(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】プレ-コリメーション操向のための送信光学系を含むライダーシステム
(51)【国際特許分類】
G01S 7/481 20060101AFI20230823BHJP
G01S 17/931 20200101ALI20230823BHJP
【FI】
G01S7/481 A
G01S17/931
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023508490
(86)(22)【出願日】2021-08-06
(85)【翻訳文提出日】2023-03-20
(86)【国際出願番号】 US2021044986
(87)【国際公開番号】W WO2022032124
(87)【国際公開日】2022-02-10
(32)【優先日】2020-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519444063
【氏名又は名称】ユーエーティーシー, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】ミリシェー・マーティン
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AA04
5J084AA05
5J084AA07
5J084AA09
5J084AA14
5J084AB01
5J084AB07
5J084AC02
5J084AC03
5J084AC04
5J084AC07
5J084AD01
5J084BA04
5J084BA39
5J084BB04
5J084BB07
5J084BB26
5J084BB28
5J084EA07
(57)【要約】
LIDARシステムが提供される。LIDARシステムは、送信経路に沿って光信号を放出するようにそれぞれ構成される複数のエミッタを含む。LIDARシステムは、送信経路に沿って配置される複数の光学系を含む。複数の光学系は、第1軸に沿って1次光出力を有するコリメータ光学系を含む。複数の光学系は、複数のエミッタとコリメータ光学系との間の送信経路に沿って位置した1つ以上の送信光学系をさらに含む。また、1つ以上の送信光学系は、第2軸に沿って1次光出力を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LIDAR(Light Detection and Ranging)システムとして、
複数のエミッタ-前記エミッタのうちの少なくとも1つは、送信経路に沿って光信号を放出するように構成される-と、
前記送信経路に沿って存在する複数の第1光学系-前記複数の第1光学系は、第1軸に沿って1次光出力を有するコリメータ光学系と、第2軸に沿って1次光出力を有する1つ以上の送信光学系と、を含み、前記1つ以上の送信光学系は、前記コリメータ光学系と前記複数のエミッタとの間に配置される-と、を含むLIDARシステム。
【請求項2】
前記第2軸は、前記第1軸に垂直または実質的に垂直である先行する請求項のいずれか一項に記載のLIDARシステム。
【請求項3】
前記第1軸方向の前記コリメータ光学系の前記1次光出力は、前記コリメータ光学系が前記第1軸に沿って前記光信号を収束または発散する程度を示し、
前記第2軸方向の前記1つ以上の送信光学系の前記1次光出力は、前記1つ以上の送信光学系が前記第2軸に沿って前記光信号を収束または発散する程度を示す先行する請求項のいずれか一項に記載のLIDARシステム。
【請求項4】
前記コリメータ光学系の前記1次光出力は、前記コリメータ光学系の最大光出力を含み、
前記1つ以上の送信光学系の1次光出力は、前記1つ以上の送信光学系の最大光出力を含む先行する請求項のいずれか一項に記載のLIDARシステム。
【請求項5】
前記1つ以上の送信光学系は、1つ以上のトロイダル形状光学系(Toroidal Shaped Optics)を含み、
前記1つ以上のトロイダル形状光学系は、円周方向(Circumferential Direction)および半径方向(Radial Direction)を定義する先行する請求項のいずれか一項に記載のLIDARシステム。
【請求項6】
前記1つ以上のトロイダル形状光学系の曲率半径は、前記円周方向に沿って一定の厚さを有する請求項5に記載のLIDARシステム。
【請求項7】
前記コリメータ光学系は、第1焦点距離を有し、
前記1つ以上の送信光学系は、第2焦点距離を有し、前記第2焦点距離は、前記第1焦点距離よりも長い先行する請求項のいずれか一項に記載のLIDARシステム。
【請求項8】
前記第1焦点距離は、前記複数のエミッタのうち、第1エミッタの幅に対応し、
前記第2焦点距離は、前記第1エミッタの長さに対応し、前記第1エミッタの長さは、前記第1エミッタの前記幅よりも長い請求項7に記載のLIDARシステム。
【請求項9】
前記第2焦点距離対前記第1焦点距離の比は、16:1~24:1である請求項6ないし請求項8に記載のLIDARシステム。
【請求項10】
複数の光検出器-1つ以上の前記光検出器は、回路基板の曲面に沿って配置される-と、
複数の第2光学系-前記複数の第2光学系は、受信経路に沿って移動する複数の反射光信号が前記複数の第2光学系を通過するように、前記受信経路に沿って位置する-と、をさらに含む先行する請求項のいずれか一項に記載のLIDARシステム。
【請求項11】
前記複数の第2光学系は、
1つ以上の受信光学系と、
複数の集光光学系-少なくとも1つの前記集光光学系は、前記1つ以上の受信光学系と前記複数の光検出器のうちの対応する光検出器との間に位置する-と、を含む請求項10に記載のLIDARシステム。
【請求項12】
ミラー-前記ミラーは、前記1つ以上の送信光学系と前記複数のエミッタとの間に位置するように前記送信経路に沿って配置される-をさらに含み、前記ミラーは、前記第1軸または前記第2軸を中心に回転可能である先行する請求項のいずれか一項に記載のLIDARシステム。
【請求項13】
前記ミラーは、毎分約15,000回転~約20,000回転の範囲の回転速度で前記第1軸に対して回転可能である請求項12に記載のLIDARシステム。
【請求項14】
請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載のLIDARシステムを含む自律車両制御システム。
【請求項15】
請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載のLIDARシステムを含む自律車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年8月7日付で出願された米国臨時出願第63/062,657号についての優先権を主張する2021年8月5日付で出願され、名称が「プレ-コリメーション操向のための送信光学系を含むライダーシステム」である米国特許出願第17/395,227号に基づいて優先権を主張し、出願第17/395,227号および第63/062,657号は、参照として本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0002】
LIDARシステムは、レーザーを用いて周辺環境の3次元表現を生成する。LIDARシステムは、チャネルを形成するために受信機とペアリングされている少なくとも1つのエミッタを含むが、チャネルアレイは、LIDARシステムの視野を拡張するために使用できる。動作中、それぞれのチャネルは、環境にレーザービームを放出する。レーザービームは、周辺環境内のオブジェクトで反射され、反射されたレーザービームは、受信機で検出される。単一チャネルは、距離情報の単一ポイントを提供する。全体的に、チャネルが結合されて周辺環境の3次元表現に該当するポイントクラウドを生成する。LIDARシステムには、また、ToF(Time-of-Flight、レーザービーム放出から反射されたレーザービーム検出までの経過時間)を測定する回路を含む。ToF測定は、LIDARシステムからオブジェクトまでの距離を決定するために使用される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の実施形態の態様および利点は、以下の説明で部分的に説明され、または説明から学習できたり、実施形態の具現を通じて学習できる。
【0004】
本開示の例示的な態様は、LIDARシステム(例えば、短距離LIDARシステム)に関する。本明細書でさらに説明するように、LIDARシステムは、様々な装置およびプラットフォーム(例えば、ロボットプラットフォームなど)で環境を認識し、それに応答して機能を実行する(例えば、環境内を自律的に探索する)能力を向上させるために使用できる。
【0005】
例えば、本開示のLIDARシステムは、送信経路に沿って光信号(例えば、レーザー)を放出するようにそれぞれ構成された複数のエミッタ(例えば、レーザーダイオード)を含み得る。LIDARシステムは、送信経路に沿って配置された(存在する)コリメータ光学系(Collimator Optic)を含み得る。LIDARシステムは、送信経路に沿って配置された(存在する)1つ以上の送信光学系をさらに含み得る。より具体的に、1つ以上の送信光学系は、コリメータ光学系と複数のエミッタとの間の送信経路に沿って配置され得る。
【0006】
コリメータ光学系および1つ以上の送信光学系は、異なる軸に沿って1次光出力(Primary Optical Power)を有する。例えば、コリメータ光学系は、第1軸(例えば、高速軸)に沿って1次光出力を有する。逆に、1つ以上の送信光学系は、第2軸(例えば、低速軸)に沿って1次光出力を有する。第2軸は、第1軸に対して垂直または実質的に垂直(例えば、15度未満の差、10度未満の差、5度未満の差、1度未満の差など)であり得る。
【0007】
コリメータ光学系の第1軸方向の1次光出力は、コリメータ光学系が第1軸方向の(第1軸方向に沿って)光信号を収束または発散させる程度を意味する。また、1つ以上の送信光学系の第2軸方向の1次光出力は、1つ以上の送信光学系が第2軸に沿って光信号を収束または発散させる程度を意味する。
【0008】
光信号は、コリメータ光学系に光信号を集束するために1つ以上の送信光学系に沿って操向できる。このような方式で、第1軸に沿った光信号の視準(コリメーション)を改善することができる。1つ以上の送信光学系は、光信号の操向を容易にするために1つ以上のトロイダル形状光学系(Toroidal Shaped Optics)を含み得る。また、1つ以上のトロイダル形状光学系は、光信号の歪みを低減または除去するために曲率のヌル半径(Null Radius of Curvature)および均一な厚さを有し得る。
【0009】
LIDARシステムは、複数の光検出器を含み得る。光検出器は、回路基板の曲面に(沿って)配置され得る。また、光検出器は、送信経路とは別の受信経路に沿って移動する反射光信号を検出するように構成され得る。
【0010】
LIDARシステムは、受信経路に沿って位置した1つ以上の受信光学系を含み得る。1つ以上の受信光学系は、複数の反射された光信号のそれぞれを対応する光検出器に集束するように構成され得る。例えば、1つ以上の受信光学系は、複数の光検出器上に複数の反射された光信号を集束するように構成された1つ以上の非球面レンズを含み得る。
【0011】
LIDARシステムは、受信経路に沿って配置された複数の集光光学系(Condenser Optics)をさらに含み得る。集光光学系のうちの1つ以上は、1つ以上の受信光学系と複数の光検出器のうち、対応する光検出器の間に位置し得る。また、1つ以上の集光光学系は、複数の反射された光信号を対応する光検出器に集光することができる。このような方式で、光検出器の視野は、少なくとも部分的に集光光学系によって広げることができる。また、複数の反射光信号がそれぞれの光検出器に向けられるため、LIDARシステムは、連続的またはほぼ連続的な検出ラインを提供し得る。
【0012】
本開示の例示的な態様によるLIDARシステムは、多くの技術的効果および利点を提供し得る。例えば、1つ以上の送信光学系は、第2軸(例えば、低速軸)に沿った光信号のプレ-コリメーション操向を容易にすることによって、第1軸に沿ったコリメーションのために光信号をコリメータ光学系上に集束することができる。さらに、1つ以上の受信光学系と複数の光検出器のうち、対応する光検出器の間に位置した複数の集光光学系は、回路基板の曲面に配置された複数の光検出器の視野を広げることができる。
【0013】
本開示の一例示的態様においては、LIDARシステムが提供される。LIDARシステムは、送信経路に沿って光信号を放出するようにそれぞれ構成された複数のエミッタを含む。LIDARシステムは、複数の第1光学系を含む。複数の第1光学系は、送信経路に沿って位置する。複数の第1光学系は、第1軸に沿って1次光出力を有するコリメータ光学系を含む。複数の第1光学系は、コリメータ光学系と複数のエミッタとの間に位置した1つ以上の送信光学系をさらに含む。
【0014】
一部の実施形態において、1つ以上の送信光学系は、第1軸に垂直または実質的に垂直な第2軸に沿って1次光出力を有する。
【0015】
一部の実施形態において、第1軸に沿ったコリメータ光学系の1次光出力は、コリメータ光学系が第1軸に沿って光信号を収束または発散する程度を示す。また、第2軸に沿った1つ以上の送信光学系の1次光出力は、1つ以上の送信光学系が第2軸に沿って光信号を収束または発散する程度を示す。
【0016】
一部の実施形態において、コリメータ光学系の1次光出力は、コリメータ光学系の最大光出力を含む。例えば、第1軸に沿ったコリメータ光学系の1次光出力は、任意の他の軸(例えば、第2軸)に沿ったコリメータ光学系の光出力よりも数倍大きいことがある。また、1つ以上の送信光学系の1次光出力は、1つ以上の送信光学系の最大光出力を含む。例えば、第2軸に沿った1つ以上の送信光学系の最大光出力は、任意の他の軸(例えば、第1軸)に沿った1つ以上の送信光学系の光出力よりも数倍大きいことがある。
【0017】
一部の実施形態において、1つ以上の送信光学系は、1つ以上のトロイダル形状光学系を含む。1つ以上のトロイダル形状光学系は、円周方向(Circumferential Direction)および半径方向(Radial Direction)を定義する。一部の実施形態において、1つ以上のトロイダル形状光学系の曲率半径は、円周方向に沿って一定の厚さを有する。
【0018】
一部の実施形態において、コリメータ光学系は、第1焦点距離を有し、1つ以上の送信光学系は、第1焦点距離よりも長い第2焦点距離を有する。一部の実施形態において、第1焦点距離は、複数のエミッタのうち、第1エミッタの幅に対応する。また、第2焦点距離は、第1エミッタの長さに対応する。第1エミッタの長さは、第1エミッタの幅よりも長い。一部の実施形態において、第2焦点距離対第1焦点距離の比は、約16:1~約24:1の範囲である。
【0019】
一部の実施形態において、複数のエミッタのうちの1つ以上は、レーザーダイオードを含む。また、このような実施形態において、レーザーダイオードを含む1つ以上のエミッタから放出される光信号は、レーザー信号である。
【0020】
一部の実施形態において、LIDARシステムは、複数の光検出器を含む。また、光検出器のうちの1つ以上は、回路基板の曲面に沿って配置される。一部の実施形態において、曲面は、ペッツバル表面(Petzval Surface)を含む。LIDARシステムは、受信経路に沿って配置された複数の第2光学系をさらに含むことによって、受信経路に沿って移動する複数の反射光信号が複数の第2光学系を通過するようにする。
【0021】
一部の実施形態において、複数の第2光学系は、1つ以上の受信光学系および複数の集光光学系を含む。また、1つ以上の集光光学系は、1つ以上の受信光学系と複数の光検出器のうち、対応する光検出器の間の受信経路に沿って位置する。
【0022】
一部の実施形態において、LIDARシステムは、ハウジングの内部を第1空間と第2空間に分割する隔壁を含むハウジングを含む。複数のエミッタおよび複数の第1光学系は、第1空間内に配置される。複数の光検出器および複数の第2光学系は、第2空間内に配置される。一部の実施形態において、LIDARシステムは、ハウジング内に配置され、送信経路に沿って位置した1つ以上のミラーを含むことによって、1つ以上のミラーが1つ以上の送信光学系と複数のエミッタとの間に位置するようにする。また、1つ以上のミラーは、第1軸または第2軸を中心に回転可能である。一部の実施形態において、1つ以上のミラーは、多角形ミラーを含む。
【0023】
一部の実施形態において、1つ以上のミラーは、毎分約15,000回転~毎分約20,000回転の範囲の回転速度で第1軸を中心に回転できるミラーを含む。一部の実施形態において、ミラーは、片面ミラーを含む。
【0024】
本開示の他の例示的な態様においては、自律車両が提供される。自律走行車両は、LIDARシステムを含む。LIDARシステムは、送信経路に沿って光信号を放出するようにそれぞれ構成された複数のエミッタを含む。LIDARシステムは、送信経路に沿って配置された複数の第1光学系をさらに含む。複数の第1光学系は、第1軸に沿って1次光出力を有するコリメータ光学系を含む。複数の第1光学系は、コリメータ光学系と複数のエミッタとの間に位置した1つ以上の送信光学系をさらに含む。
【0025】
本開示のまた他の態様は、自律車両制御システムに関する。自律車両制御システムは、LIDARシステムを含む。LIDARシステムは、送信経路に沿って光信号を放出するように、それぞれ構成された複数のエミッタを含む。LIDARシステムは、送信経路に沿って配置された複数の第1光学系をさらに含む。複数の第1光学系は、第1軸に沿って1次光出力を有するコリメータ光学系を含む。複数の第1光学系は、コリメータ光学系と複数のエミッタとの間に位置した1つ以上の送信光学系をさらに含む。
【0026】
本開示の他の例示的な態様は、プレ-コリメーション操向のための1つ以上の送信光学系を有するLIDARシステムを含む他のシステム、方法、車両、装置、有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体、動き予測のための装置、および/または装置の動作に関する。
【0027】
様々な実施形態のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲を参照してよりよく理解されるであろう。本明細書に含まれてその一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を例示し、詳細な説明と共に関連原理を説明する役割をする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
当業者に指示された実施形態の詳細な説明は、添付の図面を参照する本明細書に記載されている。
【0029】
【
図1】本開示の一部の実施形態による自律車両の演算機能を制御するための例示的なシステムのブロック図を示す。
【0030】
【
図2】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムの構成要素のブロック図を示す。
【0031】
【
図3】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムのエミッタから放出された光信号と高速軸との間の発散角度を示す。
【0032】
【
図4】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムのエミッタから放出された光信号と低速軸との間の発散角度を示す。
【0033】
【
図5】本開示の一部の実施形態による高速軸に沿ったLIDARシステムのコリメータ光学系の光出力を示す。
【0034】
【
図6】本開示の一部の実施形態による低速軸に沿ったLIDARシステムの送信光学系の光出力を示す。
【0035】
【
図7】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムのトロイダル形状光学系の平面図を示す。
【0036】
【
図8】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムの受信光学系を示す。
【0037】
【
図9】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムの集光光学系を示す。
【0038】
【
図10】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムを示す。
【0039】
【
図11】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムのハウジングの断面図を示す。
【0040】
【
図12】本開示の一部の実施形態による
図11の拡大した部分を示す。
【0041】
【
図13】本開示の一部の実施形態による光信号を反射する
図10のLIDARシステムのミラーを示す。
【0042】
【
図14】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムの平面図を示す。
【0043】
【
図15】本開示の一部の実施形態による
図14のLIDARシステムの側面図を示す。
【0044】
【
図16】本開示の一部の実施形態による例示的なコンピューティングシステムを示す。
【0045】
【
図17】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムの構成要素のブロック図を示す。
【0046】
【
図18】本開示の一部の実施形態によるLIDARシステムから取得されたセンサーデータに従って自律車両の動作を制御する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下では、例示目的のみのための自律車両の文脈内で本開示の技術を説明する。本明細書に記載のように、本明細書に記載の技術は、自律車両に限定されず、様々な装置だけでなく他のロボットおよびコンピューティングシステム内でも具現できる。例えば、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、コンピュータで具現される方法、自律車両システム、自律車両制御システム、ロボットプラットフォームシステム、一般ロボット装置制御システム、コンピューティングデバイスなどの様々な方法で具現できるが、これに限定されない。
【0048】
本明細書で使用される「約」または「実質的に」という用語は、記載された数値と共に記載された数値の25%以内の値の範囲を意味する。
【0049】
図面を参照すると、
図1は、通信ネットワーク102、作業コンピューティングシステム104、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106、車両108、車両コンピューティングシステム112、1つ以上のセンサー114、センサーデータ116、ポジショニングシステム118、自律コンピューティングシステム120、地図データ122、知覚システム124、予測システム126、動作計画システム128、知覚データ130、予測データ132、動作計画データ134、通信システム136、車両制御システム138、ヒューマンマシンインターフェース140を含むシステム100を示す。
【0050】
作業コンピューティングシステム104は、例えば、車両108を含む車両群(Fleet of Vehicles)を介して複数のユーザーに1つ以上の車両サービスを提供できるサービスプロバイダに関連付けることができる。車両サービスは、輸送サービス(例えば、ライドシェアサービス)、宅配サービス、配送サービス、および/または他の種類のサービスを含み得る。
【0051】
作業コンピューティングシステム104は、様々な作業および機能を行うための多数のコンポーネントを含み得る。例えば、作業コンピューティングシステム104は、車両108によって提供される車両サービスを調整するために車両108および/またはそのユーザーを監視および通信するように構成され得る。そのために、作業コンピューティングシステム104は、通信ネットワーク102を含む1つ以上の通信ネットワークを介して1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106および/または車両108と通信することができる。通信ネットワーク102は、信号(例えば、電子信号)またはデータ(例えば、コンピューティングデバイスからのデータ)を送信および/または受信することができ、様々な有線(例えば、ツイストペアケーブル)および /または無線通信メカニズム(例えば、セルラー、無線、衛星、マイクロ波および無線周波数)および/または任意の望むネットワークトポロジ(または 複数のトポロジ)のいかなる組み合わせも含み得る。例えば、通信ネットワーク102は、ローカルエリアネットワーク(例えば、イントラネット)、広域ネットワーク(例えば、インターネット)、無線LANネットワーク(例えば、Wi-Fi経由)、セルラーネットワーク、SATCOMネットワーク、VHFネットワーク、HFネットワーク、WiMAXベースのネットワーク、および/または車両108におよび/または車両からデータを送信するための任意の他の適切な通信ネットワーク(またはこれらの組み合わせ)を含み得る。
【0052】
1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106のそれぞれは、1つ以上のプロセッサおよび1つ以上のメモリデバイスを含み得る。1つ以上のメモリデバイスは、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106の1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、1つ以上のプロセッサをして、車両108とのデータまたは信号の送受信、車両108の状態モニタリングおよび/または車両108制御を含む車両108に関連する作業および/または機能を含む作業および/または機能を実行させる命令を格納するために使用できる。1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106は、通信ネットワーク102を介して作業コンピューティングシステム104および車両108を含む1つ以上の装置と通信(例えば、データおよび/または信号の交換)することができる。例えば、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106は、通信ネットワーク102を介して車両108の位置または車両108の1つ以上のセンサー114によって検出された1つ以上のオブジェクトの状態を要求することができる。
【0053】
1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106は、ユーザーから入力または命令を受信するか、またはアイテムまたは他のコンピューティングデバイスまたはコンピューティングシステム(例えば、作業コンピューティングシステム104)と信号またはデータを交換できる1つ以上のコンピューティングデバイス(例えば、デスクトップコンピューティングデバイス、ラップトップコンピューティングデバイス、スマートフォン、および/またはタブレットコンピューティングデバイス)を含み得る。また、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106は、車両108と交換された信号またはデータに少なくとも部分的に基づいて車両108の位置(例えば、緯度および経度)、速度、加速度、軌跡、移動方向および/または経路を含む車両108の1つ以上の状態を決定および/または修正するために使用できる。一部の実施形態において、作業コンピューティングシステム104は、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106を含み得る。
【0054】
車両108は、地上ベースの移動体(例えば、自動車、オートバイ、列車、トラム、バス、トラック、軌道車両、軽電気自動車、モペッド、スクーターおよび/または電動自転車)、空中ベースの移動体(例えば、航空機など)、水上ベースの移動体(例えば、ボート、潜水艇、水陸両用車など)、ロボット装置(例えば、二足歩行、車輪付きまたは四足歩行のロボット装置)、および/または他のタイプの車両であり得る。車両108は、人間の運転者からの最小限のおよび/または相互作用なしに運転、探索および/または作動を含む様々な動作を実行することができる自律車両であり得る。
【0055】
車両108は、例えば、完全自律動作モード、半自律動作モード、手動動作モード、パーキングモード、および/またはスリープモードを含む1つ以上のモードで動作するように構成され得る。完全自律(例えば、自律走行)動作モードは、車両108が車両に存在する人間の運転者からの最小限の相互作用および/または相互作用なしに運転および探索動作を提供できるモードであり得る。半自律動作モードは、車両108が車両に存在する人間の運転者からの何らかの相互作用で動作できるモードであり得る。手動動作モードは、自律車両に存在する人間の運転者が車両108の1つ以上の車両制御装置(例えば、操向装置)を介して車両108を手動で制御(例えば、加速、制動、操向)することであり得る。パーキングモードおよび/またはスリープモードは、車両108が後続車両サービスを提供するために待機したり、または動作モードの間で再充電することを含む様々な動作を実行する間、動作モードの間で使用できる。
【0056】
車両108の状態、車両108の1人以上の乗客の状態、および/または1つ以上のオブジェクトを含む車両108の外部環境の状態(例えば、1つ以上のオブジェクトの物理的寸法、速度、 加速度、移動方向、位置、および/または外観)を示す表示、記録および/または他のデータが車両108の1つ以上のメモリデバイスにローカルに格納できる。なお、前述のように、車両108は、車両108における予め定義された距離内にある1つ以上のオブジェクトの状態(例えば、1つ以上のオブジェクトの物理的寸法、速度、加速度、移動方向、位置、および/または形状)を示すデータを作業コンピューティングシステム104および/またはリモートコンピューティングデバイス106に提供し得、作業コンピューティングシステム104および/またはリモートコンピューティングデバイス106は、車両108における予め定義された距離内にある1つ以上のオブジェクトの状態を示す表示、記録、および/または他のデータを作業コンピューティングシステム104および/またはリモートコンピューティングデバイス106に関連する1つ以上のメモリデバイス(例えば、車両から遠隔である)に格納できる。
【0057】
車両108は、車両コンピューティングシステム112を含むか、および/または関連付けることができる。車両コンピューティングシステム112は、例えば、自律車両制御システムを表すか、または含み得る。車両コンピューティングシステム112は、車両108に搭載された1つ以上のコンピューティングデバイスを含み得る。例えば、車両コンピューティングシステム112の1つ以上のコンピューティングデバイスは、車両108上に、および/または内部に位置し得る。車両コンピューティングシステム112の1つ以上のコンピューティングデバイスは、様々な動作および機能を行うための様々なコンポーネントを含み得る。例えば、車両コンピューティングシステム112の1つ以上のコンピューティングデバイスは、1つ以上のプロセッサおよび1つ以上の有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体(例えば、メモリデバイス)を含み得る。1つ以上の有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体は、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、車両108(例えば、車両108のコンピューティングシステム、1つ以上のプロセッサおよび他の装置)をして、記載されたLIDAR技術を介して収集されたセンサーデータを取得、処理、および/または利用し、周辺環境を認識し、将来の環境状態を予測し、車両108の動きを計画/制御するために本明細書に記載されたものを含む作業および/または機能を行うようにする命令を格納できる。
【0058】
図1に示されるように、車両コンピューティングシステム112は、1つ以上のセンサー114、ポジショニングシステム118、自律コンピューティングシステム120、通信システム136、車両制御システム138、ヒューマンマシンインターフェース140を含み得る。これらのシステムのうちの1つ以上は、通信チャネルを介して互いに通信するように構成され得る。通信チャネルは、1つ以上のデータバス(例えば、CAN(Controller Area Network))、オンボード診断コネクタ(例えば、OBD-II)、および/または有線および/または無線通信リンクの組み合わせを含み得る。オンボードシステムは、通信チャネルを介して互いにデータ、メッセージ、および/または信号を交換(例えば、送信および/または受信)することができる。
【0059】
1つ以上のセンサー114は、車両108に近接する(例えば、1つ以上のセンサー114の1つ以上の範囲または視野内で)1つ以上のオブジェクトに関連するセンサーデータ116を含むデータを生成および/または格納するように構成され得る。1つ以上のセンサー114は、1つ以上のLIDAR(Light Detection and Ranging)システム、1つ以上のRADAR(Radio Detection and Ranging)システム、1つ以上のカメラ(例えば、可視スペクトルカメラおよび/または赤外線カメラ)、1つ以上のソナーシステム、1つ以上の動作センサーおよび/または他のタイプの画像キャプチャ装置および/またはセンサーを含み得る。センサーデータ116は、画像データ、レーダデータ、LIDARデータ、ソナーデータ、および/または1つ以上のセンサー114によって取得された他のデータを含み得る。1つ以上のオブジェクトは、例えば、歩行者、車両、自転車、建物、道路、葉、ユーティリティ構造物、標識、水域および/または他のオブジェクトを含み得る。1つ以上のオブジェクトは、車両108の前面、背面、左側、右側、上端または下端を含む車両108の様々な部品上にまたはその周辺(例えば、車両108の周辺領域)に位置し得る。センサーデータ116は、車両108の周辺環境内の1つ以上のオブジェクトの位置を1回以上表示し得る。例えば、センサーデータ116は、周辺環境内の1つ以上のオブジェクトに関連する1つ以上のLIDARポイントクラウドを表示し得る。1つ以上のセンサー114は、自律コンピューティングシステム120にセンサーデータ116を提供し得る。
【0060】
センサーデータ116に加えて、自律コンピューティングシステム120は、地図データ122を含むデータを抽出または取得し得る。地図データ122は、車両108の周辺環境に関する詳細な情報を提供し得る。例えば、地図データ122は、異なる道路、道路の区間、建物またはその他のアイテムまたはオブジェクト(例えば、街灯柱、横断歩道および/または縁石)の識別および/または位置、車線の位置および方向(例えば、駐車車線、回転車線、自転車車線または特定の道路または他の移動経路内の他の車線および/またはそれに関連する1つ以上の境界標識の位置および方向)、交通制御データ(例えば、標識、信号灯、または他の交通制御装置の位置および指示)、および/または車両コンピューティングシステム112が周辺環境とその関係を処理、分析および認識するのに役立つ情報を提供する任意の他の地図データに関する情報を提供し得る。
【0061】
ポジショニングシステム118は、車両108の現在位置を決定し得る。ポジショニングシステム118は、車両108の位置を分析するための任意の装置または回路であり得る。例えば、ポジショニングシステム118は、1つ以上の慣性センサー、衛星ポジショニングシステム、IP/MACベース、ネットワークアクセスポイント、または他のネットワークコンポーネント(例えば、セルラータワーおよび/またはWi-Fiアクセスポイント)についての3角測量および/または近接性、および/または他の適切な技術を使用して位置を決定し得る。車両108の位置は、車両コンピューティングシステム112の様々なシステムによって使用、および/または1つ以上のリモートコンピューティングデバイス(例えば、作業コンピューティングシステム104および/またはリモートコンピューティングデバイス106)に提供され得る。例えば、地図データ122は、車両108の周辺環境の相対位置を車両108に提供し得る。車両108は、本明細書に記載されたデータに少なくとも部分的に基づいて周辺環境内で(例えば、6つの軸にわたって)自身の位置を識別できる。例えば、車両108は、センサーデータ116(例えば、LIDARデータ、カメラデータ)を処理し、これを周辺環境の地図とマッチングさせ、その環境内で車両の位置決め(例えば、周辺環境内で車両の位置を置き換える)を得られる。
【0062】
自律コンピューティングシステム120は、知覚システム124、予測システム126、動作計画システム128、および/または車両108の周辺環境を認識し、これに応じて車両108の動きを制御するための動作計画を決定するために協力する他のシステムを含み得る。これらのシステムのうちの1つ以上は、機能を行う単一のシステムに結合されてもよく、コンピューティングリソースを共有してもよい。例えば、自律コンピューティングシステム120は、1つ以上のセンサー114からセンサーデータ116を受信し、センサーデータ116(および/または他のデータ)について様々な処理技術を行うことによって周辺環境の状態を決定しようと試み、例えば、1つ以上のセンサー114によって検出された1つ以上のオブジェクトの現在および/または予測された位置の周りで車両108を探索する動作計画を含む、周辺環境を通過する適切な動作計画を生成し得る。自律コンピューティングシステム120は、動作計画に従って車両108を動作させるために1つ以上の車両制御システム138を制御できる。
【0063】
自律コンピューティングシステム120は、センサーデータ116および/または地図データ122に少なくとも部分的に基づいて車両108に近接する1つ以上のオブジェクトを識別できる。例えば、知覚システム124は、車両108に近接するオブジェクトの現在および/または過去の状態を説明する知覚データ130を取得し得る。それぞれのオブジェクトについての知覚データ130は、例えば、オブジェクトの位置および/または姿勢、速力、速度、加速度、移動方向、定位、サイズ/フットプリント(例えば、境界形状によって表される)、分類(例えば、歩行者分類対車両分類対自転車分類)および/または他の状態情報の現在および/または過去の推定値を記述し得る。知覚システム124は、(例えば、オブジェクトの動きを予測するために)予測システム126に知覚データ130を提供し得る。
【0064】
予測システム126は、車両108に近接するそれぞれの1つ以上のオブジェクトに関連する予測データ132を生成し得る。予測データ132は、それぞれのオブジェクトの1つ以上の予測された未来位置を表し得る。
予測データ132は、車両108の周辺環境内の少なくとも1つのオブジェクトの予測された経路(例えば、予測された軌跡)を表し得る。例えば、予測された経路(例えば、軌跡)は、それぞれのオブジェクトが時間とともに移動すると予測される経路(および/またはオブジェクトが予測された経路に沿って移動すると予測される速度)を表し得る。予測システム126は、1つ以上のオブジェクトに関連する予測データ132を動作計画システム128に提供し得る。
【0065】
一部の実施形態において、予測システム126は、1つ以上の機械学習モデルを用い得る。例えば、予測システム126は、1つ以上の機械学習モデルに基づいてそれぞれのオブジェクトが時間とともに移動すると予測される予測軌跡(例えば、予測経路、1つ以上の予測された未来位置など)を含む予測データ132を決定し得る。一例として、予測システム126は、機械学習された予測モデルを含み、採用、および/または他の方法で活用することによってそのような予測を生成し得る。例えば、予測システム126は、車両108の周辺環境内の1つ以上のオブジェクトに関連する知覚データ130を(例えば、知覚システム124から)受信し得る。予測システム126は、知覚データ130(例えば、BEV画像、LIDARデータなど)を機械学習された予測モデルに入力することによって、それぞれのオブジェクトに関連する知覚データ130に基づいて1つ以上のオブジェクトの軌跡を決定する。例えば、機械学習された予測モデルは、車両108の周辺環境内のオブジェクトの将来軌跡(例えば、将来経路、1つ以上の将来の地理的位置など)を出力するように事前に訓練され得る。このような方式で予測システム126は、機械学習された予測生成器モデルに少なくとも部分的に基づいて車両108の周辺環境内のオブジェクトの将来軌跡を決定し得る。
【0066】
動作計画システム128は、予測データ132(および/または他のデータ)に少なくとも部分的に基づいて車両108についての動作計画を決定し、動作計画データ134を生成し得る。動作計画データ134は、車両108に近接するオブジェクトについての車両動作および予測された動きを含み得る。例えば、動作計画システム128は、動作計画データ134を構成する最適化された変数を決定するために何らかのものでも他の目的関数(例えば、速度制限、信号灯および/または環境の他の側面に基づくコスト関数)だけでなく、車両の動作に関連するコストデータを考慮する最適化アルゴリズムを具現できる。一例として、動作計画システム128は、車両108が潜在的リスクを増大させたり、および/または任意の交通規制(例えば、速度制限、車線境界、標識)に違反することなく特定の動作(例えば、オブジェクトを通過)を行うことができると決定し得る。動作計画データ134は、車両108の計画された軌跡、速度、加速度、および/または他の動作を含み得る。
【0067】
動作計画システム128は、車両の動作、計画された軌跡、および/または車両制御システム138に関する他の動作パラメータを示すデータを有する動作計画データ134を提供して車両108についての動作計画データ134を具現できる。例えば、車両108は、動作計画データ134を命令に翻訳するように構成されたモビリティコントローラを含み得る。一部の実施形態において、モビリティコントローラは、決定された動作計画データ134を、車両108の操向を「X」角度に調整および/または特定強度の制動力適用を含む車両108を制御するための命令として変換できる。モビリティコントローラは、命令を実行し、動作計画データ134を具現するために1つ以上の制御信号を担当車両制御構成要素(例えば、制動制御システム、操向制御システムおよび/または加速制御システム)に送信し得る。
【0068】
車両コンピューティングシステム112は、車両コンピューティングシステム112(およびその1つ以上のコンピューティングデバイス)が他のコンピューティングデバイスと通信できるように構成された通信システム136を含み得る。車両コンピューティングシステム112は、通信システム136を用いて1つ以上のネットワーク(例えば、1つ以上の無線信号接続)を介して作業コンピューティングシステム104および/または1つ以上の他のコンピューティングデバイス(例えば、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス106)と通信することができる。一部の実施形態において、通信システム136は、車両108に搭載された1つ以上のシステム間の通信を可能にすることができる。通信システム136は、また、自律車両がユーザーおよび/またはアイテム(例えば、宅配サービスのためにピックアップされるアイテム)に関連するリモートコンピューティングデバイス106からのデータおよび/または信号を通信および/または提供および/または受信できるように構成され得る。通信システム136は、例えば、無線周波数シグナリングおよび/またはブルートゥース(登録商標)低エネルギープロトコルを含む様々な通信技術を用い得る。通信システム136は、例えば、送信機、受信機、ポート、コントローラ、アンテナ、および/または通信を容易にするのに役立つ他の適切な構成要素を含む1つ以上のネットワークとインターフェースするための任意の適切な構成要素を含み得る。一部の実施形態において、通信システム136は、多重入力、多重出力(MIMO)技術、および通信技術を具現および利用することを可能にする複数の構成要素(例えば、アンテナ、送信機および/または受信機)を含み得る。
【0069】
車両コンピューティングシステム112は、1つ以上のヒューマンマシンインターフェース140を含み得る。例えば、車両コンピューティングシステム112は、車両コンピューティングシステム112上に位置する1つ以上のディスプレイ装置を含み得る。ディスプレイ装置(例えば、タブレット、ラップトップ、および/またはスマートフォン)は、車両108の前方(例えば、運転席、助手席)に位置する車両108のユーザーが見ることができる。追加的または代替的に、ディスプレイ装置は、車両108の後方(例えば、後部乗客席)に位置した車両108のユーザーが見ることができる。例えば、自律コンピューティングシステム120は、車両108の周りのオブジェクトの位置を含む車両108から特定距離(例えば、1kmなど)内の地理的領域の地図上に車両108の位置のグラフィックディスプレイを含む1つ以上の出力を提供し得る。車両108の乗客は、1つ以上のヒューマンマシンインターフェースに関連するタッチスクリーンディスプレイ装置をタッチすることによって、1つ以上のヒューマンマシンインターフェース140と相互作用できる。
【0070】
一部の実施形態において、車両コンピューティングシステム112は、1つ以上の信号またはデータ(例えば、センサーデータ116、地図データ122、知覚データ130、および/または動作計画データ134)に少なくとも部分的に基づいて車両108の動作に関連する1つ以上の車両システムを活性化することを含む1つ以上の動作を行い得る。例えば、車両コンピューティングシステム112は、1つ以上の車両システムを活性化するために1つ以上の制御信号を送信し得、これは、環境を通過する車両108の移動経路を制御および/または指示するために使用できる。
【0071】
他の例として、車両コンピューティングシステム112は、他の車両システム、他の車両またはリモートコンピューティングデバイス(例えば、遠隔サーバ装置)と信号および/またはデータを送信および受信できる通信システム136、1つ以上の照明システム(例えば、1つ以上のヘッドライト、非常灯および/または車両室内灯など)、1つ以上の車両安全システム(例えば、1つ以上のシートベルトおよび/またはエアバッグシステム)、車両108の乗客のための1つ以上の通知(例えば、車両108外部のオブジェクトの状態または予測された状態に関する聴覚および/または視覚的メッセージ)を生成できる1つ以上の通知システム、ブレーキシステム、1つ以上の車両モータまたはエンジンシステム(例えば、移動のために車両108によって使用されるエンジンおよび/またはモータ)を含み得る車両の加速度および/または速度を変更するために使用できる推進システム、および/または車両108の経路、コース、および/または移動方向を変更できるステアリングシステムを含む1つ以上の車両システムを活性化できる。
【0072】
図2を参照すると、本開示の一部の実施形態によるLIDARシステム200が提供される。LIDARシステム200は、ハウジング210を含み得る。ハウジング210は、横方向212、縦方向214、および垂直方向216を定義することができる。横方向212、縦方向214、および垂直方向216は、それぞれに対して互いに垂直であることを理解されるべきである。一部の実施形態において、ハウジング210は、ハウジング210の内部を第1空間220および第2空間222に分割するための隔壁218を含み得る。例えば、隔壁218は、第1空間220および第2空間222が垂直方向216に沿って互いに離隔するようにハウジング210の内部を区画することができる。
【0073】
図示のように、第1空間220は、縦方向214に沿って第1距離230にまたがることができる。さらに、第2空間222は、縦方向214に沿って第2距離232にまたがることができる。一部の実施形態において、第1距離230は、第2距離232とは異なり得る(例えば、より長いか、またはより短い)。代替の実施形態において、第1距離230と第2距離232は、同じであり得る
【0074】
LIDARシステム200は、複数のエミッタ240(1つのみ図示)を含み得る。一部の実施形態において、複数のエミッタ240は、ハウジング210の内部に配置され得る。例えば、一部の実施形態において、複数のエミッタ240は、ハウジング210の第1空間220内に位置し得る。
【0075】
複数のエミッタ240は、送信経路260に沿って光信号250(1つのみ図示)を放出するようにそれぞれ構成され得る。一部の実施形態において、エミッタ240のうちの1つ以上は、レーザーダイオードを含み得る。このような実施形態において、1つ以上のレーザーダイオードから放出された光信号250は、レーザー信号であり得る。
【0076】
LIDARシステム200は、送信経路260に沿って配置された複数の第1光学系270を含み得る。このような方式で、複数の光信号250は、複数の第1光学系270を通過することができる。光学系270は、ハウジング210の内部に位置し得る。例えば、複数の第1光学系270は、第1空間220内に位置し得る。複数の第1光学系270は、複数の光信号250を形成し、送信信号300(1つのみ図示)として距離にわたって伝播することができる。複数の送信信号300は、全体として光ビームと呼ばれることがあることを理解するべきである。
【0077】
一部の実施形態において、複数の第1光学系270は、コリメータ光学系280(例えば、コリメータ)を含み得る。コリメータ光学系280は、軸(例えば、高速軸)に沿って複数の光信号250を整列するように構成され得る。軸は、光信号250が偏光される軸(例えば、高速軸、低速軸)のうち、1つに該当することを理解するべきである。高速軸に沿って偏光された光信号250は、低速軸に沿って偏光された光信号250よりも低い屈折率に遭遇し、光学系を通ってより速く移動することを理解するべきである。一部の実施形態において、コリメータ光学系280は、軸に沿って複数の光信号250を整列するように構成された1つ以上の光学系を含み得る。例えば、一部の実施形態において、1つ以上の光学系は、トロイダル形状の光学系を含み得る。
【0078】
複数の第1光学系270は、1つ以上の送信光学系290を含み得る。図示のように、1つ以上の送信光学系290は、コリメータ光学系280と複数のエミッタ240との間の送信経路260に沿って位置し得る。後でより詳細に説明するが、1つ以上の送信光学系290は、コリメータ光学系280上に複数の光信号250を集束するように構成され得る。
【0079】
LIDARシステム200は、複数の光検出器310を含み得る。一部の実施形態において、1つ以上の光検出器310は、アバランシェフォトダイオードを含み得る。一部の実施形態において、複数の光検出器310は、LIDARシステム200のハウジング210内に配置され得る。例えば、複数の光検出器310は、ハウジング210の第2空間222内に配置され得る。光検出器310は、垂直方向216に沿って複数のエミッタ240から離隔し得る。
【0080】
一部の実施形態において、光検出器310は、回路基板320上に配置され得る。より具体的に、光検出器310は、回路基板320の曲面上に配置され得る。一部の実施形態において、曲面は、ペッツバル(Petzval)表面を含み得る。代替的または追加的に、複数の光検出器310は、回路基板320の曲面に沿って均一に離隔するように、回路基板320の曲面に沿って互いに離隔し得る。例えば、一部の実施形態において、隣接する光検出器310は、1ミリメートル~10ミリメートルの範囲の距離だけ互いに離隔し得る。
【0081】
複数の光検出器310は、送信経路260とは別の受信経路262に沿って移動する複数のリターン信号302を検出することができる。それぞれの送信信号300は、LIDARシステム200を取り囲む環境の1つ以上のオブジェクトから反射されてもよく、LIDARシステム200の複数の光検出器310によって複数のリターン信号302のうちの1つとして検出できることを理解するべきである。例えば、一部の実施形態において、リターン信号302は、LIDARシステム200のハウジング210の第2空間222に入ることができる。
【0082】
LIDARシステム200は、受信経路262に沿って配置された複数の第2光学系330を含み得る。一部の実施形態において、複数の第2光学系330は、ハウジング210の内部に位置し得る。例えば、複数の第2光学系330は、ハウジング210の第2空間322内に位置し得る。
【0083】
複数の第2光学系330は、1つ以上の受信光学系340を含み得る。1つ以上の受信光学系340は、リターン信号302を複数の光検出器310に集束するように構成され得る。一部の実施形態において、1つ以上の受信光学系340は、軸(例えば、受信光学系340の中心軸)の下45度から軸の上45度の範囲の角度を有するリターン信号302を集束するように構成され得る。一部の実施形態において、1つ以上の受信光学系340は、その中心軸がハウジング210の縦方向214に平行または実質的に平行になるようにハウジング210内に位置し得る。したがって、このような実施形態において、1つ以上の受信光学系340は、中心軸の上に45度(例えば、縦方向214)から中心軸の下に45度の範囲の角度を有するリターン信号302を集束するように構成され得る。
【0084】
一部の実施形態において、複数の第2光学系330は、複数の集光光学系350(1つのみ図示)を含み得る。複数の集光光学系350のうちの1つ以上は、1つ以上の受信光学系340と複数の光検出器310の対応する光検出器との間の受信経路362に沿って位置し得る。このような方式で、1つ以上の集光光学系350は、複数の光検出器310のうち、対応する光検出器上に複数のリターン信号302を集束するように構成され得る。
【0085】
一部の実施形態において、光検出器310の総数は、エミッタ240の総数と異なり得る。例えば、一部の実施形態において、LIDARシステム200に含まれる光検出器310の総数は、LIDARシステム200に含まれるエミッタ240の総数よりも多いことがある。
【0086】
図3および
図4を参照すると、本開示の一部の実施形態によるエミッタ240のうち、1つの断面図が提供される。
図3は、第1平面におけるエミッタ240の断面図を示す。
図4は、第1平面に垂直または実質的に垂直な第2平面におけるエミッタ240の断面図を示す。
【0087】
一部の実施形態において、エミッタ240の幅242は、エミッタ240の長さ244とは異なり得る。例えば、エミッタ240の長さ244は、エミッタ240の幅242よりも長いことがある。一部の実施形態において、エミッタ240の長さ244対エミッタ240の幅242の比は、約16:1~約24:1の範囲であり得る。
【0088】
一部の実施形態において、エミッタ240は、第1軸402(例えば、高速軸)に沿って第1焦点距離400および第1軸402に垂直または実質的に垂直な第2軸412(例えば、低速軸)に沿って第2焦点距離410を有し得る。また、一部の実施形態において、第2焦点距離410は、第1焦点距離400よりも長いことがある。例えば、一部の実施形態において、第2焦点距離410対第1焦点距離400の比は、16:1~約24:1の範囲であり得る。
【0089】
一部の実施形態において、エミッタ240から放出された光信号250は、第1軸402および第2軸412から発散することができる。例えば、光信号250は、光信号250と第1軸402との間に定義される第1発散角度420となるように第1軸402から発散できる。また、光信号250は、光信号250と第2軸412との間に定義される第2発散角度422となるように第2軸412から分岐できる。
【0090】
図5および
図6を参照すると、コリメータ光学系280は、第1軸402に沿って1次光出力を有し得る。このような方式で、コリメータ光学系280は、第1軸402に沿って光信号250をコリメートすることができる。一部の実施形態において、第1軸402に沿ったコリメータ光学系280の1次光出力は、コリメータ光学系280の最大光出力であり得る。
【0091】
第1軸402に沿ったコリメータ光学系280の1次光出力は、任意の他の軸(例えば、第2軸412)に沿ったコリメータ光学系280の光出力よりも数倍大きい可能性があることを理解するべきである。例えば、第1軸402に沿ったコリメータ光学系280の1次光出力は、任意の他の軸(例えば、第2軸412)に沿ったコリメータ光学系280の光出力よりも少なくとも3倍大きいことがある。一部の実施形態において、第1軸402に沿ったコリメータ光学系280の1次光出力は、任意の他の軸(例えば、第2軸412)に沿ったコリメータ光学系280の光出力よりも少なくとも5倍大きいことがある。一部の実施形態において、第1軸402に沿ったコリメータ光学系280の1次光出力は、任意の他の軸(例えば、第2軸412)に沿ったコリメータ光学系280の光出力よりも少なくとも10倍大きいことがある。
【0092】
1つ以上の送信光学系290は、第2軸412に沿って1次光出力を有し得る。このような方式で、1つ以上の送信光学系290は、光信号250をコリメータ光学系280上に集束するために光信号250を操向することができる。一部の実施形態において、第2軸412に沿った1つ以上の送信光学系290の1次光出力は、1つ以上の送信光学系290の最大光出力であり得る。
【0093】
第2軸412に沿った1つ以上の送信光学系290の1次光出力は、任意の他の軸(例えば、第1軸402)に沿った1つ以上の送信光学系290の光出力よりも数倍大きい可能性があることを理解するべきである。例えば、第2軸に沿った1つ以上の送信光学系290の1次光出力は、任意の他の軸(例えば、第1軸402)に沿った1つ以上の送信光学系290の光出力よりも少なくとも3倍大きいことがある。一部の実施形態において、第2軸412に沿った1つ以上の送信光学系290の1次光出力は、任意の他の軸(例えば、第1軸402)に沿った1つ以上の送信光学系290の光出力よりも少なくとも5倍大きいことがある。一部の実施形態において、第2軸412に沿った1つ以上の送信光学系290の1次光出力は、任意の他の軸(例えば、第1軸402)に沿った1つ以上の送信光学系290の光出力よりも少なくとも10倍大きいことがある。
【0094】
一部の実施形態において、コリメータ光学系280に関連する第1焦点距離は、1つ以上の送信光学系290に関連する第2焦点距離とは異なり得る。例えば、第1焦点距離は、第2焦点距離よりも短いことがある。一部の実施形態において、第1焦点距離は、エミッタ240(例えば、レーザーダイオード)のうち、1つの幅242(
図3および
図4)に対応できるが、第2焦点距離は、エミッタ240のうち、1つ(例えば、レーザーダイオード)の長さ244(
図4)に対応できる。例えば、第2焦点距離(例えば、エミッタ240のうちの1つの長さ244)対第1焦点距離(例えば、エミッタ240のうちの1つの幅242)の比は、約16:1~約24:1の範囲であり得る。このような方式で、光信号250と1つ以上の軸(例えば、第1軸402、第2軸412)との間の発散角(例えば、第1発散角420、第2発散角422)は、少なくとも部分的に1つ以上の送信光学系290に関連する第2焦点距離がコリメータ光学系280に関連する第1焦点距離の倍数になるにつれて減少し得る。
【0095】
一部の実施形態において、1つ以上の送信光学系290は、第1送信光学系および第2送信光学系を含み得る。また、一部の実施形態において、第1送信光学系は、第1焦点距離を有し得るが、第2送信光学系は、第1焦点距離とは異なる(例えば、より短いか、またはより長い)第2焦点距離を有し得る。このような方式で、LIDARシステム200を取り囲む環境で送信信号300(
図2)が収束する点を調整(例えば、延長または短縮)できる。
【0096】
図7を参照すると、本開示の一部の実施形態によるトロイダル形状光学系500の平面図が提供される。
図2を参照して前述したLIDARシステム200の1つ以上の送信光学系290(
図2)は、1つ以上のトロイダル形状光学系500を含み得ることを理解するべきである。図示のように、トロイダル形状光学系500は、円周方向502および半径方向504を定義することができる。一部の実施形態において、トロイダル形状光学系500は、円周方向に沿って一定の厚さ506を有し得る。このような方式で、不均一な厚さを有する1つ以上の送信光学系290による光信号250(
図2)の歪みを防止できる。また、トロイダル形状光学系500の曲率のヌル半径(Null Radius of Curvature)は、光信号250(
図2)の90度操向を容易にすることができる。
【0097】
図8を参照すると、本開示の一部の実施形態による1つ以上の受信光学系340が提供される。図示のように、一部の実施形態において、1つ以上の受信光学系340は、第1受信光学系600および第2受信光学系610を含み得る。第1受信光学系600は、受信経路262に沿って第1位置に位置し得る。第2受信光学系610は、受信経路262に沿って第2位置に位置し得る。第2位置は、第1位置よりも複数の光検出器310に近いことがある。このような方式で、第2受信光学系610は、第1受信光学系600と複数の光検出器310との間の受信経路262に沿って位置し得る。
【0098】
一部の実施形態において、第1受信光学系600は、円錐ミラーを含み得る。代替的または追加的に、第2受信光学系610は、非球面レンズを含み得る。非球面レンズは、第1非球面表面と第2非球面表面とを含み得ることを理解するべきである。
【0099】
一部の実施形態において、第1受信光学系600および第2受信光学系610は、それぞれ非球面レンズを含み得る。このような実施形態において、受信光学系340は、4つの非球面表面(例えば、第1受信光学系600に関連する2つの非球面表面および第2受信光学系610に関連する2つの非球面表面)を含み得る。図示のように、第1受信光学系600および第2受信光学系610は、回路基板320の曲面に配置された複数の光検出器310(
図2)のうち、対応する光検出器上にリターン信号302のそれぞれを集束することができる。
【0100】
図9を参照すると、本開示の一部の実施形態による複数の集光光学系350のうちの1つが示される。図示のように、集光光学系350は、それぞれのリターン信号302を複数の光検出器310のうち、対応する光検出器上に集光するように構成され得る。このような方式で、光検出器310の視野は、少なくとも部分的に集光光学系350によって広げることができる。一部の実施形態において、集光光学系350は、直角(Right Angle)集光光学系を含み得る。
【0101】
図10~
図13を参照すると、本開示の一部の実施形態によるLIDARシステム200が提供される。
図12に示されるように、LIDARシステム200は、第1ミラー700を含み得る。一部の実施形態において、第1ミラー700は、ハウジング210の内部に位置し得る。
図13に示されるように、第1ミラー700は、側面方向212に沿ってLIDARシステム200の第1エミッタ702とLIDARシステム200の第2エミッタ704との間に位置し得る。第1エミッタ702および第2エミッタ704は、
図3および
図4を参照して前述したエミッタ240と実質的に同じ方法で動作することを理解するべきである。
【0102】
一部の実施形態において、
図10に示されるように、第1ミラー700は、電気モータ710(例えば、ブラシレスモータ)に回転可能に結合され得る。例えば、第1ミラー700は、
図11に示されるシャフト720を介して電気モータ710に回転可能に結合され得る。このような方式で、電気モータ710は、シャフト720の回転を駆動して第1ミラー700を回転させることができる。一部の実施形態において、第1ミラー700は、第1エミッタ702および第2エミッタ704から放出される光信号250に関連する第1軸(例えば、
図3の第1軸402、高速軸)に沿って回転できる。
【0103】
一部の実施形態において、LIDARシステム200は、第2シャフトを介して第2電気モータ(図示せず)に回転可能に結合される第2ミラー(図示せず)を含み得る。このような実施形態において、第2電気モータは、第1エミッタ702および第2エミッタ704から放出される光信号250に関連する第2軸(例えば、
図4の第2軸412、低速軸)を中心に第2ミラーを回転させるために第2シャフトの回転を駆動できる。一部の実施形態において、第2ミラーは、正方形のミラーを含み得る。しかし、第2ミラーは、任意の適切な形状を有し得ることを理解するべきである。
【0104】
一部の実施形態において、第1ミラー700および第2ミラーは、異なる速度で回転できる。例えば、第1ミラー700は、第2ミラーが回転する第2回転速度よりも速い第1回転速度で回転できる。一部の実施形態において、第1回転速度は、毎分約15,000回転~毎分約20,000回転の範囲であり得る。代替的または追加的に、第2回転速度は、毎分約100回転~約200回転の範囲であり得る。
【0105】
一部の実施形態において、
図13に示されるように、第1ミラー700は、片面ミラーであり得る。このような実施形態において、第1ミラー700は、第1ミラー700の回転の前半の間に1つ以上の送信光学系290に向かって第1エミッタ702から放出された光信号250を指向させることができる。さらに、第1ミラー700は、第1ミラーの回転の後半の間に第2エミッタから放出された光信号250を指向させることができる。第1ミラー700の回転は、第1軸に対する第1ミラー700の完全な1つの回転を指すものと理解されるべきである。
【0106】
一部の実施形態において、第1ミラー700の背面は、光符号化に使用できる。例えば、第2エミッタ704から放出された光信号250は、回転の前半の間に第1ミラー700から反射され得る。また、一部の実施形態において、第1ミラー700の背面から反射される光信号250は、光符号化に関連する回路に指向され得る。このような方式で、回路は、第1ミラー700の背面から反射される光信号250を処理できる。
【0107】
一部の実施形態において、第1ミラー700は、平面ミラーを含み得る。このような方式で、光信号250は、第1ミラー700の波面を修正することなく第1ミラー700を介して調整することができる。しかし、第1ミラー700は、任意の適切な形状を有し得ることを理解するべきである。例えば、一部の実施形態において、第1ミラー700は、ピラミッドミラーまたは楕円ミラーを含み得る。代替の実施形態において、第1ミラー700は、多角形のミラーを含み得る。
【0108】
図14および
図15を参照すると、本開示の一部の実施形態によるLIDARシステム800が提供される。
図14は、LIDARシステム800の平面図を示す。
図15は、LIDARシステム800の側面図を示す。図示のように、LIDARシステム800は、
図2~
図13を参照して前述したLIDARシステム200のハウジング210のうちの2つを含み得る。代替の実施形態において、LIDARシステム800は、より多いか、またはより少ないハウジング210を含み得る。
【0109】
図示のように、LIDARシステム800は、ハウジング210のそれぞれに対して相対的に位置した光学系810を含むことによって、
図15に示されるように、ハウジング210のそれぞれを通り抜ける複数の送信信号300が光学系810上に指向され得る。一部の実施形態において、光学系810は、複数の反射面812を有し得る。このような方式で、複数の送信信号300を複数の反射面812のうちの1つから反射され得る。
【0110】
一部の実施形態において、光学系810は、軸を中心に回転可能である。このような方式で、光学系810から反射される複数の送信信号300は、互いに異なる方向に指向され得る。光学系810は、任意の適切な速度で軸を中心に回転できることを理解するべきである。例えば、一部の実施形態において、光学系810は、毎分約1,100回転から毎分約1,500回転の範囲の速度で軸を中心に回転できる。
【0111】
図16は、本開示の一部の実施形態によるコンピューティングシステム900のシステム構成要素を示す。コンピューティングシステム900は、車両コンピューティングシステム112と、1つ以上のネットワーク945を介して車両コンピューティングシステム112に通信可能に接続される1つ以上のリモートコンピューティングシステム950と、を含み得る。コンピューティングシステム900は、1つ以上のコンピューティングデバイス910を含み得る。車両コンピューティングシステム112のコンピューティングデバイス910は、プロセッサ915およびメモリ920を含み得る。1つ以上のプロセッサ815は、任意の適切な処理装置(例えば、プロセッサコア、マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、コントローラ、マイクロコントローラなど)であり得、1つのプロセッサまたは動作可能に接続された複数のプロセッサであり得る。メモリ920は、RAM、ROM、EEPROM、EPROM、1つ以上のメモリデバイス、フラッシュメモリデバイスなど、およびこれらの組み合わせなどの1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み得る。
【0112】
メモリ920は、1つ以上のプロセッサ915によってアクセスできる情報を記憶することができる。例えば、メモリ920(例えば、1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、メモリデバイス)は、1つ以上のプロセッサ915によって実行できるコンピュータ読み取り可能な命令925を含み得る。コンピュータ読み取り可能な命令925は、任意の適切なプログラミング言語で記録されたソフトウェアまたはハードウェアで具現できる。追加的または代替的に、コンピュータ読み取り可能な命令925は、プロセッサ915上の論理的および/または実質的に別のスレッドで行われ得る。
【0113】
例えば、メモリ920は、1つ以上のプロセッサ915によって実行されるとき、1つ以上のプロセッサ915をして本明細書に記載のように構成されるコンピューティングシステムが任意の動作および機能などの動作を実行させるコンピュータ読み取り可能な命令925を記憶することができる。
【0114】
メモリ920は、取得、受信、アクセス、記録、操作、生成、および/または格納できるデータ930を記憶することができる。データ930は、例えば、LIDARシステム800(
図14および
図15に示される)を介して取得されたセンサーデータ、および/または本明細書に説明された他のデータ/情報を含み得る。一部の実施形態において、コンピューティングデバイス910は、リモートコンピューティングシステム950の1つ以上のメモリデバイスのようなコンピューティングシステム900から遠隔である1つ以上のメモリデバイスからデータを取得および/または記憶することができる。
【0115】
コンピューティングデバイス910は、また、1つ以上の他のシステム(例えば、リモートコンピューティングシステム950)と通信するために使用される通信インターフェース935を含み得る。通信インターフェース935は、1つ以上のネットワーク(例えば、945)を介して通信するための任意の回路、コンポーネント、ソフトウェアなどを含み得る。一部の実施形態において、通信インターフェース935は、例えば、データ/情報を通信するための1つ以上の通信コントローラ、受信機、トランシーバ、送信機、ポート、コンダクター、ソフトウェア、および/またはハードウェアを含み得る。
【0116】
ネットワーク945は、デバイス間の通信を可能にする任意のタイプのネットワークまたはネットワークの組み合わせであり得る。一部の実施形態において、ネットワーク945は、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、インターネット、セキュアネットワーク、セルラーネットワーク、メッシュネットワーク、ピアツーピア通信リンク、および/または任意の数の有線または無線リンクを含み得るこれらの一部の組み合わせのうちの1つ以上を含み得る。ネットワーク945を介した通信は、例えば、任意のタイプのプロトコル、保護スキーム、エンコーディング、フォーマット、パッケージングなどを使用するネットワークインターフェースを介して達成し得る。
【0117】
図16は、本開示を実施するために使用できる1つの例示的なコンピューティングシステム900を示す。本開示の範囲から逸脱することなく他のコンピューティングシステムも使用できる。コンピュータベースのシステムを使用すると、構成要素間の非常に多様な構成、組み合わせ、作業、および機能分割が可能である。コンピュータ実装作業は、単一の構成要素または複数の構成要素で行い得る。コンピュータ実装作業および/または動作は、順次または並列に行われ得る。データおよび命令は、単一のメモリデバイスまたは複数のメモリデバイスに格納できる。
【0118】
車両から離れたコンピューティングデバイスで行われるものとして本明細書で説明されるコンピューティング作業は、代わりに車両で(例えば、車両コンピューティングシステムを介して)行われてもよく、またはその逆であってもよい。このような構成は、本開示の範囲から逸脱することなく具現できる。
【0119】
ここで
図17を参照すると、本開示の一部の実施形態によるLIDARシステム800のブロック図が提供される。LIDARシステム800は、
図1を参照して前述したセンサー114の一部として含み得ることを理解するべきである。図示のように、LIDARシステム800は、複数のチャネル1010を含み得、具体的にはチャネル1~Nが示される。チャネル1~Nは、単一のハウジング210に含まれてもよく、または複数のハウジング210にわたって分散されてもよいことを理解するべきである。それぞれのチャネル1010は、距離情報の単一ポイントを提供するポイントデータを出力することができる。それぞれのチャネル1010によって出力されたポイントデータ(例えば、ポイントデータ
1-N)は、周辺環境の3次元表現に対応するポイントクラウドを生成するために結合され得る。
【0120】
図示のように、それぞれのチャネル1010は、受信機1030とペアリングされているエミッタ1020を含み得る。エミッタ1020は、光信号を環境に放出し、放出された光信号は、周辺環境から反射されて受信機1030の検出器1032(例えば光学検出器)にリターンされる。各エミッタ1020は、放出されたレーザー信号の強度を制御する調整可能な電力レベルを有し得る。調整可能な電力レベルは、エミッタ1020が複数の異なる電力レベル(例えば、強度)のうちの1つでレーザー信号を放出することを可能にする。
【0121】
検出器1032は、リターン信号を読み出し回路1034に提供し得る。読み出し回路1034は、順次に、リターン信号に基づいてポイントデータを出力することができる。ポイントデータは、ToF(Time-of-Flight)を測定することによって、読み出し回路1034によって決定される検出されたオブジェクト(例えば、道路、歩行者、車両など)からのLIDARシステム800の距離を表すことができ、ToFは、レーザー信号(例えば、レーザービーム)を放出するエミッタ1020とリターン信号(例えば、反射されたレーザービーム)を検出する受信機1030との間の経過時間である。
【0122】
ポイントデータは、それぞれのリターン信号に対応する強度値をさらに含む。強度値は、読み出し回路1034によって決定されたリターン信号の強度測定を表す。前述のように、リターン信号の強度は、信号を反射する表面に関する情報を提供し、自律コンピューティングシステム120(
図1)のローカライゼーション、知覚、予測および/または動作計画のために使用できる。リターン信号の強度は、LIDARシステム800から検出されたオブジェクトまでの距離、エミッタ1020がレーザー信号を放出する入射角、周辺環境の温度、エミッタ1020および受信機1030の整列、および検出された表面の反射率などの様々な要因によって異なる。
【0123】
図示のように、反射率処理システム1040は、LIDARシステム800からポイントデータを受信し、オブジェクトの正反射率特性を分類するためにポイントデータを処理する。反射率処理システム1040は、リターン信号の強度値から導出された反射率値の比較に基づいてオブジェクトの正反射率特性を分類する。一部の実施形態において、LIDARシステム800は、反射率値を生成するように補正され得る。例えば、読み出し回路1034またはLIDARシステム800の他のコンポーネントは、強度値を正規化して反射率値を生成するように構成され得る。これらの実施形態において、反射率値は、LIDARシステム800から反射率処理システム840によって受信されたポイントデータに含まれ得る。他の実施形態において、反射率処理システム840は、LIDARシステム800から受信されたデータポイントに含まれるリターン強度値に基づいて反射率値を生成し得る。
【0124】
どの構成要素が反射率値を生成する責任があるかにかかわらず、それを行うためのプロセスは、一部の実施形態において、線形モデルを使用して1つ以上の補正乗数(Calibration Multiplier)およびリターン強度値に適用される1つ以上のバイアス値を計算することを含み得る。実施形態により、各電力レベルでLIDARシステム800のそれぞれのチャネルについて補正乗数およびバイアス値が計算され、適用できる。線形モデルは、すべての表面に対して均一な拡散反射率を仮定し、生の強度変数、補正乗数変数および/またはバイアス変数の関数として予想強度値を記述する。各チャネル/電力レベル組み合わせについての補正乗数およびバイアス値の計算には、電力レベルでチャネルによって出力される生の強度値に基づいて中間強度値(Median Intensity Value)を決定し、補正乗数変数およびバイアス変数値を最適化する間、中間強度値を線形モデルで予想強度値として使用することが含まれる。例えば、補正乗数およびバイアス値は、反復再重み付け最小二乗法(Iterated Re-weighted Least Squares)を使用して線形モデルを解決して計算することができる。
【0125】
各電力レベルで各チャネル1010について計算された補正乗数およびバイアス値は、対応するチャネル/電力レベルの組み合わせに割り当てることができる。このような方式で、LIDARシステム800の各チャネルの各電力レベルは、独立して割り当てられた補正乗数および反射率値を導くことができるバイアス値を有し得る。割り当てられると、各チャネル/電力レベルの組み合わせの補正乗数およびバイアス値を実行時に使用して自律または半自律車両の動作中に当該電力レベルで当該チャネルによって生成された後続の強度値から反射率値を決定し得る。より具体的に、反射率値は、補正乗数値および補正乗数変数およびバイアス変数のそれぞれについてのバイアス値を使用して線形モデルから決定し得る。このように、強度値は、LIDARシステム800から検出された表面までの距離、エミッタ1020がレーザー信号を放出する入射角、周辺環境の温度、および/またはエミッタ1020と受信機1030の整列などの要因を考慮して表面の反射率とさらに整列するように正規化されることができる。
【0126】
図18を参照すると、本開示の一部の実施形態によってロボットプラットフォーム(または他の装置)の動作を制御する例示的な方法1100のフローチャートが提供される。方法1100の1つ以上の部分は、例えば、他の図面を参照して説明したコンピューティングシステム(例えば、車両コンピューティングシステム112、自律車両制御システムなど)によって具現できる。方法1100の各部分は、1つ以上のコンピューティングデバイスのうち、任意のもの(または任意の組み合わせ)によって行われ得る。また、方法1100の1つ以上の部分は、例えば、LIDARシステムから取得されたデータによってロボットプラットフォームまたは他のデバイスの動作を制御するために、本明細書に記載のデバイスのハードウェア構成要素についてのアルゴリズムとして具現できる。
【0127】
図18は、例示および説明のために特定の順序で行われる要素を示す。本明細書で提供される開示を使用する当業者は、本明細書で説明される任意の方法の要素が本開示の範囲から逸脱することなく、様々な方法で適用、再配置、拡張、省略、組み合わせ、および/または修正されることができることを理解するであろう。
図18は、例示的な目的のために他のシステムおよび図面に関連して説明された要素/用語を参照して説明されており、これを限定することを意図していない。方法1100の1つ以上の部分は、他のシステムによって追加的または代替的に行われ得る。
【0128】
1102において、方法1100は、LIDARシステムを介してLIDARシステムの視野内のオブジェクトを表すセンサーデータを取得することを含み得る。例えば、本明細書に記載のように、LIDARシステムは、送信経路に沿って光信号を放出するようにそれぞれ構成された複数のエミッタ(例えば、レーザーダイオード)を含み得る。LIDARシステムは、送信経路に沿って配置された複数の第1光学系をさらに含み得る。
【0129】
一部の実施形態において、複数の第1光学系は、第1軸(例えば、第1軸)に沿って1次光出力を有するコリメータ光学系を含み得る。このような方式で、コリメータ光学系は、第1軸に沿ってエミッタから放出された光信号をコリメートするように構成され得る。複数の第1光学系は、1つ以上の送信光学系をさらに含み得る。1つ以上の送信光学系は、コリメータ光学系と複数のエミッタとの間に位置し得る。また、1つ以上の送信光学系は、第1軸に垂直または実質的に垂直な第2軸(例えば、低速軸)に沿って1次光出力を有し得る。光信号は、1つ以上の送信光学系に沿って調整されることができる。このような方式で、LIDARシステムは、コリメータ光学系を介して第1軸に沿ってコリメートされる前に光信号のプレ-コリメーション操向を容易にすることができる。例えば、光信号は、光信号をコリメータ光学系に焦点を合わせるために1つ以上の送信光学系に沿って操向できる。このような方式で、光信号のコリメーションを改善できる。
【0130】
各光信号は、複数の送信信号(例えば、コリメートされた光信号)の送信信号として放出され得る。送信信号は、LIDARシステムを取り囲む環境内の1つ以上のオブジェクト(例えば、歩行者、道路標識、車両など)から反射され得る。
【0131】
LIDARシステムは、複数の光検出器を含み得る。光検出器は、回路基板の曲面(例えば、Petzval表面)に配置され得る。LIDARシステムは、送信経路とは別の受信経路に沿って配置された複数の第2光学系をさらに含み得る。このような方式で、複数の第2光学系は、複数の反射された光信号(例えば、反射された送信信号)が複数の第2光学系を通過するように受信経路に沿って位置し得る。
【0132】
一部の実施形態において、複数の第2光学系は、1つ以上の受信光学系を含む。1つ以上の受信光学系は、複数の反射された光ビームを光検出器上に集束するように構成される。例えば、一部の実施形態において、1つ以上の受信光学系は、少なくとも1つの非球面レンズを含み得る。例えば、一部の実施形態において、1つ以上の受信光学系は、光検出器から第1距離に位置した第1非球面レンズと、光検出器から第2距離に位置した第2非球面レンズと、を含み得る。一部の実施形態において、第1非球面レンズおよび第2非球面レンズは、それぞれ第1非球面および第2非球面を含み得る。
【0133】
一部の実施形態において、複数の第2光学系は、複数の集光光学系を含み得る。複数の集光光学系は、1つ以上の受信光学系と複数の光検出器のうち、対応する光検出器の間の受信経路に沿って位置し得る。各集光光学系は、複数の反射された光信号のうちの1つ以上を対応する光検出器に集光するように構成され得る。一部の実施形態において、各集光光学系は、すべての反射された光信号を対応する光検出器に集光するように構成され得る。このような方式で、光検出器の視野は、少なくとも部分的には複数の集光光学系によって広げることができる。LIDARシステムは、複数の光検出器によって検出された反射光信号に少なくとも部分的に基づいてセンサーデータを生成し得ることを理解するべきである。
【0134】
コンピューティングシステム(例えば、自律車両制御システム)は、少なくとも部分的にセンサーデータ(例えば、1102でLIDARシステムを介して収集された)に基づいてロボットプラットフォーム(例えば、自律車両)または他の装置の1つ以上の動作/作業を行い得る。これは、例えば、1104~1108における周辺環境でオブジェクトを決定し、オブジェクトの動きを予測し、ロボットプラットフォームの動きを計画/制御し、ロボットプラットフォームに搭載されたコンポーネントを活性化するための1つ以上の作業を含み得る。コンピューティングシステム(例えば、自律車両制御システム)は、ロボットプラットフォームまたは他の装置(例えば、自律車両)が少なくとも部分的にセンサーデータに基づいてこのような1つ以上の任意の動作/作業を行うようにするために1つ以上の制御信号を提供し得る。
【0135】
例えば、1104において、方法1100は、1102で取得されたセンサーデータに少なくとも部分的に基づいてオブジェクトについての知覚データを決定することを含み得る。知覚データは、例えば、オブジェクトの位置および/または姿勢、速力、速度、加速、方向、定位、サイズ/フットプリント(例えば、境界形状によって表される)、分類(例えば、歩行者分類対車両分類対自転車分類)、および/または他の状態情報の現在および/または過去の推定値であり得る。例えば、ロボットプラットフォームまたは他の装置は、周辺環境内でオブジェクトを識別および分類するように訓練された1つ以上の機械学習モデルを用いて1102でLIDARシステムを介して収集されたLIDARデータを処理することによって、知覚データを決定し得る。
【0136】
1106において、方法1100は、オブジェクトについての知覚データに少なくとも部分的に基づいてオブジェクトの1つ以上の未来位置を決定することを含み得る。例えば、ロボットプラットフォームまたは他の装置は、現在/以前のタイムステップにわたってオブジェクトの方向、速度、タイプなどが与えられると、オブジェクトの予測された未来の動きを示す軌跡(例えば、1つ以上のウェイポイントを含む)を生成し得る。
【0137】
1108において、方法1100は、オブジェクトの1つ以上の未来位置に少なくとも部分的に基づいてロボットプラットフォームまたは他の装置についての動作を決定することを含み得る。例えば、自律車両は、オブジェクトとの干渉/衝突を回避するために車両が移動することができる車両軌跡を含む動作計画を生成し得る。他の例において、自律車両は、オブジェクトが自律車両に搭乗しようとするユーザー(例えば、人間輸送サービスのため)および/または自律車両にアイテムを置く意図があるユーザー(例えば、宅配/配送サービス)であることを決定し得る。自律車両は、ドア、トランクなどのロックを解除してユーザーが車両に搭乗したり、車両内にアイテムを入れることができるようにする。自律車両は、決定された動作を開始するために(例えば、動作制御システム、ドア制御システムなどに)1つ以上の制御信号を伝達できる。他の例において、自律車両は、本明細書に記載のように、LIDARデータの処理に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の照明を活性化し、1つ以上のユーザーインターフェース(例えば、車両のディスプレイ装置を介したディスプレイ用)を生成し得る。
【0138】
本主題は、特定の一部の実施形態およびその方法について詳細に説明されているが、当業者は、前述の内容を理解すると、簡単に変更、変形、およびこのような実施形態についての均等物を生成し得ることを理解するであろう。したがって、本開示の範囲は、限定ではなく例示によるものであり、本開示は、当該分野の一般的な技術者に明らかな本主題についてのこのような変更、変形および/または追加を含むことを排除しない。
【国際調査報告】