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特表2023-536909胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った狭窄を治療するための装置
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  • 特表-胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った狭窄を治療するための装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った狭窄を治療するための装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20230823BHJP
   A61M 25/09 20060101ALI20230823BHJP
   A61M 25/00 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
A61M25/06 556
A61M25/09 516
A61M25/09 530
A61M25/00 632
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507575
(86)(22)【出願日】2021-08-03
(85)【翻訳文提出日】2023-03-27
(86)【国際出願番号】 US2021044348
(87)【国際公開番号】W WO2022031706
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】63/061,469
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(71)【出願人】
【識別番号】500041019
【氏名又は名称】ノースウェスタン ユニバーシティ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】デイトン、ピーター エル.
(72)【発明者】
【氏名】ゲスラー、ザ サード レイモンド ディ.
(72)【発明者】
【氏名】コマンドゥリ、スリナド
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA05
4C267AA14
4C267AA29
4C267BB01
4C267BB02
4C267BB03
4C267BB10
4C267BB11
4C267BB12
4C267BB19
4C267BB20
4C267BB26
4C267BB31
4C267BB39
4C267BB40
4C267BB43
4C267CC09
4C267GG02
4C267GG04
4C267GG05
4C267GG06
4C267GG07
4C267GG08
4C267GG10
4C267GG21
4C267HH01
4C267HH08
4C267HH17
(57)【要約】
胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿って使用するための医療装置。例えば、胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った狭窄を治療するためのシステムは胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿って順行性に狭窄部を通過するためのガイドワイヤ(10)を含む。ガイドワイヤ(10)は、遠位端領域及び近位端領域を有する。ハブ(32)は、近位端領域に連結されている。管状シース(18)は、ガイドワイヤ(10)に沿って摺動自在に配置されている。管状シース(18)は、管状シース(18)に形成された複数のスロット(26)を有する。ハブ(32)は、ガイドワイヤ(10)に対する管状シース(18)の軸方向位置を固定するように構成することができ、逆もまた同様である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
狭窄を治療するためのシステムであって、
前記システムは胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿って順行性に狭窄部を通過するためのガイドワイヤを備え、前記ガイドワイヤは遠位端領域及び近位端領域を有し、
前記システムは前記近位端領域に結合されたハブを備え、
前記システムは前記ガイドワイヤに沿って摺動自在に配置された管状シースを備え、前記管状シースは前記管状シースに形成された複数のスロットを有し、
前記ハブは前記ガイドワイヤに対する前記管状シースの軸方向位置を固定するように構成される、システム。
【請求項2】
前記システムはイントロデューサシースを更に備え、前記ガイドワイヤは前記イントロデューサシースを通って前進するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記システムは内視鏡を更に備え、前記ガイドワイヤは前記内視鏡を通って前進するように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記管状シースは、第1のスロット密度を有する近位部分と、前記第1のスロット密度よりも大きい第2のスロット密度を有する遠位部分とを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記管状シースはスロットのない近位領域を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のスロットは、第1のビームを含む複数のビームと、第1のリングを含む複数のリングとを前記管状シースに画定しており、前記第1のビームは第1のビーム高さを有し、前記第1のリングは第1のリング長さを有し、前記第1のビーム高さは前記第1のリング長さに実質的に等しい、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記ハブは前記ガイドワイヤに対する前記管状シースの前記軸方向位置を固定するためのロック部材を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記ハブは前記管状シースに固定される、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記管状シースは造影剤を注入するための造影剤ルーメンを画定している、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った狭窄を治療する方法であって、
内視鏡の作業チャネルを通して、胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った位置まで、かつ、狭窄部に隣接する位置まで、イントロデューサシースを前進させることと、
マルチパートガイドワイヤシステムであって、
遠位端領域及び近位端領域を有するガイドワイヤと、
前記近位端領域に結合されたハブと、
前記ガイドワイヤに沿って摺動自在に配置された管状シースであって、前記管状シースに形成された複数のスロットを有する、管状シースと、
を備え、
前記ハブが、前記ガイドワイヤに対する前記管状シースの軸方向位置を固定するように構成される、
マルチパートガイドワイヤシステムを、前記イントロデューサシースを通して前進させることと、
前記ガイドワイヤに対する前記管状シースの前記軸方向位置をシフトさせることと、
前記狭窄部を通過させて前記マルチパートガイドワイヤシステムを前進させることと、
を備える、方法。
【請求項11】
内視鏡の作業チャネルを通して、胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った位置まで、かつ、狭窄部に隣接する位置まで、イントロデューサシースを前進させることが、組織を貫通させることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
内視鏡の作業チャネルを通して、胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った位置まで、かつ、狭窄部に隣接する位置まで、イントロデューサシースを前進させることが、前記狭窄部に向けた順行性アプローチを含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記管状シースを前記ガイドワイヤから除去することを更に備える、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ガイドワイヤ上で治療装置を前進させることを更に備える、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った狭窄を治療するためのシステムであって、
前記システムは遠位端領域及び近位端領域を有する支持シースを備え、前記支持シースは前記支持シースに形成された複数のスロットを有し、
前記システムは前記近位端領域に固定されたハブを備え、
前記システムは前記支持シース内に摺動自在に配置されたガイドワイヤを備え、
前記ハブは前記支持シースに対する前記ガイドワイヤの軸方向位置を固定するように構成される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療装置、及び医療装置を製造する方法に関する。より詳細には、本開示は、胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った狭窄を治療するための医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用途のために多種多様な医療装置が開発されてきた。これらの装置のいくつかとしては、ガイドワイヤ、カテーテルなどが挙げられる。これらの装置は、様々な異なる製造方法のいずれか1つによって製造され、様々な方法のいずれか1つに従って使用し得る。既知の医療装置及び方法の各々は、特定の利点及び欠点を有する。代替的な医療装置、並びに医療装置を製造及び使用する代替的な方法を提供する継続的な必要性がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、医療装置のための設計、材料、製造方法、及び使用の代替案を提供する。狭窄を治療するためのシステムが開示される。本システムは胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿って順行性に狭窄部を通過するためのガイドワイヤを備え、ガイドワイヤは遠位端領域及び近位端領域を有し、本システムは近位端領域に結合されたハブを備え、本システムはガイドワイヤに沿って摺動自在に配置された管状シースを備え、管状シースは、管状シースに形成された複数のスロットを有し、ハブはガイドワイヤに対する管状シースの軸方向位置を固定するように構成される。
【0004】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、イントロデューサシースを更に備え、ガイドワイヤはイントロデューサシースを通って前進するように構成される。
【0005】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、内視鏡を更に備え、ガイドワイヤは内視鏡を通って前進するように構成される。
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、管状シースは、第1のスロット密度を有する近位部分と、第1のスロット密度よりも大きい第2のスロット密度を有する遠位部分とを有する。
【0006】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、管状シースはスロットのない近位領域を有する。
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、複数のスロットは、第1のビームを含む複数のビームと、第1のリングを含む複数のリングとを管状シースに画定しており、第1のビームは第1のビーム高さを有し、第1のリングは第1のリング長さを有し、第1のビーム高さは第1のリング長さに実質的に等しい。
【0007】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、ハブはガイドワイヤに対する管状シースの軸方向位置を固定するためのロック部材を含む。
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、ハブは管状シースに固定される。
【0008】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、管状シースは造影剤を注入するための造影剤ルーメンを画定している。
胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った狭窄を治療する方法が開示される。本方法は、内視鏡の作業チャネルを通して、胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った位置まで、かつ、狭窄部に隣接する位置まで、イントロデューサシースを前進させることと、マルチパートガイドワイヤシステムであって、遠位端領域及び近位端領域を有するガイドワイヤと、近位端領域に結合されたハブと、ガイドワイヤに沿って摺動自在に配置された管状シースであって管状シースに形成された複数のスロットを有する、管状シースと、を備え、ハブはガイドワイヤに対する管状シースの軸方向位置を固定するように構成される、マルチパートガイドワイヤシステムを、イントロデューサシースを通して前進させることと、ガイドワイヤに対する相対的な管状シースの軸方向位置をシフトさせることと、狭窄部を通過させてマルチパートガイドワイヤシステムを前進させることと、を含む。
【0009】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、内視鏡の作業チャネルを通して、胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った位置まで、かつ、狭窄部に隣接する位置まで、イントロデューサシースを前進させることが、組織を貫通させることを含む。
【0010】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、内視鏡の作業チャネルを通して、胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った位置まで、かつ、狭窄部に隣接する位置まで、イントロデューサシースを前進させることが、狭窄部に向けた順行性アプローチ(antegrade approach)を含む。
【0011】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、管状シースをガイドワイヤから除去することを更に含む。
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、ガイドワイヤ上で治療装置を前進させることを更に含む。
【0012】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、ガイドワイヤの一部分が、管状シースの遠位端を越えて遠位方向に延びており、ガイドワイヤに対する相対的な管状シースの軸方向位置をシフトさせることが、管状シースの遠位端を越えて遠位方向に延びるガイドワイヤの一部分を伸長することを含む。
【0013】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、ガイドワイヤの一部分が、管状シースの遠位端を越えて遠位方向に延びており、ガイドワイヤに対する相対的な管状シースの軸方向位置をシフトさせることが、管状シースの遠位端を越えて遠位方向に延びるガイドワイヤの一部分を短縮することを含む。
【0014】
胆管若しくは膵管又は胆管及び膵管に沿った狭窄を治療するためのシステムが開示される。本システムは遠位端領域及び近位端領域を有する支持シースを備え、支持シースは支持シースに形成された複数のスロットを有し、本システムは近位端領域に固定されたハブを備え、本システムは支持シース内に摺動自在に配置されたガイドワイヤを備え、ハブは支持シースに対するガイドワイヤの軸方向位置を固定するように構成される。
【0015】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、支持シースは、第1のスロット密度を有する近位部分と、第1のスロット密度よりも大きい第2のスロット密度を有する遠位部分とを有する。
【0016】
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、支持シースは、スロットのない近位領域を有する。
上記の実施形態のいずれかに代えて、又はいずれかに加えて、複数のスロットは、第1のビームを含む複数のビームと、第1のリングを含む複数のリングとを管状シースに画定しており、第1のビームは第1のビーム長さを有し、第1のリングは第1のリング長さを有し、第1のビーム長さは第1のリング長さに実質的に等しい。
【0017】
いくつかの実施形態の上記の概要は、本開示の各開示された実施形態又は全ての実装形態を説明することを意図していない。以下の図面及び「発明を実施するための形態」は、これらの実施形態をより具体的に例示する。
【0018】
本開示は、添付の図面に関連して以下の「発明を実施するための形態」を考慮することにより、より完全に理解し得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示による医療装置の側面図。
図2】本開示による医療装置の側面図。
図3】本開示による医療装置の一部分の側面図。
図4】本開示による医療装置システムの側面図。
図5】本開示による医療装置システムを使用する方法を示す図。
図6】本開示による医療装置システムを使用する方法を示す図。
図7】本開示による医療装置システムを使用する方法を示す図。
図8】本開示による医療装置システムを使用する方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示は、様々な修正形態及び代替形態に適用可能であるが、その詳細が図面において例として示されており、詳細に説明される。しかしながら、その意図は、本発明を記載された特定の実施形態に限定することではないことを理解されたい。逆に、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内に入る全ての修正形態、均等物、及び代替形態を包含するものである。
【0021】
以下に定義される用語については、特許請求の範囲又は本明細書の他の箇所において異なる定義が与えられない限り、これらの定義が適用されるものとする。
全ての数値は、本明細書において、明示的に示されているか否かにかかわらず、用語「約」によって修飾されると想定される。「約」という用語は、一般に、当業者が列挙された値と同等である(例えば、同じ機能又は結果を有する)と考えるであろう数の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語は、最も近い有効数字に丸められた数を含み得る。
【0022】
端点による数値範囲の記載は、その範囲内の全ての数を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、内容が明らかに別のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、「又は」という用語は、内容が明らかに別のことを示さない限り、「及び/又は」を含む意味で一般に使用される。
【0023】
本明細書における「実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が1つ以上の特定の特徴、構造、及び/又は特性を含み得ることを示すことに留意されたい。しかしながら、そのような記述は、全ての実施形態が特定の特徴、構造、及び/又は特性を含むことを必ずしも意味しない。加えて、特定の特徴、構造、及び/又は特性が一実施形態に関連して説明される場合、そのような特徴、構造、及び/又は特性は、特段の記載がない限り、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態にも関連して使用され得ることを理解されたい。
【0024】
以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきであり、図面において、異なる図面における同様の要素は同じ番号が付されている。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、例示的な実施形態を示しており、本発明の範囲を限定することを意図していない。
【0025】
内視鏡検査において、患者が関連する黄疸を伴う又は伴わない腹痛を示す場合に、ある医学的状態が多く生じている。病因は、通常、胆汁が近位樹から十二指腸に自然に流れるのを妨げる、胆樹における何らかのタイプの閉塞である。閉塞は、胆管の管腔内に引っ掛かった胆管結石、又は、管壁内にあるか、若しくは隣接組織から管壁に影響を及ぼすか、のいずれかである腫瘍の結果であり得る。このような狭窄が生じると、狭窄部より近位の管は、拡張し、狭窄部より遠位の管は、胆汁流が減少する。患者の症状を軽減するために、胃腸科医は、拡張した近位管から十二指腸への胆汁の流れを再開させる方法を見つけようとする。症状を軽減するために想定されるいくつかの治療介入としては、近位管を排液するために狭窄部にわたってステントを留置すること、結石を除去すること、などを挙げることができる。
【0026】
狭窄部にわたってステントを留置する最も一般的な方法は、内視鏡的逆行性胆管膵管造影法(ERCP:endoscopic retrograde cholangio-pancreatography)を実施することであり、側視鏡が十二指腸内の胆管乳頭の位置に配置され、ガイドワイヤが乳頭を通って胆管を上り、狭窄部にわたって逆行するように配置される。そのような処置は困難であり得る。例えば、狭窄部の位置、形状、及び構造に応じて、近位管への深部カニュレーションが不可能な場合には、困難である場合がある。更に、医師が胆管にアクセスしようと試みるときに、不注意により膵管にカニューレを挿入することがある。膵管への不注意なカニュレーションは、膵炎などの合併症を引き起こすことがある。本明細書に開示されるのは、例えば、順行性(例えば、非乳頭)狭窄部通過を利用することによって、これら及び他の問題に対処する装置及び方法である。
【0027】
図1は、ガイドワイヤの形態をとることができる例示的な医療装置10を概略的に示す。ガイドワイヤ10は、いくつかの異なる構造構成を有し得る。例えば、ガイドワイヤ10は、コアワイヤ12と、コイル14及び遠位先端部16を含む先端領域とを含み得る。他の例では、ガイドワイヤ10は、ポリマー先端部(図示せず)を含み得る。一般に、ガイドワイヤ10は、膵管及び/又は胆管に沿って狭窄部に向かけて前進するように構成し得る。これは、順行性アプローチを使用して、ガイドワイヤ10を膵管及び/又は胆管に沿った位置に進めることを含み得る。
【0028】
少なくとも場合によっては、ガイドワイヤ10は、例えば、ガイドワイヤ10が身体の管腔/組織を通って非外傷的に前進することができるように、比較的可撓性を有し得る。ガイドワイヤ10の可撓性の性質は、膵管及び/又は胆管に沿った狭窄などの狭窄部を通過することを困難にし得る。膵管及び/又は胆管に沿った狭窄などの狭窄部を通過させてガイドワイヤ10を前進させるために、支持構造体、例えば、追加の剛性及び/又は押し込み性を提供することができる構造体を利用することが望ましい場合がある。
【0029】
図2は、例えば、膵管及び/又は胆管に沿った狭窄部を通過させてガイドワイヤ10を前進させるのを助けるために、ガイドワイヤ10と共に使用することができる例示的な管状支持シース18の側面図である。管状支持シース18は、概して、ガイドワイヤ10に沿って摺動自在であり得る。管状支持シース18は、遠位端領域20と、本体領域22と、近位端領域24とを含み得る。ハブ25は、近位端領域24に連結され得る。
【0030】
管状支持シース18は、管状支持シース18に形成された複数のスロット26を有し得る。場合によっては、スロット26は、管状支持シース18の長さに沿って密度が変化し得る。例えば、遠位端領域20は、単位長さ当たりのスロット26の数が比較的多い比較的密なスロット分布を有し得る。本体領域22は、より低いスロット密度(例えば、遠位端領域20よりも単位長さ当たりのスロット26が少ない)を有し得る。近位端領域24は、本体領域22よりも更に低いスロット密度を有し得る。場合によっては、近位端領域24は、スロット26がなくてもよい。スロット密度は、管状支持シース18の長さに沿って、例えば、本体領域22から遠位端領域20に遷移し得る。これは、漸次的な遷移、段階的な遷移、及び/又は同様のものを含み得る。
【0031】
スロット26の様々な配置及び構成が考えられる。いくつかの実施形態では、スロット26の全てではないとしても少なくともいくつかは、管状支持シース18の長手方向軸に対して同じ又は同様の角度で配置されている。図示のように、スロット26は、垂直、若しくは実質的に垂直な角度で配置することができ、かつ/又は管状支持シース18の長手方向軸に垂直な平面内に配置されているものとして特徴付けることができる。しかしながら、他の実施形態では、スロット26は、垂直ではない角度で配置することができ、かつ/又は管状支持シース18の長手方向軸に垂直ではない平面内に配置されているものとして特徴付けることができる。加えて、1つ以上のスロット26のグループは、1つ以上のスロット26の別のグループに対して異なる角度で配置され得る。スロット26の分布及び/又は構成はまた、適用可能な範囲で、米国特許出願公開第2004/0181174号に開示されるもののうちのいずれかを含むことができ、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0032】
スロット26は、適切なトルク伝達特性を可能にしつつも、管状支持シース18の可撓性を向上させるために設けられ得る。図3に示すように、スロット26は、1つ以上のリング28及び1つ以上のビーム30が管状支持シース18に形成されるように形成され得、そのようなリング28及びビーム30は、スロット26が管状支持シース18に形成された後に残る管状支持シース18の部分を含み得る。そのような相互接続された構造は、所望のレベルの横方向の可撓性を維持しながら、比較的高い程度のねじり剛性を維持するように機能し得る。場合によっては、スロット26の少なくともいくつかは、リング28の高さ又は長さ(例えば、管状支持シース18の長手方向軸の方向の寸法)がビーム30の高さ又は幅(例えば、管状支持シース18の周囲における円周方向の寸法)と実質的に等しくなるように配置されている。
【0033】
いくつかの実施形態では、いくつかの隣接するスロット26は、管状支持シース18の外周において互いに重なり合う部分を含むように形成し得る。他の実施形態では、いくつかの隣接するスロット26は、必ずしも互いに重なり合わないが、所望の程度の横方向の可撓性を提供するパターンで配置されるように、配置し得る。
【0034】
加えて、スロット26は、所望の特性を達成するために、管状支持シース18の長さに沿って、又は管状支持シース18の外周において配置し得る。例えば、隣接するスロット26又はスロット26のグループは、管状支持シース18の円周の周りの両側に本質的に等しく配置するなどして、対称パターンに配置することができる、又は管状支持シース18の軸を中心として互いに対してある角度だけ回転させることができる。
【0035】
加えて、隣接するスロット26又はスロット26のグループは、管状支持シース18の長さに沿って等間隔に配置することができ、又は密度が増加若しくは減少するパターンで配置することができ、又は非対称若しくは不規則なパターンで配置し得る。スロットサイズ、スロット形状、及び/又は管状支持シース18の長手方向軸に対するスロット角度などの他の特性も、可撓性又は他の特性を変化させるために、管状支持シース18の長さに沿って変化させることができる。他の実施形態では、更に、近位セクション若しくは遠位セクションなどの管状支持シース18の一部分、又は管状支持シース18全体が、そのようなスロット26をなんら含まなくてもよいことが想定される。
【0036】
スロット26は、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれより多くのスロット26のグループに形成され得、これらは、管状支持シース18の軸に沿って実質的に同じ位置に位置していてもよい。あるいは、単一のスロット26が、これらの位置のいくつか又は全てに配置され得る。スロット26のグループ内には、サイズが等しい(例えば、管状支持シース18の周囲において同じ円周方向距離に及ぶ)スロット26が含まれていてもよい。これら及び他の実施形態のうちのいくつかでは、グループ内の少なくともいくつかのスロット26は、サイズが等しくない(例えば、管状支持シース18の周囲において異なる円周方向距離に及ぶ)。スロット26の長手方向に隣接するグループは、同じ構成又は異なる構成を有し得る。例えば、管状支持シース18のいくつかの実施形態は、第1のグループにおいてサイズが等しく、次いで、隣接するグループにおいてサイズが等しくないスロット26を含む。サイズが等しく、かつ管の外周において対称的に配置された2つのスロット26を有するグループでは、一対のビーム30の重心は、管状支持シース18の中心軸と一致することを理解し得る。逆に、サイズが等しくなく、かつ重心が管の外周上で正反対にある2つのスロット26を有するグループでは、一対のビーム30の重心は、管状支持シース18の中心軸からオフセットし得る。管状支持シース18のいくつかの実施形態は、管状支持シース18の中心軸と一致する重心を有するスロットグループのみ、管状支持シース18の中心軸からオフセットした重心を有するスロットグループのみ、又は第1のグループにおいて管状支持シース18の中心軸と一致し、かつ別のグループにおいて管状支持シース18の中心軸からオフセットした重心を有するスロットグループを含む。オフセット量は、スロット26の深さ(又は長さ)に応じて変化してもよく、他の好適な距離を含み得る。
【0037】
スロット26は、マイクロマシニング、ソーカッティング(例えば、ダイヤモンドグリットが埋め込まれた半導体ダイシングブレードを使用する)、放電加工、研削、フライス加工、鋳造、成形、化学的エッチング若しくは処理、又は他の既知の方法などの方法によって形成し得る。いくつかのそのような実施形態では、管状支持シース18の構造は、スロット26を形成するために管の一部分を切断及び/又は除去することによって形成されている。適切なマイクロマシニング方法及び他の切断方法、並びにスロットを含む管状部材及び管状部材を含む医療装置のための構造のいくつかの例示的な実施形態は、米国特許出願公開第2003/0069522号及び第2004/0181174(A2)号、並びに米国特許第6,766,720号及び第6,579,246号に開示されており、それらの開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。エッチングプロセスのいくつかの例示的な実施形態は、米国特許第5,106,455号に記載されており、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。ガイドワイヤ10を製造する方法は、これら又は他の製造工程を用いて、管状支持シース18にスロット26を形成することを含み得ることに留意されたい。
【0038】
少なくともいくつかの実施形態では、スロット26は、レーザ切断プロセスを用いて管状部材に形成し得る。レーザ切断プロセスは、適切なレーザ及び/又はレーザ切断装置を含み得る。例えば、レーザ切断プロセスは、ファイバレーザを利用し得る。レーザ切断のようなプロセスを利用することは、多くの理由から望ましい場合がある。例えば、レーザ切断プロセスは、管状支持シース18を正確に制御された様式でいくつかの異なる切り込みパターンに切り込むことを可能にする。これは、スロット幅、リング幅、ビーム高さ及び/又は幅などの変化を含み得る。更に、切断器具(例えば、ブレード)を交換する必要なく、切り込みパターンの変更を行うことができる。
【0039】
管状支持シース18は、いくつかの追加の構造的特徴/変化を含み得る。例えば、管状支持シース18は、管状支持シース18を通って延びる中心ルーメンを画定し得る。ルーメンは、例えば、ガイドワイヤ10の通過、造影剤などの材料の注入、それらの組み合わせなどのために使用されてもよい。場合によっては、ルーメンを画定している管状支持シース18の内面に沿って内側部材又はライナが配置され得る。他の例では、管状支持シース18の内面には、内側部材又はライナがなくてもよい。場合によっては、外側層又は外側管状部材が、管状支持シース18の外面に沿って配置され得る。外側層は、ポリマー及び/又は絶縁材料から形成され得、それにより、管状支持シース18を電気/RF介入中に使用することを可能にする。場合によっては、先端部材が、管状支持シース18の遠位端領域20に連結され得る。先端部材は、(例えば、円形ワイヤ、リボン又は平坦ワイヤなどから形成される)コイルと、場合によっては、コイルに沿って配置された、又はコイルを封入するスリーブと、を含み得る。場合によっては、比較的短い管状先端部材が遠位端領域20に連結され得る。管状先端部材は、放射線不透過性マーカーを含み得る。これらは単なる例である。他の構造的特徴が想定される。
【0040】
管状支持シース18は、一緒に使用される場合、例えば、狭窄部に向けて、かつ狭窄部を越えて進めるために順行性アプローチをとるとき、ガイドワイヤ10に構造的支持を提供し得る。図4は、膵管及び/又は胆管に沿って順行性に狭窄部を通過するための医療装置システム32として、ガイドワイヤ10及び管状支持シース18を共に示す。加えて、狭窄部に接近及び/又は狭窄部を通過する間、管状支持シース18に対するガイドワイヤ10の軸方向位置を固定することが望ましい場合がある。場合によっては、ハブ25は、管状支持シース18に対するガイドワイヤ10の軸方向位置を固定するためのロック部材34を含み得る。ロック部材34の形態は、異なってもよい。場合によっては、ロック部材34は、コレット、ガイドワイヤ10の周囲を封止するテューイ・ボースト(Tuohy Borst)コネクタなどを含み得る。
【0041】
図5は、胆管系又は胆樹の概要を示す。十二指腸74の一部分が示されている。ファーター(Vater)76の乳頭(例えば、ファーター膨大部又は単に乳頭としても知られる)は、十二指腸74の図示された部分に位置している。乳頭76は、一般に、膵管78及び総胆管80が十二指腸74に入ることができる開口部を形成する。参照番号82で示される肝管は、肝臓84に接続されており、胆管80に通じている。同様に、胆嚢88に接続されている胆嚢管86もまた、胆管80に通じている。一般に、内視鏡又は胆管処置は、胆樹に沿って適切な位置に医療装置を前進させ、次いで、適切な治療介入を実行することを含み得る。
【0042】
場合によっては、ガイドワイヤ10及び/又は管状支持シース18を、膵管及び/又は胆管に沿って狭窄部94を通過して進めることが望ましい場合がある。例えば、図6は、十二指腸74内に延びる内視鏡90を示している。場合によっては、カテーテル又はイントロデューサシース40を内視鏡90を通して(例えば、内視鏡90内に形成されたチャネルを通して)前進させることができる。イントロデューサシース40は、内視鏡90の起上台92を用いて十二指腸74の壁に向けて方向付けることができる。場合によっては、針/針器具91が、イントロデューサシース40内に配置され得る。針/針器具91は、十二指腸74の壁を通して、かつ、組織を通して、狭窄部94に隣接する膵管及び/又は胆管に沿った位置に貫通させることを補助し得る。この実施例では、狭窄部94は、胆管80に沿って存在している。
【0043】
狭窄部94を通過するために、ガイドワイヤ10は、管状支持シース18によって構造的に支持されながら、図7に示すように狭窄部94に向けて進み得る。管状支持シース18の構造的支持は、図8に示すように、狭窄部94を越えてガイドワイヤ10を前進させることを補助し得る。少なくとも場合によっては、ハブ25(例えば、ロック部材34)は、ガイドワイヤ10を狭窄部94を越えて前進/通過させながら、管状支持シース18に対するガイドワイヤ10の軸方向位置を固定するために使用されてもよい。
【0044】
本明細書に開示される装置の種々の構成要素のために使用することができる材料は、医療装置と一般的に関連付けられるものを含み得る。簡単にするために、以下の説明では、管状支持シース18を参照する。しかしながら、この議論は、本明細書に開示される他の同様の管状部材及び/又は管状部材若しくは装置の構成要素に適用することができるので、これは、本明細書に記載される装置及び方法を限定することを意図しない。
【0045】
管状支持シース18は、金属、金属合金、ポリマー(そのいくつかの例が以下に開示される)、金属-ポリマー複合材料、セラミック、それらの組み合わせなど、若しくは他の好適な材料から作製されてもよく、又は別様にそれらを含み得る。好適なポリマーのいくつかの例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリオキシメチレン(POM、例えば、DuPontから入手可能なDELRIN(登録商標))、ポリエーテルブロックエステル、ポリウレタン(例えば、ポリウレタン85A)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテルエステル(例えば、DSM Engineering Plasticsから入手可能なARNITEL(登録商標))、エーテル又はエステル系コポリマー(例えば、ブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタレート、及び/又はDuPontから入手可能なHYTREL(登録商標)などの他のポリエステルエラストマー)、ポリアミド(例えば、Bayerから入手可能なDURETHAN(登録商標)又はElf Atochemから入手可能なCRISTAMID(登録商標))、エラストマーポリアミド、ブロックポリアミド/エーテル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA、例えば、PEBAX(登録商標)の商品名で入手可能)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、シリコーン、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(例えば、REXELL(登録商標))、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(例えば、KEVLAR(登録商標))、ポリスルフォン、ナイロン、ナイロン-12(例えば、EMS American Grilonから入手可能なGRILAMID(登録商標))、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)、エチレンビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリスチレン、エポキシ、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、ポリ(スチレン-b-イソブチレン-b-スチレン)(例えば、SIBS及び/又はSIBS 50A)、ポリカーボネート、アイオノマー、生体適合性ポリマー、他の好適な材料、又はそれらの混合物、組み合わせ、コポリマー、ポリマー/金属複合材などを挙げることができる。いくつかの実施形態では、シースは、液晶ポリマー(LCP)とブレンドし得る。例えば、混合物は、約6%までのLCPを含有し得る。
【0046】
好適な金属及び金属合金のいくつかの例としては、304V、304L、及び316LVステンレス鋼などの、ステンレス鋼、軟鋼、線形弾性及び/又は超弾性ニチノールなどのニッケル-チタン合金、ニッケル-クロム-モリブデン合金(例えば、INCONEL(登録商標)625などのUNS:N06625、HASTELLOY(登録商標)C-22(登録商標)などのUNS:N06022、HASTELLOY(登録商標)C276(登録商標)などのUNS:N10276、他のHASTELLOY(登録商標)合金など)、ニッケル-銅合金(例えば、MONEL(登録商標)400、NICKELVAC(登録商標)400、NICORROS(登録商標)400などのUNS:N04400)、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、MP35-N(登録商標)などのUNS:R30035)、ニッケル-モリブデン合金(例えば、HASTELLOY(登録商標)ALLOY B2(登録商標)などのUNS:N10665)、他のニッケル-クロム合金、他のニッケル-モリブデン合金、他のニッケル-コバルト合金、他のニッケル-鉄合金、他のニッケル-銅合金、他のニッケルタングステン又はタングステン合金などの他のニッケル合金、コバルト-クロム合金、コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)などのUNS:R30003)、白金富化ステンレス鋼、チタン、これらの組み合わせなど、又は任意の他の好適な材料が挙げられる。
【0047】
本開示は、多くの点で例示にすぎないことを理解されたい。本開示の範囲を超えることなく、詳細に、特に形状、サイズ、及び工程の構成に関して変更を行うことができる。これは、適切な範囲で、1つの例示的な実施形態の特徴のいずれかを他の実施形態で使用することを含み得る。本発明の範囲は、当然のことながら、添付の特許請求の範囲が表現される言語で定義される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】