形態では、(例えば、1つ若しくはBFDカウンタ、ビーム報告カウンタ、又はプリアンブル電力ランピングカウンタのための)カウンタ及び閾値が設定される場合、カウンタ及び閾値は、全ビーム-BFRのためのものであり得る。(例えば、BFDカウンタ、ビーム報告カウンタ、又はプリアンブル電力ランピングカウンタのうちの1つについての)複数のカウンタ及び複数の閾値が設定される場合、複数のカウンタのうちのカウンタ及び複数の閾値のうちの閾値は、全ビーム-BFRに対するものであり得る。複数のカウンタのうちの他のカウンタ及び複数の閾値のうちの他の閾値は、部分ビーム-BFRのためのものであってもよい。
■設定されたカウンタの数及び設定された閾値の数は同じであってもよい。
●WTRUは、1つ以上のタイマが設定され得る。1つ以上のタイマは、以下のいずれかであってもよい。
○ビーム障害検出(BFD)タイマ、
○BFRタイマ、及び、
○一実施形態では、タイマ(例えば、BFIタイマ、BFDタイマ、又はBFRタイマ)が設定される場合、タイマは、全ビーム-BFRのためのものであり得る。複数のタイマが設定される場合、複数のタイマのうちのタイマは、全ビーム-BFRのためのものであり得る。複数のタイマのうちの他のタイマは、部分ビーム-BFRのためのものであり得る。
●WTRUは、新しい候補ビーム(new candidate beam、NCB)RSの1つ以上のセット(例えば、
【0104】
【数17】
が設定され得る。
○NCB-RSの各RSは、1つ以上のアップリンクリソース(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及び/又はSRS)に関連付けられ得る。
●WTRUは、新しい候補ビーム指示のためのアップリンクリソース(S)が設定され得る(Sは、新しい候補ビームを示すための1つ以上のアップリンクリソースである)。
●WTRUは、BFRの1つ以上の確認ランダムアクセス応答を受信するための探索空間Cが設定され得る(C
iは、BFRのランダムアクセス応答を受信するための探索空間のセットである)。
【0105】
全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作
一実施形態では、WTRUは、全てのビーム-ビーム障害回復(BFR)及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作をサポートすることができる。例えば、
図6を参照すると、WTRUは、全てのBFD-RSに障害が発生する(例えば、全てのBFD RSの測定値が閾値を下回る)場合、ビーム回復のために第1の手順(例えば、全ビーム-BFR)を処理することができる。障害が発生したBFD-RSの数が閾値よりも大きいが、設定されたBFD-RSの数よりも小さい場合、WTRUは、第2の手順(例えば、部分ビーム-BFR)を処理することができる。閾値は、事前定義された値、gNBによるRRC設定値、及び/又はWTRUによる報告値に基づくことができる。
【0106】
部分ビーム-BFR及び全ビーム-BFRのハイブリッド動作のための動作のモード
様々な実施形態では、動作のモードのうちの1つ以上が、(複数の)ビーム障害回復要求のために使用され得る。BFDカウンタの数は、動作のモードに基づいて判定され得る。以下の動作のうちの1つ以上が適用され得る。
●動作のモードは、設定されたカウンタ及び対応する閾値のセットに基づいて判定され得る。
○例えば、各カウンタタイプ(例えば、BFDカウンタ、ビーム報告カウンタ、又はプリアンブル電力ランピングカウンタ)について、WTRUが単一のカウンタ及び単一の閾値で設定される場合、WTRUは、動作のモードを動作の第1のモード(例えば、全ビーム-BFR)として判定することができる。WTRUが、複数のカウンタ(例えば、カウンタタイプごとに)及び複数の閾値で設定される場合、WTRUは、動作のモードを動作の第2のモード(例えば、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作)として判定することができる。
●動作のモードは、設定されたタイマの数に基づいて判定され得る。
○例えば、各タイマタイプ(例えば、BFIタイマ、BFDタイマ、又はBFRタイマ)について、WTRUが単一のタイマで設定される場合、WTRUは、動作のモードを動作の第1のモード(例えば、全ビーム-BFR)として判定することができる。WTRUが(例えば、各タイマタイプについて)複数のタイマで設定される場合、WTRUは、動作のモードを動作の第2のモード(例えば、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作)として判定することができる。
●動作のモードは、部分ビーム障害検出のための1つ以上の閾値(例えば、事前設定された数の障害ビーム)の設定に基づいて判定され得る。
○例えば、WTRUが(例えば、部分ビーム障害検出のための)1つ以上の閾値で設定されない場合、WTRUは、動作のモードを動作の第1のモード(例えば、全ビーム-BFR)として判定することができる。WTRUが、部分ビーム障害検出のための1つ以上の閾値で設定される場合、WTRUは、動作のモードを動作の第2のモード(例えば、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作)として判定することができる。
●動作のモードは、部分ビーム障害報告のための1つ以上の閾値(例えば、事前設定された数の障害ビーム)の設定に基づいて判定され得る。
○例えば、WTRUが(例えば、部分ビーム-BFRのビーム報告のための)1つ以上の閾値で設定されない場合、WTRUは、動作のモードを動作の第1のモード(例えば、全ビーム-BFR)として判定することができる。WTRUが部分ビーム障害報告のための1つ以上の閾値で設定される場合、WTRUは、動作のモードを動作の第2のモード(例えば、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作)として判定することができる。
●動作のモードは、以下のうちの1つ以上に基づくWTRU測定又はWTRU報告に基づいて判定することができる。
○RS品質(例えば、RSRP、信号対干渉プラス雑音比(Signal-to-interference-plus-noise Ratio、SINR)、参照信号受信品質(Reference Signal Received Quality、RSRQ)、及び/又は受信信号強度インジケータ(Received Signal Strength Indicator、RSSI)のいずれか)。
■例えば、WTRUが、閾値Xより高いRS品質を(例えば、ビーム管理及び/又はRLMのためのCSI報告を介して)報告する場合、WTRUは、動作のモードを動作の第1のモード(例えば、全ビーム-BFR)として判定することができる。WTRUが、閾値Xより低い(又はそれに等しい)RS品質を(例えば、ビーム管理及び/又はRLMのためのCSI報告を介して)報告する場合、WTRUは、動作のモードを動作の第2のモード(例えば、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作)として判定することができる。
○変調及び符号化方式(Modulation and Coding Scheme、MCS)
■例えば、WTRUが、閾値Xより高いMCSを有するPDSCH及び/又はPUSCHをスケジュールするPDCCHを受信した場合、WTRUは、動作のモードを動作の第1のモード(例えば、全ビーム-BFR)として判定することができる。WTRUが、閾値Xより低い(又はそれに等しい)MCSを有するPDSCH及び/又はPUSCHをスケジュールするPDCCHを受信した場合、WTRUは、動作のモードを動作の第2のモード(例えば、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作)として判定することができる。
○CQI
■例えば、WTRUが、閾値Xより高いCQIを(例えば、CSI報告を介して)報告する場合、WTRUは、動作のモードを動作の第1のモード(例えば、全ビーム-BFR)として判定することができる。WTRUが、閾値Xより低い(又はそれに等しい)CQIを(例えば、CSI報告を介して)報告する場合、WTRUは、動作のモードを動作の第2のモード(例えば、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作)として判定することができる。
●動作のモードは、(例えば、PDCCH、PDSCH、PUCCH、及びPUSCHのうちの1つ以上のための)マルチ送信の設定に基づいて判定され得る。
○例えば、WTRUが(例えば、PDCCH、PDSCH、PUCCH、及びPUSCHのうちの1つ以上に対して)マルチ送信で設定されない場合、WTRUは、動作のモードを動作の第1のモード(例えば、全ビーム-BFR)として判定することができる。WTRUがマルチ送信で設定される場合、WTRUは、動作のモードを動作の第2のモード(例えば、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作)として判定することができる。
●動作のモードは、WTRU能力に基づいて判定されてもよく、gNB構成は、WTRU能力の報告に基づいて判定されてもよい。
●WTRUは、ビーム障害回復のためにその好ましい動作のモードを要求することができる。例えば、WTRUが、両方の動作のモード(例えば、全ビーム-BFR、並びに部分ビーム-BFR及び全ビーム-BFRのハイブリッド動作)をサポートすることが可能であり、WTRUにおける測定が、好ましい動作のモードを示す場合、WTRUは、好ましい動作のモードをgNBに示すことができる。
○例えば、ビーム品質測定値が閾値未満(又は閾値より高い)である場合、WTRUは、動作の第1のモード(例えば、部分ビーム-BFR及び全ビーム-BFRのハイブリッド動作)を好ましい動作のモードとして示すことができる。ビーム品質測定値が閾値より高い(又は低い)場合、WTRUは、動作の第2のモード(例えば、全ビーム-BFR)を示すことができる。
【0107】
BFRモード間の相互作用
様々な実施形態では、1つ以上のBFRモードを使用する(又は設定する、又は判定する、又は選択する)ことができ、BFRモードのイベントは、別のBFRモードのための手順、動作、又はWTRU挙動をトリガすることができる。一例では、WTRUが第1のBFRモード(例えば、全ビーム-BFR)のための新しい候補ビームを送信する場合、WTRUは、第2のBFRモード(例えば、部分ビーム-BFR)のためのBFRカウンタをリセットすることができる。別の例では、WTRUが、第1のBFRモードについてPHYレイヤから上位レイヤにビーム障害インシデントを送信した場合、WTRUは、第2のBFRモードについてBFR手順を保持することができる。以下の動作のうちの1つ以上が適用され得る。
●デフォルトBFRモードが使用され、設定され、かつ/又は選択され得る。デフォルトBFRモードに対してイベントが発生した場合、WTRUは、BFRモードの残りに対してBFR手順を保留又は一時停止する(例えば、上位レイヤへのビーム障害インシデントの送信を停止する)ことができる。
○イベントは、以下のうちの1つ以上を含み得る。
■ビーム障害インシデントは、PHYレイヤから上位レイヤに示される、
■ビーム障害検出カウンタ(例えば、beamFailureInstnceMaxCount)が最大数に達する、
■1つ以上の新しい候補ビームが上位レイヤに送信されている、及び
■WTRUは、以下でBFR探索空間と呼ばれ得る、BFRのための専用探索空間(例えば、recoverySearchSpaceIdを有する探索空間)においてDCIを受信した。
○BFRモード又はBFR手順の休止(又は遅延)は、以下のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
■q0,jにおける(複数の)ビーム参照信号の監視を停止する、
■PHYレイヤから上位レイヤへのビーム障害インシデントの送信を停止する、及び/又は
■gNBへの(複数の)新しい候補ビームの送信を停止する。
●WTRUがデフォルトBFRモードのためのBFR探索空間内でDCIを受信した場合、WTRUは、BFRモードの残りのために(複数の)BFR手順を再開することができる。
【0108】
部分ビーム-BFR及び全ビーム-BFRのハイブリッド動作
一実施形態では、WTRUは、部分ビーム-BFR及び全ビーム-BFRのハイブリッド動作をサポートすることができる。
図7を参照すると、部分ビーム-BFR及び全ビーム-BFRのハイブリッド動作のための独立BFRカウンタを用いたビーム障害検出が提供される。ハイブリッド動作は、以下の動作/特徴のうちの1つ以上に基づき得るか、又はそれらを含み得る。
●ビーム障害検出のためのBFD-RSの数。
○WTRUは、(例えば、RRC及び/又はMAC CEを介して)部分ビーム-BFRのビーム障害検出のための1つ以上の数のBFD-RSが設定され得る。ビーム障害検出のためのBFD-RSの設定された数に基づいて、WTRUは、部分ビーム-BFRのビーム障害を判定(例えば、検出)することができる。
■例えば、(例えば、BFD-RSのビーム品質を測定することによって)障害が発生したBFD-RSの数が、ビーム障害検出のためのRSの数よりも大きい場合、WTRUは、部分ビーム-BFR手順を処理することができる。障害が発生したBFD-RSの数が設定されたBFD-RSの数に等しい場合、WTRUは、全ビーム-BFR手順を処理することができる。
●1つ以上のカウンタ、並びに/又は部分ビーム-BFR及び全ビーム-BFRに対する1つ以上のカウンタの1つ以上の閾値。
○カウンタ及び最大数は、以下のうちの1つ以上であり得る。
■BFDカウンタ及びBFDカウンタの閾値。
●WTRUは、第1のカウンタ及び第1の閾値が設定され得る。WTRUが全ビーム-BFRを検出した場合(例えば、全ての設定されたBFD-RSに障害が発生した場合)、WTRUは、第1のカウンタを増加させることができる。第1のカウンタが第1の閾値以上である場合、WTRUは、1つ以上のNCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを判定することができる。
●WTRUは、第2のカウンタ及び第2の閾値が設定され得る。WTRUが部分ビーム-BFRを検出した場合(例えば、障害が発生したBFD-RSの数が検出のための閾値より大きい場合)、WTRUは、第2のカウンタを増加させることができる。第2のカウンタが第2の閾値以上である場合、WTRUは、1つ以上のNCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを判定することができる。
■ビーム報告カウンタ及びビーム報告カウンタの閾値。
●WTRUは、第1のカウンタ及び第1の閾値が設定され得る。WTRUが全ビーム-BFRを検出し(例えば、全ての設定されたBFD-RSに障害が発生し)、1つ以上のNCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを判定した場合、WTRUは、関連するアップリンクリソースを介して1つ以上の最良のビームを報告し、第1のカウンタを増加させることができる。第1のカウンタが第1の閾値以上である場合、WTRUは、コンテンションベースのRACH手順を開始することができる。
●WTRUは、第2のカウンタ及び第2の閾値が設定され得る。WTRUが部分ビーム-BFRを検出し(例えば、障害が発生したBFD-RSの数が検出のための閾値よりも大きく)、1つ以上のNCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを判定する場合、WTRUは、関連するアップリンクリソースを介して1つ以上の最良のビームを報告し、第2のカウンタを増加させることができる。第2のカウンタが第2の閾値以上である場合、WTRUは、コンテンションベースのRACH手順を開始することができる。
■プリアンブル電力ランピングカウンタ及びプリアンブル電力ランピングカウンタの閾値。
●WTRUは、第1のカウンタ及び第1の閾値が設定され得る。WTRUが全ビーム-BFRを検出し(例えば、全ての設定されたBFD-RSに障害が発生し)、1つ以上のNCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを判定し、1つ以上の最良のビームを報告する場合、WTRUは、gNBから(例えば、BFR CORESETを介してPDCCHを受信することによって)確認を受信することができる。WTRUが確認を検出しない場合、WTRUは、増加したアップリンク送信電力を有する1つ以上の最良のビームを報告し、第1のカウンタを増加させることができる。第1のカウンタが第1の閾値以上である場合、WTRUは、以前の報告によって同じ電力を有する1つ以上の又はより最良のビームを報告することができる。
●WTRUは、第2のカウンタ及び第2の閾値が設定され得る。WTRUが部分ビーム-BFRを検出し(例えば、障害が発生したBFD-RSの数が検出のための閾値より大きく)、1つ以上のNCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを判定し、1つ以上の最良のビームを報告する場合、WTRUは、gNBから(例えば、BFR CORESETを介してPDCCHを受信することによって)確認を受信することができる。WTRUが確認を検出しない場合、WTRUは、増加したアップリンク送信電力を有する1つ以上の最良のビームを報告し、第2のカウンタを増加させることができる。第2のカウンタが第2の閾値以上である場合、WTRUは、以前の報告によって同じ電力を有する1つ以上の又はより最良のビームを報告することができる。
■1つ以上のカウンタの初期値はゼロに設定され得る。
●部分ビーム-BFR及び全ビーム-BFRのための独立したタイマ
○タイマは、以下のうちの1つ以上であってもよい。
■BFDタイマ
●WTRUは、第1のBFDカウンタ、第1のBFD閾値、及び第1のタイマが設定され得る。WTRUが全ビーム-BFRを検出した場合(例えば、全ての設定されたBFD-RSに障害が発生した場合)、WTRUは、第1のカウンタを増加させ、第1のタイマを開始することができる。第1のカウンタが第1のタイマの満了前に第1の閾値以上である場合、WTRUは、1つ以上のNCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを判定し、1つ以上の最良のビームをgNBに報告することができる。第1のタイマが満了すると、WTRUは、第1のカウンタをリセットする(例えば、ゼロに設定する)ことができる。
●WTRUは、第2のBFDカウンタ、第2のBFD閾値、及び第2のタイマが設定され得る。WTRUが部分ビーム-BFRを検出した場合(例えば、障害が発生したBFD-RSの数が検出のための閾値よりも大きい場合)、WTRUは、第2のカウンタを増加させ、第2のタイマを開始することができる。第2のカウンタが第2のタイマの満了前に第2の閾値以上である場合、WTRUは、1つ以上のNCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを判定し、1つ以上の最良のビームをgNBに報告することができる。第2のタイマが満了すると、WTRUは、第1のカウンタをリセットする(例えば、0に設定する)ことができる。
●1つ以上のBFDタイマは、WTRUが時間ウィンドウ内で1つ以上の新しい候補ビームの選択に成功しなかった場合に満了することができる。
●1つ以上のタイマは、WTRUが、BFRのために設定されているrecoverySearchSpaceId内のC-RNTI又はMCS-C-RNTIを有するDCIを受信した場合、リセットされた状態になり得る。言い換えれば、WTRUは、recoverySearchSpaceIdにおいてC-RNTI又はMCS-C-RNTIを有するDCIを受信しない場合、1つ以上のタイマをリセットしなくてもよい。
■BFRタイマ
●WTRUは、第1のタイマが設定され得る。WTRUが、1つ以上の最良のビームの選択を開始し、全ビーム-BFRを検出したこと(例えば、全ての設定されたBFD-RSに障害が発生したこと)に基づいて1つ以上の最良のビームをgNB(例えば、ランダムアクセス手順)に報告するとき、WTRUは、第1のタイマを開始することができる。ビーム報告が正常に完了した場合(例えば、gNBから確認PDCCHを受信することによって)、WTRUは、第1のタイマを停止することができる。第1のタイマが満了した場合、コンテンションベースのRACHプロシージャが開始され得る。
●WTRUは、第2のタイマが設定され得る。WTRUが、1つ以上の最良のビームの選択を開始し、部分ビーム-BFRの検出(例えば、障害が発生したBFD-RSの数が検出のための閾値よりも大きいこと)に基づいて1つ以上の最良のビームをgNB(例えば、ランダムアクセス手順)に報告すると、WTRUは、第2のタイマを開始することができる。(例えば、gNBから確認PDCCHを受信することによって)ビーム報告が正常に完了した場合、WTRUは、第2のタイマを停止することができる。第2のタイマが満了したとき、コンテンションベースのRACHプロシージャが開始され得る。
●ビーム報告のためのNCB-RSに基づくビームの数
○WTRUは、NCB-RSに基づくビーム報告のためのビーム/RSの数を示す1つ以上の値が設定され得る。ビーム報告のための設定された(ビーム/RSの数を示す)1つ以上の値に基づいて、WTRUは、NCB-RSに基づいて1つ以上のビーム/RSを判定及び/又は選択することができる。一例では、ビームの数は、新しいビームのためにgNBに判定及び/又は報告され得る。全てのビームBFRは、1つ以上のビームを判定し、gNBに報告することができる。例えば、WTRUは、BFR手順を使用し、gNB指示に基づいて複数のビームを判定及び/又は報告することができる。
■WTRUは、第1の数が設定され得る(又は設定なし)。WTRUは、全ビーム-BFRのビーム報告のためのNCB-RSに基づいて、第1の数(又は設定がない場合は1つ)のRSを判定(例えば、選択)することができる。
●RSの第1の数(又は設定がない場合は1つ)に基づいて、WTRUは、ビーム報告のためのアップリンクリソースの第1の数(又は設定がない場合は1つ)を判定することができる。
■WTRUは、第2の数が設定され得る。WTRUは、部分ビーム-BFRのビーム報告のためのNCB-RSに基づいて、第2の数のRSを判定(例えば、選択)することができる。
●RSの第2の数に基づいて、WTRUは、ビーム報告のためのアップリンクリソースの第2の数を判定することができる。
○WTRUは、NCB-RSに基づくビーム報告のためのビーム/RSの数を示す1つ以上の値が事前定義され得る。ビーム報告のための事前定義された(又は事前設定された)(ビーム/RSの数を示す)1つ以上の値に基づいて、WTRUは、NCB-RSに基づいて1つ以上のビーム/RSを判定及び/又は選択することができる。
■WTRUは、全ビーム-BFRのビーム報告のためのNCB-RSに基づいて、第1の所定の数(例えば、1つ)のRSを判定(例えば、選択)することができる。
●RSの第1の数(例えば、1つ)に基づいて、WTRUは、ビーム報告のためのアップリンクリソースの第1の数(例えば、1つ)を判定することができる。
■WTRUは、部分ビーム-BFRのビーム報告のためのNCB-RSに基づいて、RSの第2の数(例えば、2つ)を判定(例えば、選択)することができる。
●RSの第2の数(例えば、2つ)に基づいて、WTRUは、ビーム報告のためのアップリンクリソースの第2の数(例えば、2つ)を判定することができる。
●ビーム報告のための独立したアップリンクリソースセット
○WTRUは、BFRタイプ(例えば、部分ビーム-BFR又は全ビーム-BFR)に基づいてビーム報告のための1つ以上のアップリンクリソースセットを判定することができる。
■例えば、WTRUは、第1のリソースセット及び第2のリソースセットが設定され得る。WTRUが全ビーム-BFRを検出し、NCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを選択する場合、WTRUは、第1のリソースセットの関連付けられたアップリンクリソースにおいてアップリンク信号(例えば、PRACH、MAC CE、PUCCH、及び/又はPUSCH)を送信することによって、1つ以上のビームを報告することができる。WTRUが部分ビーム-BFRを検出し、NCB-RSに基づいて1つ以上の最良のビームを選択する場合、WTRUは、第2のリソースセットの関連付けられたアップリンクリソースにおいてアップリンク信号(例えば、PRACH、MAC CE、PUCCH、及び/又はPUSCH)を送信することによって、1つ以上のビームを報告することができる。
■第1のリソースセット及び第2のリソースセットは異なってもよく、以下のうちの1つ以上に基づいて判定され得る。
●異なる周波数範囲におけるアップリンクリソース
○例えば、第1のリソースセットは、第1の周波数範囲(例えば、FR1及び/又はFR2)における1つ以上のアップリンクリソースであり得、第2のリソースセットは、(例えば、52.6GHzを上回る)第2の周波数範囲における1つ以上のアップリンクリソースであり得る。
●異なる周期性を有するアップリンクリソース
○例えば、第1のリソースセットは、第1の周期性(例えば、10ms)を有する1つ以上のアップリンクリソースであり得、第2のリソースセットは、第2の周期性(例えば、50ms)を有する1つ以上のアップリンクリソースであり得る。
●異なる数の関連付けられたビームを有するアップリンクリソース
○例えば、第1のリソースセットのアップリンクリソースは、NCB-RSのRS/ビームの第1の数(例えば、1つ)に関連付けられ得る。第2のリソースセットのアップリンクリソースは、NCB-RSのRS/ビームの第2の数(例えば、3)に関連付けられ得る。
●異なる帯域タイプを有するアップリンクリソース
○例えば、第1のリソースセットは、第1の帯域タイプ(例えば、認可帯域)における1つ以上のアップリンクリソースであり得、第2のリソースセットは、第2の帯域タイプ(例えば、未認可帯域)における1つ以上のアップリンクリソースであり得る。
●異なるRACHタイプを有するPRACHリソース
○例えば、第1のリソースセットは、第1のRACHタイプ(例えば、(例えば、4つのステップを有する)通常のRACH)を有する1つ以上のPRACHリソースであり得、第2のリソースセットは、第2のRACHタイプ(例えば、2つのステップのRACH)を有する1つ以上のPRACHリソースであり得る。
●異なる電力ランピング手順/ステップを有するPRACHリソース
○例えば、第1のリソースセットは、第1の電力ランピングプロシージャ/ステップを有する1つ以上のPRACHリソースであり得、第2のリソースセットは、第2のプロシージャ/ステップを有する1つ以上のPRACHリソースであり得る。
●ビーム報告のための独立したアップリンクリソース送信タイプ
○WTRUは、BFRタイプ(例えば、部分ビーム-BFR又は全ビーム-BFR)に基づいて、ビーム報告のための1つ以上のアップリンクリソース送信タイプを判定することができる。
■例えば、WTRUは、第1の送信タイプ(例えば、単一のリソース送信)に関連付けられた第1のリソースセット、及び第2の送信タイプ(例えば、複数のリソースの同時送信又は複数のリソースの順次送信)に関連付けられた第2のリソースセットが設定され得る。WTRUが、全ビーム-BFRに基づいて第1のリソースセットを介して1つ以上の最良のビームを報告する場合、WTRUは、第1の送信タイプでアップリンク信号を送信することができる。WTRUが、部分ビーム-BFRに基づいて第2のリソースセットを介して1つ以上の最良のビームを報告する場合、WTRUは、第1の送信タイプでアップリンク信号を送信することができる。
■送信タイプは、以下のうちの1つ以上に基づいて判定され得る。
●以下のうちの1つ以上に基づく単一のリソース送信:
○WTRUは、WTRUが確認を受信するか、又は関連付けられたBFRタイマが満了するまで、設定された周期性及びオフセットによりアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を送信することができる。
○WTRUは、WTRUが確認を受信するか、又は関連付けられたBFRカウンタが閾値より大きくなるまで、設定された周期性及びオフセットによりアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を送信することができる。
●以下のうちの1つ以上に基づく複数のリソースの同時送信:
○WTRUは、WTRUが確認を受信するか、又は関連付けられたBFRタイマが満了するまで、設定された周期性及びオフセットにより1つ以上のアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を同時に送信することができる。
○WTRUは、WTRUが確認を受信するまで、又は関連付けられたBFRカウンタが閾値より大きくなるまで、設定された周期性及びオフセットにより1つ以上のアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を同時に送信することができる。
●以下のうちの1つ以上に基づく複数のリソースの順次送信:
○タイマ及び/又はカウンタを用いた順次送信。
図8を参照すると、タイマ及び/又はカウンタを用いた複数のアップリンクリソースの順次送信の一例が提供される。
■WTRUは、WTRUが確認を受信するか、又は関連付けられたBFRタイマが満了するまで、設定された周期性及びオフセットを用いて1つ以上のアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を順次送信することができる。
■WTRUは、WTRUが確認を受信するまで、又は関連付けられたBFRカウンタが閾値より大きくなるまで、設定された周期性及びオフセットを用いて1つ以上のアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を順次送信することができる。
○複数のタイマ及び/又は複数のカウンタによる順次送信。
図9を参照すると、複数のタイマ及び/又は複数のカウンタを用いた複数のアップリンクリソースの順次送信の一例が提供される。
■WTRUは、WTRUが確認を受信するか、又は第1のタイマが満了するまで、第1の周期性及び第1のオフセットを用いて第1のアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を送信することができる。第1のタイマが満了した場合、WTRUは、WTRUが確認を受信するか、又は第2のタイマが満了するまで、設定された第2の周期性及び第2のオフセットを用いて第2のアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を送信することができる。
■WTRUは、WTRUが確認を受信するまで、又は第1のカウンタが第1の閾値より大きくなるまで、第1の周期性及び第1のオフセットを用いて第1のアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を送信することができる。第1のものが閾値より大きい場合、WTRUは、WTRUが確認を受信するまで、又は第2のカウンタが閾値より大きくなるまで、第2の周期性及び第2のオフセットを用いて第2のアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を送信することができる。
●独立タイプの確認リソース
○WTRUは、BFRタイプ(例えば、部分ビーム-BFR又は全ビーム-BFR)に基づいて確認リソース(例えば、CORESET及び/又は探索空間)のタイプを判定することができる。
■例えば、WTRUは、確認リソースの第1のセット及び確認リソースの第2のセットが設定され得る。WTRUが、全ビーム-BFRに基づいて1つ以上のビームを報告する場合、WTRUは、確認リソースの第1のセットの、1つ以上のビームに関連付けられた確認リソースに基づいて、確認メッセージ(例えば、PDCCH)を受信することができる。WTRUが部分ビーム-BFRに基づいて1つ以上のビームを報告する場合、WTRUは、1つ以上のビームに関連付けられた確認リソース、確認リソースの第2のセットに基づいて確認メッセージ(例えば、PDCCH)を受信することができる。
■確認リソースの第1のセット及び確認リソースの第2のセットは、異なる数のアップリンクリソース(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CE)に関連付けられ得る。例えば、確認リソースの第1のセットは、第1の数のアップリンクリソース(例えば、全ての設定されたアップリンクリソース)に関連付けられ得る。確認リソースの第2のセットは、第2の数のアップリンクリソース(例えば、設定されたアップリンクリソースのうちの3つのリソース)に関連付けられ得る。
●新しい候補ビーム参照信号(new candidate beam-reference signal、NCB-RS)の独立タイプ
○WTRUは、BFRタイプ(例えば、部分ビーム-BFR又は全ビーム-BFR)に基づいて、NCB-RSのタイプを判定することができる。
■例えば、WTRUは、NCB-RSの第1のセット及びNCB-RSの第2のセットが設定され得る。WTRUが全てのビーム障害を検出した場合、WTRUは、NCB-RSの第1のセットに基づいて1つ以上の最良のビームを判定することができる。WTRUが部分的なビーム障害を検出した場合、WTRUは、NCB-RSの第2のセットに基づいて1つ以上の最良のビームを判定することができる。
■NCB-RSの第1のセット及びNCB-RSの第2のセットは、以下の異なるタイプを含むことができる。
●周期性
○例えば、NCB-RSの第1のセットは、第1の周期性(例えば、10ms)が設定され得、NCB-RSの第2のセットは、第2の周期性(例えば、50ms)が設定され得る。
●送信タイプ
○例えば、NCB-RSの第1のセットは、第1の送信タイプ(例えば、周期的)が設定され得、NCB-RSの第2のセットは、第2の送信タイプ(例えば、半静的又は非周期的)が設定され得る。
●RS密度
○例えば、NCB-RSの第1のセットは、第1のRS密度(例えば、PRBごとに1つのRE、又はPRBごとに3つのRE)が設定され得、NCB-RSの第2のセットは、第2のRS密度(例えば、PRBごとに1/2のRE、又はPRBごとに1つのRE)が設定され得る。
【0109】
-ビーム管理及び全ビームBFRのハイブリッド動作
一実施形態では、1つ以上のビーム障害回復(BFR)モードが同じセルのために使用され得、各BFRモードは、以下のうちの1つ以上を含み(又はそれとともに構成され)得る。
●BFRモードi(例えば、q0,i)のためのビーム障害検出参照信号、
○q0,iはq0,j(i≠j)のサブセットであってもよい、
●BFRモードi(例えば、q1,i)のための候補ビーム参照信号リスト、
○q1,iはq1,j(i≠j)のサブセットであってもよい、
●BFRモードi(例えば、Qout,LR,i)のためのビームのOut-of-Syncを判定するためのRSRP閾値、
●BFRモードi(例えば、Qin,LR,i)のためのビームのIn-Syncを判定するためのRSRP閾値、
●ビーム障害回復専用の探索空間(及び/又はCORESET)、
●BFRカウンタ、及び/又は
●BFRタイマ。
【0110】
様々な実施形態では、WTRU及び/又はgNBは、1つ以上のBFRモードを使用することができる。1つ以上のBFRモードは、設定されるときに独立して実行され得る。例えば、WTRUは、第1のBFRモード及び第2のBFRモードが設定され得る。WTRUは、第1のBFRモード及び第2のBFRモードのためのBFR手順を独立して実行することができる。BFR手順は、以下の動作又は特徴のうちの1つ以上を含み得る。
●Qout,LR,i及び/又はQin,LR,iを有するビーム参照信号品質測定(例えば、L1-RSRP又はL1-SINR)。
●q0,iに基づくビーム障害検出
●q1,i内の新しい候補ビームの選択又は判定。
●判定又は選択された新しい(複数の)候補ビームqnew,iのgNBへの指示
○選択又は判定された新しい候補ビームの数は、BFRモードに基づいて判定され得る。例えば、単一の新しい候補ビームが第1のBFRモードに対して示されてもよく、2つ以上の新しい候補ビームが第2のBFRモードに対して示されてもよい。
○新しい候補ビーム指示のためのアップリンクチャネル又は信号は、BFRモードに基づいて判定され得る。
■一例では、コンテンションフリーのPRACHは、第1のBFRモードのための新しい候補ビーム指示のために使用され得、コンテンションベースのPRACHは、第2のBFRモードのための新しい候補ビーム指示のために使用され得る。
■別の例では、第1のBFRモードのための新しい候補ビーム指示のためにPRACHが使用され得、第2のBFRモードのための新しい候補ビーム指示のためにPUCCHが使用され得る。
●gNBからの新しい候補ビームの確認を監視する。
○新しい候補ビームの確認は、BFRモードに基づいて異なるダウンリンクチャネル又は信号においてUEによって監視又は受信され得る。例えば、確認は、第1のBFRモードのための専用PDCCH探索空間内で監視及び/又は受信され得、確認は、第2のBFRモードのためのMAC-CE(又はPDSCH)内で監視及び/又は受信され得る。
【0111】
あるいは、1つ以上のBFRモードが使用(又は設定、又は判定、又は選択)されてもよく、BFRモードのイベントが、別のBFRモードのための手順、動作、又はWTRU挙動をトリガしてもよい。一例では、WTRUが第1のBFRモード(例えば、全ビーム-BFR)のための新しい候補ビームを送信する場合、WTRUは、第2のBFRモード(例えば、部分ビーム-BFR)のためのBFRカウンタをリセットすることができる。別の例では、WTRUが、第1のBFRモードについてPHYレイヤから上位レイヤにビーム障害インシデントを送信した場合、WTRUは、第2のBFRモードについてBFR手順を保持することができる。以下の動作のうちの1つ以上が適用され得る。
●デフォルトのBFRモードが使用され、設定され、又は選択され得る。デフォルトBFRモードに対してイベントが発生した場合、WTRUは、BFRモードの残りに対してBFR手順を保留又は一時停止する(例えば、上位レイヤへのビーム障害インシデントの送信を停止する)ことができる。
○イベントは、以下のうちの1つ以上を含み得る。
■ビーム障害インシデントは、PHYレイヤから上位レイヤに示される、
■ビーム障害検出カウンタ(例えば、beamFailureInstnceMaxCount)が最大数に達する、
■1つ以上の新しい候補ビームが上位レイヤに送信されている、及び/又は
■WTRUは、以下でBFR探索空間と呼ばれ得る、ビーム障害回復のための専用探索空間(例えば、recoverySearchSpaceIdを有する探索空間)内でDCIを受信した。
○BFRモード又はBFR手順の休止(又は遅延)は、以下のうちの少なくとも1つを含んでもよい、
■q0,jにおけるビーム参照信号の監視を停止する、
■PHYレイヤから上位レイヤへのビーム障害インシデントの送信を停止する、及び/又は
■新しい(複数の)候補ビームのgNBへの送信を停止する。
●WTRUがデフォルトBFRモードのためのBFR探索空間内でDCIを受信した場合、WTRUは、BFRモードの残りのために(複数の)BFR手順を再開することができる。
【0112】
様々な実施形態では、1つ以上のアップリンクチャネル又は信号が、ビーム障害インシデント指示又は新しい候補ビーム指示のために使用され得、BFRモードのためのアップリンクチャネル又は信号は、以下のうちの1つ以上に基づいて判定され得る。アップリンクチャネル又は信号は、MAC-CE、RRC、PRACH(例えば、RACHmsg 1、msg 3、msg A)、PUSCH、PUCCH、PUSCH DM-RS、SR、SRS、及びSR様信号のうちのいずれかを含み得る。一例では、SR様信号は、周期的にリザーブされ得るアップリンクチャネルであり得、WTRUは、必要とされるときにアップリンク送信のためにそのチャネルを使用することができる(例えば、オンオフキーイング)。
●高位層の構成。例えば、各BFRモードは、ビーム障害又は新しい候補ビームの指示のためのアップリンクチャネル又は信号が設定され得る。
●BFRモードのアイデンティティ。各BFRモードは、アイデンティティに関連付けられてもよく、アイデンティティは、アップリンクチャネル又は信号を判定するために使用されてもよい。
●q0,iにおけるビーム参照信号の数。例えば、BFRモードのために設定されたq0,iにおけるビーム参照信号の数が閾値未満である場合、第1のアップリンクチャネル又は信号が使用され得、そうでない場合、第2のアップリンクチャネル又は信号が使用され得る。
●q0,iにおけるビーム参照信号がフルセットであるか、又はサブセットであるか。例えば、第1のBFRモードは、フルビーム参照信号を有するq0,iを有することができ、第2のBFRモードは、q0,iのサブセットであるq0,jを有することができる。第1のアップリンクチャネル又は信号は、第1のBFRモードのために使用されてもよく、第2のアップリンクチャネル又は信号は、第2のBFRモードのために使用されてもよい。
●報告される新しい候補ビームの数。例えば、WTRUは、BFRモードについて報告するための新しい候補ビームの数が設定され得る。報告すべき新しい候補ビームの数が閾値未満である場合、第1のアップリンクチャネル又は信号が使用され得、そうでない場合、第2のアップリンクチャネル又は信号が使用され得る。
【0113】
一実施形態では、WTRUは、BFR構成に基づいて1つ以上のトリガ条件が満たされたとき、1つ以上の手順、動作、及び/又はWTRU挙動を実行するようにトリガされ得る。1つ以上のトリガ条件は、以下のいずれかを含み得る。
●q0,i内のビーム参照信号のサブセットに障害が発生している(例えば、ビーム参照信号の測定値が閾値を下回る)。サブセットは、以下のうちの1つ以上に基づいて判定され得る。
○上位層信号伝達(例えば、RRC、MAC-CE)を介して(事前)設定される。
○CORESETプールインデックスに基づいて暗黙的に判定される。
■例えば、CORESETpoolIndex=0を有するCORESETに関連付けられたビーム参照信号に障害が発生したとき。
○q0,i内の最初のN個のビーム参照信号に障害が発生する(Nは、事前定義又は事前設定された数であってもよい)。
○特定のCORESET-idに関連付けられたビーム参照信号に障害が発生している(例えば、CORESET-id=0に関連付けられたビーム参照信号)。
●q0,iにおいて障害が発生したビームの数が閾値より大きい。例えば、WTRUは、q0,iにおけるビーム参照信号のビーム品質を測定することができ、障害が発生したビームの数は、閾値より大きい。
○閾値は、事前定義された数であるか、又は上位層信号伝達による設定値であり得る。
●少なくとも1つの新しい候補ビームが、q1,iにおいて見出され、選択され、又は判定される。例えば、WTRUは、q1,i内のビーム参照信号を測定することができ、q1,i内のビーム参照信号のうちの少なくとも1つが、事前定義された条件を満たす(例えば、その測定値が閾値より高い可能性がある)。
○ビーム測定値の閾値はQin,LR,iであってもよい。
●タイマが満了した。例えば、タイマは、本明細書で説明する1つ以上のトリガ条件が満たされたときにリセットされ得る。
○タイマ値は、(事前に)構成されるか、又は事前定義され得る。
【0114】
様々な実施形態では、本明細書で説明される1つ以上の条件によってトリガされ得る1つ以上のWTRU挙動は、以下のうちのいずれかを含み得る。
●WTRUは、ビーム障害に関する情報を報告することができる。
○例えば、WTRUは、1)障害が発生したビーム情報(例えば、q0,iにおけるビーム参照信号のサブセット)、2)ビーム障害インシデント、3)新しい候補ビーム情報、及び4)q0,iにおけるビーム参照信号のサブセット又は全ての測定結果のうちのいずれかを報告することができる。
■測定結果は、L1-RSRP、L1-SINR、又はCQIであってもよい。
■WTRU報告のためのアップリンクチャネル又は信号は、MAC-CE若しくはRRC、PUCCH、PRACH、スケジューリング要求(scheduling request、SR)様アップリンクリソース、SRS、PUSCH、及び/又はPUSCH DM-RSのうちの少なくとも1つであり得る。
○アップリンクチャネル又は信号は、WTRU報告タイプに基づいて判定することができる。例えば、MAC-CEは第1のUE報告タイプのために使用され得、PRACHは第2のUE報告タイプのために使用され得、PUCCHは第3のUE報告タイプのために使用され得、以下同様である。WTRU報告タイプは、以下のパラメータのうちの1つ以上を含むことができ、各UE報告タイプは、パラメータの異なるセットを含むことができる。
■q0,iにおける障害ビーム情報
■ビーム障害インシデント(例えば、ビーム障害が検出される)
●ビーム障害インシデントは、q0,iにおいて障害が発生したビームの数が閾値よりも大きいときに示され得、閾値は、CORESET、BWP、又はセルの設定に基づいて(事前に)設定又は判定され得る
■q1,i内の新しい候補ビーム情報
■1つ以上のビーム障害が検出されるビームグループ情報
■q0,iにおけるビーム参照信号の全て又はサブセットの測定結果
○WTRU報告のためのアップリンクチャネル又は信号は、障害が発生したビームの数に基づいて判定することができる。例えば、q0,iにおいて全てのビームに障害が発生した場合、PRACH又はSR様アップリンクリソースが使用され得る。ビームのサブセットがq0,iにおいて障害が発生した場合、MAC-CE、PUSCH、又はPUCCHが使用され得る。
●WTRUは、周期的CSI-RS及び/又はSSBを用いてビームペアリング手順を開始することができる。
●WTRUは、無線リンク障害(radio link failure、RLF)を宣言し、RLF手順の実行を開始することができる。
●WTRUは、コンテンションベースのランダムアクセス手順を開始することができる。
●WTRUは、WTRUが別のBWPで動作する場合、デフォルトのBWP(又は初期のBWP)にフォールバックすることができる。
○フォールバックは、WTRUがq0,iにおいてビームの全て又はサブセットのビーム障害を検出し、q1,iにおいて判定又は選択された新しい候補ビームが存在しない場合に発生し得る。
○フォールバックは、WTRUがq0,iにおいてビームの全て若しくはサブセットのビーム障害を検出した後、かつ/又はq1,iにおいて新しい候補ビームが判定若しくは選択されなかった後に、タイマが満了した場合に発生し得る。
●WTRUは、別のセル(例えば、現在サービングセルではないセル)又は送信/受信ポイント(transmission/reception point、TRP)(例えば、現在サービングTRPではないTRP)の探索を開始することができる。
●WTRUは、WTRUの報告を送信するためのスケジューリング要求を送信することができ、WTRUの報告は、MAC-CE又はPUSCHにおいて搬送することができる。
【0115】
-(複数の)BFRケースに基づくPRACHリソースの選択
様々な実施形態では、TRPは、CORESETプール、CORESETプールID、探索空間プール、探索空間プールID、TRP ID、及び/又は上位レイヤインデックスと交換可能に使用され得る。
【0116】
様々な実施形態では、以下の設定のうちの1つ以上がBFRのために使用され得る。
●WTRUは、ビーム障害検出(BFD:beam failure detection)RS(例えば、
【0117】
【数18】
のうちの1つ以上が設定され得る。
○1つ以上のBFD-RSに基づいて、WTRUは、1つ以上のBFD-RSのアンカービーム及び1つ以上のBFD-RSのセカンダリビームが設定され得る。
■例えば、WTRUは、gNBからアンカービームの指示を受信することができる。
■例えば、アンカービームは、CORESET 0のためのビームであってもよい。
■例えば、1つ以上のBFD-RSのアンカービーム以外のビームは、セカンダリビームであり得る。
●WTRUは、1つ以上のカウンタ、及び1つ以上のカウンタの1つ以上の最大数が設定され得る。カウンタは、以下のうちの1つ以上であってもよい。
○BFDカウンタ及びBFDカウンタの閾値。
○ビーム報告カウンタ及びビーム報告カウンタの閾値。
○プリアンブル電力ランピングカウンタ及びプリアンブル電力ランピングカウンタの閾値。
●WTRUは、1つ以上のタイマが設定され得る。1つ以上のタイマは、BFDタイマ及び/又はBFRタイマのうちの1つ以上を含み得る。
●WTRUは、新しい候補ビーム(NCB)RSの1つ以上のセット(例えば、
【0118】
【数19】
が設定され得る。
○NCB-RSの各RSは、1つ以上のアップリンクリソース(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及び/又はSRS)に関連付けられ得る。
●WTRUは、新しい候補ビーム指示のためのアップリンクリソース(S)が設定され得、Sは、新しい候補ビームを示すための1つ以上のアップリンクリソースである。
●WTRUは、BFRの1つ以上の確認ランダムアクセス応答を受信するための探索空間(C)が設定され得、C
iは、BFRに対するランダムアクセス応答を受信するための探索空間のセットである。
【0119】
一実施形態では、WTRUは、以下の動作のうちの1つ以上に基づいて、ビーム報告のための(例えば、NCB-RSからの)2つ以上の最良のビームを判定することができる。
【0120】
一例では、異なるTRPに属し得る2つ以上の同時ビームを動作させ、かつ受信するWTRUは、アンカービーム、例えば最も強い又は最良の品質のもの、及びセカンダリビームを有することができ、異なるTRPから送信される別個のビームを用いたBFR動作を可能にすると考えられるBFRに関連する特定のPRACHリソースが設定され得る。
【0121】
別の例では、WTRUは、アンカービームのためのBFRのための一意のPRACHリソース、セカンダリビーム/TRPのための異なるPRACHリソース、及びビームグループのための異なるPRACHリソースが設定されてもよく、これは、ビーム若しくはビームのグループに障害が発生したこと、又は更に全てのビームに障害が発生したことを意味し、したがって、ビームの回復は、1つのビーム又は複数のビームを意味し得る。
【0122】
WTRUがビームを測定しているとき、WTRUはまた、ビームごとの閾値Qin、QoutのRLFペアに対するRSRPレベルを通して、各ビーム上の仮想PDCCH BLERを推定している可能性がある。場合によっては、アンカービームの障害が発生するか、又はセカンダリビームの障害が発生するか、又はビームのグループの障害が発生するか、又は完全なビームの障害が発生する場合があり、これは総RLFを意味する。
【0123】
様々な実施形態では、PRACHリソースは、特定の時間ドメインロケーションに関して、特定のリソースの特定周波数ドメインに関して、かつ/又はPRACHプリアンブルタイプ(又はPRACHプリアンブル長)に関して、特定のプリアンブルとして定義され得る。PRACHリソースは、部分BFR(例えば、部分ビームBFR)又は完全BFR(例えば、全ビームBFR)として、BFRの異なる組み合わせに対してマッピングされ得る。
【0124】
表1は、アンカービーム及び1つ以上のセカンダリビームの測定/障害状態に基づくPRACHリソース判定の一例を示す。
【0125】
【0126】
一実施形態では、WTRUは、異なるBFRケースに基づいてPRACHリソースのマッピングを判定することができる。複数のビームが使用中であるか、又は候補であるとき、複数の可能な結果が想定され得る。
【0127】
例えば、構成されたPRACHリソースは、アンカービーム障害のためにリザーブされ得るが、異なるTRP由来のセカンダリビームは依然として動作可能であり得る。アンカーセルのQout閾値に基づいて、この種の障害が部分的なRLFとして発生した場合、WTRUは、アンカービームのみを別のビームに置き換えることを可能にすると考えられるこの特定のリザーブされたPRACHリソースを使用することができ、その一方で、依然として他のビームを良好な状態で受信する。この状況において、UEは、アンカーセルのためにリザーブされたPRACHリソースを使用するが、セカンダリビームは依然として良好な品質であり、その特定のセル上のアンカービームのための最良のビームの置換を示す。これは、他のビームが依然として正常に動作していることをgNBに暗示的に伝えることとなる。BFR PRACHの送信時に、WTRUは、確認のために新しいビームに関連付けられたPDCCH/CORESETの監視を開始することとなる。
【0128】
二次的効果として、UL同時送信が許可されないか又は可能でないとき、WTRUが、アンカービームの置換を優先するためにセカンダリビーム上での他のUL送信を抑制することが可能であり得る。
【0129】
一実施形態では、セカンダリビームの障害が発生するとき、WTRUは、アンカービームが正常に動作している間に、副次的な単一のビーム障害のためにマッピングされた特定のRACHリソースを使用することができる。この場合、無線リンク全体が依然として動作可能であるので、WTRUは、別のビーム上のいずれのULグラントとも重複しないと考えられるこのビームの置換のためにマッピングされたPRACH機会を使用することができる。したがって、WTRUは、時間ドメインにおいてPRACHリソースを選ぶために、定義/設定された時間ウィンドウを有することができる。制約ルールは、例えば、WTRUが部分ビーム-BFR時間ウィンドウ内の最後の可能なPRACHリソースに到着したとき、その特定のビーム上で部分ビーム-BFRプロセスを開始するために他のビーム上の任意の他のアップリンク送信をドロップすることが許可されるときであってもよい。しかしながら、進行中のアップリンク送信におけるいくつかの他の存在し得る制約/優先度、及び部分ビーム-BFRのための時間ウィンドウが超過されることに起因して、WTRUは、通常のイベントタイプの信号伝達を使用して、アンカービーム/TRPに副次的なビームドロッププロセスを信号伝達することができる。BFR関連PRACHリソースの送信時に、WTRUは、新しいビームに関連付けられたPDCCH/CORESETの監視を開始することができる。
【0130】
セル間TRPの場合、アンカーセルは、例えば、イベントタイプ信号伝達(例えば、Axイベント)の受信時に、WTRUを再構成することができる。
【0131】
複数のビーム動作/監視の場合、かつ全てのアクティブビームに障害が発生した場合、WTRUは、複数のビーム上で全ビーム-BFR動作を暗黙的に信号伝達することができる、リザーブされたPRACHリソースの特定のセットを使用することができる。この場合、プロセスを高速化するために、表1からのPRACHリソースリザーブの例に従って、WTRUは、PRACHリソース5を使用して、最初に最良のビーム上でPRACHを送信することができる。WTRUがPRACHリソース5で障害が発生した場合、WTRUは、PRACHリソース6を使用して2番目に良好なビームを試みることができる。PRACHリソース6に障害が発生した場合、WTRUは、PRACHリソース7を試みることができ、これは、場合によっては異なるTRP上にあり得る。各BFR試行について、WTRUは、(複数の)置換ビームに関連付けられたPDCCH/CORESET監視を開始することができる。1つのビームに対するBFR時間ウィンドウが満了すると、WTRUは、次のビームBFR試行を継続することができる。BFRのための時間ウィンドウは、最大電力までランプアップするための全てのステップでPRACHリソースを試みるために必要とされる時間に、最後のショット/試行の後のPDCCH監視のための時間を加えたものとして定義され得る。
【0132】
WTRUは、最初に受信されたPDCCH/DCIを、新しいアンカービームとしての新しいビームのためのPRACH送信に対する回答/応答(例えば、確認及び/又は受信)と見なすことができる。グループビームの回復は、タイマとしての時間的な限界であってもよいタイムアウト、又は全ビームBFR若しくはRLFのための全てのリザーブされたPRACHリソースの枯渇を定義していてもよい。全ビームBFRをタイムアウトすると、WTRUは、セル探索に戻り、接続モードからアイドルモードに移動することができる。
【0133】
-動的アクティブ化/非アクティブ化/指示を介した効率的なRS/リソースの利用
リソースを効率的に利用するために、ビーム障害回復のために以下の構成のうちの1つ以上が使用され得る。
●WTRUは、BFD-RSの1つ以上のセット(例えば、
【0134】
【数20】
が設定され得る(iは、BFD-RSのセット又はBFRセットのIDとすることができる)。
●WTRUは、NCB-RSの1つ以上のセット(例えば、
【0135】
【数21】
が設定され得る(jは、NCB-RSのセット又はBFRセットのIDとすることができる)。
○セットにおける各NCB-RSは、1つ以上のアップリンクリソース(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及び/又はSRS)に関連付けられ得る。
●WTRUは、新しい候補ビーム指示のためのアップリンクリソースの1つ以上のセット(S
k)が設定され得る(kは、アップリンクリソースのセット又はBFRセットのIDとすることができる)。
●WTRUは、BFRの1つ以上の確認ランダムアクセス応答を受信するための探索空間の1つ以上のセット(C
l)が設定され得る(lは、探索空間のセット又はBFRセットのIDとすることができる)。
●WTRUは、1つ以上のBFDカウンタ及び対応する1つ以上の閾値が設定され得る。1つ以上のBFDカウンタの各BFDカウンタは、BFRセットに関連付けられ得る。
●WTRUは、1つ以上のBFRカウンタ及び対応する1つ以上の閾値が設定され得る。1つ以上のBFRカウンタのうちの各BFRカウンタは、BFRセットに関連付けられ得る。
●WTRUは、1つ以上のBFDタイマが設定され得る。1つ以上のBFDタイマのうちの各BFDタイマは、BFRセットに関連付けられ得る。
●WTRUは、1つ以上のBFRタイマが設定され得る。1つ以上のBFRタイマのうちの各BFRタイマは、BFRセットに関連付けられ得る。
【0136】
一実施形態では、WTRUは、セットペアが設定され得、セットペアの各セットペアは、以下のうちの1つ以上を含み得る。
●BFD-RSセット
【0137】
【0138】
【数23】
●ULリソースセット(S
k)
●探索空間セット(C
l)
●BFDカウンタ
●BFRカウンタ
●BFDタイマ
●BFRタイマ
【0139】
いくつかの例では、セットペアはBFRセットRset,mと呼ばれ得る(mはBFRセットのIDであり得る)。
【0140】
一実施形態では、WTRUは、以下のうちの1つ以上に基づいて、BFR動作のための1つ以上のBFRセットのうちの1つ以上のBFRセットを判定することができる。
●BFRセット(Rset,i)のアクティブ化/非アクティブ化
●BFD-RSセット
【0141】
【数24】
のアクティブ化/非アクティブ化。
●NCB-RSセットのアクティブ化/非アクティブ化
【0142】
【数25】
●ULリソースセット(S
i)のアクティブ化/非アクティブ化
●探索空間セット(C
i)のアクティブ化/非アクティブ化
【0143】
様々な実施形態では、上記で説明したアクティブ化/非アクティブ化プロセスのうちの1つ以上は、以下のうちの1つ以上に基づき得る。
●明示的指示
○例えば、WTRUは、gNBからセット(例えば、セットID)の明示的な指示を受信することができる。WTRUが第1のIDを受信した場合、WTRUは、第1のIDに関連付けられた第1のセットをアクティブ化/非アクティブ化することができる。WTRUが第2のIDを受信した場合、WTRUは、第2のIDに関連付けられた第2のセットをアクティブ化/非アクティブ化することができる。
●トグル
○例えば、WTRUがビットトグリング指示(例えば、0から1へ)を受信した場合、WTRUは、BFR動作のために第1のセットから第2のセットに切り替えることができる。
●アクティブ化及び非アクティブ化の指示
○例えば、フィールドの第1の指示(例えば、1)はアクティブ化を示し得、フィールドの第2の指示(例えば、0)は非アクティブ化を示し得る。
【0144】
様々な実施形態では、アクティブ化/非アクティブ化の信号伝達は、以下のうちの1つ以上に基づき得る。
●DCI
○DCIは、以下のうちの1つ以上を含み得る。
■UE固有のDCI
■グループDCI
○DCIは、セットアクティブ化/非アクティブ化のために特定のRNTIでスクランブルされ得る。
■特定のRNTIは、(例えば、RRCを介して)事前定義又は設定され得る。
●MAC CE
○MAC CEはLCIDで識別され得る。
●DCI及びMAC CE
○WTRUは、MAC CEを介してアクティブ化/非アクティブ化メッセージを受信し、DCIを介して指示を受信することができる。例えば、WTRUは、第1のセット、第2のセット、及び第3のセットが設定され得る。WTRUは、(例えば、MAC CEを介して)第1のセット及び第2のセットをアクティブ化し、第3のセットを非アクティブ化するメッセージを受信することができる。
○アクティブ化/非アクティブ化に基づいて、WTRUは、(例えば、DCIを介して)BFR動作のためのセットの指示を受信することができる。例えば、指示が第1のセットを示す場合、WTRUは、BFR動作のための第1のセットを判定することができる。指示が第2のセットを示す場合、WTRUは、BFR動作のための第2のセットを判定することができる。
【0145】
-(複数の)未認可帯域/認可帯域のためのBFR
様々な実施形態では、ビーム障害回復のために、以下の構成のうちの1つ以上が使用され得る。
●WTRUは、ビーム障害検出(BFD:beam failure detection)RSのうちの1つ以上が設定され得る(例えば、
【0146】
【数26】
●WTRUは、1つ以上のカウンタ、及び1つ以上のカウンタの1つ以上の最大数が設定され得る。カウンタは、以下の1つ以上であってもよい。
○BFDカウンタ及びBFDカウンタの閾値。
○ビーム報告カウンタ及びビーム報告カウンタの閾値。
○プリアンブル電力ランピングカウンタ及びプリアンブル電力ランピングカウンタの閾値。
●WTRUは、1つ以上のタイマが設定され得る。1つ以上のタイマは、以下のうちの1つ以上であり得る。
○BFDタイマ
○BFRタイマ
●WTRUは、新しい候補ビーム(NCB)RSの1つ以上のセットが設定され得る(例えば、
【0147】
【数27】
○NCB-RSの各RSは、1つ以上のアップリンクリソース(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及び/又はSRS)に関連付けられ得る。
●WTRUは、新しい候補ビーム指示のためのアップリンクリソース(S)が設定され得る(Sは、新しい候補ビームを指示するための1つ以上のアップリンクリソースである)。
●WTRUは、BFRの1つ以上の確認ランダムアクセス応答を受信するための探索空間(C)が設定され得る(C
iは、BFRのためのランダムアクセス応答を受信するための探索空間のセットである)。
【0148】
一実施形態では、WTRUは、ビーム報告のための特定のチャネルタイプを有するアップリンクリソースを判定(又は選択)することができる。特定のチャネルタイプを有するアップリンクリソースは、ビーム報告のために複数のチャネルタイプを有する複数のアップリンクリソースから判定(選択)される。複数のチャネルタイプは、PRACH、PUCCH、PUSCH、及び/又はMAC CEのうちの1つ以上を含み得る。特定のチャネルタイプを有するアップリンクリソースの判定(又は選択)は、以下のうちの1つ以上に基づき得る。
●周波数範囲(複数可)
○例えば、BFR動作のためのリソースが第1の周波数範囲(例えば、FR1又はFR2)内に位置する場合、WTRUは、第1のチャネルタイプ(例えば、PRACH)を有する第1のアップリンクリソースを判定することができる。BFR動作のためのリソースが第2の周波数範囲(例えば、FR3又はFR4)に位置する場合、WTRUは、第2のチャネルタイプ(例えば、PUCCH、PUSCH、又はMAC CE)を有する第2のアップリンクリソースを判定することができる。
●帯域タイプ(複数可)
○例えば、BFR動作のためのリソースが第1の帯域(例えば、認可帯域)タイプ内に位置する場合、WTRUは、第1のチャネルタイプ(例えば、PRACH)を有する第1のアップリンクリソースを判定することができる。BFR動作のためのリソースが第2の帯域タイプ(例えば、未認可)内に位置する場合、WTRUは、第2のチャネルタイプ(例えば、PUCCH、PUSCH、又はMAC CE)を有する第2のアップリンクリソースを判定することができる。
【0149】
様々な実施形態では、BFR動作のためのリソースは、BFD-RS、NCB-RS及び/又は探索空間のうちの1つ以上を含み得る。
【0150】
-RSグループ報告
様々な実施形態では、ビーム品質は、RSRP、RSRQ、SINR、及び無線リンク品質(例えば、PDCCH仮想BLER)のいずれかと互換的に呼ばれ得る(又はそれらとともに使用され得る)。
【0151】
一実施形態では、
図10を参照すると、BFR動作のためのグループベースのビーム/リソース利用の一例が与えられている。例えば、WTRUは、BFD-RSセットのグループ、すなわち、
【0152】
【数28】
を動的に監視及び評価することができる(各
【0153】
【数29】
は、BFD-RSのセット(例えば、周期的CSI-RSリソース構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックス)とすることができる)。言い換えれば、
【0154】
【数30】
は、ビーム障害検出のための品質を評価するためにWTRUが使用することができる全ての対応するリソース構成を示す。
【0155】
あるいは、RSグループを候補ビームに適用することができ、WTRUは、NCB-RSセットのグループ、すなわち
【0156】
【数31】
のビーム品質を監視及び評価することができる(各
【0157】
【数32】
は、NCB-RSのセット(例えば、周期的CSI-RSリソース構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックス)とすることができる)。
【0158】
リソースグループがアップリンクリソースに適用され得、WTRUは、候補ビームすなわち、
【0159】
【0160】
【数34】
は、アップリンクリソース(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上のためのリソース)であり得る)に基づいて1つ以上の最良のビームを報告することができる。
【0161】
NCB-RSの各セットは、アップリンクリソース(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上のためのリソース)に関連付けられ得る。
【0162】
一実施形態では、参照信号セットのセットは、以下のうちの1つ以上に基づいて構成され得る。
●参照信号セットID(例えば、BFD-RSセットID又はNCB-RSセットID)
○WTRUは、RSセットIDを含むRSが設定され得る。RSセットIDに基づいて、WTRUは、RSセットを判定することができる。例えば、WTRUは、第1のRSセットIDを有する第1のRS及び第2のRSセットIDを有する第2のRSが設定され得る。RSセットIDに基づいて、WTRUは、第1のRSを第1のRSセットとして、及び第2のRSを第2のRSセットとして判定することができる。
●参照信号ID
○WTRUは、RS IDを有するRSが設定され得る。RS IDに基づいて、WTRUは、参照信号セットを判定することができる。例えば、WTRUは、RS IDを有するRSが設定され得る。RS IDが閾値よりも小さい(又は閾値に等しい)場合、WTRUは、RSを第1のグループとして判定することができる。RS IDが閾値よりも大きい場合、WTRUは、RSを第2のグループとして判定することができる。
■閾値は、以下のうちの1つ以上に基づいて判定され得る。
●事前定義された値
●UE能力及びgNB指示(例えば、RRCを介して)
●RSの設定された数
○例えば、RSの設定された数がX(例えば、8)よりも小さい(又はそれに等しい)場合、WTRUは、閾値を第1の値(例えば、1)として判定することができる。RSの設定された数がX(例えば、8)よりも大きい場合、WTRUは、閾値を第2の値(例えば、2)として判定することができる。
●CSI-RSリソースセットID
○WTRUは、CSI-RSリソースセットIDを含むRSが設定され得る。RSセットIDに基づいて、WTRUは、RSセットを判定することができる。例えば、WTRUは、第1のCSI-RSリソースセットIDを有する第1のRS及び第2のCSI-RSリソースセットIDを有する第2のRSが設定され得る。CSI-RSリソースセットIDに基づいて、WTRUは、第1のRSを第1のRSセットとして、及び第2のRSを第2のRSセットとして判定することができる。
●TCI状態/TCI状態群
○WTRUは、1つ以上のTCI状態に関連付けられたRSが設定され得る。関連付けに基づいて、WTRUは、RSセットを判定することができる。例えば、WTRUは、TCI状態の第1のセットに関連付けられた第1のRS、及びTCI状態の第2のセットに関連付けられた第2のRSが設定され得る。関連付けに基づいて、WTRUは、第1のRSを第1のRSセットとして判定し、第2のRSを第2のRSセットとして判定することができる。
【0163】
様々な実施形態では、各RSグループは、以下のうちの1つ以上を含み得る。1)RSグループ中のリソース構成の無線リンクのためのOut-of-Sync品質レベルを定義するためのビーム品質閾値及び/若しくは閾値グリッド、2)RSグループ内のリソース構成の無線リンクに対する同期品質レベルを定義するためのビーム品質閾値及び/若しくは閾値グリッド、3)閾値及び/若しくは閾値グリッドに対応するBFDカウンタ、4)BFDタイマ、5)BFRカウンタ、並びに/又は6)閾値及び/若しくは閾値グリッドに対応するBFRタイマ。
【0164】
様々な実施形態では、WTRUは、閾値グリッドの中で変化するサーフェスでのように、RSグループを評価することができる。WTRUは、RSグループ内の変化の傾向に従うので、候補ビーム参照信号のグループのNCB-RSセットのうちの1つ以上を報告することができ、これにより、新たなビームへの切り替えをより確実に行うことができる。
【0165】
様々な実施形態では、1つ以上の参照信号セットがRSグループ中で使用され得、グループの構成及びRSセットの選択は、以下のうちの1つ以上に基づいて判定され得る。
●アクティブビーム障害検出参照構成セットが使用、設定、又は選択され得、
【0166】
【数35】
のサブセットである。
●アクティブビーム障害検出参照構成セットに対応するRSRP Out-of-Sync、すなわちQ
out,LR,A及びIn-Sync、すなわちQ
in,LR,A、閾値は、RSRP閾値グリッドのための参照閾値と見なされ得る。
●1つ以上のOut-of-Sync及びIn-Sync閾値グリッドが使用され、設定され、又は選択されてもよく、グリッド内の各レベルは、それぞれ、Q
out,LR,A及びQ
in,LR,Aの比であってもよい。
●RSグループ内のアクティブビーム障害検出参照構成セット以外のリソース構成セットは、
【0167】
【数36】
に基づいて選択されてもよく、選択されたリソース構成セットの各無線リンクは、アクティブビーム障害検出参照信号RSRP閾値、すなわち、Q
out,LR,A及びQ
in,LR,Aと比較して品質レベルの特定の範囲内にあってもよい。
【0168】
様々な実施形態では、WTRUは、無線リンク品質の障害が発生する(例えば、アクティブビーム障害検出参照構成セット内の全ての対応するリソース構成が閾値Qout,LR,Aよりも悪い)ときに、ビーム障害を検出することができる。ビーム障害の検出に基づいて、WTRUは、RSグループのNCB-RSの1つ以上のセット(例えば、セット
【0169】
【数37】
からの周期的なCSI-RS構成インデックス及び/又はSS/PBCHブロックインデックス)を、ビーム品質測定結果(例えば、Q
in,LR,A閾値以上であるビーム品質)に基づいて報告することができる。
【0170】
一実施形態では、NCB-RSの1つ以上のセットの報告は、関連付けられたアップリンクリソースに基づき得る。例えば、WTRUは、NCB-RSの第1のセットに関連付けられた第1のアップリンクリソース、及びNCB-RSの第2のセットに関連付けられた第2のアップリンクリソースが設定され得る。WTRUが、NCB-RSの第1のセットを最良のビームとして判定した場合、WTRUは、第1のアップリンクリソースにおいてアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を送信することによって、最良のビームを報告することができる。WTRUが、NCB-RSの第2のセットを最良のビームとして判定した場合、WTRUは、第2のアップリンクリソースにおいてアップリンク信号(例えば、PRACH、PUCCH、PUSCH、及びMAC CEのうちの1つ以上)を送信することによって、最良のビームを報告することができる。
【0171】
様々な実施形態では、ビーム報告(例えば、PDCCHを受信すること)の確認のために、NCB-RSの1つ以上のセットに関連付けられた1つ以上の探索空間がWTRUに提供され得る。WTRUが確認を受信した場合、WTRUは、BFR手順が正常に完了したとみなすことができる。WTRUが確認を受信しない場合、WTRUは、コンテンションベースのRACH手順を開始することができる。
【0172】
一実施形態では、全ビーム-BFR及び部分的ビーム-BFRのハイブリッド動作が、WTRUによって実行され得る。例えば、WTRUは、監視ビーム(BFD-RS)のセット、候補ビーム(NCB-RS)のセット、アップリンクリソースのセット、及び部分ビーム障害検出(BFD)のためのビームの数の設定を受信する。WTRUは、BFD-RSのセットを監視し、測定に基づいて障害が発生したBFD-RSを判定する。障害が発生したBFD-RSの数が、部分BFDのためのビームの数より多いが、設定されたBFD-RS(部分ビーム-BFR)の数より少ない場合。WTRUは、例えば、時間ウィンドウ内で、部分ビーム-BFRが閾値回数(例えば、BFDカウンタ回数)を超えて発生したか否かを判定することができる。上記の条件が真である場合、WTRUは、NCB-RSのセットに基づいて1つ以上の最良のビームを選択し、選択された複数の最良のビームに関連付けられた複数のPRACHを送信することができる。送信は、同時送信又は順次送信のうちの1つであり得る(又は使用し得る)。障害が発生したBFD-RSの数が設定されたBFD-RSの数に等しい場合、WTRUは、通常のBFR動作を実行することができる。
【0173】
別の実施形態では、WTRUは、(例えば、BFRのための)動作のモードを判定することができる。例えば、WTRUは、BFR動作のために1つ以上のビームにより設定(例えば、少なくとも1つのBFD-RS及び/又は少なくとも1つのNCB-RSの設定)を受信する。WTRUは、BFR動作のために設定されたビームの数に基づいて動作のモードを判定する。設定されたビームの数がXより小さい場合、WTRUは、全ビーム-BFR(例えば、全ビーム-BFRのみ)をサポートする。設定されたビームの数がXより大きい場合、WTRUは、全ビーム-BFR及び部分ビーム-BFRのハイブリッド動作をサポートする。
【0174】
一実施形態では、全ビーム-BFRと部分ビーム-BFRとの間の相互作用は、WTRUによって実行され得る。例えば、WTRUは、監視ビームのセットを監視する。セット内の全てのビームに障害が発生した場合(全ビーム-BFR)、WTRUは、部分ビーム-BFRのビーム障害動作を一時停止する。WTRUは、部分ビーム-BFRについてビームを監視することを停止することができ、かつ/又はWTRUは、部分ビーム-BFRについて最良のビームを報告することを停止することができる。WTRUは、部分ビーム-BFRのビーム障害検出カウンタをリセットすることができる。WTRUが全ビーム-BFRのための確認PDCCHを受信した場合、WTRUは、部分的なビーム-BFR手順を再び開始/再開することができる。
【0175】
一実施形態では、WTRUは、異なるBFRケースに基づいて、BFRのための1つ以上のPRACHリソース(例えば、ULリソース)を判定することができる。例えば、WTRUは、BFD-RSのアンカービーム及びセカンダリビームが設定され得る。WTRUは、アンカービーム及びセカンダリビームを監視、測定、及び/又は検出する。WTRUは、BFRのための最良のビーム報告のための1つ以上のPRACHリソースを判定し、WTRUは、アンカービーム及びセカンダリビームの測定/障害状態に基づいて、報告のためのPRACHリソースを判定する。
【0176】
一実施形態では、WTRUは、1つ以上のBFRリソースセットをアクティブ化/非アクティブ化するように構成され得る。例えば、WTRUは、複数のBFRリソースセットの設定を受信する。WTRUは、(例えば、DCI又はMAC CEを介して)複数のBFRリソースセットのうちのBFRリソースセットをアクティブ化する指示を受信する。WTRUは、アクティブ化されたBFRリソースセットに基づいて、又はそれを使用して、ビーム障害回復を処理する。
【0177】
以下の参考文献の各々は、参照により本明細書に組み込まれる:[1]3rd Generation Partnership Project(3GPP)TS 38.213、「NR Physical layer procedures for control」、v16.1.0、[2]3GPP TS 38.321、「Medium Access Control(MAC)protocol specification」、v16.0.0、[3]3GPP TS 38.331、「Radio Resource Control(RRC)protocol specification」、v16.0.0、[4]3GPP TR 38.805、「Study on New Radio access technology;60GHz unlicensed spectrum」、[5]3GPP TR 38.807、「Study on requirements for NR beyond 52.6GHz」、v16.0.0、[6]3GPP TR 38.913、「Study on New Radio access technology;Next Generation Access Technologies」、[7]3GPP RP-181435、「New SID:Study on NR beyond 52.6GHz」、[8]3GPP RP-193259、「New SID:Study on supporting NR from 52.6GHz to 71GHz」、[9]3GPP RP-193229、「New WID on Extending current NR operation to 71GHz」。
【0178】
特徴及び要素は、特定の組み合わせにおいて上で説明されているが、当業者には、各特徴又は要素を単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用することができることが理解されよう。更に、本明細書に説明される方法は、コンピュータ又はプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア又はファームウェアに実装され得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体及びCD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(DVD)などの光学媒体が挙げられるが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用して、WTRU102、UE、端末、基地局、RNC、又は任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実装し得る。
【0179】
更に、上記の実施形態では、処理プラットフォーム、コンピューティングシステム、コントローラ、及びプロセッサを含む他のデバイスが記載されている。これらのデバイスは、少なくとも1つの中央処理装置(「CPU」)及びメモリを含み得る。コンピュータプログラミングの技術分野における当業者の慣例によれば、動作、及び演算又は命令の記号表現の言及は、様々なCPU及びメモリによって実施され得る。そのような動作及び演算又は命令は、「実行される」、「コンピュータによって実行される」、又は「CPUによって実行される」と言及されることがある。
【0180】
当業者には、動作及び記号的に表現された演算又は命令が、CPUによる電気信号の操作を含むことが理解されるであろう。電気システムは、電気信号の結果的な変換又は減少を引き起こすことができるデータビットを表し、メモリシステムのメモリ位置にデータビットを維持し、それによってCPUの動作及び他の信号の処理を再構成又は別の方法で変更する。データビットが維持されるメモリ位置は、データビットに対応する、又はデータビットを表す特定の電気的特性、磁気的特性、光学的特性、又は有機的特性を有する物理的位置である。代表的な実施形態は、上述のプラットフォーム又はCPUに限定されず、他のプラットフォーム及びCPUが、提供された方法をサポートし得るということを理解されたい。
【0181】
データビットはまた、磁気ディスク、光学ディスク、及びCPUによって読み取り可能な任意の他の揮発性(例えば、ランダムアクセスメモリ(「RAM」))又は不揮発性(例えば、読み取り専用メモリ(「ROM」))大容量記憶システムを含む、コンピュータ可読媒体上に維持され得る。コンピュータ可読媒体は、処理システム上に排他的に存在するか、又は処理システムに対してローカル又はリモートであり得る複数の相互接続された処理システム間で分散された、協調的又は相互接続されたコンピュータ可読媒体を含んでもよい。代表的な実施形態は、上述のメモリに限定されず、他のプラットフォーム及びメモリが、記載された方法をサポートし得るということが理解される。
【0182】
例示的な実施形態において、本明細書に記載されている演算、プロセスなどのいずれも、コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ可読命令として実装されてもよい。コンピュータ可読命令は、移動体、ネットワーク要素、及び/又は任意の他のコンピューティングデバイスのプロセッサによって実行され得る。
【0183】
システムの態様のハードウェア実装とソフトウェア実装との間には、ほとんど区別がない。ハードウェア又はソフトウェアの使用は、概して(例えば、常にではないが、ある特定のコンテキストにおいて、ハードウェアとソフトウェアとの間の選択が重要になり得るという点で)、コスト対効率のトレードオフを表す設計上の選択である。本明細書に記載されているプロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が影響を受ける可能性があり得る様々なビークル(例えばハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア)が存在し得、好ましいビークルは、プロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が配備される状況によって変化し得る。例えば、実装者が、速度及び正確性が最重要であると判断した場合、実装者は、主にハードウェア及び/又はファームウェアのビークルを選択することができる。柔軟性が最重要である場合、実装者は、主にソフトウェア実装を選択することができる。あるいは、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの何らかの組み合わせを選択してもよい。
【0184】
前述の詳細な説明では、ブロック図、フローチャート、及び/又は例の使用を通じて、デバイス及び/又はプロセスの様々な実施形態を示した。そのようなブロック図、フローチャート、及び/又は例が1つ以上の機能及び/又は動作を含む限り、そのようなブロック図、フローチャート、又は例の中の各機能及び/又は各動作は、広範なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの実質的に任意の組み合わせによって、個別にかつ/又は集合的に実装されてよいことが当業者には理解されるであろう。好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途用標準製品(Application Specific Standard Product、ASSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。
【0185】
上記では特徴及び要素が特定の組み合わせにおいて提供されているが、当業者には、各特徴若しくは各要素を単独で使用する、又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせにおいて使用できることが理解されるであろう。本開示は、本出願に記載されている特定の実施形態の観点において限定されるものではなく、これらの実施形態は、様々な態様の例示として意図されるものである。当業者には明らかなように、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変形を行うことができる。本出願の説明において使用されているいかなる要素、動作、又は指示も、そのように明示的に提示されていない限り、本発明にとって重要又は本質的であると解釈されるべきではない。本明細書に列挙したものに加えて、本開示の範囲内の機能的に等価な方法及び装置が、上述した説明から、当業者には明らかであろう。そのような修正及び変形は、添付の請求項の範囲に入ることが意図されている。本開示は、添付の請求項の条項によってのみ限定されるものであり、かかる請求項が権利を有する等価物の完全な範囲と共に、限定されるものである。本開示は、特定の方法又はシステムに限定されないことを理解されたい。
【0186】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、限定することを意図するものではないということも理解されたい。本明細書で使用される場合、本明細書で言及される場合、「局」及びその略語「STA」、「ユーザ機器」及びその略語「UE」は、(i)記載されたインフラストラクチャなどの無線送信及び/又は受信ユニット(WTRU)、(ii)記載されたインフラストラクチャなどの、WTRUのいくつかの実施形態の任意のもの、(iii)とりわけ、記載されたインフラストラクチャなどのWTRUの一部又は全ての構造及び機能を有して構成された、無線可能及び/又は有線可能な(例えば、テザー可能な)デバイス、(iii)記載されたインフラストラクチャなどのWTRUの、全てよりも少ない構造及び機能を有して構成された無線可能及び/又は有線可能なデバイス、又は(iv)その他、を意味し得る。本明細書に列挙される任意のUEを代表し得る例示的なWTRUの詳細が、
図1A~
図1Dに関して以下に提供される。
【0187】
ある特定の代表的な実施形態では、本明細書に記載の主題のいくつかの部分は、特定用途用集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び/又は他の統合フォーマットを介して実装され得る。しかしながら、本明細書に開示されている実施形態のいくつかの態様は、その全体又は一部が、1つ以上のコンピュータ上で動作する1つ以上のコンピュータプログラムとして(例えば1つ以上のコンピュータシステム上で動作する1つ以上のプログラムとして)、1つ以上のプロセッサ上で動作する1つ以上のプログラムとして(例えば1つ以上のマイクロプロセッサ上で動作する1つ以上のプログラムとして)、ファームウェアとして、又はこれらの実質的に任意の組み合わせとして、集積回路において等価的に実施され得ること、並びに、回路を設計すること、及び/又は、ソフトウェア及び/若しくはファームウェアのコードを書くことが、この開示に照らして当業者の技術の範囲内であることが、当業者には認識されるであろう。更に、本明細書に記載されている主題のメカニズムが、様々な形態のプログラム製品として配布され得ること、及び、本明細書に記載されている主題の例示的な実施形態が、配布を実際に行うために使用される特定のタイプの信号担持媒体にかかわらず適用されることが、当業者には理解されるであろう。信号担持媒体の例としては、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、CD、DVD、デジタルテープ、コンピュータメモリなどの記録可能型媒体、並びに、デジタル及び/又はアナログ通信媒体(例えば光ファイバケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンクなど)などの伝送型媒体が挙げられ、ただしこれらに限定されない。
【0188】
本明細書に記載されている主題は、いくつかの例では、異なる他の構成要素内に含まれるか、又は、異なる他の構成要素に接続されている、異なる構成要素を示していることがある。そのような図示されたアーキテクチャは単なる例であり、実際には、同じ機能を達成する他の多くのアーキテクチャが実施され得ることを理解されたい。概念的には、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成され得るように、効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために本明細書において組み合わされた、任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間構成要素に関係なく、所望の機能が達成されるように、互いに「関連付けられた」として見ることができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に接続されている」、又は「動作可能に結合されている」とみなすこともでき、そのように関連付けることができる任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に結合可能」であるとみなすこともできる。動作可能に結合可能の具体例としては、物理的に嵌合可能かつ/若しくは物理的に相互作用する構成要素、及び/又は、無線で相互作用可能かつ/若しくは無線で相互作用する構成要素、及び/又は、論理的に相互作用するかつ/若しくは論理的に相互作用可能な構成要素が挙げられ、ただしこれらに限定されない。
【0189】
本明細書における実質的に任意の複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈及び/又は用途に適切であるように、複数形から単数形に、かつ/又は単数形から複数形に変換することができる。本明細書では、明瞭にする目的で、様々な単数形/複数形の並べ換えが明示的に記載され得る。
【0190】
概して、本明細書、特に添付の請求項(例えば、添付の請求項の本体)において使用されている用語は、概して、「オープンな」用語として意図されることが当業者には理解されるであろう(例えば、用語「含んでいる」は、「含んでいるがそれらに限定されない」と解釈するべきであり、用語「有する」は、「を少なくとも有する」と解釈するべきであり、用語「含む」は、「含むがそれらに限定されない」と解釈するべきである)。更に、導入された請求項の特定の数の記載が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記載されており、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者には理解されるであろう。例えば、1つの項目のみが意図される場合、「単一」という用語又は類似する言葉が使用され得る。理解を助けるために、以下の添付の請求項及び/又は本明細書の説明は、請求項の記載を導入するために「少なくとも1つの」及び「1つ以上の」という導入句の使用を含み得る。しかしながら、このような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の導入が、そのような導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、1つのそのような記載のみを含む実施形態に制限することを意味するものと解釈すべきではなく、たとえ同じ請求項に、導入句「1つ以上の」又は「少なくとも1つの」及び「a」又は「an」などの不定冠詞が含まれていても同様である(例えば「a」及び/又は「an」は「少なくとも1つの」又は「1つ以上」を意味するものと解釈すべきである)。請求項の記載を導入するために使用される定冠詞の使用も同様である。更に、導入された請求項の特定の数の記載が明示的に記載されている場合でも、かかる記載は少なくとも記載された数を意味するものと解釈されるべきであることが、当業者には認識されるであろう(例えば、他の修飾語なしの「2つの記載」という単純な記載は、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を意味する)。
【0191】
更に、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」に類似する表記が使用される場合、概して、そのような構造は、当業者がその表記を理解するであろう意味として意図される(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又は、A、B、及びCを一緒に、有するシステムを含み、ただしこれらに限定されない)。「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」に類似する表記が使用される場合、一般に、そのような構造は、当業者がその表記を理解するであろう意味として意図される(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又は、A、B、及びCを一緒に、有するシステムを含み、ただしこれらに限定されない)。説明、請求項、又は図面のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の離接的な語及び/又は句は、用語の一方、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を企図するものと理解されるべきであることが、当業者には更に理解されるであろう。例えば、「A又はB」という句は、「A」若しくは「B」又は「A及びB」の可能性を含むものと理解されたい。更に、本明細書で使用される、複数の項目のリスト及び/又は複数の項目のカテゴリのリストが後ろに続く用語「~のいずれか」は、項目及び/又は項目のカテゴリの、「のいずれか」、「の任意の組み合わせ」、「の任意の複数」、及び/又は「の任意の複数の組み合わせ」を、個別に、又は他の項目及び/又は他の項目のカテゴリとの組み合わせにおいて、含むことを意図している。更に、本明細書で使用される場合、「セット/組」又は「グループ/群」という用語は、ゼロを含む任意の数の項目を含むことが意図される。更に、本明細書で使用される、用語「数」は、ゼロを含む任意の数を含むことを意図している。
【0192】
加えて、本開示の特徴又は態様がMarkush群の観点から説明されている場合、当業者には、本開示がそれによってMarkush群の任意の個々のメンバー又はメンバーのサブグループの観点からも説明されることが認識されるであろう。
【0193】
当業者には理解されるように、書面による説明を提供するという観点など、あらゆる目的のために、本明細書に開示される全ての範囲はまた、あらゆる可能な部分範囲及びその部分範囲の組み合わせも包含している。任意の列挙された範囲は、同じ範囲が、少なくとも等しい2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解されることを十分に説明して可能にするものとして、容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書に記載されている各範囲は、下位3分の1、中央の3分の1、及び上位3分の1などに容易に分解され得る。また、当業者には理解されるように、「まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」等の全ての言葉は、言及された数を含み、かつ、上述したように更に部分範囲に分解され得る範囲を意味する。最後に、当業者には理解されるように、範囲は個々の各要素を含む。したがって、例えば、1~3個のセルを有するグループは、1個、2個、又は3個のセルを有するグループを指す。同様に、1~5個のセルを有するグループは、1個、2個、3個、4個、又は5個のセルを有するグループを指し、以下同様である。
【0194】
更に、請求項は、特にそのように記載されない限り、提供された順序又は提供された要素に限定されるものとして読まれるべきではない。更に、いかなる請求項においても、「ための手段」という用語の使用は、米国特許法第112条、第6項、又はミーンズプラスファンクションの請求項形式に訴えることを意図しており、「ための手段」という用語を有さないいかなる請求項もそのようには意図されていない。
【0195】
ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用して、無線送信受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(UE)、端末、基地局、モビリティ管理エンティティ(MME)若しくは進化型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)、又は任意のホストコンピュータで使用するための、無線周波数トランシーバを実装し得る。WTRUは、例えば、ソフトウェア無線(Software Defined Radio、SDR)などのハードウェア及び/又はソフトウェアに実装されたモジュールと併せて使用されてもよく、また、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカ電話、振動デバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビトランシーバ、ハンズフリー式ヘッドセット、キーボード、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)モジュール、LCDディスプレイユニット、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、及び/又は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)又は超広帯域(Ultra Wide Band、UWB)モジュールなどの他のコンポーネントに実装されてもよい。
【0196】
本発明は、通信システムに関して説明されてきたが、システムは、マイクロプロセッサ/汎用コンピュータ(図示せず)上のソフトウェアに実装され得ることが企図される。特定の実施形態では、様々な構成要素の機能のうちの1つ以上は、汎用コンピュータを制御するソフトウェアに実装され得る。
【0197】
加えて、本発明は、特定の実施形態を参照して本明細書に例示及び説明されているが、本発明は、示された詳細に限定されることを意図していない。むしろ、請求項の範囲及びその等価物の範囲内において、しかも本発明から逸脱することなく、詳細に様々な修正を行うことができる。
【0198】
本開示を通して、当業者は、ある特定の代表的な実施形態が、代替として又は他の代表的な実施形態と組み合わせて使用され得ることを理解する。
【0199】
特徴及び要素は、特定の組み合わせにおいて上で説明されているが、当業者には、各特徴又は要素を単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用することができることが理解されよう。更に、本明細書に説明される方法は、コンピュータ又はプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア又はファームウェアに実装され得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体及びCD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(DVD)などの光学媒体が挙げられるが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用して、WRTU、UE、端末、基地局、RNC又は任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実装し得る。
【0200】
更に、上記の実施形態では、処理プラットフォーム、コンピューティングシステム、コントローラ、及びプロセッサを含む他のデバイスが記載されている。これらのデバイスは、少なくとも1つの中央処理装置(「CPU」)及びメモリを含み得る。コンピュータプログラミングの技術分野における当業者の慣例によれば、動作、及び演算又は命令の記号表現の言及は、様々なCPU及びメモリによって実施され得る。そのような動作及び演算又は命令は、「実行される」、「コンピュータによって実行される」、又は「CPUによって実行される」と言及されることがある。
【0201】
当業者には、動作及び記号的に表現された演算又は命令が、CPUによる電気信号の操作を含むことが理解されるであろう。電気システムは、電気信号の結果的な変換又は減少を引き起こすことができるデータビットを表し、メモリシステムのメモリ位置にデータビットを維持し、それによってCPUの動作及び他の信号の処理を再構成又は別の方法で変更する。データビットが維持されるメモリ位置は、データビットに対応する、又はデータビットを表す特定の電気的特性、磁気的特性、光学的特性、又は有機的特性を有する物理的位置である。
【0202】
データビットはまた、磁気ディスク、光学ディスク、及びCPUによって読み取り可能な任意の他の揮発性(例えば、ランダムアクセスメモリ(「RAM」))又は不揮発性(例えば、読み取り専用メモリ(「ROM」))大容量記憶システムを含む、コンピュータ可読媒体上に維持され得る。コンピュータ可読媒体は、処理システム上に排他的に存在するか、又は処理システムに対してローカル又はリモートであり得る複数の相互接続された処理システム間で分散された、協調的又は相互接続されたコンピュータ可読媒体を含んでもよい。代表的な実施形態は、上述のメモリに限定されず、他のプラットフォーム及びメモリが、記載された方法をサポートし得るということが理解される。
【0203】
好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途用標準製品(ASSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。
【0204】
本発明は、通信システムに関して説明されてきたが、システムは、マイクロプロセッサ/汎用コンピュータ(図示せず)上のソフトウェアに実装され得ることが企図される。特定の実施形態では、様々な構成要素の機能のうちの1つ以上は、汎用コンピュータを制御するソフトウェアに実装され得る。
【0205】
加えて、本発明は、特定の実施形態を参照して本明細書に例示及び説明されているが、本発明は、示された詳細に限定されることを意図していない。むしろ、請求項の範囲及びその等価物の範囲内において、しかも本発明から逸脱することなく、詳細に様々な修正を行うことができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための無線送信/受信ユニット(WTRU)によって実施される方法であって、前記方法は、
監視のための参照信号(RS)の第1のセット及び新しいビーム選択のためのRSの第2のセットの設定情報を受信することと、
前記RSの第1のセットの数が閾値よりも大きいか否かを判定することと、
前記RSの第1のセットの少なくともサブセットに障害が発生したか否かを判定することと、
1)前記RSの第1のセットの前記数が前記閾値よりも大きく、2)前記RSの第1のセットの少なくとも前記サブセットに障害が発生したという判定に基づいて、前記RSの第2のセットから少なくとも第1のRS及び第2のRSを選択することと、
選択された前記第1のRSに関連付けられた第1のアップリンクリソースを使用して第1のアップリンク送信を送信することと、
選択された前記第2のRSに関連付けられた第2のアップリンクリソースを使用して第2のアップリンク送信を送信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記RSの第1のセットは、1つ以上のビーム障害検出(BFD)参照信号(RS)を含み、前記RSの第2のセットは、1つ以上の新しい候補ビーム(NCB)RSを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RSの第1のセットを監視又は測定することと、
前記RSの第1のセットの前記監視又は前記測定に基づいて、前記RSの第1のセットの、障害が発生したRSの数を判定することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも前記第1のRS及び前記第2のRSは、前記RSの第1のセットの前記監視又は前記測定に基づいて、前記RSの第2のセットから選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記RSの第1のセットの少なくとも前記サブセットに障害が発生していると判定することは、障害が発生したRSの数が前記RSの第1のセットの前記数に等しいと判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のアップリンク送信を送信することは、選択された前記第1のRSに関連付けられた前記第1のアップリンクリソースを使用して、第1の物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)上で前記第1のアップリンク送信を送信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のアップリンク送信を送信することは、選択された前記第2のRSに関連付けられた前記第2のアップリンクリソースを使用して、第2の物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)上で前記第2のアップリンク送信を送信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のアップリンク送信は、第1のビーム回復要求メッセージを含み、前記第2のアップリンク送信は、第2のビーム回復要求メッセージを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
1)前記RSの第1のセットの前記数が前記閾値よりも大きく、2)前記RSの第1のセットの前記サブセットの数が前記RSの第1のセットの前記数よりも少ないという判定に基づいて、前記RSの第2のセットから前記第1のRSを選択することと、
選択された前記第1のRSに関連付けられた前記第1のアップリンクリソースを使用して前記第1のアップリンク送信を送信することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
障害が発生した前記RSのサブセットの前記数は、部分ビーム障害検出(BFD)のためのビームの数よりも多く、監視のための前記RSの第1のセットの前記数よりも少ない、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
1)前記RSの第1のセットの前記数が前記閾値以下であり、2)前記RSの第1のセットの、障害が発生したRSの数が前記RSの第1のセットの前記数に等しいという判定に基づいて、前記RSの第2のセットから前記第1のRSを選択することと、
選択された前記第1のRSに関連付けられた前記第1のアップリンクリソースを使用して前記第1のアップリンク送信を送信することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記設定情報は、アップリンクリソースのセットの指示を含み、前記アップリンクリソースのセットは、前記第1のアップリンクリソース及び前記第2のアップリンクリソースを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ダウンリンク制御情報(DCI)において、ビーム障害回復(BFR)のためのRSの第3のセットのアクティブ化指示を受信することであって、前記アクティブ化指示は、BFRのための前記RSの第3のセットに関連付けられた識別子を示す、ことと、
受信された前記アクティブ化指示に基づいて、BFRのための前記RSの第3のセットを選択することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)メッセージにおいて、ビーム障害回復(BFR)のためのRSの第4のセットのアクティブ化指示を受信することであって、前記アクティブ化指示は、BFRのための前記RSの第4のセットに関連付けられた識別子を示す、ことと、
受信された前記アクティブ化指示に基づいて、BFRのための前記RSの第4のセットを選択することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
無線送信/受信ユニット(WTRU)であって、
監視のための参照信号(RS)の第1のセット及び新しいビーム選択のためのRSの第2のセットの設定情報を受信するように構成された受信機と、
プロセッサであって、
前記RSの第1のセットの数が閾値よりも大きいか否かを判定することと、
前記RSの第1のセットの少なくともサブセットに障害が発生したか否かを判定することと、
1)前記RSの第1のセットの前記数が前記閾値よりも大きく、2)前記RSの第1のセットの少なくとも前記サブセットに障害が発生したという判定に基づいて、前記RSの第2のセットから少なくとも第1のRS及び第2のRSを選択することと、を行うように構成された、プロセッサと、
送信機であって、
選択された前記第1のRSに関連付けられた第1のアップリンクリソースを使用して第1のアップリンク送信を送信することと、
選択された前記第2のRSに関連付けられた第2のアップリンクリソースを使用して第2のアップリンク送信を送信することと、を行うように構成された、送信機と、を備える、WTRU。
【請求項16】
前記RSの第1のセットは、1つ以上のビーム障害検出(BFD)参照信号(RS)を含み、前記RSの第2のセットは、1つ以上の新しい候補ビーム(NCB)RSを含む、請求項15に記載のWTRU。
【請求項17】
前記プロセッサは、前記RSの第1のセットの、障害が発生したRSの数が前記RSの第1のセットの前記数に等しいことを判定するように更に構成されている、請求項15に記載のWTRU。
【請求項18】
前記送信機は、
選択された前記第1のRSに関連付けられた前記第1のアップリンクリソースを使用して第1の物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)上で前記第1のアップリンク送信を送信すること、又は
選択された前記第2のRSに関連付けられた前記第2のアップリンクリソースを使用して第2のPRACH上で前記第2のアップリンク送信を送信すること、を行うように更に構成されている、請求項15に記載のWTRU。
【請求項19】
前記第1のアップリンク送信は、第1のビーム回復要求メッセージを含み、前記第2のアップリンク送信は、第2のビーム回復要求メッセージを含む、請求項15に記載のWTRU。
【請求項20】
前記プロセッサは、1)前記RSの第1のセットの前記数が前記閾値よりも大きく、2)前記RSの第1のセットの前記サブセットの数が前記RSの第1のセットの前記数よりも少ないという判定に基づいて、前記RSの第2のセットから前記第1のRSを選択するように更に構成されている、請求項15に記載のWTRU。
【国際調査報告】