(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】自動スイングドア及びセンサ
(51)【国際特許分類】
E05F 15/43 20150101AFI20230823BHJP
E05F 15/73 20150101ALI20230823BHJP
G02B 26/12 20060101ALI20230823BHJP
G01S 17/04 20200101ALI20230823BHJP
【FI】
E05F15/43
E05F15/73
G02B26/12
G01S17/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023505875
(86)(22)【出願日】2021-07-28
(85)【翻訳文提出日】2023-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2021071173
(87)【国際公開番号】W WO2022023427
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】102020119925.2
(32)【優先日】2020-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510326751
【氏名又は名称】ビーイーエー エス.エー.
【氏名又は名称原語表記】BEA S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】クライン ジャン-フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】ファン ロー セバスティアン
【テーマコード(参考)】
2E052
2H045
5J084
【Fターム(参考)】
2E052AA02
2E052EA03
2E052EB01
2E052EC01
2E052EC02
2E052EC04
2E052GA06
2E052GB01
2E052GB06
2E052GB12
2E052GC02
2E052GC06
2E052GC10
2H045AA04
5J084AA01
5J084AB07
5J084AC07
5J084AD01
5J084BA03
5J084BA50
5J084CA03
5J084EA22
5J084EA29
(57)【要約】
本発明はドア制御部(22,122)を備えた自動スイングドア(10,100)に関し、当該自動スイングドア(10,100)は、ドア枠部(30)に回転可能に取り付けられた扉配置体(12,112)をさらに備えており、扉配置体(12,112)は、ドア開口部(20)側を向いた背面(15b)と、ドア開口部(20)とは反対側を向いた進行面(15a)と、ヒンジ縁部(15d)と、ヒンジ縁部(15d)とは反対側に位置する主閉鎖縁部(15c)と、を有する扉(14,114)を備えており、扉配置体(12)は、扉(14)の進行面(15a)に取り付けられた進行面センサ(16)を備えており、進行面センサ(16)は、扉のヒンジ縁部と主閉鎖縁部(15c)との間にある当該扉の進行面の隣のゾーンを少なくともカバーする走査フィールドを提供し、検出ゾーン(26)が走査フィールド内に画定され、進行面センサ(16)は、扉(14)の角運動/角度位置を求めるための運動検出ユニット(316)を備えており、扉(14)の開扉動作中、検出ゾーン(26)は、扉(14)の幅の大半にわたって延在する扉ゾーン(32)を含む。本発明は、ドアの閉扉動作中、検出ゾーン(26)は、扉ゾーン(32)を主閉鎖縁部(15c)の方向に越えて延在する縁部ゾーン(36)を含み、当該縁部ゾーン(36)内において物体が検出された場合、ドア制御部(22)は扉(14)を再開扉し、又はドアを開扉することを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア制御部(22,122)を備えた自動スイングドア(10,100)であって、
ドア枠部(30)に回転可能に取り付けられた扉配置体(12,112)をさらに備えており、
前記扉配置体(12,112)は、ドア開口部(20)側を向いた背面(15b)と、前記ドア開口部(20)とは反対側を向いた進行面(15a)と、ヒンジ縁部(15d)と、前記ヒンジ縁部(15d)とは反対側に位置する主閉鎖縁部(15c)と、を有する扉(14,114)を備えており、
前記扉配置体(12)は、前記扉(14)の前記進行面(15a)に取り付けられた進行面センサ(16)を備えており、
前記進行面センサ(16)は、前記扉の前記ヒンジ縁部と前記主閉鎖縁部(15c)との間にある当該扉の前記進行面の隣のゾーンを少なくともカバーする走査フィールドを提供し、
検出ゾーン(26)が前記走査フィールド内に画定され、
前記進行面センサ(16)は、前記扉(14)の角運動/角度位置を求めるための運動検出ユニット(316)を備えており、
前記扉(14)の開扉動作中、前記検出ゾーン(26)は、前記扉(14)の幅の大半にわたって延在する扉ゾーン(32)を含み、
前記ドアの閉扉動作中、前記検出ゾーン(26)は、前記扉ゾーン(32)を前記主閉鎖縁部(15c)の方向に越えて延在する縁部ゾーン(36)を含み、当該縁部ゾーン(36)内において物体が検出された場合、前記ドア制御部(22)は前記扉(14)を再開扉し、又は前記ドアを開扉する
ことを特徴とする自動スイングドア(10,100)。
【請求項2】
前記扉配置体(12)は、前記扉(14)の前記背面(15b)に取り付けられた背面センサ(18)を備えている、
請求項1記載の自動スイングドア。
【請求項3】
前記検出ゾーン(26)の前記縁部ゾーン(36)は、前記扉(14)の前記主閉鎖縁部(15c)を側方に越えて延在するエリアゾーンをカバーする、
請求項1又は2記載の自動スイングドア。
【請求項4】
前記背面センサ(18)の検出ゾーン(28)は、縁部ゾーン(46)であって、当該縁部ゾーン(46)内において物体が検出された場合、前記扉(14)を再開扉し及び/又は前記ドア(10,100)を開扉する縁部ゾーン(46)を含む、
請求項2又は3記載の自動スイングドア。
【請求項5】
前記進行面センサ(16,116)及び/又は前記背面センサ(18,118)は、三次元の走査フィールドと三次元の検出ゾーン(26,28,126,128)を生成する走査ユニットを備えている、
請求項1から4までのいずれか1項記載の自動スイングドア。
【請求項6】
前記走査ユニットは、複数のレーザパルスを送出してエコーの伝搬時間を評価することにより前記走査フィールドを確立するレーザスキャナである、
請求項1から5までのいずれか1項記載の自動スイングドア。
【請求項7】
第1の扉配置体(12)と、進行面センサ(116)及び/又は背面センサ(118)を備えた第2の扉配置体(112)と、を備えている、
請求項1から6までのいずれか1項記載の自動スイングドア。
【請求項8】
前記進行面センサ(116)及び/又は前記背面センサ(118)は、前記扉(112)が閉扉位置にある際に、第1の扉(12)が閉扉されていないときに前記縁部ゾーン(136,146)内の検出に応答して開信号が出力されるように構成されている、
請求項7記載の自動スイングドア。
【請求項9】
前記第1の扉配置体(12)と前記第2の扉配置体(112)とは、第2の扉(114)の方が第1の扉(14)より先に閉扉位置になるように非同期で動作する、
請求項7又は8記載の自動スイングドア。
【請求項10】
前記進行面センサ(116)及び/又は前記背面センサ(118)はドア状態検出ユニット(318)を備えており、
前記ドア状態検出ユニット(318)は、少なくとも1つの扉が閉扉位置にない場合に開扉状態信号を前記検出決定ユニット(314)へ送信し、及び/又は、前記ドアが閉扉している場合に閉扉状態信号を前記検出決定ユニット(314)へ送信する、
請求項9記載の自動スイングドア。
【請求項11】
前記ドア状態検出ユニット(318)が開扉状態信号を送信し及び/又は閉扉状態信号を伝送しないとき、前記縁部ゾーンが起動する、
請求項10記載の自動スイングドア。
【請求項12】
前記進行面センサ(116)及び/又は前記背面センサ(118)はタイマを備えており、
前記タイマは、前記扉(112)が閉扉位置にあることを前記運動検出ユニットが判定したときに開始し、所定の時間経過後に終了し、当該タイマが終了したときに前記縁部ゾーン(136,146)が非起動化する、
請求項9から11までのいずれか1項記載の自動スイングドア。
【請求項13】
走査フィールドを生成する走査ユニット(308)を備えたセンサ(300)であって、
前記走査ユニット(308)は、伝搬時間原理により評価される光パルスを送出するレーザスキャナ(311,312,310)を備えており、
前記レーザスキャナは回転ミラー(310)を備えており、
前記回転ミラー(310)は、当該回転ミラー(310)の回転軸(R)に対する傾きが異なる少なくとも2つのファセットを有し、
前記光パルスは前記ミラーファセット(320)で偏向し、前記ミラーが所定の角度だけ回転(ファセット掃引)している間、送出されたパルスの列がミラーファセットにおいてカーテンを生じさせ、
前記センサはさらに、ドア制御部において複数の異なるドア機能をトリガするための情報を提供するためのドア制御部インタフェース(340)を備えており、
前記センサはさらに、前記走査フィールド内に検出ゾーン(26,28,126,128)を画定する検出決定ユニット(314)を備えており、
前記検出ゾーン(26,28,126,128)内において物体が検出された場合、前記ドア制御部インタフェース(340)において、特定のドア機能をトリガするための特定の出力がなされるセンサ(300)において、
前記検出決定ユニット(314)は、パルスの測定結果の第1のセットを評価する第1の評価ステップを行うように構成されており、前記測定結果の第1のセットの少なくとも一部は、少なくとも2つのファセット掃引で蓄積されたものであり、
前記パルスの送出は、複数の連続するファセット掃引において偏向角をシフトするように前記ミラー角度位置に対して複数のパルスをシフトさせるようにトリガされ、
前記検出決定ユニットは、第2のファセットの1つのファセット掃引のみの測定結果を含む測定結果の第2のセットを評価する第2の評価ステップを行うように構成されている
ことを特徴とするセンサ(300)。
【請求項14】
前記測定結果の第1のセットは、第1のファセットの少なくとも2つの連続するファセット掃引で、当該第1のファセットにより偏向されたパルスの結果を蓄積するように得られる、
請求項13記載のセンサ。
【請求項15】
前記ミラー(310)は、第1のファセットと傾きが実質的に等しい第3のファセットを有し、
前記測定結果の第1のセットは、第1のファセット掃引と第3のファセット掃引とで前記測定結果を蓄積することにより得られる、
請求項13又は14記載のセンサ。
【請求項16】
前記センサの角度位置及び角運動方向を求める運動検出ユニット(316)を備えている、
請求項13から15までのいずれか1項記載のセンサ。
【請求項17】
前記検出ゾーンは幅方向に、少なくとも2つの異なった連続する検出ゾーンを含み、扉ゾーン(32,42,132,142)の後に縁部ゾーン(36,46,136,146)が続く、
請求項13から16までのいずれか1項記載のセンサ。
【請求項18】
前記縁部ゾーン(36,46,136,146)は前記測定結果の第1のセットを用いて評価され、前記扉ゾーン(32,42,132,142)は前記測定結果の第2のセットを用いて評価される、
請求項17記載のセンサ。
【請求項19】
前記ミラーの回転軸に対する第1のファセット(320)の傾きは第2のファセット(321)の傾きより小さい、
請求項13から18までのいずれか1項記載のセンサ。
【請求項20】
前記ドア制御部インタフェース(340)は、少なくとも3つの異なるドア機能をトリガする3つの異なる出力情報を提供する、
請求項13から19までのいずれか1項記載のセンサ。
【請求項21】
特定のゾーンと前記ドアの角度位置と前記ドアの運動方向とにおける検出イベントに依存して、異なる出力情報が生成される、
請求項13から20までのいずれか1項記載のセンサ。
【請求項22】
前記ドア制御部インタフェース(340)は3つの個別の出力ポート(342,344,346)を備えており、前記3つの個別の出力ポート(342,344,346)は、有線接続、とりわけ個別の有線接続を介して、ドア制御部の入力ポートに接続可能である、
請求項13から21までのいずれか1項記載のセンサ。
【請求項23】
前記検出決定ユニット(314)は第1のコンフィギュレーション設定を有し、
前記第1のコンフィギュレーション設定は、前記運動検出ユニット(316)が閉扉方向の運動方向を検出したときにおいて前記縁部ゾーン(36)内における検出に基づき第1の出力情報をアクティブに設定し、前記運動検出ユニット(316)が開扉方向の運動方向を検出したときに前記扉ゾーン(32)内における検出イベントに基づき第2の出力情報をアクティブに設定するものである、
請求項13から22までのいずれか1項記載のセンサ。
【請求項24】
前記検出決定ユニット(314)は第2のコンフィギュレーション設定を有し、
前記第2のコンフィギュレーション設定は、運動方向が無く位置が閉扉位置であることを前記運動検出ユニット(316)が判定したときにおいて前記縁部ゾーン(136)内における検出イベントに基づき第3の出力情報(開)をアクティブに設定し、
前記第1の出力情報は、前記運動方向が閉扉方向であることを前記運動検出ユニット(316)が判定している間、アクティブに設定され、
前記位置評価ユニットが開扉方向の運動方向を検出したときに前記扉ゾーン(132)内における検出に基づき前記第2の出力情報をアクティブに設定するものである、
請求項23記載のセンサ。
【請求項25】
前記検出決定ユニット(314)は第3のコンフィギュレーション設定を有し、前記第3のコンフィギュレーション設定は、前記運動検出ユニット(316)が閉扉方向の運動方向を検出したときにおいて前記縁部ゾーン(46)内又は前記扉ゾーン(42)内における検出に基づき前記第1の出力情報をアクティブに設定するものである、
請求項23又は24記載のセンサ。
【請求項26】
前記検出決定ユニット(314)は第4のコンフィギュレーション設定を有し、
前記第4のコンフィギュレーション設定は、運動方向が無く位置が閉扉位置であることを前記運動検出ユニット(316)が検出したときにおいて前記縁部ゾーン(146)内における検出に基づき第3の出力情報(開)をアクティブに設定するものであり、前記第1の出力情報は、閉扉方向の運動方向を前記運動検出ユニット(316)が検出した場合において前記縁部ゾーン(142)内又は前記扉ゾーン(146)内における検出イベントに基づきアクティブに設定される、
請求項23から25までのいずれか1項記載のセンサ。
【請求項27】
少なくとも1つの扉が開扉位置にある場合に開扉状態信号を前記検出決定ユニット(314)へ送信し、及び/又は、前記ドアが閉扉している場合に閉扉状態信号を前記検出決定ユニット(314)へ送信するドア状態検出ユニット(318)を備えている、
請求項26記載のセンサ。
【請求項28】
前記検出決定ユニット(314)はタイマを備えており、
前記タイマは、前記扉(112)が閉扉位置にあることを前記運動検出ユニット(316)が判定したときに開始し、所定の時間経過後に終了し、当該タイマが終了したときに前記縁部ゾーン(136,146)が非起動化する、
請求項23から26までのいずれか1項記載のセンサ。
【請求項29】
前記ドア状態検出ユニット(318)が開扉状態信号を伝送し及び/又は閉扉状態信号を伝送しないとき、前記タイマは再開する、
請求項26又は27記載のセンサ。
【請求項30】
前記決定ユニットは、前記ドア状態検出ユニット(318)が開扉状態信号を伝送し及び/又は閉扉状態信号を伝送しないときに前記縁部ゾーンが起動するコンフィギュレーション設定を有する、
請求項26又は27記載のセンサ。
【請求項31】
請求項1から12までのいずれか1項記載の自動スイングドアであって、
前記進行面センサ及び/又は前記背面センサが請求項13から30までのいずれか1項の構成であることを特徴とする自動スイングドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部に記載の自動スイングドアと、請求項13の前段部に記載の自動ドア用センサと、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動スイングドアは、開扉信号に応じてドアを開閉するドア制御部によって制御される扉を備えることが知られている。また、ドア制御部は、扉の両面に取り付けられたドアセンサに接続される。ドアの開扉時には、扉におけるドア開口部とは反対側の面が、ここに取り付けられたセンサによって監視される。センサの検出ゾーン内に物体が検出されるとドア制御部に対して信号が出力され、ドア制御部は扉の開扉運動を停止する。通常、物体が検出ゾーンから出た後は、開扉動作が再開される。開扉要求が無くなった場合には、特定の時間経過後に扉が閉扉する。かかる措置では、開扉運動時に扉の通り道に立ち入った人が扉にぶつかるのを防止することができる。扉の閉扉時には、扉におけるドア開口部側を向いた面が、扉におけるこのドア開口部側を向いた面に取り付けられたセンサによって監視される。ドアの閉扉動作中に検出されると、扉が再開扉する。これにより、センサから検出信号がドア制御部に出力され、閉扉運動が逆転されて再開扉運動にされる。このような動作により、既に閉扉中の状態にあるドアを、人が扉にぶつかることなく通過することができる。かかる用途には、例えばBEA 社のLZR(登録商標)Flatscan SW が使用される。
【0003】
これらの安全措置を全て講じても、扉におけるドアヒンジとは反対側の縁部である主閉鎖縁部において、閉扉中の扉によって例えば指等が自動スイングドアのドア枠部と扉との間又は2つの扉の間に挟まってしまうという事態が依然として起こり得る。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、扉の主閉鎖縁部において物体、特に指が挟まったり衝突したりすることを回避するように、自動スイングドアの主閉鎖縁部における安全性を改善することである。
【0005】
上記問題は、請求項1の特徴的構成要件と同請求項の前段部の構成要件との組み合わせにより解決される。
【0006】
従属請求項に本発明の他の有利な実施形態が記載されている。
【0007】
公知の態様では、自動スイングドアはドア制御部を備えると共に、扉を備えた扉配置体をさらに備えており、この扉は、当該扉の一側辺がドア枠部に回転可能に取り付けられてドア開口部を覆う。ドア制御部は通常、少なくとも1つの扉の運動において開扉、閉扉、再開扉及び停止するように制御することができる。
【0008】
さらに扉は、ドア開口部側を向いた背面と、ドア開口部とは反対側を向いた進行面と、を有する。扉はさらに、ヒンジ縁部と、ヒンジ縁部とは反対側の主閉鎖縁部と、を有する。扉配置体は、扉の進行面に取り付けられた進行面センサを備えている。
【0009】
進行面センサは、側方向におけるヒンジ寄りに取り付けられるのが好適である。進行面センサは走査フィールドを提供し、この走査フィールドは、扉におけるヒンジ縁部とは反対側の主閉鎖縁部の方向に当該扉に沿って延在するものである。走査フィールド内には、少なくとも1つの検出ゾーンが画定される。検出ゾーンは、無限であり得る走査フィールドのうちの関心対象の部分である。検出ゾーンは検出領域を有し、これは、検出ゾーンの地面に投影したものである。よって、検出ゾーンは基本的に、検出領域上方の体積をカバーする。検出ゾーンは好適には扉付近にあり、又は、可能な限り扉に近接する。
【0010】
この検出ゾーンの中で、扉ゾーンが扉の幅の大半にわたって延在するように、特に70%超にわたって延在するように画定される。
【0011】
センサはさらに、ドアの角運動及び/又は角度位置を求めるための運動検出ユニットも備えている。
【0012】
ドアの角度位置に関する情報を用いて、走査フィールドの検出ゾーンを制限したり、検出ゾーンを縮小したりして、誤検出や自然作動を回避できることが公知である。
【0013】
本発明では、進行面センサの検出ゾーン内に当該検出ゾーンの縁部ゾーンが画定される。縁部ゾーンは、主閉鎖縁部の方向に扉ゾーンを越えて延在する。好適には、縁部ゾーンは扉を越えて延在する。自動スイングドアは好適には、ドアの閉扉運動中に上記の縁部ゾーン内で物体が検出された場合、ドア制御部が扉を再開扉し、又はドアを開扉するように構成されている。自動スイングドアはさらに、開扉運動中に扉ゾーン内で物体が検出された場合、扉の運動を停止するように構成されている。好適には、自動スイングドアは追加的に、扉ゾーン内に物体が検出された場合に当該自動スイングドアが開扉しないように構成することも可能である。
【0014】
これにより、扉の検出対象の進行面に接近してくる物体を検出することができ、かかる検出が可能になることにより、人又は人の一部が例えば主閉鎖縁部において扉とドア枠部との間等に挟まるのを防止することができる。
【0015】
好適には、扉の所定の角度範囲の閉扉運動中のみ、縁部ゾーンを監視する。この範囲は好適には、45°の開扉角から扉の全閉までである。
【0016】
特に、扉の閉扉動作中に、進行面センサの扉ゾーン内で物体が検出されても、ドアの挙動には何ら影響がない。これは例えば、送信された停止信号をドア制御部が無視すること、又は、センサが閉扉中の扉ゾーン内における検出イベントを無視することに拠るものであり得る。
【0017】
監視対象の縁部ゾーンは検出ゾーンの外側部分のみを含むので、また、部分的に閉扉する角度位置から監視が開始するように、例えば半閉位置から開始して全閉位置まで継続するように、角度範囲を調整することができるので、危険な可能性のある状況のみがカバーされることとなる。従って、安全性を向上しつつドアの間断の無い動作を大幅に維持することができる。
【0018】
縁部ゾーンの形状は、ドアの位置に応じて、とくに全閉ドア位置に近い位置に合わせて調整することができる。かかる調整により、例えばドア枠部を見ることで誤検出情報を防ぐことができる。これにより、再開扉信号の誤作動が防止される。
【0019】
本発明の他の一実施形態では、扉配置体は、扉の背面に取り付けられた背面センサを備えることができる。
【0020】
背面センサは扉ゾーンを有し、また好適には、後続の縁部ゾーンであってドアの主閉鎖縁部付近の縁部ゾーンも含む。標準設定では、閉扉動作中に扉ゾーン内及び縁部ゾーン内に物体が検出された場合、ドア制御部は再開扉する。好適には、自動ドアは追加的に、扉ゾーン内に物体が検出された場合に当該ドアが閉扉しないように構成することも可能である。
【0021】
好適には、縁部ゾーンの監視をオフ切替可能とし、又は、扉が閉扉位置にあるときにドア制御部が再開扉信号を無視することにより、当該状態におけるドアの接近によって扉の再開扉が誤ってトリガされないようにする。縁部ゾーンの監視は、ドアが全閉したとき又はドア閉扉後特定の時間経過後に直ちにオフすることができる。
【0022】
進行面センサ又は背面センサは、ドア制御部からの情報を受け取ることにより、扉が閉扉位置にあることを判定することができる。
【0023】
扉の角度位置/角運動は、運動及び/又は位置検出器、特にジャイロスコープによって特定することも可能である。その際には運動検出ユニットは、運動及び/又は位置検出器、特にジャイロスコープを備える。かかる構成の利点は、センサが外部リソースと通信する必要なく扉位置そのものの情報を得られることである。
【0024】
進行面センサ及び背面センサは、ドア制御部にアクションを伝達するためのドア制御部インタフェースを備える。好適には、ドア制御部インタフェースは、3つの異なるアクションをドア制御部に伝達可能な構成とされる。上記アクションは特に、開扉、再開扉及び停止である。進行面センサ及び背面センサは、ドア制御部に並列に接続することができる。
【0025】
本発明の他の有利な一実施形態では、背面センサと進行面センサとは通信バスを介して接続され、背面センサのみ又は進行面センサのみがドア制御部インタフェースを介してドア制御部に接続されて各信号をドア制御部へ伝送する。
【0026】
上述のように進行面センサと背面センサとの間で通信が行われることにより、運動及び/又は位置検出器等の部品の冗長的な使用が可能になる。これにより、運動及び/又は位置検出器が受け取った信号を検証することができる。
【0027】
進行面センサ及び/又は背面センサのドア制御部インタフェースは3つの出力ポートを備えることができ、これら3つの出力ポートはそれぞれ、好適には個別の配線を介して、ドア制御部の各対応する入力ポートに接続される。各出力ポートは、それぞれ特定の命令をドア制御部に伝達するために使用される。出力ポートはリレーを備えることができ、リレーをスイッチングすることによりドア制御部において特定の機能がトリガされるようにすることができる。
【0028】
好適には、背面センサ及び進行面センサはマスタ/スレーブ・アーキテクチャで接続され、好適には、マスタとなるセンサがドア制御部に接続される。
【0029】
かかる構成により、1つのセンサからドア制御部への配線1つのみとすることができ、ドア制御部が全ての必要な機能を提供できるようにするために両方のセンサの並列配線を設ける必要が無くなる。マスタ/スレーブ・アーキテクチャの場合、センサのうち少なくとも1つは、ドア制御部に全ての必要な情報を伝送するために対応する構成するとする必要がある。標準的なドア制御部の場合、電子リレーである出力ポートは、「停止」信号、「開扉」信号及び「再開扉」信号をドア制御部に伝送するためにドア制御部に接続される。
【0030】
本発明の他の一改良形態では、センサは走査ユニットを備えており、走査ユニットは、伝搬時間原理に基づき動作するレーザスキャナを備えている。好適には、レーザスキャナは回転ミラーを備えたスキャナであり、この回転ミラーは、出射光パルス及び反射した光パルスを偏向させる複数のファセットを有する。かかるスキャナは、1回のファセット掃引につき少なくとも1つの走査カーテンに沿って走査する。好適には、上記複数のファセットは回転軸を基準として互いに傾いており、これによりスキャナが複数の傾いたカーテンを走査するようにされる。かかる配置構成により、検出領域は扉に対して垂直な方向にある程度の奥行を有することとなる。上記の配置構成により、三次元の検出ゾーンの走査が可能になる。
【0031】
上述のような検出ゾーンの奥行により、ドア取っ手が干渉することなく、縁部ゾーンを主閉鎖縁部を越えてさらに延在させることができる。ドア取っ手が縁部ゾーンに干渉すると、1つのカーテンにおいてシャドウ現象を生じる原因となり得、シャドウ現象が生じると、扉の主閉鎖縁部の隣の物体がスキャナに見えなくなってしまう。
【0032】
本発明の他の一側面では、縁部ゾーンの形状は実質的に湾曲した形状である。この湾曲した形状により、縁部ゾーンの領域を静的に最大化することができる。湾曲した形状でないと、例えば壁等により邪魔されることを防止するため、縁部ゾーンの領域の形状を常時調整しなければならなくなる。
【0033】
本発明の他の一側面は、上記の扉配置体を備えると共に第2の扉配置体を備えた自動スイングドアに関し、第2の扉配置体は背面センサと進行面センサとを備えており、両センサは上述のように扉に取り付けられている。
【0034】
好適には、第2の扉配置体と第1の扉配置体とは非同期で動作し、閉扉運動中、第1の扉が第2の扉の後に続く。かかる場合、第2の扉は第1の扉より先に閉扉位置になる。
【0035】
第1の扉配置体と第2の扉配置体とが同期動作する場合、両方とも、上記の扉配置体が1つの場合の扉配置体と類似する構成である。
【0036】
同期動作では、両方の扉配置体が対称的に閉扉する。その際には、第1の扉と第2の扉とは同時に閉扉位置になる。
【0037】
第1の扉配置体との相違点として、第2の扉配置体は、進行面センサ及び背面センサの縁部ゾーンの定義が異なる。第2の扉が閉扉した状態で縁部ゾーン内に物体が検出されると、ドアが開扉する。
【0038】
そのため、背面センサ及び進行面センサは好適には、再開扉機能をトリガするための第1の出力ポートと、停止機能をトリガするための第2の出力ポートと、ドアを開扉する開扉機能をトリガするための第3の出力ポートと、を備える。
【0039】
センサはドア状態検出ユニットを備えることができる。ドア状態検出ユニットは、例えば他方のドアが閉扉していない場合等に明確な開扉状態信号を生成することができ、及び/又は、ドアが完全に閉扉した場合に明確な閉扉状態信号を生成することができる。両扉が閉じている場合、自動スイングドアは完全に閉扉しているとみなされる。
【0040】
ドア状態検出ユニットは、ドア制御部への接続部を備えることができる。この接続部により、ドア状態検出ユニットは、ドア制御部から伝送された扉の位置又は状態を評価することによってドアの状態を特定することができ、これにより、両扉がいつ閉扉するのかを把握する。
【0041】
代替的に、縁部ゾーンを他方の扉の方向に越えて検出ゾーンを延在させることにより、明確な開扉状態信号を生成することができる。この追加のゾーンは、扉の幅程度に延在することができる。例えば、この追加のゾーンにおいて検出イベントの特定の変化が生じた場合、ドアが開扉状態であると推定される。
【0042】
好適には、第2の扉に取り付けられる進行面センサ及び/又は背面センサの縁部ゾーンは、例えば第1の扉の開扉等に応じてドア状態検出ユニットが開扉状態信号を出力し、又は閉扉状態信号の出力を停止した場合に起動される。
【0043】
扉の閉扉後に縁部ゾーンをオフにするためタイマを使用する場合には、ドア状態検出ユニットが明確な開扉状態信号を判定したときにタイマをリセットすることができる。
【0044】
閉扉時には、停止信号を出力するため、進行面センサの縁部ゾーンの側方にある扉ゾーンを設定することができ、又は扉ゾーンを非起動化することができる。開扉時には、扉ゾーンはドア制御部に停止信号をトリガするように設定できる。好適には、自動ドアは追加的に、扉ゾーン内に物体が検出された場合にドアが開扉しないように構成することができる。開扉中、進行面センサの縁部ゾーンを非起動化することができる。
【0045】
自動スイングドアが2つの扉配置体を備えている場合、縁部ゾーンの監視を遅延してオフにすることが有用である。遅延してオフにする場合、自動スイングドアは、第2の扉の背面センサの縁部ゾーン内及び/又は進行面センサの縁部ゾーン内における検出イベントが発生した場合に開扉信号が発せられ、少なくとも、当該背面センサ及び/又は進行面センサが取り付けられた扉が閉扉位置から開扉するように構成することができる。
【0046】
遅延してオフにすることは、閉扉しようとする第1の扉が閉扉位置になったときにタイマを開始することにより達成することができる。
【0047】
扉が閉扉位置にある場合において縁部ゾーン内で検出された場合、背面センサ及び/又は進行面センサは開扉信号を出力することができる。
【0048】
ドアを閉扉する際において、扉ゾーン内において物体が検出された場合、好適には背面センサが再開扉信号を出力するように構成され、この扉ゾーンは縁部ゾーンと重複することができる。閉扉位置にあるとき、縁部ゾーン内において検出された場合には、背面センサが開扉信号を出力することができ、閉扉位置にある間は扉ゾーンが非アクティブ状態となり、及び/又は、かかる場合においてセンサにより出力される信号をドア制御部が無視することができる。
【0049】
ドア開口部側を向いた背面センサは、その検出ゾーン内に縁部ゾーンを有し、この縁部ゾーンは扉を越えて延在し、特に扉の主閉鎖縁部を越えて延在する。この縁部ゾーンは、第1の扉が閉扉位置になるまで起動される。閉扉中にこの縁部ゾーン内において物体が検出されると、扉が再開扉する。閉扉位置では、ドア全体が再開扉する。
【0050】
本発明の他の一側面では、縁部ゾーンの形状は実質的に湾曲した形状である。この湾曲した形状により、縁部ゾーンを静的に最大化することができる。湾曲した形状でないと、他方の扉により邪魔されることを防止するため、縁部ゾーンの形状を常時調整しなければならなくなる。
【0051】
好適には、2つの扉間には運動の関係が存在し、この関係は、2つのドア制御部間の接続によって実現することができる。この関係は、一方の扉配置体によってのみ物体が検出された場合、両扉配置体が同時に開扉可能なものである。
【0052】
他の一側面では、本発明は、ある程度の幅を有する検出ゾーンを監視することができる走査フィールドを生成するセンサに関するものである。センサは、ドア制御部の入力ポートに接続可能なドア制御部インタフェースを備えている。
【0053】
センサは走査ユニットを備えており、走査ユニットは、光パルスを送出するレーザスキャナを備えており、この光パルスは、走査フィールド内の物体によって反射される。センサはさらに、受け取ったパルスを伝搬時間原理により評価する検出評価ユニットを備えている。レーザスキャナは、送出パルスを偏向するための回転ミラーを備えており、回転ミラーは、第1のカーテンを生成する第1の傾きを有する第1のファセットと、第2のカーテンを生成する第2の傾きを有する第2のファセット、の少なくとも2つのファセットを有する。かかるレーザスキャナの基本的な動作原理は当業者に公知と考えられ、例えば欧州特許出願公開第1832866号明細書等に記載されている。
【0054】
上記のファセットは、ミラーの回転軸を基準とした傾きが異なる。光パルスはミラーファセットで偏向され、1回のファセット掃引で、1つのミラーファセットに沿って送出されたパルスが1つのカーテンを生成する。ファセット掃引は、あるファセット回転角でミラーが回転する間に同一のファセットに送出されるパルスの列である。ファセット回転角は、走査フィールドの確立に寄与するためにファセットにおいてパルスを完全に偏向できるのが最も早い時点である開始角度位置と、ファセットにおいてパルスを完全に偏向できるのが最も遅い時点である終了角度位置と、の間の角度である。
【0055】
予め定められるファセット回転角は、ミラーのファセット数に依存する。
【0056】
本発明の目的は複数のカーテンを有するセーフティセンサを提供すると共に、当該センサの応答時間の高速化と高分解能化とを実現することである。また、センサをスイングドア扉に容易に取り付けられるようにするため、センサを比較的小型にすることも課題とする。
【0057】
本発明では検出決定ユニットは、パルスの測定結果の第1のセットを評価する第1の評価ステップを行うように構成されている。測定結果の第1のセットの少なくとも一部は、少なくとも2つのファセット掃引で蓄積されたものであり、パルスの送出は、複数の連続するファセット掃引において偏向角をシフトするようにミラー角度位置に対して複数のパルスをシフトさせるようにトリガされる。測定結果の第1のセットは、検出ゾーンの「高分解能」部分となる。
【0058】
決定ユニットは、測定結果の第1のセットに基づいて、検出ゾーンの上記の高分解能部分に物体が存在するか否かを判定するように構成されている。高分解能ゾーンは特に、多かれ少なかれ、ファセット角が等しい複数の物理的なカーテンを重ね合わせた仮想的なカーテンとされる。かかる構成により、上記の高分解能ゾーンにおいて、例えば指等の小さい物体を検出することができる。
【0059】
検出決定ユニットはさらに、第2のファセットの1つのファセット掃引のみの測定結果を含む測定結果の第2のセットを評価する第2の評価ステップを行うように構成されている。
【0060】
決定ユニットは、測定結果の第2のセットに基づいて、第2のカーテンの検出ゾーンに物体が存在するか否かを判定する。これにより、1回のファセット掃引のみを行った後のセンサの応答時間の高速化が可能になるので、ミラーの回転速度との関係において、可能な限り迅速に安全措置をとることができる。
【0061】
上記の解決手段により、特定のゾーンにおける分解能を向上するためにパルスを追加する必要が無くなり、これによって放熱に関する別段の措置を追加する必要が無くなり、センサ全体のサイズを比較的小さく維持することができる。
【0062】
上記の複数のパルスは好適には、第2のファセット掃引のパルスの大半により構成される。
【0063】
好適には、測定結果の第1のセットは、後続のファセット掃引の全ての測定を含む。これにより、仮想の第1のカーテン全体において分解能がより高い評価が達成される。
【0064】
本発明の他の一側面では、測定結果の第1のセットは、第1のファセットの少なくとも2つの連続するファセット掃引で、当該第1のファセットにより偏向されたパルスの結果を蓄積するように得られる。この実施形態の装置により、ミラーの小さいサイズで、傾きが異なるファセットの数を増加させることができる。というのも、1つのカーテンあたり必要なファセットが1つのみとなるからである。
【0065】
他の一実施形態では、ミラーは、第1のファセットと傾きが実質的に等しい第3のファセットを有することができる。測定結果の第1のセットは、第1のファセット掃引と第3のファセット掃引とで測定結果を蓄積することにより得られる。これにより、分解能をより向上させると共に、センサの応答時間を高速化することができる。
【0066】
有利には、第1及び第2のカーテンは、取付位置において上下方向平面に対して傾いている。第1のカーテンの傾き角は、第2のカーテンの傾き角より小さい。特に、ミラーの回転軸に対する第1のファセットの傾きは、第2のファセットの傾きより小さい。
【0067】
上記構成では、ドアに最も近い第1のカーテンは測定結果の第1のセットに基づいて評価され、それに対して、その次のドアから遠い第2のカーテンは、測定結果の第1のセットによる評価が行われない。その際には、人間は高分解能の第1のカーテンに達する前に、応答時間が高速な第2のカーテンを通過しなければならない。このような構成により、全体的に高い安全性が提供される。
【0068】
本発明の他の一実施形態では、第1のカーテンにおけるパルス数を、第2のカーテンにおけるパルス数より多くすることができる。これにより、1回転あたりの全体パルス数を少なく維持することができ、熱影響を小さく抑えると共に、技術的な実現をより容易にすることができる。
【0069】
有利にはミラーは、回転軸に対する傾き角が第1及び第2のファセットより大きい第3及び第4のファセットを有することができ、好適には、ミラーの上記の第3及び第4のファセットは、ドアから離れていく方向における分解能が第2のカーテンより低いカーテンを形成する。これにより、ある程度の奥行を有する検出ゾーン内において、周囲条件に対する耐性を向上することができる。
【0070】
センサはさらに、角度位置及び角運動方向を求める運動検出ユニットを備えている。これにより、スイングドアにおいてセンサを用いる際に重要となるセンサ位置に関する検出結果のコーディネーションが可能になる。好適には、運動検出ユニットは運動及び/又は位置検出器を備える。
【0071】
他の有利な一実施形態では、センサはさらに、走査フィールド内に検出ゾーンを画定する検出決定ユニットを備えており、検出ゾーン内において物体が検出された場合、上記の出力ポートにおいて特定の出力を行うことができる。監視される検出ゾーンは幅方向に、少なくとも2つの異なった連続する検出ゾーンを含み、特定のゾーンとドアの角度位置とドアの運動方向とにおける検出に依存して、別々のポートが起動される。
【0072】
検出ゾーンは少なくとも2つのゾーンに分割され、幅方向において第1のゾーンである扉ゾーンと、その次の第2のゾーンである縁部ゾーンと、に分割される。
【0073】
本発明の他の一改良形態では、第1のカーテンが第2のゾーンである縁部ゾーンを監視し、第2のカーテンが第1のゾーンである扉ゾーンを監視する。この実施形態では、横方向に連続する複数のゾーンを、それぞれ異なる分解能で監視することができる。スイングドアの扉ゾーンと縁部ゾーンとを上記のように監視することにより、扉ゾーンにおけるイミュニティが縁部ゾーンにおけるイミュニティより高くなる。これにより、縁部ゾーンにおいて小さい物体を検出できると共に、より大きい扉ゾーンにおける誤りのある外乱を回避することができる。
【0074】
検出決定ユニットは、ドア制御部に何の出力情報を伝送すべきかを決定し、これに対応する命令をドア制御部インタフェースへ送信する。
【0075】
好適には、検出決定ユニットは第1のコンフィギュレーション設定を有し、第1のコンフィギュレーション設定は、位置評価ユニットが閉扉方向の運動方向を検出したときにおいて縁部ゾーン内における検出イベントに基づき第1の出力情報をアクティブに設定するものである。第2の出力情報は、位置評価ユニットが扉の開扉方向の運動方向を検出したときに扉ゾーン内における検出イベントに基づきアクティブに設定される。追加的に、ドアが完全に閉扉している間、停止信号を出力することができる。これに応じて、出力情報はドア制御部によって転送される。
【0076】
検出決定ユニットは第2のコンフィギュレーション設定を有し、第2のコンフィギュレーション設定は、運動が無く位置が閉扉位置であることを運動検出ユニットが判定したときにおいて縁部ゾーン内における検出イベントに基づき第3の出力情報(開)をアクティブに設定するものである。追加的に、ドアが完全に閉扉している間において扉ゾーン内における検出イベントに基づき停止信号を出力することができる。閉扉中、第1の出力情報は縁部ゾーン内における検出イベントに基づきアクティブに設定される。かかる場合には、追加的に第3の出力情報をアクティブ設定することができる。第2の出力情報は、位置評価ユニットが開扉方向の運動方向を検出したときに扉ゾーン内における検出イベントに基づきアクティブに設定される。追加的に、ドアが完全に閉扉している間において扉ゾーン内における検出イベントに基づき第2の出力情報をトリガすることができる。これにより、扉が開扉することが阻止される。
【0077】
検出決定ユニットは第3のコンフィギュレーション設定を有し、第3のコンフィギュレーション設定は、位置評価ユニットが閉扉方向の運動方向を検出したときにおいて縁部ゾーン内又は扉ゾーン内における検出に基づき第1の出力情報をアクティブに設定するものである。好適には、ドアが完全に開扉したことを位置評価ユニットが判定する場合において、扉ゾーン内における検出イベントに基づき、第1の出力情報をアクティブに設定して再開扉信号を出力することができる。
【0078】
検出決定ユニットは第4のコンフィギュレーション設定を有し、第4のコンフィギュレーション設定は、運動が無く位置が閉扉位置であることを位置評価ユニットが検出したときにおいて縁部ゾーン内における検出に基づき第3の出力情報(開)をアクティブに設定し、閉扉方向のセンサの運動方向を位置評価ユニットが検出した場合において縁部ゾーン内又は扉ゾーン内における検出に基づき第1の出力情報をアクティブに設定するものである。かかる場合には、追加的に第3の出力情報をアクティブ設定することができる。好適には、ドアが完全に開扉したことを位置評価ユニットが判定する場合において扉ゾーン内における検出イベントに基づき再開扉信号が出力される。
【0079】
本発明の他の一改良形態では、ドア制御部インタフェースは、個別の配線によって標準的なドア制御部に接続可能な3つの個別の出力ポートを備えており、第1,第2及び第3の出力ポートを作動させることにより第1,第2及び第3の出力情報が出力される。かかる出力ポートは一般にスイッチとして構成され、好適には電子リレーとして構成される。これにより、センサを標準的なスイングドア制御部に接続することができる。
【0080】
本発明の他の一実施形態では、第2のコンフィギュレーション及び第3のコンフィギュレーションは追加的に、タイマ終了後に縁部ゾーンの非起動化を提供することができる。特に、センサが「閉扉状態」位置信号を受け取った後、縁部ゾーンをアクティブに維持するタイマが開始する。好適には上記のコンフィギュレーションは、例えば第1の扉の開扉等に応じてドア状態検出ユニットが開扉状態信号を出力し、又は閉扉状態信号の出力を停止した場合に、第2の扉に取り付けられる進行面センサ及び/又は背面センサの縁部ゾーンを起動するように設定される。
【0081】
ドア決定ユニットが開扉状態信号を出力したとき、又は閉扉状態信号を受信しない限り、タイマをリセットすることができる。
【0082】
好適には、閉扉位置において他方の扉が運動中であるか否かを検出するために検出ゾーンを延長して、ドア状態判定を可能にすることができる。これにより、そのような信号が検出されている場合にタイマをリセットすることができ、又はタイマを用いて縁部ゾーンを起動することができる。
【0083】
上記のセンサの4つは、二枚扉型の自動スイングドアに容易に取り付けることができ、これにより自動スイングドアの2つの扉間にぶつかる危険性が低減する。図面に示されている実施形態を参照して以下の説明を読めば、本発明のさらなる利点、構成及び可能な用途が明らかとなる。
【0084】
他の有利な一実施形態では、本発明は検出決定ユニットを備えており、検出決定ユニットは、扉ゾーンにおいて扉ゾーンサイズ以上、縁部ゾーンにおいて縁部ゾーンサイズ以上の物体が検出された場合に検出イベントを実行するように設定されている。好適には、縁部ゾーンサイズは扉ゾーンサイズより小さい。
【0085】
上記構成では、扉ゾーン内における感度は縁部ゾーン内における感度より低い。
【0086】
これにより、縁部ゾーンでは例えば指等の非常に小さい物体を認識することができると共に、扉ゾーンはかかる小さい物体を検出することがなくなり、これにより、大抵の正常動作では外乱の影響を受けにくくなる。
【0087】
センサはレーザスキャナとして構成され、このレーザスキャナは、互いに傾いた複数の、特に4つのファセットを有する回転ミラーを備えており、これにより、走査パルスがミラーファセットによって偏向されたときに4つの走査カーテンが提供されるように構成されている。上記により得られる走査フィールドは三次元の走査フィールドとなり、これにより、検出ゾーンは扉に対して垂直方向に奥行を有する。
【0088】
上記構成により、高い物理的検出分解能を達成できると共に、高度なイミュニティが提供される。扉の主閉鎖縁部を監視することに係る他の一利点は、複数のカーテンを用いることにより、ドア取っ手が全てのカーテンをブロックできる訳ではないので、扉に沿って上下方向に延在するドア取っ手に起因する走査問題を解決できることである。
【0089】
明細書、特許請求の範囲及び図面では全体的に、添付の符号の説明に記載されている用語とその符号とを用いている。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【
図1】本発明に係る自動スイングドアの概略的な上面図である。
【
図2】
図1に示されている位置の前の閉扉運動中の自動スイングドアの概略的な上面図である。
【
図3】
図1に示されている位置の後の閉扉運動中のドア位置における自動スイングドアの概略的な上面図である。
【
図4】第1の扉配置体と第2の扉配置体とを備えた本発明の自動ドアの概略的な上面図である。
【
図5】第1の扉配置体と第2の扉配置体とを備えた本発明の自動ドアの概略的な上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0091】
図1は、本発明に係る自動スイングドア10の概略的な上面図である。スイングドアは扉配置体12を備えており、扉配置体12は扉14と、ドアにおけるドア開口部20とは反対側を向いた進行面15aに取り付けられた進行面センサ16と、を備えている。自動ドア10は、ドアを開閉するためのドア制御部22を備えている。
【0092】
さらに、扉配置体12は、扉14の背面に取り付けられた背面センサ18を備えている。進行面センサ16及び背面センサ18は、扉14の上端かつ当該扉のヒンジ端部15d付近に取り付けられ、扉14に沿って扉14の主閉鎖縁部15cの方向に延在する下向きの走査フィールドを提供する。よって、検出領域26,28は扉に実質的に沿って延在し、扉14に対して垂直方向にある程度の奥行を有する。進行面センサ16の検出領域26は、扉ゾーン32及び縁部ゾーン36を含む。扉ゾーン32は扉12の幅の大半をカバーし、縁部ゾーン36は、検出領域26における主閉鎖縁部15cの方向に扉ゾーン32からはみ出すと共に主閉鎖縁部15cからはみ出すゾーンをカバーする。背面センサ18の検出ゾーンは、扉ゾーン42及び縁部ゾーン46を含む。
【0093】
進行面センサ16及び背面センサ18は、好適にはマスタ/スレーブ・アーキテクチャを用いてバス通信によって互いに接続されている。進行面センサ16は個別の配線を介してドア制御部22に接続されている。
【0094】
縁部ゾーン36,46は、
図1に示されているように、閉扉動作中にアクティブとなる。縁部ゾーン36,46内において検出イベントが発生すると、ドア制御部における再開扉信号となる。
【0095】
進行面センサ16及び背面センサ18は、ドアの位置及びドアの運動方向について把握するためにジャイロスコープの形態の運動検出ユニットを備えている。これにより、ドアの全体的な挙動に悪影響が及ばないように、閉扉運動の最後の部分でのみ縁部ゾーン36が起動される。背面センサ18の縁部ゾーン46もこの位置で起動される。この場合、縁部ゾーン内において検出イベントが発生した結果としてトリガされるアクションは、扉ゾーン42内において検出イベントが発生したときにトリガされるアクションと相違しない。これとは異なり、閉扉動作中に扉ゾーン32内において検出イベントが発生した場合、ドア10のアクションを引き起こすことはなく、縁部ゾーン36内において検出イベントが発生するとドアが再開扉する。
【0096】
進行面センサ16は複数の出力ポートを備えており、各出力ポートは、ドア制御部のそれぞれ対応する入力ポートに接続されている。
【0097】
図2は、
図1に示されている位置の前の閉扉動作中のドアを示す。この状況では、ドア枠部30と扉14との間にぶつかる危険性が無いので、進行面センサ16も背面センサ18も自己の縁部ゾーンを監視しない。よって、扉14の脇にいる人は安全であると推定され、ドア制御部22によって安全措置が要求されることはない。
【0098】
図3は、
図1に示されている位置の後の閉扉動作中のドア位置を示す。扉14がドア枠部30を通過する際、縁部ゾーン46と、場合によっては扉ゾーン42は、検出ゾーン内にドア枠部30が位置しないように、また、これによりドアの閉扉中にアクションがトリガされないように調整される。これは、ティーチイン処理の中で枠部を検出し、動作中にはこの枠部を無視することにより、枠部が検出ゾーンの一部でなくなるようにすることにより達成される。扉14が閉扉位置に達した後は、閉扉位置において停止アクションも再開扉アクションもドア制御部によって実行されることが無くなる。
【0099】
図面に示されていない開扉運動中は、縁部ゾーン46は進行面センサ16によって監視されず、また背面センサ18によっても監視されない。
【0100】
図4は、第1の扉配置体12を備えた本発明の自動ドア100を示しており、この第1の扉配置体12の構成は基本的に、前述の図において説明したものと同様の構成となっている。
図4では、閉扉動作中のドアが示されており、略閉扉位置になっている。
【0101】
図4のドア100は、
図1に示されている事例に対する追加点として、第2の扉配置体112も備えている。第2の扉配置体112は扉114を備えており、この扉114には進行面センサ116及び背面センサ118が取り付けられており、また、扉114を動作させるドア制御部122も取り付けられている。両扉配置体14,114は、開扉の際には第1の扉14の方が第2の扉114より先に開扉し、閉扉の際には第2の扉114の方が第1の扉14より先に閉扉するように、非同期で動作する。
【0102】
進行面センサ116は検出ゾーン126を有し、検出ゾーン126は扉ゾーン132を含む。ドアの開扉動作中、扉ゾーン132は停止信号を提供する。ドアの閉扉中は、この停止信号はドア制御部122によって無視される。ドアの閉扉中、検出ゾーン内には縁部ゾーン136が存在し、この縁部ゾーン136は、扉114の主閉鎖縁部の方向において扉ゾーン132の次に位置するものである。閉扉動作中にこの縁部ゾーンにおいて検出イベントが発生すると、扉が再開扉する。代替的に、上記のように閉扉動作中に縁部ゾーンに検出イベントが発生することにより、ドアの再開扉、すなわち両扉の再開扉を行うことも可能である。
【0103】
さらに、インタフェースは、閉扉中にドア制御部の停止機能及び再開扉機能を起動するための通信をイネーブルできる必要がある。そのため、ドア制御部に接続されるセンサは、ドア制御部122に3つの異なるアクションを伝達するためのドア制御部インタフェースを備えている。
【0104】
背面センサ118は検出ゾーン128を有し、検出ゾーン128は扉ゾーン142を含む。閉扉中に扉ゾーン142内において検出イベントが発生すると、扉114又は両扉14,114が再開扉する。さらに、検出ゾーン128は縁部ゾーン146を含み、この縁部ゾーン146は扉ゾーン142の次に位置し、扉114を越えて延在する。閉扉中に縁部ゾーン146において検出イベントが発生すると、扉114又は両扉14,114が再開扉する。
【0105】
扉114が閉扉した後は、再開扉機能がドア制御部122によって実行されることが無くなる。閉扉位置において縁部ゾーン136,146内に検出イベントが発生すると、ドア100が開扉する。
【0106】
図4はさらに、代替的に適用可能である、各ゾーンに湾曲形状を設けた構成を示す。
【0107】
図5は、
図4の自動ドア100の閉扉中の状況を示しており、本図では第2の扉114は全閉状態であり、第1の扉14は略閉扉状態である。
【0108】
進行面センサ116及び/又は背面センサ118は、ドア100が完全に閉扉しているか否かを導き出すことができる閉扉位置特定ユニットを備えている。この閉扉位置特定ユニットは、ドアの閉扉位置の情報を伝達する接続部をドア制御部間に備えることができ、又は、扉に取り付けられたセンサから導出された当該扉の位置を他方の扉に伝達する接続部を上記複数の扉のセンサ間に備えることができる。
【0109】
第2の扉114が閉扉した後は、縁部ゾーン136内において検出イベントが発生すると、ドア100の開扉プロセスが起動される。この挙動は、第1の扉14も閉扉位置になるまで維持される。それゆえ進行面センサ116は、ドア制御部122において「開扉」アクションをイネーブルするドア制御部インタフェースを備えている。
【0110】
上記の理由により、背面センサ118は、ドア制御部122において「開扉」アクション及び「再開扉」アクションをイネーブルするドア制御部インタフェースを備えている。ドア制御部とセンサとの間に個別配線が設けられている場合、センサは好適には、3つの別々の出力ポートを備えている。
【0111】
本発明の好適な一実施形態では、全てのセンサ16,18,116,118が同じ部品を備えており、全てのセンサが、3つの別々の出力情報を出力するドア制御部インタフェースを備えている。
【0112】
図6は、先の図の扉配置体の側面図である。センサはレーザスキャナとして構成され、このレーザスキャナは、互いに傾いた4つのファセットを有する回転ミラーを備えており、これにより、走査ビームがミラーファセットによって偏向されたときに4つの走査カーテンが提供されるように構成されている。走査フィールドは三次元の走査フィールドとなり、これにより、検出ゾーンは扉に対して垂直方向に奥行Dを有する。
【0113】
また、
図6から、走査ゾーンの奥行Dが扉の幅と少なくとも略一致する場合、扉が開扉位置にある間、通路を完全に監視できることが分かる。開扉位置の際に通路を監視することにより、検出ゾーン内、特に扉ゾーン内に物体が存在する場合に、閉扉プロセスのトリガを回避することができる。これは、一枚扉の用途及び二枚扉の用途の両方の場合に当てはまる。よって、不要な閉扉運動が防止されるので、ドアの効率を向上させることができる。
【0114】
図7は、扉配置体12の他の側面図であり、同図では、センサ16は扉14の上端であってヒンジ付近に取り付けられる。走査フィールドは、上下方向及び水平方向に延在している。ビーム200(破線で示す)によって示される走査フィールドの主要部分は、ドアの主閉鎖縁部の方向に延在している。この側面図は、検出ゾーン26に垂直な監視空間の高さにおける広がりを示している。
【0115】
図8は、本発明に係るドアセンサ300の概略図である。ドアセンサ300は走査ユニット308を備えており、走査ユニット308は、送出レーザビーム及び/又はエコーレーザビームを偏向する回転ミラー310を備えており、回転ミラー310は、傾きが異なる4つのファセットを有し、各ファセットはビームを送出したり受け取ったりする。ビームは送出部311によって送出され、エコービームは受入部312によって受け取られる。走査ユニットはさらに、検出決定ユニット314を備えている。
【0116】
検出決定ユニット314は、送出されたパルスのエコーを受け取るまでの伝搬時間とビーム角とに依存して、物体の空間的位置を求める。ドアセンサ300はさらにドア位置及び運動検出ユニット316を備えており、ドア位置及び運動検出ユニット316は好適には、ジャイロスコープを備えるように構成することができる。さらに、ドアセンサ300は、ドアが完全に閉扉しているか否かを導き出すことができるドア状態検出ユニット318を備えている。ドアが完全に閉扉しているとは、全ての扉が閉扉位置にあることを想定している。
【0117】
検出決定ユニット314は、先の図に記載されている条件に従い、運動検出ユニット316及びドア状態検出ユニット318によって当該検出決定ユニット314に提供された情報に依存して信号を設定するように構成されている。
【0118】
ドアセンサ300は、検出決定ユニット314に接続されたドア制御部インタフェース340を備えており、検出決定ユニット314は、要求された出力情報をドア制御部インタフェース340に伝送する。
【0119】
本発明では、ドア制御部インタフェース340は少なくとも3つの出力ポート342,344,346を備えており、これらの出力ポート342,344,346は、第1の出力342を介して「再開扉」信号を伝送し、第2の出力344を介して「停止」信号を伝送し、第3の出力346を介して「開扉」信号を伝送する。
【符号の説明】
【0120】
10 自動スイングドア
12 扉配置体
14 扉
15a 進行面
15b 背面
15c 主閉鎖縁部
15d ヒンジ端部
16 進行面センサ
18 背面センサ
20 ドア開口部
22 ドア制御部
26 検出ゾーン
28 検出ゾーン
30 ドア枠部
32 扉ゾーン
36 縁部ゾーン
42 扉ゾーン
46 縁部ゾーン
100 自動スイングドア
112 扉配置体
114 扉
116 進行面センサ
118 背面センサ
122 ドア制御部
132 扉ゾーン
142 扉ゾーン
146 縁部ゾーン
300 ドアセンサ
308 走査ユニット
311 送出部
310 回転ミラー
312 受入部
314 検出決定ユニット
316 運動検出ユニット
318 ドア状態検出ユニット
320 ファセット
340 ドア制御部インタフェース
342 出力ポート
344 出力ポート
346 出力ポート
【国際調査報告】