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特表2023-536854バイオ医薬品流体によって充填されたフレキシブルパウチのための凍結/解凍格納システム、および、保護本体部を使用して凍結/解凍格納システムを組み立てる方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】バイオ医薬品流体によって充填されたフレキシブルパウチのための凍結/解凍格納システム、および、保護本体部を使用して凍結/解凍格納システムを組み立てる方法
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/00 20060101AFI20230823BHJP
【FI】
A61J3/00 301
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023506030
(86)(22)【出願日】2021-07-23
(85)【翻訳文提出日】2023-03-27
(86)【国際出願番号】 US2021042987
(87)【国際公開番号】W WO2022026326
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】16/943,688
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521140984
【氏名又は名称】ザルトリウス・ステディム・ノース・アメリカ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マーク・サンチェス
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047AA11
4C047BB11
4C047BB14
4C047BB19
4C047BB20
4C047CC01
4C047CC04
4C047DD11
4C047DD22
4C047DD32
4C047GG37
(57)【要約】
凍結/解凍格納システムが提供され、それは、保護本体部と、第1の容量のフレキシブルパウチを有し、保護本体部の2つのプレートによって保護されている。2つのプレートは、周辺マージンにおいて一緒に取り付けられ、長方形の保護本体部を形成している。周辺マージンは、静止フレームの中に装着されており、パウチの充填の間に内向きに変位されることを許容されており、一方で保護本体部は、概して平面的に延在し、パウチを挟持および拘束する。静止フレームおよび保護本体部のうちの1つは、バッグを保管するように構成されたケーシングの取り付けのための締結部材を含み、バッグが保護本体部に対して平行に締結されるようになっている。締結部材と協働するための2つの締結具が、第1の容量のせいぜい10分の1である第2の容量のバッグ格納パーツの周りに分配されている。同じバイオ医薬品組成物が、パウチの中におよびバッグの中に格納されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオ医薬品組成物を格納するための凍結/解凍格納システムであって、前記凍結/解凍格納システムは、
- 前記バイオ医薬品組成物を格納するように構成されている、第1の容量のフレキシブルパウチと;
- 前記フレキシブルパウチの中に格納されている前記バイオ医薬品組成物を凍結、保管、および解凍する際に使用するための保管ユニットと;
- 前記バイオ医薬品組成物を代表する組成物を格納するように構成されている、第2の容量のバッグであって、前記第2の容量は、前記第1の容量よりも低い、バッグと;
- 前記バッグの充填状態において前記バッグを収容するための内側体積の境界を定めるケーシングと
を含み、
前記保管ユニットは、
- 前記フレキシブルパウチを保護するための2つのプレートを含む保護本体部であって、前記保護本体部は、長手方向軸線を含み、4つの側部を有しており、前記4つの側部は、前記長手方向軸線に対して平行に延在する2つの長手方向側部、および、2つの他の側部を含み、前記2つの他の側部は、前記長手方向軸線に対してそれぞれ垂直の第1の端部側部および第2の端部側部を含む、保護本体部と、
- 前記2つのプレートを締結するための取り付けデバイスであって、前記2つのプレートの組み立てられた状態において、前記保護本体部が、保護本体部基準平面において環状に延在する周辺マージンを含むようになっており、前記周辺マージンは、前記フレキシブルパウチの少なくとも1つのポートを受け入れることができる少なくとも1つの開口部を設けられている、取り付けデバイスと
を含み、
前記凍結/解凍格納システムは、硬質の周辺パーツをさらに含み、前記硬質の周辺パーツは、前記周辺マージンに隣接しており、または、前記周辺マージンにオーバーラップしており、前記硬質の周辺パーツは、前記保護本体部を支持するための3つの別個の支持部材を含む装着セットを設けられており、
前記組み立てられた状態において:
- 前記保護本体部は、前記保護本体部基準平面に沿って、前記フレキシブルパウチの空の状態において平面的に延在しており;
- 前記2つのプレートは、前記保護本体部の下側表面および上側表面をそれぞれ形成しており、前記下側表面および前記上側表面のうちの少なくとも1つは、保管ユニット外側表面であり;
前記ケーシングは、少なくとも2つの締結要素を含み、前記締結要素は、前記保護本体部に対して略平行に、前記ケーシングが前記保管ユニットに沿って締結されるようにするために、前記装着セットおよび前記保管ユニット外側表面のうちの1つに含まれている締結部材と協働する、凍結/解凍格納システム。
【請求項2】
前記2つのプレートは、前記保護本体部基準平面を基準として、前記保護本体部が周囲エリアよりも中央エリアにおいて大きい厚さを有することを可能にするのに十分な可撓性を有しており、前記厚さは、前記保護本体部基準平面に対して垂直の方向に沿って、前記下側表面と前記上側表面との間で測定される、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項3】
前記フレキシブルパウチは、前記フレキシブルパウチを拘束する前記2つのプレートの間に直接的に挟持されている、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項4】
前記2つのプレートは、2つのピースである、請求項3に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項5】
前記締結部材は、
前記2つの長手方向側部の第1の側部に隣接する第1の領域に、および、
前記第1の側部から離れて位置付けされている少なくとも1つの第2の領域に
分配されている、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項6】
前記硬質の周辺パーツは、前記保護本体部の上方に延在する上部面と、前記保護本体部の下方に延在する下側面とを有するフレームであり、
前記ケーシングは、前記装着セットに除去可能に固定されており、前記装着セットは、前記フレキシブルパウチの3つの側部の周りに延在しており、前記締結部材は、
- 前記2つの長手方向側部に分配されている2つの締結部材であって、前記2つの締結部材は、前記保護本体部の上方に完全に延在し、前記2つの他の側部から離れて延在している、2つの締結部材と;
- 前記3つの別個の支持部材のうちの1つと一体的に形成されているか、または、前記3つの別個の支持部材のうちの2つを相互接続するコーナーセクションと一体的に形成されている、少なくとも1つの締結部材と
を含む、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項7】
前記締結部材は、前記3つの別個の支持部材を含むフレームの上に分配されており、前記ケーシングのインターロックのために構成されている、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項8】
前記締結部材のうちの2つは、2つの別個のコーナーセクションと一体的に形成されており、前記フレキシブルパウチの周りのフレームの上に分配されるようになっている、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項9】
前記ケーシングは、角柱形状を有している、請求項7に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項10】
前記ケーシングは、平行六面体形状を有しており、
- 前記ケーシングの前記内側体積へのアクセスのためのケーシング開口部の境界を定めるケーシングフレームと;
- 除去可能な様式で前記ケーシング開口部を閉じるように構成されている蓋部と
を設けられている、請求項8に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項11】
前記バッグは、1つ以上の開口部またはポートを含むバッグユニットの一部であり、前記1つ以上の開口部またはポートのうちの少なくとも1つは、閉鎖可能なチューブとして形成され、前記バッグが充填されることまたは空にされることを可能にし、前記バッグおよび前記閉鎖可能なチューブは、前記ケーシングの前記内側体積の中に保管されている、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項12】
前記バッグは、1つ以上の開口部またはポートを含むバッグユニットの一部であり、前記1つ以上の開口部またはポートのうちの少なくとも1つは、閉鎖可能なチューブとして形成され、前記バッグが充填されることまたは空にされることを可能にし、前記バッグユニットは、前記蓋部の閉じた状態において前記内側体積の中に収容されている、請求項10に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項13】
前記ケーシングは、下側面を有しており、
前記下側面は、前記保管ユニット外側表面に面しており、
前記下側面は、前記フレキシブルパウチの空の状態において、前記保護本体部基準平面に対して平行に延在している、請求項7に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項14】
前記ケーシングは、透明のプラスチック材料の1つのピースから作製されている、請求項7に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項15】
前記ケーシングは、
- 前記内側体積の境界を定める側壁部と;
- 前記側壁部に接続されているベースをそれぞれ有する2つの反対側のタブであって、前記2つの反対側のタブのそれぞれは、前記締結要素の一部である、2つの反対側のタブと
を含む、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項16】
前記凍結/解凍格納システムは、
- チューブであって、前記チューブは、前記フレキシブルパウチに接続されており、前記バイオ医薬品組成物の液体を流すように構成されている、チューブと;
- 前記チューブを保持するためのチュービングホルダーと;
- 前記硬質の周辺パーツを形成する、4つの側部を設けられているフレームであって、前記フレームは、前記保護本体部基準平面に交差し、前記保護本体部基準平面に対して平行に延在しており、前記フレームは、直接的にまたは間接的に前記保護本体部を保持するように構成されており、少なくとも2つのプロファイルが、前記フレームの中に含まれ、前記4つの側部のすべてまたは一部を形成している、フレームと
をさらに含み、
前記チュービングホルダーは、少なくとも1つの固定要素を含み、前記少なくとも1つの固定要素は、前記少なくとも2つのプロファイルのうちの1つの上に弾性的に装着されており、前記チューブを保持するためのクランプ用パーツを設けられている、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの固定要素は、前記締結部材のうちの1つを設けられており、前記締結部材のうちの1つは、前記クランプ用パーツに隣接しており、および/または、前記クランプ用パーツの上に重ね合わせられている、請求項16に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項18】
前記締結部材は、前記装着セットのカップリングピースとして形成されており、
- 前記硬質の周辺パーツの支持部材と、
- 前記ケーシングの前記締結要素と
の間に間置されている、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項19】
前記保管ユニットに沿って締結されている前記ケーシングは、前記保護本体部基準平面に対して垂直に測定されるケーシング厚さに対応する、より小さなサイズを有しており、前記ケーシング厚さは、前記バッグと前記保護本体部基準平面との間の距離を下回っている、請求項1に記載の凍結/解凍格納システム。
【請求項20】
請求項1に記載の凍結/解凍格納システムを組み立てる方法であって、前記凍結/解凍格納システムは、前記凍結/解凍格納システムのフレキシブルパウチの中に格納されているバイオ医薬品組成物を保管するための、ならびに、その凍結および解凍に耐えるための保護システムであり、前記フレキシブルパウチは、第1の容量のものであり、
前記方法は、
- 選択的に、前記フレキシブルパウチをカバーするために2つのプレートの中に分配されている被覆部分によって、保護本体部の前記2つのプレートの間にフレキシブルパウチを挟持するステップであって、前記保護本体部は、前記フレキシブルパウチを保護するように構成されており、前記2つのプレートを含み、前記保護本体部は、長手方向軸線をさらに有しており、4つの側部を含み、前記4つの側部は、前記長手方向軸線に対して平行に延在する2つの長手方向側部、および、2つの他の側部を含み、前記2つの他の側部は、前記長手方向軸線に対してそれぞれ垂直の第1の端部側部および第2の端部側部を含む、ステップと;
- 前記2つのプレートを締結するための取り付けデバイスを使用するステップであって、前記2つのプレートの組み立てられた状態において、前記保護本体部は、前記被覆部分の周りにおいて、保護本体部基準平面において環状に延在する周辺マージンを含むようになっており、前記周辺マージンは、前記フレキシブルパウチの少なくとも1つのポートを受け入れる少なくとも1つの開口部を設けられている、ステップと;
- 内側体積の境界を定めるケーシングを提供するステップであって、充填状態におけるバッグが、前記内側体積の中に延在しており、前記バッグは、第2の容量のものであり、前記バイオ医薬品組成物を代表する組成物を格納しており、前記第2の容量は、前記第1の容量よりも低い、ステップと
を含み、
前記保護本体部および前記取り付けデバイスは、保管ユニットに所属しており、前記組み立てられた状態は、前記フレキシブルパウチを挟持するように前記2つのプレートを構成させた後に取得され、また、前記保護本体部を取り囲む硬質の周辺パーツ、または、前記保護本体部によって形成された保管ユニット外側表面のいずれかに所属する締結部材に、前記ケーシングを固着させた後に取得され、
前記組み立てられた状態において、前記2つのプレートは、前記保護本体部の下側表面および上側表面をそれぞれ形成しており、前記下側表面および前記上側表面のうちの少なくとも1つは、前記保管ユニット外側表面であり、前記ケーシングは、前記保管ユニット外側表面に面しており、前記締結部材と協働する少なくとも2つの締結要素を有しており、前記保護本体部に対して平行に、前記ケーシングが前記保管ユニットに沿って維持および固定されるようにするようになっている、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、バイオ医薬品流体を格納するように特別に設計されたフレキシブルパウチの保護に関し、より広くは、バイオ医薬品流体を格納するためのシステムに関する。また、本発明は、システムの中のバイオ医薬品流体を凍結および解凍するように適合されているそのようなシステムを製造する/組み立てるための方法に関する。バイオ医薬品流体は、バイオテクノロジー由来の流体、たとえば、培地、細胞培養液、緩衝溶液、人工栄養液体、血液分画、血液由来成分、もしくは医薬品流体に由来する流体を意味しており、または、より広くは、医療分野において使用されるように具体的に設計された流体を意味している。当然のことながら、流体は、(典型的に、0℃よりもはるかに低い温度において)凍結させた後に、固体になるかまたは部分的に固体になることが可能である。
【背景技術】
【0002】
バイオ医薬品流体を格納するためにフレキシブルパウチを使用することが知られている。フレキシブルパウチは、損傷なしに低い機械的な応力に耐えることができる。したがって、漏出リスクが低減される。そのうえ、フレキシブルパウチは、バイオ医薬品流体が内側に存在しないときに、それが折り曲げられるかまたは平坦に保管され得るので有利である。したがって、フレキシブルパウチは、小さな体積を占める。
【0003】
フレキシブルパウチは、一般的に、単回使用のために設計されており、1リットルから500リットルの間にあるバイオ医薬品流体体積を格納するように設計されている。
【0004】
しかし、具体的には、たとえば、いくつかのプラントエリアの間での、または、流体の提供者から、それを使用することとなるクライアントへの、流体を充填されたフレキシブルパウチの出荷のために、さらには、保管のために、フレキシブルパウチは、漏出リスクは小さいが、保護されなければならない。
【0005】
文献EP2322442は、フレキシブルパウチのためのコンテナを開示している。コンテナは、下側パーツおよび上側パーツを含み、下側パーツおよび上側パーツは、硬質になっており、共通の縁部に沿って接合されており、それは、単一ピースのコンテナを形成している。コンテナは、フレキシブルパウチの体積よりもはるかに重要な体積を有している。結果的に、コンテナは、役に立たない体積を有している。そのうえ、フレキシブルパウチが、コンテナの中に提供される適切な位置決め手段によって持続されていない場合には、それは、特に出荷の間に、コンテナの中で移動される可能性がある。したがって、漏出リスクが増加する。
【0006】
単回使用のポリマーコンテナ(以降では、バッグまたはパウチと呼ばれる)が、液体状態のバイオ医薬品の保管のために上手く使用されている。今日では、エチレン酢酸ビニル(EVA)または低密度ポリエチレン(LDPE)から作製されたバッグが、常温または低温(2℃から8℃)における生物学的なバルクの保管および出荷に適切であるということが見出されている。しかし、現在構成されているようなバッグによる凍結用途において問題が存在する。低い温度では、プラスチック材料の物理的特性は、十分に変化し、脆さを導入する可能性があり、それは、破壊することなく外力(すなわち、衝撃)を吸収するバッグの容量を低減させる可能性がある。加えて、氷の体積拡張は、かなりの機械的な応力を引き起こす可能性があり、それは、バッグ、ポート、チュービング、またはコネクターの破損につながる。現在市販されている保護されていないバッグは、凍結された製品を十分に保護しないということが良く知られている。
【0007】
バッグの破損に関係する問題を排除するために、Sartorius Stedim Biotechは、Celsius(商標)FFT概念(FFTは「Flexible Freeze and Thaw」の略である)を開発し、それは、フレキシブルパウチを半硬質の保護シェルと組み合わせている。保護シェルの貢献は、処理条件またはハンドリング条件から結果として生じる応力の吸収において支配的である。
【0008】
文献米国特許出願公開第2018/125757号は、保護本体部を提供しており、フレキシブルパウチが、拘束効果を伴って、保護本体部の2つのプレートによって挟持されるようになっている。凍結/解凍保護システムは、そのような保護本体部および保護シェルによって包まれた単回使用のフレキシブルコンテナを組み合わせることによって取得され得る。しかし、均一な流体分配は困難である可能性がある。その理由は、フレキシブルコンテナの充填状態において、中間部における著しい膨らみ(大きな腹部(belly))が形成されるからである。したがって、凍結された状態では、氷の拡張が比較的に著しく、パウチの内部体積の中間部におけるこの大きな質量を凍結させるために、より多くの時間が必要とされることとなる。
【0009】
そのうえ、大容量のフレキシブルコンテナに関して、複雑な動作なしに、および、システムのバルクの増加を引き起こすことなく、パウチの中に格納されている小さい体積の製品を取得/使用することが、関心のあるものであることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2322442号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2018/125757号パンフレット
【特許文献3】国際公開第03/037082号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、機能性の一体化の強化のためのバッキング(backing)/支持パーツとして、システムのすべてまたは一部を使用することも可能にし、システムをユーザーフレンドリーにしながら、フレキシブルな設計のフレキシブルパウチ(典型的に、充填状態において膨張する2Dパウチ)の中の大量のバイオ医薬品材料を調整するのに効率的なロバストの凍結/解凍格納および保護システムを取得するための保管ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的のために、本発明の実施形態は、バイオ医薬品組成物を格納するための凍結/解凍格納システムであって、凍結/解凍格納システムは、
- バイオ医薬品組成物を格納するように構成されている、第1の容量のフレキシブルパウチと;
- フレキシブルパウチの中に格納されているバイオ医薬品組成物を凍結、保管、および解凍する際に使用するための保管ユニットと;
- バイオ医薬品組成物を代表する組成物を格納するように構成されている、第2の容量のバッグであって、第2の容量は、第1の容量よりも低い、バッグと;
- バッグの充填状態においてバッグを収容するための内側体積の境界を定めるケーシングと
を含み、
保管ユニットは、
- フレキシブルパウチを保護するための2つのプレートを含む保護本体部であって、保護本体部は、長手方向軸線を含み、4つの側部を有しており、4つの側部は、長手方向軸線に対して平行に延在する2つの長手方向側部、および、2つの他の側部を含み、2つの他の側部は、長手方向軸線に対してそれぞれ垂直の第1の端部側部および第2の端部側部を含む、保護本体部と、
- 2つのプレートを締結するための取り付けデバイスであって、2つのプレートの組み立てられた状態において、保護本体部が、保護本体部基準平面において環状に延在する周辺マージンを含むようになっている、取り付けデバイスと
を含み、
システムは、硬質の周辺パーツをさらに含み、硬質の周辺パーツは、周辺マージンに隣接しており、または、周辺マージンにオーバーラップしており、硬質の周辺パーツは、保護本体部を支持するための3つの別個の支持部材を含む装着セットを設けられており、
組み立てられた状態において:
- 保護本体部は、保護本体部基準平面に沿って、フレキシブルパウチの空の状態において平面的に延在しており;
- 2つのプレートは、保護本体部の下側表面および上側表面をそれぞれ形成しており(すなわち、それを含む)、下側表面および上側表面のうちの少なくとも1つは、保管ユニット外側表面であり;
ケーシングは、少なくとも2つの締結要素を含み、締結要素は、装着セットおよび保管ユニット外側表面のうちの1つの中に提供される/含まれている締結部材と協働し、保護本体部に対して平行に、ケーシングが保管ユニットに沿って締結されるようにするようになっている、凍結/解凍格納システムを提供する。
【0013】
したがって、サンプルは、サンプルユニットまたはバッグのおかげで、容易に利用可能である。バッグは、除去可能な固定具のおかげで、保護本体部に容易に固着され得、ケーシングは、典型的に、保管ユニット外側表面に沿って、保護本体部の中間パーツから離れて延在している。これは、コンパクトさを改善するために関心のあるものである。その理由は、フレキシブルパウチが50Lまたは75Lよりも多く格納するときに、厚さが、保護本体部の周囲パーツの近くの厚さと比較して、そのような中間パーツにおいて著しく大きくなる可能性があるからである。必要とされる場合には、バッグは、パウチの充填状態におけるシステムのバルクを増加させることなく、凍結動作/解凍動作において、輸送の間に保護本体部に固着されて維持されることも可能である。
【0014】
バッグは、有利には、システムが輸送されなければならない場合には(場合によっては、バイオ医薬品組成物が凍結された状態で輸送される)、ケーシングによって保護される。したがって、サンプルユニットが形成され、組成物を迅速に分析またはテストする方式を提供する。その理由は、比較的に大きな容量を有するパウチの内容物と比較して、小さなバッグの内容物は、均質のプラスの温度において、解凍および回収されるのがはるかに速いからである。
【0015】
バッグおよび保管ユニットは、支持部材によって一緒に支持されており、支持部材は、周辺の硬質のパーツのすべてまたは一部を画定している。
【0016】
典型的に、ケーシングは、場合によっては、ケーシングと保護本体部との間の接触なしに、2つのプレートの上側プレートによって形成された保管ユニット外側表面の上方に延在することが可能である。随意的に、すべての締結部材は、好ましくは、保護本体部の完全に上方において、装着セットに提供されている。
【0017】
保管ユニットは、パウチの充填の関数として、垂直方向(Z方向)に沿った拡張のための拡張可能なパーツと、パウチを取り囲んで保護本体部の周辺マージンと協働するフレーム(典型的に、環状のフレーム)または任意の同様のパーツの中への挿入のためのインターフェースとして形成された硬質のスライドパーツ(Z方向に沿って変位不可能に固定されている)とを同時に有することが可能である。拡張可能なパーツは、保護本体部から構成されている(典型的に、そのような拡張の垂直方向の伸長を制限する拘束効果を伴った、パウチの拡張に続く)。
【0018】
別のオプションによれば、ケーシングは、場合によっては中間締結デバイスまたは中間接着層を使用することなく、保管ユニット外側表面と接触している(直接的に接触している)ことが可能である。プレートのうちの1つは、ケーシングを保持しており、保護本体部が、ケーシングのためのバッキングアセンブリとして作用するようになっている。
【0019】
バッグは、サンプルを形成するために、フレキシブルパウチの中の組成物と同じ組成物を格納するように構成され得る。
【0020】
周辺マージンは、フレキシブルパウチの少なくとも1つのポートを受け入れることができる少なくとも1つの開口部を設けられ得る。これは、パウチを充填することまたは空にすることを可能にするために関心のあるものである。開口部またはポートは、たとえば、閉鎖可能なチューブとして形成され得、また、パウチの2つの構成的シートが接合されている溶接ジョイントの向かい合うパーツの間に提供され得る。そのような開口部は、パウチが充填されることまたは空にされることを可能にするために、関心のあるものである可能性がある。
【0021】
随意的に、締結部材のうちの2つは、2つの別個のコーナーセクションと一体的に形成されており、フレキシブルパウチの周りにおいてフレームの上に分配されるようになっている。そのような配置によって、バッグは、締結部材がパウチに接続され得るチューブの場所と干渉することがないように、システムの端部パーツの近くに保管され得る。典型的に、締結部材を有するコーナーセクションは、周辺マージンの任意の開口した側部から離れている。
【0022】
周辺パーツは、フレームプロファイルを相互接続する4つのコーナーセクションを備えたフレームであることが可能であり、周辺マージンは、2つのコーナーセクションの間に位置付けされている1つのみの開口した側部を有しており、その2つのコーナーセクションは、ケーシングの締結のための締結部材を設けられている2つのコーナーセクションを有する端部とは反対側の端部にある。
【0023】
実施形態によれば、2つのプレートは、保護本体部基準平面を基準として、保護本体部が周囲エリアよりも中央エリアにおいて大きい厚さを有することを可能にするのに十分な可撓性を有しており、厚さは、保護本体部基準平面に対して垂直の方向に沿って、下側表面と上側表面との間で測定される。
【0024】
実施形態によれば、フレキシブルパウチは、フレキシブルパウチを拘束する2つのプレートの間に直接的に挟持されている。フレキシブルパウチは、典型的に、保護本体部の材料よりも可撓性を有するものである。拘束効果は、フレキシブルパウチを空にするステップのために関心のあるものであり、また、特に凍結の間に、流体の拡張(保護本体部基準平面が実質的に水平方向に延在するように、保護本体部が概して水平方向に延在しているときには、垂直方向の拡張)を制限するのに有利である。
【0025】
ケーシングは、フレキシブルパウチのプラスチック材料よりも硬質のプラスチック材料から作製され得る。
【0026】
2つのプレートは、周辺マージンの2つのマージン部分の間に延在するそれぞれの被覆部分によってフレキシブルパウチを拘束することが可能である。
【0027】
典型的に、保護本体部は、フレキシブルパウチの2つの主な反対側の面をカバーするように装着されており、拡張状態において体積に関して展開するように適合されている拡張ガイド要素として作用し、保護本体部および保護本体部によってカバーされたフレキシブルパウチから構成されたアセンブリが、被覆パーツ中間部分において膨らみ過ぎることなく、2つの保護パーツによって境界を定められた内側キャビティ、または、2つの保護パーツの間に境界を定められた隙間を充填することができるようになっており、被覆パーツ中間部分は、フレキシブルパウチの前方縁部および後方縁部から等しい距離に提供されており、中間部分の決定された長手方向サイズ(したがって、決定されたサイズは、被覆部分がフレキシブルパウチと同じ長さを有するので、フレキシブルパウチの長手方向サイズの1/3に実質的に等しい)と同じ長手方向サイズの2つの他の相補的なパーツを分離する。
【0028】
随意的に、いくつかの保護本体部貫通スロットが提供されており、2つの反対側のマージン部分のそれぞれにおいて長手方向に分配されている。
【0029】
取り付けデバイスは、保護本体部貫通スロットのうちのいくつかと相互作用することが可能であり、または、保護本体部貫通スロットに対して交互の場所に分配され得る。
【0030】
いくつかの実施形態において、2つのプレートのそれぞれは、エンボス加工部を含み、エンボス加工部は、保護本体部を形成するためのプレートの組み立てられた状態において、保護本体部基準平面に対して垂直の第1の方向に突出するいくつかの保護本体部エンボス加工部を画定しており、それは、第1の方向とは反対の第2の方向に開口する対応するキャビティを形成しており、エンボス加工部は、周辺マージンにおいて長手方向に分配されている。
【0031】
複数のエンボス加工部が、2つのプレートのうちの一方に提供され得、2つのプレートのうちの他方のものに提供されている同じ数の対応するキャビティに係合され得る。
【0032】
保護本体部によって、または、フレームもしくは同様の周辺パーツによって(場合によっては、ケーシングを介して)保持されるバッグを有するかどうかから独立して、システムは、
- チューブであって、チューブは、フレキシブルパウチに接続されており、バイオ医薬品組成物の液体を流すように構成されている、チューブと;
- 4つの側部を設けられているフレームであって、4つの側部は、システムの硬質の周辺パーツを形成しており、保護本体部基準平面に対して平行に延在しており、フレームの中に含まれている少なくとも2つのプロファイルは、4つの側部のすべてまたは一部を形成しており、4つの側部は、好ましくは、4つのプロファイルによって形成されている、フレームと;
- チューブを保持するためのチュービングホルダーであって、チュービングホルダーは、少なくとも1つの固定要素を含み、少なくとも1つの固定要素は、プロファイルのうちの1つの上に弾性的に装着されており、チューブを保持するためのクランプ用パーツを設けられている、チュービングホルダーと
を含むことが可能である。
【0033】
典型的に、フレームは、保護本体部基準平面と交差し、保護本体部基準平面に対して平行に延在しており、フレームは、直接的にまたは間接的に、保護本体部を保持/支持するように構成されている。
【0034】
いくつかの実施形態において、チューブは、フレキシブルパウチのポートを形成している。そのうえ、チュービングホルダーは、2つの場所に分配され得、2つの別個のおよび間隔を置いて配置された固定要素を備える。
【0035】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの固定要素は、(サンプルユニットのための)締結部材のうちの1つを設けられており、それは、クランプ用パーツに隣接しており、および/または、クランプ用パーツの上に重ね合わせられている。
【0036】
変形例では、4つの側部のうちの1つは抑制されており、フレームが、保護本体部基準平面に対して平行に延在する3つのプロファイルを含むようになっている。
【0037】
固定要素は、フレームの一部であるプロファイル(受け入れプロファイル)の3つの面に係合するための、内部面を備えたU字またはC字形状のセクションを有することが可能である。クランプ用パーツは、U字またはC字形状のセクションとは別個になっていることが可能である。クランプ用パーツは、固定要素の外側面の上に形成され得、場合によっては、C字形状の受け入れ部を画定しており、
- それは、ブラケット(固定要素)の外部面から突出しており、および/または、
- それは、受け入れプロファイルとは反対側に面している。
【0038】
システムのさまざまな実施形態において、随意的に、以下の配設のうちの1つ以上に依存される可能性がある:
- 2つのプレートは、2つのピースである。
- 2つのプレートは、2mmよりも低い同じ厚さを有することが可能であり、2つのプレートのそれぞれは、1.10g/cm3を上回る密度を有しており、プラスチック材料から作製されている。
- 2つのプレートは、同じプラスチック材料から作製されており、好ましくは、透明または半透明になっている。
- 保護本体部は、約25°Fまたは-4℃において脆くない凍結抵抗性ポリエステルまたはコポリエステル材料から作製されている。
- 保護本体部の材料は、PETである。
- 保護本体部の材料は、TRITANである(すなわち、TRITAN(商標)と呼ばれるコポリエステル化合物であり、それは、透明の非晶質の熱可塑性材料であり、それは、典型的に、3つのモノマーを組み合わせることによって作製される;この材料のいくつかの処方は、添加剤を格納しないが、一方では、他のものは、約10%またはそれ未満の添加剤を格納する)。
- 保護本体部の材料は、以下のモノマー:ジメチルテレフタレート、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、および1,4-シクロヘキサンジメタノールを組み合わせることによって作製された非晶質のコポリエステルである。
- 保護本体部は、取り付けデバイスに所属する位置決め部材によって直接的に係合されており、保護本体部周囲部における収縮のプロファイルを有するようになっており、場合によっては、マージン部分において、保護本体部の中間領域において係合されている位置決め部材の直接的な係合に起因する収縮は、ほとんど低減しないかまたはより少なくなる。
- 位置決め部材は、被覆部分の周りに分配されている。
- 保持および持続デバイスは、2つの別個の保護パーツを有しており、2つの別個の保護パーツは、位置決め部材によってインターロックされており、保護本体部が2つの保護パーツの間に挟持されるようにし、および、2つの保護パーツによって境界を定められている隙間の中に保護本体部が配置されるようにするようになっている。
- 保持および持続デバイスは、たとえば、U字形状またはC字形状の断面を有するプロファイルを含み、それぞれが内部キャビティの境界を定めており、位置決め部材は、保持および持続デバイスのそれぞれのキャビティのうちの1つの内側にそれぞれ配置されており、キャビティの内側に提供された隙間に依存するストロークにしたがって、内向きに選択的に移動可能な位置決め部材を有するようになっており、所与の位置決め部材に所属する当接表面が、所与の位置決め部材を収容するプロファイルの当接縁部または当接面に当接するときに、位置決め部材は、保護本体部の拡張を制限するためのストッパーとして作用する。
- 位置決め部材のそれぞれは、2つのマージン部分のうちの1つの中に形成された少なくとも1つのカットまたは凹部を通って延在することによって、2つの反対側のマージン部分のうちの1つを通って延在するように係合されている。
- 保護本体部平面は、4つのマージン部分と交差しており、4つのマージン部分は、長方形形状で分配されており、シェルの2つの保護パーツとそれぞれ接触し、4つのマージン部分は、被覆部分の周りに配置されており、2つの反対側のマージン部分は、4つのマージン部分のこのグループの一部である。さまざまな実施形態において、システムは、以下の特徴のうちの1つ以上を設けられ得る:
- 締結部材は、異なる(間隔を置いて配置された)領域に分配されている。
- 締結部材は、保護本体部の2つの長手方向側部の第1の側部に隣接する第1の領域に分配されており、また、第1の側部から離れて位置付けされている少なくとも1つの第2の領域に分配されている。
- ケーシングは、周辺パーツ(フレーム)に除去可能に固定されている。
- 周辺パーツは、周辺マージンをカバーする被覆パーツを含み、締結部材は、装着セットのカップリングピースとして形成されており、
プロファイルまたは周辺パーツの(保護本体部を支持するための)同様の硬質のコンポーネント/支持部材と、
ケーシングの締結要素と
の間に間置されている。
- 硬質の周辺パーツは、保護本体部の上方に延在する上部面と、保護本体部の下方に延在する下側面とを有するフレームである。
- ケーシングは、保護本体部に除去可能に固定されている。
- ケーシングは、装着セットに除去可能に固定されており、装着セットは、フレキシブルパウチの3つの側部の周りに延在している。
- 締結部材は、2つの長手方向側部に分配されている2つの締結部材であって、2つの締結部材は、保護本体部の上方に完全に延在し、2つの他の側部から離れて延在している、2つの締結部材を含む。
- 締結部材は、3つの別個の支持部材のうちの1つと一体的に形成されているか、または、3つの別個の支持部材のうちの2つを相互接続するコーナーセクションと一体的に形成されている、少なくとも1つの締結部材を含む。
- ケーシングは、1つ以上のスナップボタンによって保管ユニット外側表面に固着されている。
- 締結部材は、3つの別個の支持部材を含むフレームの上に分配されており、ケーシングのインターロックのために構成されている。
- 保管ユニット外側面の上に提供されている締結部材は、ケーシングのインターロックのために構成されている。
- ケーシングのインターロックは、対応する凹部の中でのポジティブロックのためのスナップボタンまたは同様の突出部材のように、対応する凹部の中へのオス型突起部のポジティブロックによって取得され得る。
- オス型突起部のうちの少なくとも1つは、支持部材のうちの1つの中に形成される/含まれ得る。
- 凹部のうちの少なくとも1つは、支持部材のうちの1つの中に形成される/含まれ得る。
- 凹部のうちの少なくとも1つは、2つのプレートのうちの1つの中に直接的に(すなわち、プレートの構成的層をカバーする任意の追加的な材料なしに)形成される/含まれ得る(そのような凹部が内向きに開口する場合には、外側突出部材が生成され得;逆に、そのような凹部が外向きに開口する場合には、外側突出部材が生成され得る)。
- ケーシングは、典型的に、任意の接着層または任意の接着手段なしに、保管ユニット外側面または装着セットに固定されている。
- ケーシングは、保護本体部とは完全に別個の、および、硬質の周辺パーツを形成するフレームとは完全に別個の少なくとも1つのピースから作製されており、ケーシングが、保護本体部から離れるように完全に除去可能であるようになっている。
- ケーシングは、角柱形状を有している。
- ケーシングは、平行六面体形状を有している。
- ケーシングは、ケーシングの内側体積へのアクセスのためのケーシング開口部の境界を定めるケーシングフレームを設けられている。
- ケーシングは、除去可能な様式でケーシング開口部を閉じるように構成されている蓋部を有している(蓋部は、部分的に内側体積の境界を定める)。
- 保護本体部において、2つの他の側部は、長手方向側部と比較して、保護本体部の短い側部である。
- ケーシングは、保管ユニットの2つの短い側部に対して平行な方向に細長い(周辺パーツおよび/または保護本体部に固定されているときに)。
- 2つのプレートのそれぞれは、4つのコーナーと、4つのコーナーの1対のコーナー頂点にそれぞれの交差する2つの仮想対角線とを有する長方形形状を有するプレートである。
- ケーシングの側壁部は、2つの仮想対角線のうちの1つのみによって交差されており、保護本体部の中間パーツから離れて配置されている。
- 側壁部は、2つの仮想対角線のうちの任意の1つによって交差されることなく、2つの仮想対角線の2つのセグメントによって境界を定められた隙間の中に完全に配置され得る。
- ケーシングの厚さ(または高さ)は、50mmまたは60mmを下回っており、そのような厚さまたは高さは、典型的に、ケーシングの底部壁部と蓋部との間で測定される。
- ケーシングは、保護本体部の幅よりも低い可能性のある長さを有しており、200mmから1200mmの間に含まれ得、たとえば、320mmから950mmの間に含まれ得る。
- バッグは、1つ以上の開口部またはポートを含むバッグユニットの一部である。
- 開口部ポートのうちの少なくとも1つは、閉鎖可能なチューブとして形成され、バッグが充填されることまたは空にされることを可能にする。
- バッグおよびそれぞれの閉鎖可能なチューブは、ケーシングの内側体積の中に保管されている。
- バッグユニットは、蓋部の閉じた状態において、内側体積の中に収容されている。
- ケーシングは、下側面を有しており、下側面は、保管ユニット外側表面に面しており、下側面は、フレキシブルパウチの空の状態において、保護本体部基準平面に対して平行に延在している。
- ケーシングは、保管ユニット外側表面と接触している接触面を有している(ケーシングが周辺パーツおよび/または保護本体部に固定されているときに)。
- 接触面は、フレキシブルパウチの空の状態において、保護本体部基準平面に対して平行に延在することが可能である。
- 保管ユニットに沿って締結されているケーシングは、保護本体部基準平面に対して垂直に測定されるケーシング厚さに対応する、より小さなサイズを有しており、ケーシング厚さは、バッグと保護本体部基準平面との間の距離を下回っている。
- 支持部材は、また、ポートに接続されているチューブを支持しており(チューブは、典型的に、パウチの一体的なパーツである)、好ましくは、チューブが周辺パーツとバッグとの間に延在するようにする。
- ケーシングは、透明のプラスチック材料の1つのピースから作製されている。
- ケーシングの蓋部は、ヒンジ接続された蓋部である。
- ケーシングは、内側体積へのアクセスのためのケーシング開口部の境界を定める環状のフレームに対して移動可能である、ヒンジ接続された蓋部を設けられている。
- 蓋部は、本体部基準平面に対して平行に、平面的に延在している。
- ヒンジ接続された蓋部は、リニアヒンジの周りに回転可能である。
- 締結要素は、リニアヒンジとは反対側において、ケーシングの側壁部からの延長部として形成された少なくとも1つのタブを含む。
- バッグは、バッグを形成するために一緒に結合された(液体不透過性材料の)2つのプラスチックシートを含むことが可能である。
- バッグは、互いに溶接されている2つのシートを有しており、2つのシートは、バッグの中に格納されている組成物との直接的な接触のための内側面をそれぞれ有している。
- 2つのシートは、バイオ医薬品組成物との接触に適切な透明のプラスチック材料から作製され得る。
- ケーシングは、内側体積の境界を定める側壁部を含む。
- ケーシングは、側壁部に接続されているベースをそれぞれ有する2つの反対側のタブをさらに含み、2つの反対側のタブのそれぞれは、締結要素の一部である。
- 保管ユニットは、スライドパーツを含み、スライドパーツは、周辺マージンによって支持されており、保持および持続アセンブリとのインターフェースとして形成されており、スライドパーツは、位置決め部材を含み、位置決め部材は、周辺マージンに係合されており、および/または、周辺マージンを挟持しており、一方では、保持および持続アセンブリは、保護本体部基準平面に対して平行にそれぞれ延在する2つの長手方向被覆パーツを含む。
- 保持および持続アセンブリとのインターフェースは、保持および持続アセンブリの停止パーツまたはリム部(少なくとも1つの当接表面を形成している)を越えて、4つの保護本体部マージン部分が(その中間パーツに向けて)内向きにスライドすることを防止する。
- 2つのプレートは、フレキシブルパウチの充填状態においてフレキシブルパウチを拘束するために、フレキシブルパウチを挟持するように構成されており、保護本体部は、変形可能であり、また、保持および持続アセンブリの2つの長手方向被覆パーツによってそれぞれ境界を定められた2つの隙間の中で移動可能であり、保護本体部基準平面に所属する横断方向において、2つのプレートが移動、伸長、および収縮することを可能にする。
【0039】
特定の特徴によれば、2つのプレートのうちの少なくとも1つは、保護本体部の中間パーツの周りの少なくとも周辺領域において、保護本体部を局所的に構造化するために外向きに突出するリブを設けられており、
締結要素のすべてまたは一部は、
- リブのうちの1つの中に含まれている領域において、および、
- 中間パーツからの所定の距離において、
保管ユニット外側表面と接触している。
【0040】
いくつかの変形例において、締結要素は、リブの外側にすべて提供されている。
【0041】
別の態様によれば、バイオ医薬品組成物を格納するための凍結/解凍格納システムは、保護本体部の第1の表面および第2の表面をそれぞれ形成する2つのプレートを有しており、第1の表面および第2の表面のうちの少なくとも1つは、保管ユニット外側表面であり(保管ユニット外側表面は、バイオ医薬品組成物を受け入れるためのフレキシブルパウチの受け入れ部分に対してオーバーラップ構成で形成されている)、保護本体部の周辺マージンをカバーする、保管ユニット外側表面および装着セットのうちの1つは、締結部材を設けられており、締結部材は、保護本体部基準平面の上方に配置されており、上向きに面しており;
バッグ、および、バッグを保管するように構成されているケーシングのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの締結要素を設けられており、少なくとも1つの締結要素は、締結部材と協働し、バッグが保管ユニットに対して平行に締結されるようにするようになっており、少なくとも1つの締結要素は、バッグの格納パーツの周りに配置または分配されている。
【0042】
少なくとも1つの締結要素は、格納パーツの周りに分配されている2つ以上の締結要素を含むことが可能であり、格納パーツは、第2の容量(第1の容量よりも低い)を画定している。
【0043】
いくつかの実施形態において、バッグは、締結要素を設けられており、保管ユニット表面の締結部材に直接的に取り付けられている(バッグが、ケーシングの中に保管されることなく取り付けられるようになっている)。典型的に、バッグは、バッグが保護本体部に締結されるようにするために、締結部材と協働する少なくとも2つの締結要素を設けられ得る。
【0044】
いくつかの実施形態において、2つの締結要素は、バッグの格納パーツと一体的になっている。
【0045】
いくつかの実施形態において、2つの締結要素は、バッグの格納パーツに除去可能に取り付けられている。
【0046】
いくつかの実施形態において、2つの締結要素は、バッグの格納パーツに除去不可能に取り付けられている。
【0047】
バッグの格納パーツは、プラスチック材料の(典型的に、透明のプラスチック材料の)2つのシートのみから形成され得る。
【0048】
締結要素は、バッグの周辺パーツから格納パーツを分離する環状の溶接シームを越えて延在している。
【0049】
格納パーツを充填するおよび/または空にするための少なくとも1つのチューブが、バッグの周辺パーツに所属している。
【0050】
バッグは、複数の締結要素を設けられており、複数の締結要素のうちの少なくとも1つは、締結部材のうちの1つに固定されているときに、または、保管ユニットの補助取り付けデバイスに固定されているときに、所定の位置に保護バッグに沿ってバッグのチューブを維持している。
【0051】
別の態様によれば、本発明による凍結/解凍格納システムを組み立てるための方法であって、凍結/解凍格納システムは、凍結/解凍格納システムのフレキシブルパウチの中に格納されているバイオ医薬品組成物を保管するための、ならびに、その凍結および解凍に耐えるための保護システムである、方法が提供される。方法は、
- 選択的に、フレキシブルパウチをカバーするために2つのプレートの中に分配されている被覆部分によって、保護本体部の2つのプレートの間にフレキシブルパウチを挟持するステップであって、フレキシブルパウチは、第1の容量のものであり、保護本体部は、フレキシブルパウチを保護するように構成されており、2つのプレートを含み、保護本体部は、長手方向軸線をさらに有しており、4つの側部を含み、4つの側部は、長手方向軸線に対して平行に延在する2つの長手方向側部、および、2つの他の側部を含み、2つの他の側部は、長手方向軸線に対してそれぞれ垂直の第1の端部側部および第2の端部側部を含む、ステップと;
- 2つのプレートを締結するための取り付けデバイスを使用するステップであって、2つのプレートの組み立てられた状態において、保護本体部は、被覆部分の周りにおいて、保護本体部基準平面において環状に延在する周辺マージンを含むようになっており、周辺マージンは、フレキシブルパウチの少なくとも1つのポートを受け入れる少なくとも1つの開口部を設けられている、ステップと;
- 内側体積の境界を定めるケーシングを提供するステップであって、充填状態におけるバッグが、内側体積の中に延在しており、バッグは、第2の容量のものであり、バイオ医薬品組成物を代表する組成物を格納しており、第2の容量は、第1の容量よりも低い、ステップと
を含み、
ケーシングは、少なくとも2つの締結要素を有しており、少なくとも2つの締結要素は、保護本体部外側表面の上に提供されている相補的な締結部材と協働し、ケーシングが保護本体部に維持および固定されるようにするようになっている。典型的に、保護本体部および取り付けデバイスは、保管ユニットに所属している。組み立てられた状態は、フレキシブルパウチを挟持するように2つのプレートを構成させた後に取得され、また、保護本体部を取り囲む硬質の周辺パーツ、または、保護本体部によって形成された保管ユニット外側表面のいずれかに所属する締結部材に、ケーシングを固着させた後に取得される。
【0052】
組み立てられた状態において、2つのプレートは、保護本体部の下側表面および上側表面をそれぞれ形成しており、下側表面および上側表面のうちの少なくとも1つは、保管ユニット外側表面であり、ケーシングは、保管ユニット外側表面に面しており、締結部材と協働する少なくとも2つの締結要素を有しており、保護本体部に対して平行に、ケーシングが保管ユニットに沿って維持および固定されるようにするようになっている。
【0053】
いくつかの実施形態において、締結領域は、取り付けデバイスが延在することができる周囲エリアの所定の距離に延在しており、それは、コンパクトな解決策を有するために関心のあるものである。
【0054】
保管ユニットは、保護本体部の周囲部および/またはフレキシブルパウチの周囲部を取り囲む硬質の外側フレームによって支持され得、外側フレームは、システムの外部周囲を画定している。ケーシングは、硬質の外側フレームの周囲の限界内に完全に延在することが可能である。ケーシングは、随意的に、ケーシングの格納パーツとこのフレームとの接触なしに、保護本体部の上方に延在することが可能であり、また、フレームに所属する2つの細長いプロファイルの間に延在することが可能である。
【0055】
いくつかの実施形態において、締結状態におけるケーシングは、充填ステップにおけるプレートのマージン部分の変位および収縮と干渉しない。その理由は、ケーシングが、フレームまたは同様の保持および持続アセンブリから所定の距離に延在しているからである。
【0056】
いくつかのオプションにおいて、フレキシブルパウチは、流体状態におけるバイオ医薬品組成物によってフレキシブルパウチを充填するときに膨張され、フレームまたは同様の保持および持続アセンブリの中でガイドされながら、当接状態に到達するように移動可能なそれぞれの位置決め部材は、フレキシブルパウチの2つの反対側の端部よりも多く、フレキシブルパウチの中間を拘束するように構成されている。いくつかのオプションにおいて、この拘束効果は、保護本体部のコーナーにおいておよび/またはその近くにおいて許容される変位と比較して、第1の位置決め部材と、第1の位置決め部材と相互作用する第1の保護本体部貫通スロットまたはエンボス加工部との間の、比較的に低い相対的な変位に起因しており、第1の保護本体部貫通スロットまたはエンボス加工部は、2つの反対側の保護本体部マージン部分のそれぞれにおける中間位置に提供されている。
【0057】
典型的に、クリアランス範囲は、プレートによって挟持されたパウチの充填状態において、パウチの中に格納されている水性液体の凍結に起因して(すなわち、それが凍結するときの水拡張に起因して)、保護本体部のそれぞれの端部パーツが依然として内向きに移動されることを可能にするのに十分になっていることが可能である。
【0058】
ケーシングの中に保管されているバッグの内容物、および、フレキシブルパウチの内容物は、典型的に、ケーシングをその保管位置(そこでは、ケーシングが保護本体部外側表面に固着されている)から変位させる/除去するステップなしに、同時に凍結され得る。
【0059】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として与えられる、以下に続くこととなる説明の間に、当業者に明らかになることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1】保護本体部の2つのプレートを組み立てる前の、本発明の第1の実施形態による保管ユニットの斜視図である。
図2】直接的にまたは間接的にバッグを固着させるための締結部材を含む、リブ付きパターンが保護本体部上部表面の上に提供されている、組み立てられた図1の保管ユニットを示す上面図である。
図3】凍結/解凍格納システムを図示する図であり、そこでは、フレキシブルパウチは、パウチの空の状態において、保護本体部を形成する2つのプレートの間に挟持されており、一方では、保護本体部の周辺マージンは、位置決め部材の間に挟持されている、図である。
図4】充填された構成において、内部位置決め部材を収容する周辺フレームを使用する凍結/解凍システムを示す斜視図であり、充填された構成では、位置決め部材は、フレキシブルパウチを挟持するプレートの内向きの移動および収縮を制限するためにアクティブでない、図である。
図5A】ケーシングの側壁部の周りに締結要素を設けられている、バッグを収容するための第1の例示的なケーシングの斜視図である。
図5B】ケーシングの側壁部の周りに締結要素を設けられている、バッグを収容するための第2の例示的なケーシングの斜視図である。
図6A図4と同様の斜視図であるが、内部位置決め部材のうちのいくつかは、保護本体部の中間領域におけるプレートの変位および収縮を選択的に制限するように調節されており、プレートは、リブ付きパターンを設けられている、図である。
図6B】システムのフレームの上に係合されているチュービングホルダーの一部を示す、図6Aのシステムの詳細の斜視図である。
図7A】保護本体部の周辺マージンの一部分を持続しながら、限られたストロークでプロファイルキャビティの中を内向きにスライドするように構成されている、ストッパーを形成するのに適切な位置決め部材を示す垂直方向の切断図である。
図7B図7Aと同じ垂直方向の切断図であり、当接位置を示しており、位置決め部材が、保護本体部の対応する周辺マージン部分の内向きの移動を停止させるようになっている、図である。
図8】フレキシブルパウチの充填状態における保管ユニットの中間領域における膨らみ効果を制限することを可能にする、保護本体部の周辺マージンの同じ長手方向側部を保持/維持するために提供されている位置決め部材の例示的な分配の詳細を図示する図である。
図9A】保護本体部および位置決め部材を図示することなく、図8のシステムの内側に液体を充填されたフレキシブルパウチの上面図である。
図9B】保護本体部および位置決め部材を図示することなく、図8のシステムの内側に液体を充填されたフレーム状ホルダーおよびフレキシブルパウチを示す側面図である。
図10A】サンプルユニットを支持および取り付けることができる凍結/解凍格納システムの斜視図であり、ここでは、内部位置決め部材のうちのいくつかは、保護本体部の中間領域におけるプレートの変位および収縮を選択的に制限するように調節されている、図である。
図10B図10Aの凍結/解凍格納システムの一部の上面図であるが、別の種類のリブ付きパターンを備えており、サンプルユニットが、システムに取り付けられている、図である。
図11】固定要素を支持するために適切な、および、静止フレームパーツに対して内向きに移動可能なスライダーとして形成された位置決め部材の一体化に適切な、フレームプロファイルを図示する垂直方向の切断図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
さまざまな図において、同じ参照記号が、同一のまたは同様の構成要素を指定するために使用されている。
【0062】
異なる図において、垂直方向、長手方向、および横方向は、棚の中に水平方向に保管されている凍結/解凍格納システムに基づいている。長手方向に対して垂直の方向は、横方向である。凍結/解凍格納システム1の高さによる1つの方向は、垂直方向であり、それは、とりわけ図4において方向Zによって反映されている。
【0063】
本発明の実施形態において、凍結/解凍格納システム1は、図4図6Aおよび図10Aに図示されているようなものであることが可能であり、バイオ医薬品材料(以降では、バイオ医薬品組成物Qと呼ばれる)のためのフレキシブルパウチ2の両方の面をカバーする保護本体部(12、112、212)を含むようになっている。
【0064】
図1図2または図3を参照すると、保護本体部12または112は、フレキシブルパウチ2を保護するための2つのプレート12A、12Bを含む。2つのプレート12Aおよび12Bは、別個に作製され得る。保護本体部12または112は、典型的に、それぞれのプレート12A、12Bの上にリブを含み、一方では、図4に示されている保護本体部は、リブのない少なくとも1つの外側表面Sを含む。
【0065】
保護本体部12、112、212は、保護本体部12に所属する被覆部分8を取り囲む周囲パーツにおいて、2つのプレート12A、12Bを締結することによって取得される。たとえば、保護本体部12、112、212は、被覆パーツによって空のパウチ2を挟持するときに、プレート12Aおよび12Bの周囲パーツを一緒に固定することによって、組み立てられ得る。これに関して、2つのプレート12A、12Bを締結するために、取り付けデバイスまたは取り付けシステム18が提供されている。2つのプレート12A、12Bの組み立てられた状態では、保護本体部12、112、212は、周辺マージン80を含む。周辺マージン80は、プレートのそれぞれのマージン部分8a、8bを固定することによって取得される。それぞれのプレート環状マージンは、プレート12Aおよび12Bの4つの外側バンド領域から構成され得る。図1および図4に図示されているように、フレキシブルパウチ2は、保護本体部12の2つのプレート12A、12Bによって直接的に保護され得る。取り付けシステム18は、プレートの中に含まれ得、および/または、周辺マージン80において保護本体部12によって支持されている位置決め部材PMの中に含まれ得る。いくつかのオプションにおいて、位置決め部材PMは、1つ以上の本体部クロス部材を受け入れるためのガイドパーツを形成することが可能である。図6Bを参照すると、孔部18oが、ロックパーツ、ナット、またはボルトと協働するロッド状のクロス部材を導入するために、位置決め部材PMの中に提供され得る。当然のことながら、スロットが、本体部クロス部材が複数の場所において周辺マージン80にクロスするために、保護本体部12、112、または212の中に提供され得る。
【0066】
他のオプションでは、とりわけ図11に図示されているように、位置決め部材PMは、周辺マージン80を単に挟持することが可能であり、場合によっては、周辺マージン80の中に提供されているエンボス加工部B12、B12'(図1を参照)に起因するインターロック効果を有する。典型的に、位置決め部材PM(ここでは、非連続的な分配を有する)は、図3に概略的に図示されているように、選択的に周辺マージン80において、プレートマージン部分を挟持しており、一方では、それらがフレーム15の中に(ここでは、図11に示されているように、フレーム15の任意の細長いキャビティCPの中に)典型的に、プロファイル91、92、93、94の内側に導入されると、分解され得ない状態になっている。したがって、任意の追加的な挿入ピースIPの必要性は存在せず、マージン部分8a、8bは、位置決め部材PMの対応するレリーフ(キャビティCF1)との係合のためのエンボス加工部またはボス部分B12、B12'を設けられ得る。
【0067】
図2図3を参照すると、周辺マージン80は、保護本体部基準平面Pにおいて環状に延在することが可能であり、周辺マージン80は、フレキシブルパウチ2の少なくとも1つのポート24を受け入れることができる少なくとも1つの開口部80aを設けられている。2つの前方ポート24が提供され得る。たとえば、一方のポートは、フレキシブルパウチ2のための入口部を形成しており、他方のポートは、フレキシブルパウチ2のための出口部を形成している。
【0068】
保護本体部12、112、212は、パウチ2の非充填状態において、保護本体部基準平面Pに沿って平面的に延在することが可能である。
【0069】
システム1は、バイオ医薬品組成物Q(図7Bを参照)を格納し、凍結/解凍するのに適切である。図4図6Aおよび図10Aを参照すると、そのようなシステム1は、ここでは、水平方向のフレームを使用して、水平方向になっている。しかし、このシステムは、変形例では、垂直方向になっていることも可能であり、パウチ2が垂直方向のフレーム状ホルダーのキャビティの中に垂直方向に保管され得るようになっている(たとえば、硬質のスロット付きフレームの使用によって垂直方向に受け入れられる、WO03037082に説明されているパウチを参照)。保管ユニット10のそれぞれのマージン部分を収容することができるコンパクトなホルダーを形成するために、長方形フレーム15(内向きに開口しているスロットまたはキャビティCPを設けられている)の使用は、関心のあるものである可能性がある。
【0070】
フレキシブルパウチ2は、典型的に、2Dタイプのパウチであり、それは、図1(空のパウチ)に図示されているように、2つの長手方向側部LS1、LS2によって境界を定められており、その2つの主要外側面の上に所定の折り曲げを備えない実質的に長方形の形状を有している。したがって、パウチ2は、非充填状態において実質的に平面的に延在している。パウチ2は、2つの主要壁部W1、W2を有することが可能である。これらの壁部W1、W2は、溶接部または周辺シールJにおいて互いに直接的に溶接されており、バイオ医薬品流体Qを格納するための内部体積の境界を定めることが可能である。より一般的には、フレキシブルパウチ2は、バイオ医薬品組成物Qを格納するための任意の適切な材料のものであることが可能であり、フリーザーバッグを形成しており、それは、大きな容量のものであることが可能である(典型的に、5Lを上回るかまたはそれに等しい)。より一般的には、フレキシブルパウチ2は、第1の容量のものであり、パウチ2は、少なくとも4つのパウチコーナーから離れた中間領域において、厚さの増加を有するように拡張することが可能であり、そのような厚さは、パウチ2を充填するレベルとともに増加する。
【0071】
図1を参照すると、フレキシブルパウチ2は、主要平面XYにおいて延在しており、主要平面XYは、ここでは、水平方向の平面である。パウチ2は、その長い側部に対して平行な長手方向軸線Aを有しており、長い側部は、ここでは、非限定的な図示されている実施形態における2つの長手方向側部LS1、LS2である。フレキシブルパウチ2は、プレート12A、12Bによって挟持されており、2つのプレート12A、12Bのうちの少なくとも1つを最初に除去しなければ、除去され得ない。プレート12A、12Bは、典型的に、パウチ2と固定することなく、互いに強固に取り付けられている。保持および持続アセンブリHRは、取り付けシステム18に追加して、保護本体部12および取り付けシステム18から構成されるユニットを保持するために提供され得る。
【0072】
保管ユニット10は、バイオ医薬品組成物Qがフレキシブルパウチ2の受け入れ部2rの中に格納されている状態で、凍結動作、保管動作、および解凍動作において、効率的な保護を提供する。保護本体部12の被覆部分8は、材料の違いに起因して(プレート12A、12Bを形成する2つのピースに関して、より硬質である)、フレキシブルパウチ2の受け入れ部2rほどの可撓性を有しない。保持および持続アセンブリHRによって水平方向に設置されて維持されているときに、2つのプレート12A、12Bは、保護本体部12、112、212の下側表面および上側表面をそれぞれ形成している。
【0073】
図2を参照すると、下側表面および上側表面のうちの少なくとも1つは、保管ユニット外側表面であり、保管ユニット外側表面は、随意的に、直接的にまたは間接的にバッグ2'の締結を可能にするための締結部材146'、147'、148'を設けられている。
【0074】
図6Aを参照すると、保管ユニット10は、ここでは、保持および持続アセンブリHRから独立して、バッグ2'を支持することが可能である。このバッグ2'は、バイオ医薬品組成物Qを代表する組成物を格納することが可能である。バッグ2'の容量は、第1の容量よりも低い第2の容量であり、好ましくは、より低い桁数の(すなわち、せいぜい10分の1である)第2の容量である。
【0075】
図10Bに図示されているような別のオプションでは、バッグ2'は、ケーシング130の内側にあり、フレーム15または任意の適切な保持および持続アセンブリHRによって支持されており、バッグ2'が、典型的に、保護本体部12に対して平行に、保護本体部12の上方に延在するようになっている。
【0076】
バッグ2'、および/または、バッグ2'を保管するケーシング130は、保護本体部12、112、212に、および/または、フレーム15の中に提供されている装着セットに、バッグ2'が(直接的にまたは間接的に)締結されるようにするために、締結部材146、147、148または146'、147'、148'と協働する締結要素132、133、134を設けられ得る。ケーシング130が保管ユニット10の外側表面S、S'のうちの1つに沿って延在するように固着されるようにするために、締結要素132、133、134は、バッグ2'の格納パーツ200の周りに分配され得、ここでは、格納パーツ200を収容するためのコンパートメントを含むことができるケーシング130の周りに分配され得る。バッグ2'の格納パーツ200は、第2の容量を画定するバッグ2'のパーツである。
【0077】
ここで、図5Aおよび図5Bは、締結要素132、133、134の異なる配置を備えたケーシング130の2つの変形例を示している。
【0078】
図5Aのオプションでは、締結要素132、133、134は、とりわけ図10Bに示されているように、組み立てられた状態において、保護本体部12の長さ延在に対して横断方向または垂直になっている同じ方向に沿って本質的に延在している。
【0079】
それぞれのパウチ2は、熱交換表面としての役割を果たす2つのプレート12A、12Bの間にわずかな圧縮とともに凍結されて保持されることとなる溶液(流体組成物Q)によって充填され得る。この目的のために、プレート12A、12Bは、少なくとも流体受け入れ部2rにおいて、すなわち、パウチ2の内部体積を画定する領域(すなわち、典型的に、起こり得る環状のシールJおよび随意的な外側延長部を除いたすべての壁部W1、W2)において、パウチ2を完全にカバーしている。図示されている実施形態において、パウチ2は、2つのプレート12A、12Bによって形成されている保護本体部12、112、212によって、完全にカバーされている。凍結/解凍動作の間に、プレート12A、12Bは、たとえば、外部のプログラム可能な冷凍ユニットからの熱伝達流体を循環させることによって冷却/加熱される。わずかな圧縮(格納効果)は、改善された接触および熱伝達を提供し、枕の一般的な形状を有する凍結されたパウチを結果として生じさせる(とりわけ図4および図6Aを参照)。
【0080】
パウチ2(プレート12A、12Bの間に挟持されている)は、ハンドリングおよび輸送の間に内側の材料に損傷を与えないように、フレーム15の中に設置され得、ここでは、0℃の下方の温度に適合可能な硬質のフレームの中に設置され得る。図4および図6Aを参照すると、フレーム15は、支持構造体の一部であることが可能である。ここで、フレーム15は、凍結装置の中に位置付けされ得るデバイスまたは棚のモジュール式パーツである。ローラー(図示せず)が、輸送を促進させるために提供され得る。フレーム15は、典型的に、長方形の保護フレームであり、保護本体部12の外側表面S、S'を露出されたままにするが、保管ユニット10の周りの4つの保護側部を形成している。フレーム15は、保持および持続アセンブリHRの中に含まれることができ、保持および持続アセンブリHRは、また、とりわけ図8に図示されているように、保護本体部12、112、または212の周辺マージン80に係合される位置決め部材PMを含む。アセンブリは、複数の足部を含むことが可能であり、複数の足部は、場合によっては、チューブ状の形状のものであり、スタックするのに適切である。
【0081】
より一般的には、パウチ2、保護本体部12、サンプルユニットSU(バッグ2'およびケーシング130を含む)、ならびに、保持および持続アセンブリHRは、凍結/解凍格納システム1を画定することが可能であり、凍結/解凍格納システム1において、外側表面S、S'(ここでは、下側プレート12Aの下側表面S'および上側プレート12Bの上側表面Sに対応している)は、露出された(カバーされていない)ままであり、一方では、フレキシブルパウチ2は、保管ユニット10の内側に設置されており、2つのプレート12A、12Bによってカバーされている。保護本体部12は、保持および持続アセンブリHRの隙間の中に係合される周辺マージン80を有している。保管ユニット10は、フレキシブルパウチ2の中に格納されているバイオ医薬品流体/組成物Qを凍結させる、保管する、および解凍する際の使用に適切であり、流体は、典型的に、フレキシブルパウチ2(それは、典型的に、使い捨てのパウチである)が保護本体部12の中に収容されている状態で、保管ユニット10を組み立てた後に、および、保管ユニット10がフレーム15の中に装着された後に導入される。
【0082】
図6Aおよび図7Bでは、パウチ2は、フレームプロファイルまたは同様の保護パーツによって持続されている保護本体部の内側において、保管ユニット10の中に収容されているということが見られ得る。この保管ユニット10は、保護本体部12および位置決め部材PMを含み、位置決め部材PMは、2つまたは4つの保護パーツ(それは、細長いプロファイル91、92、93、94であることが可能である)を含む保護シェルまたはアセンブリHRの中に保管ユニット10を装着するためのインターフェースを形成している。4つの硬質のプロファイルの使用は、長方形フレーム15を形成するために関心のあるものである。随意的に、パウチ2は、Flexboy(登録商標)タイプのもの(場合によっては、50L以上の容量を有する)であることが可能であり、したがって、無菌の単回使用の使い捨てのコンテナであり、それは、プロファイル91、92、93、94または同様の保持要素を組み立てた後に取得されるフレーム15によって囲まれるように適合されている。
【0083】
いくつかのオプションにおいて、保持および持続アセンブリHRは、長方形フレームを形成しないように、4つよりも少ない部材を有することが可能である。たとえば、3つの部材のみで十分である可能性があり、横断方向部材が、パウチ2の長手方向軸線Aに対して平行な2つの長手方向被覆パーツ31、32を相互接続した状態になっている。図3は、2つの被覆パーツ31、32を示しているのみであり、2つの被覆パーツ31、32は、足部と一体的になっていることが可能であり、または、横断方向構造部材に関連付けられ得る。いくつかのオプションにおいて、被覆パーツ31、32は、垂直方向に延在することが可能である。図示されている実施形態において、被覆パーツ31、32は、水平方向に延在しており、それは、パウチが50Lよりも多く(たとえば、約75L、または、少なくとも100L)を格納するときに好適である可能性がある。図4図10A、および図11は、例示的な平行な被覆パーツ31、32を示しており、それらは、2つの単一ピースプロファイル93、94を含む。それぞれの単一ピースプロファイル93、94は、中空になっていることが可能であり、典型的に、被覆パーツ31、32に接続されている足部115に対して垂直方向に、保管ユニット10および基準平面Pを位置決めすることを可能にする位置決め部材の挿入のための細長いキャビティCPをそれぞれ画定している。足部115は、地面のレベルと比較して、基準平面Pが上向きにシフトされることを可能にする。これは、ここでは実質的に水平方向に延在している、保護本体部12に所属する被覆部分8の垂直方向の拡張を可能にするために関心のあるものである。
【0084】
図3および図7A図7Bを参照すると、パウチ2は、空の状態において最初に平面的になっている形態または形状を有することが可能である。パウチ2は、膨張可能になるように可撓性になっており、また、1対の可撓性のシート(それは、それぞれの壁部W1、W2を形成している)から作製され得、1対の可撓性のシートは、長方形のまたは他の平面形態を有しており、4つの周辺縁部において一緒に接合されており、シート21とシート22との間に格納体積(組成物Qのための内部体積)を提供し、シート21、22は、充填状態において所定の間隔だけ間隔を置いて配置されている。1つ以上の開口部またはポート24が提供され得(たとえば、シートの前記周辺縁部の向かい合うパーツの間に閉鎖可能なチューブとして形成される)、パウチ2が充填されるかまたは空にされることを可能にする。
【0085】
また、パウチ2は、薄い厚さまたは間隔において高い表面積/体積比を提供するように設計されている。非限定的な例として、パウチ2は、約600mm×約1300mmまたは1400mmの長方形の寸法、および/または、約10リットルから約120または200リットルの間の(好ましくは、50リットルから120リットルの間の)保持体積、および/または、約8mmまたは10mmから約25mmまたは30mmの間の間隔またはパウチ厚さ(Z方向に沿った高さ)を有することが可能である。
【0086】
それぞれのパウチ2は、任意の適切な生物学的に適合可能な材料から作製され得、それは、好ましくは、パウチ2の内側と外側との間の熱伝達を促進させる。バイオ医薬品材料の拡張に起因する、凍結保存の間のパウチ2の損傷を低減させるかまたは回避するために、バイオ医薬品材料のものよりも低いガラス転移温度を材料が有することとなるということが好適である。非限定的な例として、それぞれのパウチ2は、熱可塑性材料(たとえば、ポリエチレン(少なくとも、PEの層)を含む)のみから作製された多層複合材料から作製され得る。
【0087】
保護本体部12およびフレキシブルパウチ2は、長手方向Xおよび横断方向Yを含む。保護本体部12およびフレキシブルパウチ2は、それぞれの長手方向側部および横断方向側部を含む。保護本体部12の長手方向軸線X1は、保護本体部のそれぞれのプレート12A、12Bに関して2つの対称的な半分体を分離する中央の垂直方向平面の中に設置され得る。
【0088】
パウチ2は、随意的に、長手方向側部LS1、LS2に対して横断方向に延在する前方端部に(横断方向側部において)接合された1つ以上のチューブTを含む。より一般的には、パウチ2は、パウチ2の有用なパーツの周辺部に接続されている1つのホース/チューブまたは任意の適切な数のチューブを含むことが可能である。この有用なパーツは、ここでは、2つの主要壁部W1、W2によって形成されている。
【0089】
保護本体部
図1および図3図4を参照すると、保護本体部12または112は、フレキシブルパウチ2を保護するための2つのプレート12A、12Bを含むかまたはそれらから構成されている。プレート12A、12Bは、ここでは、ヒンジ式パーツまたは接続パーツを備えることなく、完全に別個になっている。典型的に、プレート12A、12Bは、2つの分離可能なピースである。これらのピースは、比較的に硬質になっており、たとえば、45°よりも大きい曲げ角度を伴う折れ曲がりラインを形成することができないように十分に硬質になっている。したがって、プレート12A、12Bは、比較的に平坦なままになるように構成されている。保護本体部12、112、212は、長手方向軸線X1を含み、4つの側部120a、120b、120c、120dを有しており、4つの側部は、長手方向軸線X1に対して平行に延在する2つの長手方向側部120c、120dと、2つの他の側部とを含み、2つの他の側部は、長手方向軸線X1に対してそれぞれ垂直の第1の端部側部120aおよび第2の端部側部120bを含む。
【0090】
図1図3の実施形態を参照すると、それぞれのプレート12A、12Bにおいて、リブの第1のグループは、周辺マージン80の近くに配置されているリブR1、R2、R2'、800を設けられている。リブの随意的な第2のグループは、周辺マージン80からより大きな距離に配置されているリブR3、R4、83、84、85、86を設けられ得る。第2のグループのそのようなリブは、保護本体部12、112のそれぞれの外側表面S、S'において、1つまたは2つのパネル部分PP、PP1、PP2を取り囲むことが可能であり、それらは、典型的に、長方形パネルを形成している。
【0091】
いくつかの変形例において、リブの数は低減され得、または、リブは除去され得る。細長いリブが提供されているとき、それらは、好ましくは、(断面で見たときに)丸みを帯びたプロファイルの溝部G1、G2を形成するために十分に幅広くなっている。それぞれの細長い溝部は、少なくとも10mmに等しい(典型的に、15mmまたは20mmを上回っているかまたはそれに等しい)内部幅を有することが可能である。そのような溝部に起因して、波状プロファイルが局所的に取得され得る。
【0092】
図示されている実施形態において、保護本体部12、112、212は、好ましくは、2つのプレート12A、12Bを締結するための取り付けデバイス/システム18を有しており、2つのプレートの組み立てられた状態において、保護本体部12、112が、図3および図4に図示されているように、保護本体部基準平面Pにおいて環状に延在する周辺マージン80を含むようになっている。いくつかのオプションにおいて、フレーム15によって境界を定められた内部隙間の中に延在する周辺マージン80は、典型的に、リブを備えないマージンである。変形例では、プレート12A、12Bの相互取り付けのためのマージンパーツに隣接する1つ以上のリブR1が、そのような隙間の中に延在することが可能である。
【0093】
保護本体部は、第1の端部側部120aおよび第2の端部側部120bを設けられ得:
- 第1の端部側部120aは、保護本体部12、112、212の組み立てられた状態において、2つのプレート12A、12Bの端部E1から構成されており、
- 第2の端部側部120bは、保護本体部12、112の組み立てられた状態において、2つのプレートの端部E2から構成されている。
1つ以上のポート24が、第2の端部側部120bから外向きに軸線方向に突出することが可能である。したがって、ここでは、パウチ前方縁部の一部がアクセス可能である。
【0094】
パウチ2の空の状態において、2つのプレート12A、12Bは、パウチ2をカバーする保護本体部12、112の第1の表面S'および第2の表面Sをそれぞれ形成している。実質的に水平方向の構成を有するときに、第1の表面は、下側表面であり、第2の表面は、上側表面である。締結部材146'、147'、148'は、第1の端部側部120aおよび第2の端部側部120bのうちから選ばれた端部側部の近くにおいて、これらの表面S、S'のうちの1つの上に提供され得る。図2および図6Aの実施形態は、場合によっては、対応するメス型パーツ、中空部、またはアパーチャー136においてサンプルユニットSUを固定するための、オス型パーツまたはエンボス加工部として形成されている小さな別個の領域を有する方式を図示している。締結部材146'、147'、148'は、ここでは、保護本体部12の2つのプレートのうちの一方を形成する同じピースの上にすべて提供されているが、締結部材のうちの少なくとも1つは、保持および持続アセンブリHRの中に、すなわち、パウチ2および被覆部分8の周りに延在する領域の中に含まれることもできる。たとえば、サンプルユニットSUは、バッグ2'を格納するケーシング130から延在するいくつかのアームまたはタブを有することが可能であり、アームまたはタブのうちの少なくとも1つは、アセンブリHRのフレーム15の中に含まれている横断方向のプロファイル91または同様の硬質のパーツに取り付けられている締結要素132である。
【0095】
図4および図10A図10Bの実施形態では、サンプルユニットSUは、保護本体部12、112のいかなるパーツによっても支持されていない。それとは対照的に、サンプルユニットSUのアームまたはタブは、フレーム15を含む装着セットを接合するためにケーシング130から延在しており、アームまたはタブのそれぞれが、典型的に、保護本体部12、112の上方におよびその周りに位置付けされる接合部において、そのような装着セットを接合するそれぞれの締結要素132、133、134を形成している。下側表面S'および上側表面Sのうちの少なくとも1つは、複数のリブを有する表面であることが可能であり、複数のリブは、長手方向に反対側のパーツである、表面の2つの反対側のパーツに分配されている。好ましくは、この複数のリブは、第1の端部側部120aの近位にある第1の横断方向リブ部分4と、第2の端部側部120bの近位にある第2の横断方向リブ部分6とを含む。
【0096】
そのような横断方向リブは、リブによって形成される対応する溝部G1、G2の幅および/またはリブの高さ(溝部G1、G2の深さ)に起因するアコーディオン効果を提供する。これは、保護基準平面Pを形成する周辺マージン80の平面的な構造にもかかわらず、プレート12A、12Bの局所的な拡張を促進させる。典型的に、コーナー領域CRにおいて、第1および第2の横断方向リブ部分4、6は、そのようなリブ部分4、6を有するプレートのコーナー頂点からのスペースが減少するにつれて減少する高さを有している。
【0097】
したがって、(対角線に沿った)望ましくない折り曲げを生成させる可能性がある大き過ぎる拡張は、コーナー領域CRの中に延在するコーナーリブ部分に関する高さ低減を有するときに、制限または防止され得る。換言すれば、アコーディオン効果は、それぞれのプレート12A、12Bにおける4つのコーナー領域CRにおいて、実用的に低減され得る。より一般的には、プレート12Aとプレート12Bとの間に挟持されているフレキシブルパウチ2を充填するときに、マージン80に向けて、および、保護本体部12、112のコーナーに向けて、流体を広げることを促進させるために、第1および第2の横断方向リブ部分4、6を使用して、プレート12A、12Bを構造化することが有用である。
【0098】
腹部持続効果を有するかまたは改善するために、これは、関心のあるものである。実際に、多くの流体が4つのコーナーに向けて分配され得るほど、中間領域におけるパウチ2の膨らみが少なくなる。保護本体部12、112は、典型的に、より詳細に下記に説明されているように、保持および持続アセンブリHRの隙間の中で移動することができる。そのうえ、リブの構造化効果は、保護本体部の中心Cを含む中間領域と被覆部分縁部との間の厚さ/拡張の差が顕著過ぎるときに、折れ曲がりラインが実質的に対角線DL1、DL2に沿って形成することを防止することが可能である。いくつかのオプションにおいて、コーナーリブは存在していない。
【0099】
リブ付きパターンを設けられた保護本体部12または112のいくつかの詳細な実施形態が、以降で説明されることとなる。
【0100】
図1図2図4、および図7に図示されているようなプレート12A、12Bは、保護本体部12の第1の実施形態に対応しており、そこでは、いくつかのリブが提供されている。プレートのそれぞれの外側表面において、リブは、内側面が溝部を設けられるように提供されている。図1に示されているようなものなど、いくつかの溝部G1、G2は、横断方向の溝部部分を含んでおり、横断方向の溝部部分は、長手方向軸線X1に対して垂直に延在しており、保護本体部の反対側の端部側部120a、120bの近くに延在している。環状のリブR1(外側表面SまたはS'において上向きに突出している)は、溝部G1を画定するために提供され得、溝部G1は、プレート内部表面の上の環状の形状のものである。外側表面SまたはS'において上向きに突出している2つの別個のリブR2、R2'は、1つまたは2つの溝部G2を画定するように提供され得、1つまたは2つの溝部G2は、それぞれ、プレート内部表面の上の環状の形状のものである。
【0101】
リブR1およびR2、R2'のおかげで、1対の横断方向リブ部分4、6(ここでは、(長手方向軸線X1に対して垂直の)Y軸線方向に対して平行になっている)は、それぞれの端部側部120a、120bの近くに配置され得る。換言すれば、これらのリブは、第1の端部側部120aの近位にある第1の横断方向リブ部分4と、第2の端部側部120bの近位にある第2の横断方向リブ部分6とを形成している。
【0102】
図1図2を参照すると、それぞれのプレート12A、12Bは、4つのプレートコーナーの1対のコーナー頂点にそれぞれ交差する4つのコーナー領域CR、2つの仮想対角線DL1、DL2(プレートの対角線)を備えた長方形になっていることが可能であるということが見られ得る。より正確には、2つの仮想対角線DL1、DL2のそれぞれは、以下のものに交差している:
- 第1の端部側部120aの近位にあり、保護本体部基準平面Pに対して垂直の方向に沿って外向きに突出している、第1の一連のコーナーリブC1、C2、および、
- 第2の端部側部120bの近位にあり、保護本体部基準平面Pに対して垂直の方向に沿って外向きに突出している、第2の一連のコーナーリブC1'、C2'。
コーナーリブC1、C2、C1'、C2'のそれぞれは湾曲しており、互いに垂直になっている2つのリブ部分を接続している。したがって、ここでは、環状のリブR1は、2対のコーナーリブC1、C1'をそれぞれ含むことが可能である。
【0103】
図1図2の実施形態は、リブ付きパターン(そこでは、リブは、プレート12A、12Bの中央パネル部分PPの周りに配置されている周辺リブとして考えられ得る)を示しているが、図3および図6Aは、リブが中間領域MRの中に提供され得、場合によっては、同じプレートの2つのパネルPP1、PP2を分離するために横断方向に延在しているということを示している。
【0104】
図1図3および図6Aの実施形態における2つの相補的なプレート12A、12Bの中に、同じリブ付きパターンが提供されているが、変形例では、いくつかの相違が提供され得る。随意的に、プレートのうちの1つまたは2つは、リブを奪われていることが可能である。
【0105】
プレート12A、12Bは、主要壁部W1、W2にオーバーラップする(および、好ましくは、完全にカバーする)ときに、補強層をそれぞれ形成する。熱成形する前のそれぞれのプレート12A、12Bの厚さは、約1.27mmになっており、および/または、2mmよりも低くなっていることが可能であり、プレートのプラスチック材料は、1.10g/cm3を上回る密度、好ましくは、1.15g/cm3を上回る密度(典型的に、1.5g/cm3または1.6g/cm3の上方にあることはない)を有するという規定を伴う。プレート材料は、破断時に所定の引張強度を有することが可能であり、それは、典型的に、45MPaから75Mpaの間にあり、たとえば、50~60Mpaの範囲にあり、典型的に、52~59MPAの範囲にある(標準テストASTM D638)。
【0106】
図示されている実施形態は、被覆部分8によって2つの主要壁部W1、W2を完全にカバーする保護本体部12を示しているが、他のサイズも、被覆部分8のために使用され得る。たとえば、保護本体部12は、2つのパウチ反対側縁部のうちの一方から所定の距離において、それぞれの壁部W1、W2の横断方向のバンド部分のみをカバーすることが可能である。そのうえ、壁部W1、W2の端部パーツのうちの少なくとも1つをカバーするために、1つ以上の相補的な保護本体部が使用され得る。
【0107】
プレート同士を一緒に取り付けるための取り付けシステムに関する実施形態の詳細
保護本体部12は、パウチ2をカバーするための被覆部分8と、保護本体部12の2つの長手方向側部120c、120dにおける2つの反対側のマージン部分8a、8bとを有することが可能である。パウチ2の非充填状態において、保護本体部12は、保護本体部平面Pに沿って平坦に延在しており、平坦のままになっている。プレート12A、12Bは、取り付けシステム18のおかげで、システム1のハンドリングの間に、周辺マージン80のいくつかの場所において取り付けられたままになっている。
【0108】
保護本体部12は、透明になっていることが可能であり、たとえば、パウチ2も透明になっている。プレート12A、12Bは、一般的な曲率を有することが可能であるが、容易に折れ曲がることはできない(可撓性は、実質的にPETと同程度に低い)。周辺マージン80は、環状の取り付けエリアを形成することが可能であり、そこでは、折れ曲がることは許容されない。
【0109】
図2を参照すると、保護本体部12は、また、被覆部分8の周りにおいて、2つのプレート12A、12Bを互いに固定するための取り付けシステム18を設けられている。プレート12A、12Bは、周辺マージン80の中に分配されている取り付けシステム18によって、互いに除去可能に固定され得る。
【0110】
随意的に、取り付けシステム18は、複数のスナップボタンを含むことが可能である。2つのプレート12A、12Bのうちの一方は、1つのスナップボタンの第1の要素を含み、他方のプレートは、1つのスナップボタンの第2の相補的な要素を含む。図2を参照すると、第2の要素18b(場合によっては、オス型要素)は、垂直方向軸線Zに対して平行な方向に、第1の要素18a(場合によっては、メス型要素)に係合している。
【0111】
代替的に、取り付けシステム18は、除去不可能なシステムであり、それは、2つのプレート12A、12Bが互いに固定されると、2つのプレート12A、12Bを互いから取り外すことがもはや可能ではないということを意味している。
【0112】
図1図2の非限定的な実施形態では、保護本体部12は、
- 横断方向側部120a、120bの上の、および、2つのマージン部分8a、8bの上のスナップボタン18a、18b;ならびに/または、
- プレート12A、12Bの中に含まれていないインサートピースIPまたは同様のアンカー固定部材を受け入れるためのアパーチャー102(図6Bおよび図7Aを参照)
を含むことが可能である。
【0113】
プレート12A、12Bの中に含まれるスナップボタンまたは同様の締結パーツを使用するオプションでは、そのような締結パーツは、2つのプレート12A、12Bの横断方向端部の上に対称的に配置され得る。代替的に、保護本体部12は、後方側部120bにおいてよりも、前方側部120aの上に多くのスナップボタンを含むことが可能である。
【0114】
いくつかの実施形態において、プレート12A、12Bの相互取り付けのために使用される締結パーツは、位置決め部材PMを受け入れる/差し込むために関与する突出したレリーフまたは中空部を形成することも可能である。たとえば、図1に示されているエンボス加工部B12、B12'のうちの少なくとも2つは、受け入れ部を形成することによって、図11に図示されているような細長い位置決め部材PM(ここでは、平行六面体ピースとして形成されている)と協働することが可能である。差し込み効果は、それぞれの位置決め部材PMの差し込み面を、周辺マージン80の中に提供されている相補的な受け入れ部に向けて押し込むことによって取得される。それぞれのプレート12A、12Bは、たとえば図3または図8(非限定的な例)に示されているように、典型的に、保護本体部12の被覆部分8の周りでの規則的な分配を伴って、そのような位置決め部材PMを受け入れることが可能である。
【0115】
より一般的には、取り付けシステム18は、典型的に、被覆部分8と長手方向側部121、122との間に配置されている任意の適切な機械的な締結具を含むことが可能である。典型的に、2つの反対側のマージン部分8a、8bは、2つのプレート12A、12Bが少なくとも2つのマージン部分8a、8bにおいて相互に締結されると、2つのプレート12A、12Bの間の位置の任意のシフト移動を防止するために提供される締結アセンブリの一部として考えられ得る。
【0116】
図2図4図6A図6B、および、図7A図7Bに見られ得るように、2つのプレート12A、12Bが互いに固定されているときに、それらは、フレキシブルパウチ2を挟持している。平面的なプレート12A(それは、保護本体部12の下側表面S'を形成している)は、垂直方向軸線Zに対して、フレキシブルパウチ2の下側表面を押圧する。同様に、平面的なプレート12B(それは、保護本体部12の上側表面Sを形成している)は、垂直方向軸線Zに対して、フレキシブルパウチ2の上側表面を押圧する。2つのプレート12A、12Bは、フレキシブルパウチ2のものと実質的に同一の平面的な寸法を有することが可能である。
【0117】
保持および持続アセンブリ
図2図3図4、および、図10Aを参照すると、保持および持続アセンブリHRは、フレーム15および、随意的に、位置決め部材PMを含み、位置決め部材PMは、取り付けシステム18と協働するか、または、取り付けシステム18の一部であるかのいずれかである。位置決め部材PM(ここでは、取り付けシステム18をカバーしているかまたは取り付けシステム18の中に含まれている)は、保持および持続アセンブリHRの静止パーツとして作用するフレーム15に対して移動することができる。いくつかの実施形態において、2つの長手方向被覆パーツ31、32は、プロファイルを含み、また、保持および持続アセンブリHRに所属するものとして考えられ得る。位置決め部材PMは、フレーム15のプロファイルの中に導入され得、または、アセンブリHRを組み立てる前に(典型的に、フレーム15を組み立てる前に)同様の被覆パーツ31、32に取り付けられることができる。
【0118】
2つの被覆パーツ(たとえば、図3に示されているようなものなど)は、保護本体部基準平面Pに所属する横断方向に2つのプレート12A、12Bが移動すること、伸長すること、および収縮することを可能にしながら、周辺マージン80の2つの長手方向のマージン部分8a、8bを維持するように配置されている。図4Aおよび図11に図示されているように、2つの長手方向被覆パーツ31、32は、内部キャビティCPの境界をそれぞれ定める2つのプロファイル93、94を含むことが可能である。非限定的な実施形態において、隙間は、そのような被覆パーツのそれぞれの内部キャビティCPであることが可能である。2つの長手方向被覆パーツ31、32のそれぞれは、内部キャビティCPのうちの1つの境界を定めるために実質的にC字形状またはU字形状になっているプロファイルを含むことが可能である。
【0119】
図2図6Aおよび図10B図11を参照すると、パウチ2は、プレート12Aとプレート12Bとの間に挟持されているが、端部コネクター17をそれぞれ提供されているホースまたはチューブTと干渉することはないということが理解される。保護本体部12、112、212は、最初に組み立てられることができ、次いで、2つの保護パーツ31、32が組み立てられ、取り付けデバイス18を完成させるかまたはそれをカバーする。
【0120】
典型的に、保持および持続アセンブリHRは、4つの側部を設けられている(ここでは、長方形形状の)フレーム15を含む。長手方向被覆パーツ31、32は、フレーム15の2つの長手方向側部を形成するプロファイル93、94の中に保護され得る。保護本体部12、112、212の横断方向側部に沿って提供される他の被覆パーツも、取り付けシステム18の中に含まれ得る。随意的に、そのような他の被覆パーツは、フレーム15の2つの横断方向側部を形成するプロファイル91、92の中に収容/保護され得る。
【0121】
より一般的には、いくつかのプロファイルが、フレーム側部のすべてまたは一部を形成することが可能である。好ましくは、長方形の様式で配置されている少なくとも4つの硬質のプロファイル91、92、93、94が、4つの側部を形成している。4つのプロファイルのうちの2つは、2つの長手方向被覆パーツ31、32の中に含まれているか、または、それを形成している。これらの2つのプロファイル93、94は、フレーム15の長さに沿って分離および分配されている位置決め部材PMのうちの少なくとも3つをそれぞれ受け入れるための2つの長手方向のスライドとして形成されている。随意的に、2つの他のプロファイル91、92は、また、保護本体部12、112、212の横断方向側部120a、120bを収容するためのスライド(ここでは、横断方向のスライド)を形成することが可能である。同様の位置決め部材PMは、レール状のプロファイル91、92の中にスライド可能に装着され得る。
【0122】
保持および持続アセンブリHRは、水平方向にまたは垂直方向に保護本体部を維持することが可能であり、フレーム15は、また、保護本体部12、112、212の周りに周辺保護を形成するために、関心のあるものである。周辺フレーム15は、Z方向に沿った所定のサイズを有する内部位置決め部材PMを収容しており、そのサイズは、プロファイル91、92、93、94の開放側部における開口部の(同じ方向に沿った)対応するサイズよりも大きい。4つの同様に構築されたプロファイル91、92、93、94は、ここでは、4つの側部のそれぞれにおいて位置決め部材PMを収容するように提供されているが、そのような位置決め部材PMを備えない1つまたは2つの側部を有する変形例も提供され得る。そのうえ、別の種類の被覆パーツ31、32を備えた変形例は、保護本体部12、112、212のいくつかの側部の収縮管理を有する能力を備えて提供されるか、または、(たとえば、パウチ2の容量が比較的に低い場合には)そのような収縮管理を有する可能性を伴わずに提供されるかのいずれかであることが可能である。
【0123】
図4に示されている構造体は、比較的に大きい容量のパウチ2に関して、関心のあるものであり、それは、周辺マージン80における収縮管理を伴わずに、著しい膨らみBを有することが可能である。
【0124】
保持および持続アセンブリHRは、位置決め部材PMを周辺マージン80に装着した後に組み立てられ得る。図10A図10Bに図示されているように、コーナーセクション15cは、隣接する垂直のプロファイルの間に使用され得る。少なくとも2つのコーナーセクション15cは、より長いプロファイル93、94を設置する前にまたはその後に、横断方向のプロファイル91(それは、ここでは、後方プロファイルである)に締結され得る。位置決め部材PMは、コーナーセクション15cの外側に配置され得る。フレーム15の1つまたは2つのコーナーセクション15cおよび少なくとも3つのプロファイル91、93、94は、保護本体部2を支持するために関与する装着セットを形成するために提供され得る。装着セットは、サンプルユニットSUの取り付けのための受け入れデバイスとしてさらに機能する。
【0125】
図10A図10Bを参照すると、締結部材146、147、148は、
- 2つのコーナーセクション15cの上に;ならびに、
- 保持および持続アセンブリHRの長手方向のプロファイル93、94または同様の被覆パーツに直接的に係合されている2つの支持アクセサリーの上に
分配され得る。
【0126】
ここでは、保持および持続アセンブリHRに所属する3つの別個の支持部材は、硬質の周辺パーツを形成することが可能であり、硬質の周辺パーツは、典型的に水平方向になっている平面に沿って、保管ユニット10を取り付ける/保持する第1の機能と、サンプルユニットSUのケーシング130または同様の格納パーツの周りに延在する相補的な締結要素132、133、134とインターロックするために、保護本体部12の上方にそれぞれ延在するいくつかの締結部材146、147、148を支えるかまたは形成する第2の機能とを組み合わせている。
【0127】
硬質の周辺パーツは、図6Aまたは図10Aに図示されているようなフレーム15であることが可能である。4つのコーナーセクション15cがフレームプロファイル91、92、93、94を相互接続するときに、周辺マージン80は、2つのコーナーセクションの間に位置付けされている1つのみの開口した側部を有することが可能であり、それは、開口部を設けられているプロファイル92によって横方向にカバーされている。ポート24のためのそのようなプロファイル開口部とは反対側のフレーム側部において、2つのコーナーセクション15cは、ケーシングの締結のために、図10A図10Bに図示されているように、2つの締結部材146を直接的に画定することが可能である。
【0128】
当然のことながら、フレーム15は、保管ユニット10の領域/場所およびサンプルユニットSUの領域/場所を保護することができる任意の適切な硬質の被覆パーツを使用して、さまざまな様式で形成され得る。好ましくは、フレーム15は、サンプルユニットSUのケーシング130を取り囲み、保護本体部12、112、212との接触を伴ってまたはそれを伴わずに、保護本体部のプレートから近い位置にサンプルユニットSUを維持することが可能である。
【0129】
チュービングホルダー
図6Aを参照すると、2つのホースまたはチューブTは、典型的に、フレキシブルパウチ2の前方縁部に接続されている。フレキシブルパウチ2の後方縁部は、前方長手方向縁部とは反対側の長手方向端部において、前方縁部に対して実質的に平行に延在することが可能である。それぞれのチューブTは、曲げられることができ、パウチ2の長手方向側部LS1、LS2の長さを上回る長さを有することが可能であるが、任意のサイズのホース/チューブが使用され得る。それぞれのチューブTは、アセンブリHRのフレーム15の中に提供されているかまたはそれに取り付けられているチュービングホルダーへの取り付けによって、保護本体部基準平面Pに対して実質的に平行に維持され得る。
【0130】
それぞれのホース/チューブTは、流体接続(典型的に、別のバイオ医薬品デバイスへの接続)のためのコネクター17を設けられている。したがって、コネクター17は、フレキシブルパウチ2を別の要素(たとえば、タンク)に流体接続することを可能にする。固定手段MF1、MF2の使用によるチューブの保管位置では、それぞれのコネクター17は、保護本体部12の長手方向後方側部120bと中間領域MRとの間に位置付けされ得る。
【0131】
図4を参照すると、細長いプロファイルのうちの1つ以上(ここでは、プロファイル94)は、少なくとも1つのチューブTを支持するための1つ以上の固定手段MF1、MF2を設けられ得、少なくとも1つのチューブTは、ポート24に接続されているか、または、ポート24を画定する延長部としてパウチ2の中に含まれている。チュービングホルダー(固定手段MF1、MF2を含む)は、システム1の周辺エリアにおいて、フレーム15の側部に沿って、少なくとも2つの間隔を置いて配置された場所に分配され得る。
【0132】
フレーム15は、ポート24を介してパウチ2に接続されている1つまたは2つのホース/チューブT(図10Bを参照)を保持するためのクランプ部材および/または溝部G9(図11を参照) を設けられており、したがって、チュービングホルダーを形成することが可能である。そのようなチュービングホルダーは、少なくとも2つまたは3つのプロファイル92、93、94および随意的に1つまたは2つのコーナーセクション15cの上に分配された保持パーツを有している。ここでは、前方プロファイル92に対して垂直方向に配置されている1つまたは2つのプロファイルは、好適なオプションでは、保護本体部12の上方にホースTを保持するために、そのような保持手段の一部を含む。保護本体部の上部または底部にアクセスする際の容易さに応じて、チュービングホルダーは、いくつかの変形例において、保護基準平面Pの下方に配置されている溝部G9を使用して、保護本体部12の下方に延在することも可能である。
【0133】
チュービングホルダーは、周辺マージン80と干渉しないようにするために、したがって、位置決め部材PMのうちのいくつかの運動の自由と干渉しないようにするために、キャビティCPの完全に外側に配置されているということが理解される。溝部G9がより長いプロファイル92、94の中に提供されているときには、溝部G9は、フレキシブルパウチ2と実質的に同程度の長さになっていることが可能であり、および/または、反対側の横断方向のプロファイル91、92の間に境界を定められたスペースと実質的に同程度の長さになっていることが可能である。これは、溝部G9を使用して、アンカー固定ピースを設けられている固定手段MF1を位置決めする際のフレキシビリティーを可能にする。
【0134】
第1のオプションでは、チュービングホルダーの固定手段MF1は、図11において明らかなように、より長いプロファイル93、94のうちの1つの受け入れ溝部G9に関して相補的な形状を有するアンカー固定レリーフ160を有する1つ以上のアンカー固定ピースを含む。また、それぞれのアンカー固定ピースは、内側セクション15aの表面(ここでは、実質的に垂直方向の表面)と接触している当接端部162を設けられ得る。アンカー固定ピースは、アンカー固定レリーフ160および当接端部162を接合するジョイントパーツから上向きに延在することが可能であり、そのようなジョイントパーツは、随意的に、中空のパーツまたは凹んだパーツであり、溝部G9の中にクリップ留めされ得るアンカー固定レリーフの変形を改善する。ここでは、アンカー固定ピースは、Z方向に対して(内向きに)傾けられている。フレーム93、94に対するサンプルユニットSUのオーバーラップが存在しておらず、それは、足部115または同様の垂直方向のポストを容易に位置決めするのに有用である可能性があり、サンプルユニットSUの取り付け/取り外し動作との干渉なしに、2つのシステム1を重ね合わせることを可能にする。
【0135】
変形例では、アンカー固定ピースは、プロファイル93または94の中に含まれているメス型パーツの中にフィットされるかもしくはねじ込まれており、または、プロファイル93または94のオス型パーツと協働するメス型パーツ端部を設けられているかのいずれかであることが可能である。これは、好ましくは、除去可能な取り付けである。
【0136】
典型的に、アンカー固定ピースは、その上側端部において、フレーム15に対して平行に(したがって、図示されている実施形態では、基準平面Pに対して実質的に平行に)サンプルユニットSUを保持するための締結部材147をさらに含むことが可能である。そのような固定手段MF1の単一ピース構築は、装着ステップを簡単化する。また、それは、特に、固定手段MF1(その位置決めは、プロファイル93または94に沿って長さに関して容易に調節可能である)によって支持されているサンプルユニットSUも有するときに、2つ以上のコンポーネントを受け入れるために関心のあるものである可能性がある。フレーム15へのアンカー固定ピースの除去可能な取り付けのために、他の適切な固定手段も使用され得、そのようなアンカー固定ピースは、フレーム15への締結部材として機能する。
【0137】
いくつかのオプションにおいて、アンカー固定ピースまたは同様の保持ピースは、チューブTを取り付けるために使用されず、締結部材147または148としての役割のみを果たすことが可能である。
【0138】
サンプルユニットSUは、後方コーナーセクション15cから所定の距離において、2つのより長いプロファイル93、94の上方に取り付けられており、一方では、フレーム15の後方端部に配置されている1つ以上の締結部材146においても取り付けられているということが見られ得る。いくつかのオプションにおいて、そのような追加的な締結部材は、保護本体部後方端部の近くに(典型的に、周辺マージン80の外側に)形成され得る。
【0139】
図4Cおよび図6Eに図示されているオプションを参照すると、ホース/チューブTは、
- 溝部G9の中に(後方プロファイル91から離れており、前方プロファイル92の近くにある溝部G9の一部の中に)、および、
- アンカー固定ピースのブロッキング溝部BGの中に
同時に受け入れられおよび/またはガイドされ得る。
これは、システム1全体のコンパクトな配置を有するために関心のあるものであり、システムの外側周囲部は、プロファイルによって(ここでは、フレーム15の外側セクション15bによって)のみ境界を定められており、2つのプレート12A、12Bの間にすでに挟持されているパウチ2のための保護として効率的に作用する。
【0140】
アンカー固定ピースの単純な回転がこのピースを溝部G9から外すのに十分であり得るので、固定手段MF1は、容易に除去可能である。ガイド溝部G9からホース/チューブTを除去するためのツールに対する必要性は存在しない。その理由は、細長い溝部G9と比較して非常に短いブロッキング溝部BGの中にクリップ留めされていることによって、チューブ端部がすでに利用可能であり/このような溝部G9の外側にあるからである。
【0141】
図6A図6Bおよび図7を参照すると、固定手段MF1、MF2は、少なくとも1つの固定要素110を含むことが可能であり、少なくとも1つの固定要素110は、ここでは、フレーム15のレール状のプロファイルの外側パーツの上に係合することによって、フレーム15の上にスナップ留めされ得る。たとえば、固定要素110は、受け入れプロファイルを部分的に取り囲むブラケットであり、受け入れプロファイルは、長手方向のプロファイル93、94または別のプロファイル91、92のうちの1つであることが可能である。ここでは、固定要素110は、プラスチック材料から作製された単一ピースであり、対応するプロファイル94の外側面F94と局所的にマッチすることができる内部面F110を有している。固定要素110は、プロファイルの開放側部とは反対側に係合され得る。
【0142】
固定要素110は、ここでは、断面図においてC字形状またはU字形状になっており、したがって、ほとんど閉じた内部面F110を有するブラケットを形成している。ブラケットは、プロファイル94の一部分を収容するための内部スペースまたは凹部の境界を定めている。2つの反対側のリム部110bは、内部面F110の反対側の平行なパーツから互いに向けて突き出ており/突出しており、図6Bに図示されているように、ブラケットの開放側部を狭くするようになっている。2つの反対側のリム部110bは、持続リム部であり、それは、受け入れプロファイルの内側側面と接触しており、固定要素110が、受け入れプロファイル(それは、ここでは、プロファイル94である)に対して外向きに移動することを防止されるようになっている。
【0143】
内向きに突出する割り出し部材を形成するために、突出ピン110aが、このピースの中に(または、反対もまた同様に、受け入れプロファイルの中に)提供され得る。また、固定要素110は、クランプ用パーツ113を含み、それは、凹形の内側表面113aによって境界を定められた受け入れキャビティを形成している。チュービング外側壁部の一部分(それは、円筒形状になっていることが可能である)は、この受け入れキャビティの中に挿入されてフィットされ得る。固定要素110の1つまたは2つのキャビティの中に受け入れられているチューブTの部分は、保護本体部およびパウチ2が水平方向に延在しているときに、平面XYの上方に完全に延在することが可能である。
【0144】
プロファイル部分を収容するための凹部と比較して、表面113aによって境界を定められたキャビティは、内向きにシフトされ得る。フレキシブルチューブTがシステム1の周辺部から離れれば離れるほど、たとえば輸送ステップの間に、このホースまたはチューブTを事故的にハンドリングして切り離すリスクが低くなる。しかし、このチューブTは、ここでは、オペレーターにとって容易に利用可能なままである。
【0145】
図6Bを参照すると、ピン110aは、Z方向に対して平行に延在し、内部面110から突出することが可能である。このピン110aまたは同様の割り出し部材、ならびに、チューブTを保持するためのクランプ用パーツ113または同様のパーツは、要素110の同じC字形状のまたはU字形状のブランチの上に提供され得る。より一般的には、割り出し要素は、内部面F110の上に提供されており、一方では、チューブTを保持するためのパーツ113は、固定要素110の外側面から反対側に延在している。
【0146】
ピン110aは、受け入れプロファイルの凹部またはアパーチャーの中に受け入れられており、そのような凹部またはアパーチャーは、外向きに開口している。1対の2つの反対側の凹部94a、94bが、プロファイル94の同じ長手方向位置(X方向に沿って考えられるような位置)に提供され得、フレーム15に対するチューブTの相対的な位置が何であっても、凹部94aまたは94bが常に利用可能であるようになっている。
【0147】
凹部94aまたは94bに係合されているときに、ピン110aは、フレーム15の受け入れプロファイルに対する固定要素110のスライド(長手方向のスライド)を防止する。変形例では、ブラケットまたは同様の要素110のスリップまたはスライドを防止するために、他の手段(たとえば、小さなレリーフを備えたグリップ表面)が使用されることもできる。
【0148】
チュービングホルダーは、長手方向X(すなわち、パウチ長手方向軸線A)に対して対称的に配置されるようにするために、2つのチューブTを保持するためのアセンブリであることが可能である。それぞれの対称的なパーツは、1つのホース/チューブTを保持することができる。
【0149】
図4および図6Aは、水平方向の保管のための解決策をそれぞれ示しているが、パウチ2は、保管ユニット10のおかげで、垂直方向にまたは任意の適切な方向に沿って保管されることもできるということが理解される。(凍結された状態の)保護されたパウチが、保管目的のために垂直方向に延在することができる環状のフレームまたは同様の保持手段によって担持されるようにするために、スライド構造体が使用され得る。
【0150】
当然のことながら、フレーム15が、保護本体部基準平面Pに対して平行に、サンプルユニットSUおよびそのバッグ2'を保管ユニット10の上方に維持するための1つ以上の締結部材146、147、148を含むかまたは保持するオプションにおいて、図6A図6Bに示されているような固定要素110が使用され得る。
【0151】
パウチの充填
いくつかのフレキシブルパウチ2は、図4および図6Aに図示されているようなシステム1の中に充填および保護され得る。シェルが、いくつかの重ね合わせられたシステム1によって形成され得る。これらのシステム1の中のフレキシブルパウチ2は、それらがそのような種類のシェルデバイスの上に保管されているときに、同時に凍結されるか、解凍されるか、充填されるか、または、空にされ得る。フレキシブルパウチ2が保管されているときに、バイオ医薬品流体/組成物Qは、凍結または解凍され得る。フレキシブルパウチ2が出荷されているときに、ほとんどの場合、バイオ医薬品流体が同様に凍結され得るとしても、バイオ医薬品組成物Qは解凍されている。
【0152】
フレキシブルパウチ2は、充填動作の間に膨張することが可能であり、それは、パウチ平面(保護本体部基準平面Pに対応している)の中にあると考えられるような2つの主要壁部W1、W2の周囲部が、異なる側部の内向きの移動(収縮ストロークとしても知られる)に起因して減少しているということを意味している。ここで、図4または図6Aに図示されているようなシステム1の水平方向の構成では、4つのパウチ側部は、(Z軸線に沿った)垂直方向の拡張に起因して内向きに変位され得る。
【0153】
図1図3を参照すると、2つのプレート12A、12B(随意的に、外側リブを設けられている)の材料のより低い可撓性に起因して、パウチ拡張は、保護本体部12、112によって制限および制御される。保護本体部12、112、212は、約25°Fまたは-4℃において脆くない凍結抵抗性ポリエステルまたはコポリエステル材料から作製されている。この材料は、たとえば、PET、または、TRITAN(商標)タイプのロバストのコポリエステルである。
【0154】
いくつかのオプションにおいて、周辺マージン80は、取り付けシステム18の要素を含むそれぞれの受け入れ部の上に単に差し込まれている位置決め部材PMによって、規則的にカバーされている。たとえば、Z方向に沿って突出する2つのボス部分B12、および、Z方向に沿って逆方向に突出する2つのボス部分B12'は、細長い位置決め部材PMと協働する同じ受け入れ部の4つのボス部分のグループを形成している。
【0155】
取り付けデバイスまたはシステム18は、1つ以上のクロス部材またはそのようなボス部分B12、B12'を含み、それらは、組み立てられた状態において位置決め部材PMを維持するように構成されている。いくつかのオプションにおいて、そのようなクロス部材は、インサートピースIP(図7A)および関連の締結ロック(たとえば、ナットまたはボルトなどのような機械的なロック)を含むことが可能である。図6Bを参照すると、そのようなクロス部材は、プレート12A、12Bの中に提供されているスロットまたはアパーチャー102とマッチする孔部18oを通して、持続効果を発揮している。
【0156】
クロス部材は、取り付け手段の一部であり、それは、ロック状態になることが可能である。ロック状態では、位置決め部材PMのパーツUP、LPの垂直方向の分離を防止するために、クロス部材は、保護本体部12、112、212を通ってZ方向に沿って移動またはスライドすることができない。随意的に、クロスの代わりにボス部分B12、B12'を有するときにも、同様であることが可能である。
【0157】
図7Aを参照すると、上側パーツUPおよび下側パーツLPは、典型的に、パウチ2の挟持の外側にあるエリアにおいて、周辺マージン80を挟持している。図7Aは、パウチ2の空の状態における、位置決め部材PMの初期の位置を図示している。ギャップが、パーツUP、LPのそれぞれと対応する受け入れプロファイルの内側側部または内側セクション15aとの間に提供されており、収縮が許容されるようになっている。
【0158】
図7Bを参照すると、バイオ医薬品組成物Qが、フレキシブルパウチ2の中に導入されており、位置決め部材PMのそれぞれは、場合によっては、最終的な位置において(最終的な位置では、位置決め部材PMは、フレームプロファイルの当接リム部BS、BS2に対して内向きに当接している)、内向きに変位され得るということが見られ得る。パーツUPおよびLPのそれぞれは、前方突出部分7、7'を含むことが可能であり、それは、パウチ2の充填された構成において、プロファイルの内側側部(細長い)開口部を通って係合/延在している。これらのパーツUP、LPのそれぞれの前方突出部分7、7'は、保護本体部2と接触している押圧面に到達する傾斜表面を有することが可能であり、内向きに開口するV字状断面の溝部GS(本体部周辺マージン80の両側に分配されている)を形成するようになっている。フレーム15に対する表面S、S'の直接的な接触を防止する(したがって、任意のプロファイル縁部/表面に対する任意の接触を防止する)ために、この溝部GSは、周辺マージン80の近くの保護本体部の拡張をガイドすることが可能である。これは、保護本体部材料を保護するために関心のあるものである。その理由は、プロファイル91、92、93、94が、典型的に、より硬質の材料(たとえばスチール、金属、または、硬質のプラスチック)になっているからである。
【0159】
2つのプレート12A、12Bは、中央エリアにおいてまたはその近くにおいて、周囲のエリアにおけるものよりも大きい厚さを保護本体部12が局所的に有することを可能にするために十分に可撓性になっている。したがって、バイオ医薬品流体が凍結されているときに、フレキシブルパウチ2の格納領域/受け入れ部2rまたは有用なパーツ(すなわち、周辺シールJに対する内側領域)は、わずかに湾曲していることが可能である。したがって、保護本体部12の長手方向(X)の寸法が、わずかに減少する。このケースでは、バイオ医薬品流体は、2つのプレート12A、12Bによってわずかに拘束される。
【0160】
サンプル格納バッグを保管するためのケーシングを備えた特定の実施形態
図5A図5Bを参照すると、バッグ2'は、随意的に、ホース104a、104bおよびクランプ(ここでは、2つのホース104a、104bに関連付けられる2つのクランプ) を設けられ得る。ホース104a、104bの任意の1つは、閉鎖可能なチューブとして形成され、バッグ2'が充填されることまたは空にされることを可能にすることができる。それぞれのクランプは、平角で1つのホース104a、104bをそれぞれ挟む。また、1つ以上のクリンピングリングCCが、たとえば、クランプとバッグ2'のポート24'との間に提供される。すべてのこれらのコンポーネントは、バッグ2'とともに、ケーシング130の内側体積V3の中に格納され得る。
【0161】
内側体積V3は、ケーシング130の側壁部131によって境界を定められており、ケーシングの底部と蓋部35との間に延在している。蓋部35は、ここでは、ヒンジ接続された蓋部であり、典型的にリニアヒンジであるヒンジH35によって側壁部131に接続されている。閉じた状態では、蓋部35は、側壁部131の環状端部においてまたはそれに隣接して(すなわち、ケーシング底部とは反対側に)形成された環状のフレームと協働するスナップボタン35cのおかげで、ロックされ得る。より一般的には、ケーシング130は、閉鎖システムを設けられ得、閉鎖システムは、蓋部35の折り畳まれた位置をロックおよびアンロッックすることを可能にし、そのような閉鎖システムは、好ましくは、ヒンジH35とは反対側に延在している。
【0162】
典型的に、蓋部35は、ヒンジ接続に起因して、ケーシングの他の壁部から分離され得ない。締結要素132、133、134は、側壁部131から外向きに突出するアームまたは同様の延長部として形成され得る。したがって、蓋部35は、蓋部35の環状の接触パーツを受けるための環状のシート部の周りに延在する締結要素132、133、134と干渉することなく、開閉され得る。環状の接触パーツは、蓋部35の中央被覆領域を取り囲み、それは、側壁部131によって境界を定められた上部開放面をカバーしている。
【0163】
図4および図10A図10Bの実施形態では、ケーシング130は、保管ユニット外側表面から(すなわち、保護本体部12、112から)所定の垂直方向距離に維持されている。1つ以上のスナップボタン、クリップ、および/または、同様の除去可能な締結具(フレーム15の異なる側部に分配されている)は、ケーシング締結アセンブリのアンカー固定部材を形成している。
【0164】
図10Bを参照すると、締結部材(ここでは、締結部材147、148)の1つのパーツが、追加的なピースによって形成されており、それは、フレーム15の上に装着されており、(フレームへの接合のための)接合パーツから、締結要素132の中に提供されている開口部136または同様の取り付けパーツ(図5Aを参照)と協働する上側固定端部へ、上向きに延在しているということが見られ得る。締結部材(ここでは、締結部材146)の別のパーツは、フレーム15の中に形成されており、締結部材147、148ほど高くはない位置に延在している。この高さレベルの差は、締結要素132を形成する1つ以上の細長いタブによって補償され、それぞれの締結要素132は、可撓性になっており、締結部材146に到達するように下向きに傾けられ得る。
【0165】
より一般的には、締結要素132、133、134は、プレート12A、12Bよりも可撓性のプラスチック材料からそれぞれ作製され得る。それぞれのアパーチャー136および137、138は、側壁部131に関して遠位位置において、締結要素132、133、134のそれぞれにおいて提供され得る。可撓性材料から作製された領域に提供されているそのようなアパーチャー136および137、138は、フレーム15の中におよび/または上部保管ユニット外側表面の上に提供されている対応する突出部と容易に協働することが可能である。
【0166】
いくつかのオプションにおいて、ケーシング130から反対方向に延在する少なくとも2つのアームまたはタブは、締結要素133、134を形成しており、締結要素133、134は、たとえば、そのようなプロファイル93、94の溝部または同様の凹部の中でスライドすることによって、プロファイル93、94を通して挿入され得る。次いで、別の締結要素132が、保護本体部12の上に形成された対応する締結部材146'に締結され得る。そのような締結要素132は、場合によっては、さらなるスライドを防止または制限し、したがって、サンプルユニットSUの最終的な取り付け位置を実質的にロックすることが可能である。より一般的には、ケーシング130は、締結要素132、133、134のすべてまたは一部をフレーム15の中へスライドさせることによって取り付けられ得る。フレーム15は、保護本体部12の上方に、および、周辺マージン80の通過のための内側セクション15aにおける任意の細長い開口部の上方に、平行に延在する2つの長手方向の溝部または同様のスライド部分を備えて、たとえば、2つのプロファイル93、94において提供され得る。
【0167】
いくつかのオプションにおいて、ケーシング130から反対方向に延在する少なくとも2つのアームまたはタブは、締結要素133、134(図5Aを参照)を形成しており、締結要素133、134は、たとえば、そのようなプロファイル93、94の溝部または同様の凹部の中でスライドすることによって(溝部は、場合によっては、軸線方向端部において開口した状態になっている)、プロファイル93、94を通して挿入され得る。次いで、別の締結要素132は、保護本体部12の上に形成された対応する締結部材146'に締結されるか、または、フレーム端部の上に形成された対応する締結部材146'に締結され得る。そのような締結要素132は、場合によっては、さらなるスライドを防止または制限し、したがって、サンプルユニットSUの最終的な取り付け位置を実質的にロックすることが可能である。
【0168】
ここでは、バッグ2'の随意的なパーツが存在しており、それは、平坦になっており、任意のバイオ医薬品流体を含んでいない。それは、ハンドルを形成することが可能である。図5Bおよび図6Aの非限定的な実施形態では、ケーシング130は、ケーシング締結アセンブリのアンカー固定部材(136、137、138、146'、147'、148')を形成する1つ以上のスナップボタンによって、保管ユニット外側表面に固着されている。ここでは、バッグ2'の後方長手方向縁部(それは、ハンドルの一部である)は、蓋部35とケーシングフレームとの間に突出することによって、ケーシング130の外側に延在するものとして図示されている。しかし、好適なオプションでは、バッグ2'は、ケーシング130の内側に完全に収容され得る。
【0169】
保護本体部のアンカー固定突出部または他のアンカー固定パーツを使用するオプションでは、任意のポジティブロックが、ケーシング130が外側表面Sに直接的に取り付けられるようにするために提供され得、外側表面Sは、ここでは、保護本体部12、112、212の上側表面である。同様に、外側表面から可能な限り近くに(しかし、典型的に、小さな間隔ギャップを伴って)延在することによって、ケーシング130がフレーム15に取り付けられるようにするために、任意のポジティブロックが提供されることもできる。
【0170】
ケーシング130はここでは平行六面体であるが、その側壁部131は、丸みを帯びたパーツを備えたまたはそれを備えない、任意の角柱形状のものであることが可能である。
【0171】
そのうえ、ケーシング130の側壁部131は、保護本体部12、112、212のコーナー領域CRの外側に提供され得、および/または、周辺マージン80から(すなわち、基準平面から)120mmよりも大きい距離に維持され得る。図6Aの実施形態では、ケーシング130は、充填動作/解凍動作の間に実質的に平面的なままであるバッキング領域に取り付けられて維持され得る。
【0172】
ケーシング130は、全体として考えられると、充填状態におけるフレキシブルパウチ2の最大厚さよりも低い厚さのものである。これは、なおさら、バッグ2'についても当てはまる。たとえば、ケーシング130は、50mmまたは60mmを下回る厚さ(Z方向に沿って測定される)を有している。ケーシング全体の厚さは、保護本体部の基準平面Pとケーシング130との間のZ方向に沿った距離を下回っていることが可能である。
【0173】
締結要素132、133、134は、側壁部131から、保護本体部12の中間から離れる(中心Cから離れる)方向に向けてのみ延在することが可能である。締結要素132、133、134の中に提供されているすべてのインターロック部材またはアンカー固定部材136、137、138は、保護本体部12の中心C(対角線DL1、DL2が交差する中心)から、200mmまたは500mm超えて表面Sと接触するように構成されている。
【0174】
そのうえ、締結要素132、133、134は、保護本体部の上方に完全に延在しており、それらがフレーム15の側部にオーバーラップしないようになっているということが見られ得る。したがって、締結要素は、比較的に短いストラップまたはタブであることが可能であり、幅または長さにおけるサンプルユニットの最大延在が、フレーム15の幅を超えることができないようになっている。
【0175】
パウチ拡張を制御するための例示的な実施形態の詳細
図8の実施形態では、(XY平面において考えられるときの)プレート寸法低減が、収縮ストロークのプロファイルによって取得され、そのような低減は、収縮ストロークの制御のために、そのような寸法減少を局所的に防止または制限するいくつかの位置決め部材PMの長手方向の位置に応じて、異なるように調節される。
【0176】
ここでは、位置決め部材PM(それらは、図7A図7Bに図示されているように、周辺マージン80に固定されている)は、長手方向に分配されており、それらのうちのいくつかは、当接リム部BS、BS2の内部表面に対する位置決め部材PMの係合に起因する停止効果によって、保護本体部の長手方向側部の収縮ストロークを制限するように構成されている。
【0177】
位置決め部材PMのすべてまたは一部は、ストッパー41、41'、42と保持および持続アセンブリHRのフレーム15の中に含まれる当接表面BS、BS2との間にストローク制限を提供するためのストッパーである。図8および図9Aを参照すると、パウチ2の中間セクションMSにまたはその近くに配置されているストッパー41、41'は、ベルト効果を生成させるために関与している。いくつかの実施形態において、そのようなベルト効果は、2つの腹部または膨らみB1、B2を分離している。
【0178】
図8および図9A図9Bを参照すると、位置決め部材は、保護本体部12の2つの中間パーツ82のみにおいて、ストッパー41または41'として作用することが可能である。結果として、コーナー領域CRにより近い領域において(ここでは、端部パーツ81において)ストロークが許容されるので、格納保護本体部12、112、または212によってカバーされているパウチ2は、その中間において単一の腹部または膨らみを形成することができない。
【0179】
そのうえ、随意的なリブは、コーナー領域におけるバイオ医薬品組成物Qの良好な充填を制限する折り曲げラインまたは中空部をプレート外側表面が形成することを防止する。そのようなリブは、場合によっては、(たとえば、長方形形状の保護本体部12、112の4つの側部に沿って、ガイド効果およびアコーディオン状の効果がすでに取得されているので、対角線DL1、DL2においてのみ)より低い高さの領域または部分を備え、そのようなリブは、コーナー領域CRにおける充填に有害な中空部または不適当な折り曲げラインを生成させることなく、保護本体部12、112を内側から拡張させるのに役立つ可能性がある。
【0180】
所与の充填のレベルにおいて、パウチコーナーおよび保護本体部コーナーは、中間パーツ82がストッパー41、41'によってブロックされている間に、充填動作の間に内向きに移動し続けることが可能であるということが理解される。コーナー領域CRにおいて、収縮ストロークは、中間部のものよりも長くなっており、腹部/膨らみ持続のないときと少なくとも同じ液体容量を保管することを可能にすることとなる。
【0181】
依然として図8を参照すると、ストッパー41、41'、42は、位置決め部材PMを形成するために、所定の位置にあることが可能である。ここでは、端部側部120a、120bから離れて位置付けされているストッパー41、41'のみが、ストッパー42に関する距離と比較して、保護本体部12の中央の対称平面に対して比較的に近い距離を有している。図8に示されているそのようなオプションでは、そのようなストッパー41、41'、42は、周辺マージン80の変位(収縮)に追従する。
【0182】
充填動作の間に、長手方向のマージン部分8a、8bの中間パーツ82の中に提供されたストッパー41、41'は、取り付けシステム18の配置に起因して、および/または、位置決め部材の非対称的な配設に起因して、(最初に)内向きにシフトされているので、ならびに、当接表面SB、SB2は、X方向に対して平行に整合しているので、これらのストッパー41、41'は、対応するコーナー領域CRに隣接する/面するストッパー42の十分に前に、当接表面SB、SB2に対して当接状態になっている。保護本体部12、112の中間部における腹部持続効果が取得される。
【0183】
オプションにおいて、リブR1、R2、R3、R4は、プレート12A、12Bの中に提供されており、場合によっては、対角線DL1、DL2との交差領域に向けて減少する高さプロファイルを有するコーナーリブC1、C2を設けられている。そのような種類のオプションでは、持続効果(中心Cに近い中間領域MRにおいて減少する膨らみ効果)は、パネルPPまたはPP1、PP2の周りの領域の規則的な拡張によって完成され、顕著な折り曲げラインの望ましくない形成を防止する。
【0184】
当然のことながら、図8は、単に、プレート12A、12Bの収縮を管理するための例示的な実施形態に過ぎない。より一般的には、保護本体部12は、フレキシブルパウチ2を挟持するように装着され得、任意の適切な保持および持続アセンブリHRの隙間の中に受け入れられ/保持され得、それは、硬質なものであり、システム1の外側周囲部の境界を定めている。プレート12A、12Bによって挟持されているパウチ2の充填のレベルに応じて、保護本体部12は、最大厚さの1つ以上のエリアを含むことが可能である。この厚さ変動を収容するために、保持および持続アセンブリHRは、環状の形状のものであることが可能である。
【0185】
図9A図9Bに図示されているような1つ以上の膨らみ/腹部B1、B2は、(たとえば、早期ブロッキングストッパー41および/または41'のおかげで)中間パーツにおける拡張制御および早期の停止効果に起因して形成され得、中間セクションMSが、第1および第2の端部側部120a、120bの近くにある保護本体部12のパーツによってカバーされている相補的なセクションと比較して、はるかに少なく移動されるようになっている。
【0186】
より一般的には、コーナー領域CRから離れるようにストッパーを形成することができる位置決め部材を備えた任意の構成が提供され得、とりわけ図9A図9Bに図示されているように、より高い拘束効果がパウチ2の中心において取得され得るようになっている。これは、パウチ2の中に格納されているバイオ医薬品材料の凍結/解凍動作を管理するために関心のあるものである。また、これは、図4および図6Aに図示されているものなどのようなシステムをより良好にスタックさせるために関心のあるものであり、より高いコンパクトさ(2つの隣接する保管ユニット10の間により少ない垂直方向のスペース)を備えており、したがって、凍結チャンバーの中により多くのパウチ2を保管するための機会を提供する。
【0187】
図9Bの破線は、周辺マージン80のそれぞれの領域において大幅なストロークを同様に可能にするときに、通常取得される腹部の種類を示している。したがって、それは、保護本体部12、112、212の中間パーツの変位を制限または防止するために関心のあるものであり、解凍されるには困難となり得る(重要な厚さの)蓄積された質量を制限するようになっている。
【0188】
図9Aは、フレーム15またはアセンブリHRの任意の種類の保持パーツが、保護本体部12、112、212がそのコンフォメーションを変化させる(本体部幅および本体部長さの減少を伴う)ことを可能にするのに適切であり、したがって、以下を低減させることを可能にするのに適切であるということを示している:
- パウチ2の幅(w'<wになっており、ここで、w'は、空の状態におけるパウチ幅wと比較して、充填状態におけるパウチ幅である)、および、
- パウチ2の長さ(L'<Lになっており、ここで、L'は、空の状態におけるパウチ長さLと比較して、充填状態におけるパウチ長さである)。
【0189】
いくつかの変形例において、位置決め部材PMは、たとえば、硬質のフレーム15または同様の保持および持続アセンブリに固定されるかまたはそれと一体的になることによって、貫通スロットの中に位置決めされ、静止状態に維持され得る。保護本体部の中のスロットは、端部側部120a、120bの近くにおいてのみ、より大きなサイズのものであることが可能であり、したがって、コーナー領域CRのみにおいてより大きな収縮を可能にし、(位置決め部材が早期の停止部材である場合に、中間パーツにおける腹部効果/持続に起因して)中心Cの近くに大き過ぎる膨らみを形成することを防止する。
【0190】
保持および持続アセンブリHRは、長手方向側部120c、120dのそれぞれにおいて分配されている少なくとも3つの位置決め部材PMを含むことが可能であり、典型的に、1つまたは2つの中央ストッパー41は、コーナー領域CRから離れて配置されている位置決め部材PMに対応している。
【0191】
そのような腹部持続効果を有することに追加的に、または、それから独立して、それぞれのシステム、または、システムのスタックのうちのシステムのうちの少なくとも1つは、バイオ医薬品組成物Qを代表する少量が保管され得るバッグ2'を含むサンプルユニットSUを設けられ得る。解凍段階において、大容量パウチ2の中に格納されている組成物と同じ処理、同じ凍結動作に提出された少量のバイオ医薬品組成物Qを提供するサンプルユニットSUを有するために関心のあるものである可能性がある。少量であれば、加熱されるのがより早いので、サンプルユニットSUの内容物に対して解凍動作を迅速にする。
【0192】
システム1は、単純な観念のフレキシブルパウチ2の中に格納されているバイオ医薬品材料を凍結させること、保管すること、および解凍することによく適合されている。上記に説明されているような保管ユニット10は、コンパクトな周辺パーツによって、パウチ2の充填および拡張に干渉することなく保護され得る。そのような周辺パーツまたはフレーム状構造体は、以下の理由のうちの少なくとも1つのために関心のあるものである:
- パウチと同じ場所において(典型的にフレーム15によって境界を定められたスペースにおいて)、複雑なハンドリングなしにサンプルユニットSUを利用可能にすること、
- 好ましくは、アクセサリーまたは嵩張る中間固定具なしに、(化学的な結合なしに、または、接着効果を使用することなく)大きな温度範囲に耐えるために、サンプルユニットSUが効率的に締結される(いくつかの実施形態では、典型的に、アパーチャー/有意な突出部なしに、または、保護本体部の中に欠陥を生成させることなく、機械的に締結される)ようにすること、
- 最適化されたバルクによって、高いレベルの保護を伴うバイオ医薬品組成物Qを調整すること。
【0193】
調節可能な位置決め部材PMを備えた実施形態では、パウチ2の充填は、制御されたおよび制限された拡張とともに実施され得、拡張制御が行われない場合には流体厚さが最大に到達することとなる1つ以上のエリアにおいて、拡張が制限されるようになっている。主要壁部W1、W2によって境界を定められた内部体積またはキャビティは、これらの壁部W1、W2の中間エリアの中の自由拡張の防止とともに拡張される。特に、拡張は、図9Aに図示されているように、2つの中間パーツ82を接合する1つ以上のベルトラインBLに沿って制限され得る。
【0194】
中間パーツ82における低いかまたは存在しない収縮ストロークに起因する、そのようなベルトラインBLに沿った窪みは、典型的に、少なくとも1つの凹部を生成させる。充填されているときのパウチ2では、および、保管ユニット10の格納構成では、少なくとも1つの凹部が、したがって、2つの膨らみB1、B2の間において、充填されたパウチ2の中に生成される。これは、パウチ2の容量を減少させることなく、より均一な厚さ分配が取得されるので、流体の概して等しい分配を可能にする。
【0195】
パウチ2および保護本体部12は、約-70℃以下の温度に露出され、バイオ医薬品流体/組成物Qを凍結させることが可能である。保持および持続アセンブリHRのフレーム15の環状の形状は、低温の空気が(システム1がスタックされている場合でも)システム1間に循環して流れることができる凹んだエリアを提供するために関心のあるものである。しかし、他の形状および構造体も、制御された拡張のための保持および持続アセンブリを形成するために使用され得:
- 凍結の間に大き過ぎる突起部の形成を排除するかまたは低減させるようになっており、
- プレート12A、12Bによって挟持されたパウチに関して、どのような充填のレベルが到達されても、実質的に平坦な保護本体部12、112、212に対して平行にサンプルユニットSUを固着させるようになっている。
【0196】
本発明は、好適な実施形態に関連して説明されてきた。しかし、これらの実施形態は、単に、例示のものであるに過ぎず、本発明は、それに制限されない。
【0197】
当然のことながら、本発明のパウチ2は、4つの側部を有するパウチ、および/または、幅よりも大きいパウチに決して限定されない。パウチ2は、2つの平坦な部分を含む1対のプレート12A、12Bまたは同様の保護本体部によってカバーされている、2つの略平行な側部を設けられた他の形状を有することが可能である。それぞれのプレート12Aまたは12Bは、ワンピースの要素として図示されているが、収縮ストロークの調節のために多かれ少なかれ変位可能でありながら、パウチ2の拡張を制限することができる2つ以上の平坦な格納ピースを組み合わせるためのオプションも利用可能である。
【0198】
他の変形例および修正例が、特許請求されているような本発明の範囲の中で容易に作製され得るということが当業者によって理解されることとなる。
【0199】
たとえば、締結要素132、133、134は、ケーシング130の延長パーツであるとして図示されてきたが、そのような締結要素のうちの1つ以上は、代替的に、バッグ2'と一体的なタブまたは延長部の中に含まれ得る。バッグ2'と一体的な保護層または外側エンベロープ(すなわち、製品と接触しているバッグ2'のエンベロープをカバーするかまたは包む外側エンベロープ)が、ケーシング130に加えてまたはそれと交換して、随意的に提供され得る。
【0200】
以下の特許請求の範囲における任意の参照記号は、請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。動詞「含む(to comprise)」およびその活用形の使用は、任意の請求項の中に定義されているもの以外の任意の他の要素の存在を除外するものではないということが明らかであることとなる。要素に先行する「a」または「an」という語は、複数のそのような要素の存在を除外しない。
【符号の説明】
【0201】
1 凍結/解凍格納システム
2 フレキシブルパウチ
2' バッグ
2r 受け入れ部
4 第1の横断方向リブ部分
6 第2の横断方向リブ部分
7、7' 前方突出部分
8 被覆部分
8a、8b マージン部分
10 保管ユニット
12 保護本体部
12A 下側プレート
12B 上側プレート
15 長方形フレーム
15a 内側セクション
15b 外側セクション
15c コーナーセクション
17 コネクター
18 取り付けシステム、取り付けデバイス
18a 第1の要素、スナップボタン
18b 第2の要素、スナップボタン
18o 孔部
21、22 シート
24 ポート、前方ポート
24' ポート
31 長手方向被覆パーツ、保護パーツ
32 長手方向被覆パーツ、保護パーツ
35 蓋部
35c スナップボタン
41 ストッパー
41'、42 ストッパー
80 周辺マージン
80a 開口部
81 端部パーツ
82 中間パーツ
83、84、85、86 リブ
91、92、93、94 プロファイル
94a、94b 凹部
102 アパーチャー
104a、104b ホース
110 固定要素
110a 突出ピン
110b リム部
112 保護本体部
113 クランプ用パーツ
113a 表面
115 足部
120a 第1の端部側部、横断方向側部
120b 第2の端部側部、横断方向側部
120c、120d 長手方向側部
130 ケーシング
131 側壁部
132、133、134 締結要素
136、137、138 アパーチャー、アンカー固定部材
146、147、148 締結部材
146'、147'、148' 締結部材、アンカー固定部材
160 アンカー固定レリーフ
162 当接端部
200 格納パーツ
212 保護本体部
800 リブ
A パウチ長手方向軸線
B1、B2 膨らみ
B12、B12' エンボス加工部、ボス部分
BG ブロッキング溝部
BL ベルトライン
BS、BS2 当接リム部、当接表面
C 中心
C1、C2、C1'、C2' コーナーリブ
CC クリンピングリング
CF1 キャビティ
CP キャビティ
CR コーナー領域
DL1、DL2 仮想対角線
E1 端部
E2 端部
F94 外側面
F110 内部面
G1、G2 溝部
G9 溝部
GS 溝部
H35 ヒンジ
HR 保持および持続アセンブリ
IP インサートピース
J 周辺シール
L 空の状態におけるパウチ長さ
L' 充填状態におけるパウチ長さ
LP 下側パーツ
LS1、LS2 長手方向側部
MF1、MF2 固定手段
MR 中間領域
MS 中間セクション
P 保護本体部基準平面
PM 位置決め部材
PP 中央パネル部分
PP1 パネル部分、パネル
PP2 パネル部分、パネル
Q バイオ医薬品組成物、バイオ医薬品流体
R1、R2、R2'、R3、R4 リブ
S 上側表面、外側表面、第2の表面
S' 下側表面、外側表面、第1の表面
SU サンプルユニット
T ホース/チューブ
UP 上側パーツ
V3 内側体積
w 空の状態におけるパウチ幅
w' 充填状態におけるパウチ幅
W1、W2 主要壁部
X 長手方向
X1 長手方向軸線
XY 主要平面
Y 横断方向
Z 垂直方向軸線
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
【国際調査報告】