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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】節足動物捕獲デバイス
(51)【国際特許分類】
   A01M 1/14 20060101AFI20230823BHJP
   A01M 1/04 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
A01M1/14 J
A01M1/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507461
(86)(22)【出願日】2021-08-27
(85)【翻訳文提出日】2023-02-02
(86)【国際出願番号】 US2021047837
(87)【国際公開番号】W WO2022047088
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】63/072,251
(32)【優先日】2020-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】スミス、クリストファー・ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】ヘイル、ベンジャミン・パトリック
(72)【発明者】
【氏名】バート、アダム・ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ヘイセノール、エリック・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ロッシ、ダニーロ
(72)【発明者】
【氏名】ペドロッティ、アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】ソルド、ウォルター
(72)【発明者】
【氏名】ジョヴァネッリ、アレッシオ
(72)【発明者】
【氏名】フロイド、ブライアン・リー
(72)【発明者】
【氏名】内山 浩孝
(72)【発明者】
【氏名】ウォーカー、ザ・サード・トーマス・バーナード
(72)【発明者】
【氏名】クラーク、アンソニー・ザヴィエル・ジーン-イヴィス
【テーマコード(参考)】
2B121
【Fターム(参考)】
2B121AA11
2B121BA03
2B121BA07
2B121BA09
2B121DA34
2B121EA01
2B121FA20
(57)【要約】
本開示は、一般に節足動物捕獲デバイスに関し、より詳細には、ハウジング及びインサートを備える小型で携帯可能な捕獲デバイスに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インサートであって、a)基材及び前記基材を支持するためのフレームであって、前記基材の表面に粘着剤が配設されている、基材及びフレームと、b)前記インサートの第2の端部で前記フレームから延在する把持可能なタブと、を備え、前記インサートが、節足動物捕獲デバイスに挿入されるように構成されており、前記粘着剤が、前記節足動物を捕獲するためのものであり、前記把持可能なタブが、粘着剤を実質的に含まない、インサート。
【請求項2】
インサートであって、a)基材及び前記基材を支持するためのフレームであって、前記基材の表面に粘着剤が配設されている、基材及びフレームと、b)前記インサートの粘着剤表面から離間され、かつ前記インサートの第1の端部に位置する装着ブラケットと、を備え、前記インサートの前記粘着剤表面及び前記ブラケットが、前記インサートにおける開口部を画定する、インサート。
【請求項3】
前記インサートが、前記装着ブラケットから延在する下方に垂下するタブを更に備える、請求項2に記載のインサート。
【請求項4】
前記インサートが、前記下方に垂下するタブを受容するためのスロットを備える節足動物捕獲デバイスに挿入されるように構成されており、前記粘着剤が、前記節足動物を捕獲するためのものである、請求項3に記載のインサート。
【請求項5】
前記インサートが、前記インサートの第2の端部で前記フレームから延在する把持可能なタブを更に備える、請求項2に記載のインサート。
【請求項6】
前記把持可能なタブが、粘着剤を実質的に含まない、請求項1又は5に記載のインサート。
【請求項7】
前記インサートが前記節足動物捕獲デバイスに挿入されたときに、粘着剤が配設された前記基材の前記表面が、前記節足動物捕獲デバイスにおけるLEDに面し、前記下方に垂下するタブが、前記節足動物捕獲デバイスにおけるスイッチを作動させて前記LEDに通電する、請求項4に記載のインサート。
【請求項8】
前記基材が、湾曲しているか、プリーツ状であるか、テクスチャ加工されているか、又はこれらの組み合わせである、請求項1~7のいずれか一項に記載のインサート。
【請求項9】
前記基材が、凹凸状である、請求項1~8のいずれか一項に記載のインサート。
【請求項10】
ベースと、前記ベースに結合されたシェードと、を含むハウジングを備え、前記ベースが、電源と通信し、電源から電力を受容するように構成されており、少なくとも1つのLEDが、前記ベース上に装着されており、前記シェードが、シェード対向表面及びLED対向表面を含むインサートを受容するように構成されており、節足動物を捕獲するための粘着剤が、前記インサートの前記LED対向表面上に配設されており、前記少なくとも1つのLEDが、前記シェードの前記LED対向表面に向かって光を放出するように構成されており、前記光は、前記シェード、前記インサート、又はこれらの組み合わせから反射される、節足動物捕獲デバイス。
【請求項11】
粘着剤表面積が、前記デバイスの投影面積以上である、請求項10に記載の節足動物捕獲デバイス。
【請求項12】
前記シェードが前記ベースに張り出しており、好ましくは、前記ベースの外向き対向壁と前記シェードのインサート対向表面とが、前記ハウジングにおける開口部を画定する、請求項10又は11に記載の節足動物捕獲デバイス。
【請求項13】
少なくとも1つのLEDが、約400nm~約600nmのピーク波長を有するか、少なくとも1つのLEDが、約350nm~約400nmのピーク波長を有するか、又はそれらの組み合わせである、請求項10、11又は12のいずれか一項に記載の節足動物捕獲デバイス。
【請求項14】
前記シェードが、湾曲しているか、前記シェードが、前記インサートの把持可能なタブを受容するための凹部を含むか、前記シェードが、少なくとも1つのガイドレールを含むか、又はそれらの組み合わせである、請求項10、11、12、又は13のいずれか一項に記載の節足動物捕獲デバイス。
【請求項15】
前記インサートが、前記シェードの前記ガイドレール内に摺動するように構成されたフランジを備える、請求項14に記載の節足動物捕獲デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に節足動物捕獲デバイスに関し、より詳細には、ハウジング及びインサートを備える小型で携帯可能な捕獲デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な節足動物制御デバイスが、節足動物、特に虫を捕獲するために使用されている。こうしたデバイスは、典型的には節足動物をデバイスに誘引する誘引機構を使用する。例示的な誘引機構としては、食品、光、熱、フェロモン、又は節足動物によって誘引的であると分かっている他の匂い物質などの誘引体(bait)を含む。従来、一部の節足動物制御デバイスは、節足動物がデバイスから出るのを防ぐための固定化機構を含んでいる。用いられる固定化機構の一種は、粘着剤でコーティングした表面を有する板材、紙、又は他の媒体などの基材である。デバイスに誘引されたか、又は偶発的に粘着剤と接触した節足動物は、粘着によって捕獲される。
【0003】
虫を捕獲するための粘着剤と光とを組み合わせる節足動物捕獲デバイスが知られている。虫を誘引するための光、例えば、UV光、可視光、又はその両方を放出する大きな蛍光管と、虫を捕獲するための粘着板とを有する節足動物捕獲器が知られている。このような捕獲器は節足動物を捕獲するのに有効であり得るが、このような捕獲器によって放出された光は、一部の消費者にとって明るすぎることがある。また、このような捕獲器は、大きすぎて小さな空間には収まらず、台所又は浴室などの家の中のいくつかの空間では目立ちすぎ、家の中の全ての部屋に1つずつ設けるには高価すぎることがある。更に、捕獲された虫及び粘着剤に接触することなく、これらの捕獲器内の粘着板を取り外し交換することが難しいことがある。LEDライト及び粘着剤を含み、最小の設置面積を有し、審美的に心地よい設計を有する、より小さな使い捨て節足動物捕獲器も知られている。しかしながら、そのような捕獲器は、節足動物を捕捉するのに、例えば蛍光管を有するより大きな捕獲器ほど有効でないことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
節足動物を捕捉するのに有効であり、不快なほど明るくなく、小型で審美的に心地よい設計を有する節足動物捕獲デバイスが必要とされている。また、捕獲された虫又は虫の破片に接触することなく、維持及び取り扱うことができる捕獲器も必要とされている。本開示は、ハウジングを備えるデバイスを提供することによってこれらの必要性を満たし、ハウジングは、ベースと、ベースに結合されたシェードとを含み、ベースは、光源(例えば、LED)を含み、シェードは、粘着剤が配設された少なくとも部分的に反射性の凹状の光源対向表面を含むインサートを受容するように構成されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、a)基材及び基材を支持するためのフレームであって、基材の表面に粘着剤が配設されている、基材及びフレームと、b)インサートの第2の端部でフレームから延在する把持可能なタブと、を備え、インサートが、節足動物捕獲デバイスに挿入されるように構成されており、粘着剤が、節足動物を捕獲するためのものであり、把持可能なタブが、粘着剤を実質的に含まない、インサートに関する。
【0006】
本開示はまた、a)基材及び基材を支持するためのフレームであって、基材の表面に粘着剤が配設されている、基材及びフレームと、b)インサートの第1の端部でフレームから下方に垂下するタブと、を備え、インサートが、下方に垂下するタブを受容するためのスロットを備える節足動物捕獲デバイスに挿入されるように構成されており、粘着剤が、節足動物を捕獲するためのものである、インサートに関する。
【0007】
本開示はまた、ベースと、ベースに結合されたシェードと、を含むハウジングを備え、ベースが、電源と通信し、電源から電力を受容するように構成されており、少なくとも1つのLEDが、ベース上に装着されており、シェードが、シェード対向表面及びLED対向表面を含むインサートを受容するように構成されており、節足動物を捕獲するための粘着剤が、インサートのLED対向表面上に配設されており、少なくとも1つのLEDが、シェードのLED対向表面に向かって光を放出するように構成されており、光は、シェード、インサート、又はこれらの組み合わせから反射される、節足動物捕獲デバイスに関する。
【0008】
本開示はまた、ベースと、ベースに結合されたシェードと、を含むハウジングを備え、ベースが、電源と通信し、電源から電力を受容するように構成されており、少なくとも1つのLEDが、ベース上に装着されており、シェードが、シェード対向表面及びLED対向表面を含むインサートを受容するように構成されており、節足動物を捕獲するための粘着剤が、インサートのLED対向表面上に配設されており、粘着剤表面積が、デバイスの投影面積以上である、節足動物捕獲デバイスに関する。
【0009】
本開示はまた、ベースと、ベースに結合されたシェードと、を含むハウジングを備え、ベースが、電源と通信し、電源から電力を受容するに構成されており、少なくとも1つのLEDが、ベース上に装着されており、シェードが、シェード対向表面及びLED対向表面を含むインサートを受容するように構成されており、節足動物を捕獲するための粘着剤が、インサートのLED対向表面上に配設されており、シェードが、ベースに張り出している、節足動物捕獲デバイスに関する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示による、例示的な節足動物捕獲デバイスの正面右側等角図である。
図2図1に示す節足動物捕獲デバイスの背面左側等角図である。
図3図1に示す節足動物捕獲デバイスの正面図である。
図4図1に示す節足動物捕獲デバイスの左側面図である。
図5図1に示す節足動物捕獲デバイスの右側面図である。
図6図1に示す節足動物捕獲デバイスの背面図である。
図7図1に示す節足動物捕獲デバイスの上面図である。
図8図1に示す節足動物捕獲デバイスの底面図である。
図9図3の平面3-3に沿った断面図である。
図10a図4の平面4-4に沿った断面図である。
図10b図4の平面4-4に沿った断面図である。
図11図1に示す節足動物捕獲デバイスの部分切り欠き図である。
図12】本開示による、節足動物捕獲デバイスのための例示的なインサートの背面左側等角図である。
図13図12に示すインサートの正面右側等角図である。
図14図12に示すインサートの右側面図である。
図15図12に示すインサートの左側面図である。
図16図12に示すインサートの背面図である。
図17図12に示すインサートの上面図である。
図18図12に示すインサートの底面図である。
図19】本開示による、節足動物捕獲デバイスのための例示的なハウジングの正面右側等角図である。
図20図19に示すハウジングの背面左側等角図である。
図21図19に示すハウジングの正面図である。
図22図19に示すハウジングの右側面図である。
図23図19に示すハウジングの背面図である。
図24図19に示すハウジングの左側面図である。
図25図19に示すハウジングの上面図である。
図26図19に示すハウジングの底面図である。
図27】シェードなしの図19に示すハウジングのベースの正面右側等角図である。
図28図19に示すハウジングに挿入される図12に示すインサートを描写する。
図29図1に示す節足動物捕獲デバイスの平面1への投影面積を描写する。
図30図1に示す節足動物捕獲デバイスの背面右側等角図である。
図31】本開示による、別の例示的な節足動物捕獲デバイスの背面左側等角図である。
図32】照明付きプラグイン虫捕獲器が装着され得る、本明細書に記載の光学プロファイル法に使用される乾式壁試験スタンドを描写する。
図33a】乾式壁試験スタンドに取り付けられた半径方向アームを描写し、図33aは、0°でのアームを描写する。
図33b】乾式壁試験スタンドに取り付けられた半径方向アームを描写し、図33bは、90°でのアームを描写する。
図33c】乾式壁試験スタンドに取り付けられた半径方向アームを描写し、図33cは、(右側投影図で)50°でのアームを描写する。
図34】インサートなしの比較用節足動物捕獲デバイスの背面左側等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に記載のデバイス及び方法の全体的な理解を提供するために、特定の例示的な実施形態がここで説明されることになる。明確性及び例示の目的のために、これらのデバイス及び方法は、屋内住居又は商業目的のために使用される節足動物捕獲デバイスに関して説明されることになる。
【0012】
当業者によって、本明細書に記載のデバイス及び方法は、必要に応じて適合及び修正され得ることが理解されるだろう。「節足動物捕獲デバイス」、「デバイス」、「捕獲デバイス」、及び「捕獲器」という用語は、互換的に使用される。節足動物は、ハエ、カ、アリ、トンボ、及びミツバチなどの虫、クモなどのクモ形類動物、並びにムカデ、及びヤスデなどの多足類を含む。
【0013】
本開示は、節足動物捕獲デバイス、節足動物捕獲デバイスを作製する方法、及び節足動物捕獲デバイスを使用する方法を提供する。本明細書に開示の節足動物捕獲デバイスの機能、設計、及び使用の原理についての全体的な理解を提供するため、本開示の様々な非限定的な実施形態がここで説明されることになる。これらの非限定的実施形態のうちの1つ以上の例を添付図面に例示される。当業者は、本明細書に記載され、かつ添付図面に例示する方法が非限定的な例であり、本開示の様々な非限定的な例の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。1つの非限定的な例に関連して例示又は説明する特徴は、他の非限定的な例の特徴と組み合わされ得る。このような改変及び変形は、本開示の範囲に含まれるものとする。
【0014】
ここで図1図8及び図28を参照すると、1つの非限定的な実施形態による、例示的な節足動物捕獲デバイス100が描写されている。節足動物捕獲デバイス100は、ベース102と、ベース102に結合されたシェード122(図20を参照)と、を含むハウジング123(図28を参照)を有してもよい。シェード122及びベース102は、互いに結合されてハウジング123を形成する別個の部品とすることができるか、又はシェード122及びベース102は、ハウジング123を一体的に形成してもよく、ハウジング123は、単一構成を有してもよい。ハウジング123は、インサート150を受容するように構成されてもよい。図28は、ハウジング123に挿入されるインサート150を描写している。インサート150は、インサート150がハウジング123内に完全に着座したときに、例えばインターロック機構又は摩擦嵌合などを通してハウジング123と機械的に係合されてもよい。
【0015】
シェードは、図2に示すように、少なくとも1つ、好ましくは2つのガイドレール300を含んで、図28に示すように、インサート150を位置合わせして固定するのを助けてもよい。ガイドレール300は、インサート150を受容するためのフレア状開口部302を有してもよく、フレア状開口部302は、ガイドレールの残りの部分よりも幅広く、かつ/又は深い。したがって、ガイドレール300は、ユーザがインサートをハウジングと係合させ、様々な向き又は角度での挿入を可能にするのを助けてもよい。換言すれば、ユーザは、捕獲インサートを捕獲ハウジングに挿入するために、捕獲インサートを捕獲器ハウジングと正確に位置合わせする必要がない。インサートは、シェード122の少なくとも1つのガイドレール300内に摺動するように構成された少なくとも1つのフランジ304(図12を参照)を備えてもよい。少なくとも1つのフランジ304は、図12に示すように、一方の端部306でより広くてもよく、好ましくは、フランジのより広い端部306は、インサート150がシェード122に挿入されるときに、ガイドレールのフレア状開口部302と位置合わせされる。ガイドレールは、長さが約40mm~約150mm、又は長さが約50mm~約125mm、又は長さが約60mm~約100mmであってもよい。ガイドレールは、長さが約80mmであってもよい。フレア状開口部の長さは、ガイドレール全体の長さの約1%~約25%又は約5%~約20%であってもよい。ガイドレールの幅及び/又は深さは、ガイドレールの長さにわたって更に変化してもよく、例えば、ガイドレールは、一端、好ましくはフレア状開口部302の反対側の端部において低減した幅及び/又は深さを有してもよい。この低減した幅及び/又は深さは、インサート150とハウジング123との間の摩擦嵌合を促進してもよい。
【0016】
以下により詳細に説明されるように、粘着剤152は、それに接触する節足動物を固定化するものであり、インサート150の表面上に配設されてもよい。節足動物捕獲デバイス100がコンセントなどの好適な電源に差し込まれ得るように、ベース102はプロング112を含んでもよい。他の構成では、節足動物捕獲デバイス100は、搭載バッテリ又は他のタイプの電源(すなわち、ソーラー)から電力を引き込むことができる。節足動物捕獲デバイス100は、デバイス内に虫を引き込むために、熱、光、化学誘引物質などの様々な誘引物質を利用することができ、誘引物質のうちの一部は、作動するために電源を必要とし得る。このように、電気発熱素子(図示せず)、LEDなどの光源114、及び/又は節足動物捕獲デバイス100に虫を誘引する役割を果たし得る他の部品などの様々な搭載型部品に通電するために電源が使用されてもよい。
【0017】
好適な化学誘引物質の例は、水、水蒸気、糖、糖溶液、糖蜜、ハチミツ、酵母、虫誘引性の匂い、フェロモン、及びこれらの組み合わせを含む。化学誘引物質の更なる例は、ソルビトール、甲虫類誘引物質(ブレビコミン、ドミニカルア、フロンタリン、グランドルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、メガトモ酸、マルチストリアチン(multistriatin)、オリクタルア、スルカトール、及びトランクコール(trunc-call)を含む)、双翅類誘引物質(セラルア(ceralure)、キュールア(cue-lure)、ラチルア(latilure)、メドルア、モグチュン(moguchun)、ムスカルア(muscalure)、及びトリメドルアを含む)、同翅類誘引物質(レスカルア(rescalure)を含む)、鱗翅類誘引物質(ディスパールアを含む)、直鎖鱗翅類フェロモン(コドレルア、ゴシップルア(gossyplure)、ヘキサルア、リトルア、ループルア(looplure)、オルフラルア(orfralure)、及びオストラモン(ostramone)を含む)、有機酸(乳酸、及びリンゴ酸を含む)及び他の虫誘引物質(例えばオイゲノール、メチルオイゲノール、及びシグルア(siglure))、又は虫捕獲器の虫誘引効率を更に向上させる匂いをもたらす他の物質を含む。化学誘引物質は、バナナなどの果実又は果実片であってもよい。代替的には、カ誘引性の二酸化炭素を産生することができる生酵母、糖、及び水の組み合わせが使用されてもよい。
【0018】
図28に示すように、シェード122は、外向き対向表面126とインサート対向表面124とを有してもよく、インサート対向表面は、シェード対向表面128とLED対向表面130とを含むインサート150を受容するように構成されてもよく、節足動物を固定化するための粘着剤152がインサート150のLED対向表面130上に配設される。シェード122は、シェード122のインサート対向表面124に少なくとも部分的に沿って延在する対向ガイドレール116を含んでもよい。ガイドレール116は、例えば、インサート150がシェード122内に摺動するときに、摩擦嵌合を介してインサート150の相対配置を維持してもよい。他の技術を使用して、インサート150をシェード122と機械的に係合させてもよい。
【0019】
シェード122及び/又はインサートは不透明であってもよい。シェード122及び/又はインサートは、不透明である領域を有してもよい。シェード及びインサートの不透明度は、ASTM D1746-15に従って測定されてもよい。シェードは、約10%未満、又は約5%未満、又は約2%未満、又は約1%未満、又は約0.5%未満の正透過率(T)を有してもよい。インサートは、約90%未満、又は約75%未満、又は約50%未満、又は約30%未満、又は約20%未満、又は約10%未満、又は約5%未満、又は約2%未満、又は約1%未満、又は約0.5%未満の正透過率(T)を有してもよい。シェード又はインサートは、1つの領域において、別の領域よりも大きな正透過率(T)を有してもよい。シェード又はインサートは、色を有してもよい。シェード及び/又はインサートは、捕獲された節足動物及び破片を隠してもよい。使用中、シェード及び/又はインサートの不透明性は、捕獲器が使用されている部屋の残りの部分と比較して、捕獲器がどの程度明るく見えるかを低減してもよい。
【0020】
シェードの外向き対向表面126は凸状であってもよく、シェードのインサート対向表面124は凹状であってもよい。シェードのインサート対向表面124は、凸状のシェード対向表面128と凹状の光源対向表面130とを含むインサート150を受容するように構成されてもよく、好ましくは、光源はLEDであり、光源対向表面130はLED対向表面130である。インサート150は、インサート150の第2の端部138に位置する把持可能なタブ168を備えてもよい。インサート150は、インサート150の光源対向表面130から離間され、かつインサート150の第1の端部136に位置する装着ブラケット120を備えてもよく、その結果、インサート150の光源対向表面130及びブラケット120は、インサート150において開口部134を集合的に画定する(図25を参照)。シェード122の第1の端部137及びインサート150の第1の端部136は、ベース102に近接する端部である(インサート150に関しては、使用中のようにインサート150がシェード122に挿入されるときに)。開口部134の両側は、テーパ状であっても、溝付きであっても、又はインサート150がユーザによってハウジング123内に摺動する際にインサート150の適切な位置合わせを補助するその他の構成であってもよい。好ましくは、シェード122の表面及びインサート150の表面には、節足動物が開口部を通って捕獲器に入ることを可能にするのに十分な大きさである開口部がない。
【0021】
シェード122の第1の端部137は、ベース102から張り出してもよく、シェードの第1の端部137及びベース102は、ハウジング123において開口部135を画定してもよい(図24図26に示すように)。ハウジング123における開口部135は、シェード122のインサート対向表面124とベース102の外向き対向壁103との間に形成されてもよい。ハウジング123の開口部135は、節足動物、特に這っている節足動物が捕獲デバイス100に入る追加の機会を提供してもよい。光は、(捕獲器の底部での)ハウジング123内の開口部135を通って漏れ、追加の虫を捕獲器に誘引してもよい。更に、ハウジングにおける開口部135の両側は、テーパ状であっても、溝付きであっても、又はインサート150がユーザによってハウジング123内に摺動する際にインサート150の適切な位置合わせを補助するその他の構成であってもよい。ハウジングにおける開口部135は、インサート150の開口部134と同様の形状及びサイズを有することができ、インサート150がハウジング123内に着座しているときに、インサートがハウジングにおける開口部135を通って節足動物が入ることを覆うか、遮断するか、又は妨害することのないようになっている。
【0022】
図12図17は、インサート150を示す。インサート150は、フレーム166と、フレーム166に取り付けられたか、又は他の方法で形成された基材151と、を備えてもよい。節足動物を固定化するための粘着剤152は、基材151の表面上、好ましくはインサートの光源対向表面130上に配設されてもよい。粘着剤152は、インサートの光源対向表面130上に着地して粘着剤152に接触する節足動物を固定化する。粘着剤152は、基材151上にコーティングされてもよいし、又は他の方法で基材151内又は基材151上に塗布されるか、若しくは組み込まれてもよい。粘着剤152は、インサート150のシェード対向表面128及び光源対向表面130の両方上に配設されてもよい。そのような構成では、好ましくは、インサート150のシェード対向表面128とシェード122のインサート対向表面124との間に空間が存在し、節足動物は、インサート150のシェード対向表面128、インサート150の光源対向表面130、又はその両方に着地してもよい。
【0023】
粘着剤152は、アクリルポリマー粘着剤、ブチルゴム粘着剤、天然ゴム粘着剤、ニトリル粘着剤、シリコーン粘着剤、スチレンブロックコポリマー粘着剤、スチレン-エチレン/プロピレン粘着剤、スチレン-イソプレン-スチレン粘着剤、ビニルエーテル粘着剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。粘着剤は、任意選択で、感圧性粘着剤であってもよい。基材151は、フィルム、織布、又は不織布(紙を含む)などの多種多様な形態で提供することができる。基材151は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)又はポリプロピレンなどの1つ以上のポリマーを含むフィルムの形態であってもよい。基材151は1つ以上の層を含んでもよい。一般に、基材151(粘着剤152が配設されているかどうかにかかわらず)の厚さは、約0.01mm~約5mmの範囲であってもよい。基材151(粘着剤152が配設されているかどうかにかかわらず)の厚さは、約0.05mm~約1.0mmの範囲であってもよい。粘着剤表面積(粘着剤152が配設されたデバイス又はインサートの表面の面積、例えば図30を参照)は、約25cm~約200cm、又は約50cm~約175cm、又は約75cm~約150cm、又は約100cm~約145cmであってもよい。
【0024】
粘着剤表面積は、図29図30に示すように、捕獲デバイスの投影面積以上であってもよい。本明細書で使用する場合、「投影面積」は、図29に示すように、デバイスの形状を任意の平面上に投影することによる節足動物捕獲デバイスの二次元面積測定値を意味し、粘着剤は、その平面に対向する。図30は、図29のデバイスの粘着剤表面積を示す。投影面積は、例えば、既知の幾何形状の面積計算、曲線積分器、所定の面積マーキングを有するグリッド紙上に実際の描画面積を重ね合わせることによって決定されてもよい。投影面積は、Solidworks(登録商標)などの既知のコンピュータ支援設計(computer aided design、CAD)ソフトウェアを使用して測定されてもよい。節足動物捕獲デバイスの投影面積は、約20cm~約170cm、又は約40cm~約150cm、又は約60cm~約125cmであってもよい。粘着剤表面積のデバイスの投射面積に対する比は、約5:1~約1:1、又は約3:1~約1:1、又は約2:1~約1:1、又は約1.5:1~約1:1、又は約1.2:1~約1:1であってよい。
【0025】
粘着剤152は、不透明、透明又は半透明であってもよい。接着剤151は、不透明、透明又は半透明であってもよい。基材151(粘着剤が配設されているどうかに関わらず)は、約90%未満、又は約75%未満、又は約50%未満、又は約30%未満、又は約20%未満、又は約10%未満、又は約5%未満、又は約2%未満、又は約1%未満、又は約0.5%未満の正透過率(T)を有してもよい。好ましくは、粘着剤152及び基材151の両方が透明又は半透明である。粘着剤152が配設された基材151は、約50%超、又は約75%超、又は約85%超、又は約90%超、又は約92.5%超、又は約95%超、又は約97.5%超、又は約99%超、又は約99.5%超の正透過率(T)を有してもよい。より具体的には、基材151は、UV光の約50%超、又は約60%超、又は約70%超、又は約80%超を透過させてもよい。基材151は、青色光の約50%超、又は約70%超、又は約90%超を透過させてもよい。粘着剤152は、UV光の約60%未満、又は約50%未満、又は約40%未満を透過させてもよい。粘着剤152は、青色光の約50%超、又は約70%超、又は約90%超を透過させてもよい。粘着剤152が配設された基材151は、UV光の約50%未満、又は約40%未満、又は約30%未満を透過させてもよい。粘着剤152が配設された基材151は、青色光の約50%超、又は約70%超、又は約90%超を透過させてもよい。
【0026】
透明又は半透明の粘着剤152が配設された透明又は半透明の基材151は、インサート150をハウジング123から完全に取り外すことなく、かつ/又はインサートの粘着剤表面を直接検査することなく、捕捉された節足動物を基材を通して見ることを可能にする。したがって、ユーザは、捕捉された節足動物を見るために、かつ/又はインサートを廃棄して新しいインサートと交換すべきかどうかを判定するために、インサートをハウジングから完全に取り出してインサートを回転させる必要がない。剥離可能なライナ(図示せず)を粘着剤152に適用して、使用前に粘着剤152を覆って保護してもよい。ユーザは、インサート150をシェード122に挿入する直前に剥離可能なライナを剥がして、粘着剤152を露出させてもよい。
【0027】
インサート150は、接着剤150の全周を囲むフレーム166を含むように示されているが、本開示はそのように限定されていない。例えば、フレーム166は、インサート150の周囲に部分的にのみ延在していてもよい。フレーム166は、例えば、インサート150の第1の端部136以外の全てに沿って延在してもよい。他の構成では、インサート150はフレームレスであってもよく、粘着剤部152が基材151の少なくとも中央部分に適用され、基材151は十分な構造剛性を提供する。更に、インサート150及び/又は基材151は、凹凸状(基材の一方の表面が凹状であり、基材の反対側の表面が凸状である)であってもよいし、例えば、平面、又はプリーツ状などの他の好適な構成を有してもよい。フレーム166の対向する縁部は、例えば図12図18に示すように接続されて、インサート150への追加の構造的支持及び剛性を提供してもよい。
【0028】
インサート150は、虫誘引組成物を格納するためのリザーバ(図示せず)を含んでもよい。虫誘引組成物は、気体、液体、固体、及びこれらの組み合わせを含む多種多様な形態で提供され得る。固体組成物はまた、1つ以上の液体及び1つ以上のゲル化剤を含む、ゲルなどの半固体組成物を含む。リザーバはまた、最初に粘着剤152によって固定化されたが、乾燥して脆くなった後で粘着剤152によって十分に保持されなくなった虫などの落下した虫を捕まえる役割を果たしてもよい。リザーバは、約1cm~60cmの体積を有してもよい。リザーバは、1つの部品として作製されてもよく、次いで、フレームに取り付けられる。代替的には、リザーバは、射出成形プロセス又は熱成形プロセスなどによって、フレームと一体的に同じ材料から形成されてもよい。リザーバは、粘着剤152の表面積を低減させないように位置決めされてもよい。代替的には、インサート150は、リザーバを含まなくてもよい。
【0029】
図3に示すように、長手方向中心線3-3は、ハウジング123及びインサート150を含む捕獲器100を横方向側部に分割してもよい。対称的なインサートの場合、長手方向中心線はインサートを2つの対称的な半分に分割することになる。非対称インサートの場合、長手方向中心線は、その幾何学的中心を通って垂直に(デバイスが従来の壁コンセントに差し込まれた状態でハウジングに挿入されたときのインサートの構成に対して)通過する。
【0030】
図12に示すように、インサート150は下方に垂下するタブ164を備えてもよい。下方に垂下するタブ164は、インサート150の第1の端部136上に位置決めされてもよい。下方に垂下するタブ164は、装着ブラケット120から下方に延在してもよい。上述したように、装着ブラケット120は、インサート150のLED対向表面130から離間していてもよく、その結果、インサート150のLED対向表面130及びブラケット120は、インサート150において開口部134を集合的に画定する。インサート150の長手方向中心線3-3において測定される、インサート150のLED対向表面130とブラケット120との間の最大距離は、約5mm~約50mm、又は約10mm~約40mm、又は約10mm~約35mmであってもよい。
【0031】
下方に垂下するタブ164は、下方に垂下するタブ164の長手方向中心線5-5が、図12に示すように、インサート150の長手方向中心線3-3から横方向にオフセットされるように位置決めされ得る。下方に垂下するタブ164を横方向にオフセットすることは、インサート150とベース102とを適切に位置合わせするのを補助する役割を果たしてもよい。図示のように、タブ164のこの横方向オフセットにより、インサートの長手方向中心線3-3は、タブ164のどの部分にも重ならない。この点に関して、タブ164の第1の側縁部163及び第2の側縁部165は各々、インサート150の長手方向中心線3-3から横方向にオフセットしている。第2の側縁部165は、第1の側縁部163よりも更に長手方向中心線3-3から横方向にオフセットしていてもよい。更に、第1の側縁部163及び第2の側縁部165は同じ横方向にオフセットされているので、タブ164の第1の側縁部163及び第2の側縁部165の両方は、インサート150の同じ横方向側に位置決めされてもよい。下方に垂下するタブ164の長手方向中心線5-5は、インサート150の長手方向中心線3-3から、約5mm~約25mm、又は約8mm~約20mm、又は約10mm~約15mm横方向にオフセットしていてもよい。
【0032】
ベース102は、インサート150がハウジング123に挿入されたときに、下方に垂下するタブ164を受容してもよい。ベース102は、図10に示すように、虫誘引性物質のうちの1つ以上(例えば、光源114など)を作動させるように機能し得るスイッチ107を含み、その結果、インサート150がベース102と係合されたときにのみそのような虫誘引物質が通電され得る。したがって、インサート150がベース102から取り外されると、スイッチは停止され、虫誘引物質はもはや電力供給されない。
【0033】
より具体的には、下方に垂下するタブ164がベース102におけるスロット101に挿入されるようにインサート150が適切な方向に面しているときにのみ、インサート150はベース102内に完全に着座してもよい。更に、下方に垂下するタブ164は、インサート150がシェード122に適切に挿入されることを確実にするのを助けることができる。下方に垂下するタブ164はまた、インサート150の着脱中にユーザが便利に把持できる点として機能することができる。下方に垂下するタブ164は、任意の好適な構成又は形状を有することができる。
【0034】
下方に垂下するタブ164は、インサート150の装着ブラケット120の幅の75%未満、又はインサート150の装着ブラケット120の幅の50%未満、又はインサート150の装着ブラケット120の幅の25%未満、又はインサート150の装着ブラケット120の幅の10%未満である最大幅(W)を有してもよい。下方に垂下するタブ164の最大幅(W)は、約5mm~約20mm、又は約8mm~約15mm、又は約10mm~約13mmであってもよい。下方に垂下するタブ164の長さ(L)は、約5mm~約40mm、又は約10mm~約30mm、又は約15mm~約25mmであってもよい。下方に垂下するタブ164は、実質的に平面であってもよい。タブ164は、一方の側に第1の側縁部163を有し、他方の側に第2の側縁部165を有してもよい。タブ164の構成に応じて、第1の側縁部163及び第2の側縁部165は、タブ164の最近位点170で収束することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、様々なタブ構成を利用することができると理解されたい。例えば、タブのサイズ、位置、及び構造は変化してもよい。
【0035】
インサート150は、把持可能なタブ168を備えてもよい。把持可能なタブ168は、図15及び図28に示すように、インサート150の第2の端部138上に位置決めされてもよい。把持可能なタブ168は、フレーム166から延在してもよい。把持可能なタブ168は、フレームと一体であってもよい。把持可能なタブ168は、インサート150の挿入又は取り外し中のユーザに対する便利な把持点として機能してもよい。把持可能なタブ168は、ユーザが粘着剤152に接触することなくインサート150を把持することを可能にするために、実質的に粘着剤を含まなくてもよい。把持可能なタブ168は、インサート150の長手方向中心線3-3に沿って、フレーム166の側縁部から等距離に位置決めされてもよい。代替的には、把持可能なタブ168は、インサート150の長手方向中心線3-3に沿って位置決めされていなくてもよく、フレーム166の側縁部から等距離でなくてもよい。把持可能なタブ168は、インサート150がハウジング123に適切に挿入されることを確実にするのを助けてもよい。シェード122は、把持可能なタブ168を収容する凹部125を有してもよい。凹部125は、ユーザがシェード122の外向き対向表面126を見たときに把持可能なタブ168が見えるようにすることができてもよい。シェード122は、インサート150を視界から隠すか又は覆い隠すように設計されてもよく、凹部125は、把持可能なタブ168が見えるようにすることができる。したがって、把持可能なタブ168は、インサート150をどこでどのように把持するかをユーザに示してもよい。把持可能なタブ168は、捕獲器が壁のコンセントに差し込まれているときであっても見ることができる。把持可能なタブ168は、任意の好適な構成又は形状を有してもよい。把持可能なタブ168の寸法は、インサート150の把持性を最適化するように選択されてもよく、それによって、ユーザが把持可能なタブ168によってインサート150を把持することをより容易にする。把持可能なタブ168は、約50mm~約500mm、又は約100mm~約400mm、又は約110mm~約300mm、又は約120mm~約200mm、又は約130mm~約150mmの表面積を有してもよい。
【0036】
図27は、シェード122なしのベース102を示す。図27に示すように、節足動物誘引物質として役割を果たす少なくとも1つのLED114が、ベース102上に装着されてもよい。異なる節足動物は、異なるタイプの光源及び/又は異なるピーク波長の光に誘引され得るため、光源のタイプ及び光源から放出された光のピーク波長は、特定の節足動物を誘引するように選択されてもよい。光源114は、図示のように、固体照明の一形態である発光ダイオード(light emitting diode、LED)であることが好ましい。節足動物捕獲デバイスは、少なくとも1つのLED114、約2~約20個のLED114、又は約2~約10個のLED114を備えてもよい。
【0037】
LED114は、貫通孔技術などの任意の好適な取り付け技術を使用してもよい。LED114のうちの1つ以上が表面実装技術(surface-mount technology、SMT)を利用し、その結果、LED114が表面実装型デバイス(surface-mount device、SMD)であってもよい。LEDは任意の形状であってもよく、好ましくは、LEDは円錐形である。LED114の各々は、約0.5mm~約10mmの直径を有してもよい。更に、LEDの各々は、0.5mm~約100mmの表面積を有してもよい。LEDのいくつかの例は、半導体発光ダイオード、ポリマー発光ダイオード、及び有機発光ダイオードを含む。捕獲器は、2つ以上のLEDを備えてもよく、少なくとも1つのLEDは、シェルに向かって直接的又は間接的に光を放出するように構成されており、少なくとも1つのLEDは、シェルから離れて光を放出するように構成されている。
【0038】
使用され得る他の光源は、白熱又はフィラメントベースの光、蛍光、ハロゲン光、キセノン光、又は当技術分野で既知の他の光源を含むが、これらに限定されない。照明は、その出力のピーク波長を調整するためのフィルタを有してもよく、又は有さなくてもよい。更に、本明細書で使用される場合、光源114は、虫誘引物質として利用される照明技術の光生成の構成要素又は要素である。この点に関して、光源114は、ダイオード、フィラメント、励起ガスなどのいずれかであってもよい。光源114は、光生成の構成要素又は要素と関連付けられ得る配線、コネクタ、ベース、レンズ、又は要素を含まない。
【0039】
節足動物捕獲デバイスは、約350nm~約500nm、又は約400nm~約500nm、又は約350nm~約400nmのピーク波長を有する少なくとも1つのLED114を備えてもよい。節足動物捕獲デバイスは、約350nm~約400nmのピーク波長を有する少なくとも1つのLED114と、約400nm~約500nmのピーク波長を有する少なくとも1つのLED114と、を備えてもよい。約400nm~約500nmのピーク波長を有するLEDは、シェード122に向かって、好ましくはシェードに実質的に垂直な方向に光を放出してもよい。約350nm~約400nmのピーク波長を有するLEDは、シェード122に実質的に平行な方向及び/又はシェード122に実質的に垂直な方向に光を放出してもよい。
【0040】
紫外光(約100nm~約400nmの範囲のピーク波長)及び可視光(約400nm~約700nmの範囲のピーク波長)の両方、特に青色光は、節足動物を誘引するのに有効である。高強度の青色光は、節足動物を誘引するのに最適であり得るが、そのような光は、ユーザの家で使用するには明るすぎることがある。高強度の紫外光も節足動物を誘引し得るが、紫外光強度は、好ましくは、家での使用のために同様に緩和される。
【0041】
理論に束縛されるものではないが、本開示の節足動物捕獲デバイスは、青色光強度及び紫外光強度の両方を効果的にバランスを取って捕獲性能を向上させるように設計されている一方で、ユーザの家での使用に好適な捕獲器を提供する。更に、選択されたピーク波長の光をシェードに対して選択された方向に放出することにより、捕獲性能を最適化し得ると考えられる。例えば、約400nm~約500nmのピーク波長を有するLEDは、シェード122に対して実質的に垂直な方向にシェードに向かって光を放出することができ、光の一部はシェード及び/又はインサートから反射される。使用の際、節足動物捕獲デバイスが壁ソケットに差し込まれているときに、シェード及び/又はインサートは、ソケットを含む壁に光を反射してもよい。壁に反射された光は、飛翔節足動物を、かなり離れた距離からでも、節足動物捕獲デバイスに向かって引き寄せ得ると考えられている。そして、節足動物が捕獲器に接近すると、インサートのLED対向表面に向かって放出される約400nm~約500nmのピーク波長を有する光が、インサートのLED対向表面(使用の際、壁に対向する)上に配設された粘着剤に節足動物を引き寄せる。好ましくは、インサートのLED対向表面に向かって放出された光の強度は、シェード及び/又はインサートから壁に反射された光の強度よりも大きい。
【0042】
節足動物捕獲デバイスは、壁上にハローパターン、好ましくは非対称ハローパターンを生成してもよい。直接照明及び間接照明の両方、すなわち、シェード及び/又はインサートから壁に反射する光は、壁上のハローパターンに寄与し得る。図27に示すLED配置は一例であり、LEDの数、タイプ、及び場所は修正されてもよいと理解される。また、反射器及び/又はレンズを使用して光パターンを整形してもよい。壁上のハローパターンは、いくつかの方法で、例えば、光の強度を調整することによって、光の指向性を調整することによって、かつ/又はシェード及び又はインサートの反射率を調整する(それによって、直接照明対間接照明のレベルを調整する)ことによって生成されてもよい。
【0043】
ベース102はスロット101を含んでもよい。スロット101は、狭いスリット開口部であってもよい。スロット101は、インサート150をベース102に挿入する間にタブ164が通過することができるようにサイズ決定されている。タブ164との適切な位置合わせを提供するために、スロット101は、ベース102の中心線(図示せず)から横方向にオフセットされる。スロット101の場所は、インサート150がスロット101内に適切に位置合わせされたときにインサート150の第1の端部136がベース102内に完全に挿入され得ることを確実にする。
【0044】
図10a~図10bは、インサート150が設置されたベース102の部分切り欠き図を描写する。図9は、図4の線4-4に沿って取得した、ベース102及びインサート150の断面図である。回路基板106は、ベース102内で垂直に配向されてもよい。様々な電気構成要素が、回路基板106に結合され、回路基板106から離れて延在してもよい。より大きな構成要素は、サイズの制約のため、及び他の構成要素との干渉を排除するために、回路基板106上の中央に位置決めされてもよい。インサート150のタブ164は、スロット101を通って延在するように示されている。タブ164は、回路基板106に結合されたスイッチ107に接触し、それによってスイッチ107を閉じるように示されている。スイッチ107は、細長いタブがスイッチのレバー又は他のタイプのアクチュエータに摺動可能に係合してスイッチを閉じるように、垂直に配向されている。スイッチ107を閉じると、光源114などのベース102の様々な構成要素が通電される。ベース102はまた、1つ以上のレール(図示せず)を含んでもよい。ベースにおけるレールは、タブ164がスロット101を通過したときに、レールがタブ164をスイッチ107に対して付勢するように構成されてもよく、そうでなければ、その薄く細長い構成に起因して、外向きに撓曲し得る。
【0045】
節足動物捕獲デバイスは、シェードと、ベースと、を備え、インサートを備えなくてもよく、粘着剤がシェード上に直接配設される。したがって、シェードは、ベースに取り外し可能に取り付けられてもよく、使用後、シェード全体が、ユーザによって取り外されて処分されてもよい。次いで、新しいシェードをベースに固着してもよく、節足動物捕獲デバイスの作動を再開することができる。その他の点では、シェードは、上述したように、インサートを受容するように構成されたシェードと同様であってもよい。
【0046】
本開示による節足動物捕獲デバイスは、作動のために電気を利用する。上記に提供されたように、例示的な節足動物捕獲デバイスは、光源及び/又は他の形態の通電可能な誘引物質などの様々な搭載型誘引物質が通電されることができるように、壁コンセントに挿入することができる。このような節足動物捕獲デバイスはまた、虫を節足動物捕獲デバイスに誘引する役割を果たす様々な液体、ゲル、又は他の組成物を含んでもよい。使用済みインサートを交換するなど、ユーザが定期的にデバイスと相互作用するので、安全で作動させるのが容易な虫デバイスを提供することが最も重要である。例えば、様々な搭載型電気部品を考慮すると、そのような電気部品は、ユーザが使用済みインサートを取り外して新しいインサートと交換できるようにするときなど、ユーザがデバイスと相互作用しているときに通電が切られることが望ましい。また、このような電気部品は、インサートがベースに適切に挿入されたときにのみ通電されることが望ましい。例えば、インサートが適切に挿入されたときのみ光源に電力を供給することは、ユーザに有益な作動フィードバックを提供する。更に、インサートを取り外したときに自動的に搭載型電気部品の通電を切ることも、使いやすさ及び安全な作動を提供するために望ましい。上述した安全性の利点を提供する際に、ユーザがインサートを適切な配向でベースに挿入することを確実にするために、インサート及びベースに構造的特徴を提供することも有益である。
【0047】
本明細書に記載の様々な節足動物捕獲デバイスによれば、回路基板(すなわち、図9の回路基板106)がベース内に位置決めされる。一般に、回路基板は、電源(例えば、壁コンセント)から電力を受け、電力を搭載型構成要素に分配する。回路基板は、ベース内に垂直に装着され得、その結果、節足動物捕獲デバイスが従来の壁コンセントに差し込まれたときに、内部回路基板が壁に略平行になる。回路基板を垂直に位置決めすることは、小型のベースを提供する役割も果たす。
【0048】
回路基板又は回路基板の集合体は、限定はしないが、電圧制御回路、コンデンサ、集積回路、抵抗器などの様々な部品を含むことができる。回路基板はまた、加熱要素及び光源などの搭載型誘引物質への電気の供給を制御することができるスイッチを含むことができる。例えば、スイッチが第1の(開)位置にあるときに、搭載型電気誘引物質の一部又は全部の通電が切られる。スイッチが第2の(閉)位置にあるときに、全ての搭載型誘引物質が通電される。回路基板が垂直に配置されていることに起因して、スイッチも同様に垂直に配向され得る。回路基板上の大きな構成要素の配置オプションは、ベースの内部キャビティのサイズ制約によって少なくとも部分的に影響され、小型のベースを提供する要望とバランスが取られ得る。したがって、大きな構成要素は回路基板上の中心に位置することができ、他のより低い外形の構成要素(スイッチなど)は、回路基板の中心から横方向に離間される。このようにして、大きな構成要素は、装着ポスト、ベースの湾曲などと干渉しないように位置決めされ得、ベースのオーバーコール(overcall)フォームファクタは略小型のままであることができる。
【0049】
ベースは、ベースの内部に装着されたスイッチへのアクセスを提供する開口部を含むことができる。スイッチへのアクセスを規制するために、開口部は、スイッチの上で垂直方向に位置決めされるスロットとすることができる。スロットは、細長い実質的に平面のタブがスロットを通過してベースのキャビティ内に入り、タブがスイッチに係合することを許容するようにサイズ決定され得る。しかしながら、狭いサイズに決定されたスロットは、他の異物がスロットを通過する能力を有利に制限する。上記に提供したように、スイッチは、回路基板の中心から横方向に離間され得る。したがって、スロットは、ベースの中心線から横方向にオフセットされ得る。実質的に平面のタブは、ユーザがインサートをベースに取り付けるときにスロット及びスイッチと位置合わせされるように、インサートの中心線から横方向にオフセットされ得る。
【0050】
場合によっては、スロットを通過するタブは、例えば、狭いスロット及びスイッチ配置に対応する、その比較的薄い外形及び長さに起因して、ある程度の撓みを有してもよい。したがって、ベースは、スイッチに近接して位置決めされている1つ以上の垂直レールを含んでもよく、その結果、タブがスロットを通過するときに、レールは、スイッチに向かってタブを付勢する。タブは、完全に挿入されたときに、スイッチとレールとの間に位置決めされ得る。レールは、その比較的薄い外形及び可撓性にもかかわらず、タブがスイッチに十分に係合することを確実にするように位置決めされ、構成され得る。
【0051】
節足動物捕獲デバイスを使用する方法
本明細書に記載の節足動物捕獲デバイスは、節足動物、好ましくは虫、より好ましくはハエを捕獲又は捕捉するために使用されてもよい。本開示は、節足動物捕獲デバイスにおいて節足動物を捕獲する方法であって、粘着剤が配設されたインサートを節足動物捕獲デバイスのハウジングに挿入するステップであって、ハウジングが、少なくとも1つのLEDが装着されたベースと、ベースに結合されたシェードとを含む、挿入するステップと、ベースを電源に係合させるステップであって、ベースが、1つ以上の導電性プロングを含んでもよく、係合させるステップとを含み、ベースを電源に係合させるステップが、導電性プロングを電源コンセントに挿入するステップを含む、方法に関する。方法は、好ましくは粘着剤に接触することなくインサートをハウジングから取り外し、インサートを処分するステップを更に含んでもよいか、又は節足動物が粘着剤に粘着したままであり、インサートをハウジングから取り外すことにより、ベース内のスイッチを停止させて、LEDへの通電を切る。
【0052】
これらのステップは、任意の順序で行われてもよい。節足動物捕獲デバイスは、台所、ガレージ、スクリーン付きポーチ、又は浴室を含む家の任意の部屋で使用されてもよい。節足動物捕獲デバイスは、例えば、自立型ガレージ、納屋などの商業用建物及びビジネスを含む他の建物で使用されてもよい。
【0053】
節足動物捕獲デバイスの代替的な構成では、インサートは平面であってもよく、シェードは凹凸状であってもよい。平面のインサートは可撓性であることが好ましい。使用の際、ユーザは、平面インサートを凹凸状シェードに挿入するときに、平面インサートを撓ませるか、曲げるか、又は偏向させてもよい。上記に論じたように、シェードは、シェードのインサート対向表面に少なくとも部分的に沿って延在する対向するガイドレールを含んでもよい。平面のインサートは、ガイドレールによって適所に保持されてもよい。任意選択で、インサートは、シェードの形状に少なくとも部分的に適合してもよい。
【0054】
この点に関して、本開示はまた、節足動物捕獲デバイスにおいて節足動物を捕獲する方法であって、粘着剤が配設された平面のインサートを節足動物捕獲デバイスのハウジングに挿入するステップであって、ハウジングが、少なくとも1つのLEDが装着されたベースと、ベースに結合された湾曲しているか、又は凹凸状のシェードとを含む、導入するステップと、ベースを電源に係合させるステップであって、ベースが、1つ以上の導電性プロングを含んでもよく、係合させるステップとを含み、ベースを電源に係合させるステップが、導電性プロングを電源コンセントに挿入するステップを含む、方法に関する。平面のインサートを挿入するステップは、平面のインサートを撓ませるか、曲げるか、又は偏向させることを含んでもよい。平面のインサートは、任意選択で、インサートと一体的に形成された下方に垂下するタブを備えてもよい。代替的には、平面のインサート及びタブ(作動タブ)は、2つの別個の部品として提供されてもよく、方法は、作動タブをベースにおけるスロットに挿入して、ベースにおけるスイッチを作動させてLEDに通電するステップを更に含んでもよい。方法は、好ましくは粘着剤に接触することなくインサートをハウジングから取り外し、インサートを処分するステップを更に含んでもよいか、又は節足動物が粘着剤に粘着したままであり、作動タブをベースから取り外して、ベース内のスイッチを停止させるとともにLEDの通電を切る。
【0055】
本開示はまた、節足動物捕獲デバイスのための詰め替えシステム又は詰め替えキットに関し、詰め替えシステムは、粘着剤が配設された平面のインサートと、作動タブと、を備え、平面のインサートは、節足動物捕獲デバイスのハウジングに挿入されるように構成されており、ハウジングは、少なくとも1つのLEDが装着されたベースと、ベースに結合されたシェードと、を含み、作動タブは、ベースにおけるスロットに挿入されるように構成され、作動タブをベースに挿入して、ベースにおけるスイッチを作動させてLEDに通電する。ベースは、導電性プロングを電源コンセントに挿入することなどによって、ベースを電源と係合させるための1つ以上の導電性プロングを含んでもよい。
【0056】
試験方法
光学プロファイル法
光学プロファイル法は、光ファイバー分光光度計を使用して、乾式壁試験スタンド上に装着された照明付きプラグイン虫捕獲器の光スペクトルにわたる絶対光強度を測定する。この試験は、A)壁の表面での光、及びB)壁及びデバイスから離れる方向に放射される光、及びC)デバイスでの光を測定する。試験は、同じ試験スタンド上でアセンブルされるが、各測定に干渉しないように重複しない領域でアセンブルされる。
【0057】
350~1000nmの波長範囲内で、空気中の平面のスペクトル放射照度から絶対強度を測定することができるモジュール式分光光度計(例えば、Ocean Insight、Largo,FLから入手可能なFLAME-S-VIS-NIR-ES、又は同等物)が使用される。分光光度計は、機器を駆動し、走査データを収集する適切な制御ソフトウェア(例えば、Ocean Insight、Largo,FLから入手可能なOceanView分光光度計ソフトウェア、又は同等物)とインターフェース接続される。分光光度計は、光ファイバーパッチケーブル(例えば、Ocean Insight、Largo,FLから入手可能なQP400-1-UV-VIS、又は同等物)と、180°の視野で信号を収集する200~2500nm光学ディフューザコサイン補正器(例えば、Ocean Insight,Largo,FLから入手可能なCC-3-UV-S、又は同等物)を含む光ファイバアセンブリを装備する。絶対光強度は、NIST追跡可能な放射測定的に較正された光源(例えば、Ocean Insight、Largo,FLから入手可能なHL-3P-CAL、又は同等物)を用いて較正される。全ての測定は、デバイスが唯一の光源である暗室で行われる。
【0058】
試験スタンドの構成
試験スタンドは、密封され、0.25インチのナップローラーを使用して超白色つやなし/マットインテリア塗料で塗装された、高さ約122cm×幅91cmの乾式壁(公称厚さ0.5インチ)の垂直に装着された片を含む。最終的な表面は、ASTM E1349及びASTM D2244によって測定されるように、最小テクスチャ及びΔE≦2で、L=97.8、a=-1.2、b=2.2の目標CIELAB色を有することになる。電力は、特定の国の住居国内規格、例えば、米国における15A、120v、及び60Hzに基づいて試験デバイスに供給される。デバイスのための試験スタンド上に装着されたプラグレセプタクルは、カバープレートを有する1ギャングコンセントボックス又は同等物である。コンセント及びコンセントプレートの両方が白色である。電源は、特定の国の住居国内規格±2ボルトに制御される。
【0059】
図32を参照すると、乾式壁表面での光を測定するために、電力レセプタクル1001が、試験スタンドの垂直中心線に沿って、スタンドの上縁部から約40cmの表面に装着される。デバイスの設計に依存して、レセプタクルは、差し込まれたときにデバイスのシェードがレセプタクルの上で上方に配向されるように配向される。したがって、レセプタクルは、上向き位置を達成するために、例えば、1001に示されるその典型的な設置配向から90度又は180度で装着される必要があってもよい。
【0060】
レセプタクルの上で、格子状のアパーチャ1002が乾式壁を通して穿孔される。ナイロンフランジ付きブッシング(McMaster-Carr又は他の好都合な供給元から)を各アパーチャに挿入し、フランジが乾式壁の表面と同一平面になるように凹ませる。ブッシングの壁表面も、乾式壁に適合するように塗装される。アパーチャ/ブッシングの内径は、分光光度計プローブがぴったりと嵌まり、測定のために乾式壁表面と同一平面に位置決めされ得るように選択される。アパーチャグリッドは、レセプタクルの頂部プラグ1003に対してレイアウトされる。原点1004は、プラグ1003の垂直及び水平の中心に位置する。グリッドの4つの行は、原点1004の上の垂直方向にそれぞれ9.0cm、14.5cm、19.5cm、及び24.5cmに中心がある。グリッドの中心列は、原点1004の上に中心を置いて垂直に位置合わせされる。他の列は、中心列の右及び左にそれぞれ6.7cm及び11.8cmに中心を置いている。
【0061】
図33a及び図33bを参照すると、壁及びデバイスから外向きに放射される光を測定するために、第2の電力レセプタクル1010が、レセプタクル1001の底縁部より約40cm下の試験スタンドの垂直中心線に沿って位置決めされたレセプタクル1001に同様に装着される。半径方向アーム1011は、内径30.5cm、及び外径35.6cm、及び厚さ1.9cmの180°円弧である。半径方向アームは、光を反射しないようにつやなしの黒色に塗装される。円弧の末端部(0°及び180°)は丸く、1.27cmの円筒軸1012がアームから2.54cm外向きに延在する。プラグ1014の原点1013は、原点1004と同様にして判定される。2つの軸1012は、プラグの原点1013と水平方向に位置合わせされ、2つのパイプストラップ1015で乾式壁に取り付けられる。アームは、軸の周りを180°滑らかに回転することができるべきである。分光光度計のプローブをぴったりと保持するのに適切な内径を有する、長さ2cm、壁厚2mmのナイロンチューブ1016を使用して、プローブを半径方向アーム1011に固定する。半径方向アームを上方に回転させ、乾式壁に対して平らにした状態で、チューブをアームの表面に、アームの内径と面一に、10°離して取り付ける。各チューブは、プラグ上の原点1013に向かって配向される。
【0062】
図33cを参照すると、半径方向アームは、垂直方向にかつ壁に垂直に装着されたブレース1017を使用して所定の場所にロックされる。ブレースは、内径8.5cm、外径11.0cm、厚さ1.27cmのアルミニウム製の180°円弧である。19個の0.7cm貫通孔1018が、10°離れてブレースに穿孔される。0.63cmの円筒形ピン2019が、穴1018を通して、半径方向アーム1011に穿孔された対応する0.7cmの受容穴1020に挿入される。
【0063】
器具の設定
分光光度計、光ケーブル、及びコサイン補正器は、ベンダの命令に従ってアセンブルされる。コンピュータコントローラが接続され、絶対放射照度強度が、ベンダの命令に従って、較正された光源を使用して較正される。取得のために、分光光度計は、350nm~750nmの波長を走査するように設定される。強度データは、1nm分解能で収集される。
【0064】
全体強度(すなわち、特定の範囲にわたる全ての強度の合計)及び最大強度(すなわち、特定の範囲内の最大強度)は、以下の波長ブラケットの各々に対して計算される。
トータル=350nm~750nm
UVA=350nm~400nm
VIS=400nm~750nm
青色=450nm~485nm
【0065】
パートA:壁での測定
測定は、プローブの測定端部が壁と同一平面に位置決めされるように分光光度計プローブをアパーチャに挿入することによって、図32に示されるグリッド内の異なる位置で取られる。グリッドは、左下を[1,1]として始まるx,y座標によってインデックス付けされる。測定がデバイスの垂直軸に沿ってではないことが望まれる場合、対の測定が、デバイスの左右に等距離で行われ、報告前に平均化される。
【0066】
例えば、スペクトルは、場所[3,1]A、[3,2]B、[3,4]C、[1,2]D1、[1,4]D2、[1,1]E1、及び[1,5]E2で連続的に収集される。各スペクトルについて、強度の合計が計算され、各波長ブラケット内の最大強度が識別される。位置A、位置B、及び位置Cについて、合計強度及び最大強度は、各波長範囲について1μW/cm単位で全体強度及び最大強度として個々に報告される。対D、D及びE、Eについて、対の合計強度及び対の最大強度が平均化され、各波長ブラケットについて1μW/cm単位でそれぞれD及びEについての全体強度及び最大強度として報告される。
【0067】
パートB:壁に向かう測定
壁に向かう測定は、図33a~図33cに示す半径方向アームを使用して行われる。半径方向アームは、デバイスの周囲で回転することができ、10°増分でロックされることができ、プローブは、半球「ドーム」に沿った位置でデバイスの周囲でスペクトル測定を行うために、同様に10°増分で半径方向にアーム上に位置決めされ得る。上方に回転し、乾式壁に対して同一平面に静止している半径方向アームは、0°として定義される。測定がデバイスの垂直軸に沿ってではないことが望まれる場合、対の測定が、デバイスの左右に等距離で行われ、平均化される。位置は、[アームの角度,アームに沿ったプローブの角度]座標としてインデックス付けされる。
【0068】
例えば、スペクトルは、位置G[90,90]及び位置J[0,90]並びに対のH[90,50]、H[90,100]及びI[0,0]、I[0,180]において収集される。各スペクトルについて、強度の合計が計算され、各波長ブラケット内の最大強度が識別される。位置G、及び位置Jについて、合計強度及び最大強度は、各波長範囲について1μW/cm単位で全体強度及び最大強度として個々に報告される。対H1、H2及びI1、I2について、対の合計強度及び対の最大強度が平均化され、各波長ブラケットについて1μW/cm単位でそれぞれH及びIについての全体強度及び最大強度として報告される。
【0069】
パートC:デバイスでの測定
デバイスでの測定は、デバイスにとって破壊的であるので、最後に実行される。半径方向アームは、0°の位置まで上方に回転される。メス又はドリルを使用して、スペクトルプローブの直径の円形穴が、光が外に放射することができるように、デバイスのシェード及びインサートの長手方向及び水平方向の中間点で、シェード及びインサートを完全を通してカットされる。スペクトルプローブは、プローブの測定端部がインサートの光源対向表面に位置決めされ、壁に対向するように、シェード及びインサートを通して円形穴に挿入され、走査を取得する。F(図示せず)と呼ばれるこの位置について、強度の合計が計算され、最大強度が各波長ブラケット内で識別される。位置Fについては、合計強度及び最大強度は、各波長ブラケットについて1μW/cm単位で全体強度及び最大強度として個々に報告される。
【実施例
【0070】
光学プロファイル法、乾式壁試験スタンド上に装着された照明付きプラグイン虫捕獲器の光スペクトルにわたる絶対光強度を測定するように使用される。試験される捕獲器は、DynaTrap(登録商標)DOT、DynaTrap(登録商標)DT3009 Flylight、平坦な構成を有する捕獲器、湾曲した構成を有する2つの異なる捕獲器であり、2つの捕獲器は異なる強度の青色LED光を有する。
【0071】
光強度は、上記で説明され、図32及び図33a、図33b及び図33cに示されるように、位置A、C、D、E、F、J、H、I、及びGで測定される。試験した全ての捕獲器について、位置D1及び位置D2で測定された光強度は同じであり、表1に位置Dとして報告されている。試験した全ての捕獲器について、位置I1及び位置I2での光強度は同じであり、表1に位置Iとして報告されている。
【0072】
【表1】
強度が低すぎて、本明細書に記載の光学プロファイル法を使用して測定できない。
**青色強度、UVA強度、又はその両方が0である場合、比は計算されない。
フラット捕獲器は図34の捕獲器である。
湾曲A捕獲器は、図1の捕獲器である。
湾曲B捕獲器は、図1の捕獲器であるが、(異なるLEDの使用により)湾曲A捕獲器とは異なる光強度を有する。
湾曲C捕獲器は、図31の捕獲器である。
【0073】
【表2】
**青色、UVA、又はその両方が0である場合、比は計算されない。
フラット捕獲器は、図34の捕獲器である。
湾曲A捕獲器は、図1の捕獲器である。
湾曲B捕獲器は、図1の捕獲器であるが、(異なるLEDの使用により)湾曲A捕獲器とは異なる光強度を有する。
湾曲C捕獲器は、図31の捕獲器である。
【0074】
光源及び不透明なシェードを有する節足動物捕獲器であって、光源及びシェードが、捕獲器が壁ソケットに差し込まれたときに、光がシェード及び捕獲器の後ろの壁に当たるように構成されている、節足動物捕獲器は、節足動物をよりよく誘引すると考えられる。
【0075】
より具体的には、青色光、UV光、又はその両方について、光強度が位置F(シェードの長手方向及び水平方向の中間点)において最大であることが望ましいことがある。理論に束縛されるものではないが、これは、捕獲器の近くに引き寄せられる節足動物が、節足動物を捕獲するための粘着剤が配設されるインサートの光源/LED対向表面を表す位置Fに最も誘引されることを確実にしてもよい。位置Fでの青色光の強度は、約50μW/cm~約30,000μW/cm、又は約100μW/cm~約20,000μW/cm、又は約500μW/cm~約5,000μW/cmであってもよい。位置FでのUV光の強度は、約10μW/cm~約450μW/cm、又は約20μW/cm~約100μW/cmであってもよい。位置Fでの青色光強度のUV光強度に対する比は、約10~約100、又は約15~約50であってもよい。
【0076】
青色光、UV光、又はその両方について、位置Aでの光強度は、位置Fでの光強度よりも小さいが、他の位置での光強度よりも大きいことが望ましいことがある。理論に束縛されるものではないが、捕獲器が壁コンセントに差し込まれたときに、捕獲器のシェードのすぐ後ろの壁を表す位置Aにおいて光強度が増大することは、節足動物をより遠くから誘引するのを助けることがある。また、シェードのすぐ後ろの壁に当たる光は、シェードが光の一部を遮断するので、ユーザにとって邪魔になりにくいことがある。位置Aでの青色光の強度は、約200μW/cm~約20,000μW/cm、又は約300μW/cm~約10,000μW/cm、又は約350μW/cm~約8,000μW/cmであってもよい。位置AでのUV光の強度は、約20μW/cm~約55μW/cm、又は約25μW/cm~約50μW/cmであってもよい。位置Aでの青色光強度のUV光強度に対する比は、約7~約200、又は約10~約200であってもよい。
【0077】
位置B及び位置Dでの青色光強度は、位置A及び位置Fでの青色光強度よりも小さいことが望ましいことがある。位置B及び位置Dで測定された光は、捕獲器が壁のコンセントに差し込まれたときに、捕獲器によって壁に当てられる光ハローを表す。位置B及び位置Dでは、光強度は、節足動物を捕獲器に誘引するのに十分であるが、ユーザにとって邪魔になるほど大きくないことが好ましい。位置Bでの青色光の強度は、約100μW/cm~約6,500μW/cm、又は約125μW/cm~約3,000μW/cmであってもよい。位置Dでの青色光の強度は、約70μW/cm~約3,500μW/cm、又は約80μW/cm~約1,500μW/cmであってもよい。位置Bでの青色光強度の位置Dでの青色光強度に対する比は、約0.25~約2.25、又は約0.5~約2であってもよい。位置Bでの青色光強度の位置Dでの青色光強度に対する比は、約1.1~約2であってもよく、壁上の非対称ハローを表してもよい。捕獲器の上の壁により強い光強度を有する非対称のハローは、上から捕獲器に接近する飛翔節足動物をよりよく誘引することがあるが、依然として、ユーザにとって邪魔になりにくく、かつ/又は目立ちにくい。
【0078】
位置Aでの青色光強度の位置Dでの青色光強度に対する比は、約3~約10又は約4~約7であってもよい。位置AでのUV光強度の位置DでのUV光強度に対する比は、約0.75~約5、又は約1~約2であってもよい。位置Aでの青色光強度の位置Bでの青色光強度に対する比は、約1.5~約10、又は約2~約5であってもよい。位置AでのUV光強度の位置BでのUV光強度に対する比は、約1.5~約10、又は約2~約9であってもよい。
【0079】
位置I、位置J、及び位置Gでの光は、捕獲器から漏れる光を表し、ユーザ、節足動物、又はその両方に見えることがある。節足動物を誘引するのに十分な光の強度(青色光、UV光、又はその両方)を依然として提供しながら、捕獲器をユーザにとって邪魔にならず目立たないようにするために、捕獲器から漏れる光の強度を制限することが望ましいことがある。位置Iでの青色光の強度は、約3μW/cm~約80μW/cm、又は約3μW/cm~約15μW/cm、又は約25μW/cm~約80μW/cmであってもよい。位置IでのUV光の強度は、約2μW/cm~約100μW/cm、又は約2μW/cm~約40μW/cm、又は約45μW/cm~約100μW/cmであってもよい。
【0080】
位置Jでの青色光の強度は、約40μW/cm~約1,500μW/cm、又は約50μW/cm~約500μW/cmであってもよい。位置JでのUV光の強度は、約3μW/cm~約25μW/cm、又は約15μW/cm~約25μW/cm、又は約3μW/cm~約8μW/cmであってもよい。位置Jでの青色光強度のUV光強度に対する比は、約2~約25、又は約5~約21であってもよい。
【0081】
位置Gでの青色光の強度は、約3μW/cm~約100μW/cm、又は約4μW/cm~約60μW/cmであってもよい。位置GでのUV光の強度は、約35μW/cm未満、又は約10μW/cm未満であってもよい。
【0082】
捕獲器の頂部から出る光の強度は、捕獲器の側部から出る光強度よりも大きくてもよい。節足動物、特に飛翔節足動物は、上から捕獲器に接近することがあり、捕獲器の側部よりも捕獲器の頂部からより多くの光を出すことが有利となることがある。位置Jでの青色光強度の位置Iでの青色光強度に対する比は、約1~約15、又は約2~約12であってもよい。位置JでのUV光強度の位置IでのUV光強度に対する比は、約0.1~約2であってもよい。
【0083】
位置Bで測定された光によって表される、捕獲器の上の壁上の青色光強度は、位置Gで測定された光によって表される、捕獲器から出る青色光強度よりも大きいことがある。位置Gで測定された光によって表される、捕獲器から出る光は、節足動物を捕獲器に引き寄せるのを助けることがあるが、位置Bで測定された光によって表される、壁上の光強度がより大きいことで、節足動物を、捕獲器インサートの光源/LED対向表面上に配設された粘着剤のより近くに引き寄せるのを助けることがあると考えられる。位置Bでの青色光強度の位置Gでの青色光強度に対する比は、約5~約55であってもよい。
【0084】
同様に、位置Fで測定される光によって表される、(粘着剤が配設された)捕獲器インサートの光源/LED対向表面上の光強度は、位置Aで測定される光によって表される、捕獲器のすぐ後ろの壁上の光強度よりも大きいことがある。これにより、捕獲器の近くに引き寄せられた節足動物が、固定化される粘着表面に最も誘引されることを確実にしてもよい。位置Fでの青色光強度の位置Aでの青色光強度に対する比は、約1.1~約10、又は約1.5~約5であってもよい。位置FでのUV光強度の位置AでのUV光強度に対する比は、約1.1~約15又は約1.5~約10であってもよい。
【0085】
組み合わせ
A.インサートであって、a)基材及び基材を支持するためのフレームであって、基材の表面に粘着剤が配設されている、基材及びフレームと、b)インサートの第2の端部でフレームから延在する把持可能なタブと、を備え、インサートが、節足動物捕獲デバイスに挿入されるように構成されており、粘着剤が、節足動物を捕獲するためのものであり、把持可能なタブが、粘着剤を実質的に含まない、インサート。
B.インサートであって、a)基材及び基材を支持するためのフレームであって、基材の表面に粘着剤が配設されている、基材及びフレームと、b)インサートの第1の端部でフレームから下方に垂下するタブと、を備え、インサートが、下方に垂下するタブを受容するためのスロットを含む節足動物捕獲デバイスに挿入されるように構成されており、粘着剤が、節足動物を捕獲するためのものである、インサートに関する。
C.インサートが、フレームの底縁部から延在する下方に垂下するタブを更に備え、節足動物捕獲デバイスが、下方に垂下するタブを受容するためのスロットを含む、段落Aに記載のインサート。
D.インサートが、インサートの第2の端部でフレームから延在する把持可能なタブを更に備え、好ましくは、把持可能なタブが、粘着剤を実質的に含まない、段落Bに記載のインサート。
E.インサートが節足動物捕獲デバイスに挿入されたときに、粘着剤が配設された基材の表面が、節足動物捕獲デバイスにおけるLEDに面し、下方に垂下するタブが、節足動物捕獲デバイスにおけるスイッチを作動させてLEDに通電する、段落A~Dのいずれか1つに記載のインサート。
F.基材が、湾曲しているか、プリーツ状であるか、テクスチャ加工されているか、又はこれらの組み合わせであり、好ましくは、基材が湾曲しており、より好ましくは基材が凹凸状である、段落A~Eのいずれか1つに記載のインサート。
G.インサートが、インサートの粘着剤表面から離間され、かつインサートの第1の端部に位置する装着ブラケットを備え、インサートの粘着剤表面及びブラケットは、インサートにおける開口部を画定する、段落A~Fのいずれか1つに記載のインサート。
H.基材が、ポリマー材料、繊維材料、又は炭素系材料を含む、段落A~Gのいずれか1つに記載のインサート。
I.基材、粘着剤、又はその両方が、透明又は半透明である、段落A~Hのいずれか1つに記載のインサート。
J.基材、粘着剤、又はその両方が、青色光の約80%超、好ましくは青色光の約90%超を透過する、段落A~Iのいずれか1つに記載のインサート。
K.基材、粘着剤、又はその両方が、UV光の約80%未満、好ましくはUV光の約50%未満、より好ましくはUV光の約30%未満を透過する、段落A~Jのいずれか1つに記載のインサート。
L.ベースと、ベースに結合されたシェードと、を含むハウジングを備え、ベースが、電源と通信し、電源から電力を受容するように構成されており、少なくとも1つのLEDが、ベース上に装着されており、シェードが、シェード対向表面及びLED対向表面を含むインサートを受容するように構成されており、節足動物を捕獲するための粘着剤が、インサートのLED対向表面上に配設されており、少なくとも1つのLEDが、シェードのLED対向表面に向かって光を放出するように構成されており、光は、シェード、インサート、又はこれらの組み合わせから反射される、節足動物捕獲デバイス。
M.ベースと、ベースに結合されたシェードと、を含むハウジングを備え、ベースが、電源と通信し、電源から電力を受容するように構成されており、少なくとも1つのLEDが、ベース上に装着されており、シェードが、シェード対向表面及びLED対向表面を含むインサートを受容するように構成されており、節足動物を捕獲するための粘着剤が、インサートのLED対向表面上に配設されており、粘着剤表面積が、デバイスの投影面積以上である、節足動物捕獲デバイス。
N.ベースと、ベースに結合されたシェードと、を含むハウジングを備え、ベースが、電源と通信し、電源から電力を受容するように構成されており、少なくとも1つのLEDが、ベース上に装着されており、シェードが、シェード対向表面及びLED対向表面を含むインサートを受容するように構成されており、節足動物を捕獲するための粘着剤が、インサートのLED対向表面上に配設されており、シェードがベースに張り出しており、好ましくは、ベースの外向き対向壁とシェードのインサート対向表面とが、ハウジングにおける開口部を画定する、節足動物捕獲デバイス。
O.少なくとも1つのLEDが、約350nm~約500nmのピーク波長を有する、段落A~Nのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
P.少なくとも1つのLEDが、約400nm~約500nmのピーク波長を有する、段落A~Oのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
Q.少なくとも1つのLEDが、約350nm~約400nmのピーク波長を有する、段落A~Pのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
R.少なくとも1つのLEDが、約350nm~約400nmのピーク波長を有し、少なくとも1つのLEDが約400nm~約500nmのピーク波長を有する、段落A~Qのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
S.少なくとも1つのLEDが、約400nm~約500nmのピーク波長を有し、シェードのLED対向表面に対して実質的に垂直な方向に光を放出する、段落A~Rのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
T.少なくとも1つのLEDが、約350nm~約400nmのピーク波長を有し、シェードのLED対向表面に実質的に平行な方向に光を放出する、段落A~Sのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
U.デバイスの投影面積が、約40cm~約120cm、好ましくは50cm~約100cm、より好ましくは約65cm~約90cmである、段落A~Tのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
V.インサートのLED対向表面上に配設された粘着剤の表面積が、約40cm~約180cm、好ましくは50cm~約160cm、より好ましくは約75cm~約155cmである、段落A~Uのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
W.節足動物を捕獲するための粘着剤が、インサートのシェード対向表面上に配設されている、段落A~Vのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
X.1つ以上の導電性プロングが、ベースから突出し、好ましくは導電性プロングが、電源コンセントに挿入可能である、段落A~Wのいずれか1つに記載の節足動物捕獲器。
Y.ベースが、インサートを受容するためのスロットを含む、段落A~Xのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
Z.インサートが、基材と、基材を支持するためのフレームと、を含み、好ましくは、基材が、LED対向表面及びシェード対向表面を有し、より好ましくは、粘着剤が、基材のLED対向表面上に配設されている、段落A~Yのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
AA.基材が、湾曲しているか、凹凸状であるか、プリーツ形状であるか、テクスチャ加工されているか、又はこれらの組み合わせであり、好ましくは、基材が凹凸状である、段落Wに記載の節足動物捕獲デバイス。
BB.シェードが湾曲しており、好ましくは、シェードが凹凸状である、段落A~AAのいずれか1つに記載の節足動物捕獲器。
CC.シェードがベースに張り出しており、好ましくは、ベースの外向き対向壁とシェードのインサート対向表面とが、ハウジングにおける開口部を画定する、段落A~BBのいずれか1つに記載の節足動物捕獲器。
DD.シェードが、インサートの把持可能なタブを受容するための凹部を含む、段落A~CCのいずれか1つに記載の節足動物捕獲器。
EE.シェードが、少なくとも1つのインサート受容レールを含む、段落A~DDのいずれか1つに記載の節足動物捕獲器。
FF.インサートが、シェードのインサート受容溝内に摺動するように構成されたフランジを含む、段落BBに記載の節足動物捕獲器。
GG.各LEDが約20°~約180°の円錐角を有する、段落A~FFのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
HH.ベースが、スイッチ、回路基板、又はこれらの組み合わせを含み、好ましくは、スイッチが、機械スイッチ、光学スイッチ、電子スイッチ、電気機械スイッチ、又はホール効果センサを含む、段落A~GGのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
II.回路基板が、LEDへの電圧を変化させるように構成され、好ましくは、LEDが断続的に光を放出する、段落EEに記載の節足動物捕獲デバイス。
JJ.インサートをハウジングに挿入するステップと、ベースを電源と係合させるステップとを含む、段落A~IIのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
KK.ベースが、1つ以上の導電性プロングを含み、ベースを電源と係合させることは、導電性プロングを電源コンセントに挿入することを含む、段落GGに記載の方法。
LL.好ましくは粘着剤又は節足動物に接触することなくインサートをハウジングから取り外し、インサートを処分するステップを更に含む、段落GGに記載の方法は、それに粘着したままである。
MM.インサートをシェードから取り外すことにより、ベース内のスイッチを停止させて、LEDの通電を切る、段落IIに記載の方法。
NN.シェードが、ポリマー材料、繊維材料、又は炭素系材料を含む、段落A~MMのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
OO.電源が、電源コンセント又はバッテリを含む、段落A~NNのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
PP.ベースが、LEDに定電圧を供給するように構成された通電安定器を含み、好ましくは、通電安定器が、全整流回路を含む、段落A~OOのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
QQ.各LEDによって放出された光の強度、ピーク波長、周波数、及び/又は間欠性が独立して調整可能である、段落A~PPのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
RR.インサートが、化学誘引物質を含む、段落A~QQのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
SS.シェードが、把持可能なタブを含むインサートを受容するように構成され、シェードが、インサートの把持可能なタブを受容するように構成された凹部を含む、段落A~RRのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
TT.シェードが、少なくとも1つのガイドレールを含み、好ましくは、少なくとも1つのガイドレールが、フレア状開口部を含む、段落A~SSのいずれか1つに記載の節足動物捕獲デバイス。
【0086】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0087】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0088】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
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【国際調査報告】