(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】バイオ医薬品流体によって充填されたフレキシブルパウチのための貯蔵/格納ユニット、および、保護本体部を使用して凍結/解凍格納システムを組み立てる方法
(51)【国際特許分類】
A61J 1/14 20230101AFI20230823BHJP
A61J 3/00 20060101ALI20230823BHJP
B65D 30/16 20060101ALI20230823BHJP
A01N 1/02 20060101ALN20230823BHJP
【FI】
A61J1/14 524
A61J3/00 301
B65D30/16 G
A01N1/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023506028
(86)(22)【出願日】2021-07-23
(85)【翻訳文提出日】2023-03-27
(86)【国際出願番号】 US2021042942
(87)【国際公開番号】W WO2022026314
(87)【国際公開日】2022-02-03
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521140984
【氏名又は名称】ザルトリウス・ステディム・ノース・アメリカ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マーク・サンチェス
【テーマコード(参考)】
3E064
4C047
4H011
【Fターム(参考)】
3E064AA01
3E064AB13
3E064AD14
3E064BA22
3E064BA25
3E064BC03
3E064EA07
3E064FA04
3E064GA01
3E064HE03
3E064HF10
3E064HG03
4C047AA11
4C047AA31
4C047BB19
4C047CC04
4C047EE10
4H011CA01
4H011CB06
4H011CB07
4H011CC01
4H011CD06
(57)【要約】
凍結/解凍格納システムが提供され、それは、保護本体部と、保護本体部の2つのプレートによって保護されるフレキシブルパウチとを有している。2つのプレートは、周辺マージンにおいて一緒に取り付けられており、長方形の保護本体部を形成している。周辺マージンは、静止フレームの支持パーツの中に装着されており、スライド式位置決め部材が、周辺マージンに固定されており、周辺マージンが、パウチの充填の間にガイドされて内向きに変位されることを許容されるようになっており、一方では、保護本体部は、パウチの空の状態において、概して平面的に延在し、パウチを挟持して拘束する。保護本体部を保持および持続するこの方式は、バイオ医薬品製品によって充填されるときに、パウチの体積の変化に起因する保護本体部の漸進的なコンフォメーション変化を可能にし、一方では、ドレン排出動作の間の周辺マージンの逆変位を促進させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオ医薬品組成物を調整するためのシステムであって、前記システムは、フレキシブルなパウチの中に格納されている前記バイオ医薬品組成物を凍結、貯蔵、および解凍する際に使用するためのものであり、前記システムは、
- 前記パウチを保護するための2つのプレートを含む保護本体部であって、前記保護本体部は、長手方向軸線および4つの側部を含み、前記4つの側部は、前記長手方向軸線に対して平行に延在する2つの長手方向側部、および、2つの他の側部を含む、保護本体部と、
- 前記2つのプレートを締結するための取り付けシステムであって、前記保護本体部は、保護本体部基準平面において環状に延在する周辺マージンを含み、前記周辺マージンは、前記パウチの少なくとも1つのポートを受け入れることができる少なくとも1つの開口部を設けられている、取り付けシステムと、
- 前記周辺マージンに固定されているか、または、前記周辺マージンの上に形成されている、複数の位置決め部材と、
- 中空スペースの周りに延在しているフレームであって、前記パウチは、前記中空スペースの中に延在しており、前記フレームは、前記位置決め部材とは別個の2つの長手方向支持パーツを設けられている、フレームと
を含み、
前記フレームは、前記2つの長手方向支持パーツの中に含まれかつ分配されている当接表面を含み、前記複数の位置決め部材は、前記周辺マージンを前記フレームに接続しており、前記フレームが、
- 前記保護本体部と;
- 前記パウチを拘束する前記2つのプレートの間に挟持されている前記パウチと
を持続して支持するようになっており、
前記複数の位置決め部材のうちの位置決め部材を形成するスライダーが、前記2つの長手方向支持パーツの上にまたは前記2つの長手方向支持パーツの中にスライド可能に装着されており、前記長手方向軸線に対して横断する方向に沿って、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、
- 前記第1の位置では、前記パウチの非充填状態において、前記スライダーは、前記保護本体部によって外向きに押されるか、または、前記当接表面から離れた状態に維持されており、前記スライダーが内向きに変位可能になっており、
- 前記第2の位置では、前記パウチの充填状態において、前記スライダーは、前記当接表面のうちの1つに対してそれぞれ係合されている、システム。
【請求項2】
前記パウチを充填することは、前記保護本体部基準平面における前記保護本体部の収縮に伴って、前記保護本体部のコンフォメーション変化を引き起こし、前記保護本体部の前記収縮は、前記スライダーが前記第1の位置から前記第2の位置へ通過することから結果として生じる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記位置決め部材は、前記パウチおよび前記プレートとは区別可能でありかつ別個になっており、前記位置決め部材は、前記周辺マージンにおいて、前記保護本体部の下側表面および上側表面のうちの少なくとも1つからのそれぞれ突出するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記位置決め部材は、前記周辺マージンの上に除去可能に差し込まれるようにするために、1つ以上の差し込みパーツを設けられている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記位置決め部材は、下側パーツおよび上側パーツをそれぞれ含み、前記下側パーツおよび前記上側パーツは、前記周辺マージンの領域において、前記保護本体部を挟持するように構成されている2つの別個のピースである、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記位置決め部材は、下側パーツおよび上側パーツをそれぞれ含み、前記下側パーツおよび前記上側パーツは、前記周辺マージンの挟持領域において前記保護本体部を挟持するように構成されている2つの別個のピースであり、それぞれの挟持領域は、
- 保護本体部縁部に対して平行に細長くなっており、
- 前記位置決め部材の最大幅よりも少なくとも4倍長くなっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記スライダーは、前記取り付けシステムの一部であり、
前記スライダーは、前記周辺マージンの厚さを通して前記保護本体部に係合されているインサートピースをそれぞれ支持するかまたはインサートピースを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
前記位置決め部材は、前記長手方向軸線に沿って異なる長手方向の場所に分配されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記当接表面は、前記保護本体部基準平面に対して横断方向に延在している当接部材の中に含まれており、
前記当接部材のそれぞれは、前記スライダーのうちの少なくとも1つが延在しているキャビティから前記中空スペースを分離するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記2つの長手方向支持パーツのうちから選ばれた第1の長手方向支持パーツは、第1のハウジングを画定しており、
前記スライダーは、
- 前記第1のハウジングによって境界を定められた少なくとも1つのキャビティに嵌合された第1のスライダー
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記2つの長手方向支持パーツは、第2のハウジングを画定する第2の長手方向支持パーツを含み、
前記スライダーは、
- 前記第2のハウジングによって境界を定められた少なくとも1つのキャビティの中に嵌合された第2のスライダー
を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記フレームは、1つまたは2つの横断方向支持パーツをさらに設けられており、前記横断方向支持パーツは、硬質なものとなっており、前記位置決め部材とは別個になっており、
前記1つまたは2つの横断方向支持パーツのそれぞれは、付加的なスライダーを収容しており、前記付加的なスライダーは、
- 前記複数の位置決め部材のうちの位置決め部材をそれぞれ形成しており、
- 対応する横断方向支持パーツの上にまたは横断方向支持パーツの中にそれぞれスライド可能に装着されており、前記長手方向軸線の方向に沿って移動可能になっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記フレームは、前記2つの長手方向支持パーツおよび前記横断方向支持パーツのおかげで、長方形形状を有しており、
前記フレームは、前記2つの横断方向支持パーツの中に含まれておりかつ分配されている付加的な当接表面を含み、前記付加的なスライダーは、前記長手方向軸線の方向に沿って、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、
- 前記第1の位置では、前記パウチの非充填状態において、前記付加的なスライダーは、前記保護本体部によって外向きに押されるか、または、前記付加的な当接表面から離れた状態に維持されており、前記付加的なスライダーが、前記保護本体部のコンフォメーション変化に起因して内向きに変位され得るようになっており、
- 前記第2の位置では、前記パウチの充填状態において、前記スライダーは、前記付加的な当接表面のうちの1つに対してそれぞれ係合されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記保護本体部は、前記保護本体部の中間領域から離れた4つのコーナー領域を備えた長方形形状を有しており、
前記スライダーおよび前記付加的なスライダーのうちから選ばれた少なくとも4つのコーナースライダー、好ましくは、少なくとも6つのコーナースライダーが、前記2つの長手方向支持パーツのそれぞれの端部に、および、前記2つの横断方向支持パーツのそれぞれの端部に分配されており、前記パウチの充填の間に、前記4つのコーナー領域のそれぞれにおいて、前記保護本体部基準平面における前記保護本体部の収縮を増加させるようになっている、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記保護本体部は、前記保護本体部の中間領域から離れた4つのコーナー領域を備えた長方形形状を有しており、
前記スライダーは、前記2つの長手方向支持パーツのそれぞれの端部に分配されているスライダー、好ましくは、4つのスライダーを含み、前記4つのコーナー領域のうちの少なくとも1つにおいて、前記保護本体部基準平面における前記保護本体部の収縮を増加させるようになっている、請求項2に記載のシステム。
【請求項16】
前記システムは、付勢部材をさらに含み、前記付勢部材は、前記スライダーを前記第1の位置に向けて外向きに変位させるためのリターン作用を働かせるように構成されており、前記第1の位置は、前記パウチの非充填状態および空にされた状態におけるデフォルトの位置であり、
前記パウチの充填は、前記保護本体部の漸進的な変形を引き起こし、前記スライダーを内向きに引っ張るための引っ張り作用を前記保護本体部基準平面において生成させ、前記引っ張り作用は、前記パウチの充填のレベルとともに増加し、リターン部材の付勢作用とは反対になっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記スライダーのすべてまたは一部は、前記第2の位置において前記当接表面と接触する接触パーツを設けられており、前記接触パーツは、前記スライダーを前記第1の位置に向けて外向きに変位させるためのリターン作用を働かせるように構成されている付勢部材であり、前記第1の位置は、前記パウチの非充填状態および空にされた状態におけるデフォルトの位置である、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記システムは、引っ張り要素を含み、前記引っ張り要素は、前記2つの長手方向支持パーツに対して横断方向に変位可能であり、前記周辺マージンの部分に連結されており、
前記引っ張り要素は、前記引っ張り要素が後退位置から拡張位置へ変位されるときに、前記周辺マージンのすべてまたは一部を外向きに引っ張るように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
請求項1に記載のシステムを組み立てる方法であって、前記システムは、凍結/解凍格納システムのパウチの中に格納されているバイオ医薬品組成物を貯蔵するための、ならびに、その凍結および解凍に耐えるための保護システムであり、前記方法は、
- 選択的に、フレキシブルなパウチをカバーするために2つのプレートの中に分配されている被覆部分によって、保護本体部の前記2つのプレートの間にフレキシブルなパウチを挟持するステップであって、前記保護本体部は、前記フレキシブルパウチを保護するように構成されており、前記2つのプレートを含み、前記保護本体部は、長手方向軸線をさらに有しており、4つの側部を含み、前記4つの側部は、前記長手方向軸線に対して平行に延在する2つの長手方向側部、および、2つの他の側部を含む、ステップと;
- 前記2つのプレートを締結するための取り付けデバイスを使用するステップであって、前記2つのプレートの組み立てられた状態において、前記保護本体部は、前記被覆部分の周りにおいて、保護本体部基準平面において環状に延在する周辺マージンを含むようになっており、前記周辺マージンは、
- 前記フレキシブルなパウチの少なくとも1つのポートを受け入れる少なくとも1つの開口部、および、
- 前記周辺マージンに固定されているか、または、前記周辺マージンの上に形成されている、複数の位置決め部材
を設けられる、ステップと
を含み、
前記2つのプレートの前記組み立てられた状態において、フレームが、前記位置決め部材とは別個の2つの長手方向支持パーツを前記周辺マージンに連結することによって、前記保護本体部の周りに装着されており、前記2つの長手方向支持パーツは、前記周辺マージンに連結されているときに、前記長手方向軸線に対して平行に延在しており、前記フレームの2つの反対側の側部を形成するようになっており、前記複数の位置決め部材は、前記周辺マージンを前記フレームに接続しており、
当接表面が、前記2つの長手方向支持パーツの中に含まれて分配されており、前記フレームが、
- 前記保護本体部と;
- 前記パウチを拘束する前記2つのプレートの間に挟持されている前記パウチと
を持続して支持するようになっており、
前記複数の位置決め部材のうちの位置決め部材を形成するスライダーが、前記フレームの装着の間に、前記2つの長手方向支持パーツの上にまたはその中にスライド可能に装着されており、前記長手方向軸線に対して横断する方向に沿って、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であるようになっており、
- 前記第1の位置では、前記パウチの非充填状態において、前記スライダーは、前記保護本体部によって外向きに押されるか、または、前記当接表面から離れた状態に維持されており、
- 前記第2の位置では、前記パウチの充填状態において、前記スライダーは、前記当接表面のうちの1つに対してそれぞれ係合されている、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、バイオ医薬品流体を格納するように特別に設計されたフレキシブルパウチの保護に関し、より広くは、バイオ医薬品流体を格納するためのシステムに関する。また、本発明は、システムの中のバイオ医薬品流体を凍結および解凍するように適合されているそのようなシステムを製造する/組み立てるための方法に関する。バイオ医薬品流体は、バイオテクノロジー由来の流体、たとえば、培地、細胞培養液、緩衝溶液、人工栄養液体、血液分画、血液由来成分、もしくは医薬品流体に由来する流体を意味しており、または、より広くは、医療分野において使用されるように具体的に設計された流体を意味している。当然のことながら、流体は、(典型的に、0℃よりもはるかに低い温度において)凍結させた後に、固体になるかまたは部分的に固体になることが可能である。
【背景技術】
【0002】
バイオ医薬品流体を格納するためにフレキシブルパウチを使用することが知られている。フレキシブルパウチは、損傷なしに低い機械的な応力に耐えることができる。したがって、漏出リスクが低減される。そのうえ、フレキシブルパウチは、バイオ医薬品流体が内側に存在しないときに、それが折り曲げられるかまたは平坦に貯蔵され得るので有利である。したがって、フレキシブルパウチは、小さな体積を占める。
【0003】
フレキシブルパウチは、一般的に、単回使用のために設計されており、1リットルから500リットルの間にあるバイオ医薬品流体体積を格納するように設計されている。
【0004】
しかし、具体的には、たとえば、いくつかのプラントエリアの間での、または、流体の提供者から、それを使用することとなるクライアントへの、流体を充填されたフレキシブルパウチの出荷のために、さらには、貯蔵のために、フレキシブルパウチは、漏出リスクは小さいが、保護されなければならない。
【0005】
特許文献1は、フレキシブルパウチのためのコンテナを開示している。コンテナは、下側パーツおよび上側パーツを含み、下側パーツおよび上側パーツは、硬質なものとなっており、共通の縁部に沿って接合されており、それは、単一ピースのコンテナを形成している。コンテナは、フレキシブルパウチの体積よりもはるかに重要な体積を有している。結果的に、コンテナは、役に立たない体積を有している。そのうえ、フレキシブルパウチが、コンテナの中に提供される適切な位置決め手段によって持続されていない場合には、それは、特に出荷の間に、コンテナの中で移動される可能性がある。したがって、漏出リスクが増加する。
【0006】
単回使用のポリマーコンテナ(以降では、バッグまたはパウチと呼ばれる)が、液体状態のバイオ医薬品の貯蔵のために上手く使用されている。今日では、エチレン酢酸ビニル(EVA)または低密度ポリエチレン(LDPE)から作製されたバッグが、常温または低温(2℃から8℃)における生物学的なバルクの貯蔵および出荷に適切であるということが見出されている。しかし、現在構成されているようなバッグによる凍結用途において問題が存在する。低い温度では、プラスチック材料の物理的特性は、十分に変化し、脆さを導入する可能性があり、それは、破壊することなく外力(すなわち、衝撃)を吸収するバッグの容量を低減させる可能性がある。加えて、氷の体積拡張は、かなりの機械的な応力を引き起こす可能性があり、それは、バッグ、ポート、チュービング、またはコネクターの破損につながる。現在市販されている保護されていないバッグは、凍結された製品を十分に保護しないということが良く知られている。
【0007】
バッグの破損に関係する問題を排除するために、Sartorius Stedim Biotechは、Celsius(商標)FFT概念(FFTは「Flexible Freeze and Thaw」の略である)を開発し、それは、フレキシブルパウチを半硬質の保護シェルと組み合わせている。保護シェルの貢献は、処理条件またはハンドリング条件から結果として生じる応力の吸収において支配的である。
【0008】
特許文献2は、保護本体部を提供しており、フレキシブルパウチが、拘束効果を伴って、保護本体部の2つのプレートによって挟持されるようになっている。凍結/解凍保護システムは、そのような保護本体部および保護シェルによって包まれた単回使用のフレキシブルコンテナを組み合わせることによって取得され得る。しかし、均一な流体分配は困難である可能性がある。その理由は、フレキシブルコンテナの充填状態において、中間部における著しい膨らみ(大きな腹部(belly))が形成されるからである。したがって、凍結された状態では、氷の拡張が比較的に著しく、パウチの内部体積の中間部におけるこの大きな質量を凍結させるために、より多くの時間が必要とされることとなる。
【0009】
特許文献3は、単回使用のコンテナ(フレキシブルコンテナ)およびシェルの組み合わせを開示しており、そこでは、コンテナのキャビティを複数の領域へと分割するために、タフティングカップリング(tufting coupling)が提供されている。これは、著しい膨らみを有するリスクを制限するために関心のあるものであり、フレキシブルコンテナの中間パーツにおいて、液体質量の集中が防止されるようになっている。そのような設計は、幅広く使用され得ない。その理由は、特に、コンテナ設計がより複雑になり、それは、単回使用のコンテナのコストを増加させるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2322442号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2018/125757号明細書
【特許文献3】国際公開第2015/200218号パンフレット
【特許文献4】国際公開第03/037082号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、フレキシブルパウチのための設計のフレキシビリティーを維持しながら、フレキシブルな設計のフレキシブルパウチ(典型的に、充填状態において膨張する2Dパウチ)の中の大量のバイオ医薬品材料を調整するのに効率的なロバストの凍結/解凍格納および保護システムを取得するための貯蔵ユニットを提供することである。
【0012】
そのうえ、パウチのさまざまな状態(非充填状態、たとえば50リットルまたは70リットルよりも多い充填状態)およびさまざまな温度(凍結されたときに、パウチの体積に関してかなりの差を引き起こす)に効率的に適応するのに適切な貯蔵ユニットを有することが、関心のあるものであることとなる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的のために、本発明の実施形態は、バイオ医薬品組成物を調整するためのシステムであって、システムは、フレキシブルパウチの中に格納されているバイオ医薬品組成物を凍結、貯蔵、および解凍する際に使用するためのものであり、システムは、
- パウチを保護するための2つのプレートを含む保護本体部であって、保護本体部は、長手方向軸線および4つの側部を含み、4つの側部は、長手方向軸線に対して平行に延在する2つの長手方向側部、および、2つの他の側部を含む、保護本体部と、
- 2つのプレートを締結するための取り付けシステムであって、保護本体部は、保護本体部基準平面において環状に延在する周辺マージン(peripheral margin)を含み、周辺マージンは、パウチの少なくとも1つのポートを受け入れることができる少なくとも1つの開口部を設けられている、取り付けシステムと、
- 周辺マージンに固定されているか、または、周辺マージンの上に形成されている、複数の位置決め部材と、
- 中空スペースの周りに延在しているフレームであって、パウチは、中空スペースの中に延在しており、フレームは、位置決め部材とは別個の2つの長手方向支持パーツを設けられている、フレームと
を含み、
フレームは、2つの長手方向支持パーツの中に含まれて分配されている当接表面を含み、複数の位置決め部材は、周辺マージンをフレームに接続しており、フレームが、
- 保護本体部と;
- パウチを拘束する2つのプレートの間に挟持されているパウチと
を持続して支持するようになっており、
複数の位置決め部材のうちの位置決め部材を形成するスライダーが、2つの長手方向支持パーツの上にまたはその中にスライド可能に装着されており、長手方向軸線に対して横断する方向に沿って、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であるようになっており、
- 第1の位置では、パウチの非充填状態において、スライダーは、保護本体部によって外向きに押されるか、または、当接表面から離れた状態に維持されており、(保護本体部のコンフォメーション(conformation)の変化に起因して)スライダーが内向きに変位され得るようになっており、
- 第2の位置では、パウチの充填状態において、スライダーは、当接表面のうちの1つに対してそれぞれ係合されている、システムを提供する。
【0014】
そのような配置によって、場合によっては、周辺マージンに装着されているスライダーのストロークの制御のおかげで保護本体部の収縮を制御しながら、パウチの高さの増加を伴って、充填動作に起因する(保護本体部基準平面における/保護本体部基準平面に沿った)保護本体部の収縮を可能にすることが可能である。保護本体部は、2つのピース(プレートを形成している)を含み、2つのプラスチックシートから本質的に作製されているパウチを拘束することが可能である。システムは、フレキシブルパウチを含むことが可能であり、フレキシブルパウチは、(非充填状態において)最初に平坦になっており、パウチの拡張状態においてバイオ医薬品組成物を格納するように構成されている。
【0015】
パウチを充填することは、保護本体部基準平面における保護本体部の収縮に伴って、保護本体部のコンフォメーション変化を引き起こし、保護本体部のそのような収縮は、スライダーが第1の位置から第2の位置へ通過することから結果として生じる。空の状態または低充填状態(たとえば、5%未満、または、1kgもしくは2kg未満)において、保護本体部の相対的な硬質特性は、(均質な流体の場合には)流体の質量の重心が基準平面の中に実質的に設置されるようにするのに十分である。典型的に、下側プレートの変形は、上側プレートの変形と同様または同一であることが可能である。高い充填レベルでは、下側プレートは、上側プレートが上向きに変形されるのと実質的に同じ振幅によって、下向きに変形され得るということが理解される。
【0016】
充填動作の間に、スライダーは、当接表面に向けて内向きに漸進的に変位され得る。スライダーは、保護本体部基準平面における保護本体部外側周囲部の制御された収縮を可能にするように構成されている。
【0017】
凍結/解凍格納システムは、スライド式位置決め部材(スライダー)のおかげで、周辺マージンが静止フレームの中に装着されることを可能にし、スライド式位置決め部材は、典型的に、周辺マージンに固定されており、周辺マージンが、パウチの充填の間に内向きにガイドされて変位されることを許容されるようになっている。保護本体部が概して平面的に延在しており、パウチの空の状態および低充填状態においてパウチを挟持して拘束している間に、そのような変位が起こる。保護本体部を保持および持続するこの方式は、バイオ医薬品製品によって充填されるときに、パウチの体積の変化に起因する保護本体部の漸進的なコンフォメーション変化を可能にし、一方では、ドレン排出動作の間の周辺マージンの逆変位を促進させる。周辺マージンの近くにおける拘束効果は、スライダーの変位によって漸進的におよびわずかに解放され得、したがって、パウチ縁部の近くでの充填を改善する。また、そのような配置は、たとえば、スライダーのスライドストロークを制御することによって、収縮管理にも適合可能である。これは、保護本体部が可能な限り平坦なままであるようにするために関心のあるものであり、たとえば、パウチが大きいときに、および、パウチが少なくとも70リットルまたは75リットルのバイオ医薬品組成物によって充填されるように適合されているときに、凍結された状態の前または後に、保護本体部の被覆部分の最大の高さ/厚さを24cmまたは25cm未満に維持するために、関心のあるものである。
【0018】
典型的に、2つの長手方向支持パーツは、硬質なものとなっており、たとえば、アルミニウムピースまたは合金ピースから作製されている。より一般的には、長手方向のパーツの密度は、1g/cm3よりをはるかに高くなっていることが可能である(たとえば、2g/cm3を上回る)。そのうえ、長手方向支持パーツの材料の引張強度は、約120Mpa以上であることが可能である。
【0019】
長手方向支持パーツの材料のヤング率は、随意的に、60GPaから80GPaの間に含まれる。より一般的には、長手方向支持パーツのヤング率は、これらのパーツが保護本体部のプレートよりも硬質なものであり、そして、それは、パウチの2つのシートを形成する材料よりも硬質であるということが理解される。
【0020】
アルミニウムは、低温の環境に良く適している。随意的に、(長手方向軸線に対して垂直に測定されるような)長手方向のパーツの内向きの撓みは、1200mmを超える長さのピースから作製された長手方向支持パーツに関して、5mmを超えることができず、これらの長手方向のパーツが、明らかに硬質であるようになっている(非常に限られた撓み)。
【0021】
保護本体部および充填されたパウチによって形成された貯蔵ユニットは、スライダー(たとえば、ストッパーとして作用する)および硬質のパーツを通して制御された様式で収縮することが可能であり、硬質のパーツは、内部側部において開放されているC字形状のセクションフレームまたは任意の同様のセクションを形成することが可能である。スライダーによって形成されたストッパーは、周辺マージンにおいて縁部に取り付けられているので、それらは、長手方向支持パーツによって境界を定められたそれぞれのハウジングの中へ容易にカプセル化され得る。C字形状のフレームは、スライダー/ストッパーが移動することを可能にするために、とりわけストッパーと当接表面との間にギャップを追加するために関心のあるものである可能性がある。
【0022】
典型的に、保護本体部は、長方形形状の周辺側部(すなわち、2つの平行な長い側部と、長い側部に対して垂直の2つの短い側部とを備える)を有することが可能である。そのうえ、システムは、1つの方向に移動するスライダーを設けられ得、
- その1つの方向は、保護本体部の長い側部に位置付けされているスライダー/ストッパーに関して、X方向を規定しており;
- その1つの方向は、保護本体部の短い側部に位置付けされているスライダー/ストッパーに関して、Y方向を規定しており;
ここで、Xは、長手方向軸線X1の方向に対応しており、Yは、横断方向に対応しており、これらの方向は、保護本体部基準平面に沿っている。
【0023】
この2軸の運動の自由度は、垂直方向に(すなわち、いくつかの中間領域における大き過ぎる収縮を許容することなく、必要とされる体積においてパウチを充填するために、Z方向に沿って)保護本体部が収縮および拡張することを可能にすることとなる。また、そのような制御効果は、保護本体部の最大高さを制限する際に、および、膨らみ効果を制限する際に効率的に、周辺マージンにおいて、保護本体部の長い側部に位置付けされているスライダーのみを使用することによって取得され得る。
【0024】
2つのプレートは、保護本体部基準平面を基準として、保護本体部が周囲エリアよりも中央エリアにおいて大きい厚さを有することを可能にするのに十分に可撓性であり、厚さは、保護本体部基準平面に対して垂直の方向に沿って、下側表面と上側表面との間で測定されるということが理解される。
【0025】
実施形態によれば、フレキシブルパウチは、フレキシブルパウチを拘束する2つのプレートの間に直接的に挟持されている。フレキシブルパウチは、典型的に、保護本体部の材料よりも可撓性である。拘束効果は、フレキシブルパウチを空にするステップのために関心のあるものであり、また、特に凍結の間に、流体の拡張(保護本体部基準平面が実質的に水平方向に延在するように、保護本体部が概して水平方向に延在しているときには、垂直方向の拡張)を制限するのに有利である。
【0026】
2つのプレートは、周辺マージンの2つのマージン部分の間に延在するそれぞれの被覆部分によってフレキシブルパウチを拘束することが可能である。
【0027】
典型的に、保護本体部は、フレキシブルパウチの2つの主な反対側の面をカバーするように装着されており、拡張状態において体積に関して展開するように適合されている拡張ガイド要素として作用し、保護本体部および保護本体部によってカバーされたフレキシブルパウチから構成されたアセンブリが、被覆部分中間パーツにおいて膨らみ過ぎることなく、2つの保護パーツによって境界を定められた内側キャビティ、または、2つの保護パーツの間に境界を定められた隙間を充填することができるようになっており、被覆部分中間パーツは、フレキシブルパウチの前方縁部および後方縁部から等しい距離に提供されており、中間パーツの決定された長手方向サイズ(したがって、決定されたサイズは、被覆部分がフレキシブルパウチと同じ長さを有するので、フレキシブルパウチの長手方向サイズの1/3に実質的に等しい)と同じ長手方向サイズの2つの他の相補的なパーツを分離する。
【0028】
プレートは、取り付けシステムによって互いに除去可能に固定されており、取り付けシステムは、周辺マージンに(選択的に)分配されている。
【0029】
2つの反対側のマージン部分(周辺マージンにおいて長手方向に提供されている)は、保護本体部を形成するための所定の重ね合わせられた構成において、2つのプレートが少なくとも2つのマージン部分において相互に締結されると、2つのプレートの間の位置の任意のシフト移動を防止するための締結アセンブリの一部である。
【0030】
2つの反対側のマージン部分において、プレートの突出パーツが提供されており、突出パーツは、単一の方向にまたは2つの反対側の方向に突出している。突出パーツは、第1のインターロック要素を形成することが可能であり、第1のインターロック要素は、位置決め部材のキャビティの中に係合されるか、スナップ締結されるか、嵌合されるか、または、緩く嵌合され/受け入れられている。付加的にまたは代替的に、舌部が、位置決め部材の中に提供され得、舌部は、マージン部分の中空部の中に挿入されており、そのような中空部は、典型的に、突出パーツ(それらは、中空の突出パーツである)によって内部に境界を定められている。
【0031】
1つ以上の舌部および位置決め部材の1つ以上のキャビティは、同じピースの中に形成され得、そのピースは、保護本体部の周辺マージンの下方に(基準平面の下方に)配置されている下側パーツであるか、または、保護本体部の周辺マージンの上方に(基準平面の上方に)配置されている上側パーツであるかのいずれかである。
【0032】
随意的に、2つのプレートのそれぞれは、エンボス加工部またはボス部分を含み、それらは、(保護本体部を形成するための)プレートの組み立てられた状態において、保護本体部基準平面に対して垂直の第1の方向に突出するいくつかの保護本体部エンボス加工部を画定している。それらは、第1の方向とは反対の第2の方向に開口する対応するキャビティを形成するために、中空になっていることが可能である。そのようなエンボス加工部またはボス部分は、周辺マージンにおいて選択的に分配されている。
【0033】
ボス部分の2つのグループが提供され得、第1のグループのボス部分は、第1の方向に突出しており、一方では、第2のグループのボス部分は、第2の方向に突出している。
【0034】
位置決め部材は、プレートのボス部分の挿入(好ましくは、フィットした挿入またはクリッピング)のために構成された1つまたは2つの凹部を設けられ得る。また、位置決め部材は、周辺マージンの中空部またはキャビティの中のフィットした挿入またはクリッピングのための舌部を設けられ得る。
【0035】
典型的に、位置決め部材は、保護本体部基準平面に対して横断する方向に沿った単純な押し込みによって、差し込み作用によって固定されている。そのような差し込みは、2つのプレートを一緒に組み立てる前にまたはその後に実施され得る。
【0036】
代替的に、いくつかの保護本体部貫通スロットが提供されており、2つの反対側のマージン部分のそれぞれにおいて長手方向に分配されている。
【0037】
取り付けデバイスは、保護本体部貫通スロットのうちのいくつかと相互作用することが可能であり、または、保護本体部貫通スロットに対して交互の場所に分配され得る。
【0038】
典型的に、フレームは、保護本体部基準平面と交差し、保護本体部基準平面に対して平行に延在しており、フレームは、直接的にまたは間接的に、保護本体部を保持するように構成されている。
【0039】
変形例では、4つの側部のうちの1つは抑制されており、フレームが、保護本体部基準平面に対して平行に延在する3つのプロファイルを含むようになっている。
【0040】
特定の特徴によれば、2つのプレートのうちの少なくとも1つは、少なくとも保護本体部の中間パーツの周りの周辺領域において、保護本体部を局所的に構造化するために外向きに突出するリブを設けられている。プレートは、(保護本体部基準平面から離れるように)立面図において観察されるようなU字形状の設計を有するリブによって外部に境界を定められた、リブを備えない1つまたは2つのパネルパーツをそれぞれ提供され得る。
【0041】
システムのさまざまな実施形態において、随意的に、以下の配設のうちの1つ以上に依存される可能性がある:
- 2つのプレートは、それぞれ4つの縁部を有する2つのピース(区別可能なピース)であり、それぞれのピースは、平面的な内側面(それぞれの平面的な内側面は、非充填状態においてパウチの2つの外側面のうちの1つを完全にカバーしている)を有している。
- 2つのプレートは、2mmよりも低い同じ厚さを有することが可能であり、2つのプレートのそれぞれは、1.10g/cm3を上回る密度を有しており、プラスチック材料から作製されている。
- 2つのプレートは、同じプラスチック材料から作製されており、好ましくは、透明または半透明になっている。
- 保護本体部は、約25°Fまたは-4℃において脆くない凍結抵抗性ポリエステルまたはコポリエステル材料から作製されている。
- 保護本体部の材料は、PETである。
- 保護本体部の材料は、TRITANである(すなわち、TRITAN(商標)と呼ばれるコポリエステル化合物であり、それは、透明の非晶質の熱可塑性材料であり、それは、典型的に、3つのモノマーを組み合わせることによって作製される;この材料のいくつかの処方は、添加剤を格納しないが、一方では、他のものは、約10%またはそれ未満の添加剤を格納する)。
- 保護本体部の材料は、以下のモノマー:ジメチルテレフタレート、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、および1,4-シクロヘキサンジメタノールを組み合わせることによって作製された非晶質のコポリエステルである。
- 保護本体部は、取り付けデバイスに所属する位置決め部材によって直接的に係合されており、保護本体部周囲部における収縮のプロファイルを有するようになっており、随意的に、マージン部分において、保護本体部の中間領域において係合されている位置決め部材の直接的な係合に起因する収縮は、ほとんど低減しないかまたはより少なくなる。
- 位置決め部材は、被覆部分の周りに分配されている。
- 位置決め部材のそれぞれは、2つのマージン部分のうちの1つの中に形成された少なくとも1つのカットまたは凹部を通って延在することによって、2つの反対側のマージン部分のうちの1つを通って延在するように係合されている。
- 保護本体部基準平面は、4つのマージン部分と交差し、4つのマージン部分は、長方形形状に分配されており、シェルの2つの保護パーツとそれぞれ接触しており、4つのマージン部分は、被覆部分の周りに配置されており、2つの反対側のマージン部分は、4つのマージン部分のこのグループの一部である。
- 位置決め部材は、パウチおよびプレートとは区別可能で別個になっており、位置決め部材は、周辺マージンにおいて、保護本体部の下側表面および上側表面のうちの少なくとも1つからのそれぞれ突出するように構成されている。
- 保護本体部は、保護本体部基準平面に沿って、パウチの空の状態において平面的に延在しており;
2つのプレートは、保護本体部基準平面を基準として、保護本体部が周囲エリアよりも中央エリアにおいて大きい厚さを有することを可能にするのに十分に可撓性であり、厚さは、保護本体部基準平面に対して垂直の方向に沿って、保護本体部の下側表面と上側表面との間で測定され;
- パウチは、パウチを拘束する2つのプレートの間に直接的に挟持されている。
- 位置決め部材は、取り付けシステムの一部である。
- 位置決め部材は、周辺マージンの上に除去可能に差し込まれるようにするために、1つ以上の差し込みパーツを設けられている。
- 周辺マージンは、長方形形状のものであり、複数の中空部を設けられており、複数の中空部は、2つの長手方向のマージン部分に分配されており、それらは、周辺マージンの2つのより長い部分である。
- 複数の中空部は、周辺マージンの1つまたは2つのより短いマージン部分の中に少なくとも1つの中空部を含み、それぞれのより短いマージン部分は、横断方向に沿って細長くなっている。
- 位置決め部材のそれぞれは、周辺マージンの中に提供されている中空部のうちの少なくとも1つを充填している(および、カバーしている)。
- 位置決め部材のうちの少なくとも1つは、取り付けシステムの一部にオーバーラップしている。
- 随意的に、位置決め部材は、保護本体部の(外側周囲を画定している)外側周囲部を越えて延在していない。
- 位置決め部材は、下側パーツおよび上側パーツをそれぞれ含み、下側パーツおよび上側パーツは、周辺マージンの領域において、保護本体部を挟持するように構成されている2つの別個のピースである。
- 位置決め部材は、下側パーツおよび上側パーツをそれぞれ含み、下側パーツおよび上側パーツは、周辺マージンの挟持領域において保護本体部を挟持するように構成されている2つの別個のピースであり、それぞれの挟持領域は、保護本体部縁部に対して平行に細長くなっており、好ましくは、位置決め部材の最大幅よりも少なくとも4倍長くなっている。
- スライダーは、取り付けシステムの一部である。
- スライダーは、周辺マージンの厚さを通して保護本体部に係合されているインサートピースをそれぞれ支持するかまたはそれを含む。
- 位置決め部材は、長手方向軸線に沿って異なる長手方向の場所に分配されている。
- 2つの長手方向支持パーツは、周辺マージンの2つの反対側のマージン部分をカバーするかまたはそれにオーバーラップすることが可能である。
- 周辺マージンは、フレーム構造体の4つのそれぞれのハウジングの中に受け入れられることが可能で、それは、2つの長手方向支持パーツを含む。
- 2つの長手方向支持パーツは、典型的にフレームとして構築されている保持および持続デバイス(holding and retaining device)の一部であり、位置決め部材は、2つの別個のパーツ(上側パーツおよび下側パーツ)をそれぞれ提供されており、2つの別個のパーツはインターロックされ、保護本体部が2つの別個のパーツの間に挟持されるようにするようになっており、また、2つの別個のパーツによって境界を定められている隙間の中に保護本体部が配置されるようにするようになっている。
- フレームは、たとえば、U字形状またはC字形状の断面を有するプロファイルを含み、それぞれが内部キャビティの境界を定めており、位置決め部材は、フレームのそれぞれのキャビティのうちの1つの内側にそれぞれ配置されており、キャビティの内側に提供された隙間に依存するストロークにしたがって、内向きに選択的に移動可能な位置決め部材を有するようになっており、所与の位置決め部材に所属する当接表面が、プロファイル(それは、所与の位置決め部材を収容している)の中に含まれている当接縁部または当接表面に当接するときに、位置決め部材は、保護本体部の拡張を制限するためのストッパーとして作用する。
- 当接表面は、保護本体部基準平面に対して横断方向に延在している当接部材の中に含まれている(当接表面は、横断方向に沿って移動可能なスライダーと協働している)。
- 当接部材のそれぞれは、スライダーのうちの少なくとも1つが延在しているキャビティから中空スペースを分離するように構成されている。
【0042】
当接表面は、貯蔵ユニットを形成した後に形成され得、貯蔵ユニットは、パウチ、保護本体部、位置決め部材を備えた取り付けシステムを含むか、または、それらから構成されている。
【0043】
位置決め部材が周辺マージンに連結されると、スライダーは、(保護本体部縁部によって(周辺マージン全体が典型的に関係する))フレーム構造体/フレームのC字形状のプロファイルへとカプセル化されるか、または、フレームの任意の適切なハウジングの中にカプセル化され得る。2つの長手方向のパーツは、フレームの2つのプロファイルを形成することが可能である。
【0044】
このカプセル化は、パウチが安全に保護された状態で、選択的に周辺マージンにおいて、保護本体部がより良好に維持されることを可能にする。加えて、カプセル化は、充填動作の間におよび(凍結動作に伴う)温度の変化の間に、所望の通りに貯蔵ユニットのコンフォメーションの変化を管理することを可能にすることとなる。
【0045】
バイオ医薬品組成物によるパウチの充填は、保護本体部基準平面に対して垂直の方向に沿った拡張を引き起こし、それは、当接構成(スライダーのための第2の位置)に到達するまでの(保護本体部基準平面における)保護本体部の収縮を意味するということが理解される。
【0046】
いくつかの実施形態において、当接表面は、2つの長手方向のスライド/プロファイル/支持パーツの中に分配されている任意の適切な停止パーツとして形成され得、それらは、スライダーによって含まれるかまたは支持される前方当接表面の当接によって、スライダーを停止させるように構成されている。
【0047】
2つの長手方向支持パーツのうちから選ばれた第1の長手方向支持パーツは、第1のハウジングを画定することが可能であり、スライダーは、第1のハウジングによって境界を定められた少なくとも1つのキャビティの中に嵌合された第1のスライダーを含む。
【0048】
付加的に、2つの長手方向支持パーツは、第2のハウジングを画定する第2の長手方向支持パーツを含むことが可能であり、スライダーは、第2のハウジングによって境界を定められた少なくとも1つのキャビティの中に嵌合された第2のスライダーも含む。
【0049】
いくつかのオプションにおいて、スライダーは、成形されたプラスチック材料の細長いピースを含み、それは、実質的に平行になっている(および、マージン部分に連結されているときに、保護本体部側部に対して平行になっている)第1の長い側部および第2の長い側部を有している。スライダー(それは、長方形形状を有することが可能である)は、第2の側部からよりも第1の側部から近くに配置されている、インターロック手段または差し込みパーツを有しており、スライダーは、インターロック手段または差し込みパーツによって保護本体部に連結されている。典型的に、第2の側部は、第2の側部が当接表面に面しているときに、当接表面との早期の接触のためのオフセット接触面を形成している。
【0050】
細長いピースの配向は、位置決め部材(典型的に、フレームのプロファイルキャビティまたは同様のキャビティの中に配置されている)が、フレキシブルパウチの初期の非充填状態において、当接表面のより近くにまたはより遠くになるようになっている。当接表面に面する第2の側部を有する位置決め部材は、充填動作の間に当接表面によって早期に停止されることとなる。換言すれば、そのような非対称性を有する同じ細長いピースは、フレームに所属する長手方向支持パーツの中に/その内側に装着されている(および、係合されている)ときに、プレートの収縮を多かれ少なかれ制限することができる位置決め部材を形成する役割を果たすことが可能である。そのような収縮のより高い制限が、保護本体部の中央の横断方向の平面(中間領域)においてまたはその近くにおいて好適である。いくつかの実施形態において、フレームは、1つまたは2つの横断方向支持パーツをさらに提供されており、横断方向支持パーツは、硬質なものとなっており、位置決め部材とは別個になっている。典型的に、1つまたは2つの横断方向支持パーツのそれぞれは、付加的なスライダーを収容しており、付加的なスライダーは、
- 複数の位置決め部材のうちの位置決め部材をそれぞれ形成しており、
- 対応する横断方向支持パーツの上にまたはその中にそれぞれスライド可能に装着されており、長手方向軸線の方向に沿って移動可能になっている。
【0051】
フレームは、2つの長手方向支持パーツおよび横断方向支持パーツのおかげで、長方形形状を有している。また、周辺マージンは、長方形になっている(長方形の周辺側部/周囲に対応している)。コンパクトさのために、当接表面は、周辺マージンに対してオーバーラップされた構成で、領域の中に提供され得る。したがって、そのような当接表面は、保護本体部の外側周囲を越えて径方向に延在していない。
【0052】
フレームは、2つの横断方向支持パーツの中に含まれて分配されている付加的な当接表面を含み、付加的なスライダーは、移動可能な長手方向軸線の方向に沿って、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、
- 第1の位置では、パウチの非充填状態において、付加的なスライダーは、保護本体部によって外向きに押されるか、または、付加的な当接表面から離れた状態に維持されており、付加的なスライダーが、保護本体部のコンフォメーション変化に起因して内向きに変位され得るようになっており、
- 第2の位置では、パウチの充填状態において、スライダーは、付加的な当接表面のうちの1つに対してそれぞれ係合されている。
【0053】
支持パーツは、保持および持続アセンブリに所属しており、保持および持続アセンブリは、保護本体部基準平面に所属する横断方向に、2つのプレートが移動、伸長、および収縮することを可能にする。
【0054】
保護本体部は、保護本体部の中間領域から離れた4つのコーナー領域を備えた長方形形状を有しており、スライダーおよび付加的なスライダーのうちから選ばれた少なくとも4つのコーナースライダー、好ましくは、少なくとも6つのコーナースライダーが、2つの長手方向支持パーツのそれぞれの端部に、および、2つの横断方向支持パーツのそれぞれの端部に分配されており、パウチの充填の間に、4つのコーナー領域のそれぞれにおいて、保護本体部基準平面における保護本体部の収縮を増加させるようになっている。
【0055】
いくつかのオプションにおいて、保護本体部は、保護本体部の中間領域から離れた4つのコーナー領域を備えた長方形形状を有しており、
スライダーは、2つの長手方向支持パーツのそれぞれの端部に分配されているスライダー、好ましくは、4つのスライダーを含み、4つのコーナー領域のうちの少なくとも1つにおいて、保護本体部基準平面における保護本体部の収縮を増加させるようになっている。
【0056】
いくつかのオプションにおいて、システムは、付勢部材をさらに含み、付勢部材は、スライダーを第1の位置に向けて外向きに変位させるためのリターン作用を働かせるように構成されており、第1の位置は、パウチの非充填状態および空にされた状態におけるデフォルトの位置である。
【0057】
充填動作の間に、パウチの充填は、保護本体部の漸進的な変形を引き起こし、スライダーを内向きに引っ張るための引っ張り作用を保護本体部基準平面において生成させるようになっており、引っ張り作用は、パウチの充填のレベルとともに増加し、リターン部材の付勢作用とは反対になっている。
【0058】
付勢部材は、リーフスプリング、圧縮スプリング、および引張スプリングのうちのそれぞれ1つを含むことが可能である。
【0059】
いくつかのオプションにおいて、付勢部材は、1つ以上の磁気部材を設けられたリターン部材である。磁気部材のうちのそれぞれの移動可能な1つ(いわゆる、駆動部材)は、対応する/関連のスライダーに固定されているかまたはそれと一体的になっており、関連のスライダーと一緒に移動可能となるように構成されている。
【0060】
スライダーのすべてまたは一部は、第2の位置において当接表面と接触している接触パーツを設けられており、接触パーツは、スライダーを第1の位置に向けて外向きに変位させるためのリターン作用を働かせるように構成されている付勢部材であり、第1の位置は、パウチの非充填状態および空にされた状態におけるデフォルトの位置である。
【0061】
接触パーツは、スライダーの第1の位置に適合可能な非アクティブコンフォメーションと、アクティブの弾性的に圧縮されたコンフォメーションとの間で変形可能であり得、アクティブの弾性的に圧縮されたコンフォメーションでは、接触パーツが、当接表面と接触している。アクティブコンフォメーションは、パウチの充填状態において、周辺マージンの収縮/変位に起因して、保護本体部基準平面において内向きに取得される。
【0062】
接触パーツは、場合によっては、発泡材料または胞状材料(alveolar material)を含む、多孔性のパーツであることが可能であり、それは、弾性的に圧縮可能であり、接触パーツは、第2の位置において圧縮状態になっている。
【0063】
いくつかのオプションにおいて、接触パーツは、第1の位置および第2の位置の両方において、当接表面に押圧しており、接触パーツは、第2の位置においてより変形/圧縮される(したがって、リターン部材を形成するために励起される)リーフスプリングまたは同様のスプリングに所属している。
【0064】
付勢部材は、当接表面と接触している、スライダーの前方パーツであるかまたはそれを形成することが可能である。
【0065】
付勢部材は、スライダーに機械的に連結され得、パウチの中に格納されているバイオ医薬品組成物を伴うパウチの重量が閾値の下方にあるときに、スライダーが、第1の位置に向けて、付勢部材によって外向きに(デフォルト位置に戻るように)付勢されるかまたは押されるようになっている。
【0066】
いくつかの実施形態において、保護本体部は、周辺マージンとフレーム構造体との間のインターフェース要素である位置決め部材を設けられている。そのような位置決め部材は、スライドを可能にする圧縮可能な接触パーツを有しており、接触パーツは、随意的に、径方向に沿って測定されるときに、異なるサイズのものである。そのような異なるサイズによって、中間領域位置決め部材のグループは、より少なく圧縮され、保護本体部の収縮を局所的に制限することが可能である。
【0067】
より一般的には、いくつかの位置決め部材または同様のインターフェース要素は、硬質のフレームの当接表面に対して接触するための変形可能なパーツを設けられ得、変形可能なパーツは、接触端部と保護本体部の周辺マージンとの間の中間位置において、当接表面と接触しているか、または、一体化されているかのいずれかである。
【0068】
プレートは、直接的にまたは間接的に、変形可能なパーツを支持することが可能であり、変形可能なパーツが、保護本体部の被覆部分の周りに延在するようになっている。弾性的なリターン部材または圧縮可能な部材は、そのような変形可能なパーツであることが可能である。
【0069】
いくつかの実施形態において、システムは、引っ張り要素を含み、引っ張り要素は、2つの長手方向支持パーツに対して横断方向に変位可能であり、周辺マージンの部分に連結されている。引っ張り要素は、引っ張り要素が後退位置から拡張位置へ変位されるときに、周辺マージンのすべてまたは一部を外向きに引っ張るように構成され得る。引っ張ることは、駆動部材を通して手動で操作または実施され得る。
【0070】
引っ張り要素は、2つの長手方向支持パーツを含むフレームの中に提供されているそれぞれのウィンドウまたは他のガイド要素を通して緩くガイドされ得る。
【0071】
また、本発明のいくつかの実施形態は、本発明によるシステムを組み立てる方法であって、システムは、凍結/解凍格納システムのパウチの中に格納されているバイオ医薬品組成物を貯蔵するための、ならびに、その凍結および解凍に耐えるための保護システムであり、方法は、
- 選択的に、フレキシブルパウチをカバーするために2つのプレートの中に分配されている被覆部分によって、保護本体部の2つのプレートの間にフレキシブルパウチを挟持するステップであって、保護本体部は、フレキシブルパウチを保護するように構成されており、2つのプレートを含み、保護本体部は、長手方向軸線をさらに有しており、4つの側部を含み、4つの側部は、長手方向軸線に対して平行に延在する2つの長手方向側部、および、2つの他の側部を含む、ステップと;
- 2つのプレートを締結するための取り付けデバイスを使用するステップであって、2つのプレートの組み立てられた状態において、保護本体部は、被覆部分の周りにおいて、保護本体部基準平面において環状に延在する周辺マージンを含むようになっており、周辺マージンは、
- フレキシブルパウチの少なくとも1つのポートを受け入れる少なくとも1つの開口部、および、
- 周辺マージンに固定されているか、または、周辺マージンの上に形成されている、複数の位置決め部材
を設けられる、ステップと
を含み、
2つのプレートの組み立てられた状態において、フレームが、位置決め部材とは別個の2つの長手方向支持パーツを周辺マージンに連結することによって、保護本体部の周りに装着されており、2つの長手方向支持パーツは、周辺マージンに連結されているときに、長手方向軸線に対して平行に延在しており、フレームの2つの反対側の側部を形成するようになっており、複数の位置決め部材は、周辺マージンをフレームに接続しており、
当接表面が、2つの長手方向支持パーツの中に含まれて分配されており、フレームが、
- 保護本体部と;
- パウチを拘束する2つのプレートの間に挟持されているパウチと
を持続して支持するようになっており、
複数の位置決め部材のうちの位置決め部材を形成するスライダーが、フレームの装着の間に、2つの長手方向支持パーツの上にまたはその中にスライド可能に装着されており、長手方向軸線に対して横断する方向に沿って、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であるようになっており、
- 第1の位置では、パウチの非充填状態において、スライダーは、保護本体部によって外向きに押されるか、または、当接表面から離れた状態に維持されており、
- 第2の位置では、パウチの充填状態において、スライダーは、当接表面のうちの1つに対してそれぞれ係合されている、方法を提供する。
【0072】
そのような方法によって、効率的な貯蔵ユニット(カセットを形成する)が、フレームを装着する前に、平面的な構成によって取得される。高い容量の(50リットルまたは70リットルを上回る)フレキシブルパウチに関して、これは、フレームが脱着可能な側部部材から作製され得る(それは、分解された状態において低減されたスペースに貯蔵され得る)ので関心のあるものである。
【0073】
たとえば、フレームの組み立ては、以下のステップを使用して実施され得る:
- 1つの側部または2つの平行な側部、好ましくは、短い側部(それは、持続作用のために、C字形状の断面または任意の適切な断面をそれぞれ有することが可能である)を組み立てるステップであって、それは、位置決め部材を設けられている貯蔵ユニットの対応するマージンエリアの上にまたはその周りにそれらをスライドさせることによって行われる(1つまたは2つのフレーム側部が、周辺マージンにおいて保護本体部の下方に配置されるようになっている)、ステップ;および
- 2つの他の側部、好ましくは、長い側部(それは、また、持続作用のために、C字形状の断面または任意の適切な断面を有することが可能である)を組み立てるステップであって、それは、貯蔵ユニットの対応するマージンエリアの上にまたはその周りにそれらをスライドさせることによって行われ(2つのフレーム側部が、周辺マージンにおいて保護本体部の下方に配置されるようになっている)、保護本体部基準平面に沿って延在するフレームが取得されるようになっている、ステップ。
【0074】
そのようなフレーム構造体によって、組み立てることおよび分解することが、迅速に実施され得る。いくつかのシステムのスタックが取得され得、フレーム間に垂直方向のスペーサーを形成する足部が、場合によっては、追加および締結される(フレームのコーナーにおいて4つの足部を締結することによって、システムを形成するための可能な付加的なステップによる)。
【0075】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として与えられる、以下に続くこととなる説明の間に、当業者に明らかになることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【
図1】保護本体部の2つのプレートを組み立てる前の、本発明の第1の実施形態による貯蔵ユニットの斜視図である。
【
図2A】直接的にまたは間接的にバッグを固着させるための締結部材を含む、リブ付きパターンが保護本体部上部表面の上に提供されている、組み立てられた
図1の貯蔵ユニットを示す上面図である。
【
図2B】2つのプレートの間の例示的なインターロックを図示する側面図であり、それは、好適な実施形態による位置決め部材を示しており、そこでは、位置決め部材が、インターロック形態によって、周辺マージンにおいて保護本体部に連結されている、図である。
【
図3】凍結/解凍格納システムを図示する図であり、そこでは、フレキシブルパウチは、パウチの空の状態において、保護本体部を形成する2つのプレートの間に挟持されており、一方では、保護本体部の周辺マージンは、位置決め部材の間に挟持されている、図である。
【
図4A】充填された構成において、内部位置決め部材を収容する周辺フレームを使用する凍結/解凍システムを示す斜視図であり、充填された構成では、位置決め部材は、フレキシブルパウチを挟持するプレートの内向きの移動および収縮を制限するためにアクティブでない、図である。
【
図4B】静止フレームパーツに対して内向きに移動可能なスライダーとして形成された位置決め部材の(フレームプロファイルの内側の)例示的な一体化を図示する垂直方向の切断図である。
【
図4C】
図4Aに示されているような凍結/解凍システムの詳細図であり、付加的な締結ピースなしに、周辺マージンの領域(ここでは、横断方向の領域)に連結されている位置決め部材の下側パーツおよび上側パーツを有するための随意的な方式を図示する、図である。
【
図4D】周辺マージンのレリーフに連結されているときに保護本体部の持続機能を提供することができる非対称的なピースを示す図である。
【
図4E】保護本体部周辺マージンのレリーフに連結されているときに、フレキシブルパウチの中に提供されているポートのチューブ状のパーツの周りに延在するように構成されている付加的な位置決め部材を示す図である。
【
図4F】周辺マージン前方部分に連結されている位置決め部材を示すために、フレームの前方パーツがない状態で、
図4Aのシステムの前方パーツを図示する図である。
【
図4G】
図4Aのシステムの詳細の上面断面図であるが、パウチの非充填状態になっており、内部位置決め部材のうちのいくつかが、保護本体部の中間領域におけるプレートの変位および収縮を選択的に制限するために、他の位置決め部材と比較して修正された構成に調節されている、図である。
【
図5A】保護本体部のプレートによって挟持されているパウチの充填状態において、静止フレームパーツに対して内向きに移動可能なスライダーとして形成された位置決め部材の例示的な一体化を図示する斜視図である。
【
図5B】
図5Aと同様の斜視図であり、スライダーとして形成された位置決め部材の第1の位置を図示しており、第1の位置は、保護本体部によって挟持されているパウチの非充填状態のためのデフォルト位置であることが可能であり、そのような第1の位置は、充填動作の前に取得されるか、または、パウチの内容物のドレン排出動作の後に取得されるかのいずれかである、図である。
【
図6A】サンプルユニットを支持して取り付けることができる凍結/解凍格納システムの斜視図であり、ここでは、内部位置決め部材のうちのいくつかが、保護本体部の中間領域におけるプレートの変位および収縮を選択的に制限するように調節されており、プレートは、リブ付きパターンを設けられている、図である。
【
図6B】フレームの当接表面と、保護本体部の周辺マージンパーツに固定されているスライド式位置決め部材との間のインターフェースに提供されている随意的な付勢部材を示す、システムの詳細の垂直方向の断面図である。
【
図6C】フレームの当接表面と、保護本体部の周辺マージンパーツに固定されているスライド式位置決め部材との間のインターフェースに提供されている別の随意的な付勢部材の側面図である。
【
図6D】
図6Aに示されているものと同一のまたは同様のフレームを使用するときに、保護本体部の周りの位置決め部材の例示的な分配を図示する図である。
【
図6E】サンプルユニットがシステムに取り付けられている状態の、
図6Aの凍結/解凍格納システムの一部の上面図である。
【
図7A】保護本体部の周辺マージンの一部分を持続しながら、限られたストロークでプロファイルキャビティの中を内向きにスライドするように構成されている、ストッパーを形成するのに適切な位置決め部材を示す垂直方向の切断図である。
【
図7B】
図7Aと同じ垂直方向の切断図であり、当接位置を示しており、位置決め部材が、保護本体部の対応する周辺マージン部分の内向きの移動を停止させるようになっている、図である。
【
図8】フレキシブルパウチの充填状態における貯蔵ユニットの中間領域における膨らみ効果を制限することを可能にする、保護本体部の周辺マージンの同じ長手方向側部を保持/維持するために提供されている位置決め部材の例示的な分配の詳細を図示する図である。
【
図9A】保護本体部および位置決め部材を図示することなく、
図8のシステムの内側に液体を充填されたフレキシブルパウチの上面図である。
【
図9B】保護本体部および位置決め部材を図示することなく、
図6Aまたは
図8のシステムの内側に液体を充填されたフレーム状ホルダーおよびフレキシブルパウチを示す概略側面図である。
【
図10】パウチが比較的に平坦なままであるということ、および、パウチがその内容物の凍結に起因して依然として拡張することができることを示すために、パウチの充填の前の、および、パウチの充填状態における、
図4に示されているようなスタックされたシステムをそれぞれ図示する図である。
【
図11A】スタック可能な棚モジュールを画定するために足部を締結する随意的なステップを伴う、位置決め部材を含む貯蔵ユニットをハンドリングおよび貯蔵するためのフレームを形成するときに実施されるステップを示す図である。
【
図11B】スタック可能な棚モジュールを画定するために足部を締結する随意的なステップを伴う、位置決め部材を含む貯蔵ユニットをハンドリングおよび貯蔵するためのフレームを形成するときに実施されるステップを示す図である。
【
図11C】スタック可能な棚モジュールを画定するために足部を締結する随意的なステップを伴う、位置決め部材を含む貯蔵ユニットをハンドリングおよび貯蔵するためのフレームを形成するときに実施されるステップを示す図である。
【
図12A】保護本体部の制御された収縮を可能にしながら、貯蔵ユニットを保持するための、保持および持続アセンブリの装着(ここでは、長方形フレームを形成する)のそれぞれの状態を示す図である。
【
図12B】保護本体部の制御された収縮を可能にしながら、貯蔵ユニットを保持するための、保持および持続アセンブリの装着(ここでは、長方形フレームを形成する)のそれぞれの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0077】
さまざまな図において、同じ参照記号が、同一のまたは同様の要素を指定するために使用されている。
【0078】
異なる図において、垂直方向、長手方向、および横方向は、棚の中に水平方向に貯蔵されている凍結/解凍格納システムに基づいている。長手方向に対して垂直の方向は、横方向である。凍結/解凍格納システム1の高さによる1つの方向は、垂直方向であり、それは、とりわけ
図4Aにおいて方向Zによって反映されている。
【0079】
本発明の実施形態において、凍結/解凍格納システム1は、
図4Aおよび
図6Aに図示されているようなものであることが可能であり、バイオ医薬品材料(以降では、バイオ医薬品組成物Qと呼ばれる)のためのフレキシブルパウチ2の両方の面をカバーする保護本体部(12、112、212)を含むようになっている。
【0080】
図1~
図2Aまたは
図3を参照すると、保護本体部12または112は、フレキシブルパウチ2を保護するための2つのプレート12A、12Bを含む。2つのプレート12Aおよび12Bは、別個に作製され得る。保護本体部12または112は、典型的に、それぞれのプレート12A、12Bの上にリブを含み、一方では、
図4Aに示されている保護本体部は、リブのない少なくとも1つの外側表面Sを含む。
【0081】
保護本体部12、112、212は、保護本体部12に所属する被覆部分8を取り囲む周囲パーツにおいて、2つのプレート12A、12Bを締結することによって取得される。たとえば、保護本体部12、112、212は、被覆パーツによって空のパウチ2を挟持するときに、プレート12Aおよび12Bの周囲パーツを一緒に固定することによって、組み立てられ得る。これに関して、2つのプレート12A、12Bを締結するために、取り付けデバイスまたは取り付けシステム18が提供されている。2つのプレート12A、12Bの組み立てられた状態では、保護本体部12、112、212は、周辺マージン80を含む。周辺マージン80は、プレートのそれぞれのマージン部分8a、8bを固定することによって取得される。それぞれのプレート環状マージンは、プレート12Aおよび12Bの4つの外側バンド領域から構成され得る。
【0082】
保護本体部12、112、212(リブを備えて提供されるかまたはリブを備えずに提供される)は、保護本体部基準平面Pに沿って平面的に延在しており、薄いゴム風船のように膨張することはできない。その理由は、プレート12A、12Bが、パウチ2を拘束するために比較的に硬質なものとなっているからである。保護本体部12、112、212は、典型的に、炭酸水を格納するためのPETボトルと同程度に硬質であるかまたはそれよりも硬質であり、したがって、フレキシブルパウチ2の材料と比較して、非常に限られた変形を可能にする。
【0083】
凍結/解凍格納システム1は、いくつかの位置決め部材PMを設けられており、位置決め部材PMは、この周辺マージン80に固定されており、または、その上に形成されている。この周辺マージン80は、保護本体部の一部として見られることができ、それは、被覆部分8に相補的になっており、ここで、パウチ2の充填のレベルに応じて、パウチコンフォメーションが変化する。また、システム1は、フレーム15を含み、フレーム15は、パウチ2が延在する中空スペースを取り囲むように構築されている。フレーム15は、2つの長手方向支持パーツ31を設けられ得、長手方向支持パーツ31は、位置決め部材PMとは区別可能/別個になるように構築されている。
【0084】
図4B~
図4G、
図5A~
図5B、
図6A~
図6D、
図7A~
図7B、および
図8を参照すると、位置決め部材PM、PM'は、取り付けシステム18の一部であることが可能であり、および/または、周辺マージン80において、保護本体部の2つのプレート12A、12Bを挟持するために参加することが可能である。位置決め部材PM、PM'は、少なくとも2つのピースから構成され得、それらは、パウチ2およびプレート12A、12Bとは区別可能で別個になっている。ここで、それらは、いくつかの対の平坦なバーUP、LPまたはUP'、LP'を含み、それらは、場合によっては、バーと一体的に形成されたインサート突出部IP1、IP'またはインサートピースIP(たとえば、ネジ込み要素など)(そのようなネジ込み要素は、保護本体部とは別個に提供されている)を使用するときに、プレート12A、12Bを挟む。典型的に、バーUP、LPまたはUP'、LP'は、周辺マージン80の同じ領域の上方および下方に平坦なバーを組み立てるために、それぞれの対でグループ化されており、したがって、位置決め部材PM、PM'を形成する。より一般的には、位置決め部材PM、PM'は、硬質のパーツであることが可能であり、それらは、典型的に、プラスチック材料(たとえば、HDPE)から作製されており、締結ピースまたは一体化された締結手段を設けられている。
【0085】
位置決め部材PM、PM'は、周辺マージン80において、保護本体部12、112、212の下側表面S'および上側表面Sのうちの少なくとも1つからそれぞれ突出するように構成されている。典型的に、位置決め部材PMは、下側パーツLPおよび上側パーツUPをそれぞれ含み、それらは、パウチ2が延在するフレームの中空スペースの外側において、周辺マージン80の領域において、保護本体部を挟持するように構成されている2つの別個の平坦なバーまたは任意の適切な対のピースである。下側および上側パーツは、
図4C、
図4D、および
図4Fの非限定的な実施形態におけるものと同様に、バーを形成する同一のピースであることが可能である。バーLP、UPのそれぞれの対は、位置決め部材PMを形成しており、位置決め部材PMは、下記に説明されているように、フレームの中に収容または係合され得る。付加的な位置決め部材PM'(他の位置決め部材PMとは異なっている)が、
図4E~
図4Fに図示されており、それは、ポート24が位置決め部材PM'を通って水平方向に延在することを可能にする。より一般的には、特定の位置決め部材PM'は、
図4G、
図11Aに示されているように、少なくとも1つのポート24が延在する周辺マージン80の一部を挟持することが可能である。いくつかの変形例において、位置決め部材は、ポート24から離れている部材PMのみを含むことが可能であり、または、ポート24の周りに延在している任意の特定の部材を除いた部材PMのみを含むことが可能である。
【0086】
図4E~
図4Fを参照すると、位置決め部材PM'の上側および下側パーツLP'およびUP'は、プレート12A、12Bを一緒に取り付けた後に装着され得る。位置決め部材PMについても同様であることが可能である。
【0087】
パーツLP'およびUP'のそれぞれのインサート突出部IP'は、ポート24のコネクターパーツから離れるように分配されており、ここでは、2つのポート24の通過のための2つの開口部OP1およびOP2の間に配設されている中央開口部OPCから離れるように分配されている。別のポートが、中央開口部OPCを通って延在することが可能である。位置決め部材PMおよびPM'において、インサート突出部IP1、IP'は、周辺マージン80の中に形成された対応するレリーフと協働するインターロック部材または差し込みパーツとして作用することが可能である。
【0088】
位置決め部材PM、PM'は、典型的に、保護本体部12、112、または212の被覆部分の周りにのみ延在しているということが見られ得る。
【0089】
図6Aまたは
図6Dに示されているシステムでは、フレーム15のそれぞれのパーツまたはプロファイル91、92、93、94に対して位置決め部材PM、PM'を保持および維持するために提供される締結に起因して、保護本体部112がフレーム15から取り外され得ない状態で、貯蔵ユニット10が取得され得るということが理解される。ここで、締結は、保護本体部が保護本体部基準平面Pに沿って移動すること、伸長すること、および収縮することを可能にするように適合されており、すなわち、
図1および
図4Aに示されている軸線XおよびYの方向のうちの少なくとも1つに沿った自由度を提供する。
【0090】
位置決め部材PM、PM'が取り付けシステム18の一部であるとき、取り付けシステム18は、フレーム15に対して内向きに移動することができるいくつかの変位可能なパーツのアセンブリとして考えられ得る。ここで、フレーム15は、2つのピースまたはプロファイル93、94によって形成された2つの細長い長手方向支持パーツを含み、2つのピースまたはプロファイル93、94は、それぞれの位置決め部材PMを収容するためのハウジングをそれぞれ画定している。位置決め部材PMのうちの少なくとも1つは、対応するハウジングの内側で内向きに移動可能なスライダーを構成している。
【0091】
図3、
図4B~
図4G、
図6B~
図6C、
図7A~
図7B、
図8、および
図11Aを参照すると、例示的な実施形態が見られることができ、そこでは、周辺マージン80の挟持領域において、それぞれの下側パーツLPおよび上側パーツUPが、保護本体部を挟持するように構成されている2つの別個のピースである。それぞれの挟持領域は、とりわけ
図11Aの非限定的な実施形態に図示されているように、位置決め部材PMの最大幅W8よりも少なくとも4倍長くなる(長さL8を備える)ように長手方向に延在することによって、保護本体部縁部に対して平行に細長くなっていることが可能である。
【0092】
図4A、
図5A~
図5B、および
図7A~
図7Bを参照すると、フレーム15のすべてまたは一部が、保持および持続アセンブリHRを形成している。このアセンブリHRは、当接表面AB1、AB2を有しており、当接表面AB1、AB2は、ここでは、締結システム18を設けられた保護本体部を支持するための長手方向支持パーツを形成する例示的なピースである2つのプロファイル93、94の中に提供されている。
【0093】
より一般的には、フレーム15は、典型的に、2つの長手方向支持パーツの中に含まれて分配されている当接表面AB1、AB2を含み、位置決め部材PMのすべてまたは一部は、周辺マージン80をフレーム15に接続し、フレーム15が、
- 保護本体部12、112、212と;
- 2つのプレート12A、12Bの間に挟持されているパウチ2と
を持続および支持するようになっているということが理解される。
【0094】
位置決め部材PMのいくつかまたはすべては、スライダーを構成しており、スライダーは、2つの長手方向支持パーツの上にまたはその中にスライド可能に装着されており、第1の位置と第2の位置との間で、長手方向軸線X1(保護本体部の軸線、それは、パウチ2の長手方向軸線Aと融合され得る)に対して横断する方向に沿って移動可能となるようになっている:
- 第1の位置では、パウチ2の非充填状態において、スライダーは、保護本体部12、112、212(最大周囲を伴うその平坦な長方形形状を有するとき)によって外向きに押されており、または、当接表面AB1、AB2から離れるように維持されており、スライダーが内向きにさらに変位され得るようになっており、
- 第2の位置では、パウチ2の充填状態において、スライダーは、当接表面AB1、AB2のうちの1つに対してそれぞれ係合されている。
【0095】
いくつかのオプションにおいて、位置決め部材PMは、1つ以上の本体部クロス部材を受け入れるためのガイドパーツを形成することが可能である。
図5Bを参照すると、孔部18oが、ロックパーツ、ナット、またはボルトと協働するロッド状のクロス部材を導入するために、位置決め部材PMの中に提供され得る。当然のことながら、スロットが、本体部クロス部材が複数の場所において周辺マージン80にクロスするために、保護本体部12、112、または212の中に提供され得る。しかし、好適なオプションでは、とりわけ
図2Bおよび
図4B~
図4Fに図示されているように、位置決め部材PM、PM'は、非連続的な分配によって、周辺マージン80を単に挟持することが可能であり、一方では、それらがフレーム15の中に(フレーム15の任意の細長いキャビティCPの中に)典型的に、プロファイル91、92、93、94の内側に導入されると、分解され得ない状態になっている。したがって、任意の付加的な挿入ピースIPの必要性は存在せず、マージン部分8a、8bは、位置決め部材PM、PMの対応するレリーフ(キャビティCF1)との係合のためのエンボス加工部またはボス部分B12、B12'を設けられ得る。
【0096】
図2~
図3を参照すると、周辺マージン80は、保護本体部基準平面Pにおいて環状に延在することが可能であり、周辺マージン80は、フレキシブルパウチ2の少なくとも1つのポート24を受け入れることができる少なくとも1つの開口部80aを設けられている。2つの前方ポート24が提供され得る。開口部またはポートは、たとえば、閉鎖可能なチューブとして形成され得、溶接されたジョイント(そこで、パウチの2つの構成的シートが接合されている)の向かい合うパーツの間に提供され得る。そのような開口部は、パウチが充填されることまたは空にされることを可能にするために、関心のあるものである可能性がある。たとえば、一方のポートは、フレキシブルパウチ2のための入口部を形成しており、他方のポートは、フレキシブルパウチ2のための出口部を形成している。
【0097】
保護本体部12、112、212は、パウチ2の非充填状態において、保護本体部基準平面Pに沿って平面的に延在することが可能である。図示されている実施形態において、プレート12A、12Bは、被覆部分8を形成しており、被覆部分8は、フレキシブルパウチ2を充填するステップの間に、パウチ2の壁部W1、W2が押す効果によって、中間領域MRに関する限り、保護本体部基準平面Pから離れるように弾性的に変位され得る。したがって、被覆部分8は、膨らんだコンフォメーションを有することが可能であり、それは、パウチ2が非充填状態にあるときに、保護本体部12、112、212の安定したコンフォメーションではない。保護本体部12のプラスチック材料(それは、典型的に、非多孔性のプラスチック材料である)は、安定した平面的な構成に弾性的に戻るように構成されており、安定した平面的な構成では、プレート12Aとプレート12Bとの間の隙間が平面的になっており、すなわち、プレート12Aとプレート12Bとの間の間隔における増加がない状態になっている。ここでは、それぞれのプレート12A、12Bは、非多孔性のプラスチック材料の単一の成形されたピースである。
【0098】
システム1は、バイオ医薬品組成物Q(
図7Bを参照)を格納し、凍結/解凍するのに適切である。
図4Aおよび
図6Aを参照すると、そのようなシステム1は、ここでは、水平方向のフレームを使用して、水平方向になっている。しかし、このシステムは、変形例では、垂直方向になっていることも可能であり、パウチ2が垂直方向のフレーム状ホルダーのキャビティの中に垂直方向に貯蔵され得るようになっている(たとえば、硬質のスロット付きフレームの使用によって垂直方向に受け入れられる、特許文献4に説明されているパウチを参照)。貯蔵ユニット10のそれぞれのマージン部分を収容することができるコンパクトなホルダーを形成するために、長方形フレーム15(内向きに開口しているスロットまたはキャビティCPを設けられている)の使用は、関心のあるものである可能性がある。
【0099】
フレキシブルパウチ2は、典型的に、2Dタイプのパウチであり、それは、
図1(空のパウチ)に図示されているように、2つの長手方向側部LS1、LS2によって境界を定められており、その2つの主要外側面の上に所定の折り曲げを備えない実質的に長方形の形状を有している。したがって、パウチ2は、非充填状態において実質的に平面的に延在している。パウチ2は、2つの主要壁部W1、W2を有することが可能である。これらの壁部W1、W2は、溶接部または周辺シールJにおいて互いに直接的に溶接されており、バイオ医薬品流体Qを格納するための内部体積の境界を定めることが可能である。より一般的には、フレキシブルパウチ2は、バイオ医薬品組成物Qを格納するための任意の適切な材料のものであることが可能であり、フリーザーバッグを形成しており、それは、大きな容量のものであることが可能である(典型的に、5Lを上回るかまたはそれに等しい)。より一般的には、フレキシブルパウチ2は、第1の容量のものであり、パウチ2は、少なくとも4つのパウチコーナーから離れた中間領域において、厚さの増加を有するように拡張することが可能であり、そのような厚さは、パウチ2を充填するレベルとともに増加する。
【0100】
図1を参照すると、フレキシブルパウチ2は、主要平面XYにおいて延在しており、主要平面XYは、ここでは、水平方向の平面である。パウチ2は、その長い側部に対して平行な長手方向軸線Aを有しており、長い側部は、ここでは、非限定的な図示されている実施形態における2つの長手方向側部LS1、LS2である。フレキシブルパウチ2は、プレート12A、12Bによって挟持されており、ここでは、同じ環状の形状のプレートマージン部分を同じ環状の形状のプレートマージン部分から切り離すことによって(プレートは、パウチ2とプレートのうちのいずれか1つとの間の特定の固定なしに、互いに固定されている)、2つのプレート12A、12Bのうちの少なくとも1つを取り外すことなく除去されることはできない。保持および持続アセンブリHRは、取り付けシステム18に追加して、保護本体部12および取り付けシステム18から構成されるユニットを保持するために提供され得る。アセンブリHRは、ここでは、フレーム15を設けられており、フレーム15は、貯蔵ユニット10をその周辺マージン80において保持するためのスライド、フレームプロファイル93、94、または、同様のスロット付き構造体を含む。
図4A~
図4Bは、そのようなアセンブリHRの例示的なフレーム15を示している。
【0101】
典型的に、バイオ医薬品組成物Qを受け入れるための格納パウチ2の受け入れ部2rは、保護本体部12、112、または212のおかげで、保持および持続アセンブリHRの硬質構造体と接触することができない。組み立てられた状態では、保護本体部12、112、212は、パウチ2の受け入れ部2rを完全にカバーしている。
【0102】
貯蔵ユニット10は、バイオ医薬品組成物Qがフレキシブルパウチ2の受け入れ部2rの中に格納されている状態で、凍結動作、貯蔵動作、および解凍動作において、効率的な保護を提供する。保護本体部12の被覆部分8は、材料の違いに起因して(プレート12A、12Bを形成する2つのピースに関して、より硬質なものとなっている)、フレキシブルパウチ2の受け入れ部2rほど可撓性ではない。保持および持続アセンブリHRによって水平方向に設置されて維持されているときに、2つのプレート12A、12Bは、保護本体部12、112、212の下側表面および上側表面をそれぞれ形成している。下側表面および上側表面のうちの少なくとも1つは、貯蔵ユニット外側表面であり、貯蔵ユニット外側表面は、直接的にまたは間接的にバッグ2'の締結を可能にするための締結部材を随意的に提供され得る。図示されている実施形態では、バッグ2'を固定するためのそのような締結部材146、147、148が、フレーム15の上に、たとえば、フレーム15に所属するコーナーパーツ15cの上に、選択的に提供されている。コーナーパーツ15cは、以下のいずれかの形態であることが可能である:
- (とりわけ
図6Aおよび
図6Eに示されているように)フレーム15の2つの垂直のプロファイル92、93、94の間に間置されているピース、
- そのようなプロファイルの端部パーツ、または、
- プロファイルのうちのいくつかの上に装着された付加的なピース。
【0103】
図6Aおよび
図6Eを参照すると、貯蔵ユニット10は、保持および持続アセンブリHRのおかげで、または、保持および持続アセンブリHRから独立して、または、いくつかの変形例において保護本体部12の締結部材およびアセンブリHRの締結部材を組み合わせることによって、バッグ2'を支持することも可能である。このバッグ2'は、バイオ医薬品組成物Qを代表する組成物を格納することが可能である。バッグ2'の容量は、第1の容量よりも低い第2の容量であり、好ましくは、より低い桁数の(すなわち、せいぜい10分の1である)第2の容量である。バッグ2'は、ケーシング130を設けられ得、ケーシング130は、比較的に硬質であることが可能である。そのようなケーシング130は、バッグ2'の格納パーツ200を形成するパウチをカバーすることが可能である。
【0104】
バッグ2'は、バッグ2'が保護本体部12、112、212および/またはフレーム15に(直接的にまたは間接的に)締結されるようにするために、締結部材146、147、148と協働する締結要素132、133、134を設けられ得る。ケーシング130が貯蔵ユニット10の外側表面S、S'のうちの1つに沿って延在するように固着されるようにするために、締結要素132、133、134は、バッグ2'の格納パーツ200の周りに分配され得、ここでは、格納パーツ200を収容するためのコンパートメントを含むことができるケーシング130の周りに分配され得る。バッグ2'の格納パーツ200は、第2の容量を画定するバッグ2'のパーツである。
【0105】
図1~
図4Bに図示されているように、フレキシブルパウチ2は、保護本体部12の2つのプレート12A、12Bによって直接的に保護され得る(直接的な接触によって挟持されている)。保護本体部12、112、212の被覆部分8のコンフォメーションの変化と干渉しないようにするために、位置決め部材PMは、周辺マージン80において提供されている。
【0106】
それぞれのパウチ2は、熱交換表面としての役割を果たす2つのプレート12A、12Bの間にわずかな圧縮とともに凍結されて保持されることとなる溶液(流体組成物Q)によって充填され得る。この目的のために、プレート12A、12Bは、少なくとも流体受け入れ部2rにおいて、すなわち、とりわけ
図1に示されているように、パウチ2の内部体積を画定する領域(すなわち、典型的に、起こり得る環状のシールJおよび随意的な外側延長部を除いたすべての壁部W1、W2)において、パウチ2を完全にカバーしている。図示されている実施形態において、パウチ2は、2つのプレート12A、12Bによって形成されている保護本体部12、112、212によって、完全にカバーされている。凍結/解凍動作の間に、プレート12A、12Bは、たとえば、外部のプログラム可能な冷凍ユニットからの熱伝達流体を循環させることによって冷却/加熱される。わずかな圧縮(格納効果)は、改善された接触および熱伝達を提供し、枕の一般的な形状を有する凍結されたパウチを結果として生じさせる(とりわけ
図4Aおよび
図6Aを参照)。
【0107】
パウチ2(プレート12A、12Bの間に挟持されている)は、フレーム15の中に設置され得、ここでは、0℃の下方の温度に適合可能な(好ましくは、脆くならない)硬質のフレームの中に設置され得る。フレーム15は、ハンドリングおよび輸送の間に内側の材料に損傷を与えないようにするために関心のあるものである。
図4Aおよび
図6Aを参照すると、フレーム15は、支持構造体の一部であることが可能である。ここで、フレーム15は、凍結装置の中に位置付けされ得るデバイスまたは棚(
図10を参照)のモジュール式パーツである。いくつかのオプションにおいて、ローラー(図示せず)が、輸送を促進させるために提供され得る。フレーム15は、典型的に、長方形の保護フレームであり、保護本体部12の外側表面S、S'を露出されたままにするが、貯蔵ユニット10の4つの保護側部を形成している。フレーム15は、保持および持続アセンブリHRの中に含まれることができ、保持および持続アセンブリHRは、また、とりわけ
図4C~
図4D、
図4F、および
図8に図示されているように、保護本体部12、112、または212の周辺マージン80に締結されている位置決め部材PMを含むかまたは収容することが可能である。アセンブリは、複数の足部115を含むことが可能であり、複数の足部115は、場合によっては、チューブ状の形状のものであり、スタックするのに適切である。
図4Aおよび
図11cは、
図10に示されているような棚構造体を取得するのに適切な、足部115の一体化の非限定的な例を図示している。
【0108】
いくつかのオプションにおいて、2つの連続するフレーム15の間の間隔(少なくともフレームの長い側部同士の間の間隔)は、ユニット間オープンスペースを生成させ、パウチ2の内容物を凍結/解凍するための空気フローを改善する。
図10に図示されているように、そのような垂直方向の隙間は、拭き取りのための保護本体部およびその縁部へのアクセス可能性も提供する。
【0109】
また、それは、
図6Aおよび
図6Eの非限定的な例に図示されているように、保護本体部12、112、212の外側表面の上に固定され得るバッグ2'または同様のサンプルユニットSUへのアクセス可能性も提供する。
【0110】
より一般的には、パウチ2、保護本体部12、(保護本体部に締結されている場合には)バッグ2'または同様のサンプルユニットSU、およびフレーム15は、凍結/解凍格納システム1を画定することが可能であり、凍結/解凍格納システム1において、外側表面S、S'(ここでは、下側プレート12Aの下側表面S'および上側プレート12Bの上側表面Sに対応している)は、露出された(カバーされていない)ままであり、一方では、フレキシブルパウチ2は、貯蔵ユニット10の内側に設置されており、2つのプレート12A、12Bによってカバーされている。保護本体部12は、保持および持続アセンブリHRの隙間の中に係合される周辺マージン80を有している。貯蔵ユニット10は、フレキシブルパウチ2の中に格納されているバイオ医薬品流体/組成物Qを凍結させる、貯蔵する、および解凍する際の使用に適切であり、流体は、典型的に、フレキシブルパウチ2(それは、典型的に、使い捨てのパウチである)が保護本体部12の中に収容されている状態で、貯蔵ユニット10を組み立てた後に導入される。
【0111】
図4B、
図6A、および
図7Bでは、パウチ2は、フレームプロファイル91、92、93、94によって持続されている保護本体部の内側にあるということが見られ得る。4つの硬質のプロファイルの使用は、長方形フレーム15を形成するために関心のあるものである。随意的に、パウチ2は、Flexboy(登録商標)タイプのものであることが可能であり、したがって、無菌の単回使用の使い捨てのコンテナであり、それは、プロファイル91、92、93、94または同様の保持要素を組み立てた後に取得されるフレーム15によって囲まれるように適合されている。
【0112】
いくつかのオプションにおいて、保持および持続アセンブリHRは、長方形フレームを形成しないように、4つよりも少ない部材を有することが可能である。たとえば、3つの部材のみで十分である可能性があり、横断方向部材が、パウチ2の長手方向軸線Aに対して平行な2つの長手方向被覆パーツ31、32を相互接続した状態になっている。
図3は、2つの被覆パーツ31、32を示しているのみであり、2つの被覆パーツ31、32は、足部と一体的になっていることが可能であり、または、横断方向構造部材に関連付けられることができる。いくつかのオプションにおいて、被覆パーツ31、32は、垂直方向に延在することが可能である。図示されている実施形態において、被覆パーツ31、32は、水平方向に延在しており、それは、パウチが50Lよりも多く(たとえば、約75L、または、少なくとも100L)を格納するときに好適である可能性がある。
【0113】
図3、
図4B、
図5A~
図5B、および、
図7A~
図7Bを参照すると、パウチ2は、空の状態において最初に平面的になっている形態または形状を有することが可能である。パウチ2は、膨張可能になるように可撓性になっており、また、1対の可撓性のシート(それは、それぞれの壁部W1、W2を形成している)から作製され得、1対の可撓性のシートは、長方形のまたは他の平面形態を有しており、4つの周辺縁部において一緒に接合されており、シート21とシート22との間に格納体積(組成物Qのための内部体積)を提供し、シート21、22は、充填状態において所定の間隔だけ間隔を置いて配置されている。1つ以上の開口部またはポート24が提供され得(たとえば、シートの前記周辺縁部の向かい合うパーツの間に閉鎖可能なチューブとして形成される)、パウチ2が充填されるかまたは空にされることを可能にする。
【0114】
また、パウチ2は、薄い厚さまたは間隔において高い表面積/体積比を提供するように設計されている。非限定的な例として、パウチ2は、約600mm×約1300mmまたは1400mmの長方形の寸法、および/または、約10リットルから約120または200リットルの間の(好ましくは、50リットルから120リットルの間の)保持体積、および/または、約8mmまたは10mmから約25mmまたは30mmの間の間隔またはパウチ厚さ(Z方向に沿った高さ)を有することが可能である。
【0115】
それぞれのパウチ2は、任意の適切な生物学的に適合可能な材料から作製され得、それは、好ましくは、パウチ2の内側と外側との間の熱伝達を促進させる。バイオ医薬品材料の拡張に起因する、凍結保存の間のパウチ2の損傷を低減させるかまたは回避するために、バイオ医薬品材料のものよりも低いガラス転移温度を材料が有することとなるということが好適である。非限定的な例として、それぞれのパウチ2は、熱可塑性材料(たとえば、ポリエチレン(少なくとも、PEの層)を含む)のみから作製された多層複合材料から作製され得る。
【0116】
保護本体部12およびフレキシブルパウチ2は、長手方向Xおよび横断方向Yを含む。保護本体部12およびフレキシブルパウチ2は、それぞれの長手方向側部および横断方向側部を含む。保護本体部12の長手方向軸線X1は、保護本体部のそれぞれのプレート12A、12Bに関して2つの対称的な半分体を分離する中央の垂直方向平面の中に設置され得る。
【0117】
パウチ2は、随意的に、長手方向側部LS1、LS2に対して横断方向に延在する前方端部に(横断方向側部において)接合された1つ以上のチューブTを含む。より一般的には、パウチ2は、パウチ2の有用なパーツの周辺部に接続されている1つのホース/チューブまたは任意の適切な数のチューブを含むことが可能である。この有用なパーツは、ここでは、2つの主要壁部W1、W2によって形成されている。
【0118】
保護本体部
図1および
図3~
図4Aを参照すると、保護本体部12または112は、フレキシブルパウチ2を保護するための2つのプレート12A、12Bを含むかまたはそれらから構成されている。プレート12A、12Bは、ここでは、ヒンジ式パーツまたは接続パーツを備えることなく、完全に別個になっている。典型的に、プレート12A、12Bは、2つの分離可能なピースである。これらのピースは、比較的に硬質になっており、たとえば、45°よりも大きい曲げ角度を伴う折れ曲がりラインを形成することができないように十分に硬質なものとなっている。したがって、プレート12A、12Bは、比較的に平坦なままになるように構成されている。保護本体部12、112、212は、長手方向軸線X1を含み、4つの側部120a、120b、120c、120dを有しており、4つの側部は、長手方向軸線X1に対して平行に延在する2つの長手方向側部120c、120dと、2つの他の側部とを含み、2つの他の側部は、長手方向軸線X1に対してそれぞれ垂直の第1の端部側部120aおよび第2の端部側部120bを含む。
【0119】
図1~
図3の実施形態を参照すると、それぞれのプレート12A、12Bにおいて、リブの第1のグループは、周辺マージン80の近くに配置されているリブR1、R2、R2'、800を設けられている。リブの随意的な第2のグループは、周辺マージン80からより大きな距離に配置されているリブR3、R4、83、84、85、86を設けられ得る。第2のグループのそのようなリブは、保護本体部12、112のそれぞれの外側表面S、S'において、1つまたは2つのパネル部分PP、PP1、PP2を取り囲むことが可能であり、それらは、典型的に、長方形パネルを形成している。
【0120】
いくつかの変形例において、リブの数は低減され得、または、リブは除去され得る。
【0121】
図示されている実施形態において、保護本体部12、112、212は、好ましくは、2つのプレート12A、12Bを締結するための取り付けデバイス/システム18を有しており、2つのプレートの組み立てられた状態において、保護本体部12、112が、
図2A、
図3、および、
図4A~
図4Bに図示されているように、保護本体部基準平面Pにおいて環状に延在する周辺マージン80を含むようになっている。いくつかのオプションにおいて、フレーム15によって境界を定められた内部隙間の中に延在する周辺マージン80は、典型的に、リブを備えないマージンである。変形例では、プレート12A、12Bの相互取り付けのためのマージンパーツに隣接する1つ以上のリブR1が、そのような隙間の中に延在することが可能である。リブまたはレリーフを備えずに、平坦な環状マージンを形成している、フレキシブルパウチ2の溶接シールとは異なり、周辺マージン80は、取り付けシステム18のすべてまたは一部を形成するレリーフを含むことが可能である。図示されているように、レリーフは、保護本体部12、112の被覆部分8の中に提供されている細長いリブR1、R2、R2'、R3、R4、83、84、85と比較して、幅が狭くなっている。
【0122】
保護本体部は、第1の端部側部120aおよび第2の端部側部120bを設けられ得:
- 第1の端部側部120aは、保護本体部12、112、212の組み立てられた状態において、2つのプレート12A、12Bの端部E1から構成されており、
- 第2の端部側部120bは、保護本体部12、112の組み立てられた状態において、2つのプレートの端部E2から構成されている。
1つ以上のポート24が、第2の端部側部120bから外向きに軸線方向に突出することが可能である。したがって、ここでは、パウチ前方縁部の一部がアクセス可能である。
【0123】
パウチ2の空の状態において、2つのプレート12A、12Bは、パウチ2をカバーする保護本体部12、112の第1の表面S'および第2の表面Sをそれぞれ形成している。実質的に水平方向の構成を有するときに、第1の表面は、下側表面であり、第2の表面は、上側表面である。いくつかのオプションにおいて(図示されていない)、締結部材146、147、148のすべてまたは一部は、第1の端部側部120aおよび第2の端部側部120bのうちから選ばれた端部側部の近くにおいて、これらの表面S、S'のうちの1つの上に提供され得る。
【0124】
下側表面S'および上側表面Sのうちの少なくとも1つは、複数のリブを有する表面であることが可能であり、複数のリブは、長手方向に反対側のパーツである、表面の2つの反対側のパーツに分配されている。好ましくは、この複数のリブは、第1の端部側部120aの近位にある第1の横断方向リブ部分4と、第2の端部側部120bの近位にある第2の横断方向リブ部分6とを含む。
【0125】
そのような横断方向リブは、リブによって形成される対応する溝部G1、G2の幅および/またはリブの高さ(溝部G1、G2の深さ)に起因するアコーディオン効果を提供する。これは、保護基準平面Pを形成する周辺マージン80の平面的な構造にもかかわらず、プレート12A、12Bの局所的な拡張を促進させる。典型的に、コーナー領域CRにおいて、第1および第2の横断方向リブ部分4、6は、そのようなリブ部分4、6を有するプレートのコーナー頂点からのスペースが減少するにつれて減少する高さを有している。したがって、(対角線に沿った)望ましくない折り曲げを生成させる可能性がある大き過ぎる拡張は、コーナー領域CRの中に延在するコーナーリブ部分に関する高さ低減を有するときに、制限または防止され得る。換言すれば、アコーディオン効果は、それぞれのプレート12A、12Bにおける4つのコーナー領域CRにおいて、実用的に低減され得る。より一般的には、プレート12Aとプレート12Bとの間に挟持されているフレキシブルパウチ2を充填するときに、マージン80に向けて、および、保護本体部12、112のコーナーに向けて、流体を広げることを促進させるために、第1および第2の横断方向リブ部分4、6を使用して、プレート12A、12Bを構造化することが有用である。
【0126】
腹部持続効果を有するかまたは改善するために、これは、関心のあるものである。実際に、多くの流体が4つのコーナーに向けて分配され得るほど、中間領域におけるパウチ2の膨らみが少なくなる。保護本体部12、112は、典型的に、より詳細に下記に説明されているように、保持および持続アセンブリHRの隙間の中で移動することができる。そのうえ、リブの構造化効果は、保護本体部の中心Cを含む中間領域と被覆部分縁部との間の厚さ/拡張の差が顕著過ぎるときに、折れ曲がりラインが実質的に対角線DL1、DL2に沿って形成することを防止することが可能である。
【0127】
リブ付きパターンを設けられた保護本体部12または112のいくつかの詳細な実施形態が、以降で説明されることとなる。
【0128】
図1、
図2A~
図2B、
図4A~
図4C、
図4F~
図4G、および
図8に図示されているようなプレート12A、12Bは、保護本体部12の第1の実施形態に対応しており、そこでは、いくつかのリブが提供されている。プレートのそれぞれの外側表面において、リブは、内側面が溝部を設けられるように提供されている。
図1に示されているようなものなど、いくつかの溝部G1、G2は、横断方向の溝部部分を含んでおり、横断方向の溝部部分は、長手方向軸線X1に対して垂直に延在しており、保護本体部の反対側の端部側部120a、120bの近くに延在している。環状のリブR1(外側表面SまたはS'において上向きに突出している)は、溝部G1を画定するために提供され得、溝部G1は、プレート内部表面の上の環状の形状のものである。外側表面SまたはS'において上向きに突出している2つの別個のリブR2、R2'は、1つまたは2つの溝部G2を画定するように提供され得、1つまたは2つの溝部G2は、それぞれ、プレート内部表面の上の環状の形状または部分的に環状の形状のものである。
【0129】
リブR1およびR2、R2'のおかげで、1対の横断方向リブ部分4、6(ここでは、(長手方向軸線X1に対して垂直の)Y軸線方向に対して平行になっている)は、それぞれの端部側部120a、120bの近くに配置され得る。換言すれば、これらのリブは、第1の端部側部120aの近位にある第1の横断方向リブ部分4と、第2の端部側部120bの近位にある第2の横断方向リブ部分6とを形成している。
【0130】
図1~
図2Aを参照すると、それぞれのプレート12A、12Bは、4つのプレートコーナーの1対のコーナー頂点にそれぞれ交差する4つのコーナー領域CR、2つの仮想対角線DL1、DL2(プレートの対角線)を備えた長方形になっていることが可能であるということが見られ得る。より正確には、2つの仮想対角線DL1、DL2のそれぞれは、以下のものに交差している:
- 第1の端部側部120aの近位にあり、保護本体部基準平面Pに対して垂直の方向に沿って外向きに突出している、第1の一連のコーナーリブC1、C2、および、
- 第2の端部側部120bの近位にあり、保護本体部基準平面Pに対して垂直の方向に沿って外向きに突出している、第2の一連のコーナーリブC1'、C2'。
コーナーリブC1、C2、C1'、C2'のそれぞれは湾曲しており、互いに垂直になっている2つのリブ部分を接続している。したがって、ここでは、環状のリブR1は、2対のコーナーリブC1、C1'をそれぞれ含むことが可能である。
【0131】
図1、
図2A~
図2B、
図4Aの実施形態は、リブ付きパターン(そこでは、リブは、プレート12A、12Bの中央パネル部分PPの周りに配置されている周辺リブとして考えられ得る)を示しているが、
図3および
図6Aは、リブが中間領域MRの中に提供され得、場合によっては、同じプレートの2つのパネルPP1、PP2を分離するために横断方向に延在しているということを示している。
【0132】
図1~
図3および
図4A~
図4B、
図6Aの実施形態における2つの相補的なプレート12A、12Bの中に、同じリブ付きパターンが提供されているが、変形例では、いくつかの相違が提供され得る。随意的に、プレートのうちの1つまたは2つは、リブを奪われていることが可能である。
【0133】
プレート12A、12Bは、主要壁部W1、W2にオーバーラップする(および、好ましくは、完全にカバーする)ときに、補強層をそれぞれ形成する。熱成形する前のそれぞれのプレート12A、12Bの厚さは、約1.27mmになっており、および/または、2mmよりも低くなっていることが可能であり、プレートのプラスチック材料は、1.10g/cm3を上回る密度、好ましくは、1.15g/cm3を上回る密度(典型的に、1.5g/cm3または1.6g/cm3の上方にあることはない)を有するという規定を伴う。プレート材料は、破断時に所定の引張強度を有することが可能であり、それは、典型的に、45MPaから75Mpaの間にあり、たとえば、50~60Mpaの範囲にあり、典型的に、52~59MPAの範囲にある(標準テストASTM D638)。プレート材料は、破断時に45MPAから60MPAの間の引張強度を有することが可能であり、横断方向(TD)およびマシン方向(MD)の両方に沿って、1250MPaから1550Mpaの間に含まれるヤング率を有することが可能である。
【0134】
図示されている実施形態は、被覆部分8によって2つの主要壁部W1、W2を完全にカバーする保護本体部12を示しているが、他のサイズも、被覆部分8のために使用され得る。たとえば、保護本体部12は、2つのパウチ反対側縁部のうちの一方から所定の距離において、それぞれの壁部W1、W2の横断方向のバンド部分のみをカバーすることが可能である。そのうえ、壁部W1、W2の端部パーツのうちの少なくとも1つをカバーするために、1つ以上の相補的な保護本体部が使用され得る。
【0135】
プレート同士を一緒に取り付けるための取り付けシステムに関する実施形態の詳細
保護本体部12は、パウチ2をカバーするための被覆部分8と、保護本体部12の2つの長手方向側部120c、120dにおける2つの反対側のマージン部分8a、8bとを有することが可能である。パウチ2の非充填状態において、保護本体部12は、保護本体部平面Pに沿って平坦に延在しており、平坦のままになっている。プレート12A、12Bは、取り付けシステム18のおかげで、システム1のハンドリングの間に、周辺マージン80のいくつかの場所において取り付けられたままになっている。
【0136】
保護本体部12は、透明になっていることが可能であり、たとえば、パウチ2も透明になっている。プレート12A、12Bは、一般的な曲率を有することが可能であるが、容易に折れ曲がることはできない(可撓性は、実質的にPETと同程度に低い)。周辺マージン80は、環状の取り付けエリアを形成することが可能であり、そこでは、折れ曲がることは許容されない。
【0137】
図2を参照すると、保護本体部12は、また、被覆部分8の周りにおいて、2つのプレート12A、12Bを互いに固定するための取り付けシステム18を設けられている。プレート12A、12Bは、周辺マージン80の中に分配されている取り付けシステム18によって、互いに除去可能に固定され得る。
【0138】
随意的に、取り付けシステム18は、複数のスナップボタンを含むことが可能である。プレート12A、12Bは、いくつかのインターロック手段を設けられており、それは、たとえば、対になって配置されており、2つのプレート12A、12Bのうちの一方は、1つのスナップボタンの第1の要素を含み、他方のプレートは、1つのスナップボタンの第2の相補的な要素を含む。
図2Aを参照すると、第2の要素18b(場合によっては、オス型要素)は、垂直方向軸線Zに対して平行な方向に、第1の要素18a(場合によっては、メス型要素)に係合している。より一般的には、周辺マージン80の中にレリーフとして形成された任意のインターロック手段は、プレート12A、12Bの中に分配され得るということが理解される。他方のプレート12Bに向けて突出する所与のプレート12Aのレリーフのそれぞれは、プレート12Aから離れるように突出する対応する中空のレリーフの中に嵌合され得(場合によっては、緩く嵌合される)、その逆もまた同様に可能である。
【0139】
代替的に、取り付けシステム18は、除去不可能なシステムであり、それは、2つのプレート12A、12Bが互いに固定されると、2つのプレート12A、12Bを互いから取り外すことがもはや可能ではないということを意味している。
【0140】
取り付けシステム18におけるレリーフが周辺マージン80の中にのみ含まれるようにすることは、大きなサイズのパウチをカバーする保護本体部にとって有利である可能性があり、したがって、ピースを最小化し、締結動作を促進させる。そのうえ、そのような一体的な取り付けシステム18によって形成されたレリーフは、
図2Bおよび
図4B~
図4Gを参照するときにさらに説明されることとなるように、位置決め部材PMを容易に設置および固定するための離散型のアンカー固定パーツとしての役割を果たすことが可能である。
【0141】
図1~
図2Aの非限定的な実施形態では、保護本体部12は、
- 横断方向側部120a、120bの上の、および、2つのマージン部分8a、8bの上のスナップボタン18a、18b;ならびに/または、
- プレート12A、12Bの中に含まれていないインサートピースIPまたは同様のアンカー固定部材を受け入れるためのアパーチャー102(
図5A~
図5Bおよび
図7Aを参照)
を含むことが可能である。
【0142】
プレート12A、12Bの中に含まれるスナップボタンまたは同様の締結パーツを使用するオプションでは、そのような締結パーツは、2つのプレート12A、12Bの横断方向端部の上に対称的に配置され得る。代替的に、保護本体部12は、後方側部120bにおいてよりも、前方側部120aの上に多くのスナップボタンを含むことが可能である。
【0143】
より一般的には、取り付けシステム18は、典型的に、被覆部分8と長手方向側部121、122との間に配置されている任意の適切な機械的な締結具を含むことが可能である。典型的に、2つの反対側のマージン部分8a、8bは、2つのプレート12A、12Bが少なくとも2つのマージン部分8a、8bにおいて相互に締結されると、2つのプレート12A、12Bの間の位置の任意のシフト移動を防止するために提供される締結アセンブリの一部として考えられ得る。
【0144】
図1、
図2A~
図2B、および、
図4B~
図4Cを参照すると、取り付けシステム18は、第1および第2の要素18a、18bを有しており、それらは、同一にまたは同様に作製され得、下側プレート12Aおよび上側プレート12Bにそれぞれ分配され得る。そのような構成によって、プレート12A、12Bは、同一であることが可能である。ここでは、第1の要素18aは、第1のプレート12Aに所属しており、一方では、第2の要素18bは、第2のプレート12Bに所属している。インターロック手段は、周辺マージン80において、外向きに突出するボス部分B12および内向きに突出するボス部分B12'が交互になることによって形成され得る。
【0145】
そのようなボス部分B12、B12'は、中空になっていることが可能であり、それがオス型部材およびメス型部材として同時に作用することができるようになっている。少なくともこれらのボス部分の一部に関して、それぞれのボス部分は、
- 位置決め部材PM、PM'のパーツLP、UPをガイドおよび固定するためのオス型部材、ならびに、
- 取り付けシステム18におけるインターロック機能のためのメス型部材
として同時に関与することが可能である。
および/または、少なくともボス部分の一部に関して、それぞれのボス部分は、
- (他方のプレートの)対応するボス部分の中空部の中に嵌合される/受け入れられるオス型部材、および、
- 位置決め部材PM、PM'のパーツLP、UPをガイドおよび固定するためのメス型部材
としてそれぞれ関与することが可能である。
【0146】
ボス部分B12'は、ボス部分B12よりも薄くなっているということが見られ得る。それらは、ボス部分B12'の内側に除去可能に嵌合され得る。所与のプレート12Aまたは12Bにおいて、ボス部分B12'は、プレート外側表面から反対側に突出するように、内向きに配向されている。ボス部分B12'は、ボス部分B12の中空部の内側にスナップフィットされ得、それらが、他方のプレートを越えて突出することなく、基準平面を越えて突出することができるようになっている(プレート12A、12Bの中の貫通孔部の必要性がない)。より一般的には、第1および第2の要素18a、18bは、保護本体部12が2ピースの本体部になるように構成され得、それは、任意の付加的な締結手段なしに、パウチ2を保護するための事故的な取り外しなく、その基準平面Pに沿って延在することができる。位置決め部材PM、PM'は、保護本体部12をフレーム15に相互接続するための中間ピースとして考えられ得る。
【0147】
周辺マージン80における位置決め部材PM、PM'の差し込みは、
図2Bの非限定的な例に図示されているように、ボス部分B12に起因するクランプ効果によって、典型的に、ボス部分B12の側壁部に形成されたクランプ用外側レリーフRSを使用して、パーツLP、LP'、UP、UP'が対応するプレート12Aまたは12に固定されるようにするのに十分になっている。換言すれば、プレート12A、12Bを一緒に締結する前に、下側パーツLP、LP'は、随意的に、下側プレート12Aに固定され得、上側パーツUP、UP'は、随意的に、上側プレート12Bに固定され得る。
【0148】
ここでは、ボス部分B12'は、その後に、ボス部分B12の中空部の中に挿入され、保護本体部基準平面Pを形成することが可能である。ボス部分の中空部の境界を定める内側壁部は、アクセス開口部に向けてわずかにテーパー付きになっていることが可能であり、ボス部分B12'の十分な挿入を妨げることなく、持続効果を提供するようになっている。クランプ用外側レリーフRSは、内側壁部のテーパー付きパーツの上に、軸線方向におよび径方向に係合され得る。
【0149】
図面は、2つの差し込みエリアを使用する実質的に線形の差し込み作用によって、位置決め部材PM、PM'を形成するピースの取り付けを示しているが、場合によっては、周辺マージン80の中に形成されたカップリングレリーフの周りにおいて、そのようなピースの枢動ソケットまたは枢動インサートを最初に係合させた後に、たとえば、Z方向に対して平行になっている軸線の周りにそのようなピースを回転させることによって、他のカップリングも関与することが可能である。枢動する位置決め部材の最終的な位置は、クリップおよび/または当接パーツを使用してロックされ得る。
【0150】
ここでは、ボス部分B12、B12'は、プレート12A、12Bが除去可能な様式で互いに固定されるようにするために提供されており、ボス部分B12'は、ボス部分B12の対応する中空部と協働するために、取り付けシステム18のインターロックにおけるオス型部材として作用する。典型的に、第1のボス部分B12は、中空部の境界を定めており、第2のボス部分B12'がプラスチック持続接触(plastic retaining contact)によって受け入れられるようになっている。ここでは、第2のボス部分B12'は、平面Pに対して垂直に、対応するプレート12Aまたは12Bから内向きに突出する突起部(好ましくは、中空の突起部)である。
【0151】
より一般的には、プレート12A、12Bは、任意の適切な取り付けシステム18によって互いに除去可能に固定され得る。また、そのようなシステム18は、
図3、
図5A~
図5B、および
図6Cに具体的に見られ得る(概略的に図示されている)タイプのものであることも可能である。いくつかのオプションにおいて、プレート12A、12Bは、インターフェースピースを支持しており、インターフェースピースは、2つのプレート12A、12Bの間の取り付けと干渉することなく、取り付けシステム18によって画定される取り付け領域にオーバーラップしている。そのようなインターフェースピース(場合によっては、弾性的に変形可能なパーツ、または、当接表面との接触のための非連続的な面を含む)は、周辺マージン80の上に除去可能に装着されている。他のオプションでは、周辺マージン80ならびに保持および持続アセンブリHRの被覆パーツとインターフェースする、これらのインターフェースピースのすべてまたは一部は、プレート12A、12Bを被覆部分8の周りにおいて平面的な状態に維持するための締結具として作用する。
【0152】
図2A~
図4G、
図6A~
図6B、および、
図7A~
図7Bに見られ得るように、2つのプレート12A、12Bが互いに固定されているときに、それらは、フレキシブルパウチ2を挟持している。平面的なプレート12A(それは、保護本体部12の下側表面S'を形成している)は、垂直方向軸線Zに対して、フレキシブルパウチ2の下側表面を押圧する。同様に、平面的なプレート12B(それは、保護本体部12の上側表面Sを形成している)は、垂直方向軸線Zに対して、フレキシブルパウチ2の上側表面を押圧する。2つのプレート12A、12Bは、フレキシブルパウチ2のものと実質的に同一の平面的な寸法を有することが可能である。
【0153】
保持および持続アセンブリ
図3、
図4A~
図4B、
図4F、および、
図6A~
図6Eを参照すると、保持および持続アセンブリHRは、フレーム15および位置決め部材PM、PM'を含み、位置決め部材PM、PM'は、取り付けシステム18と協働するか、または、取り付けシステム18の一部であるかのいずれかである。位置決め部材PM、PM'(ここでは、周辺マージン80の一部を挟持することによって取り付けシステム18をカバーしている)は、保持および持続アセンブリHRの静止パーツとして作用するフレーム15に対して移動することができる。いくつかの実施形態において、2つの長手方向被覆パーツ31、32は、プロファイルを含み、また、保持および持続アセンブリHRに所属するものとして考えられ得る。位置決め部材PM、PM'は、フレーム15のプロファイルの中に導入され得、または、アセンブリHRを組み立てる前に(典型的に、フレーム15を組み立てる前に)同様の被覆パーツ31、32に取り付けられることができる。
【0154】
図5A~
図5B、
図7A~
図7B、および
図8のオプションでは、位置決め部材PMは、インサート部分を含むことが可能であり、または、インサートピースIPに関連付けられることができ、それらが、保護本体部12を組み立てられた状態に維持するための取り付けシステム18に所属するようになっている。そのようなオプションでは、プレート12A、12Bは、貫通孔部を設けられている。いくつかの変形例において、プレート12A、12Bは、周辺マージン80と一体的なオーバーモールドされたパーツを含むことが可能であり、アセンブリHRの被覆パーツ31、32の中に収容されているかまたは任意の適切な様式でそれと係合されているときに持続効果を有する位置決め部材を形成するようになっている。
【0155】
より一般的には、2つの被覆パーツ(たとえば、
図3に示されているようなものなど)は、保護本体部基準平面Pに所属する横断方向に2つのプレート12A、12Bが移動すること、伸長すること、および収縮することを可能にしながら、周辺マージン80の2つの長手方向のマージン部分8a、8bを維持するように配置されている。
図4A、
図6D~
図6Eに図示されているように、2つの長手方向被覆パーツ31、32は、内部キャビティCPの境界をそれぞれ定める2つのプロファイル93、94を含むことが可能である。非限定的な実施形態において、隙間は、そのような被覆パーツのそれぞれの内部キャビティCPであることが可能である。2つの長手方向被覆パーツ31、32のそれぞれは、内部キャビティCPのうちの1つの境界を定めるために実質的にC字形状またはU字形状になっているプロファイルを含むことが可能である。
【0156】
図2A~
図2Bおよび
図6Aを参照すると、パウチ2は、プレート12Aとプレート12Bとの間に挟持されているが、端部コネクター17をそれぞれ提供されているホースまたはチューブTと干渉することはないということが理解される。保護本体部12、112、212は、最初に組み立てられることができ、次いで、2つの保護パーツ31、32が組み立てられ、取り付けデバイス18を完成させるかまたはそれをカバーする。
【0157】
典型的に、保持および持続アセンブリHRは、4つの側部を設けられている(ここでは、長方形形状の)フレーム15を含む。長手方向被覆パーツ31、32は、フレーム15の2つの長手方向側部を形成するプロファイル93、94の中に保護され得る。保護本体部12、112、212の横断方向側部に沿って提供される他の被覆パーツも、取り付けシステム18の中に含まれ得る。随意的に、そのような他の被覆パーツは、フレーム15の2つの横断方向側部を形成するプロファイル91、92の中に収容/保護され得る。
【0158】
より一般的には、いくつかのプロファイルが、フレーム側部のすべてまたは一部を形成することが可能である。好ましくは、長方形の様式で配置されている少なくとも4つの硬質のプロファイル91、92、93、94が、4つの側部を形成している。4つのプロファイルのうちの2つは、2つの長手方向被覆パーツ31、32の中に含まれているか、または、それを形成している。これらの2つのプロファイル93、94は、フレーム15の長さに沿って分離および分配されている位置決め部材PMのうちの少なくとも3つをそれぞれ受け入れるための2つの長手方向のスライドとして形成されている。随意的に、2つの他のプロファイル91、92は、また、保護本体部12、112、212の横断方向側部120a、120bを収容するためのスライド(ここでは、横断方向のスライド)を形成することが可能である。同様の位置決め部材PM、PM'は、レール状のプロファイル91、92の中にスライド可能に装着され得る。
【0159】
保持および持続アセンブリHRは、水平方向にまたは垂直方向に保護本体部を維持することが可能であり、フレーム15は、また、保護本体部12、112、212の周りに周辺保護を形成するために、関心のあるものである。周辺フレーム15は、Z方向に沿った所定のサイズを有する内部位置決め部材PM、PM'を収容しており、そのサイズは、プロファイル91、92、93、94の開放側部における開口部の(同じ方向に沿った)対応するサイズよりも大きい。4つの同様に構築されたプロファイル91、92、93、94は、ここでは、4つの側部のそれぞれにおいて位置決め部材PMを収容するように提供されているが、そのような位置決め部材PMを備えない1つまたは2つの側部を有する変形例も提供され得る。そのうえ、別の種類の被覆パーツ31、32を備えた変形例は、保護本体部12、112、212のいくつかの側部の収縮管理を有する能力を備えて提供されるか、または、(たとえば、パウチ2の容量が比較的に低い場合には)そのような収縮管理を有する可能性を伴わずに提供されるかのいずれかであることが可能である。
【0160】
図4Aに示されている構造体は、比較的に大きい容量のパウチ2に関して、関心のあるものであり、それは、周辺マージン80における収縮管理を伴わずに、著しい膨らみBを有することが可能である。
【0161】
ここで、
図4A~
図4G、
図5A~
図5B、
図6A~
図6D、および、
図7A~
図7Bを参照すると、パウチ2がますます充填されるときに、周辺マージン80のいくつかの領域の大き過ぎる内向きの変位を防止するストッパーとして、位置決め部材PMを形成するための例示的な実施形態が説明されることとなる。ここでは、フレーム15は、当接部材の中に含まれる当接表面AB1、AB2、または、リム部BS1、BS2を設けられている。それぞれの当接部材は、ハウジングへの内側アクセスの境界を定めることが可能であり、位置決め部材PM、PM'がハウジングの中に延在している。ここでは、フレーム15の側部を形成するそれぞれのプロファイル91、92、93、94は、ハウジングの内側に保護本体部12、112、212のそれぞれの側部(4つの側部のうちから選ばれた側部)を導入するのに適切な開放端部を設けられ得る。そのような開放端部は、プロファイル端部サポートに締結されたコーナーセクション15cによってそれぞれ閉鎖され得る。内側開放側部(フレーム15の内側開放セクション15aによって形成されている)は、当接部材BS1、BS2の存在に起因して、組み立てステップまたは分解ステップのためには使用されず、当接部材BS1、BS2は、位置決め部材PMが内側開放側部を通してプロファイルの内側に挿入されるかまたはプロファイルの外側に抽出される可能性を防止する。実際に、それぞれのプロファイル91、92、93、94の内側面には、保護本体部基準平面Pに対して横断方向に延在する少なくとも1つの当接部材BS1、BS2が存在している。
【0162】
ここで、図示されている実施形態において、周辺マージン80の長いマージン部分8a、8bの中に装着されている位置決め部材PMは、少なくともX方向およびZ方向に沿って、一定のサイズを有している。いくつかの変形例において、内側開放側部は、第1のコンパクトな構成を有する位置決め部材PMの挿入を可能にする少なくとも1つの通過開口部を有することが可能であり、第1のコンパクトな構成では、それらは周辺マージン80に固定されている。そのような挿入の後に、位置決め部材は、内側開放側部を通した位置決め部材の抽出を防止する第2の構成を有するように拡張される。そのような第2の構成では、位置決め部材は、締結パーツ(それは、典型的に、静止パーツである)によって周辺マージン80に固定されたままになっている。そのような拡張効果を有するようにするために、位置決め部材の伸縮式の構成(X軸線方向またはZ軸線方向に沿って利用可能な伸縮式の拡張を伴う)、拡張可能な材料、または、ヒンジ接続された構造体が使用され得る。それらの第2の構成では、位置決め部材PMは、当接部材BS1、BS2によって持続され得る。フレーム15は、拡張効果にアクセスして(好ましくは、可逆的に)作動させるための別の開放セクションを有することが可能である。
【0163】
位置決め部材PM、PM'は、ボス部分B12、B12'(たとえば、
図2A~
図2Bおよび
図4Cに図示されているようなものなど)または同様のエンボス加工部をカバーするように適合され得る。たとえば、位置決め部材は、とりわけ
図4C~
図4Gに示されている例にあるように、ボス部分B12、B12'のそれぞれの対をそれぞれ収容するいくつかのキャビティを含むことが可能である。そのような配置によって、プレートのマージン部分8a、8bの中のアパーチャーまたは貫通孔部の必要性は存在しない(保護本体部の前方端部において、少なくとも1つのポート24のために、1つの孔部のみが提供され得る)。
【0164】
典型的に、フレーム15は、複数の非連続的な位置決め部材PMによって挟持されているマージン部分8a、8bを収容することが可能である。Z方向(
図1および
図4A~
図4Bを参照)に沿って、ボス部分B12またはB12'によって境界を定められたそれぞれの中空部の深さ(そのような深さは、相補的なボス部分B12とB12'との間の係合解除のためのストロークを規定する)は、フレーム15と位置決め部材PMの任意の1つとの間の(Z方向に沿って測定される)最大間隔を上回っていることが可能である。そのようなオプションでは、フレーム15は、したがって、位置決め部材PM、PM'のそれぞれの上方および下方に延在しており、ボス部分B12、B12'(それらは、取り付けシステム18の一部である)のそれぞれの対の事故的な分解を防止する。そのような構成によって、位置決め部材PM、PM'の装着および脱着することが容易になることが可能であり、クイック装着が、保護本体部12、112、212の組み立てられた構成を取得した後に実施される。
【0165】
図4A~
図4D、
図4F、および、
図12A~
図12Bは、1つ以上の細長いキャビティをそれぞれ提供されているプロファイル91、92、93、94を有するフレーム15を図示している。それぞれのキャビティCPは、下側セクションHP1(好ましくは、水平方向の壁部によって形成されている)と下側セクションHP2(好ましくは、水平方向の壁部によって形成されている)との間で垂直方向に境界を定められている。また、キャビティCPは、内側開放セクション15aと外側セクション15bとの間で境界を定められており、外側セクション15bは、フレーム15の外側表面を形成することが可能である。
【0166】
外側セクション15bは、フレーム15の側壁部(それは、ここでは、長方形の側壁部である)の一部を形成することが可能である。4つの細長いプロファイル91、92、93、94、および、細長いプロファイルのうちの隣接する2つを相互接続するための随意的なコーナーセクション15cは、フレーム15の外側側壁部を形成し、したがって、フレーム15の外側周囲部(ここでは、連続的な周囲部)を画定することが可能である。
【0167】
ここでは、それぞれのプロファイル91、92、93、94は、C字形状のセクションを有しているかまたはそれを含み、セクション15aにおいて、内側開放側部の開口部が、2つの垂直方向に間隔を置いて配置された当接部材BS1、BS2の間で境界を定められている。それぞれの当接部材は、ここでは、対応するプロファイルの長さに沿って細長い連続的な部材である。しかし、変形例では、当接部材BS1、BS2は、保護本体部基準平面Pと干渉することなく、分離された当接領域へと分割されるか、または、任意の適切な様式で構築され得る。
図4Aおよび
図12A~
図12Bの実施形態では、プロファイルは、細長いキャビティCPの上方および/または下方に付加的なキャビティを有しており、プロファイル91、92、93、94の高さが、キャビティCPの高さよりもはるかに高くなる(たとえば、少なくとも2倍高くなる)ことができるようになっている。位置決め部材PM、PM'は、そのようなキャビティCPの中に収容されるように、高さに関してコンパクトになっていることが可能であり、それらは、それらの径方向の延在(より長いプロファイル93、94に関して、軸線X1に対して垂直の横断方向の延在)よりも高くないようになっていることが可能である。それぞれの位置決め部材PM、PM'の長さは、位置決め部材PM、PM'の任意の他のサイズよりも長くなっている(好ましくは、少なくとも3倍長くなっている)ことが可能である。
【0168】
ここで、とりわけ
図11Aおよび
図11Bまたは
図12Aに図示されているように、位置決め部材PMは、被覆部分8の周りにおいて、周辺マージン80に除去可能に締結され得る。次いで、後方側部に(ここでは、少なくともポート24の上とは反対側に)配設されている位置決め部材PM、および、2つのマージン部分8a、8bの上に配設されている位置決め部材PMが、プロファイル91、93、94の対応するキャビティCPの中に挿入される。
【0169】
位置決め部材PM;PM'を装着した後に、第1のプロファイル91は、所定のスライド変位によって、保護本体部12の後方マージン部分を収容するように位置決めされ得る。次いで、2つのマージン部分8a、8bにおける位置決め部材PMも、それらが収容されるプロファイル93、94の長い側部に対して平行な方向に沿ったスライド挿入によって、細長いキャビティCPの中に受け入れられる。それぞれのパーツLPおよびUP、または、位置決め部材PMの任意の適切なピースは、したがって、当接部材BS1、BS2の後方において挿入され、また、保護本体部12、112、212の周りのフレーム15の組み立てられた構成において、当接部材BS1、BS2の後方に留まることが可能である。換言すれば、当接部材BS1、BS2のそれぞれは、それぞれの位置決め部材PMが収容され得るキャビティCPから(パウチ2のための)中空スペースを分離するように構成され得る。
【0170】
コーナーセクション15cは、
図12A~
図12Bの実施形態に図示されているように使用され得る。少なくとも2つのコーナーセクション15cは、より長いプロファイル93、94を設置する前にまたはその後に、横断方向のプロファイル91(それは、ここでは、後方プロファイルである)に締結され得る。位置決め部材PM、PM'は、コーナーセクション15cの外側に配置され得る。
【0171】
最後のプロファイル92(組み立てられることとなる最後のもの、ここでは前方プロファイル92)の中に受け入れられる位置決め部材PM、PM'に関して、
図4F、
図6A、および
図12Bは、特定の位置決め部材PM'がその中間パーツにおいて修正され、ボス部分B12を受け入れるためのインサート部分IP1またはキャビティCF1から奪われているということを示している。実際に、そのような中間パーツに沿って、保護本体部12は、位置決め部材PM'に隣接する幅の狭い領域において開口部80aを有しており、パウチ2のポート24は、
図4Eに示されている通過開口部OP1、OP2を通って、そのような開口部80aを横切って、および、そのような中間パーツを横切って、保護本体部12の被覆部分8から離れるように長手方向に延在している。
【0172】
そのうえ、プロファイルのすべてまたは一部は、少なくとも2つの輪郭決めされたピースを組み立てることによって取得され得る。たとえば、
図12Bは、位置決め部材PMおよび位置決め部材PM'(それは、ここでは、保護本体部12の長手方向軸線X1によって交差された中央位置決め部材である)を受け入れるためのキャビティCPの境界を定めるように重ね合わせられる2つのピース92a、92bを示している。2つのピース92a、92bは、フレーム15のプロファイル92(
図4Aに示されているようなプロファイル92)を形成するように組み立てられる。ピース92a、92bから構成されたプロファイル91の内側セクション15aは、ピース92aの最も内側の壁部、および、ピース92bの最も内側の壁部を含むことが可能である。外側セクション15bは、単純な壁部または二重の壁部から形成され得、それは、随意的に、クランプ部材C9の通過のためのウィンドウ9dを設けられている。それぞれのクランプ部材C9は、ポート24のうちの1つに接続されているホースTのチューブ状の部分を保持するために使用され得る。
図11A~
図11Cおよび
図6A~
図6Dを参照すると、それぞれの長手方向支持パーツ(典型的に、プロファイル93、94または同様のピースの形態の下にある)は、1つ以上のハウジングの境界を定めており、少なくとも1つの隣接する支持パーツ(たとえば、2つの横断方向支持パーツ)(また、場合によっては、プロファイル91、92の形態の下にある)と組み立てられている。場合によっては、別のフレーム15を支持するための下側足部115および/または上側足部116を使用して(
図10も参照)、プロファイル91、92、93、94が組み立てられるときに、環状のハウジングが、フレーム15の中に含まれ得る。たとえば、2つのプロファイル93、94は、第1のハウジングおよび第2のハウジング(その中にスライダーが装着される)をそれぞれ画定している。
【0173】
ここで、スライダーが、
- 第1のハウジングによって境界を定められた少なくとも1つのキャビティCPの中に嵌合される第1のスライダーと;
- 第2のハウジングによって境界を定められた少なくとも1つのキャビティCPの中に嵌合される第2のスライダーと
を含むことが可能であるということが見られ得る。
【0174】
図8および
図11Aを参照すると、第1および第2のハウジングの中のスライダーは、ストッパーとして作用することとなり、より具体的には、周辺マージン80の上に内向きにシフトされた様式で装着されている場合には早期ストッパー41として作用するか、または、パウチ2の充填の間に後期段階において当接部材BS1、BS2に係合する後期ストッパー41'、42として作用するかのいずれかであるということが見られ得る。早期ストッパーの前方表面BSは、場合によっては、パウチ2の非充填状態に関して、フレーム15に(ここでは、
図3のオプションのように中間領域MRに)提供されている当接部材またはリム部BS1、BS2のうちの1つ以上の上にすでに係合されている可能性がある。
【0175】
図11Aを参照すると、それぞれの横断方向支持パーツ(ここでは、プロファイル91または92として形成されている)は、付加的なスライダーを収容するように構成されており、その少なくとも一部は、早期ストッパーとして作用している。早期ストッパーの前方表面BS'(パウチ2の方に配向されている)は、場合によっては、パウチ2の非充填状態に関して、フレーム15の中に(ここでは、フレーム15の横断方向のプロファイル91、92または同様の横断方向支持パーツの中に)提供されている当接表面のうちの1つ以上の上にすでに係合されている可能性がある。
【0176】
図示されている実施形態において、位置決め部材PMのすべてまたは一部は、スライドするように構成されており、したがって、パウチ2の充填レベルの増加に伴って内向きに変位され得るスライダーを形成するように構成されている。これらの位置決め部材PMの第1のグループは、フレームの長い側部において長手方向に分配されており、一方では、位置決め部材PMの第2のグループは、周辺マージン80の横断方向エリアに沿って設置されており、フレームの短い側部において分配されている。プロファイル91、92の中に収容されているか、または、同様の横断方向支持パーツの上に装着されているスライダーは、それぞれスライド可能に装着されており、長手方向軸線X1の方向に沿って移動可能になるようになっている。
【0177】
フレーム15は、ここでは、2つの長手方向支持パーツおよび横断方向支持パーツのおかげで、長方形形状を有している。したがって、フレーム15は、当接表面を含み、当接表面は、2つの長手方向支持パーツの中に、および、横断方向支持パーツのうちの少なくとも1つの中に含まれて分配されているということが理解される。
【0178】
チュービングホルダー
図6Aを参照すると、1つまたは2つのホースまたはチューブTは、典型的に、フレキシブルパウチ2の前方縁部に接続されている。フレキシブルパウチ2の後方縁部は、前方長手方向縁部とは反対側の長手方向端部において、前方縁部に対して実質的に平行に延在することが可能である。それぞれのチューブTは、曲げられることができ、パウチ2の長手方向側部LS1、LS2の長さを上回る長さを有することが可能であるが、任意のサイズのホース/チューブが使用され得る。それぞれのチューブTは、アセンブリHRのフレーム15の中に提供されているかまたはそれに取り付けられているチュービングホルダーへの取り付けによって、保護本体部基準平面Pに対して実質的に平行に維持され得る。
【0179】
それぞれのホース/チューブTは、流体接続(典型的に、別のバイオ医薬品デバイスへの接続)のためのコネクター17を設けられている。したがって、コネクター17は、フレキシブルパウチ2を別の要素(たとえば、タンク)に流体接続することを可能にする。固定手段MF1、MF2の使用によるチューブの貯蔵位置では、それぞれのコネクター17は、保護本体部12の長手方向後方側部120bと中間領域MRとの間に位置付けされ得る。
【0180】
図4Aを参照すると、細長いプロファイルのうちの1つ以上(ここでは、プロファイル94)は、少なくとも1つのチューブTを支持するための1つ以上の固定手段MF1、MF2を設けられ得、少なくとも1つのチューブTは、ポート24に接続されているか、または、ポート24を画定する延長部としてパウチ2の中に含まれている。チュービングホルダー(固定手段MF1、MF2を含む)は、システム1の周辺エリアにおいて、フレーム15の側部に沿って、少なくとも2つの間隔を置いて配置された場所に分配され得る。
【0181】
例示的な実施形態において、コーナーセクション15cは、内部パーツとして形成された横断方向延長部15dをそれぞれ有しており、横断方向延長部15dは、ポート24のための開口部92oを設けられているプロファイル92の内側に挿入されるように適合されている。そのような延長部15dは、コーナーセクション外部パーツから開口部92oに向けて線形に延在しており、ホース/チューブTを保持するための、それぞれのブラケットとして形成されたクランプ部材C9を含む。それぞれのクランプ部材C9は、ポート24と前方コーナーセクション15cの外部パーツとの間に配設され得る。それぞれのクランプ部材C9は、プロファイル92の外側セクション15の中に形成された対応するウィンドウ9dを通って、外側セクション15bから外向きに突出している。
図4F、
図4G、および
図12Bを参照すると、プロファイル92は、ここでは、2つのパーツ92a、92bを含み、2つのパーツ92a、92bは、外側セクション15bを形成するそれらの外側壁部のためのオーバーラップ領域を有している。延長部15dは、そのような外側セクション15bに沿って延在し、前方プロファイル92の細長いキャビティCPの後方パーツの境界を定めることも可能である。
【0182】
クランプ部材C9のそれぞれのブラケットは、2つの可撓性のブランチを有しており、2つの可撓性のブランチは、ホース挿入に適切な間隔を画定しており、クランプ部材C9が、ポート24のうちの1つに接続されているホースTのチューブ状の部分を保持するために使用され得るようになっている。
【0183】
より一般的には、フレーム15は、ポート24を介してパウチ2に接続されている1つまたは2つのホース/チューブTを保持するためのクランプ部材C9および/または溝部G9を設けられており、したがって、チュービングホルダーを形成することが可能である。そのようなチュービングホルダーは、少なくとも2つまたは3つのプロファイル92、93、94および随意的に1つまたは2つのコーナーセクション15cの上に分配された保持パーツを有している。ここでは、前方プロファイル92に対して垂直方向に配置されている1つまたは2つのプロファイルは、好適なオプションでは、保護本体部12の上方にホースTを保持するために、そのような保持手段の一部を含む。保護本体部の上部または底部にアクセスする際の容易さに応じて、チュービングホルダーは、いくつかの変形例において、保護基準平面Pの下方に配置されている溝部G9を使用して、保護本体部12の下方に延在することも可能である。
【0184】
チュービングホルダーは、周辺マージン80と干渉しないようにするために、したがって、位置決め部材PM、PM'のうちのいくつかの運動の自由と干渉しないようにするために、キャビティCPの完全に外側に配置されているということが理解される。溝部G9がより長いプロファイル92、94の中に提供されているときには、溝部G9は、フレキシブルパウチ2と実質的に同程度の長さになっていることが可能であり、および/または、反対側の横断方向のプロファイル91、92の間に境界を定められたスペースと実質的に同程度の長さになっていることが可能である。これは、溝部G9を使用して、アンカー固定ピースを設けられている固定手段MF1を位置決めする際のフレキシビリティーを可能にする。
【0185】
第1のオプションでは、チュービングホルダーの固定手段MF1は、より長いプロファイル93、94のうちの1つの受け入れ溝部G9に関して相補的な形状を有するアンカー固定レリーフ160を有する1つ以上のアンカー固定ピースを含む。また、それぞれのアンカー固定ピースは、内側セクション15aの表面(ここでは、実質的に垂直方向の表面)と接触している当接端部162を設けられ得る。アンカー固定ピースは、アンカー固定レリーフ160および当接端部162を接合するジョイントパーツから上向きに延在することが可能であり、そのようなジョイントパーツは、随意的に、中空のパーツまたは凹んだパーツであり、溝部G9の中にクリップ留めされ得るアンカー固定レリーフの変形を改善する。アンカー固定ピースは、その上側端部において、フレーム15に対して平行に(したがって、図示されている実施形態では、基準平面Pに対して実質的に平行に)サンプルユニットSUを保持するための締結部材147をさらに含む。そのような固定手段MF1の単一ピース構築は、装着ステップを簡単化する。また、それは、特に、固定手段MF1(その位置決めは、プロファイル93または94に沿って長さに関して容易に調節可能である)によって支持されているサンプルユニットSUも有するときに、2つ以上のコンポーネントを受け入れるために関心のあるものである可能性がある。
【0186】
サンプルユニットSUは、後方コーナーセクション15cから所定の距離において、2つのより長いプロファイル93、94の上方に取り付けられており、一方では、フレーム15の後方端部に配置されている1つ以上の締結部材146においても取り付けられているということが見られ得る。いくつかのオプションにおいて、そのような付加的な締結部材は、保護本体部後方端部の近くに(典型的に、周辺マージン80の外側に)形成され得る。
【0187】
図4Cおよび
図6Eに図示されているオプションを参照すると、ホース/チューブTは、
- 溝部G9の中に(後方プロファイル91から離れており、前方プロファイル92の近くにある溝部G9の一部の中に)、および、
- アンカー固定ピースのブロッキング溝部BGの中に
同時に受け入れられおよび/またはガイドされ得る。
これは、システム1全体のコンパクトな配置を有するために関心のあるものであり、システムの外側周囲部は、プロファイルによって(ここでは、フレーム15の外側セクション15bによって)のみ境界を定められており、2つのプレート12A、12Bの間にすでに挟持されているパウチ2のための保護として効率的に作用する。
【0188】
アンカー固定ピースの単純な回転がこのピースを溝部G9から外すのに十分であり得るので、固定手段MF1は、容易に除去可能である。ガイド溝部G9からホース/チューブTを除去するためのツールに対する必要性は存在しない。その理由は、細長い溝部G9と比較して非常に短いブロッキング溝部BGの中にクリップ留めされていることによって、チューブ端部がすでに利用可能であり/このような溝部G9の外側にあるからである。
【0189】
図10および
図11Cに図示されている他のオプションを参照すると、固定手段MF1、MF2は、少なくとも1つの固定要素110を含むことが可能であり、少なくとも1つの固定要素110は、ここでは、フレーム15のレール状のプロファイルの外側パーツの上に係合することによって、フレーム15の上にスナップ留めされ得る。たとえば、固定要素110は、受け入れプロファイルを部分的に取り囲むブラケットであり、受け入れプロファイルは、長手方向のプロファイル93、94または別のプロファイル91、92のうちの1つであることが可能である。プロファイルにおけるいくつかの孔部94a(
図6Cを参照)は、たとえば、スライド防止効果のために、ブラケットのピンまたは同様の持続用内側突出パーツを受け入れることが可能である。
【0190】
ブラケットは、弾性的に変形可能であり得、たとえば、ブラケットのアームをさらに離すことによって、フレーム15に対する固定要素110の除去を可能にする。また、ブラケットは、いくつかのオプションにおいて、ヒンジ接続され得る。したがって、固定手段MF1、MF2によって形成されたチュービングホルダーは、ラインが使用される(充填ラインが切り離された後に、入口ラインがもはや有用でない)と除去され得る。
【0191】
固定要素110は、ここでは、断面図においてC字形状またはU字形状になっており、したがって、ブラケットを形成している。ブラケットは、プロファイル94の一部分を収容するための内部スペースまたは凹部の境界を定めている。
図10または
図6Eを参照すると、チューブTは、充填動作の目的のために、パウチ2に接続されている充填ラインであることが可能である。たとえば、チューブTは、コネクターを介してパウチ2に接続されたままの状態で(恒久的な接続)、固定手段MF1、MF2によって受け入れられて保持/位置決めされている。別のコネクター(それは、無菌のコネクターである)は、チューブの他方の端部において(恒久的な接続とは反対側において)、2つの相補的なパーツCliを設けられ得る。これは、バイオ医薬品製造プロセスにおいて、チュービングの無菌の切り離しを可能にする。
【0192】
また、固定要素110は、クランプ用パーツ113を含むことも可能であり、それは、凹形の内側表面によって境界を定められた受け入れキャビティを形成している。チュービング外側壁部の一部分(それは、円筒形状になっていることが可能である)は、(ブロッキング溝部BGのときと同じ様式で)この受け入れキャビティの中に挿入されて嵌合され得る。固定要素110の1つまたは2つのキャビティの中に、または、ブロッキング溝部BGの中にそれぞれ受け入れられているチューブTの部分は、保護本体部およびパウチ2が水平方向に延在しているときに、平面XYの上方に完全に延在することが可能である。
【0193】
フレキシブルチューブTがシステム1の周辺部から離れれば離れるほど、たとえば輸送ステップの間に、このホースまたはチューブTを事故的にハンドリングして切り離すリスクが低くなる。しかし、このチューブTは、ここでは、オペレーターにとって容易に利用可能なままである。
【0194】
チュービングホルダーは、長手方向X(すなわち、パウチ長手方向軸線A)に対して対称的に配置されるようにするために、2つのチューブTを保持するためのアセンブリであることが可能である。それぞれの対称的なパーツは、1つのホース/チューブTを保持することができる。
【0195】
図4A、
図6A、および
図10は、水平方向の貯蔵のための解決策をそれぞれ示しているが、パウチ2は、貯蔵ユニット10のおかげで、垂直方向にまたは任意の適切な方向に沿って貯蔵されることもできるということが理解される。(凍結された状態の)保護されたパウチが、貯蔵目的のために垂直方向に延在することができる環状のフレームまたは同様の保持手段によって担持されるようにするために、スライド構造体が使用され得る。
【0196】
パウチの充填
いくつかのフレキシブルパウチ2は、システム1の中に充填および保護され得る。
図10に示されているように、棚が、いくつかの重ね合わせられたシステム1によって形成され得る。これらのシステム1の中のフレキシブルパウチ2は、それらがそのような種類のシェルデバイスの上に貯蔵されているときに、同時に凍結されるか、解凍されるか、充填されるか、または、空にされ得る。フレキシブルパウチ2が貯蔵されているときに、バイオ医薬品流体/組成物Qは、凍結または解凍され得る。フレキシブルパウチ2が出荷されているときに、ほとんどの場合、バイオ医薬品流体が同様に解凍され得るとしても、バイオ医薬品組成物Qは凍結されている。
【0197】
フレキシブルパウチ2は、充填動作の間に膨張することが可能であり、それは、パウチ平面(保護本体部基準平面Pに対応している)の中にあると考えられるような2つの主要壁部W1、W2の周囲部が、異なる側部の内向きの移動(収縮ストロークとしても知られる)に起因して減少しているということを意味している。ここで、
図4Aまたは
図6Aに図示されているようなシステム1の水平方向の構成では、4つのパウチ側部は、(Z軸線に沿った)垂直方向の拡張に起因して内向きに変位され得る。
【0198】
図1~
図3を参照すると、2つのプレート12A、12B(随意的に、外側リブを設けられている)の材料のより低い可撓性に起因して、パウチ拡張は、保護本体部12、112によって制限および制御される。保護本体部12、112、212は、約25°Fまたは-4℃において脆くない凍結抵抗性ポリエステルまたはコポリエステル材料から作製されている。この材料は、たとえば、PET、または、TRITAN(商標)タイプのロバストのコポリエステルである。
【0199】
図3、
図5A、および、
図7A~
図7Bを参照すると、支持構造体(典型的に、フレーム15の形態の下にある)は、位置決め部材PM、PM'を受け入れてガイドすることが可能であり、充填動作の間に、システム1が、パウチ2を格納する保護本体部12、112、212の収縮管理に適切であるようになっている。
【0200】
保護本体部の収縮は、ストッパーとして作用する位置決め部材PM、PM'および硬質の被覆部分を通して管理され、硬質の被覆部分は、ここでは、フレーム構造体の中に維持/締結されている細長いプロファイル91、92、93、94として形成されている。4つのコーナーが、場合によっては、プロファイル91、92、93、94から別個に作製された特定の前方および後方コーナーセクション15を使用して、フレーム15の中に提供されており、
- プロファイル93、94が、長手方向軸線X1に対して平行のままであり、移動することができないということ;および、
- プロファイル91、92が、長手方向軸線X1に対して垂直のままであるということ
を保証する。
【0201】
ストッパー状の位置決め部材PMは、周辺マージン80における縁部に取り付けられており、また、フレーム15の中に含まれる環状のハウジングの中にカプセル化または持続されているので、スライド式位置決め部材PMと当接表面AB1、AB2との間にギャップを追加することは、これらのスライド式位置決め部材PMが1つの方向に移動することを可能にすることとなり、その1つの方向は、より正確には、
- 周辺マージン80の長い側部に位置付けされているストッパー/位置決め部材PMに関して、X方向であり;
- 周辺マージン80の短い側部に位置付けされているストッパー/位置決め部材PM、PM'のそれぞれに関して、Y方向である。
【0202】
この2軸の運動の自由度は、保護本体部12、112、212が保護本体部基準平面Pの中で収縮することおよび垂直方向に拡張することを可能にすることとなり、必要とされる体積にパウチ2が充填されるようにするようになっている。
【0203】
図11Aまたは
図4D、
図4G、および
図12Aを参照すると、たとえば、(それぞれ周辺マージン80の下方および上方において)相互に締結されている下側パーツLPおよび上側パーツUPを使用して、同一に構築されている位置決め部材PMが図示されている。位置の違いに起因して、または、当接接触パーツの装着のおかげで、位置決め部材PMのうちのいくつかは、次いで差別化され、特定の前方表面BSを設けられ、場合によっては、早期ストッパーとして差別化された所与の位置決め部材PMの下側パーツLPおよび上側パーツUPと一体的になるように分配され得る。
【0204】
図4Dは、位置決め部材PMの半分を示しており、それは、
図4Cに示されている上側パーツであることが可能である。ここでは、位置決め部材PMは、2つの同一の半分体から構成されており、一方は、上側パーツUPを形成しており、他方は、下側パーツLPを形成している。それぞれの位置決め部材PMは、細長くなっており、2つの反対側の端部9c、9dの間に延在している。位置決め部材PMは、組み立てられた構成において保護本体部12に対して概して平行な2つの反対側の側部9a、9b(ここでは、水平方向の面)を有しており、これらの側部のうちの1つは、面F9に対応しているか、または、面F9を含み、
- 面F9は、差し込みパーツ(IP1、CF1) を設けられており、
- 面F9は、マージン80の中に含まれている締結システム18のいくつかの要素(ここでは、4つのレリーフ要素)のプロファイルにマッチする(ここでは、正確にマッチする)差し込みパーツ(IP1、CF1)を有するように、周辺マージン80の方を向いている。
【0205】
そのうえ、位置決め部材PMは、2つの平行な細長い面を有しており、2つの平行な細長い面は、組み立てられた状態において基準平面Pに対して垂直に延在している。位置決め部材PMの内部面は、これらの2つの平行な細長い面のうちの1つであり、フレーム構造体の中に提供されている1つ以上の当接表面AB1、AB2の上に係合されるのに適切であり、そのような係合は、プレート12A、12Bによって挟持されるパウチ2の充填レベルの関数である。
【0206】
いくつかのオプションにおいて、位置決め部材PM、PM'は、周辺マージン80の上に差し込まれることができる1つまたは2つのパーツLP、UP、LP'、UP'を有している。それぞれのパーツは、当接表面AB1またはAB2の方を向いている内部面と、外部面とを有している。保護本体部12と接触している接触面の中に提供されている差し込みパーツに関して、内部面および外部面のうちの一方は、他方の面よりも多くオフセットされた面DF9であり、径方向(収縮方向に対応している)に沿ったそのようなオフセットは、他の位置決め部材よりも多くスライドすることができる位置決め部材PM、PM'の一部を有するために関心のあるものである。これは、たとえば、
図9A~
図9Bに概略的に図示されている効果を有するために、収縮管理を可能にする(保護本体部12の中間エリアにおける格納レベルがより高くなっており、したがって、パウチ2の中間セクションMSにおける膨らみサイズを最小化する)。
【0207】
図4Gを参照すると、パーツUP、LPの非対称的なピース構造は、周辺マージン80の上での効率的な差し込みまたは同様の装着を有するのに有利である可能性があり、また、フレーム15の内側セクション15a(そこでは、当接表面AB1、AB2が形成されている)のより近くにまたはより遠くに位置決め部材PMを位置決めする能力を有するのに有利である可能性があるということが見られ得る。位置決め部材のパーツ(典型的に、プレート12Aをプレート12Bに固定するための取り付け機能を有する)が不規則な所定の位置に配設されなければならない
図8の組み立てと比較して、オフセットされた面DF9を備えて示されている構成は、貫通孔部のない、および/または、位置決め部材PMの配設を変化させるためのフレキシビリティーの低い、周辺マージン80を有することも可能にする。
【0208】
オフセットされた面DF9は、ここでは、レリーフまたはリブ付き部分90を設けられているが、任意の他の表面が、反対側の面よりも差し込みエリアから遠くにある面DF9を有するように取得され得る。そのような非対称のピースにおけるオフセットまたはシフト距離SDは、2mmまたは3mmを上回るかまたはそれに等しくなっており、場合によっては、約6mmまたは7mmを上回るかまたはそれに等しくなっている(典型的に、10mm未満になっている)ことが可能である。
【0209】
図4F~
図4Gの実施形態では、コーナーセクション15cの近くにおいて、それぞれのオフセットされた面DF9は、下側および上側パーツLP、UPにおける外部面である。それとは対照的に、同じフレーム側部に沿った後方コーナーセクションと前方コーナーセクションとの間の中間距離において、少なくとも1つまたは2つの位置決め部材が、同じマージン部分8aまたは8bに装着されている他の位置決め部材PMと比較して、Z方向の周りに180°回転された異なる位置にある。そのような構成は、2つのマージン部分8a、8bの中に取得され得、保護本体部12の中間パーツ82のみが、位置決め部材PMによって差し込まれ、その位置決め部材PMの内部面は、パウチ充填動作の間の早期ストッパーを形成するためのオフセットされた面DF9である。
【0210】
図4Eを参照すると、ポート24の一部を取り囲む位置決め部材PM'も、好ましくは、例示的な実施形態における位置決め部材PMと実質的に同じ長さを有するように、細長くなっていることが可能である。この特定の中央に開いた位置決め部材PM'も、半分体(好ましくは、同一の半分体)を有しており、それは、2つの反対側の端部9c、9dの間にそれぞれ延在しており、ここではレリーフ90を有するオフセットされた面を設けられており、オフセットされた面が径方向外向きに面しているときに、径方向内向きに面するオフセットされた面DF9を有する位置決め部材PMのうちのいくつかと比較して、(プロファイルキャビティCPの中での)より大きな収縮ストロークを可能にする。
【0211】
周辺マージンの長い側部に関する限り、ストッパーは対称的に分配され得るが、短い側部における分配は、短い側部において対称的になっているか、または、非対称的になっているかのいずれかであることが可能である。
図11Aは、周辺マージン80の2つの反対側の短い側部に配置されている3つの対応する位置決め部材PMの中に分配されている3つの前方表面BS'を備えたオプションを図示している。前方プロファイル92の内側において、2つの早期ストッパーが、コーナー領域CRの近くに形成され、および、ポート24のために開口部80aが提供されている中央の領域から離れて形成され得るが、他の分配も利用可能である。
【0212】
いくつかの変形例において、取り付けデバイスまたはシステム18は、1つ以上のクロス部材を含み、1つ以上のクロス部材は、組み立てられた状態に位置決め部材PMを維持するように構成されている。そのようなクロス部材は、インサートピースIP(
図5A)および関連の締結ロック(たとえば、ナットまたはボルトなどのような機械的なロック)を含むことが可能である。
図5A~
図5Bを参照すると、そのようなクロス部材は、プレート12A、12Bの中に提供されている1対のスロットまたはアパーチャー102とマッチする孔部18oを通して、持続効果を発揮している。
【0213】
クロス部材は、取り付け手段の一部であり、それは、ロック状態になることが可能である。ロック状態では、位置決め部材PMのパーツUP、LPの垂直方向の分離を防止するために、クロス部材は、保護本体部12、112、212を通ってZ方向に沿って移動またはスライドすることができない。
図7Aを参照すると、上側パーツUPおよび下側パーツLPは、典型的に、パウチ2の挟持の外側にあるエリアにおいて、周辺マージン80を挟持している。
図7Aは、パウチ2の空の状態における、位置決め部材PMの初期の位置を図示している。ギャップが、パーツUP、LPのそれぞれと対応する受け入れプロファイルの内側側部または内側セクション15aとの間に提供されており、収縮が許容されるようになっている。位置決め部材PMの外部面と外側セクション15bとの間のギャップが、ここでは提供され得る。突出部またはレリーフ90が外部に面しているときに(それは、たとえば、それぞれのマージン部分8a、8bの中間パーツから離れるように配置された部材PMのケースである)、最初に、内側セクション15aと位置決め部材PMの内部面との間に、より高いギャップが存在しており、したがって、より大きなスライドストローク、および、パウチ2のシート21、22の間のより大きな角度を可能にする。
【0214】
図7Bを参照すると、そのようなより高いスライドストロークは、内側セクション開口部(細長い開口部O)をちょうど通過するレリーフ90'の使用によっても取得され得る。したがって、シフト距離SD'が、当接表面AB1、AB2に当接するレリーフ90'を有することなく取得され得る。より一般的には、非対称的な特徴が位置決め部材の中に一体化される方式は、図示されている例に限定されない。
【0215】
図7Bを参照すると、バイオ医薬品組成物Qが、フレキシブルパウチ2の中に導入されており、位置決め部材PMのそれぞれは、場合によっては、最終的な位置において(最終的な位置では、位置決め部材PMは、フレームプロファイルの当接リム部BS1、BS2に対して内向きに当接している)、内向きに変位され得るということが見られ得る。パーツUPおよびLPのそれぞれは、前方突出部分またはレリーフ90'を含むことが可能であり、それは、パウチ2の充填された構成において、プロファイルの細長い開口部Oを通って係合/延在している。
【0216】
これらのパーツUP、LPのそれぞれの前方突出部分またはレリーフ90、90'は、保護本体部2と接触している押圧面に到達する傾斜表面を有することが可能であり、内向きに開口するV字状断面の溝部GS(本体部周辺マージン80の両側に分配されている)を形成するようになっている。フレーム15に対する表面S、S'の直接的な接触を防止する(したがって、任意のプロファイル縁部/表面に対する任意の接触を防止する)ために、この溝部GSは、周辺マージン80の近くの保護本体部の拡張をガイドすることが可能である。これは、保護本体部材料を保護するために関心のあるものである。その理由は、プロファイル91、92、93、94が、典型的に、より硬質な材料(たとえばスチール、金属、または、硬質プラスチック)になっているからである。
【0217】
図1を参照すると、2つのプレート12A、12Bは、中央エリアにおいてまたはその近くにおいて、周囲のエリアにおけるものよりも大きい厚さを保護本体部12が局所的に有することを可能にするために十分に可撓性になっている。したがって、バイオ医薬品流体が凍結されているときに、フレキシブルパウチ2の格納領域/受け入れ部2rまたは有用なパーツ(すなわち、周辺シールJに対する内側領域)は、わずかに湾曲していることが可能である。したがって、保護本体部12の長手方向Xの寸法が、わずかに減少する。このケースでは、バイオ医薬品流体は、2つのプレート12A、12Bによってわずかに拘束される。
【0218】
パウチのドレン排出
図6Dを参照すると(
図11Aまたは
図12Aも参照)、位置決め部材PMは、周辺マージン80によって画定される周辺部全体において組み立てられることができ、周辺マージン80の周辺部の80%超が、位置決め部材PM、PM'によってカバーされるようになっている。ここでは、位置決め部材PM同士の間のスペースは小さく、場合によっては、保護本体部の角度以外では、および/または、開口部80aとマッチしているプロファイル91の中に含まれている開口部91a以外では、たとえば、5cm未満、または、保護本体部の長さの5%未満になっている。
【0219】
そのような配置によって、被覆部分8の下において保護本体部によって格納される有用な体積は、限られた変形(有意でない波形状の変形)を有する。そのうえ、そのようなスライドは、充填の間におよびドレン排出の間に実施される。ドレン排出の後に、スライダー/スライド式位置決め部材PM、PM'は、フレーム15に起因する干渉なしに、保護本体部がその最大周囲(すなわち、初期の周囲)を回復した状態で、スライドして戻ることが可能である。
【0220】
外側表面S、S'における望ましくない波または同様のレリーフの形成を防止するために、いくつかのスライダー41は、より詳細に下記に説明されることとなるように(たとえば、
図9Aを参照)、中間領域MRにおけるベルト効果を可能にするように構成されている。ドレン排出の後に、波がないことは有利である。その理由は、プレート12A、12Bが内側側部開口部においてフレーム15に引っ掛かることができないからである。これは、ドレン排出動作の後の残留体積(ホールドアップ体積)を最小化する。
【0221】
そのうえ、パウチ2がそのフル容量で充填されないケースでは(たとえば、100Lパウチに対して75Lで充填される)、いくつかのオプションにおいて、ドレン排出の最適化が、付勢部材BM、BM'を使用して取得され得、付勢部材BM、BM'は、プレート12A、12Bの適当な張力を有するように作用しており、したがって、外側表面S、S'の上の望ましくない波または同様の顕著な凹凸/レリーフを防止する。
【0222】
図6B~
図6Cを参照すると、付勢部材BM、BM'は、スライダー/スライド式位置決め部材PMを第1の(初期の)位置に向けて外向きに変位させるためのリターン作用を働かせるように構成されており、第1の位置は、パウチ2の未充填の/空にされた状態におけるデフォルトの位置である。
図6Bは、発泡材料および/またはシリコーン(場合によっては、格子を備えているか、または、押し出しシリコーン)から作製された接触面またはパーツを設けられている位置決め部材PMの例を図示している。これは、形状記憶または十分な弾力性を有する任意の適切な圧縮可能な材料であることが可能である。そのような接触パーツ(ここでは、位置決め部材PMの前方にある)は、周辺マージン80の対応する領域を引っ張り戻す。
【0223】
上側パーツUPと、周辺マージン80によって上側パーツUPから分離されている下側パーツLPとを設けられた位置決め部材を有するときに、圧縮可能な材料から作製された付勢部材BMは、2つのパーツ(上側付勢パーツUBMおよび下側付勢パーツLBM)に分割されることもでき、上側付勢パーツUBMおよび下側付勢パーツLBMは、それぞれ、上側パーツUPの前方表面または下側パーツLPの前方表面と当接表面AB1、AB2との間において、キャビティCPまたは同様の隙間の中にそれぞれ延在している。
【0224】
付勢部材または同様のピースは、プラスチックプレート12A、12Bを緊張させ、パウチがその容量よりもはるかに下方に充填されている場合でも、パウチを圧縮および維持する。このリターン力の解決策は、典型的に、
- パウチ2とプレート12A、12Bとの間の(可能な限り連続的な)接触を維持するために使用され;
- 部分的なドレン排出(アリコート)の後に、または、パウチが充填不足になっているときに、(パウチ2の運動の自由度を低減させることによって)パウチ保護のためにプレート12A、12Bを緊張させるために使用され;
- ハンドリングまたは出荷のストレスによって引き起こされるストッパー/位置決め部材PM、PM'とフレーム15との間の最終的な衝撃から、充填不足のパウチを保護するために使用される。
【0225】
当然のことながら、パウチ2の充填は、保護本体部12、112、212の漸進的な変形を依然として引き起こし、スライダーを内向きに引っ張るための引っ張り作用を(保護本体部基準平面Pにおいて)生成させるようになっており、引っ張り作用は、パウチ2の充填のレベルとともに増加し、付勢部材BM、BM'のリターン力/作用とは反対になっている。
【0226】
図6Cの実施形態では、付勢部材BM'は、パウチ2の充填状態に関して、第2の位置において当接表面AB1、AB2と接触している1つ以上の接触パーツも提供する。この例では、リーフスプリングまたは同様のスプリングパーツが、プラスチックプレート12A、12bを緊張させるために提供されており、パウチ2を圧縮して維持するようになっている。それぞれの付勢部材BM'は、パウチの非充填状態において、スライダー/スライド式位置決め部材PMを第1の位置に向けて外向きに変位させるために、リターン作用を働かせるように構成されている。
【0227】
付勢部材BM'は、随意的に、2つのブランチ75a、75bを設けられ得、2つのブランチ75a、75bは、ここでは、マージン部分80の上方および下方に、対応する当接表面AB1、AB2に対して接触端部をそれぞれ形成している。付勢部材BM'は、場合によっては、リーフスプリングを形成する単一のピース75である。この付勢部材BM'は、締結パーツ(場合によっては、使用の間に変形されない)を有することが可能であり、それは、1つ以上の挿入ピン78を介して位置決め部材PMに締結されている。位置決め部材BM'は、いくつかのオプションにおいて、たとえば、ブラケットを締結パーツとして使用して、関連の位置決め部材PMを挟持することが可能であり、一方では、1つ以上の変形可能なパーツ76が、ブラケットに取り付けられている延長部として提供されている。それぞれの変形可能なパーツは、位置決め部材PMから(部分的にまたは全体的に)間隔を置いて配置され得、位置決め部材前方面に対して前方に突出している。
【0228】
ここで、
図5A~
図5Bを参照すると、いくつかのフックHKは、位置決め部材PMを操作および(外向きに)引っ張るためのハンドルパーツを設けられ得る。ここでは、フックHKは、好ましくは、当接表面AB1、AB2とは反対側において、直接的にまたは間接的に、位置決め部材に取り付けられている。これらのフックHKは、保護本体部縁部へのアクセスを与えることとなり、ユーザーがこれらの縁部を手動で引っ張ることを可能にするようになっており、必要とされる場合には、パウチ2を完全にドレン排出するようになっている。そのような解決策は、付勢部材BM、BM'の一体化を伴って、または、それを伴わずに提供され得る。
【0229】
より一般的には、システム1のフレーム15は、任意の適切な引っ張り要素を設けられ得る。図示されている実施形態において、引っ張り要素は、ガイド部材T1を含み、ガイド部材T1は、2つの長手方向支持パーツに対して横断方向に変位可能であり、周辺マージン80の部分に連結されている。引っ張り部材のガイド部材T1をキャビティCPからフレームの外側に向けて変位可能にするために、いくつかのウィンドウO9が、フレーム15の少なくとも1つの外側面の中に提供され得る。引っ張り要素は、引っ張り要素が後退位置から拡張位置(
図5Bに図示されているように、引っ張り部材の操作パーツがフレーム15から離れた状態の位置)へ変位されるときに、ここでは、
図5Aに示されている位置から
図5Bに示されている位置へ、周辺マージン80のすべてまたは一部を外向きに引っ張るように構成されている。
【0230】
パウチ拡張を制御するための例示的な実施形態の詳細
図8の実施形態では、(XY平面において考えられるときの)プレート寸法低減が、収縮ストロークのプロファイルによって取得され、そのような低減は、収縮ストロークの制御のために、そのような寸法減少を局所的に防止または制限するいくつかの位置決め部材PMの長手方向の位置に応じて、異なるように調節される。
【0231】
ここでは、位置決め部材PM(それらは、
図7A~
図7Bに図示されているように、周辺マージン80に固定されている)は、長手方向に分配されており、それらのうちのいくつかは、当接リム部BS1、BS2の内部表面に対する位置決め部材PMの係合に起因する停止効果によって、保護本体部の長手方向側部の収縮ストロークを制限するように構成されている。
【0232】
位置決め部材PMのすべてまたは一部は、ストッパー41、41'、42と保持および持続アセンブリHRのフレーム15の中に含まれる当接表面AB1、AB2との間にストローク制限を提供するためのストッパーである。
図8および
図9Aを参照すると、パウチ2の中間セクションMSにまたはその近くに配置されているストッパー41、41'は、ベルト効果を生成させるために関与している。いくつかの実施形態において、そのようなベルト効果は、2つの腹部または膨らみB1、B2を分離している。
【0233】
図8および
図9A~
図9Bを参照すると、位置決め部材は、保護本体部12の2つの中間パーツ82のみにおいて、ストッパー41または41'として作用することが可能である。結果として、コーナー領域CRにより近い領域において(ここでは、端部パーツ81において)ストロークが許容されるので、格納保護本体部12、112、または212によってカバーされているパウチ2は、その中間において単一の腹部または膨らみを形成することができない。
【0234】
そのうえ、随意的なリブR1、R2、R2'、R3、R4は、コーナー領域におけるバイオ医薬品組成物Qの良好な充填を制限する折り曲げラインまたは中空部をプレート外側表面S、S'が形成することを防止する。そのようなリブは、場合によっては、(たとえば、長方形形状の保護本体部12、112の4つの側部に沿って、ガイド効果およびアコーディオン状の効果がすでに取得されているので、対角線DL1、DL2においてのみ)より低い高さの領域または部分を備え、そのようなリブは、コーナー領域CRにおける充填に有害な中空部または不適当な折り曲げラインを生成させることなく、保護本体部12、112を内側から拡張させるのに役立つ可能性がある。
【0235】
所与の充填のレベルにおいて、パウチコーナーおよび保護本体部コーナーは、中間パーツ82がストッパー41、41'によってブロックされている間に、充填動作の間に内向きに移動し続けることが可能であるということが理解される。コーナー領域CRにおいて、収縮ストロークは、中間部のものよりも長くなっており、腹部/膨らみ持続のないときと少なくとも同じ液体容量を貯蔵することを可能にすることとなる。
【0236】
依然として
図8を参照すると、ストッパー41、41'、42は、位置決め部材PMを形成するために、所定の位置にあることが可能である。ここでは、端部側部120a、120bから離れて位置付けされているストッパー41、41'のみが、ストッパー42に関する距離と比較して、保護本体部12の中央の対称平面に対して比較的に近い距離を有している。
図8に示されているそのようなオプションでは、そのようなストッパー41、41'、42は、周辺マージン80の変位(収縮)に追従する。
【0237】
また、
図4D、
図4F~
図4G、および
図12Aの位置決め部材PMも、そのようなストッパーを含むことが可能であり、それは、内向きに面するシフト面DF9を備えた構成に対応しており、同様の中間パーツ82が、
図8の例のようなケースであるように、プレートの長い縁部からわずかにより遠くにある位置決め部材を設けられ得るようになっているということが観察され得る。また、
図4Gは、第1のストッパー41が、Y方向に沿ってより少なく外向きに延在する部材によって形成されており、一方では、第2のストッパー42が、他の部材PM、PM'によって形成されているということを示している。
【0238】
充填動作の間に、長手方向のマージン部分8a、8bの中間パーツ82の中に提供されたストッパー41、41'は、取り付けシステム18の配置に起因して、および/または、非対称的な配設に起因して、(最初に)内向きにシフトされているので、ならびに、当接表面AB1、AB2は、X方向に対して平行に整合しているので、これらのストッパー41、41'は、対応するコーナー領域CRに隣接する/面するストッパー42の十分に前に、当接表面AB1、AB2に対して当接状態になっている。保護本体部12、112の中間部における腹部持続効果が取得される。
【0239】
オプションにおいて、リブR1、R2、R3、R4は、プレート12A、12Bの中に提供されており、場合によっては、対角線DL1、DL2との交差領域に向けて減少する高さプロファイルを有するコーナーリブC1、C2を設けられている。そのような種類のオプションでは、持続効果(中心Cに近い中間領域MRにおいて減少する膨らみ効果)は、パネルPPまたはPP1、PP2の周りの領域の規則的な拡張によって完成され、顕著な折り曲げラインの望ましくない形成を防止する。
【0240】
当然のことながら、
図8は、単に、プレート12A、12Bの収縮を管理するための例示的な実施形態に過ぎない。より一般的には、保護本体部12は、フレキシブルパウチ2を挟持するように装着され得、任意の適切な保持および持続アセンブリHRの隙間の中に受け入れられ/保持され得、それは、硬質なものとなっており、システム1の外側周囲部の境界を定めている。プレート12A、12Bによって挟持されているパウチ2の充填のレベルに応じて、保護本体部12は、最大厚さの1つ以上のエリアを含むことが可能である。この厚さ変動を収容するために、保持および持続アセンブリHRは、環状の形状のものであることが可能である。
【0241】
図9A~
図9Bに図示されているような1つ以上の膨らみ/腹部B1、B2は、(たとえば、早期ブロッキングストッパー41および/または41'のおかげで)中間パーツにおける拡張制御および早期の停止効果に起因して形成され得、中間セクションMSが、第1および第2の端部側部120a、120bの近くにある保護本体部12のパーツによってカバーされている相補的なセクションと比較して、はるかに少なく移動されるようになっている。
【0242】
より一般的には、コーナー領域CRから離れるようにストッパーを形成することができる位置決め部材を備えた任意の構成が提供され得、とりわけ
図9A~
図9Bに図示されているように、より高い拘束効果がパウチ2の中心において取得され得るようになっている。これは、パウチ2の中に格納されているバイオ医薬品材料の凍結/解凍動作を管理するために関心のあるものである。また、これは、
図4Aおよび
図6Aに図示されているものなどのようなシステムをより良好にスタックさせるために関心のあるものであり、より高いコンパクトさ(2つの隣接する貯蔵ユニット10の間により少ない垂直方向のスペース)を備えており、したがって、凍結チャンバーの中により多くのパウチ2を貯蔵するための機会を提供する。
【0243】
図9Bの破線は、周辺マージン80のそれぞれの領域において大幅なストロークを同様に可能にするときに、通常取得される腹部の種類を示している。したがって、それは、保護本体部12、112、212の中間パーツの変位を制限または防止するために関心のあるものであり、解凍されるには困難となり得る(重要な厚さの)蓄積された質量を制限するようになっている。
【0244】
図9Aは、フレーム15またはアセンブリHRの任意の種類の保持パーツが、保護本体部12、112、212がそのコンフォメーションを変化させる(本体部幅および本体部長さの減少を伴う)ことを可能にするのに適切であり、したがって、以下を低減させることを可能にするのに適切であるということを示している:
- パウチ2の幅(w'<wになっており、ここで、w'は、空の状態におけるパウチ幅wと比較して、充填状態におけるパウチ幅である)、および、
- パウチ2の長さ(L'<Lになっており、ここで、L'は、空の状態におけるパウチ長さLと比較して、充填状態におけるパウチ長さである)。
【0245】
いくつかの変形例において、位置決め部材PMは、たとえば、硬質のフレーム15または同様の保持および持続アセンブリに固定されるかまたはそれと一体的になることによって、貫通スロットの中に位置決めされ、静止状態に維持され得る。保護本体部の中のスロットは、端部側部120a、120bの近くにおいてのみ、より大きなサイズのものであることが可能であり、したがって、コーナー領域CRのみにおいてより大きな収縮を可能にし、(位置決め部材が早期の停止部材である場合に、中間パーツにおける腹部効果/持続に起因して)中心Cの近くに大き過ぎる膨らみを形成することを防止する。
【0246】
保持および持続アセンブリHRは、長手方向側部120c、120dのそれぞれにおいて分配されている少なくとも3つの位置決め部材PMを含むことが可能であり、典型的に、1つまたは2つの中央ストッパー41は、コーナー領域CRから離れて配置されている位置決め部材PMに対応している。
【0247】
そのような腹部持続効果を有することに付加的に、または、それから独立して、それぞれのシステム、または、システムのスタックのうちのシステムのうちの少なくとも1つは、バイオ医薬品組成物Qを代表する少量が貯蔵され得るバッグ2'を含むサンプルユニットSUを設けられ得る。解凍段階において、大容量パウチ2の中に格納されている組成物と同じ処理、同じ凍結動作に提出された少量のバイオ医薬品組成物Qを提供するサンプルユニットSUを有するために関心のあるものである可能性がある。少量であれば、加熱されるのがより早いので、サンプルユニットSUの内容物に対して解凍動作を迅速にする。
【0248】
システム1は、単純な観念のフレキシブルパウチ2の中に格納されているバイオ医薬品材料を凍結させること、貯蔵すること、および解凍することによく適合されている。上記に説明されているような貯蔵ユニット10は、以下の理由のうちの少なくとも1つのために関心のあるものである:
- 貯蔵ユニット10の3つの寸法のうちの1つを(Z方向に沿って)最小化しながら、非常に大きな容量のパウチを収容およびハンドリングすること、
- 解凍動作および/またはドレン排出動作のための時間的なゲインも有しながら、パウチの予測可能な拡張を取得すること、
- 最適化されたバルクによって、高いレベルの保護を伴うバイオ医薬品組成物Qを調整すること。
【0249】
調節可能な位置決め部材PMを備えた実施形態では、パウチ2の充填は、制御されたおよび制限された拡張とともに実施され得、拡張制御が行われない場合には流体厚さが最大に到達することとなる1つ以上のエリアにおいて、拡張が制限されるようになっている。主要壁部W1、W2によって境界を定められた内部体積またはキャビティは、これらの壁部W1、W2の中間エリアの中の自由拡張の防止とともに拡張される。特に、拡張は、
図9Aに図示されているように、2つの中間パーツ82を接合する1つ以上のベルトラインBLに沿って制限され得る。
【0250】
中間パーツ82における低いかまたは存在しない収縮ストロークに起因する、そのようなベルトラインBLに沿った窪みは、典型的に、少なくとも1つの凹部を生成させる。充填されているときのパウチ2では、および、貯蔵ユニット10の格納構成では、少なくとも1つの凹部が、したがって、2つの膨らみB1、B2の間において、充填されたパウチ2の中に生成される。これは、パウチ2の容量を減少させることなく、より均一な厚さ分配が取得されるので、流体の概して等しい分配を可能にする。
【0251】
パウチ2および保護本体部12は、約-70℃以下の温度に露出され、バイオ医薬品流体/組成物Qを凍結させることが可能である。保持および持続アセンブリHRのフレーム15の環状の形状は、低温の空気が(システム1がスタックされている場合でも)システム1間に循環して流れることができる凹んだエリアを提供するために関心のあるものである。しかし、他の形状および構造も、制御された拡張のための保持および持続アセンブリを形成するために使用され得、凍結の間に大き過ぎる突起部の形成を排除するかまたは低減させるようになっている。
【0252】
本発明は、好適な実施形態に関連して説明されてきた。しかし、これらの実施形態は、単に、例示のものであるに過ぎず、本発明は、それに制限されない。
【0253】
当然のことながら、本発明のパウチ2は、4つの側部を有するパウチ、および/または、幅よりも大きいパウチに決して限定されない。パウチ2は、2つの平坦な部分を含む1対のプレート12A、12Bまたは同様の保護本体部によってカバーされている、2つの概して平行な側部を設けられた他の形状を有することが可能である。それぞれのプレート12Aまたは12Bは、ワンピースの要素として図示されているが、収縮ストロークの調節のために多かれ少なかれ変位可能でありながら、パウチ2の拡張を制限することができる2つ以上の平坦な格納ピースを組み合わせるためのオプションも利用可能である。
【0254】
他の変形例および修正例が、特許請求されているような本発明の範囲の中で容易に作製され得るということが当業者によって理解されることとなる。
【0255】
以下の特許請求の範囲における任意の参照記号は、請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。動詞「含む(to comprise)」およびその活用形の使用は、任意の請求項の中に定義されているもの以外の任意の他の要素の存在を除外するものではないということが明らかであることとなる。要素に先行する「a」または「an」という語は、複数のそのような要素の存在を除外しない。
【符号の説明】
【0256】
1 凍結/解凍格納システム
2 フレキシブルパウチ
2' バッグ
2r 受け入れ部
4 第1の横断方向リブ部分
6 第2の横断方向リブ部分
8 被覆部分
8a、8b マージン部分
9a、9b 側部
9c、9d 端部
10 貯蔵ユニット
12 保護本体部
12A 下側プレート
12B 上側プレート
15 長方形フレーム
15a 内側セクション
15b 外側セクション
15c コーナーパーツ
15d 延長部
17 コネクター
18 取り付けシステム、取り付けデバイス
18a 第1の要素、スナップボタン
18b 第2の要素、スナップボタン
18o 孔部
21、22 シート
24 ポート、前方ポート
31 長手方向支持パーツ、長手方向被覆パーツ、保護パーツ
32 長手方向被覆パーツ、保護パーツ
41 早期ストッパー
41'、42 後期ストッパー
75 単一のピース
75a、75b ブランチ
76 変形可能なパーツ
78 挿入ピン
80 周辺マージン
80a 開口部
81 端部パーツ
82 中間パーツ
83、84、85、86 リブ
90 リブ付き部分、突出部、レリーフ
90' レリーフ
91、92、93、94 フレームプロファイル
91a 開口部
92a、92b ピース、パーツ
92o 開口部
94a 孔部
102 アパーチャー
110 固定要素
112 保護本体部
113 クランプ用パーツ
115 下側足部
116 上側足部
120a 第1の端部側部、横断方向側部
120b 第2の端部側部、横断方向側部
120c、120d 長手方向側部
130 ケーシング
132、133、134 締結要素
146、147、148 締結部材
160 アンカー固定レリーフ
162 当接端部
200 格納パーツ
212 保護本体部
800 リブ
A パウチ長手方向軸線
AB1、AB2 当接表面
B1、B2 膨らみ
B12 第1のボス部分
B12' 第2のボス部分
BG ブロッキング溝部
BL ベルトライン
BM、BM' 付勢部材
BS、BS' 前方表面
BS1、BS2 リム部、当接部材
C 中心
C1、C2、C1'、C2' コーナーリブ
C9 クランプ部材
CF1 キャビティ
CP キャビティ
CR コーナー領域
Cli 相補的なパーツ
DF9 オフセットされた面、シフト面
DL1、DL2 仮想対角線
E1 端部
E2 端部
F9 面
G1、G2 溝部
G9 溝部
GS 溝部
HK フック
HP1 下側セクション
HP2 下側セクション
HR 保持および持続アセンブリ
IP インサートピース
IP1 インサート部分、インサート突出部
IP' インサート突出部
J 周辺シール
L 空の状態におけるパウチ長さ
L' 充填状態におけるパウチ長さ
L8 長さ
LBM 下側付勢パーツ
LP、LP' 下側パーツ
LS1、LS2 長手方向側部
MF1、MF2 固定手段
MR 中間領域
MS 中間セクション
O 開口部
O9 ウィンドウ
OP1、OP2 開口部
OPC 中央開口部
P 保護本体部基準平面
PM、PM' 位置決め部材
PP 中央パネル部分
PP1 パネル部分、パネル
PP2 パネル部分、パネル
Q バイオ医薬品組成物、バイオ医薬品流体
R1、R2、R2'、R3、R4 リブ
RS クランプ用外側レリーフ
S 上側表面、外側表面、第2の表面
S' 下側表面、第1の表面
SD、SD' シフト距離
SU サンプルユニット
T ホース/チューブ
T1 ガイド部材
UBM 上側付勢パーツ
UP、UP' 上側パーツ
w 空の状態におけるパウチ幅
w' 充填状態におけるパウチ幅
W1、W2 主要壁部
W8 位置決め部材PMの最大幅
X 軸線、長手方向
X1 長手方向軸線
XY 主要平面
Y 軸線、横断方向
Z 垂直方向軸線
【国際調査報告】