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特表2023-536822デジタルナンバープレートのためのディスプレイヘルスチェックシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】デジタルナンバープレートのためのディスプレイヘルスチェックシステム
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/10 20060101AFI20230823BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20230823BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230823BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
B60R13/10
G09G5/00 510A
G09G5/00 550C
G09G5/00 530T
G09G3/20 670C
G09G3/34 C
G09G3/20 C
G09G3/20 633P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023505863
(86)(22)【出願日】2021-07-01
(85)【翻訳文提出日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 US2021040166
(87)【国際公開番号】W WO2022026119
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】16/943,891
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519241082
【氏名又は名称】リバイバーエムエックス,インク.
【氏名又は名称原語表記】REVIVERMX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】メイソン, トッド クリストファー
【テーマコード(参考)】
3D024
5C080
5C182
【Fターム(参考)】
3D024CA02
5C080AA06
5C080AA07
5C080AA10
5C080AA13
5C080BB01
5C080DD04
5C080DD14
5C080EE05
5C080EE28
5C080FF11
5C080HH09
5C080HH13
5C080JJ02
5C080JJ06
5C080KK20
5C080KK34
5C182AA02
5C182AA03
5C182AA24
5C182AB11
5C182AB25
5C182AC02
5C182AC03
5C182BA25
5C182BA27
5C182BA28
5C182BA29
5C182BA37
5C182BA38
5C182BA45
5C182BB02
5C182BB12
5C182BC01
5C182CC21
(57)【要約】
デジタルナンバープレートは、第1の画像を示すことが可能なディスプレイシステムと、ディスプレイシステムに接続された電源レールとを含む。ディスプレイコントローラは、ディスプレイシステムへのデータ接続を備え、電源レールの電力消費及びインピーダンスの内の少なくとも1つを測定するように配置される。ディスプレイコントローラは、測定された電力消費又はインピーダンスが定義された閾値を下回ることによって表示の障害が指し示された場合、第2の画像をディスプレイシステムへ送信することを防止するように更に構成される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像を示すことが可能なディスプレイシステムと、
前記ディスプレイシステムに接続された電源レールと、
前記ディスプレイシステムへのデータ接続を有するディスプレイコントローラであって、前記電源レールの電力消費及びインピーダンスの内の少なくとも1つを測定するように配置され、測定された消費電力又はインピーダンスが定義された閾値を下回ることによって表示の障害が指し示された場合、第2の画像を前記ディスプレイシステムへ送信することを防止するように更に構成された前記ディスプレイコントローラと
を含む、デジタルナンバープレート。
【請求項2】
表示障害カウンタを更に含む、請求項1に記載のデジタルナンバープレート。
【請求項3】
リアルタイムクロックを更に含む、請求項1に記載のデジタルナンバープレート。
【請求項4】
表示の障害の送信を可能にするための無線接続を更に含む、請求項1に記載のデジタルナンバープレート。
【請求項5】
衝撃データを記録することが可能な慣性測定ユニットとリアルタイムクロックとを更に含み、衝撃データ、前記リアルタイムクロックによって判定されるような関連する衝撃の時間、及び表示の障害データの送信を可能にするための無線接続を更に含む、請求項1に記載のデジタルナンバープレート。
【請求項6】
前記ディスプレイシステムは双安定ディスプレイを更に含む、請求項1に記載のデジタルナンバープレート。
【請求項7】
前記第1の画像はナンバープレート番号を更に含む、請求項1に記載のデジタルナンバープレート。
【請求項8】
第1の画像を表示することと、
電源レールの電力消費及びインピーダンスの少なくとも一つを測定することと、
測定された消費電力又はインピーダンスが定義された閾値を下回ることによって表示の障害が指し示された場合、前記ディスプレイシステムへの第2の画像の送信を防止すること
のステップを含む、デジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項9】
表示の障害の数をカウントすることのステップを更に含む、請求項8に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項10】
リアルタイムクロックによって測定されるような時間を慣性測定ユニットによって測定されるような衝撃と関連付けることのステップを更に含む、請求項8に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項11】
表示の障害の指摘を無線で送信することのステップを更に含む、請求項8に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項12】
前記第1の画像は双安定ディスプレイ上に表示される、請求項8に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項13】
前記第1の画像はナンバープレート番号を更に含む、請求項8に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項14】
ディスプレイに対する表示の更新のリクエストを受信することと、
前記ディスプレイに接続された電源レールの電力消費及びインピーダンスの少なくとも一つを測定することと、
測定された消費電力又はインピーダンスが定義された閾値を下回ることによって指し示されるような表示の障害が発生した場合、リクエストされた表示の更新を中止すること
のステップを含む、デジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項15】
表示の障害が発生した場合に表示カウンタをインクリメントすることのステップを更に含む、請求項14に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項16】
表示の障害が発生した場合にユーザ及びクラウド接続サービスの内の少なくとも1つに表示の障害の指摘を提供することのステップを更に含む、請求項14に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項17】
表示更新シーケンスを開始することと、測定された電力消費又はインピーダンスが定義された閾値を上回ることによって指し示されるように、表示の障害が発生していない場合に画像をディスプレイに書き込むことのステップを更に含む、請求項14に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項18】
前記ディスプレイは双安定ディスプレイである、請求項14に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【請求項19】
前記ディスプレイは、ナンバープレート番号を更に含む画像を示す、請求項14に記載のデジタルナンバープレートを動作させる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両に搭載された外部ディスプレイに関し、より具体的には、損傷又はエラーが監視されるディスプレイを有するデジタルナンバープレートに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用の従来の刻印されたナンバープレートは、ライセンス番号の更新が困難であり、盗難又は改ざんされやすいにもかかわらず、長い間使用されてきた。刻印されたナンバープレートの代わりに、車両の識別及び登録情報を提示する動的ディスプレイが車両の外側に配置され得る。例えば、米国特許9,007,193及び公開中の米国特許出願US20130006775は、どちらもReviverMXに譲渡され、デジタルナンバープレートの使用により車両の識別及び登録情報の更新性を向上させる動的ディスプレイを説明する。
【0003】
しかしながら、動的ディスプレイを備えたデジタルシステムは、車両の衝突事故、振動、粉塵、又はぶつかった砂利、ディスプレイを損傷若しくはレンダリング不能にする可能性のある低温及び極度な高温の条件を含む、表示機能を損傷する可能性のある悪条件下で動作する。ライセンス番号表示の障害を検出するためのシステム及び方法が必要である。
【発明の概要】
【0004】
デジタルナンバープレートは、第1の画像を示すことが可能なディスプレイシステムと、ディスプレイシステムに接続された電源レールとを含む。ディスプレイコントローラは、ディスプレイシステムへのデータ接続を備え、電源レールの電力消費及びインピーダンスの内の少なくとも1つを測定するように配置される。ディスプレイコントローラは、測定された電力消費又はインピーダンスが定義された閾値を下回ることによって表示の障害が指し示された場合、第2の画像をディスプレイシステムへ送信することを防止するように更に構成される。
【0005】
別の実施形態では、デジタルナンバープレートを動作させる方法は、第1の画像を表示することと、電源レールの電力消費及びインピーダンスの内の少なくとも1つを測定することのステップを含む。ディスプレイの誤動作又はエラーの場合、測定された消費電力又はインピーダンスが定義された閾値を下回ることによって表示の障害が指し示された場合、第2の画像がディスプレイシステムへ送信されることが防止される。
【0006】
幾つかの実施形態では、表示の障害はカウントされる。慣性測定ユニットによって測定されるような衝撃と時間を関連付けるためにリアルタイムクロックが使用され得る。表示の障害と、衝撃に関連するデータ及び時間とは、ユーザ又はクラウドと無線で通信され得る。幾つかの実施形態では、第1の画像は双安定ディスプレイ上に表示され、典型的にはナンバープレート番号を含む。
【0007】
別の実施形態では、デジタルナンバープレートを動作させる方法は、ディスプレイに対する表示の更新のリクエストを受信することと、ディスプレイに接続された電源レールの電力消費及びインピーダンスの内の少なくとも1つを測定することのステップを含む。測定された消費電力又はインピーダンスが定義された閾値を下回ることによって指し示されるような表示の障害が発生した場合、リクエストされた表示の更新は中止され、ナンバープレート番号の第1の画像を残存させることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の非限定的かつ非網羅的な実施形態は、以下の図を参照して説明され、同様の参照番号は、別段の指定がない限り、様々な図全体を通して同様の部分を指す。
【0009】
図1】デジタルナンバープレートシステムの一実施形態を説明する。
図2】デジタルナンバープレートシステム内の様々なシステムを説明する。
図3】デジタルナンバープレートシステムの動作を説明する。
図4】ベゼルの2つの図を示す。
図5】代替のデジタルナンバープレートシステムを説明する。
図6】双安定ディスプレイコンポーネントを説明する。
図7】車両上の複数のディスプレイの配置を説明する。
図8】複数のサブディスプレイを説明する。
図9】複数のタイプのディスプレイを説明する。
図10】表示障害システムを有するデジタルナンバープレートの一実施形態を説明する。
図11】表示障害システムを動作させるための1つの方法を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、車両の識別及び登録情報を提示し、車両10の外部に配置され得る動的ディスプレイをサポートするデジタルナンバープレートシステム11の一実施形態を説明する。システム10は、ディスプレイ110、車両速度センサ120、及び車両速度センサ120に結合されたプロセッサ130を含む、車両の外部での使用のためのディスプレイシステム100を含む。プロセッサ130は、車両の速度及び状態に基づいて、ディスプレイシステム100の3つの動作モード:車両10の識別情報及び/又は車両10の登録情報を含む第1のコンテンツが第1の電力消費レベルでディスプレイ110上にレンダリングされる第1の動作モード;メッセージ、車両10の識別情報、及び/又は車両10の登録情報を含む第2のコンテンツがディスプレイ110上にレンダリングされる第2の動作モード;コンテンツが第1の電力消費レベルよりも低い第2の電力消費レベルでディスプレイ110上にレンダリングされる第3の動作モードの内の1つを実装するように構成される。ディスプレイシステム100は、好ましくは、コンテンツ(例えば、更新された識別情報、登録情報、及び/又はメッセージ)をディスプレイシステム100との間で転送可能にする通信デバイス140をも含む。ディスプレイシステム100は、位置センサ160、例えば全地球測位システム(GPS)デバイス、セルラータワー位置三角測量デバイス、又はディスプレイ110が配置された車両10の位置を判定する任意のその他の適切な位置センサをも含み得る。位置センサ160は、車両の実質的に大まかな位置又は実質的に正確な位置を提供し得る。また、ディスプレイシステム100は、コンテンツを格納するように機能するストレージデバイス150を含み得、プロセッサ130は、ストレージデバイス150からコンテンツを検索し得、それをディスプレイ110上にレンダリングし得る。ディスプレイシステム100は、車両10の第2の車両への接近を判定するセンサを更に含み得る。
【0011】
デジタルナンバープレートシステム11は、好ましくは、個人の自動車、トラック、オートバイ、レンタカー、会社所有の自動車、又は任意のその他の適切なタイプの車両等の登録された車両に使用される。ディスプレイシステム100は、好ましくは、自動車局(DMV)等の公的機関によって提供される車両10の識別及び/又は登録情報をレンダリングするように機能する。好ましくは、プロセッサ120は、表示領域のサイズ及び寸法、情報のコンテンツ、サイズ、及び文字スタイル、並びにディスプレイ110の視認性及び反射率等、州の車両コードに従うようにディスプレイ110上に車両10の識別情報及び/又は登録情報をレンダリングする。好ましくは、プロセッサ120は、車両10が登録されている州の州車両コードに従うように、ディスプレイ110上にコンテンツをレンダリングし、或いは、位置センサ(GPSデバイス等)を組み込む発明の実施形態のように、プロセッサ120は、車両が位置する州の州車両コードに従うように、ディスプレイ110上にコンテンツをレンダリングし得る。ディスプレイシステム100は、好ましくは、車両識別及び/又は登録情報に加えてメッセージを表示するように機能する。メッセージは、好ましくは、広告主、例えば、ユーザとは実質的に無関係の広告主によって提供される。広告主によって提供される広告の主題は、車両10の運転者及び/又は所有者とは実質的に無関係であり得、広告は車両10とは実質的に無関係であり得る。或いは、広告は、車両10の運転者及び/又は所有者が属する人口統計、又は車両10の運転者及び/又は所有者の任意のその他の適切な特徴に関連し得る。広告はまた、例えば、パーソナルコンピュータでのインターネットを介して、インターネット対応の携帯電話でのインターネットを介して、又は任意のその他の適切な方法を介して車両10の運転者及び/又は所有者によって選択可能であり得る。広告はまた、車両10に実質的に関連し得、例えば、ポルシェに搭載されたディスプレイシステムは、ポルシェに対するブランド親和性を有する人口統計を対象とする広告を表示し得る。広告は、車両10の位置に実質的に関連し得、例えば、車両10が会場の近くを移動している場合、会場の広告が示され得る。或いは、メッセージは法執行機関によって提供され得、例えば、行方不明者に関する緊急放送(例えば、アンバー又はエルダー警報)であり得る。更に、車両10が盗まれたと報告された場合、メッセージは、車両10が盗まれたことを指し示し得、したがって、車両の外部の関係者が車両10をそのように識別することを可能にする。
【0012】
或いは、メッセージは、任意の適切なタイプのメッセージであり得、任意の適切な関係者、例えば、公的機関(例えば、DMV)、車両10の運転者、車両10の所有者、車両10とは無関係の第三者、又は任意のその他の適切な関係者によって制御され得る。第1の例では、メッセージは、車両10のモデル、車両10のスモッグチェック結果、車両10のメンテナンス問題、又は車両10に関連する任意のその他の適切なタイプの情報を含む、車両10に関連する追加の詳細を含み得る。第2の例では、メッセージは、運転者が支持する組織又は所属する組織(例えば、ガールスカウト、サンフランシスコジャイアンツの野球チーム、又は政党)、運転者が支持する原因(例えば、動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)又はがん啓発)、運転者の人口統計、又は運転者に関連する任意のその他の適切なタイプの情報を含む車両10の運転者に関連する詳細を含み得る。この第2の例では、メッセージは運転者に関する公式の詳細をも含み得、例えば、メッセージは、運転者が医師又は法執行官であることを指し示し得、車両10の外にいる人々が運転者のサービスが必要な場合に運転者に要求を向けることを可能にする。公式の詳細は、運転者の運転履歴に関する詳細をも含み得、例えば、運転者の運転記録が不完全な場合、車両の近くにいる他の人に警告するために、ディスプレイ上に通知がレンダリングされ得る。第3の例では、メッセージは、車両10の近くにいる運転者に対する通知、例えば、交通情報又は天気予報を含み得る。第4の例では、メッセージは、車両の所有者に関する詳細を含み得る。これは、車両10が、車両群、例えば、レンタカー代理店、移動トラックレンタル代理店、政府車両群、又は任意のその他の適切なタイプの車両群等のメンバーである場合に特に有用であり得る。第4の例のメッセージは、車両10が何れの車両群に属しているかを指し示し得、この情報は、車両を識別するため、車両群に関して広告するため(例えば、車両10がレンタカー代理店に属している場合、メッセージはその特定のレンタカー代理店の広告又はメッセージを含み得る)、又は任意のその他の適切な目的のために使用され得る。しかしながら、メッセージは任意のその他の適切なタイプのメッセージであり得る。
【0013】
ディスプレイシステム100は、好ましくは、電源によって電力が供給される。電源は、好ましくは、車両10のアクセサリバッテリ、車両10のエンジン、又は車両10の任意のその他の適切な電源等の車両10の電源である。或いは、ディスプレイシステム100は、車両10の電源から実質的に独立した電源を含み得、それによって電力が供給され得る。ディスプレイシステム100の電源は、好ましくはバッテリであるが、代わりに、太陽光パネル、風力発電機、若しくは任意のその他の適切なタイプの電源、又は電源の組み合わせであり得る。更に代わりに、ディスプレイシステム100は、再充電可能であり、車両10が動作中及び/又は車両10のイグニッションがオンである間に車両10から電力を貯蔵する車両10の電源に結合された電源を含み得る。この変形例では、ディスプレイシステム100の電源は、車両の動作中に生成された電力を後でディスプレイシステム100が使用することを可能にする。しかしながら、ディスプレイシステム100は、任意のその他の方法及び/又は構成を使用して電力が供給され得る。
【0014】
ディスプレイ110は、コンテンツを表示するように機能し、コンテンツは、車両10の識別情報、車両10の登録情報、及びメッセージの内の少なくとも1つを含む。ディスプレイ110は、3つの動作モードの内の1つでプロセッサ130によって動作される。ディスプレイ110は、好ましくは、LEDディスプレイ、LCDディスプレイ、電子インクディスプレイ、有機LEDディスプレイ、干渉変調器ディスプレイ(iMoD)、電気泳動堆積(EPD)を使用するディスプレイ、コレステリック液晶ディスプレイ(ChLCD)、又は任意のその他の適切なディスプレイ等、実質的に低電力のディスプレイである。ディスプレイ110は、代わりに、上記のディスプレイタイプの組み合わせであり得る。ディスプレイ110はまた、好ましくは、実質的に広範囲の視角を有する。ディスプレイ110はまた、好ましくは実質的に薄く、ディスプレイ110が車両の後部及び/又は前部外装上の既存のナンバープレートを置き換えることを可能にする。同様に、ディスプレイ110は、好ましくは、既存のナンバープレートと実質的に同様の幅、高さ、及び/又はアスペクト比を有する。或いは、ディスプレイ110は、既存のナンバープレートとは実質的に異なり得る(例えば、ヨーロッパのナンバープレートの比較的狭い高さの場合、ディスプレイ110は実質的に異なる高さのものであり得る)。しかしながら、ディスプレイ110は、任意のその他の適切な寸法のものであり得る。
【0015】
ディスプレイ110はまた、バックライトを含み得る。バックライトは、ディスプレイ110によって表示される情報の光強度を制御するように機能する。バックライトは、好ましくは、複数の程度の光強度を含む。プロセッサ130は、動作モードに基づいて光強度の程度を選択し得る。プロセッサ130はまた、ディスプレイ110に近接する周辺光レベルに基づいて光強度の程度を選択し得る。例えば、光強度の程度は、日中により高くし得、夜間により低くし得る。この変形例では、ディスプレイシステム100は、周辺光のレベルを検出する光センサをも含む。ディスプレイシステム100の光強度の程度はまた、運転者、法執行官、又は任意のその他の適切な関係者の好みに基づいて選択され得る。しかしながら、ディスプレイシステム100の光強度の程度は、任意のその他の適切な基準に基づいて選択され得る。バックライトは、ディスプレイ110の実質的に周囲に配置され、ディスプレイ110に向けられたライトのセットであり得る。或いは、バックライトは、ディスプレイ110の実質的に背後に配置され得、ディスプレイ110の背後から光を提供し得る。しかしながら、バックライトは、任意のその他の適切な構成のものであり得る。バックライトは、LED等の一連の低電力光源であり得るが、代わりに、任意のその他のタイプの光源であり得る。或いは、ディスプレイは、反射光でディスプレイ110を照らすように機能する光反射面を含み得る。光反射面は、鏡又は任意のその他の適切なタイプの反射材料であり得る。光反射面はまた、光源の方向に光を反射する再帰反射材料のものであり得る。光反射面はまた、ディスプレイ110をより効果的に照らすための光源、例えば、高速道路の標識に使用される半透過材料と組み合わされ得る。しかしながら、ディスプレイを照らすために、任意のその他の適切な材料又は方法が使用され得る。
【0016】
車両速度センサ120は、車両10の速度を検出するように機能する。車両速度センサ120は、好ましくは、車両10に結合された加速度計、又は車両10のドライブトレインに結合され、車両10の速度を判定するために、ある期間、車輪等のドライブトレインコンポーネントの回転数を測定するタコメータ等の車両10の実際の速度及び/又は加速度を測定するセンサである。第2の変形例では、車両速度センサ120は、車両10の速度計及び/又は車両10の車載コンピュータに結合し、この構成では、速度センサ120は、車両速度を直接測定するのではなく、速度計及び/又は車載コンピュータによって収集された情報をプロセッサ130へ送信するように機能する。しかしながら、車両速度センサ120は、車両10の実際の速度及び/又は加速度を判定する任意のその他の適切なタイプのセンサであり得る。或いは、車両速度センサ120は、車両の相対速度及び/又は加速度を測定するセンサ、例えば、別の物体に対する車両の速度を判定する超音波センサ又は赤外線センサであり得る。別の物体は、道路の静止部分又は近くの車両であり得る。しかしながら、車両速度センサ120は、任意のその他の適切な方法又はセンサタイプを使用して車両10の速度を判定し得る。
【0017】
プロセッサ130は、ディスプレイシステム100の動作モード、車両10の識別情報及び/又は車両10の登録情報を含む第1のコンテンツが第1の電力消費レベルでディスプレイ上にレンダリングされる第1のモード;メッセージを含み、場合によっては車両10の識別情報及び/又は車両10の登録情報を含む第2のコンテンツがディスプレイ110上にレンダリングされる第2のモード;コンテンツが第1の電力消費レベルよりも低い第2の電力消費レベルでディスプレイ110上にレンダリングされる第3のモードに基づいて、ディスプレイ110上にコンテンツをレンダリングするように機能する。好ましくは、第3の動作モードでレンダリングされるコンテンツは、車両10の識別及び登録情報を含む。ディスプレイシステム100の変形例では、第3の動作モードでレンダリングされるコンテンツは、車両10の識別及び/又は登録情報に加えてメッセージを含む。しかしながら、第3の動作モードでディスプレイ110上にレンダリングされるコンテンツは、任意のその他の情報若しくはメッセージ、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0018】
プロセッサ130は、好ましくは、車両速度センサ120に結合される。上述のように、車両速度センサ120によって判定される速度は、車両10の実際の速度であり得、又は代わりに、別の対象物(例えば、近隣の車両)に対する車両10の速度であり得る。プロセッサ130は、好ましくは、車両10の速度及び電力状態に基づいてディスプレイシステム100の動作モードを選択する。しかしながら、車両10の車載コンピュータ、法執行官、リモートサーバに接続された第2のプロセッサ、又は任意のその他の適切なデバイス若しくは機関等のプロセッサ以外のデバイスは、ディスプレイシステム100の動作モードを選択し得る。プロセッサは、好ましくは、車両10がオンである場合に第1及び第2の動作モードでディスプレイ110を動作させ、プロセッサは、好ましくは、車両10がオフである場合に第3の動作モードでディスプレイ110を動作させる。車両10は、好ましくは、運転者が車両10の任意の部分をオンにした場合に“オン”とみなされる。多くの自動車では、複数の“オン”状態、例えば、窓の開閉等の基本機能が可能にされる第1の“オン”状態、換気システム又は音響システム等のより高度な及び/又はより高電力の機能が可能にされる第2の“オン”状態、並びに車両が駆動され得る(又は、言い換えれば、イグニッションがオンにされる)第3の“オン”状態がある。車両10は、さもなければ“オフ”とみなされ得る。“オフ”状態では、車両のある一定の部分、例えば、セキュリティセンサ、キー近接センサ(キーレスエントリー等)、又は任意のその他のタイプの実質的に低電力の機能が“オン”のままであり得る。或いは、車両10は、車両が運転者に提供し得る何れのその他の機能に関係なく、イグニッションがオンである場合に“オン”とみなされ得、イグニッションがオフである場合に“オフ”とみなされ得る。更に代わりに、車両10は、車両内に人の存在が検出された場合に“オン”とみなされ得、車両内に誰もいない場合に“オフ”とみなされ得る。車両10はまた、イグニッションの状態又は車両10内の人の存在に関係なく、車両10の非常ブレーキ又は変速機パーキングブレーキが作動している場合もオフとみなされ得る。しかしながら、車両は、任意のその他の適切な基準を使用して“オン”及び“オフ”とみなされ得る。プロセッサ130は、好ましくは、車両10が第1の速度にある場合に第1の動作モードでディスプレイ110を動作させ、車両10が第1の速度よりも遅い第2の速度にある場合に第2の動作モードでディスプレイ110を動作させる。第2の速度は、好ましくは、実質的にゼロ速度であり、又は実質的にゼロ速度に近い。このことは、図1に示すように、車両10が動いている間(第1の速度)、車両10の識別及び/又は登録情報が実質的に視認されることを可能にする。このことは、車両10の外部の任意の関係者が、静的な(又は刻印された)ナンバープレート上の情報に視覚的にアクセスするために使用される方法と同様の方法で、ディスプレイ110上にレンダリングされた情報に視覚的にアクセスすることを可能にする。一変形例では、プロセッサ130は、車両10がオンで第2の速度である場合に、第2の動作モードでディスプレイ110を動作させ、ディスプレイ110上に第2のコンテンツをレンダリングし、第2の速度は、好ましくは、ゼロ速度、又は交通量の多い場所で車両がゆっくりと移動している場合等の実質的にゆっくりとした速度である。第2のモードで描写されるメッセージはディスプレイの表示領域の一部分を占めるので、同様に描写される識別及び/又は登録情報は、第1の動作モードと比較して、第2の動作モードでは表示領域のより小さい部分を消費し得る。メッセージが車両10の情報と同時に表示される場合、識別及び登録情報は、ディスプレイ110上により小さなサイズで描写されるので、識別及び登録情報の視認性は、第1の動作モードよりも第2の動作モードでは低くなり得る。或いは、第2の動作モードでディスプレイ110上にレンダリングされる識別及び/又は登録情報は、第1のモードと同じ又は同様のフォーマット(例えば、サイズ及びレイアウト)のものであり得るが、メッセージは、識別及び/又は登録情報と重なるようにディスプレイ上にレンダリングされ得る。このことは、車両10の識別及び/又は登録情報の視認性の低下をももたらし得る。それ故、メッセージは、車両が停止している場合又はほぼ停止している場合等のそうした条件下でのみ表示され得るため、車両10が相当の速度で移動している場合、識別及び/又は登録情報の視認性の低下は生じないが、車両が第2の速度にある場合にメッセージを表示する追加機能はそのままである。また、メッセージは、車両10が動いている間、車両10の外にいる関係者に対して不要な注意散漫をもたらし得、したがって、車両が停止又はほぼ停止している場合にのみメッセージを表示することによって、注意散漫の可能性を大幅に低減し得る。しかしながら、プロセッサ130は、代わりに、任意のその他の適切な速度構成で第1及び第2の動作モードでディスプレイ110を動作させ得る。この変形例では、ディスプレイシステム100は、ディスプレイ110が車両10の前面外装上に搭載されている場合に、ディスプレイ110上にレンダリングされたコンテンツを水平方向にミラーリングすることによって、車両10の外にいる関係者に対する情報の読みやすさを向上させ得、この変形例では、ディスプレイ上にレンダリングされたコンテンツは、車両10の前方に位置する第2の車両のバックミラー又はサイドミラーでディスプレイ110を見ている関係者によって、正しい向きで読まれ得る。しかしながら、プロセッサは、ディスプレイ110により生じる注意散漫が減少し、表示されたコンテンツの読みやすさが改善されるように、任意のその他の手段又は構成によってディスプレイ110上にコンテンツをレンダリングし得る。
【0019】
上に説明したように、プロセッサ130は、好ましくは、車両10がオフである場合に第3の動作モードでディスプレイ110を動作させるように機能する。第3の動作モードは、好ましくは、第1の電力消費レベルよりも低い第2のより低い電力消費レベルで車両10の識別及び登録情報を表示する。この変形例では、車両10の識別及び登録情報に加えて、メッセージがディスプレイ110上にレンダリングされるが、メッセージ、車両10の識別情報、車両10の登録情報、又は任意のその他の情報の何れか1つ又は組み合わせが第3の動作モードにある場合にディスプレイ110上にレンダリングされ得る。車両10がオフである場合、ディスプレイシステム100に利用可能な電力は、車両がオンである場合よりも少なくなり得る。例えば、ディスプレイシステム100が車両10の電源から電力を得る変形例では、ディスプレイシステム100は、車両がオンであった別の期間から貯蔵されたエネルギーを利用し得る。したがって、電力の供給の制限があり、車両がオフである間、第1及び/又は第2の動作モードよりも第3の動作モードでより低い電力消費レベルでディスプレイ110を動作させることによって、ディスプレイ110上にコンテンツがレンダリングされ得る時間の長さは、ディスプレイシステム100に利用可能な所与の量のエネルギーに対して増加し得る。
【0020】
第3の動作モードでのディスプレイ110の動作は、様々な構成においてディスプレイシステム100の電力消費を低減し得る。第1の変形例では、ディスプレイ110は、第1の時間にオフにされ得、第2の時間にオンにされ得る。ディスプレイ110は、特定の時間間隔、例えば、5分毎にオンとオフを繰り返すようにタイミングが合わされ得る。運転者、所有者、又は任意のその他の適切な関係者は、間隔を調整し得る。このことは、ディスプレイ110をある時間オフにし、別の時間オンにすることを可能にする。ディスプレイ110がオフにされる時間の長さは、好ましくは、ディスプレイ110がオンにされる時間の長さよりも実質的に長く、ディスプレイ110の電力消費を実質的に減少させる。更なる変形例では、第3の動作モードにある場合、第1の動作モードで動作する場合と比較して表示にわずかな電力を必要とする色でディスプレイ110上にコンテンツがレンダリングされ得る。しかしながら、プロセッサは、第1の動作モードと比較して、第3の動作モードにある場合にディスプレイ110の電力消費を低減する任意のその他の手段によってディスプレイ110を動作させ得る。更に、プロセッサ130は、例えば、クロック速度を低下させること、通信デバイス140へのデータの送信及び/又は通信デバイスからのデータの受信等の補助機能をシャットダウンすること、又はプロセッサ130の電力消費を低減するための任意のその他の方法によって、第3の動作モードにある場合にプロセッサ130の電力消費レベルを低減し得る。プロセッサ130が第3の動作モードでディスプレイを動作させる場合、ディスプレイ110の光強度は、第1及び/又は第2の動作モードの光強度と実質的に同一であり得る。或いは、車両10は、オフの場合に静止していると推定されるので(この推定に対する可能な例外は、車両10が牽引されている場合であろう)、メッセージ並びに/又は識別及び/若しくは登録情報が示される関係者は、車両10に実質的に近接し、ディスプレイ110の光強度は、第3の動作モードでは、第1及び/又は第2の動作モードよりも実質的に低くてもよい。しかしながら、第3の動作モードでは、任意のその他の適切な光強度が使用され得る。
【0021】
第2の変形では、ディスプレイは、第3の動作モードで動作している場合に連続的にオンであり得るが、第1及び/又は第2の動作モードよりも実質的に低い光強度であり得る。第1の例では、ディスプレイ110のバックライトは、第3のモードでは最低の光強度であり得る。第2の例では、電子インクであるディスプレイ110の変形例において、ディスプレイ110のバックライトはオフされ得、双安定であり、維持するために追加の電力を必要としない電子インクのみを視認可能にする。第3の動作モードでディスプレイ110の電力消費を減少させる方法及び構成は、好ましくは、上記の2つの変形の内の1つであるが、代わりに、上記の変形の組み合わせ又はその他の適切な方法若しくは構成であり得る。
【0022】
プロセッサ130は、代わりに、第4の動作モードでディスプレイ110を動作させ得る。第4のモードは、通信デバイス140を通じた通信によって判定され得る。第1の例では、通信デバイス140は法執行機関と通信し得、車両10が盗まれたことをプロセッサ130に指し示し得る。プロセッサ130は車両10が盗難車両であることの通知がディスプレイ110上にレンダリングされる第4の動作モードでディスプレイ110をその後動作させ得る。しかしながら、第4のモードは、代わりに、任意のその他の適切なタイプのものであり得、任意のその他の適切な方法によって作動され得る。
【0023】
通信デバイス140は、コンテンツ、情報、及び/又はデータをディスプレイシステム100との間で転送することを可能にするように機能する。通信は、公的機関(DMV事務所又は法執行機関等)、コンテンツデータベース、車両の運転者、車両の所有者、又は任意のその他の適切な関係者と行われ得る。通信デバイスは、車両の識別及び/又は登録情報、車両メンテナンス情報、運転者情報、(例えば、GPS位置デバイスを含む又はGPS位置サービスにアクセスするディスプレイシステム100の変形における)車両位置情報、更新された広告に関する情報、又は任意のその他の適切なタイプの情報を送信及び/又は受信し得る。通信デバイス140は、好ましくは、無線通信タイプ、例えば、携帯電話タワー、Wi-Fiハブ、又は任意のその他の適切なタイプの無線通信と通信する無線通信タイプのものである。しかしながら、通信デバイス140は、有線通信デバイスであり得る。この変形例では、更新された情報は、ディスプレイシステム100が更新デバイス、例えば、無線通信機能を有する保守施設、DMV事務所、若しくはその他の適切な場所、又は別の車両及び/若しくはディスプレイシステム100にあるコンピュータに“プラグイン”された場合に転送される。通信デバイス140はまた、ディスプレイシステム100への及び/又はディスプレイシステム100からの通信を解釈するように機能する通信プロセッサを含み得る。通信プロセッサは、好ましくは、プロセッサ130とは別個であるが、代わりにプロセッサ130であり得る。通信プロセッサは、ディスプレイシステム100への及び/又はディスプレイシステム100からの通信を暗号化及び/又は復号化するように機能し得る。暗号化/復号化は、様々な認証及び暗号化スキーマの内の何れか1つであり得る。例えば、ディフィー-ヘルマン鍵交換、ワイヤレストランスポートレイヤセキュリティ(WTLS)、又は任意のその他の適切なタイプのプロトコル等の暗号化プロトコルである。通信プロセッサはまた、データ暗号化規格(DES)、トリプルデータ暗号化規格(3-DES)、又は高度暗号化規格(AES)等の暗号化規格に合わせてデータを暗号化するように機能する。しかしながら、通信デバイス140は、任意のその他の適切なタイプの通信を可能にし得、任意のその他の適切な構成のものであり得る。
【0024】
通信デバイス140は、コンテンツデータベースからコンテンツ、情報、及び/又はデータを受信し得る。好ましくは、コンテンツデータベースは、プロセッサ130から実質的に離れて配置される。コンテンツデータベースはまた、機関、例えば、広告主、学校、レコード会社、又はスポーツチーム若しくは会場によって提供されるコンテンツを含み、機関によって提供されるコンテンツは、好ましくは、広告を含む。或いは、コンテンツデータベースは、車両10の運転者及び/又は所有者によって提供されるコンテンツ、例えば、車両10の所有者によって作成された子供の高校卒業を祝うメッセージを含み得る。しかしながら、任意のその他の適切な関係者がコンテンツデータベースにコンテンツを提供し得、コンテンツデータベースは、1つ以上の機関からの広告と一人以上の個人からの個人的なメッセージとの組み合わせを含み得る。第1の例では、コンテンツデータベース上のコンテンツは、通信デバイス140を介してプロセッサ130によってアクセスされ、ストレージデバイス150上に格納される。好ましくは、ストレージデバイス150は、車両10内又はディスプレイ110を含む筐体内等、ディスプレイ110の実質的に近くに配置されるが、ストレージデバイス150は、リモートサーバに接続されたハードドライブ上等、車両10から離れて配置され得る。第2の例では、コンテンツデータベース上のコンテンツは、通信デバイス140を介してリアルタイムでアクセスされ、ディスプレイ110上にその後レンダリングされ、それによってストレージデバイス150上のコンテンツの格納を迂回する。しかしながら、リモートメッセージデータベースからのコンテンツは、ディスプレイ110上にレンダリングされる前に、任意のその他の手段によってアクセスされ得る。第3の例では、ストレージデバイスは、コンテンツデータベースとしても機能し、上に列挙したもの等、少なくとも1つの機関又は個人からのコンテンツは、ストレージデバイス上に格納され得、また、ディスプレイ110上にレンダリングされるように車両10の運転者及び/又は所有者によって選択され得る。この変形例では、コンテンツデータベースとしても機能するディスプレイシステム100のストレージデバイス150は、第2の車両上に配置されたディスプレイシステム等、ディスプレイシステム100とは別個の第2のディスプレイシステムによってアクセスされ得る。しかしながら、任意のその他の適切な関係者は、ディスプレイ110上にレンダリングされるコンテンツをコンテンツデータベースから選択し得る。更に、コンテンツデータベース上のコンテンツは、インターフェースを介して、車両10の運転者及び/又は所有者、又は任意のその他の適切な関係者によって、選択、アクセス、及び/又は修正され得る。好ましくは、インターフェースは、インターネットベースであり、ウェブブラウザを介して、例えば、モバイルスマートフォン又はコンピュータ上でアクセス可能である。第1の例では、車両10の運転者及び/又は所有者は、インターネット対応の携帯電話とのインターフェースにアクセスし得、コンテンツデータベースにその後ログインし得、ディスプレイ110上にレンダリングすることを望むコンテンツ(例えば、サンフランシスコジャイアンツ野球のバナー)を選択し得る。第2の例では、コンテンツデータベースは、車両登録情報を格納し、車両10の登録が更新されると、DMV担当者は、インターフェースを備えたコンピュータを介してコンテンツデータベースにアクセスし得、コンテンツデータベース上の車両10の登録情報をその後更新し得、通信デバイス140は、更新された登録情報をコンテンツデータベースからその後検索し得、続いてディスプレイ110上にレンダリングされる登録情報には、更新が反映され得る。或いは、インターフェースは、ディスプレイシステム100に配線接続された、又は物理的に“プラグイン”されたハンドヘルドデバイスであり得る。この変形例では、インターフェースは、ディスプレイシステム100から取り外し可能であってもなくてもよい。更に、インターフェースは、通信デバイス140を介してコンテンツデータベースに結合されなくてもよいが、代わりに、ディスプレイ110に実質的に近接して配置されたストレージデバイス150上等、ディスプレイシステム100上に既に配置されているコンテンツにアクセスするために、車両10の運転者及び/又は所有者、又は任意のその他の適切な関係者のみに提供し得る。例えば、法執行官は、交通違反のために車両10の運転者を停車させると、インターフェースを備えたデバイスを車両10上に配置されたディスプレイシステム100に接続し得、インターフェースは、車両10の現在の識別及び/又は登録情報へのアクセスを提供する。しかしながら、インターフェースは、任意のその他の手段によって、ディスプレイ110に結合された任意のその他のデバイス内に含まれる任意のコンテンツへのアクセスを許可し得る。
【0025】
通信デバイス140は、ディスプレイ110上での特定のコンテンツのレンダリングに関するデータを送信し得る。好ましくは、ディスプレイ110上でレンダリングされるコンテンツには広告が含まれ、通信デバイス140は、ディスプレイ110上での広告のレンダリングに関するデータを送信する。このデータは、例えば、広告が表示された長さ、それが表示された時間、及びそれが表示された場所を含み得る。或いは、このデータは、プロセッサ130によって収集及び/又は格納され得るが、それは、任意のその他のデバイス又は手段によって収集及び格納され得る。好ましくは、この情報は、車両10の運転者及び/又は所有者に与えられる報償の規模又はタイプを判定するために使用される。第1の例では、所与のチームを呼び物にした野球の試合のチケットのための広告がディスプレイ110上にレンダリングされる場合、車両10の運転者及び/又は所有者は、広告がディスプレイ110上にレンダリングされた時間の長さに応じた金銭的報奨を受け取り得、或いは、車両10の所有者及び/又は運転者は、野球の試合の観客が比較的少ない地域に広告を表示する見返りとして、このチームを呼び物にした野球の試合の1枚以上のチケットを受け取り得る。しかしながら、ディスプレイ110上でのコンテンツのレンダリングの見返りとして、車両10の運転者及び/又は所有者に任意のその他のタイプの報奨を付与するために、任意のその他の方法が使用され得る。
【0026】
車両10の第2の車両への接近を判定するためのセンサは、ディスプレイ110上にレンダリングされるコンテンツを修正するようにプロセッサ120に指し示すように機能する。プロセッサ120は、好ましくは、(第2のモード等において)第2の車両が車両10に実質的に接近している場合、広告等のメッセージをディスプレイ110上にレンダリングし、プロセッサ120は、好ましくは、(第1のモード又は第3のモード等において)第2の車両が車両10に実質的に接近していないことをセンサが検出した場合、ディスプレイ110上に車両10の識別及び登録情報をレンダリングする。センサは、RADAR検出器、LIDAR検出器、IRトランスミッタ-フォトレジスタ対、カメラ、又は車両10の第2の車両への接近を検出するように構成された任意のその他の適切なデバイスであり得る。カメラであるセンサの実施形態では、カメラは、第2の車両の識別情報(第2の車両のナンバープレート番号等)を検出するように構成され得、この情報は、第2の車両の所有者を判定し、第2の車両の所有者に関する情報を取得するために使用され得る。プロセッサ120は、第2の車両の所有者が少なくとも60歳であると判定された場合に割引処方薬の広告を表示することによって、第2の車両の所有者が女性であると判定された場合に婦人服店の広告を表示することによって、又は第2の車両が法執行機関によって所有又は使用されていると判定された場合に運転者情報を表示することによって等、第2の車両の所有者の人口統計に基づいてディスプレイ110上にレンダリングされるコンテンツをその後修正し得る。この例では、第2の車両の識別情報は、車両識別情報のデータベースへ送信され得、データベースは、年齢、民族性、又は性別等の第2の車両10の所有者についての情報を返し、データベースは、DMV又は米国自動車協会(AAA)等のエンティティによって維持され得る。或いは、カメラは、(例えば、顔認識ソフトウェアを用いて運転者を特定の民族性に一致させることによって)第2の車両の運転者の人口統計、又はディスプレイ120上にレンダリングされるメッセージに対する第2の車両の運転者の応答を直接判定するように構成され得る。後者の例では、第2の車両の運転者の応答は、最初の応答が否定的である場合に、より好ましい応答を生成し得る代替メッセージを選ぶため、又は第1の応答が肯定的である場合に、同様のメッセージを選択するために使用され得る。更に、センサがカメラである実施形態では、カメラは、コンテンツが適切な光レベルでディスプレイ上にレンダリングされ得るように、車両10に実質的に近接する周辺光のレベルを測定するために使用され得、例えば、カメラが車両10の近くの高レベルの太陽光を判定した場合、ディスプレイの輝度は増加し得る。しかしながら、センサは、第2の車両に関連する任意のその他の情報を検出し得、任意のその他の変数に基づいてディスプレイ上にレンダリングされたコンテンツを修正するようにプロセッサに指し示し得る。
【0027】
図2は、デジタルナンバープレートシステム200に組み込まれ得る様々なシステム、サブシステム、又はモジュールを、車両システム218、車両乗員、若しくは第三者の人、又は自動システム220等の潜在的な対話エージェントに沿って説明する。この図では、デジタルナンバープレート202は車両に搭載され得る。デジタルナンバープレート内のシステムは、電力システム204、熱制御システム206、及びセンサシステム208を含み得るが、これらに限定されない。電子セキュリティシステム210は、データロギング及びインターフェースシステム212を介して記録及び配布されたデータ、又は通信システム214を通じて受信又は送信される任意の通信への無許可アクセスを制限する。受信データは、ディスプレイ216によって提示される情報を判定又は更新するために使用され得る。
【0028】
図3は、デジタルナンバープレートシステムの一実施形態の動作方法を説明する。デジタルナンバープレートを登録して特定の車両にリンクするための初期セットアップ302の後、デジタルナンバープレートは、車両の起動時(又は、代わりに車両の停止時)に初期化304が準備され得、デジタルナンバープレートのコンテキスト、位置、又は表示プリセットの識別に役立てるためにタイマー又はセンサを使用し得る。データのアップロード/ダウンロードが開始され得、任意のファームウェア/ソフトウェアの更新が完了し得る。通常の動作では、ディスプレイへの変更306は、データストレージ又は分析システム310からのセンシングされたデータ308に応答して、又は外部通信及びデータ転送312の結果として発生し得る。同様に、センシング又は格納されたデータは送信又は受信され得、内部トリガー又は外部から受信したデータに基づいてセンサはアクティブ化され得、非アクティブ化され得、又はセンサデータは分析され得る。車両が停止する場合、又はタイミング若しくはその他の適切なトリガーに応答して、データは(ライン314を介して)初期化ステップ304に戻され得る。
【0029】
図4は、冷却フィンを説明するベゼルの2つの図400を描写する。図4図400は、デジタルディスプレイ110を取り囲むフレームとして機能するベゼル402を示す。404は、ベゼル402の代替図であり、冷却フィン406のセットを示す。冷却フィン406は、デジタルディスプレイ110から熱を放散するように機能し、それによってデジタルディスプレイ110と関連付けられる発熱率の低減を助ける。
【0030】
幾つかの実施形態では、熱コンジットはベゼル402の一部として含まれ得、熱コンジットは、熱を逃がすために回路基板コンポーネントに直接接触し、熱伝導を助けるために、ある種の熱伝達化合物(可能性としてゲル又はペースト)をも含み得る。他の実施形態は、ディスプレイシステム110に能動冷却を提供するために、熱電冷却(例えば、ペルティエデバイス)を使用し得る。
【0031】
図2に関して簡単に論じたような適切な熱制御システムは、ある一定の範囲の条件下で信頼性の高い動作を確保するのにも役立つ。図1に関して論じたように、ディスプレイシステム100は、車両の外部に搭載され得、ある一定の範囲の温度にさらされ得る。更に、ディスプレイシステム100は、ディスプレイ110等の関連するコンポーネントでの電力消費に起因して熱を発生する。幾つかの条件では、ディスプレイシステム100が過熱するのを防止することが重要であり得る。発生する熱の量を調整するための1つの戦略は、ディスプレイシステム100と関連付けられる検出された温度に従って、ディスプレイ110の輝度を下げることである。
【0032】
幾つかの実施形態では、デジタルディスプレイ110は双安定ディスプレイであり得る。低い動作温度の下では、双安定ディスプレイを正しく遷移させるために、双安定ディスプレイは外部から加熱される必要があり得る。高い動作温度の下では、双安定ディスプレイが定義された温度未満に維持されるか、少なくとも一時的に冷却されない限り、切り替えが困難になり得る。双安定ディスプレイとLCDとの動作温度の差異に起因して、温度制御は、双安定ディスプレイとLCDとで異なってプログラミングされ得る。
【0033】
図5は、ディスプレイ510及びディスプレイコントローラ512を含むデジタルナンバープレートシステム500の代替の実施形態である。ディスプレイコントローラ512は、ステータス及び画像関連データを格納するためのフラッシュメモリ514と、ディスプレイ510に提供される電力を制御及び測定するための電力管理集積回路516とに接続される。ディスプレイコントローラ512は、システム500の様々な通信、センシング、及び制御アクティビティを処理するためのマスタ制御ユニット520(MCU)に接続される。接続されたモジュールは、フラッシュメモリ522、GPS524、燃料ゲージ526、温度センサ540、慣性測定ユニット543、及びセキュリティ/盗難防止モニタ、センサ及びロック546を含む。通信は、関連するSIMカード532を使用してLTE無線システム530によって提供され得る。
【0034】
図6は、白及び黒の顔料材料を含む電気泳動ディスプレイにおける着色微小球の絵画の詳細600である。こうした双安定ディスプレイは、E Ink Corporationから一般に入手可能であり、図6に説明するように、透明油を含む微小球610、正に帯電した白色顔料612、及び負に帯電した黒色顔料614を含む。微小球610の配向の双安定スイッチングは、透明電極620及びアドレッシング可能画素電極622によって可能になる。
【0035】
単一の顔料材料と有色油のみを使用する代替の実施形態も可能である。それらの実施形態では、電気泳動分散液は、対照的な色の油又は油混合物中に分散された1つのタイプの帯電顔料粒子を有する。透明電極620と画素電極622との間に電圧差が創出された場合、顔料粒子は、顔料粒子とは反対の極性の電極に移動する。透明電極620で示される色は、溶媒の色又は顔料粒子の色の何れかであり得る。電極の極性の反転は、粒子を反対側の画素電極622に移動させ、それによって色を反転させるであろう。
【0036】
そうした双安定ディスプレイの性能は、本明細書で論じるようなデジタルナンバープレートに対して向上し得る。例えば、可読性を向上させるために、白色顔料粒子は、赤外光を反射する材料から形成され得、又はそれと関連付けられ得る。このことは、赤外線感知カメラシステムを使用して可読性を向上させる。別の実施形態では、トワイライト又は低照度での可読性を向上させるために、白色顔料粒子は、蛍光を発する又は燐光を発する材料から形成され得、又はそれと関連付けられる。更に他の実施形態では、白色顔料粒子は、デジタルナンバープレートの双安定表示を動作温度限界内に維持するのを助けるために、温度を低下又は上昇させる熱遮断材料又は熱吸収材料から形成され得、又はそれと関連付けられ得る。
【0037】
低い動作温度の下では、双安定ディスプレイが正しく遷移するために、双安定ディスプレイは外部から加熱される必要があり得る。低温では、電子インクは、その動作温度範囲の下限がLCDよりも高いため、それを遷移可能にするために、外部の熱源が必要になり得る。取り付けられた加熱素子、加熱パイプ、バッテリ又は車両駆動の加熱素子は全て、切り替えが必要な場合に双安定ディスプレイが最小ディスプレイ切り替え温度に維持され、又はそれを一時的に上回るようにするために使用され得る。加熱素子の使用は、例えば、ヒーターの活性化がディスプレイを最小ディスプレイ切り替え温度よりも高くし、続いてヒーターの非活性化が結果的として温度を最小ディスプレイ切り替え温度よりも下げることを可能にする。双安定ディスプレイ以外に加熱され得るその他のコンポーネントは、任意の関連する回路基板及びバッテリシステムを含み得る。
【0038】
関連するヒーターのない実施形態の場合(又はヒーターが低温を補償するのに十分な熱を生成しない場合)、双安定ディスプレイの動作は補償するために調整され得る。例えば、一実施形態では、温度が動作温度の下限近くまで下がると、デジタルナンバープレートは、法的に必要な情報のみを表示するように設定され得る。法的に必要な情報の表示を妨げ得る広告、又は低温に起因して部分的又は完全に切り替わらないことがある動的な表示は許可されないであろう。実際には、例えば、加熱されたガレージ内で維持されている車両は、デジタルナンバープレートで可能な視覚効果の全範囲を表示できるであろう。車両が氷点下の環境に移動した場合、温度センサは低温条件の警告データを提供し得、デジタルナンバープレートは法的に必要な情報のみ又は法的に必要な情報の閲覧を妨げない情報の表示に切り替わるであろう。同様に、能動又は受動冷却システムを備えた実施形態は、温度が最大表示切り替え温度に達する前に、法的に必要な情報のみ、又は法的に必要な情報の閲覧を妨げない情報の表示にデジタルナンバープレートが切り替わることを保証する方法をサポートし得る。
【0039】
クリティカルな温度は、ディスプレイの材料及びタイプに従って異なる。例えば、電子インク双安定ディスプレイは、摂氏0度よりも高く、摂氏50度よりも低い通常の動作温度範囲を有し得る。低熱条件又は高熱条件を補償するためのアクションは、クリティカルな温度に達する前に開始し得る。例えば、反射率に影響を与える表示パターンは、センシングされた温度が摂氏40度を超えて上昇するにつれて反射率を高めるように調整され得る。温度が上昇し続ける場合にはオプションの冷却素子が作動し得、温度が上昇し続ける場合にはディスプレイは非切り替え状態にロックされ得、デジタルナンバープレートは法的に必要な情報のみ又は法的に必要な情報の閲覧を妨げない情報を表示するように機能する。同様に、低温では、センシング温度が摂氏10度未満に低下するにつれて、表示パターン(反射率)は、反射率を下げる(すなわち、吸収率を上げる)ように調整され得る。温度が下がり続ける場合にはオプションの加熱素子が作動し得、温度が下がり続ける場合にはディスプレイは非切り替え状態にロックされ得、デジタルナンバープレートは法的に必要な情報のみ又は法的に必要な情報の閲覧を妨げない情報を表示するように機能する。通常、高熱又は低熱条件を補償するためのアクションは、摂氏15、10、又は5度のクリティカルな温度以内で開始し、かなりの量の電力を必要とするアクション又はディスプレイのメッセージングにより大きな影響を与えるアクションが実装される前に、電力を殆ど又は全く必要としないアクション又は視覚的な影響が少ないアクションが実装されるように順序付けられる。
【0040】
理解されるように、ディスプレイの温度は、直接的又は間接的に測定され得る。関連する温度制御モジュールを備えた電子温度計は、ディスプレイに取り付けられ得、ディスプレイの近く若しくは付近に取り付け得、又は車両のどこかに取り付け得る。周囲温度が測定され得、予想されるディスプレイ温度の間接的な判定が行われ得る。ある一定の実施形態では、予測温度が使用され得る。例えば、デジタルナンバープレートが予測又は計算された夜間の温度情報を受信した場合、1日の終わり近くに車両が駐車された場合に、保護対策が直ぐに講じられ得る。ディスプレイ温度の直接測定ほど正確ではないが、周囲の温度又はその他の間接的な温度の測定は、クリティカルな温度に近づくにつれて必要な場合に保護対策を講じるのに十分正確である。
【0041】
一実施形態では、変更可能な熱関連の表示パラメータをサポートするディスプレイシステムは、ディスプレイシステムの温度を測定するように配置された温度センサを含む。温度制御モジュールは、温度センサに接続され得、クリティカルな温度に近づくにつれて熱関連の表示パラメータを修正するように構成され得る。修正可能な熱関連の表示パラメータは輝度を含み、輝度は、クリティカルな低温に近づくにつれて上がり、クリティカルな高温に近づくにつれて下がる。別の実施形態では、修正可能な熱関連の表示パラメータは、反射率を修正するための表示パターンを含み、表示パターンは、クリティカルな低温に近づくにつれて熱吸収を増加させるように修正され、クリティカルな高温に近づくにつれて熱吸収を減少させるように修正される。
【0042】
ディスプレイシステムの用途は、車両のナンバープレートだけに限定されない。例えば、ディスプレイは、複数の同種タイル、はめ込みタイルを備えた大型異種ディスプレイ(例えば、LEDディスプレイセクションを備えた双安定ディスプレイ又は電気泳動ディスプレイ)で構成され得、別個の色及び双安定セクションを有し得る。また、ディスプレイシステムは、車両の内部又は外部に配置された複数の追加ディスプレイを制御し得る。例えば、そうしたディスプレイは、図7に示すようにバスの側面にタイル張りされて配置され得る。ディスプレイをタイル張りすることは、意図する視聴者にメディアを提示するために利用可能なオプションの数を増加させ得る。図4に説明する例は、バスの側面に配置されたディスプレイ700を示し、タイル張りされたディスプレイの同様のセットがバスの背面にも実装され得る。本明細書に説明するシステム及び方法は全て、図7に示すようなディスプレイアンサンブルを含むように拡張され得る。
【0043】
幾つかの実施形態は、より大きなディスプレイ(例えば、16インチ×16インチ)を含み、その一部分はプレート画像を示し得る一方、残りは静的メッセージングに使用され得る。このようにして、メッセージ及びプレート画像は同時に表示され得る。
【0044】
図8は、複数のサブディスプレイを含むディスプレイ800を説明する図である。幾つかの実施形態では、ディスプレイは、一緒にタイル張りされた類似の又は異なる種類のサブディスプレイを含み得る。図8に見られるように、ディスプレイ800は、外側フレームディスプレイ802、内側サブディスプレイ804、内側サブディスプレイ806、内側サブディスプレイ808、及び内側サブディスプレイ810を有し得る。外側フレームディスプレイ802及び内側サブディスプレイ804~810は、異なるメディアコンテンツを表示するように構成され得る。例えば、外側フレームディスプレイ802は、車両のライセンス及び登録情報を表示するように構成され得る一方、サブディスプレイ804~810は、異なる広告及び/又は販売促進メッセージを表示し得る。一実施形態では、サブディスプレイ806は、例えば、色付きの年次登録ステッカーのレプリカを正確に表示することが可能なカラーOLEDディスプレイであり得る。他の実施形態では、外側フレームディスプレイ802及びサブディスプレイ804~810は、異なる種類のディスプレイを含み得る。例えば、外側フレームディスプレイ802は双安定ディスプレイであり得、サブディスプレイ804はOLEDディスプレイであり得、サブディスプレイ806はLCDディスプレイであり得、サブディスプレイ808~810は各々、双安定ディスプレイであり得る。
【0045】
道路の破片又は同様の危険による損傷からディスプレイシステムを防止するための対策は、例えば、プレキシガラス又はサファイアクリスタルから作られた物理的な保護カバーを含み得る。水等の液体への暴露に起因する損傷を防止するために、ディスプレイシステムの外面に疎水性コーティングも適用され得る。他の実施形態では、ナノ結晶二酸化チタンコーティング、プラズマ化学粗面化、光触媒洗浄構造、成形ポリマー層、又はその他の適切な疎水性若しくは親水性システムを使用するセルフクリーニングガラスが使用され得る。熱保護は、IR遮断コーティングによって提供され得る。ディスプレイシステムはまた、車両構造自体に統合され得る。例えば、車両のデザインに審美的に適合させるために、湾曲した又は柔軟なディスプレイが使用され得る。ディスプレイシステム100の実施形態は、例えば、車両のバンパに適合するように統合され得る。
【0046】
図9は、ディスプレイ通信プロトコルを説明するブロック図900である。幾つかの実施形態では、マイクロコントローラ902とディスプレイ1 904との間に低電圧差動シグナリング(LVDS)通信インターフェースが実装され得る。他の実施形態では、マイクロコントローラ906とディスプレイ2 908との間にゲート/ソースインターフェースが実装され得る。更に他の実施形態では、マイクロコントローラ910とディスプレイ3 912との間に低電圧差動シグナリング又はシリアル周辺インターフェース(LVDS/SPI)通信インターフェースが実装され得る。幾つかの実施形態では、処理デバイスとディスプレイデバイスとの間に通信リンクを実装するために、HDMI(登録商標)等のその他のディスプレイ通信技術が使用され得、処理デバイスは、マイクロコントローラ902等のマイクロコントローラ、又はマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ等の任意のその他の適切な処理デバイスであり得る。
【0047】
ディスプレイ1 904、ディスプレイ2 908、及びディスプレイ3 912は、LCDディスプレイ、LEDバックライトを有するTFT LCDディスプレイ、フロントLEDライトを有する双安定ディスプレイ、又は任意のその他の適切なディスプレイの何れかであり得る。マイクロコントローラとディスプレイと間で通信するために、LVDS、SPI、パラレルポートインターフェース、シリアルポートインターフェース、及びRS232等のシグナリング方法の任意の組み合わせが使用され得る。ある一定の実施形態では、前述のシグナリング方法及びプロトコルによって制御される1つ以上のディスプレイは、車両の内部又は外部のデジタルナンバープレートから離れた位置に配置され得る。
【0048】
図10は、表示障害システムを有するデジタルナンバープレートシステム1000の実施形態を説明する。そうしたシステムは、ナンバープレート番号を提供する前述の双安定ディスプレイ1010と併せて特に有用である。多くの実例では、損傷したディスプレイ1010は、例えば、ナンバープレート番号の認識可能な画像を依然として提供するであろう。新たな画像を提示する前に表示画像を更新することは、破損した又は読み取り不可能なナンバープレート番号をもたらし得る。
【0049】
幾つかの実施形態では、ディスプレイコントローラ1020による新たな画像データを用いた電子表示の更新の前に、電力レールのインピーダンス及び/又は電流消費がディスプレイ1010に対して測定される。定義された“合格”基準の閾値に基づいて、電子表示シーケンスが開始され、“不合格”基準の閾値に基づいて、表示更新シーケンスが中止され、以前の“合格”表示画像が保持される。ユニークな障害は、障害カウンタ1022を用いてカウントされ得、追跡又はトラブルシューティングの目的で格納され得る。ユニークな障害はまた、ジャイロスコープ、加速度計、又は起こり得る衝撃をセンシング可能なその他のモーション関連センサを含み得る慣性測定ユニット1040(IMU)と関連付けられ得る。表示の障害の時間又は異常なモーション関連のイベントの時間は、リアルタイムクロック1030を使用して判定され得る。このデータは、無線モジュール1050を使用して、ユーザ、サーバシステム、又はクラウドネットワークへ送信され得る。受信された情報に基づいて、交換用のデジタルライセンスは自動的に注文され得、保証範囲が判定され得、障害モードが理解され得る。
【0050】
図11は、表示障害システムを動作させるための1つの方法1100を説明する。電力非アクティブなディスプレイに対して表示の更新のリクエストが行われる。消費電力又はインピーダンスの測定が行われ、例えば、消費電力が5mA以下の場合、表示の更新は中止される。表示障害カウンタがインクリメントされ、ユーザ又はクラウドネットワークに障害の通知が提供され得、表示更新シーケンスが終了する。或いは、消費電力又はインピーダンスの測定が行われ、消費電力が5mAを超える場合、表示の更新が開始され、ディスプレイに完全に電力が供給され、新たな画像書き込みの準備が整う。書き込みが成功した後、表示更新シーケンスは終了する。
【0051】
前述の説明では、その一部を形成する添付の図面が参照され、図面には、開示が実践され得る具体的な例示的実施形態が例示として示されている。これらの実施形態は、当業者が本明細書に開示した概念を実践することを可能にするように十分に詳細に説明され、本開示の範囲から逸脱することなく、開示した様々な実施形態への修正が行われ得、その他の実施形態が利用され得ることを理解すべきである。前述の詳細な説明は、それ故、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0052】
この明細書全体を通じて“一実施形態”、“実施形態”、“一例”、又は“例”への言及は、実施形態又は例に関連して説明される特定の機構、構造、又は特徴が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、この明細書全体通じて様々な箇所における句“一実施形態において”、“実施形態において”、“一例”、又は“例”の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態又は例を参照しているとは限らない。更に、特定の機構、構造、データベース、又は特徴は、1つ以上の実施形態又は例において任意の適切な組み合わせ及び/又は副組み合わせで組み合わされ得る。また、本明細書で提供される図は当業者への説明を目的としており、図面は必ずしも縮尺通りに描かれているわけではないことを理解すべきである。
【0053】
本開示に従った実施形態は、装置、方法、又はコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本開示は、本明細書では一般的に全て“回路”、“モジュール”、又は“システム”と称され得る完全にハードウェアで構成された実施形態、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)で構成された実施形態、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施形態をとり得る。更に、本開示の実施形態は、媒体に具現化されたコンピュータ使用可能なプログラムコードを有する任意の有形の表現媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品の形式をとり得る。
【0054】
1つ以上のコンピュータ使用可能な又はコンピュータ可読の媒体の任意の組み合わせが利用され得る。例えば、コンピュータ可読媒体は、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)デバイス、リードオンリーメモリ(ROM)デバイス、消去可能プログラミング可能リードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)デバイス、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CDROM)、光ストレージデバイス、及び磁気ストレージデバイスの内の1つ以上を含み得る。本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれ得る。そうしたコードは、ソースコードから、コードが実行されるであろうデバイス又はコンピュータに適したコンピュータ可読アセンブリ言語又はマシンコードにコンパイルされ得る。
【0055】
実施形態はまた、クラウドコンピューティング環境で実装され得る。この説明及び以下の特許請求の範囲では、“クラウドコンピューティング”は、仮想化を介して迅速にプロビジョニングされ得、最小限の管理エフォート又はサービスプロバイダのインタラクションでリリースされ得、それに応じてスケーリングされ得る構成可能なコンピューティングリソース(例えば、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、及びサービス)の共有プールにユニークに便利にオンデマンドでアクセスすることを可能にするための方法として定義され得る。クラウドモデルは、様々な特徴(例えば、オンデマンドのセルフサービス、広範なネットワークアクセス、リソースプール、迅速な弾力性、測定されたサービス)、サービスモデル(例えば、サービスとしてのソフトウェア(“SaaS”)、サービスとしてのプラットフォーム(“PaaS”)、サービスとしてのインフラストラクチャ(“IaaS”))、及び展開モデル(例えば、プライベートクラウド、コミュニティクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド)で構成され得る。
【0056】
添付の図面のフロー図及びブロック図は、本開示の様々な実施形態に従ったシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、及び動作を説明する。この点に関して、フロー図又はブロック図の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つ以上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、又はコードの一部を表し得る。ブロック図及び/又はフロー図の各ブロック、及びブロック図及び/又はフロー図のブロックの組み合わせは、指定された機能若しくは動作を実施する専用ハードウェアベースのシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実装され得ることにも留意すべきである。これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体内に格納された命令が、フロー図及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/動作を実装する命令手段を含む製品を生み出すように、コンピュータ又はその他のプログラミング可能なデータ処理装置を特定の方法で機能させ得るコンピュータ可読媒体内に格納され得る。発明の多くの修正及びその他の実施形態は、前述の説明及び関連する図面に提示された教示の利益を有する当業者の頭に浮かぶであろう。それ故、発明は開示された具体的な実施形態に限定されるべきではなく、修正及び実施形態は添付の特許請求の範囲内に含まれることを意図することは理解される。この発明のその他の実施形態は、本明細書に具体的に開示されていない要素/ステップがなくても実践され得ることも理解される。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】