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特表2023-536907最適化された選択的な光通過のためのシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】最適化された選択的な光通過のためのシステム
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20230823BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20230823BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G09F9/00 359
G09F9/00 313
G09F9/00 361
H04N5/64 511A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507569
(86)(22)【出願日】2021-08-04
(85)【翻訳文提出日】2023-03-30
(86)【国際出願番号】 US2021044562
(87)【国際公開番号】W WO2022031861
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】20189308.8
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】63/060,783
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507236292
【氏名又は名称】ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ニナン,アジット
(72)【発明者】
【氏名】デヴァイン,タイタス マーク
(72)【発明者】
【氏名】ワン,チュン チー
【テーマコード(参考)】
2H199
5G435
【Fターム(参考)】
2H199CA12
2H199CA24
2H199CA25
2H199CA27
2H199CA29
2H199CA30
2H199CA32
2H199CA42
2H199CA63
2H199CA64
2H199CA65
2H199CA69
2H199CA86
5G435AA01
5G435BB05
5G435BB12
5G435BB19
5G435CC11
5G435FF03
5G435FF05
5G435GG09
5G435LL03
5G435LL07
5G435LL08
5G435LL14
(57)【要約】
コンピューティングデバイスは、デバイスディスプレイ光を出力するデバイス画像ディスプレイと、コンピューティングデバイスの視認者が、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光でレンダリングされた外部ディスプレイ画像と、デバイスディスプレイ光でレンダリングされたデバイスディスプレイ画像とを見るための光学構成と、外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光とを合成して視認者の視野に到達させるためのディスプレイ光コンバイナとを備える。外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光は、光特性が異なる。ディスプレイ光コンバイナは、デバイスディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に反射し、外部ディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に透過させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスであって、
デバイスディスプレイ画像をレンダリングするデバイスディスプレイ光を出力するデバイス画像ディスプレイと、
前記コンピューティングデバイスの視認者が、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光でレンダリングされた外部ディスプレイ画像と、前記デバイス画像ディスプレイからの前記デバイスディスプレイ光でレンダリングされた前記デバイスディスプレイ画像とを見るための光学構成と、
ここにおいて、前記外部ディスプレイ光は、第1の光特性であり、
前記デバイスディスプレイ光は、前記第1の光特性とは異なる第2の光特性であり、
前記光学構成の一部として実装され、前記第1の光特性の前記外部ディスプレイ光と前記第2の光特性の前記デバイスディスプレイ光とを合成して前記視認者の視野に到達させるためのディスプレイ光コンバイナと
を備え、
ここにおいて、前記ディスプレイ光コンバイナは、前記光学構成に、前記第2の光特性に基づいて、前記デバイスディスプレイ光を前記視認者の視野に向かって選択的に反射させ、前記第1の光特性に基づいて、前記外部ディスプレイ光を前記視認者の視野に向かって選択的に透過させる、
コンピューティングデバイス。
【請求項2】
前記デバイス画像ディスプレイは、光源と、光フィルタと、画像出力とを備え、
前記光フィルタは、前記光源の入射光源光をフィルタリングして、前記第2の光特性に従って、フィルタリングされた出射光を生成するように構成され、
前記フィルタリングされた出射光は、前記画像出力によって、デバイスディスプレイ画像をレンダリングする前記デバイスディスプレイ光に更に変調される、
請求項1に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項3】
前記第1の光特性は、第1の光スペクトル分布によって表され、前記第2の光特性は、前記第1の光スペクトル分布とは異なる第2の光スペクトル分布である、請求項1又は2に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項4】
前記第1の光特性は、ポアンカレ球における第1の光偏光状態によって表され、前記第2の光特性は、前記ポアンカレ球における第2の光偏光状態であり、前記第1の光偏光状態は、前記第1の光偏光状態とは異なる、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項5】
前記ディスプレイ光コンバイナは、前記光学構成に、比較的高い反射効率で特定の偏光状態の光を選択的に反射させる、偏光ベースのビームスプリッタを備え、前記デバイスディスプレイ光は、前記第2の光特性に従う前記特定の偏光状態である、請求項1から4のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項6】
前記ディスプレイ光コンバイナは、前記光学構成に、比較的高い透過効率で特定の偏光状態の光を選択的に透過させる、偏光ベースのビームスプリッタを備え、前記外部ディスプレイ光は、前記第1の光特性に従う前記特定の偏光状態である、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項7】
前記ディスプレイ光コンバイナは、第1の偏光状態の入射光を、前記第1の偏光状態とは異なる第2の偏光状態の出射光に変換する偏光状態コンバータを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項8】
前記ディスプレイ光コンバイナは、ダイクロイックコーティング層と偏光ベースのビームスプリッタとの組合せを備え、前記ダイクロイックコーティング層と前記偏光ベースのビームスプリッタとの前記組合せは、前記光学構成に、比較的高い反射効率で、特定のスペクトル分布及び特定の偏光状態の特定のスペクトル及び偏光の組合せの光を選択的に反射させ、前記デバイスディスプレイ光は、前記第1の光特性に従う前記特定のスペクトル及び偏光の組合せである、請求項1から7のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項9】
前記コンピューティングデバイスは、前記デバイスディスプレイ光を前記光学構成に反射するビームスプリッタを更に備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項10】
前記デバイスディスプレイ画像は、前記視認者の右ビュー視野にのみ見える右ビューデバイスディスプレイ画像と、前記視認者の左ビュー視野にのみ見える左ビューデバイスディスプレイ画像とを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項11】
前記外部ディスプレイ画像は、前記視認者の右ビュー視野にのみ見える右ビュー外部ディスプレイ画像と、前記視認者の左ビュー視野にのみ見える左ビュー外部ディスプレイ画像とを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項12】
前記外部ディスプレイ画像は、前記視認者の左ビュー視野及び右ビュー視野のうちの第1の視野には見えるが、前記視認者の左ビュー視野及び右ビュー視野のうちの第2の異なる視野には見えない、請求項1から11のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項13】
前記デバイス画像ディスプレイは、複数の光変調層を含み、前記複数の光変調層は、光源を表す第1の光変調層を含み、前記第1の光変調層は、複数の光源素子を含み、前記複数の光源素子における光源素子の個々の光出力状態は、輝度チャネルにおける前記デバイスディスプレイ画像から生成されたダウンサンプリングされた画像に少なくとも部分的に基づいて制御される、請求項1から12のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項14】
方法であって、
コンピューティングデバイスのデバイス画像ディスプレイを用いて、デバイスディスプレイ画像をレンダリングするディスプレイ光を出力するステップと、
外部画像ディスプレイを用いて、外部ディスプレイ画像をレンダリングする外部ディスプレイ光を出力するステップと、
前記コンピューティングデバイスの光学構成を通して、前記コンピューティングデバイスの視認者が、前記外部画像ディスプレイからの前記外部ディスプレイ光でレンダリングされた前記外部ディスプレイ画像と、前記デバイス画像ディスプレイからの前記デバイスディスプレイ光でレンダリングされた前記デバイスディスプレイ画像とを見ることを提供するステップと、
ここにおいて、前記外部ディスプレイ光は、第1の光特性であり、
前記デバイスディスプレイ光は、前記第1の光特性とは異なる第2の光特性であり、
前記コンピューティングデバイスの前記光学構成の一部として実装されるディスプレイ光コンバイナを用いて、前記第1の光特性の前記外部ディスプレイ光と前記第2の光特性の前記デバイスディスプレイ光とを合成して前記視認者の視野に到達させるステップと
を含み、
ここにおいて、前記ディスプレイ光コンバイナは、前記コンピューティングデバイスの前記光学構成に、前記第2の光特性に基づいて、前記デバイスディスプレイ光を前記視認者の視野に向かって選択的に反射させ、前記第1の光特性に基づいて、前記外部ディスプレイ光を前記視認者の視野に向かって選択的に透過させる、
方法。
【請求項15】
コンピューティングデバイスと外部画像ディスプレイとを備えるシステムであって、請求項14に記載の方法を実行するように構成される、システム。
【請求項16】
ソフトウェア命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェア命令は、1つ又は複数のプロセッサによって実行されたときに、請求項14に記載の方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本出願は、いずれも2021年8月4日に出願された米国仮出願第63/060,783号及び欧州特許出願第2018908.8号の優先権を主張するものであり、これらの出願のそれぞれは、参照によりその全体が組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本発明は一般に、ディスプレイデバイスに関し、特に、選択的な光通過を最適化するディスプレイデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
拡張現実(AR)又は仮想現実(VR)ビデオコンテンツなどのコンテンツは、ヘッドマウントAR又はVRディスプレイデバイスなどのウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスを通してユーザに視覚的に提示され得る。様々な複雑な電子部品及びオプトエレクトロニクス部品を、小型、軽量、及び妥当なコストでディスプレイデバイスに組み込むことは、技術的に困難である。ディスプレイデバイスはまた、実行時に画像データを処理し、画像データから導出されたAR又はVRビデオコンテンツをレンダリングする際に良好に機能する必要がある。これらの技術的な制約及び課題を考慮すると、多くのディスプレイデバイスは、ディスプレイデバイスによってレンダリングされるAR又はVRビデオコンテンツにおける鮮明さ及びコントラストの欠如などの画質問題に悩まされる。加えて、AR又はVRコンテンツ以外の(例えば、シースルー、などの)視覚コンテンツ(ディスプレイデバイスを通してユーザの視野に同時に伝達されるようなもの)もまた、レンダリングされたAR又はVRビデオコンテンツによってある程度まで不明瞭になり、劣化し得る。
【0004】
このセクションで説明される手法は、追求され得る手法であるが、必ずしも以前に考案又は追求された手法ではない。従って、別段の指示がない限り、このセクションで説明される手法のいずれも、このセクションに含まれているという理由だけで従来技術として適格であると仮定されるべきではない。同様に、1つ又は複数の手法に関して特定された課題は、別段の指示がない限り、このセクションに基づいて任意の従来技術において認識されていると仮定すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明は、添付の図面の図において、限定としてではなく例として示され、同様の参照番号は同様の要素を指す。
図1A】視認者による外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光の受信を最適化するための例示的なシステム構成を示す。
図1B】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1C】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1D】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1E】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1F】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1G】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1H】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1I】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1J】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1K】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1L】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1M】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1N】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図1O】ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスにおいて実装される例示的な光学構成、光学構成に関連する透過率及び反射率、並びに観察者受信強度を示す図である。
図2A】例示的なデバイス画像ディスプレイを示す。
図2B】例示的なデバイス画像ディスプレイを示す。
図2C】例示的なデバイス画像ディスプレイを示す。
図2D】例示的なデバイス画像ディスプレイを示す。
図2E】例示的なデバイス画像ディスプレイを示す。
図2F】例示的なデバイス画像ディスプレイを示す。
図2G】例示的なデバイス画像ディスプレイを示す。
図3A】例示的な拡張エンターテインメントシステム構成を示す。
図3B】例示的な表示動作を示す。
図3C】多層光変調のための例示的なシステムを示す。
図3D】例示的な光源素子を示す。
図4】例示的なプロセスフローを示す。
図5】本明細書で説明されるようなコンピュータ又はコンピューティングデバイスが実装され得る例示的なハードウェアプラットフォームを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
選択的な光通過を最適化するウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスに関する例示的な実施形態について本明細書で説明する。以下の説明では、説明の目的で、本発明の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、本発明が、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは明らかであろう。他の事例では、本発明を不必要に妨害し、曖昧にし、又は混乱させることを避けるために、周知の構造及びデバイスは、網羅的に詳細には説明されない。
【0007】
例示的な実施形態は、以下の概要に従って本明細書で説明される。
1.発明の概要
2.外部及びデバイス画像ディスプレイ
3.非重複トライバンドによる多重化
4.重複トライバンドによる多重化
5.コンバイナ及びビームスプリッタによる多重化
6.偏光ベースの多重化
7.デバイス画像ディスプレイ
8.拡張エンターテインメントシステム
9.画像ディスプレイにおける複数の変調層
10.例示的なプロセスフロー
11.実装メカニズム-ハードウェアの概要
12.同等物、拡張物、代替物、及びその他
【0008】
1.発明の概要
この概要は、本発明の例示的な実施形態のいくつかの態様の基本的な説明を提示する。この概要は、例示的な実施形態の態様の広範な又は網羅的な要約ではないことに留意されたい。更に、この概要は、例示的な実施形態の任意の特に重要な態様又は要素を識別するものとして理解されることも、特に例示的な実施形態の任意の範囲を線引きするものとして理解されることも、本発明全般を線引きするものとして理解されることも意図するものではないことに留意されたい。この概要は、例示的な実施形態に関連するいくつかの概念を凝縮され簡略化された形式で提示しているにすぎず、以下に続く例示的な実施形態のより詳細な説明に対する単なる概念的な前置きとして理解されるべきである。別個の実施形態が本明細書で議論されるが、本明細書で議論される実施形態及び/又は部分的実施形態の任意の組合せが組み合わせられて更なる実施形態を形成し得ることに留意されたい。
【0009】
本明細書で説明される例示的な実施形態は、拡張エンターテインメントシステムと共に使用されるウェアラブル又は非ウェアラブルディスプレイデバイスに関する。ディスプレイデバイスは、デバイスディスプレイ画像をレンダリングするデバイスディスプレイ光を出力するデバイス画像ディスプレイと、ディスプレイデバイスの視認者が、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光でレンダリングされた外部ディスプレイ画像と、デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光でレンダリングされたデバイスディスプレイ画像とを見るための光学構成とを含む。外部ディスプレイ光は、第1の光特性である。デバイスディスプレイ光は、第1の光特性とは異なる第2の光特性である。ディスプレイデバイスは、光学構成の一部として実装され、第1の光特性の外部ディスプレイ光と第2の光特性のデバイスディスプレイ光とを合成して視認者の視野に到達させるためのディスプレイ光コンバイナを更に含む。ディスプレイ光コンバイナは、光学構成に、第2の光特性に基づいて、デバイスディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に反射させ、第1の光特性に基づいて、外部ディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に透過させる。
【0010】
本明細書で説明される例示的な実施形態は、拡張エンターテインメントシステムにおいて画像をレンダリングすることに関する。デバイスディスプレイ画像をレンダリングするディスプレイ光は、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスのデバイス画像ディスプレイデバイスを用いて出力される。コンピューティングデバイスの視認者は、コンピューティングデバイスの光学構成を通して、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光でレンダリングされた外部ディスプレイ画像と、デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光でレンダリングされたデバイスディスプレイ画像とを見ることが可能にされる。外部ディスプレイ光は、第1の光特性であり、デバイスディスプレイ光は、第1の光特性とは異なる第2の光特性である。第1の光特性の外部ディスプレイ光及び第2の光特性のデバイスディスプレイ光は、コンピューティングデバイスの光学構成の一部として実装されるディスプレイ光コンバイナと合成されて、視認者の視野に到達する。ディスプレイ光コンバイナは、コンピューティングデバイスの光学構成に、第2の光特性に基づいて、デバイスディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に反射させ、第1の光特性に基づいて、外部ディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に透過させる。
【0011】
いくつかの例示的な実施形態では、本明細書で説明されるようなメカニズムは、クラウドベースサーバ、モバイルデバイス、仮想現実システム、拡張現実システム、ヘッドアップディスプレイデバイス、ヘルメット搭載ディスプレイデバイス、CAVEタイプシステム、壁サイズディスプレイ、ビデオゲームデバイス、ディスプレイデバイス、メディアプレーヤ、メディアサーバ、メディア生成システム、カメラシステム、家庭用システム、通信デバイス、ビデオ処理システム、ビデオコーデックシステム、スタジオシステム、ストリーミングサーバ、クラウドベースコンテンツサービスシステム、ハンドヘルドデバイス、ゲーム機、テレビジョン、シネマディスプレイ、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、セルラー無線電話、電子書籍リーダー、販売時点情報管理端末、デスクトップコンピュータ、コンピュータワークステーション、コンピュータサーバ、コンピュータキオスク、又は様々な他の種類の端末及びメディア処理ユニットのいずれかを含むがそれらに限定されない、メディア処理システムの一部を形成する。
【0012】
本明細書で説明される好ましい実施形態並びに一般的な原理及び
特徴に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかになるであろう。従って、本開示は、示される実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書で説明される原理及び特徴と合致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0013】
2.外部及びデバイス画像ディスプレイ
図1Aは、視認者による、外部画像ディスプレイ(例えば、シネマディスプレイ、投影スクリーン、ホームエンターテイメントシステムディスプレイ、テレビジョン、など)からの外部ディスプレイ光(「S」と表記される)及びウェアラブル又は非ウェアラブルデバイス画像ディスプレイ(例えば、拡張レイヤ光源、AR画像ディスプレイ、VR画像ディスプレイ、など)からのデバイスディスプレイ光(「D」と表記される)の受信を最適化するための例示的システム構成を示す。
【0014】
デバイス画像ディスプレイは、視認者(「観察者」と表記される)のウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスと共に動作し、及び/又はその一部であり、視認者の視野(例えば、網膜、中心窩視、周辺視野、など)に到達するデバイスディスプレイ光でレンダリングされたデバイスディスプレイ画像を視認者が見ることを可能にする。外部画像ディスプレイは、デバイス画像ディスプレイを伴うウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの外部及び/又は外側にあり、視認者が、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光でレンダリングされた外部ディスプレイ画像を見ることを可能にする。
【0015】
外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光は、第1の光特性プロファイルであり、デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光は、第1の光特性プロファイルとは異なる第2の光特性プロファイルである。本明細書で説明されるような光特性プロファイルは、特定の偏光状態(例えば、直線偏光、円偏光、混合偏光、非偏光、など)、特定のスペクトル特性(例えば、特定の波長、特定の波長範囲、など)、などのうちの1つ又は複数など、1つ又は複数の光特性の一意の組合せを指し得る。第1及び第2の光特性プロファイルは、光特性プロファイルに含まれるか又は表される少なくともいくつかの光特性が異なる。
【0016】
本明細書で説明されるような技法の下で、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスは、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光をデバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光と合成するために使用されるディスプレイ光コンバイナ(図1Aにおいて曲線によって表される)を含む。より具体的には、ディスプレイ光コンバイナは、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光を視認者の視野に透過(通過)させる。同時に、ディスプレイ光コンバイナは、デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光を、視認者の視野に反射(又は通過)させる。
【0017】
ディスプレイ光コンバイナは、光選択層(例えば、レンズなどの光学素子上の光選択コーティング、光選択層として直接作用する光学素子又はレンズ、など)を組み込んで、ディスプレイ光コンバイナを通る外部ディスプレイ光の透過を向上させ、ディスプレイ光コンバイナに入射し、ディスプレイ光コンバイナから反射されるデバイスディスプレイ光の反射を向上させる。光選択層は、外部ディスプレイ光に関連付けられた第1の光特性プロファイルの光の透過を最大化すると同時に、デバイスディスプレイ光に関連付けられた第2の光特性プロファイルの光の反射を最大化するように特別に設計又は選択され得る。
【0018】
例示的な光選択層は、光選択光学素子又はレンズ、光学素子又はレンズでコーティングされた光選択コーティングなどのうちの1つ又は複数を含み得るが、必ずしもこれらのみに限定されない。例示的な光選択コーティングは、波長ベースの光選択コーティング又は波長選択コーティング、偏光ベースの光選択コーティング又は偏光選択コーティング、波長ベース及び偏光ベースの組合せの光選択コーティング又は波長及び偏光選択コーティングなどのうちの1つ又は複数を含み得るが、必ずしもこれらのみに限定されない。
【0019】
様々な実施形態では、本明細書で説明されるような光選択コーティングは、ダイクロイックコーティング、電気的に制御可能な波長板又はリターダ、電気的に制御可能な偏光子、パッシブ波長板又はリターダ、パッシブ偏光子、パッシブダイクロイック光学層、光学薄膜、光学膜、アクティブ光学部品、パッシブ光学部品などのうちの1つ又は複数を用いて実装され得る。一例では、光選択コーティングは、ディスプレイ光コンバイナ(の一方又は両方の表面)上にコーティングされたダイクロイック薄膜を含み得る。別の例では、光選択コーティングは、ディスプレイ光コンバイナ(の一方又は両方の表面)上にコーティングされた波長板又はリターダ薄膜を含み得る。更なる例では、光選択コーティングは、波長板又はリターダ薄膜とダイクロイック薄膜との組合せを含み得、これらの両方が、ディスプレイ光コンバイナ(の一方又は両方の表面)上にコーティングされる。
【0020】
図1Aに示されるように、デバイス画像ディスプレイは、複数の層又は構成要素を含む。これらの層又は構成要素は、光源(例えば、バックライトユニット、など)、光フィルタ(例えば、ダイクロイックコーティングされたフィルタ又はダイクロイックフィルタ、など)、画像出力(例えば、仮想ディスプレイパネル、物理ディスプレイパネル、ホログラフィックディスプレイ、など)などを含み得る。
【0021】
デバイス画像ディスプレイ内の光フィルタは、入射光源光(例えば、バックライト、など)の(入射光)スペクトルをフィルタリングして、画像出力によって、デバイスディスプレイ画像をレンダリングするデバイスディスプレイ光に更に変調されることになるフィルタリングされた出射光の(出射光)スペクトルを生成するために使用される。追加的に、オプションで、又は代替的に、光フィルタは、光源及び/又は他の光学部品(例えば、光源の後ろ、近く、又は隣接する光吸収層又は反射層、光増強フィルム、など)と共に動作して、フィルタリングされた出射光の強度を吸収、再利用、増強、及び/又は最大化する。
【0022】
デバイス画像ディスプレイの光フィルタによって実行されるような光フィルタリングは、ディスプレイ光コンバイナの表面(その各々は、反射を引き起こす傾向がある光媒体又は屈折率変化を表す)での複数の光反射によって引き起こされたであろうゴーストを排除し得る。
【0023】
例えば、外部ディスプレイ光は、第1の光特性プロファイルに従った第1の波長セットのものであり得、デバイスディスプレイ光は、第2の光特性プロファイルに従った第2の波長セットのものであり得る。第1の波長セットは、第2の波長セットと(例えば、完全に、など)重複しないか、又は相互排他的であり得る。
【0024】
光選択層は、第2の光特性プロファイルに従って第2の波長セットを(例えば、全体で90%超、など)反射するようにプロビジョニングされることができるが、光選択層は、第2の波長セット以外の他の波長の光の透過を可能にし得る。
【0025】
光フィルタリングがない場合の光源からの入射光源光(例えば、バックライト、など)のスペクトルが第2の波長セット以外の他の波長を含む場合、これらの他の波長を有する入射光源光部分は、最初にディスプレイ光コンバイナの内部表面(視認者、ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイス画像ディスプレイの視認者、観察者などに面する)を透過し、次いでディスプレイ光コンバイナの外部表面(外部画像ディスプレイに面する)によって反射され、最後にディスプレイ光コンバイナの内部表面を透過して視認者に向かい得る。
【0026】
他の波長を有するこの入射光源光部分は視認者の視野に到達するが、ディスプレイ光コンバイナの内部表面から直接反射された第2の波長セットを有する入射光源光部分も視認者の視野に到達するので、視認者の視野にゴーストを引き起こす。
【0027】
対照的に、本明細書で説明されるような技法の下では、デバイス画像ディスプレイ中の光フィルタによって実行される光フィルタリングにより、画像出力からのフィルタリングされた出射光は、光選択層が効率的に(例えば、全体で90%超、など)反射するように特別に設計されるような第2の光特性プロファイルのものである。光選択層によって透過が阻止されない、第2の光特性プロファイルの光特性以外の光特性を有する光は、フィルタ除去され、画像出力からのフィルタリングされた光の一部となることから除去される。
【0028】
例えば、光源からの入射光源光(例えば、バックライト、など)のスペクトルが第2の波長セット以外の他の波長を含む場合であっても、これらの他の波長を有する入射光源光部分は、フィルタリングされた出射光からフィルタ除去されるので、ディスプレイ光コンバイナの内部表面を透過することが防止される。
【0029】
第2の光特性プロファイルのもの以外の光特性の光を除去した結果として、デバイスディスプレイ画像のゴースト反射を防止又は排除することができる。
【0030】
非限定的な実装例では、ディスプレイ光コンバイナ(例えば、レンズ、など)の内部表面に配置された光選択コーティングは、ディスプレイ光コンバイナの内部表面にコーティングされた第1のダイクロイック薄膜であり得る。デバイス画像ディスプレイにおいて光源と画像出力との間に配置された光フィルタは、第2の光特性プロファイルに従った第2の波長セットのフィルタリングされた出射光を生成するために入射光源光をフィルタリングする第2のダイクロイック薄膜であり得る。第1のダイクロイック薄膜は、第2の波長セットのデバイスディスプレイ光を効率的に(例えば、全体で90%超、99%超、など)反射し、外部画像ディスプレイからの第1の波長セットの外部画像ディスプレイ光を含む他の(可視)波長又は波長範囲の光を効率的に(例えば、全体で90%超、99%超、など)透過する。
【0031】
他の(可視)波長は、フィルタリングされた出射光から光フィルタによってフィルタ除去又は除去されるので、フィルタリングされた出射光は、第2の波長セットの(例えば、90%超、99%超などのみの)光を含む。フィルタリングされた出射光が画像出力によってデバイスディスプレイ光に変調された後、デバイスディスプレイ光は、依然として第2の波長セットの光を含む。同時に、フィルタリングされた出射光、又はフィルタリングされた出射光から変調されたデバイスディスプレイ光には、他の波長の光は存在しない。
【0032】
その結果、ディスプレイ光コンバイナに入射するデバイスディスプレイ光は、ディスプレイ光コンバイナの内部表面上に配置された第1のダイクロイック薄膜によって効率的に(例えば、全体的に、90%超、99%超、など)反射される。同時に、ディスプレイ光コンバイナの内部表面上の第1のダイクロイック薄膜を透過し、ディスプレイ光コンバイナの外部表面から反射して戻る光は全く又はほとんどなく、ディスプレイ光コンバイナの内部表面を透過して視認者に向かう光は全く又はほとんどない。これにより、視認者の視野における画像ゴーストの発生を排除又は防止することができる。
【0033】
観察者において結果として得られる合成光スペクトルは、(1)光選択コーティングを有するディスプレイ光コンバイナを比較的高い透過効率(例えば、高い透過率(transmittance)、高い透過率(transmissivity)、など)で透過する、外部画像ディスプレイからの第1の光特性プロファイルの外部ディスプレイ光と、(2)光選択コーティングを有するディスプレイ光コンバイナから比較的高い反射効率(例えば、高い反射率(reflectance)、高い反射率(reflectivity)、など)で反射する、デバイス画像ディスプレイからの第2の光特性プロファイルのデバイスディスプレイ光とを含む。
【0034】
これは、外部画像ディスプレイ及びデバイス画像ディスプレイの各々からの光が比較的高い(元の)強度で視認者に到達することを可能にするか、又は維持する。これらの別個のディスプレイからの比較的高い(例えば、全てではないが大部分の元の、など)強度の光が、視認者に到達することを可能にされるので、これらの(例えば、全てではないが大部分の元の、など)強度は、別個の画像ディスプレイからのそれぞれの光の間での強度及び/又は色マッチングを可能にする、又は達成するように(例えば、効果的に、プログラム的に、協働的に、など)制御されることができる。追加的に、オプションで、又は代替的に、強度及び/又は色マッチングを生成する目的で、外部画像ディスプレイ又はデバイス画像ディスプレイのそれぞれを駆動するために必要とされる電力を大幅に低下させることができる。
【0035】
外部画像ディスプレイと表示画像ディスプレイとの間で本明細書で説明されるような技法の下で実装される光選択(例えば、スペクトル分離、スペクトル選択的反射及び透過、など)は、外部画像ディスプレイ及びデバイス画像ディスプレイからのそれぞれの光の比較的明確な分離(例えば、きれいな色、きれいなスペクトル分離、きれいな偏光分離、など)を可能にする。この分離は、画像表示動作中に独立又は依存する画像層を作成するために、必要に応じて、外部画像ディスプレイ及びデバイス画像ディスプレイが互いにオクルード又はスーパーインポーズすることを可能にする。
【0036】
本明細書で説明されるような外部画像ディスプレイは、外部ディスプレイシステムを含み得る。外部ディスプレイシステムは、画像/ビデオプロジェクタ及び投影スクリーン、ビデオウォール、TV、モニタ、ラップトップスクリーン、携帯電話スクリーン、シネマレーザプロジェクタ及び投影スクリーンなどのうちの1つ又は複数を含み得る。
【0037】
本明細書で説明されるようなウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスは、限定はしないが、AR光学系及び電子機器を有するヘッドマウントARディスプレイ、VR光学系及び電子機器を有するヘッドマウントVRディスプレイ、イメージャを有する3D眼鏡などであり得る。
【0038】
いくつかの動作シナリオでは、外部ディスプレイシステム及びウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの一方又は両方は、視認者(又はデバイスユーザ)によって見られるような外部画像ディスプレイでレンダリングされた外部ディスプレイ画像の相対的ビューを追跡し、外部画像ディスプレイでレンダリングされるべき画像及び/又はウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えば、ヘッドマウントARディスプレイシステム、など)でレンダリングされるべき画像を処理及び更新する、システム(例えば、ウェアラブルデバイス上の、外部ディスプレイシステムを備えた、など)と共に動作し得る。
【0039】
効率的な光学構成は、スペクトル及び/又は偏光多重化を実行するために、外部ディスプレイシステム及びウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの一方又は両方において実装され得る。外部ディスプレイシステム及びウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの一方又は両方は、色精度、ダイナミックレンジ、色範囲、又は色域などを向上させるために特定のビデオ/画像処理動作を実行することができる。追加的に、オプションで、又は代替的に、システム構成が実装され得、特定のビデオ/画像生成及び/又は処理動作が、外部ディスプレイシステム及びウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの一方又は両方によって実行されて、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイス(複数可)の有無にかかわらず、複数のユーザ(例えば、シネマ、映画館、など)の同時多重化を用いたマルチユーザ体験をサポートしてもよい。
【0040】
3.非重複トライバンドによる多重化
図1Bは、スペクトル多重化を実行するためにウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスにおいて実装される例示的な単一要素光学構成を示す。
【0041】
コンピューティングデバイスの単一要素光学構成は、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光(「S」)(例えば、外部投影スクリーンに入射し、そこから反射されたプロジェクタ光、外部スクリーンから放射された直接光、など)と、ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイス画像ディスプレイから放射された変調光などのデバイスディスプレイ光(「D」)とを、視認者の観察者受信光へと合成することによってスペクトル多重化を実装又は実行するディスプレイ光コンバイナ(例えば、眼鏡フレーム中のレンズ、など)を含む。ディスプレイ光コンバイナのための例示的な構成は、ブロードバンド又は広帯域ビームスプリッタ/反射器、スペクトルビームスプリッタ/反射器などのうちの1つ又は複数を含み得るが、必ずしもこれらのみに限定されない。
【0042】
外部ディスプレイ光(「S」)は、本明細書で「S_screen」と呼ばれる第1の波長セットにおける第1の波長又は第1のスペクトル放射のものであり得る。外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光に関連付けられた第1の波長セットは、3つの第1の(例えば、比較的狭い、数ナノメートル幅、数十ナノメートル幅、など)波長帯域(それぞれ、「Blu1」、「Grn1」、及び「Red1」と表記される)を含む第1の(例えば、RGB、など)トライバンドと表され得、それらの強度は、図1Bの「外部ディスプレイ光強度」における高さとして示される。第1のトライバンド内の3つの第1の波長帯域は、例えば、外部画像ディスプレイの表示能力、外部画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0043】
デバイスディスプレイ光(「D」)は、本明細書では「S_display」と呼ばれる第2の波長セットにおける第2の波長又は第2のスペクトル放射のものであり得る。デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光に関連付けられた第2の波長セットは、3つの第2の(例えば、比較的狭い、数ナノメートル幅、数十ナノメートル幅、など)波長帯域(それぞれ、「Blu2」、「Grn2」、及び「Red2」と表記される)を含む第2の(例えば、RGB、など)トライバンドと表され得、それらの強度は、図1Bの「デバイスディスプレイ光強度」における高さとして示される。第2のトライバンド内の3つの第2の波長帯域は、例えば、デバイス画像ディスプレイの表示能力、デバイス画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0044】
外部ディスプレイ光の第1のトライバンドは、デバイスディスプレイ光の第2のトライバンドと全く又はほとんど重複しなくてもよい。第1のトライバンドにおける各波長帯域(例えば、「Blu1」、など)は、第2のトライバンドにおけるそれぞれの波長帯域(例えば、「Blu2」、など)からの波長差又はオフセットによってスペクトル的に分離され得る。
【0045】
ディスプレイ光コンバイナは、外部ディスプレイ光(「S」)が透過して、適用可能な透過効率で視認者の視野に到達するか、又はその中で受信される透過媒体を提供するか、又はそのように作用する。同時に、ディスプレイ光コンバイナは、ビームスプリッタ又は反射器(例えば、レンズを表す、付加的コーティング/層を伴うレンズを表す、など)を提供するか、又はそのように作用し、それを用いて、デバイスディスプレイ光(「D」)は、分割又は(例えば、部分的に、完全に、など)反射され、適用可能な反射効率で視認者の視野に到達するか、又はその中で受信される。
【0046】
図1Cは、(例えば、図1Bなどに示されているような)単一要素光学構成の例示的な透過率及び反射率と、単一要素光学構成を透過した外部ディスプレイ光と単一要素光学構成で反射又はビームスプリットされたデバイスディスプレイ光との組合せの観察者受信強度とを示す。
【0047】
例示の目的で、図1Cの透過率及び反射率は、広いスペクトル(例えば、可視スペクトル全体、など)にわたって一定であるものとして示されている。しかしながら、様々な実施形態では、透過率及び反射率の一方又は両方は、広いスペクトルにわたって一定であってもよいし一定でなくてもよいことに留意されたい。
【0048】
ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの単一要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナを経由して視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、それぞれの観察者受信強度(例えば、図1C中の「Blu1」、「Grn1」及び「Red1」、など)における第1のトライバンドの各波長帯域の透過された外部ディスプレイ光を含む。第1のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域における外部ディスプレイ光(「S」)の対応する入射光強度(図1Bに示される)に、第1のトライバンドにおける波長帯域に対する単一要素光学構成の適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Cに示される)を乗じたものである。
【0049】
同時に、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、観察者受信強度(例えば、図1C中の「Blu2」、「Grn2」及び「Red2」、など)における第2のトライバンドの各波長帯域の反射又はビームスプリットされたデバイスディスプレイ光を含む。第2のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域におけるデバイスディスプレイ光(「D」)の対応する入射光強度(図1Bに示される)に、第2のトライバンドにおける波長帯域に対する単一要素光学構成の適用可能な反射効率を表す対応する反射率(図1Cに示される)を乗じたものである。
【0050】
図1Dは、(例えば、図1Bなどに示されているような)単一要素光学構成の例示的な透過率及び反射率と、単一要素光学構成を透過した外部ディスプレイ光と単一要素光学構成で反射又はビームスプリットされたデバイスディスプレイ光との組合せの観察者受信強度とを示す。
【0051】
いくつかの動作シナリオでは、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの単一要素光学構成は、単一要素光学構成内のディスプレイ光コンバイナの内部表面に配置されたトライバンドダイクロイックフィルタコーティングの形態の光選択コーティングを用いて実装された光選択層を含む。図1Dの透過率及び反射率は、それぞれ、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングの透過効率及び反射効率を表す。
【0052】
図示のように、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、外部ディスプレイ光S_screenなどの第1のトライバンドにおける波長を有する光に対して比較的高い透過効率を有するトライバンド透過と、デバイスディスプレイ光S_displayなどの第2のトライバンドにおける波長を有する光に対して比較的高い反射効率を有するトライバンド反射とを提供する。相補的に、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、第1のトライバンドにおける波長を有する光の反射に対して比較的低い反射効率で拒絶し、第2のトライバンドの波長を有する光の透過に対して比較的低い透過効率で拒絶する。
【0053】
トライバンドダイクロイックフィルタリングコーティングを組み込んだディスプレイ光コンバイナを経由して視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、それぞれの観察者受信強度(例えば、図1D中の「Blu1」、「Grn1」、及び「Red1」、など)における第1のトライバンドの各波長帯域の透過された外部ディスプレイ光を含む。第1のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域における外部ディスプレイ光(「S」)の対応する入射光強度(図1Bに示される)に、第1のトライバンドにおける波長帯域に対する単一要素光学構成の適用可能な透過効率を表す対応するトライバンド透過率(図1Dに示される)を乗じたものである。
【0054】
同時に、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、観察者受信強度(例えば、図1D中の「Blu2」、「Grn2」及び「Red2」、など)における第2のトライバンドの各波長帯域の反射又はビームスプリットされたデバイスディスプレイ光を含む。第2のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域におけるデバイスディスプレイ光(「D」)の対応する入射光強度(図1Bに示される)に、第2のトライバンドにおける波長帯域に対する単一要素光学構成の適用可能な反射効率を表す対応するトライバンド反射率(図1Dに示される)を乗じたものである。
【0055】
4.重複トライバンドによる多重化
図1Eは、スペクトル多重化を実行するためにウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスにおいて実装される例示的な単一要素光学構成を示す。
【0056】
コンピューティングデバイスの単一要素光学構成は、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光(「S」)(例えば、外部投影スクリーンに入射し、そこから反射されたプロジェクタ光、外部スクリーンから放射された直接光、など)と、ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイス画像ディスプレイから放射された変調光などのデバイスディスプレイ光(「D」)とを、視認者の観察者受信光へと合成することによってスペクトル多重化を実装又は実行するディスプレイ光コンバイナ(例えば、眼鏡フレーム中のレンズ、など)を含む。ディスプレイ光コンバイナのための例示的な構成は、レンズ及びスペクトルビームスプリッタ/反射器などのうちの1つ又は複数の組合せを含み得るが、必ずしもこれらのみに限定されない。
【0057】
外部ディスプレイ光(「S」)は、本明細書で「S_screen1」と呼ばれる第1の波長セットにおける第1の波長又は第1のスペクトル放射のものであり得る。外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光に関連付けられた第1の波長セットは、3つの第1の(例えば、比較的狭い、数ナノメートル幅、数十ナノメートル幅、など)波長帯域(それぞれ、「Blu1」、「Grn1」、及び「Red1」と表記される)を含む第1の(例えば、RGB、など)トライバンドと表され得、それらの強度は、図1Eの「外部ディスプレイ光強度」における高さとして示される。第1のトライバンド内の3つの第1の波長帯域は、例えば、外部画像ディスプレイの表示能力、外部画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0058】
デバイスディスプレイ光(「D」)は、本明細書では「S_display1」と呼ばれる第2の波長セットにおける第2の波長又は第2のスペクトル放射のものであり得る。デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光に関連付けられた第2の波長セットは、3つの第2の(例えば、比較的狭い、数ナノメートル幅、数十ナノメートル幅、など)波長帯域(それぞれ、「Blu2」、「Grn2」、及び「Red2」と表記される)を含む第2の(例えば、RGB、など)トライバンドと表され得、それらの強度は、図1Eの「デバイスディスプレイ光強度」における高さ×幅として示される。第2のトライバンド内の3つの第2の波長帯域は、例えば、デバイス画像ディスプレイの表示能力、デバイス画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0059】
外部ディスプレイ光の第1のトライバンドは、デバイスディスプレイ光の第2のトライバンドと部分的に重複していてもよい。
【0060】
ディスプレイ光コンバイナは、外部ディスプレイ光(「S」)が透過して、適用可能な透過効率で視認者の視野に到達するか、又はその中で受信される透過媒体を提供するか、又はそのように作用する。同時に、ディスプレイ光コンバイナは、ビームスプリッタ又は反射器(例えば、レンズを表す、付加的コーティング/層を伴うレンズを表す、など)を提供するか、又はそのように作用し、それを用いて、デバイスディスプレイ光(「D」)は、分割又は(例えば、部分的に、完全に、など)反射され、適用可能な反射効率で視認者の視野に到達するか、又はその中で受信される。
【0061】
図1Fは、(例えば、図1Eなどに示されているような)単一要素光学構成の例示的な透過率及び反射率と、単一要素光学構成を透過した外部ディスプレイ光と単一要素光学構成で反射又はビームスプリットされたデバイスディスプレイ光との組合せの観察者受信強度とを示す。
【0062】
コンピューティングデバイスの単一要素光学構成は、単一要素光学構成内のディスプレイ光コンバイナの内部表面に配置されたトライバンドダイクロイックフィルタコーティングの形態の光選択コーティングを用いて実装された光選択層を含む。図1Fの透過率及び反射率は、それぞれ、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングの透過効率及び反射効率を表す。
【0063】
図示のように、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、第2のトライバンドにおける波長の(適切な)サブセットの外側の波長を有する光に対して比較的高い透過効率を有するトライバンド透過を提供する。比較的高い透過効率を有する波長は、外部ディスプレイ光S_screen1などの第1のトライバンドと、波長のサブセットを除く第2のトライバンドとを含む。相補的に、トライバンドダイクロイックフィルタは、比較的高い透過効率を有するこれらの波長を有する光の反射に対して比較的低い反射効率で拒絶する。
【0064】
同時に、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、デバイスディスプレイ光S_display1などの第2のトライバンドにおける波長のサブセット内の波長を有する光に対して比較的高い反射効率を有するトライバンド反射を提供する。相補的に、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、第2のトライバンドにおける波長のサブセット内の波長を有する光の透過に対して、比較的低い透過効率で拒絶する。
【0065】
トライバンドダイクロイックフィルタリングコーティングを組み込んだディスプレイ光コンバイナを経由して視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、それぞれの観察者受信強度(例えば、図1F中の「Blu1」、「Grn1」、及び「Red1」、など)における第1のトライバンドの各波長帯域の透過された外部ディスプレイ光を含む。第1のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域における外部ディスプレイ光(「S」)の対応する入射光強度(図1Eに示される)に、第1のトライバンドにおける波長帯域に対する単一要素光学構成の適用可能な透過効率を表す対応するトライバンド透過率(図1Fに示される)を乗じたものである。
【0066】
同時に、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、観察者受信強度(例えば、図1F中の「Blu2」、「Grn2」、及び「Red2」、など)における第2のトライバンドの波長のサブセット内の各波長サブバンドの反射又はビームスプリットされたデバイスディスプレイ光を含む。第2のトライバンドにおける波長のサブセット内のそのような各波長サブバンドに対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域におけるデバイスディスプレイ光(「D」)の対応する入射光強度(デバイスディスプレイ光S_display1の第2のトライバンドにおける波長帯域に対する図1Eの高さ×図1Eの幅)に、第2のトライバンドにおける波長サブバンドに対する単一要素光学構成の適用可能な反射効率を表す対応するトライバンド反射率(図1Fのトライバンド反射率の高さ及び図1Fのトライバンド反射率の幅によって制限又は表されるような)を乗じたものである。デバイスディスプレイ光S_display1は、第2のトライバンドにおける波長のサブセット又はサブバンド外の他の波長の他の光を含む。そのような他の光は、単一要素光学構成から拒絶、吸収、及び/又は透過される。従って、デバイスディスプレイ光S_display1内のそのような他の光は、単一要素光学構成によって、視認者の視野又はその上のダイクロイックフィルタリングコーティング内に反射されない。
【0067】
5.コンバイナ及びビームスプリッタによる多重化
図1Gは、スペクトル多重化を実行するためにウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスにおいて実装される例示的な2要素光学構成を示す。コンピューティングデバイスの2要素光学構成は、ディスプレイ光コンバイナ(例えば、眼鏡フレーム中のレンズ、など)と、ビームスプリッタとを含む。
【0068】
ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイス画像ディスプレイからの変調光などのデバイスディスプレイ光(「D」)は、ビームスプリッタによって方向付けられ、ディスプレイ光コンバイナに向かって(例えば、部分的に、完全に、など)リダイレクトされる。いくつかの動作シナリオでは、(例えば、金属、非金属、などの)反射層が、ビームスプリッタの一部の背後に(例えば、表面上などに)配置され得る。ビームスプリッタの一部の背後の反射層は、比較的高い反射効率でデバイスディスプレイ光(「D」)を反射してディスプレイ光コンバイナに到達させ、比較的低い透過効率でデバイスディスプレイ光(「D」)が視認者の視野に向かって直接透過されるのを防止する。追加的に、オプションで、又は代替的に、反射層の代わりに、及び/又はそれに加えて、ビームスプリッタを透過する光を吸収するための光吸収層がビームスプリッタの背後に展開されてもよい。ディスプレイ光コンバイナのための例示的な構成は、ブロードバンド又は広帯域ビームスプリッタ/反射器、スペクトルビームスプリッタ/反射器などのうちの1つ又は複数を含み得るが、必ずしもこれらのみに限定されない。
【0069】
外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光(「S」)(例えば、外部投影スクリーンに入射し、そこから反射されたプロジェクタ光、外部スクリーンから放射された直接光、など)は、ディスプレイ光コンバイナに向けられる。
【0070】
外部ディスプレイ光(「S」)は、本明細書で「S_screen」と呼ばれる第1の波長セットにおける第1の波長又は第1のスペクトル放射のものであり得る。外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光に関連付けられた第1の波長セットは、3つの第1の(例えば、比較的狭い、数ナノメートル幅、数十ナノメートル幅、など)波長帯域(それぞれ、「Blu1」、「Grn1」、及び「Red1」と表記される)を含む第1の(例えば、RGB、など)トライバンドと表され得、それらの強度は、図1Gの「外部ディスプレイ光強度」における高さとして示される。第1のトライバンド内の3つの第1の波長帯域は、例えば、外部画像ディスプレイの表示能力、外部画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0071】
デバイスディスプレイ光(「D」)は、本明細書では「S_display」と呼ばれる第2の波長セットにおける第2の波長又は第2のスペクトル放射のものであり得る。デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光に関連付けられた第2の波長セットは、3つの第2の(例えば、比較的狭い、数ナノメートル幅、数十ナノメートル幅、など)波長帯域(それぞれ、「Blu2」、「Grn2」、及び「Red2」と表記される)を含む第2の(例えば、RGB、など)トライバンドと表され得、それらの強度は、図1Gの「デバイスディスプレイ光強度」における高さとして示される。第2のトライバンド内の3つの第2の波長帯域は、例えば、デバイス画像ディスプレイの表示能力、デバイス画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0072】
外部ディスプレイ光の第1のトライバンドは、デバイスディスプレイ光の第2のトライバンドと全く又はほとんど重複しなくてもよい。第1のトライバンドにおける各波長帯域(例えば、「Blu1」、など)は、第2のトライバンドにおけるそれぞれの波長帯域(例えば、「Blu2」、など)からの波長差又はオフセットによってスペクトル的に分離され得る。
【0073】
ディスプレイ光コンバイナは、外部ディスプレイ光(「S」)とデバイスディスプレイ光(「D」)とを合成することによって、スペクトル多重化を実装又は実行する。ディスプレイ光コンバイナは、外部ディスプレイ光(「S」)が、視認者の視野に向かって適用可能な透過効率で透過し、ビームスプリッタに入射する、透過媒体を提供するか、又はそのように作用する。同時に、ディスプレイ光コンバイナは、ビームスプリッタ又は反射器(例えば、レンズを表す、付加的コーティング/層を伴うレンズを表す、など)を提供するか、又はそのように作用し、それを用いて、デバイスディスプレイ光(「D」)は、分割されるか、又は視認者の視野に向かって適用可能な反射効率で(例えば、部分的に、完全に、など)反射され、ビームスプリッタに入射する。
【0074】
ディスプレイ光コンバイナによって合成され、ビームスプリッタによって受信される外部ディスプレイ光(「S」)及びデバイスディスプレイ光(「D」)は、又はビームスプリットされるか、又は適用可能な透過効率で透過されて、視認者の視野に到達するか、又はその中で受信される。
【0075】
図1Hは、(例えば、図1Gなどに示されているような)2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナ及びビームスプリッタの例示的な透過率及び反射率と、2要素光学構成を通して透過及びビームスプリットされた外部ディスプレイ光と2要素光学構成で反射されビームスプリットされたデバイスディスプレイ光との組合せの観察者受信強度とを示している。
【0076】
例示の目的で、2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナ及びビームスプリッタの透過率及び反射率は、広いスペクトル(例えば、可視スペクトル全体、など)にわたって一定であるものとして示されている。しかしながら、様々な実施形態では、透過率及び反射率のうちの1つ、いくつか、又は全ては、広いスペクトルにわたって一定であってもよいし一定でなくてもよいことに留意されたい。
【0077】
ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナ及びビームスプリッタを経由して視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、それぞれの観察者受信強度(例えば、図1H中の「Blu1」、「Grn1」、及び「Red1」、など)における第1のトライバンドの各波長帯域の透過及びビームスプリットされた外部ディスプレイ光を含む。第1のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域における外部ディスプレイ光(「S」)の対応する入射光強度(図1Gに示される)に、第1のトライバンドにおける波長帯域に対するディスプレイ光コンバイナの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Hに示される)を乗じ、更に、第1のトライバンドにおける波長帯域に対するビームスプリッタの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Hに示される)を乗じたものである。
【0078】
同時に、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、観察者受信強度(例えば、図1G中の「Blu2」、「Grn2」及び「Red2」、など)における第2のトライバンドの各波長帯域の反射及びビームスプリットされたデバイスディスプレイ光を含む。第2のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域におけるデバイスディスプレイ光(「D」)の対応する入射光強度(図1Gに示される)に、第2のトライバンドにおける波長帯域に対するビームスプリッタの適用可能な反射効率を表す対応する反射率(図1Hに示される)を乗じ、更に、第2のトライバンドにおける波長帯域に対するビームスプリッタの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Hに示される)を乗じたものである。
【0079】
図1Iは、(例えば、図1Gなどに示されているような)2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナ及びビームスプリッタの例示的な透過率及び反射率と、2要素光学構成を通して透過及びビームスプリットされた外部ディスプレイ光と2要素光学構成で反射されビームスプリットされたデバイスディスプレイ光との組合せの観察者受信強度とを示している。
【0080】
コンピューティングデバイスの2要素光学構成は、2要素光学構成内のディスプレイ光コンバイナの内部表面に配置されたトライバンドダイクロイックフィルタコーティングの形態の光選択コーティングを用いて実装された光選択層を含む。図1Iのトライバンド透過率及びトライバンド反射率は、それぞれ、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングの透過効率及び反射効率を表す。
【0081】
図示のように、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、外部ディスプレイ光S_screenなどの第1のトライバンドにおける波長を有する光に対して比較的高い透過効率を有するトライバンド透過と、デバイスディスプレイ光S_displayなどの第2のトライバンドの波長を有する光に対して比較的高い反射効率を有するトライバンド反射とを提供する。相補的に、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、第1のトライバンドにおける波長を有する光の反射に対して比較的低い反射効率で拒絶し、第2のトライバンドの波長を有する光の透過に対して比較的低い透過効率で拒絶する。
【0082】
コンピューティングデバイスの2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナ及びビームスプリッタを経由して視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、それぞれの観察者受信強度(例えば、図1H中の「Blu1」、「Grn1」、及び「Red1」、など)における第1のトライバンドの各波長帯域の透過及びビームスプリットされた外部ディスプレイ光を含む。第1のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域における外部ディスプレイ光(「S」)の対応する入射光強度(図1Gに示される)に、第1のトライバンドにおける波長帯域に対するディスプレイ光コンバイナの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Iに示される)を乗じ、更に、第1のトライバンドにおける波長帯域に対するビームスプリッタの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Iに示される)を乗じたものである。
【0083】
同時に、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、観察者受信強度(例えば、図1G中の「Blu2」、「Grn2」及び「Red2」、など)における第2のトライバンドの各波長帯域の反射及びビームスプリットされたデバイスディスプレイ光を含む。第2のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域におけるデバイスディスプレイ光(「D」)の対応する入射光強度(図1Gに示される)に、第2のトライバンドにおける波長帯域に対するビームスプリッタの適用可能な反射効率を表す対応する反射率(図1Iに示される)を乗じ、更に、第2のトライバンドにおける波長帯域に対するビームスプリッタの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Iに示される)を乗じたものである。
【0084】
6.偏光ベースの多重化
図1Jは、偏光ベースの多重化を実行するためにウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスにおいて実装される例示的な単一要素光学構成を示す。
【0085】
コンピューティングデバイスの単一要素光学構成は、外部画像ディスプレイからの第1の偏光状態「P_screen」(例えば、ポアンカレ球における非偏光状態、混合偏光状態、純粋な偏光状態、など)の外部ディスプレイ光(「S」)(例えば、外部投影スクリーンに入射し、そこから反射されたプロジェクタ光、外部スクリーンから放射された直接光、など)と、ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイス画像ディスプレイから放射された第2の偏光状態「P_display」(例えば、ポアンカレ球における非偏光状態、混合偏光状態、純粋な偏光状態、など)の変調光などのデバイスディスプレイ光(「D」)とを、視認者の観察者受信光へと合成することによって偏光ベースの多重化を実装又は実行するディスプレイ光コンバイナ(例えば、眼鏡フレーム中のレンズ、など)を含む。
【0086】
第1及び第2の偏光状態は異なり、互いに直交していても直交していなくてもよい。様々な実施形態では、例えば、ポアンカレ球で表されるような多種多様な直交又は非直交偏光状態が、第1及び第2の偏光状態のために割り当てられ、指定され、又は生成され得る。
【0087】
一例では、第1の偏光状態は、非偏光状態、部分偏光状態、混合偏光状態、又は純粋な偏光状態のうちの1つであり得、第2の偏光状態は、非偏光状態、部分偏光状態、混合偏光状態、又は純粋な偏光状態のうちの異なるものであり得る。別の例では、第1の偏光状態は、2つの直線偏光状態s及びpのうちの一方であり得、第2の偏光状態は、2つの直線偏光状態s及びpのうちの他方であり得る。別の例では、第1の偏光状態は、2つの円偏光状態のうちの一方であり得、第2の偏光状態は、2つの円偏光状態のうちの他方であり得る。
【0088】
例示のみを目的として、第1の偏光状態は、非偏光状態であり得、第2の偏光状態は、s偏光状態であり得る。ディスプレイ光コンバイナの内部表面(視認者に面する)は、s偏光状態の入射光を(例えば、全体で、90%超、99%超、など)反射し、p偏光状態の入射光を(例えば、全体で、90%超、99%超、など)透過する偏光フィルタ(例えば、偏光フィルタ層又はフィルム、など)を有する。
【0089】
外部ディスプレイ光(「S」)は、狭(波長)帯域の色光、広(wide)(波長)帯域の色光、広い(broad)(波長)帯域の色光などのいずれかであり得る。
【0090】
外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光(「S」)は、3つの第1の(例えば、狭、広、広い、などの)波長帯域(それぞれ「Blu1」、「Grn1」及び「Red1」と表記される)を含む第1の(例えば、RGB、などの)トライバンドとして表され得、それらの強度は、図1Jの「外部ディスプレイ光強度」における高さとして示される。第1のトライバンド内の3つの第1の波長帯域は、例えば、外部画像ディスプレイの表示能力、外部画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0091】
デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光(「D」)は、3つの第2の(例えば、狭、広、広い、などの)波長帯域(それぞれ「Blu2」、「Grn2」、及び「Red2」と表記される)を含む第2の(例えば、RGB、などの)トライバンドとして表され得、それらの強度は、図1Jの「デバイスディスプレイ光強度」の高さとして示される。第2のトライバンド内の3つの第2の波長帯域は、例えば、デバイス画像ディスプレイの表示能力、デバイス画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0092】
ディスプレイ光コンバイナは、第1の偏光状態(この例では、非偏光状態)の外部ディスプレイ光(「S」)のp偏光状態部分(又は本例では、50%)が透過して、適用可能な透過効率で視認者の視野に到達するか、又はその中で受信される透過媒体を提供するか、又はそのように作用する。同時に、ディスプレイ光コンバイナは、ビームスプリッタ又は反射器(例えば、レンズを表す、付加的コーティング/層を伴うレンズを表す、など)を提供するか、又はそのように作用し、それを用いて、第2の偏光状態(又は本例では、s偏光状態)のデバイスディスプレイ光(「D」)は、(例えば、部分的に、完全に、など)反射され、適用可能な反射効率で視認者の視野に到達するか、又はその中で受信される。
【0093】
図1Lは、s偏光を反射し、p偏光を透過することによって偏光ベースの多重化を実装するウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの単一要素光学構成(例えば、図1J、など)を透過した外部ディスプレイ光と、単一要素光学構成で反射されたデバイスディスプレイ光との組合せの例示的な観察者受信強度を示す。
【0094】
コンピューティングデバイスの単一要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナを経由して視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、p偏光状態の透過された外部ディスプレイ光部分(又は本例では、50%)を含む。
【0095】
同時に、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、s偏光状態の反射されたデバイスディスプレイ光(本例では、100%)を含む。
【0096】
図1Kは、偏光ベースの多重化を実行するためにウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスにおいて実装される例示的な2要素光学構成を示す。コンピューティングデバイスの2要素光学構成は、ディスプレイ光コンバイナ(例えば、眼鏡フレーム中のレンズ、など)と、第1の偏光ベースのビームスプリッタとを含む。
【0097】
ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイス画像ディスプレイからの変調光などのデバイスディスプレイ光(「D」)は、第1の偏光ベースのビームスプリッタによって方向付けられ、ディスプレイ光コンバイナに向かって(例えば、部分的に、完全に、など)リダイレクトされる。いくつかの動作シナリオでは、(例えば、金属、非金属、などの)反射層が、第1の偏光ベースのビームスプリッタの一部の背後に(例えば、表面上などに)配置され得る。第1の偏光ベースのビームスプリッタの一部の背後の反射層は、比較的高い反射効率でデバイスディスプレイ光(「D」)を反射してディスプレイ光コンバイナに到達させ、比較的低い透過効率でデバイスディスプレイ光(「D」)が視認者の視野に向かって直接透過されるのを防止する。追加的に、オプションで、又は代替的に、反射層の代わりに、又はそれに加えて、ビームスプリッタを透過する光を吸収するための光吸収層がビームスプリッタの背後に展開されてもよい。ディスプレイ光コンバイナのための例示的な構成は、ブロードバンド又は広帯域ビームスプリッタ/反射器、偏光状態コンバータなどの組合せ、スペクトルビームスプリッタ/反射器、偏光状態コンバータなどの組合せ、などのうちの1つ又は複数を含み得るが、必ずしもこれらのみに限定されない。
【0098】
外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光(「S」)(例えば、外部投影スクリーンに入射し、そこから反射されたプロジェクタ光、外部スクリーンから放射された直接光、など)は、コンピューティングデバイスの2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナに向けられる。ディスプレイ光コンバイナ(例えば、眼鏡フレーム中のレンズ、など)は、外部画像ディスプレイからの第1の偏光状態「P_screen」(例えば、ポアンカレ球における非偏光状態、混合偏光状態、純粋な偏光状態、など)の外部ディスプレイ光(「S」)(例えば、その一部、など)と、デバイス画像ディスプレイから放射され、第1の偏光状態ビームスプリッタによって反射された第2の偏光状態「P_display」(例えば、ポアンカレ球における非偏光状態、混合偏光状態、純粋な偏光状態、など)のデバイスディスプレイ光(「D」)(例えば、その一部、など)とを合成し、第1の偏光ベースのビームスプリッタを透過して視認者の視野に到達するように向けられることによって、偏光ベースの多重化を実装又は実行する。
【0099】
第1及び第2の偏光状態は、異なっていても異なっていなくてもよく、互いに直交していても直交していなくてもよい。様々な実施形態では、例えば、ポアンカレ球で表されるような多種多様な直交又は非直交偏光状態が、第1及び第2の偏光状態のために割り当てられ、指定され、又は生成され得る。第1の偏光状態の一方又は両方は、非偏光状態(複数可)、部分偏光状態(複数可)、混合偏光状態(複数可)、又は純粋な偏光状態(複数可)であり得る。
【0100】
例示のみを目的として、第1の偏光状態は、非偏光状態であり得、第2の偏光状態は、s偏光状態であり得る。
【0101】
ディスプレイ光コンバイナの内部表面(視認者に面する)は、s偏光状態のデバイスディスプレイ光における第1の円偏光状態部分を(例えば、全体的に、90%超、99%超、など)反射し、非偏光状態の外部ディスプレイ光における第2の円偏光部分を(例えば、全体的に、90%超、99%超、など)透過する第2の偏光ベースのビームスプリッタ(例えば、偏光レンズ、偏光フィルタ層又はフィルム、など)又は光選択層(例えば、ダイクロイックビームスプリットコーティング、トライバンドダイクロイックビームスプリットコーティング、など)を有する。限定ではなく例として、第1の円偏光状態部分は、左円及び右円(時計回り又は反時計回り)偏光状態のうちの一方であり得、第2の円偏光状態部分は、左円及び右円(時計回り又は反時計回り)偏光状態のうちの他方であり得る。
【0102】
入射偏光状態の光を出射偏光状態の光に変換するために、(例えば、薄膜、膜、コレステリック液晶ベース、1/4波長板、3/4波長板、などの)波長板又はリターダなどの偏光状態コンバータがディスプレイ光コンバイナと共に第2の偏光ベースのビームスプリッタ又は光選択層の上に配置され得る。
【0103】
この例では、偏光状態コンバータは、第2の偏光状態(s偏光状態)からの入射光を第1の円偏光状態の出射光に変換するか、又は第1の円偏光状態からの入射光を直交直線偏光状態(例えば、p偏光状態、など)の出射光に変換する1/4波長板(QWP)であり得る。
【0104】
従って、デバイスディスプレイ光の光路において、デバイス画像ディスプレイから放射され、第1の偏光ベースのビームスプリッタによって反射された第2の偏光状態(s偏光状態)のデバイスディスプレイ光は、最初に、偏光状態コンバータ(QWP)を透過して第1の円偏光状態になる。次に、第1の円偏光のデバイスディスプレイ光は、第2の偏光ベースのビームスプリッタ又はディスプレイ光コンバイナを有する光選択層によって反射され、偏光状態コンバータ(QWP)に戻る。偏光状態コンバータ(QWP)は、第2の偏光ベースのビームスプリッタ又はディスプレイ光コンバイナを有する光選択層によって反射された第1の円偏光のデバイスディスプレイ光を、直交直線偏光状態(本例では、p偏光状態)のデバイスディスプレイ光に変換する。第1の偏光ベースのビームスプリッタは、s偏光状態の入射光を反射し、p偏光状態の入射光を透過するように構成されるので、直交直線偏光状態(p偏光状態)のデバイスディスプレイ光は、比較的高い(例えば、最大100%、などの)透過効率で第1の偏光ベースのビームスプリッタを透過する。
【0105】
同時に、外部ディスプレイ光の光路において、外部画像ディスプレイから放射された第1の偏光状態(非偏光状態)の外部ディスプレイ光の第1の円偏光状態部分(50%)は、最初に、第2の偏光ベースのビームスプリッタ又はディスプレイ光コンバイナを有する光選択層を透過し、偏光状態コンバータ(QWP)によってp偏光状態の外部ディスプレイ光に変換される。第1の偏光ベースのビームスプリッタは、s偏光状態の入射光を反射し、p偏光状態の入射光を透過するように構成されるので、p偏光状態の外部ディスプレイ光は、比較的高い(例えば、最大100%、などの)透過効率で第1の偏光ベースのビームスプリッタを透過する。
【0106】
外部ディスプレイ光(「S」)は、狭(波長)帯域の色光、広(wide)(波長)帯域の色光、広い(broad)(波長)帯域の色光などのいずれかであり得る。
【0107】
外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光(「S」)は、3つの第1の(例えば、狭、広、広い、などの)波長帯域(それぞれ「Blu1」、「Grn1」及び「Red1」と表記される)を含む第1の(例えば、RGB、などの)トライバンドとして表され得、それらの強度は、図1Kの「外部ディスプレイ光強度」における高さとして示される。第1のトライバンド内の3つの第1の波長帯域は、例えば、外部画像ディスプレイの表示能力、外部画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0108】
デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光(「D」)は、3つの第2の(例えば、狭、広、広い、などの)波長帯域(それぞれ「Blu2」、「Grn2」、及び「Red2」と表記される)を含む第2の(例えば、RGB、などの)トライバンドとして表され得、それらの強度は、図1Kの「デバイスディスプレイ光強度」の高さとして示される。第2のトライバンド内の3つの第2の波長帯域は、例えば、デバイス画像ディスプレイの表示能力、デバイス画像ディスプレイを駆動するために使用される画像データなどに応じて、それらのそれぞれの(例えば、最大、ピーク、実際の、ピクセル値ベースの、などの)入射光強度を有する。
【0109】
図1Mは、偏光ベースの多重化を実装するウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの2要素光学構成(例えば、図1K、など)のディスプレイ光コンバイナの例示的な透過率及び反射率と、2要素光学構成を透過した外部ディスプレイ光と、2要素光学構成で反射又はビームスプリットされたデバイスディスプレイ光との組合せの観察者受信強度とを示す。
【0110】
コンピューティングデバイスの2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナ及び第1の偏光ビームスプリッタを経由して視認者の視野に到達する、外部画像ディスプレイ(例えば、図1K、など)からの外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ(例えば、図1K、など)からのデバイスディスプレイ光との組合せは、p偏光状態の透過された外部ディスプレイ光に、第2の偏光ベースのビームスプリッタ(例えば、偏光レンズ、偏光フィルタ層又はフィルム、など)又は光選択層(例えば、ダイクロイックビームスプリットコーティング、トライバンドダイクロイックビームスプリットコーティング、など)、偏光状態コンバータ(例えば、QWP、など)などを含み得るディスプレイ光コンバイナの透過率(図1Mに示される)を乗じたものを含む。
【0111】
同時に、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、p偏光状態の透過されたデバイスディスプレイ光部分(例えば、第1の偏光ベースのビームスプリッタによって全反射されるが、第2の偏光ベースのビームスプリッタ又は光選択層を有するディスプレイ光コンバイナによって部分的に反射される)にディスプレイ光コンバイナの反射率(図1Mに示される)を乗じたものを含む。
【0112】
例示の目的で、2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナ及び/又は第1の偏光ベースのビームスプリッタの透過率(複数可)及び反射率(複数可)は、広いスペクトル(例えば、可視スペクトル全体、など)にわたって一定であるものとして示されている。しかしながら、様々な実施形態では、透過率(複数可)及び反射率(複数可)のうちの1つ、いくつか、又は全ては、広いスペクトルにわたって一定であってもよいし一定でなくてもよいことに留意されたい。
【0113】
図1Nは、偏光ベースの多重化を実装するウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの2要素光学構成(例えば、図1K、など)のディスプレイ光コンバイナの例示的な透過率及び反射率と、2要素光学構成を透過した外部ディスプレイ光と、2要素光学構成で反射又はビームスプリットされたデバイスディスプレイ光との組合せの観察者受信強度とを示す。
【0114】
コンピューティングデバイスの2要素光学構成は、2要素光学構成内のディスプレイ光コンバイナの内部表面に配置されたトライバンドダイクロイックフィルタコーティングの形態の光選択コーティングを用いて実装された光選択層を含む。図1Nのトライバンド透過率及びトライバンド反射率は、それぞれ、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングの透過効率及び反射効率を表す。コンピューティングデバイスの2要素光学構成は、図1Nに示されるように、p偏光状態の入射光に対して最大100%の一定の透過率と、s偏光状態の入射光に対して最大100%の一定の反射率とを有する第1の偏光ベースのビームスプリッタを含む。
【0115】
図示のように、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、外部ディスプレイ光S_screenなどの第1のトライバンドにおける波長を有する光に対して比較的高い透過効率を有するトライバンド透過と、デバイスディスプレイ光S_displayなどの第2のトライバンドの波長を有する光に対して比較的高い反射効率を有するトライバンド反射とを提供する。相補的に、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、第1のトライバンドにおける波長を有する光の反射に対して比較的低い反射効率で拒絶し、第2のトライバンドの波長を有する光の透過に対して比較的低い透過効率で拒絶する。
【0116】
コンピューティングデバイスの2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナ及び第1の偏光ベースのビームスプリッタを経由して視認者の視野に到達する、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光とデバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光との組合せは、それぞれの観察者受信強度(例えば、図1Nにおける「Blu1」、「Grn1」、及び「Red1」、など)における第1のトライバンドの各波長帯域におけるp偏光状態の透過及びビームスプリットされた外部ディスプレイ光を含む。第1のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域における第1の円偏光状態(QWPによってp偏光に変換されることとなる)の外部ディスプレイ光(「S」)の対応する入射光強度(図1Nに示される)に、第1のトライバンドの波長帯域における第1の円偏光状態の入射光に対するディスプレイ光コンバイナの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Nに示される)を乗じ、更に、第1のトライバンドの波長帯域におけるp偏光の入射光に対する第1の偏光ベースのビームスプリッタの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Nに示される)を乗じたものである。
【0117】
同時に、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、の観察者受信強度(例えば、図1N中の「Blu2」、「Grn2」、及び「Red2」、など)における第2のトライバンドの各波長帯域におけるp偏光状態の反射及びビームスプリットされたデバイスディスプレイ光を含む。第2のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域におけるs偏光状態のデバイスディスプレイ光(「D」)の対応する入射光強度(図1Kに示される)に、第2のトライバンドの波長帯域におけるs偏光状態の入射光に対する第1の偏光ベースのビームスプリッタの適用可能な反射効率を表す対応する反射率(図1Nに示される)を乗じ、更に、第2のトライバンドの波長帯域における第1の円偏光状態の入射光に対するディスプレイ光コンバイナの適用可能な反射効率を表す対応する反射率(図1Nに示される)を乗じ、更に、第2のトライバンドの波長帯域におけるp偏光状態の入射光に対する第1の偏光状態ビームスプリッタの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Nに示される)を乗じたものである。
【0118】
図1Oは、偏光ベースの多重化を実装するウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの2要素光学構成(例えば、図1K、など)のディスプレイ光コンバイナの例示的な透過率及び反射率と、2要素光学構成を透過した外部ディスプレイ光と、2要素光学構成で反射又はビームスプリットされたデバイスディスプレイ光との組合せの観察者受信強度とを示す。
【0119】
コンピューティングデバイスの2要素光学構成は、2要素光学構成内のディスプレイ光コンバイナの内部表面に配置されたトライバンドダイクロイックフィルタコーティングの形態の光選択コーティングを用いて実装された光選択層を含む。図1Oのトライバンド透過率及びトライバンド反射率は、それぞれ、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングの透過効率及び反射効率を表す。
【0120】
図示のように、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、外部ディスプレイ光S_screenなどの第1のトライバンドにおける波長を有する光に対して比較的高い透過効率を有するトライバンド透過と、デバイスディスプレイ光S_displayなどの第2のトライバンドの波長を有する光に対して比較的高い反射効率を有するトライバンド反射とを提供する。相補的に、トライバンドダイクロイックフィルタコーティングは、第1のトライバンドにおける波長を有する光の反射に対して比較的低い反射効率で拒絶し、第2のトライバンドの波長を有する光の透過に対して比較的低い透過効率で拒絶する。
【0121】
コンピューティングデバイスの2要素光学構成は、図1Oに示されるように、p偏光状態の入射光に対して一定の透過率(例えば、50%以上、など)及び反射率(例えば、50%以下、など)、並びにs偏光状態の入射光に対してトライバンド反射率及び逆トライバンド透過率を有する第1の偏光ベースのビームスプリッタを含む。
【0122】
コンピューティングデバイスの2要素光学構成におけるディスプレイ光コンバイナ及び第1の偏光ベースのビームスプリッタを経由して視認者の視野に到達する、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光とデバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光との組合せは、それぞれの観察者受信強度(例えば、図1O中の「Blu1」、「Grn1」、及び「Red1」、など)における第1のトライバンドの各波長帯域におけるp偏光状態の透過及びビームスプリットされた外部ディスプレイ光を含む。第1のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域における第1の円偏光状態(QWPによってp偏光に変換されることとなる)の外部ディスプレイ光(「S」)の対応する入射光強度(図1Oに示される)に、第1のトライバンドの波長帯域における第1の円偏光状態の入射光に対するディスプレイ光コンバイナの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Oに示される)を乗じ、更に、第1のトライバンドの波長帯域におけるp偏光の入射光に対する第1の偏光ベースのビームスプリッタの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Oに示される)を乗じたものである。
【0123】
同時に、視認者の視野に到達する外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光との組合せは、観察者受信強度(例えば、図1O中の「Blu2」、「Grn2」及び「Red2」、など)における第2のトライバンドの各波長帯域におけるp偏光状態の反射及びビームスプリットされたデバイスディスプレイ光を含む。第2のトライバンドにおけるそのような各波長帯域に対するそれぞれの観察者受信強度は、波長帯域におけるs偏光状態のデバイスディスプレイ光(「D」)の対応する入射光強度(図1Kに示される)に、第2のトライバンドの波長帯域におけるs偏光状態の入射光に対する第1の偏光ベースのビームスプリッタの適用可能な反射効率を表す対応する反射率(図1Oに示される)を乗じ、更に、第2のトライバンドの波長帯域における第1の円偏光状態の入射光に対するディスプレイ光コンバイナの適用可能な反射効率を表す対応する反射率(図1Oに示される)を乗じ、更に、第2のトライバンドの波長帯域におけるp偏光状態の入射光に対する第1の偏光状態ビームスプリッタの適用可能な透過効率を表す対応する透過率(図1Oに示される)を乗じたものである。
【0124】
ビームスプリッタ、フィルタ、コンバイナなどの例示的な偏光光学素子は、ワイヤグリッド偏光子、偏光ビームスプリッタキューブ、偏光グレーティング、幾何学的位相レンズ、Pencharatnam-Berry位相レンズ、薄膜偏光ビームスプリッタ、偏光コーティング、偏光薄膜、波長板、リターダ、直線偏光子、円偏光子、ビームスプリット偏光子、複屈折偏光子、薄膜偏光子、位相遅延プレート又はフィルム、液晶ベースの空間的又は時間的に変化する又は切替え可能な位相遅延素子、アレイ、又は変調器などの偏光変調器、などのいずれかを含み得るが、必ずしもこれらのみに限定されない。
【0125】
外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光の偏光状態「P_screen」及びデバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光の偏光状態「P_display」は、外部又は内部で直交偏光され得るが、そうである必要はない。偏光光学系は、ウェアラブル若しくは非ウェアラブルコンピューティングデバイス若しくはその中のデバイス画像ディスプレイによって、及び/又は外部画像ディスプレイによって組み込まれ得、出射偏光状態に入射偏光状態を制御又は変換し、それらは、例えば、デバイス又は構成要素(例えば、光学素子、レンズ、ビームスプリッタ、光コンバイナ、など)の内部又は外部で直交(又は比較的高い効率を達成するために可能な限り直交)になり得る。
【0126】
いくつかの動作シナリオでは、外部ディスプレイ光は(例えば、支配的に、など)直線偏光又は円偏光され得る。外部ディスプレイ光を生成する外部画像ディスプレイは、直線偏光を有するIMAX 3D、円偏光を有するRealD 3D(RealD ZScreenによる更なる時間多重化を伴う)などであり得る。
【0127】
いくつかの動作シナリオでは、デバイスディスプレイ光は、(例えば、支配的に、など)直線偏光又は円偏光され得る。デバイスディスプレイ光を生成するデバイス画像ディスプレイは、偏光制御素子を使用して、外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光の偏光状態から直接又は間接的に、直交直線偏光又は直交円偏光(例えば、右円、左円、など)になるように、偏光状態を配置又は達成するデバイス光学系(例えば、AR光学系、VR光学系、没入型ビデオ光学系、など)を含み得る。
【0128】
例示的な偏光投影又はディスプレイシステムは、偏光プロジェクタ及び対応する偏光保存スクリーン、内部偏光解消構成要素のないレーザプロジェクタ、プロジェクタ内部光路内に又はプロジェクタの外部で投影レンズの前に偏光子を有するLCoS/DLPプロジェクタ、LCD又はOLEDディスプレイ、TV、モニタ、ラップトップ/タブレットスクリーン、携帯電話スクリーンなどのいずれかを含み得るが、必ずしもこれらのみに限定されない。偏光保存スクリーンは、偏光ベースの3D立体投影システムのためのシルバースクリーンであり得る。LCDディスプレイ光出力は、LCDディスプレイに実装されるLCD動作原理に起因して偏光され得る。OLEDディスプレイ光出力は、OLEDディスプレイにおける周囲光の反射を低減するための円偏光子フィルムによって円偏光され得る。
【0129】
いくつかの実施形態では、図1K及び図1Oに示されるように、比較的高い効率を達成するために、スペクトル偏光多重化(例えば、偏光多重化とスペクトル偏光との組合せ、など)が使用され得る。スペクトル多重化及び/又は偏光多重化は、特定の(例えば、光学、電気光学、などの)素子において、個々に、別々に、及び/又は最適に達成又は実装され得る。スペクトル多重化及び/又は偏光多重化は、組合せ(例えば、光学、電気光学、など)素子において、共同で及び/又は最適に達成又は実装され得る。
【0130】
いくつかの動作シナリオでは、光学効率を高める又は増加させるために、第1のスペクトル放射S_screen(「S」)及び第2のスペクトル放射S_display(「D」)は、波長重複又はスペクトル重複を全く、ほとんど、及び/又は無視できるほどしか有さなくてもよい。例えば、第1のスペクトル放射S_screen(「S」)及び第2のスペクトル放射S_display(「D」)は、スペクトル的に直交又はほぼ直交であり得る。
【0131】
しかしながら、全ての動作シナリオにおいて、例えば、図1E及び図1Fに示されるように、第1のスペクトル放射S_screen(「S」)及び第2のスペクトル放射S_display(「D」)がスペクトル的に直交しなければならない必要はないことに留意されたい。第1のスペクトル放射S_screen(「S」)及び第2のスペクトル放射S_display(「D」)がスペクトル的に直交するかどうかにかかわらず、表示動作は、外部画像ディスプレイを含む外部ディスプレイシステム及びデバイス画像ディスプレイを含むウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスの一方又は両方によって、より高い又はより低い光学効率で依然として実行され得る。
【0132】
いくつかの動作シナリオでは、光学効率を高める又は増加させるために、直交偏光状態及び/又は純粋な偏光状態が、本明細書で説明されるように外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光に使用され得る。
【0133】
しかしながら、全ての動作シナリオにおいて、外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光がスペクトル的に直交でなければならない、又は直交偏光状態及び/若しくは純粋な偏光状態でなければならない必要はないことに留意されたい。外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光がスペクトル的に直交でなければならない、又は直交偏光状態及び/若しくは純粋な偏光状態でなければならないかにかかわらず、表示動作は、依然として、外部画像ディスプレイを含む外部ディスプレイシステム及びデバイス画像ディスプレイを含むウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスの一方又は両方によって、より高い又はより低い光学効率で行われ得る。
【0134】
外部ディスプレイ光とデバイスディスプレイ光とを合成して視認者の視野(又は視認者の目)に伝搬させる際の光学構成の効率は、外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光の一方又は両方と視認者の視野との光路における選択的なスペクトル又は偏光ベースの透過、反射、屈折、回折、分散及び/又は吸収を実装する1つ又は複数の伝搬モードにおいて高められ得る。
【0135】
受動的なスペクトル又は偏光光学素子を組み込むことに加えて、ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイス又はその光学構成は、波長変換(例えば、量子ドット層が青色又はUV波長の入射光を他の色又は波長の出射光に変換すること、など)、時間変調(例えば、右ビュー画像と左ビュー画像との間で時間的に分離されたもの、画像データに基づく時間的に変調されたピクセル値、強度及び/又はクロミナンス、RGB色光の時系列のレーザ投射光、など)、空間変調(例えば、右ビュー画像と左ビュー画像との間でスペクトル的に分離されたもの、右ビュー画像と左ビュー画像との間で偏光分離されたもの、画像データに基づく空間的に変調されたピクセル値、強度及び/又はクロミナンス、など)、位相変調(例えば、位相修正能動光学素子を通して光波位相を修正してホログラフィック画像を形成すること、など)、特定の偏光状態及び/又はスペクトル分布の光を生成する光源、などによって動作する能動素子(例えば、電気光学素子、など)を採用し得る。
【0136】
7.デバイス画像ディスプレイ
ARディスプレイ、VRディスプレイ、没入型ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイなどのウェアラブル又は非ウェアラブルデバイス画像ディスプレイは、多種多様な方法のいずれかで実装され得る。
【0137】
図2Aは、RGB色のトライバンドの比較的狭い波長帯域を含む狭帯域スペクトルを有するデバイスディスプレイ光204を出力する例示的なデバイス画像ディスプレイを示す。図示のように、デバイス画像ディスプレイは、画像出力内の光変調層を照明するように向けられた狭帯域スペクトルの光202を放射する狭帯域光源(例えば、バックライトユニット、など)を含む。画像出力内の光変調層は、例えば、視認者にレンダリングされるデバイスディスプレイ画像を表す画像データに基づいて、パターン/形状に配列又は配置されたピクセル(又はボクセル)の光表現(例えば、透過、位相変調ホログラフィック光干渉、など)を調整する、光変調ユニットを含み得る。ピクセルが配列又は配置されるパターン/形状は、ピクセルの行及び列からなる2次元(2D)ディスプレイ、矩形ビューポート、非矩形ビューポート、ホログラフィック画像がレンダリングされる3次元(3D)領域などであり得る。画像データに基づいて調整されるピクセルの光表現は、視認者のウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスの光学構成のディスプレイ光コンバイナに向けられるデバイスディスプレイ光(204)を表す。
【0138】
狭帯域光源は、トライバンドRGBレーザダイオード、トライバンドRGB LED、トライバンドRGBバックライトフィルムなどを含み得るか、又はそれらを用いて実装され得る。
【0139】
追加的に、オプションで、又は代替的に、図2Eに示されるように、狭帯域光源は、ブロードバンド光生成器、光フィルタなどを用いて実装されてもよい。一例では、ブロードバンド光源は、光フィルタを照明するように向けられたブロードバンド光を放射するブロードバンド(例えば、広帯域、2つ以上のRGB色をカバーする、など)バックライトユニットであり得る。光フィルタは、狭帯域スペクトルの光(202)を生成するために、ブロードバンド光生成器の上、近く、又は前に配置された選択的波長吸収フィルムであり得る。
【0140】
追加的に、オプションで、又は代替的に、図2Fに示されるように、狭帯域光源は、光生成器、光コンバータなどを用いて実装され得る。一例では、狭帯域光源における光生成器は、(例えば、バックライトフィルム内、ディスクリート素子として、などの)青色LEDであり得る。光コンバータは、青色LEDの上又は近くに配置された、蛍光体、量子ドット、ペロブスカイトなどの狭帯域赤色及び緑色光変換/再生材料から構成され得る。別の例では、狭帯域光源における光生成器は、(例えば、バックライトフィルム内、ディスクリート素子として、などの)UV LEDであり得る。光コンバータは、狭帯域スペクトルの光(202)を生成するために、UV LEDの上又は近くに配置された、蛍光体、量子ドット、ペロブスカイトなどの狭帯域RGB光変換/再生材料から構成され得る。
【0141】
いくつかの動作シナリオでは、図1Aに示されているように、デバイス画像ディスプレイは、ブロードバンド(例えば、広帯域、2つ以上のRGB色をカバーする、など)バックライトユニットなどの光源と、液晶ディスプレイ(LCD)ベースの光変調層などの画像出力と、画像出力と光源との間の内部トライバンドフィルタなどの光フィルタとを用いて実装され得る。
【0142】
いくつかの動作シナリオでは、デバイス画像ディスプレイは、光源、画像出力、画像出力と視認者のウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスの光学構成のディスプレイ光コンバイナとの間の、図2Bに示されるような内部(例えば、トライバンド、3つのシングルバンド、など)フィルタ又は図2Cに示されるような外部トライバンドフィルタなどの光フィルタなどを用いて実装され得る。ブロードバンド光源は、画像出力を照明するように向けられたブロードバンド光202’を放射するブロードバンド(例えば、広帯域、2つ以上のRGB色をカバーする、など)バックライトユニットであり得る。画像出力は、図2Bの内部フィルタ又は図2Cの外部トライバンドフィルタに向けられるフィルタリングされていない変調光を生成する液晶ディスプレイ(LCD)ベースの光変調層であり得る。次いで、図2B又は図2Cのフィルタは、フィルタリングされていない変調光をフィルタリングして、(フィルタリングされた)狭帯域変調光204を生成する。
【0143】
図2Bの内部フィルタは、画像ディスプレイにおける光変調ユニット(例えば、ピクセル、サブピクセル、など)の前の狭帯域透過のためにカスタマイズされたセル内薄膜狭帯域色フィルタアレイとして実装され得る。図2Cの外部トライバンドフィルタは、画像ディスプレイにおける光変調ユニット(例えば、ピクセル、サブピクセル、など)の前の狭帯域色フィルタアレイ又は色変換アレイ、画像ディスプレイの前の選択的波長吸収フィルムなどとして実装され得る。
【0144】
いくつかの動作シナリオでは、図2Dに示されているように、デバイス画像ディスプレイは、画像出力、画像出力と視認者のウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスの光学構成のディスプレイ光コンバイナとの間の内部(例えば、トライバンド、3つのシングルバンド、など)フィルタ又は外部トライバンドフィルタなどの光フィルタを用いて(例えば、バックライトユニットなしに、など)実装され得る。画像出力は、内部フィルタ又は外部トライバンドフィルタに向けられるフィルタリングされていない変調光を生成するOLEDディスプレイセルを含むOLEDベースの光生成及び変調層であり得る。次いで、フィルタは、フィルタリングされていない変調光をフィルタリングして、(フィルタリングされた)狭帯域変調光204を生成する。内部フィルタは、画像ディスプレイにおけるOLEDディスプレイセル(例えば、ピクセル、サブピクセル、など)の前の狭帯域透過のためにカスタマイズされたセル内薄膜狭帯域色フィルタアレイとして実装され得る。外部トライバンドフィルタは、OLEDベースの画像ディスプレイの前の狭帯域色フィルタアレイ又は色変換アレイ、OLEDベースの画像ディスプレイの前の選択的波長吸収フィルムなどとして実装され得る。
【0145】
いくつかの動作シナリオでは、図2Gに示されているように、デバイス画像ディスプレイは、バックライトユニットなし、光フィルタなし、などで実装され得る。デバイス画像ディスプレイの画像出力は、マイクロ/ピコサイズプロジェクタ、マイクロ/ピコサイズ光導波路、走査RGBレーザプロジェクタ、RGB LED又はレーザダイオードを用いる狭トライバンド光エンジン(narrow triband light engine)を有するLCoS(Liquid Crystal on Silicon)又はDLP(Digital Light Processing)プロジェクタなどを用いて実装され得る。
【0146】
8.拡張エンターテインメントシステム
図3Aは、外部ディスプレイ画像をレンダリングする外部ディスプレイ光を出力するために外部画像ディスプレイシステム306と共に動作する外部画像ディスプレイ304(例えば、シネマ、TV、など)と、デバイスディスプレイ画像をレンダリングするデバイスディスプレイ光を出力するためにウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイス308と共に動作するデバイス画像ディスプレイ316(例えば、ARディスプレイ、VRディスプレイ、没入型ビデオディスプレイ、など)とを含む例示的な拡張エンターテインメントシステム構成300を示す。電子要素、光学素子、電気光学素子などを含む1つ又は複数のコンピューティングシステムが、コンピューティングデバイス(308)、外部画像ディスプレイシステム(306)、外部画像ディスプレイ(304)、及びデバイス画像ディスプレイ(316)を含むがそれらに限定されない拡張エンターテインメントシステム構成(300)の一部又は全部を実装するために使用され得る。
【0147】
ディスプレイ較正器310及び(例えば、リアルタイム、などの)ディスプレイマネジャ314は、別個のデバイスとして、コンピューティングデバイス(308)及び外部画像ディスプレイシステム(306)のうちの1つの一部として、又はコンピューティングデバイス(308)及び外部画像ディスプレイシステム(306)の一方若しくは両方を伴う分散システムとして実装され得る。
【0148】
外部及びデバイスディスプレイ画像における個々の及び/又は集合的な色精度を達成する目的で、ディスプレイ較正器(310)及び/又はディスプレイマネジャ(314)は、コンピューティングデバイス(308)の視認者312(又はユーザ)の目に見えるように、外部画像ディスプレイ(304)(又は外部画像ディスプレイシステム(306))及びデバイス画像ディスプレイ(316)(又はコンピューティングデバイス(308))の色空間を制御及び一致させるために、ディスプレイ較正(例えば、色較正、ダイナミックレンジ較正、など)及びディスプレイ管理(例えば、色管理、ダイナミックレンジ管理、など)を(例えば、リアルタイム、ほぼリアルタイム、非リアルタイム、などで)実行する。
【0149】
一例では、ディスプレイ較正器(310)及び/又はディスプレイマネジャ(314)は、外部画像ディスプレイシステム(306)と共に動作して、外部画像ディスプレイ(304)(又は外部画像ディスプレイシステム(306))の(例えば、比較的大きい、などの)色域を、視認者(312)の目に見えるようなデバイス画像ディスプレイ(316)(又はコンピューティングデバイス(308))の(例えば、比較的小さい、などの)色域にマッピングする。
【0150】
別の例では、ディスプレイ較正器(310)及び/又はディスプレイマネジャ(314)は、コンピューティングデバイス(308)と共に動作して、外部画像ディスプレイ(304)(又は外部画像ディスプレイシステム(306))の(例えば、比較的大きい、などの)色域を、視認者(312)の目に見えるようなデバイス画像ディスプレイ(316)(又はコンピューティングデバイス(308))の(例えば、比較的小さい、などの)色域にマッピングする。
【0151】
別の例では、ディスプレイ較正器(310)及び/又はディスプレイマネジャ(314)は、コンピューティングデバイス(308)及び外部画像ディスプレイシステム(306)の両方と共に動作して、外部画像ディスプレイ(304)(又は外部画像ディスプレイシステム(306))及びデバイス画像ディスプレイ(316)(又はコンピューティングデバイス(308))の(例えば、等しくない、異なる、などの)色域を、外部画像ディスプレイ(304)及びデバイス画像ディスプレイ(316)の両方によってサポートされ、視認者(312)の目に見えるような共通分母色域にマッピングする。
【0152】
外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光の一方又は両方を照射することに関与する、動作条件、製造上の差、デバイスモデル、光源、組み込まれた電子及び/又は光学素子などは、ある程度、現場で変動して、色ずれを引き起こし得る。追加的に、オプションで、又は代替的に、外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光の一方又は両方は、異なる視認者の間で不注意又は意図的な色ずれを引き起こすメタメリック不安定(metameric instability)になりやすいスペクトル要素(例えば、狭い波長帯域、メタメリック不安定な光源、など)を利用してもよい。
【0153】
外部画像ディスプレイ(304)及びデバイス画像ディスプレイ(316)の一方又は両方のディスプレイ較正を実行するために使用される色測定は、外部画像ディスプレイ(304)からの外部ディスプレイ光及びコンピューティングデバイス(308)のデバイス画像ディスプレイ(316)からのデバイスディスプレイ光のスペクトル放射に対するコンピューティングデバイス(308)の光学構成302(例えば、ディスプレイ光コンバイナを含む光合成光学構成、など)の効果を把握するために、視認者の(目を見る)位置においてディスプレイ較正器(310)によって実行することができる。
【0154】
追加的に、オプションで、又は代替的に、色特徴付けは、外部画像ディスプレイ(304)、コンピューティングデバイス(308)のデバイス画像ディスプレイ(316)、コンピューティングデバイス(308)の光学構成(302)などを用いて個々に及び/又は集合的に(視認者を関与させて又は関与させずに)実行され得る。
【0155】
ディスプレイ較正は、ピーク輝度、黒レベル、色又はスペクトル測定値及び/又は標準測色(例えば、人間の視覚系又は平均的な視認者に基づいて輝度及びクロミナンス値を色にマッピングするものなど)に少なくとも部分的に基づいて、外部ディスプレイ光及びデバイスディスプレイ光に対するコンピューティングデバイス(308)の光学構成(302)の影響を(例えば、計算的に、予め計算されたルックアップテーブルを通じて、など)推定することによって達成され得る。
【0156】
色及びダイナミックレンジ拡張は、ディスプレイマネジャ(314)が、ダイナミックレンジコントローラ、ディスプレイ較正器(310)などと連携して、いくつかの色管理動作、ダイナミックレンジ制御又は管理動作などの一部又は全部を実行することによって達成され得る。
【0157】
例えば、ディスプレイ較正測定値(例えば、色較正測定値、など)に少なくとも部分的に基づいて、デバイス画像ディスプレイ(316)が外部画像ディスプレイ(304)のダイナミックレンジよりも高いダイナミックレンジを有する(例えば、より高いピーク輝度を有する、など)と決定したことに応答して、デバイス画像ディスプレイ(316)は、視認者(312)が知覚する又は見る外部画像ディスプレイ(304)の1つ又は複数の選択領域318(又は画像部分)の(ローカル)ダイナミックレンジを拡張させることができる。例えば、追加のより多くの輝度光が、デバイス画像ディスプレイ(316)によって、コンピューティングデバイス(308)の光学構成(302)内の1つ又は複数の対応する領域(320)(又は画像部分)に向けられ、外部画像ディスプレイ(304)の1つ又は複数の選択領域(318)からの外部ディスプレイ光と合成され、1つ又は複数の対応する領域(320)においてより高いダイナミックレンジを達成し得る。
【0158】
同様に、ディスプレイ較正測定値(例えば、ダイナミックレンジ較正測定値、など)に少なくとも部分的に基づいて、デバイス画像ディスプレイ(316)の原色が外部画像ディスプレイ(304)の原色よりも飽和している(例えば、より大きい色域を有する、など)と決定したことに応答して、デバイス画像ディスプレイ(316)は、視認者(304)が知覚する又は見る外部画像ディスプレイ(304)の1つ又は複数の選択領域(例えば、318、など)の(ローカル)彩度を高めることができる。例えば、追加のより彩度の高い光が、デバイス画像ディスプレイ(316)によって、コンピューティングデバイス(308)の光学構成(302)内の1つ又は複数の対応する領域(例えば、320、など)に向けられ、外部画像ディスプレイ(304)の1つ又は複数の選択領域(318)からの外部ディスプレイ光と合成され、1つ又は複数の対応する領域(320)においてより高い彩度を達成し得る。
【0159】
外部画像ディスプレイ(304)及びデバイス画像ディスプレイ(316)の一方又は両方の表示能力の一部又は全部は、外部ディスプレイ画像及びデバイスディスプレイ画像をレンダリングする表示動作を用いて、リアルタイム又はほぼリアルタイムで測定、分析、較正などされ得る。追加的に、オプションで、又は代替的に、外部画像ディスプレイ(304)及びデバイス画像ディスプレイ(316)の表示能力の一部又は全部は、外部ディスプレイ画像及びデバイスディスプレイ画像をレンダリングする表示動作の前に(例えば、工場などにおいて)測定、分析、較正などされてもよい。
【0160】
表示能力の一部又は全部を示すか又は指定する表示能力メタデータは、外部画像ディスプレイシステム(306)、コンピューティングデバイス(308)、外部画像ディスプレイシステム(306)及びコンピューティングデバイス(308)の一方又は両方と共に動作する別のデバイスなどを用いて生成及び/又は記憶され得る。追加的に、オプションで、又は代替的に、例えば、外部画像ディスプレイ(304)及び/又はデバイス画像ディスプレイ(316)の一方又は両方についてのリアルタイムの色及び/又はダイナミックレンジのマッピング及び拡張をサポートするために、外部ディスプレイ画像及び/又はデバイスディスプレイ画像の作成者(複数可)の創造的な意図を表すユーザ入力に少なくとも部分的に基づいて、コンテンツ固有又はコンテンツ依存のメタデータを生成することができる。
【0161】
いくつかの動作シナリオでは、本明細書で説明されるようなシステム(又はシステム構成)は、AR及び非ARマルチユーザ体験の同時多重化をサポートするために使用され得る。システムは、外部画像ディスプレイシステムと、複数の視認者(又はユーザ)によってそれぞれ操作される複数のウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスとを含む。外部画像ディスプレイシステムは、Dolby 3D機能を有するDolby Cinemaシステム、デュアル又は時間多重化偏光プロジェクタシステムなどのデュアルトライバンド投影システムであり得る。デュアルトライバンド投影システムは、2つのトライバンド(それぞれ3つの原色を有する)において、合計6つの原色で外部ディスプレイ光を放射又は出力し得る。
【0162】
一例では、デュアルトライバンド投影システムは、視覚コンテンツを示す第1の(トライバンド)外部ディスプレイ画像と、同じ視覚コンテンツを示す対応する第2の(トライバンド)外部ディスプレイ画像とをレンダリングする外部ディスプレイ光を放射又は出力する。第1の外部画像は、第1のトライバンドスペクトルの第1の外部ディスプレイ光部分でレンダリングされ、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの光学構成(例えば、レンズ、ディスプレイ光コンバイナ、など)を透過し、コンピューティングデバイスの視認者又はユーザに見える。第1の外部画像はまた、ウェアラブルデバイスを使用せずに、視認者又はユーザに見える。第2の外部画像は、(第1のトライバンドスペクトルとは異なる)第2の異なるトライバンドスペクトルの第2の外部ディスプレイ光部分でレンダリングされ、コンピューティングデバイスの光学構成を透過し、コンピューティングデバイスの視認者又はユーザに見える。第2の外部画像はまた、ウェアラブル又は非ウェアラブルデバイスを使用せずに、視認者又はユーザに見える。
【0163】
別の例では、デュアルトライバンド投影システムは、視覚コンテンツを示す第1の(トライバンド)外部ディスプレイ画像と、同じ視覚コンテンツを示す対応する第2の(トライバンド)外部ディスプレイ画像とをレンダリングする外部ディスプレイ光を放射又は出力する。第1の外部画像は、第1のトライバンドスペクトルの第1の外部ディスプレイ光部分でレンダリングされ、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの光学構成(例えば、レンズ、ディスプレイ光コンバイナ、など)を透過し、コンピューティングデバイスの視認者又はユーザに見える。第1の外部画像はまた、ウェアラブルデバイスを使用せずに、視認者又はユーザに見える。第2の外部画像は、(第1のトライバンドスペクトルとは異なる)第2の異なるトライバンドスペクトルの第2の外部ディスプレイ光部分でレンダリングされ、ウェアラブル(又は非ウェアラブル)デバイスを使用せずに、視認者又はユーザに見える。第2の外部画像は、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの光学構成(例えば、レンズ、ディスプレイ光コンバイナ、など)の透過が遮断され、コンピューティングデバイスの視認者又はユーザに見えない。
【0164】
別の例では、デュアルトライバンド投影システムは、視覚コンテンツを示す第1の(トライバンド)外部ディスプレイ画像と、同じ視覚コンテンツを示す対応する第2の(トライバンド)外部ディスプレイ画像とをレンダリングする外部ディスプレイ光を放射又は出力する。本明細書で説明されるようなウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスの光学構成は、コンピューティングデバイスの視認者又はユーザの左ビュー及び右ビューに対応する2つの異なる光学構成部分を含み得る。コンピューティングデバイスの光学構成における2つの異なる光学構成部分のうちの一方は、第1の外部ディスプレイ画像及び第2の外部ディスプレイ画像のうちの一方をフィルタリング又は除去し得、コンピューティングデバイスの光学構成における2つの異なる光学構成部分のうちの他方は、第1の外部ディスプレイ画像及び第2の外部ディスプレイ画像のうちの他方をフィルタリング又は除去し得る。第1の外部ディスプレイ画像及び第2の外部ディスプレイ画像は、ウェアラブル(又は非ウェアラブル)デバイスを使用せずに、視認者又はユーザに見え得る。
【0165】
いくつかの動作シナリオでは、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスを有する視認者に対して、本明細書で説明されるような外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ画像(例えば、第2のトライバンドスペクトルの第2の外部ディスプレイ画像)は、デバイス画像ディスプレイでレンダリングされたデバイスディスプレイ画像によって(例えば、単に、完全に、部分的に、など)置き換えられ得る。追加的に、オプションで、又は代替的に、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスを有する視認者に対して、本明細書で説明されるような外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ画像(例えば、第2のトライバンドスペクトルの第2の外部ディスプレイ画像)は、視認者に見えてもよく、色精度及び色域を向上させ、ダイナミックレンジを増加させ、空間解像度/精度を上げ、それによって閲覧体験(viewing experience)を向上させ、それをより没入型にするために、デバイス画像ディスプレイでレンダリングされたデバイスディスプレイ画像によって更に向上され得る。
【0166】
図3Bは、拡張エンターテインメントシステム構成(例えば、300、など)の例示的な表示動作を示す。拡張エンターテインメントシステム構成(300)内の外部画像ディスプレイシステム(例えば、306、など)は、外部画像ディスプレイ(例えば、304、など)に右ビュー外部ディスプレイ画像及び左ビュー外部ディスプレイ画像をレンダリング(又は表示)する。いくつかの動作シナリオでは、外部画像ディスプレイ(304)は、視認者(例えば、図3Aの312、など)を含むがそれらに限定されない複数の視認者に、右ビュー外部ディスプレイ画像及び左ビュー外部ディスプレイ画像をレンダリングする共有画像ディスプレイであり得る。
【0167】
視認者(312)は、デバイス画像ディスプレイ(例えば、図3Aの316、など)及び光学構成(例えば、図3Aの302、など)を含むウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えば、図3Aの308、など)と共に動作するか、又はそれを使用する。コンピューティングデバイスのデバイス画像ディスプレイは、それぞれ右ビューデバイスディスプレイ画像及び左ビューデバイスディスプレイ画像をレンダリングするための右ビューデバイス画像ディスプレイ部分316-1及び左ビューデバイス画像ディスプレイ部分316-2を含む。コンピューティングデバイスの光学構成は、視認者の右ビュー及び左ビュー又は右目及び左目328-1及び328-2に対応する右ビュー光学構成部分302-1及び左ビュー光学構成部分302-2を含む。いくつかの動作シナリオでは、コンピューティングデバイスのデバイス画像ディスプレイは、視認者に左ビューデバイスディスプレイ画像及び右ビューデバイスディスプレイ画像をレンダリングする専用画像ディスプレイであり得る。
【0168】
右ビュー光学構成部分302-1は、右ビュー外部ディスプレイ画像をレンダリングする右ビュー外部ディスプレイ光324-1と、右ビューデバイスディスプレイ画像をレンダリングする右ビューデバイスディスプレイ光326-1とを合成する。左ビュー光学構成部分302-2は、左ビュー外部ディスプレイ画像をレンダリングする左ビュー外部ディスプレイ光324-2と、左ビューデバイスディスプレイ画像をレンダリングする左ビューデバイスディスプレイ光326-2とを合成する。
【0169】
例示のみを目的として、デバイス画像ディスプレイの右ビュー画像ディスプレイ部分及び左ビュー画像ディスプレイ部分(316-1及び316-2)によって出力される右デバイスディスプレイ画像及び左デバイスディスプレイ画像は、デバイス画像コンテンツ332を示し、外部画像ディスプレイ(304)によって出力される右外部ディスプレイ画像及び左外部ディスプレイ画像は、デバイス外部画像コンテンツ330を示す。
【0170】
外部画像ディスプレイシステム(306)から出力又は反射され、外部画像ディスプレイ(304)から視認者の右目及び左目(328-1及び328-2)に伝搬される外部ディスプレイ光のうちの右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)は、右ビュー光特性プロファイルである。外部画像ディスプレイシステム(306)から出力又は反射され、外部画像ディスプレイ(304)から視認者の右目及び左目(328-1及び328-2)に伝搬される外部ディスプレイ光のうちの左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)は、左ビュー光特性プロファイルである。右ビュー光特性プロファイル及び左ビュー光特性プロファイルは、外部画像ディスプレイ(304)の全体的な光特性プロファイルを集合的に構成する。
【0171】
2D表示動作などのいくつかの動作シナリオでは、右ビュー光特性プロファイルと左ビュー光特性プロファイルとは同じであり得る。例えば、右ビュー光特性プロファイル及び左ビュー光特性プロファイルにおいてそれぞれ指定されるような、右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)及び左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)の偏光状態及び/又はスペクトル分布(例えば、トライバンド、など)は、同一であるか又は実質的に(例えば、動作上区別できない、など)同じであり得る。右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)及び左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)の一方又は両方は、光学構成の右ビュー光学構成部分(302-1)及び左ビュー光学構成部分(302-2)の一方又は両方を通って視認者の視野に到達し得る。
【0172】
3D表示動作などのいくつかの動作シナリオでは、右ビュー光特性プロファイル及び左ビュー光特性プロファイルは、右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)が、右ビュー光学構成部分(302-1)のみを透過することができ、左ビュー光学構成部分(302-2)によって拒絶されるのに対して、左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)が、左ビュー光学構成部分(302-2)のみを透過することができ、右ビュー光学構成部分(302-1)によって拒絶されるように、異なっていてもよい。
【0173】
一例では、拡張エンターテインメントシステム構成は、3D表示動作のためのスペクトル分離をサポートするために使用され得る。右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)(例えば、第1の又は右ビューレーザプロジェクタ又は光エンジンによって放射される、など)は、右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)に対して指定された又は割り当てられた右ビュー光特性プロファイルに従って、右ビュー(例えば、RGB、など)トライバンドの光線(例えば、光線のみ、など)を含み得る。左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)(例えば、第2の又は左ビューレーザプロジェクタ又は光エンジンによって放射される、など)は、左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)に対して指定された又は割り当てられた左ビュー光特性プロファイルに従って、左ビュー(例えば、RGB、など)トライバンドの光線(例えば、光線のみ、など)を含み得る。右ビュートライバンドは、λ1、λ2、λ3と表記される3つの波長帯域を含み得る。左ビュートライバンドは、λ4、λ5、λ6と表記される3つの波長帯域を含み得る。右ビュートライバンドにおける波長帯域は、左ビュートライバンドにおける波長帯域と(例えば、完全に、など)重複しなくてもよい。
【0174】
別の例では、拡張エンターテインメントシステム構成は、3D表示動作のための偏光分離をサポートするために使用され得る。右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)(例えば、第1の又は右ビューレーザプロジェクタ又は光エンジンによって放射される、など)は、右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)に対して指定された又は割り当てられた右ビュー光特性プロファイルに従って、右ビュー偏光状態(例えば、s偏光、など)の光線(例えば、光線のみ、など)を含み得る。左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)(例えば、第2の又は左ビューレーザプロジェクタ又は光エンジンによって放射される、など)は、左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)に対して指定された又は割り当てられた左ビュー光特性プロファイルに従って、左ビュー偏光状態(例えば、p偏光、など)の光線(例えば、光線のみ、など)を含み得る。右ビュー偏光状態は、左ビュー偏光状態に対して直交していてもよい。
【0175】
別の例では、拡張エンターテインメントシステム構成は、3D表示動作のための組み合わされた偏光及びスペクトル分離をサポートするために使用され得る。右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)(例えば、第1の又は右ビューレーザプロジェクタ又は光エンジンによって放射される、など)は、右ビュー外部ディスプレイ光部分(324-1)に対して指定された又は割り当てられた右ビュー光特性プロファイルに従って、右ビュースペクトル分布と右ビュー偏光状態との右ビュー組合せの光線(例えば、光線のみ、など)を含み得る。左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)(例えば、第2の又は左ビューレーザプロジェクタ又は光エンジンによって放射される、など)は、左ビュー外部ディスプレイ光部分(324-2)に対して指定された又は割り当てられた左ビュー光特性プロファイルに従って、左ビュースペクトル分布と左ビュー偏光状態との左ビュー組合せの光線(例えば、光線のみ、など)を含み得る。右ビュースペクトル分布と右ビュー偏光状態との右ビュー組合せの光は、右ビュー光学構成部分(302-1)のみを透過することができ、左ビュー光学構成部分(302-2)によって拒絶される。左ビュースペクトル分布と左ビュー偏光状態との左ビュー組合せの光は、左ビュー光学構成部分(302-2)のみを透過することができ、右ビュー光学構成部分(302-1)によって拒絶される。
【0176】
アイフレーム又はヘッドマウントアセンブリに堅固に嵌合され得る、左ビュー光学構成及び右ビュー光学構成(302-1及び302-2)を含むコンピューティングデバイス(例えば、図3Aの308、など)は、例えば、視認者によって、外部画像ディスプレイ(304)に対して相対運動をするように駆動され得る。これらの相対運動は、直線位置/変位、回転位置/変位、直線速度/スピード、回転速度/スピード、直線加速度、回転加速度、などのうちの1つ又は複数、の任意の組合せを含み得る。
【0177】
経時的なコンピューティングデバイスの空間位置及び/又は空間方向は、外部画像ディスプレイ(304)が設置されている3D空間(例えば、シネマ、家庭の娯楽室、など)内に固定された基準デカルト座標系などの基準座標系に対するコンピューティングデバイスの代表的な空間位置(例えば、対称点、瞳孔間距離に沿った中心点、など)及び/又は代表的な空間方向の空間座標を追跡する/監視することによって特徴付けられるか又は測定され得る。
【0178】
デバイストラッカー(これは、コンピューティングデバイスの一部であってもなくてもよい)は、コンピューティングデバイスと共に動作して、コンピューティングデバイスの空間位置及び空間方向を監視する。例示的なデバイス追跡は、2017年4月11日に出願された、Ajit Ninan及びNeil Mammenによる「PASSIVE MULTI-WEARABLE-DEVICES TRACKING」という出願タイトルの米国仮特許出願第62/484,131号(代理人整理番号:D17011USP1;60175-0301)に見つけることができ、その内容全体は、本明細書に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0179】
拡張エンターテインメントシステム構成(例えば、図3Aの300、など)におけるデバイスディスプレイ画像及び外部ディスプレイ画像の一部又は全部のレンダリングは、コンピューティングデバイスの空間位置及び空間方向に少なくとも部分的に基づいて調整することができる。
【0180】
9.画像ディスプレイにおける複数の変調層
本明細書で説明されるようなデバイス画像ディスプレイは、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の光変調層を用いて実装され得る。光変調層の各々は、画像データ、又は画像データにおけるデバイスディスプレイ画像から導出された光変調画像に少なくとも部分的に基づいて変調され得る。
【0181】
図3Cは、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスのデバイス画像ディスプレイにおける多層光変調のための例示的なシステムを示す。デバイス画像ディスプレイは、コンピューティングデバイスの光学構成の内部表面の比較的小さい空間領域(例えば、対角線寸法で1.5インチ未満のレンダリング表面、など)に入射するデバイスディスプレイ光(例えば、204、狭帯域、ブロードバンド、特定の偏光状態(複数可)を有する、特定のスペクトル分布(複数可)を有する、など)を出力し得る。
【0182】
いくつかの動作シナリオでは、デバイス画像ディスプレイは、第1の光変調層を表す光源を含む。光源は、第2の光変調層を表す画像出力層を照明するために、変調光(例えば、202、狭帯域、ブロードバンド、特定の偏光状態(複数可)を有する、特定のスペクトル分布(複数可)を有する、など)を生成するための複数の(例えば、均一、不均一、などの)光源素子を含み得る。第1の光変調層及び第2の光変調層の各々は、画像データに少なくとも部分的に基づいて変調され得る。複数の光源素子の各々は、ゼロ光から最大強度の光まで生成するように個別に又は集合的に制御され得る。複数の光源素子の各々は、光源によって生成される光(202)によって照明される(画像出力の)(例えば、全体、などの)表面領域を構成する複数の表面領域部分のうちのそれぞれの表面領域部分(例えば、それのみ、など)を照明するように指定され得る。
【0183】
例えば、輝度チャネル(例えば、明るさの測定などを行う)においてウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスによって画像データにおいて受信されるような所与の空間解像度のデバイスディスプレイ画像は、所与の空間解像度よりも粗い第1の空間解像度の第1の光変調画像にダウンサンプリングされ得る。複数の光源を個々に及び/又は集合的に駆動するために、デバイスディスプレイ画像のダウンサンプリングされた輝度値を含む第1の空間解像度の第1の光変調画像を使用することができる。第1の光変調画像において表される複数のピクセル内の各ピクセルは、デバイスディスプレイ画像において表される複数のピクセルグループ内のそれぞれのピクセルグループに対応し、それぞれのピクセルグループの平均輝度値を含む。加えて、第1の光変調画像において表される複数のピクセル内の各ピクセルは、第1の光変調層において表される複数の光源素子内のそれぞれの光源素子に対応し、ピクセルのピクセル値に少なくとも部分的に基づいて、それぞれの光源素子を駆動して、それぞれの光源素子からの光の強度を生成するために使用される。第1の光変調画像内のそのような各ピクセルが高いほど、それぞれの光源素子によって生成される光の強度は高くなる。
【0184】
いくつかの動作シナリオでは、デバイス画像ディスプレイは、第2の光変調層を表す画像出力を含む。画像出力は、デバイスディスプレイ光(204)を生成するための複数のピクセル構造(又は光スイッチ)を含み得る。複数のピクセル構造の各々は、画像出力の複数のピクセル内の各ピクセルに対してピクセルごとのデバイスディスプレイ光部分を生成するように個々に又は集合的に制御され得る。
【0185】
輝度チャネル(例えば、明るさの測定などを行う)においてコンピューティングデバイスによって画像データで受信された所与の空間解像度のデバイスディスプレイ画像は、所与の空間解像度の第2の光変調画像を生成するために使用され得る。第1の光変調画像は、所与の空間解像度でアップサンプリングされ得る。所与の空間解像度の第2の光変調画像は、アップサンプリングされた第1の光変調画像と輝度チャネルにおけるデバイスディスプレイ画像との間の差に少なくとも部分的に基づいて生成され得る。デバイスディスプレイ画像をレンダリングするために第2の光変調層に実装された複数のピクセル構造(又は光スイッチ)を駆動するために、輝度チャネルにおける第2の光変調及びクロミナンスチャネルにおけるデバイスディスプレイ画像が使用され得る。
【0186】
いくつかの手法の下では、デバイス画像ディスプレイは、画像データによって示されるピクセルについての輝度値がゼロ輝度を示すときでも、ピクセルについての光漏れによって引き起こされる非ゼロ光輝度を生成し得る。
【0187】
対照的に、本明細書で説明されるような複数の光変調層は、光漏れを防ぐことができる。最低輝度領域については、例えば、光源の第1の光変調層において、その領域を照明するように指定された1つ又は複数の光源素子がオフにされ得る。
【0188】
追加的に、オプションで、又は代替的に、エネルギー又は電力をリダイレクト又は再分配して、最高輝度領域を照明するように指定された光源素子に、画像データに示されるように適宜ピーク輝度値を生成させてもよい。
【0189】
その結果、本明細書で説明されるような拡張エンターテインメントシステム(構成)は、比較的高いダイナミックレンジと比較的低い最も暗い黒レベルとを有する画像をレンダリングすることが可能であり得、それによって、画像レンダリング動作において比較的高い局所コントラストと大域コントラストとを提供することができる。
【0190】
図3Dは、変調光源又は非変調光源に含まれ得る例示的な光源素子を示す。いくつかの動作シナリオでは、光源素子は、変調された又は変調されていない強度の光を生成し得る。
【0191】
光源素子から生成又は放射される光は、非偏光、偏光、混合偏光、特定の色、特定の波長(複数可)などであり得る。一例では、偏光光学素子は、ポアンカレ球で表されるような特定の偏光状態の光を放射するために、光源素子の光出力領域に配置され得る。別の例では、光フィルタ、ダイクロイックコーティング層、量子ドット層などのスペクトル選択光学素子が、特定の(例えば、狭帯域、広帯域、ブロードバンド、など)スペクトル分布の光を放射するために、光源素子の光出力領域に配置され得る。
【0192】
光源素子は、様々な空間寸法(例えば、小型化された空間寸法、マイクロLED、グラフェンオンシリコン(GOS)導波路変調器を有する光ポンプ、格子カプラ又はプリズムカプラ及びシリコンオンインシュレータ(SOI)導波路を有する光源、入射光をリダイレクトするために使用されるマイクロミラー及び/又はグレーティングなどの光リダイレクト要素、など)のうちの1つであり得る。いくつかの実施形態では、複数の同様の光源素子が、空間パターン(例えば、グリッド、矩形、互いにオフセットされた2つのグリッド、など)で配列され得る。
【0193】
図示のように、光源素子は、例えば、GOS層を介して、光エンジンに光学的に結合された光導波路に(例えば、レーザ光、などを)注入するための光ポンプなどの光エンジンを含む。注入された光は、(例えば、コリメートされた、拡散された、特定の立体角を有する、などの)光202を放射して、デバイス画像ディスプレイ内の他の層(複数可)(例えば、他の層の指定領域、など)に照明するように経路指定及び方向付けられ得る。
【0194】
10.例示的なプロセスフロー
図4は、本発明の例示的な実施形態による例示的なプロセスフローを示す。いくつかの例示的な実施形態では、1つ又は複数のコンピューティングデバイス又は構成要素が、このプロセスフローを実行し得る。ブロック402において、拡張エンターテインメントシステムは、ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスのデバイス画像ディスプレイデバイスを用いて、デバイスディスプレイ画像をレンダリングするディスプレイ光を出力する。
【0195】
ブロック404において、拡張エンターテインメントシステムは、コンピューティングデバイスの光学構成を通して、コンピューティングデバイスの視認者が、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光でレンダリングされた外部ディスプレイ画像と、デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光でレンダリングされたデバイスディスプレイ画像とを見ることを提供又は可能にする。
【0196】
外部ディスプレイ光は、第1の光特性であり、デバイスディスプレイ光は、第1の光特性とは異なる第2の光特性である。
【0197】
ブロック406において、拡張エンターテインメントシステムは、コンピューティングデバイスの光学構成の一部として実装されたディスプレイ光コンバイナを用いて、第1の光特性の外部ディスプレイ光と第2の光特性のデバイスディスプレイ光とを合成して、視認者の視野に到達させる。
【0198】
ディスプレイ光コンバイナは、コンピューティングデバイスの光学構成に、第2の光特性に基づいて、デバイスディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に反射させ、第1の光特性に基づいて、外部ディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に透過させる。
【0199】
ウェアラブル又は非ウェアラブルコンピューティングデバイスは、デバイスディスプレイ画像をレンダリングするデバイスディスプレイ光を出力するデバイス画像ディスプレイと、コンピューティングデバイスの視認者が、外部画像ディスプレイからの外部ディスプレイ光でレンダリングされた外部ディスプレイ画像と、デバイス画像ディスプレイからのデバイスディスプレイ光でレンダリングされたデバイスディスプレイ画像とを見るための光学構成とを含む。外部ディスプレイ光は、第1の光特性である。デバイスディスプレイ光は、第1の光特性とは異なる第2の光特性である。コンピューティングデバイスは、光学構成の一部として実装され、第1の光特性の外部ディスプレイ光と第2の光特性のデバイスディスプレイ光とを合成して視認者の視野に到達させるためのディスプレイ光コンバイナを更に含む。ディスプレイ光コンバイナは、光学構成に、第2の光特性に基づいて、デバイスディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に反射させ、第1の光特性に基づいて、外部ディスプレイ光を視認者の視野に向かって選択的に透過させる。
【0200】
一実施形態では、第1の光特性は、第1の光スペクトル分布によって表され、第2の光特性は、第1の光スペクトル分布とは異なる第2の光スペクトル分布である。
【0201】
一実施形態では、第1の光特性は、ポアンカレ球における第1の光偏光状態によって表され、第2の光特性は、ポアンカレ球における第2の光偏光状態である。第1の光偏光状態は、第1の光偏光状態とは異なる。
【0202】
一実施形態では、ディスプレイ光コンバイナは、光学構成に、比較的高い反射効率で特定の偏光状態の光を選択的に反射させる、偏光ベースのビームスプリッタを含む。デバイスディスプレイ光は、第2の光特性に従う特定の偏光状態である。
【0203】
一実施形態では、ディスプレイ光コンバイナは、光学構成に、比較的高い透過効率で特定の偏光状態の光を選択的に透過させる、偏光ベースのビームスプリッタを含む。外部ディスプレイ光は、第1の光特性に従う特定の偏光状態である。
【0204】
一実施形態では、ディスプレイ光コンバイナは、第1の偏光状態の入射光を、第1の偏光状態とは異なる第2の偏光状態の出射光に変換する偏光状態コンバータを含む。
【0205】
一実施形態では、ディスプレイ光コンバイナは、ダイクロイックコーティング層と偏光ベースのビームスプリッタとの組合せを含み、ダイクロイックコーティング層と偏光ベースのビームスプリッタとの組合せは、光学構成に、比較的高い反射効率で、特定のスペクトル分布及び特定の偏光状態の特定のスペクトル及び偏光の組合せの光を選択的に反射させ、デバイスディスプレイ光は、第1の光特性に従う特定のスペクトル及び偏光の組合せである。
【0206】
一実施形態では、コンピューティングデバイスは、デバイスディスプレイ光を光学構成に反射するビームスプリッタを更に含む。
【0207】
一実施形態では、デバイスディスプレイ画像は、視認者の右ビュー視野にのみ見える右ビューデバイスディスプレイ画像と、視認者の左ビュー視野にのみ見える左ビューデバイスディスプレイ画像とを含む。
【0208】
一実施形態では、外部ディスプレイ画像は、視認者の右ビュー視野にのみ見える右ビュー外部ディスプレイ画像と、視認者の左ビュー視野にのみ見える左ビュー外部ディスプレイ画像とを含む。
【0209】
一実施形態では、外部ディスプレイ画像は、視認者の左ビュー視野及び右ビュー視野のうちの第1の視野には見えるが、視認者の左ビュー視野及び右ビュー視野のうちの第2の異なる視野には見えない。例示的な例として(限定ではないが)、これは、外部ディスプレイ画像が、視認者の左ビュー視野及び右ビュー視野のうちの第1の視野に向かって選択的に透過/通過されて視認者に見えるが、視認者の左ビュー視野及び右ビュー視野のうちの第2の(異なる)視野に向かって選択的に反射/フィルタ除去されて視認者に見えなくなるように、光学構成(例えば、ディスプレイ光コンバイナ、ビームスプリッタ、光フィルタ、光吸収層、など)を適切に構成することによって達成され得る。当然ながら、当業者によって理解及び認識されるように、様々な実装形態及び/又は要件に応じて、任意の他の適切なメカニズムが採用され得る。
【0210】
一実施形態では、デバイス画像ディスプレイは、複数の光変調層を含み、複数の光変調層は、光源を表す第1の光変調層を含み、第1の光変調層は、複数の光源素子を含み、複数の光源素子における光源素子の個々の光出力状態は、輝度チャネルにおけるデバイスディスプレイ画像から生成されたダウンサンプリングされた画像に少なくとも部分的に基づいて制御される。
【0211】
様々な例示的な実施形態では、装置、システム、装置、又は1つ若しくは複数の他のコンピューティングデバイスは、説明したような上記の方法のいずれか又は一部を実行する。一実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つ又は複数のプロセッサによって実行されたときに、本明細書で説明されるような方法を実行させるソフトウェア命令を記憶する。
【0212】
別個の実施形態が本明細書で議論されるが、本明細書で議論される実施形態及び/又は部分的実施形態の任意の組合せが、更なる実施形態を形成するように組み合わせられ得ることに留意されたい。
【0213】
11.実装メカニズム-ハードウェアの概要
一実施形態によれば、本明細書で説明される技法は、1つ又は複数の専用コンピューティングデバイスによって実装される。専用コンピューティングデバイスは、本技法を実行するためにハードワイヤードされ得るか、又は本技法を実行するように永続的にプログラムされた1つ若しくは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)若しくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのデジタル電子デバイスを含み得るか、又はファームウェア、メモリ、他のストレージ、若しくは組合せの中のプログラム命令に従って本技法を実行するようにプログラムされた1つ若しくは複数の汎用ハードウェアプロセッサを含み得る。そのような専用コンピューティングデバイスはまた、カスタムハードワイヤード論理、ASIC、又はFPGAをカスタムプログラミングと組み合わせて、本技法を達成し得る。専用コンピューティングデバイスは、デスクトップコンピュータシステム、ポータブルコンピュータシステム、ハンドヘルドデバイス、ネットワーキングデバイス、又は本技法を実装するためにハードワイヤード及び/又はプログラム論理を組み込む任意の他のデバイスであり得る。
【0214】
例えば、図5は、本発明の例示的な実施形態が実装され得るコンピュータシステム500を示すブロック図である。コンピュータシステム500は、情報を通信するためのバス502又は他の通信メカニズムと、情報を処理するためのバス502に結合されたハードウェアプロセッサ504とを含む。ハードウェアプロセッサ504は、例えば、汎用マイクロプロセッサであり得る。
【0215】
コンピュータシステム500はまた、情報及びプロセッサ504によって実行される命令を記憶するための、バス502に結合された、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的記憶デバイスなどのメインメモリ506を含む。メインメモリ506はまた、プロセッサ504によって実行される命令の実行中に一時変数又は他の中間情報を記憶するために使用され得る。そのような命令は、プロセッサ504にアクセス可能な非一時的記憶媒体に記憶されると、コンピュータシステム500を、命令において指定された動作を実行するようにカスタマイズされた専用マシンにする。
【0216】
コンピュータシステム500は、プロセッサ504のための静的情報及び命令を記憶するための、バス502に結合された読取り専用メモリ(ROM)508又は他の静的記憶デバイスを更に含む。
【0217】
情報及び命令を記憶するために、磁気ディスク又は光ディスク、ソリッドステートRAMなどの記憶デバイス510が設けられ、バス502に結合される。
【0218】
コンピュータシステム500は、コンピュータ視認者に情報を表示するために、液晶ディスプレイなどのディスプレイ512にバス502を介して結合され得る。英数字及び他のキーを含む入力デバイス514は、情報及びコマンド選択をプロセッサ504に通信するためにバス502に結合される。別のタイプの視認者入力デバイスは、方向情報及びコマンド選択をプロセッサ504に通信し、ディスプレイ512上のカーソル移動を制御するための、マウス、トラックボール、又はカーソル方向キーなどのカーソル制御516である。この入力デバイスは、典型的には、デバイスが平面内の位置を指定することを可能にする、第1の軸(例えば、x)及び第2の軸(例えば、y)の2つの軸における2つの自由度を有する。
【0219】
コンピュータシステム500は、カスタマイズされたハードワイヤード論理、1つ又は複数のASIC若しくはFPGA、ファームウェア、及び/又はコンピュータシステムと組み合わせてコンピュータシステム500を専用マシンにするか又は専用マシンになるようにプログラムするプログラム論理を使用して、本明細書で説明される技法を実装し得る。一実施形態によれば、本明細書の技法は、プロセッサ504が、メインメモリ506に含まれる1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを実行することに応答して、コンピュータシステム500によって実行される。そのような命令は、記憶デバイス510などの別の記憶媒体からメインメモリ506に読み込まれ得る。メインメモリ506に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサ504に、本明細書で説明されるプロセスステップを実行させる。代替の実施形態では、ソフトウェア命令の代わりに、又はソフトウェア命令と組み合わせて、ハードワイヤード回路が使用され得る。
【0220】
本明細書で使用される「記憶媒体」という用語は、機械に特定の方式で動作させるデータ及び/又は命令を記憶する任意の非一時的媒体を指す。そのような記憶媒体は、不揮発性媒体及び/又は揮発性媒体を含み得る。不揮発性媒体は、例えば、記憶デバイス510などの光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリ506などの動的メモリを含む。一般的な形態の記憶媒体には、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ、又は任意の他の磁気データ記憶媒体、CD-ROM、任意の他の光データ記憶媒体、穴のパターンを有する任意の物理媒体、RAM、PROM、及びEPROM、FLASH(登録商標)-EPROM、NVRAM、任意の他のメモリチップ又はカートリッジが含まれる。
【0221】
記憶媒体は、伝送媒体とは別個であるが、伝送媒体と共に使用され得る。伝送媒体は、記憶媒体間の情報の転送に関与する。例えば、伝送媒体は、バス502を構成するワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバを含む。伝送媒体は、電波及び赤外線データ通信中に生成されるものなどの音波又は光波の形態をとることもできる。
【0222】
様々な形態の媒体が、実行のためにプロセッサ504に1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを搬送することに関与し得る。例えば、命令は、最初に、リモートコンピュータの磁気ディスク又はソリッドステートドライブ上で搬送され得る。リモートコンピュータは、命令をそのダイナミックメモリにロードし、モデムを使用する電話回線を介して命令を送信し得る。コンピュータシステム500にローカルなモデムは、電話回線上でデータを受信し、赤外線送信機を使用してデータを赤外線信号に変換することができる。赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されたデータを受信することができ、適切な回路がデータをバス502上に配置することができる。バス502は、データをメインメモリ506に搬送し、そこからプロセッサ504が命令を取り出して実行する。メインメモリ506によって受信された命令は、オプションで、プロセッサ504による実行の前又は後のいずれかに記憶デバイス510に記憶され得る。
【0223】
コンピュータシステム500はまた、バス502に結合された通信インターフェース518を含む。通信インターフェース518は、ローカルネットワーク522に接続されたネットワークリンク520に結合する双方向データ通信を提供する。例えば、通信インターフェース518は、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)カード、ケーブルモデム、衛星モデム、又は対応するタイプの電話回線へのデータ通信接続を提供するためのモデムであり得る。別の例として、通信インターフェース518は、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するローカルエリアネットワーク(LAN)カードであり得る。ワイヤレスリンクも実装され得る。任意のそのような実装形態では、通信インターフェース518は、様々なタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号、又は光信号を送信及び受信する。
【0224】
ネットワークリンク520は、典型的には、1つ又は複数のネットワークを介して他のデータデバイスにデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク520は、ローカルネットワーク522を介してホストコンピュータ524又はインターネットサービスプロバイダ(ISP)526によって運用されるデータ機器への接続を提供し得る。次に、ISP526は、現在一般的に「インターネット」528と呼ばれるワールドワイドパケットデータ通信ネットワークを介してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク522及びインターネット528は両方とも、デジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号、又は光信号を使用する。コンピュータシステム500との間でデジタルデータを搬送する、様々なネットワークを通る信号、並びにネットワークリンク520上の、及び通信インターフェース518を通る信号は、伝送媒体の例示的な形態である。
【0225】
コンピュータシステム500は、ネットワーク(複数可)、ネットワークリンク520、及び通信インターフェース518を介して、メッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例では、サーバ530は、インターネット528、ISP526、ローカルネットワーク522、及び通信インターフェース518を介して、アプリケーションプログラムのための要求されたコードを送信し得る。
【0226】
受信されたコードは、受信されたときにプロセッサ504によって実行され、及び/又は後で実行するために記憶デバイス510若しくは他の不揮発性ストレージに記憶され得る。
【0227】
12.同等物、拡張物、代替物、及びその他
上記の明細書では、本発明の例示的な実施形態が、実装形態ごとに異なり得る多数の特定の詳細を参照して説明されている。従って、本発明が何であるか、及び出願人によって本発明であると意図されるものの唯一且つ排他的な指標は、任意のその後の補正を含む、かかる請求項が発行される特定の形態で、本出願から発行される請求項のセットである。そのような特許請求の範囲に含まれる用語について本明細書に明示的に記載される任意の定義は、特許請求の範囲で使用されるそのような用語の意味を支配するものとする。従って、特許請求の範囲に明示的に記載されていない限定、要素、特性、特徴、利点、又は属性は、決してそのような特許請求の範囲を限定すべきではない。従って、本明細書及び図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考えられるべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図1L
図1M
図1N
図1O
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
【国際調査報告】